約 3,071,688 件
https://w.atwiki.jp/haruhi_vip2/pages/2451.html
4月のある日曜日、俺は自宅近くの公園でバスケをしている。何故唐突にバスケなんぞをやっているのかと言うと、実は中学2、3年の頃バスケをやっていたからだ。言っておくが、部活でやっていたのではなく、当時俺の学年でとあるバスケ漫画が爆発的に流行り、 それまでバスケをやったことのないやつらも休み時間にバスケをするようになったので、ご多分に漏れず俺もバスケをやり始めたのだ。バスケ部の連中にドリブルやシュートのテクニックを教えてもらい、受験の為に塾に入らされるまでずっとやっていた。 そして今日。暖かな春の陽気に誘われて、物置からすっかり埃をかぶったボールを引っぱり出して、20分ほど前からシュートを打ち続けている。2年近く運動から離れていたにも関らず、意外にも体はスムーズに動いてくれる。いや、この1年間は酷使してきたのか?あいつに出会ってから。 なんて考えたのがいけなかったのか、 「あら、キョン。珍しいわね。バスケ?」 向こうからハルヒがやってきてしまった。 「おまえが今日、SOS団を休みにしたことよりは珍しくねぇよ」 「今日はちょっと用事があるのよ」 ここの近くでか?と尋ねると、ハルヒは顔を右に逸らし、 「そ、そうよ。あんたの家の近くに用事があっちゃ悪い?」 と妙に早口で言った。しかし、俺の家の近くで宇宙研究員によるアールグレイ身体解剖展覧会でもやっているのだろうか。 「あんた、あたしを何だと思ってるわけ?」 ハルヒは渋面をつくり、俺を睨んでいた。光線でも出るんじゃないのか? 「そんなことより、キョン。あたしと勝負よ!」 何の勝負だよ。 「それに決まってるじゃない」 そう言って、俺が小脇に抱えたバスケットボールを指し、 「もちろん、負けた方がジュース奢りよ!」 笑顔で罰ゲームを決めた。別にかまわんが、何点先取だ?俺がそう問うと、ハルヒはフフンと鼻を鳴らし、 「相手が参りましたと言うまでっ!」 団長様のご好意により、俺の先攻になった。ハルヒは余裕そうな表情で、 「あ、もちろんあんたはポストアップ無しよ」 わかってるさ。だがな・・・ 「ハルヒ」 「なによ?」 「俺は結構うまいぞ」 試合開始。 もう何本目かわからない俺のシュートがネットを揺らす。 「もーっ!セコい!ペテン師!卑怯者!」 そうハルヒが喚いているが、それに当たるプレーはなにひとつやっちゃいない。運動神経抜群のハルヒが相手なので、多少本気は出したが。 「もう疲れた!キョン、何か飲み物買ってきてちょうだい。甘ったるくないヤツね」 罰ゲームはどこいった。それに俺だって疲れたし、喉も渇いた。 とは言わず、へいへいと平返事をして自販機で適当なスポーツドリンクを2本買ってきた。 お互いにべンチに座ってそれを飲んでいると、 「あんた、バスケできるのね。意外だわ。天動説が実は地動説だったことよりも意外よ」 後半の感想はわかりかねるが、前半だけなら納得だね。 「いい汗かいたし、そろそろ帰るわね」 そう言って立ち上がるハルヒ。 そういえばハルヒ、なんか用事があったんじゃないのか?ハルヒはギクリという擬音が見事にハマりそうなリアクションをして、 「あ、えーっと・・・うん、そう。そうなのよ!この用事、本当は来週の予定だったのよ!」 おいおい、しっかりしろよ。その歳でボケて年金生活をどう乗り切るつもりだ。しかも明後日の方を向いて、妙に挙動不振だし。 「何でもないのよ!じゃあ、また明日ってことで!」 最後まで挙動不振だったな、なんてハルヒの行く末を心配しつつ空きカンをゴミ箱に投げ入れた。 結局ハルヒの用事が何だったのかは、次の週になってもわからなかった。
https://w.atwiki.jp/haruhi_vip2/pages/1617.html
「今度の夏合宿は○○県横泉郷(おうせんごう)にいくわよ!」 ハルヒのこの一言により俺達の夏合宿はめでたくミステリーツアーに 決定された。 ここから電車とバスに揺られること数時間、山奥の閑静な村だそうだ。 避暑にはもってこいかもしれないが最近失踪事件が続いており それ系の業界ではミステリースポットとして有名らしい。 なんでわざわざこういう所を選ぶんだろうね、ホント。 「さあ今回の合宿はみんなで真夏の怪談を体験するわよ!」 そう言って目を輝かせるハルヒと対照的に他のメンバーが 浮かない顔をしているのが少しだけ気になった。 その後も準備やら何やらで色々あったが、あっという間に 時間は過ぎ去り今日はいよいよ合宿当日だ。 因みに旅の手配をした古泉が5人分しか部屋を確保できなかった為 今回の合宿はSOS団の面々のみで行う事になっている。 電車を乗り継ぎ、延々と山道を通ってきたバスを降りると そこは正しく夏と呼ぶに相応しい世界だった。 山奥という事で快適な避暑生活を期待したのが むしろこっちの方が暑いかもしれない。 だがそれさえ我慢すれば本当に閑静な所で雄大な自然の中 都会の喧騒を忘れるのには丁度良さそうだった。 途中ですれ違った村の人やこれから泊まるバンガローの オーナーもおおらかでここの土地柄が良く表れていた。 そんな状況なのだから誰しもせわしない日常を忘れゆったりと 過ごそうとするものだが、ここにそうは思わない心の貧しい奴がいた。 もちろんハルヒである。 「何言ってんのよ。早速噂のミステリースポットに行くわよ!」 やれやれ。そのミステリースポットとやらは俺達の泊まるバンガローから 歩いて1時間くらいの所にあるらしい。途中、村の人にも聞いてみたから 間違いないだろう。 炎天下の中、1時間も歩くのは想像以上にきつかったが 俺達はやがて開けた丘に辿り着いた。 丘の上には樹齢千年を超えていそうな大木がそびえ立ち その周りを等身大の石柱が取り囲んでいる。 大木と石柱は注連縄で結ばれており下向きに尖った三角に×印を 重ねたような模様が随所に描かれていた。 「噂じゃこの御神木にいたずらすると祟りに遭って失踪しちゃうらしいわ。 やっぱりここは定番通り落書きかしらね。」 おいおい、どこの小学生だよ俺達は。 「そうですね、ここはもう少し観察されてみてはいかがでしょうか。」 「いたずらは止めた方が良いと思います。祟りは怖いです。」 投げやりに突っ込んだ俺に古泉と朝比奈さんが同調した。 いつもはハルヒの太鼓持ちなのに珍しいな、古泉。 「もうみんな何言ってるのよ。多少のリスクは覚悟しないとこの世の 不思議になんていつまで経っても遭えないわよ!」 そう言ってハルヒは大木をバシっと叩いた。さして力を入れた様にも 見えなかったし、いくらハルヒが馬鹿力だからってそのリアクションは いかがなものかと思うのだが… 次の瞬間いきなり大地が激しくのたうち俺達は地面に打ち付けられていた。 痛てて… どれくらい動けないでいたのか分からないが俺は痛む体を起こして周りを見る。 みんな転んではいるが無事なようだ。 とりあえず一安心したが、俺はすぐ絶句する事になる。 なんとハルヒが叩いた所から大木が縦に裂け…真っ二つに…割れていたのだ!! どうなってんだ、これ。 「えっ!嘘っ、あたしはちょっとはたいただけで…」 珍しく狼狽するハルヒに古泉がフォローを入れた。 「きっと今の地震のせいでしょう。僕達が来ても来なくても こうなっていたと思いますよ。」 そして古泉は額に手を当てて熟考するような素振りを見せてから付け加えた。 「むしろ僕達はここに来なかった。ここに来る前に地震に遭い宿が心配になって 引き返した。そういう事にした方がいいでしょう。」 おいおい、そこまでしなくてもいいんじゃないか? 「僕達が原因ではないのですし、あなたも村人から要らぬ誤解を 受けたくは無いでしょう?」 「そうね、きっとその方がいいわ。せっかくミステリースポットに来たのに 残念だけど、村に引き返しましょう。」 流石に動揺しているのかハルヒはぎこちなくそう言った。 みんな立ち上がって帰ろうとする中、朝比奈さんがまだヘタリ込んでいた。 大丈夫ですか?と呼びかけたが反応が無い。腰でも抜かしてしまったのかと思い 近寄ると朝比奈さんは目を大きく見開いて何かを呟いていた。 声が小さすぎて聞き取れないが一定の動作を繰り返す唇を必死で追う。 「………チ………、 ………チ……タ、 ……レチ……タ、 ……レチ…ッタ、 …ワレチ…ッタ、 え?… 「 ノ ロ ワ レ チ ャ ッ タ、…」 !!!? 「呪われちゃった、呪われちゃった、呪われちゃった、呪われちゃった、 呪われちゃった、呪われちゃった、呪われちゃった、呪われちゃった、 呪われちゃった、呪われちゃった、呪われちゃった、呪われちゃった、…」 お、落ち着いて朝比奈さん。今のはたまたま地震が起きただけで 俺達とは無関係ですよ。 俺は彼女をなんとか安心させようとするが朝比奈さんはガクガクと震えながら 声にならない声をただただ繰り返していた。目には涙まで浮かべている。 「ちょっとみくるちゃん、しっかりして!」 ハルヒも駆け寄ってきたが朝比奈さんはまるで気がつかない。 10分くらいは待っただろうか、それでも朝比奈さんの様子は変わらなかった。 「仕方ありませんね、とりあえずあなたと僕で朝比奈さんを支えて戻りましょう。」 「そうね、じゃあキョン、古泉君頼んだわよ。」 もう少し待っても良いだろうにとも思ったが、朝比奈さんが落ち着きそうにないのも 確かなので俺は古泉と共に朝比奈さんを両脇から支えて歩き出した。 結局、朝比奈さんはバンガローに着くまで同じ言葉を繰り返していた。 バンガローの前ではオーナーが俺達の帰りを待ってくれていた。 先程の地震で事故に巻き込まれてないか心配して見に来てくれたらしい。 でも最初は分かったその顔も分かれる時には影に染まってもう識別できなかった。 誰そ彼時とは言うがこんなにも分からなくなるものだろうか。 人間じゃないみたいだ…何故だかわからないが不意にそんな考えが浮かんで消えた。 翌日、昼前にまたオーナーが家で取れたからと野菜を一盛り持ってきてくれた。 ありがたく受け取りお礼を述べる。 「ええよ、ええよ。あんた方はシラハさんなんだからゆっくりしていってーな。」 シラハさん?この地方の方言だろうか? 「ああ、大事なお客さんってところだよ。 それと昨日の地震で崖崩れが起きて、麓への道が埋もれてしまったんよ。 あんた方、明日帰るって言ってたけど3、4日は麓まで行けんみたいなんよ。 もし当てがなければずっとここ使ってええよ。料金も前払いしてもらった分だけで ええから。」 それは有り難い。丁重にお礼を言っておく。 それにしても終始笑みを浮かべて気さくに話してくれているのに その表情は作り物めいていて薄気味悪さを感じてしまうのは何故だろう。 やはり後ろ暗い事があると萎縮してそんな風に感じてしまうのか…? 昨日は流石に大人しかったハルヒだが夜が明けるとすっかり いつものペースに戻っていた。 朝比奈さんは平静を装っていたが時たま黙り込んでは考え事をしている。 確かに昨日の様子は普通じゃなかったしね。 全くハルヒの奴も少しは大人しくなれば良いのに。 だがハルヒの横暴は止まらなかった。その夜はなんと怪談をやろうと 言い出したのだ。おいおい、朝比奈さんの事も考えろよ。 もう少し空気読む事を覚えてくれ。だがハルヒ以上に空気を読めない奴がいた。 「ちょっとここ横泉郷(おうせんごう)について調べてみたんですが 昔は別の名前で呼ばれていた様です。」 古泉だった。勿論ハルヒも興味津々で食いついた。 「へぇ、なんて呼ばれてたの?」 「横泉という字を分解すると、木、黄、泉に分けられます。昔ここは 黄泉山(よもつやま)と呼ばれ恐れられていました。文字通り死者の 住む山と考えられていたようですね。」 「なるほど。でもなんで横泉郷に変わっちゃったの?」 「ある時ここに天の神が降り立ちその身を御神木に変えてこの地を 平定したそうです。以来 木 の神によって平定された 黄泉 という事で 横泉と呼ばれるようになった様ですね。」 「えっ…その御神木ってまさか…」 流石のハルヒも顔を引きつらせる。 「はい、どうやら昨日のあの大木みたいですね。死者の地を平定していた神が 倒れた今この地はどうなってしまうのでしょう…とても興味深いところです。」 アホか。昨日の今日でよくこんな話ができるな。少しは空気を読め。 意外というか幸いだったのはこれを聞いても朝比奈さんが特に怖がらなかった事だが ハルヒといい古泉といいなんとかならんのかね、ホント。 