約 762 件
https://w.atwiki.jp/sakura398/pages/604.html
記憶せよ、玄界灘<第18光洋丸> http //www.nicovideo.jp/watch/sm5760966 ■事件の経緯 ウィキペディアより 「第18光洋丸」と「フン・ア・ジュピター」の衝突事故 2003年7月2日、福岡県沖の玄界灘でパナマ船籍、韓国興亜海運社所有の貨物船「フン・ア・ジュピター」(3372トン・16人乗り組み)が巻き網漁船 「第18光洋丸」(135トン・21人乗り組み)と衝突した[1][2]。「第18光洋丸」の乗組員17名が海に投げ出されたため、直後から日本の漁船の船団は救出活動を開始したが、貨物船は救助を行わず傍観していた。 死者1名、行方不明者6名、負傷者2名という民間船同士の衝突事故としては稀な惨事となった。 経緯 6月29日 0時0分 - 第18光洋丸が山口県下関漁港を灯船2隻とともに出港。 7月1日 21時45分 - フン・ア・ジュピターが韓国釜山港を出港し、広島港に向かう。 7月2日 1時54分 - 第18光洋丸は、沖ノ島灯台沖で、灯火などを点灯して投網を開始。 1時58分 - 第18光洋丸が7.1海里先にフン・ア・ジュピターのレーダー映像を確認。動静監視を行う。また、フン・ア・ジュピターも第18光洋丸などの船団を視認。 2時12分 - フン・ア・ジュピターが第18光洋丸から3.5海里の距離に接近する。第18光洋丸は他の漁船と網を張り揚網中で、移動することができなかったため、運搬船をフン・ア・ジュピター号に向かわせて注意を 喚起するとともに、網の大きさを示すために他の漁船に網の反対側に寄るように指示。さらに、船橋前部の作業灯を点滅させる。しかしフン・ア・ジュピターは十分な動静監視をしておらず、衝突の危険性に 気づかなかった。 2時21分 - フン・ア・ジュピターが第18光洋丸から1海里の距離に接近したので、第18光洋丸は網の位置を示すため他の漁船を網の北西側に沿って走らせ、サーチライトをフン・ア・ジュピターに向けて照射し、 汽笛を連吹する。 2時23分 - 第18光洋丸が船上の照明を全て点灯。フン・ア・ジュピターが第18光洋丸に接近しすぎたことに気づき、右転。 2時25分 - 第18光洋丸の左舷中央にフン・ア・ジュピターの船首が衝突。17名が海に投げ出される。 「フン・ア・ジュピター」の不可解な行動 「第18光洋丸」は他の複数の漁船間で網を張っていたため、回避不可能の状態だった(回避運動をしようとすれば、網が絡まり、他船との衝突の危険性も高かった)。 そのため、韓国の貨物船「フン・ア・ジュピター」へ、繰り返し漁灯や警笛で合図を送っており、回避義務は法的にも韓国船側にあった。だが、「フン・ア・ジュピター」は第18光洋丸をトロール船だと思い (しかし海上衝突予防法18条により航行中の船舶には漁ろうに従事している船舶を避ける義務がある)、速度を落とさずにそのまま直進し、第18光洋丸に衝突した。また、「フン・ア・ジュピター」 は衝突後も航行に問題はなく、また自船にはけが人が1人もいなかったにもかかわらず、救出活動は一切せず、その場を離脱しようとした。 「からしま」と「コレックス・クンサン」の衝突事故 2003年7月6日、「第18光洋丸」と「フン・ア・ジュピター」の衝突事故による行方不明者を捜索中だった水産庁漁業取締船「からしま」 (499トン・16人乗り組み)が2隻の国籍不明船に遭遇した。1隻目の国籍不明船に対する回避操作中、2隻目の国籍不明船に接近されたため、衝突の危険性を回避するため「からしま」は停船した。しかし停船直後、 同海域にいた韓国の貨物船「コレックス・クンサン」(4044トン・13人乗り組み)に左舷より衝突され破損・浸水した。「からしま」を除くいずれの船も海上衝突予防法を無視していた。国籍不明船は 2隻とも逃走した。「からしま」の乗組員は、付近にいた同庁取締船「海鳳丸」に全員救助されたものの、1人が軽傷を負った。また、「からしま」の船体の損傷は激しく曳航不能の状態であり、 漂流ののち現場近くで沈没した。 「コレックス・クンサン」の不可解な行動海上衝突予防法第14条により、真向かいに行き会う場合はそれぞれ針路を右に転じなければならないと定められているにも拘らず、「コレックス・クンサン」 は左に転進して「からしま」と衝突した。また、この事故でも「フン・ア・ジュピター」同様に「コレックス・クンサン」は救助活動をしなかった。 ■ マスコミに葬られた海難事故 韓国船が起こした死亡1名、行方不明6名という日本漁船沈没事故をなぜか隠し続る日本のマスコミ。 ■1.「光洋丸」の事故を知っていますか?■ 韓国コンテナ船が違法な航行をして日本漁船に衝突、漁船は一瞬で沈没し、死亡1名、行方不明6名という惨事が起こった。 しかしテレビや新聞がごく限られた報道しかしないので、ほとんどの人が知らずにいる、という事件が起きている。 韓国コンテナ船は海に投げ出された乗組員の救助活動もせず船主は謝罪もしていない。さらにその4日後、行方不明者を捜 索中の水産庁の取締船が、またも違法な航行をした別の韓国貨物船にぶつけられ大破、沈没するという事故が起きた。 あの「えひめ丸」の事故と比べてみよう。平成13年2月9日(現地時間)、ハワイ沖で愛媛県宇和島水産高校の実習船えひ め丸が、海中から急浮上してきた米海軍原潜グリーンビルに激突され、数分で沈没。原潜は26人を救出したが、学生を含む 9人が行方不明となった。米側はすべての責任を認め、ブッシュ大統領より森総理(当時)に謝罪の電話があった。 被害規模から言えば同程度であり、加害者側の悪質さ、同様の事故が続いた点では、今回の方がはるかに問題は大きい。そ れなのにマスコミはなぜかこの事件を「えひめ丸」ほどに報道していない。事件後、約2ヶ月間に報道された記事の件数が如 実にその差を物語っている。[1] えひめ丸 光洋丸 比率(光洋/えひめ) 朝日新聞 608件 19件 1/32 毎日新聞 644件 27件 1/25 読売新聞 629件 25件 1/25 http //www2s.biglobe.ne.jp/~nippon/jogbd_h15/jog308.html http //www.geocities.co.jp/WallStreet-Stock/1917/ ■事件当時のTV報道 玄界灘海難事故韓国船追突ニュース(これも音声無し) ? 玄界灘海難事故ニュースの放送事故焦るアナウンサーが(・∀・)イイ!!) ? 玄界灘海難事故(03.07.05)ニュースプラス 家族現場へ 乗務員証言「(韓国船タンカーは)相手は助けるとか」「いや全然(救助活動もしない)」 玄界灘海難事故被害者家族現場へ 玄界灘海難事故韓国船フン・ア・ジュピター追突事故の判決 ■事件後10周年報道「えひめ丸報道」と比較して TV各局のえひめ丸事件10周年報道JNN・ANN・FNN(1.59くらいから) http //www.nicovideo.jp/watch/sm13559201 ■事件当時の2chなどのログ 【社会】「避けてくれると」貨物船の韓国籍航海士、容疑否認…玄界灘漁船沈没★5 http //news-kyokutou.hp.infoseek.co.jp/kako/1057208338.html 【社会】「避けてくれると」貨物船の韓国籍航海士、容疑否認…玄界灘漁船沈没★6 http //news-kyokutou.hp.infoseek.co.jp/kako/1057224288.html 【社会】「避けてくれると」貨物船の韓国籍航海士、容疑否認…玄界灘漁船沈没★7 http //ninjax.dreamhosters.com/newsplus/news2_newsplus/1057/1057237191.html ■事件当時のマスコミ報道(2ch等掲示板から引用) 03/07/02 86 名前:腐れマスゴミはちゃんと日本語使え :03/07/02 14 16 ID k9CnKX0a asahi.com 『貨物船と衝突した漁船沈没、1人死亡6人不明 玄界灘』 mainichi 『漁船事故: 福岡県沖で貨物船と漁船衝突 1人死亡6人不明』 sankei 『漁船衝突、1人死亡6人不明 玄界灘』 yomiuri 『玄界灘で漁船と貨物船が衝突、1人死亡6人不明』 なんかさーどのメディアも漁船衝突とかさ 貨物船と衝突した漁船とかさ、もうおかしくないか? これじゃ漁船が悪いみたいじゃないか? タイトルは「韓国貨物船、日本漁船に追突」じゃないとだめだろ 123 名前:腐れマスゴミはちゃんと日本語使え :03/07/02 14 23 ID k9CnKX0a 113 地元の地方ニュースだと韓国の貨物船って言ってるんだけど 全国ニュースではパナマ船籍しか言わない 405 名前:名無しさん@4周年 :03/07/02 15 30 ID k9CnKX0a 日テレきたー 435 名前:名無しさん@4周年 :03/07/02 15 37 ID cRNi5RMg 420 乗組員の中国人と韓国人の16人は無事でしたって 朝のNHKラジオは言ってたよ。 聞いてからずっと、はらたちまくり。 NHKラジオの報道は評価した 462 名前:名無しさん@4周年 :03/07/02 15 44 ID b3/DKwX+ やほーでは九州ニュースの中だけーw http //headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20030702-00000073-nnp-kyu 486 名前:名無しさん@4周年 :03/07/02 15 53 ID k9CnKX0a 地方ニュースではちゃんと韓国の船会社が所有する パナマ船籍の貨物船って言ってるとこもある。 NHKは完全に韓国は言わなくなった 490 名前:名無しさん@4周年 :03/07/02 15 56 ID 0qlrUJ2r 486 産経夕刊 1面・13面共に韓国絡みとは読み取れない内容・・・ 786 名前:名無しさん@4周年 :03/07/02 17 03 ID zxbZbmwz テロ朝キタ━━━━━━(゚∀゚)━━━━━━ !!!!! 案の定船長名コネ━━━━━━(゚∀゚)━━━━━━ !!!!! 825 名前:名無しさん@4周年 :03/07/02 17 13 ID R0VIVOOp テレ凍、流しました 889 名前:名無しさん@4周年 :03/07/02 17 23 ID o1GXv+KW テレビ朝日反日国賊放送の小宮婆さんは朝鮮人が船長であることを隠蔽しやがった 71 名前:名無しさん@4周年 投稿日:03/07/03 00 38 ID DEkoiMwT 筑紫、TBSの悪質なところは、 CM前に「船衝突事故 その相手は・・・」とテロップをいれて、 CM開けの報道では、韓国や容疑者の名前も出さず 「パナマ船籍」「パナマ船」などといってるところ。 これが偏向報道でなくてなんだ? 257 名前:名無しさん@4周年 投稿日:03/07/03 01 10 ID 4ioWxwZ1 あ、そういやTBSでは「パナマ船の二等航海士を逮捕」としか言わなかったな・・・ 501 名前:名無しさん@4周年 投稿日:03/07/03 01 42 ID PwYvvM1r 筑紫哲也ニュース23のスタッフは、苦情慣れしてるよw マジで。 言質をとられないようにのらりくらいお上手だったw Q どうしてパナマ船籍だけで、韓国人の加害責任者を報道しなかったのか。 A 韓国だからって、なぜ報道しなければいけないのか。なぜ韓国にこだわるのか。 Q 韓国にこだわってるのはそちらじゃないですか。このような事件は責任者が 明らかにされるケースが普通だと思います。筑紫哲也ニュース23を見た後で他の局のニュースを見て 韓国人が加害者だと知ったわけで、なぜそちらは伏せたのか知りたいのです。 A 伏せたのではなくて、時間の都合や制作の都合ですべての情報は出せないからです。 このあとものらりくらりと20分程度やりとりが続く。 そして、おかしいと思う点を挙げても、それがすべてではない。そうとは限らないを連発するだけ 03/07/03 31 名前:名無しさん@4周年 :03/07/03 14 06 ID CaCtPAar NHK-BSキター! 「パナマ船籍」「ユン容疑者」としか言わず、 韓国とは一言も言わなかったよ! しかも容疑者は 「見張りはちゃんとしていた」と全面否定だと。 56 名前:名無しさん@4周年 :03/07/03 14 14 ID 5rolEkN7 今朝の新聞、kの事故の扱い小さかったな。。 3面記事の隅っこに載ってただけだったよ>某地方紙=つまり共同通信? 252 名前:名無しさん@4周年 :03/07/03 14 57 ID whYO10Y/ ええ?こんな大事件あったの? うちの朝日新聞の朝刊には全然のってないよ。 260 名前:名無しさん@4周年 :03/07/03 14 59 ID QdtMuKuH 252 31面にのってるよ。 259 名前:名無しさん@4周年 :03/07/03 14 58 ID 4rDcPEHe 252 産経も読売も大きくは取り扱ってません。 ちゃんと「チョンが船長」と報道してるのは地方新聞だけです 488 名前:名無しさん@4周年 :03/07/03 15 40 ID 6p5e5BYI 鳥取県 日本海新聞HP http //www.nnn.co.jp/ さすがにトップニュースです 次スレからはこれも1にいれて欲しいです ちなみに 鳥取asahi.com http //mytown.asahi.com/tottori/ 完全無視を決め込んでいます 県民の皆さん、どう思われますか? 515 名前:名無しさん@4周年 :03/07/03 15 44 ID TBtQnsoH >鳥取県 >日本海新聞HP >http //www.nnn.co.jp/ そうだよな、この反応が普通だよな。 最近のテレビを見てると俺のほうがおかしいのかと だんだん混乱してきたところだった>< 586 名前:名無しさん@4周年 :03/07/03 15 55 ID eW1AECLZ 「レーダーと肉眼で光洋丸など数隻を確認した。眠っていないし、見張りの義務は果たした」 と否認。その上で、「光洋丸が動いて避けてくれると思った」と供述しているという。 「貨物船の船首が光洋丸の左舷中央にほぼ直角に衝突した。 漁灯や汽笛で何度も警告したが、貨物船は減速しないで突っ込んできた」 なるほど。 「漁船を確認したのにもかかわらず 『漁船が動いて避けてくれるだろう』と勝手に思い込んで 減速もせず警告も無視して漁船に突っ込んだ。」 と。 「漁船が動いて避けてくれなかったのが悪いニダ!!」としか読めない。 http //www.yomiuri.co.jp/national/news/20030702i512.htm コンテナ船は光洋丸の左舷中央付近に船首から衝突したという。 光洋丸は網を広げていたため動けない状態だった。 普通は何度も漁灯や汽笛で警告すれば止まるはずだよねえ…? 何をもって「見張りの義務は果たした」とか言ってんの? 一人死亡6人行方不明で未だに謝罪の一言も出てきてないっぽいし。 日韓関係がどうこうとかメンツを立てて…とかたかが一隻の事故だろとか ネタとか釣りでなくマジで言ってるんだったら相当頭おかしいよ?>yP+ohHyN それに以前、日本だって潜水艦が民間船に特攻して撃沈した事件もあるだろ。 ごめん、その事件知らないのでソース下さい。 つーか「日本だってやったんだからいいだろ」はおかしい 807 名前:名無しさん@4周年 :03/07/03 16 31 ID npe05PGx 続報全然出てこないよ~ 894 名前:名無しさん@4周年 :03/07/03 16 45 ID whYO10Y/ 日経新聞はでかでかと載ってた。 ちゃんと韓国人って書いてあったし。 いいぞ!にっけい! 918 名前:名無しさん@4周年 :03/07/03 16 47 ID LByM4ACd 888 事故直後の地元テレビのニュースで、救助された船員へのインタビューから。 ライトを消してってのはNHKのニュースでも言ってたな。 22 名前:名無しさん@4周年 :03/07/03 18 28 ID /YWUC8ob 18時のテレビニュースをあれこれ見てるが、 これを取り上げた全国版はあったか? なかったような気がする。 34 名前:名無しさん@4周年 :03/07/03 18 31 ID EdO0tnYd 19 6人も行方不明なのにおかしすぎるよ。 まだ1日しか経ってなくて捜索中なのに。 なんなんだこのマスコミの無関心さは? 漁師なんて(゚⊿゚)イラネとでも思ってるのか? 38 名前:. :03/07/03 18 31 ID fQdGp7Ku 福岡FBS(読売系)は、18時のローカルで韓国の船会社に電話しているよ 航海士はこの航路の経験は5ヶ月で経験はあるほうだと答えていた さすがに事故現場が近いから詳しく言ってるなこれから他局(KBC.RKB) チェツクします。 45 名前:.38 :03/07/03 18 32 ID fQdGp7Ku KBC(朝日系列) 捜索の模様を述べただけすぐ終了最悪 52 名前:名無しさん@4周年 :03/07/03 18 34 ID HAO9ZNN2 テロ朝で10秒位やってたけど、韓国は無論、ユンの名前も出なかった。依然行方不明のままです、で終了。 76 名前:名無しさん@4周年 :03/07/03 18 39 ID qrJZz0vm 漁船の船員のインタビューを取ってきた山口放送を讃えたい 77 名前:名無しさん@4周年 :03/07/03 18 39 ID mHheQ2S/ http //www.nishinippon.co.jp/media/news/news-today/morning_news003.html 救助された第18光洋丸の乗組員らは「貨物船の船首が光洋丸の左舷中央にほぼ 直角に衝突した。漁灯や汽笛で何度も警告したが、貨物船は減速しないで突っ込ん できた」と証言している。 88 名前:名無しさん@4周年 :03/07/03 18 41 ID 7RqhyaO6 朝はやってもそれ以外は進展なしならスルーか。 行方不明とぶっておいてこれじゃあ TBSのところまでみんなで堕ちていくつもりか? マス各社 93 名前:.38 :03/07/03 18 41 ID fQdGp7Ku 今からRKB(TBS)系やります 韓国人であることを実名で述べています フン・ア・ジュピターの前でレポーターが放送しています 後は現在の捜索状況で終了 事故現場が近いせいか韓国人であることは隠しませんでした この放送が全国系列で流されるものと思われます 100 名前:名無しさん@4周年 :03/07/03 18 42 ID d5ztyglB 福岡のニュースでやってた 容疑はほぼ全面的に認めてるみたいだよ 101 名前:名無しさん@4周年 :03/07/03 18 43 ID htlKnsWE ニュースの森の杉尾が 取り上げていない。 行方不明の6人 境港の漁民を差別する報道姿勢だ 米国の原潜とえらい違い 125 名前:名無しさん@4周年 :03/07/03 18 47 ID htlKnsWE フジテレビ 安藤優子は 取り上げなかった フジテレビ 西村喜久江は 取り上げなかった 134 名前:名無しさん@4周年 :03/07/03 18 48 ID htlKnsWE 日本テレビ 笛吹雅子は 取り上げなかった 142 名前:名無しさん@4周年 :03/07/03 18 50 ID htlKnsWE テロ朝 小宮悦子は 取り上げなかった 243 名前:名無しさん@4周年 :03/07/03 19 06 ID i9bl5PRA 昨日のNHK7時ニュースは衝突シーンのCG作ってがんがってたのにな。 今日は続報もやらなかったら、ヽ(`Д´)ノウワァァァン 329 名前:名無しさん@4周年 :03/07/03 19 17 ID 6p5e5BYI NHKラジオを聞いていたんだけど、だんだん取り扱う時間が長くなってる気がする 412 名前:名無しさん@4周年 :03/07/03 19 28 ID qb+Qpqlw NHKは昨夜のニュースでは 「韓国人航海士が逮捕されました。」 と言ったよ。俺はそれで知ったんだから ■関連事案 護衛艦くらま衝突・炎上事件の正体 日本共産党の正体 社民党の正体 マスコミに潰された者 日韓交流の実状 イージス艦衝突事故 http //ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%A4%E3%83%BC%E3%82%B8%E3%82%B9%E8%89%A6%E8%A1%9D%E7%AA%81%E4%BA%8B%E6%95%85 TBSのイージス艦衝突事故報道 TBS 080301-0555イージス艦あたごと漁船の追突事故 http //www.veoh.com/browse/videos/category/news/watch/v20357712Jd9Z5sy7 TBS 080302-0800イージス艦あたごと漁船の追突事故 http //www.veoh.com/browse/videos/category/news/watch/v20357849sjzMgf2K TBS 080302-1000イージス艦あたごと漁船の追突事故 http //www.veoh.com/browse/videos/category/news/watch/v20358290J3nPZt6N TBS 080303-0530イージス艦あたごと漁船の追突事故 http //www.veoh.com/browse/videos/category/news/watch/v20358417FBCB67zG TBS 080303-1130イージス艦あたごと漁船の追突事故 http //www.veoh.com/browse/videos/category/news/watch/v203641744mzz3yQn TBS 080303-1730イージス艦あたごと漁船の追突事故 http //www.veoh.com/browse/videos/category/news/watch/v20364187en53SmKs TBS 080303-2254イージス艦あたごと漁船の追突事故 http //www.veoh.com/browse/videos/category/news/watch/v20364236MwxBBPHT TBS 080304-1730イージス艦あたごと漁船の追突事故 http //www.veoh.com/browse/videos/category/news/watch/v20364305ZRJmCN2d TBS 080304-2254イージス艦あたごと漁船の追突事故 http //www.veoh.com/browse/videos/category/news/watch/v20364311aqDMTjyf TBS 080305-0530イージス艦あたごと漁船の追突事故 http //www.veoh.com/browse/videos/category/news/watch/v20364327Z6erH7b7 TBS 080306-2254イージス艦あたごと漁船の追突事故 http //www.veoh.com/browse/videos/category/news/watch/v20364529QRnfzPKx TBS 080308-0555イージス艦アタゴと漁船の追突事故 http //www.veoh.com/browse/videos/category/news/watch/v20364569SejaFWwR TBS 080416-2254イージス艦アタゴと漁船の追突事故 http //www.veoh.com/browse/videos/category/news/watch/v20364584kBrzeW5g TBS 080529-1130イージス艦アタゴと漁船の追突事故の漁民の告別式 http //www.veoh.com/browse/videos/category/news/watch/v20364588g9Hfk4Te NHKのイージス艦衝突事故報道 NHK総合080219海自イージス艦と漁船衝突 http //www.veoh.com/browse/videos/category/news/watch/v20353594p5RPcJJS NHK総合080220海自イージス艦と漁船衝突 http //www.veoh.com/browse/videos/category/news/watch/v203536267px3Egws NHK総合080220海自イージス艦と漁船衝突2 http //www.veoh.com/browse/videos/category/news/watch/v203561297EXYz26S NHK総合 080301-1800イージス艦アタゴと漁船の追突事故 http //www.veoh.com/browse/videos/category/news/watch/v20356271z7hDHrjN NHK総合 080302-1900イージス艦アタゴと漁船の追突事故 http //www.veoh.com/browse/videos/category/news/watch/v203562977kPqs7Ek NHK総合 080303-1900イージス艦アタゴと漁船の追突事故 http //www.veoh.com/browse/videos/category/news/watch/v203565934MF76WAp NHK総合 080304-1900イージス艦アタゴと漁船の追突事故 http //www.veoh.com/browse/videos/category/news/watch/v20356663sB9YnjTT NHK総合 080304-2100イージス艦アタゴと漁船の追突事故 http //www.veoh.com/browse/videos/category/news/watch/v20356675seDjZ6HH テレ朝のイージス艦衝突事故報道 テレ朝 080301-1730イージス艦アタゴと漁船の追突事故 http //www.youtube.com/watch?v=k_kvPxXGUAM テレ朝 080302-1200イージス艦アタゴと漁船の追突事故 http //www.youtube.com/watch?v=CTUY6RS1NLU http //www.youtube.com/watch?v=czB_FO596hc テレ朝 080303-0800イージス艦アタゴと漁船の追突事故 http //www.youtube.com/watch?v=4tnwQckG-PE テレ朝 080304-2154イージス艦アタゴと漁船の追突事故 http //www.youtube.com/watch?v=AeMG3vTE4GA フジのイージス艦衝突事故報道 フジ 080303-0800イージス艦アタゴと漁船の追突事故 http //www.veoh.com/browse/videos/category/news/watch/v20364608hzyakGxA フジ 080417-0600イージス艦アタゴと漁船の追突事故 http //www.veoh.com/browse/videos/category/news/watch/v20364647RFJRkq58 日テレのイージス艦衝突事故報道 日テレ 080301-0800イージス艦アタゴと漁船の追突事故 http //www.veoh.com/browse/videos/category/news/watch/v20364668ffb92W6B 日テレ 080302-1800イージス艦アタゴと漁船の追突事故 http //www.veoh.com/browse/videos/category/news/watch/v203647329JZHEAaj 日テレ 080303-0630イージス艦アタゴと漁船の追突事故 http //www.veoh.com/browse/videos/category/news/watch/v20364740eM63Qh4m 日テレ 080304-0630イージス艦アタゴと漁船の追突事故 http //www.veoh.com/browse/videos/category/news/watch/v203647595WAhDGCY 日テレ 080304-2254イージス艦アタゴと漁船の追突事故 http //www.veoh.com/browse/videos/category/news/watch/v20364812eEr4BGrr 日テレ 080305-0630イージス艦アタゴと漁船の追突事故 http //www.veoh.com/browse/videos/category/news/watch/v203647847cydZyTD 日テレ 080529-1749イージス艦アタゴと漁船の追突事故 http //www.veoh.com/browse/videos/category/news/watch/v20364792qsb8dtZ9 テレ東 080303-0545イージス艦アタゴと漁船の追突事故 http //www.veoh.com/browse/videos/category/news/watch/v20364602TXx6KaM8 イージス艦あたご衝突事故当時共産党志位委員長が新勝浦市漁協へ http //www.nicovideo.jp/watch/sm14457930 http //www.nicovideo.jp/watch/1227236413 日本共産党の志位和夫委員長は08年02月20日、海上自衛隊イージス艦「あたご」に衝突され た漁船「清徳丸」が所属する千葉県勝浦市の新勝浦市漁協川津支所を訪れ、お見舞いの言 葉をのべるとともに、外記(げき)栄太郎組合長、衝突現場近くで操業していた「金平丸 」の市原義次船長ら漁協幹部に詳しい状況を聞きました 志位「それからこの問題の真相を徹底的に究明して責任の所在を明らかにすると」 漁協幹部に詳しい状況の聞取りを行ったあと記者団に対し 志位「全体としてイージス艦側に注意を行わなかった重大な責任があると、それともう一つ回避行動の義務を果さなかったという責任があると、これは明白。ですからこれは海上自衛隊側が重大な責任を負っているもので 強く抗議をしたいと思います。(中略)この問題は徹底した真相の究明、そして責任の所在の究明それが必要だと」 「非常に大きな憤りを感じますね、大きな船特に軍艦などになりますと結局そこ退けそこ退け軍艦が通るという格好になって、回避義務が無いが回避する、せざる得ない言うところに追い詰められている、それが日常に なっている、大きかろうが小さかろうが船のルールはルールですから守らせないとねいけないと思います」
https://w.atwiki.jp/kt108stars/pages/5731.html
49 :1/3:2010/11/26(金) 15 26 17 ID ??? 報告がないので近年解散した鳥取の噺でも エンブリオマシン(∀ガンダム風なロボRPG)でキャンペーンを始めたんだがそこで問題が起こった このシステムの特徴として《通信機が無い》があげられ、戦闘中に打ち合わせは出来ないと明記されてる ※正確には打合せ参加者は1アクション使ってマイクで叫びあう=当然敵にも知れる PCは以下の四人 ・小型紙装甲の白兵特化型 ・中型中装甲の万能型 ・小型軽装甲の罠足止めの遊撃手 ・大型重装甲で大量の射撃武器をつけた機動要塞 そこそこバランスがとれ、各人が自分の仕事をこなしているようでサンプルシナリオをやった一回目は大した損失もなく圧勝だった しかし二回目、戦闘は一転する スピードと装甲だけで爆弾しか積んでない特攻機がでてきて切り込む白兵機、サポートする中型機、敵を撹乱してる遊撃手を完全無視し大型機に肉薄 結果、勝利をしたが大型機だけ沈んだ 一回なら運や戦術ミスということもあるが、 以後、攻撃の要である大型機に高機動機で近接して火砲を封じるのがGMお決まりになってしまった。 50 :2/3:2010/11/26(金) 15 29 06 ID ??? 大型機はゲーム中逃げ回るが追いつかれチクチク削られだけで録に発砲できないことセッションが数回 それにPLが不満持ち出した 途中から、ブリーディングを綿密にとったり遊撃手が戦線撹乱する変わりに護衛役に回っていたが、今度は二人の不満はたまった ある日GMに直談判したが 「貴方達が有名になったので戦術も割れたのです」と煙に撒かれた 最終戦 出てきたのは全て味方を潰すためのユニット群(偵察しても装備すらわからない) 唯一、癖もなければ弱点もない万能機のクリーンヒットで大将機は仕留めて任務完了となったが 白兵特化機は投網と地雷をひたすら投げ込む工兵部隊に翻弄され 悪路走破で奇襲に長けた遊撃手は脚をひたすら狙われて水中で動けなくなり 砲撃機はいつもの特攻隊にまとわりつかれ移動とタックルしかできなかった 51 :3/3:2010/11/26(金) 15 31 07 ID ??? キャンペーン終了後の打ち上げで二人が「GMはもっと手心を」といったが GMはPLの作戦不足の一辺倒 このシステムは現場での作戦会議が出来ないので事前に打ち合わせて戦闘は各自判断で動かねばならない しかし、PLが偵察を提案しても精々解るのはシュミレーションゲームのような作戦目的しか教えてくれない マップもなければ、敵の兵力武装もわからない PCは殆ど現場対応しか出来ないのは怠慢だ 酒の力もあり議論が激昂し二時間後にはサークル解散になっていた PLの努力不足かGMがガチだったのか? お互いに歩みよりをしなかったのが困ったちゃんの証だなと反省 52 :NPCさん:2010/11/26(金) 15 37 19 ID ??? 乙。果てしなく乙。 ガチという言葉の意味を誤解してる輩ってのは厄介よな。 53 :NPCさん:2010/11/26(金) 15 45 51 ID ??? 毎回自機を作り変えてそれをGMに知らせずに戦場シーンへ移行させれば とか思ったけどこのGMだと一切無視するか圧倒的な物量で対抗してくるんだろな なんで未だにGMvsPLみたいな勘違いしてるのが生存してるんだろう 54 :NPCさん:2010/11/26(金) 15 57 50 ID ??? 一度くらい、「勝てないので全員で投降します」とか 言ってみたらどうなったんだろう GM視点からすると、なんだかんだでPCが作戦遂行できてたのが 気に入らなかったのかもしれない そのGMに大型機役でPCやってもらって同じ目にあわせてみるのも手か 55 :NPCさん:2010/11/26(金) 16 04 17 ID ??? そりゃそんなシステムで偵察しても作戦目的しか分からないんじゃどーしよーもねーわなw 56 :NPCさん:2010/11/26(金) 16 04 53 ID ??? 54 投降したらしたで「ざんねん!きみたちの(ry」で終わるんじゃなかろーか。 あと、この手の輩に厨返しはは効かん。 57 :NPCさん:2010/11/26(金) 16 07 21 ID ??? 51 歩み寄るも何もこの状況でPLがどう歩み寄れるのかw まあ、激しく乙。 58 :NPCさん:2010/11/26(金) 16 11 25 ID ??? エンブリって護衛のために円陣組もうとしたら仲間同士で体当たりして真ん中の護衛対象がスクラップになったって笑い話がある位にチームプレーが困難なゲームじゃん GMはそれを加味してやらないと自分がPC弄って楽しいだけになるぜ? 59 :NPCさん:2010/11/26(金) 16 11 55 ID ??? あの世界って、「貴方達が有名になった」からといって簡単に対応するロボを用意できるような世界だっけ? 60 :NPCさん:2010/11/26(金) 16 12 57 ID ??? 突撃敢行したら相手がその場にいなくて崖からダイビングとかよくあるよな 61 :NPCさん:2010/11/26(金) 16 13 04 ID ??? 48 とりあえず乙 GMの普段の性格にもよるけど、モチベーションの低下はしょうがないことがあるからな・・・ 発散のやり場が無い感じなのが更に萎えそうだ 62 :NPCさん:2010/11/26(金) 16 17 31 ID ??? 59 公式サイトだと 「EMは遺跡から発掘される発掘兵器です。 戦場では絶大な力を発揮しますが、継続稼働時間が短く、またその数自体も決して多くありません。 それゆえ戦争ではここぞという局面でのみ投入される兵器、いわば決戦兵器として運用されています。」 と書いてあるなぁw 63 :NPCさん:2010/11/26(金) 16 17 46 ID ??? 厨返しとしては目標機体発見したら即 俺自爆突撃する、じゃあ俺も俺も で即戦闘終了するぐらいかな 64 :NPCさん:2010/11/26(金) 16 23 41 ID ??? 63 それに特化してる機体でないと、それ出来ないよん。 65 :NPCさん:2010/11/26(金) 16 26 25 ID ??? 60 あの詰め将棋システムが悪い方向に働いた例だなぁ MAPが事前に公開→お前は正面、俺は左に迂回する 程度の作戦がたつ 敵の数がわかる→殆ど意味がない 敵のサイズ武装がわかる→結構重要 初期配置・敵の行動大綱がわかる→漸く作戦会議ができる でも戦術大綱を決めるのが限界 現場や状況に応じて修正はできない そして20アクション内にミッション完遂しないと失敗 66 :NPCさん:2010/11/26(金) 18 13 18 ID ??? PL側は相談に制限があるけどGM側は制限が無いからなぁ GMが連携っぽい行動取るたびに「無言で打ち合わせしないでください」といってみるか それでも事前に作戦を立ててたとかいいそうだが 68 :NPCさん:2010/11/26(金) 18 40 15 ID ??? 66 その代わりGMは全部1人でやらなきゃなんないから時間がない……でもパターン化されてるからあんまり関係ないのか? 67 そもそも味方陣営のNPCをぶっ殺そうとするっていう判断が理解できんなー、裏切ってる明確な証拠とかがあること以外で 69 :NPCさん:2010/11/26(金) 19 00 06 ID ??? この困はエムブリオ関係ないだろ PCの対策キャラ・対策戦術出して毎回封殺ってのはどのゲームでもやっちゃだめだ 71 :NPCさん:2010/11/26(金) 20 02 00 ID ??? いや、エムブリオは関係あるだろ 世界設定的に、毎回確実に弱点突ける構成になってるなんておかしいんだから。 問題ない世界設定でもやっちゃだめなのは当然だがな 82 :NPCさん:2010/11/26(金) 23 07 26 ID ??? たいていのゲームは一人を集中攻撃するだけで嫌がらせになるからな GM側はNPCを損害無視してコマとして扱えるけど PL側は一人でも欠けたら嫌だしアイテムとかも温存したいし 83 :NPCさん:2010/11/27(土) 00 07 22 ID ??? エムブリオはシナリオにもよるけど『敗北』は重いが『戦闘不能』はそんなに重くないからな。 毎回PC一人二人壊して、それを持ち回りできるような状況なら「スリルがある」で済ませられるんだが・・・・・・ 49のは「新鮮味が無いくらい一人を封じた作戦を何度もやってくる敵」ってのが困るんだと思う。 