約 241,958 件
https://w.atwiki.jp/thu-kyudo/pages/19.html
2008年度年間予定表 月 行事 場所 4月 上旬 新入生勧誘会 大学キャンパス 5月 上旬 千葉県学生弓道選手権大会 千葉県総合スポーツセンター内弓道場 中旬 学生特別臨時審査 全弓連中央道場 6月 7月 8月 下旬 夏期合宿 長野 9月 10月 11月 上旬 千葉県学生弓道選手権大会新人戦 千葉県総合スポーツセンター内弓道場 中旬 学生特別臨時審査 全弓連中央道場 12月 1月 上旬 全国弓道遠的大会 全弓連中央道場 2月 3月
https://w.atwiki.jp/meidaibungei/pages/380.html
2005年02月03日(木) 15時41分-鴉羽黒 ○ その瞬間、世界は止まる。 音も無く、色も無い。動くものなどあるはずも無く、瞳に移るは白と黒の同心円。 僕自身もまた、止まる。 動きを止め、呼吸を止め、思考を止める。心臓すら止まっているように思う。 それでも、僕はいっそう強く世界を感じている。 それでも、僕はこの身に大きな力が滞留しているのを感じている。 刹那にも無限にも感じたその刻が終わるとき、僕はその力を解き放った。 渇いた風のような音が、突き抜けていく。 僕、水城桐矢が弓道に興味を持ったのは、自分の名に“矢”という字が入っていたから、まあその程度のことだった。 地元の中学に弓道部があったのは幸運だったのだろう。そのまま高校に入っても弓道部に入り、もう五年近くも弓道を続けていたことになる。数字にしてみると、長かったなと思う。 「三中、か。上出来、上出来…」 射場から退出し、一息ついた僕は戦績を確認してそうつぶやいた。後に続いた後輩たちは、緊張から解放されたことに安堵していて、的中数を気にしている余裕はなさそうだった。無理もない、彼らにとっては初めての公式戦だ。 弓道において、一度に射る矢の数は四本。早矢と乙矢、二本で一組。それが二組。手に持つのは一組ずつで、最初に射る矢が早矢と決まっている。早矢と乙矢の違いは回転の方向だが、僕の早矢の的中率はなぜだか乙矢に比べて大きく低い。そんなわけで、僕は自身の弓道人生において、四射すべて的中――いわゆる皆中を経験したことが無い。もっともそれ以前に、僕の的中率は決して高いほうではないけれど。 アーチェリーなどとは違って得点というのはなく、的のどこに当たってても的中とだけ表現されるわけだから、パーフェクトはそれほど難しいわけじゃないだろう、とは経験者でない友人の談だ。じゃあお前やってみろなんていうキャラではなく、僕はあいまいな笑みを返すようにしている。 もともと中(あ)てるつもりもないから――なんて、言えば怪訝な顔をされるに決まっているからだ。 砂埃をかぶってしまったナップザックに弽(ゆがけ)を入れる。市内での弓道の大会の規模などたかが知れたもので、弓道場も小さい。そのため荷物を置ける場所など当然無く、荷物は高校ごとにまとめ、適当にそこらの地面に置いておくことになる。そして、そのままそこは各校の待機場所になる。 待機しているべき我らが御戸代高校弓道部の部員は、しかし一人もいない。僕を除けば。 ――矢が的に当たる音、それに続く掛け声。 まあそれもそのはずで、夏の大会はまだ続いていて、傍らの弓道場からはその熱気が伝わってくる。視線をやれば、選手の応援をする部員たちの姿も見える。先ほど僕と同じチームで射っていた後輩たちの姿も見える。 自分の出番が終わったとはいえ、他の部員が射っているときにこうしてのんびりしているというのもまずいかもしれない。というか、まずいのだろう。 とはいえ、それももう関係の無いことだ。 僕は、この部を辞める。 ● その瞬間、わたしは世界を制する。 森羅万象、すべてがわたしの敵に回る。けれど倒すべき敵はただ一つ、白と黒の同心円。 わたしは、わたし自身をもまた制する。 この身に宿る力のすべてを導き、立ちはだかる世界のすべてをことごとく跳ね除ける。 そうして道が開けたとき、わたしは持てる力のすべてをただ一点に帰結させる。 空を穿つかのような音が、響く。 わたし、空閑(くが)しずりと弓道との出会いは、それは鮮烈なものだった。弓道というスポーツがあったこと自体は昔から知っていたのだが、間近で見たのはそれが初めてだった。 高校初めの部活動見学のとき、特に部に所属するつもりもなくふらふらと歩いていたわたしは、偶然弓道場にたどり着いた。そこで見た光景は、強くわたしの心を打った。 静かな、けれどぴりぴりするような気迫に満ちた弓道場。限界まで弓を引き絞った姿の、静でありながら間違いなく動を孕んだ、その矛盾した雰囲気。矢を放つ瞬間の弾けるような力――、そして、まっすぐに的を射抜く矢。 その日、わたしはその足で弓道部に入部した。一年と四ヶ月前の話だ。 「…外れ、だな」 暮れなずむ空に、弦の弾ける音だけが響いていた。 わたしはひとり、弓道場脇に置かれた巻き藁――近距離で発射練習するための的で、藁を俵状に束ねたもの――に向かっていた。それ自体に中らないということはよっぽど滅茶苦茶に射らない限りありえないことだし、事実わたしの射った矢は巻き藁に深々と刺さっている。だが、仮に的に向かっていたとして、その矢が的に中っていなかったのは明白だった。中る感触が無い。 「………」 矢を引き抜く。巻き藁用の矢は、必要以上に巻き藁を傷めないように先端が通常のそれと違った形になっている。無論、そこをじっと眺めたとて、矢を的に当てる極意が見えてくるわけではない。 弓道とは、武道だ。だから、当然倒すべき相手がいる。けれど、人間を相手にする他の武道とは違い、敵はいつでも二十八メートル先にたたずむ白と黒の同心円――的だけだ。だから、相手のミスで勝つといったこともないし、自分に力があれば必ず当てられる。純粋に、自分だけの闘い。そういう点が好きだ。 そして、だから、矢は的に当てねば意味が無い――大敗だ。だというのに、最近のわたしは、負け続きだった。 矢をつがえ、見えない的を睨み、弓を起こす。引き絞り、狙いを定め、放つ。また外れ。 本当なら、こんなところで巻き藁に向かっているはずはなかった。今日は、夏の終わりの公式戦当日。わたしの実力なら、県大会を突破することもそれほど現実味のない話ではなかった。けれど、この二週間というものの、まるで何かがズレてしまったかのように矢が的を避ける。この大会の参加に人数制限はなかったのだが、わたしは辞退した。 吹き抜ける風が冷気を帯びていた。 「そろそろ、帰るか…」 大会ももう終わっている頃だろう。おそらくここの部員らなら打ち上げに行くだろうが、もしかしたら弓具を置きに来るかもしれない。うるさくなる前に、さっさと帰ろう。 考えてみれば、朝から弓を引きっぱなしだった。そのことに気づくと、両腕が思い出したように疲労と痛みを訴えてくる。どうせならそのままずっと忘れていろ、わたしは胸中で毒づく。 と。 わたしの練習していたところから、弓道場の影で死角になっていたところに、人影があった。薄暗い所為で顔は判然としないが、服装と荷物で部員だと知れる。案の定彼らが帰ってきたかと思ったのだが、人影は一人突っ立ったままで弓道場に入る気配がない。怪訝に思って近づいてみて、わたしはその人物が誰なのか気づいた。 ――水城桐矢。 人影の正体に気づき、自然、足が止まるのを自覚する。幸か不幸か、むこうはまだわたしに気が付いていないようだ。じっと弓道場のほうを見つめたまま、その場を動かない。 わたしの中に、見つかったら気まずいという気持ちと、何をしているのか気になるという気持ちとがあった。 振り返り遠ざかり、隠れるなら今がチャンスだ。外で練習していたから道場にも明かりはついていないし、うまくやればわたしがいることがバレる事はないだろう。となれば、やはり隠れてやり過したほうが得策だ。ただでさえ人に見られたくないときに、一番見られたくない人物がやってきているのだ。 「………?」 だがそのとき、わたしは気づいてしまった。 