約 854,567 件
https://w.atwiki.jp/miyanagake/pages/219.html
1/10 121 シロの平行世界の話を見たい(平行世界) 「シロ姉! どこか出かけようぜ!」 「ダル……」 今日は大学の講義も何もない日。 いつものように朝食を作って、京にご飯を食べさせる。 お米はタイマーをセットしておけばいいとはいえ、京は育ち盛りだからいっぱい食べる。 朝からたくさんの量のおかずを用意するのは少し大変……。 それを済ませ、どうにか京にご飯を食べさせて一息つくのがいつものことだ。 一度だるだるモードに入ってしまえばテコでも動かない。 「だるいなんて言わないでくれよー。 俺、シロ姉とデートしたい」 「……!」 京は卑怯だ。 いつだってそうやって直球で愛情表現をしてくれる。 「ダメー?」 「いい、よ……」 「やったぁー!」 顔をプイッと反らせる。 きっと顔は不機嫌な顔になっているだろう。 そうじゃなければ、顔が熱いことの理由にならない。 京にペースを握られるなんて、あってはいけない。――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――― 2/10 …… … //ア / / イ ト、 \ \ \ \. // / / / | | \ \ \ \ \. /′i / /i | │ \ `ヽ `ー- 、 Y⌒ヽ} { | , イ ハ`¨´`T´ | 、 \ト、 ヽ `ー- 、 \_ } | | | ト、ハ≫=zzz、 ! `¨´`¨´`¨´`¨´ | |\ ヽ`ヽノ\. 人 | | | 代 { __} \| ィ=- ..,,__\ト、 j │ \ } \ \! 〉、 ! . 乂_フ ´下¨¨“_卞ゝ jイ ノ ヽ ノ i / ヽ ハ 弋 `フ ノ j/`ヽ j/ | 「それで、どこに行くの?」. / / / . , `¨¨´ ノ ト、 ト、 } i | i 从 / ト、 | ヽ. ; } / l 人 ト、 ト、 _ rー-イ イ ! \ ! } / j/ ∨ \! ∨V .> ` イ {ス人jヽノ jノ jノ j/ /. . / . . ./‐/ >、 _ ... イ ゝ ヽ l. . ′ . .|‐| λ´ ` < _. 人 | . . / |‐| `ヽ ィ´ / 7 . . . ’, Y . . .'; . / . . |‐| / / . . . . . . . }. . . .Ⅳ. . . .|‐| , ' ソ . . . . . . . . . λ. . ´ /. . }‐{ ! / , ' . . . . . . . . . . } /. . .. ; ' . . . . . l‐l , ´ / , . . . . . . . . . . . . 从. /. . . . , . . . . . .ハ ', / ヽ V ';. . . . . . . . . . . . . .∧ , ' . . . . . , . . . . . .; ' . . . ./., , ' ゝ!. . V . . . . . . . . . . /. /. . . . . . / . . . . . / . . . . . ./.乂 ≦ x< . . . ';. . . . .Ⅶ . . . . . . . /. ′ . . . .′ . . . . .′ . . . . .圦 /ァ -=≦ } . < l . . . . . . . . l . . . . .Ⅶ . . . . . λ l . . . . . . .l . . . . . . .l . . . . . . . . .; ゞ==-≦ . . . . . . | . . . . . . . . | . . . . l . . . . . . . . . . ';. . . . . . | . . . . . . .! . . . . . . . | . . . . . . . . { . . . . . . . . .l . . . . . . . . l . . . . . | . . . . . . . . .从. 入 . . . . ';. . . . . . .; . . . . . . . .l . . . . . . . . ! . . . . . . . . | . . . . . . . | . . . . . l . . . . . . . / 丶 . .. V . . . . . ';. . . . . .二ニ=- . 〈 . . . . . . . . .| . . . . . . . .; . . . . ∧ . . . . . / >=- ≠=. . . ≦. . . ’, . . . . . .} . . . . . . . . l . . . . . . . ; . . . . ./ . . . . . . . ′ 入. ./ . . . . . . . 丶 . . . | . . . . . . . ;′ . . . . / . . / . . . . . . . { ,. ⌒ヽ、/⌒ 、-- 、 /_,..- ヽ ` 、 / /´ / ∨ \ , ´ / ,' 、 ヽ / , , / /| | . | | | ∨ _/ / / |_|__'_| | _}_|_|_| | |  ̄ ̄´/ イ ' { ´| |/__{ | , ´/}/_}∧ | | | / / , rⅥィ笊 从 {∨ /ィ笊_ヽ}/、 | | / イ ∧{ 从 Vり \∨' Vり /' / ∧{ ´/イ }从lム ; \ ,ノ / \ 「……ジー」 | ∧ ∧,イ Ⅵム - - イ // _ヽl\ //イ__ |////} ` ー ´「////| |////| . / |/[__}/| ,...<////∧ , |/////> 、 , <///////////\ ///////////> 、 , </////////////////}____{/////////////////> 、 //////////////////////| |////////////////////∧ {/////////////////////∧ ,'//////////////////////} |//////////////////////∧ ////////////////////////|――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――― 3/10 「……何?」 「いやー、なんでもないさー」 「……」 あれから京に一回自分の家に帰らせた。 私たちは同棲状態だけれども、親に言っているわけではないので形式上は一人暮らし。 私自身の準備があるから一旦帰らせた。それだけ。 「京、ニヤニヤしてる」 「えー、そりゃするだろー」 「……なんで」 「だってさー、シロ姉かわいいもん」 「は?」 「『一回家に帰って』なんて言うから何かと思ったら、気合いれた服を着てきてくれるし。 髪の毛もヘアアイロンかかってるし、小物にも気を遣ってるじゃん」 「……そんなことない」 「それに駅前で待ち合わせって、待ち合わせデートしたいってことでいいんだよな! シロ姉かわいい!」 「……」 「あいたっ! 頬を抓るなー!」 「生意気」 「うぎぎ」 「胸ばっか見ない」 「そ、それはちょっと……」 弟分のくせに生意気。 こんなによく見ているなんて卑怯。 私は無表情のダルがりなんだ。塞も胡桃もみんな言ってる。 そんな頑張り、するはずない。 ……してない。――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――― 4/10 「今日はちょっと俺の服を選んで欲しくて」 「……服?」 「うん。いくつか考えたんだけどさー」 普通、立場が逆ではないのか。 首筋を掻きながら顔をそらしている。 「なんでもいいから外に出たかったの?」 「うぐっ?」 「わかりやすい」 「そ、そんなことないよー?」 さっきまでの余裕顔から一転、焦っているように見える。 そうだ。これでいいんだ。 『シロ姉』の上を取るなんて100年早い。 「ほ、ほら、幾つか見てよ」 「……わかった」 「ほっ」 露骨に話を逸らしてくる。 もうちょっと弄ろうかと思ったけれど、これくらいで許してあげる。 [[お姉ちゃん]]だから。――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――― 5/10 「今年の夏はどんな服着ようかなーって」 「ふーん……」 「シロ姉、いつ買ってるのかわからないけれどセンスいいじゃん。 意見を参考にしたいなって」 「……」 服を買い始めたのなんて、京と出会ってからだ。 それまでは宮守のみんなで出かけてもマッサージチェアに座っていたりしていた。 ……少しでもよく見てもらいたい、そんな風に思って『たまに』買いに行く。 あとは少しずつ絞って、『私の能力』で決める。 「こっちのジーンズとシャツでいいかなーって」 「……」 男の子の着こなしは楽で良さそう。 そこそこの見た目があればシャツとジーンズで完成している。 京の場合、顔も悪くない。 姿勢も良いし、ガタイもいい。 ……カッコイイのは認める。 「ちょいタンマ」 京の持ってきたものを戻して、少し店内を散策する。 そこからいくつか候補を選択する。 うん、これだ。――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――― 6/10 「これ」 「ダメージジーンズ?」 「うん」 「ちょっと合わせてみるよ」 そう言って試着室に向かわせる。 シャツなどは京が持っている他の物でも十分だろう。 「おおっ、いい感じじゃん!」 「それでいいと思う」 「やっぱシロ姉のセンスはいいな!」 「……」 ダメージ系に、合わせてロックなシャツのセンス。 高身長に金髪の見た目もあって、ビジュアル系になっている。 「悪くない」 「本当!?」 「うん」 「じゃあこれ買ってくるよ!」 ……あくまで一般的に見て似合っているというだけだ。 ビジュアル系が私の趣味というわけじゃない。 〃-‐‐-----‐'/´ ,, - '' ー '、 ´ ヽ\ / / | | ヽ \ / ,/ /| l _< ィ / 十/┤ 十ト l ハ ヽ  ̄| { 示芸 \ |示芸! } 〃 j Y\|廴 リ 廴リ,!リ ノ / 廴 /// /// | } 「(ビジュアル系の京……)」 {/ヽ|\、, > ___ _-__, イN/ / 〉 | 〉、 " /`ヽ ヽ〈 V/l ハ ,' | ヽ「」/ ヽ, l ! 〈/ヽ〉 } └t-ィ ヽ イ 今日のお出かけは、ちょっと満足かもしれない。――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――― 7/10 …… … 「んじゃどっかで昼飯食おうぜ!」 「ん」 「? シロ姉そっちは食べ物屋ないよ」 「……」 「おーい」 京を見ないようにして歩く。 歩く速度はどんどん早くなって、早歩きになる。 いつもだるだる歩いているのに、こうなるなんて久しぶりだ。 それでも一歩の差が大きすぎて、京には安易に追いつかれてしまう。 やっぱり京は生意気だ。 「ここ」 「公園?」 「……」 持ってきたバッグからあるものを取り出す。 京を帰らせた、本当の目的。 「ここに座って」 「お、おう?」 公園のベンチに座らせる。 ……。――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――― 8/10 < // ´ ! 丶、 \ \ / / / ! ', ヽ ヽ \ \ / ,' l ', \ ヽ、 ヽ \ ' ,' !',, ', ` 、、 ヽ ヽ ヽ {l ,' l . l ヽヽ ヽヽ ヽ \ / ,' l | \ \ヽ"'' - ,, ヽ~\ ヽ ! | !| \ < ~ "' 、 ', ! ヽ , \ ヽ ,' /! .∧ __ ~ー ヽ < ,,x≦ }ヾy、', / } ,' l ,'! l !l 、~ ',丶-- `  ̄彡ヤ" o } }/ }/i / \ ヽ ,' { ,' !| |! ∧ヾ __ ≦ ===ミ 弋 ノ ./、 ヽ |/ 、 . ! | | | ∧ .|l ヤ o } ¨ ! } \ ', 、| |.∧ 、 廴 ソ | / ヽ , | 、∧ , |' ヽ ヽ / | | ヽ ', /// /// / ',ヽヽ } 「……お弁当」 | ', ∧ ,' } ヽ! / / \ヽ 、 ,-_‐、 イ ヽ! // ', ! ', 、ー > | 丶 丶、 \ > イ .!__  ̄ -| ` ‐ | 八 / ヽ! / ヽ / \ イ | <.. ,, - ''"| ` ヽ / 、 l ...< __ /⌒ヽ ⌒\ ∨ ヽ___ _, ----` ∨ `ヽ、 /´ | \ / ____ / l| | . \ /// / | |l | ヽ / / // ,∧ / ,イ l| . . . / イ / // l | ' / ! 从 | . .'/ ' ' /-|-{ { | /}/ | / } } | . }' / |Ⅵ { 从 ' , }/ /イ } . / イ | l{ { ∨/ ' } ∧ . ´ | {|从三三 / 三三三 / /--、| ∧{ {从 | , ムイ r 、 }} /} \ 「うぉぉぉぉ!?」 | ノ ' }/イ/ { _,ノ 人 _,.. ァ r }/ ` ゝ - ' イ |/ ` ーr ´ ___|_ ___| |//////| {|___ノ __|[_]//∧_ /// |____|///////////> 、 ///// | /////////////////> 、 /////// { //////////////////////} //////////∨///////////////////////|――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――― 9/10 「マジか!」 「早く食べる」 「くぅー嬉しい! 俺、シロ姉が作るご飯が一番好きだよ」 「お世辞はいいから……」 「お世辞じゃないって!」 そ、そんなに褒めなくていい。 早く食べて……、顔が熱いから……。 「今日シロ姉連れ出しちゃったからさー。 やっぱだるいかなーとか心配してたんだ」 「そんなこと、ない」 「楽しんでもらえたなら良かった。 まだまだ時間はあるし、どっか行こう!」 「うん」 京がさっきより元気になる。 京が元気になってくれるなら、私も嬉しい。――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――― 10/10 …… … 少し経つと京はうとうとと眠くなったようだ。 お腹がいっぱいになって眠くなるなんて、まだまだ子供。 意識が落ちたのを確認して、ゆっくりと私の膝に誘導する。 子供の時と同じような顔で眠っている。 ……本当に眠ってる? ゆっくりと手を髪の毛に通し、頭を撫でる。 気持ちよさそうに寝息をたてている。 顔が熱い。胸がポカポカする。 やっぱり京は生意気だ。 カン!
