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22【渾然】暇だから安価で兄姉に構ってもらうpart22【一体】 兄スキーは風呂で兄貴に色々聞く OIDON「兄ちゃんって今まで何人くらいの女の人と付き合ってたの?」 兄「また、質問かww」 OIDON「聞きたい」 兄「それは言えないな。大人の秘密だww」 兄「それで、何で泣くんだ?」 OIDON「別に…」 兄「自分で聞いておいて、傷付くような真似はやめなさい」 OIDON「俺も女の子だったら、良かったのに」 抱きしめて貰って、背中とんとんされた。 兄「ごめんな」という展開になりショックを受ける兄スキー 帰省したアネモエは姉さんがこないだ具合悪いときに従兄に病院に連れてってもらったのを 利用し、姉さんと従兄の仲が良くしようと試みる。 ア「ねーちゃんお礼いった?」 姉「何の・・・?」 ア「この前の病院のだよ!」 姉「言ってない」 ア「もう・・・、ほら、行こ?」 姉「ちょ・・・」 私「この間はありがと!わざわざ来てくれたりして」 従兄「いやぁ、近くにいるんだからいつでもいってよ」 姉「・・・」 ア「ほら、ねーちゃんも!」 姉の頭ぐいぐい 姉「むー・・・、ありがと」 従兄「ボクよりアネモエにお礼いいなよ、すごく心配してたんだよ?自分も具合悪いのに」 姉「そうなの?」 従兄「そうだよ、あの時は二人とも熱出してたんだから」 姉「ごめんねアネモエ、ありがと」 ア「いいのいいの、じゃいっこか」 ア「なんでねーちゃんと仲が悪いの?」 腕をつかんで抱きつく 姉「!!!」 従兄「うーん・・・、昔はよく喧嘩したかもしれないけど・・・」 姉「・・・」 ア「私とは仲良しなのにねww」 従兄「そうだねぇww ってこら」 顔を近づけたけどよけられる ア「何でよけるの!」 従兄「アネモエは誰にでもそういうことするのかい?」 ア「え・・・、いや・・・」 従兄「だろ?ボクもそういうのはされても困る」 ア「ごめんね・・・」 姉「アエモエはっ!」 従兄「昔のことは知ってるよ、だからこそして欲しくないの」 ア「う・・・」 従兄「ほら・・・、ボクは説教するのにいるんじゃないんだ、遊ぼうかww」 姉「そだね・・・、いこ」 いろいろ遊んで帰ってきましたよ 帰りの車の中では二人で話してるのもあったんで大丈夫っぽいようだ。 続いてにしおかすみこでお風呂 私「あ゛ーーーーっつ!」 姉「!」 私「意地をはってなかなか従兄と仲直りしないのはどこのどいつだい?」 姉「あぁ・・・」 私「お前だよ!」 姉「40点ってとこかな」 私「ひどくない?」 姉「だって似てないんだもんww」 私「がんばったのに・・・」 しばらくして体を洗うために出ます、あらいっこはデフォですね 姉「・・・」 私「どしたの?」 姉「もみすぎじゃない?」 私「そんなことないよwwwwww」 姉「・・・(びくっ)」 私「?」 姉「・・・胸、やめて」 私「はーい」 洗い終わったあと浴槽で私が後ろから抱きかかえるようにして耳舐めしたら 姉「ん・・・、やぁ・・・ん」 スレで色々あって長い間、顔を出さなかったタマヨ閣下が戻って来て下さった そしてあの九ちゃんが久方ブリに深夜登場する! しばらくはタマヨの憂鬱編へ!
