約 488 件
https://w.atwiki.jp/kinsho_second/pages/770.html
一方協会では 「オイ、上条」 「なんだよアクセラ?」 「ここは教会なンだよなァ?」 「何当たり前のこと言ってるんだ?」 「………………………………」 一方通行は悩んでいたようだった。かなり真剣に。 「どうしたんだよアクセラ?」 「何でもネェよ……」 というわりには何かを小さな声で言っている。上条は耳の全神経を使って聞いてみた。 「(……ここは教会の人間がアレだしなァ……未成年ヘビースモーカーやら露出ババアやら、だいたいここにはまともな人間がいネェよ。教育上よろしくネェだろ……)」 何言ってんだコイツは?と思ったがすぐ解決できた。打ち止めの教育のことだ。そのことを言ってるに違いない。 (うーん、ここはどう言っておくべきか……友人として?何となく父親のポジションとして言ってやるべきか……) 上条、何故変な所で悩むのだ。 二人がそんなのんきな事を考えているところに 「うっせえんだよド素人がッッッ!!」 一方通行にとある聖人が襲い掛かった。 「何すンだてめェ! 危ねェだろ!」 「誰が露出ババアだ! 知ったような口を利くな! この格好は術式を組むのに有効なだけです! 分かるんですか、あなたなんかに一体何が! エロいと勝手に揶揄されて、結婚適齢期過ぎたような年齢と言われる私の苦しみが!」 (分かンねェって軽く言える雰囲気じゃねェな……。もしかしてコイツの地雷踏んじまったンですかァ? つーかよくあンな小声で聞こえたな……) 神裂はまだ理性があったのか『唯閃』ではなく『七閃』で襲い掛かった、ただし五和の時と違って本気で斬り刻む気で。 しかし一方通行もさる者で、咄嗟に電極のスイッチをONにして『七閃』をベクトル操作で弾いた。 一方通行は自分の呟きが聞こえた神裂に驚いたが、視力8.0を誇る聖人なので聞こえても何の不思議も無い。 「そこになおりなさい! あなたの人生、この『唯閃』で綺麗サッパリ断ち切って上げます!」 「「「「プリエステス、ストーーーーップ!!」」」」 「離しなさい! 建宮、五和、対馬、浦上!」 神裂が七天七刀を抜刀しようとした瞬間、慌てて建宮、五和、対馬、浦上の天草式メンバーが取り押さえるが、それでも彼女の怒りは収まる気配を見せない。 ウィリアムでさえ口出しできない状態だが、こんな時に神裂を大人しくさせることが出来るただ一人の人物が恐れる事無く彼女の前に立つ。 「ダメですよ火織お姉ちゃん。ここは教会ですしさっきも言ったじゃないですか、暴力はいけませんって。とりあえず理由くらいは聞かせてくれますか?」 「か、飾利……」 初春の登場で神裂は力を抜くと、これ以上暴れる気を完全に失くし、小声で一方通行が言っていたことを伝えた。 それを聞いた初春は一方通行に対して微笑んだ後で、一方通行に対してビッと人差し指を突きつける。 「一方通行さん、火織お姉ちゃんに謝って下さい。露出ババアとかまともじゃないとかそんな酷いこと言うなんて最低です! アホ毛ちゃんを見て下さい!」 「あァ? クソガキがどうした……うっ」 「女性に向かってそんなこと言うなんてサイテーのクズだってミサカはミサカはあなたの人でなしな神経を疑ってみたり」 一方通行が絶句するのも無理ないことで、打ち止めは彼をまるで汚物でも見るかのような蔑みの視線を送っていた。 しかも打ち止めだけでなく周囲の者(気絶中のレッサー以外)も一方通行に対する視線は厳しい。 「とにかく今回は一方通行さんが全面的に悪いです。ちゃんと火織お姉ちゃんに謝って下さい! さもないと」 「……ンだよ。 ど、どうなるってンだァ?」 電極のスイッチをOFFにした後で一方通行は初春に謝らなかった場合、どうなるか一応尋ねてみる(謝る気はあるが)。 初春の耳打ちを聞いていた一方通行は驚愕の表情、そこから大量の油汗を流し、顔色は蒼ざめ、最後はガタガタ震え出すと、見事な土下座で謝った。 「スンマセンッシタァァァァァァァァァァァァァッ!!!!!!!」 付き合いの長い当麻達でさえ見せた事の無い一方通行の土下座に、神裂もさすがに許すことに。 土下座を終えた一方通行に当麻達が何を言われたのか気になったが、口を割ることは死ぬまでなかったという。 「大丈夫ですよ火織お姉ちゃん♪ 私は火織お姉ちゃんのことを悪く言いませんし、いつだって火織お姉ちゃんの味方ですからねー」 「ありがとう、本当にありがとう、飾利。私のことを分かってるくれるのは貴女だけです。あなたのような人が妹になってくれて本当に良かった……」 初春に抱きつかれ、さらには頭を優しく撫でられてる神裂を羨ましく見るシェリーと建宮だが、今回は事情が事情なので特別に黙って見守ることに。 神裂が元通りになった後で今度は一方通行がガタガタ震え出してしまうという困った事態に。 「……飾利。アクセラの奴も何とかしてくれねーかな? このままじゃ話し合い所じゃ無くなるんだけど……」 「いくら当麻お兄ちゃんの頼みでもそれは聞きたくありません。それにレッサーさんが気絶中ですからしばらくはそのままでいいんじゃないですか♪」 初春を頼れなくなった当麻達は、恐怖に怯える一方通行をどうにかしていつもの彼に戻そうと奮起することに。 「アクセラ、とりあえずそと出るか?」 一方通行はガタガタ震えながらもうなずいた。 「……なあ、アクセラ?飾利に何言われたんだ?」 ガタガタ震えながらも何かを考えていたが、口を開いた。 「地獄行きだとよォ……」 そんなんでお前がビビるか?と聞こうとしたが止めた。 多分だが一方通行のトラウマがある場所なのだろう。初春のネットワーク技術を使えばそんな所あっという間に見つけ出せるだろう。 こりゃ後で飾利に説教だなと思いつつも上条は話しかけてみた。 「お前の地獄はどんなものかは分からない、それはお前にとって辛い場所何だろうけどアイツだって本気じゃないだろ」 「あの女が言うと冗談通じねェよ……」 「確かに……でもアイツはさ、わざわざ自分から危険をおかしてこっちに入ってきたんだろ?それなりの覚悟はあると思う。 だから何がどうとか分からなくてやり過ぎちまうことだってあると思うんだ。 そこんとこは勘弁してやってくれ」 一方通行はしばらく黙っていたが口が開くと 「ハッナニ言ってンだよオマエハァ?闇も知らないくせに生意気言ってンじゃネェぞ!!」 そこに学園都市最強がすっかり元通りになっていた。 「わかったわかった、それじゃ戻るぞ」 戻ってきた当麻は早速、初春を説教しようと彼女を呼ぼうとするが神裂をまだあやしてるので声をかけずに手招きで呼びつける。 それに気付いた初春は神裂に何か色々と言った後で、当麻の所へと駆けつけた。 「悪いな飾利、急に呼びつけたりして。神裂の方はもういいのか?」 「はい。火織お姉ちゃんも元気になったからもういいですよねって言ったら離れてくれました」 それから当麻は初春に一方通行に対して言ったこと(あくまで当麻の推論)に対しての注意を促した。 初春はレッサーや他の人間のように力でどうにかするのはマズイので言葉だけの説教をする当麻。 ところが初春はキョトンとしており、当麻も彼女の態度が妙だと感じていた。 「えっと、当麻お兄ちゃん? 確かに私、一方通行さんの情報はある程度は集めてますけどそれをどうにかするつもり無いですよ?」 「ち、違うのか? え、でもアイツ地獄行きとかそんなこと言ってたぞ……」 「地獄、ですか。ああ、あそこのことですね。じゃあその説明も踏まえて私が一方通行さんにしようとしたこと、特別に当麻お兄ちゃんに教えてあげます♪」 そう言うと初春は当麻を引っ張って教会の隅っこへと移動し、デジタルカメラを見せた。 映っていたのはクリスマスの時のカナミンコス、タキシード、打ち止めとのファーストキス、月夜の胸を揉んだこと、決定的な愛の言葉を言った時のもの。 それだけでなくヴァーチャル結婚式での一方通行の晴れ姿も映っていた。 「一方通行さんが言っていた地獄というのはヴァーチャル結婚式を挙げた教会のことですね。私はただこの映像をPVにして学園都市中に流すって言っただけです♪」 「じゃあアクセラが地獄行きって言ってたのは……?」 「一方通行さんのヴァーチャル結婚式を再現することですよ。学園都市限定で生中継のおまけ付きで♪」 ちなみに一打がヴァーチャル結婚式が行われた教会はこの教会ではなく、別の教会だったりする(理由:一方通行が嫌がったから)。 当麻は呆れた、一方通行が怯えた理由とか何もかもに。 「あー、ご、ゴメンな飾利。勝手な勘違いして。でもあんまりやり過ぎないようにな。俺も美琴も他の皆も心配するからさ」 「大丈夫ですよ。少なくとも当麻お兄ちゃんが最初に言っていたようなことは皆さんにはしませんから♪ 一方通行さんにしようとしたことは分かりませんけどね」 「……出来ればそっちの方も控えめにしてくれると助かるな、うん」 初春の屈託の無い笑顔に当麻はこの義妹を敵に回すのは止めようと固く誓った後で、一方通行の所へ向かうと彼の頭を叩いた。 「あだっ! て、てめェ何しやがンだァ!」 「何が闇だ! 何が地獄行きだ! いちいち紛らわしい言い方すんじゃねぇ!」 「アホかてめェ! 俺にとっちゃアレも闇で、あそこも地獄同然なンだよォ!」 ギャーギャー騒ぎ出した当麻と一方通行を呆れた様子で周囲の者達は見守っていた。 するとそこにステイルが姫神を連れて戻ってきた。 「あれ? まだ始まっていないのかい? というか当の魔術師は気絶してて上条当麻は一方通行と喧嘩って何やってるんだか……」 「ここが。本当に。私の輝けるステージなの?」 「いや、そんなことは言ってないから。ただ僕らが把握してる魔術側の事情を知ってる人間を集めて話をするだけだからね」 姫神がすっとぼけたことを言ってるがステイルは軽く流した、疲れるから。 そこでようやく姫神とステイルの存在に気付いた当麻が酷い言葉を姫神限定で投げかける。 「なあステイル、どうして姫神を連れてきたんだ? 姫神は無関係だろ?」 「君は忘れたのか?錬金術師の時のことを。」 「あ、そうだった。」 当麻は、なぜステイルが姫神を連れてきたのか分かった。 ちなみに当麻の言葉を聞いた姫神はみんなに聞こえないくらいの声で『どうせ。私なんか…』などとそんなことを言ってて落ち込んでいた。 「そういえば姫神、お前はどのくらい魔術のことについて知っているんだ?」 「私は。魔術のことはそんなに知らない。けど。錬金術のことくらいなら知っている。」 姫神はさっきまで落ち込んでいたが、当麻が魔術のことについて聞いてきたのですぐに元に戻っていた。 「そうか。ところでステイル、これで全員か?」 「多分な。でも呼んだ当の本人が気絶しているから、始まるのはもうちょっと後だろう。」 「そうだな。じゃあ、俺は美琴のところにいるから。」 当麻はそういうと、美琴のところに向かった。 そのころ浜滝はウィリアムに近づき、ウィリアムにロシアで助けてもらったことでお礼をしていた。 「あの時は本当にお世話になったも関わらず、パーティーの時は何も礼も言わずにスイマセンでした!!」 「ごめんなさい」 「自分が手伝いたいから手伝っただけである。それにこちらも良いものを見せてもらったのである。」 「いいや、こっちの気がすまねえ!!何か礼をさせてくれ!!何でもする!!」 「なら一つ頼みがある。私がピンチになったら駆けつけてほしい。」 「はいぃぃぃ!!喜んで駆けつけさせて頂きます!!」 この返答にウィリアムは少し驚いた。確かにこの少年は幻想殺しの少年とは違う強さがある。が、基本的にそこら辺にいる人間とそう代わらないのである。 しかし言ってしまったものは仕方ない。それに自分がピンチになることなどならないだろうから訂正は求めなかった。 だがこの約束がそのうち役にたつことに。
https://w.atwiki.jp/deruta_sanbaka/pages/151.html
ちょうどその頃、青黒はというと黒子がゲームの対策を一生懸命練っていた。 「なあ黒子はん、そない難しく考えんでもええんちゃうかな? 初春ちゃんは変なことさせるような娘やないとボク思うんやけど」 「確かにわたくしの知ってる初春ならそうでしょう。しかし今のあの子は別人ですわ。恥ずかしいことや放送コードアウトなことも平気でさせるに違いありません! あの子は悪魔ですわ!」 ジャッジメントの相棒にして親友の黒子にここまで言われてる初春に、青ピは心の中で同情した。 「そうなんかな? むしろ逆に人前で出来んようなことはさせへん気ぃするんよ。パーティー壊さんよう頑張っとったし」 「○○様のその優しい心に黒子はますます惚れてしまいますわ。ですが! その優しさの裏で今のあの子はわたくし達を見てせせら笑ってるんですの! 間違いなくドSですわ!」 青ピは黒子が語る今の初春像が殆ど黒子本人のような気がしたが、下手にツッコミ入れると命に関わりそうなので止めておいた。 そうしてるうちに10分経ったことに気付いた二人を呼びに来たのは佐天だった。 「白井さん、○○さん、時間ですから会場に戻って下さーい」 「いよいよですわね。○○様、この戦いでわたくし達の愛こそ最強ということを見せ付けますわよ!」 「合点承知や♪」 土白、浜滝も同じような気合の入れ方をしていたが、一打は特に気合を入れるようなことはしなかった。 ゲーム順位の予想結果に目を通していた初春はその資料を美鈴に渡すと、4組しか戻ってきてない件について佐天に尋ねる。 「佐天さん。当麻お兄ちゃんと美琴お姉さんはどうしました?」 「あれ? 絹旗が呼びに行ったんだよね。てっきり一番乗りかと思ってたけどまだ戻ってないの?」 「はい。もしかしたらまだ美琴お姉さんの幼児化、戻ってないかもしれませんね。心配ですから私、見てきます」 「じゃああたしも! 言っとくけど当麻兄さんと美琴姉さんが見たいってわけじゃないからね……ホントだよ?」 初春に付いていくと言った佐天は弁明していたが、表情が楽しそうだったので説得力は無かったがあの二人なら危険は無いと判断し、一緒に行くことに。 ちなみに神裂も同行しようとしたが、初春に気持ちだけで充分と言われて断られた彼女の表情は気のせいでもなく寂しそうだった。 初春と佐天が上琴を迎えに行った後、上琴の家族、神裂、建宮は順位予想について語り出す。 「俺的にはやはり上条御坂ペアが一位だと思うのよね!!」 「私は土御門白雪ペアといい勝負だと思うのですが」 「私は美琴ちゃん応援してるけどーあの浜面君だったけ?あの2人は初初しいからあの子達がトップになると思うなー」 「あらあら、私も当麻さん美琴さんを応援してるけど、あの青い髪とツインテールのこもそこそこいくと思うわない?」 