約 1,924,178 件
https://w.atwiki.jp/akatonbowiki/pages/8282.html
このページはこちらに移転しました きみへ 作詞/あぎゃ 夢を見たの 幸せな夢を もう二度と逢えないきみが あたしを抱き締める夢を きみの温もりも きみの笑顔も そこにはあって あたしの幸せも あたしの倖せも よみがえった 目が覚めても幸せは消えないよね たとえきみの温もりや笑顔がなくなっても 今まで過ごした日々は消えないよね だからどうか泣かないで あたしは幸せだから 遠い空に向かって叫ぶ 「今も明日もずっとずっと きみを想ってる」 朝がきたの 一人きりの朝が もう二度と逢えないきみは やっぱり傍にはいない朝が きみの体温も きみの癖も そこにはなくて あたしの幸せも あたしの倖せも 零れていった 夢が覚めたら一人ぼっちなんだね たとえきみの思い出や面影があっても あの時過ごした日々は戻ってこないよね だからどうか今だけは 泣くことを許して? 雨が降る空に呟く 「今も明日もずっとずっと きみに逢いたい」
https://w.atwiki.jp/onirensing/pages/759.html
アーティスト:国武万里 レベル:1 登場回数:2(レギュラー版第22回、第24回) 挑戦結果 加護亜依:成功(レギュラー版第24回)
https://w.atwiki.jp/anirowakojinn/pages/2024.html
21:とても怖くて、勇気が無くて 瓦礫同然となった廃屋も多い。吹きさらしになっている廃家が多数を占める。 人が住まなくなってどれぐらい経っているのだろうか。 黒髪の美少女、の姿をしたサキュバス、ローネと黒豹の少年、荒巻眞一は、瓦礫が散乱する通りを歩いていた。 入ればもれなく倒壊しそうな荒れ果てた木造家屋が多く休むに休めない。 「廃屋だらけだなぁ…」 「もう少し行ってみよう、眞一君」 どこか休める場所を探さなくてはならないと、二人は廃屋を見て回る。 しばらくして、ようやく比較的状態の良さそうな廃家を見付けた。 「あそこが良いんじゃないか?」 「そうね…」 二人がその廃屋に入ろうとした。 だが、近くの曲がり角から桃色の髪を持ったエルフの少女が現れた。全裸で、体液に塗れている。 「……!」 「あれは…エルフじゃない、何で裸…」 突然現れた全裸のエルフ少女に二人は少し驚き思わず動きを止めた。 エルフ少女の手にはその瑞々しい肌の色とは全くそぐわない、銀色に光る短機関銃が握られている。 少女――イヴは短機関銃、IMIウージーの銃口を黒髪少女と黒豹少年に向け、引き金を引いた。 ダダダダダダダダッ!! 銃口から火が噴き、弾丸が掃射される。 気付いた時、眞一は身体を横に跳ばし、掃射を回避していた。 「うっ……っ、! ろ、ローネさん」 ローネの事を思い出し、すぐさまローネが立っているはずの方向に顔を向ける。 だが、そこにローネは立っていなかった。ゆっくりと崩れ落ちる途中だった。 胸元や顔に穴が空き、血が噴き出している。地面に倒れたローネは血溜まりを作り、二度と立ち上がる事は無かった。 「…ロー、ネ、さん……う、うああぁ、ああああ!」 ローネに駆け寄る眞一だったが、既に事切れていた。 彼女を見捨てて、自分だけ避けてしまった。ローネの手を引っ張るなり、一緒に横に跳ぶなりすれば、 ローネも助かったかもしれないのに。エルフの少女が銃口を向けた時、怖かった。死にたくないと思った。 その時ローネの事は頭から消えてしまっていた。 自分の童貞を奪ってくれた恩があると言うのに、あっさり目の前で失ってしまったのだ。 「俺は…俺はああああああ」 ダダダダダダダダッ!! 後悔し、悲嘆に暮れる眞一を、鉄の雨が襲う。銃声と共に身体中に焼けるような痛みを感じ、 眞一は喉の奥から鉄錆の味のする熱い液体が込み上げてくるのを感じた。 撃たれたのだと、彼はすぐに理解した。同時に自分も間も無く死ぬと言う事も。 ローネの身体の上に倒れ行く中、眞一はずっと自分の先程の行動を後悔していた。 二人が死んだ事を確認すると、エルフ少女、イヴは眞一の持っていたコルトガバメント拳銃と、 デイパックの中の予備マガジンを回収し、その場を後にした。 