約 36,243 件
https://w.atwiki.jp/miraclequest/pages/125.html
『冬の国の姫と異界の魔王』 月間イベント-メニュー- イベント概要 異世界「冬の国」で異界の魔王に氷漬けにされてしまった姫を助ける。 エミュー一覧『冬の国の姫と異界の魔王』 『冬の国の姫と異界の魔王』 情報コメント 関連クエスト・イベント 破片効果 闇の商人 情報コメント 名前 コメント 関連クエスト・イベント 11/02/22(火)12 00まで公開 ■ニジュ・サンク/期間限定!/冬の国の姫と異界の魔王・前編『摩訶不思議壷』 ■ニジュ・サンク/期間限定!/冬の国の姫と異界の魔王・中編 ダンジョンをでた後、マジ・エヴァンと戦闘。『摩訶不思議壷』をドロップする事がある。 ■ニジュ・サンク/期間限定!/冬の国の姫と異界の魔王・後編 クエスト中ゲルハルトと戦闘した場合、『煉獄の刃R』or『煉獄の重鎧R』が手に入る。 報酬にて『ホワイトシュニマ』が手に入る。 ■ニジュ・サンク/期間限定!/冬の国の姫と異界の魔王・後編(ダミークエスト) マジ・エヴァンと戦闘。『摩訶不思議壷』をドロップする事がある。 破片効果 アイテム名 効果 姿見の破片1 HP全快 姿見の破片2 魔力 MP+1 姿見の破片3 HP+1 姿見の破片4 MP全快 姿見の破片5 HP全快 姿見の破片6 魔力 MP+1 姿見の破片7 HP+3 姿見の破片8 魔力 MP+1 姿見の破片9 HP全快 姿見の破片10 魔力 MP+1 姿見の破片11 魔力 MP+1 姿見の破片12 魔力 MP+1 姿見の破片13 HP全快 姿見の破片14 魔力 MP+1 姿見の破片15 HP全快 姿見の破片16 魔力 MP+1 アイテム名 効果 闇の商人 更新履歴 2011-02-18 17 53 26 (Fri); [広告] .
https://w.atwiki.jp/pixno/pages/183.html
『双姫と死の秘宝』 作者:梧香月(アオギリ カツキ) ステータス:完結済 タグ:ライトノベル、長編、ファンタジー、異世界 リンク:(別窓) コメント: 主人公カノン=ティルザードと2人の仲間が訪れたのは、閉鎖された過疎の村ナーラカ。 封建的な自治を続ける村に、3人が召喚されたのは、政治管理団体の要請からだった。村の当主シシュフォスからの書状には、腕の立つ人間による救援が欲しいの旨が書かれている。 不明瞭な救援要求に懐疑的になるカノンたちに、ナーラカ村のある地方の政治管理団体支部長は、不気味な村の別称を口にした。曰く―― 『――そこは死の眠る村』 剣と魔法の異世界で織りなす、ギャグとシリアスの二音からなるアクションファンタジー。 HPで連載中のDeath Player Hunterカノンシリーズから、時間軸の違う話をpixivにて連載を始めました。勿論、HPをご覧頂けなくてもまったく問題ありません。 3/25 #12話up! 3/27 #Final up!
https://w.atwiki.jp/qook37/pages/166.html
imageプラグインエラー ご指定のURLはサポートしていません。png, jpg, gif などの画像URLを指定してください。 アスパラと海の子 <材料> えび いか ほたて アスパラ ミニトマト にんにく 1片 オリーブ油 大1 白ワイン セニア 2/3 ブイヨン 小1 豆板醤 小1/2 塩こしょう 適量 <作り方> 1. 小ソースパンにお湯を沸かし、アスパラ→いかをサッと茹でておく。ほたて、えびは キッチンペーパーで水気をとり、塩・こしょうしておく。 2. グリルパンにオリーブ油を引き、つぶしたにんにくを炒める。 3. 香りが出てきたら、具を並べ、白ワインを加えて、蓋をあけたままIR8で加熱する。 4. にんにくを取り出し、ブイヨンを入れ、最後に水で溶いた豆板醤で味付けをして、 出来上がり。 link_pdfプラグインはご利用いただけなくなりました。
https://w.atwiki.jp/sengoku_muramasa/pages/908.html
[部分編集] 愛 [出立]咲姫とみの吉 【壱】 レア #ref error :ご指定のページがありません。ページ名を確認して再度指定してください。 必要兵力 13 Lv1 攻 1100 防 1100 知 730 LvMAX 攻 防 知 スキル 出発じゃ!!【土】Lv1/5 自分自身の攻防アップ 売却価格 両 コメント み「あの・・・・・・こ、この格好は何なんですか??」さ「そりゃ旅装束に決まっておるのじゃ!!」咲姫の思いつきで決まった東海道五十三次、目指すは三条大橋!!はてさて一体どんな旅になるのやら・・・・・・ 台詞 み「あの……本当に行くんですか??!!」さ「ふふん、お主も乗り気のようじゃな!!」 図鑑 イベント:東海道五十三次 備考 ↓進化↓ [部分編集] 愛 [出立]咲姫とみの吉 【弐】 レア #ref error :ご指定のページがありません。ページ名を確認して再度指定してください。 必要兵力 13 Lv1 攻 1270 防 1270 知 840 LvMAX 攻 防 知 スキル 出発じゃ!!【土】Lv1/5 自分自身の攻防アップ コメント み「旅・・・・・・ってまた城を抜け出すのですか??」さ「城を抜けねば旅は出来んからの!!」 台詞 み「お城抜けるの大変ですよ??」さ「その為のお主じゃからな!!」 図鑑 イベント:東海道五十三次 備考 ↓進化↓ [部分編集] 愛 [出立]咲姫とみの吉 【参】 レア #ref error :ご指定のページがありません。ページ名を確認して再度指定してください。 必要兵力 13 Lv1 攻 1460 防 1460 知 970 LvMAX 攻 防 知 スキル 出発じゃ!!【土】Lv1/5 自分自身の攻防アップ コメント み「所で何処へ行くんですか??」さ「むふふっ・・・・・・それはじゃな・・・・・・」 台詞 み「あの……行き先知ってますかね??」さ「お主、何処だと思う??」 図鑑 イベント:東海道五十三次 備考 4MAX:攻3504 防3504 知2322 ↓進化↓ [部分編集] 愛 [出立]咲姫とみの吉 【四】 レア #ref error :ご指定のページがありません。ページ名を確認して再度指定してください。 必要兵力 13 Lv1 攻 1680 防 1680 知 1110 LvMAX 攻 3485 防 3485 知 2310 スキル 出発じゃ!!【土】Lv1/5 自分自身の攻防アップ コメント さ「目指すは三条大橋!!さぁ出発じゃ!!」み「姫さま、無茶すぎますよ・・・・・・」 台詞 さ「お主もやる気じゃな!!」み「姫さま、私は不安ですよ……」 バレンタイン台詞 み「こ、これは……甘くておいしそうですよ!!」さ「どうじゃ??おぬしの為に作ったのじゃ!!」 図鑑 イベント:東海道五十三次 備考 5MAX:功3998 防3998 知2649 8MAX:攻4052 防4052 知2686 コメント バレンタイン台詞 み「こ、これは……甘くておいしそうですよ!!」さ「どうじゃ??おぬしの為に作ったのじゃ!!」 -- 名前
https://w.atwiki.jp/bamboo-blade/pages/60.html
姫と侍 第一話 病魔と告白 黄金色の西日が差し込む職員室へ一組の男女が入室し、ほぼ同じタイミングで溜息を吐く。 「しかしまあ、永田先生が生徒と不祥事起こすなんてねぇ……」 コジローの呟きに隣の吉河が相槌を打つ。 「……ほんと、びっくりですね」 二人が参加した緊急教員会議の内容は、 ヒアリングを教える永田先生と彼が懇意にする女生徒の関係についてだった。 もちろん教師と生徒の仲がよいだけなら会議など開かれるはずはない。 問題は二人が一緒にいる所をたびたび永田先生の家近くで目撃されていたのと、 女生徒の生理が止まって3ヶ月が過ぎた事だった。 席に着いたコジローはペットボトルのウーロン茶を口にして一息つく。 「なんつーかね、俺が生徒のころは教師と生徒のそういった関係なんて ファンタジーやメルヘンみたいなもんだと思ってたんですけど…… いざ教師になって同僚がそういう関係になってるなんて、結構ショックですよ」 同じく席に着いた吉河はコジローのぼやきに同意しなかった。 「あら、表に出ないだけで意外と多いと思いますよ? 私が生徒だった時も学校でそういう噂はありましたし。 あの世代の女の子達からすれば、男の先生ってとても大人に見えるものですから」 大人ですかとコジローが呟くと、吉河は男子生徒に比べればですけど、と付け加える。 「教師の方だって、教え子の悩みや不安を聞かされているうちに 段々親身になることもあるでしょうしね」 コジローは唸りながら腕組みをする。 「親身、ねえ……でもそこで一線を越えたらアウトでしょうに」 もう一度ペットボトルに口をつけるコジローに向かって、吉河はとんでもない発言をした。 「あら、石田先生も気をつけないと永田先生の二の舞になるかもしれませんよ?」 思わずコジローは飲んでいた茶色い液体を宙に吐き出し霧にする。 「うっ、ぐほっ、ちょ、ず、ずびません、汚くて」 慌てて吉河が席から立ち上がりコジローの側へ駆け寄る。 「あ、いえいえ、私が突飛な事を言ったのがいけないんですから。これ使ってください」 いそいそとハンカチを差し出す吉河を手でとめ、 コジローはティッシュで机の上に零したウーロン茶を拭き取る。 「その……俺はそうはならないっすよ!俺が生徒と付き合うなんて、 うちの学校に隕石が落ちてくるぐらいの確率でありえませんって! 吉河先生は俺もそういう男と思ってるんすか?そりゃいくらなんでもひどいですよ!!」 「いえその、石田先生の倫理観を疑っているわけじゃないんです」 同僚の剣幕に慌てる吉河を、コジローは不審そうな目で見上げる。 「じゃあまた、さっきの発言はどういう意味ですか?」 「その……結構女子生徒の間で石田先生の評判いいんですよ。 ですからもしかしたら、なんて」 「……そりゃ生徒との仲はいいほうですけど。 でもまあ、俺にその気がなければその先まで関係が進むことはありえませんから」 そこで一息ついてから、コジローは少し自嘲気味に笑った。 「それに非常勤の俺に悩みや不安を聞いてもらおうなんて生徒、いやしませんって」 ※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※ (と数時間前言った後にこれだよ……) 武道館で教え子と二人きりになったコジローは、 向かい合い正座をしたタマキへ問いただす。 