約 464,520 件
https://w.atwiki.jp/atiga-9nen/pages/27.html
【小学五年 ―- 10月】 京太郎「(アレから色々新子と頑張ってみたけど…)」 京太郎「(やっぱり音痴なんてすぐさま治るもんじゃねぇよな…)」 京太郎「(麻雀放り出してでも頑張ってるんだけどなぁ…)」 京太郎「(勿論、上達こそしてるものの…なんつーかそれだけって言うか…)」 京太郎「(-100が-95になるくらいの変化って言うか…)」 京太郎「(自分で歌を録音してみたけど、マジで酷いからな…)」 京太郎「(何とか出番までにはマシにしときたかったけど…今日が合唱コンクール当日だし…)」ハァ 京太郎「(だからと言って口パクなんかにしたら新子の努力を無駄にするし…本当…どうしよう…)」 京太郎「(って…次は鷺森クラスが歌うのか…)」 京太郎「(今まではそれどころじゃなかったけど…今度はちゃんと聞いてみるか?)」 京太郎「(でも…ちゃんと心を整えておかないと余計酷い事になりそうな気がするし…)」 京太郎「(…どうしようか…)」 +2 末尾偶数:どうせだし鷺森の合唱もちゃんと聞く 末尾奇数:いや、やっぱり大事なのは自分のクラスの方だ 京太郎「(いや…鷺森には悪いけど…やっぱり自分のクラスが一番だ)」 京太郎「(ただでさえ俺が足を引っ張ってるんだ。何とかしないと…)」グッ 京太郎「(勿論、最優秀なんて無理だけど…せめて皆が恥をかかないくらいにはしないといけないからな…)」 京太郎「(だから…今は、新子が教えてくれた事を何度も確認しなおしてリズムと歌詞を刻み込む作業に戻らないと…)」 灼「~♪」 京太郎「(さて…そろそろ出番か…)」 京太郎「(大丈夫大丈夫…大丈夫だから)」ガチガチ 憧「……ほら」スッ 京太郎「あ…」 憧「…そんな緊張しない」 京太郎「…悪い」 憧「気にしない。アンタの気持ちも分かるしね」 京太郎「え?」 憧「あたしも…本当は心臓バックバクなの。触ってみる?」 京太郎「ば、馬鹿。触る訳ないだろ」カァァ 憧「はは。うん。そうよね」 憧「…でもね。本当にドキドキしてる。指揮者って…凄い重要だから」 憧「あたしの所為で…メロディ崩れちゃったらどうしようって…何時も思う」 憧「だから…さ。京太郎は…一人じゃないんだよ」 憧「少なくとも…ここに一人、同じくらい緊張してる奴がいるから」 憧「勿論、そんなの気晴らしにはならないかもしれないけど…」 憧「でも…あたしはそれにちょっとは救われてるから」 憧「一人じゃないんだって…京太郎が居てくれてるんだって…その気持ちが力になってる」 憧「…だから、出来れば京太郎も…あたしと同じように…力にして欲しいな」 憧「あたしと同じ気持ちに…なってくれると…良いな」 京太郎「…新子」 憧「…あ、そろそろ幕があがるね」 憧「…じゃ、指揮台の方に行ってくるから」 憧「…また後でね」フリフリ 京太郎「(あー…くそ…あいつはマジすげぇよな…)」 京太郎「(なんであんな風に思えるんだよ…くそ…)」 京太郎「(…あんな風に言われたら…さ。頑張るしかねぇじゃねぇか…)」 「…須賀。大丈夫か?」 京太郎「…あぁ、悪い。もう…大丈夫だ」 「そっか。でも…あんま無理すんなよ」 「そうそう。別に最優秀とかどうでも良いしな」 「うん。だから、思いっきり歌ってやろう」 「魂のシャウトは銀河を震わせるからな!」 京太郎「…皆……ありがとうな」 京太郎「…俺、頑張るから。思いっきり歌って…でも、お前らの邪魔しないように…頑張るからさ」 +2 00~30 やっぱり音痴には勝てなかったよ… 31~60 吹っ切れた所為で意外と聞けるレベルになった 61~99 奇跡のハーモニーが生まれてしまった ※王子様の効果と音痴で相殺されます 奇跡のハーモニーが生まれてしまった 京太郎「はぁ…はぁ…」 京太郎「(う、歌ってるので必死で…良く分かんなかった…)」 京太郎「(ど、どうだ…?せ、成功したのか…?)」 京太郎「(皆に…恥をかかせないで済んだのか…?)」チラッ 京太郎「(…あぁ、皆…ポカンとしてるわ…)」 京太郎「(俺…やっぱりダメだったのか…)」 京太郎「(皆…ごめん…憧…本当にすまん…俺は…)」 パチ…パチ 京太郎「…え?」 パチパチパチパチパチ 京太郎「え…あ…う…嘘…だろ」ジワッ 「…嘘じゃねぇよ!すげぇな須賀!」 「凄かった…本当に凄かったよ!」 京太郎「い、いや…お俺は何もしてねぇって…」 「練習より何倍も良い曲になったのに何を言ってるんだよ!」 京太郎「ち、ちげぇよ。そ、それは…皆のお陰で…お、俺は何も…」 憧「…京太郎」 京太郎「あ、新子…」 憧「…凄かった。感動…したよ」ジワッ 京太郎「あ…」 憧「…あたし…信じて良かった…」 憧「…アンタなら…ちゃんと本番は成功させてくれるって…そう信じて」グスッ 憧「良かった…良かったよ…ぉ」ポロポロ 穏乃「…ほら、京太郎」 京太郎「あ…そ…そうだな」ソッ 京太郎「…ごめんな…心配かけて」 憧「なんで…あ、謝る…のよ」 京太郎「いや…泣くほど心配掛けてたみたいだし…」 憧「違う…もん。別に…心配なんてしてないし…」グスッ 憧「ちゃんとあたしは信じてたし…こうなるって分かってたんだから…」グジグジ 憧「な、泣いてるのも…別にアンタがまた落ち込んだりしなくて安心してるなんて事…ないんだから…」 憧「でも…でも…今は…涙ちょっとだけ…胸を貸して…」 京太郎「…おう。それくらい…お安いご用だ」 京太郎「お前が俺を叱咤してくれなきゃ…俺は絶対にここまで来れなかった」 京太郎「お前が練習に付き合ってくれなきゃ…絶対に成功しなかった」 京太郎「だから…幾らでも…貸してやるよ」 京太郎「一番…頑張ってくれたのは…俺じゃなくお前なんだからさ」ナデナデ 憧「ば…かぁ…」ポロポロ 【System】 新子憧の思い出が14になりました。 新子憧の好感度が16あがりました。 現在の新子憧の好感度は78です。 須賀京太郎はメリットスキル【本番に強い】を手に入れました。 このスキルは大会や演劇の場面で判定に+3の補正をかけるスキルです。
https://w.atwiki.jp/i_am_a_yandere/pages/557.html
220 :『歪ンダ家』 [sage] :2008/07/25(金) 22 49 32 ID L9vvQbsP 数年前、母は父に見捨てられた。 家に残された母と別れる主旨がつづられた一枚の紙切れと共に父は家から出て行ってしまった。 中学一年だったその頃の俺はサッカー部に入っていて、いつも夜の八時まで練習に明け暮れていた。 そんなある日いつものように腹を空かせて家に帰ると俺は家の雰囲気がおかしいことにすぐに気がついた。 夜の八時という辺りが暗闇に包まれる時間にも関わらず全く電気のついていない我が家。 そして暗い玄関の入り口で体育座りで泣きじゃくる小学一年生の妹の姿。 「桜っ!?」 「・・・・お兄ちゃん?うわぁああああお兄ちゃぁぁああんん!!」 俺は泣き叫びながら抱きついてきた妹に一体どうしてしまったんだと聞いた。 嗚咽でなかなか声を聞き取れなかったが、何とか母親に何かが起きたという事だけは理解できた。 妹の頭を撫でながら俺は玄関を開ける。しんとした廊下が現れ、下には母の靴だけが綺麗に置かれていた。 「母さん、どこ?」 「えぐっ、う、うぅ、だ、台、どころぉ。」 「そうか。ありがとう」 妹の頭をくしゃりと撫で、俺は母がいる台所へ向かった。 「母さん?」 自分の呼びかけに返ってきたのはやはり静寂。照明スイッチを手で探し当てスイッチを押す。 辺りが明るくなり全体が見えてきた。 「っ!!」 母は冷蔵庫にもたれかかる様に座っていた。 「母さんなんで台所を暗くしてこんなところで座ってるんだよ!桜が怖がって泣いちゃってるじゃない・・・・うっ」 思わず言葉を止めてしまったのは母が異常な状態だったからだ。 「か、母さん?」 「ママ・・・・・・、さ、桜が帰ってから・・・・・・・ずっと・・・・・ひっく、このままなの・・・・・・」 背中にしがみついた状態で妹は説明した。 「ずっとこのまま!?」 思わず大きな声で聞き返してしまったせいで妹はびくりと身体を震わせた。 俺は後ろを振り向きごめんと謝罪し、再び母を見据えた。 221 :『歪ンダ家』 [sage] :2008/07/25(金) 22 50 32 ID L9vvQbsP 明らかにおかしかった。 まるで何時間も泣いていたかのように充血し、どこを見ているかわからない焦点の合わない瞳。 いつもにこにこと微笑み、自分や妹を暖かくさせた顔は人形のように固まっている。 ウェーブのかかったセミロングの綺麗な髪はぼさぼさ状態でまるで化け物みたいだった。 「うぅ・・・・・・」 知らない、自分の知らない誰かがそこにいた。 「かあさん、なあ母さんどうしちゃったんだよ!母さんってばあ!!」 数度、肩を揺らし続けやっと母に動く気配が感じられた。 「どうしたの?」 