約 74,124 件
https://w.atwiki.jp/boardwalk/pages/17.html
地動説を初めて思いついたのはコペルニクスではない ギリシアのアリスタルコスが初めて思いついた。 コペルニクスは地動説について書いた著書「天球の回転について」に アリスタルコスの説を引用したが、 自分の独創性が弱まるのを嫌がり、後で削除した。 アリスタルコスが地動説を唱えた当時は、 常識外れの説として誰も相手にしなかった為 彼の本は現存しない。 彼の説はアルキメデスの本の中で珍説として紹介されている。 参考: アシモフの雑学コレクション (新潮文庫) 、I.アシモフ(星新一編訳)、新潮社。 英語の「トランプ」は日本語の「トランプ」ではない 「トランプ」は「切り札」を意味する英単語。 日本で言う「トランプ」は「(プレイング・)カード」。 スペイン人もしくはポルトガル人が南蛮貿易で プレイング・カードを日本に持ち込んだ際、 トランプという言葉を連呼していたので誤解が生じ、 プレイング・カードがトランプと呼ばれるようになった。 プレイング・カードで遊ばれるゲームの中には 「トリック・テイキング・ゲーム」と呼ばれる一群のゲーム達 (ブリッヂが有名。日本では他にナポレオン、 ツー・テン・ジャックが有名)がある。 「トランプ(切り札)」はこれらのゲームの多くで使われる用語で、 通常の札よりも強い札の事を指す。 なおトランプという言葉はトライオンフ(勝利)というゲームに 由来する。 参考: 「トランプものがたり」、松田 道弘、岩波書店、1979年11月。他。 タロット・カードは占い用の札ではない。 タロット・カードを主として占いに使うのは日本とアメリカくらいで ヨーロッパではトランプと同じくゲーム用の札として用いる。 遊び方は日本で言うナポレオンに近い。 ちなみにナポレオン、ツー・テン・ジャック(そしておそらく大貧民)は 日本で生まれたゲーム。欧米のホイストというゲームに起源を持つ。 イギリスにもナポレオンというゲームはあるがこれは別物で 日本のナポレオンが名前を拝借しただけ。 参考: 「トランプものがたり」、松田 道弘、岩波書店、1979年11月。他。 本来の「ババ抜き」ではジョーカーを使わない 日本以外ではジョーカーを使わない。 日本でも元々はジョーカーを使わないもの(ババ抜き=old maid)と 使うもの(鬼抜き)を分けていたが、いつのまにか混同された。 本来はジョーカーを使わず、代わりに4枚あるQの札のうちの 一枚を取り除いてからゲームをする。 3枚のQのうち、ペアになった2枚は捨てる事ができる。 最後に残った1枚のQを持っていた人が負け。 ジョーカーを使わないのは当然で、ババ抜きが発明された当初は まだジョーカーというものが存在しなかった。 参考: 「トランプものがたり」、松田 道弘、岩波書店、1979年11月。 「七並べ」(fantan)の元々のルールでは最初に7の札を並べない 7の札を持っている人が自分の番になった時、7の札を出す。 参考: 「トランプゲ-ム事典」、東京堂出版、松田道弘、1988年12月。 ジョーカーの起源はタロット・カードの愚者(fool)ではない まして日本で発明されたという説は論外である。 本当はイギリスのユーカーというゲームに使う 「ベスト・バウアー」という札がジョーカーの起源。 ヨーロッパのゲームには7からAまでの32枚しか使わないものが多いが、 ユーカーではこれら32枚に加え、クラブの2を使い、 これをベスト・バウアーと呼ぶ。 ユーカー(Eucker)が訛ってユーカー→ジュカー→ジョーカーとなった。 参考:「トランプものがたり」、松田 道弘、岩波書店、1979年11月。 「ロボット」は元来は人造人間を指す言葉 「ロボット」という言葉を始めて用いたのは、 チェコ・スロバキアの作家カレル・チャペックであるが、 チャペックのいうロボットは今で言う人造人間の事である。 チャペックがロボットという言葉が使ったのは 「R・U・R、ロッサムのユニバーサル・ロボット」という戯曲。 ロボットという言葉を作ったのはチャペックの兄で画家のヨゼフ。 「労働」を意味するチェコ・スロバキアの「ロボータ」という言葉から。 チャペックに人造人間を意味するよい名前を求められた時、 ヨゼフは絵を描いている最中で、口に絵筆を加えながらもごもごと ロボットという名を提案した。 「R・U・R」のあらすじは以下の通り: R・U・R社は人間そっくりのロボットを労働用に販売していた。 ある時一人の人権主義者の女性がロボットの境遇に同情し、 ロボットに心を持たせる事を提案した。 ロボットの開発者たちはこの女性にほれていた為、 この言葉に従い、ロボットに心を与えた。 しかし心を持ったロボット達は人間に反抗し、人類を滅ぼす。 この際ロボットの生産方法が失われてしまった為、 ロボットは増える事ができない。 ただ一人生き残った人間がロボットを第二の人類にすべく、 ロボットの生産方法を研究する。 研究の為、彼のそばにいた男女一体ずつのロボットのうち 一体を破壊して詳しく調べようとする。 しかし二体のロボット達は互いに相手をかばいあい、 相手ではなく自分を実験に使ってくれと彼にせがむ。 これにより彼は第二の人類たるロボットに愛の感情が 芽生えた事を知り、神に感謝する。 参考: ロボット (岩波文庫) 、カレル・チャペック(千野栄一訳)、岩波文庫。 「ロボット三原則」はロボット工学者が決めたものではない SF作家アイザック・アシモフが世界初のSF推理小説 「わたしはロボット」で「ロボット三原則」を提案した。 「ロボット三原則」は「ロボットは人間に逆らうべきではない」など ロボット生産における倫理的規範を定めたもの。 小説中では犯人達がロボットを使って犯罪を犯す。 ロボット三原則を破らずにいかにロボットを用いるかが トリックのポイントとなる。 アシモフがSF推理小説を書こうと思ったのは、 SF雑誌「アスタウンディング・サイエンス・フィクション」誌の 編集長ジョン・キャンベル・ジュニアの言葉に触発されての事。 キャンベルが「SFは自由なジャンルであるからSF恋愛小説や SF西部劇などどんなものでも書けるが、その自由性があだとなって、 論理を必要とするSF推理小説だけは例外的に書けない」という趣旨の 事を言ったのに反発したのである。 参考: わたしはロボット (創元SF文庫) 、アイザック・アシモフ、創元SF文庫。 常識の嘘1に戻る。 常識の嘘3に進む。 トップページに戻る。
