約 156,108 件
https://w.atwiki.jp/yaruoperformer/pages/739.html
,, <⌒_ヽ / ノ´,⊃ (三 ̄、ヽ、 /{、 .ノ´ .. --- ..、 ⊂ヽ \ / つ ,, '´ ァ `. . 、 )、_ノ {、 / )/ /レイ ヽ、 ヘ. / , ' //⌒l { ハ |. ,' // リi fj ヾl l | l ル' ノ!' {._ ノ ル { | { l ,' ` 、_ ヘ l }. l i! l リl リミ ,' ∨ ∧∧ / l!l r'´ ./ ', ゝヘ つ ,' ノ´ /. ∨ i / .`-, _ /v >'{ / ヽ / . . . . }  ̄ l . . . . . l / ヽ l- 、/' ○ } . . . . . l / \.l l l'''''  ̄ヘ / /_ .l l ゝf´ { . . `t' 0 L _ -- l l . . . . ト、_ / l . . . . . . . . . .{ l . . . . l/{.}´ l. . . . . . . . . . ヘ 名前:鬼太郎(きたろう) 性別:男 原作:ゲゲゲの鬼太郎 一人称:ぼく 二人称: 口調: AA ゲゲゲの鬼太郎/鬼太郎.mlt 幽霊族の末裔。髪の色は原作や実写版では灰色だが、アニメでは茶色。 妊娠していた母親が土葬されていたが、自力で墓から這い上がり、目玉だけとなった父と再会する。 常に左目が隠れているが、これは事故で失明しているためであり、目玉おやじとは無関係。 いつもはゲゲゲの森の鬼太郎ハウスにおり、妖怪ポストの依頼で事件に向かう。 武器は髪の毛針、リモコン下駄、指鉄砲など様々。 また、着ている「霊毛ちゃんちゃんこ」は先祖たちの毛が編み込まれており、 不死の生命力を担保し、飛び上がって相手を拘束する武器にもなる。 アニメではシリーズによって性格がまるで異なっており、 キッズヒーローらしい正義感のある1~2期、大体のシリーズに共通する陰気さがなく熱血で荒っぽい3期、 クールさが現れるようになってきたが熱い一面も秘めた4期、礼儀正しく親しみやすいが過ちを犯した人間相手には歴代一シビアな5期、 更に輪をかけてクールかつドライで人間と妖怪は関わってはいけないとすら言うも、お人好しさを捨てきれない6期……とてんでバラバラ。 また、年齢に関しても非常に設定が変わりやすく、5期に至っては数百年生きている。 原案は紙芝居「墓場の鬼太郎」を元にした「墓場鬼太郎」という漫画であり、 そちらの鬼太郎は本作以上にダークでブラックなキャラである。 なお、高校生になった姿を描いた「続ゲゲゲの鬼太郎」「新ゲゲゲの鬼太郎スポーツ狂時代」では「田中ゲタ吉」を名乗っているが、 こちらではねずみ男に勝るとも劣らないスケベな俗物として描かれている。 キャラ紹介 やる夫Wiki Wikipedia MUGENWiki アニヲタWiki ニコ百 ピクペ 登場作品リスト タイトル 原作 役柄 頻度 リンク 備考 ネギくん(11)は病んでる幼馴染の尻ぬぐいを強いられるようです サモンナイト5 ソウケン枠。セイヴァール学園生 常 スレ あんこ 完結 やる夫が『梅松論』を語るそうです。 梅松論など 円観役、天台僧 準 まとめ 予備やる夫Wiki 第一部完 デキルオは魔物と共に取り戻すようです オリジナル 魔物の冒険者、目玉の親父も登場 脇 まとめ 予備 安価 あんこ やる夫が戦国時代で金を稼ぐようです 太閤立志伝シリーズ 島津家久役 脇 まとめ R-18 やる夫で学ぶJリーグの旅 学ぶ:Jリーグ ガイナーレ鳥取のサポーター 脇 登場回 やる夫Wiki 短編 タイトル 原作 役柄 リンク 備考
https://w.atwiki.jp/kyotaross/pages/4321.html
京太郎「へぇ、今度田舎の方に帰るんだ」 哩「そ、そいで…」 京太郎「どうかしたのか?」 哩「できたら、その…い、一緒に来て欲しいっちゃけど…////」 京太郎「えっ///」 京太郎「なな、なんで!?」 哩「どうせなら親とかに会うてもらいたいけん…」 哩「ダメと…?」 京太郎「やや、そんなことはないけどさっ!」 京太郎「でも、そんな御両親に会うとか気が早いとかなんというか…」 哩「こ、こっちはもうそういうつもりとよ?////」 京太郎「は、はい…////」 カン!
https://w.atwiki.jp/munou/pages/96.html
たろう【登録タグ た 人工無脳】 公開ページ LUMAIN.BAS 作者 川畑智哉 公開日 1987年9月 紹介 スタンドアロンで会話。辞書型。 開発言語はF-BASIC。FM-7/8で動く。 「Oh!FM 1987年9月号」に掲載。 ソース公開。 リンク 作者サイト ぷらねっとぐりーん Oh!FM-7:人工知能 太郎(Oh!FM) 人工無脳史 コメント 名前 コメント
https://w.atwiki.jp/kyotaross/pages/3481.html
http //ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1390033543/ ――7月中旬 教室 7月中旬に差し掛かり、夏休みを期待するあの独特のゆるい雰囲気が学校を包むようになってきた そして今は4限目の授業中 しかし先生のもその空気に当てられたのか、後半はほとんど雑談である 先生「おっ、もうこんな時間か。では授業は終わりにする」 教室を出て行く先生を見送っていると、見知った2人が廊下を歩いているのが見えた その2人はなぜか俺のクラスメイトに話しかけている、何か用だろうか? 「熊倉くーん、お客さんだよー!」 部長「悪いがちょっと来てくれ」 副部長「ごめんね貴重なお昼の時間に」 「え、あれだれ?」 「なんちゅー胸しとるんや、うちへの当てつけか」 「ちっ、女かよ……」 流石我が部の美人二人組み。教室に現れただけでこの騒ぎようだ 京太郎「どうかしたんですか?」 「もしかして、熊倉君の彼女かな?」 「なに!?うちとは遊びやったんかー!」 「俺の方が絶対気持ちよくしてやれるのになあ」 なにやら一部物騒な言葉が聞こえたが、気にしない 部長「時間がもったいないから簡単に説明するな」 部長「実はインターハイに向けて一緒に合宿を行ってくれる高校を探していたんだが…」 副部長「今朝連絡があってね、やっと見つかったのよ」 部長「場所はうちの高校の合宿所を使う予定なんだが、色々買わないといけないものもあるんだ」 あー何だか嫌な予感がするぞ、雑用的な意味で 部長「そこでだ、ここに書いてあるものを買ってきて欲しいんだ」 ほらきたやっぱり 副部長「悪いとは思うんだけど、私たち他にもやらなきゃいけないことがあって…」 部長「重いものもあるから、他の者にも頼めないんだ」 京太郎「それなら宅配便を使えばいいのでは?」 部長「残念だがうちの高校はそこまでお金を出してくれないんだ」 うーむ別に構わないが 部長「だ、ダメか?///」ウワメヅカイ 京太郎「」キュン 副部長「ね、お願い///」ムニュ おおおお、おも、おもちが、あたたたたたたたたたた 京太郎「……」 京太郎「はい!喜んで!!」イケメンスマイル 副部長「ほんとう!?ありがとう!」 京太郎「お二人のためなら何だってしちゃいますよ~」デレデレ ___________ _____________ ___ ふぅー、危うく教室で昇天するとこだったぜ しかし副部長のおもち柔らかかったなぁ、世界文化遺産に指定するべきだよあれは 「「………………」」 アレ?なんだかクラスの様子がおかしいぞ 京太郎「小鍛治ー、昼飯食べようぜ」 小鍛治「……」プイッ あ、あれ、俺なにかしましたっけ? 「熊倉くん、あれはないんじゃないのかな」 京太郎「へっ?」 「小鍛治さんかわいそう…」 「彼女を放置して他の人とイチャイチャするなんて…」 京太郎「い、いや、小鍛治と俺はそんなんじゃ――」 「この、鬼、悪魔、京太郎!」 「胸か!?やっぱり胸が大事なんか!!このケダモノ!!」 京太郎「……」 「彼女と胸、どっちが大切なの!」 「変態!変態ッ!!変態ッッ!!!」 京太郎「……」 京太郎「ちくしょー!さっきから好き勝手言いやがって!だったら俺も言わせてもらうぜ!」 京太郎「貴様ら女子連中はおもちの何たるかを理解していない」 京太郎「おもちはただの脂肪の塊にあらず!!愛なんだよ愛!!愛そのもの!!」 京太郎「それを今から貴様ら凡俗にも分かるように説明してやる!!心して聴けい!!」 京太郎「まずは――」 _________ _____ __ 20分後 京太郎「――というわけだ、分かったかっ!!」クドクド 女子「「……………」」 「小鍛治さん、こんな変態とお昼なんてやめて私たちと一緒に食べよ?」 小鍛治「え、いいの?」 「もちろんだよ、こっち来て」 「なんか近くによると妊娠しちゃいそうだしね」 小鍛治「う、うん、ありがと///」チラ 京太郎「……」 まーたこのパターンか……女子社会はきびしいや 「おー彼女取られちゃったか、ならこっちで俺達と食おうぜ!」 京太郎「だから小鍛治は彼女じゃねーって」 「まー知ってるけどね」 ちくしょう、こいつら 「…でさ、一つ聞きたいことあるんだけどいいか?」 京太郎「おう、なんだ?」 「さっきの胸の感触教えてくれ」 京太郎「しね」 久しぶりに男子と昼飯を食べた。女子からのキツイ眼差しも一緒だったけど ま、でも 小鍛治『そ、そんなんじゃないって!』キャッキャッ 小鍛治が楽しそうだから良しとするか ――7月下旬 合宿初日 夏休みに入り、インターハイに向けて最終調整に入る――合宿だ なにやら相手先は島根県の女子高らしい、遠路はるばるご苦労なこって ちなみにその高校は県の代表校ではないらしいので、練習試合はオッケーだそうだ 副部長「あら、来たわね」 校門前で待っていると、10人ほどの集団が向こうからやってきた 部長「朝酌女子高校の方々ですね、遠いところからはるばるお越しいただきありがとうございます」 「ご丁寧にどうもありがとうございます。3日間ですがどうぞよろしくお願いします」 互いに挨拶している間、他の部員を見てみた とりあえず目に付いたのは3人だ 黒髪ロングの子、金髪のセミロングの子、やや幼い顔立ちの子 特に童顔の子は実にいい…なぜって?おもちが大きいからに決まってるだろう 童顔の子「」ニコッ ゲスなことを考えてると微笑まれた、しにたい ----------------------- 合宿所などの設備の案内が終わり、さっそく合同練習となった まあ実戦形式で打つだけなんですけどね しかし全く知らない人と打つのはなかなか勉強になる そして確実に強くなってることが実感できる もう飛ぶことなんてほとんどないし、隙あらば上位にだって食い込める だけどこんなんじゃ足りない。もっと強くなりたい。誰よりも、もっと、もっと―― 童顔の子「きみけっこう強いんだね」 京太郎「!!」 童顔の子「驚かせちゃったかな?」 京太郎「い、いえ…大丈夫です」 童顔の子「敬語はいいよ、同い年なんだから。ねっ、熊倉京太郎くん」 京太郎「よく覚えてるね」 さっき全体で簡単に自己紹介したのだが…俺はほとんど聞いていませんでした 童顔の子「たった一人の男子部員だったし、なんとなくね」 京太郎「ありがとう」 童顔の子「ふふ、どういたしまして。じゃあ私の名前は?」 京太郎「……ごめん、正直言って忘れてしまいました」 童顔の子「そうだろうと思った。私は朝酌女子高校1年の―」 童顔の子「瑞原はやり、だよ☆」 京太郎「」 京太郎「ほげっ!」 京太郎「……瑞原はやり(28)…さん?」 はやり(16)「なんで敬語なのかな?」 京太郎「あ、間違えた」 京太郎「……瑞原はやり(16)…さん?」 はやり(16)「なんで二回も!?」 京太郎「い、いや…だってねえ?」 確かにそうだ、どことなく雰囲気が瑞原プロに似ている 幼い顔立ちに、その自己主張するおもち…まだ発達段階だけど、間違いない つーかこれって偶然か? どちらにしろ、ここは慎重に対応したほうが良さそうだ はやり(16)「どうしたの?」 京太郎「いや、なんでもないよ。それよりも一緒に打とうぜ」 はやり(16)「うん!」 __________ ______ __ とりあえず今日の練習が終わった。あとは飯食って寝るだけだ 慣れない環境だったせいか思ったより疲れたが、勉強にもなった 小鍛治「おつかれさま」 京太郎「おう、おつかれさま」 小鍛治「えと…さっきさ、朝酌の子としゃべってたけど」 京太郎「ああ、瑞原さん?」 小鍛治「うん…それで、何の話をしてたのかなあって思って」 京太郎「ああ、簡単に自己紹介して一緒に打っただけだよ」 小鍛治「本当に?なんかちょっと…」 京太郎「ん?どうかしたのか」 小鍛治「…いや、なんでもない」シュン 京太郎「?」 小鍛治「それより夜ご飯の準備しよ」 京太郎「お、おう」 少し小鍛治の様子がおかしかったが、その後はいつも通りだった ご飯を食べた後、皆お風呂に入ったが、お約束の覗きなんてしておりません というか俺以外女子のこの環境で覗きがばれたりしたら村八分じゃすまないからね、仕方がない で、今俺達は広間でくつろいでいるのだが、朝酌の子の何人かが俺に話しかけてきた 「ねえ、君。熊倉京太郎くんだっけ?ちょっとお話しようよ」 京太郎「はあ…いいですけど」 「ありがと。それでさ熊倉くんって彼女いるの?」 小鍛治『あわわわわ』ガクガクガク 部員2『どうしたの、すこやんの番だよ?』 京太郎「うぇっ!な、なんですかいきなり!?」 「えー?ほら私たち女子高だからさ、共学の男子ってどうなのかなーって気になって」 京太郎「はぁー、残念ながらいませんよ」 「そうなの!?熊倉くんってけっこうモテそうなのにー、もったいなーい」 京太郎「そうだったら良かったんですけどねえ…」 「じゃあさ、私と付き合ってみる?」 小鍛治『ぶほっ!』ビチャ 部員1『ちょ、きたな!』 京太郎「ほんとですか!」ガタッ 「うそでーす」テヘッ 京太郎「まあ、分かってましたけどね…」 京太郎「伊達に彼女いない歴=年齢じゃないですから」 「あっ、なんかごめん…」 「私は男子の好みとか聞いてみたいな、女子高にいるとそういうの分からないし」 京太郎「そのくらいなら構わないですけど、もうからかうのは無しですよ?」 小鍛治『うぅ…』チラチラ 部員2『すこやんも話しに加わればいいのに…』 ――7月下旬 合宿2日目 今日も昨日に引き続き、朝から麻雀、麻雀、麻雀だ ただ朝酌の子と打つたびに、小鍛治がこちらをジロジロ見てきて少々やりずらかったが… そして午後3時を過ぎ、練習も一通り終わった頃 副部長「ねえ、京太郎くん。悪いんだけどいいかしら?」 京太郎「ええ、なんでしょう?」 副部長「実はね、夜の食材なんだけど思った以上に減りが早くてね。追加の分を買ってきてもらいたいの」 京太郎「いいですよ。でも一人だと流石に持っていけないんで何人か欲しいんですが…」 副部長「そうねえ、だったら――」 小鍛治「ハイ、ハイ!なら私行きます!!」クワッ あれ小鍛治さんいましたっけ!? 副部長「あらそう?ありがとうすこやん」 「そういうことなら、うちのを一人持っていっても構いませんよ」 向こうの部長さんだ 副部長「いいんですか?ありがとうございます」 「おっ!ちょうどいい、瑞原こっちに来てくれ」 はやり「はい、どうかしましたか?」 「食材の買出しに一緒に行って来てもらいたいんだが、いいか?」 はやり「部長の頼みとあらば!」 「そうか、よろしく頼むぞ」 はやり「はい!」 小鍛治「むぅ…」 とりあえず3人で駅前のスーパーに来た というか駅前まで行かないと基本何もないからね、ここらへん はやり「茨城ってけっこう栄えてるんだねー、こんなになってるの初めて見たよ」 京太郎「え、いたって普通だと思うけど」 はやり「そうなの?私の地元だと駅に行くにもひと苦労するくらいだしね」 京太郎「へえー。えっと確か瑞原さんって島根だっけ。島根ってそんなになにも無いの?」 はやり「まあ基本的にはなにも無いかなー、でもその代わり自然はほんとにきれいだけどね」 京太郎「やっぱりそんな感じなんだ」 はやり「そんな感じとは失礼な!」 京太郎「はは、ごめんごめん」 小鍛治「……」 京太郎「……ん?どうした小鍛治さっきから」 小鍛治「なんでもない、さっさと買い物済ませちゃおう!」プイッ 京太郎「あ、ああ」 はやり「……ふーむ、なるほどね」ボソ 買い物を済ませるとかなりの量になったが3人もいれば割と余裕だ 時計を見るとまだ時間に少し余裕がある はやり「まだ時間あるから、あそこのデパート見に行きたいんだけどいいかな?」 京太郎「いいんじゃないか、なあ小鍛治?」 小鍛治「わ、私は別にどっちでも…」ゴニョゴニョ はやり「じゃあ行こう小鍛治さん、ほらっ!」グイッ 小鍛治「わわっ!引っ張らなくていいから!?」 ~服飾店 はやり「どうどう?熊倉くん似合ってるかな?」 京太郎「ああ、なかなかいいんじゃなか」 はやり「ふふ、ありがと」 京太郎「でもそんな服、買うお金なんてあるのか?」 はやり「あるわけないじゃん、いわゆるウインドウショッピングだよ」 京太郎「ウインドウショッピングねえ……楽しいものなのか?」 はやり「熊倉くんは女の子の気持ちがよく分かってないみたいだね……」チラ 小鍛治「……」ハァ 京太郎「?」 はやり「小鍛治さん、こんなのどうかな?」 小鍛治「えっ!わ、私ですか?」 はやり「ほらほら敬語はいいから。きっと似合うよ」 小鍛治「で、でも、私…こんな派手なの着ないし…」 はやり「別に買うわけじゃないんだから、それに熊倉くんも見てみたいでしょ?」 京太郎「おお、まあ見てみたいかな」 小鍛治「そ、そう?//じゃあ着てみようかな…」 しばらくすると… 小鍛治「ど、どうかな///」 京太郎「うーむ」 小鍛治「///」 京太郎「意外と似合ってるんじゃないか」 はやり「うんうん」 小鍛治「意外とは余計だよっ!?」 はやり「じゃあ次はこんなのどう?」 ~雑貨店 ひと通り服を見た後は雑貨店に来た 女の子ってこういうところ好きだよね。男の俺にはよく分からないけど はやり「ねえねえ見てこれ、かわいー」 小鍛治「え、そう。私はこっちの方が好きかな」 はやり「ええー、熊倉くんはどう思う?」 京太郎「どちらともよろしいんではないかと」 はやり「適当だね」 小鍛治「京太郎くんに気の利いたセリフを期待するほうが間違いだよ」 京太郎「ひどい言われよう」 だいたいお店を見終わり、さあ帰ろうということになった エスカレーターで1階まで降りてきたところで、突然瑞原さんが俺に荷物を預けてきた はやり「あー、ちょっと待っててね」モジモジ 京太郎「え、どこ行くんだ?」 小鍛治「ばかっ」バシッ 京太郎「いてっ!何すんだよいきなり!」 小鍛治「さ、このアホは無視して早く行ってきて」 はやり「…ありがとう、小鍛治さん」 そう言うと瑞原さんはどこか行ってしまった 小鍛治「もう!京太郎くんはデリカシーないんだから」 京太郎「デリカシー?……ああ、そういことか」 小鍛治「今度から気をつけてね、まったく」 流石にアレだけじゃわかんねえよ。女子の空気を読む能力は異常 瑞原さんが戻るまでの間、特にすることもないので、周りの店を見回してみる やはりというか…どこのデパートでも同じだと思うが、1階はやはり宝飾品など女性向けのものばかりだ なんで出入り口である1階にこの手のお店を置くのだろう? 男性客が入りづらくなるだけだと思うのは俺だけだろうか? 京太郎「あれ、小鍛治はどこ行った」 くだらないことを考えているうちに小鍛治もどこかに行ってしまった 辺りを見回すと、黒髪の女の子が宝飾品店の品物をじっくりと眺めている 何を見ているのか興味が湧いたので、後ろからこっそり覗いてみる シルバーのチェーンに薄い青と透明の宝石(アクアマリンとダイアモンドか?)があしらわれている シンプルだがなかなか綺麗なネックレスだ。ついでに値段はと…… 京太郎「5万か……ちょっと高いな」ボソ 小鍛治「わっ、いたの!?」 京太郎「いたのとは失礼なやつだな」 小鍛治「ご、ごめん」 京太郎「…小鍛治もこういうの興味あるのか?」 小鍛治「私だって一応女の子だよ!?興味ぐらいあるよ」 京太郎「じゃあ、試着してみれば?」 小鍛治「え……いや、いいや。気に入ったらほんとに欲しくなっちゃうから」 京太郎「ふーん、そんなもんか」 小鍛治「そんなもんだよ」 はやり「ごめんお待たせー」 京太郎「お、来たか。じゃあ、帰ろうぜ」 小鍛治「…うん」 ――7月下旬 合宿最終日 特に問題も無く最終日の練習を終了した 俺はインターハイに出場するわけではないけど、とても実りあるものだったと思う そういや今気付いたけど、俺合宿するの始めてだったんだよな…… 清澄での境遇に比べればここでの俺の扱いは、素晴らしいものといわざる得ない 元の時代に帰ったら部長はロッカーだな 部長「3日間練習にお付き合いいただきありがとうございました」 「いえ、こちらにしてもとてもためになりましたよ」 「インターハイぜひ頑張って下さい」 部長「ありがとうございます、気を付けて帰ってください」 「「ありがとうございましたー!!」」 一通り挨拶が済むと、瑞原さんがこっちにやってきた どうしたのだろう? はやり「熊倉くん、最後にちょっといいかな?」 京太郎「おう、なんだ」 はやり「えーとね…」 はやり「女の子の胸を見るのもいいけど、一番大事な子から目を離したらダメだぞっ☆」 はは、ばれてましたか…恐れ入りました 京太郎「ありがとう、肝に銘じておくよ」 京太郎「ついでに俺からも一ついいか」 はやり「なにかな?」 28になっても語尾に☆をつけることとか、あの年甲斐の無い衣装とか 一人称が「はやり」のこととか、うわ…このプロきついとか… 言いたいことはたくさんあったけど、ひとつだけ 京太郎「瑞原さんがたとえプロになっても、またいつか俺と麻雀打ってくれないか?」 はやり「はは、何それ。お安い御用だよ!」 京太郎「ありがとう、またな」 はやり「またね」 _________ _____ __ 小鍛治「ねえ、京太郎くん。瑞原さんと最後何の話してたの?」 京太郎「……うーん、ちょっとした約束をしたんだよ」 小鍛治「約束?どんな?」 京太郎「ひ・み・つ」 小鍛治「うわぁ…きもちわる…」ドンビキ 京太郎「ひでえ!」 京太郎「でもそういう小鍛治だって、瑞原さんとなにか話してたじゃないか」 小鍛治「私はその……お、応援されただけだから//」 京太郎「瑞原さん偉いなあ…インターハイ頑張らなくちゃな!」 小鍛治「はあ…そうだね」タメイキ 京太郎「?」 ――8月上旬 東京 部員1「とうちゃーく!」 部員2「田舎者丸出しだからやめてくれない?」 副部長「まあいいじゃない、久しぶりの都会なんだから」 ついにインターハイ出場のため東京までやってきた、実に約半年振りの東京だ あらためて辺りを見回すと、以前来た時に比べて明らかにその風景が変わっている さすが大都会東京、様変わりするのもかなりの速さだ 小鍛治「荷物持ちますよ」 トシ「ありがとう健夜ちゃん、それなら頼もうかねえ」 驚いたことに今回はトシさんが俺達と同行することになった なにやら新しい人材の発掘、またそれとは別にやることが一つあるそうだ 部長「さあ、さっさと会場に行って抽選を済ませよう。なるべく早く休みたいからな」 いくら茨城県からとはいえ、電車で2時間近くかかったからな 部長の言うことももっともだ。正直俺も疲れたので早く休みたい ----------------------- 抽選会が終わりトシさん以外皆くたくたで、予約していたホテルに入った 部屋割りは俺とトシさんが一緒の部屋で、それ以外がまた一部屋となった 夢も希望も無いね! 