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(今だけなら、あの『甲斐の信玄』すら凌ぐ虎ぶりだな…) 大量の空瓶に埋もれて眠るふたりを眺めながら、小十郎は、政宗の部屋に散らばったものを片付ける。 ひとしきり済ませた後で、小十郎はだらしなく畳の上に引っくり返っている政宗に近付くと、彼女の耳元に呼び掛けた。 「──政宗様」 「うぅ…ん…?」 「身体を痛めます。隣に寝床をご用意しましたので、そちらでお休みなされ」 「ぁ…元親は…?このままじゃ、いくら夏でも風邪引いちまう……」 ぼやけた頭を巡らせながら、政宗は、自分から少し離れた所で身体を丸めている元親の 姿を探す。 「長曾我部は、小十郎が客間に運んでおきます。ご安心を」 「そっか…頼んだぜ」 「はい」 のそのそと這いながら、政宗は隣室へ移動する。 小十郎は、元親を起こさぬよう腕に抱き上げると、政宗から背を向けた。 「…小十郎」 「──は」 元親を抱えて部屋を出ようとする小十郎に、政宗の声がかかる。 「もう、コソコソすんのイヤだから、言っとく。俺…今、好きなヒトがいるんだ」 「……そうですか」 「うん、それだけ。Sweet dream。……お休み」 「お休みなさいませ」 掛けられた声が、随分と女の艶を帯びている事に気付いた小十郎は、一度だけ感慨深げに目を閉じると、政宗の部屋を後にした。 客間に着いた小十郎は、布団の上に元親を下ろすと、乱れた銀髪を優しく払う。 「ん…」 夢を見ているのか、元親は僅かに眉を顰めると、短く声を上げた。 「…お前には、思い知らされたよ。政宗様は、いつまでも子供じゃねぇって事をな」 年頃の娘を持つ父親というのは、こういう心境なのだろうか。 かつて、自分の傍で泣いてばかりいた引っ込み思案の女の子は、いつの間にか奥州を背負う屈強の武者として、そして大人の女性として成長していたようだ。 ずっと一緒にいた筈なのに、この頃の政宗は、自分の知らない所で様々な経験をしている。 それが、主君を見守る家臣としては嬉しくもあり、また、心の何処かでは、それを認めたくないとも考えていたのだ。 (アンタの行動次第では、竜の『左目』すら、濁らせるおそれがあるんだ) (俺は、男の慰み者でも、アンタの大切な政宗様の代わりでもねぇ!) 「……他人(ヒト)の事は判るクセに、何で自分の事は判らねぇんだ?」 元親の身体を跨ぐように近付くと、小十郎は彼女のあどけない寝顔に目を細めた。 「お前は、いい女だ。うわべしか見ねぇバカ共のたわ言なんかに惑わされるな。本当 のお前を判ってるヤツは、ちゃんといる。お前の部下や政宗様。…そしてこの俺もだ」 反応がない元親に、小十郎は低く甘い声で囁きながら、更に顔を近づけた。 「西海の姫。何なら俺と、ひと時のアバンチュールに酔いしれてみるか…?」 そして、節くれた小十郎の指が元親の頬に触れようとした瞬間。 「……漸く姿を現したか。これまでのは、みんなアンタの仕業だったんだな」 尋常ではない殺気が、背後の人影と共に、小十郎の延髄に迫ってきた。 姉貴25
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その余りの壮絶さに、政宗は幸村に会う勇気をすっかり削がれてしまい、そのまま彼の元へ駆け寄る事も出来ぬまま、逃げ出すように甲斐を後にしてしまった。 かといって、奥州に戻るに戻れずに困り果てた挙げ句、政宗の脳裏に思い浮かんだのは、四国の心友の笑顔しかなかったのだ。 「俺、ダメだ。絶対アイツに嫌われた……もう俺、ここにいる。お前と一緒に船に乗る!」 「ちょ、ちょっと待て、落ち着けよ政宗!未だそうだと決まった訳じゃねぇだろう!何もしない内に決め付けんのは、良くねぇぞ!?」 「そうだ!元親は近い将来我と祝言を挙げた後、陸に上がるのだぞ。貴様の都合にこやつを巻き込むな!」 「……さっきから、テメェは黙ってろっつってるだろうがああぁ!!」 