https://w.atwiki.jp/souku/pages/4591.html
《公開済》SNM002568 シナリオガイド 公式掲示板 平行世界の誰かと今日一日を過ごしてみませんか? 担当マスター 夜月天音 主たる舞台 イルミンスール魔法学校 ジャンル 学園生活 募集スケジュール 参加者募集開始日 参加者募集締切日 アクション締切日 2014-01-26 2014-01-28 2014-02-01 リアクション公開予定日 募集時公開予定日 アクション締切後 リアクション公開日 2014-02-13 2014-02-17 2014-02-14 サンプルアクション (シナリオ参加者の方にお願い、サンプルアクションの具体的な内容を補完していただけないでしょうか)(サンプルアクション名の下の四角をクリックするとでてくる「部分編集」をクリックすると登録できます)(もしくはサンプルアクション登録用掲示板へお願いします。) 平行世界の人と過ごす + ... [部分編集] ▼プレイヤーの意図 自分が自分と楽しく過ごしたい ▼キャラクターの目的 平行世界の人と過ごす ▼キャラクターの動機 自分と過ごすなんて変な感じ ▼キャラクターの手段 朝日課の散歩をしていた時に平行世界の自分と遭遇。性別も性格も真逆で今の自分がしたかった放浪の旅をしている自分と過ごす事になるなんて思いもしなかった。なんか変な感じだけど面白いかも。 「……旅をしているというけど、その旅話を聞かせてよ」 場所:ヴァイシャリー 出会う時間:朝 ロズに話しかける + ... [部分編集] ▼プレイヤーの意図 不明を明らかにするために動きたい ▼キャラクターの目的 ロズに話しかける ▼キャラクターの動機 まだ不明な事があるから ▼キャラクターの手段 ホムクルンスの作製者について思い当たる人物はいるけど、確証はないから。それを得るためにホムクルンスに話しかけてみようかな。魔術師がした行いをどう償えばいいのか悩んでいたから励ましたいし。その気持ちを持つ事から償いは始まるのだと。 「聞きたい事があるんだけど、いいかな。あなたを作った人に思い当たる人物がいるんだけど。正解かどうか聞いて欲しい」 その他補足等 [部分編集] 【タグ:SNM イルミンスール魔法学校 夜月天音 学園生活 正常公開済】
https://w.atwiki.jp/ws_wiki/pages/14238.html
PI/SE31-39 カード名:“平行世界の冒険”イリヤ カテゴリ:キャラ 色:青 レベル:3 コスト:2 トリガー:1 パワー:9000 ソウル:2 特徴:《マスター》・《魔法》 【永】 他のあなたの《魔法》のキャラ1枚につき、このカードのパワーを+500。 【自】 このカードが手札から舞台に置かれた時、あなたは2枚まで引き、自分の手札を1枚選び、控え室に置く。 【自】CXコンボ[② 手札の「“寝起きの様子”イリヤ&田中」を1枚公開し、このカードの下にマーカーとして裏向きに置く] この能力は1ターンにつき1回まで発動する。このカードがアタックした時、クライマックス置場に「最後の希望」があり、このカードの下にマーカーがあるなら、あなたはコストを払ってよい。そうしたら、このカードをスタンドする。 レアリティ:RR,SP Fate/kaleid liner プリズマ☆イリヤ ドライ!!収録 キャラ×500パンプ、CIPドロー、CXシナジーでの再スタンド能力を持つ。 CXシナジーは対応CX・控え室に“寝起きの様子”イリヤ&田中・マーカーとなる“愚痴タイム”ルビーを準備することが必要になる。 幸い対応カードはいずれもそれなりの能力を持つので、通常の構築でも十分採用できる。 再スタンドのタイミングがアタック時であることに注意が必要。コストを払った後に助太刀などのカウンターで返り討ちにあうとコストの払い損となり、損失が大きい。 このカード自身もパンプ効果を持っているが、レベル応援などの各種後列でサポートしたり、相手のパワーの低いキャラを狙うなどの工夫が必要となる。 その分相手キャラのリバースは必要ないので、帰ってきた笑顔 美夏互換によるバトル回避で防ぐことができない。この点は一長一短だといえる。 以上の通り構築・プレイングによる補助が必須だが、得られる効果自体は再スタンドと強力。デッキの主軸とする価値は十分あるといえる。 ・対応クライマックス カード名 トリガー 最後の希望 2 ・関連カード カード名 レベル/コスト スペック 色 備考 “寝起きの様子”イリヤ&田中 0/0 2500/1/0 緑 対応カード “愚痴タイム”ルビー 0/0 1500/1/0 青 マーカー付与
https://w.atwiki.jp/83452/pages/5122.html
律?「あくまで作り話…だと思ってたけど、どうもそれが一番正しい気がする」 唯?「あー!あー!りっちゃ!!」 律?「そうだな、難しい話だから暇だよな。ちょっと我慢しててくれよ?」 もう一人の律に甘えるようにすがりつくもう一人の唯。律は優しくなだめる。 唯「じゃあ、みんなはここじゃない別世界の私たちっていうこと…?」 紬?「たぶんそうじゃないかな?昨日まで私がいた部室と雰囲気がちょっと違う気がするわ」 律?「それに、私は梓ちゃんをしらない。というか、まだ私は高一なんだ。後輩なんて、中学のときのヤツしかいないよ」 梓「マ、マジですか…」 梓?「でもその梓ちゃんっていうのやめてもらえませんか?なんだか気持ち悪いです」 律「私らは今高三だから…こりゃいよいよ平行世界説が濃くなってきたな」 紬「異世界…なんだか素敵…」 梓「ようやくこの異常な状況に慣れてきましたね。っていうか、楽しんできてますね」 紬がうっとりとした表情をしていると、部室の入り口の扉が開いた。 澪「ごめん、みんな!遅くなった――…」 その音に振り返った一同と目が合う澪。その顔は、笑顔のまま停止した。 律「やべ…」 澪「――うん。ホコリでも目に入ったのかな?人数が多く見える」ゴシゴシ 唯?「あーっ!!みおちゃ!!」 澪「唯、なんだかご機嫌だな」 唯「み、澪ちゃん…とりあえず中に…」 澪「おいおい唯。何も機嫌がいいからって、増えなくてもいいだr――」 澪「」 急に真顔になった澪は、その場に卒倒した。 律?「澪おおおおおおおぉ!!」 律「――と、いう訳なんだ」 澪「」 梓「聞こえてないんじゃないですか?」 律「無理矢理にでも理解させないと、誰かがこの状況を見るたび発狂してたら話が進まないよ」 澪「あ…うふふ…今ならファンタスティックな歌詞が書けそうだぞ…」 律「おーい、帰ってこーい」 唯「りっちゃん、ここはガツンと一発気付けのビンタだよ」 律「なっ…それはさすがに可哀想じゃないか?」 唯「このまま澪ちゃんがずっと妖精さんとお花畑で駆け続けていても構わないっていうの?」 律「いや、でもさ…」 紬?「ここは私の出番ね」ブンブン 澪「わー!!わー!!もうしっかり理解できて自分でもビックリ!!信じられないぐらい今落ち着いてる私!!」 唯「さて、澪ちゃんもようやく理解できたところで…これからどうする?」 律「みんなが平行世界の住民だったとしても、ここに来た原因がわかんない以上、帰る方法もわからないだろうしなぁ」 頭を抱える一同。長い沈黙を、梓が破った。 梓「とにかく今は異世界の私たちとこの世界の私たちを区別する方法が欲しいですね。ムギ先輩と唯先輩ははっきりわかりますけど、私と律先輩は区別しにくいですよ」 澪「そ、そうだな。そっちの二人は何か自分しか持ってない特徴みたいなのないのか?」 梓?「私はあるっちゃあるんですけど…あまり披露したくないです。収集がつきにくいし、きっと皆さんも気味悪いと思いますので…」 唯「えぇ~、気になるなあ…」 梓?「すみません。もう少しだけ、考えさせてください。今は私のことは梓2号と呼んでいただいて構いませんから」 そう言いつつ、梓2号はタイをほどきポケットにしまった。区別をつけるためだ。 紬?「そっか。区別がつかないなら、作っちゃえばいいのよね」 律?「あ、じゃあ私たちもタイ取っとくか」 律「ま、良い機会だし、平行世界の私たちがどんなことしてるのか聞いてみたいな。もしかしたら、そこから解決策が生まれるかもしれない」 唯「じゃあ次は私――」 唯はもう一人の自分へと目をやる。が、クッキーをぼろぼろこぼしながらあうあう言っているその姿を見て、口を閉ざした。 唯「…は、聞いても無駄っぽいね」 律「じゃあ、私にお願いしようかな。なんか思い出深い話とか、特徴的なこととかないのか?」 律?「私?あー…私もあんまり披露するようなもんじゃないと思うんだけどな」 ガシガシと頭を掻きながら、もう一人の律はちらりと澪を見る。 澪「…?」 律?「…まぁいっか。こっちの澪は知らないだろうし。トラウマほじくり返すことにはならないだろ」 小さく息をつくと、彼女はブレザーを脱ぎ捨て、ブラウスの裾をたくし上げた。引き締まった腹がそこから覗く。 そこには、いやでも目につく傷跡が刻まれていた。 澪「ひ、ひいぃ!!」 律「な、なんだそれ…盲腸の痕か?」 律?「知らないってことは、やっぱここは違う運命をたどってる平行世界なんだな。――これ、ナイフで刺された痕なんだ」 唯「うぇ!?」 律?「こっちの世界の澪が、ストーカーに襲われてさ。助けに行ったらもうボッコボコにされて。挙げ句の果てには刺されちゃったってワケ」 律「」 律?「いやーあん時はやばかったなぁ。生死の境を彷徨ったってヤツ?相当危ない状態だったらしい」 律?「でも、みんなが助けに来てくれて、ずっと傍にいてくれたから、今の私があるんだろうな」 律?「大変な事件だったけど、やっぱ軽音部は最高だって再認識できた出来事だったよ」 律(予想以上に壮絶な人生を送ってらっしゃるこの人) 澪「み、見えない聞こえない見えない聞こえない・・・」 紬「そっちの世界の澪ちゃんは無事だったの?」 最高律「おう、怪我一つ負ってないぜ。でも、アイツが男五人に囲まれてる時はさすがに私も足がすくんじゃったよ。澪も相当心には傷を負っちゃったんじゃないかな…」 梓「ご、五人も相手に、よく突っ込んで行けましたね…」 最高律「そりゃ怖かったけど、あの時は澪を助けなきゃって必死だったからな。何の作戦もなかったから私はやられ放題だったけど、澪は助けられたからまぁ良かったよ。この傷跡も名誉の負傷ってヤツだな」 律「何ていうか、すげぇな…。こっちは腐るほど平和だぞ」 唯「うっぐすっ…えぇ話やのぉ」 最高律「なんか恥ずかしいなこれ」 紬「それじゃあ、次は私のお話を――」 紬?