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「ってぇ!!! なんだここ!!?」 後ろの方から聞こえる声にみんなが振り向いた。 紬「斎藤……どうして」 斎藤「よっ。最後にやり残したことがあってな。ほれ」 斎藤は懐から何かを取り出すと紬に向かって放り投げた。 紬「これは……宇理炎!」 唯「なんで二つもあるの!?」 斎藤「俺に聞くなよ。こっちはわかんないことばっかりなんだ。ただ必要かと思ってね」 紬「唯ちゃん、これ」 唯「うん……」 紬から宇理炎を受け取る。すると左右の宇理炎が中心で合わさり、太陽のような形となって赤々と燃えている。 それを手に取り、空に翳す。 宇理炎が二つ重なり、新たに生まれ変わった。 その名も、 唯「憂炎!!!!!!!!!!!!!!!!」 太陽のような眩しい様が、笑った時の憂と一緒だから。 和「唯、これもっ!」 和が唯にギターケースを渡す。 唯「ギー太ぁ! お帰りぃ~むちゅう~」 和「なに行ってるのよ。ギー太の方から迎えに来たんじゃない」 唯「そうでした」エヘヘ 唯「ギー太持って来てくれてありがとね、和ちゃん」 和「次から忘れないようにね」 眼鏡越しにウインクする和に笑顔で応え、ギターケースからギー太を出す。 唯「今こそ宿れ……四つの光!!!」 その瞬間、どこかから飛んできた四つの光がギー太に降り注ぐ。それは白いオーラのようになってギー太を纏った。 唯「行くよ!!! 焔薙ー太!!!」 左手に憂炎、右手に焔薙ー太。 もう、何が来ても負ける気がしないっ!!! 堕辰子「私ガ負ケル……?」 唯「あなたこそが元々ここに来るべき存在じゃなかった!!!! 還れ!!!」 憂炎を翳し、焼き尽くす。 堕辰子「ウウウウウウウウウウウウウウウウウウウウウウウウウウウウウウウウウウウウウウウウウウウウウウウウゥゥゥゥゥゥゥゥ」 これが私達が聴く最後のサイレンになるだろう。 唯「いっけえええええぇぇぇぇぇぇぇっ!!!!!!!」 焔薙ー太を振りかぶり、憂炎を纏って堕辰子を切り裂く──── 堕辰子「アアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアア」 その声もやがて聞こえなくなり、堕辰子はその存在を消滅させた。 終了条件2 達成 ピキ、ピキ、 冬の水溜まりに張った氷が割れるような音が響く。 唯「空間が…」 その空間を作っていた主がいなくなった為、維持できなくなっているのだろう。 唯「憂! このままどこかに飛ばされても……消えたりしないよね!?」 憂「……」 憂は答えない。 唯「憂っ!!!」 憂「多分……消えちゃうと思う。私が今こうやって存在出来ているのはこの空間のおかげだから……」 律「そんな……」 澪「憂ちゃん…」 憂「でもね。私はいつだってお姉ちゃんと一緒にいるよ。いつだってそばにいるよ。いつだって、笑いかけてるから」 唯「憂……」 ピキ、ピキ、ピキキ 梓「憂……」 憂「ごめんね梓ちゃん。軽音部……入ってあげられなくて」 梓「ううん。大丈夫。純と一緒になんとかやってくから」 純「うん。梓の面倒は私に任せて!」 梓「逆でしょ!」 憂「うふふ」 梓「ありがとね、純を助けてくれて」 憂「えっ……」 梓「あの時純を外に出してくれたの憂だよね」 憂「……うん」 純「ってことは梓を治してくれたのも憂ってわけだ。 ありがとう、憂」 梓「私たちのこと……唯先輩の中から見守っててね」 憂「うん……っ!」 ピキ、ピキ、ビキ──── 憂「こうして喋れるのも後少しか……残念」 唯「憂……」 憂「お姉ちゃんともっと色々なことしたかったな……」 斎藤「なら、すりゃあいい」 憂「えっ……」 斎藤は自分の心臓を親指でつつきながら言う。 斎藤「俺の命を使え。大丈夫だ。赤い水は入ってない。かすり傷一つないからな」 憂「でも……! そんなことしたらあなたが!!!」 斎藤「俺はいいんだ。もう帰る場所なんてない」 紬「斎藤……」 斎藤「さすがに飽きた……」 斎藤「この命も、紬もそうなった方が喜ぶだろうしな」 斎藤「終わらせて……いや、使ってやってくれ」 憂「でも……」 斎藤「迷ってる時間はないぞ!!! そんな荒業出来んのもこの中だけだろう!!! 早くやれっ!!!」 憂「っ……!」 次の瞬間ガラスが割れるような音がし、この世界は終焉を迎えた。 ??? ??? ??? 平沢唯 ─────────── 真っ白な世界でわたしは、確かに感じ取っていた。 三人の存在を。 唯「ごめんね、待たせて」 ───気づくのがおせーよ。全く唯はいっつもそうなんだから 唯「りっちゃん…」 ───まあまあ。唯も色々大変だったんだ。許してあげよう。 唯「澪ちゃん…」 ───斎藤の命、大事にしてって憂ちゃんに言っといてね。唯ちゃん。 唯「ムギちゃん……」 ───私達を、よろしく 最後にそう聴こえた後、わたしの意識はそこから遠ざかった。 ??? ??? ??? 平沢唯一同 ─────────── 唯「ん…あれ? ここは……」 見慣れぬ防波堤、そして広がる海。 律「んあ……はっ!!! 桜ヶ丘か!?」 次々とみんな起き出し、辺りを確認する。 澪「みたことない場所だな……」 紬「ええ。どこかの島みたい」 梓「あっ! 憂は!?」 憂「いるよ、梓ちゃん」 梓「憂~っ!」 純「無事だったんだね!」 憂「うん。斎藤さんがわたしに命をくれたの…」 唯「大事にしてねって、ムギちゃんから」 憂「……うん」 紬「?」 唯「それにしてもここどこだろ~」 律「澪~わかるか?」 澪「全然…」 紬「どこかの資料で見たことがあるんだけど…どこだったかしら」 唯「物知り和ちゃんならきっと!」 和「私も見たことないわね。ごめんなさい」 律「駄目か…」 唯「憂~、ワープとか……」 憂「出来ないよぉ。もう普通の人間なんだから」 唯「じゃあせめてタケコ○ター」 憂「出ないよっ!」 唯「だよね……」 純「まあ帰ることはとりあえず置いといて、泳ぎますかっ!!!」 