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【須賀京太郎の一日 平日編】 七時 起床 京太郎「ふぁぁぁっ……」 七時十分 朝食&メールチェック 京太郎「今朝は百二十件か、まぁまぁだな」モグモグ 七時三十分 通学 京太郎「行ってきまーす」ガチャッ 七時四十分 戦闘 華菜「逃がさないんだし! お前は私のものだし!!」 京太郎「そうは行きませんよ!!」ダダダダ 一「じゃあボクの!!」 京太郎「捕まりませんってば!!」 ジャアワタシノ イヤアタシ アタシダッテバ ゾロゾロゾロゾロゾロ 京太郎「うぉぉぉぉぉっ!!」ダダダ 八時二十分 一限目の用意 京太郎「ぜーはーぜーはー」グテーン 咲「京ちゃん大丈夫?」 京太郎「あ、あぁ」 十二時二十分 昼食 咲「京ちゃん! はい、お弁当!」 京太郎「ありがとう」 優希「京太郎! お弁当だじぇ!」 京太郎「あんがと」 和「あの、もしよろしければ」 京太郎「ありがとうなっ!!」 まこ「味噌汁もあるけぇ」 京太郎「あったか~い」 久「須賀君、パン買ってきてくれる?」 京太郎「は、はいー!」 久「その代わり、ふふっ。後でイイことしてあげる」ボソッ 京太郎「っ」ゾクゾクッ ババババッ ヘリダー! スゲー! 透華「おーっほっほっほ!! 京太郎! 一緒に昼食を食べにきましたわよー!!」 京太郎「」 十三時 午後授業開始 京太郎「」グテーン 嫁田「先生ー須賀のお腹が爆発寸前でーす」 先生「そうかー。嫁田ー廊下に立ってろー」 嫁田「!?」 十六時四十分 部活 京太郎「ロン! リーチ一発純チャン三色ドラドラァ!!」 和「うぇっ!?」 京太郎「甘いぞ和、逃げきれなかったな」 和「そ、そんな……」 優希「あちゃー、この局は京太郎がトップだじぇ」 咲「ダメだよ和ちゃん、京ちゃんに公九牌出したら」 和「そんなオカルトありえません! たまたまです!」 京太郎「へへ。修行の成果だぜ!」 和「す、須賀君のタマタマ……//」モジモジ 優希「何自分で言って赤くなってるんだじょ」 十九時 帰宅&戦闘 京太郎「あー疲れたなー」 咲「うん。でも、京ちゃんが強くなって嬉しいなぁ」 京太郎「そうか? それなら頑張った甲斐があるな」ヘヘ ダダダダ 京太郎「ん?」 竜華「須賀京太郎ぉぉぉぉぉ!! 今日こそ尋常に勝負やぁぁぁ!」ダダダ 京太郎「!?」 哩「姫子の仇は討ったるけん!!!」ババッ 京太郎「ちょ、ま!? ええ!?」 ネリー「わりとお金持ち……好きっ」ダキッ 京太郎「誰っ!?」 竜華「うちが勝ったら、怜のう○こ係を譲るんや!! もしくはうちと結婚!」クワッ 哩「私と哩と3【ピー】をやっけど! 文句なかか!?」ドキドキ 咲「この人たちおかしいよ京ちゃん……」ブルブル 京太郎「に、逃げろぉぉぉ!!」ダダダ バッ 京太郎「!?」 蘇我千鶴「私と、結婚して」テレテレ 京太郎「割とマジで誰ですか!?」 千鶴「……」ガクッ 京太郎「あ、いや。なんかごめんなさい」 千鶴「おのれふたば……」ブツブツ 二十時十五分 帰宅 京太郎「今日倒したのは二十二人か……まぁまぁだな」 カピ「きゅー」 京太郎「ただいま」ヨシヨシ 二十時三十分 夕食 & メールチェック 京太郎「ひろさん可愛いっと」 須賀母「こら、行儀悪いわよ」 京太郎「ごめーん」 二十時四十分 風呂 京太郎「あばんば、ばんば~ん」ゴシゴシ ジィー 京太郎「シャンプー切れかけてんなー」シャコシャコ ジィー 京太郎「ん? あれ? 風呂の窓開けてたっけ?」チラッ ハァハァハァハァハァ 京太郎「気のせいか」 二十一時 自主連 京太郎「ここをこうすると、いや……でもこれじゃあな」ウーン スチャッ チャッ チャチャッ 京太郎「んー……」 二十二時 休憩 京太郎「電話でもすっか」トゥルルル ピッ 憧『も、ももももしもし!? ど、どうしたのこんな時間に?』 京太郎「ああ、憧? いや、大した用事じゃないんだけど」 憧『そ、そうなんだ……』 京太郎「ただ声が聞きたくなって」アハハ 憧『ふきゅ』 二十三時三十分 就寝 京太郎「ふあぁぁ、そろそろ寝るかな」 カピ「きゅー」 京太郎「おやすみ」カチッ モゾモゾ 京太郎「すぴー」 ガチャッ スタスタ 「……」ドキドキ モゾモゾ 京太郎「んぅ?」 「……」スリスリ 京太郎「……んぅ」 「えへへっ……」ギュッ 三時二十五分 就寝中 サイショニキタノハワタシッスヨ! ソンナンシランガナ! コンナンコウリョシトランヨ! ノーウェイノーウェイ! アーダコーダ! トニカクコダネガホシイショゾンー キョウヂャンダァァァァ! ガヤガヤ ワイワイ トリアエズパンツハイタダキダシ!! ゲッロー パンツハボクノ! パンツラーメンデスネー イミガワカラナインデスケド!! トニカクパンツヲイタダケー! ギャーギャー! ワーワー! 京太郎「んー……うぅん……」 和父「……いい寝顔だ」フッ 七時 起床 京太郎「ふぁぁぁっ……」 こうして、須賀京太郎の一日は回ります 一日とて、平凡な日はありません 全ての日が、彼にとって特別であり 彼を慕う少女たちにとっても、特別なものであります ただ、一つ彼が望むことがあるとすれば 京太郎「……またパンツが無くなってる。これで三千四百五十二枚目だぞ」 パンツの代わりにお金を置くのはやめてください ということに他なりません 【須賀京太郎の一日 平日編】 パンッツ!
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京太郎「洋榎さん、帰ってます?」 洋榎「んー、おるでー」 京太郎「そっちはどうでした?」 洋榎「快調快調!飛ばしたったで」 京太郎「やっぱりすごいっすね」 洋榎「せやろーさすがやろー」 京太郎「凄い凄い」ナデナデ 洋榎「えへへ~」ニヘラ 洋榎「って、なにしれっと頭撫でとんねん!」 京太郎「えー、気持ちよさそうだったじゃないっすかー」ブー 洋榎「まあ確かに気持ちよかったけど……ってちゃうわ!ちゃうちゃう!」 京太郎(何が違うんだろう……) 京太郎「今日はものまね合戦でもしましょうか」 洋榎「ものまね?」 京太郎「例えば俺だったら……コホン」 京太郎「闇の炎に抱かれて消えろォ!」 京太郎「……とか?」 洋榎「」キュン 京太郎「どうでした?」 洋榎「もう一回!もう一回!」 京太郎「闇の炎に抱かれて消えろォ!」 洋榎「」キュン 洋榎(何やろ……この声) 洋榎(……かっこええ) 洋榎(いつもの京太郎とちゃうからかごっつかっこよく見える……) 洋榎「きゅぅ……」バタン 京太郎「洋榎さん!?」 コンコン 霞「失礼するわよー、ってあら」 霞「京太郎くん、まだ行ってなかったの?」 京太郎「あ……」 霞「まあそうだろうとは思ったわよ、途中まで送っていくわね」 京太郎「すみません、お願いします」 霞「お願いされました」ポンポン 洋榎「……むへへぇ……」 京太郎「今度は444号室か……なんか不吉じゃないか?」 「あーおーい、つきーあかーり」 京太郎「誰かいるのか?」コンコン 「!」ビクッ もこ「…………」ガチャ 京太郎「あっ対木さん!」 もこ「…………」カァァ もこ「///」ササッ バタム 京太郎「えっちょっ!」 京太郎「対木さん!開けて!」ゴンゴン もこ「……」ガチャ もこ「……聞いてた?」 京太郎「聞いてた……さっきの歌?」 もこ「…………」 もこ「///」ササッ バタム! 京太郎「……はぁ」 もこと同室になりました 京太郎「というわけで今日からよろしく!」 もこ「…………」 京太郎「あのー、対木さん?」 もこ「…………」ブツブツ 京太郎「とりあえず何かして遊ぶ?」 もこ「……許可する」 京太郎「じゃあ何しよっか」 もこ「我ら模擬となり演劇に興じる」 京太郎「?」 京太郎「じゃあごっこ遊びにするか」 もこ「」コクッ 京太郎「よし、それじゃあ始めだ!」 もこ「うっ……」 京太郎「どうした?」 もこ「左腕が……疼く」 京太郎「痛いのか?」 もこ「再び聖法具を巻かなければ、左腕に封印されたオルトロスが……うっ!」 京太郎(何を言ってんのかさっぱりわかんねえ……) 京太郎「ならお医者さんごっこでもするか」 もこ「」コクッ 京太郎「はい、左腕出してー」 もこ「……」 京太郎「包帯巻いていきますねー」 もこ「……よろしゅう」 京太郎(腕綺麗だな……細いし、白いし) もこ「如何した?」 京太郎「いや、なんでもない」シュッシュッ 京太郎「はい、終わり」 もこ「有難う、疼きが収束した」 京太郎「対木さんって綺麗な腕してるんだな」 もこ「……そう?」 京太郎「ホントホント」 もこ「…………」 もこ「有難う」 もこ「初めて言われた」 京太郎「誰でも言いそうなことだけどな」 もこ「……同志など存在しないから」 京太郎「……ああ、なるほど」 【六日目】終了 【七日目】 京太郎「ふぁぁ……」 京太郎「アパートで慣れてるからか畳ってのが気持ちいいな」 京太郎「昨日までは洋榎さんと同じベッドで少し緊張したけど、対木さんならまだ気が楽だ」 京太郎「……とは言うものの」 もこ「すぅ……ん……」 京太郎「なんで布団がくっつけてあるんだ……」 もこ「お早う……」ネムネム 京太郎「おう、朝ごはんもうあるからな。ルームサービスだけど」 もこ「大地の慈悲なる恵みに感謝を」 京太郎「宗教染みてるな……」 もこ「これは宗教などという聖なる文化ではない、闇との契約を更新するための黒儀式」 京太郎「はいはい、さっさと食べろ。30分後に取りに来るってさ」 もこ「ひょひ(御意)」ハムハム 京太郎「対木さんはこの後何か用事とかある?」 もこ「……特筆すべきものは何も」 京太郎(特筆って言うのか?) 京太郎「そっか、じゃあ俺と遊ばねえか?」 もこ「遊戯?」 京太郎「まあ、そうだな」 もこ「何するの?」 京太郎「んー……じゃあ 65で」 もこ「ポーカー……」 京太郎「やったことあるか?」 もこ「私を誰だと思っている?」ニヤリ 京太郎「対木さん」 もこ「…………」 もこ「そういえばそうだった」 京太郎(対木さん、よくわかんねえ人だな) 京太郎(咏あたりだったらぱぱっと友だちになっちゃいそうだけど) 京太郎(とりあえずはツーペアか……) もこ「……」ジーッ 京太郎(フルハウスシャボ待ちだな)スッ もこ「……」スッ 京太郎(四枚捨て!?) 京太郎(余程手札が悪かったのか?) 京太郎(まあいい、これで勝負だ!)スッ 京太郎「うっ……」 京太郎(やっぱりそう簡単に来るわけねえよな……対木さんの方は……) もこ「」ニコニコ 京太郎(めっちゃ笑ってる!?) 京太郎(いや待て、四枚捨てでいい手になるなんてそうそうないはず) 京太郎(ここは押す!) 京太郎「勝負!」 もこ「ふっ」 もこ「括目せよ、これこそが私の能力≪チカラ≫」 京太郎「こっ、これは……!」 ロイヤルストレートフラッシュ もこ「王 門 ☆ 閃 光!」 京太郎「嘘……だろ」 もこ「えへへっ、私の勝ちっ!」 京太郎「素に戻ってるぞ」 もこ「えっ……わわっ!」 もこ「これが私の暗黒魔術だ、恐怖を身に焼くが良い。くっくっく」 京太郎(やっぱりよくわかんねえ) もこ「」グッ 京太郎(でもガッツポーズしてるあたり嬉しかったんだろうな) もこ「須賀……楽しかった」ニコッ 京太郎「……ん、そりゃ良かった」 京太郎(ここまでいい笑顔できるんだな、この子) 京太郎「よろしくお願いします!」 菫「よろしく」 塞「こちらこそよろしくお願いします」 胡桃「お願いします!」 胡桃「いやー、でもまさか大阪でシロと打ってた人がチャンピオンだったなんてね」 塞「トヨネも自慢げに話してたもんね。今日はよろしく、須賀君」 京太郎「ええ、こちらこそ」 菫(なんだこの蚊帳の外の感じは……) 菫(だが別に構わん) 菫(私はただ、射抜くだけだ) 東一局 親 胡桃 25000 菫 25000 京太郎 25000 塞 25000 塞(弘世さんはわざと待ちを寄せて狙い撃ちをする) 塞(須賀君は……よくわかんないけど) 塞(まずは胡桃から和了ろうっと!) 京太郎(テンパイまではこぎつけたけど……)スチャ 京太郎(カスりもしねえな……)トン 菫(ぐぬ……まだ一向聴か) 菫(ここはオリるか)トン 胡桃(サエがテンパってそうだけど……これなら通るかな?)トン 塞「ロン、2000」 塞「胡桃もまだまだだね~」 胡桃「う、うるさいそこ!たまたまなんだからね!」 塞「好きに言ってな~」 東二局 胡桃 23000 親 菫 25000 京太郎 25000 塞 27000 菫(…………) 菫(ここは須賀を狙っておきたい……だが今はトップに立つのが先決だろう) 菫(故に狙うのは……)キュッ 塞(!)ビクッ 塞(今の殺気は……?) 塞(まあいいや、これでテンパイ)トン 菫「……ロン」 菫「12000」 東二局一本場 胡桃 23000 親 菫 37000 京太郎 25000 無関係点数移動:14000 塞 15000 京太郎(少しモモを意識して影薄めにしてきたけど……) 京太郎(このまんまだとやばそうだからな) 京太郎(低かろうと和了りにいく!) 京太郎「ロン、1300は1600!」 塞「うぁっ……」 京太郎(とりあえずこれで連荘回避) 京太郎(次の親番で勝負だ!) 東三局 胡桃 23000 菫 37000 親 京太郎 26600 無関係点数移動:14000 塞 13400 京太郎(よし、良い手だ) 京太郎(まずはこのまま波に乗る!) 京太郎「カン!」 京太郎「嶺上……なわけないか」トン 塞(宮永さんの試合見てたからなんか心臓に悪い) 胡桃(ホントホント!) 塞(こいつ、直接脳内に……!) 京太郎「あっ、ツモ、4000オールです」 菫「なにっ!?」 京太郎「逆転っすね」 東三局一本場 胡桃 19000 菫 33000 親 京太郎 38600 無関係点数移動:14000 塞 9400 塞(うっわ、やばいやばい) 塞(もう一万点切っちゃったよ、まだ親番あるからいいけどさ) 塞(うぬぬ……どうしよう)チラッ 京太郎「……」 塞(やや真剣な面持ち……こりゃ振り込んだら大変かも) 塞(いいや、これで当たって砕けろ!)スッ 塞(って、いやいや砕けちゃダメでしょ)トン 京太郎「ロン、7700は8000」 塞「はっ、8000……って」 胡桃(確かに須賀君強いけど、サエが抉られすぎてる……!) 胡桃(どうしよう、何か言った方がいいのかな……) 東三局二本場 胡桃 19000 菫 33000 親 京太郎 46600 無関係点数移動:14000 塞 1400 菫(13600点差か) 菫(覆せないこともない点差……) 菫(ここは、射抜く!)キュッ 菫「…………」トン 菫(須賀、お前には負けない!) 京太郎(なんかさっきから凄い視線を感じる……) 京太郎(ここまで来ればある程度は大丈夫だろ)トン 菫「ロン、2000は2600」 京太郎「くっ……」 菫(どこまでも追いつめてやる!) オーラス 胡桃 19000 菫 35600 京太郎 44000 無関係点数移動:14000 親 塞 1400 塞(いいねいいね!萬子の清一色!) 塞(このまま押してこっと)スチャ 塞(……およ?) 塞(んー……でもここは確実に行きたいよね) 塞(ダマでいこっか) 胡桃(サエが張った?) 菫(見え見えの染め手か、とりあえず振り込まないように……)トン 塞(う……リーチかけておけばよかったかも……) 塞「ツモ!6000オーッル!」 オーラス一本場 胡桃 13000 菫 29600 京太郎 38000 親 塞 27400 京太郎(臼沢さんの逆転の一歩の派手な和了り、助かったぜ) 京太郎(これで……ようやく……) 京太郎(…………消えられる) スゥ [ステルスモード]に移行しました 塞(これで私は二位、次に和了れば一位確定で勝ち抜け) 京太郎「リーチ」 塞(なるべく振り込まないように、かつ早く和了るように……) 菫(このまま逃げ切れば勝ち抜け) 菫(流局まで逃げると臼沢に捲られる可能性が高い) 菫(ここは、攻めるしかないだろう) 胡桃(すっかり置いてけぼり……) 胡桃(いやいや!まだ負けたとは決まってないよ私!) 胡桃(確実じゃないけど、でっかいのを和了る!)トン 胡桃(…………) 胡桃(あれ?なんで卓に三人しかいないんだっけ) 胡桃(誰か、だれか忘れてるような……) 京太郎「ロン、12000は12300」 胡桃「ッ!」 菫「リーチだと!?」 塞「待って、いつリーチなんてかけたの」 京太郎「いつ、って一巡前ですけど?」 胡桃「えっ……?」 終局 京太郎 50300 菫 29600 塞 27400 胡桃 700 京太郎「お疲れ様でした!」 塞「どこに隠れてたの、おかしいでしょ」 胡桃「ズルしないそこ!」 京太郎「どんだけ卑怯に見えてんですか!」 塞「なーんてね、私は楽しかったから満足だよ」 胡桃「焼き鳥で敗退なんてなんか釈然としない……」 胡桃「今度は赤子の手をひねるように負かすから覚悟してて!」 京太郎「鹿倉さんの方が赤ちゃんみたいな気がしますけど……」 胡桃「うるさいそこ!」 塞「うん、立場逆転しちゃうね」 胡桃「うるさいそこ!」 菫「ん?なんで幼稚園児がここにいるんだ?」 胡桃「乗らないくていいから!」 菫「……いい思い出になった、ありがとう」 京太郎「お礼を言われるようなことは何もしてませんって」 菫「いや、お前だからこそだったんだ」 菫「照と打ってくれ、今度は観戦していたい」 京太郎「はい、勝ってみせますよ!」 