約 1,647,809 件
https://w.atwiki.jp/hmiku/pages/33766.html
【検索用 なやめるしょうねんぬけしょうしょ 登録タグ 2016年 Fukase JASRAC管理曲 な オワタP 曲 曲な】 + 目次 目次 曲紹介 歌詞 コメント 作詞:オワタP 作曲:オワタP 編曲:オワタP 唄:Fukase 曲紹介 いっけなーい!遅刻遅刻! 私、ヤギ。どこにでもいる普通の男の子!だけどちょっと奥手で引きこもり気味な草食系! ある日好きな女の子に想いを伝えたら、その子がいきなり脱ぎ始めちゃった!え?早くない!? そもそも彼女は肉食のオオカミだし、私捕食対象だし、一体私、これからどうなっちゃうの~!? 『VOCALOID4 Fukase』のデモソング。 illustrator mikuma、movie NJFOPIJUP 歌詞 (動画より書き起こし) あのね ちょっと 聞いてちょっと キミに言いたいことがある 待って 少し待って 頭の中整理するよ きっとキミにとってたいした話じゃないけど ずっと ボクはずっと キミのことが いやなんでもない さっき キミはさっき ボクを見て微笑んだんだ ずっと それがずっと ボクの脳裏を過ぎるんだ そっか これがきっと 一目惚れとか言うのかな 待って いまの待って ただの独り言だからね ああ 言えないよ キミのことが好きだなんて さぁ 前を見て 突き進むんだ ねぇ 少年は悩んだ 少女は脱ぎだした ねぇ なんで なんで? 待って 待って 意味わかんない だろうね! 酸いも甘いも肌は露わに ねぇ ちょっと ちょっと 待って 待って 早すぎない? わかるよ! 少年は叫んだ 少女は泣き出した ねぇ さっき 言った 愛してる! ウソなの? コヤギ少年とオオカミ少女は そう ずっと きっと すれ違う運命(さだめ) 不安なの わかるよ はじめてだもの わかるよ 私とあなた 違うよ 追うものと追われるもの 悲しい時も苦しい時も 私がそばにいてあげるから 牙を剥いても味見をしてもぜんぶ 愛の証だから 少年は悩んだ 少女は脱ぎだした ねぇ ちょっと ちょっと なんで? なんで? 好きになった? わかんない! 本当の愛か本能の愛か ねぇ ちょっと ちょっと 待って 待って わかりません! だろうね! 少年は叫んだ 少女は泣き出した ねぇ やっぱ やっぱ きっと きっと 食べるでしょ? どうかな? コヤギ少年とオオカミ少女は そう ずっと きっと すれ違う運命 ボクはね わからないんだ なにが善いとか悪いこととか おとぎ話はわかりやすいよ だけど世界はわかりにくいよ だから探すよ ホントの愛を なにが真実 なにがまやかし 騙し騙され学んでいくよ 歩き続けて見つけ出すんだ 少年は悩んだ 少女も悩んだ ねぇ なんで なんで? なんで? なんで? 好きになった? わかんない! 本当の愛か本能の愛か ねぇ 待って 待って 待って 待って 食べたいの? イヤだよ! 少年は脱ぎだした 少女も脱ぎだした ねぇ やっぱ きっと 愛だよね? だろうね! コヤギ少年とオオカミ少女は そう きっと きっと ずっと ずっと もっと もっと 交じり合う運命 コメント 追加乙です!おわたpっぽい曲調で好きだぁーー -- Nami (2016-01-28 22 27 15) ついか乙です -- 良太 (2016-01-29 00 38 42) 追加乙!ネタなのかガチなのかwオワタpさんのこういう雰囲気の曲大好き。この曲もハマった -- 悪斗 (2016-01-29 16 08 07) 格好いい!流石オワタpさん\(^o^)/ -- 名無しさん (2016-03-03 19 41 15) ただ単純に好き。 -- りょーすけ (2016-11-06 13 36 53) 「少年も脱ぎ出した」で笑った -- 名無しさん (2016-12-29 11 22 28) 名前 コメント
https://w.atwiki.jp/kobetakigawa/pages/296.html
ええい、ムシャクシャする!! のび太をいじめてスッキリしよう。 のび太!すぐうちへこい! おい、忘れたのか、花瓶だぞ。カ、ビ、ン。 『ドラえもん』「マル秘スパイ大作戦」よりスネ夫のセリフ (神戸市立太山寺中学校の校内) 中学時代まで 2007年9月25日逮捕時(17歳)、2008年3月4日保護処分審判時(18歳)から、生年月日は1989年9月26日~1990年3月3日である。 住所は、神戸市西区学園東町(1~9丁目の中で2丁目以外)で被害生徒と同じ地下鉄学園都市駅が最寄り駅である。 神戸市立東町小学校を卒業後、神戸市立太山寺中学校へ入学。中学2年次には被害生徒、少年Yと同じクラスメイトであった。 小学校時代から卓球の少年団に所属して大会などにも出場しており、中学時代も卓球部に所属していた。 中学2年時の2004年・平成15年度カデット大会(8月27日、開催地:豊岡)ではダブルスで出場し2回戦敗退、中学3年次の2005年・平成16年度総合体育大会(7月29日、開催地:篠山総合スポーツセンター)では男子シングルスに出場し3回戦敗退している。 中学時代の同級生の保護者の話では、親自身は常識的な親だった。 中学時代の同級生の印象では、そんな悪い奴ではなかった、首謀者としてイジメができるタイプではなく、常に誰かについていく感じで、頭になれるようではなかったという。また中学時代からパソコンには詳しかったという。 高校入学からフットサルサークルの結成 2005年4月に私立滝川高校へ入学。Ⅰ進コースでクラスは、被害生徒、少年H、Y、I、E、Hyなどと同じ1年6組だった。 被害生徒とは同中学出身ということもあり、入学当初から親しい関係であった。 新聞報道によると、少年Hと親しくなったのは、6月25日、26日に行われた滝川祭(学園祭)の女装コンテストに出ようと5月頃に誘ったことがきっかけだった(2007/09/25, 大阪読売) 。 1年次の終わりごろには、少年Y、少年Eも加わり一緒にフットサルサークルを結成するまでに親しくなっていた。 フットサルサークル「瀧川VECTORS」は、2年次に入ってから同好会として正式に活動し始めるが、クラスは少年Bは文系を選択したため3組と被害生徒、少年H、少年Yとは別クラスであった。 少年Bは副キャプテン、ゴールキーバーであったが、影響力はBが一番持っていたとされている。 フットサルサークルHPのキャプテンである少年Yの紹介文には キャプテン. つ○○. 大会申し込みとかいろいろします. べっちゃんの方が影響力は... との記載が見られる。 2006年12月29日に被害生徒の名義で書かれた携帯日記には、以下のように少年Bが記載されている。 神様○○様(←Bの名前)に画面を見やすくしていただいたりしていただいたこともありました。 また被害生徒へのいじめや飲食類のタカリがひどくなるのは2年の冬ごろだとされているが、7月ごろには、当時の担任教師が「彼をいじめるな」と注意しているのを目撃されているという報道があり、また一学期末テストの成績が悪かったという理由で、被害生徒をソフトモヒカンにしているなど、いじめの兆候が見られていた。 うそつきゲームの始まり 周囲の生徒が被害生徒と少年Bらとの関係にいじめへの転落を感じたのは、2年次の秋の紙粘土を使ったいじめであるが、別クラスであった少年Bがどれほど関与していたかは不明である。 2年秋には、ばちこいたら一万円払うという約束を被害生徒がさせられるが、この「うそ」は、中学時代に一番かわいかった女子と付き合っていた、という冗談の揚げ足を取られたものと検証されている。 少年Hが作文で記載した〈チームの一人が口も聞かなくなり、(自殺した生徒は)とてもつらそうだった〉というチームの1人が少年Bであるかは明らかではないが、女子生徒とも同じ中学校であったこと、12月のカラオケ合コンに少年Bが参加していないことなどから、Bである可能性もある。 この「約束」後、被害生徒のメールアドレスと「約束」は急速に仲間以外に広まり、被害生徒のことを知らない生徒からも金銭を要求するメールが届いたという。 フットサルサークルの権力者 フットサルサークル「べくとるず」のHPの管理権限は少年Bがもっていたことが、在校生からのヒヤリングで明らかにされている。 HPのアクセス向上策として、メンバーの失敗談を掲載することになった際にも、被害生徒の失敗談を載せたことを嫌がった被害生徒に対して削除を許さなかったのは少年Bであったとされる。 被害生徒は少年B以外の少年に「BがOKしてくれたから消してほしい」と頼んで消してもらったが、 それがばれてまた再開されることになったという。 この件も「うそ」の罰金対象になったということから、「うそつきゲーム」開始後の出来事と思われる。 冬になると、グループの少年らとお好み焼き屋へのパシリとタカリ行為、ソフトモヒカン刈りにする、陰毛を剃り下半身を写真に撮りクラスメイトに見せるなどの行為を他のメンバーと共に犯した。 このころ以降、激化するサイトを使ったいじめについても、HPの変更権限を少年Bがもっていたということから、少年Bがこれらのいじめに中心的役割を担っていたと思われる。 後に2ちゃんねるに登場した「なかよっぴ」を名乗った人物からは、陰湿ないじめの主犯であったと指摘されている。 彼の少年Bに対する書き込みが正しければ、少年Bは万引きの常習犯であり、新聞報道の「男子生徒は同級生らに数回の万引を強要されていたなどと、知人らに打ち明けていた」(産経10/6)の「同級生」は少年Bである可能性が高い。 また2007年6月末に少年Hが送信した恐喝メールにある「学校に発覚していない万引の事実を公表して退学にさせる」(産経10/6)は、この件を指している。 690 名前: 可愛い奥様 投稿日: 2007/09/25(火) 05 10 12 ID RW7peUZX0 で、この中の誰が陰湿ないじめの考案者なんだ? 703 名前: 可愛い奥様 投稿日: 2007/09/25(火) 05 15 11 ID XruTwoD4O 690別○ 万引きの常習犯で何かと売り付けることで有名だからな 金は要らないから近付くなと言っておきながら金要求してるからな 少年Bの学校に対しての供述によると、3年生になってから「直接話をしないなど、生徒と距離を置くようになり、生徒に貸していた衣服を返すよう求める際などには、先に逮捕された少年を通じて連絡していた。」 読売9/27などと供述していたが、実際には恐喝要求を繰り返していたと思われる。 権力の源泉 「プリクラ廊下サッカー集団」とのつながり なぜ少年Bがフットサルサークル内で権力を握るようになったのか、その経緯は不明であるが、通行の邪魔などを省みず我が物顔で廊下でサッカーを興じていたⅠ進の野球部、アメフト部生徒を中心とした「プリクラ廊下サッカー集団」とのつながりがひとつの要因であったことは明らかである。 少年B自身が廊下サッカーのメンバーであったかは明らかでないが、2年・3年次に少年T、少年Iらと同じクラスとなり、校内で別格に権力を握っていた少年Tとケーキを囲んだ写真2枚に一緒に収まるなど、それなりの友好関係を築いていた。 また少年Iに対しては、2006年9月20日にコミック単行本と整髪剤を贈呈したことが、Iの日記に記載されている。 このコミックはIの前後の日記から推測すると、後日古本屋へ売りさばいている可能性が高い。 んでもべっちゃんにナルト全巻とワックスもらう約束した さらに、時期は不明だが少年Bが個人で運営していたモバゲータウンのHPは、「廊下サッカー集団」の生徒がメンバーであった「瀧川パラダイス」にリンクされていた。 2年次には、不用品を売りつける相手を探していた少年Iに対して、被害生徒を紹介している。 その後少年Iによる恐喝は、ブレスレット恐喝詐欺に至るまでの間、偽物のルイ・ヴィトンやグッチの財布を数万円での売りつけ、二十回程度洋服や古着のTシャツなど数枚を1枚1000円前後での売りつけなどが行われた。 また3年春のブレスレット恐喝詐欺では、少年Iの取立てメールを代行するよう少年Iから頼まれ、少年Iと被害生徒との仲介を行った。 立件された犯行内容 立件の対象となったのは、6月から急増した少年Hが送った恐喝メールに少年H、Yと共に共謀して金を脅し取ろうとした恐喝未遂である。 これらの恐喝メールは、被害生徒に送りつけた後、少年Bのもとにも転送されており、共謀罪が成立すると判断された。 以下がもっとも詳細な恐喝メールの内容である。 「おれは5万くらいでええよ。夏休みまでに払わなければ倍の金額を2学期中に払わせるか、 学校に発覚していない万引の事実を公表して退学にさせるか、 クラスのメンバーを勢ぞろいさせてリンチをさせるかの選択になる」 逮捕前までの行動と供述 被害生徒自殺後の様子は、「お葬式での泣きようは半端無かった」(VIP37)という。 またながもんの書き込みにある「自殺した後、4日間、桃以外何も食えなかった」のは、少年Bのことであると思われる。 