約 546,418 件
https://w.atwiki.jp/noiz111/pages/39.html
+ いちご + 区分 : 素材【採取】 + 画像 + + 採れる場所 + フルーツの木大きなフルーツの木 + 属性 + なし + 販売価格 + 500 サブレ20 マカロン + レア度 + + 説明 + 甘酸っぱい美味しさ、見た目の可愛さからケーキ等に幅広く利用されます ■ 作れるレシピ アイテム名 レシピ 区分 売値 いちごジャム いちご × 5砂糖 × 1 素材【作成】 - いちごジュース いちご × 7 - いちごショートケーキハット いちご × 1生クリーム × 2生ケーキ × 1 ヘッド 899 ゼリーデコ(イチゴ) いちご × 1いちごジュース × 1ゼリー × 1 300 プチショーケーキ いちご × 1タルト生地 × 1 553 フルーツカチューシャ(イチゴ) いちご × 1いちごジュース × 1 210 迎春ジャポネドレス いちご × 3プチショートケーキ × 1丸餅 × 2 トップス 1200 サンタクロースドレス いちご × 3サンタクッキー × 1シフォン × 1 1200 くるくるキャンディー(フリュイ) いちご × 1水飴 × 2フリュイのいちご × 1 ハンディー 200
https://w.atwiki.jp/kairakunoza/pages/1940.html
妖精のいたずらと少女たち――【Kagami side】 私、柊かがみは今大変な問題を抱えている。 それは妹のつかさ、友人のこなたと日下部の三人のことである。 最近、この三人が一緒にいるときの空気が異様に重い。 そして、その原因となっているのが私である。 この三人は、みんな私のことを好きになってしまったのだ。 好きといっても、友達とかそんな関係などではない。 謂わば、性的な意味で『好き』になってしまったというのだ。 そして、その三人が互いの気持ちを知っているというのが問題となっている。 表面上はいつも通りの間柄なのだが、どこか空気が重くて辛い。 私に甘えっぱなしのつかさに、私にぺたぺたとひっつくこなたと日下部。 もし私が三人の気持ちを知らないでいられたなら、今よりもずっと気楽にいられただろう。 しかし、私は三人の気持ちに気付いているのだ。 この前つかさと一緒に寝た時も、つかさは布団の中でどこか切なそうな顔をして私を見つめていた。 こなたや日下部も、日々元気を失っていくのが分かる。 私はそれに気付いていながら、何もできないでいるのだ。 以前と同じように接し、以前と同じように振舞おうとしていた。 三人の気持ちなど、気付いていないかのように。 それから少し経ったころ。 私が何もできないでいるうちに、また問題が出てきてしまった。 あの三人が私のことで苦しむ一方で、また別に苦しむ者がでてきたのだ。 みゆき、峰岸、それから一年のゆたかちゃんである。 みゆきは、つかさが私しか見ていないのに苦しんでいる。 峰岸は、日下部が。 ゆたかちゃんは、こなたが。 三人とも、自分の想いを寄せる相手が私しか見ていないのに苦しんでいるのだ。 そのせいで私たち七人の間柄は今、とても不安定な状態にある。 七人を安定した人数へと揃えるならば、一人が余計となる。 みゆきたちにとって、それは当然私。 そして、三人は苦しみや怒りを私にぶつけるようになった。 閻魔のような業火を纏って私にあたるみゆき。 鬼神のような気迫を私に向ける峰岸。 悪魔のように暗闇へと私を追い込むゆたかちゃん。 私たちの関係は、もう崩れてしまったかのようだった。 そして、全ての原因は私なのだという事実。 それが私にとって非常に辛いものだった。 私のもとに救いがやってきたのは、ある日のお昼休みのことである。 午前の授業が終わったころに『それ』はやってきた。 キラキラと光を振りまく小さな体に、透きとおるような薄い羽根。 それは、幼い頃に絵本で見た妖精だった。 私も初めは目を疑ったが、それは確かに存在している。 そして、いかにも妖精らしい可愛い声で私に話しかけてきた。 「はじめまして、柊かがみ。私は見ての通り、いわゆる妖精よ。よろしくね」 そう自己紹介する妖精。 妖精というと、さまざまなイメージがある。 人間に好意的で、願いを叶えてくれるもの。悪戯好きで、人間をからかおうとするもの。 しかし、実際はどうなのかは私も知らない。 そもそも本当に妖精がいるなんて、考えたこともないし。 しかし、どうしても期待せずにはいられなかった。 この妖精が私の悩みを解決してくれることを。みんなの関係を元のようにしてくれることを。 そして、 「妖精さん、あなたはどうしてここへ現れたの?」 と、そう尋ねてみた。 そして、帰ってきた答えは 「それはね、貴女の悩みを解決するためよ。どうする?貴女の友達との関係を良くすることならできるけど」 というものだった。その答えに、私は喜びを感じたのだ。。 そして、私は妖精にお願いをした。 「それじゃ、いくわよ。そーれっ! か が ☆ ふ ぇ ち 発動!!」 次の瞬間、どたばたとこちらへ向かうみんなの足音が聞こえてきた。 「かがみだぁ~」「おねえちゃ~ん」「ひいらぎぃ~」 と、私を取り囲む三人。 