古泉以外にネタを持っている人間が居なかったし、古泉の話で一気に クールダウンした為、怪談はそのままお開きになった。 バンガローには部屋が2つあるだけだったので、俺と古泉、女子3人で それぞれ1部屋という部屋分けになっている。 「あの話を敢えてしたのはあなたと涼宮さんに現状を知って欲しかったからですよ。」 部屋に戻ると古泉はそう切り出した。 おいおい、あの電波話が本当だと言うんじゃないだろうな? だが古泉は何も答えず両手をすくめただけだった。 …何が言いたいんだ、全くわからんぞ。 次の日もハルヒが虫取りをすると言って俺達は山の中を駆け回った。 全くどこからその元気は湧いてくるんだろうね。 夕方、晩飯までのしばしの間、俺はバンガローの窓辺で涼を取っていた。 だが蒸せるような暑さはいかんともし難く、間近に迫った山々から聞こえる セミ達の大合唱に意識は朦朧としていく。 まどろむ内に、どこからともなく子供達の歌が聞こえてきた。 「いたずらな わるいこは しらはのやがたてられる うそをつく わるいこは しらはのやがたてられる あやまらぬ わるいこは しらはのやがたてられる しらは さん しらは さん むらじゅう みんなに おいかけられる てんじんさまの そなえもの」 なんだ?何か引っかかる…しらはさん?この呼び名どこかで… …………………………………… ………………………… ……………… …… !!!!! そうだ、昨日オーナーが来た時確かに俺に向かって シラハさん と言っていた。 でもそれはただのお客って意味だって… なのに村中に追いかけられるってなんだよ!!! 確かにハルヒの奴は大木にいたずらをしようとしてた。 でも実際は何もしないうちに地震で大木は裂けてしまったじゃないか!! 別に俺達が嘘をついたわけじゃない… 謝る必要だって…無い筈だ!!! …いや単なる偶然だろう。昔の呼び名が変わり変わって使われる事だってあるさ。 そうさ、そうに…決まってる! ……… そう考えて何の気なしに、本当に何の気なしに窓の上を見上げて俺は戦慄した!!! そこには…刺さっていた… 装飾にしては余りにもおかしな突起物。 真っ白い羽根がバンガローの壁から生えていた… いや違う!壁に白羽の矢が突き刺さっていたのだ!!しかも2本!!! 慌てて隣のハルヒ達の部屋の壁も見てみる。 そこにもあった… 白羽の矢が… 3本…同じように壁から生えていたのだ!!! 俺は体調が悪いからと晩飯も早々に切り上げて部屋の布団に潜り込んだ。 とにかく今は寝よう。十分休息を取れば考えだってまとまるさ。 だが夢の中でも俺に平穏は訪れなかった… 誰かが呼んでる気がした。この声は………長…門? 「逃げて。」 長門!!?? おかしな話だが夢の中で俺は目覚めた。逃げろってどういう事だ? 「私ではダメだった。あなた達を守りきれなかった。だから…逃げて。」 ダメだったってどういう事だ!? 「もう時間がない…お願い、逃げて。」 おい、どういう事なんだ、長門!!闇に向かって呼びかけるが 長門の存在がどんどん希薄になっていくような錯覚に囚われる。 「また図書館に…」 前にも聞いたこの言葉。そうだ…あの時だって絶望的な状況だった。 だが俺達は無事帰ってきた!!なら…今回だって!!!! だが長門の言葉はこれだけでは終わらなかった。 「… … … …………………………………………いきたかった…」 っ!!!!!!???????!!!!!!! おい、長門。行きたかったってなんだよ!もう次が無いみたいな言い方は!! そんなのお前らしくないぞ!!! 俺は跳ね起きた。寝汗で体中ベトベトだったが今はそんな事はどうでもいい!!! 長門!!!!!無事でいてくれ!!!!俺は一目散に隣の部屋に向かっていた… 長門!!居たらここを開けてくれ!!長門!!! 俺は隣部屋の扉を乱暴に叩きつけながら声を張り上げた。 頼む…無事でいてくれ!! 「うっさいわね、今何時だと思ってんのよ。」 怒鳴り続けているとハルヒが不機嫌そうに答え、扉を開けた。 ハルヒ、長門は無事か!? 俺はすぐさま扉を押しのけハルヒ達の部屋に入る。 「ちょ、勝手に乙女の部屋に入らないでよね!」 緊急事態なんだ。そんなの構ってられるか!! 「ふえぇぇ。」 ズカズカと部屋に入ると朝比奈さんがビックリした表情でタオルケットを 握り締め俺を見上げていた。しかし長門の姿は…何処にも…無い! 「トイレにでも行ってるんでしょ。」 扉には鍵がかかっていたぞ!! 「じゃあ鍵を持っていったんでしょ。誰かさんみたいな変質者が 部屋に入ってくると困るしね。とにかく、寝ぼけるのもいい加減にしてよね。 今度あたしの安眠を妨害したら許さないんだからね!」 そう言うとハルヒは俺を部屋の外に押し出し、有無を言わさず扉を閉めた。 そんな………長門……どこに行っちまったんだ… 扉の前で呆然としているといつの間にか起き出していた古泉が声をかけてきた。 「トイレにも長門さんは居ないみたいですね。随分取り乱されてましたが 何かあったんですか?」 俺は部屋に戻るとさっき見た夢のことを古泉に話した。 「なるほど…単なる夢と片付けてしまうのは簡単ですが出てきた相手が 長門さんだけに気になりますね。たまたま散歩に出かけていた、という オチなら助かるんですが…」 この時間に散歩なんて不自然だろ!!また俺は声を荒らげていた。 「落ち着いて下さい。もし本当に何か起きているなら単独行動は危険です。 この時間に出歩くのもミイラ取りがミイラになりかねません。 それに本当に杞憂である可能性だって残っています。 …ひとまず今夜は休みましょう。」 反論しようと思ったが出来の悪い俺の口はついに言葉を紡ぐ事はなかった。 …俺は力なく布団に横たわる。 「逃げて。」 悲しげにそう言った長門の声がいつまでも頭から離れなかった… 気がつけばいつの間にか夜は明けていた。 結局俺はほとんど眠ることができなかった。 そして…朝になっても長門は戻っていなかった。 流石にハルヒもやばいと思ったのだろう村の人達にも応援を頼み みんなで方々を探し回った。 (俺は村人に得体の知れない何かを感じていたので、正直あまり村人と 接触したくはなかったのが、そうも言ってられない。 あと、長門が行方不明だと分かるやまた朝比奈さんが真っ青な顔で 錯乱状態になった為、朝比奈さんには宿で安静にして貰っている。) 日が落ちて捜索できなくなるギリギリまで俺達は村中を必死に 探し回ったが、ついに長門は見つからなかった。 肉体的疲労もピークに達していたし、何より長門が行方不明だという 現実が俺達をより一層疲労させていた。 仕方なく、重い足取りで俺達は宿に戻った。 俺が部屋に入り今後の事を考えようとした矢先、ハルヒの叫び声が聞こえてきた。 「ちょっとみくるちゃん、何やってんの!やめなさい!!」 俺は慌ててハルヒ達の部屋に飛び込む。 部屋の中を見ると朝比奈さんが壁際に座り込んで何かしていた。 …何を…してるんだ…? 朝比奈さんの方に近寄っていくと耳障りな音が聞こえてきた… カリ、カリ、ガリ、……… カリ、……、カリ、… カリ、カリ、カリ、………、ガリッ、… っ!!!!????!!!! 俺は一瞬自分の目を疑った。 朝比奈さんは…壁際に座り込み…模様を描いていた… 円に内接する上向きに尖った三角の模様…! それを…何個も!何個も!!何個も!!! それこそ壁がその模様で埋め尽くされるくらいにっ!!!! しかも自分の…爪を使って!!!!! 爪はボロボロに欠け…あるいは歪み…指先からは血が滲んでいる!! そしてその血は壁に赤黒く禍々しい陰影を…塗り込めていく!!!!! しかもまた声にならない声をひたすら繰り返して!!!! 「何ボケっとしてるよ!あんた達も手伝いなさい!!!」 ハルヒにそう言われやっと我に返った俺と古泉は 慌てて朝比奈さんの手を取る。朝比奈さん、落ち着いて!! どう言っても朝比奈さんは手を止めなかったので仕方なく両手両足を縛って 大人しくして貰った。これ以上あの白魚みたいな綺麗な手が 傷だらけになっていくのは耐えられないからな。 「なんで…こんな事になっちゃったの…」 「朝比奈さんは繊細な方ですからね。ショッキングな事件が連続で起きて 動転しておられるんでしょう。」 珍しく弱音を吐いたハルヒに古泉がフォローを入れる。 そうだな、朝比奈さんには刺激が強すぎたんだろう。長門が見つかったら すぐにここを引き払った方が良いだろうな。 「そうね、とにかく有希を見つけてできるだけ早く ここを立ち去りましょう。 明日も有希を探さないといけないし、今日はもう寝ましょう…」 そういう訳でその日はみんなすぐ床についた。 昼間の疲れもあって眠りの闇に落ちるのも一瞬だった。 だが、またしても俺に安眠は訪れなかった… 「起きて。」 この声は………… …………長門!!!!???? 俺は跳ね起きた!…勿論夢の中でだが。 「このままでは手遅れになる。早く起きて。」 どういう事だ? 「説明している時間はない。起きて。」 起きろって言われても…と困惑した俺だがどうやらなんとかなったらしい。 不意に俺は意識を取り戻した。 しかし、最初に目に入ったのは天井ではなかった。 ……古……泉…… なんと古泉の顔がすぐ間近に迫っていた。何やってるんだ気色悪……!? 古泉の様子がおかしい…親の仇にでもあったかの様な形相で俺を睨み付けている。 しかも、両手を…俺の首に…かけながら!!!!! は、離せ…!! 声を出そうとするが声にならない…くそっ!どうなってやがる!!! だが幸運の女神はまだ俺を見放していなかった。 「ぐふっ!」 理由はわからんが古泉が一瞬怯んだ。その隙を見逃さず俺は思い切り 古泉を突き飛ばした!! ごほっ、ごほっ… 俺は咳き込みながら立ち上がり電気を付ける。 そこでまた俺は信じられないものを目にした… 古泉は上半身裸だった。しかも胸には下向きに尖った三角に×を重ねた 模様の傷がくっきり刻まれており、今も…血が…流れ落ちている!!!! そこだけじゃない、喉と両手からも血が出ているところを見ると そこも同じようになっているんじゃないか!? 古泉…それ…自分でやったのか……!!!??? その問いに古泉は何かを答えた。だが喉が潰れているのか声にならない… それが分かったのか古泉は一音、一音、区切って口を動かす。 ……ツ……カ……エ…… ツカエ… 使え って言ってるのか? そう聞き返したが古泉は脂汗を浮かべながら懐かしさすら感じる あのニヤケ面で笑っただけだった。そしていつの間にか握っていたそれを 俺に放り投げて渡す。 これは………壁に刺さっていた…白羽の矢!!!??? 俺がそれに気を取られた隙に古泉は窓から飛び出して行った… どうなってんだ…一体…!? 疑問は尽きなかったが昨日も徹夜同然だったし今の事件も想像以上に 俺の気力を奪ったらしい。気が付くと俺は再び眠りの闇に落ちていた… 翌日、俺は目を覚ましてから後悔しまくった。 古泉が素直に逃げずにハルヒ達を襲うという可能性を完全に失念していた! ハルヒ、朝比奈さんどうか…無事で居てくれ!! また俺は隣部屋の扉を叩きつけてハルヒをたたき起こす。 ハルヒは今回も不機嫌だったが2人とも無事でホッと胸を撫で下ろした。 良く考えれば、あの後戻ってこられたら窓は開きっぱなしだったし 俺が一番危なかったんじゃなかろうか…今更ながらゾッとする。 古泉までトチ狂ったとは言いにくかったので 今朝起きると古泉も居なくなっていたとハルヒ達には伝えた。 その日、長門に続き古泉まで失踪したと村人に伝えると村は騒然とした。 俺達は勿論、村の人も昨日以上に人数を集めて2人の捜索に当たる。 …だが結局今日もなんの手掛かりも掴めないまま日が暮れてしまった。 満身創痍で宿に戻った俺とハルヒはそのまま部屋に戻っていた。 連日の疲労で足元がふらついていたんだろう、俺は足をもつれさせて 転んでしまった。 咄嗟にタンスを掴んだのでタンスがずれてしまった。 くそっ!悪態をつきながらタンスを戻そうとして 俺は声にならない声を上げた!!! タンスで隠れていた壁には… 一面に描かれていた…!!! 朝比奈さんが… 描いていた…円と三角のあの模様が…!!!! 壁一面にびっしりと!!!! しかも…ところどころ赤黒く染まっている!!! こっちも爪で血を流しながら描き殴ったに…違いない!!!!! なんだよ!!これっっ!!!!
