約 7,634 件
https://w.atwiki.jp/aizufudoki/pages/661.html
陸奥国 河沼郡 笈川組 北田(きたた)村 大日本地誌大系第33巻 105コマ目 府城の西北に当り行程2里15町。 家数32軒、東西1町35間・南北1町44間余。 四方田圃なり。 東2町21間下垂川村の界に至る。その村は辰(東南東)に当り13町。 西は村際にて中台村に界ふ。その村は辰(東南東)に当り2町30間余。 南3町43間堂畠村の界に至る。その村は西に当り1町40間。 北9町31間塩川組上下遠田両村に界ひ日橋川を限りとす。 また 丑(北北東)の方6町15間粟宮新田村に隣りその村際を界とす。 子丑(北~北北東の間)の方6町50間沼上村に界ひ黒川を限りとす。その村まで15町余。 山川 日橋川 村北10町余にあり。 沼上村の境内より来り、西に流るること2町余堂畠村の界に入る。 広40間。 鶴沼川 沼上村の界より来り、西北に流れ北に折れ1町50間流れ日橋川に入る。 寺院 常法寺 村中にあり。 開基の年代詳ならず。真言宗なり。 永禄の頃(1558年~1570年)勝常村勝常寺の僧盛慶という者住してより彼寺の末山となる。 山號を教主山という。 本尊薬師客殿に安ず。 地蔵堂 境内にあり。 古蹟 館跡 村北7町50間余にあり。 本丸、東西55間・南北35間。 その外に東西2町・南北1町55間の外郭あり。 東は黒川に臨み北は日橋川に傍ふ。 この館は北田次郎廣盛が住所なりという。 廣盛は遠江守盛連が二男なり。三浦泰村が叛きし時、寶治元年(1247年)6月兄弟諸共に左親衛時頼が第に集まりしよし東鑑に見ゆ(東鑑に北田を比田に作れるは誤りなり)。その子孫この所に住せしと見ゆれども世系履歴考ふべき便なし(世に武家系図という刊行の書あり。廣盛が世系を載すれども是なりや否をしらず)。康暦元年(1379年)この地に合戦ありて葦名氏の者討死せしよし舊事雑考に見ゆれども詳なることは知らず。塔寺村八幡宮長帳に應永16年(1409年)6月3日北田殿城下畢(おわ)るとあれども誰人の為に亡されしということを載せず(舊事雑考に或記を引きて、應永17年(1410年)の事をするは非なり)。斯りし後は住せる者なく荒果てしを、慶長中(1596年~1615年)上杉氏若松の城狭しとて府を移さんと議せし時この地こそ地の利よく究竟の要害なれとて己に築くべかりしを、如何なる故(ゆえ)にかこれを止め会津郡神指に営せり。 Google Map教主山 常法寺 北田城跡 淡島神社
https://w.atwiki.jp/aizufudoki/pages/403.html
陸奥国 会津郡 南青木組 南原(みなみはら)村 大日本地誌大系第31巻 74コマ目 この村もと原村に作る。本郡に同名あるに因り寛永7年(1630年)南の字を加ふという。 また、田中(たなか)・関屋(せきや)・大門(たいもん)・花河原(はなかはら)とて4区に住せり。 元禄中(1688年~1704年)宇都宮街道を開きし時ここに移す。 府城の南に当り行程3里。 家数28軒、東西47間・南北3町35間。 東は山に倚り、南は香塩村に続き、西北は田圃(たんぼ)なり。 東30町面川沢村の山に界ふ。 西4町大沼郡本組馬越村に界ひ鶴沼川を限りとす。 北7町23間上雨屋村の界に至る。その村まで14町余。 村中に一里塚あり。 山川 二重平山(にちゆうたひらやま) 村より丑寅(北東)の方11町余にあり。 北を吉沢山といい、共に雑樹多く衆山に秀つ。 東北は面川沢村の山に連なる。 狐岩(きつねいわ) 村より亥(北北西)の方2町にあり。 高1丈5尺・周5間。 鶴沼川 村西4町にあり。 香塩村の境内より来り、北に流るること6町計、上雨屋村の界に入る。 水利 堤 村北8町にあり。 周1町47間。 天和中(1681年~1684年)に築く。 神社 八幡宮 祭神 八幡宮? 相殿 山神 4座 2座 本村より1座 上雨屋より1座 宮内村より 稲荷神 2座 2座 本村より 幸神 金鑄神 別府神 伊勢宮 富士神 聖神 鎮座 不明 村西2町余にあり。 鳥居あり。府下蚕養宮村佐瀬大隅が司なり。 寺院 正念寺 村西にあり。 山號を臨終山といい府下徒町願成就寺の末山なり。 もとこの村に阿弥陀堂あり。慶長11年(1606年)真言の僧侶東岳その地に当寺を草創す。 慶安4年(1651年)願成就寺の法弟岳雲という僧住してより浄土宗となる。 本尊弥陀客殿に安ず。 地蔵堂 客殿の前にあり。 墳墓 光明壇 村西3町にあり。 高7尺・周12間。 何の頃にか光明坊という僧を葬りし所という。 また、村より亥(北北西)の方5町計に1堆の小塚あり。 土人経塚といい、彼の僧経文を埋めし所なりという。 Google Map南原地区 二重平 狐岩? 南原ため池 - 村北の堤の事か? 八幡宮 正念寺 光明壇? 経塚? 余談。 NTT東日本の収容局毎のカバーエリアにある福島の一覧を見ると上三寄(南原の北東・南東に位置)に「狐岩甲」という地名が載っていました。
https://w.atwiki.jp/aizufudoki/pages/750.html
陸奥国 河沼郡 牛沢組 椿(つはき)村 大日本地誌大系第33巻 142コマ目 この村の山中に椿多き故名くという。 府城の西に当り行程6里24町。 家数2軒、東西15間・南北45間。 西は山に倚り東は只見川に臨む。 東1町40間柳津村に界ひ只見川を限りとす。 西1里10町計野沢組泥浮山村の山に界ふ。 南3町小巻村の界に至る。その村まで7町10間余。 北7町7間野沢組藤村の界に至る。その村まで30町50間。 端村 上椿(かみつはき) 本村の南1町余にあり。 家数2軒、東西15間・南北19間。 西は山により東は只見川に臨む。 下椿(しもつはき) 本村の北6町余にあり。 家数8軒、東西17間・南北1町30間。 東は只見川に臨み西は山に連なる。 石坂(いしさか) 本村の西18町にあり。 家数17軒、東西2町・南北2町15間。山間に住す。 昔は山下の平地にありて2区なりしを、元文中(1736年~1741年)山崩れて今の地に移せり。 山川 鳩倉山(はとくらやま) 村西20町計にあり。 高150丈余。 南は小巻村の山に連なり、西は泥浮山村に界ふ。 空穂坂 村西にあり。 登こと10町計。 ここを越えて端村石坂に至る。 柳津村より野沢組野沢駅にゆく道なり 只見川 小巻村の境内より来り、北に流るること9町余藤村の界に入る。 川中に大なる赤岩あり。その中より蛤蜊石と出す。 神社 御稷神社 祭神 御稷神? 相殿 伊勢宮 信夫神 四郎神 鎮座 不明 村南1町計山麓にあり。 鳥居あり。出倉村舟木伊勢これを司る。 諏訪神社 祭神 諏訪神? 相殿 稲荷神 鎮座 不明 端村下椿の北にあり。 鳥居あり。舟木伊勢が司なり。 飯盛神社 祭神 飯盛神? 草創 不明 端村石坂の東山上にあり。 鳥居あり。舟木伊勢が司なり。 山神社 祭神 山神? 鎮座 不明 石坂の戌亥(北西)の方にあり。 鳥居あり。村民の持なり。 寺院 正光寺 村北にあり。 臨済宗萬秀山と號す。開基の年代知らず。 慶長元年柳津村圓蔵寺の末山となる。 本尊観音客殿に安ず。 Google Map御稷神社 - なし。該当しそうな場所に杉の木が3本立っている。 諏訪神社 - なし。村北の道の傍に石碑?があるがその辺り? 山神社 - お堂?(石坂) 社?(石坂) 地蔵堂 Goo地図信夫神社 飯盛神社(石坂) 余談。 御稷神の相殿神。信夫神はまぁ信夫山の神様でしょう。ですが四郎神とは一体何を祭った神様なのでしょう? さらに飯盛神社との祭神とは?福岡にも飯盛神社があるようですが、わざわざこの地まで勧請してお祭りしたかというと怪しいと思います。では、滝沢村の飯盛山の伝承にもあるように食べてもなくならないご飯の神様でしょうか?