「えぇ!?私、りっちゃんみたいな凄い経験、あまりないんだけど…」 唯「何でも良いんだよ?私たちの世界は本当に平々凡々で変わったことなんて全然ないからさ」 紬?「う~ん…いろんな記憶はあるんだけど…あんまり言って良いことじゃない気がする」 澪「なんかみんなそんな感じだな」 梓「大丈夫ですよ。どんな変わったことでも、気にしませんから」 紬?「そうねぇ。印象深かった思い出と言えば、軽音部のみんなが丸々と太っちゃった事件かしら」 梓「…はい?」 紬?「一年生の時のことなんだけど、唯ちゃん以外みんな太っちゃったのよね。特に澪ちゃんは今の私より酷かったわ。こふーこふー言ってたもの」 澪「」 紬?「あまりに肥大化していた澪ちゃんの体に、当時ダイエットに成功していた私は見事に押しつぶされ、生死の境を彷徨ったこともあったわ」 唯(えっなに、何で異世界の私たちそんな波瀾万丈なの?) 律(何だろう、同じ命の危機でも全く違うこの感じ) 最高律「それ、十分凄い出来事だと思うんだけど…」 紬?「なぜかわからないけど、あっという間に回復したわ。そして、あっという間にまた太ったわ」 唯?「あはwwむぎちゃ、でぶwwwwでぶむぎちゃwww」 紬?「」 デブ紬「た、ただのデブじゃないもん!とっておきの、凄い特技があるんだから!」グスッ 梓2号「凄い特技?何ですか、それ」 デブ紬「下のお口の破壊力は抜群なのよ!!」フンス 紬「」 デブ紬「こっちの世界の唯ちゃんの指を根こそぎいっちゃったこともあるわ!」 一同「」 梓2号(唯先輩、何ヤってたんですか!?) 唯「下のお口?って何のこと…?」 律「下あごのことか?ってことは、唯の指を食いちぎったってのか…!?」 澪「き、聞こえない聞こえない聞こえない…」 梓2号(あぁ…純粋というか、無知というか…) 最高律(下のお口って…ア、アソコのことだよな…。何で恥ずかしげもなく大声であんなこと言えるんだ…?)カアァ デブ紬「それだけじゃないのよ!」 紬(ごめんなさい、もうやめて) デブ紬「私の下のお口はダイヤモンドを生み出すこともできるんだから!」 一同「」 梓2号(駄目だコイツ…早く、何とかしないと…) デブ紬「何なら今ここでやってあげても――」 梓「み、皆さんの凄い秘密もわかったところで、そろそろ別なことしませんか!!?」 紬「そうね!ありがとう、もういいわ!」 立ち上がってスカートに手をやっていたデブ紬を、紬は笑顔で強引に押さえつけた。 律「でも、一体どうすりゃいいんだろうな」 梓2号「結局そこに戻るんですよね。みんなここに来るまでに何があったかわからないんですから」 腕を組んでうなる一同。と、唯があれ?と声を出して澪を見た。 唯「そういや、平行世界の澪ちゃんは現れてないよね」 澪「…ホントだな。まあ、そのほうがいいよ。いたらややこしいし――なんかいろいろ凄い人が多いし、平行世界って…」 デブ紬「何で私の方を見て言うの?」 梓2号「いやでも、そういう人に限って後から凄いのが出てきたりするんですよ」 澪「なっ!へ、変なフラグを立てないでくれ!そんなことないって、絶対」 律「へっへっへ…わかんねぇぞぉ?今にもその扉がガチャッと開いて――」 ガチャッ 澪?「おいお前ら!何で私をおいて勝手にお茶してるんだよ!そんなに私を除け者にしたいのか!!だいたいお前たちは(中略)謝罪と賠償を要求するニダ!!」ファビョーン 澪「」 律「マジか」 梓「これまた凄いのが来ましたね」 澪?「な…何だよ?何で私がいるんだよ!何でみんなそんないっぱいいるんだよ!…わかったぞ。またみんなして私をはめようとしてるんだな!ムギの財力でクローンを作って、私を馬鹿にしようってつもりだろ!」 梓2号「いやいや…そんなことして何になるんですか」 紬「さすがにうちの会社でクローンを作ったりはできないわ。みんなあなたと同じで平行世界からやってきたのよ」 澪?「何わけのわかんないこといってるんだよ!?私が宇宙人だとでも言いたいのか!?」 澪?「わかった…お前たちがそんな態度をとるなら、私にも考えがある。もうここで死んでやる!」 最高律「なんでそうなるんだよ!?」 澪?「止めても無駄だぞ!もう決めたからな!屋上から飛び降りてやるからな!」 唯「なんていうか、凄いの一言に尽きるね…」 梓「…現れてそうそう死ぬなんて言い出す人ってなかなかいませんよ」 澪?「止めても無駄だからな!絶対に死んでやる!お前たちが私を必要としていないのがよくわかったよ!さよなら!お世話してやったな!」ダッ 凄い勢いで現れたもう一人の澪は、凄い勢いで去っていった。 最高律「あっ!おい!!」 デブ紬「ど、どうしたらいいのかな…」 澪「」 律「とりあえず、こっちの澪を起こしてやらなきゃ」 唯「澪ちゃん、澪ちゃん!」 デブ紬「よーし、ちょっと待ってて」ブンブン 澪「ハッ!目が覚めた!覚醒した!!だから殴らないで!!」 律「よし、気が付いたみたいだな」 最高律「それじゃ急いでもう一人の澪の方に――」 澪が気付いたのを確認して、皆屋上へ向かおうとした。 が、扉の向こうから大きな足音が響いてきて、再び荒々しく扉が開かれた。 澪?「何で誰も追いかけてきてくれないんだよ!?」 梓2号(戻ってくるの早っ!!) 澪?「私は死ぬって言ってるんだぞ!もう絶対に死ぬって言ってるんだぞ!何で誰も心配しないんだ!!」 律「いや…じゃあ、何で戻ってきたんだよ?」 顔を真っ赤にして怒鳴り散らしていたもう一人の澪は、ぴたりと口を閉ざした。 澪?「それは、あの、えっと…――り、律は、そんなに私に死んで欲しいの…?」グスッ 紬(すごく、面倒くさいです…) 律「そういうわけじゃなくて――」 澪?「そうだよな…。もう一人私がいるんだものな。もう私は必要ないよな。グスッわかった、もう消えるよ。今までありがとうな、律」 澪「あ、あの…」 肩を落として、ゆっくりと開いたままの扉へと足を進めるもう一人の澪。 最高律「お、おい、ちょっと待ってて――」 澪?「ねぇ律、覚えてる?…小学校の頃、友達がいなくて一人読書してた私に、初めて声をかけてくれたのが律だったんだよね」ピタッ 唯(まだ出て行かないんだ…) 澪?「本当にありがとう、律。お前がいたからここまで生きてこれたんだ。大好きだぞ」 律「澪…」 扉に手をかけ、ゆっくりと閉めていく。が、完全に閉まる直前、ぴたりとそれは止まった。 一同「」 澪? 扉?ω・`)チラッ 一同(め、めんどくさい…) 皆が固まる中、もう一人の唯だけが、ケラケラ笑いながらもう一人の澪に走り寄った。 唯?「みおちゃ!いかないで!みおちゃ、すき!」 澪?「ゆ、唯・・・?」 唯?「みおちゃ、いっしょwww」ギュッ 律(お、こりゃもしかして良い感じか…?) 澪?「うわっやめろよ!…なんだお前、とうとう池沼になったのか?」 律「」 澪?「触るなよ気持ち悪い!」ゲシッ 池沼唯「う、うえええええええええええええぇえ!!」 蹴飛ばされて床に倒れ込み、大声で泣き始める唯。それを見て、とうとう最高律がキレた。 最高律「いい加減にしろ!!」 澪?「ひっ」ビクッ 最高律「今お前、最低なことしたんだぞ…。わかってるのか!?」 澪?「な、何なんだよ…。何で私が怒鳴られなくちゃならないんだ!」 唯「さすがに私も今のは許せない…」 澪「…同じ自分だとは思えないよ…」 池沼唯「ああああああああああああぁ!!うわあああああああああああああ!!」 律「痛かったよな?もう大丈夫だぞ?だから落ち着こう、な?」 澪?「何で唯の味方するんだ!!池沼なんだぞ!!何でそんなヤツの方が私より大事にされるんだ!!」 澪「もうやめろ!!」 澪?「あひぃっ」ビクッ 澪「出て行って。今すぐに」 澪?「なんなんだよ…なんなんだよおおおおおおおぉおおおおお!!」ダッ 奇声をを上げながら走り去る澪。さすがに誰も彼女をフォローしようとはしなかった。と、 ガチャッ 澪?「お菓子もらうの忘れてた」ヒョイパク 澪?「うんうまい。貰って帰るわ」 ガチャッ 一同「」 梓2号「これは酷い。あまりにも酷い」 澪「正直ものすごいショックなんだけど…」 唯「でも、これで全員一人ずつ平行世界の自分が現れたね」 紬「どうにかして解決策を見つけないと、こんな調子でどんどん平行世界の私たちが増えてくるのかしら」 梓「洒落になりませんね…」 律「とりあえず、和とかさわちゃんにも相談してみるべきじゃないか?」 唯「憂にも改めて説明しとかなきゃいけないね」 デブ紬「また一から説明していかなきゃいけないわね」 澪「状況が状況だから…。さすがの和もビックリすると思うよ」 そんな話をしていると、再び扉が開いた。 和「お邪魔するわよ」 澪「噂をすれば…」 和「な、何これ…!?どういう状況!?唯が二人!?」 唯「…ん?私だけじゃなくて、他にも――」 和「他のみんなが二人三人いようとどうでもいいのよ!あぁ…唯が二人にも増えてしまったら、私はどちらを愛していけばいいの…?」 唯「なん…だと…」 律「おい、まさか――」 和「まぁいいわ。どちらも愛すればいいのよね。そういうことだから唯、今日は何色のパンツを履いているの?教えなさい」 唯「違う!絶対この人和ちゃんじゃない!!」 和?「何言ってるのよ。あなたの運命の人、真鍋和その人よ?」 池沼唯「あー!のどかちゃー!!」トテトテ 和?「見切った!」ファサ 無邪気に駆け寄ってきた池沼唯のスカートを、和はためらうことなくめくった。 3
https://w.atwiki.jp/barchive/pages/70.html