84 :NPCさん:2010/11/27(土) 01 03 26 ID ??? 防御特化した壁役がいるから、って防御無効の攻撃するやつが毎回出てきたら そりゃ防御固めたヤツが嫌な思いするだけ。 当たり前の話だと思うけどね。 85 :NPCさん:2010/11/27(土) 01 07 23 ID ??? そもそも 49のGMには、GMにとって基本的ともいえるエンターテイナー思考(プレイヤーを楽しませ、自分も心底楽しむ)が欠落してらあな PLにストレスかける部分だけを見ても、本来的にはストレスはPLにカタルシスを与えるための手段のはずなのに、ストレスかけること自体が目的になっててカタルシスそっちのけみたいだし そういや、PCが偵察したときに戦力等を開示しないのも、理解できん思考だなあ 偵察成功でPLに小カタルシスを与えられる上、開示した情報によってPLが「どうやって攻略しよう?」と夢中になって頭をひねり始めるんだから、GM的にはおいしいことずくめのはずなんだが 91 :NPCさん:2010/11/27(土) 04 09 48 ID ??? GMおつって言われそうだが擁護してみようww ボドゲっぽい対戦メインのシステムで 装備看破は判定戦闘前だしと言うか戦闘以外のルールろくにないゲームだし PCの機体にさんざん嫌がらせしつつ結果勝ってるならいいバランスだったんじゃないの? てか最初に出てるVS大型機に地雷とかぶっちゃけどうとでもなるんじゃ… 極端な話お互い地雷1発ずつくらう交換しても大型機のほうが装甲分有利なのに 後世界観的に基本的に武装は金出せば買えるので対策機作れないとかはさすがに 言いがかり感を感じる。 93 :NPCさん:2010/11/27(土) 04 33 38 ID ??? 91 たしかに 装備看破できるのは戦闘直前で今さら知ってどうするの? な状態だよね 事前に相手の陣地や格納庫に忍びこむ事を認めてくれと公式シナリオにいいたい 94 :NPCさん:2010/11/27(土) 07 42 18 ID ??? PCの機体にさんざん嫌がらせしつつ が毎回馬鹿の一つ覚えみたいに同じ事ばっかりなのはまずいだろ 95 :NPCさん:2010/11/27(土) 07 53 39 ID ??? 子供じゃないんだから毎回似たようなシナリオで飽きたなら もめない程度に指摘してシナリオ変えて欲しいって相談できないか? 96 :NPCさん:2010/11/27(土) 07 56 46 ID ??? 途中で直談判してるじゃん 報告くらい読んだら? 97 :NPCさん:2010/11/27(土) 08 21 20 ID ??? 相談で解決出来る相手ならこんな所に報告に来ないだろ… 98 :NPCさん:2010/11/27(土) 08 48 47 ID ??? そんなに俺の戦術スゲーをしたいなら、最終戦で敵はPCとまったく同じ編成にすりゃいい意味で衝撃とカタルシス出たろうにな 99 :NPCさん:2010/11/27(土) 09 06 40 ID ??? 98 同じ編成ならGM圧倒的に有利だけどな 100 :NPCさん:2010/11/27(土) 10 02 46 ID ??? 単純に勝ちたいってより、封じ込めて悦に入ってる感じだなぁ GM本人はオレの用兵スゴス、とでも思ってるんでしょ 101 :NPCさん:2010/11/27(土) 10 10 09 ID ??? 解散してなかったらその後は万能機*4みたいな編成になってたのだろうかw 102 :NPCさん:2010/11/27(土) 10 13 47 ID ??? GMへの抗議が議論に発展するみたいだからPL側も譲ったりしない鳥取なのかね。 PCたちが有名で、装備の看破が戦闘直前で、武装は金で何とかできるなら、装備変えて敵の裏をかけばいいんじゃないかと思うんだけど。 多彩な武装を使うと有名になれば、がっちりと対策された機体なんか出てこれないようになるだろうし。 しかし、有名な敵部隊との戦闘は一度も無かったのかねぇ。 GMがどんな言い訳をしてたのか気になるよ 103 :NPCさん:2010/11/27(土) 10 22 03 ID ??? 議論と言うか口論じゃない? 何か色々と積りに積ったものが爆発したのかもなw 104 :NPCさん:2010/11/27(土) 10 42 50 ID ??? GMがPC側戦術封じ連発で破損装備が多すぎて、勝利後の敵装備剥ぎ取りでも赤字なら 思い切った改装も無理だね 106 :NPCさん:2010/11/27(土) 12 14 59 ID ??? 104 装備まで含めて敵に知られてるくらい有名なんだからそれはないと思うが? それに赤字続きでも少しずつ武装は変えられるし、同じ戦法をくらい続ける理由にはならないぞ。 107 :NPCさん:2010/11/27(土) 12 18 05 ID ??? 報告のアレは根本的に機体の乗り換えでもしないと防げんぜ DXでいうなら「シンドローム変えろ」みたいな無茶いわれても困る 108 :NPCさん:2010/11/27(土) 12 19 32 ID ??? 流石にサイズはどうしようもねぇよな 109 :NPCさん:2010/11/27(土) 12 23 27 ID ??? 106 ロボ系での搭載武装・兵器の変更って、人間キャラの装備を買い換えるのとは全然違うもんだぞ 110 :NPCさん:2010/11/27(土) 12 29 59 ID ??? 106 お前が言ってるのはゲッターをガンダムに変えろって言ってるようなもん サイズと装甲でだいたい戦術が決まってくるから 111 :NPCさん:2010/11/27(土) 12 31 04 ID ??? 106 装備まで含めて敵に知られてるくらい有名だからって 破損装備が多すぎたら赤字だろ。 112 :NPCさん:2010/11/27(土) 12 38 34 ID ??? 上で言われてるが、マシンの改装するなら金はドガンと必要じゃねーだろうか。 >赤字続きでも少しずつ武装は変えられるし って言ってるけど何をどう少しずつ変えられるのかしら。装飾具でも買うのかしら。 113 :NPCさん:2010/11/27(土) 12 39 48 ID ??? それはアレだよ、角生やしたり真っ赤にペイントしたりw 114 :NPCさん:2010/11/27(土) 12 42 48 ID ??? 相手の装備が見えない時点でGMの悪意を感じるぜ アカデミック(装備看破役)LV上げた奴はどうすりゃいいんだよ 115 :NPCさん:2010/11/27(土) 12 43 38 ID ??? 人間キャラで云うなら種族変えて成長やり直せ、みたいなものか。 鈍重な重戦士ドワーフに防護点無効攻撃ばかり仕掛けておいて 回避重視の軽装備に買い換えろとか 回避特化紙装甲のグラスランナー軽戦士に必中攻撃ばかり仕掛けておいて 防御重視の重装備に買い換えろとか言われても 能力値やスキルは重戦士用/軽戦士用に特化してだろうし キャラクターから作り直さなきゃ使い物にならんわな。 116 :NPCさん:2010/11/27(土) 13 06 18 ID ??? 109 エムマに関しては装備は人間の装備と同じくらい簡単に変わる つうかめずらしくおまえらと報告に対する印象差感じるわ 移動装甲型がまとわりついての機雷とか移動プロット読み勝って激突狙い 機雷回避且攻撃の突撃白兵で待ち構える、機雷で相討ち狙いと いくらでも対策ある(基本的に装備一つで対策可 というか大型機に対しては基本機動力生かして主戦場から離して無視。 高速反応の無駄打ちを誘いつつ高速反応のコストが厳しくなったころに 回避低いことを狙って距離修正をゴリ押しした射撃集中攻撃とかのがよっぽど 対策感を感じるし 報告読む限りじゃ基本勝ってるみたいだし赤字ってことないと思うんだがな。 報酬なしで大赤とかなら書いてると思うし 悪路踏破型の足狙いとか ようするに部位狙い持ってただけじゃないのん?って感じだし。 移動関連の装備基本は足にしかつめないんだから持ってたら 足狙うだろとしか思えん。特技一つ分の効果 後偵察で装備わからん関連は人間パートで分からなかったのか戦闘開始時の判定で 分からなかったのかで後者ならキャンペのラストと言えどPC能力封じるのはPLあんまり面白く ないだろうなーとは思うが 117 :NPCさん:2010/11/27(土) 13 13 21 ID ??? 俺も敵の戦法が固定なエムマはむしろ楽な印象。 PLの戦法&役割が固定だったせいで酷い目にあっただけだろうと。 112 とりあえず変えるだけなら奪ったものつければいいな。 118 :NPCさん:2010/11/27(土) 13 37 39 ID ??? これはGMとPLがお互い意地になっちゃってダメなパターンじゃないの どっちも心から楽しめなくて残念なセッションになってる感じ 鳥取の存亡を掛けて話し合うのも一つの方法 119 :NPCさん:2010/11/27(土) 13 54 59 ID ??? だから解散してるっつーにw 120 :NPCさん:2010/11/27(土) 14 07 04 ID ??? 116とか見てると一応PCが出来る対策はあるのかな? なんかGMとPLのルール習熟度の差が原因な気がしないでもない。 GMは 116みたいに色々考えてくるだろうと思ってたけど、PLはただロボットでバンバン撃ち合いたかっただけ、みたいな。 とはいえ対応策練って来ないからって最後までそれを続けるのは困な気もする。 ホントGMはPLにどうして欲しかったんだろう。 121 :NPCさん:2010/11/27(土) 14 17 19 ID ??? PL側がロボットでバンバン撃ち合いしたいだけで、それを変える気がなかったのなら解散のPL側の責任は大きくなってくるな。 DMがそのシステムの示す方向で頑張ってPL側がそれに乗らなかった結果なら、双方のコミュニケーション不足で両成敗だ 122 :NPCさん:2010/11/27(土) 14 46 02 ID ??? 一応PC側からは不満を言ってるんだから、GM側ももっと具体的なやり方を示唆する 必要はあったんじゃないの? あなた方は有名なので手の内を知られてますだけじゃただの嫌がらせと取られてもしょうがない。 例えばパーツを扱う商人をNPCで登場させたりしたらまた違ったと思うんだよな。 123 :NPCさん:2010/11/27(土) 14 51 00 ID ??? 116 PLの嗜好もあるかね? EMを兵器と割り切って任務にあわせて素体と装甲以外を全換装する奴もいればこういうユニットがやりてぇってのもいる ただ報告見る限りではGMは事前にブリーディングできる情報を渡さず 戦場にポンと放りこんでる匂いがするんだよな 124 :NPCさん:2010/11/27(土) 15 45 51 ID ??? GMがろくに説明もせず、ただやりたいことやってるように見えるけどな 対策は出来るとはいえ、移動や回避値はあまり変わらないしPLは戦闘中連携しづらいし 125 :NPCさん:2010/11/27(土) 16 18 05 ID ??? たとえ戦術変えたとしてもこのGMは次の話には同じようなことするだろうよ 126 :NPCさん:2010/11/27(土) 16 35 24 ID ??? 下手すると、敵のデータ自体複数パターン存在してて、PC側がどんな装備にしても、 常にPC側を完封できる相性のデータを出す用意してたりしてな。 事前に敵の情報出さないのは、先に情報出すとPL側の対策に後だしで更に GM側が対策できないからだったりしてな。 127 :NPCさん:2010/11/27(土) 16 47 50 ID ??? PL側は長所短所ある混成PTでやりたがってるのは明白だしなぁ。 EMってのは、勝ち負けだけのゲームなんかねぇ。 「貴方達が有名になったので戦術も割れたのです」と煙に撒かれた しかし、PLが偵察を提案しても精々解るのはシュミレーションゲームのような作戦目的しか教えてくれない マップもなければ、敵の兵力武装もわからない こういうのも普通なの? 128 :NPCさん:2010/11/27(土) 16 59 02 ID ??? そもそもGMがゲームを面白くしようという意識がない 問題はこれだけ 「俺は特攻機雷の名門吉田家の吉田三郎!」ギャアアー 「不甲斐ない。所詮奴は吉田家の面汚しよ」 「うむ。奴は吉田一門でも最弱。次はこの吉田次郎が挽回してくれよう」 スピーカー 「特攻機雷一門、吉田次郎がまかりこしたー!重装型、神妙にせよー」 これぐらいいらないストーリーがあれば少しはPLの機嫌も向上した・・・はず 129 :NPCさん:2010/11/27(土) 17 01 02 ID ??? 君たちが有名になった、その対策機が出てきた、ここまではいいと思う でも本来なら偵察した結果、前回痛い目を見た特攻機がいるみたいだ、とか情報を与えて PLにも自然と対応させるべきなんだよなぁ 130 :NPCさん:2010/11/27(土) 17 23 04 ID ??? >そこそこバランスがとれ、各人が自分の仕事をこなしているようでサンプルシナリオをやった一回目は大した損失もなく圧勝だった >しかし二回目、戦闘は一転する (中略) >一回なら運や戦術ミスということもあるが、 >以後、攻撃の要である大型機に高機動機で近接して火砲を封じるのがGMお決まりになってしまった。 テストプレイ以降延々と同一プレイヤーを潰し続けるのは立派な困だろ それとも大型機って一度も活躍しちゃいけない程バランスブレイカーなの? 131 :NPCさん:2010/11/27(土) 18 04 12 ID ??? >そもそもGMがゲームを面白くしようという意識がない >問題はこれだけ まさにその通り。 システム面での対策をいくら議論した所で、ここが改まらないなら不毛なイタチごっこ。 132 :NPCさん:2010/11/27(土) 18 46 06 ID ??? 自分のやり方に妙なこだわりやら自信やらがあるGMって、PL陣から 「そのやり方だと面白くならない」 「そのやり方では現実問題としてセッションをうまく回せない」 と、指摘されても頑なに自分の間違いを認めようとしないからなあ。 133 :NPCさん:2010/11/27(土) 18 54 13 ID ??? うーん。 戦術が割れてると明言されてもその対策をしなかったってのは、何か気持ち悪いんだ。 そんなこと言われたのがお前らだったら対策するだろ? PLが対策しても、それ対してさらに対策してある敵が出てきたなんて報告には書いてないし、最初にコミュニケーションを放棄したのはもしかして報告者なんじゃないか? 煙に撒かれた、一辺倒、とGMとのやりとりが省略されてるんでGMが困ったちゃんのレベルに達してるのか正直疑問。 134 :NPCさん:2010/11/27(土) 20 00 49 ID ??? 報告読み直せよお前・・・ 135 :NPCさん:2010/11/27(土) 20 02 47 ID ??? 133 普通は対策できるほどカルディア鉱石くれないと思うよ 136 :NPCさん:2010/11/27(土) 20 09 13 ID ??? >その対策をしなかったってのは、何か気持ち悪いんだ。 何と言うか、うちに居る、人のキャラに文句付けてgdgdやる奴そっくりだなぁこいつ 「戦闘での勝ち負け」しか考えられないうえに、戦闘で「最適な行動」をしないとネチネチ言って妨害するから嫌なんだけど 本人は、しっかり考えることこそ正しいゲームの楽しみ方だ!俺がやってるのは提言・助言だ!とか思っちゃってるんだよね もー、話が通じないこと通じないこと 137 :NPCさん:2010/11/27(土) 20 16 55 ID ??? 136 それわかるわ。 他人の行動に口出してくる最適化厨ってなんかマニュアルでもあるのかってぐらい ‘だってなんか気持ち悪いだろ‘って言うんだよな。 138 :NPCさん:2010/11/27(土) 20 17 55 ID ??? 報告者に感情移入しちゃうほど、周りの人間に困ってる奴がいることは理解した 140 :NPCさん:2010/11/27(土) 20 20 28 ID ??? コミュニケーションって点では解散までいってるんで両方に落ち度はあるだろう 133 何年もやりこんだシステムなら対応出来るだろうけど、報告を見てる限りではやり始めてみた所って感じじゃない? 新規のシステムだと、そもそもPLがどう対応したらいいのか分からないってことはよくあるし その場合はルールを一番熟読しているであろうGMが助け舟を出すのが一番だと思うんだよね まさに 128の、GMがゲームを面白くしようという意識がないってやつで そこらへん全部放り投げてGMの我侭だけ通してるのは困じゃないか? 141 :NPCさん:2010/11/27(土) 20 33 34 ID ??? 対策例がいくつか挙げられてるのに何でか最適化の話になってたり、誰と戦ってるんだよって感じだな。 いや、あれがとりうる対策の全てだったらそうなるのかもしれないが 144 :NPCさん:2010/11/27(土) 20 54 45 ID ??? 140 PLからのデータ的な援助要請をGMが断ったわけでもないのに? GMもPLと同数しかセッションをこなしてないとしても、足りないのは「余裕」ではなく「面白くしようって意識」なのかな? 49が報告してない罪状が追加されてないか? 付属のシナリオから始めてキャンペーンを最後までやり遂げるようなGMは、拙かったとしても頑張ってはいたんじゃないかと思うんだが 147 :NPCさん:2010/11/27(土) 21 20 55 ID ??? 144 何の話をしているんだ? 49が報告してないGMに都合の良い状況を色々捏造しているようだが。 148 :NPCさん:2010/11/27(土) 21 48 42 ID ??? 144 そういう可能性もあるかもしれないが 報告に無いことをムキになってGMかばってどうするんだと 149 :NPCさん:2010/11/27(土) 21 50 11 ID ??? >PLからのデータ的な援助要請をGMが断ったわけでもないのに? 51に偵察しても敵の具体的なデータが一切開示されないと書いてあるな。 これはデータ的な援助要請を断ったうちに入らんの? 150 :NPCさん:2010/11/27(土) 21 58 42 ID ??? 149 アカデミック技能の判定で武装が看破できると書いてあることのはルールなのでデータ的な援助要請ではない(キリッ 151 :NPCさん:2010/11/27(土) 22 00 59 ID ??? 147-148 プレイ外での援助を断るなんて分かりやすい困行為、あったら書くだろ普通 それに、ある鳥取であるシステムを付属シナリオから始めたら、GMもそれが初プレイの可能性は高いよ 149 ルールで戦闘直前にやることになってるらしいよ 152 :NPCさん:2010/11/27(土) 22 08 41 ID ??? 困GM乙。 とか言われたいんだろうなこいつは 159 :NPCさん:2010/11/28(日) 00 56 39 ID ??? というかさ、「現状だと楽しくない」ってプレイヤーに言われて「お前らの作戦が悪い」って 答えてる時点でダメマスターじゃんこれ(笑) その辺は援護の余地ないとおもうよ? 160 :NPCさん:2010/11/28(日) 01 26 22 ID ??? 159 そういう初歩的なコミュニケーションの話になると分が悪いから、 執拗にシステム的な論点で押し通そうとしてたんだろうな、擁護側は。 161 :NPCさん:2010/11/28(日) 02 16 06 ID ??? 151 プレイ外での援助を断るなんて分かりやすい困行為 エスパーじゃないんだから「PLからのデータ的な援助要請」を そんな風に読むのは不可能。 GMもそれが初プレイの可能性は高いよ 140の「ルールを一番熟読しているであろうGM」はプレイ回数とは無関係。 コミュニケーション能力以前に日本語が不自由なんだな、このGM本人は。 167 :NPCさん:2010/11/28(日) 10 57 34 ID ??? エムマは何回かやったけど、PCが全滅しても「まあ、こんな事もあるか」ぐらいの印象だったよなあ。 基本、PLに(俺も含めて)シミュレーション畑で取れた戦術厨が多かったので、ガチガチ無理目の方が嬉しかった。 PC間の相談は出来ません、って言われても、「なるほどそういう縛りが有るんだ」程度で、 『スピーカーから指示を出す』がそれは相手をひっかける為の罠、っていうのをPLのアイコンタクトだけでやって勝った時は、それは爽快でしたよ。 49みたいなGMは、うちの鳥取に来ればいいのにw 何が言いたいかというと、GMはPLに合わせてシナリオやゲームバランスを選ぶのが大事ってこと。 スレ262
https://w.atwiki.jp/dangerousew/pages/118.html
これは偽りの物語、 そして、少しだけズレたボタンたちの掛け違いの物語。 そして希望を言えば――読者の皆さんに、是非、最後まで眼を通して頂きたいかな。 ◆Androids Dream of Electric Sheep? ――また、あの時の夢か 今更といえば今更な話だ。けれども、オレはあの瞬間を未だ夢に見る。 羅漢高校のグランド。 月夜の下、そこは地獄絵図さながらの有様だった。 八つ裂きにされ血肉まき散らし、散らばるおびただしい屍。 次元の違いを思い知ったころには、そのほとんどが息をしていなかった。 その中でオレは四指を失った左手を、天へ掲げる。 4本の欠損は攻撃を受けたゆえではない 奴に攻撃を「払われた」、その余波のみで吹き飛んだものだった。 魔人能力『崖っぷちの漢気(タイトロープ・ダンディ)』 吹き飛んだ指を再召喚すると傷口に無理やり繋ぎとめる。 そして ”動け””動くはずだ”と認識をフル稼働させ、指たちに呼び出した鉄鎖を握りしめさせた。 何故それができると思ったのか、今でも不思議だった ただ筋肉は紐状で出来ており神経もまた同じだ。だから出来るはずだと。その猛進に突き動かされた。 そんな俺を見て『奴』は言った。 「気になっていたんだが―――君は、邪賢王さん所縁の人なのかい?」 知ったことか‼ 左手に現れた鉄鎖は奴に巻き付けさせ、動きを止める。 そして反対の手に呼び出したロープの先にある「錨」を奴の頭上に落とし、後頭部へと直撃させた。 「ただ呼び出すだけでなく『鎖』は縛るモノ『錨』は留めるモノという性質を 強化して付与してあるわけだね。実によい能力だね。」 ただそれだけだった。 「千切れた四指を『ひも状のモノ』と見立てて『手元に戻した』事で復元したのにも驚いたよ。 どうやら君は追い詰められれば追い詰められるほど力を発揮するタイプの人間のようだね。」 両手で顔を挟み込まれるとまじまじと覗き込まれる ヤツの「眼」を見たとき、その戦場にあまりに似つかわしくない澄みきった目をみたとき、 初めて、得体のしれないモノと戦っているという恐怖が実感として襲い掛かってきた。 ――戦いにすらなっていないのか そう、自分たちは何一つ分かっていなかった『転校生』と戦うということがどういうことかを。 「可能性に――かけてみるとするか――」 そしてソイツは『魔法の言葉』を唱える。 「 」と こうしてオレの無様な物語が始まる …空渡丈太郎はひとり生き残った。 勝手に憧れ、その憧れの人の姿形と言動を真似ていた…そんなどうしようもない理由で …たったそれだけの理由で ……オレは生き残ったのだ。 ◆◆◆ ――姫野学園学園寮-研究ラボ― ――― ――――― ――――― ――――― ――――― 夢から醒めた空渡丈太郎が目を空けると、見知らぬ天井が映っていた。 (ここは、どこだ…) ベットの上に寝かされている自身をあらため知覚する。 山乃端一人を守ろうとアルバと名乗った淫魔人と一戦を交え、撃退した ところまでは覚えている。 確かその後、アイツに抱き着かれて…そこで記憶はぷつり途絶えていた。 頭を振りながら上体を起こすと、 「うん…」 自分の上にかかった白いシーツにもたれかかるように山之端一人が 寝息を立てて眠っていた。 どうやら、彼女は無事だったようだ。その『はじこ』の様子にほっと安堵の息をつくと、 軽く、その黒髪を撫でた。 一室の広さは畳十畳ほどか。 向かいのデスクに大きなディスプレイに3Dプリンターが設置され、大型の椅子が設置されている。 他には複数のコードに繋がれた測定器やよくわからない工具が所狭しと並んでいた。 医務室や病室というよりも何かの実験ラボという感じだ。 そのデスクの大型椅子から声がかかった。椅子がくるりと回転し、こちらを向く。 「おやお目覚めかい?『じょーちゃん』さん」 「お主が助けてくれたんか?」 そこにはちょこんと白衣を着たブロンド髪のツインテール幼女が、座っていた 白衣の隙間からのぞく制服を見るに一人と同じ、姫野学園の生徒のようだ。 「まあYESかな。ようこそ、あたしの研究室に――― あたしの名前の徳田愛莉。そこで、眠る山乃端一人の友人だ。」 椅子を器用にくるくる回転させながらベットに近くと丈太郎の手前で止まった。 「厳密には助けたのは『ヒトリ』だけどね。あたしは寝床の提供や着替えを手伝ったくらいだよ いやー本当にびっくりした。『ヒトリ』の奴、君を背負っていきなり押しかけてくるんだもの。」 『能力酔い』の影響が見受けられたとはいえ、あそこまで取り乱すのは初めて見た。 実に興味深い事例だった。その時の様子を思い出しているのか、彼女はにゅふふと笑った。 「君の服はまとめて洗濯中。勝手ながら二人がかりで着替えさせてもらった。 何があったかは大まか推測できるため、詳細に関する言及は避けるが、いろいろと、 なんとも凄い状態だったんでね。特に下着とか」 着替えを手伝ったという言葉で今更ではあるが、自分の着ている服が イチゴ模様のパジャマであることに気が付く丈太郎。 「・・・・」 「私のはサイズ合わなくて、ひとりの奴の借りたんでよろぴく」 反射的にばっと胸元を開ける。ブラはつけていない。良し。だが…しかし… 思わず頭を抱えた。 「???・・・君変なところ気にするな。そんな遠慮するような仲じゃないと感じたが」 可愛い下着提供者のお姫様が目を覚ました。 眼をこすると、ひどく間ののびた幼い口調でこう呟いた 「んんん、もうあさー? おかーさん。あ、あいちゃんにじょーちゃんだ。」 寝ぼけ眼を差し引いてもあまりに彼女に似つかわしくない口調に二人は顔を見合わせた。 「どうしたの?」 ひとりだけが、不思議そうに首を傾げてみせた。 ◆◆◆巡るピングドラム警邏24時 ―東京都八王子市 喫茶『シャーロキアン』 喫茶『シャーロキアン』は、その名の示す通り、変わり者の集まりだ。 朱に交わって赤くなるとヒトは言うが、それは確かに一面の真実。 このカフェは変わり者が変わり者を呼び、今では普段の生活ではなかなか お目にかかれないような奇特な職種、業種の人間たちのたまり場となっていた。 それこそ小説家から警察官まで幅広く、 どんな昼下がりでも、そこには人がいて、活きた情報が今日も行き来している。 ♪カランコロン♪ そんな喫茶店の入り口に備え付けられた鈴の音が鳴り、新しい来客を告げる。 「先輩、先輩こっちこっち」 待ち合わせをしていたのだろう、一人の女性がその客の姿を確認すると手招きを行なった。 「お前なーぁ」 先輩と呼ばれた大柄な男性がしかめっ面をしつつ、招かれたテーブルに座る。 黒革のジャケットにドクロシャツ、鬣のように金髪を振るわせる野獣のような壮年男性だった。 そんな大男にニコニコ顔で対するのは いい歳こいて体操服とブルマ姿という格好の妙齢の女性(?)。 「お忙しいところお呼びたてして、すいません!実は先輩に見て頂きたいものがありまして!」 そういって、どん、とテーブルの上に「ブツ」を置く それは出前で使われる『岡持』だった。店の名前だろうか「白蘭」と名前が入っている。 「先輩の『出前刑事』としての知見をお借りしたいと思いまして!これ、どう思われます?」 男はオーダーに来たウェイトレスに珈琲とおススメHAPPYセットを注文すると 大きく息を吐いた。 「でまえでっか?そうでっか?――じゃねえよ。どうみても出前の道具じゃねぇか。 あと、なんだ、その妙な呼称。俺はそんなの名乗った記憶ないぞ」 「~声のボリューム~さげて~。 ええ、これ、魔人同士の小競り合いがあると通報受けて急行した際、現場に残されてた 遺留品なんですけどね。物は試し開けてみてください」 アホ毛をぴょこぴょこさせながら、邪気のない笑みでずずっと岡持を押し出してくる 後輩にいわれ、手に取る先輩、開けようとしたが、ピクリとも動かない。 ハコを揺らし、耳立ててみても音もなし。くんくんと鼻で匂いを嗅いでみる。 「『怪異』の匂いはしないな…。魔人能力にしても、普通とは毛色が違う。なんだこれ」 「うちの課の人間が、総出でもぴくりともせず、最後はバナーで焼き切ろうとしたんでしたが、 焼き痕一つ残せませんでした。 で、業を煮やした上司からお前ちょっと持ち主探して来いという話になりまして」 話が見えず、強面の先輩が首を傾げた。 「んな面倒なことしなくても、お前んとこの課長が『飛燕脚便』使って「持ち主」指定で GPS付で蹴とばせば一発だろ。」 「へっへへ、それが『送り先不明』で返ってきちゃったんです。火葬場にだって押し入るアレがです。」 野獣先輩の顔が真顔になった。それに至る可能性を、幾つか頭に巡らせる。 ブルマ美女がソーダ―をずずーっとストローで啜った。 「で、なんかピンときちゃいましてね。 『岡持』ってほら、中を開けるとステンルスで四方が『鏡面』になっていること多いじゃないですか? ――――――――だとしたら今の先輩の仕事の領分かなと」 「鏡助(KK)案件か。」 KKは最近、首都圏で暗躍している『転校生』の通称だ。 鏡の中を自由に行き来することができる存在で東京各地で暗躍をしているようなのだが、 その能力もあり、実体や足取りを追うのは困難を極めていた。 「転校生が関わっているという根拠は何だ。」 「完全に勘です。」 ブルマ美女は言ってから、言い方があまり正しくないと気づいたか言葉を変えた。 「正確には、先輩と組む以外のルートでは「正解」にたどり着けない気がしたので、頼りました。 多分私一人だとどうにもならない案件です。」 「勘だけで物事進めるなよ―――と本来なら言うところだが、お前の勘は当たるからなぁ」 おし、男は腹を決めると呼び鈴を鳴らした。 「判った。とりあえずここはお前の驕りな。縁起担いでカツサンドと限定恵方巻追加すっぞ。」 「ぐわー地味に財布にYOUはショック。 じゃ、久しぶりにコンビ復活といきましょう。 私達、二人が組めば警視庁『最強』にだって引けを取りませんよ!レッツタイタニック!」 縁起でもないこと言うんじゃね。『アイツら』が出張らないようにするのが俺たちの仕事じゃねぇか、 男はその言葉を珈琲と共に飲み込んだ。 ◆◆◆東京タワーへようこそ~山乃端が二人~ ――東京都 港区 芝公園 ================================================ 今年、開業60周年を迎える東京タワーは28日、改修作業を終えた地上250mの特別展望台を報道関係者に公開した。 幾何学模様にデザインされた「鏡」が内部を彩り、地上150mの大展望台から向かう エレベーターは大型ガラス壁の採用により、浮遊感を体験できる。 大展望台には、東京タワーの歴史を紹介するエリアや飲食を振る舞うコーナーなども設置! サービス開始は3月3日。 これに合わせ、特別展望台は「トップデッキ」、大展望台は「メインデッキ」に名称を変更する。 料金は大人2800円、子ども1800円。初年度は46万人の来場を目指すという。 (2020年「TokyoTWIN」の記事より抜粋) ================================================ 東京タワーは『施設』としてみると大きく3層からに分けられる。 一つは最上階の特別展望台「トップデッキ」、 二つ目は大展望台「メインデッキ」、 最期はタワーの足元に設置された多目的ビルディング、通称「フットタウン」。 カンカンカン♪ その「フットタウン」から「メインデッキ」に至る階段、およそ600段を楽し気な音を 立てて駆け上る二人の少女いた。 踊り場まで駆け上がると振り返り笑顔で後続組に手を振る。 「「”じょーちゃん”、”きんととー”、早く~」」 呼びかけを受けた学ラン服を着こんだ少女が、眩しそうに目を細めて、その姿を見つめ、 学ランの胸ポケットに収まりふんぞり返っている身の丈三寸の美丈夫がカンラカラと豪快に笑った。 ポケットに収まった者の名は超越者アヴァ・シャルラッハロート。 背丈はわずか10cmにも満たないが、悠久の時を生き、列強を押しのけ一代にて一大帝国を築く 異次元世界の覇王であった。何が愉快なのか、いや愉快だからか、楽し気に笑った。 「丈太郎! お主との再会が余程インパクトを与えたが、今回のヒトリの『能力酔い」は酷いぞ! 精神年齢を相当に遡った!これではまるで妹のアインスと同世代ではないか! まあ童心に戻ってテンション高めのほうが「彼奴」と遊ぶ分には気疲れしなくてすむであろうから丁度いいがな。 うむ、善しとしよう!」 見事なまでのポジティブ思考に閉口する丈太郎。彼らが、出会ってまだ3時間あまりだが、 この超越者は既に丈太郎の口を完全に完封していた。 【能力酔い】 『能力休み』ともいう。魔人能力が発動した後のインターバルのことを一般的にさすが その際、なにかしら副作用が発生する場合も多いため、そのことを指して『酔い』と表現している。 彼女の「信用のできない語り手」は、この世界法則に対して干渉をおこなわないことから、 最低ランクの魔人能力と位置付けられ、危険性はないとされている。 実際に影響がでるのは、彼女の精神のみ。若干の変調をきたす程度である。 一般人は魔人能力というと殊更に警戒してしまう向きがあるが、世の魔人が持つ魔人能力は 大抵はその程度のささやかなものなのだ。 例であげれば、カレーの辛さを変えることができる能力とか、車両に乗る女子高生の乗車率を 操る能力であるとか、女子小学生の尿を操る能力であるとか、そこのどこに危険性があるというのだろう。、 ”超越者”アヴァは言葉を続ける。 「本タワー見学の目玉『世界巡る童話展』視察はつつがなく終了。前後全般に渡り異常はなかった。 特別展望台いくぞーという『彼奴』のルート選択も同封でチケット送られてきた時点で想定の範囲内。 この紅白タワーの内部構造、危険因子の有無、既に我が配下がチェック済。 そして空は雲一つない晴天。 故に今は気を緩めるタイミングだ。姿勢を楽にとれ。始終眉間にしわを寄せているつもりか?んん?」 かんらからからのレディ・パーフェクトリー、盤上は完璧に我が把握しておる。 その言葉に丈太郎は余計に皴を深くする。流石にその言は何かの完全なフラグにしか聞こえなかった。 ◆◆◆ 山乃端一人には血の繋がらない妹が一人いる。 名前は、山乃端唯一という 赤ん坊の頃より、ただひとりも身寄りのない不遇な境遇であったが、 一人の両親が引き取り、山乃端家の新しい家族として迎えた。 その時、彼女を守護するように一家に加わったのが妖精”きんとと”ことアヴァ・シャルラッハロートである。 彼女の「唯一」という名に対し、アインスという呼び名は彼が与えたものだ。 姉の一人が姫野学園の寮生となって4年がたつがその間も、ずっと共に暮らしている。 その唯一が、漫画雑誌の漫画賞入選を果たしたと両親から連絡を受けたのは昨日のこと。 そのお祝いに編集部から東京タワーフットタウンの特設会場で行われている『世界童話巡り』 のチケットが贈られてきたこと、そしてそこに妹を連れて、遊びに行って欲しい そう両親に頼まれた。 入選の表彰式を報告がてら、寮生活で数年離れて暮らす、姉との久々のお出かけであった。 「ひとりお姉ちゃーーーーーん」 「あいんちゃーーーん」 物凄い勢いてかけてきた唯一が、姉に抱き着く。 待ち合わせの駅の広場、人前も気にせず手に取る二人、くるくると回る。 そんな姿を少し、離れ眺めていた丈太郎に後ろから、声がかかった。 「お主が『協力者』か」 声に振り返るが誰もいない。 「こちらだ。」 耳をひっぱられる横をみると。親指くらいの大きさの美形が肩の上にのっていた。 しらず全身の毛が総毛だった。 警戒を怠っているつもりはなかったのだが、触られるまで、まるで気配を感じなかった。 「未熟。それもまた愛いことよ。もう一度、問おう。 お主は転校生キョウスケの言っておった協力者の一人か?」 転校生「キョウスケ」は、理由は不明ながら、山乃端一人を守ってくれるであろう存在に 彼女に危険が迫っていると警告し、その身を守るよう要請を繰り返し行っていた。 その声に応じるかどうかは、その人次第であるが、応えるのなら自然、彼らは合流する流れとなる。 「アインスの姉に当たるヒトリの生命、そこに危機が迫るなどという事態は看過出来ぬ、 故に我は、あの転校生の協力要請にはこたえようと考える。汝は同盟を望むか?」 だが、アヴァの問いに丈太郎は首を横に振った。 「俺は…『協力者』などと口にできる立場じゃなき。ワシはアイツを巻き込んでしまった側の人間じゃ。 ほん、使い捨ての盾ぐらいに考えといてもらえると助かる。頑丈さには自信があるき」 超越者は顔から感情の消すと、彼女の顔をそのまま数秒、覗き込んだ。 そして、そこに浮かぶ苦悩と決意をどう受け取ったか、ぱーんとほっぺに張り手をかました。ぱーん。 「下らん戯言だ。自らの命の使いどころも分からぬと見える。ならば、我が軍門に下れ。 では、お前の使いどころは我が決める。よいな。」 そういい指をパチリと鳴らす。 次の瞬間、建物の屋根、路地の隙間、街路樹の茂み、排水路、至る所から無数の気配があがった、 いつのまに囲まれていたのかと、驚く丈太郎。 「今度はきちんと感じ取れたか。光栄に思え、我自ら、お前を鍛え直してやろう いかに我らが相手とはいえ、こう容易く背後を取られている用では話にならんからな。」 余計な語りは不要。詮索無用。一の言で拾を識る。それが超越者アヴァ・シャルラッハロートの流儀である。 その度量と在り方に学ランの少女は帽子を下げ、静かに敬意を示した。 ◆◆◆ 「到着つつつつ☆」 4人が階段を登りきり、大展望台「メインデッキ」につく頃にはランチタイムを既に回っていた。 唯一(アインス)は遅めの食事をとろうとポーチから、郵便に同封されてきた「専用のお食事券」と 案内地図を取り出す。 「えっと、予約のお寿司屋さんは~~」 「あ、これじゃない。」 案内図を覗き込んであれこれいいあう二人。 その間にアヴィは丈太郎の肩から降り、唯一の肩に乗り移ていた。 配した部下が出す信号を聞き取り、ジェスチャーで丈太郎に異常なしと伝える。 人の目に見えない裏側にもおかしな仕掛けや異常はないとのことだ。 丈太郎はさりげなく歩をずらし、周囲の警戒に入る。 デッキには観光客が合わせ20人程度、他に案内ガイド、警備の人間が何名。 鋭い目で周囲を見渡す。確かに怪しげな存在はいない。 そうこうするうち、山乃端御一行は、目的の寿司屋台へと到達。 丈嬢より一足先、「未来寿司スズハラ」と描いてある暖簾を二人と一妖精さんがくぐる。 「RASSAI!!予約の山乃端さまですね。」 出迎えたのは、巨大なマグロの寿司に手足が生えた店員だった。 ネタ部分に顔が浮かんでおり、そこから威勢のいい発生音が発せられていた。 また薄い胸に顔がついているにも関わらず、頭部には無貌の顔がついており、そこからも 更に2本の腕が生え、愛想よくもみ手を繰り返していた。――普通に怖い。 「はい予約していた山乃端です!4名でお願いします!」 