約 25,937 件
https://w.atwiki.jp/ogasawara/pages/587.html
玄霧弦耶@玄霧藩国さんからのご依頼品 逆転満塁3ラン!! /*/ 目の前にそびえるのは白亜の病院 今日こそは愛しのあの人に想いを伝える為にやってきた一人の青年 白亜の病院はひどく慌しく、青年の心をひどく不安にさせる 愛しのあの人の元へ急ぐ青年 その前に立ち塞がる怪しい影 青年は想いを伝える事ができるのか!? /*/ 本当はもっと早くに会いに行く予定だったのに… キミは藩王のとしての激務と様々なスケジュールに追われ彼女がいる病院に行く事ができたのは一月も経ってしまった。 昨日、事件があったようで病院の中は人がめまぐるしく動き回っていた。キミが何度か部屋の事を聞こうとしても相手にされなかった。4,5人目に聞いてやっと聞き出すことができた。階段に向かおうとした時に上の階にあがっていく第4異星人のイカナがいた。 キミは階段を一段飛ばしで駆け上がり彼女が居る病室に向った。キミが静かに部屋のノブを回して中を覗いてみると。第5異星人のイカナと話をしている火焔の姿が見えた。 キミが中に入ろうとするのと同時にイカナが大きく口を開けて火焔の方にむかった。思わずキミは病室の机をイカナの口にもっていき 「まったー!!」 と叫ぶと、意外な所から凄い言葉が飛んできた。彼女が第4異星人の言葉を話していたのだ。そして、机はバリバリバリと音と立ててイカナの口の中に消えていった。 キミは何が起こっているのか理解できず、辺りの様子を見ていると視界に火焔が嬉しそうにイカナの方を見ているのに気がついた。 そうすると、イカナは口をもごもごさせるとさっき食べたテーブルを復元させて口から取り出した。その光景をみて彼女は拍手喝采できゃっきゃしているのがとても微笑ましく思えた。そして、 「いや、びっくりした…」 「やぁ、火焔。こんにちは」 と挨拶すると、彼女の冷たい視線を投げかけた後にイカナに 「私も消えられるかな? できる?」 「まってくれ!!まだ俺は何も証明してない」 と咄嗟に彼女に近づこうとするとイカナに邪魔されて彼女に触れる事もできなかった。イカナは彼女にむかって 「オメ、食べられる?」 「うん。ここでないどこかへ行きたい」 そして、キミに向って 「もういい。1月、まったから。バイバイ」 と言うとイカナに抱きついてお願いといった。イカナは病院の窓から彼女を抱えたまま飛んでいった。キミの言葉も想いも彼女には何一つ届いてはいなかった。キミが彼女を追いかけるために窓から飛び降りようとしたらイカナは自分を飲み込み始めて自分自身をこの空間から消えてしまった。 キミはただそれを見送る事しかできなかった。 /*/ キミは足が棒になりそうなぐらいこの小笠原を走り回っていた。ただ、闇雲探しても見つからないはわかっていたが探さずにはいられなかった。限られた時間の中で彼女に自分の想いを伝えなくてはいけないという重圧がキミを押し潰そうとしていた。 気がつけば山の中に迷い込んでいた。この時にふと思い出したのはコガの存在だがこれは彼女と自分の問題なのだからと頭を切り替えた。 その時、キミはここに何しに来たのかを思い出した。そう、キミ自身の想いを伝える為に来たのだと…。キミは見晴らしのいい山の頂上に上がってキミは祈るような思いで声を上げた 「かーーーーーーえーーーーーーーーーーーーん!!」 「好きだ!愛してる!むしろそんな言葉じゃたりん!」 「俺は!お前がいないと!ダメだ!」 「一ヶ月待たせたなら!しぬまで一緒にいる!」 「俺はお前がいないと何も出来ん!流石にダメすぎるけど!宗としか思えん!」 「だから!だから!」 「出てきて指輪をはめさせてくれ!!」 「オレが作った!お前のことしか考えてない!」 ここまで言って、一呼吸おいて 「頼むっ!まだ俺はお前にキスの一つもしてないんだ!」 この言葉を言った後にキミはそのままぶっ倒れた。もう、伝えたい事は全部言ったはずだ。すでに頭の中はすでに真っ白で彼女がどこかで聞いていることを信じて待つ事にした。 /*/ キミが天を仰いでいると目の前に大きく皿の様な目玉が現れた。思わずキミは 「うぉっ」 と言って飛び起きた。この目は彼女を連れ去ったイカナの目だ。キミはイカナの目を誠実な瞳で見返しながら 「嘘偽りは何も無い。イカナが火焔を守るなら俺を試すといい」 「俺は、おまえ(イカナ)なんか見えない。火焔しか見えない」 暫しの沈黙があって、イカナは大きく口を開いた。その奥には彼女の姿があった。キミは反射的にその口に飛び込み彼女の手を強く握り締めた。そうするとイカナが飛び込んできたキミに歯を立ててきた。キミのわき腹に痛みがあった。だが、彼女の手だけ離さなかった。 そして、キミが必死なってイカナの口から彼女を連れ出して 「こっちを見てくれ、火焔!!」 「オレがお前を見てないというなら、確認してみてくれ。俺の眼の中には火焔しかいない」 とキミが想いをぶつけているが彼女は目を細めて疑惑の眼差しをキミに向けてきた。 キミはおもむろに胸ポケットにしまっておいた指輪を取り出し彼女の左手を掴んで薬指に指輪をはめた。それでも彼女はそっぽを向いたままだった。追いつめられたキミは最後の手段にでた。これでダメだったら本当に終わると覚悟しながら…。 キミの中でこんなはずではと思いながら不意に彼女の唇を奪った。その瞬間に殴られたが痛みを覚悟したキミの本気を止める事はできなかった。そして、唇を離して第一声が 「早いっ」 「言葉で納得してくれないなら」 どこからともなくコガが現れた。きっとキミの後をつけてきたのだろう。キミはさらに言葉を続けて 「行動ですることにした」 「オレがこんなことできるのはもう後にも先にも無いと思うから。今逃げられるとイヤだから」 キミが必死になって説明している様子をみて彼女は嬉しそうに 「どうしよっかなー。1月またされたから返事も来月でいいよねー」 とキミに話しかけてきたがキミは少し笑ってもう一度彼女の唇を奪っていた。彼女も一回殴ったけどさっきのそれではなく痛みはなかった。そして、キミの顔をみつめて嬉しそうに敬礼をした。 /*/ 「じゃ、また明日ね!」 と彼女はコガに騎乗して立ち去ろうとしているのをキミは必死なって止めようとしていた。 「だめだ! 今、返事をして欲しい。俺はわがままなんだ」 「なんで?」 「簡単だ、俺は気が弱い。今わからないと明日にはもっと凄いことになると思う」 「これ以上押さえきる自信が無い。俺に安心をくれ」 と参謀長の時でも決して泣いたりなどしないキミが半泣きになりながら彼女に語りかけている。そんな言葉を 「やだ」 「一生、不安でいてね?」 とキミの顔を覗き込みながら小悪魔的な笑みを浮かべている。そんな彼女が可愛いなぁと思いながら 「そんなこといわれたら…。このまま攫って帰るぞ」 「だって……。そっちのほうが、良く来てくれそうだし」 「安心しろ、今から帰って式を挙げれば一生一緒だ。態々会いに行く必要もない」 「いつでも一緒だ。というか頼む。そうじゃないと多分俺は心労で伏せってしまう」 「信じられない」 「信じてくれ! 一生面倒見る。そして、子供も作ろう。まだ、少し早いかもしれないが…。」 彼女が目をキラキラさせながら 「私を火焔様って呼べる?」 「それはダメ。俺は火焔って響きが大好きだからな。様は無粋だ。無くても可愛い。無いほうが可愛い」 彼女は拗ねたように目を伏せてキミを見つめて 「そう」 「でも」 「どうしても呼べって言うなら、呼ぶ」 「ごめんね」 「イカナ!」 キミはもうダメだと思いながら 「火焔様!」 「これでいいか!」 「変な意地張ったのは悪かった!」 というと、さっきの顔が嘘なぐらい輝く笑顔をみせて 「わぁ。あと何しようかな・・・」 その嬉しそうな顔を見てキミは覚悟を決めた。 「惚れた弱みだ。なんでもしよう」 そんなキミの顔に彼女はキスをして、微笑ながら 「じゃ、コガも一緒につれてってね?」 「もちろんだ」 「他には?火焔様」 「もう、ない」 「そうか。じゃあ帰ろう」 そのあと、コガに騎乗して一緒に帰っている二人の姿はとても幸せそうだった。 /*/ 作品への一言コメント 感想などをお寄せ下さい。(名前の入力は無しでも可能です) 名前 コメント ご発注元:玄霧弦耶@玄霧藩国様 http //cgi.members.interq.or.jp/emerald/ugen/ssc-board38/c-board.cgi?cmd=one;no=297;id=gaibu_ita 製作:悪童屋 四季@悪童同盟 http //cgi.members.interq.or.jp/emerald/ugen/ssc-board38/c-board.cgi?cmd=one;no=694;id=UP_ita 引渡し日:2008/02/06 counter: - yesterday: -