https://w.atwiki.jp/saikyousyujinnkou3/pages/2978.html
【作品名】ハルヒシリーズ 【ジャンル】アニメ 【名前】 涼宮ハルヒ 【属性】 世界の中心 【大きさ】人間並み 【攻撃力】一般的な体育会系女子高生並み&金属バット 【防御力】一般的な女子高生並み(体操着) 【素早さ】一般的な体育会系女子高生並み 【特殊能力】 新しい時空を生み出し、その時空に移動する。 次元断層の隙間に閉鎖空間を生み出す能力の延長線と思われる。 この新しい時空は最初の内は元の時空と繋がりが有るが、極めて入りにくい。 次元断層の隙間の閉鎖空間に入れる能力者が何人も(少なくとも7~8人)全力を振り絞り、 ようやく幻のような存在を一人送り込み、数分の伝言を届けられる程度。 長門有希も干渉を試みたが、新時空のパソコンに文字情報を送り数分間会話するのがやっとだった。 しばらくすると(長くて数時間)、本来の時空間との連結が完全に消滅し、 更にしばらくすると、本来の現実空間が閉鎖空間に変わってしまうらしい。 古泉曰く『世界の破滅』。 これによる勝ち、あるいは『優勢・封印勝ち』を狙う。 現実空間が閉鎖空間に変わるのに掛かる時間は作中の記述から推測して 長くてもせいぜい丸1日程度。現実空間側からは干渉できない。 世界から逃げられる奴なら別世界に退避してドローには持ち込めると思われる。 ……と、考えたいところだが 実際には世界は滅びていないので単なる時空生成能力である可能性がある。 【長所】 とりあえず運動能力は人並み以上。 【短所】たとえ目の前に宇宙人や未来人や異世界人や超能力者がいても気づかない可能性がある。 この能力で世界を破滅させた実績が無い。(能力を使った時点で逃亡負け) 【戦法】殴る 【備考】アニメなら主人公じゃね? 野球大会のやつで参戦 old ハルヒシリーズはキョンが主人公と作者が明言しているので参加不能。 【作品名】ハルヒシリーズ 【ジャンル】ライトノベル 【名前】 涼宮ハルヒ(暴走状態) 【属性】 世界の中心 【大きさ】人間並み 【攻撃力】一般的な体育会系女子高生並み 【防御力】一般的な女子高生並み 【素早さ】一般的な体育会系女子高生並み 【特殊能力】 新しい時空を生み出し、その時空に移動する。 次元断層の隙間に閉鎖空間を生み出す能力の延長線と思われる。 この新しい時空は最初の内は元の時空と繋がりが有るが、極めて入りにくい。 次元断層の隙間の閉鎖空間に入れる能力者が何人も(少なくとも7~8人)全力を振り絞り、 ようやく幻のような存在を一人送り込み、数分の伝言を届けられる程度。 長門有希も干渉を試みたが、新時空のパソコンに文字情報を送り数分間会話するのがやっとだった。 しばらくすると(長くて数時間)、本来の時空間との連結が完全に消滅し、 更にしばらくすると、本来の現実空間が閉鎖空間に変わってしまうらしい。 古泉曰く『世界の破滅』。 これによる勝ち、あるいは『優勢・封印勝ち』を狙う。 現実空間が閉鎖空間に変わるのに掛かる時間は作中の記述から推測して 長くてもせいぜい丸1日程度。現実空間側からは干渉できない。 世界から逃げられる奴なら別世界に退避してドローには持ち込めると思われる。 ……と、考えたいところだが 実際には世界は滅びていないので単なる時空生成能力である可能性がある。 【長所】 とりあえず運動能力は人並み以上。 【短所】たとえ目の前に宇宙人や未来人や異世界人や超能力者がいても気づかない可能性がある。 この能力で世界を破滅させた実績が無い。(能力を使った時点で逃亡負け) 【戦法】「対戦相手」が何者であるかを知ろうとする。 その後、相手への興味を無くした場合は新時空に移動する。 【備考】ハルヒの無意識が能力を発動するつもりになりそうなぐらい、 この世界をつまらないと思っている状態で参戦。 参戦vol.1 vol.48 604 :名無しさん@お腹いっぱい。:2010/07/05(月) 23 51 36 ID mNP0mofE ハルヒってなんでこんな下なの? 自分の思ったことを起こせるから銀次級なんじゃないの? 608 :名無しさん@お腹いっぱい。:2010/07/06(火) 11 04 45 ID PRhFwvV/ 604 全能だとしても任意全能でしかも発動がやたら遅い。 少なくとも今のままだと一昼夜かかる。それに世界観が狭い。 もっと解かりやすく言うなら理由は発動する前に倒されるから。 609 :名無しさん@お腹いっぱい。:2010/07/06(火) 11 17 55 ID PRhFwvV/ 全能って言ったって0秒発動でもなければ、考えてる間にやられる。 ハルヒは全能だとしても防御力が低いから 全能発動までの時間+身体能力の低さであの位置にしかならないんだよ。 610 :名無しさん@お腹いっぱい。:2010/07/06(火) 12 29 41 ID y4NqfOVY 全能持ってても発動が遅く本体が一般人と変わらない能力だと 何の意味も無いよな vol.16 757 :格無しさん:2008/06/25(水) 13 05 52 主人公はキョンです 767 :格無しさん:2008/06/25(水) 19 49 23 756,757 アニメ公式本を調べてきた ハルヒが主人公とする記述あり キョンには「男性主人公」との記述があるから とりあえず、アニメは主人公が二人としていいかも そういや作中作としてのスペックなら「ミクル」が出せるな 原作かアニメかは悩むけど vol.4 93 :格無しさん:2007/08/04(土) 15 02 03 92見てふと思ったが、涼宮ハルヒって能力に頼らず蹴っ飛ばした方が強くね? 一般的な男子高校生には肉弾で勝ってるんだし 94 :格無しさん:2007/08/04(土) 15 07 21 俺もそう思うんだがまあ弱さを追求するのもそれはそれでありかなと思う 95 :格無しさん:2007/08/04(土) 15 08 16 93 俺もそう思うが、誰もテンプレ修正しようとしないしこれはこれで面白いから、とりあえずは現状維持 96 :格無しさん:2007/08/04(土) 15 27 42 キョンて不可視シールド張った状態で出せば一般人のなかでは上位行けるんじゃね? と思ったが、あれ長門からのバッテリー型だったな。 vol.1 43 :格無しさん:2007/07/12(木) 20 39 52 【作品名】ハルヒシリーズ 【ジャンル】ライトノベル 【名前】 涼宮ハルヒ(暴走状態) ttp //www.jade.rm.st/asukai/jinrui/haruhi.html 44 :格無しさん:2007/07/12(木) 20 47 14 43 これは能力使ったら逃亡負けなのか? 勝つには身体能力のみでやるしかないのか? 47 :格無しさん:2007/07/12(木) 20 59 31 44 ラノベスレ・人類スレ共にそういう扱い さらに、対戦相手が何の変哲もない人間だったりすると、認識と同時に能力発動で逃亡負け 51 名前:格無しさん 投稿日:2007/07/12(木) 21 15 40 涼宮ハルヒ ○田嶋良平 相手の方が反応上なので先に死んでくれる 勝ち ×ごん狐 外見はただの狐 興味持てず逃亡負け ×井之頭五郎 体力差で無理 興味持ったりもしないだろうが ×ペプシマン 宇宙人っぽい外見だが勝ち目無し ごん狐>涼宮ハルヒ>田嶋良平
https://w.atwiki.jp/animech/pages/19.html
涼宮ハルヒの憂鬱 アニメ「涼宮ハルヒの憂鬱」に関する情報を集めているページです。 あらすじ 「ただの人間には興味ありません。この中に宇宙人、未来人、異世界人、超能力者がいたら、あたしのところに来なさい。以上。」 高校入学早々、この突飛な自己紹介をした涼宮ハルヒ。美少女なのだが、その性格・言動は変人そのものであり、クラスの中で孤立していた。しかし、そんなハルヒに好奇心で話しかけた「ただの人間」である、キョンとだけは会話をするようになる。 ゴールデンウィークも過ぎたある日、校内に自分が楽しめる部活がないことを嘆いていたハルヒは、キョンの発言をきっかけに自分で新しい部活を作ることを思いつく。キョンを引き連れて文芸部部室を占領し、また唯一の文芸部員であった長門有希を巻き込み、メイド兼マスコットとして上級生の朝比奈みくるを「任意同行」と称し拉致。さらに5月という中途半端な時期に転校してきた古泉一樹(ハルヒ曰く「謎の転校生」)を加入させ、「宇宙人や未来人や超能力者を探し出して一緒に遊ぶこと」を目的とした新クラブ「SOS団」を発足させる。(Wikipedia) サイト 涼宮ハルヒの憂鬱・京アニサイト【トップページ】 Wikipedia-涼宮ハルヒの憂鬱 無料動画 YouTube-涼宮ハルヒの憂鬱 ニコニコ動画-涼宮ハルヒの憂鬱 更新ブログ #blogsearch2 最新ニュース 【このラノ】「このライトノベルがすごい!」の歴代トップ作品で好きなのは? 3作品を解説!(ねとらぼ) - Yahoo!ニュース - Yahoo!ニュース あなたが一番好きなアニソンは?Eve「廻廻奇譚」、LiSA「炎」など…20年~21年の若い曲が上位にランクイン (アニメ!アニメ!) - Yahoo!ニュース - Yahoo!ニュース ヒーラーガールズ、2ndライヴ開催 TVアニメ『ヒーラー・ガール』放送&主題歌担当、朗読劇イベントの開催も発表(CDジャーナル) - Yahoo!ニュース - Yahoo!ニュース LiSA『鬼滅の刃』で2年連続1位!2021年カラオケ年間ランキング(アニメージュプラス) - Yahoo!ニュース - Yahoo!ニュース “クリスマス”アニメといえば?「東京ゴッドファーザーズ」や「School Days」、「アイカツ!」“斧”シーンも人気!「毎年見たくなる」【#クリスマスツリーの日】(アニメ!アニメ!) - Yahoo!ニュース - Yahoo!ニュース PUBG Mobileで『涼宮ハルヒの憂鬱』コラボ開催中。SOS団になって戦場を駆けよう - Engadget日本版 ぼる塾、人気声優との意外な関係を暴露 「私の初めての男」「運命の人」 - Sirabee/しらべぇ 着てみたいアニメの学生服は? 3位「呪術廻戦」都立呪術高専&「コナン」帝丹高校、2位「ヒロアカ」雄英高校 【男子編】<21年版>(アニメ!アニメ!) - Yahoo!ニュース - Yahoo!ニュース 【京アニ】京都アニメーションのテレビアニメ作品で好きなのは? 3作品を紹介(ねとらぼ) - Yahoo!ニュース - Yahoo!ニュース 神前暁&花澤香菜のNHKラジオ『アニソン89秒の世界』ゲストに大石昌良 - KAI-YOU 「ハルヒ」「らき すた」「けいおん!」楽曲もスペシャルカバーでお披露目! 京アニ初の音楽フェス開催(アニメ!アニメ!) - Yahoo!ニュース - Yahoo!ニュース 映画「涼宮ハルヒの消失」、“世界改変の日”に復活上映 - AV Watch <京アニフェス>茅原実里、ZAQ、TRUEが「ハレ晴レユカイ」披露 「らき すた」「Free!」「響け!ユーフォニアム」も(MANTANWEB) - Yahoo!ニュース - Yahoo!ニュース 秋に聞きたいアニソンは?「鬼滅の刃」「ラブライブ!」「名探偵コナン」…主題歌や“ハロウィン”アイドル曲も人気 (アニメ!アニメ!) - Yahoo!ニュース - Yahoo!ニュース 「京アニ」人気作品投票1位に「ヴァイオレット・エヴァーガーデン」 作画の美しさも話題(ENCOUNT) - Yahoo!ニュース - Yahoo!ニュース 【京都アニメーション】おすすめしたい「京アニ」作品ランキング! 第3位は「涼宮ハルヒの憂鬱」!(ねとらぼ) - Yahoo!ニュース - Yahoo!ニュース 『らき☆すた』『涼宮ハルヒの憂鬱』などアニメ見放題も「ニコニコプレミアムDAY」初開催 - ドワンゴジェイピーnews 「涼宮ハルヒの憂鬱」、「らき(ハート)すた」他大人気アニメのプロデュース統括を手がけた元KADOKAWA常務執行役員【安田猛】氏がPolkaFantasyのカルチャーアドバイザーに就任 - PR TIMES 『ヴァイオレット・エヴァーガーデン』を手がけた京都アニメーションって?(GQ JAPAN) - Yahoo!ニュース - Yahoo!ニュース 声優「平野綾」さんが演じたテレビアニメのキャラクターで好きなのは誰?(ねとらぼ) - Yahoo!ニュース - Yahoo!ニュース 『涼宮ハルヒの憂鬱』再放送(28話)は“サムデイ イン ザ レイン”。とある雨の、何も起きない1日 - 電撃オンライン ROLANDが涼宮ハルヒとコラボで“指差しポーズ” いとうのいぢ描き下ろしで次元の壁を超える(1/2 ページ) - - ねとらぼ 読書の秋!“読書家”キャラといえば? 3位「涼宮ハルヒの憂鬱」長門有希、2位「ヒプマイ」夢野幻太郎、1位は…<21年版> - アニメ!アニメ!Anime Anime 『ハルヒ』でブレイクした平野綾さんの誕生日 本人は読書好きの長門キャラ(マグミクス) - Yahoo!ニュース - Yahoo!ニュース SOS団vsコンピ研、因縁の対決。『涼宮ハルヒの憂鬱』再放送(27話)は“射手座の日” - 電撃オンライン 『涼宮ハルヒの憂鬱』再放送(26話)は“ライブアライブ”。ハルヒの熱唱に鳥肌! - 電撃オンライン 名アニメのシーンが次々と連なるNetflixのCMソングを歌っているのは?(CDジャーナル) - Yahoo!ニュース - Yahoo!ニュース 人気コスプレイヤー・猫田あしゅが涼宮ハルヒに変身!「ハルヒそっくり」「キョンになりたい」と絶賛の声 | ニュース - ABEMA TIMES 「涼宮ハルヒの憂鬱」“私のところへ来なさい!” 原作版・ハルヒが元気いっぱいにフィギュア化 - アニメ!アニメ!Anime Anime 『涼宮ハルヒ』シリーズ原作小説の挿絵イラストがアクキーに!(アニメージュプラス) - Yahoo!ニュース - Yahoo!ニュース 『涼宮ハルヒの憂鬱』再放送(24話)は“涼宮ハルヒの溜息V”。この作品はフィクションであり… - 電撃オンライン 「涼宮ハルヒの憂鬱」や「文豪ストレイドッグス」の楽曲が弾けるようになる!世界で500万人が利用するピアノアプリ「flowkey」が超人気アニメソングレーベル「Lantis」の楽曲を追加 - PR TIMES 『アイドルマスター シンデレラガールズ』×『涼宮ハルヒの憂鬱』コラボ開催中!【アイマス日記第82回】 | スマホゲーム情報ならファミ通App - ファミ通App 『デレステ』で開催中の『涼宮ハルヒの憂鬱』コラボの追加楽曲として『God knows...』