https://w.atwiki.jp/aizufudoki/pages/251.html
陸奥国 若松 郭外 天寧寺(てんねいじ)町 大日本地誌大系第30巻 165コマ目 ※国立公文書館デジタルアーカイブ『新編会津風土記20』より 外郭の東にて天寧寺町口の郭門を出て東に行く道なり。 長5町34間余・幅3間余、家数140軒。 本郡南青木組天寧寺寺に近き故(ゆえ)この名あり。 小路3条あり。 一は宗英寺通とて南の方宗英寺の門前に通る小路なり。 一は正教寺通とて北の方徒町正教寺の門前に通る小路なり。 一は石挽道とて北に指し本郡南青木組慶山村の方に通る道なり。寛文中(1661年~1673年)加藤氏城郭修理の時城東の慶山より大石多く切出しこの道にを挽いて郭内に運送せし故(ゆえ)この名ありとぞ。 町末より10間余天寧村に界す。この町は天正17年(1589年)葦名氏の置きし所にて当時は冬坂(本郡南青木組院内村の地内にあり)を越え本州白川に通る街道なりしという。また東端黒川堰に架す石橋あり、萬年橋と號く(東黒川千石分の地なり)。 寺院 寶蔵院 この町の北頬にあり。 延命山と號す。真言宗博労町自在院の末寺なり。 文禄4年(1595年)権大僧都忍宥この寺を開けり。 大日堂 境内にあり。当寺の本尊を安ず。 地蔵堂 大日堂の東にあり。 宗英寺 この町の南黒川の岸にあり。 瑞雲山と號す。大沼郡冑組尾岐窪村龍門寺の末寺曹洞宗なり。 縁起を按するに、当寺もと葦名盛氏の影堂なり。天正8年(1580年)6月17日盛氏卒し瑞雲院殿竹岩宗関大庵主と諡し南青木組小田村の地に葬り(小田村の条下に併せ見るべし)影堂を造営して盛氏の木像を安ず。同17年(1589年)磨上の軍散して後義廣件の木像を奉じて常陸に赴けり。義廣卒して後観悦という僧またこの木像を携て本郡に帰り府下の市中に庵室を結で奉祭せしを(その地今詳ならず。また大沼郡南青木組穂谷沢村元慶寺に伝る所と少しく異同あり)葦名家の旧臣この地に散在する者力を勠(あわ)せて修理を加え瑞雲院と號すという。慶長7年(1602年)今の地に移れり。観悦遷化の後住職絶ること屢なり。元和6年(1620年)より初て瑞雲山宗英寺と号し相継て今に至りき。 制札 門外左にあり 客殿 8間に6間、西向。本尊大日。 盛氏影堂 境内にあり。 伊勢宮 境内にあり。 玉泉寺 この町の南頬にあり。 圓通山と號す。糠塚町松圓寺の末寺真言宗なり。 開基の年月詳ならず。 本尊大日客殿に安ず。 観音堂 境内にあり。 Google Map大日堂 宗英寺 圓通山玉泉寺観音堂 浄土真宗正教寺 浄光寺
https://w.atwiki.jp/trebor/pages/331.html
霊場会 霊場会の名称 不詳 霊場会サイト 事務局所在地 事務局TEL そ の 他 気になること スペック 開 創 不詳 専用納経帳 不詳 納 経 料 不詳 対応時間 不詳 注意事項 札所一覧 札番 寺社名 所在地 電話番号 霊場本尊 宗派 納経所 第1番 田上山観音寺 滋賀県長浜市木之本町木之本489 0749-82-3989 聖観音菩薩 第2番 長亀山西光寺 滋賀県長浜市木之本町田部 十一面観音菩薩 第3番 観音堂 滋賀県長浜市高月町保延寺 千手観音菩薩 第4番 己高山観音寺 滋賀県長浜市高月町雨森 千手観音菩薩 第5番 渡岸寺観音堂 滋賀県長浜市高月町渡岸寺 十一面観音菩薩 第6番 紫雲山浄光寺 滋賀県長浜市高月町落川 十一面観音菩薩 第7番 高月観音堂 滋賀県長浜市高月町高月 0749-85-4528 千手観音菩薩 第8番 慈光山冷水寺 滋賀県長浜市高月町宇根 十一面観音菩薩 第9番 朝日山竹蓮寺 滋賀県長浜市高月町西阿閉 聖観音菩薩 第10番 龍頭山普門寺 滋賀県長浜市高月町重則 聖観音菩薩 第11番 湖東山正妙寺 滋賀県長浜市高月町西野 十一面千手千足観音菩薩 第12番 赤見山磯野寺 滋賀県長浜市高月町磯野 十一面観音菩薩 第13番 高喜山光明寺 滋賀県長浜市高月町東物部 千手観音菩薩 第14番 青陽山赤分寺 滋賀県長浜市高月町東高田 十一面観音菩薩 第15番 唐喜山赤後寺 滋賀県長浜市高月町唐川 0749-85-5105 千手観音菩薩/聖観音菩薩 第16番 伝搭寺 滋賀県長浜市木之本町北布施 聖観音菩薩 第17番 千手堂 滋賀県長浜市木之本町大音 十一面観音菩薩 第18番 天王山安念寺 滋賀県長浜市木之本町黒田字黒田 観音菩薩 第19番 霊贋山観音寺 滋賀県長浜市木ノ本町黒田 千手観音菩薩 第20番 龍頭山大沢寺 滋賀県伊香郡木之本町黒田 0749-82-2369 千手観音菩薩 第21番 大岩山大岩寺 滋賀県長浜市余呉町坂口 聖観音菩薩 第22番 白木山地蔵堂 滋賀県長浜市余呉町川並 聖観音菩薩 第23番 大林山福泉庵 滋賀県長浜市余呉町文室 観音菩薩 第24番 片岡山安養寺 滋賀県長浜市余呉町国安 十一面観音菩薩 第25番 別所山万福寺 滋賀県長浜市余呉町池原 馬頭観音菩薩 第26番 東野山法照寺 滋賀県長浜市余呉町東野 聖観音菩薩 第27番 笠上山正明寺 滋賀県長浜市余呉町中之郷 十一面観音菩薩 第28番 東岳山中林寺 滋賀県長浜市余呉町上丹生 観音菩薩 第29番 西洞山西林寺 滋賀県長浜市余呉町上丹生 観音菩薩 第30番 千花山東林寺 滋賀県長浜市余呉町菅並 観音菩薩 第31番 世代山戸岩寺 滋賀県長浜市木之本町古橋 魚藍観音菩薩 第32番 己高山鶏足寺 滋賀県長浜市木之本町古橋 十一面観音菩薩 第33番 己高山石道寺 滋賀県長浜市木之本町石道 十一面観音菩薩 番外 医王寺 滋賀県長浜市木之本町大見 十一面観音菩薩 番外 西野薬師 滋賀県長浜市高月町西野 090-8938-6369 十一面観音菩薩 番外 和蔵堂 滋賀県長浜市西浅井町山門964 0749-89-0604 十一面観音菩薩 ※平成24年10月現在の御朱印の旅さんのサイトの情報を基としています。 赤穂 -- 赤穂 (2014-01-06 08 46 02) 名前 コメント
