約 3,249,446 件
https://w.atwiki.jp/ebi_hq/pages/986.html
漫画網羅/金の靴/ハーレクイン/ボーイズラブコミック/ボーイズラブ小説/ダイナマイツ/季節 eBoysLove アズノベルズ BOYS JAM! Dear+ 著者索引 あ行 / か行 / さ行 / た行 / な行 / は行 / ま行 / や行 / ら行 / わ行 おすすめ作品
https://w.atwiki.jp/presenile/pages/119.html
ボクはひとりだよ と 誰に言うともなく こうして 呟いている ああ バイオリンだ ここには バイオリンだよ 君の頬は 柔らかく 弱々しかった ほんの少し 弾いただけで 君は消えた どこかへ どこへ たったひとり ボクがこうしてひとりなのと同じに 君もたったひとり 旅立ったひとり だから 素直にうれしい しあわせな時間が 過ぎて ときの流れがやさしく ボクと君の頬をなでていく 石の下に眠る君 コロコロン と 眠る君の 傍らで 目を閉じるボクの球根 閉じられた目の中で 永遠に生きている 君 と いるボクは しあわせ それとも
https://w.atwiki.jp/nyoroo/pages/20.html
ここに小説版作っとくんで気楽に書いてねっ! 1.「作品達」の下に、自分がこれから書く小説の題名をリンク。 2.このページを開き、リンクさせた小説の題名をクリック。 3.「@Wikiモードで作成」を選ぶ。 4.ページに小説を書く!書いたらページ保存。 ~リンクの仕方~ 例えば自分の小説を書いたページの題名が 「吾輩は猫である」だったら [[吾輩は猫である]]って書けばリンクになる! ただし[[ ]]は半角で打たないとリンクにならないからね。 あと、小説書くときはメモ帳に書いてからのコピペがオススメだ! ※ニョロオの事じゃなくてもいいです(^ω^;) 作品達 友達 鬼 ゴ ッ コ (例)
https://w.atwiki.jp/hmiku/pages/19468.html
【登録タグ 曖昧さ回避】 曖昧さ回避のためのページ つるつるPの曲未来/つるつるP 単色Pの曲未来/単色P もわもわPの曲未来/もわもわP エロルヤ光線Pの曲未来/エロルヤ光線P .endの曲未来/.end 曖昧さ回避について 曖昧さ回避は、同名のページが複数存在してしまう場合にのみ行います。同名のページは同時に存在できないため、当該名は「曖昧さ回避」という入口にして個々のページはページ名を少し変えて両立させることになります。 【既存のページ】は「ページ名の変更」で移動してください。曖昧さ回避を【既存のページ】に上書きするのはやめてください。「〇〇」という曲のページを「〇〇/作り手」等に移動する場合にコピペはしないでください。 曖昧さ回避作成時は「曖昧さ回避の追加の仕方」を参照してください。 曖昧さ回避依頼はこちら→修正依頼/曖昧さ回避追加依頼
https://w.atwiki.jp/meidaibungei/pages/79.html
2011年06月12日(日)01時26分 - K Get/Lost 世界を手に入れた男の話をしよう。 その男は幼いころから地図が好きだった。地元の地図から世界地図まで様々な縮尺のものを、日がな一日飽きもせずに見つめていた。行ったこともない土地を地図上で冒険することで、まるで本当にその土地に旅したような気分になれた。路線図や旅行ガイドなどももちろん好きだったので、どのようにその土地まで行くか、何をお土産に買って帰るかまで考えたりしていた。 一人で外出をするようになると、近所を歩きながら、家の周りの地図を自作していった。そして家に帰って、自分の移動経路を地図の上で際限しようとして見るのだ。少し方向音痴の気があったので、しょっちゅう迷子になってしまった男は、地図の上でもしばしば迷子になっていたが、地図の完成とともに、迷子になってもそれを頼りに家に帰ることができるようになっていった。このようにして男の地図に対する心酔はますます強くなっていった。 理想の地図にするために、男はその地図に様々な付加情報を書きくわえていった。それが次第に複雑になるにつれ、このやり方では読みにくくなってしまうことに気付いたので、今度は目的別に何枚も地図を作ることを覚えた。そして今まで作ったものをリュックサックに詰め、ノートと筆記具を手に、男はまた街をすみからすみまで調べ尽くそうとする。 次第に男は地図が道順以上のものを語りかけてくることに気付きはじめた。地図から、街の中の人や車の移動、商業や工業のための利便性、治安の良しあし、そして街が今後どう発展するのかどう衰退するのかを読み取ることが出来た。男は、今現在の街がどうしてこのような形になったのかを知ろうと古地図を集めはじめ、街の歴史を調べ始めた。一時期は風水にも接近した。「地理」という言葉がもともと「風水」の別名であったことから見たら自然なことだったのだろう。しかし男は、最終的には古来の考え方に敬意を持ちながらも、自らの道を科学的探究に定め、神秘主義からは距離をとっていった。 長じて男は、特に何かの決心をするでもなく、自然な成り行きとして学者になっていた。迷うことなく大学で地理学を専攻し、人文科学自然科学の両方からアプローチした。そんな学生時代、趣味と実益を兼ねて旅行サークルに在籍した男は、最初の頃こそ専門知識があり頼りになると思われていたものの、その狂的な完璧主義と学問的高みへの執着から次第に孤立していってしまった。結果一人旅が多くなっていったが、男はそのことを悩むこともなかった。自分の仕事に役に立つかと思ってサークルに入ってみたものの、中途半端な道連れは邪魔になるだけだった。だから、最後まで彼をかばってくれた女性が自分についてこようとしたときには、彼は自分からそれを断ったのだ。だから、彼女が彼のもとを離れていった時には、少し悲しそうだったが、これは当然でそして仕方のないことだと彼はあきらめるしかなかった。男は自分の仕事にもどり、何かを振り払うように前にもましてそれに打ち込むと、そのようなことも直に忘れてしまった。 それから数年がたった。男は大学院に進み、博士号をとって幾つかの大学を渡り歩いた。優秀な研究者である男は引く手あまたであった。世界中のいくつもの国に居を移す間に、万巻の書を読破し万里の道を踏破した男の地図は、ますます完全なものになっていった。男はこれまで集めたデータを男はコンピュータ上に集め、様々な縮尺で様々な角度から様々な観点により同時に重ね合わせながら見ることができる物にしていった。それにより、一見関係のないデータの間に明確な統計的相関があることが明らかになったことも多々あった。さらに男の地図には時間的情報も入っていって、情報が残っていたかぎりは過去の地形や街並みも再現でき、残っていない部分はそれ以外からできるかぎり補完した。そしてその応用により未来の予想すら立てることが出来た。完璧を期した男は、その膨大な学問的実績を背景にして与えられた膨大な予算と権限を使い、街に住む人々の生活すら、地図の中に反映させていった。男はそれを見て一人悦にいるのであった。 男の仕事は完成に近づいていった。今では一つの研究所に腰を落ち着けた男はしかし、その頃から仕事が面白くなくなってきたことを感じはじめていた。あれほど熱心に打ちこんでいた、物ごころ付いたころから絶え間なくやってきたこの仕事が。そんなとき、男は幼いころ初めて自作した地図を取り出し、未だに覚えているあの頃の冒険の道筋を辿りなおすのだ。そして自分が迷ってしまった部分まで来るたびに、懐かしそうに笑う。もう、道に迷うなんて十年以上経験していないのだ。それどころかここ数年は研究室にこもりきりだ。あまりに完全な地図が手元にあるために、行きたい場所があってもその場所に行く必要すらない。それどころか男はときどき、自分が実際にこの世界を歩いているのか、自分の作った地図の中を歩いているのか分からなくなっている。 もしかしたら、これは新種の道の迷い方なのではないかと、男は思ったりした。 そうして男の念願であった完全な世界地図が完成した。その地図の中には世界の中にある全てがあった。そしてその地図上にある全てのものが、世界の同じ場所に確かにあるのであった。すべての山、すべての川、すべての道、すべての家、すべての記念物、すべての商店、そしてすべての人々。その地図の中には、この世界中のすべての場所で繰り広げられるすべての生活が、同様に繰り広げられていた。たわいもない喜劇と悲劇。出会いと別れ。死、そして誕生。 男は発表の前に、これが自分ひとりだけのおもちゃであるうちに充分遊んでおこうと思って、ちょっとしたことを思いついた。自分を探してみようと思ったのだ。世界中すべての人間が今この瞬間に生まれた赤ん坊まで含めて、すべて入っているデータベースに男は自分の名前やその他の要素を入力して、検索を実行した。するとその地図は、地球の表面からある一点をすぐに選び出す。そこは男の母校の大学の近くだった。 男はいぶかしんだ。そこは随分前に後にした土地であって、今彼が住んでいる土地ではなかった。 何かの間違いだろうと思って詳細表示に変えてみると、やはりどうもおかしい。その男はその土地で結婚し子どもまでいるようだった。当の彼は結婚などしていないし、大学での初恋以外恋らしい恋すらしたことがなかった。 そこで男は気が付いた。その画面に表示された男の妻の名前、それこそ先ほど十年以上ぶりに男が思い出した、その女性の名前であることに。 男はキーボードを叩いてその夫婦の詳細な情報を引き出す。男の職歴は平凡なサラリーマンだ。しかし彼は大学に入るまではどうやら天才児であったらしい。しかし大学ではそれほど目立った成績を残せずに、卒業後大学時代の旅行サークルで出会った女性と結婚する。そしてその女性の大学時代の情報は男の初恋の女性のものと全く同じであった。 男は思い出そうとする。自分も在籍したはずのこのサークルにこのような男は存在したか。男の人並み外れた記憶力はそれにはっきりとNOと言う。たった一つの可能性を除いては。それはこの画面上に表示された平凡な男が彼自身であるという可能性だ。 確かにこの男と彼の大学以前までの人生はありえないほど同じだ。しかし大学以降は全くと言っていいほど似ていない。だからこれは自分であるはずがない、と男は考えた。そのために男は大学を卒業してからの自分の職歴を思い出そうとした。大学院生時代、ポスドク時代、研究者になりたてのころ。 しかし、ある時期から男の記憶はあやふやになる。それ以前のことなら思い出せるのに、ある時期から自分がどこで何をやっていたのかはっきりしない。 そして男はあることに気付く。自分が今いる研究所は一体全体この世界のどこの何という研究所なのだ。今自分はどこに住んでいてどうやってここに通っているのか。どうしてこの研究室には窓がないのか。この壁の向こう、この建物の外にはどんな風景が広がっているのか。気候は。風土は。文化は。言語は。 男はどうしようもなく思考の迷路の中に引きずり込まれるように迷い込んでいくのを感じた。しかもそこから脱出するための地図はないのだ。 この男、このあの女性と幸せそうな家庭を築いているこの男は、どうして大学に入るまでの野心を捨ててしまったのであろうか。それもこの完璧な地図にはちゃんと書いてある。それは完璧な地図など作ることが不可能であることに気付いたからだ。なぜなら完璧な地図は当然その地図自体も中に含んでいなくてはならず、そうすればその地図の中の地図の中にはやはりその地図が入っていなくてはならず、そうしてそれは無限に続く。そんなことは不合理なので、完璧な地図などはそもそも無理なものなのだ、とこの男は気付いたのだ。だから飽くなき学問的野心を捨て、地上の幸福を求めたのだ。 男は呼吸を整えて必死に考えをまとめようとした。これではまだ論理的に言って完璧な地図の不可能性は証明されていないはずだ。その証拠に現に目の前のそれがあるじゃないか。この完全な、完璧な、まるで世界そのもののようだ。 男は安心して、思わず笑ってしまった。簡単なことだ。この地図自体に、その地図のなかで地図がどこにあるのかを調べさせればいい。そうすれば自分がどこにいるのか分かるだろう。男はキーボードを叩いていく。しかしその指は止まってしまう。男は自分の目を、画面上に表示された「検索結果0」からそらす事が出来ない。 おかしい。これはどう考えてもおかしい。この世界地図は完璧なはずだ。世界にあるものはすべてあり、ここにあるものは必ず世界にもある、まるで世界のようなこの世界地図。ここにないということはつまり、それは世界にはないということなのだ。 そこで男は気付いた。真相はいつだって簡単だ。男は理解した。どうしてここが世界のどこなのか分からないのか。 当然だ。 ここは世界の中ではないのだ。 世界は男の目の前にあった。 まるで世界自体であるような世界地図、のように見える本物の世界だ。 あとから考えたら当たり前のことだ。完璧な世界地図とは、世界自体でしかあり得ないのだ。 それが目の前にあるということは、ここは世界の中ではないのだ。 ということは、男は考えた、自分は本当の自分ではないのだ。本当の自分はここにはおらず、あたりまえなこととして自分の世界の中にちゃんといて、そして人並みの幸せを掴むことが出来たのだ。世界がそう言っているのだから、そうに決まっているのだ。 これこそハッピーエンドというものだ、と男は涙を流しながら大笑いした。 これが世界を失った男の物語、私が語ろうとしたまさにそのものだ。 (終) 騙し絵とは何だろうか。 結論から言うと、騙し絵は相反する主張をする部分をそれぞれに連続する多義的な部分でつないだものだ(もちろんこれ以外の騙し絵もたくさんあるが)。だから小説においても同じことをすれば「騙し絵小説」が書ける。 典型的な例は次の物だ。 http //livedoor.2.blogimg.jp/kensaku_gokuraku/imgs/0/a/0ae373a5.gif ここでは真ん中の6本の線が、なんの輪郭線なのかそれだけでは全く分からない「多義的な部分」であり、下の部分がこれは三本の円柱だと主張し、上の部分がこれは二本の四角柱だと主張する。 同じように小説においては冒頭もしくは冒頭付近において「Aである」という主張を持ちこむ。そののち「Aである」とも「Bである」とも読める物をつなげる。ここでAとBとは両立しない物にしておく必要がある。そして最後に「Bである」という主張を盛り込んで最初の部分をひっくり返せば完成である。ね、簡単でしょう? ここが重要なのは、見ている物にはどちらかが正解なのだと決定することはできないことである。 ここがある種の引っ掛け問題を含んだクイズ的な絵、小説で言うなら探偵小説との違いなのだ。これらの物の構造は「Aだと思ったらBだった」であり、基本的に正解がある(さらに言うなら探偵小説がフェアであると主張するためには「Aだなんて一言も言っていないよ」と後で言えるようにしておく必要があるだろう)。しかし騙し絵及び騙し絵的小説においては結局読者は二つの正解の間に宙づりにされて答えには辿りつけない。 探偵小説と騙し絵は両方とも読者を騙すものだが、その騙し方はかなり違う。探偵小説は「残念、正解はこっちだよ!」という騙し方だが、騙し絵は「残念、正解なんてないんだよ!」という騙し方だ。そういう意味で騙し絵の方がひねくれ度が上がっている。 