約 3,445,931 件
https://w.atwiki.jp/storyteller/pages/220.html
学校であった怖い話(Part2/2) ページ容量上限の都合で2分割されています。 part16-256・322~324・331・457・459、part18-376~377・385、part19-138・709~710・722、part20-16・18・25・43~45・52・92~95・98~99・101~103・110~111、part22-516~520 256 学校であった怖い話 sage 2005/06/26(日)13 42 15ID huzqWv1H 岩下:1話 学校に伝わる七不思議、岩下はそれを大した怪異ではないと言う。 この学校には悪霊が憑いており、その悪霊こそが本当の恐怖なのだ、と。 岩下は悪霊が引き起こした惨事の一つ、内山浩太という生徒に纏わる話を語る。 偶然だろうか、主人公は内山浩太を同じクラスの者として知っていた。 内山はいじめられっ子で今はもう登校していないのだ。 岩下は内山がどういじめられていたか、どう苦しんでいたかを語る。 そして、悩んだ末に内山がいじめは悪霊のせいだと結論づけたことを。 無論、悪霊の存在を訴える内山の話を誰も相手にしなかった。 いじめが続く中、内山は悪霊の姿が見えるようになる。 見るもおぞましい姿の悪霊が周囲の皆を扇動しているのだ。 やがて内山は登校拒否に陥り、一日中を自宅で過ごすことに。 しかし、ここでも彼に付き纏わんと悪霊が姿を現す。 内山は悪霊に立ち向かうも敵わず、ついに憑依されてしまう。 追い詰められた内山はついにカッターで自らの喉を・・・ 彼の自殺死体は家族が発見したらしい。 はたして悪霊は実在したのだろうか、内山の幻覚だったのか。 内山と悪霊との戦いの話は終わった。 知っている人間の話のせいか、居心地の悪い主人公。 それを知ってか知らずか、岩下の口調は主人公を責めるようだ。 何か尋常ならざる雰囲気の岩下に怯える主人公。 そんな主人公に岩下は「浩太を殺した責任はこれから取ればいい」と告げる。 途端、岩下は豹変し凶刃を手に主人公へ迫る。 「おまえだ!おまえが浩太を殺したんだ!」 岩下は主人公が内山いじめの張本人だとして襲い掛かってくる。 必死に誤解だ、と弁解する主人公だが、やがて恐怖のあまり気絶してしまう。 しばらく後に主人公が目を覚ますと岩下の姿はすでに無かった。 心配そうにしている他の語り部たちからその後の経緯を聞く。 主人公が気絶した後、岩下が泣きながら語り部たちに話したのは・・・ 実は内山浩太は岩下の実弟だったというのだ。 両親の離婚を経たため姓こそ違えど、姉弟の仲の良さは変わることなく それだけに岩下は浩太を死に追いやったクラスの連中が許せなかった。 誤解こそあれ、いじめた連中、いじめを知りながら助けなかった連中、 岩下の憎悪は同じクラスの連中ほぼ全員に向けられていたのだ。 岩下はそこまで語ると、ふらふらと外へ出て行ったという。 最後に語り部たちが付け加える。 「悪霊が実在するかどうかはわからない。 しかし、先ほど主人公を襲う岩下の鬼気迫る表情、 憎悪に歪むそれは正に悪霊の如きものであった」と。 その後、主人公は語り部たちと相談し会合を解散することにした。 足早に帰宅し、複雑な胸中のまま就寝する主人公。 しかし、その夜、再び岩下が凶刃を手に自室の主人公を襲う。 ”自分も弟と同じく悪霊に憑かれてしまった”、 そう語る岩下の喉はかって内山が自殺したとき同様の状態に・・・ 岩下の、そして自身の鮮血を浴びつつ主人公の意識は遠のいてゆく。 (バッドエンドです。会合をそのまま続ける、とすると 岩下は登場しないままゲームが続き、死亡を回避できます。 他のストーリーとしては、少し違った悪霊絡みの話、 あるいは内山浩太本人の霊に関する話、に分岐します) 322 学校であった怖い話 sage 2005/06/29(水)23 35 12ID JGlHZDZu 岩下:2話 (1/3) 唐突に岩下は主人公の性格を尋ねる。 「あなたは優しい人かしら?」 「あなたはどんな約束でも守れる人かしら?」 「あなた、人の忠告は素直に聞けるほうかしら? たとえ、それが自分と違う意見であっても」 戸惑う主人公だが、岩下は答えを求める。 結局、岩下に押し切られるような形で全てをYesとしてしまう。 主人公の答えに満足する様子を見せると岩下は怪談を語り始めた。 それは一人の男子生徒が遭遇した怪異の物語。 男子生徒の名前を主人公と同じものとして語る岩下。 それは何か特別な意図あってのことなのだろうか。 その男子生徒がある日、居残りで帰宅が遅くなってしまった。 すでに日は落ち、校舎内の灯りもまばらだ。 彼は教室から暗い廊下へ一人歩き出した。 彼の教室は三階にあったので、先ずは階段を下りることにした。 階段を下りた先は二階の廊下・・・のハズが何故か自分の教室だ。 確かに階段を下りたのに、目の前にあるのは三階の光景。 念のため、再度階段を下りてみる。 しかし、何度下りても辿りつくのは元いたはずの三階なのだ。 目の前の階段からの脱出を諦めた彼は廊下を進み始めた。 反対側にあるもう一つの階段で試してみようと考えたのだ。 すでに夜分遅いせいだろうか、蛍光灯の明かりが心無し小さく思える。 しばらく歩いた後、彼は奇妙な点に気づく。 この廊下はこんなに距離があるものだったろうか? もうずいぶんな距離を進んだ気がするが・・・。 背後を振り返ると、確かに今まで進んできたであろう痕跡が見える。 しかし、彼の前には廊下の先が見えないほどの距離が残っている。 不安が増大する中、迷いつつも彼は再び歩き始めた。 また、しばらく後、彼は周囲の状況の変化に気づく。 蛍光灯の明かりが小さくなっている? 違う、自分を取り囲む闇が大きくなっている! それが何なのかはわからない。 しかし、確かに自分が元いた教室の辺りから漆黒の塊が迫ってきている。 パニックに陥った彼は廊下の反対側に向かって全力で疾走し始めた。 走れど、走れど、やはり廊下の先は見えもしない。 そんな中、彼は少し先の端にうずくまるモノを見つける。 人か、あるいは別のモノか、恐る恐る近づくと・・・ それは女子生徒だった。 自分以外にもこの異常に巻き込まれた人がいる、自分だけじゃない、 そうした安心感から彼は駆け寄った。 女子生徒は両手で顔を覆いながら、隙間から視線を彼へと向けた。 事情を聞くと足を痛めて身動きがとれなくなっていたらしい。 女子生徒は助けを求めている。 ここで岩下が主人公へと尋ねる。 「あなたなら・・・どうする?」 323 学校であった怖い話 sage 2005/06/29(水)23 36 25ID JGlHZDZu 岩下:2話 (2/3) 岩下の問いかけに「助ける」と答える主人公。 すると岩下は 「そうしなきゃいけないわ。だってあなたは優しい人だもの。 自分でそれを認めたのだから。 もしも、『助けて』いなければ・・・私、あんたを殺したかもね。 私は嘘吐きが嫌いなの。あなたも嘘はつかないでね」 と言う。何故だろう、冗談に聞こえない。 (この辺りから話がおかしくなってきます。 話の内容ではなく、岩下の語り口調が、です。 主人公への呼び方も「あなた」→「あんた」となり 話の中の男子生徒の行動も、「あんた」は~した、と まるで主人公がそうしたかのように語ります) 「あんた」は彼女を抱き起こすと背負ってあげたわ。 彼女は「あんた」にもう一つ頼んだわ。 「私のこと、離さないでね」 「あんた」は優しいものね、何て答えたかはわかるはずよ。 ・・・そう、それでいいのよ。だって「あんた」は優しいのだから。 「あんた」は彼女を背負ったまま歩き出した。 彼女はその両手を「あんた」の首へと回しているわ。 そのうち、後ろから妙な音が聞こえてきたわ。 そういえば、背後から迫っている闇もどうなっているのか。 でも、振り向こうとする「あんた」を彼女が止めたわ。 「振り向いてはだめ。大変なことが起きるから。 だから、振り向かないで。お願い」 何となしに「あんた」が視線を下ろすと彼女の両手が見える。 その両手はまるでミイラのように朽ち果てていたわ。 途端に喋り続ける彼女の声が老婆のように枯れた声に聞こえてくる。 さっき背負ったときには普通の女子生徒だったはずなのに。 今、「あんた」が背負っているのは何でしょうね? どうする?「あんた」、振り向いてみる? ・・・そうよね、「あんた」、人の忠告は聞くんだものね。 「あんた」、私に言ったんですもの。 人の忠告を聞くことができる、って。 嘘はつかないでね、嘘吐きは殺すから。 324 学校であった怖い話 sage 2005/06/29(水)23 37 54ID JGlHZDZu 岩下:2話 (3/3) 「あんた」は歩き続けたわ。得体の知れない何かを背負いながら。 「あんた」の首にかかる朽ちた両手は力がどんどん増していくわ。 やがては首を絞められるような苦しさが・・・。 どうする?振り向けば、振り落とせば、どうする? ・・・そうよ、それでいいのよ。 いいえ、「あんた」はそうしなければならないわ。 我慢しながら「あんた」は廊下を歩き続ける。先の距離が見えない廊下を、ね。 彼女、背負った何かの喋りはすでに女の子の声ではなくなっているわ。 誘うような声、 「苦しいだろう、怖いだろう、不安だろう、振り向いてみないか? 振り向けば助かるかもしれないよ。ねえ」。 「あんた」は・・・、そう、振り返らなかった。 ただ、やめてくれ、と叫ぶのが精一杯だったのよ。 突然、背負った何かが金切り声を上げて「あんた」の首を絞め始めたわ。 今までよりもずっと強い力で・・・、「あんた」の意識は遠のいていった。 ・・・ふふふ、ごめんなさいね。「あんた」じゃなかったわよね。 もう一人の「あんた」。仮に同じ名前にした「あんた」とは別の男の子。 話の彼は翌日、廊下で気絶しているのを友人に見つけられたそうよ。 朝陽が射し込む廊下は昨夜の様子など微塵も残ってはいなかったわ。 夢だったのかしらね、 ・・・いいえ、彼の首には残っていたわ。絞めたような跡が、くっきりと。 もし、振り向いていたら、約束を、忠告を破っていたら、 どうなっていたのかしらね? ところで、今の話、「あんた」の教室前の廊下なのよ。 もしかしたら「あんた」の身に今話したのと同じことが起こるかもね。 けど、大丈夫よ。 だって、「あんた」は約束を守れるのだから。 人の忠告だって聞けるし、優しいのだから。そうでしょ? (岩下の話はほとんどが上記のような感じです。 執拗に主人公を責めるような話し方で怪談を語ります。 原文の雰囲気を出そうと思い、岩下の口調のイメージそのまま で書いてみましたがどうだったでしょうか? 岩下の話についてはゲーム本編を実際にプレイしなければ 内容自体はあまり”怖い”といった感じはしないかも) 331 学校であった怖い話 sage 2005/06/30(木)02 43 56ID 8qH8dmsF 岩下:2話、に追記。 →岩下からの質問については上記のパターン以外の答え方も当然存在します。 最初に、約束守れない、忠告聞けない、優しくない、とも言えますし、 話の途中で、振り向く、振り落とす、ともできます。 最初の質問に「できない」旨を答え続けると、恋人に執着するあまりに 常軌を逸してしまった女子生徒の話に分岐します。 話の途中で、振り向くor振り落とす、を選択すると 岩下が激怒したり、場合によっては死亡エンドに・・・ 457 学校であった怖い話 sage 2005/07/06(水)23 45 09ID l4FLnQ04 岩下:3話 十数年前、主人公たちの学校に清水智子という女子生徒がいた。 美術部に在籍していた清水は物静かで、何より絵を描くことが大好きだった。 当時、彼女はコンクールに向けて自画像の作製に心血を注いでいたが・・・ 自画像を完成できずに清水智子は殺された。死因は絞殺だったらしい。 通り魔の仕業として警察が捜査したが結局犯人はわからず仕舞いであった。 彼女の死後、作製半ばの自画像は遺族の願いもあり美術室へと展示された。 しかし、しばらく後、遺作となった絵に何者かが手を加えていると噂がたった。 確かに絵を見ると、日毎に絵が微妙に変化している。まるで完成へ近づくかのように。 気になった美術部員の一人が夜通し美術室の絵を見張っていると、 なんと、夜中の美術室に死んだはずの清水智子が出現し絵を描き始めたのだ。 気味悪いものを感じた部員たちは飾ってあった絵を取り外し、 部室の隅に置かれた絵の束の一つとして保管することとなった。 が、皆が帰宅し、翌日部室を訪れると絵は元通りに飾り直してある。 今まで通り、ほんの少しの修正が加えられながら・・・ 誰もが、清水智子の霊がやったものだと考えた。 困った部員たちは絵を彼女の家族へと渡したり、 あるいは住職を呼んで供養してもらったりした。 しかし、全く効果は無く、日が経つと絵は元通り部室へと帰ってくるのだ。 とうとう諦めた部員たちは絵をそのまま放置することにした。 とりたてて実害も無く、絵が完成すれば成仏するだろうと考えてのことだった。 ほどなくして絵は完成した。 そして、完成した直後に今度は絵が部室から消失してしまったのだ。 捜索の結果、間も無く絵は発見された。 発見場所は清水智子の死体が発見された正にその場所だったという。 以降、清水智子の自画像は見る者によってその表情が変わって見えるという。 物静かな彼女らしい微笑を浮かべる表情であったり、 そして、おそらくは殺された瞬間であろう苦悶の表情であったり。 眼は飛び出し、顔は歪み、口からは血を滴らせ、 その無残かつ恐ろしい表情を見てしまった者は自ら首を絞めて死んでしまうらしい。 清水智子の怨念か、あるいは寂しがる彼女が仲間が欲しいと呼ぶのか、 原因は今もなおわからないままだ。絵は人目につかぬように部室に保管されているらしい。 ・・・話が終わり、岩下の提案で美術室へ移動する一同。 話に聞いた清水智子の自画像をその目で確かめようというのだ。 気が進まぬも同行する主人公。 美術室の扉が開けられ、岩下の手で問題の絵が運ばれる。 果てして主人公が見る清水智子の表情は・・・ (大抵の場合、主人公の見る表情は”死相”となります。 その場合も何かとカンに障る物言いをする岩下さんですが。 この話の後、新堂を語り手に指名すると隠しシナリオが始まります。 その場合、清水智子を殺した犯人、自画像の謎が明かされます) 459 学校であった怖い話 sage 2005/07/07(木)02 52 16ID NFbYQ976 458 隠しシナリオについては基本の42話を書き終えた後で どうしようか考えるつもりですが、概要だけ。 ・清水智子は孤独だった(幼い頃の新堂にとっては近所のお姉さん) →絵に描いた人物(男)を実体化させた(具体的な方法は不明) ・やがて実体化した男は彼女の手を離れ暴走し始める →清水は男を封じ込めようと元絵に自画像を上描きし始める ・自画像の完成前に男が清水を殺害する →何とか男を封じ込めようと清水は霊となり自画像を完成させる ・自画像完成後の呪い、及び犠牲者は封印された男の仕業? 主人公たちは清水智子の自画像から下地となった男の絵を発見する。 主人公、新堂たちが見る中で男(の絵)はだんだんと消えてゆく。 ・・・呪いは解けたのか? 376 学校であった怖い話 sage 2005/09/17(土)00 00 35ID pWsSgrDL 岩下:5話(1/2) 岩下の同級生に矢口節子という女子生徒がいた。 彼女には伊達守というとても仲の良い恋人がいた。 が、どうしたことか互いの家族は仲が悪く、そのことは二人の悩みでもあった。 あるとき、二人が隠れて会っていたことが家族に知られ騒動になった。 家族の者たちは互いに「息子(娘)は相手に騙された!」と主張し大喧嘩に。 結果、二人は外出を制限され、また学校以外で会うことも難しくなってしまった。 困り果てた二人は相談し学校以外では電話でお喋りすることに決めた。 (ゲームが発売された当時は携帯電話は無かった・・・・っけ?) もちろん、うかつに連絡しては家族の者にバレてしまうかもしれない。 そこで二人は毎晩九時に時間を決めて日毎交互に連絡を取り合うことにした。 この関係は成功し学校以外で直接会うことはままならぬものの 二人は毎晩九時の秘密のお喋りを続けて一層と絆を深めていった。 あるとき、伊達が部活で下校が遅れ九時までに帰宅できなくなってしまった。 二人の時間を大切に思っていた彼はやむを得ず九時を待ち公衆電話で連絡をとることに。 しかし、この公衆電話、『悪魔の電話』、に関わったことで二人の仲は─── その日は問題なく終わった。いつも通りの楽しい一時を過ごす二人。 異変は翌日から始まった。前日に続いて再び伊達から矢口へ連絡が入ったのだ。 日毎交互に連絡を取り合う約束だったはずなのに・・・・ そのことを電話口で問う彼女に彼は「待ちきれずに電話してしまった」と答えた。 仕方なく思えながらも、彼からの想いも感じられその日も彼女は楽しく過ごした。 しかし翌日、学校で伊達は「昨日はなぜ連絡をくれなかったんだ!?」と尋ねてくる。 彼女は「昨日は伊達くんから連絡をしてくれた」と反論するが彼は覚えがないらしい。 不思議な食い違いから言い争いにまで発展してしまう二人。 なんとか和解し二人で話し合い、何者かが伊達の名を語ったのでは?と考える。 二人はさらに相談し、時間以外に新しいルールを決めて連絡を取ることにした。 そしてその晩はあらためて伊達から連絡をとることになったのだった。 その夜、彼女は電話の前で連絡を待つが、待てども一向に連絡は入らない。 約束の九時を回り十時近くになろうか、それでも伊達からの連絡は入らなかった。 不安に思い彼女から連絡を取ろうともしたが、伊達家の電話はずっと話中の状態だ。 彼女の不安が頂点に達したとき、ついに電話の呼び出し音が鳴り響いた。 受話器をとった彼女に聞こえてきたのは伊達の声だった。 しかし、何やら様子がおかしい。彼は自宅ではなく屋外、学校前にいるらしいのだ。 事情を聞くと、なんと彼女から呼び出されたというのだ。 もちろん彼女は呼び出してなどいないのだが。彼だけでなく彼女を騙る者までいるのか? 呼び出した者の考えはわからないが、伊達の提案により彼女も学校前へ行くことにした。 『学校前の電話ボックス』を待ち合わせ場所にして─── 到着した彼女。しかし彼の姿は見えない。 途方に暮れる中、突然公衆電話から呼び出し音が鳴り響く。 どうするか? 1、受話器をとらない 2、受話器をとる。(自分からは話さない) 3、受話器をとる。(自分から話してみる) 377 学校であった怖い話 sage 2005/09/17(土)00 01 38ID pWsSgrDL 岩下:5話(2/2) 3、を選ぶと・・・・ ここで語りは一旦途切れる。 岩下は主人公へ「キスしてもらえれば続きを話す」と言い出す。 (省略しましたが、話が始まる前に岩下は主人公に 「私を恋人にしてくれない?」とアプローチしています) 突然の話にうろたえる主人公。腕をつかんで強引に迫る岩下を突き飛ばします。 すると岩下は体勢を崩し、倒れ、後頭部がテーブルにぶつかり、そして。 動かない岩下、目を閉じ、息をしていない??? 主人公は慌てて近寄りますが、瞬間、目を開けた岩下が 「よくも・・・・呪ってやる」的なセリフを。主人公の意識がプツリと途切れ。 気が付くと主人公は自分の席に座っており、岩下も怪我した様子もなく座ってます。 恐ろしい夢だった、と考える主人公。すると岩下はどこかで聞いたような話を始める。 それは同級生の矢口節子という女子生徒に関する話。彼女と恋人の伊達守は(以下略 何から何まで主人公が先ほど聞いた内容と同じ。最後に岩下がキスを求めるところまで。 そして、まるで予定されていたかのように岩下を突き飛ばす主人公。 倒れる岩下に駆け寄る主人公に、岩下はやはり同じ呪いの言葉を。 主人公の意識はプツリと切れて、目を覚ますと予想通りの状況が・・・・ (岩下の呪いに囚われた後は、全ての選択肢に『もうやめてくれ!』が追加されます。 それを選ぶと・・・・経緯を考えると理不尽ですが、ゲームオーバー) 1、2、を選ぶと・・・・ 公衆電話、『悪魔の電話』は矢口の声に惚れて、それを手に入れようと画策した。 悪魔の電話はその怪物性を剥き出しにして彼女を襲う。 (受話器のコードが延びたり、濃硫酸を吹き出したり、受話器に飲まれたり、 もう何でもアリです。『地獄のデビルトラック』で公衆電話が怪物化したら こんな感じだろうなぁ、と思います) (話の分岐としては上記以外に、矢口が自宅で取った電話で話したのが 伊達の家族、という場合があります。この場合、矢口は生還できます。 伊達は死亡してしまいますが。結局どうあっても二人揃って無事とはいきません。 (二人揃って助かる結末もあるかもしれませんが、私は見たことないです)) 385名無しさん@お腹いっぱい。sage2005/09/17(土)16 29 35ID wF1pM9RS 377 乙。 たしか二人が生還できるルートもあったはず。 ニセモノから学校に呼び出された時に『行かない』を選択し続ければ、相手が怒って電話を切る。 翌日学校に行くと、あの電話ボックスの中で犬(多分)が死んでいたってオチだったと思う。 138 学校であった怖い話 sage 2005/11/02(水)21 26 06ID kOKW1bGI 岩下:6話 あらかじめ決まっている『運命』を変えることはできるのか? できるとしたらどうすればいいのか、努力か、それとも・・? 岩下のクラスの一人、大川百合子はパワーストーンに頼ることで 自分をより高みへ誘おうとした。・・完全な『石』頼みで。 大川は元々数多くのパワーストーン ──宝石を持っていたが 最強の力を宿すというルーベライズに惹かれ欲していた。 大川は毎日「神様、どうかルーベライズを授けて下さい」と祈りつづけた。 そんな大川に神がチャンスを与えたのか、こんな話が伝わってきた。 この学校の卒業生がルーベライズを持っていた しかしその人は卒業後に事故で死んでしまった ルーベライズはお墓に一緒に埋められたらしい・・と クラスメイトから話を聞いた大川は執念でその卒業生を調べ上げた。 それは25年前の卒業生、岡崎幸枝のことだった。 自分がこれほど欲しがる宝石をそんな昔から持つなんて── 物欲は嫉妬に変わり、嫉妬が憎悪へと変わり、 暴走した大川はルーベライズを手に入れるべく行動を開始した。 大川は事故死した岡崎幸枝の遺族を訪ね口八丁手八丁でルーベライズを要求した。 曰く、あれは呪われた宝石だ、幸枝さんが亡くなったのも宝石のせいだ、 どうか自分に処分させてくれ、自分にならできる、お願いします!と。 ・・結果、ふざけるな、と追い返されたのだった。 しかし大川は諦めない。深夜、岡崎幸枝の墓を訪れ、墓を掘り返し始めた。 墓石をどけ骨壷を取り出し、ルーベライズを探す。しかし宝石は見当たらず。 「な、なぜ!?」大川は混乱し、そして考えた。 埋葬だけではなく火葬の段階から宝石が岡崎幸枝と一緒だったなら・・ ルーベライズが燃え尽きたと考えた大川は骨壷から灰を持ち帰るのだった。 念願の宝石を手に入れ意気揚々と帰宅した大川。自室で薔薇色の未来を思うが・・ そんな彼女の前に女生徒の幽霊が現れた。岡崎幸枝の霊だ! 驚いた大川は逃げようとするが、何故か自室のドアが消えて部屋から出られない。 岡崎は慌てふためく大川を笑うと、その手に輝くルーベライズを差し出した。 宝石は彼女と一緒に灰になったワケではなかったのだ。 それを知った大川は持ち前の物欲を復活させ何の警戒も無しに岡崎に近づいた。 次の瞬間、大川の首は岡崎によって絞められていた。 大川が咽から手が出るほど欲しがっていたルーベライズ(のペンダントチェーン)で。 幽霊相手では大川の抵抗も効を成さずあっさりと絶命してしまう。 翌朝、発見された遺体の口内には灰がみっちり詰まっていた。 他力本願の末路、これにあり。 (上記の岡崎の幽霊や別ルートでの宝石の力などよりも大川の異常さが目立ちます。 別ルートでも霊に殺されはしませんが、やはり大川は自滅します) 709 学校であった怖い話 sage 2005/12/22(木)02 14 26ID Bq03vmw4 岩下:7話(1/2) ついに集まった6人がそれぞれの怪談を語り終えた。 結局姿を現さなかった7人目の語り部を思いつつ解散を考える主人公。 しかし、その前に部室を訪れる者が、──新聞部部長の日野先輩。 日野の説明によると実は語り部を7人用意できないまま会合の日になってしまい、 やむなく日野自身が語り部として来た、とのことだった。 7人目が来ないのは元からいなかったからか、と納得する主人公。 話し始める前に日野は先ず差し入れと皆に飲み物をふるまう。 主人公は主催者側の人間だから、と自ら残り物を選ぶが・・・・ 残ったのは『おしるこドリンク(温)』。 日野が話した怪談は理科教師の白井にまつわるものだった。 老いてるわけでもなしに頭髪が白く、行動にも怪しい噂の多い男だ。 日野は白井が理科室の奥に持つ秘密の倉庫に興味を抱き調査したというのだ。 倉庫には常時頑丈な錠前がかけられ、白井が独自に管理している。 噂では白井が倉庫で得体の知れない研究をしているらしいのだが・・・・ 日野は級友の岩山康夫に協力を仰ぎ、白井の倉庫へと侵入した。 倉庫の中は真っ暗なため2人は手探りで奥へ奥へと進む。 入り口では仄かに漂うだけだった酸っぱい臭いが強くなってゆく。 そして、どこからか聞こえる赤ん坊が鳴くような声・・ 声と同時に、ちゃぷちゃぷと水が跳ねるような音も聞こえてきた。 倉庫の中に『何か』がいることを確信した日野はその正体を 見てやろうと必死に灯りの電源を探しだした。 しかし、日野の努力が実る前に岩山が際限無く強まる悪臭にダウン。 結局、『何か』がいる、とわかっただけで2人は退散したのだった。 それが1週間前のことだった、と語り終えた日野。 日野は主人公たちに白井の倉庫へ行って今度こそ中のモノを 見てやろうと誘いをかける。どうやら最初からそのつもりだったようだ。 日野が言うには岩山も誘ったが、2度をごめんだと断られたらしい。 話を聞き興味を覚えた主人公は日野と語り部たちと理科室へ向かった。 理科室へ向かう道中、日野から白井が細菌学の権威だと聞く主人公。 日野は倉庫の中のモノが白井の生み出した新種の生命と考えているらしい。 710 学校であった怖い話 sage 2005/12/22(木)02 15 07ID Bq03vmw4 岩下:7話(2/2) 理科室へ到着し問題の倉庫へ侵入する一行。 日野の指示で主人公は灯りの電源を探す。 しかし話通りの悪臭とまるで迷路のように配置されたカーテンによって いつの間にか皆とはぐれ、主人公は気を失ってしまう・・ 目を覚ますと主人公は倉庫の中で身動き取れないように縛られていた。 周囲からはちゃぷちゃぷと水の音、そして赤ん坊のような泣き声、 近くに『何か』がいることを察知して身を竦ませる主人公。 そこへ日野ともう一人白髪の男、問題の人物白井が現れた。 状況が飲み込めない主人公に日野が真相を語り始める。 1週間前、倉庫で日野と岩山は白井に発見され実験を施されていたのだ。 日野は実験の成功により、人間とは違う『何か』へと変態し 岩山は実験の失敗からグロテスクな肉塊へと成り果ててしまった。 倉庫の中に響く鳴声はその肉塊のものだったのだ(水音は肉塊が入る水槽から)。 唖然とする主人公に日野は語り部たちの全員をすでに肉塊へ変えたと告げる。 見れば部屋の隅に積み上げられた人間の手足、近くの水槽の中には 変わり果てた岩下の姿もあった。岩下であろう物体が産声をあげる・・ 実は怪談の前に配られた飲み物に薬品が混入されており 語り部たちがいとも容易く四肢をもがれ改造されたのは薬の効果だったという。 主人公が未だ無事なのは、残り物の『おしるこドリンク(温)』が 実は日野の好物で唯一薬品の混入されていない飲み物だったからだ。 主人公を含め自分の気に入らない者たちを集めて罠にはめたと 日野は語り、最後の仕上げとばかりに主人公へ魔手を伸ばす。 が、そのとき語り部たちが変態した肉塊が突如として融合し 巨大な肉塊となり日野と白井を襲う。 肉塊(巨大)は2人をあっさりと飲み込むと諸共溶けて流れて消えた。 ただ独り残された主人公は為す術無く佇む他なかった。 (肉塊となったのが実験の失敗だったかどうか記憶が曖昧です。 もしかしたら肉塊になってしまうのはそれはそれでOKな結果だった 気もします。どちらにせよ日野が気に喰わない者を実験台にしようと 企んだことには違いありませんが。