https://w.atwiki.jp/aizufudoki/pages/367.html
陸奥国 会津郡 橋爪組 上米塚(かみよねつか)村 大日本地誌大系第31巻 48コマ目 この村至徳の頃(1384年~1387年)葦名直盛高久組幕内村に住せしとき米倉ありし処ゆえ米塚と名け、中頃米丘と書きしこともあり。同称の村あるゆえ上下の字を加えしという。 府城の西南に当り行程1里。 家数34軒、東西2町44間・南北47間。 四方田圃(たんぼ)なり。 村中に下野街道あり。 東3町38間本郡南青木組飯寺村に界ひ鶴沼川を限りとす。その村は丑寅(北東)に当り14町30間余。 西3町・北3町、共に下小松村の界に至る。その村は酉戌(西~西北西の間)に当り11町30間。 南8町大沼郡本組本郷村の界に至る。その村は未申(南西)に当り6町余。 また未(南南西)の方2町上荒井新田村の界に至る。その村まで2町10間余。 端村 出新田(でしんでん) 本村の南50間余にあり。 家数18軒、東西42間・南北2町30間。 四方田圃にて村中に下野街道あり。 寛永3年(1626年)に開く。その時蒲生氏より与えし制札をこの村に持伝う。その文を載す。旧はこの村より東の方鶴沼川の傍にあり、何の頃にかここに移せし とぞ。 定 大沼郡小松村に新田宿相立候 御代官給人共に構無之者 望次第罷出開作可仕候 幷廿ヶ月以前に至欠落候者屋燒人殺仕者外は 御代官給人構雖在之罷出於令開作は異義有間敷候 御年貢之儀三年作取に被下候 御役義末代可被成御用捨候條可存其意者候也 寛永三年二月廿四日 外池信濃守 福西吉左衛門 稻田数馬之助 宗頥町(そういまち) 葦名盛氏本郷村の向羽黒山に城を築き、元亀元年(1570年)ここに町を開き、医師糟尾宗頥という者を置きし故(ゆえ)この名あり。 本村の巳午(南南東~南の間)の方5町10間余にあり。 家数20軒、東西53間・南北1町20間。 四方田圃に東は鶴沼川に近し。 (宗頥がこと滝沢組滝沢村の条下を併見るべし) 山川 鶴沼川 俗に大川という。 村東30間余にあり。 本郷村の境内より来り北に流るること20町余、飯寺村の界に入る。 関梁 船渡場 村東にて鶴沼川を渡す。 府下より下野国に通る街道なり。 冬月は橋を架す。 水利 思鑿堰(おもひほりせき) 本郷村の方より来り田地の養水とし下小松村の方に注ぐ。 寺院 泉現寺 村の西南にあり。 浄土宗府下徒町願成就寺の末寺なり。開基詳ならず。 天正年中(1573年~1593年)普門という僧住して白米山泉現寺と號す。 本尊弥陀客殿に安ず。 地蔵堂 境内にあり。 地蔵、長2尺8寸。 糟尾宗頥が守本尊なりという。 旧端村宗頥町にあり何れの頃にかここに移せりという。 北会津村誌上米塚村および中新田村 北会津の昔ばなしと伝説雷様の病気を治したお医者様 Google Map泉現寺 福島県大沼郡会津美里町字宗エン町
https://w.atwiki.jp/jizoproject/pages/7.html
From:蔭山 歩 2002/03/22 19 41 仰木を知るにはこれを見よ!と言われるほど、仰木が凝縮されている「仰木祭り」の紹介です。ぜひ、今年はみんなで行きましょう!! ---------- 五月三日、仰木町の小椋神社の例祭が行われる。上仰木・辻ヶ下・平尾・下仰木の仰木四地区と千野地区の氏子によって営まれる。 同社は、かつて「五社大権現」とも呼ばれていたように、本社(田所)のほかに大宮・若宮・新宮・今宮の四社が摂社として勧請(カンジョウ)されている。神輿はその五社各々にあり、上仰木は本社(田所)、辻ヶ下は若宮、平尾は今宮、下仰木は大宮、千野は新宮の神輿の駕輿丁(カクガイチョウ)(神輿かき)を、それぞれ奉仕する。また、年番総代・馬番(年番総代をつとめる前年に担当)は、仰木四地区が毎年交代してつとめる。 <泥田祭り> 祭礼の日はかつて陰暦四月三日であった。この日は、祭神の闇*神が雨の神であることから、よく雨が降ったといい、そこから「泥田祭り」の異名もあった。 <儀式の中にみる> 儀式の中にある「駒止めの行事」は仰木に住んでいた多田満仲が故郷の摂津多田に帰るのを仰木の村人が惜しんで止めようとした故事によるという。また「芝座敷」はその別れの宴に由来すると伝えられている。 <儀式の流れ> 午前九時 神社で祭礼の神事を行う。 ↓ 午後三時 千野衆が辻ヶ下の地蔵堂横の会所に到着。 同時 馬番の地区の稚児・神馬・馬乗りが神社に入る。 同時 仰木四区の駕輿丁ら祭礼関係者は、上仰木と辻ヶ下の境の三叉路 に集まる。そして、烏帽子・素襖姿の上仰木、辻ヶ下の「素襖株」 が神社へ向う道筋の両側に整列する。(「集(ツドウ)」という) ↓ 準備整い次第、辻ヶ下の使丁の「七度半の使」を受けて千野衆が 素襖株の迎える中を通って神社に入る。 素襖株・各村の祭礼関係者がこれに続く。 ↓ 午後四時 稚児五人と警固十四人が年番総代を先頭に御供行列を組み行う。 神社から御供所(ゴクショ)まで。 :御供箱を警固二人が肩の高さにかついだ下に稚児が入り、稚児 が御供を頭上に捧げもつかたちで進む。 ↓ <神輿渡御> ・本殿・大宮で宮司の御霊移しの祝詞(ノリト)をあげる。 ・大宮の社殿に供えてあった鳳凰を大宮の神輿にのせる。 ・祭典委員長が「公文所」に詰める親村(小椋神社の宮座) の執行(長老)に報告。 ・馬乗りが五社の神輿の周囲を三度回り、矢を拝殿に向けて 射るのを合図に渡御が始まる。 ↓ 午後五時前 出御 大宮・若宮・新宮・今宮・本社(田所)の順。 神社から農協横の下唐崎の御旅所(オタビショ)へ。 ↓ <流し餅> 御旅所での行事。広蓋(ヒロブタ)に乗せ。頭上にかかげ 持ってきた「撥餅(バイモチ)」を神輿の屋根に投げると いう、珍しい献餅法。 ↓ 仰木支所横の馬場の御供所へ渡御。 御供所での神事。警固が金棒を鳴らして守るなかで、御供が 供えられ、宮司と祭員二人が祝詞をあげ、神子(ミコ)が神楽 を舞う。 御供:鏡餅・御神酒・丸饗(もち米を蒸したもの)・チシャ・ 蕗(フキ)・干し柿・海苔・はす・鯛・粽(チマキ)など。 ↓ <芝座敷> 御供所の前の広場で行われる仰木四地区の年番総代の引継 ぎ儀式。幕ををめぐらした中に筵(ムシロ)を敷き、上座 に宮司・神子、下座に年番総代、左右に辻ヶ下・平尾・下 仰木・千野・上仰木の代表が烏帽子・素襖姿で着座し、盃 を交わし、年番総代が挨拶して終了。 ↓ <千野座敷>幕を少し南側に張り直し行う。上座に千野の一和尚(十人 衆の年長者)、下座に翌年の年番総代(次年番)、両側に 千野衆が烏帽子・素襖姿で着座し、盃を交わす。千野の一 和尚より次年番に盃が送られ、次年番がこれを受けて挨拶 し、終了。 ↓ 午後六時 稚児と警固が「馬迎い(三度半)」を行う。 同時 馬場(御供所前の県道)の三ヵ所に、竹につるした的が立 てられる。 <馬駆け> 馬駆けを三度行う。馬乗りは、馬を走らせながら三つの的 に矢を投げる。的は仕掛けで落とされる。この的を駕輿丁 らは奪い合うように取り合う。 <駒止め> 馬乗りが馬駆けの起点(神輿の前)に向う時、駕輿丁たち が肩を組み、飛びはねて馬の前に立ちはだかり、馬の歩み を止める行事を行う。 ↓ 馬駆けが終わると太鼓の合図で松明がともされる。 ↓ 午後七時 五社の神輿はそれぞれ松明に導かれて夕闇の中を還御する。 ↓ 神社では宮司が神輿を迎えて御霊ぬきをする。 ↓ 神輿すべてが倉へ納められる。 ↓ 祭員委員長が公文所に待つ親村の執行に祭礼の終了を報告 し、古式祭はすべて終了。 『大津の祭』ふるさと大津歴史文庫4(大津市発行/1992) から抜粋し手を加えました
https://w.atwiki.jp/sakurafree2010/pages/44.html
実央野急行電鉄(略 実急)実央野県に本社を置く鉄道会社 本線 駅番号 駅名 駅間距離 起点距離 普 急 特 1日利用者 N-01 北西 0.0 0.0 〇 〇 〇 65,230 N-02 ごおの 5.0 5.0 〇 415 N-03 かまわら 5.0 10.0 〇 496 N-04 物資室 5.0 15.0 〇 4,530 N-05 石道 5.0 20.0 〇 6,523 N-06 木原 5.0 25.0 〇 〇 223,000 N-07 更地宮 5.0 30.0 〇 8,451 N-08 十重 5.0 35.0 〇 5,260 N-09 南十重 5.0 40.0 〇 160 N-10 大鳥町 5.0 45.0 〇 6,102 N-11 和沢 5.0 50.0 〇 94,059 N-12 えーでんランド 5.0 55.0 〇 〇 650,620 N-13 地下木花 5.0 60.0 〇 1,652,000 N-14 木花さざなみ 5.0 65.0 〇 54,162 N-15 新木花 5.0 70.0 〇 40,158 N-16 かふおか 5.0 75.0 〇 52,023 N-17 噴水像 5.0 80.0 〇 50,166 N-18 商業中央公園 5.0 85.0 〇 〇 51,154 N-19 北実央野 5.0 90.0 〇 〇 152,002 N-20 実央野 5.0 95.0 〇 〇 〇 26,548,254 N-21 南実央野 10.0 105.0 〇 248,596 N-22 こころみや 10.0 115.0 〇 96,230 N-23 金岡 10.0 125.0 〇 〇 〇 4,489,526 N-24 新金岡 10.0 135.0 〇 18,952 N-25 土田 10.0 145.0 〇 5,912 N-26 田村新田 10.0 155.0 〇 〇 451,000 N-27 ストリート513番地 10.0 165.0 〇 41,500 N-28 金融センター 10.0 175.0 〇 109,652 N-29 パーム・ネオ 15.0 190.0 〇 〇 〇 38,549,653 支線 駅番号 駅名 駅間距離 起点距離 普 急 1日利用者 N-01 実央野 0.0 0.0 〇 〇 26,548,254 N-02 参度 7.7 7.7 〇 65,842 N-03 さやの 7.7 15.4 〇 44,156 N-04 明原 7.7 23.1 〇 415,203 N-05 庄戸 7.7 30.8 〇 74,120 N-06 庄戸中町 7.7 38.5 〇 51,651 N-07 水宮 7.7 46.2 〇 〇 14,106,514 N-08 新笹島 7.7 53.9 〇 154,984 N-09 水宮塩田 7.7 61.6 〇 248,451 N-10 地蔵堂 7.7 69.3 〇 184,123 N-11 ららはし 7.7 77.0 〇 85,941 N-12 ストリート150番地 7.7 84.7 〇 156,523 N-13 水南町 7.7 92.4 〇 〇 1,894,562
https://w.atwiki.jp/aizufudoki/pages/433.html
