約 198,046 件
https://w.atwiki.jp/mormon/pages/368.html
創44 創世記 第44章 創44 1 さてヨセフは家づかさに命じて言った、”この人々の袋に、運べるだけ多くの食糧を満たし、めいめいの銀 を袋の口に入れておきなさい。 創44 2 なたわたしの杯、銀の杯をあの年下の者の袋の口に、穀物の代金と共に入れたおきなさい”。家づかさは ヨセフの言葉のとおりにした。 創44 3 夜が明けると、その人々と、ろばとは送り出されたが、 創44 4 町を出て、まだ遠くへ行かないうちに、ヨセフは家づかさに言った、”立って、あの人々のあとを追いなさ い、追いついて、彼らに言いなさい、’あなたがたはなぜ悪をもって善に報いるのですか。なぜわたしの銀の杯を盗 んだのですか。 創44 5 これはわたしの主人が飲む時に使い、またいつも占いにもちいるものではありませんか。あなたがたのし た事は悪いことです’”。 創44 6 家づかさが彼らに追いついて、これらの言葉を彼らに告げたとき、 創44 7 彼らは言った、”わが主は、どうしてそのようなことを言われるのですか。しもべらは決してそのようなことは いたしません。 創44 8 袋の口で見つけた銀でさえ、カナンの地からあなたの所に持ち帰ったほどです。どうして、われわれは御 主人の家から銀や金を盗みましょう。 創44 9 しもべらのうちもだれの所でそれが見つかっても、その者は死に、またわれわれはわが主の奴隷となりまし ょう”。 創44 10 家づかさは言った、”それではあなたがたの言葉のようにしよう。杯の見つかった者はわたしの奴隷とな らなければならない。ほかの者は無罪です”。 創44 11 そこで彼らは、めいめい急いで袋を地におろし、ひとりひとりその袋を開いた。 創44 12 家づかさは年上から捜し始めて年下に終わったが、杯はベニヤミンの袋の中にあった。 創44 13 そこで彼らは衣服を裂き、おのおの、ろばに荷を負わせて町に引き返した。 創44 14 ユダと兄弟たちは、ヨセフの家にはいったが、ヨセフがなおそこのいたので、彼らはその前で地にひれ 伏した。 創44 15 ヨセフは彼らに言った、”あなたがたのこのしわざは何事ですか。わたしのような人は、必ず占い当てるこ とを知らないのですか”。 創44 16 ユダは言った、”われわれはわが主に何を言い、何を述べ得ましょう。どうしてわれわれは身の潔白をあ らわし得ましょう。神がしもべらの罪をあばかれました。われわれと、杯を持っていた者とは共にわが主の奴隷となり ましょう”。 創44 17 ヨセフは言った、”わたしは決してそのようなことはしない。杯を持っている者だけがわたしの奴隷となら なければならない。ほかの者は安全に父のもとへ上って行きなさい”。 創44 18 この時ユダは彼に近づいて言った、”ああ、わが主よ、どうぞわが主の耳にひとこと言わせてください。し もべをおこらないでください。あなたはパロのようなかたです。 創44 19 わが主はしもべらに尋ねて、’父があるか、また弟であるか’と言われたので、 創44 20 われわれはわが主に言いました、’われわれには老齢の父があり、また年寄り子の弟があります。その兄 は死んで、同じ母の子で残っているのは、ただこれだけから父はこれを愛しています’。 創44 21 その時あなたはしもべらに言われました、’そのものはこの目で彼を見よう’。 創44 22 われわれはわが主に言いました。’その子供は父を離れることができません。もし父を離れたら父は死ぬ でしょう’。 創44 23 しかし、あなたはしのべらに言われました、’末の弟が一緒に下ってこなければ、おまえたちは再びわた しの顔を見ることはできない’。 創44 24 それであなたのしもべである父のもとに上って、わが主の言葉を彼に告げました。 創44 25 ところで、父が’おまえたちは再び行って、われわれのために少しの食糧を買ってくるように’と言われた ので、 創44 26 われわれは言いました、’われわれは下って行けません。もし末の弟が一緒であれば行きましょう。末の 弟が一緒でなければ、あの人の顔を見ることができません’。 創44 27 あなたのしもべである父が言いました、’おまえたちの知っているとうり、妻はわたしに二人の子を産ん だ。 創44 28 ひとりは外へ出たが、きっと裂き殺されたのだろ思う。わたしは今になっても彼を見ない。 創44 29 もしおまえたちが、この子をもわたしから取って行って、彼が災いに会えば、おまえたちは、しらがのわた しを悲しんで陰府に下らせるであろう’。 創44 30 わたしがあなたのしもべである父のもとに帰って行くとき、もしこの子供が一緒にいかなかったら、どうな るでしょう。父の魂は子供の魂に結ばれているのです。 創44 31 この子供がわれわれと一緒にいないのを見たら、父は死ぬでしょう。そうすればしもべは、あなたのしも べであるしらがの父を悲しんで陰府に下らせることになるでしょう。 創44 32 しもべは父にこの子供の身を請け合って’もしわたしがこの子をあなたのもとに連れ帰らなかったら、わた しは父に対して永久に罪を負いましょう’と言ったのです。 創44 33 どうか、しもべをこの子供の代わりに、わが主の奴隷としてとどまらせ、この子を兄弟たちと一緒に上り行 かせてください、 創44 34 この子供を連れずに、どうしてわたしは父のもとに上り行くことができましょう。父が災いに会うのを見るに 忍びません”。
https://w.atwiki.jp/100730/pages/13.html
このページはhttp //sankei.jp.msn.com/affairs/crime/100804/crm1008040830010-n1.htmからの引用です 【2幼児遺棄事件】冷蔵庫内に姉弟の手の跡 涼しさと食べ物求め… 2010.8.408 29 大阪市西区のワンルームマンションで幼い姉弟2人が母親に居室に閉じ込められ、遺体で見つかった虐待事件で、空っぽの冷蔵庫の扉に子供たちが触ったような跡が残っていたことが3日、捜査関係者への取材で分かった。冷蔵庫が単身者向けの小さなタイプだったことも判明。大阪府警は、姉弟が食べ物を探したり、部屋の冷房が効かないため涼しさを求めたりしたのではないかとみている。 府警は同日、死体遺棄容疑で逮捕した姉弟の母親、下村早苗容疑者(23)の部屋から、段ボール十数箱分のごみなどを押収し、現場検証を終えた。押収物はコンビニ弁当やカップめんの容器、スナック菓子、パンなどの包装類や生ごみ、おむつなどだった。 捜査関係者によると、冷蔵庫は、姉弟の遺体が見つかった居室部分にあり、冷蔵室と冷凍室が分かれた高さ約1メートルの単身者向け。中身は空っぽで、開いた扉に子供が手で触ったような跡が残っていたという。 2人は死亡前の数日間は何も食べておらず、遺体発見時、エアコンは停止していた。空腹から食べ物や水を探したり、冷気を求めたりして、冷蔵庫の扉を触ったとみられる。 ほかの生活用品はベッドとテレビ。簡易キッチンには包丁やまな板、鍋などの調理器具や食器類が一切なかった。下村容疑者は炊事をせず、仕事前や仕事帰りに立ち寄ったコンビニで買った菓子を子供に食べさせたと供述しているという。 一方、児童相談所の職員が4、5月に家庭訪問した際、連絡を求めて集合ポストに残した手紙が簡易キッチンで見つかった。水道も4月中旬以降ほとんど使われておらず、浴室にせっけんやシャンプーもなかったことから、育児放棄は4月ごろから深刻化したとみられる。
https://w.atwiki.jp/gundamfamily/pages/6010.html
604 名前:通常の名無しさんの3倍 :2012/02/02(木) 20 21 36.18 ID ??? 良い感じに人間の奴隷になってるな>ELS 605 名前:通常の名無しさんの3倍 :2012/02/02(木) 20 49 11.44 ID ??? 604 刹那「ELSは奴隷なんかじゃない!!」 ELS「(`・ω・´)ソウダソウダ」 刹那「ペットだ!」 ELS「(`゚ω゚)エッ!?」
https://w.atwiki.jp/nanohass/pages/3640.html