「いやいや、そこは打ち止め達だと思うじゃん」 「ロリコンが勝ち進めるかが問題だけど?」 とそこに女王ご一行が 「何の話をしているんだ?」 「エリザード女王と最大主教、今少しどのペアが勝つか相談していた所です。」 「それは面白そうだ、どれどれ、ここは誰の予想が当たるか賭けをしてみないか?」 まず一位が一番多いのはやはりというか当然ながら上琴、あとは土白、青黒の順である。 「大本命はやはりうちの当麻と美琴さんペアか。今日のいちゃつきっぷりでもダントツだからな」 「ですが次点の土御門と白雪ペアも侮れません。土御門は本当にやり手ですし、恋人の白雪の情念には目を見張るものがあります」 「わたしは月夜が気に入りたるゆえにあの二人を一番にしたり。まあ土御門もいと出来しやつゆえなれど」 「私は青い髪とツインテールペアだ。あのエレガントなスーツを着こなし、それを受け入れるセンスの良さを買わせてもらった」 二位が一番多いのが土白ペアで後は浜滝、青黒、上琴と続く。 「上条当麻と御坂嬢の次といえばこの二人なのよな」 「いやいや、一位とまではいかなくてもあの二人に匹敵するラブラブっぷりを見せてくれたのは浜面と滝壺じゃん」 「彼女の方はともかく、彼氏にちょっと難があるな。白無垢にウサ耳加えようとしたし」 「当麻君と美琴ちゃんが少ないのは当然ね。ほとんどの人があの二人を一位だって思ってるもの」 三位から五位は混戦ではあるが上琴をこの順位に入れているものはおらず、土白の名前もここでは殆ど見かけない。 「当然といえば当然の気がしますね。ここに集まった招待客は上条当麻、土御門はよく知っていてもあとの者達は知らないのですから」 「こればっかりは今日のパーティーのラブラブ度と勘でいくしかないのよね~」 「青いのとツインテール、茶色いのとボーっとしてる娘。あの二組が順位的中の鍵を握る予感がするのよな!」 「建宮の当たらない予感はどうでもいいですが彼らがここまで人気が無いとは……」 神裂の言う不人気ナンバー1というのは本当についさっき、ようやく一方通行が素直になった一打ペア。 次点で不人気なのが一位や二位にも名前を連ねていた青黒ペア。 「それは仕方ないじゃんよ。あの二人、ようやくカップルになれた所なんだ。他の4人と勝負するのは無茶ってもんじゃん」 「愛穂、あなたさっき打ち止め達を推してなかった?」 「気持ちではそう思ってるさ。でもな桔梗、よく覚えておくじゃん。気持ちは気持ち、現実は現実じゃんよ♪」 (打ち止め達が知ったら薄情者って怒りそうね……) 「私一押しの青い髪とツインテールペアを5位に推してる者が多いのは何故だ?」 エリザード一押しの青黒ペアの不人気二番手の理由について予想を立てたのは神裂。 「おそらくあのスーツで暴走したのが原因かと思われます。ああも感情が不安定ではゲームをきちんとこなせるのか不安なのでしょう」 「確かにセンスは良きなれど、こらえ症無きカップルは盛りの付いた獣と変わらじ。健全たるゲームで勝ち抜くは困難なのよん」 「成程な。だがまあ、ゲームは始まってみないと分からん。私はあの二人の奮闘を期待するとしよう」 どうやらこの順位予想は一位、二位が決め手ではなく、三位から五位を的確に当てた人間が勝者になりそうだ。 順位予想で盛り上がってしまい、エリザードは優勝者および順位的中者に贈るプレゼントをまだ決めかねていたりする。 その頃、上琴を迎えに行った初春と佐天は彼らの部屋で立ち尽くしている絹旗を発見した。 「もー遅いから心配したよ絹旗ー。当麻兄さんと美琴姉さんは?」 「超幻想殺しお兄ちゃんと超レールガンお姉ちゃんなら超そこにいるんですけど……」 「あっはははは……。3人の新しい妹達よ、上条さんはこの美琴をどうすればいいんでせうか?」 部屋の中から聞こえてきた当麻の困り果てた声を聞き、部屋を覗き込んだ初春と佐天が見たものは…… 「とうみゃぁ~ゴロゴロ~。」 「…猫?猫ですか御坂さん!!??」 すると絹旗が申し訳なさそうに言う。 「超すいません。一度は超元に戻ったのですが幼児退行化した自分を思い出して超物凄くへこんでたので…」 「「まさか!!」」 二人の視線の先にはグラス。 「うん、絹旗が気つけ薬とか言ってくれたそれを飲んでだな…こうなったわけです、ハイ」 「で、中身は??」初春が恐る恐る訪ねる。 「10月に超仕事で行ったイギリスで買った超アイリッシュウイスキーです…」 「「あっちゃー!!」」 「美琴お姉さんてお酒飲むとこうなるんですか??」 「俺も予想はしてたが…ここまでとは…(美鈴さん以上だなこりゃ。)」 「とうみゃぁ~にゃにいってるでしゅかぁ~」 「「「「ダメだこりゃ。」」」」 「初春どうするの…?」 「佐天さん、聞かないで下さい!!私のプランにこんなアクシデントは予想外なんです!!」 「それじゃあ今までのアクシデントは想定内だったんだ…初春、恐ろしい子!!」 「超ふざけてる場合じゃないです。本当に超どうするんですか!?」 「とうみゃ~」 「ちょっと美琴サン!?耳かじるな!!」 美琴がいけない方向に動きだす。 「初春!?この先十八禁だよ!?」 「私の完璧なプランが~!!」 「ちょっと超どうするんですか!?」 「うるちゃい」 「「「ギャーーーーーーーーーーーーーー!!」」」 バチバチバチーン!!!!!!プシュ~…… 流石の絹旗も能力発動が遅れた。 「み、美琴サン……?」 「とうみゃ♪これで邪魔者はいないにょ?」 我らの上条サンは (美琴!!可愛すぎて反則だあああああああああああああああああああああああああああ!!) 「とうみゃ~。えへへ~、らいしゅきだよ~♪ ず~っとず~っといっしょにいようね~♪ そして私はとうみゃのお嫁しゃんに~ムニャムニャ……」 酔っ払ってしまった美琴はそのまま当麻の腕の中で眠ってしまった。 主賓の一組がゲーム参加不可能と判断した初春は仕方ないと思いながらもゲームの中断、およびパーティーの閉会を決意する。 「ごめんな初春さん。美琴がこんなんなっちまったせいで……」 「いいですよ気にしてません。それにそんな幸せそうに寝てる美琴お姉さんを起こすのは忍びないですから。ああ、それと」 「ん? 他に何かあったか?」 「私達3人のことは学園都市に戻っても名前の呼び捨てでお願いしますね、当麻お兄ちゃん♪」 本当なら断りたかった当麻だが3人の妹(義理だけど)に圧倒されて頷くことしか出来なかった。 そして初春は佐天と絹旗を連れて、ゲームの中断とパーティーの突然の閉会の旨を伝えると共に皆に謝罪をして回った。 最初は怒られる覚悟をしていた初春だったが、 「気にしなくてもいい。私からのプレゼントが無くなったのはちと残念だが、それは来年のパーティーまで持ち越しにしようか」 「私としてはちと物足りぬけど、あなたがそう言いたるのなら。今日はいと楽し夜であったのよん。それと神裂と建宮、ならびに天草式の皆の面倒をこれからも良しなに」 誰一人怒ることなく、中には来年のことを早くも考えている者までいたことに心から安堵した(変なお願いをする者もいたが……)。 せめてものお詫びになるか分からないと思った初春だが、当麻にとても甘えている美琴が見られることを皆に伝える。 それを聞いたその場にいた者の殆どがその光景を見に行き、少しして当麻の「不幸だーーーーーーーっ!」の声が聞こえてきた。 「初春さん、カップルの記念撮影はどうする?」 「とりあえず当麻お兄ちゃんと美琴お姉さん以外のカップルさんだけやりましょう。あの二人は美琴お姉さんの酔いが醒めてからで」 「そうだね。それにしても美琴が私に似て酒が強かったら良かったのだが……」 するとそこへ何をしてきたのか分からないが、とても満足気な顔をしている主賓4組が帰って来た。 初春は少し緩めていた気を引き締めると、元気良く4組を呼ぶ。 「みなさーん! 最後に記念撮影しますよー♪ 結婚式の予行演習と思って下さいねー♪」 「け、けけけ結婚式って初春! あなた一体何をおっしゃってますの!」 「はーい♪ じゃあまずは白井さんペアから張り切ってどうぞー♪ その為にその衣装をプレゼントしたんですから♪」 「なっ! う、初春はやっぱり悪魔ですわーーーーーーっ!!」 黒子の宣言と共にカップル達の結婚衣装での記念撮影が始まった。
https://w.atwiki.jp/kinsho_second/pages/1857.html
前ページ次ページ上条さんと美琴のいちゃいちゃSS/投稿者 「そぞソゾソ」 ソーサ(14-457)氏 ▲ ソーサ(14-457)氏 小ネタ 上琴の受験 上琴の戦い 1 上琴VS黒子 上琴の戦い 2 上琴VS初春&佐天 上琴の戦い 3 上琴VS舞夏 上琴の戦い 4 上琴VS美鈴 小ネタ いちゃいちゃしようぜ!~バレンタイン~ 上琴の戦い 5 上琴VS美鈴 2回戦 第1次チョコレート戦争 上琴の戦い 6 上琴VS土御門&青ピ 勘違いのバレンタイン 上琴の戦い 7 上琴VS通行止め 上琴の戦い 8 上琴VS木山 上琴の戦い 9 上琴VS寮監 とある部屋のひな祭り 小ネタ いちゃいちゃしようぜ!~ホワイトデー~ 上琴の戦い 10 上琴VS建宮 上琴の戦い 11 上琴VS御坂妹 上琴の戦い 12 上琴VS土御門&青ピ 2回戦 笑顔を求めて 上琴の戦い 13 上琴VS通行止め 2回戦 上琴の戦い 13 美琴のお泊り1週間 上琴の戦い 14 美琴のお泊り1週間~7日目上条暴走ver~ 上琴の戦い 15 上琴VS番外個体 上琴の戦い 16 上琴VS婚后 とある春の1日 学園都市の惚れ薬 1 前編 上琴の戦い 17 上琴VS垣根帝督 上琴の戦い 18 上琴VS浜滝 学園都市の惚れ薬 2 後編 スタートライン とある少女の悪巧み とある少女の悪巧み―シリアスver― 1 とある少女の悪巧み―シリアスver― 2 上琴の戦い 19 上琴VS絹旗 上琴の戦い 20 上琴VS麦野沈利 御坂美琴の幸せ生活 上条当麻の幸せ生活 上琴の戦い 21 上琴VS固法 黒妻 上琴の戦い 22 上琴VS小萌先生 上琴の戦い 22 上琴VS吹寄 上琴の戦い 23 上琴VS半蔵 上琴の戦い 23 上琴VS黄泉川 上琴の戦い 24 上琴VS通行止めVS浜滝 上琴の戦い 24 上琴VS削板軍覇 End of lover relation とある少年の帰還記念祭 1 第1話『目覚め』 とある少年の帰還記念祭 2 第2話『いざパーティ会場へ!』 とある少年の帰還記念祭 3 第3話『パーティ開始!』 とある少年の帰還記念祭 4 第4話『不幸な上条と幸せな美琴』 とある少年の帰還記念祭 5 第5話『プレゼントタイム』 とある少年の帰還記念祭 6 第6話『ウソとホント』 とある少年の帰還記念祭 6 第6話『ウソとホント』 とある少年の帰還記念祭 7 第7話『壮絶なるビンゴ大戦』 とある少年の帰還記念祭 7 第7話『壮絶なるビンゴ大戦』 とある少年の帰還記念祭 8 第8話『壮大なるビンゴ大戦』 とある少年の帰還記念祭 9 第8話『壮大なるビンゴ大戦』 とある少年の帰還記念祭 10 第9話『走れ、上条』 とある少年の帰還記念祭 11 最終話『すべての真相』前編 とある少年の帰還記念祭 12 最終話『すべての真相』後編 1 とある少年の帰還記念祭 13 最終話『すべての真相』後編 2 とある少年の帰還記念祭 番外編(6.5話)『病室は戦場』 とある少年の帰還記念祭 番外編 その2『出し物大会!』 とある少年の帰還記念祭 後日談 男のロマン ラブラブドッキリ大作戦!! 前編 ラブラブドッキリ大作戦!! 中編 ラブラブドッキリ大作戦!! 後編 The back alley of winter お見舞い日和 Love is blind 1 序章 デルタフォース Love is blind 2 第1話 変化 Love is blind 3 第2話 誤解 Love is blind 4 第3話 不幸続き Love is blind 5 第4話 突然の幸福 Love is blind 6 第5話 積極的に Love is blind 7 第6話 不幸と幸福と漏電 Love is blind 8 第7話 アンタの彼女 Love is blind 9 第8話 夢のような Happy white day 上琴の戦い 25 上琴VS食蜂操祈 ヒーローと超電磁砲は… Love is blind 10 最終話 両想い 上琴の奇妙な体験 1 上琴の奇妙な体験 2 上琴の奇妙な体験 3 上琴の奇妙な体験 4 上琴の奇妙な体験 5 ▲ 前ページ次ページ上条さんと美琴のいちゃいちゃSS/投稿者 Back
https://w.atwiki.jp/kinsho_second/pages/2924.html