しかしその後の学校の調査では、学校側のおざなりな調査方法に助けられ、いじめ加害の事実を明らかにすることはなかった。 警察の取調べに対しても少年Hが「警察の調べにうそをついてもばれない。なまっちょろいもんや」などとの内容のメールを送ったものを少年Yと回覧し、口裏合わせをしていたとされる。(朝日9/25) 9月17日に少年Hが恐喝未遂で逮捕されて以降の少年Bは、学校の2回目の調査を授業に出ずに受けており、「ふさぎ込んで昼食ものどを通らない状態」だったという。 また「自分たちも逮捕されるのでは……」とも漏らしていた。教師が「『うそをついたら罰金1万円』という取り決めが被害生徒を追い込んだなら、いたずらでは済まされない」などと諭すと、「大変なことをした」と話したという。(毎日9/26) しかし2回目の学校調査に対しても、しっかり受け答え関与を認めた少年Yに対し、少年Bは関与を否定していた。また「精神的ダメージが強くてほとんど眠れない状態だった」という。 9月25日に少年Bが逮捕された際に、学校側は少年Bのこのような言動を見て「事件にかかわっていないとみられていた」「本校の調査でも分からなかった」と答えている。(時事9/25) 逮捕後の供述と処遇内容 9月25日に恐喝未遂で逮捕後も少年Bは、犯意を否認し続ける。 自殺した生徒から金を取ろうと計画したことなどは認めていた。しかし、犯意については「冗談のつもりで、金を取る気はなかった」「金を持ってきたら受け取らないつもりだった」と一貫して否認した。 「徴収役」だったとされる先に逮捕された生徒に、金銭要求のメールの責任を転嫁するような供述もあったという。 (神戸10/16) 少年Yが10月12日に犯意を認める供述をはじめたが、少年Bについては審判開始まで容疑を認める供述はみられなかった。 神戸地検の意見書は「少年院送致が相当」という内容であったが、11月8日の少年審判では「試験観察」として家裁調査官に少年の様子を観察させたうえで、改めて審判を開いて処分を決めることが決まった。 その後2008年3月4日に開かれた2回目の少年審判では、「専門家の継続的な指導の下で更生をはかることが相当」とし保護観察処分が決定した。 少年Bが2回目の少年審判までに犯意を認めたかは不明である。
https://w.atwiki.jp/aniwotawiki/pages/10076.html
登録日:2012/09/14(金) 21 07 36 更新日:2024/08/14 Wed 22 00 38 所要時間:約 9 分で読めます ▽タグ一覧 コメント欄撤去記事 フィクションでは大抵悪法 僕の名前は「少年A」 凶悪犯罪 少年法 少年犯罪 意外と知られていない法律 未成年 法律 犯罪 賛否両論 部分的に悪法 少年法は、犯罪や非行をした20歳未満の少年もしくは少女の扱いを定めた法律。 20歳未満なので、大学生が対象になることもある。Wiki籠り諸氏の中には罪を犯しても少年法の適用対象になる人も多いであろう。 ◆罪を犯した少年の手続 全てを解説するのは無理なので(余裕で何百ページもの本が書ける)、概要だけを説明しよう。詳細を知りたいなら専門書を読むか弁護士にでも相談してくれ。 ●少年審判 罪を犯した少年が見つかったとしよう。 警察や検察の捜査手法は、基本的には大人と同じ(多少は違うところもあるが、ここでは省く)。 通常は最大23日身柄を拘束して警察や検察が捜査を終えたら、地方裁判所か簡易裁判所で起訴されるか、お説教の上で裁判所に送られずに終わることもある。(微罪処分という) ところが、少年の場合は無実が明らかになった場合を除いて家庭裁判所に必ず送られる。 「へっへ、どうせ反省したふりしてごまかせばいいのさ」 と思っていたら甘い。 そもそも、少年審判は「犯罪でなくてもいい」のだ。 この場合は検察官送致して処罰はできないが、 「理屈の上じゃ犯罪じゃないけど、放っておくとまずい」 「こいついずれ重犯罪すんじゃね?」 という奴なら家庭裁判所は「虞犯」扱いで対象にできる(*1)。 そうやって家庭裁判所に送られた少年には、家庭裁判所調査官や少年鑑別所技官による心理テスト等のテスト、生活チェックがまっている。 カウンセラー等の資格者に、反省したふりは簡単には通用しない。 少年審判は非公開で記録も公開されない。 みられるのは審判の関係者や、被害者などほんの一部の人だけ。 検察官は捜査はするが、一部の例外を除いて審判に来ない。 裁判官は真っ黒な法服を着ないで、普通のスーツ姿で審判をする。 ◆少年の処分(主なもの) ●実名報道禁止 少年の実名、誰か分かってしまう報道は禁止されている。(少年法61条) もっとも、成人の事件でも実名報道されないケースは少なくない ●不処分 処分しなくてももう十分反省している、あるいはそもそも少年が無実なら、不処分になる。 ●審判不開始 家庭裁判所も、小悪党に時間を割いている余裕はない。 事件が大したことないな、もう十分反省したなって場合には、そもそも審判しないこともある。 家や学校がきっちり叱りつけて少年がしっかり反省しているなら、あまりに事態を大事にするのは逆に更生を邪魔することもあるのだ。 ●保護観察 少年が保護司(一般人)の所に月に1回とか2回行って、普段の生活を報告する。サボると少年院行きになることも。 ちなみにこの保護司さん、実費の補助が多少出る以外ほとんど無償で、比較的時間に自由の利きやすい自営業の人たちが善意でやっているボランティア。 熱心な保護司さんだと、ほとんど親代わりになって相談に乗ってくれることもあるが、最近はなり手がいなくなって困っているらしい。 少年と共通の話題がある保護司は貴重である。生活や時間に余裕のあるアニヲタの方がもしいたら、保護司に志願してみてはいかがだろうか。 ●児童自立支援施設送致 少年院と比べれば開放的な児童自立支援施設(昔の教護院)に送られる。そもそも家出して親が分からない子供などを預かることも多い。 ●試験観察 家に戻すのではなく、施設などで保護観察を何ヶ月かやってみた上で、その様子を見て保護観察か少年院行きか決める。 ●少年院送致 大人の事件ならまず執行猶予で釈放してもらえる件が、少年だったばかりに少年院に送られる、なんてことは珍しくない。 少年院は刑務所と違って一人一人にきちんと指導するし、「反省不十分」なら、入院期間を延長する。 ●検察官送致 世にいう逆送。家庭裁判所から、検察に送って検察に起訴させ、殆ど大人と同様の裁判で大人と同様の処罰を受けさせる。 「大人と同じ…ってことはどんだけ厳罰になるんだ?ガクガクブルブル(;゚Д゚)」 実は、道路交通法違反の事件を、少年院に送ったりしないで罰金刑にするために逆送する方が断然多かったりする。(家庭裁判所は罰金刑にできない) ちょっとした交通違反のために保護観察や少年院送りにするのは、経費が掛かるばかりなのだ。 また、逆送されても「やっぱり保護が妥当」とされてまた家庭裁判所に戻ることもある。 もちろん、やった事があまりに救いようがないから厳罰にしてくれ、という逆送もあるわけだが。 ただし、少年の場合だと、大人と違って次のような処罰の制約がある。 18歳未満だと死刑にできず、(国際人権規約でも定められているので、少年法改正、廃止しても意味がない)死刑相当の場合無期懲役を科される。 無期懲役のすぐ下は懲役20年(*2)。(大人は2004年12月以降30年、また事件の間に別の事件で有罪判決が確定し、その事件が後に発覚した場合事件の前後でそれぞれ刑を加算する。2022年現在の最長記録は50年。) 14歳未満は全て犯罪にならないので、大人と同じ処罰は不可(逆送も然り)。 また、一般に年齢が低いことは、 「これから真人間に戻る可能性もあるし、今までの状況がよくなかっただけ」 と判断されて大人の裁判でも刑が軽くなる傾向が強い。 。 ◆特定少年 2022年4月1日の成年年齢の変更に伴う形で少年法も改正され、18,19歳を17歳以下とは一部扱いが異なる「特定少年」として扱うことが決まった。 虞犯での少年審判の対象にならず、犯罪を犯した場合も以下の点などが上記と異なる。 原則逆送対象になる犯罪の範囲が拡大される 逆送された後の量刑は原則緩和されず、20歳以上と同じになる 起訴された場合は実名報道が禁止されない ◆少年法をめぐる論争 少年法は、「少年の健全な育成を期し、非行のある少年に対して性格の矯正及び環境の調整に関する保護処分を行うとともに、 少年の刑事事件について特別の措置を講ずることを目的とする。」(少年法1条) 少年法は少年を甘やかしている、大人と同じように扱うべきだ、という批判はよくある。 確かに、少年法が刑罰を少年に対して減らしたり、負担を軽くしている規定は少なくない。 実際にもこの件を始めとした数多くの醜悪な犯罪者に厳しい処分が下せず、後々出所して反省もせず自慢や再犯、賠償金の踏み倒しをしたり、自伝を出版して金を儲ける、本人には厳しい処分を下すことはできたもののふざけた基準を後世に残し、1人殺害では中々死刑判決を下せなくするなどと言ったやりきれない話も多いので、少年法自体が諸悪の根源という印象を持たれやすい。 フィクションにおいても、未成年なのですぐ出所してのうのうと生きている犯罪加害者に倍返しで復讐する物語は枚挙に暇がない。 だが、全体を見ると今まで書いてきたとおり決して少年に甘いばかりではない。 大人なら執行猶予だったのが、少年だから少年院に行かされる、なんて事もある。 大人の裁判でも、更生させることが出来ないまま刑期が来てしまったので釈放する他なく、結果として再犯ということは珍しくないのである。 軽すぎる処罰をする裁判官の問題や一般の刑法の問題、特に上記のふざけた基準で1人殺害かつ計画性がない場合だと中々厳罰に処さないという問題が少年法という「叩きやすい法律の問題」にすり替えられて非難されるケースも後を絶たない。 むしろ、大人の刑事裁判や刑務所収容では、犯罪者個々人の性格に応じた刑罰は難しい。 鑑別所の技官や調査官がついて犯人を徹底的に調査する…なんてことは大人の裁判では行われない。 刑務所が辛いから罪を犯さない、という訳でもないのだ。 刑務所から出た人の38.8%(平成28年犯罪白書)が5年以内に再犯して「刑務所に入る」というのが現実である。 なお、少年院から退院した人で、5年以内に再犯して少年院や刑務所に入るのは21.7%程度である。 初犯は比較的刑が軽い(刑法上、服役終了後5年間は執行猶予をつけられない)ので数値通りに比べるのは難しいが… 大人の裁判も更生しない犯人の存在など問題が少年と同等かそれ以上に山積みであり、少年法を撤廃するならば大人の裁判が抱えている問題に直面させることは理解しておかなければならない。 処分が少年に甘いと言うだけではなく、少年法の少年を保護する規定が十分ではない事から、無実の少年が罪を着せられるというのも少なくないし、そちらも批判の対象になっている。 大人でも冤罪事件で自分の身を守ることは難しいのだが、知識や経験に乏しい少年が自分の身を守ることはほとんど不可能に近い。 周囲に流されるままに犯罪を認めてしまう、と言うこともしばしばで、少年事件は冤罪の危険が非常に大きい事件でもある。 逆に、少年の言い分を裁判所が全部鵜呑みにしてしまった、という被害者や遺族側からの批判もある。 何故少年法がここまで非難されるのかは、マスコミで扱われるような事件が基本的に殺人、強盗といったとても重い犯罪ばかりであることに原因がある。 こうした所では大人よりも刑を軽くする場面が多いため、大人と比べ少年に甘い規定が機能する場面が目立ちやすいのだ。 少年だったから執行猶予もらえず少年院送りになった…なんて件は、大概マスコミも興味を持たないのである。 少年法は、あくまで大人には大人の、子どもには子どもの処方箋を用意しようという法律なのである。 懲役35年(無期懲役の平均収監年数)にしたところで、少年なら55歳までには出てきてしまう。 その時にもし更生していなかったら?彼は再び罪を犯し、新たな被害者が生まれてしまうかもしれない。 どれだけ罪を悔い改めても、社会で暮らしたことのなく、面倒を見てくれる家族もいない彼は社会でやっていけなくなり、罪を犯すしかなくなる可能性が高い。 彼をまた刑務所に入れるのは簡単だが、それでは被害者の受けた被害は戻ってこないのだ。 多少甘くしてでも更生をさせる、というのは、新たな被害者を生まないための一つの考え方なのである。 (被害者からしたら厳罰を望んでも無視されるというのは理不尽な話であるが、生まれるかもしれない未来の被害者をそのために我慢させる理不尽さとの兼ね合いの問題になる) また、本法が制定された経緯として、「終戦後に食いっぱぐれた戦災孤児を守るための法律」という論説があるが、これは全くの誤りである。少年法の原型は日本では江戸時代、世界では古代ローマ時代から存在していたと言われ、日本特有のものではない。 少年法が問題を抱えている現状はあれど、「少年法は軽い」というイメージだけが広まってしまうと某ミステリー漫画の某事件宜しく、 「日本で犯罪するなら二十歳未満だよな(笑)」などと凶行に走る不届き者が増えないとも限らない。 本人が後から処分されて愕然とするのは自業自得で終る事だが、誤解のせいで新たな被害者達が生まれるというのはやりきれない。 「新たな被害者を生まない」ことを重視するか、「既にいる被害者の感情」を重視すべきか、裁判所もしんどい決断を迫られている。 また、罪を犯した少年に対して大人と違う法律や手続で対応するのは、大体世界中で行われている。 しかし、具体的にどう対応するかは悩ましい問題であり、国によって考え方も大分異なっている。 同じ国でも、ショッキングな事件が起きたことで流れが一気に変わってしまうと言うこともある。 凶悪犯罪等に対応した少年法改正論議はすべきだし、刑が軽いことを批判してはいけないわけではないが、少年法は今のままでも決して生易しいだけのものではない。 少年法は不完全で上に書いてあるとおり機能してるとは言い難い面が多々ある。 が、大人の犯罪者向けの刑法や刑事訴訟法も十分機能しないことだってあり、少年法を撤廃することはそちらの問題に直面させることでもある。 大人の刑事裁判や少年法に対する正確な知識を手に入れた上で、少年法について考えて行こう。 追記・修正は少年院帰りの人にお願いします。 △メニュー 項目変更 この項目が面白かったなら……\ポチッと/ -アニヲタWiki- 本項目はコメント欄が荒れていましたので審議の結果、コメ欄を撤去いたしました。 以降、相談なく勝手にコメ欄を復活させたりすることは規制の対象になります。 相談なくコメント欄が復元されていたので再度撤去いたします
