約 197,052 件
https://w.atwiki.jp/anikara/pages/474.html
第234回歌会リスト 2024年8月18日開催 お題「 パソコン用語 」 参加者 15名 企画部屋,声サド部屋、異能力部屋、和装部屋 口トん 曲名 作品名/歌手名 青春コンプレックス ぼっち・ざ・ろっく 友達の唄 映画ドラえもんのび太の鉄人兵団 Starry Heavens テイルズオブシンフォニア 巻物語 運命の巻戻士555号 ダイアモンドクレバス マクロスF 君だけの旅路:Re boot うたわれるもの散りゆく者への子守唄 青い果実 ウルトラマンネクサス JIKU-未来戦隊タイムレンジャー- 未来戦隊タイムレンジャー B.B GARO-炎の刻印- RAY OF LIGHT 鋼の錬金術師FULL MRTAL ALCHEMIST Silent Bible 魔法少女リリカルなのはA's BOA Go-Round 真・女神転生・デビチル スカイクラッドの観測者 STEINS;GATE あれこれドラスティック 邪神ちゃんドロップキックX 僕らの夏の夢 サマーウォーズ さぁ 護って守護月天! Re Re 僕だけがいない街(お題:re ) Beautiful world 新・劇場版エヴァンゲリオン やた 曲名 作品名/歌手名 ADRENALIZED HIGHSPEED Etoile(声サド:水樹奈々) FANTASTIC TUNE 黒子のバスケ(声サド:小野賢章) 空想メソロギヰ 未来日記(声サド:伊月ゆい) No Continue 出会って5秒でバトル(声サド:鬼頭明里) HELLO HORIZON 現実主義勇者の王国再建記(声サド:水瀬いのり) 倦怠ライフ・リターンズ! 涼宮ハルヒの憂鬱(声サド:杉田智和) BAYONET CHARGE 戦姫絶唱シンフォギアGX(声サド:高垣彩陽) dual existence とある科学の超電磁砲T(異能力) ユートピア 月が導く異世界道中 第二幕(異能力) フローズン 杖と剣のウィストリア(異能力) Shouted Serenade 魔法科高校の劣等生 第3シーズン(異能力) 逆転劇 異世界でチート能力を手にした俺は、現実世界をも無双する?レベルアップは人生を変えた?(異能力) more<STRONGLY 転生したら剣でした(異能力) Turn the World SHAMAN KING FLOWERS(異能力) Redo Re ゼロから始める異世界生活(異能力) 甲賀忍法帖 バジリスク ?甲賀忍法帖?(和装) 絆ノ奇跡 鬼滅の刃 刀鍛冶の里編(NoaTo)(和装) 飛天 るろうに剣心-明治剣客浪漫譚-(和装) 少女S BLEACH(和装) 紙一重 地獄楽(和装) Today is another day YAWARA!?ずっと君のことが?(和装) 桜花忍法帖 バジリスク?桜花忍法帖?(和装) Magic∞world とある魔術の禁書目録II(お題:バックアップ) FLIGHT FEATHERS 戦姫絶唱シンフォギア エルミカ 曲名 作品名/歌手名 輝く空の静寂には 黒執事Ⅱ 忘れじの言の葉 グリムノーツ ラピスラズリ アルスラーン戦記 双炎の肖像 勇気爆発バーンブレイバーン 少年よ 仮面ライダー響鬼 健全ロボ ダイミダラー 健全ロボ ダイミダラー チャチャにおまかせ 赤ずきんチャチャ 月迷風影 十二国記 カムヒア!ダイターン3 無敵鋼人ダイターン3 勝利者達の挽歌 機動武闘伝Gガンダム Magia 魔法少女まどか☆マギカ 雲雀 ロード・エルメロイⅡ世の事件簿 -魔眼蒐集列車 Grace note- それは小さな光のような 僕だけがいない街 Here 魔法使いの嫁 決断 決断 海の男はよ スクールランブル しりげやのテーマ かんなぎ カサブタ 金色のガッシュベル!! 鋼鉄ジーグのうた 鋼鉄ジーグ 魂のルフラン 新世紀エヴァンゲリオン 劇場版 シト新生 アイモO.C. マクロスF 電磁戦隊メガレンジャー 電磁戦隊メガレンジャー(お題:ネット) Hacking to the Gate Steins;Gate よしくん 曲名 作品名/歌手名 神魂合体ゴーダンナー!! 神魂合体ゴーダンナー!! 夜を越える足音 ピーチボーイリバーサイド 生きるをする ドラゴンクエスト ダイの大冒険 Fire and Fear 杖と剣のウィストリア 其れは穢れなき修羅の涙 牙狼 GARO ハガネを継ぐ者 ホワイトノイズ 東京リベンジャーズ 聖夜決戦編 ひまわりの約束 STAND BY ME ドラえもん Snow halation ラブライブ! しるし 文豪ストレイドッグス アイム・ア・ビリーバー ハイキュー!! アバターパーティー!ドンブラザーズ 暴太郎戦隊ドンブラザーズ(れい♪) こころはタマゴ 鳥人戦隊ジェットマン Live Devil 仮面ライダーリバイス(れい♪) Action ZERO 仮面ライダー電王(れい♪) アンインストール ぼくらの(お題:アンインストール) 愛愛愛に撃たれてバイバイバイ サムライフラメンコ ナナシ 曲名 作品名/歌手名 アンインストール ぼくらの(お題:アンインストール) ライオン マクロスF ババーンと推参!バーンブレイバーン 勇気爆発バーンブレイバーン 錠剤 チェンソーマン うまぴょい伝説 ウマ娘プリティダービー 残酷な天使のテーゼ 新世紀エヴァンゲリオン いけないボーダーライン マクロスΔ INVOKE-インヴォーク- 機動戦士ガンダムSEED ひこ 曲名 作品名/歌手名 MOON NIGHTのせいにして アイドルマスターSideM(声サド:内田雄馬) ゴクドルミュージック BackstreetGirls ゴクドルズ(声サド:日野聡) Femme Fatale ヒプノシスマイク(声サド:小林ゆう) 三羽烏漢歌 GRANBLUE FANTASY(声サド:小山力也) バレンタイン・キッス テニスの王子様(声サド:諏訪部順一) 笑オオサカ!~What a OSAKA! ヒプノシスマイク(声サド:黒田崇矢) 長ネギフラメンコ アンパンマン(声サド:大塚明夫) Bling-Bang-Bang-Born マッシュル-MASHLE-~神覚者候補選抜試験編~ Los!Los!Los! 幼女戦記 シャンティ プロセカ 運命 ダンジョン飯 ジャンキーナイトオーケストラ ACTORS キメキメ・人力車! HEY!鏡 NIGHT OF FIRE 頭文字D ハグルマ からくりサーカス ゲッターロボ! ゲッターロボ ソングオブザデッド ゾン100~ゾンビになるまでにしたい100のこと~ Blizzard ドラゴンボール超 ブロリー No Routine CHUNITHM(東方永夜抄 ) GO!GO!ブリキ大王!! LIVE A LIVE セガサターン、シロ! セガサターン ミーモ・ダンシング 押忍!サラリーマン番長 ヒプノシスマイク -Division Battle Anthem- ヒプノシスマイク(お題:window) Driver's High GTO カズ 曲名 作品名/歌手名 夢旅人 聖闘士星矢 ETERNAL BLAZE 魔法少女リリカルなのはA's ロックオン feat. はしメロ, 巡巡 うる星やつら 熱風!疾風!サイバスター スーパーロボット大戦 奈落の花 ひぐらしのなく頃に解 飯田線のバラード 究極超人あ~る こころはタマゴ 鳥人戦隊ジェットマン STORM 真ゲッターロボ対ネオゲッターロボ Butter-Fly デジモンアドベンチャー シュガーソングとビターステップ 血界戦線 真赤なスカーフ 宇宙戦艦ヤマト 嗚呼!逆転王 タイムボカンシリーズ逆転イッパツマン サウダージ Re LIFE 誰がために サイボーグ009 BEYOND THE TIME 機動戦士ガンダム逆襲のシャア Super girl シティーハンター2 GET WILD シティーハンター CARNIVAL BABEL BLUE SEED ウィーアー! ONE PIECE 呪文降臨~マジカルフォース~ 魔法戦隊マジレンジャー(お題) キングゲイナー・オーバー! OVERMANキングゲイナー Hダンプ 曲名 作品名/歌手名 BIG-O BIG-O 路地裏の宇宙少年 地球防衛企業ダイガード あなたを保つもの 攻殻機動隊Arise Burning Hearts~炎のANGEL~ バーニングレンジャー 白虎夜の娘 パプリカ 若き旅人 釣りキチ三平 ドラマチックマーケットライド たまこまーけっと Moments in The Sun R.O.D-THE TV- 三国志ラブテーマ 三国志 GET9 攻殻機動隊STAND ALONE complex 私の夏 サクラ大戦2~君、死にたもうことなかれ~ etoi et toi 傷物語〈Ⅱ熱血篇〉 ザ・マリンエクスプレス 海底超特急マリンエクスプレス ユメのなかノわたしのユメ 人類は衰退しました 暗闇心中相思相愛 懺・さよなら絶望先生 Venus say... ふたつのスピカ イエスタデイをうたって イエスタデイをうたって 男たちの朝 三国志 COBRA THE SPACE PIRATE COBRA THE ANIMATION 夢操作P.M.P1 プラレス三四郎 ビデオ戦士レザリオン ビデオ戦士レザリオン ヘミソフィア ラーゼフォン 向かい風 まおゆう(お題:二進法) 非公認戦隊アキバレンジャー 非公認戦隊アキバレンジャー(れい♪) れい♪ 曲名 作品名/歌手名 ココロのカギ アストロノオト(コージ)(声サド:内田真礼) 添い遂げYo-Yo!! じいさんばあさん若返る(ひこ)(声サド:能登麻美子) カレーのうた みなみけ(コージ)(声サド:茅原実里) シナヤカナミライ かげきしょうじょ!!(コージ)(声サド:佐々木李子) 双炎の肖像 勇気爆発バーンブレイバーン(コージ)(声サド:鈴木崚汰) 満月とシルエットの夜 死神坊ちゃんと黒メイド(コージ)(声サド:真野あゆみ) CRANAVAL BABEL~カルナバル・バベル~ BLUESEED(ひこ)(声サド:立木文彦) 去り際のロマンティクス 機動戦士ガンダムSEED FREEDOM ライオン マクロスF(ナナシ) 僕らのスペクトラ ウルトラマンブレーザー HEART∞BREKER 仮面ライダー×仮面ライダー オーズ ダブル feat.スカル MOVIE大戦CORE(よしくん) スーパー戦隊ヒーローゲッター 海賊戦隊ゴーカイジャー(よしくん) W-B-X~W-Boild Extreme~ 仮面ライダーW(よしくん) コツコツ-PON=PON 爆上戦隊ブンブンジャー スーパーモンキー孫悟空 飛べ!孫悟空 3×3 EYES 3×3EYES(カズ) シカせんべいのうた しかのこのこのここしたんたん Groory! カードキャプターさくら 究極アンバランス! 痛いのは嫌なので防御力に極振りしたいと思います ボクは更新サレマシタ 狂乱家族日記(お題:再起動) 宴じゃオージャー! 王様戦隊キングオージャー(NoaTo) エニクス 曲名 作品名/歌手名 7Days A Week!! THE IDOLM`STER MILLIONLIVE! Drowning 花田少年史 つよがるガールfeat.もっさ 負けヒロインが多すぎる! secret base?君がくれたもの? (10 years after ver) あの日見た花の名前を僕達はまだ知らない。 「ありがと。」 俳協45周年記念パーティライブ セキレイ セキレイ(異能力) カサブタ 金色のガッシュベル!!(異能力) 蝶結びアミュレット 装神少女まとい(異能力) 割れたリンゴ 新世界より(異能力) ヒカリ いぬかみっ(異能力) 鮭とイクラと893と娘 ヒナまつり(異能力) OVERLAPPERS 異能バトルは日常系のなかで(異能力) 地獄の沙汰も君次第 鬼灯の冷徹(和装) BAMBOO BEAT バンブーブレード(和装) ALIVE リコリス・リコイル(和装) いつかの、いくつかのきみとのせかい 僕らはみんな河合荘(和装) flowin~浮雲~ 遙かなる時空の中で~八葉抄~(和装) ザ・チャンバラ まんが水戸黄門(和装) いっぽんみち もういっぽん!(和装) 心のメモリア 刀使ノ巫女(和装) LOVE is GAME THE IDOLM`STER MILLIONLIVE!(お題:直通) I.D~Escape from Utopia~ THE IDOLM`STER MILLIONLIVE! 荒ちゃん 曲名 作品名/歌手名 LOVE YOU ONLY ツヨシしっかりしなさい ハートを磨くっきゃない 飛べイサミ オラはにんきもの クレヨンしんちゃん 年中夢中"I want You" クレヨンしんちゃん 夢をかなえてドラえもん ドラえもん secret base?君がくれたもの? あの日見た花の名前を僕達はまだ知らない。 