約 77,665 件
https://w.atwiki.jp/h-yamato3/pages/43.html
概要 辻ミステリの中で、最長・最多のシリーズ。 今世紀に入り、他のレギュラーシリーズが完結したり中断したりする中、2011年まで新作がコンスタントに出版され続け、完結した。 1979年に「死体が私を追いかける(未)」で初登場したトラベルライター瓜生慎は、家出中の女子大生三ツ江真由子と出会ったことから事件に巻き込まれ、それが縁で真由子と結ばれる。 その後も、職業柄日本各地へ旅することが多い慎は、行く先々で事件に巻き込まれる。しかし、本人の意思とは裏腹に推理力に恵まれた慎は、真由子のサポートを受けながら探偵役を務めていく。 やがて、「殺人者が日本海を行く(未)」で二人は正式に結婚し、子どもの誕生が間近になった「北海で殺そう」をもってシリーズはひとまず完結する。 二人は産休を取るという名目で、徳間ノベルスにおける辻ミステリの主役は神保亜子に譲った。その後二人は、「ソウル発殺人物語」で息子・竜(未)を伴って復帰し、主役に返り咲く。以後、乳児ながら事件に出会うと独特の勘を働かせる竜も探偵役に加わり、1991年の「殺人「北越雪譜」(未)」までシリーズは継続した。 そして、十年以上のブランクを経て舞台は光文社文庫に移り、2002年の「北海道・幽霊列車殺人号(未)」でシリーズは再開した。 以後の作品では、中学生から高校生へと成長した竜と、そのガールフレンド中浜うずら(未)を加え、初期シリーズ以来のトラベルミステリーに探偵一家の活躍を加え、年一作のペースでシリーズは継続していたが、2011年「日本・マラソン列車殺人号」で、全シリーズは完結を迎えた。 シリーズリスト 第1期 死体が私を追いかける ブルートレイン北へ還る ローカル線に紅い血が散る 火の国死の国殺しを歌う 殺人者が日本海を行く 三陸鉄道死神が宿る 山陰ドン行に死す 鳴門に血渦巻く 北海で殺そう 第2期 ソウル発殺人物語(神保亜子シリーズ第4作を兼ねる) 大雪山発殺人物語 仏ヶ浦発殺人物語 四万十発殺人物語 殺人「北越雪譜」 第3期 北海道・幽霊列車殺人号 上州・湯煙列車殺人号 信州・高原列車殺人号 伊豆・踊り子列車殺人号 長崎・ばてれん列車殺人号 弘前・桜狩り列車殺人号 日本海・豪雪列車殺人号 甲州・ワイン列車殺人号 宗谷・望郷列車殺人号 四国・坊っちゃん列車殺人号 会津・リゾート列車殺人号 日本・マラソン列車殺人号 短編 お座敷列車殺人号(慎と真由子の新婚旅行が描かれる。「殺人者日本海を行く」の文庫版に収録)
https://w.atwiki.jp/rdr2jp/pages/1268.html
概要 解説地図 概要 日本語:旧グリーンバンク製粉所 状態:廃墟 所在地:ルモワン - スカーレットメドウズ 解説 デューベリークリークにまだ水が流れていた時に稼働していた工場。今は廃墟になっている。 外の梯子の近くの金庫には葉巻と硬貨の入ったカップと噛み煙草が入っている。 近くの線路では一回だけ幽霊列車を見ることができる。 地図
https://w.atwiki.jp/sentai-kaijin/pages/422.html
←前作 一覧:仮面ライダーカブト登場怪人 →次作 一覧:仮面ライダーキバ登場怪人 イマジン タロウズ/味方イマジン モモタロス ウラタロス キンタロス(クマイマジン) リュウタロス ジーク デネブ テディ カイ一味 カイ(電王) バットイマジン カメレオンイマジン クラストイマジン クロウイマジン ライノイマジン アイビーイマジン オウルイマジン ホエールイマジン ウルフイマジン ジェリーイマジン トータスイマジントータスイマジン(カメ) トータスイマジン(ウサギ) スコーピオンイマジン