約 156,108 件
https://w.atwiki.jp/kyotaross/pages/4462.html
(初めての入部試験の時) ガラガラ 美幸「みんな、おっはよー」 京太郎「失礼します」 京太郎(変わった和風の部室だなぁ) 京太郎(部員はみんな裸だな) 京太郎(……てか、お茶を点ててる人もいるし) 京太郎(ここ、ほんとに麻雀部なのか?) 京太郎(………ん?) 京太郎(裸……?) 京太郎(裸?) 京太郎(……) 京太郎「えええええええええええ!!!」ウワアアア 京太郎「ちょっと、椿野先輩!何でみんな裸なんですか!」オロオロ 京太郎「って、なんで先輩も服脱ぎ始めてるんですか!!」アセ 美幸「?、なんでって普通だよね~、梢ちゃん」 梢「そうですね」 梢「私たち麻雀部では、伝統的に裸で部活を行っているのです」 京太郎「」 梢「裸はいいものですよ」 梢「人間は生まれた時の姿に立ち返ることにより」 梢「極限まで集中力を高めることが出来ます」 梢「私たちが最大限の力で麻雀を打つためには」 梢「裸になることが不可欠なのです」 梢「本来なら公式試合でもそうしたいのですが……」 梢「残念ながらそれは叶いませんでした」 京太郎(当たり前だろ) 梢「そもそもなぜこの麻雀部が裸で部活動を行うことになったかというと……」ブツブツ 美幸「あ~、この状態になった梢ちゃんの話はかなり長いんだよね~」 美幸「ほっといてさっそく麻雀しよっ!」 京太郎「」 ~対局前~ 澄子「よろしくお願いします」 澄子「……その」 澄子「遠慮せずにもっと見てもいいんですよ?」 京太郎「」 友香「よ、よろしくで~」 友香「お、おい……」 友香「恥ずかしいから……あんまり見ないで……」カアッ 京太郎「」 莉子「あ、ああ……ああ…」カタカタ 莉子「わ、わわたし……お、男の人にからだ……」カタカタ 莉子(で、でも……決まりだし……し、仕方ないよね……) 京太郎「ああああああああああああああ!!!!!」 京太郎「集中できねえええええ!!」 京太郎「もうだめだああああああああ!!」 京太郎「うわあああああああああ!!!」 翌日、部室で冷たくなっている京太郎が発見され、吉村と村田は病院内で静かに息を引き取った カン!
https://w.atwiki.jp/abnormald/pages/38.html
宦官 太郎 ■キャラ名 宦官 太郎 ■性別 元男の子 ■持ち物 去勢用カッター ■ステータス 攻撃力:3 防御力:3 反応:3 精神:3 特殊能力 『あのコがちんこを食べてる!』 発動率70% 効果:ちんこ切除 (ちんこが必要な能力を永続無効化。ちんこが必要ない能力者にはただのバステ付与のみ) 範囲:周囲1マスランダム一人 制約:チンコがついてるキャラのみ 【GK補足】 能力は永続無効ってか能力剥奪ですかね。タイミングはターン開始時で。 キャラクター設定 好きな女の子 キレイな服を着て、友達と楽しげにお喋りして 勉強も頑張って・・髪型も似合ってる 普通の、普通の可愛い女の子 でも・・でも、彼女にはちゃんと彼氏がいて、 この世で一番汚いモノを食べてる!! そんな妄想でオナニーをしてる自分に絶望し、自ら去勢し宦官太郎を名乗る 女の子の少女の可憐な口を汚物から守りたい・・・そんな思いから能力に目覚めた だけど、去勢ごときで性欲がなくなることはなく 永遠に満たされることがない欲求を少しでも解消するために 今日も他人のちんこを切り取ることで、自己満足に浸っている *
https://w.atwiki.jp/kyotaross/pages/3471.html
http //ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1377983742/ 京太郎「…………ん」 まどろみの中で寝返りをうつ。 ふにゃりと、なにか柔らかいものに触れた。 なんかいい匂いもする。クン、クンクン! 京太郎「んあ?」 その微かな違和感に、腑抜けた声を上げながら目蓋を開く。 玄「スー……スー…………」Zzz なんだぁ、玄さんか。なぜか俺の布団に潜り込む、ピッタリと引っ付いて眠る玄さんがそこにいた。 ドラゴンが あらわれた ドラゴンのむれはこちらにきづいていない。 どうしますか? 京太郎「どうするって、あーた。そりゃもちろんこうげき……ぐへへ、フヒヒwww」 むにゅっと、こう……。 京太郎「ちげーよ!」ガバッ 京太郎「え、ちょ、なに?」 急激に意識が覚醒。 現状把握。場所はマイハウス(仮)、時間は……ケータイの液晶を確認すると、うわぁまだ3時半じゃん。 なにがどうなってんだってばよ。 玄「ん~……」 京太郎「なんでこの人ここいんの?」 考えられる可能性として一番高いのはトイレかなにかに起きて、そのまま部屋を間違えたとかだよな。 京太郎「いや、間違えねぇだろ」 俺の部屋と阿知賀の人達の部屋どんだけ離れてると思ってんねんな? いや、でもなぁ~玄さんだしなぁ~。 そもそもつい最近こんなのことあったよな。夜中に誰か訪ねてきたことが。 京太郎「これもしかしてまた俺が都合の良い夢を見てるんじゃないだろうな」 もしそうだとさすがに恥ずかしいぞ。 検証実験に移ろうか。 俺は身を起こして胡座をかき、寝ている玄さんに向き直る。 右の人差し指を立てると、玄さんの頬に触れるか触れないか、産毛一本分くらいの間を開けて指先を添える。 ぷに。 玄「ふにゃ」 可愛い。 なるほど。 京太郎「ユメジャ、ナイヨー!」←すごくネイティブ 夢ではなく現だった。 ナンテコッタイ。 時間は遅く、部屋は密室。しかも狭い。 これってつまりそういうことだよな。 ちょっとこれからどう行動するか、オーディエンスを使ってアンケートを取りたい。 玄「ん~」ムニャムニャ 京太郎「……」ズリズリ 座ったままにじり寄る。 鼻梁、唇、顎、首筋、うなじ、浴衣の襟元ぉぉぉぉぉ!! 俺は伸びかけていた右手を左手で押さえる。 落ち着け俺。 誂えられたようなこの状況。 誰かに誘導されてるみたいでなんか嫌だろ。 再び人差し指で玄さんのほっぺをフニフニとつつく。 玄「ん、うにゃ」Zzz 気持ち良さそうに寝やがって。 なんかこいつと真剣に戦ってる俺がバカみたいじゃねぇか。 視線が自然と下へ。浴衣とシーツを押し上げる双丘。 これはこれは立派なものをおもちで。 憧とかがいたら「おい、どこ中心の視野よ。この変態」と謗られそうだ。 すんませんもうホント、こういう構造なんです男の子。 ちょ、ちょっとくらいなら触ってもいいかな? そもそも男が1人の部屋に間違って入ってきて、あまつさえ一緒の布団に潜り込んでくるとか自己責任っしょ? ………………いや、みんなは俺を信頼してこの合宿に呼んでくれたんだ。その信頼を裏切ることは出来ない。 鎮まれ俺の右腕! 力は制御出来る、何故なら、そう! 俺の力だからだ。 ぜんぜん別の事を考えよう。そうだ、イメージしろ! ふんどし一丁で大胸筋を躍動させながら、ビルドアップ状態で迫ってくる大沼プロの姿を。 ………………………。 うっわ、なんだこれくっそ萎えた。死にてぇ……。 俺の苦悩など知らぬ存ぜぬで、玄さんは俺から見て向こう側に寝返りをうつ。 もう一人の僕が機能不全になるかと思った。 けどおかげで冷静になれた。 玄「スピー……」 なんだこうやって見ればただの可愛い残念な手のかかるおねーさんじゃないか。HAHAHA! 風邪を引いてもいけないので、俺はシーツを掛けなおそうと手を伸ばす。 だが俺は松実玄という人間を甘く見過ぎていた。阿知賀の竜の王手はまさにこの瞬間だったっ!! 玄「んゆ」ゴロン 再び寝返りをうって真上に向いた玄さんの浴衣の胸元が大きく肌蹴て なんか白い柔らかそうなマシュマロみたいのが見えてるぅぅぅーーー!? 京太郎「」 なんかこれもう、いいんじゃないかな? ここでゴールしても、いいんじゃないかな? 見ろこれ! この白磁器みたいな綺麗な肌、血色のいい薄いピンクの唇。 こういう経験からはじまる関係もあるだろ。 夜這いから始める……プログラミング言語。 俺は上を向いて眠る玄さん顔の両側に手をつき、覆いかぶさるように身を乗り出す。 そっと顔を近づける。 玄「……」 規則的な呼吸。徐々に迫る安らかな寝顔。いや迫ってるのは俺だけど。 後、目算で10cmくらい。 8cm。 6cm。 玄「ん」パチ 4……。 目が合った。 玄「う~ん……」 大きく伸びをし、上体を起こす。 玄「ここ、あれ? 私たちの部屋じゃない?」 目を擦りながら周りをキョロキョロ見回す玄さん。 その視線が俺を見付ける。 玄「京太郎くん?」 京太郎「はい」 玄「なんで壁際で、決定的瞬間にゴールを逃したサッカー選手みたいな佇まいをしていますのだ?」 京太郎「気にしないでください」 久「ふっふっふっ」 京太郎「なんですか部長。気持ち悪い」 久「あら、そんな口を利いていいのかしら?」 京太郎「な、なんですか?」 久「明日は海水浴よ!」 京太郎「な、なんだってーっ!?」 久「もちろん嘘よ」 京太郎「なんだ嘘か」 久「というのは嘘で本当は本当よん♪」 京太郎「イヤッッホォォォオオォオウ!」ガタッ 京太郎「ウィー、ウェ、ウェイー! ヒュー!」 _, ,_ パーン 京太郎→ ( ‘д‘) ⊂彡☆))Д´) ←京太郎 久「はいはい。そう1人でハッスルしないの」 京太郎「あ、さーせん」 久「というわけで、明日の朝に荷物の積み込みやるから少し早めに起きてきてね」 京太郎「了解です」 京太郎「ところで、この近くに海なんてあったんですか?」 久「あったじゃない。来る時にあなたも見たでしょ?」 京太郎「え、どうだったかな? なんかその辺の描写カットされた気がするからな」 京太郎「なんか近くに山があったり海があったり、よくわからない地形ですね。瀬戸内?」 久「まぁ彼岸島みたいなのを想像してくれたらいいわ」 久「その内、砂漠とか雪山とかも出てくるかもね」 京太郎「やめてくれるそういうの? 往々にしてありえるから、この世界観だと」 久「とりあえず、伝えたから。それじゃあまた明日。おやすみなさい」 京太郎「はい、おやすみなさい」 その夜 京太郎「海水浴かぁ~」 京太郎「この走り出したくなる衝動をどうしようか」 京太郎「取り敢えず、電話するか」 prrrr 嫁田『はい、もしもし』 京太郎「おう、嫁田か? 俺だけど」 嫁田『おう、ちょっと振りだな。今、合宿って聞いてるけどどうした?』 京太郎「うちの麻雀部さ、インハイの決勝で戦ったじゃん?」 嫁田『おう! 学校でみんなで応援してたぜ』 京太郎「ありがとな。みんなを代表してお礼を言うぜ」 嫁田『そんなことの為にわざわざ電話してきたのか?』 京太郎「いや、ちょっとお前と話したくてた」 嫁田『なんだよ気持ち悪いな。まぁ俺でよかったら話くらい付き合ってやるよ』 京太郎「決勝でさ、うちが戦った3校のなかに白糸台と阿知賀っていたじゃん?」 嫁田「おお、いたな。麻雀強いだけじゃなくてみんなすげー可愛い娘ばっかのな」 京太郎「俺、明日その娘たちと海水浴に行くんだ」 嫁田『は? 死ね』 プツッ ツーツーツー 翌日 バタン 京太郎「ふう、こんなもんかな」 晴絵「悪いねー朝っぱらから」 京太郎「いやぁ、お互い様ですよ」 晴絵「あはは、まぁね」 京太郎「それに思ったほど荷物もなかったですし。パラソルとかは向こうで借りるんですよね?」 晴絵「そだよ。運ぶのはもっぱら人間だけ」 京太郎「なるほど。ところで17人も乗れるなんてこれもうちょっとしたバスですね」 晴絵「そうよぉ、この為にわざわざ借りてきたんだから」 京太郎「え、そうなんですか? そんな話聞いてないですけど、お金とか」 晴絵「♪」b グッ 京太郎「先生……」 晴絵「あの子たちには感謝してるんだ。まぁこれくらいは、ね?」 晴絵「それに宥や、他の3年の子たちも今年で卒業だし、進路のこととか考えたらホントに今しかないからさ思い出作りとか」 晴絵「ちょっとくらい、年上らしいことしてやりたいじゃん?」 晴絵「あ、これあの子らには内緒な」 京太郎「ふふ、はい。わかってますよ」クスッ 移動中 淡「東京♪」 優希「神田♪」 穏乃「秋葉原♪」 京太郎「御徒町♪」 玄「上野♪」 咲「う、鶯谷♪」 憧「日暮里♪」 淡「西日暮里♪」 優希「田端♪」 穏乃「駒込♪」 京太郎「巣鴨♪」 玄「大塚♪」 咲「池袋♪」 憧「目白♪」 淡「高田馬場♪」 優希「新大久保♪」 穏乃「新宿♪」 京太郎「代々木♪」 玄「原宿♪」 咲「渋谷♪」 尭深「!?」ピク 憧「恵比寿♪」 淡「目黒♪」 優希「五反田♪」 穏乃「大崎♪」 京太郎「品川♪」 玄「田町♪」 咲「浜松町♪」 憧「新橋♪」 淡「有楽町♪」 優希「東京♪」 晴絵「なにこの歌のチョイス」 晴絵「うえ、ちょっと込んできたな」 穏乃「えー! もうちょっとなのにー!」 優希「この車、マシンガンとかミサイルとかついてないのか!? 前の車蹴散らそうじぇ!」 憧「いや、そんなボンドカーじゃないんだから」 照「ダークジェイカーじゃないんだ」 京太郎「俺はそこで敢えてFAB-1を推すね」 まこ「お前さんなかなかやるな。