約 1,644,900 件
https://w.atwiki.jp/schwarze-katze/pages/574.html
太陽と月と星がある 第八話 「ねぇコレみてみて!」 御主人様曰く居候二号のスナネズミ幼女、チェルが抱えていたのは―――なんだろう。 チビトトロを彩色してふさふさ尻尾をつけて一つ目にしたような怪生命体。 昔、家庭科の時間に作ったぬいぐるみを思い出します。失敗的な意味で。 トドメに形容し難い音声発してます。異界の神様召還系の。 どうせ一つ目なら唐傘お化けとか一つ目小僧の方が。と言いたいのを堪え笑顔を作ってみる。 うっかり馴染んでいましたが、ここは異世界です。 不思議生物の闊歩するファンタジーです。 そりゃ見たことのない生命体が千や万はいるのは当然です。 「それは、煮込み?焼き?刺し?それとも漬け?」 チェルは質問の意味が分からなかったのか、きょとんとした顔になりました。 「寄生虫とか怖いから、火は通すべきでしょうね。二人の意見も聞いてみましょうか」 きびすを返そうとしたところで後頭部に何か当たって私は思わず蹲りました。痛い。 「チェル、ソレ、元の場所に戻して来い」 「えー?なんで?飼っちゃダメ?」 食べ物じゃないんだ。アレ。てっきり今日のおかずにする分かと思ったのに。 というか、前振りもなく後頭部チョップはひどいです。御主人様。 「ダメ」 「雨にぬれてふるえてたんだよ?」 「今日は晴れてるだろうが」 あ、でもそもそもアレを捌く包丁は無かった気が。 刃毀れしたら困るし、頼むとしたら肉屋さんかな? 「がっくんのケチーたんしょー!」 「どこで覚えたそんな言葉」 押し問答をする二人をよそに、手にふさふさした感触。 「キヨカ、大丈夫?」 しゃがみこんでいる私にフンフンと心配そうに鼻を寄せてくる強面わんこ。 御主人様曰く居候一号のサフです。 真剣な目とピンクの鼻とふさふさした毛とピンとたった耳を見ると手がむずむずします。 じっと見ていたのを何か勘違いしたのか、心配そうな表情のままサフが私に手を貸してくれました。 立ち上がるとイヌとはいえ子供なので私の胸くらいまでしか身長のない彼は、「でっかいふさふさわんこ」そのもので 思わずぎゅっとしたくなる様な愛らしさです。 サフは真剣そうな表情になり、ピンクの口を開いて一言。 「キヨカ、大きくなったら結婚しようね!」 「オマエは骨でも齧ってろ」 間髪居れずに御主人様の尻尾がサフの頭を直撃。 予想外にいい音が室内に響き渡り、驚いた怪生物がチェルの腕から飛び出しました。 ちなみにサフは微動だにしません。 …丈夫過ぎるだろ常識的に考えて。 それはともかく、奇声を発しながら部屋中を飛び回る怪生物。 壁に当たっても平然とバウンドし、ゴムボールのように別方向へ飛び回ります。 それを大はしゃぎで追いかけるチェルとサフ。 怪生物は二人の手を避け、花瓶に激突しましたが、そのまま何事も無かったように跳ね回ります。 花瓶は破壊されました。 鼻先でバウンドされ、興奮したサフが思いっきりこけ、流し場に凄まじい破砕音が響き渡りました。 ああ、最後の陶器製食器が…。 明日からは全部木製食器です。 窓際で必殺の一撃をかわされ、意外と鋭いチェルの爪が換えたばかりの春物カーテンを引き裂きます。 御主人様は無言でその光景をみつめています。 春らしく爽やかな印象を醸しつつ、意外と厚手で暖房効果ばっちりの素材を選んだのは御主人様でしたね。 怒りのオーラとともに普段の三割くらい体が大きく見えるのは気のせいでしょう。きっと。 「さて、じゃあ私は晩御飯のおかずを買いに行きますね」 後ずさりして付け耳を手に取り、そのままダッシュ。 同時に足元を怪生命がすり抜けて行き―――背後から物凄い音が聞こえたような気がしましたが、きっと気のせい。 晩御飯はエセブッフー肉大セールというのがやっていたので焼肉にしました。 美味しかったです。
https://w.atwiki.jp/mh4_ta/pages/136.html
【ありあり】太陽と月が交わる刻 剣士 種類 武器名 タイム スキル 食事 オトモ 討伐捕獲 HN 備考 片手剣 凄く風化した片手剣 12:54 ガード性能+2 罠師 アイテム使用強化ボマー 回避性能+1 ネコの火薬術 なし 討伐 Rin 画像 ガンス 雷鬼銃槍ドラガン 9:23 砲術マスター 火耐性【小】ガード性能+1 心眼 ネコの砲撃術ネコの防御術【大】 なし 討伐 HuSanning 画像 ガンナー 種類 武器名 タイム スキル 食事 オトモ 討伐・捕獲 HN 備考 画像 片手剣 ガンランス
https://w.atwiki.jp/idolmasterwiki/pages/146.html
作詞:柚木美祐 作曲:NBGI(jesahm) 歌:たかはし智秋、今井麻美 歌姫楽園 REM@STER-B 名前 コメント タグ jesahm たかはし智秋 今井麻美 太陽と月 柚木美祐
https://w.atwiki.jp/schwarze-katze/pages/573.html
