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子まりさの反乱 19KB ※独自設定垂れ流し。 ※いろいろな方達の SS、絵よりインスパイアされてます。 ※インスパイアっつーか既に××が通った道だよ!な感じです。 ※今までは間接虐待ばかりだったので、今回こそ直接虐待します。 子まりさの反乱 必殺引篭り人 「おじさん!さっさとまりさたちをここからだしてね!」 「「「じじい!おかーしゃんのいうこちょをきけぇ!」」」 前略、テンプレどおりのおうち宣言がありました。 親子、全部まりさ種です。 こちらもテンプレどおり、有無を言わさず捕獲、透明の箱に入れて 虐待部屋にご案内しました。 これから起こる事もわからず、まりさたちはわめいています。 今日も、軽妙なリズムにのせて、悲鳴と言う名の素敵なレクイエムを 奏でて逝きたいとおもいまっす。 「はーい、静粛に静粛に~。」 「なにいってるの?まりさたちをはやくここからだしてね!あとあまあまもよういしてね!」 「「「あまあまだしちぇね!」」」 「えー、これからまりさたちを虐待しまーす!」 「なにをいってるの?」 それはさっき聞いたよ。もっと違う返答が欲しいな。 「ここにカードがあります。カードには、針の種類と深さが書いてあります。 これを引いていって…。」 「おじさんばかなの?まりさたちはおなかがすいてるんだからね! はやくあまあまをいっぱいよういしてね!」 「まりしゃはおにゃかがしゅいてるよ!」 「じじい!はやきゅあまあまよういしちぇね!」 「ばきゃなの?ちぬの?」 人の話を聞けよー。 「うーん、仕方ないなー。じゃ、あんよ焼きから行くか。」 ちょうどおやつにホットケーキを焼こうかとホットプレート、用意しておいたんだ。 ちょっとご都合主義だけど。っていうか虐待部屋にホットプレートって 常備だよね?カセットコンロ派も居るけどさ。 まりさ親子は何が起こるのかわかっておらず、ずっとわめき続けている。 しばらくすると、良いころあいにプレートが温まってまいりましたー。 「じゃ、親まりさからいくよー!ちびども、よくみててね!」 親まりさをつかむ。 「おじさん!まりさをはなしてね!おちびちゃんのところにもどしてね!」 「ゆゆっ!おじしゃん、ちゅぎはまりしゃだよ!」 「まりしゃも!まりしゃもたきゃいたきゃいしちゃいよ!」 親の危機だというのにのんきだな。ま、そこがまた加虐心をくすぐるんだけどねー。 じゅーっ!良い音だなー。 「ゆんぎゅわあああ!あんよ!まりさのあんよがー!」 一瞬、子まりさ達は親に何があったのか分からなかったようだ。 親の悲鳴にぽかんとした顔で呆けている。しかし目の前の光景を餡子脳が処理しきると、 一気にそれがシャウトに変わる。 「ゆんやぁぁぁ!?」 「ゆっくち、ゆっくちできにゃいー!?」 「おかーしゃーん!まりしゃのおかーしゃん!」 「はいはい~。元気いいね!次は君達だから、心の準備、お願いねー!」 ホットプレートに親まりさを押し付けつつ子まりさに声をかける。 両手の中でぐにぐにと体を捩じらせ、なんとか逃げ出そうとする親まりさ。 ま、上から押し付けてるんで横に逃げようとしても無駄なんだけどね。 「はーい、上手に焼けましたー!」 「ゆぐっ、ゆげぇぇ…。」 親まりさは満身創痍。 「ダメだよー、これぐらいでビビってちゃ。これ以上の苦しみが待ってるんだからさー。」 「ゆわーん!こっちこにゃいでー!」 「まりしゃはおいしくないよー!」 「ちにたくにゃいー!」 「いや、食べないから。あんよ焼くだけだよー。」 「「「ゆんやぁぁー!?」」」 順番に子まりさのあんよを丁寧に焼いていく。 「はいー!みんな上手に焼けましたー!これで話、聴く気になったでしょ?」 「ききますっ!ききますからこれいじょうひどいことしないでね、しないでね!?」 親まりさはずいぶん素直になった。子まりさ達はえぐえぐと泣いている。 「まあまあ泣かないで。歩けなくなったわけじゃないから。数日もすれば直るよ。」 動けないように焼いただけで、ちゃんとエサを食べれば直る程度に焼いてある。 ガスコンロではこんな絶妙な焼き加減は難しい。さすがホットプレート、初心者でも 安心して手加減したあんよ焼きができるのがうれしいね! 「じゃあゲームの内容を説明しまーす。といっても簡単。このカードを一枚ずつ 引いてもらいます。で、カードに書かれた内容をやってもらいます。 最後まで引き終わったら、ちゃんと生きて返してあげるよ!」 「ゆ、ゆっくり…、りかいしたよ…。」 「「「ゆーん!りかいしちゃよ!」」」 「はい、とってもいいお返事ですね!ちなみにカードは針カードと特殊カードの2つです。 針カードが一番多いよ。」 「はりかーど?」 「そう。針の種類と深さが書いてあって、そのとおりに体に刺してもらいます。」 「「「ゆんやぁぁぁ!?はりしゃんはゆっくちできにゃいー!!」」」 親まりさはよりリアルに想像できるのか、ぶるぶる震えている。 「特殊カードはいろいろな効果があるので、そのつど説明します。 じゃ、ゲーム開始だよー!みんな、がんばってねー!」 では一枚目をめくるか。ひらりっと。 「あ、マチ針、1cm か。じゃ、誰に刺すか決めてねー。」 「ゆゆゆっ!?」 「まりしゃいやだよー!」 「はりしゃんはいちゃいいちゃいだよ!」 「こっちこにゃいでー!」 「うーん、これじゃどうしようもないなー。じゃ、全員に刺すか。」 「ゆっ!まっておにいさん!」 「お、それじゃ親まりさに決めてもらおうか。」 「ゆー…。」 さすがに決められないか。母性が強いと自分が、と言いかねないんだが、このまりさは 自己犠牲まではとどかないようだ。でも追い詰められたらやるかもしれないので、 ちょっと背中を押してやる。 「ちなみに親が針を全部引き受けたら、生きて帰ってもきっとエサが取れないよなー。 親の体にちょっとでも障害が出たら大変だよなー。結局、一家ともども餓死かもね!」 リアルに想像してる!親まりさが変な汁をだくだく流す。 「子まりさに平等に刺す、ってのもあるけど、子供が全部障害持ちになると 成長してもエサを採り続けなくちゃいけないから、すごく大変だよな。 動けない家族を3匹もかかえたら、やっぱり一家崩壊だよねー。」 目がきょろきょろしている。追い詰められてきたな。 「でも1匹に集中すれば、そいつさえ世話すればいいんだからだいぶ楽だろうなー。 残りの2匹と狩りをすれば十分エサが取れるだろうしね。 そうなると、できるだけ成長している2匹を残すのがセオリーかなー。」 「ゆっ!きめたよ!このおちびちゃんにはりさんをさしてね!」 「ゆぅぅぅぅー!?なんぢぇー!?なんぢぇまりしゃなの!?」 誘導成功。単純餡子脳だな。 親まりさが決めたのは、一番末の子まりさだろう。 もっとも成長の遅いコイツに集中することで、なんとか一家全員生き延びようというのだ。 「はーい、それじゃまりさちゃん!針をプスプスしましょうねー!」 「ゆんやぁぁぁぁ!?ぷしゅぷしゅしゃんしにゃいでー!!」 子まりさを引っつかむと帽子を外し、重しのついた皮ベルトで縛り付ける。 親子に良く見えるよう、重しを壁に掛けて準備完了。皮ベルトが子まりさの体に 食い込んで、自分の重さでかなりの下膨れ、なすび型になっている。 「では刺しまーす!ぷっすりー。」 マチ針を茄子のように変形したお腹に刺す。もちもちのお肌に穴が開き、中に詰まった 餡子にぶすりと入っていった。 あまりの痛さにしーしーを垂れ流している。 「ぎゅぴぃぃぃぃ!」 その悲鳴に残りの子まりさはびくりと体を震わせ、親まりさは涙をだくだく流している。 「や、やめちぇぇぇー!まりしゃの、まりしゃのあんこしゃんにはりしゃん いりぇにゃいでー!!」 恐怖の台詞を聞いて残りの子まりさ達はおそろしーしーまでしている。 「おいおい、まだ1本だよー?これからガンガン刺されるんだから、ゆっくり慣れてね! さてさて、次は何かなー?」 ひらりっと。 「お、マチ針、1cm、あんよ、だってさ。よかったねー。」 「ゆぴぃ…、ゆぴぃ…。」 痛みで返事できないらしい。 「じゃ、次はどうする?誰に刺す?」 親まりさに聞く。ま、答えは決まってるけどね。 「そ、そのおちびちゃんにもういっかいさしてね…。」 「な、なんぢぇー!?おかーしゃんたしゅけて!まりしゃをたしゅけて!!」 重しにくくり付けられた子まりさが叫ぶ。 「わかってね、おちびちゃん。かぞくをまもるためだよ。おちびちゃんが ぎせいになれば、みんなたすかるんだよ…。ゆっくりりかいしてね。」 「りかい、りかいできにゃいーー!!まりしゃはいいこだよ!なんぢぇたしゅけて くりぇないの!?おねえちゃん!たしゅけて! まりしゃしんぢゃう!しにたくにゃいよー!?」 残りの子まりさは目を合わせないように下を向いたり、後ろを向いたりしている。 さすがに自分がその立場になるのは怖いんだろうな。 「はいはい~。美しいドラマはこの辺にして、さっそくあんよに刺しますよー。」 「ゆんやぁぁぁ!?」 「じゃあさっきの針は抜きますねー。すっぽーん。」 マチ針を抜いてやる。針を持った瞬間はビクッとしたが、さすがに抜かれれば 多少は痛みも和らぐらしく力が入っていたお腹もだらん、と弛緩した。 しかし次の痛みに、すぐにお腹をぶるぶるとふるわせた。 「ぷっすりー。」 あんよにマチ針が刺さっていく。さっき焼いたばかりだから、痛みがまぎれるとは 思うけど。 「ゆ、ゆぴぃぃぃぃ…。」 餡子が垂れ下がってより下膨れになったお腹がぶるんぶるんとゆれた。 「さてさてー、お次はっと…。あ!」 俺の大声に大きく跳ね上がる子まりさのお腹。 「きちゃった!きちゃったよ!マチ針、頭、5cmだって! これは、中枢餡貫いちゃうね!」 「!?!?!?!?!?」 もう声にならないらしい。子まりさの震えは震度8にも達しそうだ。 「はーい、それじゃ執行しまーす!あんよ抜きますよー、すっぽーん。 では頭、入りま~す♪ぷっすりー。」 「い、いぢゃいぃぃぃ…。はいってこにゃいでー!まりしゃのたいしぇつな あんこしゃんにはいってこにゃいでぇぇぇ!?」 「ずぶずぶっと。あー、わかるかな?このあたりが中枢餡の縁だよー。」 「ゆ゛っ!?」 にごった声がする。さすがに自分の体内のことだ、よくわかるのだろう。 自分の中の大切な大切な、それこそ命そのものに凶器が当てられる恐怖。 「ゆう…、おちびちゃん…。ごめんね、ごめんね…。」 うわごとのように親まりさが繰り返す。そんな言葉で許されると思ったら 大間違いなんだけどね。 「は~い、それじゃ、未知の世界に1名様ごあんな~い♪ずっぽしー。」 「ゆ゛ゆ゛ゆ゛ゆ゛!?ぱ、ぱぴぷぺぽー!ぱぴぷぺぽー!ゆんゆあん~♪」 いきなり歌いだした。ちょっとおもろいところに入っちゃったらしい。 「あー、ちょっとまずいかなー。ま、いっか。次いってみよー。 お、よかったねー。ふとん針、2cm、あんよ、だってさ!」 手際よく頭からマチ針を抜いてやる。細針だから抜いてやればアッチの世界から 戻ってこれるだろう。もしかしたら少しお土産をもってきちゃってるかも しれないけど(笑)。 「ゆぴぃっ!ま、まりっしゃの、たたたいしぇつーな、いのちのあんこしゃん、 いののちのあんんんこしゃーんに、ぷしゅぷしゅしゃーんがぁぁ!」 あ、結構お土産持ってきちゃってますねー♪でもなんか楽しそー。 「はーい、それじゃふとん針、いっきま~す♪太いから痛いぞ~。ぷっすりー。」 「ゆびぃっ!ゆびぃ!」 びくんびくん跳ね上がるお腹。ちょっとキモいな。 「さてさて、次ー。あ、またきちゃった!」 びくんっ! 「頭、マチ針、3cm。これは中枢餡かすっちゃうね!」 「…ゆ゛んや゛ぁぁぁぁ!!もういやぢゃあああ!ちんぢゃう!まりじゃぢんぢゃう! たじゅげでぇぇぇ!まじじゃおうぢがえるぅぅ!!」 それを聞いて顔を背ける家族。なんてカワイソーなんだー(棒読み)。 「すっぽーん、と。では先ほどとは別の世界に強制ご案内~♪今度はジェットコースター 並みに一気にいきますよー!ずっぽしー。」 「ゆらああかむにくえぇぇぷろぽろあるるにゅー。」 未知の言語をしゃべりだした。チャネリングまりさとして売れないだろうか。 刺さったマチ針を触るたび、違った言語が楽しめます。ラジオのチューニングあわせる 感覚? 「〇+=~|()あぷぷ^−−。」 もう言葉に聞こえない。良い感じにトリップしていただけたようで、 光栄の至りにごじゃりましゅる~。 「さ~て、次回のカードさんはっ!あれっ!?きたねー、ついにきたねー…。」 子まりさから針を抜き、重しから外して別の透明の箱へ。 用意しておいたオレンジジュースをかけてしばらく置いてやる。 「さて、目を覚ます前にご家族には大変申し上げにくいことを、 サラリと述べさせていただきます…。」 家族への死刑宣告にも似た内容を、今日の晩御飯くらいの軽さで告げた。 もちろん親まりさは口から餡子の泡を吹き、子まりさ2匹は失神だ。 もうちょっと重いカンジで言ったほうがよかったのかなー(また棒読み)。 「ゆっ!ゆっくちしちぇいっちぇねぇねぇんん!」 オレンジジュースをかけたかいがあったようだ。語尾のあたり、 すこーし新天地からのお土産が残ってるけど、ほぼ回復したらしい。 子まりさに、ついに特殊カードの内容を話すときがきた! 「おいちび、次のカードは『革命』だ。」 「…ゆっ?にゃにしょれ?」 「お前達の中で、一番つらい思いをした奴、つまりちび、おまえだな。 そいつが今度から誰に針を刺すか決めるんだ。」 「…!まりしゃが、きめちぇいいの!?」 「そうだぞ。誰でもいいぞー。」 さあ、クライマックスに近づいてまいりましたー♪ 「では次のカード!マチ針、お腹、突き抜けるまで。…こんなん出ましたけどー? で、どうするちび。誰に刺す。」 「…おかーしゃんだよ…。まりしゃをたしゅけなかったおかーしゃんにしゃしちぇね!」 「ゆゆゆー!!??」 「まりしゃをたしゅけなかったげしゅおやはちんでね!ちんでつぐにゃってね!」 「おかあさんは、おかあさんはかぞくのことをかんがえたんだよぉぉ! おちびちゃんはおかあさんの子でしょ!ゆっくりりかいしてね!」 まあ今まで助けなかったのに、自分の番になったら助けてくれ、とか 都合のいいことが通るわけがない。 「りかいしにゃいよ!おにいしゃん、しゃっしゃとぷしゅぷしゅしゃん しちゃってね!」 「あいよー。ちびのご所望じゃしかたないなー。じゃあ親まりさご招待~。」 「まりしゃ、やめちぇね!おかーしゃーん!」 「にゃんで!?おかーしゃん、わりゅいことしちぇないよ!」 残された子まりさ2匹が親まりさを擁護する。が、当然ちびは認めない。 「うるしゃいよ!しゃからうなら、おみゃえたちきゃらぷしゅぷしゅしゃん しちぇもらうよ!?」 「「ゆうううう!?っゆ、ゆわーん!」」 すでに姉という意識は持っていないようだ。お前呼ばわりされた2匹は ちびのあまりの剣幕に泣き出してしまう。 それ以降、ちびから離れて箱の隅でぶるぶる震えていた。 「ではー、いっちゃいますよー、ぷっすりー。」 「ゆんっ!い、いだいっ!いだいよー!」 「ばーきゃ!ばーきゃ!まりしゃはもっちょいちゃかっちゃよ!」 「まだだ!まだ終わらんよ!突き抜けろ、俺のマチ針!ぶっすりー。」 壁に掛けられた重しに縛り付けられ、逃げられない親まりさのお腹に針を刺していく。 あー、長さ足らないかも…。 「ここまでかー。突き抜けなかったけど、しゃーないかー。 じゃ、つぎ。ぴらっと。おー、ちょっと早いけど、親まりさにもついに 不幸の天使が舞い降りてきてくれたよ! 頭、ふとん針、10cmだって!」 「ゆっ、ゆー…?」 餡子が理解を拒否しているらしい。マジで何のことかわからないって顔してるよ。 「つまりー、親まりさのマッズーい餡子脳でもわかるようにいうと、 とっても素敵な別世界がお待ちしてマース、って大口開けてるんだよ! ゆっくり理解してね!」 「ゆっ、ゆー?……?…、ゆんやぁぁぁ!まりさは、まりさはいきたくないよ! たいせつないのちのあんこさんなんだよ!」 「行ってみると意外と楽しくて、帰ってきたくないってお客様も多いんですよー? 子まりさもいってきたことだし、ここは一発親まりさの度胸試しってことで! 子供達にカッコいいとこ、見せたいじゃあーりませんかぁ?」 「みせたくないよ!まりさはまりさのままでいたいよ! もうやだ!おうちかえる!!」 お得意のリアルな想像で我慢の限界に来たのか帰るコール入りましたー。 「にゃにいっちぇるの!?まりしゃは2きゃいもぷしゅぷしゅしゃん しゃれたんだよ!?にゃしゃけにゃいおやだねー!はじゅかちいねー! このくじゅ!げしゅ!ちゃっちゃとちねぇ!」 それにしてもこの子まりさ、ノリノリである。 「そういえばさっきおうち宣言してたよね?ここがおうちでしょ? こんな特殊なプレイをするお部屋まであるなんて、すっごい都会派な おうちだよねー!」 「ち、ちがうよ!ここはまりさのおうちじゃないよ!」 親まりさも刺されまいと必死だ。 「じゃあさっきのおうち宣言はなんだったのかなー?」 「ゆ、ゆうう…。あれはうそだよ…。ここはおにいさんのおうちだよ…。」 あっさり認めやがった。でも逃げられないよ。 「ウソをついた親まりさにはしっかりお仕置きしないとね!」 「おにいしゃん!うしょつきのおかーしゃんをせーしゃいしちぇね!」 「ゆうう!?う、うそなんてついてないよ、ここはまりさのおうちだよ!」 どこまでも必死、…無様ッ! 「じゃあこんな虐待部屋があるなんて、虐待されたいマゾまりさなんだね! 針をさされたいんだよね!あー、安心した! …ま、ここが誰のおうちかなんてどーでもいーんですけどねー。 お、そうだ!これからまりさが旅立つ新世界におうちがあればモーマンタイだよね! じゃあ早速なんだけど、新世界に逝って確かめてきてね! コッチに戻りたくなかったら、そのまま逝っちゃってもいいからね! まりさ、いっきまーす!ぷっすりー。」 「やっちゃえ、おにーしゃん!」 「ゆっぐゆぐゆぎゅうううう!?」 「まだ届いてませんからぁー、そんなぁー、悲劇のヒロインみたいなぁー、 声ぇー、ださないでくれますかぁ?」 わざとウザくしゃべってみる。 「いやぢゃいやぢゃいやぢゃぁぁぁ!?ばでぃざの、ばでぃざのあんごじゃんっ! いのぢのあんごじゃんにざざないでぇぇぇ!!」 「あ、そろそろですか?では、新たな世界の扉、おーぷんっ!ずっぽしー。」 「………、ゆ゛っ?」 …反応ナシ? 「ゆーぱぱぱらっぽっ、ぱぱぱらっぽ、ゆーぱぱぱらっぽ♪」 また歌か。ってスキャットっぽい。スキャットマンまりさとして 全米デビューしちゃったりして。ヒットチャート駆け上れ! 「あー、その歌は版権的に NG なんで…。ちょっとチューニングしますねー。 針をぐにぐにっと。」 「ゆっ、ゆっ、ゆりふのだいばくしょー。」 「ずいぶん古いことしってますね、なかなか博学でよろしぃー。 もうちょっとチューニングするとどうなるんだろう…。ぐにぐに。」 「ゆぁぃんゆぁいん、ゆるぐるぷるぷりー。」 「…あー、旧支配者とか呼ばないでねー。もう十分ナマモノは足りてますんで。 ま、ニャルってる人とかよんで、ゆっくり達といっしょに這い寄って貰えると あたらしい分野がひらけるかも。コメディ・ホラーとかいっちゃったりして。」 目がロンパリだよ。っつーか右目は上下に、左目が左右に動いてる。器用だなー。 ゆっくりのスゴい能力発見!ってとこ? 「では次のカードを…。っと、また特殊カードか。『累積』だってさ。」 「りゅいしぇき?」 「今までは次の針を刺す時、前のやつを抜いてただろ?今度から抜かなくなるのさ。 針がいっぱいぷすぷすされていくってわけ。」 「ゆー!しょれはしゅごいよ!はやくげしゅおやにぷしゅぷしゅしゃん、いっぱい しゃしちぇね!」 「えーと、これからの針、全部親まりさに刺すんだな?」 「しょうだよ!じぇんぶしゃしちぇね!」 「だとさ。お前達の妹、すごいサディストだよなー。」 隅でないている子まりさ2匹に話しかける。もう返答もない。 「じゃ、一気にいきますか!どれどれ…。残り5枚とも、頭関連だな。」 頭、両こめかみ、額、後ろ頭、ときたか。ヘルレイザーみたくなっちゃいそうだな。 「じゃ、ピンヘッドまりさにクラスチェンジだ!ぷっすりー×5。」 「ゆ゛ゆ゛ー!!!」 ひときわ大きな声で親まりさが叫ぶ。…死んだか? 「ゆ゛っゆ゛っゆ゛っゆ゛っゆ゛っゆ゛っ。」 よかった。まだゆん生最後のカウントダウンだった。 「おーし、これで終了っと!お前達、生きて帰れるぞー。」 「げしゅおや!まりしゃがどりぇだけいちゃかっちゃかわかっちゃ!?」 「ゆっ、ゆーん…。もうおわり?」 「おうち、かえれるの?」 親まりさから針を抜きつつ答えてやる。 「ああ帰れるぞ。ちょっと親まりさの処置をするからまってろ。」 オレンジジュースを親まりさに掛けてやる。まあこれで死なないだろう。 箱にいれたまりさ親子を近くの空き地にぽいぽいっと捨てる。 「じゃあな、がんばって生きろよ。あともう人間の家に入るなよ。」 「ゆーん、わかっちゃよ…。」 「まあこれからはお前達でエサ採らないといけないから大変だろうな。」 その言葉をよく理解できなかったらしい。子まりさたちは体を斜めに傾けて 疑問を表現している。 「にゃにいっちぇるの、にんげんしゃん?おかあしゃんいるきゃらだいじょぶだよ?」 「おいおい、よく見ろよ。」 親まりさを指差す。そこには、ケタケタと笑ってばかりの親まりさがいた。 「ゆきっ、ゆぎきっ、けけけけっ!?ゆ、まりっしゃ!まりっしゃ!」 「…おかあしゃん?」 「どうしちゃの!?」 「子まりさがほら、親にいっぱい針を刺せ!って言ってたろ?結局治らなかった んだよ。親まりさはどこか俺達の知らない世界に旅立ったまま、戻って来れない わけ。