約 412,068 件
https://w.atwiki.jp/shoaku/pages/19.html
もっと詳しく説明します 添付ファイルはここにあります imageプラグインエラー ご指定のURLはサポートしていません。png, jpg, gif などの画像URLを指定してください。 そのファイルをオープンします そしてここのURLを使用します imageプラグインエラー ご指定のURLはサポートしていません。png, jpg, gif などの画像URLを指定してください。 ほかに質問があったらどうぞ 名前 コメント
https://w.atwiki.jp/shienpuzzle/pages/41.html
お試しパズル(外部リンク) 無料のパズルです。プリントしてお楽しみください。 クロスワードパズルクロスワードの日記念 PDF チャップリン PDF JPC直前 クロスワード PDF 5月5日謎解き PDF 2019クロス 第1回(スタンダードクロス) PDF 2019クロス 第2回(イラストクロス) PDF 2019クロス 第3回(スリーヒントクロス) PDF 2019クロス 第4回(漢字クロス) PDF 2019クロス 第5回(5のクロス) PDF 2019クロス 第6回(ハニカムクロス) PDF 2019クロス 第7回(ワープクロス) PDF 2019クロス 第8回(空白クロス) PDF 2019クロス 第9回(ナンプレクロス) PDF 2019クロス 第10回(2文字入りクロス) PDF 2019クロス 第11回(イラストクロス) PDF 2019クロス 第12回(ジャンボクロス) PDF スケルトン「ウソ」を含む言葉 PDF 「サル」を含む言葉 PDF 「マメ」を含む言葉 PDF 「桜」を含む言葉 PDF 【旧作】三文字熟語 PDF 【旧作】「一」を含む四字熟語 PDF 「トリ」を含む言葉 PDF・(ヒントつきPDF) チョコ駄菓子 PDF 「ゴ」を含む言葉 PDF 「ミソ」を含む言葉 PDF 「ワン」を含む言葉 PDF チョコブランド PDF 「イ」を含む言葉 PDF 「子」を含む言葉 PDF 「五」を含む言葉 PDF 「ウシ」を含む言葉 PDF 「トラ」を含む言葉 PDF ナンクロ「ナゴヤ」がヒント PDF 「オリヒメ」がヒント PDF 「クリスマス」がヒント PDF 「ウソ」がヒント PDF 【旧作】「水天宮」がヒント PDF 「ハロウィン」がヒント PDF 「リース」がヒント PDF 「オニ」がヒント PDF 「ハハ」がヒント PDF 「パパ」がヒント PDF JPC直前 「カンサイ」ナンクロ PDF NEW「フウセン」ナンクロ PDF ツメクロス健全? PDF こどもの日 PDF JPC直前 ツメクロス PDF カナオレ「ナナ」がつく芸能人 PDF JPC直前 漢字カナオレ PDF 推理クロスけものフレンズ PDF JPC直前 推理クロス PDF シークワーズ日本ダービー PDF アロークロスJPC直前 アロークロス PDF ブロック分割iPSとSTAP PDF セレクトワーズQ011 未年年賀パズル PDF 浮き出し迷路アドベンチャー・タイム PDF 2017年年賀 PDF 2018年年賀 PDF 2019年年賀 PDF 2020年年賀 PDF 2021年年賀 PDF 2022年年賀 PDF
https://w.atwiki.jp/kata-niho/pages/43.html
原語 rule 和訳 名詞 決まり、掟、規則、取り決め、法、定め、規約、義務、 理 (ことわり/り)、規程、規定、法規、法令、法律、条例、条令、政令、公法、規範、道徳、倫理、法度、秩序、規律、鉄則、風紀、習わし、慣わし、仕来り、法則、制約、制限、契約、約束事、約束、確約、約定、決まり事、 道 (みち/どう)、典則、戒律、教義、本則、原則、摂理、絆し、準縄 作法、礼法、礼式、やり方、手順、流れ、処方、儀礼 式、書式、構文、文法、語法、書法、型、計算、公式、計算式、算式、数式 慣用句・諺・四字熟語・未分類 基本原則 漢字一字 法、則、規、掟、典、範、律、理、憲、契、約、戒、道、倫、誡、制、準 礼、儀、方、典、法 式、法、型 やまとことば のり(法)、おきて(掟)、さだめ(定)、ことわり(理)、おほせ(仰)、いましめ(戒)、ほだし(絆) ならはし(習)、おきて(掟)、ゐや(禮)、をしへ(敎) かた(形) 備考欄 辞書 説明 廣辭林新訂版 (名) 規定。規則。 新訂大言海 (無記載) 角川国語辞典新版 名 規則。規定。 大英和辭典 〔名〕[一]主權,支配權,統轄權,統治權,統御權.[二]支配,統轄,統治,統御.[三]規則,法規,規定,法式,規約,取極〔トリキメ〕,キメ,掟〔オキテ〕.[四]有リガチ,常ノ事,常〔ツネ〕,常例.[五]【文】規則.[六]【法】決定,命令.[七]①物差〔モノサシ〕,尺度.②定規〔ヂヤウギ〕.[八]【印】①定規.②罫線〔ケイセン〕.[九]罫.[十]〘稀〙【天】定規〔ヂヤウギ〕座.[十一]】〘Eng. 方,Scot.〙①無作法ノ擧動.②無作法ノ人間.[十二]【音】線(樂譜ノ).[十三]†行爲,擧動,態度.[十四]†線,條〔スヂ〕,列. 直訳音写語は「規則」か。 カタカナ語話者はこの語の日本語をすっかり忘れているのか知らないが、「日本人が」、或は、「日本語で」今も用いる語は普通に「規則」。 直訳音写語は「規則」或は「決まり」と思われるが、「規則」は文章語的であり、口語にて日本人は専ら「 決 (き)まり」という言葉を用いる。「決まりがある」、「決まりを守る」など。 守らなくてもよい選択型のものを「ルール」と呼ぶのか。おそらく生贄言葉の一つ。 守らなくてもよいという意味があるのであれば「原則」に同じ。 同義等式 原語単位 rule=規則 カタカナ語単位 ルール=規則 カタカナ語の類義語 マナー 附箋:R ル 英語
https://w.atwiki.jp/konaasobi/pages/17.html
名前 分類 追加ver. 説明 POWDER 粉 1.0 粉。もっともスタンダード。 WATER 液体 1.1 水。高熱ドットに強い。 FIRE 特殊 1.2 火の粉。上の方へ風を作る。 SEED 粉 1.3 種。粉に巻くと木が生える。 GUNPOWDER 液体 1.4 爆薬。火気厳禁。 FAN 装置 1.5 扇風機。風を送る。 ICE 固体 1.7 氷。細かくすると雪になる。 SuparBall 粉 2.0 スーパーボール。跳ねる。
https://w.atwiki.jp/round_table/pages/2.html
メニュー トップページ How to play Conquer ├ 必要スペック ├ 職業の特徴とキャラ作り ├ 必需品と貴重品 ├ 装備の品質の違いと改良不可 ├ 狩りへでかけよう ├ 訓練所 ├ 進級と就職 ├ 装備の改良 └ PKのメリット・デメリット 初心者クエスト ├ 盗賊逮捕 ├ PK参賽令で換金 ├ 神獣のウロコ ├ 煉金師の悩み ├ お手紙配達 ├ 陸捕頭の依頼 ├ 兵符 ├ 雪儿の風鈴 ├ 殺し屋の林楓 ├ 毒鼠の牙 ├ かじや兄弟 ├ 異族蛇人退治 ├ 手編み弓衣 ├ 鉱山通行書 ├ 玉佩事件 ├ 星の宿命 └ 夢葦の恋思い(離婚クエスト) 高レベルクエスト ├ 派閥戦争の爆弾を作ろう ├ オアシスの強盗 ├ 崑崙雪水 ├ 天門遁甲 ├ 明月宝石 ├ ねずみ大盗 ├ 鉱山探検 ├ 青天関 ├ 凝集指輪任務 ├ 崑崙迷宮 ├ 宝の蛇島 ├ 諸葛八卦陣 ├ 試練場 ├ 転生造化の任務 └ 火魔令 妖魔討伐クエスト ├ Lv.1~119 └ Lv.120以上 転生任務 ├ 一次転生 ├ (クエスト編) ├ (ステータス編) ├ (スキル編) ├ (召喚獣編) ├ (転生ノウハウ編) └ 二次転生 マップ ├ 御風符 ├ 崑崙幻境 ├ 鉱山迷宮 ├ 聖地 ├ 流星地 ├ 冒険湖島 └ 120級狩場 データ ├ 戦闘力システム ├ 特殊魔法 ├ +合成 ├ 加持 ├ 煉化炉 └ PLによりもらえる経験値の出し方 イベント ├ 初心者経験値倍増キャンペーン ├ 派閥戦争 ├ 流星競技試合 ├ 自由PK武芸大会 ├ 龍珠の神獣 └ おみくじ機能 季節イベント └ 四字熟語 Q&A ├ Q A ├ Q A(練習場編) └ 用語集 リンク ├ 円卓掲示板 ├ アップローダー └ 動画ブログ 検索 更新履歴 取得中です。 征服2公式サイト Copyright(C) 2002,2004 NetDragonJapan co.,ltd. Copyright(C) 2002,2004 NetDragon websoft Inc.