太陽と月と星がある 第七話 「ホワイトデーとは、バレンタインデーのお返しをする日です」 私の言葉をガン無視し、御主人様は手酌でお酒をのみまくっています。 この呑んだくれ。 心の中でぼやいても伝わるはずもなく、もう一度言ってみます。 「バレンタインデーのお返しする日ですよ」 「空だぞ」 無視ですか。 大切な事だから二度言ったのに。 御主人様はヘビのマダラ?です。下半身は蛇ですが。 ごつくてカッコイイ鱗のいかつくて長い尻尾をお持ちで、十代後半位の幼さが残る整った顔に暗褐色の瞳。 ターバンを巻いて黙っている姿は、遺跡とかにある彫刻を連想させます。 いや、こんなのはどうでもいい。 とにかく、御主人様はマダラだから多分もてる。 あえて言わないけど、もててるに違いない。 バレンタインデーは渋面で無言だったから、閉口するほどプレゼントを貰ったに違いない。 と、私は確信していました。 「ちゃんとお返ししないと、相手に悪いですよ」 睨まれた。 思わず腰が引けたけど、ここで負けてはいけない、と自分に言い聞かせます。 今の御主人様は凄くいいヘビです。 こんなんで世間を渡っていけているのか、と不安になるほどです。 ですが時々常識的な部分が抜けているようなので、そこをフォローするのが自分の務め…だと思っています。 ペット的に。役に立つかどうかは別として。 「たとえ義理でも、お返しするのが筋だと思いませんか?」 「早くお代わり」 「呑み過ぎです」 脂肪肝になったらどうする気なんだろ。 まだ若いのに。 せっかくの腹筋が緩んだらどうするんだか。 どう説得しようか悩む私に無表情で御主人様が肩を近づけてきました。 「オマエは」 この御主人様、顔が鱗でも毛むくじゃらでもないのに妙に表情が読めません。 眉間に皺がよってるから怒ってるというのはわかりますが。 整った顔というのも不便な点があるものらしいです、つーか近いです。 吐息が掛かりそうなのでなんとなく身を引きました。 ええ、…なんとなく。 「誰かにやったのか?」 何言ってるのか一瞬わからなくて考えてしまった。 「チョコならジャックさんとサフと商店街の(以下略)にあげました」 御主人様が無言になってしまいました。 心なしか先ほどより視線が冷たくなっているようです。 …何がいけなかったのか。 「ジャックさんとサフは欲しいと言われたのであげました。 商店街の(以下略)さん達は買い物に行くと良くおまけをしてくれるのでお礼を込めてです。バレンタインですから」 御主人様は何故か頭を抱えています。 非の打ち所の無い説明だと思うのですが、いったい何が問題だったんでしょうか? 「俺は貰ってないぞ」 「欲しかったんですか?」 そう返すと、凄い目で睨まれました。 怒ると目が金色になりますよね。御主人様。 「どうして俺だけ、人には義理だなんだと散々言って、俺は八百屋の店主以下か!?」 「でも私ヒトですよ?商店街の(以下略)さん方は私の事ウサギだと思ってるので気楽に受け取ってくれましたが」 私は買い物に行く時は付け耳着用していますので、それなりに知り合いやら世間やらというものができました。 しかし、ヒトはモノと同じ。落ちてから、散々仕込まれた事です。 御主人様は私がヒトだと当然知っているわけで…ですのでモノに貰っても嬉しくないと思いますが。 ふと、腐っても鯛とか、枯れ木も木の賑わいという格言を思い出しましたけど。 ちなみにサフは子供だし、ジャックさんはアレなので別格です。 御主人様といえば、再び無言になってしまいました。 眉間に皺が寄っています。 冷血美少年が台無しです。 どうにかしなくては…。 「もしそういうのに興味があるのでしたら、今更ですがチョコプレイとかしますか? どっちに塗りますか?アレ結構熱いですけど大丈夫ですか?鱗火傷しませんか?」 無言で頭突きされました。 痛い。 そのあと苦労して購入した貴重な小豆を使って作成した汁粉を進呈するまで、御主人様は口を利いてくれませんでした。 意味不明です。
https://w.atwiki.jp/schwarze-katze/pages/575.html
太陽と月と星がある 第九話 最近、御主人様の様子がちょっとばかり怪しい。 なんだか妙に落ち着きがないし、私を避けている気配がする。 好きな人でも出来たのかなー、それでその人に「ヒト飼ってるの?やだ卑猥ッ」とか言われたとか…。 ありそうな話です。 好きな人がマニアックな性処理道具持ってると言えば、潔癖な人なら引きます。 ドン引き。 それとも脱皮が近いのでしょうか? でもこの前終わった所だし、あとは発情k……まぁ、どうでもいい事です。 「御主人様ー御飯です」 書斎でとぐろを巻き、紙を見ながら呟く御主人様の背後から声をかけると、 御主人様は物凄く動揺した様子で持っていた紙切れを落としました。 取り合えずつまむと、うわっとか、妙な声を上げて慌てて奪い返され…。 記事と、私を交互に睨む御主人様。 私は記事を取り返された際に爪で裂けた指先を見て、首を傾げました。 結構、痛い。 「御飯ですが」 御主人様は私の言葉を聞くと、記事を仕舞い込みながらあとで行くと答えました。 あー…血がでちゃった。 早くしないと冷めますよーとだけ言って部屋を出て、壁に凭れて指先を舐めると鉄錆の味がしました。 これのどこが甘くて美味しいと思えるのか謎なのですが、ヒトには一生わからなくていい味覚ではあります。 結構深かったのか、中々血が止まりません。 限りなくどうでもいいことですが、私の数少ない特技の一つに速読があります。 だから、一瞥しただけでも大まかには把握するくらいはできます。 ヒトの権利を求めてヒト少年が単独餓死ショー開催中in博物館。 「餓死するのは、大変ですよー水だけで一週間位持ちますからねー」 そこは暑いのでしょうか、それとも、ここと同じくらい寒いのでしょうか? 君は、今まで幸せだったでしょうか? 私に出来るのは、…真似をさせる人が居ない事を祈る事ぐらいです。 そうじゃなければ、たとえば、奇跡が起きて… 目の前が暗くなったので、見上げると御主人様と目が合いました。 美少年の癖に何でこんなに威圧感があるんでしょうね、御主人様は。 「どうかしたのか」 「いえ、別に」 立ち上がり、キッチンに向かおうとしたら後ろから引っ張られ、倒れ込みそうになったので咄嗟に壁に手をつき、 何とか踏みとどまります。 …痛い。 壁を見るとうっすらと血の線がついています。指のせいか…後で拭かなくては。 「何か御用ですか?」 訊ねてみても返事はなく、そのまま後ろへ引っ張られました。 そしてそのまま書斎へ逆戻り。 扉を超えたあたりで放され、私は背中から床へ。 御主人様はひっくり返っている私を睨んで戸棚をあさり、引き出しから得体の知れない小瓶と布を取り出しました。 