約 180,784 件
https://w.atwiki.jp/anipicbook/pages/1586.html
変態王子と笑わない猫。 変態王子と笑わない猫。 (MF文庫J) 発売日 :2010年10月21日 ・著者:さがら 総 ・イラスト:カントク 変態王子と笑わない猫。2 変態王子と笑わない猫。2 (MF文庫J) 発売日 :2011年1月21日 ・著者:さがら 総 ・イラスト:カントク 変態王子と笑わない猫。3 変態王子と笑わない猫。3 (MF文庫J) 発売日 :2011年5月25日 ・著者:さがら 総 ・イラスト:カントク 変態王子と笑わない猫。4 変態王子と笑わない猫。4 (MF文庫J) 発売日 :2011年9月21日 ・著者:さがら 総 ・イラスト:カントク 変態王子と笑わない猫。5 変態王子と笑わない猫。5 (MF文庫J) 発売日 :2012年3月22日 ・著者:さがら 総 ・イラスト:カントク 変態王子と笑わない猫。6 変態王子と笑わない猫。6 (MF文庫J) 変態王子と笑わない猫。6 ドラマCD付き特装版 (MF文庫J) 発売日 :2013年3月22日 ・著者:さがら 総 ・イラスト:カントク 【特装版】 ・さがら総書き下ろし短編『夢の国のアリス』を完全ドラマCD化 変態王子と笑わない猫。7 変態王子と笑わない猫。7 (MF文庫J) 発売日 :2013年10月25日 ・著者:さがら 総 ・イラスト:カントク
https://w.atwiki.jp/chupa2/pages/44.html
201 名前:変態教師 更に続き 1[sage] 投稿日:2009/09/17(木) 15 48 50 ID ??? 「池沢。おしっこまみれになった気分はどうだ?」 私はいつもの優しい教師の笑みを浮かべたまま、まだ体を震わして嗚咽を漏らす池沢に問い掛けてやる。 「…ぼくがっ…何をしたっていうの…」 縛り付けていた縄を完全に解いてやれば、やっと自由になった体を起こすワケでもなく。 「なんで、ぼくがこんな目に合わなきゃいけないのっ…?」 すっかりお漏らしをしてしまった事で脱力してしまったらしい。赤い跡の残る腕をだらんと足らし、池沢が悔しそうに唇を噛み締めた。 「こんなの、ひどいよ…ひどすぎる……」 ぐすっ、ぐすっと時たま鼻を啜りながら、私への訴えを口に出し続ける。 「おいおい、私はトイレに行かせてやろうとしてたじゃないか。それよりも、他人のジャージをお前の小便まみれにした事を謝るべきだろ?」 「もうやだよ…家に帰らせてよぉ…」 私の問いを無視したまま。池沢が力の抜けた足を前に投げ出し、腕を持ち上げ、その両手で自らの顔を覆う。 「ほら、先生にごめんなさいはどうした?」 「やだ、やだ、やだ…」 「ジャージをオムツ代わりしてごめんなさいって、キチンと謝りなさい」 「誰か、助け…」 「聞いてんのか池沢っ!」 「ひっ!!」 業を煮やした私が大声を上げれば、池沢は体をビクつかせ、恐怖に顔を歪ませる。 202 名前:変態教師更に続き 2[sage] 投稿日:2009/09/17(木) 15 51 07 ID ??? 「…池沢、今お前が穿いてる小便まみれのジャージをどうする気なんだ?」 「あっ、アンタが勝手に僕に巻いたクセにっ…!」 「お前の尿が染み込んでんだぞ?もう使えないよなぁこんなのっ!」 「んやぁっ!!」 ションベンまみれの、ベチョベチョになったジャージの股関部分を片手で引っ付かみ、ぐいっ!!と力強く引っ張り上げた。 無理矢理腰を浮かされた池沢がバランスを取ろうと後ろ手に椅子にしがみつく。 ジャージを更に上に引っ張れば染み込んでいた尿が肌に押し絞られ、チョロチョロと池沢の太ももへと垂れていき、綺麗な白色のハイソックスに黄色く染みついていく。 「……………っ!!」 池沢のお尻に、ジャージが思い切り食い込んでいる。羞恥に顔を歪ませ、またその頬を涙で濡らす。 「ごめんなさいは?ごめんなさいも言えないのか?この口は!!」 「いたっ!」 池沢の腕を掴んで無理矢理立たせる。 ふらふらとした足取りで、私に体を預けながら、ようやく体制を安定させる。 「…お仕置きがいるなぁ」 トン、と池沢の肩を軽く突き飛ばし、背後にあった跳び箱に池沢の体を預けさせる。 「せ、先生…?」 跳び箱に手を付き、背中をこちらに向けたまま池沢が振り返る。 跳び箱は池沢の丁度腰当たりまでの大きさだ。 私は戸惑う池沢の背中に手をやりぐっと上半身を跳び箱の上に倒させる。 「先生っ!なにっ…?」 そうすれば池沢は私に尻を突き出す体制になる。 私が腰に引っ掛かったままのジャージに手をかければ、水分を含んで重くなったジャージはずるりと脱げ落ちる。 「……あ」 ベチャ、と音を立てて地面に着いたジャージを、恥ずかしげに池沢が見詰める。 倉庫内を満たす、尿の匂いと、汗の匂い。 どれも、目の前の可愛らしい少年のモノだ。 203 名前:変態教師更に続き 3[sage] 投稿日:2009/09/17(木) 15 54 06 ID ??? 「……おら、お仕置きだ!!」 っばちん!! 「!?痛っ!」 ほぼ予告無しのまま、突き出された尻目掛けて思い切り平手を喰らわす。 突然与えられた激しい痛みに、池沢が涙を散らす。 「はは、今じゃ躾に尻叩きも出来ねぇんだから、楽しみが減ったよ全く」 ぱちんっ!! 「っうぐ…!」 ばちっ、ばちぃっ! 「………んぅっ…!!」 激しく音を立たせて池沢の小ぶりな尻を手のひらで叩き責め立てる。 池沢は跳び箱の上にしがみつき、痛みに声を出さまいと指を口に含み噛みついて必死に恥辱に耐える。 振動で太ももが小さく揺れるのを見ながら、池沢を押さえ付けている手をゆっくりと這わしてく。スパンキングに耐える池沢は、ただイヤイヤと頭を振る事しか出来ない。 ばち!! ばちん!! ばちんっ!! 「…っも、許しっ…」 「ごめんなさい、だ」 「ごめ、んなさ…」 涙声で許しを乞う池沢の尻はじんじんと赤く腫れている。 私の股関も確かな熱を帯び、疼いて仕方がない。 早く、早く己のモノをこの尻にブチ込みたい。 その欲望を頭の中で思い描くだけで、暴発してしまいそうだ。 「ごめんなさいっ、ごめんなさいぃっ…!」ようやく喉から絞り出した様な声で池沢が謝罪の言葉を口にする。 「よーし…いい子だ」 熱を持った尻を記憶に残すためたっぷりと眺めた後に、ご褒美にと両手で双房をねっとりと撫で回してやる。神経が痛みで麻痺していたところが冬の空気に冷まされていき、より敏感になっているのか、するりと指先だけで撫で上げただけで池沢はビクビクとその身を痙攣させる。 204 名前:変態教師更に続き 4[sage] 投稿日:2009/09/17(木) 15 55 44 ID ??? 「ん、んん……」 池沢の快感に酔う閉じた瞼には涙の粒が浮かんでいる。口からははぁ…はぁ…と小さくか細い呼吸音が聞こえる。可愛い唇は唾液で濡れていて、それが跳び箱にも垂れて汚してしまっている。 「よし、池沢。もう一頑張りだ」 肩を掴み上げ、今度はこちらに体を向けさせる。手を離せば、くたくたとその場に座り込んでしまった。 「あぅっ……」 ぺたんと尻餅を着けば、冷たいコンクリートに直に熱を持ち続ける尻を乗せる事になる。ぶるりと身を震わせると、池沢の性器もぴくり…と反応を見せた。 その事には、池沢自身は気付いていないらしい。 「休んでる暇は無いぞぉ、池沢。」 私は穿いていたジャージを、勢い良く引き下げる。自らの手によって曝された、使い込まれた生々しい赤黒さを持った怒張を池沢の目の前に持っていってやる。 「…………うぅ…」 半泣きになりつつも、池沢の視線はコレから外されない。 「ホラ、コイツをそのお口の中で温めてやってくれ。コレで私が許すって言うんだから…お前なら喜んでやってくれるだろう?」 池沢は何も答えない。戸惑い、口を固く結んだまま、離れようとも近付こうともしない。 「どうした…?コレくらいOZのチャンプならワケないだろ?」 池沢の頭を手で掴み引き寄せ、ズル剥けた亀頭の先端を、無理矢理池沢の唇にくっ付ける。 「………………っ」 くにくにと、先端で閉じた唇を割って中に突っ込もうとするが、池沢は中々顎を開いてくれない。匂いを吸い込まない様にと息を止め、全身を強張らせて耐えている。 「なぁおい早くしてくれよ…先生のココこんなんにさせた責任取ってくれよ」 まるで口紅でも塗ってやる様に、陰茎を手と腰で動かし、先走りを池沢の唇全体に塗りたくってやる。 205 名前:変態教師更に続き 5[sage] 投稿日:2009/09/17(木) 15 58 53 ID ??? 