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http //hayabusa.2ch.net/test/read.cgi/news4vip/1344119821/ 京太郎「俺は、強くなりたい」 京太郎「俺は県大会で皆の活躍を見ていたから」 京太郎「部長、染谷先輩、優希、和。そして…咲のように」 京太郎「皆と渡り合えるくらいに、混ざれるくらいに、強くなりたいんだ!」 京太郎「だから――」 ハギヨシ「……」 京太郎「――リーチ」 ハギヨシ(二半荘目は開局早々ダブリーですか…!) 京太郎「――一発ツモ。2000・3900」 ハギヨシ「!」 東2局 親 京太郎 京太郎(さっきのダブリーは偶然だ。あんなの、たまたま配牌で張っていただけに過ぎない) 京太郎(優希の打ち方にも憧れていたが、俺には不向きだな) 京太郎(だったら、これはどうだ…?) ハギヨシ(おや、聴牌が入りましたか。でしたら…) ハギヨシ「リーチ」 京太郎「ロン。7700」 ハギヨシ(23345mの形から5m切りで聴牌を取るこの打ち方は…!) 京太郎(確かにこれは部長の打ち筋だが、部長だったら鉄リーだ) 京太郎「ちょいと裏ドラを失礼……」 京太郎(同じ配牌、同じツモで部長が打ったら18000…ダブルスコアだ) 京太郎(皆と同じところまで、俺も……!) 東2局 一本場 親 京太郎 ハギヨシ(先に行った1回目の半荘の時よりも凄まじい闘気を感じる) ハギヨシ「あなたはもう…あの方々と同じ高みまでたどり着いたのではないですか?」 京太郎「…いや、まだだ」 京太郎「こんなもんじゃ皆には届かない」 京太郎「あの5人はすっげえ高いところで打ってる」 京太郎「幸運に恵まれただけの、今この瞬間だけバカヅいている俺なんかより、ずっと高いところで」 京太郎「今日のこの数半荘の内に同じところに立とうなんて、そんなこと思っちゃいませんよ」 京太郎「今の俺は…まだ高みの麓で、皆の真似事しか出来ないから――」 ガシャッ ハギヨシ「!」 京太郎「リーチ!」 ハギヨシ(このまま流れに乗せるとマズイですね) ハギヨシ「チー!」 京太郎(一発を消されたか……ん?) 京太郎「……ははっ」 ハギヨシ「もしや…ツモってしまいましたか?」 京太郎「いや、そうじゃないですが、まさか本当に真似事が成就するだなんて……今の俺は相当なバカヅキみたいです」 京太郎「カン!」 ハギヨシ「暗カン…!」 ハギヨシ(須賀様。あなたは先程今日中に同じ場所に立つことは不可能だと仰った) 京太郎「…カン!」 ハギヨシ(しかし、今日のあなたを見ていると…) 京太郎「もいっこ、カン!!」 ハギヨシ(それも可能ではないかと、思ってしまうのです) 京太郎「――ツモ!」 ハギヨシ(立直、ツモ、三暗刻、三槓子、嶺上開花、表のドラが3つ…) 京太郎「えっと、槓ドラをめくってくれますか?」 ハギヨシ「あっ、これは失礼しました…」 ハギヨシ「…!」 京太郎「咲の牌譜を見る限り、咲のカンは自分にドラが乗らないんです」 ハギヨシ(槓ドラが…) 京太郎「……この瞬間だけ咲を超えれたような気がします」ボッ ハギヨシ(……十二) 京太郎「今日はありがとうございました」 京太郎「俺、自分がなんで麻雀部にいるのか忘れていました」 京太郎「俺が麻雀部にい続ける理由、それは…」 京太郎「皆と並ぶこと、皆のように強くなることだったんだ」 ハギヨシ「…須賀様」 京太郎「はい?」 ハギヨシ「そんなに謙遜なさらないほうがいいと思いますよ」 京太郎「へ?」 ハギヨシ「あなたならきっと、並ぶことはおろか、超えることだって可能です」 京太郎「えっ…。でもあの嶺上開花はたまたま和了れたんであって、あの後は良いとこ無かったじゃないですか…」 ハギヨシ「…そんなことはありませんよ。須賀様ならいつかきっと――」 ハギヨシ「――宮永様を超えることが出来るはずです」 京太郎「え…宮永様って…!別に、咲ばっかじゃなくてっ…」 ハギヨシ「そうですか?あの数え役満以降、和了の八割が嶺上開花ではなかったですか」 京太郎「あっ、あれは、たまたまですって!」 ハギヨシ「嶺上開花はたまたま八割出現するものではありませんよ。意識していなければ成すことの出来ない和了です」 ハギヨシ「須賀様は宮永様を強く意識していらっしゃるようですね」 京太郎「意識って…だからそんなんじゃないですってば!」
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前話 次話 恒子「お前ら待ってたかー!大将戦の実況の福与恒子とご存じアラフォーが来たぞー!!」 健夜「アラサーだよ!というかいきなり何言ってるの!?」 恒子「なんか言うべきかなーって」 健夜「もう……ええと、解説の小鍛冶健夜です」 恒子「元世界第2位のアラフォー」 健夜「アラサーだって!」 恒子「はい、えー、大将戦を前にしてこうなってます」 1位白糸台2264 2位清澄1892 3位臨海1305 4位阿知賀900 健夜「白糸台はさすがですね。準決勝では弱点を突かれたのか油断したのか2位でしたけど、決勝では圧倒的な実力で1位をキープ」 健夜「それを追う各校。特に清澄が迫っていますね」 恒子「臨海と阿知賀も頑張っているよね?」 健夜「うん。でもどうしても白糸台との差が縮まらない。それがここまで」 恒子「てことは?」 健夜「大将戦でここまで変わらなかった順位が変化するかもしれません」 恒子「ほほう……女の勘、もといアラフォーの勘だね」 健夜「アラサー!今回いつもより多くない!?」 誠子「ただいま戻りました」 淡「お疲れさまでーす。今回はハンデ無しかー」 誠子「お前はまた……とりあえず汚名返上ってことで」 尭深「お疲れ様」 菫「ああ、よくやってくれた。で、淡」 淡「はーい」 菫「お前阿知賀ばかり意識するなよ?」 淡「……そんなことないですよ?」 菫「こっち見て言え」 照「……大将戦」 淡「テルー?」 照「ん……淡ファイト」 淡「うんっ!」 照「そして……気を付けてね」 淡「もっちろん!高鴨穏乃、今度こそ100回倒す!!」 菫「阿知賀はいいから他にも気を付けろよ……」 照(咲……京ちゃん……) 灼「ごめん……あんまり差縮められなかった……」 晴絵「灼……」 灼「私……」 穏乃「灼さんお疲れ様です!!」 灼「し、穏乃?」 穏乃「後は私がなんとかしてきます!」 灼「いや、なんとかって…」 穏乃「うおおおお!!燃えてきたあああ!!」 憧「少しは静かにしろ!」ベシッ 穏乃「あたっ!もーいいじゃん、逆境って燃えるし」 玄「穏乃ちゃんはいつも燃えてるよね」 宥「あったかい?」 穏乃「まだ負けた訳じゃないですし!行ってきます!!」 憧「ジャージで行くなっつったでしょ!!ほら、着替えた着替えた!」 穏乃「えー……ジャージの方がいいのに」 憧「ジャージで全国決勝大将戦なんて聞いたことないわ!」 灼「っぷ、あはははは!」 玄「灼ちゃん?」 灼「……悩んでるのが馬鹿らしくなってきた」 晴絵「……そうだな」 灼「……穏乃」 穏乃「はい!」 灼「まかせたよ」 穏乃「はい!!よーし!行くぞー!!」 憧「ちゃんと制服着ていきなさいって!!」 宥「ふふっ。あったか~い」 ダヴァン「……日本は強かったデス」 智葉「おい、こいつのラーメン持ってけ」 明華「はーい」 ハオ「何日分かなー」 ダヴァン「酷い!私に死ねト!?」 智葉「なんで麻雀よりも必死なんだお前……冗談だからな」 ダヴァン「サトハの冗談は笑えまセン……」 ネリー「じゃーネリーがばばーんと逆転してくるねー」 智葉「おう……しかし、全国大会の決勝、それも大将戦が全員1年生とはね」 明華「何か問題でも?」 智葉「いや……何が起こってもおかしくないよな」 ハオ「?」 ネリー「よく分かんないけど、行ってくるねー」 久「お疲れ様、よくやってくれたわ」 和「もう少し頑張れればよかったんですが……」 まこ「あんまり言うなって。1年生がよーやったわ」 優希「そうだじぇ!それに、おっぱいならのどちゃんが圧勝だったじぇ!」 久「そりゃー永水でも呼ばなきゃ勝てないわー」 和「もう優希!部長まで!」 まこ「うーん、わしら全員分でも足りなんか」 和「染谷先輩まで……あれ?咲さんと、こんな時真っ先に反応する須賀くんは?」 久「ああ、須賀くんは咲を対局室まで送らせたわ」 まこ「今までの会場でも迷っとったんじゃ。まず今回も迷うじゃろ」 優希「京太郎なら大丈夫だからな!」 咲「……ねぇ京ちゃん」 京太郎「うん?」 咲「えっと……私が方向音痴だってのはもう認めるからさ……」 京太郎「……まだ認めてなかったのか」 咲「それはいいよ!……手、繋いだまま対局室まで行くの?」手繋ぎ 京太郎「……咲だしなぁ」手繋ぎ 咲「私、そこまでじゃ…」 京太郎「中学の修学旅行で隣にいた咲が消えたのはさすがに驚いたなぁ……」 咲「あ、アレはお店からいい匂いがしたから……」 京太郎「このまま行くぞ」 咲「……はい」 咲(やっとお姉ちゃんのとことだけどお姉ちゃんじゃない……) 咲(でも、部長に和ちゃん、それにみんなが勝ちたいって言ってた) 咲(私は……どうしたいんだろ) 咲「……ねぇ京ちゃん」 京太郎「うん?」 咲「京ちゃんは……清澄が優勝したら嬉しい?」 京太郎「はぁ?当然だろ?」 咲「そうだよね……」 京太郎「それに、咲が勝つってのが嬉しいな」 咲「え?」 京太郎「まさかちんちくりんの幼馴染が全国決勝で大将をまかせられるなんて……感慨深いなぁ」 咲「……ちんちくりんじゃないもん」 京太郎「……それに、よくは分からないけど照さんと本気でやるって言ってたろ?」 京太郎「そりゃ照さんと直接対決って訳じゃないし……なんか上手く言えねーけど、お前が勝つ方が俺は嬉しい」 京太郎「ああもうなんだろ……とにかく俺はお前を応援するし、お前の味方だ!どうだ!?」 咲「……ぷっ、どうだって……あはははは!京ちゃん何言ってるか分かんないよ」 京太郎「う、うるせー!とにかく、お前は全力でやって、楽しめばいいんだよ!」 京太郎「県大会の決勝でも言ってたろ?楽しいって。もうそれでいいよ。ごちゃごちゃ言うのは性に合わない」 咲(なんかいろいろぐるぐる考えて、悩んでたのがどうでもいいやってなったな……) 咲「ふふふ。そうだね……全力で楽しんでくるよ!」 咲が+-0を止めました 恒子『さあ、選手が全員揃ったー!』 健夜『アレ?今宮永選手、男子に手を引かれて対局室まで来てなかった?』 恒子『アラフォーの嫉妬?』 健夜『アラサー!!』 恒子『あ、試合開始』 健夜『軽いよ!?』 淡(今回は最初っから全力!) 咲(これって……) ネリー(話は聞いてたけど面倒だよー) 穏乃(うーん……配牌をどうこうするとかできないし……) 淡「カン!」 穏乃(え!?最初から!?) 淡「ロン!」 淡(100回……100回分倒す!!) 咲(う……なんか衣ちゃんとやってた時みたい……) ネリー(金髪が強いよ……) 穏乃(うおおおお……なんかやばい!) 淡「ツモ!」 淡(あはっ!なんか絶好調じゃん!!) 恒子『前半戦終了!王者白糸台の1年生、大星淡選手が大活躍!!』 健夜『すごいですね……準決勝ではなんと言うか、油断していたように見えましたけど、今回はそれが無い』 健夜『去年の天江選手や、宮永照選手ほどじゃないですが、彼女もかなり点を稼ぎますね』 恒子『うん……さすがアラサー』 健夜『アラサー…合ってるよ!今なんで脈絡無く言ったの!?』 淡「たっだいまー!!どう!?」 誠子「あ、あぁ……お前、すごいな……」 淡「でしょー!?」 菫「ああ。今回は油断していないみたいだな」 淡「決勝だし、出し惜しみ無しです!」 尭深「でも……準決勝では後半戦から……」 淡「大丈夫」 照「……淡?」 淡「後半戦だろうとなんだろうと……負けないから」ゴッ 照(淡がここまで本気になるなんて……) 菫「普段からここまでやる気ならいいんだがな……頼むぞ」 淡「はーい」 穏乃「うわーやばいやばい!大星さん最初から全開だよ!」 宥「お、落ち着いて……」 穏乃「というか何気に宮永さんもすごいね!あとあの……名前長い子も!」 灼「……大丈夫?」 穏乃「うおおおおおお!!また燃えてきたあああああ!!」 玄「し、穏乃ちゃん?」 穏乃「いやーもうなんかすごい!!」 憧「おいおい……うち圧倒的に負けてるのよ?」 晴絵「……シズ?」 穏乃「はい?」 晴絵「楽しい?」 穏乃「すっごい楽しいです!ああもう後半楽しみすぎる!」 憧「あたしの制服で暴れるなっ!」 晴絵「そっか……最後まで楽しんできな!」 穏乃「はいっ!!」 ネリー「サトハー、アレ貸して」 智葉「いきなりなんだ」 ハオ「……眼鏡?」 ネリー「違う」 明華「サラシ?」 ネリー「……巻くほど無いよ」 ダヴァン「ドス?」 智葉「メグ、ちょっと来い」 ダヴァン「冗談ですカラ!!」 ネリー「それそれ」 ハオ「それなの!?」 智葉「そもそも持ってねーよ」 ネリー「うーん……金髪とか短髪が強いからサトハの力を借りたかったのに……」 智葉「貸し出せるものじゃないだろ……後半、いけるか?」 ネリー「最後までやってみるよー」 ネリー「……負ける気はないしね」 和「……オカルト合戦ですか」 優希「じぇー……私の時並みにやばくね?」 まこ「どうするんじゃ久?」 久「大丈夫よ」 まこ「あん?」 久「ちょっとした秘策を送ったから」 咲(お姉ちゃんとこの大将さん、思ってた以上だったな……) 咲(ちょっと差広がっちゃったし……どうしよ) 咲(そういえば……部長が休憩の時に秘策を送るから対局室から出るなって言ってたけど……なんだろ?) 京太郎「おーい、咲ー」 咲「京ちゃん?」 京太郎「えっと……」 京太郎(確か部長がこう言えばいいって言ってたな……) 京太郎「どんな事になっても、最後まで見てるから」 咲「……うん」 京太郎「全力で楽しんで来いよ」 咲「……勝てないかもしれないよ?」 京太郎「どんな事になってもって言ったろ?いいんだよ。お前の味方だって言ったし」 咲「京ちゃん……」 咲(本当に……来て欲しい時に、来てくれるんだなぁ……) 京太郎「ああ、じゃあ優勝したくなることも言ってやるよ」 咲「へ?」 京太郎「優勝したら、お前の言うこと何でも聞いてやるよ」 咲「…………え?」 京太郎「あ、こっちだけだったかな……まぁいいや。どうだ?」 咲「……約束だからね?」 京太郎「?お、おう!」 咲「破ったら……ええと、泣くよ?」 京太郎「泣くよって……あはは!それはないだろ?」 咲「い、いいの!とにかく約束だから!」 京太郎「はいはい。了解しましたよお姫様」 咲(なんでも……なんでもかぁ。何しよっかな) 咲(手を繋いでデート?あ、恋人繋ぎとかいいかな!それから膝枕とかも……よし!とにかく頑張ろう!!) 咲(これ……カンできない……) ネリー(むむむ……やっぱり借りた方がよかったかな) 穏乃(よし、配牌はまともだ!) 淡(……準決勝みたいにいくと思ってんの?) 淡「ロン!」 穏乃「……え?」 淡(100回、倒す!!) 穏乃(最後だけど、まだ諦めない!限りなく0に近い可能性だけど、それを目指すのが楽しい!!) ネリー(素直に負ける気は無いし……全力だよ!) 淡(うっわ凄い!こんなに差があるのに諦めてないとか!本当に冗談みたいな勝ち方しかないのに全員諦めないとか…) 淡(みんな、この3人みんなイケてんじゃん!!) 咲「……カン!」 淡・穏乃・ネリー「!」 淡(テルーの妹……アンタが一番イケてるよ!) 淡(でも、最後まで私が和了る!) 咲(……楽しいよ、京ちゃん) 咲(そういえば……県大会の決勝もこんなだったね) 咲(うん……最後まで、楽しむよ!) 咲「もいっこカン!」 咲(嶺上……) 咲(……ならず……か) 淡「ツモ!」 大将戦結果 1位白糸台2264+713=2977 2位清澄1892+648=2540 3位臨海1305+55=1360 4位阿知賀900+35=935 恒子『し、試合終了ー!!優勝は、白糸台高校ー!!!』 前話 次話 名前 コメント
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京太郎「麻雀が好きだから」 京太郎「そんな軽いノリで入った麻雀部…」 京太郎「だがそこは想像を絶する地獄だった」 京太郎「俺は入ったことを後悔し始めていた」 ギスギス編 優希「リーチ!」 優希「一発ツモ!」 優希「8000,4000」 和「……」チャラ 久「……」チャラ 京太郎「……」チャラ 優希「あ~あ」 優希「超偶然だじぇ~」 優希「まさか一局目で倍満なんてね~」 優希「ふぅぅぅ~」 優希「誰も鳴かなくてよかった~」 優希「いや~ほんとに嬉しいじぇ~」 優希「超運がいいじぇ~~」 優希「まあ~」 優希「まだ始まったばかりだし~」 優希「みんな追いつくよね~」 優希「がんばってね~」 和「……」 久「……」 和「それロンです」 和「8000です」 優希「……」チャラ 和「わざわざありがとう」 和「これで私のトップですね」 和「優希はやさしいですね」 優希「チッ」 和「あんれ~?」 和「なんか誰かが舌打ちした気がしますけど…」 和「気のせいですよね!!」 和「優しい優しい優希がそんな事するはず無いですもの!!」 和「いつもいつも私を勝たせてくれる優希がそんな事するはず無いですもの!」 和「ですよね!優希!」 優希「……」 久「はい~それロンンンン~」 和「はい…」チャラ 久「いや~助かった~」 久「さすが和」 久「私の悪待ちに見事ひかかってくれたね~」 久「さすがデジタル(笑)」 和「チッ」 京太郎「あ、あの~ツモです」 京太郎「2000,1000です」 久和優「はあ~」 和「ビギナーズラックって怖いですね~」チャラ 久「てかこの差でその和了りとか何考えてるのか全然わからないわ~」チャラ 優希「さすが初心者だじぇ~」チャラ 久「だからいつまでも初心者なのよ」 優希「ちょっとは勝ちを目指せばいいのに」 和「まあ、京太郎さんには酷な話ですね」 長野県予選決勝先鋒戦終了後 優希「た、ただいまだじぇ~」ガラ 久「ま~予想できたことだし~」 久「あなたを攻めるつもりなんてこれっぽっちもないわ」 久「こうなると思ったから先鋒にしたわけだしね」 まこ「だっる」 まこ「誰かのせいで仕事増えるな」 まこ「まあ、邪魔だからタコスでも食っとけ」 まこ「とりたくないが仇はとっちゃるけぇ」 和「まあ、期待通りですね」 和「優希らしいです」 咲「あ~あ」 咲「私が先鋒になればよかったよ~」 次鋒戦終了後 まこ「……」ガラ 久「あ~あ」 久「期待してたのにな~」 久「まさかの大外れだったなんて」 久「まあ、味噌汁でも飲んでれば?」 久「仕方ない」 久「ワカメの大失敗は埋めておくか」 優希「仇はとっちゃるけぇ(キリ)」 優希「まさか初心者に負けるとは~」 優希「こりゃびっくりだじぇ~」 和「ほんとに大丈夫ですか?」 和「まさかあなたも初心者だったとは…」 和「そんなオカルトあったんですね」 咲「まさかまさかの2連続」 咲「ふたりとも今日は帰ったら?」 咲「頭、じゃなかった」 咲「調子悪いんでしょ?」 中堅戦終了後 久「試合はこれで振り出し」 久「もうちょっと稼いでいてくれてたら余裕のトップだったのにね~」 久「チームメイトが弱いと大変だわ~」 久「あ~しんどかった」 まこ「チッ」 和「チッ」 優希「チッ」 咲「チッ」 副将戦終了後 和「まあこんなものでしょう」 和「パーフェクトにならなかったのは悔しかったですけどね」 久「チッ」 まこ「チッ」 優希「チッ」 咲「チッ」 大将戦終了後 咲「ギリギリだけど勝ち」 咲「だけど驚くことに唯一役満決めたのが私だけなんて」 咲「清澄のレベルを疑うよ」 咲「ほんとにこのチームで全国大丈夫かな?」 咲「私の足は引っ張らないでほしいな」 久「チッ」 まこ「チッ」 優希「チッ」 和「チッ」 京太郎「……」 京太郎(もう嫌だ…) 京太郎(ほんとにやめようかな…) ギスギス編カン シモネタ編 咲「んでさあwwwwww」 和「wwwwww」 久「wwwwww」 まこ「wwwwww」 優希「wwwwwww」 京太郎「……」 咲「それでさぁwwwwww」ボヒッ 咲「てか屁が出たしwwwwwww」 和「くっせwwwww」 久「wwwwwwww」 咲「臭くねーしwwwwww」 咲「てか、ほんとに臭っさwwwwww」 咲「マジで臭いしwwwwww」 咲「わかったwwwwww」 咲「最近便秘気味だからwwwwww」 咲「腹にンコたまってるからだwww」 和「やめれwwww」 久「おなかいたいwwww」 まこ「わしも溜まりまくっとるしwwwwww」 優希「そんな情報要らないしwwwwww」 まこ「前屁こいたら実も出てきたしwwwww」 咲「やめてwwwww」 咲「私も出そうwwwww」 まこ「下着にちょっとついてたしwwwww」 和「あるあるwwww」 久「やめてーwwwwwww」 まこ「てか、いま下着ゴムやばいしwwwwww」 まこ「ずれ落ちそうwwwwwww」 久「誰得wwwwww」 咲「いらねwwwwwwww」 和「須賀君に見せてやればwwwwww」 まこ「お?みるか?wwwwww」 まこ「特別大出血サービスwwwwww」 咲「wwwwwww」 和「wwwwwww」 久「wwwwwww」 優希「wwwwwww」 京太郎「……」 京太郎(マジで勘弁して下さい…) 京太郎(もう嫌だ…) 京太郎(ほんとにやめようかな…) シモネタ編カン
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6 名前: ◆3tY9LUZmV5E6[] 投稿日:2014/07/25(金) 01 11 49.63 ID 9/exALF5O [3/8] 1000 名前 VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage] 2014/07/25(金) 01 03 49.20 ID XawFEEKb0 1000なら聖人大勝利(病まないとは言ってない) 既に大勝利して(させられて)いるんだよなぁ…… 再開 怜「人ゴミが多い所を選ぶなんてなぁ……少しは学習したやないか」クスクス 京太郎「聞きたい……あんたはどっち側だ?」 怜「……」 怜「そうやなぁ……」 1.「何度かやり直した男と恋に落ちたけど報われないで終わった……」 2.「色々な“京太郎”を視た……」 安価下3 11 名前: ◆3tY9LUZmV5E6[] 投稿日:2014/07/25(金) 01 23 37.07 ID 9/exALF5O [4/8] 怜「何度かやり直した男と恋に落ちたけど報われないで終わった……」 怜「そんな哀れな女や」 京太郎「……」 怜「その男って誰か分かるか?」 京太郎「さぁ……?」 怜「そうやろなぁ……まっ」 怜「今のあんたの曲がった性根は叩き直したるさかい」 怜「いくで」グッ 京太郎「はーー?」 ピタッ 通行人の動きが止まった。 目の前の園城寺怜のみが歩いて接近している。 ーー不味い。 早く離れないといけないと京太郎は考えるが…… 動けないのだ。 パシンッ 京太郎「っ!?」 強烈な平手打ちが京太郎の頬を叩くと同時に体の自由が効き、周りの人間も動き始めた。 怜「復讐の為やからって……そこまで苦しまなくてもええやろ……アホ」 ギュッ 優しい抱擁。 怜「でも……辛かったなぁ……京太郎」 京太郎「ーー」 ポロッポロッ 感情は無い……そう言い聞かせて来たのに何故か、涙が止まらない。 12 名前: ◆3tY9LUZmV5E6[] 投稿日:2014/07/25(金) 01 30 08.53 ID 9/exALF5O [5/8] 15分後。 怜「ーーというわけや」 京太郎「は?」 怜「だーかーらー!」 怜「うちと京太郎は何度も時間をやり直して邪魔をする女狐達を運で打倒した後に幸せにイチャコラしてたら……」 京太郎「金髪の女に刺された」 怜「そうや!そのせいでまたやり直しや!」 怜「今度こそ上手くやるで~」メラメラ 鼻息を立て燃える怜。 京太郎「一応俺に何があったのか説明しておくか」 怜「ん」 17 名前: ◆3tY9LUZmV5E6[] 投稿日:2014/07/25(金) 01 45 14.46 ID QEZ04JpuO [1/3] 二年前 京太郎「じゃあ父さん行ってくるよ」 父「ああ行ってらっしゃい」 父「神代さんの所で頑張るんだぞ」ボソッ 父「それがきっと……幸せだ」ボソッ 京太郎「?」 父「須賀家の再興……」ボソッ 父「さぁ行きなさい」 京太郎「おう」 ガチャ タッタッタ 18 名前: ◆3tY9LUZmV5E6[] 投稿日:2014/07/25(金) 01 48 36.98 ID QEZ04JpuO [2/3] 京太郎「あー遅刻する~」タッタッタ 霞「……」ブツブツ 京太郎「……“術”か」 京太郎「流石鹿児島、流石根の国……」ゾクゾク 京太郎(血がたぎる!) 霞「封」ニコッ キンッ 京太郎「!?」 霞「さ、行くわよ……今回は壊さないから」ニコッ ズルズル 京太郎「なー!?」 23 名前: ◆3tY9LUZmV5E6[] 投稿日:2014/07/25(金) 02 01 54.51 ID 5O25d+x+O 二年後 地下牢 京太郎「……」 京太郎「父にも裏切られて……“力”も使えない」 京太郎「そして神代小蒔……」 京太郎「そろそろ貞操が……」ブルッ ズズーンッ 京太郎「!?」 京太郎「……この感じ」 京太郎「もしかしてーー」 京太郎「母さん?」 24 名前: ◆3tY9LUZmV5E6[] 投稿日:2014/07/25(金) 02 13 22.74 ID U9wMyPYEO [1/5] ドーンガラッシャーン ズズズズ 母「我が息子ながら情けない……」 母「助けに来たわよ」 京太郎「助かった……!」 母「早く!」 --- 出口 母「っっ!」 京太郎「こいつ……!」 母「旦那に裏切られちゃ……おしまいね、嵌められた……」 父「神代家に婿入り……幸せ」ブツブツ 小蒔「……」キイイン 母「……」 母の手が京太郎の頬に触れる。 母「……」キイイン 京太郎「そ……そんな……」 母から力が抜けて行くのが分かる。 母「私の力…….あんたにあげる」 母「頼りない船だけど早く行きなさい」ドンッ 母は京太郎を船に乗せる。 母「大阪に行きなさい……手引きはしてあるから」ボソッ 小蒔「死んでください」カッ 京太郎「やめろ……!」 京太郎「やめろぉぉぉぉぉぉ!!!!」 母「……」ニコッ 京太郎の母は跡形もなくこの世を去った。 26 名前: ◆3tY9LUZmV5E6[] 投稿日:2014/07/25(金) 02 17 20.25 ID U9wMyPYEO [2/5] 京太郎「という事が……」 怜「なかなか冗談うまいやん」 京太郎「本当だよ」 怜「力って……恥ずかしい……中学生ちゃうんやで?」 京太郎「時を止めたあんたに言われたくねーよ」 怜「……」ギュ 京太郎「何?」 怜「いや……久しぶりやし」ギューッ 怜「というわけで……あんたのアホな父親と血も涙もない神代家周辺に復讐するんやな」 京太郎「そうなるな」 怜「協力したるわ」ヨシヨシ 京太郎「それは助かる」ナデルナ 27 名前: ◆3tY9LUZmV5E6[] 投稿日:2014/07/25(金) 02 22 41.95 ID U9wMyPYEO [3/5] 京太郎「力は大分戻ってきた」 怜「ほんまなん?」 京太郎「術も大分唱えられるようになってきたし」 怜「それは凄いわーよくわからんけど」 京太郎「それはどーもすいませんでした」ケッ 怜「京太郎……」 怜「あんた力が欲しいんやろ?」 怜「ならーー」 怜「ーーもっと力が欲しいやろ?」 悪魔の囁きでもあった。 1 欲しい 2 必要ない (欲しいと言っても損無し) 安価下3 31 名前: ◆3tY9LUZmV5E6[] 投稿日:2014/07/25(金) 02 44 27.43 ID U9wMyPYEO [4/5] チュートリアルなので強制安価下採用 京太郎「欲しい」 怜「ならうちと付き合えや」 京太郎「えっ……」 怜「なぁ……泣いてええ?」 京太郎「冗談だよ、付き合おう」 怜「打算的な男やな……」ヤレヤレ 京太郎「ごめんな」 怜「※怜が落ちました」 京太郎「ん?」 怜「今の所あんたに落ちたのは……」エーット 京太郎「え?え?」 怜「竜華と泉と監督やな……このスケコマシ」 京太郎「何故分かる!?」オレダケシカシラナイノニ 怜「うちかてヤンデレじゃあボケ!恋人に好意を抱いてる人間ぐらいマークするわアホ!」ウチヲナメタラアカンデ 怜「落ちた人間は降ろす事が可能やけど……それだけじゃあアカン」 怜「ヤンデレにして戦って勝って力を手に入れて仲間にせなアカンねん、そうやないとあの化物には勝てん」 京太郎「どーして俺の力が分かるんだ……」 怜「今回も何度かやり直した……からなぁ……」 京太郎「……そうか」 34 名前: ◆3tY9LUZmV5E6[] 投稿日:2014/07/25(金) 02 54 09.90 ID U9wMyPYEO [5/5] 怜「うちは恋人やから無条件でうちの力が使えるで」 京太郎(恋人を増やせばーー) 怜「恋人を増やすのは無理やで」 京太郎「ちっ……」 怜「本当糞男になったなぁ……」 怜「さぁ次は誰の力を手に入れたいんや?」 怜「色々視た感想から言わせてもらうと、接触を大阪ではまだ避けた方がいい人間は愛宕洋榎や」 京太郎「洋榎さんが……?」 怜「いろいろと規格外や」 怜「泉はあんまり使えないし、大したオカルト持ちちゃうからポイや、ゴミ同然やで」 京太郎「怒られるぞ」 怜「どーもすいませんでした」ペコッ 京太郎「はぁ……」 怜「さぁ……誰を狙う?」 怜「京太郎に落ちた人間限定やで?」 1.雅枝 2.泉 3.竜華 安価下3 43 名前: ◆3tY9LUZmV5E6[] 投稿日:2014/07/25(金) 09 35 55.42 ID TABz8VdJO あのさぁ……復讐編やめない? 怜「りゅーかか……」 京太郎「なんとなくだけど」 怜「ええ判断や」 怜「りゅーかはミニ怜ちゃんと最高状態の清水谷部長(笑)や」 京太郎「最高状態の清水谷部長?」 怜「要するに強くなるって事や」 京太郎「へぇ……」 怜「それに……」 怜「うちも協力するから安心してな」 京太郎「心強いな」 46 名前: ◆3tY9LUZmV5E6[] 投稿日:2014/07/25(金) 11 04 53.70 ID bNgK/II1O 56 名前: ◆3tY9LUZmV5E6[] 投稿日:2014/07/25(金) 14 41 48.11 ID 4Ay+EFnqO [2/6] 失敗は成功の元ですね(震え声) (復讐編が終わりましたらスレタイから復讐の文字を外します) 怜が恋人とになりました --- 怜「竜華と戦うのを手伝う代わりに……」 怜「うちの事、守ってな?」 --- 行動フェイズ夜 京太郎「さて、何をするか」 1 「雀荘に行ってみようかな」 2「街をうろうろするかな」 3「メールしようかな」 4「電話しよう」 5「LINEしよう」 6.TwitterとFacebookに登録 7.情報収集をしよう 安価下2 59 名前: ◆3tY9LUZmV5E6[] 投稿日:2014/07/25(金) 14 57 22.32 ID 4Ay+EFnqO [3/6] 『もしもし』 京太郎「神代周辺の動きは?」 『特にない』 京太郎「そうか……」 『あなたの父が行方不明になったから一応気を付けて』 京太郎「あいつが?」 『ん』 『今大阪に戒能良子が居る』 京太郎「従姉妹……だっけ」 『もしかしたら力になってくれるかも』 プツッ 京太郎「戒能良子……か」 一日が終わりました 60 名前: ◆3tY9LUZmV5E6[] 投稿日:2014/07/25(金) 14 58 07.89 ID 4Ay+EFnqO [4/6] 京太郎「……登校するか」 0~20 怜 21~40 泉 41~60 セーラ 61~80 浩子 81~99 竜華 62 名前: ◆3tY9LUZmV5E6[] 投稿日:2014/07/25(金) 15 13 02.29 ID 4Ay+EFnqO [5/6] 浩子「お疲れさん、元気か?」 京太郎「お疲れって……これから学校ですよ」 浩子「そうやったな、ま……がんばりや」 浩子「うちはこっちや」スッ 京太郎「はい、また」 浩子「さよなら~」 浩子 好感度上昇安価 64 名前: ◆3tY9LUZmV5E6[] 投稿日:2014/07/25(金) 15 21 20.02 ID 4Ay+EFnqO [6/6] 浩子 78 放課後 1.顔を出す 2.帰る 3.街をうろうろする 安価下3 68 名前: ◆3tY9LUZmV5E6[] 投稿日:2014/07/25(金) 16 15 01.22 ID wR2uVKcHO [1/2] 京太郎「……」ガララッ 泉「また来てくれたんやな」 雅枝「今日は部員の相手をしてってや」 京太郎「はい」 泉「行くで……!」 京太郎「ーー!」 雅枝「……」 泉 好感度上昇安価下 雅枝 好感度上昇安価下2 71 名前: ◆3tY9LUZmV5E6[] 投稿日:2014/07/25(金) 16 34 05.61 ID wR2uVKcHO [2/2] 泉 118 雅枝 220 行動フェイズ夕方 京太郎「さて、何をするか」 1 「雀荘に行ってみようかな」 2「街をうろうろするかな」 3「メールしようかな」 4「電話しよう」 5「LINEしよう」 6.TwitterとFacebookに登録 7.情報収集をしよう 安価下2 74 名前: ◆3tY9LUZmV5E6[] 投稿日:2014/07/25(金) 17 25 36.94 ID TM+6C+6BO [1/2] 京太郎「街をうろうろするか」 0~30 お好きな千里山(OB含む) 31~60 お好きな姫松(OB含む) 61~99 プロ 80 名前: ◆3tY9LUZmV5E6[] 投稿日:2014/07/25(金) 17 42 14.50 ID 9/exALF5O [7/8] 絹恵「……」プルンッ 京太郎「あ、絹恵さん」 絹恵「あ、京平くん」 京太郎「どちらへ?」 絹恵「お買い物やでー」 絹恵「京平君も行く?」 京太郎(いいおもちだ……) 京太郎「だが……」 絹恵「?」キョトン --- 神代小蒔 --- 京太郎(俺は貧乳派になってしまったんだ) 1.行く(洋榎と会う) 2.行かない 88 名前: ◆3tY9LUZmV5E6[] 投稿日:2014/07/26(土) 17 38 16.86 ID 6sGvIK6RO 京太郎(愛宕洋榎……) 洋榎「お、昨日の金髪」 洋榎「名前なんやっけ……?」エーット 絹恵「京平君や」 洋榎「そやそや!京太郎や!」 京太郎「!?」ビクッ 洋榎「あ、間違えた。京平や」 絹恵「お姉ちゃん意味分からんわ」 京太郎(偶然……?) 洋榎「ほな、買い物いこか」 洋榎 好感度上昇安価下 絹恵 好感度上昇安価下2 91 名前: ◆3tY9LUZmV5E6[] 投稿日:2014/07/26(土) 17 50 59.59 ID rZGfmCllO [1/2] 洋榎 26 絹恵 27 京太郎「何を買いに?」 