スパイダーイマジンスパイダーイマジン(赤目) スパイダーイマジン(緑目) ブラッドサッカーイマジン ワスプイマジン ブルーバードイマジン ラビットイマジン アントホッパーイマジンアントホッパーイマジン(アリ) アントホッパーイマジン(キリギリス) クラーケンイマジン モールイマジンモールイマジン アックスハンド モールイマジン クローハンド モールイマジン ドリルハンド レオイマジンレオソルジャー パンダラビットイマジン スネールイマジンスネールイマジン(オス) スネールイマジン(メス) オクトイマジン アルビノレオイマジン アルマジロイマジン スノーマンイマジン NEWモールイマジンNEWモールイマジン アックスハンド NEWモールイマジン クローハンド NEWモールイマジン ドリルハンド NEWモールイマジン クロスハンド NEWモールイマジン ヒッポハンド デスイマジン その他 三段腹イマジン 伝説のイマジン ヒュドライマジン(本編未登場) ドーラタロス(本編未登場) はぐれイマジン ピギーズイマジン アントホッパーイマジン(超電王) マンティスイマジン スパイダーイマジン(超電王) モールイマジン1 モールイマジン2 モールイマジン3 牙王強盗団 牙王/仮面ライダーガオウガオウベルト マスターパス(インフィニティチケット(赤)) モレクイマジン コブライマジン ゲッコーイマジン サラマンダーイマジン ニュートイマジン ガオウライナーキバ ネガタロス軍団(仮) ネガタロス クラウンイマジン ピンクラビットイマジン ホースファンガイア ネガデンライナー 幽霊列車の一団 死郎/仮面ライダー幽汽ユウキベルト ライダーパス(幽汽) ゴーストイマジン シャドウイマジン ファントムイマジン なぞのイマジン 幽霊列車 オニ一族 クチヒコ/ゴルドラ ミミヒコ/シルバラ ゲルニュート 鬼の戦艦 時間警察 黒崎レイジ/仮面ライダーG電王Gデンオウベルト ライダーパス(G電王) 人工イマジン イヴ ギガンデス ギガンデスヘブン ギガンデスハデス ギガンデスヘル 暴走レールの怪物 イマジン以外の登場怪人 謎の仮面ライダー(漫画に登場) ウルトラマンタロス ショッカー 詳しくは一覧:ショッカー怪人を参照。 アトラクションなどのイベントで登場 二代目牙王/仮面ライダーガオウ ライダーパス ドラグブラッカー ライオトルーパー
https://w.atwiki.jp/glyuri/pages/47.html
読み:みずち しき 旧名義:木ノ歌詠(このうた えい) HP:■ 瑞 智 士 記 ++Shiki MIZUCHI Official Web Site++ Blog:Shiki MIZUCHI Official Web Site -blog mix- Wikipedia:瑞智士記 - Wikipedia ここに紹介文 作品 ゆるゆり ノベルアンソロジー 展翅少女人形館 あかね色シンフォニア あまがみエメンタール 戦場のライラプス 幽霊列車とこんぺい糖 メモリー・オブ・リガヤ 名前 コメント すべてのコメントを見る
https://w.atwiki.jp/glyuri/pages/100.html
2009年4月(よく名前の出る作品) ■角川スニーカー文庫 「ウィッチマズルカ」水口敬文「天になき星々の群れ」長谷敏司「ストライクウィッチーズ」(いらん子中隊シリーズ)ヤマグチノボル ■富士見ファンタジア文庫 「クジラのソラ」瀬尾つかさ ■富士見ミステリー文庫 「しずるさんシリーズ」上遠野浩平「幽霊列車とこんぺい糖」木ノ歌詠 ■電撃文庫 「天槍の下のバシレイス」伊都工平 ■ファミ通文庫 「刹那 ~そのとき彼女が願ったこと~」山下卓「塔の町あたしたちの街」扇智史「暴風ガールズファイト」佐々原史緒 ■MF文庫 「やってきたよドルイドさん」志瑞祐「PiPit!!