約 3,618,949 件
https://w.atwiki.jp/wiki11_row/pages/344.html
二次元キャラバトルロワイアル 漫画やアニメ、小説、ゲームのキャラからネット上のキャラまでとにかく二次元のキャラなら誰でも参加可能というコンセプトで始まったロワ企画。 当初は企画のコンセプトから、参加者がカオスなものになると思われたが、蓋を開けてみればなかなか面白い参加者達が集まった。 が、参加作品に2ch発祥のキャラが多数参戦、ガチホモが三人居る、ガチレズ(姉妹間)も一人居る、主催者が平戸ロイヤル(@めだかボックス)とカオスな雰囲気を漂わせている。 このロワは始まったばかり。 これからの展開に期待していきたい。 参加者 8/8【ジョジョの奇妙な冒険】 DIO / ジョセフ・ジョースター(二部) / リンゴォ・ロードアゲイン / ヴァニラ・アイス / 花京院典明 / エンリコ・プッチ / 吉良吉影 / ルドル・フォン・シュトロハイム 6/6【2ch】 入速出やる夫 / 備府出やらない夫 / 寺生まれのTさん / キモオタ / 翠星石(やる夫スレ) / オプーナ 6/6【とある魔術の禁書目録】 上条当麻 / 一方通行 / 御坂美琴 / 打ち止め / 姫神秋沙 / 木原数多 6/6【ドラえもん】 ドラえもん / 野比のび太 / 骨川スネ夫 / 剛田武 / 出木杉英才 / ヤドリ天帝 5/5【魔法少女まどか☆マギカ】 鹿目まどか / 暁美ほむら / 美樹さやか / 佐倉杏子 / 巴マミ 5/5【めだかボックス】 黒神めだか / 人吉善吉 / 球磨川禊 / 江迎怒江 / 志布志飛沫 4/4【魔人探偵脳噛ネウロ】 桂木弥子 / 脳噛ネウロ / 怪盗X / アイ 4/4【デスノート】 夜神月 / L / 松田桃太 / リューク 4/4【パンティ&ストッキングwithガーターベルト】 アナーキー・パンティ / アナーキー・ストッキング / デイモン・ニーソックス / ガーターベルト 4/4【ブラック・ラグーン】 シェンホア / ロットン・“ザ・ウィザード” / フレデリカ・ソーヤー / エダ 4/4【GANTZ】 玄野計 / 小島多恵 / 加藤勝 / 坂田研三 2/2【くそみそテクニック】 阿部高和 / 道下正樹 【58/58】 外部リンク 支援サイト 二次元キャラバトルロワイアル まとめWiki 二次キャラバトルロワイアル掲示板(閉鎖) スレッド 二次キャラバトルロワイアル 二次元キャラバトルロワイアル part2
https://w.atwiki.jp/fullgenre/pages/110.html
◆tu4bghlMIw 氏 氏が執筆した作品 035 ウィッチ×ブレイド 氏が執筆したキャラ 一回 ヴァン、C.C 名前 コメント
https://w.atwiki.jp/fullgenre/pages/142.html
仮面ライダー龍騎からの支給品 龍騎のデッキ 城戸真司に支給 TV版1話で登場。仮面ライダー龍騎に変身できる。詳細は城戸真司の項を参照。 ナイトのデッキ ミハエル・ギャレットに支給 TV版1話で登場。仮面ライダーナイトに変身できる。 シザースのデッキ 橘あすかに支給 TV版5話で登場。仮面ライダーシザースに変身できる。 ゾルダのデッキ 北岡秀一に支給 TV版6話で登場。仮面ライダーゾルダに変身できる。詳細は北岡秀一の項を参照。 王蛇のデッキ 浅倉威に支給 TV版18話で登場。仮面ライダー王蛇に変身できる。詳細は浅倉威の項を参照。 タイガのデッキ 東條悟に支給 TV版33話で登場。仮面ライダータイガに変身できる。詳細は東條悟の項を参照。 インペラーのデッキ 上田次郎に支給 TV版40話で登場。仮面ライダーインペラーに変身できる。 ファムのデッキ 篠崎咲世子に支給 劇場版、TVSPで登場。仮面ライダーファムに変身できる。 リュウガのデッキ 志々雄真実に支給 劇場版で登場。仮面ライダーリュウガに変身できる。 オルタナティブゼロのデッキ 桐山和雄に支給 TV版39話で登場。オルタナティブゼロに変身できる。 SEAL(封印) 園崎詩音に支給 TV版11話で登場した、モンスターの封印のカード。 持っていれば例えライダーでない人間でもモンスターの標的になることはない。 ただモンスターは襲うことが出来ないというだけで、執拗につけまわしはする。 カップ焼きそば 次元大介が警察署内で発見した。 大量に置いてあり、原作では浅倉威が食していた。 カードデッキの共通ルール 鏡面にかざすと内部で変身ベルト「Vバックル」が具現化して使用者の腰に転送され、バックルにデッキを挿入することでライダーに変身できる。 カードデッキの変身は10分で解除。 カードデッキは変身すれば1時間、ファイナルベントを使えば更に1時間使用不可となる。 ミラーワールドへの侵入は禁止。 各デッキの能力詳細はカードデッキ詳細を参照。 ※ミラーモンスターとカードデッキ カードデッキが破壊される→変身解除・モンスターとの契約も解除→使用者は真っ先にモンスターに襲われる(襲われないケースもある) ライダー死亡・カードデッキ破壊→契約解除で野良モンスター化し、時折鏡から出てきて人を襲う。中にはライダーの仇を討とうとするモンスターもいる。 契約モンスターのみ死亡→ライダーはブランク体(未契約状態)になり、大幅に弱体化する ブランク状態のカードデッキは、野良モンスターに契約カード(あれば)を向けることで契約可能。