唯「賛成っ!!!」 この先にまたどんな絶望が待っていようと、みんなとならきっと乗り越えられる。 どうあがいても絶望な世界なら、それに対抗しうる希望をぶつけてやればいい。 それでももし、また失敗したら……。 それでも何回も何回でも私達はやり直すだろう。 あの頃や、今を思い出して。 おしまい 別エンド ※ 憂が堕辰子だとわからないまま堕辰子を倒してしまった後の話でも書こうか 唯「これで全部買えたかな」 手に下げた白いビニール袋にはスーパーで買った材料が顔を覗かせている。 寒い冬空、思い出すのはあの時のこと。 私達があの絶望から脱出してから、3ヶ月が経った。 学園祭をこなし、受験をこなし、後4ヶ月もすればわたしは晴れて大学生だ。 結局大学はみんな別々の場所に行くこととなった。大学に行っても仲間でいよう、そんなありきたりな言葉を言った気がする…。 唯「あ……雪だ」 辛辣と降り注ぐ白く小さな塊。 唯「早く帰らないと……よいしょ、よいしょ……」 重たいビニール袋を一生懸命に抱え、帰路につく。 通いなれた道、それを通るのももう後何回だろうか。後学校へ行くのはもう卒業式ぐらいだろう。 唯「早く帰ってお鍋で暖まろう……」 何かが足りなかった。 みんなも無事に戻って来れた。 学園祭も無事に終わり、受験も全員無事にクリアした。 何も悲しいことなんてない。あの絶望から生き延び、こんなにも幸せな毎日に舌鼓をうってもいい筈なのに……。 唯「うっ……う……」 涙が出た。 時々こうして堪らなく寂しい気持ちに襲われる。とてつもなく大事なものを置いてきた気がする。 わたしという存在がそれを忘れていたのだとしても……。 ピンク色の長めのマフラーは虚しく垂れ下がっている。二人引っ付けば仲良く巻いていけそうな、それくらいの長さ。 でも、わたしにそんな相手はいない。 唯「いない……んだよね」 ようやく家にたどり着いたわたしは雪をはらって中に入った。 唯「ただいま……」 誰もいないのだからこんなものを言う必要もないのだけれど、何故か週間づいている。 鍋の材料を机に置くと、必要なものだけ取り出そうとした。 唯「あれ……」 多い、明らかに一人分じゃなかった。 唯「ちょっと買いすぎちゃったかな……?」 余分な材料を冷蔵庫に押し込めると晩御飯の用意に取りかかる。 唯「作り方は……」 わからない。 唯「……」 なのにどうしてこんなものを二人分も買って来たんだろう。頭がどうかしてるとしか思えない。 唯「…………」 残りを黙って冷蔵庫につめた後、わたしはまた寒空の下に出ていった。 唯「」もぐもぐ…… コンビニで買ってきたお弁当を適当に胃に流し込む。 特別美味しいとも思えない。ただ生きるためだけに食べている。 唯「……まただ……わたし……泣き虫だなぁ……」 リビングの床にお行儀よく体操座りしながら涙を堪える。 唯「っ……うあ……なんで……」 わからない。この悲しみがなんで生まれてくるのかもわからない。 唯「……あれ?」 いぶかしげにカレンダーに近づいて見る。 今日は2月22日、そこに何故かあかぺんのはなまるが彩っていた。 わたしはそれを読み上げる、 唯「ういの……誕生日……?」 誰だろう。親戚にそんな子でもいただろうか。友達にもそんな名前は聞き覚えがない。 でも……何故か懐かしい。 憂という響きが……。 とても……暖かい 唯「…………」 それでも、やっぱり何も思い出せない。 2月22日、わたしにとってはただの平日。 ビリッ───── これが悲しくなる元凶だ、とでも思ったのかわたしはその2月のカレンダーを破り捨て、一足先に2月に移動させてやる。 唯「…………お風呂入ろ」 食べたコンビニの容器をゴミ箱に捨てると、わたしはまた一日を生きるための生活に戻って行った。 了 戻る あとがき サイレンってゲームだからハッピーエンドにはどうしても出来なかったwwwwww なんでこんな曖昧な形になった。 最後に唯達がたどり着いた場所は皆さんもご存知の……あの場所です。 それからどうなるのかは読んだ人の想像に任せるってことで!!!! ご愛読ありがとうございましたっ!!!! ネタばらし まず最初に、物語は繋がっていた。安価で全員生き残ってたらそのまま封印解除→和登場→羽生蛇村になってた。ちなみにこうなると純は外に出てない。 ちなみにこうならなかった要因は律の警察官とのバトルで視界ジャックを過信して撃たれて死んだとこ 律が死んだ時点で一貫ルートは消滅、屍人のEND確定。次の澪の終了条件がなかったのは、律があの後澪を迎えに行き、二人で海送りを見ることになってたから。 ちなみにスポーツコーナーで木のバットを選ぶとその後工具コーナーに行くイベントを予定してて序盤からエクスカリバットを入手出来てた。 梓が純に助けられたところで終了条件達成?となってたのは倒したのが純と言うことと生き残りルートが消えてる為につけてみた 後もう一個のやつも似た理由。 屍人END辺の安価の伏線はそんなもんかな? 封印辺は一人一つの封印を解くのが前提だった。序盤で紬、澪が死んでしまった為に律、唯が全部解きにいった。 赤い川に入った時3回以上長引かせると律が半屍人化して封印解除ならず→最後で焔薙ー太に光が宿らず全滅、ループBADENDってのも考えてた。 ちなみに喫茶SDKの店長は須田恭也 さすがにこれは気づかなかったかな? パラレルワールド的な扱いなんで本当に実在してるかは不明 ジェノサイドENDはゲーム的に通らないと新エンドが見れない為もし4人とも生きていても発動してた。(その時は他のみんなが屍人を倒す描写が付け加えられてた) ちなみに封印解除編で律が死んだのは紬が死んだから。紬が生きていると怪力屍人にならず二人は生還。澪は自力だけど神安価で生還しかけたけど詞を読んじゃったから死亡 ちなみに三人が屍人になったのに戻り、梓が戻らなかったのは 三人→憂、堕辰子が造り出したものだから 梓→現代の生きている人間だから何の要因もなしじゃ戻せない だから梓だけが羽根屍人のままだった。 