-ぴぴっと!!」和智正喜 ■スーパーダッシュ文庫 「黄色い花の紅」「バニラ」アサウラ ■ガガガ文庫 「みすてぃっく・あい」一柳凪「どろぼうの名人」「いたいけな主人」中里十 ■GA文庫 「ナハトイェーガー」涼元悠一 ■HJ文庫 「BLACK SHEEP 黒き羊は聖夜に迷う」富永浩史「彼女は眼鏡HOLIC」上栖綴人 ■メガミ文庫 「なりゆき!しゅがあ☆くらふと」あきさかあさひ ■一迅社文庫 「あまがみエメンタール」瑞智士記 ■一迅社文庫アイリス 「Period」瑠璃歩月「ワイルドブーケ」駒尾真子 ■集英社コバルト文庫 「マリア様がみてる」今野緒雪「楽園の魔女たち」樹川さとみ ■ハルキ文庫 「カラミティナイト」高瀬彼方(大幅リライトされた「カラミティナイト・-オルタナティブ-」がGA文庫で発売) 2008年3月(2007年末アンケート集計) 6:幽霊列車とこんぺい糖 5:しずるさんシリーズ,刹那 ~そのとき彼女が願ったこと~ 4:ウィッチマズルカ,バニラ 3:荊の城 2:クジラのソラ,ナハトイェーガー,天槍の下のバシレイス,マリみて 2:天になき星々の群れ 1:PiPit!! ~ぴぴっと!!~,アクエリアンエイジ 悠久の処女宮,ありふれた風景画 1:エレメンタルカナ,カラミティナイト,でびるBOX,トリックスターズ 1:フィリシエラと、わたしと、終わりゆく世界に,プリンセスベルクチカ 1:ホーンテッド!,ムシウタ,めいたん,レジンキャストミルク,ロマンスの温度差 1:楽園の魔女,喚ばれて飛び出てみたけれど,吸血鬼カーミラ,座敷童の掟 1:聖霊狩り,塔の町、あたしたちの街,奈々の学園ライフ,滅びのマヤウェル
https://w.atwiki.jp/mekameka/pages/2275.html
夜想曲 メーカー ビクターインタラクティブソフトウエア 対応機種 PS.PSN"GA" 発売日 1998年7月16日 ジャンル アドベンチャー 赤川次郎原作の小説『殺人を呼んだ本』をベースにしたミステリー系のサウンドノベル 人里離れた山奥にある、死にまつわる本ばかりを集めた『野々宮図書館』を舞台に、謎の事件が次々と巻き起こる 続編 夜想曲2 赤川次郎ミステリー 夜想曲 -本に招かれた殺人- 本作と2両方を収録したDS版 関連 赤川次郎の幽霊列車?? 魔女たちの眠り 月の光 ~沈める鐘の殺人~
https://w.atwiki.jp/yamamura2/pages/10676.html
【TOP】【←prev】【GAME BOY】【next→】 三毛猫ホームズの騎士道 タイトル 三毛猫ホームズの騎士道 機種 ゲームボーイ 型番 DMG-MKJ ジャンル アドベンチャー 発売元 アスク講談社 発売日 1991-2-15 価格 3500円(税込) 赤川次郎 関連 ゲーム機 FC 赤川次郎の幽霊列車 SFC 魔女たちの眠り PS 赤川次郎 夜想曲 赤川次郎 魔女たちの眠り 復活祭 赤川次郎 夜想曲 2 PS2 赤川次郎 月の光 携帯ゲーム機 GB 三毛猫ホームズの騎士道 WS 三毛猫ホームズ ゴーストパニック NDS 赤川次郎ミステリー 夜想曲 赤川次郎ミステリー 月の光 駿河屋で購入 ゲームボーイ
https://w.atwiki.jp/legends/pages/898.html
