約 2,360,387 件
https://w.atwiki.jp/touhoiuyamaut/pages/22.html
概要 「東方紅魔郷」の2面中ボスとして登場。倒すとボムを1個くれる。 2面道中曲の「ルーネイトエルフ」が彼女のテーマ曲として扱われることが多い。 「大妖精」とは妖精の中でも強い力を持つものの総称、分類名であり、彼女自身の名前ではない。 しかし他に「大妖精」という分類に該当するキャラは今のところ登場していないため、東方関連で大妖精とは彼女のことを指すと考えて間違いない。 「東方文花帖」や「東方求聞史紀」にも記載が無い為、製作者のZUNはキャラクターとして認知していないのかもしれない。一応「東方三月精」では第二部第13話と第14話にそれらしきキャラクターが、台詞は無いものの出演している。 同様に名無しのキャラクターとして「小悪魔」「朱鷺子」(通称)がいる。 同じ紅魔郷2面に登場するチルノは氷の妖精だが、彼女が何の妖精なのかは謎である。 文花帖の漫画に風を操る描写があるが、あれは公式書籍上での二次創作であるので注意。 スペルカードは持たないが、紅魔郷では瞬間移動を見せる。 なおZUNによると、もともとスペルカードを持たせるつもりだったが余裕がなくて断念した、とのことである。 同じく妖精で中ボスのリリーホワイトも同様に瞬間移動を見せるが関連は不明。 山内狼幻想郷では、女性ながら剣術家であり、たびたび、椛、妖夢がしている。過去の邂逅編で種族が明らかになるがエルフ一族(ちなみに、ルーミアは、スプリガンでチルノは、ケットシー)の妖精。花に対する思い入れが強いのが特徴的。原作とは、真逆な感じがするのだと思うだろう。能力を持たない為、スペルカードも持たない。ただし、剣術は、神一重。人里の警官もたびたび、務めており。階級は、巡査部長。
https://w.atwiki.jp/th-gotouchi/pages/122.html
大妖精のページ(暫定) 二つ名 能力 出演作品 『紅魔郷』2面中ボス 使用スペルカード 元ネタっぽいエピソードとか 名無し 妖精 ボム一個 候補地 神奈川県(横浜ベイスターズ元監督の愛称) 熊本県 徳島県(鳴門の渦潮から、弾幕が渦巻きっぽいキャラという事で) 福島県(大沼郡に妖精美術館がある) ご当地絵 ランダム画像表示テスト実施中 (ランダムにしつつ画像サイズ揃える方法募集中) random_imgエラー:存在する画像ファイルを指定してください。 名前 コメント すべてのコメントを見る
https://w.atwiki.jp/propoichathre/pages/556.html
大妖精1 1スレ目 842 844 「あっ、こんにちは」 ん、こんにちは。 「えーと、今チルノちゃんいないんですよ」 へぇ、珍しいこともあるもんだ。 「そうですね、大体この時間は湖で遊んでるんですが」 ねぇ、ちょっと話があるんだけど。 「えっ? わ、私にですか?」 うん、大切な話なんだ。 「え……えっと……、な、何でしょう……?」 大ちゃん、いや、大妖精。 「は、はいっ!」 好きだ、愛してる! 「え……、えええええっ?」 ぜひ俺と付き合ってくれないか? 「う、嘘です!」 えっ? な、何で!? 「だって、だって! いつもチルノちゃんと遊んでくれる為に来てたじゃないですか!」 あーえーっと……、ごめん……。直接会いにくるのが恥ずかしくて…… 「でっ、でもでも! チルノちゃんと遊んでるばっかりで、私のこと全然見てくれなかった じゃないですか!」 んーと……、大ちゃんの顔見ると見とれて顔赤くなっちゃうから……。一度大ちゃんの ほう見てて、その隙にチルノに落とされたことあったし……。 「えっと……、その……、わ、私なんてスペルカードも持ってないし、弾幕ごっこも弱いし、 全然魅力無いし……」 そんなことない! 「えっ……」 俺が初めて幻想郷(ここ)に来た時、俺は不安と絶望で一杯だった。見知らぬ土地で妖怪に 追われ、全身ボロボロでもう駄目かと思った時、初めて君と出会った。君はそんな俺に にっこりと笑いかけてくれた。その後、ボロボロの俺をおろおろしながらも一生懸命介抱して くれた。右も左も分からない俺に、幻想郷(ここ)での生き方を教えてくれた。幻想郷(ここ) での生活は外の世界とは違って辛く厳しかったけど、ここに来る度に君は俺に笑いかけてくれた。 君の笑顔があったから俺はやってこれたんだ。 「う……嘘……です……、嘘……」 嘘なもんか! 俺は大ちゃんが大好きだ! 「でも……でも…………、……うっ……ひっく……ふぇぇぇぇ」 だ、大ちゃん!? 「嘘です……ひっく、嘘なんです……っく。わっ……わたっ……ひっく……ぜんぜ……ひっく……」 ご、ごめん……。俺、自分の事しか考えないでこんな事言って……。やっぱり…… 迷惑だったよね……。 「ちが……ひっく、違うんです……ぐすっ……」 えっ……? 「わ……わた……ひっく、私も○○さんの……っ……事……。でも……ひっく……、私…… 全然……っ……他の皆さんと比べると……ひっ……魅力無いから……、あっ……相手して…… ひっく……貰えないって……」 だ、だからそんなことないって! 俺にとって、大ちゃんが一番だから! 「でも……ひっく、でも……」 あーーもう! 俺の想いを証明してやる! 「ひっく……えっ……? んん!?」 んっ……。 「んっんっ……! …………ん……」 …………っは。…………、こっ、これでも分からない? 「…………(ふるふる)」 ほっ……、良かった……。 「あ……あのっ。ほ、本当に私なんかで……」 私なんかじゃない。大ちゃんじゃないと駄目なんだ。 「う、嬉しい……です。私も……、○○さんが大好きです」 俺も大好きだよ、大ちゃん。 「あ、あの……、えと……」 ん? なんだい? 「も、もう一度、あ、あなたの想い……、しょ、証明して……くれませんか……?」 ああ、何度だって証明してやるよ。ほら……、目を閉じて……。 「は、はい」 ん……。 「ん……」 ------------------------------------------------------------------------------------------------------- 蛇足 ――――博麗神社―――― 「ほらさー、あたいの二つ名って恋娘じゃん」 縁側に座って足をぶらぶらさせながら、誰に聞かせるでもなく言う。 「誰が誰を好きかってぐらい、すぐ分かるんだよねー」 だから、大ちゃんとあいつが両想いってことぐらいすぐ分かった。 「やっぱり、好き同士はくっつくのが一番だよねー」 あいつの大ちゃんを見る視線にも、大ちゃんのあいつを見る視線にも。 ――泣いてる? 気づかない振りしてたんだけど。 「泣いてないわよっ!」 ――泣いてる? あたいもあいつのこと好きだったんだけど。 「泣いてないって! あたいを泣かしたら大したもんよっ!」 後ろで紅白がクスクス笑う。 ムカついたけど、後ろを振り返ることは出来なかった。 なんでか分からないけど、外の風景が酷く歪んで見えた。 1スレ目 887 俺は紅魔館の近くの湖に住む妖精。 名前はまだ無い。 ていうかきっとこれからも無い。 唐突ではあるが俺は今恋をしている。 緑色のサイドポニー。 面倒見のよさ。 時折見せる笑顔。 全てが俺を狂わせる。 そう、俺は大妖精さんに恋をしていた。 今日こそこの思い、伝われ大妖精さんに! 「大妖精さん!」 「あ、えっと、な、なに?」 「好きです!付き合ってください!」 「え、えっと・・・ごめんなさい」 「ぐはっ」 弾幕ごっこの後のチルノのようにまっ逆さまに落ちていく俺。 大きな水飛沫を上げて湖に墜落した。 湖畔に流れ着いた時にはもう日も暮れかけていた。 「これで何回目だ?・・・6回?いや14回?」 「お前数も数えられないのかよ、23回目だ、今ので」 もうそんなに告白していたのか。 そしてその都度落ちていたのか。 「全く・・・だから高嶺の花だって言ってるだろ?おまえにゃ無理だって」 「やってみなきゃわからんだろ!」 「散々やってるだろ・・・」 やれやれといった様子で肩をすくめる仲間たち。 後で弾幕処刑だ。 俺が大妖精さんに初めて告白した時は丁度1年くらい前のことだった。 確か仲間内で告白することを宣言した時は、 「無理だな」「高望みだな」「バカだな」「⑨だな」 とか散々に言われたんだった。 そして次の日に告白してみたんだけど・・・ その時は確か、 「ちょっと、その、時間ください!」 って言われて、その次の日にキッパリと断られちゃったんだよな。 それからずっと、1ヶ月2回のペースで告白し続けて全部撃沈してるんだよな・・・。 「お前もういい加減諦めたらどうよ?無駄だって、無駄」 「いいや!俺は諦めないね!『諦めたらそこで気合終了』だってどっかの偉い人が言ってたし!」 「偉い人・・・?偉いのか彼は・・・?それに気合じゃねえ、試合だ」 「野球は9回裏3アウトからって言うだろ!」 「もう試合終わってるじゃねえかよそれ」 「とにかく諦めないからなー!」 「はいはい、好きにしろよ」 「ちくしょー!今に見てろよ!」 絶対、絶対大妖精さんを彼女にしてみせる! それから数日後。 そういえば今日で丁度初告白から1年じゃなかっただろうか。 よし!今日はそんな特別な日なんだ! 今日は絶対に成功するさ!間違いない! 「大妖精さん待っててください!今行きます!」 住処を出て急いで湖の中心に向かう。 大妖精さんはいつもそこにいる。 もちろん今日だって・・・いた! 「大妖精さんっ!」 「あ、ど、どうも」 「今日こそおーけーもらいに来ましたよっ!」 一旦息を大きく吸い込んで、一息に言った。 「大妖精さん!好きです!俺と付き合ってください!」 そしてめくるめくパラダイスへ! 大妖精さんによって俺にとってのこの世界は楽園に変わる! パラダイス・シフト!略すとPS!PSってプレステとかフェイズシフトとかいいイメージ沢山!縁起いい! そんなくだらないことを考えながら大妖精さんを見つめる。 返事はまだだ。そういえば今日は返事までが長い。いつもは即答なのに。 これはもしかするともしかするかも! 「え、ええっと・・・はい、いいです・・・よ」 「・・・え?」 今なんと? 「だ、だからその、付き合っても、いいです、よ」 「ま、マジですか!」 「う、うん」 「やった!やったやった!やったやったやったやった!」 遂にやったぞ俺!成し遂げたぞ俺!偉いぞ俺!よくやった俺! と、そこでふと疑問を抱いた。 「えっと・・・嬉しいんですけど、なんでまた急におっけーくれたんですか?」 「ええっ、あの・・・それは、その」 人差し指を合わせて上目遣いになる大妖精さん。 一瞬落ちそうになったのは秘密だ。 「今日で、1年じゃないですか、丁度」 「え・・・覚えててくれてたんですか!」 意外だった。そして嬉しかった。 でもそれがなんでおっけーと結びつくのかまだ見えてこない。 「その、初めて告白された時に、チルノちゃんに相談したんですよ・・・」 「あ、それで『時間ください』って言ったんですか」 「はい。そしたら、チルノちゃんが『ダメダメ!絶対ダメ!あんなバカとじゃダメ!』って猛反対して・・・」 ちくしょう、チルノの奴め、自分のこと棚に上げてバカだと? 後であいつも弾幕処刑だ。 「それで、賭けみたいなことしよう、ってことになったんですよ」 「賭け?」 「その、あなたがこれから1年間ずっと諦めなかったらそのときはおっけーしてもいいよ、って・・・」 なるほど。 それでこうなったのか。 「えっと、その、あの、今まで1年間ずっと素っ気無い態度とってごめんなさいっ!」 「え、いや、その」 「ごめんなさいっ!本当にごめんなさいっ!」 「ちょ、ちょっと大妖精さん、落ち着いてよ」 「怒って、ないんですか?」 そう言って上目遣いで俺を見る大妖精さん。 狙ってやってるわけじゃないと思うが、そんな顔されたら怒れない。 それに・・・ 「いや、そのね、俺が好きで勝手に付きまとってたわけだし、むしろこっちが迷惑かけてたんじゃ・・・」 「そんなことないですっ!むしろ嬉しかったですよ!」 「えーと、でもそれじゃ俺の気が済まないから・・・」 「そんな、どうすればいいんですか?」 あれ、なんか立場がおかしい気がするぞ。まいっか。 「その、おあいこ、ってことで」 「おあいこ、ですか?」 「うん。おあいこ」 「あ・・・はいっ、わかりましたっ!」 どうやら意図を汲んでくれたらしい。 伝わらなかったらどうしようかと思った。ただでさえこの状況でいっぱいいっぱいなのに。 俺がホッと胸をなでおろして、大妖精さんの方をチラッと見ると、彼女は顔を赤らめながらこっちを見ていた。 「あの・・・ちょっと、いいですか?」 「あ、え、な、何?」 「えっと・・・キス、して欲しいです」 そうきたかっ! もう俺の心臓は破裂寸前だ。 さっきから大妖精さんの可愛い仕草を見すぎている。いっぱいいっぱいなのに。 落ち着け、おつちけ俺! 「じゃ、じゃあその、目を閉じて」 何とか、息を整えそれだけ言った。 