「Prime Generations」と並行して進む別世界の物語。 言ってしまえば発作の産物。 DOUBLE X-0 「ダブルクロス3rd」次元。「Prime Generations」の遥か昔という扱い。 VANISHING WORLD 「DOUBLE X-0」の世界が大きく捻じ曲げられた選定世界。 Fate/Demiurge 「Fate」次元。共通概念を持つ複数の世界で構成されている。 バーチャルウォーズ 「バーチャルYoutuber(Vtuber)」次元。ネット技術が大幅に進んだ現実世界。 この世界でのV系アバターは「バディ」と呼ばれており、「マスター」の脳波から形成された生活補助AIというヘッドカノンが存在する。 (つまり『中の人』の存在を肯定する世界観) 人々はバディの身体でネットの中に入り込む事が可能。 その中で現実世界にバディの力を呼び出せる程の力を持つ者「トランサー」がエンターテイナーやネット事件を解決する傭兵となっている。 + 主な登場人物 天野優斗/エコー この世界におけるブレストの同一存在。基本的には「DOUBLE X-0」の勇斗と大して変わらない…が陰キャ要素が強く優柔不断。 バディであるエコーは女性型で、ジャンル(バディの得意分野)は物語(マスターの頭の中で生まれた世界観を宿すバディ。ルールに縛られるが拡張性が高い)。貧弱だが3人のバディの力を宿すことで自身を強化できる能力を持つ。 アリアンロッド・ブリンガーズ 「アリアンロッド2E」次元。マジックアイテムや伝承武具がテーマで、レギュラー全員がそういった物を複数所持している。 + 主な登場人物 アグラス・ヅェントル このセッションに出ていたヒューラン。あのセッションで受けた依頼が違う物であったら?というのが始まり。ヴァーナ(猫族)のハーフブラッド。 シーフだが大剣を担ぐ頭おかしい抹殺者。 与えるダメージに+【器用】Dできる大剣「レッドグレイブ」所持。 ブレスト・エムロード AR2E世界のブレストの同一存在。ドラゴネット(メディオン)。長剣の伝承武具持ち。 ウォーリアだが何かと二刀流をしたがる頭おかしい盾役。 突き刺す(自分に攻撃する)ことでコネクトドラゴンの性能を強化する長剣「エムロードエッジ」と防御能力を向上させる長剣「シェルターソード」所持。 ストーニャ・ヅェントル アグラス君の妹。所謂チェンジリング(取り替え子)で、フェイ:グレムリンのハーフブラッド。別に醜くはない。 アコライトだが重篤者に向けて錬金銃をぶっ放す頭おかしい聖職者。 ヒールに錬金銃の効果を付与できる錬金銃(のオプションパーツ)「セイントパウダー」所持。 ミズキ・アキナ ダブルクロスの世界から異世界転生してしまったアーシアン。 メイジだが…特に普通。別に頭おかしくはない。 シェスフォ・ザミエラ 時空を飛び越えるディーバ(デミゴッド)。 言ってる事がいちいち痛い頭おかしい亜神。 支援型メイジ。他世界への介入の為にいてくれないと困る存在。 忍電機工録 「スパロボ風」次元。メタ的に言うとかなり前にレゴで作っていたロボット群の記憶を忘れない為に存在している。 性能をパラメータとして表す際にメタリックガーディアンRPGのシステムを使用している。 + 主な登場人物 ユウ・アマノ(天野悠) この世界のブレストの同一存在。 + 主な機体 雷剛 ユウの現在の搭乗機。忍者をモチーフにしたロボ。 本来の搭乗機であるスーパーロボット「インドラ」の代わりに搭乗しており、技術力でその性能を可能な限り再現している。 メタガではクラッシャー系に属する。 アラドヴァル改 艦に残されている予備機。過去に艦で運用された試作型CF(クロスフレーム)「アラドヴァル」に改良再現した機体。 一般に量産されているCFよりも脚部が長く、ペイロードの拡張を利用して高火力・高機動・高装甲を実現している。 右腕に電磁加速砲槍「レール・ハルバード」、左腕に粒子吸収防盾「リジェネ・バックラー」を装備し、背部にミサイルコンテナを内包した大型ブースターを二基装備している。 かつては3人乗りの機体で、「武器の塊をブースターで直接動かしている」と言われた程扱いが難しい機体だったが、改良によって幾らかマイルドに抑えられ、一人乗りで運用出来るようになっている。 ペルガモン リベラシオン級強襲機動戦艦3番艦。重力を歪める装置「グラビティ・ドライブ」を丸ごと艦首砲にした「グラビティ・スフィア」を搭載した砲撃型の艦。 グラビティ・ドライブの影響で稀に時空転移を起こす事がある。 ケントゥリオン エースパイロット向けの新型主力機として製造された機体。リアル系。 エステバリスのように胸部中央と頭部を脱出ポッドとして射出可能で、エースパイロットを極力消費しない工夫が施されている。 激化する戦況により、追加でType.BとType.Wの2種類の強化ユニットが作られ、「ケントゥリオン・エクウス」「ケントゥリオン・ウェスペル」として使用された。
https://w.atwiki.jp/83452/pages/5135.html
さわ子「何ていうか…もう何でもありね」 カルア唯「そう。何でもありなんだよ、私達は。世界を創成する者の象徴的な存在だからね」 サンジュ「はっ、よく言うよ。神サマみたいな存在だとでも言うのか?」 カルア梓「えぇ。まあそうですね」 サンジュ「」 よく見て唯「あカミサマーーー!!」 カルア唯「ほっほっほ、控えおろう」 石ころ唯「彼女が神。すなわち私も神。そうか、私は神だったんだね」 池沼唯「あうあうあー」 変態和「まぁ私から見たら唯は神様を超えた存在だものね」 唯(どうしよう、頭が痛くなってきた) 梓「どうなってるんですかそのマグカップ…」 カルア唯「各平行世界をつなごうとしたら、何故かこのカップにつながっちゃったんだよね。タイムマシンが机の引き出しに繋がった的な?」 カルア梓「つなぐのは世界によってとても難しい所もあるんですけど、一度繋がっちゃったら行き来は簡単ですからね。だからゲロ澪先輩は呼ぶのが大変だったんです」 サンジュ「な、なるほど…」 律「で、どういう目的でこんな真似をしたんだ?」 カルア唯「早い話がインスピレーションを求めてたんだよ。新しい世界を作りたかったんだけど最近マンネリ化しちゃっててさ」 最高律(マジで神様なのかよ…) カルア唯「新しい刺激が欲しいなーってあずにゃんに相談したら、なら世界をクロスさせてみたらどうですかって言ってくれたんだ」 カルア梓「ご覧の通り個性派が多いですからね。面白い出来事が起こるのは目に見えてましたから」 カルア唯「いやー予想以上に良かったよ。すっごい面白かった。勉強になったよぉ」 よく見て唯「つまりこれは暇をもてあました」 よく見て澪「神々の」 よく見て紬「遊び」 よく見て唯・澪・紬「ふううううううううううううううううぅぅぅ!!!」 カルア唯「帰って良いよ」 よく見て唯・澪・紬「ああああああああれえええええええ」スポッ 最高律「お前らに踊らされてたって訳か…私達は…」 カルア唯「ごめんねりっちゃん。ちゃんと帰すときに怪我元通りにしてあげるからね」 最高律「そういう問題じゃねーっての…」 唯「そうだよ!本当に大変だったんだからね!」 カルア唯「まぁまぁ…でもさ、正直に言ってみてよ。何気に楽しかったでしょ?」 一同「…」 律「ま、まぁ…それなりに…」 梓「私は命を狙われましたけどね」 カルア唯「さーて、十分アイデアをもらったことだし。みんなを元の世界に帰すとしますか!」 裏不無律「調子の良いヤツだな」 デブ紬「本当。私なんて汚物まみれになったあげく黒こげになって放置されていたのに」 カルア梓「だから、それは本当にすみませんでしたって」 サンジュ「謝る気あるのかよ」 カルア唯「あははは、あんまりしつこいと存在自体消しちゃうよ~」 サンジュ「ごめんなさいごめんなさいごめんなさいごめんなさい」 ミニマム梓(何て傲慢で自分中心的な人達なんだろう…) 石ころ唯「所詮人間は神の作り上げた運命に逆らうことはできない。ただその運命の中で輝く努力は可能である」 変態和「あぁ…もうその言葉明日から座右の銘にして生きていくわ」 カルア唯「とりあえず気絶してるギコりっちゃんとムギちゃんを」スポッ カルア梓「じゃあ、私は裏不無律先輩が壊しまくってくれた校庭でも直しますかね」 澪「人間がカップの中に吸い込まれていくのって凄くシュールな光景だな…」 カルア唯「よーし、後は一気に行っちゃうよー」 律「ふぅ…やっとこさ解決だな…」 最高律「なんかいろいろ迷惑かけちゃったな…」 紬「ううん…確かに大変だったけど…あの唯ちゃんの言うとおり、ちょっと楽しかった」 デブ紬「私は最後の方は全然楽しくなかったわ」 裏不無律「悪かったよムギ。確認もせずにエクスプロージョン撃っちゃってさ」 池沼唯「りっちゃ」 最高律「あぁ、もうお別れみたいだぜ。みんなにもさよなら言っときな」 池沼唯「あーうーばいばい!」 唯「バイバイ」 サンジュ「…お世話になったな」 澪「お世話してやったな、じゃないんだな」 サンジュ「うるさい!人が素直に感謝の言葉述べてるんだから茶化すな!」 瓶澪(明日からも流れてくる瓶に傷がついてないか調べる仕事頑張るぞ) ミニマム梓「何ていうか、異常なのは私だけじゃないってわかって安心したよ」 梓「むしろまだ可愛いほうだったね」 純「憂なんて酷かったからね」 憂「」 バイハザ和「まぁ、クラスメイトに怪我人がいなくて本当に良かったわ。呼ばれた甲斐があった」 和「本当に助かりました。何されてるのかよくわからないですけど…これからも頑張ってください」 カルア唯「お別れの挨拶は済ませたかな?ほいじゃいくよー」 カップを掲げるカルア唯。平行世界のみんなは、まるで流れ星のようにカップに吸い込まれ、消えていった。 梓「なんか感慨深いものがありまs」 変態聡「――……ぁぁぁぁあああああああああああああ!!!」スポッ 梓「うわっキモッ!何今のぐるぐる巻き!」 律(あ…すっかり忘れてた…。まぁいっか) カルア唯・梓「はい、一丁あがり!」 唯「なんだか…寂しくなっちゃったね」 澪「なんだかんだ言って、凄いにぎやかだったからなぁ」 梓「まぁ私は死にかけたんですけどね」 カルア唯「さて、私達もいこうか、あずにゃん」 カルア梓「そうですね」 唯「平行世界のみんなとお話しできたのは良かったけど、もうあんなめちゃくちゃなことするのだけはやめてよ?」 カルア唯「さぁ…またアイデア不足になったら同じ事するかもしれないね」 律「全く反省してないのな」 カルア唯「まぁ、こうやっていろんな世界の自分たちと関わったことで、自分たちの世界がいかに平和か理解できたでしょ」 澪「あぁ、ものすごく平和だよ、私達の世界は」 紬「でも、みんながいろんな特徴を持ってたみたいにそれが私達の特徴なのかもね」 梓「…そうだといいですね」 唯「うん。平凡だけど平和。それが私達の世界の取り柄だよ」 カルア梓「…それじゃ、行きましょうか」 カルア唯「うん。じゃあね」 カルア唯とカルア梓を飲み込んだカップは、地面に落下して粉々に砕け散った。 唯「行っちゃったね」 律「ある意味一番お騒がせなやつらだったな」 澪「…また、どこかであの二人が作った世界が生まれるんだろうな」 紬「会ってみたいわね。その世界の私達にも」 梓「どうも懲りてなかったみたいだし、また同じような出来事があるかもしれませんね」 和「…正直もうあの変態な私には来て欲しくないわね」 憂「私もあの私にももう会いたくないです…」 純・さわ子(私も平行世界の自分に会ってみたいなぁ…) 律「ほいじゃ、久しぶりに演奏でもしますか!」 唯・澪・紬・梓「オー!!」 校長「着替えてきた!さて、私も映画撮影に参加させて…あれ?」 おしまい。 戻る
