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もしもキョンが博学になったら 「キョン、君は八俣遠呂智を知っているかい?」 (今日の話題はこれだ、このためにここ一週間程殆どの時間を古事記や日本書紀、それに関する本を読む事に費やしてしまったが君の為なら惜しくは無い) 「ああ、知っているぞ、須佐之男命に退治された多頭の大蛇だろ」 (よし、入りはOKだ) 「目は酸漿のような赤い目に八つの頭と尾、血で濡れたような腹部、体は八つの谷と峰に跨がるほど巨大で苔や杉が生い茂っていたんだったな、八って数字は『限り無く大きい』って意味で使われてたから途方もなくでかかったんだろうな」 (む、なかなか詳しいじゃないか、僕が言おうと思っていたのに、まあ本論はこの後だから別に構わないが) 「そう、それだよキョン、実はだね」 「八俣遠呂智の伝説を現実の出来事として考えるとこれって治水の話らしいな」 (ちょっとぉぉぉ! それは僕が言おうとしてたんだってぇぇぇ!) 「八俣遠呂智が河川、須佐之男命がたすけた櫛名田姫は稲田を表していて毎年娘が食われたのは水害を意味、あと神に生贄を捧げる風習が有った事も指しているな、これは櫛名田姫を奇稲田姫とも表記する事から推測可能だな」 (くっ、少々キョンを侮っていたようだ、ここまで知っているとは、だが、僕にはまだ手札が有る!) 「そういう説もあるね、だけど実はもう一つ説が」 「他の説では『出雲風土記』に記された出雲国と越国の交戦を表していて出雲国が勝利した物語ってのもあったな」 (こっちも知ってたぁぁぁ!? くっ、だがまだまだ、こちらにはまだ手が有る!) 「よく知っているねキョン、ところで八俣遠呂智の伝説では天叢雲剣が有名だが」 「あと天叢雲剣は出雲国で栄えた古代製鉄技術の象徴って言われてるな、八俣遠呂智の尾を切り付けて十握剣が欠けて中から天叢雲剣が出て来たってことから十握剣が青銅制で天叢雲剣が当時最先端だった鉄剣だったなんていうふうに。 川が八俣遠呂智の血で染まったっていうのも鉄分の錆で川が赤味がかっていた事を示しているとも推測されるし」 (負けた……遂に何も説明出来ずに終った……こんな僕にいったいなんの価値が……) 「実は佐々木に負けないように色んな本を読むようにしていてな、ってどうした佐々木? 聞いてるか? おーい」 「いやー、佐々木さんの閉鎖空間に八俣遠呂智の形の神人が大量発生ー!」 結論:橘死亡フラグ
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『スイッチの入れ方』 我ながらうまい事やったものだと思う。 僕は編集部の自分にあてがわれたデスクで本日分の雑務をこなしながらふとそんなことを思った。 仕事の内容はキョンの書いた今月分の原稿の推敲。 あとはページ数や本の装丁に合わせて改行やらを変化させるだけだ。 ほんの1年前までこの仕事は僕のものではなかった。 僕のデスクから数えて5席分ほど離れた先輩のものだった。 先輩は結構な年だけれどもいまいち押しが弱く、神経質なタチのようだ。 当時先輩は期待の売れっ子を任された重圧やらのせいで胃をやんでしまった。 そのせいで入院とあいなり、同期の中でもそれなりに優秀と評されていた僕がピンチヒッターとして彼の担当をすることになった。 当初の予定では退院まで、せいぜい数ヶ月だ。 その期間までに僕がキョンの担当として相性が抜群であることを見せ付けなければならなかった。 それにばっちり成功したおかげでこうして毎日キョンの家に入り浸っているわけだけどね。 聞くところによるとそのせいで編集部内での僕のあだ名は今や「通い妻」らしい。 そのおかげか初期のころこそうっとうしいほどあったコンパのお誘いももはや無駄ということが知れ渡っているのかほとんど無い。 もちろん人間関係のための飲み会くらいは参加するのだけれどそれもだけだ。 キョンはこのことを素晴らしい偶然くらいに思っているようだけれど僕にしてみれば偶然だったのはピンチヒッターに僕が選ばれるまでだ。 