【♀16番:ローネ 死亡】 【♂02番:荒巻眞一 死亡】 【残り19人】 【朝/C-6廃集落】 【♀03番:イヴ】 [状態]お尻に傷、全裸、身体中体液塗れ、秘部より体液垂れ流し [装備]無し [持物]基本支給品一式、IMIウージー(12/32)、IMIウージー予備マガジン(3)、 シグザウエルP228(13/13)、シグザウエルP228予備マガジン(3)、コルトガバメント(7/7)、コルトガバメント予備マガジン(3) [思考・行動] 0:殺し合いに乗る。優勝を目指す。 1:次はどうしようかな。 [備考] ※特に無し。 ※C-6廃集落路上にローネ、荒巻眞一の死体及びデイパック(ローネ:基本支給品一式、荒巻眞一:基本支給品一式、ペンナイフ)、 剣鉈が放置されています。 020:素晴らしきこの世界 目次順 022:INCONVENIENT IDEAL 007:腐ってもホテルだし ローネ 死亡 007:腐ってもホテルだし 荒巻眞一 死亡 008:魅惑と幻惑 イヴ 030:人生山あり谷あり奈落あり
https://w.atwiki.jp/ankoss/pages/3090.html
『幸せなら』 4KB 小ネタ 群れ 希少種 思い付きをそのまま あるところに野生のゆっくりたちが住むゆっくりプレイスがあった。 実や花を付ける植物は多く、危険な動物もいない。冬が短ければ、梅雨も短い。 この理想的なゆっくりプレイスでゆっくりたちは毎日幸せに暮らしていた。 ある日のことだ。 その群れに旅ゆっくりが来た。 胴付きのゆっくりみすちーだった。 ゆっくりみすちーといえば、人間的に音痴ぞろいのゆっくりの中でずば抜けた歌唱力を持つゆっくり。 このみすちーもその例に漏れず、とてもゆっくり出来る歌声を持っていた。 歌声もすごいが、ゆっくりたちが驚いたのはその歌のバリエーションの多さだった。 みすちーがこの群れに来てからみすちーのコンサートは毎日行われたが、その度に違う歌が披露された。 通常一つの「おうた」しか持たないゆっくりにとってこれはとても驚くべきことで、ゆっくり出来ることだった。 話によれば、このみすちーは昔会った人間さんに歌を教わり、今はゆっくり出来る歌を広めるために旅をしているらしい。 みすちーは、毎日歌を歌った。 群れのゆっくりたちはその歌を聞くときが一番幸せでゆっくり出来た。 自分の歌が一番と言い張り、他のゆっくりの歌を鼻で笑っていた歌姫れいむも、みすちーの歌でゆっくりした。 れいむはみすちーを自分よりすごく歌が上手だと褒め称えた。 今まででは考えられない事だった。 素行と口が悪く、このままでは将来ゲスになると心配されたまりさも、みすちーの歌でゆっくりした。 まりさはお行儀良くみすちーの歌を聴いて、歌が終わったらみすちーにお礼を言った。 今まででは考えられない事だった。 れいぱー予備軍で、「とかいはのあい」を無理矢理振りまこうとしていたありすも、みすちーの歌でゆっくりした。 発情するような事はなくなり、代わりに真心を込めて歌を歌った。 今まででは考えられない事だった。 自分の知識が全てで、歌を何の役にも立たないと馬鹿にしてきたぱちゅりーも、みすちーの歌でゆっくりした。 歌を馬鹿にするのをやめて、下手ながらもみすちーを真似て歌うようになった。 今まででは考えられない事だった。 みすちーは日が傾いても歌を歌った。 れみりゃやふらんが近づいてきたが、みすちーの歌を聴くとゆっくりした。 みすちーどころか、他のゆっくりを襲う事もなく、仲よさそうに親愛のすりすりをした。 今まででは考えられない事だった。 こうして群れのゆっくりも、そうじゃないゆっくりも、大人も子供もみんなみすちーの歌でゆっくりした。 みすちーのコンサートは三日続いた。 四日目の朝。みすちーは次の群れを目指して旅立つ事になった。 群れのみんなが引きとめたが、みすちーの意思は変わらなかった。 ならばとみすちーの旅立ちを祝うために、盛大な宴が行われた。 「みんなありがとう! おれいに、みすちーがいちばんしあわせになれてゆっくりできるおうたをうたうね!」 