約 487,475 件
https://w.atwiki.jp/105kokushi/pages/21.html
更新日時 2012-08-23 17 09 24 (Thu) 問題1 MCV=Ht×10÷RBC(例462万は4.62と入力) 80~100 正常 ~80 小球性低色素性貧血 80~100 正球性正色素性貧血 100~ 大球性正色素性貧血 で計算される。 また、ヘモグロビン(Hb)の基準値は男14~18g/dl、女12~16g/dlとされる。 では、MCVが80未満で小球性低色素性貧血と計算された場合は、 (1)例えば男ならHbは必ず14未満となっているのだろうか? (2)Hbが14以上なら、MCVで80未満でも正常と判断して良いのか? +... 解説 MCVが80~100なら Hbが男なら14未満なら、 正球性正色素性貧血で 14以上なら正常ということか。 <基準値> 赤血球数(RBC)男410~530万/mm3、女380~480万/mm3 ヘモグロビン(Hb)男14~18g/dl、女12~16g/dl ヘマトクリット(Ht)男40~48%、女36~42% 問題2 遺伝性球状赤血球症は正球性正色素性貧血?正球性高色素性貧血? +... 解答 正球性高色素性貧血 解説 遺伝性球状赤血球症HSは、平均赤血球ヘモグロビン濃度MHSH↑(36以上) 低色素性、正色素性、高色素性の定義はMCHCの数値で決まっている。 (30以下):(31以上35):(36以上) 小球性低色素性貧血・正球性正色素性貧血・大球性正色素性貧血 国試的にはこれらに分類されるのが一般的だが、HSだけは例外 問題3 punched-out lesionを示す疾患はどれか。すべて選べ。 (1)痛風 (2)多発性骨髄腫 (3)サルコイドーシス (4)histiocytosis X(骨組織球症)(LCH) (5)癌のメタ +... 解答 1、2、3、4 解説 骨打ち抜き像(punched-out lesion)と周囲の骨硬化によるedgingは 痛風に特異的な所見と考えられている。 punched-out lesionは痛風では尿酸塩による骨破壊像であり, 初回発作時に認められることは殆どなく,痛風関節炎を繰り返した症例に多い. 骨打ち抜き像(punched-out lesion)で、多発性骨髄腫の骨破壊機序は骨髄腫瘍細胞から産生される破骨細胞活性化因子(OAF)により、 破骨細胞が活性化され、骨融解などの骨病変をひき起こす。 また,類似する所見は関節リウマチ,多発性骨髄腫,histiocytosis X(骨組織球症)(LCH)、サルコイドーシス、癌のメタなど種々の疾患で認められる. 「パンチされたら サルも メタメタ痛くて エンエン ヒステリー」 問題4 成人T細胞白血病/リンパ腫(ATLL)では、どれが致命傷になりやすいか? ①高Ca血症 ②WBC上昇 ③flower cellと呼ばれる異常リンパ球の出現 ④はでな皮膚紅斑 +... 解答 1 解説 急性型・リンパ腫型でははでな皮膚紅斑が見られる。 ①高Ca血症が致命的になりやすいので、 高Ca血症には、ビスホスホネート、生食輸液+ループ利尿薬。 ATLLでは、腫瘍細胞がPTHrPという副甲状腺ホルモンと共通の構造を持つ 蛋白質を産生しPTH受容体を介し、カルシウム産生が止まらなくなるため高Ca血症になる。 問題5 悪性リンパ腫に対する抗癌剤使用により腫瘍崩壊症候群が起きた。 血液検査で認められるデータは次のうちどれか。2つ選べ。 ①高尿酸血症 ②高乳酸血症 ③低リン血症 +... 解答 1、2 解説 腫瘍組織の崩壊により高尿酸血症、高リン血症、高カリウム血症、低カルシウム血症、腎不全などをきたす。 また臨床的には問題にならないが、高乳酸血症による乳酸アシドーシスも起こしうる。 低カルシウム血症は、腎不全で活性化ビタミンDができないから。 悪性腫瘍に対して抗癌剤を使用するときに、腫瘍崩壊症候群を念頭に置いて、血液データの経時把握が大切らしい。 問題6 腫瘍崩壊症候群を防ぐために何をすればよいか?すべて選べ。 ① 輸液 ② メイロン投与 ③ ラスブリカーゼ投与 ④ アロプリノール ⑤ ステロイド +... 解答 1、2、3、4 解説 ①②④は言わずもがな。 ③のラスブリカーゼはウリカーゼという尿酸を酸化する酵素であり、これに よって尿酸上昇を抑える。 ⑤考えれば判るが、ステロイドは非ホジキンリンパ腫に使うくらいなので、 リスクファクターの一つである。急性リンパ性白血病の治療でステロイド単独 使用したら腫瘍崩壊症候群になったこともあるそうな。(これはWikiより) ラスブリカーゼは「日本でも2009年12 月に承認され,今後広く使用されていくことが望まれる」とある。 http //www.cancertherapy.jp/emergency_manual/2010_winter/01_07.html 問題7 以下のうち表試験で偽陰性(エラー)が出る可能性の最も高い物を1つ選べ。 a. 特発性血小板減少性紫斑病 b. 遺伝性球状赤血球症 c. 自己免疫性溶血性貧血(温式) d. 抗リン脂質抗体症候群 e. 成人白血病 +... 解答 e 解説 解法の要点: 表試験がどういう試験なのかを知っていないといけない上に、各疾患の特徴をしらないと 正解できない。白血病でA・B抗原の発現が低下することを知っている医学生は少ないのでは なかろうか。それだけに難問と言える。 解説: ×a 血小板が減少することで出血し、貧血にはなるが、表試験には影響を与えない。 ×b 常染色体優性遺伝形式をとる正球性高色素性貧血を呈するが、表試験には影響を与えない。 ×c 抗赤血球抗体により溶血性貧血を呈する。 ×d 凝固異常を呈するが、表試験とは無関係である。 ○e 白血病ではA・B抗原の発現が低下し、抗A・B抗体との反応を見る表試験では偽陰性となり得る。 基本的事項: 表試験とは被験者の赤血球と抗A・B抗体との反応を見る試験である。両者ともに沈降すれば (陽性であれば)AB型、抗A抗体とのみ沈降すればA型、抗B抗体とのみ沈降すればB型、 両者ともに沈降しなければ(陰性であれば)O型である。なお、裏試験は被験者の血清と試験血球 との反応を見る試験であり、通常は表試験・裏試験の結果は一致する。 コメント: ふつう表試験といえばABO式血液型検査を指すが、国家試験では明記するべきである。 そういった意味では不親切な問題である。 (出題者より) 不親切でごめんなさい。でも、勉強になる内容だと思います。 表試験と裏試験について、この機会に復習してみてください。 QBっぽく解りにくい解説にしてしまいましたが、解らなければ聞いてくださいな。 勘違いしていそうなひとがいるようだが クームス試験では表裏とは言わず主試験副試験だ。 そして、血液検査では主試験副試験とは言わず表裏だ。 問題8 溶血性貧血 何らかの原因で赤血球が破壊されることを溶血といい、 赤血球が何らかの原因で破壊される疾患は症状として貧血を来す。 溶血により赤血球が不足して起こる貧血を溶血性貧血という。 溶血性貧血は一般的には、正球性正色素性貧血を示すが、下記の溶血性貧血のうち2つの疾患では 正球性正色素性貧血とならない。2つ選べ。 ①自己免疫性溶血性貧血 ②発作性夜間血色素尿症 ③バンチ症候群 ④鎌状赤血球症 ⑤遺伝性球状赤血球症 ⑥サラセミア +... 解答 5、6 解説 101回国試で、遺伝性球状赤血球症は、例外的に、 (正球性高色素性貧血を示す。MCHC↑)と出題されている。 105回に出題されてもおかしくない気がする。 ×①自己免疫性溶血性貧血 自己抗体によって溶血する) ×②発作性夜間血色素尿症 造血幹細胞の異状によって溶血する ×③バンチ症候群 脾機能の亢進によって溶血する ×④鎌状赤血球症 血色素異常によって溶血する ○⑤遺伝性球状赤血球症 膜蛋白の異常によって溶血する (例外的に、正球性高色素性貧血を示す。MCHC↑) ○⑥サラセミア 血色素異常によって溶血する (Hbの合成障害があるため例外的に小球性低色素性貧血を示す) http //ja.wikipedia.org/wiki/%E8%B2%A7%E8%A1%80 ついでに 溶血の原因は先天性と後天性に分けられる 先天性 鎌状赤血球症 血色素異常によって溶血する 遺伝性球状赤血球症 膜蛋白の異常によって溶血する サラセミア 血色素異常によって溶血する 後天性 自己免疫性溶血性貧血 自己抗体によって溶血する 発作性夜間血色素尿症 造血幹細胞の異状によって溶血する バンチ症候群 脾機能の亢進によって溶血する 問題9 50歳女性。発熱・倦怠感を主訴に来院。血液検査の結果でWBC上昇・高LDHが認めら れた。末梢血液塗抹標本で花弁状に過分葉した核を有する血球あり。 この疾患で正しいのはどれか?すべて選べ。 a. 高Na血症による意識障害を来たすことが多い。 b. 紅斑を呈することがある。 c. 異形細胞はCD19・CD20・CD21陽性である。 d. 液性免疫が低下する。 e. 本疾患の病原体による脊髄炎が先行することはあまりない。 f. 垂直感染の場合には経胎盤感染がほとんどである。 g. RNAレトロウイルスであるためプロテアーゼ阻害薬が有効である。 h. 血清sIL-2受容体高値を示すことがある。 +... 解答 b、e、h 解説 gなんですがプロテアーゼ阻害薬はまだ研究段階だったように思います。 本当は「インテグラーゼが有効」としたかったんですけど間違えました。 まだ確たるエビデンスはないように思いました。 もしメタ解析以上のエビデンスがあったら教えてくださいませ。 問題10 56歳の男性。全身の痒みを主訴に来院した。家族・既往歴は特記すべきことはない。 5年前から禁煙。1年前から赤ら顔で,定期健康診断の血液検査で異常を指摘され たが放置していた。最近,頭重と耳鳴りとを自覚するようになった。呼吸数20/分。脈拍84/分,整。 血圧146/94 mmHg。顔色は暗赤紫色調で口唇にチアノーゼを認める。皮膚には 掻爬痕があり,四肢静脈は怒張している。頚部リンパ節腫大はない。胸部には異常なく, 腹部で左肋骨弓下に脾を触知する。血液所見:赤血球720万, Hb 20.2g/dl, Ht 56%, 白血球11200(好中球75%,奸酸球3%,好塩基球5%,単球3‰ リンパ球14%),血小板54万 総鉄結合能〈TIBC〉376μg/dl基準290~390)。血清生化学所見:総蛋白7.1g/dl,アルブ ミン4.3g/dl,フェリチン18ng/ml (基準20~120),尿素窒素19mg/dl,クレアチニン0.9mg/dl, 尿酸7.8mg/dl, AST 37単位, ALT 32単位, LDH 430単位(基準176~353), Fe25μg/dl。 CRP 0.2mg/dl。 低下しているのはどれか。 2つ選べ。 ① 循環赤血球量 ② 平均赤血球容積〈MCV〉 ③ 動脈血酸素飽和度 ④ 血中エリスロポエチン濃度 ⑤ 好中球アルカリホスファターゼ指数 出典:100F-37 +... 解答 ②,④(正答率:68.5%) 解説 アプローチ①赤ら顔,頭重,耳鳴り,暗赤紫色調の顔色,口唇のチアノーゼ一循環赤血球量の増加と血 液粘稠度の亢進による症状 ②赤血球720万, Hb 20.2g/dl, Ht 56‰白血球11200,血小板54万一循環赤血球量の増加, 白血球数,血小板数の増加 ③Fe 25μg/dl,総鉄結合能376g/dl,フェリチン18ng/ml一鉄欠乏のため赤血球は小球性低色素性 鑑別診断 末梢赤血球数,ヘモグロビン,ヘマトクリット値が正常範囲を超えた状態(循環赤血球量の 増加),すなわち絶対的赤血球増加症の鑑別診断を行う。白血球数,血小板数の増加,脾腫,現 在喫煙をしていない(慢性呼吸器疾患に伴う低酸素血症が否定的)ことより,二次性赤血球増 加症は否定的で,真性赤血球増加症と診断できる。この両者の鑑別には血中エリスロポエチン 値の測定が必要で,二次性赤血球増加症では増加し,真性赤血球増加症では正常~低下する。 確定診断: 真性赤血球増加症 選択肢考察 ×①真性赤血球増加症では循環赤血球量は増加する。 ○②赤血球数は著しく増加するにもかかわらず,小球性低色素性を呈することが多い。これ は亢進する赤血球の増加に鉄の供給が追いつかないためである。したがって平均赤血球容 積〈MCV〉は低下する。 ×③真性赤血球増加症では動脈血酸素飽和度は正常である。慢性心肺疾患に伴う二次性赤血 球増加症では低下することより,両者の鑑別に欠かせない検査である。 ○④真性赤血球増加症では増加した赤血球数を抑制するため,腎臓からのエリスロポエチン の分泌は著減する。したがって血中エリスロポエチン濃度は低下する。二次性赤血球増加 症を鑑別する上で非常に重要な検査である。 ×⑤好中球アルカリホスファターゼ指数は高値を示す。低値を示す慢性骨髄性白血病との鑑別に 重要である。 ポイント:真性赤血球増加症は骨髄幹細胞の腫瘍性増殖によって生じる疾患で、骨髄増殖性疾患の 一つとして分類される。 本例では全身のかゆみを主訴に来院したが、これは増加した好塩基球やマスト細胞から過剰に 分泌されるヒスタミンの為で、特に入浴後にみられる皮膚そう痒感が特徴的である。 