部屋では特にやることもなかったので、早々にベッドの中に入ってしまった 自分が出るわけでもないのに、緊張してなかなか寝付けなかったのは内緒だ ――8月上旬 インターハイ 団体戦一回戦 いよいよ、インターハイの幕開けとなる団体戦一回戦だ 各都道府県の代表がぶつかり合うのだ。県予選のときのようにすんなりいくとは思えない 実際県予選の時にみんなの間にあった、あのゆるい雰囲気は既になくなっている 小鍛治なんかはその雰囲気に当てられてか、あの時以上に緊張しているようだ 果たして大丈夫だろうか… ________ ____ __ まあいつものように結果だけいうと、今日の初戦はなんとか大丈夫だった いつも通り小鍛治に回るまでに1位になり、ある程度点差をつけたのだが、そこは全国大会 県予選のように3万点差というわけにもいかず約1万点つけるのがやっとだった そして、案の定小鍛治は最初はガチガチに緊張して、ほとんど小鍛治銀行状態だった しかし後半に入ると何とか調子を取り戻し、オーラスで2位に逆転することができた 見てるほうもラス前まで3位だったので心臓バックバクだった 頼むから劇場型クローザーみたいな真似はしないでもらいたいのだが… だが跳満以上くらわないのは流石と言うべきかな 京太郎「お疲れ様、勝ててよかったな」 小鍛治「……うん、ありがと」 京太郎「前半はともかく後半の追い上げはすごかったじゃないか」 小鍛治「…そんなことない、ごめんね」 京太郎「小鍛治…」 小鍛治が俺に謝る理由は分かっていた 県予選が終わって、小鍛治が泣いた後にした俺との約束を果たせなかったからだ もう足手まといにならない、俺にかっこいいところ見せる、って ――8月上旬 インターハイ 団体戦二回戦 今日は団体戦二回戦だ 昨年はここで敗退したとのことなので、みんないつも以上に緊張している なにせ会場に向かう途中、誰も言葉を交わさなかったくらいだ そして試合前のいつもの部長の言葉が始まる 部長「さて今日の試合だが、当然これまでより難しいものになると思う」 部長「なので全員気を引きしめて、試合に臨んで欲しい」 部長「……」 部長「というセリフを昨日言おうと考えていたのだが、今日は少し正直になろうと思う」 部長「もしかしたら私は、そこまで勝ちたいと思っていないのかもしれない」 部長「みんなと麻雀を打てればそれでいいじゃなかと最近思うようになった」 部長「でも、子供みたいだが、私はこの祭りをここで終らせたくないとも思ってる」 部長「だから特に言うこともない。みんな頑張ってくれ」 部員1「おっ!たまにはいいこと言うじゃん!」 部長「なにっ!?」 部員2「まあ、確かにいつものはありきたり過ぎてつまらないけどね」 部長「」 健夜「わ、私はいつものも良いと思いますよ?」 部長「疑問系!?」 副部長「さあ、みんな行きましょう!」 「「はい!!」」 部長「それ、わたしのセリフっ!!」 大事な試合なのに最後まで締まらない まあ、俺達らしいといえばそうなのかな? さあ、俺も頑張って応援するか 部長の演説の後、俺はトシさんに誘われて、控え室ではなく観客席から一緒に試合を見ている さすが二回戦と言うべきか、部長と副部長ですらぎりぎりプラス収支がやっとで、他の2人はマイナスとなった 結果的に大将戦までに10万点を切る格好となってしまい、順位は現在3位だ 京太郎「トシさん、正直言ってどう思う?」 トシ「かなり厳しいね、2位との差は約2万、1位とは約3万。普通に考えれば無理だろうね」 トシ「最悪、4位のトビで終了…なんてこともあるかも」 京太郎「まあそうだよな…」 トシ「ただ――」 京太郎「ただ?」 トシ「…いやなんでもないよ。健夜ちゃんの応援、ちゃんとしてあげなさい」 京太郎「うん」 いよいよ、運命の大将戦が始まった いつも通りとはいかないが今日は始めからちゃんと打ててる だからといって2位との差はなかなかつけられない 俺の見立てでは、そもそもこの4人はほとんど実力差がない よほどの強運に恵まれない限り追いつくのが難しいのは明らかだ そして、点差を埋められないまま南入 小鍛治…… ~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~ ―小鍛治健夜 この人たち強い…このままだと絶対に追いつけない いや、追いつくことはおろか、4位になることさえ考えられるよ… 負ける? ここで負けるの? 嫌だ…私だってもっとここで打ちたい まだみんなに恩返しだってしていない いままで生きてきて、ほとんどずっと一人ぼっちだった いつも自分の席で本を読んで、周りから壁を一枚隔てて過ごしてきた 本と家族だけが、私にとっての世界そのものだった 高校に入っても変わるわけないって思ってた けどそんな私みたいな人間に、興味をもって話しかけてくれる男の子がひとりいた 今までもそんな人は何人かいた。けど最後にはみんな私から離れていった それでも彼は私をあきらめないでいてくれた そして部活に誘われて、入部して…… 初めて学校に自分の居場所ができた気がする 初めて文化祭を友達と回って、初めて他人に褒められて、初めて友達とお昼ご飯を食べた いつの間にかあの分厚い壁がなくなっていた。世界がこんなにも綺麗なことを初めて知った でも私は、まだ彼らになにもしていない。なにもできていない こんなにも感謝してるのに… だからここで先輩達の夢を終らせるわけにはいかない! そして何より、京太郎くんとの約束は果たさないといけない!! 私のかっこいいところ、見せてやるんだっ!!! ゴッ! ~~~~~~~~~~~~~~~~~~ ビキッ トシ「おや…」 京太郎「ど、どうしたの?モノクルが…急に……」 トシ「ああ、何ともないよ。久しぶりで驚いただけさ」ニヤ 京太郎「?」 トシ「ふふ、なるほどね…ここから先は1秒だって見逃したらだめだよ」 京太郎「えっ?」 小鍛治『ロン、6400』 京太郎「やった!」 トシ「いや、まだだよ」 小鍛治『ツモ、6000・3000』 京太郎「よっしゃあ!運が向いたきた、いけるぞ!」 トシ「運?それは違うよ」 京太郎「どういうことですか?」 トシ「あれが健夜ちゃんの本当の実力さ」 京太郎「ああ…」 そうか…なるほど。これが小鍛治の…いや小鍛治プロのオカルト能力 小鍛治『ツモ、4000オール』 京太郎「これで2位、後は耐えさえすれば…」 トシ「耐える…?」 小鍛治『カン』 トシ「その必要はないよ」 小鍛治『カン』 トシ「なにせ健夜ちゃんが狙っているのは」 小鍛治『カン』 トシ「1位になることだけだからね」 小鍛治『嶺上ツモ――』 京太郎「だ、大三元…役満。捲った…!」 トシ「これは本物だねえ」 京太郎「か、かっけえ…」 _________ _____ __ 部長「なんと言っていいのか…とにかくありがとう」 部員1「あの状況から勝つなんてすごすぎだろ!シビれたよ」 部員2「こんな試合初めて見たよ、感動しちゃった」 副部長「ほんとすごかったわ!」 小鍛治「い、いえ、そんな…後半なんかほとんど何も覚えてなくて」テレテレ ガチャ 京太郎「……」 小鍛治「あ、京太郎くん…」 小鍛治「どうだった、かな?」 京太郎「……」 京太郎「小鍛治ーー!!」ダキッ 小鍛治「ちょ、ちょっ…//」 京太郎「すっげーかっこよかった!!」 京太郎「最後の役満での和了りなんて、漫画の主人公みたいだったぞ!」 小鍛治「そ、そうかな///」 京太郎「あの絶望的な状況から捲くって1位とか、もう鳥肌もんだったぜ!!」 小鍛治「あ、ありがとう////」 小鍛治「……」 小鍛治「そ、それでさ…約束、守れたかな?」 京太郎「…ああ、最高にかっこよかったぞ」 小鍛治「よかったぁ…」グスッ 京太郎「お、おい!?」 小鍛治「ううん…大丈夫」ポロポロ 小鍛治「嬉しくても涙って出るものなんだね」ニコ 京太郎「小鍛治…」 小鍛治「京太郎くん…」 部員1「あーこの部屋なんか暑くない?」 副部長「あらあら」 部員2「ちょっと!今いいところなんだから邪魔しない」 京太郎「////」 健夜「/////////」カァァァ 部長「ほらっ!馬鹿やってないで帰るぞ」 部長「ただ…その、ふ、二人はまだここにいていいからな///」ドキドキ 部長「ご、ごゆっくりー!」ダッ ガチャ 京太郎「」 小鍛治「////」 小鍛治「ね、ねえ…一ついいかな」 京太郎「お、おう、なんだ」 小鍛治「私さ、京太郎くんとの約束守れたよね?」 小鍛治「だからさ、その…一つお願いしてもいいかな?」 京太郎「まあ、俺のできる範囲でなら」 小鍛治「いいかげん私のこと、名前で呼んで欲しいかなー…なんて///」 京太郎「……」 小鍛治「い、いや…やっぱり今の無しで――」アタフタ 京太郎「……健夜」 小鍛治「えっ」 京太郎「健夜。これでいいか?」 健夜「うん!」 京太郎「帰るか」ギュ 健夜「うん///!」ギュ __________ ______ __ その後の試合については、正直言ってあまり言うべきことはない 負けてしまったからだ 副部長が3位で回ったところで他家が飛んで終了 あまりにもあっけなさ過ぎて、ほとんど実感がないのが本音だ だけどみんなが意外とスッキリとした表情をしていたのが印象的だった ともかく、俺達の団体戦はこれをもって終了となった ――8月上旬 インターハイ 団体戦は終ってしまったが、まだ副部長の個人戦がある なのでまだ俺達は東京にいるのだが、何人かは観光に出かけたようだ 俺はというと今日はトシさんに誘われて、男子の試合観戦に来ていた 健夜も誘うおうかと思ったのだが、なぜかトシさんに断られてしまった なにやら、俺だけに用があるようだ 京太郎「すごい張り詰めた雰囲気だね、こっちまで緊張してきそう」 トシ「全国から本物の怪物どもが集まってくるんだ。仕方ないよ」 京太郎「"怪物" ってのは流石にいいすぎじゃない?」 トシ「?知らないのかい」 京太郎「え、何を?」 トシ「まあ…見てれば分かるよ」 京太郎「?」 トシ「まだ、少し時間があるね」 トシ「ちょっと準備してくるから、ここで少し待っててくれるかい?」 京太郎「ま、まあいいけど…何してくるの?」 トシ「ひ・み・つ」 なかなかチャーミングだ しばらくすると、試合が始まってしまった まだトシさんが来ていないが、仕方がない 試合が始まると、さらに空気が張り詰める。なんだこの異様な圧力は… あの咲も、強いオカルト能力者に近づくと気分を悪くしていたが…これはその比じゃない 『御無礼』 京太郎「っ…!」 『県予選のときのように、もう《ゴルゴダの枷》は必要ないな』 『最初から全力でいかせてもらうか』ボッ 京太郎「ぐ、はっ…!」 なんだこの試合は、常軌を逸している… ま、まずい…このままだと…意識が 『……今の私の麻雀力は?』ゴゴゴゴゴゴゴゴッ 『32768アーデルハイドです』 京太郎「ぐわあああああああ…!!」 だめだ…もう。ごめんみんな…俺…こんなところで…… ガシッ! ??「大丈夫かい?少し遅れちまったね」 京太郎「う……ぁ…」フラフラ う、美しい……可憐だ… 京太郎「っ…」パクパク ??「喋らなくていい、そこでゆくっり休んでなさい」 ??「まったく、酷い有様だねえ」 ??「仕方がない……久しぶりに私の本気、見せてあげるよ!」ゴゴゴゴゴ スゥー…… こ、この構えは……まさかッッ! 天地魔闘の構えッッッ!!!! 天は攻撃、地は防御、魔は魔力の使用を意味する これら三つの動作を一瞬にして行う、大魔王でも全盛期にしか扱えぬという まさに、最大の奥義ッッッ!! しかし、これでは駄目だ… 天地魔闘の構えはカウンター技、自分に向かってくる攻撃に対処できるのみ……ッッ! このままでは会場にいる観客は…… スゥー……バッ! !!私としたことが、ぬかった…ッッ! これは予備動作に過ぎんッッ! ここから繰り出される技は…… 超武技ッッ闇勁ッッッ!!!! この会場に充満する"気"を奪い取る気かッッ! だが奪い取ったその"気"、一体何に使うというのか小娘…ッッッ!! むッ!なんだ、この光は…会場全体に広がって… まさか、そのエネルギーを使っているとでもいうのか…… この会場にいる人々の意思の共鳴を…引き起こしているとでも言うのかッッ!! すごい……外へ漏れようとしてした"気"が押し戻されていく だが、恐怖は感じない。むしろ暖かくて、安心を感じるとは… 眠い……この安心感……だめだ…意識が―― ~~~~~~~~~~~~~~~~~ ??「ふぅー、疲れた」 ??「とりあえず、大丈夫そうかね…」 ??「しかし、全国大会の度に呼び出されるのはたまったもんじゃないねえ」 ??「まあ、これも大人の努めか」 京太郎「……」 こうやってこの子を介抱するのも、これで二度目 ??「まったく…世話のかかる子だよ」ナデナデ _________ _____ __ 京太郎「ん…あ…」 トシ「気付いたかい、どこか痛むところは?」 京太郎「い、いや…大丈夫。なんともないよ」 トシ「そう?よかった」 京太郎「記憶があやふやなんだけど…なにかあったけ?」 トシ「さあ、なにも。夢でも見ていたんじゃないのかい?」 京太郎「そう…かなあ。あ!そういえばすごく綺麗な女性がいたんだけど、知らない?」 トシ「へえ…どのぐらい綺麗だったのかな?」 京太郎「いや、もう…今まで見た中で一番だよ!」 トシ「ふふ、そう?ありがとう」 京太郎「?」 トシ「さあ、試合見ようか。これも勉強の内だよ」 京太郎「はあ…」 トシさんに言われるまま、試合を眺める 流石全国から選りすぐりの選手が集まっているだけある、レベルが高い いや高すぎるくらいだ、県予選で戦ったアカギさん達3人もすごかった しかしここに集まっている選手達はそれと同等か、あるいはそれ以上の実力を持っている… 明らかに俺のいた時代とは一線を画している まるで別の競技を眺めているような…… 京太郎「あのートシさん、明らかに俺の時代とはレベルが違うんですが…」 トシ「そうなのかい?」 トシ「……あーなるほど、これを読んでごらん」 そういうと少し厚めの紙の束を渡された トシ「こっちで少し会議に出席してね、そのときの資料の一部だよ」 京太郎「えーなになに…『男子麻雀界の二極化に伴う新たな競技の設置について』」 京太郎「そんなのあったんだ…」 京太郎「『近年、男子麻雀選手の実力が急速に二極化し――』」 京太郎「『新たな麻雀競技を設置することでその解決を図ることを――』」 京太郎「なにそれこわい」 京太郎「『テニス、バスケにおいては既に同様の試みがなされており――』」 京太郎「『特に"テニヌ"においては中学生が分身、五感の剥奪、光速移動――』」 京太郎「『最近の研究では、恐竜の絶滅の原因はある中学生にあると考えられ――』」 京太郎「なにそれもこわい」 トシ「その様子だと、どうやら知らないみたいだね」 トシ「将来的には男子麻雀は二つの競技に分かれることがほぼ決まってるんだよ」 トシ「女子は均等にバラけてるからいいんだが、男子はあまりにも差がありすぎてね」 トシ「でも、どうやら未来では"そっち側"の競技はあまり知られていないみたいだね」 なるほど。通りで俺の時代の男子のレベルが低いわけだよ… なんとか無事に試合を見終わった レベルの高いものを見ると本当に勉強になるな まあ、一部人知を超えている方々もいたので、それは参考にならなかったが… いつか俺もあの舞台で戦いたいと思うような……思わないような 京太郎「トシさんは結局、俺にこれを見せたかったの?」 トシ「まあそれもあるけどね」 京太郎「?」 トシ「……実はタイムリープについて知っている人をついに探し出してね」 京太郎「!!」 トシ「で、その人はこのインターハイである高校に同行してるんだ」 トシ「まあ、私が呼んだんだけど…」 トシ「その高校は永水女子高校」 トシ「そこの神代さんという人が、明後日京太郎と会ってくれるそうだ」 京太郎「そう…」 トシ「今まで黙っててごめんね。できるだけ普通に過ごしてもらいたかったんだ」 京太郎「そんなことないよ。ありがとう、トシさん」 京太郎「それで、どこに行けばいいのかな?」 トシ「それならここに地図があるから。ほら」 京太郎「…明後日ここに行けばいいんだね」 トシ「そうだね…ただ一つ忠告することが」 京太郎「?」 トシ「たとえどんなことを聞かされようと、最後は自分の心に素直にね」 京太郎「……うん」 いよいよらしい、ついに帰れるのだ だが嬉しいと言う気持ちには到底なれなかった ――8月上旬 インターハイ おそらくもう長い時間、ここにはいられないと分かると、いてもたってもいられなくなった 俺はこの短い時間をどう使うべきなのだろうか? トシさんに話を聞かされてから、何度も何度も考えた だが決まって俺の頭の中には、いつもあいつの顔が片隅あった そうか。やはり、俺は…… 京太郎「よしっ!」 京太郎「トシさんごめん。少し出かけてくるよ」 トシ「まあ部屋の中にいてもしょうがないしね。二人とも気をつけていってらっしゃい」 京太郎「!!ありがとう、行ってきます」 コンコン 京太郎「すいませーん!」 ガチャ 部長「おう、どうした?」 京太郎「すいません部長、健夜を呼んでもらっていいですか?」 部長「ん?あ、ああ、分かった。少し待っててくれ」 しばらくすると、いかにもらしい格好で現れた 京太郎「ちょ、おま…花の女子高生が学校のジャージはないだろう…」 健夜「ほ、ほっといてよ!」 京太郎「出鼻くじかれたが、まあいいや。健夜、今日は暇あるか?」 健夜「うん、まあ…でも、どうして?」 京太郎「ええと、その……だな」 健夜「どうしたの?京太郎くんらしくない。もっとはっきり言ってよ」 京太郎「あー、一緒に出掛けないか?」 健夜「え、まだ先輩の個人戦残ってるから、副部長は行けないよ?部長だって――」 京太郎「いや、違う違う。俺は健夜と二人で行きたいんだ」 健夜「えと、それって……ももも、もしかして///」 京太郎「どうだ?」 健夜「ええええとね///!?もももちろん嬉しいんだけど……こっこ、こころの準備というものがありまして」アタフタ 副部長「もちろんオッケーよ」 健夜「え!?」 部員2「京太郎くんは10時に駅に待ち合わせね」 京太郎「別にホテルの前でもよくないですか?」 部員1「よくないよ!」 部長「初デートなんだから、待ち合わせからちゃんとしないとダメだろうが」 健夜「ででででデートって!?///」 部員1「すこやんはおめかしに時間がかかるから、そのうちに京太郎はデートプランでも練っておきな」 京太郎「そうですね、皆さんありがとうございます。じゃあまた後でな健夜」 健夜「え!?ちょとみんな勝手に――」 ガチャ 先輩達のおかげで健夜を誘うことができた 本当に感謝してもしきれないな ―駅前 現在9時45分、ホテルから程近い有楽町駅前に俺はいる 流石コンクリートジャングル東京、この時間からもうかなり暑い まあ元の時代の頃よりは幾分マシかもしれないが ??「お待たせ」 いきなり、かわいらしい女性に声を掛けられた 京太郎「えーと…どなたですか?」 ??「私だよ!?」 帽子を取って、よく見てみると… 京太郎「…ああ、健夜か。ごめん気がつかなかった」 気付かないのも無理は無い。朝のあのジャージ姿とのギャップがあまりにあったからだ 京太郎「いいじゃん……」ボソ 健夜「ん、どうしたの?」 京太郎「いや、なんでもない。その服似合ってるなって思って」 健夜「そ、そう//?実は先輩達から少し貸してもらったんだ」 健夜「さすがにそんなに荷物持ってきてないからね。助かったー」 先輩グッジョブ!! 京太郎「さ、時間がもったいない。行こうか」 健夜「どこ行くの?」 京太郎「まずは日比谷に映画を見に行こうぜ」 健夜「うん!」 今日は世間では平日ということになっている なのでそこまで混んでいなく、10分もすると映画館に着くことができた 健夜「何見よっか?」 京太郎「そうだなー」 えーと…この時間やっているのは 『千と千○の神隠し』『ダンサー・イ○・ザ・ダーク』『ファ○ナルファンタジー』 なんか偏ってるなーこの映画館… 健夜「この『ダンサー・○ン・ザ・ダーク』っていいんじゃなかな?」 健夜「『弱視の女性と息子との日常を描いたほのぼの感動作!!』らしいよ」 京太郎「それだけはいけない」 健夜「え?」 京太郎「それだけはいけない」 健夜「う、うん。分かった…」 健夜「じゃあこれは、『ファイ○ルファンタジー』」 健夜「『制作費1億3,700万ドルの超大作!世界初のフルCG映画をご覧あれ!!』だってさ、どう?」 京太郎「だめだだったんだ…」 健夜「なにが!?」 京太郎「回収できなかったんだよ…」 健夜「そ、そう…」 京太郎「健夜『千と○尋』にしよう、これはもう運命なんだ」 健夜「ま、まあ、京太郎くんがそこまでいうなら…」 _________ _____ __ いやー、やっぱりいい映画は何度見ても楽しめる 今見ても最新の映画と遜色ないどころか、むしろ新しい発見があるくらいだ 京太郎「どうだった?」 健夜「うーん、すごい良かったよ」 健夜「主人公の成長が軸になってるけど、脇役の活躍も欠かせない」 健夜「ジブリ独特の煌びやかな装飾とか、素朴でいて安心できる自然の風景も素晴らしかったし」 健夜「そして最後は千尋の成長からカタルシスを感じることができる」 健夜「とてもいい映画だったんじゃないかな」 京太郎「実に女子高生らしくないレビューをありがとう」 健夜「ふんっ!どーせ私は女の子らしくないですよ!」プイッ 京太郎「怒るなって」 健夜「…でも」 京太郎「ん?」 健夜「あの後、千尋とハクはまた会えたのかな?京太郎くんはどう思う?」 京太郎「そうだな……」 健夜「?」 京太郎「俺はまた会えると思う」 健夜「どうして?」 京太郎「俺だったらまた会いたいと思うから」 健夜「京太郎くん、意外とロマンチストなんだね」 京太郎「男の子はいつでもロマンを求めている生き物なのさ」キリッ 健夜「うわっ……」 京太郎「うわっ、とはなんだ。うわっ、とは…」 京太郎「そういう健夜だって、最後の方ちょっと泣いてたじゃねえか」 健夜「き、気のせいだから!」 京太郎「はいはい、そうですね」 健夜「バカにしてるっ!?」 京太郎「いいえ、滅相もございません。健夜お嬢様」 健夜「……今度は何?」ジー 京太郎「なんでもございません。さ、時間も時間ですしお昼にいたしましょうか」 健夜「それ続けるんだ!?」 お昼は近くで済ませてしまった 少し歩けばほとんど何でも揃ってしまう。東京とは恐ろしい街だぜ、まったく そして俺達が次に来たところは… 健夜「見て見て!この通りにあるのほとんど本屋さんなんだって!!」 そう本好きは避けては通れない町、神保町だ だが本だけではない。御茶ノ水の方に行けば楽器屋、スポーツ用品店が立ち並び さらに少し歩いて秋葉原まで行けば電子部品から同人誌までそろってしまう いわば、ここら一帯はマニア・オタクの聖地と言えるかもしれない 健夜「すごい!ネットでしか見たことがないような本がこんなにいっぱい!!」 健夜「うわー、ここに住みたいくらいだよ~」 健夜「ねえねえ、京太郎くん。もしかしてあれが噂の書泉グランデかな?」 京太郎「あ、ああ。そうなんじゃないかな…」 健夜「行ってみようよ!ほらっ!!」 京太郎「はいはい」 健夜「このエレベーターはね、R.○.Dっていうアニメにも出てくる場所なんだ」 健夜「それだと地下に行けるようになってるんだけど、流石に無理みたいだね」 京太郎「確かに、エレベーターの底が見えちゃってるもんな」 健夜「あの読子・リードマンもこのエレベーターに乗ったのかと思うと…」 健夜「うぅ~、感動だよ!」 健夜「あ、書泉の本棚って大型店にしては珍しく、いまだに木製の本棚なんだ」 健夜「なんだかレトロでかっこいいね」 健夜「さ、次は神保町のランドマーク、三省堂に行くよ!」 京太郎「りょーかい」 健夜「こ、これはすごいね…驚いたよ」 健夜「このビル全部に本が詰まってるんだよ?まさに本の山だよ!!」 健夜「雑誌、新刊、小説、漫画、理系専門書からさらに洋書まで扱ってるなんて…」 健夜「すごすぎるよ、感動だよ!」 