みすちーはそう言ってこの群れでの最後の歌を、手拍子交じりに歌い始めた。 「しあわせならてをたたこう♪ しあわせならてをたたこう♪ しあわせならてをたたこうよ♪ ほらみんなでてをたたこう♪」 手を叩きながらこの歌を歌うみすちーは、誰の目から見ても幸せそうでゆっくりとしていた。 最後の歌を終えたみすちーは、群れから差し出された食料を持って旅立っていった。 みすちーが旅立った次の日、ゆっくりたちはみすちーの歌を歌っていた。 みすちーほど上手ではなかったが、みんなでそろって歌うおうたはとてもゆっくり出来た。 ゆっくりたちが覚えられたのは特にゆっくり出来た二つ三つだけだった。 ゆっくりたちが最後に、「いちばんしあわせになれてゆっくりできるおうた」を歌い終わったとき、ある小さなれいむが言った。 「れいみゅたちにはたたくおてちぇがにゃいよ?」 この発言に群れのゆっくりたちは皆ざわめきあった。 あのとてもゆっくりしたおうたは幸せなら手を叩こうといってるのに、ゆっくりには叩く手が無い。 それはつまり、ゆっくりにとって幸せになれないという意味だった。 群れのゆっくりたちはなんとか手を叩こうとした。 あるれいむはもみあげを叩こうとしたが、届かなかった。 あるまりさはゆっくり同士でぶつかって手を叩く代わりにしようとしたが、痛いだけだった。 あるありすとぱちゅりーは手を叩く代わりになる装置を作ったが、つまらない音しか出なかった。 誰も手を叩けなかった。 誰も幸せになれなくなった。 ごはんを食べた。 手を叩けないから幸せになれなかった。 夜中にぐっすりと寝た。 手を叩けないから幸せになれなかった。 おちびちゃんが生まれた。 手を叩けないから幸せになれなかった。 理想的なゆっくりプレイスでゆっくりできるおうたもあるのに、ゆっくりたちは手が叩けないだけで幸せを失った。 幸せを失い、ゆっくり出来なくなって生きる意味を喪失した事を理解したゆっくりから順々に死んでいった。 こうして、ゆっくりプレイスからまた一つの群れが消えた。 今日もみすちーは歌う。 みんなを幸せにするために、幸せを奪う悪魔の歌を。 「しあわせならてをたたこう♪」 ########################################## ただの思いつきの話でした。 今まで書いたもの anko2458 どっちが本当? anko2461 街中の狩人 anko2480 たいせつにするということ anko2509 神は饅頭の信徒を裏切るか? anko2587 れいむ種に対する概論 anko2820 魔法使いのお姉さん anko2993 加工所駆除課のお仕事
https://w.atwiki.jp/hmiku/pages/8949.html
ちいさなうたひめ【登録タグ hiwa ち 曲 鏡音リン 鏡音レン】 作詞:hiwa 作曲:hiwa 編曲:hiwa 唄:鏡音リン、鏡音レン 曲紹介 リンレンに元気にハモってもらいました。ほんのり物語風味です。(作者コメントより) 「丘の上の小さなステージ」 歌詞 丘の上の小さなステージ 今日も誰かが歌ってる それはとても楽しそうに 想いを届けてる 昔から引っ込み思案 心の声閉じこめて ステージを見ているだけ 歌なんて歌えない 響く声にふるえる心 泣いているの? 本当は思いっきり 歌ってみたい 丘の上の小さなステージ 今日も誰かが歌ってる それはとても幸せそうに 想いを届けてる ある日のこと 転んだ拍子 ステージに飛び出して あわてて降りようとして 心が呼びとめる 二度とないチャンスなのに それでいいの? 伝えたい 精一杯 この声で 丘の上の小さなステージ たとえ上手くは歌えなくても 心の中の想いをすべて この歌にこめるよ 丘の上の小さなステージ 今日だけは小さな歌姫 風にのせて 青い空に 想いを響かせる 丘の上の小さなステージ 今日もみんなと歌ってる 風にのせて この世界に 想いを届けるよ コメント 可愛らしい曲ですね -- ともっち (2013-11-29 19 56 03) 名前 コメント
https://w.atwiki.jp/mahouka/pages/1774.html