https://w.atwiki.jp/miyabi733/pages/65.html
平穏な日常から隔離された、一切の妥協すら許されない戦場。 頬を流れ伝い喉元に垂れる数滴分の汗が、重力に倣って焦げた地面へ落ちる音。 一人ひとりの極度の緊張が窺える、喘ぐような呼吸音。 眼前には数十はおろうかという私たちの命を奪わんとする敵、敵、敵。 ―――ふざけるな、たったの5人でどうにかなるものか。 そう、私は思った。直感的だが、それは決定的。 恐らく散開している4人の仲間たちも同じ事を考えているに違いない。 汗で滑りそうになる拳銃をきつく握り直す。最後の希望を手放してしまわないように、きつくきつく。 コンクリートの柱に身を潜めていると、30歩は離れている仲間の一人が閃光手榴弾を宙へ抛った。 空を躍る石ころ大の塊が、その体を地面に打ち付けるとバンッと乾いた破裂音と共に光源となり、一瞬の眩い光が敵の目を焼く。 ―――手を汚す準備はできた? その身を罪の炎に焦がす準備はできた? ならば蹴散らせ、ならば望めよ。 「ゴー!!」 遠くから合図が聞こえた。 私は駈ける。我先にと、針の穴ほどのか細い蜘蛛の糸を捜して、我武者羅に。 絶望の帳は、まだ上がらない。 一週間前。レリアは食べていた。 大盛りラーメンに大盛り麻婆豆腐に、大盛りシチューに大盛りムニエル、山盛りサラダに大盛りスープ。 そして極めつけに、特盛りのご飯。 「ん~……幸せー」 「よしよーし、じゃんじゃん食べていいからね」 黄ノ国に建てられたイルミナティ本部、会議室と銘打たれているはずの部屋は、もはや食堂と化していた。 20分以内に完食できれば三万円くらいは貰えるのではなかろうか。 だがそれもレリアにとっては容易い事であり、側でにこにこと眺めていたアクセリナは更に料理を追加しようと席を立つ。 「こら…いい加減にしろ、依頼だぞ」 「わっ、ご、ごめんなさい」 と、席を立ったアクセリナの肩を掴んで座らせるフリアン。 フリアンはそのまま円卓の椅子に座り、隣を歩く見慣れない人物を椅子に座るよう促した。 「どうも初めまして……名倉です」 黒いコートを揺らして椅子に座り、名倉と名乗る眉目秀麗という言葉を具現化したような痩身の美青年はにこりと笑ってみせた。 警戒や悪意を全く感じさせない完璧な笑顔で、だ。 「私がここへ依頼しにきたのは他でもない。何やら、友人がですね、不審なバッグを提げた複数の男たちが○○区のマンホールを出入りしているのを目撃したらしいのです。それがまた近所で、警察などを呼んで騒ぎを大きくしたくないんですけど……どうにかなりますか?」 「マンホール、下水道か…○○区の下水調査は月に一度だったな。……わかりました。我々の部隊を調査に向かわせますよ。組織犯罪の臭いがする」 少しだけ彼の笑顔が気になったが、それ以外は特に引っ掛かるような事もなく順調に話が進んで行った。…このムニエルちょっと味が濃い。 それから数日に亘り、青年は私たちと混じって綿密な話し合い――作戦会議を続けていった。 下水道の詳細な地図を広げて、今回の任務に抜擢されたエージェントと名倉があれこれと意見、提案をしていく。 この青年が実に聡明で、特に進んで具体的で有効そうな作戦を提案する。決定された事を理解するだけで精一杯な私とは大違いだ。 作戦決行前夜、現地へ出発する前。 「遂に、ですね。何もなければ良いのですが」 明るく装飾された、閑散としたエントランスで神妙な面持ちに名倉が誰ともなくつぶやいた。 「ハッハッハ、心配いりません。我々はプロ……ではありませんが、並の警察以上には訓練を受けてますから」 エージェントの一人が微笑しながら返し、ちからこぶを作って見せる。 そんなやりとりに私は興味を示さず、車内で食べる予定だったアクセリナ特製のサンドイッチを頬張る。 「それでも心配です、特に君。レリアちゃんだったかな。まだ年端もいかない子供だろうに……怖くはないかい?」 「ん、んっ…!? あ、んー……まぁ、お仕事だし……」 急に名前を呼ばれて喉にパンが詰まりそうになるのを堪え、私は聞き飽きた問いに言い飽きた答えを返す。 「へぇ、そう……気をつけてね」 と、青年は興味深そうに私の身を案ずる言葉を投げ掛け、 「よし、お前たち!車両に乗り込め!出発だ!」 リアセュリティのポジションを与えられているエージェントの合図で、名倉との会話を終わらせた。 車両の中、私の脳内を嫌な予感がぐるぐると駆け巡っていた。 優しく私の身を案ずる言葉を吐いたその顔が、歪曲した笑顔に満ちていたのだ。 ―――もしかすると。本当にもしかすると、このお仕事が、最後になるかもしれない。 作戦開始から、ゆうに3時間は経とうとしていた。 静寂に包まれた下水道――爆発で瓦礫となったコンクリートの岩に、背中を預けてずり落ちるように座る。 噎せ返るような血の臭いが鼻をつく。 幾度となく鼓膜を叩き、つんざくような破裂音がまだ耳の奥で木霊しているような気がする。 銃弾を受けた肩と脚が、熱された金属棒を押し当てられているかのように痛む。 だけど、3時間ぶりの安堵の中ではそんな痛みも些細なものに思えた。 ―――今回の作戦で、たぶん3人死んだ。1人は気を失ってる…部隊壊滅だ……本部に回収を要請しないと。 耳にかけているイヤーフック型の無線に手を添え、本部へ連絡を取ろうとした時、 ひとりの男が岩の裏から現れ、素早く私の無線を取り上げてしまった。 「やぁレリアちゃん。ご苦労様、よく生きてたね」 ―――名倉だ。やはりこの男が裏で手を引いていた。私たちは嵌められたんだ。 「うわ、うっわー。そんな怖い顔しないでよ。似合わないぜ?」 言うが早いか、私は脇のホスルターに収納してある拳銃を引き抜いていた。 しかしそれは名倉も予測していたようで、私が拳銃を引き抜いて照準を合わせる動作の途中で蹴りが飛び込んできて、強い衝撃を受け拳銃が遠くへ滑っていった。 「子供がそんな危ない物持っちゃダメだって、玩具じゃないんだよ?それ」 「どうして……こんなことッ……!」 なんとか声を絞り出す。悔しさと苛立ちで唇を強く噛み、口の中に鉄くさい血の味が広がっていく。 薄ら笑いを貼り付けて剥がさない名倉は、まるで青空が明るく話しかけてくるような透き通った声で言った。 「君が弱った姿を、写真に撮りたかっただけだよ!」 ―――この、外道……ッ。 「ほらほら、いいから写真撮ろうよ!写真!ピースだよ、いいね?」 にこにこと楽しそうにスマートフォンを取り出し、凭れて座る私の横に身をかがめ、カメラのレンズをこちらに翳した。 当然私はピースをする気など毛頭なく、目を伏せて項垂れていた。黒幕が隣に居るのに何もできないのが悔しくてたまらない。 「つれないねぇ、ピースしてくれないんだ。いいよ、俺だけでもピースするから……いくよー?ハイ、チーズ」 名倉は満面の笑顔でシャッターボタンを押す。スマートフォンがカシャリと無機質な音を立てた後、名倉は腰を上げて続けて言葉を発そうと口を開く。 そしてその言葉は突然で、私が予想だにしないものだった。 「ねぇ、この血まみれな君の写真さあ……槭くんに見せたら、どんな顔すると思う?」 「――――えっ?」 絶望の帳は、まだ上がらない。
https://w.atwiki.jp/originalwitch/pages/707.html
◇◇◇ 「都市伝説?」 「そ。いまけっこー話題になってるみたいよ?」 「あら、そうなのですか? 申し訳ありません、その手の話題には疎くて……」 「いやまあ、あたしもネットで知ったんだけどさ…… 流行ってるってのも見滝原でじゃないし、だからこっちじゃあんまり聞かないかも」 「……うーん。それ、話題になってるって言うの?」 「や、だからそっちの街じゃ話題になってるんだよ。 単に噂、ってだけじゃなくて、実際に起きた事件にリンクしてるんだって。 あたしもちょっと調べたけど、本当にその街じゃ何件も変な事件が起きてるみたい」 「え……やだな。何か怖いよ」 「そうですね……確かに、実際に事件が起きているというのであれば……」 「……ん、確かに冗談半分で話す話題でもなかったかな。ごめんね、ふたりとも」 「そ、そんな謝らないでよ! ほら、いつもみたいに元気で能天気で脳みそ日本晴れな――」 「……励ましてるつもりなんだろうけど、言ったなー! 聞き捨てならんぞこいつぅー!」 「きゃっ、ちょ、やめ、さやっ、あはははは!」 「ふふ、相変わらずお二人とも仲がよろしいこと。ところで、噂の街とはどこなのですか? 近場なら、しばらくは気をつけませんと」 「うりうりうり……っと。それもそーか。まあ確かに、県内だしね。 ほら、知ってるでしょ? 何年か前に夭逝したあの Mystery O の出身地で――」 ◇◇◇ 救いようが無い。 一言で言ってしまえば、これはそんな物語だ。 誰しもが希望を求めていて、誰しもが絶望に抗っている。誰しもが自らの幸福を願っていて、誰しもが不幸を払いのけようとしている。 これは、そんな話だ。 それでも、きっと――どれだけ希望を求めても、どれだけ絶望に抗っても、それでも、彼女達に 明日 はない。 次の日を迎えることは出来るだろう。だけど、彼女達には本質的に未来が無いのだ。 だから繰り返すけれど、彼女達に明日はなく、この話に救いようは無い。 救いの無い物語という意味で、これは怪談の一種だともいえる。 その街ではいくつもの都市伝説が囁かれていた。 例えば、暗躍する悪魔仲介業者。例えば、街を闊歩する焼死体。例えば、伝説の歌姫「Mystery O」の亡霊。 その街では多くの噂が蔓延していた。だが、しかし――その陰に、決して口伝には上らない異形の姿もあった。 魔法少女。それが異形の名称であり、この物語の主人公でもある。 ◇◇◇ 「ここがあの、 ミステリーO が生まれ育った街……ですかー」 飛行機から颯爽と降り立って、ぽつりと呟く――というようなことをやれれば格好良いのだろうが。 生憎、この足訪市(そくほうし)に空港は無い。それなりに栄えてはいるが、それだけだ。 だから私はこうやって空港からバスと電車を乗り継いでここに立っている。何の面白みも無く。 「いやほんと、何の面白みもない街ですよねー」 切符を改札に通して、駅前のロータリーを見渡しつつ呟いた。 「これなら近場の……なんて言いましたっけ。煮炊川市? 日本語覚えたてで自信ないですけど。 実験的な都市構造してるっていうし、観光にはそっちのが向いてましたかもです」 そう、観光。彼女がこの国に来たのは観光が目的だった。 もっとも、正確に言えば取材だ。彼女はまだ歳若いが優秀な脚本家である。 有名な、ではない。彼女は匿名で執筆している。作品ごとに違うPNを使うため、その知名度は皆無に近い。 それでもなお、こうして彼女が異国にまで足を伸ばして楽しい脚本を創ろうとするのは――血筋、としかいいようがないが。 「ま、いいか。取材は楽しく、つまらない街も楽しく、物語はハッピーエンドに――それが私のもっとーです」 そして、彼女は一歩を踏み出した。足訪市の風に、長い金色の髪をふわりと揺らしながら。 異国からやってきた少女の名前はミュッセ。ミュッセ・リーフィス。 彼女はこうして、都市伝説の蔓延る異形の街に踏み入った。 ◇◇◇ 魔女という存在がある。 それは人を喰らう怪物。結界に潜み、常人には見えず、抗えもしない化物。 そんな不条理がこの街には存在していた。 例えば、ここに早末の魔女という不条理がある。 その魔女がどんな姿をしているかは分からない。誕生に居合わせた一人を除いて、誰もその姿を見たことが無いからだ。 魔女は己の造り上げた結界に潜むが、その中でも早末の魔女の結界は特殊だった。 それは呪いに満ちた世界である。さながら魔力を奪う蟻地獄。