この子まりさがあんまりにも針を刺すせいでな。」 「…ゆ、ゆわぁぁぁ!?」 「お、おかあしゃん!おかあしゃん!!」 「まりしゃの、まりしゃのしぇいぢゃー!おかあしゃん、ごはんしゃんとっちぇこれにゃい んだよ!」 「ごはんさん、どうしゅるのー!まりしゃのしぇいだよ!!」 「うるしゃいよ!まりしゃをたしゅけないげしゅおねえしゃんはだまっちぇね! だまりゃないと、おにいしゃんにぷしゅぷしゅしちぇもらうよ!」 「「ゆゆゆぅ!?」」 あー、まだその言葉には反応するんだな。 「いや、安心しろ。お前達はもう自由だ。俺はもう何もしないよ。針も刺さない。 あとはお前達家族で話し合うなり、殺しあうなりしてくれ。」 「ゆぅぅ!?おにいしゃん、げしゅをしぇいしゃいしちぇくりぇるんじゃにゃいの!?」 「もうやらないよ。だから安心して姉妹喧嘩してくれたまえ。じゃあなー!」 俺は空き地を後にする。後ろから「しね」だの「せいさい」だの剣呑な言葉が聞こえてくる。 彼方の世界に旅立ってしまった親をかかえ、子まりさ達はこれからどうやって生きていく のだろう。しかも親は末っ子まりさのせいである。姉妹でバトルロワイヤルは必死。 などという心配は一切していなかった。俺は心地よい姉妹の罵り合いの響きに包まれ、 次の虐待構想を練りながら家路に着いた。 …あれ、なんで俺こんな短編書いてるんだろう。虐待鬼意山の口調がなんか変だし。 軽快な虐待を目標にしてみたものの、出来上がったのはお笑いを狙ったら 内輪ネタとかマニアックネタ満載になっちゃった、という良くある中二病的 駄文だし。 それにしても直接虐待は難しいですね。やはり『愚かさゆえに自分からドツボに はまっていく』さまを存分に楽しむ、間接虐待が性に合っているようです。 過去作品 ふたば系ゆっくりいじめ 111 効率化の道 ふたば系ゆっくりいじめ 147 陰口 ふたば系ゆっくりいじめ 177 人間の畑だと説得してみよう ふたば系ゆっくりいじめ 182 どすすぱーくをうつよ! トップページに戻る このSSへの感想 ※他人が不快になる発言はゆっくりできないよ!よく考えて投稿してね! 感想 すべてのコメントを見る 末っ子まりしゃの断末魔までは書いてくれないとゆっくりできないよ! 妄想で補完しときますね… -- 2013-06-04 22 33 15 素直に楽しめたなこれは -- 2012-12-19 14 52 11 ゆーぱぱぱらっぽっ、ぱぱぱらっぽ、ゆーぱぱぱらっぽ♪www -- 2012-10-07 12 25 47 2828と -- 2012-07-08 11 18 19 AV見た直後だったのだろう -- 2011-01-06 00 53 08 >男優がうるさいAV見てるようで お前その例えが使いたかっただけだろw -- 2010-11-09 23 20 46 「ゆぅぅ!?おにいしゃん、げしゅをしぇいしゃいしちぇくりぇるんじゃにゃいの!?」 何をどうやったらそんな思考に行き着くんだw -- 2010-10-06 17 21 38 いいんだけど、ちょっと口調がキモくて… 男優がうるさいAV見てるようでゆっくりできなかった -- 2010-09-23 07 20 38 カイジでやったら背筋が凍りそうなゲームなのにゆっくりだと楽しんで見れる -- 2010-08-08 00 11 33 多芸だなw親まりさw 腹痛いwスキャットwwドリフw -- 2010-07-17 01 22 01 おもしろし -- 2010-07-17 00 31 22 この話しの後日談とかないの? -- 2010-07-11 05 44 12 うん。クソゲスはみんな苦しめばいいよ -- 2010-06-20 01 45 52 これはいい -- 2010-04-23 14 02 50
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436 名前が無い程度の能力 [sage] 2012/07/29(日) 16 52 19 ID x5Pf6HnsO [2/2] たまには優曇華へのかわいいイタズラレベルないじめ方を考えてたはずなのに、最終的に何故か優曇華があはあは言いながら濁った目で月を見上げてる状態まで考えが至っていた まあそれも可愛くてよかったがどこで間違えたのかわからない 優曇華の目の前で大切なものを奪うとか余計なプロセスがあった気はしたが 437 名前が無い程度の能力 [sage] 2012/07/29(日) 17 46 34 ID bv2EZQts0 うどんげちゃんは自分が一番大切という結論に持っていかせたい 永遠亭を窮地に追い込んで一人だけ逃げ出すように仕向けたい その後、無事窮地を切り抜けた永遠亭に戻して今まで通りに生活させたい ちょっとだけみんなの態度は変わっちゃうけど仕方ないよね! 438 名前が無い程度の能力 [sage] 2012/07/29(日) 18 47 07 ID Sj6SXQWI0 それで変わった結果が軽蔑とかじゃなくて 仕方ないよね、誰だって逃げ出したくなるもんね って逆に優しくされて、かえって惨めな思いをさせたい 439 名前が無い程度の能力 [sage] 2012/07/31(火) 06 16 07 ID 1LK1pY5oO うどんげを壊してしまわず、じくじくと絶妙な加減で責め続けるのは割といいね ある程度思慮できるレベルの者には優しくされて、短絡的だったり単純なレベルの者にはいじめられて 優しくされるから狂ってしまえもせず、かといって正気でいるには辛い そんな地獄みたいになってしまった永遠亭で健気に暮らし続けるうどんげは実にいい しかもそれからは侵入者に対してトラウマが出来て戦えもしない癖に逃げることも出来なくなって完全に無能だったらさらにいい それを更に自己嫌悪して泣きはらすうどんげとかたまらない それで例えば永琳とかが優しくしてくれたら更に責任感じてひたすら謝り始めてみんな困る展開なんてのもいいな そんな事を続けるうちにだんだんとうどんげの優しい部分が磨耗して性格が歪んでいってもありだと思う だんだん卑屈で内向的で悲観的で臆病で誰も信用しない癖に他者に依存するようになるうどんげに誰も手を差し伸べられないとかもいい 440 名前が無い程度の能力 [sage] 2012/07/31(火) 22 41 22 ID 2A5j7zPg0 「臆病で自分勝手な性格だったため戦争になる前の段階で逃げ出した」 このスレ的に夢が膨らむ設定だよな 441 名前が無い程度の能力 [sage] 2012/08/01(水) 03 16 32 ID eQRQohFM0 アメリカの田舎で家庭を営む凡庸な男が実は躊躇がないどころか喜んで殺人を犯していた 元マフィアである事件をきっかけに過去を家族に知られてしまう陰鬱な筋書きの 映画があったがそれをネタにうどんげで妄想を巡らした事がある。 うどんげは月で公としては禁忌とされている殺人、拷問を伴う活動を専門とする軍人で 平穏な生活を得るために幻想郷に逃亡、蚊も殺せない臆病な脱走兵を演じてきたが 出自が永遠亭の面子に知られてしまう、ところまでは考えたけど ねつ造設定な上に住民の大半が外道な幻想郷じゃあ盛り上がらない妄想だよなあ。 442 名前が無い程度の能力 [sage] 2012/08/01(水) 05 24 08 ID bVitPYtUO ≫441 まて、諦めるんじゃない 外道な奴らが多くても最低限の知能があればスペカルールで決めてる所を躊躇なく殺してるからって具合でどうだ どんな話の筋かはわからないが、スペカルールが浸透してるからちょっとガチの殺し合いに引かれるてか 名前 コメント
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(書いた小説) =シリーズ= ふたば系ゆっくりいじめ 818 黒いオオカミ~chapter1~ ふたば系ゆっくりいじめ 838 黒いオオカミ~chapter2~ ふたば系ゆっくりいじめ 851 黒いオオカミ~chapter3~ =一話限りシリーズ= ふたば系ゆっくりいじめ 894 ゆっくりが知ってはいけない、鬼ごっこ ふたば系ゆっくりいじめ 916 インフェルノ・ペスト ふたば系ゆっくりいじめ 957 暴飲暴食の豚王 ふたば系ゆっくりいじめ 975 自然の恵み ふたば系ゆっくりいじめ 1112 スポーツでゆっくりを虐待!!in魔界 ふたば系ゆっくりいじめ 1139 ゆっくり実験するよ!! =短編集シリーズ= ふたば系ゆっくりいじめ 1004 短編集 合体「ゆっくり×悪魔」 ふたば系ゆっくりいじめ 1037 短編集 選ぶとしたら・・・・ ふたば系ゆっくりいじめ 1218 短編集 ゆっくり童話 △注意事項△ ・希少種ゆっくりが登場します。 ・希少種ゆっくり「超愛」。 ・固有の悪魔は出ません。 ・それでも良いという方は読んでください。 =始めに= ゆ虐待レストランへようこそ。私は支配人のマッドと申します。 さて、今回のメニューは「希少種ゆっくりを愛でる会」です。 人間達もゆっくりを愛でる会というものがあるようですが、実は魔界の悪魔達もゆっくりを愛でる会があるのですよ。 ほのぼのとした物語。 今回はそんな話。 =希少種ゆっくりを愛でる会= 謎の生命体ゆっくり。 生首で中身が餡子という動く饅頭。 人語を理解しているのだが、どうも解りずらい。 しかも、記憶が物凄く悪く性格も最悪だ。 野菜を盗んだり、窓を割って人の家に侵入すると言う達が悪い。 それだけにとどまらず、物凄い繁殖能力が備わっており、鼠もびっくりするほどに増えるのだ。 悪魔達はそんなゆっくり達を危険視して、駆除を行うのたが、減ったら増えるとそれの繰り返しだった。 だが、ゆっくりの中には礼儀正しいゆっくり、希少種といったゆっくりと良い面を見た。 魔界の政府は「礼儀正しいゆっくりと希少種の保護」と「ゲスゆっくりは徹底的に死を与える」という法律がつくられたのだ。 今回は名のある魔王たちが集まって希少種ゆっくりの見せあいをしている。 ここは「希少種ゆっくり愛でようの会」の本部。 希少種のゆっくりについて語り合ったり、競い合ったりとする会なのだ。 【やはり、可愛いのはやまめだよ!!見よ、この髪の色つや、勇敢な性格は中々のものだぞ!!】 「スパイヤーマッ!!」 豪胆な黄土色の悪魔はキリッとしたやまめを見せる。 【いーや、違うね!!このもこうこそが一番だ!!この美しい白い髪とリボン、なにより炎の色が綺麗だ!!】 「もっこもこにしてやんよ!!」 熱血の赤い悪魔はゆっくりもこうを見せる。 【解っていませんね。私のれてぃこそが一番ですよ。この白い肌に艶々した皮こそ芸術です。】 「くろまくー。」 知的で青い悪魔は大事に育てた、ゆっくりれてぃを自慢する。 【いいえ、違います。私のいくちゃんが一番ですもの。】 「ふぃーばー!!」 緑色の髪のおっとりした女悪魔はゆっくりいくを優しく抱いて意見する。 【違うね。このゆうぎがだよ。この角と星のマークがとても輝いているさ】 「しょうぶするかい?」 桃色の短髪の男勝りな性格をした女悪魔はゆうぎを自慢する。 それから、ギャアギャアと自分達のゆっくりが一番だと、言い争うがどちらとも譲る気はしない。 【会長はどんなゆっくりが良いのですか?】 正面の席に座っている灰色の髪の悪魔が豪華なイスに座っている。 この悪魔会長は珍しいゆっくりを持っているのだ。 【・・・ゆっくりしんき(胴付き)ということで。】 「皆様、よろしくお願いします。」 灰色の髪にサイドポニテールが特徴の超希少種の胴付きゆっくりしんきがペコリッと礼をする。 「「「「やっぱり、しんき様が一番、ゆっくりしていますね!!」」」」 周りのゆっくり達もワイワイと騒ぐ。 今日も「希少種愛でる会」は絶好調で平和な一日でしょう。 =あとがきだより= さーて、いかがだったでしょうか? 今回は希少種ゆっくりの自慢話。 では、また次回をお楽しみに・・・・・ 支配人マッドの作品集 このSSへの感想 ※他人が不快になる発言はゆっくりできないよ!よく考えて投稿してね! ◆SS感想掲示板 支配人マッド感想スレへ ※書き込む時はSSのタイトルを書いて下さい。 コレをコピーしてから飛びましょう→『ふたば系ゆっくりいじめ 1341 希少種ゆっくりを愛でる会』 トップページに戻る
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DYC 15KB 虐待 ギャグ パロディ 野良ゆ ドスまりさ メタルゆ虐 【はじめに】 二行です。 当SSを開いてくださり、ありがとうございます。 今回は、某漫画のパロディです。 苦手な方は、ご注意下さい。 餡子ンペ用のSS(ハード愛で)がはかどらないので、ムシャクシャしてやった。 今更感もあったが、今ではゆっくりしている。 【本編】 「ウチに金バッチ銀バッチいねぇ それは俺が潰したから 近所に野良ゆも飼いゆもいねぇ それは俺が潰したから GYAKUTAI GYAKUTAIせよ! GYAKUTAI GYAKUTAIせよ!」 「ユラウザーさーん!」 「俺の飼いゆも潰してくれぇ!」 デトロイト・ユギャク・シティ(通称DYC)の登場は、メタル界を震撼させた。 デスメタルにゆ虐の要素を加え、全く新しいメタルパフォーマンスを確立したからだ。 ステージの中央では、ウレタン製の鎧に身を包み、顔面を白と黒で彩った男が熱唱していた。 ゆっくりの歯でできたピックでギターをかき鳴らし、額には『虐』の字が輝いている。 見るからに帝王臭丸出しな彼こそ、DYCのフロントマン。ユラウザー2世その人であった。 ライブは今まさに最高潮。 メタルの音色に合わせて、ステージ上のドスまりさを蹴り上げているところである。 「オラァ、豚まりさ! もっと醜く泣きやがれ!」 「おーふ! おーふ!」 ギャグボールを噛まされた、お帽子のない全長2m半のドスまりさが、ステージに横たわっていた。 客席に向けられたその表情は、実に恍惚としている。 そんな汚いゆっくりの背後でベースをかき鳴らす男がいる。 「アミャギ様ー!」 「ウェルダンでお願いします!」 若干発音しにくい名前のベーシストは、天井から吊り下げられたゆっくりに向かって、火を吐いた。 口から放たれた炎が、れいむ親子のあんよを焼いていく。 「ゆぴぴぃぃぃ!」 「めたるさんは、ゆっくりできないぃぃ!」 ステージの一番後ろに控えしは、ドラマー・ブミュである。 彼が操るスティックには、赤ゆが串団子状に刺してある。 そのままドラムを叩くので、たちまち楽器も周囲も餡子だらけになる。 「うぉー! ブミュー!」 「見ろ、また代えのスティックだ!」 「赤ゆも1ダース付いてるぞ!」 「今日は赤ゆ潰しの新記録が出るぞー!」 ユラウザー、アミャギ、ブミュ。この3人がDYCのフルメンバーだ。 ライブハウスには熱気と甘い匂い、そしてドMまりさの吐息が充満していた。 「GYAKUTAI GYAKUTAIせよ! GYAKUTAI GYAKUTAIせよ!」 「おーふ! おーふ!」 「今日もひどかった・・・」 楽屋に戻ったユラウザーは、メイクを落とす。 そうして現れたのは、まさに貧弱な男の見本であった。 「今日も最高だったぜ、ユラウザー!」 化粧を落としたアミャギは、ホスト風のチャラ男である。 「・・・ゆうかにゃん」 ブミュに到っては、空想上の秋葉系であった。 ドス黒く笑いながら、意味不明な言葉を呟いている。 まさか彼らがDYCの正体だとは、ミシャグジ様も気付くまい。 「ユラウザーって言うのは、やめてよ。僕の名前は」 「スカルファーック! 濡れたわ!」 「社長、アザース!」 アミャギだった男が、いち早く頭を下げる。 社長と呼ばれた女は、肩まで下げた金髪に、メタルな装い。 胸には、「YUKKURI ALWAYS DEAD」のロゴ。 メタルとゆ虐に魂を捧げた人生が、如実に表現されている。 もういいトシなんだろうが、正確な年齢は誰も知らない。 「いいかテメェら、明日も、シット饅頭どもを1匹残らず叩き潰してやれ!」 「アザース!」 「・・・ゆうかにゃんの」 「ううう・・・」 「僕は、本当は愛でお兄さんなんだ。それなのに、社長は・・・」 ユラウザーだったネギ男が、トボトボと歩く帰り道。 人生などついつい振り返ったりして、溜め息を付いている。 「こんなこと、愛川さんに知れたら・・・」 想い人の顔が脳裏によぎった所で、鬱屈した気分がMAXになる。 このままじゃ、家に帰ったところで、ゆっくりできないだろう。 そういった事情により、自動販売機で甘くて暖かいコーヒーを買う。 そして公園のベンチに座り、星空を見上げるのである。 「ああ、こんなに空は大きいのに、僕のやってることといえば」 「ゆ! おにいさん、それはあまあまなのぜ?」 足元からの声に視線を下げると、そこには自分を見上げるまりさがいた。 傷だらけの外見で野良と分かるが、薄汚れてはいない。 饅頭なりに、見た目を気にしているらしい。 「ああ、そうだよ。欲しいのかい?」 「いいのかぜ?」 「いいよ。口を開けて」 「あーん」 ドボドボと甘ったるいコーヒーを、まりさの口へ注ぐ。 ごーくごーく・ゆわーんという間の抜けた鳴き声と共に、まりさの全身は弛緩する。 頬は地に付くほど垂れ下がり、とても、ゆっくりしているようだ。 「まりさは、可愛いね」 「ゆん! ありがとうなのぜ」 「できれば飼ってあげたいけれど、ウチは、ゆっくり禁止なんだ」 「そうなのぜ・・・」 「だから、明日もあまあまをあげるよ。ここで待っててね」 「ゆっくりまってるんだぜ! おにいさんは、ゆっくりしてるひとなのぜ!」 大抵ライブが終わると、彼は野良ゆと他愛もない会話をする。 こうして、愛で派の自分を再認識するのである。 しかし、ユラウザーから解放されるのは、ほんの僅かな時間でしかないのだ。 今日も今日とてライブハウス。 本日の趣向は、ステージ上にズラリと並べられたゆっくり達である。 頑丈で細長い台の上に、あんよを焼かれた6大通常種が一列に並んでいる。 このセットが設置されたため、ドスまりさが入るスペースはない。 ドMまりさは出番もなく、呼ばれ損といった格好だ。 しかし、舞台隅でハァハァ言っているところを見ると、放置プレイもアリらしい。 「グロデスゆ! 饅頭粉砕!」 ユラウザーが、一番端のれいむに向かって、ギターを振り降ろす。 「ゆぶびっ!」 「むきゅー! れいむー!」 「ぎたーは、ならすものだよー!」 「ユラウザーさん、今日は通常種を撲滅する気だー!」 「れいむの餡子が飛んできたぜ!」 「ぺーろぺーろ、幸せー!」 「グロデスゆ! 淫乱抹殺!」 「んぶぉ!」 「ありすは、れいぱーじゃなかったのにー!」 「ふぐり!」 「グロデスゆ! 賢者崩壊!」 「くぎゅ!」 「ぱちゅりー! わからないよー!」 「ゆわぁぁぁん!」 「グロデスゆ! 雌猫解体!」 「わぎゃん!」 「こっく!」 「ちぇぇぇぇぇん!」 「グロデスゆ! 陰茎切開!」 「まらっ!」 「みょぉぉぉん! まりさ、まだしにたくないよぉ!」 「グロデスゆ!・・・・・・」 次々とゆっくりを物言わぬ甘味に変えてきた断頭台が、初めて止まった。 ギターを頭上で高々と上げていたユラウザーの手が、プルプル震える。 「おにいさん。まりさを、たすけてね・・・」 視線が、かち合う。 ユラウザーは、目の前の虐待用饅頭と、昨日会った野良まりさを重ねてしまった。 「こんな糞袋、潰すまでも無いわ! 額の渦が激しく廻り、無限の胃袋が弱者を喰らう! いでよ、ユユコ・モンスター!」 「うぉー! ユラウザーさん、新曲だー!」 こうして、ユラウザーさんは、まりさ虐待を回避することができた。 「ファック! ファック! ノーマルファック!」 「・・・・・・!」 「やめて下さい、死んでしまいます!」 「めんぼくねっす。めんぼくねっす」 楽屋に戻った途端、ユラウザーは社長にボコボコにされた。 アミャギが必死になだめようとするが、効果は薄い。 後ろでは、ドMまりさが何故か謝りながら、潤んだ瞳で身をクネクネさせている。 「アナルファック! まりさ優遇は、D.Oだけで充分なんだよ!」 「実名はマズイっす、社長!」 「もうしわけねっす。もうしわけねっす」 「フィストファーック!」 「おーふ!」 社長のブラジリアンハイキックを喰らったドスが、激しく飛ぶ。 ヘブン状態を維持しつつ、ドMはブミュの真横に顔面着地した。 「・・・そのまま、外に出ろ」 ブミュは、我関せずといった態で、ケータイで誰かと話している。 「いいか、今度濡れねぇ真似したら、テメェは一生はげまんじゅうだ!」 「ユラウザーには、俺からよく言って聞かせますから」 「・・・麦わら帽子以外、全部脱げ」 「おーふ。おーふ」 「ぐぐぐ・・・」 「おにいさん、だいじょうぶなのぜ?」 「ああ」 「えいえんにゆっくりしちゃ、だめなのぜ」 「大丈夫だよ、多分」 ユラウザーの中の人は、今や野良ゆよりも酷い風体となっていた。 全身打ち身捻挫擦り傷が包帯と共に巻かれ、クリスマスツリーのようだ。 右手だけ無傷なのが、また痛々しい。 「ほら、あーんして。あまあまだよ」 「ゆっ、ゆわーん!」 練乳入りコーヒーをまりさに与えながら、男はぼんやりとする。 体中が軋み、痺れすら感じていた。 「ああ、また明日もライブか」 「ごーくごーく」 「また、ゆっくりを潰さなきゃいけない」 「ごーぎゅごーぎゅ」 「実家に帰ろうかな」 「ごぴゅっごぴゅっ」 「でもそうすると愛川さんに」 「ごぼぼぼぼぼ」 「ああ! ごめん!」 無意識に流していた甘いコーヒーが、結果としてぬる虐めとなった。 奮発した特用ペットボトルの中身で、まりさは溺死寸前。 口を逸らせばいいようなものだが、甘味の魅力には逆らい難いようだ。 「あまあまで、ゆっくりしすぎるとこだったのぜ・・・」 「ごめんよ。