作者曰く、第2の主人公ポジション (2021-05-02 00 46 37) 遠上兄妹は猪突猛進な性格な模様 (2021-05-08 09 59 50) バンクーバーに送り返した方が本人にとっても幸せだろ。適材適所とは思えない。 (2021-05-08 20 07 30) そこまでして登場させなくてもいいような気がしてきた。 (2022-11-11 00 34 27) そうか?アポなし面接突撃とか近接戦闘スタイルとか熱くて結構好きなんだが (2023-03-19 03 19 36) それなりに好きだったけど不義理かましすぎ。 (2023-05-10 20 56 32) まじで遼介らぶすぎる (2023-07-10 15 21 10) 端から見るとメイジアンカンパニーのブラック警備員 (2023-07-10 19 34 19) 警備員のブラック勤務から逃げだしたように見える。 (2023-07-10 19 34 47) 妹よりも魔法が下手っぽいからなあ…。 (2023-10-28 17 38 48) 妹は遠上の完成形みたいだしな。 (2023-11-11 12 37 24) もう出てこなくていいよなぁ。突然の退職はこれ以上の使い道を作者が思いつかなかったからか? (2023-11-09 21 44 25) 達也がアメリカの方で戦闘起こりそうだから、帰って貰った方が良い(意訳)って言ってなかったっけ?12月の新刊は達也がアメリカに行くことを真夜に拒否される、ってサイトに有ったので出番有るんじゃないかな?君は出て欲しくないかもだけどさwww (2023-11-11 12 35 46)
https://w.atwiki.jp/hmiku/pages/45688.html
きゃんせるしなくちゃ【登録タグ VOCALOID き カメラ 曲 鏡音レン】 作詞:カメラ 作曲:カメラ 編曲:カメラ 唄:鏡音レン 曲紹介 失恋ソングです。イラストみたいなイケメンに生まれ変わりたいです。 カメラ氏の3作目。 Illustration りり仙人 歌詞 (動画概要欄より転載) ああ 赤く 綺麗なその寝顔 ああ 酷く 悪趣味な夢を見させたね 君と出会って四度目の春は モノクロの世界 今日君はね 誰よりも幸せになれたのにさ 愛が この僕を 満たしてた この空が 青いことさえさ忘れても その 瞳も声も 仕草も 君の全てを 愛していたんだ ねえ 僕は君と出会って ねえ 何度自分を曲げて合わせたのか 保身で重ねた幾多もの嘘で 歪んでく世界 それでもね 誰よりも幸せだったのにさ 嫌、嫌嫌嫌 何故、何故何故 ねえ 僕が 僕が何をした。何したんだよ。 嫌、嫌嫌嫌 僕の世界が 色づき始めた ああ 僕は失くして気づいたよ ああ 君宛ての サプライズ キャンセルしなくちゃ コメント 名前 コメント
https://w.atwiki.jp/hmiku/pages/48130.html
【検索用 登録タグ VOCALOID か ごめんなさいが言えなくて 曲 鏡音リン】 + 目次 目次 曲紹介 歌詞 コメント 作詞:ごめんなさいが言えなくて 作曲:ごめんなさいが言えなくて 編曲:ごめんなさいが言えなくて 唄:鏡音リン 曲紹介 曲名:『かくれんぼ』 ごめんなさいが言えなくて氏の34作目。 歌詞 (動画より書き起こし) 手のひらは落とした灯り 誰となく思い出すだけ 今はただ暑さも忘れ 眩むほど夜空に滲む 思い出は霞んだままで 色さやか手のひらの上 揺れている まだだよ僕らは探しているんだ 夏に置き去りにしたあなたを まだだよ何かが見つからないんだ 続く空は変わらないけれど 影ぼうし消えそうなほど 指先を絡ませ眠る ありふれた喧騒のあと 暮れるまで時間をつぶす まだだよ僕らは探しているんだ 夏に置き去りにしたあなたを まだだよ何かが見つからないんだ 続く空は変わらないけれど それなら夢でも叶えばいいねと つながる言葉は見えないまま まだだよ何かを探しているんだ まだだよ誰かを探しているんだ コメント 名前 コメント
https://w.atwiki.jp/kyotaross/pages/1837.html