また胃粘膜のヒスタミン受容体を刺激し、胃酸の分泌を促し、消化性潰瘍が引き起こされることがある。 MCV=Ht×10÷RBC (RBCは475なら4.75と入力のこと) で小球性、正球性、大球性の判別 (~80小球性、80≦MCV≦100 正球性、100~大球性) MCHC=Hb×100÷Ht (~31 低色素性、31~36 正色素性 36~高色素性) MCHは分類の視標としてあまり使わないらしい MCH=Hb×10÷RBC 28~32 (28~ 正色素性、~28低色素性) 問題11 保存血中に入っている抗凝固薬のクエン酸Naに関連した問題。 大量輸血の合併症として誤っているのはどれか?1つ選べ。 ①高K血症 ②代謝性アシドーシス ③肺うっ血 ④高Ca血症 ⑤出血傾向 +... 解答 4 解説 ポイント:大量輸液の副作用の1つは、低温保存により抗凝固薬のクエン酸Naから変化した クエン酸がCaイオンと結合ししばしば低Ca血症をきたす。 ○①保存血中では血球が徐々に溶解するため高K血症を呈している。 すなわち保存血の大量輸液では高K血症がみられる。 ○②保存血ではpHは低下しており、そのため代謝性アシドーシスがしばしば見られる。 また、輸血後1~3日してからクエン酸Na代謝によりできたHCO3-により 代謝性アルカローシスがみられることもある。ここは要注意点である。 ○③大量輸液では、体外循環血液量の急激な増加により、しばしば肺うっ血をきたしうる。 ×④大量輸液では、しばしば低Ca血症がみられる。 ○⑤保存血中の血小板は減少しており、大量輸液により血小板減少をきたしうる。 クエン酸はCaイオンとキレート結合するとある。 キレート錯体は配位子が複数の配位座を持っているために、配位している物質から分離しにくい。これをキレート効果といい、キレート錯体でない錯体に対し10の10乗倍といったオーダーで[要出典]配位の平衡定数の値が向上する。 強烈にクエン酸がCaと結合するらしい。 http //ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%AD%E3%83%AC%E3%83%BC%E3%83%88 クエン酸の塩はカルシウムイオンとキレート結合するので、 かつては検査用血液サンプルの抗血液凝固剤などとしても利用された。 現在でも成分献血時にクエン酸ナトリウムとともに抗血液凝固剤として使用される。 クエン酸ナトリウム・クエン酸カリウム合剤(商品名ウラリット:配合錠)は 尿をアルカリ化させ尿酸の排泄を促進することから痛風に代表される高尿酸血症の 治療にも使用される。 http //ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%AF%E3%82%A8%E3%83%B3%E9%85%B8 問題12 1ヶ月の乳児。痙攣を主訴に救急車で搬入された。在胎40週。出生体重3400g、 正常分娩で出生した。新生児仮死はなく、完全母乳栄養で育てられた。 前日の夜から不機嫌となり、吐乳を認めた。 易刺激性があり、来院時の朝に右半身の強直性、次いで間代性痙攣を認めた。 入院後の採血で、穿刺部から血液がにじみ出て止血困難であった。 この疾患でみられるのはどれか。2つ選べ。 ①プロトロンビン時間(PT)の延長。 ②血小板数の低下 ③出血時間の延長 ④PIVKA-Ⅱの増加 ⑤フィブリノゲンの低下 出典:98I40、79E31(同一症例) +... 解答 1、4 解説 診断:ビタミンK欠乏症、頭蓋内出血(79回のCT像は硬膜下出血) ○①ビタミンK依存性の第Ⅱ、Ⅶ、Ⅸ、Ⅹ因子が低下するため プロトロンビン時間は延長する。 ×②ビタミンK欠乏による凝固系の異常を呈するが、血小板数には影響しない。 ×③出血時間は血小板数・機能の異常で延長する。 ○④ビタミンKが不足するとPIVKA-Ⅱと呼ばれる変性した第Ⅱ因子が出現する。 PIVKA-Ⅱは、凝固活性を持っていない。 PIVKA-ⅡがビタミンK欠乏の検出に最も鋭敏な検査である。 ×⑤DICではないので、フィブリノゲンは低下しない。 診断は、ビタミンK依存性の第Ⅱ、Ⅶ、Ⅸ、Ⅹ因子の低下を総合的に反映する ハププラスチンテストあるいはトロンボテストとPIVKA-Ⅱ (protein induced by vitaminK absence )の測定が良い。 ビタミンKは腸内細菌叢で作られる。 納豆菌はたくさんビタミンKをつくる。解説者はこの疾患の予防のために 完全母児栄養児の母親に納豆を食べるように指導していたと。 問題文に「母乳栄養」と書いてあって、大泉門膨隆とかけいれん(けいれんはなくても良い)とあれば ビタミンK欠乏症を疑う。 今年から、ビタミンKの投与法が変更されているので、105回にでるかも。 問題13 ワルファリンに関する記述で、誤っているものはどれか? ①経口投与によりビタミンK拮抗薬として、血液の凝固因子第Ⅱ(プロトロンビン)、 第VII、第IX、第X因子の合成を阻害し抗凝固作用を得る。 ②動脈系と静脈系を含めた血栓予防に使われる。 ③効果発現に3~4日かかり、内服中止しても4~5日効果が継続する。 ④納豆、クロレラ、青汁はワーファリンの効果を弱めてしまう。 ⑤血液検査を定期的に実施する必要はない。 +... 解答 ⑤ 解説 血液凝固因子のうち第II因子(プロトロンビン)、第VII因子、第IX因子、 第X因子の生合成は肝臓で行われ、ビタミンKが関与している。 ワルファリンは、ビタミンKの作用に拮抗することによりこれらの 生合成を抑制し、その結果として血液の凝固を妨げる。 ○①その通り。 ○②抗血小板剤との違いは、抗血小板剤は動脈での血栓予防が主であり、 深部静脈血栓症、肺塞栓などの静脈系を含めた血栓予防には ワルファリンが用いられている。 ○③ワルファリンは効果発現に時間がかかるため、最初は効果発現が速い ヘパリンを点滴静注することがある。 ○④納豆菌は、少量でも腸の中で、ビタミンKの生合成を促進する。 緑黄色野菜や海藻類などは、ビタミンKを多く含んでいるので、 毎日たくさん食べるとワルファリンの作用が弱まってしまう。 ×⑤納豆、クロレラなどの摂取で作用が減弱するだけでなく、 安全域(効果のある量と副作用のでる量)の巾が狭く、 脳出血などの重大な副作用が起きる危険性があり、使用量の調整が重要となる。 ワルファリンを投与している人には血中濃度やプロトロンビン時間、 APTT(部分トロンボプラスチン時間)などを定期的に調べなくてはならない。 問題14 予定手術を控えた患者において、ワルファリンはオペ前にいつ中止すればいいんだっけ? 出典:スレ5 696氏、697氏 +... 解答 7日くらい前 問題14 5歳の男児。半年前から鼻出血を繰り返すため来院した。他部位に出血傾向は認めない。 体温36.6 ℃。脈拍88/分,整。眼瞼結膜と眼球結膜とに異常はない。心雑音はなく,呼吸音に異常を認めない。 腹部は平坦で,肝・脾を触れない。血液所見:赤血球380万, Hb10.4g/dl, 白血球8000,血小板15万,出血時間10分(基準7分以下),プロトロンビン時間12秒(基準10~14), APTT 56.4秒(基準対照32.2),血小板粘着能に軽度の低下がみられる。 止血療法に最も適しているのはどれか。 a 第IX因子 b 第ⅩⅢ因子 c ビタミンK d フィブリノゲン e デスモプレシン(DDAVP) +... 解答 e(正答率:80%) 解説 ①鼻出血一粘膜出血である。 ②出血時間とAPTTの延長-この両者がみられる「先天性」出血性素因は,1疾患のみ(von Willebrand病)である。 ③血小板粘着能の低下―von Willebrand病と, Bernard-Soulier症候群が有名。 血友病A&B:ともにAPTTの延長がみられるが,出血時間の延長や血小板粘着能の低下はない。 また,血友病では関節内出血などの深部出血が特徴的。 血小板無力症:出血時間の延長はみられるが,APTTの延長はない。 Bernard-Soulier症候群:出血時間の延長や血小板粘着能の低下はみられるが,APTTの延長はない。 先天性第XI因子欠損症 APTTの延長がみられるが,出血時間の延長はない。 先天性第XⅡ因子欠損症 APTTの延長がみられるが,出血時間の延長はない。臨床的には出血ではなく血栓傾向。 ×a 第IX因子濃縮製剤は,血友病B(第Ⅸ因子の先天性欠損症,伴性劣性遺伝)の治療薬。 第Ⅷ因子濃縮製剤は,血友病A(第Ⅷ因子の先天性欠損症,伴性劣性遺伝)の治療薬。 ×b 第ⅩⅢ因子濃縮製剤は,先天性第ⅩⅢ因子欠損症の止血目的に使用される。 またSchoenlein-Henoch紫斑病に対しても用いられることがある。 ×c ビタミンKは,ビタミンK欠乏症に対して用いられる。 同疾患では,Ⅱ、Ⅶ、Ⅸ、X因子活性が低下している。 ×d フィブリノゲン製剤は現在では使用される機会が少なくなった。 先天性無フィブリノゲン血症に対して使用されることがある。 ○e 抗利尿ホルモンであるデスモプレシン(DDAVP)は,血管内皮細胞からvon Willebrand因子 (VWF)を放出させる作用があり, Type 1 のvon Willebrand病に対して使用される。 ただし,出血症状が高度の場合は,DDAVPでは効果不十分なことがあり, VWFの含有された第Ⅷ因子濃縮製剤(遺伝子組換え製剤は、 vWFが含まれないため不可)が使用される。 繰り返す鼻出血(粘膜出血)を来す男児で,先天性出血性素因が疑われる。 血小板粘着能の低下もvon Willebrand病の所見として矛盾しない。 確定診断には, vWF抗原・活性の測定,第Ⅷ因子活性の測定(同疾患では低下), 血小板凝集能(リストセチン凝集の低下が特徴),家族歴の調査(Type 1 では常染色体優性遺伝)が必要。 Bernard-Soulier症候群(ベルナール・スーリエ症候群) 先天的な血小板膜糖蛋白GPIb/Ⅸの欠損や分子異常によって血小板の血管内皮下組織への粘着が障害され、 出血傾向をきたす疾患。このためリストセチン凝集能つまり血小板粘着能が低下する。 また、巨大血小板が出現し、測定される血小板数は低下する。 問題15 36歳の女性。1週間前から出現した皮疹を主訴として来院した。発熱はなく、全身状態は良好で、 発疹は圧迫により消退しない。大腿の写真を次に示す。 (写真は下肢の点状出血斑が散見して見られる) 異常所見を示すのはどれか?1つ選べ。 ①プロトロンビン時間 ②RAテスト ③赤血球数 ④好酸球数 ⑤血小板数 +... 解答 ⑤ 解説 圧迫により消退しない点状出血→→紫斑を考える。 診断:血小板減少性紫斑病(ITP) 鑑別診断 ①アレルギー性紫斑:初期は点状出血を示すが、数日で紅斑などを伴う。ときに好酸球増多を伴う。 ②単純性紫斑:慢性的に繰り返す。 ③血小板減少性紫斑病:血小板減少を伴う。 ①②は血小板数が正常、③は血小板数が現症。 出題者コメント 簡単だけど、必修画像一発問題としてあり得るか。 問題16 網赤血球増加がみられないのはどれか?1つ選べ。 ①サラセミア ②遺伝性球状赤血球症 ③血栓性血小板減少性紫斑病(TTP) ④出血性貧血 ⑤骨髄異形成症候群(MDS) 出典:スレ7 595氏(自作103B39と91B47合作) +... 解答 ⑤ 解説 網赤血球は幼若な赤血球であり、溶血や出血の時に骨髄が反応して増加する。 貧血で網赤血球が増加している場合、貧血の原因が骨髄外にあることを意味する。 ○①溶血性貧血であり、約半数の症例で網赤血球は増加する。 ○②溶血性貧血であり、網赤血球は増加する。 ○③血管内溶血であり、網赤血球は増加する。 ○④出血性貧血は、出血のため網赤血球は増加する。 ×⑤通常MDSでは網赤血球は増加しない。 貧血で網赤血球が減少している場合、造血が正常でないことが貧血の原因であることを示唆する。 (例:巨赤芽球性貧血、腎性貧血、再生不良性貧血) 問題17 鉄欠乏性貧血って網赤血球は上がる?下がる? 出典:スレ7 873氏、934氏 +... 解答 解説 QBG-220の問題(94B47)の解説にもあるぞ 「まず最初に下がってくるのはフェリチン、次に血清鉄、最後にHbである。治療はこの順に回復する」 次のページ(QBG-221)にはHbの次に網赤血球の減少ってあったわ 問題18 58歳の女性。倦怠感を主訴に来院した。 8年前に胃癌で胃全摘術を受け、2年前まで定期的な検査通院をしていたが、特に問題なく体重も回復したため通院を中止した。 2か月前から易疲労感を覚え、最近労作後の動悸と倦怠感とが強い。1か月前の子宮がん検診では異常がなかった。 便通は1日1回、現在便の色調の変化もない。 胸部に異常を認めず、腹部は平坦、軟。腫瘤を認めず、圧痛もない。 血液所見:赤血球260万、Hb 9.2g/dl、Ht 30%、白血球5500、血小板15万。 