気にせず元気よく唯一が答える。 アヴァ・シャルラッハロートは大きく息をはくと口に手をやり、指笛を鳴らした。 「スシシシ、当寿司は最新技術をもとにお客様の健康状態などの情報を考慮した食事を提供しております。 事前にお伝えしましたようにDNAサンプル(おしっこ)の提供をお願いいたします。」 「はい、とってきました!どうぞ!」 唯一が、答えると同時に 笛の音に応じるように一匹の白鳩が、暖簾をくぐり屋台へと飛び込んできた。その足に捕まると… 「!!お前のような(JSの尿を要求する)寿司職人がいるか!!!!」 小学生の尿を受け取ろうと嬉しそうに手を伸ばした怪人にカウンターを入れる形で 愛鳩と一体化したアヴァが、フライングバードキックを炸裂させた。 「タ、タコス!?」 謎の悲鳴を上げ、ぶっとぶ、寿司怪人。 「あー、きんとと!店員さんに乱暴しちゃだめだよ。」 「馬鹿者!どうみても敵だ。朝、妙にバタバタしとるとおもったら何ちゅーもん持ってきているのだ。 いいから、姉を『守れ』。アインス。」 この言葉に意外にも唯一は素早い反応を見せた。一人の手を引き、屋台をするりと抜け出す。 それを追おうとした寿司怪人の体が、再びぐらりと傾く。 今度は屋台そのものが傾いたのだ。丈太郎の魔人能力だ。 彼女たちが飛びだすと呼び出した釣り竿で屋台に針を引っかけ、文字通り、屋台骨から釣り上げたのだ。 ぱわっち!!! 奇怪な叫び声と共に翼を広げ、宙に躍り出る寿司怪人。 そしてそれに続くように横転した屋台から、次々に大小の異形の寿司たちが溢れ出し、 観光客たちを襲い始めた。 「きゃあああぁぁ」 「ぐわぁぁぁ、スシ?スシがナンデ!?」 それは寿司というにはあまりに異形の者たちであった。 幾学的なシャリの上にコンバットナイフを乗せた『ケンサキイカの寿司』 小型拳銃を内部に収納し、弾を放つ鉄火巻。 散弾型の礫を放つ、ハニカム蛸寿司、等々。 3Dプリンターで作成され、寿司怪人に握られたそれらは「ネタ」であり「武器」という 二つの異なる特性を併せ持っているのだ。恐るべきスズハラ機関の無駄に洗礼された無駄な科学技術力。 ともかくこの状況下での突然の発砲は人々をパニックに陥らせるに十分であった。 逃げ先をもとめ、エレベレーターや階段に殺到する一般観光客たち。 当所発生した無秩序な人の流れに、寿司怪人に対して追撃を放とうとしていた丈太郎の手が止まる。 「ちぃ」 巻き添え被害を考え、攻撃動作に移れない。 やむえず得物を放すと襲い掛かってきたナイフ寿司を手刀で叩き落とす。 混乱は続く。 下りのエレベーターに駆け込んだ群衆が耳にしたのは重量オーバーのブザー音。 迫りくる寿司の重圧に耐え切れず壮年の男性が後から来た親子連れを外に突き飛ばし、重量をクリアーする。 ようやく下り始めた箱の中、安堵の息を吐いた彼らは呆けたように上を見上げた。 天井にびっちり寿司たちが張り付いていたのだ。 文字通り、身動きもできず寿司詰め状態となった人々の口に寿司たちが踊り込んでいった。 階段からの脱出を試みた者たちに待っていたのは寿司ライフルの射撃の的になるという運命だった。 転げ落ち、踊り場で悶えるモノを踏みつけ、我先に逃げようと人間達は、 喉にめがけ飛び込んできた寿司達の手により、翼を与えられ舞い戻ってきた。 スシシシシっと 展望台の窓を突き破り、空中へと躍り出ていた寿司怪人は、地表150m、それを愉快そうに眺めていた。 この混乱した状況下において、的確な動きを見せたのは ”超越者”アヴァ・シャルラッハロートを筆頭とする異形の戦士たちであった。 混乱し押し合いへし合いし合う大きな人間達に比して、彼等の軍は小回りが利く。 白鳩『ぶりゅーんひるど』に乗ったアヴァの号令に合わせ、潜んでいた第二伏魔殿の野伏たちが、 一斉に現れ、倒れていた屋台と一人と唯一の周りに集結すると陣形を組み立てる。 たちまち、寿司たちとの間で激しい交戦が繰り広げられていった。 突貫する寿司を迎え撃つ、筋骨隆々のネズミの牙やしなやかな猫の爪、 届かぬ相手には屋台にあった割り箸が手裏剣のように飛び、寿司たちを撃ち落としていく。 がぶり噛みついてきたキラートマト寿司(友情出演)を髑髏剣で両断しながら、アウィが叫ぶ。 「きりがない、丈太郎!『投網』だ。地に落とせ!」 「すまん」 出遅れた学ランの少女が屋台の台に駆け上がり、能力を発動させる。 その手に現れたのは、漁に使われる投網。 投擲と共にふさっと大きく広がった網は、直径10mにおよび、絡みとられた寿司達が次々、地に落ちた。 二投目を準備したところで形勢不利を悟ったのか寿司達は距離を取り、彼らの主人を追い、空中へと飛び去って行った。 攻めるか守るか。どうする? 飛び去る彼らを見ながら、アヴァと丈太郎は同じことを考えていた。 ――――――――――――――――――― 「すーーーーししししししっしし」 寿司たちに咽喉を詰まらされ、空中でもがき苦しむ人間たちの姿を堪能していた未来寿司コウカツ、 山乃端一人の確保に手下の寿司たちが失敗したことを悟ると、ふわりと上空の特別展望台を目指す。 かの怪人にとって、山乃端一人はあくまで目的達成の手段であり、目的ではなかった。 これより寿司怪人のテロ計画は第二段階へと移行する。 ◆◆◆ 東京タワーには一般に公開されていない「立ち入り禁止」地区が幾つか存在する。 主に安全上の機密保持ゆえ、管理レベルは厳しく、一般人では情報入手は難しい。 アヴァ・シャルラッハロートはこれを補うため『実地調査』を行う先遣隊を派遣していた。 東京タワーの構造を調べるため、配下たちを派遣し、 徹底的な事前調査を行った上で伝達・諜報用の部下を各所に忍ばせていた。 その動員数、200あまり。彼らの調べ上げた情報は全て、アヴァの頭の中にあった。 その彼が下した結論は、立入禁止区域「管理室」への立てこもりであった。 職員は逃げようとしたところをフライング寿司の犠牲になっていたが、 寿司たちの移動経路となる通気口を封鎖し、衛兵を立てることで万全の守りとした。 展望台の生き残りはそこに固まっている。 丈太郎とアヴァは、情報収集と脱出経路確認のため、彼らを残し、再びフロワーへと出る。 そして今、緊急停止で止まったエレベーター内部の様子を部下から報告受けていた。 「エレベーターの中に生存者はなしか…解せん。」 テロを行う怪人の人質になることを避けるため、生き残りを集め籠城策を取ったのだが、 寿司怪人はそもそも人質など眼中にないようで、フロワーにいた人間を片っ端から吊るし、 殺害していっていたのだ。 アヴィは髑髏剣で転がる死体の喉を切り裂くと、中の状態を見分し、同じ言葉を繰り返す。 「解せんな。」 「何がじゃ」 繰り返したところで物資集めにフロワーをまわっていた丈太郎が戻ってきた。 アヴァは先ほど切り裂いた死体ののどに詰まった寿司を指し示した。 「民の死因はほぼ窒息死だ。だが本来、殺害は頭から羽根を生やせば一瞬でこと足りる。何故、こんな回りくどい殺し方をする。『理』に合わぬ。」 「・・・・・・・・いや、この場合は極めて『理にかなっとる』いうべきじゃろう。 おそらく『いかに長う苦しめるか』がこんつの能力原理の肝なんじゃろう。」 仮に頭から羽根を生やして浮遊した場合、首から下の過重は全て首へとかかる。 それにより頚椎が折れれば、腦への酸素供給が停止し1、0秒ほどで『効率よく』対象は絶命する。 これがアヴィの唱える合理の『理』だ。 だが、喉つまりを原因とする窒息死となると話は全く別となる。 喉につまった段階で『肺への』空気提供が止まるわけだが、人体の各器官は正常に動いており、 そこから絶命に至るまでの道筋はひどく長く苦しいものになる。 1分ほどで『肺の中』の酸素がなくなり、人体は空気を求め、激しくのたうち回る。、 そして脳と身体の機能が停止するまでにかかる時間は個体差はあれど、それから更に4分ほど。 痙攣、脱力、また痙攣。そして死。 背中の羽が生えるは、この経緯に先立つタイミングなのだ、つまり浮遊の意味は――― 「『確実に苦しめながら』『窒息で絶命させる』。そういう原理で動いている能力ちゅーことじゃ。 暴れた拍子で喉の異物が運よく飛び出すようなことがあれば、助かる可能性はあるからのう。 ただ空中で固定し『安定した状態』を作り出されたら、アウトじゃ。万が一にも助からん。」 「『人への怨恨』が原動力か。なるほど、我が配下への凸撃(ひがい)がないわけ得心いった」 丈太郎は犠牲者に手を合わせると、フロワーを回りかき集めたアイテムをアヴァに見せる。 ピアノ線に工具、包帯やカーテルなどの医療用のキッド。警備員の使用していた警棒、食料品、トランシーバー、 あとは釣り糸にぐるぐる巻きにされ、屈辱でプリプルと震えるタマゴ寿司。たまたま逃げ遅れていたところを発見し釣り糸で捕獲した。 『きゅきゅい(特別意訳:…くっ殺せ)』 彼女の名はタマゴ寿司のたまごちゃんといい、フライング寿司たちのアイドル的存在だった。 戦闘力は所有しないが、映画「キラー寿司」の主題歌「Kill the vergin」を熱唱する能力を有し、 レアリティでいえばSRに相当する寿司であったが、現戦局とはあまり関係がなかった。 「上層へのエレベーターは2つともこの階にあったが、他と同じ緊急停止処置が作動しとる。動かん。」 「お前の能力で動かすことは?」 アヴァの質問に丈太郎は無理じゃと首を振る。 「ワシが動かせれるのは『手元にあるもの』か『身に付けているもん』のみ。 それ抜きにしてもこの手のは動力がなければテコ動かん。機械類は基本、電力が必要だしのう」 「ふむ。」 脱出を図るなら下り階段の踏破となるが、フライング寿司の射撃やナイフを掻い潜ってとなると 流石に厳しい。一人と唯一を含めると一般人が10人近くいるのだ。 「持久戦か。まあ、この国の兵は少数であるが優秀だ。もう小一時間程度あれば突入準備整うだろう」 それに関しては丈太郎も同感だった。よりにもよって東京タワー占拠など、政府が放っておくわけがない。 国の威信をかけて、選りすぐりの魔人部隊を送り込んでくるはずだ。 キキキ。 だが、その見立ては部下からの緊急報告により、崩れ去る。 報告を受けたアヴァは、展望台の窓より眼下をのぞきこむ。 「黒い何か」が渦を巻いて塔と総合施設の周りを取り囲んでいるのが見て取れた。 数千、いや万を超えるかもしれないそれら全てが、寿司であった。 何故、エレベータの人間を人質に取ろうとしなかったのか。その答えは明白であった。 既に人質にとっているのだ。東京タワーにいる全員を。 この塔、既にダンゲロス。その渦中にあって生命の保証なし。 ◆◆◆ それは本来、人々の幸福を願うものであった。 先ず祷り(のり)があった。 次に舎利(しゃり)があり、最後に倶材をのせ。方を示す気まぐれ女神に吉を願う宗教儀式。 その毎年くり返される儀に吉報が届いた。 なんと大ヒットを飛ばした「とある映像作品」とのコラボ企画が持ち上がり、 今年は大手コンビニと販促を行うのだと。 職人はこれを喜び、渾身の祈りと技を込め、彩と型を造った 寿司職人が送り出した自信作。 その名も『進撃の恵方巻』。 だが、 その想いは裏切られる。 全国より洪水のような抗議が押し寄せてきたのだ。 曰く、なんでヒト型かぶりつかせんだよ。あまりにもリアルすぎて食欲が失せる。 曰く、実物一目見て子供がギャンなきしだした。どうしてくれる。 曰く、あの実写版、原作者しかとくしてねーじゃねぇ。どうしてあーなった。 心なき誹謗中傷の数々。回収騒ぎこそならなかったが、彼ら恵方巻たちは売り場より立ち去るしかなかった。 だが、傷心の彼らに更なる石を投げる者たちがいた。 あろうことか、今のご時世に食べ物を廃棄するなんてなんて勿体ないことするんだと、酷いと また火の手が上がった。 廃棄する段階になった途端に思いついたように道徳ぶる、なんという欺瞞、想像力の欠如。 要するに叩ければなんでもいいのである。 だが、だが、 そこまでなら、そこまでなら、彼等もまだ堪えることができた。涙をのみ込むことができた。 けれども、この世界には幸せの青い鳥はなく、ただ煽る火の鳥(ハッシュタグ)がいるだけだった。 なんと、前の炎上のその舌も乾かぬうち、そのコンビニでは新たなキャンペーンが打ち出され、 それを人々が、今度は歓喜して迎えたのだ。 \パクパクですわー/ \こんなの勝ちですわー/ \永久機関の完成ですわー/ 先週までの彼らのルサンチマンはどこに消えたのか、企画を称賛し、讃える声が、 彼らのいるバックヤードまで届いた。なんという。鳥頭(ついったー)。 彼らをあれほど叩き踏みつけ虐げていた、手の平返しの手すら、しゅっと音を立て消滅したのだ。 恵方巻き達は激怒した。 恵方巻き達には政治は解らぬ。あにばーさりとかキャンペーン特典とかもよく解らぬ。 けれど、確信をもって言える、これは『悪』の行いだ。我らは『犠牲の羊』となったのだと そして、その日。 日付が切れ、廃棄されうるを待つだけになった彼らの身にその声が届いた。 愚昧なるヒト類に目にもの見せよ、その咽喉を詰まらせよと あの塔を目指そう。彼らを喉を詰まらせ、目をひん剥かせるのだ。 SOU 祈ったところで何も変わらない。―― そして、 その日、人類は思いだした。翼を生やした懲罰の天使たちにより地に打ち捨てられる者の痛みを ――― ――― ――― それは「約束された勝利」の影に埋もれ、不条理を架せられた廃棄物。 それは無貌の職人・未来寿司の呼び声にこたえ『家族市場』より飛び立つ、幾万もの黒き棺の群れ、 止めどなき殺意に其の身を侵されながら、常世夜に『紫』を運ぶ冥府の嚆矢。 海苔巻き。復讐者(アベンジャー)。 進撃の「恵方巻き寿司」。 ◆◆◆ スズハラ博士の手により作りだされた人工魔人「未来探偵紅蠍寿司」は自我という観点から いうと極めてあやふやな存在だ。 3Dプリンタで作られた「虐殺」と描かれた赤きマグロの切り身が、主なのか。 JKとレズに異常なまでの執着をもつルポライター各務恭介が、主なのか あるいは名もなき寿司職人として存在、そのどれが、己の主体なのか、答えを持たない。 ただ、内より沸き起こるのは寿司を握ることへの渇望。 そして外より感じる、寿司たちの激しい憤り、無念の波動。それに突き動かされ寿司を繰り出す、それが彼だった。 「ピン・ゲタ・メノジ・セイナン・アサ ソッキリ・ソクセイ・ソッキワ ノゲタ・ノキワ・ゲタピン。ゲタセイ・ダリピン・ダリゲタ・ダリセイ メゲタ・メキワ。ロンピン・・・・」 そして彼は今、東京タワーの特別展望台の屋根上に座し、一人祝詞を唱え続ける。 山乃端一人を儀式に捧げ「寿司ハルマゲドン」を引き起こせたならば、 一気に本州全域の寿司たちに『蜂起を促す電波』を届けることも可能であったかもしれない。 今の彼の祈(のり)ではこの東京の象徴たる塔の力を借りてすら、ようやく周辺区に声を届かせる程度 『 が、』 寿司怪人は薄目を開け、遠き空を、有明の海の更に先、遠き冬の湯河原海岸を見る。 けれど、端からそこまでの広大な距離はいらなかったのだ。少し、もう少しで手が届く。呼び声が届く。 あの海に、我らが幸、全ての原資たる海に揺蕩うものがそこにいる。それを呼び寄せれば、 更なる次元の寿司が扉が開くであろう。嗚呼、 ――――津波です。逃げてください。津波です。逃げてください。津波です。逃げてください。津波です。逃げてください。津波です。逃げてください。私を呼ぶのは誰だ。津波です。逃げてください。 津波です。逃げてください。津波です。逃げてください。津波です。逃げてください。津波です。--- 津波です。津波です。津波です。-津波です。-津波です。-- 嗚呼、讃えよ海産物。嗚呼、赦サレム、赦サレム巡礼。至れ、聖者よ。巡礼者よ! ◆◆◆『最高の戦友』(シュテルクスト・カメラート) 空を覆う黒い寿司たちはその色合いを強め、 加速度的に数をふやし、東京タワーを中心にその円周を広めていった 「タワー周辺を恵方巻たちは何群を形成し巡回し、そとに脱出しようとするものを襲っている。 逆に内部に関して『フット』『メインデッキ』からは敵はほぼ撤収。 『トップデッキ』に敵の主力が終結しているわけだが…。 寿司怪人はそのトップデッキの屋根上に鎮座し何事か儀式をしている。守りが薄い。好機だ。」 管理室に戻った丈太郎とアヴァは、物資の整理をすると準備を整える。 「作戦はシンプル。よじ登って蓋を開けて、気づかれない距離まで近づきぶん殴る。 我の能力『シュテルクスト・カメラート』になれておけ」 リュックを背負い、軍手を嵌めた丈太郎が頷く。 アヴァは、アインスに警棒を渡した。 「”割り箸”よりはマシであろう。専守は主の十八番。後は頼んだぞ。」 「きんととちゃん、そんな怖いこといわないでーー」 いい返したのは姉の一人のほうだった。 山乃端唯一は争いごととは無縁の魔人能力ももたない唯の小学生だ。 だが、唯一はおずおずとだが警棒に手を伸ばす。それを見届けたアヴァは一言だけ、告げた。 「『民を守れ』」と。 「—―言われるまでもない。まかせておけ。これより先、指一本触れさせない。」 それは勇者の声であった。 声を聞いた民が、もう安心だと心底安堵するほどの力の籠った戦士の声だった。 「…?」 一人は不思議そうに顔をあげた。 その凛としたけれど聞き覚えのある声がどこから聞こえてくるのか分からなかったのだ。 思わず周囲を見回したが、見当たらなかった。 何かが間違っている…そんな漠然とした不安を胸に、ただぎゅっと大切な妹を抱きしめた。 ◆◆◆ 「ピン・ゲタ・メノジ・セイナン・アサ ソッキリ・ソクセイ・ソッキワ ノゲタ・ノキワ・ゲタピン。ゲタセイ・ダリピン・ダリゲタ・ダリセイ メゲタ・メキワ。ロンピン・ロンセイ・セイピン・セイゲタ・セイキワ・バンゲタ キワピン・キワセイーーーーーーーーーーーーーーmmmmmm~オアイソ」 裂ぱくの気合とともに祝詞えていた赤マグロの寿司怪人は、僅かな違和感を感じ、 再び目をあける。 警戒のため、巡回させた周囲の寿司たちの気配がいつのまにか消えている。 下方、トップデッキにすし詰め配備した寿司達からはこれといった異常は感じ取れない。 (ネズミが入り込んだか?) 新たに、探索系寿司のサーチサーモン寿司を両手で生み出し、無貌の両耳部分に押し当てる。 サモ---ン その反響音の返りのあまりの近さにたじろく、学ラン服の少女が祭壇へと走りこんできていたのだ。 (一体どこから) 音での特定より目視が早いほどの距離。振り上げたこぶしすら、はっきりと見えていた。。 丈太郎たちが用いたのは、メインデッキにある「業務用エレベーター」のルートだ。 ただしエレベーター本体は使用していない。 緊急停止のエレベーターの屋根に上り、支えている鋼鉄製のワイヤーロープを アヴァの魔人能力で強化した丈太郎の腕っぷしにまかせ登攀したのだ。 そのまま「トップデッキ」の扉を通過し、上層にあるエレベーター動力部に到達。 設置されてある蓋のロックを外して東京タワーデッキ外装にでた。 寿司怪人も業務用エレベーターの存在は把握していたし、復旧時に制圧部隊にそこを使われる 可能性を考え、迎撃用に主力戦力をトップデッキに集中させていた。 生まれて間もない人造怪人である彼はインプットされた簡易的なデーターを元に行動している。 監視を掻い潜っての行動は不可能。「トップデッキ」さえを押さえればよいと油断した。 リュックに仲間たちを積み込み『最高の戦友』(シュテルクスト・カメラート)の効果を受けた 丈太郎が、100m超のロープ登攀を行い上層の扉をねじ切り開け、祭壇に辿る突くまでの時間はわずか3分。 その不可視の速攻が、怪人の対応力を完全に凌駕し、この急襲へと繋がった。 隠密部隊のフォローを受け、接近した彼らに寿司怪人が気づいたとき両者の距離は3mを切っていた。 実際のところアヴァの采配に瑕疵はなかった ただ。一つだけ誤算があった、それは―――寿司怪人の『祷り』の『質の変化』 恵方巻への呼びかけではなく、海に潜む■■■■とのチャンネリングを優先して行ったことにより、 その握りは更なる高みに上っていたのだ。 寿司怪人の両手がありえざる角度を描きながら、交差する。 そしてまるで拝むように手を合わせた。 次の瞬間、ふわり、不意に丈太郎の体が浮かび上がり、体軸を中心に回転した ぐるり。 突進の勢い、ベクトルが完全に殺され、その場で回転する ぐるい。ぐるり。 さながら、聖母マリュアの手の中のあるかのように何かがやさしく丈太郎を包み込んでいた。 ――勢いが完全に殺されちょる。不味い。 何が起こっているか把握し、焦る丈太郎。 寿司を握る際の手順は、通常は七手。最短で三手と言われる 一手、手を縮めるために職人は数年、ときに数十年を費やす。 では、至高の握りとは3手のことか、いや一手でもできるのではないか? 否、彼の到達した解は、『零』である それは 祈りの所業。 寿司領域「 赦サレ無 ・ 零の型 」 ベクトル操作による回転で触れずに寿司を握る神域、優しき神の手の御業は ネタとシャリをその空間の内部で巡回させることで、握りとする。 跳躍した丈太郎の体は、その握りに包まれ、その回転により、無重力のように 宙に浮き、回転し続けるループ構造に巻き込まれていた。完結したベクトル運動から逃れられない。 寿司怪人が、宙に留まり回転し続ける丈太郎たちに顔を向ける。 そして、ぐわりと大蛇のような大口を開いた。 そこより迸れでるは、酢飯の咆哮。 とっさに丈太郎は背にかけていたリュックを空に向かい放り投げ、アヴェたちを逃し、 そのまま一人、酢飯の濁流に飲まれ、塔より外へと押し出される丈太郎。 そこは地上250m。生命の保証なし 荷から鳩たちが飛び出し、足に結びつけられた糸でリュックを支え、濁流に巻き込まれぬよう離脱する。 「丈太郎!! おのれ! やってくれる!」 残された者たちは離脱者を追うことは許されない。第二伏魔殿のメンバーに翼を広げた天使、寿司怪人が迫っていた。 第二伏魔殿と寿司怪人の第二幕。激しい空中戦が繰り広げられ始めた。 ◆◆◆タイトロープ・ダンディ ――東京タワー地上240m。 空渡丈太郎は片腕一本、命綱を握った状態でぶら下がっていた。 雪崩のような酢飯に飲み込まれた際、とっさに放ったランヤード(フック付ロープ)が 奇跡的に鉄骨にひっかかり、戦線離脱からぎりぎり、彼女を救った。 だが、滑る。 そして体が重い。 酢飯の酢がローションのように握る手とロープを濡らしていた。そして体には大量の付着物。 彼女の着込んでいる学ランが災いした。だぶだぶで余地のおおかったその服装に 噴出時、全身の袖口や胸元から大量に酢飯が入り込み、その身を重くしていたのだ。 どうにか反対の手でロープの先を掴むと、登り始める。 そのとき異変が起こった。 にょる 「!?」 なんと体の入り込んだ酢飯たちが一斉にうごめき始めたのである。 全身を虫たちに這いまわれるようなゾクゾクとした不快感が駆け巡った。 これは寿司職人の能力というよりも「未来探偵紅蠍寿司」の中に取り込まれた 各務恭介の各務恭介性が発生されたがゆえだった。 各務恭介は女子高生とレズ行為に異常なまでの執着をもつ存在である。 その各務恭介性の発露により、学ランを海苔、女子高生(丈嬢)を具に見立てあげ、 JK手巻寿司をつくりあげようと彼女が帯びるシャリと世界線に働きかけたのだ。なんという妄執 彼の望む最上の寿司が今ここにあった。 流石、原作者。 俺たちにできないことを平然とやってのける。そこにしびれるが、積極的には見習いたくはない。 「ふご」 だが女子高生巻きにされただけでは済まなかった。今度は下方から恵方巻の一群が上がってき、 その一本が口へと突きささる。 ささった恵方巻を根性でかみ砕き、無理やり嚥下するが、彼女を取り囲む黒い筒たちは数十本にも及ぶ。 それが一斉に顔面をなめまわさんかの勢いで殺到した。 前門の恵方巻き、後門の酢飯。 丈嬢、絶体絶命の危機 やがて命綱から、その手が離れた。 ◆◆◆「泥」と「星」 ーその浮遊属性は 対象が喉を詰まらせると同時に発動し、翼を与え、高所に犠牲者を掲げる。― 「スシ? スーシシシシツシ!!」 アヴァ・シャルラッハロートと切り結んでいた寿司怪人が、突如大きく嘲笑の声を上げた。 羽をはやしトップデッキ上層に浮かび上がってきた「新たな犠牲者」の姿を、発見したからだ。 黒い筒を口につき込まれた学ラン姿の少女は既に意識を失っているのか、ぐったりと脱力しており、 ズボンから酢飯がぽたぽたと零れ落ちていた。やがて怪人の目線一辺りで上昇を止める。 怪人は目の前の小人たちの動揺を誘おうかのようにことさら声を立てて笑った。 「何がおかしい。」 顔から全ての感情を消したアヴァが、寿司怪人に問いを投げかける。 怪人はニタニタ下品な顔がマグロの赤身の上に浮かべただけで、答えなかった。 アヴァは騎乗した白鳩で寿司怪人とすれ違うと、合図を出す。 怪人の足ががくんと引っ張られ地面へと引き落とされる。 丈太郎が残したピアノ線を怪人の足にアヴァが絡ませたのだ。 これのもう片方を床に控えていたマッスルネズミたちが一斉に引く。 手を繋がずとも糸で間接的につながっていれば、彼らは実に通常の何十倍もの力を発揮できる。 だが、彼らが囲むより先、コンバットナイフを装備したフライング寿司が、 繋げていたピアノ線をあっさり断ち切る。敵の増援だ。 怪人は再び、赤身マグロの上に嘲笑の顔を浮かべた。 「だから・・・・何がおかしい。言ってみろ。」 激情を押し殺しているだろうアヴァが、寿司寿司を見上げ、再び言葉を発する。 怪人は彼の正面に体を向きなすと、 背後に浮かんでいるだろう「彼の仲間」をバックに挑発の返しを。投げかけ――― ドス。 ――れなかった。 次の瞬間、背から胸にかけて自身を襲った衝撃と、眼前に現れたものに愕然とする。 自身の平たい胸から…『腕』が、生えていた 「うぐごご(特別意訳:笑っとる場合か、おんしのまけじゃ」 無貌の頭部をゆっくりと後ろにまわすと、そこには黒いブツを咽喉につまらせたまま、 『翼』と学ランをはためかせる丈嬢の姿があった。 日本はノド詰まり大国である。 新年早々、お正月に餅が詰まり、ご老人たちが天に昇っていく数は寿司の比ではない。 自然、救急車にのった救急隊員たちは、素早い対応を迫られる。 まず、詰まった異物を吐き出させないか確認を取り、無理とみるとのどぼとけの下にある 部位(輪状甲状間膜)を2cm程切断し、開いた気道に空気を送りつける管を刺す そして空気送り込み用の器具を装着することで呼吸を確保する別ルートを気道につくるのだ。 丈太郎は咽喉が詰まった瞬間、あえて脱力し、手探りでナイフを探り当てると 輪状甲状間膜に穴をあけ、ついで魔人能力『崖っぷちの漢気』で呼吸用のカテーテルの 差し込みと性質強化で気道内の空気の確保を行った。 混乱した戦闘下でそこまでの処置を施すことは本来、不可能な芸当だが、 恵方巻たちは喉を詰まらせ、翼が生やした丈太郎を確認した後はその役目を終えたとばかり 丈太郎から離れていった。 翼が生えて宙に浮かぶ状態では、長く苦しませるため、余計なことをしなかった(、、、、、、、、、、、、、、、、、、、、、、、、、、、、、、、、、、)のだ。 そして翼の制御が可能かどうかに関しては 展望室で捕獲した『たまごちゃん』をワザと喉を詰まらせ検証を行うこと(、、、、、、、、、、、、、、、、、、、、、、、、、、、、、、、、、、、)で確認済だった。 正確には、喉に詰まった寿司を釣り針で取り出せるか、自分の身で実験した際の副産物なのだが 立ち会ったアヴァでさえ、マジかよコイツ、鉄砲玉かよと引いてたレベルの荒業だ。 寿司怪人が、その対処法に最後まで思い至らないのも無理はなかった。 「お前の敗因は『認識』と『覚悟』の差といったところかな。 年長者のアドバイスは聞くものだぞ。折角、親切で「おかしいことがある」と教えてやっている のに無視するから、そうなる。」 one sees the mud,and one the stars. 喉のつまりは死を意味しない。翼が失せ、墜落し初めて「死亡」が確定するのだ。 原理を理解し、意識の間隙を突いた。『覚悟』の差の勝利だった。 ダンディ&デストロイ。東京タワー決死線・勝負あり ◆◆◆無題 堕ちていく、朽ちていく そこは何もなく、ただ広がる暗闇。 意識は拡散し、手から零れおちていく。もはや何もわからなかった。自分が何者かも、何をしたかったかも。 そんな中、突如『光』が舞い降りる。人の形をとったそれは、こちらに語りかけてきた。 「最後に何か言い残しておくことはないか」と。 「何もないです。」 そう答えた。本当のことだった。ただ、ふと疑問が湧いたので聞いてみることにした。 「貴方は何故ここへ」 美しい人は豪快に笑った。 「お主の最後に披露した『握り』があまりに見事なワザマエだったのでな。賞賛しようと思った。 まさか我の能力が無効化されるとは思わなかったぞ。」 邪気なきその笑顔を見て、少しだけ大切にしていたことを思い出した。 「…私は…たぶん『幸』を握りたかったんだと思います。海の幸であれ、山の幸であれ、 人々のために握り、幸せと笑顔を届けたい…それが私の…握りだった…はず…」 それが、だがなぜこんなことになってしまったのだろうか。取り返しのつかないことを 「運命の女神は気まぐれよ。吉方の知らせを凶と取り違えたり、ほんの些細なボタンの 掛け違いで道を大きく踏ずすこともある。すべての負け分を一人で背負おうとは人の身に余ることよ」 けれども、美しい人は言葉を続けた。 それでも少しでも足掻いて見せようというのなら、力を貸そう。 ――――――― 展望台上にて倒された寿司怪人。 その身は既に半身すら崩れ去り、あとは死すだけの身となっていた。 アヴァは触れていた無貌の額からそっと手を放した。 丈太郎のほうを見やると丁度、釣り針でのどに詰まっていた恵方巻を引きずり出したところだった。 どうやら、取り出した恵方巻の処理を考えあぐねているようだった。声をかける。 「丈太郎よ。今、貴重な情報が入ったのだが?」 「なんじゃ」 「今年の方角は北北西らしい。そいうわけで食べ物は残さず感謝して、食べろよ。」 「・・・・。」 どうやら捨てるかどうか迷っているところを見透かされていたらしい。 丈太郎は言われた通り北北西の向くと海苔巻を再度口にくわえることにした。 寿司職人の死亡とともに、人々を襲っていたフライング寿司はいずこかへと飛び去って行った。 この際、喉に詰まらされていた寿司も自主的に飛び出していったため、 窒息死寸前で命拾いをしたものも何人か発生した。 それは全体の被害の割合を考えれば誤差と呼べる小さなもので、 特段そのことを気にかけるものはいなかった。けれど、その際少しだけ不思議なことがあった。 寿司が飛び立った後も背中の羽根はしばらく消えずに、ゆっくりと人々を地上におろしたのだ。 そのおかげで、その何人かは墜落死することなく生きながらえることができた。 誰も知らず、また気にしない小さなことであった。 ただ、それでもたった一人だけ、その頑張りを彼の流儀に沿い、最後に見届けたものがいる。 それが超越者アヴァ・シャルラッハロート。 彼の能力『シュテルクスト・カメラート』は もし、自分と話すことができる者がいれば当然、その者は知能があるはずと断じ、 もし、自分と触れ合う栄誉があれば、その者はどこまでも頑張れるはずだと、叱咤激励する。 そんな彼の傲慢さから、産まれた能力である。 ◆◆◆回収屋 ―東京都某所―謎の研究ラボ― 「やすし!やすし!安いものだよ。これくらい。人類の進歩への経費と思えば」 徳田愛莉の数倍の規模を誇るその部屋で奇声を上げる白衣の老人がいた。 彼の名はスズハラ博士、狂気のマッドサイエンティストであり、 スズハラ機関の持つ『ペルソナシステム』を(不正)利用し、寿司怪人を作成 東京タワーテロを引き起こした首謀者だ。 最終的には紅蠍の遺伝子情報をプリント合成した人造魔人は、見事爆散して 終わったわけなのだが、そこのあたり、全く懲りる様子がなかった。 「構想は無限。実現は容易っぃぃぃい。スズハラ機関の科学力はせかぃぃいぃぃ―――」 パスっとそっけない音が響き、天才科学者の背中に吹き矢が突き刺さった。 彼は狂気の笑顔を浮かべたまま、ばたりと倒れこむ。 背後にスーツ姿の女性が立っていた。 彼女は醒めた目で今回のターゲットを見下ろすと携帯端末を取り出し、上司に連絡をとる。 「――はい、標的の確保に成功しました。 ええ、オーダーの”脳には絶対に傷をつけるな”はきちんと守っています。 はい? 回収は別の者がやる。なにも触るな――――、そのまま直帰もOK? ―――『全て忘れろ』。はい、了解しました」 報告と新たな指示を受け、通信を切る。黒に染まった画面に自身の顔が映った。 時にこの手の『極秘のうちに全て終わらせる依頼』が回ってくる場合がある。 ほとんどの回収業務において、彼女の独自裁量が与えられていることを思えば、極めて異例な仕事ということになる。 そういう時の鉄則は「知らぬが仏」だった。 この後現れる「何某」と鉢合わせする事態は万が一にも避けたかったので、速やかに立ち去ることにした。 (・・・あの子はたしか花屋で見た。) ちらりスクリーンを見上げ、出口へと身をひるがえした。 指示通り全てを忘れるよう。ただそのスクリーンの少女の記憶だけは己が中にひとり思い留めることにした。 ◆◆◆たった一つの冴えたやり方 ・エピローグ ~ interview with suzuhara ~ ―(別世界)東京八王子市『喫茶シャーロキアン』 喫茶『シャーロキアン』は、その名の示す通り、変わり者の集まりだ。 普段の生活の中ではなかなかお目にかかれないような職種、業種の人間が、 ふとした際に利用する場所でもある。 どんな昼下がりでも、そこには人がいて、活きた情報が今日も行き来していた。 そんな客に紛れ、午後のティタイムを一人楽しむ女性がいた。 赤いコートにチェック帽。そして平坦な胸、 スタイリッシュないでたちの彼女は携帯端末で何事か話しをしていた。 「ああ、荷物、届いた? そう、お疲れ様。とりあえずお仕置き部屋に放り込んでもらっていいかな。 今の仕事が終わったら、僕、手ずから『わからせ』するから」 そういって通話を切ると『先ほど最新ニュースが更新された古びた新聞』を広げた。 ====================================== 東京タワーを占拠し、テロを企てた寿司怪人は、 その場に居合わせた『正義』の味方達に打倒される。 そしてスズハラの仮面13システムを不正利用し、幹部の人造魔人を培養していた事件の首謀者、 スズハラ博士は捕縛され、いずこかに連れ去れていった。 やはり『協力者』たちが連携すれば大きな力を発揮できる。彼らならきっと… (『献身的な新聞社(アズ・ユー・ライク・イット)』より抜粋。) ====================================== 「ふむ、完全解決とまではいかないが、いい終わり方ではないかな。 できれば寿司怪人くんには『自分は未来探偵紅蠍』ではないとキッチリ否定してから 成仏して欲しかったけど、致し方ない。」 新聞をとじた拍子に綺麗に結い上げられたスコーピオンテイルが揺れた。 「『設定』を一番に優先するというのが、我らが「スズハラ機関」の基本方針なので、 設定欄にそういう設定ですと書かれてしまうと立場的に否定できないんだよね。」 ちらりとこちらを見て、呟く。 なので、まあ、せいぜい『御本人』登場を匂わして、君たちの『認識』に働きかけるくらいしかないんだな。 『設定』の上書きするのに読者の皆様の『認識』を利用するなんてスズハラ的にも本末転倒なんだけどね。 そういって、今度は先ほど使用していたスマートフォンを、振って見せた。 「このスマートホンに見覚えないかな。 具体的に言うと、キラキラダンゲロス殺人鬼の夜において『ポークカレー』という殺人鬼の ポケットの中に入っていたもの――と同じ機種だったりする。匂わせ行為その2だ。」 僕はどちらかというと、そういう迂遠な手段を取るタイプなんだ。そういって微笑んだ。 「ああ、そうだ。協力をお願いする代わりといってはなんだけど、 少し『転校生』に関する「情報提供」でもしようか。 もちろん正誤の保証はしない。信じるか信じないかは君たちの勝手だ。ヒントは3つ。」 一つ目。 転校生は『報酬』を持ち返る際「『報酬』を死体にしなければいけない」というルールは別にない。 転校生は報酬を自分の世界に持ち帰る時に殺しているのではないか疑惑。 この真相はものすごく単純で 単に『報酬』が移動時の負荷に耐えられないから、死んでいるだけ(、、、、、、、、、、、、、、、、、、、、、、、、、、、、、、、) 次元の狭間を超えるには相応の負荷がかかる。無限の防御力を備えている転校生なら 全く問題ないんだけど、普通の人間や並の魔人あたりでは耐え切れないんだ。」 「2つ目。転校生システムを利用している転校生が『報酬外の人間』を自身の世界に 連れ出すことはご法度だ。これは直感的に判ると思う。 『報酬』を餌に仕事をこなさせているのに自由に移動を許可してしまったらシステムが根底から崩れるからね。 これから現れる転校生たちはそのルールを守っている存在なのか、そこは注目してもいいかもしれない――――。」 「3つ目。上記の二つには特例が存在する。 例えば次元移動を可能とする能力者の存在。その手の能力保有者あれば今の世界から別の世界へと連れ出すことは可能だ。 鏡を触媒に異なる次元を行き来する『鏡介くん』とかが好例だね。 以上、3つ。この情報を使うか使わないか、どのように活用するかどうかは、君たちの自由だ。 君たちの中には僕の能力を過度に警戒する人たちもいるかもしれないが、安心したまえ 今回に限り、僕は君たちのサポーターだ。君たちの活躍を切に願い、応援しているよ。 そういい、女は席を立つ。 そして、鈴の音が鳴り、その赤き影は街の喧騒へと紛れていった。 その行方を追う者はいない。 ――――――――――――――――――――――――― それでは最後に仕切り直して今回の物語を終えることとしよう。 それは古今東西、常に見受けられる現象のリピート。 それは極めて単純な能力である。 『名探偵』がいるだけで『人が死ぬ』。 それは一輪の赤い薔薇がもたらす虐殺と凋落のドミノ。 スズハラ機関”十三仮面”上級戦士 にして ”虐殺”を司るスズハラ最強戦力。彼女の名は ”蠍座の名探偵” 未来探偵 紅蠍。 ――――――――――――――――――――――――
https://w.atwiki.jp/nekomimi-mirror/pages/497.html