お兄さん、考え事してたよ」 「ゆぅ。おしごと、たいへんなのぜ?」 「そうだね、色んな意味で、大変だね」 「おにいさんは、ふだん、どんなおしごとしてるのぜ?」 「・・・胸を張れる仕事じゃないんだよ」 「よくわからないのぜ。 でもおにいさんはゆっくりしてるのぜ。 だからおにいさんのおしごとも、きっとゆっくりしてるのぜ!」 初めて、青年の顔に、光が差した。 「そうかな?」 「まちがいないのぜ! まりさが、ほしょうするのぜ!」 「だったら、明日の夕方も、ここに来ていいかい? 仕事着のままで来るから、びっくりしないでくれよ」 「ゆっ! ゆにふぉーむさん、ゆっくりしていってね!!!」 「ゆっくりしていってね!!!」 彼は彼の仕事に、全く誇りを持てていなかった。 でも、この純粋な野良ゆに認められるなら、少しは自信が付くだろうと思ってしまったのだ。 饅頭如きに頼るのはどうかと思う向きもあろうが、ユラウザーなりに、必死なのだろう。 一抹の光明が、見えた気がした。 光明は、気のせいだった。 翌日の夕方。 ユラウザーに完全変身した男は今、あの野良ゆに親指をガッツリ噛まれている。 「やっつけたんだじぇ!!」 そう言いながらプラプラ食い下がっているまりさを見下ろし、男は震えている。 ゆっくりが攻撃的になるのも無理はない。 メイク後の彼は丸っきり別人であったし、衣装には死臭がたっぷり染み付いている。 「僕を・・・俺を・・・」 しかし、ユラウザーとなった青年に、冷静さは最早ない。 器の小ささでは東海並ぶものなしの彼である。 腹の中は、あっという間に煮えたぎる負の感情で満載となる。 「裏切りやがったな! このクソ饅頭!」 「ゆぴぃっ!」 かつてない何かを感じたのか、思わずまりさはすくみ上がる。 ユラウザーは指を噛ませたまま、残った四指で饅頭の後頭部をつかむ。 「うぉぉぉぉぉ!」 ゆっくりを右手で固定したまま、夕陽に向かってユラウザーが疾走する。 大振りの腕がまりさを激しく揺らし、ド饅頭の目が面白いように回る。 「ぐーるぐーるぐーるぐーる」 「ぬぉぉぉぉぉぉ!」 同時刻。お馴染ライブハウス。 とっくにユラウザー以外の2人は登場し、パフォーマンスで場を沸かせている。 「見て! アミャギ様が炎を吐いているわ!」 「しかも、火の上でゆっくりが踊ってるぜ!」 「身を焼かれる痛みで、跳ねずにはいられないんだ!」 「あづ! あづ! あづ!」 「ほのおさんも、ゆっくりできなぃぃぃ!」 「ゆっくりさせてね! ゆっくりざぜでね!」 「すげぇ、アミャギ様の焼き虐めは、重力をも越えるんだ」 「なんて幻想的なんだ・・・」 「おお、また赤ゆ付きスティックを取り出したぜ!」 「ブミュー! もっと潰してくれー!」 「今日は3ケタいけるぞー!」 「「「「「「もっど、ゆっぐびっ!」」」」」 「「「「「「おねぇぢゃ、ゆっぐぎ!」」」」」」 「あの箱の中には、いったいどれくらいの串団子が入ってるんだ?」 「まさに、鬼畜的ドラムプレイだな」 「しかし、ドラムをあんなに餡まみれにしていいのか?」 「あのドラムセットは、100%ゆっくり製だから、大丈夫だという話だ」 「そ−なのかー」 アミャギは、焦っていた。 今日に限って入りの遅いユラウザー。 ファンの呼びかけに煽られて出て来たはいいものの、自分達だけでは限界がある。 いや、ブミュは淡々と赤ゆ潰しを行っていれば、それでいいのかもしれない。 しかし、俺は? 自慢の肺活量も、間もなく底を付く。 そうなれば、奥の手を出すしかない。 アミャギはこっそりと音響器材の背後に回った。 そこに置いておいた奥の手。 即ち『ゆっくりと遊ぼう! 簡単手品術』のページをめくり、ネタを再確認した。 『れいむのカードマジック』の項を丹念に読み込み、これで良し、と思ったその時。 一際高い歓声が起った。 「オラオラオラ走れ、豚まりさ!」 「おぅ! おぅ! おぅ!」 ドMまりさに跨り、ユラウザーが威風堂々と登場したのである。 あの野良ゆを右手に掲げ、左手はドスの髪の毛をつかむ。 その様は、アルプス越えのナポレオンを彷彿とさせるものであった。 「邪魔だ! どけぇ!」 「おーふ!!!」 ステージ中央に到着するや否や、即座にドスまりさを蹴り飛ばす。 ギャグボールから唾液を垂れ流しながら、ドMが舞台の下に落下する。 「うわー! 豚まりさが客席に落ちてくるー!」 「ゆっくりに飽き足らず、俺達まで潰す気だー!」 「なんて悪魔的所業なんだ!!」 「あの頃の思い出など、真っ黒なあまあまに染めてやるわー!」 ユラウザーが遂にギターを抱え、右手の野良まりさの裏表をひっくり返す。 弦に野良ゆの歯を押し付けると、そのまま激しく弾き鳴らす。 ゆっくり歯ギターの完成である。 「びびびびびび!」 「ゆっくりの振動で、ビブラートが効いてるぜ!」 「ユラウザーさんに、エフェクターはいらないんだ!」 (ユラウザー、やっぱりお前は、虐メタルモンスターだぜ!) ちゃっかりアミャギが定位置に戻って、ベースを合わせている。 ブミュも淡々と赤ゆ付きスティックを振るい続ける。 この日ブミュが潰した総数は、初の100ゆ越えを記録した。 会場のテンションが有頂天になったその時。 突然、ユラウザーがギターを叩き付けた。 まりさの歯が完全に無くなって、ピックとしての用途を果たせなくなったのだ。 静寂が、会場を支配する。 そうして次にユラウザーが取った行動は。 パァン! 乾いた音が、場内に響く。 ユラウザーが野良まりさを両手でつかみ、大きく前へ差し出していた。 そのまま腰を前後にグラインドさせて、ぷりんぷりんした饅頭の尻目がけて打ち付ける。 人間で言うところの、立ちバックの格好となった。 勿論、ユラウザー自身を出したりはしていない。 ウレタン製の分厚いパンツを使って、ゆ尻をスパンキングしているだけなのだが。 オーディエンスは、そうは受け取らなかった。 「ユラウザーさん、ゆっくりをレイプしてるぞ・・・」 「どこまで異常性欲者なんだ・・・」 「馬鹿野郎、これはレイプじゃねぇ・・・」 「レイゆ!!!」 アミャギがベースを弾き、ブミュがドラムを打つ。 それに合わせてユラウザーがゆっくりを犯し、シャウトする。 セックス・ドラッグ・R&Rを超えた、セックス・ゆ虐・デスメタルの完成である。 「会ったその場で、レイゆ・レイゆ! 」 「まりひゃの、ふぇにふぇにがぁ!」 「手っ取り早いぜ、レイゆ・レイゆ!」 「んひょぉぉぉぉ!」 「レイゆ・レイゆ・レイゆ! あの娘をレイゆ!」 「す、す、すっひりしひゃぅぅぅ!」 野良まりさも、すっかりその気である。 表皮は分泌液でぬるぬるし、時折餡子を吐き出したりしている。 にも関わらず、ドMまりさに劣らない蕩けた表情を晒す。 これはこれで、ゆっくりできているのだろう。 元祖ドMまりさはどうしているのかと言えば。 いつのまにか客席最後方にたどり着いていた。 そこで興奮した社長の折檻を浴びながら、恍惚としている。 「フィストファーック! ビショ濡れだわ、ユラウザー!」 「も、もっとくらさい。もっと」 観客全員が激しく身を揺らし、ユラウザーの腰にリズムを合わせている。 1人としてゆっくりしていないが、誰もかもがゆっくりしている。 「出るぞ! ユラウザーさんの1秒間に10回のレイゆ発言!」 「レイゆレイゆレイゆレイゆレイゆレイゆレイゆレイゆレイゆレイゆレイゆ!」 「すっすっすっすっすっすっすっすっすっすっひりー!」 この日のライブは、後に語り草となった。 その影響により、若者による野良ゆレイゆ事件が多発することとなる。 中には飼いゆにまで手を出す者も現れ、犯人はこぞってDYCの名を挙げた。 かくして日本中に、ゆ虐メタル・DYCの悪名が轟く。 それは一大ムーブとなり、世界を巻き込むゆ虐音楽戦争に発展することとなるのだが。 それはまだ、先の話である。 「だから僕は、愛で派なんだってばー!」 (終) 【あとがき】 音楽とゆ虐の融合を考えた時、あの魔王の存在が、どうしても頭から離れず。 悪の囁きに身を任せて書いた結果が、これだよ。 ハード愛では半月経ってもメドさえ経たないのに、これは2日で完成。 二行って人は、馬鹿なんだと思います。 そしてD.Oさん、ごめんなさい。ごめんなさい。 私が言ったんじゃないんです。あの社長が勝手に口走ったんです。ドリームファック。 まりさ種優遇についても、私自身はアリだと思ってます。 第一、当SSもまりさ愛でであることは確定的に明らか。 愛で 虐待 ギャグ カオスなんでも書いて行くよ! ゆっくりして頂ければ、幸いです。 【過去作】 ふたば系ゆっくりいじめ 379 れいむ・マスト・ダイ(前編) ふたば系ゆっくりいじめ 402 れいむ・マスト・ダイ(後編) ふたば系ゆっくりいじめ 428 はげの行進 ふたば系ゆっくりいじめ 453 空から降る100万のぷくー トップページに戻る このSSへの感想 ※他人が不快になる発言はゆっくりできないよ!よく考えて投稿してね! 感想 すべてのコメントを見る 中核餡の無い人はかわいそうなんだよ そっとしておこうねw -- 2012-08-16 20 34 54 ↓2 とりあえず全部のゆっくりを潰さないとゆ虐が成立しないと思ってるお前は、単純に頭が悪すぎて可哀相。 -- 2012-06-02 20 25 55 スゲー面白かったwwww -- 2011-02-23 17 08 03 中途半端にせず野良まりさをきっちり潰せよ そういうのは愛でもなんでもなく、だらしないって言うんだよ -- 2010-11-20 13 58 44
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とある都市の一角にあるペットショップ。 やや古びた建物であるが内装は綺麗で、清潔感がある。ゆっくり専門のお店であるが、 一見するとどこにでもあるごく普通のペットショップだ。にもかかわらず、ペットショップへ入っていく人の数は多い。 そして、入店する人々の身なりもよい。それなりに高価なゆっくりをおいているお店なのだろう。 ショーウィンドウを覘いていた一人の少女が店員に問いかける。 「店員さん。このれいむの値札のところについている、お花のマークは一体何なの?」と。 店員は少女と同じ目線になるようにしゃがんで言う。 「これはね、菊の花なんだよ。この子達が飼い主さんをどれだけゆっくりさせられるのかを表しているんだ。 この子はね、みんなをとってもゆっくりさせられるゆっくりだよ。」 「れいむはれいむだよ!ゆっくりしていってね!」 「へぇ~!確かにこのれいむはなかなかかわいいね!」 「ゆっくりありがとう!おねえさんもすてきだよ!ゆっくりー!」 ゆっくりは生き物である。機械のように正確なデータを取れるわけではない。 ましてや感覚的な指標である、【ゆっくりしている】なんてものを計ることは不可能である。 これは実験的に得られたデータではもちろんない。 では、この菊の花は何を示しているのだろうか? ふかふかのベットで横たわっているれいむ。こいつとは6年の付き合いだ。 初任給で買ったはじめてのゆっくり。育て方がよく分からず、たびたび辛い思いをさせた俺に、文句も言わず優しい笑顔見せたれいむ。 その目がもう開くことはない。視覚を維持する力を既に失っているのだ。 俺はれいむの頭を撫でる。俺達とれいむは最期まで繋がっているということをれいむに伝えたいから。 れいむの長女であり、わさわさしたもみ上げが特徴的な通称わされいむが、れいむの頬へしきりにすーりすーりを繰り返している。 どんなゆっくりであっても、すーりすーりをすれば心があったかくなる。 しかし、わされいむの目からは涙が止まらない。これから起こることを考えれば当然だ。 いくら理屈を聞いたって、感情で生きているゆっくりが溢れ出る悲しみを抑えることなんてできないのだ。 「ゆぐっ・・・ゆぐぅ・・・お゛かぁじゃぁぁぁん・・・」 「なかないでね・・・おちびちゃん・・・。れいむはゆっくりしているよ・・・」 「れ゛いむ゛はおぢびちゃんじゃな゛いよ!れいむはおかあさんだよ!ふたりのおちびちゃんもいるよ!!!」 「おかあさんからみるとね・・・おちびちゃんはいつでもおちびちゃんなんだよ・・・。 おちびちゃん・・・。こどもたちをりっぱなかいゆっくりにそだてるんだよ・・・」 「ゆ゛っぐちわがったよ゛!!!」 「それとね・・・おにいさんに・・・ゆっくりしてもらうんだよ・・・」 「も゛ちろんだよ!!!れい゛むはかい゛ゆっぐりだよ!!かいぬ゛しのおに゛い゛さんをゆっぐり゛させるのは、とうっぜんのぎむさんだよ!!!」 「ゆふふ・・・。おにいさん・・・」 「どうした、れいむ。」 「おちびちゃんをよろしくね・・・」 「もちろんだ。安心してくれ。」 「ゆふふふ・・・。おにいさん、ゆっくりありがとう・・・それとね・・・」 「いままでれいむといっしょにいてくれてありがとう・・・。 おにいさんのかいゆっくりで、れいむはとってもしあわせだったよ!・・・」 「俺もれいむみたいなゆっくりと過ごせて本当に良かったと思っているよ」 「ゆっくりうれしいよぉ・・・。こんどうまれるときもおにいさんにゆっくりあえたらいいなぁ」 「会えるさ、俺達なら。そんときもれいむをゆっくりさせてやるよ!」 「ゆっくりきたいしてるよぉ・・・。それじゃあ・・・おにいさん・・・」 「ああ」 「もっと・・・ゆっくり・・・することは・・・ないよ・・・・」 「・・・さようなら、れいむ。」 長い静寂が訪れる。ここにいる者が皆、れいむの死を受け入れようとしている。 「おがぁじゃぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁん!!!!!!!!!!!」 わされいむが泣き叫ぶ。2匹の赤ゆが見ているのもお構いなしだ。れいむと離れるのが嫌で唯一里子に出さなかったれいむの子供だ。 れいむに対する思いは誰よりも強いのだろう。泣きじゃくるわされいむをそっとしておいてやり、俺はある場所に連絡をする。れいむの最期の晴れ舞台のために。 れいむの遺体を頑丈な木箱に安置する。もちろんれいむの遺体が傷まないように綿を敷き詰めて。これはれいむの棺となるものだから。 ―翌日・午後15時ごろ れいむを入れた木箱を家の前に現れた、ゆっくり専用の霊柩車、通称【れいうーしゃ】に載せる。 れいうーしゃの速さは人間がゆっくり走る程度なので、俺はわされいむと赤ゆっくり達を抱えてとある建物へ向かう。 看板には「ゆっくりとむらっていってね」という文字が書かれている。そう、ここは葬儀場だ。それもゆっくり専用の。 建物の中に入ったら、わされいむ達を控え室において、俺は葬儀屋の人と打ち合わせを行う。 今までゆっくりさせてくれたれいむのためにも入念に打ち合わせを行う。そうだ、俺達とれいむの最期の大仕事だ。 ―午後17時ごろ 参列者が集まってくる。里子に出したれいむの子供達とその番、もちろん飼い主の方々もいっしょだ。 つややかな毛並みが印象的なまりさがぽいんぽいんと跳ねてくる。喪服を来た女性がまりさの後を追うように近づいてくる。 「おにいさん!おひさしぶりだぜ!おかあさんがえいえんにゆっくりしちゃってまりさもかなしいけど、 おにいさんとすごせておかあさんはしあわせーっ!だったとおもうから、まりさはなかないんだぜ!!!」 「そうか・・・。相変わらず元気だなぁ、まりさ。お姉さんには迷惑かけてないか?」 「も・・・もちろんだぜ!!!まりさはきんばっじもとれたかいゆっくりなんだぜ!!!おにいさんもしってるはずだぜ!!!ほんとうだぜ!!!」 「まぁ、まりさが根はいいやつだってことは知ってるさ。それより向こうで番と子供達が待ってるぞ。行かなくていいのか?」 「だぜ!?うっかりしてたのぜ!!!ありがとうなのぜ!おにいさん!!!じゃあむこうにいってるのぜ!!!」 「ああ、じゃあちょっとだけ待っててくれよ。」 心配そうに俺達の方を見ていたありすとその子供達。彼女達はまりさの番のありすとその子供達である。 ありすは飼いゆっくりコンテストで優勝したことがあるほどの美ゆっくりで、 まりさとありすが番になることを報告しに来たときのまりさの鼻の下の伸び具合(鼻なんてゆっくりにはないが)がとても印象的だったことを覚えている。 見たところ夫婦円満で、非常にゆっくりしていると傍からみてもよくわかる。彼女達の努力もあるが、今俺の目の前にいる女性の教育が功を奏しているのだろう。 「お久しぶりですね」 「ええ、まりさのけっこんしき以来ですね。」 「まりさ、迷惑かけていませんか?さっきちょっと怪しい素振りを見せたので」 「いいえ、まりさちゃんはいい子ですよ。ただ、昨日れいむちゃんが永遠にゆっくりしたという話をまりさにしたら、ずっとふさぎ込んじゃって・・・。 今は何とか持ち直したのですけど、寝るときにかなしーしーをしたりして・・・」 「ああ、まりさってショックなことがあるといつもそうでしたから。うちにいたときはれいむが慰めて初めてかなしーしーが止まったんですよ。 成体になってからは全然しなくなったって聞いたんですけど、昔のことを思い出したんですかねぇ・・・。」 「かもしれなせんねぇ・・・。れいむちゃん本当にいいゆっくりだったんですね。」 「そう言って頂けるとれいむも天国で喜んでくれると思います。」 「ふふふ・・・。じゃあ、まりさちゃんのところに行ってきますね」 「それでは、また」 れいむの子供は3匹いる。我が家で飼っているわされいむ。今喪服の女性が飼っているまりさ。どちらも 新しい家族を持っている。そして、わされいむの番はちぇんであるが、けっこんっしてもなお、飼い主の人がちぇんを飼いたいと 言うことでわされいむとは別居している。ただし、毎週会っているのでれいむもちぇんも子供達も幸せそうだ。 もう一匹の子供はれいむ種だ。しかし、れいむ種であることは彼女にとって苦痛だった。 彼女は生まれながらにして子を成す能力を持たない。 ぺにぺにを使ってもも、まむまむ使っても、すーりすーりを行っても、何をしたっておちびちゃんは生まれなかった。 れいむ種は子育てを生き甲斐にして日々を過ごす。己のアイデンティティを喪失した日々はどれだけ苦痛なのか? 赤ゆっくりから子ゆっくりになる頃、里子に出す前に連れて行った健康診断で、その事実は判明した。 長女であった心優しい彼女は、その日から妹達に当り散らす乱暴な姉へと豹変した。 乱暴にもみ上げを振り回し、妹達に八つ当たりで何度もぷくーっをしていた。 れいむはもちろん止めた。子ゆっくりごときの力では成体であったれいむには逆らえない。 押さえつけられてもなお彼女は暴れる。「どうしてこんなことするの?」というれいむの問いに対して、彼女―ふくれいむは 「おま゛えがこんにゃふうに゛うんだがらだぁぁぁぁ!!!げずなばばぁはじねぇぇぇ!!!」 と酷く罵った。そのとき偶然帰宅した俺が見た、あのれいむの悲しそうな表情は決して忘れることはないだろう。 何度も癇癪を起こすふくれいむと、れいむは何度も向き合った。どれだけ罵倒されても。どれだけ暴力を受けても。 ふくれいむも結局里子に出したのだが、最後までれいむはふくれいむのことを心配していた。 彼女の飼い主には連絡をした。飼い主の方は行くつもりだが、ふくれいむが葬式に来るかは彼女次第だと、彼は言っていた。 ふくれいむは来てくれるのだろうか? クイクイ ズボンの裾を誰かが引っ張る。若干力加減が分かってないこの引っ張り方は・・・ 「ひさしぶりだよ・・・おかあさんのおにいさん・・・。」 「ふくれいむ・・・。元気だったか?」 「いまのおにいさんはとってもゆっくりしてるから、れいむはとってもゆっくりしてるよ。」 れいむは元気といったが表情は曇っている。そういえばさっきれいむのことを・・・ 「なぁ、ふくれいむ。いまおかあさんっていったよな?」 「ゆっくりいったよ・・・。」 ふくれいむは里子に出す最後の日もれいむのことをばばあと罵っていた。そんなふくれいむが無き母のことを呼んだ。 「・・・・・・母親のこと、もういいのか?」 「・・・いいもなにも・・・。れいむがまちがっていたんだよ・・・。 おにいさんからきいたよ。おちびちゃんをうめないでゆっくりしてないゆっくりだったれいむのことを おにいさんにひきとってもらうために、おかあさんがなんどもなんども、おかあさんのおにいさんとたのみにいったことを。」 「おにいさんからきいたよ。いつだっておかあさんはれいむのことをきにかけてくれていたって・・・。 な゛のに・・・なの゛に゛・・・。れ゛いむ゛は・・・れ゛いむ゛は゛・・・!!!」 下唇を噛み、必死に涙を堪えるふくれいむ。後悔の念がひしひしと伝わってくる。 そうだ、誰だって喧嘩別れはしたくない。 「ふくれいむ」 「・・・ゆ?」 「安心しろ。ふくれいむのかあちゃんはいつだってふくれいむを信じていたよ。 れいむはな、お前をゲスなのかと疑った俺に対してこう言ったんだ。『おちびちゃんにひどいことしないでね! おちびちゃんもすきでああなったわけじゃないからね!!!きっと、ゆっくりできなくてつらくなったんだよ!!!れいむがはげましてあげるから おちびちゃんとれいむのことをしんじてね!!!おねがいします!おにいさん!!!』ってね。 どんなにお前が罵倒しても、れいむにはそれが祈りの声に聞こえた。 どんなに暴力で訴えようとも、れいむはそれがSOSだと感じ取った。いつだってれいむはお前の苦しみを分かろうとしていたよ。」 「そして、今やっと気持ちの整理が付いたわけだ。ゆん生最大といってもいい難題に立ち向かった娘を、れいむはきっとあの世で誇っているだろうな」 「ゆん・・・・。あじがどう・・・おかあじゃんのおに゛いざん・・・」 「どういたしまして」 「じゃあ、れいむはおにいざんのところにいぐね・・・」 れいむはのそのそと這って進む。跳ねるような気分ではないのだろう。 