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「アルビオンが見えたぞー!」 怒鳴る船員の声で、ギアッチョは眼を覚ました。慣れない空飛ぶ船での 睡眠で痛む頭と軋む身体を半ば無理やりに引き起こす。 「――ッ・・・」 睡眠をとり過ぎた時のような気分の悪さに頭を抑えて、ギアッチョはふぅっと 息を吐き出した。気だるげに隣に眼を遣ると、ベッドの上は空。 「眼が覚めた?」 待っていたようなタイミングで上から降って来た声に、ギアッチョは緩慢に 頭を上げる。隣のベッドの主が、両手にコップを一つずつ携えて立っていた。 ギアッチョの返事を待たずに、彼女は片方のコップを差し出す。 「・・・水、飲む?」 だるそうな声で「ああ」と答えて、ギアッチョはコップを受け取った。取っ手を 傾けて一息に飲み干すと、徐々に頭が冴えてくる。軋む身体を捻ってから、 ギアッチョは彼女――ルイズに眼を戻した。 「・・・昨日といい今日といい、おめーが早起きしてんのは珍しいな」 ルイズは既に制服に着替え終わっている。困ったように溜息をつくと、 「今日はあんたが遅いのよ わたしはいつもの時間に起きたもの」 そう言って自分のカップに口をつけた。ルイズから眼を戻して、ギアッチョは 節々が痛む身体に鞭打って立ち上がる。首や肩をコキコキと鳴らすと、 眼鏡を探しながら口を開いた。 「悪ィな」 「え?」 意味を掴みかねているルイズに、コップをひょいと上げることで答える。 「あ・・・べ、別にあんたの為に汲みに行ったわけじゃないわよ なんだか あんたが寝苦しそうだったから、わたしのついでに持ってきてあげただけ」 ついでという部分を幾分強調して早口にそう言うと、空になったギアッチョの コップを奪い取ってルイズはぱたぱたと走って行ってしまった。 ルイズの背中を見送って、デルフリンガーはカシャンと柄を持ち上げて笑う。 「いやはや、見てるこっちが恥ずかしくなる程の純情ぶりだね」 「ああ?」 なんの話だと言わんばかりの眼をこっちに向けるギアッチョに、デルフは 内心やれやれと呟いた。 ――やっぱりネックは旦那だねこりゃ ギアッチョ達の世界で、カタギの人間と恋に落ちるような者は中々珍しい。 理由は種々あるわけだが、ギアッチョはそれ以前に愛だの恋だのという もの自体に全く興味がなかった。彼にとっては、リゾットチーム以外の人間は 殆ど全てが敵か、またはどうでもいい者のどちらかであった。例えば一人の 女性がいて、彼女がそのどちらであるにせよ、ギアッチョには微塵の興味も 沸きはしない。殺すか、捨て置くか。彼の前には、それ以外の選択肢など 出ようはずもなかった。そんなことが何年も続くうちに、ギアッチョからは もはや恋だとか愛だという概念それ自体が失われてしまったのである。 これはいかんと思ったメローネが愛読書のハーレム漫画を無理やり 読ませたこともあったが、次々と女絡みのトラブルに巻き込まれる主人公に ついて「このガキはスタンド使いか何かか?」などと呟くギアッチョには、 さしものメローネも匙を投げざるを得なかった。「敗因は漫画のチョイスだろ」 とはイルーゾォの言であるが。 勿論デルフリンガーがそんなことを知る由もないのだが、これだけ度々こんな 場面に遭遇すれば流石に彼にもギアッチョのことが分かって来たようで、 デルフリンガーは半ば本気で二人の行く末を心配していたりする。 返事をしないデルフから、ギアッチョは早々に視線を移して身体を伸ばして いた。若干身体が楽になったことを確認して、ひょいとデルフを掴む。 「お?」 「アルビオンとやらを見に行くぜ」 アルビオンを「見上げて」、ギアッチョは絶句した。広大無辺の大空に、 溜息が出るほどに巨大な島――否、大陸が一つ、悠然と浮遊している。 「――・・・・・・」 正に文字通りの意味で絶句して、ギアッチョはアルビオンに眼を奪われている。 それは当然だ。この神々しいまでに美しくも雄大な景観に、圧倒されない 人間が一体どこにいるだろうか。 珍しく驚嘆の表情を露にしているギアッチョが面白いのか、ワルドと話をして いたルイズはくすりと笑って口を開く。 「驚いた?」 「マジにな・・・」 「あれがアルビオンよ ああやってずっと空を彷徨ってるの 普段は大洋の 上空に浮かんでることが多いんだけど、月に何度かハルケギニアの上に やってくるわ」 大きさはトリステインの国土程もあるのだとルイズは説明する。それを受けて、 「通称『白の国』、だね」 ワルドも解説に加わった。ギアッチョはアルビオンの下方にちらりと眼を移す。 アルビオンの大河から流れ落ちた水が、霧となって下半分を白く覆っていた。 「・・・なるほどな」 「右舷上方の雲中より、船が接近してきます!」 鐘楼で見張りに当たっていた船員の大声で、船内に一瞬で緊張が走った。 ギアッチョは言われた方向に首を向ける。こちらより一回りも大きい黒塗りの 船が、明らかにこちらを目指して近づいて来た。 「・・・貴族派の連中か?お前らの為に硫黄を運んでいる船だと教えてやれ」 船長の指示で見張りが手旗を振るが、黒い船からの返信はない。皆一様に いぶかしんでいるところへ、副長が血相を変えて駆け寄って来た。 「せ、船長!あの船は旗を掲げておりません!空賊です!」 二十数門もの砲台が、こちらを睥睨している。いかなワルドやギアッチョと 言えども、もはや逃走は不可能だった。 黒船のマストに、停船命令を意味する信号旗がするすると登り、 「・・・裏帆を打て・・・・・・停船だ」 苦渋に満ちた顔で、船長は絶望の命令を出した。 黒船の舷側に、銃や弓を持った野卑な男達がずらりと並ぶ。一斉にこちらに 狙いを定められて、ルイズはびくりと小さく肩を震わせた。