約 48,662 件
https://w.atwiki.jp/yugio/pages/30.html
復讐のソード・ストーカー 効果モンスター 星6/闇属性/戦士族/攻2000/守1800 このカードの召喚に成功した時、このカードの攻撃力は、 自分の墓地に存在する戦闘によって破壊されたモンスターの攻撃力の20%分アップする。 上級モンスター 戦士族 能力変動 闇属性 同名カード 復讐のソード・ストーカー(OCG) 復讐のソード・ストーカー(真DM2)
https://w.atwiki.jp/mcstory/pages/207.html
tumblrで流れてきたポスト。 有名なのに A「復讐をしてもあなたの愛する人は生き返らない」 B「何を言う生き返ったのは俺自身だ」 ってのがある Bにあたるセリフすら描けないでAで留まる表現者は筆を折って自分の脳天に突き刺してろと言いたい http //monocarky.tumblr.com/post/70967245106/ 何度か目にしたことがあるが、そろそろうざいのでひとつ。 B「何を言う生き返ったのは俺自身だ」 A「ならお前が真に愛し生き返らせたかったのはお前自身なんだな」 死んだ人などもとより戻らないのだから、復讐なんて初めから生きている人のためのもの。 「死んだ者のことなど実はどうでもよかった」なんて句を誘発させるような、「愛する人」とわざわざ前提した相手を自ら冒涜する発言をさせるのは、安直に絶望してる顔を描くぐらいにしか役に立たない。 復讐ってのは生き返らない者のためになるわけでもないのに、それでも死者のためでなく自分のためにしている、という懊悩があるからこそ復讐としてのテーマがある。 ちなみに「Bにあたるセリフすら描けないでAで留まる表現者は筆を折って自分の脳天に突き刺してろと言いたい」という煽りについても、「その脳天に折れた筆を突き刺した相手に、いくら頭を下げて詫びようとも、届かないものは届かない」なんて顛末にすらなりえる。
https://w.atwiki.jp/gcmatome/pages/9756.html
ヤーの復讐 【やーのふくしゅう】 ジャンル シューティング 対応機種 ATARI 2800 発売・開発元 アタリ 発売日 1983年 プレイ人数 1~2人 判定 良作 概要 特徴 評価点 問題点 総評 続編・関連作品 余談 概要 アタリ社の社員、ハワード・スコット・ウォーショウ氏が初めて手掛けたATARI2600/ATARI2800用ゲームソフト。原題は『Yars Revenge』。 特徴 「Yar」と呼ばれるハエを操作して、敵である「Qotile」を撃破することが目的。 Qotileの周りにはバリアがあり、Yarのショットで破壊することができる。 QotileそのものはYarのショットでは撃破することができず、特定条件で出現するキャノン砲で攻撃する必要がある。 キャノン砲の出現条件は、「Qotileに直接Yarで触れる」「Yarでバリアに触れてバリアを食べる」の2パターン。 キャノン砲はYarの位置を追尾するように左側に配置されており、Yarのショットを撃つのと同時に発射できる。ただし、Yarにもキャノン砲は当たってしまう。 画面上には自機を追尾するミサイルがあり、それに触れてしまうとミスとなる。 画面中央の虹色の帯は安全地帯となっており、そこにいる間はミサイルに触れてもミスにならない。ただし、安全地帯にいる間はショットを撃つことはできない。 Qotileは時折、竜巻となってYarに対して体当たりをしてくる。この竜巻は安全地帯にいても食らってしまう。 評価点 少々複雑ながらも良質なゲームシステム 「Qotileを倒すにはキャノン砲を使用する」「特定の手順を踏んでキャノン砲を出現させる必要がある」「安全地帯では追尾ミサイルが無効になる一方、自機もショットを撃てない」など、一見複雑なゲームシステムであるが、それらさえ飲み込んでしまえば、中々楽しめるゲームとなっている。 キャノン砲はYarにも当たってしまうので、Yarに当たらないようにQotileを狙う必要があるのも、ゲーム性を高めている一因となっている。 派手な演出 前述した安全地帯しかり、Qotileを撃破した際には画面いっぱいに虹色のノイズがかかるなど、当時のゲームとしてはかなり派手な演出を採用している。 問題点 ステージが2種類しかない バリアの形が2種類しかなく、その二つを繰り返しプレイすることになる。 とはいえ、当時のROM容量は4Kbiteと非常に少なかったため、仕方ない部分はある。むしろ2パターン用意できただけでもマシと言うべきか。 総評 ATARI2800/ATARI2600のゲームの中でも、指折りの高評価を得ている良作。 限られた容量の中でも、派手な演出を用意したり、良質なゲームシステムが構築できているなど、本作がしっかりと作り込まれていることがわかる。 続編・関連作品 2005年『Yars Return』(ATARI2600) 2011年『Yar s Revenge』(360/Win) 2022年『Yars Recharged』(PS4/PS5/One/Switch/Win) 2024年『Yars Rising』(Switch/PS4/PS5/One/XSX) 余談 本作を開発したハワード・スコット・ウォーショウ氏は後にあの『E.T. The Extra-Terrestrial』を手掛けることとなる。 『E.T.』が最悪のクソゲーとしてしばしば話題になる一方で、本作『Yars Revenge』が指折りの評価を得ていることも合わせて話題にされやすい。
https://w.atwiki.jp/twilightstigmata/pages/51.html
公開情報 【システム】 現代異能ホラーTRPG「黄昏の聖痕」 【シナリオ概要】 シナリオ:キャンプ場の復讐者 舞台設定:現代日本 参加人数:1 人 プレイ時間:ボイセで3時間程度 【シナリオ内容】 13日の金曜日×復讐鬼×黄昏の聖痕 通常を遥かに超える速度であなたの目の前で人が死んでいく新感覚虐殺ホラー これはエモシナリオではありません。 これは謎解きシナリオではありません。 超ド級B級スラッシャーホラーです。 大量の殺人が行われますが、聖痕があるあなただけは死ぬことはありません。 やはり聖痕、聖痕がすべてを解決する 21歳の友人に誘われて、訪れたキャンプ場「水晶湖キャンプ場」 ここでは7年前、中学生男児が一人行方不明になっていた。 友人は、当時、行方不明になった少年の同級生であり、キャンプ場にいたそうだが、今回は、その少年の母親からの招待だった。 彼女は、すべてを過去のものにするために、当時の参加者を招いたそうである。 そうして集まった同級生とその知人たち その中には、蝶ネクタイの少年の姿もあった。 そして惨劇の夜が始まる あなたは殺人鬼の魔の手から逃れ、生き延びることができるだろうか? 現代異能ホラーTRPG「黄昏の聖痕」 キャンプ場の復讐者(リベンジャー) 聖痕の疼きが、あなたを導いていく 【参加PCについて】 21歳の友人と知り合いであること 継続PC&新クトゥルフ神話TRPG(クトゥルフ神話TRPG)のコンバートキャラも可能 【シナリオの展開】 シナリオの内容を読めばわかるように、キャンプ場で殺人鬼と戦うシナリオです。 問答無用で理不尽に多数の死者が出ますので注意してください。 サムネ
https://w.atwiki.jp/galgerowa2/pages/267.html