大人になんかならないよ オバケのQ太郎 よろしくチューニング よろしくメカドック しょぼい顔すんなよベイベー メジャー 浪漫飛行~ラブ・ライスver~ ラブ米 WE LOVE RISE 星獣戦隊ギンガマン 星獣戦隊ギンガマン お料理行進曲 キテレツ大百科 すいみん不足 キテレツ大百科 はじめてのチュウ キテレツ大百科 プラチナ カードキャプターさくら 扉をあけて カードキャプターさくら 摩訶不思議アドベンチャー ドラゴンボール 思い出がいっぱい みゆき(お題:メモリー) kuna 曲名 作品名/歌手名 鳥の歌 獣装機攻ダンクーガノヴァ 水彩世界 Link!Like!ラブライブ! GIRLS' LEGEND U ウマ娘 プリティーダービー アイドル 推しの子 ディア マイフレンド HoneyWorks 永遠という場所 コレクターユイ ハチミツ 國府田マリ子 救急戦隊ゴーゴーファイブ 救急戦隊ゴーゴーファイブ 勇気の神様 ときめきメモリアル2 フォーチュンムービー Link!Like!ラブライブ! 勇者 葬送のフリーレン Rising Hope 魔法科高校の劣等生 ド!ド!ド! Link!Like!ラブライブ! Dream Believers Link!Like!ラブライブ! 眩耀夜行 Link!Like!ラブライブ! Trick & Cute Link!Like!ラブライブ! 繚乱!ビクトリーロード 虹ヶ咲学園スクールアイドル同好会 咬福論 虹ヶ咲学園スクールアイドル同好会 Holiday∞Holiday Link!Like!ラブライブ!(お題:Link) レディバグ Link!Like!ラブライブ! ヨシモン 曲名 作品名/歌手名 ヒーリン・ユー 百獣戦隊ガオレンジャー ペガサス幻想verΩ 聖闘士星矢Ω 明日にアクセル!ターボロボ 高速戦隊ターボレンジャー 燃えてヒーロー キャプテン翼 キズナ~ゴーバスターズ 特命戦隊ゴーバスターズ 魔進戦隊キラメイジャー 魔進戦隊キラメイジャー 魔法戦隊マジレンジャー 魔法戦隊マジレンジャー チェッ!チッッ!チェッ! タッチ 不思議CALL ME 聖銃士ビスマルク LUCKY STAR 宇宙戦隊キュウレンジャー ジャッカー電撃隊 ジャッカー電撃隊 ビーファイターカブト ビーファイターカブト 未来聖闘士Ω~セイントレボリューション~ 聖闘士星矢Ω 閃光ストリングス 聖闘士星矢Ω 電撃戦隊チェンジマン 電撃戦隊チェンジマン(お題:メッセージ) NoaTo 曲名 作品名/歌手名 オン・ザ・フロントライン 無職転生II ?異世界行ったら本気だす?(異能力) ホムンクルス 僕のヒーローアカデミア THE MOVIE ユアネクスト(異能力) ギフにテッド 変人のサラダボウル(異能力) Naru ツルネ?風舞高校弓道部?(和装) 火炎 どろろ(和装) 晴々! 天穂のサクナヒメ(和装) Brand-New World 犬夜叉(和装) 拍手喝采歌合 刀語(和装) 花丸◎日和! 刀剣乱舞 花丸(和装) 夢幻 鬼滅の刃 柱稽古扁(和装) スイートメモリー 小市民シリーズ(お題:メモリー) ブループリント ダンジョンの中のひと コージ 曲名 作品名/歌手名 SILENT DESTINY ネオアンジェリークAbyss second season(声サド:高橋広樹) 青葉春助 ザ・根性 The かぼちゃワイン(声サド:古川登志夫) my son(M`STER VERSION) THE IDOLM`STER(声サド:釘宮理恵) 霞の向こうへ ゴブリンスレイヤーⅡ(声サド:中島由貴) 銀河鉄道は遥かなり 銀河鉄道物語(声サド:ささきいさお) スマイル・エンゲージ THE IDOLM`STER Side-M(声サド:梅原裕一郎) 常識外れヒューマン 月が導く異世界道中第二幕(異能力) 正義の超能力少年 バビル2世(異能力) COLORS コードギアス反逆のルルーシュ(やた)(異能力) 地球へ…Coming Home To Terra 地球へ…(異能力) Life is SHOW TIME 仮面ライダーウィザード(異能力) Over Soul シャーマンキング(異能力) 鮮血の誓い 錬金3級まじかる?ぽか~ん(異能力) 時をかける少女 時をかける少女(異能力) 永遠の花 藍より青し(和装) 桃源郷エイリアン 銀魂(和装) 忍びのテーマ 忍風カムイ外伝(和装) 勇気100% 忍たま乱太郎(和装) 赤胴真空斬り 赤胴鈴之助(和装) 仁・着・礼・智・忠・信・孝・梯 新八犬伝(和装) ごきげんいかが?紅緒です はいからさんが通る(和装) ダッシュ!マシンハヤブサ マシンハヤブサ(お題:シフト) SURPRISE-DRIVE 仮面ライダードライブ 全員歌唱 曲名 作品名/歌手名 お江戸はカーニバル 吉宗 スクランブル School Rumble STAND UP TO THE VICTORY~トゥ・ザ・ビクトリー~ 機動戦士Vガンダム わんだふるぷりきゅあ!evolution!! わんだふるぷりきゅあ! CHEMY×STORY 仮面ライダーガッチャード 爆上戦隊ブンブンジャー 爆上戦隊ブンブンジャー ババーンと推参!バーンブレイバーン 勇気爆発バーンブレイバーン Bling-Bang-Bang-Born マッシュル-MASHLE- 神覚者候補選抜試験編 ユリイカ 終末トレインどこへいく シカ色デイズ しかのこのこのここしたんたん Gの閃光 ガンダムGのレコンギスタ Utauyo!!MIRACLE けいおん!! ここを編集
https://w.atwiki.jp/animalrowa/pages/45.html
始の忍法帖 ◆TPKO6O3QOM ようやく暗闇が晴れたら、おれの目の前には森が広がっていた。これが瞬間移動って奴なんだろうな。ニッポン風の建物の影も形もねえ。 この森は人の手が入った人工林らしい。木の種類が少なくて、林床の植生も豊かじゃない。明月の中に並び立つ木々の影が巨大な墓標に見えてくる。 まったくロクなことがないぜ。人間たちに無理やりエジプトに連れてこられるわ、見捨てりゃ良かったガキ助けたせいでスタンド使いの鳥野郎に襲われるわ……そしたら、今度は殺し合え、だぁ?そんな面倒なこと、誰がするかよ。第一、あの狐野郎の望みどおりに動くことが気に喰わねえ。 おれはただ、平和でそこそこ楽しい生活送りたいってだけなのによ、やたらと厄介ごとが舞い込んできやがる。人間によると、運命ってのはカミサマが決めるらしい。もしそいつに会ったら、ボコボコにした後で、髪毟って顔に屁ぇかましてやる。嵌められた首輪の感触が、おれを更に苛々させた。 ただ、ここに来てひとついいことがある。鳥公にボロボロにされたおれの肉球が元に戻っていることだ。感謝する気はねえけどな。 おれよりも背の高い草を掻き分けて進むと、目の前に人間の集落が現れた。 だからって活気も何もねえ。家の壁には蔓草が蛇のように絡み、所々欠けている。窓から見える屋根に穴が空いている家もあった。人が居なくなって久しいようだ。模範のようなゴーストタウンだぜ。涼しい夜風が家々の間をすり抜け、物寂しげな声を上げている。 愚かな人間なら、バケモノの声と勘違いするかも知れねえな。 勿論、賢いおれはそんなもんがいないことを百も承知だから、ゴーストタウンを悠然と歩いていった。 しばらくして、ある家からガタガタという物音が聞こえてきた。風の仕業かとも思ったが、音の間隔も強弱もバラバラなことから何かが中で動いていることが分かる。何より、風の中に獣の臭いが混じっている。 さあて、接触すべきかどうか。無視してもいいんだが、もし相手が人間みたいに手先の器用なやつだったら少しばかりやってもらいことがあった。おれの背中に不愉快な重みを伝えてくる小さなデイバッグ、こいつにはご丁寧におれの腹の前にも留め具があって、外すに外せない。あの狐野郎がおれに何をくれやがったのか、少し興味があった。 先客が襲ってきたらどうする?そりゃ、向こうさんには不幸なことだ。なんせ、これから痛い目に遭うんだからな。 「よぉ!居るのは分かってるぜ。おれは殺し合いには乗ってねえ。だから安心しな」 半開きだった玄関から堂々と入って、俺は声を張り上げた。こっそり行く必要がおれにはない。どこに居るのかも、鼻で分かってる。まあ、それ以前に一番奥の扉から光が洩れてたり、廊下の埃の上に足跡が残ってたりするんだけどな……。 閉まりきってない扉を足で開ける。扉の向こうはリビングのようだった。丸いテーブルに幾つかの椅子しか置かれていない、簡素なもんだ。大きな窓に掛けられた薄いカーテンを通して月の光が部屋に注いでいる。先客はその椅子に座り、ぽかんと口をあけておれを見ていた。 テーブルの上に置かれたランタンがそいつの姿を鮮明に浮かび上がらせる。そいつはずんぐりとした体形を濃い茶色の体毛で包み、両目の周囲は黒い毛が大きな円を描いていた。 「なんだ、アライグマか」 「タヌキだーっ!!」 おれが呟くと、そいつは弾かれたように椅子から飛び降りて叫んだ。どっちも似たようなもんだと俺は思うんだが、そいつには重要なことらしい。大体、タヌキ(ラクーン・ドッグ)と呼ぶ時点で、優先順位的にはアライグマが先だろ。そもそも二足歩行して、人間みてえな服着てる方が問題だ。野性はねえのか? ま、これから物を頼むんだ。そんなことは気にしないでおいてやるよ。 「そうかよ。そいつは悪かったな。でな、タヌ公。突然だが、ちょっと頼みがあるんだよ」 そうやっておれは切り出した。おれの頼みに、タヌキはぶつくさ言いながらも、意外と素直に従ってくれる。お人よしだな、こいつ。 デイバッグを外し、そして中身をタヌキが取り出していく。地図やら名簿やら、あんまりおれの興味を引かないものが出てくる。一応、名簿に目を通すが知った名前はない。しかし、変な名前が多いな。特におれの真下にあるペット・ショップなんざ傑作だ。恥ずかしくて、おれなら死ぬな。 少しばかり興味があったのは食料だが、内容は不味そうなドライフードで、おれの大好きなコーヒーガムは入っていないようだ。 ここまではタヌキも似たような内容だったらしい。 バッグに突っ込んだタヌキの手が金属の筒を取り出した。どうやら犬笛のようだ。……おれに吹けってのかよ? 次に「世界の民話」という子供向けの分厚い説話集が出てきた。フェアリーテイルなんか興味ねえよ。 そんだけの代物なんだが、ひとつ問題があった。こいつはおれのデイバッグよりも大きいんだ。絶対に入らねえ。 そいつを告げると、タヌキは小馬鹿にしたように笑った。やつは椅子に飛び乗り、テーブルの上から何かを両手で持ち上げる。どうやら、テーブルの上に自分の支給品を広げていたようだ。 タヌキが持ち上げたのは、刃渡り35インチ近くもある長剣だった。サムライが佩いていそうな、反りの入った細身の剣だ。デンコーマルという銘らしい。 長剣が入るぐらいなんだから、本ぐらい問題ないと言いたいのだろう。このバッグがどんな構造しているのかまでは考えが回らないようだ。 もっとも、この事態が常識じゃありえねえんだ。こいつみたいに何でも入る便利なカバンと思っていた方が利口かもしれねえ。 おれに渡された支給品はこれで全部のようだ。期待外れもいい所だな。 支給品は全部入れなおしてもらい、おれはデイバッグを背負い直した。いつ何が必要になるかは、流石のおれにも分からないからな。念のためだ。ちなみに、時計はおれの左前脚に巻かれている。時計は絶対必要になると、タヌキが頑として譲らなかったのだ。 ……なぜか文字を読めるようになっていることに関しては、気にしないことにした。 さてと、用は済んだし行くか。 「お、おい!ひとりで行く気かよ!?」 礼を言って出て行こうとしたおれをタヌキが引き留めた。妙に慌ててやがる。おれが一緒に行くもんだと思っていたらしい。 残念だが、群れる趣味はねえよ。 「足手まといを連れていくなんざ、ごめんだぜ」 突き放したおれの言葉に、タヌキのこめかみが青筋を立てた。肩がぷるぷると震え、地団駄を踏みながら吼える。 「こ、こンの犬っころ!心配してやったってのに!!忍者のオイラが足手まといってか!?」 ニンジャ?ニッポンじゃ動物もニンジャになれんのか。こいつは驚きだ。 「へえ。じゃ、ニンポーとか使えんのか?」 そう言ったおれに、タヌキはニヤリと自信たっぷりに笑った。 「勿論だい。タヌ太郎さまの忍法を見せてやるぜ」 そういうや否や、タヌキ――いや、タヌタローは近場に落ちていた自分のデイバッグを指差した。 「タヌ太郎忍法真空転の術ー!」 奴が叫ぶと、触れても居ないのにデイバッグがころりとひっくり返りやがった。念力だろうか。ニンジャというのは嘘ではないらしい。タヌタローがどんなもんだと胸を張る。 「ほー。……で?」 「………………」 すこし興味を引かれ、先を促した俺の言葉に、タヌタローは胸を張ったまま固まってしまった。もしかして……これだけなのか? 半眼のおれに気づき、タヌタローは慌てて平手を横に振る。 「まてまて。取って置きを見せてやらあ!」 おれから4ヤードほど離れてから、タヌタローは人差し指以外の指を組んで前に突き出した。