人面犬と不良JK 05 既に時刻は深夜の0時を回っていた。 初夏のけだるい蒸し暑さが、夜風に吹かれて揺らめいている。 墨を流したような空は、相変わらず町の明かりに負けて星の影も見えない。 ――ここは、その町の中心部から少し離れたところにある駅のホーム。 私は口にチュッパチャプスを銜え、 プレーヤーから流れる音楽をヘッドホンで聴きながら、『その時』を待つ。 「もうそろそろなんでしょ?」 すぐ足元にいる私のパートナー…… 中年オヤジの顔が張り付いた、雑種の犬にそう問いかけた。 「ああ、そうだ。『終電の後の幽霊列車』。それがこのホームの都市伝説さ」 犬が――『人面犬』がそう応える。 こいつの応対は、いつも簡潔で単純で示唆的だ。 最初に肝心なことを教えてくれなかったがために、 後で大ピンチに陥ったりすることが何度あったか知れない。 情報面で有利な立場にあるこのスケベ犬に 実質頭が上がらない自分に軽い苛立ちを覚えつつ、 私はゆっくりと話を聞きだすことにする。 「それで?その『幽霊列車』って、 どんな都市伝説なの?」 人面犬がくつくつと嗤う。 その表情には、明らかに私を小馬鹿にしたような色が伺えたので、また私はイラッと来る。 「しょうがねえ、教えてやるか」 * 仕事帰りのサラリーマンが、 残業ですっかり遅れてしまい、終電を逃してしまった。 タクシー代いくらかかるかな…… ホームで途方に暮れる彼が耳にしたのは、 確かに列車の車輪が枕木を鳴らす音だったという。 顔を上げると、 ぷしゅうとため息を吐きながら、 少々錆び付いた車体の電車がホームに入ってくるところだった。 なんだ、まだ電車が残っていたじゃないか! 嬉々としてその電車に乗り込んだサラリーマン。 誰も乗っていないその車両のシートに腰掛け、 静かにドアは閉まり、 ――そして、彼の姿を見たものはいない。 * 「――それで? 私はちゃんと帰ってこれるんでしょーね?」 一通り人面犬の話を聞き終えた私が、訝しんで訪ねる。 するとまた人面犬は、 「ああ、もちろんだ。お前がこれまで通りうまくやればな」 そう言ってまた、私の足元でくつくつ嗤うのだった。 これまで通り、か。 要するに、 これまで通り思いっきり暴れてやれば勝ち、ってことね。 来るべき戦いにぞくぞくしながら、 左手に持った竹刀袋を握り締めた。 と―― がたんことん。がたんことん。 これだ。 真夜中のホームに訪れる死神。 『終電の後の幽霊列車』が、 まるでヘッドライトを眼みたいに光らせて走ってくるのが見える。 「おい、そろそろいくぜ。 楽しい"列車の旅"と洒落込もうや」 人面犬が私を見上げる。 しまった、と思ったときにはもう遅かった。 「白か」 「見んな!」 「ごふぅっ!」 私はローファーでスケベ犬のわき腹を蹴り上げてやる。 そして列車がホームに入ってきて、 ぷしゅう。 誘うようにドアが開いた。 袋から取り出した竹刀を右手に持ち直し、 私達は、蛍光灯が不気味に光る車両へと、足を踏み入れる。 ホームの屋根の上の影が、静かにそれを見下ろしていた。 車両の中に、目立って変わったところはなかった。 強いて挙げるとすれば、 現行の列車に比べて内装が少し古ぼけていること、 光源である蛍光灯が数本死にかけて、 不気味に明滅を繰り返しているくらいだった。 「案外、大したことなさそうじゃん」 物足りなさに私がそうごちると、人面犬が言う。 「莫迦。気を抜いてると、お前も俺もこの人喰い列車の餌食だぜ。 それに―― 気付かなかったか?……珍客だぜ」 人面犬が、ニヤニヤ嗤いながら言う。 え?客?なに?ナニ? そして私は度肝を抜かれた。 バギッ!バリバリバリッ!ミシッ! 突然、列車の天井が悲鳴を上げる。 まるで、巨大な何かが落下したような音だ―― そして私のその読みは、概ね正解だった。 めしゃっめしゃっ! 轟音と共に、天井を突き破って落ちてきた真っ黒なそれが、 ずんっ、という鈍い音を立てて車両の床に着地する。 その間、私はあまりのことに、竹刀を構えるのさえ忘れていた。 目の前に、真っ黒な犬がいた。 普通の犬じゃない。 何せその体躯は子牛と見紛う程巨大で、 その両眼は燃えるように赤かったからだ。 そして私は、ほとんど規格外のサイズのその犬に気を取られて、 私とほぼ同い年くらいの男子が その背中に跨っているのに気付かなかった。 