ギアッチョは感情の 読めない顔で、一歩ルイズの前に進み出る。 「・・・ギアッチョ」 冷静に、彼は状況を分析する。黒船からは、既に小型の斧や曲刀を持った 賊達がこちらに乗り移って来ていた。大砲を使われることはないだろう。 仲間諸共沈めてしまうからだ。しかし示威としてはこの上ない威力を発揮 している。それが証拠にこちらの船員達はすっかり怯えあがり、もはや 物の役にも立ちはしない状態であった。もっとも、ギアッチョは元々彼らを 戦力などと考えてもいなかったが。 ――奴らの銃は大方オレ達三人に狙いをつけている・・・こいつを突破 するなぁ少々骨だな おまけに剣を持った奴らもオレ達を包囲してやがる これだけ四方八方から狙われりゃあ満足に立ち回れるかも怪しいもんだ ワルドの野郎は自力で何とかしてもらうとしても、ルイズを放っておく わけにゃあいかねーからな・・・ しばし黙考した末に、ギアッチョは投降を選択した。まさかこの場で 殺されるなどということはないだろう。貴族にはいくらでも「使い道」がある。 どれだけがんじがらめに縛られようが、ホワイト・アルバムがあれば 脱出は容易い。負けを認めるのは多少・・・いやかなり屈辱だが、今は 四の五の言っている場合ではないことの解らないギアッチョではなかった。 「そこのてめーら!剣と杖をこっちに放りな!」 と高圧的に命令する空賊に、ギアッチョは苛立つ顔一つ見せず従った。 ぼさぼさの黒い長髪に眼帯と無精髭という、実にステレオタイプな風体の 男がどすんと甲板に飛び降りる。ギアッチョはまるで創作ものの海賊船長 だなと思ったが、どうやら男は本当に賊の頭らしく、じろりと辺りを見回して 荒っぽく言葉を吐いた。 「船長はどこだ?」 その声に恐る恐る答えた船長と幾つか言葉をかわした後、男は震える 船長の首筋を曲刀でぴたぴたと叩いて笑った。 「船も硫黄も全部買い取ってやる!代金はてめーらの命だ!」 隅から隅まで響き渡るような大声でそう叫ぶと、男はニヤリと笑ったまま 仲間のほうを向いた。 「おい、こいつらを船倉に叩き込んどけ」 空賊に引っ立てられて行く船員達を満足に見遣って、男はルイズ達に 向き直る。 「これはこれは、貴族様方が御同船なされていたとは存じ上げませんでした」 大げさな身振りで白々しくそう言って、男は愉快そうに下卑た笑いを浮かべた。 曲刀を肩に担ぎ、どすどすとルイズに歩み寄る。ルイズの顎を片手で持ち 上げて、男は値踏みするように彼女を眺めた。 「こりゃあ大層な別嬪さんですなぁ どうです?私の元で靴磨きでも?」 人を小馬鹿にした笑みでそう言う男の手を、ルイズはぱしんとはねのけた。 怒りを込めた眼で、キッと男を睨みつける。 「下がりなさい!わたしはトリステインからの使い・・・大使よ!」 堂々と己の正体をバラすルイズにワルドは不味いという顔をし、ギアッチョは やれやれといった感じに首を振った。しかしルイズはそんな彼らの心中も 忖度せず、だが毅然として胸を張る。 「わたし達はアルビオンの王党派に、正統な政府たる王室に用があるの 今すぐ皆を釈放してここを通しなさい!」 「おいおいお嬢ちゃん あんた頭は大丈夫かね?」 賊の頭は不可解な顔でルイズに問い掛ける。 「俺達が貴族派と結託してる可能性ってヤツを考えなかったのか?」 恫喝するような調子で語りかける男に、ルイズはあくまで王女の使いと しての誇りを持って相対する。 「だったらどうだと言うの?わたしはあんた達みたいな人間に嘘をついて 下げるような頭は持ってないわ!」 その言葉に男は鳩が豆鉄砲を食ったような顔をしたが、やがてげらげらと おかしそうに笑い出した。 「カハハハハハ!ええ?貴族のプライドの為に命を捨てるってか?あんたら 貴族ってなァ全くもって度し難い奴らだな!」 「そんな下らないものじゃないわ」 「何・・・?」 まるで貴族自体を否定するような言葉が当の貴族から出たことに、頭は 再び眼を丸くする。それは手下の空賊達も、そしてワルドも一緒だった。 「これはあんた達みたいな外道を許せないわたし自身の、そして トリステインを代表する者としての誇りよ!あんたなんかには永遠に 理解出来ないでしょうけどね!」 貴族でありながら、彼女の言葉は貴族のものでも平民のものでもない。 ただ一人、ルイズ・フランソワーズ、彼女自身の言葉だった。頭は彼女の 綺麗な髪を引っつかみ、鼻先まで顔を近づけて脅嚇し、首筋に刃を 押し当てる。しかしびくりと身を固くしながらも、ルイズは頭の眼を見据え 続けた。逆境にあって尚、彼女の旭日のような誇りと「覚悟」は潰えない。 そんな彼女を、ギアッチョはただ黙って見つめている。男は手を変え 品を変えてルイズを脅し続けるが、彼女は何をされようがついに男に 屈しなかった。ルイズの「覚悟」が本物であると悟り、今にも人を殺さん ばかりだった男の表情がふっと和らぐ。 男の物腰は、賊のそれから一流の貴族のものに一瞬にして変化した。 彼は己の黒髪に手をやり、 「どうやらその「覚悟」は本物のようだ 失礼を詫びよう、私は――」 「うおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおッ!」 突如上空から雄叫びが聞こえ、男もルイズも、その場の誰もが天を振り 仰いだ。彼らの真上にいたのは、竜だった。そして甲板に大きく影を落とした それから流星のように飛び降りて来た金髪の少年はッ! 「おおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおぶァァッ!!」 くぐもった悲鳴と共に、見事に甲板に激突した。 「ギ、ギーシュ!?」 天から隕石の如く落下した少年に、ルイズが初めて大きな動揺を見せる。 ギーシュは鼻を押さえてフラフラと立ち上がると、造花の杖を頭に向けた。 