「で、俺に話したい事ってなんだ?」 「はい……あの……」 相談があると言って部活の後に自分を引き止めたタマキの様子は変だった。 近頃のタマキはよく塞ぎこむ事があったが、今日は特に歯切れが悪い。 部活中もコジローと行った試合であやうく一本取られかけたのだから、 その調子の悪さは相当なものだろう。 (あれは惜しかったな……まあ不調のこいつから一本取っても あんまり嬉しくはないんだけど……) 腕組みをしてコジローは考え込む。 (タマがここまで思い悩んでいる相談ねぇ……まず剣道の事は……俺に相談しないか。 今の俺の腕でこいつに教えられる事は何もないし) 確かにコジローが技術的にタマキに教えられる物など何一つないのだが、 男かつ年長者でありながらその事実を受け入れてしまうのがコジローの凄い所である。 単にプライドがないという言い方もできるが。 (じゃあ……なにか部活の人間関係で困っているとか? ……でもまあ、そんな素振りは部活の時もなかったし、 部のマスコット的存在のこいつがハブられるとかありえねえしなあ) それに近頃の部活動を振り返れば、 女子達は以前より過剰にタマキの事を構っていたような気がする。 (進路のことならまずクラスの担任に相談するよなぁ。 こいつは政経の授業受けてないから、勉強で分からない事の質問でもないし。 ……じゃあ、こいつが俺に相談する事なんて思いつかねえぞ) その時コジローの頭に吉河の言葉がよぎる。 『でも意外と多いと思いますよ?私が生徒だった時も 学校でそういう噂はありましたし。あの世代の女の子達からすれば、 男の先生ってとても大人に見えるものですから』 『結構女子生徒の間で石田先生の評判いいんですよ』 (タマが……俺に告白とか?) コジローは自分の想像に笑いがこみ上げ、自分で突っ込んだ。 (いやいや、ないだろそんなの。 それこそ隕石が俺の頭にピンポイントで落ちてくるぐらいありえない) 自分の想像で思わず吹き出したコジローに、タマキは何事かと首を傾げた。 「あの、どうしたんですか?」 思わずコジローは手の平を振ってごまかす。 「ああ、なんでもないなんでもない」 結局コジローにはタマキの相談の見当が全くつかなかったので、 さじを投げあれこれと推察するのをやめた。 (とはいえどうにもこいつの思いつめた雰囲気……軽々しく促せる話じゃないみたいだな。……まあ明日の授業の用意はもう済ませてあるし、今日はスーパーの特売もない…… 鎌崎との練習試合もあっちでやるからこっちが用意する事もないし。 こいつの気の済むまで付き合ってやるか) そんな風にコジローがのん気に構えてから2分後、ついにタマキは重い口を開く。 「……先生、今交際をされている女性はいるんでしょうか?」 その一言にコジローは目を見開いて取り乱す。 「ま、マジで隕石落ちてきたのか?!」 コジローの言葉に今度はタマキが大きな目をさらに丸くする。 「え?」 「あ、いや、何でもない。……別にその、今特定の恋人とかいないけどよ……」 「そうなんですか………………なら、よかった」 (おいおいおいおいおい、『よかった』って、『よかった』って言ったぞ! マジでか!マジでそういう……告白なのか!!) 全身から変な汗を垂れ流しつつ、コジローはタマキに恐る恐る尋ねる。 「その、あれだ。なんだってそんな事聞くんだよ。 ……まさか、その、お前、相談ってのは…………お、俺と……つ、つつつ」 コジローはつばをごくりと飲み込み、最後の言葉を捻り出す。 「付き合ってくれとか……そういう話だったりするのか」 少し間をおいてから、タマキはきっぱりと答えた。 「いえ、そういうお話ではないんです」 「えええええええええ?さっきの質問の流れでそうならないんかい! じゃあ何で俺に恋人いるか聞くんだよ?!」 勘違いした俺が完璧ピエロじゃねーか、とコジローは心の中で涙目になりながら絶叫した。 コジローの大きな声に驚いたタマキは、少しオドオドしながら答える。 「その、今更交際からとか……それだと、遅いんです」 「……うん?遅いって……何が?」 「あの……先生は子宮内膜症という病気を知っていますか?」 ますます混乱するコジローの前で、タマキは淡々と話を続ける。 しかし彼女の小さな手がスカートの裾を強く握り締めるのを、コジローは見逃さなかった。 「ああ?……子宮……ナイマクショー?なんだそりゃ」 豆鉄砲に当たった鳩の様な表情を浮かべるコジローへ、 タマキは額に右手の人差し指を当てながら説明する。 「……あたしは専門家じゃないからうまく説明できませんし、 少し記憶が間違っているかもしれませんけど…… 子宮内膜という組織が本来あるべき場所以外に発生して増え続け……」 タマキはそっと下腹部を左手で押さえる。 「月経の時に激しい痛みと出血が起こるんです。 そして症状が悪化すれば膀胱や直腸にまで転移して、痛みや出血が増加します」 コジローは、少女の左手が添えられた位置を見てはっとする。 「お前……もしかして、その病気に?」 タマキは小さな頭でこくんと頷いた。 「はい。あたしは子宮内膜症に侵されています」 コジローは愕然として武道館の天井を見上げる。 「そ…………それって、その、治る見込みはあるのか?」 「……薬や手術で症状を抑え治療することはできます。 かなり高い確率で再発するらしいんですけど……」 コジローは少しだけほっとして呟いた。 「そうなのか。でも、治す事は……出来るんだな?」 コジローとは対照的でタマキの声には微塵も明るさがない。 「でもあたしは……発見が遅くて、色々と病巣が転移していて。 このまま病が進行したら最悪……」 タマキはスカートの裾をさらに強い力で掴む。 「子宮を摘出しなければいけなくなるかもしれません」 教え子の告白の重さに、コジローは後頭部をハンマーで 殴打されたような衝撃に見舞われる。 「て、摘出って……取り除いちまうのか?その、子宮を」 混乱したコジローは事態の過酷さに頭が働かず、 オウムのようにタマキのセリフと同じ意味の質問を繰り返す。 「はい。この病は月経の時に脳から子宮へ送られてくる女性ホルモンによって 異常な場所に増えた子宮内膜が出血し痛みを感じたり、 血がつまって組織が死滅したり、病巣の転移がさらに進んだりします」 タマキの大きな瞳が翳り、声のトーンがかすかに下がる。 「ですから、子宮を取り除いて月経が来ない様にしたら…… 症状はそれ以上悪化しなくなり、肉体の持つ治癒能力が自然に病を完治するんです」 武道館の中を重苦しい沈黙が支配した。 コジローは唾液を嚥下して咽の渇きを潤しつつ、恐る恐る話しかける。 「だけど……子宮だろ?盲腸なんかとは……わけが違う。 いくら完治できるとはいえ……やっぱりその、それって最終手段だよな?」 タマキは即座に答えた。 「はい。あたしはまだ子宮を摘出したくありません」 そこでようやくコジローもタマキがなぜ自分と二人きりで 話したがったのか理解できた気がした。 「ああ……そういう事か。全くお前は律儀だな。 いくら顧問とはいえ俺へ相談する必要ないだろそんなの。 部活ならいくらでも休んでいいから」 小中学校と部活動に勤しんだ事のないタマキはわざわざ顧問である 自分に断らないと部を休めないと勘違いしているのだろう、とコジローは推察したのだ。 「え?」 しかしタマキの意外な反応にコジローも不思議そうな声を上げる。 「『え』って……お前の相談ってその…… 病気の治療をするから部活を休みたいって話じゃないのか?」 コジローの言葉を聞いたタマキは質問に答えず、 わずかに目を瞑り考えこんだ後コジローへ問い返す。 「それでいいんですか?」 タマキの質問の真意がさっぱり掴めず、コジローは首を捻る。 「何がだよ?」 タマキは途切れ途切れに言葉を選びながら答える。 「あの……コジロー先生は、その……女子の試合とかできなくなると……、 あたし達が公式の試合でいい結果を残さないと……困るんじゃないんですか?」 タマキの言わんとする事を理解した後、コジローは苦笑した。 「……おいおい、なんだそりゃ。まさかお前俺の身の上心配してるのかよ?」 タマキが言うコジローの困る事とは、自分が抜けたら剣道部が成績を残せず、 その結果コジローのクビが確定してしまうという懸念だろう。 「とに学生の身分で大人の心配するなんて生意気な。 お前がいなくても、俺が後の4人をみっちりしごいて全国行ってやるっつうの。 俺の指導力なめるんじゃねえぞ」 精一杯の強がりの言葉を並べながら、コジローはタマキの頬を軽くつねる。 (……ほんとはかなり心もとないけど……今はんな事言ってる場合じゃないよな。 そもそも職なんて贅沢いわずに探せばいくらでも見つかるけど、 病気の方はこいつの一生に関わるもんだ。天秤にかけられる話じゃねえだろうに、 こいつは俺のクビなんか心配しやがって) タマキが少し涙目になりながらコジローに訴える。 「ひゃの……先生、痛いです」 考え込んでいたコジローはずっとタマキの頬をつねっていたままだった。 我に返ったコジローは慌ててその手を離す。 「おお、その、すまんすまん。とにかくあれだ、俺の教育者としての実力がありゃ、 万が一クビになってもすぐに職なんて見つかるさ」 タマキの気が少しでも楽になるようコジローは努めて明るく笑って見せる。 「はい」 「おお、さすがタマ。俺の偉大さが分かるのはお前だけだ」 さらに場を明るくするためコジローが少しおどけてみせると、 タマキはまじめな顔で同意する。 「はい、偉大かどうかは分かりませんけど……、 先生はいい指導者だってお父さんや内村さんも言っていました」 「そっか。タマの親父さんや内村さんがね……」 コジローの笑顔から力が抜け、作った笑みが自然な物に変わる。 自分より年上であるタマキの父や内村に褒められるのは素直に気分がよかったし、 何より口では生意気などと言いはしたが、 臓器を取り除く事になるかもしれない病に侵されながらも 自分の心配をしてくれるタマキの優しさと心遣いが本気で嬉しかったのだ。 「……今は気持ちだけ受け取っとくから、 お前は俺の心配なんかせず病気治すのに専念しろ。部活はいくら休んでもいいからな」 コジローがタマキの頭を撫でると、タマキはわずかに頬を染める。 「あの、あたしは別に部活を休むつもりはありません。極度に体へ負担をかけず しっかり休むのなら体を動かしてもいいってお医者さんの許可も出ましたし。 もちろん運動の量は減らしてもらう事になると思いますけど」 それまで虚勢を張っていたコジローはまた肩透かしを食らう。 「……って、なんだ部活やっていいのかよ! ……なんか今日の俺勘違いしまくりじゃねーか!」 