陸奥国 会津郡 小出組 湯原(ゆのはら)村 大日本地誌大系第31巻 82コマ目 府城の南に当り行程7里。 家数39軒、東西3町・南北2町。 山麓に住し東は川見臨み三方に田圃(たんぼ)あり。 東10町弥五島組白岩村の界に至る。その村まで13町。 西8町12間大沢村の界に至る。その村は申酉(西南西~西の間)に当り15町。 南18町弥五島組弥五島村の界に至る。その村まで32町。 北9町小野村の界に至る。その村まで16町。 村北に一里塚あり。 端村 館本(たてもと) 本村より寅(東北東)の方5町計、大川の東にあり。 何人の住せしにか館跡ありし故(ゆえ)名くという。 家居1軒。 山麓に住し南北は菜圃(さいほ)なり。 山川 向山(むかひやま) 村東、大川の向いにあり。 頂まで9町。 東南は弥五島組の諸村に界ふ。 中山(なかやま) 村南18町計にあり。 山勢頗(すこぶ)る峻(けわ)し。 登ること8町余、西は大沢村の山に隣り南は弥五島村の山に連なる。 地獄穴 村南5町山腰にあり。 そのさま人作に似ず。入口の濶1間計。 入るに随って漸く狭く、漸く降る。火を得ざれば行くこと能わず。 こころみに小石を投すれば、そのひびき(・・・)しばらく絶えず最後に石のとまりし音聞ゆ。土人穴路の屈曲する所なりという。 昔ある人その奥を窮(きわ)めんとて尋入れども、ついにその限を見ずという。 この穴早朝に烟気(えんき)のたはみ升ることあり。山靄(やまもや)の起るなりという。 大川 村東2町計にあり。 白岩村の境内より来り、北に流るること28町余、小野村の界に入る。 大沢川 村西6町にあり。 大沢村の境内より来り、東に流るること15町、大川に入る。 温泉3 一は村の東北2町計大川の岸より出る。岩石を穿ちて浴す。切湯(きりゆ)と名く。濕瘡を治す。 一は村北2町余大川の西岸にあり。猿湯(さるゆ)と名く。相伝う。昔老猿あり、創を被りここに浴して瘳ゆ故(ゆえ)にこの名ありとぞ。疝気・痰飲・積蟲を治す。 ーは端村館本の西大川の渚にあり。砂を决りて浴す。金創・濕瘡を治す。冷湯にして味淡し。 関梁 大沢橋 村より戌(西北西)の方6町計、大沢村の界大沢川に架す。 長12間・幅1丈、勾欄あり。 神社 山神社 祭神 山神? 相殿 熊野宮 3座 日光神 大明神 姫御前 鎮座 不明 村南1町計にあり。 鳥居あり。大沢村星大和これを司る。 湯泉神社 祭神 湯泉神? 勧請 不明 村の東北2町計大川の岸にあり。 鳥居あり。村民の持なり。 寺院 高福寺 村中にあり。 板蔵山と號す。 曹洞宗本郡南青木組天寧村天寧寺の末寺なり。 開基詳ならず。 相伝て、慶安4年(1651年)今の本寺に属すという。 本尊地蔵客殿に安ず。 地蔵堂 境内にあり。 Google Map湯野上地区(湯原) 館本 向山又見山の事か? 中山 地獄穴中山風穴の事か? 湯野上温泉 湯野上温泉神社(山神社/温泉神社)山神社の場所に(大川ダム建設時に)温泉神社を合祀し、新たに湯野上温泉神社として創建。 高福寺 親子地蔵の足湯 湯野上温泉駅 『湯野上温泉神社』湯野上温泉を山神さまと共にあたたかく見守る湯神さまにご挨拶(日本全国 はじまるスタジオ)
https://w.atwiki.jp/sexyvoice/pages/312.html
「ロボいるぅ?!」 私はいつものように階段を駆け上がり扉を開きながらロボを呼んだ。 私はもう高校3年生になっていた。 一年前に偶然ロボと出会い、こうして前のようにロボの部屋を頻繁に尋ねるようになっていた。 地蔵堂も戻って来て私たち二人はまたスパイとして駆り出されるようにもなっていた。 玄関に入ってもロボからの返事はなく、私は玄関で立ち止まったまま部屋の中を眺め回した。 ロボはベッドの上に座って窓の手すりに両腕を載せて空を見上げていた。 私はベッドの前に立って 「なにしてんの?」と聞いたけどロボは黙ったまま空を見ていた。 私はベッドの上に正座してロボの横に座った。 「ね、ロボどうしたの?」 それでもロボは私の存在に気が付かない様子で空を見上げていた。 怪訝に思いながら私も窓から顔を出してロボの顔を見た。 ロボはただ空を見上げてるだけでなく鼻の下を伸ばしていた。 そして 「マユコちゃん…。」と呟いた。 「え?なに?どうしたの、ロボ。」 と言いながら私はロボの肩を揺すった。 「あ、ニコぉ。いつ来たの?」 「え?なに?気が付いてなかったの?」 「あ、う、うん。ちょっと考え事してたから。」 「誰よ、マユコちゃんって?」 「あ、え…。なんでもないよ。」 「またテレクラ?」 「いや、そんなんじゃないよ。」 「じゃあ、なんなのよ?!」 「あ…、えっとぉ…。」 と言いながらロボは渋々話し始めた。 ロボの話では、今朝気持ち良く青空が広がっていたから散歩に出たはいいけど 足を大きく上げながら歩いていたら石に躓いて転んだらしい。 手にしていたMAXロボを庇いながら柔道の受け身のようにコロッと回って地面の上に仰向けになったそうだ。 その時、若い女性が「大丈夫ですか?」と声を掛けてきて ロボの腕の怪我を見て自分のハンカチを渡して 「気を付けてくださいね。」と言って去っていったらしい。 そのハンカチには「MAYUKO」と刺繍があった。 「とても魅力的な目だったんだよなぁ。 優しくて可愛くて。 ニコと同じ高校生くらいかな?」 私は何故かその話を聞いてムッとしてベッドから降りて目に付いた枕をロボ目掛けて投げた。 枕はロボの背中に勢いよく当たった。 「なにすんのぉ、ニコぉ?!」 「ロボなんか知らない!」 私はフンっと横を向いた。 「もうニコは乱暴なんだからぁ。同じ女子高生とは思えないなぁ。」 「どうせ私は乱暴な凶暴女よ!」 私は怒りながら台所に行ってお湯を沸かし始めた。 「ニコぉ、ごめぇん、言い過ぎた。」 しばらくしてロボはテーブルの辺りから台所にいる私に向かって言った。 私は自分がどうしてこんなに腹が立つのか分からず黙ったままだった。 しばらく気まずい雰囲気が二人の間に流れた。 私はお湯が沸くまでシンクにあったお皿を洗っていた。 『なんで私がロボのお皿を洗わなきゃならないのよ!』 ロボはオロオロと立っていた。 ピーッ! ヤカンがお湯が沸いたことを知らせると私はお茶を炒れた。 一応ロボの分も。 そして私はコップ二つを持ってテーブルに向かった。 途中ロボとすれ違う時にロボのコップを出して 「はい。」と言って渡した。 ロボはオドオドしながらコップを受け取った。 私がテーブルに座るとロボも座った。 「ごめん、ニコ。