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ハーレム魔王様用のログ置き場です。 ケネス【姉姫】ストリクタ(kunashi)|第1話 賢姫ストリクタ |第2話 ストリクタ、堕ちる |第3話 王女二人(CC) |第4話 魔女ストリクタ(CC) 【騎士姫】リヴィア(十夜)|第1話 鮮血と荒縄(CC) |第2話 リヴィアとアイラ(CC) |第3話 王女二人(CC) 【ツン姫】アイゼラ(神楽坂)|第1話 神官姫の貞操帯 |第2話 憎むべき家庭教師(CC) |第3話 リヴィアとアイラ(CC) |第4話 真珠にお仕置き |第5話 賢王妃、肉便器となる 【王妃】エクシア(M2O)|第1話 淫具屋にて(CC) |第2話 脅迫(CC) |第3話 エクシアの決意(CC) |第4話 女王陛下の入れ墨(CC) |第5話 賢王妃、肉便器となる 【メイド】メイ(夢乃)|第1話 いめーじぷれい(CC) |第2話 メイとケネス 工藤和葉高宮慧(つかねこ) 一家仁美(Watch)|第1話 ずはー魔王vs一家仁美第一話(和葉) |第1話 SIDEH・二話(和葉) グレンハルト|第1話 白鳳兵団の初陣 |第2話 黒薔薇の開花 ケネス 【姉姫】ストリクタ(kunashi) |第1話 賢姫ストリクタ |第2話 ストリクタ、堕ちる |第3話 王女二人(CC) |第4話 魔女ストリクタ(CC) 【騎士姫】リヴィア(十夜) |第1話 鮮血と荒縄(CC) |第2話 リヴィアとアイラ(CC) |第3話 王女二人(CC) 【ツン姫】アイゼラ(神楽坂) |第1話 神官姫の貞操帯 |第2話 憎むべき家庭教師(CC) |第3話 リヴィアとアイラ(CC) |第4話 真珠にお仕置き |第5話 賢王妃、肉便器となる 【王妃】エクシア(M2O) |第1話 淫具屋にて(CC) |第2話 脅迫(CC) |第3話 エクシアの決意(CC) |第4話 女王陛下の入れ墨(CC) |第5話 賢王妃、肉便器となる 【メイド】メイ(夢乃) |第1話 いめーじぷれい(CC) |第2話 メイとケネス 工藤和葉 高宮慧(つかねこ) 一家仁美(Watch) |第1話 ずはー魔王vs一家仁美第一話(和葉) |第1話 SIDEH・二話(和葉) グレンハルト |第1話 白鳳兵団の初陣 |第2話 黒薔薇の開花
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03-756 :名無しさん@ピンキー:04/06/12 18 38 ID BzcddMaZ ハーレムの娘たち 窓の外で鳥のさえずりが聞こえた。 メシナはごわごわする毛皮の敷物の上で目を覚ました。 目が覚めると同時に、胸の上でゆるゆると動くやわらかい双球の重みに気 付かされた。 「ん……邪魔だなあ」 体を傾けた方向にこぼれ落ちそうになるその肉のかたまりを手ですくいあ げた。 ふにっと極上のやわらかな触り心地がした。同時に胸にも甘い痺れが走っ た。 「ああん……邪魔だけど、気持ちいいぃ……」 汚れた毛布一枚の下でメシナはたまらず、ひとしきり胸のふくらみを両手 でこねて、手と胸の両方に伝わる快楽を楽しんだ。 こんな極上の女体が目の前にあると思うだけで、以前のメシナだったらあっ というまに無節操なペニスを固く立ち上がらせていたところだ。 しかし長年のくせで股間の一物を掴もうと伸ばした手は、ふっくらとした 平べったい股間の丘陵を撫でただけだった。そこは少し濡れていた。股間 をまさぐると、ふしぎなぬめる感触の割れ目がある。そこにほんの少し指 の先端を挿れるだけで、自然とメシナの足がぴんと伸びた。 「うはぁっ」 自分の中に何かが入ってくる、不思議な感触。不思議な快感。男だったと きには想像もしなかった感覚だ。 男だったときは嫌がる女を押さえつけ、女の入り口へ躊躇なく剛直を突き 立ててきたメシナだった。その征服感とペニスの感じる単純明快な快楽だ けがメシナにとっての男女の交わりのすべてだった。 それが、いまは百八十度立場が変わっている。 03-757 : ◆3h6K3h2LvM :04/06/12 18 39 ID BzcddMaZ 柔肉がしっかりと蜜に濡れてほぐされた後ならともかく、前準備もなくそ こへぶっといモノを突っ込まれるなど考えたくもなかった。 そろそろと割れ目をなぞっていくと、その端のところで小さな真珠粒のよ うにぷっくらとふくらんでいる部分があった。そこに指が触れた途端、強 い電撃のような快美感が体を貫いた。ペニスを擦るより何倍も感じてしま う。ペニスの感覚のすべてがその小さくぽつんとふくらんだ突起に凝縮さ れてるようだ。 震える指先で本当にそっと、そっと撫でているだけなのに、目の前が真っ 白になるほど気持ちよく、体全体が痺れた。 気持ちよくなればなるほど、割れ目の奥からじくじくと液がしみだしてく る。 真珠粒を愛でる指の動きが自然と少しずつ激しくなっていった。 やがて快感が頂点に達すると、自然といやらしい女の声が出てしまった。 「あん、ああ、あん、はぁぁ……イクぅ……」 白い光が頭の中で広がり、絶頂が訪れた。 昇りつめた山の頂上から、すとーんと体が沈んで宙に浮くような気がした。 ぴくん、ぴくんとひとりでに腰がひくついた。 「はぁ……はぁ……はぁ……女って、やっぱ、気持ちいいな……」 男のときと違って、快感の波は何度も寄せては返し、ゆっくりと引いてい く。 呼吸が収まってくるころには、全身にうっすらと汗をかいていた。 眠気もどこかへ飛んでいた。 メシナは毛布を横へなげとばし、敷物の上で身を起こした。 立ち上がって自分の体を見下ろすと、つくづく変わり果てた己の肉体を意 識させられる。 肩幅の狭い華奢な骨格に、胸のうえではずむ雪玉のように丸くて白いふく らみ。 03-758 : ◆3h6K3h2LvM :04/06/12 18 41 ID BzcddMaZ 身をよじってみれば、細い腰の下で美味そうな果実のようにふっくらと丸 い尻が突き出ている。 十日前に、突然与えられた姿だった。 村外れに住む頭のいかれた発明家が、村中の男を女に変えてしまう装置を 完成させたのだ。それが魔法の力を借りた物なのか、古代帝国の遺産を利 用したものなのか。そんなことはメシナにはどうでもいいこだ。 男がその装置を動かしたときを境に、盗賊だったメシナは仲間の男たちと もども、若い娘の姿になってしまった。村中がそうだ。褐色の肌で胸が西 瓜ほどもある娘の姿になってしまった教会の神父は気が触れてしまって、 けたたましく笑いながら森の奥へふらふらと姿を消してしまった。いまご ろは熊に喰われたか、隣村の野盗に捕まって娼婦宿に売り飛ばされたか、 どちらかだろう。 発明家の男はモズという名前だった。この村に唯一残った男がモズだった。 メシナたちの村は、村全体が発明家の男のための巨大なハーレムとなった のだ。 メシナは一度伸びをした。体の動きに合わせて乳房がぷるぷると揺れて、 その感触がイッたあとの体には妙に心地よく感じられた。 同じ部屋で、盗賊仲間だったフィオレがまだ寝息を立てていた。 メシナは寝ているフィオレの毛布をはぎとった。 「ううん……」 亜麻色の髪の娘になっているフィオレの、艶めかしい裸身があらわれた。 毛布をはがされてもフィオレはまだ完全に目が覚めない様子だ。敷物の上 で身をよじるフィオレの悩ましい姿態に、メシナは舌なめずりした。 男の頃のメシナだったら、目の前の娘の中身がフィオレであろうと構わず 覆い被さって、一物を突っ込んでいたところだ。だがいまのメシナには肝 心の一物がない。そのかわり、淫心に反応して、メシナの乳首がきりりと 固くなっていった。固く尖ったそれを指でつまむと、ぞくぞくするほど気 持ちよかった。 03-759 : ◆3h6K3h2LvM :04/06/12 18 42 ID BzcddMaZ 「アアン……フフ、女の乳首ってやつはすげえな。チ●ポが二つ、ついて るみてえな快感だ」 こりこりと乳首を弄っていると、ペニスがない喪失感はどこへやら飛んで いき、女の快楽が体を支配していった。 「たまんね……」 メシナは、まだ寝息を立てているフィオレの上に重なっていった。 フィオレの乳房に自分のを押しつけた。 柔らかいふくらみとふくらみが押しつけられて、ひしゃげた。そのやわら かな感触の心地よさは男の体では絶対に味わえないものだった。自在に形 をかえるやわらかで弾力のある塊。フィオレの乳房とメシナの乳房が混ざ り合ってしまったようだった。 「ううん……女のオッパイ……?」 フィオレが寝言のようにつぶやいた。まだ寝ぼけているようだ。 ひょい。 「あン!」 メシナの胸が下から持ち上げられた。フィオレが寝ぼけたまま、手を伸ば してきたのだ。 そのまま、もにゅもにゅと胸を揉まれると、たまらなくなってメシナは声 をあげた。 「はぁぁっ、だめ、そんなに揉まれたらぁ、あん、あん」 自分自身の淫らな嬌声に酔い、メシナは何度もあんあんと喘いだ。 ぱちりとフィオレが目を開けた。 「あ……女?」 「フフ……兄貴だって女じゃないですか」 メシナはまだ寝ぼけているフィオレの口を吸った。 盗賊だったとき、フィオレは兄貴分だった。だが、女になった今では、ど ちらかというとフィオレのほうが幼さを感じる容姿になっている。 03-760 : ◆3h6K3h2LvM :04/06/12 18 43 ID BzcddMaZ 「あ、こら、テメ、犯すぞ!」 「犯す? ●ンポもないのに、どうやってオレを犯すの?」 「え、あっ……」 寝起きのフィオレはようやく、自分のいまの体がどうなっているかを思い 出したようだった。 「まさかフィオレ兄貴がこんな美味そうな処女になるとは思いませんでし たよ」 「やぁぁ……て、てめぇだって女になっただろうが!」 「兄貴は特別に感じやすい体になったみたいですよ」 メシナはもう一度胸のふくらみを重ねて、体を揺らした。 やわらかい肉が溶け合うように絡まりあった。 「あ、あっ、あっ、やめ、こんな……」 「ウフフ。兄貴の顔、すげぇイヤラシイ……」 たまらずメシナはもう一度桜貝のような唇を吸った。 感じやすい体はフィオレだけではない。 モズの装置のせいで女にされた者は一様に、感じやすい体にされていた。 フィオレが快感のあまり抵抗も忘れているのと同じくらい、メシナもたま らなく感じている。 メシナはさらに体を密着させていった。 やわらかく滑らかな肌が触れ合うだけで、くすぐったさと同時に極上の絹 に触れたような心地よさが伝わってくる。 フィオレの股間にメシナは脚を割り込ませた。 胸だけでなく、股間同士が触れ合った。 メシナもフィオレも股間には荒々しい剛直は消えていて、かわりに可憐な 女の花びらが備わっていた。そこが、キスでもするように優しく触れ合っ た。 「ふぁぁぁっ!」 「あはぁ……」 03-761 : ◆3h6K3h2LvM :04/06/12 18 44 ID BzcddMaZ 二人ともそこは熱を帯び、湧き出した蜜によって湿っていた。 メシナが腰をそうっと動かすと、二つの花弁が絡まり、擦れ合った。 「あ、やめぇぇ……」 「くふぅぅ……」 あまりの強い刺激に一瞬、腰の動きが止まってしまう。 しかしその堪らない快感をもとめ、またもぞもぞと互いの女体が蠢いた。 くちゅくちゅくちゅ…… 二人の股間に何か別な生物が潜んで蜜を啜ってるのではと思うほど、卑猥 な水音が響いた。 気持ちよくなって相手の体を抱きしめるほど乳房がぶつかり合い、押しつ けられ、ますます官能の炎が掻き立てられた。下半身と上半身と、それぞ れに信じられないほどの快感が生まれた。 「兄……フィオレ……」 「あふ……オレ、おかしくなっちゃうよぉぉ」 「はぁ、はぁ……おかしく……なっちゃいなよ、フィオレ……」 ぬるぬると二つの女体が溶け合い、混ざるような感覚。混ざり合い、互い の中に互いの存在が入りこんでくる。それは男では夢見ることすらかなわ ない最上の官能だった。 尖りきった乳首がぶつかり、秘裂と真珠粒が相手のそれに食い込む。その たびに二人の女は発情した、甘い声で悶える。 やがてどちらともなく昇りつめた。 「あっ……あっ……だめ、いくぅぅぅぅ……」 「きもち……よすぎるぅぅ…………」 二人は抱き合ってひとつになったまま、腰をわななかせた。 女体の歓喜は長く尾を引いた。心地よい一体感から名残惜しそうにメシナ は体を離した。 「ごちそうさん」 「こ……この淫乱女!」 03-762 : ◆3h6K3h2LvM :04/06/12 18 45 ID BzcddMaZ いましがたの行為を振り返る余裕が出来たのか、フィオレは顔を真っ赤に してなじった。 「淫乱女はお互い様でしょ」 「あんっ!」 メシナの指でまだぷっくり突き出たままの乳首をつままれ、フィオレは身 をよじった。 二人は揃って皮で水浴びをして汗を流すと、薄物をはおってモズの館へ向 かった。 二人とももう盗賊稼業を続けることはできない。 モズに囲われるハーレムの女なのだ。──村人全員がそうであるように。 「向こうについたら、さっきの続きしましょうや。今度は道具も使って」 「メシナ……おまえ、ほんと楽しそうだな」 「そりゃ館はいつもよりどりみどりの可愛い奴隷女たちであふれてるんだ から。オレにとっちゃ天国ですよ」 「自分がその奴隷娘の一人でもか?」 「えへへ。この体のほうが気持ちいいんだもの。それに……」 「きゃっ!?」 メシナの手はするりとフィオレの秘所にもぐりこんだ。 メシナの指はくちゅくちゅとそこを掻き回した。 「あぅぅぅ……」 「知ってるんだから。フィオレがオレ以上に女のセックスの虜だってこと!」 かぁぁぁと頬を染めるフィオレにメシナはキスをして、ついでに薄衣の上 から乳房を揉んだ。 「こ──この淫乱女!」 「だから、フィオレもね!」 (完)