「・・・・・・・・・・」 まだ焦点の定まってない目で俺を見つめ母は一人ごとのように語った。 「あのね、お母さんね、パパに捨てられちゃったの。パパは他のオンナと一緒に家から出ていっちゃったの・・・・・・」 乾いた笑い声を上げて母はくしゃくしゃにした紙くずを俺に投げてきた。それがあの紙切れだった。 「うふ、捨てられたぁ。優治さんに・・・・・・、あはははは」 母が壊れていく。 多分その頃の俺は直感的にそれを感じたのだろう。きっとここで自分が何かをしなければ母は二度と帰ってこれなくなると。 そう感じてからは俺の身体は迅速に行動した。 母の両手を握り締め、こういった言った。 「大丈夫、だよ。僕が、僕がずっと母さんの側にいるから。ずっと、すっと側にいるから! だから・・・・・・、安心してよ。ね?母さん」 「かずみ・・・・・・・」 その後母は桜よりも大きな声で泣くし、痛いくらいの力で抱きしめてくるし、次の朝まで離れてくれなかったしでそれは大変だった。 けど俺はきっとこれで母は元に戻ってくれると安心した。 母を捨てた父、優治が母を捨てる直前まで見せていた笑顔は嘘だったのかと思うと殺してやりたい位にむかついたが、 きっと母なら立ち直ってくれるとその頃の俺は信じていた。 信じていたんだ・・・・・・・。 222 :『歪ンダ家』 [sage] :2008/07/25(金) 22 51 17 ID L9vvQbsP 月日は流れ、俺は高校三年生、妹の桜は小学六年生になった。 「ただいま」 「お帰りなさい和実」 そう言って玄関を開けるといつものように母が廊下で俺の帰りを待っていた。 「今日も時間通りに帰ってきたわね。偉いわ和実」 うふふふと微笑みながら彼女は靴さえも脱いでない和実の胸に抱きついて背中をゆっくりと撫でた。 「今日の晩飯何?腹減った」 「今日はすき焼きよ」 「そうなんだ」 そんな他愛の無い会話をして和実は母の抱擁から抜け出て靴を脱ぐ。 そして台所に向かおうとすると母に手首を掴まれた。 「何母さん。俺腹減ってんだけど」 「もう、和実ったら何度言わせたら解るの?」 「・・・・・・わかったよ」 和実は無言で母の両肩を掴み、 キスをした。 「ん、くちゅ、んふ、んん!!」 強く唇を押し付け舌を口内に侵入させる。唾液を流し込む。 「んぐ、ごく、んちゅ、んん・・・・。ぁふぅ・・・・・。じゃあ・・・・、晩御飯に、・・・・しましょうか」 はぁはぁと息を切らす母は満足げに言った。 和実は恍惚としている母に見えないように口を拭った。 そう、母はあれから立ち直れなかったのだ。 あの時母の心はすでに壊れていて修復不可能の状態になっていたのだ。 あの日から母を何とかしようと少しずつ努力はしたがそれは空しい結果に終わった。 あの日から母は異常なまでに俺という存在を求めてきた。 先程のキスもそうだ。学校に行っている間の埋め合わせのように毎日家に帰れば同じことを求めて来る。 うんざりするが俺は断ったりはしない。断ればまたああなるのは目に見えるからだ。 「ご馳走さま。うまかったよすき焼き」 「よかった。母さん頑張ったかいがあったわ」 「夜食頂戴」 「はい。和実は中学生から勉強頑張るようになったわねぇ」 「みんなやってることだよ。じゃあ勉強してくるね」 「頑張ってね」 和実は母に作り笑いを見せ、手にしたおにぎり三個と少し残ったすき焼きを入れたタッパーと箸を持って二階の自室へ向かった。 223 :『歪ンダ家』 [sage] :2008/07/25(金) 22 51 45 ID L9vvQbsP 「ごめん、遅くなって。お腹減ったろ?」 部屋には妹、桜がベットに仰向けに寝転がっていた。 「ううん、全然大丈夫。気にしないで兄さん」 むくりと起き上がり瞼をこする桜。 「寝てたのか?まぁいい、今日はすき焼きだったんだ。うまかったぞ、ほら」 和実は妹の隣に座り、タッパーの中身を見せた。 「わぁ本当だ、美味しそう。ふふ、何だかこれ見てたらお腹減ってきちゃった」 「だろうな」 「 ね、だから早く食べさせてよ 」 「・・・・・わかった」 すき焼きの肉を二、三枚箸で摘み和実はそれを咀嚼する。その光景をみて桜はごくりと喉を鳴らした。 もぐもぐと噛む事十秒、和実は自分の口の中にあるどろどろになった肉を妹の口の中にキスをする形で流しこんだ。 「ん、んぐぅ、むぐむぐ・・・・・。ぷはぁ、美味しぃ。ねぇ、もっと頂戴?」 「わかった」 ぺろりと唇を舐める桜に和実は心が痛んだ。 あの日以降母が変わったのは俺を求めるようになっただけではない。 妹を完全に無視するようになったのだ。何故だかは知らない、ただその事実は小学校一年生の桜の心に深い傷を負わせた。 母は妹の世話を全くしなくなくなり代わりに俺がしなければならなくなった。 とにかく妹に食事をさせなければならないので俺はコンビニで買ってきたパンを妹に与えたが、一向に妹は食べようとしない。 最初は腹が空いてないのかと思っていた。しかし二日もそういうのが続くと流石に俺もおかしいと気づき始めた。 何度食べてくれと願っても自ら食べようとしない桜に俺は意を決してパンを自らの口に入れた。 そしてペースト状になるまで噛んだ後、妹の口の中に無理矢理ねじ込んだ。 桜の驚きに満ちた目が俺を見る。何て言われても構いはしない。 食べてくれなければ妹は、桜は死んでしまう。 そんな俺の思いに応えてくれたのか、桜はやっと食事を取ってくれるようになった。この方法でならばだ。 「んぷ、ちゅっちゅ、あはぁ、んぐぅ」 最近はやっと学校の給食を一人で食べれるようになったらしいが、家にいる間は断固して食べてくれなかった。 「えへへ、うんん」 頬を蒸気させた妹を見て、目的が自分の口にある食物を絡め取る以外のために舌を積極的に絡め、 そして淫らに長い髪を揺らす桜を見て、和実はしきりに痛む胸に俺は間違っちゃあいないと何度も言い聞かせた。 224 :『歪ンダ家』 [sage] :2008/07/25(金) 22 52 19 ID L9vvQbsP 母だってそうだ。 母は美しい、綺麗だ、美人だ。そんな母が昔のように微笑んでくれるのはとても嬉しいのだ。ほんの少し目を瞑っていれば母は昔の母でいてくれる。 自分は母を精神の崩壊から守っているのだ。 妹だって同じだ。 自分があのまま桜を放置していたら絶対桜は衰弱していく一方で死んでいたに違いない。純粋で俺の心を癒してくれる桜がいない生活なんて想像もしたくない。 自分は桜を生かしているのだ。 そうだ、俺は俺の世界を守ってるだけなんだ。 「んふぁあ・・・・・。美味しかったよ兄さん、ご馳走様」 「ああ・・・・・」 妹の食事が終わった。あとは妹は自分でやってくれる。 俺は妹に風呂に入ると告げ一階に降りた。 脱衣所につき、扉を開けると下には母の下着と曇りガラス越しに見える母の姿とシャワーの音が奥から聞こえた。 俺は素早く撤退しようと後ろを向いたが母は見逃さなかった。すでに、母の手がバスルームのドアを開けて俺の肩を捉えていた。 「どこ行くの和実、お風呂に入りに来たんでしょ?」 「いや、母さんが先に入ってたから俺は後で・・・・」 言い終わる前に母が肩を引っ張り、俺と母が正面を向かわせる形にした。 「そんなつれないこと言わないでよ。 嫌なの? 」 そこには母の顔が な か っ た 。 「あ、あぁ・・・・・・」 即座に和実の頭が警報を鳴らす。 まずい、やばい、いけない、と。母を守らなければ、己の世界を守らねければ・・・・・・、と。 「・・・・ち、違うよ、ちょっとした冗談だよ」 「なぁんだ、母さんびっくりしたじゃない。じゃあ早く入ってきてね?待ってるから」 「うん」 ニタリと昔とは違う、異質な微笑みを見せた母はとても四十を超えたものとは思えない一糸纏わぬ身体で和実を抱きしめてからバスルームに戻っていった。 和実は思った。 俺は間違っちゃぁいない・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・。
https://w.atwiki.jp/83452/pages/4734.html