最後の羽生蛇村編の安価はあんまり物語とは関係なかった。 和の選択で桜ヶ丘に行く、ならその日中にヒントを得て純に心の傷が残らなかったってぐらいですかね。 元々斎藤の設定で異界の時間概念と外は違うって感じでやってたんで1ヶ月伸ばしてみました。すぐ桜ヶ丘に入れても違和感あるし。 電話をかけたのは憂、両方の世界の架け橋になって鳴らした。 まあ大体憂がやってくれましたよ。 唯達が視界ジャックが使えたのは羽生蛇村出身だから 唯には異界ジャック、紬には過去視、律にはNTの視界ジャックを持たせてみた。異界ジャックは異界から来たもの、宇理炎とか封印の場所とかがわかる能力って設定。ちなみに封印解除編で唯は死ない(既にSDK化してる為) 憂は唯達の世界を作ったって言ってたけど実際はそうじゃなくてただ異界から唯達を出した時間が27年後ってだけで桜ヶ丘は堕辰子が作ったものじゃなく実際に存在する世界。 つまり羽生蛇村の唯と桜ヶ丘の唯は別々の平行世界にいて異界を通して一緒になってしまったってわけですね。 羽生蛇村の唯達が異界に飲み込まれる。 斎藤が後を追い紬を助けにいく。 唯達は負けて27年後の世界に飛ばされる そこでまた異界に飲み込まれる 今回の騒動って思ってもらったら簡単かな 今更色々説明したところでどうなるって話でもないしここまでにしときましょう これを見てけいおん、SIREN両方に興味を持ってくれたら嬉しい限りです! あ~これあのSSにあったセリフだわwwwwwwとかたまに思い浮かべやってください
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ミギー ミギー(みぎー)はイラストレーター。 作品リスト さらざんまい(19)キャラクター原案
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【TOP】【←prev】【PlayStation】【next→】 めぐり愛して タイトル めぐり愛して 機種 プレイステーション 型番 SLPS-01714 ジャンル 恋愛シミュレーション 発売元 ソニー・ミュージックエンタテインメント 発売日 1999-2-25 価格 5800円(税別) 駿河屋で購入 プレイステーション
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「決闘だ!! おさげの男、貴様に決闘を申し込む!!」 突然現れたギーシュに、ルイズと乱馬は大混乱する。 「なっ……だから誤解っていうか、俺は男、じゃねぇ女で……! ええいややっこしいっ、水さえあればっ」 「わ、私のせい? えと、あの、ごめんランマ、いやだからギーシュ、これはね」 「ルイズ! そのよーなふしだらな男女交際、この僕が許さんっ!」 「黙れ変態! あんたが何股かけてモンモランシーを呆れさせてると思ってるのっ! しかも男女交際って、ギーシュがやってるのはストーキングと、おごりのデートと交換日記ぐらいじゃない」 「なになに? 決闘?」「げっ、ルイズの部屋に裸の男とギーシュがっ?!」「なにいっ!? 許しがたいぞっ」 「きゃっ、男の人の裸だわっ」「押すな押すな」「わいわい、がやがや」「おせんにキャラメルいかぁっすかー」 っっておい、いきなりこの部屋にギャラリーが入って来るんじゃねぇっ! なんなんだこの学校は。 「だ、誰か水を持ってきて! 今説明するわっ!」 「はい、どーぞルイズ。このバカは私が引き取っておくから、貸し借りなしよ」 金髪ロールの女子生徒・モンモランシーが、ルイズにコップ一杯の水を渡し、騒ぐギーシュを木槌で殴って気絶させる。 「へへっ、サンキュー! しょーがねぇ、見てろよっ」 男の乱馬が水を被ると、たちまち女の子・らんまに変身する。 おおーーーーーーーっ、と大歓声が男子生徒からあがった。 「分かった? 彼女はね、お湯を被ると男になり、水を被ると女に戻るってゆー、悲劇的体質なのよ!! ……っってこらランマ!! ふ、服を着なさい!! 上半身丸出しじゃないの!」 「わぁしまったっ、トランクスだけだったの忘れてた! こ、こら、見るなっ」 マリコルヌとかいうデブが、らんまの生乳を見て鼻血を噴いて倒れた。 ばっしゃん、とらんまがぬるま湯の張られたタライの中に飛び込み、男になる。 今度はきゃーーーーーっという、女子生徒達の黄色い歓声がした。 「どーでい、分かったろ? これで俺が、おと……じゃねぇや、女だってこと……あれ?」 「……ちょっとモンモランシー、ギーシュを気絶させてどーすんのよ。 ランマへの誤解が解けないでしょーが、実際に変身するとこ見せないとっ」 「あ、そっか。ごめーん、もう一杯水を作るわ」 モンモランシーに頬を叩かれて、ぱちっとギーシュが覚醒した。 乱馬はタンクトップを着ると、ぱしゃっとコップの水を被ってらんまに戻る。 「な? こーゆーわけなんだよ。俺はお・ん・な」 「そうよ。彼の身も心も、このランマちゃんのものなの」 ………ん? 身も心も? ギーシュはゆらりと立ち上がり、叫ぶ。 「……そうか……おさげの男め、ルイズのみならず、このおさげの女にまで毒牙を……! くされ外道っ、誠に許せん! どこへ行きおった! 必ず見つけ出して、成敗してくれるわ!!」 ダメだ、目の前で変身してやったのに、こいつだけ分かってねえ。目に入らなかったのか? 「……おい、モンモランシーとかいうの。お前はどんどん状況を悪化させてねーか」 「ちょっと言い回しがまずかったかしら? まぁいいじゃない、決闘してあげたら? 遠慮せずにぶちのめせば、少しは目も覚めるでしょ」 女って怖えな。まぁしばらく格闘してねぇし、腕ならしにゃー丁度いいか。 メイジっつってもヒョロヒョロのお坊っちゃんだし、今の俺が負けるわきゃねーや。 またお湯を浴びて男に戻り、ギーシュと対峙する。 「おーしギーシュ、その決闘受けてやらぁ! で、どこでやるんだ?」 