https://w.atwiki.jp/boardwalk/pages/4.html
「グリーン・グリーン」の話し相手は原詩では母親 原詩には「a-Well I told mymama on the day I was born」とある。 日本語版作詞者の片岡輝が勝手に「ある日パパと二人で…」に変更した。 片岡輝は父親に変えた理由をこう述べている: 「・・・日本の歌の中には,親子の心を通わせるような, 特にお父さんをテーマにした曲はあまりないなあと思ったんです・・・ (中略)・・・全く私の作詞でして,訳詞ではないんです」 参考:世界の民謡・童謡 「蛍の光」は日本の歌ではない 実はスコットランド民謡。原題はAuld Lang Syne(遠い昔)。 (注:もともとは英国ないしコルシカ島で生まれたという説もあり)。 旧友をしのぶ歌。スコットランドでは有名な詩人ロバート・バーンズが作詞。 当時の音楽の教科書に載っていた歌には、西洋の曲に日本独自 (もしくは部分的アレンジ)の歌詞をつけたものが多かった。 (「蝶々」、「庭の千草」など)。「蛍の光」もその一つ。 これは当時の文部省直轄の機関である音楽取調掛の掛長であった伊沢修二は 「和洋折衷」という理念を掲げていた為。 参考:うたごえ喫茶「のび」、 世界の民謡・童謡、 http //home.ktroad.jp/kazumi-t/topics/uk/auldlandsyne.html(現在消滅)、 日本人の常識133のウソ、話題の達人倶楽部(編)、青春文庫。 「蛍の光」は日本語版も卒業を歌ったものではない 立身出世を歌った軍国主義的なもの。 以下の3番、4番を見れば分かる。 3.筑紫のきわみ 陸(みち)の奥 海山遠く へだつとも その真心は へだてなく ひとえにつくせ 国のため 4.千島のおくも 沖縄も やしまのうちの 守りなり いたらん国に いさおしく つとめよわがせ つつがなく 蛍の光は我が国最初の音楽教科書で『小学唱歌初編』 (1881年)に掲載されて初めて日本に紹介された。 当初は「蛍の光」ではなく単に「蛍」というタイトルであった。 なお、蛍の光は「大韓帝国」の国歌であった時期もある。 参考:同上。 「裸の大将」山下清は実は家で貼り絵を作っていた 確かに日本全国を放浪していたが、 テレビドラマ「裸の大将放浪期」とは違い、 貼り絵は必ず家に帰ってから作成していた。 また山下はテレビドラマではいつもズボンとランニングという姿だが、 実際には服装にかなり気を使っており、 「画家はベレー帽を被るものだ」といつもベレー帽を 被っていた。 参考: トリビアの泉〈第3巻〉―へぇの本 、フジテレビトリビア普及委員会、講談社、2003年。 アラビア数字はアラビアでは発明されていない インドで発明された。 アラビア経由でヨーロッパに伝わった為 アラビア数字と呼ばれる事となった。 参考:「うそ?ほんと?小事典」、タッド・トゥレジャ(刈田元司訳)、 社会思想社現代教養文庫。 「レミングは集団自殺の為海に向けて突進する」というのは嘘である 一地域に食物がなくなると、レミングは食物を求め集団で移動する。 移動時に多くのレミングが死に絶えて数が減るのを自殺だと勘違いされた。 レミングは泳ぎがうまく、湖や川に飛び込むと大抵は向こう岸に着く。 溺れるのは対岸までの距離を測りそこねた時だけ。 参考: 「うそ?ほんと?小事典」、タッド・トゥレジャ(刈田元司訳)、社会思想社現代教養文庫。 常識の嘘277、ヴァルター・クレーマー、ゲッツ・トレンクラー、(畔上司、赤根洋子)、文春文庫。 進化論を初めて唱えたのはダーウィンでもウォレスでもない すでに古代ギリシャの哲学者アナクシマンドロスや エンペドクレスが進化論的な考え方を持っていた。 ダーウィンが他の人々より優れていたのは、 進化論の正しさを示す莫大な量の証拠を提示した事にある。 ダーウィン以前に進化論的考えは知識人の間では広まっており、 ニュートン、ライプニッツ、ド・メレ、ビュフォン、リンネ、 ラマルク、キュビエ、サンティレール、ライエル、ジョフロワ等も 進化論的な考え方を持っていた。 特に獲得形質説を唱えたラマルクの功績は大きい。 (間違ってはいたが)。 またジョフロワは爬虫類の化石に対し、「進化」という言葉を用いている。 ダーウィンの祖父エラズマス・ダーウィンも禁書目録に 入れられた一冊の本の中に動物界が「ある単一の繊維から発生し」、 「生まれ持った固有の活動により向上し続け、 その向上した点を生殖によって子孫に伝えていく」と書いている。 ダーウィンが進化論を提唱した著書「種の起源」を発表する 一年前にウォレスがダーウィンと同じくガラパゴス等で 進化論を思いつき、結局ダーウィンと共著で論文を 書くことになったのは有名である。 参考:同上。 闘牛の牛は赤い色に興奮している分けではない 大抵の動物と同じく牛は色盲であるので、 マタドールが何色のムレータ(=闘牛用の布)を振ろうと同じである。 参考:同上。 常識の嘘2を読む。 トップページに戻る。
https://w.atwiki.jp/boardwalk/pages/22.html
西郷隆盛の肖像画は西郷隆盛をモデルにしていない 弟と従兄弟とをモデルにしている。 西郷隆盛は明治天皇が西郷の写真を欲しがった時ですら断ったほどの 大の写真嫌いであったので、写真が一枚も残っておらず、 銅版画家キオソーネが仕方なく弟と従兄弟とをモデルにして隆盛の 肖像画を描いた。 参考: トリビアの泉~へぇの本~(2) 、フジテレビトリビア普及委員会、講談社、2003年。 ベルリンの壁が崩壊したのは政治的理由があったからではない 実は「世紀の勘違い」が原因である。 勘違いは東ドイツで、エーリヒ・ホネッカー社会主義統一党(SED)の 党中央委員会総会の二日目に起こった。 党スポークスマンのギュンター・シャボフスキー政治局長は、 東ドイツ国民の出国自由化に関する暫定措置を記した A4二枚の文書をエゴン・クレンツ新書記長から受け取った。 外国報道陣の対応に追われ、中央委員会での議論を 十分に把握していなかったシャボフスキーは、 イタリア通信記者の出国自由化問題に関する質問に対し、 「私の知ってる限りは東ドイツ国民は誰でも国境通過点を通り 出国できる事が決まった」としゃべった。 