前ページ次ページ上条さんと美琴のいちゃいちゃSS/美琴「素直になる…かー」 「私は、まだアンタと一緒にいたいの!」 日も完全に落ち、暗闇の中、街灯に照らされる二人の男女。その内の少女、御坂美琴がそう発言した。 つい先日、この男、上条当麻との仲を進展させたいが為に、素直になると決意したばかりの少女である。 偶然生まれたチャンスを不意にしないために半ばやけくそ気味に吐き捨てた彼女であったが、意外にも表情(無論、赤くはなっているが)は何かずっと引っ掛かっていた重荷が無くなったかのようにスッキリとしていた。 「(言っちゃったな……これでもう後戻りは出来ない。今まで通りの喧嘩友達だけの関係は終わり…… でも、言えてよかったわ。今日改めて思ったけど、こいつ筋金入りの鈍感だし、きっと私が変わるだけじゃダメなんだ。平気で平気?で私のことおぶるくらい、丸っきりそうゆう対象に見てくれてないし、まずはこいつの認識をはっきりと変えてやらないと。『あの子』のこともあるしね。)」 ふまあ、その『あの子』もそうゆう対象にはせ見られてなさそうだけどね、とそこまで考えて、美琴は上条のアクションを待つことにした。 様子を伺えば、寒さのせいかもしれないが、何となく赤くなっているように見える。 めずらしく上条がおどおどしている様子に美琴はしてやったり、と冷静に思ったところで、漸く上条が口を開いた。 「み、御坂さん? 急にどうしたんです? あ、あまり年上をからかうもんじゃないですよ?」 この発言に美琴は少し苛立ちを覚えたが、気持ちを抑え、応答する。上条から与えられた、最後のチャンスを踏みにじる形で。 「……からかってなんかない。私は、私の本心を口にしただけよ」 「い、いや、だけどな? いくらなんでもこのタイミングでもっと一緒にいたいなんて誤解を招くような……」 「はぁ……アンタってホント分からず屋よね。なんでこれだけ言ってそんな風に思えるわけ?」 「ま、待て、待ってくれよ? もし、もしだぞ? 俺の考えが誤解じゃないんだとしたら、それは……」 「……好きに解釈すれば良いじゃない」 「……」 「……アンタが私のこと、そうゆう風に見てなかったのはわかってる。今までの私のこと見てたら驚くのも無理もないわよね。 でもね、アンタの存在は私の中で日に日に大きくなってて、アンタ無しではもう私は、生きてけないの。それをロシアの後、痛いほど思い知って、その後アンタが帰ってきた時、あんな状況だったから素直に喜べなかったけど、内心すごく、すごく嬉しかった。 ……でもそれと同時に、もうアンタを放しちゃダメだとも思った。ただの喧嘩友達でずっといるわけにはいかないと思った。……まあ決心したのはつい先日だったんだけどね」 「御坂……俺は……」 「言わないで! ……さっき言ったでしょ? アンタが私をそうゆう風に見てないのはわかってる。だから、チャンスをください」 「チャンス?」 「そう、チャンス。 …… 私と、明日、デートしてください。それから判断してほしいの」 「……わかった。付き合うよ」 「ありがと。じゃあもうあの子の所にかえってあげて。アンタのこと待ってるだろうから。引き留めて悪かったわね」 本音はもっと一緒にいたかったが、先程からの上条の様子が心苦しくなり、帰すことにする。 「あ、あぁ。それじゃあまた、明日」 「うん。また明日。待ち合わせなんかは後でメールするわ。……遅れたら許さないんだから」 「善処するよ」 そうして明日、デートの約束をして、二人は分かれた。 ーーーーーー 『やりましたね御坂さん!! まさかお昼の電話の後そんなことになってるとは思いもしませんでしたよ!!』 常磐台学生寮の食堂で美琴は佐天に事の経緯(いきさつ)を伝えた。消灯時間が近いため周りには誰もいない。 「あはは……まぁ最後の方はちょっとやけくそだったんだけどね。それでも少なからずアイツの認識を改めさせることが出来たし、デートの約束もしたし、後悔はないわ。……やっぱりちょっと怖いけどね」 「……それはそうでしょうね。客観的に考えても事を詰めすぎた感はありますし……でも今さら言っても仕方ない事ですよ。采は投げられた! って奴です」 「ちょ、ちょっと佐天さん! 不安になること言わないでよぉ……」 「なぁに弱気になってるんですかー御坂さんなら大丈夫! ばっちり振り向かせられますよ! 明日はデートでしょ? 前向きになりましょう!」 「そ、そうだデート! まだ全然決めてない! 佐天さん、どこか良いとこ無いかしら?」 「え、えぇぇ!? 何も考えてないんですか!? そうですね……あ! そう言えばうってつけのところが有りますよ!」 「どこどこ!?」 「それはですねぇ……」 ーーーーーーーー 同じ頃、上条当麻は学生寮の隣人、土御門元春の部屋にお邪魔していた。 「……これは予想外ぜよ。あのツンデレールガンが他を出し抜いてくるとわにゃー……建宮に連絡しなければ……」 「おい、どうしてそこで建宮の名前が出てくるんだ。それに他を出し抜いてってなんのことだよ」 「ふむー。まさかあの御坂がなー。大胆なことするものだなー。上条当麻は御坂のことどう思ってるんだー?」 部屋には土御門とその妹、舞夏がいた。 上条は元々、御坂との事を土御門に相談するため(他に相談出来る人間も居ないため)この部屋に来たのだが、舞夏は今日ここに泊まるらしく、舞夏ならまぁ聞かれても構わないか。寧ろこの愚兄よりよっぽど役に立ってくれそうだったため、一緒に聞いてもらっている。因みにここには土御門と宿題をやると言って来ているのでインデックスは素直に一人で部屋にいる。 「……もちろん大事な存在だ。けど恋愛対象となると正直、よくわかんねぇんだよ。御坂が俺のことそうゆう風に思ってくれてたなんて、思いもしなくて」 「だったら素直にそういって断れば良かったんじゃないのかにゃー。それともとりあえずにでも付き合うのかにゃー?」 「確かに御坂は可愛いけど、そうゆう節操の無いことはしたくない。俺はアイツの泣き顔は見たくないから。 断れってのに関しては、俺も考えた。けど何でだろうな、出来なかった。」 「ただ優柔不断なだけじゃないのかー?」 「そうゆうんじゃない! と思う。うまく説明出来ないんだけど、御坂は俺の中で、結構特殊な位置にいるんだ。俺が親しくしてる女の子、例えばインデックスや姫神とは違うような。みんな俺にとって大事な存在だ。誰一人欠かせない俺の大事な『日常』だ。それは御坂も変わらない。けど、なんつーか、決定的に違うことがあって、アイツは……あ゛あ゛ぁぁぁ! よくわからん!!」 「(インデックスや姫神とは決定的に違うこと、か。それは……ふむ、これはちょっとねーちんには旗色が悪いかもにゃー)」 「煮詰まってるなー上条当麻ー。 ところで明日のデートは一体どこでするんだー?」 「あ、あぁそれなら後で御坂が連絡するって……」 「上やん、まさか全部女の子任せかにゃー? 普通そうゆうのは男がすることだぜい?」 「う、うるせぇ! しょうがねぇだろ、急だったんだから!! ……あ、ちょうど来たみたいだぞ。」 「どこだどこだー?」 「えっとここは…… 遊園地?」 前ページ次ページ上条さんと美琴のいちゃいちゃSS/美琴「素直になる…かー」
https://w.atwiki.jp/kinsho_second/pages/1497.html
時は進み場所も変わり柵川中学、神裂のクラス(実質初春のクラス)のHRでちょっとした珍事が始まろうとしていた。 「突然ですが今日は皆さんの新しいお友達を紹介します」 「神裂先生、その新しい友達って男の子ですか? 女の子ですか?」 「女の子ですよ佐天。それと初春と席をぴったりくっつけるのは止めなさい、羨ましい……失礼。では紹介します、入って来て下さい」 初春の協会寄宿舎入りの件以来、神裂は今までよりも初春に対する態度を隠さなくなってきているがそれなりに弁えているので問題無い。 ちなみに他に変わったことといえば初春の右隣に佐天、後ろに春上という席の配置に。 入るように促した神裂だが、いつまで経ってもドアが開く気配が無いので気になって開けようとしたが、 「とうっ!」 掛け声と共に窓から入ってきた転入生を見て神裂は困ったように頭を抱えた。 転入生を見た初春と佐天はあまりのサプライズに嬉しくなったが、とりあえず大人しくすることに。 「皆さん超はじめまして! 今日からこの学校に通うことになった絹旗最愛です♪ 超よろしくです!」 「あー絹旗さんなのー」 「おや春上さんも同じクラスでしたか、これは超喜ばしいです♪ そして飾利と涙子も同じクラス、やはり私達3姉いだっ!」 転入生こと絹旗のテンションの高さと常盤台の制服並みに短いスカートに圧倒される初春、佐天、春上以外の生徒はまた初春絡みなのかと思っていた。 元気というかはしゃぎ過ぎの絹旗を黙らせたのは神裂の拳骨だった。 「絹旗、初日からあまり目立つのはいただけません。それとさっき言おうとしたことは内緒です。初春が怒ってしまいますので」 「そ、そうなんですか、それは超困ります……。分かりました、さっきのことは超秘密にしましょう。それにしても神裂さん、飾利に対して超他人行儀なぎゃんっ!」 「言い忘れてましたがその件も内緒の方向で。まあ隠すべきことは後できちんと説明しましょう。とりあえずあなたの席は……って絹旗!」 神裂との話し合いを早々に切り上げた絹旗は自分の座るべき席を初春の左隣へと定め、最初から居る生徒に交渉していた。 「あなたの席、私に超譲って下さい」 「喜んで!(よかったー! ここの席だと落ち着かねーから助かったぜ)」 「というわけです神裂さん、私の席は飾利の左隣で超決定です。しかし超良かったです、応じてくれなかったら【窒素装甲】で殴っていたかもしれませんし」 「冗談でもそうゆうことを言うのは止めなさい。あなたはレベル4なんですから洒落にならないんですよ。それと学校では神裂先生と呼ぶように。 絹旗がレベル4だと聞いて彼女を知らない者達は驚きを隠せずにいた。 そんな雰囲気などお構いなしに絹旗はすぐさま机を初春の机とピッタリくっ付けた。 「今日からクラスメートとしても超よろしくです飾利、涙子♪」 「こちらこそ改めてよろしくお願いします最愛さん。おかげで昨日言っていた待ち合わせが必要無いって意味が分かってスッキリしました」 「あたしもちょっと驚いたけどやっぱり嬉しいな。これからもよろしくね最愛♪」 「3人とも、積もる話は後にして下さい。そろそろ授業を始めますよ?」 学校だということを半ば忘れて話し込んでいた義妹トリオを制した神裂だが、初春とベッタリな佐天と絹旗が羨ましいという気持ちが多少はあった。 絹旗が転入して来たことで初春は思った、今さらな気もするけどいつまで静かで目立たない学校生活が送れるのかと。 その頃、黒子を引き取りに来た怒れる寮監が友愛高校に到着した。 「やぁ、○○君だったかな?うちの白井が迷惑をかけたな」 「い、いえいえ。はよ黒子はんが起きんうちに連れて帰ってください」 寮監は青ピから見たら正直怖かった 顔は笑っているのに目は笑っていなかった 「そうか、じゃあ、球技大会の練習がんばりたまえ。さてこいつの処罰はどうしようか……フフフ……」 (こわー!) 寮監の独り言を聞いた青ピは心身共に動けなくなってしまった そのころの上条のクラスは一時間目は休講で自習をしていた ……とは言ってもなまけてる生徒しかいないが。 「なあ、そういや青ピどうした?」 「さあ?そういや黒子ちゃんとどっか行ってたっけか?」 「情報提供ありがとう浜面。それで青ピの料理方法どうしようかにゃー?」 「だなァ。ったくあの青、勝手にバカンスやってンじゃァねェよ」 「全くだ。…………まあ俺と浜面も言えなくもないが」 あわれ青髪ピアス、ただの被害者だというのにボコボコにされようとは。 とはいっても良い思いをしたのだから殺られてもしょうがないと思うが。 「貴様らっ!!ちゃんと自習せんかッ!!」 「「「「「家庭科の予定をたてていましたァ」」」」」 「うちの学校に家庭科無いだろうが!?」 この後、青髪ピアスが帰ってきた瞬間にリンチにあったのは言うまでもない。 「ふー、何とか一時間目終了までには間に合ったぁ。……うわっ! な、何で青髪がボロボロに!」 災誤との特訓のダメージが回復し、教室に戻って来た青ピはクラスの男子に有無を言えずにリンチに遭い、遅れてやって来た真夜が驚くような有様に。 真夜が今の今まで居なかったことにようやく気付いた当麻達の驚きの反応に少しショックな本人に、最初から気付いていた真昼と赤音が心配そうに駆け寄った。 「何やってたんだよ真夜! いつまで経っても来ねーから心配したんだぞ!」 「そうだよ真夜君。私てっきり真夜君が何か事件に巻き込まれて大変な目に遭ってるんじゃないかって心配したんだから」 「ゴ、ゴメンね2人とも。今度からちゃんと連絡するから。遅れたのは建宮のおっさんに頼まれて炊き出しの後片付けを手伝ってただけだよ」 真夜が遅れて来た理由が建宮にあると分かった真昼と赤音、すぐさま建宮を襲おうと教室を出ようとしたが真夜の必死の説得に断念することに。 二人の恋人を落ち着かせた真夜は教室に入って気になっていたこと、青ピがボロボロに転がされている理由を当麻から聞いていた。 「へぇ、そうなんだ。これで闇咲先生が自習にした理由も白井さんがうちの学校に居たのも納得いったよ」 「どうゆうことかにゃー? 井ノ原弟」 「教室に着く前にさ、ナース姿で気絶してる白井さんと一緒のきつい感じの女性が闇咲先生と話してたんだ。話してたというよりは女性が謝り倒してた気もするけど」 そう、一時間目は闇咲の古文だったのだが生活指導の立場から迷惑をかけたと謝罪してきた寮監に捕まり、今もなお寮監の相手をしている所だ。 その話を聞いていた姫神が席を立ち、目を覚ました青ピに対して魔法のステッキ(ヘッドクラッシュ)を振り下ろした。 「あれ? 何でボク、こないな所で寝てギャンッ!!」 「しばらく寝てて。闇咲先生の授業。自習にした青髪くんには。当然の報い。せっかくのお父さん(予定)との触れ合い。台無しにしたから」 姫神の容赦無い一撃&耳を疑いたくなるような発言に静まり返る当麻のクラスの教室、そこに一時間目終了のチャイムが聞こえてきた。 しばらく目を覚ましそうに無い青ピを見かねた当麻は彼を背負って保健室へと向かうのだった。 一方、闇咲への謝罪を終えた寮監に足を持たれて引きずられながら常盤台中学女子寮へ運ばれた黒子、背中や後頭部の痛みのおかげで目を覚ました。 そして黒子はパニックに陥った、いつの間に友愛高校から常盤台中学女子寮に戻ったのか、自分の足を掴んでいる寮監の表情が鬼すらも逃げ帰るほど恐ろしいものになっていたことに。 「何だ目を覚ましたのか白井。さて、私は今から学校に貴様の欠席の旨を伝えようと思ってるわけだが理由は分かるな?」 (ど、どうして寮監様が黒子を引きずってますの? 確か○○様と一緒に居てそして……) 「ん? 答えるつもりが無いのか。まったく本当にどうしようもない奴だ、貴様は。貴様の恋人の高校に迷惑をかけたことは反省するに値しない、そうゆうわけだな」 黒子は単に今の状況を考えてる為に黙っているだけなのだが、寮監はその沈黙を反省していないと受け取り更に怒りのボルテージを上げる。 寮監の怒りを感じ取った黒子は今までも寮監に恐怖を抱いたことはあるが、今回は今までのものを凌駕するレベルの恐怖だった。 「も、ももももも申し訳ございませんでした神様仏様寮監大明神様! 後生ですから黒子の命を奪うようなことだけはしないでくださいませ!」 「白井、貴様は面白いことを言うのだな。私が生徒を殺すわけが無いだろう。全く懲りない貴様のためにきつーいお灸を据えるだけだ。安心しろ、廃人にはしない」 「は、ははは廃人にしないということはつ、つまり廃人一歩手前までにはするということですわよね! どうかそのよ……へ? ギャフンッ!」 うるさく抗議してくる黒子を持ち上げて地面に叩きつけて黙らせた寮監、そのまま自室へと運んだ。 その後、常盤台寮では寮監の自室で黒子の泣き叫ぶ声が放課後まで止むことは無かったという(対馬&浦上談) 時は進みお昼休み、柵川中学の屋上では初春、佐天、絹旗が昼食を摂っていた。 ちなみに神裂は教師達から昼食の誘いを渋々ながらも了承、春上は別のクラスの枝先と一緒なのでここには居ない。 「それにしてもビックリしたよ、まさか最愛がうちの学校に転入してくるなんて」 「本当です。そうゆうことなら一言くらい相談してくれても良かったのに……」 「内緒にしてたのは超謝ります。けどこれもみんな飾利と涙子を超驚かせる為ですよ。おかげで作戦は成功したうえに超喜んでくれて嬉しかったです♪」 「最愛とこうして学校でも会えるのは嬉しいよ、あたしも飾利も。けどさ、どうしてうちの学校なの? 最愛のレベルなら常盤台でもいいんじゃない?」 佐天の疑問はもっともなことで絹旗のレベルを考えるなら高位能力者の集まる常盤台への転入が妥当なはずだ。 問題は絹旗プロフィールだがそんなものはいくらでも誤魔化しが効くだろうからさしたる問題ではない。 そんな絹旗の答えは初春と佐天をとても嬉しくさせるものだった。 「常盤台にはお姉ちゃんや白井さんも居ますし、レベルのことを考えれば涙子の疑問も超分かります。けど私は飾利と涙子と一緒の学校生活を超送りたいんですよ」 「最愛さんそれって……」 「あーもう飾利ったらそこまで超言わせる気なんですね。要は超シンプルなんです。私が超大好きな飾利と涙子との一緒の時間をもっと作りたかっはわわっ! る、涙子いきなり何を!」 自分達との友情以上の強い絆を選んでくれた絹旗の心意気が嬉しかった佐天がいきなり抱きついてきたことで、久々に絹旗は顔を赤くさせてあたふたする。 「最愛ったら嬉しいこと言ってくれちゃってー♪ ほらほら飾利も恥ずかしがってないで一緒に最愛をハグするっ!」 「は、はいっ! じゃ、じゃあ最愛さん、失礼します。えいっ!」 「はわわわわっ! 涙子だけじゃなくてか、飾利までとはっ! ちょ、超恥ずかしいけどそれ以上に嬉しいです!」 「よーしえらいえらい♪ 飾利、最愛、これからも大親友として義姉妹としてよろしくね!」 「「はいっ!!」」 佐天の完全主導権のもと、絹旗の柵川中学転入の義妹トリオ内での歓迎はほのぼのムードで幕を閉じた。 念のため言っておくと他にも屋上利用者は数名いて、全員から注目を集めているが義妹トリオはお昼休みが終わるまで気付くことは無いのだった。