ペネロープ号のが通りがいいはずじゃが」 京太郎「それほどでも」 淡「空とか飛べないの!? こう、ビューンッ! って」 菫「いやまだ車が空を飛ぶ時代ではないだろう」 京太郎「空飛ぶ車なら、龍門渕の技術班が開発したそうですよ」 全員「え?」 京太郎「なんでも今、特許と生産認可の承諾待ちだとか」 穏乃「龍門渕って龍門渕さんとか天江さんのいる龍門渕!?」 淡「空飛ぶ車とかすごーい! 私も乗ってみたい!、ね、ねキョータローそれホント!?」 京太郎「お、おう。こないだ透華さんがすげー自慢気に電話してきたからたぶん本当。あの人、見栄は張るけど嘘はつかないから」 和「本当に空を飛ぶんですか? オカルトとは言いませんがちょっと信じがたいですね」 京太郎「デジタルの和に説明するとだな」 京太郎「なんでも、酸化剤として過酸化水素、還元剤としてヒドラジンアミドとメタノールを混合液として」 京太郎「使用したロケットエンジンを内蔵してるらしい」 和「結構真面目に開発してるんですね」 京太郎「それで爆発的な加速力を生み出すらしいんだが、空気力学的形状上バランスを取るのが難しく」 京太郎「燃料が非常に発揮性が高くて飛行中に分解爆発する可能性があるらしい」 全員「うわぁ……」どん引き 京太郎「今度、地元の先輩が試運転させてもらうらしいんだが」 久「ねぇ、その先輩って……」ボソボソ まこ「十中八九そうじゃろう」ヒソヒソ 京太郎「そん時は是非相乗りさせてもらいたいな」ウンウン 咲「ダメだよ! 京ちゃん、絶対行っちゃダメだからね!」グイグイ 京太郎「うおお!? 落ち着け咲、いきなりどうした!?」 ブゥオーン 晴絵「お、動いた」 灼「ん、外。見えてきた」 穏乃「おお、ホントだ!」 ガラ 淡「私も!」 ガラ 誠子「2人とも、ちゃんと座ってないと危ないぞ」 京太郎「まぁ気持ちはわかりますけどね」 優希「そうだ、これは叫ばずにいられないじぇ!」 「「「海だぁぁぁぁぁぁーーーーーーッ!!」」」 晴絵「じゃあ私は車止めてきちゃうからみんなは着替えてきてねー」 全員「はーい」 京太郎「……」 咲「あれ、京ちゃんはいかないの?」 京太郎「いや俺は荷物運ばないと。その後でも男の着替えなんてすぐだし」 優希「うむ、なかなか殊勝な心掛けだじぇ」ウンウン 和「ゆーき、そんな言い方はダメですよ。須賀君もすみません、いつもいつも」 京太郎「いいっていいって、これくらいしかやれることないからな」 京太郎「なんにしても、やることがあるってのはいいね」 和「そうですか? では、すみませんがまた後ほど」 咲「また後でね京ちゃん」 優希「おい犬。いくらこの優希様が恋しいからって着替えを覗きにくるなんて不埒なことはするなよ!」 京太郎「バカか貴様は?」 優希「は?」 京太郎「俺は別にみんなの裸が見たいとか、着替えが見たいとかじゃないんだよ」 京太郎「俺はみんなの水着姿が見たいんだよ」 京太郎「卵生む前の鶏絞めてどうすんだよ?」 優希「お、おう……」 優希(真剣すぎてちょっと気持ち悪いじぇ) 優希「ならこのゆーき様の水着姿をしかと見せてやろう。楽しみにしておけよ」 京太郎「おう! 待ってるぜ」 京太郎「と、大見得切ったものの」 京太郎「この流れだと絶対みんなから『どう? 須賀君、これ似合うかな?』みたいなことを聞かれると思うんですよ」 晴絵「はぁ……あ、クーラーボックスはそっち置いといてね」 京太郎「あ、はい」 ドン 京太郎「で、ですね俺の語彙力じゃあ全員を褒めちぎることなんて出来ないと思うんですよ」 晴絵「シートのそっち側持って」 京太郎「あ、はい」 バサッ 京太郎「そういえば先生は水着に着替えないんですか?」 晴絵「私はパス。帰りの運転もあるからあんまり疲れるようなことしたくないし」 京太郎「ブーブー!」 晴絵「ブーイングは受け付けません」ツーン 京太郎「話が逸れました。で、この危機を乗り越えるべく作戦を立てたんですよ」 ゴソゴソ、キュキュキュ 京太郎「ホワイトボードに書いて一括で処理するってのはどうでしょうか?」 『みんな違って、みんな可愛い』 晴絵「ナイス屁理屈」b グッ 京太郎「シーズン真っ只中にしては思ったより空いてますね」 晴絵「そうね。もっと混んでるかと思ったけど。まぁそっちの方がいいでしょ」 京太郎「そうですね。人が多くても鬱陶しいし、少な過ぎても寂しいし」 晴絵「それなりには賑わってるけど苦にはならない程度で」 京太郎「浜辺は綺麗だし」 ワイワイ、ガヤガヤ <オイ、ミロヨアノグループ <ウオ、ムネスゲェ <オレ…コエカケテミヨウカナ 京太郎「なんか向こう騒がしいですね」 晴絵「あーそりゃ多分あれよ」 久「お待たせー」 バーンッ!! 晴絵「ほら、ビーチクイーン達のお出ましだ」 京太郎「先生なんか親父くさい」 晴絵「……」 スパーンッ! 京太郎「いってぇ!?」 目の前にはのは水着の天使たちだった。 正直、先生をバカにしたことを申し訳なく思う。 ビキニ、ワンピース、セパレート、スクール水着……。 スクール水着!? 優希「どうだ京太郎!? 私のスク水は」フンス その自信はどこから来るのだろう。 京太郎「通過儀礼として一応聞くけどなんでそれをチョイスしたんだ?」 優希「部長が男はこれが好きだといっていたじぇ。部長のアドバイスは絶対だじぇ」フフン 視線を移すと、必死に笑いを噛み殺す部長の姿が。いや、最早なにも言うまい。 優希「どうだ? 似合ってるか?」 俺は無言で先程のホワイトボードを翳す、 スパーンッ! 途中で後から頭をどつかれた。 振り返ると厳しい視線の赤土先生。顎で示してくる。 京太郎「ああうん。似合ってるんじゃないかな、歳相応で」 憧「歳相応って……」←同い年 和「言わないであげてください」←同い年 周りからなにか聞こえるが黙殺。 優希「可愛いか?」 京太郎「可愛い可愛い」 優希「そうか!」パァァ う、純真な笑顔が胸に突き刺さる。 淡「どうキョータロー? 淡ちゃんの水着姿は」 京太郎「セパレートか」 ツーピースであるがビキニよりも露出の低いセパレートタイプ。 淡い青の布地に花柄が映える。 淡「あんまり可愛過ぎて心奪われるなよー!?」 京太郎「うん。普通に可愛いな」 淡「ふぇ?」 京太郎「え?」 淡「あ、あわわわわわ///」カァァ 淡「あわー!」ダダダ 走っていってしまった。なんか知らんが勝った。 京太郎「さて……」クル 咲「///」モジモジ 和「///」ウツムキ 憧「……」プイ 玄「///」ソワソワ 宥「……」ガタガタガタガタガタガタ 照「……」テルーン なんか順番待ちみたいになってるんですが? 京太郎「」 晴絵「……」ポン 先生は軽く俺の肩を叩くと、未だに手に握られていたホワイトボードをそっと取り上げた。 疲れた。 改めて俺のボキャ貧具合を確認させられた。 まぁ眼福なこともあったので差し引きしてもプラスだろうか。 誠子「……」ソワソワ、ワクワク 一団の後方に一人ひときわ異彩を放つ人が。 京太郎「あの亦野先輩」 誠子「ん、なにかな? 須賀君」ソワクソワク 京太郎「いやなんていうかその格好」 誠子「え、変かな? この水着」 京太郎「いえ、水着はよく似合ってますが」 丈の短めなタンキニにボーイレッグ。 活発な亦野先輩の肢体によく似合っていた。 けど三点だけ、三点だけ突っ込みたいところが。 京太郎「その背中に背負った釣竿と、肩に提げたクーラーボックスと、腰に巻いたヒップバッグは……」 誠子「せっかく海に来たんだから、もちろん釣りだよ」 ですよね~。 誠子「じゃあ私はあそこに見えてる岩場にいるからなにかあったらケータイで!」ドヒューン 行ってしまった。 後で少し様子を見に行くか。 そういえばさっきから気になることが。 京太郎「なぁ、穏乃はどこにいるんだ? さっきから姿が見えないけど」キョロキョロ 憧「シズならそこにいるけど」 指で示された方向に顔を向ける。 晴絵「……?」 腕組みをして事態を見守っていた先生と視線が衝突。 よく見ると、その背後からちらちらとこちらを伺っておる者ありける。 穏乃「//////」 メイドだった。いや、厳密には穏乃だった。 ハート型のエプロンを模したストラップレスのトップ。帆前掛を合わせたスカート型のボトム。 赤いスカーフと付け襟、カフス、黒のニーソックス、白い太ももに僅かに見える帯はガーターだろうか? ネコミミにも見えるカチューシャの両端にはアクセントとしてスカーフと同じ色のリボン、ご丁寧にパンプスまで用意していやがる。 京太郎「」 今日、何度目かの絶句。 さすがにこれはやり過ぎだと思……。 穏乃「うううう//////」ウルウル なにも言えないでいる立ち尽くしていると、穏乃の顔が羞恥に染まり瞳は徐々に水気を帯びてくる。 憧「なにやってんのよ! なにかいいなさいよ」ボソボソ 俺の小脇に肘打ちを突き立てながら憧が先を促してくる。 玄「京太郎くん。ファイトなのです!」グッ、タユン あ、揺れた。 和「あ、ははは」 困った笑いを浮かべながら様子を伺っている和。 一応、指摘しとくとあなたの普段着も結構負けてないですからね? 京太郎「あー、どうしたんだその水着」 穏乃「これ、憧が……」 憧だと? 俺は件の少女に視線を水平移動。 憧「……」フイ 亜音速で目を逸らしやがった。 改めて穏乃の格好を見直す。 え、これヤバくない? 京太郎「あのさこれヤバくないこれ? これ犯罪じゃないのこれ?」 こんな小さな子にこんな格好。けしからんもっとやれ。 穏乃「私、学校の水着しかなくて、だからこういうのよくわからなくて……」モジモジ 胸元で合わせられた両手の先、人差し指の先を弄っている。穏乃の感情に感応してネコミミまでうな垂れて見える幻覚。 京太郎「え? それ学校指定の水着なの?」 京太郎「そんな学校、あって、たまるかってんだ!! どこだよその学校俺も通いてぇよ」 憧「単語だけ拾って頭の中で適当に再構成するのやめなさい。お年寄りじゃないんだから」 穏乃「やっぱり変、かな……似合ってない?」 不安げに俺を見上げてくる穏乃。俺はその細く震える薄い肩に優しく手を置く。 京太郎「いいかよく聞け穏乃」 穏乃「?」 京太郎「めちゃくちゃ可愛い。すげー似合ってるよ」 瞳の奥に感情の揺らぎ。そして光明。 穏乃「ホントッ!?」 京太郎「おう! 俺はバカだが嘘はつかない」 穏乃「そっか、可愛いか。…………可愛いかぁ、えへへへ///」 照れ隠しだろうか頭を掻く穏乃。それに合わせて結い上げたポニーテールが揺れ、ネコミミも機嫌良さ気に反応している。 え? ちょっと待って、どうなってんのこれ? 京太郎「それで前提としてよく似合ってるし可愛いけど、それを踏まえたうえで敢えて言うけど」 京太郎「やっぱヤバくないこれ? 犯罪臭が」 穏乃「えへへ、可愛いって褒めらちゃった///」テレテレ 和「よかったですね。穏乃」 憧「まぁ似合ってないとかいったら、八つ裂きにして海に撒いてたけどね」 玄「けどホントに可愛いね」 最早、誰も俺の意見など聞いていなかった。 なにがおかしいって男と女の感性の違いというか、あの格好を誰もおかしいと思わないということが一番おかしいと思う。 いや可愛いんだけどね。 あるいは、俺の前だけでとかにしてくれるとおにーさん嬉しいよ? 晴絵「まぁあんな格好出来るのも若いうちだけさね」ポン 先生がいうと説得力が違いいますね。 【おまけ】 玄「京太郎くん!」 京太郎「はいなんでしょう」 呼ばれて振り返る。 おうふ……。 視界に収まるホルターのトップ。薄い桜色のシンプルなビキニだ。 清楚で大胆というまさに玄さんの為のデザイン。 あの夜の過ちが脳裏をよぎる。 俺は熱い砂浜に額を叩きつける。 玄「い、いきなりどうしたの?」ビクビク 俺のいきなりの奇行にビビり気味の玄さん。 京太郎「いえ今、自分の中の自分という存在を徹底的にブチ滅ぼそうと」 玄「そ、そうなんだ……」 京太郎「それより玄さんこそどうしてんですか? てっきりみんなと泳ぎに行ったのかと」 玄「そう大変ですのだ! オペレーション・おもち発動ですのだ!」 京太郎「な!? オペレーション・おもちですって!?」 オペレーション・おもち かつてはクロチャーの地球降下作戦のことをそう呼んだ。 クロチャーの回転速度を上昇させ、ラグランジュポイントでドラを爆発、均衡を破壊し地球に落とす。 その後、混乱に陥った地球を降下してきたクロチャーで制圧する。 これがオペレーション・おもちの全容である。 次回、キョウタロウ閃光に散る ダイジェスト 菫「……」キュピーン 玄「ふぁ!?」 京太郎「ふぁ!?」 菫「ん? どうしたんだ2人とも」 玄「おもちが……」 京太郎「……ある?」 菫「ふ、これか」ポヨン 菫「レギュレーション変更だ」ドヤァァ 玄(なにがなんだかわけがわからない) 京太郎(いい加減な設定にしやがって) 玄「しかし!」 京太郎「我々で協議」 京玄「「した結果」」 京太郎「おもちがあれば細かいことなんてどうでもいいよね!」 玄「ですのだ!」 菫「まさか君たちはそれを締めのセリフにしようというのではないだろうな?」 穏乃「海だー!!」 優希「青いー!!」 淡「すごーいー!!」 3バカ「「「行くぞーっ!!」」」 京太郎「おーい。気を付けろよ!」 咲「あはは、みんな元気だね」 優希「咲ちゃんも京太郎も早く来るんだじぇ!」 