健夜「聞くところによると、池袋にはジュンク堂というラストダンジョンまであるんだから……」 健夜「東京は本当に恐ろしい所だよ…」 京太郎「さいですか」 神保町に着いてから、実に一時間以上はしゃぎっぱなしだった まあ楽しんで貰えたようでなによりだ 流石に真夏の移動で疲れたので、近くの喫茶店で少し休むことにした 健夜「ご、ごめんね…ちょっと買いすぎちゃった」 京太郎「気にすんな、荷物持ちなら慣れてるから」 健夜「それってどうなの…」 京太郎「それに、デート中女の子に荷物持たせるわけにはいかないだろ?」 健夜「そ、そうかもね///」 健夜「でも、なんでこういう場所をを選んだの?」 健夜「京太郎くんなら、ディ○ニーランドとか行くのかなー、とか勝手に思ってたんだけど…」 京太郎「おいおい健夜…ディ○ニーランドに行きたかったのか?」 健夜「ムリムリ!絶対無理!!あんなキャピキャピした空間なんて絶えられないよ!」 健夜「最悪、穴という穴から砂糖吐いて気絶するよ!!」 京太郎「何その気持ち悪い妄想……」 京太郎「まあ、でもそうだろ?だから敢えて落ち着いた場所を選んだんだよ」 京太郎「それに本好きなのは前から分かってたしな」 健夜「私のことちゃんと考えてくれてたんだ……ありがとう」 京太郎「どういたしまして」 京太郎「さ、十分休んだし、最後にもう一つだけ行こうぜ」 健夜「ここは?」 京太郎「上野恩賜公園――いわゆる上野公園だな」 健夜「へえー…あ、見て、かえるの噴水がある。かわい~」 まずは基本に沿って、交番横の入り口から入る そのまま左側を真っ直ぐ進んでいく 人がまばらなので非常に快適だ 健夜「うわー、大都会のど真ん中にこんなに緑がたくさんあるなんて…すごい不思議」 京太郎「たしかにそう考えるとすごいよな」 ちなみにここは、1873年に日本初の公園に指定された歴史的な公園だ ボードウィン博士という人がこの場所を公園として残すように働きかけたのがきっかけだそうだ 実際にボードウィン博士の銅像は噴水池の横にある 俺達がここでデートをすることができるのもこの人のおかげなのだ。感謝しないとな 健夜「すごい数の桜の木だね、春に来れたらもっと綺麗だったかも」 うーむ、確かにその通りかもしれないが、決しておすすめはできないだろう 何しろあの時期のここら辺はまさに人、人、人のどんちゃん騒ぎ 酒飲みの人間や至るところに散ったごみ等見るに耐えない 健夜「ふうー、やっと桜並木を抜けたね。ん、あれは何の建物かな?」 京太郎「正面にあるのは東京国立博物館だな」 健夜「へえー、ここから見ると左右対称になってて綺麗だね」 健夜「それに荘厳というか、趣を感じるよ」 東京国立博物館もまた日本最古の博物館である 健夜の言っていた建物は本館で、和洋折衷の様式となっている 主に日本及び東洋の文化財を取り扱っているのが特徴だ 歴史好きにはたまらないかもしれないが、そうでない人にとってその展示は退屈なものかもしれない しかし本館については均整の取れた非常に美しい構造をしていて、思わずため息がこぼれる これだけでも見る価値があるかもしれない また、アニメ映画『時をかける少女』ではここが舞台の一つとなっている 魔女おばさんこと芳山和子はここに勤めていることになっているのだ そして間宮千昭が見に来たと言う「白梅ニ椿菊図(はくばいにつばききくず)」はここのものだった もちろんこの絵は実在しないものだが 健夜「あ!あれが上野動物園なんだ」 京太郎「そうらしいな、行きたいか?」 健夜「うーん、動物園なら茨城にもあるし、せっかくだから別のがいいな」 京太郎「そうか。なら博物館と美術館だったらどっちがいい?」 健夜「それだったら美術館かな、博物館の展示ってなんだか苦手なんだよね」 京太郎「それは分かる、歴史とか好きならまた変わってくるのかもしれないけどなー」 健夜「で、どこにあるのかな?」 京太郎「あっちだな」 健夜「ああ、あの四角い建物だね。変わった形してるんだ」 健夜「あ!あれってもしかして有名な『考える人』かな」 京太郎「そうだな、オーギュスト・ロダンの彫刻だな」 健夜「あれ?でも前にテレビで見たのは別の場所だったような…」 京太郎「ああ、ロダンの『考える人』は世界中にたくさんあってその一つがこれなんだよ」 健夜「へえー、一つじゃなかったんだ」 京太郎「そゆこと。しかし暑いな、さっさと中入ろうぜ」 健夜「そうだね」 建物の中に入ると、その無機質な外観と相まってかとても涼しい さっそく受付で常設展のチケットを購入し、展示を見ていく 健夜「すごい繊細…布と肌の質感が本物かそれより綺麗に見えるよ」 京太郎「ドルチの『悲しみの聖母』だな」 京太郎「この美術館の絵画の中でも特に人気の高い作品だ」 京太郎「実際一目でその美しさは分かるし、何度でも見たくなるよ」 健夜「ふーん、そうなんだ」 健夜「私さ、こういう分かりやすいというか、一目で綺麗ってわかる絵のよさは理解できるんだけどさ」 健夜「宗教画の楽しみ方がよく分からないんだけど…」 京太郎「宗教画かー……うーん」 京太郎「俺もよく分からないだよな、宗教画」 健夜「そうなの?」 京太郎「ぶっちゃけて言えばさ、宗教画って聖書の二次創作だろう?」 京太郎「分からなくても無理ないと思う」 健夜「あはは、ひどい言い様」 京太郎「それだったら、俺はこっちのルノワールとかモネの作品が好きだな」 健夜「この女の人の絵は見たことあるよ、名前は知らないけど」 京太郎「『帽子の女』だな。光の描き方がすごいよな」 京太郎「ルノワールはかなり親しみやすい画風なんで、世界的に人気の画家だ」 京太郎「んでこっちのがモネの作品だ」 京太郎「モネもルノワールも同じ印象派だけど、それぞれ個性があっておもしろいよな」 健夜「そうだね、でもどちらかというと私は――」 そんな他愛の無い会話をしていると、あっという間に時間が経っていった 展示物も大体見終わったので外に出ると、もう日が落ちてかなり暗くなっていた 京太郎「そろそろ帰るか」 健夜「うん、そうだね」 健夜「あ、見て!噴水がライトアップされてるよ、綺麗…」 京太郎「…せっかくだから見ていこうぜ」 健夜「いいの?ありがとう」 噴水の近くにベンチが備え付けてあったので、二人でそこに腰掛ける 健夜「今日はありがとう、とても楽しかったよ」 京太郎「どういたしまして。でもこういうの実は初めてだったからさ、正直緊張したよ」 健夜「そ、そうなんだ……じゃ、じゃあ初めて同士だね///」 京太郎「そういうことになるのかな//」 健夜「///」 京太郎「はは…」ポリポリ 健夜「私…」 京太郎「ん?」 健夜「私、京太郎くんには本当に感謝してるんだ」 京太郎「どうした、いきなり」 健夜「いきなりじゃないよ、いつもそう思ってるんだ」 健夜「入学式の日、京太郎くん、私に話しかけてくれたでしょ?」 健夜「正直あの時は、「金髪不良少年が私になんの用!?」って思ったよ」 京太郎「金髪…はその通りだけど、不良少年っておい!」 健夜「はは、ごめんごめん」 健夜「でも誰も私に話しかけない中、京太郎くんは何度も私にかまってくれたよね」 健夜「少しずつだけど、京太郎くんとも普通に話せるようになって…」 健夜「家族以外でそんな仲になったのは初めてだったんだよ?」 京太郎「……」 健夜「そんな時、麻雀部に誘われて、先輩達もいい人ばかりで…」 健夜「学校の中に居場所があると、登校するのがとても楽しくなるんだね。初めて知ったよ」 京太郎「……」 健夜「文化祭なんて、今までの私にとってはただの苦痛な行事の一つだったんだ」 健夜「でも真面目に参加して、皆と一緒に準備すると、楽しいものになるんだって気付いたよ」 健夜「京太郎くんのおかげで、クラスの女の子達とも仲良くなれたしね」 京太郎「…俺は何もしてないよ。健夜には魅力があって、誰かがその事に気付いただけさ」 健夜「ううん、そんなことない」 健夜「その後は大会に出たり、海に遊びに行ったり、合宿したり、色んなことがあったね」 健夜「そして今は、京太郎くんとここにいる」 健夜「なんだか、この何ヶ月かは私にとってはずっとジェットコースターに乗ってる気分だったよ」 健夜「京太郎くんがいなかったら、絶対こんなことになってなかったと思う」 健夜「だから、本当に心から感謝してるんだ。ありがとう」 健夜「えへへ……なんだかこういうのって恥ずかしいね///」 京太郎「そうだな」 健夜「京太郎くん…」 京太郎「健夜…」 健夜の手に、自分の手を重ねる。暖かい だんだんと二人の距離が近づいてゆく、そして――― 「あれは何をやっているのでしょう、マム」 「ノーウェイノーウェイ、あなたにはまだ早いわ」 「それにしても最近の高校生は進んでるのね~、ママとパパなんか――」 京太郎・健夜「!!」バッ 京太郎「……」 健夜「……」 京太郎「か、帰るか//」 健夜「そ、そそそそうだね//////」 京太郎・健夜「はぁー…」 健夜「ね、ねえ、京太郎くん」 京太郎「なんだ?」 健夜「来年もまた、一緒にここに来ようね」 京太郎「……そうだな」 健夜「?」 上野駅から電車に乗り、宿泊先のホテル近くの駅まで戻ってきた 京太郎「ふうー、結構疲れたな」 健夜「一日中動き回ってたからねー」 京太郎「この荷物のせいじゃないんですかねえ…」 健夜「そ、それは悪いと思ってるよ!」 京太郎「はいはい」 健夜「もうっ!」 健夜「あ、そうだ。ちょっと買わなきゃいけないものがあるんだった」 京太郎「そうなのか?だったら付き合うよ」 健夜「いいよ、もうホテルまですぐそこだし。一人で大丈夫」 京太郎「そうか?」 健夜「うん、今日はありがとうね、とても楽しかった。またね明日ね」 京太郎「おう、また明日」 そう言って、健夜は向かいの交差点を歩いて渡って行く 信号は青、人はまばら、夏の日差しが道路を照らしている えっ?夏の日差し? 今は夜だったよな? あれっ? なんだこの映像 いや、この光景……前にも…どこかで そうだ……この後……確か…車が来て…それで… 「あぶなーいっ!!!!」 京太郎「ッ!!」 荷物を捨てる、全力で走る 健夜を抱き寄せ――歩道に倒れこんだ 京太郎「大丈夫か!!」 健夜「ッ!?え?え!?」 混乱しているようだが、見たところ目立った外傷は無いようだ よかった、本当によかった… _______________________ _____________ ____ 京太郎「落ち着いたか?」 健夜「うん、なんとか……」 結局、信号無視した車は俺達のとなりを通り過ぎ、ガードレールにぶつかって停止した その後、救急車とパトカーが来て一時辺りは騒然となった 俺達は警察の人に事情を説明し、救急隊員の人にも簡単に診てもらった 京太郎「ごめんな、健夜の本ばら撒いちまって」 健夜「ううん、そんなのいいよ。それに本はきれいにすればまた読めるしね」 京太郎「そうだな…」 京太郎「歩けそうか?」 健夜「うん、余裕だよ!!」ガクガクガク 京太郎「いや、だめだろ!?生まれたての小鹿みたいになってるぞ」 京太郎「ほら」 健夜「なに、その格好は?」 京太郎「ホテルまでおんぶしてやるから、乗れ」 健夜「い、いや、いいって。恥ずかしいし…」 京太郎「それで転んで怪我したら大変だろ?な、頼む」 健夜「う、うん…そうだね。じゃあお願いしようかな」 京太郎「よっこいしょ、っと」 健夜「ど、どうかな」 京太郎「どう、って?」 健夜「その……重くないかな?」 京太郎「いや、全く。むしろ軽すぎるくらいだな」 京太郎「それに幸いなことに、背中にあたるものがないから気を遣わなくていいしな」 健夜「」グイッ 京太郎「ちょ、やめ!しまってる、しまってるからっ!!」 健夜「まったく、京太郎くんはいちいち他人をからかわないと死んじゃう人なのかな!?」 京太郎「まあな、でも健夜限定だぞ?」 健夜「余計性質が悪いよね!?」 京太郎「冗談だよ」 健夜「もうっ!」 健夜「でも……」 健夜「さっきはありがとう。とってもかっこよかったよ」 京太郎「う、なんだか照れるな//」 健夜「でも、あんな危険な真似もうしないでね?」 健夜「京太郎くんがいなくなったら、私……」 京太郎「……安心しろ、俺はちょっとやそっとじゃ死なないから」 京太郎「それに、そんな約束はできないな」 健夜「え」 京太郎「健夜のピンチは、俺が必ず助けるから」 京太郎「だからどんな時間にどんな場所にいようと、跳んで助けにいくよ。必ず」 健夜「よ、よく、そんな恥ずかしいセリフを……///」カァァ 健夜「で、でも…ありがとう。覚えておくよ…///」ボソボソ 京太郎「ああ、そうしてくれ」 ________ _____ __ 京太郎「……」 京太郎「……」 健夜「…zzz」スースー 京太郎「寝たか…」 まあ、無理もない。ただでさえ疲れていたのに、あんなことがあったのだ 京太郎「……」 京太郎「なあ、健夜。俺思い出したよ」 京太郎「あの日、あの時、何があったのか」 ――8月上旬 インターハイ 神代さんとの面会日 京太郎「ここか…」 トシさんに渡された地図を頼りに、神代さんが待つ旅館に到着した 東京のど真ん中にもこんな立派なものがあるんだなあ 受付の人に名前を告げると、すぐに部屋まで案内された。話は通っていたのだろう 京太郎「失礼します」 中に入ると、40代くらいの男性が座っていた もっと厳しい雰囲気の人を想像していたが、この人からそういうのは感じられない 京太郎「こんにちは、神代さんですね。今日はよろしくお願いします」 神代「こんにちは、よく来てくれたね。ささ、座りなさい」 _________ ______ __ 神代「うーむ、何から話そうかねえ」 神代「まあ、まずはタイムリープとはどういうものなのか話そうかな」 神代「熊倉さんから聞いてるかもしれないけど、これは自体は別に珍しくはないよ」 神代「私の経験から言うと、若い人に多いと言えるかな」 神代「ほら、君も若いでしょ。ま、理由はよく分からないけど」 神代「で、タイムリープの現象はね、トンネルを考えると分かりやすいかなあ」 京太郎「トンネルですか?」 神代「そそ。でも普通のトンネルじゃないよ、ある時空を別の時空を結ぶトンネル」 神代「君はそのトンネルを通ってきたってわけ」 京太郎「そのトンネルはどうやってできるんですか?」 神代「うーむ、実はトンネルには2種類あってね」 神代「一つは元々そこにあるもの、けどこれは普通の場所にはないんだ」 神代「少なくとも、君みたいな高校生が行くようなところには無いと考えていい」 神代「もう一つは、突発的に新しくトンネルができるタイプのものだね」 神代「原因は様々で、人によるもの、自然現象によるもの、あとはオカルトとかかな」 京太郎「……人によるもの、って例えばどんなのですか?」 神代「そうだねえ、突発的に感情が大きく変化するのが原因であることが多いかな」 神代「例えば、生命の危機に直面するような事故に遭遇したときとかね」 神代「ほら、映画とか小説でよくあるような」 神代「さらに言うと、オカルト持ちの人がそういう目に会うとなりやすいと思うよ」 京太郎「逆に言えば、オカルト持ちでなければタイムリープはしにくいと?」 神代「あくまでそういう傾向にあるだけだけどね」 神代「でも君は今のところは、オカルト能力を持っていないだろう?」 神代「だから君の場合は、他の人間のオカルト能力が関係している可能性は高いね」 なるほど 神代「まあ君の場合、12年も跳躍したんだ。相当強力なオカルト能力者が関係しているのかも」 京太郎「あの、それで…肝心の帰り方なんですけど」 神代「そうだったね、それが一番重要だよね」 神代「でも、その答えはすごく簡単だよ。あるものを持っているだけでいいんだ」 京太郎「あるもの?」 神代「"心の底から帰りたいたいという気持ち"。要は気分しだい…」 神代「逆に言うとね、京太郎くん、君は心の底では帰りたくないと思っている」 神代「そうなんじゃないかな?」 京太郎「そう……かもしれません」 神代「まあ、君にも事情があるのだろう。詳しくは聞かないよ」 神代「ただね、だからといって未来を変えようとはしてはいけないよ」 京太郎「なぜです?」 神代「これも熊倉さんから聞いてるかもしれないけどね、歴史を変えるのにはリスクが伴う」 神代「そして、たとえ改変がうまくいったとしてもその埋め合わせはいつか必ず来るよ」 神代「どういう形で、とまでは分からないけどね」 やはり、未来を変えるのはだめみたいだな ならば、自分の力でなんとかするしかない 神代「あと、なるべく早いうちに帰ったほうがいいね」 神代「この時代にいればいるほど、君のこの時代での存在が大きくなる」 神代「そうすれば、未来での不確定性もどんどん増していくだろう」 京太郎「どういう意味ですか?」 神代「うーん、例えば熊倉さんは、未来では君のことを知らなかったのだろう?」 神代「だが、この時代では既に君のことを知ってしまっている」 神代「つまり、君の知っている未来とこの時代が辿る未来には明らかに矛盾が生じてしまっている」 神代「このくらいのごくごく小さな矛盾ならまだいいんだけどね」 神代「だけど、君がここで過ごば過ごすほど、その矛盾は看過できなほど大きくになってくる」 京太郎「そうなるとどうなるんですか?」 神代「分からない…だけどそれが善いものであるとはとても思えないね」 京太郎「……」 神代「もしかしたら、ドクの言ってたみたいに銀河が消滅しちゃうかも。なーんて」 京太郎「??」 神代「あ、ごめん。分からないよね」 神代「これがジェネレーションギャップかあ、歳はとりたくないものだねまったく」 京太郎「はあ…」 神代「聞きたいことはもうないかな?」 京太郎「そうですね……何か、向こうに持っていけるものはないんですか?」 神代「それは無理だね。来たときの格好でしか帰れないから」 京太郎「そうですか…なら、帰る時間と場所は選択できるんでしょうか?」 神代「それも無理。SFみたいにそんなに便利なものでもないんだよね」 神代「だから、タイムリープした瞬間にしか戻れないよ」 京太郎「そう…ですか。ありがとうございました」 神代「……じゃあ最後におじさんから一つアドバイス」 神代「君みたいな悩み多き青少年には、時としてどうしていいか分からないときがあると思う」 神代「そういう時、自分の頭で考えることは何よりも重要だろう」 神代「だが、考えすぎて、理屈を優先して、自分の気持ちを忘れてはいけない」 神代「だから、最後の最後は自分の気持ちに素直になってみるといい」 トシさんも、同じこと言ってたな 京太郎「そうですね、ありがとうございます」 神代「さ、若者はとっとと帰った帰った!」 神代「年寄りの説教ほど、聞くに堪えないものはないから」 ――8月上旬 インターハイ 女子の個人戦が終了した 結果は副部長が三回戦敗退、本人は楽しかったと喜んでいた ついに俺達の夏が終ったのだ 祭りの後はいつも寂しい、でもこの祭りはとても楽しかった またいつか今度こそ、俺も参加してやろう そうすれば、咲や部長も喜ぶだろう そのときは健夜も喜んでくれるだろうか? ――8月中旬 部活 インターハイが終ったとはいえ、部活動自体は続いている 先輩達は事実上引退なのだが、それでも部活には顔出してくれる まあ、先輩達がいなくなると俺と健夜だけになるから助かるんだけどね 部員1「ふぃー、終った終わった。このままどこか遊びにいかねー」 部長「アホ、受験に備えて勉強するべきだろうが」 部員2「といいながら、未だに部活に来ている部長であった」 部長「うっ!それは、その…たまには息抜きも必要であってだな…」オロオロ 部員1「おしっ!なら遊びに行こう、そうしよう」 部員1「すこやんも行くよな!?」 健夜「はい、せっかくだから」 副部長「京太郎くんはどうかしら?」 京太郎「えーと、実はちょっと用事がありまして……」 健夜「えっ!?」 副部長「あら、そうなの?」 部員2「この前もそんなこと言ってたよね」 部員1「私たちに隠して何を企んでいるのやら…」 京太郎「そ、そんなんじゃありませんよ」 部員1「ほんとかな~」 京太郎「あっ!もうこんな時間だー(棒)お先に失礼します!」ダッ 健夜「……」 ガラガラガラ ふうー、危ない危ない。あんまり追求されるとボロが出かねないな さて、家に帰って着替えて、さっさと行かないとな ―次の部活の日 健夜「一緒にかえ――」 京太郎「銀河の歴史がまた1ページ」ダッ ―次の次の部活の日 健夜「今日は大丈――」 京太郎「それでは次週をご期待ください。サヨナラ、サヨナラ、サヨナラ…」ダッ ―次の次の次の部活の日 健夜「……」 京太郎「次回も健夜といっしょにレリーズ!」ダッ ガシッ 健夜「ちょっと待とうか」ニコ 京太郎「ナ、ナニカナ、スコヤサン…」 健夜「最近何かコソコソしてるみたいだけど、どこで何をしてるのかな」ニコニコ 京太郎「エ、イヤ、ソノデスネ…」 健夜「もしかして私に言えない様な事なのかな」ニコニコ 京太郎「ソウイウワケデハ…」 健夜「別にね、京太郎くんのこと信用してないわけじゃないんだよ?」ニコニコ 健夜「でもね、もうすこし私のこと信用してほしいかなー、なんて」ニコニコ 京太郎「オッシャルトオリデ…」 健夜「だいだいね――」クドクド 部長「あ、あれがいわゆる修羅場ってやつなのか?」ドキドキ 部員2「ちょっと一方的だけどね」 部員1「すこやんは意外と尻に敷くタイプだね、ありゃあ」 副部長「愛が深いのも考え物ねえ」 京太郎「」 健夜「」 健夜「んん…//で、結局何をしてるの?」 京太郎「すまん、今はちょっと言えないんだ。でもじきにに分かると思う」 京太郎「それまで待ってもらえるか?」 健夜「うん…」 京太郎「お詫びじゃないけどさ、今度また二人で遊びに行かないか?」 健夜「え、いいの?最近忙しいんじゃない?」 京太郎「大丈夫大丈夫!俺も健夜と一緒に出掛けたかったからな」 健夜「そ、そうなんだ…だったらいいよ///」 京太郎「じゃあ、来週の水曜日はどうだ?」 健夜「うん、その日なら大丈夫」 京太郎「よかった。詳しいことはまた後でな。もう行かなきゃ」 健夜「うん、分かった。いってらっしゃい」 京太郎「ああ、行ってきます」 部長「まるで夫婦だな」クス ――8月下旬 デート前日 京太郎「うーん、どうするか…」 デート前日だというのに、未だに俺はどこに行くのか迷っていた 京太郎「だいたい茨城県民って、どこにデートに行くんだよ…」 京太郎「何も無いじゃん、何も無いじゃん!」 ついには考えあぐねて、机の整理をし始めてしまった これはあれだ、テスト前に部屋の掃除をしたくなってしまう例の… パラ… 京太郎「ん?何だ、これ」 『アクアワールド 前売り券』 京太郎「これは、確か…」 以前、健夜のお母さんから頂いたものだ 京太郎「はは、なるほどね…」 もし…仮に、運命と云うものがあるとしたら、こういうことをいうのかもしれない 京太郎「決まりだな」 ――8月下旬 デート当日 さて、服装オッケー、財布オッケー、ハンカチとティッシュは持った えーと後は…… あっ!危ない危ない、大事なものを忘れるところだった これを忘れると、この2週間の努力が水の泡になってしまうからな 京太郎「じゃあ、行ってくるよ」 トシ「ああ、気をつけてね」 京太郎「あー……トシさん」 トシ「ん?」 京太郎「いつも、ありがとう」 トシ「ふふ、こちらこそ」 トシ「さあ、行ってらっしゃい」 待ち合わせ場所の駅前に向かう そこには既に、かわいらしい姿をした女の子がベンチに座っていた 京太郎「おはよう」 健夜「あ、おはよう!」 京太郎「すまん、待たせちまったみたいだな」 健夜「ううん、私も今来たところだから…………ハッ!!」 京太郎「……」 健夜「……」 健夜「普通逆だよね」 京太郎「だな」 京太郎「でも、俺の『人生で一度は体験したみたい事』第6位を経験できたからいいや」 健夜「なにそれっ!?ていうか1位から5位はどうなってるのそれ!?」 京太郎「さ、早く行こうぜ。電車に乗り遅れちまう」 健夜「え、ちょっと待ってよ。すごく気になるんだけど!?」 ___________________ ___________ ____ 電車で水族館近くの駅まで来て、今はバスに乗っている 天気は見事な晴れ。海の景色も素晴らしい 健夜「ここの水族館来るの久しぶりだよ。小学生のとき以来かなー」 京太郎「俺も水族館なんて、学校の遠足で行ったきりだと思う」 健夜「へえ、確か京太郎くんて長野出身なんだよね?」 健夜「長野県に水族館なんてあるの?」 京太郎「失礼な、一応あるぞ。そんなに大きくなかったけどな」 京太郎「それより、冬になると遠足でよくスキーをしに行ったりしたなあ」 健夜「いいなあ、私の所なんか普通に近くの公園に行ったりしただけだったもん」 京太郎「まあそれは雪国の特権ということで…」 京太郎「でも、雪ってそんなにいいものでもないぞ?」 京太郎「道路だけじゃなく、屋根に上って雪を落とさなきゃならんし」 京太郎「子供のころは雪のせいでよく転んだし」 京太郎「近くに買い物に行くにも一苦労だし…」 京太郎「でも、小さい頃は雪が降るとそれだけではしゃいだりしてたっけか…」 京太郎「今では、雪が降ると『めんどくせー』としか思わないのにな」 健夜「あはは、そうかもね」 健夜「でもそのおかげで、スキーとか滑れるようになったんでしょ?」 京太郎「まあな」 健夜「じゃあ、いつか私に教えてよ。実はまだしたことないんだ」 京太郎「……」 健夜「京太郎くん?」 京太郎「…そうだな、いつか必ず」 健夜「?」 京太郎「おっ、見えてきたな。あれがそうなんじゃないか」 健夜「あの大きい建物?前に来たときと違う気がするんだけど…」 京太郎「ああ、なんだか今年リニューアルオープンしたらしいぞ」 健夜「そうなんだ、楽しみだね!」 _________ _____ __ 京太郎「どうする健夜、微妙な時間だし先にお昼ごはん食べないか?」 健夜「う、うん。そうだね…」 京太郎「中にフードコートあるし、行こうぜ」 健夜「……」 京太郎「どうかしたか?さっきから口数少ないけど」 健夜「え、えーとね……その…」 京太郎「?」 健夜「こ、これっ!!」ズイッ 京太郎「ん?見ていいのか……お弁当じゃん!」 健夜「……」コクコク 京太郎「これ、健夜が自分で作ったのか?」 健夜「うん。いちおう…」 京太郎「俺の分もあるのか?」 健夜「も、もちろんだよ//」 健夜「というより、京太郎くんのために作ったというか……」ボソボソ 京太郎「?」 健夜「さ、向こうに机と椅子あるし行こっ!」グイッ 京太郎「お、おう」 早速健夜の作ったお昼ごはんを机の上に広げる 主食とおかずがバランス良く敷き詰められている さらにフルーツまで用意してあり、盛り付けもなかなか綺麗だ 京太郎「おお、意外とうまそうじゃん!!」 健夜「意外とは余計だよ!?」 健夜「でも京太郎くんの舌には合わないかも…」 京太郎「え、なんでだ?」 健夜「ほら、京太郎くんってお料理得意でしょ?それに比べて私はヘタクソだし……」 京太郎「あはは、それはそうかもな」 健夜「ひどいっ!」 京太郎「でもいいんだ、健夜の作ったご飯を食べられるだけで」 健夜「そ、そう///」 京太郎「さ、食べようぜ」 健夜「うん」 モグモグ 健夜「どうかな…」ジー 京太郎「うん、10段階評価でいうと4ってところだな」 健夜「それは喜んでいいのかな…」 京太郎「なに、これからどんどん上手くなっていけばいいさ」 京太郎「それより俺は、健夜の作ったものを食べられるだけで嬉しいから」 健夜「うっ…あ、ありがと//」 京太郎「うーん、でもこの味付けどこかで……健夜、これお母さんに手伝ってもらったろ?」 健夜「な、なぜそれを…」 京太郎「この煮物の味付けなんて健夜のお母さんのにそっくりだし、こっちの照り焼きだって――」 健夜「え、え、なんでそんなこと知ってるの?」 京太郎「ああ、言ってなかったけ?」 京太郎「実はな…文化祭の後意気投合しちゃってさ、何度かおじゃまして料理について教えあったり」 京太郎「今どこのスーパーでどの品物が安いのか、とか話しながらお茶したり――とかしてたしな」 健夜「主婦の会話!?お母さんと仲良すぎない!?それに私そんなこと知らないんだけど!?」 京太郎「えー、だって健夜って土日はお昼過ぎまで寝てるじゃん?」 京太郎「俺その時間にしかいなかったからなあ」 健夜「」 京太郎「ん?どうした」 健夜「乙女の秘密を暴いてそんなに平然としてるなんて……」 京太郎「乙女て……」 健夜「もう、知らない!勝手に食べれば!!」ガツガツ 京太郎「はいはい、すいませんでした」 昼食を食べ終わり、少し休憩をとると、いよいよ水族館に入場した さすがリニューアルしたばかりなので、清潔感があっていい感じだ 健夜「見て見て、すごい大きな水槽…」 京太郎「ほんとにな。イワシの大群がすごいキラキラしてるな」 健夜「あはは、あそこで泳いでる亀見て!」 京太郎「魚に纏わりつかれてる、何してるんだろう?」 健夜「さあ、分からないけど、なんだかかわいいね…」 京太郎「すごいな、サメも一緒に泳いでるんだな……他の魚食べないのかな?」 健夜「水族館の魚は餌は足りてるから、基本的に襲ったりしないらしいよ」 京太郎「基本的には?」 健夜「うん、だからたまに襲ったりすることもあるんだって」 京太郎「へえー、他の魚からしたらたまったもんじゃないなそれ…」 健夜「ふふ、そうだね」 京太郎「しかし、水族館に来ると腹が減ってこないか?」 健夜「えー、ならないよ。なんで?」 京太郎「俺よく料理はするからさ、食材を見ると完成品が思い浮かんじゃって…」 健夜「食材って…」 京太郎「ほら、あそこのイワシなんてうまそうだろ?たたきにすると最高なんじゃないか」 健夜「うっ……確かに」 京太郎「あのブリなんかいいじゃないか、脂身が多そうだから照り焼きにするか鍋にするか…」 健夜「うぅ…」ゴクリ 京太郎「向こうの水槽の大きなエビはシンプルに刺身にしようかな。頭は鍋のダシにしよう」 健夜「……もうやめて!お腹空いてきちゃうよ!?」 京太郎「やっぱりなったじゃないか」 健夜「京太郎くんのせいだからね!?」 健夜「うー、もうまともな目で展示見れないよ…」 京太郎「はは、わるいわるい!」 京太郎「じゃあ、あまり食材っぽくないあっちの展示を見ようぜ」 健夜「えー、なになに……サメと…マンボウだね!」 健夜「確かに、これならお料理は想像しにくいもんね」 京太郎「ちなみにサメの肉は鶏肉に似ていて、マンボウも意外と全国各地で食べられ――」 健夜「もうやめてっ!?」 _________ ______ __ 健夜「すごいサメの数だね…それに何種類もいるみたい」 京太郎「なんでも、この水族館の一押しがサメとマンボウらしいぞ」 健夜「へえー、言うだけあって確かにすごい数…」 健夜「あ!あのサメかっこよくない?」 京太郎「どれどれ……ふーむ、メジロザメっていうのか。確かにかっこいいな」 健夜「でしょ!」 京太郎「なんというか、ロシアの諜報機関に所属していて暗殺とかやってそうな顔をしてるな」 健夜「やけに具体的だね…」 京太郎「そうだな、例えるならサメ界のプ○チンといったところか…」 健夜「それはいけない」 京太郎「おっと、そうだったな」 健夜・京太郎「……」 健夜「あ、あれなんかどうかな」 京太郎「えーと、レモンザメか。名前はかわいらしいが……目がイッちゃってるな」 健夜「…うん、そうだね。あんなの海で見かけたら間違いなくパニックになる自信があるよ」 京太郎「こっちはあれだな、シリアルキラータイプだな」 京太郎「さっきのは計画的に殺人を犯すのに対して、こっちは特に理由も無く犯行に及ぶに違いない」 健夜「ひどい言い様だね…まあ、分からなくもないけど」 京太郎「おい、またすごいのを発見したぞ、あれ!」 健夜「うわっ!すごい強面…歯がむき出しになっててこわっ!」 京太郎「あれは…シロワニっていうのか。サメなのにワニって…ひょっとしてギャグで言っているのか!?」 健夜「へえ、見た目はあんなのなのに、おとなしい性格で人もめったに襲わないんだって…」 京太郎「嘘付け!あの顔は絶対中南米のマフィアのボスをやってて、麻薬取引で金稼いでる顔だよ!!」 健夜「ああ…確かにそんな感じ」 _________ _____ __ 健夜「想像してたのと違う…」 京太郎「え、何が?」 健夜「なんていうか、もっとこう『かわい~!』とか『すご~い!』とか」 健夜「水族館てそういう楽しみ方をするものだと思ってたよ…」 京太郎「そうか?楽しいならいいじゃん」 健夜「私たち水族館に来て、料理の話とサメの犯罪者顔の話しかしてないよ!?」 京太郎「わがままだなー。じゃああっち行こうぜ」 健夜「えーと『愛くるしい海獣たちが待ってます』…か。よさそうじゃん!」 京太郎「おお、いたいた。アザラシにラッコかあ」 健夜「……」 京太郎「ん、どうした?」 健夜「かわい~!これだよ、これ!!私が求めてたのは!!」 京太郎「そうですか」 健夜「あのラッコかわい~!」 京太郎「二匹が手を繋いでるな。かわいいけど、なんでだ?」 健夜「ラッコはね、海面に浮いたまま寝るんだ」 健夜「で、そのとき離れ離れにならなないように手を繋いで寝るんだよ」 京太郎「なんだよそれ、可愛すぎるだろ…反則じゃねえか」 健夜「でしょ~」 京太郎「あっちにいるアザラシもかわいいな」 健夜「正確にはゴマフアザラシだね。少年アシベの『ゴマちゃん』と同じアザラシ」 京太郎「ゴマ、ちゃん…?」 健夜「少年アシベのゴマちゃんだよ、さすがに知ってるでしょ?」 京太郎「アア、アレネ。イマオモイダシタヨ…」 知らないとは言えない…これがジェネレーションギャップというものか…… 健夜「すごいムニュムニュしてそう、家に持ち帰って抱き枕にしたいくらいだよ」 京太郎「それは、あのアザラシがかわいそうだから止めた方が…」 健夜「ちょっとそれ、どういう意味っ!?」 健夜「向こうにいる鳥?なんだろう」 京太郎「えーと、なになに……エトピリカ、だと…」 健夜「知ってるの?」 京太郎「ん、まあな。エトペンのモデルになった鳥だろ?」 健夜「京太郎くん、エトペンなんか知ってるんだ…以外」 京太郎「ふふ、まあな…なにせ、世界一幸せなペンギンだからな」 健夜「どういう意味?」 京太郎「俺と代われっ!!と毎日思っていたってことさ…」トオイメ 健夜「?」 _________ ______ __ 京太郎「そろそろ時間だし、帰るか」 健夜「うん、そうだね」 京太郎「…なあ、今日は楽しかったか?」 健夜「うん、もちろん!」 京太郎「そうか、よかった。本当に…」 健夜「?」 京太郎「なあ、その……帰る前に少し話したいことがあるんだが」 健夜「帰り道の途中じゃだめなの?」 京太郎「ああ、大事な話なんだ」 健夜「!!」 健夜「そ、それって、ももももしかして…///」 京太郎「……あそこならゆっくり話せそうだな」 健夜「う、うん…//」ドキドキ 健夜「で、なにかな//」 京太郎「……」 京太郎「この4ヶ月いろいろあったよな」 健夜「なに、突然?まあ、そうだけど…」 京太郎「最初健夜と会ったときなんか、すげえビクビクしててさ」 京太郎「俺、こいつと付き合っていけるのか?って思ったもんだよ」 健夜「ひどい!そんなこと考えてたんだ」 京太郎「はは、すまんすまん」 京太郎「そういや、出会ってすぐの頃はよく本の話をしたっけか」 京太郎「健夜、普通に話すときはビクビクしてるくせに、本の事となると途端に饒舌になってたよな」 健夜「や、やめてよ…なんだか恥ずかしいから///」 京太郎「いろいろ健夜から本を借りて…結構読んだなあ。楽しかったよ、すごく」 健夜「そ、そう?ありがとう//」 京太郎「その後は、半ば無理やり麻雀部に誘ったけ」 京太郎「正直あのときのことは反省している、後悔はしていない」 健夜「後悔もしてよ、もう!」 健夜「ま、でも、そのおかげで色々な事が経験できたんだけどね…」 京太郎「そうだな、短い間だったけどすごい密度だったような気がするよ」 健夜「そうだね」 京太郎「他にもたくさんあったなあ」 京太郎「トシさんに弟子入りしたり、文化祭で馬鹿やったり」 京太郎「初めて大会で勝ち進んで、合宿で思いっきり練習もして」 京太郎「みんなで海水浴に行ったのも楽しかったなあ」 京太郎「あの時の健夜の水着姿、ほんとに可愛かったぞ」 健夜「あぅ…///」 京太郎「東京に行って、インターハイで応援して」 京太郎「健夜、ぜんぜん実力を出せなくて、めちゃくちゃ落ち込んでたよな」 京太郎「でも、最後の対局はほんとかっこよかったよ。びっくりするくらい」 京太郎「また、ああいうのを見てみたかったんだけどな……」 健夜「……え、それってどういう――」 京太郎「健夜、よく聞いてくれ」 京太郎「俺、転校しなきゃいけないんだ」 健夜「え?」 健夜「い、いきなり何言ってるの?」 健夜「あ!そうだ、またいつものくだらない冗談だね!」 京太郎「健夜……」 健夜「もう、京太郎くんは…さあ、帰るんでしょ?行こうよ」 京太郎「健夜…すまない。本当は最初から分かっていたことなんだ。いつかは帰らないといけないって」 健夜「もう、いいよ。そういう冗談は……だからやめて」 京太郎「でも、気付いたらあまりにもみんなと仲良くなっちまって、言い出せなかったんだ」 健夜「お願いだから…」 京太郎「すまない」 健夜「……なんでなの」 京太郎「すまん、それだけは言えない」 健夜「私にも?」 京太郎「健夜だからこそ、だ」 健夜「意味わかんないよ」 京太郎「だろうな」 健夜「……でも、転校しても、またすぐ会えるんだよね?」 京太郎「いや、もう会えないかもしれない」 健夜「~~ッ!!なにそれっ!意味わかんないよ、さっきからっ!!!」 京太郎「……」 健夜「……」 健夜「ねえ、今日さ…いつかスキーを教えてくれるって約束してくれたよね?」 京太郎「そうだな」 健夜「東京で、あの公園で…」 健夜「来年もまた、一緒にここに来ようって約束してくれたよね?」 京太郎「ああ」 健夜「あの事故の後……私がピンチのときは必ず助けてくれるって言ってくれたよね!?」 京太郎「……」 健夜「あれも全部嘘だったの!?」 京太郎「そうだ」 健夜「っ…!!」 健夜「馬鹿っ!!」ダッ 京太郎「……」 泣いてたな……大事な人を泣かせるなんて、我ながら最低だ 京太郎「いや、これで良かったのかもな」 ……ああ、結局渡せなかった、これ _________ _____ __ 京太郎「ただいま」 トシ「おや、おかえり。案外早かったんだね」 京太郎「…うん」 トシ「……」 トシ「どうしたんだい?」 京太郎「単刀直入に言うよ、トシさん。俺帰ることにしたんだ」 トシ「……そうかい。だから今日健夜ちゃんと…」 トシ「きちんとお別れはできたのかい?」 京太郎「どうだろう、正直よく分からないや」 トシ「京太郎のことだ、自分に対して未練が残らないように、冷たくあしらったんだろう?」 トシ「違うかい?」 京太郎「はは、トシさんには適わないな……ほんとに」 トシ「京太郎こっちにおいで」 京太郎「どうしたの、急に」 トシ「いいから、ほらっ」ギュ トシ「半年も一緒にいるのに、こうするのはこれが初めてだね」 京太郎「うん、そうだね」 トシ「京太郎、この半年間本当にありがとう」 京太郎「お礼を言うのは俺の方だよ」 トシ「そんなことないよ。あんたからは色んなもの貰ったんだから」 京太郎「それを言うなら、俺だってトシさんから色んなもの貰ったよ」 トシ「お互い様だね」 京太郎「そうだね」 京太郎「…いろいろ言うべきことがあった気がするんだけど、出てこないや」 トシ「ふふ、私もだよ」 京太郎「しばらく、このままでいい?」 トシ「うん」 その後、自分の部屋に戻り、荷物の整理をした だけど、それもあっけなく終ってしまった まあ、半年程度ならこんなものなんだろう 結局、麻雀部の先輩やクラスメイトにはお別れを言わなかった たとえ言ったとしても、理由を聞かれて、返答に窮するだけだ 寂しいが、仕方がないのかもしれない 半年振りに清澄の制服に袖を通し、玄関に向かう トシ「なかなかきまっているじゃないか、似合ってるよ」 京太郎「ありがとう、なんだか照れるね」 京太郎「あー、あと悪いんだけど、これを健夜に渡しておいてくれないかな」 京太郎「本当は最後に渡すつもりだったんだけど」 トシ「これは……分かったよ、必ず」 京太郎「学校のこととか、色々と後始末をしてもらうのは申し訳ないんだけど…」 トシ「何言ってるのさ、大人に迷惑をかけるのも子供の仕事の内だよ」 京太郎「そう言ってもらえると助かるよ、ありがとう」 京太郎「あと、これ。トシさんにも」 トシ「なんだい?やけに大きいね……あらっ?」 京太郎「料理の練習でだいぶ磨耗しちゃったから、新しい調理器具を買ったんだ」 京太郎「どうかな…なるべく良さそうなのを選んだんだけど」 トシ「うれいしいよ、ありがとう京太郎。でも高かったろうに…」 京太郎「今月短期のバイトで稼いだからね、どうってことないよ」 京太郎「それより、俺がいなくなってからもカップラーメンは控えてほしいかな」 トシ「ふふ、善処するよ」 京太郎「もうっ」 トシ「……」 京太郎「……」 トシ「行くのかい?」 京太郎「うん」 トシ「帰りは?」 京太郎「少し遅くなるよ」 トシ「そうかい、いってらっしゃい京太郎」 京太郎「いってきます」 京太郎「ばあちゃん」 この半年間、色んなことがあった。本当に楽しかった だからできれば、ずっとここで過ごしたいくらいだ だが、そういうわけにもいかない ついに帰るときが来たのだ トシさん、麻雀部の先輩方、クラスメイト、そして健夜… みんなと別れるのは寂しいが、彼らのおかげでとても楽しい日々を過ごすことができた 伝えることはできないが、本当にありがとう 京太郎「さて…」 おあつらえ向きの下り坂が見えてきた だから、助走を付ける タンッ! みんなの顔がフラッシュバックする タンッ!! この半年の出来事が一挙に頭の中を駆け巡る…健夜 タンッ!!! 健夜……本当はあの時俺は… 京太郎「いっけええええええええええ!!!」 ――8月下旬 健夜「やっぱり、このままじゃダメだよね……」 あれから、2日たったけど私はいまだに行動できずにいた でも、このまま分かれの挨拶すらもできないのは、もっとダメだ よしっ! 健夜「おかーさん、ちょっと出掛けてくる」 _________ _____ __ 健夜「つ、着いてしまった…」 あー、勢いで来たものの、なんて言えばいいんだろう? あんな別れ方したし、会うのは気まずいよ… 健夜「はぁー…」 トシ「おや、健夜ちゃんじゃないか。どうしたんだい?」 健夜「あ、熊倉さん。えと、その…京太郎くんいますか?」 トシ「……まあ、上がりなさい」 健夜「?はあ…」 玄関に上がると、以前とは異なる違和感を感じる、なんだろう? それになんだか、物が減ってるような もしかして… トシ「さて、今日はどうしたんだい?」 健夜「えと、熊倉さんも知ってますよね?京太郎くんが転校すること…」 健夜「だから、その…最後の挨拶に……」 トシ「そうかい、ありがとう健夜ちゃん」 トシ「でも、残念だけど、京太郎はもう行ってしまってね。ここにはいないんだ」 健夜「そう…ですか……」 やっぱり、感じた違和感はそういうことだったのだ トシ「健夜ちゃん……」 健夜「はは、少し遅かったみたいですね……」 トシ「京太郎のこと、恨まないであげて。あの子にも事情があって――」 健夜「分かってます!!分かってますけど…」 トシ「……」 トシ「これ、京太郎から健夜ちゃんにって」 _________ _____ __ 健夜「ただいま」 健夜母「あら、おかえり。早かったわね」 健夜「うん……ごめん部屋行くね」 健夜母「ちょっと、健夜!?」 バタン はは…バカみたい。別れの挨拶すらできないなんて あの時…きちんと話を聞いてあげればよかった 熊倉さんから渡された、箱を見る 開ける気にはどうしてもなれなかったけど、それでもなんとか包装を解いていく 現れたのは、シルバーのチェーンに薄い青と透明の宝石があしらわれている―― 健夜「これは、あの時の…」 間違いない。合宿のとき、京太郎くんと瑞原さんと行ったデパートで見つけた、あの時のネックレスだ そういえば最近、京太郎くん忙しそうにしてた。きっとこのためにアルバイトしてたんだ 健夜「覚えててくれたんだ……」 健夜「馬鹿……」 こんな物より、私は京太郎くんがいてくれさえすれば、それで…… ――9月上旬 二学期始め 二学期が始まった 朝のホームルームで先生が京太郎くんの転校のことを伝えると、クラスがざわめいた その後なぜか、何人ものクラスメイトが私を慰めてくれた 中学生の頃の私だったら考えられないことだったので、素直に嬉しかった でも正直、何を言われても心に響いてくることはなかった 今日は特に授業などもなかったので、早めに終ってしまった なので、荷物を持って早々部室に向かう ガラガラガラ 健夜「失礼します」 シーン… 健夜「…まあ、誰もいないんだけどね」 さすがに2学期ともなると、先輩達もほとんど顔を出せなくなる だから、今日からは本当にひとりぼっち 健夜「……一人で麻雀なんかできるわけないじゃん」 健夜「馬鹿……京太郎くんの馬鹿」 することもないので、仕方なく持ってきていた文庫本を読む 健夜「……」ペラペラペラ 健夜「……」ペラペラ 健夜「……」ペラ… 健夜「はぁ……」 だめだ、なんだか集中できない 以前なら2時間でも3時間でも、いや1日中、本の世界に没頭することができたのに いつからだろう?どうして変わってしまったんだろう? そんなのは分かりきっている、京太郎くんと出会ったからだ 京太郎くんが私の世界を広げてくれたから、私の興味を外に向けてくれたから… 本当はもっと京太郎くんと過ごしたかった 他愛のない、いつものバカ話をずっとしていたかった 二人で大会に出て、また全国に行きたかった 2年生になったら、新しい部員が来てもっと部活が盛り上がるはずだった 3年生になったら、部活も引退して進路について二人で真剣に語り合うはすだった どうして、転校なんかしたの?どうして、最後の挨拶もさせてくれなかったの? どうして、急にいなくなっちゃうの?どうして、ちゃんと理由を教えてくれなかったの? どうして?ねえ、どうしてなの、京太郎くん。お願いだから答えてよ…… 分かれることを知っていたなら、どうしてあの時私に話しかけてきたの? 私が一人だったから、同情して付き合ってくれていたの? 私のこと、本当はどうでもいいって思ってたの? こんなに辛い気持ちになるくらいなら、ずっとひとりぼっちの方がマシだったよ 健夜「馬鹿……」ポロポロ 馬鹿……馬鹿!……馬鹿!! 麻雀なんて…もう辞め―― コンコン 健夜「!!」ゴシゴシ コンコン! 健夜「は、はい。どうぞ」 ガラガラガラ 「失礼しまーす」 健夜「は、はい」 「ここ、麻雀部であってますよね?」 健夜「はい、そうですけど…えーと何か用ですか」 「えーと、実は…」 コンコン 健夜「!!」 「失礼します」 健夜「え、また!?」 コンコン 「しつれいしまーす」 健夜「」 _________ ______ __ 結局、その後来たのは計4人。いずれも1年生の女の子だ 健夜「えーと、皆さんどういったご用件で…」 「あはは、敬語はいいよ。同い年なんだし」 健夜「う、うん…」 健夜「で、なんの用なのかな?」 「はい、これ」 健夜「えーとなになに……入部届かあ。なるほどなるほど」 健夜「……」 健夜「うえ゛!?」 健夜「入部届っ!?入部届って、あの入部届っ!?」 「それ以外になにかあったけ?」 「ないと思うけど」 健夜「ということはつまり…四人とも麻雀部の入部希望者ってことっ?」 「「うん!」」 健夜「そう、なんだ」 健夜「でも、どうして急に…?」 「熊倉君が誘ってくれたんだよねー」 健夜「えっ」 「8月の中頃くらいかなー。いきなり電話してきてさ」 ちょうどインターハイが終って、先輩達が引退した頃だ 「そうなの?