復讐者 ◆guAWf4RW62 白々と、最初の夜が明け始めていた。 生い茂る木々の隙間を抜けて、天より眩い光が降り注いでいる。 そんな森の中で、地面に座り込んでいる者達が四人。 朝日を一身に浴びた四人は、名をそれぞれ来ヶ谷唯湖、クリス=ヴェルティン、藤林杏、ドクターウェストという。 クリスが眠っている間に他の三人は情報交換を行っていたが、それが終わるや否や、即座に杏とウェストが立ち上がった。 「さてと……それじゃ、そろそろあたし達は出発するわね」 「しかし杏君、せめてクリス君が目覚めるまで待ってはどうだ? それなら私達も一緒に行けるかも知れないしな」 草の上に腰を落とした態勢のまま、来ヶ谷唯湖が提案を持ち掛ける。 唯湖の膝を枕代わりとして、今もクリスは静かに眠り続けていた。 何とか持ち直したとは云え、リセの死を報せされた事による精神的疲弊は決して軽くないだろう。 唯湖としては、クリスの休眠を強引に妨げてまで、杏達と行動を共にする訳にはいかなかった。 ならばこその提案だったが、ウェストは人差し指を左右へと振った。 「チッチッチッ。来ヶ谷唯湖、貴様の云いたい事も分からんでもない。しかーし、しかししかし! タイムイズマネー! 時は金なり! 我輩と凡骨リボンは、一刻も早く大聖堂へ向かわなければならんのである!」 この場に限っては、ウェストの云っている事は正しい。 情報交換を行った結果、杏の探し人――岡崎朋也の行方が判明した。 話によれば、唯湖とクリスは大聖堂で、朋也らしき外見の人物から襲撃されたとの事。 ウェスト達が朋也と再会する為には、直ぐにでも大聖堂へ向かうべきだった。 「ふむ、なら仕方が無いか。だが気を付けた方が良い。 君達の探している岡崎朋也という少年は、間違い無く殺し合いに乗っているぞ」 忠告する唯湖の表情は険しい。 ウェストだけで無く唯湖達までもが、朋也の一方的な攻撃を受けている。 朋也が殺し合いに乗っているというのは、最早疑いようの無い事実だった。 しかしその事実も、杏の決意を押し止めるには至らない。 忠告する唯湖の表情は険しい。 ウェストだけで無く唯湖達までもが、朋也の一方的な攻撃を受けている。 朋也が殺し合いに乗っているというのは、最早疑いようの無い事実だった。 しかしその事実も、杏の決意を押し止めるには至らない。 「朋也がそうなってしまったのは、あたしにも責任があるわ。一度出会えた時、あたしは朋也の信頼を最悪の形で裏切ってしまった。 あの時あたしがちゃんとしてれば、朋也も思い詰めないで済んだかも知れない。 だからどんなに危険でも、あたしは謝りに行かないといけないの」 恐怖心の所為で発砲してしまった罪を償うべく、朋也に精一杯謝罪する。 それこそが杏の第一目的である。 朋也に攻撃されてしまう可能性も当然考えられるが、だからと云って引く訳にはいかなかった。 「それに朋也には、ウェストを襲った事を謝罪させないといけないしね」 杏はそう云って、ウェストの方へと視線を移す。 すかさずウェストが大きく胸を反らして、威張り散らすようなポーズを取った。 「ほう、我輩の為に。この大!・天!・才!ドクターウェストの為に!謝らせるつもりであるか。 なかなか良い心掛けであるな。まあ凡人に過ぎない貴様が我輩のような大天才を敬うのは、至極当然の事である。 だがしかぁ~し! 我輩の為に動こうという、その心意気や良し! 良かろう凡骨リボン! この島から脱出した暁には、貴様を我輩の手下にしてやると約束しよう! 喜ぶが良い、我輩の手下になれるとはこの上無い栄誉であるぞ?」 ビシ、とウェストが杏を指差しながら宣言する。 口元には自信に満ちた笑みを浮かべ、正しく絶好調といった風である。 しかし手下として扱われる事を、杏が良しとする筈も無い。 瞬く間に、杏の瞳に怒気が満ち満ちてゆく。 「だーれーがー、あんたの手下になるですって? 喧嘩売ってんの? 二十分掛けて血塗れになるまで蹴り続けてあげようか、ん!?」 「うわあぁ!? 凡骨リボンが乱心し……あべしっ! ぐぎゃっ! ごふぅ!」 どげしどげし、と杏の爪先がウェストへと叩き込まれる。 しかし杏は直ぐに大きな溜め息を吐いて、ウェストへの制裁を中断した。 「……ふう、まあ良いわ。何時までも馬鹿やってる場合じゃないしね」 負傷した右手首は未だ布で固定されているが、少しずつ痛みも引いてきた。 戦闘に耐え得るかは微妙だが、歩き回る分には何も問題無いだろう。 余り悠長にしている時間は無い。 杏は早速大聖堂へと向かうべく、唯湖に別れを告げる。 「とにかく、あたし達は大聖堂に行ってくるわね。どうかまた会う時まで、無事で居てね」 「ああ、機会があれば――いや、絶対にまた会おう。その時には、君の隣に岡崎少年も居る事を期待しておくよ。 大丈夫、君ならきっと希望を掴み取れるさ」 「……ありがとう」 告げる唯湖の言葉は、確かな自信と信頼に満ちている。 杏は短く答えてから、ウェストと共に森の中を歩き始めた。 【D-4北西/一日目 早朝】 【クリス・ヴェルティン@シンフォニック=レイン】 【装備】:刀子の巫女服@あやかしびと -幻妖異聞録-、防弾チョッキ フォルテール(リセ) 【所持品】:支給品一式、ピオーヴァ音楽学院の制服(ワイシャツ以外)@シンフォニック=レイン ロイガー&ツァール@機神咆哮デモンベイン 【状態】:中程度の肉体疲労、中度の精神疲労、巫女服 【思考・行動】 基本:無気力。能動的に行動しない。ちょっとだけ前向きに。 0:Piovaゲージ:60% 1:睡眠中 2:ユイコは不思議な人だ 3:あの部屋に帰れるのだろうか 4:トルタ・ファル・は無事なんだろうか 5:あの少女(なごみ)が誰と会ったのか気になる 6:それでも他人とはあまり関わらない方がいいのかもしれない 【備考】 ※雨など降っていません ※Piovaゲージ=鬱ゲージと読み替えてください ※増えるとクリスの体感する雨がひどくなります ※西洋風の街をピオーヴァに酷似していると思ってます ※巫女服が女性用の服だと気付いていません ※巫女服の腹部分に穴が開いています ※千羽烏月、岡崎朋也、椰子なごみの外見的特長のみを認識しています ※なごみがトルタ・ファル・リセのいずれかに何かしたのかもしれないと不安に思っています ※リセの死を乗り越えました。 ※記憶半覚醒 【来ヶ谷唯湖@リトルバスターズ!】 【装備】:デザートイーグル50AE(6/7)@Phantom -PHANTOM OF INFERNO- 【所持品】:支給品一式、デザートイーグル50AEの予備マガジン×4 【状態】:中程度の肉体疲労、脇腹に浅い傷(ワイシャツで止血中)、凄く恥ずかしい 【思考・行動】 基本:殺し合いに乗る気は皆無。面白いもの、興味惹かれるのを優先 0:明日は希望か……。 1:放送まで待つ 2:クリスは面白い子だ、ついでに保護 3:いつかパイプオルガンを完璧にひいてみたい 4:リトルバスターズのメンバーも一応探す 【備考】 ※クリスはなにか精神錯覚、幻覚をみてると判断。今の所危険性はないと見てます ※千羽烏月、岡崎朋也、椰子なごみの外見的特長のみを認識しています ◇ ◇ ◇ ◇ 場所は変わって島の中央寄り、木々が生い茂った森の中。 少女――椰子なごみは草を掻き分けながら、少しずつ前へと進んでゆく。 「ちっ……ウザい」 毒付きながら、額に浮かび上がっていた汗を拭い取る。 西洋風の街で何人かに質問をしたものの、対馬レオの行方を知る者は居なかった。 レオがあの街に居る可能性は低い。 故に違う街――北のスラム街へ向かおうとしていたのだが、選んだルートが拙かった。 森の中を進むのは予想以上に困難で、確実に体力を奪い去る要因となっている。 しかしなごみは、決して休憩を取ろうとはしない。 「センパイ、待っていて下さい。絶対に見付け出して、守ってみせますから」 対馬レオ――同じ学校の先輩にして、誰よりも愛しい人。 母の再婚話により行き場を失っていた自分が、ようやく手に入れた新しい居場所。 レオは、こんなにも捻くれている自分を受け入れてくれた。 レオは、子供のように意地っ張りだった自分を諭してくれた。 レオは、料理人になるという自分の夢を応援してくれた。 レオは、本当に心の底から自分を愛してくれた。 彼を守る為ならば、他人の命も、自身の身体すらも顧みるつもりなど毛頭無い。 今こうしている間にも、レオの身に危険が迫っているかも知れないのだ。 なごみは身体の疲弊も意に介さず、更に移動を続けてゆく。 