https://w.atwiki.jp/miyanagake/pages/175.html
1/15 【思い出】(平行世界) もう何が何だかわからない。 思わず膝の力が抜け、扉に背中を強くぶつけてしまう。 「何の音だ?」 キョータローの声が聞こえて、慌てて立ち上がる。 もう嫌だ。キョータローの顔が見られないよ。 私には何もかも無くなっちゃった。 全部全部全部! サキに奪われた。 新しく手に入れたものも、サキが持っていたものだった。 こんなに無様な話ってある? 人の価値を、サキに勝つ理由にしたバチが当たったのかな。 私の中に、ひとつでもサキに勝っているものってあるのかな。 ひとまず、駆け足でその場を去る。 もう、どーでもいーや。 … ……――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――― 2/15 …… … 「団体戦優勝は、清澄高校です!」 アナウンサーの声が会場に響き渡る。 指先がピクリとも動かない。 目の前で仲間に抱きつかれているサキの姿が見える。 ああ、この図はよく見たことがある。 今の私は、私が今まで蹴落としてきた奴ら。 今のサキは、今までの私。 悔しい、って気持ちすら浮かばない。 本当にこれが現実なのかすらわからない。 これは悪夢で、起きたら決勝戦が始まって、テルーたちが苦戦して、あわいちゃんが大逆転勝利する。 私の中では、それしか考えてなかったんだ。 これは、夢だ。 「よく頑張ったな、淡」 後ろから亦野先輩が私を抱きしめる。 準決勝であんなことを言ったのに、力強く慰めてくれた。 「淡は悪くない。泣くな……」 何言ってんの。そんなことないじゃん。 亦野先輩は私に繋いでくれた。 全ては失点した私のせいだ。――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――― 3/15 尭深も、菫先輩も駆け寄ってくる。 私に抱きついて、諭してくれる。 「淡はよく頑張った」 「うん。ここまでこれたのも淡ちゃんのお陰だから」 本心で言っているのかすらわからないよ。 だって、白糸台は今まで2連覇していたんだよ? 私がいなくたって、私がいなかった方が優勝できてたってことじゃん。 私のお陰なんてことは、絶対にありえない。 「淡」 一番来てほしくない人がここに来る。 口下手だからか、オロオロとしながら私を抱きしめてくれる。 「よく頑張ったね……」 ようやく言葉を発したかと思えば、そんなことだ。 何よりも嬉しいはずの、何よりも心を癒してくれるはずのその言葉。 ただ一つの事実がそれを打ち消す。 「(テルーは、サキのお姉ちゃんなんだよね)」 決して聞けないけれど、決して言えないけれど。 こうやって、サキを慰めたことがあるのかな。――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――― 4/15 …… … それから、個人戦でもサキに負けた。 しばらく落ち込んでいたけれども、そんな私に亦野先輩が声をかけてくれた。 「白糸台敗北の戦犯は私だ。 メディアでもそう言われているだろ」 そう言い切ってくれた。 私なんかより、もっと辛い立場なはずだよね。 新しく部長となり、様々な重圧がのし掛かっているんだ。 「だから、淡の力が必要なんだ」 そう言って私の手をとって握りしめる。 「今度こそ優勝しよう」 そんな亦野先輩は何かを吹っ切って、大きく見えた。 「準決勝で落ち込んでいた私を励ましてくれたのは淡だ」 「あんなの、励ましたに入らないよ……」 「淡が後ろにいる。それだけで私は強く打てた」 そう言ってくれた亦野先輩のために、もう少し頑張りたい。 「一緒に行こう」 今度こそ、『サキに勝つ』んだ!――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――― 5/15 …… … 私にとっての地獄はそこから始まる。 公式戦では全てサキに敗北。 私もサキも上位まで残るから、結果的に毎回当たって負けちゃう。 そして、1年後の団体戦でも清澄高校に敗北。 個人戦でも、負けた。 「ごめんな、淡」 そう言って私を抱きしめて泣きじゃくる亦野先輩が忘れられない。 『白糸台は宮永照が凄かっただけ』なんて言われ出したのがこの辺りからだ。 違う。 白糸台には私がいる。 亦野先輩も尭深もいるんだ。 テルーだけの白糸台じゃない!! 「ダイジョーブですよ。先輩」 「淡?」 「来年こそ! もっともーっと反省してテクニカルになったスーパーノヴァあわいちゃんが、サキをボッコボッコにするもん!」 そう伝えた言葉は、亦野先輩に届いたのかな。――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――― 6/15 …… … それから再び敗北して、強さすら誇示できなくなった私には友達も残らなかった。 三年間が終わり、もうサキ相手にリベンジする気力も残っていなかった。 サキ以外には大きな戦果をあげていたからプロの声はかかっていたんだ。 でも、大きな問題があった。 『プロに入れば、またサキと戦わなきゃいけない』 私から全てを奪い取ったサキ。 三年間でこうなったのに、人生ずっとサキと戦い続けるなんて考えたくもない。 白糸台の栄光も丸つぶれだ。 麻雀なんて、したくない。 「プロに行かないのね」 「……うん」 進路指導の先生と話す。プロに行かない決意は固い。 「大星さんは、もっといろんなものを見つめるといいかもしれないわ」 「そうなのかな」 「麻雀以外のものを見てみるのもいいわ。 大学に行ってみて、いろんなことを試してみるのがいいわよ」 みんなが悩む進路なんて、考える余裕もない。 ずっとずーっと前から麻雀プロになることしか考えていなかった。 そんな私に、他の何かなんてあるのかな。 「わかった……」 言われるがままに麻雀推薦で大学に行くことにした。 フツーの試験で行かなかったのは……。あわいちゃん、頭悪くないもん。――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――― 7/15 …… … それから大学に入って、キョータローを見つけた。 何かをしようと麻雀以外のサークルも見て回って、唯一目に留まったのがキョータロー。 明らかに才能がないし、他の人に劣っている。 それでも楽しそうに、一生懸命プレイしている姿が目に入った。 私はもう麻雀を楽しく打つなんて出来ないもん。 それでも、フツーに打つだけでその辺の人には負けない。 キョータローはどんなに必死にプレーしても、ハンドボール部で活躍できるようには見えなかった。 「私と違う」 私には麻雀の才能があった、と思う。 今でこそ自信なんてカケラもなくなっちゃったけれど、負けることなく麻雀を続けてきた実績はある。 努力なんてしなくてもほとんどの人には負けない。 だからこそ努力した上でサキに勝てなかったことが辛くて折れちゃった。 負けても楽しんで、自分の実力を分かった上で戦う。 その気持ちが全く理解できない。 絶対に勝たなきゃいけないと思った末に、一度も勝てなかった。 だからあの時、こう聞いたんだ。 『好きでもさ、結果が出なかったら辛くない?』 それでもやるんだと、力強く肯定した姿が思い出される。 その姿が、とっても格好良かったんだ。 自分に出来なかったことをやっていて、心折れずに戦い続けるキョータロー。 「誰とでも仲良くなって」 「私とも喋ってくれた」 「おバカな会話が楽しかった」 自分とこんな風に喋れる同級生なんていなかったもん。――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――― 8/15 「そんなの、好きになっちゃうじゃん……」 ――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――― 9/15 なんとなく、だけど確実な気持ちが胸の中でじんわりと伝わってくる。 ポカポカと暖かくて、ちょっと切ない。 自分以外の誰かを考えていると、ムカッとする。 ずっと前からわかっていたけれど、自覚したのはあの時だった。 そして同時に、キョータローはサキのために頑張っていたんだってことがわかった。 「そんなの、わかるよ」 「好きなんだもん」 「キョータローが何を考えてるかなんてわかるし」 私はハンドボールマスターなんかじゃない。 「キョータローマスターだから、キョータローが何を考えてるかわかるんだって……!」 キョータローが疲れているかわかる。 お腹が減っているのかわかる。 何を食べたいのか、何となくわかる。 ハンドボールの動きが固いのだって、いつも見ているからわかる。 誰を目指してハンドボールを始めたのかだってわかる。 昨日、気づかない振りをしていた。 きっとキョータローは、サキに近づきたくてハンドボールを始めたんだと思う。 それは推測だけれども、間違い無いと思う。 キョータローが私の中にサキを求めていたのか、そこまではわからない。 でも、女の子だもん。 好きな男の子のことくらい、わかるもん。――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――― 10/15 「キョータロー」 会いたい 「キョータロー……」 会いたい 「キョータロー……!」 会いたいよ!――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――― 11/15 無意識に食堂に向かっていた。 今朝気合いを入れた化粧は泣きじゃくったせいで崩れていて、誰にも見せられない。 時間が時間だから食堂はもう直ぐ閉まってしまう。 ラストオーダーも終わっていて、席を取っている人も少ない。 ここなら少し泣けるかな。 机に顔を突っ伏して泣きじゃくる。 嗚咽は漏らさない。 いくら人が少なくても、何人かはいるんだもん。 堪えることが辛くても、誰かに見せたくない。 本当は家でわんわん泣きたいけれど、少し吐き出さないと帰れそうにない。 だからここにしたんだ。 あと少しで出なきゃいけないから、ここにしたんだ。――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――― 12/15 そうだ、いつだってここから始まっていた。 ここで初めてキョータローと会ったんだ。 そのあと、ここで仲直りした。 レディースランチを頼んであげて、それが仲良くなるキッカケになったんだ。 いろんなところで話すようになって。 キョータロー専属のマネージャーみたいなことして。 やっぱりここでお鍋を企画して、私の家に来ることになって、そこで好きって気持ちになった。 それらすべての思い出が辛い。――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――― 13/15 こんなに気持ちが悪いなんて、初めてキョータローと会ったあの時のようだ。 こうして憂鬱な気持ちでご飯を食べていた時に、後ろから……。 ――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――― 14/15 「よっ、淡」 ――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――― 15/15 後ろから、声をかけてくるんだ。 ――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――― 続く