そして「いつから施行されるのか」という質問に対し、 「個人旅行、国外移住とも自由になった。 私の知る限り遅滞無く即刻だ」と言ってしまった。 この回答は「ベルリンの壁崩壊」の意味だとメディアに受け取られ、 瞬時に世界中に広まった。 シャボフスキーの最大の勘違いは「即刻」の部分である。 当局が狙っていたのは出国ビザを前提とする10日からの 十分統制のなされた出国あった。 この発表を聞いて東西ドイツ国民が半信半疑ながらも ベルリンの壁の検問所に集まってきた。 9日午後11時頃になると、東ドイツ市民の圧力に押され、 警備兵達が検問所の遮断機を開いてしまう。 こうしてベルリンの壁が崩壊する事になった。 参考: 20世紀 冷戦 (中公文庫) 、中公文庫、2001年。 コロンブスの時代、地球が丸い事は実はすでに常識だった 「船でずっと西に行ったら大地から落ちる」と コロンブスは馬鹿にされた、というのは嘘である。 またアメリカをコロンブスは新大陸発見の為に航海に 出たのではない。正しくはインドに行く為。 当時東周りでインドに行っていたが、 西回りで行ったほうがより近いだろうとコロンブスは 考えたのである。 コロンブスが航海の際周囲の反対にあったのは、 彼が地球の半径を小さく見積もりすぎているという 点に関してである。実際この指摘は正しく、 東周りのほうが速くインドに着く。 コロンブスが新しい陸地を見つけたのは、 単に運が良かったからに過ぎない。 参考:「うそ?ほんと?小事典」、タッド・トゥレジャ(刈田元司訳)、 社会思想社現代教養文庫。 他 「人民の人民による人民のための…」という言葉はリンカーンの考案ではない リンカーンはゲティスバーグの演説の際、 熱心な奴隷解放論者の牧師セオドア・パーカーの言葉を借用して 「人民の人民による人民のための…」と言った。 セオドア・パーカーは「民主主義は、全ての人々におよぶ、 全ての人々による、全ての人々の為の直接自治である」と言った。 しかし「ものは言いよう」。パーカーの言葉より リンカーンの簡潔な言葉のほうが広まる事となった。 リンカーンが演説した時、各新聞はからかい半分の評価で、 なかでもシカゴのタイムズ誌は「退屈で、うんざりする表現で、 みっともない」と酷評したのだが。 参考:「うそ?ほんと?小事典」、タッド・トゥレジャ(刈田元司訳)、 社会思想社現代教養文庫。 アシモフの雑学コレクション (新潮文庫) 、I.アシモフ(星新一編訳)、新潮社。 他 リンカーンには民主主義に黒人を参加させる気はなかった リンカーンも前述のパーカーも黒人を民主主義に参加させる必要はないと 考えていた。 参考:同上 マリー・アントワネットは「パンが無ければお菓子を食べればいいでしょう」とは言っていない この話が始めて出てくるのはジャン・ジャック・ルソーの「告白録」。 この本にはこの出来事が1740年に起こったと書かれているが、 これは彼女が生まれる15年も前である。 なおルソーは「さる偉大な王女様」の話としてこの出来事を 紹介しており、「王女様」がマリー・アントワネットであるのかに ついては言及していない。 またルソーは「お菓子」ではなく「ブリオッシュ」と書いている。 参考:「うそ?ほんと?小事典」、タッド・トゥレジャ(刈田元司訳)、 社会思想社現代教養文庫。 他多数。 大西洋を初めて無着陸横断飛行したのはチャールズ・リンドバーグではない 大西洋の無着陸横断飛行を始めて行なったのは、 ジョン・オクコック空軍大尉とアーサー・ウィッテン・ブラウン中尉の二人。 リンドバーグに先駆ける事8年。 リンドバーグが世界で始めて行なったのは大西洋の無着陸「単独」横断飛行。 参考:「うそ?ほんと?小事典」、タッド・トゥレジャ(刈田元司訳)、 社会思想社現代教養文庫。 他。 常識の嘘6に戻る。 常識の嘘8に進む。 トップページに戻る。
https://w.atwiki.jp/boardwalk/pages/49.html
2006/9/11 「子供を虐待するのはほとんどが父親」というのは嘘 むしろ母親が虐待する場合の方が多い。 2000年から2005年までに虐待で捕まった父親が163人なのに対し、 母親は201人。 母親による虐待の方が23%ほど多い。 注: 義父と義母を比べた場合には、義父による虐待の方が圧倒的に多い。 ただしこれは単に子供を引き取るのが実母な事が圧倒的に多いだけかも知れない。 参考:警視庁 非行少年等の概要、平成十八年上半期(pdf) 2006/9/18 シロクマの毛は実は白くない 毛を近くでみれば分かるように、 シロクマのは実は無色透明である。 またシロクマの肌の色は実は白ではなく黒である。 シロクマが遠目には白く見えるのは、 毛が総体としては光を乱反射している為。 ちなみにシロクマの毛は他の動物と違い中が空洞で、 丁度ストローのようになっている。 なお、シロクマというのは通称で 正式名はホッキョクグマ。絶滅危惧種である。 参考:講座シロクマ、wikipedia ホッキョクグマ 2006/10/23 イスラム教徒は断食中でも実は夜に食事をしている イスラム教徒のいう断食とは、「太陽の出ている間」食事をしない事をさす。 太陽が沈んだ後は一種のお祭りになり、むしろ普段よりも多く食事をするので 断食中は食料品の売行きが良くなると言われている。 彼らはヒジュラ暦9月になると、ひと月の間断食をするのだが、 ひと月の間完全な断食をするなどそもそも無理なのである。 断食期間の午後は会社も学校も休みになり、 日没後の食事の買い出しに行くのが習慣である。 ちなみに、日没後の最初の食事は夜に食べるにもかかわらず 「朝食」と呼ばれる。 参考: 『世の中の常識ウソ・ホント』、PHP文庫、wikipedia:ラマダーン 2006/10/29 「企業が社員の人権を侵害しても憲法違反にならない」というのが通説 憲法は本来、「国家権力から」個人を守る為に作られたものである。 企業はあくまで民間の団体に過ぎず、「国家権力」ではないので、 企業が社員の人権を侵害しても憲法違反にならない、というのが通説である。 もっとも、だからといって企業の人権侵害が野放しな分けではない。 企業が目に余る人権侵害をした場合には、公序良俗違反などの法律を適応する事で、 裁判所は間接的に憲法の趣旨を反映する。(間接適用説)。 