三人ともかなり元気にはなっているが、これじゃ本質的に変わってないんじゃないか? そう思っていると、周りにはみゆきたちもいた。 一瞬恐怖を感じたが、みゆきたちも同様に私に飛びついてきた。 大勢を相手に逃げることもできず、私はみんなの餌食となったのだ。 放課後。私は追いかけてくるみんなを撒いて、家へと向かっていた。 妖精はまだ私についてきていたので、文句をぶちまけた。 「どういうことよ!アンタ、何してくれてんのよ!!」 「いや、その……みんなの争いを止めるには、こうするのが良いかと思って……」 「良くないっ!!もっと他の方法があるでしょうが!!」 「だって、私にはこれしか能力がないんだもの。少なくともこの状態でいる限りはみんな元気でいられるし、 お互いに苦しむこともないんだから良いんじゃないの?」 「ふざけるなっ!!毎日あんなんじゃ、身体が持たないわよ!!」 まったく、こんな妖精、信じた私がバカだったわ。 「……あ、そうだ。言い忘れてたけど、これってね、貴女の体にかかる魔法なの。 つまりね、みんなが貴女を好きになるんじゃなくて、貴女がみんなに好かれるってことね」 私は妖精の言いたいことが良く分からなかった。 しかし、家に着くとすぐに分かった。 姉さんたち、それにお母さんまでもが同じ状態だったのだ。 これから先に起こることを考えると、私は頭が痛くなるのだった。 妖精のいたずらと少女たち――【Fairy side】 先に言っておくわ。私は非常に疲れた、と。 私はあの後、かがみにさんざん怒られてちゃったの。 もう、せっかく助けてあげたのにね! そして長い説教の後、かがみがある提案をしたの。 「ねえ、私以外の誰かをさっきみたいにすれば良いんじゃない?」 つまり、みんなの気を誰か一人に向けさせるのなら、自分でなくても良いんじゃないかと思ったみたいね。 「そうするとかがみ、貴女もその子に対してはみんなみたいになっちゃうのよ?」 と一応言ったんだけど、かがみは別にいいって答えたの。 まったく、勝手なものね。 で、その候補になったのがクラスメイトの泉こなたという子なの。 私ね、この子が対象者になるのは何回も見てるんだけど。 「そしたら私、その子のところにつくことになるけど、いいの?」 「いいわよ、別に。それじゃ、あとよろしく」 そして私は、泉こなたのところへ行き―― 「こ な ☆ ふ ぇ ち 発動!!」 次の日。こなたちゃんはしっかりと役目を果たしていたわ。 先日までのドロドロとした雰囲気は消えて、みんな元気にこなたちゃんを追いかけていたの。 かがみも、先日のことなど忘れたかのように追いかけてたわ。 でもね、この子はいつもこうなっているし、少し不憫に思えたの。 そして、提案してあげたわ。 「ねえ、他の誰かに移しても良いのよ」 って。 そしたらね、こなたちゃんはすこし考えて言ったの。 「うーん、みんなに追いかけまわされるなら、みゆきさんかなぁ……? あの人、『歩く萌え要素』だし。とにかく、私はもう疲れたよ。 ところで何だったんだろ、あの感じ?以前も感じたような……デジャヴかな?」 それは、きっと他の話のせいね。 でも、みんな立ち直れてよかったわ。私が来るまではあんなに元気がなかったのに、もう元気になってるみたいだし。 この子だけじゃなくて、つかさちゃんやみさおちゃんも。 うん、やっぱりふぇちの力は素晴らしく平和的よね。 自分の仕事にやりがいを感じたところで、私はその高良みゆきって子のところへ行ったの。 翌日。今度はみんな、みゆきちゃんを一日中追いかけまわしていたわ。 「み、みなさん、どうしたのでしょうか……?」 「戸惑うゆきちゃん、かわい~」 「ほんとにな~」 「みゆきさん、昨日はさんざん私を追いかけまわしたんだから、今日は覚悟してね」 まったくね。この子、他の子よりも壊れかたが激しいんだから。 それはいいんだけどね。 その夜。私はその子に言われたの。対象を変えろってね。 できない、って言ったんだけど 「それ、嘘ですよね?一昨日はかがみさん、昨日が泉さんだったのですから、 変えるのができないなんてことはないはずです」 と答えてきて。 凄いわね。あそこまで壊れておいて、しっかり記憶があるなんて。 「イヤだと言ったら?」 そう言ったら、あの子はものすごい怒りのオーラを纏って…… 言えないっ!!これ以上は思い出すだけで恐ろしいっ!! それでね、誰のところへ行けばいいって聞いたら、峰岸あやのちゃんっていう子のところに行けっていうの。 その子なら、また自分のところへ送り返したりしないだろうからって。 そして私は、逃げるようにしてそのあやのちゃんの家へ向かったの。 でもね、そのあやのちゃんもすぐに私を追い出そうとしたの。 みんなして、ひどいわね。普通みんな妖精が来ると喜んでくれるのに。 やだっていったら、この子もみゆきちゃんと同じくらい怖い表情をして…… やだっ!!この先、言いたくないっ!! でね、その子は岩崎みなみちゃんっていう子のところへ行ってって言うの。 なんでも、少し知ってるぐらいの子だから自分に送り返すはずがないってね。 まったく、ずるいわね。 それで今度は、みなみちゃんのところへ。 みなみちゃんは、優しくて良い子だったなぁ。 私の知る限り、いつもゆたかちゃんのことを心配しているし。 