突然ですが、平沢唯人生最大のピンチです え、どうしたんだって? 実は憂を怒らせてしまいました。 なぜかというと憂のアイスを食べてしまったからです。 そりゃもちろん憂は自分のアイスを食べられたぐらいで怒りません。 だけど今回私が食べたアイスは、本来私と一緒に食べるはずだったアイスなのです。 憂は今日の朝からずっと「お姉ちゃんとアイス♪お姉ちゃんとアイス♪」と笑顔でつぶやいてました。 それほど楽しみにしてた憂のアイスを食べてしまいました。 だってしょうがないんです。 今日はムギちゃんがお休みでティータイムがなかったから糖分が足りなかったんです。 家に帰ってきた私は無我夢中で二つのアイスをペロリと平らげてしまいました。 でもこんなことになるなら……と私は少しの前の自分を思いっきりひっぱたいてやりたいほど後悔しています。 誰か、助けてください。 ガチャリとドアが開きます。 憂「……」 出ました、悪魔です。 見た目はなでなでペロペロしたいほどの超かわいい女の子ですが、今の私から見れば悪魔そのものです。 私は布団から顔だけ出して生まれたての子牛のようにガクガクと震えながら悪魔のほうを弱く睨みます。 憂「お姉ちゃん、ご飯だよ」 その言葉を聞いた瞬間私は泣きそうになりました。 いつもなら「お姉ちゃ~んご飯だよぉ♪今日はお姉ちゃんが大好きなのいっぱい作ったからね♪早く降りておいで♪」と言ってくれるはずです。 それが「お姉ちゃん、ご飯だよ」ですよ? いつ食われてもおかしくない。 そんな不安が私の頭をよぎりました。 唯「う……うん」 私は精一杯の勇気をだし小さな、小さな声で返事をしました。 憂「ん」 憂はそう憎しみのオーラ満々の応答をし、階段を下りていきました。 心なしかいつもの十倍は階段の音が大きく聞こえます。 憂に会いたくない。 だけどご飯は食べたい。 命と食欲、一体どちらを優先すれば良いのでしょうか。 ……。 唯「行こっと……」 食欲でした。 部屋を出ると目の前には階段がありました。 十年以上上り下りしている馴染みの階段。 しかし今の私には絞首台へと続く十三階段より絶望的に見えました。 ギッ……ギッ……ギッ……。 一段下りるごとに寿命が五年は縮んでいる気がします。 半分ぐらい下りた頃でしょうか。 下からはとても良い匂いがしてきました。 間違いありません、今夜は肉じゃがです。 あのホクホクとしたじゃがいもと柔らかいお肉がかもし出すハーモニー。 私は食欲を優先するあまり、死への十三階段を勢い良く下りてしまいました。 それが悪魔の手招きとも知らずに。 階段を下りきると、見なれた光景が目の前に広がりました。 いつものテーブル。 イス。 食器。 そして、妹の憂。 いえ、今は悪魔と言うべきでしょうか。 憂「お姉ちゃん、早く座って?」 まるで取調室で恐い恐い刑事さんが殺人犯に言うような威圧感で憂は私にイスへ座るよう命令しました。 唯「……うん」 私が座るとイスはギシリと音を立てます。 これはただのイスではなく、電気イスではないのだろうか。 そんな気さえしてくる絶望感。 犯罪を犯していないただの女子高生である私がなぜこう何度も死刑の体験をしなくてはならないのでしょうか。 ああ神様、お願いです。 私を死刑因からただの女子高生に戻してください。 憂「じゃあ食べよっか」 唯「そ、だね」 憂「いただきます」 唯「いただきます……」 テーブルの上に広がるのは宝石のようにキラキラとしたおかずの数々。 いつもの私ならなりふり構わず口にかっこむことでしょう。 だけど今は目の前に悪魔がいます。 私は目を合わせないように伏せ、口にかっこんでいきます。 ああこれが最後の晩餐というものか。 いくら美味しい物でも、美味しく感じない。 ……ごめんなさいすごく美味しいです。 憂「お姉ちゃん、美味しい?」 唯「美味しい……よ」 憂「そっか」 もはや憂がどのような表情で私に質問をしてるのかさえわかりませんし、わかりたくもありません。 そして私はツヤツヤと光る白米を食べようとした時気づいてしまったのです。 ご飯が……並盛り。 憂は料理ができるようになってからずっと私のご飯は大盛りにしてくれました。 それが、並盛り。 どこからともなく汗が出てきます。 私は今にもでそうな涙を必死にこらえてご飯を三杯おかわりし、足早に自分の部屋へ戻りました。 唯「どうしようどうしようどうしよう!?」 部屋のドアを閉めると私はやっとお腹から声を出すことができました。 唯「そうだ、電話!」 幼馴染の和ちゃんに電話をしよう。 幸い、憂も私同様和ちゃんのことは大好きだ。 和ちゃんと一緒に土下座をすればきっと憂だって許してくれるはず。 他人に頼る自分に情けなさを感じながらも、私は携帯電話を探しました。 唯「あ……」 携帯は、下の階のリビング。 つまり、悪魔城の中でした。 唯「あぁ……」 私はもう何も考えられなくなり、地面にペタリと座り込んでしまいました。 それから何分たったでしょうか。 私が布団の上で自分の今までの愚行を思い出していると、ドアがゆっくり開きました。 憂「お姉ちゃん、お風呂沸いたよ」 悪魔、再来。 いつもの憂なら「お姉ちゃんお風呂わいたよ♪それでね……洗いっこしたいな、なんて。えへへ♪」とか言ってくれるはずなのに。 唯「はい……」 もはや私は奴隷のように素直に応答することしかできませんでした。 お母さん、お父さん。 今まで私を育ててくれてありがとうございました。 私、平沢唯は今日この世を去ると思います。 お墓参りの際はアイスを持ってきてくださいね。 私はゾンビのような足取りで、絞首台の階段を下りてお風呂場へ行きました。 脱衣所の鏡に映る私がいつもより小さく見えます。 おそらく自分の姿を見るのもこれが最後。 私は衣類を脱ぎ、改めて自分の裸体をまじまじと見ました。 唯「一度でいいから、おっぱいで谷間……作りたかったなぁ」 私は自分の体に不満をぶつけ、湯船に入りました。 唯「あちっ!」 お風呂の温度を見ると四十三度。 いつもなら四十二度なのに……。 悪魔は私を煮てやろうと企んでいるのでしょうか。 唯「うっ……」 熱くて入りたくない。 けどせめて綺麗な体で死にたい。 私はぐっとこらえ、火傷してしまうほどのお湯へと肩まで入りました。 唯「ふぃー」 唯「んー、気持ちいい」 私が鼻歌交じりで人生最後の快楽へ身を委ねていると風呂場のドア越しに人影が見えました。 悪魔、再再来。 憂「お姉ちゃん、着替え置いておくね」 唯「ん……ありがと」 モザイクがかかってわからないけど、きっと憂は恐ろしい形相をしてることでしょう。 そのまま無言で憂はリビングの方へ戻っていきました。 いつもの憂なら三十秒置きに「お姉ちゃん湯加減はどう?」「背中流してあげよっか?」「私も入っちゃおっかな……」と言ってくれるはず。 そしてその優しかった憂はいまごろリビングで風呂場から出た無防備な私をどうやって痛めつけてやろうか、と考えているはずです。 もうこのまま湯船で一生を過ごして生きたいと心から思いました。 しかし風呂上りの牛乳を飲みたいので私をさっさと体を洗い、湯船からあがりました。 私はお風呂から上がり、憂の用意してくれたパジャマと言う名の死衣装を着てリビングへ向かいました。 そして冷蔵庫を開けて牛乳をコップに注ぎ、それをいっきに飲みます。 唯「ぷはー!」 生きていてよかったと思える瞬間です。 そして同時に、最後の生きた実感がした時でした。 牛乳の美味しさのあまり気づかなかったのです。 憂「……お姉ちゃん」 悪魔が、私の背後にいたことを。 お母さん、お父さん。 いろいろ馬鹿する私をこんなに大きく育ててくれてありがとう。 和ちゃん。 小さい頃から迷惑かけてばっかりでごめんね。 りっちゃん。 りっちゃんのおかげで私、ギー太に出会うことができたんだよ。 澪ちゃん。 丁寧にギターのこと色々教えてくれて、ありがとうね。 ムギちゃん。 いつも笑顔でやさしくて接してくれて、そして美味しいお菓子を食べさせてくれてありがとう。 あずにゃん。 私、初めての後輩があずにゃんみたいなすごく可愛い子で本当によかった。 さわちゃん。 そろそろ結婚を考えたほうがいいと思うよ。 憂「……お姉ちゃん」 唯「……はい」 憂「ごめんなさい、は?」 唯「……」 唯「……二人で食べようって言ったのに……一人で全部食べちゃって……」 唯「ほ゛ん゛どうに゛……ごべんな゛ざい゛!」 憂「……いいよ♪」 その夜私は、憂と一緒に寝ました。 終わり。 戻る 憂編
https://w.atwiki.jp/atiga-9nen/pages/16.html