https://w.atwiki.jp/meijikeiei/pages/26.html
2007年度後期 2007年度後期 497 名前:名無しの経営 投稿日: 2008/01/30(水) 12 09 40 言語表現論 2007年度(後期開講分) ※統一試験 持ち込み不可 難易度B 1.カタカナを漢字に ①a 三日にワタる会議 b プリントが全員にワタる ②a 産業をオコす b 訴訟をオコす ③a 的をウつ b 敵を迎えウつ ④a 勇気をフルう b 声をフルわせる ⑤a 布をサく b 紙面をサく ⑥a 証拠品をオウシュウする b 野次のオウシュウになる ⑦a 手を握りシめる b 勝ちをシめる ⑧a 正直をシンジョウとする b シンジョウを吐露する ⑨a 会議にハカって決定する b 便宜をハカる ⑩a 責任をツイキュウする b 真理をツイキュウする 2.読み 雑駁 長閑 揶揄 時化 磊落 坩堝 冥利 肌理 僻目 馴染 隘路 衝立 捺印 山車 蟄居 暫時 草鞋 注連縄 傀儡 蹉跌 3.文章を読んで空欄補充(記号選択) 4.ことわざ・故事成語の意味(記号選択) ①李下の冠 ②羮に懲りて膾を吹く ③梅壇は双葉より芳し ④窮すれば通ず ⑤紺屋の白袴 ⑥木に縁りて魚を求む ⑦雨後の筍 ⑧驥尾に付す ⑨同病相憐れむ ⑩船頭多くして船山へ登る ⑪水は方円の器に従う ⑫泥棒を捕らえて縄をなう ⑬忠言耳に逆らう ⑭刎頸の交わり ⑮青雲の志 ⑯馬子にも衣装 ⑰虎の尾を踏む ⑱梁上の君子 ⑲青天の霹靂 ⑳破鍋に綴蓋 5.四字熟語(空欄補充と意味を記号選択) ①融通□碍 ②鶏鳴□盗 ③無□息災 ④獅子奮□ ⑤罵□雑言 ⑥二□背反 ⑦南□北馬 ⑧□視眈々 ⑨泰然自□ ⑩一視同□ ⑪才気□発 ⑫山□水明 ⑬偕□同穴 ⑭周□狼狽 ⑮曖昧模□ 備考 就職試験対策中心 毎回の小テストが出席を兼ねる 統一試験(誰の授業を取っても試験が同じ 半期開講
https://w.atwiki.jp/anirowakojinn/pages/3172.html
02◆顔面隠し (見える、見える……すごい、見える。……あ。あの二人、戦い始めた) ところ変わって娯楽施設の中心部。その二階にあるおしゃれなレストランのテラス席。 会場のほとんどすべてを見渡せるこの場所で、ベランダの柵に寄りかかりながら、 切磋琢磨と東奔西走の戦いを観戦している一人の少女が居た。 黒髪を長く伸ばし、前髪で両目を覆っている少女は、とくに望遠鏡を持っているわけではない。 ないけれど、なぜか彼女が見ているのは、娯楽施設から遠く離れた場所での戦い。 それはもはやとても目がいいのレベルを超えていた。 まるで千里眼を持っているかのように……彼女にはこの世界が、すべて見えているのだ。 (わたしのルール能力、すごい……あんなに遠くにいる人たちが、見えちゃう、なんて。 一望千里って名前、わたしに似合わないって、思うんだけど。でも、これならわたしでも、戦えるかも) って、あの二人のバトル、もう終わり、だ。 地面をのたうちまわり始めた切磋琢磨を見て、これ案外なんとかなっちゃうのかも、と一望千里は思った。 慢心、油断――殺し合いにおいて、最もやってはいけないことの一つだ。 しかし一望千里は、元の世界においてはただの女子高生。 一般人にすぎなかった。 そんな彼女に、周りを常に警戒とか、不慮の事態を予測とか考えられる余裕があるはずもなく、 この実験も本当にただの実験で、死にはしないと楽観的にとらえていた。 (あの女の人、実験は仮想ショッピングセンターで行われるって……確か、言ってた。 仮想って……バーチャルゲームってこと、だよね。その実験、つまり、テストプレイ、なんだよね? ……きっと、そうだよね。じゃなきゃこんな、悪夢みたいなこと……起こるわけ、ないもん。 だから、しっかり、しなくちゃ。……とりあえず、まず、他の参加者のひとがどこにいるのか、調べてから。 いちばん優しそうな人に、会いにいこう) 曖昧な結論で自分を納得させて、一望千里はいったん目を下へ。 武器として支給された、参加者の現在位置が分かるレーダーを見る。 範囲は同じマスの中。首輪に反応して黄色い点が表示される仕組みになっているらしい。 レーダーによれば……一応、同じマス内には人はいないみたいだった。 (よ、良かった……) とりあえずの身の安全を確保すると、黒髪の下の目を静かに見開いて――辺りを。 この娯楽施設全体を、舐めるように見回し始める。 見える、見える……すごい、見える。 少し、見えすぎてしまうくらいに。遮蔽物もなにもかもすりぬけて、彼女の目は世界を見渡していく。 参加者たちは、すぐに見つかった。 (い、いた) まずは近くの参加者から。一望千里はデイパックから名簿を取り出して、すぐに顔と名前を照らし合わせる。 参加者がそこまで居ないからか、名簿には名前だけでなく顔写真が載っている。 一望千里にとっては、けっこうありがたい仕様だ。 名簿が間違っていなければ……「猪突猛進」と「一刀両断」が、施設の屋上駐車場にいる二人の女の人だ。 それと、そこに向かってる学生服の男の子がひとりいて、名前は……「紆余曲折」。 全員、まだ他の人の存在には気づいていないみたいだった。 他に施設の中には、「先手必勝」と「軽妙洒脱」、「優柔不断」って名前の男の人たちがいるらしい、でも、 これらもまだ誰にも出会っていない。始まったばかりだから、当たり前と言えば当たり前だ。 (いまのところ、施設の中にいるのは、この人たちだけ、みたい。 あと……薬局は、C-2の南口近くに、ある。覚えて、おかないと……。怪我しちゃったとき、困るよね) 外は――「青息吐息」が、A-1のあたりにいた。 ギャルみたいな容姿で、しきりにため息をついている。あまり絡みたくない感じの人だ、と一望千里は思う。 A-2、駐車場A地区には、 着物姿のおじさん「鏡花水月」と、サラリーマンのおじさん「酒々落々」さん。 でも、出会いそうにはなかった。駐車場には車がいっぱいあって、普通のひとの視界を大きく遮っている。 進む方向も、反対だ。 B-2、駐車場B地区には、 デイパックに入る大きさには見えない剣を持った「勇気凛々」ちゃんがいた。 モノクロの変な服を着た「心機一転」も近くにいる。 この二人は逆に、もうすぐ出会ってしまいそうだ。嫌なことが起こると怖いので、視線を他の場所に移す。 A-3、駐車場C地区に居たのは、 いかつい体つきの大男「傍若無人」だ。一望千里と同じように名簿を広げて、じっと考え込んでいる。 危なそうな人だけど、一望千里のA-1からは一番遠い位置にいる。 まだ大丈夫だ、と、心の中で唱えた。 そして、さっき見た通り「切磋琢磨」「東奔西走」はB-3。駐車場D地区にまだいた。 なぜか熱血っぽい顔をして、うさぎ飛びトレーニングを始めている。効果ないんじゃないっけ、それ。 ついツッコミを入れてしまうくらいコミカルな光景に、一望千里は少しこころが暖かくなる。 (やっぱりまだ、始まったばかりで……みんな、戸惑ってる、って感じ……だ。 そうだよね、殺し合えって言われて、そんなにすぐ殺し合うひとなんて、いなくて当たり前だよね。 も、もしかしたら……みんな殺し合いなんてする気が無かったら、 あの女の人もこれじゃダメだわ、解散しましょうって……そう言ってお家に帰してくれるかも、しれない、かも) ふふ、と笑う。 楽しいことを考えると、自然と笑みが漏れてくる。 もともとあまり笑うのが得意ではなく、どちらかといえば引っ込み思案な一望千里だったが、 ルール能力によりどこまでも見渡せる目を得た安心感によって、精神を最低限安定させることは出来ていた。 だからありえない空想もできるし、それに酔うこともできる。 (お家に、帰ったら……大好きなCDを聞いて、大好きな本を読んで。 大好きな……人がいたかどうかは、忘れさせられてる、みたいだけど。 誰かと一緒に、街の展望台に行って、じーっと景色を見て、過ごすんだ。 今みたいに、広い世界を見ながら空想するのって……楽しいんだって、分かった、から) うきうきとした気分を忘れないように。一望千里は、最後に残ったC-3エリアへと目を向ける。 ここまで確認できた参加者は自分含め十五人。 つまりC-3、屋上へのスロープ道があるこのエリアには、「破顔一笑」がいるはずだった。 (……、よし、いた) 一望千里から見て、背中をこちらに向けて。 スロープ道の陰に隠れるようにして、破顔一笑は立っていた。 喪服のような黒いスーツを着た、やせ型の男だった。 名簿の顔写真ではずいぶんな仏頂面をしていて、野球選手みたいに頭を丸めていた。 一望千里の目に映るのも、五分刈りに丸められた頭だ。 彼が破顔一笑で間違いないだろうが、顔が見えないのは少し気になる。 (あの人は今、どんな顔をしてるんだろう……) さっきまで確認してきた参加者と同じように、あたふたしているんだろうか。 今の一望千里のように、うきうきしているんだろうか。 一望千里はそれが気になって――破顔一笑がこちらを向くまで、じっと見つめ続けてしまった。 慢心、油断――殺し合いにおいて、最もやってはいけないことの一つを、やってしまった。 そして。 見られているのを肌で感じたのか、くるりと振り向いた破顔一笑の、 (^U^)が。 これ以上ないくらいの満面の笑顔が、一望千里の目に入った瞬間だった。 「え……?」 ぐにゃりと歪む視界。ありえない方向に引き攣るほっぺた。ばき、ぼきと折れる歯、めくれる、唇、 びりり、びりり、びりりと、「たった一笑で破れていく、顔」。 