それから後はもはや必然といっていいだろう。 キョンがやる気を出すのはどういう時か? キョンが本気になるのはどういう時か? それを知っている僕ならば経験の差など吹き飛ばしてキョンから原稿を取ってこれるという確信があった。 僕はキョンのスイッチが何か知っているからね。 よし、これで終わり。 「編集長、先生のところに言ってきます」 同僚の女の子達がニヤニヤしているけれど気にしない。 さて、今日のお昼は何にしようかな。 編集部とキョンのマンションまでは車で30分ほどの距離。 その間にあるいつものスーパーで食材を買い込む。 うん、今日はしょうが焼きにしよう。 20分ほどかけて材料を選んだ後キョンのマンションに向かう。 大学のときにとった免許と中古で買った軽はこんなとき役に立つからいい。 そこから10分で到着、時間はいつもどうりだ。 キョンのマンションははっきり言って僕らの年齢にしてみればかなりいいマンションだ。 最初のころこそ自宅で書いていたようだけれど半年も過ぎたころ彼の妹さんが完成しかけのデータを吹き飛ばしてしまったことがあったそうだ。 キョンは妹さんには適当に叱るだけ済ませたようだけれど作家としてはそうはいかない。 徹夜で原稿を打ち直し完成するころには1人暮らしを決意したといっていたね。 そこで買ったのがこのマンション。 実を言うと僕も購入について相談されたので覚えている。 紹介したのも僕だしね。 キョンは「広すぎないか?」なんて言っていたけれど「どうせ家に居る職業なんだからいいところにしたほうがいい」と丸め込んだんだっけ。 広い家を勧めたのにはまた別の思惑があるのだけれど……まぁそれは割愛しよう。 キョンのデビュー作、キョンはそこそこなんて言うけど実は結構な売り上げを誇っている。 それによってキョンが得た印税は僕のような新入社員では到底届かない額だ。 そして彼は基本的に無趣味だからお金も使うことが無い。 だからちょっとばかりいいマンションでも買うだけの余裕があった。 今では僕も1日の半分はそこにいるんだけれどね。 車を来客用の駐車場に止めた後エレベーターに向かう。 エレベーターが来ると9と1しか使うことの無いスイッチの内迷わず9を押す。 キョンの部屋は925号室。 もう何度も通った通路を歩く。 キョンの部屋に向かう途中キョンのご近所さんに出会ったので軽く挨拶を交わす。 彼女が僕のことをどう認識しているのかは知らないが恐らく会社の同僚と似たり寄ったりなのだろう。 きっと僕の指紋が一番着いているであろうインターフォンを鳴らして数秒、キョンが出てきた。 「やぁキョン。調子はどうだい?」 「よぉ佐々木、良くはないな」 どうやら余りはかどっていないらしい。 仕方ないな、今日もスイッチを入れてあげようじゃないか。 「今日はしょうが焼きだよ。30分ほどで出来るからね」 「何時も悪いな」 「いいさ、それで原稿が出来るならね」 「ぐっ……もうちょっと待ってくれ」 なんてやり取りはもう何度目かな? さて、それでは料理に取り掛かろうかな。 僕はこれ以降キョンに対して原稿を催促するようなことは決して言わない。 ただ料理を作って、一緒にお昼を食べて、その後は軽くキョンの部屋を掃除する。 それがすんだらお茶でも淹れてゆっくりと待つだけだ。 キョンのスイッチというのは催促されることでは絶対に入らない。 昔からそうなのだけど、彼が最も力を出すのはそういう空気になった時だ。 だから僕はそういう空気を作るために彼の胃袋を満たしまわりを整え、しかる後に彼の後姿をお茶でも飲みながら見つめる。 そうすれば彼の指先の速度は徐々に速くなっていくんだ。 「いつも美味いな、佐々木」 「そういってもらえると嬉しいよ」 食事中は原稿の話しもするけど基本的には四方山話。 それで彼が展開を思いつくこともあるので意外と馬鹿には出来ない時間だ。 もちろん僕自身が楽しんでいないなんて事はないのだけれどね。 僕もボキャブラリーにはそれなりに自信が有るけれど、それに新解釈を加えて面白くする能力はキョンに遠く及ばない。 