https://w.atwiki.jp/fullgenre/pages/340.html
Innocence ◆.WX8NmkbZ6 「なんだ、緋村さんは結局死んじゃったのか」 青を基調にした着物に身を包んだ青年が、柔和な笑みを絶やす事無く呟く。 内容はともかくとしてその口調は柔らかく、『優男』と称された顔には子供らしい幼さが残っていた。 青年、瀬田宗次郎は書き込みを終えた名簿を改めて眺める。 「それに斎藤さんも……。 なんだか拍子抜けだなァ」 放送で呼ばれた知り合い、緋村剣心と斎藤一。 前者は元伝説の人斬りの流浪人、後者は元新撰組の警視庁密偵だ。 志々雄の話と新月村での接触から、両名が実力者だという事を宗次郎は知っている。 その二人が命を落とした事を受けて僅かに驚くが、それ以上の衝撃は無かった。 「でも当然だよね。 緋村さんの不殺なんて殺し合いの場では通じない。 斎藤さんだって、志々雄さんの国盗りに賛同出来ない時点で甘い。 だから生き残れない……僕や志々雄さんにかなわない」 地図と名簿をゆっくりとした動作でデイパックにしまう。 仕草の一つ一つが緩慢で、見る者に緊張感を感じさせない――実際宗次郎は緊張していなかった。 明治という時代、志々雄真実の下で片腕として働いていた身にはこの状況は緊張に値しない。 ――それ以前に、宗次郎の性格は『緊張』という言葉と無縁だった。 突然放り込まれた殺し合いの場。 初めて見る道具、初めて見る建物。 主催者の目的、動機、参加者の人選の意図。 疑問に思うべき事は幾らでもあるが、宗次郎はそれら全てを「ま、いいや」の一言で済ませた。 脇に置いていた剣を拾い上げて一つ伸びをすると、再び歩き出す。 『弱肉強食』。 志々雄が宗次郎に教えたこの世の理だ。 国盗りに反発した剣心と斎藤の死。 そして志々雄と宗次郎の生存によって、それは宗次郎の中でより確固たるものとなった。 強ければ生き、弱ければ死ぬ。 剣心と斎藤は弱く、志々雄と宗次郎は強かった。 予め分かっていた事――それだけの事だと、宗次郎はすぐに考えを打ち切る。 『楽』以外の感情が欠落している宗次郎には喜びも怒りも哀しみも無い。 加えて幼少時に「志々雄が正しい」という考えに行き着いた時点で思考停止していた。 だから深く考えない。 少なくとも、普段は。 「イライラするなァ……」 感情は欠落している――正確には封印しているのだが、今は苛立ちという形で洩れ出していた。 独り言も自然と増える。 「おかしいなァ……緋村さんは死んだのに、どうしてこう……イライラするんだろう」 口元の笑いはそのままだが、眼はそれまでの柔らかさを失くし剣呑な光を帯びていた。 語調の緩さに対して声質には冷たさが混じる。 そもそもの苛立ちの原因は、不殺を掲げる剣心との対峙にあった。 ここに連れて来られた直後の宗次郎なら、剣心が死ねばそれで不機嫌は収まっていたかも知れない。 しかし現在の苛立ちには別の要因が関わっている。 「泉新一、か」 「シンイチ」と、彼の喋る右手は彼自身に呼び掛けていた。 恐らく名簿にある『泉新一』が彼の名なのだろう。 そして放送にその名前は含まれていなかった。 「無理してでもちゃんと殺しておくべきだったかな……」 ラジコンカーによる爆発はそれなりの規模があったが、あくまで自身の逃走の為のものだ。 「縁があったらまた会いましょう」という言葉の通り、本気で殺そうとしていた訳ではない。 だが沸々と湧き上がる不快感は他でもない新一の言葉から来ている。 思い返し、新一の言葉を咀嚼するごとに宗次郎の神経は逆撫でされた。 明確に生存という事実が示された為に、それは余計に助長される。 「意味が分からない事ばかり言ってきて、本当に……イライラする……」 『当たりめぇだろ! 人の命ってのは尊いんだよ!』 ――だったら何であの時、誰も助けてくれなかったんですか? 義理の家族との生活の中で、毎日毎日飽きる事無く続けられる執拗な虐めにずっと耐えていた。 酷い仕打ちを受けるのは自分が妾の子供だから仕方ないと諦めながら。 諦めて、怒る事も泣く事もやめて笑っていた。 政府に追われ全身に火傷を負った志々雄を匿ったのはそんな頃の話だ。 そしてそれが発覚してしまった日、宗次郎は家族に殺されかけた。 政府に楯突いた事に怒り狂って。 政府からの報酬を期待して笑って。 殺人への好奇心に目を輝かせて。 剣を振るう事に興奮して。 家族の中に味方は一人もおらず、宗次郎はただひたすら逃げた。 宗次郎の命を救ったのは、志々雄から貰った言葉と一振りの脇差だった。 その二つで宗次郎は家族を皆殺しにし、志々雄の理念を真に理解する。 