タマキが少し優しげな目でくすりと笑う。 「笑うなよ!っとに……ま、あれだ。辛い時はマジですぐ言えよ? お前は時々頭に血が昇ると暴走する傾向があるからな」 「そんな事……ありましたっけ?」 コジローは鼻の穴を広げ、タマキを軽く睨んだ。 「インターハイの東城高戦、忘れたわけじゃないだろうな」 うっと小さく呟くと、イタズラがばれた子供のようにタマキの顔が強張る。 「あ、あの時は、その……ええと…………ごめんなさい」 結局言い返せず俯くタマキにコジローは軽くため息を吐く。 「ま、とにかくあの時みたいに痛いのや辛いのを黙っとくのは絶対止めとけ。 もし部活の時にお前がそういう素振りを見せたらすぐ家に帰らせるからな」 おずおずとタマキは顔を上げる。 「はい……今度は、すぐに言います」 素直なタマキの態度にコジローは軽く笑い、その後神妙な面持ちになる。 「俺で相談にのれる事とかあればいくらでもするから、何でも話してくれよな。 ……まあその、なんつーか病気になったのがデリケートな場所だから、 男の俺には言いにくい事も多々あるだろうけど、俺にできる事なら何でもするから」 コジローの言葉に、スカートの裾を掴むタマキの指がピクッと反応する。 「何でも……ですか?」 タマキは真っ直ぐにコジローの瞳を見つめる。 「ああ、もちろんできる範囲で、だけどな」 真っ直ぐその視線を受け止めてコジローは答える。 「あの……」 何かを言いかけたタマキが口を閉じた。 そしてそのまま武道館の中を不思議な静寂が支配する。 「タマ……?どうした、何か俺にして欲しい事があるのか?」 促されたタマキは小さな声で呟く。 「なら先生……治療を手伝ってください」 予期せぬ答えに、コジローは混乱して平時より1オクターブ高い声をあげる。 「治療を……手伝う?俺がぁ?」 教師の困惑した態度に、タマキは少し悲しげに目を伏せた。 「その……迷惑ならいいんですけど」 捨てられた子猫を思わせる悲しそうなタマキの姿に、 コジローは前のめりになって勘違いを否定する。 「い、いやいやいや!迷惑とかそんなんじゃなくて!! だって俺なんも専門的知識なくて、その、子宮内膜症?って名前もあれだ、 今日初めて聞いたんだぞ?そんな俺に治療なんて」 タマキは少し赤面しながらコジローを見つめる。 「知識はいりません。普通の大人の男性なら、その、誰でもできること……です」 「そ、そうなのか?なら、もちろん協力するけど……」 部活終了後に病院への送迎とかさせられるのかな? などと軽く考えるコジローの前でタマキは説明を繰り返す。 「先ほども言いましたけど……子宮内膜症が進行し転移するのは、 月経により女性ホルモンが病巣へ分泌されるからです」 「ああ、そういう話だったな」 そこで少女はいったん言葉をとめる。 少し間を置き、呼吸を整えようと深く息を吸い込んでからタマキは続けた。 ……最も彼女の呼吸は全く整わず乱れたままだったが。 「だから、あの……月経が止まれば病巣の転移……悪化は止まる。 さらに女性ホルモンが分泌されない間は…… 肉体自身の治癒能力が病を自然に治します」 「へー、自然にねぇ」 タマキはコジローの顔を上目遣いに覗き込んだ後、 目を泳がせながらふーと大きく息を吐いた。 まるでムームーハウスでバイトをし始めた時のように、その姿に余裕がない。 「で、その、あれです。あの……だから、先生に協力してほしいんです」 おかしくなり始めたタマキの様子と理解できない要請にコジローは首を斜めにする。 「……ん?どういうことだ」 「あの……治してほしいんです、その、コジロー先生にあたしの病気を。 お父さんも、部活の皆も先生なら大丈夫だろうって」 コジローの首の傾く角度がさらに深くなる。 「いやいやいや、なんでそうなる?お前ら全員俺を医者と勘違いしてるのか?! 何度も言うけど俺には医学の知識とかないんだってば!! そりゃ俺にできる事があればするけど、できない事はどうしようもないだろ」 教師の言葉に少女は首を左右に振る。 「だから……その、知識とか関係なく……ただ、月経を止めてほしいんです」 ますます頭のこんがらがったコジローは狐につままれたような顔をする。 「おいおい、医者でもない俺に子宮を取り除く技術なんてあるわけないだろ? 大体子宮を摘出したくないってさっきお前が言ったばかりじゃないか」 「そうではないんです……そうじゃなくって……」 その幼い顔に痒い所へ手が届かないもどかしさと耳まで赤くなる恥じらいを同時に浮かべ、 タマキは視線を泳がせ口ごもり続ける。 (……今のタマを見てると永田先生を思い出すな) 会議で教員達の前に立った永田は終始おどおどおろおろしていて、 コジローは正視に耐えなかった。しかもその場になんと永田の相手である女生徒が乱入し、 教員達に向かって先生を苛めないで下さいと言い放ち、 永田はその背後に隠れたのだから始末が悪い。 (本と女ってのはいざとなると肝が据わるっていうか……、 まああの二人の場合は単に永田先生が情けなさ過ぎるってもあるんだろーけど) コジローはふぅ、とため息を吐くと真剣な眼差しになりタマキを見据える。 自分の教え子が永田のようにおろおろしているのが我慢できず、 彼の口調は自然に少し強く大きくなる。 「なあタマ、さっき約束したばかりだろ。どんな辛い事でもすぐ俺に言うって。 俺はお前に協力したいけど、そんな言葉足らずじゃお前の力になってやれないから」 そこでコジローは視線を逸らし少し照れたように頬をかく。 「その、……病気が病気だから男の俺に言いにくい事かもしれないけど…… 勇気を出してはっきり言えよ。これさっきも言ったけど、 俺はお前の病気を治すためにできる事ならなんだってやるから」 ぐるぐると目を回していたタマキは、ごくりとつばを飲み込む。 「な、なんでも……ですか?」 「神様に誓って……」 そこでコジローは言葉を止め、少し頭を捻る。 「いや、お前と約束するならそうだな、ブレイバーに誓って、かな」 「ブレイバーに……」 定まらなかったタマキの瞳の焦点がコジローへピントを合わせるようになり、 額に浮かんでいた汗が段々と引いてきた。 少しずつ落ち着いてくるタマキを見て、コジローは心の中で苦笑する。 (どんだけブレイバー好きなんだよこいつ) 「ああ、だから言えよ。かわいい教え子のためだ、一肌でも二肌でも脱いでやるさ」 「……はい、分かりました」 タマキは居住まいを正し、その全身に強い決意を漲らせる。 (おお、なんか雰囲気が変わったな。……まるであの女生徒みたいだ。 こいつも腹を括ったか……) コジローは何十人もの教師を前に、 永田を庇い一歩もひるまなかった女生徒を思い出した。 『確かに私は永田先生と交際していて……3ヶ月前から生理が来なくて…… だけど私は……先生に関係を強要されたわけじゃありません!』 (全く永田先生と比べてあの威勢の良さときたら……………………うん?) その時コジローの心に何かが引っかかった。 (あれ?何だこの胸騒ぎは) タマキは何度も深呼吸をした後、薄く小さな唇をきっと引き締める。 そんなタマキの言葉の数々を改めてコジローは思いだす。 『先生、今交際をされている女性はいるんでしょうか?』 『その、今更交際からとか……それだと、遅いんです』 『知識はいりません。普通の大人の男性なら、その、誰でもできること……です』 『月経が止まれば病巣の転移、悪化は止まる』 『だから……その、月経を止めてほしいんです』 (……ちょっと待て……それってもしかして……) 今度は永田と交際をしていた女生徒のセリフを心に浮かべる。 『確かに私は永田先生と交際していて……3ヶ月前から生理が来なくて……』 全身の汗腺から嫌な汁が流れ始める。武道館の隅っこで丸くなっているねこの、 悩みのなさそうな顔が今はなんだか恨めしい。 (……おいおいおい……おいおいおいおいおいおいおいいいいっ) そしてついに、タマキがコジローに向かってその言葉を吐き出した。 「先生お願いです」 コジローに言われたとおり、勇気を出してはっきりとした口調で。 「あたしを妊娠させてください」 その時コジローが頭に浮かべたのは、 流星群が次々と自分の頭へピンポイントで直撃するイメージ映像だった。 「あの……やっぱり、駄目でしょうか?」 放心していたコジローは、タマキの悲しそうな声色で我に返る。 「いやその……駄目とかじゃなくて!ただな……突然すぎて、だ。こう、心の整理が」 愛の告白どころではない。タマキの望みは、コジローによる妊娠。 (れ、恋愛とか結婚とか……いろんなステップふっ飛ばしてるじゃねーか!) 「すいません、いきなりこんなの……迷惑ですよね。やっぱり言わなければよかった」 コジローの胸に、タマキの悲壮な言葉が突き刺さる。 「あの……本当にすいませんでした」 立ち上がろうとしたタマキの手をコジローは掴む。 (そうだ……俺はさっき、タマになんて言った?) 「先生……?」 (タマに何でも相談しろよと言っといて…… 相談された俺が言葉に詰まってどうするんだよ) 「その、……ひとつだけ質問していいか?その……治療の相手に…… なんで俺を選んだ?」 少しだけ斜め右上を見て何かを思い出しながら、座りなおした少女は答える。 「先生が剣道部に誘ってくれたからです」 「へ?それだけ?」 別にコジローも『先生がかっこいいから』とか 『タイプですから』などの答えを望んでいたわけではないが、 それでもあまりに簡潔な理由にコジローは拍子抜けしてしまった。 「もし……先生が剣道部に誘ってくれなかったら、 あたしは……今もきっと色んな事を知らないままでした」 「色んな事?」 タマキは頷き、目を閉じてこれまでの高校生活を思い出す。 「部活をする事も、誰かを大きな声で応援する事も、 バイトする事も、みんなで一つの目標に向かってがんばる事も…… 部活に入っていなかったら、あたしは全部知らないままだったから……」 コジローは後頭部をぽりぽりと掻きながら、顔を左側へ向ける。 「だけど……それは……それらを教えたのは、俺じゃなくてあいつらじゃないか?」 少女が顧問の視線を追うと、壁から下がった幾枚かの名札が目に入る。 タマキを直接部に引っ張ってきたのはキリノだった。 タマキへ試合中声援を送るよう促したのはサヤだった。 タマキにバイトを紹介したのはミヤミヤだった。 タマキが5人で一丸となる楽しさを知ったのは、サトリが加入してくれたからだった。 「俺がお前に教えてやった事なんて少ないんじゃないか? 多分あいつらだよ、そういった大事な物をお前に教えたのは」 タマキはゆっくりと首を横に振る。 「そうかもしれません。でも皆と過ごせたのは…… 皆に会えて色々な事を知って経験できたのは、顧問がコジロー先生だから。 