ガシッ 咲「わわっ!?」 淡「テルーも行こう!」 ガシッ 照「えっ!? ちょ、待っ」 ダダダダダ 京太郎「海はにげねーから落ち着けってー」 憧「まったく子供なんだから」ヤレヤレ 和「そういう憧も、走り出したくてウズウズしてるように見えますけど」 憧「そ、そんなわけないでしょう!?」アセアセ 玄「じゃあ憧ちゃんが待ちきれないみたいだし私たちも行こっか?」 憧「もう、玄まで!」 京太郎「はははは」 憧「笑ってんじゃないわよ!」 ダッパーン 京太郎「ん?」 優希「おおおお、京太郎っ!!」 淡「たいへんたいへん! テルーとサキが波にのまれた!!」 京太郎「なにやっとんじゃあのアホ姉妹は!?」 ザザッ… 京太郎「はぁ……はぁ……ああ、くそ、マジ疲れた……」 咲「」 照「」 和「2人ともぐったりしてますが、ケガもないようですし呼吸も安定してますから、すぐに気が付くと思います」 玄「もう、優希ちゃんも淡ちゃんも無理矢理連れまわしちゃダメだよ?」 優希「反省してるじぇ」 淡「むしろ猛省」 憧「気のせいかな? あんまり反省してるように見えないけど」 穏乃「京太郎。大丈夫?」 京太郎「なんとか。ああ、ちょっと海水飲んじまった」 穏乃「はい、水」 京太郎「おお、すまん」 京太郎「あー生き返る」プハァ 和「これからどうしましょうか?」 京太郎「ああ、この2人なら俺が見とくからみんな泳いできてくれよ」 玄「そんな、悪いよ」 京太郎「いや、っていうか少し休ませてください」 京太郎「まさかものの数分で体力使い切るとは思わなかった」ハァ 玄「でも……」 京太郎「いいんですよ。せっかく海に来てるのにこんなとこで固まってても仕方ないですよ」 淡「よし! じゃあ行こうクロ!」ガシ 玄「え、あ……待って待って淡ちゃん!」 ダダダダ 憧「ぜんぜん反省してないわね」 京太郎「まぁあいつらしいっちゃあいつらしい」 憧「……」ウーン 憧「あたしも泳いでこよっと」 タッタッタッ 穏乃「あ、ちょっと憧!」 タタタタ 京太郎「憧は察しがよくて助かるね」 優希「のどちゃん、私たちも行くか?」 和「私は……私はそうですね、よろしければ須賀君の話し相手になりましょうか」 京太郎「え? いや、俺は別に」 優希「……」ジィイ 優希「わかったじぇ、じゃあまた後で」 タッタッタッ 咲「」ウーン 照「」ウーン 京太郎「よかったのか? 行かなくて」 和「身体を動かすのはあまり得意ではないので。隣、失礼しますね」 ポスッ 和「どちらかと言えば見ている方が好きなんです」 和「須賀君と一緒ですね?」ニコ 京太郎(リアクションに困るな……どう答えるべきなんだ?) 京太郎「へぇ。そうなんだ。和はもっと率先して動くタイプだと思ってたけど」 和「そんなことないですよ。割と内向的なので」 京太郎「そうか」 和「そうです」 京太郎「ははは」 和「ふふ」クスクス 京太郎「それで内向的な和さん。久し振りに旧友と遊べる感想は?」 和「懐かしい、と言うのが本音ですね」 和「海ではないのですが穏乃や憧、玄、赤土先生といろいろなところに行きましたから」 和「と言っても吉野の、小学生が行ける範囲でですけど」 京太郎「和は転校が多かったんだっけか」 和「はい。父も母も忙しい方なので。昔は、それが辛かったんですけど」 京太郎「……」 和「けど、悲しいことばかりでもないって最近になって気付けたんです」 京太郎「?」 和「清澄の皆さんに出会えましたから」 京太郎「……」クス 和「ゆーき、部長、染谷先輩」 和「そして咲さん」 京太郎(俺は?) 和「もちろん須賀君も」ニコ 京太郎「っ!?///」ドキ 和「覚えてますか? わたし達が始めて会ったときのこと」 京太郎「ん~、どうだったかな? あんま覚えてないな」 和「私、須賀君がいたから麻雀部に入ったんですよ?」 京太郎「え?」 咲「う、う~ん……」 京和「「!?」」 ムクリ 咲「あれ? 私……」 京太郎「お、おお。咲、目が覚めたか!?」 咲「確か、優希ちゃんに連れられて海に入って……」 京太郎「気分はどうだ? 水飲むか?」 咲「うん。ありがとう……」 咲「あ! おねーちゃんはっ!?」 照「」 咲「おねーちゃん、おねーちゃん!?」ユサユサ 京太郎「おいおい、そんな乱暴な」 照「う……ん~」 咲「よかった目が覚めて」 照「海怖い海怖い海怖い海怖い海怖い海怖い海怖い海怖い海怖い海怖い」ブツブツ 京太郎「すっかりトラウマになったな」 和「どうしましょうか」 京太郎「う~ん、」 京太郎「照さん? 照さ~ん!」 照「海怖い海怖い海怖い海こわ、あ、え? なに?」 京太郎「そんなに海が怖いなら浜辺で俺らと遊びませんか?」 照「あ、えっと……」 咲「……」ウンウン 和「……」コクコク 照「じゃあちょっとだけ」オズオズ 京太郎「はい」クス 京太郎「じゃあ砂上の楼閣でも作ろうか」 咲「す、すぐ壊れそうだね」 和「まぁまぁ」 京太郎「じゃあちょっと水汲んでくるからこっちはよろしく」 3人「「「はーい」」」 ――――― ――― ― 和「~♪」シャッシャッ 咲「和ちゃんすごい!?」 和「ふふ、私の計算にかかればこのくらい造作もないですよ」 京太郎「いやしかしこれは凄いな。まさかこんな片田舎のビーチにサグラダ・ファミリア・カテドラルを創造する奴がいるとは」 京太郎「照さんそっちは、」 照「ぱーぱぱーん、ぱぱぱぱーん、ぱーぱぱぱぱーぱぱーん♪」 京太郎「」 京太郎「あの、照さん」 照「ん、なに? 京ちゃん」 京太郎「なんで反対側にマジ○ガーZの顔が付いてるんですかね?」 照「え? だってお城って」 京太郎「それは鉄の城です」 照「あれ?」 咲「ぷっ、あはははは。もう、やだおねーちゃん」 和「ふふ」クスクス 京太郎「まったく、照さんは。ははは」 照「………………ふふ、ははは」 ――――― ――― ― 和「出来ましたね」 京太郎「反対側おかしいけどな」 照「むぅ、京ちゃんしつこい」 京太郎「いや、だってこれは」 咲「まぁまぁ。これはこれで面白いから」 京太郎「ん~、まぁそうだな」 4人「「「「完成! 聖家族贖罪教会Z!」」」」ワーイ ダッパーン! 咲「あ、高波……」 グチャ~ 4人「「「「…………」」」」 【おまけ】 宥「気持ちいいね~」ガタガタガタガタ 灼「気持ちい」 尭深「あの、お茶飲みますか?」 宥「あ、ありがとう~」ガタガタガタガタ 尭深「鷺森さんも、よかったら」 灼「どうも」ペコ 灼(熱い……) 宥「ずず~」 尭深「ずず~」 宥尭「「ほぉ……」 宥「あったか~い」ニコニコ 灼(熱いけど、お茶) 灼「美味し……」ズズ 尭深「……」ニコリ 灼「///」 宥「こんな日は、お鍋とか食べたね~」 灼尭「「うん」」 「「……………………え?」」 【次回予告】 京太郎「鍋やるべー!!」 穏乃「鍋やるべー!!」\>ワ</ 次回 夏だ!海だ!水着で鍋パーティーだ!
https://w.atwiki.jp/kyotaross/pages/6236.html
特別編 和と下校 ※京太郎は清澄にいます ×月○日 今日の帰り、和が足をくじいた ちょっと歩けそうに無かったし、ちょうど両親の帰りが遅いらしいので、俺がおぶって和を送ることになった 和をおぶる=おもちが背中に! という図式がすぐに分かったのか、咲と優希からは色々言われたが、下心ありまくりとは言え和を放っておく訳にもいかないのも事実だ 和も少し申し訳なさそうに、少し胸を押し当てるからか嫌そうに、俺の背中に乗った 背中の感触も素晴らしい しかしアレだ。和は軽い。本人は同年代の女子より重いとかで聞いてきたが、軽すぎるくらいだった しばらくお互い黙っていたが、和がポツリと、「背負われるなんて、いつ以来でしょうね。父が背負ってくれたのは分かるんですが」と言った そーいや俺も最後はいつだろ。今は到底無理だろうけど 「……この年になって、と思いますけど、悪くないものですね」そう呟いた後、和が静かになったと思ったら、小さく寝息が聞こえてきた そのまま和を起こさないように運び、和の家の前で起きてもらった 背負われたまま寝ていたことをかなり恥ずかしがっていたが、それだけ安心してもらえたのならおぶった甲斐もあるというものだ 和の家でできる範囲で和の足の手当をし、和が軽く歩けるのを確認してから帰った まぁ、女の子をおぶるのも悪くないかもな 久「寝落ちするほど京太郎くんの背中は良かったのかしらね」 まこ「その辺どうなんじゃ?」 優希「さあ話すんだじぇ!あ、咲ちゃんでもいいじょ」 咲「私も!?いや確かにやってもらったことあるけどさ」 和「そんなじゃないですよ!……確かに大きい背中で安心はできましたけど……」 優希「よーし、明日私が飛び乗ってやるじぇ!」 久「あら、じゃあ次は私ね」 まこ「お前まで飛び乗る気か……わしは普通に頼むとするかの」 和「いやそもそもおぶってもらうこと確定なんですか!?」 咲「……後で頼もっかな」
https://w.atwiki.jp/kyotaross/pages/2289.html
http //hayabusa.2ch.net/test/read.cgi/news4vip/1381592064/ 部室 咲「……」ペラッ ガチャ 京太郎「ウィース」 咲「京ちゃん、おはよう」 京太郎「なんだ咲だけか」 咲「みんなまだ来てないよ」 京太郎「一番最初に来たなら、部屋の掃除とかやれよ」 咲「う、うん。読みたい本があって」 京太郎「そんなのは家で読めばいいんだよ。ほら、俺の代わりに掃除しろ掃除」 咲「わかったよ。いつも京ちゃんに雑用任せっきりだもんね」 京太郎「そうそう。俺はお前らのマネージャーじゃないぞ」カチッ、ポチポチ 咲「うん。もちろんだよ。何やってるの?ゲーム?」 京太郎「ゲームだよゲーム。見りゃわかんだろ」ポチポチ 咲「最近流行ってるモンスターと戦うゲームかな?」 京太郎「そうだよ。クラスのみんなやってるぞ。やってないのはお前くらいだ」 咲「そっか……。私、ゲーム苦手だから」 京太郎「いいから、早くバケツに水くんで来い」 咲「わかった」 ビュウウウウウウ 咲「ううっ……最近、冷えて来た…」 咲「バケツに水を入れてっと」ジャーーー 咲「お、重い……うんしょ、うんしょ」プルプル 咲「学校もお湯出るといいんだけどね」キュキュ 京太郎「そんなもん俺が知るか。ちゃんと端っこまで丁寧に拭けよ。 部長は自分じゃしないくせに、いちいちうるさいんだから」ポチポチ 咲「わかってるよ。家でもやってるし大丈夫だよ」キュキュ 京太郎「家でも奴隷か。哀れなヤツだ」ポチポチ 咲「中学の時に比べたら……こんなの全然マシだよ」 30分後 京太郎「そろそろか。俺も手伝うぞ」 咲「いいの?ってもうすぐ終わるけど」 京太郎「高い所は届かないだろ?」 咲「う、うん。ありがとう」 京太郎「どう致しまして」 ガチャ まこ「今日は寒いのぉ」 久「あらま!」 京太郎「ふーむ、この汚れがなかなか落ちないんだな」キュキュ 咲「……」ペラッ まこ「京太郎が窓拭きやっとる」 久「一年生が一番最初に来て掃除とか、感動だわ!」 京太郎「別にやる事なかったから、やっただけですよ」 咲「……」ペラッ まこ「いやー、わしは感動した!京太郎が居て助かっとる」 久「ホントよねー。入部してくれてありがとう」 京太郎「俺、麻雀じゃ役に立たないっすからね///これくらい」 咲「……」ペラッ まこ「偉い!久、次期部長は京太郎とかどうじゃ?」 久「それまこが部長やりたくないからでしょ~、駄目よ。次の部長はまこ。咲の世代は知らないけど」 咲「……」ペラッ 京太郎「麻雀のルールも最近覚えたばっかりなのに俺に部長とか無理っすよー」 まこ「いやぁ、咲や優希よりだいぶいい人選じゃ。まぁ和か京太郎じゃな」 久「咲はどう思う?」 咲「京ちゃんでも和ちゃんでも清澄麻雀部を引っ張って行ってくれる素晴らしい部長になると思いますよ」ニコッ 久「まぁ二年も後の事はいいとして。まこ、部長の引き継ぎだけど」 まこ「まだあるんかい!わし、疲れたぞ」 久「先生にも挨拶しておかないとね。今なら職員室にいっぱい居るし」 まこ「荷物置くから待っとれ」 ガチャ、バタン 京太郎「俺が部長で和が副部長。これは、フラグだよな?」 咲「んー何の?」 京太郎「そりゃもうアレよアレ。部長と副部長なら……絆も深まりやすい」 咲「恋愛的な?」 京太郎「それしかないだろ。和と友情深めてどうするんだバカ」 咲「バカはひどいよ」 京太郎「友達であの爆乳揉めるのか?いや揉めない」 咲「そりゃそうだよ」 京太郎「以前、和に聞いたんだ」 京太郎『和ってどんなタイプが好きなの?』 和『はい?私のですか』 京太郎『そうそう。好きなタイプ。芸能人なんかでもいいぜ』 和『芸能人は詳しくないので……。そうですね……、好きなタイプってたまに聞かれるんですよ。雑誌のインタビューとかで』 京太郎『ごめん俺、麻雀雑誌とか読まないから』 和『たまには読んで下さいよ。勉強になる事も書いてますよ。で、私の答えですが』 和『私よりも麻雀が強い人』 京太郎「だとよ」 咲「和ちゃんらしいね。麻雀が大好きだもんね」 京太郎「麻雀で俺が和より上手くなるとか無理じゃん?」 咲「そんな事無いと思うよ。