私なんかいきなり家まで来たからびっくりしちゃったよ」 健夜「……」 「でも、すごい熱心ていうかさ…鬼気迫るかんじだったよね」 健夜「……」 「何度もお願いされたからね、最後にはオーケーしちゃったもん」 「私の時なんか――」 健夜「……」 健夜「……」 健夜「……」 健夜「……」ポロポロ 馬鹿は…馬鹿は私だ。私、自分のことしか考えてなかった 京太郎くんはこんなにも私のこと考えていてくれたのに 「えっ、え、えちちtちょっといきなりどうしたの?だだだ大丈夫?」 「落ち着け!どこか痛いところでもあるの?」 健夜「ううん…違うの……ただ、自分が…情けなくて、それで…」ポロポロ 「うん、大丈夫。大丈夫だから」ポンポン 健夜「ありがとう……来てくれて…ありがとう…」ポロポロ 「うん、うん…」 生まれたての赤ちゃんのように、その後もずっと泣き続けた _________ _____ __ ピンポーン トシ「おや、健夜ちゃん」 健夜「熊倉さん、お願いがあります!」 トシ「どうしたんだい、急に」 健夜「私に麻雀を教えてください!!」 トシ「…今も教えてると思うけど」 健夜「違うんです!もっと全国で……いや世界で戦えるくらい強くなりたいんです!」 トシ「……世界とは大きく出たね。どういう心境の変化だい」 健夜「京太郎くんがどこに行ったのかは知りません」 健夜「けど、私がもっと麻雀で強くなって、もっと有名になれば」 健夜「きっと、京太郎くんも見ていてくれるから……」 健夜「だから、強くならなくちゃいけないんです!」 トシ「それは自分のためかい?」 健夜「正直分かりません」 健夜「でも、私の麻雀をまた見たいって言ってくれたんです」 トシ「……」 健夜「京太郎くんからは、とても多くのものを貰いました」 健夜「信じられないほど、たくさん」 健夜「だから、ほんの少しでも、私からあげられるものがあるなら」 健夜「自分のためと言われても、構いません!」 トシ「ふふ…」 トシ「まったく、二人ともそっくりなんだから……」 健夜「?」 トシ「いいよ、明日から毎日おいで。みっちりしごいてあげるから」 健夜「あっ、ありがとうございます!!」 トシ「さあ!さっさと、京太郎に追いつかなきゃね。時間がなくなっちゃうよ」 --------------------------- その後は早かった 1年生が終るまで、私は熊倉さんの指導を徹底的に受けた 団体戦では残念ながら、全国に行くことはできなかった しかし、最後の大会では県で2位に食い込むことができた 私たちの最初の実力からすれば、相当成長できたのは確かだろう 私はこのままこのメンバーで、2年生になってもやっていくんだとばかり思っていた だけど、1年生での終わりに突然お父さんの転勤が決まり、転校することになった 同じ茨城県だったが、新しい家から通うには少し遠すぎたのだ 新しい高校の名前は『土浦女子高校』 制服はブレザーではなく、丸襟にグレーのリボンのものに変わった 初めてできた友達や部活の仲間、熊倉さんと分かれるのは辛かった きっと京太郎くんもあの時、こんな気持ちになったのだろう 引越しの後気付いたけど、京太郎くんから預かっていた文化祭の衣装がいつの間にかなくなっていた 京太郎くんとの数少ない思い出だったから、必死になって探したけど見つからなかった もし誰かの手に渡っているなら、せめて大事に扱っていてほしい 熊倉さんも程なくして、福岡の麻雀の実業団で監督をするため引越しをしたそうだ 転校してからも麻雀はずっと続けた、何ものにも優先して そのせいか、3年生の全国大会では団体戦優勝を果たすことができた 京太郎くんは見ていてくれたのだろうか?そうだと嬉しい 高校を卒業してからは、ありがたいことにプロのオファーがあった 私は飛びついた それからも、私はひたすら麻雀をし続けた まるで、最初の目的を忘れてしまったかのように そして…… ――12年後 東京 インターハイ会場 恒子「すこやん、お疲れー!」 健夜「お疲れ様、こーこちゃん」 恒子「いやー今日もアラサーらしく、年季の入った名解説でしたな」 健夜「アラフォーだよ!!」 恒子「……」 健夜「間違えちゃったじゃん!何言わせるの!!」 恒子「いや~、今のはさすがにすこやんが悪いと思うんだけど」 健夜「もうっ、まったく!こーこちゃんは!」 恒子「はいはい、悪うございました…」 恒子「ん、あれっ?すこやんにしては珍しく、ネックレスなんて着けてるんだね」 恒子「どうしたの、若作り?」 健夜「私まだ20代だからね!?そのくらいのファッションはするよ!」 恒子「へぇー、アクアマリンとダイアモンドかあ。デザインは若い人向けみたいだけど、大丈夫?」 健夜「大丈夫ってなに!?」 恒子「でも、すこやんにしてはいいセンスしてるじゃん。なんでいつもは着けないの?」 健夜「うーん…なんでだろ?」 健夜「なんだか今まで、どうしてもそういう気分になれなかったんだよね……」 恒子「ふーん……さては男ですな?」 健夜「ななな、なんで分かるの!?」 恒子「ふふふ、女がアンニュイな表情をしたら、それ即ち男が関係していると相場が決まっているのだよ」 健夜「へえ、こーこちゃんすごいんだね」 恒子「それほどでもあるよ!」フフン 恒子「……もしかして彼氏からのプレゼントとか?」 健夜「彼氏か…そうだったら良かったんだけどね…」 恒子「"だった"ってことは、昔の?」 健夜「うん、学生時代にちょっとね」 恒子「へえ、行かず後家四天王の一角と呼ばれたすこやんにも、そんな時代があったんだねえ」 健夜「行かず後家なんてよく知ってるね!?ていうか、そんなの初めて聞いたよっ!?」 恒子「初めて言ったからね」 健夜「……ちなみに他の三人は?」 恒子「えーと、野依プロと瑞原プロと、あと一人誰にしようか?」 健夜「こーこちゃん、そのネタその二人には絶対に言わないほうがいいよ。命に関わるから」 恒子「命って、そんなー」 健夜「……」 恒子「……肝に銘じます」 恒子「しかし、すこやんにもそんなことがあったんだねー。その子とは結局?」 健夜「うん、転校しちゃってそれっきり」 恒子「ははー、まるで一昔前の少女漫画みたいな展開だね」 恒子「でも、その子はすこやんのことをとても大切に思ってたみたいだね」 健夜「……どうして?」 恒子「だって、このネックレス高校生が買うにしてはかなり高いもん」 恒子「5万か6万くらいはしたんじゃないのかな?」 恒子「好きな娘以外にそんなプレゼント、普通はしないよ」 健夜「……」 恒子「すこやんは、その男の子のことどう思ってたの?」 健夜「……分かんない、忘れちゃった」 恒子「そう」 恒子「……」 恒子「さあ!明日で仕事が一区切りするから、その後飲みに行くぜー!!ね、すこやん」 健夜「うん、そうだね。ありがとう、こーこちゃん」 さて、今日は解説の仕事は終ったからホテルに帰ろう なんだか疲れちゃった。きっと昔の話をしたからだ あれから12年が経った 私は強くなり続けた…と思う 体も成長した。む、胸だってほらっ!? ……ごめんなさい、嘘つきました。ほとんど変わってません プロになって、色んな大会に出た。そして勝ち続けた 気付いたら、いつの間にか世界ランキングが2位になっていたこともある ねえ、京太郎くん。見てよこれ、私のカード 『国内では無敗』『永世称号七冠』『恵比寿時代は毎年リーグMVP』 だってさ。この『Grandmaster』なんて仰々しいの、私には似合ってないよね 私強くなったんだよ?銀メダルだってとったことあるんだから その時の私、見ていてくれた?その時の私、かっこよかった? 京太郎くんがあの時言ってくれたみたいに 少しでも恩返しできたのかな、私… ねえ、京太郎くん。私、疲れちゃったよ。少し頑張りすぎたからかな こーこちゃんにはああ言ったけど、私はあの時から……いや今でもあなたのことを… 健夜「会いたい……」 もし、もう一度出会えたら…あの時言えなかったことを――― 「あぶなーいっ!!!」 健夜「へ?」 横を見る。横断歩道に猛スピード迫ってくるワゴン車。距離は20メートルくらい 健夜「あ」 これは助からないな。こうどうしようもないと、案外冷静になるものなんだ ここで、私死んじゃうんだ。あっけない ああ、私の人生ってなんだったんだろう? でも、今にして思えば案外幸せだった言えるのかもしれない 仲の良い友達も何人かいるし、他人から見れば麻雀選手として大成功を収めたといえる あれ?あと、何かあったけ? まあ、いっか。どうせここで終ってしまうんだから でも…前にもこんなことが ドンッ 健夜「え」 すごい衝撃が伝わる でもこれは、車というより、人の 振り向くと、そこには金髪の男の子が 健夜「あ、きょうた――」 グシャ 肉の潰れる嫌な音がした 今度こそ、私は気を失った ________ _____ __ ―病院 「ハイ、いいですよ。お疲れ様」 健夜「ありがとうございました」 「特に異常は見当たりませんね。気になるところがあれば、またいらして下さい」 健夜「はい。あの…あの男の子は今」 「まだ、手術中ですね」 健夜「そう、ですか」 「……私の見たところ、頭からの出血は多いようでしたが、それほど深いものではないようです」 「肋骨にひびが入っていますが、中に以上はないようでした」 「左足は骨折していますが、それほど酷いものではないので、将来障害が残る心配はありません」 「追突する直前、車が横にそれたので、正面衝突を避けられたのが良かったのかもしれませんね」 健夜「そう…ですね」 「自分の命を顧みず、他人を助けることのできる素晴らしい青年です」 「うちのスタッフが全力で取り組んでいるので、安心してください」 「じきに手術も終るでしょう……彼のこと、待ちますか?」 健夜「はい」 事故のとき、私はもう助からないと思った しかし、周りにいた人達の証言によると、男の子が飛び出してきて私を突き飛ばしてくれたらしい 私は歩道に逃れたが、その子は…… 警察の人によると、車は70~80キロ近くスピードを出していたらしい それで、あの怪我で済んだのは奇跡的とのことだ それでも、あのような酷い怪我を負ってしまった 私はすぐに気を失ってしまったので、その後の出来事は詳しくは知らない 気付いたら病院にいて、よく分からない検査を受けていた そして今、彼の眠るベッドの横で、私は座っている 健夜「……」 健夜「ありがとう。あなたのおかげで、私助かったよ」 健夜「ねえ、あなたは誰なの?金髪のそっくりさん」 健夜「ん?なんだろこれ……学生証?」 健夜「……」 健夜「名前だけ、名前だけならセーフだよねっ?」 健夜「苗字は『須賀』、名前は……」 健夜「『京太郎』……かあ」 健夜「……」 健夜「……」 健夜「えっ?え、ええええっ…え?!??」 ここここれは、どういうこと?もしかして本当に、京太郎くん本人? いや、この子も京太郎くんなんだけどね!? でででも、顔とか体つきとかはほとんど同じに見えるし いや、でもあれから12年経ってるし、同じってありえないよね!? はっ!もしかして、この子京太郎くんの息子さんとか…… ということは、もう他の誰かと結婚してて…… 健夜「うぅ……」キリキリ やめよう、秒速5センチメートルみたいな妄想は。私の胃に優しくない 第一、自分の息子に同じ名前をつける親がどこにいる! 健夜「はあー……」 傍からみたら、私ただの変質者だね、これ 健夜「ねえ、早く目を覚ましてよ『京太郎』くん……」 恒子「すすすこやーん!!」バーン 健夜「あ、こーこちゃん」 恒子「事故にあったって聞いて、だだだ大丈夫!?」 健夜「落ち着いて、こーこちゃん。私は何ともないから」 恒子「そ、そうなの!?よ…よかったあ」ヘナヘナ 健夜「心配してくれたんだね。ありがとう」 恒子「あれ?……この子はどうしたの?」 健夜「この子が私を助けてくれたの。でも代わりに…」 恒子「そう、なんだ」 健夜「幸いそこまで酷い怪我じゃないらしいけど、まだ意識が戻らないんだ」 恒子「そう……すこやんのことありがとね、少年」 ~~~~~~~~~~~~~~~~ 良子「少々遅れましたが、どうやら無事なようですね」 えり「そうですね」 はやり「まったく、心配したんだから…」 咏「まったくだねぃ」 野依「よかったっ!!」 靖子「まあ、無事でよかったよ。ほんと」 はやり「……」 良子「どうかしました?」 はやり「うーん、あの子…」 良子「あの金髪の子ですね?どうやら、彼が小鍛治さんを助けてくれたようですが」 はやり「うん、そうなんだけど。あの男の子、どこかで会ったことがあるような……」 野依「……」 野依「痴呆っ!!」 はやり「あ゛、今なんつった」 ビクッ!! 野依「難聴っ!!」 咏「これは、やばいねぃ…」ヒソヒソ 良子「Oh……」 はやり「久しぶりに切れちゃった☆……雀荘行こうか☆」 野依「望むところっ!!」 はやり「でも、二人じゃ麻雀できないからなあ…☆」チラ 咏・良子「」ビクッ!! 咏「あー!私このあと雑誌の取材があって――」 良子「実は解説の仕事が残っていまして――」 はやり・野依「ん?」ニコニコ 咏・良子「……お供させていただきます」 みさき「あれ?そういえば藤田プロがいませんね、さっきまでここにいたのに」 咏・良子(あのカツ丼、逃げやがったな…) はやり「じゃあ行こうか☆二度と麻雀のできない身体にしてあげるよ☆」 野依「こっちの台詞っ!!」 ~~~~~~~~~~~~~~~~ 健夜「なんだか、外が騒がしいね。何かあったのかな?」 恒子「さあ?お年寄りが世間話でもしてるんじゃない?」 健夜「病院なんだから静かにして欲しいよね、まったく」 健夜「……京太郎くん」ギュ 恒子「すこやん…」 恒子「すこやん、もしかしてその子のこと知ってるの?」 健夜「分かんない…」 恒子「え、それってどういう」 コンコン 健夜「は、はい、どうぞ」 ??「失礼します、こちらに須賀くんがいると聞いて」 健夜「は、はい。こちらです」 健夜「えと、あなた達は?」 ??「申し遅れました、私は清澄高校麻雀部の部長の竹井と申します」 久「それとこちらが、部員の染谷、宮永、片岡、原村です」 久「私たち、須賀くんと同じ部員なんです」 健夜「そう、だったんだ」 咲「京ちゃん!!京ちゃん!!」 優希「イヌ…なにやってんだじぇ」 和「須賀くん…」 まこ「それで、容態のほうは?」 健夜「手術は成功したんだけど、まだ意識の方が…」 まこ「そう、なんか…」 久「…私のせいだわ、あの時買出しなんか行かせなければ……」 まこ「あほ、単なる偶然じゃ。自分のせいにしたって何にもならんぞ」 久「……そうね、その通りだわ。ありがとう、まこ」 久「それで、その…事故の詳しいこと聞いてもいいですか?」 健夜「はい」 __________ ______ __ 久「そうですか、ありがとうございました」 健夜「い、いや、お礼を言うのはこっちの方だから」 咲「でも、京ちゃんらしいね」 優希「いつも、他人ことばっかり。少しは自分のことも考えろ…ばか」 健夜「……あの、良かったらこの子のこともっと教えてくれませんか?」 久「敬語はいいですよ、小鍛治プロ」 健夜「え、ばれてたの!?」 和「麻雀やってる人で、小鍛治プロのことを知らない人なんていませんよ」 まこ「それに、福与アナもおるしな」 恒子「あれっ、分かっちゃた?私も有名になったもんだね~」 久「小鍛治プロからの頼みとあらば仕方ないですね。悪いけど、咲お願いね」 咲「え、私ですか?」ビクッ 久「この中なら、あなたが一番須賀くんと付き合いが長いわ。よろしくね」 咲「は、はあ」 久「私達は先に帰るわね。たくさんいても邪魔になるし」 恒子「なら、私も帰るよ。咲ちゃん、すこやんのことお願いね」 健夜「普通逆じゃない!?」 その後、咲ちゃんから色々な話を聞いた 中学時代どんなことがあったのか、どんな会話をして、どう思ったのか 高校に入ってからこと、大会のこと、そして今日のこと 咲「いつも、自分のことは後回し。他の人のことを第一に考えてるんです」 咲「まったく…バカなんだから」 健夜「…そうだね、昔からそうだったんだよね」 咲「?」 健夜「ありがとう、咲ちゃん。私の頼みなんか聞いてくれて」 健夜「明日も試合でしょう?早く帰って休んだほうがいいよ」 咲「…そうですね、そうします」 咲「小鍛治さんはこの後…」 健夜「もう少しだけ、ここにいるよ。一人じゃ寂しいもんね」 ――??? ~~~~~~~~~~~~~ 「う……ぁ…」 何をしてるんだい? 「いえ…何もできないんです」 本当かい? 「ほら、見てください。包帯でグルグル巻きでしょう?」 「これじゃあ、動けませんよ」 なんで包帯なんかしてるんだい? 「えーと…なんででしょう?怪我でもしたかなあ…」 いいや、怪我なんかしてないはずだよ。ほらっ! 「ちょっと、止めてくださいよ。痛いじゃないですか!」 本当に? 「あれっ?痛くない…?なんで…」 怪我してるわけでもないのに、そんな包帯を巻いているから身動きが取れなくなるのさ さ、起きなさい。私と彼が言った、同じ言葉があるだろう? それを思い出すんだ 「え、もしかして…あなたは――」 ~~~~~~~~~~~~~~~ ――事故から三日後 京太郎「うぅ……」 うあ、体がだるい。つか左足全く動かねえ…どうなってんだ なんか後頭部もジンジンするし、最悪だな あれ?俺何してたんだっけ? たしかこっち戻ってきてそれで…… 京太郎「た、助かったのか…俺!?」 まじかよ…絶対ダメかと思ってたのに 京太郎「よっしゃーーーーーっっ!!!!」 京太郎「って、痛っ…!声出しただけで、ハンパなくいてぇ…」 はあ、てことはここ病院か そういえば、肝心の健夜は無事だったのだろうか? 歩道に押したまでは確認したんだが、それ以上覚えてねえ コンコン 「失礼します」 ん、誰だ?とういかこの声、最近まで聞いてような――やべっ! ガチャ 健夜「『京太郎』くん、起きてる?わけないよね…」 無事だったかあ、よかった……本当によかった 健夜「今日もお見舞いの品、持ってきたんだけど。既にいっぱいだね」 健夜「ねえ、今日の試合、咲ちゃんたち勝ったみたいだよ。よかったね」 健夜「解説のとき、こーこちゃんたら酷いんだよ。全国放送でアラサーネタ連発するし」 健夜「自分だって、もうすぐアラサーなのにね」 健夜「……」 健夜「ねえ、『京太郎』くん。早く目を覚まして。本当のこと教えて」 健夜「あなたは、あの京太郎くんなんでしょう?」 健夜「咲ちゃんから聞いたよ、いろんなこと」 健夜「昔から、変わってないんだね。私、びっくりしちゃった」 京太郎「……」 健夜「私あれから、すごく強くなったんだよ?」 健夜「なにせ、元世界ランク2位なんだからね。すごいでしょ?」 健夜「銀メダルだって取ったんだから…」 京太郎「……」 健夜「……」 健夜「私…あなたに、頑張った、って。それだけでいいの……だから…」ポロポロ 健夜「京太郎くん……」ポロポロ 言うべきなのだろうか? 正直言うと、助かったときのことは全く考えていなかった だが、俺のことをいまさら言ったところでどうなるというのか もしかしたら、既に健夜には付き合っている男性がいるかもしれない そんなところに、12年前の俺が現れたらどうだろう? そんなことしたって、健夜を困らせるだけだ いや、たとえ彼氏がいなくたって同じようなものか… それに、そもそもタイムリープなんて荒唐無稽なこと信じてもらえるはずがない なら言わないほうがいい それが健夜のため だけど…… 『自分の気持ちに素直にね』 ……ありがとう、トシさん 健夜「……じゃあ、もう行くね」ゴシゴシ 京太郎「……待った」 健夜「え」 京太郎「久しぶり、健夜」 健夜「えっ!あ…え、え?」パクパク 健夜「きょ、京太郎くんなの?あの…」 京太郎「そう、あの京太郎だ」 健夜「…なんとも、ないの?」 京太郎「言ったろ、ちょっとやそっとじゃ死なないって」 健夜「で、でも、まだ高校生なんでしょ!?」 京太郎「まあ…その……いろいろあったんだ」 京太郎「詳しいことはまた後で話すよ。それでも信じてくれるか?」 健夜「……私、ひと目見て分かったもん…京太郎くんだって」 健夜「違うかもしれないって思ったよ?けど、苗字は違ったけど名前も顔も一緒で…」 健夜「変だって思った。そんなのありえないって…」 健夜「でも、咲ちゃんからあなたの話を聞いて分かったの」 健夜「この人は間違いなく京太郎くんなんだって」 健夜「昔から全然変わってなくて、びっくりしたんだから…」 京太郎「そういう健夜だって、あの頃と全然変わってないじゃないか」 健夜「そ、そんなことない!あの後、いろんなこと…いっぱいあって……それで…」ジワァ 京太郎「……」 健夜「ばか~~っ!!勝手にいなくなって…」 健夜「急に現れたと思ったら…今度は事故で!」 健夜「すごく、すっごく!心配したんだからっ!!」 京太郎「す、すまん」 健夜「もう起きないかもって何度も何度も思って……それで…」 健夜「バカ、アホ、トンチンカン!!」 健夜「ヘンタイ!ドスケベ!他の人の胸ばっかり見てっ!!」 健夜「バカバカバカバカバカバカバカばかばかばかばかーーーーー!!!」 京太郎「そこまで言わなくても…」 京太郎「どうしたら許してくれる?」 健夜「許さないもん!」 京太郎「もん、って……じゃあ、どうしたいい?」 健夜「えと…その、あのー……」 健夜「………!!」 健夜「ききききキス、してくれたら許してあげないこともない…かも/////」モジモジ 乙女か!いや、もう乙女じゃないのか? 京太郎「えっ!?そのー、聞きにくいことなんだが……彼氏とかいないのか?」 健夜「」 健夜「……」 健夜「いたことないもん…」ボソ 京太郎「え?」 健夜「今まで、一人もいたことないって言ったの!わるいっ!!」 京太郎「い、いや悪くないです。むしろ嬉しい…かな」 健夜「そ、そう、なんだ…///」 京太郎「ああ」 健夜「じゃあ、その……する?」 京太郎「いやその前に、ちょっと待ってくれ」 京太郎「最後分かれたとき、本当に言いたかったこと、言わせてくれ」 健夜「うん」 京太郎「好きだ」 健夜「私も。あの頃からずっと」 京太郎「健夜…」 健夜「京太郎くん…」 健夜の手に、自分の手を重ねる。暖かい だんだんと二人の距離が近づいてゆく、そして――― ~~~~~~~~~~~~~~~~~~~ トシ「どうやら、うまくいったみたいだね」 トシ「……あらあら、年寄りはとっとと退散しようか」 トシ「確かこういう時は、こう言うんだったかな」 トシ「二人は幸せなキスをして終了」 ~~~~~~~~~~~~~~~~~~~ ――5年後 京太郎「うー、緊張してきた…」 健夜「大丈夫だよ、なんたって私が教えてきたんだから」 京太郎「そうだな、いつもありがとう」 チュ 健夜「…えへへ」 恒子「おー、暑い暑い!暖房効きすぎかなあ、この部屋は」 健夜「こーこちゃん!?」 健夜「…もしかして、見てた!?」 恒子「いんやあ、見てないよ」 健夜「よかったあ」 恒子「二人が熱ぅ~いキスをしてることろなんてね」 健夜「も、もうっ!見てたんじゃん!?早く実況に戻りなよ!」 恒子「はいはい……あと京太郎くん、タイトル戦頑張んなさい」 京太郎「はい!」 健夜「もうっ、こーこちゃんは…」 京太郎「…福与さん、いい人だなあ」 健夜「えっ!うわ、浮気!?」 京太郎「そんなことしないよ…」 京太郎「福与さん、俺が初のタイトル戦で緊張してるから、わざとああ言ってくれたんだよ」 健夜「そ、そうだったんだ。後で感謝しなくちゃだね」 はやり(3×)「おーい、京太郎くん!」 京太郎「あ!お久しぶりです、瑞原プロ」 はやり(3×)「久しぶり。今日はよろしくね」 健夜「ちょっ…!すごい格好してるね、それ」 健夜「痴女…というより、もはや露出狂だよその服!?」 はやり(3×)「えー、最近流行ってるんだよこの服、ほらこれ見てよ」 健夜「なにスマホまで出して…なになに」 『茨城在住のあるデザイナーは、スランプに陥っていた』 『あるとき、茨城で開かれていたフリーマーケットを覗くと、そこにはとんでもない服が』 『これにインスピレーションを受けた彼は、次々と新作を発表してゆく』 『最初は麻雀界隈の一部のみで流行っていたものの、今ではその茨城スタイルは世界的なものになりつつある』 『そのブランドの名前は、彼がフリーマーケットで発見した服に付いていた文字からとった』 『K.K、と』 はやり「ねっ!」 京太郎・健夜「Oh…」 K.K=Kumakura Kyoutaro です…本当にありがとうございました トシ「ほら、試合はじまるよ。早く行きな、二人とも」 京太郎「監督!」 京太郎「そうですね、行ってきます」 トシ「ああ、いってらっしゃい」 ________ _____ __ 京太郎「今日は負けませんよ、嫁と娘が見てるんです」 はやり「まだまだ、新人君には負けないよ」 アカギ「久しぶりだな、京ちゃん……だが、勝つのは俺だぜ……!」 野依「負けないっ!!」 京太郎「あー、そういえば…」 はやり「ん?」 京太郎「……約束、守ってくれましたね」 はやり「なんのこと?」 京太郎「いえ、何でもありません。さあ、いきますよ!!」 京太郎「カンッ!!」