コジロー先生がいたからあたしは皆に会えた、……そんな気がするんです」 コジローが顧問でなければサヤとミヤミヤの騒動は治まらなかったかもしれない。 それならサヤはいまだ幽霊部員のままで、ミヤミヤも同じになっていたかもしれない。 コジローが不快にならない程度の強引さで練習試合に連れて来たから、 サトリも剣道の楽しさを思い出したのかもしれない。 だが、もちろんタマキはそれらの出来事の全てを知っているわけではない。 「俺がいたからあいつらがお前があいつらに?……そうなのかねぇ?」 それは彼女達を導いたコジロー本人ですら分からないことだ。 自分のおかげで今の剣道部があるという事にコジロー自身は実感がわかない。 だけどこの数ヶ月剣道部で過ごしたタマキには、なんとなく肌で分かるのだ。 程度の差こそあれ部員の皆がコジローを慕い、部活動の経験のなかったタマキでさえ すんなりと溶け込める空気を、目の前の顧問が作りだしている事を。 タマキは頷き、目を閉じてこれまでの高校生活を思い出す。 「部活をする事も、誰かを大きな声で応援する事も、 バイトする事も、みんなで一つの目標に向かってがんばる事も…… 部活に入っていなかったら、あたしは全部知らないままだったから……」 コジローは後頭部をぽりぽりと掻きながら、顔を左側へ向ける。 「だけど……それは……それらを教えたのは、俺じゃなくてあいつらじゃないか?」 少女が顧問の視線を追うと、壁から下がった幾枚かの名札が目に入る。 タマキを直接部に引っ張ってきたのはキリノだった。 タマキへ試合中声援を送るよう促したのはサヤだった。 タマキにバイトを紹介したのはミヤミヤだった。 タマキが5人で一丸となる楽しさを知ったのは、サトリが加入してくれたからだった。 「俺がお前に教えてやった事なんて少ないんじゃないか? 多分あいつらだよ、そういった大事な物をお前に教えたのは」 タマキはゆっくりと首を横に振る。 「そうかもしれません。でも皆と過ごせたのは…… 皆に会えて色々な事を知って経験できたのは、顧問がコジロー先生だから。 コジロー先生がいたからあたしは皆に会えた、……そんな気がするんです」 コジローが顧問でなければサヤとミヤミヤの騒動は治まらなかったかもしれない。 それならサヤはいまだ幽霊部員のままで、ミヤミヤも同じになっていたかもしれない。 コジローが不快にならない程度の強引さで練習試合に連れて来たから、 サトリも剣道の楽しさを思い出したのかもしれない。 だが、もちろんタマキはそれらの出来事の全てを知っているわけではない。 「俺がいたからお前があいつらに?……そうなのかねぇ?」 それは彼女達を導いたコジロー本人ですら分からないことだ。 自分のおかげで今の剣道部があるという事にコジロー自身は実感がわかない。 だけどこの数ヶ月剣道部で過ごしたタマキには、なんとなく肌で分かるのだ。 程度の差こそあれ部員の皆がコジローを慕い、部活動の経験のなかったタマキでさえ すんなりと溶け込める空気を、目の前の顧問が作りだしている事を。 「あたしはそうだと思います。だから皆はあたしが先生に治療してもらう事を相談した時、 賛成してくれたと思うんです。……とにかく今のあたしがあるのは先生のおかげだから、 だから先生になら……あたしの未来を委ねてもいい。そう思ったんです」 背筋を伸ばし話すタマキの目には、もう一分の動揺もない。 「……感謝か。それはこっちのセリフだけどな」 そんなタマキはコジローの声に驚きの表情を浮かべる。 「先生が……あたしに感謝、してるんですか?」 「そうだ。今の部の雰囲気があるのはタマのおかげだしな」 タマキは少し悲しげに下を向く。 「でもあたし……テンション同じだし、皆には『つまんない』って言われたし」 コジローは噴出しそうになるのを必死にこらえる。 「くっ……あれは皆ノリで言ってたんだよ。本気じゃねえさ」 「え、そうなんですか?……でも、それだけじゃなくて、 先生にはインターハイの時とか迷惑かけたし……お礼言われることなんて何一つ」 コジローはタマキの否定を即座に笑い飛ばす。 「はは、生徒が下手な事しないよう監督するため顧問がいるんだろ? インターハイの時俺は自分の仕事をしただけさ。お前が謝る事じゃねえ」 「でも、やっぱり、先生に感謝されるような事なんて思い浮かびません」 「お前はさっき、うちの剣道部の皆と会えたのは 俺のおかげだって言ったけど、俺から言わせりゃお前のおかげだよ」 「あたしの……ですか?」 「幽霊部員だったサヤが来るようになったのはお前の指導で 才能が開花し始めたのが大きいと思うんだよ」 そこでコジローは少しむすっとした顔になる。 「何より、お前に教わる時は俺が教える時より何倍も楽しそうな顔してるしな、ったく」 タマキは小さくなって謝る。 「あの……出過ぎた真似をして、すいません」 「おいおい、別にでしゃばった真似なんて思ってねえよ。 さっきも言ったとおり、サヤのやる気と才能を引き出してくれて感謝してるんだぜ」 「はあ……」 「中学までヤ……部活動の経験がなかったミヤミヤだってそうさ。 あいつもお前といる時はすごくいい顔するからな」 「そう……でしょうか」 少し照れて頬を掻くタマキにコジローは笑ってみせる。 「そうさ。あいつが部活を続けるのはダンと共にお前の存在も大きいと思うぜ。 それに東が入部を決心するきっかけを作ったのは、 お前との稽古で剣道の楽しさと情熱を思い出したから、だろう……」 情熱という言葉口にした後、コジローの語尾は小さくなっていった。 「……先生?」 剣道に対する楽しさと情熱。それを失っていたのは、サトリだけではない。 (こいつとの出会いが、こいつとの勝負での敗北が、 俺の指導じゃなくこいつのおかげで強くなるキリノやサヤの姿が…… 俺に自分の情けなさを自覚させ、あの頃の熱い気持ちを思い出させてくれたんだ) もしタマキがいなければコジローは、きっとだらしのない適当な顧問のままだった。 (俺は駄目な教師から変われた。 ……つってもまだまだ少し駄目な教師どまりだろうけど。 そうだ、こいつに一番影響されて変わったのは……) 誰よりもタマキによって変化をもたらされたのは、顧問のコジロー自身なのかもしれない。 コジローの大らかさが今の室江部員を集め、結果タマキを変えた。 タマキの強さと純粋さがコジローにあの頃の情熱を取り戻させた。 そしてその二人がさらに他の剣道部員達に影響を与え、 今の室江高剣道部を作りあげていったのだ。 「だから……俺はお前に感謝してるんだ。 お前のおかげさ。今の剣道部があるのも、……今の俺がいるのも」 軽く頭を下げるコジローに、タマキは慌てて否定する。 「そんな事はないです。あたしは、お礼を言われることなんてしてません」 「そりゃお前が自分で気付いてないだけだよ。 お前の剣には人を変える力があるのさ、人を正しい方向に変える不思議な力が、な」 「でも……やっぱり、あたしは先生のおかげで色々と変われたと思うから…… 最初にあたしを部活へ誘ったのは……皆と出会うきっかけを初めに与えてくれたのは 先生だったから。だから先生にそんな風に言われると、なんだか変な感じです」 (最初にタマへ声をかけた時か。……俺とこいつの、最初の出会い……) コジローはあの時のタマキを思い出す。 タマキを始めて見た時のあの胸の高鳴りが蘇る。 ――ただドキドキしていた―― ――中学の時隣のクラスのコにひとめボレした時のように―― 「……ああ、お前の言うとおりだ。俺がお前を変えたとこもあるし、 そして俺もお前のおかげで変われた。俺達はなんというか…… お互いに良い方向へ影響を与える、そういう関係なのかもな」 あの時感じた高揚の正体が何なのかは今でも分からない。 希望、興奮、……あるいは本当に恋心だったのか? 今自分の全てをコジローに預けようとするタマキを目の前にしても、 その気持ちがなんなのかコジローには判別がつかない。 (だけど……こいつを病から救ってやりたい、 そう強く願う気持ちだけは……確実に俺の中に存在する) それは異性への恋心ではなく、庇護欲とか父性愛とか そういった類の物かもしれないのだけれど。 (でも……それがなんなのかは問題じゃない。 俺はこいつを守りたくて……こいつは今、俺の助けを必要としている) ならばもう答えは決まっている。 「俺に手伝わせてくれよ、お前の治療を」 一瞬タマキの瞳が大きく見開かれる。 「……本当に、いいんですか?あたしから頼んでこんな事言うのは何ですけれど…… 先生も辛い思いをするかもしれません」 「かもな。でもお前と俺なら……」 側にいることでお互いを変える事ができた二人なら。 「きっとどんな目に遭っても乗り越えられる、そんな気がするんだ。 だから手伝わせてくれよ、タマの治療を」
https://w.atwiki.jp/viprpg2010kouhaku/pages/107.html
姫と侍と勇者の休日 名前 コメント すべてのコメントを見る 今日 - 人 昨日 - 人
https://w.atwiki.jp/bamboo-blade/pages/61.html