魔法まとめ 世界観 科学技術と違って我々の世界にはない概念な関係、必然的にオリジナル要素が強い。 なのでまとめておく。 基本設定 魔法=ファンタジー世界のお約束。この世界に当たり前のように存在するもの。 ただし種族による素質の差、個人の才能による限界の差が著しく、 もって生まれた才能で大部分が決定してしまう理不尽かつ不平等な能力でもある。 使える人間にとっては息を吸うように、歌を歌うように自然に使えるものだが、 使えない人間にとってはとことん使えず感じ取れもしない残酷なもの。 無論、才能だけあれば後はどうでもいいような代物でもなく、 才能+血の滲むような努力の二つが揃わないと大魔法使いにはなれない様子。 ■【魔素】 この世界にはあって、ヒトの世界には無い何らかの要素。魔法の素。 特に大地や山々において、自然状態で遍く存在する、 未だ人間の手が加わっていないそのままの魔力、未加工の魔力の事をいう。 マナ、エーテル、霊気、万物の精気、道(タオ)等、国によって様々な別名も持ち、 ある種の気体説、ある種の粒子説、ある種のエネルギー説、 あるいは実態を持たない非物質の何か説など色々説はあるが、詳細は不明。 ■【魔力】 狭義には加工済の魔力であり、人の手が既に加わった魔力の事を指すが、 魔素、魔力、魔洸の三種一緒くたで単に魔力とされる場合も多い。 というか別に魔法使いでもない人間にとっては、『魔力』の一言で大抵は事足りる。 ゲームなどでMP(マジックポイント)と称されるのに近いもの。 遍く万象に満ちる魔の素を体内に取り入れて、内側で練成し、加工し、調整し、 自分が使いやすい状態で貯蓄保存しておいたもの。手持ち魔力。 マジックアイテムや魔導設備の魔力も、加工調整済みという点では魔力に当たる。 ■【魔洸】 フローラ様の特許発明であり、おそらくは魔力の一種、新世代魔力と呼ぶべき代物。 猫国のネオンや路面電車、魔洸家電etc.の近代設備はこれによって動いている。 魔力と違い、生産工程の過程に人間が挟まらずとも器具や設備による練成が可能で、 光や熱、電気、運動エネルギーにも器具による逐次変換が可能な事から、 魔力を超えたある種の次世代エネルギーと見る事ができる。=魔力エネルギー? それ自体は火薬や精密機械と相性が悪く、濃度が高いと誤作動を誘発するのがネック。 魔法の限界 魔法とは言っても、きちんと法則があって限界もある。万能奇跡の力ではない。 既に死んだ人を生き返らせるとか、時間を巻き戻すとか、不老不死を得るとかは、 やっぱり魔法でも不可能な、魔法を越えた魔法とも呼ぶべき域。 ただしそこに到達しようとあらゆる事に手を出す魔法使いの数は決して減らない。 ■【魔法の危険性】 使い過ぎると命に関わるもの。ゲームみたくMP0では済まない、というか普通に死ぬ。 無理に高難易度の魔法に挑戦して、制御に失敗すればバックファイヤも起こるし、 慣れから油断して制御に失敗すればやはり暴走して大ケガにも繋がる。 特に大規模魔法にもなれば、制御失敗した場合は災害級の大惨事にもなりうる。 ■【魔素中毒】 手持ち魔力が底をついたのに、それでも無理して魔法を使おうとした際起こる症状。 魔素→魔力の練成を短時間に急激にやった事による肉体と精神の過負荷、 あるいは使いやすいよう調整加工してない魔素をそのまま生で大量に肉体を通し、 魔法発動のためのMPにむりやり当てた事による中毒症状、拒絶反応。 激しい肉体の苦痛と吐き気、眩暈、悪寒が伴い、同じくらい精神にも負担がかかる。 そして症状が出てるのに更に無理して魔法を使い続けた場合、 永続的な後遺症や発作、神経症、最悪な場合精神崩壊やショック死に至る事も。 ■【魔力疲労】 魔素中毒とはまた別に、別に本人の魔力自体は枯渇していなくても、 大量の魔力消費や大規模魔法行使に慣れていない人間がそれをした場合に起こる、 ある種の心身疲労、『体のスタミナ』+『心のスタミナ』の消費によるバテ。 ネコやウサギはともかく、魔力の少ないヒトには馴染みが深い。 これもやはり危ないと感じても止めずに限度が過ぎれば命に関わる症状であり、 魔素中毒を『中毒死』とするなら、こちらはさしずめ『過労死』。 基本的に魔法の行使が魔力の消費という代償だけに留まらず、 食欲や睡眠欲(休息欲)の誘発、肉体疲労、性欲の向上といった形でも現れるのは、 この辺りとも関係しているのだと推察される。 ネコの魔法 『こちむい』『草原の潮風』『ご主人様とぼく』『虹衣の乙女達』他 さすが最も発展した国だけあり、多種多様かつハイテクノロジーな魔法に富む ■【五行魔法】 東洋系。『火』『水』『土』『風』『金』の五属性からなる属性魔法 →『風=木』『金=電気』 基本はやはり攻撃魔法らしく、マナ様が爆発や雷撃、重力の魔法を使ってる 攻撃以外には、五行の変遷と『相生』『相克』の性質を利用した変化の魔法が多い →変身の魔法、性転換の魔法、動物変化の魔法、変換の魔法など →火は土を、土は金を、金は水を、水は風を、風は火を生み助ける。五行相生 →火は水に、水は土に、土は木に、木は金に、金は火に弱い。五行相克 ■【大魔法】 非常に魔力の強い人物や、大魔法使いだけが使用可能な『複合魔法』 複雑な工程と長い詠唱は伴うが、発動した際の効果は絶大 →廃砦を一気に砂の小山に変えたり、天空から星々の光を落としたり ■【魔法科学】 魔法技術と機械科学の融合。 →ネオンや魔洸家電、路面電車、マナ様の発明品に、ミーナ博士の専攻分野 →『火』『水』『風』は転用を実現したが、『土』『雷』は目下挑戦中らしい ■【錬金術】 蛇国の錬金術と比べると科学的。 卑金属の貴金属への変換や、エリクサー(霊薬)の精製に成功している →どちらもそんな簡単にできる技術ではなく、多大な手間とコストはかかる模様 →エリクサー=ただの物凄い治癒薬。不老不死とかの効果はない。 →真の意味での賢者の石(あらゆる事を可能にする物質)の作成には未到達 ■【フローラ様の研究】 生物学と魔法の融合。遺伝子操作による生物改造 目的は不老不死であり、有限存在(モータル)の枠を超えて不滅(イモータル)に至る事 相当な回数の非人道的な実験が繰り返され、無数のヒトとネコが犠牲になってる →虹絹隊のキメラなどは、その副産物であり『失敗作』 →これら失敗作のほとんどは、結局のところかえって寿命が減ってしまった →マナ様達三姉妹もこの実験の産物で、マナ様はその中でもの『成功例』らしい 遺伝子を弄っての生物限界の突破が不可能と分かると、次は時間の研究に着手 →結局多少肉体の強化や寿命の延長は出来ても、不老不死は無理だった模様 →時の外側に出る事で、永遠不滅の存在になろうとする 当初は『自分が居なければこの国は成り立たないから』という切実さからだったが 狂気の実験を繰り返す内に、いつしか目的が『神になる』にすり替わり ■【64段の記述式並列魔導式】 重力さえ捻じ曲げ、異なる時空間さえ繋ぐほどの大規模魔導設備 暴走させれば、軽くシュバルツカッツェ周辺域が消し飛びクレーター化する代物 →それこそ第二の帝都消失事変 →時と場所の指定こそ不可能だが、ヒトの世界へのゲートの作成に成功していた イヌの魔法 『狗国見聞録』『放浪女王と銀輪の従者』『無垢と未熟と計画と?』他 ネコほど機械科学との融合は進んでいない。ややロートル ■【軍用魔法】 大戦の際に、征服王リュカオンに統合、整理、分類、体系立てられた属性魔法 実用性の高い基本的な魔法、特に優秀な下級攻撃魔法に富む →基本に忠実な、いかにもな異世界ファンタジー魔法のスタンダードが一通り揃う →便利な魔法が多い反面、威力不足や応用の利かなさで詰まるケースが多々 ■【日用魔法】 軍用魔法から派生した、日常生活レベルでの非常に簡単な魔法 マッチ程度の火を起こしたり、小石程度の重さのものを持ち上げたりがせいぜい →こういう魔法を作るのがイヌの本分であり得意分野らしい ■【エンチャント】 物質物品(アイテム)への魔法付与&魔法付加技術。マジックアイテムの作成 ろくな資源や一次生産品がなく、加工貿易に特化した結果生まれた技術 通常より頑丈な防具や詠唱補助機能付きの腕輪作ったり、魔法金属を精製したり →後述の【魔剣】が特に諸国に有名 ■【魔剣】 魔法の掛かった刀剣類。剣と言っても、実際には斧弓小手など武器全般を指す 魔力を持った鉱石や宝石を核に、魔法と親和性の高い金属を用いて作られる →通常の刀剣類が、血や脂や刃毀れ等で数人斬ると切れ味が鈍ってしまうのと違い →『形質保持』『耐血耐脂』の魔法付与により、連続戦闘を可能にする 最もランクの低く一般的なのが、上記二種の魔法が付与された『ちょっと便利な剣』 少しランクが上がると、そこに『切れ味向上』『身体能力強化』等もつく 更にランクが上がると、魔力があれば道具として使うだけで魔法が発動する物も →いかずちの杖みたいなもの? →『狗国見聞録』の重斧【炎の氷雨】 最上級のものが、『無垢と未熟と計画と』の魔力付与手甲【ケラヴィノス】 →AI代わりの人工精霊に、超加速、身体防護、放電攻撃、マナドレイン機能など ランクの高い魔剣ほど核にした魔石の質と性格に影響され、同じ物は二つとない →このような魔剣は一品物と呼ばれ、コレクター対象として蒐集家にも人気がある →なので造形にも拘るらしい。武器以上に芸術品としての価値もあるから 値段が高い。一番ランクの低い魔剣でさえ並の刀剣100本分の値段 →一般兵士にはまず行き渡らない。野盗のボスや士官級軍人、小隊の隊長専用 →最上級の【ケラヴィノス】に至っては時価30万セパタ(日本円換算6億) なお、魔剣の中でも特に上位にランクされるものには、なかば無機生命的な意思らしき 物を持つものすらあり、それらの魔剣は持ち主を自ら選択すると言われている。 つまり、コレクターの集めた魔剣の中には鞘から抜けない物すらあり、それをして鞘と 一体になった魔剣の贋作を作り儲けるものすら存在するとか。 ■【蠱毒】 呪術の一種であり、非常に原始的かつ強力な呪詛 本来は(種族ではなく正真正銘の虫や動物の)蜘蛛やムカデ、サソリなどの 各種毒虫を密閉した狭い壷の中に無数に閉じ込めて延々共食いさせ 他の全てを食らって最後まで生き残った最も強力な 最も生への執着が強い個体をもって呪具とし、相手を呪ったり毒の材料にする技 →より血みどろの、より凄惨な争いをさせるほど強力な蠱毒になる →生への執着が強いものをたくさん争い合わせるほど強力な蠱毒になる →恨みや妬み、憎しみ、嘆き、悲痛が濃ければ濃いほど良い 場合によっては虫ではなくて犬や蛇、狐などを用い これらは虫ほど単純ではないので作成難易度は上がるが、呪力は更に増す 最も強力かつ、最も忌まわしい禁術とされる蠱毒に【人蠱】があり これがどのような術かに関しては今更語るべくもない →ティンダロスの作成 ヘビの魔法 『放浪女王と銀輪の従者』『狗国見聞録』『犬国奇憚夢日記』他 中東風の魔法が特徴で、アラビアンナイトやゾロアスター教っぽい要素が多い ■【精霊魔法】 山とか森にいる自然精霊ではなく、人工精霊(=ジン) →術者と同調した、意思を持つ魔法術式群。オート設定可能なツールとしての魔法 →つまり、あくまで一つの魔法。人工知能を有した魔法 単体では存在できず、同波長の魔力供給源(=術者)を得る必要がある 現在でも作成可能なのは『地』『水』『火』『風』の四大精霊だけ →作成時に上記四つのいずれかが誕生する →どれが生まれるかは術者の才能や波長による。蓋を開けてからのお楽しみ 作成された精霊の性能は術者の魔力に影響される(=先天に依る部分が大きい) →大きいほど(あるいはナイスバディなほど)強力? →必ずしも人型で作成されるとは限らず、動物型やそれ以外も存在する ほとんどの精霊は自我が希薄で、人間と同じような思考や会話は不可能 →自我を持つ精霊を作成する技術は、現在では失われている →自我の有無は作成時に決定される。学習成長による自我の獲得はありえない 同調してるので口に出して命令を下す必要はない。精霊が術者の意を汲み取る 非常に稀に完全に精霊と同化してしまった精霊魔術師も存在する →肉と精神の中間の身体を持ち、それを維持するために他者から魔力を奪う →イフリートと呼ばれ、半ば魔物扱い ■【古精霊】 『地』『水』『火』『風』以外の精霊 →『鉄』とか『会話』、『海』、『重力』のような特殊な属性を冠する精霊が多い 作成不可能。作成するには技術が必要であり、それは帝都消失事変で失われた 現在では上手いこと波長の合う古精霊と出会うしかない →波長の合う古精霊と出会えなければ、どんな大魔法使いでも使えない 帝都消失事変以前の生まれの老魔法使いなら、古精霊持ちがいる可能性がある あるいはネコやイヌのようなヘビ以上の長寿種族にも、同様の事が言える 古精霊だからといって、必ずしも自我持ちとは限らない →とはいえ、やはり強烈な自我や個性を有する強大な個体が多いのは事実 →強力すぎる古精霊に逆に肉体を乗っ取られてしまった術者も存在する ■【特殊精霊】 砂海の『船精霊』など、一部の地方に作成方法が残ってる古精霊 地域性が強いため帝都消失事変での失伝を免れた →でもおかげで汎用性は少ない。多くが一部の地域の特別な用途にしか使えない 作成方法が非常に特殊であり、精霊の性質も特殊を極めるものが多い ■【錬金術】 猫国の錬金術と比べて、より魔術的、オカルト的な要素が強い 各種霊薬、「龍毒」と呼ばれる一部のヘビの毒を利用した毒薬等、薬の作成が盛ん シャンティさんの作るラドン家の秘薬は、効果は絶大だが副作用が… →大抵の怪我は治るが、塞がるまで痛み十倍の悶絶地獄がやってくる霊薬とか →魔力全回復するけど精神崩壊の危険を帯びた、黄色い青風味近距離味の霊薬とか カモシカの魔法 『岩と森の国ものがたり』 基本的に魔法が使えない種族なので、現代に残る魔法は少ない ■【錬金術】 猫の国寄り。銃弾、爆弾、油、火薬を作成するのに需要があるようだ。 →おそらく魔力の篭った霊薬とかは作れず、純粋に化学産業として広まっている? →アルヴェニス&ダイオニス兄弟 猫の国の卑金→貴金練成の成功で、同国の金鉱銀鉱が大打撃を受けた経歴を持つ ■【占星術】 昔は国政の重要な要素として隆盛を極めていたが、今は廃れてしまったらしい →王弟派の要塞として使われていた『星のピラミッド』は、かつてはその為の施設 ■【ニュスタの魔法】 『チュキイリヤの投網』、『プルラウカの石兵』、『パリアカカの嵐』等 →キンサンティンスーユ系? キツネの魔法 『華蝶楓月』 純和風の魔法が特徴。神道、巫女、加持祈祷、陰陽師とかそれ系。 ■【降神術】 神降ろし。神懸かり。狐耳国の国政を支えている非常に重要な術らしい →おそらくは姫巫女を初めとした一部の高位の巫女にしか使えないかと思われる →巫女に神を降ろして、巫女の口を借りて託宣や吉凶、予言を承る?? ■【符術】 読んで字の如く、符を使った魔法 一般的には墨などで紙に特定の文様を刻み、そこに魔力を注ぎ込む事で発動する 文様の形は言うに及ばず、使用される紙や墨によっても効果に微妙な差がでるらしい 特に名の知れた作成者の作る符はレアリティが高くそれなりの値がつく とは言え基本的に使い捨ての消耗品なので目が飛び出るほど高くなるわけではない 文様を刻むのに魔法を使う方法もあり、達人になると一瞬で只の紙を符に変えるのだとか ■【刻符術】 狐耳の国の符術の一流派 効果や範囲を細かく設定できる反面、作成に職人芸に近い技術を必要とし、量産には向いていない ■【五行符】 狐耳の国の符術の一流派 地球で言うところの五行思想を元に様々な現象を操る術 狐耳の国では日常的に使用される術であり、簡単な符であれば子供でも作成可能 狐耳の国では魔洸技術が殆ど普及していないため、今でも一般市民は符術を生活に役立てている ウサギの魔法 『十六夜賛歌』『放浪女王と銀輪の従者』『万獣の詩』他 非『属性魔法』。数ある魔法の中でも、格別に理論が複雑かつ難解な事で有名 ■【因果律魔法】 ある「結果」が起こるための「原因」をかき集める事で魔法現象を起こす →火の気の無いところに火を起こすような、「およそ原因なき事」は起こせない →「王子様のキスがないと目覚めない眠り」とか、そういう事はできる その他相手の夢の中に入り込んだりなど、精神領域、概念領域の魔法に長じる 身近な物品に後述の魔術式を刻んで、それを媒体にしての魔法行使が一般的 唯一女王様だけが「原因なき魔法」を行使する事が出来る →ただし燃費効率は非常に悪いらしく、おかげで常に三大欲求の虜状態 元ネタはファイブリアシリーズの真音魔術との事 ■【魔法式/魔法陣】 記号や紋様の形で表される、記述式の魔法刻印群。力ある象形。ルーン魔法 身近な物品に予め刻んでおき、それを媒介に魔法を使うスタイルが一般的 →セラ様は愛用の懐中時計の裏側に刻んでいる →ザラキエル博士は愛用の片眼鏡にこれを刻んでいる 大型で複雑な魔法式=魔法陣と呼ぶ →兎国は無数に連結した暖房魔法陣(1個直径約200m)の上に建っている →暖房魔法陣=気候制御魔法陣。実は凄い高度な魔法式 お城が一つの巨大な魔法装置で、街全体が一つの巨大な魔法陣。スケール大 ■【魔法薬】 錬金術の薬とは違い、媒体としての薬(カプセル水薬)に魔法が封じられたもの →内服を始めとして、体内に取り入れる事によって込められた魔法が発動する オオカミの魔法 『狼耳モノ@辺境』『Silver Tail Story(仮)』 ■【治癒魔法】 詳細不明。独自の魔法というとこれくらいらしい ■【符術】 詳細不明。符術というからにはお札を使うのだろうか? 『狼耳モノ@辺境』に「ビレトゥスの符術士が~~」というくだりがある トラの魔法 『最高で最低の奴隷』『獣人召使いの下僕日記』 トラ自身が肉体が屈強で魔法が要らないため、魔法が衰退した経緯を持つ ■【古代魔法】 召喚魔法、精霊魔法、神聖魔法、暗黒魔法など、魔法の種類自体は豊富 全て古から伝えられた魔法で、トラ達が独自に開発した魔法はない 既に失伝した魔法も多く、大半を占める ■【ダンジョン】 虎の国の各所に存在する古代遺跡 先史古代文明のものと思しきアーティファクトが多数眠っている →出土物は王立研究所に回されるが、ほとんど解析できてないのが現実らしい →というかネコやイヌの国の知識と技術をもってしても解析は難航を極める 強力なモンスターやトラップの巣窟であり、一般市民の立ち入りは禁じられている ライオンの魔法 『獅子国伝奇』『岩と森の国ものがたり』 気功の修練が盛んであり魔法があまり必要ない。仙術の使い手は極小数 ■【気功】 拳法から派生した、魔法とは次元を異にする体内の生体エネルギーを利用した力 これで肉体強化したり、発勁したり、気功治療したりするから魔法が不要 →一番基礎的なところでは、身体能力の強化や、持久力&自己治癒能力の強化 →フェイレンクラスになると、内功で相手の怪我や体調不良を治したり →コウゼン師クラスになると、相手の気脈を読んで攻撃を悉く見切ったりとかできる →気だけで遠くの敵を撃ったりするのはコウゼン師クラスでないと無理らしい ■【仙術】 元々獅子がそんな魔法が得意でないせいか、数が少ない 仙人と言えば不老不死だが、現実には不老不死に到達した人物はいないっぽい? →=仙骨を得て不老不死になろうと、あれやこれやで頑張る人達? タオ(=魔素)を操り、陰陽(インヤン)合一でもって、様々な術を行使する →『岩と森の国ものがたり』でリュナが使った八門金鎖陣とか →コウゼン師は仙術&仙道に関しても造詣が深い、学識高い人物でもあるようだ ヤギの魔法 『山羊と歌唄い』 日本風の呪術というよりは、黒魔術やブードゥ教、シャーマニズムのそれに近い ■【呪術】 口伝によって伝わり、ヤギであれば一族の大抵の者が何らかの形で使える →オードソックスな呪い(恋愛関係から呪殺のようなおっかないものまで) →薬草等と組み合わせた医療呪術(癇の虫切りや傷の治癒など) 高等な術や危険な術は門外不出で、族長候補のようなエリートにしか伝えられない 高等な術は伝承歌(旋律、歌詞、踊り)によって暗号的に伝えられて来た →一時期ヤギ全体が暗殺等で身を立てていた時代があったので、その名残 →ヤギ以外には理解できない →伝承歌自体はあくまでモチーフであり、導き出される術は個々によって異なる →同じ伝承歌を聴いても、人によって細かい効果も行使方法も多種多様 占術も得意 キンサンティンスーユの魔法 『木登りと朱いピューマ』『夜明けのジャガー』 神々の信仰と、それに請願する事によりもたらされる奇跡という形で発動する ■【神聖魔法】 神の声を聴き(=感じ取り)、それを持ってして奇跡を招致する →訓練次第では誰でも神の声を聴ける可能性はある →ただし何もせずに神の声を聴けるような人間は少数であり、滅多に居ない →なので『侍女』になるためには相当量の修練と研鑽が必要になる 信仰心重要。何の神を信仰するかが大きく関わる 男性よりも女性の方が素養が高く、神聖魔法を行使する女性の事を『侍女』と呼ぶ 魔法の種類は多岐に及び、戦闘用だけとは限らない →降神術みたいなものから、豊作祈願、イヌの国の日用魔法に相当するものまで 複数の神々の奇跡を行使できる侍女の事を『多重侍女』と呼ぶ その中でも特に、本来相容れない陰陽の両方の奇跡を願える侍女が『多重侍女』 →クク・ロカは多重侍女の中の陰陽侍女。かなりの高位 奇跡の複数並列行使は可能だが、人によって限界があり、それを越えると『難聴』 →『難聴』→おそらく神の声を聴き取りきれなくなる事かと推測される ■【キンサンティンスーユの神々】 月夜神ママキヤ、太陽神ウィラコチャ、雨降神ショロトル等々 →神話時代から漂う、その魔素の残滓 →高次元の存在か、普遍的無意識とかそこに存在するものか →いずれにせよこれらの神々に祈る事で奇跡は発動する ピューマ族は月夜神ママキヤと親和性が高く、魔法が得意で、『侍女』も多い ジャガー族は太陽神ウィラコチャと親和性が高いが、魔法は不得手、『侍女』も希少 オセロット族は大地神アプ&氷河神パリアカカと親和性が高い →最も魔法に秀でてはいるが、『侍女』は少なく、もっぱら神学者や哲学者が多い 魔法を筆頭とする各所のネーミングは、古代インカ帝国の言葉に由来 サカナの魔法 『scorpionfish』『魚の国』 水以外の魔法も使うが、海の種族だけあり水の魔法では他の追随を許さない ■【水の魔法】 サランティットは女王様の力により保たれた海底の空気がある巨大空間 魔窟、エビの国、魔女ファルムの庵にも、同様な空気のドームが形成されている →ある種の魔法による結界かと推定される →個人邸宅でこの空気のドームを形成しているのは結構凄いことらしい 津波とか、渦潮とか、ハイドロジェット噴射とか ■【その他】 ファルムが使った、クロダイ族の『分化』を早める魔法 ファルムが自身の目、耳として使役するヨウセイ(幼生)さん →非常に極小の、使い魔みたいなもので、監視対象にこっそり引っ付けて使う リテアナさんが使った、青い放電 →感電させる程度の威力だが、強烈な麻痺効果。痛いけどちょっとカイカン ヒョウの魔法 『黄金の風』 ■【風の魔法】 詳細不明。設定だけの設定 クレア隊長が、主に移動速度を上げたり敵を吹き飛ばしたりする魔法を使うらしい トリの魔法 『金剛樹の梢の下』 ■【音律魔法】 音律(=歌声、言霊)を通して一帯の精霊に働きかけ、魔法現象を起こす →この場合の精霊とは、蛇国のジン(人工精霊)ではなく自然万象の精霊の事 同じトリでも、氏族によって得意不得手がある →例えば歌鳥族は得意だが、戦鳥族は不得意であり本来なら使えない ペンギンの魔法 『ペンギンの国』 ■【動異魔法】 様々なものを自由に動かせる。ベクトル操作魔法 物質そのものに働きかけるのでなく、移動する方向とエネルギー自体に干渉する 基本的に水分子の操作と一番相性が良く、水や氷の魔法がスタンダード 女王様は、脳信号パルスを波に変換して自身の脳に伝える事も可能 → 読心術(テレパシー) 女王様は、大気を限界まで引っ張りあげ、次元を断裂湾曲させる事も可能 → 空間転移(テレポーテーション) その他の魔法 ■【死霊魔術】 禁忌の術。やはりどこの国でも忌み嫌われている模様 死を冒涜し、死を改竄し、死を操って、死を偽り欺こうとする外道の魔法 →ポピュラーなものでは死体の操作、ゾンビの作成 →高度なものでは命や魂の冒涜、転生の輪を外れる事での不老不死への到達 フローラ様の研究やGARMのティンダロス作成はこれに片足を突っ込んでる → 『岩と森の国ものがたり』のA級国際犯罪者、『千の死者の主』デクルレイ ■【占術】 ほとんどの国に何らかの形であるもの。結構ポピュラー →巫女占い、イワシ占い、ジン占い、占星術、カード(タロット)占い等々 ヒトの世界のよりは遥かに的中率も高く当てになるかと思われる ■【マジックアイテム】 なにもイヌの国の【魔剣】だけに限らず、各国に普通にある →リナ様の方天戟や、カモシカの国の武器屋で売られていた護身具の数々など どこの国にも一個くらい、神宝とか国宝と呼ばれるような強力な遺物が →ディンスレイフ君はこれをターゲットにしてるらしい →あの強さの理由の半分は、そうやって奪った神宝国宝でのゴテゴテな重装備 ■【性的な魔法】 ネコの国、ヤギの国、ウサギの国、魔窟関連で何かと登場 『我に牙剥く世界』のヒルダが行使するような、半ば拷問の域に達してるものも ■【セリス君の魔法】 ぶっちゃけ魔王様だからなんでもあり →科学も魔法もこの世界の数段どころか数十段進歩してる世界の出身者 →魔族。しかもその王である魔王。半不老不死の精神生命体 多分フローラ様とディンスレイフ君とザッハーク帝が同時に挑んでも片手で捻られる ■【アヤメさんの魔法】 セリス君に比べれば比較にならないが、それでも十分普通一般を超越してる 禁術を用いて、一度この世界から元の世界へカズヒロ君を戻してる →ただしその代償で、他者の生気と魔力を喰らわなければ生きていけない身体に ■【ディンスレイフ君の魔法】 現地人では間違いなく最強の域。武闘派魔法使いとしての個人戦闘最強か ほとんどの国のほとんどの魔術を使用可能。インチキくさい強さ →これらは若い頃に諸国を漫遊して身につけたらしい。ちなみに現在400歳超 →故ザッハーク帝とも面識があるとか言ってる。さすが400歳 見た目が派手で華美な魔法を好む。美しい詠唱、かっこいいモーションが大好き 複数の国の魔術体系を複合させた、彼オリジナルの魔法を多用 →自覚のある厨二病。かっこいいもの、美しいもの、綺麗なものが大好き やたら無駄や余分な要素が多いが、しかしそれでも強力な魔法を乱発するネコ 本気モードになると『アシナ』『ルキウス』という二匹の使い魔を出す →滅茶苦茶でっかい白ムカデ&黒ムカデ ■【タイムキーパー(マーメイド)の魔法】 平行世界の全てを見渡すタイムキーパーは魔法ではなくそのすべての摂理に作用する力を持つ いずこかの世界に属するマーメイドとは、同じ姿をしているだけでまったく次元の異なる存在 そのため、どの様な魔法や特殊効果であっても、その全てを全く無効化する事や反作用化させることも可能 言うなれば漫画の作者とその漫画の中のキャラクターの関係のような物 漫画の中でどれ程そのキャラクターが頑張ろうと、すべては作者の手から生み出された幻 数多存在する平行世界のそれぞれの時空の中で、無数の輝ける魔法使いたちが様々な魔法を駆使しているが、 タイムキーパーはその全てを外から無効化する事も出来たりするのかもしれない 各々の世界の中に居る様々な人種や民族を超えて、天にまします我らの神よ―と言う時限の存在なのだろう
https://w.atwiki.jp/srwkdm/pages/233.html
22代目スレ 2008/02/02(土) 繁華街の明るさも賑やかさも、ここまでは届かない。 深夜本来の、ひんやりとした闇が降りている。 複雑な曲がり角をいくつも曲がった奥。 うち捨てられた家電製品が山と積み上げられているここが、ユウカのお気に入りだった。 横倒しになった冷蔵庫の上に腰掛けて、ふとももの上にギターを載せる。 人通りの雑音を向こうに聞きながら、チューニングに取りかかる。 作業の間にも心拍数が上がっていく。8ビートから16ビートへ。 儀式にも似た、その日の第1曲目。ユウカはティアドロップタイプのピックを弦に当てた。 耳をつんざくような、盛大な音。 発生源はギターではない。上からなにかが降ってきた。 衝撃。ユウカはひっくり返った。自転車に後頭部をぶつける。 「いたたた」 男、いや少年か。どこか幼さを残した声だった。 「君は、ユウキ・ジェグナン?」 「なら、その手でわしづかみにしてるものはなに」 「わっ!」 柔らかそうな赤い髪をした少年だった。 やや長い前髪の下からは、凛々しさと未熟さを半分ずつミックスしたような眉毛が覗いている。 「女の子?」 「なんか、昔男だったような気もするけど」 「え?」 「どいてくれる?」 ぱっと、少年は髪の毛とおなじくらい顔を赤くした。 跳ねるようにユウカから離れると、小声で「ゴメン」と呟く。 「ダディの知り合い?」 「話してる時間はない。逃げるんだ!」 なにごとかと、問う時間もない。 周囲に無数の気配。どこから現れたのだろうか。 野球ボール大の、どこか魚に似た物体だった。 いかなる作用か、空中をふよふよと浮いている。 表面は青紫色、中央には橙色をした目玉が鎮座している。 下部からは細かな牙が無数に伸び、キチキチと耳障りな音を出していた。 アインストかイェッツト、いやゲストが使っていたアーチンにも似ている。 「行くんだ! 早く! ひとがたくさんいるところなら、こいつらも追ってこない!」 「オーライ、ひとを集めればいいのね」 ユウカは残骸の中からギターを引っ張り出した。 いまの衝撃でチューニングはくるっているだろうが、かえって好都合だ。 ピックを振り上げる。弦に叩きつける。 シャウト、シャウト、シャウト。 「お、なんだ、この音」 「ギターだ。どこかで路上ライブやってんだ」 「こんな深夜にかぁ? どこだどこだ」 酔っぱらいたちが、わらわらと集まってくる気配がする。 『魚』たちの対応は早かった。 相談でもするかのように目をチカチカと瞬かせると、現れたときと同様忽然と消える。 「で、あらためて、あんた誰」 「とりあえず、フィオル・グレーデン。それじゃ」 「ウェイト」 立ち去ろうとする背中を、ユウカはつかまえた。 深夜のファミリーレストランだ。客の数はまばらだった。 ユウカはコーヒーをブラックですすりながら、フィオル・グレーデンと名乗った少年を観察した。 カップの中に、ミルクと砂糖を次々と放り込んでいる。 震える指でカップを口に運ぶと、不味そうに顔をしかめた。 大の甘党、というわけではないらしい。ただ緊張しているだけだろう。 胴体は薄く、全体的に華奢な体格をしている。 にもかかわらず貧弱に見えないのは、目のためだろう。 大きめの瞳が、意志の強そうな光を発している。 苦手なタイプだ。ユウカは聞こえないように口笛を吹いた。 「グレーデン兄妹なら、あたしも知ってる。その子供たちとも会ったことある。 でも、あんたの顔は知らないし、フィオル・グレーデンなんて名前も知らない。 グレーデンの姓を騙るあんたは、何者」 「騙るなんて、そんな」 「グレーデンていう姓自体は、それほど珍しいもんじゃない。 でも、赤の他人にしちゃ、あんたの顔はラウルおじさんに似てるし、その赤毛はフィオナおばさんにそっくり。 こっち側の世界に、あの兄妹の親戚はひとりもいないはずなんだけど」 少年は顔をうつむけ、ポケットに手を突っ込んだ。 「これなんだけど」 一枚の写真だった。手で握りしめていたのか、しわくちゃになっている。 写っているのは、ふた組の男女だった。裏面に名前が書いてある。 ラウル・グレーデン、フィオナ・グレーデン、ミズホ・サイキ、ラージ・モントーヤ。 四人とも、ユウカが知っている顔よりもかなり若い。 「髪の色とか見ると、グレーデン兄妹のどっちかが俺の親だと思うんだけど」 「思うって、なに。はっきりいって」 「それが、わからないんだ。 取りあえずフィオナとラウルを混ぜてフィオルって名乗ってるけど、本当は自分の名前も思い出せない」 「記憶喪失ってワードは出さないで。嫌いな言葉よ。なんだか、陳腐で」 「君は、ジェグナンさんの?」 「ユウカ。ファミリーネームはノンよ」 ユウカは腕組みをした。 「記憶がないっていうなら、なんでダディの名前を知ってるの」 「あ、そういえば、なんでだろう」 フィオルは首をひねった。 「よくわからないんだけど、君の顔を見たとたん、フッと頭の中に浮いてきたんだ。 それまでは、まったく知らない名前だった」 「それを信じろって?」 「だって、本当なんだ。本当にわからないんだよ」 フィオルはテーブルに両手をつき、身を乗り出した。 大きな瞳が不安そうに揺れている。ユウカはとっさに目を逸らした。 「俺も知りたいんだ。なあ、君はどう思う。 グレーデン兄妹以外なら、俺、誰に似てるかな」 「整備帽かぶったらミズホさんに、メガネかけたらラージさんに似てると思う」 フィオルはがっくり肩を落とした。 「イージーに考えるなら、ラウルおじさんがヨソにこしらえた子供ってセンだけど」 「ラウル・グレーデンて、そういうひとなのか?」 「ノン。あたしが知ってるラウルおじさんは、ちょっとうさんくさく見えるほど善良なひとよ。 しかも、奥さんにくびったけ。浮気してるヴィジョンはちょっと見えてこない。 ファイオナさんのほうも、まあ似たり寄ったり」 「そうなんだ」 フィオルはわずかに安堵したような顔を見せた。 「だいたいあんた、どこから来たの」 「なんていったらいいのか、気が付いたら俺は、いろんな景色の中を走ってるんだ。 ここに来る前は、恐竜がのしのし歩いてる大平原にいた」 「とってもワンダフォーなお話。T-REXを捕食する原人はいた?」 「ああ、なんか、いた。なんだったんだろう、あれ」 「オーライ、わかった。あんた、LSD患者だ」 「そうなのかな」 フィオルは自信なさげな顔をする。 「そういえば、走ってたっていうのは?」 「ああ」 真横から異音。ファミリーレストランのガラスが砕け散った。 ウェイトレスが悲鳴をあげて盆をひっくり返す。 窓ガラスを突き破り、『魚』たちが次々と店内に飛び込んでくる。 「どこに行っても、あいつらが追いかけてくるんだ!」 「情熱的なアプローチ受けてるのね」 「そんなこといってる場合か!」 「オーライ、マジでヘヴィな状況ってわけね」 ユウカは立ち上がり、フィオルの手首を引っ張った。 割れた窓ガラスを蹴飛ばし、外に飛び出す。当然、会計は済ませていない。 夜の学校。下校時刻は6時間以上前に過ぎている。 誰もいないグラウンドの隅に、ぼんやりと明かりを灯しているプレハブ小屋があった。 「アクセル用務員!」 6畳ほどの和室だった。 コタツに入っていたアクセル・アルマーは、ユウカたちを見るやすすっていたカップラーメンを吹き出した。 「ラウル・グレーデン? いや、でも」 「あんた、アクセル・アルマー?」 フィオルもまた、目を見開いている。 「知り合い?」 「いや、君のときとおなじだ。名前だけ頭に浮かんできた」 「その赤毛は、フィオナに似ているのか? でも、あいつらからの年賀状でこんな顔は見たことがないし」 アクセルはしげしげとフィオルの顔を観察し、首をひねっている。 「年賀状のやり取りしてるのね」 「今年は切手シートが当たった、あれがな」 「コングラッチュレーション」 ユウカは土足のまま畳に上がると、コタツの上に放られていた鍵の束を拾い上げた。 「おい、それは」 「ウェポン、ガン、あるんでしょう、ここに」 「や、でも、あれは緊急用のもので」 空気を切り裂く音。貧弱なプレハブ小屋が、真横から真っ二つになる。 冷たい夜風が吹き付けた。 闇夜の中に、橙色にまたたくものが浮遊している。 『魚』たちだ。わらわらと増えつつある。 「まさにエマージェンシーってわけ。オーライ?」 畳部屋の隅に、明らかに不自然な鉄扉があった。あれか。ユウカはアクセルに構わず歩み出した。 扉を開け、地下に潜る。ハンドガン、サブマシンガン、ショットガン、ライフル。 常夜灯の薄い明かりに照らされて、無数の銃器がずらりと並んでいた。 「M.P.L.A.なのかい、U.D.A.なのかい、それともI.R.A.なのかい。 どうせ英国のことなんでしょ?」 ピストルズを口ずさみながら、拳銃をつかみ取る。 ヘンメリM280。競技用だが、ユウカにとっては扱い馴れた銃だ。 棚の下から引きずり出したパウチにマガジンをぶち込み、腰にまわす。 「君、銃なんて!」 「あら、ピストル競技じゃ、あたし、ちょっとしたもんよ。アソー閣下には負けるけど」 「そういうことじゃない!」 横から手首をつかまれた。 フィオルが、憤りもあらわにユウカを見下ろしている。 「君が、そんなものを手にする必要はない!」 「なに、あんた、ラヴ&ピースの信奉者?」 「そうじゃないけど」 「ジョン・レノンはグレイトなアーティストだったけれど、趣味じゃないの」 ユウカはフィオルを突き飛ばした。 武器庫の入り口に、『魚』が一匹。 流れる動作で安全装置を解除し、ウィーバー・スタンスに構える。 引き金に指をかける。絞り込む。 発砲。同時に、武器庫から飛び出した。周囲には無数の『魚』。 狙いが若干ズレる。引き金がやや重い。誤差修正しながら、2発目、3発目。 立て続けに3匹の『魚』を撃ち落とす。 空になったマガジンを足元に落とし、予備をぶち込む。スライドを引いて、初弾を装填。 「あたしはパンク、ゆえにヘイト&ウォー」 「憎悪と戦争なんて!」 「ノンノン、これはラヴ&ピースとか、ヌルいこといってる連中へのアンチテーゼ。 いうなれば戦争に対する嫌悪、憎悪に対する闘争」 「ごーごー、キャレットネット!」 金属質なほどに甲高い声が耳に飛び込んでくる。 上からなにかが覆い被さってきた。網だ。手足を絡め取られる。 「あー、なんだ。ニンゲン付きかよ。めんどっちーなー」 暗闇の中に、奇怪なシルエットが浮かび上がった。 四本の脚をガチャガチャと動かして、ガレキと化したプレハブ小屋の上を歩いている。 短い指が器用に動き、ユウカに絡みついた網を外した。 「さ、逃げなよ。ここはあぶねーよ」 「彼も」 「そりゃー、ダメだ」 「あんたは、人間に危害を加えられないって聞いてたけど」 ヴァルストーク・ファミリーの備品、マーズ。 普段は商店街を駆けずりまわっているビジネスロボットだった。 「つまり、そーゆーこと。そこにいる赤毛、ニンゲンじゃねーよ。 もっといや、このウチューに存在してる物質でこーせーされてねー。 こーゆー邪気眼的なことはいーたくねーけど、異世界からの脅威ってやつ」 「そんな」 フィオルの顔がさっと青ざめる。 「ロボット三原則第0条、『ロボットは人類の危機を看破してはならない』 に従って、おれはこれをとっつかまえる」 「でぃぃぃぃやっ!」 真横からのかけ声だった。 マーズの小柄な身体が吹き飛んだ。 見た目よりもかなり重いらしい。落下と同時に、地面にめり込んでしまう。 「ぺっぺっぺっ! 誰だ誰だぁーっ!? おれが珍しくセーギのロボやってるってときに!」 「お前の理屈でいけば、俺もまた人間ではないのだろう、これがな」 アクセル・アルマーだった。腰を低く落とし、中国拳法に似た構えを取る。 「行け。こいつの相手は俺がする」 「いやいやいや! 相手されても困るよ! おれは戦闘用じゃねーんだ! チックショー、話がちげーよ! ニュータイプくずれなんか相手にできるわけねーだろ!」 「見るか、ニュータイプの修羅場ってやつを。プレリュードから」 「やべぇっ! それは見てーっ!」 「アクセル・アルマーが、なんで」 「目を見ればわかる。お前もグレーデンなんだろう、それがな」 アクセルはフィオルを見ると、ふっと笑った。 「駐輪場にバイクがある。使え」 闇夜にキーが舞う。 駐輪場にたどり着くまでに、10匹あまりの『魚』を撃ち落とした。 「あんた、運転は?」 「たぶん、できると思う」 「じゃ、任せた」 フィオルに向かってキーを投げる。 横から『魚』。動きが速い。撃ち落とす。ダメだ。間に合わない。 ユウカはヘンメリを振り上げた。銃把でもって打ち据える。 上空から、さらに2匹。迷わず発砲。4発で仕留める。 「ハイ、あんたたち、ビートにノレてないよ。まるでダックハントね」 挑発が通用するのだろうか。『魚』たちが一斉にユウカに殺到する。 振り落とすように空になったマガジンを放り捨てた。 右斜め後ろから『魚』が牙を剥く。脚を振り上げ、蹴り落とす。 体重を安定させると同時にマガジンを交換。間髪入れずに発砲。正面に2発、左に3発。 「オーライ、ビートにノッてきた」 心臓が急激に鼓動を早める。熱気でとろりと視界が溶けかける。 「No Place Like OG-City! イカレた状況、イカレた人間、イカしたアクシデント! この街にないものなんてない。平穏な日常については自信がない! こんな街がほかにある!?」 硝煙、吐息、そして体熱。寒空の下で、ユウカは全身から白い湯気を立ち昇らせた。 「Right! Now! ボニー&クライド? ブッチ&サンダス? パイク&エンジェル? ノンノン、ラストは全員ハチの巣よ」 「乗れ!」 バイクのエンジンが唸り声を上げる。 空中に一発威嚇射撃を放ち、ユウカはフィオルのうしろに飛び乗った。 真冬の深夜だ。高速で走るバイクはかなり寒い。 しかも、ふたりともヘルメットをかぶっていない。 