泣きながら元親の腰にしがみつき始めた政宗を、大人気なく引き剥がそうとする元就と、そんな彼の脳天に踵を落とす元親とで、不本意な混乱を巻き起こしていると、 「失礼します。元親様、客人がお見えになられましたが」 「またかよ?ったく、何なんだ今日は…あー、今はホントに接客中だから、明日にして貰ってくんないか」 「それが…どうも目当てが、竜の嬢ちゃんみたいなんスよ。『こちらに、伊達政宗殿というお方が、いらっしゃると思うのですが』って、赤い服着た若造が」 「…は?」 「ほぉ」 「──えぇっ!?」 「まさむねどのー。そちらにおられますか?」 三者三様の声の後で、室内の面々が反応を返していると、次いで記憶に新しい穏やかな声が、外から聞こえてきた。 反射的に逃げ出そうとしている政宗の首根っこを捕まえると、元親は政宗を正面から見据えた。 「お前流に言えば、これが最後の『ちゃんす』だろうが。いいのか?このまま逃げて、アイツに何も言わないまま終わりにしても。アイツに不実な女って思われたままダメになっても」 「それは……ヤダ……」 「だったら、ちゃんと話し合え。お前の事を好きでも何でもない男が、わざわざこんな所までお前を訪ねに来たりするか?」 まるで、かつて自分が小十郎に言われた時と同じようにして、元親は政宗に諭す。 戸惑いがちにだが、やがて小さく頷いた政宗を見て、元親は家臣に声を掛けると、来訪者を一番良い客間に通すよう告げた。 「俺ので良ければ、服とか化粧とか貸してやるけど、どうする?」 「……No thanks.もう小細工はナシにして、素のままでアイツに会って、ちゃんと話をする」 「そうか」 好意的に微笑んだ元親は、政宗の手を引いて立ち上がらせる。 「外の人間について行けば、客間まで案内してくれっから。行って来い」 「お、おぅ」 「我々のお膳立て出来るのは、ここまでだ。後は、自分で何とかするのだな」 「……お前、別に何にもしてねーじゃねぇかよ」 元就に突っ込みを入れながら、元親は自室の戸口から、そっと政宗の肩を叩いた。 不安げにこちらを振り返る政宗に、瀬戸内のふたりは、片手と親指を上げてひと言激励する。 「「ぐっど らっく(Good luck)」」 その言葉に背中を押されるように、政宗はゆっくりと、しかし着実に前へと歩を進め始めた。 姉貴49
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珍しい来客だった。いや、珍しいどころではない。初対面だ。 「まさか鶏冠石ちゃんがうちにくるなんてな。漬物石ならすぐ戻ってくると思うから、待っててくれ」 「ええ、お邪魔します」 話では外れの方にあるあのでかい屋敷に住んでるって話だが……他の子たちには悪いが、一番乙女っぽい。外見は。なんだか、こんなちっぽけな民家で待たせるのが悪い気もする。 「姉様はお使いか何かで?」 「姉様?」 「ええ、貴方が契約したのは、わたくしと瑪瑙の姉様ですから」 ……知らなかった。あの外見で、妹が二人もいたのか。だって身長はソーダちゃんとそれほど差はないし……言っては悪いが、ちびっ子だ。 「それよりも、姉様は何をしに外へ出ているのですか?」 「え、醤油が切れたとかで買いに行っただけだけど」 その言葉に、鶏冠石ちゃんの目つきが鋭くなる。 「貴方、重たい荷物がありながら姉様だけにお使いを……」 こ、怖い……なんだこの威圧感は。 「殿方でありながら力仕事を少女に課すとは何ごとですか、今すぐ追いかけて荷物持ちに行きなさい!!」 「え、いやまずはお茶でも……」 「お茶など自分でどうとでもなりますわ! それよりも姉様に何かあったら、貴方責任持てるのですかっ!?」 「いやいや、いつも重そうな石持ち上げてるからそんな……分かった分かった、行くから睨むな」 「私がどうかしましたか?」 「うわぁっ!?」 いつの間にか隣に立っていた漬物石。やっぱり小さい。 「こんにちはケイちゃん。あまり怒鳴っちゃ駄目って、いつも言ってるでしょ?」 「う……申しわけございません」 そして注意される鶏冠石ちゃん……もしかして俺はすごく珍しいものを見たのではないだろうか。 