僕のした話を元に僕には考え付かない展開を作ってくれるのは中々どうして編集者冥利に尽きるというものだ。 昼食を終えたキョンは再びパソコンに向かう。 指の速度は……うん、順調に速くなっているようだ。 この感じならば今度の締め切りも大丈夫かな? ……時間が空いたらまたどこかへ連れて行ってくれないだろうか。 この間は本当に楽しかったな……。 あのシリーズはとんでもなく恥ずかしいけれどこういう利点を考えれば我慢してもいいかもしれないな。 「なぁ佐々木よ」 「うん?どうしたねキョン」 「百人一首の編纂って誰だったっけか?」 「小倉百人一首のことなら藤原定家だね。鎌倉時代に天智天皇の命で編纂した」 「そっか、サンキュ」 時々キョンはこういう質問をする。 恐らく作中の人物に何か言わせようとして微妙に不安だったんだろう。 今のところ答えられなかったことは無いのでなかなか役に立っているようだね。 ……うん、掃除はこんなものでいいかな。 お茶でも淹れよう。 「はい、キョン」 「お、サンキュ」 キョンの家に常備してあるお互いの専用湯のみにお茶を入れると片方をキョンのところにおく。 そういえばこの仕事は高校時代はあの先輩のものだったんだっけ。 ふふ、ごめんなさいね。私がいただいちゃいました。 なんてね。 さて、一通りのことはしたので後はお茶を飲みながら飲んでキョンの背中を眺めるだけ。 退屈そうに聞こえるかもしれないけれど中々有意義な時間だ。 ………… ………… ………… …………あ、手が止まってる。 「ねぇキョン。こうしている時間とは中々素晴らしいものだね」 「おいおい、俺は締め切りに追われて必死こいてるんだぜ?」 「それでも時間は穏やかじゃないか、喧騒もないし。こうして君のご飯を作って掃除して、お茶を飲みながらこうしているのは 何者にも変えがたい時間だと思うよ。……ずっと続けばいいのにね」 「ん、心配しなくても続くだろ?」 「ど、どういう事かな?キョン」 「俺が編集部から干されない限りはな、お前とは相性いいんだし……よし、これで行くか」 「…………」 やれやれ、やっぱりそう来るのかい。 まぁ何か思いついて手は動き出したようだしよしとしようか………。 「よっしゃ、出来た」 この彼の声が聞こえたのは夏の長い日照時間もそろそろ終わりを告げようというころ。 ふむ、今日は結構かかったね。 「どれどれ、じゃ見せてもらえるかい?」 「おう、プリントアウトするから少し待ってろ」 しばらくするとプリントアウトが完了し僕に原稿が手渡される。 1ページ目からゆっくりと文字を追う。 ………… ………… うん、今回も面白い。 キョンは何時も自分がいつか干される可能性があるようなことを言うがこの原稿の出来が続く限りそんなことはありえないだろう。 まぁ、キョンは昔から自分を一段低く見る傾向があったけれどね。 さて、原稿を受け取ったからにはそろそろお暇しなくては。 編集部で行わなきゃならない仕事も有るしね。 「うん、大丈夫。面白いよ。」 「そうか、ダメだしが出なくて良かったぜ」 「じゃ、そろそろ失礼しようかな」 「……あ、そうだ忘れてた。佐々木、これ持っててくれ」 そういってキョンは何かを持ってきた。 ……鍵? ってまさか!? 「この部屋の合鍵、この間時間が空いたとき作ってきたんだ」 「キョ、キョン?これを僕が持ってても言いのかい?」 「インターフォンにいちいち出るのも面倒だし、お前なら絶対悪用しないからな。持っててくれよ」 「う、うん、わかった。じゃあ明日からは直接上がらせてもらうよ」 「おう、そうしてくれ。それじゃぁな」 「うん、また明日」 そういって私は……僕はキョンの家を後にした。 ……解っている。 仕事上の都合なんだろう。 キョンにそれ以上の意図なんか無いんだろう。 ……でも、嬉しい。 僕は車のエンジンをかけるまえにキーホルダーに鍵をつけるとしばらくそれを眺めていた。 あのインターフォンにもう僕の指紋がつくことはないんだな……。 ……今度何か理由をつけて僕の部屋の鍵もキョンにあげようかな。 そんなことを思いながら僕はキョンのマンションを後にした。 15-845「作家のキョンと編集者佐々木」 15-866「編集者佐々木外伝」 15-895「モデル付き恋愛小説」 16-69「新人の宿命」 17-404「作家のキョンと編集者佐々木~調子のいい日」 17-718「『スイッチの入れ方』」