「や、やひッ!賊め、ルイズをはにゃせッ!」 フガフガと鼻を鳴らしながら言われても何の迫力もないのだが、当の空賊 達はギーシュの体を張った一発芸に呆気にとられて言葉も出なかった。 そんなギーシュの横に、情熱に染まった髪を持つ少女が降り立つ。 「空賊であらせられる皆々様、よろしければ武器をお捨てになって 下さりませんこと?さもなくばこの微熱のキュルケと雪風のタバサ、あと 鉛の・・・青銅?・・・青銅のギーシュが、不本意ながらこちらで大暴れ させていただくことになりますわ」 優雅な身振りで一礼するキュルケに合わせて、シルフィードに乗ったまま 臨戦態勢のタバサが降りてきた。 予想外の展開にルイズは眼を白黒させている。ギアッチョとワルドも、 大小違いはあれど共に驚きの色を含んだ顔で彼女達を見ている。 空賊の頭と手下達は今度こそ驚愕の顔で固まっていたが、数秒の後 彼らは殆ど同時に、弾かれたように笑い出した。しかしその笑いには、 今までの野卑な声とは違う爽やかさがあった。 実に大きな声でひとしきり笑った後、頭は改めてルイズ達に向き直った。 「君は実に良い仲間を持っているようだ すまない大使殿、数々の無礼 許して欲しい」 ルイズに謝罪しながら、男は己の髪を掴む。男の力にしたがって、それは するりとはがれた。彼は次に眼帯を取り外し、そして最後に髭を外す。 その下に現れたのは、金糸の如き髪と蒼穹を映したかのような瞳を持つ 凛々しき青年だった。ぽかんと口を開けたまま固まっているルイズ達を 見渡して、青年は威風堂々たる所作で口を開いた。 「私はアルビオン王国空軍大将にして、王国最後の軍艦、この『イーグル』号が 籍を置く本国艦隊司令長官・・・」 にこりと爽やかに微笑んで、彼は己の名を名乗る。 「アルビオン王国皇太子、ウェールズ・テューダーだ」 「・・・プ、プリンス・オブ・ウェールズ・・・?」 あまりの事態に頭が混乱しているルイズ達のそばで、ギアッチョとワルドは 冷静にウェールズを観察している。一人はなるほどなという顔で、一人は 興味深げな顔で。 「我々空軍の役目は反乱軍共の補給線を断つことなのだが、困ったことに 空賊に身をやつさねばおちおち空の旅もままならぬ状況でね 大使殿、君のこともなかなか信じられなかった まさか外国に我々の 味方がいるなどと、夢にも思わなくてね・・・重ねて言うが、試すような真似を してすまなかった」 そこでウェールズは一度言葉を切る。そうしてルイズ達を見渡して、まるで 太陽のように眩しい笑顔で「そして」と言った。 「明日滅びる国へようこそ、客人方」
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…なんだか五月蝿いな… 男の悲鳴らしき声が聞こえる。全く朝っぱらからなんだというのだ。睡眠ぐらいちゃんとさせてくれ。 あまりの五月蝿さに目を開けると、少女が鞭で成人男性を叩くというシュールな光景が入って来た。 何やってんだこいつら?そういう関係というか趣味なのか? そう思ったが私は見なかった事にして、とりあえずのそのそと動き出す。目的はないが、動かずにはいられないのだ。 それにしても、バシバシいう鞭の音や男の悲鳴、小娘の罵倒が五月蝿過ぎる。隣の部屋の人もすごく迷惑だろうな。自分ほどじゃあ無いとは思うが。 ようやく飽きたのか、それとも時間なのか、小娘がボロボロになった男に何かを言い付けると部屋から出て行った。 男は起き上がると、私を持ち上げ、そのまま小娘の後に着いていった。びっこ引いてる左足が非常に痛そうだ。ていうか、何処へ行くのだろう? しばらくすると何かいい匂いがしてきた。どうやら小娘が来た所は食堂らしい。しかし、何故か男だけ中に入ろうとはせず、周りに誰もいないのを確認すると、私の中に入った。 食堂は食事を摂るための所なのに、何故私の中に入る必要があるのか。私には分からないが、少なくとも関係ないことだろう。 しばらくすると男が私の中から、小娘も食堂から出て来て、また何処かへ私を連れていった。全く、忙しない連中だな。もういいや、また寝ることにしよう。 バッグオォォオォン! いきなりの爆発音だったが暢気に寝ていた私はビビらなかった。こんな音はサルディニア上空やローマで体験済みだ。この程度の音が今更何だというのだ。 私はそのまま惰眠を貪った。目の前で何かが蛇に喰われた気もするが気付かなかった事にしよう。一々気にしてたら、フィレンツェ行き特急にもおちおち乗れやしない。 そう思って寝たら今度はまたいい匂いがする。 何処だと思い目を開けると廊下だった。がやがやと声が聞こえてくる。どうやら先程寝た場所から移動してなかったみたいで、何だかあまり寝てなかったらしい。それにしてもリアリティのある爆発音だったな。つかさっきから妬ましそうな目で見るんじゃねえ。ド低脳が。 少しすると何だか変な恰好をした少女が近づいて来て、男に話しかけた。また男が妬ましそうな目で見てきたが無視した。 その後私達は厨房らしきところに連れていかれ、私はパンの切れ端みたいなのをもらった。なかなかうまい。奴の方も凄いスピードで平らげていた。みっともない男だ。 さてこちらは優雅に味わいつつゆっくり食べ終わると奴はいなかった。どっかに行ったらしい。まあ、別に構わないがな… さて、食後の運動をしようかと思ったら、いきなり奴が入って来て、私を無造作に掴むとコック長らしき男に何かを頼んだ。が、断られた。『ナイフ』だとか聞こえてきたような気がするが私には関係ない…って、こいつ今テーブルクロス盗んだぞ!何やってんだ、オイ! 男はばれないように、厨房を残念そーな顔をして出ていった。私は喚きたかったが、どうしようもなく、男に連れ去られてしまった。 To Be Continued...?