それで、私はつい言っちゃったの。 「他の人のところに行ってもいいのよ」 って。 「え……いいの?それじゃ……ゆたかはあんなの、絶対に無理だし……パティかな?」 なんか私、いろんなところを回ってるなぁ。最初の目的とだいぶズレてきてるし。 と、そんなことは気にせずにパティちゃんのところへ。 パティちゃんは、ふぇち状態をかなり楽しんでくれたわ。 なんでも、最近のみんなの様子から、今度は自分にも回ってくるんじゃないかと期待してたんだって。 「ワタシ、ホカのハナシではキホンテキに『受け』をタイケンしたことがナイですから、とてもオモシロかったデス」 ってさ。 今度はしばらく落ち着けるかと思ったけど、 「それじゃツギはもちろん、ヒヨリのところデスね!!」 って言われちゃって。 ……なにか勘違いしてるわね、絶対。 私は別に毎日ふぇち対象者を探してるわけじゃないのに。 まあ面白そうだし、とその子のところへ行って。 「うう……ヒドイ目にあったッス……恨むッスよ、みんな…… 特に今回、日下部先輩とかって基本的につらい思いをしてないじゃないッスか…… 妖精さん、次はまだこれをくらってない人のところにでも行ってくださいッス……」 って、また他所へ行かされて。 そして、いろいろと回ってきて。 「……で、また私のところへ来た、と」 「そ。もう、疲れたわ……」 そう。私の目の前にいるのは、柊かがみ。 かがみってば、私のことなんか忘れてたみたい。 まあ、それもそうか。毎日いろんな人を追いかけ回してたもの。 というか、最初に私が来たときの理由なんかも忘れてるみたい。 みんなもう、誰ひとり暗い表情なんかしてないし。 自分の扱えるふぇちパワーのすごさを改めて知る。 「でね、もう次の人で最後にしたいと思うの」 「ふーん、それじゃ……一年生はかわいそうだし……みゆきだと何か悪いし……」 で、結局。 「なんでいつもこうなるのさ」 いつもの通りというかなんというか。かがみが向かわせたのは、こなたちゃんのところ。 なんか、このふぇち状態が一番しっくりくるんだってさ。 ごめんね、こなたちゃん。でもね私、もうそろそろ帰るから。 それじゃまた、今度会う時までね。 コメントフォーム 名前 コメント フェチのパワーは素晴らしいですね。 -- 無垢無垢 (2008-12-09 21 25 49)
https://w.atwiki.jp/honey-honey/pages/151.html
分類:素材 フリュイのいちご6 画像
https://w.atwiki.jp/25438/pages/3643.html
第2話「ストロベリー オンザ パフェ」 全身がぐらぐらと揺れている。 静かな息遣いと、足音。 時折聞こえる車の音。 喧騒。 あれ…わたしどうしたんだろう。 目を開けると黒髪に白い肌の横顔があった。 「あ、起きた?」 「えっ、あれっ、なに?わたし?いま、どこ?」 「あっ!ちょ、そんなに動くと…!」 急に動いたせいで体重が後ろに片寄り、わたしは背中からころげおちてひっくりかえり、続いて澪ちゃんも後ろ向きにわたしの上に倒れこんだ。 「……痛い」 「いたた…あ!ムギ!大丈夫か!頭打ったりしてないか!?」 「え…、あ。うん…大丈夫…澪ちゃんこそ大丈夫?」 「うん…わたしも大丈夫……ムギが柔らかかったから……って、ごめん! わたしムギを下敷きにしちゃってた!重くなかったか?ごめん!」 「ううん。大丈夫よ。ホントに」 「そっか…ならいいんだけど」 「誰かにぶつからなくてよかったね。結構派手に転んだみたいだし」 「はは…そうだな」 澪ちゃんは立ち上がってジーパンの膝を軽く払うと、わたしに向けて左手を伸ばした。 「ありがと」 差し出された左手を掴み、ぎゅっと引き上げてくれる力に合わせて立ち上がる。 「大丈夫か?まだ気持ち悪かったりしないか?」 「えっと…わたし…」 学生御用達の安いチェーン店のアルコールは、たくさん飲むものじゃない。 今までこんなことは一度もなかったのに。 「珍しいよな。ムギが潰れるなんて」 「ごめんね…迷惑かけて」 「そんな。大したことないよ。わたしだってムギに介抱してもらったこと、あるしな」 「ありがと」 ちっとも気持ち悪くなんかない。 むしろちょっと眠ったおかげですっきりしたくらい。 わたしはゆっくり思い出す。 ああ、そうだ。 5つだったか6つだったか。複数の大学の軽音部同士が集まって行われた飲み会。 くじ引きで決まった席はみんなと離れ離れ。 大学の垣根を越えて初めて会う人たちとの交流はそれなりに楽しかったけれど、中頃には少しダレて、わたしは退屈していた。 みんなの姿を探したけれど、人が多すぎてわからない。 わたしは外の風に当たりたくなって席を立った。 会場を出て、エレベーターのスイッチを押した。 下から上がってくるはずのエレベーターが、なかなかやってこない。 フロアを表示する数字は「1」のままだ。 わたしは待ちきれなくなって、会場に戻ることにした。 入り口から眺めると、わたしが座っていた席に、すでに別の誰かがいるのが見えた。 別のところに目を向けると、唯ちゃんと梓ちゃんが楽しそうにじゃれているのが見えた。 澪ちゃんとりっちゃんはどこに行ったんだろう。 退屈だな。 ふと気がつくとすぐ目の前のテーブルには誰もいない。 