そうやって歩を進めていると、やがて誰かが近付いて来る足音が聞こえて来た。 「……っ!」 咄嗟に近くの茂みへと身を隠す。 遠目から見た所、近付いてくるのは二人。 白衣を纏った筋骨隆々な男に、制服姿に紫色の長髪という装いをした少女だった。 隠れたまま狙撃するという選択肢もあるが、こと銃の扱いに関してなごみは素人である。 奇襲が成功するという保障は無い。 (……柄じゃないけど、此処は慎重に行くべきか) 優勝出来るのは一人だけ。 相手は二人組で行動している以上、殺し合いに乗っている可能性は低いだろう。 ならば無害であるように装って、隙が生まれるのを待ってから仕留めた方が得策である。 なごみは銃を鞄に仕舞い込んで、出来る限り静かな声で二人組へと話し掛ける。 「すみません、ちょっと良いですか?」 「……誰ッ!?」 「むう!?」 二人の反応を確認してから、なごみは茂みの外へと躍り出た。 途端に二人組が、警戒の眼差しをこちらへと向けて来る。 直ぐ様なごみは両手を上げて、何も持っていない事を示して見せた。 「大丈夫です、あたしは殺し合うつもりなんてありませんから」 適当に取り繕いながら、二人組に隙が生まれるのを待とうとする。 だがそこで、なごみはようやくある事に気付いた。 こちらは無害を装っているというのに、二人組はまるで警戒を緩めようとしない。 それどころか寧ろ、益々疑いを深めた表情となっている。 二人組の片割れである少女が、鋭い視線をこちらに寄越して来た。 「悪いけどアンタ、猿芝居はそこまでよ」 「――――ッ!?」 瞬間、なごみの目が大きく見開かれた。 突如少女が、なごみに向けて銃を構えたのだ。 少女の横では、白衣の男も油断無くバットを構えている。 なごみが驚愕する中、男がバット片手に高々と哄笑を上げた。 「ふはははははははは! 凡人なりに無い頭を捻って、騙し討ちを狙っていたようであるな? だがしかし! この大!・天!・才!たるドクタァァァァァァ・ウェストォォォォォ! ……の目を欺く事などインポッシブル! 貴様が殺し合いに乗っている事など、我輩はとっくにお見通しなのである! 死にたくなければ両手を頭の後ろに回して、大人しくするのがモアベターな選択と云えよう!」 なごみの騙まし討ちは完全に失敗。 ウェスト達は大聖堂での一戦について、唯湖から詳細を聞き及んでいた。 当然の事ながら、なごみの外見的特徴、それに殺し合いに乗っているという事実も知っているのだ。 「くっ…………」 なごみは忌々しげに唇を噛み締めたが、銃を向けられている以上どうしようもない。 此処で下手な行動を取れば、即座に撃たれてしまいかねない。 ウェストの言葉に従って、両手を頭の後ろへと回すしか無かった。 「時に娘よ、貴様の名前は何と云う?」 「……椰子なごみ」 「では、椰子なごみよ。貴様が何故殺し合いに乗ったか教えるが良い」 「答える義務はありませんね」 「断る権利が今の貴様にあると思ってか?」 「ちっ……ウザイですね。あたしはセンパイ……対馬レオさんを優勝させる為に、他の参加者達を皆殺しにしなきゃいけないんです。 はい答えましたよ、これで満足ですか?」 なごみは渋々といった様子ながらも、自身が戦う動機について話してみせた。 大切な者を守る為に敢えて修羅と化す。 それは決して誉められた行動ではないが、理解出来なくもない選択。 しかし優勝が生還に繋がらないと考えているウェストにとっては、道化であるようにしか思えない。 ウェストは直ぐに興味を失って、別の話題を切り出してゆく。 「ふん、いかにも凡人らしい下らぬ考えであるな。まあ良い。 この凡骨リボン――藤林杏は、岡崎朋也を探しているのである。 貴様が大聖堂での一戦に参加している事は、既に調べが付いている! 岡崎朋也の行方について、貴様が知り得る限りの情報を話すのである!」 なごみも大聖堂の一戦に加わっていた以上、確実に朋也を目撃している筈である。 しかし問われたなごみは、疑問に首を傾ける事しか出来なかった。 「岡崎朋也……? 誰ですかそれは? 少なくとも、名前だけじゃ分かりませんね」 「ふむ、それもそうであるな。凡骨リボンよ、岡崎朋也の外見について説明してやるが良い」 「うん、分かった。朋也はね――」 なごみは決して嘘を云っていない。 激しい戦闘の最中では、名前を聞く余裕も必要も無かったのだ。 ウェストに促されて、杏は朋也の外見について説明を行った。 「さあ、これで分かったであろう? 岡崎朋也の行方に心当たりがあれば、速やかに! 迅速に! 我輩達に話すのだ。 何、躊躇う事は無いである。今こそ世紀の大天才の役に立つ好機なのであるからな!」 「心当たりはありますけど……ウェストさん、でしたっけ? 貴方キモいです。少し黙っててくれませんか」 「なななななななななななな、なぁぁぁぁぁぁぁんとっっっっ!? 一億年に一度と呼ばれた天才科学者たる、このドクター・ウェストに向かってキモいであると!? 何たる不遜! 何たる暴言! ええいっ、そこに直れいいいい!」 身体をくねらせながらウェストが叫ぶが、なごみは最早耳を傾けようともしない。 変人には付き合っていられないと云わんばかりに、ただそっぽを向くばかりだ。 なごみは少し思案を巡らせた後にウェストの横、つまり杏の方へと視線を送った。 「藤林さん、教える前に一つだけ聞かせて下さい。岡崎さんって人は、貴女にとって大切な人ですか?」 「……うん、そうね。本当に、とても大切な人よ」 「へえ……そうなんですか」 杏の返答を聞いた途端、なごみは口元に底意地の悪い笑みを浮かべた。 思う。 これは、最高の好機だと。 ――岡崎朋也の外見的特徴は、自分が殺した男と一致していた。 恐らくは同一人物だろう。 勿論、自分が下手人であると告げるような馬鹿な真似はしない。 そんな事をしてしまえば、激昂した相手に撃ち殺されてしまうかも知れない。 ここは朋也の死体を見た、とだけ告げるべきだろう。 朋也が死んだと聞かされれば、杏は激しく動揺するに違いないし、ウェストも少なからず驚く筈。 その瞬間こそが、なごみにとって唯一無二の好機だ。 可能な限り素早く杏から銃を奪い取って、そのまま間髪置かずに射殺する。 距離は五メートル程、銃を奪うまでに大した時間は掛からないだろう。 十二分に勝算がある勝負だった。 「くく……じゃあ教えてあげますよ。岡崎さんは――」 なごみは顔に浮かび上がった笑みを深めて、朋也の死を告げようとする。 確かな悪意と殺意を、内に抱きながら。 だが、そこで予想外の事態は訪れた。 『……さて、諸君。ご機嫌はいかがかね』 「――――ッ!?」 突如始まった第一回放送。 それは杏だけでなく、なごみの下にも確かな絶望を届けるものだった。 長々とした前口上の後、死者の名前が静かに読み上げられてゆく。 そしてなごみの聴覚は、知ってはいけない事実を正確に聞き取ってしまった。 『――対馬レオ』 「あ……」 パリン、と。 なごみの中で、大事な何かが砕け散った。 目の前では、朋也の死を知らされた杏が地面へと崩れ落ちている。 今攻撃を仕掛ければ、大した労も無く仕留める事が出来るだろう。 だが、なごみは動けない。 「あああっ…………」 なごみの喉奥からは、本人の意思とは無関係に掠れた声が零れ落ちている。 ぐにゃりぐにゃり、と揺れる視界。 白く白く、点滅する世界。 守るつもりだったのに。 数多くの命を踏み躙ろうとも、 どれだけの恨みを買おうとも、 外道の烙印を押されようとも、 自身の四肢が千切れようとも、 絶対に、守るつもりだったのに。 対馬レオは、死んだ。 ようやく手に入れた居場所は、もう、二度と、取り戻せない。 「あああ……あああああああぁぁぁああああああッ!」 響き渡る絶叫。 山の中を吹き抜ける一陣の風が、生い茂る木々を揺らして、ざわざわと耳障りな音を奏でていた。 ◇ ◇ ◇ ◇ 「――困ったのである」 呟く声は、ウェストのものだった。 放送から数十分後。 岡崎朋也の死が判明した以上、もう大聖堂を目指す意味は無い。 故にウェストは進行方向を大きく変更して、今は崖の直ぐ近くで休憩を取っていた。 