両手で拳銃の形を作っていると言えば分かりやすいだろう。 コォォオオ……と、奴が呼吸を整える音が部屋に響く。部屋全体の空気が弾けんばかりに緊張しているように感じられるのはおれの錯覚だろうか。 鋭い呼気の音が止まり、言霊が爆発するように奴の口から飛び出した。 「念雅流忍法!手印、念!!」 突き出した指先に宿った小さな光が一気に膨れ上がる―― 「………………おい、うんこタヌキ」 おれはぼそりと呟いた。タヌタローがぴしりと音を立ててたじろぐ。奴の指からは兎の糞のようなものがぽろぽろと毀れ出ていた。 少しでも期待したおれが愚かだったぜ。思わずスタンドを見せてやりたくなったが、止めた。なんせ、こいつにゃ視えないんだからな。 おれはへっと嘲笑い、タヌタローに背を向けた。だが、また奴の制止の声が掛かる。 うんざりして振り返ったおれの目の前に、タヌタローの真面目な顔があった。こいつ、いつのまに? 「おまえの頼みを聞いてやったよな?今度はおまえがオイラの頼みを聞く番だぜ」 タヌタローが当然のことのように言う。 あのな、おれがおまえの頼みを聞いてやる必要は別にねえんだぞ?そんな約束はしてねえからな。だがまあ、奴の言っていることも一理あるか。 「内容によるぞ。始めに言っておくが、一緒に行くってのはナシだ」 分かってるよ。とタヌタローは口を尖らせた。 「伝言を頼みてえんだよ。オイラの仲間で、まん丸とツネ次郎って奴がいるんだ。そいつらに会えたらでいいからさ」 「……まあ、いいぜ。で、内容は?」 「E‐4のサッカー場へ6時に集合。こう伝えてくれ。まん丸は青い羽毛のペンギンで、ツネ次郎はキツネだ。二人とも、オイラと同じ印堂帯をしてる」 タヌタローは、自分の額にある図式化された笑顔のアクセサリーが付いたヘアバンドを指した。 おれは奴の頼みを了承してやった。聞くだけならタダだからな。 「頼むぜ。えーと……そういや、おまえ、名前はなんてんだ?」 「イギーだ」 ニューヨーク最強の野良犬だと、胸中で付け加える。 と、おれの耳が異常な音を捉えた。 なにか言いかけたタヌタローを、しっと口に足を当てて遮る。 重戦車のように重い何かが、一直線にこっちへ向かってくる。そういや、ランタンが点いたままだった。窓から灯りが漏れてたに違いねえ。 タヌタローの耳も音を捉えていたらしい。急いでテーブルの上に散乱した支給品をデイバッグに詰め込んだ。って、ランタンまで仕舞うな!気付きましたと言ってる様なもんだろ!? ダンッと地を蹴る音。しばしの深閑の後――轟音と共に、家の壁が粉砕された。 爆発した空気の渦の中で舞い散る埃と木片の中から現れたのは、マントと鎧を着込んだ二足歩行の大ワニだった。衝撃に舞い上がった大きなマントが月明かりを遮る。ったくよ、どいつもこいつも野性を失くした奴らばかりだぜ。 ただ、おれの直感がこいつはヤバイと警鐘を鳴らしている。奴が握っている剣――タヌタローが持っていた剣とほとんど同じものだ。なのに、それがレイピアに見えやがる。それほどの巨体だ。しかも、その剣で壁を紙くずみてえに薙ぎ払った腕力の凄まじさ。そして何よりも、こいつは殺し合いに乗ってる。ワニの双眼が血を求めて獰猛に光った。 「タヌ公!二手に分かれるぞ!!」 おれはそう叫び、駆け出した。同じ方向に逃げてこられちゃかなわねえ。タヌタローがおれとは反対歩行に跳んだ音をおれの耳が拾う。 よし! おれは細い裏道を走りながら、愚者(ザ・フール)を呼び出した。何もない空間から砂が生まれ、おれと帆走するように、機械仕掛けの獣の姿が構築されていく。だが、発現がいつもよりも少しばかり遅いような気がする。 とにかく、こいつで空に逃げれば―― 「――おまえ、面白い魔法を使うな」 後ろで厳格な声が聞こえた。くそっ!よりによっておれを追ってきやがった。ワニは剣で周りの家の壁を破壊しながら突進して来ている。しかもこのワニ、おれのスタンドが見えてやがる!こいつもスタンド使いなのか!? おれは愚者(ザ・フール)に急停止を掛け、ワニを迎撃させる。愚者(ザ・フール)に向かって、ワニの剣が振り下ろされた。だが、ワニの打ち降ろしは地面を大きく抉っただけだ。その軌跡の上に、霧のようになった愚者(ザ・フール)が漂う。ワニの眼に驚愕の色が混じる。 おれのスタンドは砂だ。なまくらの一撃なんざ、痛くもねえよ。 愚者(ザ・フール)の再構築された前足がワニへと向かって薄刃のように閃いた。ワニの左腕がマントをひっつかみ、振り翳す。愚者の前に紫紺の緞帳が翻った。マヌケめ。布っきれで防げるかよ? おれはせせら笑った。ワニが血を撒き散らして斃れる様が目に浮かぶ。 しかし、おれの予想は裏切られることとなった。愚者(ザ・フール)の前足はマントに弾かれ、その表面を滑っていく。削られた繊維が数本、宙に舞った。チクショウ!ただの布じゃねえのか! おれは止めかけていた足に鞭を打ち、加速した。だがワニの踏み込みが、稼いだ距離をゼロにする。 ズダンという破裂音がしたと思えば、振り返ったおれの眼前に白刃が迫っていた。 おれは前方に大きく跳んだ。空中で身を翻らせ、斬撃をやりすごす。巻き起こる剣風が毛を撫で切って行きそうだ。とにかく回避に成功して安堵したおれの目を、迫る現実が見開かせた。ワニはそこから更に左足で踏み込んだのだ。空気そのものを破砕するように振るわれた左腕が、空中のおれを弾き飛ばす。 おれは成す術もなく、30フィートほど吹っ飛んで壁に叩きつけられた。跳びながら愚者(ザ・フール)を解除し、背面に構築してクッションにしていなければ死んでいた。それでも吐き気を催すような衝撃が身体を駆け巡る。おれの喉を熱いものが焼いた。 跳ね返ったおれは地面へと落下する。体中が酷く痛む。内も外もだ。 ワニはゆっくりとおれに近づいてくる。今の状態で逃げても、二、三歩の内に斬り捨てられるのが関の山だ。 潔く運命を受け入れるか?……ふざけんな。徹底的に足掻いてやるぜ。近づくに死神には唾を吐きかけて追い返してやる!おれは全身の殺気を視線に集め、奴を睨み付けた。 ワニの口角が上に吊り上げられる。嗤ってやがる……。 ワニの右腕が振り上げられた。月明を浴びて、刀身が蒼くきらめく―― 「――念っ!!」 夜気を切り裂くような言葉が響いた。おれの目には、月輪の中で踊るタヌキが映っていた。 「――念っ!!」 オイラの叫びと共に、鎧ワニに向かって指から粘々したどす黒い液体が迸った。なんでこう、ズバッと格好いいのが出ねえんだろ。 オイラの意念を被ったワニが吼えた。見やれば、粘々が顔にかかってワニの視界を封じている。ワニは左手でそれを払おうともがいていた。 ………………これぞ、タヌ太郎忍法目潰し粘液の術! イギーはその隙に、オイラの方にヨタヨタと駆けて来た。満身創痍もいいとこだ。オイラは明後日の方向を向いて声を上げる。 「イギー!今だ!!温泉で落ち合おうや!」 勿論嘘だ。騙せるとは思ってねえが、それでもワニに選択肢を増やして撹乱できる。 すれ違いざま、イギーは何故か呆れたようにオイラを見て、破壊された家の影に身をすべり込ませた。 あの野郎……オイラをバカだと思ってやがんな。 ……まあ、確かにな。わざわざ戻ってくるなんざ、ほんと、我ながらバカだと思うぜ。 でもよ、ただの犬に強敵を押し付けて、オイラだけ逃げるわけにはいかねえだろ?ネンガ様に叱られちまうし、まん丸たちにも顔向けできねえよ。 それによ。あの犬は確かに、口も性格も悪いし横暴だし悪辣で凶悪な顔をしているよ……でもな、あいつはお人よしなのさ。だってな、悪党かもしれないオイラの頼みを聞いてくれたんだぜ?そんなお人よしをさ、放ってはおけねえよなあ! とにかく、イギーは隠れたんだ。あとはこのワニを、ここから出来るだけ引き離すだけさ。 「やーい粘々ワニ!心臓が右心房と左心房分かれきってねえぞワニ!日光浴しねえと動けねえぞワニ!気温で性別変わるぞワニ!変温動物のくせに二足歩行すんなワニならワニらしく川辺で蝶々を鼻に留まらせてろー!!」 ようやく視界を取り戻したワニに、オイラは思いつくだけの罵倒を浴びせた。さらに手裏剣を次々と投げつける。ちなみにゴム製で、当たっても怪我しない安全仕様だ。バカにするには充分さ。現にワニの目が屈辱で血走ってやがる。 「財布にでもなってろ。444倍バカ!!」 そう言い捨て、オイラは脱兎の如く駆け出した。 傾きかけたお月様を横目にオイラは森を駆け抜ける。後ろからは重機みてえな音が追い掛けてくる。差は広がらないどころか、どんどん詰まってきているようだ。 断っておくが、オイラはまだ全力で走ってない。それでもワニの足は予想以上に速い。斬り倒される木々の悲鳴が森に木霊する。 オイラが全力で走らない理由は二つある。一つはオイラを追い掛けさせるため。完全に撒いちまったら、ワニは廃村に戻っちまうかもしれない。もう一つは、あいつを迎え撃つ準備をするためだ。 やっつけるなんて言わねえよ。オイラとワニじゃ、チワワがオオカミに襲い掛かるようなもんだ。でもな、だからって何もしないわけにゃいかないだろ?あいつは殺し合いに乗ってる。つまり、まん丸やツネ次郎を襲うかもしれねえってことだ。だからせめて、あいつの得物を壊す。やれることはやらなくちゃ、な。 オイラは左手に持ったデイバッグのチャックを少し開け、その隙間から刀を途中まで引っ張り出し、鯉口を切る。このカバンは一部でも中に入っている限り、物の重さはゼロに等しくなるんだ。 オイラは左足を軸にして背後に向き直る。意外な行動に驚いたワニに向かって、オイラは最後の手裏剣を投げつけた――ゴム製ではなく、本物の。 回避行動を怠ったワニの頬を手裏剣が削る。それを目に留めながら、オイラは奴に向かって疾走した。右手は既に刀の柄を掴んでいる。ワニが怒りに燃えた声で吼え、刀を大きく振り上げた。 やっぱりな。オイラは胸の中でガッツポーズをした。 イギーを助けに向かったとき、短い間だがワニの太刀捌きを見てたんだ。あいつの斬撃は打ち下ろしか薙ぎ払いの二つしかしなかった。おそらく、ワニの得意とする得物は斧や槌みたいな重量級の武器なんだろう。 その癖が抜けてねえ。しかも、激昂してるせいでモーションが大きくなってる。それだけ、攻撃の出所は読み易くなるってもんさ。 オイラは呼吸を半分ずらして、身体を滑らせた。左手はデイバッグから、葉に覆われた鞘に移っている。オイラのすぐ目の前で、振り下ろされた刀が地面を陥没させた。地鳴りと爆風にオイラの肌が粟立つ。砕け散った土塊がオイラの頬を掠めていった。 ――今だ。 滑り込ませた右足が力強く大地を踏み締めた。右手が流れるような手付きで刀を一息に振り抜く。鞘走りの甲高い音が森に響いた。目の端に、吹っ飛んでいくデイバッグが映る。右腕に、今までゼロだった刀の重量が一気にかかった。その負荷に筋肉が悲鳴を上げる。 オイラは我知らず叫んでいた。他人事のような気分でその聲を聞く。手の中の霜刃は半月を描き、ワニの刀の横っ腹に吸い込まれていった。 日本刀は非常にデリケートな武器だ。刃筋を立てなきゃ満足に斬れないし、乱暴に扱えば刃毀れをおこし、刀身は歪み痛んでいく。 まして、力任せに壁や地面に叩き付けられ続けた刀はどうなるか―― キィンッという余韻を残し、ワニの刀は根元近くで両断された。度重なる酷使に、もう耐えられなくなってたんだ。斬り飛ばされた刀身が宙を舞う。 やったぜ!あとはトンズラするだけだい。 「舐めるなぁああ!!」 森を震わす咆哮と共に、喜色に緩んだオイラの身体を灼熱が貫いた。どういうわけか、右腕を突き出したワニの姿がどんどん遠ざかっていく。背中を幹に打ち付けられて、ようやく自分が弾き飛ばされたのだと理解する。 灼熱が去り、オイラの身体を激痛と虚脱感が襲った。オイラの腹は、折れたワニの刀に深々と貫かれていた。 傷口から溢れ出る血が服を赤黒く変色させ、下草に不気味な彩を加えていく。口腔を鉄の香が満たした。 霞み始めた視界に、ワニが刀を拾うのが見える。オイラは……電光丸を手離しちまったらしい。ちくしょう。これじゃ、振り出しに戻っただけじゃねえか……。 どうにかしねえと……。でも、もう自分の身体は動かせそうになかった。自分の呼吸が段々と浅くなっていく感覚に、今まで感じたことのない恐怖が沸き起こってオイラを蝕んでいく。 ……冗談じゃねえ!このまま、何もせず終わってどうするよ。まだ、腕はかろうじて動く。まだ……動くんだ。 オイラの手が印を結んだ。そして、それをゆっくりと掲げる。射線上には、去って行く大きな背中――その背中が、かつて戦った大熊と被る。 しっかりしろよ、タヌ太郎。必要なときに必要なことができないんじゃ、どんな力を持っていても、ただ余計なだけじゃねえか。まん丸たちとの旅を、ネンガ様の修行を……無意味にして堪るか! オイラは眠ろうとする身体を奮い立たせ、意識を集中する。印堂から生まれた念が、丹田へと集まっていく様を強く描いた。蓄積された意念は血管を巡って、ついには指先へと至る――指先で純白の光が大きく膨れ上がっていく。 もう何も聞こえねえ。もうあの野郎しか見えてねえ。