さて、そろそろ始まるな。 ―午後18時頃 ちぇんの飼い主が葬儀の10分前に到着した。忙しい方なので来れたことが奇跡だった。 葬儀は家族葬であり、あまり大きな部屋を使うことはない。人間が4人。ゆっくりが9匹とごく少数で行われるためだ。 祭壇が既に出来上がっている。れいむの遺影の周りには菊の花が添えられている。ゆっくりは花が大好きだ。れいむも喜んでくれるだろう。 れいむが生前好きであったお菓子がいくつも並べられている。俺が御供えしたものの他にもいくつかれいむの大好物がある。 オレンジジュース、コーンフレーク、ショートケーキ、ノースマンなど色々なものがある。 立てられた線香からはいい匂いがする。用いられる線香は一般的に使われる杉線香ではなく、甘い匂いのする匂い線香である。 ゆっくりは一般的に杉線香の匂いを好まないためである。彼らの世界観に合わせてあまあまの香りが充満していた。 葬儀に参った人、ゆっくりは皆着席している。 司会のゆっくりしょうが、厳かな雰囲気の中の開式の辞を始める。 「ただいまより、ゆっくりれいむさんのごそうぎっをはじめさせていただきます!」 「では、どっきょうっ!をはじめたいとおもいますっ!どうし、びゃくれんさまおねがいします!!!」 「なむさん!ではゆっくりどっきょうっ!をはじめます!なむさん!」 ゆっくりとお経を唱えるびゃくれん。お経とは言うものの、びゃくれんの読むお経は人間の葬式で読まれるお経ではない。 漢字だらけの意味のつながりがよく分からない呪文を聞いたところで、ゆっくり達が安心してあの世に行ける訳じゃない。 それぐらいならば、ゆっくりの分かる言葉を、ゆっくりが有難がるびゃくれんにゆっくり出来るように読んでもらったほうがいい。 そういった考えで、ゆっくりのための読経は生まれた。あまあま、ゆっくりぷれいす、けっかいっ、しんっこんっなど ゆっくり達がよく聞く言葉で、そのお経は書き綴られていた。俺には全く意味の分からない言葉だが、れいむがあの世でゆっくりするためのものなので気にしない。 じっと座り、お経を聞いていたわされいむが、ゆぐっ・・・ゆぐっ・・・と泣き出した。 れいむの遺影を見て、悲しみがこみ上げてきたのだろう。何も言わずハンカチを差し出す。わされいむはハンカチに顔を埋める。 葬儀をちゃんと終わらせるため、この雰囲気を壊さないため、ゆっくりという空気を読めない種族であるにもかかわらず、わされいむは必死に耐えていた。 長い読経が終わる。 お経を読み終えたびゃくれんはこちらを向いて、位牌を持ち、装重な雰囲気を出しながら言う。 「ゆっくりれいむさんのかいっみょう!はたくっさん!ぼせいゆっくりれいむながながです!なむさん!」 かいっみょう。これはいわゆる戒名のことを指す。ゆっくりにも死後の名前をつけようということらしい。 「このたくっさん!というぶぶんは、かいぬしさんをたくっさんゆっくりさせることができたといういみです。なむさん!」 もちろんだ。れいむは俺に多くのことを残してくれた。感謝してもし足りない。 「このぼせいというぶぶんは、おちびちゃんたちのことをだいいちにかんがえた、しんのぼせいをもったゆっくりであるといういみです。なむさん!」 れいむの子供たちが頷く。彼女達皆がれいむの愛に包まれて健やかに育った。 「ゆっくりれいむというぶぶんはれいむさんがゆっくりれいむであったことのしょうめいです。なむさん!」 「そして、ながながというのはれいむさんはながくいき、おおくのものたちとであい、おおくのしあわせーっをもたらしたゆっくりであるといういみです。なむさん!」 ここにいる皆が全て頷く。そうだ、れいむがいなかったら俺達は全くの他人、他ゆんであった。れいむはみんなと繋がっている。 これが最後の作業になる。 れいむとお別れしなければならない。 木箱の棺に入れられたれいむをみんなでのぞき込む。 幸せそうに笑っているれいむはもう二度と動くことはない。受け入れたはずの現実は、俺をしつこく攻め立てる。 動悸が早くなる。焦点が合わなくなる。今になってれいむを失った悲しさがどんどんどんどん溢れ出てくる。 気分が悪くなり、しゃがんだ俺をわされいむが涙を溜めた双眸で、必死に曲線を描いて笑顔を作る。 まりさも俺のことを心配そうに見つめる。ふくれいむはじっと俺のほうを見て、コクリ頷く。 わされいむは言う。 「おにいさん、ゆっくりおかあさんをみおくろう」 れいむの面影がある、れいむの子供達の母への愛と強い意志を目の当たりにして、 「そうだな、ゆっくり・・・そしてしっかりと見送ろう」 この葬式においての遺体の処理方法は食葬である。 れいむの体を毟り、饅頭となったれいむを食す。食したら少しずつ棺の中に清められた餡子を詰めていく。 葬儀に参加したもの全員でれいむを食べ、れいむを思い出し、れいむを忘れないように心に刻む。 「む゛ーちゃ!む゛ーちゃ!」 「むーぢゃ゛!むーぢゃ゛!」 「むーじゃ!!むーじゃ!!」 れいむの餡子を食べる子供達は誰も幸せとは言わない。 母の一部を少しでも感じ取れるように必死で喰らう。最期の繋がりを逃さないように。 俺もれいむを喰らう。一口、二口とれいむを口に含むたび、楽しかった思い出、辛かった思い出、れいむと過ごした日々が浮かび上がる。 飼育ケースから初めて出たれいむに、ボールを与えたときのこと。 何時に無くはしゃぐれいむを見て、つい調子に乗った俺がれいむをボールに乗せて怪我をさせてしまったこと。 生まれて初めての他ゆんに緊張しているれいむをリラックスさせようと、キタキタ踊りを踊ったら場が白けてしまい逆効果だったこと。 でも、その話題のおかげでれいむはけっこんっ!することができたんだ。 我が家で行われたけっこんっしきの事は今でも忘れない。近所の飼いゆっくりを入れるだけ入れて、やったから、足の踏み場もなくなってたな。 れいむと番のまりさにナイフを持たせて、れいむとまりさを持ち上げて巨大ケーキを切ったのもいい思い出だ。 後で、実際には俺が切ったんじゃねえかという近所のぱちゅりーの指摘で、ショックを受けていた2匹の顔は本当に良い表情だった。 れいむ達の子供が生まれるときのことも忘れてないぞ。れいむが必死に息んでいたのに俺とまりさはずっと狼狽していたな。 れいむが赤ちゃんを受け止めてって俺らに言ったとき、テンパった俺達は何をしたんだっけ? 確か、おれはキャッチャーミットを持ってバッチコーイ!とかいった気がする。 まりさの方はゆっくりうけとめるのぜ!!!って言いながらティーカップを持ってきていた気がする。 何もあんな時にボケなくてもいいが、思い返せば本当に笑えるなぁ 子供達が生まれてすぐに、侵入してきた野良ゆっくりと戦って、まりさが永遠にゆっくりしちゃったことがあったな。 三日三晩悩んだれいむが俺に告げた言葉の重さが今になってやっと分かる 『れいむはしんぐるまさーじゃないよ!えいえんにゆっくりするまでまりさのつまだよ!!! それにれいむはおちびちゃんをひとりでそだてないよ!!!おにいさんといっしょにがんばるよ!!!よろしくおねがいします、おにいさん!!!』 母性の塊であるれいむ種が、一緒に育てるという言葉を発するということはどれくらいの重みをもっているのか。 れいむの子供達の生き様を見た今ならわかる。れいむは俺が思っている以上に俺を信頼していた。 俺もれいむが思っている以上にれいむを信じていたつもりだ。 れいむの体がリボンと中枢餡のみとなる。棺の中は餡子で満たされている。 「では、親族のゆっくりの方は前へいらしてください」 係りのゆっくりしょうが、れいむの子供達の前に三分割した中枢餡をおく。 別れの言葉を告げながら、中枢餡を食らっていく。 「おがぁじゃぁぁぁぁぁん!!!れいむ゛がんばるよぉぉぉぉ!!!」 「り゛っぱなおっとになるんだぜぇぇぇ!!!おどうざんみだいになる゛がらきたいじてぼしいんだぜぇぇ!!!」 「おがぁじゃんごべんねぇぇぇ!!!!れい゛む゛ぜっだい゛じあわ゛ぜになるよぉぉぉぉ!!!」 中枢餡を食べ終えた子供達は涙を流し叫び続ける。我慢し続けた思いが全て放たれる。 誰もそれを咎めない、最後はゆっくりなりの弔い方をしても別に構わないだろう。 「おにいさん、棺の中にこの花を」 しょうから渡されたのは紅色の菊、白色の菊の2輪であった。 れいむのリボンを棺のなかで敷き詰められた餡子の上におく。 棺の前に立ち、紅白の菊を棺の餡子に差し込んでいく。これが俺がする、飼いゆっくりとしてのれいむの弔い方だ。 れいうーしゃが現れる。建物に隣接している霊園にれいむの棺を送り届けるためだ。れいうーしゃにれいむの棺を渡す。 れいむだったものはもうリボンしか入っていないが、それでもれいむの棺だ。 俺達はれいうーしゃの後についていく。 れいむの墓に棺を入れる。棺はゆっくりの大きさに合わせたものであるので、お墓にある空洞に棺を入れる。 棺を入れたら空洞に蓋をする。これでれいむは安らかに眠れる。 ふくれいむはつぶやく 「おかあさん、ゆっくりねむってね・・・。」 今まで本当にありがとう。れいむのことは死ぬまで・・・、いや死んでも忘れないよ。 これからはれいむの家族と、俺のことを見守っていてくれ。 さようなら。 <おまけ> 「せんぱーい!知ってるっすか?知ってるっすか?」 「君のテンションが高い理由なら知らないよ。」 「ちがうっす!人気のあのペットショップのことっす。あの菊の花のマークがついてるっていうやつっす。」 「まぁ、一応はね。」 「友達のなかで話題になってるんっすよ!是非知りたいっす!」 「ふーん、あそこねぇ。いいとこだけど学生が行くようなとこじゃないよ。 ゆっくりの品質に関してはかなり上質なものばかり売ってるし。」 「自分は別にゆっくりを飼おうと思っているわけじゃないっす!あのマークがなんなのか知りたいだけっす!」 「はいはい、仕方ないなぁ。あのマークは餡統の良さを表しているんだよ。」 「餡統の良さを表すのに菊のマーク?なんか変っすね?」 「あの菊の花のマークはね、その餡統のゆっくり達に対して行われた葬儀の回数を表しているんだ。 ペットの葬式ってのはお金がかかるだろう?それを敢えてやってもらえるようなゆっくりは、飼い主をゆっくりさせたといっても過言ではない。 そういう判断から葬式の数を餡統の指標として使っているんだ。」 「ふーん・・それって当てになるんだかわかんないっすよね?」 「まあね。普通の餡統表も当てにならないから、人によってはこっちを重視するんだよ。」 「そんなもんっすかねぇ。」 「そんなもんだよ。人は歴史をありがたがるから」 <あとがき> 前回は愛でよりHENTAIが前面に出てしまったので今回はちゃんとした愛で作品です。 にしても真面目な物語を書くのは意外と難しいですね。ところどころボケやギャグを入れたくなる衝動に駆られました。 今作品に関係ない話ですが、 のすたるじあき様、挿絵ありがとうございました。 かわいいみすちーの絵も含めてとてもゆっくりさせていただきました。ありがとうございます! 後書きはこれくらいにして・・・ 以上シリアスを書くと筆が遅くなるドナルドあきでした。 菊の花言葉は・・・? 過去作 ふたば系ゆっくりいじめ 948 ゆくドナルド ふたば系ゆっくりいじめ 1045 ゆくドナルド2 ふたば系ゆっくりいじめ 1182 れいむと・・・ ふたば系ゆっくりいじめ 1262 豆れみりゃとこうまかん ふたば系ゆっくりいじめ 1273 ゆくドナルド3 ふたば系ゆっくりいじめ 1282 お前のゆん生30点 ふたば系ゆっくりいじめ 1309 幸福マスベ 挿絵 by車田あき このSSへの感想 ※他人が不快になる発言はゆっくりできないよ!よく考えて投稿してね! ◆SS感想掲示板 10作品未満作者用感想スレへ ※書き込む時はSSのタイトルを書いて下さい。 コレをコピーしてから飛びましょう→『ふたば系ゆっくりいじめ 1348 餡子に捧ぐは菊の花』 トップページに戻る
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いじめ
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ウィンター・ブルース 13KB 虐待-普通 観察 小ネタ 悲劇 理不尽 自業自得 ツガイ 野良ゆ 赤子・子供 都会 現代 十一作目 短めです 「ウィンター・ブルース」 ・羽付きシリーズの人間とは別人です ・善良なゆっくりがひどい目にあいます ・いくつかの設定は独自の補完を入れております ・登場するゆっくりの中で不明な部分は通常のゆっくりと同一と言う事にしております ・また口調もあまり統一されていなかったので通常のゆっくりと同一と言う事にしております ・駄文注意 ・人間視点です 街と言う物はゆっくりにとってゆっくりできるものなのだろうか? …答えはYESでもありNOでもある。 捨てゆっくりが今の体たらくを嘆いて「ゆっくりできない」と虚空に声を上げ 汚い野良ゆっくりが萎びた野菜くずをほんの少し口に運んで「ゆっくりできる」と喜ぶ。 ぶっちゃけた話、ケースバイケースだろう。 さて、今回私が見たのは「ゆっくりできない」側のゆっくりである。 季節は冬。ゆっくり達はこぞって越冬に入っておりまともな街ゆっくりはめったに姿を現さなくなっていた。 しかしゆっくりと言うのは街に関して言えば一年中眺める事が出来る。それは何故か? 冬ごもりにあぶれたゆっくりもいるだろうし、自動販売機の裏やゴミ捨て場の端を「おうち」にしているゆっくりもいる つまりは目につきやすい場所にいるゆっくりは見かける事が出来るというわけだ。 そして次に多いのは…体が冷えてきた。暖かい物でも飲もうか。 財布を手に持ち近くの自動販売機に近づいていく。 前に立って眺めていると不意に裏側から小汚い1匹のゆっくりが飛び出してきた。 「おでがいじばず!らんのぢぇんどおぢびぢゃんをがいゆっぐりにじであげでぐだざい!どっでもゆっぐりできるゆっぐりなんでず!」 「…らん種?」 前に言えなかったことを補足しておこう。「次に多いのは捨てゆっくりである」と 人が近づくとこの様にして手に垢が付いたようなセリフ回しを延々と繰り返すのだ。 まぁこれも似たようなものだが一番驚いたのは滅多に見かけない「らん種」だと言う事だ。 らん種と言うのはかなり飼いやすいゆっくりと言われている。基本的な気性は大人しい饅頭だし、人に対して増長したりもしない。 また、抱き合わせでちぇん種と番いにすれば問題のあるちぇん種でも抑え込める事が可能であるともされており、ゆっくりショップの中でも人気の饅頭だ。 同じ抱き合わせの番いであるれいむ種とまりさ種、希少種であるゆっくりさくやと捕食種と呼ばれるれみりゃ等は必ず希少種以外のどちらか片方が増長して片方だけ捨てゆっくりになると言った事がよくある。 これから考えれば普通はちぇん種が捨てられるはずだが。私の目の前にいるのはらん種だ。 詮索はここまでにして目の前のらんを眺める。 二股の帽子は片方が千切れて穴が開いていた。砂糖細工の髪はボサボサでゴミやそのキレを巻き込んで非常に汚い。 その大きな特徴である九つの尻尾によく似た稲荷ズシはガチガチにススが付いたガムが何個もこびりついており、無理やりそれをむしったのだろうか?砂糖細工の毛が禿げて所々まだらになっている。 当然のごとく底部はガチガチでひびが入っており、泥が付いた小麦粉の皮は触るのも躊躇するほどの汚さだ。 そんな風貌のらんが穴と言う穴から甘酢の涙と涎を垂らして口をあんぐりあけながらこちらを眺めている光景はハッキリいって飼いたいなんて思いを一気に吹っ飛ばしてしまうほどのインパクトがあった。 私が無言で立ち止まっていると、そのらんはそれをYESと言う意思表示と見たのか帽子を舌で取り去って頭の上に乗っているミカン大の一匹の子らんを私に見せつけた。 小奇麗にはしているが汚い事に変わりはない。何よりも小麦粉の皮が皺がれて、寒天の目だけがギョロギョロと動いている。明らかに食料をとれていない事がわかった。 「らんのおぢびぢゃんでず!にんげんざんをゆっぐりざぜであげられるゆっくりなんです!いばはげんぎがないげどぢぇんどらんがゆっぐりじだゆっぐりにぞだででみまず!」 いつの間にか自分も飼いゆっくりになる算段をさらっと口にしていた。必死なため隠す事も出来なかったのだろうか?それとも自分たちがセットでいることが当然と思っているのだろうか?腑に落ちない所である。 「…全然動いてないけど、大丈夫なのかい?」 私がそう言うとらんは顔をゆがめて一方的に叫び始める。 「ゆ”!おぢびぢゃんはおびょうぎざんになっだぢぇんのがわりにらんどいっじょにいっじょうげんめいがりをじだんでず!でもわれだがらずのうえをばねぢゃっでうごげなぐなっだんでずっ!らんがべーろべーろじだげど…じだげどぉぉ…!」 何度も詰まりながらそんな事を言って頭の上にいる子らんにも語りかける 「おぢびぢゃん!おうだざんでもおどりざんでもいいがらうごいでね!」 そう言うと子らんは底部をモソモソと動かして這いずる様にして動き始めた。 なるほど相当深く底部を傷つけたようだ。食料不足もあいまってこれが今の精一杯といった所か… 「ゆひゅー…ゆひゅー…ゅ”…!ゅ”…ぐ・・・り…じでい・・・っで…ね」と弱弱しく呟いているのを見ているとそれほど悪いゆっくりではないようだ。 「おどりだっででぎるんでず!おうだだっでうだえるんでずっ!でももうぶゆだがらどごにもごばんざんがなぐで…!おどいれだっでおなじどころにでぎばずっ!ごばんざんだっでちらがじながらだべだりじばぜんっ!だがら!だがら!おでがいじばず!ぢぇんどおぢびぢゃんをがいゆっぐりにじでぐだざい!」 必死に訴えかけているらんを見ていてふと気になった。そういえば「ちぇん」はどこにいるんだ? 「"ちぇん"がと言ってたけどちぇんはどこにいるんだい?」 それを聞いてハッと目を見開いたらんはあわてて帽子をかぶりなおし舌で合図をしながら「ゆっぐりごっぢでず!」と言った。 自動販売機の裏にボロボロのダンボール箱が置かれていた。中に入っているのはなるほど確かにちぇん種…の様な帽子がのっかっている丸っこい何かだ。 「ぢぇん!ぢぇん!ゆっぐりおぎでねっ!にんげんざんだよっ!またあのごろみだいにふかふかさんやあまあまざんがいっばいあるどごろにもどれるんだよっ!」 勝手な事を言いながら必死にちぇんらしき「物」に語りかけている。その言葉を聞くにこのつがいは以前愛玩用の飼いゆっくりだったのだろうか? …そもそも野良ゆっくりでらん種と言うのは滅多に見かけない。そう考えれば当然と言えば当然か。 「ぢぇん!ぢぇええええええん!!まっででぐだざい!ぢぇんはぢょっどづがれでずーやずーやじでるだげなんでずっ!おぎでね!ぢぇん!おぎでねえええええ!ぼら!ずーりずーりだよっ!ぢぇんがずぎだっだらんのずーりずーりだよ!?ずーりずーり!ずーりずーりいいいいいい!!」 甘酢の涙を垂れ流し、甘酢の涎を撒き散らしてらんが叫ぶ。だがそのちぇんらしき物は一向に動かない。あにゃるを上向きにしたまま顔面を地面につけて突っ伏している。 らんの言う「おびょうきさん」…その正体はいかなるものだったかは分からないが、小麦粉の皮がひび割れてパサパサになったその姿はゆっくりとしての機能を完全に消失していた。 いや、もしかしたらついさっきまでゆっくりだったのかもしれない。しかし私の目の前にあるそれは「ちぇんと言うゆっくり」ではなく「ちぇんだったゆっくり」だ。 「らんとちぇんは飼いゆっくりだったのかい?じゃあ、何で捨てられたか分かるよね?」 「…ゆ”!ぞ、ぞれはずっぎりじでおぢびぢゃんがうばれだがら…」 「そうだね。それを知っていて、なんで子ゆっくりと自分達を飼いゆっくりにしろって言うんだい?捨てられた理由が分かってるなら子ゆっくりも飼いゆっくりにしてくださいなんて言えないハズだよね」 「…らんはっ!らんはぢぇんどにんげんざんどおぢびぢゃんをゆっぐりざぜであげようどじだだげなのにいいいい!どぼじでっ!どぼじでなんにもわるいごどじでないらんだぢがゆっぐりでぎないの!?」 …なるほど。らん種でここまで賢いなら銀バッジ以上のゆっくりだったのだろうが、だが致命的な考え違いをしている様だ。 「…らんたちがゆっくりできる事でも人間からすればゆっくりできない事があるんだよ。それを知っているのに何でそれをしたんだい?勝手にすっきりしたのは自分たちにとってゆっくりできるって我儘を通すなら、その人がゆっくりできないから、らん達を捨てても文句は言えないよね」 私の言葉を聞いた途端にらんが目を見開いて数瞬止まった。そして時が動き出したかのように泣き叫び始める。 「どぼじでっ!どぼじでぞんなごどいうのおおおおおおお!?らんだぢだっでゆっぐりじだいよ!どぼじでにんげんざんやぼがのゆっぐりはらんだぢをいじべるのおおおおおお!?いっじょうげんめいゆっぐりじだのにっ!いっじょうげんめいゆっぐりじだのにぃっ!!ごんなのっでないよおおおおお!!」 …らんの行き場のない怒りが表面に出たのだろうか?それまで静かだったらんが私に向かって。いや、聞いてもいない虚空に向けて叫び続ける。 見えはしないが帽子の中の子らんは怖がって震えているだろう。 「じゃあ、はっきり言うね。こっちはたまたま通りかかっただけで、らん達を飼う気はサラサラないし、それにそこのちぇんはとっくの昔にゆっくりできなくなってるよ。帽子の中の子ゆっくりだって下手をすれば今日中にゆっくりできなくなるし、らんだって何時かは知らないけど近いうちにゆっくりできなくなると思うよ。」 「ぢがうぢがうぢがうぢがうぢがうよおおおおおおおおおおお!ぢぇんはゆっぐりでぎなぐなっでなんがいないよおおおおおおおおお!!ぢぇん!おぎでね!らんだよ!ぢぇんのずぎならんだよ!」 