高さにして十メートル程の崖の下には、幅の広い川が流れている。 真横に視線を移すと、力無く蹲る杏の姿が見て取れた。 「ああっ……うっ、ぁぁ……!」 杏は俯きながら、声にならない嗚咽を唯只漏らしている。 あれだけ探し求めていた朋也の死を知ったのだから、それも当然の事だろう。 (これは……どうしたものであるか) ウェストは視線を上空へと彷徨わせながら、静かに思案を巡らせる。 なごみは、遭遇した場所にそのまま置いてきた。 本来ならば、殺し合いに乗った人間をわざわざ見逃すなど、完全な愚行に過ぎないだろう。 しかしなごみはレオを守る為に、敢えて殺し合いに乗ったとの事だった。 ならばレオが死んでしまったと判明した以上、最早殺し合おうとはしない筈。 わざわざ危害を加える意味は無い。 そんな事よりも今は、杏をどうやって立ち直らせるかが重要である。 そう考えたウェストは杏の方に首を向けて、直後、大きく目を見開いた。 「な……貴様、何を――――!?」 驚愕の声。 ウェストが驚くのも当然だろう。 杏は何時の間にかコルトM1917を手に取って、その銃口を自身の即頭部へと向けていたのだから。 「貴様……死ぬつもりであるか」 ウェストが問い掛けると、杏はこくりと首を縦に振った。 杏は諦観に染まり切った声で、ゆっくりと言葉を紡いでゆく。 「あたしは本当に馬鹿で、臆病で、一方的に朋也を傷付けたの。 何とか謝りたいって思ってたけど、それすらも出来なくなっちゃった」 謝罪の機会は与えられなかった。 岡崎朋也は死んだ。 死んだ人間にはもう言葉を伝えられないし、謝る事も出来はしない。 「朋也が死んだのはあたしの所為よ。なのにあたしだけ、のうのうと生きてなんていられない。 だから、そろそろ終わりにしようと思う」 肩を撃たれた影響は、友人に裏切られた動揺は、大きなハンデとなったに違いない。 それこそ、生死を大きく左右しかねない程の。 故に杏は、自害する事で自らの罪を清算しようとしていた。 「ありがとう。短い間だったけど、アンタと過ごした時間……悪くなかったわよ」 杏は儚げな笑みを浮かべながら、銃のトリガーを引き絞ろうとする。 だが、その行動をウェストが黙って見ている筈も無い。 「――させんのであるっ!」 ウェストの手元からバットが投げ放たれる。 バットは正確に杏の銃身を捉えて、遠方へと弾き飛ばしていた。 「なっ…………」 「許さん! 自ら命を捨てるなど断じて許さんぞ、凡骨リボン!」 ざっざっ、と草を踏みしめる音。 驚愕する杏の元へ、怒りの形相をしたウェストが詰め寄ってゆく。 「本来ならば誰が死のうと、我輩の知った事では無い。天才とは常に孤高! 何者も顧みぬのである! だが今はそれ以上に、貴様が気に喰わんのである!」 「どうして……どうして死なせてくれないのよ! 朋也は死んでしまった! もうあたしには死んで詫びる以外、やれる事なんて無いの!」 少女が激しく慟哭する。 大きな瞳からは、ポロポロと涙の滴が零れ落ちている。 だがウェストは下手に同情したり、慰めの言葉を掛けたりはしない。 淡々と、ただ真実のみを突き付ける。 「ふん。そうやって自ら可能性を閉ざしておるから、貴様は何時まで経っても凡人なのである。 一つ聞くがな、凡骨リボン。貴様が死んだらどうなると云うのだ? 貴様が死ねば、岡崎朋也が生き返るのであるか? 所詮貴様は只逃げているだけに過ぎんのである。」 「…………」 杏は答えられない。 自分だって本当は分かっている。 自ら命を断った所で、何も意味を為さないという事に。 「前にも云ったであろう。貴様自身は努力をし尽くしたであるか? 本当にもう、やれる事は無いであるか?」 「それは…………」 朋也の恋人――古河渚の名前は放送で呼ばれていなかった。 ならば渚はこの島の何処かで、今も未だ生きている筈。 渚を見付けだして守ってあげれば、自殺する事などよりも余程罪滅ぼしになるのでは無いか。 「これだけ云っても自殺すると云うのならば、もう止めはしないのである。 全てを諦めて、自ら責任を放棄するか。それとも踏み止まって、凡骨なりに責任を果たしていくか。 後は貴様次第であるぞ、藤林杏」 「あたしは――」 まだ迷いはあるけれど。 今も心が押し潰されそうだけど。 それでも、前に進みたいと思った。 少しずつでも、自分に出来る事をやっていきたいと思った。 だが杏が答えを口にしようとした瞬間、唐突に異変は訪れた。 「――――ガァァッ!?」 誰かの足音がしたと思った直後には、ウェストが苦悶の声を上げていた。 弾かれるようにして、杏は足音がした方へと視線を寄せる。 そこにはスタンガンを握り締めた、椰子なごみの姿があった。 「へえ、やるじゃないですか。スタンガンを喰らって倒れないなんて」 「き……貴様……ッ!?」 ウェストは強烈な電撃を受けた所為で気絶しそうになりながらも、何とか身構えようとする。 しかし既になごみは、次の攻撃動作へと移っていた。 ウェストが態勢を整えるよりも早く、なごみの足が横凪ぎに一閃される。 刃物のように鋭い蹴撃が腹部へと突き刺さり、ウェストは息を詰まらせた。 「がはっ……おのれ……!」 窮地より逃れるべく、ウェストは後ろ足で後退しようとする。 だが今ウェストが居る場所は崖の傍であり、これ以上下がるスペースなど存在していなかった。 後ろは崖、逃げ場は無い。 ウェストがその事に気付いた時にはもう、なごみが銃を取り出していた。 「――死ね」 S W M37のトリガーが引き絞られ、乾いた銃声が鳴り響く。 少し遅れて、舞い散る鮮血。 ウェストの身体はぐらりと後方に傾いて、崖の向こう側へと沈んでいった。 そのまま川の中へと落下して、激しく水飛沫を巻き上げる。 「ウェス……ト?」 呆然としたまま杏が呼び掛けてみたものの、返事が返ってくる気配は無い。 それ以前に、ウェストが川の中から浮かび上がってくる事すら無かった。 ただ水の流れる音だけが鳴り響いている。 「…………嘘、でしょ?」 杏には、今目の前で起こった出来事が理解出来なかった。 いや、理解したくなかった。 尚も現実を認められない杏に向けて、なごみが冷酷に言い放つ。 「嘘じゃありませんよ。見たら分かるじゃないですか。 ウェストさんは死んだんです」 「そん……な…………」 余りにも呆気無く、余りにも唐突な仲間の死。 自然と身体から力が抜けてゆき、ぺたりと地面に座り込んでしまう。 「貴女達の下らない茶番劇、本当にキモかったです。この島が殺し合いの場だって事、忘れてませんか? まあお陰様で、隙を付いて簡単に仕留める事が出来ましたけどね」 なごみはそう吐き捨てると、口元に笑みを浮かべた。 それは酷く歪で、悪意に満ちた笑みだった。 杏が半ば呆然としながらも、弱々しい声を絞り出す。 「……どう、して?アンタの守ろうとしていた相手は、もう死んじゃったじゃない。 なのに何で……今更、殺し合おうとするの?」 杏が疑問を抱くのも当然だ。 対馬レオは既に帰らぬ人となっている。 なごみがこれ以上殺人遊戯を肯定し続ける理由など、最早何処にも無い筈だった。 しかしなごみは素直に答えたりはせず、寧ろ逆に質問を投げ返した。 「貴女は、ウェストさんを殺したあたしが憎いですか?」 「…………」 杏は答えない。 だが強く握り締められた拳こそが、杏の内心を雄弁に物語っていた。 なごみはそんな杏の様子を確認してから、ゆっくりと言葉を続けてゆく。 「憎いでしょう? ……あたしもセンパイを殺した奴が憎い。それこそ、四肢を引き千切っても全く足りないくらいに。 あたしの居場所を奪った犯人、絶対に生かしておくものか……!」 少女の瞳に、憤怒の炎が浮かび上がる。 なごみを突き動かす感情は、憎悪。 愛する者を失った悲しみは、そのまま加害者に対する怒りへと転化されていた。 「でも……それなら犯人だけ狙えば良いじゃない。ウェストは誰も殺してない。 ウェストを殺す必要なんて無かった!」 「センパイを殺した犯人が、自分から罪を白状する訳無いじゃないですか。