和ちゃんはデジタルだから、京ちゃんもデジタルを勉強していっぱい打ったら……」 京太郎「あー無理無理。麻雀にそんなに情熱を注ぎこむつもりはない」 京太郎「まっ三年間もあるんだ。地道にやって行くさ」 咲「付き合えるといいね」 京太郎「振られたら何のために麻雀部に入ったかわからん……。って咲、お前も協力するんだぞ?」 咲「してるよー。私、友達とか遊びに誘うの下手なのに、和ちゃんをいっぱい誘ってるよ」 京太郎「そうだな。お前が誘うと100%来るもんな。やっぱり俺、信用されてねーのか」 咲「和ちゃんは少し男性恐怖症な所があるかもしれないね」 京太郎「そうなのか?」 咲「うーん。男の子の話題とか全く食いついて来ないし……、あんまり興味も無さそう」 京太郎「付き合った事もないのか」 咲「ないって言ってたよ。私もないけど」 京太郎「お前の事なんかどうでもいいんだよ!」 咲「だよね。和ちゃんに私のオススメの漫画貸したら、あんまり良くなかったって」 京太郎「また気持ち悪い漫画貸したのか。男同士が絡んでるヤツ」 咲「……うっ」 咲「物語的には……男同士で恋愛しても変な流れじゃない漫画だし」 咲「戦国時代は男性同士で……その……よく絡んでたり…」 京太郎「変だよ。ありえないし、気持ち悪い。そして今は戦国時代じゃない」 咲「……そうかな」 京太郎「中学の時も学校に持ち込んで見つかって、その後どうなったか忘れたか?」 咲「クラス全員に無視されました」 京太郎「あの時、男子の間ではかなりヤバかったんだぞ。お前の評判」 京太郎「ホモ永ってさ」 咲「はははっ……傷つくかも。嘘、そのあだ名知ってた」 京太郎「だろうな。でも男子の方がマシじゃん?お前に何もしなかったろ」 咲「うん、特に何もされなかったよ。女子の方が陰湿だからね」 京太郎「女は怖いなぁ。やられたら倍返しだ!とか思わないの?」 咲「私には無理かな……」 咲「あの時、助けてくれた京ちゃんへの恩は忘れないつもりだよ」 京太郎「お前みたいな麻雀しか取り得の無い女に感謝されても……」 京太郎「うーん」 咲「何でもするよ」 京太郎「あぁそうだ。昨日、憩ワン見てたんだ」 咲「憩ワン?」 京太郎「格闘技のテレビ。こんな感じで闘うんだぜ」シュシュ 咲「そうなんだ」 京太郎「ちょっと蹴り技が試したい。咲、蹴らしてくれ」 咲「うんうん、蹴りたい背中だねー。ってええぇぇぇぇぇぇぇぇぇ!???!?!?!」 京太郎「友達には頼み辛いしさ」 咲「蹴るって……痛いよ……」カタカタ 京太郎「まぁ手加減はするさ。ってお前、もっと痛い事されてたろ?」 咲「好きでされてたわけじゃないよ」グスン 京太郎「あの時に比べたら俺の蹴りなんて屁みたいなもんだ」 咲「……そうかもしれない」 京太郎「顔を蹴るわけじゃないしさー。そうだな」 ペタペタ 咲の体中を触る京太郎 咲「んっ……///」 京太郎「尻にしよう。一番ダメージ少ないし、いい音鳴りそうだ」 咲「う、うん。それで京ちゃんが満足するなら」 京太郎「よし決まった。早速……ってほど俺はバカじゃない」 咲「え?」 京太郎「この時間だと、和や優希が来る可能性がある」 咲「うん」 京太郎「和に見られたら俺がコツコツ積み重ねてきた好感度が全部パーだ。優希も同じだ、アイツは口が軽い」 咲「じゃあ、蹴らなきゃいいんじゃ……」 京太郎「それは嫌だ。放課後にしよう」 放課後 久「じゃあ戸締りお願いね」 まこ「じゃあのー、わしCS見ないといけんし」 優希「タコス屋のスペシャルメニューが完売しちゃうじぇ」 和「今日はネトマの大会がありまして……。ログインしないと駄目なんです」 京太郎「わかったわかった。咲と二人で後片付けするから」 咲「任せて下さい」 京太郎「じゃあ、とりあえず後片付けだ。俺が一クエクリアーするまでにしろよ」ピコピコ 咲「うん」 咲「終ったよ」 京太郎「おぅ、ご苦労。咲と当番の日は助かるわ。優希とか喋るばっかりで作業が進まねぇ」 咲「他の人は?」 京太郎「和とやる時は俺も真面目にするから最短で終わるよ。 部長とやる時は時間かかるし、まこ先輩はケ○カスだから鬱陶しいし」 咲「そうなんだ。和ちゃんといる時は真面目にするんだね」 京太郎「俺が全部やるって言っても、いいですって断るんだ。いい女だよ」 京太郎「よーし、早速蹴って帰るか」ポキポキ 咲「う、うん」ドキドキ 京太郎「麻雀卓に手をつけて尻を突き出してくれ」 咲「わかったよ」バン 咲は両手で麻雀卓をしっかり掴んで、尻を突き出した 咲「い、いつでもどうぞ///」 京太郎「素足の方がダメージ少ないかな?」ヌギヌギ 京太郎「咲!俺も脱いだんだ、お前も脱がなきゃ不公平だろ?」 咲「う、うん」スルスル 咲はスカートを降ろした 京太郎「しゃああああああ!オラァ!」ズバーーーン 京太郎は勢いよく右脚を咲の尻に叩きつけた バチーーーーーーン!!!!!!!! 咲「~~~~~~~~ッッ!?あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛!」 咲「いっっっだだだだだい゛い゛い゛い゛゛い」ゴロゴロ 京太郎「わりぃわりぃ。やっぱり痛いのか?」 咲「あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛……」ポロポロ 咲「お、お尻蹴られたはずなのに……頭が…い゛だい゛」ポロポロ 京太郎「知らねーよ。ほら、手を貸してやるから」グイッ 咲「足が震えて……上手く立てない……」ガクガク 咲「ふぅーふぅー……」 京太郎「おい、もう帰っていいか?」 咲「う、うん。先に帰ってて……ちょっと横になってから帰るから」 京太郎「そうかい。先に帰る」 京太郎「いいストレス解消になったよ。また頼むな」 咲「……まだやるの」グスン その日から京太郎は、時々咲の尻を蹴るようになった。 蹴るのが尻だったため、真っ赤に腫れ上がっても誰も気付かなかった。 そして二年と半年後くらい 大学の新歓 咲「お姉ちゃんと一緒の大学に入れてよかったよ」 菫「宮永さんと原村さんが来てくれたら、うちの部も安心だな」 照「おいピンクぅぅぅ、私の酒が飲めないのかぁ?」ヒクッ 和「いや…私、未成年ですし」 菫「お、おい照。未成年の子に飲ますなって」 照「そんなの私の勝手だろ~」フニャ 誠子「はーい、次は新一年生による隠し芸大会でーす」 和「えぇー聞いて無いですよ」 咲「困ったなぁ……芸なんて…」オロオロ 淡「ノリわるー、これだから田舎もんは……」 咲「!?」 咲(このままじゃ、私だけじゃなくて和ちゃんも仲間外れにされちゃう) 咲「すいません、Tバックお持ちの方いらっしゃいますか?」 尭深「私持ってますよ」 咲「すいません、貸して下さい。宮永咲、お尻で割り箸を割ります」 和「咲さん、何を!?」 咲「ふんっ!」 バキッ 咲ちゃんは尻圧だけで割り箸を割った 淡「ほぇー、やるじゃん」 誠子(酔ってもないのにケツを出すのか……) 尭深「いいケツしてるなぁ」ズズズ 咲は京太郎に蹴られるダメージを少なくするために尻を鍛えるのが日課になったのだ。 京太郎は和に振られて妥協で優希と付き合って幸せな日々を送っているらしい。 終わり
https://w.atwiki.jp/anime_wiki/pages/2589.html
■冒険!イクサー3 音楽 ■宇宙の騎士テッカマンブレードⅡ 音楽 ■関連タイトル サウンドトラック 宇宙の騎士テッカマンブレード2
https://w.atwiki.jp/anime_wiki/pages/27918.html
ここを編集 ■本好きの下剋上 司書になるためには手段を選んでいられません #12 神話イラスト(齋藤緑と共同) ■本好きの下剋上 司書になるためには手段を選んでいられません (第二部) #15 神話イラスト(齋藤緑と共同) ■関連タイトル 本好きの下剋上 司書になるためには手段を選んでいられません Blu-ray BOX 随時更新! pixivFANBOX アニメ@wiki ご支援お待ちしています! ムック本&画集新刊/個人画集新刊/新作Blu-ray単巻/新作Blu-ray DVD-BOX アニメ原画集全リスト スタッフインタビューwebリンク集 最新登録アイテム Blu-ray 魔女見習いをさがして Blu-ray「どうにかなる日々」Blu-ray Happy-Go-Lucky Edition 初回限定生産 Blu-rayDisc付き 『ラブライブ! スーパースター!!』「始まりは君の空」【みんなで叶える物語盤】 BEM~BECOME HUMAN~豪華版Blu-ray Blu-ray 劇場版 魔法少女まどか☆マギカ 10th Anniversary Compact Collection Blu-ray ぐらぶるっ! Blu-ray 映画クレヨンしんちゃん 激突! ラクガキングダムとほぼ四人の勇者 Blu-ray CHRONO CROSS 20th Anniversary Live Tour 2019 RADICAL DREAMERS Yasunori Mitsuda Millennial Fair FINAL at NAKANO SUNPLAZA 2020 ゴブリンスレイヤー Blu-ray BOX 初回生産限定 グリザイア ファントムトリガー THE ANIMATION 03[Blu-ray] 特装版 ラブライブ! サンシャイン!! Saint Snow 1st GIG 〜Welcome to Dazzling White Town〜 Blu-ray Memorial BOX ゾンビランドサガ Blu-ray BOX 初回生産限定盤 Blu-ray 思い、思われ、ふり、ふられ 完全生産限定版 Blu-ray Fate/Grand Carnival 1st Season 完全生産限定版 Blu-ray Fate/Grand Carnival 2nd Season 完全生産限定版 Blu-ray ダンジョンに出会いを求めるのは間違っているだろうかIII OVA Blu-ray 映画プリキュアミラクルリープ みんなとの不思議な1日 BD特装版 Blu-ray アズールレーン 三笠大先輩と学ぶ世界の艦船 ぶるーれい Blu-ray 水瀬いのり Inori Minase 5th ANNIVERSARY LIVE Starry Wishes かぐや様は告らせたい~天才たちの恋愛頭脳戦~ 22 OVA同梱版 呪術廻戦 公式ファンブック よつばと! 15 監修 庵野秀明・樋口真嗣など 夢のかけら 東宝特撮映画篇 パラレルパラダイス 13 特装版 アイドルマスター ミリオンライブ! Blooming Clover 9 オリジナルCD付き限定版 美樹本晴彦マクロス画集 軌 わだち― 夜ノみつき 10th EUSHULLY WORKS しらこ画集 ILLUSTRATION MAKING VISUAL BOOK カズアキ画集 Kazuaki game artworks ライザのアトリエ2 ~失われた伝承と秘密の妖精~ 公式ビジュアルコレクション ぼくたちは勉強ができない 第21巻 音声ドラマ ミニ画集付き同梱版 あいきょう 荻pote作品集 ヒョーゴノスケ流 イラストの描き方 TVアニメ『くまクマ熊ベアー』オフィシャルファンブック 押井守原作・総監督 西村純二監督作品 『ぶらどらぶ』 解体新書公式コンプリートガイド OCTOPATH TRAVELER Design Works THE ART OF OCTOPATH 2016-2020 おそ松さん 3rd season SPECIAL BOOK 描きたい!!