https://w.atwiki.jp/seisoku-index/pages/341.html
イギリス凄教 ステイル「最大主教!!これはどういうことです!!!」バンッ ローラ「ひゃい!?まままつのよステイル!私は今足湯の最中でもってして…」 ステイル「だ・か・ら、この異動命令は何です!!」バッ ローラ「ああ、それはそのままの意味なるのよ」 ステイル「学園都市に行くの毎度のことですが……なんで僕が学園都市の生徒になることになってるんです!?」 ローラ「あら、建宮から聞いてなかったのこと?まったく…建宮もいい加減な男なるのよね…」 ステイル「……なら改めて説明を願いましょうか…」 ローラ「またもや禁書目録を狙いたる魔術師が現れたるのよ」 ステイル「またですか…ならいつものように土御門やら上条当麻やらを上手く働かせて…」 ローラ「それが今回の魔術師は違いにけるのよ。神裂の情報では天草式よりも隠密行動に優れた魔術師だと言いけるのよ」 ステイル「天草式よりも?」 ローラ「そう、つまりジャパニーズニンジャーなるのよ」 ステイル「忍者?…少なくとも天草四郎の昔より日本には魔術などないはずでは?」 ローラ「知らぬわよ。しかし忍者と言う得体の知れぬ魔術師が存在するのは確かなるのよ」 ステイル「……………」 ローラ「もしかしたら忍者という名の超能力者かも知れぬなるわ。それくらい情報が無きけるのよ」 ステイル「……わかりました」 ローラ「ちなみに神裂や天草式の連中にも動いてもらいたるのよ」 ステイル「…これまた大事な…。まぁあの子の危険とあれば、最もか」 ローラ「他の手続きは済ませてあるわよ。他は土御門が用意してありけるわ」 ステイル「ふむ……あと一つ質問ですが…まさか能力開発を受けろなんて言うことにはならいないでしょうね?」 ローラ「そこは配慮してありけるわよ」 ローラ「そしてステイルの任務は…、風紀委員になり学園都市の学生として溶け込みつつも、敵の魔術師を撃退することなるわよ!」 ステイル「ジャッジメント…?」 ローラ「忍者とは索敵能力はトップレベルなるわよ。だからこそ自然に学園都市の生徒に溶け込みつつ監視の目を怠らないという意味では風紀委員が一番なりけるのよ!」 ステイル「………よく理解は出来かねますが…まぁ仕事はしっかりこなしますよ…」 学園都市第二三学区 国際空港 ステイル「大覇星祭以来かな、壁を乗り越えずにここに来るのは」 土御門「にしてもステイルは本当学園都市には似合わないにゃー」 ステイル「なんだい、いたのか」 土御門「では早速1名様ご案内するぜよ」 タクシー内 ステイル「にしても急いでここに来たからまだ詳しく知らないんだが…、僕の入る高校はもしや君達と同じ学校かい?さすがにこの僕でも上条当麻と四六時中顔を合わせるのは…」 土御門「ん?何をいってるんだステイル?」 ステイル「…ん?僕の勘違いだったかな」 土御門「ステイルが入学するのはもちろん中学校だにゃー」 ステイル「」 土御門「そりゃ当然だにゃー。ステイルは今14歳だろ?」 ステイル「………まぁ…」 土御門「ちなみに日本じゃ未成年はタバコ禁止ぜよ」 ステイル「」 土御門「……お前本当に大丈夫かにゃー…?」 ステイル「ふざけるな!僕からニコチンとタールを抜いたらそれこそ…」 土御門「禁書目録はタバコを吸う人が大嫌いらしいぜよ」 ステイル「土御門、至急ニコレッドを用意してくれ」 土御門(扱いやすいぜよ…) キキッ 土御門「よし着いたぜよ」 ステイル「で、この学校は何て言う学校だい?」 土御門「柵川中学校ぜよ」 ステイル「柵川中学ね……」 土御門「とにかくこれからは柵川中学の寮で暮らしてもらうぜよ」 ステイル「まぁ…学生気分も嫌いじゃない」 土御門「とりあえず中学もジャッジメントも明日からぜよ。今日は休んでおけよ」 ステイル「すまないね、至れり尽くせりで」 翌日 佐天「う~いっはる~!!」バサッ 初春「きゃああ!佐天さん!!朝から何するんですか!」ポカポカ 佐天「今日は花柄か…これって昨日と同じじゃ」 初春「色違いですっ!!」 ワイワイガヤガヤ 大圄「は~いみんな席着いて~」 大圄「今日はビッグニュースがあるよ~!」 エーナンダロナンダロ 佐天「ビッグニュース?」 初春「何でしょうね?」 大圄「入ってきていいよ~」 ガラガラ ステイル「イギリスから転校してきたステイル=マグヌスだ。よろしく」 シーン 佐天(デカッ……) 初春(髪が赤い…) 大圄「じゃ、じゃあステイル君は佐天さんの横の席に座ってくれるかな」 ステイル「はい」 佐天「よ、よろしくねステイル君」 初春「よ、よろしくです…」 ステイル「ん?ああよろしく」 佐天(てか…制服ピチピチ。第1ボタンまでしっかり締めてるよ…) 初春(あのバーコードは一体…) 佐天(とりあえず話かけなければ!) 佐天「わ、私は佐天涙子!」 初春「わわ、私は初春飾利ですっ!」 ステイル「ああ」 佐天「す、ステイル君は日本語上手いけど…」 ステイル「ステイルでいいさ」 佐天「ッ!……ステイルは日本語上手いけど日本にいたことあるの?」 ステイル「いや…住んでいたことはないね。いろいろと都合上語学が必要でね」 初春「他に何か話せたりするんですか?」 ステイル「他にかい?他はラテン語ロシア語イタリア語に…」 佐天「すごい……」 初春「すごい秀才何ですね…」 ステイル「まぁ…語学は得意な方かもね」 1時間目 数学 ステイル「中1程度の数学なら……」スラスラ 佐天「すごい早っ」 2時間目 古典 ステイル「最大主教の言葉と似たようなものか…」スラスラ 初春「まさか古典まで…」 3時間目 美術 ステイル「あまり絵は得意でないんだが…」 佐天「うまっ!?」 4時間目 英語 先生「Where is your coming from?(あなたの出身はどこですか?)」 ステイル「My coming from is Britain. Britain is weather that differs from Japan and is cold.(僕の出身はイギリスです。イギリスの天候は日本とは違い寒くて…)」 先生「」 初春「先生言い負かしてる…」 佐天「ステイル凄すぎだよ!どうしたらそんな天才なの!?」 初春「みんな驚いてましたよ!英語の先生なんて絶句ですよ!」 ステイル「まぁ…勉強に関しては都合上いろいろと必要だったからね…」(あの子のためとは言えないな) 佐天「へぇ~、でもステイルは………」 DQN1「だから今度返すってば」 DQN2「無利息無期限無制限がお前のモットーだろ」 生徒「で、でも今日は…」 ステイル「まったく、学園都市はいつきても治安が悪い」 初春「またあの人達…」ガタッ 佐天「初春!?」 ステイル「………ほう」 初春「ジャッジメントです!あなた達、またそんなことしてるんですか!」 DQN1「ちっ…またお花ジャッジメントかよ」 DQN2「お前この前先公にチクったらしいじゃねぇかよ」 初春「それはあなた達が……」 DQN1「なんだ言ってみろや!!」ドガッ 初春「きゃあ!」 佐天「初春!」 ステイル「……ったく…」ガタッ ステイル「ったく…女の子一人を男二人組で相手にするってのはどうかと思うけど」 DQN2「なんだテメェはよぉ…」 DQN1「噂のデカブツ外人転校生かよ。ならレベル3の俺がお相手してやろうか」 初春「ステイルさん……」 DQN2「大体テメェは何なんだよ?」 ステイル「僕かい?ジャッジメントさ」 DQN2「くっ…またジャッジメントか」 初春「す、ステイルさんが…」 DQN1「ならさっさと相手してもらおうか!」バァッ 佐天(あ、あいつレベル3の念動力の……) ステイル「ったく…」スッ DQN1「なっ…!?」 ステイル「『巨人に苦痛の贈り物を』」ドバァァァ DQN1「がああああ!?!?」ボワッ ステイル「大袈裟だな…、だいぶ手加減したんだけどね」 DQN2「て、テメェ……くそっ」バッ DQN1「ふざけやがって…」バッ ステイル「まったく、拍子抜けもいいとこだ」 ステイル「で、大丈夫だったかい?キミは」 初春「あ、はい…ありがとうございます」 佐天「初春大丈夫だった!?」 初春「大丈夫です。それにしてもステイルさんがジャッジメントだったなんて…」 ステイル「それはこっちのセリフだよ。まさかキミの様な女の子がジャッジメントだとは思わなかったからね」 佐天「初春は後方支援だからね~。にしてもステイルかっこよかったよ!」 ステイル「なぁに、ちょいと派手に炎を出して脅しただけさ。この学校を燃やすわけにもいかないし」 初春「もしかしてステイルさんは高位能力者なんですか?」 ステイル「まぁね、一応身体検査って奴ではレベル4らしいけど」 佐天「さっすがステイルだね!」 初春「やっぱりステイルさんですね!」 ジャッジメント 第177支部 ステイル「ということで今日からこの支部で世話になるステイル=マグヌスだ。よろしく」 黒子「で、デカイですの…」 参考(黒子152cmステイル200cm) 固法「話は聞いてたわ。柵川中学では早速お手柄だったそうじゃないの、ステイル君」 美琴「へぇ~、また強そうな人ね」 初春「なんてったってステイルさんはレベル4ですからね!」 ステイル「たしか能力名は火炎巨人、レッドギガントかな」 佐天「あはははー、確かにステイルは巨人だよね~」 ステイル「違う!容姿のことじゃない、技のことさ」 黒子「技ですの?」 ステイル「まぁそこにいる超電磁砲と似たような命名さ」 佐天「じゃあその名前がステイルの必殺技なんだ!」 ステイル「……まぁ間違いではないね」 固法「じゃあステイル君は今日は初めてだから、この学区に慣れるためにも白井さんと一緒にパトロールに行って頂戴」 黒子「了解しましたわ」 美琴「なら私も行くわ」 ステイル「よろしく頼…」 黒子「お姉様と一緒ですのね!!」ハァハァジュルジュル ステイル「……彼女は…その……そっち側の人間なのかい?」 美琴「……残念ながらね…」 ステイル「……学園都市とは恐ろしいね…」 パトロール 黒子「と言うことで今日はどこから回りましょう」 美琴「あ、ならセブンスミストの屋上でゲコ太の……」 黒子「お姉様!私達はパトロールしてるんですの!」キッ 美琴「わ、分かってるわよ…」 ステイル「やれやれ、これがジャッジメントの正体かい」 黒子「とまぁパトロールとは言ってもしょっちゅう事件が起こる訳ではありませんが…」 ステイル「そうかい?僕的にはしょっちゅう厄介ごとばかりだと思うけど?」 美琴「ハズレではないわね…」 黒子「お姉様のことも入ってますのよ!」キッ 美琴「わ、分かったから分かったから。ならそこの自販機でちょっと休憩しない?」 ステイル「ちょうどいい、僕も少し喉が渇いたころだ」 ??「…なんだよ!」 ??「不幸だー!」 美琴「聞き覚えのある…」 ステイル「声がするな……」 美琴「ってアンタ!?」 上条「げっ!ビリビリ!?」 禁書「たんぱつなんだよ…」 黒子「また類人猿はお姉様にちょっかいばかり…」イライラ 上条「ってそれは誤解だぞ白井!!」 禁書「ん……なんかあそこに赤いのがいるんだよ…」 ステイル「…………」 上条「ってステイル!?………ブァッハッハッハッハ!!なんだその格好わwwww」 ステイル「…………」イラッ 上条「ガハハハハハ!こんな学生いる訳ないだろwwww」 禁書「これは酷いんだよ」 ステイル「…………」イライライラ 上条「大体気持ち悪いにも程が…」 ステイル「『吸血殺しの紅十字ッ』」ドバァッ 上条「ぎゃあああああ」バギン 黒子「す、ステイルさん!?」 美琴「ステイル!?」 ステイル「…これ以上君が口を動かすようならこの辺りは焦土と化すが……」メラメラ 上条「じょ、冗談だよ!!だからその炎剣をしまえって!」 ステイル「……ふん…」シュッ 上条「まあステイルが学園都市に来てたのは土御門から聞いてたが…」 ステイル「ならいいだろ」 上条「ジャッジメントだとは知らなかったよ」 美琴「あ、アンタはステイルと知り合いな訳?」 上条「え?ああ…まぁ」 ステイル「腐れ縁さ。知り合いたくもなかったけどね」 黒子「まぁそんなとこでしょうね…。ではそろそろ行きますわよ、ステイルさんにお姉様も」 美琴「ああ…分かったわ」 ステイル「(くれぐれもあの子に危害のないように頼んだぞ、上条当麻)」 上条「(分かってるよ)」 ステイル「よし、じゃあ行こうか」 黒子「とまぁ、第7学区はこんなところですの」 ステイル「とりあえず白井の案内に感謝するよ」 美琴「今日は特に揉め事はなかったみたいね」 ステイル「揉め事がない日が異常なのかな、この街は」 黒子「そんなところですの」 美琴「さてじゃあ帰りましょうか」 黒子「ああステイルさん、明日は午前中にジャッジメントの秋季警戒の打ち合わせがあるので遅れないようお願いしますの」 ステイル「ああ心得ておくよ」 ステイル「ジャッジメントか……本業を忘れそうになるね…」 ジャッジメント 第177支部 ガチャ ステイル「おはよう」 黒子「おはようですの」 固法「おはようステイル君」 初春「あ、おはようございます」 佐天「おっはよ~ステイル~」 ステイル「キミはまたいるのか」 佐天「大丈夫大丈夫、邪魔はしないからさ」 固法「じゃあみんな揃ったことだし例の打ち合わせを…」 初春「アンチスキルから緊急連絡!