菫「ふふっ、楽しみだな」 塞「ねねっ、須賀君須賀君!」 京太郎「何すか?」 塞「これ私と胡桃のメルアドだから、暇なときに送ってきて!」 塞「こっちも不幸のメールとか送るから!」 京太郎「嫌ですよ何ですかその嫌な交換条件」 塞「あははっ!冗談冗談!そんじゃねー」 胡桃「次会うときはトヨネよりおっきくなってるから!」 塞「寝言は寝て言いましょうねー」 胡桃「引っ張らないそこ!」 ワーギャー バタム 菫「それでは私も行くよ、じゃあな京太郎」 京太郎「はい、またどこかで!」 ガチャ バタム 京太郎「俺も次の対戦相手見に行かないとな」 京太郎「……京太郎?」 京太郎「えっと、次は……末原先輩に上重さん、安河内さん……は九州の人か」 京太郎「まっ、次も勝てるだろ」 京太郎「一旦宿舎に帰るか」 京太郎「他の人の部屋に行ってみるか」 京太郎「つっても知らない人のところに行っても気まずいだけだよな……」 京太郎「ここって確か中部選抜とかの人たちが泊まってんだよな」 京太郎「じゃあモモとか咲とかもいるのか?」 桃子「呼んだっすか?」スゥ 京太郎「モモ!?」ビクッ 桃子「うっ……何もそんなに驚かなくてもいいじゃないっすか……」 京太郎「いきなり後ろから囁かれたらこえーっての」 桃子「そんなもんなんすか?」 京太郎「特にお前はな、咲だったら……」 咲『あ、京ちゃ』コケッ 京太郎「とか言ってこけそうだし」 桃子「……それもそうっすね」 京太郎「そうだ、モモの部屋に遊びに行ってもいいか?」 桃子「私の部屋っすか?」 京太郎「ちょっと暇なんでな」 桃子「まあ別にいいっすよ、こっちっす」 桃子「ただいま帰って来たっすよー」 京太郎「お邪魔しまーす」 智美「ワハハー、モモ、その男子は誰だー?」 京太郎「モモが見えてる!?」 桃子「私の幼馴染っすよ、今日は一緒に遊ぶっす!」 智美「そうか、じゃあ私も遊んでもいいか?」 桃子「京太郎、いいっすよね?」 京太郎「いいっていうか、むしろお願いします」 智美「私は蒲原智美だ、よろしくなーワハハ」 京太郎「俺は須賀京太郎です、よろしくお願いします」 桃子「それじゃあ始めるっすけど、何するんすか?」 京太郎「そうだな……」 桃子「花札……?」 京太郎「モモは知らなかったっけか?」 桃子「聞いたことはあるっすけど……そもそもできるんすか?」 智美「花札なら持ってるぞー」 桃子「そもそもルールがわからないっす」 京太郎「説明は……めんどくさいからちょっと見ててくれ」 京太郎「猪鹿蝶で俺の勝ちですね」 智美「やられてしまったなー、ワハハ」 京太郎「とまあこんな感じなんだが」 桃子「少し麻雀に似てるっすね」 京太郎「麻雀ほどメジャーじゃないんだよな、これが」 京太郎「それじゃあ三人でやってみよう」 智美「ワハハー雨四光だー」 京太郎「早くないっすか?」 智美「これも運だからなー、モモはわかったか?」 桃子「ん……まだよくわかんないっす」 智美「まあゆっくり覚えていけばいいぞー」 京太郎「…………」 京太郎「ちょっと、いや凄く気になったんですけど、どうして蒲原さんはモモが見えるんですか?」 智美「なんでだろうなー、モモは良い匂いがするんだ」 京太郎「匂いって……」クンクン 桃子「なに嗅いでるっすか!」 京太郎「確かに良い匂いだ……そうか、それは盲点だったな」 智美「そうだろーすごいだろーワハハ」 京太郎「モモをちゃんと見える人なんて久しぶりですよ!」 智美「そ、そうなのか?」 京太郎「モモは結構寂しがり屋なんで、適度に見つけてやってくださいね!」 桃子「私はペットじゃないっすよ!」 京太郎「いやーなんか気が晴れましたよ」 智美「ワハハ、須賀は心配性なんだな」 京太郎「大事な幼馴染ですからね」 智美「なんだかお兄さんって感じがするけどなー」 京太郎「そうですかね?」 智美「そうとしか見えないぞ」 桃子(うぅ……二人だけの雰囲気になってるっす) 桃子(なんかもやもやするっす……) 夜 京太郎「夜も遅いし他の人だと迷惑だろうから対木さんと遊ぼう!」 もこ「クックック、宵の王と戯れようなどとは良い意気だな」 京太郎(心なしかテンション上がってるな……) もこ「今宵は何を以て過ごすのかや?」 京太郎(口調安定しないな……) ~MOCO Sキッチン~ もこ「今宵の馳走は何ぞや?」 京太郎「口調おかしいだろ、今日の夕飯はこれだ!」 【ビーフストロガノフ】ババーン もこ「かっこいい……」 京太郎「よし、じゃあぱぱっと作るぞ!」 京太郎「切って、煮込んで」 京太郎「よし、完成だ!」 もこ「美味しそう」 京太郎「だがこれだけじゃないぜ!」 京太郎「来たれよ我が従者!」つオリーブオイル もこ「……え?」 京太郎「これで真の完成だあああああ!」ドバドバドバドバ もこ「あ、あああぁぁ……」 京太郎「これがロシアの豪商ストロガノフ一族の味だ!」 もこ「…………」モグモグ 京太郎「どうだ?おいしいか?」 もこ「ストロガノフ……緑油……豪商……」モグモグ もこ「……かっこいい」モグモグ 京太郎「そっかそっか、もっと食べてくれよ!」 もこ「…………」 京太郎「んー、口に合わなかったか?」 もこ「……」コクッ 京太郎「やっぱり朝の番組の真似なんてするんじゃなかったな」 京太郎「後は俺が食うよ」 もこ「…………構わない」 京太郎「いいのか?」 もこ「食すに値しないこともない味、故に」 京太郎「そっか、ありがとな」ナデナデ もこ「……うん」 もこ(少し、安らぐ) 【七日目】終了 【八日目 準々決勝】 もこ「ん…………」 京太郎「いつも通り早起きだぜ!」 京太郎「って騒いじゃ起きちゃうよな」 京太郎「とりあえずルームサービスを頼もう」 もこ「……んぅ…………」 京太郎「対木さんも洋榎さんも幸せそうに寝てるよな」 京太郎「……無防備だよな」 京太郎「久々にやるか」 【須賀京太郎の!寝起きドッキリ大成功!part13】デデーン! 京太郎「おはようございまーす」ヒソヒソ 京太郎「今日は愛知県出身の対木もこさんに、ドッキリを仕掛けたいと思いまーす」ヒソヒソ 京太郎「それでは準備を始めまーす」ヒソヒソ 京太郎(まずは布団に潜って)ススッ 京太郎(後ろから抱きしめる)ギュッ もこ「っ……」 京太郎(モモとは違うけどいい匂いだな) 京太郎(って違うわ!今はドッキリに集中集中!) もこ「ん……ぅ……」 京太郎「もこ、聞こえてるか?」ボソボソ 京太郎「……好きだよ」ボソボソ もこ「……ん」 もこ「……そ……か」 京太郎(起きたか……?) もこ「魔城門が……遂に……」 京太郎(なんだこの寝言) 京太郎(まあ続行だよな) 京太郎(対木さんの髪綺麗だな……) 京太郎(少し緑っぽい金髪なんて俺とは大違いだ) 京太郎(それに柔らかいしいい匂いもするし)サスサス 京太郎(ってやべっ!) もこ「……ぅ……」 京太郎(起きたか……?) もこ「……須賀君?」 京太郎「お、おはよう」サスサス←布団の中でもこを後ろから抱きしめつつ髪を梳いている もこ「……」 京太郎(凄く凄い気がする、この状況は……嫌な予感しかしない!) 京太郎(話題は……逸らすしかない!) 京太郎「えっと、いつから起きてた?」 京太郎(逸らせてなかったぁぁぁああ!) もこ「……須賀君が頭髪に触れたその瞬間から」 京太郎「わかりやすい表現で助かる」 もこ「…………須賀君」 京太郎「……俺が悪かった」 もこ「違う、そうではなく……そう、か……」 京太郎「?」 もこ「そ……その」 京太郎「何だ?」 もこ「もっと、愛撫、して……」カァァ 京太郎(その言い方はおかしい) 京太郎(この体勢でその言い方はおかしい) 京太郎(耳まで赤くなってるのが見えるよ……) もこ「ねぇ、早く」 京太郎「わかったよ、やればいいんだろやれば」サスサス もこ「…………京太郎」ボソッ 京太郎「何か言ったか?」サスサス もこ「無用!」 京太郎(顔が見えないのが残念だな)サスサス もこ「…………」カァァ 京太郎(いよいよ準々決勝か、こっからが勝負だな) 恭子「三日ぶりやな」 京太郎「あ、もう来てたんですか」 恭子「漫ちゃんもおるで」 漫「がるるるる!」 京太郎(そういえば前に豆撒いたんだっけか) 美子「よろしゅうお願いします」 京太郎「はい、こちらこそお願いします」 漫(須賀京太郎……絶対に飛ばしたる!) 東一局 親 恭子 25000 美子 25000 漫 25000 京太郎 25000 同コンマのため、流局 美子(三人ともテンパイ……) 美子(ここはオリて殴り合ってもらうとすっかね) 恭子「テンパイ」 美子「ノーテン」 漫「テンパイ」 京太郎「……テンパイ」 京太郎(様子見は……終わった)ゴッ 【照魔鏡】発動! 京太郎(上重さんは圧倒的な爆発力) 京太郎(安河内さんと末原先輩は……よくわかんねえ) 京太郎(安河内さんは早和了りを目指してるのか?) 京太郎(とにかく、これでピースは揃った) 東一局一本場 親 恭子 26000 美子 22000 漫 26000 京太郎 26000 同コンマのため、流局 恭子「テンパイ」 美子「ノーテン」 漫「ノーテン」 京太郎「テンパイ」 漫(……アカン) 漫(高めをぶち当てようなんて考えん方が良かったか……) 漫(結局二向聴のまま進んどらんし) 漫(このままやったら何もできんまま終わる……) 東一局二本場 親 恭子 27500 美子 20500 漫 24500 京太郎 27500 同コンマのため、流局 恭子「テンパイ」 美子「ノーテン」 漫「ノーテン」 京太郎「テンパイ」 京太郎(なんでこんな作業で一万点も勝ってんだろ……) 東一局三本場 親 恭子 29000 美子 19000 漫 23000 京太郎 29000 漫(ツモで7700) 漫(積み棒含めば逆転もできるけど……末原先輩に親っ被りやん)スチャ 漫(……あ、ツモってもうた) 漫(せやけどここで須賀京太郎に和了られるのも嫌やし……) 漫(……もう和了ってまえ!) 漫「ツモ!2300・4200!」 東二局 恭子 24800 親 美子 16700 漫 31800 京太郎 26700 漫「カン!」 恭子「ひぃっ!」 漫「ツモ!1500・2900!」 漫(圧倒的!圧倒的やん私!) 漫(このまま勝つ!) 漫(勝てる……勝てるんや!) 京太郎「……っ」 京太郎(俺は、負けるわけにはいかない) 京太郎(まだ負けない) 京太郎(勝つんだ、必ず) 東三局 恭子 23300 美子 13800 親 漫 37700 京太郎 24200 美子(まずは速攻で流れ作って、次に賭けんと) 美子(やけん軽か手で……) 京太郎(……どうすればいいんだ) 京太郎(上重さんに届くまでの手が作れねえ) 京太郎(このままだと……負ける?) 京太郎(いや、まだ諦めねえ) 京太郎(今は前へ進むだけだ!)トン 美子「ロン、1300です」 京太郎「うっ……」 京太郎(……親番) 京太郎(勝たないとダメなんだ!) オーラス 恭子 23300 美子 15100 漫 37700 親 京太郎 22900 京太郎(俺は……勝つ!)ゴッ 美子「!」 恭子(……須賀?) 恭子(須賀にこないに迫力あったか?) 恭子(どうしたんや一体……) 京太郎(集まれ、集まれ!) 京太郎(この一手で勝つ!)スチャ 京太郎(…………) 京太郎「ツモ」 京太郎(どうやら俺は、最高にツイてるみたいだ) 京太郎「4000オール!」 漫「んなっ!」 京太郎「終わりです!」 終局 京太郎 34900 漫 33700 恭子 19300 美子 11100 京太郎「お疲れ様でした!」 美子「お疲れ様でした」 恭子「ありがとうございました」 漫「お疲れさんでした……はぁ」 漫「勝てると思うたんやけどなぁ……」 京太郎「はっはっは!俺を甘く見すぎたんですよ!」 京太郎「いやでもホントこの前はすんませんでした」 漫「ああ、別に気にしてへんよ。もうすっきりしたし」 京太郎「そうですか、すみません」 漫「ふふっ、なんでまた謝るんや」 京太郎「なんででしょうかね?あははっ」 美子「焼き鳥やった……」 恭子「私もですよ、ホンマ世知辛いですわ」 美子「世知辛いの使い方間違っちるような……」 美子(あいが部長の言うてたん人か……) 美子(私も勝てなかったな……) 恭子「あ、せや須賀君」 京太郎「何ですか?」 恭子「せっかくやし連絡先交換しとかへん?」 京太郎「はい、いいですよ」 漫「せやったら私も!」 美子「わ、私も……」 京太郎(何かすっげえモテてる気がする) 京太郎「順調に電話帳が埋まっていくな」 京太郎「さてと、次の対戦表を見に行くか」 京太郎「次の相手は……っと」 京太郎「咲んとこの竹井さんと阿知賀の新子さんと鷺森さんか」 京太郎「見事なまでに全員知り合いだな」 京太郎「もう帰ろっと」 京太郎「またどっか他の人の部屋で遊ぼうかな」 京太郎「ホテルの中ぶらついてたら誰かしらいるだろ」 京太郎「さーて、誰かいないかなーっと」キョロキョロ ゆみ「ん?須賀君じゃないか」 京太郎「あ、加治木さん!」 ゆみ「私たちの宿舎で何をしているんだ?」 京太郎「俺もここに泊まってるんですけど暇で暇で、だから他の人と遊ぼうかなーって」 ゆみ「ふむ、そうか……」 ゆみ「なら私たちの部屋はどうだ?」 京太郎「良いんでしたらいきますけど」 ゆみ「よし、ついてこい」 ゆみ「ただいま帰った」 久「もーゆみ遅いわよー」グデー ゆみ「来客なんだからしゃんとしろ」 久「来客?」 京太郎「あ……ども」 ゆみ「ここで遊んでも構わないだろう?」 久「んー別にいいけど……まさか明日の相手と会っちゃうとはね」 京太郎「明日はよろしくお願いします」 久「こちらこそ」 ゆみ「それで、何をして遊ぶんだ?」 京太郎「じゃあリアルおままごとでもしましょうか」 ゆみ「リアル?」 久「いいじゃないそれ!採用!」 ゆみ「なあ久、リアルおままごととは何なんだ?」 久「まあやってみればわかるわよ」 京太郎「結構楽しいですよ」 ゆみ「そうか……わかった、やってみよう」 京太郎「ゆみ、次はいつ会える?」 ゆみ「いつでもいいよ、明日でも来週でも、三時間後でも」 京太郎「いつも嬉しいことを言ってくれるなぁゆみは!」ワシャワシャ ゆみ「か、髪を撫でるな!」 京太郎「んーやっぱやり足りないからもう一回戦やるか?」 ゆみ(一回戦?) ゆみ「……ああ、いいぞ」 京太郎「じゃあまた頑張ってくれよ」 ゆみ「う……ん」 久「きょう……たろう……」 久「ゆみ……?」 久「二人とも、何してるの?」 京太郎「ひ、久!違う!これは違うんだ!」 ※設定上全裸 ゆみ「そっ、そうだ!京太郎は怪我をした私を運んできてくれただけなんだ!」 ※設定上全裸 久「…………」 久「……あー、そっか、そうだったんだ」 久「ごめんね、私てっきり勘違いしちゃってた、うん、そうだよね……」 久「ちょっと買い物行ってくるから、ゆみはゆっくりしてってね」 タッタッ ガチャ バタム 久「あ、あははっ」 久「そっか、そうだよね」 久「京太郎は私よりゆみの方が好きなんだ」 久「何結婚したからって喜んでたんだろ私、ふふっ」ポロポロ 久「あれ、なんでだろ、なんで、なんで」ポロポロ 久「なんでこんなにおかしいのに……泣いてんだろ私」ポロポロ 久「とまあこんなもんかしらね」ケロッ 京太郎(全部演技だったのかよ……) ゆみ(よくわからんやつだ……) 久(妻役の気持ち考えたら、なんか……)チラッ 京太郎「じゃあ次行きましょうか」 ゆみ「疲れるからもうやめてくれ」 久(ちょっと気になっちゃったかも?) 夜 京太郎「竹井さんの演技力おかしすぎるだろ……」 京太郎「ただいまー」 もこ「プログラムアドバンス!ドリームソード!」 京太郎「またやってるのか」 もこ「…………」 もこ「よく帰ったな、000」 京太郎「おう、ただいま、晩飯はもう食べたか?」 もこ「」フルフル 京太郎「じゃあ一緒に食べるか」 もこ「」コクッコクッ 京太郎(妹ができたらこんな感じなのかな) 京太郎「じゃあまたポーカーでもするか」 もこ「今宵も勝利は私の手にある」ドヤッ 京太郎「はいはい、んじゃ始めるぞ」 京太郎(そういえば一対一だったらインディアンポーカーとかもあるんだよな……) 京太郎(まあ俺あんま強くないしいっか) 京太郎(うわ、ワンペアかよ……) もこ「クックック」スッ 京太郎(また四枚捨てとか正気かよ、じゃあ俺も) 京太郎(勝負の三枚捨てだ!)スッ 京太郎「……ワンペア」 もこ「ストレートフラッシュ」 京太郎「いやいやおかしいだろ絶対!こんなの!」 もこ「卑怯だと?」 京太郎「一体何やったんだー?」ムニムニ もこ「ひゃへへー(やめてー)」 京太郎「ほっぺやわらかいな……」ムニムニ もこ「ひょうはほーひゃへへー(京太郎やめてー)」 京太郎「憂さ晴らしだ!えいっえいっ!」ムニムニ もこ「うぅ……」 京太郎「その、なんだ、すまなかった」 もこ「京太郎の……バカ」プイッ 京太郎(あ、なんか可愛い) 【八日目】終了 【九日目 準決勝】 京太郎「ふぁぁ……」 京太郎「結局十戦十敗ってどうなってんだよ、もう」 もこ「ぇへへ……」 京太郎「……」プニプニ もこ「すぅ……ぅ……」 京太郎(……何しよ)プニプニ 京太郎「適当に散歩でもしてくるか」 京太郎「書置きして……っと」 京太郎「よし行くか」ガシッ 京太郎「?」 もこ「きょ……行かない……で……すぅ」 京太郎「つってもすることがないから、ごめんな」ナデナデ もこ「すぅ……」 京太郎「東京みたいな古書街とかって大阪にはあんまないらしいんだよな」 京太郎「とりあえずぶらぶら見て回るか」 京太郎「良さそうなところがあったら入ってみよ」 【高天原古書店】 京太郎「入ってみたはいいけど、別に咲みたいに本に興味があるってわけじゃないしなー」 京太郎「どうしよ……!?」 