を信じる 少年ジャンプがどうしても伝えたいマンガの描き方 YMO1978-2043 「小冊子・YMO全トラックリスト2021 Amazon限定表紙版」付き To LOVEる -とらぶる- ダークネス FIGURE PHOTOGRAPHY COLLECTION 斉藤朱夏 CALENDAR 2021.4-2022.3 ラブライブ! サンシャイン!! Aqours DOME TOUR COMIC ILLUSTRATION BOOK ラブライブ! サンシャイン!! Aqours COMIC ILLUSTRATION BOOK 2020 Winter イジらないで、長瀞さん 10 特装版 「はたらく細胞」公式アニメ完全ガイド リスアニ! Vol.43.2「アイドルマスター」音楽大全 永久保存版VII アイドルマスター シャイニーカラーズ 3 CD付き特装版 ウルトラマンマックス 15年目の証言録 ウルトラマンZ特写写真集 じじぃ 人生は深いな 冴えない彼女の育てかた 深崎暮人画集 上 Flat. ぷよぷよ アートワークコレクション 古谷静佳1st写真集 re START THE IDOLM@STER CINDERELLA GIRLS STARLIGHT MASTER COLLABORATION! Great Journey ウルトラマンゼロ Blu-ray BOX クロスアンジュ 天使と竜の輪舞 Blu-ray BOX 初回生産限定版 小林さんちのメイドラゴンBlu-ray BOX ゆゆ式Blu-ray BOX スペシャルプライス版 とーとつにエジプト神 Blu-ray 直球表題ロボットアニメ 全話いっき見ブルーレイ 未来ロボ ダルタニアス 一挙見Blu-ray VOL.1 シュヴァルツェスマーケン 全話見Blu-ray ワールドトリガー一挙見Blu‐ray VOL.1 異世界魔王と召喚少女の奴隷魔術 魔王プレイボックス 初回生産限定 トータル・イクリプス 全話見Blu-ray Blu-ray Cutie Honey Universe Complete Edition 夜ノヤッターマン 全話いっき見ブルーレイ こみっくがーるず Blu-ray BOX 初回生産限定 Blu-ray 幼女社長 むじなカンパニーセット 初回生産限定 ログ・ホライズン 円卓崩壊 Blu-ray BOX 七つの大罪 憤怒の審判 Blu-ray BOX I Blu-ray 水樹奈々 NANA ACOUSTIC ONLINE 『Dr.STONE』2nd SEASON Blu-ray BOX【初回生産限定版】 魔術士オーフェンはぐれ旅 キムラック編 Blu‐ray BOX 今井麻美 Winter Live「Flow of time」 - 2019.12.26 at EX THEATER ROPPONGI - Blu-ray盤 Blu-ray 仮面ライダーゼロワン ショートアニメ EVERYONE'S DAILY LIFE 仮面ライダー一挙見Blu-ray 1号 2号・V3編 仮面ライダー一挙見Blu-ray X・アマゾン・ストロンガー編 スーパー戦隊一挙見Blu-ray 1975-1981 スーパー戦隊一挙見Blu-ray 1982-1986 半妖の夜叉姫 Blu-ray Disc BOX 1 完全生産限定版 裏世界ピクニック Blu-ray BOX上巻 初回生産限定 Levius レビウス Blu-ray BOX【期間限定版】 スーパー戦隊 学研の図鑑 江口寿史美人画集 彼女 アニメディスクガイド80's レコード針の音が聴こえる necomi画集 PHONOGRAPHIC フルーツバスケット アニメ2nd season 高屋奈月 Illustrations 2 彼女、お借りします TVアニメ第1期 公式設定資料集 ドラゴンボール 超戦士シールウエハースZ 超シールガイド ガンダムアーカイヴス『ガンダムビルドシリーズ』編 Angel Beats! 天使画集 Angel Diary PANZER FRAULEIN 野上武志画集 【陸編】 Angel's cage るび様画集 Sweet Dream はすね画集 画集 制服Girl's▼コレクション もりょ作品集 異世界ファンタジーのキャラクターコレクション 劇場版「美少女戦士セーラームーンEternal」公式ビジュアルBOOK アイドルマスター シャイニーカラーズ イラストレーション ワークス VOL.2 Blu-rayDisc付き 八十亀ちゃんかんさつにっき 10 特装版 あんさんぶるスターズ! Ready For Star 2巻 缶バッジ付 Switch エーペックスレジェンズ チャンピオンエディション New ポケモンスナップ -Switch 【PS4】BIOHAZARD VILLAGE PLAMAX 聖戦士ダンバイン サーバイン ノンスケール PS製 組み立て式プラスチックモデル スーパーミニプラ 無敵ロボ トライダーG7 3個入りBOX 魔道祖師 前塵編 完全生産限定版 HGUC 機動戦士ガンダム 閃光のハサウェイ Ξガンダム MG 機動戦士ガンダムSEED モビルジン 1/100スケール カンチ 青 ノンスケール ABS&ダイキャスト製 塗装済み完成品 ☆赤ver 魔女の旅々17 ドラマCD付き特装版 クリストファー・ノーランの世界 メイキング・オブ・インターステラー BEYOND TIME AND SPACE 時空を超えて るるぶアズールレーン からかい上手の高木さん15からかいカレンダーカード付き特別版 「武装神姫」原案イラスト集 ALLSTARS 機動戦士ガンダム サンダーボルト 17 キャラクターブック付き限定版 とある科学の超電磁砲T OFFICIAL VISUAL BOOK Aqours 5周年記念アニメーションPV付きシングル「smile smile ship Start!」【BD付】
https://w.atwiki.jp/pokecharaneta/pages/2592.html
力太郎 コメント 日本岩手県の昔話。この物語の主人公の名である垢太郎(あかたろう)・こんび太郎の名でも知られる。この物語は長らく入浴していなかった老夫婦の入浴シーンから始まり、この二人の剥がれ落ちる大量のこんび(垢)を固めて人形を作ることから始まる。 ネンドールorゴマゾウ:垢太郎 前者はポケモン図鑑説明文より(垢で人形を作ってしばらく放置しておくと人間の子供になったので)、後者は体は小さいものの力持ちなので。 カラカラ:御堂コ太郎 イシツブテ:石コ太郎 オニゴーリorガオガエン:鬼 コメント 名前 コメント すべてのコメントを見る
https://w.atwiki.jp/nettoucm/pages/4230.html
出演回 プロフィール 誕生日:1999/10/27 出身地:埼玉県 サイズ: 所属:モーニング娘。 グラビアアイドル リンク https //ja.wikipedia.org/wiki/%E5%B7%A5%E8%97%A4%E9%81%A5 名前 コメント
https://w.atwiki.jp/kyotaross/pages/3472.html
http //ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1377983742/ 【前回までのあらすじ】 宥「お鍋とか食べたね~」 <食べたいね~ <ね~ この一言が発端となった。 灼(また宥さんがわけのわからないこと言い出した) 尭深「さすがに、屋外でお鍋は無理があるかと」 宥「そっか~」ショボ~ン 京太郎「話は聞かせてもらいました!」 宥「あ、京太郎くん」ポヨヨ~ン 尭深「須賀君?」タプ~ン 灼「いったいどこから」ツルペッターン!! 京太郎「……」 京太郎「俺はいつだって鷺森先輩の味方です」ポン 灼「……」イラッ 京太郎「まぁそれはいいとして、ここはひとつ俺に任されてみませんか?」 宥「?」 京太郎「今日のお昼はお鍋にしましょう」 宥「え、いいの?」 京太郎「問題ありません。俺はいつだって宥さん全肯定の論調で語ってますから」 宥「はわわ///」 こうして俺たちの昼食は鍋パーティーとなった。 京太郎「と、見栄を張ったはいいが準備が大変そうだな」 土鍋はある。何故あるのかとかは気にしていけない。少なくともこの世界観においては。 淡「あ! キョータロー!」タタタッ 京太郎「問題は具材だな。買出しに行かないと材料なんてないしな」ブツブツ そういえば亦野先輩の成果はどうなったろうか。鰤とか釣れてるなら是非とも分けてもらいたいが。 淡「あのね! 向こうですっごいキレーな貝殻拾ってね!」ピコピコ 京太郎「とにかく今から買出しに行かないとな」 淡「買出し? 私も行く!」ピョンピョン 京太郎「しかしさすがに今回は一人だと少し厳しいな援軍を呼ぶか」 淡「ねーねー! キョータローってばぁ!」ブンブン 京太郎「けど仮にも先輩たちに頼むのは気が引けるしな」 京太郎「和とはちょっと2人っきりだと顔合わせ辛いし、理由が理由だけに憧にはからかわれそうだし」 京太郎「穏乃はどこか突っ走って行きそうだし、咲は迷いそうだし、優希はタコスだし、空気はそもそも生命体じゃないし」 淡「キョータロオオオオオオーッ!!」 絶叫に近い高音が俺の耳朶を劈く。 音源を捜すと、いつの間にか傍らには淡が立っていた。 京太郎「あ、淡……お前いつか、」 淡「私ってそんな後?」 京太郎「なにが?」 俯いて髪先を弄っている淡。心なしかいつもの元気がない。 淡「私ってそんな後なんだ。その買出しの手伝いに呼ばれる順番みたいなの」 京太郎「え?」 淡「ちょっと傷付いた、かも」グス え、っと。よくわからないが淡はどうやら自分の名前が挙がらなかったことが不満らしい。 京太郎「いや、違っ、これは違くて淡をハブにしたとかじゃなくて」 淡「ホントぅ?」 その上目遣い! 京太郎「お、おう。じゃあなんだったら一緒に行くか?」 淡「良いの!?」パァァ 俺の提案に途端に破顔する淡。 京太郎「いいって言うか、単なる買出しだぞ?」 淡「良いの! ほら行こう! ね?」グイグイ 京太郎「おい、そんな引っ張るなって!」 淡は急にに俺の手を取ると、急き立てながら走り出した。 先生と部長に軽い連絡を入れ終え、俺と淡は並んで海岸沿いの街道を歩く。たしかこの先に小さなスーパーがあったはずだ。 淡「ところで買出しってなに買うの?」 京太郎「昼飯の材料」 覗き込んで尋ねてくる淡に視線を向けながら返答を返す。 淡「あれ? でもお昼は海の売店で買うんじゃんなかったっけ?」ハテ? 京太郎「まぁそうなんだけどちょっと鍋をやることになってな」 淡「鍋ってお鍋?」 京太郎「ああ」 淡「キョータロー頭大丈夫?」 京太郎「失礼だなお前は」 淡「だって夏だよ! 夏真っ盛りだよ!? なんで海に来てお鍋なの?」 なんかそこまで言われるともっともな気がしてきた。 京太郎「いや、でも宥さんがな」 淡「! ……ふーん。ユーの」 あれ? またなんか機嫌が。 淡「むぅ」プクゥ 京太郎「……」 ほっぺが膨れておられる。 なんか地雷踏んだか? 淡「うぅ……」ブルル いきなり淡が身を震わせた。それから両手で肩を抱き身を縮込ませる。 京太郎「寒いのか?」 淡「わかんない」 京太郎「海から上がってちゃんと身体拭いたのか?」 淡「拭いてない」 京太郎「はぁ、ったく」 俺は自分の羽織っていたパーカーを脱ぎ淡に差し出す。 京太郎「これ着とけ」 俺の言葉に目を丸くする淡。 淡「いいの?」 京太郎「無いよりましだろ?」 淡「……ありがと」 手渡した上着をいそいそと羽織る淡。 淡「……」スンスン 京太郎「ちょ、おおい!? なに嗅いどんじゃ!」 淡「キョータロの匂いがする」 やめて! 羞恥プレイはやめて!! 淡「んふふふ~」ニッコニッコ なんかまた機嫌よくなってるし。ちょっと刹那的に生き過ぎじゃないですかね? 淡「それで買うものは?」 京太郎「ん~、とりあえず水、料理酒、みりん、醤油、和風だし、塩、かつおだし……」 京太郎「寄せ鍋のつもりだからこれと言って決まりは無いけどお前なに入れたい?」 淡「野菜はイヤ」 京太郎「わかった野菜はしこたまぶち込もう」 淡「鬼!」 キングクリムゾン! 淡「いっぱい買ったね」 京太郎「大所帯だしな。まぁ余ったら俺が持って帰るさ」 言いつつ袋を持ち直す。もちろん自前のエコバッグである。 淡「重い……」 同じく袋を持とうとしている淡だが、言葉の通り割と大量に買い込んだのでその分だけバッグも重くなっている。 淡の二の腕がぷるぷる震えている。 京太郎「ほら貸せ」 そういって手を差し出す。 淡「え? でもそれじゃあ一緒に来た意味ないし……」 京太郎「でも、お前持って帰れないだろ?」 淡「そうだけど、あ! じゃあこれで!」 そういって袋の両側に着いた取っ手。その両端をそれぞれ俺と淡で片側ずつ持つ。 淡「えへへ、これなら私も持てる」 京太郎「まぁ、いいけど」 事なきを得て肩を並べて帰路に着いた。 海水浴場に戻り買って来たものを折り畳み式のテーブルに置く。 淡「ふい~疲れた」 凝った手首を振り、具合を確かめながら一息つく淡。 京太郎「おう。ご苦労さん」 淡「……」 俺の労いに返事をせず、黙って見上げてくる。 淡「それだけ?」 え? 京太郎「い、いいいいくら欲しいんだ!?」プルプル 財布を取り出し、小銭と札を確認する。 買出しの手伝いしただけなのにお金要求してくるなんて、淡、恐ろしい子!? 淡「違うわアホー!」タタタッ 怒って走り去ってしまった。 っていうか上着返せよ。 誠子「今、淡が走っていたけど須賀君なにかしたの?」 京太郎「あ、亦野先輩」 そこには釣竿を担いだ亦野先輩の姿が。 京太郎「首尾は?」 誠子「上々。……じゃなくて淡になにかしたの?」 京太郎「いや、なんでそこで疑いの余地も無く俺なんですか?」 誠子「そりゃあ、ここ最近の淡の悩みの種はもっぱら君だからさ」 京太郎「?」 亦野先輩の言い振りはいまいち要領を得ない。 誠子「で、いったいなにしたのさ」 京太郎「なにっていうか、」 俺はここまでの経緯を先輩に説明する。 時折頷きながら聞いていた先輩が、得心が行ったとばかりに口を開く。 誠子「それはたぶん褒めてほしいんだよ」 京太郎「え?」 意外な意見に思わず間抜けな声が漏れた。 京太郎「え~っと、たかが買出しの手伝いですよ?」 誠子「そうだね。