そもそも論でいうならば、そもそも小説は本当のことを書く必要なんかないわけだから、解釈が一つに定まる必要もないし、正解がなくちゃいけないわけではない。しかし僕らは自然に正解があると思って読むし、そう思わないと作品になかなか入り込めない。この点探偵小説は安心だ。読者と作者の間に「真実はいるも一つ!」というルールがいつもある状態だからだ。それに対して騙し絵作者の立場は危うい。彼は正解のないものを、途中までさも正解があるもののように売りつけなくてはいけない。でなくては誰も真面目に相手などしてくれないだろう。 これが探偵小説家が割合リアリズムに気を使わなくてもやっていける割に、騙し絵作者(エッシャー、マグリッド)などが手法において徹底的なリアリストである理由だろう。彼らの絵を見るとき、僕らは彼らの絵に正解など無いことをすでに知っている。それでも彼らの呵責ないリアリズムが、僕らの目をして、僕らの脳をして、正解を求めずにはいられなくする。それによって僕らは、正解がないことをすでに知っている絵に正解がないことを気付くことにより、何回でも眩暈を感じることが出来るのだ。 だから、騙し絵小説を書こうと思っている人は、徹底的なリアリズム描写を鍛えるべきだ。僕にはそのような技術はないから、ここで騙し絵小説の例として出している二つの例も、習作以上の物ではない。より完成度の高い騙し絵小説を書くための参考にしていただければ幸いである(なお後ろの小説は2007年に書いたものの再upである)。 一人だけいる部屋 窓がひとつしかない、どちらかといえば狭い部屋に男が一人いる。たいしたものは何もない部屋だ。部屋はカーテンで二つに仕切られていて、カーテンの男のいる側には椅子が二つ置いてある。その椅子のひとつが机と向かい合っていて、それに男は座っている。そこからでは、カーテンの向こう側は、まったく見えない。机の上で男は、何か書き物をしている。カルテか何かのようなものに、記号や外国語のようなものを書いているようだ。男は白衣を着込んでいる。男は、医者か何かのようだ。男が座っている椅子は背もたれもない、単なる四脚の椅子だが、もうひとつの椅子は背もたれもやわらかそうなクッションもあり、また背もたれを倒して寝椅子にできる、割と豪華なつくりのものだ。催眠療法などに使う椅子だ。するとここは精神科の診療室なのだろうか。それにしては壁や天井などに清潔さが欠けるようにも見える。カーテンの向こう側には、誰の気配も感じられない。 男は無精ひげを生やし、髪の毛はぼさぼさだ。白衣の下に来ているのはどうやらTシャツとジーンズのようだ。カルテに一心に何かを書き込みながら、何かをぶつぶつとつぶやいている。その目はらんらんと輝いている。 どうやら書き終わったようだ。男は顔を上げる。 「ふうっ」 私はカルテを書き終わって、少し息をついた。ちょっと疲れてしまったようだ。メンタルクリニックをはじめたばかりのころは、なかなか患者が来なくてやきもきしたものだが、最近はだんだん忙しくなってきて、休む時間がなくなってきたのは大変だけど、文句は言えない。暇で暇で気が狂いそうなのよりずっとましだ。今のところ、忙しくて気が狂いそうなほどではない。精神科医が気が狂うだの、気楽に使うのは少々不謹慎だろうか。しかし、まあそうめったに重症なやつは来ない。大体が、ちょっとねじが緩んだ程度で、ねじがぶっ飛んでしまったやつはそんなにいない。実際そんなやつらが大挙して押し寄せたら、それこそ私が参っちまう。この商売で成功するコツは、精神科医をカウンセラーかなにかと勘違いしている若い女を呼び寄せて、害のない薬を与えることだ、という話もある。 しかし、学者としての好奇心は今も持ち合わせている。重病患者を診察するときには、もしかしたら何か新しい発見があるのではないかと、今でも少しは期待している。しかし経験から言うと、大概の患者はありきたりだ。パターンどおりの妄想をパターンどおりに披露してくれるのが、ほとんどだ。狂気にたいしてロマンチックな期待を持つのは間違いで、人間なんてのは実際そんなに個性的なものではない。 でもやはり、重病患者には興味がそそられる。しかし重病患者を診ることには危険が付きまとう。彼らは、自分の周りの世界を、すべて彼らの妄想に当てはめて理解する。彼らの妄想にうまく適合しない部分は感動的なほど見事に無視する。そして新たに登場した状況に対して、妄想はそこから取捨選択しながら変化していく。そしてもちろん、医者である私もその妄想の中に組み込まれてしまう。ある患者は、私を神か何かのように信頼し私に任せておけばすべてがうまくいくという、新興宗教のようなことを考える。また別の患者は、私を悪の組織の手先で、この世界を支配しようとする陰謀の片棒を担いでいるのだと信じるのだ。またある患者は、一所懸命になって、自分の妄想を私に納得させようとする。そのとき気をつけるのが、あまり親身にならないことだ。医者のほうが患者に感情移入しすぎると、患者の世界に巻き込まれ、妄想を共有する羽目になるかもしれない。患者とは一定の距離をとること、これが原則だ。それでもやはり、患者の説に魅力を感じてしまったりする。こうして一人椅子に座っていても、この自分の見ている世界が実態のあるものなのかどうか心配に思え、何だが気持ちの悪い浮遊感を感じてしまったりする。自分が医者だというのは単なる私の妄想ではないのか。ここは診察室でもなんでもなく、孤独な男の一人住まいで、そこで私は、日がな一日一人芝居をしているのではないのだろうか。 私はカーテンを開けた。そこに待合用の長いすに一人の男が座っていた。私は、思いに沈んでいたため、次の患者がいることをうっかり失念していたのだ。私は気を取り直して、その男に言った。 「すいません、お待たせしました、お入りください。」 「よろしくお願いします」 男は入ってきた。 「その椅子におかけしてください。はい、どうぞリラックスしてください」 男を患者用の椅子にかけさせ、私はそれに向かい合うように座る。はじめに名前などを確認してから、診察に入った。 「それで、今日は、どのようなご用件で……」 「それがですね、あのう……」 「どうぞ、ご遠慮なさらずに。軽い悩み事でも何でもおっしゃってください」 こちらとしては、ただ単に、おし黙られるのが一番厄介なだけなのだ。 「はい、あの」 「はい、なんですか」 「それが、最近なんだか周りのものが変な風に見えてしまうのです」 「変な風といいますと、具体的にはどのように」 私は、実に興味深そうに続きを促す。診療で最初にやることは医者と患者の間に信頼関係を気づくことだ。こういう場所へ来る患者の中には、今まで誰にも相談できなかったり、相談してもまじめに取り合ってもらえなかったりしてきた人たちもいる。そのような人たちに、ああ、この先生は違う、私の話をちゃんと聞いてくれる、と思わせるのだ。 「まるですべてが、偽物のように見えるのです」 割とありふれた話である。しかし、またか、という風な顔は決してしてはいけない。あくまで親身になって相手の話を聞いている振りをしなければいけない。 「偽物、といいますと?」 「つまり、現実ではないといいましょうか、夢とか、または幻とか、つまりそのような……」 「実体のないようなものだと」 このとき医者はいきなり患者の言うことを否定したりはしない。そんなことをしたら患者はこう思うだろう。結局この医者もほかのやつらと一緒だ。私の話をまじめに考えていない。だから医者はまず、疑っているわけではないことを示すためにこう聞く。 「それはたとえば、どのようなときに、そんな風になりますか」 「別に決まったときがあるわけではなくて、日常生活をしているときでも、何か仕事をしているときでも、関係なしに、そうなります」 「何か前触れのようなものは」 「特に何も。何の前触れもなく突然来ます」 「最近、何か日常生活で変わったことはありましたか」 「いや、別に何もありませんでしたけど……」 「なるほど、ふんふん」 医者が患者の話を聞いてこのように何か考え始めると患者はこう期待する。今までの話で何かわかるのだろうか。もしわかるのなら、今まで誰にも話さなかった、この悩みも解決するのだろうか。この先生なら、信頼してもいいのかもしれない。 医者は言う。 「離人症、と呼ばれる症状とよく似ていますね」 「離人症、ですか」 すると、こう思う。離人症か、なるほど私の症状は離人症だったのか。いや、まだ喜ぶには早すぎるのだが、なんだか少しだけ安心するような気がする。こんなことならもう少し早くここに来ておけばよかったのではないだろうか。 さらに、医者はこう言う。 「もう少し、具体的な話も聞かせてください。偽物という言葉の意味をもうちょっと詳しく話してください。つまり、どのように偽物なのか」 「と言いますと」 「えっとですね、たとえばその、偽物と言うからには、どこか別の場所に本物はあるのかどうか、とか、そのようなことをお話ください」 考えたこともないことを聞くんだな、と患者は考える。しかし言われてみればその通りで、もしこの世界が偽物だったら、どこか別の場所に本物があるのであろうか。自分が普段自然に感じていることを言葉で考え直すのは以外に難しいことだ。自分がどう感じているかなんて普段は当たり前過ぎて、言葉になんか直さないからだ。自分が感じていることは実際にはどういうことなのかを、言葉と格闘しながらこういってみる。 「えっと、夢を見ているときに、これは夢だと気づくときがあると思うんですけど、そのときには、目の前で起こっていることが夢であることはわかっても、じゃあそれに対して現実はどういうものだ、なんてことは決して考えないじゃないですか。現実は相変わらず失われたままです。それと、もしかしたら似ているのかもしれません。いや、似てないかな?まあ、いいです。えっと、そうだなあ、なんだろう。まるで、今見ている景色は自分の頭が勝手に作っているもので、目を開けると、つまり私は目を開けているつもりで目を瞑っているとしてですが、まったく関係ない景色、たとえば、私は布団の中だったり、床の上だったりして、私の目に映るのは孤独な男の一人住まいだったりして。そんな風に感じると、まるで自分の立っている地面がなくなったみたいな、奇妙な浮遊感みたいなものを感じてしまって……」 医者は、興味深そうに私の顔を見ていた。そのときだった、私がまたあの妙な感覚を感じたのは。私をじっと見ている医者の顔が、仮面か何かのように見え始め、周りの景色も、診療室なんかにはとても見えなくなり始めたのだ。突然自分の体が異物の様に思え、浮遊感と沈んでいく感覚を同時に感じた。 しかし、医者はそんな私の変化にはまったく気づいてないようで、なにやら訳知り顔で立ち上がると、こう言った。 「大体わかりました。もちろんまだ知りたいことはたくさんありますが、それはじきにわかることです。それでは催眠療法を試してみたいので、そのまま座っていてください」 医者は、私のいすの背もたれを倒すと、私の枕元にいすを引き寄せて座った。私は相変わらず、奇妙な感覚に襲われたままで、恐怖を感じないことはないのだが、まるで映画を見ているように目の前で起こっていることを黙って見守ることしかできなかった。 「それでは目を瞑ってください。はい、リラックスしてくださいね。体の力を抜いて、するとあなたのまぶたがだんだん重くなっていきます。はい、1,2の3」 馬鹿らしいと思いながらも、私の体は医者の言うとおりになった。私は目を瞑ってしまった。 「まぶたの裏に何が見えますか?」 「な、何も見えませんが」 私は医者の質問に正直に答えた。何も見えなかった。そこは絶対の闇だった。医者の声だけが、なんだか遠くのほうから響いてくる。 「本当に何も見えないんですね」 「はい、本当に何も見えません」 「それは変ですねぇ」 医者の声はますます遠くなる。だんだん聞こえなくなるようだ。 「それでは1,2の3で目をあけてくださいね」 「ちょっと先生、先生どこに」 「はい、1,2の3」 男は目を開けた。そこは窓がひとつしかない、どちらかと言えば狭い部屋だった。男はそこに独りでいた。男は無精ひげを生やし、髪の毛はぼさぼさだ。その男以外の人物がいたような形跡はまったくない。彼は寝椅子に寝転んでいたのだが、今起き上がって、周りを見渡している。部屋はカーテンで仕切られていてその向こう側は見えない。男は立ち上がって、カーテンを思い切り引いた。そこは彼の部屋だった。診療室でもなんでもなく、彼以外には誰もいない部屋だった。彼は周りを再び見渡す。机の上に、何かが書きこめれた紙が置いてある。それを手にとって見てみたが、でたらめな線の乱舞しか認めることはできなかった。
https://w.atwiki.jp/niconicomugen/pages/5322.html
解説 魔物使いトナメをリスペクトした魔物使い形式の大会。ただし捕獲対象は幼女である。 出場選手のほとんどはぶっちゃけロリコンではないキャラなので、あくまでネタとして割り切って楽しんで欲しいとのこと。 ショタや警察、ベアードなどの妨害キャラもランセレにいて、勝敗によって1回休みや能力ダウン、幼女強奪があるので気をつけよう。まあ幼女の時点で何人か無理ゲーがいるけどな! ルール 参加者がランセレでえらばれたロリとバトル 勝てばロリゲット、負けたら何もなし 3人捕まえたら本戦へ進む。 予選試合は1本先取制 それぞれのロリにはボーナスが設定されており、捕まえたらそのボーナス分選手の能力が上昇する。一度上がった能力はロリを強奪(後述)されても下がらない。 出場選手 + ... 七夜志貴 アクセル=ロウ K ヌール ジェダ・ドーマ 斬真狼牙 シャア専用ズゴック ジャギュタ アル・アジフ 比良坂初音 ナイア・ルラトホテップ ゼノン・ゼシフィード ロリ紹介 + ランセレに登場するロリ一覧、65+10人 リーゼロッテ・アッヒェンバッハ ルナティック(1Pカラー) 犬若なずな このは 大道寺きら キャサリン京橋 アンジェリア・アヴァロン(ジャギ様付き) リリス・エルロン ミニス・マーン 有間都古 レン 白レン 煉 アルト ネロレン カレン バーサーカー イングリッド ヴァニラ・アッシュ Unknown チキ リムルル ゼノン・ゼシフィード(裏モード) 高町なのは 魔王なのは ヴィータ Fate_Copy みょメガ(HP2500、強モード) モーラ 瑞麗 十得制御棒うにゅほ フィサリス D4霊夢 カルマ(9Pモード) アルル・ナジャ 明石薫(最初からトリプルブースト) 野上葵(最初からトリプルブースト) 三宮紫穂(最初からトリプルブースト) 筑紫澪(最初からトリプルブースト) 烏鈴 デ・ジ・キャラット ルシェカ ドラゴンクエスト5主人公の娘 バレッタ 夢瑠 藤林すず 悠久のユーフォリア 暁絶 泉戸ましろ マシロふぁんぐ セレスティ・E・クライン まるるん アリス 綱手 ルーミア 古手梨花(常時覚醒) イカ娘 エトナ キュアブロッサム エメラダ 限界突破ブロリー(3Pカラー、攻撃力半減) モモメノ 永遠の幼女 エンテイ ビオランテ(自動回復無し) + 追加ロリ part4から追加 伊吹萃香 塩レン レン邪 ローズマリー・アップルフィールド 水坂憐 楠真奈美 ウィンディ ベール=ゼファー 石馬戒厳 アナザーブラッド ロリ以外の徘徊者 基本的には出会うとデメリットがある。 + ショタ、7枠 うっかり勝利してしまうと能力が下がる。負けてもペナルティ無し。 ブリジット 緋雨閑丸×2枠 クリス×2枠 ドラゴンクエスト5主人公の息子×2枠 + 警官、7枠 負けたら豚箱行きで1回休み。警官は犯罪者特攻能力により、攻撃力、防御力がデフォより50増加している。 