第7学区A-3地区で能力者による銀行強盗です!」 ステイル「やれやれ…、休日だと言うに本当に迷惑な街だ」 黒子「了解しましたの!急行しますわ!」 固法「じゃあ白井さんとステイル君と私が向かうわ。初春さんは引き続き情報を送って」 初春「分かりました」 佐天「ありゃ~これまた大事だね~」 銀行前 ウ~ウ~ ステイル「こりゃすごい」 黒子「アンチスキルが包囲してますのね」 固法「…中にはまだ人質が、6…7人。犯人は3人いるわね」キィィン ステイル「とりあえず僕はこの銀行の周囲を見てくるよ」 黒子「こちら第177支部のジャッジメントですの。状況は?」 黄泉川「犯人は立て篭もったまま一向に動かないじゃん」 ステイル「見回りは終わったよ。どうも抜け道はないみたいだ」 黒子「なら方法は一つ、私がテレポートで中の人質を脱出させますの」 黄泉川「問題はその後じゃん」 黒子「その後?」 黄泉川「犯人はレベル3が二人にレベル4が一人。それにおそらく時間稼ぎをしていると言うことは何らかの逃げる手段を待っていると言うことじゃん」 黒子「すなわち…その3人を逃がさぬよう銀行内で倒す必要があると」 黄泉川「そうなるじゃん」 黒子「一先ず人質の脱出は完了しましたの」 黄泉川「あとは犯人の制圧じゃん…」 黒子「ほかにテレポート系の能力者の応援を要請して攻め込めば…」 黄泉川「それじゃあやつらの思う壷じゃん。いい時間稼ぎなんだよ」 ステイル「なら白井、僕を飛ばすといいさ」 黒子「し、しかし相手は光学操作の能力者がいて私のテレポートで相手にするのが難しく…」 ステイル「なぁに、策の一つや二つはあるさ」 黄泉川「……よし、なら二人の突入を許可するじゃん」 ステイル「さあ行こうか…白井」 黒子「分かってますの…」シュン 銀行内 シュン ステイル「で、犯人達はどこにいるんだい?」 黒子「固法先輩の透視ですと金庫前ですの」 ステイル「なら行こう」 金庫前 バッ 犯人2「ん?誰だ!」 黒子「ジャッジメントですの!あなた達を拘束しにきましたの!」 犯人3「ジャッジメントが2人?アンチスキルは相当ビビってるらしいな」 犯人1「どうせテレポーターだろう。なら俺の能力とは相性がいいな…」モワン 黒子「視界が……やはり光学操作!?」 犯人1「ご名答だ!」ドガッ 黒子「がぁッ」ドサッ ステイル「白井ッ!!」 犯人2「そこのデカブツは何なんだ?」 ステイル「……まったく本当に学園都市は嫌な街だよ…」 犯人2「ごちゃごちゃ言ってんじゃねぇ!」ボワァッ ステイル(火炎能力者か…) ステイル「『吸血殺しの紅十字!!』」ドバァッ 犯人2「くっ…奴も火炎能力!?」 犯人1 光学操作 レベル4 犯人2 火炎操作 レベル3 犯人3 念動力 レベル3 ◇◇◇◇◇◇◇ 犯人3「よそ見してんなよッ!」ドバッ ステイル「よそ見なんてしていないよ」モワン 犯人3(し、蜃気楼!?) ボワァッ 犯人3「がぁぁぁッッ!!」 犯人1「この野郎…」 ステイル「白井も気絶しているようだし…、ここらでこの学生服を脱ごうとするか」バッ 犯人2「カード…?」 ステイル「学生服の中に大量のルーンを隠し持つのは大変だったが…これで身が軽いよ」 犯人1「こいつ…」 ステイル「『世界を構築する五大元素の一つ…』」 犯人2「こいつぅぅ!!」ボワァッ ステイル「『我が身を喰らいて力と成せ、イノケンティウス!!』」 ドバァァァァァ 犯人2「な…な…なんだこれは!?」 イノケンティウス「グァァァァァ」 犯人2「ぐがああああああ」ボワッ ステイル「まずは一人…」 ステイル「さて…もう一人は…」 ガシャン ガラガラ ステイル「ちっ…屋上から外にでたか…」 銀行屋上 犯人3「くそ!なんだアイツ…。とにかくここから姿を消して逃げれば…」 ステイル「姿を消しても熱量ですぐ姿がわかるんだが?」 犯人3「!?」 ステイル「それにさっき、銀行の周りを見回ったときルーンを密かに配置させてもらった。つまり逃げたってこのイノケンティウスからは逃れられないよ」 イノケンティウス「グァァァァァ!」 犯人3「あああああ…も、もう許してくれ…」 ステイル「聞けない要求だな」 イノケンティウス「グァァァァァァァ!!」 犯人「あああああああああああああああ!!」バタリ ステイル「気絶したか……面白くない…」 黄泉川「少年!大丈夫か!?」 ステイル「ああ、こっちなら既に片が付いたよ」 黄泉川「犯人は3人とも…気絶しているじゃん…」 ステイル「炎って言うのは人の元来の恐怖心そのものさ。つまりパニックと炎を合わせてやれば、それだけで大抵の奴は気絶するもんです」 黒子「……す、ステイルさん…。は、犯人は!?」 ステイル「やあおはよう。そっちの方は既に片付けたよ」 固法「す、ステイル君に白井さん!?大丈夫だったの!?」 ステイル「白井の方は軽傷で済んだようだ。固法さん、白井の手当てを頼めますか?」 固法「あっ…分かったわ…」 固法(ステイル君って……あんなに頼もしかったのね…//) 黄泉川「とにかく後はアンチスキルがやっとくじゃん。協力感謝するじゃん」 ステイル「こちらこそ、ありがとうございます」 ジャッジメント 第177支部 固法「にしてもお手柄ね~ステイル君」 黒子「私は相手が相手だけに役に立てませんでしたわ」 佐天「へぇー!見たかったな~ステイルの戦うとこ」 ステイル「よしてくれよ…あれは犯人の奴らが勝手に気絶してくれただけさ」 初春「アンチスキルからも感謝状がもらえるらしいですよ」 固法「そりゃそうよね!あれだけ活躍したんだもの」 ステイル「……………」(ジャッジメントか…悪くない気分だ) 翌日 学校 ざわざわ 男「ステイル昨日銀行強盗倒したんだって?」 女「すごいわねステイル君、レベル4の火炎能力なんて」 男「この学校じゃ一番だぜ」 佐天「ステイルモテてるね~初春」 初春「まさに時の人ですね」 大圄「は~い皆座ってー。今日はビッグニュースがあるよー!」 佐天「またビッグニュース?」 初春「また転校生…ですかね?」 大圄「じゃあ入って来て下さーい」 ガラガラ 神裂「教育実習生の神裂火織です…よろしく」 ザワザワ 男「ぜってぇ大学生の歳じゃないよな…」ボソッ 神裂「………」ギロッ 男「ひっ!?」 佐天「教育実習生の人か~」 初春「また突然ですねー」 ステイル(まさかそう来るとはね…神裂) 2時間目 体育 神裂「ではこれから体育の授業を始めます」 ステイル(聖人の体育か…) 神裂「じゃあまずはグラウンドを10周。その後腕立てを50回と…」 ステイル「」 神裂「あとステイル君」 ステイル「…ぼ、僕になにか?」 神裂「あなたはジャッジメントでしたね。ならこのメニューの倍をやって下さい」 ステイル「………38歳…」ボソッ 神裂「なら3倍でも…」 ステイル「神裂さん18歳です!」 神裂「よろしい。なら全員走れ!もちろん全力だ!」バシッ 全員「ひぃぃぃ!!」バッ 授業終了 ステイル「」ピクピク 佐天「なんか男子全員死んでるけど…何かあったの?」 ステイル「神裂め………」 初春「次は世界史ですけど大丈夫ですか?」 ステイル「なぁにこれくらい…」ピクッピクッ 佐天(大丈夫かな…) 3時間目 世界史 佐天「そういえば新しい先生らしいよ」 初春「誰ですかね~?」 ステイル(嫌な予感しかしない) 建宮「は~いこれから世界史を始めるなのよな~」 佐天「えっクワガタ!?」 初春「すごい服装ですね…」 ステイル「……………」 ◇◇◇◇◇◇ 建宮「申し遅れたがこれから世界史を担当する建宮なのよ。よろしくよな」 ざわざわ ステイル(この男、案外多才なんだな…) 4時間目 家庭科 調理実習 佐天「家庭科も先生が変わるんだってぇー」 初春「どんな先生ですかね?」 ステイル(次は誰だよ…) 五和「はーい皆さん今日は調理実習ですよー」 佐天「今回は普通の先生だったね」 初春「そうですね」 ステイル(天草式の五和か…彼女なら安心だね) 五和「私今日から家庭科を担当する五和と申します。皆さんよろしくお願いしまーす」 全員「よろしくお願いしまーす」 昼放課 ステイル「まったく…気苦労の多い一日だよ…」 神裂「仕方ないでしょう。ロシアの一件以来インデックスを狙う魔術師が増えたのは事実です。さすがに上条当麻一人だけでは心細いです」 建宮「中々先生気分も悪くないのよ」 五和「ですよねー。中々面白かったり…」 ステイル「まったく…。で、例の忍者魔術師の情報は入ってないのかい?」 神裂「やはり入ってませんね。相手も対探索魔術を使用しているようですし、魔翌力すら感知できません」 ステイル「誤報だったじゃすまないよ」 神裂「とにかく人員を増やしてでも敵の捜索当たらせなければなりませんね…」 放課後 佐天「ステイルじゃあねー」 初春「さよならですー」 ステイル「ああ、また明日」 ステイル「今日は久しぶりのジャッジメント非番か…」 ステイル「とは言え…敵の情報がないからには下手に動くこともできないか…」 ステイル「つまり……暇だな」 ステイル「帰って新しいルーンの研究でも………!?」 禁書「」テクテク ステイル(か、彼女が一人で出歩いている!?上条当麻は何をして…) ステイル(ってあいつも学校だったな…) ステイル(どうせ暇だ、彼女のストーカ……護衛でも…)ササッ 禁書「」テクテク ステイル(そういえば彼女の普段の生活はあまり知らないな…) 禁書「」テクテク ウィーン ステイル(店に入った…、ここは…………パチンコ屋!?) 禁書「」ジャラジャラ ステイル(まさかギャンブル漬けだとは…。これは上条当麻が不幸になる訳だ) 禁書「チッ」バンッ ウィーン ステイル(台を殴って出てきた…負けたらしいな) 禁書「」テクテク ウィーン ステイル(次は……デパート?) 禁書「」ジー ステイル(何を凝視しているんだ?) 店員「ほら嬢ちゃん」 禁書「ありがとうなんだよ!」ヒョイパク ステイル(……試食ハンターか…) 店員2「今日も来たのかい嬢ちゃん…」 禁書「早く焼くんだよ!」 ステイル(試食を催促するとは…、店員嫌がってるじゃないか) 禁書「塩が少ないんだよ!」ガツガツ ステイル(なんて嫌な客なんだ…) 禁書「こんなマズイ商品売れないから私が食べてあげるんだよ」ガツガツムシャムシャ ステイル(……………) 禁書「ま、とりあえず食ってやったんだよ」ウィーン ステイル(店を出た…、次はどこへ?) 禁書「こもえー!こもえー!」ドンドンドンドンドンドン ステイル(あれは…月詠小萌の家か?) 結標「うるさいわね…またあなた?」 禁書「お腹空いたんだよ!」 ステイル(さっき食べたばかりだろうに…) 結標「ほら、このパンやるからさっさと帰りなさい」 禁書「ま、今日はこのパンで許すんだよ」ヒョイパク ステイル(なんて醜態だ…) ステイル(まさか…イギリスではあんなに純粋だったあの子が…、こんな人間になっていたとは…) 上条「あれ?ステイル何やってんだ?」 ステイル「……君には同情してやりたいが…あの子があんなのになってしまったのはどうやら君の責任みたいだ…」 上条「は?何のことでせうか?」 ステイル「『巨人に苦痛の贈り物を!!』」ドバァッ 上条「ぎゃあああああ」バギン ◇◇◇◇◇◇ 某日 柵川中学 五和「フンフンフ~ン♪」グツグツ ステイル「こんな時間まで何をやっているんだい…五和先生?」 五和「あっ、ステイルさん。ちょっと新しい料理を作ってたんです」 ステイル「新しい料理ね…。これまたどうして?」 五和「いや~今度上条さんの家でご飯を作りに行くことになりまして…」 ステイル「ほう、上条当麻の家に…」 五和「もちろんインデックスちゃんも居るのでたくさん作ろうと思って料理の研究してたんですよー」 ステイル「あ、あの子も…一緒…」ピクッ 五和「へ?どうかしました?」 ステイル「いや…その………………僕も行っていいかな…」 五和「はい?」 ステイル「いやだから!敵の魔術師が現れる可能性が高い日だと…土御門の奴が言うもんだから…その……」 五和「なら大丈夫ですよ。たくさんつくりますから♪」 ステイル「ありがとう……恩に着るよ…」(これでうまく行けば…)ゴクリ 当日 ピンポーン ガチャ 上条「おう、五和早かっ…」 五和「こんにちは上条さん」 ステイル「…やあ」 上条「ってステイルもいるのか。来るなら来るで連絡してこいよな」 ステイル「その…これも任務のうちだよ」 上条「……まぁいい。2人ともあがってくれよ」 五和「はーい、お邪魔しまーす」 インデックス「あっ、天草式のいつわなんだよ!それに…」 ステイル「………やあ…」 インデックス「…赤いのまでいるんだよ…」 五和「はい、ねこちゃんには高級猫缶ですよー」スッ スフィンクス「ニャアアアア!?!?」(マジすかァァァァァァ!?) ステイル「ほら、僕からはねこじゃらしだよ」ワサワサ スフィンクス「……ペッ」(くせぇんだよ) ステイル「……………」 上条「で今日は何を作るんだ、五和?」 五和「今日は天草式特製のハンバーグを作ります!」 インデックス「私ハンバーグ大好きかも!」 五和「なら頑張って作りますよー!」 上条「なら俺も何か手伝うよ」 五和「あっ、上条さんは休んでいて結構ですから」 上条「4人分もあると大変だろ?だから手伝うよ」 ステイル「……………」 インデックス「そこの赤いの」 ステイル「えっ…」ビクッ インデックス「暇なんだよ、何かないの?」 ステイル「何かないのと言われてもね…」 インデックス「…なら何のためにここにいるの?」 ステイル「…………」ズサッ スフィンクス「ニャー」(確かにww) つづく
https://w.atwiki.jp/kinsho_second/pages/357.html