『おしるこドリンク(温)』を 選ばなかった場合は、主人公は四肢をもがれ水槽の中ダルマ状態で ぷかぷか浮かびながら目を覚まします) 722 学校であった怖い話 sage 2005/12/26(月)00 23 25ID 1YQUHnxo 福沢:1話 福沢のクラスメイト、元木早苗は彼女の大親友だ。 日頃からおかしな言動が多々見られる早苗だったが、 ある日福沢は早苗の秘密を知ってしまう。 体育の授業中、ひとり教室に残っていた早苗の口から エクトプラズムがモワモワと噴き出している! 驚いた福沢が思わず声をかけるとエクトプラズムは 見る見る内に早苗の口から体内へと戻り消えてしまった。 後に早苗が語ったところによるとエクトプラズムは 彼女の死んだ祖母の霊魂みたいなものらしい。 祖母は早苗に色々なことを教えてくれるという。 結局、秘密を知った後も福沢と早苗は大親友のまま。 それから判明したことだが早苗に宿っているのは どうやら祖母ひとり?だけではないようだ。 福沢と一緒に弁当を食べているときの早苗の口元を見ると 口内にはマッチ棒くらいの人の形をしたモノが無数に・・ (怪談というよりはヘンな友達紹介みたいなノリの話です。 元木早苗が再登場する隠しシナリオもあります。) 16 学校であった怖い話 sage 2006/01/02(月) 22 56 24ID QxLARHOr 福沢:2話(1/2) 水道からは何が出てくるかわかったものじゃない、と言う福沢。 ゴミ、虫、髪の毛・・・・、どれも噂に過ぎないのかもしれないが 福沢はどうにも気になって水道水を飲むことができないらしい。 そんな福沢は主人公へ学校の水道にまつわる話を語る。 学校の水道はどれも同じ貯水池から水を引いているのだが 体育館脇の水道からは他とは異なるモノが出てくるらしい。 今では針金で封印され確かめることもできないのだが・・ 昔々、当時の2年生に大原茂子という女生徒がいた。 彼女は大の潔癖症。何かに触るときはハンカチで手を覆い、 素手で触れれば手を洗い、飲料水は当然ミネラルウォーター、 水道水などとても飲めないという性格だった。 学校では毎年7月に敷地内の草取りが行事になっており 彼女も同級生と一緒にグランドの草取りに参加していた。 折しもその夏は異常気象とされるほどの猛暑。 強烈な陽射しの中の作業で彼女は日射病にかかってしまう。 他の生徒に断りを入れ、彼女はひとり保健室へと向かう。 その途中、ふと体育館脇の水道が目に入る。 水道の水を浴びるように飲めたら・・ いやいや、水道水を飲むなんてとんでもない・・ 半ば脱水症状になりつつ彼女は迷う。 葛藤の後、水への欲求には勝てずフラフラと水道へ。 早く水を、と焦る彼女はいつもの潔癖症も忘れ 直接口を付けると蛇口を捻り、思い切り啜った。 途端に口内に広がる違和感。小さく、蠢く、モノが無数に── 18 学校であった怖い話 sage 2006/01/02(月) 22 58 48ID QxLARHOr 福沢:2話(2/2) 水じゃない!と気づいた彼女が口を離し蛇口を見ると 水道からは水ではなくアリの大群が迸るように流れ出ていた。 そのときはちょうど断水の最中。 猛暑で空っぽの貯水タンクに無数のアリが湧いていたのだ。 パニックに陥った彼女はアリを吐き出そうと躍起になる。 が、上手くいかず、さらに髪の毛の間や服の中にまでアリが・・ 結局、気絶してアリまみれで倒れていたのを教師に発見されたのだった。 命に別状は無かったものの完全なトラウマになってしまい 水を見ればアリの幻覚が見える始末。口から水を摂取できずに 点滴に頼る日々が続き、入院も長引いていった。 そんなある日、彼女が病院から忽然と姿を消してしまった。 彼女はしばらく後に貯水タンクの中で発見された。 あの事件があった水道に水を引いていたタンクの中で。 死因は水死、彼女の死体は完全に白に染まっていた。 どうやらタンクに漂白剤を注ぎ込む最中に足を滑らせたらしい。 彼女はすでにおかしくなっていたのだろうか、 水をきれいにするために漂白剤を入れるなんて・・ 以降、問題の水道からは真っ白なアリの大群が湧いて出るようになった。 それが彼女の呪いなのかどうかはわからないが、 気味悪がる生徒が増えたため教師たちに針金で封印され今に至るらしい。 (分岐によっては水道からアリの他、ミミズや粘液が出てきます。 『貯水タンクに拉致監禁』『オレンジジュースだー』) 25 学校であった怖い話 sage 2006/01/02(月) 23 47 56ID QxLARHOr 福沢:3話 旧校舎の裏に立つ一本の大きな桜の樹。 樹齢千年以上と伝えられる桜の樹にも怪異が宿っているという。 桜は本来ならば切り倒し跡地に運動場を造るはずだったらしい。 しかし工事に参加した人間に怪死する者が続出、 工事は無期延期となりその後も手をつけられないままだそうだ。 御祓いをしても何をしても全く効果無し。為す術なし、だ。 あるいは桜には神聖なものではなく邪悪が憑いているのだろうか。 桜のあった場所は戦時中死体置き場に使われていたらしい。 桜の根元には穴が掘られ、毎日のように死体が放り込まれていった。 おびただしい数の死体の中には捨て置かれたそのときには まだ生きていた者もいたらしく、 そんな者たちは苦しみ呻き死んでいったという。 桜を含む植物は高い知能を備えているといわれており、 それが樹齢千年を越えるような桜であれば人に匹敵するのかもしれない。 人に双肩する知能を有しながら、その意に関わらず死体を見せ続けられ・・ 根からは死体の養分を吸い取ってすらいるとすれば・・ 桜に邪悪が宿っているのではなく、桜自体が邪悪に染まっているのか。 そんな旧校舎裏の桜にはひとつの噂がある。 桜の幹に顔を近づけ目を凝らすと戦時中の犠牲者たちの顔が浮かび上がる、と。 半信半疑な主人公を、福沢は無邪気に「確かめてみない?」と誘う。 同意した主人公は場を移し、問題の桜に近づき目を凝らすが・・ (最後に福沢から(桜の幹に顔が)見えたかどうか尋ねられます。 あくまでも「見えなかった」と言い張ってから岩下に話を聞くと・・ 桜の樹にまつわる本当の怪談が語られます→首吊りの樹(隠しシナリオ)) 43 学校であった怖い話 sage 2006/01/03(火) 02 47 34ID UhT2KR+g 福沢:4話(1/3) 旧校舎の13怪談にまつわる話を始めた福沢だったが・・ 「旧校舎に行ったことがある?」と尋ねる福沢に 「ない」と答える主人公。 すると福沢は 「行ったことがないんじゃ話を聞いても 臨場感がわかないよね。やーめたっと。違う話をするわ」 ・・と本当に全く違う話を始めてしまった。 赤い宝石、と人が聞いて思い浮かべるのはルビーだという。 しかしルビーの色は真紅ではない、血の色なのだ。 数年前、石川小夜子という女生徒がいた。 おとなしめで保護欲を駆り立てるような少女だったらしい。 彼女は別の学校の男子生徒に恋人を持っており その恋人から送られた指輪を何より大切にしていた。 血の色をした赤いルビーの指輪を。 そんな矢先、その恋人が急死してしまった。 彼は死の直前、付き添う彼女にこう言い残した。 「この先どんなことがあっても僕の気持ちは変わらない」 その言葉を遺言に彼はあっけなくこの世を去ってしまった。 指輪はそのまま彼の形見になってしまったのだ。 傷心の彼女に近づく男がひとり。 彼女の学校の理科教師、深山であった。 恋人が生前の頃から彼女に恋慕していた深山は 嫉妬の心から、彼女が学校で着けていた指輪を没収した。 指輪を諦めるわけにいかない彼女は深山に 指輪を返して貰えるよう頼み込むが叶わない。 深山に指輪を返してと頼み込む日が続き、そして・・ ある日、彼女と深山が揃って失踪してしまった。 44 学校であった怖い話 sage 2006/01/03(火) 02 48 42ID UhT2KR+g 福沢:4話(2/3) なんと二人は駆け落ちしていたのだった。 深山は指輪を返してとやって来る彼女に対して 指輪は返さないと告げる一方でおまえが好きだからだ、と告白。 その後も傷心の彼女を懸命に慰めアタックを続けていたらしいのだ。 とうとう石川は寂しさから深山に心を許してしまうのだった。 ・・が、その日その瞬間から、指輪より血が滲み始めた。 まるで亡くなった彼の涙のように血は流れ続けた。 たまたま指輪が入っていた深山のコートは血塗れに。 慌てて駆け寄る彼女を深山はなんと振り払った。 瞬時に湧いた恐怖は気味悪さへと変わり、深山の恋は終わった。 そして彼女の駆け落ちも一日と経たずに終わってしまった。 二人が別れると、指輪から流れ出ていた血も止まった。 「この先どんなことがあっても僕の気持ちは変わらない」 血の涙?は死んだ彼の心の現われだったのだろうか。 その後、彼女はまた指輪を着け始めたが、 今度は指輪が指から外れなくなってしまった。 学校では教師たちが指輪のことを問い詰めるが 問い詰めるその度に指輪からは血が流れ落ちる。 やがて気味悪さから指輪に言及する者はいなくなってしまった。 彼女自身は流れ出る血を死んだ恋人の遺志の現れと考えており もともと指輪を肌身離さずにいるつもりだったので問題はなかった。 45 学校であった怖い話 sage 2006/01/03(火) 02 50 20ID UhT2KR+g 福沢:4話(3/3) そのまま月日は流れ、彼女には新しい恋人もできないままだった。 が、しかし、再び彼女に恋する男が現れた。 その男子生徒は彼女を「死んだ者に囚われ続けてはいけない」と説得した。 男子生徒はいい奴だったので彼女の心はまたも揺れだした。 そして確かにいつまでも思い出を引きずっていてはいけないと 指輪を外す決心をした彼女だったが・・ 指輪は外れなかった。そしてまたもや血を流し始めた。 最早呪いと言っても差し支えない、執念にも勝る思いだったが 彼女はこれも死んだ彼の思いなのだ、と受け入れることにした。 「この先どんなことがあっても僕の気持ちは変わらない」 彼はその死後もずっと遺言となった言葉を守り続けているのだ。 ずっと彼との思い出と一緒に生きていこう、彼女がそう考えた瞬間 指輪がするりと外れた。 同時に色も血の赤から透明な透き通った色へと変化した。 流れ落ちていた血も透明に変わり、それこそまるで涙のようになった。 ルビーがホワイトサファイアになったのだ。 彼女が彼の想いと共に生きてゆくと考えたことで 指輪での拘束も必要なくなったのであろうか・・ しかし、死んだ彼の意思は遺言通りに変わらない。死んでいるが故に。 果たして彼女は生きていく中で彼の想いを持ち続けられるのだろうか。 (全話中でもなかなかに良さげな話ですが 福沢のコメントは「彼女が独りで生きていけるとは思えない」 「もしも次に裏切ってしまったときはどんなことが起こるのか」 「彼の遺言は甘い言葉であると同時に怖い言葉」と現実的です) 52 学校であった怖い話 sage 2006/01/04(水) 00 37 11ID N0X7heBg 福沢:5話 福沢には七つ年上の姉がおり同じ学校の卒業生らしい。 その姉が現役の頃、水泳部にすごい女子生徒がいたという。 瀬戸祐子という名前の女子生徒がその人だった。 周囲は彼女を「魚の生まれ変わり」とまで噂し また彼女が泳ぐ際は部員以外の人々までもが見惚れたらしい。 が、瀬戸祐子はあっけなくこの世を去った。 プールで水泳中に心臓マヒを起こしてしまったのだ。 彼女の死後からだった。 水泳部で奇妙な現象が見られるようになったのは・・ 水泳中に何かに足を引っ張られた、 誰もいないはずの部室が水浸しになっていた、 この二つが日常茶飯事的に起き始めたのだ。 皆は早速噂し始めた。 曰く、 「瀬戸さんが生前の部活を忘れられず 部室を使っているのだ」と。 「瀬戸さんは淋しさから仲間を呼ぼうと 水泳中の他の部員を引っ張るのだ」と。 やがて噂を裏付けるかのように新事実が判明する。 部室の瀬戸さんのロッカーを使った人間は 必ずプールを使用中に足を引っ張られるのだ。 最初の内は面白がってわざと問題のロッカーを使う者もいた。 が、実際に被害に遭う者も続出。 結局、最後は誰も瀬戸さんのロッカーを使わなくなった。 今では使用禁止となり『開かずのロッカー』になっているらしい。 ここで福沢が「瀬戸さんの幽霊が出るか確かめよう」と言い出す。 押しに弱い主人公は福沢に連れられるように水泳部部室へと向かう。 まんまと鍵を開けて部室に忍び込んだ二人。 しかし目当てのロッカーが一体数ある内のどれなのかわからない。 仕方なく片っ端から開けてゆくことになったのだが・・ 部活動中の者もおらず、中身はどれも空っぽか忘れ物ばかり。 しかし最後に開けたロッカーは─── (どう見ても腐乱死体です。本当にありがとうございました。 ここまでの展開によっては福沢はロッカーに「喰」われます) 92 学校であった怖い話 sage 2006/01/05(木) 22 01 12ID zNDpbC8V 福沢:6話(1/3) 福沢には七つ年上の姉がおり同じ学校の卒業生らしい。 当時その姉の同級生に平井香苗という女子がいた。 容姿端麗で気立ても良かったという平井さん。 そんな彼女は少し変わっていて結婚願望がとても 強かった。そして結婚相手の理想も変わっていた。 その条件とは・・、名前、血液型、出身地、等々。 容姿、性格といった一般的な見解は全く入らず 生まれついたものを重要視していたのだ。 何でも彼女が幼少の頃、著名な占い師に 二十歳までの間に運命的な出会いが起こる と予言を受けたらしい。 そのとき、占い師から聞いた運命の相手の詳細、 すなわち名前、血液型、出身地、等々に 合致する人物が彼女の理想の男性になるらしい。 彼女は二十歳までに運命の相手が見当たらなければ 結婚できないどころか、自分の命が失われてしまう とさえ思い込み、必死になって理想の人を探し続けた。 ・・が、名前だけならともかく血液型や他の条件まで 完全に一致する男子となると見当たらない。 中には彼女の様子を面白がった者が冗談で話を 合わせたりもしたが後でバレて半殺しにされたらしい。 それくらい彼女にとっては真剣で切実なことだったのだ。 93 学校であった怖い話 sage 2006/01/05(木) 22 02 29ID zNDpbC8V 福沢:6話(2/3) 学校外の男子まで捜索するも成果があがらない中 運命の相手は意外な形で現れた。 それは学校に新しく赴任してきた男性教師。 名は(占い通り)、近藤真司といった。 髪はボサボサ、太り気味の体型、 牛乳瓶みたいな眼鏡、と冴えない風貌の男性だったが 彼女はそんなことに拘らない。 要は占い師の予言に合致してさえいればいいのだ。 早速、近藤に血液型、出身地、その他を聞くと 奇跡だろうか、全てが予言と一致していた。 運命の相手が見つかったと狂喜する彼女だったが 当の近藤には全く意味が理解できない。 運命の人?占い師の予言?二十歳までに結婚できないと死ぬ? 近藤にとっては到底受け入れることのできない話であり 年頃の少女がかかる妄想のようなものに思えた。 愛を告白し結婚を申し込んでくる彼女に対し 「自分は教師で君は生徒だ」と近藤は説得を試みる。 が、結果、「卒業すれば結婚する」と押し切られてしまう。 「はりせんぼん、うそついたらのーます!」 説得するはずが逆に約束をするはめに陥り弱った近藤だが 卒業までは彼女も落ち着くだろうと考え様子を見ることに。 その考えは甘かったのだが。 翌日、進路指導の教師に呼び出される近藤。 どうやら彼女が進路相談の際に近藤との結婚をほのめかし 大学へは行かないと言い張ったらしい。 これが本当なら問題だと言われ慌てる近藤。 その場しのぎの言い訳中につい本音を漏らしてしまう。 「自分と平井は結婚するつもりはないし、 彼女が何を言おうと自分には何の関係もない」と。 同僚の教師たちを納得することはできたが 何と当の彼女が影から今の言葉を聞いていた。 今までの愛情たっぷりの表情が一変、 憎悪さえも伺える冷たい表情となった彼女は 突き刺すような視線のみでその場を去っていった。 94 学校であった怖い話 sage 2006/01/05(木) 22 03 31ID zNDpbC8V 福沢:6話(3/3) もうどうしたらよいかわからない近藤。 彼女のことを気にしつつも帰宅し落ち着かない時間を過ごす。 と、そこへドアをノックする者が。───彼女だ。 裏切りを責める彼女に近藤は必死に許しを請う。 やがてノックの乱打と責める声が止み去っていく足音が。 その場しのぎを得た近藤は疲労から眠りに落ちる。 そして目を覚ますと、彼女が、目の前にいた。 彼女は運命の婚約者宅のスペアキーを予め作っていたのだ。 再度、許しを請う近藤。彼女は微笑みながら 「約束を守ってもらえればそれでいい」と告げる。 約束とは結婚、・・ではなく、 「はりせんぼん、うそついたらのーます!」 とても女子とは思えぬ力に口をこじ開けられ 近藤の口内に文字通りの千本の針が流し込まれる。 肉が裂け、舌が貫かれ、針が頬を飛び出しても 彼女の罰を執行する手は治まらない。 やがて近藤が物言わぬ屍に成り果てるたが 彼女はそのことを理解できていたのか・・ 彼女は針で自分の小指と近藤の小指を抉り 神経の糸を抜き出し結びつける。 血塗れの神経を「運命の赤い糸」に例えるかのように。 結局、運命の人になるはずの近藤は死亡。 その後も結婚できないままの彼女は二十歳を越えて ───はおらず、何と七年後の現在も十九歳のままでいるらしい。 この話も病院で過ごす彼女に福沢の姉が聞いてきた話だという。 予言の力か、彼女自身の思い込みの力なのか、 彼女は十九歳のまま運命の条件に合う男性を探し続けている。 (分岐によって平井香苗の人物像が多種多様に変わります。 占い好き、結婚したがり、という共通点を持ちつつ お兄ちゃんっ娘(兼ウソつきっ娘)になったり 黒魔術に傾倒したり、どうしても最後は異常性が付きますが) 95 学校であった怖い話 sage 2006/01/05(木) 22 04 11ID zNDpbC8V 福沢:7話 ついに集まった六人全員の話が終わった。 が、七人目の語り部が姿を現すことも無かった。 そこへ七人目の代わりに姿を現す者が。 宿直の黒木先生だ。 どうやら先生には新聞部の取材のことが 伝わっていなかったらしく、 主人公たちは放課後遅くまで残っていたことを こっぴどく叱られてしまう。 弁解も許されぬまま半ば追い出されるように 学校から帰される主人公たち。 明日の呼び出しを覚悟しつつ気が重い主人公であった。 ・・一方、主人公たちが帰った後の学校。 宿直室では黒木先生がたった今出来たばかりの死体と共にいた。 なんと満月の夜に殺人衝動が起こる先生が 七人目になるはずだった生徒を殺害していたのだ。 死体の処理方法を考える先生は、 死体を夕食の材料にしようと思いつき早速準備にとりかかる。 (ここで終劇) (7話目の中では風間のものと並んで短く簡単なシナリオです。 なお、細田の7話と違い黒木先生は現実の教師のようです) 98 学校であった怖い話 sage 2006/01/05(木) 22 55 15ID zNDpbC8V 隠しシナリオ『仮面の少女』(1/5) (6話目までの話の内容・粗筋は まとめサイトか過去ログを参照願います) 岩下:1話 主人公を自殺した弟の仇と誤解した岩下は話の最中、 凶刃を手に主人公へ迫るが復讐を果たすことはできず。 岩下はひとり部屋を出て行き・・姿を消してしまった。 (語り部残り、5人) 風間:2話 ひとりでしょーもない怪談?を6つも話し 1話目と合わせて七不思議完成だ、とする風間。 その後、皆が目を離した一瞬の間に風間は消失する。 (語り部残り、4人) 荒井:3話 ある生徒、相沢による自殺実験の記録を話し終えた荒井。 荒井は主人公に今も屋上に住み憑く相沢の召喚を提案する。 主人公は了解し、一同は屋上へと移動する。 主人公が荒井に指示された言葉、 「相沢さん、実験を始めましょう!」を叫ぶ。 直後、荒井は空中を指差しつつ屋上から身を投げる。 荒井はそのまま粒子に分解するかのように消失した。 呆然とする一同が荒井の指差していた方向を見ると─── 空一面に広がる巨大な髑髏が出現していた。 髑髏は一瞬で消えてしまったが、あれが「相沢」だったのか・・ (語り部残り、3人) 新堂:4話 過去に起きたボクシング部の惨劇を語り終えた後、 新堂は卒業アルバムで事件の関係者の顔を見てみようと言い出す。 新堂の指示に従って該当する年のアルバムを開く主人公。 当時一年生でこの世を去った被害者の赤坂、それに─── 赤坂を殺害したリンチグループのリーダーの顔は新堂に瓜二つだった! 慌てて新堂に向き直る主人公だったが、新堂はすでに消失していた。 (語り部残り、2人) 99 学校であった怖い話 sage 2006/01/05(木) 22 57 00ID zNDpbC8V 隠しシナリオ『仮面の少女』(2/5) 福沢:5話 福沢に押し切られるように「開かずのロッカー」を探す主人公。 水泳部部室のロッカーを片っ端から開けていくが怪異は見当たらない。 そんな中、最後に開けたロッカーから何かが福沢を内へ引きずり込んだ! 一瞬だけ見えたそれは女子生徒の腐乱死体ではなかったか・・ 主人公は慌てて閉じたロッカーを開けようとするがびくともしない。 ロッカー自体がゴトゴトと揺れ、福沢の悲鳴が徐々に低い呻き声に。 それに伴い、何かを砕くような鈍い音と後には咀嚼するような音が・・ 中からの音が止み、ロッカーの振動も止まる。そして静寂が訪れた。 固く閉じられていたロッカーは打って変わってすんなりと開いたが 福沢の姿は無かった。一瞬見えたあの腐乱死体さえも見当たらない。 何も入っていないロッカーと鉄の臭いだけが残されている。 臭いは果たして血の臭いだったのかもしれない・・ ついに語り部はひとりを残して消失してしまった。 さすがに意気消沈し、会の中止を考える主人公。 しかし現れた残ったひとり、細田は会の続行を強く主張。 有無を言わせず、主人公を旧校舎へと誘ってゆく。 (語り部残り、1人) 細田:6話 花子さんを噂を実践して確かめようという細田。 主人公は何か義務感のようなものさえ感じてそれを了解する。 怪談を聞き終えた後、3階のトイレまで移動する2人。 見ると灯りの無いはずの旧校舎でトイレに光が・・ 怪異が待ち受けていることを承知で主人公は進む。 そしてトイレの中、噂通り奥から2番目の戸を3回ノックする。 返事は・・、ノックが返ってきた! ここで言い出しっぺの細田がパニックに陥る。 逃げ出そうとする細田だったが次の瞬間その巨体が浮かび上がる。 細田が浮遊しトイレの天井へと張り付いている! が、細田の意思ではないらしく天井へは押さえつけられているようだ。 まるで細田だけが重力から解放されてしまったような─── 細田は苦悶の表情で助けを求めるが、主人公は立ち竦んで動けない。 やがて細田の視線は主人公の背後へと移り、驚愕に見開かれる。 主人公が細田の視線を追って振り向くと・・ 先ほどノックした奥から2番目の個室の戸が開き 仮面をつけた少女が姿を現していた。 主人公の頭の中に仮面の少女の(と思われる)声が響く。 「天井の奴を助けたいか?助けたいのならお前の両親の命と引き換えだ。 もしも親がいないのなら、将来生まれてくるお前の子供の命とだ」 主人公は迷った挙句、細田を見殺しにするわけにはいかないと判断。 引き換えになる命は後で善後策を練ろうと考え、細田の救助を要求する。 が、少女の答えは─── 「だめだ」 絶叫と共に細田の体が天井に飲み込まれていく。 その巨体が完全に消えると同時に叫び声も途絶えてしまった。 (語り部残り、0人) とうとう残るは主人公ひとりに、 否、今さっき現れた仮面の少女との2人になってしまった・・ 101 学校であった怖い話 sage 2006/01/05(木) 22 58 47ID zNDpbC8V 隠しシナリオ『仮面の少女』(3/5) 7話 仮面の少女は主人公に語りかける。今度は脳内会話ではなく肉声だ。 しかし、それはとても女子の声色とは思えない、 まるでテープのノイズのような妙に耳に残る声だった。 少女は言う。「私の質問に答えてよ」 質問に答えれば助かるのか?そもそも何を尋ねるのか? こちらだって疑問はつきない。しかし、要求通り答えるしかない。 答えなければならないような気がする。 少女の質問、それは今までに聞いた怪談に関することだった。 話に出てきた人物の名前、物の名前、を少女は確認するように尋ねてくる。 質問は徐々に主人公が語り部たちをどう思うか、 そして、主人公が今の現状に至った経緯をどう思うか、 そして、仮面の少女自身についてどう思うか。 そして最後に 「ねえ、私の素顔を見てみたい?」と。 主人公は考える。 少女は主人公の心に直接声を投げかけることができた。 ならばこちらの考えている心の内もお見通しなのではないのだろうか。 もしそうだとしたら、何故いちいち口に出して尋ねるのか。 少女は主人公の答えを待っている。 仮面の奥の素顔は笑っているのだろうか。 一息つくと自然と答えが口に出た。 「見たい」 答えを聞くと少女は何故か淋しそうなため息をついて話し始めた。 細田が話した花子さんの伝説、あれは真実とは違っていると。 少女の話した本当の花子さんの伝説とは─── 102 学校であった怖い話 sage 2006/01/05(木) 23 01 16ID zNDpbC8V 隠しシナリオ『仮面の少女』(4/5) 補習を受けていた生徒は本当は7人いたらしい。 教師たちが忘れ去り、旧校舎に取り残されたところまでは同じだ。 その後が違った。置き去りにされたことに激怒した6人は 腹いせに残りの1人を寄ってたかって虐め始めたのだ。 虐められた1人は女子生徒だった。 仕舞に6人はその1人を3階トイレの奥から2番目の個室に 閉じ込めたまま放り出し、自分たちは帰ってしまった。 残された1人は何とか帰路につくことはできたが その翌日から虐めに快感を覚えた6人の容赦無い仕打ちが待っていた。 女子生徒は虐めの日々に耐え切れず自殺してしまった。 補習の日に閉じ込められた3階トイレの奥から2番目の個室で・・ その自殺した女子生徒が、仮面の少女だった。 花子さんなどいなかった。根も葉もないただの伝説。 あったのは醜い虐めが生み出した1人の犠牲者だけ。 そこまで話すと仮面の少女は岩下がたった今自殺したことを告げる。 少女にはこの場にいない岩下の様子がわかるのだろう。 存在しない悪霊に悩み首を切った岩下を少女は馬鹿な女と嘲笑う。 少女は復讐を遂げないと成仏できない旨を主人公へ話す。 実は語り部たち6人は、かって少女を自殺に追い込んだ6人の子供だったのだ。 6人がこの学校に集い、また語り部として集ったのも全ては運命。 主人公はたまたまその案内人となってしまったのだ。 少女が言うことには消えた6人は自殺した岩下を最後に全員死亡したようだ。 少女は主人公へ、犯した罪への罰が下るとき、 それは必ずしも罪人本人に向かうとは限らない、他人に向かうこともあるのだ、と語る。 主人公は少女の話を最後まで聞き終えた。 少女は話し終えるとため息をついたが、それは前の淋しそうなものではなく 今までの自分に決別するかのような切れの良い感じがするものだった。 少女は、今度は主人公に問うことなく仮面を取り外した。 その素顔は・・・・ 103 学校であった怖い話 sage 2006/01/05(木) 23 16 52ID zNDpbC8V 隠しシナリオ『仮面の少女』(5/5) 朝陽が射し込む旧校舎の中を主人公が歩く。 手には白い仮面がある。少女は素顔を見せた後、消えた。 語り部たちが消失したのと同じように忽然と姿を消した。 同時に主人公の目の前に仮面だけが残されていたのだ。 主人公は奇妙な一夜を思い返しながら考える。 語り部たちのこと、少女のこと、少女の言ったこと。 全ては夢だったのだろうか。 もしも夢だとするならばどこからが夢だったのか。 少女が現れた頃か、語り部たちが姿を消し始めた頃か、 あるいは七不思議の取材会が始まったその頃からなのか。 夢か現実か曖昧な感覚が主人公を包む。 近日中に取り壊されるであろう旧校舎。 主人公は旧校舎に奇妙な懐かしさを覚えながら その無事を祈って帰路に着くのだった。 (少女の素顔は数パターンあります。 少女だったり、獣だったり、悪魔超人ブラックホールだったり。 後日談も含めると、この話がゲームの真エンディングなのかも。 あと、100さんが言うようにずっとバルログみたいな仮面が 表示されたまま淡々と進む本シナリオはオルゴールみたいな BGMと相成って気味悪さとそして奇妙なほのぼの感があります) 110 学校であった怖い話 sage 2006/01/06(金) 03 13 53ID R8THBK6e 隠しシナリオ『仮面の少女・後日談』(1/2) 奇妙な一夜が明けて。 