でも、たとえば淡は1年からレギュラー入りして部活では常に練習練習」 誠子「基本的に新入生がこなす様なそういった雑用はしてこなかった」 誠子「才能を生まれ持ったばっかりにそういった普通の人が当たり前のように経験することを得ないまま育ってしまった」 誠子「だから私たちにとってはなんでも無いことでも淡にとっては大事なこともあるんだ」 京太郎「はぁ……」 誠子「っとまぁ偉そうなこと言ったけどもっと単純に須賀君の役に立ったから褒めてほしいだけかもね。甘えてるんだよ」 京太郎「けど、逆に怒らないかな?」 誠子「それはどうだろうね。けどそれで本当に怒るかどうかは君のほうがわかってるんじゃないかな?」 俺は背中に鉄板仕込んだかのように背筋を伸ばし、敬礼の姿勢を取る。 京太郎「うっす。さすが亦野先輩、ありがとうございます!」 やはり困ったときは2年生だな。約一名を除いて、真っ当な人材が揃ってる。 京太郎「お~い、淡!」 砂利を蹴って砂浜を走る。目標はあまり移動していなかったのかすぐに見付かった。 波打ち際にしゃがみこんで、なにかやっている。 京太郎「なぁおい淡」 俺の声に一瞬肩を震わせた淡はゆっくり立ち上がり、肩越しにこちらを一瞥してくる。 淡「なに?」 淡らしからぬ酷く平坦な声。 京太郎「さっき悪かったよ謝るから、な? こっち向けよ」 渋々という感じを隠そうともせず身体の向きを変える。後ろ手に両手を組み、いじけた様に打ち寄せる水面を蹴る。 京太郎「え~っと、なんだ。買出し手伝ってくれたありがとな?」 淡「……うん」 京太郎「助かったよ。その、偉かったぞ?」ナデナデ 淡「!?///」 そういって俺は淡の髪を撫でた。その瞬間、淡か頬に朱が差し込む。 淡「あ、あわわわ。ああ、あのね!!」 京太郎「うん?」 淡「こここ、これ!」 差し出された右手、その上に載った小さな欠片。 京太郎「貝殻?」 淡「う、うん。その……綺麗だったからキョータローにも見せてあげようと思って」 京太郎「へえ、ホントに綺麗だな」 淡の手から貝殻を受け取り指先で摘むとそれを太陽に翳す。 京太郎「ありがとな、淡」 淡「うん!」 京太郎「さ、戻ろうぜ。腹減っただろ?」 淡「うん。あはは、実はお腹ペコペコ」 そういって淡は少しだけ恥ずかしそうに微笑んだ。 もと来た砂浜を引き返していく俺たち。 淡「あのね、キョータロー」 京太郎「あん?」 淡「私、毎朝キョータロのお味噌汁が飲みたいかも」 京太郎「え、やだよ。めんどくせぇ」 淡「」 【次回予告】 __ . -'" ̄  ̄` 、 / ヽ、 / . . . . . . . \ / . r . ! | ゙. ヽ .\ / . | . !. | | l! ハ. l .ヽ ,' .. |. l ∠L l| l |l | l | ! l ハ ! . l.. |. | /// / /| /l/リTTヽ ! .i! .| , l . . |.. ! !/ "´'" '" ´ l从 ! | ,'l ! | l . | .| l ,ィ==、 ,ィ=、リ! l / l/ l. ! . . | λ ! { .| ´ !. l . . | / | .l """ , "" l . ! , .| . . .| k ! .l ___ | | , . ! ! ハヽl | r.{_ ;ノ ..イ l . ! | ハ !. ト 、 \ヾ _..ィ´ | j . l |'\∨l ト l ` ァ、 ヾ. . ! . | ./ ' . .! .`゙、ヾ\ヾー‐ァtノニヽ | _!_,' ! . . ;.r‐''ヽ ヽ、r''ヾ!ヽ'_/─, | ト-y'/_ | / \\ ヘ\ 〈 ‐(_!ノ'゙ Y / ヽ ,' .! ヽ.\ ∧ _ /l ヽ .| λ / . l Yヽ K_ }、 } ノ l ゙. , . l } ヽ .ヽ. Y \ / Y !. / . ハ ∨ ヽ ,L/ ヽlヽ ヽ ! / . / .ヽ ヽ Y `l 丶 l クロ中尉[First Lieutenant Kuro Matsumi]. (1995~ 日本) グツグツ 憧「煮立ってる」 和「煮立ってますね」 まこ「なんでお前さんはこれを作ろうと思ったんじゃ?」 京太郎「なんででしょうね? 一時の情念に身を委ねると失敗するということを身をもって体現したというか」 久「よくそういう適当な言い訳即座に思い付くわね」 京太郎「そらもちろん部長の教育の賜物ですよ」 久「その、あなたの人格形成の責任の一端を私になすり付けるのやめて」 宥「あったかそう」ニコニコ 京太郎「どうですかこの笑顔。なんかもう……なんでも許せる感じしませんか?」 まこ「まぁ、こんだけ幸せそうじゃとな」 京太郎「いいですねぇ。美人は特ですねぇ」 京太郎「お前は損だな」ポン 咲「京ちゃん、ちょっと向こうでお話しよっか? 大丈夫少しだけ麻雀を交えながら親睦を深めるだけだから」クイクイ 全員『いただきます!』 誠子「あ、でも美味しい。暑いけど」 灼「暑い。けど美味し」 玄「これなら毎日でも食べたいですね!」 菫「え、いや毎日はちょっと……」 和「すみません。タオル取ってもらっていいですか?」 晴絵「お酒がほしくなる」 京太郎「駄目ですよ。帰りも運転あるんですから」 宥「あったか~い」 京太郎「宥さん、土鍋に手ぇ近付けないでください。危ないから」 京太郎「照さんはご飯のときはお菓子食べない」 京太郎「あ! おい優希、鍋にタコス入れようとするな。美味いものに美味いもの足しても必ずしも美味いとは限らねぇから!」 京太郎「淡は春菊を脇に除けない。野菜もちゃんと食べる!」 京太郎「穏乃! 手掴みで食うな!」 憧「全部つっこんだ」 久「まぁ半分仕事みないなものよね」 咲「京ちゃん、うるさい」 京太郎「あ”あ”!?」 咲「……」ツーン 京太郎「ったく」ブツブツ 和「まぁまぁ須賀君も抑えて抑えて」 玄「仲良く食べたほうがご飯も美味しいよ」 玄「京太郎くんも。はい、あーん」アーン 京太郎「え?」 和「な!?」 憧「ちょ、く、玄!?」 玄「え? あ…………はぁ!?」 咲「……」 京太郎「は!? 今、俺絶好の好機を逃したんじゃないか?」 京太郎「『はい、京太郎くんあーん』、『おい、よせよクロみんな見てるだろ?』」 京太郎「『これじゃまるで俺たち恋人同士みたいじゃないか』、『えーうっそーマジー超キモーい』」 和(ミ○キーみたいな声ですね) 京太郎「みたいなさぁわかるこれ? この感じ」 玄「//////」 憧「いや、その声真似は確かに超キモいけど」 京太郎「玄さんにあーんをしてもらいつつ、それを指摘してテレ顔を堪能する。一挙両得」 京太郎「のはずが、素で返してしまったからな。一瞬の判断ミスで人生を棒に振ったな」 和「そんな重大なことですか?」 玄「あの、それくらいならいつでも」モジモジ 京太郎「いえ、意表を突いてもらわないと面白みが無いので結構です」 玄「」 憧「あんた今、自分の人生盛大に棒に振ってるわよ」 京太郎「俺さ。憧のそういう鋭い突っ込み結構好き」 憧「うっさいわ」 チョイチョイ 京太郎「ん?」 尭深「あーん」 京太郎「……」 京太郎「あーん」モグモグ 尭深「美味しい?」 京太郎「うーん…………美味い!」\テーレッテレー/ 尭深「よかった」ニコ 京太郎「ふむ……」 京太郎「これだよこれ」 憧「なにが?」 咲「……」 京太郎「だから咲。無言なのは怖いよ?」 京太郎「スイカ割りやるべー!」 穏乃「スイカ割りやるべー!」 スイカを掲げながら小躍りする俺と穏乃。 海に来たらなにやる? スイカ割りっしょ! 優希「いつの間にスイカなんて用意したんだ?」 京太郎「ん? ん~……さっか?」 憧「答える気ゼロね」 穏乃「ねー京太郎ー。スイカどの辺に置く?」 アコスとタコスとくだらない問答をしていた俺をよそに穏乃はすでにスイカのポジショニングに入っていた。 穏乃ってなんか自分のやりたい事とかにすごいやる気の生産性を見せるよね。 その瞬発力に乾杯。 穏乃「あ、でも下にシートとか敷いた方が良いよね? 衛生的に」 衛生……だと? 京太郎「なんか似つかわしくない単語来たな」 穏乃「え?」 京太郎「いや、なんでもない」 泥だらけの手で松ぼっくりとか齧ってそうとか言ったら怒られそう。 京太郎「さて、スイカの位置も定まったところでここからが本番」 口元を歪めて笑う。 京太郎「誰を支配下におきたい?」 和「なんで一々そういう言い方をするんですか?」 憧「じゃあ京太郎で」ピッ 優希「犬は常に私の支配下だじぇ」ピッ 穏乃「なら最初は京太郎で良いんじゃないかな?」ピッ 咲「……」スッ」 和「ではここは多数決で須賀君ということで」 京太郎「民主主義なんてクソ喰らえだな」 和「では共産主義の国にでも政治亡命しますか?」 京太郎「バカと俺が同等に扱われる国なんて真っ平ごめんだね」 目隠しをされ、手には木刀……は、なかったので柄に『四万十川工房』と彫られた棒を持って砂浜に立つ。 スイカ割りの戦士、須賀京太郎。すなわち俺。 京太郎「さぁどっからでも来い!」 咲「京ちゃん、こっち。こっち!」パンパン こっちってどっち? 憧「京太郎、前!」 京太郎「……」スタスタ 優希「止まれ!」 京太郎「……」ピタ 穏乃「しゃがめ!」 京太郎「……」スッ 穏乃「バック宙!」 京太郎「出来るかぁ!?」ボスッ 投げ捨てた棒切れが鈍い音とともに砂浜に突き刺さる。 穏乃「次、私ー!」 無能の烙印を押され地面にうな垂れる俺を放っておいて、さっさとゲームを進めていく女性陣。 和「穏乃もっと右です」 穏乃「右ってどっち!?」 優希「お箸を持つほうだじぇ! 穏乃「お箸を持つほうってどっち!?」 和「右です」 穏乃「なるほど!」 大丈夫かこいつ? 憧「シズ! 違うそっちじゃなくて、もっと……ああっ!?」 穏乃「チェストー!」 転瞬、後頭部に鈍痛。 穏乃「あれ?」 俺の身体は真夏の熱い砂浜にノックダウンした。 目を開けると、世界が90度傾いていた。 後頭部に鈍痛。そうか、俺は穏乃の放った誤射で昏倒させられたのか。 …………あの野郎。後で泣かす。 それはそれとしてこの頬っぺたに張り付く柔っこい人肌は……? 京太郎「……」チラッ 咲「……あ」 視線が絡まる。 京太郎「なんだぁ。咲かぁ……」 ドスッ 京太郎「ぐふっ!?」 咲「ふん!」 京太郎「ってなことがありましてね」 誠子「ふ~ん」 近くの埠頭。亦野先輩が釣り糸を垂らすその横で、俺は体操座りをして海を眺めていた。 誠子「で、気が付いたらここにいたと」 京太郎「まぁ、はい」 誠子「便利な場面転換だね」 やだ、辛辣。 京太郎「あ、これスイカです」 誠子「こりゃどうも」 俺たちは並んでスイカを齧る。(俺が寝てる間に)割ったものではなく後できちんと切り分けたものだ。 誠子「うん。冷たくて美味しいね」シャクシャク 京太郎「ですね」シャクシャク 京太郎「ビーチバレーやるべー!」 淡「ビーチバレーやるべー!」 ビーチボールを掲げて小躍りする俺と淡。 憧「私、パース。疲れちゃった」 和「私も少し休憩しますね」 ああ、和がパラソルの下へと去って行く。 京太郎「ちぃ……」 玄「う~む……」 京太郎「……」チラッ 玄「……」チラッ ガシッ 俺たちは硬い握手を交わした。それはおそらく穢れのない天上の風景だっただろう。 菫「はぁ!」スパーン! 菫先輩の放った鋭いスパイクが地面に突き刺さる。 京太郎「く、さすが白糸台のシャープシューター括弧笑い」 菫「京太郎、次言ったら顔面を打ち抜く」 京太郎「はい」 照「ふっ!」ギュルルルルル 高速回転する右腕から繰り出されるサーブ。予測不能な軌道を取るビーチボールが迫る。 玄「させません!」 玄さんの手首が翻り、ボールの乱回転をいなしながら打ち返す。 ボールは上ではなく、横に軌道を取りネットの脇を迂回しながら疾走していく。 照「ポール回し!?」 そんなんありかよ。 玄「名付けて、玄スネイクなのです」キュピーン! なにそのドヤ顔。 淡「あまい!」 意表を突いた玄さんの奇策も、うねり猛る淡の髪に絡め取られていた。 京太郎「いや、ボール持っちゃったらそれ反則だろ」 淡「あわっ!?」ズコーン 熱月の夢! 白熱の終章! これを取った方がマッチポイント。つまりオーラス! 菫「照!」 照「はい!」ポスッ 照さんのナイスアシストを貰い、菫先輩が再び空に舞う。弾むおもち! 菫「せい!」スパーン しまった!? あまりにすばらな光景につい見惚れてしまい、反応が一瞬遅れた! 俺の脇を抜け、ひとつの影が躍る。それは今まで沈黙を保ち、アシストに徹していた鷺森先輩だった。 灼「はっ!」 鋭い一喝とともに突き出される右腕。その先端、親指と中指、そして薬指がビーチボールを貫通した。 ……………………は? 弾力破断限界を越え、ビーチボールが乾いた音を上げて爆ぜる。 灼「ふぅ……間一髪」 なにが? 玄「すごいよ灼ちゃん!」 照「見事な刺突だった」bグッ 菫「出来るなら是非、うちにほしい逸材だ」ウンウン 淡「ねーねーアラタ。もっかい、もっかいやって!」 灼「あ、いや。その……///」カァァ 持て囃す皆々様。照れる先輩。取り残される俺。 俺がおかしいのかなぁ? これ、俺がおかしいのかなぁ? なんかみんなちょっと常軌を逸し過ぎてない? 突込みが追いつかないんだけど。 やめるか。この面子に一々突っ込んでたら切りないからな。 菫「ボールが無くなってしまった」 まぁな。