私の言葉を聞いてらんが既に動かなくなったちぇんに必死に小麦粉の皮を上下に擦りつけてすーりすーりをしていた。だがカラカラに乾いた「それ」はただコロンと転がるばかりである。 激しいすーりすーりのせいだろうか?帽子が外れ中の子らんが力なく地面にぽとりと落ちる。既に動かなくなったちぇんを必死にすーりすーりするらんの方へ向いて、モソモソと小麦粉の体を動かして近付こうとする。目には甘酢の涙が浮かんでいた。 「ずーりずーりっ!ずーりずーりいいいいいいいいいい!ぢぇん!おぎでっ!いつもみだいにわがるよーっでいっでよおおおおおお!ゆっぐりおうだざんをうだっでよおおおおおお!ずーりずーりじでよおおおおおおお!ぺーろぺーろじでよおおおおおおおおおおおおおおおおおお!!おぢびぢゃんどらんどいっじょにゆっぐりじようよおおおおおおおおおおおおおおおおおおお!!!」 私はそのままその場を後にした。どの道あれでは助からない。らん種が珍しいのはあくまで野良の話であって今では加工所で簡単に量産されているしそれほど珍しいものですらなくなっているのだ。 らん種が捨てゆっくりになると言うのは通常ありえない事だが、中途半端にゆっくりの意味を履き違えたバッジ付きゆっくりといった感じのあの態度を見ていればなんとなく捨てられた理由もうなずける。 …それに拾った所で助かるのはせいぜいあのらんだけだろう。子らんの方はすでにオレンジジュースでは回復不可能なぐらい弱り切っているし、ちぇんにいたってはただのカピカピの饅頭だ。 ましてや「ゆっくりする」の意味を履き違えたゆっくりはいつか必ず同じ事をする。それはゆっくりに対するノウハウを少しひも解けば経験則からも分かる事である。 金バッジや銀バッジと言ってもその中には質の高い物と低い物が混在している。それを量る方法の一つが「ゆっくり」と言う言葉の意味だ。 飼いゆっくりが良いゆっくりか悪いゆっくりかに分かれる決定的な考え それは「人にとってゆっくりできるものでなければならない」と言う事だ。飼いゆっくりは人が認めた範囲の中での「ゆっくりとした行為」をしなければならないし、それが全て…とは言わなくとも迷惑をかけない程度のことを心がけなければならない。 少なくとも金バッジや銀の中でも上位の飼いゆっくりはそれを分かった上で人間と接している。これは断言できる事だ。 …だがあれこれ考えたところでどうしようもないだろう。あのらんは自らドツボにハマっていった。ただそれだけの話である。 結局はあのらんは人を舐めていたのだろう。だから未だに自分の命運を変えた「間違った考えのゆっくりする」と言う事にこだわり続けていたのだ。 既に見えないところまで離れているが、あのらんの叫びはここまでも聞こえていた… ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー 次の日、私はたまたまであるが再びあの自動販売機の近くまで足を向けていた。 そこで私が目にした物はあのらん達ではなく。どこにでもいそうな小汚い一体の「ゆっくりまりさ」であった。 何をしているかと言うと一心に回りから集めてきたであろう空き缶を自動販売機の邪魔にならないスペースに集めていた。 私の様子に気が付いたのかじっとこちらを見つめたままズリズリと後ろに下がっている。 「なぁ、ここにいたらんを知らないかい?」 私がそう言うとキョトンとした表情でこちらを見上げた。やがて私が危害を加えるつもりはない事を悟ったのか自動販売機のすぐ横の片隅に跳ねて、舌で何かを示し始めた。 そこにはあのらんの帽子と子らんの帽子、そしてちぇんの帽子が風に飛ばされないように小石をオモリにして横並びにポツンと置いてあった。一体どういう事だろうか? 「これはまりさがつくったのか?」 私がそう聞くとそのまりさはコクコクと頷いて呟くようにこう語った。 曰く、このまりさは捨てられている空き缶を集めて人間から「あまあま」を貰って生計を立てているという。 十個で板のチョコレートが半分ほどの相場らしい。 少し遠出をしてこの自動販売機の近くを昨日通りかかったら、人間に蹴られ、踏まれているらんを遠目に見たという。 様子をうかがっているとどうやらその人間が飼いゆっくりと一緒に散歩している所をいきなり飼いゆっくりに体当たりをくらわせてきたそうだ。 大したダメージではなかったが、人間がそれに激怒し、らんを何度も蹴り、そして踏みつけた。 暫くピクピクと動いていたそうだが近づけず、人間と飼いゆっくりが去った後に近づくと既に事切れていた…と言う話だ。 多分、自動販売機の前で待ち伏せをしていたゲスゆっくりか何かだろうが、裏側にあるダンボールの中にある家族らしきゆっくりがいたのでそこらに打ち捨てるのも後味が悪い。なので「ゆっくり回収箱」の前に置いておいた後に、帽子だけをここに残して弔っておいたと言っていた。 「ずっと"そんなぐずよりらんのほうがゆっくりできる"っていってたよ…けられてもふまれてもすーりすーりをずっとつづけててね、それでね」 その時の状況を淡々と語っているまりさ。ゆっくりが飼いゆっくりに手を出すのは実は結構よくあることなので別段珍しいとも何とも思っていないようだ。 「よだれさんとなみださんをながしながらずっとすーりすーりをつづけてたよ、なんであんなことをしたのかまりさはぜんぜんわからないよ」 そう続けざまにまりさが語って。 それを聞くと私はそのまりさにこう話しかける。 「まりさは今ゆっくりできているかい?」 私の問いに対して、そのまりさは実に…実にいい笑顔でこう言った。 「ゆっくりできてるよ。にんげんさんのてつだいをすればあまあまさんだってもらえるし、つつさんをかってにほうってるのはにんげんさんにとってはゆっくりできないことだってきいたからまりさもゆっくりできてにんげんさんもゆっくりできるのはすごいゆっくりしたことだよ」 その言葉を聞いて理由は分からないが何か報われた気持ちが私の胸の奥をぐるぐるとまわり始めた。このまりさは立派な「街ゆっくり」だ。そう考えついたのはそのすぐである。 私はまりさにお礼を言うとそのまま踵を返してその場から立ち去っていく。 途中、振り返ればどこから持ってきたのかビニール袋に空き缶を詰めているまりさの姿がそこにあった。 重そうに口で取っ手を引っ張るとそのまま道の端を進んでいく。 あのらんとまりさ、どちらが賢いといえば私は間違いなく「まりさ」を選ぶだろう。 ゆっくりの意味を履き違えたゆっくりなど、いくらバッジをつけるほどの能力があったとしても根本的にゲスゆっくりと変わらない。そう感じ得なかった。 …冬の風だけはただ平等にゆっくりや私たちにも降り注ぐ。それを悲観的に考えるか、楽観的に考えるかは自分次第だろう。 厳しい街の環境にも適応しているあのまりさの様な街ゆっくりこそ真に「ゆっくりできるゆっくり」なのかも知れない。 過去作品 ふたば系ゆっくりいじめ 504 かりすま☆ふぁいたー ふたば系ゆっくりいじめ 516 サバイバル・ウィンター ふたば系ゆっくりいじめ 527 シティ・リベンジャーズ ふたば系ゆっくりいじめ 582 ビルディング・フォレスト ふたば系ゆっくりいじめ 587 バトル・プレイス ふたば系ゆっくりいじめ 592 コールド・ソング ふたば系ゆっくりいじめ 604 ロンリー・ラック ふたば系ゆっくりいじめ 625 ループ・プレイス ふたば系ゆっくりいじめ 632 フェザー・メモリー(前編) ふたば系ゆっくりいじめ 643 フェザー・メモリー(後編) 羽付きあき(仮)の作品集 トップページに戻る このSSへの感想 ※他人が不快になる発言はゆっくりできないよ!よく考えて投稿してね! 感想 すべてのコメントを見る 窓ガラスぶち破って空き巣してんじゃねーか! 確かに!割れたガラスの上を跳ねるシチュエーションなんてそれぐらいしか ないね -- 2013-04-11 22 10 54 戒名ワロタwwwwww誰午wwwwww -- 2013-03-22 14 45 11 ↓違うと思う。羽が付いているという描写が無いし、羽付きだったらもっとドライな話し方すると思う。 -- 2011-08-12 16 17 16 このまりさって羽付きのやつ? -- 2011-07-28 08 02 30 ↓うまいこと言うね、ゆっくりできるわ。 ↓↓人の作品にこんなゆっくりできないコメントするあんたのほうが 知恵遅れなんでない? -- 2011-07-08 22 26 13 ↓じゃぁお前は キモ厨二あき に改名だな 戒名でもいいよ!! -- 2011-07-08 21 08 55 でこの空き缶を集めているまりさはいつ潰すんだ? はあ?街ゆっくり?なんだよそのキモい設定は? 羽付きあきじゃなくて厨二設定あきに改名しろよ知恵遅れが -- 2011-06-18 17 00 14 個体が増えるとバカが増えるというよりも 量産するためには質を下げざるを得ないというかんじなのかもね -- 2010-12-03 09 37 50 空き巣してたのかよ!? そりゃげす扱いされるわけだ。 このまりさは、いいまりさだなぁ。ゆっくりできるよー -- 2010-10-25 21 04 48 anko2277 空き缶の記憶とanko2431 RAINの空き缶まりさの初登場がこのSSか ずいぶん前の作品から登場してるんだな -- 2010-10-17 22 46 46 ほ、ほんとだぁ…!盲点だった!人間のおうちに侵入しようとしたとしか考えられねえ!やっぱりこのらん…ゲスか…! -- 2010-09-12 23 50 53 ゆ”!おぢびぢゃんはおびょうぎざんになっだぢぇんのがわりにらんどいっじょにいっじょうげんめいがりをじだんでず!でもわれだがらずのうえをばねぢゃっでうごげなぐなっだんでずっ! 窓ガラスぶち破って空き巣してんじゃねーか! -- 2010-08-23 01 38 26 希少種ってその個体が増えると馬鹿が増えるイメージがあるね。 まあ分母がでかくなるからあたりまえなんだけどね。 -- 2010-08-12 20 24 46 別にこのらんは頭パーじゃないだろ。ただ人間が求めるゆっくり像を履き違えてただけでさ。 -- 2010-07-27 21 20 54 れいむにも優良な個体はいくらでもいるし、希少種にだって多少のゲスや餡子脳はいるはずだろ。 ちょっと希少種にきれいなイメージ持ちすぎじゃないのか? -- 2010-07-27 21 15 45 そうか…加工所め…… -- 2010-07-23 13 39 48 量産化したから頭までパーになったんだろう。通常種の因子でも入ってんじゃね -- 2010-07-22 23 09 30 これ…本当にらんなのか?中身がれいむジャネーノ?あ、でも甘酢を出してたか… らんのイメージ崩れるわー。らん好きなんでかなしいよ… -- 2010-07-12 01 26 08
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町の赤ゆの生きる道 23KB ホントは各季節の間の、赤れいむ→親れいむ成長期間を描いたSSとか、別に書く気なかったんですが、 気になるとのことなので一応書きます。無論俺設定。 内容については季節的なものに触れることはありません。 『町の赤ゆの生きる道』 D.O 「ゆぅぅ、おきゃーしゃん・・・。」 町と言わず森と言わず、ゆっくりにはよくあることだが、 この赤れいむも、家族の全てを不幸な事故で失い、途方に暮れていた。 「あら、おちびちゃん。どうしたの?おちびちゃんひとりだとゆっくりできないわよ。」 赤れいむに声をかけたのはたまたま通りかかったありす。 この町のゆっくりたちの間には、いわゆる『群れ』とはまた違った相互扶助の関係があり、 こういうゆっくりしていない状況に置かれた赤ゆっくりには、相応の扱い方が確立されていた。 「・・・それはざんねんだったわね。でもおちびちゃん。 おちびちゃんはおかあさんのぶんまでゆっくりしないといけないわ。 ありすが『ほいくえん』につれていってあげるからついてきてね。」 「ほいくえんしゃんはゆっくちできりゅ?」 「・・・れいむがゆっくりしたゆっくりなら、ほいくえんさんもゆっくりさせてくれるわ。」 −−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−− 「ゆーん。ここがほいくえんしゃん?」 「そうよ。じゃあ、ありすはおうちにかえるから、れいむはここでおせわになってね。」 赤れいむはありすに連れられ、雑草生い茂る敷地に造られたプレハブ小屋、その床下へと入っていった。 『ほいくえん』とは、おそらく初めに名付けたゆっくりが勘違いをしていたのだろう。 その実態は、身寄りのない赤ゆっくり達を集めて大きくなるまで育てる、要は孤児院である。 赤ゆっくりのうちに親を亡くした場合、運が良ければ周囲に住むおとなのゆっくり達によって拾われ、 最寄りのほいくえんに連れてこられる。運が悪ければのたれ死ぬだけだ。 たどり着ければ、10年近く町で生き延びている、年季の入ったゆっくり達により保護を受けることができる。 無論、家族と一緒に暮すようなゆっくりが得られるわけではないが。 「ゆっくちしちぇっちぇにぇ。」 「ゆっくち、ゆっくち!」 「ゆっゆーん。しゅーりしゅーり、ちあわちぇー。」 虐待趣味の人間に危害を加えられた場合、赤ゆっくりが生き延びれるはずもなく、 ここに集まる赤ゆっくりは、もっぱら自然災害の生き残りである。 当然時期はかぶるので、プレハブの下には同世代の赤ゆっくりが何百匹もうぞうぞする異次元空間が広がることとなる。 「ゆっくり静かにしてね!おちびちゃんたちは、今日からまりさ達が面倒をみるよ! ゆっくり言うことを聞いて、ゆっくりしたゆっくりになってもらうからね!ゆっくりしないでいってね!」 「「「ゆーん!ゆっくちしちぇい・・・?」」」 こうして、孤児ゆっくり達の過酷な生活が始まった。 −−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−− 「しゅーや、しゅーや。ふしあわしぇー・・・。」 「しゅーりしゅーりしちゃいよ・・・。」 「うんうんくしゃいよぉ。だちてにぇ、だちてぇ。」 日の出前。 赤ゆっくり達は、すやすやと寝息を立てているが、その表情はあまりゆっくりしていなかった。 プレハブの下の地面には一段低く、浅いくぼみが作られており、それが段ボールや板きれで数百の小部屋に区分けされている。 小部屋はせいぜい大型の子ゆっくり一匹入る程度のサイズ。 孤児ゆっくり達は一匹一部屋づつ割り当てられるので、上から見ると、卵パックが敷き詰められている感じだ。 言うまでもなく失踪防止と赤ありすのすっきりー防止の措置なのだが、 夜間はこの上に段ボールがかぶせられ、上には保育ゆっくり達が重しとして乗っかっているので、 うんうん、しーしーすら好きにできない。我慢できなければ、悪臭に苦しむのは自分なのだ。 などと言っている間に日の出である。保育まりさは赤ゆっくりのおへやの蓋をはずして起床時刻を告げる。 「あさだよ。おきてね。」 「「「「「「ゆっゆーん!ゆっくりしちぇい・・・」」」」」」 「静かにしてね!朝からうるさいとゆっくりできないよ!」 「・・・ゆぇーん。どうちてしょんなこというにょー。」 「朝は人間さんたちも寝てるんだよ。うるさくするとゆっくりできないんだよ。」 「にゃんなにょ?あいさつしゃんはゆっくちできるんだよ!」 「しょうだじぇ!にんげんしゃんがなんなのじぇ!まりしゃはゆっくちごあいしゃつするのじぇ!」 断わっておくが、保育まりさ達に悪意はない。はずである。 この『ほいくえん』は、あくまでも孤児ゆっくり達に町で生きる術を叩き込むための施設なのである。 体罰上等の超スパルタ教育であったとしても。 「・・・どうしても元気に朝のご挨拶がしたいおちびちゃん達は、ゆっくりしないでまりさ達の近くに集まってね。」 「「「「ゆーん!ゆっくちごあいしゃつしゅるよ!」」」」 元気な朝のご挨拶は、とってもゆっくり出来る。 そう、今は亡き母達からそう教わってきたおちびちゃん達が、保育まりさ達の元に集まる。 「それじゃ、おちびちゃん達、とってもゆっくりしたごあいさつを見せてね。」 「「「「ゆっくちりきゃいしちゃよ!ゆっくちし『ザクッ』・・・ゆぴぃい・・・ゆびぇっ・・・」」」」 保育まりさ達は、いつの間にか口にくわえていたつまようじを、大きくお口を開けた赤ゆっくり達ののどに突き刺した。 「ゆ・・・・ぴぅ・・・ゆきっ・・・?」 「ゆ・・・ゆぁぁぁああああ!まりしゃおにぇーしゃん、なにちてりゅのぉぉおおおお!」 「ご挨拶は人間さん達に聞こえないように、ゆっくり静かにするんだよ。できない子たちは喋れなくていいよ。」 「「「ゆぁぁぁあああああん!ゆっくちさせちぇぇぇぇえええ!」」」 「・・・うるさいよ。」 「「「・・・・・・・・・・っ!!!」」」 ここに到り、ついに赤れいむ達は、ここが自分たちをゆっくりさせてくれる場所ではないことに気づかされたのであった。 −−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−− 「朝ごはんさんは、自分たちで集めるんだよ。おちびちゃん達は、早く自分たちだけで生きていけるようになってね。」 「ゆぁーん。ごはんしゃんはおきゃーしゃんたちがもってきちぇくれりゅんでしょぉぉおお!」 「あかちゃんはゆっくちさしぇなきゃいけにゃいんでしょぉぉおおお!ばきゃなの?ちぬにょ?」 「なら、お腹を空かせてゆっくり死んでね。」 「「・・・ゆっくちりきゃいしちゃよ・・・。」」 保育まりさ達は本気である。 朝の一件でそれを理解している赤ゆっくり達は、さすがに物分かりがよい。 とはいえ、さすがに保育まりさ達も赤ゆっくりにはゴミ漁りができないことなど承知の上である。 ならば、ご飯とは、何を指すのか・・・ 「おちびちゃん達のご飯さんは、お外に生えてる草さんたちだよ。捕まえられるなら虫さん達も食べていいからね。」 「ゆぇぇ、にぎゃいぃぃぃ。」 「くさしゃんゆっくちしちぇないよぉぉ。」 「ばったしゃん、まっちぇにぇ!」 「いもむししゃん、ゆっくちおりてきちぇぇ!」 「もっちょたべちゃいよぉ。」 「なら、草さんがたくさんあるから食べてね。」 「ゆぁーん。おきゃあしゃんがとってきちぇくりぇたたまごやきしゃんたべちゃいよぉぉ。」 「むーしゃむーしゃしたいなら、自分で取ってきてね。」 たとえ生ゴミといえども、捨てたての人間さんの食べ物は、ふわふわのあまあま、雑草よりはごちそうだ。 それを親の生存中に食べさせてもらった赤ゆっくり達は、たとえ今後成長できたとしても、限りある生ゴミを求めて飢え続けることになる。 好き嫌いを無くす、これは、保育まりさの愛の鞭なのだ。おそらく。 たとえ、こうしている間中、まりさの息遣いが荒く、ぺにぺにがギンギンだったとしても。 「むっきゅーん!もうぱちぇはがまんできにゃいわ!ゆっくちちたごはんしゃんのあるところにつれていっちぇにぇ!」 「ダメだよ。おちびちゃん達には危ないよ。ゆっくりしたご飯さんは、人間さんが守ってるんだよ。」 「むきゅ!おきゃーしゃんはゆっくちしたごはんしゃんをもってきちぇくれちゃわ! まりしゃおにぇーしゃんは、あまあましゃんをかくしちぇるのよ!きっとそうにちがいにゃいわ!」 「「「ゆゆっ!?まりしゃおにぇーしゃんは、ゆっくちあまあましゃんをちょーらいにぇ!」」」 「ゆぅぅ。ぱちぇはゆっくちがまんしちぇにぇ。おにぇーしゃんたちにおこられりゅよ。」 「「「おにぇーしゃんがおこりゅとゆっくちできにゃいよぉ。」」」 町赤ゆっくりの数少ないゆっくりであるむーしゃむーしゃである。 多少のわがままも仕方がないところではあるが、それですまされないのがこの施設であった。 「ゆん、しょうがないよ。ここにあるご飯さんだけで、どうしてもゆっくり出来ないおちびちゃん達はこっちに来てね。」 「「「「ゆっくちー。」」」」 「ふわふわさんを配るから、おっきくお口を開けてね。」 「「「「ゆっくちむーしゃむーしゃしゅるよ!・・・『ひょい。ぱくっ!』ゆっ!ゆぴぃぃいいいいいい!!!」」」」 まりさが赤ぱちぇ達の口に放り込んだのは、廃棄餃子のパックに入っていた、ラー油を薄めたもの、 それをスポンジに染み込ませたものだ。 ギリギリではあるが、一応命に影響は無い。 「ゆぴぃ・・・お、おみじゅしゃん・・・・っ!!!」 「お水さんなら今無いから我慢してね。」 「ゆ・・・・ぱちぇをだましちゃわにぇ・・・ちにぇ、くじゅ・・・っ!」 「ゆーん!これで、もうご飯さんの味はわからなくなったから、草さんもおいしくむーしゃむーしゃできるよ。よかったね。」 舌が肥えすぎているならば、いっそのこと味がわからなくなってしまえばいい。 これを見て、周囲の赤ゆっくり達も、保育まりさのやり方を完全に理解した。 問題点があるなら、言葉で教え込むことなどせず、問題の元から丸ごと削り取っていくのだ。 以降、ご飯について不満を言う赤ゆっくりはいなくなり、 結果としてはその味にも徐々に慣れていったので、保育まりさの目的はいつもどおり達成されたのであった。 ちなみに、この施設には卒園生達や優しいゆっくり達が差し入れにあまあまを持ってきてくれているので、 赤ぱちぇの勘は完全に当たっていたりする。無論、孤児ゆっくりの口にあまあまが入ることはない。 −−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−− 食料事情が解決すれば、次はすっきりーの問題となる。 なんだか早い気もするだろうが、衣・食・住の内の衣・住、つまりおうちやおふとんについては、 結局町に出なければ教育のやり様もないので、ゆっくりの場合はこれでいいのである。 