主人公は未だ夢から覚めていないような感覚でいる。 夢から覚めないまま現実を生きているような・・ あの日以来、主人公をとりまく世界は ある一つのことを除いて現実へと帰還していた。 一つのこと、──七不思議の特集など始めから無かったこと。 調べてみると、あの日出会った六人の語り部たち、 ただの一人でさえその存在を確認することはできなかった。 あの日主人公が体験したことは何だったのか。 仮面の少女が語った過去の出来事は出鱈目だったのか。 全てが夢だったのか。否、夢ではない。 主人公は覚えている。六人の人となり、仕草、息づかいさえも。 たった半日ほどの間だったがあの体験の中で 出会い別れた六人は主人公の印象に強く残っているのだ。 彼らは、あの六人は、いる。 そう確信しながらも主人公は釈然としない気持ちを抱えていた。 しばらく後、ついに旧校舎を取り壊す日が来た。 主人公はあの日の体験が夢かどうか確かめられるかも、 そんな期待を抱きながら取り壊し作業の現場へと向かった。 主人公が作業場に着いたと同時に旧校舎は崩れ落ちた。 まるで主人公の到着を待っていたかのように旧校舎は消えた。 作業員の制止を無視し、主人公は何かに操られるように 旧校舎の残骸の中へと足を進めていく。 とある瓦礫を持ち上げる主人公。 後から追ってきた作業員が瓦礫の下を見て青ざめる。 「し、死体があるぞっ!」 他の作業員も続々と集まってくる。 主人公には不思議と驚きや興奮は無かった。 何か期待、予想が適ったかのような気分でさえある。 死体は学生服を着ており、男四女二の計六人分あった。 うつ伏せのため主人公からその顔は見えなかったが わざわざ確認せずともその六つの死体が誰のものなのか 主人公にはわかっていた。 その後、離れた場所からも作業員の声があがる。 聞けば人間の白骨が大量に出てきたらしい。 ・・とにもかくにも六人は現実に存在した。 おそらく彼らの身元は今後も不明のままだろう。 しかし、あの日あのとき彼らは確かに存在した。 少なくとも旧校舎にはその存在があったのだ。 釈然としない気持ちに整理がついた気がした主人公は 旧校舎と、六人と別れ家路へとついた。 111 学校であった怖い話 sage 2006/01/06(金) 03 15 17ID R8THBK6e 隠しシナリオ『仮面の少女・後日談』(2/2) 帰宅した主人公は考える。 あの旧校舎には自分たちが暮らす世界とは 異なる別世界の住人がいるのではないか。 きっとその住人たちは旧校舎を含む別世界で生まれ 別世界で生き、別世界で死んで行くのだ。 主人公はたまたま旧校舎を通してそれらに魅入られ あの日奇妙な一夜を過ごすことになったのだ、と。 それとも、全てが主人公の妄想か。 仮面の少女も幻覚に過ぎなかったのか。 やはり悩み続ける主人公の前に『仮面』が現れる。 少女が被り、そしてあの日ただ一つだけ 主人公の前に残った遺品が。 主人公は誘われるように仮面に手を伸ばし そして顔に当ててみた。同時に目眩が。 一瞬の後、目の前の光景が一変する。 仮面を通して見る光景が・・旧校舎へと変わる。 目の前には、───主人公が立っている。 これはあの日の、3階のトイレだ。 眼前に立つもうひとりの主人公が言い放つ。 「見たくない」 そうか。 見たくないのか、顔を。 なら見なければいい、自分自身の顔を。 主人公はまだ夢の中にいるのだ。 心地よい悪夢の中に。 (短いながらもかなり分岐する話です。 客観的に見て不幸なエンドしかありません。 大抵が「あっち側」に行ってしまう感じです。 一部は小説版のラストにかなり近いです) (→六人が学校に宿る怪異として再登場。 主人公を仲間に、と誘う。主人公は抵抗するも 周囲からは精神異常者と見なされ病院へ。 やがていつしか周囲に現れる六人を 狂気を帯びながら受け入れる主人公で終劇) 516 学校であった怖い話 sage 2006/05/14(日) 04 21 12 ID T8P084mr 隠しシナリオ『早苗ちゃん登場』(1/5) 1話目に福沢の話を聞き、6話目に岩下か風間の話を聞く。 すると7話目が隠しシナリオとしてスタートします。 1話目の概要 福沢の親友、元木早苗、は体内にエクトプラズムを持つ少女だった。 福沢はひょんなことからその秘密を知ってしまう。 なんとエクトプラズムは早苗の祖父母を始めとする祖先の魂だという。 そんな身の上のせいか奇行が絶えない早苗だが、 福沢と彼女は今でも親友同士らしい。 その元木早苗が数日前にある『予言』をした。 曰く、 「福沢がしばらく後に(主人公の名前)という男子に出会う。 そのとき男子には重大な危機が迫る。 注意するように伝えて欲しい」・・・・と。 で、 7話目 ついに6人の話を聞き終えた主人公。 だが、7人目の語り部が現れることは無かった。 そのことが関係しているのかどうか、 主人公は言いようの無い胸騒ぎを感じていた。 とはいえ語り部たちを引き止める理由もなく 考えた末、主人公は会の解散を宣言する。 そんな中、部室を訪れる者がひとり。 開いた扉の先にいたのは見たことのない女子生徒。 福沢が驚いて声をあげる。 「早苗ちゃん!?」 そう、──彼女が福沢の話に登場した親友の少女、元木早苗だった。 唐突に現れた早苗は「自分は7人目ではない」と語る。 そして「7人目は来る。・・この中の誰かを殺しにね」とも。 517 学校であった怖い話 sage 2006/05/14(日) 04 22 27 ID T8P084mr 隠しシナリオ『早苗ちゃん登場』(2/5) 早苗は帰ろうとする語り部たちを半ば強引に引きとめ語りだす。 7人目はこの中の誰かを殺しにやって来る、自分はそれを防ぎに来た、と。 さらに詳しく正確に言うと、 彼女は祖母の予言とアドバイスを聞いてやって来たらしい。 その予言(とアドバイス)とは・・ 「貴女の未来の旦那さんが命の危機に陥っている。 もし助けられなければもう一生結婚できない。 命を救うついでに結婚の約束もしちゃいなさい」。 そういうわけで、と主人公に結婚してと言い出す早苗。 結婚してくれたら助けてあげるー的な流れになってくるが・・ 語り部たちが冷やかす中、 主人公は「つきあってみれば上手くいくかもしれない」と ポジティブに考え結婚を約束する。 そんなこんなで場が賑やかになったところで本題の話が始まる。 神田拓郎というひとりの男子生徒の話だ。 神田には恋人の女子生徒がいた。 が、その恋人はとても嫉妬深く様々な方法で神田を束縛していた。 そんな恋人を煩わしく思った神田は別の新しい恋人と付き合い始めた。 当然の如く、元の恋人は怒り狂い神田への思いが憎悪へと変わった。 そして新しい恋人に片思いしていた男子生徒も神田を憎み始めた。 神田を中心に愛憎入り乱れる状況となったのだ。 数日後、神田は死んだ。 線路に横たわっていたところを電車に轢かれてしまったのだ。 レールに乗っていた頭は潰れ復元もできないほど損傷したらしい。 神田は睡眠薬を服用していたが、自殺か他殺かは分からず仕舞。 終わり。 ・・・・なんと早苗の話はこれで終わりだという。 518 学校であった怖い話 sage 2006/05/14(日) 04 23 32 ID T8P084mr 隠しシナリオ『早苗ちゃん登場』(3/5) あまりにも短く普通の早苗の話に対し語り部たちはブーイング。 そんな彼らに彼女は「やがて来る7人目は神田さん」と告げる。 騒然となる一同。 それぞれの反応から意外な人間関係が浮かび上がってくる。 神田と同じクラスだったという新堂。 ただの同級生だというが反応が不自然だ。 神田と恋仲にあったと噂される岩下。 ほんのり否定しながらも浮気者の殺害を仄めかす。 神田に片思いしていたという福沢。 形相を変えて岩下を殺人者と責めたてている。 そして実は福沢に片思いしていたらしい細田。 照れながら笑っている・・。 岩下と福沢が睨み合い、新堂は不貞腐れ、細田は照れ笑い、 呆れる風間と、蚊帳の外の主人公、早苗、荒井。 部室内が混沌に包まれる中、静かに外からノックがされる。 「神田さんが来た・・」 神田は成仏するために失くした代わりの首を求めてやって来たらしい。 誰かひとりが犠牲になれば神田の呪いは解け、神田自身も成仏できる。 そして・・、神田を殺した犯人はこの中にいる。 場を包み込む異様な空気、ビクともしない窓、 語り部たちもさすがに神田の呪いを信じ始める。 誰かひとりが犠牲になれば─── 519 学校であった怖い話 sage 2006/05/14(日) 04 24 29 ID T8P084mr 隠しシナリオ『早苗ちゃん登場』(4/5) 語り部たちの口論が始まる。 新堂が、岩下が、福沢が、ついでに細田が、 互い互いにおまえが犯人だと糾弾する。 その最中、扉が開きひとりの男子生徒が現れる。 着ている服装からかろうじて男子生徒とわかるが 首から上はちぎれて見当たらない。 (おそらく神田拓郎と思われる)それを目の当たりにした語り部たち。 恐怖に囚われた彼らの口から新たな人間関係が。 神田の彼女であった岩下にちょっかいをかけていた風間。 風間は首無し男子に土下座し詫びている。 神田をいじめていたらしい新堂。 新堂は遊びのつもりだったんだと震える声で謝っている。 神田と岩下との仲に嫉妬し神田を横取りした挙句に振った福沢。 福沢は最初から振るつもりなんてなかったと泣きながら祈っている。 福沢との関係に嫉妬して神田へ陰湿な嫌がらせをしていた細田。 細田は僕じゃない、僕は関係ないんですと部屋の片隅に引っ込んでいる。 荒井は・・どうやら本当に関係の無いようだ。 関係者たちが狼狽する中、ただひとり岩下だけが平然としている。 あんたなんか死んで当然だ、と挑むかのような視線だ。 関係の無い主人公、早苗、荒井。そして殺意を否定しない岩下。 それ以外の全員が神田へ詫びながらも殺害は否定している。 いったい誰が殺人犯なのだろうか??? 520 学校であった怖い話 sage 2006/05/14(日) 04 26 15 ID T8P084mr 隠しシナリオ『早苗ちゃん登場』(5/5) 場が騒然となる中、主人公の頭中に声が聞こえる。 主人公は直感的にそれが喧騒を前に突っ立っている神田の声だと悟る。 声は告げる。誰を殺せばいい、おまえが選べ、誰を、と。 有無を言わさない状況に、必死で考える主人公。 考える、考える、考える、わからない! 焦燥する主人公だが、無慈悲にも神田は部室へ入ってくる。 真相の不明なまま誰かが犠牲になるのか、とその時 「神田!おまえ、どうして・・」 部室の入り口に新聞部部長、日野先輩が現れた。 首無し男子が神田拓郎と一目で看破した日野先輩は その思いのたけをぶちまけ始めた。 在りし日の神田と日野先輩を親友同士だったこと、 しかし実は日野先輩は神田を愛していたこと、 女と付き合い始めた神田に我慢できず想いを告白したこと、 それから神田が日野先輩を避けるようになったこと、 日野先輩は涙をこぼしながら絶叫する。 「お前だけは他の人には渡さない!」 日野先輩は神田を担ぎあげると愛しそうに頬擦り廊下を駆けていった。 ───さすがに一同は言葉を失っていた、岩下でさえ。 全てが終わった?のだ。 日野先輩は一週間後、死体で発見された。世間では自殺となっている。 主人公はというと、元木早苗とそれなりに上手くやっているのだった。 (なんというかギャグかシリアスか、判断のつかない話です。 神田を殺害した犯人は日野以外の場合ははっきりしませんが 個人的には岩下の仕業ではないかと思えます) 補足 誰を殺せば?の問いに新堂を選ぶと上記 風間を選ぶと、スンバラリア星人である風間が神田を返り討ちに。 岩下だと、岩下が殺され神田にどうやら彼女が犯人だったっぽい。復讐できてよかったと感謝されます。 荒井だと、荒井が殺され、本当に無関係だった荒井の霊に主人公が責められます。 罪悪感があった主人公は荒井の霊のなすがまま、殺されます。 細田だと、細田の首に満足しなかった神田が他の人も殺そうとした時、「こんな首ってなんだよ」と、怒った細田の首に取り付かれ、神田の体は消えます。 残った細田の首も、「嫌な人だね。だから僕に二回殺されるんだ。フヒヒ」といい、主人公に今日のこと忘れないからね。と、言い残し、体と共にどこかに消えます 福沢を選ぼうとすると、神田から殺すのは主人公だね?と、言われ、主人公は驚きます。 そう、神田に誰を殺せばいいのかと聞かれたのは主人公だけではなく、全員だったのです。そして全員が主人公を選んだ模様。 早苗に助けを求めると、大丈夫、ずっと一緒よと言われるも、早苗のお婆ちゃんたちのように、口の中で暮らすようにする。とのことらしく、そのまま殺され早苗の口の中で暮らすことに。 主人公と早苗の場合は、殺される直前に早苗の口からお婆ちゃんが出てきて助けてくれます。 主人公生存パターンの場合はその後、早苗とそれなり仲良くやってるシーンで終わり
https://w.atwiki.jp/sfcall/pages/260.html
前のゲーム | 次のゲーム クリア条件:隠しシナリオ「仮面の少女」をクリアしてセレクト画面に「隠しシナリオ01」を出す 開始時間:2010/11/21(日) 17 37 37.39 終了時間:2010/11/23(火) 21 25 47.05 参加人数:2 全画面タイプのホラーノベルゲーム。 6人の語り部にそれぞれ話を聞いていくことで進行する。 何話目に話を聞いたかによって話の内容が変化し、 6話目に選んだ人物に応じてそのまま7話目も決定される。 つまり6人×7話の42話が通常で存在する。 また特定の話数、特定の順番で人物を選ぶことにより現れる隠し話を含めると全50話になる。 とある順番で話を聞いていくと語り部が一人ずつ姿を消していく。 全員消えると最終シナリオ「仮面の少女」が始まる。 隠しシナリオではあるが、これを見ずしてこのゲームをクリアしたとは言い難く、 出現条件を満たしているかどうかも判りやすいため是非ともクリアして欲しい。 このシナリオでいくつか特定の選択肢を通ると隠しシナリオ01が追加される。 「仮面の少女」の真ENDともいえ、この項目を出すのがゲームクリアの条件に最も合うと思われる。 更に、すべてのシナリオで特定のENDを通過していると、主人公が3年生になった姿が見られる 隠しシナリオ02が現れる。かまいたちの夜の金のしおりと同等のやりこみの範囲であるが これが現れてこそ、このゲームを真にクリアしたと言えるシナリオである。 補完扱いになるが興味のある方はぜひ挑戦してほしい。 クリア画像 岩下明美 退場 風間望 退場 荒井昭二 退場 新堂誠 退場 福沢玲子 退場 細田友晴 退場 仮面の少女 最後の一文 スタッフロール 隠しシナリオ01解禁 隠しシナリオ02解禁 読み終わるとOPに戻る…と思いきや 完結 感想欄 2主雑感 ラストシナリオの膨大な量の選択肢に大いに泣かされた。 まさか今までの話のおさらいをさせられるとは思わなんだ。 引継ぎだったから結局1からやり直してのクリアだった。 SS回収作業中に攻略サイトで答えを見たんだが、結構な数間違ってたみたいだ。 多分ギリギリクリアな感じだったんだろうな。 主1雑感 もっと早くに書いておくべきだったかもしれないのだけれども、補完やってからでもいいかとか思ってたら年があけてしまったという罠。 前にこれの同人ゲームも見かけたことがあったので、いつかやってみたいなあと思っていたところ、機会に恵まれたのでプレイしてみました。 どうみても高校生には見えない役者(開発スタッフ)には苦笑させられましたが、中々面白い話が多くあり、思っていたよりも楽しめました。 全50個ものエピソードにそれぞれ分岐がついて、全体の文章量とかどれくらいになるのか想像もつかないです。 でも一つ一つの話はそんなに長くないのでプレイ自体は楽でした。 まあ全部読み上げてキャラも使い分けてたので、意外と長時間プレイはしんどかったですが。そしてデブの細田の声が視聴者に大人気だったのが印象的でしたw 何のかんのとこのゲームの補完で年越し配信をしたりして、今まで制覇してきたゲームの中でもかなり印象深い一本になったと思います。 同人版も探してみようかなあ。
https://w.atwiki.jp/storytellermirror/pages/130.html
学校であった怖い話(Part2/2) ページ容量上限の都合で2分割されています。 part16-256・322~324・331・457・459、part18-376~377・385、part19-138・709~710・722、part20-16・18・25・43~45・52・92~95・98~99・101~103・110~111、part22-516~520 256 学校であった怖い話 sage 2005/06/26(日)13 42 15ID huzqWv1H 岩下:1話 学校に伝わる七不思議、岩下はそれを大した怪異ではないと言う。 この学校には悪霊が憑いており、その悪霊こそが本当の恐怖なのだ、と。 岩下は悪霊が引き起こした惨事の一つ、内山浩太という生徒に纏わる話を語る。 偶然だろうか、主人公は内山浩太を同じクラスの者として知っていた。 内山はいじめられっ子で今はもう登校していないのだ。 岩下は内山がどういじめられていたか、どう苦しんでいたかを語る。 そして、悩んだ末に内山がいじめは悪霊のせいだと結論づけたことを。 無論、悪霊の存在を訴える内山の話を誰も相手にしなかった。 いじめが続く中、内山は悪霊の姿が見えるようになる。 見るもおぞましい姿の悪霊が周囲の皆を扇動しているのだ。 やがて内山は登校拒否に陥り、一日中を自宅で過ごすことに。 しかし、ここでも彼に付き纏わんと悪霊が姿を現す。 内山は悪霊に立ち向かうも敵わず、ついに憑依されてしまう。 追い詰められた内山はついにカッターで自らの喉を・・・ 彼の自殺死体は家族が発見したらしい。 はたして悪霊は実在したのだろうか、内山の幻覚だったのか。 内山と悪霊との戦いの話は終わった。 知っている人間の話のせいか、居心地の悪い主人公。 それを知ってか知らずか、岩下の口調は主人公を責めるようだ。 何か尋常ならざる雰囲気の岩下に怯える主人公。 そんな主人公に岩下は「浩太を殺した責任はこれから取ればいい」と告げる。 途端、岩下は豹変し凶刃を手に主人公へ迫る。 「おまえだ!おまえが浩太を殺したんだ!」 岩下は主人公が内山いじめの張本人だとして襲い掛かってくる。 必死に誤解だ、と弁解する主人公だが、やがて恐怖のあまり気絶してしまう。 しばらく後に主人公が目を覚ますと岩下の姿はすでに無かった。 心配そうにしている他の語り部たちからその後の経緯を聞く。 主人公が気絶した後、岩下が泣きながら語り部たちに話したのは・・・ 実は内山浩太は岩下の実弟だったというのだ。 両親の離婚を経たため姓こそ違えど、姉弟の仲の良さは変わることなく それだけに岩下は浩太を死に追いやったクラスの連中が許せなかった。 誤解こそあれ、いじめた連中、いじめを知りながら助けなかった連中、 岩下の憎悪は同じクラスの連中ほぼ全員に向けられていたのだ。 岩下はそこまで語ると、ふらふらと外へ出て行ったという。 最後に語り部たちが付け加える。 「悪霊が実在するかどうかはわからない。 しかし、先ほど主人公を襲う岩下の鬼気迫る表情、 憎悪に歪むそれは正に悪霊の如きものであった」と。 その後、主人公は語り部たちと相談し会合を解散することにした。 足早に帰宅し、複雑な胸中のまま就寝する主人公。 しかし、その夜、再び岩下が凶刃を手に自室の主人公を襲う。 ”自分も弟と同じく悪霊に憑かれてしまった”、 そう語る岩下の喉はかって内山が自殺したとき同様の状態に・・・ 岩下の、そして自身の鮮血を浴びつつ主人公の意識は遠のいてゆく。 (バッドエンドです。会合をそのまま続ける、とすると 岩下は登場しないままゲームが続き、死亡を回避できます。 他のストーリーとしては、少し違った悪霊絡みの話、 あるいは内山浩太本人の霊に関する話、に分岐します) 322 学校であった怖い話 sage 2005/06/29(水)23 35 12ID JGlHZDZu 岩下:2話 (1/3) 唐突に岩下は主人公の性格を尋ねる。 「あなたは優しい人かしら?」 「あなたはどんな約束でも守れる人かしら?」 「あなた、人の忠告は素直に聞けるほうかしら? たとえ、それが自分と違う意見であっても」 戸惑う主人公だが、岩下は答えを求める。 結局、岩下に押し切られるような形で全てをYesとしてしまう。 主人公の答えに満足する様子を見せると岩下は怪談を語り始めた。 それは一人の男子生徒が遭遇した怪異の物語。 男子生徒の名前を主人公と同じものとして語る岩下。 それは何か特別な意図あってのことなのだろうか。 その男子生徒がある日、居残りで帰宅が遅くなってしまった。 すでに日は落ち、校舎内の灯りもまばらだ。 彼は教室から暗い廊下へ一人歩き出した。 彼の教室は三階にあったので、先ずは階段を下りることにした。 階段を下りた先は二階の廊下・・・のハズが何故か自分の教室だ。 確かに階段を下りたのに、目の前にあるのは三階の光景。 念のため、再度階段を下りてみる。 しかし、何度下りても辿りつくのは元いたはずの三階なのだ。 目の前の階段からの脱出を諦めた彼は廊下を進み始めた。 反対側にあるもう一つの階段で試してみようと考えたのだ。 すでに夜分遅いせいだろうか、蛍光灯の明かりが心無し小さく思える。 しばらく歩いた後、彼は奇妙な点に気づく。 この廊下はこんなに距離があるものだったろうか? もうずいぶんな距離を進んだ気がするが・・・。 背後を振り返ると、確かに今まで進んできたであろう痕跡が見える。 しかし、彼の前には廊下の先が見えないほどの距離が残っている。 不安が増大する中、迷いつつも彼は再び歩き始めた。 また、しばらく後、彼は周囲の状況の変化に気づく。 蛍光灯の明かりが小さくなっている? 違う、自分を取り囲む闇が大きくなっている! それが何なのかはわからない。 しかし、確かに自分が元いた教室の辺りから漆黒の塊が迫ってきている。 パニックに陥った彼は廊下の反対側に向かって全力で疾走し始めた。 走れど、走れど、やはり廊下の先は見えもしない。 そんな中、彼は少し先の端にうずくまるモノを見つける。 人か、あるいは別のモノか、恐る恐る近づくと・・・ それは女子生徒だった。 自分以外にもこの異常に巻き込まれた人がいる、自分だけじゃない、 そうした安心感から彼は駆け寄った。 女子生徒は両手で顔を覆いながら、隙間から視線を彼へと向けた。 事情を聞くと足を痛めて身動きがとれなくなっていたらしい。 女子生徒は助けを求めている。 ここで岩下が主人公へと尋ねる。 「あなたなら・・・どうする?」 323 学校であった怖い話 sage 2005/06/29(水)23 36 25ID JGlHZDZu 岩下:2話 (2/3) 岩下の問いかけに「助ける」と答える主人公。 すると岩下は 「そうしなきゃいけないわ。だってあなたは優しい人だもの。 自分でそれを認めたのだから。 もしも、『助けて』いなければ・・・私、あんたを殺したかもね。 私は嘘吐きが嫌いなの。あなたも嘘はつかないでね」 と言う。何故だろう、冗談に聞こえない。 (この辺りから話がおかしくなってきます。 話の内容ではなく、岩下の語り口調が、です。 主人公への呼び方も「あなた」→「あんた」となり 話の中の男子生徒の行動も、「あんた」は~した、と まるで主人公がそうしたかのように語ります) 「あんた」は彼女を抱き起こすと背負ってあげたわ。 彼女は「あんた」にもう一つ頼んだわ。 「私のこと、離さないでね」 「あんた」は優しいものね、何て答えたかはわかるはずよ。 ・・・そう、それでいいのよ。だって「あんた」は優しいのだから。 「あんた」は彼女を背負ったまま歩き出した。 彼女はその両手を「あんた」の首へと回しているわ。 そのうち、後ろから妙な音が聞こえてきたわ。 そういえば、背後から迫っている闇もどうなっているのか。 でも、振り向こうとする「あんた」を彼女が止めたわ。 「振り向いてはだめ。大変なことが起きるから。 だから、振り向かないで。お願い」 何となしに「あんた」が視線を下ろすと彼女の両手が見える。 その両手はまるでミイラのように朽ち果てていたわ。 途端に喋り続ける彼女の声が老婆のように枯れた声に聞こえてくる。 さっき背負ったときには普通の女子生徒だったはずなのに。 今、「あんた」が背負っているのは何でしょうね? どうする?「あんた」、振り向いてみる? ・・・そうよね、「あんた」、人の忠告は聞くんだものね。 「あんた」、私に言ったんですもの。 人の忠告を聞くことができる、って。 嘘はつかないでね、嘘吐きは殺すから。 324 学校であった怖い話 sage 2005/06/29(水)23 37 54ID JGlHZDZu 岩下:2話 (3/3) 「あんた」は歩き続けたわ。得体の知れない何かを背負いながら。 「あんた」の首にかかる朽ちた両手は力がどんどん増していくわ。 やがては首を絞められるような苦しさが・・・。 どうする?振り向けば、振り落とせば、どうする? ・・・そうよ、それでいいのよ。 いいえ、「あんた」はそうしなければならないわ。 我慢しながら「あんた」は廊下を歩き続ける。先の距離が見えない廊下を、ね。 彼女、背負った何かの喋りはすでに女の子の声ではなくなっているわ。 誘うような声、 「苦しいだろう、怖いだろう、不安だろう、振り向いてみないか? 振り向けば助かるかもしれないよ。ねえ」。 「あんた」は・・・、そう、振り返らなかった。 ただ、やめてくれ、と叫ぶのが精一杯だったのよ。 突然、背負った何かが金切り声を上げて「あんた」の首を絞め始めたわ。 今までよりもずっと強い力で・・・、「あんた」の意識は遠のいていった。 ・・・ふふふ、ごめんなさいね。「あんた」じゃなかったわよね。 もう一人の「あんた」。仮に同じ名前にした「あんた」とは別の男の子。 話の彼は翌日、廊下で気絶しているのを友人に見つけられたそうよ。 朝陽が射し込む廊下は昨夜の様子など微塵も残ってはいなかったわ。 夢だったのかしらね、 ・・・いいえ、彼の首には残っていたわ。絞めたような跡が、くっきりと。 もし、振り向いていたら、約束を、忠告を破っていたら、 どうなっていたのかしらね? ところで、今の話、「あんた」の教室前の廊下なのよ。 もしかしたら「あんた」の身に今話したのと同じことが起こるかもね。 けど、大丈夫よ。 だって、「あんた」は約束を守れるのだから。 人の忠告だって聞けるし、優しいのだから。そうでしょ? (岩下の話はほとんどが上記のような感じです。 執拗に主人公を責めるような話し方で怪談を語ります。 原文の雰囲気を出そうと思い、岩下の口調のイメージそのまま で書いてみましたがどうだったでしょうか? 岩下の話についてはゲーム本編を実際にプレイしなければ 内容自体はあまり”怖い”といった感じはしないかも) 331 学校であった怖い話 sage 2005/06/30(木)02 43 56ID 8qH8dmsF 岩下:2話、に追記。 →岩下からの質問については上記のパターン以外の答え方も当然存在します。 最初に、約束守れない、忠告聞けない、優しくない、とも言えますし、 話の途中で、振り向く、振り落とす、ともできます。 最初の質問に「できない」旨を答え続けると、恋人に執着するあまりに 常軌を逸してしまった女子生徒の話に分岐します。 話の途中で、振り向くor振り落とす、を選択すると 岩下が激怒したり、場合によっては死亡エンドに・・・ 457 学校であった怖い話 sage 2005/07/06(水)23 45 09ID l4FLnQ04 岩下:3話 十数年前、主人公たちの学校に清水智子という女子生徒がいた。 美術部に在籍していた清水は物静かで、何より絵を描くことが大好きだった。 当時、彼女はコンクールに向けて自画像の作製に心血を注いでいたが・・・ 自画像を完成できずに清水智子は殺された。死因は絞殺だったらしい。 通り魔の仕業として警察が捜査したが結局犯人はわからず仕舞いであった。 彼女の死後、作製半ばの自画像は遺族の願いもあり美術室へと展示された。 しかし、しばらく後、遺作となった絵に何者かが手を加えていると噂がたった。 確かに絵を見ると、日毎に絵が微妙に変化している。まるで完成へ近づくかのように。 気になった美術部員の一人が夜通し美術室の絵を見張っていると、 なんと、夜中の美術室に死んだはずの清水智子が出現し絵を描き始めたのだ。 