想いは唯一つ――あいつにまん丸もツネ次郎もイギーも、傷つけなんかさせるかよぉ! だから―― クロコダインは只ならぬ気配を感じて後ろを振り向いた。だが、振り向いた先の風景に変わった点はない。子狸の遺骸も、墓標の如く大地に突き刺さった白刃も、最後に見たときのままである。気のせいかと、クロコダインは首をかしげた。 ふと、彼の大きな手が頬に触れた。紅い鱗が数枚剥がれている。 それを撫でるクロコダインの顔には満足げな笑みが浮かんでいた。怒りの色はもう微塵も残っていない。あるのは素直な賞賛だ。 彼と刃を交えた二匹の魔物――死を目前にしても闘志を失わなかった犬の魔物と、知恵と勇気を駆使して自分の武器を砕いた狸の魔物。これほどの気骨を持つ獣は、自分の配下にもそういないだろう。実に見上げた魔物たちだ。 この殺し合いに呼ばれた魔物たちは、皆このような武人ばかりなのだろうか。あの子狸からして、殺すには惜しい男だった。 だとすれば、今の状況が非常に恨めしい。ここには血沸き肉踊る闘争があるというのに、自分はそれに興じることが出来ない。 彼には時間がなかった。ここにいる全ての獣たちを可能な限り迅速に鏖殺し、キュウビという魔王の儀式を終わらせなければならない。魔軍司令の信頼を裏切る訳にはいかないのだ。 だが、そのためには致命的な問題があった。クロコダインの目は、前方の己が起こした破壊の痕を捉える。旋風が驀進したかのように、へし折れた木々と抉られた地面が道のように続いていた。まさに天災そのものだ。しかし、彼の目には不服の色がある。 本来、彼が暴れればこんな程度では済まないのだ。そこから得られる結論はひとつしかない。 (オレの力が抑えられている……) あの魔王の仕業に違いない。 そうなると、目的を果たすことは少し困難となるかもしれなかった。先の闘いでも、危ない場面はあったのだ。 クロコダインの手が、纏ったマントを触れた。さらりと、衣擦れの音が返ってくる。 もし、このマントがなければ召還獣に手傷を負わされていただろう。あの子狸も、最初から自分を殺すつもりで間合いに踏み込んできたのなら、違う結果となったかもしれない。 力を封印された身で50匹近い魔物を相手にするのは蛮勇を通り越して、ただの無謀でしかない。 クロコダインは狸から奪った細身の剣を見て、小さく嘆息した。 動かせる手駒と、もっとまともな武器が必要だ。 クロコダインは身を翻し、自分が向かう先を見定めた。バサリと音を立てて、マントが夜陰に躍る。 【C-1/廃村/1日目/深夜】 【イギー@ジョジョの奇妙な冒険】 [状態]:全身打撲(中)、疲労(中)、精神的疲労(小)、少々自暴自棄 [装備]:腕時計 [道具]:支給品一式(食糧:ドライフード)、犬笛、世界の民話 [思考] 基本:面倒なので殺し合いには乗らない。 0:体を休めて、体力の回復に専念する。 1:マンマルとツネジローに会ったら、タヌタローの言伝を伝える。 2:チャンスがあればワニ(クロコダイン)を殺す。 [備考] ※イギーの参戦時期はペット・ショップとの戦闘で、下水道に逃げ込む前後です。 ※スタンドの制限に少し気づきました。 ※タヌ太郎に少し心を許しました。 【C-2/南部の森/1日目/深夜】 【クロコダイン@ダイの大冒険】 [状態]:健康。 [装備]:電光丸(倍率×1000)@大神、王者のマント@ドラゴンクエストⅤ、クロコダインの鎧 [道具]:支給品一式 [思考] 基本:全参加者の殺害 1:もっと大きな武器と手駒が欲しい。 2:許されるなら戦いを楽しみたい。 最終:キュウビの儀式を終わらせ、任務に戻る。 [備考] ※クロコダインの参戦時期はハドラーの命を受けてダイを殺しに向かうところからです。 ※行先は不明です。廃村に戻るかもしれませんし、別の方角へ向かうかもしれません。 ※参加者は全員獣型の魔物だと思っています。 ※キュウビを、バーンとは別の勢力の大魔王だと考えています。 ※身体能力の制限に気づきました。 [備考] ※C-1の廃村に手裏剣(ゴム製)×9@忍ペンまん丸が散らばっています。 ※廃村の数棟が倒壊しました。その音がエリア全体に響いた可能性があります。 ※C-2の南部に手裏剣(金属製)×1@忍ペンまん丸、タヌ太郎のデイバッグと支給品一式、トウカの日本刀@うたわれるものの刀身が落ちています。 デイバッグにまだ不明支給品が残っているかは、以降の書き手さんにお任せいたします。 ※廃村からC-2の南部にまで、クロコダインが斬り倒した樹木や抉られた痕が道のように残っています。 【犬笛】 吹くとエリア全体と周辺のエリアの一部にまで響き渡ります。 吹くことで簡単な意思を伝えることができます。耳のよい動物なら、更に遠くからでも聞こえるかもしれません。 【世界の民話】 あらゆる世界の民話・伝説が収録された分厚い本。動物によっては、ただの伝説とは思えない話があるかもしれません。 これで殴られると非常に痛いです。 【電光丸(倍率×1000)@大神】 旅絵師のイッスンが持つ名刀で、柄に毛筆が付いています。禍を呼び込むという、幽門扉を開けることができます。 【王者のマント@ドラゴンクエストⅤ】 耐刃性、耐魔法性、耐炎性、耐氷性に非常に優れた、丈夫で大きな最高級のマントです。 【タヌ太郎@忍ペンまん丸 死亡】 ※死体はC-2の南部に転がっています。 [残り 46匹] 時系列順で読む Back 動物アドベンチャー Next シロとケットシーの偽典・黙示録だゾ 投下順で読む Back 動物アドベンチャー Next シロとケットシーの偽典・黙示録だゾ GAME START イギー 032:現場は木造平屋建て GAME START クロコダイン 026 Train Train Runnin GAME START タヌ太郎 死亡
https://w.atwiki.jp/goronka/pages/2315.html
【作品名】銀河忍法帖+忍法封印いま破る 【ジャンル】小説 【先鋒】牛牧憎五郎 【次鋒】おげ丸 【中堅】お都菜 【副将】お船 【大将】戦車 【時系列】銀河忍法帖の1年後が忍法封印いま破る 【名前】牛牧憎五郎 【属性】忍者 【大きさ】成人男性並み 【攻撃力】手投弾:小さなスモモ程の大きさの鉛の玉、六個所持 当たれば成人男性の肉が潰れて骨が砕け、頭部などなら陥没して即死する威力 射程十数m、その距離を一瞬 立てられた十数m先の線としか見えない日本刀の刃に命中させられる精度 他は達人並み 【防御力】達人並み 【素早さ】達人並み 【名前】おげ丸 【属性】忍者 【大きさ】成人男性並み 【攻撃力】長刀を装備した達人 忍法砂地獄:自分の踏んだ所が全て、一見では何の危険性も無いように見えるが、底なし沼に変わる 達人忍者でも逃れる事は出来ずに腰まで沈んで行動不能になる 【防御力】達人並み 忍法不壊金剛:肉体を瞬時に硬化させる 人間の体を瞬時に潰れさせる事もできる鋼の糸が全身に巻きついても、千切れさせる事ができる 【素早さ】左目が潰れており、背中と左腕に二人の赤ん坊を抱いたままの状態でも、二刀流の達人剣士の斬撃を左腕を犠牲にして致命傷を避けつつ反撃して斬殺できる 左腕が肩から切断されて無い状態でも、一瞬で五人の達人忍者を脳天から股まで二つに切り裂いて殺害できる 並みの成人男性が走る二倍の速度で走れる 【特殊能力】忍法浮寝鳥:自分の体重を0にして水面を歩ける、かなり疲れるようで100mまでが限界 忍法鏡中剣:鏡の像が左右逆なように、相手の目に見える攻撃と逆の攻撃をする (相手からは右から斬撃するように見えているが、現実ではおげ丸は左から斬撃している等) 【名前】お都菜 【大きさ】成人女性並み 【攻撃力】短銃:スナップハウンスと言う拳銃を改良した武器 引き金を引くだけで輪胴が回り、七連射が可能 他は鍛えた成人女性並み 【防御力】妊娠した直後の鍛えた成人女性並み 【素早さ】鍛えた成人女性並み 【名前】お船 【属性】女性 【大きさ】成人女性並み 【攻撃力】短銃:スナップハウンスと言う拳銃を改良した武器 引き金を引くだけで輪胴が回り、七連射が可能 小さなスモモ程の鉛の玉六個が、小さな点にしか見えない程の遠距離(30,40m程度か)から撃って、全弾命中させて鉛の玉を吹っ飛ばせる事が可能な腕前 他は鍛えた成人女性並み 【防御力】鍛えた成人女性並み 【素早さ】鍛えた成人女性並み 【名前】戦車 【属性】戦車 【大きさ】二頭ずつ並んだ馬四頭に曳かれる5,6mの長持 【攻撃力】車輪:前輪と後輪の四輪の外に付いている1mばかりの三日月刃物 車輪の急回転とともにキラキラと旋回して、接触した人間の胴体や両足を真っ二つに両断する 銃撃:長持の上部の六面体から覗く宝塔から発射する銃撃 鉄砲は六挺あり、旋条式、火打石発火装置、かつ元込め式にしてあり、手早く装填して発射可能 【防御力】長持の上部は鎖網で覆われた鋼板の小片を縫いこんだ布で覆われ、鍛えた人が投げた槍を弾き返す防御力 下部は革鎧で覆われており、鍛えた人が投げた槍が軽く突き刺さったように見えても、軽く振り落とされる 馬も鎖網で防御されている 【素早さ】馬車並み、反応は鍛えた人並み 【特殊能力】中に運転する人1名、銃撃する人1名、弾込めする人1名の計3人が乗っている 参戦 vol.104 138-139 vol.111 444 :格無しさん:2013/07/19(金) 17 52 11.03 ID y8fqoUyW 銀河忍法帖+忍法封印いま破る考察 ○CUFFS~傷だらけの地図~ 【先鋒】手投弾全部投げて勝ち 【次鋒】接近戦で負け 【中堅】射殺勝ち 【副将】撃つ前に殴られ負け 【大将】射殺勝ち 3勝2敗 ○○スーパーマリオブラザーズ2、スーパーマリオブラザーズ 【先鋒】手投弾を全部投げても殺せない 相手の動きは鈍いので分け 【次鋒】周囲の足場を沼に変えて勝ち 【中堅】短銃では殺せない 相手の動きは鈍いので分け 【副将】スター体当たり負け 【大将】スターの効果が切れたら射殺勝ち 2勝1敗2引き分け ○law of the west~西部の掟~ 【先鋒】手投弾投げて勝ち 【次鋒】速攻近寄って斬り殺し勝ち 【中堅】【副将】同時撃ち分け 【大将】当てられない壊されない 2勝3引き分け ×数学的にありえない 【先鋒】【次鋒】【中堅】【副将】射殺負け 【大将】分け 4敗1引き分け ×COMMANDO 【先鋒】【次鋒】【中堅】射殺負け 【副将】【大将】ロケット弾撃ち込まれ負け 5敗 ×名探偵コナン(漫画) 【先鋒】【次鋒】【中堅】【副将】射殺負け 【大将】当てられない倒されない 4敗1引き分け 数学的にありえない>銀河忍法帖+忍法封印いま破る>law of the west~西部の掟~
https://w.atwiki.jp/kenkaku/pages/150.html
【名前】奥村五百子 【よみがな】おくむら いおこ 【生没年】1845年~1907年 【現時点】1865年、20歳 【流派】タイ捨流 【簡単な来歴】 「首と胴とが離れぬうちは家に帰らぬ」 手島益雄編による、『奥村五百子言行録』 によると、このような言葉が残されているとのこと。 奥村五百子は弘化2年(1845年)今の唐津市中町にある高徳寺の住職・奥村了寛の長女として生まれた。 父了寛はもともと京都の公家である二条治孝の孫で、京都よりこの寺に派遣されていたのだという。 尊皇思想の根っこは、この血筋によるものが大きいのだろう。 そのような背景もあり、父や二つ違いの兄円心等は周囲からも尊敬を集めていた。 五百子はそういう環境で、幼少期から周囲が困惑するほど元気に育ち、男の子とばかり遊んでいたという。 母がそれをなんとか辞めさせようと、女性のたしなみである舞踊、管弦、裁縫などを教えるとすると、それらをいち早く、人並み以上に習得する。 これには母も何も言えず、やむなく 「男勝り」 な彼女の遊びは、公認のものとなってしまった。 7歳の頃から私塾に通い、また正義漢が強く、「女のくせに」 等という周囲の言動には強く反抗した。 15歳の頃には周囲の反対を押し切り、あこがれの京都、大阪へと旅に出て、見聞を広める。 18歳の頃、文久3年(1863年)の下関戦争のとき、長州藩は警戒をして、一時男子の入国を禁止した。 維新前夜のこの時期、既に肥前一帯の尊皇攘夷派の拠点となっていた高徳寺の中で、長州に密使を送る必要が出た。 その密使の役を、五百子は自ら名乗り出て、その道中、若武者姿に男装したという。 入国の際、いったんは長州藩士に捉えられるも、実は女性であることが判明する。 五百子が落ち着き払った態度で密使として潜入した旨伝えると、彼らは感心し、家老への面会が実現した。 (また長州では、奇兵隊の高杉晋作と遇い、大いに感銘を受けたとも伝えられる。そのほかの長州藩士らとも知遇を得ていたかも知れない) この武勇伝は尊皇志士たちの間で有名になり、一目置かれる存在となった。 22歳の時に結婚するが、夫は翌年病死する。 その後明治に入り、元水戸藩士の反体制主義者と、周囲の反対を押し切って再婚。 商売を初めて生活を支えるが、明治20年、五百子43歳の時に離別。 その後は再婚せず、社会運動家として本格的行動をし始め、政財界の大物達との交友も得て、大いに支援を受けることとなる。 【剣客バトルロワイアルにおいての注釈】 参戦SS投下時に一旦指摘したとおり、どうも剣客としての来歴は、後世のフィクション (おそらく、長州へ男装で密使として旅をしたことに由来するもの) のようです。 調べてみると、昭和15年に映画が作られたりもしているらしいのですが、内容は多分剣劇ものではないように思います。 山田風太郎の明治モノなどにも登場しますが、こちらのシリーズも、基本的に明治を舞台とした推理小説なので、派手な立ち回りはほとんどありません。 そのあたり、戦前はなかなか有名な人物ではあったようですが、おそらくは苛烈な性格から、反戦平和主義とはとうてい言えなかったため、戦後は黙殺される事となったのではないかと思われます。 と。 そのような考察はさておきまして、何れにせよ本『剣客バトルロワイアル』 内では、それらを踏まえつつ、「タイ捨流の使い手」 という事になっていますので、結果かなりフィクショナルなものになってますが、その線で描写していただければ。 尚、文中 「肥前佐賀、奥村五百子」 とよく名乗ってますが、厳密には出身藩は佐賀鍋島藩ではなく、唐津藩だそうです。