なお、近年の憲法改正の議論において、「現在の憲法は国民の権利ばかり 書いてあって義務が書いてないから改正が必要だ」という意見を散見するが、 これは上と同じ理由により的外れである。 憲法は「国家権力から個人を守る」という趣旨なのだから、 国民の義務がほとんど書かれてないのは当り前なのである。 参考:wikipedia 私人間効力、tanashin's law school 私人間効力 2007/1/17 富岳三十六景は実は四十六景ある 「富岳三十六景」は葛飾北斎の浮世絵で、富士山を描いた連作。 しかしその名前とは異なり、実は三十六枚ではなく四十六枚の絵が発表されている。 当初は名前の通り三十六枚にするつもりだったのだが、 人気が出たため十枚追加して四十六枚にしたのである。 なおこれらの絵は全て版画であるのだが、 版画の場合同じ絵でも色だけかえて別バージョンを作る事ができる為、 色違いまで含めれば四十六枚よりもずっと多い枚数が発表されている事になる。 参考:『北斎美術館2風景画』、永田生慈監修・執筆、集英社。 2006/2/1 漫画「あさりちゃん」のタタミの名前の由来は「畳」ではない 漫画「あさりちゃん」の主人公であるあさりの家族は、 「あさり」、「さんご」、「いわし」と海の生物から名前を取っている。 あさりの姉、タタミの名前も実は海の生物からきており、 「イシダタミ貝」(もしくは「たたみいわし」)からきている。 ちなみに作者は、当初彼女の名前として「シジミ」を考えていたが、 「シジミ」貝は「アサリ」貝よりも小さいので、姉の方が妹よりも小さくなってしまい 不自然だと考えたために「タタミ」に決めた。 参考:wikipedia あさりちゃん 2005/3/5 マルチ商法それ自身は実は違法ではない ねずみ講が違法であるのに対し、マルチ商法(=連鎖販売取引)の方は 実はそれ自身では違法ではない。 ねずみ講とマルチ商法の法律上の違いは何を配当するかにある。 ねずみ講では金品を配当するが、マルチ商法では商品を配当する。 金品の場合は法律で禁止されているのに商品の場合は法律で 禁止されていないのである。 しかしマルチ自身が違法でなくとも、 実際にはマルチ勧誘に際して違法行為が行われる事も多く、 例えばマルチに加入する際の虚偽・脅迫などが後をたたない。 参考:wikipedia マルチ商法 注:上の説明ではマルチ商法を連鎖販売取引と同義とした。 これは最も一般的な用法であるが、消費生活センターによっては ねずみ講をもマルチ商法に含める事もあり、 この場合はもちろん違法なマルチ商法もある事になる。 常識の嘘12に戻る 常識の嘘13に進む トップページに戻る
https://w.atwiki.jp/boardwalk/pages/27.html
2005/11/6 アル中は「アルコール依存症」の事ではない アル中は「急性アルコール中毒」の略である。 イッキ飲みなどアルコールの大量摂取で起こる意識障害や呼吸抑制。 それに対し「アルコール依存症」は長期に渡りアルコールを摂取する事で起こる慢性疾患。 http //www7.plala.or.jp/machikun/igakuyougo.htm 2005/11/6 複雑骨折は「複雑な骨折」の意ではない 骨折して骨が外から見えるようになった状態が「複雑骨折」。 骨がどんなにバラバラになろうとも外から骨が見えない限り単純骨折。 http //www7.plala.or.jp/machikun/igakuyougo2.htm 2005/11/6 リンパ腺は腺ではない この為今の医者は「リンパ節」という。 ただし「リンパ節」というと患者が分からないので あえてリンパ腺という事もある。 http //www7.plala.or.jp/machikun/igakuyougo2.htm 2005/11/6 ナポレオン3世はナポレオン1世の孫ではない ナポレオン3世ことルイ・ナポレオンはナポレオン1世の弟の子供である。 ちなみにナポレオン2世は、ナポレオン1世と、ハプスブルク家のマリー・ルイーズとの あいだに生まれた男子だが、夭折した。 http //www.geocities.jp/timeway/kougi-93.html 2005/11/7 天皇は皇族ではない 皇族は文字どおり天皇の親族。天皇自身は含まない。 皇室典範第5条でも「皇后、太皇太后、皇太后、親王、親王妃、内親王、 王、王妃及び女王を皇族とする」とあり、天皇を含んでいない。 http //www.houko.com/00/01/S22/003.HTM http //allabout.co.jp/career/politicsabc/closeup/CU20050731A/index.htm 2005/11/7 今の天皇を「平成天皇」とは呼ばない 現天皇が崩御(死去すること)して初めて「平成天皇」と呼ばれる。 この死後の呼び名を「諡号(しごう)」(または「追号」)という。 参考:同上。 2005/11/11 富士山の頂上は山梨県でも静岡県でもない どこの県にも属さない。住所は「〒418-0011富士山頂上郵便局」。 ただし郵便を出しても山頂には届かず富士宮局留になる。 参考:クイズ!!知ってど~するの!? ネコ・パブリッシング。 2005/11/13 タラバガニはカニではない ヤドカリ科の生き物である。 カニが計10本の手足を持つのに対し、 タラバガニはヤドカリ科なので計8本しかない。 参考:Microsoftエンカルタ百科事典。 2005/11/13 アジアゾウとインドゾウは同じもの 正式名称がアジアゾウ。俗称がインドゾウ。 アフリカゾウは別種。 参考:Microsoftエンカルタ百科事典。 2005/11/19 第一次世界大戦は死者が二番目に多かった戦争ではない 一位はもちろん第二次世界大戦(死者6000万人)だが、 二位は太平天国の乱(死者2000万人)。 第一次世界大戦は第三位(死者1000万人)。 参考: http //www.geocities.jp/kiundou/war.html http //ww1.m78.com/honbun-2/war%201845-1854.html http //ja.wikipedia.org/wiki/%E7%AC%AC%E4%B8%80%E6%AC%A1%E4%B8%96%E7%95%8C%E5%A4%A7%E6%88%A6 2005/11/19 手榴弾の爆発力は実は大した事がない 手榴弾は爆発よりも飛び散る破片で敵を負傷させる武器である。 映画などでは手榴弾が大の大人を数メートルも投げ飛ばすが、 実際は大人1人を僅かに浮かせる程度の爆発。 ただしドイツ軍が第二次大戦で使用した大型で対戦車用の集束手榴弾のように 爆発力が強いものもある。 http //ja.wikipedia.org/wiki/%E5%A1%B9%E5%A3%95 常識の嘘8に戻る。 常識の嘘10に進む。 トップページに戻る。