血清生化学所見:空腹時血糖90mg/dl、総蛋白7.2g/dl、アルブミン4.6g/dl、 尿素窒素12mg/dl、クレアチニン0.8mg/dl、尿酸2.6mg/dl、総コレステロール180mg/dl、 総ビリルビン1.2mg/dl、AST45単位 (基準40以下)、 ALT28単位 (基準35以下)、 LDH 620単位 (基準176~353)、Ca 9.8mg/dl、P 4.4mg/dl、Fe 44μg/dl。 診断は? 出典:スレ8 646氏 +... 解答 巨赤芽球性貧血 問題19 黄疸をきたすのはどれか?当てはまるものをすべて選べ。 ①巨赤芽球性貧血 ②母児間血液型不適合 ③溶血性貧血 ④先天性胆道閉鎖症 ⑤原発性胆汁性肝硬変 +... 解答 ①②③④⑤ 解説 ○①巨赤芽球性貧血では、赤血球産生が障害され貧血が出現する。貧血の症状としては動悸、息切れ、全身倦怠感を訴えることが多い。 本疾患の貧血は細胞増殖の障害によるものであるため無効造血を呈しており、骨髄内溶血のために、 黄疸がみられる。すなわち、眼瞼結膜が貧血様であるばかりでなく、眼球結膜の軽度黄染が同時にみられる。 問題20 55歳の男性。1か月前から労作時の息切れと舌の痛みとを自覚し,5日前から歩行障害も出現したため来院した。 8年前に胃全摘術を受けた。眼瞼結膜に貧血を認め,眼球結膜に軽度の黄疸を認める。Romberg徴候陽性。 血液所見:赤血球 142万,Hb 6.5g/dl,Ht 19%,網赤血球 14.0‰, 白血球 3100(桿状核好中球 4%,分葉核好中球 56%,好酸球 2%,単球 3%,リンパ球 35%),血小板 8.2万。 血清生化学所見:総ビリルビン 3.3mg/dl,直接ビリルビン 0.9mg/dl,AST 45単位,ALT 34単位,LDH 2100単位(基準 176~353)。 この患者でみられないのはどれか。1つ選べ。 ①血清ビタミンB12低下 ②抗内因子抗体陽性 ③好中球の核の過分葉 ④骨髄中の赤芽球増加 ⑤Howell-Jolly小体 出典:99H17 +... 解答 ② 解説 ○①胃全摘により、胃壁細胞からの内因子分泌が失われるため、回腸遠位部でのVB12の吸収が阻害されVB12は低値を示す。 ×②萎縮性胃炎がベースに存在する巨赤芽球性貧血とは異なり、胃切除後VB12欠乏性巨赤芽球性貧血では、抗壁細胞抗体や抗内因子抗体など自己抗体は存在しない。 ○③好中球の核は過分葉を示す。正常では3%以下だが、巨赤芽球性貧血ではしばしば5%以上を示す。 ○④骨髄は過形成を示し、赤芽球は増加するが、骨髄内溶血のために、貧血像がみられる。 ○⑤Howell-Jolly小体は核と同じ色に染まる小さな円形の物質である。巨赤芽球性貧血や溶血性貧血などの赤血球造血の急激な亢進時や摘脾後に見られる。 問題21 24歳の女性。四肢の紫斑と歯肉出血とのため来院し,当日入院した。3日前に手足の紫斑に気付き,1日前から歯肉出血が止まらなかった。 意識は清明。体温 37.5℃。脈拍 88/分,整。血圧 106/56mmHg。上腕と下腿との皮膚に点状出血と径1cmの紫斑とが散在している。 眼瞼結膜は蒼白。口腔内では歯肉の出血と頬粘膜の点状出血とを認める。腹部は平坦,軟で,肝・肺は触知しない。 血液所見:赤血球 290万,Hb 8.7g/dl,Ht 28%,白血球 5600,血小板 1.2万,フィプリノゲン 120mg/dl(基準 200~400),血清FDP 34μg/ml(基準 10以下)。 血清生化学所見:総蛋白 6.7g/dl,アルブミン 4.3g/dl,尿素窒素 22mg/dl,クレアチニン 1.3mg/dl,尿酸 8.8mg/dl,総コレステロール 130mg/dl, 総ビリルビン 0.8mg/dl,AST 38単位,ALT 35単位,LDH 520単位(基準 176~353)。骨髄血塗抹May-Giemsa染色標本を別に示す。 (骨髄血所見:全ての細胞の細胞質に粗大なアズール顆粒を認め、異形成が強い。針状のAuer小体も認められる) 治療法はどれか。2つ選べ。 a シクロスポリン b アントラサイクリン c L-アスパラギナーゼ d 副腎皮質ステロイド薬 e 全トランス型レチノイン酸 出典:99G33 +... 解答 b,e 解説 診断:急性前骨髄球性白血病 ×a ○b ×c ×d ○e 急性前骨髄性白血病は、急性骨髄性白血病の一病型で,白血病細胞が前骨髄球の段階で成熟停止を起こした型(FAB分類M3)。 豊富なアズール顆粒と核変形(典型的な場合は鉄アレイ状の核)を特徴とする異常な前骨髄球が増殖する病型で,芽球の比率は低い。 臨床的にはDICを伴う。アウエル小体も認められ,多くの症例ではそれが集まった束(faggot)を認める。 アズール顆粒が微細で光学顕微鏡下では目立たない亜型も存在する。 ミエロペルオキシダーゼ(MPO)活性はほぼ100%陽性であり,診断上有用である。 治療 ①白血球≦3000では、all-trans retinoic acid(全トランス型レチノイン酸)の単独経口投与 ②白血球3000以上では、全トランス型レチノイン酸にアントラサイクリンを併用する。 retinoic acid syndrome:全トランス型レチノイン酸投与後の白血球増加初期に白血球が肺に異常に集まり、 発熱、呼吸困難を呈し、間質性肺炎やうっ血性心不全で死亡することもある。 白血球3000以上では、retinoic acid syndromeを起こしやすいため、全トランス型レチノイン酸と同時に アントラサイクリン、シタラビンなどを投与して白血球の増加を予防する。 参照 問題22 多発性骨髄腫の検査所見で誤っているのはどれか。1つ選べ a.Anion Gap低下 b.尿酸上昇 c.Ca上昇 d.ALP上昇 e.Alb低下 出典:スレ9 711=766氏 +... 解答 d. 解説 MMでは造骨が行われていないので、ALPは上昇せず、正常 (ハリソン3版p741参照) 問題23 28歳の男性。血液所見:赤血球364万、Hb10.4g/dl、白血球13200(桿状核好中球7%、分葉核好中球78%、好酸球3%、 好塩基球1%、単球8%、リンパ球3%)、血小板26万。 免疫学的所見:CRP6.8mg/dl、Tリンパ球CD4/CD8比0.2(基準0.6~2.9)、β-D-グルカン26.pg/ml(基準20以下)、寒冷凝集素陰性。 CD4数を計算せよ。 出典:102I75改題 +... 解答 66(/μl) 解説 白血球数13200,リンパ球3%,CD4/CD8比0.2だから CD4/CD8=0.2=2/10 CD4/(CD4+CD8)=2/(2+10)=2/12 CD4数=白血球数×リンパ球の%×CD4/(CD4+CD8)より CD4数=13200×0.03×2/12=66(/mm3)=66(/μl)←正解 CD4数が200以下になるとニューモシスチス肺炎に罹患しやすい。 白血球数6000、リンパ球40%、CD4陽性リンパ球30%のケース CD4数を計算せよ。 CD4数=白血球数×リンパ球の%×CD4陽性リンパ球の% より CD4数=6000×0.40×0.30=720(/mm3)=720(/μl)←正解 CD4数は700~1400(/mm3)or(/μl)くらいが正常値とされる。 問題24 ワーファリンを使用中の患者で、患者の病状は安定している。同じ量を投与していたが、 2ケ月前の血液検査でトロンボテスト100%、今回のトロンボテストで130の時、 ワーファリン量は増量すべきか、減量すべきか、現状維持でよいか? 正しいものを1つ選べ。(トロンボテストの正常値は、100%以上とする) ①増量する ②減量する ③現状維持とする 出典:スレ12 659氏 +... 解答 ① 解説 病院では院内の検査部で、PT-INRで効果判定します。 僻地の診療所では、外注に出さざるを得ないので、トロンボテストとなります。 トロンボテスト 凝固時間が短い検体(早く固まる検体)は、秒が短く、%が大きいです。 凝固時間が長い検体(なかなか固まらない検体)は、秒が長く、%が小さいです。 100%以上は、凝固時間が短くなっているので、ワーファリン量が不足しています。 で、①増量が必要。 「ワーファリンコントロール時には、トロンボテストは10~20%位にコントロールすることが多いです。このあたりに良好な精度があるように種々の条件設定を行って作りあげた検査がトロンボテストです。」 参照 問題25 二相性貧血を示すのはどれか。 a. 鉄欠乏性貧血 b. 鉄芽球性貧血 c. サラセミア d. 再生不良性貧血 e. 巨赤芽球性貧血 +... 解答 b 問題26 次の中で巨大脾腫を最もきたしにくいはどれか。 a. マラリア b. 骨髄線維症 c. 慢性骨髄性白血病 d. 温式自己免疫性溶血性貧血 e. Banti症候群 +... 解答 d 解説 全部脾腫示すけどd以外は巨大脾腫です。 とくにbとcは大事ですよね。 Bantiは門脈圧亢進症です。 問題27 末梢血白血球数の減少がみられないのはどれか。 a 巨赤芽球性貧血 b 食道静脈瘤 c 全身性エリテマトーデス d 全身性炎症反応症候群 SIRS e 副腎皮質ステロイド薬投与 出典:スレ15 209氏 +... 解答 e 解説 副腎皮質ステロイド薬を投与すると、末血中白血球数は増加します。 これは組織中の好中球を血液中に移動させるためと考えられています。 (組織の炎症を鎮静する機序もこれにより説明されます) なお末梢血中の好酸球数は減少することが知られていますが、 好中球の絶対数が桁違いに多く、白血球全体で数が増加するのには変わりありません。 a 巨赤芽球性貧血ではDNA合成阻害による無効造血のため3系統すべての産生が低下する。 b 食道静脈瘤は脾機能亢進を伴い、破壊亢進による汎血球減少がみられる。 c SLEでは白血球数、血小板数の減少がみられる(機序は不詳)。 d 重症感染症では白血球数が著明に減少することもまれではなく、 SIRSの診断基準は増加(>12000/μl)と減少(<4000/μl)の両者を含む。 e 上記のとおり。 問題28 鉄欠乏貧血に続発するのはどれか。 a)上咽頭癌 b)下咽頭癌 c)食道癌 d)急性骨髄性白血病 e)申請赤血球増多症 出典:スレ15 388氏 +... 解答 b 解説 鉄欠乏性貧血の有名な合併症 Plummer-Vinson syndrome(三主徴:舌炎、口内炎、えん下障害) は、下咽頭癌を合併する。 問題29 リンパ節腫脹の好発部位との組み合わせで正しい物を全て選べ a. 下顎角直下 - 化膿性扁桃炎 b. 耳介後部 - 流行性角結膜炎 c. 顎下部 - 舌癌 d. 後頸部 - 風疹 e. 左鎖骨上窩 - 胃癌 出典:スレ15 404氏 +... 解答 a,c,e 解説 b)流行性角結膜炎は耳介前部 d)風疹は耳介後部 問題30 血球貪食症候群で増加するのはどれか?2つ選べ。 ①白血球 ②血清フィブリノーゲン ③血清LD ④血清フェリチン ⑤血清補体価 出典:103I15 +... 解答 ③④(正答率:91.1%) 解説 ×①白血球はマクロファージに貪食されて減少する。 ×②肝機能異常による蛋白合成障害、凝固亢進状態によりフィブリノーゲンは減少する。 ○③血清LDは、貪食された血球からのLDH放出、肝細胞由来のためLDHは高値となる。 ○④活性化を受けた細胞でフェリチン産生が亢進するため高値となる。 ×⑤血清補体価は正常または減少する。 血球貪食症候群は骨髄,脾あるいはリンパ節におけるマクロファージによる血球貪食,発熱,肝脾腫,血球減少などに特徴づけられる症候群である. 何らかの原因によってT細胞、マクロファージが異常に活性化されるため、 サイトカイン(TNF-α、IL-1、IL-6、IL-12)などが異常産生されることと、 マクロファージが白血球、赤血球、血小板を貪食することによって多彩な症状が出現する。 その症状の一つがサイトカインによって引き起こされる高熱、肝機能障害、凝固異常である。 中枢神経障害,DICをきたすことが多い。中性脂肪は上昇する。 原発性(家族性)のものは主として2歳以下の乳幼児にみられ,常染色体劣性遺伝の形式をとり,致死的経過をたどる. 病因の1つとしてパーフォリン遺伝子の異常が明らかにされている. 続発性のものは悪性リンパ腫を代表とする悪性腫瘍やウイルス(特にEBウイルス),細菌(結核を含む) 真菌,原虫などの感染症などによることが多い. その他に成人Still病,全身性エリテマトーデスなどが問題となる。 問題31 つぎのうちdry tapをきたさないものはどれか。 a.Hairy cell leukemia b.癌の骨髄転移 c.骨髄線維症 d.CMLの急性転化 e.MDS 出典:スレ20 37氏 +... 解答 e 問題32 次のうち多発性骨髄腫に関係のないものを選びなさい。 a.Mタンパク血症 b.骨打ち抜き像 c.形質細胞 d.変形性膝関節症 e.Congo red 染色 出典:スレ20 284氏 +... 解答 d 問題33 成人T細胞白血病/リンパ腫(ATLL)では、どれが致命傷になりやすいか?1つ選べ。 ①高Ca血症 ②WBC上昇 ③flower cellと呼ばれる異常リンパ球の出現 ④はでな皮膚紅斑 出典:スレ22 516氏 +... 解答 ① 解説 急性型・リンパ腫型でははでな皮膚紅斑が見られる。 ①高Ca血症が致命的になりやすいので、 高Ca血症には、ビスホスホネート、生食輸液+ループ利尿薬。 成人T細胞白血病/リンパ腫(ATLL)では高Ca血症が、致命的となりやすいが、 高Ca血症となる理由は? ATLLでは、腫瘍細胞がPTHrPという副甲状腺ホルモンと共通の構造を持つ 蛋白質を産生しPTH受容体を介し、カルシウム産生が止まらなくなるため。 問題34 環状鉄芽球が見られることが多いものを3つ選べ a)鉄芽球性貧血 b)骨髄異形成症候群 c)赤白血病 d)慢性リンパ性白血病 e)慢性骨髄性白血病 出典:スレ24 884氏 +... 解答 abc 問題35 ビタミンB12欠乏性の巨赤芽球性貧血のとき投与してはならない薬剤何か? またその薬剤を投与した結果なにが起こるか? 出典:106回スレ 忍法帖【Lv=40,xxxPT】氏(61氏) 70氏 +... 解答 葉酸 理由は亜急性連合性脊髄変性症を起こすから 解説 亜急性連合性脊髄変性症(胃癌手術後症候群の一つ) (SCDC:subacute combined degeneration of spinal cord) 概念:VitB12欠乏により末梢・中枢神経に変性をきたすもので、巨赤芽球性貧血(胃液中の内因子の欠乏)にみられる事がある。 胃癌などで胃全摘後(胃癌手術後),数年で 大球性正色素性貧血がみられ, 四肢末梢に強いしびれと痛み,深部反射低下(知覚優位の末梢神経障害) Romberg徴候陽性,開脚歩行があり (後索障害) Babinski反射(バビンスキー反射)陽性,深部反射陽性のとき (側索障害(錐体路障害)) 巨赤芽球性貧血の約80%に合併し、Hunter舌炎(舌乳頭の萎縮)が見られる。 確定診断は①血清ビタミンB12低下, ②Schilling test陽性(ビタミンB12負荷テスト) 治療:ビタミンB12筋注投与 (葉酸は禁忌であり、神経症状の悪化をきたす) 連合性とは,後索+側索の意味であり,末梢神経障害も生じる. 問題36 鉄欠乏貧血に続発するのはどれか。 a)上咽頭癌 b)下咽頭癌 c)食道癌 d)急性骨髄性白血病 e)真正赤血球増多症 出典:106回スレ3 443氏 +... 解答 b 解説 鉄欠乏性貧血の有名な合併症 Plummer-Vinson syndrome(三主徴Trias:①舌炎、②口内炎、③嚥下障害) は、下咽頭癌を合併する。 たけしの本当は怖い家庭の医学でも紹介されたそうです。 YN2010 鉄欠乏性貧血の項に Plummer-Vinsonと合併症の輪状後部癌の記載あるよ 問題37 輪状後部癌は女性に多い。○か×か。 出典:106回スレ3 445氏 +... 解答 ○ 解説 わが国における頭頸部癌の罹患数は2000年には約3.1万人で、 全癌総数の5.3%にあたります。 そのうち咽頭がんは約3400人であり、 男女比は4:1で男性に多い。 ただし、下咽頭癌の輪状軟骨後部癌だけは頸部癌の中で唯一 1:5と女性に多い。 これはPlummer-Vinson症候群(鉄欠乏性貧血を伴う嚥下障害) の患者さんに合併する事が多いためですが、 近年では食文化の改善で激減しています。
https://w.atwiki.jp/monosepia/pages/9301.html
癌 / 癌治療 / 抗癌剤 / 癌免疫療法 / mRNA癌ワクチン / 丸山ワクチン ーーー + ニュースサーチ〔樹状細胞ワクチン〕 キリンHD、プラズマ乳酸菌を用いたワクチン開発が国の公募事業に選出 - ニコニコニュース 海陽中等教育学校の8人が「再生医療」の研究発表 - 東愛知新聞社 協和キリンのR&D説明会、独自技術の二重特異性抗体を臨床へ - 日経バイオテク 生体内抗体を抗原送達キャリアとして用いた 新たな経鼻ワクチンの開発 - 大阪大学 ResOU ノーベル生理学・医学賞、mRNAワクチン開発のカリコ氏とワイスマン氏が受賞|CareNet.com - CareNet.com RNAワクチン担体の脂質ナノ粒子、細胞性免疫を促進する構造を発見-東北大ほか - QLifePro医療ニュース 樹状細胞が自己リンパ球を見分ける仕組みを発見 | 神戸大学ニュースサイト - 神戸大学 自由診療のがん免疫療法は受けた方がいいのでしょうか | がんによくある誤解と迷信 | 勝俣範之 - 毎日新聞 効果が出るがん細胞ワクチンの仕組みとは? 北大などがその一端を解明 - マイナビニュース がん細胞破壊に効果 県立医大グループ、ワクチンを開発 /和歌山 - 毎日新聞 身近になったがん免疫療法、副作用管理を充実させたガイドライン改訂版を作成 - 日経メディカル テラファーマ(株)ほか1社 | TSR速報 | 倒産・注目企業情報 - 東京商工リサーチ COVID-19 ワクチン接種後に脳炎を発症した患者から、急性期特異的な細胞集団を発見 - 大阪大学 ResOU 「がんワクチン」研究加速 かかった人も治療に可能性 ナショナルジオグラフィック - 日本経済新聞 がんを治す「がんワクチン」とは、その仕組みと有望な理由 - ナショナル ジオグラフィック日本版 負債1億円で東大発ベンチャーが倒産。自殺者まで出た“株券印刷業”の末路/2022年下半期BEST10 - bizSPA!フレッシュ 進行の早い癌で早急に高度治療が必要です。猫の茶々を助けてください! - クラウドファンディング READYFOR - Readyfor エピゲノム修飾や癌細胞上の分子を標的とした悪性リンパ腫の治療開発 - 日経メディカル 日の丸創薬ベンチャーは冬の時代主流は低リターンの「優等生型」 - 経済界ウェブ 経済界ウェブ テラ23日上場廃止 コロナ薬開発、疑惑の果てに - 日本経済新聞 倒産速報 | 株式会社 帝国データバンク[TDB] - 帝国データバンク 再生医療ベンチャーのテラが破産 負債総額約1億9000万円 - 日刊薬業 県立医科大学 患者由来のiPS樹状細胞でがん消滅効果を確認 - 日高新報 テラ、膵臓がんに対する樹状細胞ワクチン(TLP0-001)の医師主導治験の期間延長に伴う製造販売承認申請時期の遅延 ... - 日経バイオテク ケモカインがDNAと結合して自然免疫を活性化する仕組みを解明 - 公益財団法人 東京都医学総合研究所 感染より効率よく抗体 見えてきたコロナワクチン効果:朝日新聞デジタル - 朝日新聞デジタル テラ---大幅に続伸、新規がん抗原ペプチドの特許が欧州と香港で成立 | 個別株 - 株探ニュース がんワクチン、国内外で開発活発化…塩野義や大日本住友が臨床試験、NECもAI活用で参入 | AnswersNews - Answers(アンサーズ) がんに挑む創薬ベンチャー(6)テラ 細胞医療をアジア展開 - 日刊工業新聞 辺縁帯B細胞を標的とした新規がんワクチンの開発に成功-徳島大 - QLifePro医療ニュース 【長田昭二 ブラックジャックを探せ】阻害剤を組み合わせたがん治療に尽力 湘南メディカルクリニック新宿院院長 ... - ZAKZAK がん治療のあらたな選択肢「プレシジョンメディスン」や「幹細胞培養上清液」による修復医療を導入した専門 ... - アットプレス(プレスリリース) 丸山ワクチンの働きがほぼ明らかに 日本医大の高橋秀実教授が発表 - J-CASTニュース テラ---1Qは売上高が1.07億円、膵臓がんに対する樹状細胞ワクチンの治験が順調に進捗 - 株探ニュース 免疫賦活化効果を高めたmRNAワクチンを開発-iCONMら - QLifePro医療ニュース 「がん免疫療法」の闇、高額なのに効果不明瞭の実態 - WEDGE Infinity 高血圧ワクチンの臨床試験が開始 - 日経メディカル 次世代がんワクチンで東大が治験、再発・治療抵抗性の急性骨髄性白血病向け - MONOist 次世代がんワクチン、人工アジュバントベクター細胞の医師主導治験開始-東大 - QLifePro医療ニュース テラ Research Memo(3):膵臓がん治療で国内トップクラスの和歌山県立医大で医師主導治験を開始 | 特集 - 株探ニュース NEC、AIとバイオITの蓄積を創薬に|ニュースイッチ by 日刊工業新聞社 - ニュースイッチ Newswitch 新免疫研究から丸山ワクチンに注目 半世紀前から有効性に気づいていたのか - J-CASTニュース » Blog Archive » 免疫の樹状細胞の新機能を発見 県立医大 - わかやま新報オンラインニュース 共同発表:キラーT細胞に重要な樹状細胞の生体内可視化に成功 - jst.go.jp 東大飛びだし10年 「第4のがん治療法」に光 - 日本経済新聞 国がん、がんの5年相対生存率を発表 - 全がん64.3%、肝臓35.9% - マイナビニュース 成人T細胞性白血病に対する新たな複合的ワクチン療法の治験を開始 - MONOist ATLに対する新規複合的ワクチン療法の治験を開始-九大 - QLifePro医療ニュース 「バクセル」の薬事承認取得に向けた開発活動を推進 テラ(2191 ジャスダック)(1/5) - JBpress 共同発表:免疫の司令塔、樹状細胞の源となる細胞を発見~ワクチン開発や自己免疫病治療に新たな視点~ - jst.go.jp 広まる がんワクチン治療 新横浜かとうクリニック | 港北区 - タウンニュース 腸粘膜を守る抗体の新たな産生の仕組みを解明-ワクチン開発や自己免疫疾患治療に新たな視点- - jst.go.jp ● がんワクチン治療「ペプチドワクチンと樹状細胞ワクチン療法」の違い〔セレンクリニック東京〕 ■ がんワクチン治療「ペプチドワクチンと樹状細胞ワクチン療法」の違い 「セレンクリニック東京」より / 『がんワクチン治療』は、"人間が本来もつ免疫の力でがん細胞を攻撃、排除する" というがん免疫療法のひとつです。がんワクチン治療には、「ペプチドワクチン」と「樹状細胞ワクチン」の2種類があります。どちらもがん免疫の中心となる樹状細胞の働きを最大限に利用する点は同じですが、この「樹状細胞」に対するアプローチが各治療法で異なります。 ペプチドワクチンのしくみ ペプチドワクチンは、がんの目印(抗原)を直接体内に注射します。 すると、人間が本来持っている免疫機能が異常を察知し、がんの目印をターゲットに攻撃してがん細胞を死滅させるしくみです。がん抗原を注射して、あとは体内の免疫の働きに“期待する”治療法ですが、患者さんの体内では、免疫機能が低下している場合が多く、効率良く十分にがん細胞を攻撃できていない可能性があります。 樹状細胞ワクチン療法のしくみ 一方、樹状細胞ワクチン療法は、患者さんの体から樹状細胞のもとになる細胞を取り出して培養し、人工的に樹状細胞へと成長させます。さらにがんの目印(抗原)を覚えさせて、免疫システムの司令塔として働くように教育します。この樹状細胞をワクチンとして注射し、体内でも確実にがんに対する反応を起こさせるものです。 独自の培養ノウハウによって、セレンクリニック東京が提供する樹状細胞ワクチン療法では、司令塔として十分に働くよう教育された樹状細胞が得られます。その樹状細胞はリンパ球を指導して、さらに活性化させます。そのため、がんに対する効果が高いと考えられています。 (※mono....中ほどの図は略、詳細はサイト記事で) コラム: がんワクチン治療とは? ワクチン治療の基本的な考え方は、特定の病原体が体内に侵入する前にその病原体に対する特異的な免疫力を高めておこう、というものです。 私たちの体内では絶えず「自己」でないもの(抗原)を排除する仕組みが働いています。なかでも免疫細胞の一種であるリンパ球は、病原体を1種類ずつ、特異的に認識して排除し、かつその相手を記憶して再び同じ病原体に出会ったとき、すぐに認識・排除に移れるような能力を持っています(抗原抗体反応)。これをうまく利用したのがワクチン治療で、毒性を弱めたり死滅させた病原体を接種して、リンパ球にあらかじめ抗原の情報を記憶させ襲来本番に備えます。 「がんを治すワクチン(=がんワクチン)」という発想の始まりは、1990年代にヒトのがんではじめて「正常組織でほとんど発現が見られず、がん組織のみで発現が認められる遺伝子」が発見されたことです。この遺伝子をもとに生み出される物質を「がん抗原」として標的にすれば、抗がん剤や放射線治療と違って正常組織を傷害することなく、がん細胞のみを攻撃することが可能だろう、という仮説が提唱されました。そこで、本来のワクチン治療の意味とは少々異なりますが、抗原抗体反応のような特異的な免疫応答を人為的に作り出すという点で「がん-ワクチン」の言葉が使われるようになりました。 がんワクチン治療は、丸山ワクチンや蓮見ワクチン、あるいは活性化リンパ球療法などの免疫療法と混同される場合がありますが、これらの治療法は無差別に免疫を高める非特異的免疫療法であるのに対して、がんワクチン治療は、特定の免疫力だけを高める特異的免疫療法(下図)に区分されます。当クリニックが提供するがんワクチン治療 -樹状細胞ワクチン療法- は、がん細胞を攻撃目標とする細胞傷害性リンパ球(CTL)という種類のリンパ球を増やし、がんを攻撃させ、死滅させることを目的としています。 (※mono....以下図を略、詳細はサイト記事で) .