https://w.atwiki.jp/goronka/pages/1619.html
【作品名】てなもんや忍法帖シリーズ 【ジャンル】小説 【先鋒】パンダ 【次鋒】三郎丸 【中堅】次郎丸 【副将】太郎丸 【大将】赤木圭一 【名前】パンダ 【属性】パンダ、和名シロクログマ 【大きさ】パンダ並み 【攻撃力】パンダ並み 【防御力】パンダ並み 【素早さ】パンダ並み 【名前】春鮫三郎丸 【属性】凄腕忍者、春鮫兄弟の三男 【大きさ】成人男性並、一面に鮫模様を散らしたド派手な陣羽織に紫色の絹の袴 【攻撃力】達人の忍者並、背中に六尺近い長刀を装備。 【防御力】達人の忍者並。 【素早さ】達人の忍者並。 【特殊能力】 斬影剣:どんなに遠い間合いからでも、確実に相手の首を落とす事が出来る恐ろしい抜刀術。 一振りで十数メートル先の松の枝を切断した。別名クリティカル・ヒット。 標的と自分との間に遮蔽物があると使えない事から、乗り物の中の人には出来ないと考えられる。 【名前】春鮫次郎丸 【属性】凄腕忍者、春鮫兄弟の次男 【大きさ】成人男性並、一面に鮫模様を散らしたド派手な陣羽織に紫色の絹の袴 【攻撃力】達人の忍者並、背中に六尺近い長刀を装備。 【防御力】達人の忍者並。 飛行機の翼の上に乗って一万フィート上空に長時間居ても死なない。 【素早さ】達人の忍者並。 【特殊能力】 斬影剣:どんなに遠い間合いからでも、確実に相手の首を落とす事が出来る恐ろしい抜刀術。 一振りで十数メートル先の松の枝を切断した。別名クリティカル・ヒット。 標的と自分との間に遮蔽物があると使えない事から、乗り物の中の人には出来ないと考えられる。 【名前】春鮫太郎丸 【属性】凄腕忍者、春鮫兄弟の長男 【大きさ】成人男性並、一面に鮫模様を散らしたド派手な陣羽織に紫色の絹の袴 【攻撃力】達人の忍者並、背中に六尺近い長刀を装備。 【防御力】達人の忍者並。 飛行機の翼の上に乗って一万フィート上空に長時間居ても死なない。 【素早さ】達人の忍者並。 【特殊能力】 斬影剣:どんなに遠い間合いからでも、確実に相手の首を落とす事が出来る恐ろしい抜刀術。 一振りで十数メートル先の松の枝を切断した。別名クリティカル・ヒット。 標的と自分との間に遮蔽物があると使えない事から、乗り物の中の人には出来ないと考えられる。 【名前】赤木圭一(本名 音羽の桃太郎) 【属性】飛騨忍群の抜け忍、双子山女学院高等部教師 【大きさ】二十四歳の男性並、射手座のB型 【攻撃力】達人並、大砲(大きさ不明)を担いで泳げる力。手の動きは常人視認不可な速度。 長クナイ:普段は体に隠している長いクナイ 常人視認不可な速度で、取り出し斬り付ける。 達人忍者の刀を受け止め、テニスボールを真っ二つにした。 その他装備:鎖鎌、小型爆弾、組み立て式の槍、しころ、無数の手裏剣とまきびし 両腕に爪が飛び出す仕掛けの鉄甲 【防御力】達人並、忍者装束を着ている。両腕に鉄甲、 上半身を覆う鎖かたびらを装備(手や襟元までカバー) 布:石綿を織り込んだ布。不意に足元で起きた爆発(平均台がバラバラの威力)の爆炎を防いだ。 【素早さ】襲撃者の存在と、人数、襲撃してくる方向を感知→畳返し→ →雷発(爆弾付き手裏剣)が畳に当たって爆発しているうちに カップラーメンを掴み、ちゃぶ台を蹴飛ばし、ヤカンを小窓に放り投げ、宿直室の反対の窓から退避 以上の全てを0.1秒間、常人視認不可な速度でこなす。 長距離移動は日本から中国四川省まで一日で行けるので、時速百五十キロ前後の速度? 背後数m先から撃たれた毎秒二十四発、時速二百キロを軽く超えるテニスボールの千本スマッシュ弾幕を 背を向けた状態のまま、用を足しながら一歩も動かずに全弾回避した。 足元で突然起きた爆発を回避しながら爆炎を布で防御。(【防御力】欄参照) 約時速十二万キロで走る相手をかろうじて視認できる。 岩石流古式泳法により全力で走る鍛えた女性に泳ぎで簡単に追いつける。 【特殊能力】一つのクラスに居る生徒全員を眠らせる 春花の術(無色無臭の催眠薬を撒く術)が効く前に気づき、息を止めて回避。 鯉に気づかれないように踏みつけて水上を移動できる。 隠行滅心:肉体の代謝率を下げて体力の消耗を防ぎと同時に 精神を無と化して敵の感知から逃れる。一週間は持続可能らしい。 物陰がないので最強スレでは割りと意味が無い。 感知:周囲十数メートルからの殺気、視線を感知できる。 敵の人数、襲撃してくる方向がわかる。 隠行滅心をしている相手の場合は存在だけ感知できた。 畳返し:畳の縁を軽く叩くとバネのように畳が舞い上がる。 美人隠れの術:飛騨忍法、最大の奥義「忍法――美人隠れっ!!」のかけ声で発動。 赤木圭一を中心とした半径十メートル以内の美人は 瞬時にして衣服を全て粉にされて剥ぎ取られる。 服のみに効果があるので武器には効かない、赤木がもっとも得意とする術。 変わり身の術:目の前の常人でも気づかないうちに切り株と入れ替わる。 参戦 vol.91 90-92 vol.94 517 :てなもんや考察者:2010/06/09(水) 07 58 37 ID 8YpxSPSI てなもんや忍法帖シリーズ考察 ちびまる子、かめなもには3勝できるためその上から マンガ三国志・水滸伝の英雄たち 水滸伝編戦 4勝1敗 【先鋒】熊勝ち 【次鋒】【中堅】斬影剣で先制できるかな?勝ち 【副将】防御の高さで不利か。負け 【大将】先制できるか。勝ち マンガ三国志・水滸伝の英雄たち 三国志編戦 3勝2敗 【先鋒】まあ熊のほうが強いだろ。勝ち 【次鋒】剣の腕前で勝てるか。勝ち 【中堅】斬影剣勝ち 【副将】轢かれ負け 【大将】船に侵入は無理。移動力的にそのうち潰されるか。負け オは愚か者のオ戦 2勝3敗 【先鋒】【次鋒】圧勝 【中堅】オープンカーだけど先に轢かれるか。負け 【副将】大きさ負け 【大将】無理負け BACK TO THE FUTURE戦 2勝3敗 【先鋒】パンダ勝ち 【次鋒】斬影剣勝ち 【中堅】馬と銃は厳しい。負け 【副将】車負け 【大将】未来からの奇襲負け Dream Catcher戦 2勝3敗 【先鋒】パンダのほうが強い。勝ち 【次鋒】【中堅】【副将】マシンガンは無理。負け 【大将】防御差で勝ち この結果 オは愚か者のオ>てなもんや忍法帖シリーズ>マンガ三国志・水滸伝の英雄たち 三国志編
https://w.atwiki.jp/rowarowa/pages/134.html
鎌鼬の夜 ◆EASY8BNCiM 「ぬぅ……殺し合いとは」 名簿に視線を落としながら、筑摩小四郎は一人、呟いた。 緑が生い茂るこの空間に、今の所気配は感じられない。 「天膳様に姫様まで……」 名簿には『薬師寺天膳』と『朧』の名が、確かに刻まれている。 両名共に、伊賀鍔隠れの忍であり、彼が絶対の忠誠を誓う者達だ。 小四郎は顔をしかめる。 何故、お二人が『ばとる・ろわいある』などと言う馬鹿げた争いに巻き込まれなくてはならないのか。 天膳様も、姫様も伊賀鍔隠れを支える忍。 伊賀と甲賀、両一族の命運を分ける忍法勝負に勝ち残る為には、無くてはならない存在なのだ。 ――こんな場所で、殺されていい訳がない。 (お守りせねば……) 主君の死。それ即ち、従者の死。 一刻も早く二人を見つけ出し、被害が及ばないように護衛しなくてはならない。 全ては伊賀の為。そして——自らの忠義の証明の為。 (そういえば、『支給品』なる物を見ていなかったな) 一旦地べたに座り、名簿を一旦傍らに置く。 そして、『でいぱっく』に手を伸ばすと、何か武器は無いかと中身を漁り始めた。 布製の袋に手を突っ込み、それらしき物を探す。 「むッ、これは」 最初に『でいぱっく』から取り出されたのは、彼には馴染み深い武器であった。 『鎌』。 湾曲した刃を持ったそれは、紛れもなく鎌であった。 本来小四郎が所持していた物とは大分違いがあれど、扱いなれている種類の武器が入っている事に、 小四郎は一瞬――本当に一瞬だけ――主催者の影のような男に感謝した。 (きゃつの話によれば、『支給品』はまだ入っているらしいな) 影男の話では、『支給品』は二つか三つ入っているらしい。 という事は、まだ最低でも一つは、この袋の中に『支給品』が入っているという事だ。 それも使い勝手の良いものだと助かる――そう思いながら、 小四郎は『支給品』を取り出そうと『でいぱっく』に手を伸ばし――。 「…………ッ!」 『でいぱっく』に伸びていた右手を引っ込め、代わりにその手で鎌を握る。 弾かれた様に立ち上がり、周囲を見回す。 ――『何か』を、感じた。 できれば、今は感じたくないものを感じてしまった。 間違いない。これは――――人間の気配! 「――――何奴」 気配のする方向に身体を向け、それの持ち主に問いかけた。 鎌を握る力が、自然と強くなる。 「失礼。驚かせてしまったようですね」 丁重な口調で、目の前の存在は言った。 声質からして、男性であるのは間違いないだろう。 「あなたと殺し合うつもりはありません。どうかその鎌をこちらに向けないでもらいたい」 「ぬかせ。姿を見せぬ輩の戯言を聞く耳は持ってはおらぬぞ」 「……分かりました。少し待っていて下さい」 少ししてから、男は影の中から姿を現した。 「姿は見せましたよ。そろそろ警戒を解いてくれませんか?」 「ムッ……」 見た所、男は妙な格好こそしているものの、武器らしき物は持ってはいない。 どうやら、本当に戦うつもりは無さそうだ。 鎌を握る力が、若干だが緩んだ。 「その口ぶり、お主も『ばとる・ろわいある』とやらに乗ってはおらぬようだな」 「当然ですとも。主催者の言いなりになるつもりは、毛頭ありません」 つまりこの男も、自分と同じで『殺し合いには乗らない』という方針をとっているらしい。 無駄な戦闘を行なう必要は無くなったという事だ。 「『お主も』と言う事は、あなたも殺し合いには乗っていない様ですね」 「まあな。おれにはやらねばならぬ事があるのだ。殺し合いなどやっている暇など無い」 「それを聞いて安心しました。……どうでしょう? しばらく私と行動を共にするつもりはありませんか?」 「何?」 いきなり何を言っているのだ。この男は。 彼の言っている事は、見ず知らずの者に背中を見せるという事と同義だ。 それがどれほど危険な事かを、小四郎は良く知っている。 「断る。時は一刻を争うのだ」 男と馴れ合っている暇など無かった。 こうしている間にも、天膳様は『死んでいる』かもしれないのである。 会話の時間すら、彼には惜しい。 「『やらねばならぬ事』の為、ですか」 「そうだ。安心しろ。他人に害を与えるつもりは無い。人を探すだけだ」 「……では、その人探し、私に手伝わせてはくれませんか? 見つけ次第、必ず保護すると約束しましょう」 予想外の反応に、小四郎はきょとんとした顔を見せた。 それを手伝ったとして、何の得があるのだろうか。 この男の行動、全く理解し難い。 だが、善意で言っているのを無理やり拒否するのも少々気が引ける。 かと言って、外見や性格まで話している程の時間も無い。 ――仕方あるまい。相手には失礼かもしれないが、名前だけ教える事にしよう。 ◆ 「――『朧』と、『薬師寺天膳』だ」 「ふむ、変わったお名前ですね。外見はどのような――」 香川は、小四郎にそう聞こうとしたが――いつの間にか、男は『消えていた』。 驚いて辺りを見回すが、もう何処にもその男はいない。 瞬きをしている間に、去ってしまったのだろうか。 それにしては速過ぎる。人間の出す速度とは到底思えない。 まるで疾風。まるで――――鎌鼬。 【A-3/森林/深夜】 【筑摩小四郎@バジリスク~甲賀忍法帖~】 [状態]:健康 [装備]:鎌@バトルロワイアル [道具]:基本支給品、不明支給品1~2 [思考・状況] 基本行動方針:天膳様と姫様(朧)を守る。その為にも一刻も早く合流したいが……。 1:無駄な戦闘は避ける。 2:他者と行動するつもりは無い。 ※香川英行の名前を知りません 【香川英行@仮面ライダー龍騎】 [状態]:健康 [装備]:オルタナティブ・ゼロのカードデッキ@仮面ライダー龍騎 [道具]:基本支給品、不明支給品0~1 [思考・状況] 基本行動方針:殺し合いには絶対に乗らない。 0:あの男は……。 1:『朧』と『薬師寺天膳』を探して保護する。 ※筑摩小四郎の名を知りません ※『朧』と『薬師寺天膳』の外見を知りません 修羅の雷 投下順 WE ARE ONE 修羅の雷 時系列順 WE ARE ONE GAME START 筑摩小四郎 Not Enhanced Empowered and Tactic GAME START 香川英行 嫌味な”闇”