「……んむっ……く……」 多い先走り汁がグロスを塗った様に濡れ、てらてらと光沢を放っている。 「…池沢、ほら、あーんして…」 「…………………」 池沢は、ついに諦めたように、陰茎に唇を触れさせたまま、口を軽く開いた。 すかさず顎を掴み、更に大きく顎を開かせる。 「んぐっ…!」 己の怒張を小さな口にねじ込んだ。 押し入れた先端が、熱い舌とぶつかったのが分かった。それだけで、中に白濁を注ぎ込んでしまいそうになる。 「さぁ、池沢。歯は立てるなよ?たっぷりしゃぶってくれ」 そう言いフェラを促すが………池沢はくわえたまま、動こうともしない。瞬きだけをくり返し、再び涙を溢すだけだ。 「………強情、だなぁ!」 頭を両手でがっしりと掴み固定させ、自身の手によって池沢の頭を振らせる。 「んぶぅっ、んんっ!!んむぅっ…」 池沢は言われた通りに、歯をぶつけない様に必死に顎を開いて、私の為すがままにされている。 「あぁ…いい、やっぱりいい…」 イラマチオ、なんて単語13歳が知ってるかな…。池沢のお口を楽しみながら、私はボンヤリ考えていた。 ぐちゅぐちゅの口内を犯され、池沢は苦しそうに顔を歪ませる。 「ん?どうだ美味しいか、先生のチンポは?初めてだろう、チンポを口に入れるなんて事は」 「……くむっ…んむぅ……」 頷きも首を振る事もしない。しばし休憩させた後、また池沢の口内を犯す。 じゅぽっじゅぽっじゅぽっ。 続けていると、段々と射精の感覚が近付いてくる。 「…っあ、出る、出るぞっ!!」 「んんーっ!!…………っ」 ビュクビュクビュクっ!! 逃げようとする頭を押さえ付け、私の精液を池沢の中にたっぷりと注ぎ込む。 掴んでいる手を退かせようと池沢が私の手を掴んでいたが、射精には間に合わなかった。 「……………………っ!!」 吐き気を我慢してか、何度も池沢の上半身が痙攣を起こすが、私は頭を離さない。 206 名前:変態教師更に続き 6[sage] 投稿日:2009/09/17(木) 16 03 51 ID ??? ようやく、池沢の喉がこくり、こくりとゆっくり精液を飲み下し始めた頃に、ヌチュ、と陰茎を口内から抜き出した。 「…っうぷ……ゲホッ!!ゴホゴホッ!!」 引き抜かれた瞬間、池沢が口内に残っていた精液を床に大量に撒き散らす。 ガタガタと震えながら、取り乱した息を正そうと胸を押さえ、吐き気に堪えている。 「また床を汚しちまったな、池沢」 「………………っ」 「まぁいい。とりあえず、お前を犯すのを最優先にしたいんでね、片付けは後だ」 見上げる池沢の頭をがしがしと撫でてやり、私は持参してきた、…アナルセックス専用のローションを手のひらに垂らしてゆく。 「…はぁっ…はぁ……なに…?」 「池沢。今日からお前は奴隷だよ」 「…………奴隷?」 「そうだよ…夢だったんだよなぁ……性奴隷ってヤツさ」 にちゃ、と液体を手のひらの上で遊べば、池沢の顔がみるみる青ざめていく。 「まだ、許してくれないの…」 「何いってるんだ?最初から言ってただろう?レイプするって」 「………………っ!!」 池沢がふらつきながらも立ち上がろうとする。 「おいおい、今さら逃げ出すつもりか?」 「っあ…!」 完全に立ち上がる前に、池沢は出口に向かって走り出そうとしていたが、無駄な足掻きだ。 酸欠でフラフラな人間を捕まえる事なんて容易い。 「離してってばっ…もう、充分でしょ…」 「そいつは無理だね」 充血して真っ赤になった瞳に睨まれても、誘われているとしか思えない。 再び泣き出した池沢をうつ伏せにしたまま倒し、そのまま私が上から覆い被さる形になる。 私は最後の用意に取り掛かった。 この子のプライドをズタズタに引き裂いて。思い通りに出来る様に。 続く
https://w.atwiki.jp/hentaisaikyo/pages/179.html
【作品名】Dies irae~Amantes amentes~ 【ジャンル】エロゲのCS化。神様シリーズ 【名前】ヘルガ・エーレンブルグ 【スペック】聖槍十三騎士団黒円卓第四位・ヴィルヘルム・エーレンブルグの実の母にして、姉。 【変態属性】作者曰く凶ヤンデレ 【変態性の詳細】 実父との近親相姦の果てに、一人の男児を授かりその息子(弟)にも犯された……が、それは彼女の望んだこと。 彼女のいう家族愛とは家族との間に子を産み、その子に愛情を注ぎ、そしてまたその子と子作りをするというもの。 それによって家族の絆が深められると考えている。アホか。 その為か、息子(弟)への愛情は狂気の一言に尽き、強姦の末に殺された事ですら彼女にとっては「愛」。 モンスターペアレントとしての素質もあり、息子さんがイジメられれば(息子さんも相当アレなのに)発狂まがいに激昂する。 【簡易テンプレ】 「なんで…ねえなんで、どうしてなの? あんないい子をどうしてイジメるやつがいるの? 優しい子なのよ。愛しい子なのよ。悪いことなんてできない、大切な家族なのにどうしてどうしてどうしてっ!」 (※息子さんはヒャッハー系バトルジャンキー) 「よくもォッ! わたしのヴィルヘルムに、手をあげたなぁぁぁァァッ!! 」 Dies iraeによくいるロクでもない親の一人。ブラコンでモンペでロリータ。 【備考】 実際に作中で登場するのは、本人ではなく彼女を模った闇の賜物。 しかし、ヴィルヘルムの記憶を元にしてるため本来の彼女もこのような人だったといえる。 ちなみに、料理の腕は最悪で味覚障害レベル。その狂気的な愛と合わせて息子(弟)がグレてしまった要因といえる。 参戦 vol.1 381
https://w.atwiki.jp/shinmanga/pages/143.html
西沢歩の受難 ~私と、変態と、変態と~ ◆Fy3pQ9dH66 私の眼下に広がるイルミネーション。 眩いばかりに煌くそれに思わずうっとりと放心してしまう。 私は遊園地の観覧車の中にいた。 心地よい揺れと共にゆっくりと頂上を目指して上っている。 でも胸が高鳴っている理由はそのせいではない。 「――西沢さん」 不意に、後ろから声をかけられた。 かと言って振り返ることなんて出来ない。 顔なんか真っ赤でまともに顔なんか見れるはずが無いのがわかっていたから。 だから私はずっと外の景色を眺めて……いる振りをしていた。 「西沢さん?」 返事をしない私に業を煮やしたのか、再びかけられる声。 呼ばれているのはわかってるんだよ? でもちょっとだけ待ってね。 胸に手を当ててみる。 ドキドキと心臓から大きな音が絶え間無く鳴っている。 暴れる鼓動を抑えるようにゆっくりと深呼吸を一つ……二つ……。 せっかくのデートだもん。 お話しないのはもったいないよね? 慌てて変な事言っちゃうかもしれないけどごめんね? よし、次声をかけられたら振り向こう。 何も反応しない私にきっと困ってるはず。 その姿を想像したら笑いがこぼれてきて気が楽になったのがわかった。 もう大丈夫。 そう決意したのにも関わらず、期待とは裏腹にかからない声。 呆れちゃったのかなあ? だめだよ、今すぐ謝ろう。 「ごめんね、ハヤテくん――」 でも振り返った先には誰も居なくて。 ゴンドラの揺れる音だけがカタカタと耳に響いていた……。 ――そこで目が覚めた。 下着にぐっしょりと汗がしみこんでベタベタして気持ち悪い。 ボーっとする頭を抱えながらゆっくりと身体を起こす。 ここは……どこだろう。 漆黒の闇の中月明かりを頼りに辺りを見渡してみる。 木々に囲まれ、目印になるようなものは何も見当たらない。 手元には自分のものではないバッグが無造作に置かれていた。 ゆっくりと記憶を探り起こしてみる。 変なところに連れて来られたと思ってたらちっちゃな女の子が変な事を言い出して……あれ、なんて言ってたんだっけ? 思い出せない……でも。その後女の子が雷に打たれて……どうなったんだっけ? そして男の子が出てきて何か言ったと思ったら首が急になくなってて……。 死……んだ……。 その瞬間激しい嘔吐感に襲われ、すぐそばにあった木へと走り――全部吐き出した。 思い出した、人が死んだんだ。 でもそこから記憶が無い。 気絶しちゃってたのかな……。 頭を少しはっきりして記憶を整理したけど、そしたら急に全身から血の気が引くのがわかった。 殺し合いって何? 自分で言うのもなんだけど私ふつーの女の子だよ? 急に心細くなって、全身から力が抜ける。 「ハヤテくん……ハヤテくん……」 大好きなあの人の姿が脳裏に浮かぶ。 「……助けて」 何度も何度も呼んだけど、彼が表れることは……無かった。 