「ぶぇーーーーーーっくしょい!!」 景気のいいダミ声が夜闇の中に響き渡った。 夜の森での大音声は殊更に良く響くらしく、声は波紋のように森の奥へ吸い込まれていく。 ふと木霊に耳を澄ませるように空を見上げると、炎に照らされて紅蓮に染まった木々が風に泳がされている。 今夜は月明かりが強いためか、薄明るい風景とも相まって幻想的とさえ思える風景となっていた。 (綺麗な森だなぁ…。マスマテュリアの永久樹氷の方が綺麗だけど…) ぼんやりと氷に包まれた故郷を思い出し、ドーチンは深く嘆息した。 聞いた話ではウォードラゴンが放っていた冷気が止んだ事により、マスマテュリア全土を覆っていた氷は瞬く間に溶け出し、そこに住む地人の生活環境も一変したのだという。 あの美しい森を二度と見れないのも残念ではあるが、故郷にいるはずの父と母の安否も気になった…。 どちらにしろ現状ではどちらも確かめる術はないのだが…。 焚き木の爆ぜる音に混じり、ズビビ、と真顔で鼻水を啜る兄を横目で窺う。 「兄さん風邪でも引いたの?」 口にしてしまってから、全くもって限りなく無意味な質問をしてしまった事をドーチンは胸中で素直に認めた。 とはいえ気付くのが遅れるのはいつだって同じだ。更に言えば事が起こる前に気付けた所で事態を好転出来た試しというのもちょっと記憶にない。 何より最悪なのはどちらだったとしても、もはや呪いに近いレベルでろくでもない結末に終わるのは変わらないという事だろう。 そんなこちらの思いになど知らぬという様に、兄が椅子代わりにしていた小さな岩を蹴っ飛ばして立ち上がる。 「笑止!かつてはあの上腕二頭筋爆撃型超巨大暗黒殺人病魔―――――えぇっと…仮にドゲラリオン赤痢菌と命名する! あの悪魔すらねじ伏せたこのマスマテュリアの闘犬、民族の英雄血者たるこのボルカノ・ボルカン様の超肉体が、たかだか小まめな手洗いとうがい程度でさっくりくたばる軟弱な病原菌如きに侵されるわけがないったらあるまい! そんな事すら分からんとは兄は悲しいぞ、弟よ!」 こちらの眼前に人差し指をズビシィ!っと突き付け―――ついでに再び垂れだした鼻水を振り乱しながら―――兄が雄雄しく吠える。 「…うん、そうだね。とりあえず鼻水拭こうよ」 手洗いもうがいもロクにしてないじゃない…という言葉は咄嗟に飲み込んでおいた。案の定ろくでもない返答を返され、少し気分が落ち込むが、今さら些細な事である。 ちなみにドゲラリオン赤痢菌がいかなる病原菌なのかが少しだけ気になったが、こちらは些細を通り越して果てしなくどうでもいい事なのですっきりと忘れる事にした。 と、そのまま会話を打ち切ろうとした所で、炎の向こう側からまるでこちらの気持ちを代弁するかのように大きな溜息が聞こえてきた。 「うるっさいなぁ。前から思ってたんだけど、いちいち叫ばなきゃ喋れないのかよお前…」 …まぁそろそろ何か一言来るだろうなとは思っていた所だ。 嫌々ながらも皮肉の出所へと視線を向ける。そこには極端に生地の少ない服装に身を包んだ赤い髪の少女が、兄の方へ半眼を寄せていた。 彼女の名はアギト。 自分達がこの地に飛ばされて最初に出会った少女、に連れられて行った先で紹介された彼女の旅の連れらしい。 …少女。少女だ。どっちかって言うと『小』女だけど。丁度手の平に乗るくらいの…。 (慣れって怖いけど、必要なモノだよね…) 気にしなければなんて事はない。と、ある意味自己暗示に近い思いで念じる。 大体今まで散々味わってきた奇天烈な経験に比べれば、いまさら人間のサイズの問題くらいでどうこう思うほうがおかしな話なのだ。 「ぬ。何だ、居たのか貴様」 …かと言ってこれほどナチュラルに受け入れてしまうのも如何なものかとも思うが…。ちなみに兄は初対面の時から全く変わらずこの対応である。 人としての器を褒めるべきか、頭に残ってるネジの数を心配するべきか。迷いどころではあった。 「…フツーに喋れんじゃん。まぁいいよ。とにかくもう少し静かにしろよな。あたしはともかくゼストの旦那が起きちまう」 きっかり一段階表情を険悪にしながらも、意外にもアギトは落ち着いた対応を見せる。 いつもなら今の一言でもう大体で兄の三分の一くらいは焦げていてもおかしくないのだが…。 (――――まぁ理由なんて割りとハッキリしてるんだけど…) この歩く火炎放射器(命名は兄である)が自分自身の事以外で自重を覚えるとしたら、ルーテシアと、もう一人。 彼女の気遣わしげな視線の先で寝息を立てている男が絡んだ時以外に在り得ないのだから…。 (そんなにか弱い人にも見えないんだけどね…) 心中で呟きながらアギトに習ってそちらを見やる。 全身を覆うような深い灰色のコートに登山用のような大きく無骨なブーツ、おまけにフードを頭からすっぽりと被っている男。 この暗い森の中、火灯りが無ければ完全に同化してしまいそうな出で立ちだった。 他に特徴と呼べるほどのものは特に無いが、あえて挙げるとするならばその長躯か。 実際、自分が見てきた人間種族の中でもかなり大きい部類に入ると思う。―――――もっとも地人からすれば人間種族自体が巨人そのものなのだが。 ともあれ、彼の事は実はそれほどよく知っているわけではない。 昔、騎士をやっていたという事。 ある目的があってルーテシア達と行動を共にしている事。 あと、この一ヶ月ちょっと一緒に暮らしてみて分かった事は、彼もルーテシアに負けず劣らずの寡黙者だという事くらいだった。 「おい、ドーチン」 ふと、アギトから声がかかる。ゼストを起こさないよう気遣っての事か囁くような声量で、 「ルーの奴、定期連絡にしては遅すぎねえかな」 定期連絡というのは、ルーテシアに仕事を依頼してくる何かの科学者だかとの話し合いらしい。 ゼストやアギトは何故かその科学者とやらを嫌っているらしく、顔を合わせるだけで露骨に不機嫌になるのを何度か目にした事がある。 ルーテシアもその事に気を使ってか、最近は一人で離れて連絡を取り合うようにしているのだが…。 「そうかな?」 「ちょっと様子見に行って来てくれ」 「僕が?」 「ボルカンに頼み事なんてするわけねーだろ。多分この近くにいるはずだからさ」 さりげなく兄の評価の低さが垣間見えるセリフではあったが、まぁどうでもいい。問題はそこではなく、 「夜の森の中だよ?どうやって探せばいいのさ」 今日は月明かりが強いとはいえ森の中、火の元があるここ以外は一面闇の世界だ。どんなに目を凝らしても木々の輪郭がかすかに見える程度の視界の中で人を探せと言われても正直困る。 更に言うなら、夜食用にと、ついさっき焚き木の中に放り込んだばかりの缶詰のスープも心配だ。何が―――というか誰が―――心配なのかはもはや言うまでもない。 「ルーなら大声で呼びながら適当に歩いてればあっちから転送してくるって。足場が心配なら旦那の荷物の中に確か懐中電灯が入ってたはずだから持ってけよ。使い方はこの間覚えただろ?」 「まぁ…うん」 頷くしかなく、首肯する。 正直行きたくはないのだが、どの道断るわけにはいかないのも事実だ。 この不揃いな面子に拾われてから何だかんだで「食」だけは賄ってもらえているのだ。 この程度の頼みを断っては後々に遺恨を残しかねない。 不承不承といった風で立ち上がり、荷物袋の中を漁って先端にレンズのはめ込まれた棒状の機器を取り出す。 「じゃあ行ってくるね」 「おう。バカ兄貴はあたしが見張っといてやるから早く帰って来いよな」 すでに焚き火の中のスープしか目に入っていない兄を指し示しながら、アギトが言ってくる。 良かった。これなら兄から目を離しても夜食にありつけるかもしれない。 そう少し安堵すると、ドーチンは先ほどルーテシアの消えていった方向に適当にあたりを付け、森の中へ足を踏み出した。 「あ、そうだ。さっき旦那がこの辺野犬が出るかもって言ってたから気を付けて行けよ」 「……………………」 何とも言えず、とりあえず大声は出さずに見つけないとなぁ…などと思いながら、ドーチンは一気に重くなった気分を吐息に乗せて吐き出した。 ◆ ◇ ◆ ◇ ◆ ◇ ◆ ◇ ◆ ◇ 背の高い木々の中、円形の光が照らす道を黙々と歩いていく。 道幅はそれなりに広いが、いかんせん足場が悪い。さっきから地面から突き出た石や木の根に何度も蹴躓いている。 視界ゼロで歩くよりは遥かにマシであるが、溜息を止めさせてくれるほどの慰めには程遠かった。 手に持った携帯型の光源に目をやる。こんな技術はキエサルヒマ大陸では見た事がない。 (やっぱり大陸の外まで飛ばされちゃったのかなぁ…。だから天人の遺跡なんかに寝泊りするのは止めようよって言ったのに…) 妙な事になったと、今更ながらにうな垂れる。 事の起こりは一月ほど前。当てもなく兄と共に大陸を放浪している最中、一夜の宿とした遺跡の中で起こった。 火事場泥棒みたいな真似をしたのがそもそもの間違いだったのだろう。―――――誓って弁解させてもらうがやったのは兄である。ボクは止めた。 元々大陸中の遺跡は大陸魔術士同盟の魔術士達によって粗方掘りつくされているのだ。 素人がどんなに一生懸命探った所で、食器の一枚も見つかりっこない…。 (…と、思ってたんだけどなぁ…) そこがたまたま手付かずの遺跡だったのか、はたまた探索した魔術士が見落としていただけなのかは定かではない。 だが結果として兄は見つけてしまった。床に彫られたとある小さな『文字』。複雑に絡み合うように描かれたその文様には見覚えがあった。 『魔術文字(ウイルドグラフ)』。 かの『天なる人類』ウィールド・ドラゴンが用いたという「魔術」である。 効果の程は多種多様で、それこそ文字の数だけあると言われている。 加えて一時的な効果しか望めない人間の音声魔術と違い、魔術文字は媒体となる文字を傷つけられない限りその効果は、それこそ永続するものさえあるとかなんとか。 更に、魔術文字の最大の特徴は、条件さえ満たせば『誰にでも扱える』という事。 それが加工された特殊な道具ではなく、ただの魔術文字ならば、ただ軌跡をなぞるだけで効果を発揮するものさえあるという―――――― ……ここでうっかり顔馴染みの魔術士のウンチクを思い出してしまった事、保身よりも好奇心が勝ってしまった事が運の尽きだった…。 