https://w.atwiki.jp/yamamura2/pages/1405.html
【TOP】【←prev】【NEOGEO】【next→】 NINJA MASTERS 覇王忍法帖 タイトル NINJA MASTERS 覇王忍法帖 ニンジャマスターズ 機種 ネオジオ 型番 NGH-217 ジャンル 対戦格闘アクション 発売元 SNK 発売日 1996-6-28 価格 32000円(税別) 【TOP】【←prev】【NEOGEO CD】【next→】 NINJA MASTERS 覇王忍法帖 タイトル NINJA MASTERS 覇王忍法帖 ニンジャマスターズ 機種 ネオジオCD 型番 ADCD-012 ジャンル 対戦格闘アクション 発売元 ADK 発売日 1996-9-27 価格 7800円(税別) ニンジャマスターズ 関連 NG NINJA MASTERS 覇王忍法帖 NGCD NINJA MASTERS 覇王忍法帖 PS2 ADK魂 駿河屋で購入 ネオジオ ネオジオCD
https://w.atwiki.jp/20161115/pages/107.html
「左衛門さんたちも殺し合いには反対なんだな?」 「ウム。ワシにも仲間がおる。彼奴らを捨て置くことはできんからのう」 SMバー平野の一室で遭遇した当麻とラ・ピュセル、左衛門と吉良の二組は、互いに名乗ったあと、腰を落ち着かせつつ情報交換に勤しんでいた。 「そういう主らも、乗っておらんということは仲間がおるのじゃな?」 「ああ。俺もこいつも探してる奴らがいる」 当麻はさりげなくラ・ピュセルを自分の後ろに置き、己の身体を盾にしつつ話を進める。 「みんなこいつと同じくらいの歳の女の子なんだが、どこかで見てないか?」 「いや、ワシらはくさそうな男と会っただけじゃ」 「くさそうって...臭いが独特とかじゃなくって?」 「うむ。別に匂いが強いわけではないのだが、なぜか『くさそう』と思ってしまう男じゃ」 「言ってることがよくわからないな...吉良さん、あんたから見てどうなんだ?」 当麻がこれまで会話に加わっていなかった吉良に質問をふるも、吉良の返答はない。 ただ呆然と彼方を見つめているだけだ。 「...おーい、吉良さん?」 「......」 「吉良さん」 「ッ...す、すまない。すこしボーっとしてしまっていた。私も殺し合いに賛同するつもりはない。家に戻りたいとは思うが、他の人を殺してまでは」 「その話はもう終わっておる」 「そ、そうか。ええと、なんの話だったかな?」 「吉良さんたちが会った男は『くさい』わけじゃなくて『くさそう』と思う男なのかって話だ」 「ああ。あながち間違っていないんじゃないか?」 明らかに動揺している吉良に、当麻とラ・ピュセル、左衛門までもが訝しげな目を向ける。 その視線を受けた吉良は、ふぅ、と小さく息を吐き、額に手を添えた。 「君達が疑うのも無理はない。ただ、私は見ての通り普通のサラリーマンで、こんな経験は初めてなんだ。恐怖はあるし、緊張もしている。それ故に常に最善を尽くせるわけじゃない。その辺りは理解してもらいたい」 先程とは一転、うって変わって落ち着いたその様子に、当麻もラ・ピュセルも一層不審感を抱く。 が、本当にパニックに陥った一般人の可能性も顧み、二人はひとまずその不信感を頭から振り払った。 「...わかった。悪い、吉良さん」 「いや、この中で年長者は私なんだ。もう少ししっかりしなくちゃあな」 吉良が大きく息を吸い、改めて情報を整理していたその時だった。 『あー、ごきげんようおめーら』 突如、天より響いたその声に、四人は思わず天井を仰ぐ。 「な、なんだ?」 「どうやら放送の様だ。何を伝えるかまではわからないが、この殺し合いに関することで間違いないだろう」 吉良の考え通り、声の主は殺し合いについて不足していたヶ所を説明し、ルールとして付け加えた。 その過程で、左衛門が記載漏れされていたことが判明したが、当麻たちがそこにツッコむ暇もなく放送は続けられる。 『今回の禁止エリアはC-2、E-8、J-3だ』 「ふむ。ここからはどこも遠い。煽りを喰らう事も無さそうじゃ」 左衛門がそうぼやけば、次いで知らされるのは死者の名だ。 『薬師寺天膳 志筑仁美 南京子 一方通行』 「!」 一方通行。その名が呼ばれた瞬間、当麻は思わず息を呑んだ。 あの学園都市第一位の男が、死んだ。 その身を持って彼の脅威を体験していた当麻は、衝動のまま壁を殴りつけようとするも、その腕は吉良に掴み止められた。 「それは徒に手を傷付けるだけだ」 「......」 沸騰した当麻の脳内が些か落ち着きを取り戻し、思考もどうにか平静になる。 「...悪い、吉良さん」 そう彼に謝り、ふぅ、とひといきつく。 一方通行。 かつて、御坂美琴の複製(コピー)である妹(シスターズ)を一万人殺した男。 当麻は彼と戦い、勝利を収めたことがある。 が、それは当麻の右手の幻想殺しと御坂たちの協力があってこそだ。 本来ならば、学園都市一位に恥じぬ『最強』を誇った男には間違いない。 その男が、死んだ。おそらくだが、誰かに斃された。 当麻のように幸運が重なったか、あるいはなんらかの不運が重なったか。 一方通行が殺し合いに乗ったのか、あるいは乗った者に狙われたのか。 なにもかもわからないが、いまの当麻が言えることはひとつ。 (どうしてあいつに勝てるくらいの力がありながら、こんな殺し合いを肯定しちまうんだよ!) もし一方通行が殺し合いに乗っていなかった場合、殺した者は殺人肯定者に他ならない。 彼に勝てるほどの力がありながら、殺し合いに乗る―――その力を守るために使えば、犠牲者なくして殺し合いを止めることができるかもしれないのに。 それに、死亡者は一方通行だけではない。 全員を聞き遂げたわけではないが、少なくとも複数人の殺人肯定者がいるはずだ。 (はやくこんなバカげたことは止めねえと) 人を殺す。 如何な事情であれ、それは多くの悲しみを生み出す所業に他ならない。 当麻は決して正義の味方ではないし絶対的なヒーローなんかでもない。 ただ、人が悲しみ傷つくのが嫌なだけの人間だ。 だから、この会場にいる御坂や黒子、ここにいる岸部たちやその仲間が涙を流す前に、殺し合いをぶち壊さなければいけない。 当麻の拳は、無意識のうちに強く握りしめられていた。 そんな彼の背中を見て、ラ・ピュセルは静かに唇をかみしめていた。 (僕は最低だ) 彼が放送を聞いて真っ先に思ったことは、『小雪が無事でいてよかった』だ。 それ自体は悪いことではない。問題は、その後だ。 (きっと、僕は小雪が呼ばれなかったことに安心して、死んだ9人も『思ったよりも少なくてよかった』と思ったに違いない) 本当なら、当麻のように犠牲になった人々を悼むべきなのに。 彼は、おじさんに虐待されたためか、あるいは既に死に瀕した経験があるためか、自分の周りのことしか見れなくなっていた。 (しっかりしろ、岸部颯太!もっと周りを見るんだ!この殺し合いを止めて、皆で笑顔で帰る!それが魔法少女だろう!) パンパンと、己の頬を叩き、ラ・ピュセルは気を引き締め直した。 そんな各々に動揺する当麻とラ・ピュセルを余所に、左衛門は顎に手をやりつつこれからの方針を考えていた。 (薬師寺天膳め。あやつ死におったか) 薬師寺天膳。 この殺し合いに連れてこられる前に豹馬が仕留めていたはずが、何故かこの殺し合いにも連れてこられていた男。 如何な術者かと不気味に思っていたが、まさかこんな短時間で討たれるとは。 あまりにも呆気ないというか、やはり他愛のない男だったのだろうか。 (まあよい。これであやつは確実に死んだ。となれば、伊賀の者は朧のみか) 能力は不明であるが、恐らくは伊賀の忍びの纏め役であった天膳の死亡は大きい。 朧は破幻の瞳にさえ注意しておけばただの小娘、実質的な戦力としては皆無。 それに比べ、こちらはまだ弦之介、陽炎、そして自分が残っている。弦之介も盲目とはいえ、心眼の心得があるため充分に戦力となるため、優勢なのは間違いなく甲賀だ。 (とはいえ、ワシらが帰れなければそれも意味なし...ここでこの小娘を殺して先に脱出することも出来るが...) 現状、赤首輪であるラ・ピュセルもそれを護衛する当麻も気が動転し隙だらけだ。 ここで毒針のひとつでも飛ばせば問題なくラ・ピュセルを殺すことができるだろう。 (ただ、現状では小娘との距離は吉良が一番近い。あの妙な人形を掻い潜り、奴を含めた三人を始末するのは骨が折れる) 吉良がラ・ピュセルの傍にいる以上、脱出の権利は吉良に譲ることになる。 それでは殺す意味がない。 それに、陽炎はともかく弦之介を置いて先に帰還するのは憚られる。 彼の目が視えぬのもそうだが、彼は性分が穏やかすぎるきらいがある。 その性格上、薬師寺天膳のような好戦的な相手ならいざ知らず、ここにいる上条当麻のような者がいればそちらの意見を優先してしまうだろう。 (まあそういう性分だからこそ、朧が伊賀者でなければと思いつつも見届けようとした者がいるのじゃがのう) 無論、弦之介とてただ甘いだけの男ではなく、非情にならなければならない時はしっかりと忍びらしく徹することはできる。 ただ、そこに至るまでの時間が長い懸念は消しきれないため、可能な限り迅速な判断を促すためにも合流してから彼を脱出させてやるべきだろう。 (なんにせよまずは弦之介様と陽炎との合流じゃな) 甲賀者としてにせよ、個人的な感情にせよ、やはり二人を捨てることはできぬ。 左衛門は、ひとまずはラ・ピュセルの首輪は狙うまいと決めた。 そして、吉良は。 「すまない。少し、トイレに行かせてもらえないか。改めて殺し合いだと聞かされると聊か身体が強張ってしまってね」 ☆ ラ・ピュセルに案内されたトイレにて、吉良は欲望を発散していた。 (まったく、上条当麻め。あの右手の価値に気が付いていないのか。危うくあの神のごとく清浄な手が傷つくところだったじゃないか) ゴシゴシ、と吉良の右手が上下し吉良の息遣いも次第に荒くなっていく。 (ラ・ピュセル...あの可愛らしい手...上条当麻の右手...っく) 吉良の手の速さが増していき、呼吸は喘ぎにも似たものに変わってゆく。 そして。 「うっ!...あふぅ~」 あっという間に、果てた。 そそりあがった欲望を全て吐きだした吉良は、少しの余韻に浸った後、トイレットペーパーで丁寧に処理をし、既に濡れていた下着を履き替え、手をキチンと洗いトイレを後にする。 「待たせたね。それではこれからの方針を決めることにしよう」 同行者たちの前に姿を現した彼の顔は、既にイチサラリーマンの仮面へと切り替わっていた。 【E-5/街(下北沢、SMバー平野)/一日目/早朝】 【ラ・ピュセル(岸部颯太)@魔法少女育成計画】 [状態]全身に竹刀と鞭による殴打痕、虐待おじさん及び男性からの肉体的接触への恐怖、同性愛者への生理的嫌悪感(極大)、水で濡れた痕、精神的疲労(大)、上条への好意 [装備] [道具]基本支給品、だんびら@ベルセルク [行動方針] 基本方針:スノーホワイトを探す 0:虐待おじさんこわい。 1:これからの方針を決める 2:襲撃者は迎撃する ※虐待おじさんの調教により少し艶かしくなったかもしれません。 【上条当麻@とある魔術の禁書目録】 [状態]:軽度の疲労 [装備]: [道具]:基本支給品、淫夢くん@真夏の夜の淫夢、不明支給品0~1 [思考・行動] 基本方針:殺し合いを止める。 0:これからの方針を決める。 1:御坂、白井と合流できれば合流したい。 2:一方通行を斃した奴には警戒する。 3:他者を殺そうとする者を止めてまわる。 ※淫夢くんは周囲1919㎝圏内にいるホモ及びレズの匂いをかぎ取るとガッツポーズを掲げます。以下は淫夢くんの反応のおおまかな基準。 ガッツポーズ→淫夢勢、白井黒子、暁美ほむら、ハードゴアアリス、佐山流美のような同性への愛情及び執着が強く異性への興味が薄い者。別名淫夢ファミリー(風評被害込み)。 アイーン→巴マミ、DIO、ロシーヌのような、ガチではないにしろそれっぽい雰囲気のある者たち(風評被害込み)。 クソザコナメクジ→その他ノンケ共(妻子や彼女持ち込み)。 判定はガバガバです。