https://w.atwiki.jp/boardwalk/pages/33.html
2005/12/7 「灯台下暗し」の「灯台」は海を照らす塔の事ではない 昔の室内照明器具「灯明台」(とうみょうだい)の事。 灯明台は木製の台の上に油皿を乗せて灯心を立てて用いる。 この為灯台のすぐ下はかえって暗い。 灯台は「燈台」とも書く場合もある。 http //www.kotowaza-world.com/koto-e/00196.php http //www.sanseido.co.jp/booklet/booklet146_kujira.html 2005/12/22 ロダンの「考える人」は実は地獄を覗き込んでいる姿 ロダンの「考える人」は静かに思索に耽っているわけではない。 「考える人」は実は「地獄の門」という未完成の巨大な彫刻の一部で、 地獄に堕ちる人々の姿を上から覗き込んで苦悩している像である。 「地獄の門」はダンテの「神曲」をモチーフに作られた彫刻。 ロダンは「考える人」に「詩想を練るダンテ」という名前を付ける予定であったが、 発表時に「詩人」に変更した。 「考える人」と言う名はこの像を鋳造したリュディエが勝手につけた。 リュディエはこの像の作成経緯を知らなかったのである。 参考: wikipedia:オーギュスト・ロダン 「知ったかぶりで恥をかく 常識のウソ」、常識のウソ研究会編、彩図社。 2005/12/23 「因幡(イナバ)の白ウサギ」でウサギが飛び乗る動物はワニではなくサメ 古事記の物語「因幡の白ウサギ」ではウサギが動物を騙し、 その動物の背中に飛び乗る事で河をわたる。 ウサギが飛び越えた動物はワニザメというサメであってワニではない。 日本にはワニはいないので、ワニに飛び乗るという伝承がある分けがない。 もっとも、「因幡の白ウサギ」の元となった東南アジアの伝承では ウサギが飛び乗る動物はワニである。 参考: 「古事記」、講談社学術文庫。 2005/2/5 年輪を見ても方角は分からない 年輪の幅は太陽光ではなく、木の中を流れている養分の量で決まる。 養分の流れが多い部分は成長が早い為年輪の幅が広くなり、 少ない部分は成長が遅い為年輪の幅が狭くなる。 養分は木の中を一直線に上下するわけではなく、 螺旋状に上下する。 よって木を切った高さによって年輪の幅が広い方角は代わる。 参考: 日本人の常識 133のウソ、話題の達人倶楽部編。青春出版社青春文庫。 2006/2/12 「日本国憲法は世界で唯一の平和憲法」というのは嘘 西修の調査によれば、成典化憲法を有している182あまりの国のうち、 81.8%に当たる148の国はなんらかのかたちで憲法中で平和主義を謳っているし、 侵略戦争を放棄している国だけでも124ある。 また日本国憲法は世界最初の平和憲法ですらなく、 1920年に制定されたオーストリア憲法ではすでに中立政策が謳われているし、 1926年に制定されたレバノン憲法前文では国際協和が謳われている。 なかでも1935年に制定されたフィリピン憲法では、 国家政策の手段としての戦争放棄がはっきりと規定されており、 この憲法が日本国憲法の成立に影響を与えたと見る研究者(広島大学中川剛)もいる。 さらに日本国憲法は世界で「もっとも強く」平和を謳った憲法でもなく カンボジア憲法は長年の内戦が終わった後に制定された憲法であるだけあって、 永世中立、非同盟、平和共存、侵略の否定、内政不干渉、紛争の平和的解決、 外国の軍事基地の非設置、核・化学・生物兵器の非製造を全て憲法中で謳いあげている。 コスタリカ憲法(1949年制定)では常設軍の設置を禁止しており、 実際に軍隊も自衛隊ももっていない。(ただし非常事には徴兵制を敷く事も可能)。 同様にパナマ憲法(1972年制定)も軍隊の非設置を謳っている。 参考: 西修ゼミナール:世界の現行憲法と平和主義条項 西修ゼミナール:憲法9条の成立経緯 wikipedia:日本国憲法第九条 2006/2/12 「日本は核兵器を禁止している唯一の国」というのは嘘 パラオ、フィリピン、ニカラグア、アフガニスタン、モザンビーク、 コロンビア、パラグアイ、リトアニア、カンボジア、ベラルーシ、ベネズエラ・ボリバル 11国では憲法中で核兵器の禁止・排除を謳っている。 日本が「憲法解釈」によって核の保持を禁止しているのに対し、 これら11国では憲法で保持を禁止して事は特筆に値する。 カンボジア、パラオ、パラグアイ、コロンビアでは核兵器のみならず生物兵器、 化学兵器の製造、所有、使用をも禁止しているし、 ニカラグアとリトアニアでは、大量破壊兵器の禁止を定めている。 おもしろいのはコロンビア憲法とパラグアイ憲法で、両国憲法で、核、生物、化学兵器 を禁止しているのは「環境条項の一環」だとしている。 参考:同上 2006/2/12 「スイスは世界で唯一の永世中立国」というのは嘘 スイスのみならずオーストリア、マルタ、カンボジア、モルドバ、カザフスタンの五ヶ国の 憲法が中立を定めており、とくにカンボジアとモルドバでは、「永世中立国」である事を 宣明している。 ちなみにスイス憲法では常設軍を禁止していたが、2000年の改定で軍の存在を認めた。 参考:同上 常識の嘘10に戻る。 常識の嘘12に進む。 トップページに戻る。
https://w.atwiki.jp/boardwalk/pages/26.html