http //ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1370070429/ 「ふふ…ほら、皆、ご飯出来ましたよ」 「今日は須賀君の大好きな肉じゃがです。ゆーきも好きでしたよね?」 「ほら、咲さんもじっとしてないでお皿を並べるの手伝って下さい」 「あ、須賀君は良いんですよ。ゆっくりしてて下さい」 「…ってもう…ゆーきも変なところでのんびり屋さんなんですから…仕方ないですね」 「…はい…持って来ましたよ」 「じゃ…須賀君は私の膝の上に座ってくださいね」 「もう…恥ずかしがらなくても良いんですよ?」 「私の膝は須賀君の定位置なんですから」 「じゃ…はい。頂きます」 「ほら…須賀君、あーんしてください?」 「…ふふ…♪美味しいですか?」 「…そ、そこまで聞いてませんよ、もう…」 「でも…ちょっぴり…ほんのちょっぴりだけ…嬉しいです」 「…別に…て、照れ隠しじゃないですから」 「…もう須賀君の意地悪…」 「って…咲さんもゆーきもからかわないでください」 「そ、そんなんじゃ…いや…そういうのも…ない訳じゃないですけど…」 「そ、それより…聞きましたか?まだ行方不明になってる人見つからないんですって」 「最近、物騒になってきましたし…怖いですよね」 「…ふふ。そうですね。私には須賀君がいますから…」 「ゆーきも咲さんも…そんな目で見てもダメですよ。須賀君はその…わ、私のもの…なんですから」 「う…な、何ですか…?」 「べ、別に…わ、私だってたまにはこれくらい…」 「まぁ…そりゃ…確かに普段はあんまり言いませんけれど…その…須賀君の事大事に思っているのは確かなんですからね?」 「わ、笑わなくたって良いじゃないですか…!」 「それで…えっと…何の話でしたっけ?」 「あ、そうそう。それで行方不明になってる人に関して警察の方に呼び止められて…」 「色々と聞かれたんですけれど、全部、知らないって答えておきました」 「だって…その時、私は皆と一緒に居たんですから」 「行方不明になったりする人と一緒のはずがないですよね」 「ストーカーの時にも思いましたけれど…警察にはもうちょっと頑張って欲しいです」 「…あ、別に怒ってないですよ?」 「…う…そんなにいらっとした顔をしてました?」 「大丈夫ですよ、別に…皆に怒っている訳じゃないですし」 「寧ろ…私は今、とっても幸せなんですから」 「だって…また皆と一緒に…こうしてご飯を食べられるようになるなんて…夢のようです」 「だから…私…とても幸せですよ」 「タトエ ミンナガ クビダケ デモ トテモ シアワセデス」
https://w.atwiki.jp/83452/pages/17603.html
唯「よろしい、先輩が相手をしてあげよう。どこからでも……」 そう言い終わらないうちに、憂ロボがひょこひょこと前にでて……唯先輩にぶつかった。 唯「あぁん……」 憂ロボに両手で突かれて、唯先輩がスイカ割りでいつもより多く回されました、みたいに情けなくよろめく。 そこはできれば格好良く避けていただきたかった。 もっとも、唯先輩があまりうまく事を運びすぎても憂が「私の知ってるお姉ちゃんじゃない!」とか泣きついてきそうでややっこしいから多くは望むまい。 純「名乗りの最中に突き飛ばされて終わりとか、何しに出てきたんですか唯先輩!」 私はつい唯先輩に野次を飛ばした。 たいした働きを期待していたわけでもないけど、身体が勝手に突っ込みをしてしまう。 言いたいことを言うとなかなか気持ちいい。 梓「待って純、唯先輩の様子が……」 息巻く私を梓が抑えて唯先輩に注目した。 へろへろと部室を横断して唯先輩が横になった憂に近付いていく。 それまで安らかに夢の国へ旅立とうとしていた憂だったが、唯先輩が傍に寄ると、再びぱっちりと目を開いた。 唯先輩からは何か憂を刺激する成分でも発散されているんだろうか。 二人の目が絡み合う。 憂「おねぇちゃん……」 唯「う、うい~」 憂の声がか細いのは闘いに傷つき倒れたからで、決して寝ぼけているのではないと思いたい。 そして力尽きたように膝から倒れ伏す唯先輩。 