絹恵「夕飯のおつかい」 京太郎「あ……ご夕飯で……」 絹恵「今日は唐翌揚げやで~」 洋榎「ホンマなん!?」 絹恵「昨日のお母さんが言っとったやろ」 洋榎「あ……そうやったな」アハハ 絹恵「もう……知らんで?」 京太郎(親子……か) 京太郎にとっては取り戻したくても取り戻せない物。 心の隙間は二度と埋まらないだろう。 洋榎 好感度上昇安価下 絹恵 好感度上昇安価下2 94 名前: ◆3tY9LUZmV5E6[] 投稿日:2014/07/26(土) 17 55 54.35 ID rZGfmCllO [2/2] 洋榎 56 絹恵 57 行動フェイズ夜 京太郎「さて、何をするか」 1 「雀荘に行ってみようかな」 2「街をうろうろするかな」 3「メールしようかな」 4「電話しよう」 5「LINEしよう」 6.TwitterとFacebookに登録 7.情報収集をしよう 安価下2 97 名前: ◆3tY9LUZmV5E6[] 投稿日:2014/07/27(日) 00 25 21.91 ID MLiqqk3GO [1/6] 京太郎「もしもし」 『ん……』 『戒能良子は明日には大阪を発つみたい』 京太郎「そうか……やっぱり会った方が良いのか?」 『協力をしてくれると思う。彼女の家も神代とは深い因縁があるから』 京太郎「そうか……」 京太郎「あのさ」 『どうしたの?』 京太郎「……神代小蒔と友達じゃないのか?」 『友達?そんな優しい物じゃ無い』 『道具と持ち主程度の関係』 プツッ 一日が終わりました 98 名前: ◆3tY9LUZmV5E6[] 投稿日:2014/07/27(日) 00 27 05.56 ID MLiqqk3GO [2/6] ※今日中に戒能良子は大阪から離れてしまいます 朝 行動フェイズ 京太郎「……」 1.学校に行く 2.サボる 安価下2 101 名前: ◆3tY9LUZmV5E6[] 投稿日:2014/07/27(日) 00 29 08.28 ID MLiqqk3GO [3/6] ゾロ目ボーナス! 京太郎「さて、何をするか」 1 「雀荘に行ってみようかな」 2「街をうろうろするかな」 3「メールしようかな」 4「電話しよう」 5「LINEしよう」 6.TwitterとFacebookに登録 7.情報収集をしよう 安価下2 113 名前: ◆3tY9LUZmV5E6[] 投稿日:2014/07/27(日) 01 11 28.41 ID MLiqqk3GO [6/6] ゾロ目出すなよ……ゾロ目出すなよ…… 梅田 京太郎「春の話だと……」 10m先に薄紫色の髪を揺らす豊満な胸でスーツを着た端正な顔立ちの女性が立っていた。 京太郎「……テレビと一緒だな」 良子「……」クイッ 良子は首を揺らし場所を変えることを指示。 有名人が人目に付く場所を避けるのは当然だ。 京太郎「……」 その指示に素直に従い場所を変える 114 名前: ◆3tY9LUZmV5E6[] 投稿日:2014/07/27(日) 01 57 49.28 ID VHkstGoOO [1/10] 路地裏 良子「貴方の事を待っていましたよ……」 京太郎「一種の告白みたいですね」 良子「それはノーですね」 京太郎「分かっています」 良子「話によれば神代を潰したい……とか」 京太郎「はい」 良子「当然協力しますよ。他にも動いている家は沢山あります」 京太郎「それは心強いですね」 良子「そうなれば力を付けないと」 京太郎「大体の手順は知っています」 良子「そうですか……」 良子「牌と繋がりのある少女を探して下さい」 良子「もし他県に行きたければ私に連絡してください。運びますから」 京太郎「とても助かります」 良子 好感度判定安価下 117 名前: ◆3tY9LUZmV5E6[] 投稿日:2014/07/27(日) 01 59 26.93 ID VHkstGoOO [2/10] 良子 35 行動フェイズ夜 京太郎「さて、何をするか」 1 「雀荘に行ってみようかな」 2「街をうろうろするかな」 3「メールしようかな」 4「電話しよう」 5「LINEしよう」 6.TwitterとFacebookに登録 7.情報収集をしよう 8.他県に行く 安価下2 126 名前: ◆3tY9LUZmV5E6[saga] 投稿日:2014/07/27(日) 02 29 30.91 ID VHkstGoOO [4/10] 良子 85 良子「もし」 京太郎「あー……」 京太郎「あなたと話をしたくて」 良子「なるほど……でも……ですね」 良子「私は強いですよ?」 京太郎「分かっています」 良子「面白いですね……」クスッ 良子「もっと強くなってください」 良子「そうでもしないとあなたが死にます」 127 名前: ◆3tY9LUZmV5E6[] 投稿日:2014/07/27(日) 02 30 39.28 ID VHkstGoOO [5/10] 行動フェイズ夕方 京太郎「さて、何をするか」 1 「雀荘に行ってみようかな」 2「街をうろうろするかな」 3「メールしようかな」 4「電話しよう」 5「LINEしよう」 6.TwitterとFacebookに登録 7.情報収集をしよう 8.他県に行く 安価下2 130 名前: ◆3tY9LUZmV5E6[] 投稿日:2014/07/27(日) 02 33 07.89 ID VHkstGoOO [6/10] 京太郎「雀荘に行くか」 0~30 お好きな姫松 31~60 お好きな千里山 61~99 プロ 136 名前: ◆3tY9LUZmV5E6[] 投稿日:2014/07/27(日) 02 45 10.26 ID VHkstGoOO [8/10] はやり「はややっ!」 京太郎「ん?」 はやり「打とっ☆打とっ☆」ハヤヤ 京太郎(胸が無駄にでかいな……) 京太郎(それにぶりっ子か……?) はやり「さっ……早く打と?」 京太郎「はい、分かりました」 はやり「……」ニコッ 京太郎「……」 京太郎(化物の類だな……) はやり 好感度判定安価下 140 名前: ◆3tY9LUZmV5E6[] 投稿日:2014/07/27(日) 02 47 28.71 ID VHkstGoOO [9/10] はやりプラス50 はやり 78 行動フェイズ夜 京太郎「さて、何をするか」 1 「雀荘に行ってみようかな」 2「街をうろうろするかな」 3「メールしようかな」 4「電話しよう」 5「LINEしよう」 6.TwitterとFacebookに登録 7.情報収集をしよう 8.他県に行く 安価下2 144 名前: ◆3tY9LUZmV5E6[] 投稿日:2014/07/27(日) 02 52 52.69 ID VHkstGoOO [10/10] 京太郎「電話するか」 自由安価下3 148 名前: ◆3tY9LUZmV5E6[] 投稿日:2014/07/27(日) 14 07 09.96 ID bwk1x6U7O [1/2] 良子「また……私ですか」 京太郎「まぁまぁ……お話でもしましょう」 良子「可愛いガールフレンドが怒ってしまいますよ?」 京太郎「あいつは……」 良子「……」 京太郎「そうですね、彼女です」 良子「オー……認めますが」 京太郎「どうしてでしょうね?」 京太郎「好きでも無いのに不思議な気持ちです」 良子「ふふっ」クスッ 良子 好感度上昇安価下 150 名前: ◆3tY9LUZmV5E6[] 投稿日:2014/07/27(日) 14 11 03.60 ID bwk1x6U7O [2/2] ※良子が落ちました 良子 115 朝 行動フェイズ 京太郎「……」 1.学校に行く 2.サボる 安価下2 153 名前: ◆3tY9LUZmV5E6[] 投稿日:2014/07/27(日) 14 56 55.82 ID Mp4QjYnWO [1/8] 京太郎「……登校するか」 0~20 怜 21~40 泉 41~60 セーラ 61~80 浩子 81~99 竜華 155 名前: ◆3tY9LUZmV5E6[] 投稿日:2014/07/27(日) 15 03 39.64 ID Mp4QjYnWO [2/8] 竜華「あ、京平……君」アセアセ 京太郎「竜華さんおはようございます」 竜華「これから学校なん?」 京太郎「はい、そうですよ」 京太郎(俺が家を出る時から尾行していたよな……) 竜華「うちもこれから大学なんやで」アハハ 京太郎「は……はぁ……」 竜華「……」テレテレ 京太郎(面白いな……) 0~50 怜 登 場 51~99 そのまま別れる 157 名前: ◆3tY9LUZmV5E6[] 投稿日:2014/07/27(日) 15 07 18.93 ID Mp4QjYnWO [3/8] りゅーか 好感度上昇安価下 0~30 30 31~60 40 61~99 50 161 名前: ◆3tY9LUZmV5E6[] 投稿日:2014/07/27(日) 15 14 18.82 ID Mp4QjYnWO [4/8] 竜華 138 放課後 1.顔を出す 2.帰る 3.街をうろうろする 安価下3 165 名前: ◆3tY9LUZmV5E6[] 投稿日:2014/07/27(日) 15 18 00.55 ID Mp4QjYnWO [5/8] 京太郎「街をうろうろするか」 0~30 お好きな千里山(OB含む) 31~60 お好きな姫松(OB含む) 61~99 プロ 167 名前: ◆3tY9LUZmV5E6[] 投稿日:2014/07/27(日) 15 19 42.90 ID Mp4QjYnWO [6/8] お好きな 千里山 どうぞ 安価下2 170 名前: ◆3tY9LUZmV5E6[] 投稿日:2014/07/27(日) 15 25 37.72 ID Mp4QjYnWO [7/8] セーラ「なんや、また会ったな」 京太郎「あはは、久しぶりです」 セーラ「そこまで久しぶりでも無いやろ」 京太郎「俺にとっては久しぶりですよ」 セーラ「変な奴や」 京太郎「で……何をしているんですか?」 セーラ「雀荘荒らしでも」 京太郎「怖い……」 セーラ「洋榎には負けらへんし」 京太郎「そんな事で張り合わないでください」 セーラ好感度上昇安価下 174 名前: ◆3tY9LUZmV5E6[] 投稿日:2014/07/27(日) 15 29 39.52 ID Mp4QjYnWO [8/8] ゾロ目ボーナス! セーラ 104 行動フェイズ夜 京太郎「さて、何をするか」 1 「雀荘に行ってみようかな」 2「街をうろうろするかな」 3「メールしようかな」 4「電話しよう」 5「LINEしよう」 6.TwitterとFacebookに登録 7.情報収集をしよう 8.他県に行く 安価下2 177 名前: ◆3tY9LUZmV5E6[] 投稿日:2014/07/27(日) 17 08 17.78 ID PsP/Am9VO [1/2] 京太郎「街をうろうろするか」 0~30 お好きな千里山(OB含む) 31~60 お好きな姫松(OB含む) 61~99 プロ 182 名前: ◆3tY9LUZmV5E6[] 投稿日:2014/07/27(日) 19 43 25.24 ID lE3mmohJO [1/3] 竜華「あ、京平君……偶然やな///」テレテレ 京太郎(偶然どころか京平君ずっと尾けられてましたよ!?) 京太郎「あはは……偶然ですね」 竜華「せやろ?せやろ?運命やったりして」アハハ 京太郎「そうだといいですね」アハハ 竜華「なぁ……これから遊ばへん?」 竜華 好感度上昇安価下 どうなる? 安価下2 0~50 怜さん登場 51~99 遊ぶ 186 名前: ◆3tY9LUZmV5E6[saga] 投稿日:2014/07/27(日) 20 01 18.28 ID lE3mmohJO [2/3] 竜華 178 京太郎「そうですね……」 京太郎(今日中にケリをつけるのもイイかもな) 京太郎「ええ、遊びましょう」ニッコリ 竜華「はぅあっ!!」ドキッ 京太郎(やっぱりやめようかな) 竜華「はっ……はやくあそぼっ!」ワクワク 京太郎(幼児化してるし) 京太郎(これで胸が無かったら完璧……) 怜「清水谷竜華20歳恋人居無い歴イコール年齢。 怜とセーラで仲良くやっていけばそれだけで満足だった。 が……須賀京太郎との出会いが彼女を根本的に変えてしまった。 京太郎と出会ってからは深夜を回ってもメイクのコツでネットサーフィン。 下手くそな化粧であることにキャンパス内で気付き慌てて化粧を落とす。 最近はもっぱらス○バがお気に入りだ。 そしてTwitterでは萌える男女の画像botなるもののTweetを漁る始末。 元が綺麗なのに化粧、結局シックリとせずに化粧を落とす。 自分が使うSNSのアイコンはインスタグラムで加工したかのような自撮り。 愛読書はゼ○シィ、それ以外の雑誌を探す能力は彼女には無かったのだ。 更には深夜になってもセーラに恋の相談をして迷惑をかける有様、まさしく恋する女(笑)を地で行くのであった」 京太郎「うわぁ……」 竜華「」 怜「りゅーか……もうやめようや」 りゅーか 好感度上昇安価下 0~30 70 31~60 80 61~90 90 91~99 100 188 名前: ◆3tY9LUZmV5E6[] 投稿日:2014/07/27(日) 20 46 16.94 ID lE3mmohJO [3/3] 竜華 268 京太郎「も……もうやめてやれよ」 怜「ちょっと癖になってもうた……」ゾクゾク 京太郎「あのなぁ……」 竜華「」 京太郎「ほら既に息してないって」 竜華「わ……私がそんな……ことやってる証拠ないやろ……」 竜華「SNSで痛い事やってる証拠ないやろ!」クワッ 京太郎「見事な損切りだ」カンシン 怜「ふふふ……親友舐めんなや……りゅーか」キヒヒ 京太郎「こっちが悪者みたいだからやめようぜ……」 竜華「証拠出してみぃや!」 怜「https //mobile.twitter.com/ryukakyotaro」 京太郎「うわぁ……」 竜華「」 竜華 好感度上昇安価下 0~30 90 31~60 100 61~99 110 192 名前: ◆3tY9LUZmV5E6[] 投稿日:2014/07/27(日) 20 59 23.97 ID 6Kv7iZUuO [1/5] 竜華 max 京太郎「……」 京太郎「あのさぁ……」 怜「ん?」 京太郎「もうダウンしてる」 怜「あ……」 竜華「」 京太郎「本当は戦う予定……だったんだよね?」 怜「……」トオイメ 怜「おめでとう!」パチパチ 京太郎「この外道が!」 ゾロ目ボーナス! 最高状態の清水谷竜華 ミニ怜ちゃん クレイジーサイコ清水谷竜華 を手に入れました 竜華が仲間になりました 193 名前: ◆3tY9LUZmV5E6[] 投稿日:2014/07/27(日) 21 01 52.56 ID 6Kv7iZUuO [2/5] 怜「次は誰をヤンデレにするん?」 京太郎「ヤンデレになる前に外道の言葉責めで倒れたんですけど……」 1.雅枝 2.泉 3.セーラ 安価下3 197 名前: ◆3tY9LUZmV5E6[] 投稿日:2014/07/27(日) 21 15 47.61 ID 6Kv7iZUuO [3/5] 怜「監督か……」 京太郎「ん?」 怜「あんまりオススメせんで……」 京太郎「どうして?」 怜「ほら……未亡人やし」 京太郎「なにそれこわい」 怜「うちも協力したるから……」 京太郎「むしろその協力が大事な気がするのは俺だけか?」 198 名前: ◆3tY9LUZmV5E6[] 投稿日:2014/07/27(日) 21 16 56.08 ID 6Kv7iZUuO [4/5] 行動フェイズ夜 京太郎「さて、何をするか」 1 「雀荘に行ってみようかな」 2「街をうろうろするかな」 3「メールしようかな」 4「電話しよう」 5「LINEしよう」 6.TwitterとFacebookに登録 7.情報収集をしよう 8.他県に行く 安価下2 201 名前: ◆3tY9LUZmV5E6[] 投稿日:2014/07/27(日) 21 35 54.01 ID 6Kv7iZUuO [5/5] 京太郎「電話するか」 安価下2 自由安価 204 名前: ◆3tY9LUZmV5E6[] 投稿日:2014/07/27(日) 22 07 35.21 ID tJW7QUZIO [1/2] 京太郎「もしもし」 竜華「やめてぇ……ほっといてぇ……」 京太郎「……」 竜華「うちはゴミやぁ……」 京太郎「そう気に病まないでください」 竜華「……」 京太郎「怜も竜華さんをおもってやつているんですから」 竜華「あんたら付き合ってるもんなぁ……羨ましい……」 京太郎「まぁ……不本意だけど……」 一日が終わりました 205 名前: ◆3tY9LUZmV5E6[] 投稿日:2014/07/27(日) 22 08 02.86 ID tJW7QUZIO [2/2] 朝 行動フェイズ 京太郎「……」 1.学校に行く 2.サボる 安価下2 208 名前: ◆3tY9LUZmV5E6[] 投稿日:2014/07/27(日) 22 19 16.38 ID Y/6mo8eRO ゾロ目ボーナス! 好きなキャラを選んでね! 安価下2 212 名前: ◆3tY9LUZmV5E6[] 投稿日:2014/07/28(月) 07 46 01.63 ID hTHPUp43O [1/3] セーラ 154 セーラ「お、また会ったな」 京太郎「お久しぶりです」 セーラ「最近竜華が大人しくなったんねん……」 京太郎「……」 セーラ「傷つける真似したらただじゃおかんでー」 京太郎「失礼ですね……そんな事はしませんよ」 0~50 怜登場 51~99 そのままわかれる 214 名前: ◆3tY9LUZmV5E6[] 投稿日:2014/07/28(月) 07 51 31.88 ID hTHPUp43O [2/3] セーラ 好感度上昇安価 0~30 30 31~60 40 61~99 50 216 名前: ◆3tY9LUZmV5E6[] 投稿日:2014/07/28(月) 08 00 36.77 ID hTHPUp43O [3/3] ゾロ目ボーナス! セーラ 254 0~90 やっぱり怜登場 91~99 別れる 218 名前: ◆3tY9LUZmV5E6[] 投稿日:2014/07/28(月) 10 14 55.56 ID hivuZoVKO セーラ「……///」 セーラ「な……なぁ……もしよかったら」 セーラ「今から遊ばへん……?」ウワメヅカイ 京太郎「っ!」ドキッ 京太郎(セーラさんって結構……エロいよな) 京太郎(髪も伸びて来て……) 京太郎「はい、よろこ……」 怜「江口セーラ……性別は雌。 男勝りな性格。 その男勝りな性格が影響し、一人称は俺。 女子から告白されるのも少なくない。 竜華からの深夜の面倒臭い電話も親身になって相手をする優しさも持っている。 またまた須賀京太郎との出会いが彼女を変えてしまった。 本来このぐらいの長さになったら切る筈の髪を伸ばし、自分にたりない女物の服をAma○onで買い漁る。 グレ○ルも利用するがどれも自分に似合わない。 メイクは夜な夜な母親から今頃になって教わっている。 そもそも通販で買う事自体が滑稽。 母親にどうして女らしく産んでくれなかったのか怒る始末。 そもそも自分が勝手に男みたいに振舞っている事を彼女は忘れていた。 竜華にス○バに連れて来られた時はドヤ顔をしていた。 最近の趣味は京太郎の盗撮である。」 京太郎「たまげたなぁ…….」 セーラ「」 セーラ 好感度上昇安価下 228 名前: ◆3tY9LUZmV5E6[] 投稿日:2014/07/29(火) 23 19 43.87 ID puF6aEjBO [1/3] 復讐編は一旦中断です。もし再開をしたかったら、復讐編再開と打ってください 意識が混濁としている。 酷い夢を見ているようだ。 何回も何回も酷い目にーー 咲……? 京太郎「はっっ……!」ガバッ 京太郎「夢か……」 京太郎「嫌な夢を見てしまった」 京太郎「そんな事よりも今日は入学式だ!」 京太郎「楽しみだな」 可愛い女の子と……うへへ。 京太郎が通う高校は?(まだキャラが固まっていない高校はナシだヨ!) 安価下3 247 名前: ◆3tY9LUZmV5E6[] 投稿日:2014/07/29(火) 23 58 42.94 ID puF6aEjBO [3/3] 美穂子 210 未春 31 星夏 34 純代 29 華菜 78 貴子 25 京太郎「入学式かぁ……」テクテク 「キャッ」ドンッ 0~50 キャップ 51~60 未春 61~70 星夏 71~80純代 81~90 華菜 91~99 コーチ 254 名前: ◆3tY9LUZmV5E6[] 投稿日:2014/07/30(水) 00 03 40.30 ID ITCKc3GWO [1/7] 星夏「あ……ごめんなさい」 京太郎「こっちこそごめんな、一年生だよな?」 星夏「あ……はい」 京太郎「俺も一年生だからよろしくな」 星夏「は……うん、よろしく」ニコッ 京太郎「おうっ!」 星夏 好感度上昇安価下 257 名前: ◆3tY9LUZmV5E6[] 投稿日:2014/07/30(水) 00 06 23.92 ID ITCKc3GWO [2/7] 星夏 44 京太郎「一緒に麻雀部入ろうとか言われたけどどうしようかな……」 どうする? 1.行かない 2.行くぜ! 260 名前: ◆3tY9LUZmV5E6[] 投稿日:2014/07/30(水) 00 12 11.48 ID ITCKc3GWO [3/7] 京太郎「すいませーん、入部希望です」ガラッ 0~50 キャップ 51~60 未春 61~70 星夏 71~80純代 81~90 華菜 91~99 コーチ 264 名前: ◆3tY9LUZmV5E6[] 投稿日:2014/07/30(水) 00 15 02.56 ID ITCKc3GWO [4/7] 純代「……」ギロッ 京太郎「ヒィッ」 純代「これ、入部届けだよ」 京太郎「は、はい」 純代「よろしくね」ニコッ 京太郎(優しい人だった……) 純代 好感度上昇安価下 266 名前: ◆3tY9LUZmV5E6[] 投稿日:2014/07/30(水) 00 18 19.83 ID ITCKc3GWO [5/7] 純代 49 0~50 キャップ 51~60 未春 61~70 星夏 71~80純代 81~90 華菜 91~99 コーチ 安価下 268 名前: ◆3tY9LUZmV5E6[] 投稿日:2014/07/30(水) 00 20 36.39 ID ITCKc3GWO [6/7] 星夏「ねぇ……須賀君って麻雀打てるの?」 京太郎「」 星夏「え……」 京太郎「頼む、教えてくれ」 星夏「ええーーー!?」 星夏 好感度上昇安価下 277 名前: ◆3tY9LUZmV5E6[] 投稿日:2014/07/30(水) 22 46 41.04 ID /9K1N4yDO [1/7] 星夏64 0~50 キャップ 51~60 未春 61~70 星夏 71~80純代 81~90 華菜 91~99 コーチ 282 名前: ◆3tY9LUZmV5E6[] 投稿日:2014/07/30(水) 22 54 00.70 ID /9K1N4yDO [2/7] 美穂子「……」シャーシャー 未春「君が入部希望者だね、男子君だけだけど大丈夫?」 京太郎「え……名門じゃ……」 未春「男子の麻雀部は無いんだ……ごめんね」 未春「でも、私達と合同で練習出来るからかなり強くなれるよ!」 京太郎「よし……頑張るぞ」 星夏「先にルール覚えて欲しい……」ハァ 未春 好感度上昇安価 284 名前: ◆3tY9LUZmV5E6[] 投稿日:2014/07/30(水) 22 56 07.00 ID /9K1N4yDO [3/7] まーたころもちゃんがヒロインになっちゃうぞ~ 未春 41 0~50 キャップ 51~60 未春 61~70 星夏 71~80純代 81~90 華菜 91~99 コーチ ラスト 294 名前: ◆3tY9LUZmV5E6[] 投稿日:2014/07/30(水) 23 07 24.86 ID /9K1N4yDO [5/7] 安価スレにならねえんだよぉっ! / ヽ ゚. i l | i | i | ./ | | | | | | l | | | | | ∨ | l l l l .' ヽ|iリ/∨//i /〈 /| /ヽ | | l/| | | | | |__───── .| └‐| └ .┘ | ! | | | .| | | ' | || | i'/ i i| | | | ..|l |i | | i| | | i、_! |、 | | | | i | |/// 、ヽiヽ、 |、|、 /ソ /i.,! /.// //`ヽ ` ヽヽ,!、//,..ノノ レ |.i /ヾ | |.i / | |.i| |、__ |.| | ゙、  ̄ ̄`ー―--、.__|.|_| 、゙、 | / /ニ| ├――‐'´ /-ri L___.ノノ i !、 |__,..| ,∧ | !| | | |ト|、_ |i |i | | _,A-┼―‐!| |.| |i |i !、A |V| 川. -H ! /| ゝ! _」┘ー‐┘  ̄ ̄  ̄ ̄ ̄`  ̄ ̄` `ニー┘L-┬ !^´ 彡'=≠==ミ、、 | !.| ´ / ヽヽ | N __,............、 L i i i ヾi | | | __彡ィ≠ーテ‐┬- ィ..{ !.....! | | i. 7'")_!、__ノ_C′ ! ..、;;;;;ノ..r┘ | | | ゝ=====シ .!.| .! ,, ,, ,, ,, ,, ,, ,, ,, |.ト、 ! /////// /////// | | ヽ! " " " " ′ " " " " 美穂子「ふふっ……」 299 名前: ◆3tY9LUZmV5E6[] 投稿日:2014/07/30(水) 23 17 24.09 ID /9K1N4yDO [6/7] 美穂子 max(言うまでも無い) 崩壊の足音が迫る。 堕落の元が歩み寄る。 純愛が、狂愛がーー 健気な鎖で京太郎を縛る。 美穂子「ーー入部希望者かしら?」ニコッ 京太郎「あ……はい」ドキッ 美穂子「じゃあ、教えてあげるわね」スッ 京太郎(近いし、胸がーー)ドキドキ 初めて会った瞬間から二人の間に距離は無かった。 美穂子「……」ニコニコ 304 名前: ◆3tY9LUZmV5E6[] 投稿日:2014/07/30(水) 23 30 59.57 ID /9K1N4yDO [7/7] バッドエンド(笑)スレよりはマシかな? とある日の昼休みの屋上 京太郎「キャプテンに弁当を作ってもらえるなんて最高です!」ワーイ 美穂子「本当?嬉しい……///」 心地よい風が頬を撫で、夏の始まりを予感させる太陽が二人を照らす。 美穂子「さぁ、食べてね」ニコッ 京太郎「いただきまーす!」 美穂子「……」 人間には我慢がある。 彼女の場合は我慢が出来なかった、それだけだった。 308 名前: ◆3tY9LUZmV5E6[] 投稿日:2014/07/31(木) 00 44 45.65 ID R8HHW3lNO [1/3] 京太郎「うーん……」 京太郎(今日は休みだ) 1.起きる 2.起きない 315 名前: ◆3tY9LUZmV5E6[] 投稿日:2014/07/31(木) 01 03 03.73 ID R8HHW3lNO [3/3] ゾロ目ボーナス!三本場! トントントン コトコト 京太郎「ん……いい匂い……」 京太郎(隣の住民さんかな?) 京太郎は幼い頃に父と母を亡くしてからは親戚を転々とし結局は両親の遺産で一人暮らしをしている。 だから、咲以外の人間がこうして京太郎が寝てる間に朝食を作ることは確実にあり得ない。 京太郎「ん……」 「あら、もう起きたのね」ニコッ 京太郎「母さん……?」 美穂子「まだ寝ぼけてるのかしら……?」クスクス 京太郎「あ……キャプテン」 317 名前: ◆3tY9LUZmV5E6[] 投稿日:2014/07/31(木) 01 13 34.64 ID NBrHb0eSO [1/2] 美穂子「朝御飯、出来てるわ」 京太郎「じゃあいただきまーす!」 美穂子「良く噛んでね」ニコッ 優しく微笑む……果たしてそれは慈愛の女神か歪みの魔女の笑顔かは京太郎の考え方次第である。 最も今は前者だろう。 美穂子「美味しい?」 京太郎「はい!」 美穂子「良かった……もし気に入られなかったらどうしようかなって思ってたの」 京太郎「キャプテンの作る料理は……いちば……とても美味しいです!!」 美穂子「……」ピクッ 322 名前: ◆3tY9LUZmV5E6[] 投稿日:2014/07/31(木) 01 21 16.46 ID NBrHb0eSO [2/2] 京太郎「そういえばキャプテ……」 スッ 京太郎の唇に美穂子の人差し指が優しく触れる。 美穂子「美穂子……って呼んで?」 京太郎「あ……大丈夫ですか?」 美穂子「逆に言うと、京太郎君以外には呼ばせたくない……」ジッ 京太郎の目を凝視する。 常に閉じている目も開かれ、微笑んではいるが目は笑っていない。 京太郎「じゃあ……美穂子……さん」 美穂子「っ~~~!」ゾクゾク 美穂子「はい、京太郎君」ニコッ 京太郎「美穂子さんはどうして俺の家を?」 美穂子「……」ピタッ カチッカチッカチッカチッ 空気が凍り、沈黙、時計の針が鳴り続ける。 324 名前: ◆3tY9LUZmV5E6[] 投稿日:2014/07/31(木) 01 32 09.97 ID KOWJnJI2O 美穂子「……」 京太郎「……」 美穂子が醸し出す雰囲気に対して京太郎は無意識に後ずさる。 座りながらでも、手でなんとか逃げようと。 美穂子「コーチから教えてもらったの。念の為って」 美穂子「それに、お母様にもご挨拶しようと思って」 京太郎(ん……お母様?) 京太郎「どうして俺の母さんに挨拶をしようと?」 美穂子「ほら、色々あるから……ね?」ニコッ 京太郎「いやー俺、両親が亡くなったから居ないんですよね」アハハ 330 名前: ◆3tY9LUZmV5E6[] 投稿日:2014/07/31(木) 11 43 50.32 ID tLBR47UQO [1/5] 京太郎「俺がちっちゃい頃に交通事故でポックリ」 美穂子「そうなの……」ポロッ 美穂子「可哀想……」ポロポロ 京太郎「ちょっと……!」 京太郎「泣かないでくださいよ!」 美穂子「うっ……ひっく……だって……」ポロポロ 俯きながらも涙を流す美穂子。 とても辛い境遇。 でも……どうしてだろうか。 それは彼女の歪みなのか。 京太郎「……」アセアセ 彼女はとても優しい……が。 331 名前: ◆3tY9LUZmV5E6[] 投稿日:2014/07/31(木) 11 49 47.03 ID tLBR47UQO [2/5] } / `` / i′ ヽ ¨` `ヽ { __, --y- '´ ヽ - '´ ハ ∧ } ,. < 八 _,. ≦-‐─ヘ ,. >‐< ハ / ノ / i´ ハ ∧ 美穂子「……」ニヤッ 笑みが止まらなかった。 332 名前: ◆3tY9LUZmV5E6[] 投稿日:2014/07/31(木) 11 56 56.52 ID tLBR47UQO [3/5] 美穂子「……」ギュッ 京太郎「……!」 京太郎「ちょっと……!」 京太郎「美穂子さん!?」 美穂子「今まで辛かったわね……」ナデナデ 京太郎「……」 美穂子「私に身を委ねて……ね?」 京太郎「……」 京太郎(美穂子さんの匂い……美穂子さんの感触……とても心地良い) 京太郎(それになんだか眠くなってーー)ウトウト 0~97 委ねる 98 委ねない 334 名前: ◆3tY9LUZmV5E6[] 投稿日:2014/07/31(木) 12 03 51.27 ID tLBR47UQO [4/5] ーー何が起きたのか、覚えていない。 散乱する服、下着、ティッシュ。 起きた頃には全てが終わっていた。 トントントン コトコトコトコト 京太郎(これは……夢なのか?) 美穂子「あら、起きたのね」ニコッ 美穂子「お昼ご飯、出来てますよ?」 京太郎(裸エプロン……) 咄嗟に目を背けてしまう。 美穂子「……」スタスタ 見えない鎖を持って歩み寄る。 京太郎の目の前へ、わざわざ。 美穂子「さっ……食べましょ?」 もしこれが夢だったのなら。 ーー覚めることは無いだろう。 344 名前: ◆3tY9LUZmV5E6[] 投稿日:2014/08/01(金) 00 52 01.73 ID Lc4ADC+2O [2/2] 京太郎「美穂子さん……」 美穂子「どうしたの?」キョトン 京太郎「いや、もう……美穂子って呼ばなきゃ駄目なのかな」 美穂子「……///」 京太郎「俺……好意に気付いてたけど逃げてました」 美穂子「……」 京太郎「でも……こんな事で……」 美穂子「卑怯……かも知れないわ」 京太郎「俺は嫌だ。美穂子が怖い」 美穂子「でも私は京太郎君……京太郎が好きなの」 京太郎「考えさせて……もらえませんか?」 美穂子(宮永咲……) 美穂子「ええ、大丈夫」ニコッ 素直に答えに従うとは言っていない。 347 名前: ◆3tY9LUZmV5E6[] 投稿日:2014/08/01(金) 01 05 51.60 ID fEdRafWwO [2/2] 咲 28 駄目……だね(暗黒微笑) タッタッタ 咲「今日は京ちゃんに朝御飯を作ってあげよう」 必死に覚えた京太郎の家への道。 もう何度目だろうか、彼女が京太郎に御飯を作ってあげるのは。 もう何度目だろうか、彼女が自分の想いを伝えそびれるのは。 ドンッ 「きゃっ」 咲「あ……ごめんなさい!」 美穂子「いえ……大丈夫……宮永咲さん……だったかしら?」 咲「あなたは……?」 美穂子「……」ニコッ 三年間の想いがこの出会いにより崩れ落ちるとは彼女は想いもしていなかった。 350 名前: ◆3tY9LUZmV5E6[] 投稿日:2014/08/01(金) 01 36 45.67 ID I0wkQYZNO [1/7] 美穂子「丁度良かった……」 咲「え……?」 美穂子「私は京太郎の彼女です」ペコッ 鋭い衝撃だった。 咲の何かが崩れ落ちた。 咲「あ……京ちゃんって彼女居たんだ」ギュッ 料理の用意をした荷物を握る手が強くなる。 美穂子「……」チラッ 自分以外の鎖は断ち切ればいい。 美穂子「あのね、貴女が京太郎に料理を作ってあげるのはもうやめて欲しいの」 咲「っっ……!」 美穂子「これからは私が全部やるから……」 ガシッ 美穂子「いたっ……」 咲「嘘だよ……京ちゃんは騙されてるんだ」ギリギリ 咲「だから……許さないっ!」ゴッ 美穂子「……」 . / .′′ ! i i ! | ! | ! i i||! | i ′ ,′i |i |i ! | | l ! | i | ! | ! | li | | | i i | || !