(北条加蓮)、『Lost my music』(中野有香)が登場 - ファミ通.com 神前暁:「涼宮ハルヒの憂鬱」「らき☆すた」作曲家が「クラシックTV」に 劇伴の魅力語る - MANTANWEB ハルヒたちが『ワーフリ』の世界へ!? 『ワーフリ』×『涼宮ハルヒの憂鬱』がコラボ! - 電撃オンライン 「ぼくたちのリメイク」×「涼宮ハルヒの憂鬱」コラボ!志野亜貴がハルヒに扮するビジュアルを公開 - アニメ!アニメ!Anime Anime 『デレステ』と『涼宮ハルヒの憂鬱』のコラボが決定!! - 電撃オンライン 『涼宮ハルヒ』ブレーク後に“ライフライン発言”で炎上… レジェンド声優・?... - まいじつ 涼宮ハルヒのように まっすぐだった妻 京アニ事件2年 - 朝日新聞デジタル 涼宮ハルヒ、冴えない彼女、ガンダム…浮世絵とコラボ 人間国宝職人の越前和紙で版画制作、福井県越前市 - 福井新聞 ローランドが「言葉の力」であなたを全力応援! 『君か、君以外か。君に贈るローランドの言葉』発売! 「涼宮ハルヒ」と大物タッグを結成、”世界を大いに盛り上げる”コラボグッズも話題沸騰! - PR TIMES ポニーテール女子は好きですか? 「涼宮ハルヒの憂鬱」ハルヒ「ひぐらし」魅音ら、ABEMAで“厳選ポニテ特集” - アニメ!アニメ!Anime Anime 『涼宮ハルヒ』シリーズのコラボ腕時計、財布、マフラーが予約受付開始へ。『消失』長門のマフラーや北高制服カラーの腕時計で日常に非日常を - ニコニコニュース 勢いは「涼宮ハルヒ」シリーズ級! ロシアンラブコメ第2弾『時々ボソッとロシア語でデレる隣のアーリャさん2』が今夏発売決定! - PR TIMES 人気劇場アニメを怒濤の10時間連続放送!『涼宮ハルヒの消失』『メイドインアビス』『ゴブリンスレイヤー』など一挙 | ニュース - AbemaTIMES 「涼宮ハルヒ」SOS団パーカーが登場 - アキバ総研 「八月のシンデレラナイン」,マフィア梶田さんがゲストの“涼宮ハルヒの憂鬱”コラボ記念動画が公開 - 4Gamer.net 『八月のシンデレラナイン』5月1日(土)より『涼宮ハルヒの憂鬱』とのコラボ開催決定!コラボ限定のフルボイスイベントに加え、ログインすると涼宮ハルヒがもらえる! - PR TIMES 【ビブリオエッセー】アラサーも安心のSOS団 「涼宮ハルヒの直観」谷川流(角川スニーカー文庫) - 産経ニュース 【涼宮ハルヒ】好きなSOS団メンバーランキングTOP5! 第1位は「長門有希」に決定!【2021年最新結果】(1/2) | ねとらぼ調査隊 - ねとらぼ 『涼宮ハルヒ』名曲ランキング!ハルヒ役・平野綾が『ハレ晴れユカイ』に“SOS団の絆” - ふたまん+ 『鬼滅の刃』大ヒットに、ハルヒシリーズが与えた影響とは - ダイヤモンド・オンライン 【涼宮ハルヒ】SOS団人気No.1を決めよう! あなたが一番好きな団員は誰?【アンケート実施中】 | ねとらぼ調査隊 - ねとらぼ 「涼宮ハルヒ」人気投票結果発表! “令和”に1番支持されたのは、やっぱり長門? 主人公ハルヒ? それとも... - アニメ!アニメ!Anime Anime 『涼宮ハルヒの直観』なぜ“本格ミステリ”な作風に? 17年続く人気シリーズの文脈を紐解く - リアルサウンド 「冒険でしょでしょ?」や劇伴など「涼宮ハルヒの憂鬱」関連楽曲557曲サブスク配信開始 - アニメハック 11月25日発売!『涼宮ハルヒの直観』アニメイト、ゲーマーズ、書泉の特典情報をまとめてお届け! 豪華特典がもらえる限定版セットをお見逃しなく - アニメイトタイムズ アニメ『涼宮ハルヒの憂鬱』シリーズの楽曲サブスク解禁 平野綾、後藤邑子のソロなど含む全557曲 - ORICON NEWS 映画『涼宮ハルヒの消失』テレビ愛知にて12/27に地上波初、ノーカットで放送決定 - ファミ通.com アニメ『涼宮ハルヒの憂鬱』全28話一挙放送は本日14時スタート【新刊『涼宮ハルヒの直観』発売記念】 - ファミ通.com 9年半ぶり「ハルヒ」新刊、発売前から大きな盛り上がり ライトノベル週間ランキング - リアルサウンド アニメ『涼宮ハルヒの憂鬱』全28話が一挙無料配信されるのはこの日! - 電撃オンライン 小説『涼宮ハルヒ』シリーズのエピソード別・時系列順番まとめ。『憂鬱』から『驚愕』までの既刊や、最新作『直観』のあらすじを紹介 - アニメイトタイムズ 小説『涼宮ハルヒの直観』発売に総勢100名の著名人から応援コメント!「SOS団の100人応援コメント!」第1弾が公開! - PR TIMES 「涼宮ハルヒ」シリーズ、なぜ大ブームになった? 優れたストーリーとキャラの魅力を再考 - リアルサウンド 涼宮ハルヒ:9年半ぶりの新作発表 影響力とその秘密 - MANTANWEB 9年ぶりの新刊発売も大きな話題に 『涼宮ハルヒの憂鬱』の社会現象を振り返る - リアルサウンド 『涼宮ハルヒの直観』小説カバー初公開! 表紙イラストは いとうのいぢ 描き下ろし「ハルヒ&鶴屋さん」で限定リバーシブルカバーも! 大好評予約受付中 - PR TIMES 「涼宮ハルヒの憂鬱」第9話は台詞と構図を連動させて、登場人物の「関係」と「距離… - アキバ総研 『涼宮ハルヒ』シリーズ|小説 最新刊(次は「直観」)発売日まとめ - アニメイトタイムズ 9年半ぶりのシリーズ最新作『涼宮ハルヒの直観』が11月25日に発売決定! 特典フルグラフィックTシャツが付属するアニメイト限定版が同時発売! - アニメイトタイムズ 「涼宮ハルヒ」完全新作小説、9年半ぶりに発売決定! 250P超の書き下ろし「鶴屋さんの挑戦」ほか2つの短編収録 - アニメ!アニメ!Anime Anime 【ハルヒ新作】9年半ぶりの小説『涼宮ハルヒの直観』11月発売決定 - 電撃オンライン 小説『涼宮ハルヒの直観』11月25日発売! 書き下ろしエピソード「鶴屋さんの挑戦」を含む9年半ぶりの完全新作! - PR TIMES 最新作『涼宮ハルヒの直観』の発表を受けて秋葉原のアニメイト、ゲーマーズ、書泉で急遽チラシの配布を実施! ゲーマーズでは店員がキレキレの“ハルヒダンス”を披露!? - アニメイトタイムズ 【アニメ今日は何の日?】8月17日は『涼宮ハルヒの憂鬱』エンドレスエイトが発生した日! 終わらない夏休みが始まった! - アニメイトタイムズ 伝説のアニメ『涼宮ハルヒの憂鬱』のOP映像がプレミア公開 - 電撃オンライン 『涼宮ハルヒの憂鬱』公式サイトが謎の更新を実施。本当によくわからない - ファミ通.com 平野綾ら「涼宮ハルヒの憂鬱」声優陣が“ハルヒダンス”動画を投稿! ファンから「やっぱりこのコンビは最高」と歓喜の声 - ダ・ヴィンチニュース 『涼宮ハルヒの憂鬱』笹の葉ラプソディ展が開催決定 - 電撃オンライン 『涼宮ハルヒの憂鬱』笹の葉ラプソディ展がAKIHABARAゲーマーズ本店で7月7日より開催! 短冊キーホルダーなど新グッズも多数登場 - ファミ通.com 『涼宮ハルヒの憂鬱』に通じるモブ視点の物語 『同じクラスに何かの主人公がいる』が共感を誘う理由 - リアルサウンド 「涼宮ハルヒ」平野綾の「#お家で全力ハレ晴レユカイ」に“コンピ研部長”がコメント 「パソコン返せよ!!」 - アニメ!アニメ!Anime Anime 杉田智和『涼宮ハルヒの憂鬱』EDダンス披露でファン歓喜 足腰痛めて息切れも全力 - ORICON NEWS 『シャドバ』×『涼宮ハルヒの憂鬱』長門有希(声優 茅原実里)のリーダースキン紹介映像公開 - 電撃オンライン アニメ『涼宮ハルヒの憂鬱』が2019年10月2日(水)より再放送決定 - ラノベニュースオンライン 「涼宮ハルヒの憂鬱」SOS団、12年ぶり集結!/「進撃の巨人」声優陣が“ザ・リアル”体験:6月24日記事まとめ - アニメ!アニメ!Anime Anime 「涼宮ハルヒの憂鬱」SOS団、ランティス祭りで12年ぶりに全員集結! 平野綾「信じてきたものは間違っていなかった」 - アニメ!アニメ! 【筒井康隆×ハルヒ】優れたユーモアSFであり、純文学でもある『涼宮ハルヒの憂鬱』 - カドブン 『涼宮ハルヒの憂鬱』- 平成18年に刻まれた「現代」のメルクマール - 望遠鏡と虫眼鏡 平成アニメの30年(8) - マイナビニュース 【平成18年】のアニメといえば? 「涼宮ハルヒの憂鬱」「銀魂」ほか、放送作品をご紹介 - アニメ!アニメ!Anime Anime 『涼宮ハルヒの憂鬱』スニーカー文庫30周年感謝祭ステージレポート|平野綾さん、茅原実里さん、後藤邑子さんらが今でも印象に残っている名場面とは!? - アニメイトタイムズ 「涼宮ハルヒの憂鬱」SOS団が スニーカー文庫30周年 に再集結! ネット騒然「3期ワンチャン!?」 - アニメ!アニメ! 「涼宮ハルヒの憂鬱」長門が過ごした「エンドレスエイト」を疑似体験 合計616時間をニコ生配信 - アニメハック 平成最後の夏が終わらない……! 涼宮ハルヒの憂鬱「エンドレスエイト」“各話88時間”生配信が決定してしまう - - ねとらぼ 涼宮ハルヒの憂鬱「エンドレスエイト」を88時間エンドレス生放送。ニコ生で長門有希をおよそ1/9077体験 - PHILE WEB - PHILE WEB 涼宮ハルヒの憂鬱(第2期) 作品情報 - アニメハック - アニメハック 今度こそ脱落せずに見終えられるか? NHKで放送中の「涼宮ハルヒの憂鬱」が6月23日夜から「エンドレスエイト」突入 - - ねとらぼ 祝アニメ化10周年!『涼宮ハルヒの憂鬱』これから見る人のための見どころ紹介&小ネタ集 | ガジェット通信 GetNews - ガジェット通信 コメント 名前 コメント トップページ
https://w.atwiki.jp/haruhi_vip/pages/644.html
涼宮ハルヒの出会い 『アイツノソンザイ』 「おまたせー!皆朗報よ!聞いてちょうだい!」 またか…何度も何度も自分に言い聞かせるようだがいつ聞いてもいやだな… いつからだろうな…朗報という言葉に嫌気を感じるようになったのは… 「今度はなんだ?」 「あっキョンいたの?聞いてちょうだい!」 いたの?じゃないだろ!俺がいるから言ってきたんじゃないのか? 今日は俺だけの参加のはずだぞ? 「お前な…朝比奈さんたちは今日は不参加って聞いてなかったのか?つまりだな…」 「分かってるわよ!もうちょっとした冗談じゃない!いちいちつっこまない!」 俺がつっこまないなら誰がつっこむんだ… なんて事は言わない方がいいよな、まぁなんだ話だけは聞いてやるか 「で何だ?」 「あっそうよ!聞いて頂戴!本当は皆がそろってるときがいいんだけど今日は仕方ないわ」 「我がSOS団が結成されてからどれくらいたったか覚えてるかしら?」 そういやこんなふざけた団体はまだこうして活動しているんだよな となると半年くらいか、ずいぶん長い間無茶もしたもんだ 「で、それが朗報と何が関係あるんだ?」 「もう、ここまで言って気がつかないなんて本当に使えないわね!」 「記念パーティーよ!パーティー、もう半年になるのよ!?めでたいと思いなさい!」 おめでたいと思うのはお前の頭の中身だよハルヒ…とまぁなんにせよパーティーだと? どこでするつもりやら…どうかまともな場所でありますように… 「それで場所なんだけどね、やっぱりSOS団の記念ってことだし部室でっていうのはどうかしら?」 …我が家じゃなかったことには感謝しよう、だが部室? そりゃ問題ありまくりだろ…とまぁつっこんでもしかたないがいちを言っておくか 「学校は流石にまずいだろ?もっと他の場所しないか?」 「じゃあどこがいいのよ?」 そうなりますよね…とまぁ一通り考えたが誰かの家くらいしか思い浮かばないな… うーむ、まぁ今回はまともな朗報だったことだし少しくらい無茶に付き合ってやるか 「そうだな、誰かの家だとその人の家に迷惑もかかるかもしれないし今回は学校でもいいかもな」 おい、意外そうな顔をするな、そんなに俺がお前の意見に同意したのが気に食わないのか? といいたくなるくらいの驚きの表情を見せたハルヒなんだが… 「以外ね、熱でもあるんじゃないのかしら?」 「まっいいわ、じゃあ決定ね!明日みんなに話しましょう!もちろん放課後まで皆には内緒よ!」 といってハルヒは部室から出て行った つーこは解散か?まぁ帰るとしますか てなわけで今日は珍しく早く帰れることになった、まぁ明日のことを考えると… えぇい!やめやめ、今日はゆっくり休むことにしよう…考えるだけで疲れる あいつ喜んでくれたかな?いっつも無茶につき合わせてたからたまにはこういうのもいいわよね うん、きっと楽しんでくれるわよ! 明日は皆にも伝えて準備もしないとだから忙しいわ!今日はやめに寝ときましょう ………………ジリリリリリ バンッ 「うぉっ!」 「おっはよーキョン君!」 妹よ…おはようという表現はいささか間違いかもな… 下手したらおやすみだぞ… 「なぁ?何度言えば分かってくれるんだ?せめてもう少し優しく起こしてくれてもいいだろ?」 「えへへ、でもこうしないとキョン君おきてくれないよ?」 反論できないな…うーん自分の目覚めの悪さを恨むぞ と悠長なことはいってられないな、さっさと朝飯を食って準備した俺はいつもの ハイキングコースにいくことにした、この坂はどうにかならないかね… もう秋かと思わせる足はやな紅葉 これが唯一の救いだな とかとか考えているうちに学校だ、さーて今日の団長さんは何を考えてることやら… とまぁ教室にはいったら人目もくれずに 「キョン!今日は放課後付き合いなさい!いいわね!」 それはどっちの意味ですか? 「何がよ?」 いやデートか果し合いなのか 「バカ、昨日のこと忘れたの?」 覚えてますよ、分かった、だからそうふてくされるな 「悪い悪い、冗談だよ、で今日必要なものでも買いにいくのか?」 「もう、いっつもそうなんだから、そうよ!善は急げって言うでしょ?」 「そりゃそうだが昨日の今日ってちょっと急ぎすぎじゃないか?」 「いいの!あんたは黙ってついてきなさい!」 はぁ…まぁ分かりきっている答えなんだがこうなんでいつもなれないものか… 俺の免疫組織はきちんと働いてるのかね?ご主人様のピンチなんだぞー とバカなことを考えているうちにチャイムがなった 急いで席にすわってからは後ろの団長様はさぞ満足したかのように大人しかった 「…珍しいな」 「ん?何かいったかしら?」 「いやなんでもないぞ」 「そう」 今日はちょっと眠いわね…昨日夜中まで起きてたのがまずかったかしら… まぁキョンに用件は伝えたしちょっと寝ようかしら 「……ぉぃ、ハルヒ!ぉぃ…」 ん?キョン? 「あっおはよう、どうしたの?」 「どうしたのじゃないだろ、もうとっくに授業は終わったぞ」 えっ!1時間も寝ちゃったの?