https://w.atwiki.jp/darakuhime/pages/86.html
前ページ次ページNameless Archives/2ちゃんねる・エロパロ板/タイトル記録ミス 題 ウインガルト公国の没落・第三章 作者 -- Lunatic Invader -- ゴア 取得元 タイトル記録ミス,http //www2.bbspink.com/eroparo/kako/1060/10603/1060398502 取得日 2005年09月27日 タグ Author ゴア mc ファンタジー 洗脳 牝犬 概要&あらすじ アベル大王の支配を受け入れた国。新生ウインガルト誕生を祝う宴が始まる。その7/9 ページ 第一章-1-2-3-4/第二章-1-2-3-4-5/第三章-1-2-3-4-5-6-7-8-9 ご注意:以後の作品の著作権は、作者(書き込み主)にあります。 (19) 正面には、あたし達牝犬を陵辱するための舞台装置が完成していた。 それは、罪人を鞭打ちの刑に処す時に使う、丸太の枠組みだった。4本の丸太が石の台と添え木を用いて立てられ、上部で横木によって連結されていた。どうやら急遽作ったものではなく、処刑場から持って来た本物の様だった。 あたし達は、罪人の処刑台に繋がれて犯されるのだ。 あたしは興奮に体が震えた。 宴会場の皆も、正面に据えられたものの正体に気付いた。興奮が波の様に会場内でうねった。 正面まで来ると、ダナはあたし達の首輪から鎖をはずした。あたし達は、自分で処刑台まで這って行き、丸太の間に行儀良く並んで跪いた。 兵士様達が数人やって来て、あたし達の手枷の鎖を外し、両手をそれぞれ両側の丸太に括りつけた。 罪人が鞭打ちの刑を受ける時の格好だった。刑罰としての鞭打ちは、見せしめの意味もあって公開で行われる。あたしも、何度か立ち会ったことがあった。 いま、固唾を呑んで見つめる会場の人達の目には、あたし達姉妹はその時の罪人と同じように、いままでの罪を償うために処刑台に繋がれて陵辱を待っていると写っているのだろう。 だが、あたしにとって、待っているのは刑罰ではない。至福の恵みだった。心の底からそう思えた。 エル様があたし達の前に立って、会場に向かって恭しく一礼した。割れんばかりの拍手と歓声が上がった。 「いかがでございましょう。罪人の処刑台に繋がれた姫君達は。偽りの支配で皆様を騙した牝犬どもには相応しい初夜のベッドではないでしょうか」 エル様の言葉に賛同の拍手が沸き起こった。 「それではこれから牝犬どもを・・・はい?」 エル様が話しているところへ、プラール副司祭が手を上げて前に進み出た。 「ああ、申し訳ない・・・・・。実は一つ提案があるのだが」 「何でしょう、宰相様?」 エル様は微笑んだ。 「せっかく処刑台に縛り付けたことだし、この牝犬どもに、いままでの罪に対する罰として鞭打ちを与えてはどうかと思うのだが、どうだろうか」 「まあ、それはごもっともなご提案ですわ。 皆様、いかがでございましょう、宰相様のご提案通り、牝犬どもに鞭打ちをくれてやってよろしいでしょうか?」 うおおん。 熱狂的な歓声と拍手で、この提案は受け入れられた。 あたし達は、30発の鞭打ちの刑を受けることになった。 アリスの後ろにはプラール宰相が、あたしの後ろにはその息子の神官プロス様が、ヨークの後ろにはテイラー監督長様が立った。それぞれ、手に司祭が使う懲罰鞭を持っていた。 以前のあたしにとって、その存在さえ忘れてしまいたい相手であったプロス様は、相変わらず線が細く神経質そうで、それでいて尊大なお方だった。 「あの時も、こうしてお前を鞭打ったなあ、アニス。淫らな牝犬め。 あの時は純情ぶって僕の情けを拒んでくれたな。 たっぷりとその時の罰をくれてやるぞ」 プロス様は鞭の先であたしのお尻や、胸をつつき回しながらそう言った。あたしは、心から贖罪を求めて答えた。 「はい、プロス様。あの時のことは、本当に申し訳ありませんでした。 アニスも、あの時プロス様のお情けをいただかなかったことを深く後悔しています。 どうかご存分に罰をお与えください。 これからは、城の性奴隷として、精一杯ご奉仕させていただきます。プロス様、どうか今夜は、アニスをいっぱい犯してください」 あたしの答えに、プロス様はふん、といって満足そうに笑った。 隣ではアリスが、プラール様にいままでの生意気な態度を咎められて詫びていた。 反対側では、ヨークがテイラー様に覗き見を咎められていた。 あたし達は、口々に、卑しい牝犬に罰をお与えください、と言った。自分からお尻を突き出して、鞭打ってくださいとせがんだ。 そして、望み通りあたし達に鞭が与えられた。 ぱあんっ 「ああっ」「あうっ」「ひいっ」 司祭の懲罰鞭は処刑用のものに比べれば、はるかに痛みも少ないし、後も全く残らない。それでも、鞭打たれればやはり痛かった。あたし達は悲鳴を上げてのけぞった。 30発の鞭打ちを、あたし達は1発ずつ大きな声で数えさせられた。何度も、隣よりも声が小さいと数え直しを命じられた。会場の大声に声が消されたといって、数え直しをさせられた。 皆、野次を飛ばしたりしながら、楽しそうにあたし達が鞭打たれるのを見物していた。中には側の女のお尻を叩き出す殿方もいた。 あたしは、鞭打ちを受けながら、意外に冷静だった。獣の様に丸太に繋がれ、罪人の様に鞭打たれているというのに、惨めさをほとんど感じなかった。 むしろ、鞭打ちの痛みを、ちゃんと痛みとして感じていることに、奇妙な安心感を覚えていた。 (痛みは、やっぱり痛みなのね・・・快感にはならないんだ・・・) とはいえ、衆目の中で打たれ、痛みに耐えることの喜びは確かにあった。 結局何発打たれたのかは良く分からない。50発以上なのは確かだった。 お尻が、焼け付く様に熱くなっていた。 鞭打ちが終わると、あたし達はそれぞれの処刑吏に有り難うございました、とお礼を言った。 会場から、拍手が沸いた。 いよいよ、あたし達の処女喪失の時がやって来た。 あたしのお尻は、欲情にますます熱くなった。 (20) プラール宰相達が下がると、アベル大王様が立ち上がって、あたし達の方にやって来た。そして、アリスの前に立つと、額を撫ぜた。 アベル大王様の顔に、微笑みが浮かんだ。 あたしには、アベル大王様がアリスの心を点検したのだと分かった。 アベル大王様は、屈みこむとアリスの胸や股間に手を伸ばし、弄りまわした。 エル様があたし達の前に出て、説明を始めた。 「只今、アベル大王様が牝犬どもの点検をなさっておいでです。 それがすみましたら、牝犬どもに、目隠しをいたします。 この城全体の性玩具である牝犬どもには、自分の処女膜を破ったのがどなたのおちんぽであるかなどということは無意味なことでございます。 