ウェストさんがセンパイを殺してないという証拠は? 貴女と出会う以前のウェストさんが、センパイを殺した可能性だってあるんです。 結局の所、誰がセンパイを殺したかなんて分かりません。だったら――この島に居る人間を全員殺せば良い。 全員殺してしまえば、誰が犯人であっても確実に仇を取れます」 レオの仇を討つ為に、他の参加者を皆殺しにする――それがなごみの選んだ道。 この島に連れてこられる以前から、なごみは他人の存在を軽んじてきた。 故に躊躇いなどしない。 確実にレオの仇を討つ為ならば、他者の命などいくらでも踏み躙ってみせる。 「……狂ってる。どうしてそんな恐ろしい事を平気で云えるのよ! アンタ頭おかしいよ!」 「ギャアギャアとうるさいな……潰しますよ? でも、まあ良いです。貴女も直ぐにおかしくなりますから……くく」 罵倒を浴びたなごみは不快げに眉をしかめたが、それも一瞬の事。 すぐに再び、底意地を悪い笑みを露とした。 罵倒を浴びたなごみは不快げに眉をしかめたが、それも一瞬の事。 すぐに再び、底意地を悪い笑みを露とした。 「貴女、岡崎さんの事を大切な人だって云ってましたよね。だったら良い事教えてあげますよ」 「良い事……?」 修羅と化した少女は何処までも愉しげに。 杏に一つの真実を突き付ける。 「――岡崎さんは、あたしが殺しました」 直後、僅かばかりの間沈黙が流れた。 杏がなごみの言葉を理解するのには、数秒間の時を要した。 「え…………?」 「聞こえなかったのならもう一度云って上げましょうか? 岡崎さんは、あたしがこの手で殺しました」 再び告げられる事実。 徐々に表情を険しくしてゆく杏に向けて、更に追い打ちが掛けられる。 「岡崎さんは死の間際に、なぎさ、なぎさ、って必死に呟いていました。 滑稽で良かったですよ、くっくっくっ………」 なごみは心底馬鹿にした口調で、嘲笑混じりに朋也の最期を語る。 それは杏の怒りを爆発させるに十分なものだった。 「アンタが……アンタがぁぁぁぁぁッ!!」 杏が怒りの叫びを上げる。 ウェストも朋也も、この女が殺した。 この女さえ居なければ、きっと二人共死なずに済んだだろう。 右腕を怪我していようが、敵が銃を持っていようが関係無い。 杏は左の腕一本で、脇目も振らずになごみへと殴り掛かった。 だが激情に任せたその動きは、余りにも直線的過ぎる。 なごみは横にステップする事で、悠々と攻撃を回避した。 間髪置かずに右足で杏の足を引っ掛けて、そのまま地面へと転倒させる。 「あぐ……っ!」 「ったく、ヌルいんですよ」 大地に倒れ伏した杏へ向けて、S W M37の銃口が突き付けられる。 時間にして僅か数秒。 一矢すら報いれぬまま、藤林杏は完膚なきまでに敗北を喫した。 「貴女弱いですね。その程度であたしに勝とうだなんて、ナメてますか?」 なごみはそう吐き捨てると、杏の頭を思い切り足で踏み付けた。 杏は顔面を地面へと押し付けられながらも、深い憎悪の籠った声を絞り出す。 「ア、ガッ……このっ、地獄に堕ちろ…………!」 「敵わないと分かったら負け犬の遠吠えですか。本当に惨めだな……くく。 でも、そうですね。このまま貴女を殺しても面白くない」 それはどういう気紛れか。 なごみは杏を足の下から解放して、銃を鞄へと仕舞い込んだ。 「幾らなんでも、貴女みたいな弱者にセンパイが殺されたとは思えません。 ですから此処は見逃して上げます。悔しければ、また何時でも掛かって来て下さい」 勝者にのみ許された余裕。 完全に杏の生殺与奪を握っているなごみだったが、敢えて命を奪おうとはしない。 地に倒れ伏す敗者を悠然と見下しながら、告げる。 「だけど今の貴女じゃ、何度やったってあたしには勝てません。殺し合いを否定してる甘ちゃんとあたしじゃ、覚悟の時点で段違いですから。 あたしを殺したければ、貴女も殺し合いに乗る事ですね」 悔しければ、自分と同等の覚悟を持てと。 ウェストや朋也の仇を討ちたければ、自分と同じ修羅に成れと。 なごみは己が獲物を焚き付ける。 そしてその言葉は、杏の中の何かを断ち切るに十分であった。 「そう……上等じゃない」 幽鬼のように、杏がゆらりと立ち上がった。 自身の右腕に巻き付けられていた布を、力任せに引き剥がす。 捻挫は未だ治り切っていないが、そのような些事に構ってなどいられない。 人を殺していく為には、両腕の自由を取り戻す事が必要不可欠なのだから。 「あたしはアンタの思い通りになんか、動かない。殺し合いなんかしてやらない。 でも……アンタみたいな外道が相手なら、話は別よ」 殺意に満ちた杏の目が、眼前の修羅を睨み付ける。 「アンタは絶対に許さない! 地の果てまで追い詰めて、必ず殺してやる! あたしを見逃した事、地獄の底で後悔しなさい……!」 憎悪を露として叫ぶ少女には、もうかつての面影は見受けられない。 今この場に居るのは椰子なごみという名の修羅と、そして藤林杏という名の復讐鬼だけである。 殺意に満ちた視線が交錯する。 「……そうですか。でもいずれ貴女も殺し合いに乗る気になりますよ。 これは桂言葉という女が云っていたんですが、主催者達は人を蘇らせる力を持っているそうです」 「…………ッ!?」 「最後まで勝ち残ってあのクソ神父達と直接交渉すれば、もしかしたら岡崎さんを蘇生して貰えるかも知れませんよ? まあ信じる信じないは任せますけどね……くく。それじゃ、次に会う時を楽しみにしていますよ、藤林先輩」 それで最後。 杏が言葉を返すのを待たずして、なごみは真後ろへと踵を返す。 もう用は無いと云わんばかりに、あっさりと森の中へ歩き去っていた。 ◇ ◇ ◇ ◇ 杏と別れてから十分後。 なごみは森の中を歩きながら、一人静かに思案を巡らせていた。 杏を殺さなかった事には、そしてあれ程までに挑発した事には、当然それなりの理由が存在する。 なごみとしては、一刻も早くレオの仇を討ちたい所。 今もレオを殺した犯人がこの島で生きているかと思うと、それだけで堪らなく不愉快になる。 勿論なごみとて積極的に人を殺して回るつもりだが、いかんせん一人では限度がある。 故に、杏を扇動した。 殺し合いに乗った人間は多ければ多い程、必然的に死者が出るペースも速まる筈。 当然の事ながら、早い段階でレオの仇を討てる確率も高まるだろう。 手段は問わない。 直接的でも間接的でも構わない。 レオ殺害の犯人さえ殺す事が出来れば、それで良かった。 今の所杏は殺し合いに乗るつもりは無いようであったが、死者蘇生の話を吹き込んでおいた以上、考えを改める可能性は十分にあるだろう。 大切な人を生き返らせる事が出来る――それは杏だけで無く、なごみにとっても極めて大きな誘惑。 桂言葉の推測によれば、主催者は死者蘇生の力を持っているとの事。 本当にそんなモノがあれば、どれだけ良いだろうか。 上手くその力を利用出来れば、レオを蘇らせる事すらも可能になるかも知れない。 そういえば放送でも主催者が、優勝者にはある権利が与えられると云っていた。 もしかしたら、優勝すればレオを蘇らせて貰えるのではないか。 だがそこで、なごみは大きく首を横に振った。 「……下らない。そんな妄想に逃げる程あたしは弱くない」 幾らなんでも有り得ない。 余りにも、現実離れしている。 他の参加者達を躍らせるネタとして使う分には良いが、自身が戦う目的には成り得ない。 自身の内に芽生え掛けた甘い考えを否定して、なごみは再び森の中を歩き始めた。 【D-4 北東 川周辺/1日目 朝】 【藤林杏@CLANNAD】 【装備】:無し 【所持品】:支給品一式、予備弾28、桂の携帯@アカイイト 【状態】:右手首に重度の捻挫(ある程度治療済み)、掌と膝にひどい擦過傷(応急処置済み)、顔に細かい擦り傷、極めて強い復讐心 【思考・行動】 1:どんな手を用いてでも椰子なごみを殺害する 2:死者蘇生の話についてどう考えるかは、後続任せ。 【備考】 ※ティトゥス、ドライを警戒 ※ウェストとお互いの世界や知り合いについて情報交換しました。 突っ込み連打の甲斐もあり、魔術やロボについても一応納得しました。 ※トーニャと真人と情報交換しました ※クリスはなにか精神錯覚、幻覚をみてると判断。今の所危険性はないと見てます ※近くにコルト M1917(6/6)、秋生のバットが放置されています 【D-4 北東 /1日目 朝】 【椰子なごみ@つよきす -Mighty Heart-】 【装備:S W M37 エアーウェイト(4/5)、スタンガン】 【所持品:支給品一式、S W M37 エアーウェイトの予備弾25 コルト・パイソン(1/6)、357マグナム弾19】 【状態:軽度の肉体的疲労、右腕に深い切り傷(応急処置済み)、全身に細かい傷】 【思考・行動】 基本方針:他の参加者を皆殺しにして、朋也の仇を討つ 1:殺せる相手は生徒会メンバーであろうと排除する 2:状況さえ許せば死者蘇生の話を利用して、他の参加者達を扇動する 3:クリスは次に会ったら絶対に殺す 4:赤毛の男(士郎)とブレザー姿の女(唯湖)、日本刀を持った女(烏月)も殺す 5:伊藤誠を殺してから、桂言葉を殺す 6:出来るだけ早く強力な武器を奪い取る 7:死者の復活は信じないようにするが、若干の期待 【備考】 ※なごみルートからの参戦です ◇ ◇ ◇ ◇ 「――ッ、ハァ、ぐ、ハァ……ゴホッ、ゲホッ………!」 岸へと這い上がる、白衣の男の姿があった。 男は陸地へ舞い戻ると四つん這いの態勢になって、肺に溜まった水を何度も何度も吐き出してゆく。 引き締まった肉体を誇るその男は、ドクター・ウェストその人である。 ウェストは死んでいなかった。 なごみに撃たれる直前、上体を横に捻る事で銃弾の直撃を免れていたのだ。 完全には躱し切れず脇腹を浅く抉られてしまったが、致命傷だけは負わずに済んだ。 だが意識を失う事までは避けられず、気絶している間に随分と遠くまで流されてしまった。 「さて……急いであの場に戻らなければならんであるな」 まともに考えれば、戻るべきでは無いだろう。 理由が何故かは分からないが、なごみは殺し合いを継続するつもりのようであった。 今も杏が殺されずにいるとは考え難い。 それにバットも銃も、全てあの場に置き去りとなっている。 武器も持たぬ自分が戻った所で、みすみす殺されてしまう可能性が非常に高い。 しかしその事を理解していて尚、ウェストは己の選択を曲げようとしない。 「天才に不可能など……ナッシング! 我輩を……ナメるなである…………!」 女一人守れないで、何が天才か。 大体杏に向けて諦めるなと云ったのは、他ならぬ自分自身である。 ならば、こんな所で悠長に休んでなどいられない。 現場に急行すべく、ウェストは膝に力を籠めて―― 「ぐ……、ぬ…………!?」 立ち上がれなかった。 スタンガンの、銃撃のダメージは確実にウェストの身体を蝕んでいた。 両手両足の先端は痺れにも似た感覚に襲われて、碌に力が入らない。 身体は起き上がりかけた状態から、ぐらりと前へ揺らいでゆく。 (すまぬ……凡骨リボン) 最後に心の中で一度謝ってから。 ウェストは再び意識を手放した。 【D-5 川周辺/1日目 朝】 【ドクター・ウェスト@機神咆哮デモンベイン】 【装備】:無し 【所持品】支給品一式 、フカヒレのギター(破損)@つよきす -Mighty Heart- 【状態】気絶、肉体的疲労大、左脇腹に銃創、スタンガンによるダメージ 【思考・行動】 基本方針:我輩の科学力は次元一ィィィィーーーーッ!!!! 0:気絶 【備考】 ※マスター・テリオンと主催者になんらかの関係があるのではないかと思っています。 ※ティトゥス、ドライを警戒しています。 ※フォルテールをある程度の魔力持ちか魔術師にしか弾けない楽器だと推測しました。 ※杏とトーニャと真人と情報交換しました。参加者は異なる世界から連れてこられたと確信しました。 ※クリスはなにか精神錯覚、幻覚をみてると判断。今の所危険性はないと見てます 086 1/6の夢旅人 投下順 088 業火、そして幻影(前編) 086 1/6の夢旅人 時系列順 088 業火、そして幻影(前編) 067 ふたりはヤンデレ 椰子なごみ 103 それは渦巻く混沌のように 070 リセエンヌ(後編) 藤林杏 092 doll(前編) 070 リセエンヌ(後編) ドクターウェスト 111 大馬鹿者達の出会い 070 リセエンヌ(後編) クリス・ヴェルティン 092 doll(前編) 070 リセエンヌ(後編) 来ヶ谷唯湖 092 doll(前編)
https://w.atwiki.jp/mugenrowa/pages/121.html
mugenでの特徴、人物像 殺人貴派生キャラの一人。ボイスが七夜ではなく遠野であり、後述の「模範の魔眼」を生かしたコピー技が大量に追加されているのが特徴。 元々は凶悪キャラであり、現在は通常は普通キャラでカラーにより凶悪キャラになることが可能。 特定の技で敵をKOした際のBGM、通称「コノメニウー」は有名だが、後述のCOH系キャラとネタキャラ以外にはあまり搭載されておらず流行っていない。驚くべきは復讐貴単体でここまで浸透させた影響力か。 動画では主に「コノメニウーを鳴らせる遠野」と認識されているようだ。 原作設定など 月姫をベースにしたMUGEN二次創作「Chain Of Hearts(以下COH)」の主人公(の予定。この作品は構想状態)。 COHのヒロインであるさつきに血を吸われて吸血鬼になり、さつきを除いた他のヒロインを全員殺害している。 また、殺害した相手の能力を奪う「模範の魔眼」を持ち、シエルのセブンスヘブン、ギースのデッドリーレイブ、都古の究極奥儀などを使用可能。 コンセプトは「遠野志貴がサキエルに奪われたさつきを取り戻すために七夜の力全開で復讐貴と化した状態」らしい。 COH本編が公開されておらず、人格面での設定も特に書いていないため性格などは不明。 作者によるメモによると、COH本編では「キレた」という理由だけで妹の秋葉を殺害したり、 サキエルの居場所を答えなかっただけでイノを殺害するらしいため、志貴と比べてすぐに人を殺す性格なのかもしれないが、拡大解釈の域を出ない。 メモによると庵が本編前に死んだり煉が仲間になったりオロチがラスボスの一人らしいが詳細はやっぱり不明。 彼の背景には一つのストーリーがあり、しかしそのストーリーは公開されていないため、現段階で性格や他キャラとの関係を読み解くのは難しいだろう。 その設定から多数派であるさっちんコンビ(サキエル×さつき)好きの人に受けが非常に悪く、 ニコニコMUGEN系の掲示板や動画などでこれら原作の設定が語られたり使用されることはほぼない。 本ロワでの行動履歴、位置づけ 一話 コノメニウーを鳴らしつつ登場。 復讐貴特有の要素はあまり含まれていなかったため、本物の遠野志貴とどこまで違うのかは不明。 前述のように復讐貴としての忠実な原作再現は困難であると思われるため、どう書くか、どう解釈するかはこれからの書き手次第だと思われる。 これから 何でも奪える魔眼の力を持つ彼と、魔眼は持たないが拳一つで戦うグラップラーSHIKIとの激突が期待される。
https://w.atwiki.jp/hanaya/pages/238.html