また、参加者はこの判定を知らされていないため、参加者間ではただの参加者探知機という認識になっています。 ※吉良がガッツポーズに分類された可能性があります。 【吉良吉影@ジョジョの奇妙な冒険】 [状態] 健康、スッキリ、ラ・ピュセルと上条当麻の手に心酔に近い好意、新しいパンツ(白ブリーフ)。 [装備] なし [道具] 基本支給品×1、ココ・ジャンボ@ジョジョの奇妙な冒険 [思考・状況] 基本行動方針 赤い首輪の奴を殺して即脱出...したいが...ここは天国だ...抜け出すべきなのだろうか...? 0:これからの方針を決める。 1:少女(ラ・ピュセル)の手はこの世のものとは思えないほど美しい。上条当麻(少年)の右手は私が触れることすらおこがましく思えるほど神秘的だ。 2:如月左衛門、という奴と同行。秘密を知られたら殺す(最悪、スタンドの存在がバレるのはセーフ)が今は頼れる味方だ。 3:こんなゲームを企画した奴はキラークイーンで始末したい所だ… 4:野獣の扱いは親父に任せる。できればあまり関わりたくない。 5:左衛門の手も結構キレイじゃないか? 6:最優先ではないが、空条承太郎はできれば始末しておきたい。 [備考] ※参戦時期はアニメ31話「1999年7月15日その1」の出勤途中です。 ※自分の首輪が赤くない事を知りました。 ※絶頂したことで冷静さを取り戻しました。 【如月左衛門@バジリスク~甲賀忍法帖~】 [状態] 特筆点無し [装備] 甲賀弾正の毒針(30/30)@バジリスク~甲賀忍法帖~ [道具] 基本支給品×1、不明支給品×0~1 [思考・状況] 基本行動方針 弦之介や陽炎と合流してから赤首輪の参加者を殺して脱出。 0:これからの方針を決める。 1:吉良吉影という男と同行。この男、予想以上に強いのでは…? 2:甲賀弦之介、陽炎と会ったら同行する。 3:野獣先輩からは妙な気配を感じるのであまり関わりたくはない。 4:ラ・ピュセルは現状では狙わない。 [備考] ※参戦時期はアニメ第二十話「仁慈流々」で朱絹を討ち取った直後です。 ※今は平常時の格好・姿です。 ※自分の首輪が赤くない事を知りました。 時系列順で読む Back I wanna be...(後編)Next Sign 投下順で読む Back I wanna be...(後編) Next Sign 素晴らしい世界 ラ・ピュセル 分離 上条当麻 吉良吉影 如月左衛門
https://w.atwiki.jp/ln_alter2/pages/252.html
競ってられない三者鼎立? ◆LxH6hCs9JU 目的地に向かってひたすらに走っていると、いろんなことを考えてしまう。 まだ朝日も昇っていなかった頃に出発した、温泉施設のその後のこと。 千鳥かなめと上条当麻の二人を見送り、温泉に残った北村祐作のこと。 放送で狐面の男が語っていたことや、放送で名前を呼ばれた人のこと。 たくさん、走りながらの考察では消化しきれないほどにたくさん、考えてしまう。 この疾走の果てにどんな展開が待っているのか、なんてことも――。 「…………はっ!」 大きく声を上げて、千鳥かなめは駆ける足を止めた。 両膝に手を付き、ぜーはーぜーはー言いながら息を整える。 ここまで全力疾走だった。周囲はとっくに明るくなり、高くなってきた気温は肌に汗を滲ませる。 温泉に浸かりたい気分だった。都合よく、向かっている場所も温泉である。とはいえ、無事辿り着いても湯にありつけるとは思えない。 「で、どこよここ。あー、この道をまっすぐだったっけ? 土地勘もないのに、すぐに辿り着けるわけがないでしょうが」 話し相手を欠いたかなめは、一人愚痴を零す。 周囲の風景は、依然として住宅地だった。建っているのは民家ばかりで、ビルや商店はあまり見当たらない。 手元の方位磁石を頼るに、温泉施設の場所は教会から東に一直線だったはずだ。 多少道筋はずれれど方向は間違っていないだろう、とかなめはあたりをつけ、また走り出した。 目指す場所は温泉施設。 北村祐作が残った、シャナと櫛枝実乃梨と木下秀吉が向かっていった、北村祐作が死んだ――温泉施設である。 そこでは間違いなく、“なにか”が起きたのだろう。かなめはその“なにか”を突き止めるべく、温泉への道をひた走っていた。 ただ、突き止めるまでもなく、その“なにか”には大体の見当がついている……ということについては、認めざるを得ない。 (人を疑いたくなんて、ないけどさ) タイミングが絶妙すぎたのだ。 北村の名前が呼ばれ、シャナと実乃梨と秀吉の名前が呼ばれなかったあの放送。 上条当麻は微塵も疑ってなどいなかったのだろうが、千鳥かなめにはこのとおり、疑心が芽生えてしまっている。 ――あの三人と、北村の間で、なにかがあったのではないか。 そんな風に考えてしまうのは、ミステリー小説やサスペンスドラマなどに影響されてしまう一般人の性だろうか。 かなめは内心、嫌だなぁ、とは思いつつも、疾走のついでとばかりに想像してしまうのである。 ここでの“死”は、すべからく“殺人”と解釈してしまってよい。 それを前提に踏まえ、温泉施設にいたはずの四人の内、どうして北村だけが死ぬ結果となってしまったのか。 推理の必要なんてないくらいに決定的だった。少なくとも、素人判断を下すには十分なほど、これは明らかだった。 つまり――シャナと実乃梨と秀吉の三人が結託して、北村を殺害した! 「……って、アホか」 かなめは呆れるように呟き捨てる。 ない。ありえない。ここはミステリをやる場面ではないのだ。状況はサスペンスにもなりえない。 大体、北村と実乃梨は友達同士の間柄だ。それは互いが認めているわけで、かなめ自身がその説明を聞いている。 シャナや秀吉とも実際に話してみたが、彼女たちはとても人を殺すような人間には見えない。 自身の推理力と人を見る目、どちらを信じるかと言えば、明らかに後者だった。 きっと、温泉にはかなめと上条が去ってから、すれ違いで誰かがやって来たのだろう。 北村はその何者かに、殺された。 シャナたち三人はその誰かと遭遇したのか、それともすれ違ったのか。 問題はそこ。 今この間にも、北村を殺害した何者かが――シャナたちを襲っている可能性だってある。 なんにしても、放ってはおけない事態が温泉で起こっている。それだけは確かだった。 具体的になにが起こっていて、どんな危険が待っているかはわからないが、そんな不安は足を止める理由にはならない。 アマチュアはアマチュアなりに奮起するべき場面なのだと、かなめは今の状況をそんな風に捉えていた。 「ソースケなら、独断先行は危険だー、とかなんとか言うんだろうけどね」 先の放送で、北村祐作の他に、メリッサ・マオという名前が呼ばれていたことを思い出す。 宗介の同僚であり、気さくで陽気な格好いいお姉さん……いや、姐さんという印象だったあの人。 名簿には記載されていなったので、まさかいるとは思わなかった。 彼女の死を受け取って、宗介やクルツ、テッサはなにを思うだろう。 未だ噂も聞かぬ知り合いたちのことを思い、かなめは少しばかり不安になった。 不安の種はまだ、これだけではない。 今向かっている温泉施設、そこにいるかもしれない北村を殺害した張本人。 そんな危険人物と、今は一人きりの千鳥かなめが、一対一で相対することになったらどうすればいいのか――。 「一人でやるっきゃ、ないでしょ」 常日頃から鬱陶しいくらいにつきまとっていたサージェントは、傍にはいない。 唯一の同行者であった上条当麻も、その不幸体質のせいで離れ離れになってしまった。 合流を先に済ませたいという気持ちも幾らかはあったが、あいにくと千鳥かなめは臆病風に吹かれるような少女ではない。 やると決めたらやる。行くといったら行く。上条当麻とは温泉で合流。今さらこれを変更することはできなかった。 (自分の身くらい、自分で守ってやるわよ!) 幸いなことに、装備は整っているのだ。 素人にも扱える暴徒鎮圧用高電圧スタンガン、そして稲刈りに使うにしては鋭すぎる鎌。 どちらも殺し合いをするには不向きな武器だが、自衛の道具として用いるならそれなりに有用だろう。 それにいざというときは、今の今まで話題にも出さなかった“秘密兵器”を使えば――と。 (……いや、できれば使いたくなんてないんだけどね) かなめは足を止めて、デイパックの中に仕舞っていたそれを取り出す。 宗介が握っていたものよりもかなり小型なそれは、かなめの支給品の最後の一つ。 ワルサーTPHという名前の小型自動拳銃。もちろん、小さいとはいえ撃てば人が死ぬ代物である。 これから先、ひょっとしたらこれを使わざるを得ない状況に追い込まれるのかもしれない。 撃ちたくなんてないし、握ることすら躊躇われるし、本当を言えば所持すらしたくないのだが、決断する。 かなめはワルサーTPHを制服の胸ポケットに収め、疾走を再開した。 授業で使う15センチ定規よりも小さい凶器。 見つかったら生活指導どころでは済まない危険物。 引き金に触れることは、ないと信じたい。 「まあ、大丈夫……よね?」 焦りと不安を押し殺して、千鳥かなめは温泉を目指す。 【E-3・温泉付近/一日目・午前】 【千鳥かなめ@フルメタル・パニック!】 [状態]:健康 [装備]:とらドラの制服@とらドラ!、二十万ボルトスタンガン@バカとテストと召喚獣、小四郎の鎌@甲賀忍法帖、ワルサーTPH(7/6+1)@現実 [道具]:デイパック、支給品一式、陣代高校の制服@フルメタル・パニック! [思考・状況] 基本:脱出を目指す。殺しはしない。 1:温泉に向かって情報を集める。 2:何かあったら南、海岸線近くで上条を待つ。 3:知り合いを探したい。 [備考] ※2巻~3巻から参戦。 【ワルサーTPH@現実】 全長:135㎜ 重量:325g 口径:.22LR 装弾数:6+1 軽さと小ささが最大の特徴と言える、ワルサー社が開発したポケットピストル。 あまりにも小さすぎるため、発砲時に高速で後退するスライドとハンマーが、 グリップからはみ出した人差し指と親指の間の肉を思い切り挟むことがある。 使用者の手が大きかったり、握る位置を高くしたりすると頻繁に起こり得る。 それゆえ、愛好家の中では「ワルサーバイト」というあだ名で知られる。 ◇ ◇ ◇ 隠密行動は忍者の領分であり、破壊工作はテロリストの領分である。 だから、というわけでもないが、ガウルンはほどなくして千鳥かなめの姿を見失った。 追走劇の舞台となる住宅地はそれほど入り組んでいるわけでもないが、かなめの健脚はガウルンの予想の上をいったのだ。 (……ま、だからって追いつけないわけでもねぇけどな。むしろ追い越しちまうぜ、この分じゃな) それはかなめのほうがガウルンよりも足が速い、という単純なことではなく、 答えはもっと単純で、ガウルンが単に自分の意思で尾行をやめたからにすぎない。 理由は面倒くさくなったから。 気配を殺し、足音を消し、気づかれないようにこそこそと……そんな真似は、それこそ“ニンジャ”にやらせておけばいい。 「目的の場所ってのもどうせわかってるんだからな。なら一足先に到着して、後からやって来るかなめちゃんを歓迎してやるのが、男の優しさだよなぁ?」 髭面を下卑た笑いで染めて、ガウルンはゆったりとしたペースで東への道を進む。 かなめは前か、それとも既に後ろか、定かではないがまったく気にしない。 要はこの足で温泉に辿り着き、かなめと対面できればそれでいいわけだ。 そこから先は、ちょっとしたイベントが始まる。 かなめの同行者である少年の顔を盗んだ如月左衛門が、少年に扮してかなめと接触。 左衛門はあの常世離れした性格だ。面と向かって話せば、かなめもすぐに異変に気づくことだろう。 ねぇ、あんた喋り方変じゃない? ぬ? いや、そのようなことはあるまいよ――と。 ガウルンはそんな茶番劇を観賞し、程よいタイミングで『ドッキリ』と書かれたプラカードでも持って現れてやればいい。 お楽しみはそれから。かなめの驚く顔が、目に浮かぶようだった。 (いや……待てよ) ふと、ガウルンが立ち止まる。 にたにたとした微笑は、きりりとした真面目なものに一変した。 (ニンジャが言ってたな……かなめちゃんの“仲間”が死んだって。そりゃつまり、殺されたってことだ。 殺した野郎が今どこでなにしてるかは知らないが、万が一にでも、そいつにかなめちゃんを横取りされたら台無しだぜ) 千鳥かなめが目指す先、温泉施設では、まず間違いなく湯気よりも血の香りが濃厚になっていることだろう。 この状況下、獲物を狩る意思のある者が一箇所に留まるとは考えにくいが、だからといって楽観はできない。 ここに至るまで、六時間と少し――我慢に我慢を重ね、やっとご馳走にありつけそうなのだ。 それを第三者に横取りされるなど、冗談ではない。ガウルンはギリッ、と奥歯を強く噛み、そして見た。 路上に放置された、肉と骨と血のゴミ捨て場――背筋を弛緩させるほど魅力的な、惨殺死体を。 「――ああ、すげぇなこりゃ」 発見者のガウルンは、極めて冷静な、それを目にしての言葉であるなら異常すぎるほどに冷静な声で、感想を述べた。 