大妖精さんは、コクリと頷くと、目を閉じて俺のほうに向いた。 あんまり待たせるのもあれだよな・・・男らしく無いというかなんというか。 俺は覚悟を決めて、大妖精さんに近づいていった。 彼女の顔が視界いっぱいに広がっていく。 俺はさらにいっぱいいっぱいになっていく。 そして、俺は彼女に口付けをした。 唇を重ねるだけのキス。 それだけでももう心臓破裂寸前。てか破裂したんじゃないかこれ? 唇を離すと、大妖精さんはにっこりと笑ってこう言った。 「私、幸せです」 「ああもう俺も幸せって言うかなんと言うか幸せすぎて夢じゃなかろうかこれは」 「えいっ」 ぎゅううぅううぅ 「いでででででで!」 「夢じゃ、ないですよね?」 大妖精さんにほっぺたをつねられた。 「ああ、うん、夢じゃない、みたいだ」 そう、夢じゃない。 これから、ずっと、俺は大妖精さんと、一緒なんだ――― 1スレ目 894 草木も眠る丑三つ時・・・とまではいかないがそれなりに夜も更けた時間。 人間たちは眠りにつき、妖怪たちが目を覚ます・・・そんなあいまいな頃だ。 俺たちは紅魔湖のほとりにある小さな広場にいた。 前は湖、後ろは林。 大きく開けた空には雲ひとつなく、たくさんの星がきらきらと思い思いに輝いている。 月は出ていなかったが、そのおかげでいつもより星の輝きが増しているように見えた。 まさに、絶好の飛行日和・・・もとい、絶好の飛行星夜だ。 「さて・・・準備のほうはよろしいでしょうか?」 俺の前で湖のほうを見ていた大妖精さんが、くるりと振り返り尋ねてくる。 星明りしかない今、彼女の顔をよく見ることができないのが少し悔やまれた。 「ああ、念仏はもう唱え終わったぜ。何があっても、心残りはないさ」 「なら安心ですね。これでもう心置きなく・・・」 「って、そこで流さないでくれ、すっごい不安になるから・・・」 「うふふ・・・そんなに心配しなくても大丈夫ですよ。私の手さえ、離さなければ・・・」 そう言って差し出される大妖精さんの手。 暗闇の中でもわかるその細さ、その白さ・・・。 俺は、その感触を確かめるように、ゆっくりと、しっかりと、その手をつないだ。 ◇ ◇ ◇ ◇ 俺は、2ヶ月ほど前、幻想郷というへんてこな世界に紛れ込んだ。 そこは妖怪が勝手気ままに闊歩し、魔法使いが豪快に魔法を放ち、巫女が平気で空を飛ぶという、元の世界では 考えられないような世界だった。 たまに妖怪に追いかけられ、魔法使いの実験台にされそうになりながら経過すること半月、俺がたどり着いたのは 紅魔湖と呼ばれる湖のほとり。 そこで、氷の妖精であるチルノ・・・そして、そのお姉さん的存在である大妖精さんに出会った。どうやら、この あたりは彼女たちの住処だったらしい。 大妖精さんは俺の事情を親身になって聞いてくれた。 そして俺が元の世界に戻れるまでここで暮らしたらどうかと提案してきたのである。 最初は俺も戸惑った。 二人は妖精とはいえ、羽根が生えている以外はどう見ても普通の女の子だ。そんな二人と一緒に生活するというのは、 男として抵抗がある。(ちなみにチルノは大反対していた) しかし、大妖精さんは、 「事情が事情ですし・・・それに困っているのをほっとけないじゃないですか」 結局、ほかに行く当てもなかった俺は、彼女の提案を半分だけ受けて、彼女たちの住処の近くに暮らすことにしたのだ。 (さすがに、二人と一緒に暮らすのは遠慮した) こうして、紅魔湖のほとりで二人と共に行動すること1ヵ月半。 共に行動することによって、俺は二人とだんだんと打ち解けていくことができた。 最初は俺のことを嫌ってことごとく攻撃を仕掛けてきたチルノも、だんだんと俺のことを気に入るようになっていった。 チルノをからかって遊んだり、大妖精さんの手伝いをしたり、近辺に出没する低級妖怪を追っ払ってもらったりしている うちに、俺はすっかりここでの生活に慣れきってしまったのだ。 住めば都とはよく言ったものだが、まさかこんな辺鄙なところまで都になるなんて思っても見なかったな。 さて、そんなある日・・・つまり今日のことである、 「あの・・・○○さん、空を飛んでみたいなって思いませんか?」 大妖精さんがその話を持ちかけてきたのは、昼を少し過ぎた頃だった。 いつものようにチルノをからかい、チルノで遊び、アイシクルフォールの反撃から逃げていた時、そばにやってきた 大妖精さんがおずおずとそう切り出したのだ。 「・・・ああいうのにふっ飛ばされるのは勘弁だけど」 近くに落ちてきた氷柱を横目で見つつ答える。 「も、もちろん、本当の意味で飛ぶってことですよ」 「ああ、それなら、まぁ、そう思うこともあるよ。特にこの世界は空を飛べるやつばっかりだから うらやましいくらいだ」 チルノに見つからないように体勢を低くして木の裏に隠れる。 大妖精さんも気を利かせてか、俺と同じように木の裏に回りこんでくれた。 細い木の後ろに無理矢理二人が隠れるものだから狭い。 すぐ近くに迫った大妖精さんの顔にちょっとドキッとした。 「??」 「ああ、いや、なんでもない。んで、それがどうかしたの?」 「あ、はい。もし、○○さんがよければですけれど・・・」 大妖精さんは、そこでいったん言葉を区切った。 なんだろう? 次のセリフを言いあぐねているようだ。 「大妖精さん?」 「えっと・・・ですね。もしよろしければ・・・」 少しの間、もじもじとした後。 「よろしければ・・・今夜、一緒に空を飛んでみませんか?」 「空を・・・」 思わず飛んでくる氷柱に目を向ける。 そして想像。 星の輝く夜。 空を星を映す湖面。 緩やかな風。 降ってくる氷柱。 吹っ飛ぶ俺と大妖精さん。 「・・・・・・」 「えっと・・・たぶん、○○さんの想像しているものとは違いますから」 「あ、やっぱり?」 馬鹿な想像をかき消す。 「しかし、空を飛ぶって言っても、俺は飛べないぞ?」 「あ、それは大丈夫です。私が何とかしますから」 「んー・・・」 どうするのかはわからないが、大妖精さんが言うのであれば大丈夫だろう。 これがチルノだったら、絶対信用ならないけどな。 「ん、わかった」 「一緒に飛んでくれるんですか?」 「ああ、いいよ」 「わぁ・・・あ、ありがとうございます!」 俺の言葉に大妖精さんが満面の笑みを浮かべる。 そして、頭を下げようとするから顔がさらに近づきそうになって焦った。 「ちょっ! 大妖精さん、近いっ、近いっ!」 「あ、あら・・・すみません、私ったらつい・・・」 「ったく・・・それじゃ、今夜のことをチルノにも言っとかないとな。おー・・・」 「あっ! 待ってください!」 チルノに向かって呼びかけようとした俺を大妖精さんが止めた。 不思議に思い彼女に振り返ると、 「あの・・・今日のことは、チルノちゃんには内緒で・・・」 「え・・・」 言葉に詰まる。 チルノに内緒ということは。 えっと、『俺+大妖精さん+チルノ-⑨』だから・・・。 「えっと・・・テンコー?」 なんでやねん。 いかん、混乱して思考がおかしくなってる。 落ち着けー! 落ち着け俺! つまーり、つまりだ。 大妖精さんが言っているのは・・・。 「・・・俺と大妖精さんだけ?」 「・・・はい」 そううなずく彼女の顔は、ちょっとだけ赤くなっている気がした。 あーと・・・こういう場合はなんて言えばいいんだろうか? 「・・・・・・」 「・・・・・・」 「・・・ようは、素敵でムード満点な空の遊覧デー・・・」 「で、では! そういうことですから!」 俺の話が終わる前に大妖精さんが立ち上がり、全速力で飛び去っていってしまった。 その場にぽつんと残される俺。 うーむ、どうやらセリフを間違えたらしい。 「・・・しかし、大妖精さんと・・・か」 ポツリとつぶやいて、俺は彼女の顔を思い浮かべる。 笑っている顔、怒っている顔、さっきの少し照れた顔。 鮮明に思い浮かぶいろいろな表情。 そして・・・。 ひときわ鮮明に思い出される、あの・・・。 「・・・・・・」 俺は首を振って、思考を振り払った。 しかめた顔を元に戻し、気を紛らわすように声を大にして言う。 「・・・なんにしても楽しみだなぁ」 「あたいにぼこぼこにされることが?」 「そうそう、チルノのぼこぼこをさすること・・・はい?」 今、聞こえてはならない声が聞こえた気が・・・。 あはは、そんなはずがないだろう? まさかこんなところにやつが来るなんて・・・。 あれ? でも、よく考えたら、俺、さっきまで何してたんだっけ? たしか、いつものようにチルノをからかい、チルノで遊び、アイシクルフォールの反撃から逃げていたところで 木の裏に隠れてやりすごし・・・。 ゆっくりと振り返ると、そこに仁王立ちしたチルノがいた。 「あら、ちるのさん、ごきげんよう。どうしてここがわかったのかしら?」 「大ちゃんが猛スピードでここから飛び出してきたのが見えたから」 「ああ、なるほど。なっとくなっとく。おっと、きゅうようをおもいだした、おいどんはこれにて・・・」 「大ちゃんに何をしたのよ!! 雹符『ヘイルストーム』!」 「うぎゃああぁぁぁぁーーーー!!!」 俺、必死に逃げたのち、体力が尽きてばたんキュー。 日が落ちる前に目が覚めたのと、チルノに今夜のことがばれていなかったのが不幸中の幸いだった。 ◇ ◇ ◇ ◇ 「○○さん? 何惚けてるんですか?」 「ちょっと回想シーンを」 「回想?」 「いや、なんでも・・・」 いつの間にか回想シーンに突入していた俺に、大妖精さんが首をかしげる。 仕方ないじゃないか、そういう都合なんだから。 「それより、そろそろ出発しよう。じゃないと、チルノが起きてくるかもしれないし」 「あ、はい、そうですね」 チルノは先ほど豪快な子守唄で寝かしつけ・・・ようとしたらあまりに豪快すぎて氷柱が飛んだ。 まぁ、さっき見た分じゃしっかり寝ていたみたいなので起きてくることはないだろう。 「・・・では、行きますね」 大妖精さんが再び俺に背を向ける。 少し風が出てきたのか、俺の身体を涼しい風がなでていく。 大妖精さんの羽根がゆっくりと動いて・・・、だんだんと早くなって・・・、俺の身体をなでる風がさらに強くなって・・・。 ふわりと浮かぶ大妖精さん。ふわりと浮かぶ俺の身体。 「わわ・・・」 思わず大妖精さんの手を握る力を緩めてしまいそうになる。 「だめです! 絶対に手を離しちゃいけません!」 大妖精さんの鋭い声。 その声に俺は再び彼女の手をしっかりと握った。 俺の身体が大妖精さんと共に宙に浮かんで、そのまま高く、高く上っていく。 感じる風はさらに強く、俺をしっかり包んでいる。 いや・・・これは決して比喩ではない。 俺の身体の周りを風が包んで、そして俺の身体を浮かべているのだ。 以前、大妖精さんが言っていた。妖精というのは自然の一部であり、妖精の力は自然の力であるということを。 そう・・・これは大妖精さんの力だ。 大妖精さんの力が風の力となり、俺を宙に浮かべているんだ。 「すごいな・・・」 「えへん、すごいでしょう」 漏らした言葉を聞き逃さず、大妖精さんが自慢げに答えた。 俺たちは順調に空を上っていき、しばらくすると上昇をやめ、水平にゆっくりと移動しはじめた。 さっきまでいた広場はもう小さく、真下に広がるのは広い湖に映る広い夜空だった。 上を見ても星、下を見ても星。 星と星に挟まれての遊覧飛行は、まるで星の海を泳いでいるかのようにきれいで、心地よい。 「どうです? とってもきれいでしょう?」 「ああ、きれいだ。気に入ったよ」 「うふふ・・・○○さんに気に入ってもらえて、うれしいです」 「ずるいな、この世界の連中は。こんなにいい事ができるなんて」 「そうですね。でも、妖精も妖怪も、一部の人間も・・・普通に飛ぶことが当たり前になってますから、○○さんのように 感動してくれる人は、きっといないかもしれないですね」 「うーん・・・それは、ちょっと悲しいな。もしかして、大妖精さんもそうなの?」 「私も・・・そうですね・・・。でも、今は違います。だって・・・」 大妖精さんの声は小さくて、その先は風にかき消されてよく聞こえなかった。 「・・・? 何? よく聞こえなかった」 「内緒です」 「じゃあ、ヒント」 「ヒントもないですよ」 「ちぇっ」 やがて、しばらく飛んでいると左手に小さな島が見えてきた。 暗くてよく見えないが、島の中央に大きな建物が立っているような気がする。 「あれは何だろう?」 「あ、あれは紅魔館ですね」 「紅魔館? ・・・そういえば、前にどこかで吸血鬼が支配する紅い大きな屋敷があるって聞いたことがあるな・・・」 「それですよ、それ。あまりあのお屋敷に近づかないほうがいいです。そろそろ、引き返しましょうか」 「あれ?」 そのとき、俺はそのお屋敷から黒くて小さな点がいくつも現れてくるのが見えた。 その点はどんどん大きくなって・・・、やがて形がはっきりしてくる。 「もしかして、こうもり・・・?」 「え? あっ! 危ないっ!」 大妖精さんが叫ぶ。 その瞬間、俺たちはあっという間にこうもりの群れの中へと引き込まれてしまっていた! こんな夜空で形がはっきり見えるということは、それだけ近くまで迫っていたという証拠なのだ。 