ああ、前の方で騒いでるグループがいる。あの人たちの席かしら。 周囲の賑やかさがやけに遠くに聞こえる。 誰もいないなら、わたしが座ってもいいよね。 ついでにこれもいただきます。 1/3くらい残ってるピッチャーを掴んで勢いのまま一気飲みすると、 テーブルにうつぶせになって…記憶はそこで途切れている。 「吐き気とか…ないか?薬買ってこようか?」 「大丈夫…ありがとう。心配しないで」 澪ちゃんが心配そうにわたしの顔をのぞき込んでいる。 わたしが本当に酔いつぶれたと思ってるんだ。 ちょっと寝てたくらいなのに。 「…そういえば唯ちゃんたちは?」 「梓もつぶれちゃってな。唯と律はその介抱。わたしはムギの担当」 「そっか。ごめんね。二次会…行けなくなっちゃったね」 「いいよ。わたし…こういうの苦手だし」 「じゃあむしろ、わたしに感謝してるくらい?」 「…そんな軽口言えるくらいなら、本当にもう大丈夫そうだな」 澪ちゃんは安心したように笑うと、左手でわたしの頭を撫でてくれた。 「…顔はまだ赤いな」 「…気のせいよ」 風が吹いて柳が揺れた。 すぐそこに小さな川が流れている。 歓楽街の賑やかなネオンの光が、川に映ってキラキラと輝いて綺麗。 今、何時なんだろう。 明るく賑やかな街が時間の感覚を麻痺させていた。 「歩けそう?」 「あ、うん」 「もうちょっと行ったところにバス停があるから…行こうか」 ふたり、歩き出した。 わたしはもう、ちっとも気持ち悪くなかったけれど(最初っからね)、 澪ちゃんはたぶんわたしに気を遣ってるんだろう、いつもゆっくりと歩いてくれた。 「ねぇ…澪ちゃん」 「なに」 「あの…ね。お願いがあるんだけど」 「いいよ。どうかした?」 「………手、繋いでもらってもいい…かな」 「………うん。いいよ」 左側を歩く澪ちゃんの右手を、左手でそっと掴んだ。 澪ちゃんがきゅっとわたしの左手を握り返した。 澪ちゃんの手はいつもみたいにちょっとだけ冷たい。 この手が、すこしでもあったかくなるように、気持ちを込めて手を握る。 澪ちゃんが痛くならないように、でも、 思いだけはいっぱいに。 ゆっくりと歩きすぎたせいだろうか。 終バスはとっくになくなっていた。 「…ごめんね。わたしのせいで」 「いいって。気にするなよ。いいじゃないかこういうのも。たまにはさ。 大学生っぽくて」 「タクシーつかまえようか。わたしお金出すから」 「いいっていいって。それよりさ…」 「深夜喫茶にでも入って朝まで時間潰さないか?」 「なにそれ!たのしそう!」 「だよな?なんか大学生っぽいよな?」 「うん!大学生っぽい!ふたりだけの二次会ね!」 「そうだな、ふたりだけの二次会だな」 お酒のせいなのかどうなのか、澪ちゃんは妙にハイテンションで、わたしもなんだかハイテンションで、笑ってはしゃいでバス停を後にした。 キラキラと明るい店内の2階、いちばん端の窓際にわたしたちは座った。 10人くらいの大学生のグループが賑やかだった1階に比べ、2階はしんと静かだった。 「一度こういう喫茶店で徹夜してみたかったんだよ」なんてまるでわたしが言いそうな台詞を言っていた澪ちゃんだけど、 メニュー表を見てちょっと引きつった顔になっていた。 わたしはそれを見て我慢できずに吹き出した。 「わたしがおごろうか?」 たしかにちょっと、高いけどね。 「い、いいよ…。わたしが誘ったんだし…わたしの分はわたしが出す」 こういう変に意地っ張りなところがかわいくて、わたしはずっとニヤニヤしてた。 「…決めた」 「なに頼むの?」 「…アメリカン」 「…チョコバナナパフェ、美味しそうだよ?」 「…ダメだろ。こんな時間に食べちゃ」 「いいじゃない。今日くらい。だって、二次会よ。お酒の代わりだと思えば」 「う~…ムギがそんなこと言うと迷っちゃうじゃないか」 それから澪ちゃんが注文を決めようとするたびにわたしが面白半分に茶々を入れて、 そうするとまた澪ちゃんが迷いだして… ……お店に入ってからかれこれ15分くらい経った頃、店員さんが様子を見にやって来た。 すこしイライラした様子の女性の店員さんに慌てた澪ちゃんがしどろもどろになっていたものだから、 代わったわたしが注文を叫んだ。 「デラックスいちごパフェふたつお願いします!」 …… ………… ………………トン。 「わぁ~!おいしそう~~♪」 「……………」 「澪ちゃん、食べないの?」 「…ムギは平気なのか。つぶれた後なのに」 「うん。全然平気」 「…体重」 「……明日からジョギング始めるから」 「……でも」 「澪ちゃん。『据え膳食わぬは男の恥』、よ」 「………男じゃないし」 「そんなこと言ってるといちご食べちゃいますよ!」フンス! 「あっダメ!わたしのいちご!」 澪ちゃんはフォークでいちごを刺してパクリと口に入れると、そのままの勢いでパフェを食べだした。 モグモグ……あぁ~いちごパフェおいしいわぁ~♪しあわせ~□ こんなにおいしいパフェを食べるのは初めてかもしれない。 とまらなくなっちゃうわね……⭐︎ … 「…はぁ」 「…ふぅ」 「…おいしかったね」 「…ああ。おいしかった」 「…いちごパフェが止まらなかったね」クス 「…ああ。止まらなかった」クス 「わたし、しあわせー!」パタパタ 「…わたしも。あれ。