その魔女の巣に飲まれたが最後、待っているのは確実な絶望だけだ。 だから彼女は、早末の結界に足を踏み入れることをしなかった。 「バンッ」 指先から光条が放たれる。軽い調子の声とは裏腹に、その効果は劇的。光の線が、一瞬で魔女の結界を埋め尽くした。 鏡の迷宮に、強力なレーザーポインタを照射すればちょうどこのような光景になるだろうか。 結界の中は複雑な構造をしていた。まるで中世の貴族が住んでいたような城を模した造り。 その中を、狙撃魔法が光速で突き進んでいく。 壁には掠めもせず、曲がり角を律儀に曲がり、階段を昇って、ドアの鍵穴をすり抜けて―― そうして、最上階の大広間で待ち構えていた魔女を、一撃の下に葬り去った。 主を失い消え去っていく結界の入り口から、ころん、とGS(グリーフ・シード)が排出される。 夜。足訪市中心部に位置する繁華街の路地裏。魔女の結界の入り口前で。 魔法少女・天羽つかさはそれを碌に確認もせずに拾い上げ、自身のSG(ソウルジェム)の穢れを吸い取らせる。 あまりにも鮮やかな手管。その姿すら見ることなく、彼女は魔女を倒してみせた。 だがその事実に反して、彼女の顔には退屈の二文字が浮かんでいる。 「……つまんないの。厄介な結界だったから、顔も拝めなかったし。 この魔法は封印だね。ボクの趣味じゃない。全然面白くないや」 どこまでも軽薄な調子で、つかさは黒く染まりきったGSを無造作に投げ捨てた。 「やっぱり真正面から圧倒的な力で無双するのが一番だよねぇ。 まだ朝まで時間はあるし、もう2、3匹狩ろっと」 彼女が望むのは魔女との戦闘。 より正確に言えば『魔女を自分の圧倒的な力で葬り去るという勝利』。 自分が活躍できない現実を嫌い、自分に都合の良い世界を求めた彼女の願いは『最強の魔法少女になること』。 故に、受理された願いは彼女に最強の魔法を与えていた。 もっとも、それが幸福に繋がるとは限らないが。 ◇◇◇ 希代の脚本家と、非日常に耽溺する愚者。 ある意味で、彼女達は良い組み合わせだったのかもしれない。 真逆の性質を持つ磁石のN極とS極がくっつくようなものだ。 空想の作り手と読み手。供給と需要。彼女達の性質は正反対で、だけど切っても切れない縁だった。 彼女達の邂逅は僅か数週間のものだったけれど、それでもお互いをパートナーと認め合えるくらいには。 二人は希望を求めていて、絶望に抗い、幸福を願って、不幸を払いのけようとしていた。 それでも、その努力が報われることなんてなかったのだけど。
https://w.atwiki.jp/tarowa/pages/346.html
絶望キネマ ◆.WX8NmkbZ6 展望台において、夜神月は支給された地図と望遠鏡越しの景色を見比べていた。 島の地形や施設の位置が地図と一致する事やF-2で小競り合いが起きている事を確認。 更にその方角に向かう三つの人影も見え、今後も危険な状況が続きそうだ。 遮蔽物の為収穫は少なかったが、それらの事項に加えて爆発が起きた場所を地図に書き込む。 目視出来る参加者が限られているとは言え幸い望遠鏡の質は低くない。 同行者、ルパン三世曰く「総合病院で着替えている女の子の下着の色が判別出来る程度」らしい。 ルパンの例えが適切かはともかく、他の参加者の観察が目的の月にとって及第点の精度と言えた。 「坊主よぅ」 メモを終えて手が止まったところでそのルパンから声が掛かり、月は声の主の方へ振り向く。 「他に何か見えましたか、ルパンさん?」 「いーや、特に変わった事ぁねぇんだがよ。 そろそろ飯にしねぇか」 その申し出に月は目を丸くする。 時刻は六時をとうに回っており、朝食の時間としては適切だ。 まして夜の間ろくに寝ずに歩き回っていたのだから、食事の申し出自体は月にとっても有難い。 月が驚いたのは、ルパンがこのタイミングで言い出すと思っていなかったからだ。 これが六時よりも前なら、自分を心配して言い出してくれたのだろうと素直に従っていただろう。 だが今は六時を回っている。 即ち放送後であり、ルパンにとって親しかった人物の名前が呼ばれた後なのだ。 「……いいんですか?」 「こーんな時だからこそ、食わなきゃやってられねぇのさ。 坊主も休まねぇと倒れちまうぜ?」 それを聞くと月もこれ以上遠慮するのは野暮だろうと、その申し出に合意した。 総合宿泊施設であるこの展望台の三階はレストランになっている。 事前の捜索である程度の食材が用意されている事、それにガスと水道が使用出来る事は確認済みだ。 だがこんな状況下で凝った料理を作る神経は両者共持ち合わせていない。 よって厨房で発見したパスタを茹で、レトルトのミートソースを温める事になった。 殺し合いを推奨する主催者が食材に毒を混入する可能性は極めて低い。 それでも安全性重視を訴える月の前でルパンが毒味して見せたので、月もそれ以上反対しなかった。 皿に盛り付けが終わると二人は厨房からレストラン内へ移動し着席する。 席数が多い店ではないとは言え、二人だけで使うには広過ぎて閑散としていた。 食事を前に子供のようにはしゃぐルパンはその中で浮いていたが、本人はまるで構わないようだ。 「いっただきまーす!」 「いただきます」 ルパンは早速パスタをぐるぐると勢い良くフォークに巻き付けて皿の上のパスタを全て巻き取った。 拳よりも二回りは大きくなったそれを、大口を開けて奥に押し込み豪快に咀嚼する。 月はお世辞にも上品とは言えない食べ方に閉口しつつ、自分のペースで食事を進める事にした。 フォークでパスタを持ち上げてソースと絡めると熱い湯気が零れる。 周囲にミートソースの匂いが広がり、緊張で忘れていた空腹を思い出した。 スプーン上でパスタを巻き取り最初の一口を口にすると、甘過ぎないトマトの味が口内に広がる。 具材はどれも大きめに切られており、食感もいい。 緊迫した状況や運動による疲労の為にそう感じる部分もあるのだろうが、レトルトにしては優秀だ。 それに身体が温まると自然と落ち着き、月本来の冷静さを取り戻しつつある。 支給品のパンで済ませる選択肢もあったが、あえて手間を掛けただけの成果はあったと言えた。 これで窓の外に立ち昇る黒煙が見えなければ、もっと美味しく感じられた事だろう。 「ほいへよ、坊主」 「喋るのは飲み込んでからにして下さい……」 月はルパンに注意しながらも、どんな話題を振って来るのか大体の想像は付いていた。 ルパンは月の言葉を受けてパスタを飲み込み、改めて話を切り出す。 「あの放送、お前ぇはどう考える?」 想像通りの問いに対し、月は放送直後のルパンとの会話を思い出した。 ▽ 「おいおい、とっつぁんが死んじまうわきゃあねぇだろう。 どーせならもうちょいマシな嘘を吐け、ってなもんだ」 放送が終わって暫し思考した後、ルパンの第一声は否定の言葉だった。 飛行機から落ちたって海の上を引きずられたって死なねぇんだぜ、と更に幾つか言葉を並べる。 しかし月がその言葉に応えずに黙っているとルパンも黙り、ガシガシと頭を掻いた。 「分ーかってるって。 いつまでも現実逃避してる気なんざねぇ、俺だってちゃんと考えてるさ」 月は放送内容に偽りは無いと考えている。 ただしルパンの様子次第では、放送に嘘が紛れている可能性を示そうとも思っていた。 だが月が口を開く前からルパンは自分で思考の整理を始めており、それは不要だと感じる。 慰めが必要な程ルパンは弱くない。 それに慰めを慰めと気付くのに充分過ぎる知性を持っているのだ。 「ただよぅ、ちょーっとだけ、俺に時間をくれねぇか」 ルパンの頼みを断る理由は何処にも無く、月は迷わず首肯した。 ▽ 「僕も幾つか可能性を考えてみましたが……あの放送に嘘は無いと思います」 「やっぱ坊主もそう思うか~。 まぁそりゃそうだよなぁ」 率直な意見があっさりと受け入れられたのは月にとって意外な事だった。 ルパンの質問の真意は、銭形生存の可能性を考える為という一点にあると思っていたからだ。 ルパンは情に篤いが、それが原因で冷静さを失う事は無い。 銭形の死とは既に折り合いを付け、既に次の思考に移っているという事なのだろう。 「一応理由も訊いていいか」と言われ、月は食事の手を一度止めて少し考えてから返す。 「仮に放送を偽るなら、目的はまず参加者を焦らせる事にあるでしょう。 知り合いの名前が呼ばれれば、それまで殺し合いに関わる気の無かった人間も焦る。 V.V.の『何でも願いを叶える』という言葉を真に受ける者も現れるかも知れません」 言葉の合間も食事を進めるつもりだったが、手が完全に止まってしまった。 殺し合いの事を考え始めると、とても物を食べる気分にはならない。 「しかし外の様子を見ていると、それが必要な状況ではなさそうです。 各地で爆発が起きている……それこそ十六人も死者が出ていたとしても不思議じゃない」 こうして食事をしている間にも、誰かが殺されているかも知れない。 殺し合いは円満に行われ、既に参加者の四人に一人が死亡している――月は気分が悪くなった。 「V.V.の思惑通り殺し合いが進んでいるなら、放送を偽る必要はありません。 それに普通に真実を放送するだけでも殺し合いに加わっていない参加者を焦らせるには充分です。 むしろ放送を偽る事で、後でそれが参加者に知られた時V.V.側に不利益が出る事も考えられます。 例えば報償目当てだった者は、V.V.が信用出来なくなれば殺し合いを止めてしまうかも知れません」 しかし事態が急変して食事どころではなくなった時の事を思えば、食べておくべきだ。 月は仕方なく食事を再開する。 「他にも色々ありますが、僕の意見を纏めるとおおよそこうなりますね」 「なーるほどねぇ~。 誰が生きてて誰が死んでるかなんざ、参加者同士の接触が増えればすぐにバレちまうしなぁ」 言い終わるとルパンは席を立ち、厨房におかわりを取りに行った。 この状況で食事に専念出来るルパンに感嘆しながら、月はルパンについて考える。 銭形の死を既に受け入れているなら、この質問の目的は何か。 ルパン自身も思い付かなかったような、放送の真偽に関する斬新な説が出る事を期待していたか? それもあるはずだ。 ルパンとて、銭形の死を出来る事なら信じたくなかったに違いない。 だがそれ程望みを懸けていたようにも見えなかったので、それ自体が目的ではなさそうだ。 恐らく、質問の真意は月の「考え方」や「思考力」を見る点にあったのだろう。 (食えない人だな……) 月に善意で同行しているとは言え、相手の能力も分からずに行動しては後々で命取りになる。 言動に反してルパンはまともな人間だ。 そしてそれ以上に頭が切れる。 自分と同等の知性の者を知らない月にとってルパンは、この点においても初めて出会う人種なのだ。 二皿目のパスタを持ったルパンが席に着くのを待ち、今度は月が問う。 月もまた、同行者について知っておきたいと思っているのだ。 「放送と言えば、禁止エリアに関してルパンさんはどうお考えですか?」 「ああ、ありゃあ暫くは気にする必要はねぇだろうな。 V.V.が参加者同士に殺し合いをさせたがってんなら、禁止エリアによる死者は出て欲しくねぇはずだ。 殺し合いに参加せずに隠れてやり過ごそうと思ってる奴への牽制がメインの目的。 それに死者が出て参加者が減りゃあ参加者同士が接触しにくくなる。 だったらその分代わりに活動範囲を狭められりゃ一石二鳥ってこった」 ルパンは一杯目の時と同様、一口でパスタを平らげる。 そして飲み込んでから付け足した。 「島の端の方ばっかが指定されてんのがその証拠だ。 どれも施設の隣じゃあるが、人がいそうなのはG-7ぐれぇだろ。 それだって三時間も猶予がありゃあよっぽどのろまか事故でもねぇ限り引っ掛かりゃしねぇ」 「ええ、僕も同意見です。 何よりV.V.は、この展望台を禁止エリアに指定しなかった」 その通り、とルパンは口元をほころばせた。 「放送で死んだ人間の名前を呼ぶって事ぁ、参加者の動向は把握出来てるってこった。 だがこの展望台に半ば籠城決め込んだ俺達をV.V.はほったらかしにしてやがる。 向こうもまだまだ様子見、積極的に手出しする気はねぇって事なんだろうよ」 ルパンはそう言ってコップの水を飲み干し、椅子の背もたれに体重を掛けて楽な姿勢を取った。 月もまた食事を終え、皿を脇に除けて改めてルパンと向かい合う。 「どうにも分からねぇな、あのV.V.の考えてる事ぁ。 こんだけの人数をパッと集めたり、こんな首輪を用意したり。 凄ぇ技術を持ってるってのに、それで始める事が殺し合いってのがどーにもなぁ。 もし坊主の立場だったらどうする?」 ルパンは椅子の後ろの脚二本だけで器用にバランスを取り、ゆらゆらと身体を前後に揺らす。 それと対象的に月は姿勢を正したままだ。 「僕なら……」 大勢の人間を集めて管理し、逆らう人間は首輪を爆破して殺す。 ――そんな力をもし僕が持っていたとしたら、どうする? 月は想像した。 日本だけでなく、世界中の人間に首輪を填めて管理する未来を。 「罪を犯せば首輪を爆破する」と、その一言で犯罪が無くなる世界。 それは月にとっての理想の世界そのものだった。 全ての人間に首輪を填めるのは現実的に考えれば不可能だ。 しかしそれを実現させるだけの『力』をV.V.は持っているのかも知れない。 それが手に入れば、それが実現出来れば―― ――僕は、新世界の神にな―― 「わっ!!!」 