弓道場を見つめる水城の眼が、あまりにも遠かったことに。 水城が踵を返す。弓道場を背に、足を踏み出す。 直感が走った。そして、 「――水城か。なにをしている?」 気がつくとわたしは水城に追いつき、声を掛けていた。 * 断末魔にも似た蝉の声、悪意を伴っているとしか思えない日差し、蹂躙し頬をなでていく湿った風。夏はその存在を、あらゆる面で主張する。 その一方。黄昏に響く蜩(ひぐらし)のノスタルジックな鳴き声、異界を思わせる彼岸花、迷い込んだかのように不意に吹くひんやりした風――夏もまた永遠には続かない、そんなことを暗示する。 この町には坂が多い。主にそのことを恨むのは、毎日坂を上り下りする破目になる学生たちだ。もっとも、高校に上がるころにはそんな生活に慣れてしまうものが大半で、だから通学風景を見れば地元の人間かそうでないかはすぐにわかる。隣町から電車通学してくる人間は、疲労困憊をそのまま具現化したようなさまになるからだ。 そんな坂を、一人の学生が上っていた。手に持った長い袋に入ったなにかは、見る人が見ればすぐに弓だとわかり、彼の身分を端的に示していた。とはいえそれ以前に、服装を見れば誰でも彼が弓道部だとは知れるだろう。 歩きづらそうな袴姿のその生徒は、しかし長く急な坂を苦にするともなく上っていく。 その先にあるのは、県立御戸代高校。 ○ 夏休みの校舎は、灰色の墓標のようにも見える。人が住まない建物はすぐに駄目になるというが、まさにそれだ。丸ごと一ヶ月は無人に等しかった校舎は、もはや人の住む領域に見えなかった。その校舎が見下ろす校庭、一周200メートルのグラウンドの隅のほう、関わりのない人間なら三年間気づかないのではないだろうかと思われるその場所に、弓道場はある。忘れ物があるわけでもなかったが、最後にと思い、僕はそこを訪れた。 「この場所とも、もうお別れだな…」 静かにたたずむ弓道場を眺め、僕は一人つぶやく。 珍しく、グラウンドに他の部の姿はない。 静かだった。 他の部員たちは、大会後にそのまま打ち上げに向かっていった。結果は男女ともAチームが県大会進出と、まあ上々の成績だった。なお、言うまでもないとは思うが、僕はAチームではない。Cチームだ。 「………」 御戸代高校の部活動は、基本的には三年の春まで続く。二年生の夏の今、僕が辞めなければならない理由はない。むしろ三年生も引退していった今がこそ、活躍のときと言える。 それでも、僕はやめることにした。そしてそれは、弓道を始めたときのように、じつのところたいした理由があるわけでもない。腕が使い物にならなくなっただとか、そろそろ受験に専念しなきゃとか、そんな事情も一切ない。 ただ、何というか――ふと、思ってしまった。これから引退までの一年弱、部活に費やすだろう時間はどれだけだろう、と。 もちろん、その時間を弓道に費やすことが無駄とは思わないし、弓道に飽きたわけでもない。けれど、他にも今やれることはたくさんあるのだ。それをしないのは、少しばかりもったいないような気がする。 「ま、部長が聞いたら怒るだろうな…」 御戸高の弓道部は、男女とも他の運動部に比べれば人数も多くて、僕一人辞めたからといって、それが直接運営に響いたりはしないだろう。けれど、だからこそ、部長は部員が減ることを嫌う。 「さて――」 男女合わせて五十人を超える部員数に対しては、あまりにも小さい弓道場。それでも、一年と半分はそこで過ごしてきた。悪い思い出ばかりでもないし、どちらかといえば充実していた。 ――それじゃ、さよなら。 心のうちで呟いて、くるりと踵を返す。 とりあえずは、本でも読もうか。友人に、大会の待ち時間用にと借りて読んだ小説が面白かったことだし。 と。 「水城か。何をしている?」 背後から、そんな声がした。 * 板張りの床は、教室を三つに切ったくらいの広さ。短辺の一方には、畳二畳分程度の部室が男女用に一室ずつ。もう一方には成績を記す黒板、それに種々の弓道道具が置いてある。長辺のうち一方には個人及び部所有の弓が立てかけてあり、その傍らには巻き藁が並べてある。外に設置するときはそれ用の台を使うのだが、室内の場合は壁が凹んでいて巻き藁を置けるようになっている。 残りの長辺は大きく開いており、そこが射場になっている。三十メートルほど先に、的を立てかける安土と呼ばれる土手がある。今は、的は置かれていない。 夏の大会当日、その夕暮れの弓道場。 部員は全員出払っているはずのその場所に、今は二つの人影があった。 ○ 自慢ではないが、僕は部内にこれといった友達はいない。…本当に自慢にならない。 というのも、部活中は基本的に弓の事しか考えていなかったわけで、特に他の人と会話をしたりすることもなかったからだ。経験者として入部した僕はあまり指導を受けることもなかったし、また指導を頼むのも苦手だったので、先輩とコミュニケーションをとったりもすることもなかった。同学年の奴らが的前に立てるようになる頃には、彼らは彼らでグループみたいなものが完成していたし、特にそこに入る気にもなれなかった。自分の射型を見るときは、鏡を見れば事足りる。 そういう経緯もあって、僕は他の部員の名前を殆ど知らない。それに、僕自身の名もあまり知られてはいないと思っていた。ただでさえ、うちの弓道部は人数が多すぎるのだ。 つまり驚いたのは、そういうわけなのだ。 「……まあ、言い訳は分かったから大人しくついて来い。わたしの練習に付き合え」 頭痛を堪えるような顔をして、彼女は僕の首根っこを引っ掴んだ。そのままずるずると弓道場のほうへ引っ張られる。 どうやら、先ほどの僕のリアクションが相当お気に召さなかったようだ。でもだって、誰だって背後から急に声を掛けられたら驚くと思う。逃げ出したくなるのも人情だ。 「そんなのは、やましい部分がある奴だけだ。……ほう、あるのか水城?」 「ないないない。あっはっは」 「どうも信用できかねるんだがな…」 溜息をつく彼女。内心で冷や汗をかきっぱなしなのは、僕だ。 退部の意思は、部員にはできるだけ隠しておくつもりだった。ほとんど現れない顧問に退部届けを提出すれば、部長に引き止められることも理由を追求されることもなくひっそりと辞められるだろうとの打算だ。今彼女に知られては、少しばかり都合が悪い。 内心を悟られぬために愛想笑いを浮かべていた僕だったが、不意に彼女の目が鋭くなった。 ヤバイ嘘なんでだ。あー。 「…待てよ、水城。まさかお前――」 こうなったら賄賂しかないのか。口止め料って相場はいくらだろう。 「わたしが誰だか、わかってないんじゃないだろうな?」 …この場合は慰謝料だろうか? 「そうか、そんなに的になりたいか水城…。そこまで親身に練習に付き合ってくれるなんて、感動したぞわたしは」 「いや待って。嘘。ごめん思い出すから」 リンゴくらい潰せそうな握力を発揮している彼女の手を、なんとか引き剥がす。 そしてようやく、彼女の姿をきちんと見る。 当たり前だが、見覚えがないわけではなかった。純和風美人だ、というのが一見した印象だったが、それは袴姿なのが大きく起因しているのかもしれない。ストレートのロングヘアはそっけなく一つにまとめられているが、手入れを怠っているわけではないというのは何となく分かった。風が吹くと綺麗になびく。 ただ、それより何より印象的なのは、背が高いということだろう。百七十はあるように見える。あ、下手すると僕負けてる。うあ。 ともあれ、長身の女子弓道部員というのはわりと有名な話だ。弓道部でない友人が話しているのも聞いたことがある。 「――わかった。女子部のエース、空閑しずりだ」 そう言うと、彼女――空閑は、表情をわずかに曇らせた。 ● 女子弓道部のエース、空閑しずり。言葉だけ聞けば褒め言葉だが、言外に黒い意味が込められていることに、わたしは気づいている。 弓道におけるわたしの姿勢は、とにかく的に中てること、それに尽きる。だからわたしは、的中のために有効と思えることは、すべて試した。その結果として、もともと部で教わる射法からは少し外れた射法をするようになったのだが、実際それで的中は増えた。 