ムギ、いちご、食べないのか?」 「え、あ、うん。なんだかもったいなくて」 「そっか。なんだかわかる気がするよ」 「いの一番に食べた澪ちゃんには言われたくないな」 「……っ! そ、それはムギがわたしのいちごをとろうとするから!」 「…フフ。ごめんごめん。冗談よ。そうね。はやく食べなきゃ、 誰かに取られちゃうかもしれないものね」 「…そうだな」 「…」 「…」 広くて華やかな店内。 2階にあがってくる客は相変わらず誰もいなくて、 わたしはお店の経営状況がちょっと心配になった。 追加で何か注文しようかと、わたしはホットコーヒーを頼むことにした。 澪ちゃんはアイスコーヒーを頼んだ。 普段上等な紅茶を飲み慣れているせいか、外で紅茶を飲むとどうしても不満に感じてしまうので、わたしはコーヒーを注文することが多い。 パフェはおいしかったけれどさすがに結構甘くって、どうせなら最初っから飲み物を頼むべきだったかなと後悔した。 お客が少ないわりに、コーヒーが運ばれてくるまでには時間がかかった。 「きっと豆から挽いてるんだよ」と澪ちゃんは言っていたけどどうだろう。 しばらくして運ばれてきたコーヒーは言われてみれば香り高い気がした。 でも、この季節にホットはちょっと熱すぎたかしら、一口だけしか飲めなくて味はよくわからない。 「…」 「…」 「…あのさ」 「…なぁに」 澪ちゃんが左手に持ったストローをぐるぐると回し、 「…今日、ちょっとつらいことがあって」 「…うん」 それにつれて、アイスコーヒーの中身もぐるぐると回り、 「ひとりでいたくなかったんだ」 「…うん」 グラスの中の氷が鳴らすからからという音が店内に響いた。 「でもみんなと一緒なのもつらくて」 「……うん」 ストローを回す手を止めても氷はコーヒーの中を泳ぎ続け、 「……だから帰りたくなかったんだ」 だんだんと動きは緩やかになっていき、 「ムギがいてくれてよかった。ありがと」 「…介抱してくれたひとが、つぶれて介抱されたひとにいう台詞じゃないね」 しばらくして動きを止めた。 「…ハハ。そうだな」 「…フフ。そうよ」 桃色をした澪ちゃんの唇が、ストローに触れた。 本来の目的に立ち返ったストローは、 ちゅうちゅうと吸い上げたアイスコーヒーを澪ちゃんの口に運んでいく。 ミルクも砂糖も入れてないブラックのまんま。 黒い液体がストローを通って、桃色の唇に流れていく。 「…いちご。早く食べないと取られちゃうぞ」 「…いいよ。澪ちゃんにあげる」 「…いい」 「…そう」 「…早く、食べたほうがいいよ」 「…ううん。いいの」 「…早く食べないとダメなんだよ」 「…どうして。いちごは急になくなったりしないわ」 「…なくなるよ」 『…わたしのいちご。もうとられちゃったんだ』 店内には流れているクラシックが、突然大きくなったように聴こえた。 「…ごめん、ムギ。わたし、なんだか眠くなってきちゃった」 からっぽになったグラスの中の氷が、ふちに当たってからんと音を立てる。 「寝ていいよ。どうせ朝までまだ時間はあるんだし」 「ごめんな…。じゃあちょっとだけ」 「……うん。おやすみなさい」 そのまま澪ちゃんはうつ伏せになった。 わたしは冷めてしまっておいしいのかまずいのかよくわからなくなったブラックコーヒーをゆっくりゆっくり飲みながら、窓の外をぼうっと眺めていた。 闇夜のなか、眩しく、煌々と照る月。 釣り針のように細い月は、鋭く光を放ちながら夜空に浮かんでいる。 わぁ。 今夜はこんなにお月さまがきれいだったのね。 さっきまで外を歩いていたのに、そんなこと気づきもしなかった。 月も星も、その美しさは人の心を捉えて離さない。けれど。 月はきっと、澪ちゃんやわたしの心の内なんて知りもしないだろう。 この世界は人の営みや気持ちとは関わりもなく動いているんだと、思う。 流れ星、見れないかなー…って、 期待してみたけれど、あいにくひとつも見つけられない。 しばらくして、店内に流れるジムノペディに混じって寝息が聞こえてきた。 そっと振り向り、澪ちゃんの濡れた頬をハンカチでやさしく拭いた。 それからわたしのグラスに残ったいちごを、澪ちゃんのグラスに移す。 いちごはコトンと音を立てて、グラスの底に落ちていった。 『いちごを だれかに とられちゃうのと いちごを だれにも たべてもらえないのは いったい どっちが かなしいかしら』 どっちもおなじよ かなしいわ。 でもきっと、わたしの頬を撫でるひとは誰もいない。 滴は頬を伝い、グラスの底に落ちていく。 店の中の灯りが煌々として、妙に明るくて眩しく感じる。 わたしはうつ伏せになって、小さく細く息を吐きながら、 瞳を閉じた。 ー第2話 おわりー 3
https://w.atwiki.jp/dinametamo/pages/91.html