ロボコップ エディ・E タマラ ジル・バレンタイン ケビン・ライアン ソーリス=R8000 ウルトラマン(アポカリプス風味) ベア子 5人徘徊しており負けるとロリを一人奪われる。勝つと他のロリと同じく捕獲できる。 ベアード様 遭遇すると確実にロリを奪われる。相手の体力を50%以下にしても一人、できないと2人奪われる。ベア子を捕獲していた場合は例外として全てのロリを奪われ一回休みになる。 徘徊者についての補足 ベア子とベア―ド様に奪われたロリは再びランセレに復帰する。 他の出場者もランセレに組み込まれており、対戦になった場合は勝った方が負けた方のロリを一人奪うことができる。対戦相手が休み中の場合は、戦闘せずにロリを一人奪うことができる。 ランセレに選ばれた側がロリを一人も捕獲していない場合は、ランセレしなおす。 選んだ側がロリを一人も捕獲していなくてもよいが、負けると一回休みになる。 4回選手に勝利したロリはキャラ欄から抜ける。 3回選手に負けたショタも抜ける。 選手が半分になった時点で警官は全員抜ける。 ベア子とベア―ド様は抜けない。 コメント 好きなキャラが出てて面白かったからページつくってみたけどうまくルール解説できなかった…。もっとうまくわかりやすく解説できる人がいたら編集お願いします。 -- 名無しさん (2010-12-11 13 37 52) 今のところ面白いんだがちょっと狼牙が突出しすぎてる感が。デップー主催の方でもリーズバイフェがそうだったけど、あっちは決勝では旦那は戦わないルールだったからそれほど問題はなかったし。 -- 名無しさん (2010-12-12 13 24 35) しかし、盛り上げてくれるランセレだ -- 名無しさん (2010-12-12 15 56 12) やる気はあるんだろうけど、狼牙の無調整ぶりといいミスの多さといいガッカリ感が漂いすぎ -- 名無しさん (2010-12-13 18 10 17) このルール(勝つと強化)だと強いキャラがどんどん強くなっちゃうんだよな・・・ -- 名無しさん (2010-12-13 18 30 38) 選手枠で強すぎるのがいるのは決勝で戦わないなら何も問題ないんだけどね。ランセレ運悪くてさっさと弱いの倒して抜けちゃって決勝で苦戦…って展開もありうるし。今だとどれだけ強いロリ集めても、決勝で狼牙か七夜に蹴散らされそうなのがなぁ。 -- 名無しさん (2010-12-13 18 59 16) 後半の格差が広がった状態ならともかく、現時点の出場選手のサシで本当に調整したのかこれって試合があるのがちとしんどい -- 名無しさん (2010-12-13 19 39 48) 勝ち抜けた3選手の弱点は、実はロリに2勝しかしてないので、能力上昇が小さいこと。このルールだとライバルやベア子にロリを奪われつつロリを捕獲できるほどほど弱いキャラが強くなれる、と思う。 -- 名無しさん (2010-12-13 19 46 43) 七夜自体は強いけど仲間3人弱いんだよね、あの白レンも弱いし -- 名無しさん (2011-01-04 03 02 44) ……ねぇ、なんでロリにエンテイいんの……?つーかポケモンだろ…… -- 名無しさん (2011-02-06 19 01 42) ↑ヒント:結晶塔の帝王 -- 名無しさん (2011-02-07 00 27 19) ……あっ、みいちゃんl -- 名無しさん (2011-02-08 20 57 44) みてからのガッカリ防止で、うp失踪の旨を書くのは感じ悪いかな・・・? -- 名無しさん (2011-02-10 17 45 56) 失踪かよ -- 名無しさん (2011-07-31 22 03 38) 名前 コメント マイリスト
https://w.atwiki.jp/everfree/pages/37.html
670名前:愛のVIP戦士 [] 投稿日 2007/02/12(月) 14 58 29.03 ID 6xHnFApI0 パーパ、マーマおはようございます。 御題さえくれればいつでも投下しますが ラノベっぽいものを期待している人には 御免なさい、と先に謝っておきます。 松本清張賞の期限って何時だったけかな… 671名前:愛のVIP戦士 [] 投稿日 2007/02/12(月) 15 06 19.23 ID j1SDwCge0 ≫670 じゃあ御題を出してみるか。 見てる人も何か取っ掛かりがあった方が書きやすいかもしれんし。 ってことで、御題は「ユニフォーム」で。 ついでに松本清張賞の締め切りはたしか毎年11月末だったと思うぞ。 672名前:愛のVIP戦士 [] 投稿日 2007/02/12(月) 15 09 35.76 ID 6xHnFApI0 ≫671 御題提供と締め切りサンクスね ちょっと考えてみる 673名前:愛のVIP戦士 [] 投稿日 2007/02/12(月) 16 07 24.15 ID uQ9Q+B/9O ほし 674名前:御題【ユニフォーム】 [] 投稿日 2007/02/12(月) 16 07 26.59 ID 6xHnFApI0 放課後のグラウンドでは、同学年の生徒達が白球を追っていた。彼はそれを気だるそうに目で追い、煙草を吹かす。 グラウンドから殆ど見えない、けれどグラウンドを見渡せる位置、そんな曖昧な立ち位置だ。 教師の目を盗んで屋上のドアを開くことも、煙草を吹かすことも随分となれた。背中に仲間達の声が聴こえる。 「そんなところに居たらばれるぞ」だとか「静かにしろよ。何時センコーが来たかわかんねぇだろ」だとか。 けれど、彼には仲間の心配している事はどうでも良かった。いつの間にか、目は白球を追う同級生の方に釘付け になってしまっている。 ユニフォームを脱いだ――退部したことは未練はなかった、はずだ。部員ともよく衝突していたし、顧問も好きには なれなかった。誰も真面目に練習することはなかったし、サボり気味でもあった。彼一人を除いては。 今の俺が言っても説得力ねぇか。 彼は自嘲気味に笑った。誰も見ていない。背後の仲間達もグラウンドで白球を追いかけている元・仲間達も。 我慢があれば、野球を続けられていたはずだ。今も白球を追い続けて泥まみれになって、煙草も吸わず、勉強も 手に付かないまま眠りこける。そんな生活が続いていたはずだ。 けれど、それは『今』でもなく、『未来』でもない。戻ることは出来ない、『過去』かもしれない。 「俺が野球部に戻ったら、皆迎えてくれるかな。また、戻る事が出来るかな」 彼は呟いた。いや、そんなことないよな、妄想も大概にしろよな。彼は自分に言い聞かせてまた笑う。 学生服のポケットから、携帯灰皿代わりのドロップの缶を取り出し、そこに吸殻を入れる。『今』を閉じ込めたのか、 『過去』を消し去ったのか、『未来』という名の妄想を二度と出さないようにしたのか。 よく、わかんねぇや。 煙草臭い吐息を誤魔化すためにミントガムを噛む。爽やかな香りが鼻をつき抜けた。 グラウンドからは威勢のいい声が響き渡っていた。 675名前:愛のVIP戦士 [] 投稿日 2007/02/12(月) 16 27 51.59 ID j1SDwCge0 ≫674 「けれどグラウンドを見渡せる位置、そんな曖昧な立ち位置だ。」 ここは一つ目の「位置」はいらない。 「けれどグラウンドを見渡せる、そんな曖昧な立ち位置だ。」 って形だな。 「グラウンド」も二つ重なってるけど、これは好みかな。対になってる感があるから。 ただ、「グラウンドからは殆ど見えない」ね。「は」を抜かすのはまずい。 「彼には仲間の心配している事は~」は「彼にとって~」の方がいいかも。「は」が連続してるから。 「退部したことは未練はなかった」も「退部したことに~」だね。 「勉強も手に付かないまま眠りこける」は「眠りに落ちる」の方が的確。 「そんなことないよな、妄想も大概にしろよな。」はどっちも「な」で終わってて微妙に印象がダブる。 「妄想も大概にしろよ。」で切った方が一つ一つがしっかりするよ。 それからドロップの缶の描写。 吸殻を入れた後で、「ふたを閉める」って描写があるとより比喩が活きるかなと。 あんまり人がいないので、ちょっと細かくつっこんでみた。 677名前:愛のVIP戦士 [] 投稿日 2007/02/12(月) 16 35 03.42 ID 6xHnFApI0 ≫675 添削サンクス。 「グランドからは」の「は」抜けてたのはこれは致命的だな。 ふむ、「は」の連続使用による結構困ってたところで、 凄くありがたいアドヴァイスですわ。 ん~誤字が多いのは本当御免なさい。 「そんなことないよな。妄想も大概にしろよな」って表現は主人公が 自分の事を納得させるように、って意味で「な」の連続使用だったんだけれど ちょいと汚かったか……。 最後のドロップの描写は「蓋を閉める」というのはあったんだけど全体的に 美しくないかな、って思って削ったんだが入れた方がよかったわけか。 ん~短編って難しいなぁ…… でもやっぱ人に読んでもらえるのと こういう風な文体でも批評貰えるのはありがたいよ。 678名前:愛のVIP戦士 [] 投稿日 2007/02/12(月) 16 46 46.65 ID j1SDwCge0 ≫677 「な」の連続使用の狙いはわかるよ。 でもそれなら、「そんなことないか。妄想も大概にしろよな。」とかにするといいんじゃない? これなら文末は違うけど効果は同様になるし。 ドロップの蓋を閉める描写はたしかに挟みどころが難しい。 迷うところだけど、俺なら 「『今』を閉じ込めるのか、 『過去』を消し去るのか、それとも『未来』という名の妄想を二度と出さないようにするためか。 よく、わかんねぇや。 答えを出さずに蓋を閉め、煙草臭い息を誤魔化すためにミントガムを噛む。」 って感じにするかなぁ。 微妙なトコだけどね。 679名前:愛のVIP戦士 [sage] 投稿日 2007/02/12(月) 16 53 24.92 ID 6xHnFApI0 ≫678 ああ、成る程。そういう機転が利かない自分の堅い脳味噌が 嫌になってくるよ。 蓋の描写はほぼ同じところかな。 どうしてもそれじゃあごてごてしすぎた感があるかなぁ、と思って 680名前:愛のVIP戦士 [] 投稿日 2007/02/12(月) 16 58 23.19 ID j1SDwCge0 ≫679 たしかに。 一つの表現を活かす為に全体のバランスを損なうのは本末転倒もいいトコだしな。 元文のままでも十分機能してるし、無理に変える必要もないか。 特に短編だと、必要ではない表現は極力排したほうが締まるしね。 681名前:愛のVIP戦士 [] 投稿日 2007/02/12(月) 17 23 17.19 ID 6xHnFApI0 ≫680 まぁそういうことなんだ。 普段は短編書きじゃないから中々 難しいんだけれどね。 しかし人いねぇな…… 682名前:愛のVIP戦士 [] 投稿日 2007/02/12(月) 17 28 06.26 ID RrAnWVpS0 すまんな。家族が持ち込んだ風邪に感染して猛烈ダウン中だ。頭がボンヤリするぜ 683名前:愛のVIP戦士 [] 投稿日 2007/02/12(月) 17 30 20.15 ID 6xHnFApI0 ≫682 問題ない、寝てくれ 684名前:愛のVIP戦士 [] 投稿日 2007/02/12(月) 17 43 15.07 ID j1SDwCge0 ≫682 暖かくして寝とけ。 この時期の風邪は長引くと困るぞ。 685名前:愛のVIP戦士 [] 投稿日 2007/02/12(月) 17 49 38.54 ID uQ9Q+B/9O なんか全然顔出せなくてすみません_| ̄|○ ご自由にやっててくださいな(´・ω・`) 686名前:愛のVIP戦士 [] 投稿日 2007/02/12(月) 18 06 34.34 ID j1SDwCge0 まあ、もう少し遅い時間帯になったら人も来るだろう。 俺はずっと見てるし、≫1はやらないといけないことを先にやっちゃえな。 687名前:愛のVIP戦士 [] 投稿日 2007/02/12(月) 18 19 55.32 ID VHJ0b+pvO なんだこのヌクモリティwwwwwwww 688名前:愛のVIP戦士 [] 投稿日 2007/02/12(月) 18 29 32.88 ID wlZmidqm0 昔読んで未だに忘れられないスレを貼り付けてみる 2chで創作するなら、こういうカタチも有りなんじゃないかな 草上の昼食 http //belgium.e-city.tv/entrance2/1001/1001381069.html 689名前:愛のVIP戦士 [] 投稿日 2007/02/12(月) 19 09 38.02 ID j1SDwCge0 ≫688 なんか面白そうなものが。 とりあえず読んでみる。 690名前:愛のVIP戦士 [] 投稿日 2007/02/12(月) 19 40 57.25 ID j1SDwCge0 言葉を並べて、ただ静かに物語るそれは、 ショートフィルムの映画を見るようで、とても素敵。 タペストリー。 そう表現した人が、スレの中にいたけれど、 きっとそれが、何よりも的を射た表現。 何故だろう、お腹がすいてきた。 今日の夕飯は、何にしようかな。 小さな冷蔵庫の中で、昨日買っておいた野菜が、 すやすやと眠っている。 素敵なスレを、教えてくれた≫668に、 ありがとう。 691名前:愛のVIP戦士 [] 投稿日 2007/02/12(月) 19 42 13.91 ID b9CUhnKf0 http //hironov.blog71.fc2.com/ 692名前:愛のVIP戦士 [] 投稿日 2007/02/12(月) 19 43 52.58 ID j1SDwCge0 ≫690 うわ、安価ミスったw 俺カッコわるw ≫668→× ≫688→○ 693名前:愛のVIP戦士 [] 投稿日 2007/02/12(月) 19 55 21.05 ID uQ9Q+B/9O 勉強おもすれーw けど飽きた。みんな居る? 694名前:愛のVIP戦士 [] 投稿日 2007/02/12(月) 19 58 24.04 ID j1SDwCge0 ≫693 ノシ 俺はずっといるぞ。 695名前:愛のVIP戦士 [] 投稿日 2007/02/12(月) 20 07 59.60 ID wlZmidqm0 ≫690 素敵な感想だなーさすが。 勧めた甲斐があったよ。ありがとう。 ≫693 ノシ 696名前:愛のVIP戦士 [] 投稿日 2007/02/12(月) 20 13 04.30 ID uQ9Q+B/9O ふむ、固定で居てくれる人が居てありがたいですな 697名前:愛のVIP戦士 [] 投稿日 2007/02/12(月) 20 23 57.93 ID uQ9Q+B/9O さて、野暮用も住んだし、お題出してもらえますかね?? 698名前:愛のVIP戦士 [] 投稿日 2007/02/12(月) 20 24 50.08 ID RrAnWVpS0 布団の中からこんにちわ 風邪ひき頭だが、冷えピタ張りながら、俺もいるぜw 699名前:愛のVIP戦士 [] 投稿日 2007/02/12(月) 20 26 30.76 ID wlZmidqm0 三題噺はいかがでしょうか。 三つのお題を必ず作品中に入れて、はなしを作る方法です。 