約 80,927 件
https://w.atwiki.jp/aniwotawiki/pages/31961.html
登録日:2015/04/04 (土) 23 37 00 更新日:2024/09/09 Mon 21 29 26NEW! 所要時間:約 10 分で読めます ▽タグ一覧 バッドエンド 剣豪小説 必死剣鳥刺し 映画 時代劇 武士 短編 秘剣 藤沢周平 鬱 藤沢周平の短編剣豪小説。世に語るべからざる「秘剣」を身につけた武士と、その周辺の人々を主人公に据えた短編小説のシリーズである”隠し剣”シリーズの内の一編。 初出は文芸誌「オール読物」の1977年6月号。 現在は”隠し剣”シリーズを纏めた短編集「隠し剣孤影抄」(文春文庫)に収録されている。またその他、藤沢氏の全作品を収録した「藤沢周平全集」の第16巻に収録されているが全集だけあってこっちは生粋のファンでもなければ手を出しにくいであろう。 □概要 秘剣を題材とした短編剣豪小説”隠し剣”シリーズの第四作目。前作は「暗殺剣虎ノ眼」、次作は「隠し剣鬼ノ爪」。シリーズではあるものの、基本的に各話間に繋がりは無く、これ一話で完結する。 主の不評を買い懲罰を食らった武士が再起のチャンスを貰い、その秘剣を用い鮮やかに返り咲く話……かと思ったら隠し剣シリーズ内においても屈指の鬱エンド。ラストシーンは美しい分、もの悲しさを誘う。 ものすごく余談であるが、前作「暗殺剣虎ノ眼」の登場人物である牧与一右エ門について少しだけ触れられており、この事から時系列的に虎ノ眼の以前にあたると推察出来る。 【物語】 藩主右京太夫の愛妾を刺殺した罪により、兼見三左エ門が一年の閉門(自宅謹慎。蟄居に次いで重く、昼夜問わず屋敷から出られない)、大幅な減禄、物頭の役を召し上げられるという三つの刑を処されてから既に三年の月日が経っていたが、三左エ門は未だ自主的に屋敷へと逼塞(自宅謹慎。閉門に次いで重く、夜しか屋敷から出られない)した状態にあった。自らの罪に対し、刑罰が軽すぎると感じていたためである。 然しそんなある日、禄を元に戻し、新たに近習頭取(近習の長。主に君主の傍に仕え雑務をこなす)の役を命じるとの沙汰が中老津田民部より三左エ門に対し下される。曰く、藩主は三左エ門に対する扱いを後悔しているというのだ。 僅かな疑問を感じつつも沙汰を受け入れ藩主の傍に仕えるようになった三左エ門であったが、二月足らずの勤めの中で藩主は未だ心の奥底では三左エ門を許していないのだという事を感じ取る。 それを民部に告げ、もしも後任が決まっているのなら自分はすぐにでも職を辞そうと提案するが民部は取り合わず、逆に三左エ門を近習頭取へと推薦した理由を話す。 民部に拠れば、藩主は現在ある人物に命を狙われているのだという。その人物は直心流の名手であり、なまじの腕ではその襲撃を防ぐ事が出来ない。その為、かつては「技倆神に入る」とまで謳われた天心独名流の遣い手である三左エ門に声をかけたのだ、と。 そこまで聞いた三左エ門の脳裏にひとりの人物が思い浮かぶ。藩内で、直心流の名手と言われるのはその人物しか居なかった。 名を帯屋隼人正と言う。藩主に近しい血筋でありながら、代々最も痛切な藩政の批判者を輩出すると言われる一族の現当主であった。 民部との面会を終え、帰宅した三左エ門は姪の理尾と縁談についての話をする。 理尾は三左衛門の妻の姪であり、一度家中の某に嫁ぐも離縁。色々とあって三左エ門の家で女中ような事をするようになった身である。既に結婚適齢期を過ぎた26で普通の家に嫁ぐ事は難しい。三左衛門は妻の病没後から、兼見の家の家事を任せきりにし縁談の機会を逃させてしまった事に罪悪感を感じており、元同僚に頼み込んで理尾の縁談をとり成すして貰ったのだが、肝心の理尾の答えがまだだった。 三左衛門は今回の縁談がいかに良縁かを語り、理尾に決断を促す。だが理尾はのらりくらりとそれを躱し、いつまでも兼見の家に留りたいと願う。あくまでも縁談に拘り、兼見の家を出るように言う三左エ門に対し、理尾はついに決定的な一言を告げ会話を打ち切ってしまう。 おじさまの、おそばにいたいのです。いつまでも それは三左エ門を慕っているからこそ出る言葉であった。その一言が決め手となった。 三左エ門今まで取り繕ってきた、叔父と姪という虚偽の絆は微塵に砕かれ、二人はひとつ屋根のしたの男と女となったのである。そしてただの男女となった二人は、その夜、肌を重ねてしまう。 翌日、三左衛門は理尾に遠くの村の知り合いの家に行き、暫く隠れるよう告げる。いつか、時期が来たら迎えに行くとの約束だけを残して。 それから幾月かの後、兼見三左エ門はついに帯屋隼人正と対峙する。あくまでも押し通ると言う隼人正に対し、三左衛門もまた、自らの刀を抜き応戦するのであった。 【登場人物】 ○兼見三左エ門 元物頭の武士。現在は近習頭取を勤める。二百八十石取りの武士であったが事件後は百三十石まで減禄。