そこで目隠しをして、どなたに貫かれたのか分からなくしてやろうという趣向でございます」 誰かが大声で良いぞ、と叫び、賛同の拍手と歓声が起こった。 「ですから、皆様もこの牝犬どもに、どなたが一番最初かについては今後永久に、決して教えない様にお願いいたします」 エル様の説明が続く中、アベル大王様があたしの前に来て、あたしの額に触れ た。 (ほう) アベル大王様の声が、あたしの頭の中に直接響いて来た。何かに感心したような響きがあった。 (ウインガルト公家の娘には、特別な素質がある様だな。アニスよ、お前はなかなかできの良い牝犬に仕上がりつつあるぞ) (有り難うございます、アベル大王様。光栄です) あたしはにっこり笑って、心の中でお礼を言った。アベル大王様は、あたしの身体を弄りまわし始めた。 (アニスよ、何か望みはあるか。胸のこと以外でだ。 その願いは既に聞き届けた) やはり胸を大きくしてもらえると分かって、あたしは嬉しくなった。これで全身で殿方を喜ばせることの出来る牝犬になることが出来ると思った。 (いいえ、アベル大王様。特に別の望みはありません) あたしがそう答えると、アベル大王様が笑ったような感覚があった。 (ではそれがお前の望みなのだな、アニス? 全身で肉の快楽に奉仕するための身体を持ち、理性もプライドも一片残さず失った獣に、生きた性器となることがお前の望みなのだな) 「ああっ!」 あたしは、言葉にされた自分の真の望みの浅ましさに、思わず肉声を上げてしまった。 アベル大王様に指摘されるまで、あたしはそれは自分の運命であると思い込んでいた。でもそうではなかった。アベル大王様に願って自分の心を変えることができると知っても、あたしはもう他のものになりたくないと感じていた。 それはあたしの望みだったのだ。生きた性器となることは、あたしの望みだったのだ。あたしは、アベル大王様のおかげで、それをはっきりと自覚した。 (はい・・・アベル大王様。 アニスは、殿方の快楽にご奉仕するために生まれて来ました。どうかあたしの身体を、殿方の性玩具に相応しい淫らな身体に改造してください。そして、あたしの心をプライドも理性もかけらも無い、獣の心に変えてください。あたしを、人の形をした、生きたまんこにしてください。お願いします) あたしは、 アベル大王様に身体を弄られながら、 自分の望みを言葉にした。 (よろしい) アベル大王様は一つ肯くと、あたしから離れてヨークの前へ行った。 あたしは、自分の意志で自分を究極の慰み物へと落したことに、ぞくぞくする興奮を感じていた。今でもほとんど残っていないだろう理性が、完全に無くなった時、あたしはどんな生き物になっているのだろう。それを想像することは、死んだ後のことを想像することが難しいのと同様に、今のあたしには難しかった。だが、それはすぐに分かることだった。 ふと胸を見ると、まだ大きくなってはいなかった。 アベル大王様のお言葉に間違いなど有り得ないから、いずれ大きくなることを、あたしは疑わなかった。 「・・・牝犬達は、ウインガルト城の全員に犯していただくことになるのです」 エル様は、そう言って口上を終えた。 アベル大王様もヨークの点検を終えて、玉座に戻っていった。 うおおん。 拍手喝采が響く中、あたし達に目隠しが付けられた。 あたしは、膝を伸ばし、足を広げて、お尻をぐいっ、と突き出した。 そして、その瞬間を待った。 (21) 会場が、ひときわ大きくどよめいた。 くる。 そう思った時には、腰をつかまれていた。 そして、次の瞬間には身体の中心に鋭い痛みが走った。 「あぁうっ!」 あたしは、痛みに悲鳴を上げた。 「ああぁっ」」 「ぎゃぁぁぁぁっ!」 アリスと、ヨークもそれぞれに叫んでいた。 処女喪失の瞬間をあんなに待ち焦がれていたのに、それ自体は起こってみればまるであっけないものだった。そう、この国の滅亡と同じように。それに、痛かった。あんなに濡れていたのに、本当に身体が引き裂かれるかのような破瓜の痛みだった。 でも、あたしは痛みと同時に、素晴らしい充実感を、天にも登るような喜びと開放感をも感じていた。 素敵なおちんぽを、おちんぽ様を、このアニスのまんこにとうとうお迎えできた。 あたしという生命の目的が、この瞬間に凝縮されているのだ。 あたしは、牝犬の鳴き声を上げて、会場の皆様に感謝と喜びを示した。 「まんこーっ! まんこーっ!まんこーっ! アニス、まんこーっ!」 会場から、どっと笑い声が起こり、拍手と歓声がそれに続いた。 見られている。 笑われている。 両手を腰の高さで左右の柱に縛り付けられ、足を開いて前屈みになった格好で処女だった性器を差し出し、おちんぽ様に貫かれているあたしを、見られている。 獣の様に繋がれて犯されているあたしを、笑われている。 「あはぁっ、嬉しいっ! アニス、まんこぉーっ!」 叫びながら、あたしは自ら腰を使った。 動く度に貫かれている性器から痛みが走ったが、痛みの中から、何か不思議な感覚が芽生えてくるような気がしていた。 「おまんこーっ!」 「ま・・んこぉーっ!」 アリスと、ヨークも牝犬の叫び声を上げていたが、もはやあたしの耳には入ってこなかった。 目隠しをしているまぶたの裏に、また虹色のもやがかかって来た。 誰だか分からない、あたしを犯している殿方があたしにのしかかり、ぎゅっ、と乳房を揉んだ。 「ああぁぁぁっ!あぁぁうっ!」 揉まれた乳房からものすごい快感が電流の様に迸り、あたしは叫び声を上げてしまった。乳房の感度が何倍にも高まっている様だった。乳首を弄られると、まるでクリトリスを弄られているような刺激を感じた。 (うそっ、凄い、凄い!) 「あぁぁぁっ!ふぁぁぁっ! くあああぁぁっ!」 クリトリスを摘ままれた。 更に信じられないほどの快感電流が全身を駆け巡った。あたしは早くも1回目の絶頂に達していた。 あたしの中のおちんぽ様は果てていず、そのままあたしを犯し続けた。 あたしは、快感に霞のかかったような頭でぼんやりと考えていた。 (ああ、あたしの、アニスの身体、どうなっちゃってるの。 すごく、いやらしくなってる。 アニスの身体、すごくいやらしいわ) あたしの中で、おちんぽ様の動きが早くなった。 (ああっ、素敵・・・ 痛いけど、気持ち良い・・・ アニスのまんこ、始めてなのに、感じてる。 当然だわ。アニスはまんこなんだもの) 「くっ、うおっ!」 あたしの背中で、殿方が声を発していた。 あたしはその声を聞いていたが、どなたの声かは分からなかった。というより、そんな事は考えなかった。 あたしは、アニスは、城の皆様に、アベル大王様に、処女を捧げたのだ。このおちんぽ様は、皆様の、そしてアベル大王様のおちんぽ様だ。アニスのご主人様の素晴らしいおちんぽ様だ。それでいいのだ。 ご主人様の動きがひときわ激しくなり、そして止まった。 びゅくっ! 「あはぁ・・・!」 どくっ、とくどくっ 痛みと、めくるめく快感が入り交じる中で、あたしは、あたしの中のおちんぽ様がびくびくと脈打ちながら射精するのを、素敵なザーメン様をアニスの子宮にたっぷりと注いでくださるのを、はっきりと感じていた。 (ああっ、凄い、凄い、凄いぃぃぃっ!) 身体がばらばらになるかのような快感だった。 あたしは、声の限りに叫んだ。叫びながら絶頂していた。 「まんこ嬉しいーっ! アニス、まんこーっ! まんこなのーっ!」 (22)は元々欠落しています。 前ページ次ページNameless Archives/2ちゃんねる・エロパロ板/タイトル記録ミス Counter today - ,yesterday - ,summary - . Page created 2007-10-28,last updated 2008-02-06 18 58 01 (Wed),and copyright by 堕落姫乃眸.