お題:ねこ、時計、うみ ヌルーして貰ってもいいです~ 700名前:愛のVIP戦士 [] 投稿日 2007/02/12(月) 20 29 51.26 ID j1SDwCge0 ≫695 すげー良いスレだったから、つい感想も凝ってしまった。w あのスレの町医者さんが書く文章はとても面白いと思ったな。 小説というか、むしろ物語性のある詩に近い印象だけどね。 技術的なことを言えば、改行の使い方と句点の付け方がキモかな。 掲示板っていう媒体を活かした改行で、綺麗に形を整えてると思う。 句点に関しては、あっさりした描写の文体をあえて頻繁に区切ることで、読み手の時間を上手にコントロールしてる。 ただ、形だけならある程度真似できるけど、単語のチョイスや展開のセンスはなかなか真似できないな。 701名前:愛のVIP戦士 [] 投稿日 2007/02/12(月) 20 30 07.14 ID wlZmidqm0 ≫698 こんにちはw 無理をなさらずに 今まで通りのお題なら「待ち合わせ」 702名前:愛のVIP戦士 [] 投稿日 2007/02/12(月) 20 33 32.79 ID 6xHnFApI0 お、人増えてきたね 俺が投下したのは意味をなくしたっぽいけど これは嬉しいのぅ 此処で御題「桜並木」 703名前:愛のVIP戦士 [] 投稿日 2007/02/12(月) 20 34 02.76 ID wlZmidqm0 ≫700 うん、あのセンスは真似できないのは勿論、 自分は感想さえ書けないよw 読んでいて沸き上がってくる気持を言葉に出来ない。 読み手がコントロールされているのは凄く感じた。 あなたの感想や解説は面白いしためになるよ。ありがとう。 704名前:愛のVIP戦士 [] 投稿日 2007/02/12(月) 20 37 57.04 ID uQ9Q+B/9O 面白そうなんで、 699でやってみます。 705名前:愛のVIP戦士 [] 投稿日 2007/02/12(月) 20 41 21.67 ID wlZmidqm0 ≫704 wktk 自分は読む専門です。すんません~ 706名前:愛のVIP戦士 [] 投稿日 2007/02/12(月) 20 45 18.71 ID j1SDwCge0 ≫703 ありがとう。 解説はもちろん添削をやってると結構不安になるから。 「これで合ってるよな? 間違ってる?」 或は、 「その人の持ち味を消して、『俺の文章』になっちゃってないか?」とかね。 そう言ってくれると、やっぱ嬉しいな。 ≫704 三題噺は難しいけど、やってるとすげー力になる。 頑張れよ。 707名前:愛のVIP戦士 [] 投稿日 2007/02/12(月) 20 47 43.74 ID 6xHnFApI0 なぁラノベってどう思う? 708名前:愛のVIP戦士 [] 投稿日 2007/02/12(月) 20 56 53.46 ID /XBLxxoI0 ≫707 舞台や題材では最大の幅を持つジャンルだと思う。 学園・ファミリードラマから、SF・ファンタジー・戦記までなんでもござれだしね。 一方、(主に登場人物の)まんが的デフォルメから脱却できてない作品も圧倒的に多いかな、と。 まぁ、それゆえにラノベなのかもしれないけど。 小説の1ジャンルとしては、まぁ、あってもいいんじゃない? そんな感じ。 709名前:愛のVIP戦士 [] 投稿日 2007/02/12(月) 20 57 43.73 ID FvN66/B50 お手軽な書物。というか、最近の読み物はそればかりだからなぁ。 710名前:愛のVIP戦士 [] 投稿日 2007/02/12(月) 20 58 37.14 ID /XBLxxoI0 あと、付け加えるなら、現存する作品の99%近くが 挿絵によって評価や人気を左右されているという問題はあるな、と。 711名前:愛のVIP戦士 [] 投稿日 2007/02/12(月) 20 59 33.90 ID uQ9Q+B/9O 冬はこたつに限る。日本人の心だ。 ねこはこたつで丸くなる、というフレーズがあるが、何も丸くなるのはねこだけじゃないだろう。人間だって丸くなる。現に私がそうだ。この安らぎをねこだけの特権にするのはもったない。 ふと時計を見上げると、正午を指していた。いかんな、目が覚めてからというものテレビを眺めるしかしていない。自分の怠惰な生活にふとため息をもらすが、こんな生活は今に始まった事じゃない。もう何年もこうだ。 ブラウン管の向こう側では、アイドル達が南国の海ではしゃいでいた。何故わざわざ高い金を払ってまで、こたつの良さを捨てるのか。私には到底理解出来ない。 それをあざ笑うかのように、少女たちは甲高い声を部屋に響かせた。あぁ、うるさい。もううんざりだ。 わたしは再びこたつに埋もれた。海で溺れるのは勘弁だが、こたつに溺れるのは――悪くない。 うわ、わざとらしすぎ… 712名前:愛のVIP戦士 [] 投稿日 2007/02/12(月) 20 59 47.41 ID j1SDwCge0 ≫707 俺は普通に読むし、いわゆるラノベ的なものも書くよ。 というか、今実際応募しようとしてるは電撃大賞だし。 ラノベは中高生が本を読む切っ掛けになれば良いし、大人が読むぶんにも耐えうる作品もある。 もちろん駄作も腐るほどあるけど。 漫画だろうが映画だろうが小説だろうが、ライトノベルだろうが、結局は「読んだ人間がそこから何を得るか」が大事だと思う。 詰まるトコ、どれも娯楽だから。 ただ、一般人からみれば偏見の対象になるってのもわかるけどね。 713名前:愛のVIP戦士 [] 投稿日 2007/02/12(月) 21 00 38.21 ID RrAnWVpS0 ティーンズ文庫、と呼ばれるだけあって、10代に受けやすい設定のものが多い。 文体も軽く、サラッと読めるモノが多く、時間つぶしには持ってこい。 714名前:愛のVIP戦士 [] 投稿日 2007/02/12(月) 21 01 31.66 ID uQ9Q+B/9O ≫710 確かにそれはあるな。正直ラノベの挿絵は好きじゃない。どの作家でも。 715名前:愛のVIP戦士 [] 投稿日 2007/02/12(月) 21 13 23.43 ID j1SDwCge0 ≫711 「テレビを眺めるしかしていない。」 ここは「テレビを眺めることしかししていない。」だな。 口語なら「眺めるしか」で良いけど、文ではこの「こと」を省略するのは良くない。 「それをあざ笑うかのように」ってのは、ここではちょっとオカシイ。 主人公自身がテレビの中のアイドルを低く見てるわけだから、嘲笑うなら主人公の方だ。 嘲笑うってのは馬鹿にする笑いだからね。 アイドル達が「嘲笑う」なら、例えば 「それは貧乏人のひがみでしょう? とでも言うように~」 みたいな展開が妥当。 全体的には、御題を消化することに一生懸命になり過ぎちゃった感があるかな。 単体の短編小説としてみれば、ちょっと物語の起伏が弱いかと。 最初に比べれば、だいぶレベルアップしてるので、ちょっと要求を大きくしてみたw 716名前:お題『ねこ、時計、うみ』 [] 投稿日 2007/02/12(月) 21 13 42.46 ID RrAnWVpS0 ――変わり者ってよく言われる。 ボクは今、道を歩いている。 長い長い道。潮風に続く道。 四つの足で、ボクは行く。 トテトテトテトテ。タッタカタッタカ。 だんだん匂いが強くなる。 ふと見上げると背高ノッポさんな『時計』とやらがあった。 最近じゃ、あの丸の中にある短くて黒い棒が下を向いたときに暗くなる、ってことをボクは知っていた。 トテトテタッタカ。トテタッタカ。 歩く、歩く。どんどん歩く。暗くなる前に、目的地に行きたかったから。 「あー、ネコさんだー!」 すると急に、小さくて大きい生き物がやってきた。人間の子供。でも、今日は遊ぶ気にはなれないんだ。 ボクは近づいてきた人間をすり抜け、ピョンッ、と塀の上に飛び乗る。 人間は残念そうな言葉と共に、指をくわえている。こんなところで、毛繕いでも始めるのかな? 考えもそこそこ。ボクはサッサと歩き出す。目的地は、もうすぐそこだから。 しばらく行くと、視界が開ける。着いた所は、潮風のする場所。キラキラと光る藍が、目に眩しかった。 ボクは塀から飛び降りると、海に向かって一直線。 ザブンッ、と飛び込み、目を凝らす。 しばらく泳ぐと、青い色の中に光るモノが。 そこまで泳いで、一気に潜る。 耳に水が入っても気にならない。目が痛くなっても閉じる気が無い。 ボクは光るモノをくわえると、一直線に上へと向かう。 水面の上に出ても、耳はまだ水の中みたい。 そんな細かいことはどうでもいいや、と割り切り、方向転換。 パシャパシャ泳いで、海から海へ。 地面に立ったら、くわえてたモノを確認。今日は小さな小さな『時計』だった。でも、おかしいな。まだ明るいのに、短い棒は下を向いてる。 もしかしたら、間違って覚えちゃってたのかも。それなら、また覚えなおしかな。 ボクはそんなことを考えながら、また『時計』をくわえる。 今日はこの後、他の友達に見せびらかしに行くんだ。海に潜って探してきたんだ、って。いっつも皆、それを聞いて変わり者、って言うんだけどね。 717名前:愛のVIP戦士 [] 投稿日 2007/02/12(月) 21 15 28.15 ID RrAnWVpS0 ≫716 上手く纏めれなかったよ。 オチが、オチがぁ。 718名前:愛のVIP戦士 [] 投稿日 2007/02/12(月) 21 17 13.94 ID 6xHnFApI0 ≫708 うん、俺もそれは思う。正直ジュブナイル小説なんかは そっちの方かも知れないしね。 俺もその挿絵がなんだかなぁ、と思う。 ありっちゃあありなんだろうけど それだけに傾倒してしまうのは、ちょっとなぁと ≫709 お手軽な書物、か。俺はミステリーとか サスペンスだとかの一般小説(あえてこういう言い方するけど) も十分にお手軽だと思うのだけれどね。 ≫712 俺も正直ラノベっぽいものを書いてた。一度も読んでないんだけれどね。 で、友人から「文体がラノベっぽくない。面白くない」って言われて一般小説風に 書き始めたら逆に「何これ? こんな読みにくいものないね」なんて言われてね。 中高生が読むのには確かにいいんだけれど、ねぇってな感じかな。 ≫713 その文体が軽いってのがイマイチどうかなぁ、って思うところだったりする 719名前:愛のVIP戦士 [] 投稿日 2007/02/12(月) 21 21 06.77 ID UGoLnM8AO 皆さんは挿し絵をすべて外したとして、文体だけでライトノベルってわかります? 720名前:愛のVIP戦士 [] 投稿日 2007/02/12(月) 21 21 36.34 ID uQ9Q+B/9O ≫715 ぁ~、口語と文語の違いか。なるなる_| ̄|○ うわ、恥ずかしw指摘サンクスw うん、正直いっぱいいっぱいだったねw 721名前:愛のVIP戦士 [] 投稿日 2007/02/12(月) 21 22 23.58 ID /XBLxxoI0 ≫711 細かい点だけど、幾つか指摘を。 特権にするのはもったない。 → 特権にするのはもったいない。 これは単純な脱字だね。 怠惰な生活にふとため息をもらすが → 怠惰な生活についため息をもらすが ふと : 何かの拍子に、急に思いついて つい : 思わず といった意味なので。 それに、段落の頭で一度「ふと」を使ってるしね。 722名前:愛のVIP戦士 [] 投稿日 2007/02/12(月) 21 22 43.80 ID uQ9Q+B/9O ≫719 種類によるかも 723名前:愛のVIP戦士 [] 投稿日 2007/02/12(月) 21 24 28.67 ID /XBLxxoI0 ≫719 作者と作品内容次第かな。 724名前:愛のVIP戦士 [] 投稿日 2007/02/12(月) 21 24 37.15 ID uQ9Q+B/9O ≫721 んぁ、ゆ と りだな_| ̄|○ ありがたいですw 725名前:愛のVIP戦士 [] 投稿日 2007/02/12(月) 21 25 47.38 ID /XBLxxoI0 ああ、作者っていうのは「その作者の文体」って意味でね。 作品内容っていうのは「ストーリーや道具・舞台」の意味で。 726名前:愛のVIP戦士 [] 投稿日 2007/02/12(月) 21 32 19.99 ID UGoLnM8AO 作者と作品内容によりますか…… ちなみに皆さんはライトノベルと現代小説の違いってなんだと思います? 727名前:愛のVIP戦士 [] 投稿日 2007/02/12(月) 21 34 23.62 ID uQ9Q+B/9O ≫726 読み易さ、かなぁ。色んな意味で 728名前:愛のVIP戦士 [] 投稿日 2007/02/12(月) 21 35 56.56 ID RrAnWVpS0 ちょwwww限界wwwwwってか、視界がさっきから揺れてるブレてるwwwww 悪いが寝るwwwww 729名前:愛のVIP戦士 [] 投稿日 2007/02/12(月) 21 40 12.26 ID uQ9Q+B/9O ≫728 ちょwお大事にノシ 730名前:愛のVIP戦士 [] 投稿日 2007/02/12(月) 21 41 23.55 ID UGoLnM8AO 読みやすさですか…… どうもありがとうございました。 731名前:愛のVIP戦士 [] 投稿日 2007/02/12(月) 21 41 25.34 ID /XBLxxoI0 ≫726 世間一般様でのラノベと一般小説を挙げるなら、 『その作品を出したレーベル』 じゃないかな。 一般小説風の話も電撃なりスニーカーなりから出ればラノベだし、 逆に「これはラノベじゃね?」と思うような作品が一般小説と銘打たれて売られている。 でもまぁこれは、本屋でのカテゴリ分けにすぎないかもね。 732名前:愛のVIP戦士 [] 投稿日 2007/02/12(月) 21 42 45.19 ID j1SDwCge0 ≫716 「人間は残念そうな言葉と共に~」とあるけど、このネコは人間の言葉はわからないんじゃないの? なら「言葉」ではなく、「表情」とかでわかる方が自然じゃないかな。 「潮風のする場所」は変だね。 「潮風は吹く」もので、「する」ならばそれは「潮の匂い」でしょ。 「しばらく泳ぐと、青い色の中に光るモノが。 そこまで泳いで、一気に潜る。」 ここは微妙に位置関係が掴みにくい。「その上まで泳いで~」とした方がわかりやすいと思う。 「目が痛くなっても閉じる気が無い。」は「が」が連続してるから、 「目が痛くなっても閉じる気は無い。」かな。 オチが弱いって言うけど、これは書き方次第な気がするなぁ。 例えば、 「え? 皆はこんなことするのかって? だから僕は、変わり者って言われるんだよ」 とか。 オノマトペを使って柔らかい文章にしてあるのは、雰囲気とマッチしててよろしいんじゃないかと。 733名前:愛のVIP戦士 [] 投稿日 2007/02/12(月) 21 43 32.88 ID UGoLnM8AO ≫733 なるほど。レーベルですか ありがとうございます。 734名前:愛のVIP戦士 [] 投稿日 2007/02/12(月) 21 44 43.45 ID /XBLxxoI0 × 世間一般様でのラノベと一般小説を挙げるなら、 ○ 世間一般様でのラノベと一般小説の違いを挙げるなら、 さっきから捕捉してばっかだなあ、俺。 投稿前にもう少し文を見直すべきですな。反省。 