強い者が生き、弱い者が死ぬ。 自分が弱かったから虐められた。 彼らが弱かったから殺された。 自分が強くなったから生き残った。 それは分かりやすい、疑いようも抗いようも無い摂理の結果なのだと。 少年は何も知らず、縋るものを何も持たず、無垢だった。 故に志々雄の言葉は容易に「刷り込まれ」る。 しかし剣心も新一もそれを理解しようとはしなかった。 剣心は幕末の動乱を生き抜いた上でなお不殺を唱える。 新一は何も知らない癖に知った風な口を開く。 どちらも宗次郎には理解出来ず考えれば考えるだけ苛立ちが募り、堪らなく不快だった。 ――不殺とか、弱い者を守るとか、そんなものは間違っているんだ。 「助けて」と、心の中であんなに叫んでいたのに誰も助けてくれなかったじゃないか。 縁の下に逃げ込んで、脇差を握ってあんなに震えていたのに誰も助けてくれなかったじゃないか。 下の兄に脇差の鞘を抜かれた時、あんなに怯えていたのに誰も助けてくれなかったじゃないか。 あの時すぐ近くにいた志々雄さんだって、助けてくれなかったじゃないか。 結果として宗次郎は今も生きている。 だから志々雄は正しい。 『弱肉強食』こそがこの世の理であり、摂理。 そこで停止した思考のまま、宗次郎は何年も過ごしてきた。 もし考えたら、疑ったら、何かが壊れてしまう事を無意識のうちに理解していたのかも知れない。 『自分を騙して、人を傷つける。それで弱肉強食? 笑わせんなよ』 誰も助けてくれなかったから――僕ハ彼ラヲ全員殺シタ。 デモ―― デモ弱イッテコトハソンナニ悪イコトナノ? ――――雨の中泣いている子供が居た。 ――――子供は泣いているのかと尋ねられる。 ――――でもその子供は笑いながらいいえと答えるんだ。 ――――そうだ……この子供は僕だったんだ。 本当ハ、初メカラ気付イテイル。 アノ時僕ハ志々雄サンニ嘘ヲ吐イタ。 ――やっぱりこれは志々雄さんに返そう ――僕は志々雄さんみたいに強い剣客にはなれないよ ――弱くても僕は今まで通りでいいや 誰モ殺シタクナンテナカッタ。 強クナレナクテモ良カッタ。 『お前は弱肉強食に、本当には納得してないって事だろ?』 本当ハアノ時、アノ雨ノ中、僕ハ泣イテ―― 「……あれ?」 叫び出しそうな程に思考と感情が高ぶった時、宗次郎ははたと立ち止まった。 歩いているうちに橋に辿り着き、そこで道が二つに分かれていたのだ。 「そっか、もうそんなに歩いてたんだ」 地図を思い出しながらポンと手を打つ。 縮地を使えば島の縦断も容易かったが、特に焦る理由も目的地も無く宗次郎は徒歩で進んでいた。 しかしここで選択の必要が生まれる。 現在の差し当たっての目的は、刀。 そして沸騰寸前だった脳は一時的に冷めたが苛立ちは消えていない。 憂さを晴らす為に手頃な相手が必要だった。 様子を見ているうちに橋の向こう――E―2で爆発が起きた。 しかし宗次郎に驚きは無い。 爆発は宗次郎自身も起こしているし、東の方角では複数箇所で黒煙が上がっている。 ただ、この世こそが地獄だと語る志々雄の姿を思い出した。 修羅に慣れ親しんだ男は今頃、この状況を存分に楽しんでいる事だろう。 「さて、どっちに行こうかな……?」 たった今爆発が起きたE―2か、大規模な殺し合いが行われていると思われる東か。 縮地を前にすれば、どちらも距離は同じと言ってもいい。 どちらに進んでも退屈する事は無さそうだと、宗次郎は再び顔に笑みを貼り付ける。 刃を握ったままの両手では、何をも掴めない。 例え縮地で駆けても、何にも届かない。 人に与えられた答えだけでは、本当の自分にはなれない。 それを宗次郎に諭すはずだった男――志々雄の信条を否定した男はもういない。 皮肉にも否定した言葉、『弱肉強食』の文字の通り強者の糧となった。 その皮肉は宗次郎の行く末を如何に変えるのか、今はまだ分からない。 少なくとも。 殴られただけで痛いのだから、刀で斬られて痛いのは当然だと―― 人の痛みを知っていた優しい少年の面影は、今は遠い。 【一日目朝/D-1 道】 【瀬田宗次郎@るろうに剣心-明治剣客浪漫譚-(漫画)】 [装備]黄金の剣(折れている)@ゼロの使い魔 [所持品]ゼロのマント@コードギアス 反逆のルルーシュ、基本支給品 [状態]全身打撲、精神不安定 [思考・行動] 1:獲物と得物を求めて徘徊。 2:弱肉強食に乗っ取り参加者を殺す。志々雄に関しては保留。 3:どちらに進むか決める。 時系列順で読む Back 嗚呼、青春の日々 Next 次元大介の憂鬱 投下順で読む Back 嗚呼、青春の日々 Next 次元大介の憂鬱 067 無知 瀬田宗次郎 [[]]
https://w.atwiki.jp/fullgenre/pages/24.html