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戦わなければフラグが立たない! 「私、有機体の生理現象はよくわからないけど、イライラするのよ」 「私はただ、佐々木さんとラブラブになりたかっただけなのです……」ショワショワ 「会長は、私の大切な人だから……」 「--人間は、みな、らーいだVすりゃあ?……」 「……私の占いはあたる」 「ご、吾郎ちゃんて誰ですかぁ?」 「止めてやるわ!(私がメインじゃない)こんな戦い!」 「私は、キョンに命を与えるために戦っている!」 仮面ライダー涼木(りょうき)! 日曜の朝からやってたりしたらいいな。 佐々木さん、仮面ライダー涼木の巻
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学校帰りに私はキョンにあった。キョンも学校帰りのようだ。 しかしこのごろキョンによく関わっているのにことごとくチャンスを逃している。 いや、ここで落ち込んじゃいけない。学校が違えどここまで会うんだ。 キョン、君と僕はやはり赤い糸で結ばれているんだよ。そうだ、そうに違いない。 これからも僕がもっと結んであげるよ。それこそ離れたら小指が痛むくらいね、くっくっ。 ハァ・・・ おや、キョンため息なんてついてどうしたんだい。もう君の人生は君だけのものじゃないんだ、 そんなにため息をつかれたら二人の幸せが逃げていくじゃないか。 シアワセ・・・教会で二人の家族だけであげる小さくも静かな結婚式、神父の言葉で近づく唇。 ああ、キョン今日の君はやけにロマンチックだね。これからはずっと一緒だよ・・・・・・ あれ・・・キョン?どこいったんだい?今はまだ親友だけど将来は君の伴侶だよ。ちょ、おいてかないで・・・ ハァ、ハァ、ハッ、ゲホッ 「お、佐々木じゃん。どうしたそんなに汗かいて。」 「ちょっと君を見かけてねゲホッ、だけど薄情モノの君は僕をおいてってしまったというわけさ。」 「すまん佐々木、まったく気がつかなかった。」 「ふむ、そんなことじゃいけないな。僕が喫茶店で気配りがどんなに大切かを教えてあげよう。」 ついでに僕の心も教えてあげるよキョン。今日こそは・・・・・・ 「つまりは奢れと言うことか・・・」 「察しがいいね。少しは成長できているじゃないか、くっくっ。」 「まぁ、ハルヒたちと一緒だとどうしても必要なスキルだからな・・・」 キョン、君には女心も教える必要があるようだ。店が閉店になるまで絶対帰さないから。 「キョン君だー。隣の人は誰?キョン君の恋人?」 「お前こんなところで何してるんだ?それに佐々木とは付き合ってるわけじゃないぞ。」 「くっくっ可愛い妹じゃないか。勘違いするトコがさらに。」 残念だが妹さんの誤解は解かなきゃね、キョン・・・恋人ではなく婚約者だって・・・ いや、でも良いところはついていたよ、妹さん。結婚式ではブーケを手渡しであげようじゃないか。 「佐々木は友達といってるじゃないか・・・それに俺の質問には答えていないぞ。」 「えっとね、キョン君がいないから代わりにお使いいってきてって。 おつりでお菓子も買ってきていいってさ、へへーん偉いでしょー。」 そういって妹さんは走っていった。キョン、友達なんて酷いじゃないか・・・このニブチンには 喫茶店まで話を持っていく必要は無さそうだ。 「キョン、君には前から言いたかったけどその鈍感さでついに今日まで 引きずってしまった事があるんだ。真剣に聞いて欲しい。」 「ああ・・・いいぞ・・・・・・」 いいのかい?言っちゃうよ、階段なんてすっ飛ばしちゃうよ? 