「おいおいザクロ……もう少し気をつけてくれ…… 危うく、この女の子を踏み潰すところだっただろ!」 その男子が、黒い犬を嗜める。 すると、黒い犬――ザクロ、と呼ばれていた――が、 「ああ!大変申し訳ありませんわ!」 恐縮しきった声で応えた。 * 突然の出来事に思考力をごっそり奪い取られた私に、 彼らは自分達が――私達がどんな存在であるのかを教えてくれた。 そして彼らの語る言葉で、私は初めて真実を知る。 私以外にも、"都市伝説"と契約を果たした人間が存在すること。 そして彼らもまた、自分達の目的のために戦いを続けていることを。 「まあ……『目的』だなんて大それたもんでもないけどな」 男子が、鼻の頭を掻きながら言う。 その間、ザクロちゃんは、彼の忠心な従者らしく、 毅然とした態度で"お座り"をしていた。 彼女は、主人の話し合いに無粋な横槍や注釈など入れたりしない。 身の程をわきまえているのだ―― うちの駄目犬に、爪の垢を煎じて呑ませてやりたい。 彼は、もうひとつの"都市伝説"を紹介してくれた。 彼がポケットから出した2枚の鏡。 その鏡面を合わせると、無限に続く鏡の回廊の向こうから、 形容し難い容姿を持った、異形の化物が飛び出してきた。 「やあ、こんにちは、お姉さん!」 凛とした、少年とも少女ともつかない声が、私に挨拶する。 この都市伝説の正体は、私でも知っている―― 中学時代、クラスで噂が流行った、 「おいおいなんだぁ? この餓鬼は『鏡合わせの悪魔』じゃねえか」 人面犬が、主人の話し合いに無粋な横槍を入れた。もうこいつ本当黙っててほしい。 ぷしゅう。 がたん、ごとん。 そうこうしているうちに、 列車が地獄の1丁目を踏み出そうとしていた。 間も無く、"日常"と"非日常"の境界が崩れ去る。 「いけない、電車が発車しちゃった!」 アクマがあたふたした様子で言った。 「これはあまりのんびりもしていられませんわね…… 列車に魂を喰われる前に、早々に決着を付けたほうがよろしいかと」 ザクロが、アクマとは対照的に、 落ち着き払った声で主人に進言する。 そしてその主人も静かに頷いた。 「ああ、そうだな…… なああんた、ここは人間同士、助け合いの契約といかないか?」 人間同士の、助け合い? 「つまり……私があんたと共闘する、ってこと?」 男子がまた首肯する。 今まで事の成り行きをニヤニヤ嗤いながら眺めていた人面犬が言った。 「この人間の餓鬼が言うことは正解だぜ。 こっから先の車両には、この列車に精気を吸い尽くされた 犠牲者達が、生ける屍となってうようよしてやがる。 さしものお前でも、数で潰されるだろうな」 私は、本来なら馴れ合いは好かないほうだった。 だけど、初めて会った私以外の契約者に、 強い興味をそそられていたのも事実だった。 この男子と都市伝説は、一体どれくらい強いのだろうか? 戦いの中に身を置くようになってからというもの、 自分の内で燻ぶり続けていた好奇心と闘争心が、首をもたげた。 「……いいよ。わかった!面白そう。 一緒に、戦おうか!」 私がそう言うと、 「やったーっ!成立!成立!契約成立!助け合い!」 アクマが嬉しそうにくるくると回った。 そういうわけで、 私と彼は、この忌わしい幽霊列車の中でひとときの"契約"を結ぶこととなった。 彼とアクマと人面犬は、列車の上から。 私とザクロちゃんは、列車の中から。 それぞれこの列車を攻略していくことになる。 「んで最終的に、 一番奥の車両にいる運転手をぶっ倒せば、見事勝利だ」 「あんた、ちゃんと彼のサポートしなさいよ?!」 私の注意などまったく聞かないで、人面犬がくつくつと嗤う。 「さて、作戦はこんなものでよろしいですわね?」 ザクロちゃんが場を纏める。 「うん!また運転室で会おうね!」 アクマのその一言で、 "上班"は先ほどザクロちゃんが空けた天井の穴から出発した。 