気味悪いものを感じた部員たちは飾ってあった絵を取り外し、 部室の隅に置かれた絵の束の一つとして保管することとなった。 が、皆が帰宅し、翌日部室を訪れると絵は元通りに飾り直してある。 今まで通り、ほんの少しの修正が加えられながら・・・ 誰もが、清水智子の霊がやったものだと考えた。 困った部員たちは絵を彼女の家族へと渡したり、 あるいは住職を呼んで供養してもらったりした。 しかし、全く効果は無く、日が経つと絵は元通り部室へと帰ってくるのだ。 とうとう諦めた部員たちは絵をそのまま放置することにした。 とりたてて実害も無く、絵が完成すれば成仏するだろうと考えてのことだった。 ほどなくして絵は完成した。 そして、完成した直後に今度は絵が部室から消失してしまったのだ。 捜索の結果、間も無く絵は発見された。 発見場所は清水智子の死体が発見された正にその場所だったという。 以降、清水智子の自画像は見る者によってその表情が変わって見えるという。 物静かな彼女らしい微笑を浮かべる表情であったり、 そして、おそらくは殺された瞬間であろう苦悶の表情であったり。 眼は飛び出し、顔は歪み、口からは血を滴らせ、 その無残かつ恐ろしい表情を見てしまった者は自ら首を絞めて死んでしまうらしい。 清水智子の怨念か、あるいは寂しがる彼女が仲間が欲しいと呼ぶのか、 原因は今もなおわからないままだ。絵は人目につかぬように部室に保管されているらしい。 ・・・話が終わり、岩下の提案で美術室へ移動する一同。 話に聞いた清水智子の自画像をその目で確かめようというのだ。 気が進まぬも同行する主人公。 美術室の扉が開けられ、岩下の手で問題の絵が運ばれる。 果てして主人公が見る清水智子の表情は・・・ (大抵の場合、主人公の見る表情は”死相”となります。 その場合も何かとカンに障る物言いをする岩下さんですが。 この話の後、新堂を語り手に指名すると隠しシナリオが始まります。 その場合、清水智子を殺した犯人、自画像の謎が明かされます) 459 学校であった怖い話 sage 2005/07/07(木)02 52 16ID NFbYQ976 458 隠しシナリオについては基本の42話を書き終えた後で どうしようか考えるつもりですが、概要だけ。 ・清水智子は孤独だった(幼い頃の新堂にとっては近所のお姉さん) →絵に描いた人物(男)を実体化させた(具体的な方法は不明) ・やがて実体化した男は彼女の手を離れ暴走し始める →清水は男を封じ込めようと元絵に自画像を上描きし始める ・自画像の完成前に男が清水を殺害する →何とか男を封じ込めようと清水は霊となり自画像を完成させる ・自画像完成後の呪い、及び犠牲者は封印された男の仕業? 主人公たちは清水智子の自画像から下地となった男の絵を発見する。 主人公、新堂たちが見る中で男(の絵)はだんだんと消えてゆく。 ・・・呪いは解けたのか? 376 学校であった怖い話 sage 2005/09/17(土)00 00 35ID pWsSgrDL 岩下:5話(1/2) 岩下の同級生に矢口節子という女子生徒がいた。 彼女には伊達守というとても仲の良い恋人がいた。 が、どうしたことか互いの家族は仲が悪く、そのことは二人の悩みでもあった。 あるとき、二人が隠れて会っていたことが家族に知られ騒動になった。 家族の者たちは互いに「息子(娘)は相手に騙された!」と主張し大喧嘩に。 結果、二人は外出を制限され、また学校以外で会うことも難しくなってしまった。 困り果てた二人は相談し学校以外では電話でお喋りすることに決めた。 (ゲームが発売された当時は携帯電話は無かった・・・・っけ?) もちろん、うかつに連絡しては家族の者にバレてしまうかもしれない。 そこで二人は毎晩九時に時間を決めて日毎交互に連絡を取り合うことにした。 この関係は成功し学校以外で直接会うことはままならぬものの 二人は毎晩九時の秘密のお喋りを続けて一層と絆を深めていった。 あるとき、伊達が部活で下校が遅れ九時までに帰宅できなくなってしまった。 二人の時間を大切に思っていた彼はやむを得ず九時を待ち公衆電話で連絡をとることに。 しかし、この公衆電話、『悪魔の電話』、に関わったことで二人の仲は─── その日は問題なく終わった。いつも通りの楽しい一時を過ごす二人。 異変は翌日から始まった。前日に続いて再び伊達から矢口へ連絡が入ったのだ。 日毎交互に連絡を取り合う約束だったはずなのに・・・・ そのことを電話口で問う彼女に彼は「待ちきれずに電話してしまった」と答えた。 仕方なく思えながらも、彼からの想いも感じられその日も彼女は楽しく過ごした。 しかし翌日、学校で伊達は「昨日はなぜ連絡をくれなかったんだ!?」と尋ねてくる。 彼女は「昨日は伊達くんから連絡をしてくれた」と反論するが彼は覚えがないらしい。 不思議な食い違いから言い争いにまで発展してしまう二人。 なんとか和解し二人で話し合い、何者かが伊達の名を語ったのでは?と考える。 二人はさらに相談し、時間以外に新しいルールを決めて連絡を取ることにした。 そしてその晩はあらためて伊達から連絡をとることになったのだった。 その夜、彼女は電話の前で連絡を待つが、待てども一向に連絡は入らない。 約束の九時を回り十時近くになろうか、それでも伊達からの連絡は入らなかった。 不安に思い彼女から連絡を取ろうともしたが、伊達家の電話はずっと話中の状態だ。 彼女の不安が頂点に達したとき、ついに電話の呼び出し音が鳴り響いた。 受話器をとった彼女に聞こえてきたのは伊達の声だった。 しかし、何やら様子がおかしい。彼は自宅ではなく屋外、学校前にいるらしいのだ。 事情を聞くと、なんと彼女から呼び出されたというのだ。 もちろん彼女は呼び出してなどいないのだが。彼だけでなく彼女を騙る者までいるのか? 呼び出した者の考えはわからないが、伊達の提案により彼女も学校前へ行くことにした。 『学校前の電話ボックス』を待ち合わせ場所にして─── 到着した彼女。しかし彼の姿は見えない。 途方に暮れる中、突然公衆電話から呼び出し音が鳴り響く。 どうするか? 1、受話器をとらない 2、受話器をとる。(自分からは話さない) 3、受話器をとる。(自分から話してみる) 377 学校であった怖い話 sage 2005/09/17(土)00 01 38ID pWsSgrDL 岩下:5話(2/2) 3、を選ぶと・・・・ ここで語りは一旦途切れる。 岩下は主人公へ「キスしてもらえれば続きを話す」と言い出す。 (省略しましたが、話が始まる前に岩下は主人公に 「私を恋人にしてくれない?」とアプローチしています) 突然の話にうろたえる主人公。腕をつかんで強引に迫る岩下を突き飛ばします。 すると岩下は体勢を崩し、倒れ、後頭部がテーブルにぶつかり、そして。 動かない岩下、目を閉じ、息をしていない??? 主人公は慌てて近寄りますが、瞬間、目を開けた岩下が 「よくも・・・・呪ってやる」的なセリフを。主人公の意識がプツリと途切れ。 気が付くと主人公は自分の席に座っており、岩下も怪我した様子もなく座ってます。 恐ろしい夢だった、と考える主人公。すると岩下はどこかで聞いたような話を始める。 それは同級生の矢口節子という女子生徒に関する話。彼女と恋人の伊達守は(以下略 何から何まで主人公が先ほど聞いた内容と同じ。最後に岩下がキスを求めるところまで。 そして、まるで予定されていたかのように岩下を突き飛ばす主人公。 倒れる岩下に駆け寄る主人公に、岩下はやはり同じ呪いの言葉を。 主人公の意識はプツリと切れて、目を覚ますと予想通りの状況が・・・・ (岩下の呪いに囚われた後は、全ての選択肢に『もうやめてくれ!』が追加されます。 それを選ぶと・・・・経緯を考えると理不尽ですが、ゲームオーバー) 1、2、を選ぶと・・・・ 公衆電話、『悪魔の電話』は矢口の声に惚れて、それを手に入れようと画策した。 悪魔の電話はその怪物性を剥き出しにして彼女を襲う。 (受話器のコードが延びたり、濃硫酸を吹き出したり、受話器に飲まれたり、 もう何でもアリです。『地獄のデビルトラック』で公衆電話が怪物化したら こんな感じだろうなぁ、と思います) (話の分岐としては上記以外に、矢口が自宅で取った電話で話したのが 伊達の家族、という場合があります。この場合、矢口は生還できます。 伊達は死亡してしまいますが。結局どうあっても二人揃って無事とはいきません。 (二人揃って助かる結末もあるかもしれませんが、私は見たことないです)) 385名無しさん@お腹いっぱい。sage2005/09/17(土)16 29 35ID wF1pM9RS 377 乙。 たしか二人が生還できるルートもあったはず。 ニセモノから学校に呼び出された時に『行かない』を選択し続ければ、相手が怒って電話を切る。 翌日学校に行くと、あの電話ボックスの中で犬(多分)が死んでいたってオチだったと思う。 138 学校であった怖い話 sage 2005/11/02(水)21 26 06ID kOKW1bGI 岩下:6話 あらかじめ決まっている『運命』を変えることはできるのか? できるとしたらどうすればいいのか、努力か、それとも・・? 岩下のクラスの一人、大川百合子はパワーストーンに頼ることで 自分をより高みへ誘おうとした。・・完全な『石』頼みで。 大川は元々数多くのパワーストーン ──宝石を持っていたが 最強の力を宿すというルーベライズに惹かれ欲していた。 大川は毎日「神様、どうかルーベライズを授けて下さい」と祈りつづけた。 そんな大川に神がチャンスを与えたのか、こんな話が伝わってきた。 この学校の卒業生がルーベライズを持っていた しかしその人は卒業後に事故で死んでしまった ルーベライズはお墓に一緒に埋められたらしい・・と クラスメイトから話を聞いた大川は執念でその卒業生を調べ上げた。 それは25年前の卒業生、岡崎幸枝のことだった。 自分がこれほど欲しがる宝石をそんな昔から持つなんて── 物欲は嫉妬に変わり、嫉妬が憎悪へと変わり、 暴走した大川はルーベライズを手に入れるべく行動を開始した。 大川は事故死した岡崎幸枝の遺族を訪ね口八丁手八丁でルーベライズを要求した。 曰く、あれは呪われた宝石だ、幸枝さんが亡くなったのも宝石のせいだ、 どうか自分に処分させてくれ、自分にならできる、お願いします!と。 ・・結果、ふざけるな、と追い返されたのだった。 しかし大川は諦めない。深夜、岡崎幸枝の墓を訪れ、墓を掘り返し始めた。 墓石をどけ骨壷を取り出し、ルーベライズを探す。しかし宝石は見当たらず。 「な、なぜ!?」大川は混乱し、そして考えた。 埋葬だけではなく火葬の段階から宝石が岡崎幸枝と一緒だったなら・・ ルーベライズが燃え尽きたと考えた大川は骨壷から灰を持ち帰るのだった。 念願の宝石を手に入れ意気揚々と帰宅した大川。自室で薔薇色の未来を思うが・・ そんな彼女の前に女生徒の幽霊が現れた。岡崎幸枝の霊だ! 驚いた大川は逃げようとするが、何故か自室のドアが消えて部屋から出られない。 岡崎は慌てふためく大川を笑うと、その手に輝くルーベライズを差し出した。 宝石は彼女と一緒に灰になったワケではなかったのだ。 それを知った大川は持ち前の物欲を復活させ何の警戒も無しに岡崎に近づいた。 次の瞬間、大川の首は岡崎によって絞められていた。 大川が咽から手が出るほど欲しがっていたルーベライズ(のペンダントチェーン)で。 幽霊相手では大川の抵抗も効を成さずあっさりと絶命してしまう。 翌朝、発見された遺体の口内には灰がみっちり詰まっていた。 他力本願の末路、これにあり。 (上記の岡崎の幽霊や別ルートでの宝石の力などよりも大川の異常さが目立ちます。 別ルートでも霊に殺されはしませんが、やはり大川は自滅します) 709 学校であった怖い話 sage 2005/12/22(木)02 14 26ID Bq03vmw4 岩下:7話(1/2) ついに集まった6人がそれぞれの怪談を語り終えた。 結局姿を現さなかった7人目の語り部を思いつつ解散を考える主人公。 しかし、その前に部室を訪れる者が、──新聞部部長の日野先輩。 日野の説明によると実は語り部を7人用意できないまま会合の日になってしまい、 やむなく日野自身が語り部として来た、とのことだった。 7人目が来ないのは元からいなかったからか、と納得する主人公。 話し始める前に日野は先ず差し入れと皆に飲み物をふるまう。 主人公は主催者側の人間だから、と自ら残り物を選ぶが・・・・ 残ったのは『おしるこドリンク(温)』。 日野が話した怪談は理科教師の白井にまつわるものだった。 老いてるわけでもなしに頭髪が白く、行動にも怪しい噂の多い男だ。 日野は白井が理科室の奥に持つ秘密の倉庫に興味を抱き調査したというのだ。 倉庫には常時頑丈な錠前がかけられ、白井が独自に管理している。 噂では白井が倉庫で得体の知れない研究をしているらしいのだが・・・・ 日野は級友の岩山康夫に協力を仰ぎ、白井の倉庫へと侵入した。 倉庫の中は真っ暗なため2人は手探りで奥へ奥へと進む。 入り口では仄かに漂うだけだった酸っぱい臭いが強くなってゆく。 そして、どこからか聞こえる赤ん坊が鳴くような声・・ 声と同時に、ちゃぷちゃぷと水が跳ねるような音も聞こえてきた。 倉庫の中に『何か』がいることを確信した日野はその正体を 見てやろうと必死に灯りの電源を探しだした。 しかし、日野の努力が実る前に岩山が際限無く強まる悪臭にダウン。 結局、『何か』がいる、とわかっただけで2人は退散したのだった。 それが1週間前のことだった、と語り終えた日野。 日野は主人公たちに白井の倉庫へ行って今度こそ中のモノを 見てやろうと誘いをかける。どうやら最初からそのつもりだったようだ。 日野が言うには岩山も誘ったが、2度をごめんだと断られたらしい。 話を聞き興味を覚えた主人公は日野と語り部たちと理科室へ向かった。 理科室へ向かう道中、日野から白井が細菌学の権威だと聞く主人公。 日野は倉庫の中のモノが白井の生み出した新種の生命と考えているらしい。 710 学校であった怖い話 sage 2005/12/22(木)02 15 07ID Bq03vmw4 岩下:7話(2/2) 理科室へ到着し問題の倉庫へ侵入する一行。 日野の指示で主人公は灯りの電源を探す。 しかし話通りの悪臭とまるで迷路のように配置されたカーテンによって いつの間にか皆とはぐれ、主人公は気を失ってしまう・・ 目を覚ますと主人公は倉庫の中で身動き取れないように縛られていた。 周囲からはちゃぷちゃぷと水の音、そして赤ん坊のような泣き声、 近くに『何か』がいることを察知して身を竦ませる主人公。 そこへ日野ともう一人白髪の男、問題の人物白井が現れた。 状況が飲み込めない主人公に日野が真相を語り始める。 1週間前、倉庫で日野と岩山は白井に発見され実験を施されていたのだ。 日野は実験の成功により、人間とは違う『何か』へと変態し 岩山は実験の失敗からグロテスクな肉塊へと成り果ててしまった。 倉庫の中に響く鳴声はその肉塊のものだったのだ(水音は肉塊が入る水槽から)。 唖然とする主人公に日野は語り部たちの全員をすでに肉塊へ変えたと告げる。 見れば部屋の隅に積み上げられた人間の手足、近くの水槽の中には 変わり果てた岩下の姿もあった。岩下であろう物体が産声をあげる・・ 実は怪談の前に配られた飲み物に薬品が混入されており 語り部たちがいとも容易く四肢をもがれ改造されたのは薬の効果だったという。 主人公が未だ無事なのは、残り物の『おしるこドリンク(温)』が 実は日野の好物で唯一薬品の混入されていない飲み物だったからだ。 主人公を含め自分の気に入らない者たちを集めて罠にはめたと 日野は語り、最後の仕上げとばかりに主人公へ魔手を伸ばす。 が、そのとき語り部たちが変態した肉塊が突如として融合し 巨大な肉塊となり日野と白井を襲う。 肉塊(巨大)は2人をあっさりと飲み込むと諸共溶けて流れて消えた。 ただ独り残された主人公は為す術無く佇む他なかった。 (肉塊となったのが実験の失敗だったかどうか記憶が曖昧です。 もしかしたら肉塊になってしまうのはそれはそれでOKな結果だった 気もします。どちらにせよ日野が気に喰わない者を実験台にしようと 企んだことには違いありませんが。『おしるこドリンク(温)』を 選ばなかった場合は、主人公は四肢をもがれ水槽の中ダルマ状態で ぷかぷか浮かびながら目を覚まします) 722 学校であった怖い話 sage 2005/12/26(月)00 23 25ID 1YQUHnxo 福沢:1話 福沢のクラスメイト、元木早苗は彼女の大親友だ。 日頃からおかしな言動が多々見られる早苗だったが、 ある日福沢は早苗の秘密を知ってしまう。 体育の授業中、ひとり教室に残っていた早苗の口から エクトプラズムがモワモワと噴き出している! 驚いた福沢が思わず声をかけるとエクトプラズムは 見る見る内に早苗の口から体内へと戻り消えてしまった。 後に早苗が語ったところによるとエクトプラズムは 彼女の死んだ祖母の霊魂みたいなものらしい。 祖母は早苗に色々なことを教えてくれるという。 結局、秘密を知った後も福沢と早苗は大親友のまま。 それから判明したことだが早苗に宿っているのは どうやら祖母ひとり?だけではないようだ。 福沢と一緒に弁当を食べているときの早苗の口元を見ると 口内にはマッチ棒くらいの人の形をしたモノが無数に・・ (怪談というよりはヘンな友達紹介みたいなノリの話です。 元木早苗が再登場する隠しシナリオもあります。) 16 学校であった怖い話 sage 2006/01/02(月) 22 56 24ID QxLARHOr 福沢:2話(1/2) 水道からは何が出てくるかわかったものじゃない、と言う福沢。 ゴミ、虫、髪の毛・・・・、どれも噂に過ぎないのかもしれないが 福沢はどうにも気になって水道水を飲むことができないらしい。 そんな福沢は主人公へ学校の水道にまつわる話を語る。 学校の水道はどれも同じ貯水池から水を引いているのだが 体育館脇の水道からは他とは異なるモノが出てくるらしい。 今では針金で封印され確かめることもできないのだが・・ 昔々、当時の2年生に大原茂子という女生徒がいた。 彼女は大の潔癖症。何かに触るときはハンカチで手を覆い、 素手で触れれば手を洗い、飲料水は当然ミネラルウォーター、 水道水などとても飲めないという性格だった。 学校では毎年7月に敷地内の草取りが行事になっており 彼女も同級生と一緒にグランドの草取りに参加していた。 折しもその夏は異常気象とされるほどの猛暑。 強烈な陽射しの中の作業で彼女は日射病にかかってしまう。 他の生徒に断りを入れ、彼女はひとり保健室へと向かう。 その途中、ふと体育館脇の水道が目に入る。 水道の水を浴びるように飲めたら・・ いやいや、水道水を飲むなんてとんでもない・・ 半ば脱水症状になりつつ彼女は迷う。 葛藤の後、水への欲求には勝てずフラフラと水道へ。 早く水を、と焦る彼女はいつもの潔癖症も忘れ 直接口を付けると蛇口を捻り、思い切り啜った。 途端に口内に広がる違和感。小さく、蠢く、モノが無数に── 18 学校であった怖い話 sage 2006/01/02(月) 22 58 48ID QxLARHOr 福沢:2話(2/2) 水じゃない!と気づいた彼女が口を離し蛇口を見ると 水道からは水ではなくアリの大群が迸るように流れ出ていた。 そのときはちょうど断水の最中。 猛暑で空っぽの貯水タンクに無数のアリが湧いていたのだ。 パニックに陥った彼女はアリを吐き出そうと躍起になる。 が、上手くいかず、さらに髪の毛の間や服の中にまでアリが・・ 結局、気絶してアリまみれで倒れていたのを教師に発見されたのだった。 命に別状は無かったものの完全なトラウマになってしまい 水を見ればアリの幻覚が見える始末。口から水を摂取できずに 点滴に頼る日々が続き、入院も長引いていった。 そんなある日、彼女が病院から忽然と姿を消してしまった。 彼女はしばらく後に貯水タンクの中で発見された。 あの事件があった水道に水を引いていたタンクの中で。 死因は水死、彼女の死体は完全に白に染まっていた。 どうやらタンクに漂白剤を注ぎ込む最中に足を滑らせたらしい。 彼女はすでにおかしくなっていたのだろうか、 水をきれいにするために漂白剤を入れるなんて・・ 以降、問題の水道からは真っ白なアリの大群が湧いて出るようになった。 それが彼女の呪いなのかどうかはわからないが、 気味悪がる生徒が増えたため教師たちに針金で封印され今に至るらしい。 (分岐によっては水道からアリの他、ミミズや粘液が出てきます。 『貯水タンクに拉致監禁』『オレンジジュースだー』) 25 学校であった怖い話 sage 2006/01/02(月) 23 47 56ID QxLARHOr 福沢:3話 旧校舎の裏に立つ一本の大きな桜の樹。 樹齢千年以上と伝えられる桜の樹にも怪異が宿っているという。 桜は本来ならば切り倒し跡地に運動場を造るはずだったらしい。 しかし工事に参加した人間に怪死する者が続出、 工事は無期延期となりその後も手をつけられないままだそうだ。 御祓いをしても何をしても全く効果無し。為す術なし、だ。 あるいは桜には神聖なものではなく邪悪が憑いているのだろうか。 桜のあった場所は戦時中死体置き場に使われていたらしい。 桜の根元には穴が掘られ、毎日のように死体が放り込まれていった。 おびただしい数の死体の中には捨て置かれたそのときには まだ生きていた者もいたらしく、 そんな者たちは苦しみ呻き死んでいったという。 桜を含む植物は高い知能を備えているといわれており、 それが樹齢千年を越えるような桜であれば人に匹敵するのかもしれない。 人に双肩する知能を有しながら、その意に関わらず死体を見せ続けられ・・ 根からは死体の養分を吸い取ってすらいるとすれば・・ 桜に邪悪が宿っているのではなく、桜自体が邪悪に染まっているのか。 そんな旧校舎裏の桜にはひとつの噂がある。 桜の幹に顔を近づけ目を凝らすと戦時中の犠牲者たちの顔が浮かび上がる、と。 半信半疑な主人公を、福沢は無邪気に「確かめてみない?」と誘う。 同意した主人公は場を移し、問題の桜に近づき目を凝らすが・・ (最後に福沢から(桜の幹に顔が)見えたかどうか尋ねられます。 あくまでも「見えなかった」と言い張ってから岩下に話を聞くと・・ 桜の樹にまつわる本当の怪談が語られます→首吊りの樹(隠しシナリオ)) 43 学校であった怖い話 sage 2006/01/03(火) 02 47 34ID UhT2KR+g 福沢:4話(1/3) 旧校舎の13怪談にまつわる話を始めた福沢だったが・・ 「旧校舎に行ったことがある?」と尋ねる福沢に 「ない」と答える主人公。 すると福沢は 「行ったことがないんじゃ話を聞いても 臨場感がわかないよね。やーめたっと。違う話をするわ」 ・・と本当に全く違う話を始めてしまった。 赤い宝石、と人が聞いて思い浮かべるのはルビーだという。 しかしルビーの色は真紅ではない、血の色なのだ。 数年前、石川小夜子という女生徒がいた。 おとなしめで保護欲を駆り立てるような少女だったらしい。 彼女は別の学校の男子生徒に恋人を持っており その恋人から送られた指輪を何より大切にしていた。 血の色をした赤いルビーの指輪を。 そんな矢先、その恋人が急死してしまった。 彼は死の直前、付き添う彼女にこう言い残した。 「この先どんなことがあっても僕の気持ちは変わらない」 その言葉を遺言に彼はあっけなくこの世を去ってしまった。 指輪はそのまま彼の形見になってしまったのだ。 傷心の彼女に近づく男がひとり。 彼女の学校の理科教師、深山であった。 恋人が生前の頃から彼女に恋慕していた深山は 嫉妬の心から、彼女が学校で着けていた指輪を没収した。 指輪を諦めるわけにいかない彼女は深山に 指輪を返して貰えるよう頼み込むが叶わない。 深山に指輪を返してと頼み込む日が続き、そして・・ ある日、彼女と深山が揃って失踪してしまった。 44 学校であった怖い話 sage 2006/01/03(火) 02 48 42ID UhT2KR+g 福沢:4話(2/3) なんと二人は駆け落ちしていたのだった。 深山は指輪を返してとやって来る彼女に対して 指輪は返さないと告げる一方でおまえが好きだからだ、と告白。 その後も傷心の彼女を懸命に慰めアタックを続けていたらしいのだ。 とうとう石川は寂しさから深山に心を許してしまうのだった。 ・・が、その日その瞬間から、指輪より血が滲み始めた。 まるで亡くなった彼の涙のように血は流れ続けた。 たまたま指輪が入っていた深山のコートは血塗れに。 慌てて駆け寄る彼女を深山はなんと振り払った。 瞬時に湧いた恐怖は気味悪さへと変わり、深山の恋は終わった。 そして彼女の駆け落ちも一日と経たずに終わってしまった。 二人が別れると、指輪から流れ出ていた血も止まった。 「この先どんなことがあっても僕の気持ちは変わらない」 血の涙?は死んだ彼の心の現われだったのだろうか。 その後、彼女はまた指輪を着け始めたが、 今度は指輪が指から外れなくなってしまった。 学校では教師たちが指輪のことを問い詰めるが 問い詰めるその度に指輪からは血が流れ落ちる。 やがて気味悪さから指輪に言及する者はいなくなってしまった。 彼女自身は流れ出る血を死んだ恋人の遺志の現れと考えており もともと指輪を肌身離さずにいるつもりだったので問題はなかった。 45 学校であった怖い話 sage 2006/01/03(火) 02 50 20ID UhT2KR+g 福沢:4話(3/3) そのまま月日は流れ、彼女には新しい恋人もできないままだった。 が、しかし、再び彼女に恋する男が現れた。 その男子生徒は彼女を「死んだ者に囚われ続けてはいけない」と説得した。 男子生徒はいい奴だったので彼女の心はまたも揺れだした。 そして確かにいつまでも思い出を引きずっていてはいけないと 指輪を外す決心をした彼女だったが・・ 指輪は外れなかった。そしてまたもや血を流し始めた。 最早呪いと言っても差し支えない、執念にも勝る思いだったが 彼女はこれも死んだ彼の思いなのだ、と受け入れることにした。 「この先どんなことがあっても僕の気持ちは変わらない」 彼はその死後もずっと遺言となった言葉を守り続けているのだ。 ずっと彼との思い出と一緒に生きていこう、彼女がそう考えた瞬間 指輪がするりと外れた。 同時に色も血の赤から透明な透き通った色へと変化した。 流れ落ちていた血も透明に変わり、それこそまるで涙のようになった。 ルビーがホワイトサファイアになったのだ。 彼女が彼の想いと共に生きてゆくと考えたことで 指輪での拘束も必要なくなったのであろうか・・ しかし、死んだ彼の意思は遺言通りに変わらない。死んでいるが故に。 果たして彼女は生きていく中で彼の想いを持ち続けられるのだろうか。 (全話中でもなかなかに良さげな話ですが 福沢のコメントは「彼女が独りで生きていけるとは思えない」 「もしも次に裏切ってしまったときはどんなことが起こるのか」 「彼の遺言は甘い言葉であると同時に怖い言葉」と現実的です) 52 学校であった怖い話 sage 2006/01/04(水) 00 37 11ID N0X7heBg 福沢:5話 福沢には七つ年上の姉がおり同じ学校の卒業生らしい。 その姉が現役の頃、水泳部にすごい女子生徒がいたという。 瀬戸祐子という名前の女子生徒がその人だった。 周囲は彼女を「魚の生まれ変わり」とまで噂し また彼女が泳ぐ際は部員以外の人々までもが見惚れたらしい。 が、瀬戸祐子はあっけなくこの世を去った。 プールで水泳中に心臓マヒを起こしてしまったのだ。 彼女の死後からだった。 水泳部で奇妙な現象が見られるようになったのは・・ 水泳中に何かに足を引っ張られた、 誰もいないはずの部室が水浸しになっていた、 この二つが日常茶飯事的に起き始めたのだ。 皆は早速噂し始めた。 曰く、 「瀬戸さんが生前の部活を忘れられず 部室を使っているのだ」と。 「瀬戸さんは淋しさから仲間を呼ぼうと 水泳中の他の部員を引っ張るのだ」と。 やがて噂を裏付けるかのように新事実が判明する。 部室の瀬戸さんのロッカーを使った人間は 必ずプールを使用中に足を引っ張られるのだ。 最初の内は面白がってわざと問題のロッカーを使う者もいた。 が、実際に被害に遭う者も続出。 結局、最後は誰も瀬戸さんのロッカーを使わなくなった。 今では使用禁止となり『開かずのロッカー』になっているらしい。 ここで福沢が「瀬戸さんの幽霊が出るか確かめよう」と言い出す。 押しに弱い主人公は福沢に連れられるように水泳部部室へと向かう。 まんまと鍵を開けて部室に忍び込んだ二人。 しかし目当てのロッカーが一体数ある内のどれなのかわからない。 