のいちご 入手法/作り方 果物屋で入手 作成アイテム 上トレイ 下トレイ 方法 時間 SUCCESS FAIL GREAT 猶予 野いちご - わける かなり プチベリィ 腐った野いちご ブルーベリィ 野いちご - 熱する ちょっと ベリィジャム 腐った野いちご ゼリーの素 野いちご - 置く かなり ベリィジャム 腐った野いちご 泡水 野いちご 皮 熱する ちょっと コウモリブーツ赤 腐った野いちご コウモリブーツ黒+ 野いちご 革のベルト まぜる ちょっと コウモリチョーカー赤 腐った野いちご 赤いあみあげベルト 野いちご 生成りのオーバースカート まぜる かなり コウモリスカート赤 腐った野いちご スカラップスカート赤 野いちご 生成りのキャミソール まぜる かなり コウモリビスチェ赤 腐った野いちご スカラップトップス赤 野いちご 裁ち鋏 まぜる かなり コウモリ手袋赤 腐った野いちご 赤のマスク 野いちご 裁ち鋏 置く ちょっと コウモリリスト赤 腐った野いちご 赤のレース付きセーラーワンピース 野いちご 桃 まぜる ちょっと フルーツ盛り合わせ 腐った野いちご シトリン 1m40s 野いちご レースリボン 置く かなり コウモリヘッドドレス赤 腐った野いちご 赤色のキャスケット 野いちご 野いちご まぜる ちょっと さくらんぼ 腐った野いちご でかいマラカス ±1m 野いちご 野いちご 置く ちょっと ザクロ 腐った野いちご 綺麗なボタン 野いちご 腐った野いちご まぜる ちょっと ゼリーの素 腐った野いちご 糸 3m いちご 野いちご まぜる ちょっと フルーツ盛り合わせ 腐ったいちご アメジスト 1m40s オークの木 野いちご まぜる かなり 木のブローチ 腐ったオークの木 豪華なペン オレンジ 野いちご まぜる ちょっと フルーツ盛り合わせ 腐ったオレンジ ダイアモンド 1m40s ゼリーの素 野いちご まぜる ちょっと ぐ実 腐ったゼリーの素 ショコラ ハニービーンズシロップ 野いちご まぜる すぐ いちご酒 腐ったハニービーン 星のかけら 不思議な花の種 野いちご 置く 1日 ロサの花 腐った不思議な花の種 サンストーン ぶどう 野いちご 置く かなり 占い果実 腐ったぶどう 青りんご ミルク 野いちご まぜる ちょっと いちご酒 腐ったミルク GREAT 桃 野いちご まぜる ちょっと 甘柿 腐った桃 ラ・イシー 桃 野いちご 置く ちょっと 渋柿 腐った桃 ラ・イシー りんご 野いちご まぜる ちょっと フルーツ盛り合わせ 腐ったりんご エメラルド 1m40s 腐り復活 上トレイ 下トレイ 方法 時間 SUCCESS FAIL GREAT 猶予 腐った野いちご - わける 1週間 泡水 × 梅 野いちご 腐った野いちご まぜる ちょっと ゼリーの素 腐った野いちご GREAT 3m 名前 コメント
https://w.atwiki.jp/momo-i/pages/65.html
偶然にバスで 隣に座った 二人ずつの席 揺れるたび なんとなく肩がふれあって 照るつける日差し 追いかけるあなた 急にシャッターを切るんだもん あどろきついでにじゃれあった 「あの写真の出来上がりは今度会ったときね」 恋のいちごいちえ いちごもよう 白い砂浜 紅い夕日 いちごいちえ いちどきりと わたし実は知っていたけど 好きです 今も きっと 信じてる いつかまた・・・ 偶然に街で あなたを見つけた 長袖のシャツを着ているの 声も掛けられず かくれてた 誰も知らない この想いは 大切にしたいの 恋のいちごいちえ いちごもよう 白いミルクに紅い果実 季節の中で輝いてた 好きです 今も きっと 信じてる いつかまた・・・ 「会えるよネ!」
https://w.atwiki.jp/lotus_link/pages/30.html
夢いちご 職位:友の絆(ギルドマスター) Lv :58 職業:クレリック 夢の娘 職位:心友 Lv :27 職業:ローグ(投予定) 出没時間:最近多忙につき不定期IN ほんわかとした印象のいちごc(●´ω`●) なのにどこかしっかり者の芯の通った感覚を受けるのは流石ギルマス! こんなにいいギルドを作ってくれたいちごcには感謝感謝です☆ミ @オマケ(つぐみ追記分)@ 部活や受験でINが減ってるけど、我らが自慢のギルマスです♪ いちごcの「ギルド一緒に作ろ」の一言でうちのギルドははじまりました^^ いちごc、こんな良いギルド作ってくれてありがとね^^ 部活引退して、受験終わったらたっくさん一緒に遊ぼうね~。 たまには息抜きにおいでね~^^ おっとりしてるけど、結構大人びた感じの子です^^ 忙しい中、ギルドのことを気遣ってくれたり責任感のある子でもあります。 他のメンバーのページへ つぐみー まいころりん&まぃころりん ゆず檸檬 エリスx リルーサ 真ラツリ真&癒ラツリ癒&XラクアX 椎久 踊り娘メルモ OoゆぅひoO X霧雨魔理沙X&xプチメロンx ox紫水晶xo xディアメルx x春咲x
https://w.atwiki.jp/nouvellevague/pages/30.html
2009/10/26 23 49 花なのでしょうか? 見事なまでのピンク色。 こんなところにも実りの秋を感じる。 washin 名前 コメント すべてのコメントを見る
https://w.atwiki.jp/noiz111/pages/116.html