「よかろう、おさげの男! 場所は『ヴェストリの広場』、日時は明日の早朝!! 首を洗って待っているがいい!!」 言い捨てると、ギーシュはギャラリーを率いて、よーやく部屋を出て行った。 「へへっ、久し振りに男の姿で闘えるぜっ」 「はぁ……疲れたわ、寝る。片付けはしときなさいよ、ランマ」 そして、翌朝早く。男に戻っている乱馬は、厨房で事情を話し、朝食をとる。 「で、でもランマさん、平民が貴族と決闘だなんて無茶です! 無礼討ちは一応法律では禁じられていますけど、お相手のギーシュさまはグラモン元帥のご子息! 悪くすれば再起不能にされてしまいますわ!!」 「シエスタさん、だーいじょうぶっ。俺が負けるわきゃあねーですよっ。 うん、美味い。マルトーのおっさん、おかわりっ」 「へへへへ、気に入ったぜランマ! お前が男でも女でもかまわねぇ! あの図に乗った貴族さまの鼻を明かしてやんな!」 そして、ルイズと合流してから『ヴェストリの広場』へ。 ギーシュとモンモランシーは、すでに来ていた。早起きのギャラリーまで。 「待ちかねたぞ、おさげの男! 朝食をとってから来るとは、憎憎しい余裕!!」 「腹が減っちゃー戦はできねぇんでな、おはよーさん。お前は食べてねーのか?」 「ぶわかめ、平民を貴族が倒すなど『朝飯前』! よって、食べん!!」 ぐ~~~ぎゅるるる、とギーシュの腹の虫が鳴った。周囲がくすくす笑う。 「……ふっ、まぁよい。この『トリステイン魔法学院の青銅の薔薇』ギーシュ・ド・グラモン、 平民とは言え容赦はせん。ゆくぞ名も知れぬおさげの男、天誅だ!!」 「だーから俺は早乙女乱馬だって……どわっ!?」 ギーシュが薔薇の造花を振り、花弁を地面に落とすと、青銅の女戦士が現れる。 「これぞ我がゴーレム『ワルキューレ』!! 行けい!!」 「へっ、なんでえこんなデクノボウ、止まってるも同然だぜ!!」 乱馬が鉄の棍棒を振るい、ワルキューレを破壊する。 「まだまだっ!!」 次々にワルキューレが繰り出されるが、乱馬には通用しない。 体がいつもよりずっと軽い。男の姿で思う存分暴れ、今までのストレスを発散する。 「どーしたギーシュ、もう終わりか? 悪キュウリってのは7体までみてーだな」 ぜいぜいと息を上げるギーシュに対し、乱馬は汗ひとつ掻いていない。 「その造花の『杖』を叩き落しゃあ、俺の勝ちだろ? もーちょい粘ってかかってこいよ。つまんねーぞっ」 ドットレベルの土メイジであるギーシュには、ワルキューレを7体作るだけで相当な疲労だ。 あといくつか魔法を放つ余裕はあるが、通用するとは思えない。ならば……。 ボコッと乱馬の足元が崩れ、穴が空く。 「ちっ、巨大モグラかっ!」 ばばっと回転して距離を取り、棍棒を構える。モグラと乱馬が対峙した。 場面は変わって、学院の本塔。 「オールド・オスマン! お早うございます、コルベールです!」 「お早うございます、ミスタ・コルベール。学院長はお留守ですよ」 禿頭の中年教師が、学院長室を訪ねていた。しかし、返事をしたのは学院長の秘書だ。 「お早うございます、ミス・ロングビル。ちょっと珍しい発見をしたので、お伝えしたかったのですが」 と、コルベールの背後から巨大な直立二足歩行する猫が現れた。煙管まで口に銜えている。 猫は学院長室の床に、でんっと『コタツ』をすえて入り込んだ。 「なっっ」 「ああ、ご心配なく。彼は私の使い魔の『コタツネコ』くんです。 まだ朝は寒いですから、貴女もこの『コタツ』なる暖房用テーブルに入りませんか?」 「はぁ……では、お邪魔します。……おお、これは画期的な暖房ですね」 コルベールが表情を変えずに話す。なぜか貴重なお茶もある。 「まったく、『火』の力の新しい、革命的な利用法と言ってよいでしょう! いや、これを伝えに来たわけではないのですが、広まるといいなー、なんて」 「では、私がとりあえず承っておきましょうか?」 肯いたコルベールは、コタツの上に一冊の古い本と、何かのスケッチを置いた。 「これをご覧下さい」 「『始祖ブリミルの使い魔たち』……? 随分古い本ですね、学院の図書館にあったのですか?」 「ええ、そうです。そしてこの図をこちらのスケッチと見比べてみると、そっくりでしょう? これは『ガンダールヴ』のルーンですよ」 「『ガンダールヴ』……それって、あの伝説の?」 「然様、あの『神の盾』です。あらゆる武器を使いこなす、始祖とその後裔の使い魔。 これまでの歴史上にも、何人か存在したと言われています」 「これが、何か……?」 「実はですな、ミス・ロングビル。あのミス・ヴァリエールが召喚した使い魔の少女の左手に、 これと同じルーンがあるんですよ。サオトメ・ランマという少女です」 ……『ガンダールヴ』か。伝説では、魔剣『デルフリンガー』はその武器のひとつだったとか。 そんな小娘に渡すのは惜しい。さっさと宝物庫から頂戴せねば。 「ふ」 いきなり、ばしんとコタツネコが斜め後方の床を叩いた。見れば、小さなハツカネズミが捕まって、もがいている。 「おお、学院長の使い魔、モートソグニルではないですか」 すると、学院長室のドアがばーんと開けられた。白髪白髯のじじいが激昂している。 「くっ、くぉら貴様らっ、わしの使い魔をいじめるなっっ!! 感覚を共有しまくっとるんじゃから、わしも苦しいんじゃあっ!!」 「お早うございます、オールド・オスマン。覗きやおさわりに使っているんですから、自業自得ですね。 さあコタツネコ、押し潰しておしまい」 べしゃっとオールド・オスマンが押し潰され、もがき苦しむ。 「では、学院長が背負っておられる大袋をお取りしましょう。私や女教師や女子生徒の下着なんかが入っていますから」 「わっ、わしの宝物を返せ、ドロボーッ!!」 「じゃっかましいっ、この変態じじいっっ!!」(どかっ) 「ふ」(どーん) オールド・オスマンは、ロングビルの蹴りとコタツネコの突き押しを同時に喰らって吹っ飛び、 窓から空高く飛んでいってお星様になった。 