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Blu-ray 異世界迷宮でハーレムを Blu-ray BOX 上巻 発売日:11月25日 【特典】 1.キャラクターデザイン・うのまこと描き下ろし特製BOX 2.キャラクターデザイン・うのまこと描き下ろしデジパック 3.キャラクター原案・氷樹一世描き下ろし表紙特製ブックレット 4.完全新作OVA「体を洗ったあとは……」 5.ノンクレジットOP ED ここを編集 2022年7月放送開始。 https //isekai-harem.com 監督 龍輪直征 原作 蘇我捨恥 キャラクター原案 四季童子、氷樹一世 助監督 青柳宏宜 シリーズ構成 砂山蔵澄 キャラクターデザイン・総作画監督 うのまこと サブキャラクターデザイン 渡辺義弘 モンスターデザイン 宮豊 ゲストキャラクターデザイン 村上やすひと、藤原さるか、清水たい エフェクトデザイン協力 小田裕康、村松尚雄 プロップデザイン 五反孝幸、児玉裕之、よねくらあい 動画検査 伊澤萌南、榊原大河、脇山鈴代、冨田稜介 デジタル作画修正 空久保美貴、榊原大河、伊澤萌南、和田麻友美、菱井利花子、多田野緋兎 美術監督・美術設定 長澤順子 美術ボード 斧正興 色彩設計 伊予実美子 撮影監督 関谷能弘 撮影監督補佐 坂巻哲嗣 2Dデザイン・モニターワークス 児玉裕之、よねくらあい 3Dアニメーション 濱村敏郎、淵上誠矢 特効 鈴木咲絵、福島達也 モデリング協力 山下房 編集 丹彩子 編集助手 深澤芽衣 音響監督 菅原輝明 音響効果 猪俣泰史 フォーリー 渡邊雅文 録音調整 都築寿文 録音助手 池田聖菜 音楽 菊谷知樹 アニメーションプロデューサー 西藤和広 アニメーション制作 パッショーネ 脚本 砂山蔵澄 イシノアツオ 絵コンテ 龍輪直征 佐野隆史 高橋丈夫 高橋成世 嵯峨敏 松園公 五反孝幸 久保雄介 演出 青柳宏宜 下司泰弘 嵯峨敏 古賀一臣 藏本穂高 加藤峻一 深瀬重 北村充基 浅利藤彰 久保雄介 作画監督 うのまこと 渡辺義弘 桜井正明 武本大介 出雲誉明 石原恵治 村田陽祐 黒田和也 滝吾郎 舛舘俊秀 坂田理 五反孝幸 井上貴騎 山崎克之 丸山修二 寿夢龍 中尾高之 佐藤敏明 柳瀬譲二 小橋陽介 Debris 札幌 小林史緒里 鈴木健史 若山政志 海堂ひろゆき 橋本英樹 冨岡寛 鐘文山 中村優作 佐々木洋也 佐藤好 石田啓一 村松尚雄 Tin 福島達也 清水拓磨 柿畑文乃 谷本馨 Zearth Sato 郁山想 宇津野奈緒美 Debris札幌 吉田潤 EN.studio 所沢映画 楊明坤 ■関連タイトル Blu-ray 異世界迷宮でハーレムを Blu-ray BOX 上巻 OP・EDテーマ 異世界迷宮でハーレムを/紳士の取引60万ナール コミック版 異世界迷宮でハーレムを 1 原作小説 異世界迷宮でハーレムを 1 Kindleまとめ買い 異世界迷宮でハーレムを 随時更新! pixivFANBOX アニメ@wiki ご支援お待ちしています! ムック本&画集新刊/個人画集新刊/新作Blu-ray単巻/新作Blu-ray DVD-BOX アニメ原画集全リスト スタッフインタビューwebリンク集 最新登録アイテム Blu-ray 魔女見習いをさがして Blu-ray「どうにかなる日々」Blu-ray Happy-Go-Lucky Edition 初回限定生産 Blu-rayDisc付き 『ラブライブ! スーパースター!!』「始まりは君の空」【みんなで叶える物語盤】 BEM~BECOME HUMAN~豪華版Blu-ray Blu-ray 劇場版 魔法少女まどか☆マギカ 10th Anniversary Compact Collection Blu-ray ぐらぶるっ! Blu-ray 映画クレヨンしんちゃん 激突! ラクガキングダムとほぼ四人の勇者 Blu-ray CHRONO CROSS 20th Anniversary Live Tour 2019 RADICAL DREAMERS Yasunori Mitsuda Millennial Fair FINAL at NAKANO SUNPLAZA 2020 ゴブリンスレイヤー Blu-ray BOX 初回生産限定 グリザイア ファントムトリガー THE ANIMATION 03[Blu-ray] 特装版 ラブライブ! サンシャイン!! Saint Snow 1st GIG 〜Welcome to Dazzling White Town〜 Blu-ray Memorial BOX ゾンビランドサガ Blu-ray BOX 初回生産限定盤 Blu-ray 思い、思われ、ふり、ふられ 完全生産限定版 Blu-ray Fate/Grand Carnival 1st Season 完全生産限定版 Blu-ray Fate/Grand Carnival 2nd Season 完全生産限定版 Blu-ray ダンジョンに出会いを求めるのは間違っているだろうかIII OVA Blu-ray 映画プリキュアミラクルリープ みんなとの不思議な1日 BD特装版 Blu-ray アズールレーン 三笠大先輩と学ぶ世界の艦船 ぶるーれい Blu-ray 水瀬いのり Inori Minase 5th ANNIVERSARY LIVE Starry Wishes かぐや様は告らせたい~天才たちの恋愛頭脳戦~ 22 OVA同梱版 呪術廻戦 公式ファンブック よつばと! 15 監修 庵野秀明・樋口真嗣など 夢のかけら 東宝特撮映画篇 パラレルパラダイス 13 特装版 アイドルマスター ミリオンライブ! Blooming Clover 9 オリジナルCD付き限定版 美樹本晴彦マクロス画集 軌 わだち― 夜ノみつき 10th EUSHULLY WORKS しらこ画集 ILLUSTRATION MAKING VISUAL BOOK カズアキ画集 Kazuaki game artworks ライザのアトリエ2 ~失われた伝承と秘密の妖精~ 公式ビジュアルコレクション ぼくたちは勉強ができない 第21巻 音声ドラマ ミニ画集付き同梱版 あいきょう 荻pote作品集 ヒョーゴノスケ流 イラストの描き方 TVアニメ『くまクマ熊ベアー』オフィシャルファンブック 押井守原作・総監督 西村純二監督作品 『ぶらどらぶ』 解体新書公式コンプリートガイド OCTOPATH TRAVELER Design Works THE ART OF OCTOPATH 2016-2020 おそ松さん 3rd season SPECIAL BOOK 描きたい!!を信じる 少年ジャンプがどうしても伝えたいマンガの描き方 YMO1978-2043 「小冊子・YMO全トラックリスト2021 Amazon限定表紙版」付き To LOVEる -とらぶる- ダークネス FIGURE PHOTOGRAPHY COLLECTION 斉藤朱夏 CALENDAR 2021.4-2022.3 ラブライブ! サンシャイン!! Aqours DOME TOUR COMIC ILLUSTRATION BOOK ラブライブ! サンシャイン!! Aqours COMIC ILLUSTRATION BOOK 2020 Winter イジらないで、長瀞さん 10 特装版 「はたらく細胞」公式アニメ完全ガイド リスアニ! Vol.43.2「アイドルマスター」音楽大全 永久保存版VII アイドルマスター シャイニーカラーズ 3 CD付き特装版 ウルトラマンマックス 15年目の証言録 ウルトラマンZ特写写真集 じじぃ 人生は深いな 冴えない彼女の育てかた 深崎暮人画集 上 Flat. ぷよぷよ アートワークコレクション 古谷静佳1st写真集 re START THE IDOLM@STER CINDERELLA GIRLS STARLIGHT MASTER COLLABORATION! Great Journey ウルトラマンゼロ Blu-ray BOX クロスアンジュ 天使と竜の輪舞 Blu-ray BOX 初回生産限定版 小林さんちのメイドラゴンBlu-ray BOX ゆゆ式Blu-ray BOX スペシャルプライス版 とーとつにエジプト神 Blu-ray 直球表題ロボットアニメ 全話いっき見ブルーレイ 未来ロボ ダルタニアス 一挙見Blu-ray VOL.1 シュヴァルツェスマーケン 全話見Blu-ray ワールドトリガー一挙見Blu‐ray VOL.1 異世界魔王と召喚少女の奴隷魔術 魔王プレイボックス 初回生産限定 トータル・イクリプス 全話見Blu-ray Blu-ray Cutie Honey Universe Complete Edition 夜ノヤッターマン 全話いっき見ブルーレイ こみっくがーるず Blu-ray BOX 初回生産限定 Blu-ray 幼女社長 むじなカンパニーセット 初回生産限定 ログ・ホライズン 円卓崩壊 Blu-ray BOX 七つの大罪 憤怒の審判 Blu-ray BOX I Blu-ray 水樹奈々 NANA ACOUSTIC ONLINE 『Dr.STONE』2nd SEASON Blu-ray BOX【初回生産限定版】 魔術士オーフェンはぐれ旅 キムラック編 Blu‐ray BOX 今井麻美 Winter Live「Flow of time」 - 2019.12.26 at EX THEATER ROPPONGI - Blu-ray盤 Blu-ray 仮面ライダーゼロワン ショートアニメ EVERYONE'S DAILY LIFE 仮面ライダー一挙見Blu-ray 1号 2号・V3編 仮面ライダー一挙見Blu-ray X・アマゾン・ストロンガー編 スーパー戦隊一挙見Blu-ray 1975-1981 スーパー戦隊一挙見Blu-ray 1982-1986 半妖の夜叉姫 Blu-ray Disc BOX 1 完全生産限定版 裏世界ピクニック Blu-ray BOX上巻 初回生産限定 Levius レビウス Blu-ray BOX【期間限定版】 スーパー戦隊 学研の図鑑 江口寿史美人画集 彼女 アニメディスクガイド80's レコード針の音が聴こえる necomi画集 PHONOGRAPHIC フルーツバスケット アニメ2nd season 高屋奈月 Illustrations 2 彼女、お借りします TVアニメ第1期 公式設定資料集 ドラゴンボール 超戦士シールウエハースZ 超シールガイド ガンダムアーカイヴス『ガンダムビルドシリーズ』編 Angel Beats! 天使画集 Angel Diary PANZER FRAULEIN 野上武志画集 【陸編】 Angel's cage るび様画集 Sweet Dream はすね画集 画集 制服Girl's▼コレクション もりょ作品集 異世界ファンタジーのキャラクターコレクション 劇場版「美少女戦士セーラームーンEternal」公式ビジュアルBOOK アイドルマスター シャイニーカラーズ イラストレーション ワークス VOL.2 Blu-rayDisc付き 八十亀ちゃんかんさつにっき 10 特装版 あんさんぶるスターズ! Ready For Star 2巻 缶バッジ付 Switch エーペックスレジェンズ チャンピオンエディション New ポケモンスナップ -Switch 【PS4】BIOHAZARD VILLAGE PLAMAX 聖戦士ダンバイン サーバイン ノンスケール PS製 組み立て式プラスチックモデル スーパーミニプラ 無敵ロボ トライダーG7 3個入りBOX 魔道祖師 前塵編 完全生産限定版 HGUC 機動戦士ガンダム 閃光のハサウェイ Ξガンダム MG 機動戦士ガンダムSEED モビルジン 1/100スケール カンチ 青 ノンスケール ABS&ダイキャスト製 塗装済み完成品 ☆赤ver 魔女の旅々17 ドラマCD付き特装版 クリストファー・ノーランの世界 メイキング・オブ・インターステラー BEYOND TIME AND SPACE 時空を超えて るるぶアズールレーン からかい上手の高木さん15からかいカレンダーカード付き特別版 「武装神姫」原案イラスト集 ALLSTARS 機動戦士ガンダム サンダーボルト 17 キャラクターブック付き限定版 とある科学の超電磁砲T OFFICIAL VISUAL BOOK Aqours 5周年記念アニメーションPV付きシングル「smile smile ship Start!」【BD付】
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669 名前:NPCさん[sage] 投稿日:2012/05/10(木) 19 39 09.66 ID ??? グダってるのは嫌いじゃないが戦術系ばっかりだから、ロールや中の人の困でも投げてみるか 昔サークル内でハーレムに関する話になり、俺が良さがサッパリ判らんといった所 ハーレムの良さが判らせてやる!とか言われてそれがキャンペーンに発展したことがある といっても中身は悪乗りした他PLと男1、他女というPTでの小国をやりくりするSW2.0の王道系 時折ラブコメっぽいのを混ぜたり何たりしながら実に普通に進行してたんだが、 中盤レベルが上がって神官が性転換魔法覚えた所で事態が急転。ついでにサプリ発売で性別転換薬が追加されたのも悪かった 常時その魔法かけて全員女と言い張りながらやれば良いんじゃね?、という話題になったらGMが突然 このキャンペーンの意義がなくなったのでこのキャンペーンを終了します、という宣言 他PLメガテン…もとい目が点。説得にも応じずそのまま流れたことがある 今はもうそいつが引っ越して鳥取抜けちまったから聞けもしないが、一体何がそいつをそこまで掻き立てたのか今でも判らん 670 名前:NPCさん[sage] 投稿日:2012/05/10(木) 19 41 48.08 ID ??? 669 TSハーレムとはまたニッチな 671 名前:NPCさん[sage] 投稿日:2012/05/10(木) 19 41 55.71 ID ??? TS系は守備範囲でなかったということか 672 名前:NPCさん[sage] 投稿日:2012/05/10(木) 19 48 21.19 ID ??? 669 困と言えば困なんだが、お前さんの言い方ではさほど困ってるって感じしねーな どちらかと言えば、キャンペ途中放棄されて参ったわー的な愚痴って感じ スレ325
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嘴亭萌え狼師匠の創作落語のひとつ。 鑑賞 死ぬ直前、それまでの人生が走馬灯のようによみがえると聞きつけた青年は、人生のうちで味わった少女美を一気に感じられるのなら儲けもの、と死ぬことを決意する。しかし首を吊り死にそうになった瞬間、彼の頭に去来したのは怒涛のごとくに連なる官能小説の文面であった。彼は童貞だった。それから幸運にもなんとか命を取り留めた青年は、今後の人生を走馬灯に出現する美少女を充実させるために生きようと誓うのだった。プロッペッパッピローニ二十歳の秋のお話。 解説 パッピローニの過去が明かされる噺。官能小説の記述が波のように襲い掛かってくる場面の迫力が見どころ。
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金色のハーレム ★ 光 5 クリーチャー:スーパーヒーロー 5000 ■シールド・フォース 【SF】自分のターンの始めに、相手のシールドを1枚ブレイクする。その後、シールド・フォースで選んだシールドを手札に加える。 作者:影虎 フレーバーテキスト 磨けばなんだって光るのよ。 収録 スペシャルデュエルA「炎の騎士」 評価 名前 コメント