ちょうどその頃、青黒はというと黒子がゲームの対策を一生懸命練っていた。 「なあ黒子はん、そない難しく考えんでもええんちゃうかな? 初春ちゃんは変なことさせるような娘やないとボク思うんやけど」 「確かにわたくしの知ってる初春ならそうでしょう。しかし今のあの子は別人ですわ。恥ずかしいことや放送コードアウトなことも平気でさせるに違いありません! あの子は悪魔ですわ!」 ジャッジメントの相棒にして親友の黒子にここまで言われてる初春に、青ピは心の中で同情した。 「そうなんかな? むしろ逆に人前で出来んようなことはさせへん気ぃするんよ。パーティー壊さんよう頑張っとったし」 「○○様のその優しい心に黒子はますます惚れてしまいますわ。ですが! その優しさの裏で今のあの子はわたくし達を見てせせら笑ってるんですの! 間違いなくドSですわ!」 青ピは黒子が語る今の初春像が殆ど黒子本人のような気がしたが、下手にツッコミ入れると命に関わりそうなので止めておいた。 そうしてるうちに10分経ったことに気付いた二人を呼びに来たのは佐天だった。 「白井さん、○○さん、時間ですから会場に戻って下さーい」 「いよいよですわね。○○様、この戦いでわたくし達の愛こそ最強ということを見せ付けますわよ!」 「合点承知や♪」 土白、浜滝も同じような気合の入れ方をしていたが、一打は特に気合を入れるようなことはしなかった。 ゲーム順位の予想結果に目を通していた初春はその資料を美鈴に渡すと、4組しか戻ってきてない件について佐天に尋ねる。 「佐天さん。当麻お兄ちゃんと美琴お姉さんはどうしました?」 「あれ? 絹旗が呼びに行ったんだよね。てっきり一番乗りかと思ってたけどまだ戻ってないの?」 「はい。もしかしたらまだ美琴お姉さんの幼児化、戻ってないかもしれませんね。心配ですから私、見てきます」 「じゃああたしも! 言っとくけど当麻兄さんと美琴姉さんが見たいってわけじゃないからね……ホントだよ?」 初春に付いていくと言った佐天は弁明していたが、表情が楽しそうだったので説得力は無かったがあの二人なら危険は無いと判断し、一緒に行くことに。 ちなみに神裂も同行しようとしたが、初春に気持ちだけで充分と言われて断られた彼女の表情は気のせいでもなく寂しそうだった。 初春と佐天が上琴を迎えに行った後、上琴の家族、神裂、建宮は順位予想について語り出す。 「俺的にはやはり上条御坂ペアが一位だと思うのよね!!」 「私は土御門白雪ペアといい勝負だと思うのですが」 「私は美琴ちゃん応援してるけどーあの浜面君だったけ?あの2人は初初しいからあの子達がトップになると思うなー」 「あらあら、私も当麻さん美琴さんを応援してるけど、あの青い髪とツインテールのこもそこそこいくと思うわない?」 「いやいや、そこは打ち止め達だと思うじゃん」 「ロリコンが勝ち進めるかが問題だけど?」 とそこに女王ご一行が 「何の話をしているんだ?」 「エリザード女王と最大主教、今少しどのペアが勝つか相談していた所です。」 「それは面白そうだ、どれどれ、ここは誰の予想が当たるか賭けをしてみないか?」 まず一位が一番多いのはやはりというか当然ながら上琴、あとは土白、青黒の順である。 「大本命はやはりうちの当麻と美琴さんペアか。今日のいちゃつきっぷりでもダントツだからな」 「ですが次点の土御門と白雪ペアも侮れません。土御門は本当にやり手ですし、恋人の白雪の情念には目を見張るものがあります」 「わたしは月夜が気に入りたるゆえにあの二人を一番にしたり。まあ土御門もいと出来しやつゆえなれど」 「私は青い髪とツインテールペアだ。あのエレガントなスーツを着こなし、それを受け入れるセンスの良さを買わせてもらった」 二位が一番多いのが土白ペアで後は浜滝、青黒、上琴と続く。 「上条当麻と御坂嬢の次といえばこの二人なのよな」 「いやいや、一位とまではいかなくてもあの二人に匹敵するラブラブっぷりを見せてくれたのは浜面と滝壺じゃん」 「彼女の方はともかく、彼氏にちょっと難があるな。白無垢にウサ耳加えようとしたし」 「当麻君と美琴ちゃんが少ないのは当然ね。ほとんどの人があの二人を一位だって思ってるもの」 三位から五位は混戦ではあるが上琴をこの順位に入れているものはおらず、土白の名前もここでは殆ど見かけない。 「当然といえば当然の気がしますね。ここに集まった招待客は上条当麻、土御門はよく知っていてもあとの者達は知らないのですから」 「こればっかりは今日のパーティーのラブラブ度と勘でいくしかないのよね~」 「青いのとツインテール、茶色いのとボーっとしてる娘。あの二組が順位的中の鍵を握る予感がするのよな!」 「建宮の当たらない予感はどうでもいいですが彼らがここまで人気が無いとは……」 神裂の言う不人気ナンバー1というのは本当についさっき、ようやく一方通行が素直になった一打ペア。 次点で不人気なのが一位や二位にも名前を連ねていた青黒ペア。 「それは仕方ないじゃんよ。あの二人、ようやくカップルになれた所なんだ。他の4人と勝負するのは無茶ってもんじゃん」 「愛穂、あなたさっき打ち止め達を推してなかった?」 「気持ちではそう思ってるさ。でもな桔梗、よく覚えておくじゃん。気持ちは気持ち、現実は現実じゃんよ♪」 (打ち止め達が知ったら薄情者って怒りそうね……) 「私一押しの青い髪とツインテールペアを5位に推してる者が多いのは何故だ?」 エリザード一押しの青黒ペアの不人気二番手の理由について予想を立てたのは神裂。 「おそらくあのスーツで暴走したのが原因かと思われます。ああも感情が不安定ではゲームをきちんとこなせるのか不安なのでしょう」 「確かにセンスは良きなれど、こらえ症無きカップルは盛りの付いた獣と変わらじ。健全たるゲームで勝ち抜くは困難なのよん」 「成程な。だがまあ、ゲームは始まってみないと分からん。私はあの二人の奮闘を期待するとしよう」 どうやらこの順位予想は一位、二位が決め手ではなく、三位から五位を的確に当てた人間が勝者になりそうだ。 順位予想で盛り上がってしまい、エリザードは優勝者および順位的中者に贈るプレゼントをまだ決めかねていたりする。 その頃、上琴を迎えに行った初春と佐天は彼らの部屋で立ち尽くしている絹旗を発見した。 「もー遅いから心配したよ絹旗ー。当麻兄さんと美琴姉さんは?」 「超幻想殺しお兄ちゃんと超レールガンお姉ちゃんなら超そこにいるんですけど……」 「あっはははは……。3人の新しい妹達よ、上条さんはこの美琴をどうすればいいんでせうか?」 部屋の中から聞こえてきた当麻の困り果てた声を聞き、部屋を覗き込んだ初春と佐天が見たものは…… 「とうみゃぁ~ゴロゴロ~。」 「…猫?猫ですか御坂さん!!??」 すると絹旗が申し訳なさそうに言う。 「超すいません。一度は超元に戻ったのですが幼児退行化した自分を思い出して超物凄くへこんでたので…」 「「まさか!!」」 二人の視線の先にはグラス。 「うん、絹旗が気つけ薬とか言ってくれたそれを飲んでだな…こうなったわけです、ハイ」 「で、中身は??」初春が恐る恐る訪ねる。 「10月に超仕事で行ったイギリスで買った超アイリッシュウイスキーです…」 「「あっちゃー!!」」 「美琴お姉さんてお酒飲むとこうなるんですか??」 「俺も予想はしてたが…ここまでとは…(美鈴さん以上だなこりゃ。)」 「とうみゃぁ~にゃにいってるでしゅかぁ~」 「「「「ダメだこりゃ。」」」」 「初春どうするの…?」 「佐天さん、聞かないで下さい!!私のプランにこんなアクシデントは予想外なんです!!」 「それじゃあ今までのアクシデントは想定内だったんだ…初春、恐ろしい子!!」 「超ふざけてる場合じゃないです。本当に超どうするんですか!?」 「とうみゃ~」 「ちょっと美琴サン!?耳かじるな!!」 美琴がいけない方向に動きだす。 「初春!?この先十八禁だよ!?」 「私の完璧なプランが~!!」 「ちょっと超どうするんですか!?」 「うるちゃい」 「「「ギャーーーーーーーーーーーーーー!!」」」 バチバチバチーン!!!!!!プシュ~…… 流石の絹旗も能力発動が遅れた。 「み、美琴サン……?」 「とうみゃ♪これで邪魔者はいないにょ?」 我らの上条サンは (美琴!!可愛すぎて反則だあああああああああああああああああああああああああああ!!) 「とうみゃ~。えへへ~、らいしゅきだよ~♪ ず~っとず~っといっしょにいようね~♪ そして私はとうみゃのお嫁しゃんに~ムニャムニャ……」 酔っ払ってしまった美琴はそのまま当麻の腕の中で眠ってしまった。 主賓の一組がゲーム参加不可能と判断した初春は仕方ないと思いながらもゲームの中断、およびパーティーの閉会を決意する。 「ごめんな初春さん。美琴がこんなんなっちまったせいで……」 「いいですよ気にしてません。それにそんな幸せそうに寝てる美琴お姉さんを起こすのは忍びないですから。ああ、それと」 「ん? 他に何かあったか?」 「私達3人のことは学園都市に戻っても名前の呼び捨てでお願いしますね、当麻お兄ちゃん♪」 本当なら断りたかった当麻だが3人の妹(義理だけど)に圧倒されて頷くことしか出来なかった。 そして初春は佐天と絹旗を連れて、ゲームの中断とパーティーの突然の閉会の旨を伝えると共に皆に謝罪をして回った。 最初は怒られる覚悟をしていた初春だったが、 「気にしなくてもいい。私からのプレゼントが無くなったのはちと残念だが、それは来年のパーティーまで持ち越しにしようか」 「私としてはちと物足りぬけど、あなたがそう言いたるのなら。今日はいと楽し夜であったのよん。それと神裂と建宮、ならびに天草式の皆の面倒をこれからも良しなに」 誰一人怒ることなく、中には来年のことを早くも考えている者までいたことに心から安堵した(変なお願いをする者もいたが……)。 せめてものお詫びになるか分からないと思った初春だが、当麻にとても甘えている美琴が見られることを皆に伝える。 それを聞いたその場にいた者の殆どがその光景を見に行き、少しして当麻の「不幸だーーーーーーーっ!」の声が聞こえてきた。 「初春さん、カップルの記念撮影はどうする?」 「とりあえず当麻お兄ちゃんと美琴お姉さん以外のカップルさんだけやりましょう。あの二人は美琴お姉さんの酔いが醒めてからで」 「そうだね。それにしても美琴が私に似て酒が強かったら良かったのだが……」 するとそこへ何をしてきたのか分からないが、とても満足気な顔をしている主賓4組が帰って来た。 初春は少し緩めていた気を引き締めると、元気良く4組を呼ぶ。 「みなさーん! 最後に記念撮影しますよー♪ 結婚式の予行演習と思って下さいねー♪」 「け、けけけ結婚式って初春! あなた一体何をおっしゃってますの!」 「はーい♪ じゃあまずは白井さんペアから張り切ってどうぞー♪ その為にその衣装をプレゼントしたんですから♪」 「なっ! う、初春はやっぱり悪魔ですわーーーーーーっ!!」 黒子の宣言と共にカップル達の結婚衣装での記念撮影が始まった。
https://w.atwiki.jp/kinsho_second/pages/1114.html
うってかわって学園都市外周部 そこには男女二人の魔術師が立っていた。といっても外見は一般人と代わらない服装をしている。 「どう?ターゲットおよびその仲間が行きそうな場所は頭に入ってるかしら?」 「ああ、入っている。すべての場所に術式を仕掛けるのか?やつらの行動パターンを調べて場所を絞り込むべきではないのか?」 「確かに絞り込めれば幸いだけどね。魔術師連中なら組織だって動いていたりするからわかりやすいのだけど、・・・・・・相手は学生。しかも異能の力は打ち消すらしいから・・・相対しない攻撃方法しか選べないのよ。」 「なるほど。異能を打ち消すか・・・確かに厄介だ、だが術式起動後の二次災害ならば通るというわけか?」 「それもわからないわ。仲間連中がターゲットを守る可能性もある。だからこそ的を絞らず、各地に設置しかく乱と陽動も考えて幾多の罠を仕掛けるのよ」 「なるほど、だから俺が選ばれたというわけか。隠密術式と時限術式に特化したこの俺を」 「ええ、そうゆうことよ。それと仕掛けた場所は後のことを考えて地図に明記しておく事、・・・いいわね」 「わかった」 「ではまずあの厄介なセキュリティーを突破しなければね」 その言葉を最後に二人組はその場を離れ、人混みの中に紛れてゆく。彼らが持っていたのであろう紙が空に舞い粉々に散った。 そこにはこう記されていた。 第一目的:『幻想殺し(イマジンブレイカー)』上条当麻の抹殺 第二目的:『上条勢力』の削減 第三目的:『禁書目録(インデックス)』の奪取 第四目的:『学園都市』の警備体制調査 そしてこの下には上条当麻とインデックス並びに上条勢力の主だった戦力の顔写真が添付されていた。 その面々には『一方通行』『超電磁砲』『必要悪の協会メンバー』『グループ』『元アイテム』である。 だが彼らは知らない。 自分たちが嫉妬の怨嗟に巻き込まれる事を 自分たちが狙ってはいけない場所を狙ってしまい、あっけなく敗れる事を。 自分たちが侵入することも一人の男の計画の内である事を。 「ようやく進入してきたか。ではこの事を彼らに知らせるか。フフ、楽しませてもらうぞ『イマジンブレイカー』。そして悔いるのだな、デートに明け暮れて仕事をおろそかにした自分を『土御門元春』。フフフ」 統括理事長の『遊び』と『お仕置き』という計画に。 土御門・一方通行・浜面は生徒指導室の扉の前まで来ていた。 「土御門元春・一方通行・浜面仕上、入りますにゃー」 この声とともに扉を開けたのだが、ゴリラ(災誤)は真剣な表情で電話で会話をしている。 「闇咲、いったい何があったにゃー」 「なに、警備員詰所かららしいのだが・・・話を途切れ途切れ聴いていると、どうやら侵入者らしい。しかも何らかの能力を使ったとの事だ」 「にやー、能力?・・・魔術師だとしたら厄介なことになると思うんだけどにゃー」 「もし魔術師ならば、われわれにも出動要請があるかもしれないな」 「てェー事は何かァ・・・説教は無しッてかァ」 「にゃー、この流れからするとそうなりそうだにゃー!」 そんな話をしていると災誤が電話をきり三人に気づいた。 「んあーすまん、せっかく呼び出したのだが・・・これから警備員として出動せねばならなくなった。闇咲先生、後をお願いします」 「ええ、わかりました。気をつけて」 災誤は生徒指導室を後にするのだった。 そんな中二つの違う音色が部屋に響いた。闇咲と土御門の携帯である。 『やあ土御門。恋人との甘い生活、十二分に堪能しているようだね。そんな君に私からささやかなプレゼントだ』 「プレゼント……てめぇまさかわざと侵入者を入れやがったな」 『何だもう知っていたのか、つまらん。だがまあ、ここ最近のお前はだらけ切っていたからな。責任はそちらにもあると思いたまえ』 土御門に連絡を入れたきたアレイスターの口調にはそこはかとなく嫌味が込められていたが、事実なだけに何も言い返せない土御門。 そんな土御門にアレイスターは侵入者の狙いを教えるという優しさを見せる。 『奴らの目的は幻想殺し、禁書目録の二人がメインらしいな。上条勢力もいくらか減らしたいようだ。