まずいなーまぁいいわ 「そう、でどうしたのかしら?」 「ん?自分で言ったことも忘れたのか、何か俺に用事があるんだろ?」 え?まさか!? 「はぁ…お前あれからいくら起こしても目をさまさないから大変だったぞ、今は放課後だ」 「だー今日は仕方ないわ!たまにはそういうこともあるのよ!」 「そうかい…」 笑うなバカ!でもそんなに私寝てたんだ…あぁキョンに寝顔みられたかな? ちょっと恥ずかしいな、変な顔してなければいいんだけど 「じゃ、早速だけどいくわよ!」 「おいおい、いくって何処にだ?場所は決まってるのか?」 「えぇ、材料は当日買うとして今日は小物買いにいくから街までいこうって思ってたの」 「そうか、じゃあ早速いくか」 キョンは準備が終わってるみたい、私も急がないと! そんなこんなで電車にのって街まできたのはいいけどこれってデートなのかな? ちょっと恥ずかしいな、制服っていうのがな~雰囲気でないけどまぁいっか! キョンも意識してるのかしら?ちょっと恥ずかしそうね 「ねぇあそこのお店どうかしら?」 「いいんじゃねーか?」 「もう気の抜けた返事ね、まぁいいわ、いくわよ」 中はいい感じに古ぼけたお店だった、どうやら個人店らしく仲がよさそうな老夫婦が経営してるらしい 物は良心的な値段でどれもいいもの安くって感じね 「これなんてどう?これもいいわね!あっキョンアレとって頂戴!」 「もう少し落ち着けよ…で、これか?」 なんだかこんなの始めて、すごく楽しい! 色々買えたし満足だな~ちょっと買いすぎちゃったかな? 「ありがとうございました、荷物多いようだけど大丈夫かい?」 「あっ大丈夫ですよ!こいつにもたせますから!」 「そう、彼氏さんも大変そうだね、今荷物をまとめてあげるからちょっとまってね」 えっ!カップルに見えたのかな?否定し…とかないであげるわ キョンもちょっと気まずそうにしてるし、今日は特別なんだからね! そんなこと考えてるうちに荷物がまとまとまったみたい 「「ありがとうございます」」 お礼をしてお店をでた、うまくおじいさん達が荷物をまとめてくれたから キョンも持ちやすそうね、あんた感謝しなさないよ?なんて思ってたらキョンから話かけてきた 「なぁ、さっきのおじいさん達いい人達だったな」 以外、カップルに間違われたことを言われるかと思ったけどそうじゃなかったみたいね 「そうね、これだけ買ったのに3000円ですんだのもびっくりよね、サービスしてくれたのかしら?」 「はは、だといいな、なぁハルヒ…そのあれだ、また一緒にこような?」 えっ?以外だった、キョンからそんなこと言われると思ってもなかったし それよりキョンにまたデートしようって言われたのがうれしかった いや、デートなのかな?これは…でも二人でまた一緒に遊べるならいいかな 「そうね!まぁどうしてもっていうなら付き合ってあげるわよ!」 「はは、じゃあどうしてもって事にしておいてくれ」 はぁ…私って素直じゃないな、でもキョンにはこれくらいで丁度いいかな? あっもう駅か、しかたない電車賃くらい出してあげるわ! 荷物持ちのお礼って事にしておいてあげる 「まってなさい、いま切符買ってくるから」 「えっいや「いいの!そこでまってなさい!」 「じゃあお言葉に甘えとくよ」 急いで切符を買ってキョンに渡したあと電車は以外とすぐにきた なんだろう、電車の中では会話できなかった… 最寄り駅が近いのもあるかもしれないけど あっおりないと! 「おりるわよ!ほら、もうあぶなっかしいわね!」 「悪い悪い、っとよし行くか」 「あぁハルヒ!そういえば荷物どうするよ」 あちゃー考えてなかった…今から学校に行くわけにもいかないしな…どうしよう… 「しゃーない、家で預かっておくよ」 「あっあんたにしちゃー気がきくわね、じゃあお願い」 「おう、あっ日程はもうきまってるのか?」 「うん、明後日にするわ、次の日が土曜日だから遅くまでなっても平気でしょ?」 「うーむ、あんまり関心しないがまぁそうだな、わかった、じゃあまた明日な」 「あっ…うん、ちょっとまって!」 あっ…勢いで呼び止めちゃった…どうしよう… 「ん?どうした?」 ほら…もう、いくっきゃないわね 「荷物重そうだし…途中まで手伝ってあげるわ!感謝しなさいよね!」 あっなによ!以外って顔すんな!バカ 「うーん今日はやけに優しいな?どうした?」 「ばか、いつも優しいわよ!」 「そうでした、じゃあよろしく頼む」 「うん」 軽い荷物を受け取って私が持つことにした、そういえばキョンの家と私の家って 少し遠いのよね、帰りどうしようかしら… まっ今日はいいわよね、少しでも長く一緒にいたいし 「おい~ここまででいいぞ~」 えっ?あっぼーっとしてた、もうついちゃったのか… 「うん…」 何か話せばよかったな… 「んーアレだ、今日はなんか俺ばっかり優しくされて不公平だな、家くるか?お茶くらいはだすぞ」 えっ?キョンの家?行きたいけど…どうしよう… 「いく!」 あっバカ!何素直にいちゃってるのよ 「おう、んじゃここからすぐだから、荷物はもういいぞ、助かった」 「うん」 それから少し歩いてすぐに家についた、結構いい家にすんでるのね 「ただいま~、おいハルヒ部屋はこっちだ」 「あっ、おじゃまします」 「今日は誰もいねーぞ、なんか母親は妹つれて友達と遊びにいったしな」 「あっあんたまさか!」 「ばっばか言うな!7時には帰ってくるとか言ってたし何もしせんわ!」 まぁキョンが相手なら…って何私考えてるんだろ! 「ちょっとからかってみただけよ、あんたにそんな勇気あるはずないしね!」 「後が怖いからな、っとお茶入れてくる、適当に座ってていいぞ~」 そういわれてリビングに通された 「ねぇ、キョンの部屋どこ?」 何言ってるんだろ私 「ん?部屋?なんでだ?」 「キョンの部屋がいい」 ほらまた… 「んー変なもの探すなよ?こっちだ」 「ばか!探さないわよ!それとも何かあるのかしらね?」 やった!キョンの部屋にはいれる! 「アホ、ないわ、ここだ~今お茶もってくるからまってろ」 そういってキョンは下にいった 「これがキョンの部屋か~以外ね、綺麗じゃない」 あっベットだ………… バフッ、キョンの匂い…いいにおいだなー…ガチャ 「おーいお茶もってきたぞ、っておい」 あっしまった! 「あっちょっと疲れたから横になりたかったの!」 うぅーしまった、見られた… 「ん、まあ飲め、冷めるぞ」 「うん」 うー気まずいな、早く飲んじゃえ 「あつっ!」 「おい!大丈夫か!みせてみろ」 うぅーばかした、舌やけどしてないかな… 「ほれ、はやくベロだせ」 「うん」 「大丈夫そうだな、あんま無理すんな」 「うん」 うん、としかいえないよ…きまずい… 「ばか…あんまり人のベロじろじろ見るな」 「あっ悪い悪い、っともう40分か」 「うん…」 どうしちゃったんだろう今日の私…なんか素直になれないな… 「送ってくよ」 「えっ?」 今送っていくって言ってくれたの? 「もう外も暗いしな、ほれいくぞ」 「あっ、うん」 今日はやけにキョンも優しいわね、どうしたのかしら? まさかキョンも…?だといいな…エヘヘ 準備も終わって家をでた 「おじゃましました」 もう秋だな~って思うくらい外は暗くて涼しかった ちょっと寒かったかな そうおもってたらキョンが 「今日はちょっと寒いな、上着きてくりゃよかったな」 「バカ…じゃあ手繋ごうよ…」 何言ってんだろう…カップルじゃないんだよ? これで断られたらきまずいよ…いつも見たく勝手に繋げばよかったのに… 「んーそうだな、でもいいのか?」 あっキョンもまんざらじゃなかったのね?よかった! 「今日は特別って言ったじゃない!明日からは無しよ!」 「へいへい、じゃあ今日だけ甘えておきますよ」 どっちからとも言わずに私達は手を繋いだ… お互いちょっと無言だったのはお互い気まずいからかな? とか考えてたらもうすぐ家だ 「キョン、ここまででいいわよ」 「ん?家まで送ってくぞ」 「大丈夫、もうそこの角まがったらすぐだし、親も心配してるからさ」 「んーそうだな、こんな時間に俺がいったら親もいらぬ心配するしな」 「ばーか、まっそういうことよ、今日はご苦労様」 「おう、んじゃまた明日な」 「うん」 少し名残惜しかったけど手を離した… キョンを見送って背中が見えなくなった… なぁハルヒ?今日のお前はどうしちまったんだ? そりゃ俺としてはだな、まぁうれしくないって言ったらウソになるが あいつもずいぶん丸くなったな、にしても俺はなさけないな… 普通男からすることをほとんどあいつからか… もう少し古泉を見習うか にしても俺ってやっぱりアイツのこと意識してるのか? 今日はやけに緊張したな、そりゃ普通にまともなデートとかは初めてだが 俺もしかしてあいつのこと… キョンに対しての気持ちっていつからだったんだろ… もしかしたら始めから?でも気持ちが確かなものだって分かったのは 今日改めてかな…たぶん好きになったのは夢の後あたりからかな… ねぇキョン… 「キョンにとっての私は?…」 「ハルヒにとっての俺は?…」 「俺にとって」 「私にとって」 「「アイツノソンザイって…」」
https://w.atwiki.jp/terrachaosgaiden/pages/58.html
涼宮ハルヒ 【出展】涼宮ハルヒの憂鬱 【種族】人間 【性別】女 【特殊技能】現実改変能力 【ロワ中習得能力】 【初期支給品】 【スタンスの変化】 【カオスロワでの活躍】 1期からの常連。チートでシレンを強化したり、エロ同人に影響されて痴女化したり。 【カオスロワ外伝での主な行動】 + ネタバレ注意 涼宮ハルヒのカオスロワ外伝における動向、設定。 初登場話 [[]] 死亡話 [[]] 登場話数 話 スタンス 現在状況 設定 描写話 判明した設定 備考 キャラとの関係(最新話時点) キャラ名 関係 呼び方 解説 初遭遇話 最終状態 【】
https://w.atwiki.jp/haruhi_vip2/pages/3216.html
「あなたもいっその事、この状況を楽しんでみては?」 断る。俺は気が狂おうとも冷静でいるべきキャラなんだよ。 「キョン君~!これどうやって止めるんですか~?ひえぇ~~~」 ハンドルを離さないと止まりませんよ。それがコーヒーカップというものでしょう。 「こんな古い・・・いえ、珍しいアトラクションは初めて体験するもので・・・とめてぇ~~~」 む・・・?あいつら・・・ハルヒに長門、何回目だよそのジェットコースター。 「キョン!このジェットコースターは素晴らしいわ。なんたって何度乗っても飽きないんだもの!」 あぁ、どうしてこうも俺からは日常がはるか彼方へ遠ざかっていくのか・・・やれやれ。 ここがどこかって?見りゃ分かる、遊園地だ。 遊園地でハメを外すのがそんなに恥ずかしいかって?そんな訳あるはずがないだろう。 俺だって、ここが普通の遊園地ならそりゃある程度箍(たが)を外して遊びまくるさ。 しかし残念なことにここの遊園地は“普通”などではない。 この遊園地は──ハルヒの夢の世界なのだ。 古泉が言うにはここ最近のハルヒの退屈度の進行が原因なんだとさ。 その退屈をどうにかするってのが課題じゃなかったのか。と聞けば 「えぇ、仰るとおりです。 ただ今まで退屈による不満で発生する閉鎖空間で判断してたんですが・・・ここ最近は全く発生していなかったんですよ。 言い訳に聞こえるかもしれませんが・・・その不満をこういった形で発散させるということは、何か涼宮さんに変化が起こりつつあるのかもしれません。」 不満が原因でたまたま見てしまったこの面白おかしい(俺には面白くもなんともないが)夢を現実にすりかえようとしている最中なのだと。 哀れ世界。俺が世界なら確実にビッグバン起こして怒りをぶつけてるところだ。 もちろんそのまま放っておくわけにはいかない。 が。もうすでに現実世界とほぼ融合しているために、ハルヒに向かって「これは夢だ!」なんて無理やり理解させてしまえば現実世界もろとも完全崩壊の恐れ。 もう今更なんだが・・・本当なんでもありだな、ハルヒ。 解決策はといえばハルヒに自力で夢だと気づいてもらうこと。 そんなこと超簡単だろう?と思うだろう? 考えても見てくれ。俺たちが夢を見ているとき、その状態で今起こっていることは夢なんだ!と気づけたことが何回あった? つまりはそういうことである。 それに、覚めた後にはありえない夢だったと気づけても、夢を見ている最中には可笑しいなんてこれっぽっちも思わないだろう? そう。だからこそハルヒは乗るたびにコースの変わるそのジェットコースターに一つも疑問を持っていない。 ちなみに朝になるまで待てば自然に起きるだろう、なんて解決策は真っ先に断たれたぜ? さっきも言ったが、もう現実とごっちゃになりかけ。現実の時間概念は今のハルヒには作用しない。(長門談) どうにかハルヒに自力で夢だと気づいてもらう必要がある。 運が悪ければこの世界はこの遊園地の敷地内だけになり、5人は一生をここで終えなければならなくなるのだ。 だからな、みんな。遊ぶのもいいがもう少し真剣に考えてくれないだろうか。 時間がかかればかかるほどこの世界の侵食は進み、元に戻れるかは困難になるって言ったのはお前だぞ、長門。 ・・・その長門はハルヒと33回目のジェットコースターを楽しんでいるが。 「いや~、参りましたね。」 あのな古泉。笑顔でゴーカートをさんざ楽しんできて「参った」なんて、普通の人間なら言わないぜ。 「フフ。でもこんな経験、多分二度とできないと思いますよ?」 無人のカートが勝負相手になってくれるゴーカートなんざ、二度も三度も楽しみたくはないね。 朝比奈さんは・・・今度はメリーゴーラウンドか。白馬にお姫様のように座る姿が美しい。 ハルヒ、どうせ創るならなら売店も組み込んで創ってほしかったぜ。ここにカメラが無いのが非常に惜しい。 まぁカメラが存在しようと現実世界には持ち帰れないだろうという答えに3秒で到達したので諦めるが。 しかしよく逃げないもんだな。あれ。 「メリーゴーラウンドって文献でしか見たこと無いんですけど、本物の馬なんて使ってるんですね~。私、びっくりしました~。」 ・・・どうしよう。本当のメリーゴーラウンドがどんなものなのか教えた方がよろしくないか? アトラクションは全自動。俺たち5人以外誰もいない。ついでに出口も存在しない。 もはや牢獄と言ったほうがいいだろう、これは。 なんて考えながらジェットコースターに目をやると、それはもう何回転すればゴールに着くのか分からないような渦の塊になっていた。 多分そろそろジェットコースターに飽きるだろう。 さぁて、どうやってハルヒに夢と気づいてもらうか。 古泉と2人、バイキング形式で従業員のいないレストランフロアに入り、栄養を取りつつ頭を働かせる。 