【小学四年 ―― 1月】 京太郎「ん…すぴぃ…」Zzzzz 穏乃「お邪魔しまーす…って、あ、やっぱり寝てる」 京太郎「すぴゅぅ…ふ…あ…ぁ」Zzzz 穏乃「京太郎、起きて、朝だよ」 京太郎「ん…ひゅぅ…」Zzzzz 穏乃「もー…寝坊助なんだから…」 穏乃「んじゃ…よいしょっと…」ギシッ 穏乃「えへへ…まうんとぽじなんとかになったぞー起きないと食べちゃうぞー」 京太郎「んごー…」Zzzz 穏乃「むぅ…」 穏乃「京太郎、起きろー!!!」ギシギシギシギシ 京太郎「Σふぁっ!?」 穏乃「あ、起きた」 京太郎「起きた、じゃねぇよ…何やってんだ」 穏乃「京太郎を起こそうと思って!」 京太郎「だからってベッド揺らすなよ…ったく」 京太郎「次からは叩くなりなんなりしてくれりゃいいからさ」 穏乃「えー流石にそれは可哀想な気が…」 京太郎「ベッド壊されるよりマシだっての…」フワァ 京太郎「んで…悪いな。昨日、新子の手伝いしてたから遅くてさ」 穏乃「あ、そうなんだ。じゃあ、まだねむい?」 京太郎「いや、折角だし起きるわ。だから、そろそろ降りろ」 穏乃「えー」 京太郎「えーじゃねぇよ」 穏乃「なんだか乗り心地良かったのになぁ」イソイソ 京太郎「全然、嬉しくねぇ…」 京太郎「んで、なんの用なんだ?」キガエキガエ 穏乃「あ、その前に、新年あけましておめでとうございます」フカブカ 京太郎「あ、そうだった。新年あけましておめでとうございます。今年もよろしくおねがいします」フカブカ 穏乃「えへへ…で、私が来たのは、初詣に誘おうと思って」 京太郎「あぁ、なるほど…新子のところか?」 穏乃「うん!京太郎もどう?」 京太郎「そうだな…昨日の事もあるし行く事にするわ」 穏乃「昨日の事?」キョトン 京太郎「あ、いや…その…き、気にすんなよ」 穏乃「えー…気になる…」 【吉水神社】 穏乃「とうちゃーっく!」 京太郎「あぁ…やっぱこの時間でも人多いなぁ…」 憧「あ、しずに京太郎。あけましておめでとう」 京太郎「おう。あけましておめでとう。今日も巫女服なんだな」 憧「何時もと特に代わり映えのない格好に来てる奴に言われたくないわよ」 穏乃「でも、憧の巫女姿っていいなーすごい似合ってる」 憧「そう…?ありがとう」ナデナデ 穏乃「えへー♪」 京太郎「なんか、俺の対応と違うくね?」 憧「だって、京太郎だし」 京太郎「どういう意味だそれ!?」 憧「はいはい。それと…悪いけど、今日はあたし忙しいからあんまり構えないからね」 穏乃「分かってる。忙しい所ごめんね」 京太郎「おう。そっちも頑張ってな」 憧「うん。じゃあ、またね」イソイソ 穏乃「…憧も大変だなぁ」 京太郎「お前んところもそうだろ。年末、おせち関係で結構忙しかったみたいだし」 穏乃「それでも私に出来たの店番だけだし…憧は一人前みたいに立派に働いてるし…」 穏乃「それに一回つり銭間違えそうになっちゃって、お客さんに指摘されたりも…」 京太郎「……」 穏乃「あれ?どうかした?」 京太郎「いや…改めて自分のレベルの低さを自覚しただけだ」ズーン 穏乃「え…?」 京太郎「別に高鴨の事見くびってた訳じゃないけど…高鴨以下だったのか俺…」 穏乃「わ、わわ…!よ、良く分かんないけど元気だして」ナデナデ 京太郎「うぅ…すまん…」 穏乃「ほ、ほら、順番来たよ順番!」 穏乃「どうせだし、元気が出るようなお願いしようよ!」 京太郎「そ…そう…だな」 京太郎「(と言っても…元気の出るお願い…なぁ…)」 京太郎「(そんなもの…正直、思いつかない)」 京太郎「(お年玉が一杯、貰えるように…とか?いや…それは流石にちょっとどうかと思うしなぁ…)」 京太郎「(別に健康だし、勉強だってちゃんとついてけてるし…思いつくのがマジでねぇ…)」 京太郎「(あ…いや…違うな)」 京太郎「(一つだけ…思いつくのがあったわ)」 +2 末尾奇数:新子の事 末尾偶数:高鴨の事 ゾロ目:自分のバイトの事 新子の事 京太郎「(新子の事…だな)」 京太郎「(昨日もあんな風に迷惑掛けて…情けない所見せちまってさ…)」 京太郎「(こんなんじゃ…王子様には程遠いよな…まったく…)」 京太郎「(別に…あいつに相応しい男になりたいと思ってる訳じゃないけれどさ…)」 京太郎「(でも…このままじゃいけない事くらい俺にだって分かってる)」 京太郎「(こうしてバイトに誘ってくれたりとか…そういうのをしてくれた分は…返せるような男にならないとな…)」 京太郎「(だからってそんな風になりたいって神様に頼むんじゃ…あまりにも格好悪い)」 京太郎「そういうのは自分で努力して掴んでこそのものだしな)」 京太郎「(だから…神様。俺にお願いがあるとすれば…新子が今年一年何事もなく楽しく過ごせる事です)」 京太郎「(…まぁ、そんな事一々、お願いしなくても巫女だから当然なんだろうけれどさ)」 京太郎「(あいつ…本当に良い奴だから…だから、絶対にお願いします)」 穏乃「…京太郎?」 京太郎「ん…あ…ごめんな」 穏乃「ううん、良いけど…凄い真剣だったね」 京太郎「まぁ…色々と迷惑掛けてるしな」 穏乃「え?」キョトン 京太郎「あ、悪い。それよりほら、おみくじ引きに行こうぜ」 穏乃「そうだね。大吉だったらいいなー」 憧「ん。あ、ふたりともお参り終わったの?」 京太郎「あ、新子。こっちに居たのか」 憧「うん。ちょっとこっちで人手が足りなかったから。…で、おみくじ?」 穏乃「うん。一回お願いします」 憧「普通は一回だってば。京太郎は?」 京太郎「俺も勿論引くよ」 憧「はい。じゃあ、一人300円ね」 穏乃「はーい」チャリン 京太郎「あいよ…っと」チャリン 憧「じゃ、こっちから適当に引いてね」 京太郎「んじゃ高鴨から先に引けよ」 穏乃「ありがとう!それじゃ…よいしょっと…」カチャカチャ 憧「…で、京太郎は何をお願いしたの?」 京太郎「お前、それが仮にも巫女さんが聞く事なのかよ」 憧「別に良いじゃない。隠すような事じゃないんだし」 京太郎「まー…別に言っても良いけどさ」 憧「え?」 京太郎「…えってなんだよ、えって」 憧「いや、まさかそんな風に言われるとは思ってなかったから」 京太郎「別に…恥ずかしい事願った訳じゃないしな」 憧「じゃあ、何を?」 京太郎「お前の事」 憧「…え?」 京太郎「お前が今年一年楽しく過ごせますようにって」 憧「は…は、はぁぁ!?」カァァ 憧「な、何を頼んでるのよ!ってか自分の事頼みなさいよね!!」カァァ 京太郎「いや…特に思いつかなかったし…」 憧「それでも色々あるでしょ!バイトの事とかさ!」 京太郎「…あ、忘れてた」 憧「なんで忘れるのよ!それが一番大事でしょ!」 京太郎「いや…それより先にぱっと新子の事が出てきたから…」 憧「~~~っ!!!!」カァァァ 京太郎「あれ…?新子?」 憧「う…う…」 憧「は、恥ずかしい事言うんじゃないわよ…」プシュゥ 京太郎「そんなに恥ずかしいか?」 憧「アンタにはまだ分かんないけど…すっごい事言ってるのよ一応…」マッカ 京太郎「…そうなのか?」 憧「そうなの!まったく…本当…たまに格好良いんだから…」ポソッ 穏乃「あ、大吉だって!やったー!」 京太郎「お、じゃあ、次は俺の番だな…よいしょっと…」 +2 00~25 大凶 26~50 凶 51~75 吉 76~99 中吉 ゾロ目大吉 京太郎「…大凶…」 穏乃「えっ!?だ、大丈夫なの!?」 憧「大凶なんて滅多に出ないもの良く引き当てたわね…」 京太郎「あー…これどうすりゃ良いんだ?」 憧「とりあえずその紙を細くたたんで、あっちのご神木の枝に括りつけときなさい」 憧「んで…お父さんに言っておくからあとでお祓い受ける事」 京太郎「…そんな大層なもんなのか?」 憧「うちの神社ってね…縁起が悪いからって何時も大凶は外してるの」 憧「それでもたまーに出るんだけど…それは担当した人のミスで紛れ込んじゃった時だけ」 憧「正直、数年でもあるかないかの一枚をアンタは今、引き当てたのよ」 京太郎「…」 憧「…」 穏乃「…」 京太郎「…分かった。ちゃんとお祓い受けとくわ…」 穏乃「そ、その方が良いよー…」 【System】 新子憧の思い出が7になりました 新子憧の好感度が8(1+7)あがりました。 現在の新子憧の好感度は30です。
https://w.atwiki.jp/fushimi_eroparo/pages/248.html
http //yomi.bbspink.com/test/read.cgi/eroparo/1288544881/2-9 あやせ視点 京介x桐乃 「で、あの馬鹿がいじけちゃってさぁ」 桐乃はいつもの様にお兄さんの事を話している。あの一件以来ずっとこんな感じ 一緒に暮らしているのだから話のネタには困らないのだろうけど、毎回毎回 そんな嬉しそうに話されてもどんな反応すればいいのか困ってしまう。 あの後、桐乃は否定してたけど、すっごく仲よさ気なんだよね。普通 兄妹って もっと無関心なんじゃないの。 適当に相づちを打っていると桐乃は延々とお兄さんの話を続けてしまう 桐乃がうれしそうにお兄さんの話をしている顔を見ると とても言い出せないけど もっと色々な お話したいのになぁ。 桐乃と別れて帰宅後、部屋で勉強していると母からのメール。 "帰りは遅くなりそうです、食事は適当にすませてください 母より" 今更 寂しがる歳でもないけど、お母さんにはもっと家にいて欲しいな。 せめて わたしにも兄弟がいれば、こんな気持にはならないのかな。 桐乃の所みたいな お兄さんがわたしにもいたらどうなんだろう? 妹のためにお父さんと喧嘩したり、友達を説得したり、アメリカまで迎えに行ったり。 超シスコンのお兄さんか・・・ちょっと羨ましいな。 ダメ。ちょっと寂しいからって、あんな変態のことなんか考えてちゃ。 気晴らしに、買い物にでも行こう。 夕飯と明日の朝食の材料を買いに近所のスーパーに向かった。 お父さん 今日も帰れないみたいだし、自分の分だけ夕食を作るのはつまんないな。 やっぱり兄弟が欲しかったな、なんて考えていたら お兄さんの顔が浮かんできた。 だからダメだって、何考えているんだろ わたし。 スーパーの前まで来ると一組のカップルがスーパーの入り口でもめている。 まったく、そう言うのは人目の無い所でして下さい。