https://w.atwiki.jp/oyatu1/pages/776.html
【第9話 新しい治療法】 カンファレンスルーム─── 「残念ながら……」 医者は血液データを見せながら言った。 「こなたさんは寛解にはいたりませんでした」 かがみとそうじろうは真っ白に燃え尽きた状態になり、なにもしゃべらず、動かなかった。 「白血病細胞は減りましたが、顕微鏡で見るとまだ5割も残っています。本当は見えてはならないのです。1兆個の白血病細胞が抗がん剤をかわして全身で増殖していると考えられます」 何度もこういう話をすることは経験しているのだろう。医者は慣れた口調でつづけた。 「今までの当院での治療成績からみて、骨髄移植をしても失敗するでしょう。残念ながら余命は……」 余命宣告が出る。 かがみにはそれはまるで毎日聞く駅のアナウンスのように乾いて聞こえた。 「もって年末まででしょう」 年末───冬コミがある時期だった。 その時そうじろうはスイッチが入ったかのように動き出した。 「もう退院させます……ありがとう、ございました……」 そうじろうはプルプルと手を震わせながら 「もう有明は冬コミ以外にきません……お世話になりました……」 深く医者に頭を下げる。 かがみはその頭を下げた姿を見て、ようやく体が動き出した 「ちょっと、こなたのところ……行ってくる」 ふらっと立ち上がった。 涙は、出なかった。 「ちょっとでも、一緒にいないと……はやく……こなたが……かわいそう」 出口のドアの方へ、焦点の合わない目で 「こなた、寂しがってる……泣いてる場合じゃない、私がいないと……はやく、はやく……」 「お待ちください。当院では実験的な治療も行っています。新しい治療法を試してみたいとおもいます」 「新しい治療法?」 ドアノブに手をかけたかがみと、やつれきったそうじろうが同時に呟いた。 「『複数臍帯血移植』という、近年アメリカで実験的に行われた最新の治療法です。赤ちゃんのへその緒の血の中には、骨髄にあるのと同じものがたくさん入っています。骨髄の代わりに、二人ぶんのへその緒の血(臍帯血)を娘さんに移植してみようと思います。」 要するに医者の説明によると、なんとドナーが合う合わないの心配をしなくてもいい、年齢制限もない、いつでもできるという夢のような治療法だった。 「一人ぶんのへその緒の血を移植する『臍帯血移植』という治療法は今までも行われてきましたが、量が少ないので小さな子供の患者しか成功できませんでした。二人ぶんの臍帯血を使って量を増やすことで成人で難しいタイプの白血病でも成功しうるかもしれないという研究結果が出ています」 かがみは何度も思った医学の進歩を否定する考えを大急ぎで取り消した 「これで、これでこなたが助かるかもしれない……」 そうじろうはまたわっと泣き出した。 今度は、かがみも思い切り何もかもかなぐりすてて泣き声をあげた。 成功率は20パーセント……という声は聞こえなかった。 足の裏と、手のひらにできた豆がジクッと疼いた。 消えていくこなたの指先だけをそっと捕まえた気がした。 「これって……モルモットだよね」 弱弱しくなった手で、新しい治療の同意書にこなたはサインしようとして手を止めた。 「わたし、さいきん毎日毎日、明らかに普通のお医者さんじゃない人に取り囲まれてるの知ってるよね」 こなたの言うとおり、最近妙に身の周りが忙しかった。 珍しいタイプなせいだろうか、こなたを見ながら大学教授や学生らしき人が来てノーパソ打ったり、ノートとか必死にとってるし。 変な注射も打たれたり、ときどきビデオカメラまで回されて…… 「もっと増えるのかな……」 こなたは弱弱しくため息をついた。 「その代わり、あんたは最新の治療法を最優先で受けられるんじゃない。助かるのよ」 そのかがみの励ましの言葉に、こなたはすこしムッとした視線で答えた。 「……」 しかしかがみはそれを無視した。 「外出たいなー……」 「なにいってんのよ。治すのがさきでしょ」 「……そうだね……」 青空の下でビッグサイトの屋根が光るのが見える。 今日も何かのイベントをやっているのだろう。東西間を結ぶ連絡通路が人ごみであふれてるのが見える。(おそらく普通の堅気イベント) 「窓から聖地が呼んでるね……」こなたは小さくつぶやく。 「あれを見てると、今にもアナウンスとか男波の怒声とか痛車のエンジン音が聞こえてきそう……」 無菌ビニールテントと分厚い防音窓越しに見える逆三角はゆがんで見えているだろう。 「……心配しなくても、ビッグサイトは逃げないわよ。いまはゆっくり寝てなさい」 「私が逃げそうだよ……」 こなたはかなしげな目でうつむいた。が、新しい治療法という道がある今、かがみはいつもどおり強気で出る。 「どこへ逃げるって言うのよ。ほら、サインしたらさっさと寝る!」 「ねえかがみん、ほら、足見て」 こなたが布団の下から足を出してかがみに差し出した。 「細いでしょーふふ」 病的という言葉以外思いつかないほど枯れ枝のようで青白い足だった。 「私2週間で8キロやせたんだよ。うらやましいでしょー。かがみんだったら千年かかるだろうね。いやーどんなダイエットもかなわないねー、ねえかがみん」 「……」 こなたは糸目とω口の顔をかがみに向ける。 が、すぐにだるそうな表情に戻り、目を閉じる。 「ねえかがみん……」 「……なによ」 「外に出よっか」 「ち、ちょっと、何言ってるのよ!」 「歩けなくなる前に外に出たいんだ……」 「な、何言ってんのよ。治すのが先でしょ。ダメに決まってんじゃない。」 「やだーでたいでたいー、今のうち、さ、ちょっとだけ。ね☆」 かがみは目を伏せていた。 今のこなたは外気に触れたらおしまいだ。 免疫も弱まりこのビニールテントの中の世界でしか生きられない命なのだ。 「かがみーん♪」 こなたは甘えてかがみの顔にビニールテント越しに手を当てる。 ……ダメよ、そんなに甘えた声を出してもダメ。そんなに抱きついてきてもダメ!! お願いだから、まだまだ、もっと私のもとにいて……。 「ねえ、かが…みん…」 こなたの手がズルリとかがみの頬を滑り落ちる。 「こなた!」 ベッドの上にぐったりと仰向けになり、ハア、ハアとだるそうに肩で息をしている。 消えそうなまなざしでかがみを見上げる。 「ねえ、かがみん…外へ出よ…早くしないと…」 その眼差しは、思わず全てを肯定してしまうほどの力を持っていた。 「……ダメ」 しかし、かがみは小さくつぶやいた。 「……そんな身体で、外へ出れるわけないじゃない……息をするのも苦労してるのに」 こなたに目を合わせないようにして立ち上がる。 「とにかく、外出なんてありえないから。お医者さんに怒られるわよ。あんたにはその最新の治療法という武器があるんだから」 かがみはあえて冷たく突き放した。 「治ってから、好きなだけビッグサイトなり都産貿なりサンシャインなりインテなり行きなさい。……じゃ、私はそこらでご飯食べてくるから」 かがみはくるりとこなたに背中を向け、早足でドアに向かう。 「……いやだ」 その声にかがみの足が止まる。 「いやだ、出たい、出たい!!」 こなたはビニールテントをボンボン叩いた。 「すぐそこに見えるのに行けないなんて地獄だよ!今すぐ行きたい!!」 「な、なにわがまま言ってるのよ!!子供じゃあるまいし!!」 「だってかがみん言ったじゃん。『いい?今度から、痛いときには痛い、苦しいときには苦しい、怖いときなら怖い、悲しいときには悲しいってちゃんということ!!わかったわね!!』って。私は悲しいんだよ!!」 「そ、そうは言っても、あんた今外出たら死んじゃうのよ!!」 「……わかった……」 こなたは元通りに横になり、布団をかぶる。 「私今から寝るから。ご飯でも何でも食べて行っていいよ」 そのままこなたは寝息を立てはじめる。 かがみは少しそれを確認した後、静かにドアを開け、昼飯を食べに出ていった。 「あ・い・つ……」 ビニールテントのチャックが全開だった。 昼食から帰ってきたかがみは震えていた。 カラッポの部屋。 抗がん剤の点滴が抜かれて、こなたの鎖骨下から胸の大血管に刺さっていたはずの長い針の先から布団の上に液がこぼれ、オレンジのしみを作っている。 ……そして、その周りには血だまり。 赤い血痕をたどると、廊下の奥の非常階段のドアが開いていた。 第10話:余命○ヶ月の花嫁へ続く コメントフォーム 名前 コメント え…こなたやばいんじゃ… -- 名無しさん (2021-01-15 01 50 07) 次々と予想のつかない内容に、毎回ハラハラ・ドキドキしながら読んでます!! めっさ続きが気になります( _ ) -- チハヤ (2008-09-27 22 08 27)
https://w.atwiki.jp/mutiuti/pages/4.html
投稿された治療法です ■一般的な治療法■ 頚椎カラー(治療の行為であるかは別としてお決まりの) 冷湿布 牽引などの整形外科的療法 低周波電気 マッサージ ホットパック 鍼灸 レーザー 赤外線 筋弛緩剤や痛み止め 抗欝剤(デパス)などの薬物療法 カイロプラクティック トリガーポイント療法 整体 湯治 ■その他の治療法■ ブラッドパッチ 脳脊髄液減少症の場合には有効であることも… 神経ブロック注射 麻酔で痛みを消す為一時的でしかないため一般的ではないかも… 筋トレ系 自己責任でお願いします
https://w.atwiki.jp/jiisan/pages/45.html
さて今は2005年12月5日の朝、こちらは大雪になっています。 12月3日の午後9時頃帰宅した私に、妻がいきなり「腕が痛い!」と訴えてきました。しかも病歴を持っている左腕です。本人にとってはやはり何より気になる部分です。 私はどこがどのように痛いのか尋ねました。 「脇の下のあたりが筋肉痛のひどい感じで痛む」とのことでした。咳をするだけで激痛が走ると顔をしかめています。 時間は遅いので病院に連れて行くとすれば救急病院か、妻がかかっている市民病院に連絡をすれば対応はしてくれると思いましたが……。 テーブルをみると食事の跡があります。高校受験をひかえた娘は普段どおり塾にいっているようです。 私はとっさの判断で病院に連れて行くより本人の不安を軽くする方が先だと感じました。 「少し風邪気味だっただろう、細菌がリンパのところで繁殖して痛みがでているのだろう。ロキソニン(妻が病院からもらっている消炎鎮痛剤です)を飲んでおきなさい。」と努めてのんびりした口調でいいました。 すると妻の顔からみるみる緊張の色が消えていきました。 このへんの呼吸は何度も修羅場を経験しているものにしかできないでしょう。 こういう時一番まずいのは「どうする? 病院に行くか?」と、問い掛けることです。 何より本人が一番不安なのです。その本人の不安を増徴するようなことはさけなければなりません。 その痛みが急性で時間を置けばさらに悪化する性質のものかどうかの判断です。 もしそう思ったら「よし病院にいこう!」と即断即決で決めなければなりません。 私は食事が作ってあるとところから、少し様子をみた方がいいと判断しました。もちろん最終的には医師の診断を仰がなければならないのですが、それまではとにかく本人の不安な気持ちを軽くしてあげることが大切なのです。 12月8日に市民病院で外科の診察の予定になっています。 「それまでなんとかひっぱれればいいのだが……」 私は内心では不安でしたが何事も無いような顔で着替えを始めました。 冷たい夫だと思いますか? しかしこの状況で病院に連れて行っても、本人にとっていい方向にいくことはほとんどないのです。 12月6日の朝です。妻の腕の痛みはかわらないようです。少なくとも軽くなっているようには思えません。 あと2日のうちに痛みが引かねば、また放射線治療を受けなければならないことになるかもしれません。ウーム……。 さて、話を12月3日の時点に戻します。 娘を塾に迎えにいくと、娘も開口一番「おかーがたいへんなことになった……。」と言いました。 今年の2月頃にも妻と娘の二人は不安とストレスの連鎖反応で互いにガンが再発し、放射線治療を受けています。 娘の不安も取り除かなければなりません。 娘にも「感染したのだろう。ロキソニンを飲んだら落ち着くだろう」といいました。 車の中で話を聞くと妻は最近アガリクスもフコイダンも飲んでなかったということです。 最近ずーっと身体の調子がよかったためか、またわが家の経済的な理由のためか(たぶんこれが一番大きいでしょう。不甲斐ない夫です。) 実は、私も健康食品の服用にはこだわっていませんでした。 朝飲む秋ウコンは二人とも夏頃からやめていますし、娘もアガリクスは飲んだり飲まなかったりの状態だったようです。 私もいくら食品とはいえサプリメントの形で毎日大量に摂取することに対して、若干の不安もありました。 できればサプリメントなしでも健康で元気な状態が維持できれば、それにこしたことはないのです。 そして翌日12月4日の朝妻に様子を聞くと、痛みは引いてないとのこと、さらに詳しく聞くと、患部にハレも熱もなさそうです。 そうなると感染症の疑いは弱くなり、良性にしろ悪性にしろ、おできみたいなものができて、それが擦れる時や、筋肉のつっぱりによる痛みの方が可能性が強くなりました。 そこで私は妻に「また時間差療法をしなさい。」といい、その日のうちに妻用のアガリクスとフコイダンを買い求めました。(妻は娘と兼用にすると残り少なくなると飲まなくなる性質を持っています。) ここまでの事件で私はガンについての重要なふたつのポイントを仮定するきっかけを得ました。 