「さっさと起きてここに座れ」 指された机の上に腰掛ると、御主人様は小瓶の蓋を開け、水色の軟膏を掬い私の指先に塗り始めました。 「そんなだからヒトだと軽んじられるんだ」 私は意味不明の叱咤を流しつつ、神妙な顔をつくりました。 これ、結構しみる…。 「嫌なら嫌だと言えばいいんだ。間違っている事はいつか必ず正される。なのに、死んだら終わりだろうが馬鹿め」 独り言…なのかなぁ…、返事した方がいいのでしょうか。 間近に御主人様の顔があるので視線を離し、手持ち無沙汰なので空いてる方の手で首を触ると妙な感触がする部分があります。 ずっと前、首輪を引かれ擦れて皮膚が剥けて膿んだ所です。 あの時は掻き毟って涙が出るほど痛くて痒かったのが、今では何も感じません。 檻の中で、他のヒトが言っていた通りです。 だんだん、何をされたって感じなくなるんです。 「天網恢恢疎にして漏らさずという言葉があります」 私がそう言うと御主人様はきょとんとした表情を浮かべました。かわいい。 「悪い事をしたら、報いが来るという意味ですが」 少なくともあっちでは。 神は死んだかもしれないけど、殺したのは、私達かもしれないけど。 あっちだって、別に凄く良い世界なんかじゃない。 私だってあっちでも今と大差ない待遇の可能性があったし、今でもたくさんの人が不幸な目にあっているんだろう。 でも、色々あってもきっと昔よりは良い方向に行っていると思う。 少なくとも、私は何とかしようとしている人達がいた事を覚えてる。 義理とか欲とか様々なモノに挟まれて、それでもそれが捨てられない人達。 まるで、セイギノミカタみたいな人が、確かに居たんです。 今の私達には、…夢にも見れないけど。 「つまり御主人様は、きっといい事がありますよ。という意味です。ヒトにもこんなに優しいんですから」 包帯で巻かれた指を振ってそういうと、残っていた包帯をぶつけられた。 「何バカ言ってるんだ。バカのせいでメシが冷めるところだった。ほらはやくしろっ」 口とは裏腹に、優しい手つきで机から下され書斎から引っ張り出されました。 ヒトに似た手と体に絡む鱗肌は、室温のおかげで少しだけ暖かい。 「何がヒトの権利拡張だ、ふざけるな」 あの時、御主人様が泣きそうな声で言った独り言は、聞こえなかったことにしておく。 ねぇ、君の御主人様はどんな人でしたか? 私の御主人様は――― fin
https://w.atwiki.jp/schwarze-katze/pages/582.html
太陽と月と星がある 第十六話 ある雨の晩、 バケツをひっくり返したような、という表現がぴったりの豪雨を窓からぼんやりと眺めていると、全身ずぶ濡れになった御主人様(トカゲ男)が帰宅しました。 タオルを持って玄関へ急ぐと、御主人様の肌に張り付いた服の中で蠢くものがひとつ。 思わず御主人様の顔と蠢いている部分を交互に見ていると、鱗フェイスが非常に気まずそうな表情を浮かべているという事がわかりました。 沈黙に耐え切れず、私は御主人様にタオルを渡し、代わりにぐっしょりと濡れた鞄を受け取ります。 …うわ、なんか物凄い勢いで蠢いていますけど……。 「なんか、文句あるか」 低く威嚇するような声の御主人様。 「ありませんが…取り合えず、着替えられた方が宜しいかと」 ……あ、なんか今、御主人様の懐からすごい形容し難い鳴き声がしました。 「ずるーいっ!!がっくん前だめだって言ったのに!」 「雨に濡れて震えていたんだから仕方ないだろうが!」 二人が言い争う声がして、チェルがキッチンに駆け込んできました。 手に抱えているのは…一つ目のトトロもどき……。 色や細部が違いますが、春先にチェルが拾ってきたのとだいたい…同じような形態です。 「キヨカー!みて!がっくんずるいよね!!」 幼女に力いっぱい抱き締められたトトロもどきが奇妙な声を発しています。 喜んでいるのか苦しんでいるのか、微妙な所です。 少し遅れて、御主人様が姿を現しました。 美形なのにヘビっぽい何を考えているのかわからない胡乱な眼差しでチェルと怪生物と私を見つめます。 「雨に濡れて震えていたんですか」 一瞬、御主人様の眉間に皺が寄りました。 見れば、怪生物の毛皮がしっとりと濡れ、抱き締めるチェルの服もじんわりと湿っていくのが判ります。 「とりあえず、ちゃんと拭いてあげて下さいね」 近くにあった手拭を渡すと、御主人様はじっとこちらを見て恐る恐るといった様子で受け取りました。 「怒ってないのか」 何を言われたのか判らず首を傾げると、御主人様は……驚いた事にひどく後ろめたそうな表情です。 ……雨が降るわけです。 今日の晩御飯は、白い御飯にキノコのお味噌汁、いわし(らしきもの)の一夜干し、カボチャの煮つけ、お浸しと大変和食的です。 ぎこちない手付きで箸を握り、微妙な表情でいわしをつつくサフ。 半熟卵を御飯にかけて口の周りを黄色く染めるチェル。 無表情で漬物をつつく御主人様…猫舌だから仕方ありません。 ジャックさんは、献立を聞くと用事を思い出したそうなので今夜は不在です。 「ところで、とりあえずパンの耳を与えてみたんですが何でも食べますね、この子」 試しに菜っ葉のきれっぱしも与えたら、食べたし。 雑食なのか食欲旺盛なのかわかりませんが、飼うのが楽なのは間違いないようです。 つついたら、高級タオルのような手触りでした。 さらさわふわふわです。 正直、嫌いではありません。 触っていたら、御主人様に食事を催促されたのであまり触れませんでしたが……。 「ねぇじゃあ、この魚やっちゃだめ?これ骨多くて食べにくいよ」 サフが脱力しきった声で降参したので、私はお皿ごと受け取り、身をほぐし白身を箸でつまみました。 「はい、あーん」 残りをお皿ごと返し、ついでに魚を手付かずのまま放置している御主人様の方を見ました。 一応、お箸ちゃんと使えるみたいなんですけどね。 「やりましょうか?」 「ん」 魚の骨がいやで食べないなんて、人生を損しているとしか思えません。 チェルのように頭から食べるくらいの気概は見せて欲しいものです。 