735名前:愛のVIP戦士 [] 投稿日 2007/02/12(月) 21 45 24.30 ID UGoLnM8AO ≫731 自己レス乙 ≫733→≫731 です 736名前:愛のVIP戦士 [] 投稿日 2007/02/12(月) 21 45 25.59 ID zyjaIE3z0 伊坂幸太郎と浅田次郎を読み比べたら、若干書き方のコツがつかめると思う。 会話分の分量と叙述方法とか。 737名前:愛のVIP戦士 [] 投稿日 2007/02/12(月) 21 47 33.25 ID UGoLnM8AO ちょwwwwwまたミスったwwwww ≫735 ≫731≫733 738名前:愛のVIP戦士 [] 投稿日 2007/02/12(月) 21 47 36.23 ID uQ9Q+B/9O ≫736 浅田次郎は今興味がかなりあるんです。探してるのが見つからないんですが_| ̄|○ 739名前:愛のVIP戦士 [] 投稿日 2007/02/12(月) 21 48 52.60 ID 6xHnFApI0 ちょっと本読んでくる ノシ 740名前:愛のVIP戦士 [] 投稿日 2007/02/12(月) 21 49 57.81 ID uQ9Q+B/9O ≫739 いてら ぁー……勉強まんどくせ 741名前:愛のVIP戦士 [] 投稿日 2007/02/12(月) 21 50 57.64 ID j1SDwCge0 俺何気に浅田次郎って読んだ事ないわ。 何かおススメとかある? 742名前:愛のVIP戦士 [] 投稿日 2007/02/12(月) 21 51 45.77 ID zyjaIE3z0 ≫738 集英社新書の「鉄道員」とか見つかりやすいよ。短編がいっぱい。 743名前:愛のVIP戦士 [] 投稿日 2007/02/12(月) 22 01 26.76 ID uQ9Q+B/9O ≫742 それは買ったんだわ ちがくて、前も言ったんだが、「霧笛荘『夜話』」を探してる_| ̄|○ 744名前:愛のVIP戦士 [] 投稿日 2007/02/12(月) 22 03 12.73 ID wlZmidqm0 浅田次郎のお薦め つ「沙高樓綺譚」 お題振っておいて席をはなれましたすみません…orz 745名前:愛のVIP戦士 [sage] 投稿日 2007/02/12(月) 22 03 37.51 ID zyjaIE3z0 ≫743 そいつぁ読んだことないなぁ…(´・ω・`) それに、過去ログも読んでなくてゴメン。 746名前:愛のVIP戦士 [] 投稿日 2007/02/12(月) 22 04 03.29 ID j1SDwCge0 ≫742 横レスだが、浅田次郎はやっぱ「鉄道員」が良いのかな? たしかに実家に母親が買ったのがあったはずだから、今度帰省した時に読もう。 さて、一気に減った気はするが、まだ人はいるのか? 747名前:愛のVIP戦士 [] 投稿日 2007/02/12(月) 22 07 33.18 ID j1SDwCge0 うわ、いっぱいいた。w さてどうするよ? 俺も何か御題出そうか? ≫744 サンクス。 「沙高樓綺譚」か。 これは実家にもなかったと思うから、明日外出する時についでに探してみる。 748名前:愛のVIP戦士 [sage] 投稿日 2007/02/12(月) 22 08 57.68 ID zyjaIE3z0 ≫746 うん。でも自分は、肝心の「鉄道員」よりも「角筈にて」っていう短編にグッと来た。 ただいま蒼穹に挑戦中。時間ができたら≫744にもアタックするかな。 基本は雑食だから、ホントはそれほど浅田に詳しくない…。 749名前:愛のVIP戦士 [] 投稿日 2007/02/12(月) 22 13 12.88 ID j1SDwCge0 ≫748 俺も基本雑食だから気にすんな。w まだ読んでない本を薦めてくれる人はどんな人でもありがたいよ。 750名前:愛のVIP戦士 [] 投稿日 2007/02/12(月) 22 13 22.69 ID wlZmidqm0 自分の場合は「鉄道員」を読んで、ちとあざとさを感じて 浅田次郎はもう読むまいと思っていたのだけど、 「沙高樓綺譚」を読んで自分のバカーってオモタ。 この2冊しか読んでないのだけどw もの凄く引き出しが多くて、テクニシャンな感じですよ。 蒼穹も読まないとなー 751名前:愛のVIP戦士 [] 投稿日 2007/02/12(月) 22 16 55.81 ID j1SDwCge0 ≫750 何故か「テクニシャン」という響きにエロスを感じるオレ不純。ww 752名前:愛のVIP戦士 [] 投稿日 2007/02/12(月) 22 18 23.11 ID uQ9Q+B/9O ≫745 授業で読んだが面白かった。 同じく授業で読んだ石田いらの「4TEEN」は面白かったな。 753名前:愛のVIP戦士 [] 投稿日 2007/02/12(月) 22 25 58.41 ID j1SDwCge0 ≫752 ちょwww最近は授業で石田衣良の「4TEEN」とかやんのか?www すげーなぁ、時代は変わったね。俺の時は森鴎外とかばっかだったのに。 ちょっと羨ましいかも。 まあ、鴎外も嫌いじゃないけどさ。 754名前:愛のVIP戦士 [] 投稿日 2007/02/12(月) 22 27 52.11 ID zyjaIE3z0 ≫753 同感。4TEENは学校では…。 高校時代は国語で「舞姫」「こころ」があった。 755名前:愛のVIP戦士 [] 投稿日 2007/02/12(月) 22 29 20.87 ID 98OR/3FK0 「こころ」が夏休みの宿題で出されたことがあったな… 一部分読めばよかったんだが、読み始めたら面白くて一気に最後まで読んだ。 756名前:愛のVIP戦士 [] 投稿日 2007/02/12(月) 22 29 50.25 ID uQ9Q+B/9O ≫753 まぁ中学んときなんだけどね。4TEENは。 757名前:愛のVIP戦士 [] 投稿日 2007/02/12(月) 22 32 19.45 ID j1SDwCge0 ≫756 中学で4TEENとか、余計信じられん。 どんな授業やってんだw 758名前:愛のVIP戦士 [] 投稿日 2007/02/12(月) 22 35 50.17 ID uQ9Q+B/9O ≫757 ん~、なんか記憶があいまいなんだけど、たしかテスト明けで時間があいて、んじゃ一章だけ読もうみたいなノリ。気分転換だね。 ちなみにその教師は本を出してて、テレビにも出たことがある。と、言うか、俺もそんとき出た、再現VTRみたいのでw 759名前:愛のVIP戦士 [] 投稿日 2007/02/12(月) 22 45 18.34 ID wlZmidqm0 添削は皆さんされているので、単なる感想ですが。 ≫711 確かにお題でいっぱいいっぱいになっている感じがするw でも、「ねこ、時計、うみ」のお題なのに、主人公がこたつで うだうだしているだけって発想は面白いと思う。 記号の使用を最後の一文だけに絞ったのは、スッキリして良い感じ。 物語に起伏が付けられれば、オチも悪くないと思うよ。 褒め要素多めにしてみました(・∀・) ≫716 猫視点の話、萌えた~自分的にはツボでしたよ。 しょぱなから引き込まれたし、読んでいて楽しくなりました。 気になったのは、「人間は残念そうな言葉と共に、指をくわえている」 ってところで、実際に残念で指をくわえる人っているかな、と思った。 オチは≫732の言い回しが、一行目と対比していて引き締まりそう。 また席外します~ノシ 760名前:愛のVIP戦士 [] 投稿日 2007/02/12(月) 22 46 46.80 ID uQ9Q+B/9O 若干話が逸れたな_| ̄|○ 761名前:愛のVIP戦士 [] 投稿日 2007/02/12(月) 22 47 41.98 ID 6xHnFApI0 読んで来ました やっぱ重松清おもしれー 762名前:愛のVIP戦士 [] 投稿日 2007/02/12(月) 22 49 37.26 ID uQ9Q+B/9O ≫761 気になってた疾走を親から借りたんだが、どうよ? 763名前:愛のVIP戦士 [] 投稿日 2007/02/12(月) 22 50 26.73 ID j1SDwCge0 ≫758 なるほど、そういうことか。 俺はまた中学の授業で4TEENとかの読解が当り前に行なわれてるのかとオモタ。w そういう形なら納得。 けど、中学生相手の気分転換で石田衣良をチョイスするその先生のセンスはどうなんだろうか。w 764名前:愛のVIP戦士 [] 投稿日 2007/02/12(月) 22 53 35.76 ID 6xHnFApI0 ≫762 疾走もかなり面白い。 ただあろう事か二人称してんなんでなれるまでは 少し読みにくいかも。 俺的には「ナイフ」「エイジ」なんかをお勧めするわ ま、俺も全部読んでるわけじゃないんだけど 重松清で読んだのは 「疾走」「ナイフ」「ビタミンF」「ビフォアラン」「エイジ」「小さき者へ」 かなぁ。今買い置きに「流星ワゴン」があって 「送り火」と「見張り塔からずっと」「舞姫通信」「君の友だち」 を本屋巡って探している最中 765名前:愛のVIP戦士 [] 投稿日 2007/02/12(月) 22 53 44.34 ID uQ9Q+B/9O ≫763 あの、同性愛の話あったじゃん?その教師そゆ事に敏感だったから、それを教えるというか、理解させる意図もあったかも。 まぁテスト明けのたんび星新一とか読んで気分転換してたなw懐かしいw 766名前:愛のVIP戦士 [] 投稿日 2007/02/12(月) 22 54 32.18 ID uQ9Q+B/9O ≫764 ふむふむ。読んで見るわ。 767名前:愛のVIP戦士 [] 投稿日 2007/02/12(月) 23 03 21.78 ID j1SDwCge0 ≫764 重松なら俺はやっぱり「ナイフ」が一番好きかなぁ。 「ビタミンF」は直木賞受賞作だけど、個人的にはもう一つだった。 「流星ワゴン」は舞台も見に行ったけど、小説と共に結構面白かった。 ≫765 星新一は良いな。 ちょうどオレが中学生の時にはまった作家だわ。 あの人の書く短編はすげーよ。 768名前:愛のVIP戦士 [] 投稿日 2007/02/12(月) 23 13 30.91 ID 6xHnFApI0 ≫767 「ビタミンF」はまぁまだ荒削りっていうところはあったね。 「ビフォアラン」も然り。だけどあの時から重松清の書き方が あったのだと思うとね、なんかすげぇと思うよ。 「ビタミンF」は初版本を落札したい衝動に駆られているwww 「流星ワゴン」はまだ読んでないんだ。 四日で「ビフォアラン」と「エイジ」読んだから ちょっと休憩中だ。 だからネタバレは止めてくれよw 769名前:愛のVIP戦士 [] 投稿日 2007/02/12(月) 23 27 58.20 ID j1SDwCge0 ≫768 掲示板とかでは絶対に内容書かないようにしてるから安心しれw さて、ちょっと俺は風呂に入ったりなんやかんやするから、30分~1時間程度いなくなる。 帰ってきて作品の投下があれば、添削とかはするんでどんどんどうぞ。 もちろん俺はスレ主じゃないから、基本的に≫1の好きなようにすればいいけどな。 んじゃ、しばしさらば。ノシ 770名前:愛のVIP戦士 [] 投稿日 2007/02/12(月) 23 31 10.03 ID 6xHnFApI0 ≫769 いてら~ 今書いたらどう考えても重松清風な 書き方が抜けないんで今日は自粛するわw 771名前:愛のVIP戦士 [] 投稿日 2007/02/12(月) 23 53 05.64 ID uQ9Q+B/9O すまんね、度々消えて 772名前:愛のVIP戦士 [] 投稿日 2007/02/12(月) 23 54 04.46 ID 6xHnFApI0 ≫771 お前にもお前の生活があるんだ 全然気にしていないぜ 773名前:愛のVIP戦士 [] 投稿日 2007/02/12(月) 23 57 37.02 ID uQ9Q+B/9O ≫772 ありがたいですな。 寮生活+テスト近いで死にそう 774名前:愛のVIP戦士 [] 投稿日 2007/02/13(火) 00 03 30.76 ID 9+SMcCwR0 ≫773 テストと小説どっちとるか、だけどまぁ勉強をとれ 俺は試験中だとか関係なく小説書いてたけどwwww 775名前:愛のVIP戦士 [] 投稿日 2007/02/13(火) 00 04 55.15 ID cMHtvXifO http //ex17.2ch.net/test/read.cgi/news4vip/1171280026/l50 京極夏彦風に書いてる狂人 776名前:愛のVIP戦士 [] 投稿日 2007/02/13(火) 00 08 27.42 ID 9+SMcCwR0 ≫775 これは引いた 777名前:愛のVIP戦士 [] 投稿日 2007/02/13(火) 00 33 16.94 ID ud0rV5xE0 ただいま。 風呂上りのほっこりした状態で≫775を見た。 なんか今日湯冷め早くねぇ? 778名前:愛のVIP戦士 [] 投稿日 2007/02/13(火) 00 54 36.26 ID XKJ1kkvJ0 遅レスだけど浅田次郎は一時期読み漁ったから結構おぼえてるけど、 結構いろんな路線で作品を出してるよ。 軍隊関係の話に抵抗がなければ歩兵の本領、シェラザードがいいかも。 悪漢小説長編…プリズンホテル、きんぴか 旧日本軍の沈没船にまつわる長編…シェラザード 戦後ぐらいにタイムスリップ長編…メトロに乗って スロットで大金を当てた人々にまつわる長編…オーマイガァ! 心臓移植のために母を車に乗せる長編…天国までの百マイル 青春小説長編(?)…霞町物語 青春小説長編…活動写真の女 自衛隊短編集…歩兵の本懐 エッセイ…勇気凛々シリーズ 779名前:1 [] 投稿日 2007/02/13(火) 01 02 17.26 ID oUF6DmJFO あぁ、本を借りたり買ったりしすぎて何から手をつけようか迷う…_| ̄|○ 780名前:愛のVIP戦士 [] 投稿日 2007/02/13(火) 01 04 35.78 ID oUF6DmJFO ≫778 なるなる、参考にするよ 781名前:愛のVIP戦士 [] 投稿日 2007/02/13(火) 01 04 37.04 ID wZiLVIeK0 ≫779 いまある未読本ってどんなの? 782名前:愛のVIP戦士 [] 投稿日 2007/02/13(火) 01 14 41.17 ID 9+SMcCwR0 ≫779 睡眠時間削れば読めるよ! 俺は本買ったら大抵睡眠時間は 1、2時間ですわwww 783名前:愛のVIP戦士 [] 投稿日 2007/02/13(火) 01 20 34.08 ID oUF6DmJFO ≫781 とりあえず 疾走 ループ 仄暗い水の底から ぽっぽや 繋がれた明日 陰の季節 陰の季節は好きな横山秀夫だから読みたいし、繋がれた明日は母親お勧め。前から疾走は気になってたし、鈴木光司も気になる_| ̄|○ 784名前:愛のVIP戦士 [] 投稿日 2007/02/13(火) 01 21 17.12 ID oUF6DmJFO ≫782 ん~wテスト近いからな_| ̄|○ 785名前:愛のVIP戦士 [] 投稿日 2007/02/13(火) 01 21 48.11 ID 9+SMcCwR0 ≫783 重松信者の俺から言わせれば疾走しかない ただ読んだ後誰かと話したくなるwww 結構鬱だぜ 786名前:愛のVIP戦士 [] 投稿日 2007/02/13(火) 01 24 51.03 ID oUF6DmJFO ≫785 なるなる。