第二話 あいさつと初エッチ タマキの告白の翌日、コジローは川添邸の居間で机越しにタマキの父と向き合っていた。 室内は冷房が程好く効いていたが、コジローは体中に汗を浮かべている。 「なんか……その、この前来た時はその、 こんな事になるなんて夢にも思っていませんでしたが……」 コジローは机の木目に額を打ち付けるような勢いで頭を下げる。 「俺が娘さんを幸せにします……だから俺に……娘さんをください!」 タマキの父は静かに頭を下げ返す。 「ええ、こちらこそ……娘をお願いします」 緊張に引き攣っていたコジローの顔が少し緩み、 コジローの傍らで正座していたタマキもホっとした面持ちになる。 「お父さん、あたしお茶を入れてきます」 「ああ、頼むよ珠姫」 タマキが部屋を出ると、コジローは相好を崩したままのタマキの父を訝しげに見つめる。 「どうかされましたか?」 コジローの視線に気づいたタマキの父が問うと、コジローは恐る恐る尋ね返す。 「あの……不安じゃないんですか?」 タマキの父は首を傾げた。 「はて……私が何を不安になると?」 「いえ、その……俺……若造ですし、タマ……タマキさんとも年が離れてるし…… それなのに、なんというか、とても落ち着かれている、ような」 怒りや苛立ちや落胆、あらゆる負の感情で迎えられると 覚悟していたコジローには納得できない。 愛娘が男に貰われるというのに、余裕を持てるのがコジローには理解できない。 (正直俺がこの人と同じ立場で学生の娘にいきなり彼氏――しかも肉体関係前提の男―― なんてものが出来たら、いくら病のことがあるとはいえ嫌な顔の一つもするだろうに) コジローには目前の男の落ち着き払った態度がどうしても腑に落ちないのだ。 しかしタマキの父はコジローの疑問を笑い飛ばした。 「はは、不安はありますよ。……ですが珠姫は高校に入ってから…… いえ、剣道部に入ってからですかな。夕食の時によく部活やあなたの事を 私に話してくれました」 「俺や……部活の事をですか」 「ええ。それまでは食事の時もあまり親子らしい会話などなかったのですが…… いや、あの年頃の女の子はそもそも父親と話したがらないものですかな? ですが……剣道部に入ってからのあの子は、とても物腰が柔らかくなり、 楽しそうに学校や部活での事を話してくれるようになりました」 娘との会話を思い出しているのか、父親の目がとても優しく、暖かくなる。 「もちろん顧問であるあなたのことも話してくれましたよ。ですから、 あなたがあの子を託せるに値する人物であるということはわかっているつもりです」 学校での自分を思い出し、コジローは額にさらなる汗を滲ませる。 「はは、そうですか……あの、学校での俺について変な事言ってませんでしたか?」 ふむう、とタマキの父は両腕を組んで娘との会話を思い出した。 「変な事とは、道場でインスタントラーメンを作っていた事ですか? それとも生徒にお弁当を無心している事ですかな?」 思わずコジローの顔が青ざめ歪んだ。 「そ……そそ、それはですねぇ、腹が減っては教師はできぬといいますか……そ、その」 必死に言い訳しようとするコジローを見てタマキの父は愉快そうに笑う。 「はははは、そのように弁明しなくていいですよ。 先生が学校でしっかりと指導をされている、 それはこの前道場に来たあなたの生徒達を見て分かっていますから」 コジローは恥ずかしそうに後頭部へ手を当てる。 「いやまあ……指導つっても、その、結果は残せてないんですがね。 ましてやタマ……タマキさんに俺が教えれる事なんてないですし」 剣の技術はそうかもしれません、 と前置きをしてからタマキの父はコジローの言葉を否定した。 「ですがあの子の剣道部に入ってからの成長を見ていれば、 あの子があなたに人として大事なものを教わっているのは一目瞭然ですよ」 「そ、そうですかねぇ」 ここまで褒められると逆にむずがゆい心持になる。 コジローは照れながら頬をぽりぽりと掻いた。 「ですからまあ、私はタマキがあなたに貰われる事に不安や心配はないんです」 タマキの父はきっぱりと言い切った。 「そういうもん……なんですかね」 コジローはまだ完全に納得も理解もできていなかったが、 迷いのないタマキの父の様子にそれ以上の追求はしなかった。 (父親になれば……俺にもわかるのかな?) 「ええそうです。それから二人の歳が離れていることを心配されていたようですが、 その点も大丈夫ですよ。あなた達のように10以上歳の離れた夫婦の事を知っていますし」 「へえ、そうなんですか」 それまで穏やかだったタマキの父の瞳に、少なからず寂寥の感情が混じる。 「ええ、とても仲がよく……幸せな連れ合いでした。 だから私は……きっと石田先生と珠姫もそんな風になれる。 そう信じる事ができるんです」 少し遠くを見つめるような視線になったタマキの父を見て、 コジローの中にある考えが閃く。 (もしかして……その連れ合いってのは) 「あの……それって……」 しかしコジローが口を開こうとした瞬間、 お盆を持ったタマキが居間に帰ってきたためコジローの問いは中断される。 「お父さん、先生、お茶をどうぞ」 「すまないね珠姫」 「あ、ああ、ありがとう、タマキ」 隣に座ったタマキの耳に、コジローは口を近づけひそひそと呟く。 (お前なぁ、武道館でカップ麺作ってたこととか、 弁当もらってることとか親父さんに喋るなよ) タマキはコジローを見上げながら同じく小声で返す。 (え、あれって……喋っちゃ駄目だったんですか?) (駄目に決まってるだろ!おかげで恥かいちゃったじゃねえかもう! そういうの学校以外の人に喋るの禁止!) タマキは少し不思議そうな顔をして反論をする。 (でも、本当の事じゃないですか。何で喋っちゃ駄目なんです?) コジローは意地悪な顔をしてタマキを睨む。 (あ、いーのか?俺も親父さんにいろいろ喋っちまうぞ、お前の学校でのこと) (え、あたしは別に喋られても困ることなんて……) (そういわれりゃ確かに……) コジローは必死になってタマキの素行を思い出す。 (……そうだ!校則破ってバイトしてたこととかあるじゃないか!) (あ、あれは) それまで面白そうに二人の掛け合いを眺めていたタマキの父は、 嬉しそうに話へ参加してきた。 「ああ、そういえばそんな事もありましたな。 最初は校則を破るなんてどうかしたのかと思いましたが、 あの時のバイト代でプレゼントしてもらった万年筆は私の宝物になりましたよ」 タマキの父は何なら先生もあの万年筆を見てみますかと進めてきたが、 コジローが丁重に断ったため少し残念そうに首をすくめた。 「今までタマキから高価なプレゼントをもらったことなどなかったのですが、 これも先生の教育の賜物ですな」 「え、はは、そりゃもう、ねえ」 曖昧に返事をした後コジローは小さく舌打ちをする。 (そういやバイトの時タマに家へ電話するよう言ったの俺じゃねえか…… そりゃ親父さんも知ってて当然か……) (ほ、ほら、あたしには別に後ろ暗いことなんて) しかしそこでコジローはあることに気づき首を捻った。 (……あれ?でもあのバイト、万年筆を買うためじゃなくて確かアニメDV) タマキは慌てて自ら話題を変える。 「せ、先生、そういえば今日校長先生達に治療の事を話したんですよね?」 「ほほう、それでどうなりましたか?」 コジローは思考を中断され仕方なく思い出すのをやめた。 「ええっとですねぇ……」 コジローは学校での話し合いの内容を二人に掻い摘んで説明する。 話し合いの参加者はコジロー、校長、教頭、一年の学年主任、タマキの担任と副担任。 そこでコジローはタマキが病気で子宮を失いそうな事と、 その治療のためやむなく自分が彼女を妊娠させなければいけない事を話した。 「学校側から念を押されたのは、学校で俺達の関係がばれないようにする事ですね。 ああ、もちろんもう病気と治療のことを既に知ってるうちの部員達は別ですが。 後、そういう関係になったとはいえ、 校区でおおっぴらにデートとかはしないで欲しいんだそうで」 それは当然な判断だろう。教師と生徒での妊娠を前提にした肉体関係など、 『病気を治すため』という大義名分があっても世間体のいい話ではない。 もし二人の関係がばれれば、今回の治療の前からコジローとタマキの間で そういった関係があったのではないか、などと下種な勘繰りをする者もいるだろう。 (というかまあ、今日の話し合いで先生達にそう疑われてたわけだけど。 ……この前永田先生の一件があったから余計に学校側もピリピリするわな) どれだけコジローが潔白でもそういう妄想を行う輩は出てくるだろう。 そしてその淫らな想像は学校の評判を落とすだけではなく、タマキの心も傷つける。 (そんな事になっちゃいけない……絶対に!) 「タマ……キさんもなるべく学校に通いたいと言っていますし、 もし妊娠してもお腹が目立つまでは通学していいという事になりました」 それを聞いて川添家の父子は同時に安堵のため息を吐く。 「そうですか、それは良かったな、珠姫」 「はい。……やっぱりあたしは剣道部の皆と一緒にいたいから」 父は優しい眼差しで娘を見つめながら、ウンウンと頷く。 「……そう言えば先生、先ほど何か私に尋ねようとしていませんでしたか?」 「ああ、そういえば……」 コジローはしばし腕組みをして考え込むが、あの時閃いた物が何だったか思い出せない。 「ええと、なんだか忘れてしまいました、すいません」 「先生と珠姫がいい連れ合いになる、という話をしていた時のような……」 タマキはポツリと呟く。 「なれるといいですね、そんな風に」 コジローは強く言い切った。 「なれるさ、絶対」 その後和やかに3人で談笑しながら時は過ぎ、 日が完全に暮れた後タマキはコジローの車に乗って川添邸を後にした。 もちろん目的地はコジローのアパート、する事は……子宮内膜症の『治療』。 娘とその恋人を見送り一人残されたタマキの父は、 今まで笑みを浮かべていたのが嘘のように疲弊した顔になり、 居間で一人冷めたお茶を啜っていた。 そのどこか暗い瞳が彷徨うと、妻の顔が視界に入る。 妻の微笑みは、まるで夫に向かって大丈夫だと語りかけているかのようだった。 (……そうだな。珠姫は母さんの娘だものな) タマキの父の顔から、幾分悲哀の色が消える。 (それに……どれだけ年の差があっても……どんな病魔が蝕もうと、 二人なら乗り越えていけるかもしれない……、かつての私たちがそうだったように。 そうだろう、母さん?) 写真の中の女性は何も答えず、ただ若く美しい姿のまま夫に微笑を投げかけ続けていた。 ※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※ シャワーを浴びたコジローが自分の部屋へ戻ると、そこには自分と同じように 一枚のバスタオルを裸体に巻きつけただけのタマキが布団の上にちょこんと座っていた。 (……夢じゃないんだよなぁ、これ) 衝撃の告白から一日しか経過していない。 その間にコジローは校長、教頭、学年主任やタマキの担任と副担任に タマキの病気と自分たちの事を話し、タマキの担当医に会い子宮内膜症の説明を受け、 タマキの父と会って挨拶を済ませてきた。 そして今タマキと自分の部屋でほぼ全裸のまま向き合っている。 (我ながらすごい行動力だよ、ほんと) 教え子は部屋の中でおびえる小動物のように視線をさ迷わせ、 本棚に飾られた『剣客商売』や『スーパーマリオワールド完全攻略本』、 『be survive』といった本の背表紙を目にしていた。 (気を紛らわせようと必死だなぁおい) 近づいて来たコジローに気づくとロボットのようなぎこちない動きで少女は立ち上がる。 「あの……先生……お願いします」 ぺこりと頭を下げるタマキに、コジローも後頭部を掻きながら頭を下げる。 「お、おお。こちらこそ」 (って……今からセックスするカップルのやり取りじゃねえだろこれ) 「あの……電気は、つけたまま、なんでしょうか?」 「まあそりゃそうだろ」 真っ赤になったタマキは視線を斜め下に落としモゴモゴと呟く。 「で、できれば……真っ暗にして、欲しいんですけれど」 「いや、でも俺はその……あんま経験多いほうじゃないし。 