衣「こまきー!こっちだぞー!」ピョンピョン 小蒔「天江ちゃん、待ってくださいー」ゼェハァ 淡「テルー、いい本あったー?」 照「はい」つ【ぐりとぐら】 淡「そこまで子どもじゃないよ!」 恭子(何や……何なんやこれぇ……)カタカタ 京太郎(なんでただの古書店にこんなに知り合いがいるんだよ……) 淡「あ!京太郎だー!」 照「えっ、どこどこ」 京太郎「うげっ」 小蒔「お久しぶりです、須賀さん!」 衣「久方ぶりだな、きょうたろー!」 京太郎「本屋なんですからもっと静かにしましょう」 小蒔「すみません……」ショボン 衣「すまない……」ショボン 淡「京太郎はここで何してるのー?」 京太郎「ちょっと散歩をな」 恭子(ホンマに何なんやこれ、魔物だらけやないか……) 衣「そうだ!きょうたろーも一緒に来ないか?」 淡「あ!そだね、この後みんなで打ちに行くんだけど、来る?」 京太郎「別にいいけど……あ!末原先輩もどうですか?」 恭子「!」ギクッ 恭子(なんでこっちに話振るんや!) 京太郎「みんなでやれば楽しいですよ!」ニコッ 恭子(アカン、悪魔の笑顔にしか見えへん) 照「六人……誰か二人抜けないと」 京太郎「じゃあ俺が抜けますよ」 衣「いいのか?」 京太郎「俺が邪魔するのもあれですし」 淡「だったら最後の一人はくじで決めよう!」 小蒔「割りばしで作ってみました!」 恭子(なんでこないに楽しそうなんやろ……) 淡「よし、せーのっ!で引くよ!」 五人「「「「「せーのっ!」」」」」 恭子(アカン……) 衣「衣の親からだな!リーチ!」 淡「リーチ!」 小蒔「…………リーチ」ゴゴゴゴゴ 恭子(ダブリー三連とかおかしすぎるやろ) 照「……京」 京太郎「なんだ?」 照「絶対に負けないでね」 京太郎「それはこっちの台詞だっての」ナデナデ 照「むぅ……」 京太郎「今まで俺がお前との約束を破ったか?」 照「…………」 京太郎「俺を信じろ、絶対にまたお前の前に立つ」 照「……わかった」 照「頑張ろう」 京太郎「よし、っともう終わったみたいだな」 小蒔「ロン、32000」 淡「三家和ありだよね!ロン!32000!」 衣「ロン!48000!」 恭子「」 久「やっほー、昨日ぶりね」 京太郎「今日は負けませんよ」 久「そうね、楽しみにしてるわ」 久「あ!新子さん!」 憧「うわっ、清澄……」 灼「久しぶり」 京太郎「お久しぶりです、今日はよろしくお願いします」 灼「うん、よろしく」 憧「清澄にチャンピオンって色んな意味で最悪……」 久「まーまーそう言わずにー」 京太郎「もっと仲良くしようぜー」 憧「ちょっあんま近寄んないでよ!」ボコッ 京太郎「ぶへっ」 東一局 親 京太郎 25000 憧 25000 灼 25000 久 25000 憧「ポン」 灼(憧、相変わらずはや……) 久(二萬に二筒……三色か) 久(だとしたらこの二索危ないかも……) 久(いえ、これは通る!)トン 憧「ロン!12000!」 久「あ……はい」 東一局 親 京太郎 25000 憧 37000 灼 25000 久 13000 京太郎(親流されて跳満リードとかきついって!) 京太郎(まずは新子さんの親を流す!) 京太郎「チー!」 久(やっばい、どうしよう) 久(須賀君はまだ安そうだけど……) 久(やっぱここは和了りにいく!)トン 京太郎「ロン!1300!」 東三局 京太郎 26300 憧 37000 親 灼 25000 久 11700 憧「ロン、2000」 京太郎「はい」チャラッ 憧「どうも」ピトッ←指先が触れ合う 京太郎「あ」 憧「……~~っ!」カァァ 憧「は、はやく!次!」 久「初々しいわね~」ニヤニヤ 憧「う、うるさい!」 東四局 京太郎 24300 憧 39000 灼 25000 親 久 11700 同コンマのため、流局 久「テンパイ」 京太郎「テンパイ」 憧「テンパイ」 灼「ノーテン」 京太郎(半荘で良かった……) 京太郎(今はどうやって逆転するかを考えないとな)チラッ 憧「」ビクッ 憧「……///」 京太郎「?」 東四局一本場 京太郎 25300 憧 40000 灼 22000 親 久 12700 灼(…………) 灼(憧と18000点差、ここからならまだ勝てる) 灼(直撃で点差を縮めない、と) 京太郎(テンパイできねぇ……) 京太郎(不要牌ばっかじゃねえかよ、早く新子さんに追いつかねえといけねえのに!) 久(今日はツイてないわねー) 久(……まだ四局以上あるんだから巻き返せるわよね) 久(次は和了らないとね!) 憧(面前一通、これなら和了れる!) 憧(まだ一向聴なんだけどね……)トン 灼「ロン、6700」 灼(まず一歩) 南一局 親 京太郎 25300 憧 33300 灼 28700 久 12700 京太郎(親番なんだし、攻めていかねえと!) 憧「リーチ」 京太郎(この状況でリーチかよ!) 京太郎(どうする、何切ればいいんだよ!) 京太郎(テンパイはとっておきたい、でも嫌な予感が……) 京太郎(くそっ、行っちまえ!)トン 憧「ロン」 京太郎「うっ」 憧「24000」 京太郎「な……っ!」 南二局 京太郎 1300 親 憧 57300 灼 28700 久 12700 京太郎(何……やってんだ俺) 京太郎(こんなところで終わってたまるかよ……) 京太郎(こんな点差つけられて、全然和了れなくて) 京太郎(負けねえよ、負けたくねえよ) 京太郎(勝つんだよ!) 京太郎(……どうするこの状況) 京太郎(リーチでツモれば倍満、もう少し待てば三倍満だって見えてくる、あわよくば数えだって……) 京太郎(素直にツモるか、悪あがきをするか) 京太郎(どうすればいい……) 京太郎(照や咲だったら、どうするんだ) 京太郎(……ツモったか) 京太郎(平和清一色の三門張……) 手牌:一二三三四五六七七八八八九 ツモ:八萬 京太郎(ここは一盃口か一通を待つ、だから!) 京太郎(遠回りでも可能性を残して、勝ちに行く!)トン 八萬 憧(張ってそうな感じね……でも染め手っぽいし……) 灼(振り込まないように……) 久(ここもオリようかしら……) 京太郎(よし、来た!) 京太郎(あれこれさっき三萬捨てといたほうが良かったんじゃ……) 手牌:一二三三四五六七七八八八九 ツモ:九 京太郎(まあいい、三面張を捨てて三・六萬待ち) 京太郎(これって平和も入るんだっけか?) 京太郎(まあいい、これでリーチ清一色一通一盃口) 京太郎(ツモか一発で三倍満、裏も乗れば数えだって行ける!) 京太郎「リーチ!」トン 八萬 憧(何、この気迫!) 灼(……危な) 久(へぇ、諦めないんだ) 京太郎(これで決まればいいんだけどな……っ!) 京太郎(来てくれ!)スチャ 京太郎(よし!) 京太郎「……ツモ!」 京太郎「リーチ一発清一色一盃口一通、裏裏!」 京太郎「8000・16000!」 南三局 京太郎 33300 憧 41300 親 灼 20700 久 4700 京太郎(よし!三色混じりの満貫手!) 京太郎(これで追いついてやる!) 京太郎「リーチ!」 灼(またリーチ……) 久(流れ持ってかれちゃったかな……) 憧(須賀……なんで諦めないんだろ) 憧(ここまで私が勝ってるのに……) 灼(まだ私も、諦めない) 灼「リーチ」 京太郎「ロン!8000!」 京太郎「これで同点だ!」 オーラス 京太郎 41300 憧 41300 灼 12700 親 久 4700 久(ラス親でテンパイ、か) 久(悪い待ち……はしなくていいかしらね) 久(和了れなさそうだし……) 京太郎(これで……この手で……!) 久(私が和了っても困るだろうし、ね) 京太郎「リーチ!」 憧(負けそうなのに、追いつかれてるのに) 憧(悔しいのに……) 憧(もう、あそこまで必死だったら応援するしかないじゃない) 憧(須賀、か……) 灼(和了られてばかり……) 灼(須賀君、会場で会った時とは全然違う) 灼(少し……昔のハルちゃんみたいだった) 京太郎(これで止めだ!) 京太郎「ツモ!3000・6000!」 終局 京太郎 53300 憧 38300 灼 9700 久 -1300 京太郎「おっ、お疲れ様でしたぁ!」 灼「お疲れ」 久「お疲れ、あー飛ばされちゃったかー」 京太郎「なんか、すんません」 久「いいわよ、決勝頑張ってね」 京太郎「はい!」 灼「憧、行こ」 憧「ちょ、ちょっと待って!」 灼「?」 憧「す、須賀!」 京太郎「なんだ?」 憧「え、えっと、その……お、お疲れ!」カァァ 京太郎「おう、また今度打とうな」 憧「あ、あと!」カキカキ 憧「これ、これ!」 京太郎「……メアド?」 憧「わ、私ってほら、男が苦手でさ、だからたまに話し相手になったりしてくれると、その、助かるなって」 灼「じゃあ私も」 久「じゃあ私もー」 京太郎「竹井さんはむしろ扱いが上手そうですけどね」 久「えーひどくない?」 京太郎「身の回りの男をこき使ってそうなイメージです」 久「なんか失礼ね」プクー 灼「それじゃ、また」 京太郎「はい、お元気で!」 京太郎「……また、あいつらと打てるのか」 京太郎「勝って、あいつらの隣に立つんだ」ギュッ 夕 京太郎「ただいまー」 もこ「京太郎!京太郎!」 京太郎「どうした?」 もこ「黒と朱と赤の卓、不屈の京太郎!」 京太郎「?さっきの試合?」 もこ「すごかったぁ!」ニコッ 京太郎「そっか、ありがとな」ナデナデ もこ「京太郎、夕刻は如何にして過ごす?」 京太郎「んー、疲れたし部屋出たくないし……遊ぶか」 もこ「御意!」 京太郎「それ敬語じゃなかったか?」 京太郎「じゃあ今日はインディアンポーカーでもするか」 もこ「胤禰闇峰袈厭?」 京太郎「そそ、インディアンポーカー」 京太郎「まずお互い一枚ずつカードを取っておでこにつける」 京太郎「それで勝負するかしないかを選ぶ、簡単に言うとこんな感じだな、わかったか?」 もこ「」コクッ 京太郎「よし、じゃあ一ゲーム目だ」 京太郎「……」ジーッ←正座 もこ「……」ジーッ←正座 京太郎(対木さんは7か……微妙だな) 京太郎(確率的には負けやすい……ここはオリか?)ジーッ もこ「……」ジーッ 京太郎(あ、目が合った) もこ「……」メソラシ もこ「……」チラッ 京太郎「またこっち見た」 もこ「…………」カァァ もこ「み、見ないで」テレテレ 京太郎「勝負なんだからしょうがないだろ」 もこ「ぅぅ……」カァァ 京太郎(何だこの小動物的な可愛さ……) もこ「……厠」 京太郎「江戸時代!?」 もこ「……ん」スクッ ビリッ もこ「あっ」コケッ 京太郎「危ねっ!」ガシッ ポスン 京太郎「い、つっつ、正座なんかするんじゃなかったな……!?」 もこ「痛い……」 京太郎(あれ、何これ、俺押し倒されてんの?) 京太郎(目の前に対木さんの顔あるし……って顔小っちゃくねえか?) 京太郎(またいい匂いがするし……) 京太郎「つっ対木さん?とりあえず離れてくんないかな?」 もこ「あ……ぅ」 京太郎「対木さん?」 もこ「…………もこ」 京太郎「え?」 もこ「初名で呼称しなければ退かない」 京太郎「初名?……ファーストネームのことか?」 もこ「」コクッ 京太郎「じゃあ、もこ、退いてくれないか?」 もこ「……もう一度」 京太郎「もこ?」 もこ「……」カァァ もこ「……もう一度」 京太郎「いい加減にしなさい」ペシッ もこ「あぅ……」 【一時間後】 京太郎「もこ、そろそろ離してくれないか?」 もこ「……あと十度」ギュゥ 京太郎「はぁ……」 夜 京太郎「もこ、離さないと遊ばないぞ」 もこ「それは嫌」 京太郎「じゃあ離れろ」 もこ「……御意」 もこ「次は反転し合う白黒≪モノクロ≫の盤上」 京太郎「オセロな、今から借りてくるから、シャワーとか浴びとけ」 もこ「うん」 京太郎「持ってきたぞ」 もこ「ありがとう」ホクホク 京太郎「もこはどっちの色がいい?」 もこ「灰」 京太郎「黒か白だ」 もこ「黒」 京太郎「じゃあ俺が白だな」 京太郎「角三つ取ったのに負けたかー」 もこ「ふぁ……ん」 京太郎「眠いのか?」 もこ「」コクッ 京太郎「ならさっさと片付けないとな、手伝ってくれるか?」 もこ「」コクッ 京太郎「よし、もうちょい頑張れ」 もこ「……」ペラッ ペラッ 京太郎「そういや、今夜でここで寝るのも最後なんだよな」 もこ「……」ポロッ 京太郎「落としたぞ?」 もこ「……京太郎」 京太郎「ん?」 もこ「帰郷しても、友だち、だよね?」 京太郎「おう、もちろんじゃねえか」 もこ「!」パァァ もこ「ありがとう!」ニコッ 京太郎「当然だろ、普通だよ」ナデナデ もこ「えへへ……」 【九日目】終了
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ガチャッ 京太郎「買い出ししてきましたー」 優希「お、ご苦労様だじぇ!」 京太郎「こら、飛びつくな! ちゃんとタコスはあるから」 優希「いぇーい!」 まこ「いつもご苦労様じゃな」 京太郎「いえ。あ、染谷先輩に頼まれていた奴ですけど……」 まこ「ん? ああ、それは後ででええ」スタスタ 京太郎「? そうですか? じゃあ和、これ」 和「ありがとございます須賀君」 咲「私にはー?」グイグイ 京太郎「はいはい。これな」 久「須賀くぅーん」ニコニコ 京太郎「ありますってば」 久「わーい、大好きよ」 京太郎「もう、みんなして!」 キャッキャウフフ まこ「調子がええのぅ……」フフ 京太郎「(いつも思うけど、どうして――染谷先輩はいつも)」チラッ まこ「……」クスッ 京太郎「(最後尾、なんだろう)」 __ __ / \_/ \ / トヽV/; | \ ,. ―' !゙゙`´"'ツ }ヽ f',ィ / ノ /ノ ヽ }. レ 、 ,ィ'―- レ'-\ ノ | イィ / |fフヾi 、 , ィァ=、 } ヽ {. ノイ i ハ、|゙、 ノノート_ ! ノレ1、 } \ f'-‐{ K i |"-" ' "-"イノ レ| );ヽ ノ 从 、 \_ ー ‐ _ノ ノ人 ( ツ \へ、 rー-‐' |ノノ ノ'" ヾ ___ノi ノー-、_ r'" . . . . ト---/ . . . . . . .>=、_ / ト、 . . . . | / . . . .;.イ r==i .} / V| \ . レ' .___/ / レ' | i. / 〈/ ̄Τ`Tー-―"| / | \_ /f三ヽ、 __|二L__. ヽレ / ├==' 人'へ-√´ \ ヽ\ / | { ' '´ / ー-≠- 、 } 、 _,..ィ_´ V `ーr--イ | | くー- 、_ ノ | 〈 | ! ヽ 、_二 ̄ ノ | | ヽ } 〉 / ヽ | ソ 〈 |ー―------- -―'" 〉 フー--r―----r―‐r―く / / / | | i ヽ/ / / ノ |! i! \ 第十章【いつだって最後尾 不思議なディスタンス!】 京太郎「お茶を淹れましたよー」 優希「いっちばーん!」ダッ 咲「ありがとう、京ちゃん」 京太郎「いいっていいって」コトッ 久「やっぱり須賀君がいると助かるわー」 京太郎「あっ、染谷先輩もどうぞ」 まこ「ん? あぁ、先に和にせぇ」 和「すみません」スッ 京太郎「……?」 まこ「なんじゃ?」 京太郎「いえ、なんでもないです」 まこ「……」 京太郎「(染谷先輩はいつも、自分の番を最後にする)」 お茶を飲むのも、何かを貰う時も 全部一番最後 京太郎「(こういうの、なんていうんだっけ?)」 奥ゆかしいって言うのか、なんていうのか 京太郎「(なんだか気になる) これが、俺と染谷先輩の奇妙な関係の始まりだった 翌日 京太郎「ふんふ~ん」フキフキ ガチャッ まこ「お、ご苦労様じゃな」 京太郎「あ、染谷先輩。お疲れ様です」 まこ「……一人か?」 京太郎「はい。ちょっと早く来すぎちゃって」 まこ「そうか……っと、わしは少しトイレに行ってくるけぇ」 京太郎「え? あ、はい」 まこ「すまんのぅ」 バタン 京太郎「……」 うーん なんだろう、俺……避けられてるのかな 京太郎「いやいや、そんなことは無いって」 ガチャッ 咲「もー! 一人で先に行くなんて酷いよー」 京太郎「ああ、咲。おつかれさん」 咲「ううん。大丈夫、京ちゃんこそご苦労様」 京太郎「慣れてるからな。それより、染谷先輩のことなんだけどさ」 咲「染谷先輩?」 京太郎「俺、なんだか避けられるみたいでさ」 咲「えー!? それは無いと思うけど」 京太郎「そうか?」 咲「うん。絶対そんなこと無いよ!」ブンブン 京太郎「そっか、ならいいんだけど」 ならどうして、俺と二人きりになってくれないんだろう 男の人が苦手なのか? いやいや、染谷先輩に限ってそれは無いだろう 京太郎「うーん」 咲「?」 部活終わり 京太郎「お疲れ様でーす」 久「んっしょ。はぁー、終わったわねぇー」 咲「ねぇねぇ京ちゃん! 駅前のファミレスに行こうよ!」 京太郎「あそこか。まだオープンしてないんじゃなかったか?」 咲「あれ? そうだったっけ?」 優希「なら、私とタコスの屋台に行くじょ!」 和「いえ、それよりは私と……」 久「あら、モテモテね須賀君」 京太郎「あはは、そうですね」 まこ「……」 京太郎「そうだ! 染谷先輩も一緒にどうですか?」 まこ「ん? わしか? わしは……そうじゃな」チラッ 咲「?」 優希「どうかしたじぇ?」 