明言はされていないが近習頭取を勤めるにあたり二百八十石に復禄したと思われる。41歳。 妻女を病気で失っており、現在は独り身。妻女の看病で本家より遣わされた理尾と暮らしている。その他にもそれなりに下仕えの者が住んでいたが殆どが減禄の騒ぎで職を辞し、現在は60過ぎの老婆が台所役として一人いるだけである。 顔色が黒く、額は突き出て、鬢の毛は禿げ上がっているという醜貌の持ち主。背は六尺(約180cm)近くという(当時としては)巨躯。 藩主の愛妾蓮子が藩主を通して藩政に口出しし始め、その結果藩主が失政を行うようになった為、それに業を煮やし蓮子を殺害。その結果、上のような処分を受ける事となる。 尤も、藩主の愛妾を殺害したという事はそのまま藩主に対する痛烈な批判を含んでいる(真実はどうあれ)事になり、藩主の機嫌次第では良くて切腹、悪ければ縛り首も有り得る。その為、この処分に関しては想像よりも軽く、三左衛門は幾分か腑に落ちない気分であった。その為、閉門期間の過ぎた後も自主的に逼塞を行っていたのである。 作中では近習頭取を勤めるが、その際も藩主に「テメェのブサイク面は見てるとだんだんイラついてくるから要件あるなら人を通すか障子越しに言えや(意訳)」と近習頭取としてはありえない扱いをされ、藩主が未だ内心三左エ門に怒りを覚えている事を確信する。さぞかし務めづらい職場であっただろう。 天心独名流の達人であり、その腕は二十代半ばにして道場主の蜂屋玄斎に「技倆神に入る」と言われた程。 そして本作の表題にもなっている”鳥刺し”を工夫した張本人。別名を必死剣とも言うそれについて民部に問われた際、「この剣を遣う時には、遣い手(つまり自分自身)は既に半ば死んでいるだろう」との説明をするがその真意は……。 ○理尾 三左エ門の妻の姪。26歳。 一度家中の某の家に嫁入りするも性格が合わなかったためか離縁。元の家に返される。 ところが本家では既に両親が死亡し、弟が家督を継いでいたおり、出戻りの娘という事もあって本家ではかなり肩身の狭い思いをしたらしい。 その半年程後、三左衛門の妻女の睦江が死病に犯されてから理尾は自らの意思で兼見家を訪れ、睦江の看病を行う。もともと、母親が早くに無くなった事もあり、睦江とは仲がよかったらしい。 そして睦江が病没してからは彼女に代わり、理尾が兼見家の家事を一任するようになった。 無口ながらも頑なな性格であり、三左エ門はその性格が原因で離縁になったのでは無いか、と見ている。 容貌は十人なみ以上で家事も上手く嫁力は高い。因みに三左エ門に対する呼称は「おじさま」。かわいい。いじらしい。結婚したい。 三左エ門が元同僚の保科に頼み込み、かなりの良縁を整えてもらうも、既に三左エ門を慕っていた理尾は結局この縁談を拒否。三左エ門との道ならぬ恋に落ちる事となる。 バレたら色々とヤバい為、三左エ門の提案で理尾は所用を偽って遠くの村へと隠れ住む事となる。いつか迎えに行くという三左エ門の言葉を信じて。 ○津田民部 藩で中老の役につく武士。34歳。 端正な顔立ちで中背のイケメン。密かに慕う女性も多いらしい。まだ若輩ながら筆頭家老の矢部と組んで執政会議を回しているとも、矢部を隠れ蓑に会議を掌握し、実際に藩政を左右ているとも噂される才者。 隼人正からの襲撃に備えるため、無役で逼塞していた三左エ門を近習頭取へと推薦する。 ○帯屋隼人正 家老。五千石取り。藩主右京太夫とも血縁があり、「別家」と尊称される帯屋家の現当主。46歳。 藩主の愛妾蓮子に入れ知恵され失政を犯した際、唯一藩主と争った人物。然しそんな彼でさえ、愛妾の事には触れられず、失政を叱咤したのみであった。 帯屋家はもともと、赤石郡内に領地を持つ土豪であったが、海坂藩に初代藩主が封じられた際に召し出され、五千石という破格の禄で知行を許された家系であった。その背景には、赤石郡内の民衆の強い支持があったと言われ、今でも帯屋家は赤石郡内に強い影響力を持つ家である。 そんな事情もあり、藩主家は帯屋家と早くから交流を結びその協力をとりつけながらも、一方で手強い政敵として常に帯屋家の力を削ぐ事に腐心していた。 実際、帯屋の血が薄くなった時には藩主家との縁組を進める事で実質的な乗っ取りを行おうともしているが、不思議なことに例え元藩主家であっても帯屋家の家督を継ぐ際には反藩主の急先鋒となっていた。 現当主の隼人正もまた同様に藩主右京太夫に対立する人物であり、藩主を守る立場にある三左エ門と剣を交える事となる。 【映画】 本作を題材にした映画が2010年に作成されている。7月10日に封切りされた。隠し剣シリーズとしては「隠し剣鬼ノ爪」「武士の一分」に続き三作目。藤沢周平作品の映画化にしては珍しく、山田洋次氏が関わっていない事が特徴。 監督は映画「学校の怪談」シリーズを手がけた平山秀幸氏。主演はトヨエツこと豊川悦司に依る。原作に比べると恐ろしく寡黙。 