「っ!!!?」 突然ルパンが大きな声を出し、月は驚きの余り声もあげられないまま肩を震わせた。 「い、いきなりどうしたんです……?」 「悪ぃ悪ぃ。 試しに訊いてみただけだってのになーんか大真面目な顔して考え込んでたもんだから、ついなぁ。 イタズラ心って奴さ」 相変わらず子供じみた事をする人だと、月は大きな溜息を吐く。 (いや、本当にそうか?) はっとしてルパンの顔を見る。 目が合うとルパンの表情はすぐに普段の緩んだものになったが、一瞬見せたのは別の顔だ。 「で、坊主ならどうするんだ?」 (……) 改めて考え直すと、直前の考えが馬鹿馬鹿しく思えた。 全人類に首輪を付けて管理する事が可能だとしたら、それこそ魔法の域だ。 それに何より、人道に反する。 月はある程度の重犯罪者は死んでも構わない――むしろ死んだ方がいいと思っている。 この場においても、殺し合いに参加するような人間は全員死ねばいいと思っている。 だが人道に背くような事は嫌うし、自ら殺人犯になって悪を裁き世界を変えようとまでは思わない。 月は考えが飛躍し過ぎたのだと自省した。 もしかしたらルパンもそれを察したのかも知れない。 「僕個人なら持て余すでしょうね。 人を集めるのも管理するのも」 社会福祉や医療の現場等、有効利用出来る場所は幾らでもありそうだが月個人には不要な技術だ。 「夢がねぇなぁ~。 俺なら迷わず世界中のカワイコちゃん達を集めてハーレム作っちまうってのによぉ」 言動は下品でも、どこまで考えているのか読ませない。 鼻の下を伸ばして下卑た笑いを浮かべるルパンを月は真剣に観察する。 「……そぉんなに見つめるなって~。 幾ら俺様がいい男だからってよぉ」 注視されているのに気付くとルパンは月に向かってウインクした。 真剣に考えている時ににやけ顔で茶化されたので、思わずカッとなる。 「だから、そういう言い方はやめて下さいと言ってるじゃないですか!」 ルパンの今の表情からでは、知性は測れなかった。 「そいで坊主、V.V.に限らねぇ話だが……そろそろ本格的に腹ぁ括る事も考えといた方がいい」 月が呼吸を落ち着けるとルパンのデレデレとした態度は少し改まり、声のトーンも下がった。 「どういう事です?」 「『魔法なんてあり得ない』なんて言ってる場合じゃなぇかも知れねぇぜ?」 「……それは、」 それは月がずっと否定していた話だ。 しかし先程常識では考えられない能力を持ったカズマと接触し、月の意見も揺らぎ始めている。 「それに俺ぁ、坊主が俺の事を知らねぇってのも引っ掛かっててよ。 カズマみてぇな奴ならともかくだ。 坊主みてぇな常識人が、世界を股に掛けた大泥棒の俺様を知らねぇなんざおかしな話だ」 「でも現に、僕はルパンさんを知りません」 「だからよ……」 ルパンはわざと勿体ぶって一呼吸置き、一つの説を告げる。 「坊主がいた世界と俺がいた世界と、別モンなんじゃねぇか?」 「そんな事、あるはずが――」 否定しようとするが、続く言葉が見つからない。 月もまた一度は考えた可能性だからだ。 そしてこの説を否定する材料は「現実的にあり得ないから」の一点。 その大き過ぎる一点を月はまだ越えられず、頭を抱えた。 「……その可能性に関しては、もう少し考えさせて下さい」 「おぅ、俺だって自信がある訳じゃあねぇ。 そっちの方まで考えといて損はねぇってだけの話だ」 今の月には知る由も無い。 月とLの最初の対決は月に軍配が上がり、Lの死で一度幕を下ろした。 だが月にはデスノートと死神という存在を知っていたという点でアドバンテージがあったのだ。 Lはキラが名前と顔で人が殺せると推理していたが、最後に勝敗を分けたのは死神の存在だった。 Lがもし初めからそれらの知識を持っていたとしたら、別の結果が待っていたかも知れない。 そして、今のLは既に異世界の存在も超常的な力の存在も信じている。 更に望遠鏡からしか情報を得られない月と違い詳細名簿を持っている。 今度のアドバンテージはLにあるのだ。 その事を、今の月には知る由も無い。 「魔法に関しちゃあ、ロロってのと会って話せるといいんだがなぁ」 「ロロ・ランペルージ……あの会場でV.V.と話していたルルーシュと同じ名字の参加者ですね。 確かにルルーシュと家族なら、あの時の彼の行動について何か知っているかも知れません」 「問題はそのルルーシュが放送で呼ばれちまった事、だな。 園崎詩音や竜宮レナ共々、大丈夫なのかねぇ」 ルパンは窓から未だ黒煙を上げる東の森に目を遣った。 「カズマの奴は、間に合わなかったみてぇだしよ」 「間に合わなかった」とは、紛れも無く北条悟史の事だ。 拡声器で妹の保護を求めた少年――月とルパンが助けに行かず、見殺しにした少年。 D-7が炎上したのはカズマがこの展望台を出た直後だ。 悟史の助けになればとルパンが向かわせたのだが、その甲斐無く悟史の名は放送で呼ばれた。 「……あの時僕達が助けに向かっていれば助かったかも知れないのに、と。 そうおっしゃりたいんですか?」 意図せずして、月の言葉は棘のあるものになった。 それはルパンに対し苛立ちを覚えているからではなく、月自身が気に病んでいた事だからだ。 もしあの時自分がルパンを止めなければ、悟史は死なずに済んだのではないかと。 「そ~んな事ぁ言わねぇよ」 剣呑な空気を纏った月に対しルパンは軽い調子で返したが、表情を引き締めて答える。 「あの爆発……ありゃあ生半可な威力じゃねぇ。 あそこに俺達が行ってたところで、仲良く黒焦げになって終しめぇだったかも知れねぇんだ。 お前ぇさんの判断は間違っちゃいねぇ。 ……そりゃ死んじまった奴らに対しちゃ、助けられなくて申し訳ねぇとは思うがよ」 月は改めて、ルパンは本当に情に篤い人物なのだと感じた。 安全地帯にいる身とは言え未だ見ぬ他人の精神面まで気遣う事は難しい。 少なくとも月は自分の事で手一杯で、悟史の周囲の人間達までは考えていられなかった。 しかし同時に申し訳無さを覚える。 ルパンが同行者を気にせず行動していれば、十六もの人命が犠牲になる事は無かったかも知れない。 「……ルパンさんは、このままこの展望台に留まりたいですか?」 「何でぇ突然。 ここで望遠鏡使って情報集めるってのぁ坊主の案じゃねぇか」 今更何を言い出すのかとルパンは首を傾げた。 「ルパンさん自身は、殺し合いに巻き込まれている参加者を助けに行きたいんじゃありませんか?」 悟史の呼び掛けを無視させたのは他でも無い月だ。 間違った判断をしたとは月も思っていないが、負い目を感じずにはいられない。 「僕を心配して一緒にいて下さっているのは分かります。 でも、僕はルパンさんの荷物にはなりたくない」 月は所持していたマグナムをテーブルの中央、ルパンとの間に置く。 「僕が持っている次元さんの銃と、ルパンさんに支給された剣を交換して貰えませんか? それでお互いの護身用の武器は確保出来るし、ルパンさんの目的も果たせる」 「おいおい、勝手に話を進めるなよなぁ」 ルパンは背もたれに預けていた体重をテーブルの方へ移動させ猫背になった。 だがマグナムには触れようともしない。 「俺が今出てったって、出来る事ぁねぇ。 この島は想像以上にやべぇ……なんたってとっつぁんが死んじまうぐれぇだからよ」 目を伏せて数瞬だけ長い付き合いの宿敵を思い起こすが、すぐに気を取り直し月と向き直る。 「だったらここで坊主と一緒に情報集めて、V.V.にあっと言わせるような策を考えた方がいい。 文殊の知恵にゃあ一人足りねぇが、そこは坊主が二人分頑張るって事にしてよ。 死んじまった奴らの為にも、二人でよろしくやってこうぜ」 ルパンはそこで漸くマグナムを手に取り、指先でクルクルと回転させて弄んだ。 「大体俺に次元の銃は扱えねぇよ。 銃ってのぁ女と一緒でよ、持ち主の言う事しか聞かねぇじゃじゃ馬なのさ。 まぁ~ったく、俺のワルサーちゃんは今頃どこで誰と何をやってる事やら~」 おどけて見せてから、銃の回転を銃身を握る形で止める。 そして反対側のグリップを月に向けた。 「だからこいつはまだお前ぇさんが預かっててくれ。 使い方で分からねぇとこがあるってんなら俺が教えてやっからよ」 月は差し出された銃を暫し見詰め、受け取る。 「……ありがとうございます、ルパンさん。 一緒に頑張りましょう」 「頼りにしてるぜ、坊主」 月がグリップを力強く握ったのを確認するとルパンは頷いて席を立ち、食器を片付け始めた。 全てにおいて優秀な月が頼られるのは珍しい事では無く、むしろいつも通りだ。 しかし今回ルパンから「頼りにしている」と言われた時、感動と言ってもいい感情を覚えた。 生まれて初めて出会った対等以上の相手に認められた事が、純粋に嬉しかったのだ。 相手を励ます為に出た言葉だとしても、それに応えたいと思う。 月はルパンを、気に入らないところや不満はあるが「気持ちのいい人間」だと評価していた。 だが、いつの間にか月はルパンに対し尊敬に近い感情も抱いている事に気付く。 (LもV.V.も、打ち倒して見せる。 ルパンさんと、必ず……) 「食事も終わった事だしよ、今度は風呂に入って互いの友情を深めるってのぁどうだ~? 男らしく風呂場でトトカルチョ、と洒落込むとかよぉ」 (……) 尊敬の念は気のせいだと思う事にした。 ルパンの発言を無視しながら、食器を厨房に運ぶルパンを追って月も席を立つ。 ▽ ルパンと月は階段を上がり四階の展望スペースへ戻る。 背後の月の足音を聴きながら、ルパンは密かに胸を撫で下ろした。 (まぁったく油断も隙もねぇ坊主だぜ……) 初対面の時から月は、ふとしたはずみでどう変わるか分からない危うさを持っていた。 それがV.V.の技術の話題になった時、明確に揺らめくのをルパンは感じ取った。 危うさどころではない、『危険』。 読心術が使える訳ではないが、これまで死線を潜り抜けて来たルパンの本能が警鐘を鳴らしたのだ。 咄嗟に月の思考を阻んだが、その行動を怪しまれずに済んだのは幸運と言えた。 カズマはもたらした情報、『凶悪殺人犯キラ』。 その言葉が脳内でチラつくが、やはり月と直接結び付く事は無い。 ただ余計に月を一人にしておけなくなった事は確かだ。 月を一人にした時危険な目に遭うのは月ではなく――他の参加者の方かも知れない。 Lが用意したただの嘘と割り切れない情報に、ルパンは再び悩まされる事になった。 月は頭が良いだけに適当にはぐらかす事も出来ず、厄介な相手だ。 しかし頼りにしているというのは出任せではなかった。 月だからこそ脱出の為の一手を打てるのではないかという期待に嘘は無い。 頼りの相棒になるか全てが裏目に出るか、ルパンの采配次第という事だ。 (面倒なこったが……まぁ若ぇ奴が道を踏み外さねぇようにすんのが大人の仕事、って奴だよな) 自分はどうしようも無いコソ泥だが、たまにはこれぐらい社会貢献をしても罰は当たらないだろう。 もしも銭形が月に出会っていたとしても、同じように正しい道に導こうとしていたはずだ。 一度は気持ちに区切りを付けたというのに、目頭が熱くなる。 それでも涙は落とさず、普段通りの軽い足取りで階段を上がって行く。 (俺がいつまでもメソメソしてたってとっつぁんは喜ばねぇ、逆に気色悪がられちまう。 だったら坊主と協力してV.V.に一泡噴かせてやった方がよっぽど手向けにならぁ) 展望スペースに到着すると、天井の大穴が目に付いた。 カズマがぶち抜いたその穴からは青空が覗いている。 (そうだろ、とっつぁん) 天下の大泥棒は古くからの友の為に、改めて黙祷を捧げた。 【一日目朝/D-5 展望台】 【夜神月@DEATH NOTE】 [装備]なし [支給品]支給品一式、M19コンバット・マグナム(次元の愛銃)@ルパン三世 確認済み支給品(0~2)、月に関するメモ [状態]健康 [思考・行動] 1:仲間を募りゲームを脱出する。 2:Lに注意する。ルパンについても(性的な意味で)警戒。 3:情報収集を行い、終盤になったら脱出目的のグループと接触する。 4:命を脅かすような行動方針はなるべく取りたくない。 5:魔法や異なる世界の存在を信じる? 【ルパン三世@ルパン三世】 [装備]小太刀二刀流@るろうに剣心-明治剣客浪漫譚- [支給品]支給品一式、確認済み支給品(0~2) [状態]健康 [思考・行動] 1:仲間を募りゲームを脱出する。 2:主催者のお宝をいただく。 3:月を見張るため、彼に着いて行く。 4:月の持つM19コンバット・マグナムが欲しい。 5:竜宮レナや園崎詩音の事が少しだけ気になる。 6:ロロ・ランペルージと接触したい。 ※展望台の望遠鏡から見える範囲は展望台を中心におよそ7×7、A~Gの間の2~8までです。 時系列順で読む Back MOON PHASE Next 仮面ライダー vs 寄生生物 投下順で読む Back MOON PHASE Next 仮面ライダー vs 寄生生物 062 接触 ルパン三世 106 少女が見た日本の原風景 夜神月
https://w.atwiki.jp/wiki5_msr/pages/40.html