っていうか、菫先輩は常識人の、こちら側の人間だと思ってたのに酷い裏切りだよ。こんなのってないよ。 淡「新しいの取ってくる!」 駆け出す淡。 京太郎「おい、ちゃんと前見ないと」 言うな否や、 玄「きゃうっ!?」 淡「あわん!?」 近くにいた玄さんにぶつかった。 跳ねる肢体。撓む身体。弾むおもち(二回目)。 解れる結び目。零れる、……えっ!? 玄「はうっ!?///」 咄嗟に胸元を押さえる玄さん。吸い寄せられそうになる視線を気合で逸らす。 玄「み、見た……?///」 顔を真っ赤にしながら恨みがましい目で問うて来る玄さん。 京太郎「……」ブンブン 千切れんばかりに首を振る俺。 女性陣「……」ジトォ 疑わしいと言わんばかりにねめつけて来る。これ俺の所為か? 玄「k、京太郎くんはもう大人だから……、玄の裸を見てもいやらしい気持ちになったりは、しないんだよね?///」 ん? いや待て、俺は常識人として振舞いたいね。ここが紳士と変態の分水嶺。 京太郎「大丈夫ッス。僕、そういうの興味ないんで」 完璧。これなら俺に掛けられた嫌疑、も……。 玄「ふ、ふふふ……あはは、興味ないんだぁ?」 あれ? なにこの空気? 京太郎「ってかあれ、みんなどこ行った?」 気付けば、回りには俺と玄さん以外誰もいなくなっていた。普段なら鬱陶しいくらい絡んだ来る淡や照さんの姿もない。 玄「あははははは」 哄笑する玄さん。煌めく銀色。…………え? 玄「ザックリザックリwwwwwザックリザックリwwwwwwザックリザックリwwwwwwザックリザックリwwwwwザックリザックリwwwザックリザックリwww」 玄「ザックリヨイショwwwwwザックリヨイショwwwwザックリヨイショwwwwwwwwコレハドウカナァ?wwwww蛇翼崩天刃!」ザシュザシュザシュザシュ 京太郎「玄さん、それ、蛇違いや……」 玄「千魂冥烙……」 ポロリもあるよ!(俺の首が) けど痛くないよ!(即死だから) 京太郎「はぁっ!?」ガバッ 急激に意識が覚醒。コンクリ床の上で俺は勢いよく上体を起こす。 誠子「あ、起きた?」 京太郎「はぁ……はぁ……あれ?」 そこは亦野先輩が釣りをしていた埠頭。 誠子「大丈夫? すごい汗だけど」 京太郎「え? あぁ……」 頬を伝う雫を手の甲で拭う。 誠子「うなされてたけど、いやな夢でも見たの?」 京太郎「ええ、まぁ、はい。なんか、バタフライナイフと鎖持った玄さんに追い掛け回される夢見ちゃったよ」 俺は頭を振り、悪夢を追い払う。 京太郎「そんなわけないですよね。いつもにこにこしてて優しい玄さんに限って」 誠子「あはは、まぁ、ね?」 京太郎「なんか、ここ来てからおかしな事ばかり起きてる気がする」 誠子「ねぇ須賀君。ここから何が見える?」 京太郎「はい?」 亦野先輩が指差す先。そこに広がるのは……。 京太郎「海、ですか」 誠子「そう。私はね、昔からなにかあると海を眺めに行ってたんだ」 誠子「私は白糸台の中じゃあ凡人な方だし、そうでなくても昔からなにをやるにも失敗は付いて回ったからね」 誠子「だから落ち込んだことがあると、こうやってよく海を眺めてたんだ」 誠子「そうすると、なんだか自分の悩みが酷く小さなものに思えてね。また次もがんばろうってそんな気になれるんだ」 京太郎「それが高じて釣りが趣味になったんですか?」 誠子「はは、まぁね」 誠子「だからまぁ、君もここでしばらく海を眺めて行くと良いよ」 青い空。白い雲。寄せてはかえす潮騒。果てしなく続く水平線。 ささくれた心が凪いでいくようだった。 京太郎「先輩」 誠子「ん?」 京太郎「ありがとうございます」 誠子「これでも年上だからね」 京太郎「はは、ご尤も」 顔を見合わせて笑う。穏やかな笑みだった。 誠子「むっ!?」 柔和だった先輩の表情が引き締まる。それに合わせて俺たちを取り巻いていた空気が帯電して行く。 誠子「掛かった!」 先輩の声に導かれ垂らされていた釣り糸を見る。それは先程のまでの緩んだものではなく、 獲物が掛かったことを告げるように強く張られていた。 誠子「これは、大きそう!」 苦々しく呟きながら先輩の顔が強張る。俺は置かれていた釣り用タモを手に取る。 誠子「それはいいから今はこっちを手伝って!」 先輩の声に俺はタモを投げ出し、竿を握る先輩の手に自身の手のひらを重ね竿を立てる。 獲物も必死で抵抗する。海面に連なる釣り糸が右へ左へと激しく動く。 竿を持っていかれそうになるのを踏ん張りながら耐える。先輩の手は必死で竿を起こしながらリールを手早く巻き取っていた。 海面に魚影が浮かび上がってくる。これはなかなかの大物だ。目算で50cm前後。 ここで一か八か。 京太郎「先輩、ここは俺に任せてください!」 誠子「任せててって?」 京太郎「こうするんですよ! …………とぅ!」 俺は先輩から身を離し迷わず海へ飛び込んだ。 誠子「……………………………………………………へ?」 ワー! キャー! 和「なにやら騒がしいですね」 咲「どうかしたのかな?」 穏乃「大変大変! 海で誰か溺れてるんだって!」 憧「えぇ!?」 晴絵「うちの子たちは全員いる!?」 晴絵「各校の部長は点呼取って」 灼「阿知賀は全員いる」 久「清澄も、あら? 須賀君は!?」 菫「うちに亦野もいない」 照「誠子は埠頭のほうに行ってた。京ちゃんがそっちに行ったのを見たからたぶん2人は一緒に」 淡「そんな! セーコ先輩とキョータローが」 菫「落ち着け、あの2人に限ってそんなことは……」 灼「でも、もしかしたらってことも」 晴絵「私は現場に行ってくる。あんたらはここ待機いいね?」 灼「ん…」コク 久「はい」 菫「わかりました」 晴絵「2人ともどうか……」ボソ タタタタッ 咲(…………京ちゃん) オイ、アレウイテルノヒトジャナイカ!? ライフセーバーマダカヨ!? 晴絵「どいて、どいてください!」 そこで目にしたのは波に揺られる人影。 遠くて見辛いが、それは辛うじて金髪だと判断できる。 晴絵「まさか、ホントに須賀君!?」 咲「そんなっ!?」 思わぬ声に、晴絵は脇を振り返る。 晴絵「宮永さん! 待ってろって言ったでしょ!?」 咲「だって私! 京ちゃんと仲直りしてないんです! なのに、なのにこんなのって……!」 咲は涙を零しながら海水を掻き分け、海へ入って行こうとする。 晴絵「バカ! 素人が勝手なことするんじゃない!」 咲は静止の声を振り切り、大切な人の許へ駆け出していた。 誠子「いやー、須賀君がテトラポットに頭から激突していった時はさすがにどうしようかと思ったよ」 京太郎「あはは、まさか俺も埠頭の先から海まであんな距離があるとは思いませんでしたよ」ダラダラ 誠子「ところでまだ血、止まってないけど大丈夫?」 京太郎「大丈夫大丈夫。こう見えて血の気は多いほうなんで」 誠子「そっかそっか。でもおかげで大物が釣れて良かったよ。これは竿頭は須賀君に譲らないといけないかなぁ」 京太郎「よしてくださいよ。俺はただ手伝っただけなんですから」 ワー! キャー! オンナノコガー! 京太郎「なんか騒がしいですね」 誠子「なにかあったのかな?」 京太郎「ちょっと見てきますね? すみませーん、なにかあったんですか?」 晴絵「どうする。私が行くか? けど私まで溺れたら、誰が……くそっ情けない!」 京太郎「先生? どうしたんですか?」 晴絵「ああ、実は須賀君が海で溺れたらしくてそれは助けるために宮永さんが海に」 京太郎「なにぃ!? 俺を助けるために咲が海に!?」 言うが早いか、京太郎は荷物をその場に放り出し海へと駆け込んでいった。 晴絵「あれ!? 須賀君!?」 誠子「あの、先生。どうかしたんですか?」 晴絵「あれあれ? 亦野さん?」 誠子「はい、亦野ですけど?」 晴絵「あれー?」 咲(京ちゃん! 京ちゃん!!) 咲は必死に泳いだ。 泳ぎどころか、運動すら得意とはいえない自分だけどそれでもなお懸命に手足を動かした。 けれど大自然のうねりの前に非力な少女一人の力など矮小に過ぎた。 日が傾きはじめことにで海面が上昇し、波が高くなっていたのだ。 しかし遂に、咲は水面のに漂うそれへと手をかけた。 大切な人への思いが限界以上の力を発揮したのだ。 咲「京ちゃん! 大丈、……え?」 咲の掴んだそれは、幼馴染の少年でもなんでもなく単なるマネキンだった。 デパートの服売り場で悠然と佇んでいる様などこにでもある人形。 水難事故は誤報だった。 安堵と、それを上回る虚脱感。全身の一気に抜けた。 その瞬間、まるで悪意あるもののように迫る高波が咲の身体を頭上から飲み込んだ。 俺は咲の向かった方角に走り出し、波打ち際の水面を蹴り上げたところで急制動。 視線を巡らせ、目当てのものを探す。 あった。 京太郎「すみません! それ貰っていいですか?」 若い男女の女の方が手に持っていたものを指差す。 女「え? こ、これ?」 それは飲みかけのペットボトルだった。 俺は強く頷く。その剣幕に押されて、女はペットボトルを差し出してくる。 手早く栓を外し中身をすべて地面に流す。そして再び栓をすると、それを握りしめながら駆け出した。 後方からなにやら声が掛かるがすべて無視。 京太郎(待ってろ咲!) 海中を進み、足がつかなくなったあたりから泳ぎに移行。 片手が塞がっているが、染谷先輩に習った古式立ち泳法を混ぜた泳ぎでなんとか進む。 一秒でも早く。咲の許に! 先行していた咲の姿が高波に飲まれる瞬間が目に入る。 焦る気持ちを精神力で抑え、なんとか距離を詰める。 海上に潜水艦の潜望鏡のように出していた頭部を引き下げ、潜水に移行。海中に沈んだ咲の姿を探す。 いた。少し流されたようだがおおよそ右手前方二時十三分の方向、目算で8メートル。 俺は海水を掻き分け、身体を水平に移動。 咲はまだ沈んで間もないため、辛うじて意識が残っているようで必死に手足をバタつかせている。 ここだ。ここからがもっとも神経を使う作業となる。 水難事故で最も恐ろしいのは二次災害だ。 たとえば、よくありがちなケースとして溺れた子供を大人がすぐに飛び込んで泳いで助けに行く。 っというのはよくある話だが、実はこれは最もやってはいけないことである。 水に溺れた遭難者は基本的にパニック状態に陥っているため助けに来た救助者に必死にしがみ付こうとしたりして暴れるため、 それによって救助者が逆に水に引きずり込まれまとめて溺れてしまうことになりかねないからだ。 極論からいえば、遭難者が気を失ってから助けに行くのが安全なのだが生憎、 目の前で苦しんでいる咲を放って置けるほど俺の気は長いほうではない。 俺は手に持っていた500ミリリットルの空のペットボトルの感触を確かめる。 本来なら1,5リットルのくらいの方がいいのだが仕方がない。っというかそもそも浮き輪なりなんなりを借りてくればよかった。 やはり、自分で考えている以上に俺は冷静ではないらしい。 慎重に咲へと近付いていく。 暴れる両手にぶつからない様に迂回しつつ、背中側に周り腰に腕を回す。 鼻先を手の甲が掠める感触に鼻の奥が熱くなるが、懸命の堪えて海上を目指す。 咲の左の肘が俺の脇腹を打つ。肺から気管支を抜けて呼気が抜けていき、俺たちよりも一足先に気泡が昇っていく。 三半規管の混乱を押さえ込み脚で水を蹴ってさらに上昇。 どうやら体力が限界に近いらしく咲の動きが次第に弱まってくる。 ここで手にしていたペットボトルを咲の顎下に添える。 これは所謂、『浮き』の役割で即席の救命具だ。 海面の表面張力を突き破り、俺たちはなんとか海上へと顔を出した。 貪るように酸素を吸い込む。口を開閉させ、肩を上下させながら全身で空気を取り込む。 俺に抱きかかえられた咲は、一度大きくむせ返り鼻と口から海水を吐き出す。 それから一呼吸置いて弱々しいながらもなんとか自力で呼吸していた。 安堵の溜息。なんとか最悪の事態は回避できた。 両手が塞がっているため、バタ足しかできないがそれでなんとか水を蹴って沖を目指す。 腕の中に納まる咲に目をやると、濡れた睫毛が微かに震える。 咲「ん……あれ?」 視界に靄がかかったように焦点が定まらず茫々と宙を泳いでいる。 泳いでるのは俺なんだけどね。なんて冗句が浮かんでくるくらいには心身ともに回復してきた。 いや、身体は疲れきっているが咲の無事がわかっただけでも俺にとっては活力元となる。 京太郎「気付いたか?」 咲「京ちゃ、え!? なんで?」 京太郎「いいから、もうしばらく大人しくしてろ」 咲「う、うん」 いろいろ問い詰めたいんだろうが身体が疲れきっているため今は俺の言葉に従い口を噤む。 問い詰めたいのは俺のほうだと言いたいが、俺もおしゃべりで無駄な体力の消耗は避けたい。 突如発生した高波の身体が煽られる。 咲を放すまいと腕に力を込める。甲高い悲鳴。 咲「ちょ、ちょっと! どこ触って!?」 京太郎「どこも触ってねぇよ! いいから大人しくしてろ」 またも波に飲まれそうになる。波濤が渦を巻き、俺たちに覆いかぶさって来る。 咲「うひゃぁ!?」 顔を真っ赤にしながら溺れかけていたとき以上の勢いで手足を暴れさせる咲。 京太郎「バカ! だから暴れんなって!」 咲「だって京ちゃんがぁ!?」 再び左の脇腹に鈍痛。先程打ち付けられた部分と寸分違わず同位置に打ち込まれた。 