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■ハーレム?3 分類不能11-うpろだ674の続き 紅魔館から急いで脱出した後、僕はアリスさん宅へと向かった。 あの二人は追ってきていないようだ。どうやら上手く撒けたらしい。 ・・・・着いた。しかし大きい家だ。 一人じゃ、もったいないぐらい。 「すみませーん、アリスさんいますかー」 「・・・・・あら、○○じゃない」 「ご無沙汰してます」 アリスさんと初めて会ったのは魔理沙ときのこ狩りに行っていたときだった。 晩御飯の材料にでもしようと一緒に狩っていたら、突然上から何かが僕に襲い掛かってきた。 紙一重でかわした。 先に進んでいた魔理沙が何事かとやってきた。 その何か(アリスさんだが)は魔理沙に何かを尋ねていた。どうやら僕のことを説明しているらしいが・・・・よく聞き取れなかった。 説明が終わったらしい。 すると、僕に襲い掛かってきた何かは、態度が一変し、僕に自己紹介してくれた。 それが、アリスさんとの出会いである。 ちなみに僕に襲い掛かった理由を尋ねたら、勘違いしたらしい。何をだろうか。 「で、何の用かしら?」 だるそうに聞いてくる。 「人形作りたいんで、教えを請いにきました」 「・・・・・・人形?」 「はい」 「何の人形作るの?」 「・・・・・みんなの人形、です」 「・・・・みんな?どういうみんなかしら?」 「具体的に言うと、僕がお世話になった人達です」 「・・・・・なるほど、プレゼントってわけね」 「そうです。で、いいですか?教えてもらっても」 そういうと、アリスさんは腕を組んで考え始めた。 30秒ぐらいたった後、アリスさんは口を開いた。 「・・・・・・・構わないけど、一つ条件があるわ」 「・・・・・なんでしょう」 「・・・・・・・欲しい物、教えてくれない?」 「え?僕ですか?僕は別に」 「違うわよ!・・・・・・魔理沙が欲しいものよ」 「魔理沙の・・・・?自分で聞けばいいじゃないですか」 「こっちにはこっちの事情があるのよ!」 「そ、そうですか」 なんだろう。聞けない事情でもあるのかな? 「というか、魔理沙のことなら付き合いが長いあなたのほうがわかるんじゃないですか?」 「男から見て始めてわかる事もあるのよ」 そーなのかー。 「んー・・・・・・・・何かの薬を欲しがってたような・・・・」 そういえばこの前、永遠亭に魔理沙が遊びに来たとき、魔理沙は何かの薬を永琳さんにゆずってくれるよう言ってたような。 結局拒否されてたが・・・・なんだったっけ、あの薬・・・・ 「薬?」 「そう、何かの薬を欲してましたね。多分、魔法関係の薬だと思うんですけど」 「・・・・・ふーん、そういうこと」 「・・・・え?今のでわかったんですか」 「ま、大体ね。でも、私が手に入れるのはちょっと無理かな」 「・・・・・?」 (多分、それは惚れ薬ね・・・・) 「それよりあんた、人形作るんでしょ?早くしないと、間に合わないわよ」 「は、はい!よろしくお願いします!」 こうして、僕はアリスさん宅で人形つくりに勤しむことになった。 永遠亭には、あとでちゃんと顔を出しておこう・・・・ ・・・・・・・・・・ 「遅い」 食卓に座っていた姫が、今日何度目になるかわからない言葉を呟いた。 今の時刻は20 00。とっくに、晩御飯の時間である。 しかし、どういうわけか晩御飯担当の○○がまだ帰っていなかった。 というわけで、急いで永遠亭の兎に晩御飯の支度を頼んだが、材料が無かったので、兎達は買出しに行っているところである。 ちなみに、もちろん私達は料理など出来ない。 「ちょっと、どうなってるの、ウドンゲ!」 「私に言われても」 これも何度目のやりとりだろうか。 「紅魔館の後から消息不明ね・・・・どこに行ってるのかしら」 師匠がどす黒いオーラを出しながら呟く。 この姿を見たら、誰でも帰る気なんて失せるだろう。 「・・・・・・」 てゐはまた何かの本を読んでるし。 私はふとカレンダーを見た。 今日は12月23日。 クリスマスイヴは明日だ。 ふと思った。 イヴの前夜にいない○○。 「もしかして、○○ってクリスマスの相手いるんじゃないでしょうか?」 「そんなわけないでしょう!いつも私がそういったことは監視してるから、気づかないはずないでしょう」 「・・・・・・・・・・」 最悪だ、この師匠。 「ん~、でも気になるわねぇ、一体今どこにいるのかしら?」 姫が盛大に腹を鳴らしながら呟く。カリスマなんて、あったもんじゃない。 「探してみる?」 「当てもないのに、そんなの無茶ですよ。それに、もう外は暗いです」 「こんばんわ、永遠亭のみなさん♪」 突然後ろから声が聞こえた。 ドアが開く音なんてしていない。 ということは、当てはまる奴なんて一人しかいない。 「あら、ご飯食べてないの?ダイエット?」 「・・・・・・何の用かしら?スキマ妖怪さん」 「ちょっと遊びに来ただけよ。でも、標的がいないわねぇ」 そういってキョロキョロ見回す八雲 紫。 標的・・・・・? 「・・・・・・誰のことかしら?」 「おおよそ、見当は付いてるんじゃなくて?」 「・・・・・○○なら、ここにはいないわよ」 「あら、とうとう愛想尽かされちゃったのかしら♪」 「・・・・・・・殺すわよ」 「・・・・・・・怖いわねぇ、あなたなら本当にやりそうで洒落になってないわ」 幻想郷で最強クラスの二人が火花をぶつけあっている。 やめて、永遠亭が壊れます。 「で、遊びに来たってどういうことです?」 このままでは本当に破壊されかねないので、話題を転換することにした。 「別に。ちょっといじめてあげようかなと思ってね♪あの子、反応が面白いし」 「・・・・・・・」 この人、師匠と似てるよね・・・・ 「ちょっと、いつの間にそんなことしてたの!?」 「割とやってるわよ。ガードが甘いわね」 「・・・・・・・」 また火花をぶつけ合っている。 姫もてゐも、傍観者を決め込んでないで二人を止めてよ・・・・ 「ま、○○がいないんじゃ、しょうがないわね。また明日、宴会の席で会いましょう♪」 「宴会?」 「聞いてないの?いつもの博麗のやつよ。○○も参加するらしいってね」 「○○が?」 「霊夢が嬉しそうに言ってたわ。○○ったら、モテモテね」 「・・・・・・・」 ・・・・・全ては、明日のイヴの宴会か・・・・ 「じゃ、またね~☆」 そう言って、スキマ妖怪は消えていった。 何しにきたんだろうか。 「・・・・・・おなかすいた・・・・」 話が終わったのを告げるかのように、姫の腹がまた鳴った。 「ここをこーして・・・・・ふにゃ」 「こら、寝ちゃダメよ!まだ完成してないじゃない!」 僕はまだアリスさん宅で人形を作っていた。 ちなみに今の時間は23 00。本来なら、もうすぐ寝る時間である。 「く・・・・・」 なんとか気力を振り絞り、人形つくりに専念する。 それにしても、アリスさんがこんなにスパルタだとは、思わなかったよ・・・・ 現在の状況は、なんとか全員分の人形の土台が出来たところである。 これから、細かい修正、塗装、飾り付け、特徴付けをしなくてはならない。 徹夜である。 「・・・・・・あふ」 「寝るなー!!!」 そんな声出しちゃ近所迷惑ですよ、アリスさん・・・・ それにしてもアリスさん、なんで眠くならないんだろう・・・・・ あ・・・・永遠亭に顔出しにいくの忘れた・・・・どうしよう・・・・ ・・・・・・ 「・・・・・・」 「・・・・・」 「・・・・・」 「・・・・・・」 クリスマスイヴの朝。珍しく姫様が早く起きていた。 しかし、今までに無い強烈な気まずさが、朝の食卓を襲っていた。 ○○が、昨日から帰ってきていないからである。 「・・・・・・」 「・・・・・」 「・・・・・」 「・・・・・・」 箸が進む音だけがやけに大きく響く。 ちなみに、今日の宴会は昼から始まる。 準備などで、色々かかってしまうからである。 「・・・・・・」 無言で師匠が朝ごはんを食べ終える。 音も無く立ち上がり、部屋に行ってしまった。 なんというか、近づきにくい雰囲気を出している。 「・・・・・ねぇ、れーせん、どう思う?」 「え?」 てゐが急に話しかけてきた。 「どう思うって・・・・・何が?」 「・・・・・・わかるでしょ。○○のことだよ」 「あー・・・・」 考えなかったわけがない。 私も、帰ってきてないという事実に驚いた。そして、考えた。 しかし、理由が思い浮かばない。 「うーん・・・・なんでだろうね」 私は敢えて今考え出したフリをした。 なんでこんなことをしたか、自分でもよくわからなかった。 「私ね・・・・○○は、大変なことにあってるんじゃないかって心配なの」 「大変なこと?」 「・・・・誘拐されちゃったとか」 「てゐ、物騒な話はやめなさい」 姫が珍しく高貴なしゃべり方をした。 これには私も驚いた。 「○○はいい子よ。それに、・・・・あの子は強いわ。きっと、理由があるのでしょう」 「姫・・・・」 「・・・・・・うん、そうだよね!」 ○○、あなたはこんなにも皆に想われてるのに、一体どこにいるの? せめて、連絡ぐらいはよこしてよね・・・・ ~その頃の○○~ 「・・・・・・・zzzzz」 少年熟睡中。 「・・・・・いい熟睡っぷりね。それにしても、よく一晩でここまで・・・・」 彼、○○は徹夜で全ての人形を完成させていた。 もちろん私が全て○○が寝ている間に人形をチェックしたが、手抜きや駄目な点など無かった。 私の教えを、完璧にこなしていた。 「まったく、永琳に気に入られてる理由が分かる気がするわ」 ちなみに、○○は私の分の人形も作っていた。 別にいいのにと言っても、今日最もお世話になりましたから、と眠いくせにさわやかな笑顔で渡してくれた。 そのあとすぐ泥のように寝ちゃったけど。 不覚にも笑顔に見とれそうになっちゃったのは秘密だ。 「・・・・・・今は、ゆっくり寝てなさい。宴会の時間には、起こしてあげるわ」 そうして、○○に布団を掛け直した。 さて、私も宴会の準備をしなくては・・・・ ・・・・・・ 宴会の時間になった。 とうとう、○○は帰ってこなかった。 「さ、行くわよ。用意はいい?」 「はい、師匠」 「・・・・・○○は、宴会にいるのかな」 「行かないとわからないわ、てゐ」 ウサギ達に夜まで留守番を頼み、いつものように博麗神社に出発した。 ・・・・・こころなしか、みんなスピードが速くなってるような気がするが。 「・・・・・あら、来たのね」 霊夢がだるそうに言ってくる。まぁ、いつものことだ。 「ええ、来たわ。大分集まっているみたいね」 博麗神社に着くと、既に大体の面子が博麗神社に揃っていた。 いないのは・・・・ 「アリスと・・・・・○○ね」 「・・・・・・」 珍しく、香霖堂の主人も来ていると言うのに、○○は一体どこで何をしているのか。 「アリスは・・・・どうしたのかしら?」 「あーアリスなー」 突然魔理沙が話に割り込んできた。 いつのまにか、こっちに来ていたらしい。 「それが妙なんだよ、今日のあいつ」 「妙?」 「ああ。呼んでも、呼び鈴を鳴らしても、先に行ってーとしか言ってくれなかった。いつもは呼んだらすぐ出てくるのにな」 「・・・・・・何かしているのかしら」 「さあ。あいつの考えてることは、よくわからんからな」 「・・・・・・・」 魔理沙は頭を捻っているが、私、もとい、私たちは今の魔理沙の証言で固まっていた。 もしかして・・・・・○○の相手は・・・・ 「・・・・・・」 「・・・・・」 「・・・・・・」 「お・・・おい、どうしたんだ?私、何か変なこと言ったか?」 「・・・・魔理沙、ほっときましょ。今のこいつらに関わるのは危険そうよ」 「え、何でだぜ?霊夢」 「勘よ、勘。それより、早くこっちを手伝ってよ」 「ん、ああ」 ・・・・・・・・・・・ 「起きなさい、○○!いつまで寝てるの!」 「・・・・・・zzzzzz」 参った。起きる気配が無い。 おかげで、魔理沙が珍しく呼んできてくれたというのに、先に行かしてしまったではないか。 「○○!宴会に遅れるわよ!ってか、もう遅れてるわよ!」 「・・・・・・」 へんじがない・・・・ただのしかばねのようだ・・・・・・・死んでないけど。 こうなったら・・・・ 「力ずくで・・・・・起こさせるしかないってわけ?」 いや、でもそれは流石に徹夜明けの人には可哀相な気もする。 でも、このままじゃ間違いなく起きない。 寝てるまま無理やり連れて行くか? 「全く、世話が焼ける子ね・・・・・・・・・。ちょっと、あんたたち、手伝いなさい」 私は人形の手を借りることにした。 ・・・・・・・ 「それにしても遅いぜ、アリスのやつ・・・・・」 「・・・・・・用事でもあるんじゃないの?」 「前聞いたときは特に無いって言ってたぜ・・・・・」 「急な用事が入ったんじゃないの?」 「・・・・・・・気になるから見てくるぜ」 「関わらないほうがいい気がするんだけどね・・・・」 「じゃ、霊夢はここにいてくれよ」 「待って。・・・・・・・やっぱり私も行くわ」 「師匠、あの二人、どっかに行くみたいですよ」 「怪しいわね・・・・・こっそり、あとをつけるわよ」 「なになに?どうしたの?」 「姫様とてゐはここにいて。私とウドンゲは、ちょっとここから離脱するわ」 「?」 「・・・・・行かなくてよかったんですか?紫様。何かあったようですよ」 「ふふふ、いいのよ、別に。私が行っても、そう結果は変わらないから」 「はあ・・・・」 状況 宴会に向かっている途中のアリス。人形の力を借りながら、アリスの肩には未だ寝ている○○。 アリス宅へ向かう4人、霊夢・魔理沙・永琳・優曇華院。 「おい、霊夢!」 「どうしたの?魔理沙」 「ええい!」 「きゃっ!・・・・何するのよ」 前を飛んでいた魔理沙が急に私を道連れにして横にあった林に突っ込んだ。 「あれを見てくれ」 「?」 魔理沙が指差す方向、そこには・・・・ 「アリスと・・・・・・・○○?」 人形を周囲に浮かべながら、肩を抱き合うようにして歩く二人の姿があった。 「師匠、あれは・・・・・・」 「・・・・・・・・」 まさか本当に・・・・・アリスと○○が・・・ ・・・・・ 「全く、なかなか起きる気配が無いわね」 「・・・・・・zzzzzz」 「それにしてもホント、可愛い寝顔ね。こっちの苦労も知らずに」 少し仕返しをしてやろうか。 ほっぺたをつついてみた。つねってみた。デコピンしてみた。 「・・・・う・・・・・ん・・・」 それでも起きそうに無い○○。 自然と笑顔がこぼれてしまう。 もちろん、このやり取りも見られていた。しかし、アリスが気づくわけが無かった。 ・・・・・ 「・・・・・・お、おい!なんだかいい雰囲気だぞ!あの二人」 「・・・・・・・・まさか本当に」 信じられない。あのアリスが、魔理沙以外と・・・・・ 「し・・・師匠・・・」 「・・・・・・」 さっきよりオーラが黒くなってる。 師匠、それ完全に危ない女ですよ・・・・・ ちなみに、この四人、○○が寝ていることに気づいていない。 ・・・・・ 「さ、もうすぐ着くわよ、○○。」 「・・・・・・ぐう・・・・」 「はぁ、やっぱり起きないか」 よっぽど疲れてたんだろうか。 自然と目が覚めるまで待ったほうがいいか・・・・ 私は、近くにある切り株の上に座って休憩することにした。 さすがに、草の上で寝かせるのはかわいそうだから、一緒に、だけどね。 ・・・・・ 「・・・・座ったな」 「一々言わなくても、わかってるわよ」 魔理沙はさっきから二人の様子を実況しているかのように一言一言しゃべる。 「・・・・・何しているんでしょうね」 「・・・・・・・」 師匠、そろそろ我慢の限界が近づいてきているみたいだ・・・・ ・・・・・ 「ふう、たまにはこういうのもいいかもね」 「・・・・・zzzzzz」 ちなみに、アリスは気づいていないが今のこの二人は他から見たらかなり誤解されそうな座り方をしている。 肩を、寄せ合っているのだ。 アリスは、相手は寝ているからそんなこと気にもしちゃいないが、他から見れば、そうはいかない。 「・・・・・・・ゴトン」 「・・・・・あら」 隣に座っていた○○がアリスの方に倒れた。 ・・・・・膝枕の姿勢である。 「まったく、今日だけよ」 「・・・・・・zzzzzz」 ・・・・・ 「膝枕!膝枕してるぞ!あのアリスが!」 「・・・・・・・(絶句)」 「もう・・・・・頃合ね」 「し、師匠!早まっちゃ駄目です!あ・・・・・・」 永琳、スタート。 「・・・・・どうなっても知りませんよ」 5秒ぐらいたった後、優曇華院スタート。 「あの二人、いつの間にここに・・・・・」 スタートする二人の姿を見た魔理沙も、スタート。 「ちょっと、何する気なのよ、魔理沙~!」 ちょっと遅れて、霊夢もスタート。 「・・・・・・そろそろ起こさないと駄目ね。○○・・・・・って」 「・・・・・zzz」 風の音がする。何かがすごい勢いでこっちに向かってくるような音だ。 本能が、早く逃げろと告げた。 「くっ・・・・」 人形を起動させ、○○を宴会へ運んでいくよう命じた。 私は、すぐそこの草に隠れた。 3秒後、4人の人影が、さっきまで座っていた場所に集まった。 「アレは・・・・・霊夢に魔理沙に・・・・永琳と・・・・その弟子までいるじゃない。どういうこと?」 ・・・・ 「あれ?いなくなってるわね」 さっきまで二人がいた場所に到着したが、既に誰もいなかった。 「師匠、気づかれたんじゃないですか?」 