暴れまわる髪の毛を手で押さえ、ユウカはフィオルの耳に口を近づけた。 「運転、上手いのね」 「そうかな」 「前に運転したことが?」 「わからない」 「そこを右。国道に出るから、東へ」 「どこに?」 「グルーデンさんち。そんだけ似てるんだから、行けばなにかわかるでしょう」 と、銃声。2発だ。 ガクンとバイクが揺れた。一瞬で制御を失う。勢いよく横転した。 ユウカたちは空中に投げ出された。道路の上で二度バウンドする。 着地しても、すぐには止まらない。強烈な加速でずるずると引きずられる。 5メートルほど移動して、ようやく姿勢を取ることができるようになる。 少し離れたところに、バイクが横倒しになって転がっていた。 ユウカは、ぞっとした。 バイクの前輪と後輪が潰れていた。聞こえた銃声は2発きり。走っているバイクを、正確に撃ち抜いたというのか。 「こんばんは」 冬の空気に冴え渡る、冷え冷えとした声だった。 「久しぶり」 イングレッタといっただろうか。 以前、街で知り合った少女だ。そういえばフルネームすら知らない。 「今夜は、『t.a.t.u』ごっこはなし?」 「そうね」 イングレッタは巨大な拳銃を握っていた。細い腕には明らかに不釣り合いな巨大さだ。 デザートイーグル50AE。手持ちの大砲とでも呼ぶべき、バケモノ銃だ。 あんなもので精密射撃を行ったというのか。 ユウカの胸に、イヤな汗が伝った。 こちらの手にあるのは競技用の22口径。有利な要素がひとつもない。 「ニキータ気取り? 女がそんなもの撃ったら、肩が外れるよ」 「そちらは、劣化版ニキータ? アメリカ製の」 「ヴィジュアルはブリジット・フォンダの方が上でしょう」 「そこの赤毛、よこしなさい」 「あたしの獲物よ」 「わたしはね、お遊びで引き金を引く趣味はないの」 「気が合わないのね。あたしは、命がけで遊ぶ趣味があるの」 「そう」 威嚇も警告もない。一発の銃声が轟いた。 「ウッ!」 フィオルがつんのめって倒れた。そのまま、動かない。背中から細い硝煙が立ち昇っていた。 ユウカは声もなく吠えた。 両手でヘンメリをつかむ。立て続けに引き金を引いた。 当たらない。ユウカの頭からは照準という言葉が消え去っていた。 フッと、視界が暗くなった。月に雲でもかかったか。 違う。『魚』だ。大量の『魚』が、まさに雲霞のように空を覆っている。 「チィッ」 イングレッタが舌打ちをした。 デザートイーグルが空に向かって牙を剥く。立て続けに5発撃つや、イングレッタは身を翻した。 まるで手品だ。一瞬でブルバップ式のSMGに持ち替えている。 フルオート射撃。凶悪なトゥレモロに乗せて、大量の銃弾が吐き出される。 ユウカはその場に立ち尽くしていた。 どういうことだ。イングレッタは『魚』たちと敵対しているのか。 そういえば、マーズの投網も『魚』たちを捕らえていたような気がする。 「走るんだ!」 何者かがユウカの手首をつかんだ。強く引っ張られる。 裏路地に駆け込んで、ようやくひと息をつく。 ユウカはアスファルトの上にへたり込んだ。息が上がっている。こんなに走ったのは久しぶりだ。 右腕に鈍い痛みを覚えた。バイクで転倒したときに擦りむいたのか。ガーゼシャツに血が滲んでいる。 「貸して」 返事をする前に袖をまくり上げられた。 皮のバンドで上腕を締め付けられ、さらに上から包帯を巻き付けられる。 出血はあっさりと止まった。痛みも和らいでいる。 「鮮やかな手並みね」 「なんか、俺には応急処置の知識があるらしい」 「前世はレスキュー隊員だったんじゃないの」 「俺が知りたいのは、今生のことだ」 「あんた、撃たれたんじゃ」 「ああ」 フィオルがシャツの前をあけた。 50口径で撃たれたのだ。 肉がごっそりとえぐれ、骨が砕け、胴体に風穴があいていてもおかしくはない。 にもかかわらず、薄い胸板には傷ひとつついていなかった。 「俺は、いったい何者なんだ?」 「かなりの人気者なんじゃないの。いろんなのに追っかけられてる」 「うれしくない、そんなの」 「あたしは、ちょっと羨ましい。友達いないから」 「いないってことはないだろう」 「ついさっき、ひとりなくした」 フィオルが少しだけ黙り込む。 「グレーデンの家は、どっちだ?」 「ここから歩きだと、小一時間かかる」 「道順だけ教えてくれ。あとは俺ひとりで行く」 「ハイ、なにをいいだすの」 「だんだん、わかってきたんだよ」 がしと、両肩をつかまれた。思いがけず真剣な顔をしたフィオルが、間近に寄ってくる。 「あの、『魚』たちだ。 あいつらが俺を追いかけてたんじゃない。俺が、あいつらを呼んでたんだ。 俺は、本当に悪い者なのかもしれない!」 「ねえ、フィオル」 ユウカはそっとフィオルの手に触れた。 「あたしはアナーキストなの。正義とか悪とか、平等に興味ないの」 「俺は違うんだ! 自分が何者なのかわからない! 悪者なのかもしれない! わかるか! 不安で不安で、仕方がないんだ!」 赤毛をかきむしるフィオルを前にして、ユウカはかすかな痛みを覚えていた。 「オーライ、グレーデンさんちに着いたら、キスしましょう」 「なにいってるんだ?」 キスは、ユウカにとって日常的な習慣だ。大した意味はない。そのはずだ。 にもかかわらず、ユウカの胸はいままで感じたことのない種類の鼓動を刻んでいた。 「人間、未練があれば未来がある。ダディがそんなこといってた」 チキチキと、耳障りな音。『魚』たちだ。もう追いついて来たのか。 ユウカはヘンメリを構えた。2発。それっきり、引き金は虚しい音を返す。弾切れか。 そこに、俊敏な動きで飛び込んできたものがあった。 イングレッタだった。幅広のナイフを振り上げるや、深々と『魚』に突き立てる。 一拍の予備動作もない。着地するや、両手にデザートイーグルを構えている。 射撃。違う。乱射だ。 いっそ小気味いいほど、『魚』たちが次々と砕け散る。 イングレッタがばさと髪の毛をかきあげた。 どこに隠し持っていたのだろうか。ゴロゴロと音をさせて落ちるものがあった。 パイナップルに似ている。手榴弾だ。しかも、大量にある。 「伏せろ!」 フィオルがユウカの頭を抱え込んだ。 爆発音。あやうく鼓膜が破れかける。爆風にあおられ、髪の毛が踊りくるった。 吹き飛ばされる形で、路地から出る。 起き上がるユウカの目に映ったのは、あまりにも圧倒的な光景だった。 赤々と燃え盛る炎を背に、静かな足取りで歩いてくる人影があった。 イングレッタだった。全身に火の粉をまとっている。 ボディスーツに覆われた肉体には、傷ひとつない。 「オーライオーライ、あんたの正体わかった。未来の重要人物なのよ。 で、あいつはあんたを暗殺するために未来からやって来た殺人マシーン。 映画と違うのは、中身がシュワちゃんじゃないってことだけ」 「しっかりしろ、錯乱するな!」 ぐいと、力強く手首を引っ張られた。 ユウカの父親が経営する喫茶店だった。 「ダディ、ソードを!」 「ダディとか呼ぶのをやめなさい」 カウンターの奥でカップを磨いていたユウキ・ジェグナンは、あわてもふためきもしない。 ユウカに向かって長細いものを放る。 喫茶店のドアが蹴破られた。イングレッタが踏み行ってくる。 ユウカは腰を沈め、床の上を滑るように移動した。 呼気とともに左手を握り込む。親指で鯉口を切る。両足をつま先立てる。 鞘走りの心地よい感覚。そして抜刀。 軽い音がした。 ポリマー製の銃身が、半ばからぱっきりと切断されている。 「パンク侍、斬られて候」 「斬られるのは、あなた?」 「ラストにね」 ユウカは日本刀を振り上げた。 イングレッタは半分になったデザートイーグルを投げ捨てた。腰からナイフを抜き出す。 1撃、2撃。刃物と刃物がぶつかり合い、火花を散らす。 左斜面斬り、すり落とされる。右腰車、弾かれる。虎走りからの斬り上げ、かすりもしない。 ナイフによる、強烈な突き込みがくる。ユウカの髪の毛が数本床に落ちた。 日本刀とナイフだ。リーチは圧倒的にこちらが有利なはずだ。 にもかかわらず、このザマだ。力量の差は圧倒的だった。 しかし、やりようはある。 ダンスも、歌も、格闘も、人間を相手にするものだ。心理戦に負うところは大きい。応用できるはずだ。 これ見よがしに日本刀を振り上げる。イングレッタのナイフを吸い寄せる。 すかさず、ユウカは脚を振り上げた。まわし蹴り。イングレッタの脇腹を深々とえぐり込んだ。 体格とウェイトはこちらが上。一気に蹴り抜ける。 手応えが軽い。軽すぎる。しまった。ユウカの全身から冷や汗が吹き出した。 三角飛びの要領で壁を蹴り、イングレッタが戻ってくる。 ナイフを投げ捨てたかと思うと、両の拳をコンパクトに構えた。 懐に飛び込まれる。ワン・ツー、ボディブロー、そしてフック。一瞬で四発叩き込まれた。 体勢を崩したところに、前蹴り。たまらず転倒した。カウンターに頭をぶつける。 手に衝撃。日本刀を弾き飛ばされる。 「素人が、調子に乗らないで」 イングレッタの声音には、若干の苛立ちが含まれていた。 「あなたは、世界を滅ぼす気?」 「世界じゃ不足よ」 「もう、よせっ!」 絶叫したのはフィオルだった。 わなわなと震える全身が、うっすらと発光している。 「まずい」 イングレッタがユウカの頭を押さえつける。 無音の衝撃だった。椅子が、テーブルが、粉々に砕けていく。 元から潰れかけていた喫茶店が、一瞬で廃墟になり果てる。 周囲には強烈なイオン臭が立ちこめていた。そこかしこで小規模な放電現象が起こっている。 異様な光景の中心にいたのは、フィオルだった。 顔や腕の皮膚がひび割れ、下から金属に似たものが露出している。 額が盛り上がり、ツノのようなものが突き出していた。 「あんた、いったい」 「時空を渡るとは、こういうことよ」 イングレッタの口調は痛いほどに冷えていた。 「時空ごとに、物理法則は微妙に異なっているの。 なにか特別な因子でも持っていない限り、形状を維持することすら難しい。 ここまでひとの姿でいられたこと自体、奇蹟に近いのよ」 「俺は」 フィオルの声は、ひどくしゃがれていた。 「なんなんだ」 「それは、わたしにもわからない。 変質したラウルもしくはフィオナ・グレーデンなのか、 どこかで生まれたグレーデンの子なのか、変質したエクサランスそのものか」 フィオルがうめき声をあげる。 なぜだか無性に悲しい気分になって、ユウカは床の上を這った。 「近づかないで。彼の肉体は反物質化の兆候を見せている。 数グラムでも惑星規模の破壊を起こすエネルギーよ。 人間サイズともなれば、この星系が危ない」 ユウカは構わず床を這った。 「ダメだ、近づいちゃ」 ユウカは構わず立ち上がった。震える両腕を持ち上げる。両手で、フィオルの頬を包み込んだ。 「聞いただろう。俺は、やっぱり悪いものだったんだ」 「いったはずよ。正義も悪も、平等に価値がないの。 あたしはあんたを肯定する」 全身に無数の痛み。 背中が、腕が、脚が、鋭利な刃物で切りつけられたかのように出血する。 「離れるんだ!」 「黙って」 熱に似た激痛がユウカの全身を切り刻む。 痛覚が遠のいていく。 夢見るような気分で、ユウカは血まみれの腕を伸ばした。 フィオルの背中にまわす。抱き締める。ぎゅうと力を入れる。 「肉体が実在を感じてる。 この痛みが、あんたって存在をあたしに刻み込んでくれる。 この痛みがある限り、あんたは確実に存在してる。 誰に否定させやしない。 たとえ世界があんたを拒絶しても、あたしはあんたを肯定する。 あたしだけは、あんたを肯定し続ける!」 「そこまでよ」 イングレッタが宣言する。 どこからか、『魚』たちが現れていた。 攻撃してくる気配はない。ふよふよと空中を漂う様は、穏やかですらあった。 「そうか。お前たち、俺を追いかけてたんじゃないんだな。 俺を迎えに来てくれたんだな、フェアリー」 「限界よ。彼を異世界に飛ばす。ナビは、その妖精たちがやってくれるでしょう」 フィオルが頷いた。その身体から放たれる光が、量を増す。 いやだ。ユウカはフィオルにしがみついた。顔を埋めた胸板は、たまらなく熱かった。 「キスして」 「いや」 ひび割れだらけの手が、そっとユウカの顔を押しとどめた。 「人間、未練があれば未来がある。そうなんだろう?」 「いじわる」 一瞬だった。フィオルは音もなく消えた。 消える寸前、ユウカはいたずらっぽく笑う少年の顔を見た。 急に静かになった店内で、ユウカは立ち尽くしていた。 「彼とは、また会える?」 「時の迷子というべき存在よ。彼は、崩壊と再構築を繰り返しながら時空をさまよい続ける。 もしまた会えたとしても、あなたは気付かないでしょう。 まったくの別人になっているかもしれないし、人間ですらないかもしれない」 「素敵。彼とは、いつでもファーストコンタクトなのね」 傷だらけの身体で、ユウカはすっくと立っち上がった。 「ダディ、ソードを」 ユウキは無言で日本刀を放る。 「ソードで戦ったことは?」 「一度だけ」 「それは重畳」 イングレッタに向けて日本刀を投げる。 「立ち会って」 「そうする意味は」 「意味って、あたしの中でそんなにウェイトを占めてないの」 「非論理的なのね」 「でないと、あたしのハートはときめかない」 「あなたがわたしに勝てる要素はないと思う」 「素敵」 「手加減はしない」 「サンクス」 イングレッタが抜刀する。 ユウカは日本刀を斜めに捧げ持った。 火花が散ったのは、一度きりだった。 病院で目を覚ますまで、丸一日かかったらしい。 ユウカは全身を包帯で巻かれてベッドに寝転がっていた。 「まったく、お前のケンカっ早さは誰に似たんだろうな」 枕元でリンゴを剥きながら、ユウキが愚痴をいう。 「ダディだと思うけど」 「ダディと呼ぶのをやめなさい」 「じゃあパパ」 「パパもやめなさい」 「あたしね、けっこう情熱的な人間だったみたい」 「いまごろ気付いたのか。お前は、あいつの娘なんだぞ」 「ねえダディ、キスしていい?」 「取っておきなさい」 「そうね」 節々が痛む身体を引きずり、ユウカはベッドから降りた。 「おい、どこに行くんだ」 「屋上よ。ラヴソングを歌いに」 父親の小言が始まる前に、ユウカは鼻歌を歌い始めた。
https://w.atwiki.jp/aniwotawiki/pages/34438.html
登録日:2016/05/26 Thu 11 29 00 更新日:2024/09/13 Fri 06 52 01NEW! 所要時間:約 12 分で読めます ▽タグ一覧 ゲキレンジャー スーパー戦隊シリーズ スーパー戦隊悪の組織項目 マッチポンプ メレ ロン 不老不死 中国神話 十二支 四神 壊滅組織項目 山海経 幻獣 幻獣拳 怪人 戦隊悪役 暇を持て余した幻獣神の遊び 獣拳戦隊ゲキレンジャー 理央 茶番 スーパー戦隊シリーズ31作目『獣拳戦隊ゲキレンジャー』に登場する流派の一つである。 激獣拳や臨獣拳を超える「極みの拳」とされる獣拳で、物語中盤から登場。 三拳魔が滅び壊滅した臨獣殿に代わり、ゲキレンジャー達と相対した。 【概要】 臨獣拳を極めた者の内、獣の力を超えた者の中で、この世に13体存在する神秘と幽幻の獣「幻獣」を手本に学んだ拳士達により構成される13の流派の総称。 幻獣拳の基本は「幻気(げんき)」と呼ばれる金色のオーラのような気を扱うことにある。 組織体系としては、幻獣拳の頂点である「幻獣王」を筆頭とし、 幻獣王を守護する幹部陣「四幻将(しげんしょう)」。 そしてその四幻将直属の配下として幻獣王を補佐する2人の幻獣拳士「双幻士(そうげんし)」が仕えている。 幻獣拳士は臨獣拳を極めて獣の力を超えた状態に至った者のみがなれるとされ、ロンを通して幻気と対象者の臨気を融合させる「血盟の儀式」が必要。 ロンは儀式を執り行う祭祀としての役を担っており、彼のゲンギ「転臨幻納」が要となるためにロンにしか行えない。 またリンリンシーのようにゲンギ「幻身豪天変(げんしんごうてんへん)」で肉体を巨大化させる事が可能。 臨獣拳士同様、それぞれが手本とした幻獣の姿を模した獣人形態を持ち、その胸部にはモデルとなった幻獣の頭部が存在する。 ただし幻獣拳を学んだ者は「未来永劫無間道に堕ち、輪廻の苦しみを背負う」とされる。つまり何回生まれ変わろうと永遠に幻獣拳士として生きなければならないということ。 【幻獣王】 理央/幻獣王 リオ(演:荒木宏文) 強きこと、猛きこと、世界において無双の者…幻獣王リオ ロンの勧めにより、幻獣拳へと鞍替えした理央が変化した新たなる姿。 幻獣グリフォンを手本とし、臨獣ライオン拳を超越した王のみが習得できる「幻獣グリフォン拳」を会得した。 この拳法を会得した者は、ライオン拳の臨技をさらに強力なものへと昇華できるという。 なお「デザインの肩の形状が空の拳魔カタと似通っている」とプロデューサーに指摘された際、 デザイナーの篠原氏は意識していなかったが指摘を受けて「理央にとってカタは大事な師匠だったから」という理由を後付けしている。 【幻獣拳四幻将】 幻獣拳を実質的に取り纏める4人の幹部。 いわゆる四天王ポジション。 幻獣ドラゴン拳 ロン(演:川野直輝) 面白くなってきましたね……臨獣殿が 飄々とした態度で臨獣殿を暗躍していた謎の男・ロンの正体。 「調整者」の役割を担う「幻獣ドラゴン拳」の使い手。 四幻将のリーダー格であり、幻獣拳を会得せんとする者は、まず彼と「血盟の儀式」を執り行わなければならない。 幻気で作り出した弓矢を用いる他、強烈な雷を発生させる事ができる。 高い戦闘力を持つ以外に、誰にでも変化けられる能力もあり、諜報や攪乱といった策謀も可能な搦め手も操れる万能キャラ。 反面正体を現しても飄々とした態度や掴み所の無さは崩れず、「ドラゴン拳」がどのような拳法なのかは曖昧なままであったが、その正体は… 詳細は個別項目にて。 モチーフは青龍と十二支の「辰」。 名前の由来は、中国における「龍」の読み方をそのまま名前としたもの。 幻獣バジリスク拳 サンヨ(声:梅津秀行) コイツらはしょせん遊びの相手 既に悲鳴と絶望は十分ヨ~ 身長:223cm(幻身豪天変時:60.2m) 体重:116kg(幻身豪天変時:31.3t㎏) 全身を鎧で覆った重厚で厳つい巨漢。 幻獣バジリスクを手本とし、周囲の重力を支配して自身や他者の重さと軽さを自在に操る「幻獣バジリスク拳」の使い手。 鈍重そうな外見に反し、自身のゲンギにより俊敏な動きも可能とするトリッキーな技巧派。 また自らを「不死身」と称し、その自称に違わぬ頑強な肉体を兼ね備えている。 使用ゲンギ 大重鈍化(だいじゅうどんか) 重さを自由に操り、相手を凄まじい重さで圧し潰す。 小軽鋭化(しょうけいえいか) 重さを自由に操り、相手を吹き飛ぶような軽さに変え、相手を軽い打撃で遠くの彼方まで吹き飛ばす。 反重力鎧(はんじゅうりょくがい) 両手で相手の攻撃を受け止め、幻気によって軌道を逆転させて跳ね返すカウンター技。 蔵備頓(ぐらびとん) 両手に溜め込んだ幻気で重力場を作り出し、頭上から投網のように落として重力で敵を圧し潰す。 見た目と裏腹に、「~ヨ」という間の抜けた語尾ののんびりとした性格。 ロンと常に行動を共にしているロンの相方のような立ち位置だが非常に口が軽く、口の軽さ故に余計なことを言いそうになるとロンから度々叱責されてはそれを誤魔化しているうちに「ゲホゲホ」という妙な咳払いが癖になってしまった。 臨獣殿での最終決戦ではゲキレンジャー達を得意の重力操作で苦しめるも、メレのリンギ・無効消波により幻気を封じられたことで力を奪われてしまう。 動けなくなったところをゲキレンジャー達の一斉攻撃を受け爆散するが……。 モチーフは玄武と十二支の「巳」。 名前の由来は、中国の地理書『山海経』に出てくる、現れた国に恐慌を齎すという有翼の蛇の怪物「酸與」。 幻獣フェニックス拳 メレ(演:平田裕香) 理央様の愛のために、更なる強さを纏ったラブ・ウォリアー!幻獣フェニックス拳、メレ! 「幻獣拳が理央様のためになるなら!」と即断即決で儀式を行ったメレが得た新たな姿。 幻獣フェニックスを手本とし、炎を我が物として意のままに操り全てを焼き払う「幻獣フェニックス拳」の使い手。 この他に、カメレオン拳のリンギも使用可能。 使用ゲンギ 幻気充填(げんきじゅうてん) 幻気を全身に込めて一旦臨獣拳の獣人態となった後、黄金の幻気の奔流に全身を包み、幻獣拳の獣人態となる。 火将危願(ひしょうきが) 空中に舞い上がり、炎でできた鳳凰を放ち地上の敵を攻撃する。 モチーフは朱雀と十二支の「酉」。 幻獣キメラ拳 スウグ(声:なし) …… 身長:215cm(幻身豪天変時:59.0m) 体重:103kg(幻身豪天変時:27.8㎏) 普段は棺に入り、棺を出ても寡黙どころか発声やコミュニケーションの一つさえ行わず沈黙し続ける不気味な四幻将の一角。 幻獣キメラを手本とし、幻気を使って「肉体のある部分は固く、ある部分は柔らかく」といった矛盾した肉体を作り出すことで、現存する全ての獣拳を模倣できる「幻獣キメラ拳」の使い手。 ただしその強さは技の使い手により著しく左右されるという。 幻獣王の命令のみに従うとされ、自身を従える主がいないことで制御不能の暴走状態に陥って見境なく暴れ回ることもある。 ロン曰く「心が無い」とのこと。喋らないため、名乗りなどの意志疎通は全てロンが代行して行っているが、配下の双幻士からは完全にナメられている。 その正体は理央が唯一勝てなかった激獣拳使い「白虎の男」ことダン。 このダンという男は本作の主人公・漢堂ジャンの父親であり、父親が敵の幹部というお約束の展開をかなりシリアスな路線で持ってきたと言える。 ロンに暗殺されたダンの遺体は丁重に埋葬されたが、ロンは墓からゲンギを使って激気魂を集め、凝縮させてスウグを生みだした。 つまりキョンシーのようなもので、言葉を話さないのも自我を持たない激気魂の塊であるが故。 だが意思が完全に無い訳ではなく、臨獣殿から離れた山中で草笛を吹く、息子との戦いの直後に見せた仕草など僅かだが自立行動する場面も。 終盤、息子であるジャンとの一騎打ちの果てに、「抱きしめてくれ」と懇願するジャンの言葉に思わず手を止めるも、ジャンを狙ったロンの攻撃から彼を庇い致命傷を負う。 そして最後に息子をぎこちなく抱きしめた後構えを解き、「トド…メ…を……刺せ……」という意思を示す。 そしてジャンは涙ながらにスーパーゲキクローの一撃をもって応え、スウグは光となって消滅した。 名前の由来は、『山海経』や『周礼』などの複数の中国の古典に登場する白い虎のような幻獣「騶虞」。四神の白虎とは別の存在で、「騎獣(乗り物となる獣)」に分類される。 モチーフは白虎と十二支の「寅」。 【双幻士】 ◇ロン配下 ロンにより見出された双幻士達……なのだが、実態は双幻士一のイロモノチーム。 二人とも「気を自在に操る」という技を持ち、互いに他人との接触を拒んで洞窟に長く引き籠った経歴を持つ。 重くなりがちだった終盤のストーリーのある種清涼剤になったかもしれない。 幻獣カプリコーン拳 ドロウ(声:稲田徹) ハッ、来た! ミーことドロウの『脳内ハードディスクがギガント回転し始めた!』という……現実! 好きな場所:洞窟の奥 好きな食べ物:瓢箪 好きな言葉:羊の皮を被った狼 幻獣カプリコーンを手本とし、「捻り」の動きで様々な気の流れを変質させ悪用する「幻獣カプリコーン拳」の使い手。 コンピューター言語などを混ぜた奇怪で意味不明な話癖が特徴の引き籠り1号。 彼と真っ当なコミュニケーションが可能なのは相方のソジョだけで、それも傍から見たら意味不明を通り越して狂人にしか見えない。 そんなコミュニケーションの光景は、初めて見たメレが「ただの変人コンビ?」と疑問を呈するレベル。しかし実力自体は本物。 なおゲキレンジャーとの決戦時には「貴様らまとめてデリートしてやる!!」と見覚えのあるポーズと共にどこかで聞いた事あるような台詞を聞いた事あるような声で叫んだ。 使用ゲンギ 即書呼(そくかきこ) 計算の経過や計算式を幻気により空中に描き、答えを導き出す。 練馬繰(ねりまくり) ソジョが胸部の前歯に溜め込んだ激気と紫激気に幻気を加え、3つの気を合成。 研究によって作り出した種と融合させた「泥粒子(どろりゅうし)」を作り出して撒き散らす。 泥粒子を浴びた者は瓢箪に閉じ込められ苦しみながら消滅してしまう。 練馬繰(ねりまくり)・痛(つう) 相手の腕を掴んで練るように回転させ、武器を弾き飛ばしてしまう。 全身練馬繰(ぜんしんねりまくり) ソジョとの連携技。 頭の角の上にソジョを乗せ、ソジョの具流虞留で一緒に高速回転し、練馬繰を繰り出すことで巨大拳士の合体解除を誘発する。 モチーフは十二支の「羊」。 名前の由来は、中国の地理書『山海経』に出てくる四本角を持つ人食いの怪物「土螻」。 幻獣アーヴァング拳 ソジョ(声:津久井教生) 出陣、出陣だよ~! 好きな場所:洞窟の奥 好きな食べ物:瓢箪 好きな言葉:窮鼠猫を噛む 幻獣アーヴァンクを手本とし、体内に溜め込んだ様々な気の流れを淀ませて悪用する「幻獣アーヴァンク拳」の使い手。 相方とは逆に、単語だけで意思疎通をしようとする話癖が特徴の引き籠り2号。 彼のコミュニケーションはドロウ以外の者には理解困難に等しい。 使用ゲンギ 備離美利(びりびり) 両腕から幻気による電撃を発する。 具流虞留(ぐるぐる) 追跡不能なほどの超高速で回転し、敵を翻弄しながら幾度も打撃を与える。 打無堕夢(だむだむ) 幻気により、実体に限りなく近い幻を作り出す。 具流虞留備離美利(ぐるぐるびりびり) 具流虞留で超高速回転しつつ、備離美利を発して全方位を攻撃する。 モチーフは十二支の「子」。 名前の由来は、中国の地理書『山海経』に出てくる現れた国に戦乱を巻き起こすという不吉な白い鼠のような怪物「狙如」。 ◇サンヨ配下 サンヨ配下の双幻士達。 共通点は、サンヨと同じく悪癖の影響で言動に難があるということ。 幻獣ケイトス拳 ゴウユ(声:喜山茂雄) コレ、幻気。幻獣拳使い表す、特別な物…… 好きな場所:静かな所 好きな食べ物:音 好きな言葉:音を仇で返す 幻獣ケイトスを手本とし、音を自在に操り微細な超音波の超振動を武器とする「幻獣ケイトス拳」の使い手。 遠距離から一方的に相手を打ち倒せる技の性質からあまり敵と会話する必要がなかったため、 いつの間にか必要最小限の単語のみで会話を済ませる癖がついてしまった寡黙な拳士。 大音量の音を撒き散らす拳法の使い手だが、好きな場所は「静かな場所」という変わり種。でも好物は音。 使用ゲンギ 拷雷震(ごうらいしん) 両手を大地につき、幻気を集中させて全身を細かく振動させ、周囲の建造物を共鳴により破壊する。 モチーフは十二支の「亥」。 名前の由来は、中国の地理書『山海経』に出てくる、黄色い体に赤い尾を持つ人面の猪のような人食いの怪物「合窳」。 この獣が現われると天下が洪水に見舞われるとされる。 幻獣ミノタウロス拳 シユウ(声:真殿光昭) 人間共よ、愉しい悪夢を見せてやるでごじゃる 好きな場所:鏡の世界 好きな食べ物:光 好きな言葉:人の振り見て我が振り直せ 幻獣ミノタウロスを手本とし、鏡の中に構築した異空間に相手を引き込んで翻弄する「幻獣ミノタウロス拳」の使い手。 幻気で生み出した分身と人間を鏡の中で入れ替え、分身を入れ変えた相手に擬態させる技を持つ。 他人に真似されることを嫌い、口調を変えまくった結果ごじゃる口調になってしまった拳士。 使用ゲンギ 転身反(てんしんはん) 左手の掌を相手の胸に当て、一瞬閃光を放射。 技を受けた者を鏡の中に幽閉し、代わりにシユウの分身がその者にすり替わる技。 モチーフは十二支の「丑」。 名前の由来は、中国神話や中国の地理書『山海経』に出てくる邪神「蚩尤」。 金属でできた牛のような頭を持つ魔人で、戦争を好み、全ての武器を発明した邪神だという。 ◇メレ配下 メレ配下の双幻士達。執事とメイドといった感じでメレに付き従う。 共通項は性格の二面性が非常に強いこと。 幻獣ユニコーン拳 ハク(声:古島清孝) ココにいる子供たちは皆、私の事が大好きなんです。 だから、帰りたくないってワケでして 好きな場所:ユニコーン城 好きな食べ物:親子の悲鳴 好きな言葉:馬の耳に念仏 幻獣ユニコーンを手本とし、人間の額に角を生やさせて自らの傀儡としてしまう「幻獣ユニコーン拳」の使い手。 馬を彷彿とさせる蹴り技や、両手から生やした剣も武器。 非常に卑劣な能力に反して普段は執事のように丁寧で紳士的な語り口をする癖がある。 一見騎士っぽい外見だが、癖のせいで慇懃無礼な卑劣漢と化している。 使用ゲンギ 夢幻招来波(むげんしょうらいは) 幻気を振り撒き、それに反応した子供たちに角を生やすことで意のままに操る技。 さらに角は幻気の増幅アンテナとして機能。最初に支配下に置いた15人の子供を増幅発信装置代わりにして全世界に幻気を拡散させようとした。 大鋭角断(だいえいかくだん) 独楽のような高速スピンで相手に近づき、左肩の鋭い角で幾度も切り付ける。 幻力豪豪波(げんりきごうごうは) 幻気を右肩の馬の尻尾に集中し尻尾を高速回転させることで、相手に絡みつき電撃を伴う竜巻を生み出す。 モチーフは十二支の「午」。 名前の由来は、中国の地理書『山海経』に出てくる、虎の牙と爪を持つ一角馬の怪物「駮」。 幻獣ピクシー拳 ヒソ(声:潘恵子) 行ってらっしゃいませメレお嬢様 好きな場所:人の周り 好きな食べ物:丸い物 好きな言葉:刃は切れるが重宝 幻獣ピクシーを手本とし、無数の鋭い刃物と流麗な円舞を組み合わせて舞うように敵を切り刻む「幻獣ピクシー拳」の使い手。 敵味方関係なく、常に円の動きで相手の周囲を包囲して行動していたが、行動しすぎたせいで 目上の者(味方)の周りで全てを丁寧に世話するようになり、甲斐甲斐しくメイドのように振る舞う癖がついてしまった。 双幻士の紅一点で、上司であるメレの事を「お嬢様」と呼び彼女に仕える。 使用ゲンギ 真剣翔舞(しんけんしょうぶ) 幻気を込めた両腕を振り下ろし、鋭く柔軟な無数の爪を相手に投げつける。 突剣呑(つっけんどん) 幻気を長い爪に込めて長く伸ばし、鞭のように振るって複数の相手をなぎ倒す。 モチーフは十二支の「卯」。 名前の由来は、中国の地理書『山海経』に出てくる、兎の体に鼠の頭を持ち、背中の羽根で空を飛ぶ怪物「飛鼠」。 中国ではムササビや蝙蝠のことを指す名前でもある。 ◇スウグ配下 スウグ配下の双幻士達。 コミュニケーション能力絶無なスウグと対照的に自己主張が強いのが特徴。 両者共に仲が悪く、「犬猿の仲」の諺のように、顔を合わせる度に取っ組み合いの喧嘩をしている。 また実質ロンの操り人形であるスウグの存在は両者共露骨に見下している。 幻獣ハヌマーン拳 シュエン(声:柴本浩行) 野郎共、町中でイタズラだ! 人間共に、悲鳴と絶望のクリスマスプレゼントをくれてやれ! 好きな場所:賑やかな所 好きな食べ物:何でも食べる 好きな言葉:猿は人間に毛が三本足らぬ 幻獣ハヌマーンを手本とし、大量の分身を生み出し操っての集団戦法を得意とする「幻獣ハヌマーン拳」の使い手。 分身にはみな微妙に異なる性格や個性を持たせることができ、相手をより翻弄させることが可能。 しかし分身が精巧すぎる反面、自分が分身なのか本体なのかこんがらがってしまう癖がある。 非常に不真面目で、終始ふざけた態度を取るノリが軽く悪戯好きな性格。 使用ゲンギ 毛猛分身変(もうもうぶんしんへん) 頭髪を抜き、息吹を吹きかけることで沢山の実体を持った分身を作り出す。所謂分身の術。 分身は本体と遜色ない能力を発揮し、少しずつ性格も異なるため識別は困難。 天軸転(てんじくてん) 背中に背負った伸縮自在の棍棒を湾曲させながら振り回し、複数の標的に打ち付ける。 大猿回(だいえんかい) 身体の柔軟性と俊敏性を最大限に発揮し、舞いながら相手の攻撃をことごとくかわす。 爆炎彩遊鬼(ばくえんさいゆうき) 背中に背負った棍棒から、強力な火炎を放つ。 モチーフは十二支の「申」。 名前の由来は、中国に出てくる兵乱を齎す猿の怪物「朱厭」。現れた国は戦争に見舞われるとされる。 幻獣ケルベロス拳 コウ(声:安井邦彦) ハッ!お前等を採点するなら、テクニックゼロ!パワーゼロ! みっともなさだけMAXだぜ!! 好きな場所:地獄 好きな食べ物:骨 好きな言葉:犬になるなら大家の犬になれ 幻獣ケルベロスを手本とし、幻気で出来た首輪を自在に操り、首輪を相手に嵌めさせることで苦痛を与え苛む「幻獣ケルベロス拳」の使い手。 五毒拳のリーダー「臨獣スネーク拳 ブラコ」の弟なのだが兄弟仲は悪く、仇討を望むとか死を悼む等といった肉親に対する情は皆無。 「自身が四幻将の座に就く」ことを目論むプライドの高い野心家で、上司であるスウグを「木偶の坊」呼ばわりしたり、戦う相手を「踏み台」と称し露骨に見下した態度を取る等態度は悪い。 一方で真面目な一面もあり、基本不真面目なシュエンとは反りが合わず死ぬほど険悪な仲。 使用ゲンギ 迅愚流(じんぐる) 幻気で作られた無数の首輪を投げつけ、人々の首にはめることで激痛を与え悲鳴と絶望を搾り取る。 投げられた首輪は自由に軌道を変えられるため、多角的に攻撃が可能。 首輪一つにはリンリンシー一人分の力が宿っているらしく、激気を吸い取ることもできる。 モチーフは十二支の「戌」。また兄弟故か所々ブラコに似た意匠のデザインを持つ。 名前の由来は、中国の地理書『山海経』に出てくる豹や牛の要素を併せ持つ犬のような怪物「狡」。 現れた国に吉兆を齎すとされる。 他がロクでもないのにこいつだけいいヤツである。 【余談】 裏モチーフは「十二支の獣」で、四幻将の場合はそれに+αとして「四神の獣」が加わる。 名前の由来は、中国の地理書『山海経』に登場する中国における伝説の怪物。「山海経」とか子供どころか大半の大人でもわからんぞという言葉は禁句。 またデザイン自体も金を基調とした豪奢なもので統一されている。 追記・修正は幻獣を手本に学んだ方がお願いします。 △メニュー 項目変更 この項目が面白かったなら……\ポチッと/ -アニヲタWiki- ▷ コメント欄 [部分編集] ケルベロスがかっこいいデザインだったので期待したのだが、予想以上に善戦できなくて凹んだ記憶がある。 -- 名無しさん (2016-05-26 12 27 07) 粗が多いと言われがちなゲキだけど、こういう設定とかストーリーの作り込みは素晴らしいんだよな…それをうまく見せられなかったから、言われてるのだろうが -- 名無しさん (2016-05-26 15 41 58) 四幻将は無間龍本人、その分身、元臨獣拳士、元激獣拳士と、蓋を開けてみれば純粋な幻獣拳士はいないんだよね。まあ、双幻士の連中も恐らく臨獣拳とかからの乗り換えだからそもそも純粋な幻獣拳士なんていないだろうけど -- 名無しさん (2016-05-26 16 27 55) ↑2 こいつらはなぁ…モチーフがマニアックすぎて直感的に頭に入ってこないのが作り手の自己満足止まりな感じでどうにもしっくりこない。…デザインは素晴らしいんだけどな。 -- 名無しさん (2016-05-26 17 13 29) スーパー戦隊シリーズ屈指のド外道と言えば、ロン、バスコ、ブラジラ、ラディゲの四人だろうな。 -- 名無しさん (2016-05-26 20 25 41) ↑ジニス・・・・というかデスガリアン全般も含んでも良さそうな気がする -- 名無しさん (2016-05-26 20 44 08) 劇中で -- 名無しさん (2016-05-26 21 07 41) 劇中で幻獣拳に鞍替えした理央がロンを気迫のみで圧倒してたけど、あの時なら実力は理央>ロンだったんだろうか -- 名無しさん (2016-05-26 21 08 22) サンヨを含めてほとんどの幻獣拳士の言動が変なのはロンの趣向なのかな -- 名無しさん (2016-05-27 01 03 33) ↑5 個人的にはそこにラー・デウスとデズモゾーリャも加えたい。特にデズモゾーリャは人様の女を追い込んで(ある意味で)孕ませるという生理的嫌悪感ハンパないマジモンの畜生だった。リアルタイムでの衝撃が強すぎて思い出補正かなり入ってるかもだけど -- 名無しさん (2016-05-27 07 48 47) 全員が金を基調としたデザインのためか、揃った時の豪華さは歴代随一だと思う。劇中では一回理央と四幻将が揃っただけだけど -- 名無しさん (2016-05-27 07 51 14) ↑5 その場合でも、倒せはするかもしれんが、残機無限というチートが残っているからなぁ......。封印という手札を切れない以上、結果は見えている気がする。 -- 名無しさん (2016-05-27 09 01 47) 慟哭丸にされたロンの扱いがねwインガオホーとはいえ遊ばれたり整形されたりw -- 名無しさん (2016-05-27 09 13 03) ↑5 幻獣拳に限らず公式サイトでの獣人の情報は大体こんな感じ。化粧のノリが悪いというか、いまいちとってつけたような個性でキャラの掘り下げにはあまり役立ってないが・・・ -- 名無しさん (2016-05-27 10 22 41) ロンはスーパー戦隊シリーズの中で屈指の外道だよなぁ。 -- 名無しさん (2016-05-27 10 34 28) 敵としては珍しい、戦隊側の親の仇である。 -- 名無しさん (2016-05-27 11 47 45) ↑2 スケールがでかいくせにやることがちまちま陰湿で、なおかつ動機が幼稚で単純なのがそれに拍車をかけてるよね。・・・なにも学ばず生来のチート能力で好き勝手やってきたアホが、積み重ねてきた努力の結晶に敗れるって流れは綺麗だと思う。 -- 名無しさん (2016-05-27 11 51 36) どくさいスイッチでロンの存在自体を消去できないかな? -- 名無しさん (2016-05-27 21 29 35) ドラゴン、グリフォン、フェニックス・・・・これで午が処女厨じゃなくてペガサスだったら色々繋がったのに -- 名無しさん (2016-05-28 00 18 08) ↑電撃戦隊! -- 名無しさん (2016-05-28 00 45 57) ↑12 -- 名無しさん (2016-05-28 18 32 21) ミスった ↑1~2 マーメイドどこいったw -- 名無しさん (2016-05-28 18 33 06) 幻獣マーメイド拳・・・・もし居てもマーマンみたいな半魚人になりそうな気が -- 名無しさん (2016-05-28 19 11 33) 仕込みの上だから仕方無いんだろうけどドラゴンの上にグリフォンが王にって言われて何じゃそりゃと思ったわ -- 名無しさん (2016-05-28 23 25 23) ポーキー「あ、お仲間発見!」 -- 名無しさん (2016-06-02 11 23 19) ↑2 ちょっと調べてみたが、グリフォンは鳥の王と獣の王が合体してる姿だから王家の象徴としてもてはやされたとかなんとか。 あとは、ライオンからのグレードアップのイメージかな? -- 名無しさん (2016-06-02 11 58 43) ↑後、住み処にしている洞窟に大量の宝石を溜め込んでいると言われる事から富と権力の象徴として扱われている。 -- 名無しさん (2016-06-02 12 34 47) 向こうの神話じゃグリフォンは時としてドラゴンすら殺すからな -- (2016-06-10 12 12 17) ライオン拳の黒獅子理央が黄金のグリフォンにバージョンアップするのはスムーズでいいんだ。問題はカメレオンのメレが不死鳥になる無理やり加減なんだ・・・ -- 名無しさん (2016-06-10 20 24 54) 鳥は爬虫類から進化したんだし、そういう意味では間違ってないと思うけどね。 -- 名無しさん (2016-06-10 20 37 21) 何故こんなところにドドンゴが? -- 名無しさん (2016-10-07 23 05 36) ロンの上記の結末、なんだか左紺殺害のために毒蛇を用意していたが、最後は皮肉にもその毒蛇に噛まれて死んだ『金田一少年の事件簿R』・「白蛇蔵殺人事件」の姫小路鏡花とかぶるな。(どちらも因果応報、自業自得という形の末路だし。それは『ゲゲゲの鬼太郎』の中国妖怪チーも同じか。) -- 名無しさん (2016-10-10 12 31 25) 永遠に苦しみを味わう展開は好きなのでロンの最後は痛快 -- 名無しさん (2016-10-28 21 30 10) ロンほど庇い様がない奴は見たことがないかもしれない。獣拳使い全ての人生を狂わせたと言っても過言ではない。拳士達には破滅願望があったから従っていた者がいた可能性が高いな -- 名無しさん (2016-11-27 17 15 12) ロンは某魔法少女に出る獣よりも庇う余地がない。というか好きになれない。あっちと違って世界へ不幸と破滅しかもたらしてないから -- 名無しさん (2016-12-19 19 01 31) シャーフー「永遠の暗闇にひとり、面白い事等ひとつもないじゃろうなぁ」 ロンにとってはこの上ない皮肉だなwww -- 名無しさん (2017-01-04 23 11 25) VSゴーオンジャーでは、力こそ、完全には戻っていなかったが、相変わらずの凶悪さと戦闘力を見せつけており、前作のボスであるパチャカマック12世を圧倒したゲキリントージャウルフやエンジンオーG9を圧倒していた。サイダインや古代炎神との合体で誕生したエンジンオーG12によって、呆気なく敗北するが、もし、力を完全に取り戻していたら、エンジンオーG12すら、敗北していたかもしれない。 -- 名無しさん (2017-09-15 20 47 30) リュウオーン「幻獣と聞いて」 -- 名無しさん (2018-03-03 17 49 23) これが明かされた回に同時期の仮面ライダーの龍モチーフのキャラがショック受けるネタを見たなあ>世界中に伝わる龍やドラゴンの伝承・伝説の元となった存在 -- 名無しさん (2018-03-03 23 26 20) ロンほど許せないと思った敵キャラはいないなあ、他の悪の組織は侵略だったり崇高だが独りよがりな目的で行動をすることがほとんどだけどただの暇つぶしで一人の少年を悪に染め上げて人々を苦しめるのは前代未聞だった -- 名無しさん (2018-08-13 22 33 37) 幻獣王による世界の破壊をやった後は結局暇を持て余すのではないだろうか…と思わないでもない。性格はどうあれ、不死身のロンに慟哭丸で対策取ってたマクも相当な天才だったんだなぁと。やってることは封じ込めて命を搾り取る拷問だが、そのエグい発想がなければ詰んでたんだからわからんものである。まさしく正義と悪が一つに還ってようやく完全な獣拳 -- 名無しさん (2018-08-13 23 16 26) おおっセリフ追加されとる -- 名無しさん (2020-05-06 16 15 28) 因みにパワーレンジャー版の双幻士は、初登場と最終決戦でのロンとサンヨや五毒拳や三拳魔たちも含めた再生怪人として再登場したことも含めて全員が勢揃いしてた。 -- 名無しさん (2020-05-06 22 46 00) あり得ぬ獣を象る幻獣の拳。まさしくその実態は幻のように他を騙す形のない流派。その正体を最初から名乗ってもいたんだね。 -- 名無しさん (2020-12-28 05 29 49) ケルベロス拳のコウ、勇猛の騎士とは関係ない。 -- 名無しさん (2022-04-23 00 46 52) ↑38 -- 名無しさん (2022-12-21 22 43 58) ↑38幻獣王理央は不死要素を抜きにした単純な戦闘力なら四幻将状態のロンを超えていたと見ていいと思う。 -- 名無しさん (2022-12-21 22 47 47) 「 ロン(!?) 」と「 サンヨ 」と「 スウグ(!??) 」はラゲクと供にSH大戦では大ザンギャック、SH大戦Zではスペースレイダーが率いたマドー怪人軍団のメンバーとなって再登場....スウグはジャンのお父さん( 善玉 )だって....。 -- 名無しさん (2022-12-22 09 52 55) 名前 コメント