傾いていくその身体は、まるで計算され尽くしたかのようにちょうど憂のことを労り包むように重なる。 決して憂に助けを求めてしがみ付いたのではないと思いたい。 純「うまい具合にダウンした憂の上に覆い被さったわね」 梓「これはアレだよ! これからパワーアップする前兆、みたいな!」 純「それはどうかなぁ……」 気勢が上がる梓を横目に同意しかねる。 私には単に憂と唯先輩が毛布の上で横になって仲良く抱き合っているように見える。 憂「おねぇちゃん、どうしてここに?」 唯「ふっふ~、憂の危機を察知したんだよ」 いや、間違いなく実際にいちゃついていた。 憂と唯先輩が同じ空間に揃った時点でわかりきっていたけど、さっそくぎゅーっと抱き合っていた。 背中に手が回って、時々二人の位置を入れ替えるようにごろりと転がる。 その表情が緩みっぱなしで憂を助けに来た目的はどこに行ってしまったという気分になってくる。 唯「憂分を吸ってやるぞお」 憂「きゃ~」 組み敷いた憂に襲いかかりガバーッと胸にその頭を抱え込む。 私が知る限り、憂と唯先輩はいつどこで会ってもお互いを熱烈に歓迎している気がする。 それは唯先輩が高校に在学中の頃から今も何ら変わっていなかった。 隙間から見えた憂の顔はとてもくすぐったいもので、あの子一応は憂ロボに倒されたことになっているんだよね、と思った。 梓「おぉ……見る間に元気になった」 梓が頬ずりしている二人を見て感嘆する。 常に潤いを持っている憂も今はいっそう瑞々しい。 あの調子なら、唯先輩にどれだけ憂分を吸われても尽きることはなさそうだ。 そのとき、横の方から何か金属的な物が軋む音が響いた。 憂ロボ「ギギギ……」 憂と唯先輩を見つめる憂ロボが歯ぎしりしている。 勝負の最中は目くらましのハリボテかと思われた憂ロボだけど、唯先輩を突き飛ばしたり恨めしそうにしたりと、役立たない面で器用さを発揮する。 そう考えると頭に刺さっているネジ巻きがにわかに気になってくる。 ゼンマイが動力なのか……? 奥田博士にも憂ロボに何が起きているのかわからないらしく慌てふためく。 作った物には責任ある振る舞いをしてほしい。 そのうちに耳にあたる部分からはおもちゃの蒸気船のようにシュッポ、シュッポと煙が噴き出してガタガタと震え出す。 こんな逃げ場のない狭い室内で爆発とかは勘弁してほしい。 最悪の場合、スミーレと一緒に梓の陰に避難させてもらおう。 さっきから床で春爛漫している姉妹の身は知らん。 どうせ巻き込まれて黒焦げになったって一緒にいれば勝手に完治するだろう。 憂ロボ「オ、オネーチャーン!」 じりじりと梓の傍へ寄っていくと、突如として限界を迎えた憂ロボが吠えて大きく煙を吐いた。 菫「爆発した!」 籠ったような破裂音に悲鳴を上げるスミーレ。 でも爆発したのは憂ロボの頭部の中でだけみたいだった。 それ以上何かが起きる様子がなくなってから身の安全を確かめつつ、梓の近くまで寄っていた私は、そこからひとまず離れる。 梓に盾代わりにしようとしていた魂胆がバレるとまずい。 憂ロボの目や耳や口からプシュー、と排熱の蒸気が伸びる。 そういえば、異常をきたした憂ロボは熱暴走の直前にオネーチャーン、と叫んでいた。 憂ロボが憂を模したものならば、悲しげな響きもいくらかわかる。 唯先輩に可愛がられる憂を見て、憂ロボはきっと寂しくなったんだと思う。 自分も唯先輩のような人が欲しかった。 憂の弱点を探そうの会の奥田博士が作り上げた憂ロボは、自身の姉にあたる存在がいないばかりに自分の側が弱点を抱えてしまったというのはどこか皮肉なものを感じてしまう。 いつの日か、唯ロボなるものが出現してしまう日が来るのかもしれない。 直「憂ロボは完璧だったはずなのに、なぜ……」 純「奥田さ……奥田博士。この2人を見てもまだわからない?」 そこには、周囲の喧噪をよそに仲良く抱き合って眠る平沢姉妹の姿があった。 きっと夢の中でも、「あったかあったかだね♪」なんて言い合ってるに違いない。 純「憂は決して一人じゃない、それを忘れたのが敗因だったのさ」 直「はい……」 うなだれる奥田博士の白衣に包まれた肩に手を置いた。 適当に諭して諦めさせる。 