「姉様、後は私がやりますので休んでいてください」 「ダーメ。ケイちゃんはお客さんなんだから」 二人仲良く台所に並んでお茶の準備。ちょっと変な言葉だが、姉妹水入らずって奴なのかな。 ……少しは俺も何かしないとな。 「ほら、二人とも戻って話でもしてろ。後は俺がやっとくから」 「あら、なかなか気が利きますのね。ではお言葉に甘えて……」 「まぁ久しぶりみたいだしな。ほら、漬物石も」 「え……じゃあ、お願いします」 漬物石の方は少々申しわけなさそうにその場を退く。 居間に戻ると、二人並んで座りながらの談笑。最初の怖いイメージはどこへやら、鶏冠石ちゃんは楽しそうに笑顔を浮かべている。 「ホント仲がいいんだな」 二人の前にお茶を出し、向かいに座る。 「マスターは、兄弟とかいないんですか?」 「いないぞ。だからなんだか二人が羨ましいよ」 それを言ったら、宝石乙女は二十人以上のマンモス姉妹だが。 ちなみに二人の言う姉妹関係というのは、作った人が同じという意味での姉妹らしい。血が繋がっている……みたいな意味なのだろうか。 「今日は瑪瑙ちゃん来られなかったけど、いつかまた三人でお出かけしたいね」 「そうですわね。その時は貴方に足にでもなってもらいましょう」 「え……いや、車ないんだけど」 「免許はあるのでしょう? 現代にはレンタカーという便利なものがあると聞いておりますが」 うぅむ、隙がない。さすがお嬢様。 「あまりマスターに無理言っちゃ駄目だよ、ケイちゃん」 「いいっていいって。漬物石にはいつも世話になってるし。たまには俺からも何かしてやりたい」 「マスター……」 感激してるかどうかは分からないが、顔を赤くして俯いてしまう漬物石。なんか見ているこっちも恥ずかしくなってくるような……そして鶏冠石ちゃんの視線が。 「フフフ、姉様ったら。幸福の絶頂のようですわね」 「け、ケイちゃんっ」 やっぱりお姉さんっぽくないな、漬物石って。 「今日はよい時間を過ごせました。ありがとうございます」 帰り際、丁寧にそんなことを言ってくれる鶏冠石ちゃん。俺自身も、素直に今日は楽しかったと思ってる。きついイメージのある……いや、実際きついけど、思い出話などを明るく話すその姿は、やっぱり女の子なんだよなぁ。 「送っていかなくていいの?」 「ええ、そこまで足を呼んでありますから……殿方の礼儀、少しは分かってきたようですわね」 「ケイちゃんっ」 ま、まぁ……褒められた、よな。 「ふふふ。それではお二人とも、ごきげんよう」 漬物石の怒った顔を笑顔で受け流し、一礼のあと家を出て行く鶏冠石ちゃん……やっぱり、漬物石より上手な気がする。 「もぉ……ごめんなさい、マスター」 「いいんだよ。鶏冠石ちゃんらしくて、いいじゃないか」 「そうですけどぉ……」 「全然気にしてないし、いいってば。それより天気いいな、夕焼けが綺麗だ」 「え? わぁ……」 赤い空、真っ赤な火の玉。鶏冠石ちゃんの髪と同じ、赤い色。 ◇ ◇ ◇ ◇ 「本当は、殿方に仕えるのは反対でしたけど……」 並んで空を見上げているであろう二人の男女。片方は大切な姉様。片方は信用できなかった男。とにかく不安だった、けれど……。 「幸せそうで……」 二人の、常に見せてくれる笑顔。嫉妬してしまいそうだったけれど、何より幸せそうで……とても、安心した。 ……綺麗な空。赤は、昔から好きな色。 ……さて、呼んでおいた私の足はまだでしょうか。淑女を待たせるとはとんでもない話ですわ。あと十分で来なければ、厳罰に処すことにしましょうか……。