つらつらとそんなことを思いながら骨を外し、お皿を返すと何故か睨まれました。 「何か」 「差別か」 意味がわからないのでお皿と御主人様を見比べ、ふと思いついて白身を箸で摘み 「あー……!」 ばっくりと テーブルの下でうろついてた筈の怪生物が突然飛び上がり、なんとお魚どころか手まで食べられました。 一瞬驚いたものの、しつけされていないであろう生物の前で御飯を見せびらかすのは問題があります。 こちらのミスです。 私は冷静に口から手を引き剥がし手を洗ってから、食事を続けようとしたのですが、何故か御主人様の機嫌が非常に悪くなっていました。 ……謎です。 お皿を洗っている私の足元をピョコピョコと跳び回る怪生物。 どうやら魚の骨が気に入ったらしく、奇妙な鳴き声を上げています。 そして、驚いた事に一通りお洗い終え手を拭く私に低音を発しながら体を摺り寄せてきました。 異形に腰を引きつつ、なんとなく頭部の辺りを撫でると、目を閉じて一層体を寄せてきました。 もふもふさらさわふわふわです。 もう一度言います。 もふもふのさらさらのふわふわです。 本当に中に皮と肉があるんだろうかと疑うほどに柔らかな感触に驚愕しつつ、とりあえず撫でます。 もしかしてトリートメントでもしているのだろうかと思うほどに柔らかで羨ましくなるくらい艶めいた体毛です。 もふもふです。 サフもモフモフですが、こちらの方が数段柔らかく、ふわふわなジャックさんより数倍トリートメントが効いています。 さらさらでふわふわです……。 もふもふ……… 「おい」 耳元で囁かれ、我に帰る私。 「いつまでやってるんだ」 膝の上で寝そべっていた怪生物が突然声をかけてきた御主人様に驚いたのか、ジタバタと暴れます。 まるで何かに怯えているようです。 逃げないように抱き締めたのですが、一瞬大人しくなったかと思うと突然体を震わせ柔らかな体を捻って飛び出してしまいました。 何故か開いていた窓から……雨のやんだ夜の闇の中へ。 「もふもふが……」 愕然として呟く私に御主人様は咳払いをして、私の背を叩きました。 「別に、アレくらいどうって事はないだろう」 全然どうって事あります。ありまくりです。 「自分で拾ってきたのに……見捨てるなんて……」 私の言葉に眼をそらす御主人様。 膝どうとか販促が難だとか意味不明の言葉を呟き、何故か尻尾を足に絡めてきました。 そして何故か私の首に顔を押し付けてきます。 ……どうして背中を触る必要があるんでしょうか。 「もふもふが……震えてたのに…」 「安心しろ、雨がやんだから、家に帰っただけだ」 ……そういう問題ではありません。 「もふもふ気持ちよかったのに……」 床に爪を立て、開いた窓を見つめて呟く私に御主人様が噛み付きそうな勢いで口を開きました。 「鱗で我慢しろ!」 御主人様、無茶過ぎます。
https://w.atwiki.jp/nekomimi-mirror/pages/665.html
太陽と月と星がある 第25話 「一体、何を拗ねているんだ」 「何の事だかわかりませんが、とりあえずそのチョコを片付けていただけませんか」 テーブルの載ったチョコの山を見ながら、私は冷静に言いました。 目前で爬虫類系冷血美形が重たげな尻尾をくねらせています。 む、ターバンがちょっとずれてる。 直したい・・・いや、ここは自分でやってもらおう。 しかもなんだかお疲れ気味みたいだし。 「オティス先生へ単位下さい。スーザン・ウェルカッセン オティス先生へ最近人格が丸くなりましたね。事務員女子一同より(注:義理です) レポートの締め切り延ばして下さい。フー・F・フォワード 結婚おめでとうございます。もげろ。匿名希望 、あ、これもだ。えーっと…これは芥子入り……わさび味…寿司風味……虫入り……がっくん」 勝手にチョコの包みを開け、悲しげな眼差しを向けるサフに対し、無表情のまま聞こえないフリをしてますよこの人。 「サフはニキさんからもらえたの?」 ……サフの満面の笑顔って、ちょっと怖い……。 「手作りだったんだ。あ!キヨカのクッキーもおいしそうだけどね」 バフバフを尻尾を振って非常に嬉しそうです。 ……髪を引っ張るのはやめて下さい。尻尾の先でつつくのもです。 「何か」 何故睨みますか。 「もしクッキーが食べたいというなら、あそこに。お勧めはしません」 ちょっと失敗した分が。 焦げたのかカカオで黒く見えるだけなのか判別しがたい事になっているソレをみて、枯れた植物のように悄然としてます。 ……かわいい……っと危ない危ない。 もちろんあれは私が食べて片付けるつもりなんで、気にしないでほしいのに。 「そろそろ御飯だから、コタツの上を片付けてくれる?」 「わかった」 手入れのいい箒の穂のような尻尾を振りながらサフがキッチンから出ると、血も凍るような美貌が寄せられました。 「何を怒っているんだ」 「怒ってませんよ」 そう私が返すと、眉間に皺を寄せて腕を回してきます。 「御飯ですから、向こう行ってて下さい」 回された手を避けると、綺麗な指先が宙を掴みました。 「ねぇねぇ ちーチョコほしいな。ジャックいっぱいもらえた?」 御飯の後、のんびりとテレビを観ているジャックさんに甘えるチェル。 かわいいです。 「オレー?あげたし貰ったよー。でもさ!みんな凄いね。ネコって超ツンデレ!みんな義理って言うんだよ☆」 サフは無言で目頭を押さえて俯き、やがて耐え切れなくなったのか部屋に帰りました。 もう一方は、コタツに首まで入りじっとこちらを見ています。 言いたい事は、ちゃんと口で言いましょう。 尻尾を絡ませてくるんじゃなくて。 「というわけで、ほら義理チョコだよー」 どこからともなく現れる小さな包みの山に眼を輝かせるチェル。 見た限り、危険そうなチョコは混ざっていないようですが……一応確認しないと。毒とかあったら大変だし。 「あとオレ製生チョコー ほら、美味しいぞー」 「おいしー!」 