https://w.atwiki.jp/83452/pages/5125.html
律の家 変態和「…」 律「テンション低いな」 変態和「当たり前じゃない…。唯の家に乗り込むチャンスだったのに…。履いていたパンツをいただいて、着ていたシャツをクンカクンカスーハーして、お風呂にry」 律「やめてくれ。私の中の和像が音を立てて崩れちゃうから」 玄関で靴を脱ぎながら会話を続ける律達。と、二階からドタバタと慌ただしい足音が聞こえてきた。 律「…?聡、何暴れてんだー!?」 聡「ねーちゃーん!助けて-!!」 律「っ!?どうした!?」 急いで階段を駆け上がり、聡の部屋のドアを開ける。と、 聡「ね、姉ちゃん、これ、どういうことなの…?」 律「…マジかよ」 聡?「あっ姉ちゃんおっかえりー。うへへwwあれ?後ろの美人さん、お友達!?(今晩のおかずktkr!)」 変態和「まさかの展開ね」 澪の家 澪「そういえば、梓はどうして自分のことを私達に教えてくれないんだ?」 梓2号「え?あ、えーと…私、ちょっと異常なんです」 澪「異常?――それって、どういうことなんだ?」 梓2号「私、ちょっと特別なんです」 澪「いや、大して意味変わってないような気がするぞ」 梓2号「何でもないですよ、私達の世界は。この世界と同じぐらい平和です。でも、私はちょっと違うんです」 澪「梓だけが…?」 梓2号「あ、うーん…確か唯先輩も同じような感じでしたね」 澪「唯も?ますます意味がわかんなくなってきたぞ」 梓2号「まぁ、いずれお見せすると思いますから、そのときまで待ってください」 そのころ、薄暗い街中をふらふらと歩き回る、部室を追い出されてしまった澪は。 澪?「ちっ…なんだよみんな急にキレてさ。そんなに私を差別したいのかよ。これだからチョッパリは」 紬『みんなあなたと同じで平行世界からやってきたのよ』 澪?「…何意味わかんないこと言ってんだあの沢庵。前からずれたヤツだとは思ってたけど、とうとうおかしくなったのか?」 澪?(平行世界…?じゃあここは私の住んでた世界じゃないってことなのか…!?) 澪?「――ん?」 紬の言葉に思考を巡らせていた澪?の目に入ったのは、怪しげな路地裏へと入っていく律と紬の姿。 澪?(何やってるんだあの二人?また私を置いて何か楽しもうっていうのか?…つけてやれ) 二人が入っていったのは路地の奥にあった廃工場だった。澪?も二人に気付かれないように工場内に侵入すると、積まれたドラム缶の陰に身を隠す。 澪?(文句の一つや二つ言ってやろうと思ったけど…なんだこの雰囲気。す、少し様子を見てやることにするか) 紬?「…」 律?「梓が・・・いたな」 澪?がつけていたのは、この世界の唯達に同行するのを断った律と紬だった。無論、澪?はそんなこと知らないが。 律?「ムギ、顔色悪いぞ。大丈夫なのか?」 紬?「りっちゃんだって…ホントは気分悪いんでしょ?だって、私達の目の前で死んで、私達がこの手でバラして、挙げ句の果てには食――」 律?「やめてくれ。…やめて、それ以上…言わないで」 澪?には話の筋が全く見えなかった。ただ、恐ろしく物騒な言葉が飛び出したことには気が付いた。 紬?「…この世界のみんなは、もしかしたら平行世界の住民はもっと増えるかもしれないっていってたよね」 律?「…あぁ」 紬?「私達の世界の唯ちゃん…」 律?「あぁ、私も思ったよ。アイツがこの世界に来てるかどうかわかんないし、来てなかったとしてもこれから来るかもしれない。そうなったとき…梓――」 紬?「絶対に会わせられないわ。今の唯ちゃんにとって、梓ちゃんの姿は精神を破壊する爆弾でしかない。あれ以上壊れた唯ちゃんなんて…見たくない。何があっても絶対に、唯ちゃんと梓ちゃんは会わせちゃいけない…!」 律?「…それは…また、梓を処分しなくちゃいけないってことだよな?」 澪?「!?!?」 紬?「りっちゃん…」 律?「ダメだよな、私。もう疲れ果ててるんだよ。ずっと更生のために刑務所の中にいたってのに、やっぱりこんな選択しかできなくなってる」 紬?「私も、おんなじことを思ってた。ただ言葉にするのが恐ろしかったの…。ごめん、りっちゃんにばっかりこんな思いをさせて…」 律?「ムギが誤る必要ないよ。誰も悪くない。悪いのはこんな運命にしてくれた神さんだよ」 やつれた笑みを浮かべる律?の顔を見て、紬?は足下に置いていた袋から包みを取り出して開く。 中から出てきたのは立派なノコギリ。暗い工場の中でも鈍い光を放つそれは、澪?の目にもしっかりと焼き付いた。 澪?(ひ、ひいぃい!!) 律?「…もうこいつだけは目にしたくなかったな。いつの間に買ってたんだ?さっきトイレ探しに行ったときか」 紬?「――私ね、もう完全に麻痺しちゃってるみたい。もう一度梓ちゃんを殺さなきゃいけないっていうのに…何の罪悪感も感じないの」 律?「私は梓の死体をバラしたあの日からすでに壊れてるよ」 澪?(何こいつら何て話をしてるんだ!やばい逃げなきゃ…口封じに私まで殺される!う、動け私の足!!)ガクガク 律?「一本しかないのか?」 紬?「あの日の思いを生々しく思い出すのは私だけで十分よ」 律?「何言ってんだ。ムギだけにそんなことさせないぞ」 ?「じゃあこれ使えば?」 突然聞こえてきた緊張感のない声とともに、一本のノコギリが律の足下へ放られた。 澪?「!!!!」 律?「誰だ!!」 ?「そんな怖い顔しないでよりっちゃん。私だよわ・た・し」 紬?「唯ちゃん…?」 工場の入り口で、にやにやと笑みを浮かべているのは、まぎれもなく唯だった。 唯?「あぁ、心配しないでね。私、この世界の私でも二人の世界の私でもないからね」 紬?「今の話…聞いていたの?」 いぶかしげな表情をする二人。唯?は軽い足取りで廃工場へと足を踏み入れる。 唯?「うん。だから、二人に協力したいなぁと思って。だって、この世界のあずにゃんを二人の世界の私だけのために消しちゃおうっていうんでしょ?愛されてるよー私」 唯?「でもね、他の世界からもあずにゃんは来てるし、ここの世界の私達はきっと二人の計画の上では非常に面倒な存在になると思うんだよね。それを二人だけで対処できる自信はあるの?」 律?「…」 唯?「あぁわかるよ。覚悟なんかはもとからないんでしょ?二人はもう最初から人殺しに対して罪悪感はない。たとえ、今日会話して親近感を覚えた相手でも。ただ、明らかに力不足だよね、二人だけじゃ」 紬?「…えぇ」 唯?「だから、手伝ってあげようかなって話。――ねぇ、澪ちゃんはどうするの?」 澪?「――!!?」ドキィッ 律?・紬?「!?」 唯?「話聞いてたよね?」 ドラム缶の山に近づくとその裏をのぞき込みにっこり微笑む唯?。思わず澪?は後退りしてしまった。 律?「澪…?」 澪?「は、ははは…ち、違うんだ!わ、私も協力しようと思ってさ!でも、いつ話しかけたらいいのかわからなかったんだ!私も平行世界から来たんだけど、この世界のみんなにめちゃくちゃ酷い目に遭わされて…」 紬?「酷い目…?」 澪?「そうなんだよ!なんで私だけこんな目に遭ったんだろう…。私、何も悪いことしてないのにいきなり怒鳴られたり、出ていけって言われたり、除け者にされたり…」 律?「ひでぇ…ここのやつら、そんなやつらだったのか…」 澪?「だから、もう二人しかいないんだよぉ。お願い、私を見捨てないで…。血生臭いことでもなんでも手伝うから…」 紬?「わかったわ。大丈夫よ、澪ちゃん。私達は澪ちゃんの味方だから、ね?」 律?「――でも、澪に手伝わせるわけには…」 澪?「頼む、手伝わせてくれ律!私、二人の役に立ちたい!二人にだけは認めてもらいたい!」 律?「澪…。――わかった、好きにしろよ」 澪?「あ、ありがとう律!」 澪?(よ、よし!これで私の身は安全だ!絶対殺されなくてすむ!) 律?にすがりつく澪?を見て、唯?は小さくふーんと呟き、口を開いた。 唯?「…これでこっち側は四人になったね。まぁ、念には念を入れといた方が良いと思うから、もう一人助っ人を呼ぶことにするよ」 紬?「助っ人って?」 唯?「絶対役に立つと思うよ~。でも、こっちに呼ぶのちょっと時間かかるんだ。明日の放課後ぐらいになっちゃうかな?」 澪?「…こっち?」 唯?「あぁ、こっちの話。とにかく、その助っ人のことも考えて計画を立てよう」 生き生きとした笑顔で話す唯?を見て、律?は少し不快げに眉をひそめた。 翌日、梓達の教室。 律「失礼しまーす」 憂「おはようございます、律さん。珍しいですね、この教室に来るなんて」 律「おはよ憂ちゃん。ちょっと梓に用があってさ」 梓「あ、律先輩!言わなきゃいけないことがあるんです!」タタタ 律「おう梓。私もみんなに伝えて回ってることがあるんだ」 梓「じゃあ先にどうぞ…って、ここじゃまずいですよね。ちょっと出ましょうか」 純「梓ーどこ行くのー?」 梓「あ、えーっとちょっと大事な話があって」 憂「邪魔しちゃダメだよ純ちゃん。ほら、二人で待ってよ?」 純「むう…いいなぁ梓、あの格好いい先輩と二人きりなんてさ」 梓「で、何があったんですか?もうだいたい予想はつくんですけど…」 律「あぁ、また平行世界からのお客さんが現れた。今度は私の弟だったよ」 梓「ま、また微妙なところが来ましたね…。ってか、大丈夫だったんですか?