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編集 ゼロの使い魔 異世界ハルケギニアに「使い魔」として召喚されてしまった高校生・平賀才人(サイト)が巻き込まれる 「恋」と「冒険」、「ご主人様」と「使い魔」のアンビバレントでハイブリットなファンタジーロマン。 才人を異世界に召喚したのは、可愛いけれど魔法の才能ゼロのご主人様・ルイズ。 突然、目の前に現れた謎の高慢な美少女に戸惑う才人に、彼女は契約だと言って、いきなり唇を重ねてくる・・・! すると彼の手の甲に不思議な文字が浮かび、才人はルイズの使い魔となってしまうのだが・・・?! 全寮制トリステイン魔法学院を舞台に、ご主人様となった美少女魔法使いルイズに、罵られ、なじられ、そして愛される(?) そんな使い魔・才人の愛と勇気と屈辱に満ちたドキドキの学園生活が始まることに・・・。 異世界で巻き起こる波乱に満ちた異文化交流の中、果たしてゼロのルイズと才人の運命は、 どのような展開を見せるのだろうか・・・!? ルイズ 釘宮理恵 平賀才人 日野聡 ゼロの使い魔シリーズ第1期 放送期間:2006年7月 - 2006年9月 ゼロの使い魔 オフィシャルサイト 原作:ライトノベル(MF文庫J 著者:ヤマグチノボル イラスト:兎塚エイジ) 放送前キャストコメントhttp //www.zero-tsukaima.com/zero/special/index_interview_060630.html http //www.animate.tv/news/detail.php?id=atv060622d 最終回キャストコメントhttp //www.zero-tsukaima.com/zero/special/index_interview_060830.html ゼロの使い魔 DVD全6巻 発売日 タイトル 2006年09月22日 ゼロの使い魔 Vol.1 2006年10月25日 ゼロの使い魔 Vol.2 2006年11月24日 ゼロの使い魔 Vol.3 2006年12月22日 ゼロの使い魔 Vol.4 2007年01月25日 ゼロの使い魔 Vol.5 2007年02月23日 ゼロの使い魔 Vol.6 オーディオコメンタリーはなし キャラクターCD 発売日 タイトル トークONCD出演者 2006年09月06日 ゼロの使い魔 キャラクターCD1 ルイズ 才人編 ルイズ役 釘宮理恵サイト役 日野聡タバサ役 猪口有佳 2006年09月06日 ゼロの使い魔 キャラクターCD2 ギーシュ モンモランシー編 ギーシュ役 櫻井孝宏モンモランシー役 高橋美佐子アンリエッタ役 川澄綾子 2006年09月21日 ゼロの使い魔 キャラクターCD3 タバサ キュルケ編 2006年09月21日 ゼロの使い魔 キャラクターCD4 シエスタ アンリエッタ編 内容はキャラソン、ミニ・ドラマ、トーク(トークは1、2のみ) DVD-BOX ゼロの使い魔 第1シリーズ DVD-BOX2009年3月6日発売 特典に「ゼロの使い魔 on the radio」~ア、アンタのためだけにラジオをやる訳じゃないんだから!~(録り下ろしラジオCD)
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「…あんた誰?」 ルイズが召喚した生物は、竜を模した杖を持った亜人のメイジだった。まがまがしい青色の体、赤い宝石のついた首飾り、よく分からない感じの髪形。 亜人というよりは、人型の悪魔といった感じだろうか。 「なんじゃ?相手の名を尋ねるときは、まず自分から名乗るべきだろうに。それに、この竜王にあんたとは、言ってくれるではないか」 「何よ!これから私の僕になる使い魔候補の癖に偉そうに!」 「無理をするな、娘よ。足元が震えておるぞ。」 「ご、ご主人様になんてこと言ってんのよ!」 傲慢かつ尊大な竜王に気圧されてしまうルイズだが、なんとか強気に答えた。 「…まあいいわ。早速私と契約してもらいましょうか」 「契約?一体何を言っておるのだ?」 「こ、こうすんのよ…」 少し赤面しながらルイズは手に持った杖を竜王の前で振り何らかの呪文を唱え始める 「我が名はルイズ・フランソワーズ・ル・ブラン・ド・ラ・ヴァリエール。五つの力を司るペンタゴン。この者に祝福を与え、我が使い魔となせ」 ルイズは思い切り背伸びをし、自分の唇を竜王の唇に重ねた。キスの直後、赤面がかなりひどくなったルイズだが、竜王は顔色人使えない。大人である。 「契約とはキスのことか?そうか。わしと結婚したかったのか」 「違うわよ!あんたを使い魔にする契約よ!だれが結婚なんてするもんですか!」 その後竜王の左手の甲にルーンが書き込まれる。 「これは一体・・・わしの手にルーンが?」 「ねえ、左手、熱くないの?」 「熱い?わしには何のことかさっぱり分からんのだが・・・」 巨大な竜の化身である竜王は、熱にはめっぽう強いのだ。