破顔一笑。 「や、嫌。うにゃ、ひゃやあ、あっ、……目、が、わたし、っの、あっ! アっ! わガっ!」 一望千里の左目が、自分自身の右目を捉えた。破れて、びりびりになってぐちゃぐちゃになって、 彼女の右目は飛び出て落ち、左目も遅れて、球体の形を留めなくなっていく。 張り裂けた皮膚がぐじゅぐじゅと 飛んで 割れて 鼻が混ざって まつ毛が歯茎に刺さって 痛い。痛い。痛い。痛い。 「がががっがががあががっが。あっがあがががああっがががあっががあっがっが!」 声にならない叫び声をあげながら、わけも分からずに走り出す。 持っていたレーダーと名簿を投げ捨てて、娯楽施設の中へ、レストランのテーブルにぶつかりながら、 やみくもに走るが、ここは二階だということを、彼女は忘れてしまっていた。 それでもまだ階段だっただけ、マシなのかもしれない。 (あ、ああ、い、……嫌あ!!) 空を切った足、落下する感覚が顔の亡くなった少女を襲った。階段を、転げ落ちる。 無限の視界は一気にゼロになり、後にはただひどい火傷のような痛みと、まっくらな暗闇を残すだけだった。 一望千里が意識を手放すのに、そう時間はかからなかった。 (^U^) 破顔一笑に与えられたルール能力は、《にやけ顔を見せると相手の顔がびりびりと破れる》というものだった。 本人はいまだそれに気づいていないが――、 そのルール能力によって、早くも一人の参加者が絶望の淵に叩き落されてしまった。 スロープ道の陰で笑顔を造る破顔一笑は、自分の笑顔にすら気づかないまま、まずは娯楽施設の中へと歩を進める。 少し悩んでいたが、方針を決定したのだ。 彼は殺し合いに乗ることにした。さる要人のボディーガードを務めていた彼にとって、真に守るべき一人以外の命など、 ハエの命にも等しい無価値なものだったからだ。 【C-1/娯楽施設一階・中央階段】 【一望千里/女子高生】 【状態】顔面崩壊、気絶 【装備】なし 【持ち物】なし 【ルール能力】会場全体を透視できる(使用不可) 【スタンス】様子見→錯乱 【C-3/娯楽施設前】 【破顔一笑/ボディーガード】 【状態】健康、笑顔 【装備】不明武器1 【持ち物】なし 【ルール能力】にやけ顔を見せると相手の顔がびりびりと破れる 【スタンス】マーダー 邂逅一番 前のお話 次のお話 反転少女 前のお話 四字熟語 次のお話 一望千里 重い荷物 破顔一笑 曇天霹靂 用語解説 【一望千里】 見渡す限り遠くまでも、じつに広々としているという意味。 四字熟語ロワではちょっと無口系な女子高生、会場全体透視持ち。 彼女が見たことによって、本編内で参加する四字熟語がようやく全員明らかになった。 名簿はこちらから。 本編一覧へ 四字熟語ロワTOPへ 非リレーロワTOPへ
https://w.atwiki.jp/wikiwiki2/pages/105.html
岩波ジュニア新書スタートライン15ステップアップ15 http //www.iwanami.co.jp/hensyu/jr/index.html スタートライン15 1 茨木のり子 『詩のこころを読む』 2 田代三良 高校生になったら-学力・体力・生活力 3 香山リカ 10代のうちに考えておくこと 4 市川伸一 『勉強法が変わる本-心理学からのアドバイス』 5 山下正男 論理的に考えること 6 森清 働くって何だ30のアドバイス 7 行方昭夫 『英語の発想がよくわかる表現50』 8 田中貴子 『古典がもっと好きになる』 9 片山孝次 『数学がおもしろくなる12話』 10 山口幸夫 理科がおもしろくなる12話 11 池内了 科学の考え方・学び方 12 川北稔 『砂糖の世界史』 13 奥平卓・和田武司 四字熟語集 14 水野敬三郎 奈良・京都の古寺めぐり-仏像の見方 15 伊波園子 ひめゆりの沖縄戦-少女は嵐のなかを生きた ステップアップ15 1 岩田靖夫 ヨーロッパ思想史入門 2 遅塚忠躬 フランス革命-歴史における劇薬 3 左近司祥子編著 西洋哲学の10冊 4 山形孝夫 『聖書物語』 山形孝夫 6FY216 市立 5 一海知義 漢詩入門 6 松尾剛次 『仏教入門』 県立 市立 7 井波律子 故事成句でたどる楽しい中国史 8 鹿野政直 近代国家を構想した思想家たち 9 嶺重 慎・有本淳一 編著 カラー版 天文学入門-星・銀河とわたしたち 10 長谷川眞理子 進化とはなんだろう 11 岸本重陳 新版 経済のしくみ100話 12 神野直彦 『財政のしくみがわかる本』 県立 6FY234 市立566 大学341J52 13 進藤宗幸 新版 行政ってなんだろう 14 古川孝順 福祉ってなんだ 15 小泉武夫 いのちをはぐくむ農と食
https://w.atwiki.jp/houji/pages/282.html
■2012-01-31 bookmark_hatena 更新 山墅 丫鬟 囁囁のページを追加。 本年度第2回の試験は随分と難易度が高かったのですが、 今回の試験も、同等かそれ以上に難しかったですね。 今回は好感触の手応えでしたが、これは知っている問題を確実に正解できたからこそです。 ほんの数問、つまらないミスするだけで合格が一気に遠のくのが1級試験。 予想外の所で点を落とすことはままあれど、予想外の所で点が拾えることは少ないですからね。 もう一つ、手応えを掴めた要因を挙げるとすれば、 過去問に依存しない学習スタイルだったからかもしれません。 1級試験には毎回新出問題が3割程度出るので、 過去問を100%おさえても合格の8割には届かない、という話を聞いたことがあります。 というわけで、私は学習の際に過去問をほとんど利用せず、 1級配当のすべての四字熟語や、漢検漢字辞典に載ってる熟字訓を網羅的に学習しました。 ここまでやれば新出語など恐るに足らず!(^^ もっとも、過去問に触れてないおかげで、 普通の熟語における語彙不足に随分と苦しめられたのですがね(--; しかし、四字熟語の学習は本当に重要だと実感できました。 学習時間のかなりのウェイトを四字熟語に割いていたので、四字熟語問題の失点は0。 配点が30点もある設問ですから、これは非常に大きなアドバンテージになりました。 一方、大きく失点したのは諺・故事成語と文章題でした。 前者は設問にある故事を知らないと解答が困難ですね。 今回は初見のことわざ・故事成語が3問も出題されましたが、 これは偏(ひとえ)に自分の古典にたいする学習が不足している証左でしょう。 また、文章題では前後の文脈もヒントに、解答を連想しなくてはなりません。 1級試験だからといって、難しい漢字を使うわけではなく、 たとえば「シュウショ」を「衆庶」と解答させるようなこともありますから、 やはり語彙力、あるいは、連想力が無いと太刀打ちできないでしょう。 いずれにしても、まだまだ安定して得点できる実力ではないということで。 今後も1級試験は受験し続けるつもりなので、まずは安定して合格できる 地力を身につけていきたいですね(^^ 名前 コメント すべてのコメントを見る ←他の漢検ブログもチェック! ■2012-01-30 bookmark_hatena 更新 漢検問題/1級/H23年度第3回の全問題を追加。 1級試験に挑んで参りました。 自己採点では171点なので、とりあえず胸を撫で下ろしています(^^; 今回の1級試験問題を上記ページに掲載してみましたので、興味のある方はどうぞご覧下さい。 本日の試験の反省は後で書き記すとして、とりあえず速報までに。 ではでは。 名前 コメント すべてのコメントを見る ←他の漢検ブログもチェック! ■2012-01-29 bookmark_hatena 更新 漢検問題/1級/H23年度第2回のページに文章題の解答と、 そこに現れる凖1級、1級配当漢字を追加。 試験直前の駆け込みではありますが、 なんとか全ての解説を作り終えて一安心です(^^; 今日はいよいよ漢検の試験日! 確実に1級に受かるように、最後の総仕上げの復習です。 例に依(よ)って、四字熟語のお浚(さら)いに参りましょう。 復習 【布韈青鞋】(ふべつせいあい) 意味は、 布で作った脚半とわらじ。 つまり、旅装のこと。 「布韈」とは、布で作った脚半(きゃはん)のこと。 「青鞋」とは、わらじのこと。 つまり、きゃはんとわらじで旅装のことを表します。 ちなみに「韈」は「くつした」「たび」と読みます。 【宝鈿玉釵】(ほうでんぎょくさい) 美しい物をたとえる言葉。「鈿」「釵」ともに「かんざし」と読みます。 梅の咲いた枝を、宝玉をあしらった美しいかんざしにたとえて、この言葉を使うことがあるそうな。 【無辺無礙】(むへんむげ) 限りなく広大で、障害が無く自由自在なこと。 「無辺」とは、広々として限りのないこと。 「無礙」とは、何ものにも礙(さまた)げられないこと。 この言葉は仏教用語から来ているようです。 無辺無礙なものって何だろう。子どもの創造力とかですかねぇ。 【荊釵布裙】(けいさいふくん) 荊(ケイ)という植物でできた釵(かんざし)と、木綿の布できた着物の裙(すそ)。 すなわち、女性の質素な着物のこと。 今時の着物は晴れ着ばかりで、質素な着物というものは目にしませんね。。。 【衆賢茅茄】(しゅうけんぼうじょ) 多数の賢者が協力して仕事をすること。 真の賢者は「自分だけが重用されればよい」などと考えないので、協力することができる。 「茅茹」は、茅(かや)の根が、その中の一本だけを引き抜くことができないほどに 互いにからまりあっていること。