なんでわざわざ店頭で などと思いながら近づいていくと、そのカップルは、桐乃とそのお兄さんだった。 あきれながらも、平静を装って声をかける 「桐乃」 桐乃はびっくりしたように振り返る、お兄さんはまずい所をみられたって顔をしている 「あれ、あやせどうしたのこんなとこで?」 「わたしは夕飯の買出し、桐乃は?」 「あたしも夕飯の買出しに来たんだけど、何作るかでこいつと揉めちゃってさぁ」 二人で買い物に来るなんて、なんだかんだ言いながらほんとに仲いいよね。 「二人で買い物なんて珍しいね」 ちらっとお兄さんの方に目を向けると 目をそらして明後日の方に顔を向けた。 怪しい・・・これは何かある。 「作るって、桐乃が作るの?」 さりげなく聞いてみる。 「今夜、親二人ともいなくてさ外食もなんだし 夕飯ぐらい作ろうかなって」 えっと、今 なんて言ったの? ・・・親二人ともいない ありえないでしょう、二人だけにするなんて ココの親は何考えているの? 「あれ あやせどうしたの?」 「・・・・りに行く」 焦ってしまい、うまく声が出ない 「何?」 「わたし 今日 桐乃の家に泊まりに行くから」 周りの人が振り返るくらい大きい声が出てしまった 「う、うん わかった」 ちょっと 引き気味な感じで桐乃が応える。 少し恥ずかしかったけど、そんなこと言ってる場合じゃないよね。 桐乃の家に泊まりに行く許可は簡単におりた、両親とも桐乃の事、信用しているし 桐乃のお父さんが警察官ってのも大きいと思う。ただ桐乃の両親が不在ってのは 黙っておいた。桐乃とお兄さんとわたしの3人となると、許可がもらえないと思うから。 桐乃の家に行くと 「お客さんなんだから座って待ってて」 と言われて、二人が夕食を作るのを見ていたが、とても見れたものじゃなかった 二人共 料理をほとんどした事がないらしく、指示を出す桐乃も無茶苦茶だし お兄さんは包丁で指を切ったり、火傷したり。あまりの酷さに二人をどかせて わたしが代わりに作ることにした。 「ごめ~ん あやせ。こんなハズじゃなかったんだけど」 「すまない あやせ」 桐乃は料理がダメそうなのは薄々わかっていたけど、困った時に頼りになる お兄さんも料理はダメなのね。ちょっと優越感 わたしが料理を作り始めると、後ろで 「痛てーよ、もうちょっと優しく」 「手当してあげてるんだから、じっとしてなさいよ」 「手当ってそれ包帯じゃなくてテーピングじゃないのか」 「うるさい。血は止まってるんだから、あとは固定しとけばいいのよ」 「ほんとかよ? 指まげれないんだけど」 手当というか、わたしから見ればイチャイチャしてるとしか見えないんですけど。 ほんとに桐乃ってお兄さんをいじめてる時が一番楽しそう。 夕食の準備もできて、いただきますの直後にお兄さんが 「ちょっと待て」 「何、せっかくあやせが作ってくれたのに なんか不満でもあるの?」 不機嫌そうに桐乃が応える。 「そうじゃなくて。あのさ、俺この手でどうやって食えばいいのかなって?」 そういえば お兄さんは、さっき怪我した指をテーピングで固定されているため お箸を持てそうになかった。 「手を使わずに食えばぁ」 桐乃は笑いながら言ったが、さすがにそれは可哀想。 「兄に対してそれは、ちょっと酷すぎませんか桐乃さん」 お兄さんも反論。 お兄さんの手を見ると、左手でスプーンなら持てそうなので スプーンを取りに席を立とうとすると、桐乃が 「しょうがないわね」 と言いながら、自分のお箸でお兄さんのおかずを切り分け、お箸で取ると あ兄さんの口の前に持っていった 「ほら あーん」 わたしは目の前で起きた事が理解できずに、固まってしまった。 お兄さんは目の前に差し出されたおかずをじっと凝視していた。 そこで再度 桐乃が 「あーん」 お兄さんは状況が理解できたらしく耳まで真っ赤にして拒否していたが 「早く口開けなさいよ」 真剣な桐乃の言葉に耐え切れず、お兄さんは口を開き おかずは押し込まれた。 「モグモグムモグ」 「おいしい? ハイ次ご飯ね アーン」 "いったい 私の目の前で何が起きているの" 落ち着いて、落ち着くのよ あやせ。状況を確認しましょう 今 わたしの正面に座っているのは 親友の桐乃 その横 私の右斜め前に座っているのが 桐乃のお兄さん で "アーン"ってありえないでしょう。見てるこっちが恥ずかしい。 なのにこの兄妹は人目も気にせず、"アーン"を続ける。 わたしはもう顔をあげずにモクモクと食べるしかなかった。 「後片付けは、あたしやるから あやせはゆっくりお風呂入って」 夕食後、二人と顔合わせずらかったので素直に従い、先にお風呂に入らせてもらった。 湯船で夕食のことを思い返す。 お兄さんが手を怪我していると言っても他の方法とか無かったかな? 左手にスプーンは、・・・やっぱり食べづらいか でも兄妹で"アーン"は無いでしょう。 じゃあ わたしが・・・って何考えてるのわたし。そのままのぼせてしまいそうになった。 お風呂を出て、着替えてリビングに向かう。 桐乃の楽しそうな声が聞こえてくる、またお兄さんをいじめてるんだろうな リビングに入り、二人に 「お先にお風呂いただきましたぁ。」 「あやせ おかえりぃ。」 「じゃあ 次 あたしお風呂入るけど、その間にあやせに変なことしたら殺すからね」 「しねぇーよ」 おもいっきり否定されると、少し悲しくなるのは何でだろう。 桐乃がお風呂に入り、お兄さんは勉強すると言って自室に引き上げてしまった。 お兄さん 何も逃げるように自室に戻らなくても。私と二人でお話しするのが そんなに嫌なんですか? まあ さっきの事を問いただされたくない気持ちは わかりますが、私のこと大好きじゃなかったんですか? そんな事に腹を立てている自分は、ほんの少しだけど お兄さんの事好きなの かも知れない。 一人 リビングでテレビを見ていると 「アーいいお湯だった」 後ろから桐乃の声が聞こえてきた。 「桐乃 お風呂あがったの?」 振り返ると、バスタオルを巻いただけの桐乃が立っていた。 「なによ、あのバカいないのか せっかくからかってやろうと思ったのに」 その格好でお兄さんをからかうって、いったい何をするつもりだったの とは返事が怖くて聞けないので 「ちょっと桐乃。その格好は、どうかと思うよ。まさかいつもそうなの?」 「いつもはお父さんいるから、ちゃんと着てるよ。お父さん こういう事には 厳しいからね」 もうー それじゃお兄さんを誘惑してるとしか、思えないよぉ 「じゃ着替えてくるから、ついでにあのバカにお風呂あいたの伝えてこないと」 「遅いなー桐乃」 桐乃が2Fに上がってから30分近く過ぎたけど、まったく降りてくる気配がない。 お兄さんも降りてこないし、どうしたんだろう?。 まさか、あの恰好のままお兄さんの部屋に行って、・・・。 あわてて2Fへ駆け上がった。 お兄さんの部屋のドア越しに聞き耳を立ててみる。何も聞こえてこない。 よかった、大丈夫みたい。 桐乃の部屋の前に行きノックをして「桐乃居る?入るよ」 「あ、あやせ。ちょ ちょっと待って」 桐乃の焦ったような返事が返ってきた。 まさか桐乃の部屋で、わたしが泊まりに来てるのに、信じられない。 すぐにドアを開け 中に入ったが、そこにはバスタオル姿の桐乃しか居なかった。 わたしの心配は杞憂に終わったようだ。友達が階下に居るのにそんな事するわけないよね。 「全然降りてこないから心配しちゃったよ」 「ごめ~ん、あやせ。ん、あやせ顔赤いけど大丈夫?」 「えっ ああ・・大丈夫。なんでもないから」 わたしが変なことを想像していたことを悟られないように、ここは話を変えないと 「ところで桐乃 何でまだバスタオルだけなの?」 桐乃は一瞬 返答に困り 「えっと~ ちょっとした準備かな ハハハ」 何かごまかそうとしている。準備って何の? ふと あることに気づく。桐乃の肩の部分、紺の下着? バスタオルの下に紺の下着ってどういうこと?? 「な、何? あやせ」 じいっと凝視して気づく、それは下着では無く スクール水着っぽい。 「そ、そのバスタオルの下 スクール水着だよね?」 「ははは、よくわかったね あやせ」 何でスクール水着、桐乃はお風呂入るときいつもスクール水着で入るの? でもさっきお風呂上がった時は着てなかったはず。 「何でスクール水着を着ているの」 分からないので率直に聞いてみると、わたしの予想もしない答えが返ってきた。 「ほら あいつ手を怪我してるじゃん、一人じゃ洗えないだろうから手伝って あげようかなって」 「だからって、そんな恰好で行くことないでしょう」 「ほら、よくあるじゃん。洗ってあげてる最中にバスタオルがハラリと落ちて。 焦った兄貴に対して『ちゃんと下に水着 着てるから、何期待してんの~バッカじゃん』 と からかったりしてやろうかなと」 「へー そ、そうなんだ」 よくあるって、それって桐乃がやってるゲームの中での話でしょ。そんな事 現実には ありえ無いからね。 