「――ぁ」 ふと、何かが聞こえた。 風の音とかじゃない。聞き間違いじゃなければ多分誰かの声だと思う。 その声に思わず私は走り出していた。 殺し合いとか言われてもいまいちピンと来ていなかったし、そんなことあるわけが無いって思ってたから。 警戒心なんて微塵にも思わず、声の方向へとひた走っていた。 「――おらぁ!」 どんどん声が大きくなっている。 会話してるようには聞こえない、独り言? 少し明るくなっている。 小さな外灯が規則正しく並べられた細い小道が通っているのに気づき、そこに人影が見えた。 木の陰に身体を隠してそっと覗き見ると…… 「あん! どぅ! おらぁ!!」 訳のわからない掛け声を発し、歩きながら踊っている……変な格好の人が居た。 ☆ ☆ ☆ ☆ ☆ 「ど〜うなってんのよぅ、まったく」 アラバスタから脱出しようとした。 そこでモンキー・D・ルフィーを助けることを決意して囮になった。 ……そこまでは覚えている。 だがよくわからないやりとりのあと見たことも無い場所に飛ばされてしまった。 海軍につかまってしまったのか? そしてグランドラインのどこかの島で、変な能力でも使われた? そう考えもしたがわからないものはしょうがない。 とりあえずは可愛い子分たちがどこに行ったかが最優先だった。 そして考えた末に結局彼が出した結論は――。 「あん! どぅ! おらぁ!!」 とりあえずボン・クレーは踊りながら探すことにしてみた。 ――踊りながら進むこと数分。 普段よりもダンスのキレが三割り増し程良い事に機嫌を良くしていたボン・クレー。 思わず踊りに入り込んでしまっていて辺りを全く警戒していなかったことを悔やむが後の祭りだった。 隠れているつもりのようだが、何者かに見られている気配がする。 「誰!?」 ボン・クレーの叫びにガサッと草木を踏む音。 そして涙を瞳に浮かべながら後ずさる一人の少女の姿が視界に飛び込んできる。 敵意どころか怯えきった表情。 誰かは知らないが、仕事でもないのに一般人の少女にそんな顔をされて襲おうなどとは思わなかった。 むしろ何があったのかと心配したぐらいだ。 だから思わず殺気を消して彼なりににこやかに微笑んだ――はずだったのだが。 「へ……」 「へ?」 「へんたいーーーっ!」 いきなりの叫び声と共に、少女は脱兎のごとく走り去ってしまった。 「…………」 思わず呆けてしまったが、残されたボン・クレーとすればたまったものではない。 「変態とは何抜かしとんじゃワレイ!」 怒りのままに少女の走っていった方向に自身も走り出す。 「どう見ても立派なオカマでしょうがあ!?」 矛先は少しずれてはいたが……。 ☆ ☆ ☆ ☆ ☆ 後ろから絶叫が聞こえる。 「えー……追いかけてくるよー」 別に何かされると決まったわけではないのだが、思わず呆然としたあの風体。 捕まったら何をされるかわからない恐怖の中歩はただひたすらに走った。 視界が悪く障害物も多い森の中。 大の大人に比べると小柄で小回りの聞く歩だったが、さすがに子供と青年男性との体力の差は大きい。 後ろを振り向くと怒りの形相で追いかけているボン・クレーの姿が見えた。 「見つかっちゃった……追いつかれる。なにか、なにか……」 歩は『武器』とムルムルが言っていたのを思い出した。 もしかしたらなにかあるかも、と鞄を開いて勢い良く手を突っ込んでみた。 カチっと硬い手ごたえ。 「これ!?」 そういって取り出した歩の手の中にあったものは……真っ黒なフレームの眼鏡。 「えええええええええ!?」 愕然としながらその場に投げ捨てると再びバックに手を入れる。 そしてまた別の感触。 今度こそ、と取り出した手には真っ赤なフレームの眼鏡。 「またーーーーっ?」 捨てる、出す、眼鏡。捨てる、出す、眼鏡。 出しても出しても眼鏡眼鏡眼鏡眼鏡メガネメガネメガネめがねめがね……。 放心しながらも走る足は緩めず、鞄を逆さにして大きく振ってみた。 カタカタカタカタ―― 地図や食料も混じりながら出てきたのは色とりどりの大量の眼鏡の山。 「私って、私って……」 自分の運の無さに全身から力が抜け、その場にペたりと座り込んでしまう。 ボン・クレーは変わらぬ形相で追ってくるがもう立ち上がる気力も無かった。 「もう逃がさないわよう?」 「あ……あ……」 ほぼ息を切らすことも無く歩に追いついたボンクレーは、目を光らせながら見下ろし叫ぶ。 「人を変態だなんてよーくも言ってくれたわね?」 ボン・クレー自身、捕まえて何かしようという気はさらさら無かったのだが 変態呼ばわりされて逃げるなどどうしても納得できない怒りに襲われていた。 「良い? あちしはオカマ! 一緒にしないでもらえるかしら!?」 傍から見ていると何を言ってるんだと思われたボン・クレーの発言だったが、歩の耳には恐怖の対称にしか聞こえず 「いやーーっ!!」 半狂乱になりながら散らばった眼鏡を掴むと勢い良くボン・クレーに投げつけた。 「ふんっ」 難なく交わされるがすかさず次のを拾い、また投げる。 交わされ、投げ、交わされ、投げ……そのやり取りに疲れ飽きてきたボン・クレーは呆れながら 「もーう良いわよぅ? ……少し落ち着きなさい?」 歩に向かってゆっくりと手を伸ばした。 歩むも無駄だと理解しながら必死に眼鏡を探す。 そして手に触れたのは眼鏡とはまた違う硬い感触、良く見るとボールサイズの石を掴んでいた。 何でも良いと思いながらそれを同じように投げつけ、そしてボン・クレーはそれをなんなく交わした。 ――はずだった。 ボン・クレーが顔を少し動かし横を大きく反れて行ったその石は、 まるで吸い寄せられるように軌道を変え……彼の頭に勢い良くぶち当たっていた。 「のおおぉぉぉっ!」 後ろからの思わぬ衝撃にボン・クレーがたまらず頭を抱え込む。 (……顔が劇画のように濃ゆくなっていたのはきっと気のせいだろう、きっと) 呻き声を上げるボン・クレーをよそに、まるでヨーヨーのように石が歩の手の中へと戻ってきていた。 「このっ!」 ボン・クレーは歩の右腕を掴み取ると一瞬で後ろに回りこむ。 「い、痛いっ」 「あんたも能力者だったとはね……やってくれるじゃなぁい?」 「なんの……事ですか……?」 「しらばっくれんじゃないわよう!」 ギリギリと締め付けられる腕の痛みに歩の目から涙が零れ落ちた、まさにその時の出来事だった。 「待テェェーーーーーイ!」 「えっ!?」 突然の怒鳴りに同調したかのように森の木々たちがざわめいた。 視線を移すと、一本の巨木の枝の上立つ人影が二人を見下ろしている。 「罪モ無キ少女ヲカドワカス所業、神ガ許シテモコノ私ガ許サナイ!」 誰かわからないけど助けが来た? そう考えた歩の顔が一瞬にして曇る。 無理も無い。 その声の主の風体といえば烏避け用の風船の様なマスクと黒の全身タイツを着ていると言う意味のわからないスタイル。 ボン・クレーは歩の腕を乱暴に振り払うと、突如日現れた謎の男に対し向き直り 「なんなのよう、あんたっ!?」 たまらずボン・クレーが叫んだ言葉、歩も心の中で頷いていた。 「私カ? 私ハ……」 その言葉を待ってましたとでも言わんばかりに、不適な笑い声を上げ 「12thレッド!」 どこぞのヒーローが取るようなポージングを決めながら男は叫ぶ。 「…………」 唐突な男の行動に口を開けるしか他が無い。 だが数秒後気にもせず男は続ける。 「5人揃ッテ……無イケド、"ゴ12th"ッ!」 「…………」 ボン・クレーに追われていた恐怖だとかそんなものはすでにどこかに飛んでいってしまった。 歩は呆然としながらもただ感情を一人ごちるしかなかった。 「……また変態が増えた」 ☆ ☆ ☆ ☆ ☆ 私を追ってきた人と、私を助けに来てくれた人。 睨み合いながらそれぞれ構えていた。 「行くわょう!」 先に動いたのはオカマの人。 一瞬で間合いを詰めると身体を大きく反転させて逆立ち、そして上段への踵落としを繰り出していた。 けれど黒タイツの人も負けては居ない。 流れるような動きで身体を捻ると、隙が出来た脇へとパンチを繰り出した。 が、残しておいたもう片方の足でそのパンチを叩き落す。 「クッ!」 慌てて距離を取ろうとする黒タイツの人。 オカマの人は息つく間もなく続けざまに足払いを仕掛け……それもすんでの所でジャンプで交わされた。 「なかなかやるじゃあなぁい?」 再び距離をとりながら、オカマの人は嬉しそうに呟く。 対称的に黒タイツの人は呼吸を少し乱していた。 「……強イナ。私ノ力デハ少シキビシイカ」 そう言い放つと黒タイツの人は一本の木の根元へと走り出し、後ろから自分のものと思われるバックを取り出した。 