だがおそらくは、それが周囲の反感を買ったのだろう。単なる妬みの視線も感じたし、射法を変えたことに対する非難もあった。先輩から直接その射法をやめるように言われることもあったが、わたしは射法を変えなかった。 よりよい方法を採用して、何がいけないのか。わたしの射る矢は的に当たる、それの何が不満だというのか。 周囲の視線に構うことなく練習を続けるうち、わたしは部内でだんだん浮いていった。 そのせいもあって、実力としては申し分ないはずなのに、大会メンバーから外されそうにもなった。だが結局は、その大会で公式戦デビューを果たし、わたしは個人の部・県内第三位の成績を収めた。 エースの肩書きは、その頃からささやかれるようになった。わたしは部内一の的中率を誇るようになっていた。 だが、二週間前。わたしは突如として不調に陥り、今に至るまで活路の光は見えない。向けられる視線の意味は、考えないようにしている。 「…二週間前までは、な」 どうやら水城はここのところのわたしの不調を知らないようだ。まあ、顔と名前が一致していないくらいなのだから、それは無理もないことなのかもしれない。安堵と落胆、矛盾した感情を同時に感じた。 けれど、と考え直す。それにしたって、今日この日、大会にも出ずこんなところで練習していたわけなのだから、少しくらい悟ってくれてもいいだろうに。 心中の不満が表情に出てしまったのか、水城が気まずそうな表情をした。そして、恐る恐るといった感じでその口を開き、 「えと。…結婚して名前が変わったとかですか?」 何を言い出すんだコイツは。 「――違う! そっちじゃない!」 「まあ、そらそうか。…離婚のほうだよね?」 「失礼だな!?」 「あー。両親が、か。ごめんごめん、普通そうだよね」 「いい加減その発想から離れんか!――さっきの言葉は、二週間前から、わたしはぜんぜん的中がない、ということだ!」 大声で叫んでから、はたとわたしはバツの悪い気分になった。今のは、ほとんど八つ当たりのようなものだ。自分の恥をさらしてしまった、という思いもある。 二人の影が、グラウンドに長く伸びていた。 「――今日、大会だったんだ」 そして向けられた言葉は、意外なものだった。それまでと打って変わった口調で言う水城の意図が読めず、むしろ皮肉にも聞こえて、わたしの視線は自然と鋭くなる。 「…ああ。知っている」 「男女とも、一応は県大会に駒を進めたよ。もっとも、女子はギリギリだった――珍しく、さ」 「……何が言いたい?」 「別に何も。ただ、部員なんだから部の成績くらい知っておくべきだろうと思ってさ」 「お前がそれを言うのか? 部員の名すらきちんと覚えていないのに?」 肩をすくめる水城に、わたしは肩透かしをされたような気分になる。憮然とした表情のわたしを、水城は柔道場の中へと押し入れようとする。 「まあまあ。――ほら、射型を見ろってんだろ? もっとも、僕はあんまり他人の型を見たことないけど。まあとにかく、的に向かって――って、的出してないし。あ、巻き藁やってたのか。はあ、そら気づかないわけだよ。ていうか、的くらい出せばいいのに。どうせ文句言う部長とかもいないんだから、新品のやつ使っちゃおう。やっぱ音がいいし」 ぺらぺらとまくし立て、的を立てに行こうとする水城。こんなにしゃべるやつだったのか。わたしは水城が弓道場で話しているところなど、ほとんど見たことがないのだが。 「――水城。いいんだ、的はいらない。射れば、あたるかどうかはわかるから」 そう言うと、水城はきょとんとした表情になった。 「へえ、そりゃ、すごいね。でも、やっぱ中ったときの音とか、あったほうがいいだろ?」 「別に、音とかは気にしない。…それに、どうせ今のままでは中りはしないから。矢取りに行くのが遠い分面倒が増えるだけだ」 「んー、そんなものかな」 一応は納得したのか、水城は戻ってきた。 「さて。それじゃ、ご自由にどうぞ。見てるからさ」 「ん。頼む」 考えてみれば、人に射型を見てもらうのはずいぶん久しぶりだ。それも、水城に見てもらうだなんて。とっさに思いついて練習に付き合わせることにしたものの、これは、なかなかどうして、緊張する。 水城はわたしの背後に回っているので、視界にはほとんど入らない。が、そのことがより緊張を加速させる。 こころなし、動きが硬くなっているような気がする。いつもなら巻き藁の先に見える的の像が、今はさっぱり見えない。世界を制するどころか、わたし自身すらまったく制し切れていない。なにしろ、自分の心音が邪魔で集中できない。 いや。集中できないのではなく、集中する気がないだけだ。わたしの頭は、弓とは別のことでいっぱいになっている。 しばらくして道場に響いた音は、とても情けないものだった。 「…あー、確かに的に向かわなくてもわかるよ。外れたね」 「………むう」 「ところで空閑、この部の伝統って聞いたことある? 壁に穴あけたらさ、穴のとこに日付と名前書くんだってさ」 巻き藁、その脇の壁。そこに、さっきまではなかった矢が生えていた。――無論、いましがたわたしの射った矢だ。 「はい、マジック」 …く、屈辱だ……。 ○ ていうか、なにやってるんだろう僕は。 成り行きというのはわからないもので、辞める直前になってそれまでほとんどやったことない他人の型を見るなんてことをする事態に陥っている。しかも、その相手というのがよりにもよって、空閑しずりだ。 部員の名をほとんど知らない僕でも、空閑しずりの名は知っている。通常弓道部で教える射法に、斜面打ち起こしという別流派の技法を取り入れた我流の射法を使う、女子のエースの名だ。 弓道では流派の意識は他の武道のそれに比べて薄いのだが、まあそれでも異端というのは嫌われるものだ。空閑のことを悪く言う噂は、弓道場にいれば嫌でも耳に入った。大部分が妬みや逆恨みのようなものだったけれど、この部は割合に伝統や格式を気にするほうでもあるし、そのことが絡んでいないということもないだろう。 だから空閑が部内で浮いてしまった原因はそのことにあるのだけど、それ以上に、彼女の他者を寄せ付けない雰囲気によるものが大きいんじゃないかと、僕は思ったりもする。空閑は、自分にも他人にも厳しい。 さておき。 巻き藁に向かう空閑を見る。最初は見てもらうことに慣れていないせいか、ぎこちない動きではあったものの、やはりその実力は確かだ。我流の射法は少し荒っぽいが、狙いはしっかりしているし、離れ――矢を射る瞬間のこと――もきれいだ。 空閑は弦を引き絞り、“会”と呼ばれる姿勢に入った。会のカタチは、どの流派でも同じだ。ここが一連の動作のうちで一番難しく辛いところでもあり、一番面白いところだと僕は思う。 「ん…、肩をもう少し落として。まだちょっと力が入ってる」 集中を乱さない程度の小声で話しかけ、後ろから両肩に手を置く。そうして肩を落としてやるつもりだったのだけれども、 「……いや、空閑。肩、さっきよりさらに力はいってますよ?」 「わかっている…!」 なぜだか泣きそうな声で、空閑が言ってきた。そのまま、離れ。ばちんという音がした。 「えと、当たったね。…腕に」 「うるさい…」 思い切り弦が当たり、赤く腫れた左腕を押さえながら、空閑が僕をにらんできた。 いや、僕のせいですか? 「水城、今度は正面から見ててくれ。…離れや手の内は、そのほうが見やすいだろう」 「了解ー」 弓道場に静けさが戻り、空閑が弓を引く音だけが染み渡る。 会の姿勢に入る。今度は肩も落ちているし、弓手もまっすぐ伸びている。馬手は消して矢を握りすぎることがなく、肘の位置も正しい。矢は口に沿い、弦は胸にあたっている。 ………。 「空閑、胸でかいな」 「っ!?」 すごい音がした。 「あ、穴二つ目」 「な――何を言い出すんだ貴様!? わたしを愚弄するか!?」 顔を真っ赤にした空閑が、泣いてるんだか睨んでるんだかわからない目で怒鳴った。 「いや、ほら、つい。声に出すつもりはなかったんだけど」 「ついで済むか! お前というやつはーっ!」 「や、ごめんってば。