「一応、見せてもらってもいいですか?お酒入りとかだと大変ですから」 「あーオレ確認したけど。まぁいいよ」 念入りに確認する私をよそに、早くも口の周りをチョコで汚しバタバタするチェル。 コタツの中で長い尻尾が蹴られたらしく、冷たい美貌が一瞬歪みました。 一瞬キュンときましたが、こなかった事にします。 ああ、ホントに義理って書いてある。凄い……。コレが本物の義理チョコ……。 「ほらキヨちゃんもオレ製生チョコだよ。あーんっ」 目の前に差し出されているソレは可愛らしい箱に収められ、表面にはカカオパウダーが塗され、おまけにクラブ型の模様が軽く焼き込まれています。 美味しそうに見えます。 コレ全部、自分で用意したのか……。 「コレ、何が入ってるんです?」 「チョコに生クリームにアフア」 思わず巨大顔傷黒ウサギをみつめると、びくりと長い耳を震わせ、もぐもぐと美味しそうにチョコを食べるチェルを盾にして体を隠そうとしました。 でっかい図体はどう考えても隠れてません。 「今度、アフア抜きで作ってください。私も食べたいですから」 「ももももちろんさ!だからその眼やめて。がっくんもなんか言ってよ!」 無言で尻尾を体に巻きつけ突っ伏しているので、期待しても無駄だと思います。 お風呂についてこようとするジャックさんが蹴り出され、サフとチェルが眠りについた頃、寝巻きの私に鋭い眼差しが向けられていました。 「なにか」 ぐっと睨んできました。 何せ美形ですので睨むと大変迫力があります。 一年以上暮らしても、未だに美形に慣れなくて困ります。ときめく。 「俺には?」 「クッキーはありませんよ。アレは義理用しか成功しませんでしたし」 ご近所や友達用に大量生産したので、しばらくクッキーは見たくない気分です。 プレーンは上手くいったのに、手を加えると失敗するなんて。 眼を戻せば……美形がうなだれています。 美形ですので、うなだれていても美形です。 ……私の意志の強さは弱くなる一方で困ります。 ……ちゃんと言うまであげないつもりだったのに。 「……ま、まぁ一応チョコならありますが、あんなにたくさん貰ったなら別に」 「くれ」 今、0.1秒ぐらいでした。 即座に服の隠しからチョコの包みを取り出し押し付けました。高級チョコレート、数量限定です。 買った後であまりチョコが好きではなかった事を思い出しましたが、資金も時間も足りなかったので仕方ありません。 誰だ。小豆買い占めたの。 雑巾色のでっかいイヌが買い占めて行ったって本当だろうか。 大体、みんなチョコチョコと貰った方は飽きるじゃありませんか。 ……とか、買った後で気がついたんですけど……。 「たくさんもらえてよかったですね」 「もしかして、嫉妬してたのか?」 美形に覗き込まれました。 「最初からチョコをたくさん貰って返ってくるのは予測済みでしたから全然気になりませんが何か」 ……大量に貰うだろうから、私のなんかやっぱり要らないんじゃないだろうかなどと本人に訊くわけにもいきませんし。 ……美形がニヤニヤしています。 無性に血の巡りが良くなり、背中とか頭が熱いので私は扉を閉め明りを消し前方にダイブしました。 尻尾がベッドの角に当たって凄く痛そうな音がしましたが、忙しいので聞かなかった事にします。
https://w.atwiki.jp/nekomimi-mirror/pages/523.html
太陽と月と星がある 第九話 最近、御主人様の様子がちょっとばかり怪しい。 なんだか妙に落ち着きがないし、私を避けている気配がする。 好きな人でも出来たのかなー、それでその人に「ヒト飼ってるの?やだ卑猥ッ」とか言われたとか…。 ありそうな話です。 好きな人がマニアックな性処理道具持ってると言えば、潔癖な人なら引きます。 ドン引き。 それとも脱皮が近いのでしょうか? でもこの前終わった所だし、あとは発情k……まぁ、どうでもいい事です。 「御主人様ー御飯です」 書斎でとぐろを巻き、紙を見ながら呟く御主人様の背後から声をかけると、 御主人様は物凄く動揺した様子で持っていた紙切れを落としました。 取り合えずつまむと、うわっとか、妙な声を上げて慌てて奪い返され…。 記事と、私を交互に睨む御主人様。 私は記事を取り返された際に爪で裂けた指先を見て、首を傾げました。 結構、痛い。 「御飯ですが」 御主人様は私の言葉を聞くと、記事を仕舞い込みながらあとで行くと答えました。 あー…血がでちゃった。 早くしないと冷めますよーとだけ言って部屋を出て、壁に凭れて指先を舐めると鉄錆の味がしました。 これのどこが甘くて美味しいと思えるのか謎なのですが、ヒトには一生わからなくていい味覚ではあります。 結構深かったのか、中々血が止まりません。 限りなくどうでもいいことですが、私の数少ない特技の一つに速読があります。 だから、一瞥しただけでも大まかには把握するくらいはできます。 ヒトの権利を求めてヒト少年が単独餓死ショー開催中in博物館。 「餓死するのは、大変ですよー水だけで一週間位持ちますからねー」 そこは暑いのでしょうか、それとも、ここと同じくらい寒いのでしょうか? 君は、今まで幸せだったでしょうか? 私に出来るのは、…真似をさせる人が居ない事を祈る事ぐらいです。 そうじゃなければ、たとえば、奇跡が起きて… 目の前が暗くなったので、見上げると御主人様と目が合いました。 美少年の癖に何でこんなに威圧感があるんでしょうね、御主人様は。 「どうかしたのか」 「いえ、別に」 立ち上がり、キッチンに向かおうとしたら後ろから引っ張られ、倒れ込みそうになったので咄嗟に壁に手をつき、 何とか踏みとどまります。 …痛い。 壁を見るとうっすらと血の線がついています。指のせいか…後で拭かなくては。 「何か御用ですか?」 訊ねてみても返事はなく、そのまま後ろへ引っ張られました。 そしてそのまま書斎へ逆戻り。 扉を超えたあたりで放され、私は背中から床へ。 