https://w.atwiki.jp/itimoji_superobot/pages/47.html
●スタッフNo.101 【式部雅】 「しきぶ・みやび」と読む。 機体設計部の和風班主任、実家が神社のため普段着が巫女装束。 祇園精霊ルリュミィレ(スタッフNo.15)と仲が良い。●スタッフNo.102 【士気塞臥】 鉄甲龍の残党が生み出した八卦衆のクローン。 相変らず野心が旺盛でそれが祟り鉄甲龍を離反。 当工場の工員に成り済まし機体No.345雷のオムザックを狙っているそうです。 しかしクローニングの際の失敗によりフランス料理の名人になりました。●スタッフNo.103 【三下弘網】 みのした ひろあみ。 工場内の第43ため池の管理者。釣り好きの工員がそ~っとブラックバス等を放流するので… 何時も投網でブラックバスを駆逐しています。 アメリカの工場では鮎と鯉を駆逐したそうな…。 口癖は「生態系を自ら壊しちゃいかんよ!全く!」 とは言えこの人がため池を釣り堀として資金集めなんかしなければ良かった話ですが何か? 日夜ブラックバスやブルーギル、カミツキガメ等と戦っています。●スタッフNo.104 【バード卍丸】 【けんしゃいにんに ふぃて窓たん】の肩にいつも乗っているインコ。 忍者鳥らしく、羽が闇に溶け込む黒色なので、ぱっと見小さいカラスです。 覚えてる言葉は「マドフケヨー」だけ。でも耳元で連呼されると結構ウザいので、 普段はお堅くてシャイな窓たんでも、逆切れして追いまわしてたりします。 というか小鳥にまで言われても窓を拭かないなんて…。 何か事情が有りそうですが、真相や如何に。●スタッフNo.105 【$声優インパス】 萌え系声優のインパスさんです 工場内のアナウンス等、彼女の声はいろいろな所で使われています $声優というのは、ギャラをいつも$で請求するところからそう呼ばれているようです 俺の投下した$が自分にふりかかってきたぜYeah…●スタッフNo.106 【学徒兵ラクススースールの姉】 しし要塞研究所の所員。 聖マリア女学院でジンガクセイザバーのパイロットをしているラクススースールという妹がいる。 妹が心配な彼女は研究所の施設を使ってジンガクセイザバー用の珍妙な武器を作っては、 妹のもとへ届けている。●スタッフNo.107 【皇酢飯】 きみす はん。当工場の社員食堂で腕を振るう料理の鉄人。 何故かどんな料理にも酢を大量に入れるのでできあがったものは悉く酸っぱい。 方向性は違えど何か通じ合うものがあるらしく、生姜神ジードとは仲が良い。 糖塩胡椒将軍様とは犬猿の仲。●スタッフNo.108 【フルル】 ボロボロの状態で工場前に倒れていた少女。 よく見ると犬耳なので妖怪帝国関係かと思い スタッフNo.83【コン太郎姫子】や パイロットNo.124【暗鬼竜崎】に聞いてみましたが知らないとの事。 目を覚ました本人に聞こうとしたところ、めっさ怯えておられる。どうした。 かろうじて名前だけは聞きだせましたが、質問を続けるうちに泣き出してしまい・・・ 結局詳細はわからずじまい。 その後スタッフNo.20【味娘娘】に懐いたので食堂の手伝いをさせることに。 性格のせいか失敗は多いが・・・がんばれ。●スタッフNo.109 【砂沙美】 工場で飼われていためんどり。 スタッフが縁日で買ってきたカラーひよこが成長したもの。 ある日羽だけを残して姿を消していた。 …その近くにはアリゲー太・クロ子夫妻の姿がありました。●スタッフNo.110 【長変態】 ちょう・へんたい。長介官(スタッフNo.07)の弟。 兄と違って貧乳好き。●スタッフNo.111 【丼 弥栄門】 どんぶり やえもん。社員食堂で腕を振るう料理の鉄人。 丼料理が得意で、様々な味で工員の舌を楽しませてくれます。 ただ、この人が来てから丼コアフコロ神(敵パイロットNo.61)が 毎日のように食堂に通ってくるんですけど…。●スタッフNo.112 【集収癖☆ひろし】 工員のひろしは重度の収集癖。 出かける度に「まだ使える」と冷蔵庫や掃除機、洗濯機を拾ってきます。 確かに機体の部品にするなら使えなくもないですが・・・ あなたのおかげで工場の片隅がゴミの山ですよ? 考えてほしいものです。 本人が「集収癖があって」と言っていたので「集収癖」です。●スタッフNo.113 【スシ食いいぃん姐さん】 当工場の女性スタッフですが、近くの食べ放題店の寿司を食べ尽くしてしまった事から この名前で呼ばれる事になりました。ちなみに、彼女はどんなに食べても太ったりする事が 全く無いので、女性工員からは尊敬と嫉妬の目で見られています。●スタッフNo.114 【ヶヶ】 工場内に住み付いていた謎の少女。 話し掛けると「ヶヶヶヶヶヶ」と不気味な笑い声を発して物陰に隠れる。 人間であるかどうかすら怪しいが、特に悪さをするわけではない。 カマドウマと会話ができる。●スタッフNo.115 【ロペック】 34Ⅴ(機体No.501)が合体する際にパイロットの脳波を測定するロボット。 ロペックがいなければ34Ⅴは合体することができないが、 34人の脳波が一致したことは未だに一度も無いのでロペックがいてもやっぱり合体できない。●スタッフNo.116 【霸のレスポレッッヶツォィ】 ヶヶ(スタッフNo.114)が工場内で勝手に放し飼いにしているカマドウマ。 猫ほどの大きさで、最初に見た時は皆驚きましたがもう慣れました。 人懐っこい性格なのか誰であろうとかまわずすりよってきます。不気味です。●スタッフNo.117 【トラどん】 鹿児島出身の虎。 人語を解する等の特殊能力は特に有しておらず、檻の中で社員食堂の残飯をむさぼる日々である。●スタッフNo.118 【新薬 丸伐人】 丸伐 人(まるばつ ひとし) 工場内で薬品関連のものを作っているスタッフ。 実験台を捜し求めて工場内をあっちへフラフラこっちへフラフラしています。 ただし彼の作った薬品は当たり外れが大きいので注意。 パイロットNo.23【蒔 スーパーマゾヒスタ 人】 と 名前が同じだという事を気にしているようです。●スタッフNo.119 【騎暁】 中国から日本に絵の修行に来たところをDOOMERS㈱に雇われた当工場の専属デザイナーです。 修行中ながら造形センスは非常に良く、当工場で製作した「まともな機体」のデザインは主に彼の担当です。●スタッフNo.120 【瓜畑 正調】 某ナデシコのメカニックの遠い親戚だと言われている当工場の新人メカニックです。 親戚とは言え彼自身はガチガチの堅物で当工場の奇人変人ぞろいの工員との人間関係に苦労している模様です。●スタッフNo.121 【教律令】 きょうりつ・れい。リー弁護士の弟子の新米弁護士。 現在師匠の「私に任せれば無問題」のような決め台詞を考え中。●スタッフNo.122 【ごごの紅模】 いつも朝寝坊をして午後にならないと出勤してこない紅模(べにかた)君。 そろそろクビになりそうです。●スタッフNo.123 【ブルホー竹尾】 ブルドーザーとバックホーを自在に操る建機の達人。 実は工場設立のころからのメンバーで、新工場建設の際、活躍しています。 現在では勇者ロボを参考にした建機ロボを同僚の工員に作らせ、 さらに迅速な新工場建設を可能にしました。●スタッフNo.124 【天使いぶしなまず】 燻しなまず、つまり、なまずの燻製の天使です。 貧しい人々の前に現れ、燻製なまずを置いて行きます。 金持ちの前にも現れ、燻製なまずを置いて行きます。 どちらでも無い人々の前にも現れ、やっぱり燻製なまずを置いていきます。 もはや彼(彼女?)が何をしたいのかまったくわかりません。 ちなみに、なまずの燻製はタイ東北部などで食べられているようです。 見た目は若干グロテスクですが香ばしくてなかなか美味。●スタッフNo.125 【ルパ】 スタッフの一人がどこからか持ってきたウーパールーパー。 工場内の第43ため池に放されたが、あっと言う間にブラックバスの餌食となった。●スタッフNo.126 【ダかぽ】 ダ・かぽ という名前のスタッフ。 某エロゲと名前が似ているためか、重度のエロゲ中毒者。 主に機体の設計を担当するが、その一部にエロの一面が見え隠れすることも。 設計に関してはかなりの技術を持つが、性格に問題あり。 知人の恋愛話を聞くと「それなんてエロゲ?」と聞いてしまうという癖を持つ。●スタッフNo.127 【クー】 当工場で飼っているフクロウです。足に丸っこいものを挟む習性があり、よく足に隊生物(人工サブパイロットNo.12)や ごめすけ(人工サブパイロットNo.31)を挟んで飛んでいます。●スタッフNo.128 【天照】 読みはアマテラス。白い狼です。狼と言われなければ犬と思われるかもしれません。 住み込んでいるというわけではなく、時折工場周辺を歩き回っていたりします。 何故か彼(彼女?)が通った後はモノが切り倒されたり、ツタが生えていたり、 無くなったものがいつのまにか戻っていたりすることがあったとか。 名前については人それぞれ勝手に呼んでいるようで、 あるところではシロ、またあるところではポチと呼ばれていました。 話によると、最近は近くの畑の大根を引っこ抜いたりしているそうです。●スタッフNo.129 【黨廳】 今の文字で表すと党庁となる。香港出身であり、ダンティンと読む。 当工場内では珍しい硬派スタッフ。 予算関係の仕事を受け持つ。●スタッフNo.130 【奥助三蔵】 おくすけさんぞうという名前と名前がくっついたような名前を持つ工員。 武器のデザインを担当。 無表情だが、その裏は妄想で埋まっているとか。●スタッフNo.131 【ゼリーズ藤】 ゼリーズ藤・24歳、当工場のスタッフ兼パイロット。 機体のどこかに異常がないか確認する人であり、工場開始当初から居た。 かなり神経質であり、とことんまでチェックする。 臨時パイロットも務めるが、今までの出撃回数は大体20回ぐらい? だが、かなり強い。●スタッフNo.132 【候僧】 候(うかみ。見張りの意)をする僧です。 各地に点々と散らばり、 暴ぁぃふり党などの組織を監視しています。 なぜ僧なのか?それはわかりません。●スタッフNo.133 【コドモドラコ】 彗星怪獣ドラコの子供です。 どこからか工員が拾ってきたみたいですけど、 やっぱりカマとか危ないです。 まだ小さいからなのか飛びませんが、これから先が心配です。 まぁ、工員達には懐いているんで今は大丈夫でしょうけど・・・●スタッフNo.134 【銀星】 ワイルドハーフ種の犬です。 年齢は不詳で、推定で50歳以上だとか。 時と場合により人の姿へと変身する。 ちなみに飼い主は烏丸カオル。 ワイルドハーフについてはwikipediaあたりを参考にどうぞ。●スタッフNo.135 【矢羽美鮫】 各ヒレに矢羽のような美しい模様を持ったサメです。 和名ではヤバネザメとされていますが、 地域によっては「矢羽美鮫」や「虹羽鮫」と呼ばれています。 しかしながら、そのヒレ目的で乱獲が絶えず現在は捕獲禁止となっています。 ・・・禁止となってるんですけど、なんでこの鮫が工場の水槽に居るんでしょうか?●スタッフNo.136 【用水域】 もちみず いき。 工場内の水槽で飼育されている水産生物の世話を担当しているスタッフ。 GG・ガメ吉(スタッフNo.71)を死なせてしまったことを悔やんでいる。 最近矢羽美鮫(スタッフNo.135 )に手を噛まれて怪我をした。●スタッフNo.137 【轟科】 とどろき しな。ドリル戦艦をこよなく愛する技術者で、 轟貝(戦艦No.18)や絶 轟天号(戦艦No.29)は彼女の設計によるもの。 堀田レイ(パイロットNo.169)と仲が良い。●スタッフNo.138 【機械】 「はた かい」と読む。 名前だけ聞いて「こいつはメカに強そうだ」という理由で採用してしまったが、 実は機械音痴だ。●スタッフNo.139 【大国】 どことなく神々しい感じの青年、大国(おおくに)君。 月のうー子(敵パイロットNo.151)がペド趣味なスタッフに追われて 矢羽美鮫(スタッフNo.135)の水槽に落ちた時に助けて手当てをしており、 それ以来月のうー子とは仲が良い。●スタッフNo.140 【笑馬】 ショウマ。コイツ、馬のクセに笑います。 本人というか本馬に悪気は無いのですが、 物事を失敗した時にコイツが近くにいると無性に腹が立ちます。 最近はクチビルがめくれるような笑い方をするようになりました。●スタッフNo.141 【轟 駆動】 動力機関の設計・開発を担当するスタッフの1人。 名前に似ず線が細く内気な性格のため、少々影が薄い。●スタッフNo.142 【名咎め師】 新しく開発された機体に名前をつけようとすると必ず現れ、 他のスタッフの名前案に文句をつけて自分が考えた名前にしろと言い張るするおっさん。 彼の案が採用されたことは一度も無い。●スタッフNo.143 【徳永 じ】 古株の技術者。最近痔で悩んでいる。●スタッフNo.144 【どっぴお】 とぅるるるるるる・・・もしもし、どっぴおです。 え?ドッピオ?いえ、違います。僕はどっぴおです。 いや、だからドッピオじゃなくてどっぴおですってば。 あーもー、なんでわかってくれないかなぁ・・・●スタッフNo.145 【ラおル】 本来であればラオルなんですが、入力の際にアホIMEが間違えたようです。 ラオル氏は当工場の近くに住んでいる老人で、 たまに工場から逃げ出す動物なんかを拾って持ってきてくれる良い人です。 噂によると元NTだとか何とか噂がありますけど多分デマでしょう。●スタッフNo.146 【ポッター 雅】 ファンタジーマニアの女性スタッフ。 魔法・精霊が関連する機体の整備やサポートを嬉々として担当しています。 同じ名前ということもあり、式部 雅(スタッフNo.101)と一緒にいることが多い。●スタッフNo.147 【編開者実】 あみびらき・ものみ。編み物が得意なスタッフ。 一度編み物で巨大ロボを作ろうとしたことがあったが、あっさり断念した。●スタッフNo.148 【虎猫】 工場にいつのまにか居ついていたノラ猫です。 最初は特に名前は付いていなかったのですが、 名前が無いのもアレだからということで名前が付けられました。 ジオンとは仲が良いというわけでもありませんが悪いというわけでもなさそうです。●スタッフNo.149 【長村民炒】 ながむらたみいり。社員食堂のスタッフ。愛称はタミー。 炒めたり炒ったりするのは得意だが、他はからっきしだ。●スタッフNo.150 【長村 八分】 長村民炒(スタッフNo.149)の従兄弟、八分はあだ名。 由来は、彼が大食らいのうっかり屋で、ちょくちょく「腹八分にしとけ」と言われていることから。●スタッフNo.151 【バードン】 火山怪鳥。過去に2人のウルトラマンを屠った強豪怪獣。 その雛鳥らしきものを工員が発見。飼い慣らせば戦力になるかもしれない、 ということで工場まで連れてきちゃいました。 現在人間サイズまで育っており、最近スタッフを見る目が餌を見る目に 変わりつつあるような気がするんですけど・・・。●スタッフNo.152 【トロ子】 トロニモがいつの間にか作っていたメイドロボです。 正直なところ失敗作で、嫉妬深い上に気性が荒いため、トロニモは戦々恐々とした日々を過ごしています。 @スタッフ・No.152までまとめサイト収録済み●スタッフNo.153 【ランコマン】 蘭 小萬。カタカナ表記だと若干怪しいですが、ごく普通の青年です。 最近は新聞配達のアルバイトをやっているそうで、 当工場にも新聞を配りにやって来ます。が、しょっちゅう道に迷うそうです。●スタッフNo.154 【みれん坊】 この世に未練を残して死んだとある僧侶が妖怪と化したもの。 未練を断ち切り成仏するために修行を続けている・・・ のはいいんですが、何で工場で修行してるんですかこの人。●スタッフNo.155 【わみっちゃん】 「わみっちゃん」はあだ名で、名前は和美(わみ)といいます。 明るい性格の女の子で、工場のムードメーカーです。●スタッフNo.156 【みっこし暁】(みっこし・さとる) 下町出身で大のお祭り好き。“みっこし”は神輿からきたあだ名です。●スタッフNo.157 【歩 賞品】 魁 盗撮姫(パイロットNo.07)とある懸賞に応募したら 見事当たって賞品として送られてきた美少年型アンドロイドの歩(あゆむ)君。 とりあえず工場で雑用などを手伝ってもらっています。●スタッフNo.158 【クマー大】(クマーまさる) 大柄な体格に髭面がトレードマークの新人スタッフ、大くんです。 外見から“クマー”のあだ名が付きました。「気は優しくて力持ち」を体現する人物。●スタッフNo.159 【田植木町】 たなお こまち。 工場の敷地内にいつの間にか田んぼを作り、米を育てている娘さん。 毎年お米をわけてくれるので黙認されている。●スタッフNo.160 【ドム】 ジオン(スタッフNo.27)と仲の良い野良猫。 度々工場を訪れているうちに工場の飼い猫と化してしまった。 額に十字の模様があるのでこんな名前になった。●スタッフNo.161 【量大】 りょうまさると読みます。はかりだいと呼ばないようにして下さい…拗ねてしまいます。 思わずそう言ってしまいそうな正確さで粉末や液体を決まった量で当分に量り分ける天才。 食堂から薬品開発部門まで彼に頼る人が多く、 食堂の一部のメニューは彼が居ないときは注文できないそうです。 素手だろうがおたまだろうが的確に重さを量り分ける神業は一子相伝だそうです。●スタッフNo.162 【芸会員の鉢長】 一部スタッフ達の間で宴会芸を極めるために発足した「芸会」。 その芸会の一員である鉢長君ですが、最近「キングアラジンのまね」に挑戦しようとして失敗し、 歯科子医師(スタッフNo.45)のお世話になりました。●スタッフNo.163 【蘒乃武豊穣丸】 はぎのたけほうじょうまる。何とも大層な名前ですが、 田植木町(スタッフNo.159)さんが工場内で勝手に飼っている雑種犬です。 田んぼに侵入しようとしたアリゲー太(スタッフNo.12)夫妻に 噛み付いて追い払い、勇敢なところを見せたこともありました。●スタッフNo.164 【守 備】(もり そなえ) 当工場の防衛システムを担当するスタッフの1人。 「備えあれば憂いなし」がモットーだが少々被害妄想の気があり、時々トラブルを起こす。●スタッフNo.165 【川氏 公安局】 工場内の秩序を守るために一人で公安局を組織した川氏。 スタッフには「何かと口うるさいおじさん」くらいにしか思われてません。 局員募集中だそうです。●スタッフNo.166 【違締 反】(いしまる かえし) 【川氏 公安局】(スタッフNo.165)の局員第一号。 以前から口うるさかったが、公安局の活動を始めてからウザさが倍増しました。 ラッセ トロニモ ブンダとは犬猿の仲。●スタッフNo.167 【理工場 長己】 りこうば たけこ。名前の中に「工場長」の文字が入っているので、 「工場長Mk-Ⅱ」とか「工場長二号」といったあだ名で呼ばれることが多い。 本人は工場長のことを慕っているのであだ名については不満はないようだ。●スタッフNo.168 【迎歓大】 むかえ よしまさ。 新人パイロットやスタッフが工場に来た際に歓迎会を催すのが自分の使命だと思っている男。 芸会(スタッフNo.162参照)の特別顧問。●スタッフNo.169 【剣桃太朗+】 男塾一号生筆頭。通称「桃」。流暢な英語を操りフランス語が読め、数々の秘技・秘拳法を体得している男。 常にハチマキを締めている。色々と謎が多い男であるが、なぜ外国語に堪能なのか? いつどこで、どのような経緯で数々の秘技・秘拳を会得したか?は明らかにされていない。 さえも、そんな完全無欠の男がどんな経緯・理由で男塾に入学してきたかを疑問に思っている。 『天より高く』『曉!! 男塾』では内閣総理大臣を務めている。 氣功闘法、無限一刀流心眼剣、翔穹操弾(しょうきゅうそうだん)、 奥義四肢鐺瓏剣(ししとうろうけん)、秘承鶴錘剣(ひしょうかくすいけん)、王虎寺秘奥義暹氣虎魂(しんきふうこん)などが使える。 とまあ…ここまでと+の登録間違いとあと「桃太郎」が「桃太朗」になっているのは良いとして。 何故某同塾生の作り出したロボットの暴走の際に立ち向かわなかったか?は永遠の謎。 もしかしたらそのロボットはかなりの高性能だったのかもしれません。 今はそのロボットを打倒できる腰までサイズの機動兵器を作る研究に取り組んでいます。 その他何故かこの工場には男塾塾生やそれ関連の人が度々時代や世界を越えて出没。 工場342個目の不思議に認定されました。●スタッフNo.170 【ラザニア味っ娘】 当工場食堂で仕事をしているラザニア一筋アルバイトの娘です。 スタッフNo.20【味娘娘】と仲が良いのですが、スタッフNo.108【フルル】は余り懐いてくれない模様。 麺類を見るとなんでもラザニアにしてしまおうとするため厨房内では要注意人物として警戒されています。 以前に10種類以上のラザニアを作り上げ好評と不評を買ったことも…。 その内半数がメニューに残っている事を考えると以外と新メニューの成功アベレージは高い。 その余りにもラザニア好きな事が彼女のこのあだ名に繋がっていいるみたいです。●スタッフNo.171 【リモン召】 李門 召。工場の食堂で働く調理師の一人である。 別に得意というわけでも無いらしいが 名前がそれっぽいので中国とかそこらへんの料理を担当しているそうだ。●スタッフNo.172 【ダイアモンシド】 本名不詳。通称シド。 「シ」が半角なのは「ダイアモンド」を目立たせたいためという説が有力。 メカニックを扱うが、某四角のゲームに影響されたのかは定かではない。●スタッフNo.173 【作 文】 各種書類の作成を担当するスタッフの1人。 日・英・独・仏・伊・西・露・中の8カ国語に加え、ギャル文字まで使いこなす才媛。 しかし、一番多く作成される書類が始末書なのが不満な様子です。●スタッフNo.174 【法の漆原】 当工場の法律関係のスタッフです。 工場から出撃したロボットが建築物を壊したり 色々あった時になんとかしれくれる頼もしい人です。 勝手にリー弁護士を敵対視してたりしてなかったり。●スタッフNo.175 【(゚∀@)】 本名不詳のマッドサイエンティスト。(゚∀@)←こんな顔をしている。 最近はGOG(犯罪組織No.16)の人体改造技術に興味を持っているらしい。 自らの体にも改造を施しており、左目はビーム砲になっています。●スタッフNo.176 【寺田失言】 てらだいつあき。うっかり者のスタッフで、いつも口を滑らせて言わなくてもいいことを言ってしまう。 某プロデューサーとは特に関係ありません。●スタッフNo.177 【わね。】 語尾にわね。と付ける赤坂兵治に付いたあだ名です。 本人も気に入っているらしく別段仕事などに影響は無いようです。 駆動系の開発能力にたけ格闘戦用の機体などの関節設計には大抵係わっています。 三ヶ月ほど前に工場に来たときから既にプロ。 何処で技術を身に付けたのでしょうか?●スタッフNo.178 【芋長命】 当工場の社内食堂のシェフの一人。芋料理に関しては鉄人級の腕前を持つが、それ以外に関してはからっきし。 とは言え、少しでも芋が入っていればその料理はプロ並みの出来映えと化し、それを本人も承知しているのか よく料理の隠し味に芋を入れている。●スタッフNo.179 【テレリリンクス】 リンクス(オオヤマネコ)が進化し、テレキネシスなどの特殊能力を備えた種である。 もちろん彼らは人語を解するわけでも話すわけでもないが、 彼らは彼らで様々な情報を交換しているらしく、 その動作を見極めることで危険を事前に察知できたりしないか?などということを現在研究中。●スタッフNo.180 【P王と金田一正】 できるだけ射程の長いP兵器を開発しようと日夜励んでいるスタッフ、通称P王と、 そんな彼に共感してその手伝いをしている金田一正君。 ちなみに、「かねだ かずまさ」ではなく「きんだいち ただし」である。●スタッフNo.181 【ぴぴるぴるぴのびる聖】 施設No.06【しし要塞研究所】の警備員。 ぴぴるぴるぴるぴぴるぴ~と呪文を唱えると結構無茶な事をしてしまえる凄い人。 因みに魔術が利かないと…武技言語や肉体言語で攻撃する過激な人です。●スタッフNo.182 【世界王 白】 自分こそが地球圏を統治するに相応しい人物であると考え、 「世界王」を名乗るちょっと危ないお兄さん。 その足がかりとしてまずDOOMERSを支配下に置こうと目論んでいるが、 今のところまだ平社員。地球圏統治までの道のりは険しいぞ。●スタッフNo.183 【白桃姫】 工員が川でどんぶらこと流れてきた大きな白桃を拾い、工場に持ってきたら ひとりでに桃が割れて女の子が生まれました。 白桃から生まれたので白桃姫と名づけられたのですが…どうしましょうこの子。 謎の女の子を育てるのには慣れましたけどね…。 魔法絡みの方々や妖怪の人達によると不思議な力の持ち主らしいです。●スタッフNo.184 【表裏一】 おもてりいちと言う賭け麻雀好きの工員。 必ずオープンリーチを放つので勝つときにはとことん高い手を上るのですが、 当然ツモ以外での上がりは無い為専ら負け役です。 後に語られる事になる伝説の一局。工場長との大勝負は工場での麻雀史上屈指の名勝負でした。 その後彼は暫く給料前借りの生活が続いたそうです。●スタッフNo.185 【熱湯コン】 お湯が必要な時、どこからともなく現れて熱湯を注いでくれる狐。 何故そんなことをしているのかはよくわからないが、皆ありがたがっている。●スタッフNo.186 【∀頑張れんじゃーⅢ世】 ∀ガンダムを再現しようと頑張っている工員の愛称。 これまで2人の優秀な技術者が挑み、敗れていったプロジェクトであるだけに、もはや期待されていない。●スタッフNo.187 【王子】 わんこと読みます。わんこそばの伝道師で犬の精霊です。 食堂でこの方が居るときに無暗にお椀を空にしているとわんこそばを投入されます。 しかも一部の人にしか姿が見えないらしく突然空間に発生するわんこそばは有る意味オカルトです。●スタッフNo.188 【プー助】 プー助である。どこからどう見てもプー助である。 そしてどう見ても犬である。 工場内はいつのまにか動物園のようになりかけているが 何も問題は無いようだ。●スタッフNo.189 【新入社王様】 DOOMERSの人事部に新たに入った新入社員です。 しかしこの人、やたら態度がデカい。 部長に指示を受けても無視、 更には部長が居ない時に部長のイスを占領したりとやりたい放題。 そのため皮肉を込めて「新入社王様」と呼ばれています。●スタッフNo.190 【パン名人長介氏】 社員食堂で働くスタッフの一人。その名の通りパンづくりの名人で、 彼のパンは焼き上がったそばからあっという間に売り切れてしまうので、 なかなか手に入れることができない。●スタッフNo.191 【1星人】 我が名は1星人!1の星から舞い降りた1番星! と言っている工員です。営業成績は本当に一番の凄い人。●スタッフNo.192 【掃晴夫水虫にゃん】 当工場のスタッフ掃 晴夫氏は水虫です。 にゃん、と付けた所で可愛くもなんともないのですが… えーと、フォローできません。●スタッフNo.193 【ポエムエビ反】 当工場のスタッフの一人ですが、 趣味としてポエムを書いております。 そんな彼はポエムを書くときエビ反りになりますが、 反れば反るほどいいポエムが書けるというんです。 こないだ反りすぎて腰を痛めていました。●スタッフNo.194 【山川純次郎】 何の変哲も無いごく普通の青年だが、名前のせいで「ヤマジュン」という ウホッ! なあだ名で呼ばれるはめになったスタッフ。 いい男に興味があったりするわけではない。●スタッフNo.195 【参上編】 DOOMERS社長秘書の編(あみ)さん。 社長が手を叩くといついかなる時でも直ちに参上するので参上編と呼ばれている。 護衛も兼ねており、今までに何度も社長の命を救っているらしい。●スタッフNo.196 【があルー子】 とある工員、賀阿氏が連れてきたカンガルー。メス。 パンチの威力はお墨付きです。 最近こういった動物が増えてきたので専用の個室でも作ろうかと検討中らしい。●スタッフNo.197 【獣皇記第吉】 動物好きのスタッフ、獣皇記第吉(じゅうおうき だいきち)。 彼がどこからか拾ってくるせいで、工場内の動物は増える一方です。●スタッフNo.198 【ガブリィ】 工場周辺をテリトリーとする猫である。 誰がかぶせたか、被り物を被っていることが多い。 ちなみにこないだ見たときはほっかむりでした。●スタッフNo.199 【鬼作画☆匠】 工場のアニメーション同好会の会長である。 最近いよいよ本格的にアニメを作り始めたが、 彼の作画に対する情熱が余りにも凄いため「鬼作画」の異名を持つ。 ちなみにそのアニメは近々公開らしい。●スタッフNo.200 【槙金正月】 まきがね まさづき。月の面白隊(パイロットNo.30)の装備等を開発している科学者。 月の面白隊が宇宙に活動の場を広げる際に、 地球に妻子を残してDOOMERS月面支部に単身赴任することになった。 最近丸と(敵兵器No.533)の設計図が敵に奪われ、落ち込んでいる。
https://w.atwiki.jp/bmrog/pages/260.html
22 18 (no_marcy) ~戦場の絆~ 22 18 (no_marcy) 君は今日も戦場にいる。 22 19 (no_marcy) もっとも敗色は濃厚、雇い主はしんがりを押し付けて撤退。勝つ側について金目のものを戴くのが身上の一般的な傭兵ならばとっくに逃げ出している局面だ。 22 20 (no_marcy) おまけに相手は人間ではなくゴブリンとオークの混声旅団をどうにも知恵の回る頭が率いているらしく。 22 21 (no_marcy) たかがゴブリンどもと侮った雇い主の脂肪まみれの領主は尻に帆ならぬ矢をかざりつけて撤収していった 22 22 (no_marcy) もはや退路もなく子鬼と豚どもの軍団は長雨でぬかるむ地面を這いずりながら迫ってくる・・ 22 23 (Masei_K_) 【パウウェー】「やれやれ……また負け戦か。はは、『負け戦』の二つ名もそろそろ板についてきたな、おい」 22 24 (Masei_K_) やや疲れた表情をしながらも、口調はどこか楽しそう 22 26 (no_marcy) では死命を受け盾になっていた要領の悪い兵隊が「ぼぐわっ」と顎ごと頭の上をこんぼうでフルスイングされて、泥濘に倒れ・・ 22 26 (no_marcy) きみのまえには多くのオークとひときわ大きな鍛え抜かれた筋肉のオークが立ちふさがっています。 22 27 (no_marcy) 「ばかめ!弓兵がしんがりを持つとはな!」そう言うとあっという間に飛ぶように間合いを詰めてくるマッシヴなオーク 22 27 (Masei_K_) 【パウウェー】「逃げたいけどなぁ……もう金貰っちまってるもんなぁ……やるしかねえよなぁ」 ひときわ強そうなオークを見て、ぶるりと武者ぶるいをする 22 28 (Masei_K_) 【パウウェー】「でけえ図体のクセに速ええなオイ」 ステップを踏んで後ろに後退しながら矢を放つ! 22 29 (no_marcy) 「ふはっ!無駄ぁ!」驚くまいことか胸筋の壁でそれを受け止める徒手空拳のオーク 22 30 (no_marcy) その攻防の間にも、泥濘に紛れて雑魚どもが弓を取る君に掴みかかって・・ 22 30 (no_marcy) 鉤縄や投網が飛び、君を十重二十重に取り囲んでくる。その理由は・・ 22 31 (no_marcy) 「どうせ後は男ばかりだ。メスの一匹も捕まえんと大将首を逃したおいかりを受けるわ」そんな囁きが聞こえてきますね 22 32 (Masei_K_) 【パウウェー】「マジかよ、気合入ってんな!」 胸筋で矢を防いだオークに苦笑しつつ 「くっ……!?まぢい!」 身動きが取れなくなり… 22 33 (no_marcy) 「貰った!いやしまった・・みね打ちよ!」慌てた声のオークの武術家?の拳に遅れてそんな声が響き 22 33 (no_marcy) 微妙に手加減の入った掌打が君のみぞおちにきれいにヒットする 22 34 (Masei_K_) 【パウウェー】「がっ…!く、はぁ……」 (あ、やべぇ……) 一瞬視界が真っ白になり……身体がくの字に曲がる 22 35 (Masei_K_) そのまま倒れこみます 22 35 (no_marcy) 「あぶないあぶない。殺してしまっては長持ちせんからな・・」冷や汗をかきつつぼやくオークの声が。つめたい雨の中で遠く響くが・・ 22 36 (no_marcy) 身体の感覚も消え、綺麗に意識が融けていく君には、もうあまり関係ないことのように思えた・・ 22 37 (Masei_K_) 【パウウェー】(ここまで…か……ま、給料ぶんは…はたらいたかね………) ぼんやりとそんな事を考えながら意識が遠くなっていきます 22 37 (no_marcy) ~??~ 22 37 (no_marcy) 雨の音が響き、だが雨粒が君の身体に触れる感覚はない。 22 38 (no_marcy) というより身体の感覚がいまだに戻らないことだけは判る 22 38 (Masei_K_) 【パウウェー】「う……ぅぁ……」 22 39 (no_marcy) まるで麻酔か麻痺毒を喰らったような感覚だけは確かにあって・・鼓動が打って呼吸をしていることも、まあ間違いない 22 39 (no_marcy) 問題はそれがすべて君の意のままにはなっていないことで。 22 40 (Masei_K_) 【パウウェー】(なんだ……この感覚……くそ、自分の身体じゃねえみてえだな……) 22 41 (no_marcy) ではゆっくりと五感が戻り・・まぶたの裏に光を感じて目を開くと。 22 43 (Masei_K_) 【パウウェー】「う……ここ、は………」 眩しそう目をゆっくりと開いていきます 22 44 (no_marcy) 豚どもの間抜け面が君の鼻先にあるのが目に入ります 22 45 (Masei_K_) 【パウウェー】「………寝覚めの光景にしちゃぁ、随分と気色わりぃな、おい…」 まだクラクラする意識のなか、へらず口だけはしっかり叩きます 22 46 (no_marcy) 「おう、起きたみたいだぜ」「死んでたら腐らないうちにってところだったな」「気分はどうだいエルフの姉ちゃん」ぶへへ、とよだれをこぼした豚どもが好色な視線を注いで・・ 22 47 (no_marcy) 力の入らない君の乳房を掴んでくる 22 48 (Masei_K_) 【パウウェー】「心配してくれてありがとよ、豚野郎ども。気分は最悪だよ。あと、こう見えてもしぶとくてね、死姦できなくて残念だったな」 22 50 (no_marcy) よく見ると手足は天幕の杭に縛られて、四肢を伸ばした状態でなかば立たされている 22 50 (Masei_K_) 揉まれている胸に視線を落としながら、でも抵抗はしない。捕らえられて輪姦されるのはいつもの事だ 22 51 (no_marcy) 「なあに、これから最高になるさ」「そろそろ薬が効いてくる頃だしな」その声が、唐突にはっきり聞こえてくる 22 51 (no_marcy) じんわりとしびれていた全身に突然に異常なほど鋭い感覚が蘇ってくる 22 52 (Masei_K_) 【パウウェー】「はは…随分と豪勢なおもてなしじゃねえか……んぁ!?」 急に感覚が蘇り顔をしかめる 22 53 (no_marcy) 縛られた腕がきりきりと痛み、外気に触れている肌は異常に温度に敏感になって・・鼻腔も豚どもの体臭・・恥垢の匂いまで嗅ぎ取れるほどにじんじんと痛み 22 54 (no_marcy) 全身の神経がむき出しにされたように痛覚も触覚も嗅覚もすべてが鋭く研ぎ澄まされていく 22 55 (no_marcy) 「大迷宮のワームから採れた淫毒ってのは本当なのかね?」