そのひとつ目に関連しているのが痛風記です。(私の病気もたまには役にたちます。) 痛風はあの激烈な痛みの発作がなくなっても、病気が治ったわけではありません。 尿酸値のコントロールを続けていかなければなりません。そのためには薬を飲むことと、食事療法が大切なようです。 痛みがないからと油断をしていると、またあの激烈な発作が襲ってくるようです。 症状(痛み)がでていないだけで、痛風自体が治ったわけではないのです。 私が仮定したのは、ガンとサプリメントの関係もこれと似たようなものではないかということです。 サプリメントにはガンの症状(無制限に分裂増殖すること)を押さえる効果はあるが、ガンを治す力はないということです。 ガン細胞はまわりの秩序に関係なく、無制限に分裂増殖する細胞です。 いわば細胞同士のコミュニケーションがとれなくなった細胞といえます。その原因が白血病のところで考えたように、細胞膜に突き刺さっている高分子多糖体の異常であるとすると、サプリメントによりある特定の高分子多糖体を大量に摂取すると、この異常を押さえることができるとは考えられないでしょうか? つまり正常細胞は正常な高分子多糖体の働きで、細胞同士のコミュニケーションがとれ、ある限度以上には分裂しなくなります。 ところがガン細胞では高分子多糖体に異常があると考えられ、それがサプリメントにより抑えられるとすると、ガン細胞はとりあえずそれ以上には分裂しようとはしなくなります。 しかし分裂増殖はしないだけでガン細胞はガン細胞なのです。 サプリメントによる高分子多糖体が不足すると、またガン細胞は無秩序に分裂を開始してしまいます。 症状は押さえても油断をするとまた発作がおきる痛風と一緒です。 そして増殖を抑えているだけなので、ガン細胞の数を減らすことはできません。 かなり実情に近い説明ができる気がするのですがどうでしょう? (2005年12月7日) サプリメント(特にキノコ系)には免疫力をあげる効果があるといわれています。 これをガンが増殖しなくなるということと関連づけてもう少し突っ込んで考えてみましょう。 免疫力をあげるにはふたつの方法があると考えてきました。ひとつは免疫細胞である白血球の数を増やすこと、もうひとつは個々の白血球の活性を高めるということです。 私はガン細胞に対する免疫という観点でいうと、もうひとつ方法があることを思いつきました。 それはガン細胞の方が白血球に対する感受性を強めるということです。 これにより、たとえ白血球の数が増えなくても、白血球自体の活性度が高まらなくても、結果として免疫力が上がったように見えるはずです。 そして当然のことですがガン細胞も細胞です。 分裂増殖するためには材料が必要です。その中には細胞膜に突き刺さっている高分子多糖体も含まれます。 動物には糖分を合成する能力はありません。すべては植物系の細胞を出発点とする食物連鎖で得る以外ありません。 もともと高分子多糖体は消化吸収されにくい物質です。 しかしそれをサプリメントのような形で(特に低分子化されている)大量に摂取すると割合的には少なくとも、かなりの量の高分子多糖体が吸収されることになると思います。 小腸から吸収された栄養分は血液にのり全身にめぐります。その中には多糖体も含まれているはずです。そして個々の細胞に栄養分として吸収されていきます。 もちろんガン細胞にも吸収されます。そしてガン細胞は分裂増殖します。 当然細胞膜には多糖体が突き刺さっています。 その新たに分裂してできる細胞の多糖体にサプリメントに由来する性質が残っているとすると、免疫細胞はそれをめがけて攻撃します。 この攻撃をする免疫細胞がT細胞で、分裂してできる新たなガン細胞に、サプリメントに由来する多糖体の性質が色濃く出るとすると……、これってまさに「患者側のガン治療」で考えた免疫細胞のガン細胞に対する攻撃の特長……、新たにできるガン細胞だけを攻撃する……、それをうまく説明できる理屈だと思うのですがどうでしょう? それでは新たに分裂してできる正常細胞の方はどうでしょうか? これにも白血球が攻撃するようなら、サプリメントにも抗ガン剤同様の副作用が現れるはずですが……。 私はここにガンの根本原因である遺伝子の異常ということが絡んでくると考えています。 タンパク質に糖を付加するのは、細胞内小器官のゴルジ体という場所で行われます。 私はここでおのおのの細胞の細胞膜に突き刺さっている、アンテナのようなタンパク質と多糖体ができるのではないかと想像しました。 個々の細胞内で作られるのですから、同じ生物個体内でも臓器や器官により、多糖体の種類が違う説明もうまくできそうです。 そしてこの多糖体には細胞同士のコミュニケーションに大きく関わっていると考えられます。 ガン細胞とはこのコミュニケーションがうまくとれなくなった細胞です。 タンパク質と糖を結合させるにはエネルギーが必要です。当然酵素がからんでくると思います。その酵素はタンパク質ですので、遺伝子の情報を元に作られます。 この一連の流れに故障が生じた細胞はガン化しても不思議ではないような気がします。 正常な細胞では栄養として吸収した多糖体をゴルジ体でその細胞に見合った形に直して、細胞膜上に提示しますから白血球の攻撃は受けません。 ところがこの部分に故障があると栄養として吸収した多糖体を、うまく変化させることなく、細胞膜上に提示してしまうのではないでしょうか? 白血球はこの異常な多糖体を目標に攻撃をします。 結果ガンは増殖することなく、症状的には落ち着いた状態になります。見た目的には免疫力が向上したように見えます。 これがサプリメントの効果で免疫力を上げ、ガンの増殖を抑えるという、からくりなのではないでしょうか? しかしここで大事なことは症状が出ない(ガンがそれ以上大きくならない)からといって、ガンが治ったわけではないのです。 痛風と同じですね。痛みがないからといって痛風が治ったわけではありません。 油断をすると(ストレス過剰になったり、サプリメントを飲むのをやめたりすると)ガン細胞が活動的になる恐れもあるということになります。 さて、私が仮定したガンについての重要なポイントのふたつ目というのは、ガンは段階的にみれば急性の病気ではないかということです。 通説ではガンは20年も30年もかけてだんだんと大きくなるとあります。 しかしここまでの娘の経過や、今回の妻のこと(まだガンと決まったわけではないのですが)からそのように思えてきました。 これは科学的な根拠はもちろん論理的な裏づけもないただの私の勘です。 検査で見つかる、ぎりぎりの大きさのガンは10億個くらいのかたまりだそうです。 1個からとはいいませんが(仮に1個からだとしても1日1回分裂するとすると、1カ月くらいで10億個になります)そのくらいの大きさになるまで、ほぼノンストップで急成長するのではないでしょうか? そしてあるレベルのところで成長は納まり安定期にはいるような……。 たとえば、恥ずかしながら私はたまに“マタズレ”をおこしますが、その時なども少し違和感を覚えてから、確実にイボができていると分かるまで2~3日くらいのものです。 もちろんその後の経過は違うでしょうが、大きくなる速さはガンもマタズレも一緒なのではないでしょうか? (2005年12月10日) 細胞が急速に増殖するためには大量の栄養とエネルギーが必要になるでしょう。 身体全体から考えてそのように急成長する細胞に栄養やエネルギーを補給できる量にも上限があるでしょう。 かたまりが大きくなればなるほど増殖に必要となる栄養やエネルギーが増大するので、ある一定のレベルで成長が頭打ちされることが予想されます。 私のマタズレを例にとれば(どうも私の病気は痛風やらマタズレやら……、)その大きさは1㎝くらいだと思います。 このマタズレのイボの大きさと検査で見つかるギリギリのガンの大きさと、何か関連はないでしょうか? 人間の身体は約60兆個の細胞で、できているといわれています。 体重を60㎏とすると10億個の細胞のかたまりは、約1gということになります。 人間の比重を1とすると、私のマタズレのイボも10億個くらいの細胞のかたまりであることになります。 私の場合思い返すと、何かムズムズとした違和感があり、2~3日後にはハッキリとしたかたまりが出現していたような気がします。 ガンの成長の仕方も、私のマタズレと同じなのではないでしょうか?(私のマタズレと一緒にするのは、ガンに対して失礼かもしれませんが……、) そうなるとガン検診で10億個より小さいガンのかたまりをみつけられないのは、検査技術のレベルの問題より、そのタイミングにあると考えられるかもしれません。 つまりそれ以下のガンが見つかるのは、ちょうど成長をしているときに、検診を受けた時に限られるということです。 そしてその成長は10億個くらいのかたまりになったときに一段落します。 それ以上大きくするには、栄養とエネルギーが不足するのでしょう。 そして私のマタズレの場合は、その後腫れて赤くなり、痛みがでて、膿がでて、そして治ります。 明らかに白血球がマタズレと戦ってくれたのです。 ガンの場合もこのマタズレと同じような経過をたどるのではないでしょうか?(初めてガンに対して申し訳ないという気持ちが芽生えてきました。よもや私のマタズレと同等に扱われるとは……、) ただガンの場合は白血球と戦っても、一方的に負けることはないようです。 そしてそれ以降ガンは増えもせず、減りもせずという安定期にはいるようです。 これをガンのしぶとさとみることもできますが、白血球の側からみると、本気で戦っていないようにも見えます。 熱もでず、腫れもしないわけですから。 マタズレには、膿(白血球の死骸)まで出して攻撃をするのにです。(もっともマタズレがマタズレ細胞の増殖により発生するとも限りませんが……。) このへんのところも高分子多糖体が関係しているのかもしれません。 マタズレがもし細胞なら、自分がはっきり敵だという提示をしているのでしょう。 それに対しガン細胞は、明らかにもともとは自分の身体の一部で、大切な役割を持った細胞なのですから、敵か見方かの提示があいまいなのかもしれません。 このように増殖力からも、免疫力からも、ガンは10億個くらいのかたまりでいる時間が長くなる性質があると思われます。 さて問題はその後のガン細胞の振る舞い方です。 10億個くらいのかたまりともなると、発生部位によっては症状として感じることもあるでしょう。 しかし、そのかたまりがそのまま大きくならなければ、何か変だなと思いつつもそれに慣れてしまい、大きな支障もなく日常生活を送ることになるのではないでしょうか?(ちなみに今は12月11日の午後8時ですが、私の妻は元気に夕食の支度をしています。腕の痛みはあるのでしょうが慣れてしまったのか、あまり痛い! というのをこのところ聞かなくなりました) また、おそらく大多数は何の症状もなく、それができたことさえ気づかずに、日常生活を送っているのだと思います。 もちろん中には発生部位によって、急性の症状とか激しい痛みに襲われることもあるでしょう。 そして文字通りそれが致命傷になってしまう可能性もないとはいえませんし、安定期がなくそのままの勢いで増殖を続ける、いわゆる超悪性のガンも存在するでしょう。 これらは残念ながら現段階ではどうすることもできないと思います。 しかしながらそのようなケースはかなりの少数派で、大多数は安定期が長く無症状であることのほうが多いのではないでしょうか? このへんも痛風と共通するものがあると思われます。 このように安定期を迎えたガンは、けっして治ったわけではありません。 ガン細胞の特徴である分裂増殖する能力は残っています。当然活動は続いているはずです。 それが安定期にあるということは、ガンの増殖能力と免疫力のバランスがとれているということです。 このバランスが崩れたとき、ガンは大きくなるか小さくなります。 小さくなる原因としては、ガン細胞の免疫細胞に対する感受性が、強くなることが考えられます。 私の勘としては、割合的にはこちらのほうが多いような気がします。 しかし当然のことながら、中には成長し、生命を脅かす存在になるものもあります。 そのような場合も、やはり段階的に急性の性質があるのではないかと考えたのです。 第一段階は、少し場所を移動し、新しい場所でもまた10億個くらいのかたまりができるようになることです。いわゆる隣接転移とよばれるものでしょう。 しかし新しい場所でも、だいたい10億個くらいのかたまりで、成長は頭打ちになるはずです。栄養とエネルギーの供給量からも、そう考えるのが自然です。 こうして割合近くの場所に、ポツポツと小さなかたまりが多数できるようになってきます。 次にガン細胞は、特殊能力を発揮します。それは近くの血管に働きかけ、そこから自分専用の新しい血管を作る能力です。 これにより栄養とエネルギーの供給量は一気に増え、ガン細胞は急成長します。すでに進行ガンの段階に入ったと考えてよいでしょう。 しかし大きくなればなるほど、分裂増殖するための栄養とエネルギーの量は増えるわけですから、ある段階で成長はまた頭打ちになるはずです。 すると今度はその新生血管を利用して、全然別の組織や器官に移動をし、その場所でも増殖を開始します。いわゆる遠隔転移です。 娘はまさにこの段階まで症状が進んでしまっていたのです。 もちろんこの段階に至るまでにも、発生部位によっては生命の危険がおとずれることもあるでしょう。 