まあいいじゃん、触ったわけでなし」 「当・た・り・前・だっ!」 「ぎ。あ、死ぬ。死ぬから」 リンゴ握力(命名)で僕の首は締め付けられ、頭をガンガンと巻き藁に叩きつけられる。まあ所詮藁なんだからさして痛くはないが、ちくちくする。というか、それよりも息が。意識が…ぁ… 「………。胸が大きいの、好きか?」 「…ぇ?」 「なんでもないっ!」 とどめとばかりに、僕は床に投げ捨てられた。 板張りの床が冷たい。 * 長い長い夏の日も、陽の落ちるときが来る。殊に八月の終わり、秋分も近づいた今頃ではそのときは意外なほどに早い。 そのときをとうに過ぎ、御戸代高校はその校舎を闇に落としていた。そんな中、煌々と明かりが灯る場所が二箇所。職員室――それに、弓道場。 ● 疲れと痛みを訴えていた腕は、もう叫び疲れたのか、さっきからずっと黙っている。両の手のひらにも、もうあまり感覚がない。悪あがきにも、終わりが近づいている。 「もう、この辺にしておこうか。流石に、疲れただろ?」 水城が言う。ずっと立ちっぱなしで見ていてくれた水城の顔にも、疲労の色が見えた。考えてみれば、水城は大会を終えた後にここに来たのだ。わたしほどではないだろうが、十分疲れているはずだ。文句ひとつ言わなかった彼に、わたしは深く感謝した。 でも、まだ口には出せない。そうしたら、きっと終わってしまう。 「いや――まだ、だめだ。もう少し付き合ってくれ」 「うん、その台詞も、もう三回目だったりするわけだが。スランプに陥って焦ってるのはわかるけど、でも焦ってもしかたないよ?」 水城が言う。なだめすかすかのように。 「…水城、お前の言うことはわかる。でも、今日だけは駄目だ」 水城の言葉を無視して、わたしは再び矢を手に取った。 だが。 「――ちょ、空閑!? 大丈夫か!?」 乾いた音が響いた。わたしの手から零れ落ちた弓と矢が、板張りの床に転がっていた。 呆然とするわたしの体を、水城があわてて支える。 「もう、言わんこっちゃない。いったい、どれだけ弓を引いてたのさ」 「…朝からだ。悪いか」 「うあ、そりゃちょっと頑張りすぎだよ…。ほら、ちょっと休んで」 水城が部室からクッションを引っ張り出し、わたしをそこへ座らせた。 「…っ」 限界が来ていたのは腕だけでなく、全身あらゆるところが痛む。 当たり前だ。こんな練習をしていたのは、今日だけではなかった。この二週間、ずっと残って練習していた。 けれど。今日のこの練習の意味は、少し違うものだった。言うことを聞かない体に、わたしは内心で舌打ちする。けれど同時に、そんな自分が情けなくもなってくる。 「まあ、あまり沈むことはないよ。別に、この先ずっと中らないってわけでもないだろうし――ていうか、さ。中るか中らないか、それはむしろどうでもいいんだ」 「…え?」 水城の口調は、その場しのぎの慰めで言っているという感じではなかった。だからこそ、わたしはその言葉に耳を疑った。 ――弓道は、的に矢を当てなければいけないのではなかったのか? 「的があるんだから、中てたくなるのも人情かもしれないけど。でも、本当は的中することにさしたる意味なんかないんだよ。弓道ってのは、そんなものじゃない」 わたしは今、多分すごく間抜けな表情をしているだろう。それくらい、水城の言葉は衝撃的だった。 「空閑、“会”のときは何を考えてる?」 「え――それは、的に中てること、それだけだ…。水城は、違うのか?」 「うん、全然」 さらっと言ってのける水城。わたしには理解できない。けれど、水城ならそう言うだろうという予感もあった。 「僕は、そだな、何も考えてない」 その答えは、さすがに予想外だった。は?、と間抜けな声がわたしの口から漏れる。 「頭ん中空っぽで、的だけを見てる。視界には的しか映らないけど、不思議に世界を感じられる。風の流れとか、木の息づかいとか、そういうの。そんで、一番強く感じるのが、弓の力。まあ当たり前だけどね。弓を引いてるなって感じがすごくする。面白いよ? だから、その後的に中るかどうかは、おまけみたいなものなのさ」 水城が語る。その目はとても真剣で、とても楽しそうでもあった。 「弓道ってのはさ、一人のスポーツだよね。自分との戦い、っていう表現もあるけど、それも何か違う。要するに、戦いですらないんだ。好きなように射ればいい。流派だの何だの、うるさく言う人はいるけどさ、的の前に立てば僕らはいつだって一人だ。相手がいないっていうことはつまり、邪魔するものはいないってことさ。弓道の楽しさってのは、そんなことだと思うよ」 水城の考えは、いっそ怠慢にも聞こえた。けれど、わたしは水城が真剣に射をすることを知っているのだ。 「わたしは――、そんな風に、考えたことはなかった…」 そう呟くと、水城は照れたように笑った。 「ま、これは僕の自論だからさ。みんな、それぞれ信じるものがあるだろうし。僕は、“会”を一番に考えてる。空閑は的に中てようとしてる。――ここの部は、そだな、多分伝統とか形式とか、そういうのを重んじてる。それぞれさ」 「…そう、なのか…」 わたしには、水城の考えを完全に受け入れることはできそうもない。それは今までの自分を否定することだし、多分水城もそれを望んでいるわけではないだろう。 けれど、そういう考え方もあるんだと、わたしは知った。中てることはすべてじゃないし、それぞれ思うところは別だ。そしてそれは、誰が正しいとかじゃない。 なにか、凍ったものが溶けるような感覚がある。そして気づく。 この弓道部がわたしを異端視したように、わたしもまた、部のやり方を認めていなかった。伝統を重んじるということを、わたしは理解しようとしてこなかった。水城は多分、そのことにも気づいていた。 「…まったく、とんだ世話焼きだな」 「え? いや、そんなことないって。一人我が道を行ってるだけだよ? ほら、僕は的にあてらんないから」 そう言って、水城はまた笑った。その害のなさそうな笑顔を見て、わたしは不意に胸が苦しくなるのを感じる。脳裏に、夕暮れに見た水城の眼が浮かび上がる。 遠い眼。それはまるで、どこか遠くへ行ってしまうような。 「…駄目だな、わたしは」 だからだろうか、言うつもりのなかった言葉が、こぼれた。 「結局、何一つ思い浮かばなかった。――お前を、ここに引き止める言葉が」 わたしは、それをずっと考えていた。 わたしは、気づいていたのだ。 水城が、もう弓道部(ここ)に戻ってくるつもりのないことに。 「――え?」 水城がきょとんとした表情を浮かべる。言葉の意味の理解が追いついていないようだ。 「まさか、気づいて…?」 「ああ」 気まずい顔をした水城に、短く、わたしは言葉を返す。 「んー、よくわかったね…」 「わたしを甘く見るなよ、と言いたいところだけどな。本当は、確信したのは今さっきだ。お前の表情を見て、な」 「うあ。やられた、な…」 苦笑いを浮かべ、水城はお手上げのポーズをした。その顔が、ふと、悲しそうな色を浮かべる。 「でも――すっと考えてたって、なんで…? 僕はそんな、引き止められるとは思ってなかった…」 「なんで、か…。それは――」 そうだ。考えてみれば、なんで、わたしは水城を引き止めるのだろう? ――いや。本当は、気づいていた。 水城を引きとめる理由も――二週間前に始まった、不調の理由も。 ずっと、気になっていた。わたしの他にもう一人いた、部内で浮いていた人間のことが。 決して人当たりは悪くない、けれどごく自然に、そいつは周囲から離れていた。人に気を回すことを忘れないし、皆が嫌がる雑事も嫌な顔ひとつせずにこなす。けれど、自分から積極的に他人とかかわろうとしないし、他人が関わってくる隙も見せない。常に周囲から、一歩引いたスタンスを保っている。そんなやつだった。 でもたぶん、そのことに気づいているのはわたしだけだ。わたしは、ずっと見ていた。だから知れた。 そいつは、とても静かな、それでいて生き生きとした射をする。けれど、的にはあまり中たらない。それでもそいつは、一射ごとに満足しているようだった。いっそ、中てるつもりが無いようにすら見えた。 