https://w.atwiki.jp/toutawiki/pages/112.html
【表ED合唱『』】 -表ED合唱 歌詞振り分け/Ver.A- 歌詞&振り分け Ver.A -表ED合唱 歌詞振り分け/Ver.B- 歌詞&振り分け Ver.B -表ED合唱 歌詞振り分け/Ver.C- 歌詞&振り分け Ver.C -表ED合唱 歌詞振り分け/Ver.D- 歌詞&振り分け Ver.D 【裏ED合唱『東方混合曲 ~石鹸屋メドレー2~』】 -裏ED合唱 歌詞振り分け- 歌詞&振り分け 【ED合唱曲候補】 +... 候補①-神々が別れた幻想の外 サークル : 石鹸屋 収録 : 石鹸屋のお歳暮3 原曲 : 神々が恋した幻想郷/東方風神録 3面テーマ http //www.nicovideo.jp/watch/sm3160080 候補②-星色夜空 サークル : いえろ~ぜぶら 収録 : 東方ASSOCIATION 原曲 : 恋色マスタースパーク/東方永夜抄 4面ボス 霧雨魔理沙のテーマ http //www.nicovideo.jp/watch/sm9912643 候補③-Thank you 感謝! サークル : COOL CREATE 収録 : スーパーあまねりお 原曲 : 神々が恋した幻想郷/東方風神録 3面テーマ http //www.nicovideo.jp/watch/sm5515638 候補④-after&after -みんなで繋いだ道-[※1] サークル : 石鹸屋 収録 : TOHOHUM 原曲 : 亡き王女の為のセプテット/東方紅魔郷 6面 レミリア・スカーレットのテーマ http //www.nicovideo.jp/watch/sm4562776 候補⑤-ネココタマツリ[※1] サークル : COOL CREATE 収録 : スーパーあまねりお 原曲 : 遠野幻想物語/東方妖々夢 2面テーマ ティアオイエツォン(withered leaf)/東方妖々夢 2面ボス 橙のテーマ http //www.nicovideo.jp/watch/sm5515771 候補⑥-童祭 ~ Innocent Treasures サークル : 上海アリス幻樂団 収録 : 夢違科学世紀 原曲 : 童祭 ~ Innocent Treasures/夢違科学世紀 トラック01 http //www.nicovideo.jp/watch/sm7485782 候補⑦-東方萃夢想(hatsunetsu mix.) サークル : 発熱巫女~ず 収録 : フォーリンサウンド 原曲 : 東方萃夢想/東方萃夢想 スタッフロールテーマ http //www.nicovideo.jp/watch/sm6942330 候補⑧-君の手を引いて サークル : いえろ~せぶら 収録 : 東方彗麗歌 原曲 : 旧地獄街道を行く/東方地霊殿 3面テーマ http //www.nicovideo.jp/watch/sm8014549 候補⑨-彼岸帰航 サークル : 岸田教団&The明星ロケッツ 収録 : Electric blue 原曲 : 彼岸帰航 ~ Riverside View/東方花映塚 小野塚小町のテーマ http //www.nicovideo.jp/watch/sm6279690 候補⑩-神々の恋物語 サークル : アールグレイ 収録 : 唄う星 原曲 : 神々が恋した幻想郷/東方風神録 3面テーマ 紅楼 ~ Eastern Dream.../東方紅魔郷 スタッフロールテーマ http //www.nicovideo.jp/watch/nm11329643 ※1:人妖企画 オリジナル要素有 ≪第3回人妖歌合戦へ≫
https://w.atwiki.jp/nijiuradegityou/pages/221.html
第517話 これぞ電気の力!ミケーネ大喝采! 銀河帝国では最新鋭のデススター"松子”の地球圏派遣が決定される。その頃、いの一番に先代デススターから逃亡したベイダー卿は、本格的に逃亡生活に移っていた。 成都に降り立ったシュウ・シラカワは孔明と会見。ガン・エデンを捨ててしまおうかなどという、シン・アスカに対する嫌がらせのような議題に終始するが、結局ガン・エデンの研究で両者は協定を結ぶ。 士気だけはやたら高いものの連度不足と判断された国際連合軍は、ゾンダーとの接触を禁じられる。MS部隊長junは、組織の枠を超えた防衛構想を考え始めていた。国語教師に変装して潜入していたティエリア・アーデは、ソレスタル・ビーイングの理想にも通じる彼の考えに感銘を受ける。しかし国連と協調しているはずのミケーネ帝国は、独自の寄港地を得るべく策動していた。 モルドールや大隊も戦闘準備を進めていたが、結局真っ先に動いたのはミケーネス。木星帝国、ニューギニアマスドライバー基地をめぐって戦端が開かれてしまう。 【攻撃側:ミケーネ帝国・国際連合軍・最後の大隊有志vs木星帝国・(ラクシズ有志):防衛側】 【戦場は木星帝国:ニューギニアマスドライバー基地】 木星帝国軍はデススター落下からの被害軽減のため、戦力の過半が宇宙へ退避中。残された五虎将イヴァン・ニルギース以下、フリーデン隊、旧グランストンナイツなど防衛隊は壊滅的被害を受ける。 かつて完膚なきまでフリーデン隊に叩きのめされ、その強さに感銘を受けた伊達政宗が援軍に入るが、3組織相手の圧倒的物量差を覆すことはできなかった。 …しかし…本当の地獄はここから始まった。 MSで降伏を呼びかける裏で、基地に突入した三輪長官率いる歩兵隊は、守兵の虐殺を開始、その死体をマスドライバー設備に吊り下げるという暴挙に出る。 自軍の暴挙にガンバリ事務次官とjunが目の当たりにしたのは、まさに戦場の現実であり絶望であった。 最後の大隊の更なる介入を恐れたjunは直ちに撤退を指示。ミケーネと大隊の小競り合いの後、ニューギニア基地はミケーネの手に堕ちた。 木星帝国との間に、深い遺恨を残して――
https://w.atwiki.jp/mayshared/pages/1091.html
すりら~紅白歌合戦 ※ 本SSは実在のALICE・双葉学園・日本国・アーティストユニットとは一切関係ありません。 さあ逃げろ。 はや逃げろ。 踊りながら。 歌いながら。 狂ったように。 奢ったように。 怪物どもが やって来るぞ。 怪物どもが こちらを見てるぞ。 ☆ ☆ ☆ 双葉島。 ALICEのラルヴァ監視ルーム。 「チーフ! ラルヴァの襲撃が確認されました!」 室内に充満する緊張感――慌しい警報音が鳴り響いていた。 「この寒い季節に襲撃だと!? どこだ!」 「場所は日本武道館です。属性は“アイドル”!」 聞き覚えのない属性にチーフのこたつに入りながらミカンの皮を剥いていた手の動きが止まった。 「“アイドル”……? 何だね、その聞いたことのない属性は」 「あ、すみません、まちがえました。属性は“デミヒューマン”で、アイドル形態を装い出没したラルヴァの模様です!」 「あー……」 チーフは再びミカンを剥き始める。 「そのつまり、なんだね。日本武道館ということは、ラルヴァがアイドルにでもなってコンサートを開催していたと。そういうことかい?」 「はい、その通りですチーフ。強力なラルヴァ反応が武道館を中心にしてあたり一帯に拡散しています。大勢の一般人観客が操られながらそのまま群集化。ラルヴァ反応はまるで台風の目のように移動しながら、まっすぐにこちら双葉島を目指して侵攻していて」 「報告はいい。まずは映像を見せてくれ」 ピッ。 