竜王のルーンを確かめるべくに魔法学院の教師、コルベールが駆け寄った。 「これは、何とも珍しいルーンだ」 「まあいいわ!これで契約完了ね!」 ルイズが召喚に成功し喜んでいた時に、竜王はまたも尊大に話し掛けてきた。 「おい、ここは一体どこなのだ?詳しく説明するのだ」 「使い魔の癖に偉そうに・・・私の部屋で説明してあげるわ。ついてきなさい!」 トリステイン魔法学院生徒寮のルイズの部屋。時は既に遅く、天には二つの月が浮かんでいた。 普通の者なら月が二つ浮かんでいることに驚くのだが、竜王の驚いた点はそこではない。 「空が暗くなっている。大魔王ゾーマが世界を支配していたときはこのような闇の世界だったと聞くが・・・」 「ねえ、あなたは一体何者なの?」 まじまじと空を見つめる竜王に、ルイズは話しかけてみた。 「わしはアレフガルド王国を我が手中にするべく、国王ラルス16世の一人娘、ローラを誘拐し、ドムドーラの街を滅ぼした。部下もたくさんおる」 「ふーん。凄いんだ、あんた」 ルイズは竜王を地球でいうヒットラーや金正日程度にしか思っていなかった。 「わしも質問させてもらおう。ここはどこだ?使い魔とはなんだ?」 「教えてあげるわ。ここはハルケギニア大陸のトリステイン王国。この建物はこの有名なトリステイン魔法学院。ここでは魔法を使えるものが貴族、使えないものは平民といった階級制度になっているのよ」 「魔道士が貴族か・・・それは興味深い」 「あなたもメイジのようだから、それなりの扱いはしてあげるわ。次は使い魔の説明ね。まず第一に!使い魔は主人の目となり耳となる能力が与えられるわ!」 「わしの見たものがそなたにも見えると言のか?」 「物分かりがいいわね」 「それで何が見えるか?」 「…怖いほどよく見える。普段見えないような変な物まで…」 「なんだ?その変な物とは」 「・・・お化け。帽子をかぶって舌を出してる」 「それならまったく気にすることはない」 「あとそれから使い魔は主人の望む物を見つけてくるの。例えば秘薬とか」 「き、貴様はわしに物探しをしろというのか・・・!」 「だってそれが使い魔・・・ひっ!ご、ごめんなさい・・・生意気なことを言ってすみませんでした・・・」 竜王の迫力に押され、思わず泣きながら謝ってしまったルイズであった。 「まあよい。そんなものを探すのはたやすいことだ。わしの気が向いたら探してやってもよいぞ」 「えっ・・・?」 契約をする際に、主人に対する親しみを使い魔に無意識のうちに刷り込むことができる。所詮使い魔は使い魔。 ご主人に逆らうことなど不可能。・・・というルイズの考え方はまったく的外れ。 竜王はハルケギニアのことをまだあまり知らない。見知らぬ地で事件を起こすのはあまりにも無謀と考えたのだった。 数カ月後には、この地を我がものにしようと企んでいる。 「そしてこれが一番なんだけど…」 ルイズはほっと一安心し竜王に説明をし続けた。 「なんだ。言ってみろ」 「使い魔は主人の守護を担う存在の。その能力で敵から主人を守ることが最も重要!」 「ほう、守護か」 「あんたはとても強そうなメイジだけど、さすがにドラゴンやグリフォンは・・・」 「グリフォンは知らぬが、ドラゴンはわしだ。安心しろ。わしに倒せぬものなどない」 「何を言っているのか全然分からないわよ!あんたはドラゴンの杖を持っているけど、ドラゴンそのものには見えるわけがない。 あんたはドットメイジの私が召喚したのだから、あんたもドットメイジでしょ?」 「わしは8のようなポリゴンよりも従来のドット絵の方が好きだ。」 「は?」 ルイズには竜王が何を言っているのかまったく分からない。ポリゴン?ドットエ? 「もしかしたらスクウェアメイジ・・・」 「ファイナルファンタジーを出す前は、倒産するかもしれなかった。任天堂にも嫌われ、エニックスとコンビをなぜ組めたか不思議でならんわい」 話がまったくかみ合わない。とにかくニンテンドーという言葉の意味が分からない。 おかしな会話をしている間にもうすっかり夜になった。そこが問題である。 もともとこの部屋はルイズ一人しか住んでいない。ベッドも一つだけ。 自分はベッドに寝ればいい。しかし竜王は・・・ 使い魔とはいえ彼はルイズと同じメイジ。さすがに床で寝かせるわけにもいかない。 もしかしたら自分より各が上かもしれない。一つのベッドに…2人で一緒に寝るしかないのだが・・・彼はどうみても男性。 一緒にベッドに入るのは恥ずかしい。となると、自分が床で寝るしかない。 「あの、リューオー」 「何だ。これからわしは外に出て散歩をしようと思うのだが」 「今から、散歩・・・?」 「そうだ。このように闇に閉ざされた世界をすばらしいと思わんか?」 「でも夜は寝ないと・・・」 「なぜだ?たいして疲労もしておらぬのに寝るのか?」 竜王のもといた世界、アレフガルドには、昼や夜といったものが存在しない。たとえ何十時間がすぎようとも、空は明るいままだ。 睡眠は、戦闘等で疲れた時のみにとればいい。最も、ゾーマが世界を支配していたころは、逆に何十時間がすぎようとも、空が暗いままだったのだが。 竜王は暗い夜道を一人で出かけてしまった。こうして、竜王に気を遣うことなくルイズは一人でベッドで眠ることができたのであった。