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参加者名簿(ネタバレ) ※●のついたキャラクターの名前をクリックするとそのキャラクターが退場してしまった話にジャンプします。 【リトルバスターズ!】 11/13 ○直枝理樹/○棗鈴/○神北小毬/●三枝葉留佳/○来ヶ谷唯湖/○能美クドリャフカ/○西園美魚/ ●井ノ原真人/○棗恭介/○宮沢謙吾/○二木佳奈多/○朱鷺戸沙耶/○笹瀬川佐々美 【こみっくパーティー】 7/12 ○千堂和樹/○高瀬瑞希/●猪名川由宇/●大庭詠美/○長谷部彩/○御影すばる/○牧村南/ ●芳賀玲子/○塚本千紗/●桜井あさひ/●立川郁美/○九品仏大志 【天使のいない12月】 6/8 ●木田時紀/○栗原透子/○麻生明日菜/○榊しのぶ/○葉月真帆/○須磨寺雪緒/○霜村功/●木田恵美梨 【鎖】 6/9 ○香月恭介/●折原明乃/○綾之部可憐/○綾之部珠美/○片桐恵/○香月ちはや/●折原志乃/●早間友則/○岸田洋一 【TO HEART2】 15/22 ○朝霧麻亜子/○イルファ/○草壁優季/○久寿川ささら/○向坂環/●向坂雄二/○河野貴明/●小牧郁乃/○小牧愛佳/●笹森花梨/○十波由真/○姫百合珊瑚/○姫百合瑠璃/○山田ミチル/●柚原このみ/○柚原春夏/ ●吉岡チエ/○ルーシー・マリア・ミソラ/○河野はるみ/○シルファ/●菜々子/●長瀬源蔵 【CLANNAD】 10/19 ●一ノ瀬ことみ/○伊吹公子/●伊吹風子/○岡崎朋也/○岡崎直幸/●幸村俊夫/○坂上智代/○相楽美佐枝/ ●春原芽衣/●春原陽平/○柊勝平/○藤林杏/●藤林椋/○古河秋生/●古河早苗/○古河渚/●宮沢有紀寧/○芳野祐介/●仁科りえ 【うたわれるもの】 11/17 ○ハクオロ/●エルルゥ/●アルルゥ/○オボロ/○ドリィ/○グラァ/○ベナウィ/○クロウ/○トウカ/○カルラ/○カミュ/●ウルトリィ/ ●ユズハ/●カムチャタール/○クーヤ/●サクヤ/○ゲンジマル 【Angel Beats!】 11/18 ●音無結弦/○仲村ゆり/○立華奏(天使)/○日向秀樹/●ユイ/●大山/○椎名/○野田/●ひさ子/○入江/○関根/○遊佐/○TK/●松下/●高松/●竹山/○藤巻/○直井文人 【智代アフター】 2/2 ○坂上鷹文/○河南子 残り79人(男/26 女/53)
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「…むぐ?」 「……申し訳ございませぬ。他に、政宗殿の口を塞ぐものが、思い当たらなかったゆえ」 心底すまなそうにしながら、幸村は政宗の口に含ませた団子を、更に人差し指で軽く押し込む。 恥ずかしそうに、だが恨めしそうにこちらに視線をやりながら、口の中の団子を租借する政宗を密かに可愛いと思いつつ、幸村は政宗が団子を嚥下するのを見止めると、己の表情を引き締めた。 その真摯な幸村の瞳を見て、政宗の心は期待と不安に揺れ動く。 「その先は、どうかそれがしから言わせて下され」 「幸村?」 「政宗殿。──お慕いしております」 大きくも小さくも無い声だが、自分を真っ直ぐ見つめながらの幸村の告白は、政宗の心にしかと届いていた。 「……やっと言いやがった。この朴念仁」 今度こそ泣くまい、という決意とは裏腹に、政宗の隻眼からは両の目にも匹敵する涙が、後から後から零れ落ちてきた。 「申し訳ございませぬ」 「謝んじゃねぇよ、バカヤロウ……」 「政宗殿…」 「…っ……」 精一杯強がりながら、声を殺して肩を震わせている政宗を、幸村は無言で見守っていた。 未だ雨は止まず、またふたりも互いの手を繋いだままだった。 彼の想いを受け止めた政宗は、心の底から喜びを覚えると同時に、幸村ではないが欲張りな自分が頭を擡げている事に気が付いていた。 明日になれば、幸村は今度こそ奥州を去ってしまう。 そうなれば、次に会えるのは暫く先の事であろう。 (コイツを信じてない訳じゃない。でも……) 何か彼との間に、互いの気持ちを確認できる『形』が欲しい。 先程告白し合ったばかりだというのに、こんな事を考えていると知ったら、彼は軽蔑するだろうか? (だけど、このまま…何もないまま会えなくなるのだけはイヤだ) 頭の中で逡巡し続けていた政宗だったが、やがて決意を固めると、幸村に向き直った。 「政宗殿?」 「あ、あのな幸村…っくしゅん!」 言いかけて小さくくしゃみをした政宗を、幸村は気遣うような視線を送る。 「だ、大丈夫でござるか?」 「平気だ。