仕方なく片っ端から開けてゆくことになったのだが・・ 部活動中の者もおらず、中身はどれも空っぽか忘れ物ばかり。 しかし最後に開けたロッカーは─── (どう見ても腐乱死体です。本当にありがとうございました。 ここまでの展開によっては福沢はロッカーに「喰」われます) 92 学校であった怖い話 sage 2006/01/05(木) 22 01 12ID zNDpbC8V 福沢:6話(1/3) 福沢には七つ年上の姉がおり同じ学校の卒業生らしい。 当時その姉の同級生に平井香苗という女子がいた。 容姿端麗で気立ても良かったという平井さん。 そんな彼女は少し変わっていて結婚願望がとても 強かった。そして結婚相手の理想も変わっていた。 その条件とは・・、名前、血液型、出身地、等々。 容姿、性格といった一般的な見解は全く入らず 生まれついたものを重要視していたのだ。 何でも彼女が幼少の頃、著名な占い師に 二十歳までの間に運命的な出会いが起こる と予言を受けたらしい。 そのとき、占い師から聞いた運命の相手の詳細、 すなわち名前、血液型、出身地、等々に 合致する人物が彼女の理想の男性になるらしい。 彼女は二十歳までに運命の相手が見当たらなければ 結婚できないどころか、自分の命が失われてしまう とさえ思い込み、必死になって理想の人を探し続けた。 ・・が、名前だけならともかく血液型や他の条件まで 完全に一致する男子となると見当たらない。 中には彼女の様子を面白がった者が冗談で話を 合わせたりもしたが後でバレて半殺しにされたらしい。 それくらい彼女にとっては真剣で切実なことだったのだ。 93 学校であった怖い話 sage 2006/01/05(木) 22 02 29ID zNDpbC8V 福沢:6話(2/3) 学校外の男子まで捜索するも成果があがらない中 運命の相手は意外な形で現れた。 それは学校に新しく赴任してきた男性教師。 名は(占い通り)、近藤真司といった。 髪はボサボサ、太り気味の体型、 牛乳瓶みたいな眼鏡、と冴えない風貌の男性だったが 彼女はそんなことに拘らない。 要は占い師の予言に合致してさえいればいいのだ。 早速、近藤に血液型、出身地、その他を聞くと 奇跡だろうか、全てが予言と一致していた。 運命の相手が見つかったと狂喜する彼女だったが 当の近藤には全く意味が理解できない。 運命の人?占い師の予言?二十歳までに結婚できないと死ぬ? 近藤にとっては到底受け入れることのできない話であり 年頃の少女がかかる妄想のようなものに思えた。 愛を告白し結婚を申し込んでくる彼女に対し 「自分は教師で君は生徒だ」と近藤は説得を試みる。 が、結果、「卒業すれば結婚する」と押し切られてしまう。 「はりせんぼん、うそついたらのーます!」 説得するはずが逆に約束をするはめに陥り弱った近藤だが 卒業までは彼女も落ち着くだろうと考え様子を見ることに。 その考えは甘かったのだが。 翌日、進路指導の教師に呼び出される近藤。 どうやら彼女が進路相談の際に近藤との結婚をほのめかし 大学へは行かないと言い張ったらしい。 これが本当なら問題だと言われ慌てる近藤。 その場しのぎの言い訳中につい本音を漏らしてしまう。 「自分と平井は結婚するつもりはないし、 彼女が何を言おうと自分には何の関係もない」と。 同僚の教師たちを納得することはできたが 何と当の彼女が影から今の言葉を聞いていた。 今までの愛情たっぷりの表情が一変、 憎悪さえも伺える冷たい表情となった彼女は 突き刺すような視線のみでその場を去っていった。 94 学校であった怖い話 sage 2006/01/05(木) 22 03 31ID zNDpbC8V 福沢:6話(3/3) もうどうしたらよいかわからない近藤。 彼女のことを気にしつつも帰宅し落ち着かない時間を過ごす。 と、そこへドアをノックする者が。───彼女だ。 裏切りを責める彼女に近藤は必死に許しを請う。 やがてノックの乱打と責める声が止み去っていく足音が。 その場しのぎを得た近藤は疲労から眠りに落ちる。 そして目を覚ますと、彼女が、目の前にいた。 彼女は運命の婚約者宅のスペアキーを予め作っていたのだ。 再度、許しを請う近藤。彼女は微笑みながら 「約束を守ってもらえればそれでいい」と告げる。 約束とは結婚、・・ではなく、 「はりせんぼん、うそついたらのーます!」 とても女子とは思えぬ力に口をこじ開けられ 近藤の口内に文字通りの千本の針が流し込まれる。 肉が裂け、舌が貫かれ、針が頬を飛び出しても 彼女の罰を執行する手は治まらない。 やがて近藤が物言わぬ屍に成り果てるたが 彼女はそのことを理解できていたのか・・ 彼女は針で自分の小指と近藤の小指を抉り 神経の糸を抜き出し結びつける。 血塗れの神経を「運命の赤い糸」に例えるかのように。 結局、運命の人になるはずの近藤は死亡。 その後も結婚できないままの彼女は二十歳を越えて ───はおらず、何と七年後の現在も十九歳のままでいるらしい。 この話も病院で過ごす彼女に福沢の姉が聞いてきた話だという。 予言の力か、彼女自身の思い込みの力なのか、 彼女は十九歳のまま運命の条件に合う男性を探し続けている。 (分岐によって平井香苗の人物像が多種多様に変わります。 占い好き、結婚したがり、という共通点を持ちつつ お兄ちゃんっ娘(兼ウソつきっ娘)になったり 黒魔術に傾倒したり、どうしても最後は異常性が付きますが) 95 学校であった怖い話 sage 2006/01/05(木) 22 04 11ID zNDpbC8V 福沢:7話 ついに集まった六人全員の話が終わった。 が、七人目の語り部が姿を現すことも無かった。 そこへ七人目の代わりに姿を現す者が。 宿直の黒木先生だ。 どうやら先生には新聞部の取材のことが 伝わっていなかったらしく、 主人公たちは放課後遅くまで残っていたことを こっぴどく叱られてしまう。 弁解も許されぬまま半ば追い出されるように 学校から帰される主人公たち。 明日の呼び出しを覚悟しつつ気が重い主人公であった。 ・・一方、主人公たちが帰った後の学校。 宿直室では黒木先生がたった今出来たばかりの死体と共にいた。 なんと満月の夜に殺人衝動が起こる先生が 七人目になるはずだった生徒を殺害していたのだ。 死体の処理方法を考える先生は、 死体を夕食の材料にしようと思いつき早速準備にとりかかる。 (ここで終劇) (7話目の中では風間のものと並んで短く簡単なシナリオです。 なお、細田の7話と違い黒木先生は現実の教師のようです) 98 学校であった怖い話 sage 2006/01/05(木) 22 55 15ID zNDpbC8V 隠しシナリオ『仮面の少女』(1/5) (6話目までの話の内容・粗筋は まとめサイトか過去ログを参照願います) 岩下:1話 主人公を自殺した弟の仇と誤解した岩下は話の最中、 凶刃を手に主人公へ迫るが復讐を果たすことはできず。 岩下はひとり部屋を出て行き・・姿を消してしまった。 (語り部残り、5人) 風間:2話 ひとりでしょーもない怪談?を6つも話し 1話目と合わせて七不思議完成だ、とする風間。 その後、皆が目を離した一瞬の間に風間は消失する。 (語り部残り、4人) 荒井:3話 ある生徒、相沢による自殺実験の記録を話し終えた荒井。 荒井は主人公に今も屋上に住み憑く相沢の召喚を提案する。 主人公は了解し、一同は屋上へと移動する。 主人公が荒井に指示された言葉、 「相沢さん、実験を始めましょう!」を叫ぶ。 直後、荒井は空中を指差しつつ屋上から身を投げる。 荒井はそのまま粒子に分解するかのように消失した。 呆然とする一同が荒井の指差していた方向を見ると─── 空一面に広がる巨大な髑髏が出現していた。 髑髏は一瞬で消えてしまったが、あれが「相沢」だったのか・・ (語り部残り、3人) 新堂:4話 過去に起きたボクシング部の惨劇を語り終えた後、 新堂は卒業アルバムで事件の関係者の顔を見てみようと言い出す。 新堂の指示に従って該当する年のアルバムを開く主人公。 当時一年生でこの世を去った被害者の赤坂、それに─── 赤坂を殺害したリンチグループのリーダーの顔は新堂に瓜二つだった! 慌てて新堂に向き直る主人公だったが、新堂はすでに消失していた。 (語り部残り、2人) 99 学校であった怖い話 sage 2006/01/05(木) 22 57 00ID zNDpbC8V 隠しシナリオ『仮面の少女』(2/5) 福沢:5話 福沢に押し切られるように「開かずのロッカー」を探す主人公。 水泳部部室のロッカーを片っ端から開けていくが怪異は見当たらない。 そんな中、最後に開けたロッカーから何かが福沢を内へ引きずり込んだ! 一瞬だけ見えたそれは女子生徒の腐乱死体ではなかったか・・ 主人公は慌てて閉じたロッカーを開けようとするがびくともしない。 ロッカー自体がゴトゴトと揺れ、福沢の悲鳴が徐々に低い呻き声に。 それに伴い、何かを砕くような鈍い音と後には咀嚼するような音が・・ 中からの音が止み、ロッカーの振動も止まる。そして静寂が訪れた。 固く閉じられていたロッカーは打って変わってすんなりと開いたが 福沢の姿は無かった。一瞬見えたあの腐乱死体さえも見当たらない。 何も入っていないロッカーと鉄の臭いだけが残されている。 臭いは果たして血の臭いだったのかもしれない・・ ついに語り部はひとりを残して消失してしまった。 さすがに意気消沈し、会の中止を考える主人公。 しかし現れた残ったひとり、細田は会の続行を強く主張。 有無を言わせず、主人公を旧校舎へと誘ってゆく。 (語り部残り、1人) 細田:6話 花子さんを噂を実践して確かめようという細田。 主人公は何か義務感のようなものさえ感じてそれを了解する。 怪談を聞き終えた後、3階のトイレまで移動する2人。 見ると灯りの無いはずの旧校舎でトイレに光が・・ 怪異が待ち受けていることを承知で主人公は進む。 そしてトイレの中、噂通り奥から2番目の戸を3回ノックする。 返事は・・、ノックが返ってきた! ここで言い出しっぺの細田がパニックに陥る。 逃げ出そうとする細田だったが次の瞬間その巨体が浮かび上がる。 細田が浮遊しトイレの天井へと張り付いている! が、細田の意思ではないらしく天井へは押さえつけられているようだ。 まるで細田だけが重力から解放されてしまったような─── 細田は苦悶の表情で助けを求めるが、主人公は立ち竦んで動けない。 やがて細田の視線は主人公の背後へと移り、驚愕に見開かれる。 主人公が細田の視線を追って振り向くと・・ 先ほどノックした奥から2番目の個室の戸が開き 仮面をつけた少女が姿を現していた。 主人公の頭の中に仮面の少女の(と思われる)声が響く。 「天井の奴を助けたいか?助けたいのならお前の両親の命と引き換えだ。 もしも親がいないのなら、将来生まれてくるお前の子供の命とだ」 主人公は迷った挙句、細田を見殺しにするわけにはいかないと判断。 引き換えになる命は後で善後策を練ろうと考え、細田の救助を要求する。 が、少女の答えは─── 「だめだ」 絶叫と共に細田の体が天井に飲み込まれていく。 その巨体が完全に消えると同時に叫び声も途絶えてしまった。 (語り部残り、0人) とうとう残るは主人公ひとりに、 否、今さっき現れた仮面の少女との2人になってしまった・・ 101 学校であった怖い話 sage 2006/01/05(木) 22 58 47ID zNDpbC8V 隠しシナリオ『仮面の少女』(3/5) 7話 仮面の少女は主人公に語りかける。今度は脳内会話ではなく肉声だ。 しかし、それはとても女子の声色とは思えない、 まるでテープのノイズのような妙に耳に残る声だった。 少女は言う。「私の質問に答えてよ」 質問に答えれば助かるのか?そもそも何を尋ねるのか? こちらだって疑問はつきない。しかし、要求通り答えるしかない。 答えなければならないような気がする。 少女の質問、それは今までに聞いた怪談に関することだった。 話に出てきた人物の名前、物の名前、を少女は確認するように尋ねてくる。 質問は徐々に主人公が語り部たちをどう思うか、 そして、主人公が今の現状に至った経緯をどう思うか、 そして、仮面の少女自身についてどう思うか。 そして最後に 「ねえ、私の素顔を見てみたい?」と。 主人公は考える。 少女は主人公の心に直接声を投げかけることができた。 ならばこちらの考えている心の内もお見通しなのではないのだろうか。 もしそうだとしたら、何故いちいち口に出して尋ねるのか。 少女は主人公の答えを待っている。 仮面の奥の素顔は笑っているのだろうか。 一息つくと自然と答えが口に出た。 「見たい」 答えを聞くと少女は何故か淋しそうなため息をついて話し始めた。 細田が話した花子さんの伝説、あれは真実とは違っていると。 少女の話した本当の花子さんの伝説とは─── 102 学校であった怖い話 sage 2006/01/05(木) 23 01 16ID zNDpbC8V 隠しシナリオ『仮面の少女』(4/5) 補習を受けていた生徒は本当は7人いたらしい。 教師たちが忘れ去り、旧校舎に取り残されたところまでは同じだ。 その後が違った。置き去りにされたことに激怒した6人は 腹いせに残りの1人を寄ってたかって虐め始めたのだ。 虐められた1人は女子生徒だった。 仕舞に6人はその1人を3階トイレの奥から2番目の個室に 閉じ込めたまま放り出し、自分たちは帰ってしまった。 残された1人は何とか帰路につくことはできたが その翌日から虐めに快感を覚えた6人の容赦無い仕打ちが待っていた。 女子生徒は虐めの日々に耐え切れず自殺してしまった。 補習の日に閉じ込められた3階トイレの奥から2番目の個室で・・ その自殺した女子生徒が、仮面の少女だった。 花子さんなどいなかった。根も葉もないただの伝説。 あったのは醜い虐めが生み出した1人の犠牲者だけ。 そこまで話すと仮面の少女は岩下がたった今自殺したことを告げる。 少女にはこの場にいない岩下の様子がわかるのだろう。 存在しない悪霊に悩み首を切った岩下を少女は馬鹿な女と嘲笑う。 少女は復讐を遂げないと成仏できない旨を主人公へ話す。 実は語り部たち6人は、かって少女を自殺に追い込んだ6人の子供だったのだ。 6人がこの学校に集い、また語り部として集ったのも全ては運命。 主人公はたまたまその案内人となってしまったのだ。 少女が言うことには消えた6人は自殺した岩下を最後に全員死亡したようだ。 少女は主人公へ、犯した罪への罰が下るとき、 それは必ずしも罪人本人に向かうとは限らない、他人に向かうこともあるのだ、と語る。 主人公は少女の話を最後まで聞き終えた。 少女は話し終えるとため息をついたが、それは前の淋しそうなものではなく 今までの自分に決別するかのような切れの良い感じがするものだった。 少女は、今度は主人公に問うことなく仮面を取り外した。 その素顔は・・・・ 103 学校であった怖い話 sage 2006/01/05(木) 23 16 52ID zNDpbC8V 隠しシナリオ『仮面の少女』(5/5) 朝陽が射し込む旧校舎の中を主人公が歩く。 手には白い仮面がある。少女は素顔を見せた後、消えた。 語り部たちが消失したのと同じように忽然と姿を消した。 同時に主人公の目の前に仮面だけが残されていたのだ。 主人公は奇妙な一夜を思い返しながら考える。 語り部たちのこと、少女のこと、少女の言ったこと。 全ては夢だったのだろうか。 もしも夢だとするならばどこからが夢だったのか。 少女が現れた頃か、語り部たちが姿を消し始めた頃か、 あるいは七不思議の取材会が始まったその頃からなのか。 夢か現実か曖昧な感覚が主人公を包む。 近日中に取り壊されるであろう旧校舎。 主人公は旧校舎に奇妙な懐かしさを覚えながら その無事を祈って帰路に着くのだった。 (少女の素顔は数パターンあります。 少女だったり、獣だったり、悪魔超人ブラックホールだったり。 後日談も含めると、この話がゲームの真エンディングなのかも。 あと、100さんが言うようにずっとバルログみたいな仮面が 表示されたまま淡々と進む本シナリオはオルゴールみたいな BGMと相成って気味悪さとそして奇妙なほのぼの感があります) 110 学校であった怖い話 sage 2006/01/06(金) 03 13 53ID R8THBK6e 隠しシナリオ『仮面の少女・後日談』(1/2) 奇妙な一夜が明けて。 主人公は未だ夢から覚めていないような感覚でいる。 夢から覚めないまま現実を生きているような・・ あの日以来、主人公をとりまく世界は ある一つのことを除いて現実へと帰還していた。 一つのこと、──七不思議の特集など始めから無かったこと。 調べてみると、あの日出会った六人の語り部たち、 ただの一人でさえその存在を確認することはできなかった。 あの日主人公が体験したことは何だったのか。 仮面の少女が語った過去の出来事は出鱈目だったのか。 全てが夢だったのか。否、夢ではない。 主人公は覚えている。六人の人となり、仕草、息づかいさえも。 たった半日ほどの間だったがあの体験の中で 出会い別れた六人は主人公の印象に強く残っているのだ。 彼らは、あの六人は、いる。 そう確信しながらも主人公は釈然としない気持ちを抱えていた。 しばらく後、ついに旧校舎を取り壊す日が来た。 主人公はあの日の体験が夢かどうか確かめられるかも、 そんな期待を抱きながら取り壊し作業の現場へと向かった。 主人公が作業場に着いたと同時に旧校舎は崩れ落ちた。 まるで主人公の到着を待っていたかのように旧校舎は消えた。 作業員の制止を無視し、主人公は何かに操られるように 旧校舎の残骸の中へと足を進めていく。 とある瓦礫を持ち上げる主人公。 後から追ってきた作業員が瓦礫の下を見て青ざめる。 「し、死体があるぞっ!」 他の作業員も続々と集まってくる。 主人公には不思議と驚きや興奮は無かった。 何か期待、予想が適ったかのような気分でさえある。 死体は学生服を着ており、男四女二の計六人分あった。 うつ伏せのため主人公からその顔は見えなかったが わざわざ確認せずともその六つの死体が誰のものなのか 主人公にはわかっていた。 その後、離れた場所からも作業員の声があがる。 聞けば人間の白骨が大量に出てきたらしい。 ・・とにもかくにも六人は現実に存在した。 おそらく彼らの身元は今後も不明のままだろう。 しかし、あの日あのとき彼らは確かに存在した。 少なくとも旧校舎にはその存在があったのだ。 釈然としない気持ちに整理がついた気がした主人公は 旧校舎と、六人と別れ家路へとついた。 111 学校であった怖い話 sage 2006/01/06(金) 03 15 17ID R8THBK6e 隠しシナリオ『仮面の少女・後日談』(2/2) 帰宅した主人公は考える。 あの旧校舎には自分たちが暮らす世界とは 異なる別世界の住人がいるのではないか。 きっとその住人たちは旧校舎を含む別世界で生まれ 別世界で生き、別世界で死んで行くのだ。 主人公はたまたま旧校舎を通してそれらに魅入られ あの日奇妙な一夜を過ごすことになったのだ、と。 それとも、全てが主人公の妄想か。 仮面の少女も幻覚に過ぎなかったのか。 やはり悩み続ける主人公の前に『仮面』が現れる。 少女が被り、そしてあの日ただ一つだけ 主人公の前に残った遺品が。 主人公は誘われるように仮面に手を伸ばし そして顔に当ててみた。同時に目眩が。 一瞬の後、目の前の光景が一変する。 仮面を通して見る光景が・・旧校舎へと変わる。 目の前には、───主人公が立っている。 これはあの日の、3階のトイレだ。 眼前に立つもうひとりの主人公が言い放つ。 「見たくない」 そうか。 見たくないのか、顔を。 なら見なければいい、自分自身の顔を。 主人公はまだ夢の中にいるのだ。 心地よい悪夢の中に。 (短いながらもかなり分岐する話です。 客観的に見て不幸なエンドしかありません。 大抵が「あっち側」に行ってしまう感じです。 一部は小説版のラストにかなり近いです) (→六人が学校に宿る怪異として再登場。 主人公を仲間に、と誘う。主人公は抵抗するも 周囲からは精神異常者と見なされ病院へ。 やがていつしか周囲に現れる六人を 狂気を帯びながら受け入れる主人公で終劇) 516 学校であった怖い話 sage 2006/05/14(日) 04 21 12 ID T8P084mr 隠しシナリオ『早苗ちゃん登場』(1/5) 1話目に福沢の話を聞き、6話目に岩下か風間の話を聞く。 すると7話目が隠しシナリオとしてスタートします。 1話目の概要 福沢の親友、元木早苗、は体内にエクトプラズムを持つ少女だった。 福沢はひょんなことからその秘密を知ってしまう。 なんとエクトプラズムは早苗の祖父母を始めとする祖先の魂だという。 そんな身の上のせいか奇行が絶えない早苗だが、 福沢と彼女は今でも親友同士らしい。 その元木早苗が数日前にある『予言』をした。 曰く、 「福沢がしばらく後に(主人公の名前)という男子に出会う。 そのとき男子には重大な危機が迫る。 注意するように伝えて欲しい」・・・・と。 で、 7話目 ついに6人の話を聞き終えた主人公。 だが、7人目の語り部が現れることは無かった。 そのことが関係しているのかどうか、 主人公は言いようの無い胸騒ぎを感じていた。 とはいえ語り部たちを引き止める理由もなく 考えた末、主人公は会の解散を宣言する。 そんな中、部室を訪れる者がひとり。 開いた扉の先にいたのは見たことのない女子生徒。 福沢が驚いて声をあげる。 「早苗ちゃん!?」 そう、──彼女が福沢の話に登場した親友の少女、元木早苗だった。 唐突に現れた早苗は「自分は7人目ではない」と語る。 そして「7人目は来る。・・この中の誰かを殺しにね」とも。 517 学校であった怖い話 sage 2006/05/14(日) 04 22 27 ID T8P084mr 隠しシナリオ『早苗ちゃん登場』(2/5) 早苗は帰ろうとする語り部たちを半ば強引に引きとめ語りだす。 7人目はこの中の誰かを殺しにやって来る、自分はそれを防ぎに来た、と。 さらに詳しく正確に言うと、 彼女は祖母の予言とアドバイスを聞いてやって来たらしい。 その予言(とアドバイス)とは・・ 「貴女の未来の旦那さんが命の危機に陥っている。 もし助けられなければもう一生結婚できない。 命を救うついでに結婚の約束もしちゃいなさい」。 そういうわけで、と主人公に結婚してと言い出す早苗。 結婚してくれたら助けてあげるー的な流れになってくるが・・ 語り部たちが冷やかす中、 主人公は「つきあってみれば上手くいくかもしれない」と ポジティブに考え結婚を約束する。 そんなこんなで場が賑やかになったところで本題の話が始まる。 神田拓郎というひとりの男子生徒の話だ。 神田には恋人の女子生徒がいた。 が、その恋人はとても嫉妬深く様々な方法で神田を束縛していた。 そんな恋人を煩わしく思った神田は別の新しい恋人と付き合い始めた。 当然の如く、元の恋人は怒り狂い神田への思いが憎悪へと変わった。 そして新しい恋人に片思いしていた男子生徒も神田を憎み始めた。 神田を中心に愛憎入り乱れる状況となったのだ。 数日後、神田は死んだ。 線路に横たわっていたところを電車に轢かれてしまったのだ。 レールに乗っていた頭は潰れ復元もできないほど損傷したらしい。 神田は睡眠薬を服用していたが、自殺か他殺かは分からず仕舞。 終わり。 ・・・・なんと早苗の話はこれで終わりだという。 518 学校であった怖い話 sage 2006/05/14(日) 04 23 32 ID T8P084mr 隠しシナリオ『早苗ちゃん登場』(3/5) あまりにも短く普通の早苗の話に対し語り部たちはブーイング。 そんな彼らに彼女は「やがて来る7人目は神田さん」と告げる。 騒然となる一同。 それぞれの反応から意外な人間関係が浮かび上がってくる。 神田と同じクラスだったという新堂。 ただの同級生だというが反応が不自然だ。 神田と恋仲にあったと噂される岩下。 ほんのり否定しながらも浮気者の殺害を仄めかす。 神田に片思いしていたという福沢。 形相を変えて岩下を殺人者と責めたてている。 そして実は福沢に片思いしていたらしい細田。 照れながら笑っている・・。 岩下と福沢が睨み合い、新堂は不貞腐れ、細田は照れ笑い、 呆れる風間と、蚊帳の外の主人公、早苗、荒井。 部室内が混沌に包まれる中、静かに外からノックがされる。 「神田さんが来た・・」 神田は成仏するために失くした代わりの首を求めてやって来たらしい。 誰かひとりが犠牲になれば神田の呪いは解け、神田自身も成仏できる。 そして・・、神田を殺した犯人はこの中にいる。 場を包み込む異様な空気、ビクともしない窓、 語り部たちもさすがに神田の呪いを信じ始める。 誰かひとりが犠牲になれば─── 519 学校であった怖い話 sage 2006/05/14(日) 04 24 29 ID T8P084mr 隠しシナリオ『早苗ちゃん登場』(4/5) 語り部たちの口論が始まる。 新堂が、岩下が、福沢が、ついでに細田が、 互い互いにおまえが犯人だと糾弾する。 その最中、扉が開きひとりの男子生徒が現れる。 着ている服装からかろうじて男子生徒とわかるが 首から上はちぎれて見当たらない。 (おそらく神田拓郎と思われる)それを目の当たりにした語り部たち。 恐怖に囚われた彼らの口から新たな人間関係が。 神田の彼女であった岩下にちょっかいをかけていた風間。 風間は首無し男子に土下座し詫びている。 神田をいじめていたらしい新堂。 新堂は遊びのつもりだったんだと震える声で謝っている。 神田と岩下との仲に嫉妬し神田を横取りした挙句に振った福沢。 福沢は最初から振るつもりなんてなかったと泣きながら祈っている。 福沢との関係に嫉妬して神田へ陰湿な嫌がらせをしていた細田。 細田は僕じゃない、僕は関係ないんですと部屋の片隅に引っ込んでいる。 荒井は・・どうやら本当に関係の無いようだ。 関係者たちが狼狽する中、ただひとり岩下だけが平然としている。 あんたなんか死んで当然だ、と挑むかのような視線だ。 関係の無い主人公、早苗、荒井。そして殺意を否定しない岩下。 それ以外の全員が神田へ詫びながらも殺害は否定している。 いったい誰が殺人犯なのだろうか??? 520 学校であった怖い話 sage 2006/05/14(日) 04 26 15 ID T8P084mr 隠しシナリオ『早苗ちゃん登場』(5/5) 場が騒然となる中、主人公の頭中に声が聞こえる。 主人公は直感的にそれが喧騒を前に突っ立っている神田の声だと悟る。 声は告げる。誰を殺せばいい、おまえが選べ、誰を、と。 有無を言わさない状況に、必死で考える主人公。 考える、考える、考える、わからない! 焦燥する主人公だが、無慈悲にも神田は部室へ入ってくる。 真相の不明なまま誰かが犠牲になるのか、とその時 「神田!おまえ、どうして・・」 部室の入り口に新聞部部長、日野先輩が現れた。 首無し男子が神田拓郎と一目で看破した日野先輩は その思いのたけをぶちまけ始めた。 在りし日の神田と日野先輩を親友同士だったこと、 しかし実は日野先輩は神田を愛していたこと、 女と付き合い始めた神田に我慢できず想いを告白したこと、 それから神田が日野先輩を避けるようになったこと、 日野先輩は涙をこぼしながら絶叫する。 「お前だけは他の人には渡さない!」 日野先輩は神田を担ぎあげると愛しそうに頬擦り廊下を駆けていった。 ───さすがに一同は言葉を失っていた、岩下でさえ。 全てが終わった?のだ。 日野先輩は一週間後、死体で発見された。世間では自殺となっている。 主人公はというと、元木早苗とそれなりに上手くやっているのだった。 (なんというかギャグかシリアスか、判断のつかない話です。 神田を殺害した犯人は日野以外の場合ははっきりしませんが 個人的には岩下の仕業ではないかと思えます) 補足 誰を殺せば?の問いに新堂を選ぶと上記 風間を選ぶと、スンバラリア星人である風間が神田を返り討ちに。 岩下だと、岩下が殺され神田にどうやら彼女が犯人だったっぽい。復讐できてよかったと感謝されます。 荒井だと、荒井が殺され、本当に無関係だった荒井の霊に主人公が責められます。 罪悪感があった主人公は荒井の霊のなすがまま、殺されます。 細田だと、細田の首に満足しなかった神田が他の人も殺そうとした時、「こんな首ってなんだよ」と、怒った細田の首に取り付かれ、神田の体は消えます。 残った細田の首も、「嫌な人だね。だから僕に二回殺されるんだ。フヒヒ」といい、主人公に今日のこと忘れないからね。と、言い残し、体と共にどこかに消えます 福沢を選ぼうとすると、神田から殺すのは主人公だね?と、言われ、主人公は驚きます。 そう、神田に誰を殺せばいいのかと聞かれたのは主人公だけではなく、全員だったのです。そして全員が主人公を選んだ模様。 早苗に助けを求めると、大丈夫、ずっと一緒よと言われるも、早苗のお婆ちゃんたちのように、口の中で暮らすようにする。とのことらしく、そのまま殺され早苗の口の中で暮らすことに。 主人公と早苗の場合は、殺される直前に早苗の口からお婆ちゃんが出てきて助けてくれます。 主人公生存パターンの場合はその後、早苗とそれなり仲良くやってるシーンで終わり