それはとても遺体とは表現できない、いや死体と言ってしまうのも躊躇われる、肉と骨と血の残骸だった。 数時間前、ひょっとしたら数十分前、いやいや数分前という可能性だって十分にありえる、とにかく元・人間。 肉という肉がバラバラに分断されてしまっていて、容姿や年齢、性別すら判別できない有り様である。 「おいおい、まさかこいつか? かなめちゃんのお友達を殺したとかいう、殺人鬼は」 こいつ、とは目の前のバラバラ死体のことではなく、バラバラ死体を作り上げた張本人のことだった。 これをやった犯人が、かなめの向かう温泉にいる――いないにしても、まだ近場にいる可能性が非常に高い。 ガウルンの身に、珍しく危機感が訪れた。自分の身を案じる種のものではなく、獲物を横取りされるかもしれないという危機感だが。 「AS(アーム・スレイブ)の銃撃を受けたってこうはならねぇ。この綺麗すぎる断面はなんだ……? まさか、ジャパニーズ・ソードなんていうんじゃねぇだろうな。ったく、気にいらねぇ玩具を持ってやがる」 何分割にされたのか数える気も起きない肉片は、どれもこれもが綺麗な断面をしていた。 のこぎりでごりごりと断ち切ったような跡ではない。名刀でスパッとやってしまったような切り口。 それにしたって、こうも数を拵えるわけがわからないが、大方、殺した野郎の趣味だろうとガウルンは解釈した。 (さ、て……いよいよもって、こりゃライバル出現ってやつか? ちんたらしてたら泣きを見ることになりそうだぜ、と) 急がなければ。そう思い直した矢先、バラバラ死体の傍に血まみれのデイパックが置かれているのを見つけた。 なにかの罠かとも懸念したが、ガウルンは、はん、と鼻で笑い、これを堂々回収していく。 デイパックの中には、銃が一丁と予備弾倉が四つほど入っていた。 他には、誰もが持つ基本支給品が数点。武器になりそうなものはなかったので、銃だけいただいてデイパックごと破棄する。 使い慣れた武器はやはり心強い。戦争中ともなれば、銃と銃弾はいくら数があろうと困ることはない。 (ラッキーはラッキー。だが、これが手付かずで放置されてたってことは、だ。 これをやった野郎は銃なんかにゃ興味がない。つまりそういうタイプの達人って線が強い。 いいねぇ~、ぞくぞくしてきやがる。かなめちゃんと遊ぶ前に、前菜としていただいとくか……?) 真面目だった表情が崩れ、ガウルンの口元が思い切り笑む。 目指す先には、かなめというメインディッシュの他にも、魅力的なオードブルが待っている可能性がある。 また、それらを食らった後にはかなめ以上のメインディッシュが――カシムという名の大好物が控えてもいるのだ。 ニンジャやその他の連中はデザートにでも回せばいい。ガウルンの標的は全、その内の好物は少。 そろそろ、腹が空いてきた。 朝食は取っていない。この空腹は、ちんけな食事などでは満たしたくない。 どうせなら美味しく、贅沢に、飢えすらも調味料の代わりとして、最大限味わいつくしたい。 「ククク……拗ねんなよぉ、カシム。おまえの大事な大事なかなめちゃん、まずはそっちからいただいてやっからよぉ!」 ガウルンが駆け出すと同時、足下の血の海が、盛大に飛沫を上げた。 【E-3・温泉付近/一日目・午前】 【ガウルン@フルメタル・パニック!】 [状態]:膵臓癌 首から浅い出血(すでに塞がっている)、全身に多数の切り傷、体力消耗(小) [装備]:銛撃ち銃(残り銛数2/5)、IMI デザートイーグル44Magnumモデル(残弾7/8+1)、SIG SAUER MOSQUITO(9/10) [道具]:デイパック、支給品一式 ×4、フランベルジェ@とある魔術の禁書目録、甲賀弦之介の生首、SIG SAUER MOSQUITO予備弾倉×5 [思考・状況] 基本:どいつもこいつも皆殺し。 1:温泉でかなめを補足しつつ、ニンジャが来るのを待つ。温泉にまだ殺人者がいるようならばそいつの相手も楽しむ。 2:千鳥かなめと、ガキの知り合いを探し、半殺しにして如月左衛門に顔を奪わせる。それが片付いたら如月左衛門を切り捨てる。 3:カシム(宗介)とガキ(人識)は絶対に自分が殺す。 4:左衛門と行動を共にする内は、泥土を確保しにくい市街地中心での行動はなるべく避けるようにする。 [備考] ※如月左衛門の忍法について知りました。 ※両者の世界観にわずかに違和感を感じています。 ◇ ◇ ◇ ――駆ける! 人が歩けぬ天井と天壌の間際、屋根の上を忍者の健脚が蹴り、跳び、過ぎる! 空を舞うその姿は韋駄天のごとく、目的の場へと方向感覚だけを頼りに走り抜ける! 「なんとも櫓の多い里よの。おかげでこのような目立つところを走らねばならぬが……なに、早々に過ぎ去れば問題あるまい」 赤を基調とした学生服に、風に翻るミニスカート。 溌剌とした表情から出てくるのは、女の声色。 身長、体系、髪型、それらの差異は極めて小さい。 櫛枝実乃梨の姿をしたその者――甲賀卍谷衆が一人、名を如月左衛門。 何者にも化け、何者をも欺く、変顔の忍者である。 現代の地図の見方や、方位磁石の使い方など知らぬ彼女にして彼は、風向きと日の位置で方角を見極め、東を目指す。 その先には、がうるんと、『かなめちゃん』なる女人が待ち構えているはずだ。 あるいは追い越してしまうこととてあろうが、左衛門にとってはむしろそのほうが好都合。 狙うは、かなめちゃんではない。 狙うは、甲賀弦之介の首を奪った狼藉者、がうるんへの復讐―― これはこの地にただ一人残された甲賀者、如月左衛門にとって正に千載一遇の機会! がうるんとの戦いの際にはおくれを取ったが、今回ばかりはしくじるわけにはいかない。しくじるわけにはいかないのだ! 「待っておれよ、がうるん。――」 故に左衛門は、立ち並ぶ民家の屋根を伝いながら、東への道ならぬ道を駆ける。 この身のこなしこそ、彼が甲賀十人衆に選ばれたもう一つのゆえん。顔を変えるだけが能の男ではないのだ。 「……しかし」 ぴたりと、左衛門の足が唐突に止まった。 何者の目にもつかぬよう配慮した位置(もちろん屋根の上ではあるが)で、悠然と佇む。 吹き荒ぶ朝風が、なんとも心地よく……そして肌寒い。 特に腿のあたりが。この感覚を言葉に表すならば、すーすー、といった感じだろうか。 「あの櫛枝実乃梨なる女子、よくもまあこのような召し物で外を歩き回れる。 これならおれの妹のお胡夷のほうが、もう少し恥じらいというものを持っておったぞ……」 左衛門は徐に、自身が穿くスカートの端をたくし上げてみる。 ぺらりとひとめくりすれば、そこには女の痴態が……否、下にはもう一枚召し物があったが、それが丸見えだった。 こんな格好で走れば、当然のごとく風が召し物を揺らし、痴態が覗かれてしまう。 がうるんもなかなかにおかしな格好をしていたが、櫛枝実乃梨のこれはさらに上をいく。 まっこと正気とは思えぬ赤の装束に、左衛門の気は狂いだしそうになった。 「里の女子の中には、色香を忍法として用いる者もおったが……まさか、櫛枝実乃梨もそういった類の?」 それならそれで、かなりの使い手であったのかもしれぬ……と、途端に黙り込む左衛門。 女人に化けるのは不可能ではないにしても一苦労、しかしその色香まで模倣するのは、さすがの左衛門といえど無理だった。 とはいえ、今さら召し物を別のものに変えるわけにもいくまい。 勘のいいがうるんのことである。どのようなほころびが災いへと変ずるか、わかったものではない。 「女子に化けるともなれば、徹底せねばなるまいよ。……『ううん、徹底しなくちゃね!』」 櫛枝実乃梨は死んだ。だというのに……そこにはまさに、生き写しのような声が響き渡った! 「『うん、こんなところかな?』」 おお、これを櫛枝実乃梨と呼ばずしてなんと呼ぶ……。 今この場にいるのは、如月左衛門にあらず。 一度は死に、転生を果たした、第二の櫛枝実乃梨なのだ! 「あの耳慣れぬ喋り方にはさすがのおれも四苦八苦したが、声のほうは完璧よの。 なに、ようはがうるんにさえ悟られねばよいのだ。普段の喋り方を潜め、声さえ真似らればそれでよい」 櫛枝実乃梨の陽気な顔が、にたり、と笑う。 その内に秘めたるは、復讐を心に近いし魔性の忍者。 本性いでるとき、がうるんの命はこの如月左衛門の手に落ちよう、と。 「がうるんを始末した後は、弦之介様に代わり朧や天膳を討つ。それこそが、甲賀者としてのつとめ」 今は復讐こそが最優先、しかし、甲賀と伊賀の忍法合戦を忘れたわけではない。 先の放送なる報せでは、伊賀者である筑摩小四郎の名前が呼ばれていた。 朧や天膳の他にも伊賀者が紛れていたことには驚いたが、早速死んだというなら世話はない。 破幻の瞳を持つ朧は厄介だが、薬師寺天膳こそは己が甲賀弦之介として討つべきだろう。 「なればこそ、まずは弦之介様の奪取よ。残り少なき余生、せいぜい満喫するがよいぞ、がうるん。――」 そして、櫛枝実乃梨の顔をした如月左衛門もまた、温泉への道を進む。 【E-3・温泉付近/一日目・午前】 【如月左衛門@甲賀忍法帖】 [状態]:胸部に打撲。ガウルンに対して警戒、怒り、殺意。櫛枝実乃梨の容姿。 [装備]:マキビシ(20/20)@甲賀忍法帖、白金の腕輪@バカとテストと召喚獣 [道具]:デイパック ×2、金属バット 、支給品一式(確認済みランダム支給品1個所持。武器ではない?) [思考・状況] 基本:自らを甲賀弦之介と偽り、甲賀弦之介の顔のまま生還する。同時に、弦之介の仇を討つ。 1:温泉に向かい、 気付かれないようならガウルンを襲う。 2:気付かれたなら適当にごまかして、再び機を覗いながらガウルンの指示に従う。 3:弦之介の生首は何が何でもこれ以上傷つけずに取り戻す。 4:弦之介の仇に警戒&復讐心。甲賀・伊賀の忍び以外で「弦之介の顔」を見知っている者がいたら要注意。 [備考] ※ガウルンの言った「自分は優勝狙いではない」との言葉に半信半疑。 ※少なくとも、ガウルンが弦之介の仇ではないと確信しています。 ※遺体をデイパックで運べることに気がつきました ※千鳥かなめ、櫛枝実乃梨の声は確実に真似ることが可能です。また上条当麻の声、及びに知り合いに違和感をもたれないはなし方ができるかどうかは不明。 ※櫛枝実乃梨の話から上条当麻、千鳥かなめが殺し合いに乗った参加者だと信じています。 ◇ ◇ ◇ 泉のごとく沸き上がる湯を、ただひたすらに目指す三人の者。 三者三様、それぞれの思惑を持ってのデッドヒートは、横一線といった戦況。 頭一つ抜け、いち早くゴールの温泉施設へと辿り着くのは、三人の内の誰になるのか。 そして辿り着いた後、次なるゴールをきちんと二本の足で目指せる者はいるのか、いないのか。 三者が辿り着く先は、憩いの地か――はたまた死地か、戦場か、鉄火場か、修羅場か、地獄か、狂戦士の領域か。 投下順に読む 前:しばるセンス・オブ・ロス 次:CROSS†POINT――(交錯点) 時系列順に読む 前:おそうじのじかん/ウサギとブルマと握られた拳 次:献身的な子羊は強者の知識を守る 前:リアルかくれんぼ 千鳥かなめ 次:モザイクカケラ 前:リアルかくれんぼ ガウルン 次:モザイクカケラ 前:リアルかくれんぼ 如月左衛門 次:モザイクカケラ
https://w.atwiki.jp/sunlightyellowshower/
だんげ忍法帖 慶長十九年、駿府城…… 徳川家内での三代将軍を巡る骨肉の争いに終止符を打つべく 天海大僧正を招き妙案を求めた家康は彼から驚愕の策を聞かされる 武蔵国に「番長」(ban-tion、追放された者を意味する英語)、 相模国に「生徒会」(say-to-x、神の御子への言葉という意味の英語)、 源平の昔より相争う魔人の里があるという 魔人となれば並の武芸者とは一線を画す猛者も数多い 双方から選り抜いた魔人を戦わせその勝敗を以って決すべし、と 「魔人ならばいくら死のうと痛くも無し」 自身も魔人の身で嗤って言う老僧に家康は戦慄した 豊臣との戦を前に日本最初のハルマゲドンが幕を開ける―― ※このwikiの内容は予告なしに変更されることがあります。 INFORMATION だんげ忍法帖へようこそ!江戸時代初期を舞台とした時代劇ダンゲロスです 今回のキャンペーンの各ルールや進行は基本ルールガイドライン2.1に準拠しています 不明な点はこちらを参照するか、総合掲示板でお聞きください 初心者の方へ 初心者の方は以下のサイトを見るとダンゲロスがどんなものか分かっていただける思います ゲームの雰囲気を知りたい はじめてのダンゲロス(進研ゼミマンガ風のプレイ解説) 第三次リプレイ(実際のゲームのレポート) ゲームの進行を知りたい ダンゲロスLite説明(イラスト入りで分かり易く解説。ただしルールが若干異なります) 基本ルールガイドライン2.1(キャンペーンの進行) (進行の詳細。是非目を通してください) キャンペーン情報 GKメイン:サンライトイエローシャワー サブ:仲間同志 サブ:ε サブ:募集中(SkypeID sunyellowshowerまで) キャンペーン種別:番外編(外伝)