そいつのすべてが、わたしには不思議だった。理解できなかった。けれど、 不思議と惹かれるものがあった。 二週間前。二年の男子が一人、部を辞めた。 受験勉強に専念すると言って辞めていったその男子、坂崎のことを、皆が非難していた。その日の練習では、坂崎を非難する声が飛び交っていた。そんななか、ふとしたことでみんなの注目が射場に立つ一人の男子の射に集まった。 そいつは、ずっと“会”の姿勢を保っていた。長い、長い“会”だった。普通なら十秒もてばいいところなのを、もう倍以上の時間が経っていた。みんな、怪訝な顔していた。明らかに長すぎだった。たっぷり三十秒は“会”にかけて、そいつは矢を射った。的には当たらなかった。 そこ場にいた誰もが、その行為を疑問に思っただろう。わたしにも、そいつの考えはわからなかった。 そして、二射目。驚くことに、そいつはまた“会”に三十秒近くかけた。三射目も、四射目も。射の順番を待つ部員も、すでに射を終えた部員も、皆がそいつを見ていた。弓道場を、不思議な緊張感が包んでいた。そいつの射が終わったとき、あちこちから溜め息が漏れた。射場から出たそいつは、そのまま何も言わずに帰ってしまった。みんな、あっけに取られていた。 わたしは矢取りにいった。そいつの狙っていた的を見て、わたしはあることに気づいた。そこに刺さっていた矢は、そいつが使っていたものではなかった。それは――坂崎の矢だった。 そいつのことが――水城のことが、少しだけわかった気がした。 「覚えているだろう? 坂崎が辞めた日だ」 その名を聞いて、水城の顔が曇る。その表情を見て、わたしは確信する。 「長い長い、“会”。あのときの射に、お前が込めた意味はわたしにはわからなかった。けれど、これだけはわかる。お前はきっと、誰よりも部のことを大切にしている」 ――この二週間。わたしの中に、浮かんでは消える思いがあった。それが心の迷いとなり、射を乱していたんだろう。けれど今、その思いは確たるものに変わっていた。 わたしは、水城桐矢のことが好きだ。 ○ 「違う…、違うんだ。そんなことはないよ」 僕はかぶりを振る。 「坂崎のことは――、きっと、みんな後悔していたと思う。坂崎のこと、何も知らなかったわけじゃないだろ? 坂崎が辞めたのが受験勉強のためだなんて、誰も思ってなんかないはずなんだ」 坂崎がやめた本当の理由――それは平たく言えば、いじめだ。穏便な言い方をすると意見の不一致ということになるだろうが、一対複数となれば、その構図は自ずといじめにも似てくる。直接的なことはなかったけれど、部員の何人かが彼のことを悪く言っているのを何度か聞いたことがあった。彼はまじめに弓道に取り組んでいたし、一年生の指導にも熱心だった。ただ、その指導のやり方が部の慣習とズレていたのだ。本当に、この部はそういうこと――伝統とか、慣習とか――にこだわる。結局、彼が辞める直前には、“複数”の内訳は部員のほぼ全員になっていた。 「坂崎がそこまで追い詰められていたなんて、みんな思っていなかった。けれど、みんながみんな彼の悪口を言ってしまっていたから、今更そういう態度を翻すのも気まずかったんだと思う」 僕は複数に入っていなかったし、坂崎を弁護する立場にもいなかった。ただ、その対立の構造だけがよく言えていた。 「僕は、そのときのいさかいと無関係な位置にいた。だから、素直に行動ができた。僕は、みんなの代わりにやっただけだよ」 本当は、もっと早く行動に移すべきだったのだろう。そうすれば、坂崎は辞めずに済んだかもしれない。けれど、僕はそれをしなかった。 「…僕みたいな位置にいるとさ、かえって分かるんだ。部内の人間関係というか、まあそういうの。別にこれは、いいことじゃない。人と人の軋みとか対立とか、嫌でも感じてしまうから。人が多い分、ここはそういうの多いしさ」 思わず握りしめる拳が、痛い。でもそれは、知らなければならない痛みだった。 「嫌なんだ、そういうの。だから僕は、皆の輪から離れていた。同じ弓道場にいながら、全然別の所で射をやってた。火種が飛んでこないように、火の粉が燃え移らないように」 だったら、最初から部活なんて入らなければよかったのに――頭の片隅で、誰かがささやく。それは実にもっともな意見で、僕は弓も矢も自分で持っているし、弓道場なら市営のものを借りられる。毎日やりたい、というほど弓道に熱心なわけでもない。 ならば――なんで、僕は弓道部に入ったのだろう。 「そして、これ以上火の粉を避け続けるのに疲れたのさ。だから、辞めることにした――すごく、身勝手なことに。こんな僕を、引き止めることはないだろう?」 たいした事情があるわけじゃない――、その通りだ。僕はいわば、関係者以外立ち入り禁止の扉、その敷居に立ったままで部屋の中を眺めていた。そうしているうち、なんで僕はここにいるんだろうと、疑問が生まれた。それに気づいたら、ここにいる必要は無いんだと感じて、それで僕は外に出て行くことにした。それだけだ。 空閑は、呆れただろうか。僕のことを引きとめようとしてくれたのは、正直うれしかった。けれど、僕はもうここにはいられない。 「水城」 空閑が僕の名を呼んだ。正直今は、空閑の眼を見るのが怖いのだけど。 「水城」 もう一度呼ばれる。その声になんだか強い力を感じて、僕は顔を上げた。 ――ぱん、と乾いた音がした。 最初、何が起こったのかわからなかった。空閑に頬をはたかれたと気づいたのは数秒後で、なんでだろうと思いかけて、いや当たり前かと思い直す。 「ふざけるなよ、お前…」 「空閑…?」 空閑の声が震えていた。様子がおかしいと思ったところで、空閑は僕の両肩をつかんだ。 「降りかかる火の粉を嫌がって、それでお前は知らんふりをしていたと、そう言うのか…!?」 「…まあ、そうなるね…」 ああ、空閑は怒っている――声が震えるほどに。仕方がないことだ、最後にすこしばかり火傷することくらいは、最初から覚悟していた。 空閑の肩が震えている。思ったよりひどい怪我になるかもな、なんて考えて、僕は内心で自虐的に笑う。けれど、 「今度ばかりは、言わせてもらう――わたしを、甘く見るな」 僕をにらんだ空閑の目は、なぜか悲しそうに見えた。 「…え?」 「火が怖いなら、なんでそこに近づく? なんでわざわざ、弓道部なんかに入った?」 「それは――それがわからないから、僕は辞めることにしたんだ…」 「わからない? なら、わたしが教えてやる――、お前は、その火に惹かれてきたんだ! お前は――、輪に入りたかったんだ! でもそれができなくて、ずっと遠くから眺めていた。近づきすぎれば身を焼かれると怖がって、暖かさを感じる場所からさえ離れてしまっていたんだ」 「!?」 空閑の言葉は、僕を射抜いた。僕を――僕ですら気づかなかった、僕を。 どこか身体の奥を穿たれたような、そんな感じがする。 それでも僕は言う。 「……仮にそうだったとして、もう、遅いよ…。僕は、離れすぎてしまった。言ったろ? 結局はさ、僕は身勝手な人間なんだ」 「わたしを甘く見るな、と言ったろ? そんな言葉、信じると思うな」 空閑は言う。その瞳が、涙をたたえる。 「そんな人間が――わたしのために、頭を下げるか!」 その言葉は予想外で、僕は動揺する。 「我流の射法をつかうわたしは、大会メンバーから外されていた。悔しかったが、それ以上に納得できなくて、後でわたしは部長に抗議に行った。――水城君に感謝しなさいと、部長は言った」 「………」 「わたしはその意味がわからなかった。後で知った。わたしの知らないところで、水城が部長を説得していたことを。その後もわたしが大会に出続けられたのは、ほとんどお前のおかげだ」 それは、違う。僕はかぶりを振る。 「…そのことだって、同じさ。空閑の実力は、みんなわかってた。もちろん部長だって。けれど、異端を認めたくなくてあんなことになった。僕は、ちょっときっかけを作っただけなんだ」 「そんなことは、どうでもいいんだ…!」 空閑が僕の胸倉をつかむ。引き寄せられて、空閑の顔が近づく。 「わたしは、あのときの礼を、まだ言えてないんだ! わたしにそれを言わせるまでは、辞めるな、水城…!」 