+ いちごジャム + 区分 : 素材【作成】 + 画像 + + レシピ + いちご × 5砂糖 × 1 + 属性 + なし + 販売価格 + 100 マカロン + レア度 + + 説明 + いちごの甘みが凝縮された濃厚ソース ■ 作れるレシピ アイテム名 レシピ 区分 売値 ホイップドレス(フリュイ) いちごジャム × 2いちごショートケーキハット × 2フリュイのいちごジャム × 1 トップス 1300 ラブリーチュチュ(フリュイ) いちごジャム × 1レアチーズケーキデコ × 1フリュイのいちごジャム × 1 766 リボンボレロサンドレス(フリュイ) いちごジャム × 1生ケーキ × 1フリュイのいちご × 2 450 ウェスタンブーツ(チェリー) いちごジャム × 2アーモンドソース × 1カシスジャム × 1 シューズ 825
https://w.atwiki.jp/kakinoki/pages/96.html
かがみちゃんは、桜ヶ丘小学校の1年2組3番の女の子です 本名は鑑 鏡子といいます。画数が多くて、原稿用紙で書くときに作者が嫌がって、『鏡子』の『鏡』でかがみちゃんと呼ばれています。でも、それだとかわいそうなので、みんなが(特に両親が)かわいさを込めて呼んでいるという設定です。 かがみちゃんは、お米屋さんの一人娘です。家族は、かがみちゃん、お父さん、母上、じーちゃん、ばーちゃん、それとお兄ちゃんがいます。お兄ちゃんと言っても、本当のお兄ちゃんじゃなくて、下宿に住んでいるよそのお兄ちゃんです。 今日は学校のお話です。 かがみちゃんは桜ヶ丘小学校の1年生。ピッカピカかどうかは知らないけれど、しんぴんです。 かがみちゃんには、幼稚園から一緒のおともだちがたくさんいました。かがみちゃんはそれは活発な女の子でしたので、幼稚園では人気者でした。 かがみちゃんにはおともだちがたくさんいましたが、となりの席の野乃原 苺ちゃんには、ひっっっっとりも、ただのひとりもおともだちがいませんでした。それこそへびに飲まれた苺のように、クラスに飲まれて影もありませんでした。そこからへび苺という名前が生まれたのでした、なんて話はあるわきゃありません。 それはともかく、苺ちゃんはそんなこんなで、いっつも一人ぼっちでした。 1年生になって、一週間がたったころでした。なんやかんやで、ようやくいろいろが済んで、お勉強が始まったころでした。 かがみちゃんはおともだちと遊んだりしてましたが、となりの席の栗毛にセミロングで、てっぺんにまっかなリボンのおっきな瞳をした、そのシュミのお兄さんが見たならぶっ倒れそうなかわいい女の子が、ずっと一人なのを気にかけていました。 その日ははじめての図工の時間がありました。二人ペアになって、お絵かきという、お試し企画でした。 先生は、熱意あふれる新人の男の先生でしたが、ちょっと思慮が足りませんでした。先生は、誰とでもいいから組みなさいという、おともだちのいない子には限りなく酷な、死の宣告ともとれる、酷い言い方をしました。これの酷さは、味わったことのある人間の、心の中をえぐります。 かがみちゃんは、となりの苺ちゃんがびくっとなって、下を向いてしまったのを見逃しませんでした。 クラスでは小学校低学年特有の、仲良しともだちのペア決めで、おおにぎわい。先生は、自分の言葉に恐怖しました。それでも、幼稚園から一緒だった子の多いこのクラスでは、苺ちゃん以外の子は、みんな知っているようでした。 そんな騒ぎの中、かがみちゃんは苺ちゃんの後ろにすすす・・・・・・と回って、苺ちゃんにしか聞こえない声で言いました。 「ねぇ、あなた。おともだちいないんでしょ?」 「え?」 苺ちゃんはびっくりして、そして顔を赤くして、口を横一文字にしたまま、おおきな瞳に涙を浮かべました。 「ふぇ・・・・・・」 と、さあ泣き虫の本領を発揮しようとした、その瞬間! かがみちゃんは、すばやくバッと苺ちゃんの口を左手でふさぐと、苺ちゃんの頭を自分のお腹に押しつけ、言いました。 「うごくな・・・・・・。」 ピタリ・・・・・・と、苺ちゃんの首、のど元に、冷たい何かが当てられました。 苺ちゃんはまたまたびっくりして、ふー、ふん、とうなりながら、止まってしまったけれど、まだ涙の浮かぶ目で、押し当てられた何かを見ようとしました。でも、何も見つかりませんでした。 「うごかないで。ねぇ、今わたしがてをうごかしちゃうとね、くびがきれちゃうの。」 かがみちゃんは何かを持って押し当てている手の力をふっと抜いて、スッと横に動かしました。苺ちゃんの首の皮が、軽く裂けました。血は出ていません。 苺ちゃんは蒼くなって、ふるえだしました。 「いい?傷つけたりしないから、きいて?おともだち、いないでしょう?」 かがみちゃんの再びの問いかけに、コクコクコクと、苺ちゃんはうなずきました。 「うん。それじゃ・・・・・・」 かがみちゃんはすばやくスカートの裏に隠したベルトにガラスのナイフをしまうと、苺ちゃんの口から手を離して言いました。 「わたしといっしょにえをかかない?」 「せんせ・・・・・・え?」 今起こったことを、ようやく騒ぎを沈静化した先生に言おうとしていた苺ちゃんは、かがみちゃんの言ったことを理解して、目をぱちくりしました。 かがみちゃんは苺ちゃんの正面に回り、だから、と言って、 「わたしといっしょにえをかこうよ。」 笑顔で言いました。 先生に愛情あふれる指導を受けた子供たちの中で、かがみちゃんを誘おうと思って席を立った男の子数人は、それを見て聞いて、夢破れてかたまりました。 