「キョン、僕はずっと君のことが・・・・・・ってどこを見ているんだい?キョン、 この僕の話より気になることでもあるのかい?」 「佐々木、分かってくれたか!俺の妹なんだがあの性格でな。今まで一人でお使いに行ったことが ないんだよ。兄としては心配で心配で・・・きちんとあいつが出来るか様子を見たくてな。 すまないが今日は帰っていいか?その話はいつか聞く。今度二人で喫茶店にでも行ってやるから。」 「・・・・・・いいよ。」 「本当にすまん。じゃ気をつけて帰れよ。」 キョンは行ってしまった。別に悲しくないもん・・・・・・グスッ あれ、涙が・・・・・・おかしいな ウエヲムーイテカーエロウ・・・ おまけ やっぱり結婚式は二人だけにしよう・・・・・・
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私は今日ついにキョンと二人きりで出かけることに成功した。 でもデートではない。キョンには用事ということで来て貰うからだ。 キョンのことだ,冗談でもデートなんて言ったら何かと邪魔が入るに違いない。 結構素振りは見せているのに何が足りないのだろう?ムネカ?ムネナノカ? 「おす,佐々木。待ったか?。」 「そんなことはない。今日は君が珍しく時間を守ったからね。 それに呼んだのは僕だ。待つのは当然さ。」 本当は一時間は待ったけど,この大イベントの前には些細なことさ。 「そうか,それは良かった。俺も親友を待たせるのは心苦しいしな。 それで,用事があると言ったがどこに行くんだ?」 「デパートでいろいろと買い物だよ。でもそれだけじゃつまらないだろうし, とりあえず映画を観て喫茶店でお茶でも飲んだ後,買い物に行こうか。」 そしてその帰りに君に気持ちを伝える。完璧な計画だ。 『出産を前提に付き合ってくれないか?』いや,ちょっと焦りすぎかな? さすがにここまで計画通りだと怖いものがあるからね。 一歩引いて・・・『結婚を前提に付き合ってくれないかな?』これだ! で,でももし最初のでもキョンがいいって言ってくれたら・・・ボシテチョウデモモライニイコウカ? 「おい,佐々木何立ち止まってんだ?行くぞ。」 おっと危うく妄想が暴走する所だった。落ち着け,落ち着け 「キョンくん。こんにちは。」 「あ,朝比奈さん。こんなところで奇遇ですね。鶴屋さんと待ち合わせですか?」 「えっと今日は上からの命令をやらなくちゃならないの。最優先で・・・」 私の本能が告げている。この場を抜けなきゃ不味いと・・・ 「内容次第では手伝いますよ。朝比奈さん。」 やっぱり!というかキョーン!!君は何を言ってるんだい?僕とのデートは? 「よく分からないんですけど映画を観て喫茶店でお茶を飲んだ後,デパートで買い物らしいです。」 彼女の行き先は全て私の計画と同じだった。彼女の上司は誰だろう?文句を言いたい,言わせて。 「佐々木,どうせ行き先は同じなんだ。一人ぐらい増えてもいいだろう?」 「ああ,構わないよ。」モウドウデモイイヤ その後,本当に彼女は一緒だった・・・ それよりムカついたのはキョンが彼女の胸をときどき見ていたことだ。 ~未来~ 「佐々木さん,抜け駆けは駄目ですよ?」 おまけ 胸が大きくなるよう世界を改変しようか・・・ん,メールだ。誰からかな? 件名 長門 本文 神にも出来ないことはある。 私が改変したときも駄目だった。 ナキタクナッテキタ
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古泉「で、その佐々木さんとどんなラブロマンスを中学時代繰り広げていたんですか?」 キョン「あいつはそんなんじゃない」 古泉「まぁまぁ、恥ずかしがらずに」 キョン「ハァ……」 ――― ―― ― 佐々木「キョン。キミはどのくらいの周期で自慰行為をするんだい?」 キョン「………は?」 佐々木「僕は今、思春期の性欲について関心があってね。 もしかして自慰行為の意味がわからなかったのかい? いわゆるオナn」 キョン「黙れ」 佐々木「そうかい。 ちなみに僕達の年代の男子で週三回、女子で週一回という調査結果がでているんだよ。 知っていたかい?」 キョン「そんなアホな調査どこがやったんだよ」 佐々木「僕さ」 キョン「………はぁ?」 佐々木「僕が各クラスを回って訊いて来たんだ。 ちなみに二組が一番………」 ――― ―― ― キョン「とまぁこんなわけだ。 お前は好きになるのか?こんな女」 古泉「………申し訳ありません」 キョン「わかればいい」 ---- [[22-183「で、オカズについてなのですが」]]