素揚げ手羽先の専門店「とめ手羽」が11月4日(金)、西中洲にオープン! 〒810-0002 福岡市中央区西中洲3-11デハタウエスト1F 092-724-5515 熊本で人気の「とめ手羽」が飲食店の激戦区、西中洲に登場する。メインとなるのは、素揚げのジューシーな手羽先。これが絶妙な塩加減と歯ごたえで、やみつきになることうけ合い!シンプルながら、ディープな手羽先の魅力を堪能して欲しい。また、本場熊本から直送の豊富な馬刺しメニューにも注目だ。 ●手羽先 ●馬しゃぶ 住所 福岡市中央区西中洲3-11デルタウエスト1階 電話番号 092-724-5515 営業時間 18時~翌3時 店休日 日曜 DATE 2005.11.2
https://w.atwiki.jp/kurokage136/pages/361.html
▽タグ一覧 「これはボクの絶望を塗り替える話」 ダンガンロンパMとは、メイドウィン小説のひとつ(仮)である。 カキコで一時期流行っていた論破小説のメイドウィン版。 「超高校級」の一同が絶望に溢れた学園でコロシアイをすることになる、1をベースとしたシンプルな内容 しかし、クロの語る動機は同情を誘うような上っ面だけの嘘であり、更にここから真の動機を暴かなくてはならないというルールがある。 ダンガンロンパアナザー2のように、学級裁判の仕切りなどをしているのがモノクマではないオリジナルのものとなっているのが特徴。 現在、作者がトリックなどを思いつかないため計画凍結中 軽いプロットは完成しているので代わりに書いてくれる人募集中でもある。 「あらすじ」 「超高校級」と言われる才能のある子供達が集う選ばれし学校【希望ヶ峰学園】 『超高校級の映画監督』として学園に招かれた少年、響原創はクラスメイトを通して最高の映画を撮ろうと意気揚々と参加するが そこに待っていたのは最悪の作品台本【コロシアイ生活】であった……… 「登場人物」 『モノクマ』 【希望ヶ峰学園学園長】 お馴染み、希望ヶ峰学園学園長のクマ。 超高校級候補の生徒を探して世界中を飛び回り、今作では留守にしている 『モノクーロン』 【希望ヶ峰学園学園長代理】 学園長代理の龍の形をしたロボット、アル等のエセ中国語で喋る モノクマと比べてややせっかちかつドジで、モノクマからも「優秀でちょっとマヌケ」と称されている 口には火炎放射も可能で鉄すら焼き尽くす 『響原創(ヒビキハラ/ツクル)』 【超高校級の映画監督】 今作の主人公、数多くの仲間や技術を結集させ過去に50ものの映画を作り出した。 映画の経験から様々な特技を持っている 『鈴蘭音牟(スズラン/ネム)』 【超高校級の催眠術師】 100%成功する催眠を行える美女。 「スマブラ戦記」に登場した者と同一人物で、この頃はボクっ娘で催眠術も積極的に多用していた。 『手久保五十鶴(テクボ/イツル)』 【超高校級の幸運】 希望ヶ峰学園に1人だけ抽選で選ばれる幸運として招かれた少年。 創と共に積極的にコロシアイを避けようとするが………? 『C』 【超高校級の怪盗】 本名不明の謎の女怪盗。 1億円以上の価値があるものしか盗まない謎のポリシーがある 『詫錆上(ワビサビ/アガリ)』 【超高校級の寿司職人】 10年以上かかる修行をたった3年で終わらせた天才寿司職人。 しかし寿司どころか料理全般を作ることが嫌いで、滅多に厨房に立たない。 沸点が低くキレやすいのが欠点 『木川梨々花(キカワ/リリカ)』 【超高校級の登山家】 山を昇ることで心を落ち着かせる少女 高所ならぬ低所恐怖症であり、シークレットブーツを履かないとろくに歩けない。 『泥兄八郎(ドロケイ/ハチロウ)』 【超高校級の警察官】 高校生でありながら警察官の権限を持つ男性 署内では「ハチ公」と呼ばれていたらしい 普段は犬のようにおとなしいが、1度事件が起こると人が変わったかのようにスピーディに調査を進める。 『黒川琴子(クロカワ/コトコ)』 【超高校級の作曲家】 過去のメイドウィン小説のスター出演、他作者のロンパにも登場した。 気分によって様々な曲が出来ており、自らギターで弾き語りもする 実は過去がめちゃ重いらしい。 『非日雷(ヒビ/ライトニング)』 【超高校級の気象予報士】 キラキラネームを持っているがあまり気にしていない。 気象予報の腕は異常な程で、天候の他に雲行きや花粉量、警報まで予測できる為「予言」とまで言われた 『火川樹(ヒカワ/タツキ)』 【超高校級のボディーガード】 これまで数多くの人々に雇われ、自分も依頼人も傷一つなく守り抜いてきた敏腕ボディーガード。 しかし仕事以外はてんで駄目で、私室はゴミで溢れている。 『阿良々木文吾(アララギ/ブンゴ)』 【超高校級の小説家】 ベストセラーを多数作ったカリスマ小説家。 しかし字が異常な程汚い為、ネットで書いた小説しか売れていない。 ネタに困った時は創を頼る 『佐藤真奈(サトウ/マナ)』 【超高校級の代行屋】 とある『超高校級』の人物が急用で来れなくなってしまった為、代わりとして雇われた代行屋。 『松尾真心(マツオ/マゴコロ)』 【超高校級の漁師】 体格のいい土佐弁訛りの大男。 海と水の中では彼の右に出る者はいない 入学して早々小豆に気に入られカップルとなる 『齋藤小豆(サイトウ/アズキ)』 【超高校級のパティシエ】 小柄の少女、あちこちで菓子の匂いがする 真心を気に入りカップルとなった 『マッチ・リィンカーネーション』 【超高校級のアナウンサー】 創のクラスでは珍しい外国人、雷とは仕事場付き合いが多い。 仕事柄、新聞紙とマイクは沢山手元に持っている 『近藤瑞希(コンドウ/ミズキ)』 【超高校級の柔道選手】 無口でクールな柔道選手 近寄りがたく、というより近寄ったら問答無用で投げてくる 『空白(クウハク)』 【超高校級の???】 自分の才能と記憶を覚えていない謎の男、モノクマが言うには「何の才能もないわけではない」らしいが………? また、動機ブルーレイも彼のみが何の映像も残されておらず謎が多い。 『羽生陸奥(ハニュウ/ムツ)』 【超高校級の薬剤師】 激薬と毒薬はなんでも作れる最高の薬剤師 しかし、錠剤ではなく粉薬ですこぶる苦いため評判はかなり低い。
https://w.atwiki.jp/gundam_dollda/pages/185.html
新説ガンダムドルダ 第十一話 絶望の光 「そうでしたか…」 ルナリアンは紅茶のカップを置くと、目を瞑る。 全ての真実を語り終えたクランは、ある意味清々しく思っていた。 全員静かに、ルナリアンの次の言葉を待つ。 「それで、あなた方はこれからどう動くおつもりなので?」 ゆっくりと目を開き、再び全てを見透かすような瞳で、クランを見つめる。 「少し、前置きが長くなりますが…私個人は、こう考えています」 クランが続ける。 「先日の私達の調査の一件、そして『半月崩落事変』。火星コロニー圏の人々が剣を手に取った。 地球圏の生まれである私は、火星圏コロニーでの人々の生活をこれまで目の当たりにしてきて、本当に心が痛くなりました。 何も知らずに、地球で幸せに暮らしていた自分を、恥ずかしくさえ思いました。 …ご存じの通りの、『舞姫の殺劇』で私は家族を失いました。…けれど今では、それで世界の声を耳にすることが出来たのだと思っています」 ルナリアンは目を細める。 「あなたはお強いのですね…『舞姫の殺劇』、あれは酷い事件でした…」 続けて下さい、ルナリアンが言う。 「世界の声を聞くことで、どうしようもない人のうねり、というものがあるのだと気付きました。地球圏の人々にも言い分がある、けれど火星圏の人々にも言い分がある。 どちらもそれぞれの正義の名の下に、今を生きています。 けれど、だからといってこれを武力で解決していい理由にはなりません」 ルナリアンは黙って聞いている。無言で続きを促す。 最早クランの瞳にあるのは、自らの過去の痛みだけではなかった。 痛みを乗り越えて、人と歩み寄る未来を信じること…それが、今を生きるクランに出来ること。 痛みを知り、儚さを知り、そして世界の声を耳にしたクランは、未来の為に戦うことを決意していた。 絶望がもたらす光を、育てていかなければならない、と。 「世の中には誰一人として潔白な人間などいない。それは自明です。 毎日こうすれば、ああすれば、のジレンマに板挟みになって、そういう歪みが重なって。 …世界の全てを救えない、そんなことはわかっています。 けれど、その歪みの原因を解決することで、信じる未来が訪れるというのなら私はそのすべてを解決していきたい、と考えています」 真剣な眼差しのクラン。 ギデオン、ヴァイスにミランダは目を丸くしている。 「…そうですか、あなたのお気持ちは良くわかりました。しかし、あと一つお伺いしてもよろしいでしょうか?」 ルナリアンはにこやかに微笑むと、続ける。 「あなたは、シンシアさんと、ガンダムドルダを通して、何を見つめていくおつもりなのですか?」 「……」 ルナリアンは、自分が本当に聞いておきたい問いは絶対に問うておかねばならないと、思っているようだ。 クランが口を開く。 「あの機体、ドルダが何処からもたらされたモノなのか…そしてこの世界に何をもたらすのかは、わかりません。 ただ、私は…詭弁ですが、シンシアとの触れ合いの中で、ドルダをあるべき道へと導かなければ、と考えています」 「あなたの導く先に、必ずしも正しい答えがあるとは、限りませんよ?」 「わかっています。けれど、あの娘が、ドルダと共にいた、シンシアが進むべき道を示してくれる、と信じています」 強い決意を灯した瞳は、ルナリアンの澄んだ瞳を真っ直ぐに捉える。 絶望の光…クランの瞳に宿った光。 「…わかりました。ドルダとシンシアさんが実験対象にならないように、上層部の方には、私の方で対処しておきます」 「しかし、それではあなたが…」 ギデオンが口を挟む。 「私は、見てみたいのです。貴女が…クランさんが信じた未来を、私も見てみたい」 ルナリアンが静かに言う。 「それに、大丈夫ですよ。私には、ライセンスがありますので」 またしてもにっこり微笑えむ。 「さ、おかわりを。おつぎいたしますわ」 そう言うと、ルナリアンは席を立ち、一同に紅茶のお代わりを並々と注いでいった。 包囲してビームライフルを放つローズ。 先行したマイケルとディランが、ビームサーベルによる接近戦を試みるものの、ドルチェの圧倒的なパワーの前に気圧されていたのだった。 「どう?気は済んだかしら?」 エリスが冷たく、高慢に言い放つ。 放たれたビームの全ては、ドルチェのシールドファンネルによって阻まれ、舞姫の身体に触れることすら叶わなかったのだった。 「…参ったね、どうも」 マイケルは舌を出し、ペロリと唇を舐める。 しかし、その口調とは裏腹に、相当焦っていた。 「ねえねえ、弱っちいんだからさ、早く帰りなよ。きっと、その方がいいわ」 エリスが拡声器を通してローズ全機に呼びかける。 「!女…!?」 ディランが呟きながら、ドルチェの隙をうかがう。 マイケルも、敵の酔狂な警告を耳にして何を思ったのか、エリスに言葉を返す。 「悪いけど、そういうわけにもいかないんだ。キミを連れ帰るか、破壊するか。それが僕達の仕事だからね。 それに、機体の性能差が必ずしも勝敗に繋がるとは限らないさ」 再びマイケルのローズがサーベルを抜き、ドルチェに立ち向かう。 「ダメよ、お兄さん。そんな仕事人間になったら。あなたの彼女、きっと泣いてるわ」 ドルチェはビームスコップを軽く振りまわし、いなすように受け止める。 両手を使いすべての力を込めたマイケル機の斬撃を、片手で軽く止めるドルチェ。 「ディラン!」 マイケルが叫ぶ。 「分かっている!」 ディラン機がビームサーベルを構え、マイケルの剣を受けている方と反対側に踊り出る。 「はああぁぁぁ!」 通常のローズよりも遥かに速い速度で、ビームサーベルでドルチェの脇腹を薙ぐようにして向かう。 「なんとかの一つ覚えってね!」 エリスは目にもとまらぬ速度で、左手でビームレイピアを抜刀すると、ディランの渾身の一撃を静かに受け止める。 「ターニャ!タオ、マオ!」 今度はディランが声を荒げると、三機のローズのライフルからは、カーボンネットが放たれる。 ドルチェを滷獲するつもりなのだろう。 「強引なトコは好きよ。誰かさんにも、見習って欲しいくらい」 エリスは動じることなく、落ち着き払った動作で、全力のディランとマイケルを軽く弾き飛ばすと、二刀流でカーボンネットを切り裂く。 「…!いつでも出来ましたよ…ってことかい?ソレ」 「そういうこと♪」 勢いを殺しつつ体勢を立て直すマイケルに、エリスが言う。 「マイケル、プラン移行を推奨する。密集隊形で取り囲むぞ」 「分かった、ディラン」 すると、五機のローズは陣形を組み、五角形の形になると、そのまま左右に動きつつ、ドルチェの方へと向かう。 「狙い撃つぜ!…ってね」 ロングレンジビームライフルを取り出したエリスは、出力をマシンガンモードに調節し、ローズに照準を定める。 「来たよ!」 マイケルが言うと、襲い来るビームマシンガンの速射を、一斉に陣形を広げることで回避、次に縦列に並ぶ。 続くビームマシンガンの雨を、縦列から、マイケルを中心とし、逆の扇型になるよう横列に移動、一斉にビームライフルを放つ。 「なんとか至近距離まで近づいて、ライフルが放てればね…」 マイケルが言い、ライフルを撃つ。 「ちょこまかちょこまか…あぁ~もう!」 