この雨だし夜だから、ちっと冷えたみてぇだな」 「どうかご無理はなさらずに。風邪でも引いたら大変です」 「だから、そんな大袈裟じゃねぇって。…じゃあ、そうだな。隣の部屋、俺の寝室なんだけど、そこに羽織があるんだ。悪ぃけど取ってきてくんねぇか?」 閉じられた障子の向こうを、政宗は顎で指し示す。 「羽織でございますか?」 「ああ。布団の傍に置いてある。行けば直ぐ判ると思うから」 「承知しました」 「足元、暗いから気を付けろよ」 繋いでいた手を名残惜しそうに離した幸村は、政宗に見送られて隣の部屋へと入っていった。 障子の隙間から零れる仄かな光源を頼りに、幸村は部屋の周囲を窺う。 「ええと、羽織は…」 程なくして、政宗の言うとおりの場所に、キチンと畳まれた羽織を見つけた幸村は、歩を進めるとそれを手に取った。 段々目が慣れてきたとはいえ、忍でもない自分が闇の中を動くのは、若干の不自由を感じる。 政宗の羽織を持って、立ち上がろうとした幸村だったが、不意に背後に人の気配を覚えると、何事かと振り返った。 するとそこには、 「──幸村」 「政宗殿…?」 小袖を脱いで、肌襦袢だけになった政宗が、後ろ手に障子を閉めながら、何処か思いつめたような表情で幸村を見下ろしていた。 姉貴41
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瀬戸内CPとは比べ物になりませんが、じれったい蒼紅ふたりが頑張ってます。 このざわめきは、外の雨によるものか、あるいは己の胸の内か。 障子を背に立つ政宗から、幸村は目を離す事が出来なかった。 「政宗殿…」 「……お前が今、何を言いたいのかは判ってる」 これまでの様々な想いが、政宗の胸に去来する。 彼との邂逅、武闘大会の事、そして元親をはじめ今日に至るまでの事。 ひと足先に幸せを手に入れた心友が、羨ましくないと言ったら嘘になる。 だからといって、これは別に、彼女に対抗する為のものではない。 ただ、好きな男と会えなくなる寂しさと、自分と愛する男の想いが確かなものであるというゆるぎない証が、どうしても欲しくて仕方なかったのだ。 (幸村に触れたい。触れて欲しい。俺だって、元親みたいに好きなオトコと契りたい) たったひとりの男を前にここまで自分が緊張している事に、違和感を覚えつつも、政宗は震える舌を懸命に動かしながら、言葉を紡いでいく。 「告白した途端これかよ、って思ってるだろ?卑怯で……破廉恥な女だって、思ってるだろ?」 「それがしは……」 「──いいんだ。ホントの事だし…でも、俺はお前じゃなきゃ、こんなバカな真似はし ねぇ」 自嘲めいた笑みを作ると、政宗はゆっくりと幸村へと近付いていく。 戸口から布団の傍にいる幸村までは、大した距離もないというのに、半分竦んでしまっている政宗の足取りは、端から見ても非常に覚束ないものであった。 幸村の元まであと一歩という所で、政宗は突如笑い出した膝に動きを妨げられ、そのまま崩れるようにして前のめりになる。 「政宗殿!」 傾いだ身体を支える為に、羽織を放り出した幸村は、腕を伸ばそうと身体を起こす。 ところが、完全に立ち上がり切っていない不安定な状態の幸村の前に、政宗の体重がモロにかかり、彼女を支え切れなかった幸村は、政宗もろとも引っくり返った。 ぼすん、と上質の布団の感触と、自分の腕の中で震えている愛しき人の温もりに、幸村の心は千々に乱れ始める。 「あ…」 そして、それは彼の逞しい腕に支えられている政宗も同じであった。 こうして彼に身体を支えて貰うのは何度目かになるが、今回のこれは、明らかにいつもと何かが違う。 ドクドク、と胸の鼓動が、それこそ口から心臓が飛び出すのではないかという勢いで、互いの聴覚を刺激し合っている。 「…っ」 息が掛かるくらい、幸村の視線を間近に受けた政宗は、今更のように沸き上がってきた羞恥心からギュッと目を閉じた。 (どうしたんだよ、俺!初陣の時ですら、こんなにビビったりしなかったのに…!) 自ら仕掛けた筈なのに、いざその時を迎えてみると、身体の震えが止まらない。 