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そうだね、僕がキョンと初めて出会ったのは*学校の*年生の時のことで、それは今か ら*年*ヶ月前のことだった。もうその頃からキョンはキョンとしてのキョンを確立し ていて、くっくっ。僕はそんなキョンに僕のキョンをキョンだった。くっくっ。塾のイ キ帰りには自転車に二人乗りで、後ろからしがみついていた僕はその気になればいつで もキョンの心臓に刃物を突き立てられたし、首を絞めることも出来た。くっくっ。しか しそうなれば自転車は転倒し、僕はアスファルくっくっ。トに頭を強打し、ピンク色の 脳をぶちまけ、首を折り、車道を走る車に胴体を切断され、はらわたを露出し、消化物 から排泄物へ変化する過程のモノを垂れ流していただろう。それも悪くなかったかも知 れない。悪くない。悪くない。悪。悪魔だ。悪魔が嗤う。悪魔。目が見てる。千の目が 。くっくっ。だからしなかった。くっくっ。だから体がだるい。だるい。やだなあ。僕 は正気だよ。僕が狂っていると思うなら君が狂っているのさ。君は僕で僕は君。ところ で、くっくっ。どう思う?くっくっ。どうもこうもないさ。全ては未来から現在そして 過去へと逆行しているのは電話を掛ければ露骨なことでそうすることで僕は快感を得よ うと思ったからさくっくっ。快感だ。快感。気持ち悪い。苦痛だ。苦痛は要らない。快 感だ。快感だよ。キョン、僕にくれないか。最後のひとつ。快感。気持ちいいの。気持 ちいいのがいいの。頂戴。キョンが。キョンがくれるキョンのキョンで僕はレポートが 間に合わないんだ。明日提出しないといけない。僕は体内に侵入された。体内に侵入さ れたことについてのレポートを四百ミリ原稿用紙に五十ヘクトパスカル書かないと。く っくっくっくっくっくっ。だから快感。快感だ。キョンがくれないと壊れちゃうよ。や だよ。やだ。快感。欲しい。快感。快感快感快感快感快感快感快感快感快感カイカンカ イカンカイカンカイカンカイカンカイカンKAIKANKAIKANKAIKANKA IKANKAIKANKAIKANそれは意だ。全ての。神か。いや悪魔だ。力。得る か。鍵だ。君が。キョン。鍵。鍵は鍵穴に。くっくっ。スパゲッティがあるよ。君の好 物物物物物ではなかったかな?違う?では次は君の番だ。楽しいだろう。だからそうだ 、思い出した。君の鼓動。二人乗り。楽しい。楽しい。楽しい。楽しい。楽しい。楽し い。楽しい。楽しい。楽しい。楽しい。楽しい。楽しい。楽しい。楽しい。楽しい。楽 だ。君とひとつのミンチになって。どちらがどちらの肉だかわからない。くっくっ。君 は中世かい?郵便が届く。二人乗り。くっくっくっくっくっくっくっくっくっくっくっ くっくっくっくっくっくっくっくっくっくっくっくっくっくっくっくっくっくっくっく っくっくっくっくっくっくっくっくっくっくっくっくっくっくっくっくっくっくっくっ くっくっくっくっくっくっくっくっくっくっくっくっくっくっくっくっくっくっくっく
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15-341「佐々木IN北高「転校生」-1 15-616「佐々木IN北高「鍵」-2 15-817「 佐々木IN北高「胸の中のピース」-3 15-919「佐々木IN北高「キョンの憂鬱」「遠まわしな告白」「がんばれ古泉君」「SOS団よ永遠に」-4