エリスが言うと、ライフルの出力を上げ、速射モードから通常のビームライフルモードに切り替える。 「…!やっとマシンガンのリズムを掴んだところで…!」 ターニャが舌打ちをする。 「けどね!もう覚えたよ、あんたのクセ!」 ターニャが言う。 「私のクセ、ね。可愛らしく髪をかきあげてしまうことかしら?」 エリスが再び笑うと、ロングレンジライフルからは、ビームマシンガンとビームライフルがランダムに放たれた。 「クッ…!」 ディランの目が鋭くなる。 「あんなこともできるのか…けどね!」 マイケルがスラスターをグン!と踏み込むと、一瞬のうちにドルチェの後方へと回り込む。 「これで、終わりさ!」 マイケルのローズが至近距離でビームライフルを構える。 「ところがぎっちょん!…ってね」 背部に搭載された、追尾型のビームファトランクスがマイケルを襲う。 「気をつけてね。追っかけてくる上、出力も結構キツイから!」 サーベルとライフルを構えた四機のローズを前に、ドルチェは機体を転身させる。 タオとマオの連携の取れたライフルの全てを紙一重で避け、ディランとターニャのサーベルを、武器を素早く持ち替えることで対応する。 「なかなかやるじゃん♪ここまで食らいついたのって、そうそういないよ」 実際、マイケル・ミッチェル隊のこの五人は、相当優秀なパイロットであった。 中でも、マイケルとディランは、ドル・デーパイロットの最終候補者だったのだ。 戦闘力も平均的なローズパイロットとは比べ物にならないほど高い。 「この…!バカにするんじゃないよ!」 ターニャがサーベルを持つ手に一層力を込める。 刹那、タオとマオが、ビームライフルを撃ちつつも、ビームサーベルそのものを投擲してきた。 「!」 エリスの目が見開かれる。しかしすぐに笑うと、目を細めて呟く。 「あら、大胆だこと…」 「クソッ!俺の出番って言いてえんだろ、どうせ」 「分かってるじゃない、デイヴ」 デイヴは理不尽な戦闘に巻き込まれた怒りから、今はエリスにではなくマイケル隊の面々に対して敵意を抱いていた。 それもそうだ。今のデイヴにとって、この五人はただのお邪魔な名無しパイロットにしか過ぎないのだから。 「そこを、どけェ!」 言うと、シールドファンネルが再び宙でシールドを形成し、不意をついたタオとマオのサーベルを弾き返す。 「「!」」 咄嗟に返されたサーベルを避け、体勢を立て直す二人。 線対称になるようにして、それぞれが、ディランとターニャの加勢に向かう。 四本の太刀を受けてもなお、超然としているドルチェ。 「…これはさすがにちょっと、キツイかもね」 舌舐めずりをしながら言うエリス。 と、そこに… 「僕を忘れて貰っては、困るな!」 ビームから逃げ切ったマイケルが、ドルチェにビームライフルを放つ。 「至近距離で放てば!へんなシールドも使えないだろ?」 マイケルの放ったライフルを食らうドルチェ。 「仕上げだ!ディラン!」 言うと、ディランのローズがビームサーベルをもう一本構え、ドルチェの顔面を穿とうと突きを繰り出す。 「はああぁぁぁ!」 鬼気迫るディランと、したり顔のマイケル。 「!」 驚愕に目を見開くエリス。 ガンダムドルチェは、五人の精鋭が駆るローズによって、今まさに天使の羽をもがれようとしていた。 「わぁ~、さすが月支社。噂には聞いていましたけど、やっぱりすごいです!」 モモ・マレーンと謎の少女シンシアは、二人で仲良く月支社の内部を探検中だった。 「…よくわからないけど、私も初めて見るものばかり」 二人がいるのは月支社の医療部門研究室。 医療隊員であり、将来本格的に医療を志しているモモが、シンシアの手を引っ張って強引に連れてきたのだった。 研究室の中には入ることが出来ないので、ひょこっと頭を出し、外部のガラス張りから研究員の作業の様子を見ていたのだった。 「う~ん。医療部門は本社より、だいぶ進んでいますね…」 モモが唸る。シンシアは、「ほぇ~」と感心したように見つめている。 「早速メモメモ…」 モモは取り出した携帯端末に、今目にしている情報を書き込もうとしていた。 と、そこに。 「なんだ。どこのいたずら鼠かと思ったら、可愛いお客さんじゃないか」 研究員と思しき人物。白衣を身に纏っている。 ただ他の研究員と異なる特徴があるとすれば、彼女は白衣に帽子をかぶり、ポッキーと言う地球圏のお菓子を食べていたことだった。 「あ…す、すいませんでしたぁ!」 モモが急いで頭を下げる。 「いーのいーの。気にしなくても。…実は私もココで何やってるかよく分かってないんだ」 すると、研究員がポッキーをモモに差し出しながら、ニッコリと笑ってみせた。 「あ、ありがとうございます!」 ポッキーを受け取り、頭を下げるモモ。 対照的にシンシアは、もう既にポッキーを目にしてどうやって食べていいのか四苦八苦している。 「ああ、いいよ、もう。そんな」 「あ、あの…研究員の方ですよね!?ここで何の研究をやってるか見学させてください!」 再び深々と頭を下げる。 「そ。私は伊吹・アダルベルト。一応ココの研究員…なんだけど、最近ココに来たばっかで、よく分んなくてさ」 タハハ、と笑う伊吹。 「専門がコンピュータプログラミングなんだけど、ちょっとココでその力を貸してくれないか~なんて言われちゃって。 普段は学生やってるんだけど、ちょうど長期休暇中だしね。だから私、医療部門のことはよく分らないんだ」 すると、モモは何かに気づいたように、慌て出す。自己紹介をしていなかったのだ。 「あ…私、モモ・マレーンです!公社の第一次火星調査隊の、医療隊員です!」 「第一次火星調査隊!?凄いね、モモちゃん。ところで、そっちの娘は?」 聞かれてまたもや慌て出すモモ。シンシアはマイペースなのか、人見知りなのか、自己紹介をしようとはしなかった。 「シンシアちゃん。私の、友達です!」 「そっか、ヨロシクね。…あ、そうだ。今ちょうど私休憩中だからさ、談話室でお話しない?お菓子とか、ツマミながら」 お菓子、という言葉に反応を見せる二人。 「あはは。じゃ、行こう?」 シンシアとモモの二人は、伊吹に連れられて談話室へとその足を運んで行った。 「邪魔」 不意に、エリスがひどく冷たく言い放つと、ドルチェが四機のローズを吹っ飛ばす。 いや、力で押したというわけではない。それが出来るならとうにしている。 いくらドルチェといえど、四機のローズに両腕を塞がれたまま攻められてはたまったものではない。 何か、圧縮されたエネルギーのようなものがローズを吹っ飛ばしたのだった。 「くっ…ああああぁぁ!」 叫ぶターニャとディラン。 「ねぇ、ゴミの癖にさぁ?調子に乗らないでって、ワタシ言ったよね?」 不意に目にもとまらぬ速度で、ビームスコップとビームレイピアを抜刀し、マイケルのローズの両腕を切り裂く。 「!」 咄嗟に回避しようとしたマイケル。しかし、なす術もなく両腕を持っていかれた。 「Doll-ceシステム、解放。アンタらなんか、ワタシの奴隷にも相応しくないわ」 ドルチェの純白の機体が、より一層…いや、白銀に輝く。 「そうね…この世界から、消してあげよっか?」 嗜虐心を隠そうともしない表情で、少女は一切の武装をしまう。 「なん…だ!?」 マイケルが言い終わらないうちに、ドルチェの全身からビーム状の波動が放たれる。 「こ、これはッ!?くああああ!」 放たれた波動は、徐々にローズの装甲を削り取っていく。 「アッハハハハハ!苦しんで、死ね!」 輝きを失った瞳で、少女が冷たく笑う。 「クッ…!一時、撤退だ!!」 フラフラと逃げていく五機のローズ。 「ターニャ、テレウスに、連絡をッ…!」 ぐああああ!叫ぶマイケルの全身からも血が溢れ出す。パイロットスーツには亀裂が走る。 しかし、その美しい容姿とは裏腹に、それを黙って見逃す程、少女は甘くなかった。 冷たく輝きを失った瞳で、しかし激情をその心に秘めながら。 その可憐な唇からは、普段の彼女からは想像も出来ないような言葉を紡ぎ出す。 「…下等種が。見苦しいから、サッサと消えて」 ロングレンジビームライフルから放たれるは、特大のビームキャノン。 五機のローズは、絶望の光に飲み込まれていったのだった… 「!」 同時に目を見開くはエステル。座っていた椅子を蹴飛ばすようにして立ち上がる。 「今…」 冷や汗をかいている。呼吸も荒い。 「どうしたんじゃ、エステル」 粒子の研究を進めながらも、助手を気遣うティモール。 「いえ、なんでもありません。博士」 「…少し休憩にするといい。お前さんも疲れておるじゃろ」 「…ええ。すいません」 研究室を後にするエステル。 ティモールは顕微鏡を覗きながらも、片手をあげ、助手を見送った。 フラフラと、薄暗い廊下を歩くエステル。 (絶望の、光…) 唇を噛むと、そのまま廊下にうずくまる。 (まさか、あのチカラを…!?) エステルは天を仰ぐようにして、縋るような目つきで、暗い天井を見つめ続けた。 「…結局、なんだったんだろな。あの人は」 ルナリアンとの会談を終え、会議室を後にする一同。 歩きながら、ヴァイスがそう呟いた。 「なんだった、というと?」 答えるのはミランダ。 「いや、なんつーか…不思議な雰囲気だったよな。何でもかんでもお見通し、みたいなさ」 「まあ、それはそうですけど」 「オマケにコイツがとんでもないコト言い出したのにはビビったけどな」 ヴァイスは、自らの前を歩くクランの方を顎で指す。 「…ええ」 頷きながら、寂しそうにクランを見つめるミランダ。 (夢物語だわ、クランさん…) 俯きながら、その足を進める。 (けれど、私も…私も、彼女と同じ世界が見たい…) 絶望の光…ミランダの瞳に宿った光。 「…どうかしたのか?」 「いえ、大丈夫です」 ミランダ・ウォンは、第一次調査隊の一員として、自らに何が出来るのかを今一度自らの心に問い、決意を新たにしたのだった。 伊吹・アダルベルトとのささやかなお茶会が終わり、クラン達と合流すべくモモとシンシアは会議室へと足を運ぶ。 ドアを開きかけると、そこで会議はもう行われてはおらず、ルナリアンが何者かと回線で話をしていたのだった。 (なんだか、まずいです…) 咄嗟に隠れてしまうモモとシンシア。 ルナリアンはにこやかに話をしていた。 「…ええ。彼らの個人データは、後日お送りいたしますわ。それで、そちらの方は…」 頷きながら相手の話に耳を傾けるルナリアンを見て、モモは怪しく思う。 (個人データの転送って…!やっぱり、あの人は怪しいです!) ええ、ええ。相槌が聴こえる。 「了解いたしましたわ。それでは、良い夢を。ジム」 気になる回線の相手。それは、先日フィリア・シュード達と出会っていた、ジャイアントマンこと、ジム・ストライカーであった。 不意に、シンシアがひょこっと顔を覗かせてしまう。 (!ああ、もうお終いです…) 何がお終いかはモモのみぞ知る所ではあるが、とにかくその時彼女はそう思った。 「あら?あなた達は…」 「あの…会議の方は、もう終わったのですか?」 シンシアが尋ねる。 「ええ。もう終わりましたよ。あなたのお姉さんなら、一階のレセプションホールにいらっしゃると思いますわ」 にこやかに答えるルナリアン。 「ありがとうございます、早速行ってみま…」 「あ、あの…なんだかすいませんでした!モモ達、別に盗み聞きとか、そんなつもりじゃ…」 お礼を言うシンシアを阻み、またもやモモが頭を下げる。 ルナリアンは目を丸くすると、再び微笑えむ。 「…いえ、構いませんわ。取るに足らない会話ですもの。それより、お連れの方々がきっとお待ちしていますわ」 モモは再び自らの顔が赤くなるのを感じた。 「し、失礼します!」 「ええ。また、お会いできるといいですわね」 足早に去っていくモモとシンシアを見送り、ルナリアンは静かに呟いたのだった。 「指定ポイントに到着。月地区標準時刻一四○○を以て、任務を開始する。マルス ムスペルヘイム、目標を溶解する」 そう言ってアレスが手に持つビームバズーカの銃口を向けたのは、コロニー軍ルナリアン駐屯部隊の基地。 そして重厚なフォルムを持つ機体…マルス ムスペルヘイムの横には、宗谷陽光の駆るドル・デーの姿があった。 「ローズ部隊は二手に分かれ、片方はルナリアンへと向かえ。ドルダをおびき出すのだ!もう片方はここで、まず駐留軍を叩く!」 陽光が言うと同時に、十機程のローズが、二手に分かれていく。 「うわああああ、敵襲ー!」 マルスの銃口から放たれたビームバズーカの、絶望の光が、駐留軍基地を蹂躙していく。 「おのれ、火星義勇軍か…!出撃出来るMSは全機、直ちに出撃せよ!」 駐屯基地の司令官が命令を下すと同時に、二十機ほどのグワッシュ・ドグッシュの混成部隊、ガーランド十機が一斉に出撃する。 「ここまで来たら、もう戻れぬのだよ…」 陽光は、紅き戦神を駆る少年が心を痛めてやしないかと心配しつつ、そして、自らを鼓舞する為に呟き、静かにビーム刀を抜いたのだった。 「ドル・デー!敵部隊を一掃する!」 絶望の光…陽光の瞳に宿った光。 陽光の描くビーム刀の軌跡が、その光を強く強く、映し出した。 十一話 終 十二話に続く
https://w.atwiki.jp/aniwotawiki/pages/49329.html