もちろん土御門、お前も奴らのターゲットだ』 「……なあアレイスター、あまり考えたくないんだが上条勢力に超電磁砲、ネセサリウス、俺達グループ、それに元アイテムも含まれたりしてないよな?」 『成程、恋人にかまけていても腑抜けにはなっていないようだ。まあそうゆうことだから頑張りたまえ』 土御門は抗議しようとしたがアレイスターにその手のことは無駄だと理解してるので止めて、電話を切ろうとするが、 『だが悲観することも無い。奴らが掴んでいるネセサリウスの魔術師達だがどうも数は少ないらしい。あの少女に感謝するのだな』 最後にアレイスターが言い残した言葉に気を取られているうちに先に電話を切られてしまうのだった。 「成程な、魔術師が二名、学園都市に侵入したと」 『はい。カメラで監視してますけどその魔術師さん達、色々な所へ移動してるようなんです。どう思われますか? 闇咲さん』 「おそらくは陽動の為に使用する時限術式の設置だろう。それで? 私はどのように動けばいいんだ? 初春」 闇咲に電話をかけてきたのは初春だが、彼女の喋り方のせいかあまり緊張感が伝わってこない。 しかし行動に関してはいたってまともなのでその点は闇咲も安心している。 『えっとですね、闇咲さんにはその魔術師さんが設置した時限術式の解除をお願いします。後で魔術師さん達が立ち寄った場所の位置を転送しますので』 「了解した。しかし私一人でやるのか? 広範囲ともなるとさすがに」 『それなら心配無用です。建宮さん、五和さん、対馬さんにも協力を要請してひゃんっ! か、火織お姉ちゃんダメです! 今はハグ、き、禁止ですっ!』 建宮たち天草式学園都市支部のメンバーが動くのに女教皇の神裂の名前が挙がらなかったことに納得した闇咲だった。 ちなみに浦上は美琴と黒子の護衛に付いてもらっている。 『え、えっと、そ、そうゆうわけですので後のことはお願いします。闇咲さん、シェリーさん、天草式学園都市支部の皆さんがここに居るという情報は掴ませていませんので安心して下さい』 「それは助かる。しかし相変わらず君のこうゆう時の手腕は目を見張るものがあるな」 『私の取り柄なんてこれくらいですから。これで役に立てなかったらそれこそ申し訳が立ちませんよ。私は教会に居ますかシェ、シェリーさん! ゴスロリ衣装なら後で着ま』 最後まで言い終える前に初春からの電話は切れたが、教会で起こってるであろうことを考えると初春に同情を禁じ得ない闇咲なのであった。 なお、隠密術式を使っているはずの魔術師の位置を把握出来たのは神裂のお陰で、彼女にしてみればまだまだ構成が甘いとのことである。 そうしてほぼ同じタイミングで電話を終えた土御門と闇咲は顔を見合わせた後で、闇咲が動き出す。 「すまない三人とも。魔術師が現れたので私もここを離れることになった。土御門、君は上条達と共にここに残っててくれ」 「了解。……つーか出られそうに無い気がするけどな。新入生共の相手をしなくちゃならんだろうし。そっちこそ大丈夫か?」 「問題無いさ。初春のお陰で私、シェリー、それに天草式の皆は自由に動ける。まあ神裂とシェリーは当てには出来んだろうがな」 アレイスターの言っていた少女が初春だと分かっていた土御門、それに伴い神裂とシェリーが彼女の護りに入ることも、微妙に戦力外ということも理解した。 報告を終えた闇咲が生徒指導室を出ようとした時、言い残したことで土御門のシリアスモードが一旦解除されることに。 「続きは全てが終わってからだからそのつもりでな」 「ちょ、ちょっと待つにゃー! ここは流れ的に指導はお流れってのが相場ってもんですたい! ……まさか学校に残れって言ったのは」 「もちろん入学式の件の指導をする為に決まってるだろう? 土御門、君は当たり前のことを聞くのだな」 ドサクサに紛れて入学式での指導を無かったことにしようとした土御門、しかし現実は全くもって甘くなど無い。 「はっ、ンなもンばっくれるに決まってンだ」 「私は生徒を信じている。もちろん一方通行、君もだ。何、時間はそんなに取らせないさ。だから待っていてくれるな?」 「……わーったよ(クソッ、コイツはやっぱり苦手だぜ)」 無条件に信頼してくる人間に弱いのか、一方通行は素直に闇咲の言うことを聞いたので仕方なく土御門と浜面も従うことに。 闇咲が居なくなった生徒指導室、残された三人が動き出す。 「んじゃ俺達は教室に戻ろうぜい♪ カミやん達と合流するのが先決だからにゃー」 「けどよ、もし魔術師がうちの学校に侵入したらどうすんだよ?」 「ンなこたァ言わなくても分かンだろ? 俺達で返り討ちにする、それだけのことだァ」 こちらはネセサリウス学園都市支部の拠点でもある教会、そこにはインデックスとステイル、神裂とシェリー、そして初春が居た。 魔術師が侵入したという事態なのにも関わらず緊張感皆無なのはいつものように神裂とシェリー、二人がかりで初春を愛でているからに他ならない。 「よーっし、これも可愛い可愛い♪ 飾利にプレゼント決定だな」 「まだやるんですか~? これで五着目ですよ……。というよりも私達は何もしなくていいんですか?」 「何を言ってるのですか、飾利。貴女は私の考えた計画を闇咲たちに報告したという立派な仕事を終えたでは無いですか。シェリー、次は超ミニのメイド服でいきましょう」 そう、闇咲に指示した作戦を立案したのは魔術側に入って日が浅い初春では無く、経験豊富な聖人サマの神裂だった。 初春に伝えさせた理由は自分が言うよりも初春に言わせた方が素直に聞く者が意外と多いからというものだったりする(特に建宮)。 「それにインデックスを狙うというのなら無闇に動かない方が得策だよ。僕の顔はあちら側には割れているんだろう? だったら敢えて移動せずに待ち構えていた方がやりやすいのさ」 「時限式の術式解除はおうまや天草式のみんなに任せれば問題ないんだよ。そのせいでわたしたちが何もしないで終わりそうな予感はするかも」 インデックスとステイル、二人はまだ恋人ではないが自然に寄り添っているのでバレンタイン以降、関係は進展しているようだ。 初春が着替えに行っている間、手持ち無沙汰状態の神裂がインデックスを手招きして一着の服を渡す。 「インデックス、貴女も暇でしたらこの服に着替えて下さい。私が貴女に似合う服を選んできましたから」 「あ、ありがとうなんだよ……。でもかおり、ステイルが居る前で着替えるのは死ぬほど勇気がいるんだよ……」 「いや、何もここで生着替えをしろとは言ってませんから……。飾利が着替え終わった後であちらの部屋に着替えに行けばいいですよ。ステイルが楽しみにしてるようですよ?」 「そっ、そんなこと……は、あるけど……」 ステイルが顔を髪の色並みに真っ赤にしてるのを見たインデックス、早くこの服を着たいを思ったのは彼の為なのか服に興味があるのか、それは本人にしか分からないことだった。 魔術師侵入という事態にも関わらず、教会はいたって平和そのものだった。 場所は変わって友愛高校の当麻のクラスの教室、残っていた当麻達による新入生撃退法会議だが全く進んでいなかった。 理由はここに居る面子の殆どが作戦を考えるのが苦手で、半蔵もこの癖だらけの面子を纏めるにはまだまだだったからである。 「またわたし忘れられてる」 『空気女』姫神秋沙、土御門たちの後をこっそり付いて行ったのだが、皆彼女に気づくことなく大忙しな状況になってしまっている。 「フフフ、もう馴れたけどね・・・」 そんな姫神の前を全速力(とまでは行かないが)走り去って行く土御門・一方通行・浜面。 「にゃー、しかし魔術師と新入生を同時に相手しなければいけないとはにゃー」 「まッたくだァ。急いで上条らと合流しないとなァ、護衛役の建宮も借り出されてるはずだからなァ」 「にゃーそういえばそうだな・・・初春さんの頼みは最優先に動いちまうからにゃー」 「え?じゃあ急がないといけないじゃねか・・・滝壺ーーーーーー今行くぞーーーーーー!」 「叫ぶなァァァァ、新入生共に見つかるだろうがァァァァ!」 「す、すまん」 「にゃーそういうアクセラこそ声が大きいぜい」 まるで怒鳴り漫才をしているかのごとく走って、教室へ辿り着いた三人 そこで待っていたのは、にらめつけて来る上条たちだった。 「……ナンだよその目は」 「滝壺サン、現状報告どうぞ」 上条が呼ぶと奥から滝壺が出てきて、 「さっきの叫び声で、レベル4の集団がこっちに向かってきている」 「「「「「責任とってもらいまひょか?」」」」」 「「……すいません(ン)でした(ァ)……」」 「俺悪くないからにゃー、責任とる必要ないにゃー」 「……元春」 「にゃ?なんぜよ月夜?」 「連帯責任」 「理不尽だにゃー!!」 「ちなみに滝壺サン、具体的な敵情はわかる?」 「体晶はないけど木山先生の特訓である程度は。」 「で、どうなンだ?」 一方通行が尋ねる。 その答えは 驚愕に値するものであった。 「ざっと2クラス分くらい。あと一人レベル5が混じってる気がする。」 上条たちの目が一方通行に注がれる。 「な、なンだよォ?」 「アクセラ、てめえのせいで……」 「にゃー、貴様があんな公衆の面前でひどい振りかたするからだぜい」 「あれだって十分丁重なつもりだったんだけどよォ。」 「「「「「「「あれのどこが!?」」」」」」」 「とりあえず迎え撃とうぜ。」 「そうだにゃー。とりあえず作戦会議だぜい。」 「おィ、そんな猶予あンのかァ?」 一方通行のもっともな疑問に対しては黒髪の美少女が答える。 「大丈夫。このクラスへのルートは全部厚さ80センチの氷の壁20枚で封鎖してるから。10分くらいは持つと思うよ。」 (*1)))))) 「……月夜、『氷結光線(レーザースノウ)』いけるかにゃー? 」 「OK元春。元春にてを出すようなら……、私が全員カキ氷にしてやるぅぅぅううううううううううううう!!!」 「まて白雪、その技マジでそうなりかねないからやめてくれよ?上条さんも砕けてしまった人は元に戻せませんからね?」 「わかってるよ上条君、砕くんじゃなくて削るんでしょ?」 「いや!?それもダメですからね!?」 上条が白雪とギャグトークしていると……。 「……カミやん?人の彼女といちゃいちゃするもんじゃないぜい?」 軽く嫉妬された。 「いちゃいちゃしてるように見えるか!!人殺しはいけませんってお説教してるだけでせうよ!?」 「まあいいぜい。とにかくその後カミやん、一方通行、浜面囮でそのままがんばってご帰宅してにゃー」 「「「作戦でもなんでもねェェェえええええええええええええええええええええ!!!!!!」」」 ガタンッ!!と座っていた椅子から立つが、土御門がまあまあと止めて、 「作戦でもなんでもないぜい。青ピとか巻き込まれた被害者だし、それ巻き込んだのカミやんだし、位置ばれたの二人のせいだし」 「「「ふざけんなァァァああああああああああああああああああああああああああああああああああああああ!!!!!!」」」 そのとき、ドカーン!!と扉が吹っ飛んだ。 「さあ、幕は開かれたぜい?」
https://w.atwiki.jp/mousouyomi/pages/2873.html
【作品名】とある無職の英雄伝説(ヒーロータイム) 【名前】<伝説のNT> 【大きさ】男子高校生並 【攻撃カ】高校生並 【防御カ】高校生並 【素早さ】5m先から某暗殺者(達人並)のM16連射を回避可能 10m先から来たRPG7やレーザーを見てから回避可能 【特殊能力】主人公補正:いわゆるまど神=真の全能すら越えた者を更に破る因果改変 戦闘開始時点でそこら中で必ず都合よく使える武器が手に入る どんな能力も攻撃も偶然運良く当たらない。勝手に逸れて行く 戦闘開始と同時に因果改変で戦いの流れを全て無視、自分が勝った事に出来る 【長所】一人ヘヴィオブジェクトからコマンドー、上条さん役までこなす。説教が神。女みたいに可愛い 【短所】説教が上条さんの5倍くらい長い 【容姿】黒髪黒眼の女の子にしか見えないが男 ブランド物の白い光沢のある冬物のコート(ファー付)を来て居る 【備考】ゴ〇ゴや上〇恭介や某慎太郎みたいな屑には容赦しないが善人 臆病だが殺る時はヤる男 623 ◆0794JTY0ds 2011/06/13(月) 22 05 46.79 ID gYLJz8TF [1/1回発言] <伝説のNT> 考察 主人公補正は、真の全能すら超える威力を持つが、 発動タイミングが戦闘開始と同時なので「戦闘前行動の壁」を超えられない。 ×ミキティ 戦闘開始前に幼女にされる負け ×ともだちのわ 戦闘開始前に友達になり、降参負け。 「戦闘前行動の壁」 ×プロヴィデンスガンダム改 同じような能力持ちだが、書いてある系レベルの攻撃力。負ける。 ×αβκυδ ルールそのものようなキャラ。現在、(真の全能の壁)より(ルールの壁)の方が上位であるので 負けとした。 ×真サルーイン 攻防があらゆる全てレベル+メタ先手取り負け。 ×停止して動く者 能力発動タイミングは同じだがあらゆる全てレベルで強い。 もっと下のようだ。 627 ◆0794JTY0ds 2011/06/16(木) 20 43 47.06 ID U7Wm9g3e [1/1回発言] <伝説のNT> 考察 ×三橋貴志 こちらの完全上位互換。このキャラよりは下 ○闇・遊戯 「俺の先攻!」の前に能力を発動勝ち。 ×リフレクト星人改 書いてあること無効化+反射負け ○上条当麻(漫画版) 因果改変勝ち ○狂える角鹿 敵は多いが因果改変で勝てる。 ○幻想を消し去る者 「異能の力」を無効化するフィールドよりこちらの方の因果改変が強いと考察。 ×IT巫女 常時発動の書き換え能力が強いか。 ○オカマさん 真の全能を超える因果改変だから勝てるだろう。 ○知恵の道化師 時間前行動では無いらしいので、単純な威力勝負ならこちらに分がある。 ○○○ ウォ○ト・ディズ○ー、恩師、大河内 隅田川之輔 似たような能力持ちの3キャラ。その能力がメタ能力レベルなら勝てる。 △クルス=アーフェンブルグ あらゆるレベルの防御。攻撃は回避できそうなので引き分け。 ○I 戦闘開始と同時に攻撃ができるのでこちらが有利 ×建宮率子 あらゆる全てレベルの防御で無効化される。あらゆる全ての確率操作で負けるか。 ○時なる剣の虚無たる核 同じ因果操作であるが、こちらは真の全能より上 ○亀田興毅 考察人操作攻撃よりこちらの方が優先度が高い ○考察人 考察人操作攻撃よりこちらの方が優先度が高い リフレクト星人改><伝説のNT>>上条当麻(漫画版) 630 アリゲラα ◆jhlUsrQYEQ 2011/06/18(土) 16 26 28.89 ID J3cZHt7j [1/1回発言] 678 その勝率なら >三橋貴志>闇・遊戯=リフレクト星人改=伝説のNT>上条当麻(漫画版) かな?