クライマックスの三左衛門対隼人正(吉川晃司)、一対多、鳥刺し披露の殺陣は迫力がある。 キャッチコピーは「死ぬことさえ許されない。ならば運命を切り開くまで」 以下ネタバレ注意 鳥刺し、と三左衛門は呟いたのだが、誰もその声を聞かなかった 二人の武士による斬り合いは、三左衛門が隼人正の脇腹を断つ事により終わりを告げる。三左衛門は無事、役目を果たしたのだ。 だがやはり直心流の名手だけあり、三左エ門も無傷の勝利とは行かなかった。肩口を深々と切り裂かれ、命こそ拾ったものの重傷と呼べる深さの傷を負う。そしてそこに現れたのは民部だった。 これ幸いと三左衛門は民部に助けを求めるが、民部はそんな三左エ門に対し無情な一言を告げる。 兼見が、乱心して隼人正さまを斬ったぞ。逃さずに斬れ その言葉を聞いた三左衛門は全てを悟った。そう、全ては民部の――あるいは藩主右京太夫の――策略であったのだ。一方で政敵の隼人正を廃し、また一方で藩主の私憤の種である三左エ門を始末するという。 民部の一声を聞いた途端、三左エ門に対し四方八方から民部の私兵が押し寄せる。無論、三左エ門の命を狙って。 それに対し三左衛門は斬りかかってきたものを優先し遮二無二切り伏せる。隼人正との戦いで重傷を負った三左衛門は最早目も見えぬ状態であったが、それでも反射的に刀を振るっていた。 鋼鉄のような男にもやがて最期の時が訪れる。横からの一撃により腹を貫かれた三左衛門はついに床へと膝を着き動かなくなったのだ。そんな三左エ門に対し、民部は絶命を確かめるように顔を覗き込み、三左エ門の握る刀を蹴り飛ばそうとした。 だがその瞬間、三左エ門の体は踊るように動き、民部へと襲いかかる。片手で柄を握り、片手で刀の腹を支える、槍を構えるような姿勢で民部の鳩尾から肺までを深々と貫いたのである。 これこそが鳥刺しの秘剣。その剣は必死剣の別名に違わず、文字通り自らが必死の状態において放たれる、相打ちの剣であったのだ。 腹を刺された民部の絶叫が響き渡り、三左エ門に対し数多の剣先が押し寄せる。それを受けた三左衛門は、今度こそ本当に動かなくなったのであった。 寒い冬が終わろうとしていたある日、三左衛門の紹介により鶴羽村に訪れていた理尾は村の外れに立ち、村外へと通じる道を眺めていた。その両手には生まれていくつも経っていない幼子が抱かれている。理尾は三左エ門との一夜の交わりにより、子を成していたのである。 幼子を抱いて立つ理尾はさっきから何度も、家へと引き返そうとしてその度三左衛門が来るような気がして引き返せずにいた。だが赤子が泣き出した事で、理尾はついに家へと引き返すふんぎりをつける。もう何日も、そんな日々が続いていた。 理尾は必ず迎えに来ると言った叔父を信じていた。そしてその日が訪れたらどんなに幸せだろうと思っていた。いつまでも思い続けていたのであった。 追記修正よろしくお願いします。 △メニュー 項目変更 この項目が面白かったなら……\ポチッと/ -アニヲタWiki- ▷ コメント欄 [部分編集] 建てといてこんなこと書くとあれですが、自分映画の方は見たことないのであまり書けないです。なので映画の方、見られた方で追記して頂ける人なんぞおりましたら -- 名無しさん (2015-04-04 23 41 51) 自分は映画の方しか観てないが、あのバカ殿こそが鳥刺しの餌食にふさわしかったと思う。 -- 名無しさん (2015-04-05 08 45 38) 隠し剣シリーズはあの藩内でのゴタゴタに隠し剣の使い手が巻き込まれないと話が始まらないから…… -- 名無しさん (2015-04-14 21 39 07) 藤沢周平の映画版はどれも概ね満足 -- 名無しさん (2016-12-15 16 28 59) 名前 コメント
https://w.atwiki.jp/miyagikoy/pages/46.html
俳優の豊川悦司が主演する映画「必死剣鳥刺し」の完成会見が行われた。 この映画は藤沢周平の作品が原作となっている。 他に、吉川晃司、池脇千鶴、戸田菜穂、村上淳、岸部一徳、関めぐみらが共演している。 「モントリオール世界映画祭」のワールドコンペティション部門に出品される予定になっているという。 吉川と剣で戦うシーンもあるようだ。 監督は平山秀幸。 昔って殺人が正当化されていたような時代だったからね。
https://w.atwiki.jp/shogi-variants/pages/13.html