復讐 十三 クリア条件…5分以内に真島を倒す 場所…桃源郷 敵…真島吾郎 桐生の状態…最強状態の桐生 攻略 カウンター必要不可欠。5連撃や直突きなど、タイミングの取りやすい攻撃を狙ってダメージを与えてゆくこと。 参考スコア クリアタイム 3’01’46 A 被ダメージポイント 229 S 経験値ポイント 8000 A 総合評価 A クリアタイム 2’33’86 S 被ダメージポイント 531 A 経験値ポイント 10400 S 総合評価 A クリアタイム 2’13’29 S 被ダメージポイント 120 S 経験値ポイント 10400 S 総合評価 S コメント 2分で倒せた記録をお持ちの方、何かオススメ方法ありましたら教えてください。 -- (2丁拳銃) 2006-07-23 01 43 32 上にも書かれている通り、カウンターのタイミングを修得していることを条件とします。そうでなければ、何度でもタイミングが掴めるまで練習してください。使う技は、正直に言うと、挑発、古牧流虎落とし、古牧流受け流し、□→△の後に出せるフィニッシュホールドだけで大丈夫です。逆に言うと、それ以外の技を使おうとしても、ボロが出るだけで、有効とは言えません。まず最初の、カウンターのタイミングは、5連撃の二発目か三発目のキックの際で、最初のドスを前に突き出す動きを確認したら、すぐに懐に素早く潜って古牧流虎落としをかましてみましょう。虎落としがうまく当たれば当たるほど時間短縮が可能になります。が、割り込む自信がない人は、最後の五発目の大振りなパンチに合わせて、古牧流受け流しをかまし、その後にダウンブロウ、フィニッシュホールドまで入れてあげましょう。ヒートゲージが残っていれば、そのまま追い討ちのヒートアクションを、なければ挑発を数回してゲージを溜めましょう。この最後の攻撃には虎落としがなかなか当たらないので、受け流しで確実にダメージを与えるようにしましょう。もう一つのカウンターのタイミングは、ドスを使った直突きの時です。 これには虎落としも大概当たるので、どんどん狙っていきましょう。あるいは、先程と同じように、受け流しから、ダウンブロウ→フィニッシュホールド→追い討ちのヒートアクションで。ヒート状態になっていればカウンターのダメージも増すので、できるだけヒート状態を保つようにして戦うといいでしょう。ちなみに、兜割りのような上からドスを使って強襲してくる攻撃に対してはカウンターはできませんが、上手く避ければ隙ができるので、すかさずダウンブロウ→フィニッシュホールド→追い討ちのヒートアクションをお見舞いしてあげましょう。後半も同じパターンで大丈夫ですが、前半よりもしぶとく逃げようとする上、隅の方が暗くなっているので、不意打ちに遭わないように注意してください。これで、とりあえずは頑張ってみてください! -- (Big Johnny) 2006-08-03 17 01 43 虎落とししなくてもいけました 角に追いつめて殴りまくるだけ ヒート1回は必要なのでフィニッシュホールドみたいなダウン技使った方がいいですね 2分51秒だったのでおそらく3分以内がSではないかと -- (名無しさん) 2013-03-02 08 35 08 名前 コメント すべてのコメントを見る
https://w.atwiki.jp/aquarianagetcg/pages/3545.html
Fast Card [[極星帝国]] 2F/2C 目標/持続 [[ターン]]終了時まで、目標の≪[[キャラクター]]1人≫の攻撃力に+Xする。Xはあなたの[[ダメージ置き場]]のカード枚数に等しい。 No.1135/PP266 Rarity R/PP Illustrator 早瀬あきら Expansion 情熱の白羊宮 カード考察 SagaII情熱の白羊宮→AAA→戦士達の休息と云う流れで再録された。AAAでは極星帝国唯一のスプリームレアオルタレーションだった。 効果は一貫してダメージ置き場分攻撃力が上昇するというシンプルで分かりやすいもの。 復習と間違えられることがものすごく多いので気を付けよう。
https://w.atwiki.jp/nikuq-niuniu/pages/969.html
孤独なる復讐 依頼主 :ハムジ・ガー(南ザナラーン X23-Y14) 受注条件:レベル46~ 概要 :灰の陣営のハムジ・ガーは、冒険者に依頼したいことがあるようだ。 ハムジ・ガー 「・・・・・・貴君。 南方のサゴリー砂漠に「忘れられたオアシス」なる、 猫どもの隠れ里があるのをご存知か? 先刻、戦士ルーン・ガーより急報あり。 オアシスの猫どもが、卑怯なるザハラク勢の強襲を受け、 その多くが打ち倒され、連れ拐われたとのこと。 猫どもはその殆どが鏖殺され、連れ拐われたり。 だがしかし、九死一生、遁走に成功せるもの有りと聞く。 ・・・・・・我らに猫どもを助ける義理はなし。 なれど、敵が「炎牙衆」とあらば、これ看過できぬ憂患。 勇み立ちて干戈を交えること、やぶさかでなし。 そこで貴君に頼みたい。 ここより南西、敵地ザンラクに急ぎ向かいて、 ルーン・ガーと合同し、死に損ないの猫を助けよ!」 灰の陣営の南西のルーン・ガーと話す ルーン・ガー 「オイオイオイオイ! 確かに「応援を頼む」って報せを送ったが・・・・・・ よりにもよって、オメェかよっ!? ・・・・・・だが、一足遅かったようだぜ。 隠れていたはずのミコッテ族が、いなくなっちまった。 「炎牙衆」どもに見つかり、連れ拐われちまったんだ・・・・・・。 拐われた先は、きっと「ザンラク脇本陣」。 奴らの前線基地だ。 ・・・・・・フン、いい作戦を思いついたぜ。 オメェに、このドレイクを貸してやるよ。 こいつに乗って「ザンラク脇本陣」に向かえ。 アマルジャ族は、かがり火を焚くのに油を使う。 「燃油の樽」に、ドレイクの炎息を吹きかけて燃やすんだ。 相手が爆発に気をとられている隙に、 俺は囚われたミコッテ族を助け出す。 陽動作戦が成功したら、砂漠の入口あたりに集合だ!」 ルーン・ガー 「なんだオメェ、ドレイクにもう一度乗りたいってか? ホラよ、さっさと行きな! 「燃油の樽」を、ドレイクの炎息で燃やすんだ!」 キャバルリー・ドレイクに騎乗してザンラク脇本陣の燃油の樽に炎の息を使う (炎牙衆のアマルジャ族 「ぬぬ、此は何の騒ぎだッ!?」 「「灰の一党」の手のものか!?」 「小賢しいヒトめがっ!」 「ヒトの技など無力!」 「常勝無敗!国士無双!」 「たてつく者は容赦せぬ!」 「「炎牙衆」は引かんのだっ!」) ザンラク脇本陣の南東のルーン・ガーと合流 ウ・ナパ 「ああ、助かった・・・・・・。 狩猟中に突然襲われ、反撃する間もありませんでした。 それにしても、助けてくれた彼女・・・・・・もしかして・・・・・・。」 ルーン・ガー 「フン、遅かったな。 てっきり火に巻かれて、燃えカスになったかと思ったぜ。 ・・・・・・まぁ、俺としては、その方が清々するけどな。」 ミコッテ族の商人 「ル、ルーンちゃん? ・・・・・・あなた、もしかして・・・・・・ウ・ルーンちゃんじゃない!? 生きてたなんて・・・・・・てっきり死んだかと・・・・・・。」 ルーン・ガー 「・・・・・・・・・・・・フン。」 ミコッテ族の商人 「間違いないわ、その声・・・・・・私を憶えてないの? オアシスで一緒に育ったお姉ちゃんよ!」 ルーン・ガー 「・・・・・・うるせぇ、誰だオマエ? 俺はルーン・ガー、誇り高き「灰の一党」の戦士だ。 姿はミコッテ族でも、心はアマルジャ族。 ・・・・・・悪いが人違いだな。 俺は陣営に戻るぜ。 ・・・・・・オメェはコイツをなんとかしな。 終わったら、道草しないで帰ってくんだぞ!」 ウ・ナパと話す ウ・ナパ 「ありがとうございました、もう大丈夫です。 私も、誇り高きウ族の狩人。 ひとりで家路につくことくらいはできます。 ・・・・・・冒険者さん、よろしければ、 この後、オアシスにいらしていただけませんか? 彼女・・・・・・ウ・ルーンちゃんのことでお願いがあるのです。」 忘れられたオアシスのウ・ナパと話す ウ・ナパ 「冒険者さん、お待ちしておりました。 ・・・・・・あれは間違いなく私の知るルーンちゃん。 きっと彼女の行動には、何らかの理由があるはず・・・・・・。 彼女はこのオアシスの出身・・・・・・仲間たちからなら、 ルーンちゃんについて、何か話を聞けるかもしれません。 どうか、彼女の力になってあげてください・・・・・・。」 ウ・ナパ 「オアシスの仲間からなら、ルーンちゃんについて、 何か話を聞けるかもしれません。 どうか、彼女の力になってあげてください・・・・・・。」 忘れられたオアシスでルーン・ガーについて聞く 涼し気な目元の狩人 「ウ・ルーン? 知っているわ、姉妹だもの・・・・・・。 私たちは先代族長の娘。 