「さあなあ、そいつは試してみないと・・」そう言って軽く掴んでいた乳房を握り・・先端をつまむと 22 55 (no_marcy) 電撃の魔法を喰らったような痺れが全身に走ります 22 56 (Masei_K_) 【パウウェー】「くぁ…!?な、んだ…こりゃ……?」 鼻をくすぐる雄の香りに溺れそうになり。そして乳首をつままれた瞬間 「ひ、ひぎい!?」 22 57 (no_marcy) 「効いてるみてえだな」「どうせ傭兵女なんぞケツ振って稼いで股開いては命乞いしてきたんだろ?」そう言うと、空気に触れるだけでひくつくほど敏感になっている君の性器に、爪が近づいて・・ 22 57 (Masei_K_) 全身くまなく走り抜ける衝撃に身体がびくう!と震えます。しかし、腕を縛られていて動けない 22 57 (no_marcy) 「ゆるゆるの中古まんこじゃこれぐらいしねえと何も感じないかと思って・・な?」 22 58 (no_marcy) ぴん、と既にひくつきはじめている淫唇と、お豆をつん、とごく軽く、触れた― 22 59 (no_marcy) それだけで香辛料でも塗りたくられたようなびりびりという刺激と、体幹、子宮の奥まで激痛のようなショックが襲ってくる・・! 22 59 (Masei_K_) 【パウウェー】「…はっ、そりゃ、うれしいや……お気遣い感謝するy……きゃふうう!?」 何とかへらず口を叩こうとするも、お豆を触られた瞬間にそれも途絶えてしまう 23 01 (Masei_K_) 【パウウェー】「ひ、ぐあ…ああああ!!!な、んだ、こ……ひぎいいいいい!!」 身体の奥を揺さぶられる衝撃に目を剥いて悲鳴を上げる 23 01 (no_marcy) 「おいおい、ちょっとなぞられたぐらいでなんて声だ?」「傭兵らしくもうちょっと威勢良くしろや」げらげらと笑いながら、君が倒れていた間に塗られたであろう薬を・・脇や膝、皮膚という皮膚に塗りたくると・・ 23 02 (no_marcy) 毛穴に液体が染み込んだ瞬間から全身の皮膚に同様の感覚が沸き起こる。まるで皮膚がすべて女陰に張り替えられたような感覚だ・・ 23 05 (Masei_K_) 【パウウェー】「か…は…っ……は、はは、捕まった、傭兵の末路なんて、みんなこんな……もんだろ……にるなりやくなり、好きにすりゃぁいいさ……」 23 05 (no_marcy) 「おいおい、古強者ぶって、何もしてないうちからひぎゃああとかなっさけねえなあ」「根性なしの傭兵さんは股開いて稼ぐしか能がねえってか」げらげら笑いながらズボンを降ろして・・ 23 05 (Masei_K_) 荒い息を吐きながら、にやりと笑う 23 06 (Masei_K_) 【パウウェー】「は…おまえらのふにゃチンじゃ、相手にもならねえからな……丁度いいハンデじゃねえか……」 23 06 (no_marcy) その性臭だけで鼻腔がずん、と脳天まで犯されそうなものが、ひりひりと痛むほど過敏になった皮膚の腋と、太ももにこすり付けられる・・ 23 07 (Masei_K_) 【パウウェー】「う…ああ……ひ、ぐぅ……はあぁ……」 全身に薬を塗り込めれ、手が身体のあちこちを撫でるたびにゾクゾクと異常な感覚が走る 23 08 (no_marcy) 「そうか、それじゃあありがたく戴かせて貰うぜえ」「こいつはひふのほうに効くらしいからな・・あっちこっち試してみようか」 23 09 (Masei_K_) 【パウウェー】「ひ…うぁ……ああ……」 太股を触られると、いやがおうにも声が出てしまう 23 09 (no_marcy) 力の入らない君の手に逸物を握らせ、閉じさせた腋と乳房を性器がわりにして・・膝裏、あるいは耳にまで豚の太さのほうが先に立つペニスが君の皮膚中にこすり付けられて・・ 23 10 (no_marcy) かたい独特の形状のそれが過剰に鋭敏になった君の皮膚を擦り、しかし性器と、言葉を発するだけで達しそうになる口にだけはまるで無視して、スキンファックを始める・・ 23 12 (Masei_K_) 【パウウェー】「く……うああ……なんだ、これ……」 素肌に肉棒が擦り付けられるだけで、ジンジンと快感が走ってしまう。 23 14 (Masei_K_) 手に握らされた肉棒から、熱い体温が異常に感じられる。指が竿に絡みつくたびに、じんわりと蕩けるような感触が… 23 14 (no_marcy) くりゅ、くりゅっとドリル状の先端の肉槍の形状や熱さまでが感じ取れるほどで・・まるで、褐色の濡れた皮膚すべてに挿入されているような錯覚も覚えるほど・・ 23 16 (Masei_K_) 【パウウェー】(やべ、え……身体中が性器になっちまったみてえだ……まぢいな……これだけで、オレ…感じちまってる……) 脳が警鐘を鳴らすがどうすることも出来ず 23 17 (no_marcy) 「んだ、声もでねえのか?」「つまんねえな・・うう、でもこれはこれで・・」「ああ、全身張りがあって、このエロ顔だけで充分・・」 23 17 (Masei_K_) その脳すら、強烈すぎる雄の匂いに犯されている気がしてきた… 23 19 (no_marcy) 君の全身の皮膚で肉槍の脈打つ感覚と、先走りが漏れる精臭が脳髄にじかに叩き込まれてくる・・触られている、それだけのことで頭の中にはセックスの機能しか詰まっていないかのような信号がびりびりと送られ染み入って・・ 23 20 (Masei_K_) 【パウウェー】「は……は………は……」 声を出す余裕は確かに無かった。灼熱の肉棒が全身を犯すたびに、抗いがたい悦楽の波が押し寄せ…すでにパウウェーの身体は完全に出来上がっていた 23 21 (no_marcy) ど ぶ り ゅ ・・・ッ 23 22 (no_marcy) 一番熱くなっている穴という穴を捨て置かれたまま、豚どもが君のひふで絶頂を迎えていく、射精、精液を浴びせられる予感だけがスローモーションのように感じられて・・ 23 23 (no_marcy) 一泊遅れて、びちゃ、びちゃっ・・・と熱い熱湯を浴びせられるような感覚と、鼻が壊れそうな黄色い精液のにおいの感覚がまとめて襲い掛かってくる・・ 23 23 (Masei_K_) 【パウウェー】「あ・・・あああ・・・・・・・」 (く、くる……豚どもの精液が、くる……!だめ、だ…あの匂いをいま嗅いじまったら…・・・おれ、おれ……) 23 23 (no_marcy) 腋で、乳房で、太ももで、尻たぶでこすりつけられていたペニスが一斉に性器に変わった君のひふに汚濁を浴びせて・・ 23 25 (no_marcy) びちゃ、びちゃっと精液が叩きつけられる感触さえ君の皮膚を犯す液体のように感じられる・・薬が全身にしみこんだ今なら、雨粒に叩かれても何度となくイキ狂ってしまうかもしれない 23 25 (Masei_K_) 【パウウェー】「ふああああああああ!!!あ、ふ、あああ……!!!」 今までの雄の匂いなど比べ物にならない強烈な香りが、まるで膣道に突き刺さる肉棒のように鼻腔を走りぬけ、脳という子宮口をぶち叩く!! 23 27 (Masei_K_) 【パウウェー】「ひ、あああ、ああああああ!!!!おおおおおおお!!!!」 びちゃびちゃと褐色の肌を精液が叩く。その感触だけで意識は頂点に達してしまう。 (おれ……お、おち、おちちまう……あ…お、ちる…) 23 27 (no_marcy) 尻の谷間に、腋の間に、乳房の谷間に・・いや、既に毛穴まですべてが性器として精液というペニスで侵され尽くす、そんな幻想まで覚えかけたところに・・ 23 27 (no_marcy) 「もうどろどろじゃねえか」「なんて声出してる?」「さっきみたいにいきがって見せてくれよ、エルフ姉ちゃん・・」 23 28 (no_marcy) 「もう口も利けねえか?なら・・」君の鼻がつままれて、穿られて・・それでさえ敏感な粘膜に刺激が走るところに・・ 23 29 (no_marcy) 悪臭の極みともいえるどろどろの精液と恥垢のミックスされた豚ペニスが、パゥウエーの唇マンコを割り開いて・・ 23 30 (no_marcy) 「ベテランの中古マンコ掃除しといてやるよ」「きったねえ雇い主に掘られまくったケツ穴もな・・!!」 23 30 (Masei_K_) 【パウウェー】「か、は……あ、ああ……んんっぐうううう!?」 開いた口からは舌が突き出て、プルプルと震えている。そこに肉棒がつきこまれ・・・ 23 30 (no_marcy) 歴戦の傭兵の君の不意をつくような奇襲。 23 31 (no_marcy) 捨て置かれたと思った三穴を同時に豚の異常な太さの巨根が蹂躙し、ぞるるるる、と音を立てて余った皮をめくりながら、膣内に、腸内に、口腔に・・もっとも敏感なはずの場所に豚チンポがねじ込まれていき・・ 23 32 (no_marcy) 皮がめくれる感覚だけで、内臓を擦りまわされているような激しい刺激が全身の神経に行き渡ります・・ 23 33 (Masei_K_) 【パウウェー】「ふ、ふ、ふごおおおお!!!お、おおおお!!んんんぐうううぉぉ…」 口を塞ぐ肉棒から放たれる臭気が、脳髄を直接冒す。喉マンコを擦るたびに胃の中にまで悦楽が走る 23 35 (Masei_K_) 前後に突き込まれた肉棒が肉壁一枚隔てて摩擦すると、子宮がぎゅうううう!!!と痙攣したかのように蠢き 23 35 (no_marcy) 「あんだ?ふにゃチンじゃ感じないんじゃなかったか?」ぱしり、と平手が精液を浴びせられてほかほか湯気の立つ尻に飛び・・快楽のスパイスに激しい痛みが混ざり 23 36 (no_marcy) 「みっともねえなあ、今どんな顔してるかわかるか?」くちマンコに豚ペニスをピストンしている豚が、君の荷物の手鏡で、みっともないアへ顔を晒す黄身の顔を見せ付けて 23 36 (Masei_K_) 泉のように愛液を垂れ流しながす。まるで歓喜の涙のように……。一突きされるだけでイッてしまい、交互に突かれるために意識が下に戻って来れなくなる 23 37 (no_marcy) 「いてて、さすがエルフ、ゆるマンでもきっついな・・」締め上げられた膣内の豚のペニスがめくれ切り、恥垢を子宮にこすりつけるぼろぼろとした感覚が伝わって・・ 23 38 (no_marcy) 鋭敏な膣と腸は一突きごとに豚の恥垢が削げ、余り皮のなかの汚物が君の穴で掃除されていくおぞましい感覚までも伝わる・・ 23 38 (Masei_K_) 【パウウェー】「ふ・・・あ・・・・・んあああ……あーーあーーーー」 無様なアヘ顔を鏡で見せ付けられ、屈辱を感じるどころか快感を感じてしまう 23 39 (no_marcy) ましてや鼻に繋がる口腔は・・強烈な精液の匂いと恥垢の味で頭が狂いそうなほどだ・・ 23 39 (Masei_K_) 【パウウェー】(あ、ああ・・・子宮・・・・子宮犯されてる……おれの子宮……きもち、いい・・・・) 23 41 (no_marcy) 杭に繋がれたパウウェーが三穴を貫かれ、膣と腸の間の肉まで挟み潰され・・君はもう性器を擦る肉の洗濯板のようなありさまで・・ 23 41 (no_marcy) 「すっげえ顔だな・・」「でもいいぜえ、もうちょっと生意気な面してたほうが好みだがな・・」「まあ、後がつかえてるしこの辺で・・な!」 23 42 (Masei_K_) 【パウウェー】一瞬、パウウェーの中で何かが吹っ切れた。 「んん…んんんんん!!」 ぎゅううっと口先をすぼめ、舌をねぶりながら竿を刺激する。まるで精液をねだるように 23 42 (no_marcy) 今までも十分に激しかった豚どもの腰つきがより重量感のあるストロークに変わり・・体重を乗せて、口を、膣を、肛門を打ち、叩きつけて・・ 23 44 (no_marcy) 「へえ、やる気になったのか・・?」おねだりを始めた君の頭を掴んで、口からペニスを引き抜いて、問いかける 23 44 (Masei_K_) 彼女の意思を離れ、膣が、腸壁が蠢く。激しいストロークに対応するように肉棒をがっちりとくわえ込み、刺激を与えていく 23 45 (no_marcy) 「・・豚のふにゃチンじゃ物足りないんじゃなかったのか?いやしんぼのエルフちゃんよう」反り返ったものを見せつけるようにしてあざけるように問いかけて・・ 23 46 (no_marcy) 「それにしちゃがっちりくわえ込んでくるなあ」広がりきった肛門をぐりゅ、ぐりゅとねじりこみながら犯す豚は既に限界が迫り・・ 23 47 (no_marcy) 「前なんかぬるぬるなのに全然抜けねえ、どんだけ使い込んできたんだよ、この淫売エルフ・・」ぶふふふ、と笑いながら膣口に腰を叩きつけて乳房をこねて、揉み潰しながら、乳首をねじり潰していく・・ 23 48 (Masei_K_) 【パウウェー】「ぷは……ぁ…ぁ……は、はは………」 惚けたように笑い 「ああ……豚の肉棒も…たまには悪くねえ…や……なあ…おれのからだも……わるくはねえだろ……?」 誘うような淫らな笑み 23 49 (no_marcy) 「へへ、その気になったみたいじゃねえか。・・ならしゃぶりついてきな・・!」君の鼻先に、整った顔にぐりぐりと精液と唾液の絡みついたペニスを擦り付けて汚し・・ 23 49 (Masei_K_) 襞が肉棒に甘えるように絡みつき、絶妙の締め付けでおねだりをする 23 50 (no_marcy) たっぷりした尻を掴んでケツを掘り進む豚のものがついに腸の奥にねじ込まれて・・「うう!」 23 50 (no_marcy) 「こりゃいけねえ・・それじゃクスリの切れる前に飲ませてやるか・・」「前の奴隷女に使ったときはぶっ壊れちまったが、こいつなら大丈夫そうだな・・!」 23 51 (no_marcy) 交互に突きこまれる異形の豚ペニスが、子宮を、腸壁をノックするというより殴打して・・ 23 52 (Masei_K_) 【パウウェー】「ああ……いいぜ……気ぃ失うまで…いや、気ぃ失ってもたのしもうや……はは……捕虜に情けかけることねえぜ……徹底的に……」 んぐっと肉棒をくわえ込む 「んんんんんん!!(徹底的にやってくれ)」 23 52 (no_marcy) 形状までくっきりわかるほど研ぎ澄まされた君の粘膜ごしに、痙攣・・射精の予兆が稲妻のようにはっきりと伝わり 23 53 (no_marcy) ぶ びゅ ぼ っ ・・・!! 23 53 (Masei_K_) 【パウウェー】「ほご!ほごおおうううおおおおううおおおお!!!おお!!おおおおお♪♪お、おお……っっっ!!!」 23 54 (no_marcy) 射精というより、噴射するようなぶりゅぶりゅとした、ゼリー状の粘塊が吐き出されて、子宮に、腸内にへばりつき、粘度まで伝えながら張り付いて・・灼熱感で胎内を満たしていく・・ 23 56 (no_marcy) より敏感な口腔では、口蓋も、頬肉も、舌も、喉までも汚わいな豚ペニスが余さず擦り、恥垢を塗りたくりながら、においと触感と、食感で同時に刺激して・・ 23 56 (Masei_K_) 子宮と腸壁を殴打され、一瞬にして意識は絶頂を駆け上がり。灼熱の精液を注ぎ込まれると、イキ狂うその意識までもが灼き尽くされていく・・・ 23 56 (no_marcy) 感覚の集中する頭部は、豚のペニスと精液だけで脳髄まで直接ペニスを叩き込まれているようなセックスの暴力で殴りつけられていき・・ 23 57 (no_marcy) 「最後はお口だ・・脳みそまで精液付けにしてやるぜ・・!!」 23 57 (no_marcy) ぶりゅりゅりゅっ・・・! 23 57 (no_marcy) 喉に送り込まれていくゼリー状の精液は・・あっという間に喉をふさぎ、鼻腔まで逆流して・・ 23 58 (no_marcy) 本当に脳まで流し込まれるのではないかという量と濃い匂いに、混じった恥垢でパウの口腔を満たしていく・・ 23 59 (Masei_K_) 【パウウェー】「んんぐううおおおおおおお!!!ほ、ほふううう♪ふ、ふおおおお♪おおおおお、おおお…!!」 喉が溢れ返り、鼻腔を逆流して、胃の中まで流し込まれる精液。その灼熱感が頭を満たし…まるで麻薬のように冒していく 00 00 (Masei_K_) 細胞ひとつひとつにまで雄の匂いで汚染され。極まり尽くした絶頂感に、身体が無くなってしまったような錯覚さえ覚えて・・・ 00 00 (no_marcy) 「ひゃ、ははは・・こいつはいい、こいつはいいぜ・・」かぽかぽとお口を犯すオークが君の喉までも性器に変えるようにピストンを初めて・・ 00 01 (Masei_K_) ぐりん、と白目を剥きながら、それでも舌の動きは止まらず、竿と亀頭に丹念に奉仕する 00 02 (Masei_K_) 【パウウェー】「ほおおお!!ふ、ほおおおお♪♪おおお…!!」 00 02 (no_marcy) 「こんだけして狂わないのは久しぶりだな・・ひろいもんだぜえ。このケツなら大枚はたいても雇うわな!」ぱん、ぱんと伴奏のように君の尻を腰で叩き続けるオーク・・そのたびにアナルは限界以上に拡張されては精液を溢れさせて・・ 00 03 (no_marcy) 「中古のゆるマンも薬漬けにしてみりゃ使えるもんだな・・!」ぐちゃ、ぐちゃと異常な太さのオークのペニスも余裕でくわえ込む膣をかき回しながら射精を続けて・・ 00 03 (Masei_K_) 【パウウェー】「きゃふうう!!!ふ、ふううううう!!」 尻を叩かれると、遠ざかっていた意識が引き戻され、まるで引き戻してくれた事を感謝するように膣と腸壁がきゅう♪と締まる 00 04 (no_marcy) 法悦の表情を浮かべる君の三穴に、煮えたぎる欲望を放ち続けて・・ 00 05 (no_marcy) 「おい、そろそろ変われよ」「もう余ってるのがここしかねえだろ・・」天幕にさらに豚どもが訪れて、君の耳をつまんで・・ 00 05 (Masei_K_) 【パウウェー】「んぼおお!!ぷ…はぁ……ひゃ、は……あ、ああ……ぺちゃ、ぺちゃ……」 射精後の肉棒を口から離して、舌で綺麗に舐め取っていく 00 05 (no_marcy) エルフの象徴である、耳・・もとより敏感なそこにまで・・取り出したペニスを擦りつけ始める・・ 00 06 (no_marcy) 「鼓膜の処女は初めてか?」「破れても塞がるから安心しな・・腐っちまうかもしれんがな!」 00 06 (Masei_K_) 【パウウェー】「あ、へあ……?」 00 06 (no_marcy) 無心に奉仕する君の耳を左右からつまんで・・それをこすりつけはじめる豚ども・・ 00 07 (no_marcy) 君はついに耳穴までもオークどもの慰み者にされていく・・ 00 10 (Masei_K_) 【パウウェー】「きひゃ!?」 さすがに耳を犯されるのは初めてで驚くが、惚けた意識はそれすらもはや問題とせず 「は、はは。耳か…こりゃあ初めての感覚だ・・・」 00 12 (Masei_K_) 【パウウェー】「ふあぁぁぁ……!!あ、あたま、が……直接犯されてる…かんじが……くはあぁ♪こ、これ……やべぇ……く、くせに、なりそ……ふあああ♪」 00 13 (no_marcy) 細めの逸物は、みみあなをずりゅ、ずりゅう、と分け入り・・優美なそれにこすりつけるだけで興奮したのかむくむくと大きくなって・・敏感な耳朶にぐりぐりと膨れ上がったそれがなすられて・・「へ、へへ・・エロ顔しやがって・・そら!耳から精液飲ませてやるよ・・!」 00 13 (no_marcy) 君の髪を掴んで、左右の耳を二本のペニスが前後して・・ 00 14 (no_marcy) とめどなく精を放たれ続けるパウウェーの耳にもじんじんと、ペニスが震えて、そう・・鼓膜を精液で汚される瞬間が迫るのが感じ取れる・・ 00 15 (Masei_K_) 【パウウェー】「ひ、ひあああ!!あ、ああああ!!」 (く、くる、くるくるくる…!!) 00 15 (no_marcy) 「そら、エロフ姉ちゃんの穴はこれで全部制覇だ・・!」「おっと、まだここがあるだろ・・?」 00 15 (no_marcy) 両耳までも犯された君の鼻先にゴブリンのペニスがこすり付けられて・・ 00 16 (no_marcy) 文字通り穴という穴に精液が注ぎ込まれる瞬間が迫り・・「「「ううっ!!」」」 00 16 (Masei_K_) 【パウウェー】「あ」 00 16 (no_marcy) タイミングを合わせて、左右の耳で、鼻で、喉で・・当然膣と腸内でもあふれるほどの精液が放たれて・・ 00 17 (Masei_K_) 【パウウェー】「ああああああああああああ」 00 17 (no_marcy) 息が出来ない、精液の海に溺れるような、うどんのような白濁にすべての穴が満たされていく・・ 00 18 (Masei_K_) 【パウウェー】「ああああああああああああああああっ♪あ、あああ…♪んああああああああ!!!」 00 18 (Masei_K_) 耳に、鼻に、喉に、口に、子宮に、直腸に、身体のあらゆるところに精液を注ぎ込まれ 00 19 (no_marcy) 息がつまり、肺まで精液に満たされてしまいそうなのに、研ぎ澄まされた感覚はやむことなく、快楽を、絶頂を脳髄に精液とともに送り込んでくる・・ 00 20 (Masei_K_) 極まった意識が真っ白に染まり、しかしそれに留まらず、上に、さらに上に……意識は今まで来たことのない高みの高みに…… 00 21 (Masei_K_) 【パウウェー】「ぼ、ぼぶううほぉぉぉ!!お、おぼおううおお・・・」 そして身体は注ぎ込まれた精液によって、陸の上で溺れかける・・・ 00 23 (no_marcy) 「へへ、エロフの精液漬け一丁上がりか・・」「こりゃしばらくほうびにゃこまらねえな」そんな声もどこか遠くに聞こえて・・ 00 24 (no_marcy) 精液で詰まった耳に、外に控えていたオークの群れがぞろぞろと地面を踏み鳴らして入ってくるのだけが最後に感じられた・・ 00 24 (Masei_K_) 【パウウェー】「あ……へぁ……ぁぁ……」 (あ、あは……すげ、え……おれ……くるっちまい、そうだ……) 薄れ行く意識の中、そんな物音を聞いた気がした 00 26 (no_marcy) 数ヶ月後。 00 27 (no_marcy) オークの軍勢の去った後、打ち捨てられた天幕で精液で穴を糊付けされたようなエルフの傭兵女が杭に縛られているのが発見された・・ 00 29 (Masei_K_) 【パウウェー】「ぅ……ぁ……ぁぁ……」
https://w.atwiki.jp/ifrozenteacherss/pages/1075.html
昼休み・・・1日の中で誰もが待ち遠しく思っている時間帯だ。 ここ、有栖学園職員室でもそんな昼休みを待ち遠しく思っていた教師が居た。 雪「今日のお弁当は何だろう」 有栖学園一、いや世界一と言っても良い位の大食い雪華綺晶だ。 雪華綺晶は自分の机の上に山の様に高く積まれた愛妹弁当の蓋を開ける。 雪「予想通り栗ご飯だったか・・・」 今朝、目を覚ますと家中に栗の良い匂いが立ち込めていたので、予想はできていた。 おかずの方を見ると、これまた秋茄子などの旬の野菜や肉、魚類をふんだんに使った豪勢な料理が雪華綺晶の食欲をそそった。 これだけの料理を作るには相当早起きしなければならないだろう事は、普段あまり料理をしない雪華綺晶にも容易に想像ができた。 雪「いただきます」 そんな妹の愛情がこもった弁当に箸を入れ、栗ご飯を口の中へと運ぶ。 雪「ん?」 この時初めて、雪華綺晶はこの栗ご飯の米がただの米ではなくもち米だという事に気づいた。 雪「栗おこわだったか・・・でも、朝は普通のご飯だった。わざわざ2回炊いたのか」 そんな妹の細やかな気配りに、今すぐにでも駆けつけて抱きしめたい衝動に駆られるが、今はご飯が先決であった。 すぐに次の料理に箸を入れ、口に運ぶ。その度に頬が緩みそうになる。 そんな幸せな雪華綺晶に一人の人物が背後から近づいていった。 ダン!ガシャン! 雪「私の背後に立つな」 ロ「今の弾は僕じゃなかったら避けられなかったよ・・・」 雪「で?用件は何だ?見ての通り、私は『ばらしー』が作ってくれた料理を食べてるんだが」 ロ「やっぱいつ見ても『薔薇ちゃん』の作った料理は美味しそうだねぇ」 雪「・・・・・・やはり、貴様とは決着をつけねばならないようだ」 ロ「はっはっは、遠慮しとくよ。命が幾つ有っても足りないだろうから」 雪「・・・・・・・・・もう一度聞く。用件は何だ?」 ロ「あ、そうそう忘れるところだった。実はさ、雪華綺晶先生に折り入って頼みが有るんだけど・・・」 ローゼンは雪華綺晶にある事を頼み込んだ。 雪「了解した。全力で持って任務にあたる」 ロ「そうかい?いやぁ、助かるよ。期限は今度の文化祭までで良いからさ。射撃部にも・・・」 雪「いや、それでは私の取り分が・・・もとい、その程度なら私だけでも十分だ」 ロ「そう?じゃあ、よろしく頼むよ。あと、事が事だけに爆破とかは駄目だよ?」 雪「分かっている。非殺傷兵器の扱いは私の最も得意とする分野だ」 ロ「まあ、その言葉を信じよう。そんじゃ、よろしくね~!」 そう言って、ローゼンは弁当箱から茄子の天ぷらをひょいと摘んで立ち去ろうとする。 雪「待て!それは私が楽しみにしていた・・・」 ロ「じゃあね~」 雪「待て!返せ、私のお弁当」 走り出したローゼンに対して、雪華綺晶も追いかける。 そして職員室には誰も居なくなった・・・・・・はずだったが。 水「聞いちゃった聞いちゃったぁ。秘密のお話聞いちゃったぁ」 職員室横の給湯室でいつもの様にヤクルトを飲んでいた水銀燈は、先ほどの一部始終を全て聞いていた。 水「まさか、あの裏山で松茸が採れるなんてねぇ。それにあの娘への報酬が30本・・・採れる量は3桁は間違いないわぁ」 そう、ローゼンが雪華綺晶に頼み込んだ内容とは裏山の警備であった。 先日、ローゼンが気晴らしに裏山を歩いていたところ、偶然松茸が群生していた場所を発見したというのだ。 裏山はローゼンの私有地だったのだが『皆に自然に触れてもらおう』と一般開放していた。 そのため、ボランティア部や射撃部などの協力により登山道などを整備し、今ではちょっとした観光地になっていた。 しかし、この事が広く知れ渡ると、松茸採りに来た人たちによって山が荒らされてしまう。 それを危惧したローゼンは文化祭に松茸を破格の値段で来た人たちに振舞おうと思いつき、それまでの警備を雪華綺晶に頼んだのだ。 水「ほぉんと、校長もお人好しって言うかぁ、お馬鹿さぁんって言うか・・・国産松茸を500円なんて馬鹿みたぁい」 そう言いながらも、頭の中では既に計算が始まっていた。 水「国産松茸なら、小振りな物でも1個あたり2~3000円、大きな物なら1万は堅いわぁ」 自分とめぐ、それにメイメイが食べる分だけを残して、残りを売り捌いても100~200万は儲かると結論付けた。 水「うん、我ながら名案ねぇ」 雪「何が名案なのですか?」 水「きゃあ!」 後からの突然の声に思わず可愛らしい声をあげる水銀燈。そして恐る恐る振り返る。 水「お、驚かさないでよぅ。思わず心臓が止まるかと思ったわぁ」 雪「申し訳ありません。ところで、名案とは?」 水「え?あ、ううん、何でも無いのぉ、こっちの話」 雪「そうですか」 水「それよりもぉ校長はもう良いの?」 雪「・・・・・・銀姉様がなぜそれを?」 その時、水銀燈はしまったと内心愚痴る。 『この娘、こういう時だけ鋭いのよねぇ』なんて思いながらも、必死に言い訳を考える。 水「ああ・・・だってぇ、さっき銃声が聞こえたものぉ。貴女が室内で発砲するなんてぇ大抵は校長でしょぉう?」 雪「なるほど・・・そうでしたか」 水「そ、そういう事よぉ。あんまり、誰彼構わず発砲するもんじゃないわぁ。いつか誰かを傷つけるわよぉ」 水銀燈はそう言って、職員室を後にした。 放課後、雪華綺晶は早速準備に取り掛かった。 地雷などの爆発物は使わず、古典的なトラップを幾重にも仕掛けて行く。 この時、雪華綺晶はわざと群生地とは反対方向に重点的にトラップを仕掛けていった。 人間の心理として、罠が沢山有るという事はその先に取られたく無い物が有るんだと思わせるためだ。 既にローゼンから聞いたポイントに行って存在を確認している。 文化祭まで後1ヶ月ほど。それまでこの松茸を死守すれば30本手に入る。 雪「どうやって食べようか・・・七輪で焼く、鱧と一緒に土瓶蒸し、松茸ご飯・・・ジュル」 頭の中は既に食べる時の事しか無かった。 ピー!ピー!ピー! 突如、右耳に着けていたイヤホンから警告音が聞こえてきた。 どうやら、早速不心得者がやってきたようだ。 こんなことも有ろうかと、山道から外れると無線で知らせるようにセンサーを仕掛けておいたのだ。 銃をホルスターから取り出し、現場に急行する。 雪「動くな・・・許可無く山道以外に入る事は認められない」 背後から声を掛けられた者は一瞬ピクリと反応するが、声を聞いて安心したのか振り向かずに返事をする。 ?「私に銃を向けてただで済むと思ってるのぉ?」 雪「・・・む、その声は?」 慌てて銃を仕舞う雪華綺晶。その様子を察したか声の主である水銀燈は後ろを振り返った。 水「全く・・・珍しく裏山に来たら貴女に撃たれる所だったわぁ」 雪「申し訳ありませんでした。・・・ですが、何故ここに?」 この質問に水銀燈は再び焦った。 水「えっと・・・私は気分転換に来ただけよぅ。それとも私がここに来ちゃいけない理由でもある訳ぇ?」 雪「いえ・・・そういう事なら」 水「なら、私がどう行こうとぉ私の勝手でしょう?」 雪「それは困ります」 水「何故ぇ?射撃部の練習でも無いんでしょう?さっきグラウンドで走ってたから」 今度は雪華綺晶が答えに窮する番になった。恐らく中途半端な嘘なら即座に見破るだろう。 松茸が採れるなんて聞いたら、絶対独り占めして売り捌くに違いない。 なら堂々とした態度で嘘を突き通そう。一瞬の内に判断した雪華綺晶はこう答えた。 雪「ではお答えしますが、他言無用を願えますか?」 水「そうねぇ・・・内容にも因るわぁ」 水銀燈は返答をはぐらかす。既に理由は知っているので、聞いても聞かなくても同じなのだ。 雪「そうですか・・・では、お答えでき・・・」 雪華綺晶はこの時、勝ったと思った。後は機密事項という事で、強制的に排除しようと考えていたからだ。 そしてその空気を水銀燈は即座に読み取った。 水「分かったわよ・・・誰にも喋らないから言いなさぁい」 内心がっかりする雪華綺晶。『やはり奸智ではこの人に敵わないな』と内心思う 雪「仕方ありませんね・・・ではお答えします。実は校長から警戒を頼まれました」 水「警戒って・・・何の?」 雪「何でも、先日校長がこの山を散策していた所、蝮らしき蛇を見かけたと言いまして」 水「その警戒をするために1人でこの山に入ったって訳?」 雪「はい・・・射撃部の訓練を行わないのも蝮駆除が終わってないからです」 水「なるほどぉ・・・それなら皆に話すわけには行かないわねぇ」 雪「広い山道ならまだ安全ですが、こうして茂みの深い所では接近に気付くのが遅れてしまいます。だから退去願っています」 雪華綺晶の言い分は尤もだった。少なくとも、言い包めるには厳しいだろう。 即座に判断した水銀燈は大人しく引き下がることにした。 そしてその帰り道・・・。 水「あ、めぐぅ?いきなりで悪いんだけどぉ・・・ちょっとお願いできるかしらぁ」 め『何々?先生が私にお願いなんて珍しいね。・・・うん、うん、分かったよ。30人ぐらい集めれば良いんですね?分かりました』 水「ありがと、めぐ。日時はそうねぇ・・・日曜の朝9時でどう?場所は裏山の麓で」 め『裏山で何かするんですか?何だか楽しそう・・・まあ、先生と一緒なら何でも楽しいけど』 水「うふふ・・・嬉しい事言ってくれるじゃなぁい。それじゃあねぇ」 め『は~い。また明日学校でね』 ピッ・・・ 水「これで兵隊は揃ったわねぇ。向こうは1人のようだし、数の力を見せ付けてあげるわぁ」 薔「・・・え?・・・夕方・・・銀ちゃんと裏山で会った?」 夕食時、何気ない会話から夕方水銀燈と出会った話を薔薇水晶にした。 雪「うむ、珍しい場所で会ったから私も驚いた」 雪華綺晶は率直な感想を述べるに留まったが、薔薇水晶は首を傾げる。 薔「・・・あの銀ちゃんが・・・理由も無く、そんな所に行くのかな・・・?」 雪「・・・どういう意味?」 薔「・・・だって・・・普段裏山に行く事なんて・・・絶対に無いから」 雪「・・・・・・・・・ばらしーには本当の事を言おう」 雪華綺晶は薔薇水晶に全てを話した。そして、感の鋭い薔薇水晶はすぐに水銀燈の行動の理由に納得した。 薔「・・・きっと・・・その事、銀ちゃん知ってるんだよ・・・」 雪「やはり・・・そうなのか」 何となく憂鬱な気分になる雪華綺晶だった。 薔「・・・お姉ちゃん・・・無理しないでね、色んな意味で」 雪「・・・・・・分かった」 かくして、両者互いに必勝の策を練りつつ、決戦の日を迎えたのであった。 日曜日、午前9時02分 裏山麓にて 水「皆、よぉく集まってくれたわねぇ」 総勢31人の生徒達の前で水銀燈は満足げにうなずいた。 め「それで、今日は一体何するんですか?」 水「良い質問ね。今日はぁ普段真面目に勉強している皆にぃ、ご褒美をあげようかなぁって思ってるのぉ」 生徒達『ご、ご褒美・・・』 全員が生唾を飲み込む音が聞こえてきた。 水「そう、だから今日は特別授業をしようかなぁ~って」 生徒達『と、特別授業・・・』 水銀燈の『ご褒美、特別授業』という言葉に、集まった男子達の大半が前屈みになったり、鼻血を止めようと天を仰いだりした。 め「それで、どんな特別授業なんですか?」 そんな男子達の悶絶振りを知ってか知らずかあっけらかんとした表情で再び尋ねる。 水「うふふ・・・そ・れ・は~、き・の・こ・が・り」 生徒達『きのこ狩り!!?』 め「わぁ!私きのこ狩りなんて初めて~!・・・って、皆どうしたの?」 水「あらあら、若いって良いわねぇ・・・って、私まだそんな歳じゃないわよ!」 め「先生、誰に突っ込んでるの?」 ようやく復帰した男子達に改めて今回の『授業』の説明を行う。 水「実はこの間、ちょっと小耳に挟んだのよねぇ・・・。何でもぉ、校長がこの裏山で松茸が群生しているのを見つけたらしいのぉ」 め「ふむふむ」 水「それでね、校長ったらその松茸を独り占めして皆に高額な値段で売ろうとしてるのよぉ」 め「それは許せないね」 水「でしょう?だからぁ、それを懲らしめるためにも私たちで美味しく頂こうって話なのよぉ」 前半はともかく後半は嘘だらけだったが、それに疑問を差し挟む者はこの場には居なかった。 水「と言う訳でぇ、皆頑張ってねぇ?」 生徒達『おー!!』 午前9時23分、裏山の射撃部ベースキャンプにて 雪「A-2から4、B-1から3、人数はそれぞれ5人ずつか・・・動きは山に慣れていない者だな」 テーブル上に広げた地図と、警報センサーからの情報を基に侵入者の人数と侵入ポイントを確認する。 雪「群生ポイントとは遠く離れている。しばらくは安全だな」 雪(とは言え、相手はあの銀姉様・・・プロである私すら威圧出来るほどの実力、そして何より計略に関しては3枚も4枚も上だ) 雪「恐らく銀姉様は生徒達を全て囮にするつもりだ・・・しかも生徒達はそれに気付いてすら居ない・・・」 雪(ある意味尊敬に値します・・・ですが、負けるわけには行きません) 雪華綺晶は侵入者のうち、トラップから最も遠いグループに狙いを絞った。 そのグループの進行先を推定し、先回りをするための最短距離を確認する。 そして、ある物を持って現場へと急行した。 午前9時34分、裏山中腹にて A「銀様のためにも何が何でも松茸を見つけなくてはな」 B「ああ、俺達が一番最初に見つけて褒めてもらおうぜ」 C「銀様に褒めてもらった上に、松茸食えるなんて・・・たまんねぇ」 D「とは言え、やっぱ山道はキツイなぁ」 E「登山道からは外れてるからな・・・登りが急でかなわ・・・ん?」 A「どうした?」 E「あれ見ろよ」 班員がEの指差した先を見ると、そこには道標が置かれていた。 B「何々?『この先、射撃部訓練地並びに地雷原。登山道は←』危ねえ所だったな」 D「左か・・・よし、こんな危険地帯はとっとと逃げ出そうぜ」 班は道標が指し示す方向へと進んでいった。 D「・・・おい、皆見ろよあれ」 A「今度はなんだよ」 Dが指差した方を見ると、道の真ん中に毟り取られた草が山積みになっていた。 D「あの不自然な草の置き方・・・落とし穴のつもりかな?」 E「今時小学生でもあんな真似しないぜ・・・やっぱ校長だな」 B「ああそうだな・・・誰がこんなのにひっかかるかつーの」 5人はそう言って、その脇を通り過ぎようとした。 ズボッ!! 全員『何っ?!』 5人は見事に『山積みの草の横に巧妙に隠された落とし穴』に嵌ってしまった。 深さは3メートルほど、しかし土が微妙に緩く、自力で登るのは不可能であった。 A「いてて・・・足挫いた」 D「そっちは大丈夫か?!」 E『何とかな!でも登れそうに無い』 B『救援の連絡入れてくれ!こっちは落ちた拍子に携帯壊れた!』 C『ちくしょー!この間買い換えたばっかなのに!!』 などと、喧々諤々と喚いて居た所で、穴の淵にすっと人影が現れた。 A「救援か?助かった」 ?「残念ながら今日は救援ではない。携帯をこちらに渡せ」 D「その声は・・・雪華綺晶先生!!」 見上げるとそこには銃を構えた雪華綺晶が居た。 しかも言葉から察するに、どうやら自分達の敵のようだ。 Aは後ろ手に回した携帯で別の班にメールを送ろうと試みる。 雪「させるか!」 迷う事無く引き金を引く。打ち出された弾丸は見事Aの手に命中し、鮮血に染まる。 A「うわぁ!お、俺の手がぁぁ!!・・・って、あれ?痛くない」 雪「ペイント弾だ。しかし、これで携帯は使えまい」 勝ち誇った雪華綺晶にAは不敵な笑みを浮かべる。 A「いえ、間一髪でしたけど間に合いました」 確かに撃たれた時に携帯はペイント弾によって壊れたが、その直前にメールは送信されていた。 A「今に他の皆が松茸を見つけますよ・・・ふっふっふ・・・ぐはぁ!」 雪華綺晶は腹立ち紛れにペイント弾をフルオートで乱射して沈黙させる。 雪(・・・今ので、私のトラップの効率は下がるか・・・しかし、罠が有ると知ればより誘導しやすい) 雪華綺晶にとってトラップの存在を知られる事はむしろ好都合であった。 午前9時49分、麓にて め「先生、A班が全滅したみたい」 水「どうやらその様ねぇ・・・A班に連絡は出来るぅ?」 め「無理みたい・・・メールの返信出来ないって言ってた」 水「はぁ・・・最悪私が出なきゃならないみたいね」 め「先生が行くなら私も行くよ」 それから20分ほど経過し、水銀燈が撤収命令を下した時、戻ってきたのはホンの11人だった。 水「はぁ・・・先生悲しいわぁ、皆なら必ず成し遂げてくれると思ってたのにぃ」 水銀燈の言葉に一様にしてうな垂れる生徒達。 水「でもまあ・・・相手があの雪華綺晶先生ならそれも仕方ないわねぇ・・・良いわ、次は私も付いていくわぁ」 T「あの山、色んな所に罠が仕掛けてあって危険ですよ?」 水「そうねぇ・・・か弱い私がトラップに引っかかったらぁ・・・軽傷で済まないわねぇ」 思案する振りをしながら生徒達を流し目で見回す水銀燈。そして言葉を続ける。 水「でもぉ、そんな私を守ってくれる素敵なナイトさんがこれだけ居るから安心よねぇ・・・?」 某店なら1万円は取られそうなスマイルを振りまく水銀燈。そしてその効果は覿面だった。 R「任せてください!もし先生に危機が訪れようものなら、体を張ってお守りします!」 Y「俺も守るぜ!」 I「俺もだ!」 などと口々に言う生徒達に、水銀燈は涙目になりながら感謝の言葉を述べる。 水「皆・・・ありがとぉう。それじゃあ、行くわよぅ!」 全員『おー!!』 男子達を先頭に一行は再び裏山へと突入していった。 