| _,|_jl | |! |f|丁lT¬ー-| i| | | | | | | lj.イ「{|l ト、 { li、 l|リハノ}从 ,}| | || | | | | ヘハ八从| ヽリ ヽ|、{,.ィテ示云ミ、| | |.!. 、l |\| ト、,ィf云示ヽ うハ ri } | | i l !. ヽ{ヽ{ヽハ {{ ゙ぅi.,_ハ ヾ=‐' ! | | |.| |i ∧ ヽ-‐' l ! || | l | || j ∧ 、 | ! !| | | | || |′ ', | | l l | | | || | 人 ` ̄ / || ! ! ! ! | || | / !> ...__ _.. イ ! | ! | ! || || l / |. 丁 T ´ || ! | ! || 既にその双眸は一つの関係の終わりを視ていた。 351 名前: ◆3tY9LUZmV5E6[] 投稿日:2014/08/01(金) 01 38 33.06 ID I0wkQYZNO [2/7] ーーepilogue 母性 355 名前: ◆3tY9LUZmV5E6[] 投稿日:2014/08/01(金) 01 46 29.05 ID I0wkQYZNO [3/7] 京太郎「咲……来ないな」 美穂子「大事な……友達なのに」 京太郎「どちらにせよ、俺には美穂子しか居ないのかもな」アハハ 居ないと言うのは誤用である。 ーー美穂子以外は近寄れない。 外堀は既に埋められていた。 美穂子「ねぇ……答え教えて?」 京太郎「……」 京太郎「俺は美穂子しか居ないよ、美穂子以外に誰もいない」 京太郎「美穂子は凄いよ」 美穂子「……」ニコッ 京太郎「大好きだよ」 美穂子「嬉しい……」 京太郎「でもな……」 356 名前: ◆3tY9LUZmV5E6[] 投稿日:2014/08/01(金) 01 47 28.08 ID I0wkQYZNO [4/7] 「ーー俺と言う人間を壊したんだぜ?」 358 名前: ◆3tY9LUZmV5E6[] 投稿日:2014/08/01(金) 01 50 41.28 ID I0wkQYZNO [5/7] . / ヽ / ′ .. / ′i i i i i . ′ ′ i i ii i i i i i i .. i i i i_」iLi _i i i i i i . i i i i ´i i i i` i i ii i _i_!_ ,′ i } i 八 i ii i ii i { i !{ ii i ii i 从 /`ヽ i ′i. ヽ从小「八八八从__i从__ハノ__//ハ// ノ ノ/ i |. ′|{ ___ x''丐ミメ、ヽィイl/ | ′ i ゞ=≠'' し' ハV/^ i | ′ i . . . r辷'゚シ′/ i | ′ i ,  ̄^` / i | ′ 人 . . /// i | ,′ / / へ、 ‐ - イ// i | ,′ / / // ト . .イ // ii | ,′ / // / } ー ´{ |// jj | ,′ / / // /..斗ノ ト .」.'/ / / |. {{{ { i{ {>'" r{ ノ〉 `ヽ/ / | r‐くく { i{ | |ー-、 ,′ { { //从ノ 「大丈夫、直してあげる。人間関係も人としても人間としての地位もこれからの人生も京太郎と言う人間も全て」 「ーー須賀美穂子として」ニコッ カンッ 362 名前: ◆3tY9LUZmV5E6[] 投稿日:2014/08/01(金) 01 58 24.24 ID I0wkQYZNO [7/7] 年上って奴はいつもおかしなコンマを出しやがりますね 復讐編は一旦中断です。もし再開をしたかったら、復讐編再開と打ってください 意識が混濁としている。 酷い夢を見ているようだ。 何回も何回も酷い目にーー 咲……? 京太郎「はっっ……!」ガバッ 京太郎「夢か……」 京太郎「嫌な夢を見てしまった」 京太郎「そんな事よりも今日は入学式だ!」 京太郎「楽しみだな」 可愛い女の子と……うへへ。 京太郎が通う高校は?(まだキャラが固まっていない高校はナシだヨ!) 安価下8 420 名前: ◆3tY9LUZmV5E6[] 投稿日:2014/08/01(金) 17 51 34.37 ID fe4RKH6jO [8/9] すまなんだ……まこはどうやっても存在抹消エンドが思い付いてしまって一旦放置してしまいました。 シロ 18 エイスリン max 胡桃 max 塞 41 トヨネ 49 0~10 シロ 11~40 エイスリン 41~70 胡桃 71~80 塞 81~99 トヨネ 428 名前: ◆3tY9LUZmV5E6[] 投稿日:2014/08/02(土) 00 35 10.66 ID DOkcQOkTO [1/4] 胡桃「……」 邪魔な女が四人程居る。 全員親友だけれども、この感情の前には邪魔な物だ。 胡桃「あ、京太郎」 京太郎「胡桃さん」アッ 胡桃「ねぇ、充電してもいい?」 京太郎「部室に着いたらで、大丈夫ですか?」 胡桃「うん、大丈夫」 胡桃「……」 今日も見せつけてやろうと。 429 名前: ◆3tY9LUZmV5E6[] 投稿日:2014/08/02(土) 00 37 30.48 ID DOkcQOkTO [2/4] 京太郎「部活にでも行くか」 0~10 シロ 11~40 エイスリン 41~70 胡桃 71~80 塞 81~99 トヨネ 433 名前: ◆3tY9LUZmV5E6[] 投稿日:2014/08/02(土) 00 43 21.23 ID DOkcQOkTO [3/4] (入学してから数ヶ月後のお話です) 豊音「あっ、京太郎君だ」ヒョイッ 京太郎「……」 女性に持ち上げられる。 身長がとても高い年上の綺麗な笑顔が似合う女の人。 独特な妖艶さも持ち合わせていた。 京太郎「豊音さん」 豊音「?」ニコッ 京太郎「その……持ち上げるのやめてもらって良いですか?」 豊音「うん。分かったよー」ニコッ 豊音 好感度上昇安価下 435 名前: ◆3tY9LUZmV5E6[] 投稿日:2014/08/02(土) 00 52 42.26 ID DOkcQOkTO [4/4] 豊音 69 行動フェイズ夕方(とても懐かしい) 京太郎「さて、何をするか」 1 「雀荘に行ってみようかな」 2「街をうろうろするかな」 3「メールしようかな」 4「電話しよう」 5「LINEしよう」 6.TwitterとFacebookに登録 安価下2 452 名前: ◆3tY9LUZmV5E6[] 投稿日:2014/08/02(土) 22 41 32.74 ID YwAFkbSIO [1/3] 和「……」スタスタ 京太郎「!」 和「……」スタスタ この出会いは。 京太郎「そこのあなた」 和「?」 京太郎曰く。 京太郎「良ければ俺とーー」 和「はぁ……?」キョトン 京太郎「友達になってください」ニカッ 運命的な出会いだった。 和 好感度上昇安価下 455 名前: ◆3tY9LUZmV5E6[] 投稿日:2014/08/02(土) 22 43 13.40 ID YwAFkbSIO [2/3] 京太郎「遠出した甲斐があったな」ウンウン 行動フェイズ夜 京太郎「さて、何をするか」 1 「雀荘に行ってみようかな」 2「街をうろうろするかな」 3「メールしようかな」 4「電話しよう」 5「LINEしよう」 6.TwitterとFacebookに登録 安価下2
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http //ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1377983742/ 久「そう。インターハイも終わって夏休みも残り少ないけど後身育成の為にね」 和「合同と言うことはまた以前の3校ですか?」 久「いいえ。今度は別の学校よ」 まこ「ほう。いったい何処とやるんじゃ?」 久「なんとあの白糸台! そしてもう1校、阿知賀女子が来るわ」 咲「白糸台!? それってお姉ちゃんの」 久「ええ。話を持ち掛けてくれたのは阿知賀の赤土先生なんだけど、じゃあ一緒にどうかって白糸台に連絡を取ったら先方も是非にって」 咲「わぁ、じゃあ久し振りにお姉ちゃんに会えるんですね」 優希「咲ちゃん嬉しそうだじぇ!」 和「よかったですね。咲さん」 咲「うん! ありがとう、優希ちゃん和ちゃん」 咲「あ、でも……合同合宿って事は京ちゃんは……」チラッ 京太郎「あ、はは……まぁ俺に気にせずみんなで行ってきてくれよ」 久「ああ、今回は須賀君にも参加してもらうから」 久以外「えっ!?」 久「言ったでしょう? 後身育成の為の合宿だって」 久「須賀君も立派な部員なんだから。もっと強くなってもらわないとね」 和「けど、私達は構いませんが先方は大丈夫なんでしょうか」 久「その点もだーいじょーうぶ。バッチリ許可を取ってあるから」 久「雑用を任されるって言ったら二つ返事でOKしてくれたわ」 京太郎「あはは、はぁ……雑用するのは確定なんですね」 久「そりゃ唯一の男手なんですもの。頼りにしてるわよ男の子」 京太郎「はぁ……わっかりました! 雑用でもなんでもやりますから是非連れて行ってください!」ペッコリン 久「よし! 良い返事ね」 咲「よかったね京ちゃん!」 和「頑張りましょうね須賀君」ニコ 京太郎「ああ! ありがとな咲、和」 優希「これで少しは成長してくれれば京太郎も練習相手になるんだじぇ! 今のままじゃよわよわ過ぎてただのカモだじぇ」 和「優希、そんな言い方をしてはダメですよ」 京太郎「はん! 見てろよ今にお前より強くなってやるからな!」 優希「ほほう! このゆーき様より強くとは大きく出たもんだじゃ」 まこ「くく、まぁ練習相手云々は置いておくとして合宿の間お前さんをシゴけるのかと思うとなかなか楽しそうじゃの」ククク 京太郎「う、お、お手柔らかにお願いします」 久「はいはい意気込みもいいけどこっち注目」パンパン 久「合宿は3日後。はぐれても行けないからいったん学校に集まること。良いわね咲?」 咲「な、なんでそこで私に振るんですかぁ?」 咲以外(そりゃ……) 京太郎「じゃあ当日の朝は俺が迎えに行ってやるよ」 咲「学校までなら迷わないよ!」プンプン まこ「はいはいじゃれないじゃれない」 咲「じゃれてません!///」 久「と、まぁそう言うわけだから明日から当日まで部活はお休みね準備とかもあるでしょうし。いいわね」 久以外「はい」 久「じゃあこれで今日の部活は終了。解散!」 全員「お疲れ様でした!」 ――――― ――― ― 1年生が帰った後 まこ「のう久、この合宿ってのは」 久「相変わらず聡いわね。そうよ」 久「あの子達のおかげで夢の全国制覇を達成できたこれはそのちょっとしたお礼よ」 まこ「また回りくどい事を、素直に慰安旅行だと言えばよかろうが」 久「嫌よそんなの、なんか……恥ずかしいじゃない///」 久「それに合宿って言うのも別に嘘ってわけじゃないわ。ただそういう言い方も出来るってだけよ」 まこ「はいはい。お前さんがそう言うならそういう事にしとくか」 久「あ、なにその言い方、可愛くない」 まこ「はいはい。さーてわしも帰るとするか」 久「早!? あ、ちょっと待って」 まこ「ほれ、はようせんか」スタスタ 久「言いながら置いていかないでよ! ちょっとまこー!」タタタ ガチャ、バタン!、カチャン 電車に揺られバスに揺られやって来ました合宿場。 京太郎「へぇ、なかなか良いとこですね。落ち着いた感じで」 まこ「なんじゃノスタルジックな感じじゃの」 優希「そんなことより早く行こうじぇ!」 京太郎「そうだな。…………ん?」 優希に促がされながら歩き出そうとするとあるものが目に留まる。 その名も自動販売機。 京太郎「ふむ……」 逡巡、後の閃き。 京太郎「すまん。ちょっと待っててくれ」 咲「京ちゃん?」 咲の声を半ば無視しつつ、俺は自販機に硬貨を投入。 ボタンを押して商品を取り出す。うえぇ熱い。 和「飲み物ですか? それなら私、水筒にアイスティーを入れてきましたけど」 日傘を差した和がそういって少し手荷物を振ってみせる。 優希「うわぁしかもホットコーヒー。京太郎、暑さでとうとう頭までやらっれちゃったじぇ」 京太郎「ああ、これはこれで良いんだよ。その内わかる。和のは後の楽しみにさせてもらうよ」 和「はぁ……」 要領を得ないと言った感じだ。でしょうねぇ。 久「あなた達、しゃべってると置いてくわよ」 1年生「はーい」 旅館前 その玄関先でごろ巻いてるあの集団は、 久「弘世さん」 菫「! ああ、竹井部長か。先週の電話以来だな」 振り返ったのは白糸台の部長である弘世先輩。 照「咲、久し振り」 弘世先輩と並んで咲のお姉さんである照さんが振り返る。 咲「うん。直に会うのは久し振りだねお姉ちゃん」 咲は照さんに会えて本当に嬉しそうだ。 照「咲、少し見ない間にまた大きくなって」 咲「やだお姉ちゃん、親戚のおばさんみたい」クスクス 2人もいろいろあったが今となってはそれも過去。気兼ねなく話せている。 美しい姉妹愛だ。 誠子「お久し振りです!」ペッコリン 尭深「お久し振りです……」ペコ 亦野先輩と渋谷先輩が挨拶とともに会釈をしてくるのでこちらもそれに応える。 そして残りの1人は…… 淡「サキー! ユッキー! ノドカー! 久し振りー!!」 さーてうるさいのが来たぞぉ。 周囲を見て回っていたんであろう一際やかましいのが向こうから突っ走ってくる。 淡「わーい!」ダキッ 咲「わわ、もう淡ちゃんってば」 和「お久し振りです淡さん」 優希「久し振りだじぇ!」 淡「うん! 2人とも久し振り!」 女の子が4人でニャンニャンしている。 微笑ましい。 淡「お?」 再会の挨拶もそこそこに、俺に気付いた淡がこちらに近付いてくる。 淡「よ!」 京太郎「おう」 かっっる…… 淡「ふーん、ほーう……」ジロジロ なんすか? 淡「やーい荷物持ちー」ケラケラ 京太郎「うっせ、力仕事は男の仕事なんだからいいんだよ」 淡「”男の”じゃないでしょ、”キョータローの”でしょ」ケラケラ 淡「それより私喉渇いた。なんか買ってきて」 京太郎「ああ、そんなことを言い出すんじゃないかと思って用意してあるよ。ほれ」 そう言って俺は先程買った缶コーヒーを差し出す。 淡「うえ、コーヒー……しかもホットで無糖。これやだ! 苦いもん」 京太郎「そうだと思ったから買った」 淡「むぅ~!」ブンッ 京太郎「おわっ!? おま、投げるなよあぶねぇな!」 こいつ、中身の入ったスチール缶を全力投球しやがった。 相変わらず無茶苦茶な奴だな。 菫「おい淡、遊んでるなら置いてくぞ」 部長と話をしていた弘世先輩が淡を呼び付ける。 どうやら話は終わったらしい。 って言うかこのやり取りさっき見たな。 淡「あ、待ってよスミレー!」 先立っていた白糸台のメンバーに合流していく淡の後姿を見ながら俺は地面に転がるスチール缶を拾い上げる。 照「じゃあまた後で」 淡「また後でね! サキ!」 咲「うん、また後で」フリフリ 淡「……」 淡「キョータローのアホ! べー!」 あっかんべーをした後そのまま照さん達に付いて建物の中へ入っていく。 まったく、やれやれだぜ。 久「じゃあ私達も部屋に荷物を置きに行きましょうか」 和「はい」 部長に促がされて歩みを進める清澄の面々。 咲「見てたよ京ちゃん。ダメだよああいうの」 京太郎「いやいや咲さん。あれは俺らなりのコミュニケーションでしてね」 和「どこの地域限定のコミュニケーションですか」 京太郎「き、今日の和は突っ込み厳しいね」 prrrrrrr 咲「ケータイ?」 優希「誰だじぇ?」 京太郎「すまん俺だ。ん、っと……」 ズボンの後ポケットに突っ込んでいて携帯電話を取り出そうとするが荷物が邪魔で上手く取れない。 咲「片方持つよ」 京太郎「あ、すまん」 咲に荷物を分担してもらい、俺は取り出した携帯電話の液晶を眺める。そこには『赤土先生』の文字。 嫌な予感がする。 京太郎「はいこちら宇宙大統領。イタズラ電話の場合は銀河的に抹殺……」 晴絵『もしもし須賀君? 私、赤土だけど』 京太郎「あ、はい。須賀です。はい」 もっと乗っかってきてほしかった。 晴絵『悪いねー急に。今どこ?』 京太郎「今ですか? ちょうど玄関前ですけど」 晴絵『お、タイミング良いねぇ。じゃあ裏の駐車場までヨロ』 京太郎「え?」 晴絵『そんじゃね、待ってるから! よろしくー!』ガチャッ、ツー…ツー… そして唐突に切れた。 台風みたいな人だ。 咲「京ちゃん?」 京太郎「デートに誘われましたー」 咲「え!? デートって、ええっ!!??」 久「モテること」 咲「デートって、え!? 京ちゃん私聞いてい、聞いてないよ!?」 和「落ち着いてください咲さん。あれはどう見ても用事を押し付けられただけです」 咲「あ、え、そ、そうなの? 京ちゃん」 京太郎「まぁ、はい。そうなんだけどね」 まこ「で、誰からだったんじゃ?」 京太郎「阿知賀の赤土先生が。なんか駐車場まで来てほしいって」 まこ「駐車場か。地下駐車場じゃなくてよかったの」 京太郎「地下?」 まこ「いや気にせんでいい」 久「駐車場ってことは車までってことね。とするとなにかの荷物運びかしら」 京太郎「おそらく」 和「どうします? 私達も行きますか?」 京太郎「いや特になにも言ってなかったしたぶん俺だけで良いと思う。みんなは先に荷物降ろしてきてくれよ」 咲「じゃあ京ちゃんの荷物は私が運んでおこうか?」 京太郎「いいよいいよ、別に。玄関ホールのどっか適当に置いといてくれれば」 咲「でも……」 久「咲。ここは須賀君を立ててあげましょう。きっと須賀君の1ミリ程のプライドが許さないのよ」 事実その通りだけどそういわれるとなんか悲しい。 咲「わかりました。じゃあ京ちゃん、用事が済んだらお昼、一緒に食べようね」 京太郎「おう!」 女衆が引き上げていくのを見送った後、俺は1人建物の裏手に回る。 コンクリで綺麗に舗装された駐車場にはほとんど車が停まっていない。 俺は視界を巡らせ目当ての人物を探す。いた。 晴絵「やぁ、悪いね。わざわざ」 京太郎「どうも、お久し振りです」 晴絵「はい、お久し振り。で、早速で悪いんだけど」 そう言って先生は車の荷台を開ける。 晴絵「これ、運んでもらって良いかな?」 なんだこりゃ、いや日本人なら誰でも知ってるようなものだけどなんでこれが今ここに? 京太郎「なんですかこれは?」 晴絵「なにって、炬燵だけど」 京太郎「それは把握してます(直伝)」 晴絵「悪いんだけどそれ、上まで運んでってくれない」 京太郎「はぁ、まぁ良いですけど」 なんで炬燵。真夏に炬燵? いや待て、いるだろ。知り合いに1人。真夏でもこれを必要とする人が。 京太郎「これってやっぱり宥さんの?」 晴絵「そーそー、大正解」 っしゃーっ!! なんかやる気出て来た。 京太郎「OK! 任してください」 晴絵「君ならそう言ってくれると思ってた! よ! 男前!」 京太郎「よしてくださいよ! おだてられると調子に乗るタイプなんで」 晴絵(だからおだててるんだけどな~) 京太郎「それじゃあ、よっと」 掛け声で勢いをつけて一気に持ち上げる。あ、あんまり重くない。 京太郎「これなら炬燵布団も一緒に持っていけそうですね。どこですか?」 晴絵「へぇ、素直に驚いた。結構力持ちなんだ」 京太郎「そりゃあ、日々のあれこれの賜物ですよ」 晴絵「じゃあ、ホントに悪いんだけどよろしくね」 京太郎「はい。任されました」 同行していた赤土先生と途中で別れ、宥さんと玄さんの宿泊する部屋に向かう。 京太郎「え、っと確かこっちだよな」 ?「京太郎?」 お、この声は…… 京太郎「鷺森先輩、トゥーッスッ!!(舎弟風)」 京太郎「お久し振りッス!! お変わりないッスか!?」 灼「うん、久し振り。……その荷物、宥さんの?」 京太郎「うッス!!」 灼「ならそこを真っ直ぐ行ったところだよ」 京太郎「アザッリャッスッ!!」 灼「じゃあ私、ハルちゃんの所に行くから。がんばって」フリフリ 京太郎「トゥーッスッ!!(舎弟風)」 去っていく鷺森先輩が見えなくなってから下げていた頭を上げる。 京太郎「さて、行こうか」 コンコン <ハーイ 京太郎「失礼しま~す」ソロ~リ ノックの返事を聞いてゆっくり戸を開く。 宥「あ、京太郎君」 京太郎「どうもどうも、お久し振りです宥さん。本日もご機嫌麗しゅう」 宥「うん。久し振り」ニコニコ そろそろ久し振りという単語がゲシュタルト崩壊してきそうだ。 京太郎「1人ですか?」 部屋で1人座っていた宥さんが立ち上がり出迎えてくれるが、我がベスト・オブ・マイフレンズの姿は見えない。 宥「うん。玄ちゃんは穏乃ちゃんや憧ちゃんと一緒に、和ちゃん達に会いに行ったよ」 京太郎「そうなんですか」 そりゃ残念。 宥「それ持ってきてくれたんだ。炬燵」 京太郎「あ、はい。赤土先生に頼まれて」 宥「そうなんだ。ごめんね? 自分で持って行くって言ったんだけど……」 申し訳なさそうにシュンとしてしまう宥さん。 なぜかこっちまで申し訳ない気持ちになってしまう。 京太郎「おっと、待ってください。俺はお礼を言われこそすれ、謝られるような事をしたつもりはないですよ?」 ちょっとキザったらしかったかな。 俺の言葉にしばしキョトンとした後、口元を押さえてクスクスと笑い出す宥さん。 宥「ふふ、そうだね。ありがとう京太郎君」 ああ、やっぱり女性の笑顔は良いね。明日への活力になる。 それが美人ならなおさらね。 京太郎「じゃあちゃっちゃと組み立てちゃいましょうか」 宥「ええ!? そんな悪いよ」 京太郎「いえ実はこう見えて僕、炬燵の組み立てが趣味でして1日に1回は炬燵組まないと気がすまないんですよ」 宥「ええ~」 京太郎「ほらほら、ちゃっちゃとやりますよ。ちゃっちゃっちゃっと」 宥「わわわ、私も手伝うよ~」 そんなこんなで炬燵完成。 部屋の隅の邪魔にならない場所に設置。そこはまさに宥さんだけの聖域。 宥「よかったら京太郎君もどうぞ」ニコッ 京太郎「あ、これはご丁寧にどうも」ペコ ゴソゴソ あ~ 宥「あったかいね~」ニコニコ …………………………………………あっつ。 やっべぇ、これやっべぇ。 宥「~♪」ホコホコ 京太郎「……」ダラダラ つい流れでご一緒することになってしまった。 いや、宥さんとご一緒するのはやぶさかではないのだがこれはちょっと。 京太郎「……」チラッ 宥「?……」ニコ 微笑まれてしまった。 普段の俺なら「暑い!もうお家帰う!」といって跳び出しているところだが、が! そんな俺を見たら宥さんはどう思うよ? 涙目ぞ? 故意に宥さんを悲しませようと思えるほど俺はまだこの世界に絶望しちゃいないが、はてどうしたものか。 尭深「……」 な ん か 1 人 増 え て る ! 尭深「……」ジョー ティ○ァールですか、なかなか良いポットを使ってますね。 尭深「あの……お茶、どうぞ」スス 宥「あ、どうも~」 尭深「須賀君も」 京太郎「あ、すみません。ありがとうございます」 宥「……」ズズズ 宥「あったか~い」 平然と飲んだ。そしてめっちゃ幸せそうな顔してる。可愛い。 尭深「……」フーフー、ズズズ 湯のみ両手で持ってめっちゃフーフーしてから飲んでる。可愛い。 京太郎「……」ズズズ …………………………………………あっつ。 その後、なんかすごい3人でお茶飲んだり積み木やったり趣味の園芸(録画)を見たり、 治安警察特殊機動隊(ユーバーファルコマンド)との激闘だとか、ラインアーク攻防だとか、第6聖女がうんぬんかんぬんだとか、 俺と宥さんと渋谷先輩の三角関係からなるラブロマンス(願望)だとか、 もうアカデミー賞とかバンバン取っちゃう位の大スペクタクルが展開されたが割愛。 まぁこれで夏休みの絵日記の宿題に書くネタが出来たからよしとするか。そんな宿題ないけど。 で、今は3校全員がホールに集まっている。 咲「京ちゃん、大丈夫だった?」 京太郎「ん? ああ、なんか炬燵運ばされたけどただそれだけ。平気ヘーキ」 優希「この万年発情期の犬はすぐ他所の女の子と仲良くおしゃべりし出すからな。きちんと見張ってないとダメだじぇ」 京太郎「しゃべるのもダメなのかよ。大体ここ俺以外みんな女の子じゃん」 まぁ1人、年季の入った女の子がいらっしゃるけど。 京太郎「逆に俺が1人で壁に向かってブツブツしゃべってたらどう思うよう? 嫌だろ? 同じ部活の仲間的に」 優希「あー……」 咲「ち、ちょっとイヤだね……」 和「咲さんよく考えてください。だいぶ嫌です」 清澄カルテットで相変わらず中身のない雑談に耽っていたが、それも自然に収まりそれに合わせてか場がシンと静まる。 久「コホン、この度は3校合同合宿にお集まり頂き誠にありがとうございます」 穏乃「こう言うのって先生がアイサツとかするもんじゃないんですか?」ヒソッ 晴絵「良いの良いの。先生は生徒達の自主性を重んじる派だから」ヒソ 憧(面倒だっただけじゃないでしょうね……) 久「移動の疲れもあることと思いますので今日は自由行動ということで、よろしいでしょうか」 和「聞き覚えのある挨拶ですね」ヒソヒソ まこ「考えるの面倒じゃったんじゃろ」ヒソッ 久「それと、今回はうちの須賀君が参加することになりましたので。よろしくお願いします」 部長の言葉に自然と全員の視線が俺に集まる。 俺は一歩前へ。ぐるっとみんなの顔を見回 淡「……」ムスー なんかすげー目してる奴がいるんだけど。 穏乃・玄「……」ニコニコ、フリフリ にこやかに手を振ってもらえた。天使や。 淡「ふん……」プイ 京太郎「えっと、この度は俺の参加を認めて頂いてありがとうございます」 京太郎「えー麻雀とかいろいろ不慣れ、不勉強なことも多いでですがご指導ご鞭撻のほどよろしくお願いします!」ペッコリン <ワー、パチパチパチパチ 久「まぁ本人もこう言ってる事ですので、皆さんもビシビシこき使ってあげて下さい」 京太郎「任せてください! やりますよ俺は」 久「お、やる気満々ね男の子」 京太郎「もちろんですよ」 京太郎「なんか前回、長野でやった4校合同合宿で俺だけハブられましたけれど」 京太郎「それでも俺は部長に着いて行くという忠誠心の高さと心の雄大さここぞとばかりにアピールしていくって」 京太郎「そういう気概なんで!」 白糸台「……」ジトー 阿知賀「……」ジトー 久「ちょっ!? 須賀君あなたなに言ってるのよ! 違、みんな違うの! 仕方なかったの!」 久「だって来るのはみんな女生徒なのよ! 今回のが特例なの! やめて、私の悪者にするかのようなそんな目で私を見ないで!」 部長孤立! 経済制裁。 京太郎「……」 久「あなたも黙ってないでなにかフォローしてよ!」 京太郎「え? あー、大丈夫です! 俺、部長のこと尊敬してます!」 久「……」 久「なにが!? あなた連れて来てあげた恩を忘れてるんじゃないでしょうね」 京太郎「や、まぁそうなんですけど。けど言う時は言わないと」 久「良い度胸ね。須賀君は後で反省室に来るように」 え? ここそんなのあんの? まこ「はいはい。そこら辺にしときんさい。お前さんらが漫才始めたら日が暮れるわ」 それを言われたら反論の余地がない。 まこ「それじゃあ、堅苦しい挨拶はこの辺にして解散ということで」 全員「はい!」 染谷先輩が締めてこの場は解散となった。 咲「京ちゃん、さっきの約束」 京太郎「おう。昼飯のな、先に部屋に荷物置いてくるから待っててくれ」 宥さん達の部屋から直でこの場に来た為、俺はまだ自分の部屋すら確認していない。 部屋割りは、清澄、白糸台が5人部屋。阿知賀がティーチャー赤土を含む6人の大部屋らしい。 かく言う俺は1人部屋。まぁ個室って言うのも気楽でいいよね。 誰に気兼ねすることもない自由さと解放感、これは同室の人間がいては味わえない個室ならではですよね。 自己暗示で孤独感を誤魔化していたら俺の泊まる部屋に着いた。 まぁまぁゆーても外観が立派でしたし、きっと内装もなかなか趣のある…… …………………………………………せっま。 べぇ、まじやっべぇ。 これたたみ二畳くらいしかないですやん。これ。 布団敷いたらもうほとんどスペースないですやん。 部屋って言うか倉庫じゃん。 俺は部屋から顔を出して表を確認する。 『犬の間』 っと書かれていた。嫌なネーミングだ。 京太郎「いやいやいや、俺庶民だし? あんま広くても落ち着かないし? むしろこの閉塞感が心地良いし?」 狭い所が落ち着くのってなんでだろうねあれ? 自分を叱咤しつつ、この部屋唯一の特徴と言っても良い窓へと歩み寄る。 京太郎「ほら、窓を開ければこんな自然豊かな景色が……」ガラララ …………。 ガララ、ピシャ 京太郎「崖じゃねぇか」 もうこの時点で先行き不安なんだけど。 ガラッ 淡「……」 京太郎「? ……淡?」 今を生きる俺は部屋の間取りと言う5分前の絶望を過去へと追いやり、飯でも食って気持ちを落ち着けようと部屋を出た。 出た先には壁に凭れ掛かってる淡。 京太郎「どうした? 女子の部屋は向こうだろ? それとも俺になんか用?」 淡「あの、えっと……」 京太郎「ん?」 淡「さっきは、ごめん……」 京太郎「なにが?」 淡「だから、自分でもさっきの態度は酷かったかなって……だから……」 泣きそうな顔で、長く伸びた上質な金糸のような髪を弄っている。 京太郎「ちょっとごめん」ガラッ 断りを入れて一旦部屋に戻る。 淡「あ、え? なんで……!?」 戻ろうとするのを遮られた。 淡「やだ、怒らないで。謝るから! 嫌いになっちゃヤダ!」 京太郎「怒ってないから、ならないから。ちょっとだけ、な? すぐ戻るから」ポンポン 淡「ホントぅ?」 京太郎「ホントホント」 淡「絶対だからね?」 京太郎「おう!」 再び自室(仮)。 俺はわき目も振らずに窓へと駆け寄り盛大に開け放す。 うむ! 改めて見ても崖だ。 俺は肺いっぱいに空気を吸い込み、そして一気に解放した。 京太郎「可愛いいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいい!!!!」 カワイイイイイイイ イイイイ イイ … おい、なんだあれあんな可愛い生き物おるんかい? ガラ 京太郎「悪い。待たせたな」 淡「///」 京太郎「なにモジモジしてんの? なんかキモいよ」 淡「っ…………もう! キョータローのアホ!」アワー! 京太郎「そーそーお前はそういう風に不遜な感じでいろよ。そっちのがお前らしい」ナデナデ 京太郎「まぁたまにはさっきみたいなしおらしいのも悪くないけどな」 淡「あ、う…………うん///」アワワ… 京太郎「よし! じゃあ飯でも食いに行くか」 淡「うん! えへへ」ダキ 京太郎「おわ!? おおい、いきなりしがみ付いてくるなよ」 さっきと打って変わって上機嫌な淡が腕に抱きついて来る。 淡「いーんだもーん!」アワワ! 京太郎「ったく、現金な奴」 まぁそういうとこ嫌いじゃないけどね。 淡「そだ、ついでにちょっとジュース買ってきて」 京太郎「おい、あんま調子に乗るなよ」 咲「……」 京太郎「買出しですか?」 久「そうなのよ。実はここ、食事は自炊なんだけどどうも備蓄が空みたいなのよ」 京太郎「なるほど。そこで俺の出番ってわけですね」 京太郎「優希、お前なに食べたい?」 優希「タコス!」 京太郎「でしょうねぇ。言うと思ったよ」 京太郎「他のみんなは?」 和「そうですね。なにか軽いものでお願いします」 京太郎「あいよ。じゃあ、そうだなぁ……」 京太郎「今から行って帰ってくるとそんなたいした物作れないし簡単に出来るサンドイッチかなにかにするか」フンフム まこ「すまんの。お前さんにばっかり雑用を押し付けて」 京太郎「気にしないでくださいよ。これはこれで結構楽しいんですよ」 まこ「ありがとうな。……っで、それはそうとさっきから気になっとったんじゃが」 久「ああ、うん。実は私も気になることが1つ」 京太郎「なんですか?」 「なんで、京太郎(須賀君)の腕に大星さんがしがみ付いてるの(んじゃ)?」 淡「えへへ、キョ~タロ~」アワスリスリ 優希「やっぱり京太郎は天然ジゴロだじぇ」 和「麻雀もこのくらい熱心に取り組んでくれればいいんですが……」 京太郎(ボロクソ言うなこいつら) 咲「……」 京太郎「うわ、無言の咲めっちゃコワッ!?」 優和ま久「……」ジトー、シラー 咲「……」 ああ、ing系で俺の信用とかなんかいろいろが低下している…… 照「話は聞かせてもらった」バーン!! な ん か ま た や や こ し い の が 来 た ! 菫「なんというか、その……すまない」 お付の人も来ちゃったよ。しかも第一声が謝罪って…… 苦労なされてるんですね。 久「え、えーっと……宮永さん?」 照「買出しに行くんでしょう?」 久「ええ、まぁ」 照「私も行く!!」ドーン!! 清澄「……」チラッ 菫「うう、すまない……」 京太郎「さ、作戦タイム!」 照「了承」 照さん(と淡)をいったん放置し、弘世先輩を加えた6人で顔を突き合わせて作戦を練る。 京太郎「どういうことですか弘世先輩!?」ヒソ 菫「わからん! 買出しの件で竹井部長や鷺森部長、赤土先生と相談せねばと言ったら突然自分も行くと言い出して」ヒソヒソ 菫「というわけで須賀、申し訳ないがよろしく頼む」ヒソヒソ ええ~また俺ぇ~? 京太郎「あの、そういう面倒ごと俺に丸投げするのやめて頂けません?」ヒソヒソ 菫「あれを制御出来るのお前と、妹さんだけだ。だからお前に頼らざるを得ない」ヒソヒソ まぁもう一方がこれだからな。 照←あれ 咲←これ 咲(今、酷い扱いを受けた気がする) 久「良いじゃない。人手は多い方がいいんだし」 さすが部長。他人を使うことには余念がない。 京太郎「そもそも、危険ですよ。知らない土地で宮永の血族を無闇に歩き回らせるのは」 咲「え? それ私も含んでるの?」 菫「う、うむ。それもそうか……」 京太郎「ダメですよ、きちんと管理しないと。この2人迷子の頻度が多いですから」 京太郎「ちょっと常軌を逸してるんで、その辺管理しないとやばいですよ」 照「まだ?」 しびれを切らした照さんが俺達が囲んでいた円陣を覗き込んでくる。 「……」 淡「~♪」 誰も何も答えない。あ、これ俺が交渉する流れだ。 京太郎「え~っとなんで照さんは自分から買出しを申し出たんですか?」 照「それは、えっと……」ワタワタ ジェスチャーでなにかを必死に伝えようとしている。 ふ~む。なるほどなるほど、なるほど~ 京太郎「お菓子なら買いませんよ」 照「…………え?」テルガーン! そんなこの世の終わりみたいな顔されても。 なんか久々に会ったら嗜虐心を擽られるなこの人。 照「どうしても?」 京太郎「どうしても」 照「なんでいじわるするの?」 京太郎「なんででしょうねぇ?」 黒目の縁の辺りがフルフルしてる。可愛い。 咲「だ、大丈夫だよお姉ちゃん。私がお菓子持ってきたからそれ一緒に食べよう? ね?」ナデナデ 照「うん……」テルテル 京太郎「咲、そうやってお前が甘やかすからいつまで経っても照さんがポンコツなんだぞ」 咲「ううぅ……」 菫(この男、順当に宮永の血統に火をくべているな) 京太郎「なんつって」 照咲「……ふぇ?」 京太郎「お菓子ですね? もちろん買って来ますよ」 照「本当?」 京太郎「本当本当」 咲「よかったね! お姉ちゃん」 照「うん!」 ふぅ、好きな子に意地悪しちゃう系の小学生の心境が少し垣間見えたな。 しかしよかった。これでめでたしめでたしだな、うんうん。 咲「あ、そうだ京ちゃん」 京太郎「うん?」 咲「そう言えば、さ……」 京太郎「お、おう……」 なんだこの、得体の知れない悪寒は…… 咲「な ん で 淡 ち ゃ ん と ベ タ ベ タ し て た の ?」ゴッ 京太郎「え?」 咲「京ちゃんのぉ…………」 咲「バカァァァァァァァァァァーーーーーーーーー!!!!!」ドゴォッ!! 京太郎「どぅごっふぉっ!?」 なんか……魔貫光殺砲みたいなエフェクトのボディブローが腹部に突き刺さった。 お前、ずっと気をためてたんか…… 優希「見え透いたオチだじぇ」 和「予想外という程のものではないですね」