無人ゴーカートを見ても、タイヤのついたコーヒーカップを見ても、実物仕様のメリーゴーラウンドを見ても、 変幻自在のコースを持つジェットコースターを見ても何も疑問に思わないんだぜ? どうすればいいんだよ。 「逆に考えればいいんですよ。この世界は涼宮さんの退屈による不満で創られた世界。 ならば楽しませればいいのですよ。」 誰が? 「勿論──あなたですよ。」 気が滅入る。ハルヒと2人で本物の殺人鬼が出てきそうなお化け屋敷に行ったり、 宇宙まで届いてそうなクレイジータワーに乗ったり、高速回転中の観覧車に乗らなければならんのか? その前にショック死すると思うぜ、俺。 「それもそうですね。あなたが死んでしまっては元も子もない。」 笑顔で物騒なことを言うな。 「失礼。ですが・・・少しばかり危機が迫っているのかもしれません。周りを見てください。」 いつのまにか夕日が差していることに気づく。 「説明していただこうか?」 笑顔のまま溜息をついた後、こんなことを喋りだす古泉。 「このまま夜になれば、恐らくあちらのホテルに泊まることとなるのでしょう。」 指差す方を見てみると、敷地の中央に聳え立つ豪華なホテルがそこにあった。 「夢の世界で眠りにつく。ということはです。」 普通の人間ならば寝て夢を見て、起きれば現実世界。だが・・・ 「次に目を覚ました時、完全にこの世界は固定されてしまうことでしょう。」 ・・・どうすればいい? 隣に置いてあったリーフレットの束からチケットを取り出す古泉。 「ふぅ、やはりありましたね。」 それは一体何なんだ。何故お前は既に知っているかのようにそれを手に取ったんだ? 「これはちょっとした賭けでしたよ。いえ、むしろ涼宮さんの賭けと思った方がよろしいかと。 今は僕が探し当てましたが、これは僕がいなくても必ずあなたの元に現れたはずです。」 さぁ、とそれ以上何も言わずチケットを俺の手に押し込む古泉。 ───── ────────── ─────────────── やれやれ。ようやく現実世界に戻ってこれたわけだが。 ああいった面白おかしな世界もまぁ全く楽しくなかったと言えば嘘になるが・・・ あれから数日。今日は何度目になるのか忘れたがいまだ皆勤賞のSOS団不思議探索の日だ。 あれから結局どうなったかって?古泉も聞いてきたが特に何もないのだ。 あの後、手にしたチケットを見てみるとそこにはディナー招待券と書かれていた。 ハルヒと食事をしてご機嫌を取れってことか。しかしどうやって誘うべきか・・・ とベンチに座って考えていたら不意に後ろに現れたハルヒに奪い取られてしまったのだ。 一部始終を語るとすれば・・・次の通りだ。 「何のチケットと睨めっこしてるのよ。一人で楽しもうなんて、そうはいかないんだから! なになに・・・?・・・ディナー券?」 あぁ、一緒にどうかと思ったんだが。 「ふーん・・・まぁ、行ってあげてもいいわよ?このままじゃ券も勿体無いしね。 でも、他の3人はどうするの?食事。」 夢の中では少しは気を回せる性格なんだな、お前。・・・それはともかく。 「古泉たちなら別のチケットで他のレストランで食事中だ、今頃は。」 こんな誤魔化しかたでバレやしないかとは思ったが、流石夢世界ハルヒ。些細なことは疑問にはならない頭のようだ。 ・・・もしかしたら分かっているもののあえて気づかないフリをしてるのかもしれんが。 着いたレストランはそれは豪華なレストランだった。 やはり人は誰もいなかったが。 チケットに書かれていた席には既に料理が並べられている。 「演出かしら?斬新だわ。」 と一人納得してしまうハルヒ。 今さっき出来たばかりの料理のようで、全く冷めていないようだ。 さぁ料理を食べようとさっさと席に着くハルヒと俺。 何故そんなことを言ってしまったのか?と自問すれば、このままでは何も進展しないぞと思ったんだろうな、俺は。 ハルヒに現実に戻ってもらうために、こんなことを口にしてしまったのだ。 「なぁ、ハルヒ。今日だけじゃなく、いつかまた2人で遊びに来たいな。 最近出来た海辺のテーマパークとか結構評判いいらしいぜ?・・・どうだろうか?」 次の瞬間、俺はまたもベッドの中にいた。 夢だったのかといえば確かに夢だった。 時間は・・・明日にはなっていなかった。紛れも無く今日の明朝であり、登校前のバタバタしなくてはならない時間までまだ3時間程余裕がある。 携帯を確認してみると3件、すなわち、古泉、長門、朝比奈さんから1件ずつ着信が入っていた。 おかしな事を言っていると自覚するが、その着信によってあれが夢だったと確信できたのだ。 「まぁ、何があったのかは知りませんが、とにかくあなたには感謝しっぱなしです。今回もありがとうございました。」 よせよ。俺はただハルヒと飯を食っただけだ。・・・いや、食うことは出来なかったが。 あぁ、しまったな・・・あの料理食べてからにすりゃ良かったな。勿体無いことをしたもんだ。 「ところで今日の活動は涼宮さんから聞いていますか?」 いいや?どうせ今日もいつもの通り、なんのプランも無いまま街をうろつくだけだろう? 「そうでしたか。いえ、それなら涼宮さんから直接聞いたほうが良さそうです。丁度・・・ほら、やってきましたよ。」 何のことだろうか。相変わらずハルヒはこの団員1号の俺には連絡をよこさないことが多い。 「あら、珍しいわねキョン。今日も遅刻してくるのかと思ったのに。」 ここ5連続で俺の奢りだったからな。たまには早く来ておいて誰かに奢ってもらうのがいいだろう。 ・・・それよりも。 「今日は何をするんだ?俺以外全員知っているようだが何も聞いていないぞ、俺は。」 「あれ?言ってなかったかしら。手頃な場所にいるからまた伝えるの忘れちゃってたわ。まぁ、たまにはこんなこともあるでしょう。」 いや、いっつもだろう。 「そんなことよりこれよ!ほら、みんな1枚ずつ取って取って!」 なになに・・・?シーサイドテーマパーク・・・? 遊園地のチケット・・・か。なるほどね。
https://w.atwiki.jp/haruhi_vip2/pages/3549.html
「お久しぶりね、キョン君」 ん・・・?この声は・・・?まさか!? そう、俺は、一番聞きたくない奴の声を聞いて目を覚ましたのだった。 「朝倉!?どうしてお前らがここにいる!?というかこれはどうなっているんだ!?それに・・・そこにいるのはハルヒか!?おい、ハルヒ!無事だろうな!?」 場所は今、文芸部部室、もといSOS団アジト。いつもの平穏な空気など微塵も残っておらず、今や部室内は一面が闇に包まれ、暗黒に染まっている。 その中で、ひとつの闘いが、今まさに幕を閉じようとしていた。 「なんか彼、ごちゃごちゃうるさいけど、覚悟はできてるわね?それじゃあ本当に終わりにしましょうか、涼宮さん?いくわよ?・・・・・の攻撃!プレイヤー涼宮ハルヒにダイレクトアタック!!!」 何も言わずにモンスターの攻撃を喰らって吹っ飛ぶハルヒ。そしてライフも0になった。 「大丈夫か!?ハルヒ!?」 駆けつけようにも情報操作でもされているのか、俺の体はピクリとも動かない。 クソ・・・なんでこんなことになっちまったんだよ!? なんで朝倉が復活してるんだ!?こりゃあ一体どうなっているんだ!?これもハルヒの力のせいなのか!? なぁ、ハルヒ。本当にお前がこんな状況を作り上げたのか? 俺は、『闇のゲーム』に立ち会うこととなった原因へとフラッシュバックした。 ・・・・・・・・・・ ・・・・・・・・ ・・・・・・ ・・・・ 俺は、相変わらず自分に搭載されているコンピューターでは解析不能な「英語」という名の謎の文字列の授業を、素晴らしき「夢」という名の世界に旅立つことによって克服し、SOS団のアジトと化した我等が文芸部室へ歩みを進めていた。 ハルヒはハルヒで、授業が終わるや否や教室を台風の通り過ぎるようなスピードで飛び出していった。たしか手に何か本みたいなのを持っていた気がするな。あまりのスピードでよくわからんかったがな。本なんかアイツに似合わんが一体どうしたんだ? なんて、そんなことを考えているうちに俺の足は文芸部室のドアの前についていた。 コンコン、とノックをする。もしかしたら、麗しのマイスイートエンジェル、朝比奈さんがお着替え中かもしれんしな、うん。たまにはノックをし忘れたことにしてそのお姿を拝見してみたい、なんて考えたことないぞ。本当だ。本当だからな。 「はぁ~い、どうぞぉ~」 天使のような声が耳をうずかせる。どうやらもう着替えは終わっているようだ。ちょっと残念・・・なんて思ってないからな。 かちゃり、と戸を開けると、そこにはいつもの席で石像の様に静かに本を読み続ける宇宙人、小動物のように愛くるしい未来人、0円スマイルを貼り付けてニヤニヤしている超能力者、そして、我等が団長、涼宮ハルヒがいた。 「すぐにお茶を淹れますから、ちょっと待ってて下さいね~」 いつもいつもありがとうございます、朝比奈さん。もう俺はあなたのお茶なしでは生きていけませんよ。 「うふふ、ありがとうございます。お世辞でもうれしいです」 そういうと朝比奈さんはちょこちょことお茶を淹れにいった。教室で少し様子のおかしかったハルヒは、というと、相変わらず、まるで長門のように本のようなものを読み漁っていた。 その本が何かって?そんなの俺にも分からんさ。なぜならカバーをかけているからな。 それに、険しい顔して読んでるもんだから、聞く気にもならんしね。 「おい古泉、ハルヒのやつ、また機嫌でも悪いのか?授業の時からずっとあんな感じなんだが」 「いえ、そういう事はないようです。僕のところにはなんの連絡も入っていませんし」 まあ古泉がそういうんだ。間違いはないだろう。触らぬ神に祟りなし、というやつか。 「それはそうと、久々にアレ、やりませんか?実は結構楽しみにしてたんですよ」 別に構わない、というより実は俺も結構楽しみにしていたぞ。最近ご無沙汰だしな。だが手加減はせんぞ。俺の無敗伝説をコレでも更新したいからな。 「今回は甘く見ていると痛い目にあうかもしれませんよ?」 望むところだな、それじゃいくぞ! 「「決闘(デュエル)!!!」」 結果から言ってしまうと俺の勝利だった。マイスイートエンジェル、朝比奈さんの前で醜態を曝す訳にはいかないからな。長門もちらちらと見てたし。だが、古泉は古泉でなかなか強かった。 少しでも手を抜いていたら下手したら負けてたかもしれん。 「今回は結構自信があったのですが。いやはや、やはりあなたはお強いですね」 いつもより一割くらい減ったニヤケ具合で話しかけてくる。お前はそんなに俺に負けたのが悔しかったのか?でもお前も十分強かったぞ。 「あなたが僕のことをそういうなんて珍しいですね。僕もまだまだ捨てたもんじゃないってことですか」 調子に乗るな。そういうのは俺に勝ってから言え。挑戦は受けてたつぞ。 「ではお言葉に甘えまして、もう一勝負どうです?今度は負けませんよ?」 いいだろう、相手をしてやるよ。来い、古泉! 「それでは・・・」 「「決・・・」」 闘と続けようとしたが、突如、 「覚悟はいいわね、キョン!!!滅びの呪文、デス・アルテマっ!!!」 との言葉とともに後頭部に激痛が走る。あまりの痛みに、少しの間、頭を抱えたまま悶絶する。そしてしばらくして後ろを見ると、モップの柄をもって、目をキラキラ輝かせながら団長様が仁王立ちしていた。 「痛ってえな!なにしやがる!」 「何ってデス・アルテマよっ!あんた、聞いてなかったの?」 そういう問題ではない。俺が聞いているのは何でお前がモップの柄で俺の頭を叩いたのかってことを聞いているんだ。ただでさえ赤点レーダーギリギリ低空飛行な俺の頭がこれ以上悪くなったらどうするんだ? 「あんた、もうあんまり悪くなりようがないじゃないのよ。そんなことよりやっぱりデュエルモンスターズは王国編よね!ストーリー的にあれが一番面白いわよ!」 そうかい、俺の話はもうスルーかい。そしてお前が今日ずっと読んでいたのはアレだったのか・・・。それと古泉、お前、見えてたんならあいつをちゃんと止めろよ。俺は痛いこととか苦しいこととかはまっぴらなんだからな。 「すみません、不注意でした」 そのニヤニヤ顔で言われても全く誠意が伝わってこないのだが。 「ごごご、ごめんなさい、キョン君・・・」 いえいえ、あなたが謝るなんて、とんでもないですよ、頭を上げてください、朝比奈さん。悪いのはハルヒの馬鹿なんですから。 「…………」 お前も気にしなくていいぞ、長門。 「あんたを差し置いて誰が馬鹿よっ!それにあんたねぇ、もう過ぎたことを気にしても遅いのよ!ちゃんと前を見なくっちゃ、前を!」 やれやれ、当の本人がなんとも思っちゃいないなら意味ない、か。 「それよりもキョンに古泉君、あんたたちがやってるのって、デュエルモンスターズよね!?私もいまデッキあるのよ。さあ!どっちか決闘しなさい!」 そういって、ハルヒは自分のポケットからデッキを取り出した。目には炎を灯らせてな。しかもなぜか腕章には『決闘王』の文字が。 悪いが古泉、続きはまた今度になりそうだな。 「そうですね。残念ですが仕方ありません」 「そこっ!コソコソしゃべらない!じゃあ・・・そうね、キョン。あんたが相手しなさい!」 やれやれ、もうすっかりさっきのことを忘れてやがる。仕方ない、カードで軽く仕返しでもしてやるか。 「分かったよ、こい、ハルヒ」 「あんたなんかに絶対負けないんだからね!」 こうして俺たちの決闘は始まった訳だが、思惑通りあっさり勝負は決まってしまった。 「・・・え?嘘よ・・・こんなの嘘よ・・・もう一度勝負よ!」 構わんぞ。何度やっても変わらんと思うがな。それに俺の鬱憤晴らしにもなるしな。 その後、三回ほど決闘し、俺が全勝したところで長門がパタンと本を閉じて、お開きとなった。俺に数連敗してぶつくさ言いながらぶーたれているハルヒをよそ目に俺はカードを片付け、デッキをしまおうと鞄をあけた。そうしたら中に何のラベルも貼られていない謎のディスクが入っているではないか。ここに来る時は確かなかったよな?古泉とやるために鞄を開けたときは・・・・覚えていない。が、恐らくその時にでも紛れ込んだのだろう、と思って他の部員に声をかけた。 今思えばあんな怪しいものはないのだが、そのときの俺はなんとも思わなかったのかね。出来る事なら過去に戻って面倒なことになるからやめろ、と過去の俺に言ってやりたいくらいだ。残念ながら俺にそんな記憶はないので、できない話なんだろうがな。 「このディスク、誰のだ?俺の鞄に入っていたんだが」 古泉、お前か? 「いいえ。違いますよ」 じゃあ長門か? フンフンと頭を横に1ミクロンくらい振る。 なら朝比奈さん、あなたのですか? 「ふえっ?何ですか?え~と、そのディスクですか?う~ん、違う・・・と思いますよ」 ということは消去法でハルヒ、お前のだな? 「違うわよ。でも何か怪しいわね!キョン、これの中身調べるわよ!」 と言ってディスクを俺の手から奪い取った。 「なぁ、長門、あのディスク、大丈夫なのか?」 