AFTERN∞N ◆STLknvzn3M 「おい、ミギーッ!!」 私はシンイチの呼び声で目を覚ました。 「騒々しいな、何があったんだ」 表情、口調から察するにシンイチは明らかに狼狽している。 今までもシンイチが狼狽えるのを見たが、今回のそれは群を抜いて酷い。 私を宿してから様々な経験を積んだので多少は冷静になったと思っていたのだが、どうやらその認識を改めなければならないようだ。 もしくは常軌を逸脱した状況に陥って得た冷静を手放さざるを得なかったのか。 前者である事を望みつつ、私は聞き手に回った。 幸いな事に、シンイチは私が目を覚ました事によって平静を取り戻したのか、荒い呼吸を整えつつ訥々と我々が置かれている状況を語り始めた。 「成る程。大体の状況は掴めた」 殺し合いを強要されている。 逆らえば殺される。 参加者には田村令子、そして後藤がいる。 私なりにシンイチの話を噛み砕くと、非道な話があるものだな、と思う。たが私の同族がやっている事とさほど変わりはないようにも思える。 我々――パラサイトと呼ばれる生命体はヒトに寄生し、ヒトを捕食する。 ヒトとパラサイトがある種の生存競争をしていると考えれば、合点がいかない訳ではない。 「シンイチ、君はどうしたいんだ? 私は生き残る事を考えるべきだと思う」 「生き残るって事は殺し合いをするって事なのかよ!」 私の言葉にシンイチは頭をかきむしりながら怒鳴る。彼は未だに混乱している様だ。 「そうじゃない。現状ではあまりに情報が少なすぎる。生き残りつつ情報を集めるんだ。殺し合いをする訳ではない」 主催者とやらが信用出来る訳ではないからな、と付け足すと、シンイチは腕を組み考え込んだ。 「私は君から聞いただけだから詳しい話が解らないが、主催者――V.V.と言ったか? の意図が解らない。ヒトを集めて殺し合わせる事に何の意味があるのだろうか?」 「そんな事俺にはわからねえよッ!」 「だろうな。私が判らないのだからな」 「オマエ、性格悪いな」 「そんな事はどうでもいい」 無駄な議論を打ち切り、私の考えを述べる。 「ルートに私意的な物を感じるな。平等に見えて平等ではない」 「どういう事だよ」 「例えば、首輪だな。意図的に外す事も不可能ではない。例えば――」 「後藤か?」 シンイチの答えが私と均しい事に私は満足する。 「ああ、あの後藤ならば……あるいは、な」 ――後藤。自身を含め五体のパラサイトを宿した存在。奴なら自らの首を跳ねて首輪を外し、再度頭部に収まる事も不可能ではない筈だ。 現に奴が頭部の交換が可能である事を見た。 応用すれば、自分だけではなく右手の三木を始めとした支配下にあるパラサイトを他の寄生体に宿す事すら可能だろう。 「V.V.とやらが知っているかどうかは別として、後藤にとっては都合の良いルールだ」 「その事を後藤は……気付いてるだろうなァ」 「私が気付くぐらいだ。後藤が気付かない筈がない」 シンイチは周囲に憚る事なく盛大に嘆息する。 「何にせよ、後藤は殺し合いには乗らないだろう」 「何でだよ」 「奴はヒトを喰いはするだろうが、殺し合いをする事はないだろう。奴からみればヒトはエサに過ぎん」 「やっぱり性格悪いな、オマエ」 無駄なやり取りをしている内に、睡魔が襲ってきた。あがない難い、強い睡魔だ。私はそれに身を任せ深い微睡みに落ちて行った。 ◆ 「おい、ミギー! ミギー!?」 うんともすんとも返事はない。なしのつぶてだ。どうやらミギーは完全に寝ちまったみたいだ。 「ったぁく、どうしろってんだよ!」 ミギーと出会った時(アレを出会いとするのは少し間違ってるかもしれない)時にもビックリしたけど、それ以上だ。 殺し合いをしろ、一番になれば元の世界に戻れる、願いを叶える事が出来る。 ミギーも言ってたけど、あの子供――V.V.は信用出来ない。かの大合作のあさりよしとお並みに信用出来ない。いや、Sさんのホホホのニョーボ並みかもしれない。 駄目だ。混乱している。少し休もう。休んで落ち着こう。幸いな事に目の前にホテルがある。 息をひっそりとひそめていれば危険はないだろう。 【一日目深夜/B-2 ホテル前】 【泉新一@寄生獣】 [装備]なし [支給品]支給品一式、ランダム支給品 [状態]混乱による疲労 [思考・行動] 1.とりあえず休みたい 2.生き残る 時系列順で読む Back 上田教授のドンと来い!変身! Next オヤシロ様がみてる 投下順で読む Back 上田教授のドンと来い!変身! Next オヤシロ様がみてる 泉新一 029 乱(みだれ)後…
https://w.atwiki.jp/fullgenre/pages/21.html