▽タグ一覧 リスト項目 古将棋 将棋類 この項目は現在未完成です。ぜひ編集にご協力下さい。 【本将棋・古将棋】 将棋(未編集)(本将棋):9×9マス 平安将棋(未編集):8×8マス または 9×8マス または 9×9マス 平安大将棋(未編集):13×13マス 小将棋(未編集):9×9マス朝倉象棋(未編集)(持ち駒の再利用が可能な小将棋) 小象棋(未編集)(醉象・猛豹がある小将棋) 中将棋:12×12マス 大将棋:15×15マス 天竺大将棋(未編集):16×16マス 大大将棋:17×17マス 摩訶大大将棋:19×19マス 泰将棋(未編集):25×25マス 大局将棋:36×36マス(世界最大のボードゲーム) 和将棋(未編集):11×11マス 禽将棋:7×7マス 広将棋:19路×19路(碁盤と碁石を使う将棋) 古将棋の大きさ比較(画像出典:https //boardgamegeek.com/image/1764065/shogi) 【変則将棋】 持ち駒ルールアレンジ系 持ち駒不使用将棋 取る一手将棋 資本還元将棋 指し手順アレンジ系 トランプ将棋 じゃんけん将棋 ここせ将棋 二手指し将棋 駒の動きアレンジ系 ついたて将棋 覆面将棋 本挟み将棋 オセロ将棋 円筒将棋 駒の動きを一部アレンジしたもの 安南将棋 八方桂 獅子王 取らず銀 その他 王手将棋 かくし将棋 トライ将棋 アドバンスド将棋 【将棋類の歴史】 →将棋の成り立ち・歴史
https://w.atwiki.jp/shogi-variants/pages/35.html
▽タグ一覧 変則将棋 将棋類 【概要】 将棋類(変則将棋・古将棋)の1つ。 盤のサイズ:7マス×7マス 駒の数:自陣・敵陣に各16枚ずつ 駒の種類数:6種類 【ルール】 【初期配置】 ※画像出典: Wikimedia Commons (作者:Tamago915、ライセンス:CC BY-SA) 【駒の動き】 駒名 駒の動き(XBetza表記) 成り駒 成り駒の動き(XBetza表記) 鵬(おおとり/ほう) K なし(※成らない) なし 鶴(つる/かく) WvF 雉(きじ/ち) fDbF 鶉(うずら/じゅん) 初期配置で左側にあるもの:fRblFbrB 初期配置で右側にあるもの:fRblBbrF 鷹(たか/おう) FfsW 鵰(くまたか/しゅう) fBfsWbB2bR 燕(つばめ/えん) fW 雁(かり/がん) fAbD 鵬を詰められる/取られると負け。 持ち駒使用可能だが、本将棋同様に行き所のない駒は打てない。 鷹と燕は「敵陣に入る」または「敵陣に打った後、敵陣から出る」ことで成れる。 打ち歩詰めならぬ「打ち燕詰め」は反則。 二歩ならぬ「三燕」は反則。二燕は構わない。 【参考文献】 松本尚也(2019)『禽将棋についての研究』デザインエッグ株式会社
https://w.atwiki.jp/shogi-variants/pages/28.html
▽タグ一覧 古将棋 将棋類 【概要】 古将棋の1つ。囲碁の碁石と19路盤を使うのが特徴。 江戸時代の有名な儒学者・荻生徂徠(おぎゅうそらい)によって考案されたとする文献が残っている。 全体的に他の古将棋と比べてかなり異質。 特殊ルールが多く、また駒の動き方も独自性が強い。 また取れる駒・取れない駒の関係が煩雑で、コンピュータの支援がなければスムーズな対局は難しいと思われる。 盤のサイズで言えば摩訶大大将棋と同じだが、対局の進行はまるで異なっている。 駒の名前は古代中国の政治・軍事制度から影響を受けているようである。 【由来に関する伝説】 【先哲叢談】 江戸時代に書かれた『先哲叢談』という本がある。 これは当時の儒学者たちの伝記集なのだが、この中の荻生徂徠の記述中に 「徂徠は兵学に秀でていて、広将棋というものを考案した」(要約)という話が載っている。 以下、該当部分をコピペする。 ※引用元:http //www2s.biglobe.ne.jp/~Taiju/prede_06.htm#荻生徂徠 「少時兵學を精習す、其仕途に就くや、亦兵學を以てし、必ずしも儒を以てせず、晩に復た專ら武を談ず、熊本の藪震菴と初めて見るや、徂徠首(はじ)めに曰く、陣法行伍〔軍隊の編制〕、是れ究めざるべからず、子は西海の人、必ず水軍に習はん、水軍は其れ何を以て策の上となすやと、遂に數刻戰法を談じ、他事に及ばずと云ふ、松宮觀山が學論に曰く、近日儒士の武を談ずるは物茂卿一人のみ、亦唯博覽の餘力、臆斷〔勝手に斷定す〕自負〔自慢〕す、不世出の豪傑の資を以てすと雖も、然も未だ明師に遇はず、牢(かた)〔堅〕く法制を執りて、軍略を問はず、孔子が謀を好むの言に乖く、其著す所孫子解及び鈴録、渉獵〔普く閲讀〕殆ど盡くと雖も、未だ事物釋然の功を見ず、遂に七書を以て空理となし、後世の戚南塘、鄭芝龍を崇んで備はれりとなす、區々たる〔微なること〕小技に拘はりて、未だ鎭國の規模を建て、戰勢の地形を畫し、所謂帷中に千里の勝〔張良の故事〕を决し、草廬に三分の謀〔孔明の故事〕を定むるの術を知らず、亦惜しからずやと 又一家の象棋(しやうき-ママ)を創造し、以て兵機を寓す〔寄す〕、廣象棋と名く、其子は百八十、局は則ち棋局を用ふ、而して陣列軍伍、攻撃守備一として備はらざるなく、工極まると謂ふべし、嗟羣儒に超えて大業を建つ、又何の餘力あつて此等の事に及ばんや、片山兼山廣象棋の譜に序して曰く、命世の人は鞅掌〔職務を勤むること〕拮据〔仕事に精を出すこと〕の際と雖も、胸中別に悠然たる閑日月あり、優に之をなすと、信なるかな」 【広象棋譜】 ネット情報によれば、明治時代の類書『古事類苑』に収録されている『広象棋譜』の序文には、 徂徠が広将棋を創作した動機が書かれているらしい(内容未確認)。 