「あ、あれ あやせ怒ってる?」 「少しだけね」 「す、すっごく怖いんですけど」 さっきのお風呂上りといい、今回といい、何でお兄さんを挑発しようとするのかな このブラコン妹は。わたしはいったい何を護ろうとしているんだろう 結局、その日 お兄さんはお風呂に入らなかったので桐乃の作戦は未遂に終わった。 桐乃が私にベッドを譲って、布団を敷いて寝ると言って聞かないので 結局 二組の布団を敷いて寝ることにした。さすがにちょっと狭くて、完全には敷けなかった。 寝る前に学校の事や部活の事、モデルの仕事のこと、・・・色々お話した 「今日は桐乃と色々な事 いっぱい お話できてよかった」 「いつも 話してるじゃん」 いつもは桐乃 お兄さんのことばっかり話してるんだよ。でもそれが桐乃なんだよね わたしの親友で、アニメが好きで,Hなゲームも好きで、お兄さんのことも・・・ 「桐乃 これからもずっと親友でいようね」 「もちろんだよ あやせ。これからもよろしくね」 「うん、おやすみなさい」 「おやすみ」 とっても幸せな気持ちで眠りに落ちて行った。 明け方、目を覚ますと桐乃が部屋にいない。トイレかな? しばらく ぼぉっと待っていたが桐乃は戻ってこない。 心配になってトイレを見に行ったけど、いない。リビングやキッチンも人の気配が 無かった。部屋に戻ってみたが、やっぱり桐乃は戻っていない。 もう一つ行きそうな場所があるけど、まさかそんな事はないよね。 お兄さんの部屋の前に行き、小さくノックをしてみるが返事はない。 お兄さんの部屋を勝手に開けるのは悪いとは思うけど、ちょっと確認するだけだからと 自分に言い聞かせ、音を立てない様にゆっくりドアノブを回す。 そっと部屋の中の様子をうかがい、目を凝らすとそこには お兄さんのベッドの上で兄の腕枕&兄に抱きついている桐乃がいた。 「何やってるんですか」 大声で怒鳴り、そして念のため持っていた携帯用防犯ブザーを鳴らした。 お兄さんは慌てて起きようとして、自分の腕の中に桐乃がいる事に驚いたようで さらに私のほうを見て固まった。自分でもこの時 どんな恐ろしい顔していたのか 想像もつかない。 結局 「久しぶりに、布団で寝たら昔の夢見ちゃって寝ぼけて部屋間違えちゃったみたい。」 桐乃がそう言うので信じるしかない。 さっきのお兄さんの狼狽ぶりからすると何事も無かったようだし 「だからって 許したわけじゃないですからね、お兄さん、桐乃」 ベッドに腰掛けながら、床に正座している二人をにらむ。 「これって俺も悪いのか?」 「お兄さんがしっかりしていればこんな事にはなりません。」 二人を小1時間ほどお説教した後に 「そうそう桐乃、今度から両親が不在の時は連絡してね、必ず」 桐乃は震えながら、大きく何度もうなずいた。 「わたし 必ず泊まりに来るから」 -----終わり-----
https://w.atwiki.jp/siscon/pages/223.html
登録日:2021/10/25(四) 00 00 00 更新日:2024/09/21 Sat 14 47 35NEW! 所要時間:約 5 分で読めます ▽タグ一覧 ※18歳未満の方のご利用およびこのページの閲覧をお断りしております。 ※ネタバレあり、利用しているお方はご注意ください。 ※主にPCソフト、抜きゲーしばらく収録なし。 好きな妹キャラに投票してください。 順位 選択肢 得票数 得票率 投票 1 谷風 天音 33 (45%) 2 和泉妃愛 13 (18%) 3 皆神沙久耶 9 (12%) 4 在原 七海 8 (11%) 5 内藤 舞亜 3 (4%) 6 天枝 千羽 1 (1%) 7 星継 銀音 1 (1%) 8 氷見山 玲 1 (1%) 9 瀬真 梢 1 (1%) 10 瓜生 桜乃 1 (1%) 11 白河 美栗 1 (1%) 12 舞浜 有梨子 1 (1%) 13 巻菱 ナナコ 0 (0%) 14 折原 みさお 0 (0%) 15 森野 小鳥 0 (0%) 16 源 みなも 0 (0%) 17 遙 叶梨 0 (0%) 18 高城 七七 0 (0%) その他 投票総数 73 この項目が面白かったなら……\ポチッと/ ▷ コメント欄 [部分編集] 名前 コメント
https://w.atwiki.jp/atiga-9nen/pages/26.html
【小学五年 ―― 9月】 穏乃「はぁ…もう学校かぁ…」 京太郎「だるいめんどい…行きたくない…」 憧「アンタたちはもっとしゃっきりしなさいよ」ハァ 京太郎「あぁー…永遠に夏休みが続けば良いのに…」 玄「私はそれは嫌かなぁ…」 穏乃「あ、玄さんは夏休み忙しいんだっけ」 玄「うん。シーズンだからね、どうしても…」 玄「お陰で皆に会えなかったし…寂しかったなぁ…」 憧「…ま、これからは嫌でも一緒になる訳だし」 京太郎「乗ってるバスが一緒だからな」 玄「えへへ…♪また二学期もよろしくねっ」 穏乃「うん!玄さんよろしくー!」 京太郎「べ、別に…そんなの改めて言う事じゃねぇだろ」プイッ 憧「……」ジィ 玄「あれ?憧ちゃん?」 憧「あ、ごめん…」 玄「ううん…良いけど…」チラッ 京太郎「な、なんだよ。急に見るなっての」 玄「うーん…???」 穏乃「それより…もう文化祭なんだよねー…」 京太郎「あーそういやそうだったっけ」 穏乃「今年は何になるのかなー」 憧「去年は劇だったし、展示でしょ」 穏乃「えー…アレ面倒なのに…」 玄「って事は私のところは劇だよね。何をやるんだろ」 穏乃「あ、うちの所は去年、白雪姫だったよ」 玄「うん。知ってる。お姫様の憧ちゃん可愛かったよね」 憧「み、見てたの!?う、うぅ…は、恥ずかしい…」 玄「後、京太郎君も王子様格好良かった」ニコッ 京太郎「う…うっせーよ。そ、そんなお世辞要らねぇから」 玄「えー…お世辞じゃないのに…」 憧「…むぅ」ムスー 玄「でも、白雪姫良いなー。もしそうなったら私も立候補…」 京太郎「だ、ダメだ!」 玄「え?」 京太郎「あ…い、いや…」 京太郎「く、玄にお姫様なんか似合う訳ないだろ!せ、精々、エロい小人が精一杯だっての!」 玄「あー…それも良いかも」 憧「えっ」 京太郎「…えっ」 玄「だって、エロい小人さんなら白雪姫のおもちをもみ放題だよね!?」 憧「…あー…そうよね。これが玄さんよね」 京太郎「…久しぶり過ぎて忘れてたわ。うん。マジでブレねぇなお前」 玄「えへへ」ドヤァ 穏乃「玄さんすっごーい!」 京太郎「いや、呆れてるだけなんだけどな…」 憧「放っときましょ…」 憧「ま…合唱コンクールの事も頑張らないとね」 京太郎「あー…それもあったか…面倒だなぁ…」 憧「今年は指揮者じゃない方が良いなー…」 京太郎「無理だろ。アレ、毎年、指揮経験者が選ばれるし」 憧「うわー…もう…今から憂鬱…」 憧「歌ってる方は気にならないかもしれないけど…アレ、腕が結構きついのよね…」 穏乃「私は展示のほうが面倒かなぁ…」 穏乃「細かい作業って苦手だし…私が失敗すると皆に迷惑かかるし…」 京太郎「…ま、その辺りは俺も一緒だからすげぇ良く分かるわ…」 憧「…って事は、京太郎は展示の方が苦手?」 京太郎「んー…そうだな…」 +2 末尾偶数:展示の方が苦手 末尾奇数:合唱の方が憂鬱 合唱の方が憂鬱 京太郎「合唱の方かなぁ」 憧「え?そうなの?」 京太郎「正直、あんまり人前で歌うのって得意じゃないんだよな」 憧「でも、去年はそんな事言ってなかったじゃない」 京太郎「まぁ、去年はいきなり王子役押し付けられてそれどころじゃなかったし」 京太郎「それに合唱の方の練習にあんまり参加出来なくて口パクでも良いって話だったからな」 憧「私…それ知らなかったんだけど…」 京太郎「新子は真面目だから言うと怒るし、黙っとく事になってたからな」 憧「むぅ…なんか納得がいかない…」 京太郎「ま、今年は真面目にやるよ。やるんだったら最優秀賞狙いたいしな」 憧「そう。それなら良いんだけど…い、いや、良くない。良くないから」 京太郎「えー…」 憧「そ、それならあたしと練習しましょ」 京太郎「いや、練習って…学校でやるじゃん」 憧「勿論、それ以外にやるの」 京太郎「えー…」 憧「えーじゃない。アンタ去年サボってるんだから他の人より練習しないと足手まといでしょ」 憧「それに…私も指揮の練習になるし…丁度良いから付き合ってあげる」 京太郎「いや…でも、放課後は麻雀…」 憧「…ダメ?」 京太郎「う…い、いや…」 憧「…ダメ…かな…」シュン 京太郎「わ、分かった!やるから!やるから!」 憧「そう?その言葉忘れないでね」ケロッ 京太郎「ちょ…お、お前…っ!」 憧「男に二言はないんでしょ。ほら、それより学校着いたから、そろそろ降りるわよ」 京太郎「…チクショウ…また騙された…」 +2 00~30 音痴だった 31~60 割りと普通だった 61|99 意外な才能を発揮した 音痴だった 憧「あー…ストップストップ」 京太郎「え?ダメだった?」 