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~やっぱり京咲がナンバーワン~ 第一章【小悪魔テク! 文学少女の逆襲】 咲「……」ジィー 京太郎「でさ、その時に優希が」 和「え? そんなことを?」クスクス 優希「もぉぉぉぉ! 変なこと言うな!」 京太郎「あはは、悪い悪い」 優希「むむぅ」 京太郎「今度タコスおごってやるからさ」 優希「えへへ、なら許す!」 和「もう、ゆーきったら」 京太郎「和にも今度奢ってやるよ」 和「え? い、いいんですか?」 京太郎「ああ、当たり前だろ」 和「……ふ、ふふっ」グッ 咲「(これは由々しき事態かも!)」 宮永家 咲「うぅ、このままじゃ京ちゃんを取られちゃうよぉ」グスグス コンコン 咲「? お父さん?」 ガチャ 照「違う、私」 咲「お姉ちゃん! いつ帰ってきたの?」 照「ついさっき。もう私と咲は和解済み。お父さんとお母さんも仲直りしてる設定」 咲「設定とか言っていいのかわからないけど……ごめんね、今話したくないんだ」ゴシゴシ 照「泣いてたの?」 咲「うん」 照「理由を話して。力になれるかも」グッ 咲「えー? お姉ちゃんには無理だと思う」 照「どうして?」 咲「だって京咲の話だし」 照「……京照じゃないなら出番は無いね」ドサッ 咲「(と言いつつベッドに座るんだ)」 照「でも今日は特別に咲の力になってあげる」 咲「え? 本当!?」 照「咲の様子から察するに、他の女の子に京ちゃんを取られそうなんでしょ?」 咲「う、うん」 照「それは私としてもまずい。ここは停戦協定」 咲「ありがとう! お姉ちゃん!」 照「もっと褒めて」ニコニコ 咲「……うん」 数分後 咲「……という感じなの」 照「なんという……なんという」ワナワナ 咲「どうにかなりそうかな?」 照「なる」 咲「ほ、本当!?」 照「私は東京で、最新の流行のモテテクを学んだ。敵はいない」キラーン 咲「す、凄い! これがインターハイチャンプ宮永照!!」 照「もっと褒めて」ニコニコ 咲「……うん」 ........ ....... .... ... / 丶 / ヽ / . / / ;イ l ! . '――‐y' / l ! !\ ! l ! l / ̄Ⅵ\ 厂 ̄\l / ! | | / ニニ \_,イニニニ ∨ / ! | | ! | | | | l / | ∨》 l 乂ソ 乂_ン ル’⌒) | / / / | / ..... ワ _ .イ | 厶_/| / うフラT Tフ叮[ /l | l/ヽィ'゙ ̄イ゙ ゙̄/゙ ̄ ̄_厂`ミ /l/l/. ____________ √{`ヽ,乂__厶彡 ̄/ `Y '/ /, / `丶_(乙)__彡゙ |. '/ /, / // ハ \ ,, | '/ /, 〉--/ { / ! } 〉--ミ ,ハ. '/ /, (==彳 {_/ \ノ / `ヽ彡 '/ /, / 乂__ /⌒丶,、_/. '/ /;ー―√√/\{_____ / / } ℡zzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzz℡┬┴┴┴―――‐┐ `ヽ / 人  ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ 照「ということで、早速このサイトを参考にする」カタカタ 咲「(結局パソコン頼みなんだ……)」 照「出た。これこそがモテテクの極地!」 咲「どれどれ……」 モニター「モテる女子力を磨くための4つの心得」 咲「モテる女子力を磨くための4つの心得!?」 照「そう、モテる女子力を磨くための4つの心得」 咲「……」ジィー 照「この四つの項目を達成すれば、京ちゃんはもうメロメロ」 咲「す、凄い!」 【モテる女子力を磨くための4つの心得】 ※原文ママ 1. あえて2~3世代前のケータイを飲み会に持っていく あえて2~3世代前のケータイを使うようにしましょう。 そして飲み会の場で好みの男がいたら話しかけ、わざとらしくケータイを出していじってみましょう。 そして「あ~ん! このケータイ本当にマジでチョームカつくんですけどぉぉお~!」と言って、男に「どうしたの?」と言わせましょう。 言わせたらもう大成功。 「ケータイとか詳しくなくてぇ~! ずっとコレ使ってるんですけどぉ~! 使いにくいんですぅ~! ぷんぷくり~ん(怒)」と言いましょう。 だいたいの男は新しいケータイを持ちたがる習性があるので、古かったとしても1世代前のケータイを使っているはずです。 そこで男が「新しいケータイにしないの?」と言ってくるはず(言ってこない空気が読めない男はその時点でガン無視OK)。 そう言われたらあなたは 「なんかなんかぁ~! 最近iPhone5が人気なんでしょー!? あれってどうなんですかぁ?」 「新しいの欲しいんですけどわかんなぁぁああい!! 私かわいそーなコ★」と返します。 すると男は「iPhone4でしょ? 5はまだ出てないよ。本当に良くわからないみたいだね。どんなのが欲しいの?」 という話になって、次の休みの日にふたりでケータイ選びのデートに行けるというわけです。 あなたの女子力が高ければ、男がケータイ買ってくれるかも!? 咲「たったこれだけでケータイを買って貰えるの!?」ドッギャーン 照「ね、凄いでしょ?」ニヤリ 咲「ほ、他には……」 【モテる女子力を磨くための4つの心得】 ※原文ママ 2. Twitterで><を使うとモテる 「キャー!」とか「悲しい!」などを表現する「><」をコメントに入れると Twitterの男性ユーザーは「なんかこの子カワイイなぁ」や「支えてあげたいかも」と思ってくれます。 インターネット上では現実世界よりもイメージが増幅されて相手に伝わるので 「><」 を多用することによって、 男性はあなたを可憐で女の子らしいと勘違いしてくれるのです。 そういうキャラクターにするとほぼ絶対に同性に嫌われますが気にしないようにしましょう。 咲「うぅ、私Twitterやってないよぉ」シクシク 照「問題無い。メールでアピールすればいい」 咲「あ、そっかぁ」 照「それならTwitterと違って、特定多数に見られないから同性にも嫌われない」 咲「お、お姉ちゃん頭いい!」 照「もっと褒めて」ニコニコ 咲「……うん」 咲「次は……」 【モテる女子力を磨くための4つの心得】 ※原文ママ 3. とりあえず男には「えー! なにそれ!? 知りたい知りたーい♪」と言っておく 飲み会などで男が女性に話すことといえば自慢話や趣味の話ばかり。 よって、女性にとってどうでもいい話ばかりです。 でもそこで適当に「へぇーそうなんですかぁ~?」とか「よくわかんないですけどすごいんですねぇ」と返してしまうと、 さすがの男も「この女ダメだな」と気がついてしまいます。ダメ女だとバレたら終わりです。 そこは無意味にテンションをあげて、「えー! なにそれ!? 知りたい知りたーい♪」と言っておくのが正解。 たとえ興味がない話題でも、テンションと積極性でその場を乗り切りましょう。 積極的に話を聞いてくれる女性に男は弱いのです。 いろいろと話を聞いたあと、「〇〇は〇〇で、〇〇が〇〇なんですね! 覚えたぞぉ! メモメモ!」 とコメントすればパーフェクト。 続けて頭に指をさしてくるくる回しつつ 「キュンキュンキュン! キュンキュンキュン!」と言って、「どうしたの?」と男に言わせるのもアリ。 そこで「私のハードディスクに記録しているのでありますっ☆」と言えば女子力アップ! そこでまた男は「この子おもしろくてカワイイかも!?」と思ってくれます。 私は学歴も知識もありませんしブスですが、こういうテクニックを使えば知識がない私のようなバカ女のほうがモテたりするのです。 男は優越感に浸りたいですからね。 咲「知りたい知りたーい……」カキカキ 照「これでもう京ちゃんの心は咲に釘付け」 咲「で、でもいいの? 私ばっかりこんな」 照「私はお姉ちゃんだから我慢する。それに、咲となら京ちゃんを共有してもいい」 咲「お、お姉ちゃん!」ジィーン 照「感動はいいから褒めて」 咲「……お姉ちゃんは優しいね」 照「もっと褒めて」ニコニコ 咲「……うん」 咲「そして最後は……」 【モテる女子力を磨くための4つの心得】 ※原文ママ 4. レストランではオムライスを食べられない女をアピールせよ 男とレストランに入ったら、真っ先にオムライスなどの卵を使った料理を探して 「あーん! 私これ食べられないんですよねぇ~(悲)」と言いましょう。 するとほぼ100パーセント「どうして? 嫌いなの?」と聞かれるので、 「嫌いじゃないし食べたいけど食べられないんですっ><」と返答しましょう。 ここでまた100パーセント「嫌いじゃないのにどうして食べられないの?」と聞かれるので、 うつむいて3~5秒ほど間をおいてからボソッとこう言います。 「……だって、……だって、卵割ったらヒヨコが死んじゃうじゃないですかぁっ! 赤ちゃんかわいそうですぅ!」 「まだ生まれてないのにぃぃ~(悲)。ピヨピヨとすら鳴けないんですよ……」 と身を震わせて言うのです。 その瞬間、あなたの女子力がアップします。 きっと男は「なんて優しい天使のようなコなんだろう! 絶対にゲットしてやるぞ! コイツは俺の女だ!」 と心のなかで誓い、あなたに惚れ込むはずです。 意中の男と付き合うことになったら、そんなことは忘れて好きなだけオムライスを食べて大丈夫です。 「食べられないんじゃなかったっけ?」と言われたら「大丈夫になった」とか「慣れた」 「そんなこと言ってない」と言っておけばOKです。 咲「お、オムライスにこんな秘密が!?」 照「……これで四つ全てを習得した。咲はもう立派な小悪魔ガール」 咲「こ、小悪魔!?」ガーン 照「もう何も怖くない。後はたっぷりと京ちゃんを篭絡するのみ」 咲「え、えへへへっ! やったぁ」 照「きっとこのサイトの著者も応援してくれてる」 咲「うん。見ててくださいね……」ジッ 著者 アラサー嬢 ※ 当然元ネタの作者は違います 咲「アラサー嬢さん!」 一方その頃 ____ ,. .. .´ . . . . . . . . . . . . . . `ヽ /| / . . . ./ . . . . . . . . . . . . . . . . . . .\ \_WW/ |WWWW/. / . . . . . i . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . i . ヽ ≫ ≪ ′ . . . . | . . ./| . /|/| . . ∧ . /i . | . . . . ≫ し オ ≪ i . . . . .| . . レ'V |/ |/ .V |/| . | . i ≫ よ ム ≪ | . . . . .| . . |´ ̄ ̄  ̄ ̄`| . | . | ≫ う .ラ ≪ | . . . . .| . 抖芋ミ 仗芋ミ . .| . | ≫ ! .イ ≪ | . . . . .| . . |弋 ノ 弋 ノ . .| . | ≫ .ス ≪ | . . . . .| . . | ' | | . | ≫ に ≪ | . . . . .| . . | 、_ _ | | . | ≫ ≪ | . . . . .| . . |`} 、 イ | | . | /MMMMMMM、\ | . . . . .| . . | | ┬セ . . . . .| .| | . | | . . . . .| .i. |ノ { .i . . . . . | .l ,八 }<⌒厂八|  ̄ ̄厂} ./、. ′ ({ {. | ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄Y ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄| ヽ∧┬┬┤ | | 翌日 京太郎「おはよう咲」 咲「あ、京ちゃん!」トテトテ 京太郎「なんだか機嫌いいな? 何かあったか?」 咲「う、ううん。それより、今日の放課後は何か予定ある?」 京太郎「今日か? 今日は特にねぇけど?」 咲「ならさ、二人で出かけない?」 京太郎「ん? 別にいいけど?」 咲「えへへ、やったぁ!」 数十分前 照「飲み屋には私達の年齢じゃいけない」 咲「う、うん」 照「だから放課後にレストランに誘う」 咲「わ、分かった。頑張る!」 照「私も見守ってるから大船に乗ったつもりでいて」 咲「頑張るよ!」 現在 咲「(京ちゃんをメロメロにする……!)」 京太郎「(咲のやつ、なんか気合入ってんな)」 放課後 咲「京ちゃん! 早く行こっ!」 京太郎「ああ。でもどこへ行くんだ?」 咲「えっとね……駅前のファミレスでいい?」 京太郎「あそこか。いいぜ」 咲「よし! じゃあ急ごう!」ガシッ 京太郎「ちょ、おい! 引っ張るなよ!」 ダダダ 咲「(小悪魔テク小悪魔テク!)」メラメラ 京太郎「(なんか疲れてんのかなぁ、咲)」 ファミレス カランカラン 咲「着いたー!」 京太郎「おい、急ぎ過ぎだろ……」ハァハァ 店員?「よく来たね。どうぞこちらへ」 咲「はい!」 京太郎「あれ? 今の店員さん、照さんに似てなかったか?」 咲「き、気のせいじゃないかな? それよりほら! 早く早く!」 京太郎「お、おう?」 店員?「……頑張れ咲!」グッ 店員?「水です」コトッ 京太郎「ありがとうございます」ニコッ 店員?「愛してる」 京太郎「え?」 咲「げふんげふんげふん!」バンバン 店員?「やっぱり京照がナンバーワン……」ボソボソ 咲「京咲だもん」 京太郎「??」 咲「いいからほら! メニューメニュー!」 京太郎「お、おう? 何食おうかなー」ペラ 咲「(お姉ちゃんが見守ってくれてる内に、実践しなきゃ!)」 1. あえて2~3世代前のケータイを飲み会に持っていく 咲「あ、あー!!」バッ 京太郎「!?」ビクッ 咲「和ちゃんにメールするの忘れてたなー! 今メールしてもいいかなー?」 京太郎「お、おう? 好きにすれば?」 咲「ありがとう。じゃあ……」ガサゴソ 紙コップ「」 京太郎「……は?」 咲「えっとぉ、メールを打つには……」パコパコ 紙コップ「」グシャグシャ 店員?「(咲、うまいね。あんな古い電話を使っていたら、京ちゃんも放っておけないハズ!!!)」 京太郎「(いきなり目の前で咲が糸電話でメールを打ち始めたんですが)」キョトン 咲「(い、今がチャンス!!!)」 ;,. ;,. ;, ; ;, .; ,. ;,... ...; ;..... ; ;;... .... ;. , ;, . . ,,, ; ;,,,,., ; ,., ;; .,. ; ,;. ;, .; ,;,.; ;. ;,. ., , ; ,;, .,;.;;., .;, , .;.. ;.. ,,. . . . ̄ . . .. .、 ; ; ; ; ;; rァ ,,., ; ; ; ; ;; ; ; ; ;,. ; ;,;. ;, .;, , ..;,. . ,;. ,,;.;. ,;.. ー-=‐''" ...... .. . . .. . . .. . ...丶 ,. ;., ., ,.;., .;, ,;. ; ,;.;., .;;.;..,;. .;, ;..; , , ;.. `¨ラ.. . . . . . . . . . .. . . ヾ 、 ;, .;, ;.;,.;, ;,. ; ; , .;. ;, .;, ; ;.;,;. ,;. . ;,.. /. / .. i] .. . i . ... . . . .. ' ヽ . -イ , .;, .; ,;. ; ;., ;.;;.,; .;, ;, , . ;.. .. ;, ;.. ./.. /.. . ..|A . | ハ l l } / .l ;,; ;,. ;,.;,... ;, .;, ;. ,,.;..; ,;. ;; ;,. ; 厶イ / '.ニ\ |/○}イ ィ N .l ノ ,.; ,;.,. ,;. ;.;.;;. ,;. ;, , .;, ..; ,;., .; |Λ 〔ト、'.ニニヽ|-ニニノイノ .ノ }. 斗' ; ;,. ;,. ,; , . .;. .; ;, ;. ,; ;. , , .; ノ) `} 入 /ン ´ ; ,.; ; .;, .; , ., . , .;, ;. ,; ;. ; ` }Λ{ .>r--- ´l<_ , ,;. ; ,; .;..;, ;. ,; .;, ;. ; ___ r--y''"´ | ノ  ̄二二ヽ . -‐'フ ., .; , ,;. ;. , . ,;. ,;... ; ./ ) .| ‘. ̄´ / .ィ⌒ 、 ヽ'く / '',, ,; .;.;, ;. ;, ;, ; ,; .. l 厂 ̄ Λ ‘. ./ .イl7 、 ` ァ ; ., ;. ,; ;. ;, ;... . . ... ,; ,.. ヾ イ \ ‘ / .ィl| |ル \/ ,....., , ;. , ;, .;;.......;, ;, ;. ;,,,.; , .,,... く\ .|弋≧=彡□≦=-彡 、 /ム ,.., .;, .;, ,;. ; ,;. .;;.;, ;, , .;.;;., ; , , , ;..;.;, ;. \\ |  ̄ /liノ心 〕ト、//ヽl ,.,, ;,. ;, ;., ;. , .,. ,; 京太郎「!?」ゾクッ 咲「あ~ん! このケータイ本当にマジでチョームカつくんですけどぉぉお~!」ジタバタ 京太郎「?!?!?!?」 京太郎「……え?」 咲「……」ジタバタ 京太郎「(これ、何? え? 頭でも打ったのか?)」 咲「(あれ? どうしたの? ってこないな……まだアピールが足りないのかな?)」チラッ 店員?「(もっと! もっと激しく咲!!」)」カンペ 咲「(分かったよお姉ちゃん!!)」コクッ 京太郎「お、おい?」 咲「はぁぁぁぁ!? マジありえないんですけどぉぉぉぉお!! このケータイぃぃぃぃ!!」ガンガンッ 京太郎「ひっ!?」 咲「どうしたらいいのぉぉぉぉぉおっ!?」ガタガタガタ 京太郎「お、おい! どうしたんだ咲!?」ガシッ 咲「(来た!!)」ピコーン! 店員?「よっしゃ!!」 咲「ケータイとか詳しくなくてぇ~! ずっとコレ使ってるんですけどぉ~!」 京太郎「(え? これケータイなの? というか、お前普通の機種持ってただろ? あれ? 俺の誤解なの?)」アセダラダラ 咲「使いにくいんですぅ~! ぷんぷくり~ん(怒)」 京太郎「」 / | |.. . ゙、 . ゙、゙、. \ |. i | i |. ∧ 、.i. .i . ` 、. ! | |、 | | i | ! | | | 、 > | | i 「! ヽート!、 リ ! |ハ ト | ̄ ̄. ,..-、| i | !゙、 _、!二゙、-| イ リ ! |ヽ | / へ.゙、 丶ヾヽ ´{ i` ヽ! 1!| /| !ノ゙、リ (……マジカヨ) ヽ \ !丶  ̄ Vイ ハ |\ i. 丶 \゙、 ` リ `ヽ `┬ 、 ヾ / i ;ィノ U ,....-ィ /,, ‐レリ _  ̄ /゛=!_ \ `ー-、_ _/ ゛== 、 \ / ̄ヽ、 ゛===-、 咲「(決まったッ!!)」ドヤッ 店員?「(クリティカルヒット!!!)」ニヤリ 京太郎「(お、落ち着け俺! これはきっとアレだ! 咲のいたずらか何かだ!)」 咲「(次は新しいの買わないの? ってくるはず!)」ドキドキ 京太郎「(飲まれるな。平常心で……落ち着いて対応するんだ)」 咲「(お願い京ちゃん! 来て!!)」 京太郎「あ、あー……なら、新しいのに買い換えればいいんじゃないか?」 咲「(キタァァァ!!!!)」 店員?「っしぃぃぃ!」 京太郎「ほら、今はスマフォとかあるし……」 咲「なんかなんかぁ~! 最近iPhone5が人気なんでしょー!? あれってどうなのぉ?」 京太郎「あ、いや。新しいのはiPhone6だな。5とか使ってるのはアラフォーくらいだよ」 ※ 1に悪意はありません 咲「新しいの欲しいんですけどわかんなぁぁああい!!」ジタバタ 京太郎「ひっ!?」ビクッ ,.  ̄ ̄ ̄ .、 ,. ´ `ヽ、 / , / / イ | , 、 ヽ / /_/_ / ' ' / | _}_ / | .∨ . / .,ィ/ // l{ | | .| } / / }` | . / .// | { { 从 {从 | / イ / イ/ | | .| { / ' { |/' Ⅵ \ / ' } , } { , 从 ィ=ミ ィ≠ミ/ /-、 / | / {` . . . ' . . . . ム / Yl}ィァ ∧ 从 __ _ / イ__///ア ∨ 、 V ノ 、 ヽイ //// ` . .... } }'/ 〃- く ___ `T ´/ | /, - }-、 / / `ー-´l/ イ} とイ-、 ノ、\ / / /-/ / . 八 / ∨ \ /{ { / / / . ./ \' / .、 ∨__〉 , Ⅵ ,/ / . ./ /__/ /∧ , { { .∨ イ . ./ ∨二二 イ ∧ . | ∧ .}' . ./ \__,/ 、 , Ⅵ 「 ̄} 乂 \ | { |_」 \ ヽ | | / . .∧ |\ } 咲「私かわいそーなコ★」 京太郎「」ガタガタガタガタガタ 店員?「このパフェんっめ……」モグモグ 京太郎「(やばい。一度咲を病院に連れていった方が……)」ブルブル 咲「(あっ、しまった。先に京ちゃんがiPhoneについて突っ込んできちゃった)」ショボン 店員?「(さぁ、どうする咲!?)」モグモグ 咲「(うぅー、どうにかしなきゃ!)」 京太郎「な、なぁ咲」 咲「でもぉぉぉぉぉ!!!」 京太郎「!?」 咲「やっぱりiPhone7が欲しいなぁぁぁぁあっ!!!!」ガタガタ 京太郎「ひゃぁぁぁあっ!?」ガターン! 咲「いつ発売なのぉぉぉぉ!?」ドンドンドンッ!! 京太郎「ご、ごめん! わからない!! 分からないんだ! 許してくれ!!!」 咲「えぇぇぇぇ!? 分からないのぉぉぉぉ?!」 京太郎「は、発売されたら買ってやるから!! だから許してくれ!! な!?」 ,' . . . . ' . . . .| , イ .l | ̄`丶 .| . .| , -‐-、 | | i . . . . \ ,' ! . . . . . / . . . !',| | . |__| . . .j . . j| . . . . | . .| . \ | ... i ヽ ! . . .| . . . . ! . ! . . . | i| ヽ| j . ./| ./ ! . . .;'j .,'| ./ | .| . . . .| . . i ! . . . . .| . . . .', |ヽ . ヒニ三≠/ j/ j . .///_j/ j/| . . . ' i . . . . i | . . . . .! . . . ヽイ X ハ ` / ///"ィハ,`ヽ f . . / . i` 丶 、i. ! . . . . ! . . . . .\{{ { { kd i{ r! }} / . / . . i| ! . . . / ヽ . . . . . !ヽ.マOイ ソ Y) イ!.ノ// . . . . i ドキッ. ;. . . {{ \ . .ヽ `¨¨´ 、 `¨´ { . . . . . . . i ', . 八 `丶\ ゙゙゙゙゙ ゙゙゙゙゙ l . . !. ト、 . i ヽ|ヽヽ. ! ハ| ヽl. \.ー\ ⊂ニ つ .イj/ ! | ヽiヽ }丶 , ---- 、 . ヽヽl ./ /\ \イ l / / , ヘ.Y´ ,xへ| // / ,.へ.\ 咲「え? いいの?」 京太郎「あ、ああ」ゼーハー 咲「(え、えへへ! やった! これで京ちゃんに携帯を買って貰える!)」ニコニコ 店員?「ピンチをチャンスに変えたね、咲」ニヤリ 京太郎「(多分、咲は全国大会の疲れでおかしくなってるんだ。そうに違いない)」ドギマギ 咲「(やっぱりあのサイトは本物だったんだ! よーし、このまま頑張ろう!)」ニコニコ 京太郎「(今日は咲の言うとおりにしておこう)」 咲「(次の実践は……)」 2. Twitterで><を使うとモテる 咲「(Twitterはやってないから……メールで)」 京太郎「……」ビクビク 咲「ね、ねぇねぇ。ちょっとメールで話さない?」 京太郎「え?」 咲「ほら、たまにはそういうのも新鮮だし」サッ 京太郎「(普通の携帯持ってんじゃん)」ガビーン 咲「ねぇ? いいでしょ?」 京太郎「お、おう(ここは合わせておくか)」 咲「えっと……」カチカチ 京太郎「……」 咲「えへへ、送信っと!」 京太郎「(本当に大丈夫なのか、咲)」 ブーッブーッ 京太郎「(どれどれ?)」パカッ 【ファミレス><デートだね><】 京ちゃんはもう何にするか決めた>< ><><><><><><><><私はまだ迷っちゃうなぁー><えへへ><全部美味しそうに><見えるよね><><><私は><京ちゃんと一緒なら><なんでも><><><><美味しく><><食べられるけどね><><><><><><><><><><><><><>< 京太郎「(……なんだこれ)」ドンビキ 咲「(ど、どうかな?)」ドキドキ 店員?「(メールは流石に見れない)」 京太郎「あー、まぁ。いいんじゃないか」パタン 咲「(や、やった!)」 京太郎「(正直内容はあまり入ってこなかったかな)」 咲「(この調子で京ちゃんを落とす!!!)」 3. とりあえず男には「えー! なにそれ!? 知りたい知りたーい♪」と言っておく 京太郎「メールはもういいだろ。早くメニュー決めようぜ」 咲「うん。どうしよっかなー」 京太郎「……なぁ、咲」 咲「何? どうかしたの?」 京太郎「あのさ。お前、少し疲れてるんじゃないか?」 咲「えー! なにそれ!? 知りたい知りたーい♪」キャピッ 京太郎「!?」ゾワッ 咲「もっと教えてよー、詳しくー♪」ニコニコ 京太郎「あ、いや! 悪気があるわけじゃなくて! 俺はただ純粋に心配して、だな」 咲「ふむふむ」 京太郎「お前が何か疲れたりして、おかしくなってるんじゃないかって」アセアセ 咲「(よし、今だ!)」キラーン 店員?「行ったれー! 咲ぃー!」 咲「京ちゃんは私を疲れてるおかしい奴だって思ってるんだね! 覚えたぞぉ! メモメモ!!」 京太郎「……え?(あれ? これ、怒ってんのか?)」」サァー / . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . .ヽ / .... . . . |. . . . /| . . . . . / . . . . | . . . . . . . . . . . . .. / . . / . . 斗─- l{ . . . . /| ./| . . ハ . . . . . . . . . . . . .. r-、 / /7 . ./ | ./ Ⅳ / ―- 、 | . . . . . . . . . . . . | 八 ヽ . . r- .rテ≠ミ ∨ |/ \/ . ./⌒) . . . ヽ ‘, /^l| /| i{ ん,ハ j/}/ { ⌒) 〉⌒ヽ、| |/圦.._}弋うン __ / / ̄ ̄ ./ ノ ⌒ヽ'. lN i//) ' ´ ̄ ̄` ノ . . . |/ 〈 ⌒ヽ| i .八 _ (//) rイ . . ./| { 々ノ \ マ ノ /| ./j/ ‘, | __≧... _ イ /ニニ\ ,〉 从 /|ニニニニニニ7ヽ /ニ二二\ /7 ,')]/ |ニニニニニ7__ /ニニニニニ二>、 咲「キュンキュンキュン! キュンキュンキュン!」グルグル ※人差し指を頭に当てて、指をくるくる回しています 京太郎「」 咲「キュンキュンキュン! キュンキュンキュン!」グルグル 京太郎「や、やめてくれ……! 咲、咲ぃ!! 何やってんだよ!!!!」 咲「私のハードディスクに記録しているのでありますっ☆」キャピッ 京太郎「……あ、ぁぁ……咲ぃ」ポロポロ 咲「(京ちゃんが私の可愛さに泣いてる!?)」ドキッ 店員?「凄い、なんて女子力なの」ゾクゾク 京太郎「くそ、くそぉ……(俺が不甲斐ないばっかりに)」グスッ 咲「(これはもう疑いようがないよ! ここで勝負を決めなきゃ!)」 4. レストランではオムライスを食べられない女をアピールせよ 店員?「(遂にやるつもりだね、咲。ここはアシストしなきゃ!)」ダッ 京太郎「なぁ、咲。もうやめ……」 店員?「ご注文をどうぞー!」 咲「(ナイスアシストだよお姉ちゃん!) えーっと、どうしようかなー」 店員?「このお店はオムライスがオススメ」 京太郎「……」 咲「「あーん! 私オムライス食べられないんだよねぇ~(悲)」 京太郎「……そう、なのか? 嫌い、だったっけ……?」 咲「嫌いじゃないし食べたいけど食べられないのっ><」 京太郎「……なんで?」 店員?「(大チャンス!!!)」 咲「……だって、……だって、卵割ったらヒヨコが死んじゃうんだよっ!」 京太郎「……食用の卵は無精卵だから」 咲「赤ちゃんかわいそうですぅ! まだ生まれてないのにぃぃ~(悲)」 京太郎「永遠に生まれないけどね」 咲「ピヨピヨとすら鳴けないんだよ……」ブルブルブル 店員?「(驚異の女子力!!!)」 京太郎「……」 店員?「それで、注文は?」 咲「あ、オムライスで」 店員?「かしこまりましたー」 京太郎「え? 食べられないんじゃ……」 咲「え? そんなこと言ったっけ?」 京太郎「言った」 咲「え、えっと……多分大丈夫になったんだよ」 京太郎「そっか」 咲「うん!」 京太郎「……」 数分後 咲「えへへ、美味しいね」モグモグ 京太郎「ああ。そうだな」 ___,-、 _, ---- 、 , ´ / ` < ⌒\ / | . `ヽ、 / / / l| V ` 、 .' / , { { | | | 、 、_ \_ | | | | |∧| { ハ V 、\  ̄´ | | {/--{ 从 | , |-|、 | 、 \` ' | ,..- | | | ,ィtォ=ミ∧ |,ィtォ、} / |l ハ\_、 /イ{ { r 从 { Vソ ∨' Vソ/イ |∧} ∨乂 \ |/ j' リ }∧ ー . ` ムl/ / 、 八 _ _ 人 }イ/|\ / 「<l| ` .__/_ |////>、 | 「/| -=≦、[二]//l} |、}l∧_ -=≦///////////\ |/////≧=- 京太郎「なぁ、咲」 咲「なぁに?」ニコニコ 京太郎「今まで、お前の気持ちに気づかなくてごめん」 咲「え?」ドキッ 京太郎「俺、ダメな奴だったよ。だけど、これからは頑張るから」 咲「(こ、こここここここ!? これって告白!?)」 京太郎「い、一緒に……ヒグッ、戦っていこうかな……グスッ」 咲「(嬉し泣ききたぁぁぁ! えへへ、私も京ちゃんのこと大好きだよ!!!)」ニヤニヤ 京太郎「(こんな大事な話をしてるのにニヤニヤと……もう、咲の精神は)」ブルブル 店員?「ふふ。悔しいけど、咲と京ちゃんの相性はさすが」 咲「えへへへっ!」 京太郎「咲ぃ……俺が、俺がなんとかしてやるからな」 咲「うん! これからもよろしくね!」 / . . / / i / / . / . . ; イ / . ! ! // .. _ / . / ; イ ;ィ // / / . ! /;/´ ̄ / . / ; -‐/T77i ̄ ; -‐' / 7ナー-、_ / レ ! | ´ / . ∠ イ ___! / /ノ!ナ| // ! /. ;ヘ! ァ"7 iヾ '´,;-ァ=! ;ィ、 / / ! /; イ {ヽ|.'{ b ! h レ i ' /イ !、 // / / | ! ` ゝ ン_ ,!'_ ;ン/ / i 、ヽ、 .!/ !/ / ヽ i , , , , , , , i / / iヽヽ / / / ゙、_| | | /_ノ . ゙、 \ヽ / // ;ハ _ _ ! i 、 、 . i ヽ! ∠./‐' / / 、  ̄ /v、 ヽ 丶 .. ! / / / _,ノ ` r 、 , イ、/ ' ! /\ .、 ! / /;/ `ヽ、__;ィ | ー-`〒´-‐ ' ´ | レ' ヽ;ハノ // _,..-'´ | || !丶,、 _,... -―' ´ | || | `ー-、 照「頑張れ咲。やっぱり京咲がナンバーワン」 第一章 カンッ