やっぱ見えてないとこう、うまく出来ないから」 それでも諦めきれないタマキはなおも食い下がる。 「そ、そこはなんとか、うまい具合に……して、もらえないでしょうか……」 コジローはやれやれとため息を吐いた。 「……じゃあさ、お前がリードしてくれるか?」 予想外の言葉にタマキは頭を少し斜めにかしげた。 「リ、リード?そ、それはその、どうやって」 「例えばそうだな……俺のナニをお前が手にとって、 お前の挿入すべき場所へ導いてくれれば灯りがなくてもなんとかなるな」 しばし間を置き、タマキはコジローの言葉を頭の中で噛み砕く。 「せ、先生の物を……あ、あたしが、あたしの、あ、あた」 とたんにタマキの顔は湯気が出るんじゃないかと思うほど紅潮する。 「お前にそれが出来るなら、電気なんかついてなくてもいいけど」 言葉を返すこともできないタマキはうなだれて白旗をかかげた。 「電気、つけたままで……おねがいします……」 「じゃあやることやる前にあれだ、キス……しようぜ」 (我ながらムードも糞もねえな) 苦笑しながら近づいたコジローはタマキの後頭部へ左手を回し、 小さな顎を右手で掴むと顔を斜め上に向けさせる。 「とりあえず目瞑れ」 少女が潤む瞳をゆっくりと閉じたのを確認すると、 男は荒れ気味の無骨な唇を薄く小さな唇に押し当てる。 (震えてるなこいつ……ああ、しかしほんとちっさいなぁ…… ってあれ?なんか震え方が変な感じに……) 唇をくっつけあって30秒ほど経った後、 タマキの様子がおかしいことに気づいたコジローが慌てて唇を離すと、 タマキはぷはっと大量の二酸化炭素を吐き出し、必死になって呼吸をし始めた。 「タマ……お前、キスしてる時は鼻で呼吸しろって……」 コジローが笑いを堪えながら指摘すると、タマキは真っ赤になり下を向いて呟いた。 「すいません……初めてで……よく分かんなくて……」 「ま、いいや。じゃ、タオル取るぞ」 布越しに胸を触りながらタオルの裾を掴むと、タマキは目を回しながら動揺する。 「え、あの……脱がなきゃ……駄目なんですか……?」 「……そりゃお前、普通は全部脱ぐだろ」 「きゃっ」 コジローがタマキをトンと軽く押すと、 緊張で全身が硬くなっていたタマキはそのまま布団の上に尻餅をつく。 その隙にコジローが上半身のタオルを肌蹴させると、 タマキはぱっと両手を交差して胸を隠そうとするが、 コジローの視線の先は別の場所へ注がれていた。 いざ実物を太ももの付け根に確認して、コジローは固まる。 (……予測はしてたけど…………想像以上に狭くて小さそうだぞこりゃ) 「……先生?」 「え、ああ、なんでもないなんでもない。とにかくまあ、怖いのは分かるけど力抜け」 コジローはタマキの頭の両側に手をつきながらもう一度唇を近づける。 「タマ……舌出せ」 恐る恐る差し出されたタマキの舌をコジローは唇で挟むと、 その小さな先端を自らの舌でつつく。 「ぅ…………」 一度口を離すとコジローは少し笑いながら呟く。 「今度はちゃんと鼻で息しろよ?」 コジローはタマキの口へ唇を重ね、タマキの舌を自らの舌でねぶり始める。 味嚢の一つ一つをなぞるかのような丹念な舌の絡み合いに、 タマキは脳内が蕩けるような快感に見舞われた。 (やだ……キスしてるだけなのに…………気持ちいい……) 布団とのしかかるコジローの顔で頭をサンドイッチにされ、 おまけに顔の両側は自重を支えるコジローの手で塞がれているため、 タマキは逃れる事もできずコジローの舌が生み出す 甘美な愉悦にただただ身悶えするばかりだった。 頬の内側や歯列などを舐め、唇と唇を挟み合わせ、 唾液と唾液を混ぜ合わせる行為が2分は続いたころ、 教え子の目が初めての快感に朦朧としてきたのを確認してコジローはゆっくりと唇を離す。 そしてもはや体を隠す働きを満足にせず、 ただ彼女の体に張り付いているだけのバスタオルへ手を這わせ、 その下に隠れたほとんど盛り上がりのない胸部を掴む。 (うへえ……まじでぺったんこだな) 「先……生……?」 愛撫の停止にタマキが不思議そうな声を上げると、 コジローはごまかすようにもう一度キスをする。 そしてそのなだらかな膨らみを揉む……というより押しつぶすと、 タマキの顔が痛みに歪んだ。 「つっ……」 コジローは慌てて手と唇を離す。 「あ、優しくしたつもりだったけど……痛いか?」 「はい……ちょっとだけ」 (まーしかたないか。ここはまだ発達遅いみたいだな……いや、胸だけじゃないけど) 一度引っ込めた指を触れるか触れないかという位置へ戻し、 コジローは壊れ物を扱うかのような優しい愛撫を開始する。 「あっ……」 濡れた和紙を摘み上げるかのような繊細さで白い乳房の上を撫ぞり、 円を描くように指を這わせるとタマキの吐息が少し蒸れる。 「ふぅ……」 (ま、一応それなりに感じたりはするわけだ。 なら、こっちの方も大丈夫か?) コジローが股間の曲線をつーとなぞる。 「ひっ、いたっ」 タマキの悲鳴に慌ててコジローが愛撫を止め自分の手を見ると、 そこにタマキの痛覚を刺激した犯人を発見する。 「ああ……そういやそうだったな。すっかり忘れてた……」 少女の柔肌を傷つけた物、それは練習でできた竹刀ダコだった。 (そういやここんとこ家帰っても素振りしてたからなぁ……) 大学時代、童貞を捨てた時は毎日の素振りなんてやっていなかったから 竹刀ダコなど存在しなかったが、今の手では指による愛撫などできない。 (だったら……もう、挿れちまうか?) しかし処女の濡れていない性器に、しかもタマキのような小柄な少女へ いきなり挿入するような危険な真似をできるわけがない。 (だとしたら……こうするしかないか) コジローは顔を少女の股へ近づけると、未開の秘裂を舐めあげた。 保健体育では習わなかった行為にタマキはパニックを起こす。 「え、きゃ、そ、そんなところっ……き、汚いです!」 コジローは割れ目から口を離しタマキに尋ねる。 「風呂入ったばかりだろ?それともちゃんと洗わなかったのか?」 「いえ……そ、それは、ちゃんと、洗っておきましたけど……」 「なら大丈夫だろ」 顧問の髪を掴みなおも何か言おうとするタマキを無視して、 コジローはもう一度そこを舐める。 「あ、や……」 タマキはコジローの頭を抑えたまま可愛く喘いだ。 (なんつーか……見かけは小学生みたいだけど…… 刺激してやれば一応、少しは濡れてくるんだな……) 遠目では一本の線にしか見えないそこを何十回も舌でなぞり続けると、 貝の口のように閉じていた肉の門に段々と空間が生まれ始めた。 タマキの全身からも少しずつ力が抜け、コジローは少女の両足を少しずつ割り開いていく。 しかし彼女の両足を大きく両側へ開かせても、 そこは包皮に包まれたクリトリスの頭がやっと空気に触れるぐらいしか隙間が開かず、 コジローの肉棒を入れるにはまだ早く思える。 (とはいえ……もう愛撫を始めて5分ぐらいか…… タマの体の小ささと処女って事を考えると……この位のスペースで限界なのか? ……なにより愛撫に時間かけすぎると、 不安と恐怖がぶり返してせっかく濡らしたここが乾いてきちまうし) 実際に今も濡れ方が最初の頃に比べ悪くなってきている気がする。 決断を下すなら今かもしれない。 「タマキ……そろそろ入れるぞ?」 上気して息が荒くなっていたタマキの顔がさっと強張る。 「は……はいっ」 「ほら、あんま硬くなるなよ」 コジローが自分のバスタオルを取ると、タマキは息を呑んで彼の下半身を一度凝視し、 そんな自分の様子を伺うコジローに気づき慌てて視線を他の場所へ彷徨わせる。 「お、お願い……します……」 視線、呼吸、声色。全てが震え、定まらない。 コジローの逸物を見てから、タマキが更なる恐怖に支配されるのが手に取るようにわかる。 (そりゃなあ……正直入れる方の俺でさえ……怖いぐらいだし…… 裂けたりしないよな?) コジローは先端をそこにあてがうと、身を屈めて震えるタマキの唇へ再度キスをする。 「力抜いてなるべく楽にしろ」 「は……はい……」 そして、ついにコジローの分身がタマキの中へ挿入される。 「……っ!……」 (き……きつい…………それにすごい力で閉め潰そうとしてくる……) コジローの侵入があるポイントでとまる。 硬くてきつい壁の圧力よりなお強い存在感で、 その薄い肉の瘤はタマキの純潔を守っていた。 (くそ……なんて苦しそうな顔してやがる……) コジローの下で涙を溜めたタマキの顔色は蒼白で、 彼女の感じる苦痛がどれだけ激しいかを雄弁に物語っている。 (かといってここで止めるのは……できないな。 タマキの病気を治すまでの時間はそんなに残されてねえんだ……) 大きく息を飲みこむと、コジローは一気に腰を突き出し教え子の貞操を奪った。 「ぁぅっ…………」 くぐもった悲鳴がタマキの口から漏れ、たまり切った涙が堰を切って流れ出す。 その瞬間まるで陰茎を握り潰される様な圧力を感じ、コジローも低く呻く。 「……我慢しろ。すぐ終わらせる」 破瓜の血がわずかながら潤滑油の働きをしてくれるのは不幸中の幸いだった。 コジローは歯を食いしばってタマキの中で前後に肉の刀を動かす。 その度にタマキは口から苦しそうな吐息を零し、頬が青白くなっていく。 処女であり体格の小さいタマキの締め付けが、コジローの快楽中枢をすぐに高めていった。 (…………すげえ締め付けだ……これなら、すぐに出せる…………) コジローはまるで板に釘を打ち込むように、硬くてきついタマキの穴を陰茎で穿つ。 「タマ……出すぞ……」 「っは…………」 ほどなくコジローは何度か腰を痙攣させながらタマキの中へ濃く白い液体を放ち、 射精が完全に終わった後ゆっくりと腰を引いてタマキの体から離れる。 「タマ……もう終わったぞ?」 ティッシュペーパーでタマキの股間から滲み出る白と赤の混合液を拭きながら、 コジローはタマキの頭を撫でる。 「だからもう……力抜いていいんだ」 その言葉でようやくタマキはシーツを力強く握り締める指を脱力させる。 「はい……」 「涙も拭こう……な?」 コジローの声でようやく自らが泣いている事に気づいたタマキは、 慌ててコジローから顔を背ける。 「あ、はい……その、すいません……」 彼女の目元をハンカチで拭いながら、コジローはとてつもない罪悪感に苛まされていた。 (ああ、くそ……なんかものすごくひどい事したみたいだ…… こんな事ならロリコンかサディストに生まれてくりゃよかったな……) ※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※ 翌日の部活時間、男子更衣室から出てきたコジローは楽しげな談笑を耳にする。 