「老いてなお盛んですなぁ、学院長は……」 42歳独身のコルベールは、コタツに入ったまま、ずずっとお茶を啜った。 一方、場面は再び『ヴェストリの広場』。 早乙女乱馬は、巨大モグラのヴェルダンデと対峙している。 「くっ……こいつ、ギーシュ本人より強そうだぜ」 「フゴフゴッ」(ずーん) 「おい、使い魔同士の戦いになっとるぞ」「賭けのオッズはどーなるんだ?」 「なるほど、あれは馬と同じ速さで地中を進み、宝石や鉱脈を見つける優秀な使い魔……。 意外と強いのかも知れないわね……さあ、張った張った」 「ランマは負けないわっ! って、何を賭けの胴元やってんのよモンモランシー!!」 しかし、ギーシュはすっと杖を下ろした。 「もういい、やめるんだヴェルダンデくん。負けを認めよう。 あの鉄の棍棒を喰らえば、巨大モグラでもタダではすまんだろう」 それを聞いて、乱馬も構えを解く。 「……そっか。案外いいやつだな、ギーシュ。使い魔も彼女も大事にしろよ」 「ああ、おさげの男。色男同士、友情を誓おうではないか。 ではこの黒薔薇の花束を、おさげの女に渡してやってくれんか」 ギーシュが、どこからか花束を取り出して乱馬に渡す。残った魔力を使い、『錬金』で作ったようだ。 ギャラリーは歓声をあげたが、花束からはボフッと煙が噴き出した。 「わーーーははははっ、かかったなおさげの男! 強力しびれ煙幕の味はどうだ……うぐっ、しびれるっ」 「てっ、てめえもしびれてんじゃねぇか、この卑怯もーーーん!!」(どかっ) 乱馬の正拳突きが、ギーシュの鼻柱に命中して、広場の端まで吹っ飛ばす。 「やったわ、ランマの勝ちよっ!!」 ワァァアアアアと再び歓声があがる。しかし、両手を挙げていた乱馬も、しびれてばたっと倒れた。 「……気力で立っていただけなのね。負けず嫌いなんだから」 「やったぜ、賭けは俺の勝ちだっ」「さー、朝飯だ朝飯っ」「今日の授業、何だっけ?」 一同も日常に帰り、乱馬とギーシュは仲良く医務室送りとなった。 (続く)
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. 私は、逃げ出した 私の夫のことをとても楽しそうに話すあの女狐から逃げ出した あのとき、間違いなく夫とあの人は繋がっていた 年甲斐もなく、泣き喚きながら走った 『俺は、泉が頑張ってるのを知ってる』 『いつも感謝してるんだよ、泉には』 『何があったって傍にいる』 そう言って抱きしめてくれた彼の心は、もう私の方を向いていない そもそも、彼との生活は全て偽りだったのだ 彼は私を愛してくれてはいなかった、あくまで金づるとして取り入っていただけだった けれど、そうやって彼を憎み、嫌おうと思うほど、かつての私たちの思い出が蘇ってきた 彼と初めて出会った日 彼と友だちになった日 彼が私を慰めてくれた日 彼と初めて出かけた日 彼を私が慰めた日 彼と私が初めてキスをした日 彼が私を救った日 恋に堕ちた私が彼と過ごした日々 彼が私を救った日 私が彼に告白した日 帰宅し、そんな諸々の記憶を思い出していると、電話が鳴った 彼が事故に遭ったという連絡が入った 雨の中、急いで彼が搬送された病院へ向かった 彼の容態はさほど悪くないらしく、安堵した 私が病室へ入ったとき、彼は天井を眺めていて、こちらに気づいて、声をかけてきた 京太郎「泉……か」 泉「戒能プロとかのがよかったやろ?……ごめんな」 京太郎「……いや、謝るのは俺の方だ」 京太郎「……やっぱり、会場で見てたんだな」 京太郎「泣いてる泉と、笑ってる良子さんを見てわかった」 京太郎「良子さんとは、あの後別れたよ」 京太郎「元々、今日で最後のつもりだったんだ」 京太郎「身勝手な話だけど、聞いてもらっていいか?」 黙ってうなずいた私の目を見て、彼は話し出した 京太郎「俺は、辛くなったんだ」 京太郎「こんな身体になっちまって、泉に全部押し付けて」 京太郎「俺が主夫やってる間に、プロで頑張ってる泉は負け続けて」 京太郎「俺なんかが泉の隣にいたらダメだって思い始めた」 京太郎「こんな自分に嫌気が差したんだ」 京太郎「こんな俺を好きだって言ってくれる泉に申し訳なかった」 京太郎「幸せそうな泉を見てると、ますます自分が嫌になっていった」 京太郎「だから、俺は悪い男になった」 京太郎「何人とも関係を持って、泉と別れる理由を作ろうとした」 京太郎「金も稼がない、女にだらしない、そこまで来れば、泉の方から離婚届を突き付けてくれると思った」 京太郎「別れてくれ、って言ったときも、あんな薬まで飲まされて、襲われて」 京太郎「俺は、どれだけ愛されているのかがわかった」 京太郎「それから、俺はお前のために生きようと思った」 京太郎「今までの関係を全て断ち切ろうと思った」 京太郎「……それでも、俺はダメな人間なんだ」 京太郎「最後だから、って一回ずつ、あの人たちとセックスをした」 京太郎「つくづく自分が嫌になって、下を向いて歩いてたら自動車に轢かれてベッドの上」 京太郎「これが、お前の好きだったクソ野郎だ」 京太郎「本当に、すまなかった」 彼は、シーツの上、銀色に冷たく光る右手と左手の前に頭を下げ、私に謝った 京太郎「いくら謝っても赦されないことだと思う」 京太郎「俺が今話したことも、言った言葉も、言う言葉も全て信じられないだろうけど」 京太郎「俺は、泉のことを愛している、愛し続けて、愛していたい」 京太郎「また、二人だけの幸せな生活が送りたい」 京太郎「……なんて、都合良すぎるよな」 泉「……いや、そんなことない」 泉「私も、京太郎とやり直したい」 泉「今の言葉、信じる」 京太郎「は、はぁ?なんでだよ」 泉「それは、私が京太郎の嫁だからや」 泉「京太郎が変わるって言うんやったら私はそれを信じる」 泉「それが、嫁ってもんやろ?」 泉「……私やって」 泉「京太郎のこと、愛してるんやから」 視界が涙で滲んだまま、京太郎に笑いかけた 歪んだ京太郎の顔も笑っているようで そのまま二人で泣き続けた .