監視ルーム内にある巨大スクリーンいっぱいに日本武道館から押し寄せる津波のような人波が映し出された。 それは人間の大行進というだけでも異様な光景であったのに、さらに幻惑的だったのは大行列に参加している人間はすべて黒のスーツに黒のハット、黒サングラスと黒で統一された衣装を着こなして軽快なダンスを踊っていることだ。 その先頭では、イケメンのラルヴァがリズミカルなステップで踊っている。 「ラルヴァの分際でイケメンだと……ッ!」 今の言葉は聞かなかったことにしてオペレーターは分析報告を続ける。 「どうやらこのアイドルに憑依したラルヴァは、精神感染型の能力を有している模様。感染者はラルヴァのダンスにあわせて統制の取れたダンスを踊らされています。また、その影響下に入り込んだ一般人を取り込み増殖しているようです。ファッションを強制的に黒スーツ姿に変貌させると、己のダンスユニットメンバーとして取り込んでいます」 「というか10年前の紅白で見た光景だな」 「明らかにラルヴァによる人類社会への強制介入であることは間違いありません。どうしますか、チーフ!」 ちなみにこのチーフは単なる監視班の一管理役にすぎなかったが、先程ラルヴァを発見した瞬間からそのまま現場指揮官として任に就くようにと上層部から通達を受けている。 握り締めたミカンを高く掲げるとミカンを握りつぶして、そのままミカン汁を絞り出すと、まるで血を飲む吸血鬼のようにオレンジ色の汁を嚥下する。 軽く舌なめずりしたチーフは宣言を発した。 「無論、速やかに迎撃する。対ラルヴァ迎撃機関『ALICE』の威厳に賭け、総力を挙げて迎え撃つぞ」 数十分後。 「チーーーフーーー!!! 迎撃に出た局員たちまでもが次々とラルヴァのバックダンサーとしてダンスラインに取り込まれていきます!!」 「そんな馬鹿な! 対精神攻撃シールドはどうした!?」 「効果、いまだ確認できません……」 「まさか……いやありえん……」 使用した対ラルヴァ用精神攻撃シールドとは、いかなる精神系ラルヴァが来ようと対処できるように古今東西あらゆる精神攻撃パターンを想定して造られた精神防御システムのことで、対精神操作系ラルヴァ能力は完璧だ。いや、完璧なはずだった。それが効かないというなら、いま彼らが目撃しているあの現象は何だというのだ。 「チーフ、どうやら一般人、異能者に関わらずこの精神感染は引き起こされるようです。ALICE局員も次々と取り込まれていき……ああ、チーフ! また一人ダンスに取り込まれていきます……! 宮城さああああああん!!!」 悲鳴に近いオペレーターの助けを求める声に、チーフは苦虫を噛み潰したような己の表情を見せまいと背中を向ける。 監視ルームの様子を表すとすればまさに一語――“阿鼻叫喚”。 「おのれ、ラルヴァが」 一般人も、異能者も区別なくあらゆる人類をダンスユニットに加えていく能力。精神防御システムすら無力の力と相対している。 オペレーターがチーフにそっとアイコンタクトを送る。 (まさか、精神防御理論にミステイクが……) (ALICEの技術力に欠陥がある可能性は全力で却下する!) 望遠カメラから送られてきた映像には、アリス局員の戦闘員が2~3人がまるでハーメルンの笛吹きのように歌い踊るダンスラルヴァに向かって突撃していく光景が映し出された。あと数メートルという距離まで接近した局員たちだが、途端に局員たちの足が止まる。不意にうずくまりながら頭を抱えてうめきだしたかと思うと、数秒の抵抗を見せた後、ボンッと黒スーツ黒サングラス姿に変化して、そのまま喜びながら自らダンスの行列に加わっていく。 敵の正体が不明なまま手の打ちようがないの現場でも同様だった。 「班長、このままでは戦線が持ちこたえられませんが」 「わかっている。しかし――」 現場では同じ失敗を繰り返すまいと突撃禁止令が出されていた。それでも目前で増殖しているラルヴァダンスの大群に耐え切れないのか、飛び出していってはダンスの列に取り込まれていくというミイラ取りがミイラになる局員が後を絶たない。 巨大スクリーンの都内マップにはダンスラルヴァの行進がその数を増やしながら双葉島への接近を表示していた。 絶望的な光景だった。 「精神系ではないというのか……何だ? 一体何が起こっているというのだ……?」 例えば、東京マラソンの映像であの参加ランナーの集団全員がアイドルユニットのようにダンスしている光景を想像していただければその恐怖の一端を理解できるだろう。 「これではまるでゾンビの群れだな」 チーフはナイフでリンゴの皮を剥きながら憎々しげに呟いた。楽しげに踊っている人々の映像ばかり見ていると、「少しだけなら自分もあの列に混じって踊っちゃってもいいかな」と邪念に駆られてしまう。 「って、オペレーター! 何をのんきに鼻歌など歌っておるのだ!」 「す、すみませんチーフ! あの集団ダンスを見ていたらつい」 オペレーターが歌っていた鼻歌は、あのラルヴァユニットのダンスに即興であわせながら歌われたもののようだ。報告によれば、現地ではラルヴァのダンスにあわせてJポップ調のBGMも流されているらしく、それはすでに音声データでも確認済みだ。 ――BG、M……だと……。 そのとき、脳内で天啓が舞い降りた。あらゆる可能性がたった一つの事実を告げている。 「……そうか――これは、これは精神攻撃ではなかったのか!」 「どうことですか、チーフ!?」 チーフは巨大スクリーンに映る異常な集団ダンスを注視する。 「楽しげなダンスを見ていた観客たちは、楽しそう、踊りたいな、ついでにナンパも出来たら……といった楽しげな気持ちを湧き上がらせ、そこに衣装を着せられる。体は快感に耐え切れずに踊りだしてしまうという仕掛けだ。攻撃は精神に行われていたのではない。我々人類の身体に行われていたのだ。いわばこれは、メンタルにではなく、ボディに訴えかけて操るという集団心理を巧みに利用した攻撃なのだろう」 「ああ……要するにコスプレダンス会場に行くと、はじめは踊る気がなかったのにいつの間にか自分も踊っちゃってたという……」 「友人にいやいやコミケに連れていかれたら、気がつけば自分も同人誌やチラシを集めまくっていた現象とも同じだ」 「……」 「……」 「コミケに行かれたことがおありなんですか? チーフ」 ゴホゴホッと軽く咳払いをすると、チーフは話を元に戻した。 「ともかくだ、人の楽しいと思う本能に訴えかけてくる攻撃なので、精神防壁でもどうしようもなかった。なぜなら、それは自発的な行動だからだ」 「チーフ……!」 「そう、謎はすべて解けたよ。これでチェックメイトだ」 突破口を見出したチーフが滅多に見せないガッツポーズを見せる。勝利のポーズは神々しくすらある。 「では、どうやってラルヴァを倒しましょうか」 「それは勿論――」 「勿論?」 「……どうすればいいと思う? オペレーター」 「チーーーーーーーフーーーーーーー!!!!!!!!!!」 まさに絶体絶命。原因がわかったことと事件を解決することは決してイコールではありえず、そして突破口は見つからない。対抗策はノーアイデアだ。 しかし。 『話は聞かせてもらったのだ!』 救世主は現れた。 ☆ ☆ ☆ 「ああ、アタシは素晴らしい……この恍惚をもっともっと皆に分けてあげたいわぁん……」 ラルヴァは恍惚に浸っていた。 黒い群集の先頭で舞い踊りながら両腕を突き上げて天を仰ぐと、そこから鋭くステップターンを切り、タタンッと軽やかにバックステップ。ダンスラルヴァの動きにあわせて背後に控えた無数のバックダンサーズも一斉に後方に飛ぶ。