御主人様はひっくり返っている私を睨んで戸棚をあさり、引き出しから得体の知れない小瓶と布を取り出しました。 「さっさと起きてここに座れ」 指された机の上に腰掛ると、御主人様は小瓶の蓋を開け、水色の軟膏を掬い私の指先に塗り始めました。 「そんなだからヒトだと軽んじられるんだ」 私は意味不明の叱咤を流しつつ、神妙な顔をつくりました。 これ、結構しみる…。 「嫌なら嫌だと言えばいいんだ。間違っている事はいつか必ず正される。なのに、死んだら終わりだろうが馬鹿め」 独り言…なのかなぁ…、返事した方がいいのでしょうか。 間近に御主人様の顔があるので視線を離し、手持ち無沙汰なので空いてる方の手で首を触ると妙な感触がする部分があります。 ずっと前、首輪を引かれ擦れて皮膚が剥けて膿んだ所です。 あの時は掻き毟って涙が出るほど痛くて痒かったのが、今では何も感じません。 檻の中で、他のヒトが言っていた通りです。 だんだん、何をされたって感じなくなるんです。 「天網恢恢疎にして漏らさずという言葉があります」 私がそう言うと御主人様はきょとんとした表情を浮かべました。かわいい。 「悪い事をしたら、報いが来るという意味ですが」 少なくともあっちでは。 神は死んだかもしれないけど、殺したのは、私達かもしれないけど。 あっちだって、別に凄く良い世界なんかじゃない。 私だってあっちでも今と大差ない待遇の可能性があったし、今でもたくさんの人が不幸な目にあっているんだろう。 でも、色々あってもきっと昔よりは良い方向に行っていると思う。 少なくとも、私は何とかしようとしている人達がいた事を覚えてる。 義理とか欲とか様々なモノに挟まれて、それでもそれが捨てられない人達。 まるで、セイギノミカタみたいな人が、確かに居たんです。 今の私達には、…夢にも見れないけど。 「つまり御主人様は、きっといい事がありますよ。という意味です。ヒトにもこんなに優しいんですから」 包帯で巻かれた指を振ってそういうと、残っていた包帯をぶつけられた。 「何バカ言ってるんだ。バカのせいでメシが冷めるところだった。ほらはやくしろっ」 口とは裏腹に、優しい手つきで机から下され書斎から引っ張り出されました。 ヒトに似た手と体に絡む鱗肌は、室温のおかげで少しだけ暖かい。 「何がヒトの権利拡張だ、ふざけるな」 あの時、御主人様が泣きそうな声で言った独り言は、聞こえなかったことにしておく。 ねぇ、君の御主人様はどんな人でしたか? 私の御主人様は――― fin
https://w.atwiki.jp/talesrunnner/pages/37.html
森と滝を通り抜け、崖を綱で登りながらトラの住む森の中をかき分けて進むサバイバルなコース。童話の世界でのお話のように、実際のコースでもトラがランナーたちの走りを止めに来るぞ。トラの避け方は童話の中にヒントがあるかも。 コース解説 様々な障害物があり、初心者にはちょっとつらいコース。 餅はストックすることができるので、できるならたくさん取ろう。 全2週(リレー時のみ3週) 出現アイテム ミツバチの巣 変身爆弾 電気タコ焼き チキンラン ビックリ箱 ニセモノカプセル マンタンZ バケツ おもちゃ坊や ガードくん おじゃまボード コース内で与えるダメージ&回復するスタミナ量 行動 ダメージ(%) スタミナ回復量(%) 木(障害物)に激突 10 0 岩(障害物)に激突 10 0 縄で吹き飛ばされる 憤怒 落下 10 0 普通着地 0 5 着地ダッシュ 0 10 踏む 弾き飛ばす ハマリ解除 0 ミツバチの巣 変身爆弾 電気タコ焼き タコ焼き チキンラン ビックリ箱 ニセモノカプセル マンタンZ コース解説 スタート開始~林前スタート開始 芝生 芝生を踏まない道 橋 大きなカーブ 2手の道林と山登り 林マップ林ルート後半 崖~トラ前まで崖 崖~縄 縄 縄後-直線通路 階段 トラ~最後のトラまでトラとは? トラ地帯マップトラでの憤怒 4列目ショートカット 5列目ショートカット 芝生~ゴール芝生 2段崖(1) 2段崖(2) 餅利用法餅の出し方 餅の便利さ 餅使用(通常) 餅使用(トラ前)ワンポイントアドバイス(まとめ) 初心者の壁 スタート開始~林前 スタート開始 広いから落ちても踏まれにくい 非常に広々としている。そのため落ちる位置をあまり気にしなくてもよい。 さらにこの先は、4種類の道がある。 右側の道 初心者はよくこの道を通る。芝生が無いように見えてあるので気をつけよう。 アイテムはとりやすい。 家側の道 アイテムが一つしか置かれていないが、芝生が生い茂っていない。 プレイのうまい人はここを通ることが多い。 屋根の上の道 ここもアイテムが1つしかない。しかし、DJで一気に芝生を飛び越えることも できるので石の上に乗る操作があまり得意でない人にオススメ。 左側の道 あまり通られていない道。他の道が混雑しそうならここを通ろう。 芝生 芝生を通ると速度が落ちる なるべく芝生は通りたくないが、かなり広い範囲まで生い茂っているので 踏まざるを得ない。 生い茂っていなくても速度は落ちる 右側の道を通ったときに「あっちのほうは草がない」と思い、行ったとしても しっかりと[[スピード]]は落ちる。 家側の道なら 垣根の部分までは芝生が生えてないので、遠くまで速度を維持できる。 芝生を踏まない道 石に乗ろう 家側の道からDJして石の上に乗ると、速度が落ちない。 ただし、乗るのはやや難しい。 ここから低空DJすると橋まで行くことができる。 もう一つの石 さっきの石から即DJだと橋まで届かない。 なので即DJの場合は、この石に乗って行こう。 橋 床がガタガタしている 場所によってはひっかかるってしまうときがある。 それだけ気をつければ大丈夫。 縄の上なら 縄の上ならガタガタは無い。しかし、落ちやすいので気をつけて。 引っかかった場合 ジャンプして立て直すのが吉。 大きなカーブ 上り坂なので後ろからの投擲に気をつけよう 変身爆弾などの投擲攻撃に気をつけよう。 