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その後、ルイズたちはシエスタの実家に招待されることとなった。 昼食を食べ損ねた彼女たちの腹の音の合唱に、シエスタが同情したからである。 ルイズたちが、シエスタの家の中に入り、鳴り響いたお腹をなでている間。 シエスタは自分の父親を懇々と説得をしていた。 彼女の家は、広場から見て『魅惑の妖精』の奥に、隣接するように建てられていた。 シエスタの父親は、 「そうはいってもね、シエスタ。家の母屋は店とは違って、貴族様をお泊めするよ うなつくりじゃないことはお前も知っているだろう。何か粗相があったら、私達 は責任をとらなくちゃいけない」 「それは大丈夫ですわ。シエスタの父君」 キュルケが、彼女の赤い髪を父親の型に触れさせながらいう。 おそらく、父親には彼女がつけている香水の香りに惑わされていることであろう。 キュルケはさらに、シエスタの父親にしなだれかかって見せた。 「ルイズもそう思うでしょ?」 「え? 私……は別にかまわないけど。平民と一緒に寝ることは慣れているし……」 ルイズのその言葉に、シエスタの父は半ば驚いた様子で、 「そ、そうですか? ならば良いんですがね……」 とつぶやくように言った。と、いうか、自分に言い聞かせた。 彼はルイズ言葉を、何か別の意味に捉えたようだ。 彼は、小さな独り言で、貴族のモラルや青少年の性の乱れを嘆き始めた。 「う~ん。トリステインの学院がそんな風紀の乱れた場所だとは知らなんだ…… シエスタの貞操は大丈夫だろうか……?」 「お父さん?」 「なんだ、シエスタや、突然に。父をあまり驚かせてくれるな」 「今日、露伴さんたちを家に泊めてもいいでしょ?……」 シエスタの親父は、わが子の言い放った言葉の、ある単語を心に深く刻み込んだ。 シエスタについた悪い虫は、『ロハン』というのか…… 彼はさらに踏み込んだ疑問をも、心の閻魔帳に書き込んだ。 俺のみたところ、やつは平民のようだが? シエスタの父に、そのような思いで見られていることにはついぞ気づかず、岸辺 露伴はシエスタの家の間取りを好奇心丸出しで観察していた。 「これはすごい! 日本様式にスゴク似ていながら微妙に違う…」 彼の目は、半ば狂気の色を帯びている。 露伴は、縄の物指しを胸ポケットから取り出し、手当たり次第に調度品の大きさ を測っている。 「見ろ! この壷なんか、まともな日本人には決して真似できないセンスだ。 このエセジャポニズムが大変すばらしいぞ!」 感動した様子で叫ぶ露伴。 それを見たブチャラティは、彼らしく、親しい友人の父親に語りかけるように、 シエスタの父親に話しかけた。 ため息をつき、疲労の色を顔に隠さずに。 「その、なんだ……色々とご迷惑をおかけします……」 その言葉には、シエスタが笑顔で応対した。 「いえ、このくらいは大丈夫です。厨房でのマルトーさんよりはマシです」 シエスタにとっては、露伴の行動は想定の範囲内のようだ。 それにしてもこのシエスタは。ずいぶんと人間関係で苦労しているようである。 使い魔二人と、シエスタの父親の間に、多様気まずい空気が霧のように発生した。 それを察知したシエスタが、とりあえず父親に、露伴のことを紹介した。 「そういえば、『タケオ』ひいおじいちゃんと露伴さんは同じ国の人なんです」 「そうなんですか? ほう、それは。確かに、すごい偶然ですな」 「ええ、私たちは、なんだか運命じみたものを感じます」 「そうらしいな。俺の場合は、異世界までは同じだが、国が違う」 シエスタの父は、なぜか露伴に警戒心を持っているようだ、とブチャラティは思った。 だが、その会話に対し、ブチャラティとは違った感想を持った人物がいた。 タバサである。 彼女にしてみれば。とんでもない、そんな運命などあってたまるものか。と、思う。 タバサは、シエスタと露伴を交互に見つめてみた。 しかしタバサには、露伴たちの間の、恋愛規模は量れなかった。 タバサの思考はどんどん深く、暗くなっていく。 シエスタと露伴は、家族のことを語り合っているような仲になっているの? いや、むしろそう考えないことのほうがおかしい。 現に露伴はシエスタの実家に招かれているのだから…… タバサの、その空気を読めないのは、やはりこの人物。 ギーシュ・ド・グラモン氏その人である。 彼は一足遅れて、シエスタの家にやってきた。 「私の実家では靴を脱いで床に上がってください」 そのシエスタの言葉に従い、ギーシュは自分が履いていた、ムカデ屋の茶色い革靴を 玄関に脱いで入ってきた。 この男、あくまでも、どこまでも陽気な雰囲気をまとわせている。 