「うわぁっ!」 「きゃあっ!」 何百という数のこうもりが俺たちの横をすり抜けていく! 俺と大妖精さんの横を掠めていくこうもりも少なくはない! 「大妖精さん! 早くここから逃げないと!」 「は、はいっ!」 俺たちはすぐさま方向転換し、こうもりの群れから離脱しようとした。 ぱしんっ! と音がして、俺と大妖精さんがつないだ手に1匹のこうもりがぶつかってきたのがちょうどその時。 その弾みで、つながっていた手が・・・離れた。 ふっと、俺を包んでいた風が消えた。 そして、再び風。 でも、今度は俺を包む風ではなく、相対的に上方に流れていく空気の動き。 「○○さんっ!!」 大妖精さんの叫びも空気に阻まれて聞こえづらい。 急なことで頭がうまく働いていない。 俺の身体が押し分けていく空気が冷たくて痛い。 ああ、そっか。 ひとつだけわかった。 俺は今、 真下にある冷たい湖へと落下しているんだ・・・。 でも、それがわかっただけだった。 悲鳴を上げることも、無駄にあがくこともできなくて。 その身を重力にまかせながら、ただ、落ちていく・・・。 頭の中がかすんでいく。 意識が霧の中に消えようとする。 ふと、俺の身体を暖かい何かが包んだ気がした。 でもそれも、やがて霧の中に消えようとして・・・ ドンという衝撃と共に闇が訪れた。 ◇ ◇ ◇ ◇ 最初に思ったことは、寒い。 全身がずぶぬれになっているような感触。 少しの風でも、それが俺の体温を下げていく。 そして、身体が痛い。 全身が鞭打ちにでもあったかのような痛みだ。 頭はまだはっきりしない。 ぼんやりと黒い靄がかかったかのよう。 ・・・何か聞こえてくる・・・? 「・・・さん・・・」 あれは・・・だれかの声だ・・・。 「・・・てくだ・・・い!」 涙交じりの声。 「・・・んじゃ嫌です!」 必死に俺に呼びかける声・・・。 あれは・・・誰の声だったっけ? 「・・・さん、起きてっ! 起きて・・・ください・・・!」 起きる・・・ああ、そうか・・・。 起きなきゃ・・・。 「あ・・・・・・起き・・・た」 うっすらと目を開ける。 霞む視界の中、女の子が俺を驚いた表情で見つめていた。 横で結んでいる、明るい緑色の髪。 黄色いリボンも着ている服もずぶぬれになっている。 そして・・・背中には4枚の羽根。 「・・・・・・」 「・・・・・・」 しばらくそのまま見つめ合う俺と大妖精さん。 ・・・ああ、そっか。 彼女は大妖精さんだ。 ようやく思い出した。 そしてそのことを皮切りに、頭の中が鮮明になっていく。 何で俺たちがこんなことになっているのか・・・。 何があったのか・・・思い出す。 「・・・・・・」 「・・・・・・」 「・・・寒いな」 一言だけ・・・俺はそう言って笑った。 その一言が、俺が無事である証拠となった。 「○○さん・・・よかった・・・」 大妖精の顔が一気に崩れる。 目に貯めた大粒の涙があふれて・・・こぼれる。 「よかった・・・うぅ・・・○○さんが生きてて・・・ぐすっ、ひく・・・本当に・・・よかった・・・」 そのまま、大妖精さんは泣き出してしまった。 「ごめんなさい・・・私が、しっかり・・・ぐす・・・手を握ってれば・・・こんなことには・・・うぅっ」 俺が生きていたことへの安堵、申し訳のなさ、自分への悔恨・・・大妖精さんの涙からそんな感情が読み取れた。 そういえば・・・今日の昼間のこと。 大妖精さんのことを思ったとき、特にはっきりと鮮明に思い浮かべた表情があった。 それは涙を流して悲しむ大妖精さん・・・。 でも、それを思い浮かべるたびにこちらまで悲しくなってくる。 そして、今は・・・俺の目の前で、大妖精さんが泣いている。 「・・・泣かないでくれよ」 ゆっくりと身体を起こす。 身体のほうは、痛み以外の異常はない。 「俺が湖に落ちる直前・・・暖かいものが俺のことを守ってくれたんだ。あれ、大妖精さんなんだろ?」 泣きながらこくんと首を振る。 自由落下のスピードに追いついて、俺のことを助けようとしたのだろう。 結果的には二人そろって水没したが、そのぶん湖に落ちたときの衝撃が和らいだおかげで、こうして俺は無事でいる。 「今の俺はなんともない。もしあの時、大妖精さんが助けてくれなかったら、今頃俺はどうなっていたか・・・。 だから、大妖精さんは謝る必要なんてない。涙を流す必要なんてない」 「で、でも・・・」 「それに・・・大妖精・・・」 俺は、大妖精さんの・・・いや・・・大妖精の身体をそっと抱きしめた。 びくりと大妖精の身体が震える。 彼女の身体は俺と同じくらい冷たく・・・そして小さかった。 「俺は・・・大妖精の泣いている姿・・・見たくない」 「・・・・・・」 「大妖精の泣き顔を見ると、俺はとっても悲しくなる。大妖精のそばにいって一緒に泣きたくなってしまうくらい・・・。 大妖精には笑顔が似合うんだ。大妖精の笑顔を見ると、俺もどんどんうれしくなってくる。大妖精の隣で一緒に 笑って・・・幸せな気分になれるんだ」 だから・・・大妖精にはいつも笑顔でいてほしい。 だから・・・俺に笑顔を見せてほしい。 「だから・・・泣かないで・・・笑ってほしい」 だって・・・俺は・・・。 「俺は、大妖精が好きだから・・・好きな人には、いつも笑顔でいてほしい」 「・・・・・・」 俺の腕の中で、大妖精は静かにたたずんでいる。 嗚咽はもう、聞こえなかった。 「・・・本当・・・ですか?」 「ああ、本当だ」 「本当に・・・私のことが・・・好きなんですか?」 「絶対本当だ」 「・・・信じて・・・いいんですね?」 「ああ・・・」 俺の言葉に・・・大妖精が顔を上げる。 まだ、涙は残っている。 目も赤いし、顔も涙でぐしゃぐしゃだ。 でも・・・。 「・・・じゃあ、私、○○さんのために、笑います・・・」 その顔は・・・。 「だって・・・私も・・・」 まるで太陽のような、笑顔だった。 「○○さんのこと・・・好きですから」 END おまけ 「あのー、美鈴隊長ー。あの二人、どうしましょう? 一応ここ、紅魔館の敷地内なんですけれど・・・」 「ほっときなさいな。今ここで出てって追い出したら野暮ってものだわ。・・・それに」 「うおおおーー! いいぞー! もっとやっちゃえ!」 「そこよっ! キスしなさい! キス!」 「押し倒せー!」 「この盛り上がりじゃ、うちも役に立たないしね」 「・・・・・・」 「あっ、ほらっ! もうちょっと! もうちょっと顔を寄せるのよ!」 「たいちょ~~・・・」
https://w.atwiki.jp/thshinkour/pages/258.html
信仰+ コスト 戦闘力 HP df 労働 知識 探索 特殊能力 0 0 2000 100 10 5 4 5 妖精 チルノサポート ちびっこ お引きユニットが板についてきた、 攻撃 スペルカード名 攻撃対象 ダメージ量 ダメージ発生回数 弱 通常弾幕 全体 戦闘力×0.2 1回 中 通常弾幕 単体 戦闘力×0.5 1回 強 通常弾幕 全体 戦闘力×0.3 1回 関連霊撃 無し 関連アーティファクト カード名 コスト 効果 不夜城紅魔館 50万 戦闘開始フェイズスキップ 満月の時計塔 50万 カリスマ(弱) 妖精のメタセコイア 30万 妖精コンテニュー 絆 絆名称 組み合わせ 効果 リモート可否※ ちっちゃいものクラブ ちびっこ×5 戦闘力を制限 - 大チルは湖のお友達? チルノ×大妖精 ⑨発動率アップ ※○:問題なく成立し効果発動 △:成立はするが一部効果は使えない ×:成立するが効果は使えない -:成立しない 特別な入手法 無し
https://w.atwiki.jp/propoichathre/pages/1534.html
大妖精6 Megalith 2011/01/27 「あぁ……あつい……」 「大丈夫?」 「あんまり大丈夫じゃないかも……」 さて、今の状況を説明しておこう。 今俺は腰に手ぬぐいを巻いている湯上りの様な恰好で、大妖精に膝枕されながら団扇で仰がれている。 何故そのような状況になってしまったかと言えば、ただ単に俺が風呂でのぼせたからである。 元々熱い湯に長い間浸かるのが好きな俺だったが、今回ばかりは長く浸かり過ぎたらしい。 気持ち悪さを覚えた時にはもう遅く、その後すぐに吐き気とめまいが襲ってきた。 ぶっ倒れそうになりながらもなんとか脱衣所までたどり着いたが、そこまでだった。 ほとんど気絶している様な状態だったが、それを大妖精が発見して今に至る、と。 「ホントゴメン……手間掛けさせて……」 「ううん、そんな事無いよ」 大妖精はやさしい声で答えた。 顔の部分に濡らしたタオルが掛けられている為見えないが、きっと大妖精は笑顔を浮かべているのだろう。 それを思うと、俺の心は申し訳なさと情けなさで一杯になる。 考えてみれば俺は大妖精に迷惑ばっかり掛けてる気がする。 前にも宴会で調子に乗って飲み過ぎて泥酔状態になった時にもこうやって介抱して貰った気がする。 本当、俺には過ぎたいい娘だよなぁ……。 という事をその酔っぱらった時に言ってみたら、 「そんな事言わないでください!!そんな事いう○○さんは嫌いです!!」 と怒られてしまった。 しかも若干涙目になりながら。 そんな事もあったので自分を卑下するのもこの辺にしておく事にする。 「どう、まだ気分悪い?」 「いや、だいぶ楽になったよ」 大妖精の介抱もあってか体調はかなり良くなった。 まだ多少熱っぽさと頭痛はあるが、大丈夫だろう。 これ以上ずっと膝枕をしてもらっているのも悪いと思って体を起こそうとしたが、 「駄目、まだ安静にしてて」 と、制止されてしまった。 仕方が無いので体の力を再び抜き、大妖精に任せる。 その時、突然頬に何か冷たいものが触れた。 いきなりの事に驚くが、少し経つとその感触からそれが何なのか分かった。 おそらく、大妖精の手のひらだろう。 彼女のそれは火照った体にはとても冷たく、とても心地よく感じるものだった。 「ほら、まだこんなに熱いじゃない。まだ安静にしてないと……」 俺は無意識の内に大妖精の手の上に自分の手を重ねていた。 「気持ちいい……」 そのひんやりとした心地良さから、思わず声が漏れる。 その冷たさは乾ききった砂漠に水が吸われるように浸透していく。 もっとその冷たさが欲しくて、抑える手の力を強める。 「ふふっ……」 ふと、大妖精の笑い声が聞こえた。 「んあ、ご、ごめん……」 「ううん、いいよ。ちょっと嬉しかっただけだから」 「嬉しい?」 「うん、○○さんに甘えられてると思ったら嬉しくて。あと、可愛かったし」 それはそれで情けない理由に感じられる。 正直、男として可愛いと言われて素直に喜べない。 「○○さんはいつもしっかりしてて、弱い所を見せないで、何でも出来て。私の事、必要無いのかなぁって思えちゃう時があるんだ」 「……」 「でも、前の酔っぱらった時とか今みたいに私を頼ったり甘えてくれたりすると安心するんだ。ああ、○○さんは私の事信用してくれてるんだなって」 大妖精の告白を聞いて俺は激しい自責の念に駆られた。 俺は知らず々の内に彼女をここまで思い詰めさせていたのだ。 俺は顔に掛けられているタオルを手で払った。 目に映るのは大妖精の笑顔。 その笑顔の目には、涙が少し浮かんでいる様な気がした。 「ゴメン……大ちゃんの事も考えないで……」 「うん……うん……」 そして彼女は笑った。 とびっきりの笑顔で。 涙を流して彼女は笑った。 Megalith 2011/12/16 僕は今友人とメールをしている。 「大ちゃんに慰めてもらいます、っと」 そうひとりごちながら文字を入力した。 無論本当に大ちゃん-僕の伴侶である大妖精にそんなことをしてもらうつもりはない。 第一男が女の子が慰めてもらうなんて子供っぽいし女々しくて情けないしね。 むしろ僕が慰める側になりたいなー、なんて。 まぁうだうだ言ってみても状況は変わらないだろう。 あーもうなんか全部が面倒くさい。 「大ちゃんかわいいよ大ちゃん」 つぶやきながら送信する。 そのとたん、自室の入り口の方ですごい音がした。 見ると、彼女本人、大妖精がそこにいた。 「」 「えと…ごめんなさいっ!」 どうやら彼女は先ほど時計を落としてしまったことを気にしているようだ、ハハッ可愛すぎワロス。 …思考回路が正常に機能しない。 状況を整理しよう。 やべえきかれた。 \(^o^)/ 「えっと…大ちゃん」 「は、はい!」 まともに顔が見れない。 「その…いつから聞いてたの…?」 「な、慰めてもらいますのところから…」 「」 死んでくる。 ほぼ全部じゃねーか! 恥ずかしいってレベルじゃねーぞ! 「!?なんで窓に足をかけてるんですか!?」 「しぬんだよ?」 「いやそんな当然でしょ?みたいな顔しないでやめてください!」 いったい彼女はなにを言っているのだろうか? !ああわかった! 「この高さじゃ死ねないや!」 「そうじゃありませんって…カッターナイフを手首に当てないで!?とりあえず死ぬことから離れてください!」 