しかし多数はこの段階でも、ガンによる直接の症状は出ないことが多いように思われます。 ただ栄養をかなりガン細胞にとられるので、やせて元気がなくなるという状態にはなるでしょう。 進行ガンの後期で、ガンによる直接的な症状として正常細胞が圧迫されることによる臓器不全がおこる一歩手前といえるでしょう。 この段階までくると、もはや現代医学の三大療法では、ガンに対抗することはできなくなります。 手術や放射線は限局的な治療で、治療を施した部位のガンを、縮小、または取り除くことができても、免疫抑制をおこすので、他の部位のガンがより大きくなってしまう恐れが強くあります。 ただし症状が出るほど大きくなったガンを、それだけを取り除く目的の、限局的な手術や、放射線治療は、その症状を抑えるという意味では、効果があると思います。 抗ガン剤治療は全身的な治療ですが、身体にあるすべてのガン細胞を殺すほどの薬を使うと、先に身体の方がまいってしまうようです。 また、抗ガン剤は原則的に細胞が分裂する際に作用する薬なので、ガン細胞が完全に同調して分裂でもしない限り、すべてを取り除くことはできません。 そして免疫抑制を強くおこすので、その残ったガンが治療後に元の状態より大きくなってしまう恐れが、非常に強くなります。 さらに三大療法は、治療をすればするほど、身体全体の元気を奪い取る性質を持っています。 患者側にとっては、可能性は薄いとわかっていても、わらをもすがる想いで、なんらかの治療をして欲しいと思うのは当然のことでしょう。 結果、治る見込みがないのにつらい治療を続け、身体はみるみる衰弱し、一度も元気になることなく最後を迎えるというケースが多いと思われます。 その点私の娘の場合は、先生方が完全に完治をあきらめ、QOL(生活の質)を維持することを目的とした治療にするという方針をたてられたのが、結果的に幸いしました。 その当時は、もはやサジを投げたのかと大変反発して、なんらかの手立てはないのかと質問しましたが、考えてみればあるわけはないのです。 それは病院側はガンがすべてなくなった状態(見えなくなった状態)を完治と考えているからです。 また大多数の人もそのように考えているので、病院側に無理な注文をして、見込みのない治療が続けられ、結果苦しみながら命を縮めてしまっているのです。 私の娘も抗ガン剤治療は続行されましたが、おそらくあまり身体に負担のかからない、軽めのものを使用してくださったと思います。 また完全に否定された状態からのスタートだったので、なんでも試してみようという気にもなったのです。 これがなまじ僅かながらも可能性があるといわれると、やはり病院の治療にすべてをかけ、いたずらに娘を苦しめるだけの結果になったかと、今にして思えば恐ろしくもなります。 健康食品による免疫療法を開始して、娘は少し元気になったように思われました。 抗ガン剤が軽くなったせいかもしれません。 しかし激ヤセの状態は改善されませんでした。 それが画期的に症状がよくなったのは、時間差療法導入の直後です。 これは特に血管新生を阻害することにより、ガン細胞の栄養補給路を断つことに成功したためでしょう。 その結果、大きくなっていたガン細胞は、成長することはおろか、その大きさを維持することも困難になり、ガンの縮小がみられたのだと思います。 しかし。このままガンがきれいになくなってしまうのではないかという、期待通りにはいきませんでした。 ある一定レベルまで縮小したあとは、ガンはなかなか小さくなってはくれないのです。 新生血管による栄養補給路をたっても、ガンはもともと身体の一部なのですから、完全に栄養がいかないわけではありません。 ある程度の大きさを維持しているのも当然のことかもしれません。また、逆に大きくなってしまったこともあります。 やはりストレスや身体の不調が原因なのでしょうが、治ったはずの左腕が大きく腫れあがってしまったのです。 今年の2月頃でした。このときは放射線治療を受けました。 治療の結果腫れはひき、また治療後しばらくは、その後遺症と思われるリンパ浮腫とよばれる症状に苦しんでいたようですが、現在ではあまり気にならない状態に戻っているようです。 このようにガンは治ったわけではないので、いつ再発する恐れがないともいえないのですが、一番大切なことは、娘も妻も元気であるということです。 日常生活のレベルでは、まったく不自由していないのです。 これがガンを押さえることを主眼においた治療の特長であり、最大の長所です。 痛風における、尿酸値のコントロールと同じように、ガンの増殖を抑える努力をすれば、ほとんど症状が出ない――治ったわけではないけど、健康で元気に生きていくことができるのです。 これはガンを取り除くことだけを考えた三大療法だけでは不可能なことです。 確かにガンがきれいになくなって欲しいと願っています。しかし、そればかりにとらわれ、身体に負担がかかるような治療をするのは、正直怖いのです。 ものは考えようです。ガンも痛風も現在の医学のレベルでは、治すのが非常に困難な病気です。 しかしたとえ病気であっても、元気に生きていくことはできる性質を持っています。 直すのが困難なのならば、より長い時間元気で生きられるように考えた方がよいと思うのですがどうでしょう? さてしかし、本編の主題である白血病では、そうはいきません。 病気の進行が即、免疫力の低下につながるので、病気であっても、元気で生きられるということが、非常に難しい性質を持っているのです。 白血病を克服するためには、ガンを治すというレベルまで高めなければならないというのは、すでに書いたとおりです。 それには生命の本質まで理解する必要があります。 その第一歩として、ガンは再生という機構と、関係があるのではないかというところから、考えを進めていきたいと思います。 (2005年12月17日) 「その3」へ >
https://w.atwiki.jp/kumedisiketai/pages/1596.html
C 多発性骨髄腫 備考 Bence Jones蛋白
https://w.atwiki.jp/rida/pages/15.html
株式会社リダの社会貢献 ◆unicef ユニセフ活動を支援しています。 ユニセフは、世界の子どもたちの生存・発達・保護・参加の 権利を実現するために活動している国連機関です。 1946年、第2次世界大戦で被害を受けた子どもたちの緊急支援を目的に創設されました。 その後、活動は緊急支援だけでなく、開発途上国の子どもたちの生活を改善するための支援活動へと広がっていきました。 日本も1949年~1964年までの15年間にわたり、学校給食用の粉ミルクや衣服の原料の原綿、薬などの援助を受けました。 国際児童年の1979年、日々、水汲みの重労働に追われる開発途上国の子どもたちに「バケツ一杯の水を送ろう」と、 全国的なユニセフ協力活動の始まりです。 世界中の子どもたちが、平和に、そして健康に暮らせるように、保健、教育、子どもへの虐待・搾取、HIVなどの分野で、 開発途上国自身が問題を解決する力をつけることを目的とした援助、アフガニスタン、 イラクなどへの扮装下の緊急支援と紛争後の復興支援を行っています。 今なお、世界では、毎年920万人の子どもが 5歳の誕生日を迎える前に毎年亡くなっているそうです。 世界の子どもたちが健やかな生活を送れるよう これからもユニセフの活動を支援してまいります。 ◆LIVE FOR LIFE 私たちはLIVE FOR LIFEの活動に賛同し、 命の尊さをすべての人々に伝えて行きます。 LIVE FOR LIFEは歌手・本田美奈子さんの生前の願いから生まれました。彼女は急性骨髄性白血病という難病と闘う中で、いろんな人達から励まされ、それまで感じてきた愛よりも、もっと深い愛を感じるようになりました。 「生きるって素晴らしいな」とこころの底から思うようになり、自分がこの難病を克服して再びステージに立って歌えば、 同じ苦しみの中で闘っている人たちにエールを送ることができるとの思いで懸命に生きたのです。 人は、みんな生きるために生まれてくる。だけど、さまざまな困難に直面したとき、人は悲しみに打ちのめされ、 絶望してしまう。しかし諦めないで欲しい。 希望を見失って立ち止まってしまってもいい。でも、ゆっくりでいいから、もう一度勇気をだして、前を向いて歩きだそう。 だってあなたはその命を輝かせるために、生まれてきたのだから。 私たちのこの思いを込めた言葉、それが“LIVE FOR LIFE”なのです。 (株式会社リダ 社会貢献ページ より抜粋)
https://w.atwiki.jp/kumedisiketai/pages/1574.html
N 再生不良性貧血 99G32 10歳の女児。顔色蒼白と息切れとを主訴に来院した。4か月前から徐々に顔色が蒼白になり,動作時に息切れがある。成長発達は正常。体温 37.0℃。呼吸数 30/分。脈拍 92/分,整。皮膚蒼白。前胸部と下肢とに点状出血を認める。胸骨左縁で2/6度の収縮期雑音を聴取する。呼吸音は正常である。腹部は平坦,軟で,肝・脾を触知しない。尿所見:蛋白(-),糖(-)。血液所見:赤血球 215万,Hb 6.5g/dl,Ht 19%,白血球 2100(好中球 30%),血小板 2.6万。血清生化学所見:総蛋白 6.1g/dl,アルブミン 3.2mg/dl。クレアチニン 0.6mg/dl,尿酸 3.2mg/dl,AST 19単位,ALT 14単位,LDH 265単位(基準 176~353)。骨髄血塗抹May-Giemsa染色標本を別に示す。 考えられるのはどれか。 a 再生不良性貧血 b 急性骨髄性白血病 c EBウイルス感染症 d パルボウイルス感染症 e 特発性血小板減少性紫斑病 ○ a × b × c × d × e 正解 a 診断 再生不良性貧血 99I16,99I17,99I18 次の文を読み,16~18の問いに答えよ。 28歳の男性。全身倦怠態と歯肉出血とのため来院した。 現病歴: 2週前から全身倦怠感を自覚していたが,3日前から起床時に歯肉に血がにじんでいるのに気付いた。 既往歴: 特記すべきことはない。 現症: 意識は清明。体温 37.2℃。脈拍 98/分,整。血圧 106/62mmHg。前胸部と下腿とに点状出血を認める。眼瞼結膜は蒼白。リンパ節腫脹はない。第3肋間胸骨左縁に2/6度の収縮期雑音を認める。肺野にラ音を聴取しない。腹部は平坦で,肝・脾を触知しない。神経学的に異常を認めない。 検査所見: 尿所見:蛋白 1+,糖(-),潜血 2+。便潜血反応陰性。血液所見:赤血球 205万,Hb 6.6 g/dl,Ht 20%,網赤血球 10‰,白血球 2500(桿状核好中球 1%,分葉核好中球 26%,好酸球 2%,好塩基球 1%,単球 9%,リンパ球 61%),血小板 2.1万,出血時間 12分(基準 7以下),プロトロンビン時間 98%(基準 80~120),APTT 31秒(基準対照 32.2)。血清生化学所見:総蛋白 7.0g/dl,アルブミン 4.5g/dl,ハプトグロピン 45mg/dl(基準 19~170),尿素窒素 18mg/dl,クレアチニン 1.1mg/dl,尿酸 4.6 mg/dl,総コレステロール 135mg/dl,総ビリルビン 0.8mg/dl,AST 35単位,ALT 30単位,LDH 350 単位(基準 176~353),Na 140mEq/l,K 4.0mEq/l,Cl 100 mEq/l,CRP 0.8mg/dl。 I16 この患者の貧血の発生機序はどれか。 a 失血 b 赤血球寿命短縮 c 赤血球産生低下 d 赤血球の分布異常 e エリスロポエチン低下 × a × b ○ c × d × e 正解 c I17 この患者の出血傾向の原因はどれか。 a 血小板減少 b 血管壁の異常 c 内因系凝固障害 d 外因系凝固障害 e 血小板機能異常 ○ a × b × c × d × e 正解 a I18 この患者に投与する血液製剤で適切なのはどれか。2つ選べ。 a 濃厚血小板 b 洗浄赤血球 c 赤血球濃厚液 d 新鮮凍結血漿 e 血漿分画製剤 ○ a × b ○ c × d × e 正解 ac 診断 再生不良性貧血
https://w.atwiki.jp/tomokazu0525/pages/222.html