まこ「あ、いや。家の手伝いがあるけぇ……すまんな」 和「そうですか。それは残念です」 京太郎「……(まただ)」 また、染谷先輩は一歩引いてしまう なんでだ? 俺といるのがそんなに嫌なんだろうか 久「そんなに忙しいの?」 まこ「かきいれ時じゃけぇの」 京太郎「……なら!」 まこ「?」 京太郎「俺、染谷先輩の店を手伝いますよ!」 久「!?」 優希「じぇ!?」 和「じょ!?」 咲「和ちゃんっ!?」ビックリ 京太郎「どうですか?」 まこ「ど、どうですかも何も……急にそんな」 久「あら? いいじゃない。仲間のピンチに力にならないとね」 まこ「部長!」 久「まこ。最近、少しおかしいわよ? 須賀君の好意、無駄にする気?」 まこ「……それは」 咲「私も手伝います! みんなで力を合わせなきゃ」 和「ええ。咲さんの言う通りです」 優希「全国大会前に、染谷先輩に倒れられちゃ困るじょ」 まこ「……すまんのぅ」ペコリ 京太郎「じゃあ、決まりですね」 まこ「ただし、ちゃんとバイト代は出すけぇの」 久「ふふ、最初からそのつもりよ」 優希「タコス代の足しにしてやるじぇー!」 咲「楽しみだね」 和「はい。それより須賀君の衣装についてなんですがやはりゼロのコスチュームは不可欠だと思います。なぜなら須賀君の声、身長、それらを総合するとゼロが一番似合っているからです。それにコードギアスは若者を中心に人気なアニメですから知名度も高いですし、お店の売り上げアップにもつながると私は確信しています。なので須賀君にはゼロのコスチューム以外ありえません。むしろ推奨されるべきではないでしょうか? いえ、推奨などという甘い言葉ではダメですね。確定です。それオンリーです。須賀君にはゼロの格好が義務付けられるべきではないですか? ですよね? そして私がカレンの格好をすることによって全てうまくいきます。きっとお店のファンの方々も満足いただけるかと。そしてつきましては私と須賀君の挙式をあげましょう。須賀君の年齢がネックですが、ゼロで姿を隠すことにより年齢の問題など全てクリアされます。いえ、彼風に言うなれば条件は全てクリアされた、とでも言うべきですね。ふふふふふふっ、須賀君。さっそくゼロのコスチュームに着替えてください!!」ペラペラペラ 咲「?」 優希「?」 久「?」 まこ「……」 京太郎「うん! そうだな!」 Roof-top 京太郎「いらっしゃいませ」 女生徒H「あ、あの! 私、こういうお店初めてで!」 京太郎「お一人様ですか? ではどうぞ、こちらへ」ニッコリ 女生徒H「ひゃ、ひゃひっ//」 京太郎「どうかしましたか?」 女生徒H「わっほい! きゃぁっ!」ドンガラガッシャーン 和「結局ルルーシュのコスプレに落ち着きましたか……でもこれはこれで」ムフフ 優希「のどちゃんのツモ番だじぇー」 和「分かってますよゆーき」スチャッ ゆみ「随分気合の入った格好だな、原村」 桃子「知ってるっすよ。それ、コードギアスとかいうロボットアニメの……」 和「ギアスはロボットアニメじゃありません!」クワッ 桃子「ひぇっ」 和「あれはギアスという力を使ってのうんたらかんたらほにゃらら!!」 久「(スパロボに出ておいて何を言ってるのかしら)」ウーンコノ ゆみ「次はでこちゃんの番だぞ」 優希「でこちゃん言うな! このスーパーアイドルの優希ちゃんが!」ギャーギャー 咲「みんな楽しそうだなぁ」 京太郎「いいんじゃないか? お店も繁盛してるし」 咲「うん。(でも京ちゃん目当ての女性客はいらないなぁ)」 ガヤガヤ 京太郎「ふぅー」 まこ「お疲れさん。少し休憩にせぇ」 京太郎「え? でも、染谷先輩も休憩入ってませんよね?」 まこ「わしゃ入らんでも大丈夫じゃけぇ」 京太郎「だって、今日は一度も」 まこ「それなら、みんなが入った後に入る。じゃから心配せんでも……」フラッ 京太郎「! 染谷先輩!?」ガシッ まこ「くっ……ちょっと、ふらついただけじゃ」 京太郎「全然ちょっとじゃありませんよ」ギュッ まこ「いいから。みんなには何も言うな」 京太郎「ダメです。休んでください」フニフニ まこ「京太郎」 京太郎「……」ジッ まこ「……分かった。休むから腕を離すんじゃ、いつまでも、その」カァッ 京太郎「へ?」モニモニ まこ「胸を、揉まれると……んっ、変な、感じじゃ……//」カァァ 京太郎「ほわぁっ?! すすす、すみません!?」サッ まこ「……別にええ。これぐらい、気にせんからのぅ」プイッ 京太郎「……」 久「あら? 二人共なにしてるの?」 まこ「!」 久「今から休憩? 私達はまだ対局があるから、二人は先に入ってていいわよ」 まこ「じゃ、じゃが」 京太郎「染谷先輩」グイッ まこ「!? きょ、京太郎!」 京太郎「じゃあ、行きますね」 久「ええ。ゆっくりしてきなさい」 休憩室 まこ「……」 京太郎「お茶です。どうぞ」 まこ「あぁ、すまんのぅ」 京太郎「やっと、ですね」クスッ まこ「?」ゴクゴク 京太郎「やっと――染谷先輩に、最初にお茶を受け取って貰えた」 まこ「っ!」ゴフッ 京太郎「うわぁっ!? 大丈夫ですか!?」 まこ「な、なんでもないけぇ」ゲホゲホ 京太郎「無理しないでくださいよ」 まこ「だ、誰のせいじゃと思うとるんじゃ」ギュッ 京太郎「え?」 まこ「……無理やり、わしを休憩させおって」ガシッ 京太郎「それは、だって……」 まこ「わしは最後で……ええんじゃ。いつだって、最後で」クンクン 京太郎「あの、それ……一体、どういうことなんですか?」 まこ「……京太郎には関係の無いことじゃ」スリスリ 京太郎「本当にそうですか?」 まこ「……」ギュゥー 京太郎「俺には、染谷先輩が無理をしてるように見えます」 まこ「わしが? とんだ節穴じゃな」ハムハム 京太郎「なら、答えてください」 まこ「……」グリグリ 京太郎「どうして、どうしてですか?」 まこ「っ」プルプル 京太郎「一体どうして!!!」 まこ「ふぁっ……んぅ」スリスリ 京太郎「さっきから俺の体を堪能してるんですか!?!!?」 まこ「はっ!? しまった?!」 京太郎「へ? 自制していた?」 まこ「ああ。誤解させていたようじゃな。逆じゃ、逆」ケラケラ 染谷先輩は笑いながら俺の肩を叩く どうやら、いつもの様子に戻ったらしい まこ「すまんのぅ、悪気は無かったんじゃが」 京太郎「どういう、ことなんですか?」 まこ「つまり、じゃな。わしは……その、京太郎のことが気になっておってのぅ」 京太郎「え?」 まこ「じゃが、わしはほら。この見た目じゃろ?」 京太郎「どの見た目ですか?」 まこ「……あー、わしはきっと、そういうところが好きなんじゃろう」 京太郎「えっ」ドキッ まこ「ま、京太郎がどう思おうが、わしはほら、世間一般的に人気が出るような顔じゃない」 京太郎「ええ!? そんなオカルトありえませんよ!」 まこ「言動に気をつけるんじゃぞ京太郎。今のわしはいつ、京太郎に襲いかかるか分からんけぇのぅ」 京太郎「」 まこ「まぁ、とにかく。わしは咲や和、優希や部長のように可愛らしい部類には含まれんらしい」 京太郎「……反論したいですが、一応続きを聞きます」 まこ「これはあくまで仮定の……話じゃが」 京太郎「はい」 まこ「お前に好きな女がいたとするじゃろ?」 京太郎「え、ええ」 まこ「その女の周りには、自分より格好良い男が沢山おる。そして、その男達の全員が女のことを好きなんじゃ」 京太郎「……それは、辛いですね」 まこ「そして、その男達はお前の大切な仲間じゃ。京太郎なら、どうする?」 京太郎「どうするもなにも……きっと、諦めて……みんなを応援するに……あっ」ドクン そこで気づく まさか、染谷先輩が言いたいことって…… まこ「……分かったじゃろう。わしが、最後尾にいる理由が」 まこ「外見も釣り合わん。中身も対して可愛くないわしより」 京太郎「……」 まこ「仲がいい、可愛らしい、スタイルがいい、色気ある、あいつらの方がいいじゃろう?」 京太郎「なんですか、それ……」 まこ「事実じゃ。それに、わしがお前にアタックするより、他の子と時間を使った方がええ」 京太郎「……」 まこ「わしはあの中で一番理性があると思うちょる。わし一人が犠牲になって、みんなのやる気が維持できるなら」 京太郎「そのために、染谷先輩だけが諦めるんですか?」 まこ「そうじゃ。わしがお前を我慢するだけで、みんなが大会で実力を発揮できる」 京太郎「……そもそも、みんなが俺を好きかどうかもわからないのに」 まこ「いずれ分かる。あいつらの、お前の気持ちは本物じゃからのぅ」 そう言って、染谷先輩は立ち上がる 俺の顔を見る瞳は、恐ろしいほどに無機質だった まこ「京太郎。お前は無防備過ぎるけぇ。近くにいる女はみんな、京太郎のことを好きになる」 京太郎「ありえませんよ、そんなの」 まこ「……今はそう思っちょろうが、すぐに分かるじゃろ」 京太郎「待ってください」 まこ「……なんじゃ?」 出ていこうとする染谷先輩の腕を掴む その腕は震えていて、冷たかった 京太郎「確かに染谷先輩のいうことには一理あると思います」 まこ「……」 京太郎「誰だって可愛い子の方がいいに決まってるし、スタイルがよければ嬉しいでしょう」 まこ「そうじゃ」 京太郎「一人が犠牲になることで、みんながやる気を出せるなら、それが正しいんでしょう」 まこ「そうじゃと言うちょろうが」 京太郎「でも、そんなの俺……嫌です」 まこ「……」 京太郎「だって、約束したじゃないですか。みんなで全国で優勝しようって」 まこ「じゃから、わしは……そのために」 京太郎「染谷先輩がいない」 まこ「っ!」 京太郎「そりゃ団体戦に染谷先輩はいます。活躍もするかもしれない」 まこ「当たり前じゃ。わしを誰だと……」 京太郎「だけど! 染谷先輩一人が辛い想いをして、苦しんで、耐えて、手に入れた勝利なんて!」 まこ「!」 京太郎「そんなの、絶対おかしいですよ……」グスッ まこ「……京太郎」スッ 京太郎「そ、染谷先輩」 まこ「わしはな、最初……見つめるだけで満たされてたんじゃ」 京太郎「……」 まこ「ひと目、京太郎に逢いたくて、声が聴きたくて」 京太郎「染谷先輩……」 まこ「じゃが、傍におっても京太郎の傍には常に誰かがおる」 京太郎「でも、それは」 まこ「わしだけの場所なんてない。それでも、みつめるよりは幸せだと……自分に嘘を吐こうとした」ジワッ 染谷先輩の柔らかな感触が、俺の体を包む まこ「情けないほどに、愛しちょるのに……やり場のない想いだけが残った」ギュッ 京太郎「……俺は」 まこ「臆病な素顔を隠す為に、無理に笑う事ばかりが上手くなったんじゃ」 背中に回された両手が、わなわなと震えている まこ「時が経てば忘れられる。そう、自分を慰めて、虚しいほど本気だと気付けんかった」 京太郎「そうですよ。本心を隠したって、苦しい思い出ばかりが溢れるだけですから」 まこ「あぁ……そうじゃな。こうしているだけで――わしの決心なぞ、吹き飛びそうじゃ」ギュゥゥ 京太郎「染谷先輩。俺、思うんです」 まこ「?」 京太郎「誰がお似合いだからとか、あの人が相応しいとか、理論付けて自分を納得させることは出来ても」 所詮、そんなものでは―― 京太郎「心にだけは、嘘を吐けない」 まこ「!」 京太郎「頭でいくら理解しても、納得しても。心は好きな人を求めてしまう」 まこ「……」ブルブル 京太郎「だから、自分の心が納得するまで……戦うしかないんです」 まこ「たたか、う?」 京太郎「俺はここにいます。傍に誰がいても、俺という存在はここにいます」 まこ「……あぁ、わしの腕の中じゃ」 京太郎「染谷先輩はずっと待ってたんでしょう!?自分が我慢しなくても済む、みんなの敵にまわらなくても済む……そんな誰もが笑って、誰もが望む最高なハッピーエンドって奴を。今まで待ち焦がれてたんでしょう?そんな展開を……何のためにここまで歯を食いしばってきたんですか!?自分のその手で大切な仲間を助けて見せるって誓ったんじゃないんですか?染谷先輩だってヒロインの方がいいでしょ!? 脇役なんかで満足しないでください、命を懸けて自分の気持ちを守りたいのなら! だったらそれは全然終わってません、始まってすらいない……ちょっとくらい長いプロローグで絶望しないでください!手を伸ばせば届くんです! いい加減に始めましょうよ、先輩!!!!」 /⌒ー‐‐/ ヽ / ∧ ∨ ィ ∧ _〃 !ー'ー∨ー! ∧ / ナ- L __ \ V〈 ィ─ 、 _ヽ` ハ 〉 X 〈 f j ヽ__/ .f j 〉ヽ ノレ|`' / 代 └' ノ ! └' }-、 L V〈 ヽ!  ̄ ̄ ` ー─'7ノ ト 〉 V ∧\ , -‐-、 / 、 j ヾ〉 ` \ヾー....._.......<レ' ∨′′ .-,,┘ 〈二_ まこ「長い、三行で」 京太郎「先輩 諦めないで 真矢みき」 まこ「あぁ、そういうことか」ポンッ 京太郎「……泣いてもいいですか」 まこ「冗談じゃ」クスクス 京太郎「じょ、冗談ですか」ショボン まこ「まぁのぅ。じゃが、京太郎の気持ちは伝わったけぇのう」ギュゥ 京太郎「そ、染谷先輩っ//」カァッ まこ「……ありがとうな。京太郎のお陰で、心が楽になった」 染谷先輩は俺から手を離して、背を向けた まこ「ほら、早く仕事に戻るんじゃ。みんなが待ってるけぇ」 京太郎「は、はい!」 俯いたその表情は見えないけど、俺には分かる まこ「(部長達もまごついておるようじゃし、ここいらで最前列に出るのも悪くないかのぅ)」ニッ きっと先輩は、今までに見たことがないくらい―― ___ __r¬ブ--ヘ、_r¬-、 /_厂、/ 、 ∨ /ヽ / 〈 、/ ト\ `´ \ / 厶y′ ドミミv彡l l l / ,√´ ‐-、_/ `^^゙l ヽl | / レ´ , ,≦ニミヽ | 〉 _ノ 〈イ ,イ〈了⌒」゙ ヽ z_=ヽ、 V! / 从i トヘヾ 辷ソ ;-、/7,ハVハ lハ l / 八 `‐' `ー,,-'′ ヽヒ'ソイ丿 ル′ レ'〈 ` ー、 ,、_ ` ,,ーl´イ ___ 丿 ン / lヽ 丶二7 八 \ / ̄`,二ユ`ー<レ'八、ィ」 \ イ ,ハノ. / / └、‐-\-‐´ `¬-、`-r< 八_ン′ 〕ヽ/ \__ \ r===ミr个、ゝイ --;¬─‐-、. 厶 { / r┘ーヘ、{{ /ソ小K´ ̄l|__/ l / ヘ / `¬ニソヘヾ=≠″| lヾ\_リ _i} -y | ! __ ハ、/ __ ,、 〉」 | |│|`´lヽヘ∠-‐- 〈  ̄〕,〈 /,∠ニヽ\ ̄`-Lj-Ll __」 V__,、--¬、 \ゝ、 /// ,⊆ニユ、  ̄`ヽ二_ j 〉  ̄`辷ス´ / ヾニ二ヽ\_ __r-─ヘ、_厂 { \ /7⌒ ̄ ̄/ \ \}__ ヽ l\ l レ ' ヽ 〉 \\ l \ / 〉__/ ヽ ヽ.〉 , --─-- 、 ヽ /\ / _,、--´ ̄ l. 〈 \∨ ヽ--ニ ̄ \ _ | ヽ 〈 l ̄ ̄`ー---‐′ まこ「……コンタクトと、ストレートパーマ……試してみる価値はありそうじゃな」クスクス 晴れやかな表情で、笑ってくれているって 第十章【いつだって最後尾 不思議なディスタンス!】 カンッ