https://w.atwiki.jp/deruta_sanbaka/pages/150.html
「当麻はね、足の付け根にほくろが有るんだー。」 参加者全員その意味を考えて数秒間沈黙。 「上条当麻、あなたに質問です。」 「ウム、なぜそのような場所にほくろがある事を」 「貴様の恋人が知っているのであるか?」 「そりゃ当然や。混浴行ったことあるもんこのお二人。」 「「「「「「「「「「「「ぬぁにぃ!?」」」」」」」」」」」」 「そういえばそういうこともあったじゃん。」 「あんた知ってて黙認したのか!!??」 「にゃー、人のことは言えないぜい青髪ピアス君。にゃー黒子はん?」 「なっ、なぜあなたがそのことを知ってますのっ!!??」 「「「「「「「「「「「「テメエラもか!!」」」」」」」」」」」」 「むー、結局混浴に言ってないのは私たちと浜面さん達だけだよってミサカはミサカはあなたに遠まわしにお願いしてみたり。」 「あァ?えーっとォ……あン?土御門たちは……ははァン。そォ言うことかァ。」 「にゃーっ!!!打ち止め何で知ってんだにゃー!!??」 ミサカネットワークをなめるでない。 二人一緒に出てきたところをシスターズの一人がしっかり見ていたのである。土御門たちはラブラブで見られたことに気が付いていない。 シスターズがそこにいた理由は………当然ゲコ太である。 そして…会場がどうなったかというと。 「「「一度制裁を受けろ!!」」」 「ぬおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおお!!!!????」 魔術の十本指に入る三人の同時攻撃である(会場=上琴の新居なので上条が防げる攻撃にしている。…まあ全力を出しているのだが…)。 これにはさすがの上条さんの右手もやばい。 「テメエら後ろに隠れてるんじゃねぇ!!」 「電極の節約だァ」 「あの三人はさすがにやばいにゃー♪」 「役立たずめ!!もう本当に誰か助けてーーーーーーーーーーーーーー!!!!」 「「「自業自得だ!!」」」 「ちょっとひどいですう!!混浴誘ってきたの美琴だしいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいい!!」 「「「関係無い!!」」」 「不幸だあああああああああああああああああああああああああああああああああああ!!」 しかしそこにとてもでかい殺気がゾワリ… しかもその殺気は三人に向けられたものだった。 その殺気の正体は… 御坂美琴からだった…。 「ごちゃごちゃ言ってんじゃねえ…」ぼそっと御坂美琴がつぶやく。 ビクゥ 上条さんは右手をフル動員して3人の攻撃を防ぎながらも震える。 上条は振り向けない。 3人を相手にしているというより後ろを見てはいけない気がする。 上条さんの不幸センサーが反応している。 ただし『なんかいつもと違うぞ。後ろを見なかったら大丈夫だと思うぞ♪』という警報音がしている。 そして 「なあ当麻?」 「なんでせうか美琴サン?ってか言葉遣いが男っぽくなって…ません!!前言撤回!!!!」 振り向かずとも全撤回しないと「死ぬ」のが目に見えている。 「邪魔者は排除していいよね♪」 もはや修羅や羅刹の類になりつつある美琴を前に恋人の当麻でさえ、反論出来ずにいた。 しかしそんな美琴を止めたのは大きな力は持たない、しかし確実に相手を上手く操縦できる一人のメイドだった。 「排除しちゃダメですよ美琴お姉さん♪」 「何、邪魔するの飾利。いいじゃない、当麻をいじめる悪い連中なんて殺したってさ」 「でも人を殺しちゃったら当麻お兄ちゃんが悲しみますよ? もしかしたら嫌いになっちゃうかもしれません。そんなの嫌ですよね?」 「…………うん。とうまを泣かせたり、とうまにきらわれるのはとってもやだ。だからかざりのいうとおりにするけどこのいかりはどーすればいいの?」 幾度となくパーティー台無しの危機を救う初春に、この会場全ての人間が彼女に一目置くようになっているのだが本人は気付かない。 元に戻った、というより随分と幼児化した感じの美琴の問いかけに初春は笑顔で美琴に尋ねる。 「美琴お姉さんは当麻お兄ちゃんとラブラブですよね? 他のカップルよりもラブラブで一番ですよね? それを証明したくありませんか?」 「とうまとラブラブ? うん、みことととうまはせかいで一ばんラブラブだよ。ほかのカップルになんかまけないもん。それをみんなにおしえてあげるの!」 「分かりました♪ というわけで皆さん、ただ今から主賓五組のカップルによる最高に愛し合ってるカップル決定戦を始めます!!」 美琴の了承を得た初春が高らかに、しかもテンション高めのこのパーティーのメインイベントのゲームの開会を宣言した。 幼児化した美琴と打ち止め、それに滝壺以外の主賓の反応はというと…… 「「「「「「「そんな恥ずかしいこと出来るかーーーーーーっ!!!」」」」」」」 「えー面白そうじゃんってミサカはミサカは俄然張り切ってみたり!」 「はまづら、私はやりたいけどはまづらは嫌なの? 私のこと好きじゃないの?」 「とうま、みことはね、このゲームで一ばんになりたいの。とうまのこと大すきだからがんばるの。ダメ?」 当麻と浜面、恋人のおねだりで見事に撃沈&参加決定。 冷静に、しかし野心を抱き始めたのは青黒と土白。 「こん中で一番となると学園都市最強のアクやん、第三位の御坂はん、それにあのカミやんよりも上になるわけやな?」 「なるほど、そう考えれば参加するのも有りですわね。○○様、わたくし達も参加しますわよ! ○○様と黒子の愛こそが最強なのですわ!」 「むむっ、私と元春以上に愛し合ってるカップルがいるのって何かむかつく……。元春! 私達も出るよ!」 「にゃー、仕方ないぜよ。でもこの中で一番になればグループ(あっちのじゃなくて)内でも主導権が握れるぜい。やってみるか」 青黒、土白も参加を決めて残るは一打、というか一方通行だけがごねている。 「チッ! どいつもコイツも浮かれやがってよォ。俺は参加しねェぞ! 誰が好き好んで見世物になるかってンだ!」 「だったら一方通行君には君達が着ているウエディングドレスと白無垢、タキシードと紋付袴羽織を買い取ってもらうとしようか。倍の値段で」 「ば、倍だとォ!(どうする? 『グループ』の金を使えば何とかなンじゃねェかァ?)」 「もし参加してくれたらそれらは全てプレゼントとなります。それとも学園都市最強さんはこんなお遊びで逃げ出すんですか? 負けるのが怖いんでしょうか?」 「逃げ出す? 負けるのが怖い? ンなわけねェだろうがあああああああッ! 上等だ、誰が最強か教えてやンぜ!」 一方通行を上手くのせた初春と旅掛はハイタッチをして喜んだ。 こうして主賓五組がゲーム参加を表明したのを受けて初春が説明を始める。 「ゲームはいたってシンプルです。みなさんに共通する問題、アクションに答えてもらうだけです」 「能力の使用とかは有りなんですの?」 「能力は一切使用しません。このゲームはあくまでラブラブ度を知らしめるものですから。そんなものに能力はいりません♪」 「優勝カップルはどうやって決めるぜよ?」 「まずは二組になるまでサドンデス方式で行います。一回でも答えられない、違反をした場合は即失格です。二組になるまでずーっと続けますので。何か質問は?」 初春に質問をしたのは当麻だった。 「二組になったらどうするんだ?」 「最後の問題に二組、正しくは男性の方に答えてもらいます。それでどちらがより素晴らしいかで勝者が決まるわけです。他には?」 ゲームの内容を理解した主賓達は何も無いというように一斉に首を横に振る。 それを確認した初春は佐天達に目配せして、主賓達をそれぞれ別の部屋へと移動させる。 「本当ならすぐに始めたい所ですけど美琴お姉さんがその調子ですからね。当麻お兄ちゃん、10分で美琴お姉さんを元に戻してあげて下さい。他の主賓の方達も各自待機でお願いします」 主賓達が会場を出て行ったのを確認したところで、初春は今度は招待客にそれぞれ一枚の紙とペンを渡した。 「これは何なのであるか?」 「それにあのカップルの順位を書き込んでください。名前だと分からないと思いまして、顔写真を貼っておきました。その横に数字を書いて下さい」 「書いてどうされるのかや? もしかして的中せし者たちに何か素晴らしきプレゼントでもくれるのかしらん?」 「さすがローラさんです。その通りなんですよー♪ 順位を的中した人、そして一番のカップルにプレゼントをと思いまして」 騎士団長は感じてしまった、今の初春がエリザードやローラのようなお祭り好きのオーラをバンバン発していることに。 類は友を呼ぶとはよく言ったもので、初春の言葉に何か直感めいたものを感じたエリザードが声を上げる。 「そのプレゼント、私自ら選んでもいいだろうか?」 「いいんですか! 女王陛下自らそのようなことを言ってくれるのは私も嬉しいんですけど陛下のお手を煩わせるのは……」 「気にするな。こんな楽しいパーティーに招待してくれたお礼だと思っていい。それと私のことはエリザードで構わないぞ。堅苦しくてかなわん」 「は、はいっ! ありがとうございますエリザードさんっ!」 エリザードの行動に騎士団長は胃と頭を痛めつつも、残るローラが余計なことをしないように神に祈ることにした。 その頃、それぞれの控え室に通された主賓達は思い思いの時間を過ごしていた。 「とうみゃ~……」 「何だ?」 「ダ・イ・ス・キ♪」チュッ 「俺もだよ♪それとお返しだ!!」 「キャー♪」 「待て待てー♪」 この二人の熱は冷める事を知らないのだろうか? 「ラブラブだな。」 「いいな……」 「滝壺!?」 「何でもない!!」 ちょっとかわいこぶって見る滝壺に浜面は…… (萌えーーーーーーーーーーーーーーーーーーー!!) 「クソッ、あちこちからイチャイチャしてる感じが伝わってきやがる。ったくウゼェ……」 「さっきからどーしてそんなにイライラしてるのってミサカはミサカはかいがいしく心配してみたり」 控え室(上琴新居の一室)に通された一方通行は他の部屋から感じるラブラブオーラに頭痛がする思いだった。 打ち止めが一方通行に後ろから抱きついてることは知ってるが、今さら離れろという気はさらさら無い。 「パーティーに呼ばれたと思ったら変なコスさせられるは、凍り漬けにされるわ、初春のガキにはいいように遊ばれるわ、ホント散々だぜェ……」 「じゃあミサカへの愛の告白も散々な目に入るのってミサカはミサカはちょっと不安げに尋ねてみたり」 「……さっき俺が挙げた中にそれは入ってねェだろ。それ以外は悪くねェってことだ。お前が言った件についてはだなァ……察しろ」 そう言った一方通行の顔が赤くなってるのを見た打ち止めは、言葉で態度を示さずにさらに強く抱きつくことで嬉しさを伝える。 今までの自分だったら振りほどいていただろうが、今はそんな気が起きない一方通行は自分の重症っぷりに溜め息を吐いた。 「いいかクソガキィ。ゲームに関してはあンまり期待すンなよォ。まあ、やるからには出来るかぎりはやるけどよォ」 「あなたはあなたの思うとおりにやったらいいよってミサカはミサカはあなたと一緒に遊べることに喜んでみたり。でも」 「でも、なんだァ?」 「きっとあなたは初春おねーちゃんにこれからも遊ばれ続ける気がするってミサカはミサカは将来を心配してみる」 「それを言うンじゃねええええええええええええええっ!!!」 打ち止めの指摘に大声を上げて叫ぶ一方通行は学園都市に戻った後のことを考え、それがやけにリアルだったことに泣きたくなった。 その隣の部屋にいた土白は対照的にとてもリラックスしていた。 「隣はうるさくてかなわないぜい。能力使うゲームじゃないんだからもっと落ち着くべきだと思うにゃー♪」 「でも元春は落ち着きすぎだと思うよ。勝算でもあるの?」 「少なくとも最後の二組に残る自信だけはある。理性を保って羽目を外さなければこのゲームは簡単なんだぜい」 「え? 元春にはゲームがどんなものか検討付いてるの?」 月夜からの尊敬の眼差しに気を良くした土御門は得意げに自分の予想を並べ立てる。 「行き過ぎたイチャイチャは禁止、これはほぼ確実だ。それと打ち止めのような子供、良識ある大人の前で教育上宜しくないことはやらないはずにゃー」 「へー、元春ってそうゆうとこだけは頭回るんだねー」 「そうゆうとこだけってのはひどいにゃー月夜。つまりオレ達は他のカップルに流されないように落ち着いてゲームをこなすだけぜよ」 「分かった。元春がそう言うなら信じてあげる♪ だから私達が一番になろうね!」 「当然ぜよ。ここいらでカミやんにどちらが男として上かを教えてやるにゃー♪ でもその前に」 月夜と勝利の誓いを交わした土御門はおもむろに携帯をいじり出し、どこかへとメールを送る。 「誰にメールを送ったの?」 「病院で入院してる海原へのクリスマスプレゼント」 土御門が海原に送ったメールには美琴のウエディングドレス姿の画像が添付されていたりする。 時を同じくして、主賓五組が待機中ということで少し時間の空いた建宮もまた、 「五和、きっとベッドの上で一人寂しい思いをしてるのよな。お前が考えてくれた上条当麻のコス、好評だったのよ。これはそのお礼なのよね」 入院中の五和に当麻のボクサーコスの画像を簡単なメッセージと共に送りつける。 【建宮サンタからのプレゼントなのよね。これを見てハッスル……もとい、元気出すのよな。五和、メリークリスマス】 善意から贈った土御門と建宮のプレゼントだが、これがとある病院に惨劇をもたらすなど二人は知る由もない。 その数秒後、とある病院の二つの病室で前代未聞の大惨事が起こってしまう。 ドッカーン!!!! とある病院にらしからぬ音が響き渡る。 「なんだか騒がしいね?もう面会時刻は過ぎてるはずだがね?」 カエル顔の医者は動じない。 すると ドゴーン!!! さらにもう一発音がした。 「まったくここは病院だよ?見てこようかね?」 さすがにこの医者も動いた。 5分後。 騒ぎが驚くほど迅速に収まった。 何が有ったかというと…… 「上条当麻ぁあああああ!!!!!!」「御坂美琴ぉおお!!!!」 病室のドアを吹き飛ばして出てきた二人は見事にハモった。 「ん?あなた御坂さん達をご存知ですか??」 「へ?は、はい。もしかして上条さん達を?」 この後 打倒上条当麻&御坂美琴奪取を唱える海原と打倒御坂美琴&上条当麻奪取を唱える五和が対立して。 話し合いの末。 「とりあえず神奈川へ行きましょう。二人をバラバラにするという点で我々の利害は一致するのですから。」 ということになったのだが。 そこへあの医者がやってきて。 「こんな時間で病人が出歩いちゃいけないね?」 「申し訳ありませんが先生、止めないでください。」「そうです私達行かなくてはいけないんです。」 「病人の必要な物をそろえるのが僕の信条だけどね?外出を認めるわけにはいかないわけだね?」 そう言って彼はにやりと笑う。 「まあ外出できればの話だけどね?」「「???」」 直後。 脱走者2名は地面に倒れた。 「か、体が…」「動かない…。」 「それだけの大怪我だからね?」医者は言う。 「君達が今まで動けたのは薬のおかげだったわけだね?でも」 そう言って彼は二人の腕を見て言う。 「点滴をちぎられると薬を投与することもできないわけだね?」 二人は声を出すこともままならず、聞くしかない。 それを確認した医者は看護師たちに言う。 「お二人をベッドに戻して、点滴を打ってくれたまえ。」 「ただし。○○○15(体が動けるようになる薬)は以後入れないこと。」 2人の悪運(?)はここにつきた。 (くうっ! 自分としたことが何と情けない! 土御門さん、貴方の送ってくれた御坂さんのウエディングドレス姿は美しかったです。けど……!) (建宮さんが送ってきてくれた当麻さんのコスプレ、私の理想通りの垂涎ものでした。でも……) 1 海原と五和の『あんなもの』とは二人にそれぞれ送られてきた画像に僅かに写っていた、恋敵(一方的な)の体のごく一部だった。 普通の人間だったらまず分からない程度の写りなのだが、それを見つけた二人の執念は凄まじい。 今日はもう動けないので、仕方なく二人はベッドの中で大人しくクリスマスを過ごすことを決意する。 (仕方ありません。今日は御坂さんのウエディングドレス姿でイメージトレーニングです。御坂さん自体は素晴らしいですから) (この当麻さんそのものには罪はありません。むしろ私のツボにはまりまくりです! 今日は当麻さんのボクサーコスプレで妄想妄想っと♪) やることが無い海原と五和の両名、先程送られてきた画像(邪魔者は排除)で想像してみた。 内容はまあ、ここでは言い表せないこと(92%は五和が)ばかりだと言っておこう。 その僅か30秒後、病室のベッドはそれぞれの血で赤く染まってしまい、翌日の朝まで気付かれることなく放置されるのは先の話。