「ゆーん。れいむは、まりさのおちびちゃんがほしいんだよ!」 「まりさがすっきりーできたらいいんだけど・・・。ごめんなさいだよ、れいむ。」 「ちぇんはけっこんっしたくないけど、おちびちゃんはほしいんだよー。」 「むほぉぉぉおおおお!ありすのまむまむですっきりしてぇぇぇえええ!!!」 ほいくえんには、連日にんっしんを求めて、町ゆっくりがやってくる。 つがいが事故でぺにまむを失ってしまったり、つがいは欲しくないがおちびちゃんは欲しかったり、 いずれにしても、普通の手順ではにんっしんできないゆっくりなど、町では珍しくない。 そんな彼女たちに若くて新鮮な精子餡を提供するのも、ほいくえんの役割である。 無論保育まりさの目的は、町ゆ達からの謝礼などではない。断じてない。 「ゆっゆっゆっゆっ、しゅっきりー。」 「ゆーん。かわいいおちびちゃんができたよー。」 「ゆっゆっゆっゆっ・・・」 「おちびちゃん、もうにんっしんしたからすっきりーはいいよー。」 「ゆっゆーん。ありしゅはもっとしゅっきりしちゃいわ!」 「ダメだよおちびちゃん。すっきりーは、一人と一度だけだよ。何度もしちゃうと永遠にゆっくりしちゃうからね。」 「しょんなのしらにゃいわ!きっとあのちぇんおにぇーしゃんもつんでれしゃんなのよ!」 「・・・それに、たくさんおちびちゃんが出来たら、誰が育てるの。シングルマザーじゃ限界があるんだよ。」 「しょんなのちぇんおにぇーしゃんがそだてればいいでしょぉぉおおお!!!ありしゅはしゅっきりーしちゃいのよ!」 「ちぇ、ちぇんはもういくよー。おちびちゃんはありがとうだよー。」 「まっちぇにぇ!ありしゅはもっちょしゅっきりしちゃいわ!」 「まりさ、あとはよろしくだよー。」 「まっちぇぇぇぇえええ!もっちょしゅっきりしゃせちぇぇぇぇえええ!」 これも、よくあることである。 相手が自然の脅威とは言え、本当に賢いゆっくりならば、赤ゆを残して簡単に死んだりはしない。 当然そんな親の子供である孤児達も、餡子の出来はいい方ではない。 レイパーとまでは言わないまでも、後先考えず、欲望に忠実な者は後を絶たないのが現状である。 「ゆふん!今日のご奉仕で、何度もすっきり―しようとしたおちびちゃん達はこっちに来てね!」 「「「「もっとしゅっきりしゃせちぇにぇ!」」」」 「それじゃあ、こっちに来てゆっくりしたお顔さんを見せてね。」 「ゆっふーん!きゃわいくってごめ『めりめりめりっ!』・・・ゆぴぃぃぃいいいい!!!」 レイパー候補の赤ゆ達のまむまむ(ぺにぺに)には、保育まりさ達が隠し持っていた、短く切った割りばしが深々とねじこまれていた。 これでは、人間さんでもなければ、二度と摘出は出来ないだろう。 「「「「ど・・どぼじでこんにゃことしゅるにょぉぉおおおお!!!」」」」 「レイパーはゆっくりできないよ。これでぺにぺには使えなくなったから安心だね。」 「「「「にゃんなのしょれぇぇぇえええ!」」」」 「後はすーりすーりでもすっきり―出来ないように、ほっぺも使えなくするよ。」 まりさのくわえているのは、スポンジにラー油(今回は薄めていない原液)を染み込ませたもの。 赤ありす達のスベスベほっぺに、これをたっぷり塗りつければ、ほっぺの感覚は完全に失われ、 すーりすーりの快感は以降永久に得られなくなる。 「ゆびぃぃいいいいい!!!いじゃい、いじゃいぃぃいいいい!!!」 「ゆびゃぁぁあああ!ごんなのどがいばじゃにゃぃぃいいいい!!!」 「ぬーりぬーり。よかったね。これで、二度とすっきりーしないでよくなったよ。」 「・・・にゃんでぇ・・・しゅっきりしちゃいよ・・・」 町のゆっくりはとにかく死ぬ。 すっきり死などしている余裕はないのが現状だ。 レイパーの芽はこうして、確実に摘まれていくのである。 −−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−− その後も『ほいくえん』での厳しい教育は続いて行く。 「まりさ達はお帽子を使って、川さんに浮くことができるんだよ。やり方はこうだよ。」 「「「ゆっくちー。ぷーかぷーかしちぇ、とってもたのちいよ!」」」 「・・・でも、絶対にやっちゃだめだよ。」 「「「どぼじでぞんなごどいうのぉぉおおおお!!!」」」 「川さんは死亡フラグだよ。出来るだけ近づいちゃだめだよ。」 「しょんなのへいきだじぇ!まりしゃたちはゆっくちじょうずにおよげりゅのじぇ!」 「・・・まりさにも、ゆっくりしたお帽子を見せてね。」 「ゆーん!みしぇてあげりゅのじぇ!ゆっくちしちぇるの『ザクッ』・・・どぼじであなしゃんあけりゅのぉぉおお!」 「よかったね。これでお帽子さんで川さんに浮けないよ。」 「ゆぁぁぁ。まりしゃのゆっくちちたおぼうしが・・・。」 。 こうして、輝くような笑顔をした赤ゆっくり達が、すっかりうなだれ元気を失くした子ゆっくりになる頃、 ついに卒園試験が行われることとなった。 孤児ゆっくり達は、陰気に曇った表情の中に、わずかに光を取り戻した。 ようやくこのゆっくりできないプレイスから解放される。 お外に出たら、これまでゆっくり出来なかった分までいっぱいゆっくりするのだ。 そして保育まりさ達くらい大きくなったら、みんなで制裁してやるのだ。 その表情には、怒り、悲しみ、憎しみ、恨み、様々な負の感情が見て取れる。 その姿からは彼女たちが、今この町にいるゆっくりの中でも、もっともゆっくりしていない者たちであろうことが見て取れる。 「それじゃあ、最後の試験の内容を言うよ!」 「「「・・・・・・。」」」 「ほいくえんのお外で3回太陽さんが顔を出すまでゆっくりしてね!」 「「「・・・・・・!?」」」 卒業試験、その内容は、『ほいくえん』の外で2泊3日、であった。 −−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−− その内容は、お弁当(と言っても虫と雑草だが)持参可、何をやっても、どこに行くのも自由、というもので、 最終的に3日目の朝以降に『ほいくえん』に戻ってくればいいというものであった。 孤児ゆっくり達は狂喜し、我先にと『ほいくえん』を飛び出していく。 そして、『ほいくえん』のある広場の出入り口には保育ゆっくり達がバリケードを築き、孤児ゆっくり達が帰って来れないようにした。 これは、3日後まで取り除かれることはない。 「みょーん。まりさ?こんかいはなんにんくらいもどってくるかみょん。」 「ゆん?生きてたらみんな戻ってくるよ。」 「みょーん・・・。」 レイパー候補とされ、まむまむに割りばしをねじ込まれたありすは、自分が生まれ育った路地裏へと帰っていた。 そこには当然というか、新しいゆっくり達がおうちをつくっていた。 がっかりして帰ろうとすると、ちょうどよく、現在の住民が顔を出す。お肌がヌメヌメと濡れた、2匹のありすだった。 「むふぅ、おちびちゃん。なにかごようかしら。」 「ゆぅぅ。ありすはもっとおちびちゃんだったころに、ここにすんでたの・・・。」 「むふぅ、むふぅ。そうなのぉ。せっかくきたんだから、おうちのなかにもはいっていいのよぉ。」 「ゆーん。でも、ありすは・・・」 「むほぉぉぉおおおおお!!!おちびちゃんはおそとですっきりしたいのねぇぇぇえええ!!!」 「ゆ、ゆひぃぃぃいいい!なんなのぉぉおおお!?」 「むほ、むほ、むほぉぉおおおおお!!!・・・むふぅ?おちびちゃん、まむまむがへんねぇ?」 割りばしありすは、レイプ防止のためにまむまむ(ぺにぺに)に割りばしを突っ込まれているので、 れいぱーに襲われても当然すっきりーはできない。 「むふぅぅ、すっきりーできないなんて、とってもいなかものねぇ。」 「へんなまむまむのありすはどっかいってほしいわ。きもちわるいこねぇ。」 「ゆ、ゆぅぅぅ・・・。」 その時、割りばしありす達の周囲で、サイレンが鳴り響いた。 みょーん、みょーん、みょーん・・・ 「やっと見つけたみょん。」 「むふぅぅ、なんのようかしら。」 「むふぅ。きっとみょんは、ありすたちのとかいはなあいをうけとめたいのねぇぇぇええ!」 「「むほぉぉぉぉおおおおお!!!」」 「「「「「みょーん。いなかもののれいぱーはっけんだみょーん!!!」」」」」 「「むほっ?」」 「この田舎者のありす姉妹は、まりさ一家のレイプ殺し犯だみょん。処刑だみょん!」 「「「「みょーん、みょーん、みょーん!」」」」 「「こんなのとかいはじゃないわぁぁぁあああ!!!」」 みょん自警団。 ゆっくり同士の殺傷や、行き過ぎた行為を取り締まる、ゆっくりのゆっくりによるゆっくりのための組織である。 彼女たちは、特に森育ちの田舎者レイパー(ヤリすぎて殺しちゃう、ゆっくり最底辺の奴ら)に厳しい。 「やべでぇぇぇ!ゆぎぃぃぃいいいいい!」 「いじゃいぃぃぃいいいいい!ぺにぺにがっ、ありすのとかいはなぺにぺにがぁぁぁぁあああ!」 みょん自警団から与えられる罰は、レイパー候補ありすが、『ほいくえん』で受けたものと概ね同じ処置である。 ただし、割りばしの本数がケタ違いではあるが。 「やべでぇ、いじゃい!いじゃいぃぃぃいいい!ありすちんじゃぅぅぅうううう!!!」 「レイパーはしぶといみょん。あと十本くらい刺しとくみょん。」 「ゆぴぃぃいいいいいい!」 割りばしありすがしーしーを垂れ流し、ガタガタ震えながら見ている前で、 レイパーありす達は、ぺにまむとあにゃる、ツタが生える額のあたりにそれぞれ30本づつ割りばしを突き刺され、 出来そこないの「たわし」の様になって気絶してしまった。 息をしているのでまだ生きている。 「みょーん。こっちのおちびはどうするみょん。れいぱーのつれみょん?」 じっと、みょんの探りを入れるような視線にさらされ、割りばしありすは声も出ない。 「おちびのまむまむを見るみょん。このおちびは『ほいくえん』育ちだみょん。田舎者じゃないみょん。」 「・・・・・・『ガクガクブルブル』。」 「そうかみょん。こわがらせてわるかったみょん。なにもしないからゆっくりするみょん。」 その言葉と同時に、割りばしありすは気を失った。 一方同じ頃、お帽子に穴をあけられた、元川渡り大好きまりさは、未練が捨てられないのか、河川敷にやってきていた。 寂しそうにじっと川を眺めていると、堤防の地面に穴を掘って暮らしている川まりさ達が、うじゃうじゃと這い出てきた。 慣れた風にお帽子に乗って、川の水草を収穫し始めるのが見える。 岸の近くでは、子まりさ、赤まりさ達が水に浮く練習をしている。 その微笑ましい姿は、孤児ゆっくりであることと併せて、ますますまりさをゆっくりさせなかった。 「ゆぅぅ。まりさもおぼうしにあなさんがなかったら、いっしょにゆっくりできたのに・・・。」 保育まりさのゆっくりした表情を思い出すたび、憎悪が餡子の奥まで煮えたぎらせる。 と、その時、川に架かった橋の上から人間さんの子供の声が聞こえてきた。 「あ、ゆっくり達が川に浮いてるぞ。」 「石投げようぜ、石。」 「男子達ったら野蛮ね!」 「でも、父ちゃんが『川に住むゆっくり達はクズばっかりだから、ぶっ殺しちまえ』って言ってたぜ。」 「ほらー。やっぱりいいんじゃねえか。触美も優等生ぶってんじゃねえよー。」 「むー。」 間もなく、川に浮かぶゆっくり達に大量の石つぶてが降り注いだ。 「ゆぁぁぁあああ!やめてね!いしさんはゆっくりできな『ボチュッ』・・・」ぼちゃん・・・。 「ゆゆっ!はしさんからはなれるよ!ゆんせ、ゆんせ!」 何とか橋から離れると、所詮は小学生の肩。 ゆっくり達には石つぶても届かなくなった。 「ちぇっ、つまんねえのー。」 「こりゃー!川に石を投げちゃいかーん!わしらに当たったらどーするつもりじゃー!」 「やっべ!みんな逃げるぞー!」 川のど真ん中にはいつの間にか、二人乗り程度の手漕ぎボートが浮いていた。 船上には、ゆっくり型の帽子をかぶった老人夫婦が乗っている。 ボートには、『河川管理』と書かれていた。 「それじゃあ、M枝。そろそろはじめるぞい。」 「はいはい、わん五郎さん。準備できてますよ。」 「うおほん。本日は晴天なり、本日は晴天なりー。えー、ゆっくりしていってね。ゆっくりしていってね。」 「「「「「「ゆっくりしていってね!!!」」」」」」 わん五郎爺さんの挨拶に合わせて、川に浮かぶまりさ達も元気よく挨拶を返し、 その拍子に全員がオール(として使っている木の棒)を口からぽろりと落とした。 「「「「「「まりさのゆっくりしたおーるさんがぁぁぁああああ!!!」」」」」」 完全に自力での移動手段を失った川まりさ達。 彼女たちが川の流れに任せてゆっくりと流れていく中、老夫婦は、先端に発泡スチロールの浮きをくくり付けた、 T字型の道具を取り出す。校庭の整地に使われる、トンボという道具に似ている。 「ゆっくりたすけてね!まりさはかわいそ『とんっ。ぼちゃん。』・・・。」 そして、逃げ場のない川まりさ達を、一匹一匹丁寧にお帽子から突き落としていく。 「やめてね!まりさをつきおと『とすっ。ぼちゃ。』・・・。」 「まりさにはかわいいおちびち『とん。ぽちゃん。』・・・・。」 「やじゃぁぁぁあああ!まりさしにた『とすんっ。ぼちゃん。』・・・。」 突然川の中央付近で生まれた地獄のような光景から、穴帽子まりさが目を離せないでいる中、 川岸周辺で水に浮く練習をしていた子・赤まりさ達は、自分達もオールを失いながら、 命からがら岸までたどり着き、ゆっくりしたお父さんまりさ達がなすすべもなく水中に突き落とされる姿に絶叫していた。 「ゆあーん。どうちてしょんなことしゅるのぉぉおお!」 「ぴゃぴゃー。ゆっくちにげちぇぇぇぇえ。」 「おとーしゃぁぁぁん。ゆっくちしちぇぇぇぇ。」 ゆっくり達が絶叫し続けるその背後では、なぜか毎週決まった曜日・時間帯に現れる、 くたびれたスーツを着た中年サラリーマン達が、河川敷に集結し始めていた。 全員が、その手に金属バットかゴルフクラブを持ち、豪快に素振りを繰り返している。 相当な回数素振りをしているはずだが、その表情は全く歪むことがない。 その後まもなく、河川敷では絶叫に包まれたゴルフの練習が始まった。 降り注ぐ餡子の雨の中、穴帽子まりさは、餡子の泡を吹いて気を失ったのであった。 朝のご挨拶を強行しようとしたために、喉をつまようじでつぶされたゆっくり達は、 朝の元気なご挨拶と同時に、おうちの上からボウリング球を落とされつぶされたれいむ一家を見た。 あまあまを欲しがったために味覚を奪われたぱちゅりー達は、あまあましか食べられなくなり、 草さんも虫さんも吐き出してゆっくりと餓死した赤ゆっくり達を見た。 3日目の朝。 町での生活を生き延びた孤児ゆっくりはおよそ3割。 その全員が『ほいくえん』に戻ってきた。 −−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−− 「まりしゃおにぇーしゃん、いままでわがままでごめんにゃしゃいぃぃ!」 「ゆっくりありがじょぉぉおおおごじゃいまじだぁぁぁ!」 「ゆんゆん。まりさもこれまでみんなに酷い事してごめんね。」 卒業試験の前まではあれほどゆっくりしていなかった子ゆっくり達。 しかし、全ては保育まりさの愛の鞭であったことを知った孤児ゆっくり達は、 そのあふれる愛に包まれてとてもゆっくりしていた。 『ほいくえん』、それは、町に住むゆっくり達の絆の象徴なのである。 「全ては計画通りだよ。ゆっふっふっふぅ。」 こうして保育まりさは、一年また一年と、安全な『ほいくえん』から離れることなく、 卒園生から贈られるあまあまと、自分の暗い性欲のはけ口を確保していくのであった。 まあ、こんな感じで町の赤ゆっくり達は大きくなっていきます。 さすがに赤ゆ一匹で生き延びれるほど甘くはないですよね。 ちなみに、この『ほいくえん』の敷地の入口には、『餡生物個体数調整地』と書かれた看板が掛かってます。 過去作品 ふたば系ゆっくりいじめ 132 俺の嫁ゆっくり ふたば系ゆっくりいじめ 148 ここはみんなのおうち宣言 ふたば系ゆっくりいじめ 157 ぱちゅりおばさんの事件簿 『町れいむ一家の四季』シリーズ(ストーリー展開順・おまけについては何とも言えないけど) 春-1-1. ふたば系ゆっくりいじめ 161 春の恵みさんでゆっくりするよ 春-2-1. ふたば系ゆっくりいじめ 154 竜巻さんでゆっくりしようね 春-2-2. ふたば系ゆっくりいじめ 165 お姉さんのまりさ飼育日記(おまけ) 春-2-3. ふたば系ゆっくりいじめ 178 お姉さんとまりさのはじめてのおつかい(おまけのおまけ) 春-2-4. ふたば系ゆっくりいじめ 167 ちぇんの素晴らしきゆん生(おまけ) 春-2-5. 本作品 (おまけ) 夏-1-1. ふたば系ゆっくりいじめ 137 真夏はゆっくりできるね 夏-1-2. ふたば系ゆっくりいじめ 139 ゆっくりのみるゆめ(おまけ) 夏-1-3. ふたば系ゆっくりいじめ 174 ぱちぇと学ぼう!ゆっくりライフ(おまけのおまけ) 夏-1-4. ふたば系ゆっくりいじめ 142 ゆうかりんのご奉仕授業(おまけ) 夏-2-1. ふたば系ゆっくりいじめ 146 雨さんはゆっくりしてるね 夏-2-2. ふたば系ゆっくりいじめ 205 末っ子れいむの帰還 秋-1. ふたば系ゆっくりいじめ 186 台風さんでゆっくりしたいよ 挿絵 byM1 D.Oの作品集 トップページに戻る このSSへの感想 ※他人が不快になる発言はゆっくりできないよ!よく考えて投稿してね! 感想 すべてのコメントを見る 「やあまりさ君」 「なんかようがあるの」 「突然だけど、君クビね」 「うそ・・でしょ」 「本当たよ」 「そして、園児にやってきたこと君にもやる」 そして、保育まりさは、自分が園児にやったことをうけた。 そして園児は元保育まりさにいままでの鬱憤をぶつけた 「しね!ゆっくりできなくしたゆっくりはしね!」 「ぼうしをびーりびーりしてあげるね。」 「むきゅ、うんうんをたべなさい」 「ゆっくりできないからだにしてあ・げ・る」 -- 2015-08-23 18 36 01 理想個体の厳選かな? -- 2015-02-01 22 56 10 いいゲスもあるんだねww -- 2014-05-06 17 17 39 まちがえるな -- 2013-11-08 22 05 58 このまりさはゲスな本性だが結局は善行やってるから憎めないな -- 2012-11-27 23 00 55 「みょーーんみょーーんこのきょういくまりさをロリコン・変態ようぎでぺにぺにつぶしのけいだみょん! -- 2012-09-10 01 24 54 川さんは死亡フラグ←吹いてしまった。 -- 2011-12-11 00 25 22 全部殺せよ -- 2011-01-17 11 42 49 赤ゆっくりにとってはいい学校いい学び舎でよかったじゃないか。 ここ育ちのゆっくりなら飼いやすそう -- 2010-10-31 11 41 17 調整も何も個体数0でいいだろ。動くゴミなんだから -- 2010-10-25 17 43 11 ゆっくりの愚かさと、付け焼き刃のような賢さの対比が面白かった 虐げるにも、愛でるにも向いたD.O.さんのゆっくりは兎に角ゆっくりできるなぁ -- 2010-09-19 21 13 53 ゴルフに興じるサラリーマンがテラシュールwゆっくりを撃ってんのかw -- 2010-07-30 05 35 24 保育士まりさのぺにぺにぎんぎんのとこで吹いたわww 趣味かよww -- 2010-07-24 21 14 05 がんばれ -- 2010-07-12 01 54 11