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前話 次話 京太郎「さて、和と優希はどこに行ったんだか……あ」 和「あ、須賀くん」 優希「おお、京太郎」 西田「え?何々?」 京太郎「2人とも何やってるんだよ……新道寺の花田さんに会ったけど、行ってないみたいじゃねぇか」 和「それが、優希が道を間違えてしまって、さっきまで新道寺の控え室の反対方向に進んでまして」 京太郎「あー……優希、咲みたいなことしてんなよ」 優希「さ、咲ちゃん程酷くないじぇ!」 咲「...zzz……へくちっ……...zzz」 和「それで、さっきこの記者の方に道を教えてもらったので、そのお礼でインタビューを、ということになりまして」 西田「いやー、悪いね?今から行っても間に合わないし?」 京太郎「なるほど、話は分かりました」 西田「で、君は?まさか2人のどちらかの彼氏?」 和「そ、そんなことないです!!」 優希「そそそんなことないじぇ!!」 西田「……え?」 京太郎「2人が言う通り、俺はただの男子部員ですよ」 西田「なんだ……面白い記事になると思ったのに」 和「な、何書く気ですか!」 西田「で?2人は別室で試合見ながらインタビューだけど、君も来る?」 京太郎「俺は選手でもないですし、居ても邪魔になるだけですよ」 和「いいんですか?」 優希「そうだじぇ。京太郎、お前1人寂しく試合見てていいのか?」 京太郎「気にすんなって。あ、花田さんに連絡しとけよ?あの人心配してたから」 優希「わ、分かってるじぇ!」 和「全く、優希はいつも……え……穏乃、憧、玄さん……」 京太郎「へ?」振り返る 穏乃「和……」 憧「え?嘘……」 玄「和ちゃん……」 優希「確か、のどちゃんが言ってた阿知賀の知り合いか?」 憧「3年ぶり!」 穏乃「どうして?試合は今日じゃないだろ?」 和「試合を見にきて、色々あってこのマスコミの方と別室で見ることになったんです」 穏乃「和。うちら必ず決勝行くから、和も必ず来てよ!」 和「……そんな約束はできませんが、私自信はできる限り頑張るつもりです!」 穏乃「うん。また、遊ぼうな!」 和「はい!」 玄「……ちょっといいかな?」 憧「……玄?」 玄「和ちゃん、久しぶりに会えて、うれしいのです」 和「はい。私もとても嬉しいです」 玄「うん。何より、またあの頃より大きくなって……いよっしゃあ!!」ガッツポーズ 京太郎「ちょっと玄さん、落ち着きましょうよ」 穏乃「え?Kちゃん本人!?」 憧「てかなんで玄と知り合いっぽいの!?」 宥「あ、そういえば会ったの言ってなかったね」 灼「忘れてた……ごめん」 穏乃「3人だけ!?ずるいですよ!」 玄「……京太郎くん」 京太郎「……玄さん」 ガシッ! 穏乃「……へ?」 憧「……は?」 優希「な、なんで握手?」 和「ふ、2人とも?」 玄「京太郎くんが送ってくれた永水の人達の写メ、本当にすばらしかったよ!」 京太郎「玄さんこそ、千里山の清水谷さんの写メはすばらなアングルでした!」 玄「そんな……京太郎くんは宮守や姫松のおもちも送ってくれたのに、私のは少なくて」 京太郎「量じゃないです質です!数こそ少ないものでしたが、その分素晴らしい質のものばかりでした!」 玄「京太郎くん……」 京太郎「真のおもち好きに、悪人はいないんですよ?」キリッ 優希「いきなり何言ってるんだー!」飛び蹴り 京太郎「あでっ!!」 憧「玄ものらないの!」チョップ 玄「あたっ」 和「……玄さんも変わりませんね」 穏乃「あはは……2人は和の友達?」 優希「おう!私は1年生の片岡優希!清澄の先鋒だじぇ!」 宥「先鋒……玄ちゃんと同じだね」 優希「これと?」 玄「うぅ……痛いよぅ」 和「優希、一応年上ですよ」 灼「一応って言うんだ……分かるけど」 京太郎「3人は知ってるけど改めて、俺は須賀京太郎。1年生で麻雀部員だ。もっとも初心者で男は俺1人だが」 憧「男子が1人って……下心ありまくりじゃない」 和「憧、そういうふうに判断しないでください」 京太郎「和……」 和「確かに須賀くんは私の胸を見てたり、他校の胸が大きな人に見とれたり、最近はなぜか他校の知り合いが増えたりしてますけど」 和「麻雀部の雑用を文句も言わず1人でやってくれたり、家事など大抵できたり、良い人なんですよ!」 優希「のどちゃんのどちゃん。前半で台無しだじぇ。事実だけど」 穏乃「えっと……ようするに、良い人だね?」 憧「しず、そう言い切るのは無理があるわ」 和「だ、大丈夫です!須賀くんが好きなのは胸が大きい人ですから、穏乃なら大丈夫です!」 優希「おい」 穏乃「あー、うん。胸無いのはいいけど、そう言い切られるのは……」 憧「……ようするに、良い人だけど胸が好きってこと?」 玄「つまり私と同じ!」 灼「……駄目っぽい」 宥「あはは……」 京太郎「……なんか酷い」 憧「まぁ、和が良い人って言うならそうだろうけどね……胸か……」 穏乃「胸なんか無くてもいいんだー!」 優希「おぉー!!分かってるじゃないか!よしタコスをやろう!ほれ、同じ胸がないあんたにも!」 灼「あ、ども……おいし」 穏乃「あ、ほんとだコレおいしい!」 和「優希!それは花田先輩への差し入れじゃないんですか!」 京太郎「こんなこともあろうと結構多めに作ってある。優希だし」 優希「さすがだじぇ!他の3人もほれ」 京太郎「お前が食いそうだからだよ。それ、人にやったんならお前の分ねーぞ?」 優希「じぇ!?」 憧「あ、でもこれ本当においしい」 宥「これが、手作り?」 玄「おいしいですのだ!」 京太郎「それは何よりです」 放送『試合が始まります。選手の方は…』 憧「あ。もう行かなきゃ」 穏乃「うん。それじゃ和。決勝でね!」 和「ええ。穏乃達も頑張ってください」 玄「行ってくるねー」 優希「私は花田先輩を応援すれけど、それなりに応援してるぞー」 灼「それ微妙……」 宥「一応、応援してくれているから、いいんじゃない?」 京太郎「頑張ってくださいねー」 憧「……コレを手作り……負けた気がする」 穏乃「いいじゃん……私ならこんなの無理だし。でも、良い人って言うのは本当みたいだな」 憧「そうねー……玄、後でアドレス教えてよ?」 京太郎「さて、和と優希も行ったし、俺は席に行くか」 放送『先鋒の選手は…』 京太郎「始まるのか……先鋒の選手か」 京太郎(ここから会場までそこまで遠くないし、誰か1人くらいに会いに行くかな) 京太郎(先鋒の人は、一応全員知り合いだし。あ、照さんはマスコミ多そうだし、後でいいかな) 京太郎(園城寺さんに会いに行こう) 怜「はぁー……チャンピオンか……しんどそうな相手や」 怜「……ウチなんかが相手できるんやろか」 京太郎「あ、園城寺さーん!」 怜「須賀くん?どないしたん?」 京太郎「試合前に、先鋒の人に会っておこうと思いまして」 怜「先鋒?ウチ以外にも3人いるやん」 京太郎「その3人とも知り合いなんですよ」 怜「チャンピオンともか?すごいなぁ」 京太郎「いえいえ、ただの幼馴染ですって」 怜「で、ウチを選んでくれたんか?嬉しいなー……でも、ウチはそんな期待されてるほどやないよ」 京太郎「どういうことですか?」 怜「んー……ウチは今までなんとかやってきたけどな、結局それも色々なもんが偶然うまくいっただけや」 怜「……そんなウチが、こんな大舞台におってええんやろかな……」 京太郎「……いいんじゃないですか?」 怜「は?」 京太郎「そんな考えなくても」 怜「や、そう軽く言う話やなくてな……こう、シリアスなとこやで?」 京太郎「初対面からギャグみたいだった人にシリアス言われても」 怜「あー……あの時の話も結構本当のことやったんやけどね」 京太郎「もういっそ開き直って、照さん、チャンピオンと刺し違えるくらいでいきましょうよ」 怜「同時にトビ?いやそれ負けやん!?そして無理やって!!」 京太郎「意外にいけるかもしれませんよ?あの人も結構ドジですから」 怜「……ドジなとこが想像つかんよ」 京太郎「中学生の時、迷子の呼び出しくらったんで引き取りに行きました。当時小学生の俺が」 怜「ぷっ!……チャンピオンが?……中学生でて……面白すぎやん!」 京太郎「……その後も妹と何回か繰り返して、迷子センターの人に顔覚えられて」 怜「あははは!……あの澄ました顔でそれて……やっば、本人前にしたら吹き出しそうや」 京太郎「ほら、いけそうじゃないですか」 怜「あー……確かになんとかなるかもって思えてきたわ。色々考えてたんがアホらしくなってきた」 怜「チャンピオン、冷たい感じやったけどそうでもないんやね」 京太郎「むしろ結構温かい人ですよ」 怜「ありがとな、緊張もほぐれたわ」 京太郎「いえいえ。それじゃ、頑張ってください、園城寺さん」 怜「……怜や」 京太郎「はい?」 怜「怜。そう呼んでや。ウチも京太郎くんって呼ぶから」 京太郎「それじゃあ……怜さん、頑張ってください」 怜「うん。あ、ちょっと聞いたんやけどセーラと泉の知り合いやろ?」 京太郎「あ、はい」 怜「後でアドレス聞いてメール送るから、返事してなー」 京太郎「はい。分かりました」 怜「ほな、またなー京太郎くん」 怜「あ、チャンピオン」 照「…………」軽く会釈 怜「……迷子て……」プルプル 照「!?」 玄「?」 煌「?」 怜「……ふー。よろしくな」 照「……よろしく」 怜「……やっぱ笑いそうや」 照「……ちょっと後で聞きたいことがあるけど」 怜「京太郎くん、で分かる?」 照「……京ちゃん……言わないでって言ったのに……」 怜「ほな、はじめよか」 前話 次話 名前 コメント
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京太郎「(昨日は部員だけで全国優勝の祝賀会)」 京太郎「(当然俺らは未成年だからアルコールはNGなんだけど)」 京太郎「(何故かあったチューハイをジュースと間違えて呑んでしまってからの記憶がない)」 京太郎「(気が付いたらホテルらしき一室のベッドで寝ていた)」 京太郎「(というかなんで……)」 咲「んん……」スヤスヤ 京太郎「咲が隣に寝てんだよ」 京太郎「しかもなんで俺は服着てないんだよ」 京太郎「これはもうアレってことだよな」 咲「う~ん……」 咲「あれ?ここ何処?」メヲコスリ 京太郎「(咲が起きた)」 咲「……京ちゃん……?」 咲「え、あれ、なんで私……え!?」 咲「(なんで京ちゃんとおんなじベッドに!?というかなんで京ちゃん服着てないの!?)」 咲「(って私も裸だし!!)」アタフタ ?「(さてと。今日も朝の日課である咲さんの携帯にこっそりつけた盗聴器etcのチェックを)」 ?「あれ?GPSの反応が宮永さんのお宅ではありませんね」 ?「ここはたしか……駅前のラブホテル……」 ?「……まさか!」 ?「……あの男の反応もここから……」 ?「…………ソンナオカルトアリマセン」 ?「(さてと。今日も朝の日課である咲の携帯にこっそりつけた盗聴器etcのチェックを)」 ?「おや?GPSの反応が実家じゃない」 ?「ここはたしか……駅前にある……」 ?「ど、どういうこと……そうだ。このラブホテルの監視カメラをジャックして相方の有無をチェックしなきゃ……」 ?「……この金髪は確か……」 ?「須賀京太郎……」 ?「……貴様の誕生日なんか知らないけど命日は今日だ」ギュルギュル 京太郎「」 咲「」 京太郎「」 咲「」 京太郎・咲「「あの!!」」 京太郎・咲「「……」」 京太郎「……さ、先にどうぞ」 咲「う、うん」 咲「あのさ京ちゃん……これってつまり……そういうことだよね」 京太郎「ああ(覚えてないけど多分)」 咲「そっか」 咲「エヘヘ、そうなんだ///」 京太郎「(かわいい)」 咲「京ちゃんあのね……私……こういうこと初めてであのね」 咲「……責任……取ってよね」 京太郎「え、ああ、あのな、その……」 咲「」 京太郎「……こ、こちらこそよろしくお願いいたします」 咲「わ、私お風呂入ってくるね!!」バタバタ 京太郎「お、おう」 京太郎「(これで俺も大人の階段上っちゃったのか)」 京太郎「」 京太郎「古い~アルバムの中~に~♪」 京太郎「(あ、シーツに血が着いてる。追加料金とか取られたりすんのかな?)」 咲「」チャプン 咲「」 咲「///」 咲「~~~~~~~~~///(声にならない喜声)」 咲「(どうしようどうしよう!!)」 咲「(私と京ちゃんが…………~~~~~~///)」 咲「(えっとまずは和ちゃんに報告して、部長達にもちゃんと言った方がいいかな)」 咲「(あとお姉ちゃんにも)」 咲「」 咲「須賀咲」ボソッ 咲「エヘヘ///」 京太郎「手に届く宇宙は~ふふんふふんふん~ふんふふん~」 京太郎「そういやこういうところのテレビってアダルトチャンネル見放題って漫画で読んだことあったな」 京太郎「暇だし観るか」 京太郎「」ポチットナ 松本アナ『──次のニュースです』 京太郎「普通のも観れんだ」 松本アナ『──本日未明、東京都○○区白糸台において巨大な竜巻が発生しました』 松本アナ『幸い怪我人はありませんでしたが、周辺住民が一時避難するなどの──』 京太郎「白糸台って照さん達のとこだよな。心配だな」 松本アナ『──CMの後は針生アナのコーナー。今日のお題はアンコ入りパスタライスです』 京太郎「とりあえず咲が風呂を上がるまえに服着とくか」ゴソゴソ 咲「上がったよー」 京太郎「おう」 咲「あれ?京ちゃん服着ちゃってるけどお風呂入らないの?」 京太郎「おう」 京太郎「(って咲、服着ちゃったのか)」 京太郎「(一旦バスローブ挟んでの着衣とかがよかったな)」 京太郎「(でも濡れ髪の咲ってなんか色気あるな)」 咲「ねえ京ちゃん」 京太郎「なんだ」 咲「はい、これ」ポス 京太郎「ドライヤー?」 咲「うん」 咲「ずいぶん前に見たドラマなんだけどね。女の人が恋人に髪を乾かしてもらってるシーンがあってね」 咲「ずっとそのシーンに憧れてたんだ///」 咲「……ダメかな」ウワメヅカイ 京太郎「(もう反則だろこれは)」 京太郎「おまかせあれ!!」 京太郎「ほら乾いたぞ」 咲「ありがとう京ちゃん」 京太郎「(あの∠はいくら撫で付けても直らなかったけどどうなってんだ炉)」 京太郎「そろそろチェックアウトの時間だな。もう出るか」 咲「そうだね」 京太郎「忘れもんとかするなよ」トビラアケ 久「たまにはこういうところでするのも新鮮で良かったわね」ツヤツヤ ゆみ「あ、ああそうだな」グッタリ 京太郎「」トビラシメ 咲「どうしたの京ちゃん。忘れ物?」 京太郎「あ~いや!!その、もう一○分だけ出るの待とうぜ!!」 咲「?」 京太郎「そろそろ出ても大丈夫かな」 咲「なんのこと?」 京太郎「いや、こっちの話」 咲「?」 京太郎「それよりここ出たらどうする?今日は休日だしどっか行くか?」 咲「え」 京太郎「あ~もしかして身体がダルかったりするか?その……初めてだったんだろ」 咲「あ///」 咲「ぜ、全然大丈夫、元気だよ///」 京太郎「じゃあ何処行こっか」 咲「う~ん」 咲「……京ちゃんと一緒なら何処でもいいよ///」 京太郎「///」 京太郎「(やばい、今俺にやけてめっちゃキモい顔になってるだろうな)」 京太郎「それなら水族館にでも行くか」 咲「CMでやってた新しく出来た水族館?」 京太郎「ああ。この辺から近いし、家からもそんなに離れてないしな」 ~~水族館入口~~ 咲「私水族館って初めてだよ!!」 京太郎「へえそうなんだ。なら水族館にして正解だったな」 咲「うん!!」 咲「あと、京ちゃんと一緒に二人きりで出掛けたことは何度もあるけど、あくまでも友達同士だったし」 咲「こんな風にちゃんとした『デート』って感じのは初めてだよね」 咲「だからそれも嬉しいかな」ニコッ 京太郎「……可愛い」 咲「えっ///」 京太郎「(思わず声に出ちまった)」 京太郎「学生二枚です」 受付「かしこまりました」 咲「ねぇ京ちゃん」 京太郎「ん?」 咲「本当に私がお金出さなくてもいいの?」 京太郎「気にすんなって。初めてのデートでくらい見栄張らせてくれよ」 咲「でも……」 京太郎「あ、そうだ咲」 咲「なに?」 京太郎「手……繋いでいいか」 咲「……うん」ギュッ 京太郎「何処から回る?」 咲「あっ、京ちゃんちょっと待って」 京太郎「ん、どうした?」 咲「その、私……ちょっと……」 京太郎「?」 京太郎「あ、トイレか」 咲「はっきり言わないでよ馬鹿///」 京太郎「わりぃわりぃ」 京太郎「(咲のトイレ待ちか)」 京太郎「(へえ、ここイルカショーとかもあるんだ。海水とかどうしてんだろ)」 京太郎「(ん?あれは…………)」 久「可愛いわね」 洋榎「な!?突然何言うてんねん///」 久「あら、イルカのことよ。いったい何と勘違いしたの?」 洋榎「へ?あ、いや、その……」 久「冗談よ。貴女も可愛いわ」クスッ 洋榎「……アホ///」 京太郎「(……多分あの人が死ぬときは背中刺されて死ぬんだろうな)」 咲「ただいま」 京太郎「おかえり」 京太郎「じゃとりあえずパンフレットに乗ってる順路通りに回ってみるか」 咲「うん、それでいいよ」 京太郎「イルカショーとかペンギンとのふれあいコーナーとかもあるらしいぞ」 咲「ペンギンかぁ~。和ちゃんなんか喜びそうだね」 京太郎「いつもエトペンを抱いてるしな」 ~~水族館入口~~ 照「GPSによるとここが咲たちのいる水族館か」 照「いかがわしいホテルに宿泊したからといって必ずしも『そういうこと』に及ぶとは限らない」 照「私の照魔鏡の能力でそこのところをはっきりさせなければ」 和「あら、お義姉さんじゃないですか」 照「お前は……」 和「咲さんと同じ麻雀部の原村和です」 照「そうだったな」 照「それよりその『お義姉さん』というのはなんだ」 和「友人の姉を『おねえさん』と呼ぶことになんの不思議が?」 照「(何となく分かる。コイツは敵だ)」 和「そんなことよりも!!」 照「!?」 和「お義姉さんもあの二人を追い掛けて来たんですか?」 照「ああ」 和「私も同じです」 照「あわよくば……」 照・和「「あの男を消す」」
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特別編、永水ver とある執事との出会い 京太郎「ったく親父め。中2の息子にエロ本買いに行かせるとか何考えてんだありがとうございます」 京太郎「しかも『お前も好みの買ってこい、そして後で貸せ』とか全く最高だよ」 京太郎「さてと、ばれる前にさっさと決めないとな……」 京太郎「親父に頼まれたのはいいとして……これは、駄目か」 京太郎「これも……なんか違うな」 京太郎「……よし、これに」 ハギヨシ「おや?」 京太郎「あ」 同じ本を取り合っている状態 ハギヨシ「これはまた……」 京太郎「あはは……」 京太郎(やべっ、ばれるか?) ハギヨシ「安心してください。無粋な真似はしませんよ」 京太郎「あ、ありがとうございます」 ハギヨシ「それにしても、これを選ぶとはあなたも中々お目が高い」 京太郎「いやいや、俺なんかまだまだですよ」 ハギヨシ「どうです?これも何かの縁。この後お互いの戦利品を見せるというのは?」 京太郎「いいんですか?」 ハギヨシ「ええ。あ、こちらはお譲りしましょう。さて、ではまた別のを…」 京太郎「でしたら、これなんてどうですか?」 ハギヨシ「ほほう、これはこれは……どうやらいい出会いに恵まれたようです」 京太郎「それはこっちもですよ。あ、俺は須賀京太郎っていいます」 ハギヨシ「私のことはハギヨシとでも。さて、2冊目にこちらはいかがですか?」 京太郎「おぉ……でもこっちも……」 ハギヨシ「ふむ、中々……では…」 後に親友となり、長野と鹿児島という遠い距離であってもその友情は決して途切れなかった2人の出会いである カンッ!!