どうしよう、どうしようと、半ば錯乱を起こしかけていた政宗を、ふわりとした温もりが、現実に呼び戻した。 「──政宗殿」 政宗の焦げ茶の髪を、不器用だが労わりを込めた幸村の手が、優しく梳いて来たのだ。 「幸村…俺……」 「大丈夫でございますか?」 「…痛い」 「何処かお怪我を?」 「違う…」 かぶりをふりながら、政宗は幸村の胸に顔を埋める。 「胸、が…痛いんだ…お前の事を想う度に、苦しくて、苦しくて……」 「政宗殿…」 「幸村ぁ…」 救いを求めるような切ない呼びかけに応えるように、幸村は政宗の身体を抱き込むと、さり気なく体勢を入れ替えた。 漸く慣れてきた夜目で見下ろすと、己の腕の中で、今にも泣きそうにしている政宗と視線が合う。 姉貴42
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説明 リグ姉の相談室では、皆さんの悩みにリグ姉が、ゆるいコメントをつけ悩みを解決?していきます。 メニューは以下の通り。 恋愛 仕事 面白
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幸村×女筆頭篇です。 どっかのマッ○スジ○ージア並みの甘さを誇りますので、苦手な方はご注意下さい。 こちらの幸村は、「戦を離れれば割と物静かな性分」というスペックを所持しております。 小十郎に再度促されて濡れた服を着替えた幸村は、その間にもてなしの用意をしていた政宗に呼ばれ、初めて彼女の部屋に足を踏み入れた。 幸村には初めて目にする舶来の品々や、その他調度品などの設えが、部屋の主のセンスの良さを窺わせ、暫し感心しながら見入っていると、御神酒と団子を盆に載せながら、新品と思しき桃山小袖に身を包んだ政宗が姿を現した。 「政宗殿」 「さ、さっきは悪ィ。取り乱しちまって…」 「いいえ。こちらこそ、遅れて申し訳ございませんでした」 あんなみっともない泣き顔を、誰かの前に晒したのは何年ぶりだろう。 嵐の中、自分との約束を果たす為に来てくれた彼へ満足に礼も言えず、それどころかこれまでずっと会いたくても会えずにいた事で、鬱積し続けていた幸村への想いが、一気に爆発してしまったのだ。 幼い頃とは違い、今では小十郎にすら胸を借りるどころか、泣き言も言わなくなっていたというのに。 何故彼の前だと、忘れかけていた素直な『女』の自分が、吹き出してしまうのだろうか。 (だって…幸村のクセに、あんな小洒落た真似してきやがるから……) 「どうかなさいましたか?」 「な、何でもねぇよ。お前の言うとおり、今宵はこの俺が『月』ってヤツだ。ご期待に応えて着飾ってやったから、存分に拝みやがれ!」 「はい。とても、お綺麗にございますよ」 「…どうしてお前は、臆面も無くそんな恥ずかしい科白……」 「──は?」 「It s nothing!何でもねぇったら、何でもねぇ!」 ともすれば、先程感じた彼の腕の中の温もりを、如実に思い出してしまいそうで、政宗はわざと声を荒げると、大股に歩を進めた。 「美味いでござる!」 「好きなだけ食っていいからな」 団子を頬張りながら率直な感想を述べる幸村に、政宗は嬉しそうに微笑む。 降りしきる雨を余所に、ふたりは団子を挟んで、向かい合うようにしながら腰掛けていた。 仄かに赤い目元を、それでも好意的に細めている政宗に、幸村は自分の心が喜びで満たされていくのを覚える。 「政宗殿は、召し上がらないのですか?」 「え?あ、俺は…」 「このような極上の団子、それがしだけが独り占めするのは勿体ないでござる。政宗殿も是非」 「そ、そうだな。じゃあ…」 思えば、忙しい政務の合い間を縫って、今日の為に急いで拵えたのもあり、一度も味見をしていなかった事を思い出した政宗は、幸村の言葉に頷くと手を伸ばした。 ひと口で団子を飲み込んだ政宗は、それがいつもと違わぬ食感と味であるのを確認すると、小さく安堵の息を漏らした。 緊張が解れ、身体が空腹を訴えてきたのもあり、政宗はもうひとつ取ろうと、再度団子の山に向かって手を伸ばす。 すると、 「あ」 団子を摘もうとした指が、偶然同じく手を出していた幸村のそれに触れた事に気が付くと、政宗は慌てて引っ込めようとした。 しかし、それよりも早く政宗の白い手を捕まえた幸村は、自分の指を絡めると、そのままゆっくりと繋いだ手を盆の脇に下ろす。 「ゆ、幸村…?」 「……」 いわゆる『恋人繋ぎ』の状態で彼と手を取り合っている事に、政宗の心臓は、まるで不整脈を起こしているかのようにバクバクと騒ぎ始めていた。 姉貴39