中を開け……出てきたのは長い細身の鎌。 「へえ……あたしに勝てないと思ったら武器に頼るわけ?」 「卑怯トデモ言ウツモリカ?」 「全然? あちしが負けるなんて思ってないもの」 「ソウカ、ダガ私モ負ケルツモリハ毛頭無イ」 鎌をバトンのようにくるくると回し、そして大きく振りかぶるとオカマの人へと突進していく。 「良いわねえ、そう言うの。嫌いじゃないわよ、あちし」 ウィンクを投げかけると同時にオカマの人も地を蹴った。 「――でもね」 二人が交差すると同時に、オカマの人の蹴りが鎌を弾き飛ばし宙を舞っていた。 ニヤリと笑みを浮かべるオカマの人。 ……だがそれを予見していたように黒タイツの人は身体を捻ると 「囮ダ」 そのまま黒タイツの人の右拳がオカマの人の顔面へと突き刺さっていた。 「ちぃっ!」 痛みに怯み、体勢を崩しながらもオカマの人の蹴りが黒タイツの人の脇をかする。 再び距離を取るため離れたものの、対峙する二人の息が共に荒くなっていた。 そして黒タイツの人が私をちらりと見て言った。 「待ッテイタマエ、スグニ助ケル」 「その助けるってのも納得いかないけどね。あたしは別に何もしちゃいないわよう?」 「ソコノ少女ヲ襲ッテイタデハナイカ」 「人の顔を見て侮辱した挙句いきなり逃げ出したから追いかけただけよう。 それに最初に攻撃してきたのは向こう」 「……ソウナノカ?」 予想外の発言だったのか、黒タイツの人が不可思議そうな声で私に問いかけてきた。 あれ、そうだっけ……? 私は記憶を搾り出すように良く考えてみた。 侮辱って変態って叫んじゃったことだよね……間違いない。 いきなり逃げた……うん、これも間違いない。 攻撃……そう言えば私は別に何もされてない。 むしろ眼鏡とか石とか投げたのは私が先だ。 あれ? 悪いの私じゃん! 「……みたいです」 自責の念に囚われながら私は小さく首を縦に振った。 その言葉と同時に黒タイツの人は全身をプルプルと震わせ始め 「ソレジャアナニカ? 君ハ私ヲ謀ッタノカ?」 私の方へとゆっくりと歩いてきた。 「自分ノ手ヲ下サズニ他人ヲ操リ勝利ヲ得ル、実ニ悪ラシイヤリ方ダ。 イヤシカシ、ソレニ踊ラサレテ彼ニ負ケテイタトスレバ悪ハ私ノ方……ツマリ君ガ正義カ?」 ブツブツと呟きながら迫り来る迫力に私の身体は恐怖に襲われる。 「認メナイ、認メナイィッ! 負ケルコトソレハスナワチ悪! 正義ノ私ガ負ケルコトナド許サレナイ!」 「いやぁぁぁーーっ!」 思わず握りっぱなしだった石を放り投げていた。 「グ……ァ……」 明後日の方向に飛んで行ってしまったと思った石は、先ほどと同じように途中で軌道を変えて黒タイツの人の頭へと吸い込まれていき それとほぼ同時にオカマの人の蹴りが石と挟み込むようにぶち当たっていた。 呻き声と共にその場に崩れ落ちる黒タイツの人。 残された私とオカマの人はお互い顔を見合わせ、どうしていいかもわからず――ただ苦笑いを浮かべるしかなかった。 ☆ ☆ ☆ ☆ ☆ 「本当にごめんなさい!」 と私がオカマの人……ボン・クレーさんに何度も何度も頭を下げた結果、わかれば良いのよ、何て笑って許してくれた。 話してみたら全然気さくな良い人だった。 人って見かけによらないんだなあと思いながら、横で気絶してる黒タイツの人をちらりと見やる。 一応動けないようにとボンさんが自分のコートで両手足を縛ってくれているけど この人も見かけによらないのかな……一応助けてようとしてくれたのは間違いないし。 「ン……」 黒タイツの人が気を取り戻したようで微かな声を上げた。 「気がついたかしらん?」 「ム……私ハ負ケタノカ」 モゾモゾと動いてみるが、縛られているのを認識したのか諦めたように溜息をつきながら言う。 「そうよ、それともまだやる?」 「イヤモウイイ、私ハ負ケタ。私ハ悪ダッタノダ。ソレハ認ナケレバナラナイ」 「ふーん、ずいぶん諦めが良いじゃない」 あっさりと負けを認めた黒タイツの人に少し感心するボンさん。 だが黒タイツの人は饒舌に続ける。 「ダガ正義ニヨッテ改心シ、ソノ力ト協力シ、悪ヲ滅ボスタメニ戦ウ。コレモ一ツノひーろーノ姿ダ。 死ニサエシナケレバ今カラソレニナレバ良イダケナノダカラ何モ問題ハナイ、ヨッテ私ガ正義ナノハ変ワラナイノダ!」 「……良くわからないけど無茶苦茶な事言ってません?」 「さあ……あちしにはどうでも良い話だわ――っと」 ともあれ敵意がないと判断したのか、黒タイツの人を縛っていたマントをほどき体に羽織ると、バックを手に取りボンさんがクルリと踵を返す。 「待テ、ドコヘ行クツモリダ?」 「あちしは忙しいの、さっさと可愛い子分たちを探したいのよう」 「ソレハ困ル。私モ一緒ニ戦ワサセテクレ!」 「何とよ……」 「無論言ウマデモ無イ! 悪トダ!」 「勝ったって言う話なら別にあたしじゃなくてもそこの子だって良い訳じゃなあい?」 「え……?」 今の会話の流れの矛先が私に向くなんて夢にも思って無く思わずうろたえてしまう。 「いえ、私に振られても困ります……」 「ム、ソウカ」 聞こえてなかったのか聞いていなかったのか、黒タイツの人はポンッと手を叩くとクルッと顔を向けて 「是非私ヲ連レテ行ッテクレタマエ。ケシテ足手マトイニハナラナイ」 マスクが私の顔面スレスレまで滲み寄る。 興奮する息も荒く、敵意が見え無いとは言え本気で怖い。 「ボ、ボンさぁん」 助けを求めるようにボンさんに声をかける……が彼はすでに森の中へと消えてしまっていた。 「あなたみたいな熱いタイプ、嫌いじゃないけど。でも残念。 またもし会えたら考えてみてあげても良いわよう。歩ちゃんも、頑張ってねえ」 ボンさんの声だけが残響となって森に響き渡る。 「えええっ……」 「サァ! サァ! サァッ!!」 私はただの学生なのに……とも言えず迫力に負けた形で、私は半べそになりながら頷かざるを得なかった。 結果、満足そうに言われた言葉。 「ソウカ、ヨロシクオ願イスル、新12thレッド!」 って言うかリーダーにされちゃったよ。 ハヤテくん……助けてぇ……。 【 F/G-5境界線あたりの道から外れた森の中 / 一日目深夜 】 【西沢歩@ハヤテのごとく】 [状態]:健康 [服装]:制服 [装備]:五光石@封神演義 [道具]:支給品一式 / 大量の森あいの眼鏡@うえきの法則 [思考] 1: レッドってなに… 2: 殺し合いって何? 3: ハヤテくんに会いたい [備考]・参戦時期は明確には決めていませんがハヤテに告白はしています ・五光石@封神演義 投げると必ず当たる石型の宝貝。当たった人間はもれなく濃い顔になる。 「威力・スピードのほどは誰がどんな力で投げても一般成人男性が軟式野球ボールを投げた程度に統一され 当てるためにはその人物の顔を見ながら手から離すという前提条件が必要」に調整 【平坂黄泉@未来日記】 [状態]:健康 [服装]:烏避け用の風船の様なマスクと黒の全身タイツ、腰にはおもちゃの変身ベルト [装備]:エレザールの鎌(量産品)@うしおととら [道具]:支給品一式 / 不明支給品(x0〜1) [思考] 1: ヨロシク新レッド!(私ハソウスルトぶらっくアタリカ) 2: 悪ハ許サナイ! 3: 弱キ物ヲ守ル! [備考] 御目方教屋敷にて死亡直後からの参戦 ☆ ☆ ☆ ☆ ☆ 「さて……と」 思わぬところで時間を食ってしまったが現状やることは変わらない。 子分達を見つけてこの島から抜け出すのだ。 そう言えば、ここに飛ばされる前に見た影の中に麦藁帽子のような形の頭をした人影を思い出す。 もしもあれが自分の思っている人間だったとしたら、彼らも一緒に捕まってしまったのかもしれない。 そうだとしたら協力出来ないかとも考えていた。 あくまで居ればの話だったが。 地図を広げて地形や建物などを確認し子分たちが集まりそうなところを考えてみた。 「とりあえずはホテルかしらねえ……」 ホテルならバーがあるかもしれないし、そこで自分の気も知らず暢気に一杯やっているかもしれない。 一人ごちりながら地図を仕舞い込み、北へと向かって歩き始めた。 【 F-6中央街道 / 一日目深夜 】 【Mr.2ボンクレー@ONE PIECE】 [状態]: 健康 [服装]: アラバスタ編の服 森あいの眼鏡 [装備]: [道具]: 支給品一式 / 不明支給武器(x1〜2) [思考] 1: 待ってなさい、可愛い子分たち! 2: とりあえずホテルに向かう 3: 殺し合いなんてどうでも良いけど自分の邪魔する奴は許さない [備考]・アラバスタ脱出直後からの参戦 ・グランドラインのどこかの島に連れて来られたと思っており、脱出しようと考えています ・マネマネの実の能力の制限に関しては現状未定 (一応直接顔を触れた人物→西沢歩) 時系列順で読む Back Hayate the combat―― Next 反撃への第一歩 投下順で読む Back Hayate the combat―― Next 反撃への第一歩 GAME START 西沢歩 029 カタハネ -クロハネ- GAME START 平坂黄泉 029 カタハネ -クロハネ- GAME START Mr.2ボンクレー 054 何にでも「お」をつけりゃ綺麗になると思ってんだろ?ナニはどうする、ナニは