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ボギー ボーギーの別名。
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ひぐらしのなく頃に 『ひぐらしのなく頃に』(ひぐらしのなくころに、英題:When They Cry)とは、同人サークルである07th Expansionが製作した同人ゲーム。また、これを原作とするドラマCD、漫画、アニメ、小説、実写映画作品である。 舞台は、某県鹿骨市にある人口2000人に満たない寂れた寒村である雛見沢村。かつては鬼ヶ淵村とも言われ、近隣の住人からは「人食い鬼の村」として恐れられた。 村人の連帯は昔から強固で、ダム建設による村の水没を村民の団結した行動で阻止したこともある。ダム戦争の末期より、村では6月の決まった日に一人死んで一人消える奇怪な事件が続いていた。オヤシロさまの祟りと言われ、廃れていたオヤシロさま信仰が復活しつつあった。 ダム建設計画の無期限凍結から5年後の、昭和58年。主人公である少年 前原圭一は、雛見沢に引っ越してくる。彼は持ち前の明るい性格で、新たな学校や友人に打ち解けていく。委員長でゲーム狂の魅音、かぁいいもの好きなレナ、生意気だけど憎めない沙都子、愛らしいが一癖ある梨花らとの日常は、いつまでも楽しく平和に、永遠に続いていくと思われた。 この4年間に雛見沢で起こった不可解な連続未解決事件と、鬼隠しと呼ばれる謎の失踪事件についての噂を聞いた圭一は、軽い興味から事件について調べようとする。ところが、仲間たちは事件の存在自体を否定。圭一は偶然発見した雑誌から連続怪死事件が実際に起こっていた事を知り、仲間と村に対して疑念を抱き始める。 そして、綿流しと呼ばれる村祭りが行われた深夜、フリーのカメラマンの富竹ジロウと、看護婦の鷹野三四が怪死を遂げてしまう。オヤシロさまの使いとも呼ばれ、連続未解決事件を執念深く追い続ける刑事の大石から、圭一は仲間達の隠された過去を教えられる。その後、仲間達は以前と全く違う顔を見せ始め、更には背後にヒタヒタと足音が聞こえ、忍び寄る謎の気配を感じるようになる。綿流しの儀式を境にして、それまでの平和な日常は一転して悪夢のような様相に変化していく。
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2010年 10月18日 朝― 唯「おはおー…はぁはぁ」 律「おはよ。また走ってきたな」 紬「おはよー」 澪「おはよ、遅刻ギリギリだぞ」 和「おはよう。唯、また寝坊?」 唯「違うんだよ。昨日遅くまでTV見てて、寝るのが遅くなっちゃったの。それで朝起きれなかったんだよ」 律「それを寝坊と言うのだよ。」 和「まったく、憂も大変ね…」 さわ子「はーい、みんな席ついてー。ホームルーム始めまーす。」 唯「あわわわ」 さわ子「明日は文化祭です。みんな遅くまで残るのは構わないけど、最低下校時間までには―」 唯「(ん…?あれ?そういえば昨日りっちゃんおかしなこと言ってたよね…あれ?後で聞いてみようっと)」 唯「(未来から来たりっちゃん成人だー!星人じゃないぞ成人だ!とかなんとか。ぷぷっ変なのー)」 ―放課後― 澪「唯ー!部室行くぞー」 唯「あーちょっと待って……ギー太を…よっと…よし!」 澪「もう律とむぎは行ってるみたいだから」 唯「うん!明日のために今日はむぎちゃんのお菓子食べてからたくさん練習しないとね!」 澪「どっちみちお菓子は食べるんだな…」 唯「(あれ?…りっちゃんに昨日のこと聞くの忘れてた…後で聞いてみよう…)」 ―部室― 紬「今日のお菓子はシュークリームよー」 唯「おお!でかい!!これはうまい!!」 梓「まだ食べてないのに…」 唯「食べなくてもわかるんだよ!このサクサクしてそうな生地、そしてこのボリューム感!」 律「さー食べようぜー」 梓「明日は文化祭ですからね!食べ終わったらすぐ練習ですよ?」 唯「わーかってるよ~あずにゃ~ん」 唯「あー、そういえばさ、りっちゃん」 律「んー?何?」 唯「昨日さ、電話で―」 律「あー、そういえば…ごめんごめん、何回かかけなおしたんだけど繋がらなくてさ」 唯「え?」 律「また明日のお菓子の話だろうと思って、まあいっかって」 律「あ、そういえば2人とも予想外れたな。絶対今日はクッキー系が来ると思ったんだけどな~」 唯「違うよりっちゃん、その後の話だよ」 律「へ?その後って……だから電話が切れちゃって…んでかけなおしても繋がらなかったからって今―」 唯「え?私がかけ直したらりっちゃん出たじゃん。」 律「え?いつ」 唯「いや、その後すぐだよ」 律「何を言ってるんだい?君は?」 唯「あー!りっちゃんずるいー!!そうやって私を馬鹿者扱いするんだ!ぶーぶー」 律「いや待て待て、あたしは唯の言ってる事の意味がわからないぞ。昨日はあれで電話終わっただろ?」 唯「えっ?」 律「唯、記憶がおかしくなってないか?夢でも見てたのか?」 唯「なっ!記憶喪失だったのはりっちゃんのほうじゃ~ん」 律「はい?」 唯「未来から来たー!とか言って」 律「いや、言ってない。」 澪「なにさっきから訳のわからないこと言ってるんだよ2人とも」 唯「違うんだよ澪ちゃん、りっちゃんが私は大学生で23歳になったんだとか言ってたんだよ」 澪「律、お前寝ぼけて電話取ったんじゃないか?」 