「私達も行きましょうか」 「うん、よろしく、ザクロちゃん」 私達"中班"も、隣の車両への引き戸を開く。 * 「うわ、マジでいっぱいいるな」 強風吹き荒ぶ列車の上に立った俺は、 目の前の光景を見て思わずそうこぼした。 ひと、ひと、ひと。 そこには、目の光と魂を失った肉人形が―― この幽霊列車の犠牲者たちの成れの果てが、 窓といわず屋根といわずいたるところに張り付き、無数に蠢いていた。 発車する前、駅のホームの屋根の上から見たこの列車は、 ここまでグロテスクな様相を呈していなかったはずだが…… 「走り出してからが『幽霊列車』の本領発揮、ってことだ」 足元で、あの不良っぽい女子高生の人面犬が言った。 こいつは俺たちの知っている人面犬に比べて、どうにも扱い辛そうだ。 などとごちゃごちゃやっている内にも、 肉人形達は新しい獲物の姿を捉え、ゆっくりとこちらに向かってくる。 無論、こんな奴らに大人しく殺される義理は無い。 「さっさと済ませるぞ、アクマ!」 「うん!」 そして俺は目を閉じて、合わせ鏡を作る。 『合わせ鏡の悪魔』、契約の履行だ。 後ろの方で、人面犬がまた楽しそうに嗤った。 * ずんっ! 気迫と共に、ザクロちゃんが一歩、踏み出す。 そして次の瞬間には、一度に数体の肉人形が その太い前足に踏み砕かれていた。 そしてザクロちゃんに進路を切り拓いて貰った私は、 「せいっ!」 竹刀を水平に構え、駆け抜けざまに一気に討つ。 私の渾身の胴抜きを食らった連中が、 哀れ、何が起こったかもわからないまま崩れ落ちていった。 「かなりの手錬れでいらっしゃるようですわね」 ザクロちゃんが、その端正な顔にくすっと微笑を湛える。 彼女に背中を委ねつつ、竹刀を構えて私も微笑み返す。 「ザクロちゃんもすごいね! こんなに強くて逞しい女の子、今どき私だけかと思ってた」 「お褒めに預かり、光栄で御座いますわ」 車両内に築かれた屍の山を後にして、私達は次の車両へと駆けて行く。 * ――オマエタチモ、ワタシタチトイッショニナロウヨ―― 不気味な怨嗟の言葉を吐きながら、 虚ろな動きで飛び掛ってくる肉人形達。 数は多いが、こいつら―― 動きは全く精彩を欠いてやがる。 俺たちの敵じゃない。 「そら、ごめんよ!」 アクマの、この世のものならざる腕力が、 ひとり、またひとりと肉人形達を打ち砕いていく。 落ち着いて戦えば、なんてことない奴らだ。 ……と、 「後ろからもくるぜぇ?」 人面犬の警告にいち早く反応し、 アクマが俺の背後から飛び掛ってきた奴の顎にカウンターを合わせる。 そいつは後続の肉人形達を数体巻き込んで吹っ飛び、諸共消滅した。 「ありがとな、人面犬」 「莫迦。お前が死んだら、俺を守る奴がいなくなるだろう」 そう憎まれ口を叩く人面犬を見て、アクマがくすくすと笑った。 * そして私達は、最前列の車両に着いた。 最強退魔美少女剣士である私でも、 さすがにこの連戦は体力的にもハードだった。 多分、ザクロちゃんとて同じだろう。 「はぁ……大丈夫?ザクロちゃん」 私が肩で息をしながら気遣う。 しかしザクロちゃんは、 「ええ、ゾンビの100体や200体、どうということもありませんわ」 あくまでも私を心配させまいと、気丈に振舞う。 ああ、この殊勝さに泣ける。 私達は『幽霊列車』最後の砦を崩すべく、慎重に歩を進めた。 そこは、やはり今までの車両と内装は変わらなかった。 だがしかし、それまでしつこく襲ってきた肉人形たちは配備されていない。 その静けさが、より一層不気味さを際立たせている。 そして車両の真ん中まで来たとき、 急に無機質なアナウンスが響き渡った。 * 『本日は私営"幽霊列車"をご利用頂き、 誠にありがとうございます。 この電車は地獄方面、奈落行きで御座います』 ザーザーとノイズ交じりの声だった。 その恐ろしい内容のアナウンスを聞いて、竹刀を握る手に力が入る。 ――と、ザクロちゃんが鼻をひくつかせて、こう叫んだ。 「――いけないっ!」 突然、後方の車両へと続く扉……私達が今入ってきた扉が、がたんっ、という音を立てて開く。 すると、 ひと、ひと、ひと。 今まで倒したはずの後方車両の肉人形達が、一斉に大挙を成して襲ってきた。 「きゃああああああっ!?」 「まだ動けたんですのっ!?」 まさに黒山の人だかり。 恐ろしいほどの怨嗟と熱気の波が、私達のいる車両を包み込んだ。 また先ほどのアナウンスが響く。 『車内込み合いまして、大変ご迷惑をお掛けしております』 * 「大変!大変だよ契約者!下っ!下見て下っ!下ぁっ!」 「うるさい!少し黙ってろ!」 俺たちは特に苦もなく、肉人形達を屠り潰しながら、 最前列……"運転手"のいる車両へと辿り着いた。 安堵するのも束の間、 どうやら後方で倒したはずの連中がまた息を吹き返し、 "運転手"を守るために群れを成してこの車両に集まってきたらしい。 「はやくはやく!お姉ちゃんとザクロを助けに行かないと――」 「わかってる!だけど――」 「ここで考えなしに飛び込んでも、 あいつらの餌食になるだけだぜ。 ――明らかに敵の数が多い、分が悪すぎる」 俺のまさに言いたかったことを、人面犬が代弁する。 だから今俺たちができることはこれしかない―― 畜生め! * 「くっ……!」 振り下ろされた腕を、竹刀で受け流しながら、面を打つ。 肉人形はその場で倒れて動かなくなった。 ザクロちゃんも必死に奮闘してはいるが、 なにぶん、相手の頭数が多すぎる。 倒す傍から次々と敵は溢れ出し、最早収拾のつけようもなかった。 敵の勢いに押され、じりじりと後退するしかない私達。 確実に退路は塞がれてしまっている。 「もう!こんなときに、あいつらは何やってるの!?」 私がそう叫ぶと、ザクロちゃんが静かに言った。 「ええ、大丈夫です。 ――あのお方は、きっと私達の活路を拓いてくれる」 その言葉を聞いて、私の胸に熱い物がこみ上げてくるのを感じた。 ああ、彼女らは、信頼と絆で結ばれているんだ、と。 * そのときだった。 必死に竹刀を振るう私は、何か違和感を感じた。 言いようの無い、例えようの無い違和感…… まるで、右と左がサカサマになったような。 時間と空間が凍りついたかのような。 ふとザクロちゃんの方を見やると、 驚いたことに、笑っている! 「ザクロちゃん――この感覚はなに!?」 「これはつまり、こういうことですわ」 閃光が走った。 それは、鏡が光線を反射したような、轟音のような閃光だった。 するとたちまち、 凍りついた右と左のバランスが崩壊していくような感覚が空間を支配する。 私は思わず目が眩んだ。そして理解する。 ――これが、『合わせ鏡の悪魔』なのだと。 * ほとんどぎりぎりだったと思う。 屋根の上でアクマが詠唱をしている間に俺が懸念していたのは、 彼女らがあの百余人を越える肉人形達の猛攻に耐えられるかということだった。 そして俺たちは賭けに勝った。 彼女らが肉人形共を食い止めてくれたおかげで、 アクマは"都市伝説"としての本来の力を 充分に引き出すための時間を得ることができたのだ。 そして最後にして最強の切り札を切る。 『鏡面世界へと全てを吸い込む』、かの悪魔の力を。 俺は力を満面に湛えた鏡を手に、列車の窓枠にぶら下がった。 そして車両内を埋め尽くす肉人形共の像を、そこに落とし込んでやる。 ごおおおおおおおおっ、という静かな音と共に、 奴らは永遠に鏡の世界の囚われ人となった。 * 「ああ、契約者様、それにアクマさん…… ワタクシ、信じておりましたわ!」 ザクロが、その目に感涙を浮かべて言う。 おいおい、大袈裟な奴だな…… 「当たり前だ、大切な仲間がやられているのを、 黙って見過ごすわけがねぇだろ? 最小のアクションで最大の効果を得るために、多少時間は喰ったがな……」 つ、と女子高生も歩み寄る。 