https://w.atwiki.jp/haishindore/pages/42.html
姉どれ 始祖たるmemeどれさんの実姉だそうだ。 クトゥルフを黙々とこなす配信を行う。 お気の召すままに( -ω- `)フッ
https://w.atwiki.jp/ekidash/pages/3745.html
あねべつ 北海道旅客鉄道 北海道厚岸郡浜中町大字後静村小字姉別市街 JR根室本線(花咲線)(釧路~根室) 浜中←→厚床
https://w.atwiki.jp/itmsanime/pages/484.html
【作品名】姉汁 【曲名】Tropical★Juice 【歌手】片霧烈火 【カテゴリ】サウンドトラック 【価格】¥200 □■iTMS■□
https://w.atwiki.jp/ocltslyrkyo/pages/53.html
【人為変態戦士マーズレッド制作陣】 透華「……というわけで」 透華「人為変態戦士マーズレッド、始動ですわ!」 純「……なあ、何がというわけなんだ?」 一「いや、どっかの誰かが目立ちたいって言いだして……」 ハギヨシ「衣様が、またアクションものを……と」 智紀「で、折角だからオカルトスレイヤーの様なものを……と」 純「あー、なるほど」 透華「狙うなら、視聴率NO.1ですわ!」 一「……いや、無理じゃないのかな」 一「オカルトスレイヤーのあれは、アクションシーンと話題性でだいぶ稼いでたから……」 智紀「同ジャンルで普通のアクションだと、どうしても見劣りする」 純「改めて、京の字はスゲーよな」 ハギヨシ「麻雀の代わりになるもの……と、色々な道を模索していましたから」 智紀「……正直、話だけでも鬼気迫る勢いなぐらい」 一「そういえばあのとき、古式ムエタイやってたんだっけ?」 一「珍しいよね、ムエタイで……しかも古式って」 ハギヨシ「ええ、それは……」 ハギヨシ「『どうせやるなら……立ち技最強を覚えたい』」 ハギヨシ「『近代化して、技が削れる以前のを』」 ハギヨシ「『難しければそれだけ、全力で打ち込めるから……』」 ハギヨシ「……という感じでしたね」 一「……うわあ」 純「色々見失ってんな」 智紀「……須賀くんだから仕方ない」 純「で、結局やめたのか」 ハギヨシ「当人いわく、『どれだけやっても、俺はこれでもトップになれない』」 ハギヨシ「だ、そうです」 純「そりゃ、当たり前だろ」 智紀「一位になりたかったなら、別のものを選べばいいのに」 一「本当に馬鹿だよね、京太郎くん」 透華「ちょっと、私をぬきで盛り上がらないで下さいまし!」 透華「そう……オカルトスレイヤーと張り合うなら、オカルトスレイヤーになればいいんですわ!」 透華「しかし、それと同じ道は歩まない! 二番煎じなんて、ちゃんちゃらおかしい!」 透華「やるなら、より派手に! より大袈裟に!」 透華「そんな方針のアクション番組こそが、相応しいのではなくて?」 智紀「……ごめん。日本語でお願い」 透華「『須賀京太郎を主役に据えて』」 透華「『話題性のある麻雀プロを起用』」 透華「『凄まじいアクション』」 透華「その名も――」 透華「『人為変態戦士マーズレッド』! ですわ!」 一「ダサい」 純「タイトル長いな」 智紀「なんかゴキブリ駆除剤みたい」 ハギヨシ「改めて、些か感性を疑います」 透華「う、うぐぐ……」 透華「しかし、私は大真面目にこれを……」 純「……ギャグじゃなかったのか」 智紀「『須賀プロ主演にアクションやるとしたら、ヒロイン誰がいい』……っと」 ハギヨシ「……ならば私も、真面目に言わせて頂きます」 ハギヨシ「京太郎くんは……いえ、須賀プロは……」 ハギヨシ「確かに彼は、色々な事ができる芸達者で……番組としても華があることは承知しております」 ハギヨシ「しかしながら、彼は麻雀プロです。麻雀が本業です」 ハギヨシ「タレント活動自体は、彼が自ずから行っているので否定はしませんが……」 ハギヨシ「せめて、本業に影響が出ない範囲に留めておくべきではないでしょうか?」 ハギヨシ「また、彼以外の麻雀プロに……アクションを求めるのは酷というもの」 ハギヨシ「彼なら軽い打ち身で済んでも、他のプロなら骨折しかねません」 ハギヨシ「麻雀界の為にも……」 ハギヨシ「また、須賀プロが麻雀に集中するためにも」 ハギヨシ「そのような企画は、考えなおした方がよろしいかと」 一「とーかには悪いけど、ボクも反対」 一「あんな麻雀スタイルなのに、タレント業なんてのにはそもそも無理があるんだ」 一「確かに出来てるし、京太郎くん自身がやってるってとこはあるけど……」 一「ボクたちが、彼の重荷になることをしちゃいけないと思う」 一「少なくともそのままの案なら、ボクは反対だ」 智紀「……ふむふむ。大星プロ」 透華「……それは、友人としての言葉ですの?」 透華「それとも、龍門渕に仕えるものとして?」 ハギヨシ「……確かに」 ハギヨシ「彼の友人としての私情が混じっていることは、否定できません」 ハギヨシ「しかしながら私は、公正な箴言を行ったつもりです」 ハギヨシ「未来ある麻雀プロの、本業に支障をきたせる番組を撮影する」 ハギヨシ「そんな不名誉は、龍門渕にとっても好ましいものではないでしょう」 透華「……なるほど」 透華「他の麻雀プロについてはスタントマンを使うか、アクションシーンを除きますわ」 透華「しかし……須賀プロが出演するか否かは」 透華「彼が決めるのではなくて?」 ハギヨシ「ええ、一番は彼の意思です」 ハギヨシ「彼とてプロなのですから……己の限界は心得ているでしょう」 ハギヨシ「かつてのように、あまりにも無謀なことはしないはず」 ハギヨシ「しかしながら……」 ハギヨシ「彼の意思が重要と言えど、それを言い訳に制作者の責務を軽んじるのは……以ての外では」 透華「制作者の責務?」 ハギヨシ「ええ」 ハギヨシ「出演者に万全の舞台を整えること、です」 ハギヨシ「ロケーションしかり、スケジュールしかり、スタッフしかり……」 ハギヨシ「彼ら自身の、管理についても」 ハギヨシ「出演者を動かすのですから、その制作にあたる全てを万全に管理すべきです」 ハギヨシ「その中で最も重要なのは、安全管理」 ハギヨシ「出演者が可能と言っても、それが本当に可能であるのか。安全であるのか」 ハギヨシ「そのことへの責任を、制作者は負担しなければなりません。出演の対価以上に……」 ハギヨシ「それは、契約書に載せるまでもない、最低限の義務となります」 ハギヨシ「……座右の銘は、いかなるものだったでしょうか?」 透華「目立ってなんぼ!」 透華「そして――ノブレス・オブリージュですわ!」 ハギヨシ「ならば……」 透華「ええ、言われなくとも判っていますとも!」 透華「義務と名のつく以上、軽んじなどはしませんわ!」 透華「言われずとも、万全の安全管理は行います」 透華「ただ、仕事である以上……出るか出ないかは、須賀プロが判断すること」 透華「ですわね?」 ハギヨシ「……ええ」 一「まあ、それじゃあ色々見直そうか」 純「どうせなら、ほのぼの系はどうだ?」 純「オカルトスレイヤーがシリアスだったわけだし、そっち方面なんかは……」 透華「なるほど……」 透華「ほのぼの系ハイパーバトルアクションコメディ!」 透華「それはそれで、大いにアリ! ですわ!」 智紀「『大星プロとのキスシーンどうっすかね?(ゲス顔)』」 智紀「『むしろ目の前で別の女性とのイチャコラを見せるべき(断言)』」 智紀「『あわあわ涙目になるんですねヤッター』」 智紀「『先輩後輩で宮永姉プロとかどうっすかね(提案)』」 智紀「『いいゾ~、コレ』」 智紀「……なるほど」 ハギヨシ「……」 ハギヨシ「何をしてらっしゃるのですか?」 智紀「ひぎぃ」 ◇ ◆ ◇ 【人為変態戦士マーズレッド 宮永照の場合】 照「……オファー?」 尭深「はい……。