かえして!ニチジョウセイカツ ◆eyiEP91ZNE ―――ピピピピッピピピピッピピピピッ、ピ。 目覚ましを止めて、規則的な呼吸を繰り返していた私は、瞼を開くと同時に深く息を吸い込んで一時的に呼吸を止めた。 そのままうん、と両腕を頭上へと突き出せば眠気が身体から解き放たれるような、そんな錯覚を覚えた。 近頃ネトゲを朝方までやってばかりいたため、こんな規則正しい時間に一日の始めを迎えることができたことが、何となく清々しい。 私は起きてまず、パソコン……の前まで歩み寄るが、何とか自分を制御し壁の方へとUターン。 たどり着いたところで、ハンガーに掛けていた制服に着替えた。また二階に戻ってくると今度は欲求を無視できるか不安だし、朝ご飯のときに汚れちゃっても、どうせもうすぐ衣替えだし平気平気。 ほぼ空の状態に近い鞄を握って自室を出、階段を駆け降りる。起きたばかりだったからだろうか………ちょっと頭にキて、途中から静かに降りた。 洗面台に行くと、お父さんもゆーちゃんも居なかった。ラッキーだ、……ちょっと口元が緩むと鏡の私と目が合って何だか照れくさかったから、さっさと顔を洗って歯を磨く作業に取りかかった。 歯磨き粉を適量ブラシの上に乗せたところで、それを口内へと突っ込む。利き手を緩く動かすだけの作業の退屈を察した脳が、自然に考え事を浮かび上がらせる。 …………今日はどうやってかがみんをからかおうかな。 …………今日もつかさは二度目の眠りについているのだろうか。 …………今日もみゆきさんは私を萌えさせてくれるんだろうなぁ。 …………昨日、ネトゲどこまで進んだっけ? …………あ、今夜はあのアニメがあるんだ。楽しみ~。 くだらないことばかりだが、こんな時間も私にとっては楽しいと言えるのだ。 …………お腹空いたな~、今日の朝ご飯は何だろう。 …………そういえば台所から物音がしないなァ。 …………今日の食事当番はたしかゆーちゃんだったよね? ちょうど歯磨きも終わったので、私はまず台所に行ってみた。 「ゆーちゃ……あれ、やっぱり」 …………居ない。 …………体調が悪くなったとか? 心配になって、私は二階へと駆け上がりゆーちゃんの部屋の扉を乱雑に開く。 私が開けるときはいつも整理整頓された、女の子らしい部屋…のはずなのに、なぜか家具までさっぱり無くなっていて、隅に溜まっている埃だけが目についた。 …………まるでゆーちゃんが来る前の家みたいだ。いったいどうしたんだろう。 …………もしかして私、まだ寝ぼけてるのかな?入る部屋を間違っちゃったのかも。 慌てて空白の部屋をあとにして、廊下を見渡してみる。 でも、いくら考えても、やっぱりゆーちゃんの部屋はさっきの空室なのだ。 「ゆーちゃん?ゆーちゃん!!おーい、ゆーちゃ…」 「こなたー、朝食はまだかー?お父さん餓死しちゃうぞー!」 無償に不安になってきた私の大きな叫びを掻き消したお父さんの声。 一階から聞こえたってことは、お父さんはずっと書斎に居たってことか。 鬱陶しい感じもしたけれど、お父さんが居てくれたという事実にちょっぴり安心しながら、私はお父さんが居る一階に降りていった。 「ねぇお父さん、ゆーちゃんがどこにも居ないよ。部屋も片付けられてるし、どうしちゃったの?」 「え、ゆーちゃん?」 はて、……と首をかしげるお父さん。 私は何もおかしいことは言っていないのに、不思議そうに眉を寄せる姿が、先程私の中に生まれた安堵感を不安一色で塗りつぶした。 「そうだよ、ゆーちゃんだよ」 「こなた……、」 あまりに無関心なお父さんの肩を乱暴に揺らす私の腕を、やはり理解不能とでも言いた気な顔をして、お父さんが解く。 「ゆーちゃんって、誰だ?」 …………は? 「ゆーちゃんはゆーちゃんでしょ。寝ぼけてないで一緒に捜すとか何とかしようヨ」 「待て待てこなた。寝ぼけてるのはお前だよ、ゆーちゃんって何のキャラクターなんだ?」 「お父さん、ふざけてる場合じゃないって。冗談はやめてよ」 「そんなこと言ってもなァ、こなた。ゆーちゃんなんて人、お父さんは知らないゾ?」 どくんどくんどくんどくんどくん。 心臓の鼓動が速くなっていく。勢いよく怒鳴ってしまったことによる副作用ではない、胸騒ぎがするからだ。 私は胸ポケットから携帯を取り出すと、ゆーちゃんの姉であるゆい姉さんに電話を掛けた。 二度目のコールが終わり、三度目にさしかかろうとしたところで、姉さんの声がした。 『んー、どしたこなたァ?こんな朝っぱらから』 「姉さん事件だよ!ゆーちゃんが居ないの、どこにも!」 『はァ~?』 突然の出来事だからだろうか、姉さんは状況が読み込めていないらしい。 懸念と苛立ちを抑えながら、私はこの現状を最初から最後まで、一気に説明する。 『んもォ、真剣な声で事件とか言うからびっくりしたヨ。で、何の漫画の話なの?』 「姉さんまで何言ってんの!ゆーちゃんだよ?姉さんの妹のゆーちゃんが、いきなり居なくなったんだよ?」 『妹って誰?さっきからゆーちゃんゆーちゃんって‥‥。私その漫画知らないから、のってあげられな―――』 …………どうして。 それ以上聞きたくなくて、私は携帯を落としてしまった。 突如肩を落とし俯く私をお父さんが心配して声を掛けてきたが、何を言っているのか、頭の中に入ってこない。 …………何でゆーちゃんのこと、忘れたふりするの? …………みんなはゆーちゃんのこと、心配じゃないの? そう考えると、今度は猛烈に腹ただしくなった私は玄関に行き、鞄を取って家を飛び出した。 …………学校に行こう。ゆーちゃんが居るかもしれない。 電車に乗って、駅から学校まで全速力で走った。遅刻をするときもこんなに速度を出したことはないというのに。 きっとこの心の中にあるモヤモヤのせいだ。これがいけないんだ。だから、早くゆーちゃんに逢って、このモヤモヤを取り除こう、そうしよう。 