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「…ゆきむら?」 「──それがしは無骨者ゆえ、あまり優しくは出来ぬかも知れませぬ。不快な時は、どうぞ『やめろ、このヘタクソ』とでも罵って下さいませ」 「い…言わねぇよ。そんなムードもへったくれもねぇ事……」 自分の緊張を解そうと、口調を真似て冗談交じりに語りかけてくる彼に、政宗は努めてぶっきらぼうな返事をする。 「いいえ、言って下され。『こういう事』は、ふたりで感じ合い、確かめ合うものだからです。それがしだけが快く思っていても、政宗殿が違うのなら、何も意味はございませぬ」 「ご…御託はいいから、さっさとしろよ。これ以上俺に、恥かかせんな……」 「はい」 「…!」 短く返ってきた肯定の言葉に、政宗は僅かに身を竦ませると、幸村を仰ぐ。 だが、幸村はそんな政宗を安心させる為か優しく微笑みかけると、僅かに乱れた彼女の前髪を指でかき上げると、そこから現れた形良い額に、そっと唇を落とした。 ふわりとした感触を覚えた政宗は嬉しさと、しかし物足りなさに、些か不満げに幸村を見つめ返してくる。 そんな政宗を見てくすり、と笑った幸村は、今度こそ尖らせた政宗の唇に、己のそれを重ね合わせた。 じれったいほど優しく触れてくる手を心地良く覚える一方で、今が夜で本当に良かった、と政宗は思っていた。 幼い頃に患った疱瘡の痕は、右目をはじめ、未だ政宗の身体の至る所に残っている。 日々の努力の甲斐あって、どうにか傍目には目立たなくなってきていたが、それでも毎日の手入れだけでは隠し切れない皮膚の引き攣れに、政宗は激しい劣等感を抱いていたのだ。 「あ…あんまり見んなよ」 「何故でございますか?」 「だって…俺、元親みたいに綺麗じゃないから……」 幸村の手が、疱瘡の痕に触れている事に気付いた政宗は、羞恥と虚しさに眉を顰めた。 一緒に風呂に入った時に見た、元親の白く透き通った肌とは違い、自分のそれは異性どころか、他人の好奇の目を引く事しか出来ない。 優しい元親は何も言わなかったが、醜い傷跡は、未だ政宗の身体だけでなく心まで苛み続けているのだ。 「綺麗でございますよ」 しかし、幸村は己の指先にある政宗の傷跡を一瞥しただけで、顔色ひとつ変えずに呟きを返した。 「ウソ吐くなよ。こんな汚ねぇ肌が綺麗な訳……」 「いいえ。政宗殿が死の縁から生還を遂げたという、立派な生命の証にございます。それが綺麗でない道理など、どこにもございませぬ」 「……」 一切の迷いも無く断言する幸村に、政宗は胸の奥がじん、と熱くなって来るのを覚える。 次いで、幸村の鼻面が首筋から鎖骨の辺りへと移動するのを感じ、政宗は思わず身を捩った。 「な…?や、やめろよ、幸村…く、くすぐったい……」 「やはり、そうでございましたか」 「…え?」 顔を上げた幸村は、政宗を見るとニッコリと笑う。 「滞在中、それがしの元へ手弁当を届けてくれたのは、政宗殿だったのですね」 「…あいつら、あれほど口止めしたってのに……」 ここにはいない旅籠の人間へ、政宗は照れ隠しに悪態をつく。 「いいえ、彼らは何もしておりませぬ。それがしが食いしん坊ゆえ、鼻が利くだけです」 「は?」 「手弁当の包みにあった、仄かな香の匂いが、政宗殿の使われている香と、同じもので ございますので」 「あ…」 ぽかんと呆気に取られた表情の政宗を、幸村は面白そうに眺めると、まるで犬のように して、政宗の身体に更に鼻を近付けた。 姉貴43