文字をなぞった後の事はもうよく分からない。 ただなぞった文字が光だし、、次第にその光の文字が部屋全体に伸びていって最終的には目を焼かれるかと思うほどに発光しだした時点でもう後悔の極地に達していたのは覚えている。 逃げ出そうにも眼球が潰れそうなほどの白光にただただ両目を押さえてうずくまるしかなく…。 そして一瞬の振動の後、自分達が立っていたのは遺跡の石畳の上ではなく、満天の星空が輝く草原だった…。 …今思えばあの魔術文字はきっと転移の魔術だったんだろう。前にレジボーン温泉にあった遺跡で見たのと同じヤツだ。 その事自体はまぁいい、というか今更どうしようもない。命にかかわる類の魔術じゃなくて良かったと思うしかない。 問題は転移させられた場所がまったく見知らぬ土地だったという事だ。 いや、それだけならまだ楽観視していられただろう…。本当の問題は、「ここがキエサルヒマ大陸ですらない」という事だ。 アギト達に連れられて街に下りた時、本当に驚いた。 キエサルヒマ大陸に築かれていたモノとは桁違いなまでに進歩した文明の姿がそこにはあった。 (ルーテシアに聞いても「そんな所知らない」の一点張りだしなぁ。きっと大陸の外まで飛ばされちゃったって事だよなぁ…。参ったなぁ…。ちゃんと帰れるのかなぁ) 愚痴は抑えられてもため息までは止められない。 そういえば外の世界じゃ人間なんてとっくに絶滅してるみたいな事を誰かが言ってたけど 、あのクラナガンという街一つ見ても繁栄を極めているのは疑いようがない。 (まぁ実際に見てもいない人の話よりも自分の目で見た物を信じるべきだよね、普通は) なんとも釈然としないが、現状で特に不利益を被っているわけでもないので無理やりにでも納得するしかない。 少なくとも聞き及んだとおりの無人の荒野に投げ出されるよりは百倍マシなのは確かなのだから。 と、ちょうど思考に一通りの区切りがついた所で、ふと気付いた。どこからか小さな音が鳴っている。 それが何なのか疑問に思うよりも早く、アギトの言葉が頭を過ぎった。 『旦那がさっきこの辺野犬が出るかもって言ってたから気を付けて―――――』 野犬が出るかもって……出るかもって……出るかも…… ぶわぁ…と一気に冷や汗が吹き出てくる。 震える指で慌てて懐中電灯のスイッチを切り、息を殺し、音の出所を探ろうと必死に耳を澄ます。 獣の唸り声でも聞こえたらすぐさま取って返そうと思いながら待つ事、一秒……二秒……。 …………かった。………………グスタ……………ね。………ック・……リズビー?………ぅん………… 闇の奥から聞こえてきたのは予想に反して聞き覚えのある人間の声だった。 「ルーテシア!!」 安堵と相まってつい大声を上げてしまった事に内心で舌を打つが、もはや無用な心配だろうと考え直す。 彼女の傍には常に「アレ」がいる。野犬どころか、大型の獣だって近づいて来やしない。 こちらの声が聞こえたせいだろうか、声は止んでしまっているがよく見ると木々の奥のほうにぼんやりと光が漏れている。 ガサガサと草むらをかき分けて進むと、何秒もしない内に一気に視界が開けた場所に出た。 見回してみると何故かこの周りだけは木々が一本も生えていない。空を見上げれば驚くほど綺麗な星空が地面を照らしていた。 そして、暗闇に慣れた目には強すぎる月の光に漫然と照らされながら、彼女はそこに立ち尽くしていた。 「ドーチン…?」 言いながら紫の髪をふわりとなびかせて振り返ってくる。相変わらず感情の希薄な声音だがかすかに疑問の気配を含ませた言葉。 察するに「どうしてこんな所に居るの?」という所だろう。 「うん。ルーテシアがあんまり遅いから、アギトに見て来いって言われてさ」 そう言うとルーテシアはただ「そう…」とだけ呟き、視線を彼女の正面に浮き出ている画面に戻した。 遠目でよく見えないがおそらくあそこに映っているのはあのスカリエッティとかいう科学者だろう。 「ドクター、私戻るね」 『ああ、長々とすまなかったね。ゆっくりとお休み』 「うん。おやすみなさい」 ルーテシアが画面に向けてヒラヒラと手を振ると、プツンという音を残して画面は消えてなくなってしまった。 …こうして直に目にすると殊更に思う。とんでもない技術だ、と…。 「いこ」 「あ、うん」 そんな感想を抱いてる間に、もう近くまで歩み寄ってきていたルーテシアに言われて慌てて頷く。 懐中電灯のスイッチを入れ、元来た道を戻ろうとして、ハッと動きを止める。 そういえば、どうやってみんなの所に戻ればいいのだろう。 「……こっち」 「え?」 悩んでいると、ルーテシアが無造作にある方向を指で示し、そちらに向かってテクテクと歩き出した。 慌てて懐中電灯のスイッチを入れて、彼女の隣に並ぶ。 「道、覚えてるの?」 「違う。教えてくれるの」 囁きながらルーテシアが前の方を指差す。 「?」 首を傾げつつ懐中電灯を向けると、何か紫色の小さな光が導くように自分達の前を先行していた。 あれについていけばいい、という事だろうか…。 「………………」 「………………」 サクサクと、無言のまま草を踏み分ける音だけが辺りに響く。 なんとなく気まずさ覚えて、ドーチンはチラリと自分の背丈とそう変わらない位置にある横顔を盗み見てみる。 白光に照らされた横顔は、相変わらず感情というものを全て削ぎ落とされたとしか思えないような無表情。 いや、あるいは比喩ではなく本当に感情というものを失っているのかもしれない―――そんな馬鹿げた考えが浮かんでしまうほど、この少女には人間的な部分が欠けているように思える。 なにせ食事をしている時も、アギト達と世間話に興じている時も、いや、思えば最初の出会いからこっち、自分はこの表情以外の彼女を見た覚えが無い。 「…なに?」 「え!?あ、あ~…えーと、その…」 ぼー、と顔を覗きこんでいた所にいきなり声をかけられて思わず顔が赤くなる。 別にやましい気持ちは無いのだが、ただ単に顔を見ていたというのもなんとなく気持ちが悪く、別の事を口にした。 「その…ホラ、今日はずいぶん時間がかかったなぁって思ってさ」 「…なにが?」 「何って…。定時連絡だよ。さっきの人との。いつもはワリとすぐ済むじゃない」 「…ああ、うん。今日は、またドクターにお手伝いを頼まれてたから…」 「お手伝い?」 聞き返すと、ルーテシアは軽く頷き、繰り返してきた。 「おつかいの『お手伝い』だって…」 魔術士オーフェンStrikers第十二話 終
https://w.atwiki.jp/ankoss/pages/688.html
ゆっくりは人間の奴隷を手に入れた? 「さて、家の掃除をするか」 男は家の窓を開け、そこそこ広い家を掃除していた。 掃除機の音が外に響く。今日は日曜日、大学での劇団部の部活もない。 学校や部活で散らかった部屋を綺麗にするため張り切って男は掃除をしている 掃除をしている中、ヤツらは来た。 男がキッチンを掃除しているとなにやら部屋から声が聞こえてきた。 「ゆっふん!ここをれいむと!」 「まりさの!」 「「ゆっくりプレイスにするよ!!!」」 綺麗に片付いた部屋に二匹のゆっくりが侵入していた。 開けていた窓から入ったらしい、しかもお家宣言までしている。 噂には聞いていたがゆっくりというのは家や畑に勝手に侵入して荒らす。 そして、家に入るなり「お家宣言!!」と言うのをするとニュースで言っていた。 インターネットやテレビでもそうだが、ゆっくりの実態というのは、国民のほとんどが知っている。 お家宣言をしたゆっくりたちは人間たちに「くそどれい」と常に上から目線でゲスと呼ばれている。 もちろん、それで楽しむ人達もいる。逆にゲスを愛でる人もいるとか・・・ とにかく、ゆっくりたちに荒らされては困るので部屋に向かった。 「おい、何してんだよ・・・」 「ゆゆっ!にんげんさんがいるよ!ここはれいむとまりさのゆっくりプレイスだからにんげんさんはどこかに言ってね!」 「ゆっふん!さっさとでていくんだぜ!あとあまあまさんをちょうだいね!!」 こいつら・・・一方的に話すな・・・ 「ここは俺の家だ、お前らの家じゃないさっさと消えろよ」 「ゆぷぷ!このくそじじいはあたまがおかしいんだね!ここはれいむとまりさのおうちだっていってるでしょ?ばかなの?しぬの?」 「そうなんだぜ!ばかなくそじじいはれいむとまりさのどれいになるんだぜ!」 あぁ・・・うぜえ・・・!!良い事思いついた! 「どうしてそんなこというのおおおおお!!」 「「ゆっ!?」」 いきなり俺がどうしてそんなこというのおおおと言ったからであろう驚いている。 「ここはぼくのおうちなんだよおおおお!」 「うるさいよ!さっさとでていけえええ!くそじじいいい!せいっさいするよおお!」 「あまあまさんをもってくるんだぜえええ!どれいにしてあげてもいいよ!!」 よし・・・ 「ごべんなざいい!せいっさいだけはゆるじでええ!」 「ゆっふん!れいむはつよいんだよ!えいえんにゆっくりしたくなかったらどれいになってね!!」 「そうなんだぜ!れいむとまりさのどれいになるんだぜ!!あまあまもってこい!くそどれい!」 我ながら名演技である。いや、棒読みだけど・・・ 「わがりまじだあああ!どれいになりますぅぅぅ・・・」 だめだ笑うな・・・こらえろ・・・!だがしかし・・・ 「ゆっふん!