「空閑…」 その、あまりの真剣さに、僕は戸惑う。なんでそんなに、と思う。一度決めた心が揺らぎかけて、僕は思わず目をそらした。 「いや、僕は…」 「……――ふっ!」 「!?」 ごん。 不意に空閑は上体を反らしたかと思うと、すごい勢いで僕に頭突きをした。 「な。なにを…!?」 「黙れ。そして。聞け。――わたしは、お前が、好きだ。…だから、行くな」 もともと赤くなっていた顔をさらに朱に染めて、空閑はそう言った。 「え、あ、え――ええ!?」 んな――、唐突な。 「でもだって、そんな…」 「貴様…、女であるわたしにここまで言わせておいて、まだ辞めると言うのか…!?」 胸倉はつかんだまま、空閑が訴える。涙に濡れた目が、僕を上目遣いににらむ。 …うあどうしよう。かわいい。はんそくだ。 「いやあの、だってほら、うー…」 もう何がなんだかわからない。こう、いろいろとぶち壊し雰囲気なような。 僕があたふたしていると、空閑は不意にすっくと立ち上がった。腕で涙をぬぐう仕種が、妙にかっこいい。 「…まあいい、わかった。こんなのは、わたしらしくないと自分でもわかっている。欲しいものは、自分の力で勝ち取るべきだ」 「はぁ」 僕はというと、ただ生返事だけ返して呆然と空閑を見ていた。 「一射する。それで的に中ったら、わたしの言うことを聞け。いいな?」 「……は?」 「いいな!?」 「は、はいっ!」 「よし。わかったらさっさと的を立てて来い」 展開のあまりの速さに、思考がついてこない。ただ空閑に言われたとおりに、僕は急いで的を立てた。 そのまま走って戻ってきて、僕はふと気づいた。空閑は、まだスランプから脱出できていない。そもそも、少し休んだとはいえ矢を射られるまでに回復しているのだろうか。 「――えと、空閑?」 「なんだ? いまさらやっぱり嫌だとか言い出すなよ。貴様を的にしてもいいんだぞ」 怖いことをさらっと言う。空閑さん、大丈夫ですか。 「違うよ。数時間だけだけど、見ててわかった。空閑の射型は、鋭すぎるんだ。完璧だし揺るぎもない。けど、だから、少しの迷いが矢にダイレクトに伝わって、それで外れる。まぐれ当たりがない。多分、ここ二週間の不調はそれだ。何を迷っていたかはしらないけど、なるべく何も考えないようにしないと――」 「ふん、さっきまででそこまでわかったのか。なかなかやるな、水城」 あわてて言った僕の言葉を、空閑はいたって冷静に受け止めた。かえって、僕のほうが動揺するくらいだ。 「心配するな。――もう、大丈夫だ」 その言葉を聞いて、僕は分かった。空閑は、もういつも通りに戻っている。 空閑が弓を構える。その顔は、真剣そのものだ。 携えた矢は一本きり。空閑はそこに、思いを込めるのだろう。そうなると、やはり的は僕なのだ。おのずと、緊張感が高まってくる。 中ててほしいのか、外してほしいのか。僕は分からなかった。 僕は、なぜ空閑にアドバイスをしたのだろう。 空閑に中ててほしいから? それは、僕が部に戻りたいからか? それとも、単に空閑に不調を脱出してほしいから? 空閑が“会”の姿勢に入る。空閑の世界が広がる。 弓道部のことは、嫌いじゃない。多少の軋みはあれど、概ね気のいい人たちだ。ただ、僕はその輪に入れなかった。空閑も、いつの間にかその輪から外れていた。 空閑は言った。僕が、その輪に入りたかったのだと。否定はできない――肯定も、まだできない。 長い、会。空閑にしては、珍しいことだ。彼女は、狙いが定まったら、すぐに矢を放つ。 空閑の矢が中ったら、僕はどうなるだろう。空閑だったら、背中から蹴っ飛ばして僕を輪の中に入れてしまうかもしれない。けど、そうなっても空閑はやっぱり一人だ。 ――ああ。そのときは、今度こそ僕が引っ張ればいいのか。それが、できるだろうか。 夜の弓道場に、パン、という軽快な音が響いた。 空閑の矢は、的のど真ん中に突き刺さっている。いっそ気持ちいいくらいに。 「中った…」 全身から力が抜けていって、僕は道場の床に大の字に倒れこんだ。 「中てたぞ? 水城」 どこか誇らしげな顔で、空閑が僕の顔を覗き込んでいる。僕は苦笑を返す。 「んー、参りました」 僕は目を閉じる。いっそ、晴れ晴れとした気分ではあった。 「当然だ。…約束は、覚えているな?」 空閑の声は、なぜだか震えていた。まだ、緊張が残っているのだろうか。 「うん。まあ、僕の負けだね」 こういうのも、年貢の納め時と言うのだろうか。結果としては、これまでと変わらない道を選んだことになる。 ――いや、これまでとは違うか。僕は、きっと変わる。空閑が、気づかせてくれたから。 そして。 深呼吸をひとつ付いて、空閑はその言葉をつむいだ。 「それじゃ――わたしと、付き合ってくれ」 「うん分かっ――って何!? え!?」 予想してた展開と、なんか違う。僕はつい耳を疑った。 「…二度も言わせるな。水城、女心を分かってないぞ」 空閑は、またも顔を赤らめた。 「だっ――今までの流れは何!?」 「知らん。もうわたしが何も言わなくったって、お前はここに残るんだろう?」 「いや、それちょっとずるいような…」 「まあ、万一辞めたとしてもそれはそれで別に構わん。ここでなくとも弓道はできるしな」 「言ってることむちゃくちゃですよ!?」 「終わったことをごちゃごちゃ言うのは見苦しいぞ、水城。……それとも、嫌か?」 「う…。嫌では、ないけど…」 「ならいいじゃないか」 「…のかなぁ?」 釈然としない表情の僕を尻目に、空閑は満足そうに微笑んでいた。その顔を見ていると、なんとなく「まあいいか」と思えてくるから、僕も大概いい加減だなぁと思う。少しだけ肩をすくめて、僕はいつの間にか出ていた細い月を眺めた。八月も、もう終わる。 「水城」 「ん?」 不意に名を呼ばれ、振り返った僕の口を、空閑がふさいだ。 ○ だそく 結論から言えば、いいわけがなかったのだ。 空閑と僕が付き合いだしたことは、なぜだか一瞬でバレた。というか、空閑が大声で桐矢とか呼ぶからいけないんだと思う。で、みんなから悪く言われつつも、実は空閑は男子の間でひそかに人気があったらしく――よく考えれば美人だし当然かもしれない――、そんな空閑と付き合いだした僕は、なんか男子全員から盛大に恨まれた。のだが、抜け駆けした悪名はすぐに百八十度ひっくり返って、その功績は何故か称えられるようになってしまった。どうも、僕をダシに空閑に話しかけられるのがうれしいらしい。もっとも、空閑はそれらを容赦なく斬り捨てているけれども。 問題だったのはむしろ女子達のほうで、孤高でかっこいい空閑は、なんと女子にも人気があった。妬みは憧れの裏返しだったのかなんなのか、奪われてはじめて気づく尊いものだかなんだかで、当然奪った僕は集中砲火だった。文字通り。…よく生きてた、僕。 まあ、結局それらの件で僕の存在感は一気に上がってしまい、僕が変わろうと思うまもなく、文字通り輪の中に蹴っ飛ばされる形になった。そのままよくわからないうちに、僕も空閑も輪の真ん中あたりに入ってしまっていた。なんだか今までの自分がすごく馬鹿らしくなってきてしまったのは、言うまでもない。 …いやまあ、これはこれでよかったのかもしれない。 とりあえず、僕は今日も弓道をやっている。 ――“メイメツ”(了) 「全体として、面白かったかどうかの報告」 「気になった部分への指摘」 「興味深い(面白い)と感じた部分の報告」 「技術的な長所と短所の指摘」 ・特に重点的にチェック(指摘)してもらいたい部分。 ( 弓道っぽい雰囲気は伝わったのか ) ・読んで楽しんでもらいたいと考えている部分。 ( しずりさん ) ・この作品で、いちばん書きたかった「もの/こと」 ( 米澤穂信氏に「さよなら妖精」で一番書きたかったとこは書かれちゃったんですが、弓道のこと ) 泡vol.3用のはずだったもの(遅)。旧金組ぺーじにだけひっそり置いておこうかとも思ったんですが、最近リレー以外めっきり書いてないのでやはりあげることに。「明滅」のテーマをいまいち消化できてません。 書きたかった場面が前半ですべて終わってしまったので、後半ぐだぐだです。なんでこんな長いんだろう。見切り発進はよくないですね。 (19000字くらい)