完璧を自称している点については面倒くさいから触れてあげないけど、詐称もいい所だった。 奥田博士は悪い呪いから覚めたように、のろのろと汚れた白衣を脱いだ。 深いため息と共にメガネを外した目には寄る辺を失った無常感が漂う。 そんなに衝撃的だったのか。 直「私の研究はいったい何だったんだろう……」 ほろり、と涙が一滴。 何でもなかった、と口から出そうになり慌てて塞ぐ。 そこへ目に涙を湛えた梓がやってきて膝を突いた奥田博士、いや奥田さんへ歩み寄る。 私は困惑気味のスミーレと目があったので、いいから空気読んでおいて、と合図するが私とスミーレが空気を読めていないわけではないだろう。 私と代わるようにして梓が奥田さんに寄り添う。 その時に上履きが足元の借り物の白衣を踏んづけてしまった粗相は見なかったことにした。 梓「これからは電気ポットとして憂ロボを平和利用していこうよ」 直「梓先輩……」 やっぱり憂ロボの体型を眺めて電気ポットを連想していたか。 あの寸胴らしさはお湯汲みに最適に思える。 スミーレも気を取り直して駆け寄っていく。 菫「直ならできるよ!」 名前呼びによる励ましの言葉。 天然でやっているのかどうか知らないけどこれは強力だ。 駄目押しの一手を受けた奥田さんはその目に力を取り戻し、拳を握り締める。 直「はい! 私やります!」 ふと平沢姉妹の方へ目をやると、憂がお姉ちゃんの胸に顔を埋めて眠っている。 普段は完璧な憂が滅多に見せることのない無防備な表情で、姉に甘える妹の姿だ。 純「しあわせそうな顔しちゃって」 梓「この2人は、いくつになっても変わらないね」 梓と2人で顔を見合わせて笑う。 直「……み、見つけた」 菫「直、何を見つけたの?」 直「弱点だよ。……お姉さんこそが、憂先輩の、唯一無二の弱点!」 はぁ。まだ続いてたらしい、憂の弱点探し。 ところで唯先輩がいらしたということは、他の御三方がお越しになってもおかしくわないわけで。 唐突に素っ頓狂な声が室内を駆け抜ける。 律「じゃじゃーん!」 わざとらしくそんな効果音を口にして扉を開け放ったのは、先代部長の律先輩。 澪「こんにちは」 紬「こんにちは~、唯ちゃん来てるかしら?」 続いて澪先輩、ムギ先輩が申し訳なさそうに入ってくる。 この三人の先輩は私たちの中に混ざってくればすぐにわかった。 やっぱり唯先輩の違和感の無さがおかしい。 梓「せ、先輩方!」 梓も奥田さんと絡んですっかり出来上がっているものの、勢ぞろいした先輩たちに混乱しているらしい。 おう、と軽く応えて律先輩が部室を見回す。 奥の方に寝転がり、憂とのシエスタを楽しんでいる唯先輩を発見する。 律「ほーら、起きろ唯、帰るよ」 唯「あぁん、いけずぅ……」 むんずと掴まれ首根っこから引っ張られているのに唯先輩は憂からやすやすとは離れない。 引っぺがそうとする律先輩と踏ん張る唯先輩では、意外にも唯先輩が上回っている。 そこまで頑張れるなら憂ロボにへろへろと負けないでください。 憂の方から唯先輩を剥がしてくれれば簡単なんだろうけど。 そう考えていると澪先輩が揉める三人に混ざっていく。 澪「憂ちゃん、唯が迷惑かけてすまなかったね」 憂「あ、澪さんこんにちは!」 唯先輩に絡みつかれて転がっていた憂は、澪先輩に話しかけられた拍子に折り目よく正座に直って頭を下げた。 その隙に今だ、と引きずられる唯先輩。 さすがは澪先輩。 憂の礼儀正しい習性を利用して、自分から挨拶をすることで憂が自然に唯先輩を手放すようにした。 唯先輩を確保したあとの律先輩たちの行動は早かった。 逃げ出したサルを網で掬ったあとの飼育員のようなやりきった顔できびきびと撤収にかかる。 そこへスミーレと談笑していたムギ先輩も話を切り上げて加わる。 あたたかな笑顔を浮かべて小さく手を振る憂に比べて唯先輩は泣きべそをかいているけどいいんだろうか。 でも、そのまま連れ去られるかと思われた唯先輩が、ふと奥田さんへ声をかける。 唯「あ、そうそう……直ちゃん、だっけ?」 次の瞬間、唯先輩が消えた。 その動作には何か言う間がなかった。 律先輩にがっちりと掴まれて出口へ連れていかれたはずなのに、どうなっているのか、唯先輩は拘束をいともたやすくほどいて奥田さんの元へ歩いていく。 