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あるドスまりさの一生 とてもゆっくりした群れ 35KB ※本作は以前挙げていたあるドスまりさの一生 とてもゆっくりした群れ(前編)に加筆修正し、後半をつけたものです。 大筋の話には関係ないので後半から読んでも大丈夫です。 ※駄文、稚拙な表現注意。 ※俺設定注意 ※賢いゆっくりは漢字も喋ります。※駄文、稚拙な表現注意。 その群れはとてもゆっくりしていた。 好きなだけむーしゃむーしゃしていいし、すっきりーも好きなだけしていい。 このあたりは餌場が豊富なのだ。食べても食べても食べきれないほど多い上、味もその辺の虫や花より格段にうまい。 その上れみりゃやふらんなどの捕食種、野犬などの野生動物も少なく、それらに襲われることもない。 この群れはドスまりさが治めているが、他の群れと違い厳しい掟もなくドスも厳しくなかった。 こんな素晴らしいゆっくりプレイスにいる自分達は特別な存在に違いない。群れのゆっくりは皆そう思っていた。 あるドスまりさの一生 とてもゆっくりした群れ 作、長月 まりさはごきげんだった。 いっぱいのごはん。たくさんのおちびちゃん達。小うるさいことを言わない優しいドスまりさ。 ここは最高のゆっくりプレイス。こんな場所に住める自分はなんてしあわせなんだ。 そう思いながら自分の巣へ跳ねていく。帽子の中は今日も大漁だ。おうちに居る自分のつがいのれいむとたくさんのおちびちゃんとむーしゃむーしゃしてしあわせーしよう。 「ゆゆっ!?」 まりさは立ち止まった。見慣れないゆっくりを見つけたからだ。 新しく群れに入りたいというゆっくりだろうか?これほどのゆっくりプレイスなら不思議ではない。 声をかけようかと思ったまりさだが、やはりやめておいた。それより早くおうちに帰って家族でしあわせーしたかったからである。 「ゆう。今日もみんなゆっくりしてるね。」 狩りから帰ってきた群れのゆっくりをにこやかに見守るドスまりさ。実際群れのゆっくりの顔は皆笑顔だ。 ドスまりさはれみりゃやふらんなどの捕食種はもちろん、以前ゆっくりできないことをわめく人間が来たときも見事に追い払ってくれたので群れのみんなは絶大な信頼を寄せていた。 ドスまりさには信念があった。それは「群れのみんなをゆっくりさせる」というものだ。 なぜこのような信念を信念をドスまりさが持ったかというとそれはドスまりさの生い立ちに関係する。 ドスまりさは親のその親、そのまた親もドスまりさという純餡統種のドスまりさだった。ドスは突然変異で急に大きくなる者も居るがこのまりさは違う。 だからドスまりさは父ドスまりさから子ゆっくりのころからドスになる為の英才教育を受けていた。先祖代々この群れをおさめるドス一族はそうしてきたのだ。 ドスまりさは父ドスまりさからたくさんのことを教わった。 餌場の探し方、食べられる草や虫、きのこの見分け方。 れみりゃ、ふらんなど捕食種を撃退する方法。 ふゆごもりにおける食料の貯蔵法。 長としての他の群れとの付き合い方。 ドススパークの撃ち方にそれに必用な魔法キノコの探し方。などなど。 そのなかでも父ドスまりさが一番熱心に教えていたことしていたのは「群れの掟の遵守」についてだった。 ゆっくりは弱い。その上愚かだ。だから掟が必用だ。これがないとすっきりーし過ぎで群れのゆっくり達が増えすぎて食糧難になったり、ゲスが調子にのってやりたい放題やるようになるからだ。事実父ドスまりさは掟をやぶったゆっくりは容赦なく厳罰をもって処分しておりそんな父をドスまりさは深く尊敬していた。 だからそれが仇になろうとは父ドスまりさもドスまりさも思いもしなかった。 ある日群れのゆっくりによる反乱が起きた。 要求は群れの掟の変更とドスの退陣だ。冬ごもりの為の備蓄のノルマやすっきりーの制限がこの群れは他の群れより厳しかったのだ。しかも1回でも破ると問答無用で追放を含む処分をされるという徹底振り。 おかげで群れはギスギスした雰囲気が漂っておりそれが反乱の原因となったのだ。 逆を言えばこれほど掟の遵守を徹底させたからこそ長年この群れは存続できたのだがそんなドスの考えなど群れのゆっくりたちは知りもしない。そして父ドスまりさは口下手で誤解されやすいゆっくりだった。 結局ドススパークと巨体を持つ父ドスはなんとか反乱を鎮めたが、多数の死傷ゆっくりが出てしまい群れのゆっくりの数は半減。 父ドスのつがいのれいむとドスまりさ以外の姉妹たちも反乱のさなか死んでしまった。 さらに残ったゆっくりも「ゆっくりごろしのドスはしね!!」などと罵りながら他の群れへ移っていき、数世代続いていたドスまりさの群れの歴史はここに幕を閉じた。 だからドスまりさは誓った。自分は絶対群れのみんなをゆっくりさせよう。そんなドスになるのだ、と。 新たなゆっくりプレイスを目指し旅たつドスまりさ。この群れが滅びた要因のひとつに長年ゆっくりが草や虫を採っていたので土地がやせてしまい食料が少なくなっていたからというのがあるからだ。 まだ子ゆっくりだったドスまりさだが、既に体は成体より少し大きった。また父ドスの教えに山の移動の仕方もあった為、十分ゆっくりプレイス探しの旅をすることができた。 しかしゆっくりプレイス探しはそう簡単ではなかった。すでにドスや長がいる群れのほうが多く、まだ子ゆっくりのドスは相手にされなかったのだ。 新たな群れを作ろうにもいい餌場は既に他の群れに取られている。ゆっくりプレイス探しは難航した。 しかし奇跡が起こる。理想のゆっくりプレイスを発見したのだ。 その場所は食べても食べても食べきれないほどご飯があり、捕食種、野生動物もいない。 その場所こそ現在まりさの住んでいるゆっくりプレイスなのだ。 そして現在に至る。 今夜はドスの呼びかけにより宴会だ。食糧事情が良いとこのようなことまで可能になる。持ち寄った食料で食えや歌えの大宴会だ。 「ゆーゆー、ゆっゆっゆっゆーきゅりしていっちぇねー。」 「ゆーん。おちびちゃんたち、おうたがじょうずだよ。」 「おちびちゃんたちはうたのてんさいなんだねー。わかるよー。」 「さいこうにとかいはおちびちゃんたちねー。」 れいむ種の子供達による合唱を絶賛する大人ゆっくりたち。次は子まりさたちによるラインダンスだ。そして子ありすによるとかいはミュージカルが予定されている。 この群れでは狩りの仕方などより優先して、歌や踊りなどの娯楽が子供達に教えられる。餌場にいけば食料が豊富である為、バカでも餌をとって来れるからだ。 そして特筆すべきは子供達の数だ。普通はひとつのつがいに5匹の子供たちまでがなんとか育てられる限界だが、ここの群れは10匹を超えている家族が当たり前のようにいる。 子供は多ければ多いほどゆっくりできると信じているゆっくりたちにはうれしいかぎりだ。 それもこれもこのゆっくりプレイスのおかげだ。こんな素晴らしいゆっくりプレイスに住める自分はきっと特別な存在に違いない。 そうまりさは自惚れていた。 「ゆーん。みんなちよっとこっちに注目してね!!」 急にドスが大声をあげた。なんだなんだとドスのほうを見る群れのゆっくりたち。 「これから新しい仲間を紹介するよ。みんなこっちを見てね。」 そう言いながら新入りに出てくるよう促すドス。 ピンとたったうさ耳。燃えるように赤い目。 出てきたのはゆっくりうどんげだった。まりさが昼間に見たゆっくりだ。 そういえば今回の宴会は急に決まった上、子供達も含めた全員参加が義務付けらていたので不思議に思っていたが、新しい仲間を紹介する為だったのか。 そう言えば前にゆっくりできないぱちゅりー達が群れから出て行ってからおうちが余っていたっけ。 そう納得するまりさ。 「そ・それではうどんげに挨拶をしてもらうよ・・」 なぜか声が震えるドス。しかし群れのゆっくりたちは気づかない。 「さっきドスが紹介してくれたうどんげだよ。」 そう言い全員が自分を見ているのを確認すると 「・・みんなゆっくりしてってね。」 と言った。 不思議なことにゆっくりしてってねと言われたのに皆ゆっくりしてってねと返そうとしない。 ただポカンとしたように口を開けたままうどんげを見ている。 れいむもありすもちぇんもみょんも。赤ゆっくり、子ゆっくりも、成体ゆっくりも。 皆うどんげから目をそらせない。 その映えるように輝く赤い瞳を食い入るように見つめる。 当然まりさもである。なんだかあの瞳を見ていると、とてもゆっくりできるような気がするのだ。 「みんな・・・ゆっくりさせてあげられなくて・・・ごべんねぇ・・・」 なぜかドスは泣いていた。 ドスなぜ泣いてるの?まりさはこんなにゆっくりしているのに。そう言おうとするまりさだがなぜか口が動かない。 そのまままりさの意識は闇へと落ちていった。 「ふう。さすがに疲れたわね。」 そうドスへつぶやくうどんげ。ドスはまだ泣いていた。 「あなたが決めたことでしょう。メソメソしないでね。」 そっけなくドスへ言い放つうどんげ。その言葉には一切遠慮がない。 「それにしてもすごい眺めね。」 広場いっぱいのゆっくりたち。全員催眠術でもかかったように半目でとろんとした顔をしている。 うどんげの特殊能力「狂気の瞳」の効果だ。 それにしても群れのほとんどが戦力にならない赤、子ゆっくりとは。 全く自制せずすっきりーしている証拠だ。しかも子供には狩りの仕方なども教えず、教えているのは生きる為に必要ない歌や踊りなどらしい。 うどんげは呆れた。 なぜこんな事になったのか。話はドスがゆっくりプレイスを探していた頃まで遡る。 数年前ドスはゆっくりプレイスを探していた。 ドスは思った。新しいゆっくりプレイスは食料がたくさんある場所がいいと。 食料がたくさんあれば、すっきりーをたくさんしておちびちゃんがたくさんできても、食糧不足にならないし、群れのみんなも食べ物のことでギスギスしないですむ。 しかし当然そんな場所はそう簡単に見つかりはしない。あったとしてもほかのゆっくりがその場所に群れを作っている。 途方にくれていたドスだが、ある日信じられないものを目の当たりにする。 なんと野菜が大量に捨てられてたのだ。しかもまだ食べられる新鮮なものが。 人間で言えば道に札束がいくつも落ちているような信じられない光景。ドスは興奮した。 しかし同時にこれは人間さんのものでは?とも思った。 人間さんのものに手を出したゆっくりはゆっくりできなくされる。父ドスにも教えられたこのあたりのゆっくりの常識だ。 そう悩んでいたら人間がやってきた。ドスまりさは思い切ってその人間に聞くことにした。 「ゆう。ゆっくりまってね。人間さん。」 「わっ。なんだ。ゆっくりか。なにか用かね?」 「人間さん。ゆっくり聞きたいことがあるんだけど・・・あそこにあるおやさいさんはたべてもいいの?」 おずおずと聞くドスまりさ。 「ああ、あれか。あれは売り物にならない野菜なんだ。別にかまわないが。」 「ゆゆっ。ありがとう。」 「あんなもので良ければ毎日のようにでるよ。あそこは村の生ゴミ捨て場だから。」 「ゆっ・・まいにち・・・」 あれほどのお野菜さんが毎日・・・ここだ。この場所こそゆっくりプレイスだ。 この日よりドスはこの場所に群れを作ることにした。近くの山に巣穴をつくり、周りに住むゆっくりから移住するゆっくりを集めた。 自分の群れに入れば毎日お野菜が食べれると。 新参のドスの言うことなど信じない用心深いゆっくりも多かったが、野菜が毎日食べられると聞いてそれにひかれるゆっくりもまた多く、すぐ群れにゆっくりが集まった。 こうしてドスは新しい群れの長として就任した。あの時あった男は町内会の会長を務めており、またゆっくりの愛好家でもあったことが幸いし、村人も邪険にはしなかった。どうせ放っておけば腐るしかないものなのだ。ゆっくりにやっても大差ない。 それに周りの群れの長達は「人間には関わるな。まして畑に手を出すゆっくりは厳罰」という主義だったので、この野菜の山をドスの群れで一人いじめできたのだ。 思えばこの頃が一番楽しかった。 「にんげんさん。いつもおやさいさんありがとうなんだぜ。」 「ははっどういたしまして。」 「ありすちゃん。玉子焼き食べるかい?」 「ゆゆーん。とかいはなおあじね。」 こうしたのどかな光景がいたるところで見られたのだ。もし父ドスが生きていてくれれば目を細めて喜んでくれただろう。 そう思うドスまりさ。まさにドスまりさのゆん生の絶頂期だった。 しかし絶頂である以上これが頂上。あとは転げ落ちるしかない。 それをドスまりさは知らなかった。 数年後 「おねがいじまずぅ!!会長さん。ドスの群れをつぶさないでくだざいぃぃ。」 そう会長に泣き叫び懇願するドス。それを見て渋い顔をする会長。 なぜこのようなことになったのか。原因は一言で言えばゆっくりの傲慢にあった。 最初の頃は喜んで野菜を食べていたゆっくり達だが、それが当たり前になるにつれて 「ゆぅ。きょうもおやさいさんか。たまにはあまあまがたべたいのぜ。」 「そうねぇ。まえににんげんさんのくれたあまあまはとかいはだったわぁ」 などというゆっくりがちらほら出始めたのだ。当然人間に対する感謝も薄れ始める。 元々この群れにきたゆっくりは野菜にほいほいつられたバカや、狩りの下手な無能なゆっくりばかりなのだ。 賢く有能なものなどほとんど居ない。 こうなるのも当然である。 しかしこの頃はまだ良かった。そんなこと言うのはごく少数派であり、さすがに人間と面と向かって文句をいうものは居なかったからである。 むしろ問題は群れで生まれた子供達の世代が成体になった頃からおき始めた。 ドスの言うことを無視して人間に迷惑をかけるようなものが出始めたのである。 この世代にとって野菜が食べられるのが当たり前で、人間を野菜を運んでくる召使いのようにバカにした個体が多く居たのだ。ちなみに子供に狩りより歌や踊りを教えるようしたのもこの世代からである。 人間にあまあまを強要するもの。 人間に暴言を吐くもの。 農道にうんうんを撒き散らすもの。 そんなゆっくりが出るたびにドスはふもとの村まで謝りにいかねばならない。 本来ならそんなゆっくりは追放するなり、見せしめに処刑するなりしてでも群れの秩序を保たねばならないのだがドスまりさにはそれができなかった。 処刑どころか厳しくしようとしただけで謎の頭痛と餡子を吐き戻してしまいそうな嘔吐感におそわれるのだ。 ドスまりさは知らないが、父ドスが厳しく群れを統治したがうえに家族を失ったトラウマが深層心理に残っていたのである。 もちろんドスもただ手をこまねいたばかりではない。 比較的賢いぱちゅりーなどに頼みそういったゆっくりに注意してもらうよう頼んだのだ。 しかし物事を善悪でなく、ゆっくりできるかできないかでしか判断しないバカゆっくりのことである。 当然ぱちゅりーの言うことなど聞きはしない。それどころかぱちゅりー達をゆっくりできないゆっくり扱いしてバカにしはじめた。 最後にはぱちゅりーも愛想を尽かし、比較的賢いゆっくりたちと共にこの群れから出て行ってしまった。 こうなるともうやりたい放題だ。 好き放題にすっきりーしまくり群れの赤、子ゆっくりが一気に増え、群れの8割以上を占めるようになったり、 「みゃみゃ。あのまりしゃはどうしてゆっきゅりしてにゃいの?」 「あのまりさとありすたちはちがうのよ。ありすたちはとかいはなゆっくりプレイスにすむことがゆるされたとくべつなゆっくりたちなの。あんないなかものとはちがうのよ。」 などと他の群れの一生懸命狩りをしているゆっくりを見下し、挑発する始末。 おかげでドスまりさの群れは他の群れから敵対視されるようになり一気に孤立した。 挙句の果てに「新鮮なほうが良いから」などと言い、人間の目を盗んで畑あらしをするようなものまで現れた。 さすがに忍耐強かった村民も我慢の限界で加工所による山のゆっくり一斉駆除を申請したのだ。 「おねがいじまずぅ!!せめて他のむれはかんべんじでくだざいぃぃ。他のむれのゆっくりたちは関係ないんでずぅぅぅ。」 何度お願いしても無理だと言われたドスは自分の群れが無理ならせめて他の群れへの駆除はやめてくれと懇願した。 他の群れには迷惑をかけてはいけないと父に教えられたドスまりさにとって自分の不甲斐なさのせいで他のゆっくりに迷惑をかけるようなことは到底耐えられなかったのだ。 確かに関係ないゆっくりがかわいそうだなと思った会長は条件を出した。 条件とは群れのゆっくり全員を一箇所に集めて大人しく加工所の職員に捕まること。一匹でも逃げたり抵抗したらアウトだ。 それさえできれば他の群れは駆除対象とせず、更生の余地があるとして群れのゆっくり達にも生き残る為のチャンスをやろうというのだ。 問答無用の一斉駆除に比べれば破格の好条件といえる。 ドスまりさは迷った。 群れのゆっくり達を大人しく加工所の人間さんへ引き渡すなんて不可能だ。 あのゆっくり達が自分の言うことを素直に聞くとは思えない。 では逃げるか? 今のゆっくりプレイスを捨て他の場所に移住するのだ。 しかしこれも不可能だ。 今群れにいるのはほとんどが赤、子ゆっくり。長旅できる体力などない。 しかも大人ゆっくりたちもろくに狩りなどできないのだから話にならない。 最初から失敗が目に見えている。 他の群れに助けを求めることもできない八方塞がりの中、ドスまりさはある噂を思い出す。 西の丘に一人で住んでいるというゆっくりうどんげの噂だ。 そのうどんげは不思議な力を持っており相手の目を見るだけで何匹ものゆっくりを強制的にゆっくりさせられるのだと言う。 ドスは西の丘へと急いだ。 「なにいってるのよ。ゆっくりしないで説明してね!!」 突然、流れ者の自分の住処にドスが来ただけでも驚いたうどんげだが、ドスから聞いた話に更に驚いた。 自分の群れのゆっくり全員にうどんげの狂気の瞳をかけて欲しいというのだから。 「ゆう・・・実は・・・」 ドスは事情を話した。その上でうどんげに協力を要請した。 うどんげの仕事は狂気の瞳で群れのゆっくり達をゆっくりさせ、ゆっくり達を逃走や抵抗させないようすることである。 最初は断ったうどんげだが、ドスの熱意に押される形で渋々承知した。 もし群れのゆっくり達にもう少し観察力があれば、昼間ニコニコと笑うドスの顔に涙の後があったことに気づいただろうが、そんなゆっくりは一匹もいなかった。 「それじゃあ私はかえるわね。狂気の瞳の効果は明日のお昼ぐらいまでは続くから、明日の朝、加工所の人間さんが来るまでは十分持つわ。」 「ありがとううどんげ。本当に。」 「どういたしまして。ところでドスはこれからどうするの?」 「ゆう。ドスはこれからゆっくりやらなくちゃならないことがあるんだよ。ドスとしての最後の仕事が・・・」 「そうなの?わかったわ。」 そう言い住処へ跳ねていくうどんげ。その様子を見送った後ドスも動き始めた。 月明かりの下、10分ほど跳ねていくと目的地に着いた。 ドスまりさが来たのは切り立ったがけの上だった。 崖の下をのぞいてみる。目のくらむような高さ。落ちればひとたまりもないだろう。 思えば父さんもそうだったなぁ。ドスまりさは父ドスの死んだ日のことを思い出していた。 あの日、群れにいた最後のゆっくりが出て行った日のことだ。 父ドスまりさの居る洞窟で爆発音がしたので急いで駆けつけた時、もう父ドスまりさはこときれていた。 死因はドススパークの暴発。父ドスは代々続いていた群れを自分が潰してしまった自責の念から自殺したのだ。 ドスまりさは泣きながら父の墓を作り、決意した。父に代わりゆっくりした群れのドスになろう、と。 しかしこの様だ。自分もまた群れをゆっくりさせることはできなかった。 「父さん、ゆっくりそっちにいくよ・・・」 そう言うとドスまりさはふわりと崖から飛び降りた。 ・・・バカよ、あなた。様子がおかしいんであとをつけてみたら・・・・ ・・だれかいるの?ドスにはもうなにもみえないよ・・・・ ・・もうあなたは助からない。私にできることはこれぐらいしかないわ・・・ ・・・ゆっあかいひかりさん・・・なんだかとても・・・ゆっくりできるよ・・・ ・・思い出してドス・・あなたが子供のとき・・・・ゆっくりできていたあの頃を・・・ ・・・ああ・・・とても・・・・ゆっ・・く・・・り・・・・・・・・・・・ 安らかな顔で死んだドス。それをうどんげがやりきれなそうな目で見ていた。 次の日の朝、ゆっくりたちを駆除しに来た加工所の職員は驚いた。 数百匹のゆっくりたちがとろんとした表情で大人しく捕まるのを待っていたからである。 不思議に思ったが逃走や抵抗するようでなければ、更生の余地ありとして加工所で飼いゆっくりにふさわしいかテストするのがこの加工所の規則である。 ドスの目論見どおり群れのゆっくりたちは潰されることなく加工所へトラックで運ばれることとなった。 しかしドスは忘れていた。 群れのゆっくりたちが救いようもないバカぞろいである事を。 「ちっ。また×かよ。」 青年は思わず声に出してしまった。ここは加工所。そして青年はその職員である。 ここにはゆっくりの餡子の質で飼いゆっくりに必要な品性と知能があるか調べる餡子チェッカーという機械が設置してある。 判定は優、良、可、不良の4つで分けられ、優、良、可なら飼いゆっくりへの道が開けるが、不良ならそのまま殺処分である。 数百匹もいるのだからそのうち何匹かは合格すると思っていた青年だが、群れ全て通し終えてなんと合格者0。 子ゆっくり達は歌や踊りが得意だというので芸能ゆっくりの可能性を考えて一応見てみたが、歌は雑音、踊りは好き勝手に跳ね回っているようにしか見えなかった。 芸能ゆっくりを目指すにはあまりにレベルが低すぎる。 一応一家族ずつ面接形式の性格テストも行ったが、「ここから出せ」だの「くしょじじい」だの言って全くこちらの話を聞こうともしないようなゆっくりばかりで全く話にならなかった。 これほどバカしかいない群れも珍しい。 何だって親父はこんな奴らのために・・・。そう憤る青年。 実はこの青年、ドスを擁護していた会長の息子である。偶然この加工所に勤務していたのだ。 更に言えば青年はドスまりさのことも知っていた。 父の手伝いで町内会の会合に出ることも多く、群れのゆっくりのしでかした愚行を謝りにくるドスに会ったことが何度かあるのだ。 自分がなにかしでかした訳でもないのに大きな体を小さくして、村民達の罵声に対し土下座(?)で謝罪し続けるドス。 可哀想だとだと思った青年が会合の後、余ったお茶菓子を与えるとドスは涙を流してお礼を言った。 おそらく相談する相手など誰もいないのだろう。ドスは青年に色々と話してくれた。 自分の生い立ち、反乱による家族の死、群れの消滅、父ドスがそれを苦に自らも命を絶ったこと。 群れのゆっくりは自分の言うことなど何も聞いてくれないこと。 なんとか躾けようとすると父ドス達の死に顔を思い出し、謎の頭痛、吐き気に襲われること。 そんなドスまりさも死んだ。近くの崖の下で死体が発見されたそうだ。 どう考えても誤って落ちるような場所ではないから父親と同じ自殺と考えていいだろう。 親父も今回の件の責任を取るため今期限りで長年務めていた町内会の会長を辞めることになっている。村人には村八分にされ、最近すっかり老け込んでしまった。 それもこれもこのクソ饅頭どものせいなのにこいつらときたら・・。 「ちぇんは・・ちぇんはゆっくりしたいよー。わかってねー。」 「ありしゅをだれだとおもってるにょ!!くしょじじいはさっさときょきょからだしてにぇ!!」 「ドスー!!まりささまがゆっくりできないのぜ!!はやくたすけにくるのぜ!!」 「ドスはなにをしてるの!!かわいいれいむをはやくたすけてね!!」 口々に身勝手な妄言をわめき散らすゆっくり達。餡子チェッカーなど使わなくてもどうしようもないクソ饅頭とわかる。 ドスが自分達を必死で守ろうとしていたこと、最後のチャンスを与えてくれたのにことごとく棒に振ってしまったことを全く理解していない。 かわいいから。 とかいはだから。 