さっさとあまあまさんをもってきてね!くそどれい!」 「ゆー!あまあまさんをもってこないとせいっさいしてやるんだぜ!」 「それだけはかんべんじてくださいいいい!もってきますぅぅ!!」 ばーか、お前ら饅頭にやる"あまあま"なんてないんだよ キッチンの戸棚を漁ると、年代物の豚骨味のカップラーメンが出てきた 「あいつらには嗅覚ってないよな・・・饅頭だし・・・」 カップラーメンの包装をはがして、中にある粉末の豚骨スープを小皿に出した 「よし」 そして、小皿を部屋に持って行き、セリフを言った 「もってきましたあああ!どうぞたべてくださいい!」 「ゆふん!どれいにしてはいいこころがけだね!」 「あまあまさんをもってこなかったらせいっさいしてたよ!」 まだだ・・・まだ笑うな・・・ 「「むーしゃむーしゃするよ!!」」 案の定思った通りと言うか饅頭だから嗅覚なんてあるわけがない。 そのまま辛い辛い粉末スープを口にはこんでいった 「むーしゃむーしゃしあw・・・ゆげえええええええ!!!」 「ハフッ!ハムッ!ハm・・・ゆがああああああああ!!!」 「「かりゃいいいいいいい!!!!!」 「ブハハハwwwおもしろいな!こりゃ傑作だわww」 「ごのぐぞどれいいいい!ぜいっざいしてやるううう!!」 「じねええええ!!まりざはづよいんだぜええええ!!」 もう、つぶしていいよね・・・ 「うるせえ、しね」 そう言うと、れいむをつまみあげキッチンに持っていった 「おそらをとんでるみたいー!・・・はなぜええええ!!!くそどれいいいいい!」 「ゆー!れいむをはなせええ!!くそじじい!!!」 「うるせえ、こっちくんな床がよごれるでしょおおおお!?ブフッwww」 こいつらは野良なので当然、床が汚れてしまうのでまりさもキッチンに持っていった。 部屋が汚されてはたまらんからな。 ガスコンロに火をつけた、もちろんれいむを焼くのだ まりさは水攻めだ、たらいにまりさを投げ入れる。 「ゆべっ!なにずるのおおお!!」 「うるさいよ!おまえはそこでれいむが焼かれるのをみていってね!!」 「ゆがああああ!れいむをはなすんだぜええええ!!!」 ここで真面目な口調に戻る 「おい、くそまりさ、お前がそこから動いたら上から水を流すからな?今すぐにひねり潰してもいいんだぜ?」 「ゆぅ・・ゆうううう!!れいむをかえぜえええ!!」 「じゃあ、れいむが死ぬところをゆっくり見ていってね!!!」 そう言うと、ガスコンロの火を中に設定してれいむを火に近づける 「あぢゅいいいい!!ごべんなざいいいい!れいぶがわるがったでずうううう!!」 「ほんとうにそう思ってる?」 「あぢゅいい!やべてええええ!!おもってますうう!はんっぜいじてまずうううあぢゅいいいい!」 「ふーん、そうなんだ、じゃあ許してあげるね!!」 「ありがとうございまずううう!れいぶかんげきいいいい!」 「死ね」 「ゆ゛っ!?」 れいむの希望を一瞬で打ち砕いてみせた。男はれいむを一気に火に近づけ火だるまにした。 餡子の甘い匂いと小麦粉が焼ける香ばしいにおいがキッチン全体に広がった 「あぢゅいいい!・・・もっぢょy」 最後の言葉も言えず炭になり、れいむは死んでいった 「ゆんやああああ!!れいむがああああれいむがああああ!!このくそどれいいいい!!」 「制裁してごめんねー☆」 「ごろじてやるうううううう!!!!!!」 まりさは人生の中で一番のジャンプをしたであろう。 タライを超えそのまま火がついたまんまのガスコンロ目がけて飛んでいった 「あっ」 ジューとステーキが焼けたような音がした 「ゆぎゃあああああああ!!あぢゅ・・いい・・いいいい!!だずげろ・・お!ぐぞじ・・じ・・・」 そしてまりさは死んで行った。テレビで放映されていれば大爆笑の嵐だっただろう 「こいつ・・・水攻めにしようと思ったのにいいい!わからないよー!!」 その日から数日は餡子の甘い匂いがとれなかったという・・・ おしまい あとがき あいかわらずの汚い文章 これで三作目なのですが 今回はなぜかモンスターハンターポータブル2ndGをしている時に思いつきました 謎です・・・ 最後まで読んでいただいてありがとうございました! 一作目 anko1556 夜のコンビニ帰りに 二作目 anko1722 すっきりー!透明箱
https://w.atwiki.jp/yuina/pages/593.html
護衛の姿も見えず、フィールドを駆けるには余りにも不用心すぎる一台の幌馬車 ガタガタゴトゴトと揺れる荷車の中 様々な荷物と共に10歳前半の奴隷が鎖に繋がれて縮こまっていた。 「………。」 奴隷にはあちこちに打撲や浅い切り傷が体中にあり 疲れた顔をして、多少破れた幌から見ることの出来る空を眺めていた。 その奴隷には、空を行く鳥が何よりも自由に見えた。 “よく、あんな子供が手に入りましたね。 なかなか高く売れるんじゃないですか?” “商品を売りに行った時に連中、全額払いきれなかったんだ。 残額分ってことであの奴隷を俺に売ったんだ 元々孤児だったらしいからな、まぁていのいい厄介払いだ。 この先を少し行ったところの盗賊たちに高く買ってもらうつもりだ。” その会話は、荷車の中の奴隷にも不鮮明ながらも聞こえていた。 だが彼女は何の反応も示さず、空を見上げていた。 「おい、当人。わずかばかりの代価で売られたお前はどう思っている?」 話しかけられた奴隷は、男達に顔も向けず 「………。」 黙ったまま、無視し続けました。 「無視かよ、いい度胸だ。」 馬車を止めると、奴隷を繋いでいた鎖を乱暴に引っ張り 馬車から強引に降ろすと、蹴る殴るの暴行を何度も繰り返した。 「おい、その辺にしておけ。 そいつはそこに転がしておいて、飯でも食おう。」 「これで終わりだと思うなよ。」 御者はそういうと、もう一人の男のほうへと歩いていった。 奴隷は呻きながら体を起こすと低く低く呟いた。 「くそ……、いつか殺してやる。」 ――― 「…ん、何だ?あんた。」 「それ以上馬車に近寄らないでくれるか?」 昼食を終え、談笑していた男達は警戒の目線を来訪者に向けた。 「あぁ、失礼。護衛のいない馬車が珍しくてな。 ところで聞くが、人身売買をしてはいないだろうな?」 「は?なんだって?」 二人の男は立ち上がり、馬車の前に立ちはだかり剣を抜いた。 来訪者はそれが答えか。と小さく呟き剣を引き抜き構えた。 いきなりだ。 間の計りあいも何も無く、いきなり来訪者が飛び込んできた。 「何度でも言うぞ。」 来訪者はそういうと、男を力任せに弾き飛ばす 「くっ、何なんだお前は!!」 「通りすがりの支援士だ。」 「このっ!!」 「悪くない、がまだまだだな。」 まるで、稽古をつけているような口ぶり 完全に玩ばれていた。 「く、そぉ!!」 「おっと。」 「そこだぁっ!!」 「なっ!!」 来訪者の表情が変わった。 殺った!! ズブリ。 「あ…?」 ジワリと広がる熱。 熱から痛みへと変わる。 自分の剣は相手を貫いていない。 相手の剣もまた自分を貫いてなどいない。 なら、この痛みはなんだ…? まずい、 破れた衣服があっという間に赤く染まり感覚が少しずつ麻痺していく。 「なぁる…てめぇかクソがき。最後までむかつく、野郎だ…。」 意識に靄がかかり、そのまま血に倒れこんだ。 「あの、餓鬼っ!!」 「おっと、滑った。」 鞘で男の後頭部を殴打する来訪者。 「おい、お前。」 「は、はい…。」 「手伝え。」 「…はい。」 来訪者の男は、清潔な布を馬車の中から取り出し圧迫し始めた。 「酷い面してるな。」 「人に言えた面かよ…。」 応急処置を終えた男は、顔をきょとんとさせて 「く、ははっ、違いない!」 けたけたと笑い始める。 数分たって笑い終えると真剣な顔をしていった。 「さて、何時までも無力な奴隷は嫌だろう? 刃を取る勇気があるのなら、支援士にならないか。 どうする?―お嬢さん。」
https://w.atwiki.jp/netofok/pages/16.html
「君たちは包囲された」チョン・ジヒョンの弟が刑事に変身 水木ドラマ「君たちは包囲された」のイ・スンギが「SBS水木ドラマの人気を続けて行く」と覚悟を示した。 「スリーデイズ~愛と正義~」の後続ドラマとして30日から放送をスタートする「君たちは包囲された」は、圧倒的なビジュアルのイケメン警察4人組が伝説的な捜査官と一緒に繰り広げるドタバタ青春ロマンス操作ドラマだ。 9日、制作会社のHBエンターテインメントによると、最近ソウル江南(カンナム)のあるスタジオでドラマ「君たちは包囲された DVD」のポスター撮影が行われた。この日、主人公のイ・スンギ、チャ・スンウォン、Araは、それぞれ自身が演じるキャラクターに完璧になり切って撮影に臨んだ。まだ放送前であるにもかかわらず、完璧な呼吸を見せる3人の俳優のおかげで撮影現場の雰囲気は始終和やかだったという。 「君たちは包囲された」は「外科医ポン・ダルヒ」「烏鵲橋(オジャッキョ)の兄弟たち」などのヒット作を手がけたイ・ジョンソン脚本家と、「ジャイアント」「サラリーマン楚漢志」をヒットさせたユ・インシク監督がタッグを組んだ。イ・スンギ、チャ・スンウォン、Ara、オ・ユナ、アン・ジェヒョン、ソン・ジル、イム・ウォニ、パク・ジョンミンなどが出演する。30日夜10時に韓国で放送をスタートする。 「 星から来たあなた DVD」 でチョン・ジヒョンの弟役を演じ、一躍人気スターの仲間入りを果たしたアン・ジェヒョンが、本作では理性的でクールなイケメン新人刑事役を好演! さらに、演技派新人パク・ジョンミョン(「ゴールデンタイム」)や、ベテラン俳優オ・ユナ(「ATHENA-アテナ-」)、ソン・ジル(「ペク・ドンス」)など、豪華俳優陣の個性溢れる演技がドラマをさらに盛り上げる! 彼は「刑事に似合わず、情熱よりも楽天的で後ろで状況を見守る人物ですね。情熱的な人生よりは幸せな人生を求めます。震えるべき状況なのに、笑っているシーンもあります。面白いキャラクターです」と明かした。 続いて「実は怖かったです。こんなに早く次回作に出演してもいいのかという気持ちが大きかったんですが、チャン・テユ監督が『君は磨かれていない原石だから、誰かがもう一度君を担当すれば、きっと大きく変わるはずだ』とおっしゃってくれました」と告白した。