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本編 鹿児島で巫女さん0 鹿児島で巫女さん1-1 鹿児島で巫女さん1-2 鹿児島で巫女さん2 鹿児島で巫女さん3-1 鹿児島で巫女さん3-2 鹿児島で巫女さん 断-1 鹿児島で巫女さん 断-2 鹿児島で巫女さん 断-3 鹿児島で巫女さん 断-4 鹿児島で巫女さん4-1 鹿児島で巫女さん4-2 鹿児島で巫女さん4-3 鹿児島で巫女さん4-4 鹿児島で巫女さん4-5 鹿児島で巫女さん4-6 鹿児島で巫女さん4-7 鹿児島で巫女さん4-8 鹿児島で巫女さん4-9 鹿児島で巫女さん4-10(終) 小ネタ 番外編 元スレ -京太郎「鹿児島で巫女さん!」 【咲SS】 京太郎「鹿児島で巫女さん!」【安価】 http //ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1344258974/ 【咲SS】 京太郎「鹿児島で巫女さん!」 霞「2スレ目よ」【安価】 http //ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1344535913/ 【咲SS】 京太郎「鹿児島で巫女さん!」 初美「3スレ目なのですよー」【安価】 http //ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1344963455/ 【咲SS】 京太郎「鹿児島で巫女さん!」 春「4スレ目……」【安価】 http //ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1345445210/ 【咲SS】 京太郎「鹿児島で巫女さん!」 巴「5スレ目だよっ」【安価】 http //ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1345778890/ 【咲SS】 京太郎「鹿児島で巫女さん!」 小蒔「6スレ目ですっ」【安価】 http //ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1346555777/ 【咲SS】 京太郎「鹿児島で巫女さん!」 衣「7スレ目だぞっ」【安価】 http //ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1347290687/ 【咲SS】 京太郎「鹿児島で巫女さん!」 桃子「8スレ目らしいっすよ」【安価】 http //ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1348937126/ 【咲SS】 京太郎「鹿児島で巫女さん!」 小蒔「9スレ目です」【安価】 http //ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1350574479/ 【咲SS】 京太郎「鹿児島で巫女さん!」 豊音「10スレ目だよー」【安価】 http //ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1351619916/ 【咲SS】 京太郎「鹿児島で巫女さん!」 良子「11スレ目らしい」【安価】 http //ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1352224856/ 【咲SS】 京太郎「鹿児島で巫女さん!」 咲「ふふっ……12スレ目だよっ」【安価】 http //ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1353340397/ 【咲SS】 京太郎「鹿児島で巫女さん!」 初美「13スレ目、幸せでした……」【安価】 http //ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1355062957/ 【咲SS】 京太郎「鹿児島で巫女さん!」 「14スレ」【安価】 http //ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1356616177/ 【咲SS】 京太郎「鹿児島で巫女さん! 15スレ目!」【安価】 http //ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1364221970/ 名前 コメント
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恭子(うちには悩みがある…) 恭子(それは流れでサークルに入ってもうたこと) 恭子(基本的にはそら楽しいんやで?) 恭子(せやけど――) 咲「末原さん、一緒に打ちませんか?」 恭子「は、はい…」カタカタ 恭子(このサークルには魔物ばっかおることや) 咲「カン、もいっこカン、もいっこカン、ツモ」 咲「清一、三槓子、嶺上開花」 恭子(言うに及ばず、このリンシャン…) 恭子(ホンマおかしいでこれ) 憩「はーすごいなー」 憩「せやけど次はうちの番やでーぇ」ニコ 憩「ツモ、小三元、混一ですーぅ」 恭子(4年前、当時高校1年生にしてあの宮永照に次いでの全国No2) 恭子(結局天才には及ばんのやろなぁとつくづく思うわ) 恭子(そして極めつけは…) 京太郎「あ、それロンです」 京太郎「トイトイ、三暗刻、タンヤオです」 恭子「」 恭子(半年前は確かのザコやった…) 恭子(ある意味うち以上の凡人やったはずや) 恭子(せやけど、この数か月でメキメキ腕を伸ばして、今では全国でも指折りの奴と渡り合えとる…) 恭子(なんやねん、ホンマ) 恭子(凡人やったらもうちょい凡人らしくしといてぇな) 恭子(ホンマ)トン 咲・憩・京太郎「ロン」 恭子(メゲるわ)カタカタ カン!
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前話 次話 朝、インターハイ会場 和「少し早すぎましたか?」 京太郎「試合前だし、遅くなるよりいいだろ」 優希「でも咲ちゃんほっといてよかったのか?」 和「ええ。起きてすぐだったんで後で来て下さいって言いはしましたが」 京太郎「あいつなら今頃2度寝してるって」 咲「...zzz...zzz」 優希「さて、まずは花田先輩のとこだじぇ!タコスを差し入れれば先輩も大活躍!!」 京太郎「おまえ、照さん相手で大活躍できるのか?」 優希「……行くじぇ!」 京太郎「無視しやがった……」 和「須賀くんはどうします?花田先輩とも知り合いみたいですし、一緒に行きますか?」 京太郎「あー……俺は知り合いって言ってもつい最近知り合ったから遠慮しとく。2人はつもる話もあるだろうし、席でも取っとくよ」 和「そうですか。では、お願いしますね」 京太郎「おう、まかせとけ」 優希「じゃ、行ってくるじぇ!」 京太郎「さて、席取りもいいがまだ時間あるし、少し会場見とくか」 人気のない廊下 京太郎「ここはほとんど人がいないな」 京太郎「なんか咲や照さんが迷ってそうなとこだな」 誠子「あのーちょっといいですか?」 京太郎「はい?」 誠子「この辺りに、宮永照さんいませんでしたか?」 京太郎「照さん?見ませんでしたけど」 尭深「そうですか。ありがとうございます」 京太郎「……また、迷子ですか?」 誠子「え!?なんで分かって…」 京太郎「白糸台の人ですよね?照さんの幼馴染の須賀京太郎です」 尭深「幼馴染……ひょっとして、最近よく宮永先輩と電話してる?」 京太郎「電話が夜なら多分俺ですね」 誠子「あー、清澄かどっかの1年生って言うのは君か!」 京太郎「照さん、どこかに行くって言って消えました?それとも何も言わずに消えました?」 尭深「何も言わずに、だね」 誠子「もうすぐ試合なのに」 京太郎「だったら、売店かどこかの近くにいますよ? 尭深「そ、そうなの?」 京太郎「そういう消え方したら、なぜかお菓子とかある場所の近くをふらふらしているんです」 誠子「なるほど。よく分かるね?」 京太郎「昔からですから……」 尭深(疲れた弘世先輩と同じ目を) 誠子「とりあえずその付近を」プルルルル 誠子「あ、ゴメンちょっと出る。淡?え?見つかった!?……売店の周りをぐるぐる回ってた……ああ、分かった」ピッ 誠子「言った通りだった……」 京太郎「あの人も変わらないなぁ」 尭深「ありがとうね、須賀くん」 誠子「改めてお礼を言うよ」 京太郎「いやいや。何もしてませんって」 誠子「遅くなったけど、一応自己紹介しとこうか。私は亦野誠子。白糸台の2年生で副将やってる」 尭深「私は渋谷尭深。私も2年生で、私は中堅」 京太郎「ああ、2人とも照さんが電話で話してましたよ。いい後輩がいるって」 誠子「うれしいね、そう言ってもらえると」 京太郎「安心して後ろを任せられる、とか楽しそうに言ってましたよ」 尭深「宮永先輩がそんなことを……」 誠子「普段、麻雀に関しては的確なこと言ってくれるけど、そういうことは言わない人だしね」 京太郎「口には出さないだけで、結構色々考えてますからね」 尭深「うん、よく分かる。先輩のためにも、頑張らないと」 誠子「ああ。試合、頑張ろう」 京太郎「応援してますね」 自販機前 京太郎「ふぅ。やっぱり照さんすごいんだな、あんなに活躍して、後輩にも慕われてて」 京太郎「あーあ。俺もいきなり麻雀が強くなって活躍できたりしないかな」 京太郎「いや、無理か」 怜「いやいや、そんなことあらへんよ?」 京太郎「できねーって。いきなりトンデモオカルト能力にでも目覚めたりとかあるってか?」 怜「それがあったりするんよー。やってみる?やり方教えよか?」 京太郎「マジ!?頼むわ!」 怜「ええでー。まず死にかけます」 京太郎「無理だ」 怜「ですよねー」 京太郎「……いや誰だあんた!」 怜「失礼やなー。人に名前聞く時はまず自分からって言うやろ?」 京太郎「ああ、そうだったな。俺は…」 怜「ウチは園城寺怜って言うわー」 京太郎「先言ってるじゃねーか!」 怜「いやー、あんたおもろいわー」 京太郎「そりゃどーも。俺は須賀京太郎。清澄高校の1年生だ」 怜「あ、ウチは千里山高校の3年生や」 京太郎「年上!?」 怜「ウチ、病弱やから……」 京太郎「いや、関係なくね?あ、無いですよね?」 怜「……ばれたか」 京太郎「そういう問題?……千里山の園城寺怜って確か……」 怜「なんやー?千里山のエースとでも言うんか?」 京太郎「2回戦で阿知賀の松実玄さんをハァハァ言いながら泣かしてた……」 怜「うん、謝るからその言い方やめて?結構間違ってないんやけどすっごい誤解が生まれそうやから」 京太郎「それで、その園城寺さんがなんでこんなとこに。もうすぐ試合じゃないんですか?」 怜「ちょい気分転換しよ思ってな。後は飲み物でも買って…」 竜華「怜ー。浩子が呼んでたでー」 怜「あ、竜華」 京太郎「確か千里山の大将の……」 怜「清水谷竜華やで。大将であり部長でありベスト膝枕でもある」 京太郎「ほほう、それはおもちと合わせて興味深いですね」 怜「試してみる?」 京太郎「是非」 怜「3000万やで?」 京太郎「一生かかってでも払う!」 怜「それが聞きたかった!」 竜華「いや、何ゆうてるん」 怜「そういうノリや」 竜華「ごめんな。怜、少し緊張してるみたいで」 京太郎「あ、いえいえ」 怜「ま、緊張はほぐれたわ。ありがとなー、須賀くん。いや、Kちゃん」 竜華「ええっ!!そうなん!?」 京太郎「そうですよ?気付いてたんですか?」 怜「なんか似てるなーくらいやけど」 竜華「ど、どないしよう……サイン?」 京太郎「いや、そんなん無いですから」 竜華「えーっと……ツイッターにKちゃんなうって……」 怜「つぶやいてどないするん」 竜華「じゃ、じゃあ……」 京太郎「とりあえず落ち着きましょう?」 竜華「せやな……よし、大丈夫や」 竜華「……Kちゃん買いました!」 京太郎「あ、はい」 竜華「…………」 怜「え、終わり?」 竜華「なんも思い付かへん……」 京太郎「と、とりあえず試合頑張って下さいね?」 竜華「は、はい!頑張ります!」 怜「あっちが年下やでー?」 竜華「な、なんか緊張して……」 京太郎「……天然?」 怜「分かる?」 控え室近くの廊下 京太郎「さて、そろそろ2人も戻ってくるだろうし、席取りに行かないとな……ん?」 煌「……遅いですね」 姫子「花田ー、もう戻らん?そろそろミーティングやし」 煌「せっかく後輩が来てくれるんですから、もう少し、もう少しだけお願いします」 姫子「仕方なかね……」 京太郎「花田さん?鶴田さん?」 煌「おや、京太郎くん」 姫子「京太郎くん!?来てくれたと!?」 煌(すっごい嬉しそう……) 京太郎「試合見に来て、始まる前に少し会場見ておこうと思いまして」 姫子「そ、そう。見とるんやね……」 姫子(絶対絶対負けられん……!!) 京太郎「ところで、和と優希が来てないって本当ですか?」 煌「ええ。優希は連絡までくれたんですけど、なかなか来なくて」 京太郎「ここに来た時に行くって言って別れたんですけどね……せっかくタコス持たせたのに」 姫子「ひょっとして、手作り!?」 京太郎「はい。色々やってる内に得意料理になりまして。先輩に差し入れするんだーって言ってましてよ」 姫子「花田……いい後輩持ったんやね!」 煌「ど、どうも。でも、まだ来ないんですよね」 京太郎「なんかあったんですかね。優希が途中でタコス食ったとか」 煌「…………」 京太郎「……すいませんでした」 煌「いやいやいや。まだ決まってませんよ?優希だって……うん……でも優希ですからね……」 姫子「どんだけタコス好きなんよ……」 哩「2人とも、そろそろ時間……」 姫子「あ、部長」 煌「すいません部長、なかなか後輩が来なくて」 哩「姫子、ちょっと」ガシッ 姫子「はい?ちょ、引っ張らんで下さいよ!」 煌「?」 京太郎「?」 哩「なんでおると!」小声 姫子「偶然会っただけですって。部長、会ってみたいとか言ってましたし、話さないんですか?」小声 哩「……なん話してよかか分らん」小声 姫子「えー」小声 哩「いきなりやけん仕方なかろ!」小声 姫子「ほら、行きますよ」グイッ 哩「ちょ、待っ」 姫子「京太郎くん、こん人がうちの部長、頼りになるんよ」 京太郎「新道寺の部長って、確か3年間エースっていう?」 姫子「部長、言わんと」 哩「あー、白水哩です。ど、どうも」 京太郎「はじめまして、須賀京太郎です」 煌「部長?緊張してます?」 哩「そ、そがんこつ……」 京太郎「やっぱり強い人でも試合前は緊張するんですね」 哩「へ?」 京太郎「試合出たことない俺には分からないですけど、気楽に行きましょう?」 京太郎「俺の幼馴染が言ってたんですけど、麻雀を楽しめばいいんですよ」 哩(違うのに、気使ってくれてるんやろか……でも、良い人やね) 哩「……ふふっ、そうやね。ありがとう、須賀くん」 京太郎「そんな大したこと言ってませんよ。幼馴染のそのままですし」 哩「実際楽になったけんね。姫子や花田も良くしてもらっとるみたいやし」 京太郎「良くしてるって、そんなことしてないですよ?」 哩「無意識でやってるんか……」 京太郎「言いすぎですって」 姫子「あ、そろそろ時間じゃないですか?」 煌「優希達は結局来ませんでしたか……」 京太郎「後で2人に伝えておきましょうか?その後俺から連絡でも」 煌「それじゃあお願いします」 哩「あー、今は携帯しまっとるけど、後で姫子と花田から連絡先聞いてよか?」 京太郎「大丈夫ですよ。こんな美人の連絡先知れるならそれくらい」 哩「美人て……全く、世辞はいらんよ」 京太郎「見たままを言ってるだけですよ。それじゃあ、また」 姫子「試合、見とってねー」 哩「…………」 姫子「部長?」 哩「……縛り、きつめに行くか!」 姫子「は、はい!」 前話 次話 名前 コメント