学校の校門をくぐり抜け昇降口を通ると、上靴に履き替えることも忘れゆーちゃんのクラスへと直行した。 「ゆーちゃん!」 スライドさせた反動で半分ほど戻ってきた扉を避け、半ば滑りこむようにして教室に入る。 室内に居た一年生はみんな私の大声に驚いて、こちらに視線を注目させた。私はその眼差しに対して無視を決め込み、前の列から席を確認していく。 …………ゆーちゃんが、居ない。 「じゃあいったいどこに――」 「あっ、泉先輩おはようございます!」 「おはようございます」 「……! おはよう、みなみちゃんひよちゃん、…ゆーちゃん!」 みなみちゃんとひよちゃんの声が扉のほうから。 ここで、ゆーちゃんも一緒に登校して来たのかもしれないという希望が生まれ、私は笑顔で顔を声の出所に向けたのだけれど。 「どうしたんスかァ泉先輩、ゆーちゃんって誰?」 「…?」 ゆーちゃんは居なかった。その上、二人までお父さんや姉さん同様の反応。 唯一の希望も簡単に消えうせてしまって、私はどうしていいかわからなくなり、その場に崩れ落ちた。 「だっ、大丈夫ッスか先輩!?」 …………わからない。 …………わからないよ。 …………ゆーちゃんはどこに行ったの?何でどこにも居ないの? …………どうしてみんなゆーちゃんのことを忘れてるの?まるで最初から居なかったみたいに。 悲しみからか、恐怖からか、私の瞳からは涙がこぼれおちた。人前で泣くのって、いつぶりだっけ。 現実から逃げるように、強く瞼を閉じる。しばらく視界を閉ざしていると、周りの喧騒が消えていった。 何事かと緩く目をあけたときには、いつの間にか、景色が真っ暗闇に差し替えられていた。 「どこ、ここ。みなみちゃん?ひよちゃん?」 落としていた重たい腰を強制的に持ち上げて、宙へと目線を泳がした。 すると、そこに現れたボールのような形をした何かが足元に転がってきたことに気付いて、私は足先に触れたそれを見下ろす。 「ゆーちゃんっ!!」 そこにあった固体は、たしかにゆーちゃんだった。いつもと変わらない笑顔を浮かべた、ゆーちゃん。 いつもと違う点といえば……………、どういうわけか、首から下が無いというところだけ。 「お姉ちゃん」 「ゆー、ちゃん?」 「みんな私のこと、忘れちゃってたね。死んじゃったからかな?」 寂しいことを言いながら最高級の微笑みを見せるゆーちゃんは、頭のてっぺんから光の粒と化していった。 きらきらと輝く小さな塊は、天へと昇っていく。映画のワンシーンでも見ているかのように思えた。 「こなたお姉ちゃんは、私のこと、忘れないでね」 + + + + ―――今回は目覚ましが起こしてくれることはなかった。 泉こなたは自力で短い夢から目を覚ますと、硬いコンクリートをベッドにしていたことによって生じた、身体のあちこちで唸る痛みに顔をしかめた。 さすがに背伸びをする気にもなれずに、ゆっくりと上半身を起こし周辺を見回して、前方に観覧車が見えたことにより、付近に遊園地があるということを知る。 遊園地といえば小さな頃に来た覚えがあるが、いつのことかははっきりと言えない。覚えていない、忘れてしまったからだ。 記憶というものは、実に簡単な仕組みでできているものだと改めて思う。 例えば電子メールだってそうだ。新しいメールを受信すれば、古いメールから消えていく。それと一緒で、記憶だって新しい知識を得れば、古い知識から失っていく。 忘れたくないものも、いつの間にか頭の中から、心の中から、出て行ってしまうのだ。 「忘れる、そんなのやだよ」 …………ゆーちゃん。 夢の中のみんなはゆーちゃんのことを忘れていた。覚えている人は私を除いて、誰一人居なかった。 いつも一緒に居るみなみちゃんやひよりんも、家族のように接していたお父さんも、血の繋がった姉であるゆい姉さんも。 みんなの記憶からゆーちゃんのことだけがポッカリと消えていた。それなのに、みんな平然と日常を過ごそうとしていた。 「私がゆーちゃんを、忘れる‥」 忘れない、私は忘れないよ、ゆーちゃんのこと。私は忘れたくない。だってゆーちゃんは私にとって家族同然だもん。 そういうキャラじゃないからあんまり口に出さなかったけど、本当の妹みたいに思ってた。その笑顔が大好きだった。優しい声に励まされたよ。 そんなゆーちゃんを忘れるはずないじゃん!なのに……なのにどうしてそういうこと言うの? 『みんな私のこと、忘れちゃってたね。死んじゃったからかな?』 『こなたお姉ちゃんは、私のこと、忘れないでね』 そんな寂しいこと言わないでよ。ゆーちゃん、駄目だよ行かないでよ。みなみちゃんはどうするの?姉さんだって悲しむよ。 かがみもつかさもみゆきさんもひよちゃんもお父さんも、ゆーちゃんが居なくなったらみんな悲しくなるよ! 戻っておいで。ゆい姉さんの代わりに、こなたお姉ちゃんが守ってあげるから。 具合が悪くなったらちゃんと看病してあげるし、退屈になったらネット我慢してお外につれてってあげる。 だから、だからゆーちゃん、帰って――――― …………来れるはずがない。だってゆーちゃんは! 「ううん、違う。