やはり疾走にしようか。 787名前:愛のVIP戦士 [] 投稿日 2007/02/13(火) 01 29 35.48 ID wZiLVIeK0 ≫783 忙しいなら、サクッと読めて短篇集なぽっぽやとか? 788名前:愛のVIP戦士 [] 投稿日 2007/02/13(火) 01 31 07.44 ID wZiLVIeK0 しかしながら、ループは、らせん・リングを読んだ勢いで読んだ方がいいw 789名前:愛のVIP戦士 [] 投稿日 2007/02/13(火) 01 31 24.52 ID oUF6DmJFO まぁ、寝ます。 もし明日あったら会いましょう。明日は11時位に落ちるのか。ではノシ あ、皆さんありがとうございました。次の作品に役立てます。 まぁ多分次はいわゆる『新ジャンル』な書き方になると思うけど、陰でコソコソ小説風なやつも書きます。 790名前:愛のVIP戦士 [] 投稿日 2007/02/13(火) 01 32 39.92 ID 2/JpTwixO 淡々と精神科医についての小説書いてる俺が来ましたよ 791名前:愛のVIP戦士 [] 投稿日 2007/02/13(火) 01 32 40.34 ID oUF6DmJFO ≫787‐8 ありがとう、参考にするよ 792名前:愛のVIP戦士 [] 投稿日 2007/02/13(火) 01 32 45.60 ID ud0rV5xE0 ≫784 慣れないうちはゆっくり読んでいったら良い。 少しずつでも読み続けてると、そのうち読むスピード自体が上がって、 自然と量も増えるから。 朝早いんで、俺はもう寝ます。 たぶん明日は夜までネット出来ないんで、皆でぼちぼちやってくれ。 まあ、帰ってきてまだスレがあったら、ひょっこり顔は出す。 ≫1はテストとか勉強も大変だろうが、ちょっとでも良い作品を書きたいって気持ちを忘れんな。 文才ってのは、たぶんきっとそういう気持ちの先にある。 頑張れよ。 オレも、誰にも負けないぐらい頑張るから。 そいじゃ、皆おやすみ。ノシ 793名前:愛のVIP戦士 [] 投稿日 2007/02/13(火) 01 34 09.31 ID oUF6DmJFO ≫790 うはごめん、寝るわw 794名前:愛のVIP戦士 [] 投稿日 2007/02/13(火) 01 34 44.84 ID oUF6DmJFO ≫792 三日ルールで夜までは残ってないかな(´・ω・`) 色々ありがとうね 795名前:愛のVIP戦士 [] 投稿日 2007/02/13(火) 01 34 53.44 ID 2/JpTwixO おやすみなさいwww 796名前:愛のVIP戦士 [] 投稿日 2007/02/13(火) 01 36 41.72 ID wZiLVIeK0 明日にはもうスレが無くなるのか。 次回作、期待しているよ。乙。 797名前:愛のVIP戦士 [] 投稿日 2007/02/13(火) 01 39 38.43 ID 2/JpTwixO じゃ私明日スレ立てて小説書きますわ 798名前:愛のVIP戦士 [] 投稿日 2007/02/13(火) 01 40 02.10 ID 9+SMcCwR0 なんかこうやって別れるのは寂しいな。 いやこれはスタートラインか 799名前:愛のVIP戦士 [] 投稿日 2007/02/13(火) 01 40 34.19 ID 9+SMcCwR0 ≫797 ちょwwww俺が感慨に浸ったところなのにwwww でもそんときは俺もお邪魔させて頂きますよ 800名前:愛のVIP戦士 [] 投稿日 2007/02/13(火) 01 46 28.94 ID 2/JpTwixO ≫799 「ドクターとetc...」ってスレタイで立てようと思います <小説5へ|小説の書き方TOP
https://w.atwiki.jp/japan_dorama/pages/4066.html
amazonで探す @楽天で #花咲舞が黙っていない を探す! 水22日テレ 2014.04.16~2014.06.18 16.0% 公式HP wikipedia 前 明日、ママがいない 次 ST 赤と白の捜査ファイル Hulu NETFLIX dTV PrimeVide U-NEXT TVer Paravi GYAO youtube検索 / Pandora検索 / dailymotion検索 / bilibili検索 1 池井戸潤原作の痛快ヒロイン誕生!!銀行の消えた百万円を探せ 2014/04/16 17.2% 2 上司のミスは部下の責任…そんなの間違ってる 2014/04/23 14.7% 3 臨店VS悪徳支店長! 無能な部下なんていません!! 2014/04/30 15.4% 4 若手行員が謎の失踪 銀行にモンスター母が現る!! 2014/05/07 16.3% 5 臨店vs金融庁検査官 こんなやり方間違ってます!! 2014/05/14 13.8% 6 支店長が女子行員にセクハラ!? 同期の絆と舞の涙 2014/05/21 16.0% 7 恋の予感!? 不正融資とワイロ疑惑の行員を探せ!! 2014/05/28 16.0% 8 銀行が経営破たん!? おばあちゃんの預金を守れ!! 2014/06/04 15.8% 9 新たな敵は大企業の御曹司 2014/06/11 16.1% 10 この銀行は間違ってます!! 2014/06/18 18.3%
https://w.atwiki.jp/i_am_a_yandere/pages/788.html
156 :いない君といる誰か ◆msUmpMmFSs [sage] :2007/07/08(日) 01 49 28 ID 7Iqx920E ■いない君といる誰か資格 『・ハンプティとダンプティ たまごは決して大きくなりませんでした。 周りの木々が大きくなっていく中で、卵だけはずっとそのままでした。 なぜってその卵は、生まれてしまったことをずっと後悔していて 塀の上から飛び降りることもできずに、ずっとそこに座っていたのでした。 その卵には、目も鼻も口もついていたけれど、 笑うことも泣くことも怒ることもありませんでした。 ちょっとだけ皹がはいった顔で、ただそこに座っているだけでした。 卵の顔には、白い文字でこう書かれていました。 ハンプティ・ダンプティ。 四千人の兵隊でも元には戻せない卵は、 けれど臆病すぎて、塀から飛び降りることを拒んでいました。 そんな彼を見て、アリスは言いました。 ――臆病者。 そうかもしれないね、とハンプティ・ダンプティは答えました。 私は臆病者だ。きっと臆病者だろうし、ずっと臆病者だ。 そんな彼を見て、赤頭巾は聞きました。 ――逃げないの? 逃げてきたのさ、とハンプティ・ダンプティは答えました。 私はずっと遠くから逃げてきて、逃げた果てに此処にいる。 そんな彼を見て、ピーターパンは笑いました。 ――此処は君の場所じゃないよ! そうなのだろうね、とハンプティ・ダンプティは頷きました。 ここは子供たちの楽園で、老いた私のいる場所じゃないんだ。 そんな彼を見て、シンデレラが問いかけます。 ――なら、如何して貴方は此処に? その問いに。 ハンプティ・ダンプティは、そのひび割れた顔を、かすかに動かしました。 笑っているような、泣いているような、はっきりとしない、 今にも割れてしまいそうな、そんな表情で、ハンプティ・ダンプティは答えます。 ――卵の中身は、まだ新鮮だろうからね。 そのとおりでした。 その言葉のとおりでした。 ハンプティ・ダンプティは壁の上から飛び降りました。 長い時間をかけて、高い壁から飛び降りました。 幸せそうに飛び降りて、幸せそうに地面に粒かって、幸せそうに砕けました。 四千人の兵隊でも、もとの場所には戻せません。 王さまの力でも、もとの姿には戻せません。 けれど。 けれども。 割れた卵からは――彼の言葉のとおりに、新鮮な中身が飛び出ました。 中身は二つでした。中には、二人がいました。 アリスはこういいました。 ――この子の名前はハンプティ。 すかさずピーターパンがこう答えます。 ――じゃあ、この子はダンプティだ。 そうして。 ハンプティ・ダンプティは堕ちて砕けて。 ハンプティとダンプティの双子が、そのお茶会に加わったのでした。』 157 :いない君といる誰か ◆msUmpMmFSs [sage] :2007/07/08(日) 01 51 33 ID 7Iqx920E 絵本を読み終えて。 僕は、そっと本の頁を閉じた。裏表紙には割れて砕けた巨大な卵と、中から生まれてきた二人の子 供が手をつないでいる絵がかいてあった。一番下には、筆記体で作者名が綴られている。 ――ハンプティ・ダンプティ。 それ以外には、何も書かれていない。出版社も、値段も、書かれていない。 そもそも絵本は本屋で売っているような立派なものじゃなくて、いかにも手作 りといった雰囲気が作りからもにじみ出ていた。よく見ると――そもそも文字 や絵は、印刷したものじゃなかった。 直接書かれたものだった。 この世に、一冊しかない、本。 その本を机の上において、僕はもう一度、部屋の中を見渡す。扉の向こうには荒れ果てた如月更紗 の家。荒れ果てた家の中で、この部屋だけが守られているかのように荒れていない。窓にはレースの カーテンがかかっていて、二段ベッドは天井からつるされたヴェールのようなもので覆い隠されてい る。大きめのクローゼットが部屋の両端で存在を主張し、床には赤いカーペットがしかれていた。広 い部屋は少女趣味な小物で満ちていて――正に、女の子の部屋だった。 死体が転がってもいないし、血痕が残ってもいない。 如月更紗の、部屋なのだろう。 この家にあるのは部屋だけで、それ以外には生活感はなかった。人の住める家じゃない。ただの荒 れ屋だ。それこそ、四千人の兵隊がいたとしても、この家を下に戻すことはできないだろう。 死んでいる。 死に果てた、場所だ。 もう一度、 もう一度、僕はぐるりと、部屋の中を見回す。 死体が転がってもいないし、血痕が残ってもいない。 如月更紗は、此処にはいない。 下の冷凍庫には、彼女の母親の、生首が入っていた。 思う。 僕はようやく、そのことに思い至る。 「……あいつの――父親は?」 158 :いない君といる誰か ◆msUmpMmFSs [sage] :2007/07/08(日) 01 52 26 ID 7Iqx920E 窓の外ではいつのまにか陽が堕ちてきていて、降り込む陽光は紅くなっていた。紅い光が、赤い部 屋を紅く染めていく。 探している時間はない。 あいつの父親『だったもの』を、探す時間はないし、探す意味はない。そもそも、生きているとは 思わなかったし、此処に『ある』とも思わなかった。 多分、 この絵本が、想像通りの代物ならば。 如月更紗の父親は―― 「…………」 それ以上、考えることを僕はしなかった。 今は、考える時間じゃない。 動く時だ。 僕は一度机の上に置きなおした本を、持ってきた鞄の中に放り込む。代わりに、鞄の中に入っていた 魔術短剣を取り出しやすい位置に直す。ここから先はもう、常に臨戦態勢であったほうがいい。 如月更紗は言っていた。狂気倶楽部は、日常からかけ離れた場所で動くのだと。 夜は、その筆頭だ。ここから先、何時何が出てきてもおかしくはない。 覚悟を、決めなくてはならない。 僕は鞄を持ち、最後にもう一度だけ部屋を見渡して、 外へと、出た。 振り返ることなく、外へ。如月更紗の部屋を抜け出して、如月更紗の家を抜け出して、振り返ることなく、 夕暮れに染まる道をまっすぐに向かう。 彼女の待つ、学校へと。 すべてを――終わらせるために。 そして、夜が来る。
https://w.atwiki.jp/i_am_a_yandere/pages/603.html
531 :いない君といる誰か ◆msUmpMmFSs [sage] :2007/02/24(土) 03 22 52 ID oGdBaGgB ・十七話 発狂しそうな三日目と、圧死しそうな四日目が過ぎた。 正確に言えば六度の食事と二度の排泄だ。正確な日付も、正確な時間も、もう忘れてしまっ た。食事の回数を――いや、神無士乃が地下室を訪れる回数を数えることしかできない。『外』 をしる手段は、それ以外には何もない。 何もない地下室で、暗闇の中で、独りきり。 普通ならば、発狂しているだろう。 普通でないのならば、最初から発狂しているに違いない。 どちらにせよ狂ってしまいそうな空間。 いずれにせよ狂ってしまいそうな世界。 意識が白く消えてしまいそうな地下室。 そんな中で、わずかにでも正気を保てたのは。 「元気そうだね、冬継」 姉さんが、いたからだ。 「…………」 地下室には明かりがない。時折神無士乃が持ってくる蝋燭の炎は消されているし、電灯のス イッチは遠すぎてつけることにもできない。時折開く上への扉は、いまは完全に閉じている。 それでも、はっきりと見えた。 ――姉さんの姿が。 「てっきり、死にかけてるかと思った」 三つ編みを三つつくったような髪型。如月更紗のそれと同じ制服。狂気倶楽部に入ってから 見せるようになった笑顔を見せている。思えば、こんな口調になったのも、あの頃からだ。 どことなく――マッドハンターに似た喋り方。 どっちがどっちに似たのか、僕は、分からない。 それでも、姉さんのそんな喋り方を見るたびに、如月更紗のことを思い出してしまった。 「……どうにかね。正直、参ってるよ」 「そうだろうね」 姉さんはそう言って、僕の正面、反対側の隅に腰掛けた。何もなかったはずなのに、姉さん は椅子に座っている。心の中に、記憶の中にしかいない存在だからこそできる芸当だ。 今、そこにいる姉さんは、生きている姉さんでも、幽霊でもない。 僕の心の中に残る姉さんだ。 「姉さんが、いてくれたからだよ」 僕は言う。嘘偽りなく。 暗闇の、何もない地下室で……けれど僕は独りではなかった。 姉さんがいた。 姉さんがいてくれた。 独りでは、なかった。それだけが正気を保つ手助けになった。神無士乃がいないときを見計 らって、僕は姉さんと会話をし続けた。喉が痛くて声が出なくても、心で思うだけで、姉さん とは会話ができた。それだけが、暗闇の中で正気を保つ手段だった。 ――いや。 死んだ姉と会話をしている時点で――それはもう、正気ではないのかもしれない。 けれど。 今、ここでこうして考えている『自分』がある。 それで十分だった。 話し相手がいる。姉さんがそこにいる。それだけで、どうにか自己を保てる。 けれど。 532 :いない君といる誰か ◆msUmpMmFSs [sage] :2007/02/24(土) 03 23 33 ID oGdBaGgB 「本当に?」 椅子に座る姉さんは、微かに微笑みながら言った。 僕を、からかうように。 僕を、うたがうように。 姉さんは、そう、問いかけてくる。 「……本当?」 「何が――『本当』だろうね」 「…………」 「真実が何か、冬継は知ってる?」 意味の分からない、意図の分からない姉さんの問い。本当。真実。そんなものは――知らな い。考えてこともない。何かを考えようともしなかった。 今は、姉さんがいれば、それでよかったから。 そんな僕の心を読んだかのように。 「冬継が――」 微かな微笑みを消さないままに、姉さんは言った。 「冬継が、本当にいてほしかったのは、私なのかな」 一瞬だけ。 その微笑みが――酷く、寂しそうなものに思えた。 