アクション番組、なんですけど」 照「アクション……」 照(どうしよう) 照(私に仕事のオファーをしてくれるというのは、嬉しいしありがたい) 照(でも……) 照(一輪車乗れとか、縄跳びしろとか言われたら……期待に応えられない) 照(それは申し訳ない……) 照(いや、ひょっとしたらそういうのを期待しているのかも……) 照(……むう。嫌だな、そういうのは) 照(そりゃあ、昔に比べたら当然出来るようになってる。なってるはず) 照(でも、私は麻雀プロだから……怪我をしたら危ない。本業に支障が出る) 照(だから、駄目だ。本末転倒だ。転倒したら危ないし……) 照(申し訳ないがここは丁重にお断りを……) 尭深「須賀くん……。いや、須賀プロが主演みたいです……」 照「……」 照「……今、なんて」 尭深「須賀プロが、主演予定です」 尭深「そちらもオファー中だとか……」 照「……」 照「……私の役は?」 尭深「ヒロインって……書いてあります」 照「……!」 照(私がヒロインで、京ちゃんが主役のヒーローアクションもの?) 照(なるほど……なるほどな) 照(というか京ちゃんはまた、そんな危ないことをしようとしてるのか……) 照(熱心で元気なのはわかるけど、働きすぎじゃないのかな) 尭深「あと、淡ちゃんも……ヒロインです」 照(それに……危ないってこと、判ってるのかな?) 照(麻雀は楽なことじゃないし、身体が資本なのに……) 照(判っててもやりそうだけど……うーん) 照(……よし) 照(京ちゃんは一人だと無茶するから、私がついていてあげなきゃな) 照(ちゃんとブレーキをかけてあげないと、どこまでも走り出しちゃうから……) 照(うん。京ちゃんってば仕方がない子だなぁ) 照「出る」 尭深「あ……はい、判りました」 照(しかし……京ちゃんはどんな役なんだろうな) 照(京ちゃんらしく、年下系だといいんだけど) 照(京ちゃんはどうにも格好つけで負けず嫌いなところがあるから……) 照(そういうところが、可愛くて微笑ましい) 尭深「あ、アクションじゃなくて……」 尭深「アクションコメディ、みたいです」 照(……うん。私の中の京ちゃんは、あの頃のままなのかも) 照(『照ねーちゃん』『照ねーちゃん』って、後ろをついてきて可愛かったな) 照(あの頃は、今よりももっと素直で。ちっちゃくて) 照(……覚えてないのか) 照(子供の頃のことだとしても、やっぱり少し寂しい) 照(……まあ、私もすぐには気が付かなかったけど。子供の頃だし) 照(まさか、あの頃してたことを今返されるなんて……擽ったいような、恥ずかしいような) 照(まあ、京ちゃんも大人ぶりたいんだろうな) 照(でも……それでも意地っ張りでお調子者なところは、変わらずだ) 照(私がちゃんとブレーキ役になって上げなきゃな) 照(仕方ないなぁ、京ちゃんは) ◇ ◆ ◇ 【人為変態戦士マーズレッド 大星淡の場合】 誠子(私は今、猛烈に後悔している) 誠子(確かに不景気だった。会社が、従業員数を縮小しようとしているのは知ってた) 誠子(それがしかも、若手にも及ぶなんて噂を耳にしてしまったとき) 誠子(あろうことか……そんな会社は、さっさとこちらから見切ってやろうと思ってしまった) 誠子(予め技能ありきで募集して、挙げ句に碌に育成もしない……できない) 誠子(どうにも、あのロシアのPMCと比べてしまった) 誠子(それで、あの会社を離れた) 誠子(聞く話によると、それから経営不振を起こしたらしいから……私の判断は間違っていなかった) 誠子(……が) 淡「亦野せんぱーい」 淡「暇ー。暇ですよー」 誠子(何故私は、こいつに頼ってしまったんだろうか) 誠子(我ながらこれは、間違ってしまったとしか思えない) 誠子(銃器の扱いも出来るから、ボディーガード程度は一応軽いが) 誠子(それにしても……) 淡「ひーまー」 淡「ババ抜きでもしましょうよー?」 誠子「お前、能力使うだろ」 淡「バレました?」 誠子「……はぁ」 誠子(こいつのマネージャーって、やること少ないんだよな) 誠子(給料ちゃんと払われるから、いいけどさ) 誠子(賞金懸かった試合とかには、ちょくちょく出てるらしいしな) 淡「なんで仕事来ないんですかね?」 淡「こんなに可愛いのに」 誠子「ランキング、低いから話題性がないんだろ?」 誠子「ちゃんと色々チェックしてる麻雀好きなら知ってるけど……」 誠子「一般的な知名度はそれほどでもないからじゃないのか?」 淡「ぶー」 淡「本当なら今ごろ、低ランクなのにタイトルホルダーってなってたのに……」 淡「きょ……いや、須賀のバカプロのせいで……!」 淡「適当に仕事でもやろっかなー」 誠子「……普通にランキングに関わる試合でろよ」 淡「それは却下で」 誠子「……何でだよ」 淡「だって、まだ須賀倒してないし」 淡「アイツを倒して、アイツに付けられた傷を癒して初めて私はスタートできるんですよ」 淡「私の快進撃……大星淡の初めては、須賀京太郎って決めてるんです」 淡「そしたらそっから一気に、イケるとこまでイっちゃいますからね」 淡「ばばーんと! テルのとこまで!」 誠子「……あ、ああ。そうか」 誠子(……馬鹿だ、こいつ) 誠子「……で、仕事来てるんだけど」 誠子「どうする? やってみるか?」 淡「んーと、どんな内容ですか?」 誠子「ヒーローものの、アクションコメディみたいな感じだな」 誠子「勿論大星のアクションは、やるとしてもスタントあり」 誠子「キャラは……ああ、ヒロインらしいけど」 淡「ふーん」 淡「ヒーローものって……ちょっと子供っぽくないですかね?」 淡「あんまり私そういうの、見てないから判らないんですよねー」 淡「精々、オカルトスレイヤーぐらいだし……あれは子供向けじゃないし」 誠子「じゃあ、断るのか?」 淡「勿体ないですけど……全然興味や知識がない番組に出るのもどうかなーって」 誠子「そう言われたら、そうだよな」 淡「ですよねー!」 誠子「っと、オカルトスレイヤーって言えば」 誠子「この番組も、須賀プロが主演らしいな」 淡「――――」 淡「えっ」 淡「へ、へー」 淡「そ、そーなんですかー」 淡「へー」 誠子「しかもまた、須賀くんはスタントなしアクションらしい」 誠子「須賀くんも大変だな……」 淡「へー」 淡(えっと、私がヒロインで……須賀が主演?) 淡(つまり私、アイツとキスシーンあったりするの?) 淡(……) 淡(ないないないない。絶対やだ。なんであんな奴としなきゃいけないんだってば) 淡(あり得ないって。アイツと共演でヒロイン役なんて、絶対やだ) 淡(スケベそうな顔してるし、どさくさに紛れて何されるか判んないしさ) 淡(手付きがエロいって話だし、絶対セクハラとかされる。お尻触られたり!) 淡(……) 淡(……ヒロイン、かぁ) 淡(どんな番組かもしらないし、須賀の馬鹿と共演だけど……) 淡(うーん、ヒロインってのを捨てるのは勿体ないよね!) 淡(やっぱり、私の可愛さなら主役が相応しいし!) 淡(これ出たあとにオファー増えるかもしれないしさ!) 淡(だから、仕方なく出てあげる! アンタが主演だとしても!) 淡(……) 淡(……ヒロイン、かぁ) 淡(……) 淡(んへへへへへへ) 誠子「んじゃ、オファーは断っておくよ」 誠子「正直、こういうのも経験の内だと思うんだけどな……」 淡「そうですね! 言われてみたら、そう思います!」 誠子「えっ」 誠子「いや……何て言うか、やけに素直だな」 淡「マネージャーである先輩の言葉を、考えてみようかなって!」 誠子「そ、そうか?」 誠子「なんか気持ち悪いなあ……どうしたんだよ、お前」 淡「そんなことないと思いますよ! はい!」 淡「ヒロイン、かぁ……」 淡「……」 淡「仕方ないなぁ、きょーたろーは」 淡「まったく……」 淡「~♪」 ◇ ◆ ◇ 【人為変態戦士マーズレッド 弘世菫】 菫「ふう……」 菫「……」 菫「あー、疲れた」 菫「確かこの辺りに、ポッキーが……」 菫「あー、癒される」 菫「あー」 菫「……」 菫「……マネージャーでも、雇おうか」 菫「独り言ばっかりで、なんだか私が可哀想な人みたいになってしまうじゃないか」 菫「はぁ……」 菫「でも須賀や、やえの奴はマネージャーなしだしなぁ……」 菫「私だけマネージャー雇うってのもな」 菫「あー」 菫「照や淡の奴なぁ……」 菫「なんでなんだよ、まったく」 菫「いや、あいつらは麻雀以外があれだからわかるけどさぁ……」 菫「しょうがないんだよな、誰かがフォローしないとさ」 菫「そこは、同性……できれば気心知れてる奴がいい」 菫「だから、あの二人が適任だってのは判る」 菫「判るさ! 