https://w.atwiki.jp/tesu002/pages/4016.html
0/ ――誰かが、いる。 ぼんやりとした視界の中で、最初に思ったことだ。 普段、日常生活を送っているときは陥ることのない、この感覚。 そのせいか、この風景も、自分が見ているはずなのに、どこか他人事めいて見える。 けれど、少しずつ、少しずつ……。 池に投げられた石が波紋を呼び起こすように、視界が段々とはっきりとしてくる。 そして、その波紋が引いていくとともに――。 ようやく、その「誰か」が視界の中ではっきりと形をとった。 小さい子供、だった。 短く刈り上げられた髪、特撮ヒーローの姿が載っているTシャツ、紺色の短パン……という特徴を鑑みるに、どうやら男の子らしいということが分かる。 けれど、そんな活発そうな印象を与える服装とは裏腹に、男の子はとても悲しそうな表情を浮かべていた。 そして、視覚がはっきりとし、それに続くようにして聴覚が鮮明になったと同時に―― 男の子が、大声で泣き始めた。 俯瞰しているだけのこっちですら悲しい気分にさせる、大きな泣き声だった。 遠くにいるはずなのに、近くにいるような……そんな倒錯した気分にさせられるほどの。 ――手を、貸してあげよう。 全く、何の躊躇も衒いもなく、そう思った。 今、自分はこの男の子の近くになんておらず、遠くから見ているだけの存在なのだ、と そう、漠然と認識しているのにも関わらず、だ。 最初にはあったはずの、他人事めいた感覚は、もはや完全にその姿を消していた。 その子に向かって、安心を与えるように、ゆっくりと手を差し伸べていき―― 1/ 「……」 俺は何をしているんだろう。 カーテンの隙間から差し込んでくる日の光から、今は朝だということは分かっている。その光につられるように、けたたましく鳴り響く目覚まし時計に引っ張られるように、俺の目が覚めたことも。 けれど―― 「なんで、腕が……?」 いまだ横になりながら、訝しむように、首を捻る。 自然にベッドに置かれている左腕とは対照的に、右腕が不自然に眼前へ突き出ている。 そしてそれは、天井に向かって、まっすぐに伸びていた。 「……まあ、いいか」 とりあえず、細かいことは気にしないでおこう。 幸い、右腕も左腕も、痺れているということは無さそうだし。 うーん、と置かれていた左腕と、すでに伸びていた右腕を組んで、大きく伸びをする。 そして、のそのそとベッドから出て、部屋にある制服に着替えた。 それが終わると、机の上にある鞄を抱え、ドアの前まで移動する。 「さてと、朝ごはん、朝ごはん」 そう独りごちながら、廊下に出ようと、ドアのノブに手をかけて―― ――手を、貸して…… 「……?」 気付くと俺は、ノブから手を離していた。 別に、怖いわけじゃない。それに、辛いわけでもない。 けれど―― (なーんか、モヤモヤすんだよなあ……) 俺がノブに手をかけたり、離したりしていると―― 「聡ー! とっとと、朝飯食わないと、遅刻するぞー!」 階下から大声が響いてきた。 そろそろおしとやかさというスキルを身に付けた方が良い年頃なのにも関わらず、こんな大声をあげてくる奴はこの家には一人しかいない。そんな声の主に―― 「今行くー!!」 俺も大声で返事をした。 「いただきます!」 俺が食卓につくと同時に、朝食が始まった。 今日は、久しぶりの家族4人での食事だ。 目の前には、日本の朝食の見本とも言うべきラインナップ(焼き鮭、味噌汁、ご飯)が並んでいる。 (……うっ、やっぱり、旨いな) 味噌汁を啜り、鮭を口に運び、ご飯をかきこみながら、俺は驚嘆する。 毎度のことながら、母さんの料理はどれも天下一品だ。 俺もそこそこ料理は頑張っているつもりだけど、なかなか母さんには追いつけない。 「母さんって、ホント料理が上手だよね」 「ふふっ、ありがと、聡。でも、聡のつくる料理も、おいしいわよ」 「いやいや、それでも、まだまだ母さんには追いつけないよ。特に、この味噌汁のダシときたら……」 「あら、嬉しいことを言ってくれるわね。今度、お小遣いあげようかしら」 相変わらずの穏やかなのんびりとした言葉の中に、なにやら嬉しい単語が入っていたような……朝からついてるなあ。 俺がしみじみと嬉しさを感じていると―― 「な、なあ、母さん! この鮭すっごく美味しいぞ!!」 「あら、りっちゃんも? 具体的には、どんなところが?」 「そ、そうだな……こ、この焼き加減とか!」 「ふふっ、りっちゃんも嬉しいことを言ってくれるわね。じゃあ、りっちゃんにも……」 その後に続くであろう言葉に、姉ちゃんが期待しているのがよく分かった。 ここまで思惑が分かりやすいことも、そうそう無い。 やれやれ、相変わらず調子の良いことで……。 「……けど、やっぱりあげなーい」 俺がため息をつくと同時に、母さんがそんなことを言った。 俺も驚いたけど、一番分かりやすく反応したのは、当然のごとく姉ちゃんだった。 「ええー!! どうして!?」 「だって、りっちゃん、骨の取り方が綺麗じゃないんだもの。そんな食べ方じゃあ、いいお嫁さんになれないわよ?」 「くっ……い、いいじゃん、私、別に結婚する予定ないし!!」 「あら、そうなの? この前、りっちゃんの部屋をお掃除した時、何やら面白いマンガが……」 「そ、それとこれとは話が別ー!!」 母さんの指摘に、姉ちゃんが顔を真っ赤にして、首をぶんぶんと振る。 ……そのマンガが、とあるカップルが波乱の末(よくある、三角関係だったり、立場の違いだったり)遂に結婚に至り、ハッピーエンド! という話だったら、前に俺も読んだことがあるなあ。ついでに、顔を真っ赤にして、じっくりと読んでいる姉ちゃんの姿も、よく覚えている。 そんなネタを思い出し、俺も母さんのからかいに続こうと、声を出そうとしたとき―― 「おいおい、母さん。そこらへんにしといてあげなさい」 声が、聞こえた。穏やかで、けれどどこか深みのある、そんな響き。 説明するまでもなく、父さんのものだ。顔をそちらに向けると、人を安心させるようなほほ笑みを見せる、父さんがいた。 「……まあ、とりあえず、律の『結婚しない』発言には目を瞑るとして」 姉ちゃんの方へ顔を向け、少しからかうような笑みを浮かべてみせる。 姉ちゃんときたら、いまだに顔が赤い。 ……そういえば、いつだったか、俺と映画を観に行った時もこんな感じだったっけ。 結構、付き合いネタに弱いのかな? 「けれど、律だって料理が出来るようになってきたんだろう?」 表情に少しだけ含まれていたからかいを消し、穏やかさ100%のほほ笑みを姉ちゃんに向ける。 それに対し、姉ちゃんは、恥ずかしそうなどこか誇らしそうな口調で、 「うん。ちょっと、だけど」 「だったら、今度僕たちにもつくってくれないかな? 律の手料理を食べたことがない」 姉ちゃんにそう言うと、笑顔のまま母さんに顔を向け、 「母さんも律の手料理が美味しかったら、お小遣いを渡してあげたらどうだい? 審査員は、もちろん家族全員で」 そんな提案をした。どこかいたずらっ子のような表情を浮かべながら、だ。 「……そうね、そうしましょうか」 父さんの提案に、少し考える素振りを見せると、母さんがそう言った。 俺も、母さんに賛成するように、頷いた。 「じゃあ、りっちゃん。そういうことで、いいかしら?」 母さんが姉ちゃんに確認すると、 「うん! 最高の料理を作るからな!」 満面の笑顔で、力強く頷いてみせた。 そして、その表情のまま、父さんに、「ありがとう!」と言うと、父さんは満面の笑顔でそれに応えた。 (……やっぱ、すげえなあ) 俺はしみじみとそう思う。なににって? 父さんと母さんの、懐の広さに、だ。 惜しむらくは…… 「なんで、姉ちゃんは母さんに似なかったんだろう?」 「なんで、聡は父さんに似なかったんだ?」 お互いにそう言って、睨みあうこと数秒。そんな俺たちを、母さんと父さんは笑いながら見ていた。 「おいおい、律。それは負けられないじゃないか」 登校の道すがら、笑いながら、澪姉が面白そうに言う。 今朝の食卓での出来事を、姉ちゃんが澪姉に話したのだ。 ちなみに、澪姉とはもはや家族ぐるみの関係と言っても何ら差し支えのない(お互いの両親、公認)関係なので、こういう、ある意味でプライベートな話もちょくちょくする。 