苺ちゃんはまた、え?と言いました。 「イヤなの?」 「え?えっと・・・・・・」 「イヤじゃないの?」 「ええ?その・・・・・・」 「いいんだね?」 「え、えと・・・・・・あの」 にこにこと笑顔のまま、ずい・・・ずずい・・・と顔を近づけるかがみちゃんに、苺ちゃんはただおろおろと、しどろもどろになってしまいました。 「んーじゃーけってい!」 ぽん、と苺ちゃんの肩に手をのせて、 「よろしくね!」 にっこりと笑顔で、かがみちゃんは言いました。 苺ちゃんはおろおろとしていましたが、そんなかがみちゃんを見ているうちに、じょじょに笑顔になって、大きな目を輝かせ、 「う・・・・・・うん、よろしく!」 そう答えました。 「わたし、かがみきょうこ。かがみってよんで。」 かがみちゃんはそう言って、手を差し出しました。 「えと、わたしは・・・・・・ののはらいちご・・・・・・、あ・・・の・・・いちごってよんでくれれば・・・・・・うれしいかな、なんて・・・・・・」 もじもじと言いました。そして、かがみちゃんの手を握りました。 その手を両手で握って、かがみちゃんは言います。 「じゃあ、よろしくね!これでおともだちだだね、のいちごちゃん!」 「お・・・・・・おともだち・・・・・・!って、あれ?」 ぶんぶん、と握手した手をふられながら、のいちごちゃんは言いました。 「かがみちゃん、わたしのいちごじゃなく、ぁの・・・いちご」 「ん?だから、のいちごでしょ?」 「え?だから・・・・・・」 「あ?それじゃ、せんせいにいってくるね!わたしはのいちごちゃんといっしょにえをかきますって。せーんせーい!」 と、先生のところへ行ってしまいました。 「・・・・・・おねがい、はなしをきいて・・・・・・」 もう今度からは言葉を選ぶぞ・・・・・・と、違う意味で反省した先生に、嬉しそうにのいちごちゃんを指さして説明しているかがみちゃんを見ながら、のいちごちゃんは暗い顔でつぶやきました。 でも、それもつかの間で、すぐに顔をほころばせると、初めてのおともだちを眺めて、にこにことしているのでした。 「ただいまー!それじゃ、いっしょにえをかこっか、のいちごちゃん!」 のいちごちゃんの席に戻ってきたかがみちゃんは、そう言いました。 「あ、あのね、かがみちゃん。」 「なぁに、のいちごちゃん。」 自分の目をまっすぐに見て、それはそれはくもりなくはっきりとくっきりとしっかりと「のいちご」と言うかがみちゃんに、のいちごちゃんはなんだか、自分の名前は本当は「苺」じゃなくて「のいちご」なんじゃないかと思っちゃいました。 (・・・・・・・のいちご、でもいっかぁ・・・・・・) 「ううん、なんでもないよ。・・・・・・あ、かがみちゃん、あの・・・・・・」 「ん?なに?」 「その・・・・・・ほんとうに・・・・・・わたしなんかでいいの?」 のいちごちゃんは少しうつむくと、言いました。 かがみちゃんは正面でしゃがむと、のいちごちゃんの顔を見て微笑んで、 「いまさらなにいってんの?おともだちでしょ?」 と言いました。 「自分のかおはかわいすぎて、わたしみたいなヤツにはかかせたくない?それともわたしみたいなぶっさいくはかきたくないっての?」 「そ・・・・・・そんなこと・・・・・・」 「だったら!」 かがみちゃんはがしっ、と右手でのいちごちゃんの頭をつかむとがらごろと回して、 「ごちゃごちゃいわないで、すなおになりなさーい。」 ふぁぅふぃぅと目を回して机に突っ伏したのいちごちゃんに言いました。 うぇ~と起きて、のいちごちゃんはごめんなさ~いと言って、 「でも・・・・・・そんな、わたしはその、かがみちゃんはすごくかわいいとおもってるよ・・・・・・。」 小さな声で言いました。少し顔を赤くして。 「ん?なんていったの?」 「・・・・・・!なんでもないよ!」 「そう?じゃ、はじめましょうか!」 そう言って、かがみちゃんは机を向かい合わせにして、準備を始めました。 「うん!」 そう言ったのいちごちゃんも、笑顔で準備を始めました。 その笑顔を見たかがみちゃんは、 (うわ、やっぱわらうとすっげーかわいいなこのこ。) と思いました。 こうして、かがみちゃんとのいちごちゃんはおともだちになりました。それから・・・・・・ 「はぁー、おわったねぇ。かえろっか、のいちごちゃん。」 「うん、かえろう。かがみちゃん。」 「かえったらなにしてあそぼっか?」 「う~んそうだねぇ・・・・・・。・・・・・・あ、そういえば。」 「ん?どうしたの?」 「ねぇかがみちゃん?かがみちゃんがわたしのおともだちになってくれたひのこと、おぼえてる?」 「うん、もちろんおぼえてるよ。」 「あのとき、わたしのくちをふさいで・・・なにをしたの?」 「・・・・・・え?それは・・・・・・」 (さわがれるとめんどうだから、ガラスのナイフでおどしてだまらせたんだよ。) 「ほら、おともだちがいないとか、しつれいなこといっちゃって、ないちゃいそうだったでしょ?それで、クラスのみんなにみられたら、のいちごちゃんがはずかしいことになっちゃうとおもったの。」 「そうだったんだぁ。ありがとう。」 「いやいや・・・・・・。ふぅ。」 いまでは、ふたりはしんゆうです。