https://w.atwiki.jp/kakuto1/pages/293.html
128 名前: なまえをいれてください [sage] 投稿日: 2005/06/15(水) 23 42 55 ID M+Az0umG 【学校であったS】 無印よりは追加要素もあるし、遊べる内容だけど 肝心の話の内容がホラー文庫以下なのでいまいち。 130 名前: なまえをいれてください [sage] 投稿日: 2005/06/16(木) 00 12 41 ID Qgs2e4M1 質より量だからな、そのゲーム。 シナリオ物量作戦が功を奏した例。 それにまぁ、そのチープさが学校怪談らしいと言えなくもない。 131 名前: なまえをいれてください [sage] 投稿日: 2005/06/16(木) 00 21 55 ID ao9nmSSH シナリオ物量といえば、夕闇なども同じ部類ですよね 上にある学校Sは俺もやったけど、つまらない話はほんとひどいから 作業になってしまうのが苦痛だったな。 当たり外れといえば黒の十三。2つ3つはゾクゾクするような話あったな ゴキブリのやつとか
https://w.atwiki.jp/streaming/pages/21.html
学校であった怖い話に屈しない Part62 学校であった怖い話に屈しない Part62 http //www.nicovideo.jp/watch/sm4151475 http //www.nicovideo.jp/watch/sm4151475
https://w.atwiki.jp/streaming/pages/36.html
学校であった怖い話に屈しない Part64 学校であった怖い話に屈しない Part64 http //www.nicovideo.jp/watch/sm4199210 http //www.nicovideo.jp/watch/sm4199210
https://w.atwiki.jp/streaming/pages/22.html
学校であった怖い話に屈しない Part63 学校であった怖い話に屈しない Part63 http //www.nicovideo.jp/watch/sm4152920 http //www.nicovideo.jp/watch/sm4152920
https://w.atwiki.jp/storyteller/pages/219.html
学校であった怖い話(Part1/2) ページ容量上限の都合で2分割されています。 part13-322~325、part15-152・187・192~194・204・208・233~234・251・297・351・427~430・447~451・482~483・491~492、part16-14・16・35・41~42・106~107・220・222~223 322学校であった怖い話sage05/03/16 07 02 13ID 204R9ZXQ 主人公(男)坂上修一/(女)倉田恵美 高校一年。新聞部の部員で学校の7不思議特集の企画を担当することになった。 日野貞夫:高校三年。新聞部の先輩。主人公のために七人の話し手を手配した。 新堂 誠:高校三年。兄貴肌で不良っぽいところもある。 風間 望:高校三年。甘いマスクの裏には本当の素顔が… 荒井昭二:高校二年。礼儀正しい知性派。 細田友晴:高校二年。人なつっこい性格。デブ。 岩下明美:高校三年。美しくミステリアス。 福沢玲子:高校一年。元気で明るい少女。 主人公は新聞部の企画で学校の怖い話を特集することになった。日野が語り部を集めてくれたが、 7人目が一向に来る気配がない。仕方がないので7人目を待たずに話を始めることになった。 「それでは、始めましょう」 323学校であった怖い話sage05/03/16 07 08 13ID 204R9ZXQ 新堂 誠 1話目:霊界へ続く旧校舎の鏡 これからする話は俺が本当に体験したことだ。旧校舎の階段にある鏡の話だよ。 俺のクラスに吉岡ってのがいるんだけど、そいつが突然あの鏡のことを話始めたんだ。 怪しい古ぼけた一冊の本を見ながらさ。その本に一枚の鏡の写真が載ってた。 何でも霊界に繋がる魔法の鏡で、旧校舎の踊り場にある鏡がそれと同じものだと言い張るんだ。 俺は吹き出しちまってさ、相手にしなかったんだ。そしたらあいつ怒っちまって、 一緒にあの鏡を見に行こうって言うんだよ。魔法の鏡だって証明してみせるって言ってな。 俺もつい頷いちまってな、早速行こうとすると今度は止めるんだよ。 何でも夜中の三時三十三分三十三秒じゃないと霊界の扉は開かないんだとよ。 さすがに呆れて相手にするの止めたよ。ところが三日後、いきなり吉岡が俺のところに来て、 「今日は凄く霊気の強い日だ。今日なら絶対成功する。霊界の扉を開いてみせる。」って言い出したんだ。 それでその日の夜中学校に忍び込もうって誘うんだ。 冗談だと思って、軽い気持ちで夜中の三時に校門の前で待ち合わせることにしちまった。 あいつ、懐中電灯を持って校門前にぼーっと突っ立ってたよ。 持っていた紙袋から薄汚れた手鏡を取り出して無表情でこんなことを言うんだよ。 「夜中の三時三十三分三十三秒に自分がいつも使っている鏡を踊り場の鏡に合わせると 二つの鏡が映り合ってそこに不思議な物が見えるんだって。」 夜の学校はメチャクチャ怖いぜ?お化け屋敷だってあそこまで怖くはないな。 吉岡は夜中の学校を懐中電灯一つですたすたと進んでいった。俺は付いていくのがやっとだったよ。 不意に吉岡の足音が止まった。鏡の前さ。 「三時三十三分だ。鏡を合わせておくからね。何があっても驚いちゃだめだからね。」 そう言うと手にした鏡を踊り場の鏡の前に差し出したのさ。どうなったと思う? 鏡には吉岡の顔が映っているだけだった。でも…俺は叫んじまった。 鏡に映っている吉岡の顔がいつの間にか紫色になっていたんだ。俺は走り出したよ。 たった一人吉岡を残して旧校舎から逃げ出したんだ。どうやって出てきたかも覚えてない。 覚えていることと言ったら「置いてかないでくれー」って吉岡が叫んでいたことくらいだな。 あいつはいつまで経っても旧校舎から出てこなかった。翌日、吉岡が死んだことを知ったよ。 先生が旧校舎の前で死んでいるのを見つけたんだ。右手にはしっかり鏡を持っていたそうだ。 クラスメート全員であいつのお通夜に行ったよ。その時、俺は棺の中のあいつの顔を見ちまった。 その顔は鏡に映った紫色の顔だったんだ。あいつの目が一瞬開いて俺のことを睨んだ。 どうしてあの時助けてくれなかったんだ、どうして自分だけ逃げたんだ、そう訴えるように。 俺は悲鳴を上げたよ。それからさ、俺に不思議な能力が備わったのは。 もうすぐ死にそうな奴が判るんだ。そういう奴の顔はたとえテレビに映っていても紫色に見えるんだよ。 …そうだ、お前の顔見てやろうか?お前の顔がどう見えるか教えてやろうか? 324学校であった怖い話sage05/03/16 07 15 17ID 204R9ZXQ 2話目:飴玉ばあさん 今から五、六年前まで生徒通用門前に立っていた飴玉ばあさんと呼ばれるばあさんがいたんだ。 魔法使いのような格好で手にはバスケットを下げ、一人ぼっちでさびしそうな子を見つけては声をかけ バスケットに詰まったゴルフボールほどの大きさの飴をあげていたのさ。 しかし薄気味悪がって誰も飴を食べようとはしなかった。 初めて飴を食べたのは自殺を考えていたほどのいじめられっ子だった。 毒でもいいやと思い口にした飴は口中がとろけそうになるほど旨く、この世にこんなに旨いものがあったのかと 生きる勇気が湧いてきて、それからはいじめれれても抵抗するようになり、見違えるほど明るくなったそうだ。 今ではフランスの四ツ星レストランでシェフになったらしい。 ばあさんは一度飴をあげた奴の前には現れず、どんなに探しても何故か人が多い時間には姿を見せなかったそうだ。 飴を食べた人間は何をやっても成功するらしい。たった一粒の飴が人生を変えてしまうんだ。 凄いだろ。そんな飴があったらなめてみたいよな? それで、クラスに佐久間昇って嫌な奴がいてな、みんなを馬鹿にしていたが 内心飴が欲しくてたまらずこっそりとばあさんを待っていたんだ。 ある日遂にばあさんと会えたが、天邪鬼な佐久間は会えて嬉しいくせに強がってな しかしばあさんは全てを見透かしていて佐久間に飴をあげたんだ。 佐久間は憎まれ口を叩きがらも飴をなめたがその旨いこと。 しかし佐久間はばあさんの思い通りになったことが癪で、バスケットから飴を握れるだけ握って逃げ出した。 結局二つしかとれなかったが、普通は一つしか味わえない飴を三つも味わえて佐久間は満足だった。 その夜、佐久間の部屋にばあさんが飴を取り返しにやってきた。 でも飴は食っちまってない。怯えて謝る佐久間からそれでもばあさんは二つの飴玉を取り返して帰ったそうだ。 それからばあさんは姿を消してしまった。 でも時々、生徒通用門前にサングラスを掛けた男が現れて言うんだってさ。 僕の目玉を返して、あれは飴玉じゃないんだって。 325学校であった怖い話sage05/03/16 07 32 06ID 204R9ZXQ 学怖は6人の語り部から順番に話を聞いていくスタイルで、選んだ順番によって話が変わります。 SFC版だと主人公は男だけですが、PS版は女も選択できるようになり、話も何話か追加されています。 同じ話でも選択によって全く違う展開になるので、全部は書き切れませんが 例えば今回の話だと、鏡の話は吉岡が恋人と二人で鏡の中で暮らす、鏡の中の住人と入れ替わる等。 続きはまた今度投下します。あと、改行下手糞でごめんなさい。 152学校であった怖い話sage2005/05/15(日) 00 09 03ID ycJAOVvB 以前に書いていた人からは応答が無いのでゆっくりと続きから書きます。 新堂誠:3話 主人公と語り部たちが在籍する学校は部活動のスポーツでも有名らしい。 十年ほど前、バスケ部のキャプテンは田所芳樹という男子生徒だった。 ある年、いい新人が見当たらず戦力強化に頭を悩ませていた田所は陸上部の新人に目を付ける。 川口というその陸上部の新人は短距離走の選手であり、背が高く瞬発力もあった。 田所は川口をバスケ部へと移籍させようとあの手この手で勧誘し始める。当然陸上部はいい顔をしない。 田所の行動はエスカレートしていき、ついに反感が爆発した陸上部の部員たちからリンチを受けてしまう。 しかし、田所はリンチの現場を写真に撮らせて逆に脅迫を試みた。 陸上部の面々は沈黙したが、肝心の川口にはバスケ部へ入る気は全く無かった。 それでも諦めずに勧誘を続ける田所に今度はバスケ部の部員たちまでもが呆れて去ってしまう。 歪んだ情熱を燃やし続けた結果、周囲から拒絶される現状が理解できない田所はついに退部するハメに。 部室で荷物を整理していた田所は一冊のノートを見つける。 ノートには田所の心情を書き写したかのようなバスケ部員への不満、愚痴が書き連ねられていた。 自分のバスケにかける情熱を理解でない部員への不満もあって、田所はノートの主に共感していく。 「自分と同じ思いを持つ同志よ。僕は君を助けたい。 夜中の二時に、体育館で助けが欲しいと呼んでくれ」 ノートの最後に書かれた言葉を田所は迷わず実行した。 暗闇で姿こそ見えないが、かってバスケ部に在籍していたと語る声だけの存在が現れた。 毎晩、体育館の中で話し合う二人。二人はバスケに対する思いばかりか境遇までも似ていた。 田所は人生の師を見つけたかのように喜び、ついには自分の現状を助けてほしいと頼んだ。 田所の助けを求める声を聞いた「それ」は暗闇の中、初めてその姿を現す。 「それ」の姿は腐り果てた田所自身、ドッペルゲンガーだった。 翌日、体育館で田所の死体が発見された。 187学校であった怖い話sage2005/05/16(月) 20 58 55ID MCt4eXvT 新堂誠:4話 主人公と語り部たちの学校のボクシング部は過去に数々の栄光を掴んでいた。 が、とある事件をきっかけに部は廃れ始め今では幽霊クラブも同然になっているという。 当時のボクシング部には「地獄の合宿」と呼ばれる伝統的な行事があった。 上級生が新入部員たちを扱き続ける三週間の猛特訓である。 十五年ほど昔のこの合宿に赤坂陽介という一年生が参加した。 彼は特別強かったわけではなかったが、ボクシングに対する揺ぎ無い情熱を持っていた。 あるとき、一年生たちが過酷な合宿に音を上げ脱走を試みた。 彼らは赤坂にも声をかけたが、赤坂は帰る気はなく最後まで残る旨を答えた。 疑心暗鬼に陥った一年生たちは赤坂が上級生に密告をするのではと妄想し、口止めのため彼をリンチにかけた。 最初は小突く程度だったのが、いつしか合宿での鬱憤を晴らす場となりエスカレートしていった。 赤坂は自分のグローブで殴られ続け、グローブは彼自身の血で真っ赤に染まった。 リンチの中、気を失った赤坂はその後二度と目を覚まさず・・・死んだ。 思わぬ事態に焦った一年生たちは赤坂の死体を埋め、上級生には彼が逃げ帰ったと報告した。 その後、当初は脱走するつもりだった連中も殺人を経験したことで逆に度胸がついてしまったのか、 結局合宿を最後までやり通すこととなった。 合宿が終わり、行方不明扱いとなった赤坂が発見されることはなかった。 元一年生たちは二年へ進級し、再び合宿に参加した。 合宿中、スパーリングをする彼らの前に痩せ細り幽鬼のような風貌の赤坂が現れる。 赤坂はグローブを差し出しながら何故か彼らに自分を殴らせるのだった。 しかし、殴り打たれる赤坂は平然とし、殴る側の人間が苦しみもがいている。 一人目が耐え切れずに倒れたとき、彼の拳はズタズタに裂かれ血に染まっていた。 赤坂が差し出したグローブには中に釘が詰まっていたのだ。 また一人、また一人、赤坂に誘われるままグローブを着けてスパーリングを続ける。 両手の痛みと死者を前にした恐怖に囚われながらも、何故か赤坂を打つ体の動きは止まらない。 やがて全員分のスパーリングが終わり・・・ その後、赤坂を埋めた場所で拳を血に染めながら死んでいる元一年生たちが発見された。 それからボクシング部はやることなすことが上手くいかず廃れ始めたという。 192学校であった怖い話sage2005/05/16(月) 22 35 06ID MCt4eXvT 新堂誠:5話 新堂のクラスに大倉和雄という生徒がいた。 大倉は金にがめつく、校内で犯罪同然の高利貸しをして金を儲けていた。 トイチで金を貸し、証文まで作成する。しかも借りた相手が返済期限に返しに行くと姿を消してしまう。 利子が膨れ上がったところで不良連中を引き連れて取り立てに現れる、という仕組みだ。 えげつない方法で儲けながらも彼が無事でいられる理由は・・・トランプだった。 大倉はギャンブル好きだったが、弱かった。 せっかく儲けた金もポーカーで吐き出してしまうので彼の元に金が留まり続けることはなかった。 しかし、あるときから突然彼の勝負運が神がかってきた。 その後は金貸しもそこそこに毎日のように教室の片隅でポーカーに興じるのだった。 新堂は一度だけ見たことがある、と大倉の持っていたトランプについて語る。 トランプは変わった柄で、顔の左半分がドクロになった女の絵が描いてあった。 そしてジョーカーは髑髏、それも目の部分の穴に黒蛇が絡まっている悪趣味なものだった。 その気味悪いジョーカーが必ず大倉の手元に回る、結果彼の連勝が続くのだ。 その内、周囲もイカサマの疑惑を持ち始め、彼のポーカーに付き合う人間は自然といなくなった。 誰からもギャンブルの相手をされなくなった大倉は元やっていた高利貸しに励みだした。 今度は利子を払えなくなった相手を無理矢理ポーカーに誘うのだ。 大倉が負ければ借金は帳消しに。もしも大倉が勝てば・・・「魂を寄越せ」と。 彼の言葉を本気にとる者はおらず、誰もが進んでポーカーに付き合い始めた。 負けたとしても「死んだとき、魂を渡します」と一筆証明書を書けば済むからだ。 しかも、借金の返済期限も無期延期になるとくればむしろ断る理由が無い。 それからは大倉はいつも集まった魂の証文を嬉しそうに抱えていた。 ある日、新堂は放課後独り教室に残っていた大倉を見かける。 彼は見られていることに気づかないまま、机の上に群がる「何か」に己が血を分け与えていた。 新堂が覗き見た「何か」はトランプの裏に書かれた女たちだった。 柄である半髑髏の女の首から触手が生えた「それ」がトランプの枚数と同じ52匹いたのだ。 その後、大倉は突然失踪し、行方不明となる。 新堂は語る。大倉は女たちに貪り食われた、と。 大倉は悪魔のような存在と契約しあのトランプを手に入れたのではないだろうか。 トランプに宿る「それ」らは譲渡を約束された魂が待ちきれずに大倉を喰ったのではないか。 (ちなみに話の冒頭、新堂からの「トランプは好きか?」の問いに「いいえ」と答え続けると トランプとはまるで関係の無い話へと移ります。・・・新堂の級友で超能力を使う男の話) (超能力を使う男の話も心臓を抉り出すなどの過激な話ですが、トランプの話に比べると やや短いと思われるので、ここはトランプの話をメインとしてもう一つの話は割愛します) 193学校であった怖い話sage2005/05/17(火) 00 16 04ID t2579Ggm 新堂誠:6話 新堂から「図書室にある呪いの本」の存在を聞いた主人公は一緒に確認しにいくことに。 あっさりと見つかる本。新堂から言われるがままに表紙に触れる主人公。 すると新堂は本を触ることで呪いが発動すること、呪いを解きたければ自分の問いに答えろという。 釈然としないながらもとりあえずは新堂に従う主人公。 新堂が問う質問は・・・ 「誰かから怨まれていないか」「他人を傷つけてはいないか」「虫を殺したことはあるか」 「人を殺したことがあるか」「罪を犯したとしてそれを償う気はあるか」・・・など 主人公を執拗に追及するものばかり。質問だけではなく回答にも新堂は厳しい言葉を返す。 質問が一通り終わった直後、主人公は背後からの一撃を受け昏倒する。 意識を失う中、新堂の「七人目はすでに来ていた」という言葉が聞こえ・・・。 (→7話へつづく) (選択肢によっては本の呪いが発動、主人公の死を予感させる形でゲームオーバーに) 194学校であった怖い話sage2005/05/17(火) 01 00 43ID t2579Ggm 新堂誠:7話 意識を取り戻した主人公は自分が新聞部部室のテーブル上に拘束されているのに気づく。 見れば周囲を六人の語り部たち、そして七不思議企画の発案者である日野先輩が取り囲んでいた。 パニックに陥る主人公に日野が、語り部たちが説明を始める。 彼らは日野を部長とする殺人クラブのメンバーであり、今回の企画は全て主人公を陥れるための罠だったのだ。 語り部たちの怪談も全てがデタラメ、嘲笑う面々に怒りを覚える主人公だがどうすることもできない。 全員一致で死刑が叫ばれ、主人公は無理矢理に毒薬を飲まされてしまう。 体内で毒が効果を及ぼすまでの猶予は四時間三十分、解毒剤は校内の何処かに隠してあるという日野の言葉。 主人公は否応無く、殺人クラブのゲームに参加するのだった。 校内を奔走する主人公を殺人クラブの語り部たちが狙う。 宿直室では新堂が、美術室では風間が、新聞部部室では荒井と岩下が襲い掛かってくる。 新堂と風間は主人公に撃退された後、二人とも日野の粛清により殺された。 荒井は乱闘の最中、主人公が偶然見つけて持ち歩いていた岩下の肖像画を傷つけてしまい 逆上し錯乱した岩下によって殺された。荒井をメッタ刺しにした岩下は主人公の眼前で自殺する。 狂人と呼ぶに相応しい語り部たちの様相を見て気力を萎えかけさせる主人公だが・・・。 惨劇の後、新聞部の部室を探索した主人公は殺人クラブのノートを発見する。 そこには殺人クラブの活動記録や、語り部たちが何故主人公に恨みを抱くかが記されていた。 それらは、自分の方を見て笑った(気がした)、学食で売り切れ寸前のカレーを主人公に食われた、 すれ違う際に肩がぶつかった、主人公が歩いていて撥ねた水溜りが足にかかった、 主人公が電車の席に座っていたせいで自分が座れなかった、 主人公の父親が自分の父親と同じ会社の役員のせいで(自分の)父親は昇進できなかった、・・・etc どうでもいいようなことでの逆恨みばかりであった。 愕然としながらも気力を奮い起こし再び校内を探索する主人公。 保健室で遭遇した細田から解毒剤が旧校舎にあることが判明する。 細田を拘束し(その後、日野の制裁で殺される)、主人公は旧校舎へと向かう。 旧校舎で待ち受けていた福沢を退け(福沢は事故死)、主人公はついに解毒剤を手に入れた。 服用し念のためタイムリミットを待つ、四時間三十分が経ったとき毒の効果は発揮されなかった。 生還できた喜びに震えつつ、疲労困憊の体を引きずり帰路に着く主人公。 校門では殺人クラブの最後の一人、部長の日野が待っていた。 殺人クラブの部長を引き継いでくれと持ちかける日野を主人公は拒絶、 ならば死ねと襲い来る日野を撃退する。手傷を負った日野は主人公への怨みを叫びながら自殺する。 全てが終わったと感じた主人公は事態を警察へ通報する。 昇る朝陽を肌で感じながら主人公は電話ボックスの中で心地よい眠りに身を任せるのだった。 (選択肢によっては校門で日野と風間の二人に遭遇することになります 結果は大して変わりませんが・・・。後は日野の提案を受け入れ殺人クラブに入部することも) 204学校であった怖い話sage2005/05/17(火) 18 58 54ID t2579Ggm 荒井:1話 主人公と語り部たちの通う学校には地縛霊がいるらしい。 学校敷地内のある場所に居着くその霊は今でも存在していると、荒井は語るのだが・・・。 (『ある場所』について選択肢あり→『体育館』を選ぶコースで進めます) 二十年以上も昔、現在使用されている体育館が建設されたという。 当時の野球部に所属していた三年生、浅田茂は人一倍の情熱を持ってこそいたがレギュラーに入れずにいた。 ある日、彼が後輩と球拾いをしていたとき、ピッチャーの暴投で建設中の体育館へボールが流れてしまった。 その場を後輩に任せて体育館へ向かった浅田は館内のコンクリートミキサーにボールを発見する。 咄嗟に手を伸ばすが、突如電源が落ちているはずのミキサーが作動し始める。 利き腕である左腕を肩から引きちぎられた浅田は気絶していたところを発見され何とか一命を取り止める。 ・・・が、利き腕を失った事実に悲嘆した彼は体育館の落成式の夜、件のミキサーの近くで自殺する。 発見された死体には、彼が自分で結びつけたのか左肩にマネキンの腕が付いていたらしい。 それ以降、夏の甲子園が近づく頃になると必ず野球部員に骨折をする者が現れるという。 自分の不幸を呪うだけでは満足できない浅田の霊の仕業なのだろうか、 そして、そもそも浅田の左腕を奪ったのもあの場所に住み着く何かによるものだったのだろうか。 (他の選択肢では『花壇』『焼却炉』『倉庫』に関する話へ分岐します。 花の世話に文字通りの心血を注いだ女子生徒の末路、 倉庫に閉じ込められた二人の生徒が見た奇怪な幻、など) 208学校であった怖い話sage2005/05/17(火) 21 23 04ID t2579Ggm 荒井:2話 学校の敷地内には近々取り壊される予定の木造旧校舎がある。 ずいぶん前から使われなくなり、今では立入禁止扱いになってさえいるが 十数年前までは夜の見回りだけは行われていたらしい。 荒井の口から旧校舎が立入禁止になるきっかけとなった怪異が語られる。 昔、桜井という男性教諭がいた。頑固な一面もあったが、誠実で何事にも手を抜かない性格だったという。 当時はまだ夜の見回りが行われていたが、実際は教師の誰もが嫌がり見回らずに宿直を終えていた。 桜井はそうした風潮に我慢できず、また自分は責務を遂行しようと夜の旧校舎へと足を運んだ。 薄気味悪さはあったものの何事も問題無く、見回りは終わった。 しかし、宿直室に戻った桜井は旧校舎に灯る明かりを見る。 旧校舎には電気が通っていないので、桜井が消し忘れたということはありえない。 不審者が入り込んだのか、さっきは見落としたのか、桜井は再び旧校舎へと向かった。 明かりを見かけた周辺に辿りついた桜井だが、人影はおろか明かりが点きそうなものすらない。 途方に暮れて帰ろうとする桜井だったが、彼を、背後から何かが追ってくる。 「それ」は桜井と同じくらいの速度で足音を立てながらついて来る。 桜井は「それ」がいることを意識しながらもなかなか背後を確認する気になれない。 ついに意を決して背後に懐中電灯を向けるが・・・何もいない。 パニックに陥った桜井は旧校舎の中を出口に向かって疾走する。 後少しで外へ、というところで再度足音と共に「それ」が背後にやって来た。 立ち止まりしばらく逡巡した後、桜井は半ば自暴自棄に背後を振り返る。 そこにいたのは・・・・・・。・・・深夜に桜井の絶叫が響き渡る。 翌朝、桜井は茫然自失の体で旧校舎前をさ迷っていたのを発見された。 だらしなく涎を垂らし髪は真っ白に、外見は一気に数十も歳をとった様にさえ見える。 彼はそのまま入院し、現在も回復の見込みは無いとされているらしい。 桜井が深夜の旧校舎で何を見たのかは結局謎のままだ。「それ」は今も存在しているのだろうか。 (分岐によっては話の主人公が女性教諭になります。 その場合は怪異の姿形を見ることもできます(赤ん坊に似た何か)。 桜井が主人公のときに現れた怪異と同じ存在かどうかは不明です) 233学校であった怖い話sage2005/05/19(木) 17 09 22ID n9+0C0dF 荒井:3話 人間ならば誰でもつい自虐的な妄想を抱いてしまうことがないだろうか。 大抵の場合そうした妄想は一瞬で終わるが、もしもそれが妄執となったら・・・。 昔、相沢信彦という生徒がいた。 相沢は学校や私生活に特別な不満も無く悩み事も無い普通の生徒だった。 しかし、いつからか何がきっかけだったのか相沢はある妄想に心を掴まれてしまう。 「学校の屋上から、あの高い屋上から人が飛び降りたらどうなるのだろう?」 「肉は、骨は、声は、それを見る周囲の人はどうなるのだろう?」 相沢の頭には次から次へと疑問が湧き、やがてそれらはある一つの疑問へと収束する。 「あの高い屋上から人が飛び降りたら本当に死ぬのだろうか?」 これが最も重要なことだと相沢は判断し、そして欲望は日に日に増大していった。 実際に人を落として確かめるしかない!、ついに彼は欲望を実行へと移す。 学校でも有名な不良生徒を適当な理由で呼び出した相沢は彼を薬品で眠らせ屋上から突き落とす。 結果は・・・即死だった。相沢の疑問は解消されたかと思えたが・・・。 少し後、すぐに相沢の頭には新たな疑問が湧いてきた。 「もしかしたら薬で眠らせていたから死んでしまったのかもしれない。 別の方法で自由を奪って落としたら違う結果になるかもしれない」 そう考えるともう我慢は出来なかった。 相沢は他の不良生徒を屋上へ呼び出すと、今度はバットで頭を殴り気絶させてから突き落とした。 結果は・・・やはり即死だった。 やはり屋上から飛び降りれば死ぬのだ、そう納得する相沢だが・・・。 さらに少し後、相沢の頭にはやはり疑問が湧いてきた。 「本当に屋上から飛び降りたら死んでしまうのか? 自分が落とした二人は両方とも意識を失っている状態だった。 もしも、目が覚めている状態で落としたら即死にはならないのではないか?」 早速、次の獲物を探す相沢だったが、学校側も不良が二人続けて変死した事態を静観しなかった。 学校側は不良同士による抗争が発生しているのではと推測し屋上を閉鎖してしまう。 これを受け相沢も続けざまに不良を使うのは良くないと判断し、友人の一人に声をかける。 相沢は深夜の公園に友人を呼び出し薬品で眠らせ学校へと運ぶ。 鍵をこじ開け屋上へ。拘束した友人の目が覚めるのを地面を見下ろしながら待つ相沢。 しばらく後、地面を見る相沢の視界に小さな黒い影が。 逃げるように校舎から離れていく影は相沢が捕らえた友人であり、意識を戻して脱出していたのだ。 