「気配は隠したわよ。でも逃げるってことは・・・・ますます怪しいわね」 「ちょっとあんたたち、いつの間にここにいたのよ」 霊夢と魔理沙が遅れて登場した。 「悪いけど、尾行させてもらったわ」 「そんなことはどうでもいい。で、だ、あの二人はどこに行ったんだ?」 「・・・・・探すわよ」 「はぁ、私は宴会に戻ってますね。もしかしたら先に行っちゃったのかもしれないし」 ・・・・・・ 「・・・・・・そういうこと。あいつら、誤解してるのね・・・・」 まあ、確かに少しやりすぎたかもしれない。 それに、不覚にも○○に見とれそうになったのは事実だし。 それよりも・・・・ 「ここから、無事に脱出できるかしら・・・」 ○○はもう心配ない。さっき宴会に着いたと人形から連絡が来た。 ○○は起きなかったようだけど。 問題は私だ。どう見つからずに宴会に向かうか・・・・ 正直、今のあの4人には話が通じそうに無い。特に永琳。 ○○が、いかに愛されているかがわかる。こんな形でわかりたくないんだけどね・・・・ ・・・・・ 「妖夢、もっと酒を持ってきなさい」 「飲みすぎですよ、幽々子様・・・・」 「今日は宴会よ?飲みすぎがちょうどいいのよ」 「そうそう、あんたもパアーッと飲んじゃえばいいよ」 さっきから主と鬼はずっとこの調子だ。 見てるだけで酔いそうなぐらい飲んでいる。 「はあ・・・」 台所に追加の酒を取りに行く。もう大分、酒の瓶は減ってしまっている。 博麗の巫女には、同情せざるを得ない。 そういえば、霊夢はどこに行ったんだろうか? 「ん・・・・・?」 玄関から何かが入ってくる音が聞こえた。 誰かが酒を取りにきたのかな? 「誰だか知らないけど、こっちには酒はもう無いですよ~」 向こうに話しかけたが反応なし。 影がこっちへ近づいてくる。どうやら、大勢のようだ。 「・・・・・・・・・」 「・・・・・なっ・・・・」 台所の前を、大勢の人形たちが通り抜けていった。 中央には、寝ていると思われる人が運ばれていた。 「な・・・なんですか?今のは」 人形たちは寝室のほうへ向かったようだ。 気になるので、私も向かうことにした。 「・・・・これは」 「・・・・・・zzzzzz」 寝室に来てみると、人形たちはもういなかった。 その代わり、布団で寝ている人が一人いた。 確かこの人は・・・・ 「永遠亭にいた・・・・○○・・・・ですよね」 うろ覚えだが、そんな感じだった気がする。 それにしても、何で人形に運ばれてきたんだ・・・・? 「・・・・・一応、永遠亭の人に知らせておきますか」 ・・・・・ 「○○・・・・一体何をしてたんだろう」 てゐが、○○の顔をじっと覗き込んでいる。 妖夢に言われたとおり、寝室に来てみると、○○がいた。 幸せそうに寝ている。 妖夢から聞いた話によると、人形がここに運んできたそうだ。 「人形って、アリスのかな?」 「・・・・・可能性は高いわね。ま、○○が起きてから、その辺の話は聞きましょう」 酔いは完全に冷めてしまった。 せっかく、この私が珍しく宴会に出ているというのに。 酒は、もう飲む気になれなかった。 ・・・・・ 「うぅ~本当だってば~」 「・・・・・本当なの?」 「さっきからそう言ってるじゃないのよ・・・・」 結果として、私は捕まった。 が、弾幕を浴びる前に何とか話を聞いてくれた。 もちろん、○○がプレゼントを作っていた、という理由は、伏せたけどね。 ・・・・・ 「・・・・・・zzzzz」 寝室には奇妙な図が出来上がっていた。 中央に、未だ起きることのない○○。 周りに、女大勢。具体的に言うと、永遠亭メンバー+霊夢+魔理沙+アリスである。 「まったく、まだ起きないのねえ、○○は」 永琳が呆れ果てたように言った。 ちなみに、今の時刻はもう夜10時すぎである。他の奴は、とっくに帰ってしまった。 「私ももう帰ることにするわ。今日の恨み、いつか晴らさせてもらうからね」 アリスが帰っていった。それに釣られるように、魔理沙も帰っていった。 「あんたたちはどうするの?○○は、起きるまではここに泊めててあげるけど」 「・・・・・・・」 反応なし。起きるまでここにいるつもりか。 「私はもう寝るわ。あとは勝手にやってなさい」 そうして、他の明かりを消して、眠りにつくことにした。 明日も、忙しくなりそうだ。 ・・・・・・・・・ 「・・・・・・ふぁーあ。んーよく寝た気がする」 目が覚めると、まず暗闇が目を襲った。 「・・・・?」 目を瞑り、目を暗闇に慣らした。 辺りを見回すと・・・・ 「ここは・・・・・博麗神社か?」 なんでここに・・・・確か僕はアリスさんの所で人形を作っていて・・・・って、そうだ。 「今何時だ?」 僕は布団から立ち上がろうとした。しかし、体が動かない。 体を見てみると、そこには・・・・ 「・・・・みんな」 永遠亭の皆が、僕に向かって、寝ていた。 「そうか・・・・結局連絡できなかったんだよな・・・・ごめん、みんな、心配かけて」 一番近い位置にいた鈴仙さんの頭を撫でた。 そこで僕は、いい案を思いついた。 「そうだ、人形を・・・」 人形は隣の部屋の袋の中に置いてあった。 アリスさんが置いていてくれたんだろうか。 「僕からの・・・・・・今までのお世話になったお礼、心配掛けちゃったお詫び・・・・・そして・・・・」 みんなの寝ている頭のところに、そっと、それぞれ人形を置いておいた。 「・・・・クリスマスプレゼント・・・です、皆さん。どうか、受け取って下さいね」 心なしか、みんなが笑った気がした。 霊夢のところにも人形を置き終え、時間を確認。 どうやら、もうすぐ朝になるようだ。丸一日寝てしまったというわけか。 さて、魔理沙のところにも人形を置いていかないと。すぐ拗ねるんだもんな、魔理沙は。 さて、後は永遠亭に戻って・・・・あれを実行するだけだ。 ・・・・・ 「・・・・ん」 目が覚める。結局、あのまま博麗神社で寝てしまったようだ。 ふと、頭に違和感。そこには・・・・ 「・・・・これは・・・・」 私そっくりの、人形が置いてあった。 側にあった紙には、Merry X mas!と書いてあった。 急いで、布団を見る。 ○○は、いなかった。 「ん・・・・?」 「なになに・・・?どうしたの・・・?」 他の皆も起きたようだ。 そして、さっき私がやった行動と同じことを皆、していた。 「まさか、あの子、これを作るために・・・・」 「・・・・・永遠亭へ戻るわよ、皆」 「・・・・うん」 まったく、私たちの気持ちを無視して、勝手にプレゼントを用意して、勝手に去るなんて・・・・。 こっちからもお礼させてよ。ずるいじゃない。そんなの。 人形を手に抱き、急いで博麗神社から出て永遠亭へと向かう。 この間、みんな、無言だった。 「はぁ・・・・はぁ・・・」 急ぎすぎて疲れてしまったが、永遠亭に着いた。 私は玄関の扉を開けた。すると、次の瞬間・・・・・ パーン! 「え・・・?」 たくさんのクラッカーが、私たちに向かって降り注いだ。 中央には○○。周りには、永遠亭のウサギたち。 「Merry X mas !皆さん!そして、お帰りなさい、皆さん」 「・・・・・○○・・・これは・・・?」 「えへへ、実は前もって準備してたんですよ。ちょっと予定が狂いましたけど」 本当は宴会場でやるはずだったんですけどね・・・・と○○は言っているが、そんなこと聞こえなかった。 気がつくと、私は、目の前の○○を抱きしめていた。 「え?」 「な・・・」 「あら」 上から、てゐ、永琳、輝夜である。 「ちょ、ちょっと鈴仙さん?どうしたんですか?」 「・・・・・なんでもないわ」 「ちょっと、みんな見てますよ!」 「・・・・・・ずるい、れーせんだけ・・・私もー!!」 「うわっ!」 頭にてゐが抱きついた。 「ちょ、てゐ、前が見えない!」 「皆ずるいわ~、私も入れてよ~」 「なっ!」 後ろから輝夜が抱きついた。 「・・・・あ、あんたたち・・・・」 「え・・・永琳さん・・・助け・・・・」 「私も入れなさーい!」 「ええええ!!???」 よりにもよって永琳は○○の胸へ飛び込んだ。 当然、受け切れなかった○○はダウン。輝夜は、ヒョイっとかわした。 「・・・・・何やってんの、あんたたち」 人形のお礼を言いに来た霊夢と魔理沙が、この光景に呆れていた。 後日談 クリスマス、人里の商店街に、奇妙な5人組が現れたそうである。 その5人組は、男(というより少年っぽかった)一人に、女四人という大層うらやましい構成だったそうな。 どうやら、なにかクリスマスパーティーで使うものを買いに来たらしい。 が、少年が別の場所に行ってる間、その女4人は一斉に何かを買い始めた。 どうやら、少年へのプレゼントらしい。中には、手作りのものをもうプレゼントしたと言ってる女もいたそうである。 そして、ケーキと、お酒と色々な食料の材料を買って、その5人組は帰っていったそうである。 ・・・・うらやましい男も、いたものである。 後でわかったことだが、この5人組はどうも永遠亭の人達らしい。 それを確かめようと何人もの人間が、永遠亭へ向かおうとしているのだが、一向にたどり着けないらしい。 曰く、どうも竹林が前よりも迷いやすくなっている気がする、だ、そうだ。 ちなみに、このことを事情を知ってそうな博麗の巫女に聞いてみても、 「いいんじゃないの?本人たちが幸せならさ」 と、少し赤い顔で答えてくれた。 おいおい、どんだけこの男は世の男に敵を作るつもりなんだよ。あ、幻想郷だから世なんて関係ないですか、そうですか・・・・ ・・・・ハーレムEND Q.終わり? うん Q.最後はなんだ? 書いてて自分で空しくなってきたので、つい Q.個別ルートは? 書く時間があれば書こうかなとは思ってるが・・・・期待しないでくれ 最後に一言 無理やりクリスマスに絡めたので少々話の筋がおかしいかもしれないが、そこは笑って見逃してくれると嬉しいです、はい 11スレ目 492 ─────────────────────────────────────────────────────────── 「新年会というものがしてみたいわ」 八雲紫のこの一言で、元旦という日もまた常と変わらぬ宴会が博麗神社で行われる事になった。 「結局の所、ただ宴会がしたいだけだよなぁ……」 ぼやきつつも作業は淡々とこなしていく○○。 「と言いつつも、貴方も準備に余念がないじゃない」 「仕事はいつも俺に回ってくるからでしょう、霊夢さん」 背後からかかる声。振り向かなくても誰か分かるようになったその声の主は博麗 霊夢。 「まぁそうだけど。ほら、御節の準備もしなきゃいけないんだから」 「宴会で御節食べるんじゃないんですか? どれだけ食べるつもりなんですか」 呆れ返ると返事は誤魔化しだった。 「まぁ、いいじゃない。ほらほら、用意、急いで」 「誤魔化さないで。準備大変なのは俺なんですから」 「やる事に変わりは無いでしょー? じゃ、私は明日に備えて寝てくるわーふぁぁ……」 「お待ちになって霊夢さーん」 逃げられそうになる。慌てて袖を掴むがするりとかわされ、逃亡を許してしまう。 「んー……。何よ?」 「……やればいいんでしょう」 「よく分かってるじゃない。じゃ、頑張ってね」 三白眼で睨み、自身の寝室に引っ込む霊夢。 「……ずりぃなぁ」 ぼやく口も、無言の一文字に。 「明けましてお目出度う御座います」 ぺこり、と振袖姿で礼をするのは霊夢。 対する○○は、幻想郷に来たときの格好、詰まる所、ジーパンにセーターという不格好。 「御目出度う御座います。本年も昨年と変わらぬご指導ご鞭撻の程を、って何処の挨拶だよ」 「新年なんだから挨拶くらいちゃんとしなさいよ」 うだうだと長く、変になった挨拶を止めるとそれに賛同する声が一つ。 「そうよー○○」 「あ、紫さん。それと、藍さんと橙。おめでとう御座います。今年もよろしくお願いします」 空間を割って現れたのは八雲 紫とその式、八雲 藍、その式の橙である。 「おめでとう。そうねぇ、今年と言わずに何時までもよろしくしてあげるわよ?」 「まぁ、寿命続くぐらいまでは」 「ここでは死んでも死後の世界がしっかりとあるわよ」 「あぁ、そうだった。まぁ、死んだ後の事は死んだ後に考えますので。当面の問題は寒くて宴会に誰も来ないっていう、ね」 「そんなに寒いかしら?」 「そりゃあ、貴女はスキマで一瞬ですし。こらこら、橙。何もわざわざ炬燵の中で丸くならなくていいから」 疑問に答えつつ丸くなった橙を炬燵から引っ張り出す。せめて顔だけでも出しとかないと脱水症状を起こしかねない。 「さ、寒いんだもん……」 「な、何!? 寒いのか橙ようし私が暖めてあげようさぁこっちへおいで!」 「藍さん藍さん。鼻血垂らしながらスッパの準備しないで下さい」 今にも、というか既に暴走している九尾の狐に突っ込みを入れると、あっさりと沈静化してくれた。 「はっ!? いかんいかん。いや、済まない○○」 「お気になさらずに。で、どうしましょうか、人数。無理にでも何人か拉致りましょうか」 拉致などと危険な言葉を発しながら宴会に関する提案をする○○。 「こらこら、物騒な発言しないの。でも、ま、悩んでても仕方ないから、ね!」 「え? 何笑顔で肩に手を置いてるの霊夢さん?」 ○○の言葉通り、良い笑顔で、それはそれは良い笑顔で霊夢は○○の肩を掴む手に握力を加える。 「貴方が呼びに行けば何人かは釣れるでしょ? ―――――行け」 「命令ですか!? 俺だって外に出るの嫌なんですよ?」 「私だって嫌よ。女の子をこの寒い中、外に行かせる気?」 いけしゃあしゃあとそんな事をのたまうが、当然のように○○も反論。 「俺は何時だって男女平等を叫んでますよ? ここは平等にじゃんけんで」 「良い度胸してるじゃない。私に勝負を挑んだ事、後悔させてあげるわ」 「上等。じゃあ、……最初はグー!」 両者勢いよく、それぞれの手を出す。 『じゃんけん、ほい!』 「あ、私の勝ちね」 そこへ割って入った、紫の声と手。 グー同士であいこだった筈のじゃんけんは、紫がパーを出した事によって紫の一人勝ちになっていた 「へ?」 「ゆ、紫……、あんたねぇ」 「ほら、仲良く二人で行ってきなさいな」 「……行きますか、霊夢さん」 諦めたように外に行く支度を始める○○。コートを探しに宛がわれた自室に戻ろうとする。 「……そうねぇ。でも、少し待ってくれる?」 「あぁ。数秒で済ませろよ」 振り返る○○の表情は八雲家の誰にも見えなかったが、口の端が歪み、かなりの黒い表情になっていた。 合わせて、霊夢の表情も同種の物へと。 「えちょっちょっと霊夢何をそんなに殺気立って」 「問答無用! 夢 想 封 印 !」 アッー 「おー、吐く息しれー」 膝ほどまで丈のある漆黒のコートと、鍔広の、コート同様漆黒の帽子に身を包む○○。 それに合わせて歩くのは、振袖にマフラーというなんとも微妙な出で立ちの霊夢。 「遊んでないで。まずは、魔理沙の所に行きましょ」 「それからどうしますよ。ていうか二手に分かれた方が早くないですか」 「んー。そうだけど、さっ」 言葉と共に○○の帽子を取り、被る。 「うわっ、と」 「一人だと、寒いじゃない」 「まぁ、……そうですけど」 「ほら、行きましょう」 「ん、了解です」 「帰れ」 玄関に来た来客の姿を見るなり、一言だけ若干の怒りを込めて発したのは霧雨 魔理沙。 いきなりの不満顔に○○の不満が漏れる。 「えー、せっかく呼びに来たのに」 「五月蝿いお前らがいちゃついてる場所になんかいたくないんだよ!」 「と、申されておりますが霊夢さん」 「そっちこそ五月蝿い四の五の言わずにさっさと来なさい」 「と、申されておりますが魔理沙」 「○○を私にくれるんだったらいいぜ」 「と、申されておりますが霊夢さん」 「はっ、何を言ってるのかしら。○○は私のものよ。