憧「ダメって言うか…そういうレベルじゃないから」 京太郎「えっ」 憧「アンタが去年、口パクで良いって言われた理由って多分、忙しいからじゃなくって音痴だからよ」 京太郎「マジかよ…そんなの今まで誰も言ってくれなかったぞ…」 憧「一応、気を遣ってくれたんでしょ」 京太郎「そんな気の毒になるレベルなのか?」 憧「…正直に言うと…雑音レベル」 京太郎「そんなに酷いのか…」 憧「まぁ…酷いか酷くないかで言えば…後者の余地がまったくないくらいには…」 京太郎「う…そ、それなら…」 +2 00~30 今年も口パクで済ますか… 31~60 一人で練習頑張るか 61~99 …一緒に頑張ってくれるか? ※王子様の効果と男気で+4されます 今年も口パクで済ますか… 京太郎「今年も口パクで済ますか…」 憧「…それ本気で言ってるの?」 京太郎「でも…俺が頑張って歌ったところで皆の邪魔になるだけだし…」 憧「はぁ…呆れた」 京太郎「う…」 憧「何時もの馬鹿みたいに自信満々なアンタは何処行ったのよ」 憧「それならそれで一緒に頑張れば良いだけでしょ」 憧「まだ初めて一日目なのに諦めるなんてアンタらしくない」 憧「未だしずに勝てないからって頑張って身体鍛えてるアンタは」 憧「あたしに勝つ為に麻雀頑張ってるアンタは何処に行ったのよ?」 京太郎「それは…」 憧「…まぁ…あたしも悪かったわ」 京太郎「え?」 憧「…あんただったらこれくらいバネにすると思って酷く言い過ぎた。…ごめんなさい」ペコッ 京太郎「い、いや…そんな事は…ねぇよ」 京太郎「俺が…情けなかったんだ」 京太郎「…新子の言う通りだ。何時もの俺らしくなかったよな」 憧「そうそう。その調子」クスッ 憧「…ま、色々言っちゃったお詫びとして…アンタが治るまでちゃんと付き合ってあげるから」 京太郎「…良いのか?」 憧「仕方ないでしょ。乗りかかった船なんだし」 憧「それに…どう最優秀賞とるなら皆一緒の方が良いもの」 憧「あんただけ仲間はずれでとっても…嬉しくないでしょ」 京太郎「新子…」 憧「だから、ほら、ビシバシ行くわよ」 京太郎「おう。任せろ!!」 【System】 新子憧の思い出が13になりました。 好感度の上昇はありません。
https://w.atwiki.jp/hoya/pages/67.html
仲間 へ戻る 基本データ RANK 種族 守備 属性 状態異常 好相性 使用 弱点 耐性 使用 弱点 耐性 無効 R4 人間 後衛 投 炎光無 対植物 - - 狂 - - - S=スクロール 武器 防具 専用武器:妹の弓 弓杖 服 軽装 帽子 特殊能力 特徴 特技 黒文字:攻撃 紫文字:攻撃補助 茶文字:防御補助 青いセル:TP技 武器 名前 範囲 効果 コスト CP 備考 - スカイロッド 六体 投擲物魔依存 高威力 会心有り 貫通力低い MP250 お許し下さい! 全体 投擲魔法 高威力低燃費 会心有り 自分以外の味方一人を犠牲にする MP25 - シスターサーバント 自分? 攻撃力・魔法力大上昇 後攻発動 MP20% エンチャント:狂気 味方全体 通常攻撃に狂気付与 4ターン MP50 キチレコ 敵味方全体 狂気付加 MP5 - マタビオ体操 自分 防御・魔法防御上昇 攻撃力・魔法力低下 MP40 CT4 ワカメ 自分 物理回避上昇 狂気状態になる MP30 タミフル 自分 物理・魔法回避上昇 使用すると狂気状態になる MP30 CT4 ステキダワー 自分 運・俊敏性上昇 使用すると狂気状態になる MP30 CT4 妹バリア 自分? 使用ターン、魔法攻撃無効化 速度補正500 MP30% - 賢妹「オーマイシスター」 味方全体 魔法無効化 状態異常ほぼ無効 速度補正2000 TP100 - 魔法 黒文字:攻撃 紫文字:攻撃補助 武器 名前 範囲 効果 コスト CP 備考 - なまこワンワン 単体 投擲魔法 会心有り MP35 いつもの掟 全体 投擲魔法+狂気 会心有り MP125 盛大にやろうぜ 敵味方全体 炎魔法 高威力 会心有り 反射貫通 MP85 らりるれ火事だー! 単体 炎/対植物魔法 会心有り MP20 妹ビーム 単体 光魔法 会心有り MP30 ちゃだためあたま 六体 光魔法 高威力 会心有り 味方に当たることもある MP150 萌え萌えキュンビーム 全体 MP40 ICBM 二体 光/投擲魔法 会心有り MP80 客星の竜たる子 単体 光/投擲魔法 会心有り かなり貫通力が高い MP200 アルファガン 単体 光/対植物魔法 高威力 会心有り MP60 妹メテオ 三体 投擲魔法 MP125 サンダナパレス 全体 MP100 妹ドレイン 単体 MP吸収 虚無属性 MP0 CT2 - ルナティック 全体 狂気状態にする MP50 名前 コメント すべてのコメントを見る
https://w.atwiki.jp/tamaki_king/pages/547.html
母さんに聞いてしったんだけど今日は冬至なんだそうだ それで、さそっく近くのスーパーで柚子を3つ買ってきてお風呂に浮かべた ちなみに夜ご飯は、かぼちゃづくし かぼちゃのコロッケにかぼちゃスープ かぼちゃ入りのサラダなどなど・・・ いろいろ それで、風呂に柚子を入れたのはいいんだけど・・・ 俺が頭を洗うのに二人から目をそらしている間にお風呂の中が酷い事に お風呂の底に沈む柚子の残骸と、複数の種 柚子をつかむと中身はすかすか 皮から、身から全て剥ぎ取ってしまったらしい・・・・ でも、柚子のいい香りがお風呂の中に充満・・・ いい匂いだw リー君とレン君は剥ぎ取った柚子の皮をお肌にぺたぺたして ヌメヌメだねーってはしゃいでいた まぁ、2人がいいなら、それでいいか・・・ いや、だめか この後雲雀さんがお風呂入るんだった こんな汚い状態ではだめだ 結局後で綺麗にごみを取ることに ずっとかがんでいたから腰が痛い・・・・ 戻る -
https://w.atwiki.jp/atiga-9nen/pages/20.html
【小学五年生 ―― 4月】 穏乃「京太郎京太郎!大変だよ!」 京太郎「ん?どうしたよ?」 穏乃「阿知賀だよ!子どもだよ!教室だよ!!」 京太郎「…新子?」 憧「うん。しず、落ち着きなさいって」 穏乃「う…ご、ごめん」シュン 京太郎「いや、良いけど…で、何がいいたいんだ?」 穏乃「え、えっとね。阿知賀で子ども教室が始まったの」 京太郎「…子ども教室?」 憧「あぁ…あの話?」 京太郎「え?今ので分かるのかよ」 憧「まぁ、ずっとここいらに住んでる私達にとっては、下手な芸能人よりも有名だからね」 憧「―― 阿知賀のレジェンドは」 京太郎「…阿知賀のレジェンド?」 憧「あ、まずはそこからか」 憧「えっと…京太郎は麻雀って知ってる?」 京太郎「あぁ。あの白くて四角い奴を倒す奴だよな」 京太郎「親父たちが良くやってるのを見かけるぞ」 憧「そう。で、この辺りでも結構、盛んなんだけど…」 憧「ただ、ここらは学校も少なくてね。麻雀やりたいって言うのは殆ど晩成ってところに行くのよね」 憧「実際、そこは強豪で、ずっとインターハイ出場はまず晩成って言われるほど強かった」 憧「でも…つい数年前、それが覆される事が起きたの」 憧「王者晩成を破ったのは無名弱小であった阿知賀高校」 憧「そして当時、そのエースの座にいた人…赤土晴絵を、その実力を称えて、人々はこう呼んだ」 憧「 ―― 阿知賀のレジェンドってね」 京太郎「~~~っけぇ…!!」 穏乃「だよね!だよね!!」 京太郎「なんだそれ!阿知賀のレジェンドかっけー!!」 穏乃「うんうん!」 憧「まぁ…盛り上がってる所、悪いけど、結構普通の人よ?」 憧「お姉ちゃんつながりで面識もあるけど…正直、何か特別な人には見えないし」 京太郎「でも、レジェンドなんだろ!伝説なんだろ!!」 憧「まぁ、この辺りに人にしてみれば地元の誇りではあるけど…」 京太郎「すっげー!地元の誇りすっげー!!」 憧「はぁ…テンション高すぎだってばもう…」クスッ 京太郎「で、そのレジェンドには何処に行けば会えるんだ!?」 憧「最近は大学の単位取るのに忙しかったらしいけど…就職も決まったからこっちに帰ってきてるみたいよ」 憧「で、ついこの間から阿知賀で麻雀教室始めてるって」 京太郎「…それは行くしかねぇな!」 穏乃「うん!やっぱり一回は会っておくべきだよ!!」 憧「このミーハーどもめ…まぁ、良いけど」 京太郎「じゃあ、新子も来るんだな?」 憧「あんたらだけだと迷惑掛けそうだしね」 穏乃「やたっ!じゃあ、早速今日の放課後行ってみようよ!」 京太郎「お、今日はその教室やってるのか?」 穏乃「うんっ!」 京太郎「おっしゃ!じゃあ、レジェンドに会いに行こうぜ!」 穏乃「おーっ!」グッ 憧「…でも、あんたたち麻雀出来るの?」 穏乃「えっ」 京太郎「いや、まったく」 憧「…あのねぇ。