「そうなんだよ。だから、絶対もらう!」 力を込めて言い放ち、姉ちゃんが空に向かって拳を突き出す。 道行く人が何やら驚いてる様子だから、やめてくれって。 「というわけで、聡! 今日から料理の特訓だ!」 ポーズを取り終わった後、今度は俺を指さし、力強く言う。 一体なにが「というわけで」なのか、さらに言えばなんで俺が駆り出されなければならないのか、色々と言いたいことはあるものの、とりあえずその場は、適当に「はいはい」とあしらっておいた。どうせ、家に帰ったら忘れて、のほほんとしてる様子が目に浮かぶ。 「それじゃな、聡」 「授業中、寝るんじゃないぞ、聡!」 「ありがと、澪姉。ついでに、姉ちゃんが居眠りするだろうから、起こしてあげてね」 「私は『ついで』扱いかよ!? あと、なんで私が寝ること前提で――」 「はいはい、分かった分かった」 あーだこーだ言う姉ちゃんが、澪姉に半強制的に引っ張られていく。 長い付き合いで、こういう光景は何度も見てきたなあ。 長い、付き合いで―― (……?) なんだろう、何か引っかかりを感じる。 学校へ向けて歩を進めながら、俺は胸の中のもやもやを意識せざるをえない。 けど、そこは別に違和感を覚える必要がないところじゃないのか? 姉ちゃんと澪姉は、長い付き合いなんだし。 澪姉と俺だって―― 「おはよっ、田井中くん!」 ぽん、と肩を叩かれた。考え事をしていて、油断しきっていた俺は、ぎょっとして振り返る。 そこにいたのは―― 「あ、ああ、なんだ。さくらか」 「朝の挨拶で、人に対して、『なんだ』って地味に酷いよね。田井中くんはそうやって、何の悪気もなく、人に傷を――」 「朝っぱらから酷いのはどっちだよ!?」 なんで俺が悪人みたいに言われなければいけないんだ! 「冗談だって、じょーだん。元気が良くて、いいことでしょ?」 「それを自分で言うかあ……?」 つい、首を捻ってしまう。しかし、やはり気だるくなりがちの朝という時間帯に、ここまで元気があるっていうのは、ある意味凄いことなのかもしれない。 俺がなんとなく納得すると、またしても耳に響く快活な声。 「ねえねえ、田井中くん。ところでさ――」 「なに?」 「さっき、年上のお姉さんらしき人と一緒にいたよね。あれって、もしかして…………」 「なんでそこで、言葉を切るんだよ! 別に、そんなやましい関係じゃないよ!」 「あれ? てっきり、朝から修羅場かな、なんて思ってたんだけど」 「……俺の姉ちゃんだよ。それと、その友達の人」 もう、いちいち突っ込んでられん……。 一体、どう見たらあの雰囲気を「修羅場」だと思えるのか、そもそもお前、よく見てないんじゃないのか、なんて感じに色々と突っ込みたいことはあったけど、間違いなく俺の反応を見て、こいつは楽しんでいると感じたからだ。下手に材料を与える必要もあるまい。 「あー、やっぱ、お姉さん、なんだ……」 予想が外れたことに対してか(にしても、いくらなんでもおかしすぎるものだったけど)さくらはため息をつく。 「そうだよ、当たり前だろ? まさか本当に彼女だとか思ったんじゃ……」 途中から、言葉が尻すぼみになってしまう。 その理由は、目の前のさくらの表情にあった。 普段から浮かべている、笑顔。それは変わりない。けれど、その笑顔に、少し翳りがあるように感じたのだ。 「……どした?」 「……あっ、ごめんね、田井中くん! 何でもない、何でもないよ!」 雰囲気がほんの少しばかり強張ったことを感じたからか、ぶんぶんと力強く手を振るさくら。 「そ、それよりさ、今日の授業だけど――」 その後、半ば強引に、別の話題につなげた。 目の前のクラスメイトのそんな様子に、ちょっと困惑したものの、学校に着くまでには、いつも通りの活発な女子生徒に戻っていたので、俺は別段心配はしなかった。 「ただいまー、って、あれ?」 学校が終わり、家に帰ってきた俺は、俺たち一家のものではない靴の存在に気付いた。 とはいえ、見知らぬ誰かというわけじゃなさそうだ。なぜって、それは―― 「澪姉、来てるんだな」 よく見慣れたものだったからに他ならない。 階段を上がり、自室にカバンを置いてから、姉ちゃんの部屋に向かう。 とりあえず、礼儀として、ノック。 「俺だけど、入っていいか?」 「おー、聡か! いいぞ、入れ入れ!」 中から姉ちゃんの返事が聞こえた。口調から、随分と上機嫌らしいことが窺える。 「失礼しますよ……って、何やってんだ?」 部屋に入った俺は、面食らってしまう。 普段から汚れている姉ちゃんの部屋(本人は頑として認めようとしないけど)が今日はまた随分と汚れている。というのも―― 「今な、アルバム見てんだよ」 「アルバムって……そりゃまた、なんで?」 そこまで言った俺は、姉ちゃんとは対照的に、うつむいている澪姉の姿を見とめた。 見とめたものの、なんでアルバムを見ながら、どこか悲しそうにしてるのかは、全く分からないけど。 「それはな、実は――」 「り、律! 私が、私から説明するから!」 何か言おうとした姉ちゃんを、すんでのところで押しとどめる澪姉。 その切迫した声音に、ただならぬものを感じた俺は、黙って話を聴く態勢を整え―― ――る必要はなかったのかもしれないなあ。 「……澪姉のファンクラブ、まだあったんだ」 話を聴き終った俺は、そう言って、嘆息する。 2年前の文化祭での活躍によって、澪姉にファンクラブが出来たことは知っていたものの、それから全く話を聞かなかったので、正直な話、自然消滅したのかもしれないとすら思っていた。 けど、話を聴けば聴くほど…… 「前の代の生徒会長さんって、まあ、その……面白い人だね」 「聡……『変な人』って正直に言ってもいいんだぞ?」 姉ちゃんはそう言うものの、俺はどうにもそう言いきる気にはなれなかった。 きっと、面食らってるんだろう。 そりゃあ、ファンクラブといえば、自分のことを好いてくれる人が立ちあげる団体だ。 澪姉だって、きっと嫌な気分はしないだろう。けど…… 「女子高で、ファンクラブ、って……」 「聡……追い打ちをかけないでくれ」 澪姉が息も絶え絶えな様子で言葉を吐き出す。 この状況の説明による疲れと、今度催されるお茶会(っていうのもまた凄いな……)にたいする緊張感で、いっぱいいっぱいに違いない。 「で、今は澪姉の昔の写真を探してる、と?」 会場で、スクリーンに映し出すのに使えそうな写真を選ぶ、という作業らしい。 ちなみに、なんで澪姉のアルバムじゃなく、姉ちゃんのアルバム主体なのかというと、姉ちゃんと一緒に写ってる写真の方が圧倒的に多いからだそうな。 「ってこと。聡も見るか?」 この状況を理解した俺を、姉ちゃんがそう誘ってくれる。 澪姉に、「俺もいい?」と訊いたら、「……いいよ」と言ってくれたので(なんかもうどうにでもなれ、って感じだった)心おきなく参加させてもらうことにした。 「うわ、姉ちゃん、変な顔してんなー」 「ちょっと待て! それはふざけてるからだろ! ちゃんとした時の写真はもっと……」 「思ったんだけど、私の写真って、律に無理やり肩組まされたり、驚かされたりしてるようなのばっかりだな」 「ふふふ、澪くん? それが私のリーダーシップというものだよ」 「いや、ただただ、はた迷惑な変人なだけだろ、それ」 「聡はもっと姉に対する敬意を持ちなさい! ほれ、この写真の頃の聡は、純粋そうな笑顔を……」 「うん、口元は確かに笑ってるけど、目が全く笑ってないよね、これ」 「弟が反抗期だー!」 ……こうなるわな、そりゃ。 いつしか3人とも、使えそうな写真を見つけることそっちのけで、昔の写真を見てはコメントするような感じになっていた。 ちなみに、このアルバムは俺と姉ちゃんのためのもので、その中には澪姉と一緒に撮った写真も含まれており、澪姉が俺たちと家族ぐるみの関係にあるという理由の一端が、ここにある。 俺は、ちらりと時計を見て、現在時刻を確認した。 まあ、まだ澪姉が帰る時間まで結構あるし、大丈夫だろう。 「うー、こうなったら、小学生の頃まで戻るぞ!」 と、散々とやかく言われた姉ちゃんは、そう言うや否やページをめくり、随分と時間を遡っていった。 最後に開かれたページは、どうやら小学1年生の頃のものらしい。 「入学式」と書かれた立て看板が、そのことを示していた。 「へえ……」 俺は、何となく嘆息する。 というのも、こういう機会がない限り、あまりこういったページは開かないからだ。 そして、そんな新鮮味からか、写真の中のまだまだ幼い2人組は、普通に可愛く見えた。 「お、聡もどうやら、私の本当の姿に気づいたみたいだな!」 俺がじっと写真を見ていることに自信を持ったのか、姉ちゃんが偉そうに、誇らしそうに言う。 いや、小学1年生の頃の自分のことを本当の姿って……まあ、いいや、言いたいように言わせておこうっと。 「久々に見返すと、照れるな」 なんやかんや言ってる姉ちゃんとは対照的に、澪姉はちょっと顔を赤らめ、微笑みを浮かべながら、愛おしそうにアルバムに目を通している。 うちの姉ちゃんに、その奥ゆかしさをほんの少しでもいいから分けてやってほしい。 「……ん?」 澪姉がアルバムをめくりながら、何か疑問を抱いたらしい。 なんだろう? 俺は目の前の姉ちゃんの相手を、呆れながら務めていたので、澪姉が何を感じたのかさっぱり分からない。 