誰かに渡すわけ無いじゃない」 「と、申されておりますが、魔理沙」 「だったら行かないだけだ。行っても無駄なだけだと、今はっきりしたからな」 「と、申され」 『いい加減にしろ』 「あい」 この両者にどすの利いた声で脅されて平気な人はいるのでしょうか、とそんな事を考えながらガクブル震える○○。 「ったく……。惚れた男のイチャを見るのは結構辛いんだぜ?」 「てゆーかさ」 反論するように声を上げる○○。 「俺、別に霊夢が好きだって一言も言ってないんだけど」 な、何だってー!? それはもう幻想郷が割れんばかりの声で、むしろ幻想郷が声を発しているような感じで世界が揺れた。 どこから聞きつけたのか、地獄耳の烏天狗が「号外ー! 号外ー!」と叫んでいる。 「ちょ、ちょっと○○!」 「世話になってる身で悪いんだけどさ、恋愛感情はそれと別だわ。霊夢が好きならしっかり好きって言うけど、言ってないし」 「な、成程……。つまり、私にもチャンスが残ってるんだな!?」 「まぁ、結論を出すのは多分もっと先ですし。兎に角今は宴会に来い」 「勿論行くぜー!」 「来るなー!」 「おいおい、お呼びでもない人たちが来すぎだろ」 陽気な魔理沙と、落胆した霊夢を連れて博麗神社に一旦戻ると、何故か朝には来ていなかった連中がまぁわんさかと。 そして、○○の言葉を聞いたのか、ぐるりと一斉に○○を見て、一言だけ。 『嫁を探していると聞いて飛んできました!』 「探してねぇよ! 天狗の誇張された噂を信じるな!」 「でも嫁は霊夢じゃないんでしょう?」 代表者なのか、日傘をメイド長の十六夜 咲夜に差してもらいながら 普段は無いカリスマを最大限に発して発言するのはレミリア・スカーレット。 どうでもいいですが咲夜さん傘差しながら狩人の目で此方を見つめるのは止めてください。 「だからと言って何故貴様を嫁にしなければならない」 この○○、幾ばくかの確執がこの吸血鬼とその周辺住民に存在する為、普通なら即死級の言葉遣いなのである。 勿論、機嫌が悪ければ一撃なのだろうが。 「よ、よよよよよ嫁といいい今」 「お嬢様、せっかくのカリスマが急降下中ですわ」 心なしか、咲夜さんのフォローも投げやり感が漂う。 まぁ、主人が鼻血流してそれを止めようともしてなければそうかとも納得できる。 「そ、それで、○○さんは一体誰が好きなんですか?」 カリスマ急降下中の吸血鬼に代わって質問してきたのは守矢神社の巫女、東風谷 早苗である。 ○○と同様、外から来た人間なので襲撃した霊夢のお詫びに行った時にすぐに打ち解けた。 「いやだから、俺は今すぐに決める気はなi」 「いいこと早苗? 恋愛が絡めば女は須く敵よ。―――――勿論私もね」 「なっ、神奈子様まで!?」 「勿論、私もいるよ」 「諏訪子様!?」 「……話聞けよ」 「あはは。大変な事になってるわね、○○」 傍にスキマを出して現れたのは紫だった。 「笑い事じゃないでしょう。俺の責任ではあるんでしょうけど、暴走しすぎです。たかが俺ごときの事で」 「ごとき、なんかじゃないわよ? 事実、これだけの女性の心を動かしているのだから」 私も含めてね、と参戦宣言。 そんな紫の言葉を聞いてか聞かないでか、○○は集まった女性陣の方を眺めていた。 「……なーんか、喧嘩腰のふいんき(何故かry)になってきましたね」 「何よ! ○○は私の事が好きなのよ!」 知らんがな、と突っ込みを心の中で先ほどの発言をした蓬莱山 輝夜に入れておく。 「ほほぅ……。いい度胸してるじゃない、輝夜。焼かれて死ぬ?」 「私は死なないわよ馬鹿妹紅ー!」 「比喩だ馬鹿輝夜ー!」 「……微笑ましいんだか、何なんだか」 「あら、誰が微笑ましいって?」 「んぁ? ……どこから湧いてきてんですか、貴女は」 「別に、少し気配を絶っただけよ?」 ○○が言う先には微笑を携えた風見 幽香がいた。 「気配断ち、ですか。たかが人間の俺には無理な事です」 「そうよ。でも、心は人と一緒。誰かを好きになったり、恋したいと思うのも、ね」 「……本気で喧嘩になりそうだな。止めてくるか」 「止めときなさい。火に油よ?」 「かもしれませんが、何もしないわけにはいかないでしょう」 「なら私が千切っては投げれば」 「比喩でもなく本当にしそうですので遠慮しておきます。こら、そこの今にも取っ組み合いしそうな二人。いい加減に―――――」 「……平和、なのかしらねぇ」 幽香の呟きは、誰にも聞こえない。 「それで、どうするのよ」 と、目の前に正座する女性達に向かって問いかける霊夢。 「その前に少し待とうか。何で俺、亀甲縛りで縛られてんねん」 その後ろでうねうねと動く○○。 「逃げるじゃない」 「あぁ逃げますとも! こんな事されるくらいなら逃げますとも!」 「さて、馬鹿は無視しといて。この馬鹿を見てくれ。こいつをどう思う?」 『すごく……、欲しいです……』 「何でー!?」 うほっ、良い視線。こんな視線に晒された日には僕は、僕は思わず。 「いやぁー! 何か○○がうねうね動きながら逃げてるー!」 「無駄に動きが気持ち悪いー! しかも高速ー!」 「うわぁこっち来た気持ち悪いー!」 無駄に阿鼻叫喚な状況を作り出してしまった。出来る事と言えば、横回転とニャ○キの様に這う事である。 しかし選択は横回転。故に目が回り動けなくなるのは自明の理。 「うげ……、吐きそうだ……」 「動きが止まったぞー! 捕らえろー!」 本当に無駄にテンションと連携力が高く、警戒しての事なのか、彼女達は○○の周りを囲うのみ。 「酔った……。視界が回る……」 「隊長! 目標は行動が困難なようです! 今の内に捕らえるべきなのでは!」 「まぁ待ちなさいよ。イタチの最後っ屁というのもあるじゃない」 「譬えは悪いですがその通りですね!」 それにしてもこいつら、ノリノリである。因みに隊長は霊夢で、今霊夢に話しかけているのが噂の発生源、射命丸 文である。 「……」 「目標の沈黙を確認! 今より、捕獲に移ります!」 「楽しそうだな、あんたら」 「えぇ、それはもう」 「てか選ぶ気、今はさらさら無いって言ってるんだから帰してくれよ!」 「いやでもこの中から全員可能性があるのなら高めておきたいじゃないですか」 「駄目だ、この烏天狗……。早く何とかしないと……。こんな事されたら逆に嫌いになりますが」 その言葉で面白いぐらい陣が乱れる。 「はぁ……。俺が望んでいるのは日常で、だから壊さないでおくれよ」 「これも日常の一種じゃない」 「亀甲縛りが日常とか、嫌な日常だなぁ。……あ、そうだ。今度、それぞれの場所にお伺いしますよ。それで見極めます」 本当はこんな事言える立場じゃないんだけど、と付け足す○○。 それに合わせて女性達はそれぞれの日常へ慌てて戻る。亀甲縛りの○○を残しながら。 先ほど答えた霊夢でさえも○○を残して、神社の奥の方に戻る。 「それで、宴会は?」 ―――――――――― 日数分けたり、夜中に書くと自分が如何に異常かが分かる。 さて、紅、妖、永、萃、花、文、風。それぞれ書きますか。 こ、この全ての人が出てくるなんて無茶だと思ったから打ち切ったわけじゃないんだからね! 11スレ目 812 ───────────────────────────────────────────────────────────
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■ハーレム? 2 ルナサさんがものすっごい頑張ってくれました。2R三分間粘り。 ttp //upload.touhou-storm.com/file/th9_ud3341.rpy そんな訳で、ゼーゼー言いなが寝ころがっているルナサ。 「お疲れ様」と言いながら冷たいポカリスエットを頬っぺたにつけてあげる俺。 「ひゃ……!」と、可愛い声でビックリしてくれるルナサ。 「あっはっは、冷たくて気持ち良いっしょ?」とニヤニヤしてる俺。 「ん……まぁ……ありがと……」と言いながら蓋を開けて飲むルナサ。 くぴくぴと飲んでる様子をジッと見ている俺。 俺の視線に気付いてちょっと顔を伏せるルナサ。 それを押入れから凄い形相で見守っている映姫様。 「二人とも青春してるわねぇ」とか平静を装いながらうっかり野菜と一緒に自分の指を切りかけるえーりん。 アホ毛を俺に弄繰り回され、俺のベットで不貞寝しているツインテールになったちんき様。 ザ・ハーレム。もしくはザ・修羅場。 4スレ目 961 ─────────────────────────────────────────────────────────── 神綺様にあるセリフを言わせてみたかっただけなんです。 ごめんなさい。 ====== 「霖之助さん、あれ、止めなくていいんですか?」 俺は、青磁の香炉を整理しながら尋ねる。 視線の先には、口論をしている輝夜さん、幽々子さん、紫さん、神綺さん、レミリアさん。 「ああ。大丈夫だ。 大体、付き添いの彼女たちだって、ほとんど止めようとしていないだろう?」 古道具屋「香霖堂」。 魔法の森の外れにある、古びた、でもちょっと小粋な木造建築。 幻想郷に迷い込んで以来、俺はずっとここでバイトしている。 店主の霖之助さんもよくしてくれるし、外の世界の道具の使用法が聞けるから助かるとも言ってくれた。 そんなわけで、ここ一月、俺はここで働いている。 霖之助さん曰く、俺が来てからお客が増えたそうだ。 一人目は鈴仙さん。永遠亭に住まう月の兎らしい。 二人目は妖夢さん。冥界に住む半分幽霊だそうな。 三人目は藍さん。どこに生息しているのかは知らないが、狐だそうだ。 四人目はアリスさん。魔法の森に住まう魔法使いさん。 この辺が新たな顧客として開拓されたらしい。 そして、前からたまに来ていた咲夜さんの頻度も上がっているとのこと。 今日の発端は、その5人がそれぞれ自分の主人なり親なりを連れてきたことから始まる。 最初は談笑していたのだが、その主人&親が自分の従者や子供を自慢し始めたのだ。 それに対して、 ・ おろおろしている人(鈴仙、妖夢) ・ 落ち着いて横に控えている人(藍、咲夜) ・ 積極的に止めようとしている人(アリス) の3つに分かれている。 「それにしても、全員がたまたま人を連れてくるなんて偶然、あるんですね」 口論を聞き流しなら、霖之助さんに話しかける。 霖之助さんは、会計用のテーブルで伝票整理をしている。 俺はちょうど、青磁の整理が終わったところだ。 「事実は小説より奇なり、と言うだろう? 驚くことでもないさ。 次は、そっちのマイセンを少し奥にずらしてくれないか。 S○NYコーナーを作っておきたいんだ。 ああ、そのエクスカリパーは下に置いちゃっていいから」 「わかりました。 バイロンの言葉でしたっけ、それ。 博学ですね」 「はっはっは、君よりは長く生きているからね」 俺は一番右端の棚で作業を始めた。 その間にも、口論は続いていく。 「うちの咲夜なんて、一瞬でお掃除のできる、瀟洒な従者なんだから!」 「うちの藍は、式神なのに式を扱えるのよ」 「イナバなんて、狂気を操れるのよ! すっごく強いんだから!」 「あら、妖夢だって剣術ができるのよ。そこの兎さんよりは強いわ」 「ア、アリスちゃんなんて、可愛いんだから!」 やれやれ。 俺が、S○NYコーナーを作り終わっても、まだ口論は続いている。 「霖之助さん、本当にいいんですか?」 「ん、ああ、あれか。大丈夫だよ。 そのうち不毛なことに気がつくさ」 「でも、終わる気配がありませんけど……」 「よく聞いていてごらん。 段々不利になってきている人がいるから。 1人ずつリタイアしていって、最後には収まるさ」 そう言われて、耳を澄ませてみる。 なるほど、確かに押されている人がいるな。 これは、アリスさんの親だと言う、神綺さんか? そこに、紫さんが畳み掛ける。 「ほらほら、もう終わり? 子供のこと、理解してないんじゃない? それとも、うちの藍のほうが優秀なのかしら」 「ぐぐぐ――」 「ほら、ママ、だから言ったのに……」 「うちの――、 うちのアリスちゃんなんて――、 床上手なんだから!!!」 ――。 静寂がほとばしった。 と……、 次の瞬間。 「何よ、うちのイナバなんて、ウサ耳よ、ウサ耳。 多少の床上手なんて目じゃないんだから!」 「うちの藍は、今まで何人もの男を手玉に取った手練れよ。 アリスより床上手だと思うわ」 「妖夢は、剣を放すと凄く可愛いのよ。それに、 妖夢のあの控えめな胸の良さがわからないのは、男じゃないわ」 「咲夜はずっとあなたたちより若い、青い果実なのよ。 あなたたちなんかに、負けるはずが無いわ!」 「●●●――!」 「△△△――!」 「×××――!」 それを横目で眺めている、霖之助さんと俺。 「なんだか、凄いことになってますね」 「これは予想外だったな。 でも、まだ閉店までは時間があるから、大丈夫だろう。 ふむ、そうだな。そこのケースの中のAK-47アサルトライフルでも磨いていてくれ。 クリーニングキットは本体に付属してあるから」 「了解でーす」 それから数十分。 俺の作業も終わりそうな頃。 やっと、口論のほうも収束に向かおうとしていた。 「はぁ、はぁ、はぁ。 考えてみたら、床の上手さなんて、話し合いでわかるはず無いのよね……」 「ぜぇ、ぜぇ、ぜぇ。 今さら気づいたの? ダメね紫ったら」 「幽々子だって気づいてなかったでしょ」 「まあ、それはそうだけど」 そこに、レミリアさんが口を挟む。 「なら、男にちゃんと判断してもらえばいいんじゃない」 その言葉に、俺は霖之助さんの方へ視線を向ける。 視線を受けてか、霖之助さんが口を開いた。 「僕は面倒ごとは辞退するよ。 そもそも、褌をつけてない女性は好みじゃないんだ。 それに、彼女たちの視線は君を向いているようだが?」 その言葉を聞いて、振り向いてみると、 5対10個の従者と娘の眼が、俺を射抜いていた。 5人とも頬を朱に染めている。 その横では、先ほどまで口論をしていた5人が、 セコンドよろしく、声をかけているのが見えた。 「イナバ、負けたら許さないからね」 「ご安心ください、姫様。 月の兎の誇りにかけて、この勝負、勝って見せます」 「妖夢、勝つまで帰ってきちゃダメよ」 「私も剣という勝負の世界に生きてますから。大丈夫です。負けません」 「藍、頼むわね」 「お任せください、ご主人様。 三国に美貌を轟かせた私をもってすれば、あのような人間などイチコロです」 「アリス、わかっているわね」 「ええ。三ヶ月後には、結婚の報告を持っていくわ。 楽しみにしててね」 「咲夜」 「はい。わかっています、お嬢様。 お嬢様のメイドたるこの咲夜の辞書には、敗北の2文字はありません」 どうにも、止められそうに無い。 溜息をつく俺に、後ろから霖之助さんが肩を叩く。 「諦めた方が賢明だよ。 幻想郷の女性は強いんだ」 がっくりと肩を落とす俺。 「よろしくお願いします」と、顔を赤くして挨拶してくる従者&娘5人。 彼女らの眼は、闘志でメラメラと燃えていた。 味方はいない。いや、嬉しいのは嬉しいんだけど。 誰を選んでも――。 木造建築の内装が、氷のように冷たく感じた瞬間だった。 俺の明日はどっちだ! 5スレ目 583-584 ─────────────────────────────────────────────────────────── 「○○、お嬢様がお呼びです」 魔法図書館の入り口で、咲夜さんが呼んでいる。 幻想郷に紛れ込んで。 何の因果か、この紅魔館でお世話になることになった。 と言っても、自分は空を飛べないから、もっぱら本を整理するのが仕事だが。 「あ、はい、今行きます」 最近、3時少し前になると、レミリアは俺を呼ぶ。 昼でもなお薄暗い廊下を少し歩くと、向こうにランプの明かりが見えた。 そこは、ティールーム。 お茶が好きなレミリアが、わざわざ喫茶のために拵えた一部屋。 