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朝 京太郎「照と打ちたい」 京太郎「憩さんと咏と打ったときみたいに」 京太郎「何が変わるのかわかんねえけど」 京太郎「昨日は何とか辻垣内さんから逃げ切れたけど、照の場合は和了することが怪しいし」 京太郎「まずは特訓するか」 京太郎「おはようございまーす」 憩「お、京太郎くんか」 京太郎「憩さん、早いですね」 憩「まあね、どや?一緒に打たへん?」 京太郎「別に構いませんけど、他の面子はどうするんですか?」 憩「もう集まってるからはやくはやく」 京太郎「はいはい」 憩「連れてきましたよーぅ」 郁乃「お、来た来た~」 エイスリン「キョウタロー!ナマケ!」 京太郎「何を言っているんですか」 郁乃「京太郎くんには強くなってもらうで~」 結果 一位 憩 二位 エイスリン 三位 京太郎 四位 郁乃 京太郎「うむむ……」 郁乃「ラスってもうたか~あはは」 エイスリン「ケイ、ツヨイ!」 憩「たまたまやで、結構危なかったし」 京太郎「エイスリンさんと憩さんに和了られっぱなしでしたよ」 郁乃「みんな強いな~」 憩「いや、あんたはワザと振り込んでたやろ」 郁乃「あれ~?そう見えた~?」 エイスリン「キョウタロー!ゲンキダシテ!」 京太郎「はい、ありがとうございます」 エイスリン「ヨカッタ!」ニコッ 京太郎(いっつも元気だなぁ) 昼 京太郎「バイトでもするか」 京太郎「今日はどんなバイトがあるのかなー」 京太郎「遊園地スタッフ、か」 京太郎「結構近いところにあったんだな」 京太郎「規模はあまり大きくないみたいだけど」 京太郎「よし、行ってみるか」 「ハハッようこそダイスニーランドへ」 「DISNEYLANDと書いてダイスニーランドだよ」 京太郎「スペル同じですよね、東の夢の国パクってますよね」 「ハハッそんなわけないじゃないか、大体あそこだって騙してるじゃないか、何が東京だよ千葉じゃないか」 京太郎「そりゃあそうですけど!いくらなんでもダメだと思うんですよ」 京太郎「あそこのマスコットの黒の部分を赤で塗りつぶしただけのマスコットは」 「とにかく、うーん、まずは園内の掃除をしてもらおうかな」 「ゴタゴタ言ってねえでさっさと行けよ」 京太郎「いきなり口調変わりすぎでしょ!」 「おう、帰ったか」 京太郎「もうキャラ壊れてますよね、それ素ですよね」 「るっせーな、キャラなんてそんなもんだよ」 「常時笑ってるネズミもウヒョウヒョ言ってる犬もよくわかんねえ言葉しゃべってるアヒルも全部猫被ってんだよ」 「ま、実際被ってんのは着ぐるみだけどな、ハハッ」 京太郎「笑い方はそれが素だったんですか」 郁乃「ただいま帰ったで~」 「おう、荷物ならそこに置いとけ」 郁乃「あれ?今日来るバイトって京太郎くんやったん?」 京太郎「そう言う郁乃さんこそ」 「なんだ?二人とも知り合いなのか?」 「イチャイチャしやがって」 京太郎「知り合いですけど、イチャイチャはしてないですよね」 「男女が喋ってたらイチャイチャ、そうとしか言えねえ」 「そろそろ終業だから帰っていいぞ」 京太郎「えっまだ16時ですよ?」 郁乃「この人が趣味で開いた遊園地やからな~」 「そういうことだ、とっとと帰れ」 郁乃「遊園地ん中綺麗やな~って思っとったけど、京太郎くんやったんやな」 京太郎「まあ掃除とかは得意な方なんで」 郁乃「どうせなら京太郎くんと一緒に働きたかったな~」 郁乃「あ、今日は買い物行くからここまでや」 郁乃「ほなまた~」 京太郎「お疲れ様でしたー」 夕 京太郎「雀荘に行くか」 京太郎「この前みたいな賭けは見つかると困るからな」 京太郎「いつも通りノーレートで行こう」 憩「あ、京太郎くーん」 京太郎「憩さんも来てたんですか?」 憩「まあね」 おっさま「おっ、須賀ちゃん、どうや久しぶりに打とうやないか」 おっさん「げっげっげっ、けちょんけちょんにしたるわ」 京太郎「は、はあ、よろしくお願いします」 一位 京太郎 二位 憩 三位 おっさま 四位 おっさん おっさん「飛ばされてもうた……」 憩「今回は調子よかったみたいやね」 京太郎「流石に二回も負けるわけにはいかないので」 おっさま「やっぱり須賀ちゃんも荒川ちゃんも強うなったわ、また打とな」 京太郎「はい、負けませんからね」 おっさま「おお怖い怖い」 憩「ほな帰ろか」 京太郎「はい、それではまた!」 おっさん「楽しみにしてるでー」 おっさま「バイトにも来てなー」 京太郎「五か月前と同じ面子でしたね」 憩「せやったな」 京太郎「今朝のことでもわかりましたよね?憩さんは強いです」 憩「この前はほんま、おおきに」 京太郎「別にいいですよ、それじゃあスーパーかどっかに寄って帰りましょうか」 憩「せやね、行こか」 夜 京太郎「最近は月が綺麗だな、流石は秋」 京太郎「今年も月見団子作ろうかな、みんなを呼んでみるのもいいかも」 京太郎「散歩でもしてくるか」 京太郎「今日はあんまり寒くないな」 京太郎「人もぽちぽち見かけるし」 京太郎「ここに来てもう五か月、か」 京太郎「学校まで歩いてみるか」 ウーウーウー 京太郎「救急車か、近くの病院っていうと……荒川病院」 京太郎「憩さんの病院か、やっぱり何回見ても大きいよな」 京太郎「憩さんは親元を離れて生活したいからこっちに住んでるんだっけか」 京太郎「風邪になったら来てみるか」 憩「あれ?京太郎くん?」 京太郎「憩さん、どうしてここに?」 憩「んーちょっとな、京太郎くんは散歩?」 京太郎「はい、一緒に帰りましょうか?」 憩「あーうん、そうしよか」 憩「もう秋やなー」 京太郎「秋ですねー」 京太郎「月が綺麗ですよ」 憩「……はぇっ!?」 京太郎「どうかしましたか?」 憩「うっううん!何でもないで!」 憩「気にせんといてや!」 京太郎「は、はあ……」 夜 京太郎「憩さんを送り届けてきたぞ」 京太郎「今度は駅の方にでも行ってみるかな」 京太郎「夜の街、やっぱり長野とも東京とも違うな」 京太郎「そういえば、戒能さんは今どこにいるんだろうか」 京太郎「学校でまだ働いてんのかな」 竜華「~♪」 京太郎「あ、竜華さーん」 竜華「あ、京くん、何しとるん?」 京太郎「それはこっちの台詞ですよ、何してるんですか?」 竜華「怜の家に泊まっとるんや、来る?」 京太郎「行きませんよ、お家の人に迷惑じゃないですか」 竜華「あはは、それもそうやな」 京太郎「それでその買い出しのため、と」 竜華「せやで!」 京太郎「買い出しはいいですけど、気を付けてくださいね」 京太郎「ここいら辺不審者が出るらしいので」 竜華「大丈夫大丈夫」 京太郎「……だといいんですけどね」 京太郎「それじゃあまた」 竜華「じゃあねー!」 【9月第1週 平日】終 【9月第1週 休日】 京太郎「今日で夏休みも最後か」 京太郎「宿題は……まあ、大丈夫だろ」 京太郎「今日も楽しもう!」 京太郎「…………大丈夫だよな?」 京太郎「朝の散歩とでも行くか」 京太郎「今日はどこに行こうかなー」 ガチャ バタム 京太郎「んーっ!」ノビー 京太郎「いい天気だなー!」 バタム エイスリン「キョウタロー?」 京太郎「エイスリンさん、おはようございます」 エイスリン「オハヨッ!」 京太郎「エイスリンさんも散歩ですか?」 エイスリン「コレ!」バッ 京太郎「何も描かれてないですけど……?」 エイスリン「コレカラ!」 京太郎「ああ、これから描きに行くってことですか」 エイスリン「」コクッコクッ エイスリン「イコッ!」 京太郎「いいですね、行きましょうか」 京太郎(なんやかんやで絵のモデルになることになった) エイスリン「ウゴカナイデ!」 京太郎「すみません!」 エイスリン「」ジーッ 京太郎(でも、一生懸命描いてるな……) エイスリン「」カキカキ 京太郎(完成が楽しみだ) エイスリンの好感度が上がった! 昼 京太郎「誰かの部屋に遊びに行くか」 ピンポーン 京太郎「うーたーちゃん、あっそびーましょ」 ピンポーン 京太郎「あっそびーましょ!」 シーン 京太郎「咏ー?」 シーン 京太郎「…………」 シーン 京太郎「別のことをしよう」 京太郎「勉強するか」 京太郎「誰か呼んでこようかな」 憩「京太郎くんおるー?」 京太郎「はーい、何ですか?」 憩「一緒に勉強せえへん?」 京太郎「今俺から呼ぼうかと思ってたんですよ」 憩「そうなん?ま、ええわ、まずは何からやろか?」 京太郎「じゃあ最初は国語から、でいいですか?」 憩「ええでーほな始めよか」 京太郎「そういえばあと3週間後に中間試験なんですよね」 憩「中間試験はきっついでー、ウチの高校の試験やる度に難しくなっていくんや」 京太郎「え、そうなんですか?」 憩「せやから頑張らんとな」 京太郎「ですねー……」 憩「ま、ウチがおるから任せといてや!これでも学年一位なんやから!」 京太郎「そうだったんですか!?」 憩「あれ、知らんかったん?」 京太郎「ええ、でもすごいですね」 京太郎「麻雀できて、勉強もできて、それに可愛いんですから」 憩「かっ、かわええ?」 京太郎「憩さんは十分可愛い人だと思いますよ?」 京太郎「笑顔は特に可愛いと思いますよ?」 憩「ぁぅ……お、おおきに…っ…」カァァ 憩「う、ウチ用事思い出した!」 京太郎「??」 ガチャ バタム! 京太郎「なんだったんだ?」 京太郎「……あーあ、また一人、か」 京太郎「頑張ろ」 夕 ピンポーン 霞「京太郎くん、いいかしら?」 京太郎「どうぞー」 ガチャ バタム 霞「京太郎くんの担任の先生から連絡があって、夏休みの宿題が増えてたそうよ」 京太郎「えっ」 霞「社会の宿題が増えちゃったらしくってね」 京太郎「それをどうして夏休み明け前日に言うんですか」 霞「忘れちゃってた、てへっ☆」 京太郎「…………」 霞「…………」 京太郎「に、似合ってました、よ?」メソラシ 霞「…………ごめんなさい」 霞「ここは……こうね」 京太郎「なるほど、流石は霞さんですね!」 霞「まあ、これでも一教師だから」 京太郎「じゃあここはわかります?」 霞「そこは……えーっと……」 霞(わ、わからない……どうしましょう) 霞(京太郎くん期待してるし……あーもう、かすみんまいっちんぐ!」 京太郎「えっ」 霞「えっ」 京太郎「………えーっと」 霞「声に出てた?」 京太郎「」コクッ 霞「」ブワッ 霞「私なんて!私なんて!」 霞「うええええん!」 京太郎「か、霞さん!?」 霞「もう嫌あああ!」 霞(京太郎くんにも年増って思われたし、絶対) 霞(何でもう京太郎くんには知られたくないことばかり!) 霞(前だって……!) 霞(前だっていきなり私にキス………した…り)カァァ 京太郎「泣き止んだ……か?」 霞「も、もう嫌!」 京太郎「えええっ!?」 ガチャ バタム! 京太郎「な、何だったんだ……」 京太郎「今日はどっかに食いに行くか」 京太郎「バイト代もあることだし」 京太郎「そういえばそろそろ国麻の選考会とかあるんだっけか」 京太郎「高校生男子の部はなぜか無いらしい」 京太郎「……なんでだろう」 華菜「なーにさっきからぶつぶつ言ってんだ?」 京太郎「…………いや、まあ少し」 華菜「ま、私には関係ないことだし」 華菜「ところで、一緒に食わないか?」 京太郎「は、はあ……」 京太郎(この人……誰?) メニュー のんびり定食 ゆっくり定食 さっさと定食 いそがば定食 はやめに定食 京太郎「速っ!頼んで5分も経ってないぞ」 華菜「ここの定食は名前によって出てくる速さが違うんだ」 華菜「のんびりは出てくるまでに約30分、ゆっくりは1時間」 華菜「さっさとは7分、いそがばは5分、はやめには1分」 京太郎「1分て、人間業じゃないでしょう」 京太郎「あれ?あなたさっきゆっくり定食頼んでませんでした?」 華菜「そうだけど?」 京太郎「はふっはふっはふっ!」 京太郎「ごちそうさまでした」 華菜「お、おい?」 京太郎「さすがに1時間も待ってられないので、すみません」 華菜「おーい、須賀ー?」 京太郎(……結局誰だったんだ?)ウーン 京太郎(確か……池?)ウーン 京太郎(そうだ、小池さんだ!)ピコン 京太郎(解決解決)ウンウン 夜 京太郎「暇だし、することないし」 京太郎「咏にメールでもするか」 京太郎『咏ってどうやってあんな火力を出せるようになったんだ?』 京太郎「アイツは郁乃さん並にわかんないことが多いからな」 京太郎「送信」ピッ ヴーッ ヴーッ 咏『火力?あー私にもわっかんねーんだよな』 咏『気づいたらできるようになってたっつーか、まあとにかくわっかんねー』 京太郎「適当すぎるだろ、っていうかこっちもわかんねえよ」 京太郎『でも俺に教えられたくらいなんだから何かあるんじゃないのか?』 咏『あーあれなんとなく』 咏『こんな感じかなーって教えたら京太郎が簡単にできるようになっておっどろいたよ』 京太郎「?余計わからなくなってきたぞ?」 京太郎『つまりあれは適当だった、と』 咏『そゆこと』 咏『あの打ち方でインターハイ優勝してくれて誇らしかったぜ、知らんけど』 咏『それになんか嬉しかった』 咏『何言ってんだろうな、もう寝るわ』 京太郎「……嬉しかった、か」 京太郎『寝る子は育つって迷信だったんだな』 京太郎「よし」ピッ 京太郎「本当にどこまでもわからないやつだ」 咏の好感度が上がった! 京太郎「もう一人くらいメールしてみよう」 京太郎「戒能さんに送ってみるか」 京太郎「これが初メールだな」 京太郎「ってかそもそもあまりメールをしてない気がする」 京太郎『須賀京太郎です、初メールですね』 京太郎「最初はこのくらいで」 十分後 ヴーッ ヴーッ 京太郎「お、やっと来たか」 良子『ありがとう!』 京太郎「それだけ!?」 ヴーッ ヴーッ 京太郎「もう一通来たな」 良子『すまない(笑)、先走って(笑)出してしまった(笑)』 良子『嬉しかったものでつい(笑)』 良子『あと、私はもう松山に帰ったから学校では会えないと思う(笑)』 良子『国麻(笑)の選考会(笑)にはまたそっちに行くから(笑)会えたらいいな(笑)』 京太郎「笑いすぎだろ!」 京太郎「必要なの最後だけでいいじゃん!国麻(笑)って馬鹿にしてるみたいじゃん!」 京太郎「まああまり慣れてなかったんだろう、こっちから話題でも……」 京太郎「戒能さんと言えば……あのおもち、だよな」ゴクリ 京太郎『おもちについてどうおもいますか?』 京太郎「よし」ピッ 京太郎「よし、じゃねえだろ!」 京太郎「うわぁ、送っちゃったよ、どうしようもう取り返しつかないよ」 ヴーッ ヴーッ 京太郎「やっと返ってきた」 良子『おもち、ricecakeはやはり磯辺焼きがfavoriteだ』 良子『きなこはどうしても口の中がパサついてしまってな』 良子『そっちはどうなんだ?』 京太郎「今度は笑わなくなってる」 京太郎「おもちなんて使ってるのあの部屋と俺くらいだからな、そりゃそうか」 京太郎「でも戒能さんの口の中、か……」ゴクリ 京太郎『俺も磯辺焼き派ですね』 京太郎『納豆とかもいいですよ』 ヴーッ ヴーッ 京太郎「お、今度は早いな」 良子『納豆はあまり、な』 良子『入れた後口の周りがネトネトするし、なんだか好きになれないんだ』 良子『茨城にもあまりいいfeelingが持てないんだ』 京太郎『小鍛治プロですか?』 良子『いつも私ばかり狙ってくるんだ』 良子『困ったものだよ』 良子『もうすぐmeetingだから、good night』 京太郎『お疲れ様です』 京太郎「送信」ピッ 京太郎「納豆の件さぁ……」 京太郎「無意識?無意識なのか?」 京太郎「さて、次は何をしよう」 夜1 京太郎「」モゾモゾ 京太郎「いやいやいかんいかん」 京太郎「戒能さんは友だちなんだ、ダメだダメだ」 京太郎「煩悩を払おう」 京太郎「えいっ!えいっ!」ブンッブンッ 華菜「うるさいぞー須賀ー」 京太郎「えいっ!えいっ!」 華菜「須賀ー?何やってんだー?」 京太郎「あ、小池さんじゃないですか」 華菜「小池じゃないし!池田だし!」 京太郎「少し特訓をしてましてね」 華菜「特訓?」 京太郎「ええ、小池さんは何を?」 華菜「池田華菜だ、お前がうるさいから注意をな」 京太郎「そうですか、すみませんでした」 華菜「どうってことないし!それじゃあまた明日な」 京太郎「はい、おやすみなさい」 【9月第1週 休日】終了 【9月第2週 平日】開始 京太郎「あー今日から学校か……」 京太郎「行くしかないよな」 朝 京太郎「……だるい」 郁乃「同じく~」 京太郎「ああ、郁乃さん」 郁乃「この道も懐かしいな~」 郁乃「はぁ」 京太郎「はぁ」 郁乃「そういえば前~」 京太郎「何ですか?」 郁乃「京太郎くんとデートしに行くとか~」 郁乃「行かないとか~」 京太郎「ああ、そんな約束してましたね」 郁乃「忘れとったん~?」プクーッ 京太郎「いつ言い出そうかと思ってただけですよ」 京太郎(実は忘れてたなんて言えない) 京太郎(どうにかして話題を変えないと……) 京太郎「飯、ちゃんと食ってるか?友達は出来た?たまには実家に顔だせよ。仕送りは足りてるか?」 郁乃「え?え?え?」 京太郎「飯、ちゃんと食ってるか?友達は出来た?たまには実家に顔だせよ。仕送りは足りてるか?」 郁乃「二回も言わんでええから!」 郁乃「ご飯は霞ちゃんと当番制にしてあるし、友だちは善野ちゃんがおるし」 郁乃「仕送り、というか私、親もおらへんから~」 京太郎「そう……ですか、なんかすみません」 郁乃「ええってええって~ほな早く行こ~」 京太郎「はいはい」 京太郎(なんとか逸らせたな) 京太郎「やっと昼か……」 京太郎「どこで食べようかな」 京太郎「毎度毎度おなじみ!屋上!」 