「……分からない。あのディスクには高度なプロテクトがかけられている。それを解くには情報操作が必要」 と言ってチラッとハルヒを見た。そうか、アイツがいるからそれができないんだな? そう聞くと長門はコクッと頷いた。古泉もこの話を聞いていたらしく、アイコンタクトを送ってくる。ピコッ、とパソコンの起動音がした。 「さぁて、この中身はなんなんでしょうね!?もしかして宇宙人からのメッセージが入ってるとか!?あ!まさか!キョン、実はあんたのディスクで、中にいやらしい画像とかが入ってるんじゃないでしょうね?」 馬鹿かお前は。もし本当に自分のだったらいちいち人に聞かんぞ。 「さぁ、どうかしら?あ、ついたついた」 そういって起動したパソコンに目を移す。長門は少し緊張した顔をしている。古泉もいくらか真剣な目をしていた。 カチッ。 その音を聞いて俺は自分の意識を突如として失った。 ================================================================= 「一体何よこれ!?どうなってんのよ!」 ディスクのデータをクリックして起動させたとたん、部室一面が闇に覆われてしまった。 ぱっと見、前に見たキョンと二人っきりの夢の世界に似てるけど・・・ ううん、ぜんぜん違うわね。あの巨人こそいないものの、なんか禍々しいものを感じるというか・・・ 「ね、ねぇキョン?」 これどうなってんのよ!?と言いかけてあたしは言葉を失った。 だってそこにはさっきまでいたはずのキョンが、いや、キョンだけじゃない。有希やみくるちゃんや古泉くんといったみんなが、どこを見回しても影も形もなく消えちゃってるんだもの。 もう一度パソコンに目を移す。だってこれをやってからおかしくなったのよ?だったらもっかいなにかをやれば元に戻るはずよ!そう思ってパソコンに手を伸ばしたとき、突如あたしの後ろから声がした。 「ふふふ、お久しぶりね、涼宮さん?」 ハッとして後ろを振り返る。 「あんたは・・・朝倉?!いつの間に!?いったいどこから!?」 「あら、せっかくの再開なのに、その言い様はないんじゃないの?」 「そんなことどうでもいいのよ!それよりも、ねえ、あんた、みんなのこと知らない!?」 「知ってるわ。だってあたしが閉じ込めたんだもの。」 「ならさっさと解放しなさい!」 「いいわよ。ただし、命をかけた『闇のゲーム』でわたしに勝てたら、だけどね。もちろん決闘で」 そういって朝倉は左手をガッツポーズの形にした。その腕にはいつの間にか決闘盤(デュエルディスク)がついている。一体いつの間につけたのかしら?それに『闇のゲーム』って・・・まさにあたしが今日読んでたあたりじゃない!でも今はそんなこと気にしてる場合じゃない。 「なんだかよく分かんないけど、その勝負、乗ってやろうじゃないの!このあたしに決闘を申し込んだことを後悔させてやるわ!」 そう言ったとたん、急に左手に重量を感じた。なんと、あたしの腕にも決闘盤が。 ほんと、これこそまさに不思議よね。・・・てそんな場合じゃなかった。 「分かったわ。それじゃあいくわよ?」 「「決闘!!!」」 掛け声とともにあたしたちはデッキから5枚のカードを引いた。 「ふふふ、闇のゲームの始まりよ!わたしの先行、ドロー!そうね、ここはリバースカードを2枚セット、さらにモンスターを守備表示でセット。これでわたしのターンは終了」 朝倉がカードをセットするのと同時に巨大なカードのビジョンがブォンという音と一緒に部室内に現れる。何よこれ!超おもしろそうじゃないの! 「それじゃいくわよ!朝倉!あたしのターン!ドロー!あたしはヂェミナイ・エルフ(攻1900/守900)を召喚!」 さっきと同じように、ブォンという音とともにフィールドに双子エルフのヴィジョンが出現する。 「それじゃ、いくわよ!ヂェミナイ・エルフであんたのモンスターを攻撃!」 エルフの姉妹の息のあったコンビネーション技が相手に決まり、セットされたモンスターがパリーンという音とともに撃破される。凄いじゃないの、これ!!! 「やったわ!どうよ、朝倉!さっさと観念しなさい!」 「ふふっ、ありがと、涼宮さん。あなたの攻撃したモンスターはリバースモンスター、メタモルポット(攻700/守600)だったの」 メタモルポット・・・確かアレは・・・ 「あなたの攻撃でメタモルポットは表表示となり効果発動!お互いのプレイヤーは手札を全て捨てて、新たにデッキから5枚引く」 やっぱり!?せっかく手札にいいカードがあったのに!ううう、悔しいわね。 「あんた、よくもやってくれたわね!?」 「ううん、本当はこれからなのよ?」 といって朝倉が微笑む。それを見たあたしは、なんだか嫌な予感がしたの。まあそれは奇しくもあたることになるんだけど・・・ そして突然、ウヲヲヲヲヲヲという地獄の底から響いてくるような雄たけびが聞こえ、暗黒の渦が現れ、雷とともに中から一体の白銀の悪魔がフィールドに舞い降りた。 なんで!?なんでこんな強そうなモンスターがいきなりでてくんのよ!? 「このカードは暗黒界の軍神シルバ(攻2300/守1400)。このカードは他のカードによって手札から墓地に送られたとき、フィールドに特殊召喚することができるの。あなたがメタモルポットを攻撃してくれたおかげよ。そのおかげでデーモンの召喚が墓地にいっちゃたんだけどね。一応お礼を言わせてもらうわ」 何よそれ、反則じゃない。いきなり2300とか対抗できるわけないじゃないの! 「だ、だったらリバースカードを1枚セットしてターン終了よ!」 朝倉、かかってきなさい!あんたなんか次のターンでボコボコにしてやるんだから! 「わたしのターン、ドロー!まずは手札から魔法カード、未来融合-フューチャー・フュージョン-を発動!このカードが発動したとき、わたしは融合モンスターを指定して、それの融合素材をデッキから墓地に送る。そして2ターン後のスタンバイフェイズ時にその融合モンスターを特殊召喚することができるの。ちなみにわたしが選ぶモンスターは有翼幻獣キマイラ。よって、デッキから幻獣王ガゼルとバフォメットを墓地に送るわ」 ううう、厄介なカードね。でもなんでキマイラ?あれはそこまで強くないじゃない。 「そして手札からシャインエンジェル(攻1400/守800)を召喚!」 リクルーターね。戦闘で破壊してもデッキから特殊召喚してくる嫌なカードだわ。 「ふふふっ、それじゃバトルフェイズね。いくわよ!暗黒界の軍神シルバでヂェミナイエルフを攻撃!」 やっぱり来たわね。でもこの攻撃をくらうわけにはいかないのよ! 「今よ!リバースカードオープン!攻撃の無力化!よってシルバの攻撃は無効よ!」 「なんですって!?」 「残念だったわね、朝倉!これであんたのバトルフェイズは終了よ!」 「やるわね。ターン終了よ」 ふう、危なかったわ。エルフが破壊されてたら結構やばかったかもね・・・いくわよ!朝倉! 「あたしのターン!ドロー!あたしは手札から魔法カード、召喚師のスキルを発動っ!このカードは、デッキから星5以上の通常モンスターを手札に加えるカード。あたしはこの効果で真紅眼の黒竜(レッドアイズ・ブラックドラゴン)を手札に加えるわ。」 「あら、あなたのフィールドにはモンスターは1体しかいないわよ?どうやって出すつもり?」 「まだあたしのメインフェイズは終わってないわ!今度は手札から黒竜の雛(攻800/守500)を召喚!」 「ふふっ、なぁに、そのかわいい竜は・・・ん?・・・・はっ!そ、そのカードは!?」 「ようやく気がついたようね、朝倉!あたしは黒竜の雛の効果を発動!表表示でフィールドに存在するこのカードを墓地に送ることによって、あたしは手札から真紅眼の黒竜を特殊召喚することができる。出でよっ!真紅眼の黒竜((攻2400/守2000)!」 フィールド上にいた可愛らしげな雛が閃光に包まれたかと思うと、疾風とともに中から大きな黒竜が現れた。くううう、かっこいいじゃない!あたしのレッドアイズ!!! 「えっ・・・ここで一気に形勢逆転されるなんて!?」 朝倉の顔に驚きの色が浮かぶ。いくわよ、レッドアイズ! 「バトルフェイズに入るわ!レッドアイズでシルバに攻撃!」 レッドアイズが口を開き、そこに熱く燃え盛る炎がみるみるうちに集まっていく。 「喰らいなさい!黒・炎・弾!!!」 レッドアイズの口から炎が発射され、シルバを捕らえた。ドガァァァァァンという轟音の後にはもはやシルバは完全に消え去っていた。 「くっ!!!やるわね!?」 よし、朝倉のライフが3900になったわ。このまま一気に攻めるわよ! 「それと、ヂェミナイエルフでシャインエンジェルを攻撃!」 「きゃあああ!!!!」 これで朝倉のライフは3400。このまま一気に押し切るわよ! 「ちょ、ちょっと待ってもらえる?シャインエンジェルの効果を発動するわ」 なによ?なんかあるわけ? 「シャインエンジェルが先頭で破壊されたとき、わたしは攻撃力1500以下の光属性モンスターを特殊召喚することができるわ。だからわたしはもう一度シャインエンジェルを特殊召喚」 リクルーターだったのすっかり忘れてたわ。まぁ盾ってわけね。なかなかしぶといじゃないの。 「これであたしのターンは終了よ」 「それじゃあわたしのターンね。ドロー!そうしたらリバースカードを2枚セット。シャインエンジェルを守備表示に。これでターン終了するわ。かかってきたらどう?涼宮さん?」 なんだ、朝倉ったらよくわからない魔法使っただけで何もしかけてこないじゃない。あのリバースカードは気になるけどね。あたしのライフはまだ無傷だし、攻撃あるのみ、かしら。 「あたしのターン、ドロー。下級モンスターはこない、か。なら戦うしかないわね、いくわよ、ヂェミナイエルフでシャインエンジェルを攻撃っ!」 どうどう?トラップは来るの!?・・・とハラハラしたが、どうやら間違いだったみたいね。だって、苦い顔しながら効果でもう一度シャインエンジェル出してきたくらいだもん。 これってかなりのチャンスよね!? 「続けてレッドアイズでシャインエンジェルを攻撃よっ!黒・炎・弾!!!」 朝倉のモンスターは攻撃表示。特殊召喚されるのは厄介だけど、1000ダメージは大きいわね。なんて思ってる間に黒炎弾がシャインエンジェルに命中し、爆発が起きる。それで出た爆煙がフィールドを埋め尽くした。 でも朝倉が包まれる寸前、その顔に笑みが浮かんでいたのは気のせい、よね・・・? 「どうよ朝倉。1000ダメージは痛いでしょ!?あんたがいくらモンスターを呼ぼうと・・・」 「それ、よんでたわよ、涼宮さん!あなた、自分のライフを見てみなさい」 煙の中で朝倉が笑う。何が言いたいのよ?あたしのライフ4000のままでしょ?減ってるわけが・・・・・ あれ?なんで?なんであたしのライフが3000になってんの!? 「それはわたしがトラップを発動したから」 煙が徐々に晴れ、そのトラップが姿を現した。 「トラップカード、ディメンションウォール。このカードは、プレイヤーが戦闘ダメージを受けたときに発動するカード。その戦闘ダメージを相手に与えることができる。よってあなたに1000ダメージ!」 「くっ、そうくるなんて思ってもみなかったわ」 最初の攻撃で使ってこなかったのは戦闘ダメージが発生しなかったからなのね。モンスターを伏せてこなかったのも、確実にシャインエンジェルに攻撃させるため、か。 ホント強いわね、こいつ。ライフ的には負けてるけど、朝倉の場はリバースカード1枚と未来融合だけ。次の朝倉のスタンバイフェイズにキマイラが出てくるけど・・・ レッドアイズの敵じゃないわね。それにこのカードがあればキマイラなんてちょちょいのちょいよ。しょうがないけど、このターンはもう何もできないかな。 「あたしはリバースカードを1枚セットしてターン終了!」 「いくわよ、私のターン。ドロー!スタンバイフェイズで有翼幻獣キマイラ(攻2100/守1800)を未来融合によって特殊召喚!」 残念だったわね、キマイラは破壊させてもらうわよ! 「今よ!リバースカードオープン!速攻魔法、サイクロン発動!」 相手ターンでも使える速攻魔法。サイクロンはその中でもかなり優秀で、フィールド上の魔法・罠カードを1枚破壊することができる。 未来融合は、未来融合自体が破壊されたら特殊召喚した融合モンスターも破壊する効果も持っていたはず。これで相手のフィールドはほぼがら空きね! 「もちろん破壊するカードは未来融合よ!」 グラフィック化された未来融合のカードに向かって一つの竜巻が迫る。これで朝倉ももうお終いよ! 「惜しかったわね!リバースカードオープン!カウンタートラップ、マジックジャマー!このカードは手札を1枚捨てることによって、相手の魔法カードの発動を無効化し、破壊することができるカード。よって、わたしは手札を1枚捨てて、サイクロンの発動を無効化するわ!よって、キマイラも健在よ。」 竜巻の進行方向に魔方陣が突如として現れ、竜巻を吸い込んでいった。 「ふ、ふんっ。でもあんたのフィールドにはキマイラしかないじゃない。だったら早めにあんた自身で負けを認めなさい!それで、このゲームを終わらせてみんなに会わせなさい!」 あたしがそう言ったとき、朝倉は、ふふふっ、とこれで何度目か分からない笑いをこぼしたの。その眼には狂気の色を浮かべて。 「そうね、このゲームを終わらせるのにはわたしも賛成だわ。でもね、負けるのはあなたよ」 何言ってるのよ、圧倒的に有利なのはあたしのほうじゃないの。 「見てれば分かるわよ。嫌でもね」 その時あたしはなんだかとっても嫌な感じがしたの。何度もそれが何かの間違いであるように願ったわ。でもね、嫌な予感ってのはなかなかはずれないもんなのよね。 「まずは速攻魔法、魔道書整理を発動。これによってわたしはデッキの上から3枚までのカードを見て、それを好きな順番で戻すことができる」 朝倉はデッキの上から3枚のカードをめくり、ふふん、と笑って順番を入れ替えた。何考えてるのかしら?まったく分からないわ。 「残念ね、涼宮さん。あなたの負けはもう規定事項みたい」 は?あんた何言ってるのよ? 「ふふっ。すぐに終わらせてあげるわ。わたしは、墓地に存在する、デーモンの召喚、暗黒界の軍神シルバ、バフォメット、シャインエンジェルの、3枚の闇の悪魔、1枚の光の天使をゲームから除外し、混沌の世界から破滅の使者を呼ぶわ!降臨せよ!天魔神ノーレラス(攻2400/守1500)!!!!!」 そう朝倉が言い放つと、あたしと朝倉の間に闇が集まり、ゲートを作り出した。そのゲートの中心部から一筋の光が放たれ、その中から暗黒の巨体に闇の翼を生やし、髑髏の仮面をつけた、邪悪な魔人が現れた。なんなのよ、コイツは・・・ 「お、大口たたいた割には、出てきた奴はレッドアイズと同じ攻撃力のモンスターじゃない。あんた、まだ本当に勝つつもりなの?」 確かにレッドアイズと同士討ちされて、キマイラでヂェミナイを攻撃されたら痛いわね・・・でもあたしの手札には聖なるバリア-ミラーフォース-があるのよ。