死ぬな…生きたまま苦しめと言うことか…。 相当怒らせちゃったなー。 ちらりと大ちゃんの顔を伺う。 …やべえ顔真っ赤だ絶対ブチギレてるよどうしよう助けてえーりん! 「…あなた」 「ふぁい!」 我ながら間抜けな返事をしてしまったと思う。 まるで酸素を止めることを命令されたロボットのような返事をした僕のことをきっと養豚場の豚を見るような目で見ているだろう彼女の次の言葉をうつむいて待つ。 「そこに正座してください」 ktkr!制裁時間(ヴァイオレンスタイム)キタコレ!! 何されるんだろうかなぁ!? ビンタからのクナイ弾ってのが一番想像しやすいなぁ そんな期待(?)に胸を膨らませる僕に、 「め、目を閉じてください」 「」 \(^o^)/ 彼女が近づいてくるのが気配で分かる。 続いて飛んでくるであろう頬を打つ衝撃に備えて顔をこわばらせる僕だったが、 肝心の衝撃がいつまでたってもこない。 その代わりにきたのは、ふに、という顔が何か柔らかいもので包まれる心地よい 感覚だった。 「!?」 「ひゃうん!」 驚いて思わず顔をよじると、大ちゃんが変な声をあげた。 今度はその声に驚き、目を開けると、そこには顔を真っ赤にして自分のたわわな胸に僕の顔を抱き抱えるようにして押しつけている大ちゃんがいた。 そうかここが天国か。 「えっと…その…慰めてほしいって言ってたので…その…///迷惑でしたか…?」 その潤んだ目は反則です大ちゃん。 色々と吹き飛びそうになる理性を必死に押さえて、口を開いた。 「だだだだだだ大ちゃん」 「は、はいぃっ!」 「子供は何人ほしいっ?」 「」 やべえ間違えた。 バイツァ・ダストとか使えねえかな… 「二人…です…」 「へ?」 一瞬何か聞こえた気がしたが気のせいだろう。 「…ありがとう」 「はい!」 気を取り直して先ほど伝えたかった言葉を言う。 鼻孔をくすぐる甘い香りを惜しみつつもゆっくりと彼女から離れる。 大ちゃんも疲れるだろうしね。 「あの…」 「うん?」 なんだかもじもじしている。 ああもう殺人的に可愛いなぁ! 「ああもう殺人的に可愛いなぁ!」 「///」 しまったつい口に出してしまった。 ああもうどうにでもなれ! そのまま大ちゃんを抱き寄せ、抱きしめた。 「ふぁっ!ん…」 胸の中で恥ずかしそうに大ちゃんが身をよじる。 何この可愛い生物。 どうやらちょうどいい定位置を見つけたらしく、おとなしくなった彼女の髪を撫でる。 さらさらとした手触りと、甘い香りに理性がry 「ねえ大ちゃん」 「ん…なんですか?」 「いや、さっきなんて言おうとしてたのかなって」 「それは…その…」 そう声をかけると、なぜか彼女は真っ赤になって口をつぐんでしまった。 なんだろう。 なにかまずいことでも言ってしまったのだろうか。 「…なって」 よく聞き取れなかったが、彼女が何か言ったようだ。 「うん?」 「わ…私も…その…慰めてほしいというか甘えたいなって…ああもう忘れてくださいぃ…///」 萌え死ぬかと思った。 クッションに顔をうずめる大ちゃんを優しく撫でる。 「ひゃうん…」 なでなで。 「ひゃうぅん…///」 鼻血出た。 ひとまず大ちゃんを離し、ティッシュを鼻にねじ込んだ。 この娘無自覚でやってるのか…? 可愛すぎだぜヒャッハー! 「ふぁんっ…///」 なでなでなで。 そういえば最近はいろいろ忙しくてあまり大ちゃんに構えなかったからなぁ…。 彼女も淋しかったのだろうか。 「大ちゃん」 「ん…なんですか?」 「愛してるよ」 「///わ、私もです…///」 これからもっと忙しくなって、彼女とこうして触れ合う時間も少なくなってくるかもしれない。 だから、せめて今だけは、もう少しこのぬくもりを感じていたい。 大妖精の小さな体を抱きしめながら、再度ゆっくりと彼女の髪を撫でた。 Megalith 2012/09/30 ○○さんはロリコンなのか否か。 それは何時になっても絶えることなく 時には忘れそうになりながらも ある程度深いところに残っていたその疑問。 そんなそれなりに浅い記憶を思い出したのも 友人の氷精による疑問が始まりである。 今現在自分とお付き合いしている男性 名前を○○さんというのだが ○○さんは優しくてあったかくて…… 何だか気付くとこっちまで暖かい気持ちになってたり… たまに意地悪なところもあったりもするけど そのあとの子供みたいな顔も何だか優しい気持ちになれたり… と、話が逸れそうになってしまった つまりそういう人だ。 一段落して冷静になり疑問を掘り返す。 友人曰わく、やっぱり○○ってロリコンなのかな、と。 何故かというとここ幻想郷には 私たちのような妖精がたくさん居るのだが 友人や私と仲良くしている内に他の妖精にも懐かれてしまったようで 元々子供っぽい○○さんと全体的に幼い妖精とは気が合うというか でも○○さんのそういうところも好きだったり… でもちょっと最近は、意地悪というか私をちょっと子供扱いしたりとか その反応を見て楽しんだりだとか多いと思う。 でもそういうところもあるけどいざとなったらちゃんと私のこと見てくれてたり 私が怪我なんかしたら心配して飛んで来てくれてなんだか嬉しくなったり… また脱線してしまった… 話を戻そう それ以後○○さんは来る度お菓子やおもちゃを持ってきては その仲良し妖精勢力を広めていったのだった その他にも私達と仲の良い闇や蟲の妖怪達ともたまに居るのを見ることや 人里の寺子屋の子供達とも仲良くしていたり、と 友人の疑問点はそういうところから来ていたのだった。 ○○さんは優しいからきっとみんなと仲良いだけだよ、とは友人に言うものの 実際のところ、どう思っているのだろう……。 というのも、本当に私の事をその…… 一人の、女性として見ているのだろうかということだ。 それに例え女として見ていても私ぐらいの女の子が偶然好きなだけじゃないかとか 私はたまたま選ばれただけなんじゃないかとか ○○さんを信頼しては居るのだが、不安だった。 優しい○○さんに限って、そんなことはないとは思っている、けれど…… 不安、というよりは怖いのかもしれない ○○さんがどこかに行ってしまうことよりも、忘れられてしまうことが。 ……よし、会いに行こう。 こんなこと考えて、○○さんのこと悪く思いたくないから 会って、確かめに行こう ○○さんの気持ちも私の気持ちも 中途半端アンド微妙アンド甘くない
https://w.atwiki.jp/orz1414/pages/114.html
■大妖精1 「あっ、こんにちは」 ん、こんにちは。 「えーと、今チルノちゃんいないんですよ」 へぇ、珍しいこともあるもんだ。 「そうですね、大体この時間は湖で遊んでるんですが」 ねぇ、ちょっと話があるんだけど。 「えっ? わ、私にですか?」 うん、大切な話なんだ。 「え……えっと……、な、何でしょう……?」 大ちゃん、いや、大妖精。 「は、はいっ!」 好きだ、愛してる! 「え……、えええええっ?」 ぜひ俺と付き合ってくれないか? 「う、嘘です!」 えっ? な、何で!? 「だって、だって! いつもチルノちゃんと遊んでくれる為に来てたじゃないですか!」 あーえーっと……、ごめん……。直接会いにくるのが恥ずかしくて…… 「でっ、でもでも! チルノちゃんと遊んでるばっかりで、私のこと全然見てくれなかった じゃないですか!」 んーと……、大ちゃんの顔見ると見とれて顔赤くなっちゃうから……。一度大ちゃんの ほう見てて、その隙にチルノに落とされたことあったし……。 「えっと……、その……、わ、私なんてスペルカードも持ってないし、弾幕ごっこも弱いし、 全然魅力無いし……」 そんなことない! 「えっ……」 俺が初めて幻想郷(ここ)に来た時、俺は不安と絶望で一杯だった。見知らぬ土地で妖怪に 追われ、全身ボロボロでもう駄目かと思った時、初めて君と出会った。君はそんな俺に にっこりと笑いかけてくれた。その後、ボロボロの俺をおろおろしながらも一生懸命介抱して くれた。右も左も分からない俺に、幻想郷(ここ)での生き方を教えてくれた。幻想郷(ここ) での生活は外の世界とは違って辛く厳しかったけど、ここに来る度に君は俺に笑いかけてくれた。 君の笑顔があったから俺はやってこれたんだ。 「う……嘘……です……、嘘……」 嘘なもんか! 俺は大ちゃんが大好きだ! 「でも……でも…………、……うっ……ひっく……ふぇぇぇぇ」 だ、大ちゃん!? 「嘘です……ひっく、嘘なんです……っく。わっ……わたっ……ひっく……ぜんぜ……ひっく……」 ご、ごめん……。俺、自分の事しか考えないでこんな事言って……。やっぱり…… 迷惑だったよね……。 「ちが……ひっく、違うんです……ぐすっ……」 えっ……? 「わ……わた……ひっく、私も○○さんの……っ……事……。でも……ひっく……、私…… 全然……っ……他の皆さんと比べると……ひっ……魅力無いから……、あっ……相手して…… ひっく……貰えないって……」 だ、だからそんなことないって! 俺にとって、大ちゃんが一番だから! 「でも……ひっく、でも……」 あーーもう! 俺の想いを証明してやる! 「ひっく……えっ……? んん!?」 んっ……。 「んっんっ……! …………ん……」 …………っは。…………、こっ、これでも分からない? 「…………(ふるふる)」 ほっ……、良かった……。 「あ……あのっ。ほ、本当に私なんかで……」 私なんかじゃない。大ちゃんじゃないと駄目なんだ。 「う、嬉しい……です。私も……、○○さんが大好きです」 俺も大好きだよ、大ちゃん。 「あ、あの……、えと……」 ん? なんだい? 「も、もう一度、あ、あなたの想い……、しょ、証明して……くれませんか……?」 ああ、何度だって証明してやるよ。ほら……、目を閉じて……。 「は、はい」 ん……。 「ん……」 ------------------------------------------------------------------------------------------------------- 蛇足 ――――博麗神社―――― 「ほらさー、あたいの二つ名って恋娘じゃん」 縁側に座って足をぶらぶらさせながら、誰に聞かせるでもなく言う。 「誰が誰を好きかってぐらい、すぐ分かるんだよねー」 だから、大ちゃんとあいつが両想いってことぐらいすぐ分かった。 「やっぱり、好き同士はくっつくのが一番だよねー」 あいつの大ちゃんを見る視線にも、大ちゃんのあいつを見る視線にも。 ――泣いてる? 気づかない振りしてたんだけど。 「泣いてないわよっ!」 ――泣いてる? あたいもあいつのこと好きだったんだけど。 「泣いてないって! あたいを泣かしたら大したもんよっ!」 後ろで紅白がクスクス笑う。 ムカついたけど、後ろを振り返ることは出来なかった。 なんでか分からないけど、外の風景が酷く歪んで見えた。 1スレ目 842 844 ─────────────────────────────────────────────────────────── 俺は紅魔館の近くの湖に住む妖精。 名前はまだ無い。 ていうかきっとこれからも無い。 唐突ではあるが俺は今恋をしている。 緑色のサイドポニー。 面倒見のよさ。 時折見せる笑顔。 全てが俺を狂わせる。 そう、俺は大妖精さんに恋をしていた。 今日こそこの思い、伝われ大妖精さんに! 「大妖精さん!」 「あ、えっと、な、なに?」 「好きです!付き合ってください!」 「え、えっと・・・ごめんなさい」 「ぐはっ」 弾幕ごっこの後のチルノのようにまっ逆さまに落ちていく俺。 大きな水飛沫を上げて湖に墜落した。 湖畔に流れ着いた時にはもう日も暮れかけていた。 「これで何回目だ?・・・6回?いや14回?」 「お前数も数えられないのかよ、23回目だ、今ので」 もうそんなに告白していたのか。 そしてその都度落ちていたのか。 「全く・・・だから高嶺の花だって言ってるだろ?おまえにゃ無理だって」 「やってみなきゃわからんだろ!」 「散々やってるだろ・・・」 やれやれといった様子で肩をすくめる仲間たち。 後で弾幕処刑だ。 俺が大妖精さんに初めて告白した時は丁度1年くらい前のことだった。 確か仲間内で告白することを宣言した時は、 「無理だな」「高望みだな」「バカだな」「⑨だな」 とか散々に言われたんだった。 そして次の日に告白してみたんだけど・・・ その時は確か、 「ちょっと、その、時間ください!」 って言われて、その次の日にキッパリと断られちゃったんだよな。 それからずっと、1ヶ月2回のペースで告白し続けて全部撃沈してるんだよな・・・。 「お前もういい加減諦めたらどうよ?無駄だって、無駄」 「いいや!俺は諦めないね!『諦めたらそこで気合終了』だってどっかの偉い人が言ってたし!」 「偉い人・・・?偉いのか彼は・・・?それに気合じゃねえ、試合だ」 「野球は9回裏3アウトからって言うだろ!」 「もう試合終わってるじゃねえかよそれ」 「とにかく諦めないからなー!」 「はいはい、好きにしろよ」 「ちくしょー!