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ある日、塾の帰り道にて。 いつものように俺は佐々木と帰っている。俺と一緒にいるこの佐々木という女は成績よし器量よしの才色兼備の女だ。 中学校でトップクラスの成績だし、そこらへんを歩くだけで注目を浴びる(とくに男から)ほどの美人なのだ。 …そうなのだが、ちょっと変わっているところもある。なにが変わっているのかというと、男と話すときに男言葉になるのだ。 もちろん俺はその理由が気になるのだが、まだ聞いたことはない。人の言葉づかいに注意できるほど、俺の言葉づかいもなっていないんでな。 一方の俺は普通の男子中学生。成績も顔もそこそこ。とくに秀でているものはない。 なんで佐々木は俺と一緒にいるんだろうか。ちょっと不釣り合いな気もしてきたぞ。 「そんなことないさ。たしかに成績はふつうかもしれないけど、僕は君の顔つきが好きだよ。個人的に。 そもそも、人間が一緒にいるのにつり合いなんてこと関係ないさ。そんな人間を数量化して考えるようなことは、僕は好かないね。 世間の妄言に違いないよ」 そう言ったのは隣で歩いている佐々木。たしかに不釣り合いでもうまくやってる人間関係もある。 「というかむしろ、不釣り合いだからこそ、というのもあるかもね」 漫才のでこぼこコンビみたいな感じか。 「というか佐々木。俺の顔つきけっこう好きだったのか?」 顔が好きだなんて言われたのは初めてだ。思春期の男としては気になるところ。どうなんだ? 「言ったことなかったかな?そうだよ。けっこう君の顔つきは好きなんだ。なんでだろうね。 とくにイケメンというわけではないと思うんだけど・・・。わりと整った顔立ちではあるよね」 ほめられている気はしない答えだな。まあ好きといわれて悪い気はしないが。 「顔立ちがとくに好きというよりは、僕が君に対して好意を抱いてるから顔立ちもよく見えるというべきかな」 佐々木は視線を前に向けたまま言う。 好意・・・か。 「ああ、好意を抱いている。ただし恋愛のではなく人間としての君に。僕が恋愛感情を否定しているのは分かってるだろう?」 もちろん。そんなことはわかっているさ。何度も何度も聞かされたからな。 しかし、佐々木。なんでお前はそんなに頑なに恋愛感情を否定するんだ? 人間が異性に恋する。そんなのは太古の時代から人間がずっとやってきた自然なことじゃないか。 なぜ恋愛から目をそむける必要がある。受け入れればいい。 この事と佐々木が男言葉を使うことはなんらかの関係があるのだろうか。昔、なにか男との間に問題があったとか。 俺に協力できることがあればしたい。 そんなことを考え、口から出そうになったとき、 「で、君は僕に好意を抱いているのかい?」 突然、佐々木がにっこりと俺に笑顔を向けながら聞いてきた。 「こ、好意?俺がお前に?ど、どうだろうな。嫌いではないぞ。・・・どっちかっていうと好きかな?ああ、たぶんそうだ」 急な質問にあわてている俺に 「顔が赤くなっているよ。くつくつ。キョンをからかうのはおもしろいなあ。 おっと。もうバスが来ている。あれに乗って僕は帰るよ。じゃあまた」 佐々木はそう言うと、20メートルほど先に停車しようとしているバスのほうへ向かって走り出した。 目が覚めて今がいつで自分が何者なのかが分かるまでに少し時間がかかった。 今の自分は中学3年生ではなく、高校1年生。 風変わりな少女である佐々木との親交は長く絶え、俺のまわりに今いるのは風変わりどころか超能力者や宇宙人や未来人といった超人たちだ。 「佐々木か・・・」 渇いた声でぼそりとつぶやく。 佐々木・・・か。ずいぶんなつかしいな。佐々木のことなんかここ何カ月も忘れていた・・・が、さっきの夢はじっさいに中3の時にあったことだ。 「で、君は僕に好意を抱いているのかい?」 はあ・・・。俺はいつも佐々木にからかわれていた気がするな。佐々木のほうが一枚上手だ。 ……しかし。ぶつぶつ言ってごまかしたが実際どうだったのか。好きだったのか。 