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http //ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1343192994/ 1 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(チベット自治区)[saga] 投稿日:2012/07/25(水) 14 09 54.60 ID /MZc/WK90 昨日VIPに立てたスレ 京太郎「岩手に引っ越すことになった」 咲「」 のリテイク版です。 (http //hayabusa.2ch.net/test/read.cgi/news4vip/1343112345/919) 夜にスレ立てするといいましたが、今日帰れるのが0時回りそうなので出先から立てました。 スレを見返すとかなりミスがあったので、好感度、能力引継ぎで1からやっていきたいと思います。 VIPでお付き合いいただいた方がいらっしゃったら申し訳ありません。 ・このスレは咲-saki-の空気雑用こと須賀京太郎を主人公にした安価SSスレです。 ・行動の成否判定はコンマで行います。 ・ぶっちゃけこの板の某スレに影響を受けまくってます。イッチ怒らないよな… ・主要なパラメーターに「好感度」と「麻雀力」があります。一定値を超えるとイベント発生。 ・またパラメーターはコンマの補正にも影響します。 SSWiki http //ss.vip2ch.com/jmp/1343192994 2 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(チベット自治区)[saga] 投稿日:2012/07/25(水) 14 18 41.59 ID /MZc/WK90 ・重要なことを忘れてました。スレタイにあるように、舞台は岩手の宮守高校麻雀部です。このスレでは共学。 ・主人公である須賀京太郎は、一日2回安価で行動することができます。 ・安価は基本自由ですが、あまりに無茶であったりする場合は下の安価を採用します。 ・基本行動として全体特訓と個別特訓が存在します。 ・前者は成功すると麻雀部員全員の麻雀力がアップ、後者は選択したキャラクターの好感度がアップし、さらに成功で京太郎と選んだキャラクターの麻雀力がアップします。 ・自由安価は内容次第で5段階の難易度に振り分けられます。 難易度 激高 (大失敗:00-19 失敗:20-79 成功:80-99) 難易度 高い (大失敗:00-09 失敗:10-49 成功:50-89 大成功:90-99) 難易度 普通 (失敗:00-29 成功:30-79 大成功:80-99) 難易度 低い (失敗:00-19 成功:20-79 大成功:80-99) 難易度 極低 (失敗:00-09 成功:10-79 成功:80-99) ・これに好感度や麻雀力の補正を加えてコンマ判定です。 4 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(チベット自治区)[saga] 投稿日:2012/07/25(水) 14 23 10.67 ID /MZc/WK90 ・ちなみに基本行動である「特訓」の難易度は「低い」、麻雀力によりプラス補正があります。 ・好感度、麻雀力はマスクデータです。 ・VIPの結果を受けて、現在好感度トップは同点で姉帯さんとエイスリンさん。しかし全員接戦だったりします。 ・試合方法についても考えていますが、試合は相当先なのでその時に解説します。 5 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(チベット自治区)[saga] 投稿日:2012/07/25(水) 14 25 23.22 ID /MZc/WK90 では、次レスからプロローグです。どうぞよろしくお願いします。 6 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(チベット自治区)[saga] 投稿日:2012/07/25(水) 14 31 08.52 ID /MZc/WK90 -プロローグ- 京太郎「………」 京太郎「咲、実は俺…岩手に引っ越すことになったんだ」 朝からどこか寂しげだった京ちゃんが切り出したのは、二人きりの帰り道の途中だった。 いつものつまらない冗談だったらどれほど良かっただろう。でも長い付き合いだ。目の前の京ちゃんが、嘘や冗談を言っていないことはすぐに分かった。 咲「冗談じゃ…ないんだよね」 咲「て、引越しって…いつ?すぐってわけじゃないんでしょ?」 おそるおそる尋ねる。別れが避けられないならば、せめて少しでも思い出を作りたいというささやかな願いは、しかし 京太郎「それが…今週末にはもう出発らしいんだ」 すぐに打ち砕かれてしまう。 咲「今週末!?急すぎるよ!だって今日ってもう金曜日じゃない…っ!」 京太郎「俺だって昨日親から話を聞かされたばかりで、まだ心の整理とか出来てないんだよ…」 思わず声を荒げてしまった私に、京ちゃんは力なく笑いかける。 咲「…麻雀部のみんなには言ってないの?」 京太郎「別れがつらくなりそうでな…。言いそびれちまった」 京太郎「でも、咲には、咲だけには伝えとかないとって」 …こんな時なのに特別扱いが嬉しくなる自分の厭らしさが大嫌いだ。 7 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(チベット自治区)[saga] 投稿日:2012/07/25(水) 14 32 33.79 ID /MZc/WK90 咲「嫌だよ…。京ちゃんがいなくなるなんて嫌…」 咲「げ、下宿とか出来ないの?なんだったらうちに空いてる部屋があるから…」 京太郎「…ごめんな、咲」 京太郎「…ごめん」 私の言葉を遮るように謝る京ちゃんを見て、目の前が暗くなるような感覚を覚える ああ、京ちゃん、ホントにいなくなっちゃうんだ。 咲「…私を見捨てて行っちゃうんだ」 自分の口から出た言葉に驚く。一番つらいのは京ちゃんに決まってるのに。けれど止まらない。 咲「私、京ちゃんが転校なんて絶対認めないからっ!」タッタッタ 京太郎「咲!」 最悪なことを言っている自覚はある。京ちゃんの顔がまともに見られない。 立ち尽くす京ちゃんを置き去りにして、私は走り去った。 京太郎「………」 京太郎「まぁ、笑顔で送り出してもらえるとは思ってなかったけどな…」 京太郎「あと咲、そっちは帰り道じゃないぞ…」 京太郎「岩手に引っ越すことになった」 開幕 8 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(チベット自治区)[saga] 投稿日:2012/07/25(水) 14 40 26.90 ID /MZc/WK90 結構苦労した割りに2レスで終わってしまうプロローグ 京太郎が最初に出会うキャラクターを安価で決定しておきたいと思います 95 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga] 投稿日:2012/07/26(木) 00 05 25.44 ID x4wc1wTlo 京太郎の転校先は、この春共学化したばかりの宮守高校であった。 友人や先輩との別れ、特に幼馴染との喧嘩別れにも似た離別にしばらくヘコんでいた京太郎だったが、元来切り替えの早い男である。 いつまでも腐っていても仕方ないと、部活を始めることにする。 幸い宮守にも麻雀部が存在したので、早速入部を決めたのだった。 麻雀部部室前 コンコン 京太郎「すみません、入部希望の者ですけれども、どなたかいらっしゃいますか?」 ???「はーい」ガチャ 京太郎を迎え入れたのは、身長2メートルはあろうかという長身の女性であった。 京太郎(でかっ!) 京太郎(でも綺麗な人だなあ) 96 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga] 投稿日:2012/07/26(木) 00 07 22.79 ID x4wc1wTlo しばらく前スレと似たような展開が続くかもしれんがご容赦を 姉帯「この時期に入部って珍しいかもー」 姉帯「…ってうわぁ、金髪のヤンキーさんだー!?」 姉帯「どーしよー!?」アセアセ 京太郎(や、ヤンキーさん!?) 京太郎「えーと、長野から転校してきました、1年の須賀京太郎です」 京太郎「前の高校で麻雀部に所属していたので、こちらでも是非麻雀部に入りたいと思い伺いました」 京太郎「初心者ですがどうぞよろしくお願いします!」 姉帯「あ、あれー、ヤンキーさんなのに礼儀正しいかもー?」 京太郎「いや、俺はヤンキーじゃないんですが…」 姉帯「そ、そうなのー?よかったよー」 姉帯「金髪の男の子なんてテレビに出てきたヤンキーさんしか知らなかったんだー。ごめんねー?」 京太郎「いえ、全然気にしてないですよ」ハハ 姉帯「あはは、ありがとー。3年の姉帯豊音です。よろしくねー」 103 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga] 投稿日:2012/07/26(木) 00 10 38.17 ID x4wc1wTlo 姉帯「はい、お茶だよー」 京太郎「ありがとうございます」ゴク 京太郎(あ、美味しい) 京太郎「他に何人くらい部員の方はいらっしゃるんですか?」 姉帯「んー、シロでしょー、エイスリンさんでしょー、くるみでしょー、それに塞で4人かなー」 京太郎「へぇ、姉帯先輩も入れて丁度5人なんですね。IHの団体戦出るんですか?」 京太郎(清澄と人数は同じか…。みんな元気かなぁ) 姉帯「もちろんだよー。…でも、5人じゃないかもー」 京太郎「え?」 姉帯「だって、須賀君も私達の仲間になってくれるんでしょー?だから6人だよねー」 姉帯「後輩ができてちょーうれしーよー!」エヘヘ 京太郎(………仲間、か) 京太郎「超嬉しいのは俺の方ですよ、姉帯先輩!」 姉帯豊音と出会った! 豊音の好感度が上がった! 姉帯豊音 初期麻雀力A+ スキル【先負】 108 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga] 投稿日:2012/07/26(木) 00 14 09.42 ID x4wc1wTlo スキルは一人一つという設定。前スレではランクはまだ上昇してないです タッタッタ 京太郎(お、足音) 姉帯「丁度みんな来たみたいだねー」 ガチャ 塞「ごめんね豊音、遅くなっちゃって」 胡桃「ただいまー!」 塞、胡桃「って誰っ!?」 シロ「エイスリンが男になった…?」 エイスリン「チガウ!」フルフル 京太郎(麻雀部って可愛い女の子が集まるものなのか…?) 117 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga] 投稿日:2012/07/26(木) 00 23 56.30 ID x4wc1wTlo 京太郎「入部希望の1年、須賀京太郎です。よろしくお願いします!」 塞「麻雀部3年、臼沢塞です。歓迎するよ、よろしくね」ニコ 胡桃「3年の鹿倉胡桃です!よろしく!」 エイスリン「Aislinn Wishart、ヨロシクデス」ペコ 胡桃「こらシロ!自分には関係ないって顔でダラけない!」 シロ(ダルい…) シロ「小瀬川白望…」 京太郎(こ、個性的な人が多いんだな) 126 名前: 123 自己紹介くらいはね[saga] 投稿日:2012/07/26(木) 00 31 13.09 ID x4wc1wTlo 塞「さて、じゃあ新入部員くんのお手並み拝見と行こうかな?」 京太郎「お手柔らかにお願いします…」ハハ 胡桃「よーし、負けないからね!」 豊音「よろしくだよー」 京太郎(しかし鹿倉先輩と姉帯先輩が並ぶとどっちかが見切れるな…) 京太郎「よろしくお願いします!」 結果判定 128 難易度:高 大失敗:00-06 失敗:07-46 成功:47-86 大成功:87-99 142 名前: 133 他のメンバーの麻雀力も伸びてるからね[saga] 投稿日:2012/07/26(木) 00 37 12.20 ID x4wc1wTlo 判定結果→失敗 京太郎「全然ダメだった…」ハコワレ 姉帯「あはは、ごめんねー?」 塞「まぁ先輩としては負けるわけには行かないしね」 胡桃「ドンマイ!」 京太郎(しかしいきなり牌に触らせて貰えたのは嬉しいな) 京太郎(よし、これから頑張るぞ!) 麻雀力変動なし 以降コンマはこんな感じでやっていきます ちなみに大会の対局はもうちょっと複雑になる予定です 146 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga] 投稿日:2012/07/26(木) 00 42 11.01 ID x4wc1wTlo エイスリン「……」カキカキ チアリーダーの絵 京太郎(スケッチブック?しかし上手い絵だなぁ) 京太郎「これは…元気出して!ってことですか?」 エイスリン「……」コクコク 京太郎「ありがとうございます、でも俺落ち込んでないですよ」 京太郎「むしろやる気で満ちあふれてます!」 シロ(やる気…ダルい…) 153 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga] 投稿日:2012/07/26(木) 00 50 22.92 ID x4wc1wTlo 塞「さて、IHまであと2週間だし、今日も麻雀の特訓頑張って行こうか!」 塞「私たちは団体戦に出るけど、須賀君は個人戦にエントリーするのかな?」 塞「エントリーはまだ間に合うはずだけれど」 京太郎(IHか…。正直考えてなかったけど、出てみようかな?) 京太郎「はい、出場します!」 胡桃「おお、良い返事だね!」 胡桃「じゃあ手続きは先輩に任せなさい!」ドン シロ(ふたりともはじめて後輩が出来て生き生きしてるなぁ…) 158 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga] 投稿日:2012/07/26(木) 00 56 55.24 ID x4wc1wTlo という訳で序章終了です。ここからは一日2回の行動安価がメインになります。 ・大会日程は地区予選(3試合、試合毎に一日休養日あり)→自由行動一週間→決勝トーナメント となります 地区予選開始まであと14日 京太郎「さて、IHまであと2週間だ」 京太郎「午前は何をしようかな?」 160 164 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga] 投稿日:2012/07/26(木) 00 58 53.29 ID x4wc1wTlo 姉帯さんと散歩 難易度 極低 (失敗:00-05 成功:06-75 成功:76-99) 166 177 名前:失敗は普通に断られるだけのつもりでした[saga] 投稿日:2012/07/26(木) 01 02 58.96 ID x4wc1wTlo 判定→成功 京太郎「姉帯先輩、お願いがあるんですけど」 姉帯「んー?何かなー?」 京太郎「実は引っ越してきたばかりで、この辺りに何があるのかさっぱり分からないんですよ」 京太郎「もし良かったら案内していただけませんか?」 姉帯「もちろん良いよー。じゃ、行こっかー」 182 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga] 投稿日:2012/07/26(木) 01 18 15.09 ID x4wc1wTlo ……… 姉帯「案内って言っても、この辺りあんまり案内する場所がないんだよねー」 姉帯「あ、ここが学校から一番近いコンビニだよー」 姉帯「それでここが本屋さんだねー」 京太郎(姉帯先輩って面倒見がいいなぁ) 京太郎(しかし夏なのにその格好、暑くないんだろうか) ……… 姉帯「こんなところかなー?」 姉帯「じゃあ最後に公園に寄ってこっかー」 京太郎「公園があるんですか?良いですね」 姉帯「まぁ公園まで行かなくても自然はいっぱいあるんだけどねー」アハハ 公園、ベンチ 京太郎「今日はありがとうございました!」 姉帯「全然いいよー。私も須賀君とお散歩できて楽しかったしー」 姉帯「いいリフレッシュになったよー。こっちこそありがとうねー」ニコッ 京太郎(見た目は綺麗系だけど、なんか可愛い人だなぁ…) 豊音の好感度がグーンと上がった! 京太郎「さて、午後は何をしよう?」 185 195 名前:一応強くてニューゲームやから麻雀力にまだ余裕はあるで[saga] 投稿日:2012/07/26(木) 01 21 01.81 ID x4wc1wTlo 胡桃ちゃんと喫茶店でお茶 難易度 低い (失敗:00-17 成功:19-77 大成功:78-99) 196 206 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga] 投稿日:2012/07/26(木) 01 26 08.99 ID x4wc1wTlo 判定→成功 胡桃「さて、今日の練習も終わったし」 胡桃「須賀君、先輩が冷たい飲み物でもおごってあげよう!」 塞(普段子供扱いされてる分、後輩が出来て嬉しいんだろうなぁ) 胡桃「じゃあ行こ!」タッタッタ 京太郎「あ、待って下さい先輩!」 210 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga] 投稿日:2012/07/26(木) 01 36 58.23 ID x4wc1wTlo 胡桃(勢いで須賀君を喫茶店に連れてきたのはいいんだけど) 胡桃(これって、他の人から見たらデートになっちゃうんじゃ!?) 京太郎「あのー、鹿倉先輩?」 胡桃「な、何かな須賀君?」 京太郎「いえ、注文決まったんですけど、先輩は決まりましたか?」 胡桃「う、うん、決まったよ!須賀くんは遠慮せず何でも頼んで良いからね!」 京太郎(?なんか先輩動揺してるなあ) 京太郎「すみませーん」 ウェイトレス「はーい」 胡桃「アイスミルクティー1つ!」 京太郎「あ、同じものもうひとつお願いします」 ウェイトレス「かしこまりましたー。ガムシロップはお付けしますか?」 京太郎、胡桃「お願いします!」 京太郎、胡桃(タイミング被った!) ウェイトレス「はーい、ただいまお持ちしますねー」 ウェイトレス(仲の良い兄妹だなー)クス 219 名前: 213 たまに脳内妹と行ってた[saga] 投稿日:2012/07/26(木) 01 43 53.80 ID x4wc1wTlo 胡桃「もっと高いもの頼んでも良かったんだよ?ジャイアントパフェとか」 京太郎「いえ、ミルクティー好きなんですよ。先輩もお好きなんですか?」 胡桃「うん、まぁねっ!」 京太郎「はは、俺たち気が合うのかもしれないですねー」 胡桃「っ!」 胡桃(どうしてそういうことさらっと言えちゃうかなっ!) 胡桃の好感度がグーンと上がった! 226 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga] 投稿日:2012/07/26(木) 01 47 42.77 ID x4wc1wTlo 1日目終わり 正直地方大会でも麻雀力上がるし(予定だけど)ちょくちょく麻雀特訓挟んでけば詰みはないと思うよ 2日目に行く? 228 231 名前: 230 俺が寝る[saga] 投稿日:2012/07/26(木) 01 50 23.32 ID x4wc1wTlo 地区予選開始まであと13日 京太郎「昨日は先輩達と随分仲良くなれた気がするな」 京太郎「よし、今日は麻雀の方も頑張っていこうかな?」 京太郎「さて、何をしようかな」 234 別に麻雀じゃなくてもええよー 239 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga] 投稿日:2012/07/26(木) 01 53 47.43 ID x4wc1wTlo 宮守メンバーと麻雀しつつお喋り、余ったシロは京太郎の膝の上で充電という名のだらだら 特訓+αのため難易度 普通 (失敗:00-24 成功:25-74 大成功:75-99) 241 245 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga] 投稿日:2012/07/26(木) 02 00 13.34 ID x4wc1wTlo 判定→成功 塞「今日も特訓がんばろう!」 エイスリン「オー!」 姉帯「でも6人だと二人抜けになっちゃうねー」 シロ「ダルいから抜け番やる…」 胡桃「じゃあ私も最初は観戦してるよ!」 京太郎(しまった、先輩達に気を使わせちゃったかな…) 京太郎「あー、まずは俺、小瀬川先輩の打ち筋見学したいなーなんて…」 248 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga] 投稿日:2012/07/26(木) 02 10 25.16 ID x4wc1wTlo ……… 京太郎「で、どうしてこうなるんですか!?」 シロ「イスに座ってるのもダルいから…、ずり落ちないようにちゃんと支えてて…?」 シロ「それに、そこなら見学もしやすいでしょ…?」 京太郎(こんな状況で卓に集中出来るわけないでしょーが!) 京太郎(柔らかいしいい匂いもするし…) 胡桃(あまりの出来事に注意出来なかった!) エイスリン「……」/// 姉帯「うわー!抱きしめられてるよー!」/// 塞「ちょ、ちょっとシロ!須賀君!部室でそういうのははダメでしょー!?」 254 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga] 投稿日:2012/07/26(木) 02 17 25.28 ID x4wc1wTlo シロ(ふーん…) シロ(意外と座り心地良いかも…?) …… 京太郎「結局我に返った鹿倉先輩に無理やり引き離されてしまった」 京太郎「ちょっと残念かも…っていかんいかん」 京太郎「しかし、なんだかんだで小瀬川先輩の打ち筋を見るのはは勉強になったな!」 全体麻雀力が上がった! シロの好感度が上がった! 午後は何をする? 257 260 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga] 投稿日:2012/07/26(木) 02 19 33.07 ID x4wc1wTlo 姉帯さんと特訓 難易度低 (失敗:00-14 成功:15-74 大成功:75-99) 263 278 名前:姉帯さん特訓全部失敗しとる[saga] 投稿日:2012/07/26(木) 02 25 33.82 ID x4wc1wTlo 判定→失敗 京太郎「姉帯先輩!特訓に付き合ってもらえませんか?」 姉帯「ふふふー、私の特訓は厳しいよー?」 京太郎「望むところです!」 ……… 京太郎「やっぱり牌を指で削って白にするなんて無茶ですよ…」 姉帯「力加減が難しいよねー。私も良く失敗して牌を割っちゃうんだー」 京太郎(そういう問題じゃない!) 豊音好感度アップ! 麻雀力変動なし 291 名前:失敗イベントは適当に作ってるだけなんや、すまんな[saga] 投稿日:2012/07/26(木) 02 37 41.06 ID x4wc1wTlo 好感度一定値到達イベント 姉帯「うーん…」 京太郎「姉帯先輩?どうかしたんですか?」 姉帯「いやー、やっぱりその「姉帯先輩」っていう呼び方は余所余所しいと思うんだよー」 京太郎「そ、そうですかね?」 姉帯「絶対そーだよー。だから、これから私のことは豊音先輩って呼ぶようにー」 京太郎「え?いや、先輩のことそんな呼び方出来ませんって…」 京太郎(恥ずかしいし…) 姉帯「え、嫌なのー?せ、先輩命令だよー?」グス 京太郎「!?」 京太郎「いえいえ、全然嫌じゃないです!了解です!と、豊音先輩!」 京太郎(あんな目で見られて断れるわけないよな) 姉帯「うん、よろしい!」パァァ 307 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga] 投稿日:2012/07/26(木) 02 43 05.26 ID x4wc1wTlo という訳で前スレでやらかした最大のミスが、気づけば京太郎が姉帯さんを名前呼びしてたってミスでした。 ちょっとリカバーする方法が思いつかなかった。 好感度ランクが上がると、メンバーの京太郎に対する態度が変わったりします。 一段階目は「ちょっと意識し始めた」って感じです。 じゃあキリもいいし、今日はここまでにします。お付き合いいただきありがとうございました。 明日はもうちょい早い時間から始められると思います 353 名前: ◆ttR5sQ5ZGLqG[saga] 投稿日:2012/07/26(木) 21 29 41.95 ID x4wc1wTlo へ、ヘビーだぜ… 今のうちに昨日書き忘れてた部員のステータス書いておこう 小瀬川白望 麻雀力A スキル 【マヨヒガ】 エイスリン・ウィッシュアート(Aislinn Wishart) 麻雀力B スキル 【理想の牌譜】 鹿倉胡桃 麻雀力C+ スキル 【カクラサマ】 臼沢塞 麻雀力B+ スキル 【塞の神】 姉帯豊音 麻雀力A+ スキル 【先負】 須賀京太郎 麻雀力C- スキル 【なし】 エイスリン、胡桃、京太郎の麻雀力は初期からランクアップしています 365 名前: ◆ttR5sQ5ZGLqG[saga] 投稿日:2012/07/26(木) 22 05 24.17 ID x4wc1wTlo よし、安価頼りのノープランだけど始めるやで 京太郎「昨日は姉帯…じゃない、豊音先輩と随分仲良くなれた気がするな」 京太郎「あの人、見た目は格好いい系なのに、表情豊かで涙腺弱いよな…」 京太郎「まぁ、そのギャップが可愛いんだけどな!」 京太郎「さて、今日は何をしようか?」 368 371 名前: ◆ttR5sQ5ZGLqG[saga] 投稿日:2012/07/26(木) 22 07 35.54 ID x4wc1wTlo 忘れてた、地区予選開始まであと12日 胡桃と特訓するぞ×3 難易度 低い (失敗:00-16 成功:17-76 大成功:77-99) 373 384 名前: ◆ttR5sQ5ZGLqG[saga] 投稿日:2012/07/26(木) 22 18 52.76 ID x4wc1wTlo 判定結果→成功 京太郎「鹿倉先輩、指導お願いできませんか?」 胡桃「私?いいよ、まかせてっ!」 京太郎「ありがとうございます!」 ……… 京太郎「鹿倉先輩、一昨日は奢っていただいてありがとうございました」 京太郎「お礼と言っちゃなんですけど、ミルクティー作るんで飲みませんか?」 京太郎「家から茶葉持ってきたんですけど…」 胡桃「はー、本当に須賀くんは見た目に反して真面目だね!」 京太郎「ハハハ…」(見た目に反して!?) 胡桃「うん、後輩の心遣いは受け取らないとね!先輩としてっ!」 京太郎(やけに「先輩」を強調するなぁ) 386 名前: ◆ttR5sQ5ZGLqG[saga] 投稿日:2012/07/26(木) 22 25 40.89 ID x4wc1wTlo 胡桃「須賀君、これ美味しいよ!」 胡桃「お店で出せるレベルかも!」 京太郎「ありがとうございます」ハハ 京太郎「転校前、師匠に美味しい入れ方を教わったんですよね」 ……… 胡桃「じゃ、美味しいお茶で一息ついたし、特訓がんばろう!」 京太郎「はい!」 胡桃の好感度が上がった! 京太郎の麻雀力が上がった! 胡桃の麻雀力が上がった! 午後は何をする? 388 392 名前: ◆ttR5sQ5ZGLqG[saga] 投稿日:2012/07/26(木) 22 27 39.21 ID x4wc1wTlo 塞と特訓 難易度 低い (失敗:00-17 成功:18-77 大成功:78-99) 394 398 名前: ◆ttR5sQ5ZGLqG[saga] 投稿日:2012/07/26(木) 22 36 35.21 ID x4wc1wTlo 判定→成功 京太郎「臼沢先輩、特訓よろしくお願いします!」 塞「まーかせて!」 ……… 塞「よし、今日はこんなものかな」 塞「お疲れ様、須賀君!」 京太郎「お疲れ様です、先輩。ありがとうございました!」 京太郎「それにしても臼沢先輩の指導、すごくわかりやすいです」 塞「あはは、ありがと」 塞「豊音とか感覚派だから、人に教えるのはちょっと苦手かもねー」クスクス 京太郎(それ以前の問題だったような…) 塞「それに私は、トシ先生の一番弟子だからね!自称だけど」 京太郎「トシ先生…ですか?」 塞「うん、この部の顧問の先生。すごく麻雀の強い素敵な人だよ」 塞「今は出張中なんだけどね」 京太郎「へぇ、早く会ってみたいなぁ」 ……… 塞の好感度が上がった! 京太郎の麻雀力が上がった! 塞の麻雀力が上がった! 400 名前: ◆ttR5sQ5ZGLqG[saga] 投稿日:2012/07/26(木) 22 41 59.04 ID x4wc1wTlo 397 もうちょっと好感度が上がったら頑張るわ…(震え声) 3日目終了。どんどんいくやでー ……… 地区予選開始まであと11日 京太郎「昨日は先輩たちとの個人レッスン中心に頑張ったな」 京太郎「日々、着実にレベルアップしてるのを感じる」 京太郎「このペースなら個人戦も結構いいとこまで行けるかもしれないな!」 京太郎「さて、今日は何をしようかな?」 403 414 名前: ◆ttR5sQ5ZGLqG[saga] 投稿日:2012/07/26(木) 22 45 04.46 ID x4wc1wTlo エイちゃんと特訓 難易度 低い (失敗:00-16 成功:17-76 大成功:77-99) 417 初エイスリンちゃん! 安価もうちょっと遠目に出そうかな。どの程度がいいのかさっぱりわかんない 437 名前: ◆ttR5sQ5ZGLqG[saga] 投稿日:2012/07/26(木) 22 52 42.27 ID x4wc1wTlo 判定→大成功 どうせ成功だと思ってコミュ作ってたからちょっと時間かかるかも。元々遅いけど あと最初の方で「スケッチブック」って書いちゃったけど、よく考えたら持ってるのボードだった。エイスリンファンの皆さん申し訳ない 10巻のスタッフ紹介でエイスリンちゃんが一人で泣ける 439 名前: ◆ttR5sQ5ZGLqG[saga] 投稿日:2012/07/26(木) 23 07 44.74 ID x4wc1wTlo 京太郎(今日はエイスリン先輩が指導してくれる事になった) 京太郎(若干言葉は通じにくいけど、難しいところを絵で解説してくれるのはありがたいな) エイスリン「……」カキカキ 一生懸命説明中 京太郎「なるほど、そうなってるんですね!」 京太郎(うん、よく理解できるな) ……… エイスリン「……」カキカキ まだまだ一生懸命説明中 京太郎(それにしても…「可憐」って言葉が似合う先輩だなぁ)ジーッ エイスリン「スガクン?」 京太郎(金髪に青い目で、絵本に出てくる妖精みたいだ…)ジーッ エイスリン「スガクン?ドウシタノ?」アセアセ 京太郎「へ?」 エイスリン「ドコカ ワカラナカッタ?」 京太郎「あ、いや、その、なんか一生懸命な先輩に見とれちゃってました」 京太郎(しまった、つい本音が!) エイスリン「~~~ッ!」/// 京太郎(顔をボードで隠して横を向いてしまった…) 京太郎(しかし耳まで真っ赤だぞ) エイスリン「スガクンノ バカ!」 京太郎「す、すみません!」 エイスリンの好感度がグーンと上がった! 京太郎の麻雀力が上がった! エイスリンの麻雀力が上がった! 446 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga] 投稿日:2012/07/26(木) 23 12 00.13 ID x4wc1wTlo エイスリンのカタコト具合はこんなもんでいいですか?違和感があったら言ってください 京太郎「なんとか機嫌を直してもらえて良かった…」 京太郎「不用意な発言には気をつけないとな」 京太郎「さて、午後は何をしようかな?」 453 ちょっと試験的に遠目に出してみます 458 名前:安価真面目すぎてワロタ たまには遊んでもええんやで[saga] 投稿日:2012/07/26(木) 23 14 36.80 ID x4wc1wTlo このくらいの距離でも結構すぐ届くもんですね、把握です 塞の麻雀レッスンを受ける 難易度 低い (失敗:00-16 成功:17-76 大成功:77-99) 460 470 名前:結構遠目にだしたつもりだったんだけどな…すまんな[saga] 投稿日:2012/07/26(木) 23 29 14.43 ID x4wc1wTlo 判定→成功 京太郎「今日もご指導よろしくお願いします、臼沢先輩!」 塞「おお、やる気だねー」 塞「じゃ、さっそく始めようか!」 ……… 京太郎「そういえば昨日顧問の先生の話を伺いましたけど」 塞「へ?うん、トシ先生がどうかした?」 京太郎「はい、臼沢先輩がすごく嬉しそうに先生の話をなさるんで、良かったらもっと先生の話を聞いてみたいなーって」 塞「ほう、君もトシ先生のことが気になるかー」 塞「でも、先生の一番弟子の座は譲らないよー?」フフ 京太郎「ハハハ、じゃあ六番弟子で我慢しますよ」 塞「うむ、よろしい!」 京太郎(本当にトシ先生のことが大好きなんだろうなぁ) 塞の好感度が上がった! 京太郎の麻雀力が上がった! 塞の麻雀力が上がった! 479 名前:トシさんは残り一週間になると強制イベントで登場するやでー[saga] 投稿日:2012/07/26(木) 23 34 58.41 ID x4wc1wTlo という訳で4日目終了。サッカーにやきうスレ、魅力的な脇道はいっぱいあるけど頑張る 地区予選開始まであと10日 京太郎「いやー、麻雀って本当に楽しいよなぁ」 京太郎「一生麻雀だけやって生きていけたらいいのにって 1も言ってた」 京太郎「さて、今日は何をしようかな!」 490 さらに思い切って遠くへ サッカー勢には申し訳ないことをしてるなぁ 500 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga] 投稿日:2012/07/26(木) 23 37 40.89 ID x4wc1wTlo シロと特訓して添い寝 特訓+αのため難易度普通 (失敗:00-25 成功:26-75 大成功:76-99) 503 515 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga] 投稿日:2012/07/26(木) 23 39 54.10 ID x4wc1wTlo 判定→大成功 今日はコンマ強いな… ぶっちゃけ好感度もランクアップなので、ちょっと長めに時間くださいな 556 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga] 投稿日:2012/07/27(金) 00 18 26.37 ID dsKkmcJio 突然だが、小瀬川白望は自他共に認める究極のめんどくさがり屋だ。 正直に言って、人に物を教えるには全く向いていないと自負しているし、周りにもそう思われている。 であるから、人に教えを請われた経験など、片手で数えられるほどしかない。 須賀京太郎が笑顔で指導を求めてきた時、彼女が最初に抱いた感想はお察しの通り(ダルい…)であった。 しかし同時に、いつもこんな態度の彼女に指導を求める変わり者の後輩に多少の興味を覚える。 一体何故彼は自分に物を教わりたいと思ったのだろう?馬鹿なのだろうか? 「どうして私…?」 その疑問を端的にぶつける。その答えは 「俺、小瀬川先輩に憧れてるんですよ!」 という驚くべきものだった。 彼は続ける。 「そりゃ小瀬川先輩はいつもやる気無いように見えるし、実際やる気はないんですけど」 …余計なお世話である。 「いざ対局ってなるときっちり他家の動向を把握して動くし、勝負所では前に出て決めるべきところは決める」 「俺の理想の麻雀を打ってるんですよね」 564 名前:すまんなID変わっとった ◆ttR5sQ5ZGLqG[saga] 投稿日:2012/07/27(金) 00 30 25.76 ID dsKkmcJio 彼女にとって、人に憧れられるというのは初めての感覚だった。 