今に見てろよ!」 絶対、絶対大妖精さんを彼女にしてみせる! それから数日後。 そういえば今日で丁度初告白から1年じゃなかっただろうか。 よし!今日はそんな特別な日なんだ! 今日は絶対に成功するさ!間違いない! 「大妖精さん待っててください!今行きます!」 住処を出て急いで湖の中心に向かう。 大妖精さんはいつもそこにいる。 もちろん今日だって・・・いた! 「大妖精さんっ!」 「あ、ど、どうも」 「今日こそおーけーもらいに来ましたよっ!」 一旦息を大きく吸い込んで、一息に言った。 「大妖精さん!好きです!俺と付き合ってください!」 そしてめくるめくパラダイスへ! 大妖精さんによって俺にとってのこの世界は楽園に変わる! パラダイス・シフト!略すとPS!PSってプレステとかフェイズシフトとかいいイメージ沢山!縁起いい! そんなくだらないことを考えながら大妖精さんを見つめる。 返事はまだだ。そういえば今日は返事までが長い。いつもは即答なのに。 これはもしかするともしかするかも! 「え、ええっと・・・はい、いいです・・・よ」 「・・・え?」 今なんと? 「だ、だからその、付き合っても、いいです、よ」 「ま、マジですか!」 「う、うん」 「やった!やったやった!やったやったやったやった!」 遂にやったぞ俺!成し遂げたぞ俺!偉いぞ俺!よくやった俺! と、そこでふと疑問を抱いた。 「えっと・・・嬉しいんですけど、なんでまた急におっけーくれたんですか?」 「ええっ、あの・・・それは、その」 人差し指を合わせて上目遣いになる大妖精さん。 一瞬落ちそうになったのは秘密だ。 「今日で、1年じゃないですか、丁度」 「え・・・覚えててくれてたんですか!」 意外だった。そして嬉しかった。 でもそれがなんでおっけーと結びつくのかまだ見えてこない。 「その、初めて告白された時に、チルノちゃんに相談したんですよ・・・」 「あ、それで『時間ください』って言ったんですか」 「はい。そしたら、チルノちゃんが『ダメダメ!絶対ダメ!あんなバカとじゃダメ!』って猛反対して・・・」 ちくしょう、チルノの奴め、自分のこと棚に上げてバカだと? 後であいつも弾幕処刑だ。 「それで、賭けみたいなことしよう、ってことになったんですよ」 「賭け?」 「その、あなたがこれから1年間ずっと諦めなかったらそのときはおっけーしてもいいよ、って・・・」 なるほど。 それでこうなったのか。 「えっと、その、あの、今まで1年間ずっと素っ気無い態度とってごめんなさいっ!」 「え、いや、その」 「ごめんなさいっ!本当にごめんなさいっ!」 「ちょ、ちょっと大妖精さん、落ち着いてよ」 「怒って、ないんですか?」 そう言って上目遣いで俺を見る大妖精さん。 狙ってやってるわけじゃないと思うが、そんな顔されたら怒れない。 それに・・・ 「いや、そのね、俺が好きで勝手に付きまとってたわけだし、むしろこっちが迷惑かけてたんじゃ・・・」 「そんなことないですっ!むしろ嬉しかったですよ!」 「えーと、でもそれじゃ俺の気が済まないから・・・」 「そんな、どうすればいいんですか?」 あれ、なんか立場がおかしい気がするぞ。まいっか。 「その、おあいこ、ってことで」 「おあいこ、ですか?」 「うん。おあいこ」 「あ・・・はいっ、わかりましたっ!」 どうやら意図を汲んでくれたらしい。 伝わらなかったらどうしようかと思った。ただでさえこの状況でいっぱいいっぱいなのに。 俺がホッと胸をなでおろして、大妖精さんの方をチラッと見ると、彼女は顔を赤らめながらこっちを見ていた。 「あの・・・ちょっと、いいですか?」 「あ、え、な、何?」 「えっと・・・キス、して欲しいです」 そうきたかっ! もう俺の心臓は破裂寸前だ。 さっきから大妖精さんの可愛い仕草を見すぎている。いっぱいいっぱいなのに。 落ち着け、おつちけ俺! 「じゃ、じゃあその、目を閉じて」 何とか、息を整えそれだけ言った。 大妖精さんは、コクリと頷くと、目を閉じて俺のほうに向いた。 あんまり待たせるのもあれだよな・・・男らしく無いというかなんというか。 俺は覚悟を決めて、大妖精さんに近づいていった。 彼女の顔が視界いっぱいに広がっていく。 俺はさらにいっぱいいっぱいになっていく。 そして、俺は彼女に口付けをした。 唇を重ねるだけのキス。 それだけでももう心臓破裂寸前。てか破裂したんじゃないかこれ? 唇を離すと、大妖精さんはにっこりと笑ってこう言った。 「私、幸せです」 「ああもう俺も幸せって言うかなんと言うか幸せすぎて夢じゃなかろうかこれは」 「えいっ」 ぎゅううぅううぅ 「いでででででで!」 「夢じゃ、ないですよね?」 大妖精さんにほっぺたをつねられた。 「ああ、うん、夢じゃない、みたいだ」 そう、夢じゃない。 これから、ずっと、俺は大妖精さんと、一緒なんだ――― 1スレ目 887 ─────────────────────────────────────────────────────────── 草木も眠る丑三つ時・・・とまではいかないがそれなりに夜も更けた時間。 人間たちは眠りにつき、妖怪たちが目を覚ます・・・そんなあいまいな頃だ。 俺たちは紅魔湖のほとりにある小さな広場にいた。 前は湖、後ろは林。 大きく開けた空には雲ひとつなく、たくさんの星がきらきらと思い思いに輝いている。 月は出ていなかったが、そのおかげでいつもより星の輝きが増しているように見えた。 まさに、絶好の飛行日和・・・もとい、絶好の飛行星夜だ。 「さて・・・準備のほうはよろしいでしょうか?」 俺の前で湖のほうを見ていた大妖精さんが、くるりと振り返り尋ねてくる。 星明りしかない今、彼女の顔をよく見ることができないのが少し悔やまれた。 「ああ、念仏はもう唱え終わったぜ。何があっても、心残りはないさ」 「なら安心ですね。これでもう心置きなく・・・」 「って、そこで流さないでくれ、すっごい不安になるから・・・」 「うふふ・・・そんなに心配しなくても大丈夫ですよ。私の手さえ、離さなければ・・・」 そう言って差し出される大妖精さんの手。 暗闇の中でもわかるその細さ、その白さ・・・。 俺は、その感触を確かめるように、ゆっくりと、しっかりと、その手をつないだ。 ◇ ◇ ◇ ◇ 俺は、2ヶ月ほど前、幻想郷というへんてこな世界に紛れ込んだ。 そこは妖怪が勝手気ままに闊歩し、魔法使いが豪快に魔法を放ち、巫女が平気で空を飛ぶという、元の世界では 考えられないような世界だった。 たまに妖怪に追いかけられ、魔法使いの実験台にされそうになりながら経過すること半月、俺がたどり着いたのは 紅魔湖と呼ばれる湖のほとり。 そこで、氷の妖精であるチルノ・・・そして、そのお姉さん的存在である大妖精さんに出会った。どうやら、この あたりは彼女たちの住処だったらしい。 大妖精さんは俺の事情を親身になって聞いてくれた。 そして俺が元の世界に戻れるまでここで暮らしたらどうかと提案してきたのである。 最初は俺も戸惑った。 二人は妖精とはいえ、羽根が生えている以外はどう見ても普通の女の子だ。そんな二人と一緒に生活するというのは、 男として抵抗がある。(ちなみにチルノは大反対していた) しかし、大妖精さんは、 「事情が事情ですし・・・それに困っているのをほっとけないじゃないですか」 結局、ほかに行く当てもなかった俺は、彼女の提案を半分だけ受けて、彼女たちの住処の近くに暮らすことにしたのだ。 (さすがに、二人と一緒に暮らすのは遠慮した) こうして、紅魔湖のほとりで二人と共に行動すること1ヵ月半。 共に行動することによって、俺は二人とだんだんと打ち解けていくことができた。 最初は俺のことを嫌ってことごとく攻撃を仕掛けてきたチルノも、だんだんと俺のことを気に入るようになっていった。 チルノをからかって遊んだり、大妖精さんの手伝いをしたり、近辺に出没する低級妖怪を追っ払ってもらったりしている うちに、俺はすっかりここでの生活に慣れきってしまったのだ。 住めば都とはよく言ったものだが、まさかこんな辺鄙なところまで都になるなんて思っても見なかったな。 さて、そんなある日・・・つまり今日のことである、 「あの・・・○○さん、空を飛んでみたいなって思いませんか?」 大妖精さんがその話を持ちかけてきたのは、昼を少し過ぎた頃だった。 いつものようにチルノをからかい、チルノで遊び、アイシクルフォールの反撃から逃げていた時、そばにやってきた 大妖精さんがおずおずとそう切り出したのだ。 「・・・ああいうのにふっ飛ばされるのは勘弁だけど」 近くに落ちてきた氷柱を横目で見つつ答える。 「も、もちろん、本当の意味で飛ぶってことですよ」 「ああ、それなら、まぁ、そう思うこともあるよ。特にこの世界は空を飛べるやつばっかりだから うらやましいくらいだ」 チルノに見つからないように体勢を低くして木の裏に隠れる。 大妖精さんも気を利かせてか、俺と同じように木の裏に回りこんでくれた。 細い木の後ろに無理矢理二人が隠れるものだから狭い。 すぐ近くに迫った大妖精さんの顔にちょっとドキッとした。 「??」 「ああ、いや、なんでもない。んで、それがどうかしたの?」 「あ、はい。もし、○○さんがよければですけれど・・・」 大妖精さんは、そこでいったん言葉を区切った。 なんだろう? 次のセリフを言いあぐねているようだ。 「大妖精さん?」 「えっと・・・ですね。もしよろしければ・・・」 少しの間、もじもじとした後。 「よろしければ・・・今夜、一緒に空を飛んでみませんか?」 「空を・・・」 思わず飛んでくる氷柱に目を向ける。 そして想像。 星の輝く夜。 空を星を映す湖面。 緩やかな風。 降ってくる氷柱。 吹っ飛ぶ俺と大妖精さん。 「・・・・・・」 「えっと・・・たぶん、○○さんの想像しているものとは違いますから」 「あ、やっぱり?」 馬鹿な想像をかき消す。 「しかし、空を飛ぶって言っても、俺は飛べないぞ?」 「あ、それは大丈夫です。私が何とかしますから」 「んー・・・」 どうするのかはわからないが、大妖精さんが言うのであれば大丈夫だろう。 これがチルノだったら、絶対信用ならないけどな。 「ん、わかった」 「一緒に飛んでくれるんですか?」 「ああ、いいよ」 「わぁ・・・あ、ありがとうございます!」 俺の言葉に大妖精さんが満面の笑みを浮かべる。 そして、頭を下げようとするから顔がさらに近づきそうになって焦った。 「ちょっ! 大妖精さん、近いっ、近いっ!」 「あ、あら・・・すみません、私ったらつい・・・」 「ったく・・・それじゃ、今夜のことをチルノにも言っとかないとな。おー・・・」 「あっ! 待ってください!」 チルノに向かって呼びかけようとした俺を大妖精さんが止めた。 不思議に思い彼女に振り返ると、 「あの・・・今日のことは、チルノちゃんには内緒で・・・」 「え・・・」 言葉に詰まる。 チルノに内緒ということは。 えっと、『俺+大妖精さん+チルノ-⑨』だから・・・。 「えっと・・・テンコー?」 なんでやねん。 いかん、混乱して思考がおかしくなってる。 落ち着けー! 落ち着け俺! つまーり、つまりだ。 大妖精さんが言っているのは・・・。 「・・・俺と大妖精さんだけ?」 「・・・はい」 そううなずく彼女の顔は、ちょっとだけ赤くなっている気がした。 あーと・・・こういう場合はなんて言えばいいんだろうか? 「・・・・・・」 「・・・・・・」 「・・・ようは、素敵でムード満点な空の遊覧デー・・・」 「で、では! そういうことですから!」 俺の話が終わる前に大妖精さんが立ち上がり、全速力で飛び去っていってしまった。 その場にぽつんと残される俺。 うーむ、どうやらセリフを間違えたらしい。 「・・・しかし、大妖精さんと・・・か」 ポツリとつぶやいて、俺は彼女の顔を思い浮かべる。 笑っている顔、怒っている顔、さっきの少し照れた顔。 鮮明に思い浮かぶいろいろな表情。 そして・・・。 ひときわ鮮明に思い出される、あの・・・。 「・・・・・・」 俺は首を振って、思考を振り払った。 しかめた顔を元に戻し、気を紛らわすように声を大にして言う。 「・・・なんにしても楽しみだなぁ」 「あたいにぼこぼこにされることが?」 「そうそう、チルノのぼこぼこをさすること・・・はい?」 今、聞こえてはならない声が聞こえた気が・・・。 あはは、そんなはずがないだろう? まさかこんなところにやつが来るなんて・・・。 あれ? でも、よく考えたら、俺、さっきまで何してたんだっけ? たしか、いつものようにチルノをからかい、チルノで遊び、アイシクルフォールの反撃から逃げていたところで 木の裏に隠れてやりすごし・・・。 ゆっくりと振り返ると、そこに仁王立ちしたチルノがいた。 「あら、ちるのさん、ごきげんよう。どうしてここがわかったのかしら?」 「大ちゃんが猛スピードでここから飛び出してきたのが見えたから」 「ああ、なるほど。なっとくなっとく。おっと、きゅうようをおもいだした、おいどんはこれにて・・・」 「大ちゃんに何をしたのよ!! 