親御さんとか」 律「一応大丈夫だったぜ。なんかもう一人の弟は自分のことをエネファーム聡とか名乗る変態野郎で、突然和の胸に触るもんだからさ――」 変態和『何をするだあああああああ!!!許さんっ!!!』ブンッ 変態聡『びゅおっ!!』ゴッ どさっ 変態和『私の体に手を出して良いのは唯だけよ』ゴゴゴ… 律「っつー感じでぶちのめされて、一晩中気絶してたからな。和とこっちの世界の弟二人がかりで縛り上げて口ふさいでクローゼットに閉じ込めてたから、とりあえず見つからないだろ」 梓「なんていうか…お疲れ様です」 律「で、そっちは何だったんだ?」 梓「あ、そうでした。ホントは皆さんそろってからお話しようと思ってたんですけど…。朝さわ子先生に出会ったときに聞いた話なんですが、さわ子先生の家にも平行世界の人が出たそうです」 律「マジか…。こりゃ本当にやばくなってきたんじゃないか?」 梓「帰宅したさわ子先生を、唯先輩と澪先輩とムギ先輩が出迎えてくれたそうです。妙なテンションで」 律「妙なテンション?」 梓「えっと…ふうううううぅ!!って叫びながらズイズイと近寄ってきたそうです」 律「こえーよ」 梓「他にも仕方ないから一緒に夕食食べてたら――」 澪?『あ、ニンジン…。――…唯、パス!』コロン 唯?『ムギちゃんパス!』コロン 紬?『先生パス!』コロン 唯澪紬?『ナイイイイイシュウウウゥゥゥゥウウウウ!!』 さわ子『…うん』 梓「ずっとこんな感じだったそうですよ」 律「そりゃきついな…」 梓「三人を見た瞬間平行世界の人達だって気付いたので面倒見てくださったみたいですけど、正直頭おかしくなりそうだったって言ってました」 律「なんかさわちゃんに悪いことした感じがするよ」 梓「とりあえず家の外…というか、もう部屋の外に出ないようにガチガチに監禁してきたそうです」 律「…しっかしどうすっかな。みんなにはまた準備室に待機してもらってるけどさ、これ以上平行世界の私達が増えてくると、どうなるかわかったもんじゃないぞ」 うなる律を見て、梓はハッとしたように顔を上げた。 梓「…そういえば、昨日講堂にいた律先輩とムギ先輩は?」 律「それが、帰ってきてないんだ。準備室にいると思ったんだけどな…」 梓「ちょっと心配ですね。帰ってくるって言ってたのに」 律「あの二人だけもとの世界に戻れたっていう可能性はあんまりないだろうし…。まぁ、ちょっと様子を見ようぜ」 放課後、部室。 池沼唯「むにゃ…すーすー…」 変態和「ハァハァ…唯可愛いわハァハァ…」 梓2号「膝枕だけですよ。変なことしたら先輩方に言いつけますからね」 デブ紬「あらあらうふふ」ニヤニヤ ガチャッ 唯「やっほー」 澪「うーん…やっぱりまだあの二人は来てないか…」 梓「変なことに巻き込まれたりしてないですよね?」 紬「何か用があるんじゃないのかな?あれほど二人きりになりたいっていってたし…」 椅子に座って黙っていた最高律が立ち上がる。 最高律「私、ちょっと探してくるよ」 律「手伝おうか?って、私が行っちゃまずいな」 和「じゃあ私が一緒に行くわ」 澪「わざわざ悪いな」 最高律「気にするなよ、ちょっと街を見て回りたかったんだ。ついカッとなって怒鳴っちゃったけど、出て行っちゃったもう一人の澪のことも気になるし」 澪「あー…アイツか…」 梓(あの人はいない方が話が進んでいい気がするんですけど…) 最高律「ほいじゃ行ってくる」 和「すぐ帰ってくるわ。何かあったら携帯に連絡お願いね」 二人が部室を出るのを見送り、残りのメンバーは手がかりのない所から戻る方法を考えるというもどかしい作業を続けることにした。 和と最高律の二人が、階段を下りている時だった。 最高律「ん…?なぁ和。あそこ…なんか人だかりできてないか?」 和「え?」 彼女が指さす先には、入り口に人混みができた自分たちの教室があった。 和「あそこ…私達の教室だわ」 最高律「なーんか嫌な予感しかしないぞ…」 和「私もよ。とりあえず様子を見に――っと…アンタ、クラスメイトの名前わからないわよね」 最高律「あ、あぁそうだな。話しかけられるとボロが出ちゃいそうだ」 和「…じゃあこうしましょう。私があの教室の様子見てくるから、律は先に捜索に行っててくれないかしら。何も問題なければ後から追いかけるから」 最高律「了解。じゃあ、そっち頼むな」 和「まかせといて」 最高律と別れ、和は人だかりへと足を運ぶ。 和「…何やってるの?」 慶子「あ!真鍋さん、ちょうど良かった!」 潮「軽音部のみんなと真鍋さん、HRが終わったらすぐ出て行っちゃったでしょ?でも、そのあとすぐに平沢さんが戻ってきてさ。でも・・・なんていうか、変、でさ」 和「…唯が?変?」 唯ならずっと自分たちと一緒にいた。つまり、やはり嫌な予感は的中したということだ。 和「ちょっとごめん。入らせて」 人混みを割って教室内へと入る和。そこにいた唯を見て、言葉を失った。 5
https://w.atwiki.jp/83452/pages/5129.html
律「」 裏不無律「いくぞ・・・澪おおおおおおおお!!」 双剣から炎をまき散らしながら裏不無律はゲロ澪に飛びかかっていった。バイハザ和もそれに加勢する。 律「もう笑うしかない」 梓「平行世界って…広いんですね…」 石ころ唯「世界は広い。それ故に美しい」 よく見て紬「けいおん!は本来ほのぼのとした日常を描いたアニメです!」 よく見て澪「一体何を言ってるんだムギ?」 よく見て紬「言わなきゃいけない気がしたの!」 最高律の介抱をしつつ遠巻きに事の成り行きを見守るクラスメイト達も、皆があっけにとられて呆然としていた。 腰巻き「何この展開。私頭おかしくなってないよね」 最高律(体はって男達から澪を守った私の努力はなんだったんだろう)ハァハァ たまねぎ頭(かっこいいいいいいいいいいいいいぃいい!!!) ゲロ澪の咆哮、裏不無律の爆炎、クラスメイト達の悲鳴。 さわ子「何これ地獄絵図?」 校長「山中先生!!何ですかこの騒ぎは!?」 さわ子「こ、校長先生…」 唯「あ、あの!これは、映画の撮影なんです!」 校長「…は?」 唯「アポなしでのサプライズ収録なんです!りありてぃを求める監督のアイデアなんです!」 律「唯が暴走してるぞ」 和「そりゃパニックにもなるわよ。私は逆に何か笑えてきたわ。ビックリするほど冷静よ」 律「奇遇だな、私もだ。――しっかし、あんなめちゃくちゃなこと言ってごまかせるわけないよな。どうするよ?」 校長「なるほどそれは面白い!!ちょっととっておきの一張羅に着替えてくる!」 律「マジか」 和「今の校長は自分が目立つことしか頭にないみたいね。私に頼み込んでくるぐらい出番に飢えていたから」 梓「…あれが私達の学校の長ですか。泣けてきますね」 ズガッ!! ゲロ澪「吐いちゃうよおおおおおおおおおおおおおお」 バイハザ和「くっ…!!化け物並の存在とはいえ澪…下手に傷付けられないからキツイわね…」 裏不無律「あぁ…。気絶させようにもなかなか隙ができないな」 ミニマム梓「苦戦してますね…」 変態和「とにかく…あの二人が時間稼ぎをしてくれてるうちに対策を練らないと」 紬「ねぇ澪ちゃん、あの澪ちゃんは助っ人だって言ってたわよね?何か知ってるんじゃない?止める方法とか」 サンジュ「あ、え、えーっと…」 澪「というか、アイツを助っ人として呼んだ唯っていうのは何者なんだ?どこにいるんだ?」 サンジュ「あーもうそんな次々言われたら混乱するじゃないか!!」 瓶澪「二人に荷担したあなたにも責任はある。あなたはみんなの役に立てるように頑張るって言った。今がその時」 サンジュ「わ、わかってるよ…!えっと、アイツを呼んだ唯は昨日梓を狙うための作戦を練っていた律とムギのところに急に現れたんだ。 何か異様な雰囲気を放ってたな。何ていうか…支配者的な感じ?」 よく見て唯「支配者のポーズ!!」ガバッ サンジュ「あ、そう言えば…アイツ自分は平行世界から来たって自分で名乗ってた!」 和「それはおかしいわね…。平行世界から来たみんなは、私達に出会うまで自分たちは平行世界に来たんだって気付いてなかったのに」 律「この一連の騒動について何か知ってるかもしれないな…。今その唯はどこにいるんだ!?」 サンジュ「そ、そんなのわかるわけ――」 その時、サンジュの脳内に昨晩の唯?の言葉がよみがえる。 唯?『助っ人ちゃんは目に入った人誰でも殺しに行っちゃうような危険人物だからね。ちゃんと監視して制御しないと私達まで危なくなっちゃうほどに』 サンジュ「あ」 ミニマム梓「なんですか?」 サンジュ「すっかり忘れてたわ。もしかしたらアイツ、近くにいるかもしれない。あの暴れ回ってる私は監視してなきゃ危ないって言ってたから」 律「だからなんでそんな重要なこと忘れてるんだよ!」 梓「でも、もしそれが本当ならその唯先輩を捕まえれば、あの澪先輩も抑えられるって事ですよね」 澪「よ、よし!じゃあみんなで手分けして探そう!」 律「そういうことだけど、二人とももう少し頑張ってくれるか!?」 バイハザ和「S.T.A.R.S.の狼をなめてもらっちゃ困るわね」 裏不無律「こっちはこの力を遠慮なく解放したくてうずうずしてたんだ。派手にやらせてもらうぜ」 さわ子「派手にやるのは構わないけどお願いだから校舎破壊したりしないでね」 石ころ唯「力あるものは周囲の人間の捉え方次第で正義にもなり悪にもなりうる」 各自分かれて校庭内を散策し始める軽音部員達と憂、和、純。しかしこの広い校庭内から唯?を見つけ出すのは骨が折れる。 唯(でも、早く見つけなきゃ…!少しでも何か手がかりになることがあれば…!!) 唯は特に捜索に力を入れていた。平行世界の者とはいえ、同じ自分がこの騒動の原因かもしれないからだ。 そのせいで、周りへの注意を怠ってしまう。 ゲロ澪「ううううううぅぅぅぅううう…」ピタッ バイハザ和(何…?攻撃をやめた…?) 裏不無律(どういうつもりだ?) 風子「…大人しくなったね、秋山さん」 慶子「降参でもするのかな」 最高律「…」ハァハァ そうだったらどれほど幸せだっただろうか。ゲロ澪は、バイハザ和と裏不無律の執拗な攻撃に苛立っていたのだ。抵抗しても、素早い動きに翻弄されるだけ。 この怒りを、どうすればよいのだろうか。 ゲロ澪「ああああああぁぁぁぁ…」 裏不無律「これってチャンスなのか?一撃入れてみる?」ゴォッ バイハザ和「何を考えてるのかさっぱり読み取れないから…どうしたらいいものか」 二人が作戦を練ることで、一瞬ゲロ澪から気が逸れる。 ゲロ澪「ああああああああ」ギロリ 最高律「…!」 