「そう…」 目をそらす。何故か彼の顔が直視出来ない。 「わかった…。付き合う…」 後輩が目に見えて嬉しそうな顔をする。わかりやすい。まるで犬だ。 「ありがとうございます、小瀬川先輩!」 やはりこの呼ばれ方はむず痒い。 「苗字で呼ばれるのにはあまり慣れてない」 「今度から「シロ先輩」って呼んで…」 567 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga] 投稿日:2012/07/27(金) 00 34 16.78 ID dsKkmcJio ランクアップイベントも兼ねとるからな。次から元に戻す これからも色んな文体試してみると思うけど、見捨てないでおくれー 後は添い寝かくやでー 578 名前: 569 むしろ存在して欲しいわ ◆ttR5sQ5ZGLqG[saga] 投稿日:2012/07/27(金) 00 50 12.61 ID dsKkmcJio 京太郎(相変わらずダルそうだけど、なんだかんだでキッチリ面倒見てくれたなー) 京太郎「あの、し、シロ先輩、ありがとうございました!」 シロ「うん…」 シロ「あ、ごめ、もう限界…」フラッ 京太郎「シロ先輩危ない!」 倒れかける白望を支えようとした京太郎だったが、二人して倒れこんでしまう。 幸い、京太郎がクッションになるのが間に合い、白望がケガをすることは無かったのだが、 シロ「………」zzz 京太郎「一瞬で眠った…だと…」 慣れない指導で疲れたのだろう。白望が倒れこんだまま寝息を立て始める。 京太郎(あれ…絡まって動けないぞこれ…) 京太郎(なんか胸とか当たってるし!) 強引に引き剥がすのもためらわれ、結局白望が目を覚ますまでの30分間、京太郎は悶々とし続けるのであった 584 名前: ◆ttR5sQ5ZGLqG[saga] 投稿日:2012/07/27(金) 00 52 59.23 ID dsKkmcJio 書き忘れてた シロの好感度がぐぐーんと上がった! 京太郎の麻雀力が上がった! シロの麻雀力が上がった! シロの好感度ランクが上がった! ひー疲れた 595 名前: ◆ttR5sQ5ZGLqG[saga] 投稿日:2012/07/27(金) 00 56 31.11 ID dsKkmcJio ま、麻雀には弾道関係ないから…(震え声) そしてコンティニュー安価に参加しそこねてかなC 京太郎「2日分くらいのボリューム(謎)があった気がするけど、まだ午前が終わっただけか」 京太郎「午後は何をしようかな!」 605 622 名前: ◆ttR5sQ5ZGLqG[saga] 投稿日:2012/07/27(金) 01 00 54.90 ID dsKkmcJio 皆でプールに行こう(提案) 全員の好感度上昇が見込めるイベントなので 難易度 高い (大失敗:00 失敗:01-40 成功:41-80 大成功:81-99) このイベント時間かけて書き直したかったからちょっと嬉C まぁコンマ次第やけどね(ニッコリ 626 648 名前: ◆ttR5sQ5ZGLqG[saga] 投稿日:2012/07/27(金) 01 03 16.33 ID dsKkmcJio 判定→大成功 なんだお前ら(驚愕) 多分これも相当難産になるので今日はここまで! 明日の夜までに投下して、夜からまた始めることにするやでー 670 名前: ◆ttR5sQ5ZGLqG[saga] 投稿日:2012/07/27(金) 01 10 26.18 ID dsKkmcJio あ、相変わらず改善点とか募集してるやでー 「このキャラに違和感がある」とかあったら遠慮なく言ってくだされ しかし最近ずっと宮守視点で咲読むから清澄の事をちょっと憎らしく感じるな。とくにSOAさん 673 名前: ◆ttR5sQ5ZGLqG[saga] 投稿日:2012/07/27(金) 01 11 47.83 ID dsKkmcJio コンマっていうのは書き込み時間の下二桁のことですよー 686 名前: ◆tMjVpq8OrD3i[saga] 投稿日:2012/07/27(金) 09 32 20.42 ID dsKkmcJio 昨日3時間でワイがヘロヘロになってる間、あのスレのイッチが何時間やってたか知っとるか? 13時間や… じゃあ難易度はこのままで。というかこのイベント難易度の補正間違ってた。 正確には難易度 高い (大失敗:00-04 失敗:05-44 成功:45-84 大成功:85-99) どのみち大成功だったけどね 682 個人的にまこは嫌いじゃないんだけど、次鋒戦だけキンクリは酷すぎたと思うんや 逆にまこにもっと人気があればなぁ…と思ってる プール編ぼちぼち書いてく 688 名前: ◆tMjVpq8OrD3i[saga] 投稿日:2012/07/27(金) 09 39 47.96 ID dsKkmcJio 5日目、午後 部室 姉帯「うぅ、暑いよー。溶けちゃうかもー…」 塞「溶ける!?」 塞「それはそんな格好してるからじゃないかなぁ…」 京太郎(何故か豊音先輩の制服だけ長袖だもんな) 京太郎「いや、でも、今日は本当に暑いですよ」 京太郎「テレビでも今日は真夏日だって言ってましたし」 シロ「暑い…」 エイスリン「……」コクコク 胡桃(うーん…。シロはいつも通りだとしても、みんなちょっと参ってるかも) 胡桃(しょうがないなぁ……) 胡桃「よし、午後はプールに行こうっ!」 胡桃「ここ最近練習漬けだったし、たまには息抜きも必要だよ!」 塞「プールかぁ…。うん、この暑さだと能率も下がるし良いかもね」 姉帯「うわー、みんなでプール!ちょー楽しそうだよー!」パァ エイスリン「プール イキタイ!」キラキラ シロ「じゃあお疲れ様…」 京太郎(ナチュラルに帰ろうとしていらっしゃる!?) 胡桃「こらそこ!逃げない!」 シロ(ダルい…) 姉帯「須賀君も来るんだよねー?」 京太郎「はい、行きます!」 (そらそうよ) 京太郎「豊音先輩の水着も楽しみですしね!」 姉帯「!?」 姉帯「アハハ…。ちょっと恥ずかしーかもー」テレテレ シロ(ふーん……) 692 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga] 投稿日:2012/07/27(金) 09 58 49.61 ID dsKkmcJio 塞「ほほう?須賀君は豊音の水着がお目当なわけだ?」ウリウリ 京太郎「豊音先輩だけじゃないですよ」 京太郎「臼沢先輩の水着だってそりゃ楽しみにしてますとも!」 塞「うぇっ!?」 京太郎「先輩方みんなお綺麗ですもん、そりゃ楽しみにもなりますって」ハハ 京太郎(まぁ鹿倉先輩は綺麗ってより可愛いって感じだけど) 塞「も、もう!」 塞「あんまり先輩をからかっちゃだめなんだからね!」 京太郎(嘘はついてないんだがなぁ) ……… 塞「じゃあ、一旦解散!準備して1時に宮守駅に集合ね!」 773 名前: ◆ttR5sQ5ZGLqG[saga] 投稿日:2012/07/27(金) 22 23 17.46 ID dsKkmcJio 京太郎「女の子ってこんなに着替えに時間が掛かるもんなのか」 須賀京太郎はひとりごちる。 彼が(楽しみすぎて)早く出てきただけで、実際にはそれほど時間は経っていないのであるが。 塞「おっまたせー!」 京太郎「はーい」 すごい勢いで振り返ると、そこには水着に身を包んだ5人の姿が並んでいた 京太郎「こ、これは…」 京太郎「須賀京太郎、美味しすぎるぞ、おい!」 京太郎(豊音先輩は…黒のビキニだと…) 京太郎「なんていうか…大胆な水着ですね…」 京太郎(いかん、弾道が…) 姉帯「う、うん…」 姉帯「ホントはもっと可愛い水着がいいんだけどねー。合うサイズがないんだよー」シュン 京太郎(いきなり落ち込ませてしまった…) 京太郎「いやでも、ホント、モデルみたいで素敵ですよ、先輩!」アセアセ 姉帯「へ?モデルさん?」 姉帯「やだ、褒めすぎだよー須賀君。…でも、ありがとうねー?」アハハ 778 名前: ◆ttR5sQ5ZGLqG[saga] 投稿日:2012/07/27(金) 22 25 59.23 ID dsKkmcJio 京太郎(鹿倉先輩とシロ先輩はスク水か) 京太郎(鹿倉先輩は…豊音先輩とは別の意味でヤバイな) 京太郎(たまには年上ロリも良いよね!) 京太郎(そんでもってシロ先輩は意外と胸があるんだな…) 京太郎(まぁ隣の比較対象のおかげで引き立てられているのかもしれないが)←失礼 京太郎(うん、スク水巨乳ってちょっと背徳的でいいよな…)グヘヘ 胡桃「須賀君?なにか失礼なことを考えてないかなっ!」 シロ「目付きがいやらしい……」 京太郎「へ?」 京太郎「いえいえ、まさかそんな…」(鋭い人達だ…) 京太郎「お2人の水着姿に見惚れてただけですよ」キリッ 胡桃「!? そんな恥ずかしいこと言わないのっ!」 シロ「……」メヲソラス 789 名前: 786 申し訳ないがアラセブはNG[saga] 投稿日:2012/07/27(金) 22 33 37.29 ID dsKkmcJio 京太郎(臼沢先輩とエイスリン先輩はワンピース型の水着だ) 京太郎「先輩の水着、ちょっとチャイナドレスっぽいですね」 塞「うん、可愛いでしょー。お気に入りなんだ、これ」 京太郎「はい、すごく可愛いです!」 京太郎「先輩スタイル良いし、本物のチャイナドレスも似合いそうだなー」 塞「もう、またそんなこと言って先輩をからかって…」ハァ 塞「ま、社交辞令だろうけど、ありがたく受け取っておこっかな!」 京太郎(本気だったんだけど…) 京太郎(そしてエイスリン先輩は純白のワンピース…) 京太郎(あ、だめだ、これは天使ですわ) エイスリン「スガクン イコ!」 京太郎「あ、はい。今行きます!」 京太郎(流石にプールにスケッチボードは持ち込めないよな) 京太郎「あ、先輩、その水着ちょーかわいいですよー」 エイスリン「トヨネノマネ?」クスクス エイスリン「アリガト!」 京太郎(ちょっと先輩顔赤いな) 京太郎(ああ、生きててよかった) さて、ここからどうする?(大成功に付き最安価) 801 ちょっと遠目に出して顔洗ってくる。すまんな 841 名前: 826 もう青ざめとる[saga] 投稿日:2012/07/27(金) 22 49 01.97 ID dsKkmcJio 胡桃ちゃんと遊ぶ→自動成功 折角だしウォータースライダーにしとく 最悪1000だけ残してくれたら誘導出来るし、あんま気にせんでええで 京太郎「鹿倉先輩、ウォータースライダー行きませんか?」 胡桃「うん、それじゃ行こっか!」 ……… 京太郎「ここのウォータースライダー、ゴムボートで滑り降りるやつなんですね」 胡桃「け、結構スリルがありそうだねっ!」 胡桃(思ったより怖そうかもっ) 係員「ゴムボートには一人用と、カップル向けの二人用がありますけれども」 係員「いかがなさいますか?」 京太郎「か、カップル!?」 京太郎「い、いえ俺達は…」 胡桃「二人用でっ!」 京太郎「!?」 852 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga] 投稿日:2012/07/27(金) 22 55 56.18 ID dsKkmcJio 胡桃「ごめんね、須賀君」 胡桃「ちょっと一人じゃ怖そうだったから…」 京太郎「いえ、全然構わないっていうかむしろ嬉しいんですけど」 京太郎「これ滑ってるうちに結構密着しそうですよ?」 胡桃「だ、大丈夫、私は気にしないよっ!」 京太郎(俺が気にするんですよ、弾道的な意味で!) 866 名前:水は止まらない[saga] 投稿日:2012/07/27(金) 23 10 51.86 ID dsKkmcJio 京太郎(そんなこんなでスライダーの入り口までやってきたのだ) 京太郎(苦手なら無理しなくて良いと言ったのだが、聞き入れてもらえなかった) 京太郎(意地になっちゃってるな、先輩) 胡桃(滑り始める前からこんなにくっつくんだ…) 胡桃(これちょっとヤバイかもっ) 係員「じゃあスタートしてくださいー」 ……… スライダー内 京太郎「うおおおおっ!」 胡桃「きゃあああっ!」 胡桃「うひゃぁ!」 胡桃「どこ触ってるのかな、須賀君!」 京太郎「す、すみません!」 京太郎(どこ触ってしまったんだろう…) 京太郎(特に感触は無かったんだが…) ザパーン ……… 胡桃「須賀君…?」 京太郎「はい、なんでしょう先輩…」 胡桃「もうスライダーはやめとこうねっ…」 京太郎「はい、そうしましょう…」 874 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga] 投稿日:2012/07/27(金) 23 17 06.10 ID dsKkmcJio 胡桃「あ、あと!」 胡桃「他のみんなにあんなことしたら絶対ダメなんだからねっ!」カオマッカ 京太郎「了解です!」(あ、あんなこと?) 京太郎(俺はどこに触ってしまったんだ…) その後俺と胡桃先輩は他の先輩の方々と合流して、ビーチバレーなどで楽しんだのだった。 シロ先輩はその間ずっと流れるプールで流されていた。 全員の好感度が上がった! さらに胡桃の好感度が上がった! 884 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga] 投稿日:2012/07/27(金) 23 21 57.93 ID dsKkmcJio 5日目終わり! 突如一日が長くなったのはどうしてなんでなんだ シロはブレないところがいいんだと思ってます それだけにデレが想像しづらいんですが 894 名前:長野www[saga] 投稿日:2012/07/27(金) 23 25 44.94 ID dsKkmcJio 地区予選開始まであと9日 京太郎「いやー、プール楽しかったー」 京太郎「鹿倉先輩がスライダー苦手だったとは。意外な一面を見てしまった気がする」 京太郎「さて、今日は何をしようかな?」 902 917 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga] 投稿日:2012/07/27(金) 23 27 51.64 ID dsKkmcJio エイスリンと練習 難易度 低い (失敗:00-14 成功:15-74 大成功:75-99) 919 933 名前:伸び早すぎィ!サッカーないからか[saga] 投稿日:2012/07/27(金) 23 31 16.25 ID dsKkmcJio 判定→成功 エイスリンの好感度もランクアップですので、また少々お時間いただきます 強くてニューゲームは書く側にも負担がかかるから控えよう(至言) ついでに新スレも立てちゃいますねー 956 名前: ◆ttR5sQ5ZGLqG[saga] 投稿日:2012/07/27(金) 23 44 17.29 ID dsKkmcJio 立てたやでー 【咲SS】 京太郎「岩手に引っ越すことになった」 咲「その2!」 【安価】 http //ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1343400155/ ちょっと寝起きで煮詰まっとるな、コーヒー飲んでくる
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http //hayabusa.2ch.net/test/read.cgi/news4vip/1394165098/ ガチャ 京太郎「うっす」 咲「京ちゃん!」 咲「遅いよ京ちゃん何してたの?」 京太郎「あ、ああ悪い。掃除が長引いちまってさ」 咲「なーんだそっか」 咲「よかった♪」 咲「私てっきり」 咲「お使いにでも行かされてるのかと」 「「「「……!」」」」ビク 京太郎「……?」 京太郎「……そ、そういや部長、部活は?てっきり始まってるのかと……」 久「え?」 久「そ、そうね、うん、そう……」 久「じゃ、じゃあ咲」 咲「はい?」 久「……は、抜きにして」 久「よ、四人で打ちましょうか!」 まこ「そ、そうじゃのう……」 和「ですね……」 京太郎「……いいのか?咲」 咲「え?いいのいいの」 咲「それより京ちゃん一緒に宿題やろ?」 京太郎「宿題?んーと……」 京太郎「……てか、そのくらい一人でやれよ」 咲「いいじゃん別に!」 咲「京ちゃんのけちー」 京太郎「ったく……」 優希「……あ、」 優希「あの」 咲「何か用?」 優希「!!」ビク 優希「な、なんでもないじぇ……」 チッ…チッ…チッ… 京太郎「……」 京太郎(随分静かだな……) 京太郎(部長達はさっきから黙って打つばっかりだし……) 京太郎「……」 京太郎「ぶ、部長」 久「!」 京太郎「何かお茶うけでも買って来ましょうか?」 久「え、えっと……」 久「そ、うね。お願い」 咲「部長」 久「ヒッ」 久「だ、大丈夫よ須賀君!」 久「私が、行く、から……」 京太郎「いやでも部長打ってる最中だし……」 京太郎「やっぱり俺、行ってきますよ」 京太郎「咲、後は一人でできるだろ?」 咲「え、きょ、京ちゃん!?」 京太郎「行ってきまーす」 ガチャ 咲「……」 久「あ……あの、咲さん」 久「ち、違うの……今のは」 咲「部長」 久「い、いや……」 咲「ちょっと手、止めてもらえます?」 咲「私……言いました、よね?」スッ 咲「買い出しは自分で行ってくださいって……」チキチキ 久「だ、だって今のは……須賀君が……」 咲「そーやって京ちゃんのせいにするんですか?」 久「ひいっ!」 久「お、お願い……カッターは近づけないで……」 咲「傷、もう一本増やしてもいいんですよ?」 咲「今までそうやって京ちゃんに甘えて」 咲「ろくに指導もせず京ちゃんをパシリ扱いしてきた」 咲「竹井久さん?」 久「いや……いやあ……」 和「さ、咲さん……」 和「もう……それくらいに」 咲「雌豚は」 和「!」ビク 咲「許可なく喋っちゃダメって」プス 和「!?い、痛……」 咲「言ったよねえ!?」ザクッ 和「ああああああああああ!?」 優希「の、のどちゃん!」 咲「こんないやらしい体で京ちゃんをたぶらかしてさあ……」 和「し……してません……」 咲「ほんと……雌豚がお似合いだよ……」 まこ「さ、咲……」 咲「染谷先輩」 まこ「う……」 咲「……正直染谷先輩にはなんの恨みもないんです」 まこ「な、なら……」 咲「だから」 咲「黙っててくれません?」 まこ「……」 咲「これは『お願い』ですから」 まこ「……わかった」 咲「……ああ、もう京ちゃんが帰って来る頃だ」 咲「とりあえず……雌豚はとっとと帰って傷の手当てでもしてもらってね」 和「は、はい……」 咲「このこと京ちゃんにバレるようなことがあったらどうなるか」 咲「わかってるよね?」 和「……!」コクコク 咲「……京ちゃんが帰って来る前に早く出てって」 和「っ……!」ダッ 咲「後の三人は……」 咲「一人欠けちゃいましたからね……それぞれ勝手にやっててください」 優希「え……で、でも咲ちゃんがいるじゃな」 咲「私と京ちゃんの時間を邪魔するって言うの!?」 優希「!ち、ちが……」 咲「今まで散々散々京ちゃんとベタベタしてたくせに……」 咲「『また』わからせてほしいの?」チキチキ 優希「!」ブンブン 咲「……そう」 咲「わかってくれればいいんだ」ニコッ 優希「……!」ガクガク まこ「……わしは今日は帰る」ガタッ 久「……私も」ガタッ 優希「私もそうするじぇ……」ガタッ 咲「……帰っちゃうんですか」 咲「じゃあ」 咲「『また明日』」 久「……ええ」 久「また……」 ギイ…バタン… まこ「……なんで、こんなことになってしもうたんじゃ」 久「だめよまこ!聞こえちゃう!」 優希「……もう嫌だじぇ」 優希「昔の優しい咲ちゃんに戻ってほしいじぇ」 久「優希!」 久「……もう出ましょう」 久「須賀君が帰ってくる前に」 「「……」」コク 咲「……京ちゃん」 咲「京ちゃんまだかなあ……」 咲「うふふ」 咲「うふふふふふふふ」 咲「……大丈夫だよ」 咲「京ちゃんを苦しめるゴミ屑共は」 咲「みーんな私が追い払ったげる」 咲「だから安心してね?」 咲「私の」 咲「ワタシダケノキョウチャン……♪」 咲「うふふふふふふふふふふふふふふふふふふふふふふふふふふふ」 ガチャ 京太郎「ただいまー……って」 咲「あ!おかえり京ちゃん!」 京太郎「咲だけか?みんなは?」 咲「それがね?急に『原村さん』が体調崩して早退しちゃって」 咲「他の三人も大事をとって帰るって」 咲「私は京ちゃん待たなきゃ行けないから残ったの」 京太郎「そ、そうか……大丈夫なのか?インフルエンザが最近流行り気味みたいだし……」 咲「大丈夫だよ。きっと」 京太郎「……だといいけどな」 京太郎「……?」 咲「~♪」 京太郎「……なあ、咲?」 咲「何?」 京太郎「お前さっき……」 咲「?」 京太郎「……いや、すまん、気のせいみたいだ」 咲「ふふ。変な京ちゃん」 咲「さ、帰ろ?」 京太郎「おう」 ……数日後。 麻雀部がなんだかおかしくなってきた。 つい最近までのような賑やかさはなく、お通夜でもやってるような静かさ。 たまに話すのは俺と咲だけ。 後のみんなはただ黙々と卓を囲んでいるだけ。 優希や和に話しかけてみてもうんとかはいとか短い返事しか返してくれなくなった。 咲が卓につくことも無くなった。 いつも俺と喋っているだけか、ネト麻で俺の指導をするしかやってない。 練習しなくてもいいのかと聞くと、 いいのいいのと誤魔化すばかり。 ……後、咲以外の部員が早退することが増えた。 何かが、おかしい。 ガチャ 京太郎「うーっす」 優希「あ……京太郎、か」 和「さ、咲さんは……?」 京太郎「風邪で休みだとさ……最近冷えるから注意しろって言ったのに……」 優希「……」ガタガタ 京太郎「よし優希!久しぶりに」 優希「京太郎!」 京太郎「うおっ!?」 優希「た……助けてくれ……きょうたろぉ……」 京太郎「え……え?」 優希「……咲ちゃんが最近おかしいんだじぇ」 京太郎「……咲が?」 京太郎「確かに最近、優希や和と喋ってるとこ見たことないな……」 京太郎「喧嘩でもしたのか?」 和「そんなレベルじゃないんですよ!」 京太郎「」ビク 京太郎「な、なんだよ……どうしたんだよお前ら?」 久「……私が話すわ」 京太郎「ぶ、部長……染谷先輩も」 「……うふふ」 「へー……そっか……」 「待ってて京ちゃん……」 イマイクヨ _______________ ___________ ______ 優希「ういーっす!完全無欠の優希ちゃん参上だじぇ!」 和「優希落ち着いて……」 まこ「ういーっす」 久「……あら、珍しく遅いわね。咲」 優希「およ?咲ちゃんいないのか?」 和「変ですね……いつも私達よりは早いはずですが」 まこ「掃除でも長引いとんのじゃろ」 優希「つまんないじぇ……犬ー!」 久「須賀君もまだよ」 優希「じぇ!?」 優希「まったく……肝心な時に使えない駄犬だじぇ」 久「せっかく買い出し行ってもらおうと思ったのに……」 まこ「……あんたらちょっと京太郎をこき使いすぎと違うか」 優希「ふっふーんだ!いつまでたっても麻雀が上手くならないんだから、雑用ぐらい役立ってもらわないとこまるじぇ!」 和「ちょっと優希……」 ガチャ 咲「……」 久「あら咲。遅かったのね」 咲「……ぞ」 咲「うるせえぞっつったんだよゴミ」 久「……え?」 グサッ 久「……あ?」 久「あ、ああああああああああ!!??」 まこ「部長!?」 和「咲さん!?何を……!」 咲「黙れよ雌豚が……」 和「め……」 咲「おい」 まこ「咲……」 咲「全員そこに並べ」 優希「さ、咲ちゃん……」 和「……言うとおりにしましょう、優希」 咲「……まず染谷先輩」 まこ「な、なんじゃ……」 咲「あなたには今のところ手は出さないつもりです」 咲「だから大人しく……お願いしますね?」 まこ「……わかった」 咲「でもそこのクズ共は」 「「「!?」」」 咲「許さない。絶対に」 久「……ど、どういうことなの咲」 咲「……どういうこと?」 咲「そんなことも自覚できてねえからクズだって言ってんだよオラァ!!」ドガッ 久「ひぎっ!?」 和「部長!?」 咲「わからないなら教えてあげますよ……」 咲「あなたが今まで、京ちゃんに何をしてきたか」 久「す、須賀君に……?」 咲「いつもいつも京ちゃんをあごでこき使って……」 咲「買い出しも、片付けも、定期的な部屋の掃除も!」 咲「全部!全部京ちゃんに押し付けた!」 久「そ、そんな……私は……」 咲「部長だから?新入部員にはあれこれ命令できる御身分ですってか?へえ……」 咲「随分と、偉そうですね」 久「ち、ちが……だって!須賀君も嫌がってなかったみたいだし……」 咲「……チッ」 ドカッ 久「痛っ……!」 優希「部長!」 まこ「咲!それ以上やると……」 咲「黙っててください」 まこ「くっ……」 咲「……まあそうですね。これは京ちゃんにも責任がある」 咲「京ちゃんは昔から頼まれたら断れない性格だから……」 咲「たとえ嫌だって思っていても、顔にも態度にも出さず、頼まれごとをきちんとこなしてきた」 咲「断れなかった京ちゃんにも責任はあるでしょうね」 咲「でもね」 咲「その善意に今まで甘えてきたクズ野郎はどこのどちら様ですかね?」 久「っ!?」 久「ごめ、ごめんなさ……」 咲「椅子に座ってふんぞりかえって……須賀君あれして須賀君これして。赤ん坊ですか?」 咲「おまけに遅いだの手際が悪いだの文句までつける始末……ええ、京ちゃんがいなかったらなんど殺してやろうかと思いましたよ」 久「違うの咲、違うの……」 咲「……まだそんな口が聞けるんですか」 咲「……そうだ。京ちゃんにとって害でしかないその口」 咲「舌を切り取ってしゃべれなくしちゃいましょう」 久「!?」 咲「これで京ちゃんが嫌な思いをすることもなくなりますし……♪」 久「いやっ、嫌あああああああああ!」 咲「ちょっと、暴れないで下さいよ」 咲「狙いが定まらないじゃないですか」 久「いや、やめて!やめてえ!」 まこ「咲!やめてくれ!」 咲「……うるさいなあ」 咲「そんなに折檻されたいんですか?」 まこ「頼む……勘弁してくれ」 まこ「この通り……お願いだから……!」 咲「……ま、いいでしょう。染谷先輩の土下座に免じてやめてあげます」 咲「よかったですね?お優しい親友がいて」 久「ひ……ひ……!」 まこ「もう大丈夫……もう大丈夫じゃからな……」 咲「さて……優希ちゃん、いや、片岡」 咲「あなたも部長と同罪だよ?」 優希「な……なんでなんだじぇ……」ガタガタ 咲「タコスがないと集中できない?」 咲「そんなバカバカしいことで京ちゃんを使わないで!」 優希「ひいっ……!」 咲「京ちゃんはねえ、あんたなんかのためにわざわざ美味しいタコス屋をリサーチしてくれてたの!」 咲「ネットやクラスの友達……あんたのためになるならって一生懸命頑張ってたのに」 咲「なんなのよあんたは!?」パン! 優希「痛っ!」 優希「痛いじぇ……咲ちゃん……」 咲「全部京ちゃんの自腹だったって言うのに……お金払ったことあった?」 咲「いつもいつも買ってきてくれてた……なにかお返ししたことあった?」 優希「……」 咲「黙ってないで何とか言えよ!」 優希「ひっ!?ご、ごめんだじぇ!」 咲「私に謝らないでよ!京ちゃんに謝りなさいよお!」 優希「許して……許して……」 咲「……後あの犬って呼び方」 咲「何あれ?聖人のごとく優しい京ちゃんを犬呼ばわり?舐めてんの?」 咲「……このクズがっ!」パン 優希「ごめ、なさい……ごめんなさい……」 咲「……さて」 咲「原村」 和「さ、咲さん……」 咲「あんたさえ、あんたさえ京ちゃんの前に現れなかったら……!」 咲「京ちゃんが苦しむこともなかった!」 和「そ、そんな……私は何も……」 咲「純情ぶりやがって糞ビッチが……京ちゃんの前で思わせぶりな態度とって反応を楽しんでたんでしょ?」 和「そ、そんな……私は……」 咲「京ちゃんの気持ちを弄んで……よくそんな被害者ヅラできるね?」 和「し、知りません!そんな、須賀君の気持ちなんて」 咲「嘘をつくな!!」 和「っ!?」 咲「調子のってんじゃねえよ雌豚ぁ……」 咲「……昔からからずーっと隣に京ちゃんがいた」 咲「楽しかった。京ちゃんが側にいるだけで、毎日が幸せだった……なのに」 咲「あんたが現れたせいで、京ちゃんは私を見てくれなくなった」 咲「それでもよかった。京ちゃんの幸せが、私の幸せだから。だから麻雀部にも入った」 咲「なのに……なのにあんたはっ……!」 和「ひっ……ちが、違います……」 ヒュッ 和「きゃあ!?」 咲「……次同じ台詞言ったら」 咲「ほんとに喉、掻き切るから」 和「っ!……っ!」コクコク 咲「……今日は京ちゃん用事で部活来ないから」 咲「あんた達はもう帰って」 咲「それと明日から余計な真似しないでね?京ちゃんは私のものなんだから」 咲「京ちゃんに触れないで。京ちゃんに話しかけられた時以外喋らないで。ね?」 咲「後このことが京ちゃんの耳に入るような事があったら」 咲「私、なにするかわかんないよ?」ニコッ _______ _________ ___________ 京太郎「そんな……ことが……」 優希「……あれから私は4回、部長やのどちゃんにいたっては10回近く刺されてるじぇ」 ペタ…ペタ… まこ「このままじゃ、そのうち本当に死人が出かねん……」 ペタ…ペタ… 久「お願い須賀君!」 和「咲さんに、もうやめるよう説得してください!」 ガチャ ギイ… 「……ナニシテルノカナ?」 「「「「「!!??」」」」」 久「あ……あ……」ガタガタ 咲「オカシイナア……アレホドヨケイナマネシナイデッテイッタノニ……」 まこ「咲……なんでここが!」 咲「イヤーヨカッタヨ。雀卓ニ盗聴器ツケテオイテ」 和「なっ!?まさか……」 咲「クロウシタンダヨ?テニイレルノ」 咲「……サテ、」 咲「オシオキガヒツヨウミタイダネ?」 京太郎「咲!」 咲「……キョウチャン」 京太郎「咲やめろ!こんなことしたって……」 咲「ナンニモナラナイ?」 咲「……フヒ」 咲「フヒヒヒヒヒヒヒヒヒ!」 京太郎「さ、咲……」 咲「ダイジョウブ、アンシンシテ」 咲「ソノウチキットワカルカラ」 咲「ネ?キョウチャン……」 咲「ドイテ?コロスカラ」 ……その後、牛刀で襲いかかろうとした咲をどうにか羽交い締めにして止め、染谷先輩に通報してもらった。 校内で殺人未遂事件があったということで、そこからしばらくマスコミが押し寄せてくるわ説明会が開かれるわでてんやわんやだった。 咲の家族は、咲と縁を切ったらしい。照さんからの電話でしった。 電話口で照さんは泣いていた。妹をもっとわかってやれていたらと。 逮捕されてから、咲にはあっていない。まともな精神状態じゃないそうだ。 清澄高校麻雀部は廃部となり、みんなバラバラになった。部長達に泣きながら謝罪されたのが、最後だった。 ……俺が悪かったのだ。咲のすぐ近くにいながら、咲のことをなんにもわかってやれていなかった。 塀の中でどうしているのだろう。 もう一度、もう一度だけ、彼女に会えたら…… ________________ ____________ _______ 「……なんか気持ち悪いよな、あいつ」 「こないだ殺人未遂やらかした高校生?」 「そーそー、なんかずーっとニヤニヤ笑ってるしブツブツ言ってるし……もう俺見回り行きたくねえよ」 「怖えよなあ……牛刀で同級生に襲いかかったんだと」 「うへー……最近のガキはこえーなー……」 ヒヒ……ヒヒヒヒ…… マッテテネ マッテテネキョウチャン ワタシガキット タスケテアゲル…… ……しばらく経って。 京太郎「……はい、はい」 京太郎「そうですか……わかりました、ありがとうございます」 京太郎「ふう……」 京太郎「……もうそんな時期か」 咲が、出所したらしい。 もうあれから何年も経った。もともと優しい咲のことだ、きっと更生して、まともな人生を歩んでくれることだろう。 「……なんの電話?」 「ああ……咲が出所したって」 「……そう」 優希「もう……そんなに時間が経ったんだな」. 俺は高校卒業後、東京の大学に進学した。 なんとか大学も卒業というころ、街で優希を見かけた。 あの事件以来、すっかりあの頃の面影を無くしていた優希。 卒業して、連絡を取ることもなかったが、まさかこんな近くで出会うとは思ってもみなかった。 こけたほお、10は上だろうというほど老いた肌、パサパサの髪、粗末な服。その時の優希は死人同然だった。 まともな精神状態を保てなくなった優希は、仕事ができるはずもなく、アルバイトや派遣で細々と暮らしていたらしい。 そんな優希を、俺は自分の部屋に迎え入れ、就職したのち、妻としてめとった。 優希「大丈夫……なのかな」 印象的だったしたったらずなあの口調は、すっかりなりを潜めていた。 京太郎「大丈夫だよ。俺たちの個人情報が伝わってるわけないし、それに」 京太郎「……あいつのことだ、これからは新しい人生を歩んでいくはずさ」 優希「……そうね」 5年後、やっと収入も安定してきた頃、俺たちに子供が恵まれた。 厳しい生活、しかし、新しく生まれてくる命のことを考えると自然と仕事にも力が入るというものだ。 京太郎「……お、今蹴った」 優希「しょっちゅうよ。お父さん似かしら」 京太郎「俺はこんな落ち着きのない子供じゃなかったよ……むしろ優希似だろ?」 優希「まあひどい」 幸せな毎日。 そんな時。 京太郎「……死んだ!?」 咲が死んだ。東北の某県で何者かに殺されたらしい。 過去に世間を賑わせた犯人が殺された。そのニュースは連日テレビで報道された。 出産を控えている彼女の精神に悪影響を及ぼしかねないと考え、早々に優希を病院へ移した。 そして、 咲が死んだ。ここまではまだいい。 一つ、不可解なことがあった。 死体に、顔が無かった。 顔面を大きな石のようなものでめちゃくちゃに潰されていたらしい。これによって、怨恨の可能性が浮上した。 警察の事情聴取が来た。もちろんすぐ事件とは無関係と証明されたが。 染谷先輩達のところにも警察の訪問があったそうだ。 何かがおかしい。 誰が?なんのために? 部長や和、染谷先輩がそんなことをするとは思えない。 ましてや過去の咲に怨みを持つ人間なんて…… 自宅のソファでそんなことを考えていた時、誰かが耳元で話しかけた気がしたが、気のせいだろう。 そんな中、無事、優希が出産した。 痛みをこらえて必死に頑張る優希を見るのは辛かったが、無事先生によって取り上げられた時、情けなくも涙が出た。 美しく、優しい妻。可愛い子供。 不安もある、苦労もある。それでも毎日が輝いていた。 ハズダッタ。 キョウチャン? ワタシイッタヨネ? キットタスケテアゲルッテ キョウチャン? ワタシノコト ワスレテナイヨネ? キョウチャンキョウチャンキョウチャンキョウチャンキョウチャンキョウチャンキョウチャンキョウチャン キョウチャンキョウチャンキョウチャンキョウチャンnnnnnnnnnnnnnnnnnnnnnnnnnnnnnnn ヒサシブリ 京太郎「ただいまー」 京太郎「優希ー?」 京太郎「……買い物かな」 京太郎「優希ー?」 京太郎「……?」 京太郎「おーい我が可愛い娘やーい」 京太郎「二人ともいないのかー?」 京太郎「おー……」 京太郎「い……」 京太郎「……優希?」 京太郎「優希!どうしたんだ!おい!」 京太郎「優希!返事を……」 京太郎「……な、んだよ、これ」 京太郎「……血?」 京太郎「優希!おい優希!」 キョウチャン 京太郎「!?」 京太郎「お、おまえ……」 娘「キョウチャン」 京太郎「その、包丁……まさか、お前が!?」 娘「キョウチャン」 京太郎「なんで!なんで母さんを!」 娘「キョウチャン」 京太郎「……あ」 京太郎「その、顔……その、声……!」 娘「キョウチャン」 咲「タスケニキタヨキョウチャン♪」 京太郎「うわああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああ!!!!????」 おしまい