「じゃまするよ……ッ!!!……グアアアアァァァッッッ!!!!」 ギーシュの悲痛な叫びが辺りに響き渡った。 彼は、しゃがみこんでもだえ苦しんでいる。 「どうした、敵の攻撃か?!」 咄嗟にブチャラティは辺りをを伺う。 だが彼には、『敵の攻撃』の兆候を見出せない。 ギーシュの態度の変化以外は。 しかも。 なぜか、シエスタとその家族が彼を憐れみの視線で見つめている。 ブチャラティは、戦闘体制をとりながらも、シエスタの態度に疑問を感じた。 どうしたというのだ? まるで、シエスタは『ギーシュの感じている痛み』を知っているようではないか。 そのとき、当のギーシュから、息も絶え絶えな声が発せられた。 「か、家具……こ、小指……あ、足……」 その言葉で、露伴はすべてを理解した。 そして、彼は同情するかのようにため息をつく。 「ああ、アレは痛いな」 「おい、ギーシュは一体どうしたというのだ、露伴?」 「ああ、たぶん、いや、絶対。彼はあの家具に足の小指をぶつけたんだ」 「ええ、私もそうだと思います。私も、小さいときは、よくぶつけていましたもの」 「でもな、ただぶつけたくらいでアレほど痛がるか? 普通」 ギーシュはいまだのた打ち回っている。 「ああ、君はイタリア人だから、家に入るとき靴を脱がないんだったな」 「ブ、ブチャラティさん……この痛さは半端じゃないですって……」 ようやく立ち上がったギーシュは、半分涙目だ。 「まあ、結構な水のお化粧ね」 「そんなことで、みっともない。あんたそれでも貴族なの?」 「痛がり」 メイジたちの蔑みの目線を一心に受ける彼の元に、救いの手が差し伸べられた。 「あれは痛い。僕には、君のその痛みがよくわかるよ」 「私にも判りますわ、ミスタ。あなたのその苦しみが!」 「おお、ロハン! シエスタ! 心の友よ~」 ギーシュは感極まり、二人に向かって抱擁しようとした。 が、その二人はどちらともタイミングよくギーシュをよける。 結果、彼は暖炉の赤レンガの壁に鼻を思い切りぶつけることと相成る。 その場の空気が珍妙になったところで。 シエスタの父親は、 「そういえば、そろそろ夕食の時間だな……」 居間の隅においてある、檜の木でできた水盆をのぞき見た。 そこには針のようなものが二本浮いていて、それぞれ、現在の時間と分を示している。 それによると、現在はちょうど午後7時。 彼の言うとおり、夕食時といっても良かった。 「まことに相すみませんが、食堂のほうは、予約でいっぱいになってまして――」 そう貴族たちに恐縮するシエスタの父親。 対照的に、シエスタは元気いっぱいに話しかけた。 「それなら大丈夫よ、お父さん。私達が『ヨシェナベ』を作っておいたわ」 そういってシエスタは、タバサに向かって微笑みかけた。 彼女はタバサの手を握っている。 タバサは無言でうなずき返し、どこぞにむけ、『レビテーション』の魔法をかける。 ちょっとの間をおいた後、直径が1メイル程はあるナベが、空中を浮いてきた。 それは、まっすぐに居間のテーブルの中央に着座した。 「このヨシェナベを作るの、タバサさんも手伝ってくれたんですよ!」 「準備はすでにできている」 これはタバサの弁。 昼食を抜かれていたルイズたちにとって、タバサの言葉は、始祖ブリミル直々の御 言葉よりもありがたいものであった。 ルイズ達貴族も手伝って、たちまちテーブルに食器が用意される。 唖然とする父親をほったらかしにして。 「あれ? コルベールはどこ行った?」 「『竜の羽衣』のトコです。何か、いろいろ弄繰り回していました。先生は、夕食 は召し上がらないそうです」 シエスタと露伴の協議の結果、今夜の晩餐はコルベール抜きで行われることとなった。 晩餐が始まったとき、その喜劇は訪れた。 少数の人間にとっては悲劇であったが。 「タバサさんは料理うまいですね!貴族様なのにびっくりです」 シエスタが目を丸くする。 「ンマッ!確かにうまいな!」 露伴が同意する。 「はしばみ草をいれて、アレンジしてみた」 タバサの頬がほんのり赤く染まった。 「そうなんですか? 今度マルトーさんに言って学院のメニューに加えるように提 案しておきます」 「み、水……」 ルイズが目を丸くする。 「マズッ……っていうか、苦ッ!」 キュルケが同意する。 「世界の苦さが競い合うように地獄の交響曲をッ……ウボァー!」 ギーシュの頬が思い切り赤く染まった。 ……いまのは『エアハンマー』かな……? 「きゅいきゅいッ!」(お姉さまの前でそのような発言は死を意味するのだわ……) 「きゅい」(あの魔法……味わったものにしかわからない痛みね) 「シルフィード、後でミーティング」 「きゅ、きゅい~」 ルイズたちの騒動に加わらない大人が二名、存在した。 彼らはこの時期、味に関して達観していた。 「フッ。アレだけ最高な昼食だったんだ。これくらいなんともないぜ」 「しんだ、シエスタのおっかさんの味だな……悪い意味で……」 To Be Continued...