見れば武道館の片隅で女子五人がタマキを中心にして輪となり、 大人の女になったばかりの少女に対しマシンガンのように次々と質問を繰り出していた。 「じゃあ、ついにタマちゃんは……」 「はい、一応、昨日……」 「ええー、本当に、本当に、その、タマちゃん、先生とそういう事を……」 「何でそんなに驚いてるのよ。サトリだって賛成してたでしょ、 タマちゃんが治療を先生にしてもらうのを」 「え、そ、それはそうですけど、その……実際にこういうことになるとはその、 なんていうか現実感がないというか、その」 遠くから眺めるコジローと目が合い、 サトリはますます顔を紅潮させてもごもごと言葉を飲み込む。 「さとりんはウブだねぇ、これ位のことで真っ赤になっちゃって」 「……そういう先輩も少しのぼせてるみたいですけど」 ミヤミヤの指摘どおり、サヤの顔は微妙に赤い。 「え、あ、あたしが赤面してるって?な、何を馬鹿なことを!」 慌てふためくサヤにミヤミヤが爆弾を落とす。 「先輩、もしかして処女ですか?」 一瞬武道館を沈黙が支配した後、サヤの顔が真紅に染まる。 「な、なわけないでしょ!言っとくけど結構すごいんだからね、あたしは」 「…………サヤ~ん、そんな事で見栄張らなくても。本音でいこうよ本音で」 「キリノまで何さ!話してないけど結構経験豊富なんだからねあたしは」 (*1)) コジローとキリノ、ミヤミヤが疑り深い眼差しサヤに向けるなか、 サトリはますます顔に血を上昇させる。 「す、すごいです、皆さん大人です!それに比べて私なんて……」 「いやいやさっちん、あたしも経験ないし、 まだ高校生なんだから経験なくても卑屈になることないって」 まるで自らの疑惑を晴らすかのようにサヤが話題を変えた。 「しかし一昨日告白されたばかりなのに、先生も行動早いっすねぇ。 で、どうだったのタマちゃん、コジロー先生変な事しなかった?」 コジローはおいおい何馬鹿なことを言ってるんだ、 とサヤを止めようとしたが思いとどまった。 それは昨日コジローがタマキの主治医に会った時に受けた説明を思い出したからである。 『病気の発見がここまで遅れたのも、川添さんの家庭環境や交友関係に一因があります』 コジローがどういうことかと尋ねると、 女医はメガネのつるを人差し指でずり上げながら説明した。 『父子家庭で育った彼女には、 子宮内膜症で起こる月経の激しい苦痛を相談できる同性の家族がいませんでした』 確かに女の子は父親に生理のことなど説明はし辛いだろう。 『中学時代もあまり親しい友達がおられなかったようですし…… 特定の趣味を語り合う友達はいたようですが、 体の変調を話せるほど心を許せる仲ではなかったようです』 確かにあいつは友達が少なそうだったもんな、 と出会ったばかりのころのタマキを思い出しながらコジローは苦笑した。 クラスメイトといかがわしい雑誌の記事について語り合ったり、 18禁のDVDをこっそり部活の先輩から借りたり、 ちょっと大人びた下着を友達と一緒に買いに行ったり。 中学時代のタマキにはそういった経験が殆んど無かったのだろう。 『もし剣道部に入って今の先輩や学友達に出会わなければ、 川添さんの子宮内膜症の発見はますます遅れていたでしょう』 タマキの病の発見に繋がったのは、何気ない女子更衣室での会話からだったらしい。 そんな説明を聞いていたから、コジローは教え子達の猥談を放置した。 (ま、こういう話をして知識を蓄えることも必要だしな……今のタマには) 多少は自分が話の種になるのもしょうがないか、とコジローは割り切る。 (まあ男子が来たら止めるぐらいでいいか) 「変な事って……なんですか?」 首を傾げるタマにミヤミヤがさらっと答えた。 「例えばそうね……口でしろと強要されたり」 タマキは少し頬を染めながら昨夜のことを思い出す。 「ええと、確かに口でしましたけど」 タマキの答えに一瞬場が凍りつく。 幽鬼のようなゆっくりした動きと修羅のような形相でミヤミヤがコジローの方を振り向く。 「……へー、初めての年端もいかない女の子に口でするように強要……」 (ここここ、怖えええええええ) ミヤミヤの全身から立ち上がるどす黒いオーラに、コジローの血が凍る。 彼女の竹刀の切っ先は、コジローの頭部へゆっくりと向けられた。 「ば、馬鹿!違うってば!俺はタマに強要なんかしてねーよ、 むしろ俺がしたんだって!タマもちゃんと説明してくれ!」 コジローの必死な形相に驚いたタマキがこくこくと頷くのを見ると、 ミヤミヤの顔が元に戻る。 「あら、そうだったんですか。それならOKです」 しかしサヤは顔を真っ赤にして大声を上げた。 「ええ、先生がタマちゃんのを口でって……そ、それはそれで変態臭いような」 「まーでも前戯をするのは大切だからねぇ、特にタマちゃんは初めてなんだし。 ある程度慣らすのは大切なんじゃないかい?」 「キ、キリノまでそんな事を!」 「……経験が多いという割には、口でしたこともされたことも無いんですか?」 ミヤミヤの突っ込みにサヤは耳まで真っ赤になる。 「どーせ……どーせあたしは処女ですよー、うわーん!」 泣きながら武道館を飛び出したサヤの脇で、 サトリはサヤに負けないぐらい顔面を朱に染めていた。 「タマちゃんと先生が大人の関係に……宮崎さんは口でするのが当たり前…… この部って……この部ってなんだか大人だ……」 どうやら今までのやり取りで脳が許容量を超えたらしく、 サトリはへなへなと力を失い壁にもたれかかった。 そんな中着替えの終わったユージが男子更衣室から出てきたので コジローは手を叩いて女子の話を終わらせる。 「ほらほらお前ら、ユージが来たから話は終わり。続きはまた部活の後でな。 練習はじめっぞー」 ユージは武道館内の不穏な空気に首を傾げる。 「あれ、皆何の話をしてたんですか?サヤ先輩はいないし東さんはグロッキーだし」 コジローは適当にごまかした。 「ま、なんでもないから気にすんな」 「じゃ、あたしタマちゃんと打ち込み稽古します。よろしくね、タマちゃん」 いきなりミヤミヤは困惑するタマキの手を掴んで武道館の端っこへ引っ張ってゆく。 「あ、ずるーいミヤミヤ、二人きりで稽古しつつ色々タマちゃんから 聞きだすつもりだね!」 「おほほほほ、早い者勝ちですわよ部長」 「てか俺の指示もなく勝手に打ち込み稽古始めんなよミヤ!」 「聞き出すって……何をです?」 「まあ気にするなってユージ」 取り付くしまもないコジローの様子にユージはため息を吐く。 「じゃああたしはサヤでも探してきますか。 全くあの子も変なとこで見栄っ張りなんだから」 「先生とタマちゃんが大人の……口でするのは当たり前……」 サトリはまだうわ言の様に何事か呟き続けていた。 と、サトリはバランスを崩し倒れこむ。 「きゃあ!」 しかしその腕をユージが掴んだ。 「大丈夫東さん?体調悪いのなら休んだ方がいいよ」 「え、ええ!?あ、はは、大丈夫です私は、ほら、こんなに元気!」 ぶんぶんと機械的に素振りをするサトリを怪訝そうに見つめた後、ユージは館内を見渡す。 ミヤミヤとタマキは打ちこみ稽古と称して何かを小声で話し合い、顧問は心ここにあらず。 サヤとキリノはどこかへ行き、ダンは掃除でまだ来ない。 (全く、みんな身勝手だな) 「先生とタマちゃんが大人の……口でするのは当たり前……」 ユージはにこやかに笑いながらまたぶつぶつ呟き始めたサトリを誘った。 「じゃあ東さん、俺らもやろうよ」 「え…………」 一瞬の絶句。その時サトリの頭はナニのことで一杯だった。 そんな頭の沸騰した彼女にとって、ユージのお誘いは練習のことと認識できなかったのだ。 「ユ、ユ、ユユユユユージ君と私が、いいいいいいっしょに……」 「?うん、いっしょにやろ」 「い、いやああああああっ」 サトリの突きを食らったユージは吹っ飛んだ。 「なぜにーーーーっ」 「ああ、ユージが死んだ~」 遅れてやってきたダンが、武道館の外まで飛んできたユージに驚きの声を上げても、 コジローはまだ放心したままタマキの方を眺めている。 それはミヤミヤとタマキが壁際へ移動する時のやり取りを見聞きしたからだった。 ――それでタマちゃんは、Hした時痛くなかった?―― ――……少し痛かったけど、大丈夫です……―― ――そう、ならよかった―― 手を引っ張りタマキとは反対側の方を見ていたミヤミヤは気づかなかった。 大丈夫と答える少女の顔が全然大丈夫そうではないことに。 (IH予選で立っていられないほどの痛みを耐えていたあのタマが…… あんなに辛そうな顔をするなんて……) 改めてコジローは、セックスが体の未発達なタマキに どれだけ負担をかけているかを思い知らされた。 (こんなんでタマキの病気、ちゃんと治してやれるのか……? こんなザマで、俺達うまくいけるのか…………?) ※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※ 「うまくいくわけねーーーーーーーーー!!」 突然大声を出すコジローに、タマキがびくっと振り向く。 初めての夜から五日経っていた。いくら毎晩Hをしているとはいえ、 そんな短期間でタマキがセックスに慣れるはずもなく、 今日もコジローはタマキの泣き顔を見ながら射精した。 その後セックス後の倦怠感と罪悪感に苛まされていたコジローはいきなり吼えたのだ。 「すいません……あたしの体が、その、未成熟で」 「あ、いや、タマは謝るな!謝らなくてもいいから。 お前に怒ってるんじゃねえんだよ!」 コジローの大声にますますタマキは小さくなって彼に尋ねる。 「え、あの……じゃあ、誰に怒っているんですか?」 「そうだな……この状況を作った神様かな。タマをひどい病気にしやがって! このままだと俺は……」 そこでコジローは吐き出そうとした叫びを止める。 (このままタマの辛そうな顔見ながらセックスを続けてたら俺、 ……インポになっちまう!) 事実、昨日はタマキの中へ入れる前に萎えかけて自分でしごかなければいけなかったし、 今日はH前の風呂へ入ってる間に愚息が下を向いてしまい、 やはり自分で慰めてから始めなければいけなかった。 しかしこれらの事実を口にしたら自分の体つきに 自信のないタマキを傷つけるかもしれない。 (事実自分で未成熟とか言い始めてるし……いやまあ、確かにその、 ちょこっと子供っぽいけど、とにかくそれは置いといて!) 「このままだと、うまくいかねえ……いくわけねえ!」 普通のカップルならお互いの性感を探し、体を慣らしていくこともできるだろう。 だがタマキとコジローにはそんな悠長な真似はできない。 タマキの子宮には、子宮内膜症にはタイムリミットがあるのだ。 