https://w.atwiki.jp/ffxi_drk/pages/104.html
アンケート メリポ戦でのアビリティの使用間隔についてのアンケートです。 どんなスタイルの暗黒騎士が多いのかが分かるかもしれない。 ラストリゾートの使用間隔は、どんな感じですか? 選択肢 投票 リキャストごとに (71) 気が向いた時に (54) 敵のタイプにあわせて使う (16) 使わない (8) 暗黒の使用間隔は、どんな感じですか? 選択肢 投票 リキャストごとにWSとセットのみで使う (14) リキャストごとにWSとセット+通常攻撃も含めてフル稼働 (14) 敵のタイプにあわせて使う (34) 気が向いた時に使う (48) 使わない (14) ディアボリクアイの使用間隔は、どんな感じですか? 選択肢 投票 リキャストごとに使う (11) 敵のタイプにあわせて使う (50) 覚えてない (34) ダークシールの使用間隔は、どんな感じですか? 選択肢 投票 リキャストごとに使う (5) 気が向いた時に使う (24) 覚えてない (50) 八双や星眼について 選択肢 投票 八双の方が多い (31) 星眼の方が多い (19) サポ侍使わない (59) コメントどうぞ #comment_nospam
https://w.atwiki.jp/ymkyudo/
ようこそ山南弓道ランドへ**
https://w.atwiki.jp/fujishiro-kyudo/pages/15.html
藤代支部の歴史 現在範士八段の久保田清先生が、当支部を設立し、活動場所は、藤代町(合併により現在の取手市)の廃校となった学校を改造して作った弓道場であったとされています。 その後、その地が別の用途に使われることになったため、代替として作られた、現在の活動場所である藤代武道場(当時、勤労者体育センター)弓道場に移ったとのことです。 1994年には、久保田先生が全日本弓道選手権大会で最高得点を取り、2001年には、同大会で準優勝されました。 また、茨城県代表の一員として国体に出場した選手も多くいます。 現在 2010年4月2日現在、部員数は27名おり、内20名が県連登録しています。 内訳は、福永六段錬士、高木五段錬士、岡田五段錬士の三名の称号者の他、五段3名、四段6名、参段3名、弐段3名、段位なし2名です。 年代別では、県連未登録者も含み、10代が3名、20代が5名、30代が4名、40代が4名、50代が4名、60代が4名、70代が2名、80代が1名です。 注:すでに、設立当初の部員のいない古い支部であり、古い部分に関しては、不正確なところもあることをご容赦ください
https://w.atwiki.jp/naoya-card/pages/46.html
ア行 青木悠馬 明石犬友社 あきやタンク あきやヤクザ説 アクロバティック直也ゲーム 穴ぼこ事件 アナルちゃん アニマルパラダイス あの人、顔キモいけどめっちゃ中ってる〜 アンドリュー いかのおすし 痛Tおじさん イチャイチャタクティクス 井上さんの携帯電話で。 いま自慰行為をしている全人類に告ぐ。君たちは今私と同じ時間を過ごしている。 燻しうんこ 岩﨑過激派説 岩﨑、中らず泣く 岩﨑ドM説 岩﨑、雑菌を食う 岩﨑、虫を食う 岩崎、唐突にドラミングを始める 岩崎と大番デキてる説 岩﨑汁 岩﨑「僕、占い師やけど吉井が人狼やったよ」吉井「まあとりあえず岩﨑殺そうぜ」一同「せやな」 インフル集団感染事件 歌の立 馬好き先輩 裏守衛 エイリアン岩﨑 叡智の結晶 笑顔水 Fステッキ Fミッシェル エメラルドゴキブリバチ LGBTPZN直也 エロ漫画喫茶 円光指数 演舞 黄金のカワウソ一発ギャグ集 大橋・あきや戦争 大橋・吉井戦争 大橋の落書き 大橋、長谷川の携帯のデータを消す 大橋はドリーム勢 大橋、トロフィー着払い事件 大橋、報徳のかけを盗む 大番、安土から金探させる 大番、裏で後輩に暴力ふるっている説 大番、航空建設 大番、新入生説 大番、反沖縄勢力説 大番、闇の支配者説 荻野、除霊僧溺愛 荻野、数学で岩﨑、大橋、吉井を超える オセロ方式 お茶を増やす おっぱいソルジャー お手伝いさん、しゅうじ おはようございます。井上さん。 オナニーに気持ち良さはいらない 鬼デーモン お前が一番始めちょけだすんや お前に何の取り柄があんねん 親方 親方作品解説 カ行 帰りたい 帰りたいin自宅 隠シート四天王 核兵器保有 かすがいさぶろう ガバマン大番 カメもおるで 亀田興毅 カワウソジェントルマン長瀬 皮握り 簡単にネットでお金儲けできる方法発見!こんなの知ったら働くなんて無理だわwww http //www65.atwiki.jp/naoya-card 帰宅ガチ勢 帰宅難民 帰宅欲求係数 木下召喚の儀式 キモオタ、ヤフオクで吉井のちんこ売却説 キャラ弁事件 キャプテンパイレーツ キャベツむしゃむしゃ太郎軍曹 キュ・・・ 牛丼売ってまっせ~ 蟯虫 kyodoくん kyoichi 漁獲量 銀紙チャレンジ 金玉淫乱太郎 腐れ外道 楠直也 楠直哉 楠直也楠直也説 楠直也の好きな曲 糞うんこスッキリし太郎 糞猿 ゲートカーペンター 警部補 警部補二階級特進 獣台小学校 元気の出る一発ギャグ集 コイもおるで 後天的守衛 晋三が直也カード国技にしてくれるってさ! 腰パンちゃうか こにしき コテ担当 ゴリラキット こんにちわジャカルタ サ行 佐々木 サタンクロス 殺人鬼レッドウォーカー 三権分立 サンダーじゃんけん 地団駄ドラえもん 舌先芸術家大橋 釈迦 柴さん ジャイアントコアラ ジャイアントスラッグ 死夜長 衝撃が走る しゅうじ空き巣説 しゅうじ大橋のオレンジジュース盗んだ説 しゅうじオレオレ詐欺説 しゅうじマイナンバー詐欺説 守衛 守衛界囚人一覧 守衛に守衛いらない説 守衛力(フォース) 守衛長、丹羽 しょうさん死ね しょうさん北三落ちろ しょうさんバッタ説 初期状態 初期状態が違うんや ジョバンニ 深淵 人智を超えたカワウソ 真の帰宅とは? スパイラルゲッター スペアリブ 精神と時の間 成長を期待できないあのお方 直也界終末時計 セグウェイで来た セックスしすぎて死ぬくらいなら、オナニーしすぎて死んだほうがマシ セックスドラゴンニュート タ行 大黒柱しゅうじ 大肌柱しゅうじ 脱衣マリオ 玉無し芳一 タマモナイスプレイ タンクトップ鳥 帳容州 膣無修正 膣内射精コンテスト チビ猿 ちょっと水道で水飲んでくる ちょっwww1週間でJKと5回ヤれたんだがwww騙しリンク&サクラ一切なしとかwww https //www65.atwiki.jp/naoya-card 超帰宅理論 出会い頭におっぱい揉む戦法 で、出たなチンカス舐め太郎! 電撃少年 トイレしに、デレステ行ってくる 玉ねぎを切ると目が痛くなる トイレの妖精 動物園 動物はどこかな 土木作業部 ドラゴニックアンセム事件 寅年の歌 トリッキーゴリ橋 トンプシー和田 トンプシー和田のオールナイト牛丼 ナ行 直也、裏世界の支配者説 直也オフ 直也カード 直也カードおみくじ 直也カードに直也いらない説 直也カードにwikiいらない説 直也カードアニメ化 直也界の弓道部 直也、核に代わる新兵器保有説 直也、核兵器保有説 直也協会 直也協会広報部 直也ゲーム 直也殺害計画 直也、政界を牛耳ってる説 直也大学 直也、中学に入り眉毛を剃る 中あて 中江 納豆ぐるぐる体操 にしきこ にしきこのちうん 丹羽 nezumi ハ行 パイパン パイプカット親方 パイレーツカッター 爆炎直也のジレンマ 長谷川家は直也コロシアム 長谷川ケモナー説 長谷川電撃お便りコーナー 長谷川電撃ショートコント 長谷川電撃物まねシリーズ 長谷川電動ショートコント 長谷川握り皮一発ギャグ集 長谷川動物ソング 長谷川動物大好き 長谷川の卒アル 長谷川無能説 長谷川無能説(部屋以外) 長谷川無能ソング バトルバンブー バニキ 母を訪ねて三千里 バレバレバレーボール ハンおじ ハンバーガーを週3で食べるおじさん 万里蟲 万里蟲ロケット 美脚 ビックバン大番 2日、 パワー ちょうだいや 筆箱の通り魔大橋 ブラックダンサーズ フラミンGO! 