判るけどな!」 菫「……先に教えてくれてもいいじゃないか」 菫「飲みの席で平然とその事知ってる前提で、いきなり話をし始めて……」 菫「それで、『あれ、言ってませんでしたっけ?』とか……」 菫「やめろよ、そういうの」 菫「……」 菫「いや、あいつらのことだから純粋に伝え忘れたんだろうが……」 菫「昔から、そういうこと多かったからな。判ってるよ」 菫「でもなぁ……」 菫「思えば、大学の麻雀部だってそうだ」 菫「なんで私の学部は私だけしかいないんだよ」 菫「オカルトなしで打つなら……って大学選んで、来たんだよ」 菫「幸い推薦だったから、学部なんて特に考えるわけないだろう?」 菫「それなのにあいつら、ちゃんと考えて大学来てるし……」 菫「挙げ句その癖、須賀なんかはプロになるし……」 菫「お前、教師になるんじゃなかったのか?」 菫「新子とも、仲良そうにしてたじゃないか。教育学部の話題で……!」 菫「その癖プロになったらなったで、タレントまがいの出演率だし……」 菫「いや、判ってるんだ。判ってるさ」 菫「お前本人は麻雀プロとして、麻雀を打ちたいって……勝ちたいと思ってるって」 菫「でもなぁ……」 菫「……」 菫「……やめよう。なんか虚しい」 菫「メール?」 菫「仕事のオファー、ね」 菫「ふーん……アクションコメディか」 菫「タイトルは……『人為変態戦士マーズレッド(仮)』」 菫「戦隊もののオマージュか……どうせなら魔法少女のオマージュがいいんだけどな」 菫「役は……なるほどなるほど。そう来たか」 菫「えーっと、主演は……」 菫「……あの、バカ」 菫「ノースタント、ノーワイヤー、ノーCG、ノー早回し」 菫「あいつは……なにやってるんだ?」 菫「しかも、照と淡にもオファーとか……嫌な予感しかしない」 菫「演技力は、大丈夫だろう」 菫「照の営業モードはかなりのものだし、淡も二面性があるからな」 菫「……ただ」 菫「撮影以外で、須賀のストレスが凄いことになるだろうな」 菫「……」 菫「あー」 菫「やってやるよ! 私が!」 ◇ ◆ ◇ 【人為変態戦士マーズレッド 福路美穂子の場合】 美穂子「えっと……私にオファー?」 美穂子「アナウンサーなんだけど……いいのかしら?」 美穂子「出演者は……えっと」 美穂子「うーん」 美穂子「須賀くん……そう言えば、久しぶりね」 美穂子「プロになってからは、前ほど連絡もとらなくなったから」 美穂子「元気にしてるかしら?」 美穂子「教えたことは、彼なりに生かしてくれているみたいだけど……」 美穂子「えーっと、なになに……?」 美穂子「『若!』」 美穂子「『ああ、またそんなにお怪我をして!』」 美穂子「……」 美穂子「いくつか台詞が載っているけど……どういう状況なのかしら、これ」 美穂子「うーん」 美穂子「……そうね」 美穂子「久しぶりだから、折角だし……」 美穂子「……でも」 美穂子「これ、インターハイ前には終わるのかしら?」 美穂子「……」 ◇ ◆ ◇ 【人為変態戦士マーズレッド 小瀬川白望の場合】 白望「……ダル」 白望「京太郎……は、居ないんだった」 白望「……」 白望「ちょいタンマ」 白望「こっちを空売りで……」 白望「……」 白望「……」 白望「……」 白望「京太郎が置いてった佃煮、残ってたっけな……」 白望「……ご飯温めるの、ダル」 白望「あー」 京太郎『シロさん……ちゃんと、覚えて下さいよ?』 京太郎『「なんで」って』 京太郎『そりゃあ、俺だっていつまでもこうしては来られないですから』 京太郎『俺にも、就職とかあるんですよ?』 京太郎『えっ……ああ、はい』 京太郎『そうっすね。今のまま行けば……教師っすかね』 京太郎『場所?』 京太郎『地元の高校帰るか……それとも、奈良にでも行くか』 京太郎『そんなとこっすかね』 京太郎『それが、どうかしたんですか?』 京太郎『え……「なんでもない」?』 京太郎『……あ、そうっすか』 京太郎『とにかく、もう卒業した先輩のところに……こうして現役学生が足を運ぶことがレアなんすよ?』 京太郎『ちゃんと、自分でできるようになって下さいよ? いいですね?』 白望「……」 白望「……作るか」 白望「ダル……」 白望「……はぁ」 白望「色々、覚えたな……あれから」 白望(京太郎は……プロか) 白望(一時荒れてたときはどうなるかと思ったけど……) 白望(なれたんだ……プロに) 白望(……) 白望(どっちにしても……駄目だった、か) 白望(……言い出して) 白望(関係を崩すのは……ダルかったけど) 白望(言ってたら、案外違ったの……かも) 白望(迷ってても……どうにも、ならなかったな) 白望(……) 京太郎『小瀬川先輩……? え、ダルいからシロでいい?』 京太郎『シロさん……ほら、掃除しますよ』 京太郎『料理っすか? えっと、好き嫌いは……あ、ない。そっすか』 京太郎『しょうがないな……シロさんは』 京太郎『泊まってけって……!? ……あ。朝飯も作れってことっすね? もー』 京太郎『最近……疲れてるんっすよ。俺に、関わらないで下さい』 京太郎『……悔しい。悔しいん、スよ……!』 京太郎『この間から暫く……色々迷惑かけちゃって、すみません!』 京太郎『……はは。先輩、以外にお茶目なんですね』 京太郎『俺も……そんな風に、過ごしたいっす』 京太郎『こうしてるの、落ち着きますね』 白望「……」 白望「……ダル」 白望「……電話」 白望「京太郎……」 白望「……」 白望「……は、居ないんだった」 白望「……ダル」 白望「……」 白望「……出るよ」 白望(まさか……ひょっとしたら) 白望「……はい」 白望「はい……はい」 白望「……はあ」 白望「……」 白望「京太郎が……?」 白望「……はい」 白望「……」 白望(正直、ダルいけど……) 白望「……」 白望「考えさせて、下さい」 白望「はい」 白望「それじゃあ……はい」 白望「……」 白望「……あ」 白望「今のは、買いだったか……」 白望「……」
https://w.atwiki.jp/kimo-sisters/pages/1498.html
4 :がおー ◆ctpDG7E5wY [sage] :2012/01/23(月) 12 25 51.91 ID uZN4n7bu (2/4) 俺の名前は西村一樹、そこそこ名の知れた私立大学の二回生で、学部学科は法学部法学科。今は四日後に迫ったテストの勉強をしているのだが、正直なところこのままではやばい。ものすごくやばい。 入学した時は「首席で卒業してやる!」なんて志を抱いていたのだが、入学して二年近 くになる今となっては、その志は見る影もなくなってしまった。民法?なにそれ。 「くっそ、次のテストは二週間前から準備しよっと」 「あんた、それ前回のテストの時も言ってたけど」 突然浴びせられた声にびっくりして振り返ると、そこには俺の姉が立っていた。 西村真美、それが姉の名前だ。性格はかなりきついのだが(特に俺には!)顔立ち、スタイル共に良く、大学でも人気がある。 風呂上がりなのだろう、明るすぎない程度に染めている茶髪が鈍い光を放っており、それが姉の綺麗な顔立ちと相まって、色っぽかった。 「特に藤澤は採点厳しいから、しっかり勉強しないと単位こないわよ」 そして、実は俺と大学どころか学部学科も同じ。 「ね、姉ちゃん、びっくりするだろ。ノックくらいしろって毎回言ってるじゃん」 内心の照れを隠すため少し強めな口調になったが、姉は事も無げに 「そうだっけ」 とすました顔で言い放った後、まあいいわ、と呟くと(何が良いのかさっぱりとわからんが)俺のベッドに寝転んだ。長年の経験から分かるのだが、これは姉が構ってほしい時にする合図のようなものだった。この合図をシカトすると、姉はものすごく不機嫌になるのだ。 しかし、一度構ってしまうと時間をとられるのは明らかだ。そして、今の俺にそんな余裕はない。かといって追い出すこともできないのだが。……どうにも集中できないな。俺は、はあ、とわざとらしい深い溜め息をつくと、またも机に広がるレジュメとノートに挑み始めた。 それからしばらくは、レジュメをめくる音と、シャーペンを走らせる音だけが室内に響いていた。 が、やはり全く集中できておらず、内容が頭に入ってこない。やはり、ここはいい加減部屋から出ていってもらうか、と口を開きかけた時だった。 「あんたさあ、明日暇?」 「え、まあ予定はないけど」 ……あ。突然話をふられ、つい素で返してしまった。 