本当に気付かなかったんだ。ごめん。」 「もういいよ。別に気にしてないから。」 「ホント?」 「ホントだって!」 「そうか、良かったぁ。 それで何か用があったの?」 「あ!そうだった。それを話に来たんだった。」 「え?なになに?」 「さっき地蔵堂に呼ばれて調べて欲しいって頼まれたの。」 「え~、また~。」 「うん、私も初めは断ったんだけど…。 どうも私の学校のことみたいなんだよね。」 「え?ニコの高校?」 「そう、私の高校。」 地蔵堂の依頼はこうだった。 この前行われた中間試験の問題が漏洩していたらしい。 それが分かったのは直前に変わった数学の問題で何人かの生徒が同じ間違いをしていたからだ。 「え~!それってカンニング?」 「ううん。カンニングじゃない。 その生徒たちはクラスも違ければ席も離れてるの。」 「そかぁ、だから事前に問題が漏れたと考えたわけか。」 「そう。だからその調査を依頼されたの。 それと再来週から始まる期末試験の問題が漏れないようして欲しいって。」 「え?じゃあまた高校に潜り込むの?俺。 流石にもう無理だよ。」 「大丈夫。それはちゃんと考えてあるから。」 私がそう言うとロボは怪訝な顔した。 そして 「でも、良かったぁ。ニコの機嫌が直って。」と笑みを浮かべて言った。 「別に機嫌なんか悪くなってないよ。」 私はロボから顔を背けた。 『なんであんなに苛々したんだろう?』 ロボが私の学校に来るのは一週間後。 私はそれまでの間、情報収集することにした。 普段学校では自分の能力を使わないようにしていた。 盗み聞きをしているようだったから。 でも今回は仕方なかった。 休み時間の度に屋上に出て耳に神経を集中していた。 「…裏サイトに問題が…。」 不意にその言葉が耳に入った。 『裏サイト?』 私はそれがなんなのか分からなかった。 その日の夜、電話で裏サイトについてロボに聞いてみた。 「あぁ、裏サイトね。 最近問題になってるよ。 学校とかの噂とかを匿名で書く掲示板があって、しばしばそこで虐めが行われてるって。 ニコの学校にもあるかもしれないよ。 なにか裏サイトの案内みたいのもらってない?」 「う~ん、分からない。」 「でも生徒だったら何かあるはずだよ。 過去のメールとか調べてみなよ。」 「うん、分かった。」 私はロボの言うとおり入学以来自分に届いたメールを確かめることにした。 そして根気よく探した結果一通の怪しいメールがあった。 そのメールは、本文には何も書かれてなくただ添付ファイルだけがあった。 私はロボから教わった手順で、その添付ファイルを仮想化PCの中で開いた。 添付ファイルには意味不明な文とURLが書かれていた。 嬉しいお知らせです。 ライバルも見てます。 さぁ、早く、あなたも。 急がないと。 取り残されちゃう。 私は取り敢ずそのURLにアクセスした。 するとパスワードを入力する画面が出て来た。 「え?パスワード?分かんないよぉ。」 私はブツブツ言いながら添付ファイルの文章を何となく見ていた。 そしてあることに気が付いた。 「もしかして縦読み?」 文章の各行の初めの文字を入力した。 「う」「ら」「さ」「い」「と」 実行ボタンをクリックすると画面が変わり掲示板が現れた。 「これだ!」 書込み内容は酷いものだった。 匿名をいいことに誹謗中傷だらけだった。 私は名前が書かれたものは極力避けて掲示板の過去ログに目を通した。 それでも自分の名前が出ているとつい読んでしまった。 大抵は「ニコ萌えぇ~」とか「付き合って下さい」とか呆れるものばかりだったけど 中には口にはできないものもあった。 「最低!バッカじゃないの!」 そしてついに私は見付けた。 『予想問題集売ります。』 「これだ!」 そこには振込口座が書かれていた。 入金を確認してから予想問題集をメールで送るシステムになっていた。 次の日私は地蔵堂にその口座について調べるように依頼した。 しかし、口座の名義人を特定することは出来なかった。 「ま、そう簡単に足が着くようなことはしないわね。 やっぱロボが来てからじゃないと駄目かぁ。」 一週間後の月曜の朝、臨時の先生が紹介された。 「え~、物理の丸山先生が急病で暫く休むため代わりにこの須藤先生が物理を教えるから。」 と担任が説明してロボが挨拶をした。 「えっとぉ、みなさんこんにちは。 今日から少しの間物理を教える須藤威一郎です。 好きな言葉は愛と勇気と正義です。 日夜その実行に励んでいます。 そして夜空を見上げて宇宙に想いを馳せることです。 みなさんは星空が好きですか? 僕は大好きです。 宇宙には僕たち人間がまだ知らない…。」 「ゴホン!」 ロボの話が長くなりそうなので担任は咳払いしてロボの話を止めた。 「と言うわけだから、みんな言うこと聞くんだぞ。いいな。 それでは須藤先生よろしくお願いします。」 と言って担任は教室を出ていった。 ロボは多少緊張しながらもちゃんと教えていた。 一週間特訓した甲斐があった。 クラスメートからも評判は良かった。 「教え方上手いよねぇ。 なんでもロボットアニメに結びつけちゃうところがちょっとオタクっぽいけど。」 『いや、だから、正真正銘のオタクなんだって。』 と私は心の中で思っていた。 それにしてもロボは日頃の復讐のためかワザと難しい問題を私にあてたりした。 『この借りは百万倍にして返してやるんだから!』 「今日はこれにするか。」 私はいつものように自動販売機で牛乳を買っていた。 屈んで牛乳を取ろうとしてると「マユぅ~!」と呼ぶ声が聞こえた。 私の後ろを歩いていた女子がその声に反応して振り向いた。 一瞬目が合ったためつい私たちは会釈を交わした。 そしてそのマユと呼ばれた子は走ってきた友人二人と一緒に廊下を歩いていった。 「今の子…。なんて魅力的な目をしてるんだろう。」 顔は前から知ってたけど3年間同じクラスになることがなかったから名前は知らなかった。 