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使い魔リリィ アペンド01カード。 野心家まおーさまの献身的な使い魔。成長の度合いによって態度(カード名)と能力が変化する。 カード一覧 バトルカード 無邪気なリリィ…コスト1《再登場》《姫狩りメンバーズ》 ツンデレリリィ…コスト3《イルザの束縛術》《姫狩りメンバーズ》 一人前リリィ…コスト5《ティルワンの闇界》《姫狩りメンバーズ》 関連リンク 姫狩り系カード(AP1)野心家まおーさま 世話焼きコレット 暴君ブリジット 苦労人オクタヴィア 魔王軍団長オーク 魔王軍団オーク 姫狩り系カード(ver2.0)第三王女シルフィーヌ 短剣メイドサスーヌ 槍メイドヴィダル 姫騎士エステル 弓使いティオファニア 神官ネリー 個別ページの一覧
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世の中には天才と言う物が存在する。各々、己の得意分野をリードし、世の中の発展に大きく寄与する天才。だが、真の天才という物は、おおよそにして常人とはかけ離れた思考回路の持ち主であるという。ルイズ・フランソワーズ・ル・ブラン・ド・ラ・ヴァリエールが召喚してしまったのは、正しくそうした真の天才であった。 その青年はまず、風体から変わっていた。 異国風の装束はまだ良い。解らないのはその頭部。巻かれたターバンの上に鎮座するのは、何故か鳥の卵。さらにその周りを極楽鳥の羽が取り巻いている。 ルイズは召喚の後、何者かを問う前に思わずその風体について問いただす。得られた答えはただ一つ。 「雅であろう?」 全く意味不明だ。 それからも、この使い魔は意味不明な行動をとり続けルイズは頭痛に悩まされる事となる。 例えば、ギーシュの落とした香水瓶をそのまま己の物とし、ルイズの部屋をハシバミ草の臭いで充満させたかとおもえば、翌日は一日中タバサとハシバミ草について語らい、興が乗ったのか、『ハシバミ草の語らい』なる曲、いやさ雑音、いやいや騒音を食堂で演奏して、学院の生徒達を数多錯乱させた事件。通称『アルヴィーズの食堂の怪奇』は有名なところだ。 ルイズ自身もこの事件に関しては、「あの狂ったフルートの音を止めてくれ!!ああ、見える、世界の彼方、虚空の中心で煮えたぎる混沌の姿が!!」と叫び、医務室に運ばれたマリコルヌの姿が、今でも脳裏に焼き付いて離れない。 他にも、アンリエッタ王女の依頼で潜入したアルビオンで、「誇りの為に死を覚悟の上で決戦に赴く」と言ったウェールズ皇太子を問答無用で殴り倒し、そのまま担いで先に帰還してしまった『アルビオンの暴虐』、はたまた、ミスターコルベールが開発した「愉快なへびさん」をえらく気に入り、またもや頭上にセットしてみたり。 とにかく訳のわからぬこの使い魔は、きわめて気まぐれで思いがけない行動に出るという特徴も備えていた。件のアルビオンでの事然り、また、レキンコスタとの戦いで殿を勤め、生死不明と思われたときも、何故かルイズ達より先に学院に帰還して、茶を飲んでいたり、どこからともなくエルフの血を引く少女と彼女の被保護者の孤児達を連れ帰ったりと、まさに意味不明、歩く理不尽そのものと言った輩なのだ。 しかし、この使い魔はきわめて有能であった。 宝物庫から「破壊の杖」を盗もうとしたフーケとの戦いでは、いつの間にかゴーレムをよじ登り、問答無用でフーケを殴り倒して捕獲。レキンコスタとの戦いでは、ふと姿を消したと思えば、次の瞬間には、なんと敵総大将たるクロムウェルを捕らえて来たり。とにかく意味不明だが有能なのは間違いないという使い魔だった。 * 極めつけはつい先日、タバサを救出するためにガリアに潜入した時のことだ。 強大極まりない先住の魔法の使い手たるエルフのビダーシャル。あわやルイズ達がコレまでと思ったその時に、しばらく姿を消していたこの使い魔は現れた。 「おおルイズ、久しぶりではないか。と、そちらに居るのはビダーシャル殿か?過日は世話になったな、せっかく再会したのだし、旧交を温めようではないか。」 そんな使い魔ののんきな言葉を聞いたビダーシャルが、苦虫を噛みつぶしたような表情を浮かべる。おそらく、このエルフも、この使い魔の気まぐれで相当の被害を被ったのであろう。今まさに敵対している相手とはいえ、このエルフに同情を禁じ得ないルイズだった。 そうこうしていると使い魔は、双方が戦闘中であると理解し、この場を納めようと提案する。 「ビダーシャル殿、私も友人同士が争うのは見たく無いのだ。そこで、つい先ほど完成した新曲『ガリアの宴、友人との再会編第一楽章』を聞いて心落ち着けて考え直してはいただけまいか。」 「やめい!!」 反射的にツッコミを入れるルイズを、ビダーシャルが気の毒そうな目で見ている。「そうか、キミもこの男の行動に苦しめられて来たのだね」とその瞳は語っていた。思わず仲間意識が芽生えるルイズとビダーシャルであった。しかし、使い魔は問答無用で演奏を開始する。まさにその笛の音色は混沌の調べとでもいおうか。 のたうち回る一同。そしてビダーシャルは苦しみのあまり、懇願する。 「この場は見逃すし、おまけでオルレアン公妃が飲んだ毒の効果も消そう。だから、コイツのこの笛を止めさせてくれ!!」 一も二もなく受け入れるルイズ。それを見届けると使い魔はこうのたもうた。 「そうか、ようやく解ってくれたか。うむ、私は嬉しいぞ。そこでだ、たった今完成した『ガリアの宴、友人との再会編第二楽章』を披露させていただこう。」 その後数十分地獄続行。全てが終わったとき、半泣きで走り去ったビダーシャルの姿を、ルイズは一生忘れ無いだろう。 とまあ、極めて不条理かつ有能なこの使い魔。 この使い魔の事を思い浮かべる度、ルイズはこう叫ばずには居られない。 「お願いですミスターコルベール!!召喚をやり直させてください!!これ以上この藍 龍蓮を使い魔にしているのには耐えられません!!」 終わり -「彩雲国物語」の藍 龍蓮(らん りゅうれん)を召喚
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『バトルロワイアル』より桐山和雄を召喚 無情の使い魔-01 無情の使い魔-02 無情の使い魔-03 無情の使い魔-04 無情の使い魔-05 無情の使い魔-06 無情の使い魔-07
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autolink ZM/W03-021 カード名:使い魔品評会 カテゴリ:イベント 色:黄 レベル:1 コスト:1 トリガー:0 ● ●あなたは自分のキャラを1枚選び、そのターン中、パワーを+1500。あなたは自分の《使い魔》?のキャラを1枚選び、そのターン中、パワーを+1500。 コルベール「ただいまより、本年度の 使い魔おひろめをとりおこないます」 レアリティ:C illust.ヤマグチノボル・メディアファクトリー/ゼロの使い魔製作委員会 《使い魔》?限定での3000カウンター、あるいは1/0/1500カウンターが2枚という考え方をすると非常に強い。 後者は厳密にはコストが1発生しているので違うが。 惜しむらくはほぼ《使い魔》?のみの構築が難しい点か。 今後に期待したい。 ・関連ページ 《使い魔》?
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