「どうしたの、澪姉?」 そんなこともあってか、俺の口調は澪姉のものよりも疑問の度合いが強かったように思う。姉ちゃんも、きょとんとした顔つきをしていた。 「いや、あのさ……私と聡っていつ頃から知り合ったんだっけ?」 俺はそんな澪姉の疑問について考えを巡らせていると、予想外の質問が飛んできた。 こりゃまた、唐突な。澪姉が覚えた違和感は、俺に関係しているらしい。 「どういうこと?」 「いや、アルバムを見てて気づいたんだけど……」 澪姉に導かれるまま、俺もアルバムに向き直った。 ページは、さっきよりちょっと進んで、どうやら小学3年生くらいの頃らしい。 「なになに?」とやってきた姉ちゃんも含めて、3人でアルバムをじっくりと見ていく。 3年生の頃から、少しずつ時間を遡っていって……。 けど、特別おかしいところは見当たらない。それは、姉ちゃんも同じらしく、二人とも首をひねるばかり。 「一体、澪は何がおかしいと思ったんだ? 私にはさっぱり分からん」 「うん、俺にもさっぱりだよ。一体、何が――」 言いかけた言葉を、途中で呑み込む。何となく、全体を俯瞰して気づいたことがあった。 なるほど、澪姉が違和感を覚えるわけだ。 「――俺と、澪姉」 「へ? なんだよ、聡?」 いまだわからないらしい姉ちゃんは、困惑している様子だ。 とはいえ、無理もないかもしれない。何せ、この違和感に関係しているのは―― 「俺と澪姉が2人とも写ってる写真が、一枚も見当たらないね。そういうことでしょ、澪姉?」 「聡も気づいたみたいだな」 澪姉の反応を見て、俺は得心した。 そう。3年生より以前に、俺と澪姉が一緒に写っている写真が見つからないのだ。 「けど、私と聡って、この頃もう知り合いだったはずじゃないのか?」 「そうだと思うよ」 澪姉の疑問に、俺は即答する。なんといっても、澪姉と姉ちゃんが知り合ったのは幼稚園の頃で、それから今まで長い付き合いだからだ。 そして、俺のおぼろげな記憶から、随分と早い段階で澪姉と俺は知り合っていたと思う。 「けど、やっぱりおかしいね……」 言いながら、俺はアルバム内の時間を、今度は今に向けて進める。 何とはなしに開いたページには、俺と姉ちゃんと澪姉の3人で写った写真が何枚かあった。どうやら、この頃の2人はもう中学生らしい。制服姿から、それが分かった。 「うーん、やっぱなんかおかしいような……」 いくらなんでも、俺たちが一緒に写るのが遅すぎやしないか? もっと昔に撮られていたっていいはずなのに……。 「だったらさ、澪と聡が一緒に写ってる写真探してみようぜ! もっと、じっくり!」 俺と澪姉の困惑を察知してか、姉ちゃんが明るい声を出した。 そして、アルバムのページを再び少しずつ遡っていく。 3人とも、アルバムを注視して、そして―― 「あった!」 見つけたのは、俺だった。 写真は、どうやら夕暮れ時に撮られたものらしい。 場所は……うちの前か、これ? けど、そういう状況より、遥かに気になったことがあった。それは―― 「澪と聡のツーショットじゃないか!」 姉ちゃんが、驚きの声を上げる。 そう、写真の中の俺たちは、夕暮れ時に、笑顔でピースサインをしている。 とはいえ、澪姉が満面の笑顔なのに対し、俺はどこか泣きっ面だ。 ページから考えると……澪姉が小学5年生の時、か? 「な、なんで私と聡だけで……?」 澪姉が顔を赤らめ、困惑している。 なぜかは、よくわかった。澪姉は、異性の人と2人きりで写真を撮ることを避けたがっているからだ(理由は、言わずもがな)。俺も、澪姉と2人きりでは、写真を撮ったことなんて、一度も無いと思う。 いや、今となっては思ってた、と言うべきなのか。 「なんなんだろうね、これ……?」 俺の口から、疑問の声が勝手に漏れた。同じような気持ちに、その場の誰もがなっていたと思う。 けど、その日、結局答えは出なかった。 考えても埒があかないと察した俺たちは、捜索を打ち切り、お茶会に使えそうな写真を探すことに専念することにしたからだ。 使えそうな写真をピックアップし、澪姉がうちから出るときに浮かべた、どこか気が晴れないでいる表情が、印象に残った。 0.5/ 初めて見るようでいて、どこかで見たことのある光景。 「人の記憶なんてあてにならない」なんて詩人めいたことを言うような奴の気持ちが、こういうときに実感できる。 目の前にいる人影は、最初の頃はかすかにしか認識できないけれど、少しずつ、雲が流れていくようにゆったりと分かっていくこの感覚も、初めてのようでいて、初めてじゃない。 どうにも冗長めいた説明になってしまうのは、やっぱりここが現実じゃないと心のどこかで気づいているからだろうか。 視覚がはっきりとするにつれ、聴覚も徐々に定着するというこの過程も、いつかどこかで―― 子供の、泣き声。 それが聞こえた瞬間、どこか詩人めいていたさっきまでの自分は、はっとした。 目の前には、男の子。いつか見たことのある服装で、いつか聞いたことのある声で泣いている。 けど、不思議なことに、詳らかな声は聞き取れない。ただただ、泣いているということだけがはっきりとわかるだけだ。 そしてまた、いつかのように手を差し伸べようとして―― 「――!」 どうやら、続きを見ることができるらしいことに気づく。 誰かが、遠くに立っている。 その誰かは、どうやら女の子らしい。顔は見えないものの、目の前にいる男の子より長い髪でそれが分かる。 泣いている男の子がほっとけなくて、助けに来てくれたのか? 「―――。――、―――!」 何か言いながら近づいてくる女の子(これもまた、何を言ってるのかわからない)に、目の前の男の子ははっきりと嬉しさを表すのかと思ったけれど、どうやらそれは違うらしい。困惑している様子が、なぜだろう、はっきりとわかってしまった。 「――、――――?」 けど、そんな男の子の様子を、別段意に介した風もなく―― 「さ、行くぞ!」 1/ 「……!」 がばっと跳ね起きる。 なぜかは知らないけど、誰かに誘われるまま、逸る気持ちに従うかのように。 そして、少しばかり息をつき、ようやく落ち着きを取り戻す。 「……なんだ、これ?」 俺はそっと胸を押さえる。 逸る気持ち、といっても、気分が悪いだとか、追い詰められているだとか、そういう気持ちでは一切無い。むしろ、落ち着いた今となっては、温かく安心できるような、穏やかな気分になっていた。 「ま、いいや」 こういう時に、いちいち気にしていても仕方がない。 起きて、カーテンをシャッと広げる。」 今日は、快晴。絶好の、買い物日和。 またしても、姉ちゃんに大声を出されないうちに、とっとと着替えて階下に向かうことにしよう。 あのアルバムの一件から、3日あまりが過ぎていた。 それからも、別段普段の俺たちに変化は無かった。 澪姉も、姉ちゃんも、もちろん俺も。 気を遣っているわけじゃなくて、これが俺たちの素なのだ。 「……そういえば、買い物に行くっていっても、どこ行くの?」 商店街を歩きながら、俺は前を横にいる2人に質問する。 今日の2人の格好は、いつも通りのパンツルック。 正直言って、この2人が制服以外でスカートをはいている様子を、俺はずっと見てないような気がする。 まあ、俺も普通に何の変哲もないジーパンをはいているんだけどね。 「あれ、律、教えてないのか?」 澪姉が俺の質問を、姉ちゃんへの疑問に代える。 「あー、そういや、忘れてたなあ」 「お前なあ……聡が付き合ってくれなかったら、どうするつもりだったんだよ?」 「無理やり連れてくるに決まってんだろ!」 「ちゃんと教えるって選択肢は無いのか!」」 姉ちゃんの頭に、澪姉がチョップをかまし、「いてー!」という叫び声を姉ちゃんが上げる。 姉ちゃんには悪いんだけど、俺はこの光景を見るたびに安心する。 なぜかって、こういうやり取り一つ一つにお互いに親愛を込め合ってるような気がするから。 「まあまあ、澪姉。姉ちゃんが頼りにならない、ってことはもう長年の付き合いで散々わかってることなんだし、澪姉に教えてほしいな」 「待て、聡! 私が何の役にも立ってないっていうのか!?」 「……頼りになるときは頼りになるけど、大抵適当なんだもんなあ」 「聡に同意だな」 「よってたかって、私をいじめやがってー!」 言うや否や、商店街を走って、見えなくなってしまった。 残された俺と澪姉は、顔を見合わせて、苦笑する。 「『頼りになるときは、頼りになる』だなんて、聡も言うようになったじゃないか」 「……一応、姉ちゃんだし」 澪姉がからかい半分、感心半分といった口調で言ってきたので、俺もむやみに反発したりはしない。 というのも、むやみに反発しても通用しない相手がいるということを、以前まざまざと実感させられたからだ。 あの「出会い」は、視野を広くさせてくれたなあ……。 「……あれ?」 「どうした、聡?」 「いや、今……」 消えた姉ちゃんを追って歩いていると、何かに気づく。 それも、誰かの気配というものに。 もちろん、見知らぬ人だったら、反応はしなかっただろう。 見知った「誰か」が、足早に通り過ぎて行ったような気がしたのだ。 それも―― 「……いや、なんでもないや。行こ、澪姉」 振り払うようにそう言って、澪姉を促す。 どこか釈然としない気持ちを表情に滲ませながらも、澪姉も歩を進めてくれた。 