その一瞬、ゲロ澪は一人で校庭を駆ける唯の姿を視界に捉えた。彼女をずっと見つめていた最高律がいち早くそれに気が付く。 最高律「やばい…!!」 姫子「え?」 ゲロ澪「あああああああああああああああああ吐いちゃうよおおおおおおおおおおおおゲロ吐いちゃうううううううううううう」ダッ バイハザ和「!しまった!!」 最高律「唯!!後ろ!!」 唯「え――」 これまで見せなかった尋常じゃない速さでゲロ澪は唯に迫り、一気に押し倒した。 唯「ひっ…うわっ!!」 裏不無律「くそっ」ゴオオッ バイハザ和「駄目よ!唯が巻き込まれる!」 デブ紬(…あれ?私は?)プスプス 最高律「くっそ――いつつ…!」ガクッ 春子「だ、駄目だって田井中!」 一番近い距離にいる最高律は動けない。バイハザ和と裏不無律も駆けるが、距離がある。唯には何も抵抗する術がない。 ゲロ澪「うへへへへへへへゆうううういいいいいいいい」 唯「あ…」 ゲロ澪の手が唯の首に伸びる。誰もが最悪の結末を予期した。と、 ゲロ澪「!!」ビクッ 突如ゲロ澪が大きく震え、唯から離れた。その目は、校舎の方を睨んでいる。皆がその方へ目をやる中、玄関から姿を見せたのは―― 憂?「お姉ちゃんに何してるんですか…澪さん?」 唯「う、憂…?」 最高律「っ…!」ゾクッ 普段と変わらぬ姿の憂だったが、何故か彼女を見た途端最高律の背中に戦慄が走った。平行世界の憂であろうことがすぐにわかった。 クラスメイト達も皆口を閉ざして身を寄せ合っている。裏不無律も双剣を構え、バイハザ和に至ってはゲロ澪を傷付けないよう鞘に入れたままだった刀を抜刀していた。 そのうえ、痛みや恐れをまるで感じない様子だったゲロ澪が、本能的に危険を察知して唯から退いたということもあり、誰もがこの憂?が異常な存在であることを感じていた。 憂?「ねえ、澪さん。質問に答えてくださいよ。私の大切な大切な大切な大切な大切な大切な大切な大切な大切な大切な大切な大切なお姉ちゃんに何するつもりだったんですか?」 ゲロ澪「あ、ああああああ、ああああああああああぁぁあああ」 バイハザ和(精神を病んでいるの…?目が正常な人間のものじゃないわね) ヤンデレ憂「答えないんですね。まぁ答えても何も変わらないですけどね」ギラッ 自分に刃を向けているバイハザ和と裏不無律には目もくれず、ヤンデレ憂はゲロ澪に歩み寄っていき、懐から包丁を取り出した。 ヤンデレ憂「私のお姉ちゃんを傷付ける人は、問答無用で三枚に下ろしてあげますからね」 唯「」 律「おい!どうした唯!大丈夫か!?」タタタッ 純「ってあれ?憂?」 憂「え?私はここにいるよ?」 ゲロ澪「うああああああああああ吐いちゃうよおおおおおおおお」ダッ ヤンデレ憂「なら吐けばいいじゃないですか!!なんなら腹かっさばいてぶちまけてあげましょうか!?あはははははははは!!」ブンッ 憂「」 澪「」フラッ 律「澪ぉ!!」ガシッ 和「気絶してばっかりね」 純(純粋でできた子な憂のイメージが…) 梓(何で平行世界の私達ってまともなのがほとんどいないんだろう) …… さわ子「唯ちゃんは見つかったの?」 変態和「全然姿を見せてくれないんです。私がこんなに愛を振りまいているのに。本当にいるんですかね?」 大怪獣も真っ青の激闘を繰り広げるゲロ澪とヤンデレ憂。バイハザ和と裏不無律も一応ヤンデレ憂の援護に入っている。 紬「このままじゃ犠牲者がでてもおかしくないわ…。早くどうにかしないと」 焦りの表情を浮かべ始める皆の所へ、最高律が信代の肩を借りてやってきた。 最高律「…なぁみんな。あの憂ちゃん、さっき校舎の中から出てきたんだ。もし澪の言うようにその唯が平行世界からこの世界へ私達を送り込んでるんだとしたら…」 ミニマム梓「もしかして…校舎の中に唯先輩が!?」 律「その可能性は高いな!よし、探しに行こう!!」ダッ 軽音部員+αは校舎へと突入していく。校庭には大激闘に呆然としているクラスメイト達と、最高律、さわ子、そしてデブ紬が残された。 デブ紬「…」プスプス 最高律「…あの、あそこで完全に忘れられてるムギも手当してやってくれないかな?」 信代「いやぁ…丸焦げになったとはいえ、アレにまみれた人に近付くのはちょっと…」 澪「また手分けして探すか?この学校、校舎馬鹿みたいに広いし」 梓「そうですね。見つけたら携帯に連絡――」 池沼唯「あーーーーーー!!あずにゃ!!」 突然叫び声を上げる池沼唯。その目は誰もいない廊下へと向けられていた。 唯「どうしたの?」 池沼唯「あずなん!!あずにゃ!!あーー!!」テテテッ 和「あっ唯!」 紬「どうしよう?」 よく見て紬「どうする!アイフ●!?」 よく見て唯「古い!」 よく見て澪「ひいいいいいいいいはああああああああああああ!!」 律「追おう!あの唯は一人にしてたら何するかわかんないし」 意外とすばしっこい池沼唯は、何を追いかけるように一心不乱に駆けていく。その後を追う軽音部員+α。ようやく彼女に追いついたのは部室の前だった。 池沼唯「あずにゃ!!」 梓?「離してくださいよ」 澪「梓!?」 梓?「あ~、ほら。見つかっちゃったじゃないですか。せっかく皆さんの目を盗んで間近であの騒動を観戦しようと思ってたのに」 律「観戦って…不謹慎なヤツだな。こっちは苦労してるのに。つーか、何で私らの目を盗む必要があったんだ?」 梓?「私の存在が皆さんにばれるといろいろ面倒でしたので。まぁ、もういいでしょう。そろそろ潮時だと思ってましたし」 梓「何言ってるの?どういうこと?」 梓?「まぁ、とりあえず部室に入りましょうよ」ガチャッ 梓?が準備室の扉を開ける。そこには、今までずっと探してきた唯が椅子に腰掛けて笑っていた。 唯?「待ってたよみんな。疲れたでしょ?これでも飲む?」 コトン、と机の上に湯気を放つカップを置いて笑う唯。 唯「――ホットカルーアミルクだよっ!」 サンジュ「ゆ、唯…」 カルア唯「やぁ澪ちゃん。面白かったよ澪ちゃんの行動。あっちに付いたりこっちに付いたり自分に有利な道を必死に探してたね」 サンジュ「う…」 カルア唯「ファビョんなくなったのは成長だね。瓶澪さんにしかられたのと、最高りっちゃんに守ってもらったのが胸に響いたのかな」 サンジュ「う、う…」 カルア梓「先輩、それ以上いじめちゃったら本当にファビョっちゃいますよ」 律「下で暴れ回ってる澪を連れてきたのはおまえらなのか?」 カルア唯「そだよー。凄いでしょ?あの大バトル!予想以上だったよ」 唯「な、何でそんなことするの?みんな危ない目にあったんだよ!?」 カルア唯「そんな怒んないでよ。バイハザ和さんや裏不無使いのりっちゃんも派遣してあげたのは私だよ?」 サンジュ「そ、そうだったのか!?何でそんな――律やムギに協力するような事言ってたのに」 カルア唯「それは、あの二人に協力したら面白いものが見れそうだったからだよっ」 サンジュ「は?」 カルア梓「本気で協力しちゃったら、私の命まで危なくなっちゃうじゃないですか」 カルア唯「せっかく面白い話のネタを作りに来たのに、死んじゃったら元も子もないもんねぇ」 和「あ、アンタ達…何言ってるの?」 カルア唯「いや~ごめんね?みんなには大変な目に合わせちゃったね」 カルア梓「全部私達の計画だったんですよ」 澪「何だって…!?」 梓「何となく予想はできてましたけど…一体何の目的で?」 カルア唯「説明してあげても良いけど、いいの?下の人達は放置で」 紬「そ、それは駄目よ」 律「そうだな、まずはあの澪を止めるのが最優先だ!」 あまり乗り気でないカルア唯とカルア梓を引きずるようにして、皆は校庭まで戻ってきた。 最高律「…!見つけたのか!?」 律「ようやくこの騒動の犯人にたどり着いたぜ」 唯「さぁ、早く澪ちゃんを止めて!あと一緒に憂も!できるよね?」 カルア唯「ちぇー…せっかく面白いバトルを観戦できると思ったのにな」 カルア梓「仕方ないですよ。死人を出すわけにはいかないですし」 カルア唯「ほいほい…。――ゲロ澪ちゃーん、憂ー、帰って良いよー」 そう言うと、カルア唯は先ほどまでカルーアミルクを注いでいたカップを二人に向けた。途端、 ゲロ澪「あああああああああぁぁぁ」 ヤンデレ憂「うわあああああぁぁ」 まるでランプに戻る魔神のように、二人はカップの中へと吸い込まれ、その姿を消した。 一同「!?」 9
https://w.atwiki.jp/souku/pages/4841.html
《公開済》SNM002681 シナリオガイド 公式掲示板 とうとう現れた名も無き旅団の目的地、近くて遠い場所 担当マスター 夜月天音 主たる舞台 イルミンスール魔法学校 ジャンル 学園生活 募集スケジュール 参加者募集開始日 参加者募集締切日 アクション締切日 2014-06-04 2014-06-06 2014-06-10 リアクション公開予定日 募集時公開予定日 アクション締切後 リアクション公開日 2014-06-20 - 2014-06-18 サンプルアクション (シナリオ参加者の方にお願い、サンプルアクションの具体的な内容を補完していただけないでしょうか)(サンプルアクション名の下の四角をクリックするとでてくる「部分編集」をクリックすると登録できます)(もしくはサンプルアクション登録用掲示板へお願いします。) 記憶提供 + ... [部分編集] ▼プレイヤーの意図 記憶に触れながら解決したいから ▼キャラクターの目的 記憶提供 ▼キャラクターの動機 この騒ぎをさっさと解決したいから ▼キャラクターの手段 すごい事になっているよ。このままだと全部食べられて何にも無くなるなんて嫌だよ。少しでも協力出来る事があるなら頑張るよ。まずは記憶提供だね。魔法薬を吸って素材が出て来たら全部抜いて提供するよ。後は妖怪の山にいる妖怪達にも協力を頼むよ。 「あるだけ提供するよ。どうせ抜いても無くならないし今の状況を何とかする必要があるなら」 活動地:妖怪の山 交流:妖怪 雑務 + ... [部分編集] ▼プレイヤーの意図 裏方として奔走したい ▼キャラクターの目的 雑務 ▼キャラクターの動機 記憶提供者の補佐役になる ▼キャラクターの手段 あの赤い光を何とかしないと記憶が食べられる。とりあえず空を飛んで接近して入れ物に閉じ込める。それから探求会が作る消滅させる魔法薬でも使って片付けるよ。とにかく自分はイルミンスールで捕縛の方を頑張る。 「気を付けて捕縛しないと知らない間に特殊な平行世界に食べられたなんてシャレにならないし」 その他補足等 [部分編集] 【タグ:SNM イルミンスール魔法学校 夜月天音 学園生活 正常公開済】