https://w.atwiki.jp/sangamaki/pages/30.html
. 咏「うーっす」 憩「あれ、京太郎くんは?」 咏「なんかクラス委員の仕事で先生に呼ばれてたぜぃ」 霞「今日は部活休むって」 憩「そうなんや……」 【照の場合】 照(今日は京いないのか……) 照(な、なんというくだらないギャグを思いついてしまったんだ) 照(私は天才なのか?) 照(……なんだかつまらないな) 照「ロン、32000」 【エイスリンの場合】 エイスリン(キョウタロークンガイナイ……) エイスリン(オイツクchance!ガンバル!) エイスリン(キョウタロークン、オドロク!) エイスリン(エイ!エイ!オー!)トン 照「ロン、32000」 【郁乃の場合】 郁乃「ちょっと失礼するわ~」 郁乃(気になるから京太郎くんツケよ~) 郁乃(あれ、でもどこにおるんやったっけ~?) 郁乃(…………) 郁乃(飽きたし、おトイレ行こ~) 【憩の場合】 憩(京太郎くんいないんか……) 憩(あれ、そういえば京太郎くんの担任の先生って女の人やなかったっけ) 憩(ひょっとして……) 京太郎『先生、用事って何ですか?』 先生『来たな、須賀、いや京太郎きゅん!』 先生『私を満足させてー!』バサッ 憩(い、いやや!そんなん絶対嫌や!) 憩(京太郎くんが誰かに取られるなんて……) 憩(興奮するわ……)ジュッ 照「次、憩の番」 【咏の場合】 咏(ったく、なんなんだよアイツは~!) 咏(せっかく帰りにあの喫茶店に誘おうと思ったのによ) 咏(ほんっと、いっつも真面目だよな、アイツ) 咏(はぁ……憧にまた相談してみるかねぃ) 【霞の場合】 先生「オラ須賀ァ!とっとと運びやがれ!」 先生「このウスノロ!」 京太郎「は、はいっ!」 霞(あらあら、大変そうね) 霞(京太郎くん、意外と体力あるのね……今度、雑用任せてみようかしら)
https://w.atwiki.jp/kyotaross/pages/6188.html
特別編 side千里山 ※日記発見から中身拝見までの流れは省略します ○月×日 今日から合宿、さすが名門千里山、2人1部屋とはすごい 練習施設も結構すごかった 夜、練習のことで少し聞きたいことができ、竜華さんと怜さんの部屋を訪ねた ノックをして返事をしたから普通にドアを開けると、2人とも裸Yシャツだった 怜さんのあちゃー、と言いたげな顔と、竜華さんのしまった!という顔が対照的だった 竜華さんが普段のようについ返事した、ということだろう というかなぜに裸Yシャツ?すばらだけど!!白い太ももとか!!大き目のYシャツだから見えそうで見えない下着とか!! この恰好が涼しくて寝やすいと怜さんが言っていた。ありがとうございます なんか竜華さんが真っ赤になって慌ててしまっていたので明日聞くことにした それにしても……良かった 帰り際、慌てる竜華さんからチラっと白い下着が見えたのが頭を離れない そういえば、見覚えがあるYシャツだったな…… この前Yシャツ2枚失くしたけど……いやまさかな 竜華「…………」ダラダラ 怜「…………」ピー セーラ「おう、竜華も何汗かいとるんや?怜も口笛なんか吹いて」 泉「先輩方……」 浩子「アカンですね……とりあえずブツを出してもらいましょうか」 竜華「ち、違うで!?」 浩子「ほう、何がどう違うのか話してください」 竜華「アレや……ほら、京太郎にみっともない恰好見せて恥ずかしいやん?」 セーラ「結構嬉しそうやでー。ここの部分、やけに筆圧があるわ」 竜華「え、ホンマ?えへへ……」 泉「いや照れてる場合ですか?どうやって盗ったんです?」 怜「泉、人聞きの悪いこと言うなぁ……ウチと竜華が京太郎のYシャツを盗る訳ないやろ?」 セーラ(これ認めたようなもんやないん?) 浩子(認めましたね) 竜華「そ、そーや!怜、言ってやり」 怜「借りただけや」ドヤァ 泉「アカンでしょう!?」
https://w.atwiki.jp/kyotaross/pages/6229.html
特別編 side有珠山 ※日記発見から中身拝見までの流れは省略します ▽月■日 ユキは無抵抗でされるがままだ それこそ結構きわどい衣装だとしても躊躇わずに着てしまう それはいい。むしろグッド だがここまで無抵抗だとむしろどこまで許してくれるか気になった なので、今日は1年生である俺とユキしか部室に居なかったので試してみた まずは軽く頭を撫でていいか聞いた。迷いなく頭をこちらに寄せてきた。髪の毛サラッサラだった 次に、少しこっちに寄って欲しいと聞いて、ちょっと肩を抱き寄せてみた。完全に無抵抗だった。軽くひじにおもちが当たってすばら ちょっとエロい方向に、胸元を少し開けて欲しいと聞いた。躊躇なく開けた。むしろ谷間を見せつけやがった 思い切って動かないでと言い、許可を貰ってから身体に触れた。腕、足、うなじ、ふともも……ちょっとだけだが、尻を触ってみても、無抵抗だった もう一気にいこう、そう思い、スカートをたくし上げてみてくれと言った ユキは迷うこともなく、スカートをたくし上げた。白だった ここまでやったところで、いい加減抵抗したり拒否したりしないのかと言った。お前が言うな状態ではあったが、言わないといけないと思った しかしユキはいつもと表情を全く変えず「別に、嫌じゃないですよ?」そう言った 俺がその言葉に固まっていると、続けて「それにですね、別に誰から言われてもっていう訳じゃありませんよ?」そう言った どういう意味か、聞く前にユキが俺に抱き着いてきた 「……京太郎になら、何されてもいいんです」ちっこいユキの体の柔らかさを感じながら、それを聞いた俺 2人きりの部室で、誰も来ない状況。抑えられる訳がなかった 結果、ユキは俺にならどこまでも許してくれる ただし、ユキを悲しませない範囲でだが 成香「こ、こここれって……」 由暉子「……まぁ、そういうことです」 揺杏「おいおい!?さすがにびっくりだって!!」 爽「ちょっと最近色っぽくなった?とか思ってたら……ユキ、大人だったか……」 誓子「うん、その前に学校で何やってるのかな?ねぇ、京太郎くんも呼んでちょっとお説教」
https://w.atwiki.jp/pam-hokkaido/pages/885.html
草太郎 室蘭生まれの草太郎はよもぎの風味豊かな銘菓です 五月の頃、洞爺湖周辺に育つよもぎの若葉をひとつひとつ手摘みしました。 頑固なまでに旨味と素朴さを追求し、ふんわりとした和紙のように優しい生地に仕上げました。 甘さを控え、しっとりとした北海道産小豆の餡と、よもぎの鮮やかな色と香りがさわやかな北の大地を感じさせてくれます。 皮の厚みとあんのバランスが絶妙。甘ったるく感じないのも『草太郎』ならでは。美しい緑色は着色料を使っていない天然のよもぎ色。 〈草太郎公式サイトより引用〉 草太郎株式会社 〒050−0081 北海道室蘭市日の出町3丁目7番6号 TEL:0143−45−5566 FAX:0143−45−5569 パンフレット ※画像をクリックするとパンフレットが開きます。 imageプラグインエラー 画像を取得できませんでした。しばらく時間を置いてから再度お試しください。 ホームページ http //www.kusataro.com/ 〈ブログ〉 おやつ http //blogs.yahoo.co.jp/hqfxc887/35826731.html 花より。。。(^〜^) http //blogs.yahoo.co.jp/pinku0403/35554132.html 室蘭市地球岬に「そば処 稲嘉屋」と「草太郎」 http //blogs.yahoo.co.jp/ookubo322/27764767.html 【スイーツ編_01】草太郎 よもぎまんじゅう http //blogs.yahoo.co.jp/m0513road/40155604.html 草太郎 http //blogs.yahoo.co.jp/minechu1/26695423.html 室蘭は修行の場か?? http //blogs.yahoo.co.jp/nmhr0604/19103586.html 饅頭「草太郎」のカレー味 http //blogs.yahoo.co.jp/tarere5/50710175.html 室蘭&洞爺湖ドライブ http //blogs.yahoo.co.jp/yoyochan79/14030904.html 草太郎。 http //blogs.yahoo.co.jp/megupy1971/47824474.html 携帯サイト 最新のチラシ imageプラグインエラー 画像を取得できませんでした。しばらく時間を置いてから再度お試しください。 《周辺情報》 〈ブログ2〉 #blogsearch /
https://w.atwiki.jp/kyotaross/pages/4468.html
○月△日:友香の誕生日 ―休み時間― 友香「フフフフーン♪」 友香「よっ!京太郎!」 京太郎「なんだ友香かよ、どうした?」 友香「ふふっ、あのさぁ~」 友香「クイズですっ!今日は何の日でしょうかっ!!」 京太郎「何だいきなり……えーっとなー」 友香(今日は!私のっ!たんじょーびっ!) 京太郎「今日は全校での大掃除だろ、確か」 友香「えっ……」 友香「い、いやいやいやいや!今日だよ!○月△日だよっ!?」 友香「もっと大事なことがあるでしょっ!」 京太郎「大事なこと?……ああ、なるほど!」 友香「でしょ!?」 京太郎「大沼プロの誕生日だろ!」 友香「……はぁ」 京太郎「ん?どうした?」 友香「もういいよ……」 京太郎「お、おい、どこ行くんだよ!」 友香「うるさいっ!」 友香「京太郎のバカ!最低!もう知らないっ!」 京太郎「……」 友香(バカっ!バカっ!バカっっ!!!) 友香(信じらんないっ!もう!……) 友香(……) 友香(あ、莉子だ) 友香(そうだ、莉子はあのバカとは違うはずっ!) 友香「莉子っ!おっはよ~!」 莉子「あ、友香ちゃんおはよー」 友香「莉子、今日って何の日だか分かる?」 莉子「今日?えっと……」 友香(今日は!私のっ!たんじょーびっ!) 莉子「今日は喫茶『334』でパフェ全品半額の日だよね?」 友香「……」 莉子「そうだ!今日食べに行こうよ!」 友香「……行かない」 莉子「え?ゆ、友香ちゃん……?」 友香「行かないよ……」 莉子「え、ちょっ、友香ちゃん!どこ行くの!?」 友香「莉子のバカ……親友だと思ってたのに」 莉子「……」 友香「うぅ……ひぐっ……」 友香(美幸先輩なら覚えててくれるはず!) 美幸「今日?別に何もない日だよもー」 友香(……) 友香(依藤先輩!お願いします!) 澄子「今日ですか?ちょっと分かりませんね……」 友香(うぐっ……) 友香(……部長、あなたしか居ません) 梢「今日ですか?……それより友香?」 梢「ちゃんと勉強していますか?テストも近いですよ」 友香(う……ふえぇ……) ―部室前― 友香(ひぐっ……) 友香(みんなひどい、ひどいよ……) 友香(今日は私のたんじょーびなのに……) 友香(誰も覚えてくれてないなんてさ) 友香(あんまりだよ……) 友香(部活、行きたくないな……) 友香(でも部室の前まで来ちゃったし……) 友香(はぁ……) ガラガラ 友香「こんちはでー……」 友香「えっ……」 友香「こ、これ……」 「お誕生日、おめでとー!!」 友香「な、なんで……」 友香「今日が私のたんじょーびだって知らないはずじゃ……」 美幸「サプライズ成功だねっ!」 澄子「そうですけど、知らないふりをするのは疲れました……」 友香「し、知らないふり…?」 友香「じゃあ知ってたの……?たんじょーびのこと」 莉子「うん……ごめんね友香ちゃん」 梢「全部須賀くんが考えたんですよ」 友香「……京太郎が?」 京太郎「ああ、俺が全部考えた」 京太郎「知らないふりをしたのは流石にやり過ぎだったかな、ごめん」 友香「ホントだよっ……ばか」 友香「ばかばかばかばか!!京太郎のばーか!」 京太郎「悪かった、悪かったから泣くな」 友香「うぅ、ひぐ……うぇぇん」 美幸「女の子を泣かせるなんて悪い子だねー、須賀くんは」 京太郎「俺だけですか……」 梢「落ち着きましたか、友香」 友香「うぅ……はい、何とか」 澄子「それじゃあ、私たち1人1人からプレゼントがありますよ」 友香「プレゼント……?」 澄子「まずは私からですね」 友香「これ……麻雀の本ですか?」 澄子「三尋木プロが書いた指南本ですよ、……気に入りませんでしたか?」 友香「い、いえ……嬉しいです!」 澄子「そうですか、よかった」 美幸「次は私だねー」 美幸「今、ここにはプレゼントは無いんだー」 友香「?」 美幸「友香の家に最新鋭の筋トレマシーンを送らせていただきましたー!」 京太郎(うわぁ) 澄子(わ、私のプレゼントが霞んで……) 美幸「嬉しい?よね?」 友香「あ、はいぃ……」 梢「次は私ですね」 梢「私からは参考書のプレゼントですよ」 京太郎(参考書って……) 梢「ほとんどの科目が揃っていますよ」 梢「これでしっかり勉強してくださいね?」 友香「は、はい!」 莉子「私からは……こ、これだよ」 友香「莉子とお揃いのカチューシャだ……」 莉子「うん……梢先輩に場所を聞いて買ってきたの」 友香「嬉しいっ……ありがとう……」 莉子「あはは……友香ちゃんが喜んでくれて嬉しいよ」 美幸(微笑ましいね) 澄子「あとは須賀くんなんですが……」 友香「京太郎のプレゼント、楽しみっ!」 京太郎「あープレゼントなんだけどな」 友香(わくわく) 京太郎「その、俺は買えてないんだ」 友香「えっ……」 京太郎「ごめんな」 友香「……」 梢「友香、許してあげてください」 梢「須賀くんはこの誕生会の準備をほとんど1人でやってくれました」 梢「それは金銭面に関しても同じこと」 梢「もうプレゼントを買うお金が残っていないんですよ」 京太郎「そういうことなんだ、本当にごめん」 友香「うん、分かった、許してあげるっ」 美幸「あれ、意外とあっさりだねー」 友香「うん、だって京太郎は頑張ってくれたんでしょ?」 友香「この部室の飾りつけとか見れば分かるよ」 京太郎「そ、そうか……ありがとう」 友香「でも、1つだけお願いっ」 友香「聞いてくれるかな?」 京太郎「ああ、それぐらいならいいぞ」 友香「じゃあね……キスしよっ」 一同「」 友香「え、どうしたのみんな」 京太郎「いや、キスは流石にねぇ……」 4人「ねぇ」 友香「?、そんなおかしいかな……」 友香「外国では普通だったんだけど」 京太郎(こいつ帰国子女だったな……) 梢「こほん」 梢「キスはダメですよ、部活の風紀的に」 友香「むぅ、残念……」 友香「じゃあ、ハグでもいいから!お願い!」 梢「まあ、ハグならいいでしょう……」 友香「やったっ!」 京太郎「まったく……しゃーないな」 京太郎「ほらよっ」 ムギュッ 友香「うん……あったかい……」 京太郎「そうだな」 友香「ねえ……京太郎?」 京太郎「うん?」 友香「京太郎はさ、私のこと好き……かな?」 京太郎「いきなりなんだよ……ったく」 京太郎「好きだぞ……友達としてだけど、今は」 友香「ふふっ、やっぱり」 友香「でも待っててねっ」 友香「いつか京太郎に私の事、好きになってもらうからっ!!」 京太郎「ほお、楽しみにしとくよ」 友香「うんっ!」 カン!
https://w.atwiki.jp/kyotaross/pages/925.html
咲「リンシャンツモ。また京ちゃんのトビで終了だね」 京太郎「マジかよー」 優希「いくら咲ちゃん相手とはいえ弱すぎだじぇ」 京太郎「何回かデカイ手張ってたんだけどな…」 和「諦めない姿勢は認めますけどもっと手堅く打った方がいいと思いますよ…ほら、こことか…」たゆんっ 京太郎「お、おう。努力する…」 清澄高校に入学してから数ヶ月、俺は代わり映えのない日々を過ごしていた。 自分以外男のいない環境に最初こそ期待したが現実はそう甘くはなく、浮いた話の一つもない、体よく雑用として使われるだけの日々だ。 まこ「おうー皆の衆ー、遅くなってすまんのぅ。ってなんじゃ部長はまだ来とらんのか」 咲「あ、染谷先輩おはようございます」 優希「そういえばまだ来てないじぇ」 和「学生議会か何かじゃないんでしょうか?」 まこ「ほうかもしれんの。よし、打ちながら待つとするか。誰か…」 京太郎「あ、じゃあ休憩ついでにビリだった俺が抜けますよ」 まこ「ほうか、すまんの」 優希「犬、それならタコスを買ってくるじぇ!」ダキツキ 京太郎「お、おう。全くしょうがねーな」 優希「お、動揺したね?私の色気にドキっとしたか?」 幸い女の集団に溶け込めていない訳ではない。 だが男の目線を気にしない彼女達の無防備な姿が毎日俺を誘惑する。 和の胸、部長の脚、優希の過剰なまでのスキンシップ。 無意識なのかからかっているのかは分からない。 他の男が聞けば羨ましいというかもしれないが、そんな生殺しの日々に俺は欲求をつのらせ悶々としていた。 京太郎「ば、バカ言ってんじゃねーよ。じゃあちょっと行ってくるわ」 咲「京ちゃん、気をつけてね」 これ以上この部屋にいては精神衛生上よくない。 俺は逃げる様に部室を後にした。 京太郎「しかし学食にタコスがあるのってうちくらいだよな…」テクテク 一人になってようやく落ち着いた。 タコスは学食に売っているのですぐに買えるのだが折角得た平穏だ。 俺は遠回りをして戻る事にした。 ハヤリガシボリトッチャウゾー☆ ナンダコノチジョ!?クルナ!ヤメロ!! 京太郎「…ん、何だ?」 ドッチカラタベヨッカナー クソッ!マホチャンニゲルンダ! ソンナ!マホダケニゲルナンテ ドッチモイッショニイタダキマース☆ 京太郎「こっちの方から聞こえた様な……な!?」 副会長「うわああああ!!」ドピュドピュ マホ「あっ、ひゃああああ!!」ビクンビクン それは目を疑う様な光景だった。 際どい格好のお姉さんが白昼堂々と男女を絶頂させている。 人気のない校舎裏とはいえ目の前の肢体の誘惑を必死に堪える自分の日常とあまりに解離した現実離れした光景。 理解が追い付かない。 思考は完全に停止しているのに体は押し込められた欲求を解き放つかの様にその一部を固くさせていた。 はやり「うーん、おいしい☆嫌がってたけどオチンチンの方は最初からビンビンだったねーロリコンさんなのかな?」ツヤツヤ 副会長「あっ…くぅ…何なんだお前…やめ…触るな…」 はやり「淫魔のおねーさんのはやりだよ☆しかしはやりがイかせてあげても堕ちないなんてこれは筋金入りだね……で・も☆」チラッ マホ「…………」ムクッ 副会長「ま、マホちゃん……大丈夫かい…早く逃げるんだ…」 マホ「……副会長さん…マホなんだかお股がムズムズするんですぅ…」クネッ 副会長「な…ぇ…?」 はやり「こっちの子ならどうかなー?」 マホ「副会長さん…マホおかしくなっちゃったんでしょうか…」ピトッ 副会長「あ…ハァ…ハァ…マホちゃん…何を…」ビンビン はやり「なんと!淫魔にイかされた女の子は淫魔になっちゃうのでしたー☆」 マホ「副会長さんマホとお話してる時ずっとオチンチン大きくしてましたよね……女の子ってそういうの気付いてるんですよ?」 副会長「あ…ああ…」 マホ「こ・れ・で…マホの事、どうしたかったんですかー?」スススナデナデ 副会長「あ…ああ……うわああああ!!」ガバッ マホ「きゃっ、急にマホを押し倒したりしてどうしたんですか?」 副会長「ハァハァ…マホちゃんが…マホちゃんがいけないんだ…僕を誘惑して…」 マホ「んっ…もうっ、オチンチン擦り付けちゃやですよぅ」 副会長「ハァハァ…マホちゃんのお股のムズムズをお注射で治してあげるからね…」 マホ「ホントですか?お願いしますぅ」 副会長「ああ…入れるよ…マホちゃん…マホちゃんのオマンコに僕のオチンチン…ぁ…ぁぁ…」ズププ 副会長「おっ、おおっ、入る……入ったああああ!!」ジュポン マホ「ああんっ♪」 副会長「ハァハァ!夢にまで見たマホちゃんのオマンコに!生で!ハァハァハァハァ…ああああ」パンパンパンパン マホ「あっ…あっ…そんなに激しく…あんっ…しないでください…」 はやり「やっぱりロリコンさんだったんだねー☆ちょっと誘惑されただけで理性飛んじゃって…これじゃあレイプだぞ☆」 マホ「レイプ…この気持ちいいのレイプっていうんですか?あんっ…マホ副会長さんにレイプされてとっても気持ちいいですぅ」 副会長「レイプ…マホちゃんをレイプ…ハァハァ…あっ…出る……出してやる…マホちゃんの中僕で一杯にしてやるぞ…」パンパンパンパン 副会長「出るよ!マホちゃんの中に白いお薬!あ、出っ、あああああああ!!」ブピュッブピュッビピュッ マホ「んっ…んんっ…あはぁ♪」ビクンビクン 副会長「はぁ…はぁ……はぁ…はぁ」 マホ「んっ…凄いです、ホントにお股のムズムズが治っちゃいました…あんっ」ゴプッ マホ「……副会長さん」 副会長「はっ…僕はなんて事を…ま、マホちゃんそのこれは……」 マホ「……またお股がムズムズしたら……マホの事レイプしてくださいね♪」 副会長「あ…ああああ…マホちゃあああん」ガバッ はやり「うふふ…この子はもうマホちゃん無しじゃ生きられないね☆初めてなのにマホちゃんやるぅ☆」 マホ「ふふふ…でもマホもっとしたいです」 マホ「ほーら、副会長さん…マホの事レイプしてください」フリフリ 副会長「マホちゃん…マホちゃんんん!!」 はやり「お盛んだねぃ。はやりもまだ足りないから校舎で他の子漁ってこーよおっと☆」 マホ「きゃっ、そうですよ…今度は後ろからワンちゃんみたいに…あんっ…あんっ♪」 はやり「聞いてないね…まぁいっか。次会うときはお友達いっぱいだよ☆またねー☆」バサッバサッ 京太郎「…………」シコシコ 京太郎「………フー…フー…フッフッ」シコシコシコシコ 京太郎「あっ…くっ…」ドピュドピュ 京太郎「はぁ…はぁ………ふぅ」 京太郎(…………何だったんだ今のは…これは現実なのか?) キャアアアア!! 京太郎「な、何だ!?」 京太郎(そういえばあいつ校舎に行くとか言って…) アンッアンッ♪オォォォ!! 京太郎「まさか校内で今と同じ事が起こってるのか…」 京太郎「ヤバいな…咲達を連れて逃げないと!」ダッ 第一話 淫魔はやりん襲来 京太郎「はぁ…はぁ…咲!みんな!無事か!?」バァン 優希「遅いじょ犬!!タコスは…」 京太郎「ああ、ちゃんと買ってきて…ってそれどころじゃないぞ」 咲「さっき本校舎の方から悲鳴が聞こえたけど何かあったの?」 京太郎「ん…ああ…よく分からんが大変な事になってるんだ」 まこ「なんじゃ、歯切れが悪いのぅ…」 京太郎「多分信じてもらえないでしょうけど……カクカクシカジカ」 まこ「コレコレウマウマ……はぁ?なんじゃそら」 和「…………そんなオカルトあり得ません」 優希「……このタコスなんか変な臭いがするじぇ」 京太郎「いや本当なんだって!