2005/10/23 エチゼンクラゲはエチゼンにはいない 名前の由来は1920年に、当時の同県水産試験場長の野村貫一さんが同県沖の定置 網で新種のクラゲを採集したのが 児童53人の成績HP掲載し陳謝 きっかけ。発見場所は現在の同県高浜町沖で、実際の古名では「越前」ではなく「若狭」 だが、なぜか「エチゼンクラゲ」と命名された。 http //headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20051021-00000107-yom-soci 2005/10/30 法律用語の「準」=同様に扱う 法律用語で「準」とは準じて扱う、すなわち同様に扱うという意味である。 準強姦は強姦と同様に扱うべき行為ということである。 参考 :http //www1.plala.or.jp/kunibou/yomoyama/goukan.html 2005/11/2 ハチ刺されにアンモニアは効かない ハチ毒にどのような物質が含まれているのかはすでに解明されている。 しかしそれらの中にアンモニアが効く成分は無い。 http //www.afftis.or.jp/konchu/mushi/mushi16.htm 2005/11/2 最近のミツバチは大群となってスズメバチを殺したりはしない ミツバチが大群となってスズメバチを取り囲み、 その体温でスズメバチを殺す事は良く知られている。 しかし普段よく見かけるミツバチ(=セイヨウミツバチ)は これをしないので、スズメバチには敵わない。 これを行うのはニホンミツバチである。 名前の通り日本の在来種だが、人間がセイヨウミツバチを 日本に持ち込んだため、絶滅すら危惧されている。 http //www.afftis.or.jp/konchu/mushi/mushi33.htm http //www.afftis.or.jp/konchu/mushi/mushi32.htm 2005/11/3 少年少女はほとんど自殺しない 2004年に日本で自殺した人32325人の中で未成年者は2%(589人)しかいない。 自殺の動機の一位が経済的理由である事を考えればむしろ当然である。 http //www.npa.go.jp/toukei/、「平成16年中における自殺の概要資料」 2005/11/3 「元始、女性は実に太陽であった」の「元始」は「げんし」と読む 平塚らいてうの言葉。意味は「物事のはじめ」。 http //www.cc.matsuyama-u.ac.jp/~tamura/fusennunndou.htm http //www.nipponhyojun.co.jp/search/syakai/6_jinbutu/jd6/hiratuka.html 2005/11/5 扁桃腺は腺ではない 元々は腺だと思われていたのだが間違いだと分かった。 この為現在の医学では単に「扁桃」と呼ぶ。 http //www.nms.co.jp/uso/uso8.html 2005/11/5 知恵熱は頭を使うのと何の関係もない 知恵熱とは生後6~7カ月の乳児が起こす発熱を指す。 知恵熱は、母親から貰った免疫がこの時期になくなって病気になりやすくなる事が原因。 http //www.nms.co.jp/uso/uso12.html 2005/11/5 両親がO型でもO型以外の子供が産まれる事がある ボンベイ型と呼ばれるO型の人はAやBの遺伝子を持っている。 この為両親ともO型でも片親がボンベイ型だとA型やB型の子供が産まれ得る。 A型やB型はH抗原の上に載っているが、ボンベイ型の人はH抗原が欠損しているためO型になる。 http //www.nms.co.jp/uso/uso47.html http //ja.wikipedia.org/wiki/%E8%A1%80%E6%B6%B2%E5%9E%8B 2005/11/5 両親ともAB型でもO型の子供が産まれ得る 染色体の一方にAの遺伝子とBの遺伝子がのっているAB型(シスAB型)がまれに存在する。 両親ともシスAB型ならO型の子供が産まれ得る。 参考:同上。 2005/11/6 切り裂きジャックは史上最悪の殺人鬼ではない。 切り裂きジャックの犯行だと警察が確定したのは5人のみ。 容疑がかかっているものを加えても13人。 他の有名な殺人鬼の中にはその数倍殺しているものも多く、 テッド・バンディは30人以上、カール・デンケは50人程度、 グロスマンにいたっては100人以上殺している。 参考: http //ja.wikipedia.org/wiki/%E5%88%87%E3%82%8A%E8%A3%82%E3%81%8D%E3%82%B8%E3%83%A3%E3%83%83%E3%82%AF http //www5b.biglobe.ne.jp/~madison/murder/text/bundy.html http //www5b.biglobe.ne.jp/~madison/mondo/m_10/m_10_1.html (下二つはかなり猟奇的なので注意)。 常識の嘘7に戻る。 常識の嘘9に進む。 トップページに戻る。
https://w.atwiki.jp/boardwalk/pages/21.html
「ブービー賞」は下から二番目を表す言葉ではない 本来最下位を表す言葉。 本国イギリスでは最下位になったプレイヤーに 「ブービー賞」という賞を与えを景品与える習慣がある。 しかしこの習慣が日本に持ち込まれた際、 景品欲しさにわざと最下位を狙うプレイヤーが続発したので、 下から二番目のプレイヤーにブービー賞を与える事にした。 なお、ブービーとはカツオドリの事。 警戒心の無いカツオドリがあまりに馬鹿に見えるので、 スペイン語のbobo(馬鹿)が転じてカツオドリはブービーと 呼ばれるようになった。 ブービー賞という言葉は最下位者を馬鹿なカツオドリに見立てたもの。 なお、ゴルフでは順位をバーディー(birdie、小鳥)、 イーグル(eagle、鷹)、アルバトロス(albatross、アホウドリ)など 鳥の名前で表す習慣がある。 参考: 『スポーツ語源クイズ55』、田代靖尚、講談社現代新書。 語源探究雑学エッセイ集「コトバ雑記」 他 野球のエースとトランプのエースは何の関係も無い シンシナティ・レッドストッキングスのピッチャー、 アーリィ・ブレイフィールド選手の快進撃が凄かったので アーリィのような素晴らしいピッチャーを アーリィのニックネームであるエイサ(Asa)を取って 「まるでエイサのようだ」と呼ぶようになった。 野球のエースという言葉はこのエイサが訛ったもの。 トランプのエースはもともとサイコロの1の目を現す言葉。 参考:『スポーツ語源クイズ55』、田代靖尚、講談社現代新書。 