一糸乱れぬ完璧な同調(シンクロ)は、さながら何万人という規模で踊るブロードウェイ。 双葉島と東京をつなぐ巨大ブリッジは目前にまで迫っていた。 「今、一挙手一投足にいたるまで全てが一つになろうとしているわ……ああん、一体感の恍惚を、愛を、もっと、もっと世界中に広めなければ――そうよ! ダンスでこの色あせた世界を輝かせたい……! そのためには双葉の異能者を倒さなくちゃいけないのよアタシ!」 「そうは思い通りにいかないのだ!」 凛とした声が無敵の行軍に立ちはだかる。 声は頭上から聞こえてきた。 「何者よッ!?」 「双葉学園生徒会長、藤神門御鈴(ふじみかど みすず)。世間を騒がす悪いラルヴァ。白虎に代わって押し置きなのだ!」 見上げると、凛ッ!! とビルの屋上に立つ太陽を背にした小さな影が紫の髪をなびかせている。 影はニヤッと笑みを浮かべた瞬間、屋上から体を宙に投げ出す。1回、2回とひねりを加えながら空中で回転して、猫のようにしなやかな着地を決める。 逆光が解けて、御鈴の姿を直視できるようになったラルヴァはわが目を疑った。 白銀と黒水晶で全身を神々しく飾り立てられた煌(きら)びやか御鈴の衣装は、正気で着られるような代物ではない。 「……ジロジロと見るのは禁止なのだ」 「キィー! いきなり現れて何よアンタ! アタシより目立つなんてぜったい許さないわよ、許さないんだから! このままアナタもアタシに取り込まれて御仕舞いなさいッ!」 ダンスラルヴァが羽ばたく白鳥のポーズを構えて華麗なダンスステップを再開する。 が、御鈴はまったく動じていない。 「何でよ――何で踊りだしたくならないのヨゥ!? 」 「それは仕方がありませんわ。わたしたちのほうが美しいのですもの」 その声はラルヴァのさらに背後、御鈴の位置とは正反対の方角から聞こえてくる。 御鈴同様に、煌びやかな白銀と黒水晶の衣装を身にまとった女性。 「というのは冗談で、種を明かせば至極単純な話。実はこの衣装、小型の結界が付与されています。そう、あなたの使われる『衣服転移』を封じさせていただきました」 彼女、水分理緒(みくりま りお)の声はおだやかだが、すでに揺るぎない勝利を確信しながら答えている。 彼女たちは人のダンスに加わりたい衝動の後押しとなるスイッチである“黒スーツの装着”を防いだのだ。 理緒の背後には全身タイツ(白虎デザイン)を装着した迎撃部隊のみなさんが整然と列をなして態勢を整えている。この全身白虎タイツにも当然、“衣服転移封じ”が施されている。 「目には目を、歯には歯を、集団ダンスには集団ダンスを。悪の企みはおしまいなのだ、ラルヴァ!」 御鈴と理緒を中心にして一斉にダンスが始まった。 優雅な水鳥を思わせるクラシックバレーだ。 監視ルームで戦いの推移を見守っていたチーフが、手に汗を握りながら二つのダンス集団による壮大な衝突を見つめた。 「ブロードウェイ対クラシックダンスか……この決戦が双葉学園の運命を決める」 「なにやら怖いものもありますね……。ところでチーフ」 「何だね、オペレーター」 「なぜ私たちまでが白虎タイツを着ているのですか?」 ぴろーんと全身タイツを引っ張ってオペレーターが訊ねる。 「……念のためだ」 場面は戦いの最前線に戻る。 「どうやら、これ以上のダンスフレンド(戦闘要員)を増やすのは悔しいけど無理みたいだわね。だったら、この人数で双葉島に雪崩れ込んであげるわよォ」 「ラルヴァ、無駄なあがきはあきらめるがいいのだ! 囚われた人たちも今ここで返してもらうのだ!」 「オーッホッホッホ! 強がりいっちゃってかわいいわねお嬢ちゃん! でも、これだけの人数をどうやって取り戻せる気かしら? ネエ、アナタたち」 ダンサーズのほうを振り返ったラルヴァの動きが止まる。 一人、また一人と漆黒の衣装から白虎タイツ姿に変わっていくという信じられない光景を目にして。 「早瀬くんの超加速なら数分もあれば全員着替えさせてくれます」 醒徒会の早瀬速人(はやせ はやと)による高速移動で次々と黒スーツから白虎タイツに着替えさせられていく無数の群集たち。女性を着替えさせるときは目隠しをしているという念の入れようだ。 崩れ落ちるようにラルヴァは膝をついた。 魂が、折れたのだ。 「アタシの負けだわ……いいえ、アタシの秘密が見抜かれた時点で、敗北はすでに決まっていたのかしらね……」 「……ラルヴァさん、あなたの過ちはたったひとつです。楽しむためのダンスを戦いの道具として使ってしまった。わたしたちは負けるわけにはいかなかったのです」 ――あなたの舞いを愛する心のためにも――。 理緒の一言に、ラルヴァの表情からまるで憑き物が落ちたように穏やかになった。 「アタシ、最期に出逢えたのがアナタたちでよかったわ。ええ、燃えたわ。そして決めることが出来たわ。アタシはいつまでも踊り続ける! 例えあの世でも地獄の底でも――!」 ラルヴァの体が淡い緑色の光につつまれ、徐々に粒子となって空へと溶けゆく。 「踊るがいいのだ、ラルヴァ。魂となって好きなだけ」 御鈴の声が風に乗って、消えた。 ラルヴァの想いと共に。 一連の騒動は情報操作によって、新曲発売にあわせたキャンペーンイベントとして説明され事なきを得た。 こうしてラルヴァによる双葉島侵攻作戦(?)は阻止されたのであった。 ☆ ☆ ☆ 「チーフ! ベタの塗りがはみ出しています! 修正をお願いします!」 「す、すまん……だが、オペレーター、これははみ出していると言えるのだろうか……」 ハチマキをしたオペレーターが血走った目でキッとにらむ。 「言い訳は断固却下します! チーフ、あなたがきちんと仕事をしてくださらないと夏コミに間に合いませんから」 この事件を境に一組のカップルが生まれていたのだが――それはまた別の話。 トップに戻る 作品保管庫に戻る
https://w.atwiki.jp/malicestella/pages/104.html
TOVlog格納庫
https://w.atwiki.jp/nothing/pages/178.html
#blognavi 試しに設置してみました。 あんまり拍手がならかなったら寂しいので、様子を見て続けるかするか止めるか考えよう・・・。それにあれ、解析と銘うっていますが、アクセス解析ができるわけではないのね。ガッカリ。 拍手の為に新たに書くのはちょっと無理だったので、書きかけになっていた小噺を1話載せてみました。好評なら続きを書くわけですが・・・。自分でもこの話の存在を忘れていました。プロットだけがテキストファイルで転がっていました (;´∀`) ディズニーの新作映画だったかな、映画館でCMをやっているのを見て、ガーと思い浮かんだネタを書き留めたものだったはず。基本的にやっぱりミネルバ組が好きなんだなーと、しみじみ思います。 だって、コードネームがレッド1、レッド2、レッド3、レッド・ベイビー・・・。じゃあ、ミネルバのザフトレットに付ける気やないでしょ、と。 レッド3がなんだか危険ですね。 カテゴリ [つれづれ] - trackback- 2005年11月06日 16 12 40 #blognavi
https://w.atwiki.jp/keikenchi/pages/1517.html