転じて、同じ類のものが互いに関連し、連なりあっていること。 与野党も対立などせずに、震災復興に向けて衆賢茅茄で頑張ってほしいものです。。。 以上、復習終わり! 今週はみっちり学んだので、それを今日の本番で出し切ってきます! 名前 コメント すべてのコメントを見る ←他の漢検ブログもチェック! ■2012-01-25 bookmark_hatena 更新 漢検問題/1級/H23年度第2回のページに文章題を追加。 熟語 黎庶 俛焉 裨益 淵源 瑕 瑾 釁を追加。 漢検直前対策で四字熟語ばかり特訓しています。 以下、本日の四字熟語の復習です。 復習 【旌旗巻舒】(せいきけんじょ) 戦いが度重なることのたとえ。 「旌旗」とは、幟旗(のぼりばた)、すなわち軍旗のこと。 「巻舒」とは、巻いたり舒(の)ばしたりすること。 つまり、戦いが度重なることで軍旗を巻いては伸ばして、巻いては伸ばして、となるわけですね。 【狷介固陋】(けんかいころう) かたくなに自分の意志を守って、人のことを受け入れないさま。また、かたくなで頑固なさま。 「狷介」とは、固く自分の意志をまもって人と妥協しないこと。 「固陋」とは、見聞が狭くてかたくなであること。 「孤陋寡聞」とか「独学孤陋」などの「孤陋」と間違えないように要注意です。 ちなみに、「孤陋」は、世間からかけはなれ、心がかたより狭いこと。 【攀轅臥轍】(はんえんがてつ) すばらしい人が転任したり、退任したりするのを土地の人々が惜しむこと。 「攀轅」とは、車の轅(ながえ)(=牛車の引き棒)に攀(すが)ること。 「臥轍」とは、車の轍(わだち)の前に臥(ふ)すこと。 車をなんとしても引き留めようとする様子がうかがえます。 【烈士徇名】(れっしじゅんめい) 道理を知る人は、名誉のために命をささげるという意。 「烈士」とは、正義感の強い信念のある人物のこと。 「烈士は名(=名誉)に徇(したが)う」と訓読するらしい。 命を捧げるに値するような名誉って、今の世では思い浮かびにくいですね。。。 【高談闊歩】(こうだんかっぽ) 盛んに議論をして、大股で歩くこと。転じて、自由で気ままなさま。 ジャイアンが歌いながら歩いているさまを連想してしまいました(笑) 以上、復習終わり! ここで取り上げたのは5つだけですが、実際には50ぐらい復習してたり。 でも、明日になれば20ぐらいは忘れてるんですよねー。 だから繰り返しが大切!というわけで、明日も頑張ろう。 ではでは、今日はこの辺でー。 名前 コメント すべてのコメントを見る ←他の漢検ブログもチェック! ■2012-01-23 bookmark_hatena 更新 漢検問題/1級/H23年度第2回のページに文章題を追加。 熟語 惻怛 権衡 暁天 嘖嘖 尠少 彝倫 惻怛を追加。 来週はいよいよ漢検の試験日ですね! 私もラストスパートで頑張っているところです。 というわけで、本日は自分の勉強も兼ねながら四字熟語の復習をしてみましょう。 復習 【突怒偃蹇】(とつどえんけん) 人が怒ったり、おごり高ぶっていたりするさまをゴツゴツした岩にたとえた言葉。 「偃蹇」とは高くそびえるさま。また、おごりたかぶるさま。 「偃蹇」は色んな意味がある擬態語なので、イメージがつかみにくいです。。。 【南蛮鴃舌】(なんばんげきぜつ) 外国人の意味の分からない言葉を、さげすんでいう言葉。 「南蛮」とは外国の蔑称。 「鴃舌」は「モズの舌」で、ピーチクパーチク何を言っているか分からないさま。 「鴃」の字は「鳥」が偏の位置に来るので書き取りの際は要注意ですね(^^; 【桂玉之艱】(けいぎょくのかん) 物価の高い都会で、生活に苦しんだり、また、そのような状況で苦学することのたとえ。 高価な桂より高い薪と、珠玉より高い食べ物に苦しむ意から。 今の日本も、諸外国と比べると物価が高いので、まさに桂玉之艱といえそうです。 【沈鬱頓挫】(ちんうつとんざ) 詩文の字句や内容に風格や含蓄がありすぎて、意味が通じにくいこと。 「沈鬱」は気分が沈むこと。また、心が晴れ晴れしないこと。 「頓挫」は中途で行き詰まること。 【万物殷富】(ばんぶついんぷ) 国が富み栄え、すべての物が勢いが盛んで豊かであること。 「殷」は「殷ん」と書いて「さかん」と読みます。 つまり、「殷富」とは富み栄えること。 今の世界において万物殷富なる国といえばどこになるんでしょうねぇ。。。 以上、復習終わり! しかし四字熟語は本当に手強い。。。 1級配当四字熟語だけで1200語程度ありますからね。 1日3語覚えても1年以上かかっちゃいます(><; なので、時間に余裕がある時に100語とか一気に覚えて、 後から忘れた語を覚え直すという方法を採っています。 「とりあえず詰め込んでみる」という覚え方は、 漢字に限らず他の分野でも有効な気がするので、 暗記が苦手な方はぜひ試してみてはいかがでしょう(^^ ではでは、今日はこの辺でー。 名前 コメント すべてのコメントを見る ←他の漢検ブログもチェック! ■2012-01-19 bookmark_hatena 更新 漢字 眥 椽 衢を追加。 しばらく更新が滞っておりました(^^; 1級試験対策してると時間が忽(たちま)ちに過ぎて、 気がついたら更新する前に寝てしまうという。 せめて、次の試験までにはH23年度第2回の問題解説を終わらせられるよう頑張ろうっと。 復習 皆さんは「漢検ジャーナル」というものを御存知でしょうか。 これは漢検協会が発行する機関誌なのですが、先日に第五号が届きました。 内容は漢字に関するコラムや、10級~1級までの過去問抄録、 漢字パズルに、漢検に関するデータなど、興味深い記事が満載なのです。 公式HPから無料で申し込みができるので、 興味があるかたは是非申し込んでみてはいかがでしょう(^^ さて、宣伝はこれぐらいにして、過去問抄録の2級、凖1級、1級の問題を解いてみました。 以下、間違った内容を復習がてら解説してみます。 【2級】 ①「妥」の部首 これは「爪+女」で出来ている字なので「爪」かな、と思ったのですが、 実際には「女」が正解でした。 訓読みすると「妥(やす)らか」「妥(おだ)やか」となるので、 「爪」よりは「女」の方が意符として強いのでしょうね。 ②「阻止」の類義語:「ボウガイ」 「阻止すること」=「防ぐこと」だと考えて「防害」と書いてしまいました(^^; 書いた直後に「こんな熟語あったっけか?」と違和感を覚えたのですが、 結局、誤りに気付けず諦めてしまいました。 正解は「妨害」。「防ぐこと」じゃなくて「妨げること」だったんですね。 【凖1級】 ①「蕃殖」の読み 「蕃」の音読みには「バン」と「ハン」があるのでいつも迷ってしまうのですが、 「蕃椒(バンショウ/とうがらし)」という言葉を最初に思い出したので、 「ばんしょく」と答えてしまいました。 しかし、正解は「蕃殖」。「繁殖」という言葉はこれの書き換え語のようです。 「繁殖」と「蕃殖」をセットで覚えれば、読み間違えることはないですね。 ②「ヒンセンも移す能わず」の書き まったく思い浮かばなかったのですが、山勘で「稟賤」と書きました。 正解は「貧賤も移す能わず」。貧しくても心変わりしない信念の強さを言う言葉のようです。 【1級】 ①「軈て学頭に[陞]せられた」の読み 「陞」には「のぼる」という読みがあります。 しかし送りがなのせいで他の読みがあるのかと思わされてしまい、 「まかせられた」などと誤答しました。正解は「のぼせられた」。 動詞「のぼす」の受動態になるのですが、そんな動詞があったことにまず驚きです。 ②「場末の往来はひどく[濘]っていた」の読み 「濘」が「泥濘(ぬかるみ)」に使われる漢字なのは知っていましたが、 「濘」を「濘(ぬか)る」と読めることは知りませんでした。 さっきの「のぼす」といい、耳慣れない動詞だと解答するのが難しいですねぇ。 ③「鶴首」の類義語:「ギョウボウ」 「鶴首」とは、鶴のように首を長くしてまちわびること。 これと同じ意味の言葉は「翹望」であり、「翹」には「あげる」という意味があります。 書きでは誤って「趬望」と書いてしまいました。中途半端な覚え方をしていたようで(^^; ④「八荒」の類義語:「ウダイ」 「八荒」とは、国の八方の果てで、全世界のことを意味するそうです。 初めて聞いた言葉だったのでまったく解答できず。 正解となる類義語は「宇内」です。「宇宙の内」ってことですかね。 漢字は簡単ですが「ウダイ」と言われて書ける人はそうそういないですよねぇ。 ⑤「石炭をカマスに入れて担いだ」の書き 「カマス」と言えば「魳」が真っ先にでてくるのですが、 文脈的に魚では無さそうなのでこれを除外。 記憶を振り絞って「圦」と解答しましたが、正解は「叺」。 字は似てるのですが「圦」は「いり」と読むので不正解。 ちなみに「叺」とは、わらむしろを二つ折りにして作った袋のことを指します。 ⑥「ヤナを打って落ち鮎を捕る」の書き 「さんずい+刀+木以外の漢字」として思い出そうとしていたのですが、 正解は「簗」。「木以外の漢字」を探し始めた辞典ですでに誤っていたのですね(^^; ちなみに、簗とは川の瀬などで魚をとるための仕掛けのことを言います。 ⑦「コウカンの原理を使って巨石を動かす」の書き 文脈から「コウカンの原理」はてこの原理のことだろうと理解はできるのですが、 肝心の字が書けず。正解は「槓杆」。 「槓」「杆」ともに「てこ」と読みます。 以上、復習終わり! 次回の1級試験こそはぜひとも受かりたいものです。 