オリジナルの『広象棋譜』にも同じ記載があるかは不明。 【外部リンク】 【史料】 『広象棋譜』(早稲田大学古典籍総合データベース):https //www.wul.waseda.ac.jp/kotenseki/html/wo09/wo09_00837/index.html 『広象棋譜愚解』(野田市立図書館 将棋関係貴重書目録):https //www.library-noda.jp/homepage/digilib/shogi/index.html 『広象棋譜・広象棋譜愚解』(国文学研究資料館データベース):http //base1.nijl.ac.jp/iview/Frame.jsp?DB_ID=G0003917KTM&C_CODE=XYA8-08304&IMG_SIZE=&IMG_NO=1 【現代の資料】 「広将棋 - Passatismo/Neophilia ~懐古主義の新しもの好き~」:http //akasaka0x16.blog.fc2.com/?cat=16 →広将棋のルール解説や戦術考察、実際の対局記録がまとまっている
https://w.atwiki.jp/shogi-variants/pages/29.html
▽タグ一覧 古将棋 将棋類 【概要】 将棋類(古将棋)の1つ。 盤のサイズ:12マス×12マス 駒の数:自陣・敵陣に各46枚ずつ 駒の種類数:21種類 2020年現在、おそらく最も広く遊ばれている古将棋。 【ルール】 【初期配置】 ※自陣のみ 仲人 仲人 歩兵 歩兵 歩兵 歩兵 歩兵 歩兵 歩兵 歩兵 歩兵 歩兵 歩兵 歩兵 横行 堅行 飛車 竜馬 龍王 獅子 奔王 龍王 竜馬 飛車 堅行 横行 反車 角行 盲虎 麒麟 鳳凰 盲虎 角行 反車 香車 猛豹 銅将 銀将 金将 王将 醉象 金将 銀将 銅将 猛豹 香車 【駒の動き】 駒名 駒の動き(XBetza表記) 成り駒 成り駒の動き(XBetza表記) 王将(おうしょう) K なし(※成らない) 金将(きんしょう) WfF 飛車 R 銀将(ぎんしょう) FfW 竪行 sWvR 銅将(どうしょう) vWfF 横行 vWsR 猛豹(もうひょう) FvW 角行 B 香車(きょうしゃ) fR 白駒(はくく) fBvR 反車(へんしゃ) vR 鯨鯢(けいげい) bBvR 盲虎(もうこ) FbsW 飛鹿(ひろく) FsWvR 麒麟(きりん) AW 獅子 KNADcaKmcabK 鳳凰(ほうおう) DF 奔王 Q 歩兵(ほへい・ふひょう) fW 金将・と金 WfF 仲人(ちゅうにん) vW 醉象 FfsW 角行(かくぎょう) B 竜馬 BW 飛車(ひしゃ) R 龍王 RF 醉象(すいぞう) FfsW 太子(たいし) K 横行(おうぎょう) vWsR 奔猪(ほんちょ) BsR 竪行(しゅぎょう) sWvR 飛牛(ひぎゅう) BvR 竜馬(りゅうめ・りゅうま) BW 角鷹(かくおう) BbsRfDmcfafWmcfabW 龍王(りゅうおう) RF 飛鷲(ひじゅう) RbBfAmcfafFmcfabF 奔王(ほんのう) Q なし(※成らない) 獅子(しし) KNADcaKmcabK 【獅子の特殊ルール】 足のある獅子 ある駒Aに味方の別の駒Bが利いている(=相手の駒CにAを取られても、すぐにBでCを取り返せる)状態の時、駒Aには「足がある/足が付いている」といい、駒Bを「駒Aの繋ぎ駒」という。 相手の獅子に足が付いている時は、その獅子を自分の獅子で取ることはできない(獅子以外の駒で取ることはできる)。 相手の獅子に足がない時は、その獅子を自分の獅子で取ることができる。 先獅子(せんじし)・後獅子(あとじし) 相手に獅子を取られた時、その直後の手で相手の獅子を取ることはできない。一手以上間を置いてから取ることはできる。 付け喰い(つけぐい) 獅子のかげ脚 【参考文献】 岡野伸(2004)『中将棋の記録(一)』自費出版 岡野伸(2010)『中将棋の記録(二)』自費出版
https://w.atwiki.jp/shogi-variants/pages/33.html