京太郎「案外人いないんだよな」 京太郎「さーて、誰かいないかなー」 京太郎「お、あそこに郁乃さんがいるぞ」 京太郎「おーい郁乃さん!」タッタッ ビチョ 京太郎「……どうして犬の糞があるんだ……」 京太郎「メゲるわ……」 キーンコーンカーンコーン 京太郎「さて、放課後はどうするかな」 京太郎「よし、公園にでも行くか」 京太郎「部活は、まあ女子の大会が近いから邪魔をしないようにする」 京太郎「誰かいないかなーっと」ブチョ 京太郎「…………」 犬の糞「」ワタシダ 京太郎「…………」 京太郎「おかしいだろ!」 京太郎「なんで一日に二回も犬の糞踏むの!?」 京太郎「…………帰ろ」 夕 京太郎「街に行くか」 京太郎「朝以来誰とも会えてない気がする……」 京太郎「図書館に来てみたぞ」 京太郎「勉強勉強っと」 淡「あ!京太郎だー!」 京太郎「淡!?」 「図書館ではお静かにお願いいたします」 京太郎「はい、すみません」 京太郎「で、どうしてここにいるんだ」ヒソヒソ 淡「それは女のヒミツというヤツだよ」ヒソヒソ 淡「京太郎はここで何してるの」ヒソヒソ 京太郎「それは男のヒミツというヤツだ」ヒソヒソ 淡「わかった!お宝本だね!」 京太郎「違うわ!全く以て違うわ!」 「静かにしろと言いませんでしたか?」 京太郎「はい、すみません」 淡「京太郎じゃあねー」 京太郎「またなー」 京太郎(結局何しに来たんだよあいつ……) 京太郎「照にでもメールすっかな」 京太郎「今日は何て送ろう……」 京太郎『学校が始まったんだけどさあ……』 京太郎「送信っと」ピッ ヴーッ ヴーッ 照『始まったんだけど、何?』 京太郎『犬の糞二回踏んじまったんだよ……』 京太郎『どうしよ』ピッ ヴーッ ヴーッ 照『知るか』 京太郎『俺の幼馴染は冷たいなー』 京太郎『冷たすぎて投資しちゃうなー』ピッ ヴーッ ヴーッ 照『投資してどうする気?』 京太郎『……逃避?』ピッ ヴーッ ヴーッ 照『さて、どうしてくれようか』 京太郎『許してくださいごめんなさい』 ヴーッ ヴーッ 照『許してほしくばプリンをおくれよ』 京太郎『口調変わりすぎだろ、焼きプリンでいいか?』ピッ ヴーッ ヴーッ 照『口調じゃない、これはメールだからメール調』 照『牛乳プリンで』 京太郎『誰もおごるとは言ってねえよ』ピッ 京太郎「あれ、来なくなったか?」 ヴーッ ヴーッ 照『ばか』 照『おやすみ』 京太郎『今度会ったらおごってやるよ』ピッ 京太郎「あたりさわりのないメールだったな」 京太郎「俺も寝るかー」 照母「照ー風呂空いたわよー」 照「わかった」 照母「メール、終わったの?京太郎くん」 照「なっ、なんで」 照母「だってずっとにやけてるんだもん」 ヴーッ ヴーッ 照「……京」ニヘラ 照母「ほらまたー、好きなんだったら早く告っちゃえばいいのに」 照「京はそういうのじゃない……っていうか……その……」 照母「じれったいわねー、思ったことはぱぱっと言っちゃえばいいのよ」 照「それで喧嘩して別居までしてるくせに」 照母「あーあー聞こえなーい、それじゃあ私仕事行ってくるわね」 照「勝手だなぁ」 照母「おやすみってきまーす」 ガチャ バタム 照「行ってらっしゃい」 照「咲とモモ……」 照「にやけてる?」 ヴーッ ヴーッ 照「京」ニヘラ 照「……またにやけてた?」 照「どうしたんだろ……」 照母『好きなんだったら―――』 照「」ブンブンブン 照「どうせ京は私なんて……」 照「でも……」 照「好き、なのかな」 照「……わからない」 照「ばか」 ――――――――――― 「ごめん、遅れた」 「もう三人で始めちゃったからちょっと待っててなー」 「それ、ロンっす」 「うげっ」 「お姉ちゃんは本でも読んでて、借りてきておいたから」 「わかった」 コンコン 「宮永さん、ああ上級生の方よ」 「ちょっと来てくれるかしら?」 「……わかりました」 「なんで他の人のぶんまで……」 「あれ?」 『先に帰ってるね』 「……はぁ」 ――――――――――― 照「私は、必要なのかな」 【9月第2週 平日】終了 【9月第2週 休日】 京太郎「やっと一週間が終わった~」 京太郎「久しぶりの学校となると結構きついな」 京太郎「今朝は何をしようかな」 朝 京太郎「ここに来るのも久しぶりだな」 京太郎「まずはどこから行こうか!」 京太郎「水族館に来てみたぞ」 京太郎「どこから見ようかなー」 恭子「ん?君はたしか……」 京太郎「あ、えーっと、末原先輩でしたっけ?」 恭子「君は……須賀くん、やったか」 恭子「まあなんでもええ、ちょっとええか?」 京太郎「はい」 絃「すぅ……すぅ……」 恭子「さっきこの人とぶつかってもうて、気ぃ失ったみたいなんや」 京太郎「は、はぁ……」 京太郎「なんで霜崎さんがここに……」 恭子「なんや、知り合いなんか?」 京太郎「ええ、まあ」 恭子「とりあえず、運んでくれるか?」 京太郎「よっこらせっ、と」 京太郎「さ、行きますか」 恭子「んで、須賀くんとその……」 京太郎「霜崎さんです」 恭子「霜崎さんはどういう関係なんや?」 京太郎「関係……ですか」 京太郎「そうですね……」 京太郎「ただの友人ですよ」 京太郎「確かひっかけ橋で会って、東京の浅草で買い物をしたりしましたね」 恭子「ふーん」ジトッ 京太郎「な、なんですかその目は」 恭子「由子も主将も……ふーん」ジトッ 恭子「あ、ここやで」トントン 絃「う、ぅーん」パチッ 絃「あれ、須賀さん、に……さっきぶつかった人?」 恭子「お、目ぇ覚めましたか?」 絃「こ、この度は迷惑をおかけして申し訳ありません!」 絃「誠に申し訳ありません!」 恭子「いや、ぶつかったんこっちですし」 絃「いえいえ、何もかも私が悪いのです、すみませんすみません」 恭子「え、えっと……」アセアセ 恭子「ど、どうすればええんや?」ボソボソ 京太郎「じゃあ…………」 京太郎「後は俺が引き受けます」 恭子「頼むで」 絃「っひっく、ひっく」シクシク 京太郎「霜崎さん、末原先輩が困ってるので、もう泣き止みましょう」 絃「ですが、私のせいで……」シクシク 絃「うわぁあぁああん!」 京太郎「ど、どうしましょう」ボソボソ 恭子「私にわかるか!」ボソボソ 京太郎「電気街に来てみたぞ」 京太郎「大阪にはいろんなところがあるんだなー」 京太郎「あ、あの人……」 もこ「…………」ブツブツ 京太郎「対木さん、だったっけ?」 もこ「!」ビクッ もこ「貴様はゴールデンフレ「違う」」 もこ「如何にして我の居場所を突き止めた……?」 京太郎「は、はあ……」 京太郎「で、何をしてるんだ?」 もこ「…………我暗黒に囚われし者、故に道無からずとも……」グスッ 京太郎「迷子になったんだな」 もこ「」コクッ 洋榎「お、京太郎やん!」 もこ「!」ビクッ 京太郎「ど、どうも」 洋榎「こんな所でなにしとるんや?」 洋榎「あ……デ、デート中やったか?」 もこ「否、断じて否!」クワッ 京太郎「そこまで強調する!?」 京太郎「この人、対木さんが迷子になってしまったんですよ」 洋榎「そ、そうなんか……」メソラシー 洋榎「それで、どうするつもりなんや?」 京太郎「……そうだ!」 京太郎「洋榎さんと絹恵さんに手伝ってもらおう」 洋榎「き、絹か?」 京太郎「あれ、そういえば絹恵さんはいないんですか?」 洋榎「え、えーっと、その、なんというかー」 洋榎「うーん、せやなー」 京太郎「はぐれたんですか?」 洋榎「ぎくっ」 京太郎「携帯電話の充電もなくなって連絡ができない、と」 洋榎「ぎくぎくっ」 京太郎「はぁ……対木さんの目的地はどこなんだ?」 もこ「古を打ち破りし白き鬼の交錯する地」 もこ「希望が響き、白き光ある場所」 京太郎「新大阪駅な、洋榎さんは?」 洋榎「ま、まずは対木ちゃんを連れていこ、な?」 京太郎「洋榎さんは?」 洋榎「あ、その……新大阪です」 京太郎「じゃあ俺が絹恵さんに連絡しとくので一緒に行きましょう」 洋榎「でなーそれでなー」 もこ「」コクッコクッ 京太郎(二人とも仲良くなったみたいだ) ワイワイガヤガヤ 京太郎(ん、人が多くなってきたな) 京太郎(はぐれたら困る……どうしよ) 京太郎「対木さん」ニギッ もこ「!?」ビクビクッ 京太郎「はぐれると危ないから、な?」 もこ「」コクッ 洋榎「なんや、ウチははぐれてもええんか」プクーッ 洋榎「可愛くてかよわい乙女にようやるわ」 京太郎「どこがかよわいんでしょうかね……」 洋榎「ふんっ」プイッ もこ「」カァァ 絹恵「あ!お姉ちゃーん!」 洋榎「絹ー!」 絹恵「よかったぁ、あえたぁ……」 洋榎「ごめんな、絹」 絹恵「京太郎くん、おおきに!」 京太郎「いえ、どういたしまして」 もこ「」コクッコクッ 絹恵「あれ、その子……彼女さん?」 もこ「」ブンブン! 京太郎「ああいや、違うんですよ」 絹恵「でも、手ぇ繋いどるし」 もこ「」パッ 京太郎「この人も迷子だったんですよ」 絹恵「あ、なんや、そんなんなんか」 洋榎「よっしゃ!絹!新世界いくで!」 絹恵「今度ははぐれんようにね」 洋榎「またなー」 絹恵「おおきにー」 京太郎「さよならー!」 京太郎「さてと、ここまででいいか?」 もこ「」コクッ 京太郎「じゃあまたな、もう迷うなよ」 もこ「」コクッ もこ「……ありがとう」 京太郎「おう、んじゃなー」 もこ「」ブンブン! 夕 京太郎「帰ってきたことだし、散歩でも行くか」 京太郎「今日はどこに行こうかなー」 京太郎「ま、適当に回るか」 「お、アンタあれやろ!」 「インターハイチャンピオンやないか!」 「すごいな!」 「握手握手!」 「サインしてください!」 「ちょーうれしいよー」 京太郎「地元ともなるとやっぱり知名度が段違いだな、感動感動」 夜1 京太郎「……」 京太郎「インターハイから竜華さんと同じ部屋、洋榎さんと同じ部屋」 京太郎「……そろそろ出すか」 京太郎「お、咲からメールだ」 京太郎「なになに」 咲『ふぇぇ、京ちゃんが男の人と寝てる夢見ちゃった、どうしよう』 京太郎「俺はホモじゃねえっての!」 京太郎「……男といえば、龍門渕の井上さんってかっこいいよな」 京太郎「でもあの人も脱いだら女の人なんだよな……」モゾモゾ 京太郎「ダメだ……やっぱりおもちがないと」 京太郎「そういえば戒能さん……」 京太郎「……よし」モゾモゾ 夜2 京太郎「ふぅ……」 京太郎「少し散歩に行ってくるか」 京太郎「~♪」 竜華「京くーん!」 京太郎「あ、竜華さん、こんばんは」 竜華「京くんはまた散歩?」 京太郎「はい、最近は専らですね」 竜華「そっかー、今日はセーラの家に泊まってるんや、ちょっと急いどるからまたな」 京太郎「さよーならー」 京太郎「さーてと、もう帰るかなー」 「なァ、そこの兄ちャんよ」 「これ、キレイか?」バサッ 京太郎「」 「くくく、いいねェその顔」 「いいもん見させてもらッたぜ、じャあな」 【9月第3週 平日】 京太郎「なんだったんだよアレ」 京太郎「でもああいう趣味だから竜華さんとかには行かないんだよな」 京太郎「そう考えれば……まだ」 京太郎「……はぁ」 エイスリン「ドウシタノ?」 京太郎「ああ、エイスリンさんですか」 エイスリン「……」カキカキ バッ |ガリガリの人の絵| 京太郎「元気がないように見えます?」 エイスリン「」コクッ 京太郎「少し、嫌なことがあったので」 エイスリン「……ソッカ」 京太郎(嫌な雰囲気だな……) 京太郎(話題を変えないと) 京太郎(そういえば美術の宿題があったような……) 京太郎「エイスリンさんの絵って上手ですよね」 エイスリン「ソ、ソウカナ?」 京太郎「はい!エイスリンさんの絵は大好きです!」 エイスリン「ダ、イスキ……」カァァ 京太郎「もしよければ、絵の描き方教えてくれませんか?」 エイスリン「……ウン、イイヨ」 京太郎「いいんですか!ありがとうございます!」 エイスリン「……エヘヘ」ニヨニヨ 京太郎「あれ、エイスリンさん?」 エイスリン「ダイスキ……」ニヨニヨ 京太郎「エイスリンさん?おーい」 エイスリン「エヘヘ……」ニヨニヨ 京太郎「んーっ、昼だー!」 京太郎「今週から試験勉強か」 京太郎「前みたいに誰かにご褒美とかねだってみようかな……」 京太郎「そんなことより昼飯昼飯」 京太郎「屋上に来てみたぞ」 京太郎「今日は誰もいないみたいだな」 京太郎「……ほんとに誰も来ないな」 京太郎「そういえば、今日で試験二週間前か」 京太郎「今日から部活動制限じゃねえか……」 京太郎「雀荘に行くかー」 京太郎「勉強なんて前と同じ要領でやればいいんだから楽勝楽勝!」 京太郎「あれ?竜華さんに……戒能さん!?」 京太郎「週末までこっちには来ないんじゃ?」 良子「少しワークを済ませてきたんだ」 良子「この子は須賀くんの知り合いなのか?」 京太郎「ええ、まあ」 竜華「し、清水谷りゅりゅかと言いまひゅっ!」カチカチ 京太郎「ちょ、緊張しすぎじゃないですか!?」 良子「ぁ、戒能……でしゅ」 京太郎「あーもう人見知り!噛むのはやってるんですか!?」 京太郎(そんなわけでいざ打ち始めてみました) 良子「チー」カクッ 良子(プロフェッサー熊倉の紹介で打ったミス赤土の阿知賀ールズたちの打ち筋) 良子(そして以前の合宿で盗み取ったシューターの打ち筋) 良子(試させてもらう!) 京太郎(にしてもドラが集まらない……) 京太郎(高いのが作れねえし……) 京太郎(戒能さんなんて赤ドラ混じりの三副露) 京太郎(ここ、なら)トン 良子(君ではない) おっさま「~♪」トン 良子「それだ」 良子「ロン」 良子「三色ドラ4」 良子「12000」 京太郎「うげっ、和了られた……」 良子「流石に高校生二人に負けるわけにもいかないので」 良子「連荘」 竜華(なんで京くんは戒能プロとあんなに自然に話してるんやろか?) 東一局一本場 親 良子 37000 竜華 25000 おっさま 13000 京太郎 25000 同コンマのため、流局 良子(今度は鳴き一通) 良子(……どうだ?) 竜華(戒能プロはもう聴牌か……) 竜華(確か今年の大阪選抜のコーチは戒能プロやった) 竜華(ウチがどこまで通用するか!) 竜華(気張ってくで!) 京太郎(とりあえず振り込まないようにしないと) 東一局二本場 親 良子 37000 竜華 25000 おっさま 13000 京太郎 25000 竜華(きたでー!) 竜華(最高状態やないけど、ノッてるノッてる!) 竜華(これは何て言えばええんやろ)ウーン 竜華(準最高状態?) 竜華(怜みたいに言うと……99年生状態か?) 竜華(なんか米寿みたいやな……) 京太郎(うへぇ、聴牌できね)トン 竜華「ロン!16600や!」 東二局 良子 37000 親 竜華 41600 おっさま 13000 京太郎 8400 京太郎(えぇ……) 京太郎(よりによって倍満……) 京太郎(取り返さないと、低くても!)ギィン 京太郎「ロン!8000!」 良子(ふむ……まだパーフェクトでは使えないようですね) 東三局 良子 37000 竜華 41600 親 おっさま 5000 京太郎 16400 良子(今回も狙ってみましょうか……) 竜華(負けられへん!) 京太郎(こっから一気にまくってやるぜ!) 良子(…………ポテンシャル) 良子(可能性を見せてもらいましょう) 良子(ん、来ましたか) 良子「ツモ、2000・4000」 オーラス 良子 45000 竜華 39600 おっさま 1000 親 京太郎 14400 同コンマのため、流局 良子(テンパイ……しかしこの巡目で、ですか) 良子(この打ち筋もまだまだですね) 良子(あと一つは制約無しだと異様に扱いやすいですね) 良子(データも取れましたし、あとは) 竜華(テンパイきたで!)グッ 京太郎(ようやくテンパイ!)グッ 良子(この二人を見るだけです) 良子(それにしても……) 良子「テンパイ」 竜華「テンパイや……」ヘナァ おっさま「テンパイ」 京太郎「テンパイ……」ヘナァ 良子(なんでこんなに仕草が似てるんでしょうか……) 良子(フレンドリーだからでしょうか?) 良子(ちょっぴりジェラシーです)プクーッ オーラス一本場 良子 45000 竜華 39600 おっさま 1000 親 京太郎 14400 良子(倍満テンパイ) 良子(客人と京太郎を狙えば飛んでしまう) 良子(可能ならばそんなことはアンウォンテッド、ならば)カクッ 良子(あなたを狙わせてもらいましょう)ギィン 竜華(!)ゾクッ 竜華(なんやこの感じ……ウチが狙われとる?) 竜華(関係あらへん!) 竜華(前に進むで!)トッ… 竜華(あれ、そういえば泉が言うとったな) 竜華(それに、戒能プロの打ち方は確か……)…ッン 良子「ロン」 良子「16000」 良子(二回で気づきましたか、十分パッシングマークです) 良子(楽しませてもらいました) 終局 良子 61300 竜華 23300 京太郎 14400 おっさま 1000