家具も、食器も、装飾も、豪奢なものが揃っている。 「遅かったわね、さあ、早く」 「ああ、了解」 レミリアを抱き上げると、 そこにあった華麗な彫刻の椅子に座り、膝にレミリアを乗せる。 というのも。 先日、うっかりフランがテーブルと椅子の一式を壊してしまったため、 レミリアの体に合うテーブルがないのだ。 注文しても誂えになるため、結構な時間がかかると言う。 だから。 俺が座って、その上にレミリアやフランが座ることで、 テーブルと椅子の寸法を合わせている。 「あー! お姉さまだけずるいわ!」 「フランもちゃんと抱いてあげるから、 心配するなって」 ドアからフランが入ってきた。 おそらく、お茶の時間ということで部屋から出てきたのだろう。 レミリアを左ひざに乗せかえると、 空いていた右手を使ってフランを抱き上げ、 右ひざに乗せる。 「んー、なかなか居心地いいわ。 ね、お姉さま」 「こっちは少しバランスが悪いわね。 もう少しきつく抱いてくれるかしら」 最初はこの役目は咲夜さんが、という話だったのだが。 レミリア曰く、女性のふとももは柔らかすぎて安定しないらしい。 そこで、唯一の男である俺の出番と相成ったわけだ。 「こうか?」 「そうそう。うん、やっと安定したわ」 と言っても、座るだけで安定するもなく。 右ひざには、フランを乗せて右手で抱きしめ。 左ひざには、レミリアを乗せて左手で抱き寄せる。 少女たちの柔らかい肉体が、俺の手足を刺激する。 「ここ、あったかくて安心するわ」 そう言って、胸に頭をすりつけてくるフラン。 「ええ、本当ね」 抱かれたまま、肩に頭を預けてくるレミリア。 フランからは、濃厚な赤いバラの香り。 青々とした感じのする、しっかりとした強い香気。 レミリアからは、とろけるようなビターアーモンドの匂い。 気がついたときには、すでに毒が回って抜け出せない、魔性の空気。 そんな香気が、2人を抱きしめる俺にふわりと取り巻いてくる。 「おいおい、紅茶が冷めるぞ」 一応、注意する。 そう言っても、聞くような2人ではないが。 「んー、飲む」 そう言って、思い出したようにこくこくと飲みだすフラン。 一方のレミリアは、それを微笑ましく見つめている。 と。 そのとき。 「ねえ、○○はお茶飲まないの?」 フランからの疑問。 「フラン、○○は人間よ。 私たちと同じお茶は飲めないわ」 「えー。一緒に飲みたい!」 「我慢しなさい。彼は人間なんだから」 「じゃあ、私たちと同じになればいいのね!」 そう言って。 俺の首筋に狙いをさだめるフラン。 その頭を、レミリアがぺしっ、と叩く。 フランは相当痛かったらしく、涙目だ。 頭を押さえ、上目遣いにこっちとレミリアを見つつ、 「お姉さま、痛いよう」 と、のたまった。 「勝手にやるんじゃないの。 まずは本人の意志を尊重して。 その上で私たちと永劫の時を過ごす覚悟があるかどうか。 そこまでしてはじめて噛めるのよ。 そんなに簡単に噛もうとしないの」 と、レミリア。 確かに、俺は前にも噛まれそうになって、断ったことがある。 レミリアはそのことを言っているのだろう。 「じゃあ、予約なら構わないわよね。 その意志が固まったときのために」 すると。 フランはそう言って。 俺の左頬についばむように軽くキスをしてくれた。 「フ、フラン!?」 「ふふふ、予約したわ。来るべきときのために」 「なら、私も予約するわ!」 そう言って。 右頬に手を添えて、やさしく俺にキスをするレミリア。 「これであいこよ、フラン」 「そうね。 お姉さまと2人で飲むからね、○○」 何というか……。 そんなに吸血鬼になるのを期待されているんだろうか。 このような感じで、 2人の少女の香気に包まれ、 両手に、少女たちの肉体を感じて、 両足に、少女たちの重みを乗せて、 毎日、このお茶の時間は過ぎていく。 6スレ目 36 ─────────────────────────────────────────────────────────── 前略お袋様。俺は今この遙か遠き地、幻想郷で生活しております。 宵闇に追いかけられたり、氷精に喧嘩を売られたり、夜雀に屋台の手伝いをさせられたりしながらも割と平穏な毎日を送っております。 ですが、 「春が来ましたよ~~~」 「春……来た…よ」 「二人とも……春が来たことはもうわかったから……」 現在俺は大いなる問題に直面しております。原因は隣にいる二人の妖精です。 白と黒です。チェスです。オセロです。何処ぞの普通の魔法使いは関係ありません。 「頼むから腕から放れてくれないかなーー!」 そう、俺は現在進行形で腕を引っ張られているのです。 と、今は遠き地にいる母に念を送ってもしかたがない。現実を見据えないと。 「ほら、ブラックちゃん! ○○さんが困ってるから手を放してください!」 「ホワイトのほうこそ…放してよ……」 「いや俺は二人とも放してほしいんだが……」 現在俺の左右に存在している二人組。 右を向けばリリーホワイト。怒っていながらも笑顔を崩していないので逆に怖い。 左を向けばリリーブラック。いつも通りの冷めた顔だが、その瞳には常にない炎が灯っているように見える。 普段は仲がいいのに、俺の周りに来るとなぜか喧嘩するんだよな…… 博麗神社の縁側でのんびりと寛いでいたのに、気づいたときにはこの状況だ。 「大体なんでブラックちゃんがここにいるんですか! 聞いてないです!」 「私だって…ホワイトが来るなんて知らなかった……」 それは俺のほうが聞きたい。 折角の暖かな春なので、神社の桜でも見に行こうと思い立ったのが昨日。そして二人に聞かれて神社に行くと答えたのも昨日。 来る気が無いなら初めから聞かないかもしれないが、それにしたってこんなことになるなんて考えていなかった。 そういえば何か失念している気が…… 「ああ、お茶が美味いわ…」 そうだ、この神社の巫女がいたんだ。何も言ってこないからどうしたのかと思った。 「なあ霊夢、助け…」 「めんどい」 「即答かよ」 「だって私には関係ないもの」 ごもっともではあるが、神社の主として何か言うことはないのか。 「そうね…少しうるさいかしら。とりあえず痴話げんかなら庭でやって」 「またそんなことを……」 「迷惑では仕方がないです。ちょっとあっちに行きましょう!」 「そうだね…迷惑かけちゃダメだよね……」 「なんで俺の言うことは聞かないで、霊夢の言うことは聞くかなー!?」 答え、巫女が怖いから。 霊夢の言葉によって庭先に出され、二人の少女の間で身動きが取れなくなっている俺の前に、 「おーい霊夢ー。遊びに来たぜー!」 救世主……ではなく、普通の魔法使いが降り立った。 「よう来てたのか○○。相変わらず両手に華……いや春か」 「魔理沙……そんなこと言ってないで助けてくれ」 「だが断る。どうせ春の間限定なんだ。それぐらいのことはさせてやれよ」 「俺は去年もこんなことされた気がするんだが」 「そりゃ最高じゃないか。毎年春がくるんだぜ。フィーバーだ」 「わけわからん」 役に立たない事ばかり言う魔理沙は、それにだ、と話を続ける。 「好かれてることを自覚しないと罰が当たるぜ。それぐらいわかってるんだろう?」 「そりゃまあね……」 二人が俺を慕ってくれているというのはわかるし、素直に嬉しいとも思う。 だからといってくっつかれすぎても困るし、ましてや喧嘩などしてほしくない。 そんな俺の気持ちを知ってか知らずか、妖精二人は言い合いを続けているし魔理沙に至っては、 「というわけで霊夢、お茶をくれ。出涸らし以外だが」 「まったくしょうがないわね……」 「おーい! ほんとにスルー!?」 見事に人の話を流してくださった。 「当然だろう。私は見てて面白い喧嘩は止めない主義なんだ」 自分本位かお前は。まあ幻想郷の住人はみんなそんな感じだけど。 「そもそもブラックちゃんは暗すぎるんです! ○○さんは私と一緒にいたほうがいいんです!」 「ホワイトは騒がしすぎると思う……。○○は私と一緒のほうが…静かでいいよ…」 つーか君らは何時まで言い争ってるんだ。内容も変な方向にいってるし。 口を出す度胸もないので、開き直って別のことを考えることにする。 「今日の晩飯どうするかな……」 「「○○(さん)!!」」 「うわっ!」 逃避をし始めたところに話を振られるとは思わなかった。というかブラックの大声とは珍しい。 「○○さんは私と一緒のほうがいいですよね!?」 「違うよ…私とだよね……?」 ……これは答えづらい。 どっちか選べばもう片方が拗ねるし、正直に両方とか言ったらまた喧嘩し始めるだろうしな…… 「○○さん……」 「○○……」 二人の視線が今は痛い。 前門の春、後門も春。退路無し。どないせーと。 なかなか答えようとしない俺の態度に業を煮やしたか、 「もうこうなったら…!」 「だね……!」 両者ともに何やら不穏な言葉を口にした。非常に嫌な予感がする。 その予感の通り二人は一気に羽を広げると、某月○蝶の如く力を溜め始めた。 「は~る~で~す~よ~~!」 「春…来た…よ……!」 「いや二人とも、俺が間にいるのに弾幕はシャレに…!」 「「春~~!!」」 ――ちゅどーーんっ! 「あぁぁぁぁぁぁ!」 二人分の弾幕をくらって、俺は見事に春の空を舞った。 「おー、結構高く吹き飛んだな。流石は妖精、後先考えてないぜ」 「ほんとに平和ね……」 巫女と魔法使いは知り合いの吹き飛ぶ姿を見ながら、こんなのどかなことを言っていたそうな。 「おお痛てて…」 「○○さん、大丈夫ですか~?」 「大丈夫…?」 「ああ大事ないよ」 地面に落下する前に二人にキャッチされた俺は、神社の縁側で手当を受けていた。 派手に吹っ飛んだ割には打ち身程度で済んでよかった。素晴らしきギャグ体質。 「ごめんなさいです…」 「ごめん…」 ケガを被ったとはいえ、少女二人に謝られると困ってしまう。そもそも止められなかった俺が悪いんだし。 「ホワイトもブラックも顔上げて……。大した傷じゃなかったしいいんだよ」 これは本心だ。結果が大したことなければそれでいいと思う。 「でも……」 「いいんだってば。それより明るい話をしよう。 そうだな……明日ピクニックにでも行かないか?」 「えっ、ほんとですか!?」 「ほんと…?」 「ああ本当さ。天気も悪くならなそうだしな」 二人が喜んでくれるのなら、自分から誘うことぐらいお安いご用だ。 それにこの二人とならば、自分も楽しく過ごせるだろうという確信もある。同じぐらい苦労もするだろうが。 「明日はお弁当作っていきますからね! あっ、ブラックちゃんも作りますか?」 「うん……」 「それじゃ一緒に作りましょうか!」 とりあえず俺から離れた二人は、弁当のおかずは何にするかなどの話に移った。 ひとまず一難は過ぎ去ったかと呟いた俺に、今まで傍観していた魔理沙が声をかけてきた。 「なに言ってんだ。どうせまた明日一難来るんだぜ」 「言うな、わかってる……」 魔理沙の言っていることは正しい。また喧嘩してしまうかもしれない。 だが基本的には仲良しな二人だ。喧嘩してもすぐに仲直りするだろうし、俺から誘ったことだから喧嘩しない可能性だってある。 それに今は春だ。細かいことを気にせず、暖かなこの季節を楽しむべきだろう。 さあ明日が楽しみだ。二人の少女と過ごす一日はいったいどんな日になるだろうか。 「は~るで~すよ~」 「春…来たよ……」 「ああ、本当にいい春だ…」 今年の春もとても賑やかになりそうだ。 避難所 77 ─────────────────────────────────────────────────────────── 縁側で茶を啜っていると橙がやってきた。 頭を差し出したので撫でてやった。 とても幸せそうな顔をしていた。 しばらく撫でていると藍さんがやってきた。 恥ずかし気に頭を差し出してきたので撫でてあげた。 赤面しながらもとても嬉しそうな顔をしていた。 しばらく撫でていると紫様がやってきた。 すげぇ楽しそうに顔を差し出してきた。 3秒くらい固まった。 どうしようか迷った。 悩んでも結論が出ないので、結局 6スレ目 795 ─────────────────────────────────────────────────────────── 眠い。ひたすらに眠い。 朝が来た事は重々分かっている。理解している。合点承知の輔している。だが、この肌 寒い中、布団という蟲惑的かつ包容力豊かな防御壁から抜け出せと言われて、至極簡単に 外へ旅立てる存在はどこのどなた様だと、小一時間程問い詰めたい。 加えて、ここは周囲より高い位置にある神社。部屋から部屋に旅する風共の冷たさは、 とにかく耐え難い。寒風摩擦なんて考えるとそれだけで吐き気がしてしまう。 自分が悪いのは分かっている。『妹紅と輝夜のインペリシャブルナイト ~特番! 正直 者の十番勝負~』二時間SPを全部聞いたら夜が明けてしまう時間になる。 わかっててもやってしまう事って誰も一つや二つはある。絶対ある。足の親指の爪を切 り取って、何故か嗅いじゃって悶絶したりとか。 ま、まずい……睡眠時間が三時間ぐらいだ。作業中に寝たら、お頭に大目玉を食う。 どうにかしてこのまま眠り続ける方法はないだろうか。 障子の開く音がする。甲斐甲斐しく自分を起こしにきてくれるその心には非常に感謝を しているが、今日ばかりは見逃して欲しい。 「あさー、朝だよー。朝ごはん食べて、お仕事だよー」 軽快な足音が近づく。寝ている俺の隣まで来て……頬をつつかれる。 「おにーちゃん、早く起きないとごはんなくなるよー」 目を開き、視界が濁る。若干波打った萃香の笑顔が全面に映し出されている。 「うぅ……ねむーぃさむーぃ合掌ひねりーぃ」 最後の一言は自分でも良く分からない。睡魔と戦っていると変なものを思いつく。 「むぅ。じゃあ、暖かくなればいいの?」 「おーぅ、なったら起きるぜぇ……」 考えも無しに言ってしまったが、結果的に暖かくなる。萃香が布団の中に入ってきてべ ったりと蛸の吸盤になってくれた。 「あははっ、おにーちゃん冷たい」 「ほぁぁぁぁ~っ、湯たんぽ萃香は極上品じゃぁ~」 このまま寝れたらどれだけ幸せか。この柔らかでいて弾みのある肌の感触。幸せ通り過 ぎて昇天まである。 「ねぇ、萃香、お兄ちゃん起こした? ……って何してんのよ!」 地を踏み荒らす振動と共に、布団が吹っ飛んだ──正直スマンカッタ。 恐る恐る見上げると、青筋立てて顔をヒクつかせている仁王立ち霊夢。 「あー、いや。これはだな。俺って抱き枕ないと安眠が得られなくて」 「言い訳はそれだけ?」 「う……ごめんなさい。すぐ起きます」 無駄に言葉を連ねれば連ねるほど墓穴。人間素直が一番だ。 萃香から離れ、部屋を出ようとする。だが、霊夢に袖を掴まれて止められた。 「まだ、怒ってる?」 「怒ってません」 口で言ってても霊夢の表情は正直だった。人を射殺す目をしている。 「まだ、朝の挨拶してないよ」 「あー……悪い。そうだな」 のっけから普段と違った起き方をしたので忘れていたが、毎日の定例がある。恥ずかし い事この上ないが、霊夢も萃香も喜んでるし俺も気にしてはいけない。 仕事場の同僚に知られたら……確殺されてしまう。 袖を掴む霊夢の腕を取って引き寄せ、できるだけ小さな力で包む。尖りきっていた顔は 瞬時に溶け、惚けた瞳を向けてくる。 「おはよう、霊夢」 「おはようございます」 背伸びをしてきた霊夢に応え、軽く唇を交わす。横文字で言うとフレンチキスだかモー ニングキスとかいう習わしなんだとか。教えてくれた寺子屋の先生はその時だけ顔を真っ 赤にして説明していた。 顔が離れ、霊夢は頬に紅を塗ってはにかんだ。 「私もおにーちゃんと挨拶ぅー」 「はいはい、おはよう。萃香」 「おはよー!」 豪快に飛び込まれて俺を軸に四回転決めた後、萃香に口を押し付けられた。