獲物にまんまと逃げられた事態に相沢は狼狽し、ついには混乱のまま何事かを呟き自ら身を投げるのだった。 だが、墜落したはずの相沢の体は見当たらず、そのまま行方不明となってしまう。 その後、逃走した友人の証言と相沢の研究ノートが発見され全てが明るみへ出る。 ノートの最後には「自分は屋上に住む魔物に憑かれた」「魔物からは逃げられない」と、 屋上から投身するまでの仔細が記入されていた。 自宅から発見されたノートに何故行方不明の相沢の最期が書かれているのか。 結局、周囲はノートの最期の部分を相沢の妄想、いたずらと判断したが・・・。 (1話目、2話目の展開によっては話の最後に「今も屋上にいる相沢さんを呼んでみないか」 と荒井に誘われます。屋上で荒井の指示に従い「相沢さん、実験を始めましょう」と言う主人公。 すると・・・) 234学校であった怖い話sage2005/05/19(木) 17 39 43ID n9+0C0dF 荒井:4話 (1) 良く言えば物静か、悪く言えば陰鬱な荒井は意外にもサッカー部に所属していたという。 結局は一年で退部してしまったのだが。荒井は自分が退部を決めた原因について語る。 主人公と語り部たちの学校には宿泊施設があるが、そのことを知る者は少なく また、実際に施設を利用するのも一部のクラブのみだという。 荒井がいたサッカー部もその内の一つであり、彼は宿泊施設で怪異に遭遇したらしい。 ここで荒井が主人公に尋ねる。「怖い話といえば、どんな話が好きですか?」と。 ・「幽霊の話」と答えた場合 合宿所には幽霊も出るが、他にも死神鉛筆と呼ばれるモノが出現するという。 死神鉛筆は、鉛筆を使う者の「死につながる行動」を自動筆記するらしい。 荒井と同期の山本道夫が死神鉛筆に遭遇、「次に出会う女の子と付き合う」とメッセージを得る。 それが死につながる行為としらない山本は合宿中、家出して来たと話す女子生徒と知り合う。 荒井は死神鉛筆の噂を話し彼女と付き合わない方が良い旨を伝えるが山本は聞き入れない。 やがて合宿も終わりに近づいた頃、山本は思い切って彼女に告白し晴れて付き合うことに。 彼女から指定された待ち合わせ場所、深夜の校門に向かう山本。 やがてやって来た彼女は突如死神へと姿を変えて山本を殺すのだった。 山本が出会った女子生徒こそ、三年前に自殺して以降合宿所に出没していた幽霊だったのだ。 山本は死後、彼女と共に合宿所に亡霊として出没し それを知った荒井はサッカー部を退部することを決意する。 (他には「不思議な話」「残酷な話」「気持ち悪い話」の三編があります。 不思議 ・・・特定のベッドを使用する者を襲う不思議な怪物の話。 残酷 ・・・合宿所内に出没しては遭遇した者を惨殺する逆さ女の話。 気持ち悪い・・・かって合宿所内で変死した生徒の首幽霊の話。 どの話が本筋とは一概には決められない話です) 251学校であった怖い話sage2005/05/20(金) 01 26 38ID 9qLjOiy9 荒井:4話(2) ・「残酷な話」と答えた場合 逆さ女とは名前の通り、天井からぶら下がるように現れる女の怪物である。 荒井と同期の生徒(名前を失念)は合宿所に宿泊した夜、逆さ女に遭遇してしまう。 逆さ女は「私と遭ったことは誰にも口外するな。もし喋ればおまえを殺す」と告げる。 一夜明けても怯えて部の練習に身の入らない彼の元に次の夜再び逆さ女が現れる。 逆さ女は彼に「心配ならば誰かに相談してみればどうだ」と告げる。 翌日、彼は同期の荒井を校舎裏に呼び出し逆さ女に遭遇した旨を話し相談する。 ・・・が、次の瞬間、約束を破ったことに激怒する逆さ女が出現、彼を何処かへ連れ去ってしまう。 しばらく後、気絶してしまった荒井が目を覚ますと傍にあった焼却炉に赤々と炎が灯っている。 燃えているモノはすでに原型を残していないが、かすかに鼻につくのは肉の焼ける臭いなのだろうか。 後で荒井が調べたところ、逆さ女は怪物の家族の一人娘にあたる存在らしい。 ある日、逆さ女の母親が浮気をした夫を惨殺してしまう。 母親は娘に「父親は嘘をついた。嘘をつく奴は殺してもいい」と吹き込む。 このことから逆さ女は遭遇した者と約束を交わした後、約束を破るように仕向け その者が約束を破った、すなわち嘘をついたら殺しにかかるのだ。 逆さ女が彼に相談を勧めたのはあくまで甘言であり約束の撤回にはあたらないのだ。 逆さ女によって友人を失った荒井は逃げるようにサッカー部を退部したという。 297学校であった怖い話sage2005/05/22(日) 14 11 16ID r/Sk9ll+ 荒井:4話(3) ・「気持ち悪い話」と答えた場合 昔、小野和宏という生徒がいた。 彼は「奇麗だから」という理由で昆虫を好いていたが特に昆虫の眼に惹かれていた。 それ故、彼は昆虫を飼うことはせず専ら首をもぎ取って収集していたのである。 ある日、学校のクラスで観察記録をつけるために飼育していた昆虫の首がもぎ取られていた。 生徒たちは先ず小野を疑った。小野は首を拾い持っていることを認めたが殺したことは否定した。 小野が首のために虫を殺したのか?・・・真実はわからなかったが皆は小野を責めたてた。 たまらずその場を逃げ出した小野は追い詰められた先、合宿所で死体となって発見された。 彼はあるベッドの柵に頭を突っ込んだ状態で首の骨が折れていたという。 あたかもカゴから逃げようと足掻く昆虫のように・・・。 生徒たちが追い詰めた小野を責めたてた末に殺してしまったのか? それとも、小野に首をもがれた虫たちの怨念が殺したのか? 死因は今もなおわからないままだ。 それ以降、小野の死体が発見されたベッドを使用すると小野の首幽霊が現れるらしい。 サッカー部の合宿中、荒井はそうとは知らず偶然に件のベッドを使い小野に遭遇する。 小野は噂通りの生首だけの姿で現れ、眼にあたる部分には昆虫のそれが付いていた。 その顔に付いた昆虫の眼は思わず見入るほどの美しさだったが、反面小野の表情は怨みに満ちていた。 荒井は小野の首幽霊に尋常ならざる禍々しさを感じ、逃げ帰る同然に合宿所を後にした。 その後は合宿所に戻る気にもなれず結局サッカー部は退部することになったという。 351学校であった怖い話sage2005/05/25(水) 01 35 17ID iI4BEGVp 荒井:4話(4) (・「不思議な話」と答えた場合) サッカー部で荒井の友人だった袖山勝という生徒がいた。 袖山が合宿中に使用した宿泊所のベッドは不気味な噂の付き纏う『4番ベッド』だった。 ベッドを使用してからというもの、袖山は目に見えて弱っていく。 もともと運動が得意なわけではなかったにしろ、その衰弱ぶりは尋常ではなかった。 ベッドを使い始めてから袖山の手に奇妙な痣が浮き出始めた。 特に打撲したわけでもなくできた痣は彼が衰弱するほどに大きさを増していく。 合宿最終日の練習中、ついに袖山は倒れてしまう。 うわ言のように「ベッドへ」と繰り返す袖山を荒井は合宿所へと運ぶ。 荒井は4番以外のベッドに運ぼうとするが、袖山は何故か4番ベッドに執着する。 結局は荒井が根負けし、袖山の希望通り4番ベッドへ彼を運ぶのだった。 その後、合宿所を離れた荒井だが不安な気持ちを拭えず様子を見るべく合宿所へ戻る。 果たして袖山は4番ベッドに、そして袖山に覆いかぶさるように蠢くモノが・・・。 「それ」はほとんどが毛布に隠れて全体像は見えなかったが芋虫のような形をしていた。 頭部と思わしき箇所には人間の、見ようによっては、女性に似た顔が付いていた。 ただただ不気味な怪物としか形容できない「それ」は袖山の手をしゃぶっていた。 あの痣の部分をちゅうちゅうと音をたてて吸っているのだ。 予想もしなかった光景と「それ」の不気味さに思わず声を漏らしてしまう荒井。 「それ」は威嚇するような表情を見せると荒井を注視し始めた。 ただでさえ不気味な外見の「それ」としばらく見つめ合ってしまった荒井は 気分が悪くなり思わずその場で唾を吐いてしまう。 ところが「それ」は唾を見ると突然怯え始めた。 その反応を見た荒井はいちかばちかと「それ」に向かって唾を吐き飛ばした。 唾が命中するたびに「それ」は甲高い悲鳴を上げ、唾の当たった部分からは煙が昇った。 そして「それ」はそのまま空中に溶けるように消えてしまった。 死んだのか、それともただ逃げただけなのか・・・。 怪異が去ったのを確認した荒井は毛布の中から伸びる袖山の手を引きそして愕然とする。 袖山の身体でまともに原型を留めているのは手首のみで肩口からの胴体は消えていた。 否、正確に言うのならば胴体は荒井の手に収まるほどに収縮していた。 あの怪物に養分を吸い尽くされてしまったのか、それが袖山の成れの果てだった。 袖山はそのまま行方不明扱いとなった。 荒井は校長に呼び出され遠回しに口止めされ、事件も与り知らぬ内に処理されたらしい。 噂では学校側は怪異の存在を知りながらも黙認しているというが・・・。 427学校であった怖い話sage2005/06/01(水) 00 38 30ID 8Al3Bal1 荒井:5話 主人公と語り部たちの学校には映画に関する部、同好会が存在しない。 かっては同好会が発足された時期もあったらしいのだが・・・。 荒井が1年生のとき、クラスメートに時田安男という少年がいた。 無類の映画好きであった時田はその情熱を糧にあっという間に同好会を作ってしまった。 撮影用の簡単な機材は全て時田が用意し、会員も彼が先輩や同学年の者を勧誘してきたのだ。 そして「将来の夢は映画監督」とする時田が監督を務め同好会の作品第1号の制作が始まった。 作品タイトルは「ミイラ人間と美女」。古典風のホラー映画であった。 時田は、そして周囲の者も、熱心に制作に取り組み何とか撮影は無事終了した。 ここまでは順風満帆だった。しかし・・・。 その後、編集作業を進める中で時田は奇妙な点に気づく。 こんなシーンは撮影しただろうか?このシーンの演出はこんなに凄かっただろうか?、と。 具体的にはフィルムに映るミイラ男の姿があまりにもリアルすぎる。 時田自らが役者に施したメイクとは明らかに異なる、非常にグロテスクなものだった。 また、ミイラ男が殺人を犯すシーンもこんなにリアルに見える演出だっただろうか? まるで実際の殺人現場を撮ったかのように思える出来なのだ。 時田は薄気味悪く感じるが、逆にそう感じるほどに完成されたフィルムに心惹かれてしまう。 そしてついに彼はそのフィルムをそのまま使用することにしたのだった。 翌日、1人の男子生徒の絞殺死体が発見された。 その生徒こそ同好会のメンバーで、前日に時田が編集したシーンに被害者として登場したその人だった。 ミイラ男が刑事役の彼を怪力で絞め殺す、そのままの死因だったことに時田はショックを受ける。 果たしてあのフィルムが関係しているのかどうなのか、判然としないまま時田は編集を続ける。 その日の編集作業では前日と同様に撮った覚えの無い、あるいは撮影時以上に見栄えがいいシーンが混ざっていた。 今度はミイラ男がヒロイン役の女生徒を惨殺している、目を背けたくなるような残虐シーンだった。 時田は刑事役の生徒と同じ顛末が待っていることを予感しながらも、その出来に惹かれ編集を続けてしまう。 翌日、やはりヒロイン役の女生徒があのシーン同様の手口で惨殺されていたのが発見された。 「映画が1人歩きしている」。 そう確信する時田に最早罪悪感は無くただ次のシーンはどれほどの出来かと心躍らせながら編集を続けるのだった。 しかし、その日の編集時に再生したフィルムには・・・、何故か監督である時田が映っていた。 瞬時にこれからどんな展開が待っているか予想できた時田は編集機材を停止させようと躍起になる。 しかし、電源をオフにしても、そしてコンセントを抜いても機材は、映写機は止まらない。 顔面蒼白で右往左往する時田、彼の頭を突如暗闇から出現した手が掴む。 その手は包帯だらけ、そして同じく包帯だらけの腕、肩が次々に現れ、そして眼球の零れ落ちた顔面が・・・。 現れた姿は他でもない、時田が編集作業中に見慣れていたミイラ男そのものだった。 抵抗する術も間も無いまま時田は頭を握りつぶされ絶命する。 メンバーが立て続けに変死した映画同好会は自然消滅し、今では例のフィルムも行方知れずという。 (話中、荒井が主人公にどんな種類の映画が好きか?と尋ねてきます。 「ホラー映画」「SF映画」などがありますが、上記は「ホラー映画」の内の1パターンです。 他には、ミイラ男のメイクを追及しようとして常軌を逸してしまい破滅する時田の話、 撮影中に発見した奇妙な生物に襲われ脳内に何かを植えつけられてしまう話、等) 428学校であった怖い話sage2005/06/01(水) 01 19 00ID 8Al3Bal1 荒井:6話 主人公と語り部たちの学校には「人形」が棲んでいるという。 その「人形」は、いつから学校に棲んでいるのか、一体誰が作ったのか、一切が不明。 そして「人形」を見た者は誰1人といない、否、残っていない。見た者は皆死んでしまうからだ。 どうも学校が毎年1人ずつ、生徒を「人形」に生贄として捧げているらしいのだが・・・。 この春に入学したばかりの主人公はもちろん、上級生を含む語り部たちでさえ「人形」を知らない。 そんな話を何故荒井が詳しく知っているのか?、荒井は自分が「人形」を知った経緯を語り始める。 実は去年に「人形」の生贄として死亡した生徒が荒井のクラスメートだったのだ。 あるとき、荒井はその生徒、金井章一という、が燃え盛る焼却炉へ身を投げ込まんとする場に遭遇する。 咄嗟に助けに入った荒井だったが金井はうわ言のように「人形が僕を呼んでる」と口走るのだった。 実際は今回より以前から「人形」は金井に憑いていたらしいが、元々怯えっぽい性格のため目立たなかったのだ。 前述の焼却炉の件以降、金井の様子は周囲がはっきりと分かるくらいにおかしくなっていった。 身体は衰え、生気が失われていくような・・・、それでいて突然「人形」の存在を叫び狂乱することも。 金井から「人形」の存在を聞いた荒井は、また独自に「人形」にまつわる噂を耳にする。 どうやら生贄は校長先生は入学試験のから直々に選定し決められているというのだ。 生贄の代償として「人形」は様々な幸を学校にもたらすらしいのだが・・・。 荒井は金井が死んだその日に彼から相談を受けたという。 曰く、「人形はずっと生贄の傍にへばりついている」「最近では自分(金井)にいろんなことを語りかけてくる」 「どうやら人形への生贄は来年の者で最後らしい」「荒井には最後の生贄が本当に学校にいるのか確かめて欲しい」 「きちんと生贄が最後まで捧げられればこの学校も多くの呪いから解き放たれるだろう」、と。 そして最後に「最後の生贄が誰なのか、その名は人形が教えてくれた。そいつは・・・ 新聞部部室。話を遮るように突然扉が開けられ用務員が現れる。 用務員から「家から早く帰るように連絡があった」と伝言を聞いた荒井は生贄の名を明かさぬまま去る。 最後に「今年の生贄、最後の生贄はこの6人(主人公と、荒井を除く語り部たち)の中にいる」と言い残して。 429学校であった怖い話sage2005/06/01(水) 02 23 50ID 8Al3Bal1 些細なことですいませんが6話の15行目、 誤:『校長先生は』→正:『校長先生が』 ですね。意味は問題無く通じると思いますが。 荒井:7話 1/2 荒井が去った後の新聞部部室。荒井の去り際の言葉のせいだろうか、皆一様に良い顔をしていない。 最早、7人目が来ることは無いと判断した主人公は解散を宣言する。 語り部たちが帰った後、1人戸締りを済ました主人公も帰路に着く。 気のせいだろうか、帰り道の暗く静まった廊下の奥に人影のようなものが見える。 まるで主人公に手招きしているようにも見えるその影は・・・。 荒井の話を聞いたせいか、不吉なものを感じた主人公は逃げるように学校を後にする。 翌日、新聞部部長の日野と七不思議企画の話し合いを進める主人公。 会に7人目が姿を現さなかったのは、どうやら日野のミスだったらしい。 が、荒井について話す主人公に日野は「荒井という生徒など会に呼んでいない」という。 日野の手配した語り部は、新堂、風間、細田、岩下、福沢、そして清瀬という生徒だった。 不思議がる日野を残して、主人公は荒井について確認すべく語り部たちを探す。 校内を奔走し語り部たち、そして清瀬にも話を聞く主人公。 結果、あの日確かに荒井昭二という人物が出席したこと、 そして荒井昭二なる生徒はこの学校には存在しない、という事実が判明した。 一部の語り部の話では「人形」はどうやら実在するらしいのだが・・・。 その日から主人公にも「人形」が見え始める。 荒井の言っていた最後の生贄とは主人公のことだったのだ。 黒髪にやや白めの肌、大きな黒い瞳をした等身大の「人形」が主人公に付き纏う。 初めの頃は学校の中でのみ、しばらく経つと学校周辺でも、さらに主人公の自宅にまで・・・。 「人形」の出没範囲はどんどん広がり、出現している時間も増え続けていった。 同時に主人公の身体から生きる力が吸い出されてゆく。 「人形」は何か行動を起こすものでもなく、ただ主人公を無表情で見つめ続ける。 夏休みに入った頃、主人公は自宅でほぼ寝たきり寸前の生活にまで陥っていた。 体力の消耗はもちろんのこと、四六時中注がれる「人形」の視線に精神が磨り減っているのだ。 諦念し死を受け入れかける主人公だったが、寸前であの日の荒井の話を思い出し踏みとどまる。 荒井は語っていた、「人形への生贄は学校が、校長先生が直々に選んでいる」と。 ならば、学校に、他でもない「人形」が棲みつくという学校に生還の糸口があるのではないか。 折れかけた心と疲弊した肉体に喝を入れ、主人公は一路学校へと向かう。 夏休み中とはいえ、驚くほど人気の無い校舎。その中で主人公は初めてあることに気づく。 「人形」への生贄を選んでいるという校長先生、その姓こそ「荒井」だった、と。 430学校であった怖い話sage2005/06/01(水) 02 24 52ID 8Al3Bal1 荒井:7話 2/2 手がかりを求め、校長室へと踏み入った主人公。 無人の室内を虱潰しに探した結果、1冊の日記らしいノートを発見する。 そこには、「荒井昭二とは校長の息子であること」「荒井昭二は過去すでに死亡していたこと」 「校長は荒井昭二を蘇らすため、彼に似せた人形を用意し復活のための生贄を捧げていたこと」、 そして「そろそろ最後の生贄がのこのこと校長室にやって来るであろうこと」が記されていた。 果たして部屋の入り口を見る主人公の前に凶器を手にした荒井校長が現れた。 最後の生贄を捧げんと襲い掛かって来る校長だが、何故か室内のクローゼットに注意を傾けている。 一計を案じた主人公はクローゼットを力を振り絞って押し倒し破壊する。 中に入っていたのは・・・、荒井昭二を模した「人形」の本体だった。 主人公が目撃していた幻影と比べ、その本体の質感は限りなく人間のそれに近づいていた。 クローゼット破壊の際に「人形」の頭部は傷つき、生物的な器官が見え隠れし鮮血が流れ落ちる。 これも今までに幾人もの生贄が捧げられた結果なのだろうか・・・。 「人形」が現実に生物に変化し始めている事実に驚愕する主人公、 息子である「人形」が傷ついたことに動揺する荒井校長、 両者が動きを無くす中、別の存在の声が場に響く。曰く「契約は終了した」と。 それは校長が息子を蘇らさんと契約した存在であり、契約終了の宣言と同時に校長は崩れ去ってしまった。 校長とそれが一体どのような契約をしたのか、その大体の想像はつくが何故終了してしまったのか。 主人公には知る由も無いが、とりあえず主人公は呪いから解放されたかに思えた。 ・・・が、安心から脱力する主人公の首を背後から締め上げるものが。 「人形」の本体が主人公を襲いだしたのだ。契約終了により起動したのか、ただの暴走なのか、 「人形」はケタケタ笑いながらなおも主人公の首にかかる手に力を込める。 生きる意志を強めていた主人公はこれに抗い反撃する。 頭部の傷口に主人公の手が突き入れられる、生暖かい感触を力一杯にかき回す。 やがて「人形」は動きを止め、崩れ落ちた。 いつの間にか質感は木材のそれへと戻り、また内部からは人面に見える模様を持つクモが数匹走り出していった。 それはもしかしたら今までに捧げられた生贄の者たちの化身だったのかもしれない。 今度こそ主人公は「人形」への生贄を免れ生還したのだ。 あの日、荒井昭二を名乗った人物はいかなる胸中で「人形」について語ったのだろうか、 主人公は熱い夏の日差しの中、それを思いながら帰路に着くのだった。 ・・・本当に主人公は「人形」の呪縛から逃れられたのだろうか。 主人公はしばらく経った今でも「人形」の夢を見る。 夢の中で「人形」はあの頃と変わらぬまま主人公を見つめ続けるのだ。 447学校であった怖い話sage2005/06/02(木) 18 08 22ID 3AukpXFW 風間:1話 最初の語り部に風間を指名した主人公だが、当の風間は新聞部の企画を批判し始める。 霊魂は神聖な存在であり、興味半分でちょっかいを出してはいけないものだ、と。 すでにこの新聞部部室にも自分たちの他に様々な霊が集まり始めている、と。 大変な事態に陥る可能性だってある、と主人公に念を押す風間だったが・・・。 大層な前置きが終わりいざ風間が話し始めた怪談はどうでもいいような内容ばかり。 「人間の急所は鼻の穴なんだ。知ってた?」など怪談と呼んでいいのか迷うほどのものもあった。 ツッコミを入れられた風間は「物知りなところをアピールしたかった」、 「霊が集まるこの場を明るくしようと冗談を言ってみた」、 と、反省する素振りもない。呆れた主人公は次の語り部を指名しようとするが・・・。 (どの選択肢を選んでもしょーない話しか聞けません。 しかし話のラストでは、風間の話に合わせるかのようにラップ音が鳴り響いたり、 あるいは風間自身の肉体に怪異らしきものが見られることも) 448学校であった怖い話sage2005/06/02(木) 18 40 21ID 3AukpXFW 風間:2話 とっておきの怖い話を語ってあげよう、と言う風間だが・・・。 「正門の横に校長の銅像があるだろ?あれは夜中に動き出すんだ」 しばらく待っても話が続けられる様子は無い。 不安になった主人公が風間に続きを尋ねると、なんとこれで終わりだという。 怪談には違いないだろうと言う風間に主人公は他の話にしてほしい、と頼み込む。 しぶしぶといった態度で風間が話し始めた物語は・・・ 「みんな、下駄箱は利用するだろう?あの下駄箱には人魂が出るんだよ」 「三年に小出照男って奴がいるんだけど、あいつ狸に憑かれてるんだ」 やはり「あっ」という間に終わってしまう、しょーもない話ばかり。 頼むからもっとまともな話をして下さいと哀願する主人公。 すると風間はこれはまずい話なんだが、と語り出した。 「みんな学食の定食を食べたことはあるかい?あれはまずいよ」 そもそも怪談ではない、と呆れる一同。 きちんとした「怖い話」を聞かせて下さい、と粘る主人公。 主人公に押し切られる形で風間はなおも語り続ける。 「三年に沢見つかさって女がいるんだ。頭はいいんだけど、人付き合いが悪くてね。 クラブには入っていないし、誰かが下校時に誘っても断られてしまうんだ。 しかし、僕は知ってしまった。彼女には誰とも付き合えない秘密があったのさ。 いいか、なんと彼女、沢見つかさは・・・八つも進学塾に通っていたんだ! 道理で成績がいいわけだよ」 堪りかねて文句を言う主人公に風間は「八つも塾に通うなんて幽霊より怖いだろう?」と返す。 なおも嘆く主人公に風間はそれまでとは一風変わった調子で語りかける。 話の内容ではない、七不思議が完成するという事実が重要なのだと。 すでに風間は怪談(と本人は言い張る)を五つも語った。 最初の語り部の話と合わせればすでに六つの怪談が語られているのだ。 このままもう一つ怪談を語り七不思議が完成すればどんな恐ろしい事態に陥るのか。 力説する風間はもうすでに七不思議の完成を察知して怪異がこの部屋に迫っていると言う。 それは・・・ 「あそこだ!!」 一同は風間が指差した先、新聞部部室の出入り口に注目する。 しかし、何もいない。風間の言うような特別な怪異がいるとは思えない。 完全に呆れ果てた一同が室内を振り返ると・・・風間がいない? (やっぱりしょーもない話しか聞けません。 一つ目の怪談以降は主人公が粘らないと次の語り部に移ってしまいます。 ラストの展開は隠しシナリオへの布石にもなっています。 通常は机の下から照れくさそうに現れる風間が。 特定の条件下では風間は消失し行方不明のままゲームが進みます) 449学校であった怖い話sage2005/06/02(木) 18 52 19ID 3AukpXFW 風間:3話 実は自分は「こっくりさん」のプロフェッショナルだ、と語る風間。 主人公は気が進まないながらも風間のこっくりさんに協力するハメに。 成功すれば呼び寄せたこっくりさんを視認することもできると豪語する風間。 「ほんにゃらまか、ほんにゃらまか」 風間の脱力するような呪文でこっくりさんが始まった。 (以降、「金銭問題」「恋愛問題」等の質問をプレイヤーが選び 風間がこっくりさんで回答する流れで話が展開します) 一通り思いつく質問を聞き終えたと判断し風間はこっくりさんを終了する。 まだこっくりさんの姿を見ていない、と文句を言う主人公に風間は・・・ 「他の連中を見てみろよ。退屈なのか皆居眠りをし始めてるじゃないか。 こっくり、こっくり、こっくりさん・・・ってね。 どうだい、こっくりさんが見えただろう?」 450学校であった怖い話sage2005/06/02(木) 20 49 04ID 3AukpXFW 風間:4話 実は自分は凄腕の霊媒師だ、と語る風間。 主人公は胡散臭く感じながらも彼の交霊実験に協力するハメに。 新聞部部室の明かりが消され室内を暗闇が覆い尽くす。 視界が黒に染まる中、厳かな口調で風間が霊を呼び始める。 突如として暗闇に白い霧が漂い、風間が霊の出現を知らせる。 風間が霊と呼ぶ白い煙の塊は部屋中を漂い回る。 静寂を切り裂くようにラップ音が鳴り響く。 風間によると霊が怒ってしまったらしい。 霊を鎮めようと必死に願をかける風間の声、 そしてそれに対抗するかのようにラップ音が鳴り続ける。 室内の混乱が徐々に高まっていき、そして突然暗闇が晴れる。 恐怖を堪え切れなくなった語り部の一人が明かりをつけたのだ。 そこで主人公たちが見たモノは・・・ カセットレコーダー。 ラップ音が再生されているようだ。 ドライアイス。 白い煙がモクモク湧き出ている。 風間。 ばつの悪そうな表情をしている。 呆れる一同に風間は不貞腐れたように次の話は誰?と尋ねるのだった。 (選択肢によってはいきなり冒頭で「霊媒師というのは嘘だ」と開き直られます。 上記のパターンは隠しシナリオの布石となる進め方です。 この後の5話目の語り部に荒井を選ぶと 427で述べたものとは別の話になります。 風間の霊を軽く扱うかの如き言動に荒井が抗議し、やがて両者は険悪な雰囲気に・・・) 451学校であった怖い話sage2005/06/02(木) 21 46 42ID 3AukpXFW 風間:5話 実は自分は人間ではない!と告白する風間。 「僕の正体は・・・宇宙人なんだ!」 部室を静寂が包む。 どう反応したものかと迷う一同。 一人、自慢げに微笑む風間。 主人公はとりあえず何か証拠となるものを見せてほしいと依頼する。 信用されていないのかと嘆きながらも風間はそれに応える。 水の入ったコップが用意された。 コップの口には厚紙が置かれ、さらに紙の上に十円硬貨が置かれる。 「さあ、これから手を触れずに十円玉をコップの中に落とすぞ」 風間はそれを自分が宇宙人であることの証明にしたいようだが・・・。 しかし、それは主人公も知っているネタだった。 『紙に火を点けて燃やす→十円玉はコップの中へ落ちる』 主人公は「それなら僕にもできるんですけど」と穏やかにツッコミを入れる。 すると風間は大げさなリアクションで驚き、 「君も我々の同志、スンバラリア星人だったのか!?」と言い出す。 否定する主人公だったが風間の誤解は一方的に進んでいくばかり。 そして風間は主人公におよそ人間には聞き取れない言語で何事かを耳打ちする。 最早、戸惑う他に術が無い主人公を尻目に風間は窓を開け暗雲立ち込める空に 先ほど主人公に耳打ちしたのと同じ奇妙な言語で何事かを叫ぶ。 風間に応えるかのように上空に光る物体(UFO)が出現する! 地球上で活動する同志を新しく発見した、とUFOに向かって叫ぶ風間。 UFOは報告を聞くと(?)、飛び去ってしまった。 展開についていけず混乱する主人公。 