雹符『ヘイルストーム』!」 「うぎゃああぁぁぁぁーーーー!!!」 俺、必死に逃げたのち、体力が尽きてばたんキュー。 日が落ちる前に目が覚めたのと、チルノに今夜のことがばれていなかったのが不幸中の幸いだった。 ◇ ◇ ◇ ◇ 「○○さん? 何惚けてるんですか?」 「ちょっと回想シーンを」 「回想?」 「いや、なんでも・・・」 いつの間にか回想シーンに突入していた俺に、大妖精さんが首をかしげる。 仕方ないじゃないか、そういう都合なんだから。 「それより、そろそろ出発しよう。じゃないと、チルノが起きてくるかもしれないし」 「あ、はい、そうですね」 チルノは先ほど豪快な子守唄で寝かしつけ・・・ようとしたらあまりに豪快すぎて氷柱が飛んだ。 まぁ、さっき見た分じゃしっかり寝ていたみたいなので起きてくることはないだろう。 「・・・では、行きますね」 大妖精さんが再び俺に背を向ける。 少し風が出てきたのか、俺の身体を涼しい風がなでていく。 大妖精さんの羽根がゆっくりと動いて・・・、だんだんと早くなって・・・、俺の身体をなでる風がさらに強くなって・・・。 ふわりと浮かぶ大妖精さん。ふわりと浮かぶ俺の身体。 「わわ・・・」 思わず大妖精さんの手を握る力を緩めてしまいそうになる。 「だめです! 絶対に手を離しちゃいけません!」 大妖精さんの鋭い声。 その声に俺は再び彼女の手をしっかりと握った。 俺の身体が大妖精さんと共に宙に浮かんで、そのまま高く、高く上っていく。 感じる風はさらに強く、俺をしっかり包んでいる。 いや・・・これは決して比喩ではない。 俺の身体の周りを風が包んで、そして俺の身体を浮かべているのだ。 以前、大妖精さんが言っていた。妖精というのは自然の一部であり、妖精の力は自然の力であるということを。 そう・・・これは大妖精さんの力だ。 大妖精さんの力が風の力となり、俺を宙に浮かべているんだ。 「すごいな・・・」 「えへん、すごいでしょう」 漏らした言葉を聞き逃さず、大妖精さんが自慢げに答えた。 俺たちは順調に空を上っていき、しばらくすると上昇をやめ、水平にゆっくりと移動しはじめた。 さっきまでいた広場はもう小さく、真下に広がるのは広い湖に映る広い夜空だった。 上を見ても星、下を見ても星。 星と星に挟まれての遊覧飛行は、まるで星の海を泳いでいるかのようにきれいで、心地よい。 「どうです? とってもきれいでしょう?」 「ああ、きれいだ。気に入ったよ」 「うふふ・・・○○さんに気に入ってもらえて、うれしいです」 「ずるいな、この世界の連中は。こんなにいい事ができるなんて」 「そうですね。でも、妖精も妖怪も、一部の人間も・・・普通に飛ぶことが当たり前になってますから、○○さんのように 感動してくれる人は、きっといないかもしれないですね」 「うーん・・・それは、ちょっと悲しいな。もしかして、大妖精さんもそうなの?」 「私も・・・そうですね・・・。でも、今は違います。だって・・・」 大妖精さんの声は小さくて、その先は風にかき消されてよく聞こえなかった。 「・・・? 何? よく聞こえなかった」 「内緒です」 「じゃあ、ヒント」 「ヒントもないですよ」 「ちぇっ」 やがて、しばらく飛んでいると左手に小さな島が見えてきた。 暗くてよく見えないが、島の中央に大きな建物が立っているような気がする。 「あれは何だろう?」 「あ、あれは紅魔館ですね」 「紅魔館? ・・・そういえば、前にどこかで吸血鬼が支配する紅い大きな屋敷があるって聞いたことがあるな・・・」 「それですよ、それ。あまりあのお屋敷に近づかないほうがいいです。そろそろ、引き返しましょうか」 「あれ?」 そのとき、俺はそのお屋敷から黒くて小さな点がいくつも現れてくるのが見えた。 その点はどんどん大きくなって・・・、やがて形がはっきりしてくる。 「もしかして、こうもり・・・?」 「え? あっ! 危ないっ!」 大妖精さんが叫ぶ。 その瞬間、俺たちはあっという間にこうもりの群れの中へと引き込まれてしまっていた! こんな夜空で形がはっきり見えるということは、それだけ近くまで迫っていたという証拠なのだ。 「うわぁっ!」 「きゃあっ!」 何百という数のこうもりが俺たちの横をすり抜けていく! 俺と大妖精さんの横を掠めていくこうもりも少なくはない! 「大妖精さん! 早くここから逃げないと!」 「は、はいっ!」 俺たちはすぐさま方向転換し、こうもりの群れから離脱しようとした。 ぱしんっ! と音がして、俺と大妖精さんがつないだ手に1匹のこうもりがぶつかってきたのがちょうどその時。 その弾みで、つながっていた手が・・・離れた。 ふっと、俺を包んでいた風が消えた。 そして、再び風。 でも、今度は俺を包む風ではなく、相対的に上方に流れていく空気の動き。 「○○さんっ!!」 大妖精さんの叫びも空気に阻まれて聞こえづらい。 急なことで頭がうまく働いていない。 俺の身体が押し分けていく空気が冷たくて痛い。 ああ、そっか。 ひとつだけわかった。 俺は今、 真下にある冷たい湖へと落下しているんだ・・・。 でも、それがわかっただけだった。 悲鳴を上げることも、無駄にあがくこともできなくて。 その身を重力にまかせながら、ただ、落ちていく・・・。 頭の中がかすんでいく。 意識が霧の中に消えようとする。 ふと、俺の身体を暖かい何かが包んだ気がした。 でもそれも、やがて霧の中に消えようとして・・・ ドンという衝撃と共に闇が訪れた。 ◇ ◇ ◇ ◇ 最初に思ったことは、寒い。 全身がずぶぬれになっているような感触。 少しの風でも、それが俺の体温を下げていく。 そして、身体が痛い。 全身が鞭打ちにでもあったかのような痛みだ。 頭はまだはっきりしない。 ぼんやりと黒い靄がかかったかのよう。 ・・・何か聞こえてくる・・・? 「・・・さん・・・」 あれは・・・だれかの声だ・・・。 「・・・てくだ・・・い!」 涙交じりの声。 「・・・んじゃ嫌です!」 必死に俺に呼びかける声・・・。 あれは・・・誰の声だったっけ? 「・・・さん、起きてっ! 起きて・・・ください・・・!」 起きる・・・ああ、そうか・・・。 起きなきゃ・・・。 「あ・・・・・・起き・・・た」 うっすらと目を開ける。 霞む視界の中、女の子が俺を驚いた表情で見つめていた。 横で結んでいる、明るい緑色の髪。 黄色いリボンも着ている服もずぶぬれになっている。 そして・・・背中には4枚の羽根。 「・・・・・・」 「・・・・・・」 しばらくそのまま見つめ合う俺と大妖精さん。 ・・・ああ、そっか。 彼女は大妖精さんだ。 ようやく思い出した。 そしてそのことを皮切りに、頭の中が鮮明になっていく。 何で俺たちがこんなことになっているのか・・・。 何があったのか・・・思い出す。 「・・・・・・」 「・・・・・・」 「・・・寒いな」 一言だけ・・・俺はそう言って笑った。 その一言が、俺が無事である証拠となった。 「○○さん・・・よかった・・・」 大妖精の顔が一気に崩れる。 目に貯めた大粒の涙があふれて・・・こぼれる。 「よかった・・・うぅ・・・○○さんが生きてて・・・ぐすっ、ひく・・・本当に・・・よかった・・・」 そのまま、大妖精さんは泣き出してしまった。 「ごめんなさい・・・私が、しっかり・・・ぐす・・・手を握ってれば・・・こんなことには・・・うぅっ」 俺が生きていたことへの安堵、申し訳のなさ、自分への悔恨・・・大妖精さんの涙からそんな感情が読み取れた。 そういえば・・・今日の昼間のこと。 大妖精さんのことを思ったとき、特にはっきりと鮮明に思い浮かべた表情があった。 それは涙を流して悲しむ大妖精さん・・・。 でも、それを思い浮かべるたびにこちらまで悲しくなってくる。 そして、今は・・・俺の目の前で、大妖精さんが泣いている。 「・・・泣かないでくれよ」 ゆっくりと身体を起こす。 身体のほうは、痛み以外の異常はない。 「俺が湖に落ちる直前・・・暖かいものが俺のことを守ってくれたんだ。あれ、大妖精さんなんだろ?」 泣きながらこくんと首を振る。 自由落下のスピードに追いついて、俺のことを助けようとしたのだろう。 結果的には二人そろって水没したが、そのぶん湖に落ちたときの衝撃が和らいだおかげで、こうして俺は無事でいる。 「今の俺はなんともない。もしあの時、大妖精さんが助けてくれなかったら、今頃俺はどうなっていたか・・・。 だから、大妖精さんは謝る必要なんてない。涙を流す必要なんてない」 「で、でも・・・」 「それに・・・大妖精・・・」 俺は、大妖精さんの・・・いや・・・大妖精の身体をそっと抱きしめた。 びくりと大妖精の身体が震える。 彼女の身体は俺と同じくらい冷たく・・・そして小さかった。 「俺は・・・大妖精の泣いている姿・・・見たくない」 「・・・・・・」 「大妖精の泣き顔を見ると、俺はとっても悲しくなる。大妖精のそばにいって一緒に泣きたくなってしまうくらい・・・。 大妖精には笑顔が似合うんだ。大妖精の笑顔を見ると、俺もどんどんうれしくなってくる。大妖精の隣で一緒に 笑って・・・幸せな気分になれるんだ」 だから・・・大妖精にはいつも笑顔でいてほしい。 だから・・・俺に笑顔を見せてほしい。 「だから・・・泣かないで・・・笑ってほしい」 だって・・・俺は・・・。 「俺は、大妖精が好きだから・・・好きな人には、いつも笑顔でいてほしい」 「・・・・・・」 俺の腕の中で、大妖精は静かにたたずんでいる。 嗚咽はもう、聞こえなかった。 「・・・本当・・・ですか?」 「ああ、本当だ」 「本当に・・・私のことが・・・好きなんですか?」 「絶対本当だ」 「・・・信じて・・・いいんですね?」 「ああ・・・」 俺の言葉に・・・大妖精が顔を上げる。 まだ、涙は残っている。 目も赤いし、顔も涙でぐしゃぐしゃだ。 でも・・・。 「・・・じゃあ、私、○○さんのために、笑います・・・」 その顔は・・・。 「だって・・・私も・・・」 まるで太陽のような、笑顔だった。 「○○さんのこと・・・好きですから」 END おまけ 「あのー、美鈴隊長ー。あの二人、どうしましょう? 一応ここ、紅魔館の敷地内なんですけれど・・・」 「ほっときなさいな。今ここで出てって追い出したら野暮ってものだわ。・・・それに」 「うおおおーー! いいぞー! もっとやっちゃえ!」 「そこよっ! キスしなさい! キス!」 「押し倒せー!」 「この盛り上がりじゃ、うちも役に立たないしね」 「・・・・・・」 「あっ、ほらっ! もうちょっと! もうちょっと顔を寄せるのよ!」 「たいちょ~~・・・」 1スレ目 894 ─────────────────────────────────────────────────────────── 「ねえねえ大ちゃ~~ん」 「何? チルノちゃん」 今日は紅魔館の方まで遊びに行っていたチルノちゃんが、大きく両手を振って私の名を呼びながら帰って来た。 程無く私の傍らに降り立つと、彼女はいつも以上にそわそわと落ち着き無く、一気に捲し立ててきた。 「今日あの紅い館に行ってみたらさ、何だか『十四日はばれんたいん』だとか言って盛り上がってたんだ。 ねえ、大ちゃんは『ばれんたいん』って何だか知ってる?」 「う~ん、何だろ……私も初めて聞いた」 最近出来た遊びか何かかな? 「だよねぇ……でもさ、あんなにみんな楽しそうだったんだから、きっと凄くいいものだと思うんだ。 あたい達もやってみようよ!」 「でも、どうするの? チルノちゃんも私も知らないんじゃ、どうしようも無いよ?」 当然の疑問だと思ったけど、それをチルノちゃんは両手を少し掲げて「はん」とか言って鼻で笑い、 「バッカだねぇ大ちゃんは。分からないなら、調べればいいだけじゃん! ……って、どうしたの大ちゃん? い、いきなり泣き出したりして」 「うぅ……ぐすっ……チ、チルノちゃんに馬鹿って言われた……ぐすっ」 「アンタ結構失礼ね!! こうしてやる!!」 ――ぎりぎりぎりっっ。 「いっ、痛いよチルノちゃんっ。やめてやめて~~」 チルノちゃんの渾身のコブラツイストに悶絶してギブアップを訴えると、ようやく満足げに解放してくれた。 「ふっふん、やっぱりあたいが最強ね。……で、何の話してたんだっけ?」 「…………」 私、何でこの子と友達なんだろう…… ………… という訳で次の日、チルノちゃんと二人で『ばれんたいん』を調べる為に紅魔館を訪ねた所、 図書館の小悪魔さんが、一冊の本を借してくれた。 彼女とは、あまり顔を合わせる機会はないけど、悪魔の癖に私達に良くしてくれる、とても優しいお姉さんだ。 『バレンタイン? そうね……一言で言うと、女の子が日頃お世話になっている男性や、好きな男性にチョコを贈る日なの』 『えっ……』 『は? 何それ。何でそんな事でみんな盛り上がってるの?』 『う~ん……今のチルノちゃんにはちょっと難しいのかな……大ちゃんはどう?』 『ええっ。わ、私っ?』 『……あらあら。大ちゃんには思い当たる所があるのね。 羨ましいわ、このこのっ』 『や、ややややめて下さいっ』 『え~~っ、何それ。