素晴らしいゆっくりプレイスに住むことを許された特別なゆっくりだから。 そんな訳のわからない戯言を吐いて、ドスや村民達の厚意で成り立っていたあの群れを当然のことのように思っているこいつら。 まるで既得権益を得るのが当たり前のように感じている政治家や小役人を見ているようで反吐が出る。 男は機械に電源を入れた。餡子チェッカーではない。その隣の機械だ。 これはゆっくりを殺処分する為の機械。中にあるプレス機がゆっくりを一瞬で圧殺し、死体を乾燥させ、畑などに使う肥料にする。 これを使えばゆっくり達は痛みを感じることもなく死んでいくだろう。 だがその前にどうしてもしなければならない事がある。 青年はそばに置いていた袋からあるものを取り出した。 ドスまりさの帽子だ。死体はそのまま山に埋葬されたが帽子だけは個体確認のため加工所へ持ってきたのだ。 「どうしてドスのおぼうし、じじいがもってるのぉおおお!!」 「わからないよぉおおお!!」 飾りで個体認識するゆっくりのことすぐに自分の群れのドスのものと分かったようだ。 泣き喚くゆっくり達に男は事情を説明した。 ドスは崖下で自殺していたこと。原因は群れのゆっくり達の勝手な行動にあること。 あの群れで食べていた野菜は会長をはじめとする人間の善意であったこと。 あのままでは群れは全員駆除され、他の群れのゆっくり達も危なかったこと。 それを危惧したドスはどうしたかは解らないが、ゆっくりたちを無力化させ、おかげでその場で駆除されるのを免れたことなど。 自分の推測を交えて青年はゆっくりたちにも理解できるよう粘り強く説明した。 死ぬ前にせめて罪を悔い改めて欲しかったから。 もしその上で罪を償いたいという者がいるようならゆっくりでもできる仕事を紹介しようと。 しかし青年はこの群れを甘く見ていた。 「それでじじいはなにがいいたいの?」 「えっ。何って・・・」 思わぬ1匹のまりさの質問に驚く青年。 「お前らのせいでドスは死んで、多くの人が迷惑したんだぞ!!可哀想とか済まなかったとかあるだろう!?」 「なんで?」 「なんでておまえ・・・」 「ドスがまりさたちをゆっくりさせるのはとうぜんだよ。にんげんさんがくるんならドスがやっつければいいんだよ。それをせずにしんでしまうなんてドスはしょくむたいまんだよ。」 「なに言ってんだ・・・?お前?」 「だってまりさたちはとくべつなゆっくりプレイスにすむことがゆるされたえらばれたそんざいなんだよ!!だからドスもにんげんさんたちもまりさたちにほうしすることはあたりまえのことなんだよ。」 あまりの言い草に絶句する青年。 「そーだよまりさのいうとおりだよ!!」 「ありすたちをゆっくりさせられずにしぬなんて、ドスはいなかものよ!!」 「れいみゅたちはときゅべちゅなゆっくりにゃんだよ。ゆっきゅりしてとうじぇんなんだよ。」 絶句した青年を言い負かした勘違いしたのか次々に追従するゆっくりたち。 ・・・・・・・ 青年の中で何かが切れた。 これまで青年はこのゆっくり達に憤りながらも、ドスや父が守ろうとしたものである以上できる限りのことをしてやろうと思った。 バカならバカなりに生きて行けるような場所を紹介し、それが出来ないのならせめて苦しまぬよう一瞬で殺してやるつもりだった。 だが違った。こいつらはクズだ。慈悲をかける必要など全くない。 青年は機械を止めた。もちろんこいつらを許したわけではない。 死ぬほど苦しい目に合わせて・・・そして解らせてやるのだ。自らの愚かしさを。 だがただ虐待しただけではこいつらは自分達のバカさかげんに気づかない。ドスも浮かばれないだろう。 青年の目に憤怒の炎がともった。 数日後。 青年はゆっくりたちを荷台に積み、トラックを走らせていた。 目的地は虹浦市のゆーぶつえん。そこへこいつらを届けるためだ。 「しんりーだーのたんじょうよ。」 「さすが、だーりん。れいむもはながたかいよ。」 「ぴゃぴゃはおしゃになるんだね。」 荷台から聞こえるゆっくりたちの癇に障る声を聞きながら青年はトラックを走らせ続けた。 青年は事前にゆっくりたちに話しておいた。 今から行く場所はゆーぶつえんといわれる場所でゆっくりたちがたくさんいる場所であること。 その場所で飼われているゆっくりたちはゆっくりできること。 この事を話したら今までの罵詈雑言をやめ、のうてんきに喜びはじめるゆっくりたち。 その挙句そんな場所を行けるのは、あの時寝ぼけた妄言を吐いたまりさのおかげということになり、まりさはドスに代わる新しい長になるということになった。 悪いにんげんさんに卑怯な手を使われ捕まったが、勇気あるまりさの言葉(笑)によりにんげんさんは改心し、自分達に新しいゆっくりプレイスを献上した。 だからまりさは英雄。新しい長にふさわしい。そういう理屈らしい。 どこをどうしたらそうなるか解らないがそう本気でそう思っているのがゆっくりクオリティなのだ。 「ゆゆーん。みんなまりさについてきてね。あたらしいゆっくりプレイスをまえいじょうのらくえんにするよ!!」 「えい!!えい!!ゆー!!!!」 ゆっくりたちの大合唱が車内にこだまする。正直このまま車ごとゆっくりたちを谷底にでも叩き込みたい気分だ。 だが、まあいい。青年は笑った。 ここで殺したらこの三日間の苦労が水の泡だ。こいつらをゆーぶつえんに卸すためにどれだけ苦労したか。 ゆーぶつえん側は二つ返事でこのゆっくりたちの受け入れを引き受けてくれたが、問題は加工所の所長のほうだった。 世間体がどうだの、ゆっくり愛護団体がどうだの言ってなかなか首を縦に振らず、結局認めさせるのに3日もかかってしまった。 苦労した分こいつらには地獄を見てもらわねばならない。そう地獄を。 それにしてもおかしいと思わないのだろうか。 珍しくもなんともない通常種しかいないこの群れを数百匹も引き取るなんて異様だと。こいつら一匹として感じていないらしい。 まあこいつらは自分は特別な存在(笑)だと本気で信じているらしいからな。それが当然なんだろう。 青年はニヤニヤしながらトラックを走らせた。 「よーし着いたぞ。」 「ついにゆっくりプレイスについたんだねー。わかるよー。」 「きょきよをれいみゅのゆっきゅりぷれいしゅにするよ!!」 着くなり騒ぎ出すゆっくりたち。いちいち本当にうるさい奴らだ。 青年は無視してゆーぶつえんの職員と共にゆっくりたちの入っている檻を裏口から運び始めた。 「あらかべにとかいはなもようがかいてあるわ。」 「ゆゆっきれいだねっ。」 外壁にある模様に気づくゆっくりたち。しかしそれは模様ではなかった。 カラースプレーで書かれた文字、つまりは落書きだ。 それにはこう書いてあった。 ”このゆーぶつえんは虐待者による虐待プレイスです。みんなゆっくりしんでいってね。” よく見れば落書きと同じくこのゆーぶつえんを糾弾する張り紙があちこちに張ってあるのだが文字の読めないゆっくりたちは気づかなかった。 「ここが新しいゆっくりプレイス?まあまあね。」 「まるでもりさんのなかにいるみたいだね。」 「ゆーん。いっぴゃいにんげんしゃんがみちぇるよ!!」 檻から出され新天地に降り立つゆっくりたち。といってもゆーぶつえんである以上そこも巨大な檻なのだが。 横長のこの檻は奥行き15メートル、横幅は100メートルあり、天井もかなり高く作ってある。 また木や植物も茂っており擬似的な森に近い環境だ。そして壁にはなにやら洞穴のような大きな穴がある。 そしてたくさんの見物客がこちらを見ていた。 「みんなここをまりさたちのらくえんにするよ!!」 「ゆっくりりかいしたよ!!!」 リーダーまりさの掛け声に意気揚々と応えるゆっくりたち。その目は希望に満ちている。 しかしまりさたちは気づくべきだった。 頭上の、そして木や草に隠れ潜む先住者に。 見物客の目がただゆっくりを見物するというものではなく、もっと別のなにかを期待するものだということを。 そんななか子ありすが草の陰にゆっくりを発見した。 「ここはありすのゆっくりプレイスよ。いなかものはでていってね!!」 後から来たのは自分達でありながらあまりに身勝手で不遜な言い草。 これが子ありすの最後の言葉になった。 バクリ。 次の瞬間子ありすは頭から丸飲みされた。まわりのゆっくり達の顔が一気に青ざめる。 ウェーブのかかったピンクの髪。 ナルトのようなマークをつけた帽子。 そう子ありすを丸飲みしたのは捕食種のゆっくりゆゆこだった。通常のドスクラスの大きさではなく通常種サイズではあるが。 「こぼねー。」 「ぎゃぁあああああああ!!!ゆゆこだぁあああああ!!!!」 美味しそうに子ありすを噛みしめるゆゆこと対照的にパニック状態になるまりさたち。 我先にとゆゆこから逃げようとする。 「いじゃい!!いじゃいよ!!」 「ちゅぶれりゅうぅううううう!!!!」 「もっ・・とゆっくり・・したかった・・・」 結果赤、子ゆっくりが数匹潰れたが皆それどころではない。 この群れは捕食種の縄張りには住んでおらず、たまに来てもドスが迅速かつ一撃で倒していた為、捕食種の恐怖に慣れていないのだ。、 そうやってなりふりかまわず逃げた長まりさたちだが逃げた先にはさらなる地獄が待ち受けていた。 「ぎやぁああああ!!!どぼじでこっちにもゆゆこがいるのぉおおおお!!!?」 「こっちにはるーみあがいるわぁあああ!!!」 「ふっ、ふらんとれみりゃもいるんだぜ!!」 「わからないっ!!!わからないよー!!!」 そう捕食種は一匹ではなく長まりさ達を囲むように複数居たのだ。さらにゆっくりを不安にさせる羽音が頭上から聞こえてくる。 「うっうえに、れみりゃとふらんがぁああああ!!!」 さらに追い討ちをかけるように上空から胴付きふらんと胴付きれみりゃが降りてきた。どうやら天井の梁に潜んでいたらしい。 そして虐殺ショーが始まった。 「こぼねぇー。」 「ぎやぁああああ!!!ままたしゅけてぇえええ!!」 あるゆゆこは子ゆっくりたちを貪り食った。 「うー。ねえさま、ぱす。」 「ないすぱすだどー。ふらん。」 「やべてぇえええ!!!れいむはぼーるさんじゃないぃいいいい!!!」 ある姉妹のふらんとれみりゃはれいむをボール代りにサッカーをし始めた。 恐らく死ぬ寸前まで痛めつけて餡子が甘くなったところを吸うつもりだろう。 「うまいのかー。」 「しあわせなのかー。」 「ゆっきゅりできりゅのかー。」 「やべでぇ・・・こんなのとかいはじゃ・・な・・い」 こちらのありすにいたってはるーみあ親子に生きたまま丸かじりされている。かなり悲惨な光景だ。 「うわーすごいわねー。」 「生きたままバリバリ食ってるぞ。あのるーみあ。」 「ヒヤッハーここは最高だー!!なあれいむ。」 「こわいよぉおおお。ゆっぐりでぎないぃいいいい!!!」 そんな光景を見ても興奮しだす入園者たち。彼らはこれを見る為にこのゆーぶつえんにやってきたのだ。ちなみにこのゆーぶつえんはゆっくりの同伴が可能である。 そんななか一人だけこのショーを楽しめない人間が居た。 彼は愛でお兄さんで愛しのてんこをゆーぶつえんに連れてきただけなのだ。 「ごめんよ、てんこ。まさかここがこういう場所だなんて・・・」 「いいのよ、おにいさん・・(ハァハァ、なんてすばらしいばしょなのかしら。てんこもれみりゃやふらんにいじめられたいわ。こんなふうにいじめられたらってそうぞうするだけで、てんこのまむまむはだいこうずいよ)」 「ああ!!てんこ、しーしーもらしてるじゃないか。そんなに怖かったのならこんなとこすぐに出よう。」 「え、これはその・・・(いえないわ。こんなはしたないことかんがえてるなんて・・・)」 そう思いつつも羞恥プレイに近い状況にますます興奮するてんこ。 こうしててんこは駄目なほうへ駄目なほうへ加速度的に進んでいくのであった。 そんななか長まりさはガタガタと震えていた。 「まりさ、れいむをたすけてね。」 「まりさはおさでしょおおおお!!!なんとかしてよおおお!!」 長であるまりさに助けを求めるゆっくりも多かったがすべて無駄だった。 まりさもまたこの状況を解決するすべなど知らないのだから。 (ドス。まりさたちを助けて、ドス。) そう思いながらドスに助けを求める。もうドスはこの世に居ないにも関わらず。 しかし思いが通じたのか。壁にあった大きな穴から這い出る巨大なゆっくりがいた。 そうドスまりさである。ここにもドスまりさはいたのだ。 金髪のなかに白髪がちらほら見えるのでかなりの老ドスまりさなのだろう。しかしドスであることには変わらない。 老ドスに向かってはねる長まりさ。そして開口一番こう叫んだ。 「ドス!!まりさたちを助けてね。」 ドスなら助けてくれるはずそう信じて。しかし老ドスの答えはまりさの予想に反するものだった。 「いやだよ。」 そうまるで石ころでも見るかのような無機質かつ無表情でまりさを見つめる老ドスまりさ。 前のドスはいつも自分達をまもってくれたのに・・・それが当たり前だったのに・・・ まりさはただ呆然とするしかなかった。 「始まったようだな。」 ゆっくり達の悲鳴を聞きながら青年は帰り支度をしていた。 青年はけして嘘は言っていなかった。 このゆーぶつえんで飼われているゆっくりは皆ゆっくりしている。これは事実である。 しかしまりさ達は飼われるためにここに来たのではない。 このゆーぶつえんの正式名称はれみりゃパーク。捕食種専門のゆーぶつえんだ。 つまりまりさたちは捕食種の生餌となる為このれみりゃパークにきたのだ。 長まりさ達は自分達がゆーぶつえんで飼ってくれる物だと思っていたがとんでもない。 あんなバカゆっくりども世界中探しても受け入れてくれる場所などあるはずないのだ。 ちなみにあの檻にはドスまりさもいるがけして長まりさ達の味方にはならない。 なぜならあのドスまりさは生餌の個体調整及び監視の為に人間に雇われたドスなのだから。 精々思い知るがいい。今まで自分達がどれほど恵まれた環境に居たかということを。 青年はれみりゃパークを後にした。 数日後 青年はれみりゃパークに来ていた。長まりさに会う為に。 檻の前で手を振ると長まりさはゆっくりとは思えないスピードでこっちに来た。全身ボロボロなところを見るとよっぽど酷い目にあっているらしい。 長まりさはいろいろ話してくれた。 捕食種たちに子供たちが半分以上食べられたこと。 いつ捕食種に食べられるかと考えると夜も眠れないこと。 ドスはいつもゆっくりできないことを言ってまりさたちを虐めること。 長だからといって群れがゆっくりできない原因はすべてまりさのせいにされること。 最後は涙まじりに語ってくれた。 「ゆう・・おにいさん。まりさ、まちがってたよ。まりさたちはとくべつなんかじゃなかったんだよ。それなのにドスやにんげんさんたちがしてくれたことをあたりまえだとおもってた・・・いっぱいありがとうってするべきなのに・・・」 そう言うと急にまりさは青年のほうをきっと見た。 「だからおねがいします!!まりさたちをここからだしてくださいっ!!ここからでて、こんどこそしんのゆっくりプレイスをみんなでつくりたいんですぅううう!!」 土下座するかのように頭を下げるまりさ。どうやら本気で反省したようだ。 思えばこのために苦労してれみりゃパークにこいつらをいれたのだ。そろそろ許してやってもいいかもしれない。 「顔を上げてくれ。まりさ。」 そう優しく言う青年。それを聞いて恐る恐る顔を上げるまりさ。 「反省してくれたんならそれでいいんだ。俺はもう怒っちゃいない。許してやるよ。」 「ゆ・・ゆるしてくれるの?・・おにいさん」 「ああ。えらいぞ、まりさ。自分で自分の過ちがわかるなんて。そこらのゆっくりじゃできないぜ。」 「お・・・おにいさん・・・まりさ・・・まりさ・・・」 「だが残念ながらちょっと遅すぎたかな。」 「えっ・・・・・」 「もう既にお前はれみりゃパークの所有物なんだ。俺にはどうすることもできない。」 「それって・・・」 「残念だったなまりさ。加工所の時点でそれに気づいていれば俺にもなんとかできたんだがな。もう手遅れだ。」 「おにいさぁぁあんんんん!!!までぃさたちをみすてないでぇえええええ!!!」 「まあ精々そこでゆっくりしていってくれ。俺はもう帰るから。」 「おにいさぁぁぁぁぁあんんんん!!!うわぁあああああああ!!!!」 まりさの悲鳴を背に受けながら青年は檻の前から立ち去った。 そこにはとてもゆっくりした群れがあった。だがもうない。 ゆっくりたちは知るべきだった。節度、礼儀、そしておのれの身の丈を。 この群れが滅んだ理由。 それはゆっくりたちの傲慢にほかならない。 あとがき いつもご愛読ありがとうございます。長月です。 今回前半でドスがあまりに報われないゆん生であり、コメントでドスがかわいそうと言う意見がいくつかあったので、前編を一旦餡庫から消してうどんげとのエピソードを入れて再アップしてみました。 なおこの話の続編を餡子ンペ09に出そうと思っているのですがどうでしょうか?コメント欄でご意見、ご感想待ってます。 今まで書いた作品 ふたば系ゆっくりいじめ 176 ゆっくりちるのの生態(前編) ふたば系ゆっくりいじめ 185 選ばれしゆっくり ふたば系ゆっくりいじめ 196 新種ゆっくり誕生秘話 選ばれしゆっくり番外編 ふたば系ゆっくりいじめ 208 ゆっくり見ていってね ふたば系ゆっくりいじめ 218 またにてゐ う詐欺師てゐの日々 ふたば系ゆっくりいじめ 227 VS最強のゆっくり 史上最低の戦い ふたば系ゆっくりいじめ 247 夢と現実のはざまで ふたば系ゆっくりいじめ 264 あるまりさの一生 ふたば系ゆっくりいじめ 298 ゆっくりを拾ってきた ふたば系ゆっくりいじめ 336 ゆっくり Change the World(出題編) ふたば系ゆっくりいじめ 357 ゆっくり Change the World(出題編2) ふたば系ゆっくりいじめ 391 ゆっくり Change the World(解答編) ふたば系ゆっくりいじめ 400 あるゆっくりできない2匹の一生 あるドスまりさの一生 とてもゆっくりした群れ(前編) ふたば系ゆっくりいじめ 441 てんこがゆっくりするSSさん 長月の作品集 トップページに戻る このSSへの感想 ※他人が不快になる発言はゆっくりできないよ!よく考えて投稿してね! 感想 すべてのコメントを見る 先代のドスが可哀相 やっぱりゆっくりは第二世代は糞だね -- 2016-03-19 21 26 32 てんこが清涼剤だわー -- 2013-01-29 02 25 43 恐るる飼い主 悦ぶてんこ そして笑う俺 -- 2012-12-24 18 04 29 おややくにからほごされるのをとうぜんとおもって ずっとぱそこんさんをさわってるおにーさんはこれをみてよくかんがえてね -- 2012-10-03 04 39 24 てんこハアハアてんこハアハア。 -- 2012-04-20 22 32 53 てんこぬるいじめして可愛がりたい -- 2011-10-12 01 22 11 ドスのために怒った会長の息子さんがナイス -- 2011-08-16 13 52 47 ↓↓↓↓↓ 確かに捕食種に半分以上食われたっていう子ゆっくりが ちょっと前まで能天気に合唱やラインダンス、とかいはミュージアム(笑) とかやってた馬鹿共だと思うとQNQNくるものがあるな。 -- 2010-11-28 17 46 08 これはおもしろい! 大変ゆっくりさせて頂きました 躾も出来ないようなものがドスになる資格はないって事だね あとクズ群れの巻き添え駆除される他の群れってのも見てみたかったw -- 2010-11-07 14 42 55 てんこのくだりで笑った。 -- 2010-10-13 18 55 56 反省して野に放しても意味ないと思うぜ。 周りからゆっくりさせてもらうのが当たり前だと思ってた奴に野生を生き抜く力なんてないだろうしなー -- 2010-10-10 20 38 56 >反省したヤツを野に放せば うん、糞饅頭にもどるだけだな -- 2010-09-24 07 56 50 >れいむ種の子供達による合唱を絶賛する大人ゆっくりたち。 >次は子まりさたちによるラインダンスだ。そして子ありすによるとかいはミュージカルが予定されている。 虐待欲を刺激する名文章だと思う -- 2010-09-21 18 31 15 何で全滅させるのか、勿体無い 反省したヤツを野に放せば善良なゆっくりが増えるかも知れないのに -- 2010-09-14 00 45 25 善良なゆっくりが群れの長になってもなにもいいことないよね みんなが長にごはんを貢いでくれるわけじゃし、感謝されるわけでもなし -- 2010-07-21 18 24 52 己の過ちを知り、その上で絶望するクズ共…すっきりー -- 2010-06-21 11 31 03
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「ふたば系ゆっくりいじめ 378 記憶力/コメントログ」 で? -- 2010-06-28 00 48 27 考察系はゆっくり出来るよ -- 2010-07-05 07 17 33 で?じゃねえよ -- 2010-09-20 16 36 26 あっそ -- 2010-09-30 07 50 14 せやな -- 2010-11-02 23 08 15 短っ! -- 2011-11-02 23 49 56 え? -- 2012-03-14 21 59 10 てことは、うんうんと餡子を大量に入れ替えたら 嫌な記憶が大量に蘇るのだろうか・・・・ -- 2012-08-11 02 39 04 嫌な記憶は忘れやすい、人間と一緒だなぁ、でも↓の言うように大勢のゆっくりのうんうんを詰めたら嫌な記憶がカオスになるんだろうな -- 2013-01-21 07 13 02