風間はそんな主人公を「後で地球侵略の打ち合わせをしよう」と誘う。 その両眼を金色に光らせながら・・・。 (風間は主人公に「僕の正体は何だと思う?」と尋ねます。 ここで宇宙人、異次元人、地底人、妖怪と様々な分岐が生じます。 上記の展開で話を聞いた後、進め方によっては隠しシナリオが始まります。 結局、スンバラリア星人と対峙するハメに陥った主人公は・・・) 482学校であった怖い話sage2005/06/05(日) 01 33 03ID NHN6OxpB 風間:6話 「守護霊について知ってるかい?」 いきなり主人公に問いかける風間。 しかも、自分から言い出しておきながらアッサリ話題を変えてしまう。 「君の前世を占ってあげよう」 相も変わらず胡散臭い口調に時々の真面目さを交え前世診断が始まる。 「先ずはコースを選んでくれ」 (『スペシャルコース』『一般人コース』『イボガエルコース』) (上記3つの内から1つ選びます。話の大筋に変化は無く、 前世診断に用いられる設問、及び結果に影響するのみです) (どれを選んでも主人公を小馬鹿にする展開になります。 ちなみに『スペシャルコース』は1万円とられます) 真面目なのかしょーもないのか判断に迷う設問の後、 「わかったぞ!君の前世は・・・ (イソギンチャクだったり、長老だったりします) (『長老』・・・って、ワケわかりませんね) (とりあえず、やっぱり主人公を小馬鹿にする展開になります) 「怒るなよ(or泣くなよ)。たとえ現在の君自身や前世がショボくても 君を守る守護霊さまには素晴らしい存在が憑いてらっしゃるんだぞ」 「君の守護霊さまは・・・・・・この僕だ! どうだ、感動しただろ?感謝したまえ」 ついでに他の語り部たちも加えた6人全てが主人公の守護霊と言う風間。 誇らしげに笑い続ける風間に主人公は呆れ果てて反論もできない。 483学校であった怖い話sage2005/06/05(日) 01 51 26ID NHN6OxpB 風間:7話 風間の話をまともに受け取る気はさらさら無い主人公。 なおも誇らしげな風間を横目に主人公は他の語り部たちに解散を宣言する。 と、そこへ部室の扉をノックする音が・・・、もしや7人目の語り部か? 部室を訪ねて来たのは最後の語り部、ではなく新聞部部長の日野だった。 話し声が聞こえたからちょっと様子を見に来たという日野。 主人公は7人目の語り部が来なかったこと、6人の話は聞き終えた旨を報告する。 しかし・・・ 「お前、何言ってるの?7不思議の会合は明日だろ」 バカな、と室内を振り向く主人公。しかし先ほどまでいた語り部たちは消失していた。 ・・・まさか、風間の言ったことは本当だったのか? 語り部たち全員が主人公の守護霊??? 混乱する主人公の耳には親しそうに語りかける風間たちの声が・・・ 全ては、夢か、現か、幻か。 (個人的には小説版のラストを思い起こさせる展開でした。 小説版はとても守護霊なんて良いモノとは思えませんが) 491学校であった怖い話sage2005/06/06(月) 01 16 14ID YX73Y8iW 細田:1話 去年のこと、細田が入学試験を受けたときのことが語られる。 細田は霊感に優れているらしく、そのときも凄まじい体験をしたというのだ。 周囲に漂う濃い霊気が気になり、なかなか試験に集中できない細田。 そんな中、細田は休憩時間に同じく周囲の霊気を感じていた中野と知り合う。 次の試験に備えて足早にトイレへ向かう二人。そこで見たモノは・・・ 手、だった。無数の 手 が便器の中から、個室から伸びている。 何れもが細田たちを誘うかのようにうねっているのだ。 細田と中野の二人以外の者には手が見えていない様子なのだが・・・。 結局、二人はトイレを我慢し教室へ戻ることに。 次の時間、用を足したいのを抑えながら細田は必死に試験に取り組む。 一方、中野は途中で我慢の限界に達したのだろうか、席を立ち教室を後にした。 そして試験は終了したが、中野は戻っては来ない。 先ほどトイレで見た光景のこともあり不安になった細田は中野を探しに出る。 とりあえず、と休憩時間中に訪れたトイレを見に行く細田。 中野の姿は見当たらなかったが、やはり 手 は変わらぬ様子でうねっている。 気分の悪い光景から目を逸らした瞬間、一本の 手 が伸び細田を掴んだ! 信じられない力で細田の肥満体がトイレの奥へ引っ張り込まれていく。 引きずり込まれるにつれて 手 はまた一本、また一本と数を増やしていく。 とうとう個室の便器手前まで引っ張られた細田。 そこで 手 に混じって細田を引きずり込まんとする中野の姿を見る。 中野はすでに 手 の犠牲となり、その仲間になってしまったのだろうか。 結局、抵抗できぬまま細田も 手 が導く先へと引きずり込まれてしまうのだった。 ここまで話を聞いたところで主人公は不思議に思う。 おそらくは 手 の犠牲となったであろう中野と同様の末路を細田も辿ったのでは? その後、どんな経緯を持って無事にこの会に出席できたのであろうか? それらを問う主人公に細田は意味ありげな笑みを以って答える。 そして・・・気づけば細田の体が少しづつ薄く透けていく。 細田の体がだんだんと消えていっているのだ。 とうとう、細田は意味ありげな笑みを保ったまま、その姿を完全に消失した。 途方に暮れる主人公と語り部たち、そこへ・・・ 「やあ、遅れてどうもすみません。二年の細田友晴です」 と、細田が現れる。思わず幽霊を見るが如き視線で迎える一同。 最初に部室にいた細田は一体何だったのか? 消えてしまった方の細田が語った話は本当だったのか? 本当ならば誰が、後から現れた細田が体験したことなのか? 何れの疑問も細田に問いかける勇気は主人公には無く、話は次の語り部へと移る。 (細田の話は全般的にそうですが、話の大筋が変化しない割に小さな分岐が多々あります。 上記のパターンも個人的に最も印象に残ったものを記憶で文章化したものです。 他には、何とか校舎外へ脱出するも校庭から見る校舎の窓全てから 手 が・・・、 あるいは屋上に追い詰められ身を投げるも 手 に助けられる、といったも 492学校であった怖い話sage2005/06/06(月) 01 41 14ID YX73Y8iW 細田:2話 この学校で最も強く霊気を感じる場所、 それは『新校舎一階の東女子トイレ』だと細田は語る。 細田は霊感に優れており(自称)、その噂を知った女子から相談を受けたのだ。 数名の女子生徒を伴って問題のトイレに向かう細田。 話では女子たちもその染みからは禍々しいものを感じているというが・・・。 果たして霊感のある細田が見たところ、その染みはとんでもないものに思えた。 染みからは凄まじいまでの怨念が感じられ、それは細田が対処できる範疇を超えていた。 細田の表情を不安に思ったのか女子は染みが安全なものかどうか尋ねてくる。 細田は迷った挙句、関わりたくないがために染みが悪い存在ではないと答えてしまう。 にわかには信用できない様子の女子に繰り返し力説し細田はその場を後にした。 ・・・細田の話はここで終わった。 主人公はいくらなんでも無責任ではないか、と細田を非難する。 と、そこへ新聞部部室の扉を連打する音が。 扉を開けると取り乱した様子の一人の女子生徒がいる。 女子生徒は細田に「あのトイレで大変なことが起こった」と喚き散らす。 が、当の細田は無言で席を立つと女子生徒に応えぬまま扉を閉めてしまう。 てっきり助けに行くと思われた細田の行動に主人公は異議を唱える。 しかし、細田は尋常ならざる笑みを浮かべながら、どこか余裕の表情だ。 細田は女子生徒は行ってしまったようだ、もう物音も聞こえないと主張する。 確かに先ほどまで聞こえていた女子生徒の喧騒はおろか扉を叩く音も無い。 あの女子生徒は行ってしまったのだろうか、・・・・・・どこへ? 追求しようにも、主人公は細田の異様ともとれる雰囲気に呑まれ切り出せない。 細田が次の話を急かすこともあり、仕方なく主人公は次の語り部を選ぶのだった。 (この話も小さな分岐が多々あります。 上記のパターンは染みによる怪異は登場しないものの細田自身が 異様な存在に描かれ強く印象に残っています。展開によっては、 トイレの壁に塗りこめられた女子生徒の怨念の現れ、 人間の弱さに取り入る悪魔のような存在、として染みの怪異が描かれます) 14学校であった怖い話sage2005/06/08(水) 23 21 06ID NYhryV8z 前スレの492、細田:2話ですが説明不足だったように思えるので追記。 後半、 染み という言葉の登場が唐突すぎる感じがするので。 話の初め、女子生徒たちが細田に相談した内容は 「トイレの壁に人の顔みたいな染みがあり気持ち悪がられている。 霊だの祟りだのの噂もあるが、確かめてみてくれない?」みたいな感じです。 16学校であった怖い話sage2005/06/09(木) 01 28 56ID XuLMPb/9 細田:3話 学校において教室以外で最も出入りの多い場所、それはトイレだという細田。 しかし、細田の知る限りトイレに行かない、すなわち排泄をしない男がいたらしい。 その男の名は竹内清。細田が一年生だった頃の先輩にあたる人物らしい。 細田と竹内の間に特に接点は無く、細田は竹内を噂で名を知っている程度だった。 そんなある日、突然に竹内が細田に親しく接してきたのだ。 昼食の席を一緒にしたり、廊下で名指しで挨拶されたり。 特別に目をかけられる覚えの無い細田は困惑するが、竹内のアプローチは進む一方。 ついには放課後、自宅へ来ないかと誘われるまでに至った。 緊張する細田が断れるはずもなく、そのまま竹内と共に帰宅することに。 竹内の父は旅客機のパイロットらしく、その家は邸宅と呼ぶに相応しい豪華さだった。 竹内は父の旅行土産だという海外の茶、サンブラ茶を細田へと勧める。 未だ緊張の抜けない細田だが、どうにもサンブラ茶を飲む気になれない。 濁ったような青黒さに、カップから漂う青臭さ、お世辞にも美味しいとは思えない。 そんな細田の気持ちを知ってか知らずか、竹内はサンブラ茶を勧め続ける。 しかし一向に茶に手をつけない細田へ竹内は唐突に自分の噂について語り始める。 自分がトイレに行かないという話は真実だ、正確には行く必要が無いのだ、と。 サンブラ茶には体内の不純物を浄化し汗として体外へ排出できる効能があるらしい。 健康にも良いし、ぜひとも細田に飲んでもらいたいと迫る竹内。 近づく竹内の皮膚に細田は内で蠢く虫のような影を見る。 竹内の顔面の内側を無数のモノがモゾモゾと動き回っているのが皮膚越しに見える。 驚愕し怯える細田の表情から察知したのか、竹内は 虫のような影 について語る。 曰く、サンブラ茶に含まれる植物の一種でこれが体内の浄化を行っているのだ、と。 そう言いながらなおも近づく竹内の顔。語る口内を覗き見ると・・・ 竹内の口内は植物の蔓のようなモノがビッシリと繁り、 さらに咽の奥からは苔まみれの芋虫みたいなモノが細田を見返していた。 竹内は最早正常な人間ではない、植物人間だ、と恐怖する細田。 身が竦んで動けない細田に竹内は無理矢理にサンブラ茶を飲ませる。 茶を飲んだ人間の成れの果てを眼前にしたことと単純に茶が不味いこともあって 反射的に茶を噴き出す細田。そのまま竹内を押し飛ばし逃げるように邸宅を後にする。 (サンブラ茶は細田曰く「水洗トイレに梅干を漬けたような・・・ ・・・とにかく不味いとしか言えない味」だそうです) しばらくは口内からサンブラ茶の味がとれない細田は数日間学校を休む。 次に登校したときにはすでに竹内は転校した後であった。 ところで細田は最近無性にサンブラ茶を飲みたくなるらしい。 あれほど恐怖し、嫌悪し、ひどい味だったサンブラ茶を何故か、だ。 細田は吐き出しきれなかった分の茶が今頃に影響し始めてるのでは、と推測する。 そう語る細田の口内には・・・ (話の展開では竹内は旧校舎で人目につかずトイレに行っています。 その場合、彼は自分の排泄物を養分に怪植物を育てるのですが・・・) 35学校であった怖い話sage2005/06/10(金) 01 43 46ID XGBCUuUi 細田:4話 自称 霊感が強い という細田。 細田は主人公もまた自分と同じかそれ以上の霊感の持ち主だと語る。 主人公と語り部たちは細田に誘われ新校舎のトイレ・ツアーに出ることに。 (以降、新校舎1Fの北側トイレ~南側トイレ、2Fの北側トイレ~南側トイレ、 そして3Fの北側トイレ~南側トイレ、と回る形で話が進みます。 新しいトイレに到着する毎に細田は「何か感じるかい?」と尋ねてきます。 そのトイレで「感じる」かによって様々なイベントが起こります) (以下、一例) とうとう3Fの南側トイレまで回り終えた主人公たち。 しかし主人公には特に感じるものは無く、細田はどことなく残念そうだ。 新聞部部室へ戻ろうとする一行だが、主人公は急に尿意を覚え1人残ることに。 用を足し終えた主人公はトイレを後にしようとするが・・・ 突然、背後で1つの個室のドアが開閉する。 窓は閉じられ風は無い、主人公以外の者がいるはずもない。 その個室のドアが勝手に動いているのだ。 その動きは激しさを増していき、ついには全ての個室のドアが開閉し出す。 パニックに陥った主人公はトイレから逃げ出そうとするが出入口が開かない。 狼狽する主人公だが、始まりと同様に突如として全てが静まる。 激しく開閉していたドアは動きを止めた。が、出入口は開かないままだ。 トイレからの脱出を考える主人公はとりあえず顔を洗って落ち着こうと考えた。 水の冷たさに落ち着きが戻ったと思えたが、鏡に映った黒い影によりパニックに逆戻り。 振り向けど自分以外の者はいない、しかし鏡には背後の黒い影が。 もう一度、もう一度顔を洗おうと、洗面台を覗き込む主人公。 そこに、生首があった。 いつの間にか洗面台には水が満ちて、腐乱した生首が水面に浮かぶように。 眼窩から腐敗した眼球が零れ落ち、その口元は嘲笑うかのように歪み・・・ あまりのおぞましさに主人公は気絶してしまう。 目を覚ました主人公はトイレの中で細田に介抱されていた。 帰りが遅いので様子を見に来たら倒れていたんだ、と語る細田。 細田は何かを期待するかのように「何かあったのかい?」と尋ねる。 何かどころではない、と気絶する直前に見た現象を話す主人公。 主人公が細田に仔細を伝える中、便器から奇妙な音が・・・ おもむろに細田は便器に手を突っ込み何かを引きずり出す。 「ご対面」、そう言って細田が取り出したのは、例の腐乱した生首! なぜ細田があの生首を?疑問を問う間も無く、生首は浮遊すると主人公へと喰らいつく。 手始めに主人公の顔面が、次々に体の各部が生首に齧り喰われてゆく。 「食べちゃったら、お友達にはなれないでしょう?」 細田は無邪気に笑い、謎の言葉を生首にかけている。 頚動脈から溢れる血と喰い散らかされた肉片に溺れながら主人公の意識は遠のく・・・ (バッドエンドに続くルートです。 介抱する細田に「何も無かった」と言えば生還できます。 その場合も細田は何かを知っているような素振りを見せますが) 41学校であった怖い話sage2005/06/11(土) 01 11 54ID yP/IVWAI 細田:5話 (1/2) 体育館の脇に現在は使用禁止となっているトイレがある。 細田の話では「出る」らしいのだ。 人 ではなく 虫 の霊が。 過去、この学校に一人の男子生徒がいた。 今では名前等の素性はわからないが、虫をひどく嫌っていたことのみ判明している。 彼の虫に対する感情は嫌悪を通り越して憎悪の域にまで達しており、 目に付く虫を殺す際も一瞬では済まさずじわじわと弄り殺しにしていたという。 挙句に虫だけでは飽き足らなくなった彼は学校敷地内の小動物までも標的にし始めた。 そんな彼が殺戮の主な現場としていたのが例のトイレだったらしい。 元々、湿っぽく清潔とは言い難い場所だったせいか虫も多かったのだ。 彼はトイレの虫を殲滅しようと考え、その準備を着々と進めていた。 しかし、彼は果たして気づいていただろうか。 虫たちにも心があり、それは彼への怨念一色に染まっていたことを。 虫たちもまた彼に復讐せんとその準備を着々と進めていたことに。 ある夜、彼はガソリン等を持ってトイレへとやって来た。 虫への憎悪だけで動く彼はトイレごと虫たちを葬り去ろうと考えたのだ。 しかし、懐中電灯を点けた彼はトイレ内の光景に愕然とする。 トイレの中は・・・虫!虫!虫!、虫の大群で埋め尽くされていたのだ。 床は勿論のこと、壁、天井、至るところでいろんな種類の虫が蠢いている。 初めて虫に恐怖を感じながらも彼はガソリンを撒き始める。 そんな彼の足掻きを嘲笑うかのように虫たちはこぞって彼を覆い尽くす・・・ 翌日、トイレで彼の死体が発見された。 死体の様相はひどく、口内にはぎっしりと虫が詰まっていたらしい。 内臓等の他の器官も言わずもがなの有様だ。 虫たちの逆襲は成功した。が、その怨念は未だトイレに残り続けているらしい。 42学校であった怖い話sage2005/06/11(土) 01 13 03ID yP/IVWAI 細田:5話 (2/2) 話は現在へと移る。 細田の友人、津田圭一はふとしたことから例のトイレを使ってしまう。 その時は怪異に遭遇することもなく、何事も起こらなかったかに思えたが・・・ 数日後、細田は津田が虫を貪り食っている様を目撃してしまう。 津田から危険なものを感じとった細田は彼を遠ざけ始める。 が、ある日教師から津田と一緒に授業の準備をするように指示されてしまう。 焦った細田は必死に仮病を演じ保健室へ逃げることに。 一人保健室のベッドで安堵する細田だったが、そこへ津田が現れる。 津田は牙を生やし口から糸を吐き出しながら細田を喰わんと襲い掛かる。 必死で抵抗する細田、横になった体勢のまま身をよじると何故か津田が苦悶し始めた。 呆気にとられる細田が見ていると津田はそのまま気を失ってしまう。 自分が寝ていたベッドに目をやると、一匹の蜘蛛が細田の巨体に押し潰されていた。 この蜘蛛が津田の変貌に関係あるのだろうか。 その場は助かった細田だが、津田の変貌にショックを受け自身も倒れてしまう。 次に細田が目を覚ますと、そこは病院だった。 隣のベッドには津田も寝かされている。 どうやら保健室で倒れている二人を学校の者が運んだらしい。 目を覚ました津田は、それまでのことを全く覚えていない、とのこと。 例のトイレを使用した後、肩に大きな蜘蛛が乗っているのに驚いて・・・ と、そこが最後の記憶になっているらしい。 ここ数日の津田の変貌は蜘蛛が彼に憑いた故のことだったのだろうか。 その後、回復した津田は元通りに戻った・・・のだが、 どうやら虫を餌のように見る癖等が残ってしまっているらしい。 そんなものは大したことのない後遺症だ、と細田は言うが・・・ 106学校であった怖い話sage2005/06/17(金) 17 11 09ID jA2kK3oB 細田:6話 (1/2) 細田の提案により旧校舎の教室へ場を移す一同。 そこで細田は旧校舎に伝わる『花子さん』の伝説を語り始める。 一同が移動した教室、数十年前にこの教室で補習を受けた生徒たちがいた。 生徒は六人。男子四人に女子二人、奇しくも現在の語り部たちと同じだ。 彼らはテストで赤点をとってしまったがために補習を受けていたのだ。 教師から渡されているプリントに彼らは必死に取り組むが・・・ 決して難しい問題ではないのに、何故だろうかプリントが終わらない。 そこには何か不思議な力が働いていたのだろうか、 補習を受け持った教師も彼らのことを忘れ去り帰宅してしまっていたのだ。 彼ら六人だけが旧校舎に取り残される中、時間は過ぎていく。 そして時計の針が夜十時を示すかという頃、彼らは相談し帰ることにした。 しかし、途中で席を立ちトイレに行った男子一人が未だ帰っていない。 早く帰りたいのはやまやまだが、その一人を放って帰るのも気が引ける。 結局、さらに男子一人がトイレに行った者を呼びに行くこととなった。 同じ一階のトイレにいるのだからすぐ戻るだろう、と待つ四人。 しかし、彼ら二人は戻らず、代わりに旧校舎に響き渡る悲鳴が・・・ 残る四人は恐怖に震えたものの級友を見捨ててはおけず、 四人の内、男子一人が先に消えた二人を探しに行くことに。 残る男子一人と女子二人の三人は職員室等に残った教師がいないか探すことに。 消えた二人を探しに出た男子は一階トイレへと行くが求める姿は無い。 二人はトイレにいるのではないのか?どうして最も近い一階トイレにいないのか? 疑問に思う彼の耳に囁くような話し声が聞こえてくる。声は階段から、上階から聞こえる。 話し声を消えた二人のものと考えた彼は全てがイタズラではないかと結論づける。 ならば一言文句を言わねば、と上へ上へと声を追う・・・ 辿りついた先は最上階、三階だった。 三階廊下へ足を踏み出した途端、奥の女子トイレに明かりが灯る。 なんでまた男二人で女子トイレにいるのか、と呆れつつトイレへ向かう。 トイレの中は・・・、個室の扉は全て閉じられ誰もいない。 ここで初めて彼はトイレの花子さんの伝説を思い出す。 誰もいないトイレ、花子さんの名を呼び、個室の扉をノックすれば、 扉の上から見つめる青白い顔したオカッパ頭の少女が・・・ 突然湧いた想像を振り払いつつ彼は個室の扉を開けて行く。 四つある扉を、開く・・・誰もいない。 次の扉を、開く・・・誰もいない。 二人が別の個室に隠れているとしても何故こうも静かなのか、 何故物音一つ、息づかい一つ聞こえないのか。 さらに扉を、開く・・・誰もいない。 107学校であった怖い話sage2005/06/17(金) 17 12 51ID jA2kK3oB 細田:6話 (2/2) 最後の扉を、開・・・く直前、階下からまたもや悲鳴が響き渡る。 彼は反射的にトイレを飛び出し階段を駆け下りる。 元いた一階へと戻ってきた彼の目に映ったのは教師を探しにでた三人だった。 三人は血塗れの変わり果てた姿で長い廊下に血の跡を残しながら何者かに引かれていった。 三人を引きずっていったモノ、一瞬見えたそれは小さな髑髏の集まりではなかったか。 一人残された彼は最早冷静な判断が出来ず、なおも反射的に三人を追い始めた。 廊下の奥の角を曲がった三人の姿はすでに消え、ただ上階へと続く血の跡が。 血の跡を追った先に待っていたのは・・・、三階女子トイレ。 トイレへ踏み入るが、誰もいない。 先ほど彼が開け放した三つの扉、そして残る一つの閉じた扉もそのままだ。 脳内で花子さん、三人を引きずる何か、自分も襲われるのかとの恐怖、 いろんなことを混ぜ合わせながら、最後の扉を開く! ・・・が、個室の中には誰の、何の姿も無かった。 消えてしまった五人は一体どこへ? 途方に暮れる彼に天井から滴り落ちる生暖かい液体、血。 ふと上を見上げれば、六つの影がそこに。 果たしてそれは姿を消していった五人の級友たちであった。 皆、釘でその体を天井へと打ちつけられていた。 ・・・影は六つ?消えたのは五人、居残ってたのは自分を含めての六人だ。 今、天井に張り付くもう一つの影は何だ? 恐怖と混乱に支配される彼の前に、そのもう一人が降り立つ。 セーラー服を着ている、体付きから女子だろうか、 オカッパの髪型で、顔は・・・真っ白な仮面を着けている。 仮面の少女は彼へと近づき、そして 細田の話は終わった。語り伝えられている話はここまでらしい。 補習に残されていた六人はその行方、あるいは死体も発見されず 今も行方不明扱いになっているという。 細田は提案する。 「これから花子さんを呼び出してみようよ」と。 迷う主人公たちだったが、突然そこへ眩しい光が照らされ─ (→7話へ続く) (細かい分岐は数あれど、そのほとんどがゲームオーバーにつながる話です。 分岐によっては正体不明の生物?に殺されたり、 無数の羽虫に貪られたり、仮面の少女に遭遇したり、と碌な目に遭いません。 ここまでの話の流れによっては隠しシナリオに進むこともあります) 220学校であった怖い話sage2005/06/24(金) 23 14 47ID 5gr6avmB 細田:7話 主人公と語り部たちに向けられた光…、それは懐中電灯の光だった。 見回りをしていた宿直の教師が旧校舎まで来ていたのだ。 その教師、黒木、は主人公たちに苦言を呈しながらも 七不思議の特集のことを知ると自分からも怪談を話そうと持ちかける。 黒木の提案にはしゃぐ細田だが、主人公はどうにも気が乗らない。 それは今まさに黒木の話を加えて完成する七不思議に恐怖を感じたからだろうか。 結局、黒木に付き合うのは細田一人となり、主人公は足早に帰宅するのだった。 …翌朝、目を覚ました主人公は不吉なものを感じていた。 予感は、何かが学校で起きてしまった、という確信へ変わり急ぎ登校する。 が、主人公の予想に反して平時通りの平和な通学風景があるだけだった。 気のせいだったか、と首を傾げる主人公。 しかし、間も無く細田が行方不明になっていることが判明する。 そして、この学校に黒木という教師が存在しないことも… 主人公は一人の教師から真実を知る。 曰く、黒木という教師は存在しないが『黒木先生』は存在する、と。 黒木はこの学校に棲みつく怪異の一つ、否、全ての怪異を束ねるモノだ、と。 校長を始めとする学校側も黒木の存在を知ってはいるが手が出せないらしい。 事態を知っていながら何の手も打たないのか、と抗議する主人公。 その瞬間、二人が話していたすぐ横のガラス窓に亀裂が走る。 たじろぐ主人公だったが、なおも抗議する度に亀裂が大きくなっていく。 こうした現象に慣れているのか教師は諭すように忘れろと告げる。 最後は折れて、昨夜のこと、黒木のことを忘れることにした主人公。 直後、亀裂だらけになっていたガラスは何かから放たれるかのように砕け散った。 諦めの様子でその場を立ち去る主人公。 その背後から嘲るような笑い声が聞こえたのは気のせいだったのだろうか… (やはり細かい分岐に多くのバッド(死亡)エンドが待ち受ける話です。 黒木の話を聞いた場合、旧校舎に隠された戦時中の施設、倉庫、死体置場、etc に関する内容になります。その場合は細田がヒャーハッハと笑いつつチェーンソー を振りかざしたり、丸焦げになったり、主人公を喰ったり、大活躍します) 222名無しさん@お腹いっぱい。sage2005/06/25(土)00 16 20 ID gGUfcAxb 220 細田がヒャーハッハと笑いつつチェーンソー を振りかざしたり、丸焦げになったり、主人公を喰ったり それはおもしろそうだな 223学校であった怖い話sage2005/06/25(土) 00 35 18ID vzz3hkQy 222 かいつまんで書くと、 ・黒木から怪談を聞く。 →塗り固められた壁の中には戦時中の犠牲者が隠されて云々。 ・帰宅後、細田から主人公へ連絡が入る。 →黒木先生の話が気になる。今(深夜)から確かめに行こう! (断ったり邪険にすると、細田が主人公宅を襲撃) ・深夜の旧校舎。狂喜する細田はチェーンソーで壁を壊しにかかる。 →細田を止めるor静観する、以下は止めた場合。 ・制止する主人公を突き飛ばし、チェーンソーを振りかざす細田。 →壁が壊れた後、呼び起こされた霊が細田を焼く。 直後に黒木が登場。憑依された黒木は凶刃を主人公へ振り下ろす。 →壁が壊れた後、少女の霊が出現。可愛らしい容姿に気を許すも 少女の霊は細田を噛み殺し、次に主人公へと迫る。 →壁が壊れた後、細田に餓死した者の霊が憑依。 細田は主人公を貪り喰らう。 ・細田を静観した場合。 →壁が壊れるかという直前、黒木が登場し細田の暴挙を止める。 その後、今度は黒木がチェーンソーを手に襲い掛かってくる。 (壁の向うにいる奴らを解き放ってはいけない!とか言ってる) 主人公は逃げる。細田は逃げる、転ぶ。迫る黒木。 そこへ警邏中の警官が登場。何を思ったか黒木は自ら首を刎ね自殺。 主人公(と細田)は生還する。 ・上記以外にもいくつかパターンはあります。 Part2
https://w.atwiki.jp/streaming/pages/16.html
学校であった怖い話に屈しない Part60 学校であった怖い話に屈しない Part60 http //www.nicovideo.jp/watch/sm4066787 http //www.nicovideo.jp/watch/sm4066787
https://w.atwiki.jp/streaming/pages/13.html
学校であった怖い話に屈しない Part61 学校であった怖い話に屈しない Part61 http //www.nicovideo.jp/watch/sm4091637 http //www.nicovideo.jp/watch/sm4091637