そんなことをしんみり考えていると、 「アンタ、わたしのこと好きなの!?」 とハルヒが俺のあたまに怒鳴りこんできた。やれやれ・・・と思っていると 「キョン君、わたしのこと好きですかぁ?」 「好き?」 「あっはっは。あなたは僕のことが好きですか?まっがーれ↓」 と朝比奈さんも長門も脳内で俺に話しかけてくる(最後のはなかったことにしよう) やれやれ・・・。寝ぼけているな。ここまでくれば俺の妄想力も谷口のエロ妄想とそんなにかわらんかもしれん。 明日のフリーマーケットにそなえて寝ないとな・・・。 そして、奇妙なことに・・・・というべきだろう。 この夢を見た翌日、高校1年最後の日をSOS団で楽しむべく俺はフリーマーケットに行く途中に、佐々木と1年ぶりの再開をした。 end
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佐々木さん、そろそろ本格的に受験シーズンですねの巻 秋も本格的に深まるこの頃、皆様如何お過ごしだろうか。 去年はSOS団の活動でなんやかやと過ぎていったこの季節だが、 夏が好きな個人的嗜好もあり、俺としてはあまりいい記憶がなかったりする。 2年前は、受験が本格化して、ここから春までは、灰色の受験戦争の記憶しかないし。 11月 佐々木「キョン、実は秋というのは、「秋の長雨」や、「女心と秋の空」などという形容詞の通り、 気候が変わりやすかったり、雨が長く続いたりして、意外に体調を崩しやすい季節なのだよ。 夏の疲れがどっと出る場合もあるしね。 これから受験に向けて本格的にまい進するというのに、体調を崩しては大変だ。 とりあえず、手編み……いや、マフラーが大安売りで、2つ買ってきてしまったので、 一つ君に譲るとしよう。冷えないようにするのは健康管理の鉄則だよ」 キョン「おお、すまんな」 クリスマスにも特にイベントもなく勉強づけで。 12月 キョン「せっかくの就業式の日に、なんでお前ん家で二人で夜まで勉強漬けなんだ、佐々木」 佐々木「君の場合、ここで気を抜くと一気に冬休みモードに入りかねないからね。 最初に集中モードにしておいた方がいいのだよ。 甘いものは脳の働きに必須だから、ケーキくらいは用意しておいたよ。 よければ夕食も一緒に食べて行くかい? ターキーを一人では処理しきれなくて困っていたんだ」 キョン「家に帰るまでもたないくらい疲れ果てちまったからな。悪いが食べさせてくれ」 正月ったって、合格祈願に行ったくらいで。 1月 佐々木「菅原道真の飛び梅の話が僕は好きでね。彼は学問の神として……。 どうしたねキョン、僕の和服姿はそれほど似合わないかね?」 キョン「いや、着付けとか大変そうだなと思って」 佐々木「……まあ君から素直な賛辞をもぎとるには、この程度ではダメだということはわかった」 受験はなんかあっというまだったな。 2月 キョン「……ええとカール大帝が戴冠したのは、西暦756年だったっけ?」 佐々木「それは小ピピンのラヴェンナ寄進だよ。ああ、いいからそのまま続けてくれたまえ」 キョン「勘弁してくれ。受験明後日だぜ。俺本当に大丈夫かね。えーと西洋史概説はと」 佐々木「ところでキョン、そのままでいいからちょっと口をあけてくれないかな?」 キョン「? ほえ」 佐々木「前にも言ったけど、甘いものは脳の活動を活発にするからね。これでも食べて頑張るのだね」 キョン「もぐ。お、チョコか。サンキュ。あ、あったあった。カール大帝の戴冠は800年だ」 佐々木「君の一番のウィークポイントは暗記ものだからね。そこさえミスしなければ大丈夫だよ」 などと、今思い返しても涙ぐましいマジメな受験生活を送っていたのだ。 来年になったら、もっと大変な大学受験だ。ああ、やれやれ。 ハルヒ「ま、アンタも受験くらいはマジメにやってたって訳ね」 国木田(ツッコミたい! 猛烈にツッコんで涼宮さんに過去の実態を暴露してやりたい! でもなんかそれをすると世界が崩壊したり古泉くんに殺されそうな気が何故かするので 必死に自制する僕なのであった)