次のターンで相手モンスター全滅よ!この状況であたしが負けるわけないじゃない。 「あら、何を勘違いしてるの?わたしはノーレラスでは攻撃しないわ」 じゃあ何のために出したっていうのよ? 「もちろん効果のために決まってるじゃない。あなたを敗北の道に突き落とすための効果をね」 あんた、一体なにを考えてるのよ? 「見せてあげるわ!ノーレラスの効果発動!プレイヤーはライフを1000払うことによって、お互いのフィールド、手札を全て破壊し、墓地に送る!その後、お互いはカードを1枚引く」 ええ!?あたしのミラーフォースが!レッドアイズが!なんてことなの!フィールドと手札がリセットされちゃったじゃない!こんなのって反則よ! で・・・でも何かしら?何か忘れているような気が・・・・ 「あながちそれも間違いじゃないわ」 その言葉であたしは朝倉のフィールドを見て、そして驚いた。 「なんで!?すべてのカードが破壊されたはずなのになんであんたのフィールドにモンスターがいるのよ!」 おかしいじゃない!まだカードだってドローしてないわよ? 「あなた、キマイラの効果、覚えているかしら?」 キマイラの効果・・・?確か・・・キマイラが破壊されたときに、墓地から幻獣王ガゼルかバフォメットを場に特殊召喚できる・・・・・っ!!! 「そうよ。ノーレラスによって破壊されたキマイラは効果を発動!わたしは幻獣王ガゼル(15攻00/守1200)を攻撃表示で特殊召喚!」 あたしには今手札も場もがら空き・・・次のターンまでもつの?! 「それよりも涼宮さん、わたしたちはまだドローしてないわよね?」 ええ、そうね。このドローで次のターンにつなげるしかないもの。 「それと、さっきわたしが使ったカードも覚えてる?」 何だったかしら?確か・・・魔道書整理・・・ってまさか!?今のために!? 「そうよ。全てはこのときのため。それじゃあゲームを終わらせましょうか。あなたの敗北でね。幻獣王ガゼルを生け贄に、偉大魔獣ガーゼット(攻0/守0)を召喚!」 攻守0ですって?そんなカードで何ができるっていうのよ? 「あら、あなたはこのカードの効果を知らないの?なら教えてあげる。このカードはね、このカードを召喚するのにつかった生け贄モンスターの攻撃力の2倍の数値を自分の攻撃力として得ることができるのよ」 そ・・・それじゃあ今、ガーゼットの攻撃力は・・・・・ 「3000、ね。ちょうどあなたのライフポイントと同じね」 あたしは絶望した。この攻撃を耐えることなんて不可能だから。そう・・・あたしの負け、なのね・・・ 「朝倉、あたしの負けよ。でも、ひとつだけお願い聞いてもらえないかしら?」 「いいわよ。どうせこの後消えちゃうんだもんね。わたしにできる範囲なら構わないわ」 よかった。それを聞いて安心したわ。 「じゃ、じゃあ・・・・・キョンに会わせてほしいの」 「あら、そんなことでいいの?いいわよ、会わせてあげる。でもしゃべっちゃ駄目よ?」 分かったわ。会えるだけでも十分よ。それを聞いて朝倉は満足したのか、ポケットからカードを1枚取り出し、なんかよくわからない言葉を早口でつぶやいた。そして、カードが一瞬光ったかと思うと、部室の空間の一角が歪み、そこからキョンが出てきた。 あれから数十分しか経ってないのに、すごく懐かしく感じる。でも、キョンは目を閉じていた。 「ちょっと!キョン、気失ってるじゃない!あんた、何やったのよ!」 朝倉は、大丈夫よ、と言うと、また謎の早口言葉を始めた。なんなのかしら、あの呪文は。 「お久しぶりね、キョン君」 しばらくして朝倉がそういうと、キョンが目を覚ました。 ああ、これでもう未練はないわ。いや、もうすこしこいつと話がしたかったな・・・ ・・・・・・・・・・・・・・・・ ・・・・・・・・・・・・ ・・・・・・・・ ・・・・ 「大丈夫か!?ハルヒ!?」 体が動かせない分、ありったけの声を張り上げる。頼む!無事でいてくれ! 「そんなに心配しなくてもすぐ起きるわ。何もしてないもの。だって彼女、まだ罰ゲームを受けてないからね」 「貴様!これ以上ハルヒを苦しめるな!なんなら俺が相手になってやるぞ!」 俺なりに一番迫力がありそうな眼で朝倉を睨み付ける。身体はエースキラーに捕まったウルトラ兄弟みたいな格好で動かせないがな。そこ、ダサいとか言うな。 「でもこの決闘は彼女も望んでしたこと。きつく言うようだけど、部外者のあなたには関係ないことよ。闘ってみたいっていう気持ちもあるけどね」 な、なら俺と・・・! 「あら、彼女が起きたみたいよ」 俺は、朝倉がそう言い終わるのよりも早くハルヒのほうを向いた。 「おいハルヒ!ここからさっさと逃げろ!逃げるんだっ!」 「・・・あんた、何勘違いしてるの?」 ハ・・・ハルヒ?その顔は冷静そのものだった。 「決闘ってのはね、そもそも古代ローマで、奴隷たちが自由を求めて命を懸けて闘ったのが始まりなのよ?それはあたしたち決闘者も同じ。あたしは負けた。命を懸けた決闘に。その闘いはあたしの望んでしたことだった」 その真剣な表情に俺は何も言い返せなかった。俺にこんな覚悟はできるだろうか。俺はハルヒみたいに何かに命を懸けられるだろうか。 「だからね。あんたには笑って見送って欲しいの」 ハルヒ・・・お前・・・ 「お話中悪いけど、そろそろいいかしら?もともとしゃべらないって約束だったんだし」 「ええ・・・そう、ね。もう時間ってわけか。」 ちょっと待ってくれ・・・頼む朝倉・・・待ってくれ! そんな俺の必死の願いも虚しく、朝倉はポケットから何も書かれていないカードを取り出した。 「それじゃ、さようなら。涼宮さん。罰ゲーム!!!魂の牢獄!!!」 そしてその口から無情な言葉が発せられた。ハルヒの体から光が抜け出し、カードに吸い込まれていく。全ての光がカードに吸い込まれる直前、あいつは言ったんだ。 「今までありがとね・・・キョン・・・」 静かに、そして悲しい微笑みを浮かべながら。 「ハルヒ!?ハルヒーーーーっ!!!!!!」 ドサッ。 ハルヒが床に倒れる。その瞬間、俺の体も動くようになっていた。その証拠に、その場に俺は泣き崩れていたんだ。 「くそおおおおぉぉおおおぉおおぉおぉ!!!!」 なんで!なんで俺じゃなかったんだ!なんで俺じゃいけなかったんだ! 「ひとつだけ、いい事を教えてあげる」 なんだ・・・? 「涼宮さんがわたしの闇のゲームを受けたのはね?あなたたちのためだったのよ?」 ・・・・・それはどういう意味だ? 「わたしは、あのディスクが起動したとき、対象を全ての能力を封じ、かつ意識を失わせた上で空間閉鎖された亜空間に閉じ込めるようにしたの。あ、いい忘れたけど亜空間っていうのはこのカードね」 そういって朝倉はみんなが描かれたカードを見せてきた。 「もちろん、対象と言うのはあなたたちのこと。」 それじゃあハルヒは・・・ 「あなたたちを助けるためにわたしの決闘を挑んだのよ」 体中に電撃が走ったみたいだった。悔やんでも悔やみきれないとはこのことだろう。そう。この事件は俺が引き起こしたも同然、いや、俺が引き金となって起こったものだったのだ。そのために古泉が。長門が。朝比奈さんが。そしてハルヒが。 それと同時に俺は分かったんだよ。俺が命を懸けれる、懸けなければならないものってのがな。 「・・・・・朝倉」 「なにかしら?」 「俺はお前に闇のゲームを申し込む」 あいつらのためなら、あいつらとの毎日を取り返すためなら、この命、微塵も惜しくはない。 「そうね。いいわよ」 ならば話が早い。いまここで・・・ 「でも条件があるわ」 条件だと?さっさと言え。 「それはあなたがわたしのところに辿り着く事」 はぁ?お前はなにを言っているんだ?全く話がつかめんぞ。ちゃんと言え。 「んん、もう。キョン君が突っ込むのが早いんじゃない。ちゃんと聞いてよね」 ああ。分かった。 「これからあなたにはある島に行ってもらって、その島にあるお城を目指してもらうわ。でもここからが重要。お城に入るには4つの証が必要なの。その4つを持っているのは4人のプレイヤーキラー。1人1つ持ってるから全員倒してもらうわ」 簡単に言うと、全員倒さなきゃお前とは闘えんということか。 「うん。そういうこと。言い忘れてたけど、あなたのライフと命は繋がってるからね」 簡単に言うと、俺のライフが0になったら俺は死ぬってことか。 「うん。そういうこと」 ・・・負けるわけにはいかないな。あいつらのためにも、俺のためにも。 「分かった。それじゃ、俺を島へ送ってくれ」 構わん。俺は勝たなきゃならないからな。いや、勝つんだからな。 「ふふっ。そういうところ、嫌いじゃないわよ。ええ、分かったわ。始めましょうか。」 ・・・・・すぐに助けてやるからな。待ってろよ、ハルヒ、長門、古泉、朝比奈さん。 「「それじゃあいく「わよっ!」「ぞ!」」」 「「決闘!!!」」 そう口にした瞬間、俺は閃光に包まれ目を閉じた。 失ったもの、命を懸けられるもの、その「答え」を取り戻すため。 俺は長く険しい闘いのロードへと足を踏み出したんだ。 ~涼宮ハルヒの決闘王国2へ続く~ ※この作品は「涼宮ハルヒの決闘」を参考にさせていただいております。 このような場所で恐縮ですが、改めてお礼とお詫びを言わせていただきたく思います。 作者様、どうもありがとうございました。そして、許可なく参考にさせていただき、すみませんでした。
https://w.atwiki.jp/nicoworld/pages/683.html
ライトノベル「涼宮ハルヒ」シリーズ、 及び同小説のアニメ版「涼宮ハルヒの憂鬱」のメインヒロイン。 容姿端麗、成績優秀、運動神経も良いときているが、 性格は唯我独尊・傍若無人・猪突猛進。感情の起伏も激しく、情緒不安定になりやすい。 何よりも退屈を嫌い、いつも面白いもの(特に非常識なものを好む)を求めている。 そのためにSOS団(世界を 大いに盛り上げるための 涼宮ハルヒの 団)を結成。 そうとは知らぬままに集めた宇宙人・長門有希、未来人・朝比奈みくる、超能力者・古泉一樹 (ハルヒは今でもまったく彼らの正体に気付いていない。) そして、主人公であり普通の人間・キョンと共にこの世の不思議を探す。 本人は無自覚なのだが、「どんな非常識な願望でも実現化する」能力を持つ。 そのため様々な機関に注目されている。前述の非常識な3人は、彼女を監視するために送り込まれた。 そしてハルヒを除いた4人は、彼女の起こした事象の解決に奔走する。 ニコニコワールドでは第十八幕BルートにてEllaを討伐した帰り道で登場。 守護長随一の動画削除強硬派であり、流石兄弟とともに出動し、矢部野彦麻呂にスパイ疑惑をかけ彼を拘束した。 静岡濃霧事件の際にも現れ、動画遭難者を助けに行く日吉若に戻るよう命令していた。 また第十八幕AルートではなぜかキョンとともにMUGENトナメに出場、本選へ進出している。 なおキョンが「俺とハルヒの2人だけしかいないように見えるんだが、やはりほんとうに2人だけなのだろうか」ということを言っているが、 これはMUGENでのハルヒは長門有希、朝比奈みくる、シャナ、泉こなたを、 キョンは谷口と国木田を呼び出しながら戦うことから来ていると思われる。 この組み合わせだと、SOS団の中で古泉一樹だけ登場しなかったりする。 関連動画
https://w.atwiki.jp/haruhi_vip2/pages/546.html
キョン(今日はSOS団市内不思議探索パトロールの日だ。) ハルヒ「」くじ引きで分けるから引いて。」 キョン(そして俺はハルヒと当たっちまった。) ハルヒ「行くわよ。キョン。絶対不思議探してね皆。」 探索中 キョン「ハルヒ。不思議って言ってもどうやって探すんだ」 ハルヒ「普通に探すの。こんな事もわからないの?」 キョン(御前としての普通って何だよ。) 6時間後 キョン(やっと終わったぜ。) ハルヒ「今日の市内不思議探索パトロールはこれにて終了!!」 キョン(ようやく帰宅できるぜ。この事が待ちどうしかったよ。) ハルヒ「あれ?雷落ちてるじゃない。早めに帰らないとね。」 キョン「おい、ハルヒ。ちょっと涙目になってるけど雷怖いのか?」 ハルヒ「当たり前じゃない・・・あっさっきの無しね。忘れなきゃ死刑だから。」 キョン「忘れられるか。ハルヒも可愛い所あるな。」 ハルヒ「忘れてよ。じゃあ元々可愛くないわけ?デパート寄るからキョンも付いて来て。」 キョン「はいはい。(断ったらどうなるかわからないからな)」 ハルヒ「おいしそうな物があれば絶対買うからね。勿論あんたのお金で。」 キョン「俺の金でかよ。」 ハルヒ「当たり前じゃない。あんたも神聖な団長様にお金を使わない賢い人になりなさい。」 キョン「はいはい。で?何を買えばいいんだ?」 ハルヒ「ノートパソコン買ってくれたらうれしいけど。食材でいいわ。」 1時間後 キョン(疲れた。重い。買いすぎだ、あいつ。) ハルヒ「向こうのソフトクリームでも買ってきて。」 キョン「俺もほとんど金残ってないぞ。買うなら自分で買えよ。」 ハルヒ「しょうがないわね。」サッ キョン「待てハルヒ。俺の財布を返せ。」 ハルヒ「はい。返すわよ。でももう買っちゃったけどね。それよりあんたも食べなさい。」 キョン「ハァ?何で俺も食わないといけないんだ?自分で食えよ。」 ハルヒ「団長の言ってる事が聞けないの?聞かないと死刑だからね。」 キョン「分かったよ。食えばいいんだろ?食えば。」 帰り道 ハルヒ「感謝しなさいよ。団長様が付いて来てあげたんだから。」 キョン(御前が勝手に連れてきたんだろうが。俺の金がなくなったじゃねえか。) ハルヒ「なんか頭がクラクラするわね。昨日から調子悪かったし。」 キョン「おいおい、大丈夫か?ハルヒ。」 ハルヒ「大丈夫よ・・・朝少し熱あった・・だけ・よ・・・」バタッ キョン「おいハルヒ、大丈夫か。(なんとかキャッチには成功できた。)」 ハルヒ「大丈夫・・・」 キョン(ひとまずコイツの家に連れて行かないとな。) ハルヒの家 ハルヒ「何勝手に人の家入ってんのよ・・・出て行きなさい・・・」 キョン「何強がってるんだよ、熱あるじゃねえか。」 ハルヒ「熱なんてないわよ・・でも少しだけ一緒にいて・・」 キョン(正直コイツの家に行きたくなかったがまあ38度もあればしょうがないな。) ハルヒ「ああ、しんどすぎて死んじゃうわ・・・」 キョン「ハルヒ、寝るなよ(俺どうすればいいんだろ。)」 1時間後 ハルヒ「ううん・・あれ?キョン、人の布団で勝手に寝ないで。殴ってやる」 キョン「いてぇ、何すんだよ。そうか、俺寝てたのか」 ハルヒ「ちょっとキョン、あたしの日記み、見た?」 キョン「日記って何の事だ?ああ、これね。見たけど何か文句あんのか?」 ハルヒ「ううっ、勝手に人の日記を見るんじゃないわよ。」 キョン「ハ・・ハルヒ、何泣いてんだよ。俺が何かしたか?」