タブンネ強制収容所・タブシュビッツ。 その中庭に数十匹のタブンネがずらりと整列させられている。 皆、一様に怯え、震えており、涙を流す者も少なくない。 中庭の中央には2列の、10メートルほどの距離に渡って、 子タブンネやベビンネが首だけ出した状態で生き埋めにされていた。 「パパー!」「ママー!怖いミィ!」「助けてミィィィ!!」「チィチィチィ!!」 必死に助けを求める子供たちに、親タブンネ達は声をかけることさえ許されない。 余計なことをすれば即刻処刑されるのがわかりきっているからだ。 そこから少し離れたこところから、看守長がスピーカーで叫んだ。 「よーし、それではただ今より地雷原突破ゲームを始める! チャレンジャーのタブンネくん、前へ!」 その合図とともに、2人の看守に両脇から抱えられる格好で、 1匹のタブンネが引きずり出されてきた。 足には鉄下駄を履かされている。 そして両手には五寸釘が数本打ち込まれ、既に血まみれであった。 中庭を囲む建物の窓という窓からは、看守や職員が鈴なりになって ニヤニヤしながらその光景を眺めている。 引きずり出されてきたタブンネが、子タブンネ達の埋められた列の スタート地点に立たされるたところで、 観客にアピールするかのように、看守長は叫ぶ。 「さあ、制限時間は3分。その時間内にこの地雷原を抜けてもらうぞ! 列の外に出たり、手を付いたら即刻ゲームオーバーだ! 何か質問は?」 両手から流れる血で早くも顔面蒼白になっているタブンネは、 絞り出すような声で尋ねた。 「ほ…本当に3分で抜けられたら……子供や仲間を解放するミィ…?」 「もちろんだとも!では準備はいいな?用意、スタート!」 2列の子タブンネ達の間隔は約50センチ。そしてゴールまでの距離はたった10メートル。 普通だったら楽勝のはずである。普通、だったら。 だがタブンネの履かされた鉄下駄は片方だけで50キロもあった。両足で100キロだ。 その上、五寸釘の刺された両手からの出血でフラフラである。 しかし弱音を吐くことなど許されない。 仲間達の、そして我が子も含めた子供達の命がかかっているのだ。 タブンネは懸命に足を引きずって前へ進み始めた。 「おじさん頑張ってミィ!」「みんなを助けてミィ!」 両脇に埋められた子タブンネ達が、泣きじゃくりながら悲痛な声を上げた。 「おーい、遅ぇぞー!」「3分経っちゃうよー!」 建物の窓から看守達が冷やかしと野次を飛ばす中、タブンネは歩を進める。 1歩につき3センチくらい進むのが精一杯で、足が千切れそうだ。 眩暈がしてふらついた。だが手を付こうとした時、 『列の外に出たらゲームオーバー』という看守長の言葉が頭をよぎる。 懸命の思いで、できるだけ近くに手を付こうとした。 だがそこは、生き埋めにされていた1匹の子タブンネの頭の上であった。 「ヂギャァーッ!!」 五寸釘の刺さった手を付かれた上に、大人タブンネの体重がかかってはひとたまりもない。 子タブンネは頭が潰れ、血と脳漿を撒き散らしながら即死する。 「ミッヒィーーッ!!」 おそらくその子タブンネの親なのであろう。整列させられたタブンネの中から 夫婦らしき2匹が号泣する姿が目に入った。 「ああっ…ゆ、許してミィ!!」 手を付いてしまったタブンネは、詫びながら体勢を立て直そうとする。 その時、ボンッという爆発音がその耳に届いた。 ギクリとして振り向くと、たった今号泣していた2匹の頭が吹っ飛んでいた。 煙と血しぶきを上げながら2匹の首無し死体がバッタリ倒れる。 「ミヒェェェェーーッ!!」 整列した大人タブンネ達の間から、恐怖の悲鳴が上がった。 「ヒャッホー!」「こうこなくっちゃ!」 対照的に、看守達は大喜びで歓声を上げている。 「おっと!手は付いたが、列の外ではないからセーフだな。 た・だ・し! 地雷を踏んだからには、爆発しなくちゃ面白くないからな! 言い忘れたが、そのガキどもの頭の中には起爆スイッチを埋め込んでおいた。 親どもの頭に埋め込んだ爆弾と連動してるってわけだ! さあ、地雷に気を付けて進めや進め! あと2分だぞ、ハッハー!!」 「お…鬼ミィ……悪魔ミィ……!」 タブンネの呟きも看守達の大歓声や、泣き叫ぶ親子タブンネ達の声にかき消される。 「いいぞー!!」「もう1回お手付きしてくれや!!」 「ミィィィィィ!!」「ミビィイイーーーーー!!」「助けてミィーッ!!」 手の付けられない騒ぎの中、タブンネは歯を食いしばって再び足を動かし始めた。 「ミィ…ィ……ッ!………ギギ…イッ………!」 両足合わせると、自分の体重の3倍以上もある鉄下駄を引きずりながらタブンネは進む。 「残り1分半!」 看守長の無慈悲な読み上げで、看守達はまたどっと沸き、タブンネ達の悲鳴が大きくなる。 眩暈どころか頭痛で頭が割れそうだ。またふらついてしまう。 「ミィィッ!?」 自分のほうに倒れこんでくるタブンネの姿に、生き埋め子タブンネが恐怖の声を上げた。 「ミ…グゥーーッ!!」 さっきの悲劇は繰り返したくないタブンネは、五寸釘の刺さった手をよじり、 せめて少しでも下敷きになる子タブンネのダメージを和らげようと、 前腕部を付いて体を支えようとした。 「ミギャ!」「ミッ!」「ミギッ!」 ボン!ボン!ボン! 子タブンネの悲鳴とほぼ同時に3回の爆破音が響く。そして倒れる6匹の首無し死体。 タブンネは自分が最悪の選択をしてしまった事に気づいた。 確かに接地する面積を広げたことでダメージは分散され、子タブンネは死なずに済んだ。 だが、その代わりに3匹の頭のスイッチが押され、結果的にその両親である、 6匹の仲間を爆破処刑する形になってしまったのだ。 「ミッヒィィー!」「パパー!」「ママー!」 親を失った3匹の子タブンネの泣き叫ぶ声を聞きながら、タブンネもとめどなく涙を流した。 「ごめんなさいミィ…許してミィ…」 しかしこうしている間にも、無情にも時間は過ぎてゆく。 タブンネの流す涙は血の涙に変わり、歯を食いしばりすぎて口元からも血が溢れてきた。 進むしかない。己の足が千切れようと、犠牲を出そうと、ゴールインしない限りこの地獄は終わらない。 「残り1分!」「ミギィィィ!!」 一際大きくなる歓声の中、タブンネは死力を振り絞って歩を進める。 「残り30秒!……20秒!……10、9、8……」 「ミィィィィガァァァァァァァ!!!!!!!!」 カウントダウンが始まる。全身全霊の力を込め、タブンネはゴールを目指す。 あと1メートル、50センチ、30センチ…… 「3、2、1、ゼロ!!」 看守長がゼロを口にしたのと、タブンネがゴールラインを踏んだのは、ほとんど同時だった。 「おめでとう、みごとゴールインだ! 諸君、勇敢な彼に拍手を!」 看守長が拍手をすると、建物の中の看守達からも万雷の拍手が送られる。 親タブンネ達は涙を流し、抱き合って喜ぶ。生き埋め子タブンネ達もミィミィチィチィ大喜びだ。 意識朦朧のタブンネを両脇から抱えた看守が、鉄下駄を脱がせて地面に横たえた。 まだ視界がぐるぐる回っているが、タブンネの心は満ち足りた思いで一杯だった。 自分はこの地獄のゲームに勝ったのだ……。 「あなたぁぁぁ!!」「チィチィー!!」 その耳に聞き慣れた声が届いた。妻と子の声だ。 そちらを見ると、看守が台車に乗った鉄の檻を運んできた。その中から妻が叫んでいる。 別の看守が小さな籠を持っており、そちらにはベビンネが入れられていた。 タブンネが看守に逆らった咎でこのゲームのプレイヤーに強制的に選ばれた際、 妻子はどこかに連れ去られていた。もう会えないとばかり思っていたのだ。 「生きてた…生きてたミィ……よかったミィ……」 「よし約束だ、解放してやりなさい」 檻の鍵が開けられ、妻タブンネがふらつきながら夫の元へ駆け寄ってきた。 同時に、機関銃を構えて親タブンネに脅しをかけていた看守が、さっと後退する。 「ミィィィィィ!!」 親タブンネ達も、生き埋めにされた子供達に向けて走り出した。 看守長の浮かべた邪悪な笑みには誰一人気づいていない。 