野球のスコアでストライクを「K」と書くのは「striKe out」のKから ノックアウト(Knock Out)のKでもキル(Kill)のKでもない。 ストライクをSと書かないのは、犠打(Sacrifice hit)のSと 区別する為。 参考:同上。 UFOはたとえ実在しても皿の形をしていない UFOは皿(saucer)のような形をしているものが一般的であるが、 この形は誤解から生まれた。 世界で始めてUFOを「見た」とされるケネス・アーノルドは 「(UFOは)丁度コーヒー茶碗の受け皿(saucer)を水切りの要領で 投げた時の時のような飛び方をした」と語った。 つまりアーノルドはUFOの飛び方を例えるのに皿(saucer) という言葉を使ったのである。 しかしこれがいつの間にか誤解されUFOが皿(saucer)のような形を している、という事になった。 UFOの形についてアーノルドは「遠すぎて見えなかった」と コメントしている。 なおアーノルドは自分が見た物体を宇宙人の乗り物だとは 考えず、ソビエトの秘密兵器だと思った。 アーノルド以前にも不可思議な飛行物体の目撃談はあるが、 これらはいずれも皿型ではない。 アーノルド以後突然皿型の飛行物体の目撃例が増えたが、 皿型UFOというのが単なる誤解から生まれたものである以上、 これらの目撃談の信憑性は推して知るべし。 参考: トンデモ超常現象99の真相 、と学会(山本弘+志水一夫+皆神龍太郎)、洋泉社、1997年。 「ルルドの泉」で万病が直るとは少女は言っていない スペインのピレネーには万病を直すといわれる「ルルドの泉」があるが、 このルルドの泉の伝説は(意図的な?)誤解から生まれた。 ルルドの泉の伝説は泉に程近いサマビエルの洞窟で ベルナデッタという少女が貴婦人の幻影を見た事に始まる。 ベルナデッタは単に「貴婦人の幻影を見た」といっただけだったが、 この話が伝わっていく途中で「貴婦人の幻影」が 「聖母マリアの幻影」にいつの間にか変わってしまい、 そこに尾ひれがついて、「聖母マリアが「ルルドの泉の水を飲めば 万病が治る」と言った」という話ができた。 ベルナデッタ自身は泉の奇跡を信じておらず、 持病の喘息を治すためにルルドの泉ではなく 隣町のコーレトへと湯治に向かっている。 なおルルドの泉には年間500万人もの人が訪れるのに、 その中で「奇跡が起こった」と教会に認められる人は 2年に1人のペースでしか出ていない。 しかも近代医学が発展してからは10年に1人のペース。 参考: トンデモ超常現象99の真相 、と学会(山本弘+志水一夫+皆神龍太郎)、洋泉社、1997年。 目黒駅は目黒区にはないし、品川駅は品川区にない 目黒駅は品川区に、品川駅は港区にある。 目黒駅、品川駅のあった場所は元々はそれぞれ目黒区、品川区 だったのだが、 昭和22年の区画整理の際、駅のある場所が それぞれ品川区、港区と呼ばれるようになった。 参考: トリビアの泉~へぇの本~(1) 、講談社、2003年。 ニューヨーク州の州都はニューヨーク市ではない 州都はオールバニである。 カナリア諸島は鳥のカナリアから名づけられたわけではない 正しくは順序が反対で鳥のカナリアがカナリア諸島から名づけられた。 カナリア諸島という名前はローマ人が名づけた名前 インスラエ・カナリアエから来ている。 これは「犬の群島」の意。 カナリア諸島には野生の犬(カーネス)が多かった為。 参考:「うそ?ほんと?小事典」、タッド・トゥレジャ(刈田元司訳)、 社会思想社現代教養文庫。 他。 常識の嘘5に戻る。 常識の嘘7に進む。 トップページに戻る。
https://w.atwiki.jp/boardwalk/pages/18.html
世界初のコンピュータはエニアック(ENIAC)ではない それ以前にもABC、The Baby、コロッサス(Colossus)などが作られている。 これ等は第二次世界大戦中に軍事機密下で開発されていた為、 長らく一般的に知られる事がなかった。 参考:関西外国語大学短期大学部上山清二「情報処理概論」コンピューターの歴史 コンピュータ用語のデーモンは悪魔とは関係が無い 悪魔はdemonと書くのに対し、 コンピュータのデーモンはdaemonと書く。 demonとは違い、daemonはギリシャ神話に由来する。 フランダースの犬は原作では黒犬 原作では黒犬である。 「ブービエ・デ・フランダース」という種類の犬で労働犬。 「これではフランダースの犬のイメージに合わない」と テレビアニメ「ハウス名作劇場:フランダースの犬」の 監督黒田昌朗が勝手に色を変えた。 参考: トリビアの泉―へぇの本 (4) 、フジテレビトリビア普及委員会、講談社、2003年。 ターザンは実在の人物ではない エドガー・ライス・バロウズの小説「類人猿ターザン」シリーズの主人公。 小説によると「ターザン」とは類人猿の言葉で「ター(白い)ザン(肌)」の意。 ちなみにターザンがあまりに有名になったので、 バロウズの住んでいた街は「ターザナ」に名前を変えた。 参考: 『類人猿ターザン』、エドガー・ライス・バロウズ、創元SF文庫。 同書ハヤカワ版(絶版)あとがき。 ターザンは実は語学の天才である ターザンは、動物の言葉だけでなく、英語、フランス語、 イタリア語、はてはアトランティス語まで話せる。 片言でしか人間の言葉を話せなくなったのは映画化された時から。 原作者バロウズは映画版を見てターザンの本来イメージと かけはなれている事に愕然としたと言う。 参考: ターザン (創元SF文庫) 、エドガー・ライス・バロウズ、創元SF文庫。 同書ハヤカワ版(絶版)あとがき。 ターザンは実は平気で動物を殺す ターザンは狩りが好きで、自分の楽しみの為に動物を殺す。 しかもターザンは自分本位な人間で、 気が向かなければ人間も動物も助けない。 動物達の見方になったのはやはり映画版から。 当時はヒロイック・ファンタジーと呼ばれる勧善懲悪物語が小説の全盛だった。 この風潮に逆らうべくターザンをこのような性格にした。 参考:同上。 ターザンは類人猿ではない 類人猿に育てられただけで、本当は人間である。 本名はグレイストーク興ジョン・クレイトン。貴族である。 ターザンは類人猿に育てられた過去を嫌悪している。 参考:同上。 類人猿が活躍する物語はターザンが最初ではない ターザンの作者バロウズはキップリングの「ジャングルブック」を 参考にして「類人猿ターザン」を書いた。 