今日初めて間近で顔を合わせた。 なんとなく前々から気にはなってたけど、今日その理由が分かった。 あの目だった。 理知的だけどそれだけじゃない何か言いようのない魅力がある目だった。 「そう言えば最近『マユ』って言葉を聞いたなぁ。どこでだっけ?」 そして私は牛乳を持って教室に入ろうとした。 その時だった廊下からロボの叫び声が聞こえたのは。 「あーっ!」 ロボはあのマユと呼ばれた子を指で指しながら叫んでいた。 「あ、ここの先生だったんですか。」 ロボは口を開けたまま首を立てに何度も振っていた。 「よろしくお願いしますね、先生。」 と言ってその子は友人達とロボの横を通りすぎていった。 私はその時になってようやく気が付いた。 「あの子がマユコさん?ハンカチの女子高生だったんだ。」 ロボは鼻の下を伸ばして彼女の後ろ姿を見ていた。 「バカロボ!」 金曜の夜、ロボは宿直だった。 私は夜の9時にロボと約束をしていた。 9時を少し過ぎて宿直室に近付くと中から話し声が聞こえてきた。 「…ふ~ん、そうなの。 でももう大丈夫ね。 それで頼んでいたものを持ってきてくれた?」 女の人の声だった。 「あ、はい。これですね。金庫の中にありました。」 ロボの声だった。 「そうそう、これこれ。 まさか学校も私のことを調査に来たあなたがこんな事するとは思ってなかったでしょうね。」 そして女の人は笑った。 私は男の人の声色を使って 「須藤先生?そこにいるんですか?」と言った。 すると宿直室の電気が消えて扉が開いて小さい影が廊下を走り去っていった。 私は急いでその影の後を追った。 その影は3階の私の教室に逃げ込んだ。 私は直ぐに教室に入ってその影を探した。 「いない。何処行ったの?」 と独り言を言っていると突然教室の電気が点いた。 「あなたが林二湖さんだったのね。」 私はその女性を見て唖然とした。 「あなたは…。」 「そう、フクダマユコ。 あなた達が探してる犯人よ。 それにしても見事な声色だったわ。 流石七つの声を持つ女子高生ね。 見事に騙されちゃったわ。」 「どうしてそれを?」 「須藤先生から全部聞いたわ。 あなた達がスパイだということも。 今までも色んな事件を解決してきたこともね。」 「嘘!ロボがそんなこと軽々しく話すはずない。」 「嘘じゃないわ。 もう須藤先生は私の言いなりなの。 そしてあなたも。」 そう言うとマユコさんは私に顔を近づけた。 目と目が合い私はマユコさんの目に引込まれそうになった。 軽い目眩を覚え私は慌てて視線を逸らして頭を振りながらマユコさんから離れた。 「流石ね。 あなたには効かないと思ったわ。」 「なんなの?今の?」 マユコさんは薄ら笑いを浮かべるだけだった。 すると教室の扉が開きロボが入ってきた。 「ロボ、良かったぁ。 この子が犯人なの!捕まえて!」 でもロボはゆっくり私に近付いてきた。 どこか様子が変だった。 「どうしたの、ロボ?早く捕まえて!」 私は少し声を荒げた。 でもロボはゆっくりと腕を上げ私の首を両手で握った。 段々力が入り私は苦しくなった。 「く、苦しい…。ロボ…。なんで?」 「だから言ったでしょ。 須藤先生は私の言うことだったら何でも聞いてくれるの。 悪いけどあなたにはここで死んでもらうわ。 そして須藤先生にも。 生徒と先生の叶わぬ恋の結果としてね。」 マユコさんは冷たい笑みを浮かべて私たちを見ていた。 「ろ、ロボ…。お願い…。やめて…。」 しかしロボは私の首を絞め続けた。 私は段々意識が朦朧としてきた。 私は途絶え途絶えに望みの言葉を口にした。 「ろ、ロボ…。しゅ、出動だよ。お願い…。」 するとロボの手は止まった。 次の瞬間ロボは 「うおぉ~!」 と叫び声を上げながら両手で自分の頭を叩いて壊れたロボットのようにグルグル回った。 「俺はぁ!なんてことをしたんだぁ! ニコ、ごめん。」 ロボはそう言いながらマユコさんの腕を掴んで逃げられないようにした。 「どうして?どうして、私の術が解けたの?どうして?」 とマユコさんは呆然としていた。 「ロボ、どうしたの?何があったの?」 私が聞くとロボは説明を始めた。 「宿直室でニコが来るのを待っていたらマユコさんが来たんだ。 初めはたわいのない話をしてたんだけど段々意識が遠くなって…。 そしたら自分の思ってることと違うことを…。 勝手に体が動いて言いなりなってしまったんだ。 ニコの首を絞めてる時も『だめ!だめだ!』と意識してるのに体が勝手に。 ごめん、ニコ。ホントにごめん。 俺、もう少しでニコを…。」 「いいよ、大丈夫だったんだから。」 と私はロボに言ってマユコさんに向かって言った。 「催眠術ね?そうなんでしょ?」 「そうよ。」 マユコさんは私を睨みながら言った。 「私は目を見るだけでその人が何を考えてるのか直ぐに分かっちゃうの。 そして念じると大抵の人は催眠術に掛かっちゃうの。 あなたみたいな人には掛かりづらいけどね。」 「どうしてこんなことをしたの? お金のため?」 「そうよ。悪い? でもそれだけじゃない。 私は自分のこの能力が嫌いだった。 見たくもない人の本音が見える能力が。 なんの役にもたたない特殊能力が。 むしゃくしゃしてたの。 あなただったら私の気持ち分かるでしょ?」 「え?私?」 「そう、あなた。 聞きたくもないことが聞こえてしまう聴力。 そして物まねでしか役に立たない変幻自在な声色。 あなただって『なんで自分だけこんな能力があるの?』と何度も責めたでしょ?」 私はしばらく考えてから話し始めた。 「そうね。 私も自分の特殊能力が好きじゃなかった。 聞きたくもないことが聞こえて、 興味をそそられて首を突っ込んで周りから不思議な目で見られたり止められたり。 だからいつも封印していた。無難にやり過ごそうと思っていた。 でも…。でも、ロボと出会ってからは違う。 人のために使えば喜ばれることも知った。 私は自分のこの能力が好きになった。 