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http //ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1377983742/ 【前回までのあらすじ】 宥「お鍋とか食べたね~」 <食べたいね~ <ね~ この一言が発端となった。 灼(また宥さんがわけのわからないこと言い出した) 尭深「さすがに、屋外でお鍋は無理があるかと」 宥「そっか~」ショボ~ン 京太郎「話は聞かせてもらいました!」 宥「あ、京太郎くん」ポヨヨ~ン 尭深「須賀君?」タプ~ン 灼「いったいどこから」ツルペッターン!! 京太郎「……」 京太郎「俺はいつだって鷺森先輩の味方です」ポン 灼「……」イラッ 京太郎「まぁそれはいいとして、ここはひとつ俺に任されてみませんか?」 宥「?」 京太郎「今日のお昼はお鍋にしましょう」 宥「え、いいの?」 京太郎「問題ありません。俺はいつだって宥さん全肯定の論調で語ってますから」 宥「はわわ///」 こうして俺たちの昼食は鍋パーティーとなった。 京太郎「と、見栄を張ったはいいが準備が大変そうだな」 土鍋はある。何故あるのかとかは気にしていけない。少なくともこの世界観においては。 淡「あ! キョータロー!」タタタッ 京太郎「問題は具材だな。買出しに行かないと材料なんてないしな」ブツブツ そういえば亦野先輩の成果はどうなったろうか。鰤とか釣れてるなら是非とも分けてもらいたいが。 淡「あのね! 向こうですっごいキレーな貝殻拾ってね!」ピコピコ 京太郎「とにかく今から買出しに行かないとな」 淡「買出し? 私も行く!」ピョンピョン 京太郎「しかしさすがに今回は一人だと少し厳しいな援軍を呼ぶか」 淡「ねーねー! キョータローってばぁ!」ブンブン 京太郎「けど仮にも先輩たちに頼むのは気が引けるしな」 京太郎「和とはちょっと2人っきりだと顔合わせ辛いし、理由が理由だけに憧にはからかわれそうだし」 京太郎「穏乃はどこか突っ走って行きそうだし、咲は迷いそうだし、優希はタコスだし、空気はそもそも生命体じゃないし」 淡「キョータロオオオオオオーッ!!」 絶叫に近い高音が俺の耳朶を劈く。 音源を捜すと、いつの間にか傍らには淡が立っていた。 京太郎「あ、淡……お前いつか、」 淡「私ってそんな後?」 京太郎「なにが?」 俯いて髪先を弄っている淡。心なしかいつもの元気がない。 淡「私ってそんな後なんだ。その買出しの手伝いに呼ばれる順番みたいなの」 京太郎「え?」 淡「ちょっと傷付いた、かも」グス え、っと。よくわからないが淡はどうやら自分の名前が挙がらなかったことが不満らしい。 京太郎「いや、違っ、これは違くて淡をハブにしたとかじゃなくて」 淡「ホントぅ?」 その上目遣い! 京太郎「お、おう。じゃあなんだったら一緒に行くか?」 淡「良いの!?」パァァ 俺の提案に途端に破顔する淡。 京太郎「いいって言うか、単なる買出しだぞ?」 淡「良いの! ほら行こう! ね?」グイグイ 京太郎「おい、そんな引っ張るなって!」 淡は急にに俺の手を取ると、急き立てながら走り出した。 先生と部長に軽い連絡を入れ終え、俺と淡は並んで海岸沿いの街道を歩く。たしかこの先に小さなスーパーがあったはずだ。 淡「ところで買出しってなに買うの?」 京太郎「昼飯の材料」 覗き込んで尋ねてくる淡に視線を向けながら返答を返す。 淡「あれ? でもお昼は海の売店で買うんじゃんなかったっけ?」ハテ? 京太郎「まぁそうなんだけどちょっと鍋をやることになってな」 淡「鍋ってお鍋?」 京太郎「ああ」 淡「キョータロー頭大丈夫?」 京太郎「失礼だなお前は」 淡「だって夏だよ! 夏真っ盛りだよ!? なんで海に来てお鍋なの?」 なんかそこまで言われるともっともな気がしてきた。 京太郎「いや、でも宥さんがな」 淡「! ……ふーん。ユーの」 あれ? またなんか機嫌が。 淡「むぅ」プクゥ 京太郎「……」 ほっぺが膨れておられる。 なんか地雷踏んだか? 淡「うぅ……」ブルル いきなり淡が身を震わせた。それから両手で肩を抱き身を縮込ませる。 京太郎「寒いのか?」 淡「わかんない」 京太郎「海から上がってちゃんと身体拭いたのか?」 淡「拭いてない」 京太郎「はぁ、ったく」 俺は自分の羽織っていたパーカーを脱ぎ淡に差し出す。 京太郎「これ着とけ」 俺の言葉に目を丸くする淡。 淡「いいの?」 京太郎「無いよりましだろ?」 淡「……ありがと」 手渡した上着をいそいそと羽織る淡。 淡「……」スンスン 京太郎「ちょ、おおい!? なに嗅いどんじゃ!」 淡「キョータロの匂いがする」 やめて! 羞恥プレイはやめて!! 淡「んふふふ~」ニッコニッコ なんかまた機嫌よくなってるし。ちょっと刹那的に生き過ぎじゃないですかね? 淡「それで買うものは?」 京太郎「ん~、とりあえず水、料理酒、みりん、醤油、和風だし、塩、かつおだし……」 京太郎「寄せ鍋のつもりだからこれと言って決まりは無いけどお前なに入れたい?」 淡「野菜はイヤ」 京太郎「わかった野菜はしこたまぶち込もう」 淡「鬼!」 キングクリムゾン! 淡「いっぱい買ったね」 京太郎「大所帯だしな。まぁ余ったら俺が持って帰るさ」 言いつつ袋を持ち直す。もちろん自前のエコバッグである。 淡「重い……」 同じく袋を持とうとしている淡だが、言葉の通り割と大量に買い込んだのでその分だけバッグも重くなっている。 淡の二の腕がぷるぷる震えている。 京太郎「ほら貸せ」 そういって手を差し出す。 淡「え? でもそれじゃあ一緒に来た意味ないし……」 京太郎「でも、お前持って帰れないだろ?」 淡「そうだけど、あ! じゃあこれで!」 そういって袋の両側に着いた取っ手。その両端をそれぞれ俺と淡で片側ずつ持つ。 淡「えへへ、これなら私も持てる」 京太郎「まぁ、いいけど」 事なきを得て肩を並べて帰路に着いた。 海水浴場に戻り買って来たものを折り畳み式のテーブルに置く。 淡「ふい~疲れた」 凝った手首を振り、具合を確かめながら一息つく淡。 京太郎「おう。ご苦労さん」 淡「……」 俺の労いに返事をせず、黙って見上げてくる。 淡「それだけ?」 え? 京太郎「い、いいいいくら欲しいんだ!?」プルプル 財布を取り出し、小銭と札を確認する。 買出しの手伝いしただけなのにお金要求してくるなんて、淡、恐ろしい子!? 淡「違うわアホー!」タタタッ 怒って走り去ってしまった。 っていうか上着返せよ。 誠子「今、淡が走っていたけど須賀君なにかしたの?」 京太郎「あ、亦野先輩」 そこには釣竿を担いだ亦野先輩の姿が。 京太郎「首尾は?」 誠子「上々。……じゃなくて淡になにかしたの?」 京太郎「いや、なんでそこで疑いの余地も無く俺なんですか?」 誠子「そりゃあ、ここ最近の淡の悩みの種はもっぱら君だからさ」 京太郎「?」 亦野先輩の言い振りはいまいち要領を得ない。 誠子「で、いったいなにしたのさ」 京太郎「なにっていうか、」 俺はここまでの経緯を先輩に説明する。 時折頷きながら聞いていた先輩が、得心が行ったとばかりに口を開く。 誠子「それはたぶん褒めてほしいんだよ」 京太郎「え?」 意外な意見に思わず間抜けな声が漏れた。 京太郎「え~っと、たかが買出しの手伝いですよ?」 誠子「そうだね。でも、たとえば淡は1年からレギュラー入りして部活では常に練習練習」 誠子「基本的に新入生がこなす様なそういった雑用はしてこなかった」 誠子「才能を生まれ持ったばっかりにそういった普通の人が当たり前のように経験することを得ないまま育ってしまった」 誠子「だから私たちにとってはなんでも無いことでも淡にとっては大事なこともあるんだ」 京太郎「はぁ……」 誠子「っとまぁ偉そうなこと言ったけどもっと単純に須賀君の役に立ったから褒めてほしいだけかもね。甘えてるんだよ」 京太郎「けど、逆に怒らないかな?」 誠子「それはどうだろうね。けどそれで本当に怒るかどうかは君のほうがわかってるんじゃないかな?」 俺は背中に鉄板仕込んだかのように背筋を伸ばし、敬礼の姿勢を取る。 京太郎「うっす。さすが亦野先輩、ありがとうございます!」 やはり困ったときは2年生だな。約一名を除いて、真っ当な人材が揃ってる。 京太郎「お~い、淡!」 砂利を蹴って砂浜を走る。目標はあまり移動していなかったのかすぐに見付かった。 波打ち際にしゃがみこんで、なにかやっている。 京太郎「なぁおい淡」 俺の声に一瞬肩を震わせた淡はゆっくり立ち上がり、肩越しにこちらを一瞥してくる。 淡「なに?」 淡らしからぬ酷く平坦な声。 京太郎「さっき悪かったよ謝るから、な? こっち向けよ」 渋々という感じを隠そうともせず身体の向きを変える。後ろ手に両手を組み、いじけた様に打ち寄せる水面を蹴る。 京太郎「え~っと、なんだ。買出し手伝ってくれたありがとな?」 淡「……うん」 京太郎「助かったよ。その、偉かったぞ?」ナデナデ 淡「!?///」 そういって俺は淡の髪を撫でた。その瞬間、淡か頬に朱が差し込む。 淡「あ、あわわわ。ああ、あのね!!」 京太郎「うん?」 淡「こここ、これ!」 差し出された右手、その上に載った小さな欠片。 京太郎「貝殻?」 淡「う、うん。その……綺麗だったからキョータローにも見せてあげようと思って」 京太郎「へえ、ホントに綺麗だな」 淡の手から貝殻を受け取り指先で摘むとそれを太陽に翳す。 京太郎「ありがとな、淡」 淡「うん!」 京太郎「さ、戻ろうぜ。腹減っただろ?」 淡「うん。あはは、実はお腹ペコペコ」 そういって淡は少しだけ恥ずかしそうに微笑んだ。 もと来た砂浜を引き返していく俺たち。 淡「あのね、キョータロー」 京太郎「あん?」 淡「私、毎朝キョータロのお味噌汁が飲みたいかも」 京太郎「え、やだよ。めんどくせぇ」 淡「」 【次回予告】 __ . -'" ̄  ̄` 、 / ヽ、 / . . . . . . . \ / . r . ! | ゙. ヽ .\ / . | . !. | | l! ハ. l .ヽ ,' .. |. l ∠L l| l |l | l | ! l ハ ! . l.. |. | /// / /| /l/リTTヽ ! .i! .| , l . . |.. ! !/ "´'" '" ´ l从 ! | ,'l ! | l . | .| l ,ィ==、 ,ィ=、リ! l / l/ l. ! . . | λ ! { .| ´ !. l . . | / | .l """ , "" l . ! , .| . . .| k ! .l ___ | | , . ! ! ハヽl | r.{_ ;ノ ..イ l . ! | ハ !. ト 、 \ヾ _..ィ´ | j . l |'\∨l ト l ` ァ、 ヾ. . ! . | ./ ' . .! .`゙、ヾ\ヾー‐ァtノニヽ | _!_,' ! . . ;.r‐''ヽ ヽ、r''ヾ!ヽ'_/─, | ト-y'/_ | / \\ ヘ\ 〈 ‐(_!ノ'゙ Y / ヽ ,' .! ヽ.\ ∧ _ /l ヽ .| λ / . l Yヽ K_ }、 } ノ l ゙. , . l } ヽ .ヽ. Y \ / Y !. / . ハ ∨ ヽ ,L/ ヽlヽ ヽ ! / . / .ヽ ヽ Y `l 丶 l クロ中尉[First Lieutenant Kuro Matsumi]. (1995~ 日本) グツグツ 憧「煮立ってる」 和「煮立ってますね」 まこ「なんでお前さんはこれを作ろうと思ったんじゃ?」 京太郎「なんででしょうね? 一時の情念に身を委ねると失敗するということを身をもって体現したというか」 久「よくそういう適当な言い訳即座に思い付くわね」 京太郎「そらもちろん部長の教育の賜物ですよ」 久「その、あなたの人格形成の責任の一端を私になすり付けるのやめて」 宥「あったかそう」ニコニコ 京太郎「どうですかこの笑顔。なんかもう……なんでも許せる感じしませんか?」 まこ「まぁ、こんだけ幸せそうじゃとな」 京太郎「いいですねぇ。美人は特ですねぇ」 京太郎「お前は損だな」ポン 咲「京ちゃん、ちょっと向こうでお話しよっか? 大丈夫少しだけ麻雀を交えながら親睦を深めるだけだから」クイクイ 全員『いただきます!』 誠子「あ、でも美味しい。暑いけど」 灼「暑い。けど美味し」 玄「これなら毎日でも食べたいですね!」 菫「え、いや毎日はちょっと……」 和「すみません。タオル取ってもらっていいですか?」 晴絵「お酒がほしくなる」 京太郎「駄目ですよ。帰りも運転あるんですから」 宥「あったか~い」 京太郎「宥さん、土鍋に手ぇ近付けないでください。危ないから」 京太郎「照さんはご飯のときはお菓子食べない」 京太郎「あ! おい優希、鍋にタコス入れようとするな。美味いものに美味いもの足しても必ずしも美味いとは限らねぇから!」 京太郎「淡は春菊を脇に除けない。野菜もちゃんと食べる!」 京太郎「穏乃! 手掴みで食うな!」 憧「全部つっこんだ」 久「まぁ半分仕事みないなものよね」 咲「京ちゃん、うるさい」 京太郎「あ”あ”!?」 咲「……」ツーン 京太郎「ったく」ブツブツ 和「まぁまぁ須賀君も抑えて抑えて」 玄「仲良く食べたほうがご飯も美味しいよ」 玄「京太郎くんも。はい、あーん」アーン 京太郎「え?」 和「な!?」 憧「ちょ、く、玄!?」 玄「え? あ…………はぁ!?」 咲「……」 京太郎「は!? 今、俺絶好の好機を逃したんじゃないか?」 京太郎「『はい、京太郎くんあーん』、『おい、よせよクロみんな見てるだろ?』」 京太郎「『これじゃまるで俺たち恋人同士みたいじゃないか』、『えーうっそーマジー超キモーい』」 和(ミ○キーみたいな声ですね) 京太郎「みたいなさぁわかるこれ? この感じ」 玄「//////」 憧「いや、その声真似は確かに超キモいけど」 京太郎「玄さんにあーんをしてもらいつつ、それを指摘してテレ顔を堪能する。一挙両得」 京太郎「のはずが、素で返してしまったからな。一瞬の判断ミスで人生を棒に振ったな」 和「そんな重大なことですか?」 玄「あの、それくらいならいつでも」モジモジ 京太郎「いえ、意表を突いてもらわないと面白みが無いので結構です」 玄「」 憧「あんた今、自分の人生盛大に棒に振ってるわよ」 京太郎「俺さ。憧のそういう鋭い突っ込み結構好き」 憧「うっさいわ」 チョイチョイ 京太郎「ん?」 尭深「あーん」 京太郎「……」 京太郎「あーん」モグモグ 尭深「美味しい?」 京太郎「うーん…………美味い!」\テーレッテレー/ 尭深「よかった」ニコ 京太郎「ふむ……」 京太郎「これだよこれ」 憧「なにが?」 咲「……」 京太郎「だから咲。無言なのは怖いよ?」 京太郎「スイカ割りやるべー!」 穏乃「スイカ割りやるべー!」 スイカを掲げながら小躍りする俺と穏乃。 海に来たらなにやる? スイカ割りっしょ! 優希「いつの間にスイカなんて用意したんだ?」 京太郎「ん? ん~……さっか?」 憧「答える気ゼロね」 穏乃「ねー京太郎ー。スイカどの辺に置く?」 アコスとタコスとくだらない問答をしていた俺をよそに穏乃はすでにスイカのポジショニングに入っていた。 穏乃ってなんか自分のやりたい事とかにすごいやる気の生産性を見せるよね。 その瞬発力に乾杯。 穏乃「あ、でも下にシートとか敷いた方が良いよね? 衛生的に」 衛生……だと? 京太郎「なんか似つかわしくない単語来たな」 穏乃「え?」 京太郎「いや、なんでもない」 泥だらけの手で松ぼっくりとか齧ってそうとか言ったら怒られそう。 京太郎「さて、スイカの位置も定まったところでここからが本番」 口元を歪めて笑う。 京太郎「誰を支配下におきたい?」 和「なんで一々そういう言い方をするんですか?」 憧「じゃあ京太郎で」ピッ 優希「犬は常に私の支配下だじぇ」ピッ 穏乃「なら最初は京太郎で良いんじゃないかな?」ピッ 咲「……」スッ」 和「ではここは多数決で須賀君ということで」 京太郎「民主主義なんてクソ喰らえだな」 和「では共産主義の国にでも政治亡命しますか?」 京太郎「バカと俺が同等に扱われる国なんて真っ平ごめんだね」 目隠しをされ、手には木刀……は、なかったので柄に『四万十川工房』と彫られた棒を持って砂浜に立つ。 スイカ割りの戦士、須賀京太郎。すなわち俺。 京太郎「さぁどっからでも来い!」 咲「京ちゃん、こっち。こっち!」パンパン こっちってどっち? 憧「京太郎、前!」 京太郎「……」スタスタ 優希「止まれ!」 京太郎「……」ピタ 穏乃「しゃがめ!」 京太郎「……」スッ 穏乃「バック宙!」 京太郎「出来るかぁ!?」ボスッ 投げ捨てた棒切れが鈍い音とともに砂浜に突き刺さる。 穏乃「次、私ー!」 無能の烙印を押され地面にうな垂れる俺を放っておいて、さっさとゲームを進めていく女性陣。 和「穏乃もっと右です」 穏乃「右ってどっち!?」 優希「お箸を持つほうだじぇ! 穏乃「お箸を持つほうってどっち!?」 和「右です」 穏乃「なるほど!」 大丈夫かこいつ? 憧「シズ! 違うそっちじゃなくて、もっと……ああっ!?」 穏乃「チェストー!」 転瞬、後頭部に鈍痛。 穏乃「あれ?」 俺の身体は真夏の熱い砂浜にノックダウンした。 目を開けると、世界が90度傾いていた。 後頭部に鈍痛。そうか、俺は穏乃の放った誤射で昏倒させられたのか。 …………あの野郎。後で泣かす。 それはそれとしてこの頬っぺたに張り付く柔っこい人肌は……? 京太郎「……」チラッ 咲「……あ」 視線が絡まる。 京太郎「なんだぁ。咲かぁ……」 ドスッ 京太郎「ぐふっ!?」 咲「ふん!」 京太郎「ってなことがありましてね」 誠子「ふ~ん」 近くの埠頭。亦野先輩が釣り糸を垂らすその横で、俺は体操座りをして海を眺めていた。 誠子「で、気が付いたらここにいたと」 京太郎「まぁ、はい」 誠子「便利な場面転換だね」 やだ、辛辣。 京太郎「あ、これスイカです」 誠子「こりゃどうも」 俺たちは並んでスイカを齧る。(俺が寝てる間に)割ったものではなく後できちんと切り分けたものだ。 誠子「うん。冷たくて美味しいね」シャクシャク 京太郎「ですね」シャクシャク 京太郎「ビーチバレーやるべー!」 淡「ビーチバレーやるべー!」 ビーチボールを掲げて小躍りする俺と淡。 憧「私、パース。疲れちゃった」 和「私も少し休憩しますね」 ああ、和がパラソルの下へと去って行く。 京太郎「ちぃ……」 玄「う~む……」 京太郎「……」チラッ 玄「……」チラッ ガシッ 俺たちは硬い握手を交わした。それはおそらく穢れのない天上の風景だっただろう。 菫「はぁ!」スパーン! 菫先輩の放った鋭いスパイクが地面に突き刺さる。 京太郎「く、さすが白糸台のシャープシューター括弧笑い」 菫「京太郎、次言ったら顔面を打ち抜く」 京太郎「はい」 照「ふっ!」ギュルルルルル 高速回転する右腕から繰り出されるサーブ。予測不能な軌道を取るビーチボールが迫る。 玄「させません!」 玄さんの手首が翻り、ボールの乱回転をいなしながら打ち返す。 ボールは上ではなく、横に軌道を取りネットの脇を迂回しながら疾走していく。 照「ポール回し!?」 そんなんありかよ。 玄「名付けて、玄スネイクなのです」キュピーン! なにそのドヤ顔。 淡「あまい!」 意表を突いた玄さんの奇策も、うねり猛る淡の髪に絡め取られていた。 京太郎「いや、ボール持っちゃったらそれ反則だろ」 淡「あわっ!?」ズコーン 熱月の夢! 白熱の終章! これを取った方がマッチポイント。つまりオーラス! 菫「照!」 照「はい!」ポスッ 照さんのナイスアシストを貰い、菫先輩が再び空に舞う。弾むおもち! 菫「せい!」スパーン しまった!? あまりにすばらな光景につい見惚れてしまい、反応が一瞬遅れた! 俺の脇を抜け、ひとつの影が躍る。それは今まで沈黙を保ち、アシストに徹していた鷺森先輩だった。 灼「はっ!」 鋭い一喝とともに突き出される右腕。その先端、親指と中指、そして薬指がビーチボールを貫通した。 ……………………は? 弾力破断限界を越え、ビーチボールが乾いた音を上げて爆ぜる。 灼「ふぅ……間一髪」 なにが? 玄「すごいよ灼ちゃん!」 照「見事な刺突だった」bグッ 菫「出来るなら是非、うちにほしい逸材だ」ウンウン 淡「ねーねーアラタ。もっかい、もっかいやって!」 灼「あ、いや。その……///」カァァ 持て囃す皆々様。照れる先輩。取り残される俺。 俺がおかしいのかなぁ? これ、俺がおかしいのかなぁ? なんかみんなちょっと常軌を逸し過ぎてない? 突込みが追いつかないんだけど。 やめるか。この面子に一々突っ込んでたら切りないからな。 菫「ボールが無くなってしまった」 まぁな。っていうか、菫先輩は常識人の、こちら側の人間だと思ってたのに酷い裏切りだよ。こんなのってないよ。 淡「新しいの取ってくる!」 駆け出す淡。 京太郎「おい、ちゃんと前見ないと」 言うな否や、 玄「きゃうっ!?」 淡「あわん!?」 近くにいた玄さんにぶつかった。 跳ねる肢体。撓む身体。弾むおもち(二回目)。 解れる結び目。零れる、……えっ!? 玄「はうっ!?///」 咄嗟に胸元を押さえる玄さん。吸い寄せられそうになる視線を気合で逸らす。 玄「み、見た……?///」 顔を真っ赤にしながら恨みがましい目で問うて来る玄さん。 京太郎「……」ブンブン 千切れんばかりに首を振る俺。 女性陣「……」ジトォ 疑わしいと言わんばかりにねめつけて来る。これ俺の所為か? 玄「k、京太郎くんはもう大人だから……、玄の裸を見てもいやらしい気持ちになったりは、しないんだよね?///」 ん? いや待て、俺は常識人として振舞いたいね。ここが紳士と変態の分水嶺。 京太郎「大丈夫ッス。僕、そういうの興味ないんで」 完璧。これなら俺に掛けられた嫌疑、も……。 玄「ふ、ふふふ……あはは、興味ないんだぁ?」 あれ? なにこの空気? 京太郎「ってかあれ、みんなどこ行った?」 気付けば、回りには俺と玄さん以外誰もいなくなっていた。普段なら鬱陶しいくらい絡んだ来る淡や照さんの姿もない。 玄「あははははは」 哄笑する玄さん。煌めく銀色。…………え? 玄「ザックリザックリwwwwwザックリザックリwwwwwwザックリザックリwwwwwwザックリザックリwwwwwザックリザックリwwwザックリザックリwww」 玄「ザックリヨイショwwwwwザックリヨイショwwwwザックリヨイショwwwwwwwwコレハドウカナァ?wwwww蛇翼崩天刃!」ザシュザシュザシュザシュ 京太郎「玄さん、それ、蛇違いや……」 玄「千魂冥烙……」 ポロリもあるよ!(俺の首が) けど痛くないよ!(即死だから) 京太郎「はぁっ!?」ガバッ 急激に意識が覚醒。コンクリ床の上で俺は勢いよく上体を起こす。 誠子「あ、起きた?」 京太郎「はぁ……はぁ……あれ?」 そこは亦野先輩が釣りをしていた埠頭。 誠子「大丈夫? すごい汗だけど」 京太郎「え? あぁ……」 頬を伝う雫を手の甲で拭う。 誠子「うなされてたけど、いやな夢でも見たの?」 京太郎「ええ、まぁ、はい。なんか、バタフライナイフと鎖持った玄さんに追い掛け回される夢見ちゃったよ」 俺は頭を振り、悪夢を追い払う。 京太郎「そんなわけないですよね。いつもにこにこしてて優しい玄さんに限って」 誠子「あはは、まぁ、ね?」 京太郎「なんか、ここ来てからおかしな事ばかり起きてる気がする」 誠子「ねぇ須賀君。ここから何が見える?」 京太郎「はい?」 亦野先輩が指差す先。そこに広がるのは……。 京太郎「海、ですか」 誠子「そう。私はね、昔からなにかあると海を眺めに行ってたんだ」 誠子「私は白糸台の中じゃあ凡人な方だし、そうでなくても昔からなにをやるにも失敗は付いて回ったからね」 誠子「だから落ち込んだことがあると、こうやってよく海を眺めてたんだ」 誠子「そうすると、なんだか自分の悩みが酷く小さなものに思えてね。また次もがんばろうってそんな気になれるんだ」 京太郎「それが高じて釣りが趣味になったんですか?」 誠子「はは、まぁね」 誠子「だからまぁ、君もここでしばらく海を眺めて行くと良いよ」 青い空。白い雲。寄せてはかえす潮騒。果てしなく続く水平線。 ささくれた心が凪いでいくようだった。 京太郎「先輩」 誠子「ん?」 京太郎「ありがとうございます」 誠子「これでも年上だからね」 京太郎「はは、ご尤も」 顔を見合わせて笑う。穏やかな笑みだった。 誠子「むっ!?」 柔和だった先輩の表情が引き締まる。それに合わせて俺たちを取り巻いていた空気が帯電して行く。 誠子「掛かった!」 先輩の声に導かれ垂らされていた釣り糸を見る。それは先程のまでの緩んだものではなく、 獲物が掛かったことを告げるように強く張られていた。 誠子「これは、大きそう!」 苦々しく呟きながら先輩の顔が強張る。俺は置かれていた釣り用タモを手に取る。 誠子「それはいいから今はこっちを手伝って!」 先輩の声に俺はタモを投げ出し、竿を握る先輩の手に自身の手のひらを重ね竿を立てる。 獲物も必死で抵抗する。海面に連なる釣り糸が右へ左へと激しく動く。 竿を持っていかれそうになるのを踏ん張りながら耐える。先輩の手は必死で竿を起こしながらリールを手早く巻き取っていた。 海面に魚影が浮かび上がってくる。これはなかなかの大物だ。目算で50cm前後。 ここで一か八か。 京太郎「先輩、ここは俺に任せてください!」 誠子「任せててって?」 京太郎「こうするんですよ! …………とぅ!」 俺は先輩から身を離し迷わず海へ飛び込んだ。 誠子「……………………………………………………へ?」 ワー! キャー! 和「なにやら騒がしいですね」 咲「どうかしたのかな?」 穏乃「大変大変! 海で誰か溺れてるんだって!」 憧「えぇ!?」 晴絵「うちの子たちは全員いる!?」 晴絵「各校の部長は点呼取って」 灼「阿知賀は全員いる」 久「清澄も、あら? 須賀君は!?」 菫「うちに亦野もいない」 照「誠子は埠頭のほうに行ってた。京ちゃんがそっちに行ったのを見たからたぶん2人は一緒に」 淡「そんな! セーコ先輩とキョータローが」 菫「落ち着け、あの2人に限ってそんなことは……」 灼「でも、もしかしたらってことも」 晴絵「私は現場に行ってくる。あんたらはここ待機いいね?」 灼「ん…」コク 久「はい」 菫「わかりました」 晴絵「2人ともどうか……」ボソ タタタタッ 咲(…………京ちゃん) オイ、アレウイテルノヒトジャナイカ!? ライフセーバーマダカヨ!? 晴絵「どいて、どいてください!」 そこで目にしたのは波に揺られる人影。 遠くて見辛いが、それは辛うじて金髪だと判断できる。 晴絵「まさか、ホントに須賀君!?」 咲「そんなっ!?」 思わぬ声に、晴絵は脇を振り返る。 晴絵「宮永さん! 待ってろって言ったでしょ!?」 咲「だって私! 京ちゃんと仲直りしてないんです! なのに、なのにこんなのって……!」 咲は涙を零しながら海水を掻き分け、海へ入って行こうとする。 晴絵「バカ! 素人が勝手なことするんじゃない!」 咲は静止の声を振り切り、大切な人の許へ駆け出していた。 誠子「いやー、須賀君がテトラポットに頭から激突していった時はさすがにどうしようかと思ったよ」 京太郎「あはは、まさか俺も埠頭の先から海まであんな距離があるとは思いませんでしたよ」ダラダラ 誠子「ところでまだ血、止まってないけど大丈夫?」 京太郎「大丈夫大丈夫。こう見えて血の気は多いほうなんで」 誠子「そっかそっか。でもおかげで大物が釣れて良かったよ。これは竿頭は須賀君に譲らないといけないかなぁ」 京太郎「よしてくださいよ。俺はただ手伝っただけなんですから」 ワー! キャー! オンナノコガー! 京太郎「なんか騒がしいですね」 誠子「なにかあったのかな?」 京太郎「ちょっと見てきますね? すみませーん、なにかあったんですか?」 晴絵「どうする。私が行くか? けど私まで溺れたら、誰が……くそっ情けない!」 京太郎「先生? どうしたんですか?」 晴絵「ああ、実は須賀君が海で溺れたらしくてそれは助けるために宮永さんが海に」 京太郎「なにぃ!? 俺を助けるために咲が海に!?」 言うが早いか、京太郎は荷物をその場に放り出し海へと駆け込んでいった。 晴絵「あれ!? 須賀君!?」 誠子「あの、先生。どうかしたんですか?」 晴絵「あれあれ? 亦野さん?」 誠子「はい、亦野ですけど?」 晴絵「あれー?」 咲(京ちゃん! 京ちゃん!!) 咲は必死に泳いだ。 泳ぎどころか、運動すら得意とはいえない自分だけどそれでもなお懸命に手足を動かした。 けれど大自然のうねりの前に非力な少女一人の力など矮小に過ぎた。 日が傾きはじめことにで海面が上昇し、波が高くなっていたのだ。 しかし遂に、咲は水面のに漂うそれへと手をかけた。 大切な人への思いが限界以上の力を発揮したのだ。 咲「京ちゃん! 大丈、……え?」 咲の掴んだそれは、幼馴染の少年でもなんでもなく単なるマネキンだった。 デパートの服売り場で悠然と佇んでいる様などこにでもある人形。 水難事故は誤報だった。 安堵と、それを上回る虚脱感。全身の一気に抜けた。 その瞬間、まるで悪意あるもののように迫る高波が咲の身体を頭上から飲み込んだ。 俺は咲の向かった方角に走り出し、波打ち際の水面を蹴り上げたところで急制動。 視線を巡らせ、目当てのものを探す。 あった。 京太郎「すみません! それ貰っていいですか?」 若い男女の女の方が手に持っていたものを指差す。 女「え? こ、これ?」 それは飲みかけのペットボトルだった。 俺は強く頷く。その剣幕に押されて、女はペットボトルを差し出してくる。 手早く栓を外し中身をすべて地面に流す。そして再び栓をすると、それを握りしめながら駆け出した。 後方からなにやら声が掛かるがすべて無視。 京太郎(待ってろ咲!) 海中を進み、足がつかなくなったあたりから泳ぎに移行。 片手が塞がっているが、染谷先輩に習った古式立ち泳法を混ぜた泳ぎでなんとか進む。 一秒でも早く。咲の許に! 先行していた咲の姿が高波に飲まれる瞬間が目に入る。 焦る気持ちを精神力で抑え、なんとか距離を詰める。 海上に潜水艦の潜望鏡のように出していた頭部を引き下げ、潜水に移行。海中に沈んだ咲の姿を探す。 いた。少し流されたようだがおおよそ右手前方二時十三分の方向、目算で8メートル。 俺は海水を掻き分け、身体を水平に移動。 咲はまだ沈んで間もないため、辛うじて意識が残っているようで必死に手足をバタつかせている。 ここだ。ここからがもっとも神経を使う作業となる。 水難事故で最も恐ろしいのは二次災害だ。 たとえば、よくありがちなケースとして溺れた子供を大人がすぐに飛び込んで泳いで助けに行く。 っというのはよくある話だが、実はこれは最もやってはいけないことである。 水に溺れた遭難者は基本的にパニック状態に陥っているため助けに来た救助者に必死にしがみ付こうとしたりして暴れるため、 それによって救助者が逆に水に引きずり込まれまとめて溺れてしまうことになりかねないからだ。 極論からいえば、遭難者が気を失ってから助けに行くのが安全なのだが生憎、 目の前で苦しんでいる咲を放って置けるほど俺の気は長いほうではない。 俺は手に持っていた500ミリリットルの空のペットボトルの感触を確かめる。 本来なら1,5リットルのくらいの方がいいのだが仕方がない。っというかそもそも浮き輪なりなんなりを借りてくればよかった。 やはり、自分で考えている以上に俺は冷静ではないらしい。 慎重に咲へと近付いていく。 暴れる両手にぶつからない様に迂回しつつ、背中側に周り腰に腕を回す。 鼻先を手の甲が掠める感触に鼻の奥が熱くなるが、懸命の堪えて海上を目指す。 咲の左の肘が俺の脇腹を打つ。肺から気管支を抜けて呼気が抜けていき、俺たちよりも一足先に気泡が昇っていく。 三半規管の混乱を押さえ込み脚で水を蹴ってさらに上昇。 どうやら体力が限界に近いらしく咲の動きが次第に弱まってくる。 ここで手にしていたペットボトルを咲の顎下に添える。 これは所謂、『浮き』の役割で即席の救命具だ。 海面の表面張力を突き破り、俺たちはなんとか海上へと顔を出した。 貪るように酸素を吸い込む。口を開閉させ、肩を上下させながら全身で空気を取り込む。 俺に抱きかかえられた咲は、一度大きくむせ返り鼻と口から海水を吐き出す。 それから一呼吸置いて弱々しいながらもなんとか自力で呼吸していた。 安堵の溜息。なんとか最悪の事態は回避できた。 両手が塞がっているため、バタ足しかできないがそれでなんとか水を蹴って沖を目指す。 腕の中に納まる咲に目をやると、濡れた睫毛が微かに震える。 咲「ん……あれ?」 視界に靄がかかったように焦点が定まらず茫々と宙を泳いでいる。 泳いでるのは俺なんだけどね。なんて冗句が浮かんでくるくらいには心身ともに回復してきた。 いや、身体は疲れきっているが咲の無事がわかっただけでも俺にとっては活力元となる。 京太郎「気付いたか?」 咲「京ちゃ、え!? なんで?」 京太郎「いいから、もうしばらく大人しくしてろ」 咲「う、うん」 いろいろ問い詰めたいんだろうが身体が疲れきっているため今は俺の言葉に従い口を噤む。 問い詰めたいのは俺のほうだと言いたいが、俺もおしゃべりで無駄な体力の消耗は避けたい。 突如発生した高波の身体が煽られる。 咲を放すまいと腕に力を込める。甲高い悲鳴。 咲「ちょ、ちょっと! どこ触って!?」 京太郎「どこも触ってねぇよ! いいから大人しくしてろ」 またも波に飲まれそうになる。波濤が渦を巻き、俺たちに覆いかぶさって来る。 咲「うひゃぁ!?」 顔を真っ赤にしながら溺れかけていたとき以上の勢いで手足を暴れさせる咲。 京太郎「バカ! だから暴れんなって!」 咲「だって京ちゃんがぁ!?」 再び左の脇腹に鈍痛。先程打ち付けられた部分と寸分違わず同位置に打ち込まれた。 わざとでは断じてないだろうが、自分の運の悪さが腹立たしい。 京太郎「落ち着け! なにもしない。もうすぐ陸だ、かっつ!?」 俺の言葉はそこで途切れた。 おわかりいただけるだろうか? 咲の脚が男の人体急所、即ち股間を正確の打ち据えた。 全身を打ち抜く激痛。視界に火花が散る。尾?