ではでは、今日はこの辺でー。 解字は専門ではないので(じゃあ何が専門なのかというツッコミはなしで)、うまく説明できるか分かりませんが…。 「妥」は会意文字です。言ってみれば両方「意符」のようなものかと。国字はほとんどが会意と言えます。「妥」の「爪」は上からさしのべた手の象形文字です。「女」の上から手を差し伸べるさまから、やすんじるという(二字から派生した)意味を表すかと。 -- (漢字皇子) 2012-01-20 00 06 31 あ、ホウジさんもちゃんとそう書いてありますね。きちんと読んでおらず、大変失礼致しましたm(__)m -- (漢字皇子) 2012-01-20 00 09 20 そうですね。会意文字は意符が2つあるようなものだから、とても悩んでしまいます。 辞書によって部首が異なる漢字もあるようですし。 そもそも部首は漢字を分類する方法として考案されたものですが、 1つの漢字は必ず1つの部首に所属しなければならない、という暗黙のルールが部首分類法の欠点の1つではないかと思います。 1つの漢字が複数に部首に所属してもいいと思うんですよね。 辞書に掲載する際には、「部首【女】を参照」とでもしておけば問題ないわけですし。 まぁ、こんなことを熱く語ったところで実現するはずがないので、やはり1つ1つ覚えていくしかないのですよね。。。 あ、そうそう。漢字皇子さんの部首攻略法の記事、楽しく拝見させていただきましたよ(^^ -- (ホウジ) 2012-01-22 01 41 59 名前 コメント すべてのコメントを見る ←他の漢検ブログもチェック! ■2012-01-13 bookmark_hatena 更新 漢字 蜉 蝣 睚を追加。 「蜉蝣」の虫偏を抜くと「孚斿」。 「浮游」のさんずいを抜いても「孚斿」。(「浮遊」は同音の漢字による書き換え語) この二つの言葉は、語源が同じなのではないかな・・・と思い、 漢和辞典を引いてみたらビンゴでした!(^^ 漢字源によると「浮游」の項目に「④虫の名。カゲロウ。」とありました。 もともと、浮かび漂うさまを表す言葉としての「浮游」が存在していて、 その後で、浮かび漂う虫であるカゲロウにこの字が宛てられたのでしょう。 そして、さらに後に偏を虫に変えた「蜉蝣」が成立したのではないかと。 あくまで推測ですけどね(^^; 書籍紹介 年末年始4、5冊目に読んだ本がこちら。 部首のはなし―漢字を解剖する (中公新書) 部首のはなし〈2〉もっと漢字を解剖する (中公新書) 漢字の部首には色んな謎や蘊蓄が詰まっているのです。 たとえば、 「臣」の部首はなぜ「工」なの? 「点」の部首はもともと「黑」だった? 「龠」って何を表す部首なの? 辞書によって漢字の部首が異なるのは何故? などなど、これはほんの一例。 部首にまつわるトリビア満載!(^^ 1つの部首が約4ページに収まっているので、 短時間しか無いときでもお気軽に読むことができます。 また、しっかり話にオチを付けてくれる点がいかにも阿辻先生らしいです(笑) 通常の漢字の勉強では得られない知識がいろいろ得られるのでオススメです。 クイズ解答 生物熟字訓クイズ初級編。 答えは以下の通りです! 金糸雀(カナリア) 十姉妹(じゅうしまつ) 雲雀(ひばり) 時鳥(ほととぎす) 蝸牛(かたつむり) 蜘蛛(くも) 蜚蠊(ごきぶり) 蜥蜴(とかげ) 蚯蚓(みみず) 烏賊(いか) 松魚(かつお) 海月(くらげ) 比目魚(ひらめ) 海胆(うに) 海鼠(なまこ) この中では「松魚」が少し難しいかな? 逆に「蜘蛛」「烏賊」は超初級問題ですね。 まぁ、この辺の分類は完全に主観的なものなのですが(^^; 熟字訓の難易度を定量的に数値化する方法ってないかなぁ。 多くの人に解答してもらって正解率を求めるのは有効ですが、 通常、そこまではできないですものね。 何かよい案があればこっそり教えてください(笑) 今回はクイズはお休みです。 ではでは、今日はこの辺でー。 名前 コメント すべてのコメントを見る ←他の漢検ブログもチェック! ■2012-01-11 bookmark_hatena 更新 漢字 旱 魃 蒡を追加。 これらの漢字を使った面白い言葉がないかなぁ、と探していたら 「大旱望雲霓(大旱に雲霓を望む)」という言葉がありました。 おおひでりのとき、雨雲や霓(=虹)を望んで、 雨の降ることを待ち焦がれること。 これは、立派な王者の出現を待ち望むことのたとえとして用いられたそうです。 日本も震災の爪痕がまだまだ癒えず、行政も迷走するばかりの現状において、 まさに大旱に雲霓を望む心境です。。。 書籍紹介 年末年始3冊目に読んだ本がこちら。 漢字を楽しむ (講談社現代新書 1928) 漢字を読む、漢字を書く、漢字を作る、という3つのテーマについて書かれた本。 特に「漢字を書く」の章では、高校生が制作した 漢字テストのふしぎ という、 漢字テストにおける採点のバラツキの理由を追究する動画作品に沿って、 著者の見解が述べられていてとても興味深かったです。 漢字の字形については、常用漢字表に 「明朝体と異なる印刷文字や筆写の実際を高速しようとするものでもない。」 とあるので、例えば「木」を「ホ」のように書いてもいいはずなんですが、 教育現場では往々にして不正解として扱われてしまうようです。 「書写体と活字体は違う」という認識が教員に広く認知されれば、 漢字テストでバツにされることも減るでしょうから、 漢字嫌いの子どももいくらか減るんじゃないかなぁ、と思わずにはいられません(^^; クイズ解答 植物熟字訓クイズ初級編。 答えは以下の通りです! 紫陽花(あじさい) 馬酔木(あせび) 無花果(いちじく) 女郎花(おみなえし) 公孫樹(いちょう) 茱萸(ぐみ) 蒲公英(たんぽぽ) 枳殻(からたち) 胡桃(くるみ) 向日葵(ひまわり) 百日紅(さるすべり) 木瓜(ぼけ) 竜胆(りんどう) 合歓(ねむ) 山葵(わさび) 「あせび」とか「ぐみ」なんかは、日常で耳にしない植物ですから、 この手の問題に慣れてない人には難問だったかもしれませんね。 熟字訓の世界は深みにはまるほどに、未知のことばに出会うもの。 それが、熟字訓を学ぶ楽しさの一つだと私は思います(^^ クイズ 昨日に引き続き、今度は生き物偏。 以下の漢字はなんという生き物でしょう?(難易度:初級) 金糸雀 十姉妹 雲雀 時鳥 蝸牛 蜘蛛 蜚蠊 蜥蜴 蚯蚓 烏賊 松魚 海月 比目魚 海胆 海鼠 敢えて難易度は落としています(^^; というのも、漢字に興味を持ち始めた方にも 楽しんでもらえるようなサイトにしたい、という思いがありまして。 時には難しく、時には易しく。 より多くの人に楽しんで頂けるネタを提供していければなぁ、と。 というわけで、正解は次回! ではでは、今日はこの辺でー。 名前 コメント すべてのコメントを見る ←他の漢検ブログもチェック! ■2012-01-10 bookmark_hatena 更新 故事・諺 三界の火宅、四衢の露地 醴水の交わり 熟語 四衢 醴水を追加。 「醴水の交わり」意外にも「○○の交わり」という言葉、たくさんありますよね。 書籍やWEBで調べつつ、以下にざっと挙げてみましょう。 管鮑の交わり 騎竹の交わり 金石の交わり 膠漆の交わり 口頭の交わり 爾汝の交わり 市道の交わり 杵臼の交わり 芝蘭の交わり 水魚の交わり 桑麻の交わり 布衣の交わり 刎頸の交わり 忘形の交わり 忘言の交わり 忘年の交わり 思ったより沢山ありました。。。(^^; 全部説明するのは大変なのでピックアップしてみましょう。 「騎竹の交わり」とは、子供のときからの幼なじみのこと。 「竹馬の友」、とも言いますね。 「爾汝の交わり」とは、「おまえ」「きさま」などと呼びあうほど親しいこと。 「刎頸の交わり」とは、その友人のためなら首を斬られても後悔しないほどに、 生死を共にする親しい交際のこと。 仲の良さを表す言葉って、沢山あるものですね。 いくつか知っておけば、スピーチなどの場面で使えることがあるかもしれませんね(^^ 書籍紹介 年末年始2冊目に読んだ本がこちら。 漢字の気持ち (新潮文庫) 甲骨、金文、篆書の字形を筆者の肉筆で大きく描き、 その一字一字について本義にのっとりながら、 その漢字が表現している世界を丁寧に綴った一冊。 単に漢字のなりたちを述べているだけなく、 著者の文字そのものに対する親しみが感じられて、 読んでいる自分までますます漢字が好きになってしまいました。(^^ 最初に古代文字の字形だけをみて、元の漢字を想像してから読むと、 古代文字判読の練習までできちゃいます。 これがまたちょっとした頭の体操になって楽しかったり。 価格も380円と控えめ。 漢字好きはもとより、漢字嫌いな人にこそ読んで欲しい一冊です。 クイズ解答 「髭」「鬚」「髯」は、以下のどの部位のひげ?という問題でした。 A.あごひげ B.くちひげ C.ほおひげ 答えは以下の通り。 A.あごひげ=鬚 B.くちひげ=髭 C.ほおひげ=髯(正字は「髥」) 「冉」は、柔らかい髭が左右に垂れたさまを表す漢字。 つまり、左右から生えるほおひげを表します。 これは、本字の「冄」の方がイメージしやすいかもしれませんね。 「須」には、「すべからく」という意味がありますが、原義は「ひげ」。 「彡+頁」で構成され、「彡」が柔らかくしっとりしたひげを表しています。 仙人のように長く伸びた柔らかいあごひげをイメージすれば覚えやすそうです。 