だって、自分だけは自分の味方でいたいじゃない。 それをロボが教えてくれた。 だから私はあなとは違う。」 しばらくしてマユコさんは小さく呟いた。 「自分だけは自分の味方でいたい…。」 「そうですよ!」 ロボが握り拳を振りかざしながら力説した。 「折角この世に生まれたんですから 自分が自分のこと好きじゃなければどうするんです? 先ず、自分のことを認めましょ。 そして好きになりましょ。 他の誰でもない自分のことを!ね? あなたのその能力、確かにあたなの望んだものじゃないかもしれない。 でも、きっとそれが世の中のためになる日がいつか必ず来るはずです。 愛と勇気と正義の心があれば、絶対に大丈夫!」 「自分のことを好きになる…。 愛と勇気と正義の心…。」 マユコさんは呟いた。 「そうです!愛と勇気と正義の心!」 ロボは力強く断言した。 そしてマユコさんは泣き崩れた。 期末試験が終わって最初の日曜、私はいつものようにロボの部屋の玄関を開けた。 「ロボいるぅ?!」 「あ!ニコ! どうしよう?ね、どうしよう?」 ロボはテーブルの辺りで立ってオロオロと困ってるようだった。 「なに?どうしたの?」 と私が聞くとロボは目配せで台所を見るよう指示した。 台所に目をやるとエプロンを着た女性の後ろ姿が見えた。 「うん、これでOK。 はい、出来ましたよ。須藤先生。」 その女性はお玉を持ったままこっちを向いた。 「あ!フクダさん!」 「あ!林さん!どうも。」 マユコさんは私に会釈した。 私もつられて会釈を返した。 そして私は慌てながらマユコさんの手を取って一緒に外に出て階段を下りた。 「ね?どういうこと?」 と私が聞くとマユコさんは 「私ね。須藤先生のことが好きになったの。」 「え?!」 「だって今時珍しいでしょ? あんなに純粋な人。 私ね須藤先生の目を見た時ホントに驚いたの。 あの歳であんな澄んだ目の人はいないって。」 私は夜空を一心に見上げていた時のロボを思い出した。 「そりゃそうだけど…。 でも…。オタクだよ。 それに…。女好きでスケベだよ。」 「そんなの男の人だったら普通でしょ? それを表に出すか出さないかの違いで。 それにただ純粋なだけじゃない。 私の術を解く強い精神力の持ち主なのよ。 だからあの歳でも純粋のままでいられたんだと思うの。」 「で、でも…。きっと出世なんかしないし貧乏のままだよ。」 「そんなの平気よ。私が働けばいいんだから。 それとも、私が須藤先生と付き合うと林さんが困るの?」 「え?そんなことないに決まってるじゃん。 私はフクダさんのことを思って言ってるの。」 「ふ~ん、ホントに?」 「当たり前でしょ。なんで私がロボなんかと。」 「分かったわ。ま、いいわ。今日はこのまま退散するわ。」 と言いながらマユコさんはエプロンを脱いで私に渡した。 「須藤先生によろしくね。 そしていつか必ずあなたから須藤先生を奪うからと伝えて。」 「え?どいうこと?」 私の問いに応えずマユコさんは後ろを向いて足早に歩いて行った。 私は呆然とその後ろ姿を見ていた。 『今は、須藤先生の心の中に私の入り込む余地がないことは知ってるわ。 だって、あの時、催眠術を掛けた時すべて聞いてしまったから。 でも、まだチャンスはあるわ。 林さん、あなたがまだ自分の気持ちに気が付いていない間ならね。 私、頑張るからね。 勿論、あの力を使ったりなんかしない。 正々堂々と女として須藤先生の気持ちを掴んでみせるわ。 手強いわよぉ、林さん。覚悟してなさい。 私とあなたは恋のライバルなんだから。 でも友達でもあるんだから。』 遠ざかるフクダさんの後ろ姿を見ながら何故か身震いした。 そして、なんだか嬉しくもあった。 「私たち、きっと良い友達になれるね。」 そんな予感がした。 そして私はまた階段を駆け上った。 玄関を開けるとロボはテーブルに座ってさっきフクダさんが作ったシチューを食べていた。 「なにしてんの?」 と私は少しムッとして聞いた。 「え?あ、お腹空いちゃったから食事してたの。 ニコもお腹空いたでしょ。一緒に食べよ。美味しいよ。」 「なんで私が食べなきゃならないのよ。」 「え?だって勿体ないじゃん。 ほら、ニコのも用意してあるからさ。食べなよ。」 私は仕方なくテーブルにつきフクダさんのシチューを食べた。 「あ、美味しい。」 「でしょ!美味しいでしょ!」 そう言ってロボもシチューを食べた。 ロボは食べる度に「美味しい!」を連発していた。 私は段々ムッとして 「そんなに美味しい!美味しい!って言わないでよ!」と怒鳴ってしまった。 「え?だって美味しいじゃん。 ニコだってさっき美味しいって言ってたでしょ。」 「言ったけど…。 なんかむかつくの!」 「なんで?」 「分からない。」 しばらく気まずい沈黙が流れた。 「よし!決めた! 今夜は私が腕によりをかけてご馳走を作るからね! カレーにハンバーグにラーメンに餃子にトンカツなどなど。 いっぱい作るからね。 勿論材料費はロボ持ちだからね。」 「えぇ~!そんなぁ。 それにそんなに沢山食べれないよ。」 「なに? フクダさんが作ったのは食べれて私が作ったの食べられないって言うの?!」 「いや…。だから…。そんなことはないけど…。」 「残したら殴るからね。」 私は左拳をロボに見せた。 ロボは無言のまま首を縦に何度も振った。 「ほら早く食べて買い物にいこ。 いっぱい買わなきゃならないんだから。」 私がシチューを食べるのを見るとロボもシチューを口にした。 そして私たちは笑い合った。 才能に限らず性格も自分が望んだものじゃないかもしれない。 それでも自分だけは自分のことを好きでいようと思う。 ロボが言うように自分だけは自分の味方でいたい。 そして、いつの日か、もう一人自分の味方になってくれる人が現れることを信じてる。 誰にでも、そのもう一人は現れるはず。 私にとってのその人は今目の前にいる人、 なんだろうか? おわり