▽タグ一覧 古将棋 将棋類 【概要】 将棋類(古将棋)の1つ。 盤のサイズ:15マス×15マス 駒の数:自陣・敵陣に各65枚ずつ 駒の種類数:29種類 【ルール】 【初期配置】 ※自陣のみ 仲人 仲人 歩兵 歩兵 歩兵 歩兵 歩兵 歩兵 歩兵 歩兵 歩兵 歩兵 歩兵 歩兵 歩兵 歩兵 歩兵 飛車 飛龍 横行 竪行 角行 龍馬 龍王 奔王 龍王 龍馬 角行 竪行 横行 飛龍 飛車 猛牛 嗔猪 悪狼 麒麟 獅子 鳳凰 悪狼 嗔猪 猛牛 反車 猫刄 猛豹 盲虎 醉象 盲虎 猛豹 猫刄 反車 香車 桂馬 石将 鐵将 銅将 銀将 金将 王将 金将 銀将 銅将 鐵将 石将 桂馬 香車 【駒の動き】 駒名 駒の動き(XBetza表記) 成り駒 成り駒の動き(XBetza表記) 王将(おうしょう) K なし(※成らない) 金将(きんしょう) WfF 飛車 R 銀将(ぎんしょう) FfW 竪行 sWvR 銅将(どうしょう) vWfF 横行 vWsR 猛豹(もうひょう) FvW 角行 B 香車(きょうしゃ) fR 白駒(はくく) fBvR 反車(へんしゃ) vR 鯨鯢(けいげい) bBvR 盲虎(もうこ) FbsW 飛鹿(ひろく) FsWvR 麒麟(きりん) AW 獅子 KNADcaKmcabK 鳳凰(ほうおう) DF 奔王 Q 歩兵(ほへい・ふひょう) fW 金将・と金 WfF 仲人(ちゅうにん) vW 醉象 FfsW 角行(かくぎょう) B 竜馬 BW 飛車(ひしゃ) R 龍王 RF 醉象(すいぞう) FfsW 太子(たいし) K 横行(おうぎょう) vWsR 奔猪(ほんちょ) BsR 竪行(しゅぎょう) sWvR 飛牛(ひぎゅう) BvR 竜馬(りゅうめ・りゅうま) BW 角鷹(かくおう) BbsRfDmcfafWmcfabW 龍王(りゅうおう) RF 飛鷲(ひじゅう) RbBfAmcfafFmcfabF 奔王(ほんのう) Q なし(※成らない) 獅子(しし) KNADcaKmcabK 鐵将/鉄将(てつしょう) fFfW 金将 WfF 石将(せきしょう) fF 桂馬(けいま) fN 悪狼(あくろう) fFfsW 嗔猪(しんちょ) W 猫刄(みょうじん)/猫叉(ねこまた) F 猛牛(もうぎゅう) W2 または WnD 飛龍(ひりゅう) F2 または FnA 猫刄(みょうじん)/猫叉(ねこまた)に関しては、「猫叉(ねこまた)」が正しく「猫刄(みょうじん)」は間違っているとする説がある。 ※参考: https //twitter.com/mtnonoonly/status/1307258561538306049 http //koshougi.seesaa.net/article/294475806.html 中将棋には獅子の特殊ルールがあったが、大将棋にも存在するかは不明。
https://w.atwiki.jp/shogi-variants/pages/26.html
▽タグ一覧 古将棋 将棋類 【概要】 【ルール】初期配置 駒の動き 【大局将棋の基本戦略】序盤 中盤 終盤 【考察】成りについて 大局将棋特有の王手 【概要】 古将棋の一つ。 言わずと知れた最大の将棋類にして世界最大級のボードゲーム。 盤のサイズ:36×36マス 駒の数:自陣・敵陣にそれぞれ402枚ずつ 駒の種類:209種類 【ルール】 初期配置 ※自陣のみ 犬 仲人 犬 犬 仲人 犬 歩兵 歩兵 歩兵 歩兵 歩兵 歩兵 歩兵 歩兵 歩兵 歩兵 歩兵 歩兵 歩兵 歩兵 歩兵 歩兵 歩兵 歩兵 歩兵 歩兵 歩兵 歩兵 歩兵 歩兵 歩兵 歩兵 歩兵 歩兵 歩兵 歩兵 歩兵 歩兵 歩兵 歩兵 歩兵 歩兵 左車 横猿 竪行 飛牛 弩兵 竪狗 竪馬 炮兵 龍馬 龍王 刀兵 角鷹 飛鷲 鎗兵 竪豹 猛虎 弓兵 狛犬 吼犬 弓兵 猛虎 竪豹 鎗兵 飛鷲 角鷹 刀兵 龍王 龍馬 炮兵 竪馬 竪狗 弩兵 飛牛 竪行 横猿 右車 車兵 横兵 竪兵 風将 川将 山将 前旗 馬兵 木将 牛兵 土将 猪兵 石将 豹兵 瓦将 熊兵 鉄将 大帥 大旗 鉄将 熊兵 瓦将 豹兵 石将 猪兵 土将 牛兵 木将 馬兵 前旗 山将 川将 風将 竪兵 横兵 車兵 土車 青龍 変狸 騎兵 鴟行 登猿 猫叉 燕羽 盲猿 盲虎 牛車 横飛 盲熊 老鼠 方行 蟠蛇 臥龍 獅鷹 奔鷲 臥龍 蟠蛇 方行 老鼠 盲熊 横飛 牛車 盲虎 盲猿 燕羽 猫叉 登猿 鴟行 騎兵 変狸 朱雀 土車 瓦車 竪狼 横牛 驢馬 馬麟 猛熊 嗔猪 悪狼 風馬 鶏飛 古猿 淮鶏 西戎 東夷 猛鹿 猛狼 隠狐 鵬帥 中帥 隠狐 猛狼 猛鹿 南蛮 北狄 淮鶏 古猿 鶏飛 風馬 悪狼 嗔猪 猛熊 馬麟 驢馬 横牛 竪狼 瓦車 木車 白駒 奇犬 横行 踊鹿 水牛 猛豹 猛鷲 飛龍 毒蛇 鳫飛 烏行 盲犬 水将 火将 麒麟 摩羯 大亀 小亀 鉤行 鳳凰 火将 水将 盲犬 烏行 鳫飛 毒蛇 飛龍 猛鷲 猛豹 水牛 踊鹿 横行 奇犬 白駒 木車 石車 雲鷲 角行 飛車 横狼 飛猫 山鷹 竪虎 兵士 小旗 雲龍 銅車 走車 羊兵 猛牛 大龍 金翅 提婆 無明 金翅 大龍 猛牛 羊兵 走車 銅車 雲龍 小旗 兵士 竪虎 山鷹 飛猫 横狼 飛車 角行 雲鷲 石車 銀車 竪熊 桂馬 豚将 鶏将 狗将 馬将 牛将 中旗 横猪 銀兎 金鹿 獅子 禽曹 大鹿 猛龍 林鬼 大将 副将 林鬼 