会いたいってだけで言ったら晴絵さんが困るでしょ」 憧「とりあえずどんな遊び方するかくらいは教えてあげるから…それくらいは頭に叩き込んどきなさい」 穏乃「はーい…」 京太郎「わかったよ…」 【阿知賀】 京太郎「う…うぅ…頭が痛い…」 憧「まったく…これくらいで情けない…」 京太郎「新子が教え過ぎなんだっての…なんだあの役とか…」 憧「それくらい麻雀やるのなら最低限必要なものなんだってば」 京太郎「でも、お前…高鴨が…」 穏乃「はぅー」プシュー 京太郎「…まだ帰ってこねぇぞ」 憧「…ちょっとしずには難し過ぎたかな…」 京太郎「おい」 憧「い、いや…でも、仕方ないじゃない。本当に必要なんだってば!!」 京太郎「まぁ…疑ってる訳じゃねぇけど…でも、本当にあんなに覚えなきゃいけないのか?」 京太郎「正直、出来るかどうか不安になって来たんだけど…」 憧「大丈夫だって。実際に打てば視覚的にも分かるようになるし」 憧「それに晴絵さんは教え方上手だからアンタでも大丈夫」 京太郎「そうかなぁ…」 京太郎「つーか…さっきからすげぇ視線を感じるんだけど」 憧「そりゃここ女子校だし」 京太郎「…は?」 憧「いや、女子校なんだってば」 京太郎「…そんなところに入って良いのかよ?」 憧「まぁ、小学生だし大丈夫じゃない?」 京太郎「もし、ダメだったら?」 憧「その時は一緒に謝ってあげるから。そんな風にビクビクしない」 京太郎「し、してねぇよ!」 憧「本当に?」 京太郎「してねぇったら!…ったく…」 憧「ふふ。まぁ、ここもお嬢様校として結構有名だけど大分、生徒少なくなってきたからね」 憧「そろそろ共学にするかもって話もあがってるし、そんなに警戒する必要はないと思うよ」 京太郎「少子高齢化って奴かぁ」 憧「実際、子どものあたしたちには違いなんて良く分からないけどね…って、ここだ」 京太郎「麻雀部…?って入って良いのか?」 憧「前に看板出てるし大丈夫でしょ。それじゃ…お邪魔しまーす」 晴絵「いらっしゃーい。って…あれ?憧じゃん」 憧「晴絵さんお久しぶり」 晴絵「おーおー。大きくなって」 晴絵「…一部はあんまり変わってないみたいだけど」ジィ 憧「あははそのセクハラっぷりも相変わらずだよねぶっ飛ばすぞ」 晴絵「憧が最近冷たい…」 憧「こちとら最近、余計にうざくなってきたお姉ちゃんに鍛えられてるんで」 晴絵「望の奴め…って、そっちは?」 京太郎「は、はじめまして!俺、須賀京太郎っていいます!」キラキラ 晴絵「おー初々しいの。私は赤土晴絵。よろしくね」 京太郎「よ、よろしくお願いします!」 晴絵「で…その背中に背負われてるのは?」 穏乃「ふにゃあ…」 憧「あたしの友達の高鴨穏乃。ふたりとも会いたいって言うから連れてきたの」 晴絵「そっかそっか。こんな小さな子に慕われるなんて嬉しいな」 晴絵「でも…折角、麻雀教室に来たんだし…そのままじゃ帰らないよね?」ニヤリ 京太郎「お…おう。麻雀やるぜ!…じゃなかった。やります!」 晴絵「はは。無理に敬語遣わなくても良いよ」 晴絵「それにそんなに緊張しなくても…ね」 晴絵「相手の子も初心者ばっかりだから気にせず打って行ってね」 京太郎「あ、あぁ」 憧「じゃ、京太郎はこっちね。しずは…」 穏乃「う…だいじょぶ…」 京太郎「おぉ、再起動したか」 穏乃「うん…ごめんね」イソイソ 京太郎「気にすんな。それより…出来そうか?」 穏乃「うん。頑張る…」 憧「じゃ、しずもこっちね。晴絵さん、良いよね?」 晴絵「うん。楽しんで行ってね」ニコ +2 京太郎の順位 +3 憧の順位(+10の補正が入ります) +4 穏乃の順位 +5 モブ子ちゃんの順位 京太郎 64 憧 104 穏乃 38 モブ子ちゃん 66 憧「はい。それロン。満貫で8000ね」 穏乃「はい…って、あ、もう点棒なくなっちゃった…」 憧「あ、じゃあ、しずの箱割れで終了ね」 京太郎「ぬがー!もうちょっとで二位になれたのに…ぃ!」 憧「アンタのはわかりやす過ぎるのよ、あたしだけじゃなくモブ子ちゃんも振り込んでなかったでしょ」 京太郎「ぐぐぐ…」 京太郎「って言うか、お前、もうちょっと手加減しろよな!こっちは初心者なんだぞ!」 憧「してたって。わざとリーチだってしてないし役だって二翻役以上で縛ってるでしょ」 京太郎「ぜんっぜんわかんねぇ…」 憧「まぁ、その辺りは初心者だから仕方ないって」 京太郎「ぐぬぬ…く、悔しい~…!」 晴絵「あ、終わった?」 憧「終わったよ」 晴絵「あー…憧の圧勝か、これは」 憧「まぁ、普段からお姉ちゃんや晴絵さんに付き合わされてるし」 憧「これくらいはしとかないと後でイヤミの一つでも言われそうだしね」 晴絵「言わないってば…」 京太郎「う~…!…赤土さん!いや…レジェンドさん!!」 晴絵「はい?」 京太郎「俺に…俺に麻雀を教えてくれ!!」ズザー 穏乃「あ、あの…わ、私も教えて欲しいです!!」 晴絵「いや…そりゃ麻雀教室なんだから教えるけど…」 京太郎「出来れば新子に勝てるように!」 穏乃「うん!憧に勝てるくらいに!!」 晴絵「う、うーん…」 晴絵「…今すぐは無理だよ」 晴絵「さっきも言ってたけど、憧は私は望に付き合ってたから経験値も知識も全然、違うし」 晴絵「まだ初心者な二人が勝とうとするなら…かなりの努力が必要」 晴絵「それでも…やる?」 京太郎「勿論だ!このままじゃ終われない!!」 穏乃「憧にリベンジしたい!!」 晴絵「そっかそっか…分かった」 晴絵「じゃあ…明日から暇な時があったらこの部室においで」 晴絵「勿論、他の子もいるからつきっきりって訳にはいかないけど…」 晴絵「私が必ず二人の事強くしてあげるから!」グッ 京太郎「ありがとう、レジェンド!!」 穏乃「うん!ありがとう、レジェンドさん!!」 晴絵「そ、その呼び方はちょっと止めて欲しいかなぁ…」 晴絵「ま、まぁ、いいや。それよりまだ一局終わったばっかりだし…まだやるよね?」 京太郎「おうよ!今度こそ憧のヤツに勝ってやる!」 穏乃「一位を目指すよ!!」 憧「はいはい。言ってなさい。全部、返り討ちにしてあげるから」 晴絵「ふふ…最初は不安だったけど…少しずつ賑やかになってきたなぁ…」 【帰り道】 京太郎「うあー…ちっくしょおお」 穏乃「なんで私、あそこで5筒切っちゃったんだろぉ…あううぅ…」 憧「ふたりともまだまだ甘いわね」 京太郎「くっそ…あのままずっと一位だったからって調子に乗りやがって…」 憧「ふふん。それだけこっちは荒波に揉まれてきてるのよ」 憧「まぁ、小学生相手だと滅多な事じゃ麻雀で負けない自信はあるわよ」 京太郎「くそ…結局、一度も勝ててないだけに何も言えねぇ…」 穏乃「あうあう…」 +2 末尾偶数:新子と話を続ける 末尾奇数:様子のおかしい高鴨に声をかける 憧と会話を続ける。 京太郎「でも、お前が偉そうにしてられるのももうすぐだからな!」 憧「…へぇ。何か秘策でもあるの?」 京太郎「当たり前だ!何故なら俺たちには阿知賀のレジェンドが着いてるからな!」 憧「…いや、それはあたしも同じだから」 京太郎「…え?」 憧「あんたらが麻雀教室に行くって事はあたしもついていくでしょ」 憧「つまりあたしも晴絵さんから色々と教えてもらえるって事じゃない?」 京太郎「あっ…」 憧「…アンタ、そんな簡単な事にも気づいてなかったの?」 京太郎「あ、いや…その…」 憧「ふふ。まぁ…京太郎らしいけどね」 京太郎「それ…どういう意味だよ?」 憧「さぁ?自分の胸にでも聞いてみればいいんじゃない?」クスッ 京太郎「くっそぉ…」 憧「まぁ、あたしも当分、負けるつもりはないから」 憧「だから、精々、頑張りなさい。楽に追い付かせたりはしないんだからね」 京太郎「…おう。見てろよ、近いうちに必ず吠え面かかせてやる」 憧「…じゃ、一つ賭けをしよっか」 京太郎「賭け?」 憧「そ。そうね…もし、今年の12月までにあたしに勝てたら…何でも一つ言う事聞いてあげる」 京太郎「ほ、本当か!?」 憧「えぇ。まぁ、あたしに出来る範囲だったら…だけどね」 憧「でも…もし、出来なかったら…」 京太郎「で、出来なかったら…?」ゴクッ 憧「…あたしの事、憧って呼んで」 京太郎「…え?」 憧「だ、だって、もう会って一年以上経ってるのに新子とか…他人行儀じゃん…」 憧「あたしはもうずっと前から名前で呼んでるのに…ふ、不公平…だしさ」 憧「だから…もしダメだったら…あたしの事をちゃんと憧って呼ぶ事」 京太郎「いや…でも・・・それじゃ…」 憧「良い?」 京太郎「い、いや…条件がどう見ても吊り合ってな…」 憧「 良 い ?」 京太郎「…はい」 憧「よろしい。まったく…もぉ」カァ 京太郎「…あ、あの…さ。新子」 憧「…何?」 京太郎「…もし…もし、俺が勝った時なんだけど…その時は…」 憧「…うん」 京太郎「……憧って呼んで良いか?」 憧「…もぉ…本当…馬鹿」マッカ 京太郎「うっせぇ。お前にだけは言われたくねぇっての」カァァ 【System】 新子憧の思い出が9になりました。 新し憧の好感度が10あがりました。 現在の新子憧の好感度は49です。