あと、低空DJはやりにくいので、即DJをお勧めする。 2手の道 林と山登り 林ルートと山ルートの2種類がある 林ルート 山ルート 山ルートの場合 特徴 岩が流れてくる タイミングさえ掴めば大丈夫 岩が流れてくる。ジャンプで避けよう。 憤怒なら岩を弾き飛ばせる ここぞというときに使おう。 そしてジャンプ台 ここのジャンプ台に乗ると 縄付近までいくことができる。 縄付近 林ルートの場合 特徴 見えないダッシュ板があり、木につっこみやすい。 ルートさえ確保すれば楽である。 林マップ 赤 = 木 黄 = 根 青 = ほとんどの人が通る通路 茶 = 壁 ※位置によって向きが変わるので正確な木の位置は描写できません。ご了承ください。 たいていの人はこちらのルートを選ぶ。 地面に見えないダッシュ板がある 素早く林をよけよう。もしくは通るルートを確保しよう。 木の根 通路が阻まれてしまったり、制御が利かなくなり 木に当たる可能性があるので気をつけよう。 木に当たってしまっても 地面にダッシュ板があるのですぐ復帰できるが また当たってしまうかもしれないのでまわりを良く見よう。 林ルート後半 ここからさらに2ルートに分かれる 真っ直ぐ落ちるルート 左側にDJするルート 左側にDJするルートの場合、そこからさらに低空DJして右側の崖まで飛ばなければいけない。 やや難しいので初心者は落ちるルートをオススメ。 崖~トラ前まで 崖 道幅に気をつけよう 落ちると崖の下まで戻されることがあるので気をつけて走ろう。 なるべくなら着地ダッシュをしたいところ。 崖~縄 縄はジャンプキーで掴む 縄を掴むのが苦手なら、縄の真下に行ってからジャンプすると掴みやすい。 縄 ジャンプキー連打 連打すればするほど早く登る。 タコに気をつけよう タコを投げられると、その間は動けないので一気に下まで落ちてしまう。 なるべく早く電撃状態を解除しよう。 縄後-直線通路 速度を戻そう 縄を登ってきたところだから、速度があまり速くない状態である。 なるべくダッシュを使って普通の速度に戻そう。 階段 できればひっかからないように ここでひっかかると少し痛い。 なるべくこの時点で虎の配置を見ておこう。 トラ~最後のトラまで トラとは? トラの特徴 進行方向を遮る 餅を与えると通過できる トラが邪魔をし終わったあとは休憩期間に入る。そのあいだは素通りできる。 トラ地帯マップ 赤 = 木 黄 = 石 青 = 上手い人が通る道 トラ= トラ トラの位置をしっかり見よう なるべく空いているところを通ろう。 トラにひっかかった場合 ←→キーを交互に連打しよう。 トラがいないところは素通りできる。 トラでの憤怒 トラがいるところで憤怒すると・・ トラを弾き飛ばして一気に通ることができるので便利。 なるべくここで憤怒を使おう。 トラを弾き飛ばした後、しばらくしたらトラは復活する。 もし、憤怒を使って突破するひとがいれば 素早く後ろをつけていこう。 4列目ショートカット 木に寄り添うように進もう なるべく木にくっついて進むと成功しやすい。 ただし右にいるトラにひっかかってしまう事がある。 トラが道を遮っている状態はこのショートカットは不可能。 5列目ショートカット ここからダッシュ 速度をつけて 即DJして飛び越えよう これを覚えていると非常に便利である。 ただし、[[キャラクター]]「ビッグボー」を使っている場合は このショートカットはしづらい。 芝生~ゴール 芝生 DJで一気に超えよう 初めの芝生と変わらない。着地ダッシュする自身があるなら 崖でスタミナ切れを起こしても大丈夫だ。 2段崖(1) 着地ダッシュを連続で 初心者は引っかかる人が多い。しかし ダッシュキーを連打してるだけで意外と着地ダッシュできたりする。 (ただし2段ジャンプして落ちた場合を除く) 2段崖(2) (1)よりも少し高い ここを着地ダッシュさえすれば、あとはゴールまで行くだけだ。 ここで罠を仕掛けている人が多いので気をつけよう。 餅利用法 餅の出し方 おばさんに体当たり、または踏むと餅をだす レース中はそんなことをする余裕はあまりないが 覚えておいて損はない。 餅の便利さ いくつかストックできる このように何個も餅を持つことができる。 なるべくたくさん拾ったほうがいい。 餅使用(通常) 餅を使うとスタミナが10%回復する 餅使用(トラ前) トラが邪魔しなくなる。1匹につき、1個使用。 ワンポイントアドバイス(まとめ) 芝生ではなく石の上を渡っていくといい 林ルートのほうがオススメ 林ルートの通り道を覚えよう 縄でタコを使おう トラがいないところを通ろう 憤怒は最後に使おう 初心者の壁 「壁」を突破するための指南
https://w.atwiki.jp/crossstory/pages/35.html
日は完全に沈み、星空となった空には白く輝く月の姿が浮かぶ。 その頃、月光に照らされた街の中では…… ??? ……何だろう、この感じは。 体が落ちていくような……と言うよりも、本当に落ちているらしい。 空はどんどん離れていき、下には一面の暗い海が広がっている…… でも、どうして落ちているのだろう。 私はどうして落ちていて、そしてどうなるのだろう…… そこへ、一筋の光が見えた。此方に向かって、直進的に飛んで来る…まるで翼のような、一対の光が。 私は恐怖の余り、思わず目を閉じていた。 しかも、私の身を打つ風の衝撃に耐えられず、 どんどん私の意識は遠退いていく…… ヘブンシティ都心 場所は変わり、此処はヘブンシティ。 幾多にも及ぶ建物の陰に隠れるように、二人の人影が映っていた。 「ほら、今日は魚と果物が取れたわよ。」 二人のうちの片方……恐らく少女だろう。 彼女は目の前の相手に、人間の頭程の大きさの魚と、林檎のような赤い果物を差し出した。 「これだけしか無くて申し訳無い」と述べる彼女に、相手は優しげな言葉を返した。 