「此」は、「ぎざぎざとしてふぞろいなさま」という意味があるそうです。 鼻の下にあるくちひげは、あまり伸ばしすぎることもないですし、 短くととのえている限りはぎざぎざしていそうですよね。 漢字の構成要素に着目すれば、このような違いも納得しながら覚えられるわけです。 ひげに限らず、多くの漢字は構成要素を理解することが習熟への近道だと思います(^^ クイズ 今回は熟字訓の入門問題です。 以下の漢字はなんという植物でしょう?(難易度:初級) 紫陽花 馬酔木 無花果 女郎花 公孫樹 茱萸 蒲公英 枳殻 胡桃 向日葵 百日紅 木瓜 竜胆 合歓 山葵 比較的易しい熟字訓を集めてみました。 漢字が得意だと思っていても、意外に1つ2つは読めない言葉が あったりするから油断大敵ですよね。 正解は次回! では、本日はこのへんで。 名前 コメント すべてのコメントを見る ←他の漢検ブログもチェック! ■2012-01-08 bookmark_hatena 更新 睚眥の怨み 椽大の筆 修身斉家治国平天下 熟語 睚眥 椽大 斉家を追加。 「修身斉家治国平天下」とは、中国の古典である四書の一つ、「大学」に出てくる言葉です。 天下を治めるには順序が大切だということ。 国を治められない人に、天下など治められるはずがない、ということですね。 しかし、同様に 「自分の身を修められない者に、家庭を斉(ととの)えられるわけがない」となるわけで。 まだまだ未熟な自分ですが、いつか家庭を持つ前に きちんと身を修めなければいけないと思いました(^^; 書籍紹介 正月に色々漢字の本を読んだので、小出しで紹介しようかと思います。 年末年始休暇の最初に手を出したのがこちら。 タブーの漢字学 (講談社現代新書) 性、死、排泄など、直接的表現がはばかられる言葉や、 「諱(いみな)」と呼ばれる、直接呼ぶことが不敬にあたる貴人の実名に対し、 漢字文化圏の人々がどのように間接的表現をしてきたかが綴られた一冊。 まず、他の本には見られなさそうな面白いテーマだと思いました。 日本語で「惚れている」ということをはばかって「ほの字」と言うように、 漢字においても、さまざまな置き換え表現が為されているのだなぁ、と興味深く読めました。 また、諱の風習については聞いたことがありましたが、 想像している以上に厳密かつ壮絶な風習だったので驚いてしまいました。 昔の中国では、実名である諱で呼びかけることは親や主君などのみに許されるもので、 それ以外の人間が諱で呼びかけることは極めて無礼な御法度行為。 だから、漢字の一部を省いたり(「闕画」という)、別の漢字に置き換えたりするらしいのです。 しかし、辞書に正しい字を載せることですら不敬だとして重罪に処せられてしまうなんて。。。 なんとも融通の利かない面倒な風習だなぁ、と思いました。 クイズ解答 中国語看板クイズの解答は以下の通りです。 ①肯徳基(ケンタッキー) ②賽百味(サブウェイ) ③柯尼卡美能达(コニカミノルタ) 自分は、ロゴのデザインというヒントがあったので一部読めましたが、 文字だけではなかなか読めませんね(^^; クイズ 「ひげ」を表す漢字として代表的なものに「髭」「鬚」「髯」があります。 これらは、ひげが生えている部位ごとに使い分けられるのですが、 それぞれ、どの部位のひげでしょう? A.あごひげ B.くちひげ C.ほおひげ とてもベタな問題ですね。ま、おさらいの確認問題ということで(^^; ではでは、今日はこの辺でー。 名前 コメント すべてのコメントを見る ←他の漢検ブログもチェック! ■2012-01-06 bookmark_hatena 更新 同じ穴の貉 蜉蝣の一期 熟語 蜉蝣 漢字 貉を追加。 正月はゆっくりと家で漢字の本を読みながらすごしていました。 つい勢いで阿辻哲治先生の本を3冊も消化してしまいました。 それでもまだ、読まずに積んでる漢字本が5冊ほど残っているのですが(^^; 書籍紹介については、また後日少しずつ紹介してみます。 クイズ 先日、新年会に参加したのですが、その席で中国へ旅行してきた友人から 街角で撮影した看板による漢字クイズを出されました。 皆さんは以下の漢字が読めますか?(私は1つしか読めませんでした(ーー;) ①肯徳基 ②賽百味 ③柯尼卡美能达 読めそうで読めない。でも、機転を利かせれば意外と読める。 中国語には、そんな面白さがあると思いました。 ではでは、今日はこの辺で。 名前 コメント すべてのコメントを見る ←他の漢検ブログもチェック! ■2012-01-02 bookmark_hatena 謹賀新年 あけましておめでとうございます。 昨年は国歩艱難の一年でしたが、 禍福倚伏という言葉もあるように、禍が福の因となり、 撥雲見日、一陽来復の年となることを祈願いたします。 本年も当サイトをよろしくお願いいたします。 第一回漢字クイズ大会 新春お年玉スペシャル! ということで漢字クイズ大会をやります!(^^ 以下、ルール説明です。 制限時間は60分とします。 カンニング行為は許可しません。 得点は設問毎に記載しています。満点は100点です。なお、合格点は設けていません。 解答は hojojoh□gmail.com までお送りください。(□を@に変えてください。) 解答期限は2012年1月8日(日)です。(期限を過ぎても採点は致します) 解答を送付して下さった方には、採点結果、参加者全体中の順位、模範解答を返送いたします。 個人個人の解答、成績は公表しませんが、集計結果(平均点、正解率など)は公表します。 1.同訓異字(5×2=10点) ①次の[]に当てはまる漢字を語群から選びなさい。(5点。ただし一問誤答につき1点減点) A 畑を鋤で[す]く。 B 岩海苔を[す]いて板海苔を作る。 C 髪を櫛で[す]く D 相手の意図が[す]けて見えた。 E 柔らかくした楮(こうぞ)を簀子(すのこ)で[す]いて和紙を作る。 F 包丁で薄く切ることを、[す]くという。 G 街路樹の枝を[す]いて整える。 語群:透、隙、漉、抄、鋤、梳、剥 ②次の[]に当てはまる漢字を語群から選びなさい。(5点。ただし一問誤答につき1点減点) A [た]つのが少し遅れ、遅刻した。 B 隣に家が[た]った。 C 喧嘩して以来、つき合いを[た]っている。 D 通信手段が[た]たれた。 E 厚紙を鋏(はさみ)で[た]つ。 F 党を割って、新たな会派から[た]つしかない。 G 時間が[た]つのは早いものだ。 H 髣髴(けしき)[た]つ、速吸(はやすい)の門(と)の波の色。 I 佐多稲子の連作短編集『時に[た]つ』は傑作だ。 J [た]つ鳥跡を濁さず 語群:経、佇、截、発、立、断、起、絶、建、顕 2.部首仲間はずれ探し(2×5=10点) 次のそれぞれのグループの漢字において、1つだけ他と異なる部首の漢字を答えなさい。 例:開・閉・聞・関(解答:聞) ①花・芸・募・芳・英・苗 ②股・肥・肪・肺・胎・豚 ③秋・和・秒・称・程・種 ④一・三・五・七・上・下 ⑤元・党・売・児・光・兜 3.熟語作成(2×5=10点) ()内の語を左側の字と組み合わせて熟語を作り、1つだけ残る漢字を答えなさい。 例:損(卑・汚・傷・益・失・欠) (解答:卑(他は、汚損・損傷・損益・損失・欠損)) ①寸(陰・劇・借・暇・正・鉄) ②暮(春・色・情・雨・薄・夕) ③緩(弛・漫・寛・急・衝・行) ④気(慨・鬼・和・骨・球・障) ⑤厳(寒・戒・端・酷・正・壮) 4.音訓判別(2×5=10点) 次の[]内の漢字の読みを音読みならカタカナ一字で、訓読みならひらがな一字で答えなさい。 例:[血]が出る (解答:ち(音読みはケツ)) ①[絵]を描く。 ②[夜]が明ける。 ③[図]に示す。 ④[胃]が痛い。 ⑤[荷]を降ろす。 5.漢数字穴埋め(2×5=10点) 次の□□の中にあてはまる漢数字を順に答えなさい。 例:□石□鳥(解答:一、二) ①□分□裂 ②□唱□歎 ③□嘴□舌 ④□巌□壑 ⑤□難□厄 6.畳語(2×5=10点) 次の[]内の漢字の読みを答えなさい。 ①[偶偶]友人に出くわした。 ②[寸寸]に引き裂かれる。 ③[努努]忘るることなかれ。 ④寒さが[沈沈]と身に沁みる。 ⑤言うことが人によって[区区]だ。 7.異体字(2×5=10点) 次の異体字を常用漢字で答えなさい。 例:竒(解答:奇) ①盃 ②丗 ③畍 ④乕 ⑤囙 8.古語(2×5=10点) 次の[]内の漢字を訓読みで答えなさい。なお、現代かな遣い、正かな遣いどちらでもよいものとする。 ①人よりもまさりて侍れば、[無礼]げなる心はよも使ひ侍らじ ②物思ふ人のたましひは、げに[憧]るる物になむありける ③心には忘れずながら[消息]などもせで(「しょうそく」は誤りとする) ④かかる君に仕うまつらで、[宿世]つたなく悲しきこと ⑤[貴]なるもの。薄色に白襲(しらがさね)の汗衫(かざみ)。 9.現代中国語(2×5=10点) 次の中国語が表す言葉を日本語で答えなさい。 ①保齢球 ②因特網 ③威士忌 ④陶笛 ⑤小熊猫 10.熟字訓書き取り(1個につき1点、最大10点) 「ほととぎす」を漢字で可能な限り挙げなさい。なお、鳥名、植物名のどちらでもよいものとする。 <以上> 解答、どしどしお待ちしています! 回答送信、完了致しました。採点の方、よろしくお願いします。 今年もどうぞよろしくお願い致します。 -- (漢字皇子) 2012-01-04 11 40 55 名前 コメント すべてのコメントを見る ←他の漢検ブログもチェック!