律「いや、待てって、あたしはそんなこと……本当に言ったのか?」 唯「そうだよ。なんか昨日りっちゃんおかしかったよ?大丈夫?」 律「あーうん、大丈夫だけど…(あれー?おっかしーな…本当に記憶喪失になっちまったか?)」 梓「さあ、食べ終わったなら練習しますよー」 唯「えー!まだ食後の一服タイムが残ってるよ!」 梓「そんなおじさんみたいなこと言ってないで練習しますよ!」 唯「えー!!」 梓「みなさん先輩方にとっては最後の文化祭ですよ?必ず成功させましょう!」 紬「そうね!頑張りましょう!」 澪「そうだな!」 律「よーし、やるか……(なんかおかしいなぁ…)」 唯「むーん」 この時唯は、律がふざけて冗談を言ったものだと完全に思った。 律の記憶がおかしくなっているものだと思った。 しかし、 この時2人とも正常。 2人とも間違ったことは言っていない。 おかしいのは、昨日起きた、怪奇現象だった。 5人はいつも通り、音楽準備室で明日の文化祭に向けての練習を始めた。 2015年 10月18日 律「くっそ…あれから何度も電話してるのに…繋がらない…っ!」 律「昨日のはいったい何だったって言うんだ!?確かに着信履歴も残ってる…っ」 昨日のこの不可解な出来事を1日中考えていた。 しかし、電話が繋がらない以上何をどうすることもできない。 昨日のアレは夢だったのではないか。と考えるも、着信履歴を見れば夢じゃなかったことがわかる。 律「明日…明日なんだよ…っ!もし、本当に過去の…2010年10月17日の唯と電話が繋がっていたんだとすれば…」 律「教えてあげることができた…っ!のにっ!くそっ!!」 律「何故昨日言わなかったんだ…っ!文化祭の日の朝は気をつけろって…くそっ!!!」 激しく後悔した。 しかし、改めて考えてみると… 律「待てよ…。仮に過去の唯に、この交通事故の事を教えて、その日は事故に会わずに助かったとする…」 律「するとどうなる…?」 それもそうだが、他にもいくつかの疑問点はあった。 まず、昨日電話が繋がった5年前の2010年10月19日の唯の世界では、その日の朝に本当に交通事故は発生するのだろうか。 次に、仮に5年前の事故を未来の律が教えてあげたとして、それをはたして回避できるのか。 そして……もし、その事故を回避した場合、唯はどうなる?唯は2010年10月19日に死んだことにはならない…のか。 死んだことにならなかった場合、今はどうなる?過去が変わった場合…未来はどうなるんだ? 考えるだけ無駄だった。 こんな前代未聞の現象、いくら考えたって答えが導き出せる筈がなかった。 律は最後にもう一度、唯の番号に電話をかけて繋がらないことを確認して、携帯電話をそっと机の上に置いた。 律は立ち上がり、部屋を出ようとしたその時、机の上にあった携帯電話が唸りだした。 ヴー、ヴー、ヴー 律「!?」 律は激しく期待、興奮し、携帯電話を開く。 しかし、そこにあったのは律の期待したものではなかった。 秋山 澪 080 XXXX XXXX 律「なんだ、澪か…」 心の興奮がまだ治まっていなかったが、とりあえず電話に出た。 律「もしもし澪?」 澪「おー律久しぶり、明日どうする?」 律「へ?明日?なんもないけど…」 澪「なに言ってるんだよ。明日は唯の命日だろ?お墓参り行くだろ?」 律「ああ、そうか…」 律は完全に唯の墓参りの事など忘れていた。 何せ、その唯から昨日、電話がかかってきたのだから。 澪「ったく、忘れてたのかよ。私今日は仕事まだ残ってるから、後で皆に連絡頼むぞ?」 律「ああ。」 澪「私は仕事休みもらったから、私らは昼頃合流でいいよな。その後予定合えばみんなでご飯でも食べよう。詳しい時間とか後でメールしてくれ」 律「わかった…でも、どっちみち車出すから待ち合わせはうちでいいだろ…って、あのさ、澪」 澪「んー?」 律は昨日の事を澪に言うか言わまいか迷った。 はたして言ったところで信じてもらえるだろうか。 しかし、ここで言わないでいつ言うんだ…っ! 律「昨日…さ、唯から電話がかかってきたんだ…」 澪「はっ?」 律「いや、あの、過去の唯から。5年前の唯から何かわかんないけど電話がかかってきたんだ…それでっ」 澪「っはははは、なに言ってんだよりつー」 律「いや、本当なんだって!信じてくれ!」 澪「夢だろ?なんだかんだで唯の命日近かったから頭の中で考えちゃってたんだろう」 律「ち…違うんだっ!!」 澪「律、最近疲れてんのか?せっかくだしストレス発散に今度休みの日飲みにでも行こうよ」 律「だーかーらー、そうじゃなくて、本当に夢じゃないんだ」 澪「学校の子たちと飲みに行ったりしないのか?」 律「いや、そりゃたまにはあるけど…いま金欠なんだ。」 澪「そうか…学生だもんな…」 澪「じゃあまた後で時間だけメールくれよ。電話でもいいけど。」 律「ああ、わかった………って、そんな話じゃなくて本当にっ」 ツーツーツー 律「切れてやがる…………まぁ、普通そうなるわなぁ~」 こんな感じで軽くあしらわれることも薄々わかっていたが、信じてもらえなかったのは少しショックだった。 まあ、こんな漫画のような話、いきなり聞かされて信じろと言うのも無理があるが。 律「しょうがないか…明日みんなに話してみよう。