「どういう……意味だよ」 手足をつながれたまま僕は問う。本当は、今すぐに近寄って、姉さんにキスをしたかった。 姉さんを抱きしめたかった。けれど、神無士乃によって拘束されている今、そうするためには 姉さんのほうから近寄ってくる必要がある。 姉さんは、近寄ってこない。 僕と距離を置いたまま、話し掛けてくる。 まるで、心の距離を、そのまま表しているように。 「冬継はさ、」 椅子に腰掛けたまま、立とうとしないままに、姉さんは言う。 「私のこと、好き?」 「好きだよ」 質問の意図は、分からないままだった。 それでも、僕は即答する。 「士乃と比べて、どっちが好き?」 「姉さんの方が好きだよ」 「士乃のこと、好き? 嫌い?」 「好きでも嫌いでもないよ」 「他の誰と比べても、私のことが好き?」 「他の誰と比べても、姉さんのことが好きだよ」 矢継ぎばやに繰り出される質問に、僕は悉く即答する。 そんなことは、分かりきっていることだった。 訊かれるまでもない、ことだった。 じゃあ、と姉さんは前置いて、 「マッドハンターのこと、好き?」 そう、訊ねてきた。 533 :いない君といる誰か ◆msUmpMmFSs [sage] :2007/02/24(土) 03 24 40 ID oGdBaGgB 「…………」 「それとも冬継には、如月更紗と言った方がいいかい?」 姉さんの顔からは、あくまでも微笑みは消えない。微笑んだままに、そんなことを、僕に訊 いてくる。 僕は、その問いに。 答えることが――できない。 即答、できない。 如月更紗。僕のクラスメイト。 マッドハンター。姉さんの『仲間』。 如月更紗は、マッドハンターで。 マッドハンターは、如月更紗だ。 じゃあ。 僕にとってのマッドハンターは、何だ? 狂気倶楽部の一員ならば、敵だ。姉さんを殺した奴の仲間なのだから。けれど、姉さんを殺 した奴は、姉さんの仲間でもあった。僕を殺そうとしてきた奴も狂気倶楽部の一員なら、僕を 守ったマッドハンターも狂気倶楽部だし――こうして僕を監禁している神無士乃は、狂気倶楽 部でも何でもない。 パラドックス。 何が大切で、何がいらないのか。 誰が敵で、誰が味方なのか。 分からない。 分かるのは――いつからか。 あの昼の屋上からか。 あの朝の部屋からか。 あの夜の路地からか。 いつからかは、分からなくても。 神無士乃の存在が――深く心に焼き付いて、離れないということだけだ。 それだけは、ごまかしようのない、事実だった。 「私じゃなくてマッドハンターを待ってたんじゃないの? 助けにきてくれるって」 姉さんは、確信に満ちた口調で言う。 それは、僕が姉さんに喋らせているのか、姉さん自身が喋っているのか。曖昧で、判別がつ かない。 かつて、冬継は私のことを好きだよね、と言ったその口で。 姉さんは、それと正反対のことを、口にする。 「あの子を信じてたから――耐えられたのかい」 534 :いない君といる誰か ◆msUmpMmFSs [sage] :2007/02/24(土) 03 25 56 ID oGdBaGgB 「そんな――」 わけがない、と言葉が続かなかった。 まるで物語の中のヒーローのように、アリスから救ってくれた如月更紗。 今また助けに来てると、心の中で思っていなかったと、どうして断言できるだろうか。 もし、それが本当なら。 「……みっともねぇ」 心の底から悔恨の響きを載せて、僕はそう吐き出した。姉さんの片眉が微かに動く。 気にせずに、僕は続けた。 「情けない……僕は攫われた御姫様かよ」 「そのままだね」 「姉さん、そんなにばっさり言わないでくれ……余計に悲しくなる」 この状況。 口に出してしまえば、生殺与奪の権を他人に握られているこの状況が、ひどく滑稽なように 思えた。幼馴染に監禁されて、物騒な鋏を持つクラスメイトが助けに来てくれるのを待つ、復 讐に燃えるシスコン。 情けないやら、みっともないやら、複雑な気分だった。 楽観視できるような状況じゃない。 楽観視できるような状況じゃないのに――笑えてしまう。 思えば。 鋏を喉元に突きつけられたときでさえ、僕らは、笑っていた。あの状況に比べれば、まだこ れは『笑い事』なんじゃないかと、そう思えてしまう。 それもこれも、あのとんでもない女のせいだ。 人の迷惑も考えず、人の困惑も考慮せず、ずかずかと人の心の中に入ってきた――あのトン デモ女のせいだ。 「たまには、ヒーローの側に回ってみたいもんだよ」 「冬継は似合ってないよ」 「知ってるよ……竜にさらわれた御姫様を救いにいくなんて、ガラでもない」 正義で救いにいくのなんて似合わない。 嫉妬で竜の元へ僕に、ヒーローの役なんて似合うはずもない。 認めよう。 この四日間、暗闇の中では考えることしかできなかった。考えて続けて、はっきりしたこと がある。 僕は、姉さんを殺した奴に、復讐がしたいんじゃない。 姉さんを救った奴に嫉妬して、そいつに救われた姉さんに嫉妬して、置いていかれたことに 嫉妬して影を追っているだけだ。 救われてしまった姉さんが羨ましくて――救われずに置いていかれたことが、悲しいだけだ。 その一心で、周りも見ずに、復讐に走っていただけだ。 考えるのを、放棄して。 「……まあ、分かったところでどうにかなるもんじゃないけどな」 何を今更、というやつだ。 そんなことが分かったところで、やるべきことが変わるわけじゃない。 「姉さんの死の理由は――知りたいしな」 「そうだね。この私は、それは知らないから」 何せ、『私』は君の知らないことは知らないんだから――姉さんはそう言って笑った。 535 :いない君といる誰か ◆msUmpMmFSs [sage] :2007/02/24(土) 03 26 51 ID oGdBaGgB 姉さんは、此処にいる。 僕がそう望んだからだ。僕が望んでいる限り、死んだ姉さんはこうして現れる。どこだろう と。いつだろうと。望む限りに。 だから。 姉さんがいなくなったときこそ――全てが、終わったときだ。 姉さんを必要としなくなって、一人で生きれるようになったときだ。 過去を成算するか。 未来を会得するか。 姉さんの死の真相をしるか――姉さんよりも大切なものを見つけるか、それしかない。 嫉妬も、復讐心も、消えたわけではない。はっきりと心の中に残っている。燻ったそれは、 どう足掻いても消せないものだ。 だからこそ、立ち止まるわけにはいかない。 こんな場所で、監禁されている場合じゃないのだ―― 「……とは分かってても、自分じゃどうしようもないんだよなあ」 はぁ、と僕はため息を吐く。手足が封じられているので、それくらいしかできない。 意気込んだところで、囚われの身であることには変わりはない。神無士乃に屈服すれば外に 出れるのだろうが、屈服してしまっては何の意味もない。 ぎりぎりの寸止めを繰り返す神無士乃。 その意図は痛いほどに分かっている。神無士乃は、僕を抱こうとしているのではない。 僕に抱かれるのを待っているのだ。 僕の方から手を出して――僕から一歩踏み出すのを、誘っているのだ。無理矢理に襲っては 意味がない。無理矢理に襲われなければ、神無士乃の目的は達せられない。 愛情を手に入れるという、その目的は。 「どうするかな……本気で助けを待つだけって情けないよな」 四日。 本当に四日もたっているなら、外でも少しは噂になっているだろう……いや、それは楽観的 な観測なのかもしれない。家には僕と姉さん以外には誰もいないし、学校でも目立つタイプじ ゃない。如月更紗と似たようなものだ。ふらっといなくなっても、誰も気にしないだろう。 気にするのは、それこそ如月更紗くらいか。 ……。 …………如月更紗が助けにこなかったら、誰もこない? ちょっとだけ悲しくなった。 536 :いない君といる誰か ◆msUmpMmFSs [sage] :2007/02/24(土) 03 28 14 ID oGdBaGgB 「あいつ、身の安全保証できてないよなこれ……」 屋上で誓った言葉を思い出しながらぼやいてしまう。全てを頼るのはアレだと知りつつも、 ぼやかずにはいられない。 まあ、勝手に飛び出した僕が悪いんだから、自業自得か。 つながれたままうな垂れる僕を見て、姉さんはくすくすと笑う。 笑って、 「もし――」 笑ったままに、冗談でも言うかのように。 「マッドハンターが、私を殺したのだとしたら、どうする?」 わかっていて、考えないようにしていたことを、姉さんは隠すことなく口にした。 さらりと、あっさりと吐き出された言葉が、何を意味するのかすぐには分からなかった。 いや。 正確に言えば――わかりたくなかったのだろう。 好きか嫌いかはわからなくとも、心の中に深く存在が根付いてきた如月更紗。 彼女の言っていることが全て嘘で、如月更紗自身が姉さんを殺した可能性だって――零じゃ ないのだから。 限りなく少なくても。 決して、零じゃない。 そのことについて、僕は、何かを言おうとして―― 「――ひゃん!」 天井が開くと同時に堕ちてきた神無佐奈さんの悲鳴によって遮られた。 「……!?」 文字通りに、堕ちてきた。天井が開くと同時に、降り注ぐ光と一緒に神無佐奈さんのふくよ かな身体が落下する。梯子が下ろされるよりも早い。どん、と、むき出しの床にぶつかって痛 そうな音を立てた。 痛そうですむのか、今のは……? 受身が取れているとも思えない。そう高さはないとはいえ、下手に落ちれば、皹くらい入り かねないぞ。 そもそも、神無佐奈さんも上にいたのか。一度も姿を見ないから、すっかり存在を忘れてい た。 いや、そもそも。 この人は、僕がここにいることを、知っていたんだろうか。 「悲鳴がうるさいですお母さん」 次いで、言いながら降りてきたのは、他の誰でもない神無士乃だった。神無佐奈さんとは違 い、梯子を使って丁寧に降りてくる。かつん、かつんと、足音が狭い地下室に響く。 姉さんの姿は、もういない。光が入ると同時に、消えてしまった。僕が意識しない限り、僕 が必要としない限り、姉さんは現れることはない。 だから、今――地下室にいるのは、僕と、神無佐奈さんと、神無士乃だけだ。 537 :いない君といる誰か ◆msUmpMmFSs [sage] :2007/02/24(土) 03 29 18 ID oGdBaGgB 「神無士乃。食事か? それにしては間隔が早すぎるが」 皮肉の意味を込めて、痛い喉を駆使する。 床に降り立った神無士乃は、どこか優雅な仕草で僕を見て、 「おはようございます先輩」 なんて、とんちんかんなことを口にした。 「いつだっておはようだな」 「いつだって世界のどこかは朝です」 「知ってるか神無士乃、朝日に向かって走れば一日中朝なんだぞ」 「知ってますよ。それより知ってますか先輩、朝日と逆走したら昨日に戻れるんですよ?」 「それは知らなかったな」 「ただし、光より早く走る必要がありますけど」 「その時点で無理だと気づけ……」 いつも通りのやりとりだった。 いつも通り過ぎる、やりとりだった。 僕はこういう状況になれている。姉さんもそうだったし、如月更紗もそうだった。如月更紗 と異常な状況で普通に喋ることに違和感を感じるはずもない。 けれど、日常の象徴だった、《幼馴染》である神無士乃とこんなやり取りをするのには―― どうしても違和感を覚えてしまう。 こんな状況に陥った今でさえ、心のどこかで神無士乃が『まとも』なのではないかと、望ん でいる部分があった。 全て狂っていたなら――姉さんの苦しみに、意味はなくなってしまうから。 せめて、ここだけでも、まともであって欲しかったのに。 淡い希望を打ち砕くかのように、神無士乃は電気をつけ、倒れたままの神無佐奈さんと僕を 見比べて、薄く微笑んだ。 「ああ、『これ』ですか?」 神無士乃は、堕ちた衝撃で身を起こすことのできない実の母親を一瞥し、 「お仕置きの最中なのです。先輩は気にしなくていいですよ」 笑ったまま、蹴り飛ばした。 無造作な、一撃だった。造作もなく、爪先が神無佐奈さんの腹に突き刺さる。あまりにも自 然すぎて、何をしたのか理解できなかった。 「ぎゃん!」 飼い主に蹴られた犬のような悲鳴を、神無佐奈さんがあげる。痛みに身体を九の字にまげて、 げほ、げほと幾回か咳き込んだ。鳩尾にでも刺さったのかもしれない。見た限り、蹴った足に 手加減の様子はなかった。 急きこむ神無佐奈さんの身体を、神無士乃は、サッカーボールのようにもう一度蹴り飛ばす。 「いた、痛い士乃ちゃん、佐奈さん痛いの、やめて士乃ちゃん――」 「煩いですよ」 さらに一度。三度目の蹴りを神無士乃が放つ。胸板よりもすこし上にぶつかり、声が無理矢 理に中断された。げほげほと、咳き込む声だけが狭い地下室に満ちる。 なんだ――これ。 何が起きているのか、全く分からない。事態が人を放って勝手に進行している気がする。い ったい何がどうなって神無士乃が母親を蹴り飛ばしてるんだ。 何よりも。 なぜ、神無佐奈さんが――それを当然のように、受け入れてるんだ。 痛い、という神無佐奈さんは、けれど決して逃げようとはしない。甘んじて、神無士乃の蹴 りを受けているようにも見えた。それが分かっているからなのか、神無士乃は四度目の蹴りを いれるべく脚を振り被り、 「神無士乃! 何やってるんだお前は」 さすがに、止めた。 止めてしまった。 止める必要があるのかとか、そんなことは意識しなかった。ただ、目の前で起きている異常 な行為を止めさせたかった。それだけの一心で、制止の言葉を投げかける。 功を労したのか、神無士乃の脚が止まった。両足を地面につけ、倒れ伏して動かない神無佐 奈さんを無視するように振り返る。 538 :いない君といる誰か ◆msUmpMmFSs [sage] :2007/02/24(土) 03 30 44 ID oGdBaGgB 「先輩? こんなものを気にしないでください。私だけを――気にしてください」 微笑んだまま――神無士乃は、そう言った。 心からの、本心のように。 「……さすがにこれを気にするなってのは無理だろ」 「いえ、先輩ならできますよ」 妙に、断定するような口調だった。 断言するような言葉だった。 「だって――ずっと、気にしてなかったじゃないですか」 お姉さん以外のことを、そう神無士乃は付け加える。 その言葉に、反論できるはずもない。 見られている。 見透かされている。 長年側にいたのは、伊達ではないのだろう。僕は神無士乃を見てこなかったけれど――神無 士乃は、僕だけを見てきたのだから。そのことに気付かれていてもおかしくはない。 いや。 そのことに気付かれているからこそ――こうして、監禁されたのか。 ようするに、自業自得だ。 ……自業自得で監禁されるのって嫌だなおい。 「ならいまからちょっとだけ気にしてやる。お前、何やってんだよ」 「見ての通りです」 言って、四度目の蹴りを神無士乃は放つ。今度のは振り被っていない分だけ威力はなかった。 肩口を蹴られて、神無佐奈さんの体がひっくり返る。仰向けになった腹を踏んづけて、踏みに じるように神無士乃は言う。 「お仕置きの最中です」 「……お仕置き?」 「士乃ちゃん、痛い、痛いよ……お願いだからもうやめて、痛い、痛いの、佐奈さん、痛いの 嫌なの……」 「黙っててください」 ぐい、と脚を踏み込むと、神無佐奈さんはうぇ、と呻いて沈黙した。腹を踏みつけられて、 言葉を出すこともできないのだろう。 ないがしろにされている。 親子とは思えない行為だった。それとも、親子だからこそ、するのだろうか。 家の中で行われていることは、家族にしか分からないのだから。 