https://w.atwiki.jp/anirowakojinn/pages/4230.html
44◆遊戯終了 「……なんだか、不思議な感じですね」 「え?」 「さっきまで殺し合ってたのに、また手を繋いで歩いて。すごくへんな気分、です」 「……そうだね」 「紆余さんは、優柔不断さんを殺して……わたしも殺そうとしたのに」 「……」 「それ以上のことが起こりすぎて、恨む暇がないですよ。ある意味、卑怯なくらいです」 「……そうだね。きっと優柔不断さんには、めちゃくちゃ恨まれてると思う。 僕が一生償っても足りないくらい」 「……」 「殺されても、仕方ないくらいのことをした。 というか……今ここで凛々ちゃんに殺されても、文句は言えないよ」 「……そんな報復じみたこと、わたしはできません」 「……」 「わたしは、絶対に。そんなことはしませんよ」 「……そうだね。たぶん優柔不断さんも、そんなことは望んでないと、思うけどさ」 「いやそれを紆余さんが言うのは……それこそちょっと変な感じですけどね」 「……そっか……そう、だね」 「いえ……しょうがないんですけど。 だって……わたしを除けばもう、ここでそれを言える人は紆余さんしかいないから」 「……」 「……みんな、いなくなった、から」 「……」 「……」 「……」 「……色んなことが、ありました」 「……だね」 「色んな人が、色んな思いを抱えて、殺し合わされて……わたしたちが、残った。 なんでだと、思います?」 「……」 「……」 「凛々ちゃんが残ったのは、」 「傍若無人と、一刀両断さんのおかげ。ですか」 「……うん」 「わたしはまだ……把握しきれてないですが、たしかに、ある意味ではそうなのかもしれません」 「……」 「けど、それだって……その作戦だって、成功しなかったかもしれないですよね」 「……」 「優柔不断さんが傍若無人からわたしを助けられなかったり。 紆余さんが、一刀両断さんの真意に気づけなかったり。 心機一転や、洒々落々……今と違う展開になる分岐点なんて、いくらでもあったと思います」 「それは、……可能性の話だよ、凛々ちゃん。実際こうなってしまったわけだし……」 「じゃあ紆余さんは、自分が生き残ったのはなんでだと思ってるんですか?」 「……」 「偶然、だとか。運が良かった、だとか。 そういう話で済ませてしまったら……いけない気がするんです……わたしは」 「……」 「わたしは自分が生き残ったことに、理由が欲しいんですよ」 「理、由」 「そうです。理由、です」 「……」 「……」 「わたしは、わたしが生き残るのにふさわしい人間だったとは、やっぱりどうしても思えません」 「……」 「いっぱい、いっぱい考えました。紆余さんが、一刀両断さんとケリをつけてる間にも。 スナック菓子を噛みながらわたし、沢山考えたんです」 「……」 「でも、どうしてわたしが生き残ったのか……答えは、出ませんでした」 「……」 「紆余さんは、どうですか?」 「……」 「……紆余さんは……どうして自分が生き残れたと、思いますか?」 「……」 「……」 「……そう、だね……」 「……」 「それは……きっと、確かな答えは出ない問題だと、思う」 「……」 「タクマさんが、最終戦の前に言ってたんだ。 もしかしたら自分は、殺す側に回っていたかもしれないって」 「……」 「戦った凛々ちゃんなら、分かるよね。 タクマさんは四字熟語になって、善悪より闘いを優先するようになっていた。 それが曲がりなりにも善い方向に向かっていたのは、老師……東奔西走さんのおかげだ」 「はい」 「偶然の出会いが、それを生んだ。凛々ちゃんに分岐点があったように、 タクマさんにも、分岐点はあって……奇跡的な偶然が、重なって今がある」 「……」 「そしてもちろん、僕もそう。みんなに分岐点はあった。全部……いろんなことの、積み重ねだ」 「……だから……偶然で、運。ですか?」 「うん。……。 それも、あるのは。間違いない」 「……も?」 「少なくとも僕は、僕が生き残ったことに関しては……運の要素が大きいと、そう思う。 ……でも、……僕は、僕と凛々ちゃんには、運が良かったっていうこと以外にも、共通点がある」 「……?」 「……」 「……」 「凛々ちゃんがまだ、なぜそうなったかまでは知らないこと……だよ」 「……ああ」 「……」 「守られていたこと……ですか」 「……そう。僕たちは、守られていた」 「……」 「僕はリョーコさんに。自分を守らせていた。凛々ちゃんは傍若無人に、その命を守られていた。 命に換えてでも、生き延びさせるって意思を……僕らは誰かから向けられていた」 「……」 「それが、僕らが生き残る展開になった理由……要因のひとつだってことは、疑いようのないことだ」 「……要因」 「……うん」 「守られてたから、生き延びた……」 「……うん」 「それじゃあ……守られていた理由が。伏せられてる、わたしは……?」 「まだ答えを出せない、ってことになる」 「……」 「……」 「…………そう、ですよね……」 「……」 「……分かりました」 「……」 「今の話は……忘れてください。 また後で考え直します。それよりも、さっきするって決めた話を……」 「……でも」 「……?」 「でも……ええとね、凛々ちゃん。僕から言葉にできることは、まだ……あるよ」 「……」 「……まだ、言わなきゃいけないことが……ある」 「……何ですか?」 「それは……」 紆余さんは、そこで少し口を閉ざして、どう言えばいいのかを考え始めました。 言いたいことはあるけれど、言葉にしづらいものだった、ということでしょう。 ゆったりと歩く速度を遅め、わたしは紆余さんを待ちます。でも、そんなには待ちませんでした。 紆余さんは、 どこか悲しそうな、どこか寂しそうな声で、言いました。 「僕たちは」 「……」 「僕たちは。弱かったって、ことだ」 「……!」 「僕たちは、誰かに守られなきゃいけないくらい、……弱かったってことだ。 強かったから生き残ったんじゃない、弱かったから、生き残ってしまったんだ。 心も、体も。弱かったから何も出来なくて。真正面からじゃ闘えなくて。いろんな人に助けられて、 生き延びて……ううん、そうじゃないな。死にぞこなって。……その結果として、今がある」 「……死にぞこなった……」 「うん。だからさ……それを忘れちゃ、いけないんだ。 弱い僕たちがこうして生き残れるくらいに。真っ直ぐで優しい人たちに、囲まれていたことも。 それに甘んじた、自分の弱さも。全部、呑み込んで……強くならなきゃいけない」 強く成らなきゃ、いけない。それも、切磋琢磨のような数値上の強さじゃない。 気の遠くなるような数十年後、寿命で死んでいくその時に、 僕たちが殺してきた人たち、僕たちを生き残らせてくれた人たちに、胸を張って、 「僕たちが生き残るべきだったんだ」って――そう、いつか言えるような。強い心と、強い生き方。 最高の人生を。最高の未来を。 「生き残るのにふさわしい人間を。僕たちは、今から目指すんだ」 と。紆余さんは最後にそう締めくくって、言葉を閉じました。 わたしは……言葉を全て受け止めつつも。 どこかで、それは答えにはなってない、はぐらかしだと、思ってもいました。 ただ弱いから、というだけなら、他にもわたしたちと同じくらい未熟な人はいたかもしれないし、 弱さを利用していくことを覚悟した紆余さんなんかは、わたしから見たら強い人だったとも思います。 だから今の答えは……テストの答案なんかに書いてしまったら、きっと大きなバツを貰うでしょう。 ……でも。 「理由は、後からもぎ取れ、ですか……」 「……だめかな」 「いえ。……いいと思いますよ。すっごい大変で――やりがいのある話、です」 でもそれと同じくらいにわたしは、いいな、とも思って。 ただの励ましでもあるだろうその言葉に、実際になんだか、励まされてしまいました。 完璧じゃない答えでも。間違いな答えでも、それが正解ってこともある。 わたしは分からないことだらけで俯いていた顔を……少しだけ、上に向けました。 「要は、過去も忘れないけれど、未来に目を向けようって……そういうことですよね?」 「そういうこと……うん、そうだ。大変なのはここからだってことだよ、凛々ちゃん。 僕たちはここで終わりじゃないんだ」 「……ええ。脱出して、それで終わり……元の暮らしに戻れるだなんて、わたしも思ってないです。 むしろ、これが始まりだったってくらいの長い戦いが、わたしには降り注ぐのだと、思います」 「……」 「わたしは……戦い、ますよ」 「僕も……そのつもりだよ。まあ、正直言うと、怖いけどね」 「……怖いのはわたしもです」 「あはは。いやさ、リョーコさんには、頑張るって言ったけど。 頑張れることも示したつもりだけど。やっぱりどうにも、弱いんだ。 実際ここから脱出して、その先で……頑張れるのかって考えると、不安で仕方がない」 「……じゃあ……」 「……」 「じゃあ、わたしは、こう言わなきゃいけないですね」 「……?」 「許しませんよ、紆余さん」 「えっ」 「あなたは優柔不断さんを、殺したんですから。 あなたの辞書にはもう――優柔不断はないはずですよ」 「……あー」 それは一本取られたな、と、紆余さんは笑って。 「そう言われちゃ、逃げられない。……分かった、もう逃げないし泣かないよ。弱音も吐かない」 「ええ。どんな紆余曲折があろうと。最期は笑って死にましょう」 「うん。約束だ」 先ほど小さな女の子と紆余さんがそうしていたように。 わたしと紆余さんもまた、小指と小指を絡ませて、 何十年もの期限がある誓い(ルール)を、固く固く……取り決めました。 ◇ ◇ ◇ ◇ こうして、こんにちは、が正しいのかもわからない、薄曇りの空の下。 たくさんの車が並ぶ駐車場の景色の中を、わたしと紆余曲折さんは歩き続けました。 並ぶ車は赤、青、白、黒、カラーリングに富んでお花畑のようです。 ハリボテの鉄板だけで作られたそのお花畑には、温度も優しさもありませんが、 生きることを、戦うことを、望むことを止めないと決めたわたしたちの、 その周りだけはきっと、暖かかったと思います。 ◆ 44 ◆ そうして、気持ちを改めて固めたあと、僕はこの寂れた娯楽施設を、 凛々ちゃんの歩幅に合わせて歩きながら、時間ある限り、喋れるだけのことを喋った。 一人で歩いたあのスロープ。リョーコさんと過ごしてきた時間。タクマさんと戦ってきた時間。 優柔不断さんこそ本当のヒーローだとリョーコさんが言っていたことや。 そのリョーコさんが最後に僕とどんな会話をして、どんな顔で死んでいったのかを、 全部、伝えた。