「じゃあさ、買い物付き合わせてあげる、はい決定」 姉はニヤリと笑うと、話は終わったと言わんばかりに部屋から出て行こうとした。 5+1 :がおー ◆ctpDG7E5wY [sage] :2012/01/23(月) 12 40 37.75 ID uZN4n7bu (3/4) 「いやいやいや、マジで明日は勉強するから無理だって。てか友達と行けばいいじゃん」 俺は慌てて姉を引き止めると、至極真っ当な主張を並べた。 「友達はみんな忙しいの。その点あんたは暇人だし、別にいいでしょ」 「いや、だから、そのね」 「あーうるさいなあ、これは童貞のあんたをこの美人な姉が少しはいい思いをさせてやろうって気遣いなんだから、素直に感謝なさい!」 いやいや、よくないって。マジ無理だって。俺がぶつぶつと文句を言うと、挙げ句の果てには 「あんたが女の子と買い物いく機会なんてそうそうないでしょ」 なんて、底意地の悪そうな笑みを浮かべ、そう言い放ってきた。 ……む、確かに、1ヶ月前の俺なら何も言い返せなかっただろう。だがしかし、今の俺は違う。この質問を待っていたんだ(某宇宙海賊風)! 「いや、俺彼女いるし!」 俺はこれ以上ないどや顔で言った。実は、日頃俺がモテないことをからかってくる姉に一矢報いようと、この日まで温めてきたのだ。 ちなみに彼女は姉とは違い、可愛い系で物静かな娘だ。……怒らせると怖いけど。 姉がどんな反応を返すか待っていると「え」と間抜けな声を発した後、意外にも腹を抱えて笑い出した。 「あんたに彼女だなんて出来るわけないでしょ! 笑わせないでよ! あー、お腹痛い!」 「な、なんだよ、ほんとだって!」 きょどった俺の反応がさらに嘘っぽく映ったのか、姉はさらに爆笑しだした。ヒーヒーとひとしきり笑った後、 「明日は午前中からだからね。勉強が忙しいのは分かってるから、夕方までには帰るようにしてあげる」 と一方的に告げると、いやマジだから、彼女いるし、という俺のしどろもどろな抗議も聞かずに部屋に戻っていった。 一人残された俺は、あー今回のテストは終わったななんて絶望しつつ、意識はいつの間にか闇に落ちていった。 朝、目を覚ますと俺にはブランケットがかけられといた。妙なところで気がきく姉がやってくれたのだろう。 普段強気でわがままだけど、なんだかんだで優しさも持ち合わせているのだ。 姉に感謝しつつ寝ぼけ眼で携帯をひらくと、彼女からメールがきていた。 『おはよう。今日、10時から図書館で一緒に勉強しない? 急にごめんね。』 時間を確認すると九時二十分過ぎ。こ、これは急がねば! 『わかった、すぐいくよ。』 軽く返事をし、大急ぎで身だしなみを整え勉強道具をかばんに放り込むと、ばたばたとあわただしく家をでた。 途中で姉ちゃんとの約束を思い出したが、彼女と姉ちゃんの横暴どちらが大事か?当然彼女だ。 『ごめん、彼女から図書館で勉強しようって誘われたから行ってくる。買い物はまた今度で』 俺はルンルン気分(死語か?)で姉にメールを送ると、少しあった姉への罪悪感はすぐに頭から消えていった。
https://w.atwiki.jp/oreqsw/pages/103.html
――――その虎、天を求める―――― 世界の果ての最も自由な地、アフリカ 生と死とがコインの裏表の様に隣り合う最も苛烈な熱砂の最前線。 そして多くの男達が少女達、人類の為に前線を担う男の戦場。 一人輝く大鷲の許に、型破りの虎が隣行く。 戦線を支える象徴として、戦線を引っ張る兄貴分として、二人は砂漠を駆け抜ける。 これは、己の信じる道を己の思うままに進む男の物語。 触れられないものは無い、越えられないものは無い、出来ないことなど何もない 不可能を可能にしろ! 定めなど殴り壊せ、心の目を開き、大声で吼えるのだ それこそ我等の魂だ 最も猛き魂はお前の内にある さあ、運命に打ち克て! 求めるものは――最も高き最上の地―― 「俺を誰だと思ってやがる!!」 本編 『プロローグ』(2010.10.17) 『十五夜の月を喰べる虎』A / B (2010.10.23) 『デスレース1942』A / B / C (2010.11.24) 『ストライクイーグル』 A / B / C / C⁺ (2010.12.18) 『我が逝くは星の大海』 A / B -2 -3 / C / D / L-1 -2(2011.1.16) 『星の彼方へ』 A/ B / C(2012.3.16) Wiki掲載にあたって単語の不整合や一部表現を本スレ投下分から大分修正してあります。すまぬ… ちょっと休憩 『俺だってイチャイチャしてぇんだ!!』前半 / 後半(2011.2.16~2.17) WARNING ALL-STAR OTHER 連絡通報、告知に許可、全て無用のレンタルフリー! 女の子と酒があればどこへでも!好きな時に好きな所で、どんなにしてもいいよ!あんたに任せた! 先達の言うように、設定の分からん所、俺君の趣味はなんですか?おいしい牛乳の選び方は?等々なんでも聞いてください。 コメント ご意見・ご感想お待ちしておりますぜ。 てめえここ分からん。間違ってますよ!虎さん!ってとこがございましたらガシガシどうぞ。 貼ってください -- 名無しさん (2011-01-04 23 24 03) リンク先カラですよ -- 名無しさん (2011-01-04 23 38 07) 工事終了!編集大変すぎやろー!感想とかありがとうございます!Cパート書いてくる! -- 名無しさん (2011-01-06 15 35 06) ありがとうございます 十五夜の月を喰べる虎とてもおもしろいです -- 名無しさん (2011-01-05 17 32 38) 続きよろ -- 名無しさん (2011-01-05 23 47 54) 面白いです。続きマダー? -- 名無しさん (2011-03-31 15 13 40)面白いだなんてそんな…ありがとうございます。続きはまだですが、もう少しだけお付き合いください 虎さんおすすめの牛乳は何ですか? -- 名無しさん (2011-04-08 22 05 39)牛乳本来のおいしさが生きているのは低温殺菌だと個人的に思っています。 学校給食の牛乳が好きだったなあ。という人には高温殺菌牛乳がおすすめです。お腹の弱い人でも、 高温殺菌ならおkという人は多いですね。おすすめは低温殺菌です。でも日本人って牛乳が適さない人が多いらしいですね。非常に残念…無念… 先が気になって夜も眠れません 更新待ってます…… -- 名無しさん (2011-06-29 02 47 02)筆が遅くて申し訳ない。これからは少しずつピッチを上げる予定なので、夜はしっかり寝るんダナ! ふぉおぉお!続きが気になる! -- 名無しさん (2011-07-26 15 01 29)スマヌ…遅さだけしか、とりえが無いのだ……ッ! たぶらかした女の子の人数がどんどん減っていくのが寂しいな… -- 名無しさん (2011-12-08 23 55 08) そりゃ更新してないし -- 名無しさん (2011-12-09 22 44 51)女の子が捉まらない夜だってある。だって男の子だもの なんだこのデビルハンターたいな主人公はッ……!最高だな -- 名無し (2012-02-05 00 07 41)ハッ、アンタのJack potに入っちまったのかい!? ダンテかっこいいですよねぇ…でも俺、ゲームヘタネン… 続きはこないのかねぇ -- 名無しさん (2012-02-06 11 21 45)仕事を盾に更新しなくてすみませんでした!これからもちまちま頑張ります! 本スレに更新ktkr! 掲載待ち -- 名無しさん (2012-03-11 02 17 42)光の速さで感謝!掲載は夜にちまちまやります。あ、本編で文字数で切った部分もちょっとのせちゃう// まるで茨の赤十字を彷彿させる俺だな -- 名無しさん (2012-06-01 15 55 38) ……いや、よくよく考えたらアレだ、ダイグレンのあの人だ。俺を誰だと思っていやがる! -- 名無しさん (2012-06-01 16 02 01)バレテル!…アニキかっこいいんです。好きなんですごめんなさいすみません。熱い男が大好きです やったぁ!! ついに続きがきた!! -- 名無しさん (2012-06-01 23 48 57)来たけどこのざまだよ!放置プレイ!……がんばります、ごめんなさいがんばります… 名前 コメント 今日は - 人の女の子をたぶらかしました 昨日は - 本の酒瓶を空けました 今まで - 回狙い撃ちにされました