デッキ事故という言い方もあるな -- 名無しさん (2013-11-24 20 55 36) 代永さんがよくやるな。 ネタかと思ってたら今日目の前で事故ってたwwwガチなんだなwww -- 名無しさん (2013-11-25 06 50 18) デスカットすれば勝てる -- 名無しさん (2013-12-20 03 41 05) 「事故ったから負けた」とは言い換えれば「事故でもしない限りお前に負けない」って事だから余り言わない方が良い。 -- 名無しさん (2014-02-28 20 08 32) ↑事故ったから、ロマンコンボ見せられなかった。 -- 名無しさん (2014-02-28 20 11 17) アニメではないけど、デュエルファイター刃で中国の子がやってて吹いた イギリスには今は無きマナバーンで爆死したのもいたが -- 名無しさん (2014-02-28 20 21 45) ロマンコンボは事故りやすいのが当たり前なのでそれをいちいち言うのは対戦してくれた相手に失礼。初手事故も同じ。ただし、「事故らされた」場合は言っていい時もある(それは相手を褒めることになるから) 難しいね?でもこれが理解できれば初心者卒業ですよ -- 名無しさん (2014-06-06 01 29 35) ライディングデュエルの事故はまた違う意味 -- 名無しさん (2014-06-06 01 53 46) まぁ、事故ったかどうかは言っても良いとは思うけど確かにそれが勝敗に響いたってニュアンスのことは言うべきではないわな -- 名無しさん (2014-06-06 01 56 43) MTGには「決まり手は、マナフラッドとマナスクリューでしたね」という名言があってだな。 -- 名無しさん (2014-09-18 22 29 43) 遊矢さん城之内以来の明確な手札事故か -- 名無しさん (2014-09-18 22 41 50) デニスがまさかの融合引いて事故ったとはww デュエリストは運命力が要るなぁ -- 名無しさん (2015-03-02 12 42 43) 遊戯王GXの橘一角は常にこれに悩まされていたらしい -- 名無しさん (2015-03-02 12 47 09) デニスの場合はわざとにしか・・・融合を回避する理由があるんだから -- 名無しさん (2015-03-15 02 56 36) 私の初手にあるのは、RUM-七皇の剣!これでネオタキオンを……はっ! -- 名無しさん (2015-07-17 18 34 38) ↑それは事故じゃなくてプレミだろ!いい加減にしろ! -- 名無しさん (2015-07-17 18 45 02) ↑ドローじゃなく初手だ 事故だよ -- 名無しさん (2015-07-17 18 52 30) ↑本当だ、やっちまったぜ。おのれコンマイ… -- 名無しさん (2015-07-17 18 54 23) 手札事故前提くらいのバランスのデッキでしれっと勝ってのけたキャラクターが某アニメにいてだな(40枚のデッキにスピリット1体のみ) -- 名無しさん (2015-08-17 19 48 50) ボケモンの場合はタネポケモン来ない…が最初に起こりうるな、確か2回まで引き直せるがそれで来なかったら負けだった -- 名無しさん (2015-08-17 22 56 04) マナフラ、マナスクリューはmtgの宿命とは言えお互い白けるからなあ・・・マナフラはまだ動ける可能性があるけどスクリューでディスカード始まるとなんか気まずい空気になる -- 名無しさん (2015-10-07 10 35 33) なぜ最後がデイビッドなんだw あれは事故とは真逆の初手だっただろww -- 名無しさん (2015-11-05 15 24 30) 申し訳ない、師よ。マリガンとはなんぞや?もしかして、手札の引き直しのこと? -- 名無しさん (2015-11-05 15 28 21) 少年よこれが絶望だ、ターンエンド -- 名無しさん (2016-02-02 12 58 04) ちょくちょくアニメの負け回で意味はないけど手札を事故らせる今のデュエマ。手札にダキテーが勢ぞろいしてた時は笑った -- 名無しさん (2016-02-23 23 43 26) ↑4対戦相手が一ターンなら生き残れるといっているのがヒント -- 名無しさん (2016-02-23 23 48 16) ライド事故に遭ったら致命的かつ勝った側も萎えるヴァンガードは、回避できる(かもしれない)ルールが実装されるまで3年半以上かかったねぇ…。 -- 名無しさん (2016-02-23 23 52 45) どんなにデッキバランスを調整しても起きるときは起きるからなぁ・・・ -- 名無しさん (2016-10-20 21 31 55) やるだけやってどうしてもダメなときはこんな日もあると考えるのが一番だと思う -- 名無しさん (2016-10-24 20 23 05) モンコレには手札調整フェイズというものが2回もあるので基本的に起こらないし、手札回しという概念すらある -- 名無しさん (2016-12-21 08 45 29) ↑9亀だが、あれはサターン引けなければクソ手札だったぞ。 -- 名無しさん (2016-12-23 14 36 30) ↑×13アニメなんてそんなもんよ。遊戯王見てみろよ、ATM、十代、ヨハン、 -- 名無しさん (2016-12-23 14 53 12) ミスった、続きみんな事故んなきゃおかしいデッキバランスよ。近年のキャラのはともかく。 -- 名無しさん (2016-12-23 14 55 28) 記事中の遊戯王のタッグデュエルだと超融合の映画で王様と十代が単体では完全な事故手札だったな。 -- 名無しさん (2016-12-23 16 44 26) 初期手札が少ない、デッキ構築枚数が多いゲームほど飛躍的に事故率が跳ね上がるよな -- 名無しさん (2017-01-18 14 04 10) 対義語は「鬼回り」とか「ぶん回り」 -- 名無しさん (2017-05-04 03 38 37) 同じディールシャッフルでも山の数がデッキ枚数を割り切れない数だと、さらによく混ざって事故りにくくなる。例えば遊戯王の40枚デッキなら、7つの山、9つの山、11の山、などでディールシャッフルする、って具合。逆に40枚を割り切れる5と8の山を繰り返すと、実はカードの順番がシャッフル前と同じになるので事故りやすくなる上、これを知ってる対戦相手からはイカサマを疑われてしまう、と踏んだり蹴ったりな結果に。事故軽減とイカサマしてない証明を兼ねて、ディールシャッフルする時はデッキを割り切れない数の山でやることを本当におすすめするよ。 -- 名無しさん (2017-07-03 07 18 25) 同じデッキでサイドもいじらず連戦でマナフラとマナスク食らったりすると今日は止めようって気持ちになる -- 名無しさん (2017-09-09 04 29 46) 今日のVRAINS、お互いに事故って誤魔化すためお互いにKPNKな手札ってwww -- 名無しさん (2017-11-15 23 20 33) 同じ性質のカードのみでデッキを構築する→先行ワンキル成功率100%イグナイトという快挙に -- 名無しさん (2017-11-16 01 11 30) 完璧な手札だ!(大嘘) → 完璧なドローだ!(大嘘) -- 名無しさん (2017-11-16 02 18 16) 片方が事故ってる事なら意外と以前のアニメでもあったんだがな…流石に両方は草 -- 名無しさん (2017-11-16 14 46 37) 土地の絡むゲームは事故ったときにテンポアドが発生してグダるから苦手。遊戯王みたいに手札事故起こしたらそのまま死んで次を楽しめるタイプかデュエマみたいにそもそも事故がほとんど起きないデザインのゲームの方が好き -- 名無しさん (2017-11-16 14 56 30) 両方手札事故は流石に笑った -- 名無しさん (2017-11-17 02 32 24) 遊戯王GXの「一撃必殺居合いドロー」回は事故に似てるかも。自分の好きなカードを軸にしたロマンデッキを組んだけど、必要なときにそのカードを引けないから運命力を高めるために死神と契約した男の話。すごくいい回だった。 -- 名無しさん (2017-12-13 23 36 41) ヤソ事故のヤソってなんやねんと思って調べたら、八十岡が本名で、土地岡が相性なのね。わかりにくいわ! -- 名無しさん (2017-12-13 23 52 29) 「「完璧な手札だ!」」(ハッタリ) -- 名無しさん (2018-03-06 23 45 54) 運命の女神にモテないやつもいるけど、だからこそ勇気を出しことも必要か -- 名無しさん (2018-06-13 19 24 43) これを見るとデュエルリンクスのバランスやリスタートは本当に -- 名無しさん (2018-06-13 19 34 39) ↑ミス。本当にヤバイスキルだったんだなぁ……規制される理由もわかる -- 名無しさん (2018-06-13 19 35 27) 事故るってことはイカサマやってないってことでもあるからむしろ好印象だな -- 名無しさん (2019-02-12 01 00 30) しばらく速攻使った後に重量級メインにシフトしてから事故りまくったから結局開き直って軽量ブロッカー主体になった思いで -- 名無しさん (2019-02-12 14 13 01) MoMA(アカデミーがある完全版)が回転中に事故って20マナが焼けて死んだ人を見たことがある -- 名無しさん (2019-02-12 14 32 07) コンボが回りだして止まったのは事故とは呼ばないのでは -- 名無しさん (2019-02-12 14 34 43) 対策に「祈る」が無いな -- 名無しさん (2019-06-13 22 29 43) 遊戯王で遊戯が海馬とコンビ組んで仮面コンビと決闘した時、手札事故でモンスターが出せなくなった時があった。これは相手が生贄封じの仮面を出されて、高レベルモンスターが出せなくなったことが理由。 -- 名無しさん (2019-06-13 22 53 55) それは事故とは言わないような、事故ってのは一人で勝手にピンチってる状態のこと言うんだし -- 名無しさん (2019-06-14 04 17 00) 追記修正の人は初期手札5枚は完璧に事故だったのに残り1枚でワンキルコンボ成立という稀有な例でしたね -- 名無しさん (2019-06-14 09 09 17) 直接的なドロソは少ないけどサーチカードがたんまりある遊戯王は事故が少ないわ -- (2019-07-19 13 01 44) 遊戯王で手札事故が怖いならライトロードを使おう!運任せで事故が怖くなくなるぞ! -- 名無しさん (2019-07-19 16 34 55) リスタートにはお世話になってます。 -- 名無しさん (2020-01-20 14 13 51) 無謀と書かれているポケカのデッキ破壊を実践レベルに引き上げたデッキがあった気がする(アブソル一枚だけ入れて引き直し連発で相手に引かせてその後そのアブソルの技で手札7枚になるように捨てさせる) -- 名無しさん (2020-01-20 19 59 39) 「事故ったから負けた」とは言い換えれば「事故でもしない限りお前に負けない」って事というのはさすがにひねくれすぎるだろ -- 名無しさん (2020-08-08 16 07 03) 事故はねえ、カードゲームの一部だよ。事故がなくなったり減ったらどうなるかは今のMtGが示している -- 名無しさん (2020-09-25 14 11 46) TCGはどうしても運が少なからず絡むゲームだから事故死はつきものだけど、毎回事故った事故った言ってるやつは努力不足疑うから信用できない。 -- 名無しさん (2021-01-14 23 16 52) 覇王十代の側近の皿が究極完全態をヘルカイザー相手に出して、すごいすごい言われてるけど、実はカイザーが珍しく手札事故を起こしていた。 -- 名無しさん (2021-08-02 20 06 15) 初期のポケカってマリガン2回か3回までしか出来ないんじゃなかったっけ?超えたら強制敗北のはず -- 名無しさん (2021-08-02 20 21 17) 初期ポケカは数回マリガンして種ポケ出なかったら負けだね、途中から相手側は追加ドローしてよいになったはず、ポケカGBだとサンダーが暴れ出すけどな -- 名無しさん (2021-08-09 14 55 23) 今じゃ制限改定で不可能だけど、遊戯王では初手がなんであろうと1キルに持ち込める絶対に事故を起こさないデッキというものもあったんだよな -- 名無しさん (2021-08-09 21 40 11) ログ化を提案します -- 名無しさん (2021-08-29 01 16 35) ↑8 麻雀とかのギャンブル系だと「裏目る時は何やってもダメ」「初心者のバカヅキには敵いませんわ」的な負け惜しみあるから、そこまでひねくれ過ぎってわけでもない。 -- (名無しさん) 2022-06-23 12 09 15