猛龍 大鹿 禽曹 獅子 金鹿 銀兎 横猪 中旗 牛将 馬将 狗将 鶏将 豚将 桂馬 竪熊 銀車 金車 横龍 走鹿 走狼 角将 飛将 左虎 左龍 獣吏 風龍 奔狗 行鳥 古鵄 孔雀 水龍 火龍 銅将 麟帥 鳳帥 銅将 火龍 水龍 孔雀 古鵄 行鳥 奔狗 風龍 獣吏 右龍 右虎 飛将 角将 走狼 走鹿 横龍 金車 反車 白象 山鳩 飛燕 禽吏 雨龍 森鬼 山鹿 走狗 走蛇 横蛇 大鳩 走虎 走熊 羅刹 力士 銀将 近王 醉象 銀将 金剛 夜叉 走熊 走虎 大鳩 横蛇 走蛇 走狗 山鹿 森鬼 雨龍 禽吏 飛燕 山鳩 香象 反車 香車 玄武 走兎 鯨鯢 火鬼 山鷲 天狗 獣曹 走馬 奔鬼 地龍 鳩盤 奔獏 奔王 後旗 左将 金将 玉将 太子 金将 右将 後旗 奔王 奔獏 鳩槃 地龍 奔鬼 走馬 獣曹 天狗 山鷲 火鬼 鯨鯢 走兎 白虎 香車 駒の動き 【大局将棋の基本戦略】 かつて5ch将棋板に存在した「大局将棋を指しましょう」スレッドでは、数回にわたって大局将棋の対局が行われていた。 このスレッドでは大局将棋のルールや駒に関して喧々諤々の議論が行われ、その多くはWikiとしてまとめられた。 以下、そのWikiから大局将棋の戦略考察のまとめを転載する。 ※参考元:https //w.atwiki.jp/taikyoku-syougi/pages/29.html 序盤 まず本将棋(未編集)や中将棋と比べて玉将の周りに膨大な数の駒が存在するため、相手の玉を直接取れる位置まで自分の駒を持っていくのには相当時間がかかる。 そこで、直接攻撃ではなく、遠隔攻撃で玉を狙うのが序盤の基本戦略となる。具体的には、大鷲・大鷹・霖鬼・四天王を使い、身動きの取れない相手の玉や太子を狙撃する。 大鷲・大鷹・霖鬼・四天王は初期配置では存在せず、それぞれ飛鷲・角鷹・角将・[車兵が成ることで作れる。そこでこれらの駒を成らせることを目指すわけだが、敵陣はびっしりと敵の駒で埋め尽くされているため、成るスペースを確保することすら容易ではない。 成るスペースを確保するためには、敵陣内に敵の駒が無い空白地帯を作らねばならない。そのためには、相手が陣内の隙間を補修するより早く、波状攻撃で敵の駒を大量に取っていくことが必要である。 成るスペースは基本的に一箇所あれば十分なので、攻める側は敵陣の一点に攻撃を集中し、走り駒をその一点にぶつけまくれば良い。 では、実際に敵陣のどの部分に攻撃を集中させるべきかだが、少なくとも序盤の間は、候補地はほぼ1箇所(左右にあるので実際は2箇所)に限られる。それは角道の先である。 角道といっても角行ではなく角将の通る道のことである。実際に駒を動かしてみると分かるが、角将の通り道を開けてみると、角将に続いて飛燕や走兎を初めとした大量の走り駒が、同じ斜めの道を通って敵陣に攻め込むことが出来るのである。 これほど大量の走り駒を短期間に集中的にぶつけられる先は、角道の先以外には無い。しかもこの時攻撃に使われる駒は自陣の奥にある駒ばかりなので、消費しても自陣に隙を作る心配が少ない。角道の開け方としては、地道に駒をどかしていってもいいし、時間を節約したい場合は角将で前の邪魔な味方を消し去るという方法もある。 角道から大量の駒を敵陣にぶつけ、敵陣内に安全地帯ができたら飛鷲・角鷹・角将・車兵を成りこませて、敵の玉や太子を狙撃する。注意点としては、猛龍や副将の筋に飛び込まないこと。こいつらの捕獲範囲内では実質的に成ることができないので、飛鷲・角鷹・角将・車兵はそれ以外の場所を目指すようにする。 これが序盤の基本的な攻め方になる。 これに対する守り方としては、二つの選択肢が考えられる。 一つは、角道の先に当たる部分を強固にし、敵駒に成るスペースを作らせないという戦略。 もう一つは、急いで玉と太子の周りの駒をどかし、玉と太子が逃げ回るスペースを作ることで、相手の狙撃を無効化する戦略である。 前者は、角道の先に当たる部分に自陣の駒をせり出していくことで守りを固めると同時に、自分の角道を開く、という一石二鳥の作戦が可能である。 後者は、玉と太子の周りに十分なスペースを作ることさえ出来れば、狙撃をほぼ完璧にシャットアウトできるので、序盤の負けの可能性をほぼ無くすことができる。スペースを確保する方法としては、地道に駒を外に出していく方法もあるが、大将や副将、猛龍で不要な駒を消去しても良い。 ちなみに、狙撃する際は極力玉将を先に取った方がよい。太子と玉将では回避力に雲泥の差がある。素早い玉将は身動き不可能な内に始末しておかないと、身動き可能になった後は仕留めるのに相当苦労する。 双方が大鷲・大鷹・霖鬼・四天王を使い果たすか、狙撃攻撃に対する回避体制を完成させた場合、狙撃戦では決着がつかなくなり、中盤戦に突入する。 駒数が甚大な大局将棋のことなので、序盤といっても1000手を越すことは珍しくない。 