音で表現す るなら『むっちゅぅぅぅ』ぐらい聞こえそう。 「萃香っ、長い! 私より三秒ぐらい長い!」 「え~、いいじゃん。おはようには変わりないよ~?」 「全っ然違うから! なんで萃香ばっかり、お兄ちゃんも何か言って!」 頼むから俺に振らないで下さい。ずるい狐と同じ顛末になりかねない。 後から聞いた話だが、二人とも俺が夜更かししていたのを知っていたらしい。それなら 注意しに部屋にきそうなものだったが、どっちが行くかで揉めてしまい結局疲れて寝てし まったとか……何をしているんだ、この子達は。 _/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/∋゚)_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/ なんとか、作業中に寝ぼける事はせずに済んだ。霊夢が淹れてくれたコーヒーがかなり 効き目あった。竹筒に入れてまで携帯した甲斐あって、色々と助かった。 今日で作業は一括りついているので、数日は部屋でだらけるか、近場の民家で畑仕事を 手伝うかぐらいだろう。 ここ数ヶ月は作業詰めだったし、せっかくだから可愛い妹達の為に時間を割くのは大い に有りじゃないかと思う。 血は繋がってないが。 「ただいまー」 縁側から入り、部屋の中へ入るが誰もいない。二人とも出かけているのか、卓袱台に料 理が置かれているわけでもなく、茶を飲んだ跡があるだけだ。 腰を落として休もうとしたが、すぐに霊夢が部屋に戻ってきた。近場の農家で貰っただ ろう野菜を抱えている。 「おかえり、霊夢」 「あ、お兄ちゃん。帰ってきてたんだ」 「たぶん、すれ違いっぽいけどな」 苦笑する俺を見て、霊夢は野菜を投げ捨てんばかりに卓袱台へ転がし、胸元に張り付い てきた。誰が見てもわかる、活きた笑顔。 「まーったく、甘えん坊だなぁ」 「いっつも萃香ばかり贔屓してるんだから、たまには独り占めしてもいいじゃない」 「贔屓しちゃいないって。まぁ、萃香の押しが強いってのはあるか?」 「じゃあ、私も押しを強くしたらいいのね?」 言うが早いか、全体重を乗せられて後ろへ倒された。尻餅をついて倒れたので頭を打つ には至らなかったが、俺を下敷きにして霊夢が覆いかぶさる形になった。 「こ、腰がっ」 「オヤジ臭い」 押し倒された挙句に酷い投げかけ。涙の一つでも流して困らせてやりたいぐらいに。 「萃香が帰ってくるまで、こうしてていい?」 「……いいよ。たーだーし、俺に甘えても金も食い物も出てこないからな」 「期待してません」 これは酷い。盥が上から落ちてきて爽快な音を共に頭を強打された気分。 ため息ひとつ、俺の胸元にある霊夢の頭を撫でる。嬉しそうな笑い声が小さく漏れる。 だが、こちらが身じろぎしようものなら、密着しているふたつの突起物と擦れ合って、脳 内革命起こしてしまうので断じて動いては…… そこで思考を止めた。そして切り替える。なんで既に感触があるのか、と。 「霊夢、お前まさかサラシしてないんじゃ──」 「してないよ」 電撃が走った。脳内が緊急事態の警鐘を鳴らしている。 霊夢は俺から少し離れて、四つん這いになると、俺の手を取って……何の躊躇もなく自 分の胸に押し当てた。 「ほら」 電撃が走った。大火災だ。 ほら、とか簡単にやってしまう霊夢に末恐ろしさを感じる反面、煮え滾る何か。 「な、なんで今日に限って……?」 できるだけ平静に。ここで何かをしてしまえば、雪崩が起きる。男の悲しい性たるや、 なんと如何わしいものか。ここを耐えずに、どう男でいられようか! 「触ってもらうと大きくなるって。サラシしてたら意味ないと思うし、前に胸が大きい方 がいいって言ってなかった?」 「あ、いや、まぁ……言ったような、そうでもないような」 思い出せない。確かに、この前の新聞で『美人死神女性特集』やってた時、小野塚って 子の胸がやたらでかいと同僚達で盛り上がっていたが……霊夢に話した覚えはない。 「でしょ? サラシの上からじゃ意味ないと思うし」 「萃香とやればいいんじゃないか」 「話しちゃったら、萃香まで大きくしようとするじゃない」 それはそうだ。いつもこの二人は妙な所で張り合ってるから、こういった考えが出てき ても納得してしまう。 なんといういじらしさ。頭に血が上りすぎて鼻から噴出しかねない。 「それにね、お兄ちゃん」 離れていた身体がまた密着し、自分と霊夢の目線が一致する。鼻の頭がくっつき、互い の息の温度が相手に伝わる。 「お兄ちゃんに……して欲しいの」 言い切って、真っ赤な顔で視線をそらした。 会心の一撃。燎原の火は世界を包み込んだ。自分の中の全てが赤い。 ──ここを耐えずに、どう男でいられようか!── 終了。 ──据え膳食わぬは男の恥── 新装開店。 「霊夢! 部屋……行こうか」 「う、うん」 言葉が急に畏まったが、俺に抱き上げられても、嫌な顔一つしていない。むしろ、これ からに対する期待の笑みがこぼれている。 雪崩が起きても構わない。理由はない。 自分が何を想像し、幻視しているのか全くわからない。霊夢を連れて部屋に戻れば後は 野となれ山となれ。向かう所は一直線。 「今夜はお楽しみでしたね……? って私に言わせたい?」 氷河期がきた。 ξ_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/∀・)_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/ 真っ直ぐ行ってぶっ飛ばす。を萃香に地でやられて数時間後、意識が戻った。布団に寝 かされていて、一撃の重みがまだ残っているのか、全身が軋む。 霊夢に買い物を頼まれて戻ってみれば霊夢が抜け駆けしていた。俺達の一部始終を見ら れていたらしい。萃香の力なら俺や霊夢の完全監視なんて朝飯前なのだろうけど、してい なかったという事は、それだけ信頼があった証拠だ。 悪かったとは思うが、本気で殴られるとは。まだ頬が痛い。 もう深夜になる頃か。できれば、萃香に謝っておきたい。誤解も含まれるが自分が暴走 したのも原因の一つ。 とはいえ、どう説明したものか。 「はぁ……莫迦か、俺は」 「おにーちゃん。起きてる?」 「萃香?」 部屋に明かりはない。真っ暗で何も見えないが、萃香がこちらに来る音だけわかる。 何も言わず布団に潜り込み、顔の隣に萃香の顔が並んだ。うっすらとでしかわからない 状態だが、特に怒っている様子もなく、普段と変わらない笑顔だ。 朝と同じく、蛸の吸盤になる萃香。「いつものー」とねだる姿に気分が和らぎ、謝罪の 意も込めて両腕で強めに抱いてやると、素直に喜んでくれた。 「さっきはごめんね。痛かった?」 頬を撫でられ、痺れを感じる。だが、声を上げる程ではない。 「大丈夫。こっちこそゴメンな。まぁ、あれはちょっと……」 「ううん、あれは霊夢が抜け駆けしようとしただけだから。もしあの状況で霊夢の誘いを 簡単に断れたら、おにーちゃん病気だよ」 何の病気だ。 「だから、おにーちゃんは何も悪くないよ?」 「そういってくれるのはありがたいけど。ならなんで殴られたんだ?」 素朴な疑問。まぁ、一時的な感情がどうのと言われれば納得せざる終えない。ついカッ となってやった、今は反省している。みたいな心境は良くある話だ。 そういう返答なのかと萃香を見たが、表情はとてもバツが悪そうに見える。 「それは、その……私と霊夢で色々と"オハナシ"したいなぁって。おにーちゃんに聞かれ たくなかったし、ごめんね? いたいのいたいのとんでけぇ~」 頬を撫でられ、布団の中で小さくバンザイをしてみせる萃香。すごくはぐらかされた気 分だが、オハナシの内容は恐くて聞けそうに無い。少々霊夢が心配になった。 気にはなるが、二人の仲はかなり良いし朝方霊夢を見たら灰になってました、なんて展 開は絶対ないから大丈夫。喧嘩したとしても、ちょっとした弾幕ごっこだ。 「でね、でね。私もおにーちゃんにお願いしにきたの」 「胸触れとか、そーゆーのは駄目だ」 「むぅ、やっぱりだめかぁ。でもいいや」 お願いしようとしてたのか。 「他にね、お願い──うぅん、ちょっとおにーちゃんにしてほしいことがあるんだー」 「まぁ、できることならいいけどさ」 何かを一緒にしたいと言いたげな笑顔。一緒に寝るとかなら既に萃香は布団の中だし、 その程度のことなら俺に言うまでもなく勝手に実行してくる。 「で、俺は何をすれば?」 「うん。おもいっきりベェーってして。舌を、べ~って」 「は……舌? んぁ、ふぉうは?」 大きく口を開け、伸ばせるだけ舌を萃香に向けて出す。何をする気だろうか。まさか、 やっぱり霊夢との一件を怒っていて、舌を切られるとかじゃ…… 「おにーちゃん。そのまま、だからね」 「お……っ!?」 両腕を首に回されて引き寄せられた途端、突き出した舌が萃香に食いつかれた。突然の 事に引っ込めようとしたが、歯を立てられていて鈍痛が走る。一寸先で俺を睨む萃香の目 は、『そのままでいろ』と訴えかけている。 諦めて従うと、突き立てられた杭は抜かれ、唇に挟まれては撫でられる。舌は萃香が持 つ同じ肉に這い回られ、内部を駆けずり、時折耳に届く粘着質の音が腕を痙攣させる。本 来味覚を司る部品はさながら、萃香を愉しませるアイスキャンデー。このまま舐め尽くさ れて融けきってしまうのではと不安さえ混じる。 今まで生きてきた知識の中で理解も判断も不可能な、形容しきれない感覚と時間。仕舞 いに、蕎麦を啜る流音と共に、混濁した液体が全て萃香へと移動していく。 強烈な眩暈を呼び起こす"して欲しいこと"が終わったらしい。今でも意識がはっきりせ ずに映像がゆらゆらと揺れている。 「どうだった? おにーちゃん」 「う……ぇ、っは、はは……」 頭痛が酷くて、状況がよくわからない。夜なのに、何故か視界は白い。 「おにーちゃんの味がした。すっごく美味しかったよっ」 脳が金槌で殴られた。周りが白い……限りなく、白い。 萃香の口がまだ動いていたが聞き取れず。世界は真っ白になった。 自分の意識が吹き飛び、無意識の間にもう一人の自分が現れてやらかしちゃった挙句に 『責任……取ってね、おにーちゃん』と慎ましやかにお腹擦られるとか、最終奥義を突き つけられる展開を恐れたが、どうにか回避できていた。真っ白になった後、死んだように 寝ていただけらしい。 なんで萃香が、あんな超絶技術……失礼。変な事をしてきたのか。答えは意外でも予想 外でもなく、腹立たしいが納得してしまうもので、単刀直入に言えば『男に一発で首輪を 掛けて飼う方法』というとんでもない内容の教えを受けたのだ。 萃香や霊夢の知り合いに、人をからかって遊ぶのが大好きだと外見でも性格でも見て取 れる女がいて、情報源はそこ。わかってしまえば、なんと簡単な情報源だろう。 最近は友人の家に入り浸っているようで、外来式の服で着飾って彼女の流行である"最近 の若い娘は"ごっこで遊んでいるらしい。近々友人の家に行って、変な入れ知恵をしないで くれと伝えておこう。声を大にして伝えておこう。あの二人については勝手に大人の階段 のーぼるーしてて下さいと放置するが、こちらはそうもいかない、絶対にだ。 _/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/。(・)|/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/ 「──さて」 本日すべき作業が終了し、片付けに入る。同僚達から居酒屋に女手品師が来るとかで見 に行かないかと誘いがあったが、丁重に断った。興味はあったが、俺には余所見をしてい る余裕はあまり無い。 同僚達も結局『妹さん達の面倒を見るのも大変だなー』と苦笑交じりに理解してくれて はいるが……面倒の一括りで終わる話じゃないと内心突っ込みたい気分で一杯だ。 人里から離れ、神社へ続く道を歩く。人の手が施されていないので、普遍的な道とは呼 べないが。 「お兄ちゃーん!!」 お迎えが来たようで、遠く先で霊夢が大きく手を振っている。萃香も一緒だ。二人のも とへ到着し、間に挟まれ一列に並び、歩幅をそろえる。 「昼間でお仕事終了なんて、みんなのんびりだねー」 軽快に笑う萃香に「そんなもんだよ、俺の仕事場は」と相槌を打つ。俺が神社にいない 間の行動は萃香が見ているので、帰り時や職場の話なんかはほぼ全て筒抜けている。安易 に霊夢に担ぐような言葉を口にしようなら、帰った途端に那由多の星になる。 「居酒屋に来る手品師が見たくて、同僚もお頭も鼻息荒くして行っちまったよ」 「それって咲夜のことでしょ? 新しい金稼ぎでもしてるのかな」 霊夢が顎に指を添えて考えに耽る。あの館を見る限り、住人達はさぞ裕福に暮らしてる のだろうと思っているが、中身は案外質素だったりするのかもしれない。 「まぁ、金はともかく。ほら、咲夜さんて若くて綺麗だしさ。お頭もいい年して鼻の下伸 ばしてるからなぁ~。手品見たいってよりは、下心の集合体じゃないか?」 笑い飛ばして──困惑した。霊夢の足が止まり、こちらを睨んでいる。なんでそんなに 怖い顔をしているのか、俺は萃香と顔を見合わせたが、二人揃って首をかしげた。同僚や お頭を笑ったらいけません、みたいな老人じみた説教だろうか。 「お兄ちゃんて、咲夜みたいな女の人が好きなわけ?」 「は……? 綺麗だとは思うけど。だからって好きとは言ってない」 確かに綺麗だし、性格もよさそうだし、しっかりした人に見える。が、好意については 全くの別物。 霊夢と萃香の二人は、自分にとって特別だからな。 「ほんとう、に?」 まだ疑われているらしい。 「本当だって」 真実を口にしたが、まだしかめっ面だ。 「うわぁー、霊夢妬いてるんだー」 萃香に図星を突かれたようで、肩を震わせながら「違う! 妬いてなんかない!」と怒 鳴って俺達を通り越して先を歩き出した。 どうしたものか、と肩を竦めると萃香がケラケラと笑う。 「複雑なお年頃ってやつか?」 「おにーちゃんて甲斐性なしだもん」 冗談ぽく言われたが、非常に痛いお言葉。冗談じゃないなら立ち直れない。 「俺ってそんな風に見られてたのか……ぁー、涙が出てきそう」 目から滝が流せるなら、今まさに流したい。しかし、このまま干渉に浸って霊夢を放置 するのも問題だ。頑固な娘だから、時間が経つと状況が悪化しかねない。 「行ってあげれば? おにーちゃん」 「そうだな。仕方ないなぁ、まったく」 早足で追いかけ、霊夢に追いつく。振り向かず、膨れっ面のままだ。「待てって」と呼 びかけても反応のはの字も返ってこない、これは重症だ。 こうなれば強引だが…… 「霊夢!」 大声と、霊夢の身体を抱え上げる行動を瞬時にやってのける。お姫様なんちゃらって形 に収まった霊夢が呆然と俺を見つめている。 「変な話して悪かった」 それが引き金になったのか、また視線が鋭くなり「降ろしてよ」と声色低く、投げやり に言ってそっぽを向かれた。 「断る」 こちらも投げやりに返し、神社に足を進める。その後何度か「降ろせ」と「断る」のい たちごっこが続き、駄々をこねる子供のように胸元やら肩やら頭を乱打された。どれ痒い 程度で、やがて疲れたのか大人しくなった。 やれやれ。と軽く嘆息し、霊夢を見る。敵意ある様子は崩れ去り、後悔とも困惑とも取 れる塞ぎ込んだ顔。 「なによ、お兄ちゃんの莫迦」 「己の信じる先を行く一本気莫迦ではあるな。あーあ、嫌われてしまったかね、俺」 わざとらしく苦笑してみせると、霊夢は頭を大きく横に振った。 霊夢と萃香の為なら、莫迦にもなれる。男ならそういう道を選んでもいいはずだ。自負 であって、それが正論かと問われれば否定するけど。 「……ごめんなさい。