僕と姉さんだって――外側から見れば、ただの仲が良い姉弟だ。 539 :いない君といる誰か ◆msUmpMmFSs [sage] :2007/02/24(土) 03 31 52 ID oGdBaGgB とはいえ、気にならないはずがない。僕はもう一度、「お仕置きって、何がさ」と質問した。 「お仕置きはお仕置きです。このヒトが、あんまりにも使えないからこうしてお仕置きしてる んです」 「士乃ちゃん、で、でも、佐奈さんちゃんとやったの……士乃ちゃんの言うとおり、佐奈さん 、ちゃんとやったよ? 士乃ちゃんがいない、って、冬くんに教えにいったし、冬くんのご飯 だって、佐奈さん、ちゃ、ちゃんと造ってる、じゃない。士乃ちゃんのしたいこと、全部、佐 奈さん、し、してあげてるでしょ?」 「だから――黙ってください」 途切れ途切れの神無佐奈さんの言葉を、神無士乃はさらに脚を踏み込むことで遮った。 ……というか。 今さらりと、とんでもないこと言わなかったか、この人。 いつも通りの弱々しい、悪気なんて、悪意なんて一切感じないような声で――なにか、看過 できないようなことを言ってのけた気がする。踏みつけられているインパクトで流しかけたが 、流していいことじゃないぞ、絶対。 「なあ神無士乃、今のって――」 「気にしないでください」 きっぱりと、断言された。 「……。あの日お前、ずっとあそこにいたんじゃなくて――」 「気にしないでください」 繰り返し断言された。 「気にしないで、ください」 さらに念押しされた。 「…………」 ここまでやってしまえば認めているのも同然だが、神無士乃はどうしても肯定したくないら しい。 勝手に想像をするならば――あの日、神無士乃は一旦家に返り、盗聴器で家の話を聞いた後 で――待ち合わせ場所に向かって罠をしかけた、ということだろう。 多分、如月更紗と引き離すためにだ。 あの物騒な女と僕を引き離して――監禁するためだろう。ある程度、僕の行動は神無士乃に 読まれているから……神無佐奈さんが家を訪れた場合、どういう反応を返すかも、神無士乃の 思惑通りだったに違いない。 我が事ながら、神無士乃の手の平の上でくるくると踊っているな。釈迦の掌から抜け出せな い孫悟空といい勝負だ。 「気にしないのは得意分野だからいいんだけどさ。神無士乃、何のお仕置きなんだよ。いくら お前が非力でも――やりすぎると、死ぬぞ」 人は、簡単に死ぬぞ。 蹴られた体の痛みじゃなくて。 蹴られた心の痛みで。 そう、僕が神無士乃に忠告すると、神無士乃は「知っていますよ」と笑った。神無士乃に満 面の笑顔はよく似合う。こんな状況でもなければ、それは見る人を魅了する笑顔だった。 「こんな役立たずは、死んじゃってもいいんです」 「役立たずって、何が」 「言い換えれば不能ですね」 「それは言い換えるな!」 「勃たない役立たず……」 「うまいこと言ったつもりか! うまいこと言いやがって!」 叫んだら喉が痛かった。 馬鹿か僕。 馬鹿なんだろうな、僕。 監禁されてて馬鹿だなんて、ちょっと救いがない。 「ああ……喉痛い」 「大丈夫です先輩、あとでシロップあげますから」 「ドロップですらねえのかよ」 シロップで喉の痛みが和らぐか。 「頼むからシリアスに行こう――神無士乃、一体何があったんだ?」 540 :いない君といる誰か ◆msUmpMmFSs [sage] :2007/02/24(土) 03 32 52 ID oGdBaGgB 僕の問いに神無士乃は。 「だからですね、この人が、よりにもよってとんでもない失敗しちゃったんです」 踏んづけていた脚を離し、離したその勢いのままで五度目のけりを放った。一際強い一撃に 、神無佐奈さんの体がごろごろと壁際まで転がる。壁に詰まれた箱にぶつかって、ようやくそ の動きは止まった。 ちょっとだけ、死んだかと、思った。 すぐに「ううう……」とか細いうめき声が聞こえてくる。かろうじて死んではいないらしい。 蹴ったのが非力な神無士乃だからだろう。 今は神無佐奈さんのことよりも、神無士乃の言葉の方が気になった。 「失敗……?」 失敗。 失い敗北すると書いて、失敗。 それは、不都合なことが起きたということだ。 僕を監禁している神無士乃に不都合なことが起きたということは――それは即ち、僕にとっ ては好機が訪れたということなんだろうか……? いや、わからない。もし警察がここにきたら、色々な意味で危なすぎる。 僕だって、潔白の身というわけではないのだ。 今、ここで中断するわけにはいかない。 一度始めたことを簡単に中断できるほど――器用な人間ではないのだ、僕は。 姉さんへの思いが真実であれ偽者であれ、死の真相を知りたいのは事実だ。それに、アリス なんてものが関わってきている以上、もう事態は他人事でもなんでもない。 それを、警察の介入なんてオチで締めくくるわけにはいかなかった。 考え込む僕を無視するように、神無士乃は、倒れ付す神無佐奈さんを蔑むように見て。 「言いましたよね――尾けられるなって。言われたことも守れないから、お父さんに捨てられ るんです」 そんな、突っ込みどころを満載した言葉を、口にした。 前者を追求するか後者に突っ込むか僕は迷い、 「ううう……」 迷った僕が何を言うよりも早く、神無佐奈さんが、唐突に泣き出した。 子どものように、頭を抱えて、泣き始めた。 「そんな、そんな酷いこと佐奈さんに言わないでよ……佐奈さんだって、佐奈さんだって捨て られたくて捨てられたんじゃないもん……士乃ちゃんだって、お父さん、欲しいでしょ? 佐 奈さんも欲しいのに……でも、あの人、佐奈さん、捨てて、捨てていっちゃって――う、うわ あ、うわああん……」 泣き始めたどころか、大号泣だった。 子どものように、泣き叫んでいる。そんな神無佐奈さんを、神無士乃は、やはり蔑む目つき で見下ろし、見下している。 ……後者に突っ込む必要はなかったみたいだ。 神無士乃の父親は見たことがなかったが――そうか、そういう理由があったのか。正直、ま ったく気にしていなかったから知らなかった。偶然会わないんじゃなくて、会う可能性が零。 まあ、たとえ気にしていても、捨てられたとまでは分からなかっただろう。 外から見ただけでは、中のことなんて分からない。 神無士乃と神無佐奈さんの関係を知るためには――もっと深く、中に踏み込む必要があった。 けれど僕は、その選択肢を選ばなかった。 神無士乃に歩む道を、選ばなかった。 だから――この話は、それまでだ。 僕の、気にすることではない。 541 :いない君といる誰か ◆msUmpMmFSs [sage] :2007/02/24(土) 03 33 41 ID oGdBaGgB 僕の気にすることは、ただの一つだ。 「神無士乃。尾けられた、って、何のことだ――誰に、だ?」 どこか確信を持って、僕は問う。 尾けられてた、と神無士乃は言った。 誰かに、この場所の位置を探られたということだ。 その誰かは、囚われている僕を探し出そうとしているのだろう。 思い当たるのは、一人しかいない。 「ええ、先輩の、想像している通りです」 神無佐奈さんから僕へと視線を戻り、苦々しい口調で神無士乃は言う。声の苦味を隠そうと もしていない。心の底から、嫌そうな声。 その声が、僕の予感を、確信に変える。 本当に、如月更紗は。 主人公のように。 ヒーローのように。 僕を助けにきたと、言うのだろうか―― 「あの女に――この場所を、突き止められました」 苦々しい口調のままに、神無士乃は、そう吐き捨てた。 「…………」 「先輩を、私から奪い去るためにです」 しくしくと響く神無佐奈さんの泣き声をBGMに、神無士乃は吐き捨て続ける。 呪詛のように、言葉を吐く。 「きっとすぐに、あの女はやってきます。だからお願いです先輩、それより早く、私を、」 「……私を?」 ぐ、と言葉を呑み込んで。 覚悟を決めるように、神無士乃は間を置いて。 呪詛でも怨嗟でもない、純粋な瞳で、僕を見つめて――懇願した。 「私を――抱いてください」 散々の絡め手から、打って変わったような正攻法だった。 真正面から、嘘偽りなく、神無士乃は言った。 ――抱いてください、と。 「…………」 「奪われる前に――私のものに、なってください」 神無士乃は懇願を繰り返す。昨日までの、からかうような、小悪魔のような余裕はない。必 死の懇願とさえいっていい態度だった。 きっと、予想外の展開なのだろう。 予想よりも、ずっと速かったのだろう。如月更紗が動き出すのが速すぎたに違いない。 予想よりも、ずっと遅かったのだろう。僕が、誘惑と暗闇に屈するのが遅すぎたに違いない。 一つだけなら、問題なかった。 二つ重なったせいで――致命的な、時間のロスになってしまった。 だからこそ神無士乃は、真っ向から僕に懇願してきたのだ。 抱いてください、と。 私だけのものになってくださいと、そう、言っているのだ。 542 :いない君といる誰か ◆msUmpMmFSs [sage] :2007/02/24(土) 03 34 20 ID oGdBaGgB 「私のものになってくれるなら、私も、先輩のものになります。私も、この人も、先輩の好き にしてもらって構いません」 神無士乃は、泣き続ける神無佐奈さんを指差した。いきなり名前を出されても、神無佐奈さ んは反応しない。 肯定も、拒否もしない。 決定権は自分ではなく娘にあるのだと、そのすすり泣く背中が物語っていた。 「先輩と一緒にいられるなら、私はどんなことだってします。どんな人にだって、負けません。 だから――お願いします。先輩は、私たちに、必要なんです」 監禁されている僕に対し。 神無士乃は脅迫ではなく、懇願する。 これじゃあ……どっちが場の決定権を握っているのか、分かったもんじゃない。 自由な身である神無士乃のほうが、よっぽど不自由で。 今にも、泣き出してしまいそうに見えた。 「頼れる人が、必要なんです」 涙を瞳に携えて、神無士乃は言う。 捨てられた小犬が、主人を求めるように。 神無士乃と、神無佐奈さんは、懇願する。 僕は。 僕は。 「僕は――」 僕は、泣く二人に対して。 「――お前の、父親にはなれない」 突き放すように、言った。 言うしか、なかった。 僕は、神無士乃を選ばなかった。 僕は、神無佐奈を選ばなかった。 僕の狭くて小さな、歪な心を占めるのは、一人しかいない。 それは、かつては姉さんで。 今はきっと――違う人だ。 姉さんでも、神無士乃でも、神無佐奈さんでもない。 今、僕を助けにきているという――物騒な鋏を持った、あの女だけだ。 僕は矮小な人間だから。 神無士乃と、如月更紗の、両方を抱きしめることなんて、できやしない。 543 :いない君といる誰か ◆msUmpMmFSs [sage] :2007/02/24(土) 03 35 11 ID oGdBaGgB 「恋人にだって無理だ。お前だけじゃない、お前以外の誰だって無理だ。僕は誰かを助けれる ほど――立派でもまともでもねえんだよ」 できるとしたら。 共倒れに依存して倒れるか。 手を繋いで――歩いていくか。 きっと、そのどちらかでしか、ないのだろう。 神無士乃を、神無佐奈さんを助けることだって、きっと出来たに違いない。そう望めば、た とえ道の先ががけっぷちでも、助けることはできただろう。 選びさえすれば。 そして僕は――選ばなかった。 それが、全てだ。 それしか、ないんだ。 「お前は幼馴染で、幼馴染でしかないんだ。馴染むだけで――同じにはなれない」 同じ穴の狢に馴染む。 同病相憐れむ。 脅威的な共依存。 どんな言い方をしても、それは同じことだ。僕は狂っているかもしれないが、そういう狂い 方は、きっとしていない。 それは、姉さんの狂い方だ。 それは、姉さんが僕に対してやった狂った愛情だ。 姉さん以上に――同一になれるものなど、ありはしないのだ。 「だから神無士乃。僕は、お前の思いに応えられない」 ごめん、とは言わなかった。 謝るべきことではない。 これは誤りのない、僕の本心なのだから。 「――――」 神無士乃の瞳から、涙が消える。 「――――」 神無佐奈さんの泣き声が途絶えた。 虚ろな。 涙が消えて、感情が消えて。 虚ろになった神無士乃の瞳が――僕の瞳を、覗き込んでいた。 ――殺される。 一瞬、そう覚悟した。 殺されるような状況に僕はいて。 殺されるような瞳を、神無士乃はしていたから。 けれどもその口から出たのは、呪詛でも殺意でもなく。 「――――――――――――――――――――――――――――――――――――そっか」 納得したような、呟きだった。 納得してしまったかのような……呟きだった。 「…………ッ、」 思わず息を呑む僕に対し、神無士乃は、笑った。 けたけたと。 けたけたけたと。 神無士乃らしくもない、壊れたような笑みを、浮かべた。 いや。 壊れたような、笑みじゃない。 けたけたけたけたけたけたけたけたけたけたけたけたと、完全に壊れた笑いを、神無士乃は 吐き出した。 「あの女がいるから――先輩は、私のものにならないんですね」 けたけたと笑いながらそう言って、神無士乃がゆらりと揺らめいた。幽かに風が揺らめく。 人魂のような動きで、神無士乃はふらふらと、踵を返した。 僕を見ずに。 動かなくなった神無佐奈さんを見ずに。 ゆらめきながら、戸口へと向かう。 544 :いない君といる誰か ◆msUmpMmFSs [sage] :2007/02/24(土) 03 35 57 ID oGdBaGgB その背中に声をかけようとして――声をかけることが、できなかった。 怖い。 神無士乃が、振り返るのが怖い。 今声をかけて彼女が振り返ったら、彼女がどんな表情をしているのか、見てしまう。 けたけたと笑う神無士乃の瞳に、見られてしまう。 今度こそ、殺される。 神無士乃の背中は、そう確信付けるだけの気配があった。 完全に、常軌を逸している。 かろうじて存在していたものが、ぐらぐらと、揺らいでいる。 こんな神無士乃を、僕は知らない。 まるで狂気倶楽部の一員であるかのような神無士乃なんて――知らなかった。 知らない人にかける言葉を、僕は持たない。 「なら――答えは一つです。応えは、簡単だったんですね、先輩」 ぞくり、と。 背筋に怖気が走るような、低く平坦な声だった。そのまま振り返ることなく、天井へと、上 へと繋がる梯子に脚をかけながら、神無士乃は言う。 「私が――――――――――――――――――――あの女を、殺してしまえばいいんです」 ――そうすれば、先輩は、私のものになるから。 振り返ることなく、そう言って。 かん、かん、かん、と、神無士乃は、上へと昇り始めた。 あの女を、殺すために。 あの女――如月更紗を殺すために。 「――待て、神無士乃!」 ようやく。 ようやく声が出た。神無士乃を引き止める制止の声を喉から絞り出す。けれど神無士乃は止 まらず、かん、かん、かんと音は連鎖して。 か、という、途切れるような音を最後に――神無士乃の姿が、上へと消えた。 そのまま、戻ってこない。 きっと、戻ってこないだろう。 如月更紗を、殺すときまで。 そう、思った瞬間。 じゃきん、と上から音がした。 開いた扉の向こうから、そんな金属同士をかみ合わせる音がすると同時に、ぼん、と物が落 ちてきた。サッカーボール大のそれは、先に神無佐奈さんが落ちてきたときと同じように、地 面にぶつかって――跳ねた。重量が軽いせいか、液体を撒き散らしながら一度跳ね、二度目は 跳ねずに床に転がった。 「…………」 開いた天井から降り注ぐ蛍光灯が、ソレを照らし出している。照らし出されたソレが、僕の 顔を、真っ直ぐに見つめていた。 神無士乃の、生首だった。