「その……ありがとう、アクマ! 最初は少し頼りなさそうに思ってたんだけど…… 見直しちゃった!」 アクマがへへへ、と照れくさそうに笑う。 * さて、最後の仕上げだ。 アクマが運転席へと歩み寄り、 扉を力づくでこじ開ける。 「これで、あんたの『幽霊列車』もおしまいだな」 「ばいばい、運転手さん!」 アクマが、少しオーバーにさえ思える予備動作をとり、拳を握り締める。 そして、 ずどっ! 恐怖に震える"運転手"のどてっ腹目掛けて打ち込むと、 がしゃああああん! "運転手"は列車のフロントガラスを思い切りぶち破って吹き飛び、 そのまま夏の夜空へと、その四肢をバラバラに砕き散らした。 程なくして、主人を失くした幽霊列車は停止する。 私達が下車すると、すうっ、と嘘のように車両が掻き消えた。 線路の向こう側には、田園風景とビニールハウスが広がっている。 町からは大分離れてしまった。彼がぼやく。 「まったく、家帰るのにタクシー代がいくらかかるやら…… アクマ、とりあえず今月分のお前のアイス代は半減だ」 「えー!?そんなーっ!僕、いっちばん大活躍したのにー!」 そんなやりとりを眺めながら、静かに微笑むザクロちゃん。 ――私はそんな彼らを眺めながら提案する 「それじゃさ、――今から近場のコンビニ探そ? アイス、私が奢るから」 「やったーっ!お姉ちゃんありがとう!」 「俺は雪見大福でよろしく頼むぜ?」 「アンタの分はない!この役立たずのスケベ犬!」 「んだとコラァ!」 「まあまあ……こいつの鼻のおかげで不覚をとらずに済んだ場面もあったぜ?」 そして私達と彼らは友達になった。 同じ境遇を持つもの同士が、共に戦う―― 多分、今夜の私達の邂逅は、運命の悪戯以外の何物でもないと思う。 でも確かに、 同じ死線を潜り抜けることで生まれる友情というものは、確かにあるのだ。 今回の事件はまさにそれを思い知らされるものだった。 「また、どっかで会えるといいね」 「会えるさ ――この町で、俺たちが戦うことを止めない限り」 fin 前ページ次ページ連載 - 人面犬と不良JK
https://w.atwiki.jp/animesongs/pages/3736.html
さよなら銀河鉄道999 -アンドロメダ終着駅- 交響詩 さよなら銀河鉄道999 発売元・販売元 発売元:日本コロムビア 販売元 発売日 1986.08.21 価格 2920円(税抜き) 内容 序曲〜パルチザンの戦士たち〜 若者に未来を託して メインテーマ〜新しいたびへ〜 謎の幽霊列車 再会〜LOVE THEME〜 過去の時間への旅 青春の幻影 大宇宙の涯へ〜光と影のオブジェ〜 生命の火 崩壊する大寺院 サイレンの魔女 黒騎士との対決 戦士の血 終曲〜戦いの歌〜 歌:日本合唱協会 SAYONARA 歌:メアリー・マッグレガー 備考 LP2枚組のサントラ盤をCD1枚に編集した物。
https://w.atwiki.jp/rdr2jp/pages/1028.html
概要 現実は小説よりも奇なり。その言葉が示す通り、世界には未解決の謎が多く点在する。解決済みもあるだろうが関係ない。自分が経験することが重要なのだ。 ほとんどのゲームでストーリーとは関係ない小ネタのことをイースターエッグというがこの時代では”陰謀論”のほうが適切だろう。 オフライン 幽霊 南北戦争野外病院 母親の言いつけを守り通した子供たち 3頭の鹿の死骸 脱線した列車 謎の印 幽霊列車 巨大な蛇 輝く五芒星 ゴリラのはく製 結婚式直前に訪れた悲劇 マンザニータポストの人々の謎 行方不明の王女 アステカの謎 謎の聖者たち 捕らわれていたネイティブアメリカン 三角関係と第三者 不潔と下品の信仰 エメラルド牧場の謎 海賊が残した本当のお宝 吸血鬼の謎 ウイスキーツリー オンライン 幽霊鹿