最終更新日時2011-11-07 ■目次 電磁波による健康被害がある可能性が高いのは小児白血病小児白血病とは 小児白血病の発症率の現状 電磁波由来の小児白血病は、日本に年間何人いると推定されるか。 小児白血病以外では、脳などの発ガンの可能性 有害な電磁波(0・3-0・4マイクロテスラ以上)とは、どういう住環境で発生するか携帯電話 高圧電線東京での調査結果 その他 ページフッタこのページの1階層上のページ このページの1階層下のページ このページに含まれるタグ このページへのアクセス数 ■本文 電磁波による健康被害がある可能性が高いのは小児白血病 超低周波電磁波の人体影響について、世界保健機関(WHO)が「小児白血病発症との関連が否定できない」として、各国に対策法の整備など予防的な措置を取ることを求める勧告 (中略) WHOは、具体的な規制値は示さなかったものの、日本や米国などでの疫学調査から「常時平均0・3-0・4マイクロテスラ以上の電磁波にさらされていると小児白血病の発症率が2倍になる」との研究結果を支持。「電磁波と健康被害の直接の因果関係は認められないが、関連は否定できず、予防的な対策が必要だ」と結論づけた。 引用元: 電磁波対策の法整備を勧告 WHO、初の国際指針 2007/06/17 08 36 【共同通信】 小児白血病に関する疫学研究は、がんのリスク因子として、居住環境での平均値が約0.3~0.4μT超のELF磁界に焦点を当てている。いくつかの大規模調査の結果、時間平均ばく露が0.3μT超の小児は約0.5~7%、0.4μT超の小児は約0.4~3.3%であることが示されている。ELF磁界ばく露と小児白血病に関する症例対照研究に基づく計算の結果は、ほぼ同じ範囲であった。 引用元: 超低周波電磁界に関する環境保健クライテリア(世界保健機構)(和訳) 小児白血病の定量的リスク評価(PDFファイル) 関連リンク: WHO | Extremely Low Frequency Fields Environmental Health Criteria Monograph No.238 ※注 ELF:Extremely Low Frequencyの略。超低周波数。 μT:マイクロテスラ。 μ:マイクロ。基礎となる単位の百万分の一(0.000 001倍) T:テスラ。テスラは磁束密度の単位(磁束の方向に垂直な面の1平方メートルにつき1ウェーバの磁束密度)。 小児白血病とは 「小児がんのうち一番多く約3分の1を占めているのが白血病です。簡単にいえば血液中にがん細胞が発生し、それが増殖してしまう病気です。血液の働きが正常に行われなくなり、貧血や鼻出血、感染症などを起こしやすくなってしまいます。また、これらが重症化しやすくなる。 白血病は急激に起こる『急性白血病』と、ゆっくり発症する『慢性白血病』があります。急性はまた、『急性リンパ性白血病』と『急性骨髄性白血病』に分類されます。子どもの白血病の80%弱は急性リンパ性白血病で、急性骨髄性白血病は20%弱です」 引用元: 小児白血病と電磁波の関係:babycom子ども環境問題 小児白血病の発症率の現状 欧米における白血病発症率は0~15歳未満では10万人あたり年間4例。日本でもほぼ同様なレベルにあると推定されます。 引用元: 国立環境研究所WEBサイト内 環境科学解説【電磁波の人体への影響】 白血病は小児がんで最もおおく発生する悪性新生物です。特に0~4歳児で罹患率が最も高く、成長にともない罹患率は減少していきます。2005年では、0~4歳児における罹患率は4.0人、5~9歳では2.5人、10~14歳では1.4人でした。 引用元:小児がん 疾病別推定罹患率・死亡率 (著者、情報源等の詳細不詳。) 小児から青年層においては、白血病は最も発生頻度の高いがんです。子供や若い人や働き盛りの壮年にも発生しますので、社会的には影響のある病気です。そのため、実数はそれほど多くはないのですが、高齢者の病気である他のがんよりも、より注目されることになります。青年層の死因としては、事故死に次いで第二位を占めています。 引用元: 4 白血病の発生率 (愛知県がんセンター 病院長 大野竜三,小牧市民病院血液内科 市橋卓司) 電磁波由来の小児白血病は、日本に年間何人いると推定されるか。 0. 4マイクロテスラ(4ミリガウス)の磁界が日本の小児白血病患者の発症リスクを2倍にしているとして計算してみると、毎年全国で電磁波が原因で小児白血病を発症しているのは2、3例ということになる 引用元: 胎児・子どもの電磁波感受性 専門家インタビュー(国立成育医療センター研究所成育疫学研究室・室長 齋藤 友博) 関連リンク: 超低周波電磁界に関する環境保健クライテリア(世界保健機構)(和訳) 小児白血病の定量的リスク評価(PDFファイル) 小児白血病以外では、脳などの発ガンの可能性 2007年のWHOの報告書では、小児白血病以外には、関連があるとも認めていませんでした。 ただ2011年には、可能性があるものとして携帯電話による脳の癌の可能性をあげています。こちらは、まだあくまで可能性の段階です。 世界保健機関(WHO)の国際がん研究機関(IARC)は31日、携帯電話の電磁波と発がん性の関連について、限定的ながら「可能性がある」との分析結果を発表した。耳にあてて通話を長時間続けると、脳などのがんの発症の危険性が上がる可能性があるといい、予防策としてマイク付きイヤホンの使用を挙げている。 引用元: asahi.com(朝日新聞社):携帯電話の電磁波「発がんの可能性も」 WHOが分析 - サイエンス 2011年6月2日 世界保健機構(WHO)が組織した一つの専門委員会「電磁波プロジェクト」がこの6月18日に公表した『環境保健基準』第238巻「超低周波電磁界」です。 (中略) 報告書自体は400ページもあるのですが、その大半を1000件を超える専門論文の評価(アセスメント)にあてています。精査した疾患の領域は、神経行動障害(脳の活動、認知、睡眠、精神的気分的)、電磁波過敏症、神経内分泌障害(メラトニンの減少による影響など)、神経障害疾患(ALS※、パーキンソン病、アルツハイマーなど)、心臓疾患、免疫疾患、生殖・発生発達系の障害、がんと多岐にわたっています。そうした疾患について、電磁波の影響とみなせる証拠がたった一つだったり、解決しない疑問がたくさん残されている場合は「限定的」、定性的もしくは定量的にその研究に見逃せない限界があって影響があるともないとも決めかねたり、そもそもデータがなかったりする場合は「不十分」という判定を下しています。特に発がんに関してはIARC(国際がん研究機関)が「低周波電磁界は発がんをもたらす可能性あり」という2Bのランク付けを行ったモノグラフ(2002)以降の研究で、その結論を変更する必要があるかを慎重に検討しています。また、動物実験や細胞実験はあくまで、疫学やボランティア被験者を使ったヒトでの実験でのデータを補強するものとして位置づけるべきだとの立場をとっていて、動物実験のみで「影響あり」のデータが出ても、それだけでは「不十分」とみなすという原則を貫いています。 引用元: 送電線などの電磁波対策に新勧告:WHOの「環境保健基準 超低周波電磁界」:babycom ecology 関連リンク: 超低周波電磁界に関する環境保健クライテリア(世界保健機構)(和訳) 小児白血病の定量的リスク評価(PDFファイル) 有害な電磁波(0・3-0・4マイクロテスラ以上)とは、どういう住環境で発生するか 自然発生する50/60 Hz の電界および磁界のレベルは極めて低く、それぞれ0.0001 V / mおよび0.00001マイクロテスラ程度の極く弱いものです。ELF電磁界による人間への曝露は、主として発電、送電、電気製品の使用に関連して起こります。 引用元:平成16 年度生活環境中電磁界に係る調査業務報告書 03.pdf (application/pdf オブジェクト) 携帯電話 世界保健機関(WHO)の国際がん研究機関(IARC)は31日、携帯電話の電磁波と発がん性の関連について、限定的ながら「可能性がある」との分析結果を発表した。耳にあてて通話を長時間続けると、脳などのがんの発症の危険性が上がる可能性があるといい、予防策としてマイク付きイヤホンの使用を挙げている。 (中略) 一方で、同じく電磁波を出す電子レンジやレーダーを職業上使う場合や、ラジオやテレビ、各種無線通信に日常生活で触れる場合も同様に検証したが、発がん性との関係はないとも結論づけた。 引用元: asahi.com(朝日新聞社):携帯電話の電磁波「発がんの可能性も」 WHOが分析 - サイエンス 2011年6月2日 高圧電線 理論では高圧線からの距離により電磁界は減衰するし、大枠で言えば正しい。 ただし、東京では何故かそうなっていない例外が少なからず存在する。 東京での調査結果 結論から言えば、家を選ぶときは、高圧電線から50m以内は避けた方がいいかも。 50m以上の距離は、確率は低いが気になるのであれば、各々測定した方が良い。 というのも高圧電線から50m以内は明らかに値が高い。 一方、50m以上では、距離に反比例するとは必ずしもいえない。 なぜか、発ガンリスクがあがる基準値以上の電磁界は、「50mから100m」の範囲よりも、100m以上で発生しやすい。 データでみよう。 確かに高圧電線からの距離と磁界レベルは反比例し、距離が遠くなれば磁界レベルの平均値は小さくなる。 1. 100m以上での平均値:0.045(μT) 2. 50m以上100m未満: 0.077(μT) 3. 未満50m:0.184 (μT) 参照元: 平成15年3月31日 独立行政法人国立環境研究所 平成14年度 生活環境中電磁界と健康リスク評価に係る調査報告書 h17-10.pdf (application/pdf オブジェクト) 表1.2: 高圧送電線からの距離別にみた「寝室の磁界レベル」 (μT) 問題はここから。 高圧送電線からの距離別に「寝室の磁界レベル」の平均値を見ると、距離が50m以内の対象者(14名)では、100m以上(723名)あるいは50-100m(39名)の対象者に比較して有意に高い傾向が示された(表1.2)。一方、「寝室の磁界レベル」の分布を送電線からの距離別にみると(図1.1)、50m以内の地域では全体的に低いレベルのものが尐ないものの、0.3μT あるいは0.4μT 以上のレベルを示すものも少ない傾向を示している。他方、100m以上の地域では低レベルのものも多いが、0.3μTあるいは0.4μT を越えるレベルを示すものも少なくなかった。 引用元: 平成15年3月31日 独立行政法人国立環境研究所 平成14年度 生活環境中電磁界と健康リスク評価に係る調査報告書 h17-10.pdf (application/pdf オブジェクト) 上記内容は、以下の2箇所で図表として表示されている。 9ページ:"bedroom MF levels by distance from power line in 50 Hz and 60 Hz regions" 12ページ:表1.3:「寝室の磁界レベル」が 0.3 μT以上を示した16名の磁界発生源と関連する項目についてのプロフィール その他 地域社会:発電所からの電気エネルギーは、高圧送電線を介して地域社会へ分配されていきます。変圧器は家庭に電気エネルギーを運ぶための住宅用配電線へつなぐために電圧を低下させるために用いられます。送電線直下の電界および磁界の強さは、それぞれ約12 kV / mおよび30マイクロテスラです。発電所や変電所の近辺では、電界は最大16kV/m、磁界は最大270マイクロテスラに達することがあります。 家庭:家庭内の電界および磁界は、送・配電線からの距離や、家庭内で使用される電気機器の種類とその数や、電線の配線位置や配列形式など、多くの要因に依存します。ほとんどの家庭用電気製品や設備の周囲の電界は500 V/m、磁界は 150マイクロテスラを越えることはありません。そして、その強さはいずれも距離が近ければ高いのですが、離れるにつれて急速に減弱します。 職場:電界も磁界も工場の電気設備や配線の周囲で発生します。送電線や配電線の保守を行う作業者は非常に強い電界と磁界に曝されているかもしれません。発電所や変電所内部では電界が25 kV/m、磁界が2 ミリテスラとなることがあるかも知れません。溶接工は130 ミリテスラにも達する磁界に曝され得ます。誘導加熱炉や工業用電解セルの側では磁界が50 ミリテスラにもなり得ます。事務職員がコピー機やVDTなどの電気製品を使用する際の電磁界に曝露されますが、はるかに少ない量です。 引用元: 電磁界情報センター ファクトシートNo.205 1998年11月 送電線下「だけ」が危ないわけではなく、 幹線道路の歩道に埋められた幹線ケーブル(家の軒先なので、送電線に比べて極めて距離が短い:電磁界の強さは距離に反比例する) マンション等に設置された携帯基地局(携帯電話器と違い24時間強力な電波を出しつづけている) パソコンや無線LAN、ADSLモデム、テレビ(ラジオがかき消されるほどの強い雑音電波) 電気毛布(距離あたりの電界や磁界は送電線以上に近く強い) 電気鉄道線路(線路脇のビルの鋼管杭が電気腐食するほど電流が流れている) マンションの垂直配線ダクト脇の住戸(居室のすぐ横を大電流が流れている) など他にもいろんな危険と「思われる」場所があります。 引用元: 電車の高圧ケープルなど電磁波を発する近くに住む事になりました・・・ - 電力発電 - 教えて!goo ここを編集 ページフッタ このページの1階層上のページ このページの1階層下のページ このページに含まれるタグ 癌 電磁波 このページへのアクセス数 今日: - 昨日: - これまで合計: -
https://w.atwiki.jp/kumedisiketai/pages/758.html
B 提供者〈ドナー〉と被移植者〈レシピエント〉 小項目 自家・同種・異種移植,ドナーの種類,日本臓器移植ネットワーク,アイバンク,組織バンク,同意の条件,倫理的・文化的配慮 備考 ドナーの種類 脳死体,脳死以外の死体,生体 同意の条件 意思表示カード 101B106 成人で同種造血幹細胞移植の適応になるのはどれか。 a 不応性貧血 b 多発性骨髄腫 c 慢性リンパ性白血病 d 中等症の再生不良性貧血 e 急性リンパ性白血病の第一寛解期 × a × b × c × d ○ e 正解 e