「チィチィー!チィー!」 早く僕もパパとママのところに行かせてとばかりに、ベビンネが声を張り上げる。 看守長は籠を開けると、ベビンネを抱き上げて頭を撫でる。 「よしよし、いい子だね。今、面白いものを見せてあげるから……ね!」 言いながら頭をポンと叩いた。 ドゴォン!! タブンネの1メートル手前ほどで、手を差し伸べかけていた妻タブンネの頭が吹っ飛んだ。 血しぶきが唖然とするタブンネの顔に飛び散り、赤く染めた。 それだけではない。 ボン!ボボボボッ!! 爆発音が連続して中庭に響き、親タブンネ達の頭がことごとく爆散した。 頭が吹き飛んだ数十匹の死体が、噴水のように血を噴き出しながらバタバタ倒れてゆく。 看守長がわざとらしい声を上げた。 「おお、いかんいかん。君の子供の頭には全員の爆弾と連動した起爆スイッチを埋め込んでおいたんだっけ。 つい忘れておったよ、不幸な事故だな、はっはっはっ」 それと同時に、さっきは拍手喝采していた看守達からどっと笑い声が起こった。 全員、看守長の性格は知り尽くしている。どうせこんなことだろうという笑いであった。 「ミィィィーー!!」「チィィーーーーー!!」 生き埋め子タブンネ達の泣き叫ぶ声は、嘲笑の嵐に半ばかき消されている。 (騙したミィ……約束を守る気なんかなかったんだミィ……) タブンネは歯噛みをしながら、その惨状を見つめるしかなかった。 「あー、面白かった。さあ、楽しんだ後はきちんとゴミ掃除をしておかないとな!」 看守長はそう言うと、抱きかかえていたベビンネの右足を無造作に捻った。 「ヂギャァー!!」 ベビンネの足の骨は軽々とへし折れた。看守長は続けて左の足の骨も砕いた。 そしてベビンネを、生き埋め子タブンネの列の真ん中に放り捨てた。 さっきタブンネが血を吐く思いで通り抜けてきた道に、である。 「チィ…チィ……」 ベビンネは這って逃げようとするものの、両足の骨が折られていてはそれもままならない。 「やめるミィ!…その子だけは助けてミィ…!」 タブンネは必死で懇願するが、看守長はサディスティックな笑みを浮かべるだけだ。 「清掃係、始めていいぞ」「へーい」 その声に合わせて、一匹のカイリキーが中庭に入ってきた。 グランド整地用のローラーを押している。かなり大型で見るからに重そうだ。 タブンネの顔が真っ青になった。何に使われるかがわかったからだ。 「やめ…やめるミィ!!その子達が…僕の子供が何をしたって言うミィ!!」 「うるさいな、後片付けの邪魔をするんじゃない」 看守長が言うと、看守が2人走り寄ってきて、大の字で倒れていたタブンネを抱き起した。 「ほれほれ、よく見ろよ」 看守の一人がタブンネの腕を押さえつつ、頭をぐいっと生き埋め子タブンネの方へ向けた。 わざわざ起こして、ローラーで轢き潰す様を見せようというのだ、もちろんベビンネも含めて。 「やめるミィ!!やめて…!!」「ミギャァァァァァァァ!!!!」 タブンネの悲鳴と、カイリキーが押すローラーに潰された子タブンネの断末魔の叫びが重なる。 「ミギ…!!」「ヂィィィ…!!」「ミッヒィーーー…!!」 ローラーが通った後には、ぺしゃんこに潰れたピンク色の塊と飛び散った血しぶきが、 2つの列を成していた。地獄に咲く血の花の花壇のようであった。 そしてローラーは、列の中央に放り捨てられ身動きできないベビンネへ迫ってゆく。 「ヂィッ!!ヂィッ!!ヂィィーーー!!」 恐怖に耐えかねたベビンネは失禁し、身悶えしながらタブンネに助けを求めた。 「やめてミィィーーー!!!」 タブンネがいくら暴れて叫ぼうと、看守達はゲラゲラ笑うだけである。 「ヂィィィィィ!!……ヂッ!!」 ローラーに頭をプチュンと潰されたベビンネの胴体が、ビクンと痙攣して跳ね上がり、 そのままローラーの下へ飲み込まれていった。 「ミ……ミィィ…………」 再びタブンネの両目から血の涙が溢れ出した。 ローラーが通過した後には、血しぶきやぶちまけられた内臓と共に平べったくプレスされて、 もはや原形をとどめない無残なベビンネの姿があった。 「ミ…ミギャアアアアアアアアアアアアアア!!!!グガアアアアアアアアアア!!!!!」 タブンネは血の涙を流し、狂ったように暴れ出した。 とはいっても、さっきのゲームで体力を使い果たしており、2人の看守をふりほどくには程遠い。 「おーい、うるさいから連れてけ。はい諸君、お帰りだよ。拍手拍手」 看守長が言うと、再び嘲笑と罵声の混じった拍手がタブンネに浴びせられる。 「ガアアアアアアア……!!」 抵抗も空しく、タブンネは引きずられて建物の中に消えてゆく。 「さあ、邪魔者もいなくなったし、掃除だ掃除!手の空いてる者は手伝ってくれ」 看守長は楽しげに言うと、率先して親タブンネ達の死体を片付け始める。 「全くあの人はイカレてるねえ」 「まあ、それを楽しんで眺めてる俺らも同類さ。これだからタブシュビッツ勤務はやめられねえってやつよ」 ひそひそ話をしながら、見物していた看守達も後片付けに加わった。 そしてカイリキーが3回ほど往復したローラーの後は、わずかに土に埋もれた毛皮の残骸が残っているだけであった。 その後独房に放り込まれたタブンネは、惨死した妻子や仲間、子タブンネ達の幻影が頭から離れず、 一睡もできなくなり、のた打ち回って苦しんだ末に、10日後に発狂して死んだ。 もちろんその様子は録画されており、タブシュビッツ職員を楽しませたのであった。 (終わり) 名前 コメント すべてのコメントを見る
https://w.atwiki.jp/tehihi/pages/14.html
コロンビアード砲で宇宙に行ってエイリアンと戦うRPGが欧州では沢山あることをご存知ですか? まじで。剣と魔法の世界はむしろ向こうの方が本場だと思ってたけど、 でもいわゆるホースオペラの延長線上的な蔑視を込めてのスペースオペラも向こうが本場だし、 なんか妙な納得が出来るかも。 いや、というか最近の fall out とかバイオショックとか的なそれの話かな? しかしタクの娘さんはんっとにほわほわと綺麗に微笑みますね。義父さん! ご相談があるのですが! なんだいかしこまって。ほら、玄関先でそんな、膝を付くもんじゃない。 ちょうど夕飯時だ。あがっていきなさい。……かあさん! 寿司だ! 寿司をとっておくれー! (お前に父さん呼ばわりされる筋合いはないキャンセル。 夏で青春で爽やかなのはある意味でアタリマエだと思うのです。だからこそ筒井さんやっぱすげえ、と たしかにそれはそうかも。>サワヤカなのは。 してみれば、観念上の存在でしかない貞女を具体的に現出させてみるってーのは SF 作家ならではの手法だったかも知れませんというか、 此度の映画化な記者発表の席で「なんでまた時をかける少女なんでしょうね! 他にも面白いものがあると思うんですが!」とかぬけぬけと抜かしたってほんとかしら。 母親がアニメ映画見て「ラベンダーないじゃん! ってかキャラ違っ」って言ったのに、なんか無性に感動した あー。全部、野郎視点で書いた所感でしたけど、 それら先例をリアルタイムで少女として触れてきたひとにはその人達なりの感想が当然あるんだろうなあ。 世界樹もいいけど……ナナドラの更新も……そろそろ……。 ……うん。ああ。うん。はい。うん。うん。 期待してくれている人がいる限りは「そのうち書くよ」と約束し続けましょう。 エイプリルフールに告白ってどうでしょう 随時受付中ですよ?
https://w.atwiki.jp/haruhi-suzumiya/pages/49.html
全てのコメントです。