ちょっと──ほんとにほんのちょっぴり、綺麗って聞いて悔しかっ たかな」 ほんのちょっとじゃないだろと言おうとして、薮蛇なので言葉を引き戻す。また怒らせ て陰陽玉で殴られたのでは洒落にならない。 霊夢は口を尖らせて、俺の胸板でのの字を書いている。なんとなく、自分のやってしま った失敗を理解するが、くすぐったくて思考がブレる。 「三年……いや、二年か?」 「にねん?」 意図の掴めない俺の一言にきょとんとする霊夢。 「今だって霊夢は十二分に可愛くて綺麗だ。二年経ってみろ、咲夜さんなんて眼中になく なるほどすっげぇ女になる! 俺が保証してやる」 咲夜さん以上になるかはこの際誇大発言だが、綺麗になるのは間違いない。こういう時 は大げさに言ってみるのも一興だろう。 「……じゃあ、お兄ちゃんは二年後の私に大好きって言われたら、どうする?」 「そりゃーもう、即刻連れ去って悪い蟲がつく前に結納済ませちま……ぁ?」 大げさに言ってみるのも一興。ただ、勢い余って脱線した気がする。しかし、時既に遅 し、霊夢の紅潮しながらも輝く瞳に気圧される。 「お兄ちゃん、男だから二言はないよね? 確約だからね?」 「え、ちょっ」 反論は許されない。途中で霊夢の唇に塞がれた。あまりにも積極的な姿に自失しかねた が、背後からくる尋常ではない凍える風が全身を強張らせた。 脊髄反射で首が勝手に動き、霊夢の唇を剥がすが「ダメ、もっとするの」と官能的な色 を出されて拒否する力が奪い取られ、延長戦。 唇から来る霊夢の暖かさと背中を冷やす無言の萃香に板ばさみにされ、死活問題だと血 が騒いでは混乱する。最凶の甲斐性無しと自負できそう。 「れ~い~む~? 今日という今日は、しっかり"オハナシ"しないとだねぇ?」 耳に入らず脳に伝わる轟音が萃香を包んでいる。霊夢が未だに離れてくれないので表情 は伺えないが、きっと目がイってる。絶対、琴線に触れてる。 名残惜しさもひとしおに俺との延長戦を終え、存分に堪能したと舌なめずり。 「えぇ、そうね。私もちょうど萃香と"オハナシ"したかったのよ」 ゆっくりと俺から降り、大きく胸を張って萃香を見下す霊夢。 なんという挑発的な目だろう。従属属性持ちがこれに射抜かれたら瞬殺される。 冷静に状況を判断しているように見える俺でさえも、殺気に全面包囲されて今にも発狂 しそうな程、手足が冷たい。血の気がみるみる引いていくのを実感している。 どうするの? どうすればいいの!? どうするのよ俺!! 『霊夢と萃香次第』 こんだけしかねーのかよ!! 「おにーちゃんを誑かして、そんな確約だなんて通じると思ってるのかなぁ?」 「当たり前じゃない。私なら二年後と言わず、今でもね。ねー、お兄ちゃん」 俺に振らないで下さい。 ──その後、数日間による修羅場、弾幕戦、よくわからない対決が続いたが……まぁ、 これは別の話だ。聞くも血の涙、語るも血の涙。察してくれ。 現状? 三人一緒の布団で寝れる仲だぜ。言ったろ? 俺は一本気の莫迦なんだ── 終? 6スレ目 829 ─────────────────────────────────────────────────────────── 幻想郷に来て俺は今まで様々な命の危機に出くわしている 妖怪に食われそうになったり、酒を大量に飲まされて急性アルコール中毒になりかけたりその他色々と ……よく生きてたな俺 まあ今では紅魔館で執事として働いている 毎日大変ではあるが充実してて楽しい……はずだったんだよな ドゴーーーン!!! 「○○!なにをぼうっとしてるの!?死ぬわよ!」 「目の前の惨劇に少々現実逃避を」 チュドーン!! 「お姉さまの馬鹿ー!!」 「な!?馬鹿って言った方が馬鹿よ!!」 「バーカ、バーカ!お姉さまのバーカ!」 「また言ったわね!しかも三回も!」 俺の眼の前の惨劇を引き起こしてるのはこの館の主レミリア=スカーレット(通称お嬢様)と その妹であるフランドール=スカーレット(通称妹様)が戦っているからである 「元を正せば貴方が原因よ何とかしなさい!」 「そりゃ俺に死ねってことですか?咲夜さん!?」 「原因が亡くなれば止めるかもしれないじゃない」 「字が!字が違う!ある意味では合ってるけど」 そもそもこの惨劇が起こったのは今日の茶会で珍しく妹様が出席し、姉妹同士の他愛無い話が原因だった ―回想開始― 「ねえねえお姉さま、お願いがあるんだけどいい?」 「お願い?いいけど外に出るのは駄目よ」 「外には出たいけどそれとは違うの そのお願い聞いてくれたらずっと館の中で暮らすよ」 「へぇ……どんな願いか言って見なさい」 「○○がほs「却下ーーー!!」なんでー?」 「○○はここ紅魔館の執事よ、つまり紅魔館の主である私のものだからよ」 「ぶー、お姉さまの横暴ー!」 「横暴だろうと何だろうと○○は私のものよ!」 「いいもん私の眷属にするから、そしたら私のものになるもん」 「私がさせると思う?」 「邪魔するならお姉さまでも殺すよ」 「はっフランが、私を?面白い、やれるものならやってみなさい」 「言われないでも!!」 ドゴーーン!! ―回想終了― ……やっぱ俺が元凶か? この状況を何とかできるパチュリー様は二人の戦いが始まるやいなや 図書館に引っ込んでご丁寧に入って来れないように結界まで貼っている 畜生、覚えてろ紫もやし、ことが終わった後煮立ったお湯に入れた後塩コショウふって炒めてやる それまで俺が生きていればの話だけど 「で、どうする気?あのままじゃ本当にどっちかが死んでしまうかもしれないわよ」 「それは……勘弁願いたいですね」 「そう思うなら何とかして止めなさい、この場を止められるのは私でもパチュリーさまでも白黒でも紅白でもない 貴方だけなのよ」 「分かりました、死ぬ気で止めてきます」 「死んだらお嬢様たちが悲しむから死ぬのはやめときなさい」 「了解!!お嬢様!!妹様!やめてください!!」 そういうと俺は今尚続いている姉妹喧嘩に突っ込んでいった 「禁忌『レーヴァテイン』!!」 「神槍『スピア・ザ・グングニル』!!」 カッ!! 「「「あ」」」 ピチューン!! 「……いったたたたた」 「○○おきたの!?!よかったわ、何があったか覚えてる?」 「確か俺はレーヴァテインとグングニルに挟まれて……」 そうだ、俺は確かにレーヴァテインとグングニルが当たったはずだ 単純な破壊力なら幻想郷屈指のスペルを二つ同時に 「何で生きてるんですか?俺 痛みはありますけど五体は無事ですし、傷跡もないですよ」 「それに関してはその……」 咲夜さんにしては妙に歯切れが悪い、いったいなにをしたんだ俺の体に 「それについては私から説明するわ」 「あ、真っ先に逃げて引きこもったパチュリー様(紫もやし)じゃないですか」 「……なにか言葉に棘があるわね」 「気にしないで下さい、ささ、続きを」 「なにか釈然としないわね、まあいいわ、二人のスペルで貴方の体は右半身と下半身は吹っ飛んだの」 ……よく生きてたな俺、すごいね人体って 「まあそれでもかろうじて息が合ったみたいだからレミィと妹様の血で貴方を吸血鬼にしたのよ」 「はあ……吸血鬼にしたのはまあ納得いきますけどなんでお嬢様と妹様の血の両方を入れたんですか?」 「どっちが貴方を自分の眷族にするかで揉めてね、このまま放っておくと死にそうだったから 妥協案として二人の血を混ぜて貴方に飲ませたの」 「飲ませたってどうやって」 パチュリー様の話が本当なら俺は血を飲む力もなかったはずだ 「ああ、それは咲夜が口移しで飲ませたのよ」 「パ、パパパパパチュリー様!?」 真っ赤になりながらどもる咲夜さん、マジ可愛い 「え、まじっすか?」 「まじよ、これもまた二人が揉めてね、埒が明かないから三番目の選択肢として咲夜に頼んだの」 「はぁ……スイマセンね咲夜さん、乙女のキスを俺なんかに」 「べ、別に構わないわよ、気にしないでむしろ……ウレシカッタカラ////」 「後半あまり聞こえなかったんですけど何か言いました?」 「べ、別に何も言ってないわよ」 「そうですか、そういえばお嬢様に妹様は?」 そういえば先ほどから二人の姿が見えない 俺が目覚めたのならすぐにでも飛んできそうだけど……自意識過剰かな? 「ああそのことなら咲夜が貴方にキスすることになってうるさかったからロイヤルフレアで黙らせた後 地下の妹様の部屋に放りこんだわ」 ひでぇ、仮にも親友とその妹にする仕打ちじゃねーぞ 咲夜さんもその時のことを思い出して苦笑いになってるし 「まあそんなわけだから早いとこ二人の所に行きなさい 二人が目を覚まして側に貴方がいないといろいろとうるさいことになりそうだし」 「そうですね、それじゃ行って来ます」 そう言い俺は地下の部屋に歩いていった これから大変なことが起こるだろう けどきっと大丈夫だ頼りになる人がここにはたくさんいる 一人では駄目でも皆ならきっと何とかなる それに……俺は吸血鬼になったんだそうそう死ぬことはないだろう 後日あのまま死んでた方がよかった目に合ったがそれはまた別の話である うpろだ292 ───────────────────────────────────────────────────────────
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ハーレムのもののふ 王(おおきみ) ●C ゼロ 3 クリーチャー:サムライ/ナイト 2000 ■セイバー:クリーチャー(クリーチャーが破壊される時、かわりにこのクリーチャーを破壊してもよい。 ■バトルゾーンに自分の《京極のもののふ 敦時》があり、《ハーレムのもののふ 王》がなければ、このクリーチャーを自分の墓地から召喚してもよい。 作者:雁行彩 フレーバーテキスト わたくしこんなにモテてよろしいのかしら❤ ―ハーレムのもののふ 王 収録 CDMC-エピソード1「ダーク・ホース・ウォー」 評価 名前 コメント
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どうもシックスです。 今、私はとあるショッピングモールに アカギ、キョン、ケフカ、そしてヒムラーさんの5人でいます。 ええ、暇つぶしです。 ですが……ですが今までと違うことがひとつだけあります。 それは…… 「ねえねえアカギー!!次はあそこ行こう!!」 「やれやれだわ……アカギ、君も大変だな……」 「ちょっとアカギ!!待ちなさいよ!!」 ええそうです、アカギ以外の人が、女の子になってしまったのです。 なぜこうなったかと言いますと、 とてもとても暇だったケフカが、暇つぶしに 女の子になる機械を作ったからです。 本当はアカギを女の子にする筈だったんです。 (その場にアカギがいなくて、尚且つもともとスタイルがいいアカギさんを、 女の子にしたらどんな風になるかなあ~と言うことで。) が、そこで痛恨のミスです。 ケフカがミスをしてアカギのいない場所で作動させてしまったのです。 その結果、その場にいたみんなが女の子になってしまったのです。 で、その後にアカギが帰ってきたのです。 ええ、もちろんどんな風になるか決まってます。 アカギさんは優しく、とても頭がよく、そしてよく見るととてもカッコイイです。 それを知っている女の子がアカギを見たらどう思います? 簡単です。惚れます。物凄い速さで。 そしてみんなアカギを自分の恋人にしたいと思っている訳です。 いや、恋人とは言わずもうすぐにでも結婚したいと思っているのかも知れません。 でもね、アカギってほら?5期のとき途中までハーレムだったのに、 まったく気にしてませんでしたよね。 そうです、アカギさんを振り向かすことも、感づかせる事も、 かなりの高難易度です。 ですからみなさんはアカギと共に行動して、 アカギに好かれようとしています。 と言うわけで、私たちは今ショッピングモールにいるのです。 尚只今は洋服屋。 「アカギ~みてみて~これ似合う~?」 主催者リーダーのヒムラーさんは、ロリ系の美少女になっています。 設定はおそらく、アカギは自分の兄弟の友達のカッコイイお兄さんって感じでしょうか。 もしくは義理のお兄さんとかその辺です。 とにかくロリです。ロリムラーです。 体系はロリ(中学2年生くらい)。性格は純粋。ちょっとドジっ子 「ちょっと…///アカギ!!似合うかしら///?」 こちらケフカさん、典型的なツンデレタイプです。 設定は幼馴染、ずっとずっと好きだけどやっぱり、 好きといえないタイプです。 体系はちょっと巨乳。性格はツンデレ。 「アカギ…よくわからないけど、これは似合っているのか?」 続いてキョン。キョンダムから開放されました。 しかしキョン子になりました。 設定は委員長タイプ、アカギと同じ委員会で、 最初は嫌っていたが、だんだんアカギの優しさに気づき、 そしてアカギを見るたびに心臓が激しく鼓動する。 そう……それは彼女にとっての初めての恋…… そんな感じでしょうか。 体系は貧乳ポニーテール。性格はめんどくさがり屋、実は家族や仲間思い。 アカギに対しては普通に接触できます……がその普通が嫌い…… もっと発展したいと思っています。 まあ、みなさん色々ありますが、 結局みんなアカギさんを落とせないと思うんです。 確率1%未満の恋、そんなものみんなわかっています。 ですからそのうちみなさんも諦め…… 「ああ……みんな似合っているよ……ヒムラーも、ケフカも、キョン子も、 そしてシックス……特にお前が一番似合っているぞ……!」 ああ……アカギ、うれしい、アカギに一番と言われた…… 駄目……この感触……アカギの感触を一回知ってしまったら…… もう一生抜け出せない…… ◇ ◇ ◇ シックス 設定、お姉さんタイプ。 口下手で人と接するのが苦手。 そんな自分にもかかわらず、普通に接触してくるアカギに感謝。 そしてそれと同時にアカギに恋をする。 体系、美乳美脚。性格は物静か。 【一日目・午後12時15分/どっかのショッピングモール】 【主催者組(レギュラー)】 【ヒムラー(ロリムラー)@カオスロワ】 [状態]:健康、カオスロワ主催 ロリ 性転換(よって女性) アカギ大好き [装備]:不明 [道具]:不明 [思考]基本 アカギと結婚する ロワを運営 1:アカギ大好き!! 2:ていうか対主催は私のことアウト・オブ・眼中!!でもアカギさえ私を見てくれれば…… 【キョン子@性転換ハルヒシリーズ】 [状態]:カオスロワ主催本部護衛 性転換(よって女性) アカギが大好き [装備]:セーラー服 [道具]:不明 [思考]基本 主催本部を護衛する アカギと結婚する 1:アカギは鈍感だからな……どうやって振り向かせようか…… 2:やっぱりアカギが大好き!! ※アカギに嫌われたと思ったら死にます。 【シックス@魔人探偵脳噛ネウロ】 [状態]:カオスロワ主催技術部 アカギが大好き 性転換(よって女性) [装備]:不明 [道具]:不明 [思考]基本 殺し合いを傍観する アカギと結婚する 1:アカギと一緒にいる。 2:アカギが誰を好きになってもいい……生きてさえいれば…… 【ケフカ@FF6】 [状態]:カオスロワ主催 アカギが大好き 性転換(よって女性) ツンデレ [装備]:不明 [道具]:不明 [思考]基本 地味だけど主催をやる アカギと結婚する 1:アカギと結婚したい。 2:べ…///別にアカギとずっと一緒にいたいって思っているわけじゃないわ/// 【赤木しげる@アカギ】 [状態]:健康、カオスロワ主催参謀 物凄い色気 [装備]:不明 [道具]:不明 [思考]基本 カオスロワを狂気の沙汰ほど面白く運営 1:対主催には頑張ってほしい 2:参加者には狂気の沙汰を俺に見せてもらいたい 3:主催でも死なないとは限らない…まあ死ぬならそれまでだな… 4:なんかみんな俺の周りに寄ってくるな。