キップリングは無名時代世話をしてくれた乳母に 「お金が必要なときに売るといい、いくらかでも値がつくだろう」と ジャングルブックの初稿をあげてしまった。 おかげで乳母は楽な生活を続ける事ができた。 参考: 『類人猿ターザン』、エドガー・ライス・バロウズ、創元SF文庫。 同書ハヤカワ版(絶版)あとがき。 アシモフの雑学コレクション (新潮文庫) 、I.アシモフ(星新一編訳)、新潮社。 「フランケンシュタイン」は怪物の名前ではない 正しくは怪物を作った博士の名前。(ビクトル・フランケンシュタイン博士)。 「フランケンシュタイン」はメアリー・シェリーが 小説「フランケンシュタイン、あるいは現代のプロメテウス」で 用いたキャラクター。シェリー18歳の時の作品。 バイロン興、シェリー、他二人がジュネーブに出かけた時 あいにくの雨だった為、バイロンが雨の日の退屈をしのぐ手慰み として各自恐怖小説を作るよう提案した。 このうちシェリーの「フランケンシュタイン」だけが後まで残り、 後の3人の作品は忘れられた。 参考: 『フランケンシュタイン』、メアリー・シェリー、角川文庫。 他 「不思議の国のアリス」は実はジョーク小説である 続編「鏡の国のアリス」も同様。 実際「アリス」に出てくる歌のほとんどは当時の流行歌か マザー・グースのパロディである。 中には日本人にも馴染み深い「きらきらぼし」も出てくる。 「アリス」版の「きらきらぼし」は星ではなくコウモリの話で、 「きらきらぼし」の感傷性が完全に殺菌されたジョーク詩になっている。 ちなみにルイス・キャロルの本職は論理学者。生涯独身であった。 ルイス・キャロルというぺんネームは本名のチャールズ・ ラトウィッジ・ドジソンの「ラトウィッジ・ドジソン」を ラテン語にしてもじって、姓名反対にしたもの。 主人公アリス・リデルは彼の勤めていた オックスフォード大学の学長の娘。 キャロルには幼児性愛の気があったらしく、 様々な少女と親しくなっては裸にして写真を撮っていた。 『不思議の国のアリス』という訳題は原題に忠実な題だが、 『鏡の国のアリス』という訳題はかなりの超訳。 現代は『姿見を通して』(Through the Looking-Glass)。 『不思議の国のアリス』、ルイス・キャロル、河出書房。 「不思議の国のアリス」の誕生 ルイス・キャロルとその生涯 (「知の再発見」双書) 、ステファニー・ラヴェットストッフル (著), 笠井勝子、創元社。 他 常識の嘘2に戻る。 常識の嘘4に進む。 トップページに戻る。
https://w.atwiki.jp/boardwalk/pages/39.html
2006/3/26 サケは白身魚 サケは白身魚に分類される。 にもかかわらずサケの身が赤いのは、サケのエサであるオキアミの色素が サケの肉に染みついている為。 養殖のサケの場合、見た目を良くする為、 サケのエサにエビの殻を混ぜて身を赤くしている場合もある。 参考:『食事の席を盛り上げる雑学の特上ネタ300皿』 KAWADE 夢文庫 2006/4/8 『アラジンと不思議な魔法のランプ』のアラジンは実は中国の人 イスラム圏の説話集『千夜一夜物語』に出てくる『アラジンと不思議な魔法のランプ』。 この話の主人公、アラジン少年は実は中国の町の貧しい仕立屋の息子である。 参考:目で見る世界史 2006/5/15 淡水魚は実は水を飲まない 水を飲むのは海水魚のみ。淡水魚は飲まない。 細胞の塩分濃度は海水のそれより低いので、 浸透圧の関係で、海水魚の体からは 常に水が外にでてしまっている。 海水魚が水を飲むのはこれを補う為。 淡水魚の場合、そもそも補う必要が無いので水を飲まない。 参考:『雑学の神様、頭がよくなる300連発』、KAWADE夢書房。 2006/6/5 「反則からラグビーが産まれた」というのは嘘 伝説によれば、サッカーの試合中に興奮した選手がボールを手で 持って走ったという反則が原因でラグビーが産まれた事になっている。 しかしこれは全くの嘘。 ラグビーの本当の発祥は中世ヨーロッパ。 もともとは村対抗でボールを奪い合うゲームで、 ボールを自分の村まで運んだら勝ち。 スポーツとしての競技規則が整備され、ラグビーが「産まれた」は1871年。 反則云々の伝説では事件は1823年に起こった事になっているので、 いずれにせよ年代的におかしい。 参考:『トリビアの泉~素晴しいムダ知識~16』、トリビア普及委員会、講談社。 2006/6/5 「富士の樹海では方位磁針が狂う」というのは嘘 富士の樹海には、富士山から流れでた溶岩が固まっている。 この溶岩は弱い磁気を帯びているが、 方位磁針を狂わせるほど磁気は強くない。 参考:同上。 2006/6/5 「ダイアル119の末尾が9なったのは電話した人の心を落ち着かせる為」というのは嘘 緊急回線が作られた1926年当時、緊急ダイアルは112であった。 しかしあまりに間違い電話が多発したので、2でなく9に代え、119になった。 9にしたのは当時まだ9が地域電話で使われていなかった為。 心を落ち着かせるというのは関係ない。 参考:同上 2006/6/5 卵の色は実は栄養分の量とは関係ない 本当は親の品種によって決まる。 参考:同上、および『常識の嘘277』、ヴァルター・クレーマー、ゲッツ・トレンクラー、(畔上司、赤根 洋子)、文春文庫。 他多数。 2006/9/4 ウスバカゲロウはカゲロウではない いわゆるカゲロウがカゲロウ目に属しているのに対し、 ウスバカゲロウは脈翅目に属しており、カゲロウとは全く関係ない昆虫である。 両者の生態も異なり、ウスバカゲロウの幼虫(アリジゴク)は地中でアリを食べて生きるのに対し、 カゲロウの幼虫はすべて水中で生活する。 (注:アリジゴクとして生活しないウスバカゲロウの種類もある)。 また、カゲロウが亜成虫という特殊な段階を経て幼虫から成虫へと変化する不完全変態昆虫であるのに対し、 ウスバカゲロウは通常どおりサナギを経て成虫に変化する完全変態昆虫である。 両者がともに「カゲロウ」という名で呼ばれるは、 昔日本では透明で光沢のある羽をもった昆虫を皆カゲロウと呼んでいたからにすぎない。 参考:エンカルタ百科事典、Mypedia百科事典、Wikipedia。 情報提供:さきいかさん。 常識の嘘11に戻る。 常識の嘘13に進む。 トップページに戻る。