め「わざわざ目薬を用意するなんて、先生もワルよねぇ」 水「良い女ってのはぁ、男を自分の掌で自在に操る事ができる女よぅ」 め「ふ~ん・・・」 午前10時13分、ベースキャンプにて 雪「侵入者の再突入を確認・・・ポイントはC-3・・・危険だな」 そこにはあまりトラップを仕掛けていなかった。即ち群生地に近い地点である。 雪「侵入者の人数は13人・・・ついに来たか」 逃げ出した人数は既に確認しており、そこに2人入ったと言う事は指揮官自ら出撃してきた事を意味する。 雪「直接対決も止むを得ないかもしれない」 水銀燈と戦う事を決意した雪華綺晶は到着予想ポイントへと向かった。 水「ふぅ・・・山の中はやっぱり歩きづらいわねぇ」 め「でも、ちょっとした運動になって良いかな」 クイッ・・・ め「きゃ・・・」 水「めぐ!」 ブォン!! 足下に張られた紐につまづいて転んだめぐの上を縄で括りつけられた丸太が通り過ぎる。 め「イタタ・・・えへへ、転んじゃった」 体を起こして頭を掻くめぐに通り過ぎていった丸太が戻ってくる。 水「めぐ!伏せて!!」 め「え?」 ドン! 鈍い音が響く。誰もが惨事に目を瞑った。 しかし、耳から聞こえて来たのは丸太に吹っ飛ばされたはずのめぐの声だった。 め「・・・先生!」 水「・・・くぅ・・・!それだけは・・・それだけは絶対に、やらせないわよぉ!!」 目を開けると、めぐの盾になるように水銀燈が体で丸太を受け止めていた。 どうにか両手で押さえ込んだが、無理な体勢で受けきれずにそのまま体にぶつけた形だ。 め「先生・・・先生!」 水「うふふ・・・何泣いてるのよぉめぐ」 Y「先生!大丈夫ですか!!」 水「何とかねぇ・・・でも、こういう事はぁ・・・貴方達がやりなさぁい」 痛みが引いたのか、少しは和らいだ声で返事をする。 ブォン!!・・・・・・ブォン!! その台詞に反応するかのように、進む道の先でも丸太の振り子トラップが発動し始めた。 どうやら最初のスイッチが入ったことで、全ての丸太が動き出す仕掛けだったようだ。 水「・・・うふふ、どうやら、この先にお宝が有るようねぇ・・・」 め「どうして分かるんですか?」 水「簡単な推理よ、これまでの報告と比較してぇ、危険度が段違いだからよぅ」 これまで仕掛けられたトラップは落とし穴の他に投網などで身動きを封じられたり、接着剤によって動けなくなるなど それほど命に関わるような物ではなかった。 しかし、この丸太トラップは当たれば怪我じゃすまない。 雪華綺晶もそれを見抜いた上で諦めるだろうと思ってこの罠を仕掛けたのだ。 水「それなら、しばらくはここで休憩しましょう?」 め「先生の怪我の手当てもしないとね」 水「それも有るけどぉ、単なる振り子だし、やがて止まるわぁ」 コールドスプレーで冷やしながら待つこと10分。 全ての丸太はその動きを止め、一行は先を目指した。 午前10時38分、裏山中腹の池にて 水「こんな所に池が有るなんて知らなかったわぁ」 め「向こう岸にはあの岩を飛んでかないと無理みたいね」 池には向こう岸に渡れるように点々と岩が顔を覗かせていた。 この池を回り込もうという案も有ったが、麓側も山頂側もちょっとした崖となっていて、それは難しかった。 U「なんか昔のテレビ番組にこんなの有ったな」 T「風○た○し城か。言わばこれは龍神池って所か」 Y「この先にガダルカナル海峡とか有ったりして・・・」 水「恐らくここにも罠は有るでしょうねぇ。今言った事から察するにこの岩の幾つかは偽物ね。という訳でぇ、皆よろしくぅ」 まずは1人が挑戦する。 I「まあ、最初の一個は幾らなんでも大丈夫だろう・・・」 一歩を踏み出し、一つの岩へと飛び移る・・・セーフ。 I「ふぅ・・・えーっと次は・・・これ!」 しかし、踏み込んだ先にあった岩は偽物であえなく池の中に沈んでいった。 I「うわ!意外と深いぞここ!あ!なんか突っついてる!俺の体を突っついてる!」 そう言いながらIの体は沈んでいった。 結局、ここで生き残りの11人が全滅し、残るはめぐと水銀燈だけになった。 水「はぁ・・・一端戻って回り込もうかしらぁ」 め「先生、私挑戦して良い?」 水「だ、ダメよめぐ!もし池に落っこちたら風邪をひくわぁ」 め「大丈夫だよ、私運が良いし」 めぐは水銀燈の静止を振り切って、岩へと飛び移っていった。 め「よっ、ほっ、はっ、とっ・・・」 見ているこっちがハラハラする様な危なげな足運びだったが、見事に向こう岸へとたどり着いた。 め「せんせ~い!私、渡れたよ~!早く来て~!」 水「分かったわ~!今行くわぁ~!」 水銀燈はめぐの通った後を辿って向こう岸へとたどり着いた。 午前11時24分、裏山松茸群生地直前にて 雪「・・・・・・ついにここまで来ましたね」 水銀燈たちに背を向けたまま声を掛ける雪華綺晶。 水「・・・ええ、松茸を頂きに来たわぁ」 雪「どうしても手に入れたいのですか?」 水「ええ、是非とも欲しいわぁ」 ここで、雪華綺晶は水銀燈たちの方へ振り返った。 雪「残念ですが、ここを通すわけには行きません」 いつもの無表情でそう答える雪華綺晶だったが、めぐから見るとそれは虚勢を張っているようにしか見えなかった。 水「・・・そう・・・なら、取引しなぁい?」 雪「・・・・・・」 水「貴女、校長に松茸30本でその依頼を受けたのでしょう?なら、私に協力すれば40本あげるわぁ」 雪「・・・40本・・・」 水「そう・・・10本多く出すわぁ。話から察するに100本以上は採れるんでしょうし」 雪「・・・・・・」 水「貴女もわざわざ校長につく必要なんて無いんじゃなぁい?」 雪「・・・・・・」 水銀燈の言葉は雪華綺晶に深く突き刺さる。確かに普段敵対している校長に忠義立てする必要は無いのではないか? 彼女の側につけば40本も手に入る。何より、彼女を敵に回すのが恐ろしい事は身に持って分かっている・・・。 しばらく熟考した後、雪華綺晶はこう答えた。 雪「恐縮ですが、お断りします」 水「・・・・・・・・・そう。せめて理由だけでも聞かせてもらおうかしら」 すぅーっと水銀燈の眼光が鋭くなる。彼女が相手を敵と判断した時の癖だ。 雪「確かに貴女につけば40本手に入ります・・・ですが、校長の側なら確実に30本食べられる上に文化祭でより多く食べられます」 水「それが貴女の下した判断ね・・・うふふ、お馬鹿さぁん。大人しく私に従っていれば良かったのにぃ・・・」 雪「・・・ただし、提案があります。単なる力では互いを傷つけるだけ・・・それは不本意です」 水「なら何で決着を付けようって言うのぉ?」 雪「・・・それはこれです!」 午前11時30分、有栖学園中庭にて 翠「さぁ、おめーらたっぷり水をやるですよぉ。蒼星石、そっちはどうですかぁ?」 蒼「ああ、もう少しで刈り取りは終わるよ」 翠「了解ですぅ。健やかに、伸びやかに、緑の葉っぱをキラキラ広げて・・・」 如雨露から注がれる水を浴びて花々がキラキラと輝く。 もしかしたら、あの如雨露には不思議な力が宿っているのかも知れない・・・。 そんな風に思っていた蒼星石の視界の隅で何かが映った。 蒼「あ、白崎さん。こんにちは」 白「おや、蒼星石先生じゃないですか。あら、翠星石先生も」 翠「服、土で汚れてるですよ。何してたですか?」 白「いやぁ、実はですね・・・」 午前11時35分、裏山にて 水・雪『じゃ~んけ~ん、ポン!!』 真剣な表情で互いの右手を見つめる・・・両方ともチョキだ。 水「く、またあいこ?何かズルしてないでしょうねぇ?」 雪「それは無いです」 雪華綺晶が提案した方法・・・それはじゃんけんだった。 力では傷つけてしまうが、頭を使った勝負では分が悪い。それならばと選んだのがじゃんけんであった。 そして2人は先ほどから10回以上あいこが続いていた。 水・雪『あいこで、しょ!!』 グー同士で再びあいことなった。 水「こんな所で時間を食う訳には行かないのにぃ・・・!」 め「先生、交代しましょうか?」 水「う~ん・・・なら、めぐおねがぁい」 め「は~い」 水銀燈と交代してめぐが雪華綺晶と対峙する。 め「それじゃ、始めましょうか」 にこにことした表情で言うめぐに対し、若干険しい表情の雪華綺晶。 どうやらめぐの手が読めないようだ。 しかし、いつまでも待つわけにも行かず始める事にした。 め・雪『じゃ~んけ~ん、ポン!』 めぐはチョキ、雪華綺晶はパーだった。 水「やったわぁ、めぐ!流石は私の生徒よぉ!!」 ひしっと、めぐを抱きしめる水銀燈。めぐの方も満更では無さそうだ。 雪「参りました・・・仕方ありません、ご案内します」 午前11時38分、有栖学園中庭にて 白「今朝、裏山を散策してたら立派な松茸を見つけたんですよ」 翠・蒼『松茸!?』 白「うんうん、良いリアクションありがとう・・・それはさておき、これは是非とも収穫しないと、と思いましてね」 蒼「採って来たという訳ですか」 白「そういう訳です。・・・あ、良かったらお昼ご飯、これ使って作ってもらえませんか?」 白崎はそう言って、松茸の入った籠を翠星石に渡す。 翠「良いですよ。しかし、沢山採れたですねぇ・・・ん?」 何かに気付いたのか、一本の松茸を手に取り鼻に近づける。 白「どうしました?」 翠「・・・松茸特有の匂いがしねーですぅ。これ・・・松茸じゃねーですぅ」 蒼「え?!でも、見た目は松茸だよ?」 翠「ちょっと待ってるです」 翠星石は一端家庭科準備室へと向かい、きのこ関係の本を持って中庭に戻ってきた。 翠「えーっと・・・あったです」 白「何々?『マツタケモドキ』?・・・確かに写真とこのきのこは同じですねぇ」 蒼「じゃあ、松茸とは違うんだ・・・残念だなぁ」 翠「まあ、茎の歯ごたえは良いですから、天ぷらや炒め物には最適ですぅ。じゃあ、これで炒め物を作るですぅ」 午前11時47分、裏山群生地にて 雪「・・・・・・無い・・・松茸が・・・無い・・・」 水「まさか、嘘の場所に連れてきた訳じゃないでしょうねぇ?」 雪華綺晶は首をぶんぶんと横に振る。 水「なら、どうして無いのよぉ?」 雪「・・・・・・分からない」 水「分からないじゃないでしょ~~!私の松茸はどこに消えたのよぉ!!」 一通り叫んだ所で、雪華綺晶を睨む。雪華綺晶はそのプレッシャーに思わず一歩下がった。 水「食べたんでしょう・・・・・・?」 雪「・・・・・・!!」 水銀燈が一歩進み、雪華綺晶は一歩下がる。 水「どうせ奪われるなら、全部食べてしまえって食べたんでしょう・・・?」 完全に目が据わっていた。恐らく全力で否定した所で言う事は聞かないだろう。 そう判断した雪華綺晶は脱兎の如く駆け出した。すぐさま水銀燈も後を追う。 水「待ちなさぁぁい!!きらきしょぉぉう!!」 午後12時32分、有栖学園家庭科室にて 3人『ごちそうさまでした!』 白「いやぁ、美味しかった~」 蒼「うん、本物じゃないのがちょっと残念だけど、なんだか贅沢した気分だったよ」 翠「そう言ってもらうと嬉しいですぅ。・・・流石にあれだけのきのこは3人じゃ食べきれないですねぇ」 白「明日、他の先生たちにおすそ分けしましょうよ。本物だって言って・・・」 蒼「ふふ・・・皆どんな反応するかなぁ?」 翠「雛苺が見抜けなかった時は同じ家庭科教師として情けねーです」 などと、和やかな1シーンが繰り広げられているとは、壮絶な追いかけっこをしている2人には知る由も無かった。 水「待ちなさぁい!私の松茸を返しなさぁい!!」 雪「だから、私は食べていません!」
https://w.atwiki.jp/anozero/pages/7753.html
前ページ次ページ確率世界のヴァリエール 浮遊大陸アルビオンの南端、軍港ロサイス郊外の古城。 昼なお暗いホールの中央に、白いコートの男が一人立っていた。 血の付いたナイフを払いコートの内に仕舞うと、ポケットから紙箱を取り出す。 「、、、ん」 軽く眉を寄せるとくしゃりと紙箱を握り潰してポケットに戻す。 ふ、と男が視線を前に投げる。 男の床の前に黒い光がこぼれ方陣を作ると、黒尽くめの男が這い出て来た。 「ハァーイ♪、おひさ死ブリDeath」 陰気に笑う男が掲げたタバコの箱からその一本を口で受け取ると、 ルーク・バレンタインはライターを取り出して火を付けた。 間久部(マクベ)が小脇に抱えている書類の束に目をやりつつ、煙を吐き出す。 「今度は何だ、賛美歌でも教えるか?」 「それも良いが、そりゃまた今度。 金属の鋳造練成加工技術と、、それにチョイと精度の高いマスケット銃ですよ。 魔法抜きの技術レベルにあったブツをチョイスするのが中々に大変でしてねぇ」 「まるでエデンの蛇だな」 「何せ私ゃホラ、十三課<イスカリオテ>ですからネ。 汚れ仕事は我等が本懐」 傷の奥の目がにんまりと嗤う。 「今週末の虚無の曜日までに、ここの密偵共だけは潰して置きたかったんですがー、 イヤハヤ、相変わらずの見事なお手前。 これで「停戦会議」も滞りなく」 足元の暗がりに転がるいくつもの死体を見回す。 「それじゃ、いつもの如く血の一滴も残さぬよう、頼みマスよ。 あーそうそう、我等が聖女様たちへ何か伝言は?」 「テファには、夕飯までに戻ると言っておいてくれ。 黒い方には、今度あったら殺すと伝えろ」 ニヤケ顔で手を振りつつ間久部が魔法陣の中に消えていく。 床に残されたタバコの箱を拾い上げ、ルークがつぶやく。 「フン、、、悪魔め」 善人ごっこ、オーク狩り、麗しの姫を守る騎士、、すべては余興のはずだった。 この世界の実情を把握し、新しい獲物を見付けるまでの、仮の住まい、隠れ蓑。 ひとときの戯れ、すべてはそのはずだった。 (俺たちにとっちゃあ人殺しができて生き血がすすれれば なんでもかまわねーや) 頭の中に懐かしい声が蘇る。 「ックク、確かにな、、、」 べちゃり。 と、床に広がる血だまりに手をひたす。 ぞろり。 と、屠った者たちの感情が、記憶が、意識がルークの中に流れ込む。 オーク鬼やトロル鬼とは比べ物にならぬ程の、思念の熱量、思考の奔流。 驚愕。敵意。侮蔑。殺意。激怒。後悔。嘆願。渇望。絶望。諦念。狂気。 悔恨、無念、怨恨、嫌悪、遺恨怨念懇願激憤呪詛自嘲憎悪憎悪憎悪憎悪 憎悪憎悪憎悪憎悪憎悪憎悪憎悪憎悪憎悪憎悪憎悪憎悪憎悪憎悪憎悪憎悪 憎悪憎悪憎悪憎悪憎悪憎悪憎悪憎悪憎悪憎悪憎悪憎悪憎悪憎悪憎悪憎悪 憎悪憎悪憎悪憎悪憎悪憎悪憎悪憎悪憎悪憎悪憎悪憎憎憎憎憎憎憎憎憎憎 憎憎憎憎憎憎憎憎憎憎憎憎憎憎憎にくにくくにくににくにnnnnkknnnnn - テ ィ フ ァ ニ ア - 混濁した意識が強引に引き戻される。 目を開ける。 床に転がる自分の右手がどろりと溶けている。 違う、違う。 目を閉じ、意識を集中し、在るべき形を思い出す。 形を取り戻した手を床に突き、ゆっくりと立ち上がる。 たかが千にも満たぬ心を、命を、魂を取り込んだくらいで。 己を失ってたまるか。 名も無き化け物になぞ、なってたまるか。 俺は、俺だ。俺は、俺だ。俺は、俺だ。俺は俺だ俺は俺だ俺は俺だ。 ぎしりと歯を噛み、ルークは笑う。 「俺は、、、俺だ!」 確率世界のヴァリエール - Cats in a Box - 第十二話 「そそそ、それじゃあ、行って来るから!」 緊張で顔を赤らめたルイズをキュルケが部屋の前で見送る。 「はいはい、がんばってらっしゃいね~♪」 「ががが、がんばるって何をよ! 魔法訓練の息抜きにちょっと遠出しようって誘って下さっただけで ワルド様とは別に頑張るとか頑張らないとかじゃないから!」 「えー、それなら僕も行きたいなー。 あのグリフォンにも乗ってみたかったしー」 「だ~め。 シュレちゃんは今日は私とお留守番」 寝起きのベビードールのままでシュレディンガーの頭を抱え込む。 「ちぇー」 「わがまま言わないの。 せっかくだからコッチも朝食にしましょ。 タバサ食堂に呼んできて」 「はーい」 ============================== シュレディンガーが消えた後、ルイズはキュルケに向き直る。 「じゃ、シュレの事頼むわね。 夏休み中でヒマだからって私のいない間に あの子にちょっかい出さないでよ」 「出さないわよあのコには」 呆れ顔で即答するキュルケに、ルイズはそれはそれでと不満に思う。 「そういやキュルケ、年がら年中サカってるくせに シュレにだけは手ぇ出そうとしないわね」 「あらアンタ、あのコの飼い主なのに気付いてないの? 危険な香りのする殿方ってのも魅力的だけどね、 あのコの中に居るのは「死神」よ。 アタシはそこまで命知らずじゃないの」 「、、、?」 (やっぱり制服は無かったかしら、もうちょっと地味目でも夏物の、、) 考えながら中庭を歩くルイズの元へ一人の少女が駆けてきた。 「はいっ、ルイズさん! 頼まれていたサンドイッチとワイン、 それに今朝一緒に作った、焼きたてのクックベリーパイですよ!」 「あ、ありがと、シエスタ」 「ついにワルド様とデートですね。 頑張ってくださいね、ルイズさん!」 シエスタが屈託無くはしゃぐ。 「そそそ、そういうのじゃ、、、!」 顔を火照らせてどもるルイズの手を取り、 シエスタは真剣な面持ちでルイズを見つめる。 「ルイズさん、女は度胸です!」 「それじゃあ、ルイズさん」 走り去ろうとするシエスタに、おずおずとルイズが声をかける。 「そ、その、シエスタ」 「はい? 何でしょう、ルイズさん」 「あ、、、ありがと」 「っふふ、はいっ!」 「うわー、青春ねぇ、ギーシュ」 「そうですねぇ、お姉さま」 カフェテラスでその様子を眺めていたモンモランシーとケティが ギーシュを横目にうっとりとつぶやく。 読んでいた本から目を上げ、ギーシュが一つあくびをする。 「ふわあ、ん。 あのルイズにもやっと春到来か。 いやいや、めでたいね」 「お、おま、お待たせしました!!」 「やあ、おはようルイズ」 門の外に立っていたワルドが優しく微笑みかける。 「いや、こちらも今着いたところさ。 済まないね、まだ夏休みに入ったばかりだと言うのに」 「い、いえそんな、ぜんっぜんヒマです!」 「そうか、それは良かった」 親しげに首を寄せてくるグリフォンの頭をなでながら ルイズへにっこりと笑う。 「訓練ばかりじゃあ気が詰まると思ってね。 たまには気晴らしに、と思っていたんだが。 喜んで頂けたようで何よりだ」 「い、いえ、こちらこそ 誘って頂いてありがとうございます」 ルイズははにかみながらバスケットを抱え込む。 「おや、それは?」 ワルドがルイズの手に持ったバスケットを覗き込む。 「シエスタに頼んでランチと飲み物を。 それにその、シエスタに習いながらなんですけど、 自分でクックベリーパイを、、作ってみたんです、けど」 「そうか、それは楽しみだ!」 ルイズから受け取ったバスケットを鞍の後ろに積むと そっとルイズの手をとる。 「それではお手を、お姫様。 空中散歩と参りましょう」 。。 ゚○゚ 「うわ、うわ、うわあーー!!」 満面に笑顔を浮かべ、ルイズが思わず声を上げる。 「わあ、ワルド様! 学院がもうあんなに小さく!」 グリフォンの首にしがみつきながら、後ろのワルドを振り返る。 ルイズの体を抱え込むように手綱を取りながら、 ワルドははしゃいだ声を上げるルイズに微笑み返す。 不意に近づいた顔と顔に、ルイズは照れて前へと向き直る。 「気に入ってくれて嬉しいよ、ルイズ。 空を飛ぶのにはもう慣れているんじゃないかと思ったけれど」 「いえ、いっつもは飛ぶんじゃなく落ちるばっかりで」 「ははは、そうかい」 晴れ渡る空の下、二人を乗せたグリフォンが強く羽ばたく。 Vの字に並んで空を舞っていた雁の群れが、 二人を覗き込むようにゆっくりと近づく。 「おや、どうやら僕らの道案内をしてくれるようだ」 「あははっ」 思いがけず現れた道連れに笑い声がこぼれる。 雲をよけ、森を渡り、丘を越えて、川を上る。 グリフォンは風にのり、ゆったりと滑空する。 時折足元を過ぎていく小さな村々。 子供たちが手を振り追いかけてくるのへ ルイズは空から手を振り返す。 やがて遠く連なる山々が近づいた頃、 森の切れ間から小さな湖が現れた。 ふわり、と湖のほとりへ舞い降りる。 瑞々しい青草が羽ばたきになびく。 「わあ、きれい、、、」 夏の高原を渡った涼やかな風が二人に触れる。 「それは良かった」 ワルドがルイズの隣に降り立つ。 「ずいぶんと前にここを見付けてから どうしても一度、この景色を君に見せたくてね」 高く上った陽を受けて湖面がきらめく。 遠く山々は青く澄み、森は深く二人を包む。 小鳥たちは水辺に遊び、楽しげに歌をさえずる。 「少し長く飛んできたけれど、疲れてはいないかい?」 「い、いえ、ぜんぜん平気で、、!」 そう言おうとした時に、ルイズのお腹が可愛らしい音を立てる。 耳まで真っ赤になりながら涙目でルイズが弁明する。 「いや、あのワ、ワルド様! これはその、、、」 (ああ、やっぱり朝に少しでもなにかつまんでおけば、、、) 泣き出しそうなルイズの頭をくしゃくしゃと撫でると ワルドは朗らかに笑う。 「じゃあ、少し早いがお昼にしようか。 実は僕も君の作ってくれたクックベリーパイが 朝からずっと食べたくって仕方がなかったんだ」 「は、はいっ!」 ルイズは涙を拭いてワルドに微笑むと バスケットを鞍の後ろから取り出した。 「ふう、きもちいい、、、」 二人で草の上にごろりと仰向けになる。 ワインで火照ったルイズの頬を湖面からの風が撫でる。 グリフォンもさっきまでは干し肉をかじっていたが 二人に習って昼寝を決め込んでいる。 「また、こうして二人で来たいな」 「、、、はい」 「来年も、再来年も、十年後も、ずっと、、、」 「え、、、」 「、、、ルイズ」 「は、はいっ!」 ルイズが期待と不安にびくりと身をこわばらせる。 腕組みをして空を見上げたまま、ワルドが語りかける。 「実は君に、話しておきたい事があるんだ」 「ななな、なんでしょう!」 「今週の週末、虚無の曜日にアルビオン王国と 貴族派、、神聖アルビオン共和国は停戦会議を行う」 「は、はい、これでやっとアルビオンにも平和が戻ります」 「そうだと良いんだが」 「、、え?」 「まだはっきりとは分らないが、貴族派に不穏な動きがある。 狙いは王党派ではなく、、、 このトリステインだ」 「そ、そんな、なぜ今になって!」 ルイズが体を起こし不安げにワルドを見つめる。 「分からない。 なにか企みがあるのかもしれないし、 もしくは向こうも一枚板ではないのかもしれない」 「、、、ワルド様」 「もしも、このトリステインへ貴族派が直接侵攻する事になれば、 貴族派への密偵であるこの僕も、危うい事となるだろう」 「止めてください! そんな!」 「大丈夫、僕も腕に覚えはある。 そんな事で命を落とすつもりは無いよ。 しかし、もし君が支えてくれるのなら、、、 こんなに心強い事はない」 「、、、」 ワルドが起き上がり、ルイズの手をそっと握る。 「僕と結婚しよう、ルイズ」 「え、、、」 「ずっとほったらかしだった事は謝るよ。 婚約者だなんて言えた義理じゃない事も判っている。 でもルイズ、僕には君が必要なんだ」 「ワルド様、、、! で、でも私、貴族としてもまだ全然で、 それに魔法、魔法だって何一つまともに使えないし!」 「そんな事は無い。 君は他人には無い特別な力を持っている。 僕とて非凡な使い手ではないと自負している。 だからこそ、それがわかる。 例えば、そう、君の使い魔」 「シュレディンガー、のこと?」 ワルドの目が光る。 「彼の持つ力はとても特別なものだ。 誰もが持てる使い魔じゃあない。 そして、それを召喚し使役できる君も それだけの力を持ったメイジなんだよ」 「でも、でも、、、」 「もしかして、あの使い魔君が、、、 君の心の中に居るのかい?」 「ちょ! 違います! アレはただの使い魔っていうかペットです! そういうんじゃなくって!」 「え? いや、ゴメン!」 ぶんぶんと手を振り回し力いっぱい否定するルイズに ワルドは慌てて手をかざし詫びる。 「すまない、僕も急ぎすぎた。 もしかしたら、僕は使い魔君に嫉妬しているのかもしれないな」 「そんな、あの猫耳頭ときたら使い魔のくせに 短気でわがままで甘えん坊で皮肉屋で、それは困った奴なんです!」 「ふふっ、まるで自己紹介を聞いているようだね」 「そんな、酷いですわワルド様!」 「はっはっは、ゴメンゴメン。 でもね、彼と居る時、彼の話をしているときの君は とても自由で素直で可愛らしく見える。 僕の前でももっと見せて欲しいんだ、素顔のままの君を」 「いやだ、ワルド様ってば、、、」 頬を染めてルイズが下を向く。 「僕はね、シュレディンガー君が羨ましい。 彼の力は特別だ、君にとってただ一人の使い魔だ。 この世界のどこへでも、君を連れ去ってしまう」 ワルドはルイズの頬に手を置き、そっと目を合わせる。 「だからこそ、君がどこへ行こうとも平気なように 僕も君にとっての特別なただ一人になりたい。 この世界のすべてから君を守る、姫を守る騎士でありたい。 ルイズ。 僕に君を、守らせてくれ」 「、、、ワルド様」 ざざ、と。 二人の間をぬい、風が草を撫でてゆく。 ワルドがゆっくりと立ち上がる。 「今週末、アルビオン停戦会議に先駆け、ゼロ機関の長として 僕はウェールズ皇太子とお会いする事になっている。 場所はニューカッスル、もちろん君も同席の予定だ」 「、、、」 「そこで、返事を聞かせてほしい」 「、、、はい」 こくり、とルイズは小さく頷いた。 湖を見ながら、ワルドが一つ伸びをする。 「ルイズ、覚えているかい? あの約束をした日、ほら、君はお屋敷の中庭で」 「あの、池に浮かんだ小船?」 ワルドが頷いた。 「君はいつもご両親に怒られたあと、あそこでいじけていたね」 「ほんとにもう、ヘンな事ばかり覚えているんですね」 恥ずかしそうに俯くルイズへ、楽しげに話す。 「そりゃ覚えているさ。 君には嫌な思い出なのかもしれないが、 あの日の約束はずっと、僕にとっての宝物だった」 ワルドがくすりと笑う。 「もう一度あの日のように二人で船に乗りたいと思ってね。 実はこの先に小船を隠しておいたんだ。 とって来るから待っていてくれるかい?」 子供のように駆け出していく姿を目で追いながら ルイズは突然の告白に心の整理を付けかねていた。 ワルドの姿が見えなくなるとぺたりとその場に座り込み、 そばで眠ったままでいるグリフォンの喉をゆっくり撫でた。 「はあ、どうしよう。 私あなたのご主人様にプロポーズされちゃったわよ」 ころころと気持ちよさげな声を上げるグリフォンを見つつも 思わず頬が緩む。 むずむずとした衝動を堪え切れず、草の上に大の字になる。 「うっわー、どーしよ、どーしよ! ワルド様からプロポーズされちゃったわよ私!」 ごろごろと身悶えるルイズの視界に 空から降ってきた何かが映った。 絹を裂くような悲鳴が湖にこだました。 「!!」 杖を抜いて走り出したワルドの耳に 少し遅れてグリフォンの雄たけびが届く。 湖畔の斜面を全力で登り切る。 ルイズの元に戻ったワルドを出迎えたのは、 明らかに野盗と思われる風体の男たちだった。 グリフォンは杭を打たれた投網の中でもがき、 ルイズは野盗の一人に後ろ手に捕まれ、 喉に山刀を据えられている。 「ワルド様、私は構いません! こんな奴ら、やっつけて下さい!」 ルイズの言葉に野盗たちが大声で笑い出す。 「姫様はこうおっしゃっているが どうするよ、色男!」 「魔法で俺たちをふっ飛ばしたあと この娘っこの首だけ持って帰るかね?」 ぐい、と山刀でルイズの顎をあげる。 「物取りの類だろう、金ならくれてやる! 今すぐにルイズを離せ!」 ワルドが杖を突きつけ言い放つ。 「そのおっかねえのを捨てたらな! そら、その杖をこっちに投げてよこしな!」 頭目と思しき男が叫ぶ。 「駄目ですワルド様!」 悲痛な声を上げるルイズの髪をつかみ上げ 男が耳元で怒鳴る。 「おめえは黙ってろってんだ!!」 「、、、」 ワルドが無言で杖を前に放る。 「ワルド様、、!」 ワルドが放り投げた杖を頭目が拾い上げる。 「ほう、こいつぁ良い値がつきそうだ。 おい、予備の杖を持ってないか調べな」 一人を顎でしゃくると、その男がおそるおそる ワルドへ近づき、マントを剥ぎ取ると 持ち物を調べていく。 「こいつもいただきだ」 ワルドのつば広帽を奪い、自分の頭に載せる。 「頭ぁ、他にぶっそうなもんは何にもありやせんぜっ! っとぉ」 振り上げた山刀の柄でワルドの頭を殴りつける。 「ぐあっ!」 「ワ、ワルド様!!」 倒れこむワルドを見て、ルイズが絶叫する。 「貴族か何だか知らねえが威張り散らしやがってよう!」 「おいおい、あんまり乱暴な真似はしてやるなよ、俺らと違って お上品な育ちなんだぜ? 貴族ってなあ」 「だから世の中の厳しさを教えて差し上げてんじゃねーか」 「あっはっは、ちげえねえ!」 男たちがげらげらと笑いながらうずくまるワルドを 交互に蹴りまわす。 「やめなさいよ、あんたたち!! 離せえ、離しなさい!」 涙ながらに叫ぶルイズのマントを捕まえていた男が引きはがす。 「くそ、ルイズには手を出すな!」 ふらふらと起き上がるワルドを一瞥すると、男は ルイズを草むらへ突き飛ばす。 「はあ? てめえじゃあるめえし、 誰がこんな乳臭いガキを相手にするかよ。 、、、大切に抱え込んでたと思ったら、なんだこりゃ」 男はルイズの懐から奪った、古びた革表紙の本をめくる。 「ああっ、『始祖の祈祷書』! 返しなさいよ!」 「学の無えお前にゃ、祈祷書なんぞ無用の長物だろ」 野盗の一人がげらげらと笑う。 「うるせえ、祈祷書どころか何にも書いてねえ、白紙じゃねえか!」 男は祈祷書を投げ捨てるとワルドに駆け寄り蹴りを入れる。 「ちっ、もちっと良いモン持ってねーのかよ!」 ワルドの身に付けていたものとグリフォンの鞍周りを 調べ終わった男が頭目の元へと向かう。 「どーするよ頭ぁ、多少の金貨は持ってたけどよ。 しけてやがる」 「グリフォン殺して嘴取っとけ、薬屋に売れる」 「このハンサムはどうしやす? やっぱ後腐れがねえように」 「いや、契約にゃ、、、!?」 男たちが視線を向けたその先には、右手に杖を握り 始祖の祈祷書を拾い上げたルイズの姿があった。 「ワルドを、、、ワルドを放しなさい!!」 。。 ゚○゚ 「ん? シュレちゃん、どしたの?」 トリステイン魔法学院のカフェテラス。 隣のイスのシュレディンガーをキュルケは怪訝そうに見つめる。 「どうしたんだい? ネコ君。 君の手番だよ」 対面のギーシュがチェス盤をとんとんと叩く。 「ん、、、あれ? 目がヘンだ」 シュレディンガーがこしこしと目をこする。 「疲れちゃいました? お冷でも持ってきましょうか、シュレさん」 シエスタが心配げに顔を覗き込む。 「うわ! なんか見える!」 「はっはっは、チェスに負けそうだからって、、、 え? ネコ君、その手袋の中」 ギーシュの指し示すその先、シュレディンガーの 右手袋の中からは、金色の光が漏れこぼれていた。 「わわ、それってもしかして使い魔のルーンが光ってるの?」 不思議そうな顔で覗き込むモンモランシーに答えず、 シュレディンガーは前を向いたまま呆然とつぶやく。 「右目に、右目だけ何か見える、、、 これって、、ルイズの、視界?」 離れた席で一人本を読んでいたタバサが ぱたりと本を閉じ、顔を上げた。 「ルイズが、危険。」 。。 ゚○゚ 「脅しじゃないわ、離れなさい!!」 野盗たちに杖をかざし睨み付ける。 「おお、おっかねえお嬢ちゃんだ。 だがそんなちびた杖でどうしようってんだ? さっきこのハンサムと話してるのを おっちゃんたち聞いちゃったのよ。 まるで魔法を使えねえんだってえ?」 その言葉に周りの男たちもげらげらと笑う。 「ぐっ、、!」 ルイズは声を詰まらせる。 (こうなったらいつもの様に魔法を失敗させて爆発を!) 小さな杖を握り締めるが、すぐに思い止まり歯噛みをする。 野盗たちの中心にはワルドが倒れていた。 シュレディンガーとアルビオンを飛び回り、 いくつもの船を沈め、いくつもの砦を破壊した。 いつしかこれが自分に与えられた魔法なのではとも思った。 だが。 何度も起こしてきた爆発の中で、ルイズはその特徴を掴んでいた。 強い爆発を起こすには、大きな範囲を巻き添えにする事が必要だ。 短く詠唱をする事で小さな爆発も起こせるが、 それでは人一人弾き飛ばす事さえできない。 野盗たちを吹き飛ばすには、どうしてもワルドを巻き込んでしまう。 じわり、と悔し涙がにじむ。 何が、『虚無の魔女』だ。 使い魔の力を自分の物とはき違え、図に乗っていただけだ。 肝心な時に自分ひとりでは何も出来ない。 アーカードに胸を張り言い放った。 「お前を打ち倒す」、と。 なんて傲慢な、なんて恥知らずな言い草だったろう。 貴族とは名ばかりの、魔法一つ使えぬ、ただの小娘。 杖を握る手が小さく震える。 「わっはっは、手が震えてるぜ、お嬢ちゃん!」 「ぼ、僕のことは良い、逃げろ、、ルイズ、、」 逃げ出せる訳も無い。 逃げて、どこへ行けというのか。 どこにも逃げ場所など無い、どこにも居場所など在る筈も無い。 魔法の使えぬ貴族なんて、この世界のどこにも。 懐かしい誘惑が心の底からゆっくりと這い出でる。 「絶望」に抗う力などもう残っていなかった。 胸の中に、じくじくと空洞が広がっていく。 そこがどこにつながっているのか、自分は知っている。 自分にはお似合いの場所だ。 世界に存在を許されぬもののたどり着く場所。 『虚無の地平』 「さ、杖をおろしなお嬢ちゃん。 痛かあ、しねえからよ」 警戒しつつも一人の男がじりじりとルイズへにじり寄る。 「、、、、、」 「ああ? なんだって?」 ルイズの小さな呟きに、近づいて居た男がびくりと足を止める。 「、、、エオルー・スーヌ・フィル・ヤルンサクサ、、、」 「お、おい、これ!?」 男が慌てて後ろの仲間を振り返る。 「なーに泣きそうな顔してんだよ!」 「さっき言ってたろ? そいつは魔法を使えねえ! ハッタリだハッタリ!」 後ろでにやけながら野次を飛ばしていた仲間の野盗たちが 突然に息を呑み黙り込む。 「お、おい、どうしたってんだよ?!」 振り返った男の目に映ったのは、 ルイズの左手に掲げられた祈祷書の放つ、淡い光だった。 そのページが風も無くぱらぱらとめくれていく。 「あ? お、、ぐっ、、、!!」 男の足が止まり、額から汗が吹き出る。 それは、先程まで目の前に居た少女ではなかった。 その目は瞳孔を大きく開いて虚空を見据え、その口は朗々と淀みなく詠唱を紡ぐ。 じわり、とにじむように、男の目の前の空間に小さな穴が開く。 光さえも飲み込む、紫電をまとった虚空への穴が。 「、、、オス・スーヌ・ウリュ・ル・ラド、、、」 † 神聖アルビオン共和国首都ロンディニウム、その地下。 蜀台の明かりの揺らめくテーブルの向こうで アーカードはクスクスと小さく笑った。 「ど、どうなされました?」 向かいの席からおびえた声をかけるクロムウェルに応えず アーカードは優しく、嬉しげに、うっとりと微笑んだ。 頬をゆがめ、ぎちりと笑ったその口元から牙がこぼれる。 「っはは、待ちかねた、、 来たぞ、、、虚無の淵から、魔女が来た、、」 † 驚くほどに意識は澄み切っている。 ルイズはやっと理解した。 単純な事だ。 火の系統のメイジは火の力を操る。 水の系統のメイジは水の力を操る。 風は風を。 土は土を。 ならば。 これが己の力。 己の系統。 そして己の運命。 目の前で膨れ上がっていく漆黒の穴を見つめる。 恐れる事はない。 この先は私自身の、いつか還る場所なのだから。 指にはまった水のルビーが熱を帯び、意識をつなげる。 祈祷書の知識が、始祖ブリミルの意思が頭の中に流れ込む。 『虚無』の呪文の初歩の初歩の初歩。 『バニッシュメント(追放)』 「か、頭ぁ、お頭ァ!! 俺ぁ、どうすりゃ?!」 ルイズの目の前でおろおろと立ちすくむ男が 涙目で後ろを向き叫ぶ。 「くっそ、聞いて無ぇぞこんな事ぁ! 構わねえ、そのアマぁ頭がトンでら! 杖をぶんどれ!!」 「で、でも球が! 真っ黒い球が!!」 男とルイズの間に生まれた黒球は、 放電を繰り返しつつオーク鬼の頭ほどにも成長していた。 「剣で払うんだよ! 手首ごと落としちまえ!」 「いかん、ルイズ!!」 「てめえは黙ってろ!」 ワルドを押さえ込んでいる男が上から殴りつける。 「あ、あ、あ、、!」 黒球の前の男はかちかちと歯を鳴らしながら 腰の山刀を抜き放った。 その時。 ============================== 「ルイズ、大丈夫?!」 突然そこに現れたシュレディンガーの姿に野盗たちが固まる。 「シュ、シュレ?!」 ルイズが詠唱を止め、驚きの声を上げる。 そのとたん、ルイズの杖の先に生まれた黒球が 制御を失ったかのようにゆっくりとぶれ始めた。 「え? あ? あわわ」 「こいつも仲間か?! 畜生、畜生!!」 突然現れた亜人の姿にパニックを起こした男が 山刀を振り上げ、シュレシンガーに斬りかかる。 「嫌、危ないシュレ!!」 ルイズが咄嗟に男に杖を向けたその瞬間。 ぱぁんっっ! 破裂音が響き、黒球は消え失せた。 ルイズの目の前で、きょとんとした顔のまま シュレディンガーと男が立ち尽くす。 「え?」 男は何が起こったのかも分らず、辺りを見回す。 あの恐ろしげな魔法の球は何だったのか。 そういえば振り上げた剣がない。 草むらの中に光る何かが落ちている。 「え?」 よく見ればそれは剣先だ。 丸く切り取られたようなつややかな断面を晒した 手のひらほどの金属片が落ちている。 拾おうとして、自分の腕が肩口から 無くなっている事に気付いた。 「え?」 ルイズの前で鮮血を撒き散らしながらくるくると回る その男の肩は、まるで大きなスプーンで すくい取ったかのように丸い断面を晒していた。 「お゛、、あ゛、あ゛、、、」 がたがたと震えながら男が肩を抑えその場にへたり込む。 「ルイズ、大丈夫?」 シュレディンガーが駆け寄り、呆然と立ちつくすルイズの手を取る。 ルイズは、心配げな表情を浮かべたシュレディンガーの瞳に映り込む 血に塗れた女の顔をぼんやりと眺めていた。 (、、誰だろう、怖い顔、、、) 「そん、な、、」 言葉をつまらせる野盗の頭目の後ろで声が響く。 「そこまでだ」 隙を突いて起き上がったワルドの手には、奪い返した杖が握られていた。 「見逃してやる。 あの男を連れて去れ」 額から流れる血をぬぐいながら、片腕を失いうずくまる男を杖で指す。 男を担ぎ逃げ去っていく野党に目もくれずに、 ワルドはルイズの元へと駆け寄った。 「大丈夫かルイズ! すまない、こんな事に、、」 「来ないで!!」 背を向けたままの少女の強い拒絶に、思わずワルドは立ち止まる。 「ご、御免なさい、ちがうんです、、、 でも、私、今の顔、、 ワルド様に、見られたくない、、、」 「そうか、、、 シュレディンガー君、ここはもう良い。 ルイズを、頼む」 ワルドは少女の背中越しにシュレディンガーを見つめる。 少女の使い魔はこくりと頷くと、二人の姿はその場から消え去った。 ============================== 「落ち着いた?」 「うん、ありがと。 もう大丈夫」 自分の部屋にたらいを持ち込んで内風呂をした後、 キャミソールに着替えたルイズはベッドの上に寝転んでいた。 替えのタオルを抱えて来たシュレディンガーは、 そのタオルで湯気を立てるルイズの髪を優しく拭いていく。 「、、、シュレ」 「ん?」 「あのとき、助けに来てくれて、ありがと」 虚無の力に飲み込まれそうになる、あの絶望的な陶酔が ルイズの脳裏に蘇る。 「なーに言ってんのさ、ボクはルイズの使い魔なんだよ。 どんなピンチの時だって、 ボクがルイズを守ってあげるってば」 タオルごと、ルイズの頭を後ろからぎゅっと抱きしめる。 「、、、うん」 自分を抱きしめてくれるシュレディンガーの腕に、 ルイズはそっと自分の手を置いた。 その夜。 シュレディンガーの胸に包まれて。 安らかなその寝息を聞きながら、ルイズは思い返していた。 (私、あの時、、、) シュレディンガーの瞳に映った、血まみれの顔がよみがえる。 思わずルイズは頭から毛布をかぶる。 (、、、笑ってた) † 前ページ次ページ確率世界のヴァリエール