――最後の場所にたどり着くまでのその回想会話は、長いようで、短かったと思う。 ◇ ◇ ◇ ◇ そして僕ら(わたしたち)はたどり着いて。 そして、そこにあったものを見る(見ます)。 それは。 みんなが最初に見たもの。 □と、/。 真っ白な紙と、虹色のインクのペンだった(でした)。 ◇ ◇ ◇ ◇ 駐車場の端の茂みの前に、オーケストラの楽譜立てのようなスタンドが立っていて。 真四角の紙はスタンドの真ん中に貼りつけられるようにして存在していて、ペンはそのすぐ下にあった。 紆余曲折が進み出て、そのペンを手に取る。 「何を描くんですか?」 「ちょっとした四字熟語……かな」 後ろからの質問に、彼は端的な答えを返す。 「なるほど、脱出口は自分で開けってことらしいね。 悪い夢から醒めるためには、夢と現実の壁を壊す呪文を――って文言は、 傍若無人のガイドにも書いてあったけど。たぶん、これがそれなんだ」 「夢と現実の、壁を、壊す……」 勇気凛々は茂みの奥を見る。そう言えば、洒々楽々と娯楽施設を回っていたときに試したことがある。 この娯楽施設と、その外の街の間には、見えない壁があるのだ。 その時は単に、ここから自分たちを逃がさないために壁が作られているのだと思っていた。 しかし、ここが先ほど会った小さな女の子の夢の中だと知った今、 茂みの奥の壁は、「夢と現実の境界線」という新たな意味を持っていた。 そして、夢と現実の境界線を、あやふやにする言葉。 ここが四字熟語バトルロワイヤルの会場だと言うことを踏まえれば、自然と答えは限定される。 幸いにもその四文字は――教科書で習う、こともある。 「……“わたしは夢の中で、文字になって殺し合いをしていた”。ですか」 「そういうこと。”ふと目覚めてみると、文字じゃない自分がいる”」 「“わたしは文字になった夢を見ていたのか、それとも今の自分は、文字が見ている夢なのか”?」 「今回に限っては、“どちらにしても自分は自分”なんて言いたくないけどね」 小話の間に、たった四文字の言葉は紆余曲折の手によって、さらさらと描かれていった。 胡蝶之夢。 夢と現実の境が曖昧になる四字熟語で、物語。 「よし」 七色に輝くその文字を、紆余曲折は壁に貼りつける。 すると壁は波打った。 はたはたと揺らいで、シャボン玉の表面の乱反射みたいな鮮やかな虹色がくらり廻った。 不思議と落ち着いた心で、勇気凛々はその現象を見ながら、綺麗だな、と思った。 儚いくらいに綺麗な夢だ。 紆余曲折が、こちらを向いて言った。 「じゃあ、ここで出来る最後の謎解きをしようか、凛々ちゃん」 「2人生き残る方法……ですね」 「うん。といっても、単純な言葉の綾なんだ。ルールの紙を見れば、すぐ分かることだよ」 簡単な話なんだ、と紆余曲折は言い直す。 デイパックから取り出したルール用紙の冒頭に、それは書いてある。 『〇、”終了条件” この実験の終了条件は、「娯楽施設の中において、最後の一人の生者となること」です。 最後の一人になった参加者は実験から解放され、後述の記憶操作で失った記憶を取り戻します。』 「この終了条件には、……他の参加者を全員殺せとは書いてない」 「あ……」 言われてみたら腑に落ちた。 最初に勇気凛々も、ルール用紙は隅々まで確認していた。 紆余曲折が指差した冒頭のルールも目を通したことがある。けれどその時は、 「最後の一人の生者となること」は「他の参加者を全員殺すこと」とイコールで結ばれていた。 でも、今は違う。ふたりいて、一人だけ脱出できるのなら、 残った一人が優勝者になって、それで終わりだ。 「もっと言うなら、禁止エリアのルールも、娯楽施設の外が禁止エリアだとは書かれていない。 首輪が爆発する条件(ルール)にも、娯楽施設から外に出ることは書かれていない。 だからたぶん、首輪が付いたまま脱出しても、これは爆発しないんだ」 「ルールの裏を掻いた、文字通りの抜け道ってわけ、ですか…… いえ、その表現は少し的確じゃないかもですが」 「そうだね。なにせ、傍若無人が知ってるということは……、すでにこの方法は、 前回で思いつかれた突破法ってことだろうし。穴があることは向こうも承知の上なんだろうね。 ルール自体に穴があることに気付けるかまでが、実験の範疇なのかもしれない。 あるいは、楽しみを残すためにあえて穴を作っている。……そっちのほうが本命、かな……」 先程の放送を思い出しながら紆余曲折は述懐した。 ただ、浮かぶ疑問はそれだけではない。 「ところで、さっきの女の子の話も踏まえると。わたしたちは夢の中にいる、ってことでいいんですか? 言われてみれば、わたしの記憶も寝る直前で途切れていましたけど……」 「……うん。僕も言われて、その可能性を見落としてたことに驚いたんだけど、そうらしい。 ここはあの子の夢の中……で確定だよ。夢の中で寝たり気絶してたり、 痛みを感じたり殺しあったりできるなんて、なんだか腑に落ちない話だけどね」 「ここが夢の中なら……夢から醒めたら、ベッドで起き上がる? んでしょうか。 記憶はどうなるんでしょう? 胡蝶之夢の主人公みたいに、起きた瞬間に自分本来の姿を取り戻す……?」 「おそらくは、そうなると思う」 「この実験で死んでしまった人達は。どうなるんですか? ここが夢なら、身体は生きている? それとも現実の身体が夢の中に連れてこられている? いえ、よしんば身体が生きていたとして、意識は……」 「……それは、傍若無人はたぶん、知っていたんだろうと思う。けど、教えてくれなかったよ」 「じゃあ、優勝者としてここに残った人は……?」 と、そこまで言って、少し矢継ぎ早に質問しすぎたのを自覚したのか、勇気凛々が申し訳なさそうに目線を下げた。 紆余曲折は気にしないでいいよ、と言ってからその質問に答える。 「それは教えてくれたよ。優勝者は、――主催の所に連れて行かれる、らしい」 「! ……それなら」 瞬間、ぴり、と空気が張った。 勇気凛々が紆余曲折を見上げて、二人は目を合わせる。 「そういう話なら、わたしが残ります」 「いや、――残るのは僕だ」 「――《りんりんソード》!」 動いた。 駆け出しながら《りんりんソード》を取り出した勇気凛々は、それを盾として押し込むような動きを取った。 質量をぶつけることで紆余曲折を脱出口へと押し込もうという狙いだ。 対する紆余曲折は、どうするか。 おそらく避けるだろうというのが勇気凛々の読みだった。 向こうからすれば、《死に急がば回れ》にてこの突進を迂回させ、その間に背後へ回り込み背中を推すだけでいい。 と思っているはずだ。 だから、勇気凛々はあえて直前で止まり、その後はただ歩くことにする。 攻撃ではないから迂回されない。そしてゼロ距離攻撃ならば紆余曲折は迂回させることができない。 十分に近寄ってから、ゼロ距離で《りんりんソードを柄から顕現させ》、顕現の勢いで紆余曲折の身体を押す。 そうすれば紆余曲折を後ろに押し出して――。 しかし、勇気凛々の推測は外れた。 紆余曲折は勇気凛々の突進に対し、逃げずにただ手を伸ばした。 ある意味で先の会話での約束の有言実行。 彼は勇気凛々に向かって、ただ、真っ直ぐに、手を伸ばした。 「……!?」 次の瞬間、《勇気凛々は、服を掴まれていた》。 「ごめんね。でも。“こっちの戦い”は、僕が貰うよ、凛々ちゃん」 「きゃっ」 そのくらいは格好つけさせて欲しいんだ、と続けたあと、 抵抗を試みた勇気凛々のすべての動作を《迂回》で後回しにしながら、 紆余曲折は小さくあまりにも軽い少女の身体を、力任せに放り投げた。 あまりにも簡単に、勇気凛々は脱出口へと投げ込まれる。 「う、紆余、さ……」 「大丈夫。傍若無人の書くことには、死ぬことはたぷんないらしいから」 「……わた、しは……こんな……」 「そんな幕切れは望んでない、よね。でも、それも大丈夫だよ。 僕の推測が正しければだけど――そっちはそっちで、戦うことになるような気がするから」 「……」 「だから……“自分を責めるな、勇気凛々”」 「――?」 「だよ」 紆余曲折は消えゆく勇気凛々に向かって、これまでとは違う声のトーンで言った。 誰の言葉なんだ――と聞き返す言葉は、すでに現実へと消えていった口からは発されなかった。 ゆらゆらと揺れる透明な壁が再び静かに固定されたときにはもう、勇気凛々の姿は無く。 娯楽施設には一人の生者だけが残った。 『――――――ジジジジジ』 「……ふぅ」 放送が始まる前の、静電気みたいなノイズが彼の耳を突く。 気にせず、ぐるぐる目の少年はデイパックから、一枚の紙を取り出す。 今回の実験の、後半の展開を左右したその紙には、 これから少年がどんな存在に出会うかが……書かれていない。 傍若無人は、主催については何も記さなかった。 実験の本意やら、その主催者(奇々怪々は進行役だ)については、ここでも伏せられている。 おそらくは、記すことが禁じられていたのだろう。 書かれていたのは盤外のルールについてや、勇気凛々、そして奇々怪々のことについてのみだ。 主催については、ただ一言――優勝者は主催に引き合わされる、とだけ。 それだけが書かれている。 紆余曲折はひとつだけ嘘をついた。 主催に会っても死なないだろうなんて文言は、実は書かれていないのである。 さらに言えば、こうも書いてあった。 “勇気凛々を優勝させ、紆余曲折は脱出しろ” “そうすれば紆余曲折だけは、すべての因果から逃れられるはずだ” “脱出者には逃げる権利がある” “少なくとも――己のようには、ならない” 「さて。どうなるかな……」 紆余曲折は、立ち向かうことを、選んだのだ。 『ぴーんぽーんぱーんぽーん、っと。 さあて、ルール通り娯楽施設の生者が一人になったので、実験を終了しますよ♪ およそ14時間にわたる実験プログラムの遂行、まことにお疲れさまでした。 さて。優勝者、紆余曲折さんには。エクストラプログラムとして。 本実験の主催者である、“天飼千世”様との、――おはなしの時間を、設けます♪』 こうして、数々の「紆余曲折」を経て。 四字熟語バトルロワイアルは、終了した。 【四字熟語ロワ Test Finish】 【勇気凛々、脱出――残り人数が一名となったことにより】 【紆余曲折、優勝】 第三放送 前のお話 次のお話 結果報告(書) 前のお話 四字熟語 次のお話 第三放送 紆余曲折 おはなし 第三放送 勇気凛々 ■■■■ 用語解説 【胡蝶之夢】 昔者、荘周夢爲胡蝶。栩栩然胡蝶也。自喩適志與、不知周也。 俄然覺、則蘧蘧然周也。不知周之夢爲胡蝶與、胡蝶之夢爲周與。 周與胡蝶、則必有分矣。此之謂物化。 本編一覧へ 四字熟語ロワTOPへ 非リレーロワTOPへ