なお、スレの対局は1~3局目まで、全て序盤で勝負がついている(狙撃駒だけで詰めた)。 中盤 狙撃戦で決着がつかなくなった段階。 狙撃戦では決着できなくなった以上、地道に相手の駒を減らし、敵の玉や太子を裸にすることを目指さなくてはならない。いかに効率良く、性能の低い駒で敵駒を取っていくかが問題になる。 まず注目したいのは天狗・摩羯・鉤行・孔雀の4種。敵駒が効いていない場所であれば、盤面の大部分を支配下に置く厨性能。こいつらの存在を忘れて浮き駒を置いておくと、瞬く間に盤面からお掃除されてしまう。回避力も縦横無尽なため、普通の駒ではまず倒せない。同じ駒で相打ちにするのが現実的な対処法で、逆に相手だけが鉤行を残している、というような状況になるとかなりヤバイ。 次に恐ろしいのが捕獲駒。安全な着地点さえあれば、繋ぎのある駒だろうとなんだろうと問答無用で消去される。自陣内部に空白が目立つようになると、縦跳びや斜め跳びの猛攻にさらされることになる。また意外と盲点になるのが横跳びで、自陣の外に出ている駒の場合、飛将や大将の横跳びで薙ぎ払われる危険から逃れられない。 接近戦では獅鷹や奔鷲など、居食い駒が脅威の攻撃力を発揮する。狙撃駒が残っていれば、一撃必殺ではなくなっているとはいえ、玉をダイレクトに狙ってくる性能は健在であり、成るスペースの攻防に手を抜いてはいけない。 中盤も時間が経つと走り駒が少なくなり、踊り駒で敵陣に攻め込むことになる。毒蛇(成ると鉤行)や火将(成ると大将)など、それまで見向きもされなかった駒達が俄かに重要になってくる。 終盤 玉や太子を詰める段階。トリビアの対局ではここまでいった。 残った駒によっては、鉤行+狙撃駒のコンボ(玉を囲むと狙撃され、囲まないと鉤行に取られる)などであっけなく終わる可能性も。獅子系の駒も怖い。しかし特殊能力のない、普通の走り駒や踊り駒しかない場合、とても地味な戦いになる。 広大な盤面がガラガラな上、玉将が残っていたりすると脅威の逃げ足でなかなか追いつけない。駒枯れや千日手の可能性も高そうだ。奇跡的に生き残っていれば、酔象が太子になる瞬間を拝めるかもしれない。 終盤まで試合がもつれると、手数は数千手がデフォになると思われる。 【考察】 ※引用元: ノート 大局将棋 - Wikipedia 成りについて 大局将棋では、盤が非常に広く、泰将棋や摩訶大大将棋などと異なり自陣敵陣の概念があり、そこに突入すると成ることができるので、前や斜め前に走れる駒は他の駒に比べて非常に成らせやすい。中でも飛鷲、角鷹、角将、車兵は成るとそれぞれ大鷲・大鷹・霖鬼・四天王といった「駒をいくらでも飛び越えて走る」という能力をもつ駒になる。これは玉将・太子が身動きできない序盤で特に有効な駒なので、これらの駒を成らせるのが序盤の基本戦略となるであろう。ただこのうち角将については、成ると「自分より格の低い駒を敵味方問わずいくらでも飛び越えて、その飛び越えた間の駒を一度に取り除く」という機能を失うデメリットがあるので、成らずで使うこともある。それに対して、金将、銀将、歩兵といった前や斜め前に1マスしか動けない駒などを成らせるのは、難易度があまりに高く現実的ではない。醉象が太子に成るのも至難の業であろうし、前や斜め前に2、3マス動ける程度の駒が成るのも終盤に限定されてしまうであろう。 中旗(成ると前旗)は大局将棋の駒の中で唯一成っても動きが全く変わらず、ただ名前が変わるだけであり、禽曹(成ると禽吏)については唯一成ると完全に利きが狭まってしまう駒である(よって成るべきケースは皆無となる)。これらの駒については元の資料が誤っていることも考えられる。また、猛龍(成ると大龍)が成るのも「自分より格の低い駒を敵味方問わずいくらでも飛び越えて、その飛び越えた間の駒を一度に取り除く」という機能を失うなどデメリットが非常に大きいので、成るべきケースは詰みを狙う場合などかなり限定されてしまうであろう。走狼(成ると奔狼)、鶏飛(成ると延鷹)は表の状態でも成っても後ろに戻れず、横飛(成ると横龍)は成ると後ろに戻れなくなる。右龍(成ると青龍)や左龍(成ると朱雀)、右虎(成ると白虎)や左虎(成ると玄武)などのように、成ることによって性能が極端に変わってしまうものもある。 大局将棋特有の王手 普通の将棋には空き王手や両王手があるが、大局将棋では、金翅などの駒には、「駒を3個まで飛び越えて何マスでも動ける」という能力があるので、その能力を利用すれば「動かした駒が敵の玉将に当たらない両王手」や「三重王手」が可能となる。
https://w.atwiki.jp/aikodaiigoshogi09/pages/14.html
将棋大会結果 棋譜
https://w.atwiki.jp/kakakahonnpo/pages/4.html
将棋(しょうぎ)とは、2人で行うボードゲーム。 チェスなどと同じく、インド古代のチャトランガが起源と考えられている。