これはゲームなんだ。だったらリセットすればいいだけじゃん」 こんなのが現実なわけがない。きっと私はバーチャルゲームの世界に居るんだ。 リセットしたら、ゲームデータ全てが消えて、また最初から。つまり楽しい日常が、ゆーちゃんが戻ってくる。 お父さんに絡まれて、ゆい姉さんに可愛がられて、みなみちゃんとひよちゃんに囲まれて、ゆーちゃんにも【毎日】が帰ってくる。 でもきっと今ここにはリセットボタンはない。だって、あの白髪の男の子は【優勝者には願いを叶えてあげる】って言ってた。 そうだ、あの子ならリセットボタンをくれる。私がリセットボタンをもらえばいい。そうしたら、ゆーちゃんが、みんなが居るあの世界でずっと暮らせばいい。 人形が指導者によって操られるような、そんな奇妙な動きで、こなたは立ち上がり、【ゲーム終了】まで歩き始めた。 彼女の物語の結末は自身の、見るもの全てに恐怖を与えるような虚ろな瞳が教えてくれるだろう。 【一日目深夜/G-10 遊園地付近】 【泉こなた@らき☆すた(漫画)】 [装備]無し [支給品]支給品一式 未確認(1~3) [状態]健康 精神不安定(強) [思考・行動] 1 優勝して、白髪の男の子にリセットボタンをもらう。 ※ この世界をゲームの中だと思っています。 時系列順で読む Back 不幸の星・序章 Next 青虎、闇夜にて、英雄を論ず 投下順で読む Back 不幸の星・序章 Next 青虎、闇夜にて、英雄を論ず 泉こなた 028 ルイズに届けこの想い! 才人ザオリクを唱える。の巻
https://w.atwiki.jp/fullgenre/pages/49.html
無題 ◆9.99ilhlDA 今、かがみの周囲には建物もなく、木々もなく、ただ夜空が広がっていた。 はるか下に地面、殺戮の舞台となる島が。 つまり彼女は…………空にいた。 強くはためく衣服の音、そして、その身に受ける風により目を覚ましたその時、 彼女は何故か上空にいて、あの世へと直行ダイブの真っ最中という状況であった。 何の手違いで起こってしまったのかは不明だが、現在、猛スピードで落下中なのは間違いのない事実である。 「なああああああああああっ!!」 彼女には悠長に状況を整理している暇などなかった。 リミットはおそらくあと十数秒程度。 このまま地面に激突すれば、目を背けたくなるような悲惨な最期は明らかだ。 かがみは必死に手足をばたつかせるが、もちろん何の効果もなく、無駄な抵抗に終わる。 ふと気付く。この左手に握られているのはなんだろうと。 それは、見た目は何の変哲もないデイパックであった。 「ぱっ、パラシュートとかっ」 わずかな期待を込め、突っ込んだ手で掴んだ『なにか』を引っ張り出す。 だが、期待もむなしく、出て来たのはサーフボードのような板きれであった。 『なんでこんな物が? つーか、どう考えてもデイパックより大きいだろ』 普段の彼女ならそんなつっこみを入れる所だが、今はそれどころではない。 「もう、ダメっ」 もはやこれまで、というその時、ボードの後部、左右についた一対の小さな翼が羽ばたきだした。 錬金術によって生み出されたフライングボード。 その不思議な力が発揮され、地面への激突をギリギリの所で回避。そのまま地上を悠然と滑空する。 「うそ…………助かっ……た?」 だが、九死に一生と気が緩んだ彼女は、バランスを崩してボードから落っこちてしまう。 低空飛行であったため、落下による怪我はなかったが、その場所が傾斜になっている草原であったため、ごろごろと転がり、陸地の終点を越えて海へと落水してしまった。 「ぷはっ、げほっ」 しばらく打ち寄せる波と格闘していたが、なんとか無事に岸に上がると、気の抜けたようにその場に突っ伏した。 海水でぬれた制服が、べしゃっ、と音を立てる。 「もう、なにがなんだか」 しばしぐったりしていたが、ふと脳裏にゆたかの姿がフラッシュバックし、閉じかけた目をカッと見開いた。 そして、茫然自失の妹や、叫び声を上げる親友たちの姿が脳裏に映ると、勢いよく上体を起こし、立ち上がった。 (こんなことしてる場合じゃない……私がしっかりしなきゃいけないのに) 「みんな無事でいてよ! すぐ行くから!」 【一日目深夜/F-5 岸辺】 【柊かがみ@らき☆すた】 [装備]なし [支給品]支給品一式 、ランダム支給品0~2 [状態]健康 [思考・行動] 1:つかさ達を捜す。 2:あれ? そう言えばなんか色々不可思議な現象が……。 [備考] ※フライングボード@ヴィオラートのアトリエ、の所在は以降の書き手に任せます。 時系列順で読む Back 光と亀 Next 二人の秘め事 投下順で読む Back 光と亀 Next 水銀燈と奇妙な良子 柊かがみ 040 また逢いましょう
https://w.atwiki.jp/fullgenre/pages/226.html