ほかにもたくさんの姉妹がいるし、母親は違うんだけど。 でも、ウ・ルーンに会おうとしても無駄よ。 彼女は5年前、不幸な事件で母親とともに亡くなったの。 今でも忘れない、あれは悲しい出来事だったわ・・・・・・。」 涼し気な目元の狩人 「5年前といっても、まだ私の記憶には新しい・・・・・・ あれは悲しい出来事だったわ・・・・・・。」 厳しい顔つきの狩人 「ウ・ルーン? ええ、憶えてますとも・・・・・・。 虫も殺せない、それはもう大人しい女の子だったわ。 あの子を奪ったアマルジャ族を、私は許さない・・・・・・。」 厳しい顔つきの狩人 「ルーンちゃん・・・・・・生きていれば、 さぞや美しいミコッテ族の女性になったでしょうに・・・・・・。」 目つきの鋭い狩人 「我々オアシスのウ族は、 アマルジャ族と、何度も小競り合いをしているの。 奴らは、私たちの大切な狩場に入ってきては、 何かと邪魔をするからね。 まったく迷惑な連中よ。」 目つきの鋭い狩人 「我々オアシスのウ族は、 アマルジャ族と、何度も小競り合いをしているの。 まったく迷惑な連中よ。」 甘い香りの狩人 「狩りに出ていた仲間が、アマルジャ族に襲われたらしいの。 まだ帰ってきていない者も多いらしいわ・・・・・・なんてヒドイ。 まるで、5年前の悲劇の再来ね・・・・・・。」 灰の陣営のルーン・ガーと話す ルーン・ガー 「・・・・・・遅かったな。 さては、オアシスのミコッテ族から 何かくだらねぇ噂話を聞いたんだな? フン! 俺の顔を見な・・・・・・。 この仮面は、ハムジ・ガーより授かったアマルジャ族の面。 そして誇り高き戦士の象徴だ。 あのとき・・・・・・5年前、アマルジャ族に襲われたときのこと。 死にかけて砂漠を彷徨っていた俺の前に、 ハムジ・ガーは突然現れ、そして言った・・・・・・。 「死ぬなら捨ておく、だが生きるなら戦え」・・・・・・と。 それ以来、俺は家族を、氏族を・・・・・・ いや、種族をも捨て、過去のすべてを捨て去ったんだ。 そして生まれ変わった、復讐に燃える戦の鬼として・・・・・・。 この仮面はその証。 俺が誇り高きアマルジャ族の戦士として、 生きていくための・・・・・・。 ・・・・・・フン、くだらない無駄話をしちまったな。 感傷は弱さ、弱さは戦士の大敵・・・・・・俺もまだまだ未熟か。 さっさとハムジ・ガーの親父に報告してきなっ!」 ハムジ・ガーに報告 ハムジ・ガー 「強き者よ、我ら「灰の一党」は、 古のアマルジャ族の有り様を今に伝える者なり。 古の有り様・・・・・・すなわち己を鍛え、誇り高く死すこと。 神にすがらず、弱きを攻めず、己の魂と肉体を磨きて、 ひたすらに至強を求むる。 我らは戦鬼、修羅の道を歩む者。 神を敬いこそすれ、すがり頼るを拒む者。 その決意、しかとその魂に刻みつけるべし!」
https://w.atwiki.jp/keikenchi2/pages/609.html
そのタブンネはごく平凡に過ごしていた 野原で転がり、蝶を追いかけ、気ままに木の実を食べて、のんびりとした毎日 父や母、そして群れのタブンネたちと遊ぶ毎日 だが、それは突然、悪夢によって覆われた 一人の人間が巣穴に訪れたその日から 「ヒャッハァー! 汚物は消毒だ~!!!」 火炎放射器。人間同士の戦争の歴史から産まれた殺戮兵器 その業火にによって、タブンネの巣穴は煉獄へと形を変えた 『ア”ア”ア”ア”ア”ア”!!!!!!!!』 『ミッ!ミッ! ・・・ビャアアアアアアアア!!!!!!!!!!』 激しい炎に犯され、群れのタブンネが一匹、また一匹と焼かれていく 火達磨となり、絶叫を響かせながらのたうち回り、やがて崩れ落ちていく 逃げるタブンネ、怯えるタブンネも皆、等しく炎に包まれた 『ミィィ!!!』 そのタブンネは巣穴の中を必死で走っていた 足裏には血が滲み、全身に打ち身を負って、それでも尚、巣穴から脱出しようと走っていた 腕には、まだ幼い妹が抱かれている まだ目も開けられず、周囲から響くタブンネたちの断末魔に、チィチィと泣きながら怯えている 「わはは! 土下座しろ~、消毒されてぇか~!!!」 人間の声を近くに聞いたタブンネは、足を止め、息を潜める そろり、そろりと歩き、出口までの別のルートに向けて退路を変えようとしたそのとき、不意に小石を蹴飛ばしてしまった 「お・・・みぃ~つけたぁ~!」 狂気を放つ人間の笑みが眼前に突き出される その一瞬だけで、タブンネの心は絶望の色に染まった 「んー、タブンネの焼ける臭いは本当にいい! いつもは炎ポケモンにやらせるんだけどねぇ」 まるで親友にでも語り掛けるように、人間はタブンネに笑いかける 「パパに頼んで火炎放射器をね、特注で作らせたんだよ! タブンネちゃんたちでグリルパーティをしたいって言ったら、すぐに作ってくれた! ああぁぁぁ~・・・・・! 一度やってみたかったんだっ!」 新しい玩具ではしゃぐ子供のように興奮している男の姿は、絶望に固まるタブンネの心に、恐怖という感情を呼び戻した 身体がまるで電気ショックを受けたかのように、ガタガタと震える 本能からくる怯えだろうか。タブンネは、逃げ出したいのに、身体を一歩も動かすことができなかった 「んー、丁度キミたちで最後なんだよね。パパやママもいたかもしれないけど・・・みんな仲良く真っ黒焦げのトーストさ! 今頃、お外にウヨウヨいたシャンデラさんたちのお腹の中じゃないかなっ!」 父も、母も焼き殺された その言葉を聞けども、タブンネは泣き叫ぶことすらできない 余程のショックなのか、滝のように涙を流し、糞尿を垂れ流して、硬直していた 「ここまで逃げ延びたし、キミたちのどちらかは生かしといてあげようかなっ!」 そう言うと、火炎放射器の先端から、何か刃のようなものが突き出た 「ただ、お兄ちゃんの方は身体が大きいし、少しハンデだよ・・・・・・それっ!」 刃が金切り声を上げ、高速で回転を始めた刃が、タブンネに振り下ろされた 『・・・・・・!! ミッ! ミアアアアアアアアアアアア!!!!!!!!!!』 恐怖と絶望で硬直したタブンネの思考が、痛みによって呼び起こされた 右腕の付け根に焼き焦げたような痕があり、そこから下が完全に切り落とされている その熱に苦しみながら、タブンネは地面を転げ回った 「熱を帯びたチェーンソーってとこかなぁ。細胞ごと肉を焼き切るんだぜ! 再生力だろうと、二度と治せないだろうねぇ~ コンパクトなその身体も可愛いよ!」 人間は鼻歌混じりに、タブンネの残った左腕をも両断した 「それじゃ、生存競争といこうか」 人間はそう言うと、マスクのような器具を口に嵌めて、火炎放射機で周囲を燃やし始めた 「おててを切り落とされたお兄ちゃんタブンネは息も絶え絶え。そして妹ちゃんはまだ赤ちゃん! どっちが先に酸欠で死ぬかなぁあ~♪」 先程まで両腕の生えていた場所から、身を裂くような熱による痛みにもがき苦しむタブンネ 目の見えない妹タブンネは、薄くなってきた酸素が息苦しいのか、か細い呼吸をしていた 『カヒュ・・・カヒュー・・・ ミィ・・・!ミィ・・・!』 熱と酸欠に苦しみながらも妹の元へと駆け出そうとするタブンネだが、腕を切られているため、バランスが取れていない 何度も、何度も、熱された岩盤の上へと転がり、火傷を増やしていった タブンネは前へ、後ろへと転び、最終的にはズリズリと芋虫のように身体を這わせ、ようやく妹のもとへと辿りつく 『・・・・・・・』 しかし、既に妹は事切れていた 『ミギャアアアアアアアアアアアアアアア!!!!!!!!!』 怒りか、悲しみか。様々な感情が入り混じった慟哭だった 白目を剥き、糞尿を垂れ流し、全身の穴という穴から血を噴出しながらも、タブンネは叫び続けていた 人間は、モンスターボールからブルンゲルを呼び出すと、周囲の炎を全て消し去り、タブンネに向き直った 「おめでとう! いやぁ、素晴らしかったよ 死ぬ間際の美しい兄妹愛! そこいらの芸術品に劣らない美しさじゃないか!」 狂喜乱舞する人間の声を最後に、タブンネの意識は落ちていった 第一部、完