「あの……あたしは別に……辛くなんかはないですよ」 「……辛くないわけねーだろ。こんな涙目になっといて」 タマキはぎこちなく笑ってみせる。 「あ、あの……これは嬉し涙、です」 「……いやいやいや。ありえねーよ。ガチ泣きじゃねえか」 「そ、そんな事は……ないです。はい」 コジローははあ、と大きくため息を吐く。 (あーもう、こいつはこんな感じで強がるし……先輩との試合といい、 東城戦の時といい……結構意地っ張りなところがあるのは分かってたけど…… こんなんじゃこいつどんどん自分で自分の首を絞めるぞ) もしこのまま苦痛しか生まないセックスを続けるならタマキはさらに濡れにくい体となり、 セックスの負担やストレスはますます増加するといった負のスパイラルに陥ってしまう。 そうなればタマキを妊娠させるというゴールはますます遠くなる。 そして何よりこのままだとコジローは不能へ一直線、 彼の物が勃たなくなれば妊娠もくそもない。 (こうなりゃ……あいつに相談するしかない!) ※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※ 「というわけで、昨日お前を送った後にもらってきたのがこれだ」 翌日コジローの部屋で取っ手のついた金属製の嘴のような外見をした器具を見て、 Hの終わったばかりで疲れ果てていたタマキは不安そうな声を上げる。 「あの……これって何なんですか」 「ああ、クスコっていう医療器具だ。膣の大きさを測るものだよ」 「名前じゃなくて……」 (何でそんな物がここに?) 「お前や俺が苦しまないようするために必要なんだよ。ほら速く足開け」 「ええ、あの、あ、冷たっ」 布団の上で両足を大きく開かされたタマキは、 いきなり下半身に冷たいクスコを入れられて悲鳴を上げる。 「んじゃま、ゆっくり広げていくから……痛くなったら言えよ」 コジローは閉じていた銀色の嘴を少しずつ広げていく。 それとともにタマキの膣口が大きくなる。 (や……広がって) 「……あ、いっ、いタッ」 「ふーん、これ位か……じゃ、このサイズだな」 ようやくクスコが抜き取られてほっとしていたタマキは、 コジローが袋から取り出した物を見て今度こそ仰天した。 「え……そ、それは……」 男性性器を模し合成樹脂でできたあまりも淫靡な物体。 「これはディルドーだ。……さすがにこいつは名前を知らないか」 「そ、そんな物どうす……」 コジローはさも当たり前のように呟いた。 「入れるんだよ、お前の膣に」 「え、無理、そんなの無理です!そ、そんなの……なんで」 「ローションたっぷりつけるしサイズもでかすぎねえの選んだから問題ねえよ」 目を白黒させているタマキの腰を掴み、 コジローはその割れ目にディルドーの先端を突っ込んだ。 「や、……あ、おおきっ、……いや、はいっちゃ……」 タマキは少し苦しそうな表情を浮かべたが、 コジローは怪しいピンク色のこけしを力ずくで少女の中へと沈ませる。 「よし、タマ。これからは家でこいつを入れたまま生活するんだ」 えげつない指示に、タマキは涙目でコジローを見上げる。 「な、なんの……ために」 「首長族や耳長族って知ってるか?首に輪をつけたり、耳に重りをつけたりして 首や耳を長くしている人達だ。あれと同じで、お前のあそこを大きくするんだよ。 毎日大きさを測って、大きくなったらその度にサイズを少し大きめなディルドーに変える。 この繰り返しで俺のが入っても痛くないようにするまで大きくするんだ!」 「でも……こんなの……入れたままなんて……」 タマキが難色を示すのも当たり前の話だ。しかしコジローも必死になる。 (俺は親父さんの前でこいつを幸せにするって誓ったんだ……) なんせタマキの病を癒せるかどうかの瀬戸際なのだから、 コジローも引くわけにはいかない。 「やるんだよ、このままじゃお前セックスの時辛いだけだろ!」 「わ、わかりました、わかりましたから!そ、その、体を揺すらないで下さい……」 (こ……こんなのつけたままじゃ、動くのも辛い……) 「ほ、ほんとに、これ、入れたままじゃないと駄目ですか……?」 「あ、稽古をしたり、親父さんと飯を食ったりする時は外していいぞ。 だけどそれ以外に勉強や寝る時、アニメを見る時とか一人の時は入れたままだ。 ……後このことは部の皆にも秘密な、特にミヤには」 「うう……わかりました……」 (……こんなんで大丈夫なのかな……色々と) 続く タマキの病を治すため暴走するコジロー 「こういう薬も使ってみるか?」 少しずつタマキの中に生まれる新たな感覚 「アニメ見たのに…………内容、全然……覚えてないや……」 そして起こる悲劇 「どうしたんだね珠姫?なんだか顔が赤いようだが……」 「っておい、まさか今も入れたままかよ?! 親父さんにばれたら……俺殺されちまうじゃねえか!!」 次回姫と侍第三話、『羞恥と芽生え』(仮) 「ごめん……なさ……あたし……高校生なのに………………漏らしちゃいました…………」
https://w.atwiki.jp/ctpia/pages/55.html
1 白鳥◆IP/g9c1cbU 2013/10/10(木) 04 56 39 山とは物事のほんの表面的な部分であるとするならば、海とはまるでこの世の本質だ。 だから、みんなが一生懸命 山を登る なか、俺は独り、 海を潜る ことにした。 登山者が山のなかで得たのはせいぜい、処世術くらいなものだが… 俺が海の底で見つけたのはそれよりもさらに現実的な答え、海の底には何もないという厳しい現実だった。 その現実を垣間見たとき、俺はある意味でこの世の本質を悟った。 物事の本質とは実は 深い ところにはなくて、 高い ところにあるんだって。 深い人間よりも、気高い人間になろう。 って本気で思ったね。 ++++++++++++++++++++++++++++++++++++ ※ちなみに、まだ山に登ってないのである。
https://w.atwiki.jp/shinkiss_matome/pages/1280.html
『武装神姫と暮らす日常』 あらすじ 著:卯月 『武装神姫と暮らす日常』あらすじ 人物設定 【本編】 人物設定 鴻乃ゆかり&海棠卯月 雪ノ下組 大野家? その他 【本編】 第一章『始まりの日』 第二章『べるの登場!?』 第三章『ノエルVSクラリス』 第四章『種と稲』 ご感想、ご要望やリクエストなどは、こちらへ 名前 コメント 今日 - 昨日 - 総合 -
https://w.atwiki.jp/genbunkai/pages/105.html
SWセッション 駆け足キャンペーンシナリオ・第1話「姫と白竜の塔」 「どうか私を助けてください――」 一羽の鳩が持ってきたのは、囚われの姫からの救いを求める手紙だった。 ルキスラ帝国とダーレスブルク王国の境に位置する小王国フォルベール。 その城下町そばにある遺跡『白竜の塔』最上階に彼女は幽閉されているという。 古来より、姫を助けた者は富と栄誉、そして次代の王になれると相場が決まっている。 我こそは姫を助けんと、多くの腕に覚えがあるものたちが白竜の塔に向かっていった。 はたして、キミ達はライバル達を出し抜き、姫を助けることができるのだろうか―― 次回ソードワールド2.0「姫と白竜の塔」――己の剣で未来をつかめ! ※駆け足キャンペーンシナリオネタを思いついたのでこちらのシナリオにします。 駆け足キャンペーンについて 第一回:低レベル→第2回:中レベル→第3回:高レベルとインフレ気味にレベルを上げながら駆け足でやってみようという試みです。 途中で参加者の入れ替わり可にしようと思います(予定あわせるのが難しかったりするので) 企画倒れに終わっても泣かない。 開催日 2008/9/14 13 00~ 開始 途中参加者・途中離脱者のキャラは他PCの宣言通りに動くものとします 用意するもの IRCチャットの出来る環境(IRC上でのダイスの振り方はここを参照すること) ソードワールド2.0ルールブック1(2・3巻もあれば望ましい) 開催サーバ IRC サーバー名 Port チャンネル名 irc.trpg.net 6667 #SWセッション TRPG専用のirc.trpg.netサーバでやってみようと思います。 キャラクターについて キャラクターは初期作成レベル(1~2レベル)であらかじめ作ってきてください。分からない場合はGMを捕まえて相談してください。 前回参加したキャラ(ランチ、ガンダルフ、アル・フォート)をそのまま参加させてもかまいません。 新規キャラクターには前回参加者との差を埋める為GMから以下のアイテムをプレゼントします。キャラメイク時にこれらを売却して装備資金に当てることは不可とします。 能力値増強の指輪(ⅠP252,258)(能力値(器用/敏捷/筋力/知力)+1、破壊すると+13)1つ 名誉点10点以下の特殊装備1つ(ⅡP47)(ルルブ2持ってない人はGMに声をかけること) ルールブック1~3の全データの使用を許可します。ただし、ライダー技能を取って戦闘で活用できる保証はありません。 参加キャラクター キャラ名 種族 メイン技能 プレイヤー シルキー エルフ プリースト 意思猫 ジュレック 人間 ファイター 千年筆 ソルト グラスランナー フェンサー 史 瞬径 ガンダルフ ドワーフ ファイター 楽天 サンプルキャラ一覧 人間の戦士 人間の妖精使い エルフの神官 ドワーフの神官戦士 タビットの魔法使い ルーンフォークの魔動機師 ナイトメアの魔法拳士 レコードシート レコードシートはこちらです。 ダンジョンマップ セッション中はここにダンジョンマップを上げていきます。逐次更新して確認してください。 セッションログ http //chibiryu55.sakura.ne.jp/wiki.cgi?action=ATTACH page=SwordWorld file=20080914.txt (テキストログ) コメント 参加表明・GM召還・その他質問等にお使いください。 お久しぶりです。とりあえず、ちびりう氏に誘われたのでキャラクターを上げておきます。 最近は夜なら家にいるので参加はできると思います。 - 意思猫 (2008年09月03日 22時12分48秒) 参加予定です~。キャラは細かいところ調整中。グラランのフェンサー/バードです。 - 史 瞬径 (2008年09月09日 23時39分17秒) 電話でシリルさんから急遽参加できなくなったとの連絡がありました。代打としてガンダルフ@楽天さんを投入する予定です。 - GM@ちびりう (2008年09月13日 21時25分51秒)