平成チンコ・マンコ ヘキサ ベトナムの英雄ひろこ ヘドバンおじさん ペニス君©吉井 変態糞直也 防具ファッション ボストンバッグとセックスしたら、エスパー伊藤生まれる説 マ行 ま、ウソなんですけどね。エイプリルフールですから(笑) まきちゃん まきちゃん実はただのおばちゃん説 まきちゃん天使 マジおぱ まずうちさぁ・・・屋上あんだけど・・・矢射てかない? MATCH(マトッチョ) 「〇〇って直也カードのパクリじゃね?」シリーズ 間を「おかず行射」 みかん剥きオリンピック みかん剥き四天王 むーさんの精子 メスゴリ ヤ行 ヤバいヤバいヤバい 吉井中当てズボン断裂事件 吉井罰ゲーム一発ギャグでシャツ断裂事件 吉井、光の速さでオナニーしてちんこタイムスリップ事件 吉井、補給員で自慰行為を試みるも失敗 ラ行 ラ・ムーのうた 両右手の岩﨑 ローソンウッディタウン店店長兼エロ本管理人、丹羽 ロックスター ローリング釈迦 ワ行 輪ゴムであそぼ 忘れるな、直也カードは「心」だ わたるキモオタ説 わんこチン毛
https://w.atwiki.jp/sinkenn/pages/64.html
合格率はキャラの練度によって変動します。 ※表に明記しているのはデフォルト(最低練度?)での合格率です。 三段で奥義Lv1の発動確定のようです。 なまくら会場 初段 アイテム 消費熱量 必要錬度 合格率 巻き藁1束 1個 200 1以上 98% 二段 アイテム 消費熱量 必要錬度 合格率 竹一本 1個 300 4以上 92% 三段 アイテム 消費熱量 必要錬度 合格率 段ボール 1個 400 6以上 88% 四段 アイテム 消費熱量 必要錬度 合格率 巻き藁1束 3個 600 8以上 84% 五段 アイテム 消費熱量 必要錬度 合格率 竹一本 3個 800 12以上 80% 六段 アイテム 消費熱量 必要錬度 合格率 巻き藁3束 1個 1000 15以上 78% 七段 アイテム 消費熱量 必要錬度 合格率 畳一枚 1個 1200 18以上 74% 八段 アイテム 消費熱量 必要錬度 合格率 瓦一枚 1個 1500 22以上 xx% 初段 アイテム 消費熱量 必要錬度 合格率 紙 1個 1800 24以上 xx% 初段 アイテム 消費熱量 必要錬度 合格率 スイカ 1個 2000 28以上 xx% 業物会場 初段 アイテム 消費熱量 必要錬度 合格率 巻き藁1束 3個 300 3以上 94% 二段 アイテム 消費熱量 必要錬度 合格率 竹1本 1個巻き藁三束 1個 450 6以上 90% 三段 アイテム 消費熱量 必要錬度 合格率 竹3本 1個 600 9以上 86% 四段 アイテム 消費熱量 必要錬度 合格率 畳一枚 1個巻き藁三束 1個瓦一枚 1個 900 12以上 82% 五段 アイテム 消費熱量 必要錬度 合格率 紙 2個板一枚 1個 1200 18以上 xx% 六段 アイテム 消費熱量 必要錬度 合格率 畳三枚 1個スイカ 1個 1500 22以上 xx% 七段 アイテム 消費熱量 必要錬度 合格率 瓦五枚 1個 1800 26以上 xx% 八段 アイテム 消費熱量 必要錬度 合格率 兜(並) 1個 2250 32以上 xx% 初段 アイテム 消費熱量 必要錬度 合格率 切り株 1個 2700 36以上 xx% 初段 アイテム 消費熱量 必要錬度 合格率 鏡餅 1個 3000 42以上 xx% 良業物会場 初段 アイテム 消費熱量 必要錬度 合格率 巻き藁五束 1個 400 4以上 92% 二段 アイテム 消費熱量 必要錬度 合格率 板一枚 1個竹五本 1個 800 12以上 86% 三段 アイテム 消費熱量 必要錬度 合格率 畳三枚 1個巻き藁五束 1個瓦五枚 1個 1200 16以上 82% 四段 アイテム 消費熱量 必要錬度 合格率 畳一枚 1個巻き藁三束 1個瓦一枚 1個 900 12以上 xx% 五段 アイテム 消費熱量 必要錬度 合格率 板三枚 1個兜(並) 1個 1600 24以上 xx% 六段 アイテム 消費熱量 必要錬度 合格率 畳三枚 1個スイカ 1個 1500 22以上 xx% 七段 アイテム 消費熱量 必要錬度 合格率 瓦五枚 1個 1800 26以上 xx% 八段 アイテム 消費熱量 必要錬度 合格率 兜(並) 1個 2250 32以上 xx% 初段 アイテム 消費熱量 必要錬度 合格率 切り株 1個 2700 36以上 xx% 初段 アイテム 消費熱量 必要錬度 合格率 鏡餅 1個 3000 42以上 xx% 大業物会場 最上大業物会場
https://w.atwiki.jp/fujishiro-kyudo/pages/28.html
掲示板 告知用の掲示板です。 藤代支部の公式掲示板は、藤代武道場弓道場内掲示エリア(黒板、コルクボード)なので、こちらは、参考です。また、当分の間は、仮運用としますので、ご了承ください。 大掃除 日時:12月23日(土、祝) 9時30分~ 場所:藤代武道場 都合により納射会は中止になりました。 平成29年度 支部行事予定 新緑射会(5月7日)- 5月3日 夏季射会(7月17日) 伝達講習会(7月末~8月末) 錬成大会選手選考会(未定) 月見射会(9月18日) 支部対抗選手選考会(未定) 近隣支部対抗戦(未定) 県南大会(県南弓道会主催、期日未定) 市民弓道大会(取手市体協弓道部主催、期日未定) 大掃除兼納射会(12月23日) 新年射会(1月6日) 定期総会(3月25日) -----終わったもの---- 月見射会 日時:9月18日(月、祝) 17時30分~ 場所:藤代武道場 遊び的もやります! 伝達講習会 過日行われた支部指導者講習会の伝達講習会を下記のとおり実施します。 日時:9月17日(日) 10時10分~ 場所:龍ヶ崎市愛宕中学校 竜ケ崎支部さんとの合同講習会の方向で調整中です。 錬成大会選手選考会 9月3日に行われる県大会の錬成大会に派遣する選手を選考します。 日時:7月30日(日) 午前9時30分開始 場所:藤代武道場 夏季射会 30射の射会を行います。奮ってご参加ください。 日時:7月17日(月、海の日) 午前9時30分開始 場所:藤代武道場 新緑射会 新緑射会を行います。 新年度最初の支部射会です。 季節もよいので、ぜひふるってご参加ください。 日程が変更されました 日時:5月3日(日) 午前9時30分開始 場所:藤代武道場
https://w.atwiki.jp/kitasato/pages/13.html
https://w.atwiki.jp/sin-zen-bi/
弓道wikiへようこそ ウィキはみんなで気軽にホームページ編集できるツールです。 このページは自由に編集することができます。 メールで送られてきたパスワードを用いてログインすることで、各種変更(サイト名、トップページ、メンバー管理、サイドページ、デザイン、ページ管理、等)することができます まずはこちらをご覧ください。 @wikiの基本操作 用途別のオススメ機能紹介 @wikiの設定/管理 おすすめ機能 気になるニュースをチェック 関連するブログ一覧を表示 その他にもいろいろな機能満載!! @wikiプラグイン @wiki便利ツール @wiki構文 バグ・不具合を見つけたら? お手数ですが、こちらからご連絡宜しくお願いいたします。 ⇒http //atwiki.jp/guide/contact.html 分からないことは? @wiki ご利用ガイド よくある質問 @wikiへお問い合わせ 等をご活用ください