「ううん、僕これだけでも平気だよ。それに、わざわざ採ってきてくれたんだし……むしろ、ありがとう」 中性的な声の少年は相手にお礼を言うと、そのまま果物にかぶり付いた。 その様子を観察していた誰かに気付かないまま…… 「やっぱり、本当に居たんだ…」 「すぐ、誰かに知らせよう!」 海岸 「……で、此処がヘブンシティ自慢の海岸だ。」 俺はサザロス、遥か南にある王国アポロンズフィールドの…… というのは前も言っただろうから言わない。 今はジャンに連れられて、ヘブンシティの見学をしている。 エルフィア達も誘ってみたのだが、 エルフィアは「遊ぶ約束があるんだ」と言って出ていったし、ミリフィアは「誰かが留守番しなきゃ」と言って家に残った。 そして、結局はジャンと二人で廻っている。 そして今居るのが海岸なのだが、これがなかなか綺麗なのだ。 月の光を受けて煌めく海面は、まるでプラチナでも溶けているように見える。 砂浜にも光が当たっており、此方は真珠のような輝きを持っている。 ヘブンシティの自慢と言うだけあって、それは最高に美しかった。 しかも海面を見ていると、青白い光が線を描いて飛んでいくのが映った。 急いで空を見上げると、そこには海面に映った光より更に眩しい光……それは星と言うにはあまりに大きく、月の欠片でも落ちたかと思ってしまう程の物だった。 「うぉっ スゲェ!あれ見ろよ、流れ星じゃないか!?」 俺はジャンの肩を叩き、空を指さした。 するとジャンは、俺に続いて空を見上げた。その光を目にした彼も、俺と同じように目を剥いて、釘付けになっていた。 「本当か!?……」 しかし、その後の表情を見た俺は疑問に思った。 笑っていない。飛行する光を、何故か睨みつけている。 確かに、流れ星にしては大き過ぎるが……と思い、俺も再び空に目を向けた。 そこには、未だ消えずに残る光……否、その光は本当に何かが可笑しかった。 「あれは流れ星なんかじゃない……デカい光の翼だ!」 そう、それは巨大な光の翼だった。だから、あんなに大きかったのか。 間もなく翼は海岸の向こうへと降り立ち、終いに光は薄れて消えていった。 何者かを確かめるべく、俺達もそこへ駆け寄った。 しかし、遅かった。 後ろ姿で立っていた、目の前に居た誰か……そいつは、背中から光の翼を出現させた。 あまりの眩しさに、俺達は目を閉じた。 そして目を開いた時には、あの光など何処にも無かった。 代わりに、何故かそこには一人の少女が倒れていた。 銀の色をした艶やかな髪を、両サイドと後頭部でテールにしている。トリプルテール、とでも言うべきか。 そして、その服装は異国の雰囲気を持っていた。 俺の故郷・アポロンズフィールドでも見た事は無いし、 このヘブンシティでも見かける事はなかった、少女の暑そうな格好。 これは確か……そうだ、雪国の格好だ。しかし、何故こんな所に、雪国の少女が倒れているのだろう。 とりあえず、このまま放っておく事は出来ない。少なくとも、俺には出来ない。 まず、俺は声をかけてみた。 「おぉい、大丈夫かー?」 返事は返ってこない。それどころか、ピクリとも動かない。死んでしまったのか……そんな事、俺は認めない。 次に、体を揺すってみた。 相手の肩をそっと揺らして、声も同時にかけて…… すると、ようやく彼女の目が動いた。その瞬間に俺は、大きな安心感を取り戻した。人命救助とは、こんなにも緊張するものなのか。 「人工呼吸でもしてみたらどうだ?」 「何もしてねぇ奴が口出しすんな!ってか出来る訳ねぇだろ!」 ジャンがまさかの『空気読めない発言』だ。 俺の緊張を解してくれようとしたのだろうが、その発言は全く空気を読めていない。 しかし、今の俺の突っ込みが耳に届いたのか、 遂に彼女の意識が戻った。 俺の声に続き、小さな唸り声をあげた彼女は、白雪姫の如く目を覚ましたのだ。 「んー……………大きい剣で天井が………」 起きて早々、意味の分からない事を呟きだしたが……頭でも打ったのだろうか。 俺の後ろで腕を組みながら様子を見ていたジャンも、彼女の言葉に首を傾けていた。 「……とりあえず。俺はサザロス、太陽の国の王子だ」 今は、彼女を知っておかなければ。俺は相手に手を差し伸べ、自分の紹介をしてみた。 物分かりが異常に良かったジャンは俺を信じてくれたが、彼女はどうだろうか? とにかく今は、信じてくれる事を祈るだけだ。 彼女は、俺が伸ばした手を掴み、立ち上がった。 「王子……………何、それ。」 「えっ?」 「ぇ…」 ……そんな馬鹿な。信じるどころの問題ではないじゃないか。 ま、まぁ良い、王子の意味は後で教える事にしよう。 心に多大な敗北感を覚えた俺に代わり、後ろからジャンが相手に問い掛けた。 「俺はジャン・スレイド。どうやら此処ら辺じゃ見かけない顔だが…どちら様だ?」 「え、私?……私は、…」 彼女は、ジャンの質問に対して困っていた。 まさか、と思った。そして、彼女が呟いた一言は、その『まさか』通りだった…… 「………名前なら分かるよ。私はノゼライ。それ以外は……分かんない、かな」 やっぱり、記憶喪失だった。本当に頭を打っていたという事か。 「人の命を助けた」と浮かれていた俺も、その言葉を聞くなり思わず黙り込んでしまった。 ジャンも、相手が記憶喪失だろうと推測出来ているようで、何かを必死に考えている。 そして、ノゼライと名乗った少女は、俺達の様子を不思議そうに見ている。 この風景が、延々と続いた……… その時だった。 突然のズドォンッ、という音と共に、砂煙が巻き起こった。 「っ!! 何かが降ってきた!」 俺達は、一斉に砂煙の方を向いた。 背後から、まるで嵐のように暴れる砂の粒。そしてその中には、一人の怪しい影…… 「人間よ……そいつの命は我々が貰う!」 砂煙は晴れ、そこに立っていた人物が指を指しているのが分かった。 その指の先にいたのは、俺達が今さっき助けた少女、ノゼライだった…… ー続くー