「えっと、スティックだろ、それに――」 姉ちゃんと澪姉がメモを片手に、店の中を検分していく。 追いついた俺たち3人は、雑貨店のような場所に入った。 そこで、今度のお茶会に必要なものを買い込む、という話だ(ちなみに、スティックには澪姉のプリクラを貼り付けるんだと)。 ちなみに、おっとりお嬢様は、お菓子だったり紅茶だったりの用意、天然エースは、姉ちゃんと一緒に司会の担当、生意気後輩は、会場設営の責任、をそれぞれ宛がわれているそうな。最後の人だけ知り合いのような気もするけど、生意気だったんですね。 「――うん、こんなところだな!」 「そうだな、大体は揃ったんじゃないか? おーい、聡!」 俺が手持ち無沙汰でいると(手伝おうにも、加わりにくいし)、どうやら買い物は終わったらしい。俺に声をかけた後、3人でレジに向かっていく。 (……せめて、これから手伝おうっと) やっぱり、なんかこの面子で1人は落ち着かないや。 「いやー、これで今日の仕事は終わりだな!」 店を出た後、姉ちゃんが大きく伸びをする。 「聡、ありがとな」 「いいっていいって、これくらい!」 両手にビニール袋を持ちながら、俺は笑顔を浮かべてみせる。 店を出る前に、俺がすすんで持つことを2人に伝えたのだ。 「手伝う」と決めたということも理由としてもちろんあるんだけど―― 「普段から、姉ちゃんにもそこそこ、澪姉にはたくさんお世話になってるから――これくらいは」 「……聡」 そう言うと、澪姉は笑みを浮かべてくれた。 俺は嬉しくなる……も。 その表情に、ほんの少しの――少しといっても―― (……澪姉?) 哀しさを、見てしまったような気がした。 「こらー、聡! 私が澪より下って――」 「姉ちゃん、それは言葉の綾だよ」 「んなわけあるかー!」 その後、予想できていた姉ちゃんとの軽口のたたき合いをしても、その表情は脳裏から消えてくれなかった。 「いいねー、あのゲーム!」 「だろー? 鈴木となら、楽しめるって思ったんだよ」 「うん、2人でも出来るし、難易度も選択できるしね」 「早く俺のレベルまで追いついてこい!」 「はは、頑張るよ」 その翌日。 俺は放課後、鈴木とゲームセンターに来た。そして、今はその帰りだ。 俺も鈴木も、結構、ゲームが好きで、それが高じて、電車に乗ってこのゲーセンまで来ることがたまにあった。 そして、今日は俺の好きなリズムゲームを鈴木と一緒に何度かやったわけだ。 「……ねえ、聡くん?」 帰りがけ、電車に乗るために切符を買おうとする俺に、鈴木が声をかけてきた。 「ん、どした?」 「今日は、歩いて帰らない?」 「え、そりゃまた、なんで?」 「んーと、なんとなく」 鈴木からの突然の提案に、俺はちょっと驚いた。 けど、すぐさま、「ああ、そっか」と納得した。 鈴木は、結構、活動的なのだ。外見は男らしいとは言えないような気がするけど(バカにしてるわけじゃない)、なぜなのかは大体予想がつく。あの人が近くにいたら、そりゃ積極的に外に出たくもなるというものだろう。 「わかった、行こうぜ」 「ありがと、聡くん」 鈴木と談笑しながら、歩いて帰っていく。 話す内容は、大体、学校生活のことで、時たまきょうだいの話題が出てくる。 基本的に、俺は鈴木と話すとき以外は、姉ちゃんのことはあんまり口に出さない。 やっぱ、ちょっと照れくさいからな。 「……聡くん?」 俺が最近の姉ちゃんのこと(もうすぐ学校でお茶会が開かれるらしいこととか)を話してると、鈴木が口を挟んできた。 いつもは、こういうとき人の話を切るようなことはしない。 となると、ちょっとした異常事態が起こったということ。 「何かあったのか?」 「あのさ……ついさっき、さくらちゃんを見たような気がして」 「さくら……」 一瞬、何のことかわからなかった。けど、少し考えて、「ああ」と合点する。 「うちのクラスの」 「うん、その子。さっき、近くをすれ違ったような気がして」 「え、俺気づかなかったぞ?」 「普段、制服姿だから見慣れなかったんじゃないかな?」 それにさっきは僕の方寄りだったし、と鈴木は付け加える。 「それだけじゃなくて、なんか随分と足早だったような……」 「そりゃまた、なんで?」 正直言って、普段のあいつの態度から考えると、道端で偶然会っても、「あー!」とかなんとか言って挨拶してきそうなものなのに。今日も学校で会ったけど、随分と元気そうだったぞ? 「うーん……よくわからないけど」 「……そういえばさ」 鈴木が答えに窮するところに追い打ちをかけるようで少し後ろめたかったけれど、俺は何となく気になっていたことを質すことにした。 こういう機会じゃないと、聞き出そうと思えそうにない。 「なんであいつ、自分のことを『名前』で呼んでもらいたがるんだ?」 「……そういえば、そうだね」 どうやら鈴木も気になっていたらしい。俺も、あいつ以外の女子は、基本的に名字で呼んでいる。けど、あいつは名字で呼ばれるのを好いていないらしい。 「なんとなくだけど、名字が長いからじゃないかな?」 「……考えてみたら、そうだな」 鈴木の回答に、俺は何となく納得した。それに、かなり珍しい名字だ。 そういうこと、なのかな……? やっぱりどこか釈然としなかったものの、あんまり突っ込むべきじゃなさそうだ。 俺はとりあえず、さくらのことを話題に出すのを止めた。 「あ、聡くん、こんなところに公園があったんだね」 それからも歩いていると、右手に公園が見えた。 どこにでもありそうな、何の変哲もない公園だ。 ベンチ、ブランコ、砂場……公園にあるべき、基本的な遊具は揃っているらしい。 「ちょっと、入ってみようよ」 言うや否や、中に入っていく鈴木。 俺はそんな友人の姿に、ちょっと驚く。 「時間、大丈夫なのか?」 「特に予定も無いしー!」 そう言って、はしゃぎながら園内に入っていく鈴木に、俺は「やれやれ」と思いながらも付いていく。鈴木は妙なところで子供っぽい。少なからず、あの人の人柄を受け継いでるってことなのかな。 とはいえ、俺も鈴木も、もう中二男子。さすがにこの時間から、遊具で遊んだりする気にはお互いなれない。 というわけで、何となくベンチに座ってぼんやり過ごしてみたり。 (……気分がいいなあ) なぜかは知らないけど、ここは凄く落ち着く。 なんか、誰かに撫でられてるような、心地よささえ覚える。 「……そろそろ、行こっか」 そんな気分に浸っていると、鈴木が俺に声をかけて、帰りを促す。 なるほど、もうそろそろ夕暮れ時。帰らないと、宿題だったり、いろんなことが出来なくなってしまうかもしれない。 (姉ちゃんも帰ってくるだろうし) お茶会のために、ということで最近軽音部は放課後に長く残っている。 そして、明日はいよいよ、お茶会本番らしい。 「じゃ、行こう、聡くん」 そういってベンチから立ち上がる鈴木を見て、俺も立ち上がり―― 強烈な、既視感。 6
https://w.atwiki.jp/gundamfamily/pages/4449.html
708 名前:通常の名無しさんの3倍 :2010/08/24(火) 21 36 04 ID ??? 706 セレーネ「そういえば、兄さんが学生の頃はフラウさんが来て」 フラウ(回想)「あきれた。まだ終わってなかったの?」 アムロ(回想)「わかってるよ、すぐに終わるさ。なぁハロ?」 ハロ(回想)『ハロ、ゲンキ!ハロ、ゲンキ!』 フラウ(回想)「まったくもう…(呆)」 セレーネ「…なんて事があったわねw」 マイ「もっとも、それは日常的によく見た風景でしたが」 アムロ「お前ら!見てたのか!!」 マイ「ええ、玄関から案内したのは僕でしたから」
https://w.atwiki.jp/imasss/pages/3377.html
【ミリオン】翼 & 昴 & 海美 「弟ができた!」 執筆開始日時 2020/04/19 元スレURL https //ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1587263650/ 概要 ー 765プロ ライブシアター 控室 ー 翼「あーあ!わたし、おねぇちゃんになりたいなぁ!」 昴「急になんだよ、翼」 海美「どしたの、翼?」 翼「わたしの同級生の娘に、この前弟が産まれたんだって。 写真見せてもらったんだけどすっごく可愛くって!」 翼「でね、その娘が 『頼りになるお姉ちゃんになるように、しっかりしないと』って 顔がすっかりお姉ちゃんしてて、なんかいいなぁーって!」 翼「ねぇねぇ。弟ができるのってどんな感じなんだろう?」 昴「いや、オレは5人きょうだいの一番下だからわかんないなぁ。海美は?」 海美「私も妹だからわかんないや」 翼「わたしも3人きょうだいの一番下…」 翼「そっかぁ。ここにいる3人、みんな妹……それも末っ子ってことかぁ」 タグ ^高坂海美 ^永吉昴 ^伊吹翼 ^田中琴葉 ^桜守歌織 ^佐竹美奈子 まとめサイト えすえすゲー速報 ごちゃまぜオールマイティ プロデューサーさんっ!SSですよ、SS! ポチッとSS!! SSまとめ SSでレッツゴー SSびより SS 森きのこ! SS2chLog wiki内他頁検索用 Pドル いちゃコメ シアターデイズ ミリオンライブ 不思議な話 伊吹翼 永吉昴 高坂海美