縄抜けかと思うくらい呆気なくて、逃してしまった律先輩がおかしいなぁ、と眉をひそめる。 私とて早業であることしか理解できなかった。 たまに妙な力を発揮する人だ。 向かってくる足音に振り返った奥田さんの顔が唯先輩の両手に優しく挟まれた。 憂と同じ色彩の目が笑う。 唯「憂はとーっても優しくて怒らないけど……憂のこと、泣かせたりしないでね? 私いちおー、憂のお姉ちゃんだからさー」 すうっと奥田さんから手が離れる。 そういう台詞はもう少し活躍してからじゃないと意味がないような気がするけどね。 そもそも、そんな甘い声で囁かれても、奥田さんでなくたって何の効果もなさそうだ。 梓も、まったくもう、唯先輩は仕方ないですね、なんて呟きながら、のほほんとした唯先輩の様子に呆れてため息をつく。 唯先輩の真正面にいる奥田さんには、さぞかしかわいい顔が拝めたに違いない。 だけど、唯先輩が離れたその瞬間、奥田さんの表情はなぜか青ざめ、ぼんやりと口を開いたまま固まっていた。 純「ん? 奥田さん、どうかした?」 直「……え、えっ!? あ……いえ、その」 純「?」 直「……少しわかった気がしたんです」 純「何が?」 直「憂先輩にとってお姉さんは、弱点かもしれないけど、それ以上に」 純・梓「「強さのひみつ?」」 思わず再びハモった、私と梓。 直「へ?」 純「ふふん。憂のことなら、大抵のことはわかってるつもりだよ」 梓「まあ、唯先輩にはかなわないけどね」 直「ず、ずるいです、ずるいです~!」 駄々をこねる奥田さんに私は、へぇ、と声が出て腕組みをした。 憂もなかなか慕われているようじゃないか。 ただ、次第に奥田さんの眉はしょんぼりと下がって、小さな肩が小刻みに震える。 純「だいじょうぶ?」 直「なんだか怖かったです。憂先輩のお姉さん。優しい表情なのに」 なんとなくピコピコハンマーで叩いてみたい表情だと思いながら奥田さんの頭をわしゃわしゃと撫でてやると、多少は安心したようで身体の緊張を解いた。 ひょっとして唯先輩、目だけでずぶりと釘を刺したんだろうか。 そんな真似は唯先輩には至難の業に思えるけど。 たまに唯先輩はわからなくなる。 唯「えへへ。それじゃね~」 そうこうしている間に、唯先輩は憂とひとしきり別れの抱擁を交わし終え、私たちに軽く手を振りながら、待っている律先輩たちの中へ戻っていく。 気のせいか、その背中が颯爽として私は一瞬見惚れた。 憂が、やる時にはやる人です、と断言していたのも理解できるかもしれない。 唯「りっちゃん巡査、すみませんでした」 律「うむ。逃げたら罪は重くなるんだ。これ以上妹さんを泣かせるな」 唯「そんな! そんなつもりはなかったんです」 律「逃げた人はみんなそう言うんだぞ」 唯先輩、見直しました、と言おうとした矢先にお縄につき、珍妙な小芝居が始まっていた。 ああ、これが軽音部の伝統か。 澪「騒がせて悪かったね、それじゃ」 紬「お邪魔しましたー」 最後に澪先輩とムギ先輩が一同に笑顔をくれて去っていった。 去り際に、犯人を乗せたパトカーよろしく閉まる扉の向こうからは、 律「ホームシックになったからって寮を飛び出して妹の所へ駆け込む奴があるか!」 唯「でも憂は喜んでたもんね! いいんだもんね!」 などと聞こえてきた。 ほんと、何しに来たんだろう。 憂「ありがとう、お姉ちゃん」 憂の微笑みに振り返って見渡す。 唯先輩がいなくなったのをいいことに立ち直った奥田さんたちがやかましい。 私はどうしたものかと頭を掻いて憂に近寄り、なぜか前が開けられているブレザーのボタンをしっかりと留めてあげる。 あちらでは憂ロボの今後の処遇が決まって梓たちが沸き立つ。 純「それでなんだ、ごちゃごちゃやって……最終的に新しい電気ポットが一丁上がったわけか」 憂「うん!」 純「そうかそうか……プッ」 憂「純ちゃん?」 純「ク、クク……」 数日のうちには、だばーっとお湯を出す憂ロボが見られるんだそうだ。 壊れた憂ロボのブリキ光沢と、憂の屈託ない笑顔が眩しくて、私は腰に片手をやり、それでもお腹から込み上げてくる笑いが耐えられなくて、腕に憂の首を捕まえ気の赴くままに大口を開けた。 おしまい! 戻る