信じてくれよ…」 咲「うーん…流石にちょっと…」 ピンポンパンポーン↑ はやり『あーあー、マイクテスマイクテス』 はやり『よい子のみんなこんにちはー、淫魔のおねーさんのはやりだよ☆』 はやり『えっと……この学校ははやりとその仲間達が占拠しました』 はやり『今頃は学校のお外もはやりの仲間達が制圧してると思うからみんなも抵抗しないで出てきてね☆』 はやり『あ、ちょうど映像が入ってきたよ☆みんなで一緒に見てみよっか』 豊音『あーもー、ちっちゃいオチンチン勃起させちゃってこの子かわいいよー』 菫『なんだお前……何故罵られてるのに勃起してるんだ?』 菫『…ああなるほど……変態なのか』ニヤリ 霞『ほら、素直にならないとコレ……握り潰しちゃうわよ?』コリッコリッ シロ『ダル……ねぇ、そこの君…ちょっとお願い聞いてくれる?』 淡『ほらほら、早くイって!淡の凄いでしょ!』 照『…………』ギュルルルルル ウワアアアア はやり『みんな楽しんでるねー☆はやりも早く遊びにいーこおっと』 はやり『みんな、またねー☆』 ピンポンパンポーン↓ まこ「なんじゃ今のは…」 京太郎「だからマジなんですって」 優希「にわかには信じられないじぇ…」 咲「どうしよう…京ちゃん…」 京太郎「みんなを連れて脱出しようと思ってたんだが外もヤバいのか…」 和「そ、そんなオカルトあり得ません!そ、そうです電話で助けを呼びましょう」 ツーツー 和「そんな…電話が通じないなんて…」 まこ「どうやらマジのようじゃな。迂闊に動けん以上ここに立て込もって救助を待つしかないかのぅ」 咲「ここ色々あって生活するには困りませんしね…」 京太郎「部長の事が心配ですけど仕方ないですね…」 まこ「あいつならきっと大丈夫じゃ。ほれ、そうと決まれば急いで戸締まりじゃ!はようせい!」 京太郎「は、はいっ」タッタッタッ 京太郎「取り敢えず急いで入り口閉めとかないとヤバいよな…」タッタッタッ 久『…………』 京太郎「ん?今の部屋誰かいたような…」 久『…………』クルッ 京太郎「部長、部長じゃないですか!こんな所で何してるんですか?」 久「あら、須賀くんじゃない……汗だくでどうしたの?」 京太郎「はぁ…どうしたじゃないですよ…大変な事になって……まぁ無事で良かったです」 久「無事って大袈裟ね。学生議会は副会長が来なくて始められないわ変な放送で中止になるわで踏んだり蹴ったりだったけど私は何ともないわよ?」 京太郎「大袈裟じゃないですよ…部長があんな風になっちゃってるんじゃないか心配で…」 久「ふぅん。……ねぇ…須賀くん…あんな風ってどんな風かしら?」 京太郎「え、いや…それはその…」カァッ 久「あら、何で赤くなるのかしら?須賀くんは私の事心配してくれてたのよね?」ニヤニヤ 京太郎「それは…その…」ムクムク 久「しかもおっきくしちゃって…須賀くんの中で私はどうなっちゃってるのかしら?」クスクス 普段から人をからかって楽しんでいる人だからこれくらいの会話はいつもの事かもしれない。 だが淫らに人を誘惑するこの仕草、いつもの部長ならその一線だけは越えない。 この人はもう手遅れだ。 京太郎「そ、そうだ…俺ちょっと急いでるんで…部長すみませんけどこれで…」 京太郎(早くこの場から逃げてみんなに知らせないと…) 久「あら、そう?」 久 「…………スッ」アシクミカエ 京太郎「!?」 久「残念だわ…」ムチムチ 京太郎「あ…」 俺が逃げ去ろうとしたその刹那、部長はわざとらしく大きく動作で見せつける様に足を組み換えてきた。 俺にそっと目配せして、正体に気付いて逃げようとする俺をあろう事かパンストに包まれた脚で誘惑してきたのだ。 京太郎「…………」ゴクリ 久「ふふ…須賀くん、どうしたの?」 京太郎「あ…いえ……なんでもありません」 京太郎(危なかった…俺は何を考えてるんだ…パンストなんかに惑わされて……パンスト…) 京太郎(…部長の透けたパンツ…あそこに鼻をすりつけて…) みんなの手前いつもは横目にしか見れない部長の脚。 逃げなければいけない、分かっているのに俺の体はその付け根の張り詰めた太ももの誘惑に釘付けになっていた。 久「ふふふ…ねぇ須賀くん……あなた満足してる?」 京太郎「な、何を……」 久「須賀くんがいつも私の脚を見てるの…私気付いてるのよ?」 京太郎「!?」 久「私のここ…興味あるんでしょ?いつも想像してた様な事…してみたくない?」 京太郎「あ…ああ…俺…俺…」 久「……ほら、きなさい♪ たっぷり私の匂いを吸い込ませてあげるわよ」ムチィ 艶かしく脚を開閉する部長の悩ましい美脚に俺は完全に誘惑されていた。 みんなに早く事態を告げて安全を確保しなくてはいけないのに。 久「…須賀くんがしたかった事…全部叶えてあげるわよ?」 久「ほ・ら…ここにきなさぃ…♪」ガバァ 京太郎「あぁぁ…はぃ…行きます…今行きますぅ…」 抗えない、抗える訳がない。 四つん這いにふらふらと犬の様に近づく。 むちむちの太ももが食虫植物の様に口を開けている。 久「ねぇ…もっと近くに…ほら早く…」ムワァ 俺は匂いに誘われる虫になっていた。 甘い蜜に惹き付けられ補食されてしまう。 部長のパンスト、卑猥な肉の罠。 そしてその絶景が今目の前に…… 久「いらっしゃーい♪」ギュムッ 京太郎「ハァハァ…んっ…むぐっ」 久「いい子ね……ほら、むちって太ももで挟んであげるわ」ムッチムッチ 京太郎「ああ…ああ…いい匂いです…それにこの感触ぅ…ぁぁ…」 俺の顔を挟んだまま太ももが閉じられていく。 パンストの圧迫、眼前の透けパンティ。 部長の芳香とフェロモンが一体となり、倒錯した天国へと俺を蕩かしていく。 京太郎「ハァハァ…部長…部長…」クンクンスリスリ 久「あんっ…もう、そんなにがっついて……いいわよ、もっとクンクンしなさい」 部長、太もも、パンスト。 それらの単語の一つ一つが俺をこの上なく興奮させる。 魅惑の布に包まれた割れ目を鼻が擦る度にむれた女の匂いが脳内を甘美に埋め尽くす。 京太郎「ああああ……部長部長部長部長!!」 狂った様に顔を擦り付ける、甘い罠の前に理性はとうに崩壊していた。 射精してしまう、部長のパンストに屈服し、触ってもいないのに射精してしまう。 京太郎「ぁぁ…俺…出る…出そうです」 久「ふふ…いいのよ♪私の太ももに顔を挟まれながらぴゅっぴゅっぴゅっ~ってしちゃいなさい♪」ギュー 京太郎「むっ、ふが……ん…ぁ…」 更に脚の締め付けが強くなる。 息もつけない程の圧迫。 パンストに包まれ、部長のぬくもりを感じ、俺はこの快感に支配される。 京太郎「んっ…んんっ!むがっ…ん、んんっ!!」ブピュッドプッドプッ 久「あんっ♪あらあら…ホントに出しちゃって…仕方のない子ね」 京太郎「フー…フー……俺…俺…」 久「ふふっ…何も考えなくていいのよ?」 久「今から須賀くんは私の奴隷。一生私に顔を弄ばれながら過ごすの…素敵でしょ?ほら♪」ギュム 京太郎「むぐっ!あ…ぐ……んんん…」 久「それにまだ終わりじゃないわよ?次は最高に気持ちのいい顔面騎乗でイカせてあげる」 久「お尻に押し潰されて息もできなくなるの……気持ちいいわよぉ」ギュウウウ 京太郎「んむっ、むっ……ん…息が…んぐっ…もが…」 久「ほら…今度はオチンチンも触ってあげる…こんな美少女にしごいて貰えるなんて滅多にないわよ?」シュッシュッ 京太郎「んんっ……んんんんっ!」ビクンビクン 部長の柔らかいお尻に押し潰されながら股間をしごかれる。 先程とは比べ物にならない圧迫感。 命の危機に体は子孫を残そうと限界まで勃起する。 久「あらあら、さっき出したばっかりなのに元気ねぇ…私の手、須賀くんのでグチョグチョにされちゃうわ」グチュグチュ 京太郎「むっ…むーっ…」カクカク 俺の股間が部長に擦り付けられ、尿道の奥から扱き出された残り汁が部長の手を汚し潤滑液となる。 受け身ではあるが自分の痴部を部長の様な美少女に擦り付ける快感。 今にも息が切れそうな状況に反し俺の体はこの上ない喜びを感じていた。 久「もう…自分で腰振っちゃってかわいいわね……大好きよ須賀くん」チュッ 京太郎「ん!?んんんっ!!」ビュルルルブピュッブピュッドプッドプッ 久「きゃっ、あんっ♪」ビチャビチャビチャ 突然の亀頭へのキス、それが引き金となった。 俺の精液が部長の顔を汚している事実に俺の心はこの上ない充足感を感じていた。 久「案外出せるものなのね♪ほら、もっと射精しなさい?ほらほらほら」グリグリ 京太郎「あぐっむぐっ……んんんっ…」ドプッドプップッ 京太郎「はぁ…はぁ…はぁ……」 久「さてと、このまま堕としちゃってもいいけど楽しみは取っておかないとね。……咲達は部室かしら…」 久「須賀くん、いい子で待ってるのよ?いい子にしてたら…今度はみんなでもっと気持ちよくしてあ・げ・る」 京太郎「ぁ…ぁぁ…ぅ…ぁ…」 咲「……ちゃ…ちゃん!…京…ゃん!京ちゃん!」 京太郎(……ぅ……なんだ…?) 優希「起きろ!起きるんだじぇ、犬ぅ!!」 京太郎「…ぁ…咲…優希?」 咲「良かった…気がついた…」 優希「このバカ犬!ご主人様を心配させるんじゃないじぇ!」 京太郎「俺は……そうだ、部長が!」 咲「部長がどうかしたの?」 京太郎「部長はもう手遅れだった!今お前らを狙って部室に…」 優希「!部室にはのどちゃんと染谷先輩が残ってるじぇ!」 イ,イヤデス!ワタシノハジメテハサキサンニ!イヤ,イヤアアアアア!! 咲「今の声…和ちゃん…そんな…」 オ,オドリャヤメンカ!ヤ,ヤメ…ヌワアアアア!! 優希「や、ヤバいじぇ…早く逃げないと部長がここに……」 咲「!?きょ、京ちゃん!早く逃げよ!」 京太郎「え……あ、ああ…そうだよな…逃げる…逃げないと…」 久『いい子にしてたら…今度はみんなでもっと気持ちよくしてあげる』 京太郎「っ!」 優希「犬、おい!どうした?大丈夫か?」 咲「京ちゃん?」 京太郎「ああ…ああ…」 咲(さっきから京ちゃんの様子がおかしい…この部屋前に京ちゃんの部屋で嗅いだのと同じ臭いがするし……此処で何があったんだろう) 優希「仕方ない、咲ちゃん!犬を引っ張ってでも連れていくじぇ!」ズルズル 咲「う、うん」ズルズル 京太郎「逃げる……でも待ってないと…部長…」ブツブツ 優希「もうすぐ出口だじぇ!外に出てそれから…」ズルズル 咲「!?待って優希ちゃん、誰かいる!」 マホ「あれ、先輩方こんにちはー」 優希「ま、マホ…お前…」 咲「後ろで四つん這いになってるのってうちの副会長…それじゃ…マホちゃん、そんな…」 マホ「そっちのお兄さんは何だか元気ないですねぇ。マホが元気づけてあげましょうか?」ピラッ 京太郎「!!」ムクッ 優希「い、犬!気が付いたか!」 咲「きょ、京ちゃん…」 マホ「お兄さん…マホのスカートの中見たいんですか?」 京太郎「な…違……違う、違うぞ咲」 咲「う、うん…分かってるよ京ちゃん」 マホ「えー、副会長さんは見たいぃ見たいぃ、って必死にお願いしてくれるんですよぉ?」 マホ「マホで気持ちよくなるために何でもお願い聞いてくれて………ほら」スルスル マホ「お兄さんもぉ…マホのここ使いたくないですかぁ?」クパァ マホ「マホお股がムズムズするんです……お兄さんのお注射で治してくれませんか?」 京太郎「ゴクリ……………俺は…俺…いや…そんな…」ギンギン 優希「い、犬…お前…なに大きくしてるんだじぇ…」 咲「こ…こんな小さい子で…京ちゃん…なんで…」 マホ「何言ってるんですか先輩、男の人はみんなロリコンなんですよぉ?」 マホ「マホみたいな子のこと見ていやらしい事考えてぇシコシコオナニーするんですよぉ…副会長さんが教えてくれました」 マホ「ほら…お兄さんもマホの事押し倒してレイプしてください♪とぉっても気持ちいいですよぉ?」 京太郎「…ぁ……ぁ…」 咲「京ちゃん…」 カツン…カツン… 咲「!?」ビクッ 久「あら、咲に優希…こんな所にいたのね」 優希「ぶ…部長まで…」 久「それにしても…せっかく和とまこを連れてきたのに居なくなってるなんて…これはお仕置きしないといけないわね、須賀くん」 和「連れ出したのは咲さんですね……ふふふ…咲さん…私がたっぷりお仕置きしてあげますね」 優希「挟まれたじぇ…」 咲「そんな…」 マホ「お兄さん♪」カツン 久「須賀くん…」カツン 和「咲さん…」カツン 京太郎「ぁ…ぁ…」 キキィーッ!! 久「!!」ピクッ 『伏せてください!!』 マホ「ふぇっ!?」 ドカーン 優希「ひゃっ、こ、今度は何だじぇ…」 ハギヨシ「無事ですか皆さん!!」 咲「ハギヨシさん!?」 京太郎「ぁ…ぁ…」 ハギヨシ「須賀くん…なんとお痛わしい姿に…詳しい話は後です!須賀くんは私が運びますから皆さんは車へ!」 咲「は、はい」 バタン!ブオォォォォォ …パラパラ 久「ふぅ、全く危ないわね」 和「咲さんに逃げられてしまいました…」 マホ「痛たた……副会長さんが盾にならなかったらマホぐちゃぐちゃでしたよ…」 久「あれ、ハギヨシさんよね?」 和「となれば行き先は龍門渕ですね」 久「ふふふ…逃がさないわよ、須賀くん」ジュルリ 車内 咲「ハギヨシさん、これは一体…」 ハギヨシ「今回の騒動、龍門渕はなんとか他よりは治安が保てています」 ハギヨシ「守りも固まりようやく救助に出た次第なのですが……遅かった様ですね」 優希「犬…京太郎は一体どうしちゃったんだじぇ?」 ハギヨシ「おそらく誰かの手にかかり魅了されてしまったのでしょう……幸いまだ意識は保てていますから回復の余地はありますが…」 ハギヨシ「ああ、見えてきました。もう大丈夫です、ようこそ龍門渕へ」 京太郎「う…此処は…」 ハギヨシ「気付きましたか、須賀くん」 京太郎「ハギヨシ…さん?俺は…此処は一体…」 ハギヨシ「此処は龍門渕家の敷地です。清澄で貴方達を救出して連れてきたんです。ここならもう大丈夫ですよ」ニコッ 京太郎「救出…そうだ、咲達は!?」 ハギヨシ「安心してください別室でお休みになっています。須賀くんも今は体を休めた方がいいでしょう」 京太郎「そうですか…すみません」 ハギヨシ「いえいえ、いいんですよ。体が回復したら敷地内は自由に動いていただいて構いません」 ハギヨシ「ただ…別館の方には近付かない様にしてください」 京太郎「?…わかりました」 ハギヨシ「では私はこれで…何かあれば呼び鈴でメイドを呼んでください」 京太郎「何から何まで…本当にありがとうございます」 ハギヨシ「私と須賀くんの仲じゃないですか。では……」カツンカツン キィィバタン ハギヨシ(……ごめんなさい須賀くん……本当に…ごめんなさい) 別館 副会長「こ、此処は……あああマホちゃん、マホちゃんは何処に…マホちゃんマホちゃん」 衣「今宵の生け贄は少しばかり騒がしいな」 副会長「!?」 一「もう誰かのお手付きみたいだね、初めてを堕とすのが楽しいのに残念だなー」 衣「そうか?衣の前に屈服させて前の誰かの事など思い出せなくする。その方が…衣は楽しい」 副会長「あ…ああ…」ムクッムクッ 一「あれ、ボク達まだ何もしていないのに…この人勃起してるよ?」ピラッ 衣「ほう、なかなか生きが良さそうだ。たっぷり調教して衣のおもちゃにしてやるぞ」チラッ ハギヨシ「清澄より連れ帰った方々皆様目を覚まされたした。一人は既に手の施し様がなかったので先に別館の方へ…」 透華「そう…分かりましたわ。残りも順次投入して決して衣達を飽きさせない様に、今の衣を押し込めておくにはそれしかありませんわ」 ハギヨシ「……かしこまりました」 透華「衣…みんな…なんでこんな事に…」 透華(それでも…絶対にわたくしが守ってあげますからね) 副会長「ハァハァ…」 衣「くくく…お前どうして衣の足を見てガチガチになっているんだ?」 一「ボクなんか全身凄い目で見られてるし…なんか身の危険を感じちゃうな」クネクネチラッ 副会長「ハァ…ハァ…そんな布みたいな服で…ハァハァ…誘ってるんだ…僕は悪くない…レイプ…マホちゃんみたいにレイプしてやる…ああああ!!」ガバッ 衣「猪口才な…一」 一「うん。えぃっ」カシャンカシャン 副会長「な、えっ…うわっ」ズシャア 一「確かにボク達は小さいけど手錠で縛っちゃえばお兄さんも何もできないよ」 衣「どうやら前のご主人様はロクに躾もしなかったらしい…」 衣「これは衣が自分の立場を分からせてやらないといけないな」 一「ほーら、ボクのアソコ見える?ここに入れたかったんだよね?…でも何もさせてあげないよ」タクシアゲ 副会長「フー!フー!フー!」 衣「まるで獣だな。ほら、衣に懇願してみろ、少しばかり温情をかけてやるかもしれないぞ?」 副会長「フー!フー!お願いします!入れさせて…出させてください!出させ…出したい出したい出したい」 衣「そこまで言うなら仕方ない。ほら、衣の足を使わせてやる」スッ 衣「自分でその粗末なものを押し付けて気持ちよくなってみろ」 副会長「!ほっ…おほっ…おほおおおっ」グニッズルンッペチンペチン 衣「ふふふ…狂った様に擦り付けて…どうだ、衣の足は柔らかくて気持ちいいだろ?」 副会長「はい、はいぃ、ありがたき幸せです、衣様衣様ぁ」 一「あーあ、さっきまでボクに釘付けだったのに今度は衣にメロメロだよ…ちょっと妬けちゃうな」 衣「自分の性器を足蹴にされて興奮するとは変態だな…雄の誇りはないのか?流石の衣もちょっと引いてしまうぞ?」 衣「ほら、気持ちいいか?マホとかいうのの事を忘れて衣に絶対服従を誓えば衣も足を動かしてやるぞ?ほら…」クニ 副会長「ふぁああ。誓う、誓います!マホちゃんの事なんて知りません!だから…だからああ」ビクッビクッ 衣「よぅし、よく言った。衣の足でお前は衣のおもちゃになるんだ」フミッフミッコシュコシュギュウ 副会長「フォッ、フォッフォッ……おおお!んおおおお!!」ビュクッビュクッビュクッ 衣「なんと醜い喘ぎだ…本当にこういうのが好きなのだな……」 一「マホちゃんって子、衣の足だけに負けちゃったね。まぁこの人踏まれて感じるマゾみたいだし相手を支配する衣の方が相性よかったのかもね」 副会長「おおん…おおお」 衣「ほら、衣に対する礼を忘れているぞ? 何とか言わないと踏み潰して使い物にならなくしまうぞ、それっそれっ」グリグリ 副会長「ほおぉぉぉ…衣様ぁおみ足でしごいてくださってありがとうございしたぁ」 衣「よし、よく言えたな。ご褒美に好きなだけ出していいぞ。ほら、イっちゃえイっちゃえ~」 一「あ、衣ばっかりズルいよ!そろそろボクも混ざるからね!」ジュルッ 副会長「ああ…ああああ!!」ブピュッブピュッ ………… 一「残念、もう出なくなっちゃったね」 衣「こやつも衣を満足させられる打ち手ではなかったな」 副会長「…………」ピクピクッ 衣「おいお前、今日は衣の大好きなエビフライだ」 衣「夜にはちゃんと衣を満足させられるくらいタルタルを出すんだぞ?」 あれからハギヨシさんに色々教わった。 いち早く体勢を整えた龍門渕が防衛組織を作っている事、各地から生き残った人間を救助して回った事、俺の不調は淫魔に魅了され一時的に精神状態がおかしくなっていたのが原因である事。 京太郎「咲達にはみっともないとこ見せちまったな…」 清澄から脱出する際の事を思い出す。 副会長を引き連れた淫魔の小さな体、その童顔からは考えられない程の淫らな誘惑。 そしてそれに反応してしまった俺を見る咲や優希の信じられない物を見る様な蔑んだ目。 京太郎「ハァ…ハァ……!?」ムクムク 京太郎(……ぇ?…俺…何で勃起して…) 咲『嘘…京ちゃん…』 優希『犬…最低だじぇ…』 京太郎「ハァハァ…クソっ、何だ!何だよこれ!」ビンビン 京太郎(違う…俺にそんな趣味…違う、違うんだ) このままでは自責の念に潰されてしまいそうだ。 俺はベッドから起き上がると邪念を振り切るように部屋を飛び出した。 京太郎「……はぁ…はぁ」 何処をどう走ったか覚えていない。 気付けば全く見覚えのない区画まで来てしまっていた。 勃起はおさまり今は走り回った疲労感だけが体を包んでいる。 京太郎「参ったな…誰かに道聞かないと戻れないぞ……誰か…ん?」 モウ…ワリ…ナノヨ! オチ…イテ… オネーチャ…ドウシテコンナ… 京太郎「良かった、誰かいるみたいだ……あの…」 憧「だからもう世界は終わりなのよ!」 灼「またそれ?…少しは落ち着いたら?」イライラ 玄「おねーちゃん…うう…」グスッ 憧「落ち着けですって!?しずがやられて!宥姉も晴絵もやられて町も滅茶苦茶で!それで落ち着けですって!?」 灼「……はるちゃんはやられてない」イライラ 憧「は?何言ってるの?あんたも見たでしょ、晴絵は私達を逃がすために囮になって…」 灼「やられてない」 玄「おねーちゃん…」グスグスッ 憧「………」イラッ 憧「玄さん…あんたもそうやって宥姉宥姉って…元はと言えば宥姉のせいじゃない!」イライラ 玄「!!」 憧「私達はいつも通り部活してただけなのに…おかしくなった宥姉が突然やってきて……しずを…しずを…」 玄「で、でもお姉ちゃんも被害者で…」 憧「そんなの関係ないわよ!!」 玄「うぅ……」 憧「………もういい、やってられない」 玄「ぇ?」 憧「あんた達何かと一緒にいるなんて無理、私は独りで勝手にやらせてもらうから」 玄「そんな…憧ちゃん…私達仲間なのに…」 灼「……行かせてあげなよ」 玄「あ、灼さん!?」 灼「私も憧といるのは無理。ほら、早くして」 憧「ええ、言われなくてもそうするわよ!じゃあね!」ダッ 京太郎(…なんだこれ………って、こっちに!) 憧「!?……どいて」ドンッ タッタッタッ 京太郎「…………」 凄い場面を見てしまった。 こんな空気の中に踏み込んでいける訳もなく完全に出るタイミングを失った。 京太郎「仕方ない…なんとか自分で戻ってみるか…」 憧「はぁ…これからどうしよ…」 憧「適当な男でも捕まえて泊めてもらおっかな…」 憧「しずもいなくなっちゃったしなんかもうどうでもいいや……はぁ」 「『ダル……」』 憧「………え?」 シロ「…………」 憧「あ、あんた一体何処から…」 憧(な、なんだろ…凄く綺麗でかっこよくて……ドキドキする) シロ「ダルい……」 憧「え…」 シロ「……君に…してほしい事が…」 憧(なんだろ…逆らえない…私この人のために何でもしてあげたい) シロ「私のモノになって…私の言うこと…聞いて。……お願い」チュウウウ 憧「!?」ズキューン アアアアアッ 京太郎「何だ今の声…こっちの方か…」タッタッタッ 憧「…………」ポー 京太郎「あれはさっきの…おい、大丈夫か!?」 憧「ぇ……ああ…うん…」 シロ『ダルいから…私のために此処を落としてきて…』 憧(そうだ…あの人のために…私…やらなきゃ…) 京太郎「どうした、本当に大丈夫か?」 憧「……うん、私はホントになんともないの。ねぇ…お兄さん…そんな事より…私お兄さんにお願いがあるの…」ピトッ 京太郎「な、何だ…?」 憧「私友達と喧嘩しちゃって…今晩行く所がないんです…」 京太郎「そ、それって…」 憧「今晩…私をお兄さんのお部屋に泊めてくれませんか?」ウワメヅカイ 京太郎「…………」ゴクリ 目の前の女の子は正直言ってかなり可愛い。 何処が突出している訳ではないがバランスの取れた柔らかそうな体、制服を着ていても分かる今時風のオシャレな雰囲気、心なしか良い匂いが鼻腔をくすぐる。 スクールカーストで言えば間違いなく最上級レベルの女の子、そんな子が今俺を頼り誘惑している。 京太郎「い、いや…でもマズイだろ」 こんな美少女と二人きりで一夜を過ごせる、女に囲まれていても浮いた話一つない俺にとってはまたとないチャンスだろう。 魅力的な提案だ……だが。 京太郎「…………」 咲『きょ、京ちゃん…こんな小さい子に…』 優希『犬…お前…』 あれだけ醜態を晒した後だ、そんな昨日の今日で部屋に女を連れ込んでいるなんて事がバレたら咲達からの信用は地に落ちる。 失ってしまう…咲達を…それだけは避けなくてはいけない。 京太郎「悪いけど俺……」 憧「…私…お兄さんしか頼れる人がいないんです…だから…」ウルッ 京太郎「うっ…」 憧「お兄さん…私を一人にしないで…お願い…」ムニィ 上目遣いに涙を溜めすがるような懇願。 