着信履歴を見れば…きっと信じてくれる」 2010年 10月18日 律「じゃあ、また明日なー」 澪「唯、明日は遅刻するなよー」 唯「わかった!大丈夫!!じゃあね~ばいばーい」 唯と紬と梓の3人は、いつもの交差点で、2人を見送って別れた。 唯「明日楽しみだねー。むぎちゃん、私たちにとったら最後の文化祭だよ!緊張するね~」 梓「全然緊張してる風に見えないですけど…」 紬「そうね、なんだか寂しい感じもするけど、悔いを残さないように頑張ろう!」 唯「うん!!」 そして3人は駅前の交差点についた。いつも紬と別れる所だ。 紬は軽音部の5人の中で唯一、電車通学なのだ。 唯「じゃあむぎちゃん、また明日ね~」 梓「お疲れ様でしたー」 紬「うん。ばいばーい!また明日ね~」 2人は紬を見送った後ゆっくりと歩き始めた。 梓「なんか天気があやしくなってきましたね…」 唯「ひとっぷり来るかもね!」 梓「なんでちょっと嬉しそうなんですか…」 梓「雨降ってこないうちに早く帰りましょう」 唯「そだね」 2人は自然と早歩きになった。 早歩きと行っても、いつもの歩くスピードの1.5倍くらいだろうか。 唯「トンちゃんにもライブ見せてあげたいね」 梓「さすがに講堂には持って行けないですよ」 唯「だよね~。せっかく最後のライブだからトンちゃんにも演奏見せてあげたいのにな~」 梓「トンちゃんも軽音部の一員ですからね!でも、私たちの演奏なら毎日部室で聞いてますよ」 唯「そっか~ならいっか~」 くだらない雑談をしているうちに、梓と別れるポイントまで着いた。雨は降ってこなかった。 唯「じゃあね、あずにゃん。また明日ね~」 梓「はい!それじゃまた明日です。先輩、遅刻しないでくださいよ!」 唯「わかってるよ~。ばいばーい」 ポッ―ポッ―ポッ―。 唯「げっ!雨降ってきた~?」 唯「走れー!」 ザ―――――――――――――――――― 唯「ぎゃあああああああああああ」 唯「ギー太っ!ギー太が濡れるううううっっ!!」 唯「サビるうううううう!!ごめんねギー太!!」 唯はギターケースを両手で抱えながら走った。 まるでバケツに溜まった水をひっくり返したかのような大雨。 いつも朝走り慣れていたせいか、ものの数分で家に着いた。 しかし、走っても走らなくても同じだったかもしれない。 唯の身体はもう既にびしょ濡れだった。 唯「ふええええぇぇ、ただいまぁ…うい~」 憂「お姉ちゃん雨大丈夫だった!?ってびしょびしょだよ!」 唯「ギー太がぁ…」 憂「早く上がって!お風呂沸かしておいたから入っておいで」 唯「ありがと~うい~」 憂「ギー太はちゃんと拭いといてあげるからね」 唯「うん、ありがとう。行ってくるね~」 憂「うん!……ってああ!お姉ちゃんタイツ脱いでーっ!」 憂は、おもむろに脱ぎ捨てられた唯の靴を綺麗に並べた後、洗面所からタオルを持ってきた。 そしてギターケースから唯の愛用のレスポールを取りだした。 憂「あれ?そんなに濡れてないよ?」 唯が体で守って走ってきたおかげか、レスポールはあまり濡れていなかった。 憂は、きっと唯が体を張ってギターを守ったんだなと思い少し苦笑した。 すこし湿っていた部分をタオルで拭き取り、レスポールを唯の部屋に立て掛けてて置いてきた。 ギターケースを乾かそうと、リビングに戻ると 憂「あれ夕陽が………。雨……止んでる……」 雨はもう降っていなかった。ちょうど唯が帰ってくるときに、たまたま雨雲が桜が丘を通過した ただの夕立だった。 憂「あっ……綺麗な虹だぁ…」 ガチャ―。 唯「ふふふふふふふ、ふふふふーふふふふふ♪」 憂「お姉ちゃん、ギー太拭いて部屋に置いておいたよー」 唯「ありがとうい~」 憂「ご飯7時だから」 唯「うん。わかった~!明日文化祭だから練習してくるね~」 憂「うん、頑張ってね~」 唯は階段を上り3階の自分の部屋に向かった。 唯「ギー太!…濡れてなかった?憂にお礼言わなきゃだね~」 レスポールを抱き上げ、ベッドの上に座ると、早速明日演奏予定の「ふわふわ時間」を弾き始めた。 このふわふわ時間、唯は1年の頃から弾いている曲、軽音部に入って初めて作った曲ということもあってか、一番得意な曲だった。 しかし、家にギターアンプがなかったため、さほど綺麗な音は出なかった。 唯「寝ちゃお寝ちゃおー(そー寝ちゃおー)あーあーかーみさーま」 曲がちょうど最後のサビに入ったところで2階から憂の声が聞こえた。 憂「お姉ちゃーん、電話鳴ってるよー!鞄持っていかなかったのー?」 唯「あっ!忘れてた!」 唯はレスポールをベッドの上に置いて部屋を出た―。 4
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募集要項 弱い方大歓迎でも IN率高いの方がいいです クラン戦とか楽しくやろう! 結果よりも楽しかったらそれでよし IN時間帯は午後9時~深夜1時の間です last-life ☆田村ひより☆ ペプシガール! ギー太@唯は俺の嫁 ペプシ犬! shigebon ペプシマーン! まるろ. -森造- にお気軽にお話しかけください または、当クランページの募集用掲示板でも募集しておりますのでそちらでもOKです
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