仮面ライダー龍騎の参加者の支給品の経過と消費 城戸真司 ・龍騎のデッキ@仮面ライダー龍騎 ・不明支給品(未確認)0~1 北岡秀一 ・ゾルダのカードデッキ@仮面ライダー龍騎 →【レイ・ラングレン@ガン×ソード】(デイバックごと) ・デルフリンガー@ゼロの使い魔 →【石川五ェ門@ルパン三世】 浅倉威 ・王蛇のデッキ@仮面ライダー龍騎 ・不明支給品(未確認)0~1 東條悟 ・タイガのデッキ@仮面ライダー龍騎 ・レイ・ラングレンの銃@ガン×ソード
https://w.atwiki.jp/fullgenre/pages/30.html
最初の晩餐 ◆kT8UNglHGg 田村玲子は空腹だった。 故に彼女は食料を欲していた。 「A-3か」 バックパックには地図、コンパス、食料、水、そして煙草、手錠、名簿が入っていた。 地図を読み、眼前の建造物から位置を割り出す。 名簿を確認すると、彼女が見知った名前が二つ。 後藤、泉新一。 かたや最強のパラサイト。かたや不完全なパラサイト。 しかし、彼女は二つの名前には心に惹かれる事は無かった。 周囲の警戒を怠る事が無かった彼女は、自分の様子を窺っている気配に気付き、そちらに食指が動いていた。 「――誰だ」 彼女は害意がない事を表す為に両手を挙げて振り返った。 現れたのは身なりばかりか口調も古めかしい短身痩躯の青年だ。 どちらかと言えば間の抜けた顔には痕がある。 纏う気配にはある程度の修羅場をくぐった人間特有の剣呑さか見え隠れしている。 彼女が近付こうとすると男は目に見えぬ速さ、神速と言っても過言ではない速さで飛び退く。 二人を隔てる距離は10m程。後ろ向きの一足跳びで5m程退いた男の身体能力は決して低くはない。 彼女は素直に感心する。 「お主は……何者でござるか?」 間の抜けた顔から険しい顔に変わり隠していた剣呑さを露にする。 「返答次第では私を殺すか?」 双方共に取り繕わない白刃の様な気配を発する。 それに影響されて二人の周囲の空気の質が粘着な物に変わり、重くなった。 返答はない。ただ、ごくりと息を呑む音だけが返ってくる。 「私は殺し合いに乗る気はない」 「本当でござるか?」 返答には男の疑い深さが見える。否、獣じみた気配を発する彼女を信じる事に抵抗があるのだろう。 「ハァッハハハハハ!」 彼女の無機質な笑いに、男は毒気を抜かれる。が、決して隙を見せる事はない。 その用心深さは豊富な経験――戦いの経験を感じさせる。 「何の真似でござるか?」 「人間は面白いと思った時に笑う。違うか?」 交錯するやり取りに鬼気が迫る。 「先程お前は私が何者であるか聞いたな?」 ゆっくりと、無防備に近づくと拮抗していた空気が揺らぐ。 「――飛天御剣流――」 彼女の尋常に有らぬ気配を感じたのか、男は鋭利な刃に似た剣気を解き放つ。 「九頭龍閃!!」 ――壱弐参肆伍陸漆捌玖。 それぞれに必殺の威力を秘めた九連撃が彼女を襲う。 勝負にもし、たら、れば、の言葉は禁物である。 もし自分の得物を持っていれば、彼――緋村剣心は見事に田村玲子を倒し得ただろう。 が、不運な事に得物を持ち合わせていなかった彼は、素手で打撃を叩き込もうとした。 更に重ねて、彼女が人間であると思い込んでいた。 そもそも、闘いの質が違っていた。 相手を殺さない不殺、相手を食べる捕食。 二人の意志、刃は違い過ぎていた。 彼は胸を貫いた刃――戦闘形態をなった彼女の頭部から触手の様に伸びた硬質な先端を見つめ、自らの攻撃が届く事が無かった事を悟ると呆けた様に笑い、崩れ落ちた。 呆気ないと言えば呆気ない、ただの一瞬だけの交錯。 「私達はか弱いが……無敵だ……そして、私は殺し合いに乗る気はないが……ヒトを殺すという本能に逆らうつもりもない」 彼女の声は夜の静寂に溶け、彼の耳には届かない。否、届きようがない。 頭部を変形させた彼女に上半身は喰われ、胃の中に収まっているからだ。 噛み千切られた部分からは緋色の血が流れ、薄紅の肉はおろか、臓物が覗いている。 生臭い臭いにが満ち溢れ、大地には溢れ出た鮮血が池となっている。 咀嚼する事なく上体を呑み込んだ彼女は、ついで下半身を一飲みに丸かじる。 服を血で汚し、異形の姿で空腹を癒す彼女の姿は、まさに人に在らざるモノ――パラサイトと呼ばれるバケモノであった。 食事を終えると、エサであった剣心の荷物――デイパックを拾い、彼女は深い闇へと紛れていった。 【緋村剣心@るろうに剣心 死亡】 【一日目深夜/A-3 美術館前】 【田村玲子@寄生獣】 [装備]なし [支給品]支給品一式×2、しんせい(煙草)@ルパン三世、手錠@相棒、不明支給品(0~3) [状態]軽度の疲労 [思考・行動] 1 ヒトを観察 2 泉新一を危険視 3 今は満腹。 時系列順で読む Back ライト・ライト Next 私がトーキョーに送ってあげる 投下順で読む Back ライト・ライト Next 私がトーキョーに送ってあげる 田村玲子 052 異邦人 緋村剣心
https://w.atwiki.jp/fullgenre/pages/118.html
◆OS/EHl54Zk氏 氏が執筆した作品 014 ミスター・スプラッシュマン 氏が執筆したキャラ 一回 千草貴子、男主人公(蒼嶋駿朔) 名前 コメント