小刻みに震えるその姿が俺の庇護欲を刺激し、押し付けられる双丘が俺の欲望に発破をかける。 京太郎「そ、そう言われても…俺…」 憧「私お兄さんの望む事…何でもしてあげるから…」チラッ 一瞬覗いた胸元から見えた薄桃色のブラ。 それに掻き立てられた欲求を後押しする甘い誘惑。 もう限界だった。 京太郎「………分かった…なんとかする…俺に任せろ」 憧「ホント!?やった…お兄さん…私嬉しい…お兄さんお兄さん」ギュウウ 女の子特有の柔らかい体が押し付けられる。 普段優希にされているそれとは決定的に違う、からかいではない、全面的に俺に向けられた好意。 抱きつかれるというのはこんなにも気持ちのいいものだっただろうか。 京太郎「ちょっ…ヤバい…離れて」ビンビン 憧「?ああっ…お兄さん…これ…///」 京太郎「いや…その…これは…」 気付かれてしまった。 下心満々であったのは事実だがいざ指摘されるとやはり恥ずかしい。 京太郎「……すまん」 これを見た彼女は俺にどんな視線を投げかける事だろう。 気分が一気に沈み不安の眼差しで彼女を見る。 憧「……もう、仕方ないなぁ」クスッ 京太郎「!?」 憧「…エッチな事は…お兄さんのお部屋に行ってから…ね?」サワサワ 京太郎「!?」コクコク 狂った様に首を振る。 気付けば俺はこの娘の虜になっていた。 憧「…………」ニヤッ ガチャッバタンカチッ 憧「うわぁ、此処がお兄さんのお部屋ですかぁ。って、部屋自体は私達のと同じなんですけど二人だと広いですね♪」 京太郎「あ、憧ちゃん…その…何でもしてくれるって話…」 憧「あっ…そうでしたね///じゃあ…お兄さんは私に何…して欲しいですか?」ピタリ 京太郎「あ、憧ちゃん…俺…俺」 憧「あれ~?お兄さん目が泳いでますよ?もしかして童貞さんなんですか?きゃはは♪」 京太郎「いや…その…」 憧「クスッ……お兄さん……私に筆下ろしして欲しいんですか?こ・れ・を、私の中に押し込んでぇ…私の事…」サワサワ 京太郎「あ、憧ちゃ……そんな触ったら出ちゃ…」ビクッビクッ 憧「えー、もう出しちゃうんですか?……オ・マ・ン・コにぃ…入れなくていいんですか?……ほら…ほら…本当に我慢できないんですか?」モミュモミュ 京太郎「い、今触らな……あっ…ああああっ」ドプッドプッ 憧「…あーあ、出しちゃいましたね?スカート汚しちゃって…これ、ブランド物なんですよ?ねぇ」 京太郎「ぅ…ハァハァ…ご、ゴメ…ハァハァ」ビクッ 憧「ほら、どうしてくれるんですか?何とか言ってくださいよ」グリュグリュ 京太郎「あっ…ああっ」 憧「うわ…何でまた大きくなってるんですか?女の子にマーキングたから?それとも罵られて興奮してるんですか?ちょっと引くんですけど…」 京太郎「くっ…うぅっ…憧ちゃん…またっ」ビピュビュッピュッ 憧「……ふぅん…お兄さん反省もそずにそういう事しちゃうんだ…へぇー♪」ビチャビチャビチャ 京太郎「ああ…憧ちゃん…ゴメン…ゴメン…うっ」ビクンビクン 憧「もう分かったからいいですよ。好きなだけ童貞ザーメンぶちまけてください、変態お兄さん♪」 憧「た・だ・し、ここからは別料金ですよ♪」 ………… 憧「あーあ…もう服も下着もグチョグチョ…出しすぎですよ、お兄さん」 京太郎「ふぅ…ふぅ…ふぅ」 憧「お兄さん、私に貢げて幸せだったでしょ?」 京太郎「な…そんな事は…」 憧「私にお金払ってエッチな事されて……ここ、いっぱい気持ちよくなってたでしょ…ね?私にお金渡すの、想像してみて?」スリスリ 京太郎「…………」ムクッ 憧「ほら、もうオチンチン掴めるくらい大きくなっちゃった。オチンチンの方は貢げば気持ちよくなれるって理解しちゃってるんですよ?」 憧「お兄さんはぁ、もう私に貢いで喜ぶ変態さんになっちゃったの♪」 京太郎「違…俺は…俺は…うわああああ」 憧「あーあ、行っちゃった。ちゃんと最後までしてあげればよかったかな…まぁいいや、またね、お兄さん♪」 逃げ出した俺は部屋に戻る事もできず当てもなくさ迷っていた。 こんな情けない姿誰に見られたくない…そう思うと足は自然と人気のない方へと進んでいく。 気付けば俺は近づかない様に言われていた別館まで来ていた。 人はいる様で明かりは灯っている。 京太郎「ここ…別館か……俺こんな所まで…」 小蒔「あ、あの…すみません」 京太郎「ん……?」 京太郎(うぉっ…なんつーおもち…) 突然の声に振り返るとそこには巫女服に身を包んだ童顔の少女が座っていた。 少女というより爆乳。 大人しそうな顔に似つかわしくないその突出した一点に少女の印象の全てが詰まっていた。 小蒔「あ、あの…ちょっとお願いがありまして…」ブルン 京太郎「な、なんですか…」ゴクリ 意識していないのに自然と目が胸にいってしまう。 はちきれんばかりに張り詰めた双丘が少女に対する感情を悉く歪ませる。 無邪気であどけなく、この世の穢れを何も知らない様な顔の少女。 だと言うのに俺は庇護欲ではなく劣情を掻き立てられ、その背徳感が更に興奮を煽る。 『キャベツ畑やコウノトリを信じている可愛い女のコに無修正のポルノをつきつける時を想像するような下卑た快感』 京太郎(俺のチンポで滅茶苦茶にして泣かせたい) 完全な無意識で、俺の雄としての本能がそんな事を思わせた。 小蒔「それはですね」ズイッ 京太郎「!?」ゴクリ 思わずつばを飲む。 身を乗り出した事で腕に潰されぐにゃぐにゃと形を変える胸。 とても柔らかく、いい匂いがしそう。 京太郎(……何であろうと頼みを聞けばこの胸をもっと堪能して……) 京太郎(!って、俺は何を考えてるんだ、そんな目で見たら失礼だろ……そうだ俺は正当な理由でこの娘を助け……ああ、しかし大きいな…) 小蒔「?どうかしましたか?」ムニィムニィ 京太郎「あっ、いや…ああ、いいよ…俺ができる事なら何でも聞いてやるよ」 小蒔「あっ、ありがとうございます!私…嬉しいです…」ムニュウ 京太郎「うぉぉ……」 不意に抱き付かれ爆乳が押し付けられる。 下心はないと自分に言い聞かせこらえるが俺も男、こんなに無防備では俺の理性がもたない。 京太郎「分かった、嬉しいのは分かったから離れてくれ」 小蒔「あ、はい、すみません」 小蒔「あのですね……私ちょっと悩んでいるんです…」 京太郎「ふ、ふむ…」 小蒔「何だか今の世の中…こう…みんな満たされていませんよね?」 小蒔「ええと、 うまく言えないんですけど…みんな不安でいっぱいで…自分のしたい事は我慢して…そんな人達を私が何か変えられないかなって思って…」 京太郎「お、おぅ……」 何だろう、とってもいい子だ。 考えている事はあまりに漠然としていて夢想家と言って差し支えないレベルだが、それでも誰かのために頑張りたい気持ちが伝わってくる。 小蒔「それで…あの…私に何ができるか…必死で考えて…あのっ…その…」パサッ 京太郎「えっ?ちょ、何を…」 小蒔「こういうの……考えたんです…」たぷんたぷん 俺は一瞬呆気に取られた。 少女が巫女服をはだけ零れ出た爆乳をたぷたぷと弄ぶ様に見せ付けてきたのだ。 京太郎「…………」ゴクリ 視線が釘付けになる。 少女特有の甘酸っぱい香りが鼻腔をくすぐる。 歪んだ感情が先程感じた少女への感銘を塗り潰し再びその肉体への欲望が顔を出す。 小蒔「あの…私ってこのおっぱいくらいしか取り柄がないですから…。その…おっぱいを使って幸せに…ほら、男の人っておっぱい大好きじゃないですか……だから」 小蒔「ん…んっ♪どうですか?このおっぱい…気持ちよくなれそうですか?ほら……」ムニッグニッ 京太郎「あ、ああ…」 十本の指に弄ばれ乳房がぐにゃぐにゃと形を変える。 淫らすぎる誘惑にしばし戸惑い思考が蕩ける。 艶かしく瑞々しい肌がむちむちとはじけて俺を誘う。 この状況は正常ではない。 この少女は明らかに淫魔で俺を誘惑している。 そんな事は誰の目にも明白だろう、だが。 京太郎「ハァハァ…ハァハァ…」ボロン 俺はいつの間にかギンギンに勃起した愚息を取りだし、獲物を狙う野獣の眼光と共にそれを少女に向けていた。 小蒔「あっ…すごい…やっぱりおっぱいがいいんですね?……大きい…でも…頑張らなきゃ…」 小蒔「んっ…ほら…いいんですよ…お兄さんが頭の中で考えてる事…私にしちゃっても…」 京太郎「ハァ…ハァ…」ビンビン 小蒔「不安も、我慢してる事も…全部忘れて私で気持ちよくなってください…」 京太郎「……ハァハァ…ハァハァ」 卑猥な双乳を妖しく揺らす少女。 広がる魅惑の隙間。 若干汗ばんできた肌がこすれ合い、にちゃりと絶妙な音を奏でる。 理性が一枚ずつ剥がされていく。 フラフラと吸い寄せられる様に少女に近付いていく。 密着し閉じられた乳房の間に肉棒が迫り… 京太郎「…フー…フー」ピトッ 小蒔「きゃっ、熱っ…」 京太郎「おぉぉぉぉぉぉ!!」ズルンッ …入った。 一瞬で生暖かい柔肌の感触に包まれる。 これが純真無垢な少女の胸の肉壷だ。 しっとり濡れた汗が潤滑液となる。 ぬるぬるとすべりがよく、突く度に甘いおっぱいのイメージが手に取るように伝わり脳天へと突き抜ける。 京太郎「おお…おぉぅ…気持ちいい…気持ちいい…まとわりついてきて…ああ…」ヌチャヌチャ 小蒔「んっ…あん♪気持ちいいですか?私…初めてだから…」 京太郎「ああ…とっても気持ちいい…こんな事するなんて…いやらしい子だ…おぉぅっ」パンパン 小蒔「あんっ…そんな事言わないでください……あんっ…あんっ」 突きながら乳房を握り締める。 指に潰されチンポで突かれ、俺の意思のままに形を変える。 少女の胸を好き勝手に蹂躙し、俺好みに作り替える。 初めて感じる極上の征服感が感情を昂らせる。 小蒔「はふっ…お兄さんの…すごく固くて………すごい…私の胸に響いてきます…これが幸せになれてるって事なんですね…」 京太郎「ああ…いい…いいぞ…絞り上げられて…ああ…おらっ…舐めろ…舌出せ…ぉ…ぉぉぉ」ドサッパンパンパンパン 小蒔「きゃっ…そんな、急に激しい…やっ…んっ…ちゅ」ウルッ 少女を押し倒し馬乗りの体勢になる。 少女の目に涙が浮かぶ。 京太郎「ハァ…アァ……アアアァァ!!」パンパンパンパン そんな嫌がる素振りを見せても逆効果だ。 馬乗りパイズリを決め少女の体を俺のチンポが支配する。 穢れを知らなそうな幼い顔は涙を浮かべ、甘く整ったケーキの様だった乳房は淫らに形を変えている。 最高の気分だった。 小蒔「んっ…きゃっ…いや…や…しょ、正気に戻ってくださいお兄さん!こんな…こんなの…あんっ」 京太郎「ハァハァ…こんなおっぱいぶら下げて歩いてる方が悪いんだ…ハァハァ…おしおきしてやらないとな…」パンパン 俺は獣になっていた…彼女がそうさせたのだ。 小蒔「あっ…ああんっ…お兄さん…おっぱいがぁ…ひっ…熱いぃ…」 京太郎「ハァハァ…いやらしい胸しやがって…滅茶苦茶に……くっ…ああ…出る、出すぞ!お前のエロい胸に…」パンパンパンパンパンパン 小蒔「ん…ぁ…だっ、出してください…お兄さんのオチンチンで…私のおっぱいおしおきしてください…ほら、おっぱいギュッて…」 京太郎「ぉぉ…締まる…ああっ、出るぞ!童顔巫女の爆乳おっぱいに…出るっ、出る出る出る!おおおお!んあああおぉぉぉ!!」ブピュウッドプッドプッドプッドプッ きつく絞り上げられるおっぱいに腰を無茶苦茶に叩きつける。 涙と汗で崩れる彼女の顔。 俺は悪魔のような咆哮をあげて射精した。 京太郎「はぁっ、くぅ…まだ出る…出る…ぉぅ」ビュッビュッ 京太郎「はぁ…はぁ………ふぅ」 ひとしきり射精を終える。 直後に感じる疲労感と罪悪感。 俺は、少女を、犯してしまった。 誘ってきたのはあちらだが行為の内容は一方的なレイプに等しい。 京太郎「ぁ…ぁぁ…俺…なんて事を…」 京太郎「す、すまん……悪かった…俺なんて事を…」 小蒔「はぁ…はぁ…ふふふ」クスッ 小蒔「いいんですよ…これで私役に立てました。お兄さんをおっぱいで気持ちよくさせて…ほら、こんなに出されて」ペロッヌチャァ 京太郎「ぁ…」 付着した粘液を舐めとる。 谷間の奥からドロドロの液体がダラリと流れ落ちる。 もちろん俺の欲望に汚れた精液だ。 先程まで蹂躙していた胸はぬらぬらと糸を引き、行為の激しさを物語る。 その淫靡な様に再び堕ちてしまいそうになる。 小蒔「私の初めて…お兄さんのレイプで奪われちゃいました。でも…いいんです。私…嬉しいです…お兄さんが初めてでよかった…」 京太郎「な、何を言って…」 目を妖艶に細めてじわりとにじり寄ってくる。 先程までのあどけない顔ではない男を知った女の目。 まるで何かが乗り移ったかの様な変貌。 魅惑の胸がたぷんと揺れて、深い谷間がねちゃあと膣穴の様に広がっていく。 小蒔「好きです…お兄さん。私の事…レイプしてください…お兄さんの言葉攻め…好きです…もっと囁いて…好き…好き…」 京太郎「だ、ダメだ…あれは一時の気の迷いで…あああ」ジリジリ 小蒔「んっ、ダメですよ…逃げないでください…レイプが嫌いな男の人なんていないんですよ…みんな可愛い女の子を犯したい犯したいって思ってますから…」 小蒔「だから私はいいんです…お兄さんなら歓迎です。ほら…」スルスル 小蒔「今度はこっちを…レイプしてくださいね?」クパァ 京太郎「う…うわああああ」ダッ 俺はまた走り出していた。 自分がした事への罪悪感、底知れないものへの恐怖心、様々な感情が俺を突き動かす。 あれはヤバい、一度ハマればもう抜け出せない。 直感が、本能がそう告げている。 走って、走って、行く当てもなく走り続けて 気が付けば俺は咲の部屋にいた。 バァン 京太郎「はぁ…はぁ…」 咲「きょ、京ちゃん?…急にどうしたの?」 京太郎「ぁ……咲…」ヘナヘナ 咲「ちょ、京ちゃん大丈夫!?しっかりして!」 咲の顔を見た瞬間、俺はへたりこんだ。 張りつめていた緊張が解け一転、安堵による脱力。 此処に来た経緯、学校での出来事への弁解…咲に言い訳しなくてはいけない事は山ほどある、考えるだけでも憂鬱な筈なのに。 京太郎「…咲…俺…その…」 咲「京ちゃん……うん…大丈夫…大丈夫だからね…何も言わなくていいよ…京ちゃん」ギュッ 京太郎「咲…」 なのに目の前に咲がいる、俺はただそれだけで安心しきっていた。 咲「…落ち着いた?」 京太郎「ああ…悪い…」 咲「いいよ……私と京ちゃんの仲じゃない」 ………… 京太郎「……何も聞かないんだな」 咲「だって京ちゃん聞いてほしくなさそうな顔してるんだもん」 京太郎「…すまん」 咲「それに何があっても京ちゃんは京ちゃんだもん。私、京ちゃんの事信じてるから…」 京太郎「咲……」 思えば咲とは異性とは思えない程親しい付き合いをしてきた。 一番近い異性、なのに俺は咲の事を恋愛の対象として見ていなかった。 咲に魅力がない訳ではない。 みんなに誘惑され乱れる心を落ち着けられるたった一人の相手。 咲の存在は俺にとって安らぎだった。 咲がいて本当に良かった、そう感じる。 自分の心が咲に満たされていくのが分かる。 咲が俺に好意を持っているのには気付いていた。 それでも俺は今までの関係が崩れるのを恐れ、気付かないフリをしていた。 京太郎「なぁ…咲……今晩ここで寝かせてくれないか?」 咲「ふぇっ!?きょ、京ちゃん……べ…別にいいけど……ぅゎ…///」ドキッ だが今は目の前の少女がどうしようもなく愛おしい。 俺の大切な人。 そう意識すると咲の全てが愛しいく感じる。 赤らんだ頬、俺を見つめる期待と不安の眼差し、オロオロと震える小動物の様な仕草。 咲はこんなに可愛かっただろうか。 京太郎「…咲」ギュッ 咲「ゃ…ぁ…京ちゃ…///」 気が付くと自然と抱き締めていた。 咲の温もりを感じる。 …手離したくない。 抱き締める腕に力がこもる。 咲「んっ…京ちゃん…………ねぇ…んん…」 咲が目をつむって顔を近付けてくる。 俺にキスを促している。 咲「んっ…んっ…京ちゃん…京ちゃん」チュッチュッ 京太郎「んっ…んっ…咲…咲…」 押さえていたものが解き放たれる様に一心不乱にキスをする。 互いを貪る様に体を絡ませ擦り付け合う。 咲「好き…好きぃ…京ちゃぁん…」チュッチュッ 潤んだ瞳が俺を見つめる。 艶やかな髪から香る女の香りが、瑞々しい唇から紡がれる甘い言葉が俺の脳を蕩けさせる。 もっと咲を感じたい。 京太郎「…咲っ」ドサッ 咲「きゃっ」 俺は咲をベッドに押し倒した。 京太郎「ハァ…ハァ……咲」モミュモミュ 咲「ゃ…あんっ…だめ…京ちゃ…あんっ」ピクッピクンッ キスをしながら咲の体をまさぐる。 俺の手で咲が踊る。 汗に濡れた髪が艶かしく光る。 咲の挙動その全てが俺を魅了した。 京太郎「ハァハァ……咲…咲…」ギンギン 咲「ぁ…京ちゃん…これ…」 京太郎「……咲…俺……咲としたい…」 咲「……うん…いいよ…京ちゃん……」 スカートがたくし上げられ、蒸れた女の匂いが鼻孔をくすぐる。 スカートを摘まむその手は小刻みに震え不安の入り交じった瞳が俺を見つめる。 京太郎「……怖いか…?」 咲「…うん…ちょっと……でも大丈夫…私も…京ちゃんとしたい…」 スカートを摘まんでいた手が不安を隠す様にギュッと握り締められる。 その姿がとてもいじらしい。 咲「…ね…一緒に気持ちよく…なろ?」 京太郎「ああ…咲…入れるぞ」 俺を押し留めるものは何もなかった。 京太郎「はっ…くぅ…咲…入る…入ってるぞ…ぉふ」ズププ 咲「んっ…ん……分かるよ…京ちゃんが私の中に入って…んっ」 俺のモノが咲の中に呑み込まれていく。 暖かいの感触に包まれる。 これが女の中……初めて感じる快楽、相手を犯す快感に入れただけで射精してしまいそうになる。 京太郎「フー…フー…ふぉぉぉぉ」ズププ 押し進める度にプチプチと何かを引き裂く様な感触。 結合部から流れ出す鮮血がシーツを赤く染める。 純真無垢な少女の純潔を奪った、その証。 京太郎「ハァ…ハァ……全部入って…咲の中…すげぇ…」 咲「んっ…っ…ぁ…痛ッ…痛い…京ちゃん…」ジワッ 破瓜の痛みに目元に涙が浮かぶ。 小さな体を更に縮こまらせ俺を見つめる。 その姿が庇護欲を掻き立てる。 京太郎「咲……」ギュウ 守りたい。 その本能が咲を抱き締めさせる。 咲「ぅ…ひっく…京ちゃん…」 京太郎「…大丈夫だぞ…」 咲が泣き止むまで俺は髪を撫で続けた。 京太郎「もう大丈夫か?」 咲「…うん…大丈夫……いいよ…動いて…いっぱい気持ちよくなって…」 京太郎「……分かった…じゃあ…いくぞ」ズッズッ 控えめに腰を動かし始める。 蹂躙し貪り尽くす様な気には全くならなかった。 感じてほしい、咲に気持ちよくなって欲しい。 ただそれだけを考えて腰を振り続けた。 咲「んっ…んっ…あんっ」 京太郎「咲……気持ちいいか?…咲」 咲「ん…いい…いいよ…京ちゃん…京ちゃん…」 腰を動かす度に咲が感じる。 俺が咲を気持ちよくしてやれているという実感。 咲が俺を感じさせ俺が咲を感じさせる、奉仕し合う性交。 一方的に快楽を貪るだけのそれとは違う温かな充足感。 もっと気持ちよくしてやりたい、もっと必要とされたい。 そう思う程に咲が愛しくなり腰の動きが早まる。 京太郎「ハァハァ……くっ…ハァ…咲…俺…もう出そうだ……ハァハァ…出したい…咲…中で…お前の中に…」パンッパンッパンッ 咲「んっ…あんっ…いいよ…京ちゃん…出して…いっぱい出して…私の中…んっ…京ちゃんで…いっぱいにして…」 京太郎「ハァハァ…イクぞ…中で…おっ…おぉぉぉぉぉ!!」ドクッドプッドプッ 咲「んんんんっ!!……ふぁ…すご…おなか…なか…熱…」 京太郎「はぁ…はぁ………ふぅ。……最高だったぞ…咲」 咲「…はぁ…はぁ…京ちゃん…私も…」クタァ 射精を終えて疲労感が襲ってくる。 だがそれ以上に体を満たす満足感と幸福感。 巫女の少女を犯した時とは全く異質の感覚。 いつまでもこうしていたい。 京太郎「咲……大好きだ…」ギュウ 咲「京ちゃん……私も…」ギュウ 挿入したまま抱き合う。 離れたくない。 俺達はそのまま夜が明けるまで互いを貪り合った。 俺が動き精を放つ度に、咲が喘ぎ絶頂する。 咲が喘ぎ絶頂する度に、俺は動きを早め精を放つ。 互いが互いを求め必要とし、それに存在意義を見い出し快感を得る。 互いが互いの存在に依存する。 俺はそんな関係にドップリとハマっていた。 京太郎「…………zzz」 咲「…………」 咲「…………キュフフ」 咲「もう京ちゃんは私なしじゃ生きられない…私も京ちゃんなしじゃ生きられない」 咲「これでずっと一緒だね……京ちゃん」 キュフフフフ 京太郎 は 咲さん に 堕とされて しまいました GAME OVER こっから他の子に誘惑されるとか咲さんが可哀想過ぎるから咲さんも淫魔でしたって事にして二人は幸せなキスをして終了 最後の辺りからロード 小蒔「だから私はいいんです…お兄さんなら歓迎です。ほら……入っちゃいますよ?今度はこっち…レイプしてくださいね?」ピトッ 愛液でぐちょぐちょになった割れ目。 ガチガチになった息子を騎乗上位で密着させられる。 逆転する立場、もはやこれは逆レイプだ。 最初から誘惑され彼女のいいように操られていたのだ。 俺は彼女の欲望を満たすだけの操り人形。 望まれるままに野獣へと姿を変える。 京太郎「ハァハァ…本当にお前はエロいヤツだな…自分から誘惑してハメさせるなんて…」ズプ 小蒔「んっ…そうです…私淫乱なんです…オマンコ男の人に使わせちゃうんです…淫乱の私をもっと罵って…犯して…オマンコ犯してください…」ズプププ この表情、とても抗えない。 しおらしくたおやかな受身が、支配したいという雄の本能を刺激する。 それでいて支配の大本は彼女にある。 なんという錯誤の快楽だろう。 京太郎「ハァハァ……この淫乱巫女が…オラッ!望み通り犯してやるよ!!」ブチブチブチ 小蒔「きゃああああっ!!」 馬乗りになったお尻を掴み一気に挿入する。 膜を突き破る感覚、流れ出る純潔の証、あどけない顔が苦痛に歪む。 穢れを知らない少女の初めてを欲望にまみれたチンポが奪い、取り返しがつかない程に少女を踏みにじり汚し尽くす。 薄汚れた獣性に俺は醜く歪んだ笑みを浮かべていた。 京太郎「ハァハァ…なんだ…お前処女だったのかよ…ハァハァ…処女のくせに…巫女のくせに…こんなエロい事しやがって…」ジュプッジュプッ 小蒔「ゃ…痛…ぁっ…お兄さ…激し…ぃゃ…優しく…」ブルンブルン 京太郎「お前の初めては俺のもの…お前の体は俺のもの…この先誰とヤろうとお前は俺の中古なんだよ!」ジュプンッジュプンッ 小蒔「ぁっ…だめ……ぃゃ…あんっ」ブルンブルン 京太郎「初めてで…罵られて犯されてるのに…ハァハァ…こんなに揺らして…誘惑しやがって…この淫乱が!」カプッジュルルル 小蒔「ゃ…お兄さん…おっぱい噛まないで……んんっ」ビクンッビクンッ 腰を突き上げる度に眼前で爆乳が淫らに踊る。 こんなものを見せ付けられたらマトモではいられない。 俺はいやらしく誘う爆乳にかぶりつき母乳を求める赤子の様に一心不乱に吸い付いた。 京太郎「んむっ…んむっ…ハァハァ…おぅっ…出る…ハァハァ…出す…中に…中に出してやる…」ジュプッジュプッ 小蒔「!!?だめ……中は!中はやめてください!!」ブルンブルン 京太郎「ハァハァ…出る!出る!孕め…孕め……おぉぉぉぉ!!」ビュルッビュルッビュルッ 小蒔「いやぁぁぁぁ!!」ビクンッビクンッビクンッ 京太郎「はぁ…はぁ…はぁ…」 小蒔「ぁ……ぅ……」ゴポォ 京太郎「…………」ゴクリ 京太郎「…………おぃ…まだ終わりじゃないぞ…もっと…壊れるくらい無茶苦茶にしてやる…」ズププ 戻りかけた精神が少女の体を見る度に獣に堕とされる。 小蒔「…ぁ…ぁ…」ピクッ 京太郎「オラッ…オラッ…オラッ…」パンッパンッパンッ 蹂躙し征服する雄の本能。 俺は黒い煩悩にハマり続ける。 もう少女を犯し続けるしかない。 京太郎「ハァ…ハァ…ハァハァ」パンッパンッパンッ 小蒔「…………」ニヤリ 京太郎 は 小蒔 に 堕とされて しまいました GAME OVER 小蒔ちゃんは何も知らなそうな顔して自然と体でマトモな人を狂わせて堕とすタイプのイメージ。