大ちゃんだけずる~い!』 『あはは、きっとチルノちゃんにもいつか分かる時が来るわよ。 それじゃ、この本に成り立ちとかやり方とか書いてあるから、二人で読むといいわ』 『あ、ありがとうございます』 『頑張ってね、大ちゃん。チルノちゃんはあんまり頑張らなくていいわ』 『な、何よそれ~~!!』 『どうもありがとうございました、小悪魔さん。 ほ、ほら行こうチルノちゃん』 そんな遣り取りを経て小悪魔さんが貸してくれたのは、『二月の行事大全 ~煉獄の燻ぶり編~』という本だった。 真っ黒な羊皮の表紙に、大きなハートマークを髑髏頭の死神さんが今にも鎌で切り裂こうとしている絵が描いてある。 「……何だか凄い表紙だね、チルノちゃん……」 「そう? 格好いいじゃん。 ……へぇ、二月だけでも結構色んな事があるんだ。えっと……バレンタインは、十四日だったっけ」 「そうね。えぇっと……あったあった。これだね」 割と簡単に見つかったバレンタインの項目を、チルノちゃんとやいのやいの喋りながら読み進めていく事にした。 ………… 「……結局、あたい達があげるチョコの分、損するだけじゃないの? これって」 一通り読み終えてそんな夢の無い感想を述べ、チルノちゃんは本を一人で取り上げて他の項目を読み耽っている。 だけど、私は…… いつもは紅魔館の外回りを担当していて、よく私達と遊んでくれる一人の男性を思い浮かべていた。 …………これって、チャンスだよね。 「あ、あの、チルノちゃ……」 「あ~~~~~っっ!!」 相談しようとしてチルノちゃんにかけた呼び声が、当人の突然の大声に掻き消されてしまった。 「わっ。ど、どうしたの? チルノちゃん」 「あ~もうっ。この節分って行事、すっごく面白そうなのにさ。もう終わっちゃってるのよ」 「そ、そう……」 そう言ってチルノちゃんが指し示したページを、ざっと流し読んでみる。 そのページの挿絵では、子供達が投げつける炒り豆が鬼の全身を蜂の巣にし、一つの真っ赤な肉塊に変えてしまっていた。 「…………確かにチルノちゃん、こういうの好きそうだよね…… そ、それよりさ。あの、私……」 「あっ、そうだ!!」 「…………」 何でこの子、いつも私の話を聞いてくれないんだろ…… 「どうせなら節分とバレンタインと、一度にやっちゃえばいいじゃん!! やっぱりあたいってば、頭ったまいい~~」 「えぇっっ!?」 やっぱり小悪魔さんの言う通りだ。 ……チルノちゃんが頑張ると、大抵ロクな事にならない…… ………… さて、今日は楽しいバレンタイン。 館の人達からそれなりの数の義理チョコを頂戴して、上機嫌のうちに今日の仕事も無事終了、と。 「…………ん?」 美鈴さんに業務終了の許しを得ようと門前に赴いた所、 何やらとんでもない数の妖精達が館に詰め掛けてきており、美鈴さんが途方に暮れている様子だった。 「……何だありゃ?」 眉を顰めてそうごちた瞬間、突然チルノが俺の方を指差し、大声を上げた。 「ああ~~っっ!!! 居たー――――っっ!!!」 そのチルノの怒号を号令に、 「「「わああああっっ!!」」」 ――ずどどどどどどどどどっっ!!! 妖精の大群が、俺目掛けて突貫してきた。 「なっ、何だ!?」 先頭を切って走って来たチルノが、何やら石飛礫のような物を振りかぶる。 「ここで会ったが百年目!! 喰らえ、鬼は~~~~外!!」 十一日遅れの掛け声と共に、投げつけられた飛礫が俺の脇腹にヒットした。 「あ痛っっ!! な、何しやがるいきなり!!」 うろたえて脇腹に付着した汚れを見てみると…… 「チョ、チョコ?」 「そうよバレンタインチョコよ!! 嬉しいでしょ!!」 「う、嬉しくないわっ、このど阿呆!!」 こんなバイオレンスなバレンタイン、聞いた事無いっちゅうねん。 チルノとアホな遣り取りをしている間に、あっと言う間に妖精達に取り囲まれて、チョコ飛礫の集中砲火を浴びる。 「い、痛てっ、痛ててててっっ!!! マジ痛いっ!!」 「それそれっ、みんな続け~~!!」 可愛いナリして、流石は人外。 100マイルオーバー、超メジャー級の豪速球が、次から次へと俺の体に叩き込まれる。 バ、バレンタインの日に、いつも仲良くしている妖精さん達にこんな仕打ちを受けるなんて……! 「……く、くやしい!…………でもっ……」 未知の快感に身を委ねたまま俺は、自分の意識が徐々に遠のいていくのを感じたのであった…… ………… 「……あ、あ痛たたた……」 ようやく気絶状態から目を覚まし、上体を起こそうとして…… 「あ、駄目ですよ。急に起きちゃ」 そんなやわらかな声と共に、小さな手の平でおでこを再び抑えつけられる。 程無く、後頭部に柔らかな感触。 見上げれば、よく見慣れたあどけない面立ち。 「なあ大ちゃん……これって」 「は、はい……」 所謂、膝枕という奴だ。 「あの……嫌ですか?」 「いや……いいかな? もう暫くこのままで」 「……風邪引きますよ?」 「大丈夫。大ちゃんの太腿、あたたかいから」 「う……」 日は傾き、空は茜色。 湖のほとりの原っぱで紅色の逆光を受け、ほのかに頬を赤らめた愛くるしい童顔が、俺の顔を上から覗き込んでいる。 「なあ。俺、どれくらい寝てた?」 「30分くらい……かな?」 「……あいつらは?」 「あの後すぐに帰っちゃいました……」 「そっか……」 赦すまじ、ど腐れ妖精団。 一ヵ月後の三倍返しを、楽しみにしておくといい。 怒りの業火を胸中で燃やしていると、大ちゃんがいかにも申し訳なさそうに眉尻を下げた。 「あ、あのっ、ごめんなさい。 止めようとはしたんですけど、みんな全然言う事聞いてくれなくて……」 「いいよ。大ちゃんは参加してなかったんだろ?」 俺を取り囲んだ憎っくき軍団に、彼女の姿は無かった筈だ。 「は、はい……私の分は、此処に……」 そう言って大ちゃんは、懐からチョコの飛礫を取り出した。 「…………」 「…………」 温く流れる、こそばゆい沈黙。 堰を切ったのは、彼女のか細い問い掛けだった。 「あ、あの……今日って、その……バレンタインデー、ですよね?」 「ああ、何を今更」 「……その、私のチョコ……受け取って貰えますか?」 何処かいつもと温度の違う、思い詰めたような真摯な眼差し。 数瞬の逡巡を経て、俺の返した答えは。 「……うん。大ちゃんのチョコ、欲しいな」 「ほ、本当ですかっ!?」 「嘘言ってどうするんだよ……うん、欲しい。他の誰より、大ちゃんのチョコが欲しい」 「…………ありがとう。嬉しいです…… そ、それじゃその……目を、閉じてくれますか?」 「? いいけど」 言われるままに、両の目蓋を下ろす。 ほんの数秒、躊躇うような、上気した息遣いが彼女から流れ…… ――――ちゅっ。 ……唇に、柔らかな感触。 「っ!?」 驚きに全身の筋肉が弛んだ隙に、唇と前歯の隙間に小さな舌が捻じ込まれ、 そこから流し込まれてくるのは、彼女の体温で蕩けた、甘い甘い褐色の溶岩。 ……見かけによらずこの子、随分大胆なのなぁ…… 「…………ん…………っ、ちゅ……」 唇から全身に広がる甘い痺れに応えるように、こちらも舌を蠢かす。 俺の気持ちが余す所無く彼女に伝わるように、チョコごと彼女の舌を丹念に吸い上げる。 ……たっぷり数分間お互いの口中を味わったところで、ようやく二つの唇が、飴のような橋を架けながら静かに離れた。 「ぷはっ……」 「ぷはっ…………なあ大ちゃん……何処でこんな事覚えてきたの?」 「い、いえ……その、ただ私がこうしたいなぁって……」 「そ、そうなのか……」 恐るべし、大いなる自然に育まれし妖精の本能……! 穢土に於いて育まれた俺は、その無垢なる獣性に抗う方法論を、一切持ち合わせていなかった。 「あのさ。順番が無茶苦茶になったけど、俺……君の事、好きだよ」 「……はい、私も……私も貴方の事、ずっと好きでした……」 肩口に掛けられた彼女の両手が、ぎゅっと抱きしめるように柔らかく締まる。 「…………あの」 「何?」 「実は…………チョコが、もう一粒あるんです」 「……そっか」 …………さあ、もう一度言ってみよう。 恐るべし、大妖精……! ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ 「ううっ……何であいつ等、私達から見える所であんな凄い事してるのよ~~」 「と言うより門番長、向こうからして私達が眼中に無いだけのような気がしますが……」 湖から流れて来る冷たい風が、肌を深々と刺す。 春も間近い、そんな冬の末期の寒空の下、一組の人間と妖精の居るあの辺りだけが、何故かぽかぽか暖かそうだった。 「く、まさしくアレは、世界最強の気孔術……『恋の温度』!!」 「門番長……少しは脳味噌使って喋って下さいよ……」 「……冷静にツッコまないでよ…………あぁ、それにしても寒いわね……」 「はい……寒いです……」 今日も紅魔館門番隊の仕事は、容赦無くスパルタンを極めていたのであった…… 515 ─────────────────────────────────────────────────────────── ふと空を見上げたら大妖精がいてさ、スカートの中見ちゃったんだよ。 そしたらその大妖精が降りてきて 「せ、責任とってお嫁に貰ってください……」 って言うわけよ。 割と仲はいいほうだったけど、まさかそんな事言われると思ってなかった俺は当然慌てちゃってさ 、 「……え? は、はぁ……」 みたいに返してそのまま通り過ぎようとしたら 俺のシャツをチョコンと指で掴んでずっとついてくるのね。 そんでとうとう家までついて来ちゃってさ、 「は、はじめてですけど覚悟は出来てます……」 とか真っ赤な顔で俯いて言うわけよ。 マジで可愛すぎ。 俺もう理性が吹っ飛んじゃって。 部屋に入った途端、いきなりギュっと抱きしめちゃって、その柔らかい感触を 4スレ目 476 ───────────────────────────────────────────────────────────
https://w.atwiki.jp/ej3sgcu5vx/pages/580.html
_. ( ( ¨⌒` 、 ゝ _ . > -‐ ‐ -. . ._ . ´ 、 / " < ミ \ / / .、_ -‐ 7 . ヽ ̄ ニ ヾ二y { / / / / / i \ ス ミ ヽ ト, . /{ / 7⌒ト -i‐‐ - 、 }〉、 ー/i ミヾレ ノ i {V z__{ ! ! !V i 〈 ゝイ.,' ) /イ i 坏下メV{ N示fぅト i ゝ ー / / | 从 ! ヒ り ゝ ! 辷 ツヾ iヘ / / ゝ"" , """ ノ ぃj. / / i ; ト、 . / r ;' ∧ j. { ! !/―‐`ー'- イ_イ リ { / 、 /vレ{ / //゚゜/ i 从 ;. { ト、 ミ =- レ ∨ /// i /⌒ ヽ{ ! i リ ,_ ニフ //∧ ./レ v、 .、 / / ー㍉ //へニゝ iニ`ミ ヾ≦ニ‐- __ / 二㌧二i/ヾノ..イ ∨ ` 、 ヽ  ̄ ..ニ‐- __ j У / j { ゝ V ヽ |  ̄ ..≧,、 ノ/ / i \ ⌒≧=- 〉 );j 》 { ヽ { 〈 / V 辷えスてー ~+。.. ノ ..._。 、 、 ヾ{ 〉 ; /; ~゜* 。 _.. _。 + ゚゜ ゝ ..ー^ j / i━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━・【木漏れ日】大妖精:LV278/アシスト Lノーマル/フェアリー LHP:79 L攻撃力補正:+9 L【木漏れ日】:交代する際、次に出るポケモンのHP1/4回復させる L専用/【妖精の届け物】:奇数T開始時、任意で味方と交代する 次T終了時に自分たちの場にある設置物を解除、交代する プロフィール 善吉の手持ち 戻る
https://w.atwiki.jp/tamakagura_battle/pages/168.html