わざとでは断じてないだろうが、自分の運の悪さが腹立たしい。 京太郎「落ち着け! なにもしない。もうすぐ陸だ、かっつ!?」 俺の言葉はそこで途切れた。 おわかりいただけるだろうか? 咲の脚が男の人体急所、即ち股間を正確の打ち据えた。 全身を打ち抜く激痛。視界に火花が散る。尾?骨のあたりから力が抜くていく。 普段の俺なら激痛に悶えるだけで済んだだろうが、いろいろ限界が来ていた俺に止めを刺すには十二分に過ぎた。 咲「あ、あれ? 京ちゃん?」 事態が飲み込めない咲が、急に弱まった拘束に疑問を感じこちらを振り返ってくる。 最早、返事を返すことすらできない。 薄れ行く意識の中、目にしたのは泣きそうな顔の咲。 ああ、そんな顔すんなよ。俺は大丈夫だから。 視界の空が減り、減った分を水の青さが増していく。 再び海中に沈んでいき、意識が暗黒へと混濁していった。 頭が頭髪の先まで沈みきり、最後に掲げていた右手を誰から触れた気がした。 ?「京ちゃん!」 誰だ? ?「京ちゃん!!」 誰かが俺の名前を呼んでいる。 暗闇が裂け、光が漏れ入ってくる。 自分が目蓋を開きかけているんだと気付き、そのまま一気に開け切る。 差し込む光量に、一瞬網膜が灼かれるがすぐに眼球が明度調整を行い、それに合わせて視界が戻ってくる。 目の前にあったのは唇。 小皺の見える鼻梁。 シミの浮いた浅黒い肌。 顎先にたくわえた髭。 白んだ眉毛。 禿げ上がった額。 それらをパーツとしたどう見ても中年男性の顔面が俺へと迫った来る。 京太郎「うわああああああああああああっ!?」 その横っ面を盛大に殴り飛ばしてしまった。 いや、だって……おえ、夢に出そう…………。 ?「ほう? 元気そうじゃないか?」 声とともに起き上がってきたのは、 京太郎「大沼プロ!?」 大沼「如何にも、ワシだ」 京太郎「え、あれ? なんで大沼プロが?」 大沼「決まっておるだろう。お前の貞操をいただくためだ」ジュルリ 京太郎「」 次回。 【たった一人の最終決戦】 白い砂浜。青い空。微細な違和感。 大沼「ははは、これー! 待たんかー!」 京太郎「来るなああああああああああああああああっ!?」 追いかけて来るホモ(中年)。 なに? なんなの!? なんで俺がこんな目に合ってるの!? 大沼「聞けぃ小僧!」 京太郎「っ!?」 先程の猫撫で声とは違う大沼のおっさんの突然の恫喝に思わず立ち止まる。 大沼「今、お前は死の危機に瀕しておる」 京太郎「どういう、ことだ?」 大沼「ここは此岸と彼岸の境界。言わばお前さんが見ておる明晰夢のようなものだ」 京太郎「明晰夢?」 確か、見ている本人が夢を夢と自覚しながら見る夢のことだったか? メカニズムとしては思考、意識、長期記憶などに関連する前頭葉が 海馬と連携して覚醒時に入力された情報を整理する前段階において、 前頭葉が半覚醒状態のために起こるとかどうとか。 言われてなるほどと思う。 身体を取り巻く鉛が纏わりついているような、独特の身体感覚のおかしさは夢の中のそれだ。 大沼「お前は今、海で水難事故に遭い生死の境を彷徨っている」 京太郎「……」 そうか、俺は俺を助けようとして海に飛び込んだ咲を追ってなんやかんやあって咲に……。 あの野郎。 大沼「日本とシアトルでは救命率がまるで違う。なぜかわかるか?」 京太郎「?」 大沼「日本の救急車はたとえば、緊急の走行中に目の前に別の車両が現れるとブレーキを踏む」 大沼「だがシアトルの救急車はノーブレーキで突っ込んでくる」 大沼「だから皆、臆して救急車を避けるから日本とシアトルでは救命率がまるで違う」 京太郎「? それとこの状況とどんな関係がある?」 大沼「…………ないな」 京太郎「……」 なぜ俺の周りには会話の前と後で論点がおかしい人間ばかりなのだろうか。 類は共を呼ぶ。ではない。っと思う……たぶん、きっと……。 大沼「ははは、すまんすまん」 大沼のおっさんは照れたように頬を掻きながら笑う。 京太郎「やめろ。中年のおっさんの照れ笑いを微笑ましいと思えるような奇特な趣味はないんだ」 大沼「貴様の引き締まった臀部を撫で回しながら、その菊門にワシのいきり立ったイチモツを捻じ込m」 京太郎「やめろおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおっ!?」 おっさん(ホモ)の汚らわしい腐れ妄想を俺の絶叫が打ち消す。 京太郎「とにかく、そういうことなら俺は帰らせてもらうぜ」 踵を返しその場を後にしようとする。 明晰夢は見るのは難しいが覚めるの簡単だと聞く。このおっさんとの物理的な距離は関係ないが、なんとなくこの場にはいたくない。 大沼「帰ってどうする?」 京太郎「なに?」 大沼の挑むような声に、俺はつい振り返ってしまった。 大沼「帰ったところでお前に居場所はあるのか?」 大沼「すべての人間は部品だ。その部品が組み合わされことで世界が成立している」 大沼「だが、お前はどうだ? 物語の主筋に関わらない」 大沼「人数合わせの背景役の一人でしかないお前があの場に戻ってそれにどれ程の価値があるのだ?」 大沼の言葉に俺は打ちのめされていた。 確かにその通りだった。咲たちが輝かしい栄光をと賛美を浴びる一方で俺は県大会初戦敗退という、 なんの価値もない結果しか残せなかった。 初心者だから、などという言葉は言い訳にもならない。 結果がすべてなのだ。努力した人間すべてが評価されるなどそんなことはありえない。 大沼「戻ったところで辛いだけだ。ならこの場に留まり、ワシと肉欲の限りを尽くすほうが建設的だ」 その言葉はまるで甘露のように俺の身の内に甘く染み込んでくる。 そうなのだろうか? そうすることが正解なのだろうか? 『京ちゃん』 弾かれたように顔を上げる。 中空に気泡が浮かんでいた。その内側には懐かしい思い出たちが投影されていた。 京太郎「悪いなおっさん。やっぱ俺は帰らなくちゃいけないみたいだ」 大沼「ほう?」 京太郎「俺が側にいないとさぁ、咲が泣いちまうんだよ!」 大沼「だが、そうかといってお前を帰すとでも思っているのか?」 話を最後まで聞かず、俺は砂利を蹴り立てて前方へ疾走。 京太郎「こういうわけのわからない状況ってのは、大体その場に現れた奴をぶっ飛ばせば目が覚めるって規約というか相場があるよな!」 一気に間合いを詰め、互いの殺傷圏が衝突。 身を捻りながら背中から肉薄。身体ごと旋回させ右足を軸に裂帛の回し蹴りを叩き込む。 だが大沼は数歩横に移動しただけで俺の蹴りを躱す。 左に上体が流れたその勢いを利用して、地を舐めるよな下段からの右拳の打ち上げを大沼は状態を逸らしただけで難なく回避。 詰め寄った大沼が俺の眼前に掌を翳し、視界を封殺。反射的に動きを止めた俺の右側頭部に、そのまま裏拳が打ち込まれる。 さらにその動きに合わせて、砂利に踏み締めていた俺の軸足を捌く。 空手における禁じ手の一つで、頭部を左側、軸足を右側に弾くことで視界と身体が半回転。 このままでは垂直に頭から地面に落ちる!? ……ことはなく上下を逆さまにされたまま足を掴まれ宙吊りの状態にされる。 見上げる俺の決死の視線と、大沼の余裕の笑みが絡み合う。 そのまま背後へ放り投げられた。空中で内臓が浮く感覚に全身が総毛立つ。 懸命に身を捻り、両手両脚で砂浜を削りながら手負いの四足獣の姿勢で急制動。 視線の先。大沼秋一郎はただ悠然と佇んでいた。 その余裕の態度が癪に障る。 体勢を立て直し、爪先で間合いを詰めながら接近。相手の呼吸に合わせ不意を突いて加速。 颶風を纏いながら疾駆。再び拳と蹴りの旋風を見舞ってやる。 だが大沼はそのすべてに反応し、完璧に対応して見せた。 京太郎「はぁ……はぁ…………」 俺の方だけが一方的に消耗していた。 大沼「わかったろう? お前は現実でも夢でも誰にも勝てない。指一本触れることもできず、ただ敗北に打ちのめされるだけだ」 どうする? 小技で攻めてもすべて対処される。 となれば対処しきれない程の飽和攻撃で一気に攻めきるしかない。 あれをやってみるか。 背筋を伸ばし、深く息を吸い込む。咲、俺に力を貸してくれ。 京太郎「確かに、俺にはこれといって秀でた才能はないし、英雄のような勇ましさも賢者のような賢明さも聖人のような高潔さもない」 京太郎「けどなぁおっさん。そんな平凡な俺のくだらない冗句を笑ってくれる奴が俺の周りにはたくさんいるんだ」 京太郎「そんな奴らが夢の為に懸命に戦ってきた。俺はずっとそれを側で見てきた」 京太郎「俺はこれからもそいつらの手助けをしてやりたい。俺にしか出来ないことだってあるはずだ」 京太郎「そういう在り方ってのも、意外と悪くないもんだぜ?」 憮然とした態度で黙っていた大沼の目がはじめて驚愕に見開かれる。 もう遅い。俺のくだらないおしゃべりに気を取られていたお前はすでに俺の術中に嵌っている。 大沼秋一郎を中心に周囲を、半球状の霞が満ちている。 雲は膨大な数の俺自身。半球内部に向け拳と視線を向けていた。 しかし数を数えようとすると不可能になる。その姿は見えるようで見えないという不可思議な光景。 大沼「なんだ、これは?」 大沼は須臾と、退くか進むか逡巡した。その一瞬が致命的となった。 大沼を包む雲から無数の須賀京太郎が同時に疾走。 迫る俺たちを迎え撃とうと拳や蹴りが放たれるがどれ一つとして捉えられない朧がかった霞の群れ。 無理に迎撃しようとして、体勢の崩れたプロ雀士の身体に俺は打撃の旋風を打ち込んでいく。 顎下、左右のこめかみ、右頬、首、両肩、右上腕部、左前腕部、右手首、左胸、 鳩尾、両脇腹、両太股、両脛、足払いを決めつつ、最後に眉間を打ち抜く。 傾斜していた大沼の身体は後方へ大きく吹き飛んでいった。 不確定性原理によって運動が決定された身体は位置が定まらなくなり、存在する場所を確率でしか現せない粒子の雲となる。 本来なら、身体が対象に接触する確率の総和が時間的に変化しないことを、 確率の保存が保証し空間内の確率密度の総和も必ず1となるしかない。 だが、身体が位置rに存在する絶対確率を表す方程式を操作し、 確率密度の総和を1以上の膨大な数に引き上げてやることで数え切れないほどの須賀京太郎を並行的に同時存在させる。 限定空間内の、自らの意思でコントロール可能な明晰夢という、物理法則が一定に機能しない世界だからこそ出来る芸当。 量子を身体に置き換えて確率保存を破るため、打撃が刺さる瞬間までどの俺も決して捉えることは出来ない。 早い話が分身の術だ。須賀京太郎は分身する。これは世界の共通認識。なーんつってつっちゃって。 大切な人たちを護るためと教わっていたが、現実では扱えないと放棄していたがまさかこんな形で役に立つとはな。 京太郎「けどまだまだ、ハギヨシさんの様にはいかないな」 小さく呟きつつ、警戒心を緩めないよう心掛けながら大沼へと歩み寄る。 大沼「まさか、こんな姑息な手に引っ掛かるとはな」 京太郎「の割には、どこか満足気なのは気の所為か?」 大沼「行くのか?」 京太郎「………………ああ」 大沼「この先、お前自身が報われる保障などどこにもないぞ?」 京太郎「それでもだ。生きる意味や理由付けなんて暇人の思考遊びだ」 京太郎「俺はポンコツの世話で忙しいんだ。一々そんなことを気にしてる暇はないよ」 大沼「そうか」 京太郎「…………ありがとな、おっさん」 大沼「礼などいらん。ああ、だが一つだけ心残りがあるとすれば……」 京太郎「?」 大沼「貴様との腐肉の饗宴を開けなかったこ、ったぶぁわっ!?」 ふざけたことをのたまう中年ホモの顔面を盛大に踏み付けて黙らせ、今度こそ俺はこの世界から抜け出すことにした。 周囲を取り巻いていた風景が歪み、それに代わって網膜を灼く莫光が視界を埋め尽くす。 身体が引き上げられるような浮遊感。目を開けていられない様な閃光の中で俺はあの、懐かしい笑顔と声を感じた。 急激に意識が覚醒する。 見開いた視界に、白い肌。茶色がかった前髪と、瞑られた目蓋の縁の睫毛が意外と長いなと、どうでもいいことに気付いた。 口元に粘膜の感触。合わされた口腔から、肺腑に息が送り込まれてくる。 内側に苦痛が生まれる。 込み上げてくる不愉快な嘔吐感とともに、胃の中から海水が競り上がってくる。 激しく咳き込みながら、身を捩って水を吐き出す。 鼻と口を手の甲で拭いながらようやく一息ついた。 状況に混乱しつつ、周囲を見回す。 俺を取り囲むように、学校の面々が俺を見下ろしていた。 俺はゆっくりと上体を起こす。 傍らに座り込んでいた咲と目が合った。 咲「京、ちゃん……」 京太郎「咲……」 咲「京ちゃん! よっかたよかったよぉ、京ちゃぁぁん!」 弾かれたように縋り付いてくる咲を抱きとめる。その身体の熱さが、俺が生きているということを実感させた。 しゃくり上げる咲の背を優しく撫でる。 京太郎「お礼を言うのは俺の方だ。咲は俺の命の恩人だ」 咲は無言で首を振る。俺は背を撫でていた手を咲の頭に置く。 京太郎「本当に、本当に助かった。もう少しで……」 死に掛けている間に見た夢の内容が脳裏にフラッシュバックする。 目尻に熱い雫が溜まり、零れ落ちて頬を伝う。 京太郎「怖かった……ホモに追いかけられる夢見ちゃった……」 全員「マジ泣きだ……」 みんなの声が妙に優しかった。