N大妖精 タイプ:樹/風 スキル1.ルーネイトエルフ:戦闘中、毎ターン全員のVPが2%回復します。 スキル2.フェアリーフロウ:戦闘中、毎ターン全員のHPが2%回復します。 重複弱点(3倍):氷 弱点(2倍):毒風岩炎 抵抗(1/2倍):闘水 重複抵抗(1/3倍):樹 無効:地 種族値・同タイプ比較 樹/風 HP 攻撃 防御 特攻 特防 速度 合計 N大妖精 110 100 75 40 100 75 500 S静葉 85 100 85 60 90 110 530 Sユウカ 90 80 80 110 80 120 560 スペル スペル名 属性 分類 威力 命中 消費 詳細 グラスバインド 樹 物理 60 100 0 30%の確率で、相手を麻痺させます。 大妖精の悪戯 風 変化 - 75 15 相手を眠らせます。 妖精の水遊び 水 物理 80 100 15 30%の確率で、相手を混乱させます。 ミストルティン 樹 物理 100 100 30 数ターンの間、相手のHPとVPに継続してダメージを与えます。 レインボーミスト 風 物理 100 100 30 10%の確率で相手を毒、猛毒、麻痺、火傷、眠り、混乱、凍結のいずれかにします。同時に複数の状態異常にすることもあります。 ラディカルバタフライ 虫 物理 90 100 25 与えたダメージの1/3、HPが回復します。 湖上のつむじ風 風 物理 80 100 5 10%の確率で、相手を怯ませます。 ミスルトガーデン 樹 変化 - - 30 3ターンの間、相手のHPとVPを最大値の1/12だけ吸収し続けます。自分または相手のどちらが交代しても、継続します。 考察 基本評価 昔の記憶(旧玉神楽)をちょっとだけ思い出した大ちゃん。 2013年7月29日の仕様変更によりミスルトガーデンを得たが、その代償としてHが10削られ無駄な特攻へ10振られた。 同じミスルト持ちのH大妖精と比較するとHが10、Bが5低く、Dが5高い。そのため若干防御性能は劣るように思われるが、 重複弱点が氷のみになったのは大きく、先制技の多い風属性が重複弱点でないのは運用がしやすいと言えるだろう。 受け回しの安定性を取るならN、催眠も絡めて無双を狙うならHが向く。とはいえ、この2体がやることはほとんど変わらないのでPTの相性と相談して決めて良い。 ちなみに数少ない樹属性の物理アタッカーでもある。(樹属性37体に対し物理型は6体、うち2体が大妖精系統) 運用方法 回避とナイヘが仕事の耐久型にはミスルトの吸収もあいまってめっぽう強い。 氷以外の鈍足Dコダマや、地水・樹闘など有利なコダマに後出ししてミスルトガーデン→シルヴァンダジョンで後続のHP・VPをがりがり削るが主な戦い方か?以前からの主力技であるレインボーミストも健在なので、複数異常狙いでミスト連発ももちろんあり。 相性の良い属性は、神/鋼、水/鋼、水/雷、水/岩、地/岩など。少なくとも氷コダマへのフォローはしておきたい。 弱点 氷 重複弱点なのでDコダマでもない限り耐えるのは不可能。素直に引くのが吉。 物理攻撃 重複弱点に目が行きがちだが、物理攻撃にもめっぽう弱いのは運用する上で留意すべき。 種族値B75は実質下から4番目、上から叩かれるとあっさり落ちる。 HB無振りならA120の等倍一致90でほぼ2確なのは覚えておくと交代読みに使える(かも) BP振り C以外ならどこに振っても意味がある…が、とにかく物理に弱いことを考えると少しでも受け性能を上げるためHに振るのが安定か。 残りの64はお好みで。完全に特殊受けにするもよし、物理の脆さを埋めるもよし。対同速を見てSに少し振るもよし。 修正前の主力技は残っているためASも悪くは無いが速度+15%や時渡りの羽根があっても抜けない相手は多く、等倍の殴り合いは上から叩かれることが多い。 装備候補 一例。能力の振り方と装備しだいで色んなことができるコダマだと思うので、ぜひいろんな装備を試してしっくりくる運用方法を見つけてあげてください。 VPダメージカード:ミスルト→シルヴァンダジョン。2T目までに削れるVPは驚異の40。 発動率上昇カード:レインボーミストをより強力に。異常を付与する前提でレインボーミストを撃つなら。 セラフィムリング:スキルも相まって非常においしい。(5%回復) ミスルト撒いて引っこめば、後続は(相手の最大HP依存だが)約17%+α回復。 物理16%軽減カード、特殊16%軽減カード:受けだし性能をさらに高める。相手に合わせて。 酒虫の雫:5000万もするからたぶん強い その他永琳カードなどの対策系は必要な時に持たせよう。 (おまけ)レインボーミストの異常発生確率 異常数\発生確率 8% 10% 18% 23% 28% 0 56% 48% 25% 16% 10% 1 34% 37% 38% 34% 27% 2 9% 12% 25% 30% 32% 3 1% 2% 9% 15% 21% 4 0.1% 0.3% 2% 4% 8% 5 0% 0% 0.3% 1% 2% 6 0% 0% 0% 0.1% 0.2% 7 0% 0% 0% 0% 0% 1つ以上 44% 52% 75% 84% 90% (1%以上は小数点第1位を、1%以下は小数点第2位を四捨五入) 執筆者 さくなべ(10185) コメント欄 名前 仕様変更に合わせて修正しました。特に受け回しに関しては私より技量の高い方が多いと思いますので、気軽に加筆・修正して頂ければ幸いです。 - 名無しさん 2013-08-08 00 14 24 HDが高いから特殊受けできたんだなこの子。雷等倍の風というのも雷/風以外では珍しいし。炎、岩、氷弱点なのは辛いけど - 名無しさん 2013-04-29 11 10 30
https://w.atwiki.jp/konohiroisekai/pages/171.html
期間限定で幻想郷に出現 大妖精の前回戦闘終了時から2時間後または0時にリセットされます 戦闘終了後確定で大妖精Exに挑めるようです 湖上の魔精 ・大妖精 HP5e+47? カンスト値 ? 水属性 雷弱点?(未検証) デスカウントは20 敵残りHP40%付近で技が追加されます。 技名 属性 効果 備考 -ウォーターポール- 水の柱に護られている(与ダメほぼ0に) 10ターン持続、1と21と41ターンに使用、行動パターン変化後は使用しない -アクアスクリーン- 水の障壁によりダメージを半減している! 5ターン持続、10と25と40と45ターンに使用、行動パターン変化後は使用しない フェアリーバレット ダメージ 湖符「ミスティウェイ」 ダメージ クナイ弾 ダメージ バブルショット 水 ダメージ エレメンタルレイン 水 ダメージ バブルショット 水 ダメージ 水符「スプラッシュロンド」 水 複数hitダメージ ウィングダート 風 ダメージ 風符「ウィンドミル」 風 ダメージ 癒符「ハピネスティア」 回復 5e+44、2と10ターンに使用 月精「ルーネイトシューター」 月 ダメージ 本気後から 風符「ウィンドミルスピン」 風 ダメージ 上記同様 二色クナイ弾 ダメージ 上記同様 翆符「グランシャリオ」 木光 ダメージ 上記同様 ウォーターポールはブレイク属性で貫通できます。(ボルトビット、破属性、ブレイカー武器で確認) ウォーターポール、アクアスクリーンともにAブレイクプロテクトで解除できません。 ・大妖精Ex デスカウントは20 敵残りHP50%付近で攻撃が激しくなり、行動パターンが変更されます。(ログに表示) 行動パターン変更前 技名 属性 効果 備考 -ウォーターポール- 水の柱に護られている(与ダメほぼ0に) 10ターン持続、1と15と30と45ターンに使用 -アクアスクリーン- 水の障壁によりダメージを半減している! 5ターン持続、11と31と51ターンに使用 癒符-ハピネスティア- 回復 1e+45、5と10ターンに使用 グレートフェアリーバレット ダメージ 二色クナイ弾 ダメージ 湖符「ミスティウェイ」 ダメージ エレメンタルレイン 水 ダメージ 湖水乱撃 水 ダメージ ウォーターライズ 水 ダメージ 水符「スプラッシュロンド」 水 複数hitダメージ 月精-ルーネイトシューター- 月 ダメージ 灼熱火炎弾 火 ダメージ+火傷 フレイムボム 火 ダメージ 炎符「ファイヤーフウァールウィンド」 火 ダメージ+火傷+超高温 ゲイルダート 風 ダメージ 風符-ウィンドミルスピン- 風 ダメージ 上記同様 大妖精Exの攻撃が激しくなる――!後(敵残りHP50%付近) 技名 属性 効果 備考 リムニックイラプション 水 大ダメージ+ブレイク 1と30と60ターンに使用 聖符「スターライトガーデン」 障壁値上昇 2ターンに使用 癒符-ハピネスティア- 回復 1e+45、5と10ターンに使用 グレートフェアリーバレット ダメージ オールレンジクナイ弾幕 ダメージ 湖符「ミスティウェイ」 ダメージ エレメンタルレイン 水 ダメージ 湖水乱撃 水 ダメージ ウォーターライズ 水 ダメージ 水符「スプラッシュロンド」 水 複数hitダメージ 魔精「ウォーターメイガス」 水 ダメージ 月精-ルーネイトシューター- 月 ダメージ フレイムボム 火 ダメージ 炎符「ファイヤーフウァールウィンド」 火 ダメージ+火傷+超高温 ゲイルダート 風 ダメージ 風符-ウィンドミルスピン- 風 ダメージ 上記同様 翆符「グランシャリオ」 木光 ダメージ 上記同様 精舞「エレメンタルヘイム」 以下の技に派生 ドリュアスレイジ 木 ダメージ トライウンディーネ 水 複数hitダメージ ノームスムーア 土 ダメージ+麻痺+スロウ コボルトスマッシュ 金 ダメージ+障壁+気絶 サラマンドランス 火 ダメージ+超高温 パーフェクトフリーズ 氷 ダメージ+補助効果解除 シルフィエール 風 小ダメージ+攻撃速度上昇(二回攻撃)、防御力2倍、物理攻撃力2倍、属性攻撃力2倍、HPが徐々に回復 8e+43回復 HP2.25e+185、ストロング、マスターI+マスターII+マスターII火武器、五行防具、キラウェアクラウン、灼熱の石板、バースト1,60、甲獣土+神霊月コーザル、コーザル77、ウニボウで一応倒せます。(パワーエリクサー300個以上消費) + 旧データ ・大妖精 デスカウントは20 敵残りHP20~25%付近で本気になり火力上昇、技が追加されます。 技名 属性 効果 備考 ウォーターポール 水に包まれる(与ダメほぼ0に) 10ターン持続、1と31ターンに使用 バブルショット 水 ダメージ 魔霧-ミアズマミスト- 水 ダメージ+麻痺、毒、暗闇 確率で付与 フェアリーバレット 風 ダメージ ウィングダート 風 複数hitダメージ 風符-ウィンドミル- 風 ダメージ 癒符-ハピネスティア- 回復 被ダメは0 ウォーターウォール 防御力上昇 被ダメは0 月精-ルーネイトシューター- 月 ダメージ 本気後から 風符-ウィンドミルスピン- 風 ダメージ 上記同様 二色クナイ弾幕 風 ダメージ 上記同様 ・大妖精Ex 大妖精討伐後の報酬画面を下にスクロールすると挑めるボタンがあるのでそこから戦闘できます。 デスカウントは20、引き継がれません。 地形変更無効化は無しです。 技名 属性 効果 備考 ウォーターポール 水に包まれる 2桁目が奇数+1ターン目に使用 ゲイルダート 風 ダメージ 二色クナイ弾幕 風 ダメージ グレートフェアリーバレット 風 ダメージ フラッドピラー 水 魔霧-ミアズマミスト- 水 ナパームボム 火 ダメージ 煉獄火炎弾幕 火 ダメージ+超高温、火傷 地形破壊?※ 炎風-ファイヤーフウァールウインド- 火風 ダメージ+火傷 風舞-フェアリーズレイン- 風水 月精-ルーネイトシューター- 月 翆符-グランシャリオ- 光 ダメージ+スタン ウォーターポールの対策方法は現在不明です。 ※「地形が焼き払われた」と表記されます。現在調査中。 通常の本気モードが耐えられるHPと装備があるならこちらも挑戦は可能だと思われます。 ただし火傷があるので持続回復にはあまり頼れません。
https://w.atwiki.jp/gsyaruo/pages/55.html
/ . ___ . \ \ ノ .i / . x<, ` 、 ヽ ´⌒ヽノ / . 〃 ● ヘ ハ i /l \ | { 〉 } レ ! ' , ! / ∧ ト、 八 〈 ○ ハ i ' , ノ / / ハ{ \ ヽ. ヘ イ . ,' i 7 .厶'^二二ミメハハ `ト=‐ァ≦-、 ∨ ' ,ヽ i / ト、/7´ んハ `Y } ノ ノイ んハ ト\ ! ヽ ' ,. 〉 トヘ.{ 弋ツ j' i . 、ゞツ レ' ヽ _ ヽ \ ' , / ヘ ー一' | . . .  ̄ 厂 ̄/ ヽ !ヽ ヽ. Iレィ ヘ.__, ヽ | . . , | ! l \/'レ 从 八{ヘ 〉 ハ | レ ヽ | { Vヘ / i | ヽ | .{ lV\ ___ .イ | | .) | 八 、ハ\ '‐―一' .イ | | | __ヽ \ \ ー / | | \くx'⌒)⌒)⌒ ) ` . . `ト . __,/ ノ | \//^/ /Y // '; | | ━[ステータス]━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ 【 大妖精 / 妖精(女) 】 好感度【42】…依頼したGSの人 体力 [300/300] / 霊力 [200/200] 装備 ・なし -アビリティ- ・弾幕 … 1の振ったダイスの目の合計×10 消費霊力:20 ・ディア … 対象の体力を 1の振ったダイス(1個)×100回復させる。 消費霊力:50 ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ -説明- 妖精温泉の妖精の一人。チルノの友人。 優しい性格。本人?はとても弱い。