骨のあたりから力が抜くていく。 普段の俺なら激痛に悶えるだけで済んだだろうが、いろいろ限界が来ていた俺に止めを刺すには十二分に過ぎた。 咲「あ、あれ? 京ちゃん?」 事態が飲み込めない咲が、急に弱まった拘束に疑問を感じこちらを振り返ってくる。 最早、返事を返すことすらできない。 薄れ行く意識の中、目にしたのは泣きそうな顔の咲。 ああ、そんな顔すんなよ。俺は大丈夫だから。 視界の空が減り、減った分を水の青さが増していく。 再び海中に沈んでいき、意識が暗黒へと混濁していった。 頭が頭髪の先まで沈みきり、最後に掲げていた右手を誰から触れた気がした。 ?「京ちゃん!」 誰だ? ?「京ちゃん!!」 誰かが俺の名前を呼んでいる。 暗闇が裂け、光が漏れ入ってくる。 自分が目蓋を開きかけているんだと気付き、そのまま一気に開け切る。 差し込む光量に、一瞬網膜が灼かれるがすぐに眼球が明度調整を行い、それに合わせて視界が戻ってくる。 目の前にあったのは唇。 小皺の見える鼻梁。 シミの浮いた浅黒い肌。 顎先にたくわえた髭。 白んだ眉毛。 禿げ上がった額。 それらをパーツとしたどう見ても中年男性の顔面が俺へと迫った来る。 京太郎「うわああああああああああああっ!?」 その横っ面を盛大に殴り飛ばしてしまった。 いや、だって……おえ、夢に出そう…………。 ?「ほう? 元気そうじゃないか?」 声とともに起き上がってきたのは、 京太郎「大沼プロ!?」 大沼「如何にも、ワシだ」 京太郎「え、あれ? なんで大沼プロが?」 大沼「決まっておるだろう。お前の貞操をいただくためだ」ジュルリ 京太郎「」 次回。 【たった一人の最終決戦】 白い砂浜。青い空。微細な違和感。 大沼「ははは、これー! 待たんかー!」 京太郎「来るなああああああああああああああああっ!?」 追いかけて来るホモ(中年)。 なに? なんなの!? なんで俺がこんな目に合ってるの!? 大沼「聞けぃ小僧!」 京太郎「っ!?」 先程の猫撫で声とは違う大沼のおっさんの突然の恫喝に思わず立ち止まる。 大沼「今、お前は死の危機に瀕しておる」 京太郎「どういう、ことだ?」 大沼「ここは此岸と彼岸の境界。言わばお前さんが見ておる明晰夢のようなものだ」 京太郎「明晰夢?」 確か、見ている本人が夢を夢と自覚しながら見る夢のことだったか? メカニズムとしては思考、意識、長期記憶などに関連する前頭葉が 海馬と連携して覚醒時に入力された情報を整理する前段階において、 前頭葉が半覚醒状態のために起こるとかどうとか。 言われてなるほどと思う。 身体を取り巻く鉛が纏わりついているような、独特の身体感覚のおかしさは夢の中のそれだ。 大沼「お前は今、海で水難事故に遭い生死の境を彷徨っている」 京太郎「……」 そうか、俺は俺を助けようとして海に飛び込んだ咲を追ってなんやかんやあって咲に……。 あの野郎。 大沼「日本とシアトルでは救命率がまるで違う。なぜかわかるか?」 京太郎「?」 大沼「日本の救急車はたとえば、緊急の走行中に目の前に別の車両が現れるとブレーキを踏む」 大沼「だがシアトルの救急車はノーブレーキで突っ込んでくる」 大沼「だから皆、臆して救急車を避けるから日本とシアトルでは救命率がまるで違う」 京太郎「? それとこの状況とどんな関係がある?」 大沼「…………ないな」 京太郎「……」 なぜ俺の周りには会話の前と後で論点がおかしい人間ばかりなのだろうか。 類は共を呼ぶ。ではない。っと思う……たぶん、きっと……。 大沼「ははは、すまんすまん」 大沼のおっさんは照れたように頬を掻きながら笑う。 京太郎「やめろ。中年のおっさんの照れ笑いを微笑ましいと思えるような奇特な趣味はないんだ」 大沼「貴様の引き締まった臀部を撫で回しながら、その菊門にワシのいきり立ったイチモツを捻じ込m」 京太郎「やめろおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおっ!?」 おっさん(ホモ)の汚らわしい腐れ妄想を俺の絶叫が打ち消す。 京太郎「とにかく、そういうことなら俺は帰らせてもらうぜ」 踵を返しその場を後にしようとする。 明晰夢は見るのは難しいが覚めるの簡単だと聞く。このおっさんとの物理的な距離は関係ないが、なんとなくこの場にはいたくない。 大沼「帰ってどうする?」 京太郎「なに?」 大沼の挑むような声に、俺はつい振り返ってしまった。 大沼「帰ったところでお前に居場所はあるのか?」 大沼「すべての人間は部品だ。その部品が組み合わされことで世界が成立している」 大沼「だが、お前はどうだ? 物語の主筋に関わらない」 大沼「人数合わせの背景役の一人でしかないお前があの場に戻ってそれにどれ程の価値があるのだ?」 大沼の言葉に俺は打ちのめされていた。 確かにその通りだった。咲たちが輝かしい栄光をと賛美を浴びる一方で俺は県大会初戦敗退という、 なんの価値もない結果しか残せなかった。 初心者だから、などという言葉は言い訳にもならない。 結果がすべてなのだ。努力した人間すべてが評価されるなどそんなことはありえない。 大沼「戻ったところで辛いだけだ。ならこの場に留まり、ワシと肉欲の限りを尽くすほうが建設的だ」 その言葉はまるで甘露のように俺の身の内に甘く染み込んでくる。 そうなのだろうか? そうすることが正解なのだろうか? 『京ちゃん』 弾かれたように顔を上げる。 中空に気泡が浮かんでいた。その内側には懐かしい思い出たちが投影されていた。 京太郎「悪いなおっさん。やっぱ俺は帰らなくちゃいけないみたいだ」 大沼「ほう?」 京太郎「俺が側にいないとさぁ、咲が泣いちまうんだよ!」 大沼「だが、そうかといってお前を帰すとでも思っているのか?」 話を最後まで聞かず、俺は砂利を蹴り立てて前方へ疾走。 京太郎「こういうわけのわからない状況ってのは、大体その場に現れた奴をぶっ飛ばせば目が覚めるって規約というか相場があるよな!」 一気に間合いを詰め、互いの殺傷圏が衝突。 身を捻りながら背中から肉薄。身体ごと旋回させ右足を軸に裂帛の回し蹴りを叩き込む。 だが大沼は数歩横に移動しただけで俺の蹴りを躱す。 左に上体が流れたその勢いを利用して、地を舐めるよな下段からの右拳の打ち上げを大沼は状態を逸らしただけで難なく回避。 詰め寄った大沼が俺の眼前に掌を翳し、視界を封殺。反射的に動きを止めた俺の右側頭部に、そのまま裏拳が打ち込まれる。 さらにその動きに合わせて、砂利に踏み締めていた俺の軸足を捌く。 空手における禁じ手の一つで、頭部を左側、軸足を右側に弾くことで視界と身体が半回転。 このままでは垂直に頭から地面に落ちる!? ……ことはなく上下を逆さまにされたまま足を掴まれ宙吊りの状態にされる。 見上げる俺の決死の視線と、大沼の余裕の笑みが絡み合う。 そのまま背後へ放り投げられた。空中で内臓が浮く感覚に全身が総毛立つ。 懸命に身を捻り、両手両脚で砂浜を削りながら手負いの四足獣の姿勢で急制動。 視線の先。大沼秋一郎はただ悠然と佇んでいた。 その余裕の態度が癪に障る。 体勢を立て直し、爪先で間合いを詰めながら接近。相手の呼吸に合わせ不意を突いて加速。 颶風を纏いながら疾駆。再び拳と蹴りの旋風を見舞ってやる。 だが大沼はそのすべてに反応し、完璧に対応して見せた。 京太郎「はぁ……はぁ…………」 俺の方だけが一方的に消耗していた。 大沼「わかったろう? お前は現実でも夢でも誰にも勝てない。指一本触れることもできず、ただ敗北に打ちのめされるだけだ」 どうする? 小技で攻めてもすべて対処される。 となれば対処しきれない程の飽和攻撃で一気に攻めきるしかない。 あれをやってみるか。 背筋を伸ばし、深く息を吸い込む。咲、俺に力を貸してくれ。 京太郎「確かに、俺にはこれといって秀でた才能はないし、英雄のような勇ましさも賢者のような賢明さも聖人のような高潔さもない」 京太郎「けどなぁおっさん。そんな平凡な俺のくだらない冗句を笑ってくれる奴が俺の周りにはたくさんいるんだ」 京太郎「そんな奴らが夢の為に懸命に戦ってきた。俺はずっとそれを側で見てきた」 京太郎「俺はこれからもそいつらの手助けをしてやりたい。俺にしか出来ないことだってあるはずだ」 京太郎「そういう在り方ってのも、意外と悪くないもんだぜ?」 憮然とした態度で黙っていた大沼の目がはじめて驚愕に見開かれる。 もう遅い。俺のくだらないおしゃべりに気を取られていたお前はすでに俺の術中に嵌っている。 大沼秋一郎を中心に周囲を、半球状の霞が満ちている。 雲は膨大な数の俺自身。半球内部に向け拳と視線を向けていた。 しかし数を数えようとすると不可能になる。その姿は見えるようで見えないという不可思議な光景。 大沼「なんだ、これは?」 大沼は須臾と、退くか進むか逡巡した。その一瞬が致命的となった。 大沼を包む雲から無数の須賀京太郎が同時に疾走。 迫る俺たちを迎え撃とうと拳や蹴りが放たれるがどれ一つとして捉えられない朧がかった霞の群れ。 無理に迎撃しようとして、体勢の崩れたプロ雀士の身体に俺は打撃の旋風を打ち込んでいく。 顎下、左右のこめかみ、右頬、首、両肩、右上腕部、左前腕部、右手首、左胸、 鳩尾、両脇腹、両太股、両脛、足払いを決めつつ、最後に眉間を打ち抜く。 傾斜していた大沼の身体は後方へ大きく吹き飛んでいった。 不確定性原理によって運動が決定された身体は位置が定まらなくなり、存在する場所を確率でしか現せない粒子の雲となる。 本来なら、身体が対象に接触する確率の総和が時間的に変化しないことを、 確率の保存が保証し空間内の確率密度の総和も必ず1となるしかない。 だが、身体が位置rに存在する絶対確率を表す方程式を操作し、 確率密度の総和を1以上の膨大な数に引き上げてやることで数え切れないほどの須賀京太郎を並行的に同時存在させる。 限定空間内の、自らの意思でコントロール可能な明晰夢という、物理法則が一定に機能しない世界だからこそ出来る芸当。 量子を身体に置き換えて確率保存を破るため、打撃が刺さる瞬間までどの俺も決して捉えることは出来ない。 早い話が分身の術だ。須賀京太郎は分身する。これは世界の共通認識。なーんつってつっちゃって。 大切な人たちを護るためと教わっていたが、現実では扱えないと放棄していたがまさかこんな形で役に立つとはな。 京太郎「けどまだまだ、ハギヨシさんの様にはいかないな」 小さく呟きつつ、警戒心を緩めないよう心掛けながら大沼へと歩み寄る。 大沼「まさか、こんな姑息な手に引っ掛かるとはな」 京太郎「の割には、どこか満足気なのは気の所為か?」 大沼「行くのか?」 京太郎「………………ああ」 大沼「この先、お前自身が報われる保障などどこにもないぞ?」 京太郎「それでもだ。生きる意味や理由付けなんて暇人の思考遊びだ」 京太郎「俺はポンコツの世話で忙しいんだ。一々そんなことを気にしてる暇はないよ」 大沼「そうか」 京太郎「…………ありがとな、おっさん」 大沼「礼などいらん。ああ、だが一つだけ心残りがあるとすれば……」 京太郎「?」 大沼「貴様との腐肉の饗宴を開けなかったこ、ったぶぁわっ!?」 ふざけたことをのたまう中年ホモの顔面を盛大に踏み付けて黙らせ、今度こそ俺はこの世界から抜け出すことにした。 周囲を取り巻いていた風景が歪み、それに代わって網膜を灼く莫光が視界を埋め尽くす。 身体が引き上げられるような浮遊感。目を開けていられない様な閃光の中で俺はあの、懐かしい笑顔と声を感じた。 急激に意識が覚醒する。 見開いた視界に、白い肌。茶色がかった前髪と、瞑られた目蓋の縁の睫毛が意外と長いなと、どうでもいいことに気付いた。 口元に粘膜の感触。合わされた口腔から、肺腑に息が送り込まれてくる。 内側に苦痛が生まれる。 込み上げてくる不愉快な嘔吐感とともに、胃の中から海水が競り上がってくる。 激しく咳き込みながら、身を捩って水を吐き出す。 鼻と口を手の甲で拭いながらようやく一息ついた。 状況に混乱しつつ、周囲を見回す。 俺を取り囲むように、学校の面々が俺を見下ろしていた。 俺はゆっくりと上体を起こす。 傍らに座り込んでいた咲と目が合った。 咲「京、ちゃん……」 京太郎「咲……」 咲「京ちゃん! よっかたよかったよぉ、京ちゃぁぁん!」 弾かれたように縋り付いてくる咲を抱きとめる。その身体の熱さが、俺が生きているということを実感させた。 しゃくり上げる咲の背を優しく撫でる。 京太郎「お礼を言うのは俺の方だ。咲は俺の命の恩人だ」 咲は無言で首を振る。俺は背を撫でていた手を咲の頭に置く。 京太郎「本当に、本当に助かった。もう少しで……」 死に掛けている間に見た夢の内容が脳裏にフラッシュバックする。 目尻に熱い雫が溜まり、零れ落ちて頬を伝う。 京太郎「怖かった……ホモに追いかけられる夢見ちゃった……」 全員「マジ泣きだ……」 みんなの声が妙に優しかった。
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前話 次話 1回戦終了後、夜 京太郎「ふう、頼まれたものはこれくらいか」 京太郎「それにしてもすごかったなー、部長で終わらせるなんて」 京太郎「この店で少し休憩したらなんか買って行くかな」 ガチャ 洋榎「おかん!そこを、そこをなんとか!!」 雅枝「駄目に決まっとるやろ!それよか明日の試合のためにミーティングせなあかんのや!はよ手ぇ離し!」 洋榎「浩子にまかしとけばええって!」 絹恵「お姉ちゃん、諦めや。おかんの言う通り忘れたんが悪いって」 洋榎「絹まで言うんか!ええんか?明日うちが調子が出んで負けてもええんか!?」 雅枝「あんたはなんだかんだで勝つわ」 絹恵「大会始まってからマイナスで終わってないし」 洋榎「いやーそれほどでも……ってちゃうわ!」 雅枝「ほななー。あんまめったなことは言えんけど次も頑張りーや」 絹恵「うん。浩子ちゃんによろしくなー」 洋榎「おかーん!……娘無視してタクシーで行くなんて酷いわ」 絹恵「お姉ちゃん騒ぎすぎやって。ほら、あそこの人なんてこっち見とる、し……」 洋榎「なんや?この愛宕洋榎になんか用で、も……」 京太郎「あー、えっとですね。も少し静かにした方がいいですよ?」 洋榎・絹恵「Kちゃん!?」 京太郎「……いい加減慣れてきたな」 説明中 京太郎「という訳で俺が清澄高校1年生の須賀京太郎です」 洋榎「うちは姫松高校3年で主将、エースで中堅の愛宕洋榎や!」 絹恵「その妹で2年の愛宕絹恵です」 京太郎「じゃあさっき話してた人は」 洋榎「うちらのおかん。で、千里山で監督やってる洋榎雅枝や」 絹恵「千里山は分かる?」 京太郎「たしかAブロックで、全国2位でしたよね」 洋榎「まーうちが優勝するんやけどな!」 京太郎「いやいや、清澄も負けませんよ?」 絹恵「まーまー、2人とも今は言いっこなしやで」 洋榎「しゃーないなー。それで、須賀くんはなんでここにおるん?」 京太郎「買い出しの帰りですよ。ちょっと休憩しようと思いまして」 絹恵「確か、清澄は部員少ないんやろ?率先してやってるん?」 京太郎「まあ、他が大会出てる5人ですし、俺初心者ですからねー」 洋榎「むう、Kちゃんにこんなことさせるなんて……面白い奴やったけど、明日は痛い目みせたらなアカンね」 京太郎「部長と知り合いなんですか?」 洋榎「抽選の時になー」 絹恵「ああ、話してたね」 京太郎「そういえば入ってくるときなんか言い合いしてましたけど、なんだったんですか?」 洋榎「ああ。アレなー、おかんのせいやねん」 絹恵「お姉ちゃんのせいやから」 洋榎「ちょーっと用事のためにこずかいの追加を頼んだら駄目の一点張り。挙句に娘無視してタクシーで帰ったわ」 京太郎「ほうほう。で、こずかい追加を頼んだ理由は?」 洋榎「大阪に忘れ物取りに行きたかった」 京太郎「いや駄目でしょう」 洋榎「なんでや!」 京太郎「いくらかかると思ってるんですか。それに大会始まってるのに主将が帰るって駄目ですよ」 絹恵「その通りやでー」 洋榎「ぐぬぬ」 京太郎「それにそんな大事なものなんですか?大会始まってから少し経ってますし、本当に必要なものじゃ無い限り無理ですよ」 洋榎「大事なものやで!それは…」 絹恵「ちょっとお姉ちゃん!」 洋榎「なんや?いきなり遮って」 絹恵「本人にKちゃん忘れて大阪まで取り帰り行きたいて言うん?恥ずかしない?」小声 洋榎「……そうやん。あっぶなー、めっちゃ恥ずかしいこと言うとこやったで」小声 京太郎「あのー?」 洋榎「あ、大丈夫や!作戦タイムな?」 京太郎「なんの作戦ですか?」 絹恵「とにかく忘れた云々は適当に流そ?」小声 洋榎「分かったわ」小声 洋榎「よし!」 京太郎「あ、もういいんですか?」 洋榎「大丈夫やで!」 京太郎「で、大事なものってなんですか?」 洋榎「Kちゃんや!」 絹恵「……お姉ちゃん」 洋榎「……あ」 洋榎「ちゃ、ちゃうんやで?これは、そのな?」 京太郎「……なるほど」 絹恵「あー、その、ね?お姉ちゃんは」 京太郎「大阪でも人気なんですね、ぬいぐるみ」 洋榎・絹恵「へ?」 京太郎「へ?」 絹恵「……それだけ?」 京太郎「何がですか?」 洋榎「何がって……女子高生が自分のぬいぐるみ持ってて大事にしてます言われてそれだけの反応なん!?」 京太郎「?いや、人気なだけでしょう?」 絹恵「……この人相当鈍いんと違う?」 洋榎「そうみたいやね……清澄はやっぱ油断ならんわ」 京太郎「でも大会に必要ですか?そりゃうちの和はぬいぐるみ抱いて打ってますけど」 絹恵「必要ってか、今日の試合でやってた人いたやん?やからやってみたいって感じやね」 洋榎「調子上がるかもしれんやん?」 京太郎「そんなことしなくても元々強いでしょう?」 洋榎「まー、そーなんやけど」 絹恵「さすがお姉ちゃん」 京太郎「次に当たるだろうから調べましたけど、ここまでマイナス無しってすごいじゃないですか。そんなことに頼らなくても大丈夫ですって」 洋榎「……言いすぎやない?」 京太郎「事実じゃないですか」 洋榎「……面と向かって言われるとさすがに照れるわ」 絹恵「いいなー。私もはよお姉ちゃんみたいになりたいわー」 京太郎「絹恵さんも副将任されてるんですから強いでしょう?」 絹恵「そんな、お姉ちゃんと比べたらまだまだやって」 京太郎「初心者の俺にとっては、大会出てるって時点ですごいですよ」 絹恵「……えへへ。そんなに言われると嬉しいわ」 洋榎「む……そんなに褒めても絹はやらへんで?」 京太郎「そんなつもりないですよ。俺なんかにはもったいないですって」 絹恵「……そんなことないけどね」 洋榎「……自分がどんなもんかっちゅうのを知らんの?」 京太郎「え?初心者ですよ?」 洋榎「……ええわ」 京太郎「おっと、もうこんな時間に。そろそろ帰りますね」 洋榎「せやね。うちらも帰るわ」 京太郎「ぬいぐるみはいいんですか?」 洋榎「本人に会っといて今さらぬいぐるみどうこう言うんがアホらしくなったわ」 絹恵「せやね。あ、アドレス教えてくれへん?次は敵やけど、これもなんかの縁やし」 京太郎「いいですよー。洋榎さんもどうですか?」 洋榎「当然やね……よし」 絹恵「メールしてなー」 洋榎「清澄の情報とかな」 京太郎「じゃあ洋榎さんの弱点教えてください」 洋榎「……負けへんことやな!」ドヤァ 京太郎「言い切ったよこの人すげえ」 絹恵「お姉ちゃん……」 洋榎「……冗談やで?」 京太郎「冗談になってない成績ですしね」 絹恵「多分結構な人が納得するで?」 洋榎「うちのボケが完全に殺されたやと!?」 京太郎「あ、それじゃまた」 絹恵「うん、気付けてなー」 洋榎「そして無視するん!?」 京太郎「洋榎さんもまた。うちは負けませんからね?」 洋榎「……それはうちもや。覚悟しときや」 絹恵「メール、楽しみにしとるでー」 洋榎「予想以上やったな、Kちゃん」 絹恵「うん。アレは見た目以外でも人気出るね」 洋榎「……本人が強いって言ってくれたんや。ぬいぐるみ無しでも勝つで」 絹恵「うん!私も負けへんよ!!」 朝 京太郎「東京は空気が悪いって聞くが、慣れればどうってことないな」 京太郎「朝のすっきりした感じは変わらないし」 京太郎「お、こんなとこにラーメン屋が」 ダヴァン「ここデス!朝食べるのにちょうどいいラーメンは!」 ネリー「またラーメン?ネリー飽きたよー」 明華「というかここ開いてませんよ」 ダヴァン「ワッツ!?なぜラーメン大国日本でラーメン屋が開いてないのです!?」 明華「またハオが微妙な顔しそうなことを……」 ネリー「諦めようよー。ネリーおなかすいたし別のとこで食べようよー」 ダヴァン「私の体がラーメンを欲している……」 明華「カップラーメンは?」 ダヴァン「昨日尽きました。ここいらじゃ安いとこすら無いデス」 ネリー「コンビニでいーじゃん」 ダヴァン「コンビニのラーメン1つでスーパーのラーメン2つ買えるんデスヨ!」 明華「諦めましょう」 ダヴァン「ラーメン……」 ネリー「スーパー開いて無いし、諦めよ?ほら、吉○屋とか開いてるし」 ダヴァン「ラーメン……」 明華「聞いてないですね」 京太郎「…………」 京太郎(なんだこの面白外人集団は) 京太郎(そんなにラーメン食べたいのか?) 京太郎「……仕方ない」 京太郎「あのー、すいません」 ダヴァン「なんですか?私は今ラーメンが食べられない悲しみに包まれていマス。遺憾の意デス」 京太郎「よかったら、カップ麺でよければ譲りますよ?」 ダヴァン「……Really!?」ズイッ 京太郎「……い、いえす」 ネリー「ダヴァン日本語忘れてるよー」 明華「……この人は」 公園 ダヴァン「…………」ソワソワ 京太郎「お待たせしました。カップ○ードルでいいんですよね」 ダヴァン「お、おおう……ありがとう、ありがとう!私、今日本人の優しさに感動していマス!!」 ネリー「大げさな……」 京太郎「あ、ラーメン待ってるついでにタコス作ったんでどうぞ」 明華「私達に?」 ネリー「いいの?ネリー達初対面だよ?」 京太郎「俺の分作ったついでですよ。それにご飯は誰かと食べた方がおいしいですし」 明華「それじゃあ、いただきます」 ネリー「あむ……なにこれおいしい」 明華「本当においしい……タコスなのにあっさり食べれます」 京太郎「朝なんであっさり風味にしてみました」 ネリー「これをラーメン待つついでに?……日本人すごい」 明華「ええ。でも、どうしてここまでしてくれるんです?」 ダヴァン「ラーメンだからデス!」 明華「ラーメン狂いは静かにラーメン啜っててください」 京太郎「どうしてって言われても……なんか困ってたみたいですし」 ネリー「……それだけで?」 京太郎「大したことやった訳でもありませんしね。買い置きのカップ麺と作り置きのタコスごちそうしただけですから」 明華「……充分大したことやってるじゃないですか」 京太郎「?」 ネリー「……やっぱり日本ってすごいねー」 明華「ええ……なんでアメリカに負けたんでしょうか。そこの見てるとつくづく考えてしまいます」 ダヴァン「なんデスカ?ラーメンはあげませんヨ?」 明華「いりませんから」 京太郎「皆さん別々の出身なんですか?」 明華「自己紹介がまだでしたね。臨海女子高校麻雀部で2年生の雀明華(チェー・ミョンファ)です。フランス出身です」 ネリー「同じく臨海女子高校麻雀部1年生のネリー・ヴィルサラーゼ。サカルトヴェロ出身だよ」 ダヴァン「……あ、私?3年生のメガン・ダヴァン。ラーメンを愛するアメリカ人デス」 京太郎「……臨海?まさかあの!?」 明華「そうですよ?Kちゃん?」 ネリー「え?似てると思ってたけど本人だったの!?」 ダヴァン「ん?Kちゃんラーメン?」 京太郎「ラーメンじゃないです。知ってたんなら言いますね。清澄高校1年生の須賀京太郎です。Kちゃんのモデルでもあります」 明華「実は最初に見た時から察してはいました」ドヤァ ネリー「すごいすごい!写真とかいい?」 京太郎「あ、はい」 ネリー「ダヴァン!ラーメン食べてないでシャッター押してよ!」 ダヴァン「ん、はい食べ終わりましたしいいデスヨ」 京太郎「……あのぬいぐるみ、まさか世界レベルで人気あるんですか?」 明華「日本でしか売ってませんし……世界進出でも考えてみます?」 京太郎「冗談でしょう」 ダヴァン「はいチーズ」パシャ ネリー「わーい」 ダヴァン「あ、京太郎くん。連絡先とか教えてもらえませんか?」 京太郎「いいですよ」 ダヴァン「どうも……このラーメンのお礼に今度とっておきのラーメンを紹介シマス」 ネリー「あ、ネリーもネリーも。タコスのお礼したい」 明華「じゃ、私もお願いしますね」 京太郎「はい、いいですよ。でも、本当に大したことじゃないんですからお礼なんて」 ダヴァン「ノーノー。私達本当に嬉しかった」 ネリー「だからお礼は絶対するよ」 明華「あなたがいらないって言っても、やりますよ。そうですね、大したことじゃないですし」 京太郎「……分かりました。楽しみにしておきます」 明華「よろしいです」 ダヴァン「でも清澄ですかー。順調にいけば準決勝デスネ」 ネリー「ネリー楽しみになってきたよ!」 ダヴァン「あの龍門渕に勝った高校ですしね。油断できない強敵デス」 明華「試合では本気でいきますからね?」 京太郎「もちろんですよ。むしろそうじゃなきゃ困ります」 明華「ふふふ。あなたはやっぱり素敵な人ですね」 ネリー「うんうん。ここまでの人は初めてだねー」 ダヴァン「ラーメンを恵んでくれるなんて過去トップレベルで良い人デス!」 京太郎「そんなことないですって」 ダヴァン「あ、そろそろ行かないと」 ネリー「もうそんな時間?残念ー」 明華「まあまあ。準決勝で会えるんでしょう?」 京太郎「ええ。俺自身は打てませんが、あいつらはやってくれます」 ダヴァン「では、また会いまショウ」 ネリー「まったねー」 明華「楽しみにしてますね」 明華「いい人でしたね……監督が引きぬいてきてくれませんかね」 ネリー「それだ!」 ダヴァン「うち、女子高デショ」 昼 京太郎「さて、みんな練習してるし邪魔しちゃいけないよな」 京太郎「……ここまでレベルが違うと、さすがにへこむな」 京太郎「……考え込むのは止めとこう。それより昼飯だ」 京太郎「どうすっかな……とりあえずタコス以外で、ん?」 「……うん……それでな」本片手に電話中 京太郎「本読みながら電話って、前見えてないんじゃ、っておい信号赤だ!」 「……いやいや……そうやでー」 京太郎「気付いてないのか……ちょっとごめんなさい!!」 「……え?」 キキーッ!! 憩「ホンマごめんなーぁ」 京太郎「いや、無事だったんならよかったですよ」 憩「君がとっさに来てくれんかったら、うちは今頃どうなっとったか分らんよ?だから、怪我の手当てぐらいさせてな」 京太郎「かすり傷ですって」 憩「ほほう。とっさにうちを押し倒し、腕の中に押し込めて転がって、車と接触しといてかすり傷?」 京太郎「…………」 憩「ほら、結構体打ったやろ。うちのホテルすぐそこやから」 京太郎「……分かりました」 憩「うちは荒川憩。三箇牧高校の2年生や」 京太郎「須賀京太郎です。清澄高校の1年生です」 憩「あ、ここや。ついてきてな」 ホテル 京太郎「とりあえず1人部屋に残されたが、個人部屋?応援、を1人でってことは無いだろうし…」 憩「おまたせー」 京太郎「何をしてたんです、か……」 憩「ん?何ーぃ?」 京太郎「なんでナース服なんですか!?」 憩「え、治療すんならナース服やろ?どっかおかしい?」 京太郎「おかし……くないですはい。ナース服ですね」 憩「せやろ?あ、上脱いでな」 京太郎「はい」 京太郎(ナース服……アリだな!!) 憩「おー、結構鍛えとるやん」 京太郎「そうですかねー」 憩「うんうん。でも、それなりに打っとるね。ちょっとしみるでー」 京太郎「あ、つつっ」 憩「ところで、清澄高校って長野代表やろ?」 京太郎「そうですよ。俺も一応部員ですけど」 憩「あそこの宮永咲って、宮永照の親戚かなんかなん?」 京太郎「実の姉妹ですよ」 憩「そうなん?宮永照もヒトじゃないような強さやったのに、その妹もいるんか。怖いわーぁ」 京太郎「打ったことあるんですか?宮永照さんと」 憩「去年の個人戦やけどね。ちなみに今年も個人戦で出場してるで」 京太郎「ああ、どうりでホテルが個人部屋なんですね。それで、去年の成績はどうだったんですか?」 憩「宮永照に負けてもうてね。2位やったわ」 京太郎「……はい?」 憩「はい、背中終わり!」バシッ 京太郎「いってぇ!!」 憩「じゃー次は」 ドンドンドン! 憩「ん?誰やろ」 ガチャ やえ「憩!!大丈夫か!?」 憩「やえさん?どないしたんですか?」 やえ「どうもこうも、電話中にいきなりブレーキ音やら何やらが聞こえた挙句、その後は連絡がとれないんだ!心配するだろう!!」 憩「あ……すんません、忘れてました」 やえ「忘れてたって……いや、無事だからいい」 憩「まあ、上がってください。今、ちょっと治療中ですけど」 やえ「治療って一体誰の……」 京太郎(上半身裸)「あ、どうも」 やえ「…………」 憩「大丈夫ですよね?奈良の王者はこんなことじゃ動じませんよね?」 やえ「と、とと当然だな!ニワカ共と違うんだよ王者は!!」顔真っ赤 京太郎(顔真っ赤でプルプルしてるけど我慢してるって感じだなぁ) やえ「私は晩成高校3年生の小走やえだ」 憩「奈良個人1位の王者やで。去年ちょっと知り合ってからの仲や」治療完了 京太郎「奈良、って言うと団体は阿知賀が」服着る 憩「へえ、知っとるん?」 京太郎「おもちしま……松実さん姉妹と部長の灼さんとはこの前会ったんです」 やえ「ああ、松実の妹の方か。あのドラ爆は初見の事前知識無しじゃどうしようもないからな」 憩「でもやえさん結構稼いでたやないですか。見ましたよ?ドラが来ないのを誰よりも早く理解して打ってたの」 やえ「王者ならできて当然だ。いつまでも呆けているニワカとは違う」 京太郎「やっぱりお二人ともすごいんですねー」 やえ「何、まだまだだよ。慢心していては足元を救われるし、上には上がいる」 憩「うちも全国2位なんて言うけど、宮永照にはやられたしなー」 やえ「満足せず自分を磨き続けることが大事だ。そこに初心者も王者も無いのだよ」 京太郎「……すげえ一番背低いのに先輩っぽい」 やえ「コラ!私は3年生だ!!」 憩「まあまあ」ナデナデ やえ「さりげなく頭撫でるな!続けていいがな!!」 京太郎「いやでもいい話聞きました。ありがとうございます小走さん!」 やえ「う、うむ。よしアドレスを教えてやろう。『王者』で登録するといい」 憩「ちなみに私は『ニワカ』で登録しとる」 やえ「憩ー!!」 京太郎「じゃ、荒川さんのも」 憩「はいはーい。でも『憩ちゃん』って呼んでもええんやで?」 やえ「お前最近阿知賀から『ナースの人』って呼ばれてたぞ」 京太郎「結構話し込んでしまいましたね」 憩「別にええでー。お昼も皆で食べれたし」 やえ「うむ。やはり大勢で食べるといいな。普段から私の周りには人は多いが」 京太郎「そろそろ時間ですから、俺行きますね」 憩「名残惜しいなー。遊び行ってええ?」 やえ「清澄にも個人出場の選手はいるんだぞ?むやみに行くのは避けた方がいいだろう」 京太郎「すいません、荒川さん」 憩「仕方ないなーぁ。ま、ええわ。京太郎くん、今日は助けてくれてホンマありがとな」 京太郎「アレくらいいいですよ」 憩「いや、君はうちの恩人や。またお礼はするからな」 やえ「うむ。受けた恩はしっかり返すべきだ。借りっぱなしはいかんからな」 京太郎「小走さん」 やえ「君も色々あるだろうが、困ったり悩んだりしたらいつでも連絡していいぞ。この王者が助けよう」 やえ「君が、私の大切な友人を助けてくれたようにな」 京太郎「……ありがとうございます。」 憩「ほな、またなー」 やえ「応援してるぞー」 憩「……やえさん。彼ってやっぱり」 やえ「Kちゃん本人、だな」 憩「外見だけでなく中身までイケメンって……すごいなーぁ」 やえ「ああ……しかし、本当にぬいぐるみより先に本人に会ってしまった……」 憩「残念ですか?」 やえ「むしろ良い」 夜 「いらっしゃいませー」 京太郎「東京のコンビニはすげーなー」 京太郎「なんでこんなに商品あるんだ。うちのとこなんて9時に閉まってたぞ」 京太郎「ん?珍しいものあるな……買っとくか」 「ありがとうございましたー」 京太郎「さて、帰ってアイスでも……ん?」 春「……もうダメ……大会も戦えない」 初美「しっかりするですよー。大丈夫ですー」 春「……鹿児島帰る」 初美「いや駄目ですから」 京太郎「……巫女さん?そういや開会式にもいたな」 春「今の私は北家でなにもできないはっちゃんか眼鏡がない巴さんか眠れない姫様か胸がない霞さん……」 初美「色々と酷いですー!!」 春「……ああ」フラッ 京太郎「なんなんだ……おっと」ガシッ 初美「あ!すいませんー、うちのはるるが」 京太郎「いや、いいですけど……大丈夫なんですか?」 春「ううっ……ん?あなた」 京太郎「え?はい」 春「その袋の中のそれは……」 京太郎「黒糖ですが……そこのコンビニで鹿児島直送限定商品ってあったんで」 春「……神よ」パァァァァ 京太郎「うおっ、なにこの笑顔!ものっそい笑顔!!」 春「……ちょっと行ってくる」ダッシュ 京太郎「……な、なんだ?」 初美「あー、とりあえずありがとうですー」 公園 春「…………」ポリポリポリポリポリポリポリポリポリポリポリポリ 京太郎「なんでスゴイ勢いで黒糖食ってるんですか。そしてすごい良い笑顔で」 春「ん?」ニッコリ 初美「はるるは黒糖が無いと駄目なんですよー」 京太郎「なんかあやしい薬みたいになってますけど……まあうちにも似たようなのがいるか」 京太郎(あいつの場合タコスだがな) 初美「とにかく黒糖のことを教えてくれて感謝ですー」 春「ありがとう……これはお礼」 京太郎「黒糖3袋……いや、自分の分なくなるんじゃないんですか?」 春「大丈夫……あそこの店長と交渉して買占めから販売ルートの確保までやってきた」 京太郎「あの短時間で!?」 春「ふっ……東京の黒糖は私のもの」 初美「遅くなりましたけど私達は永水女子の者ですー」 春「私が1年生の滝見春」 京太郎「あ、俺は清澄高校1年の須賀京太郎です」 初美「私は薄墨初美ですー。3年生です」 京太郎「……え?」 春「残念ながら……事実」 初美「ちょっとなんですかそれ。あと残念な事実ってなんですかー」 京太郎「あー、いや、大丈夫です。似たような人知ってますから、はい」 春「もっとちっちゃいの?」 京太郎「んー、どうですかね。あ、でもその人は2年生です」 初美「それはいいですー。これから伸びるんですー」 春「…………」ポン 初美「な、なんで肩に手置くんですかー」 京太郎「…………」ナデナデ 初美「なんで頭撫でるですかー!年下のくせにー!」 春「それはそうと、清澄って、あの?」 京太郎「……あの?」 春「……次、私達と当たる」 京太郎「ああ、そうですね。でも、俺は出ませんし、いくら対戦相手だからってここでまでピリピリする必要はないですよ」 春「……それもそう。それと、同じ学年」 京太郎「?」 春「……春でいい。敬語もいらない」 京太郎「あー……分かった。俺も京太郎でいいぜ」 春「……ん」ニコッ 初美「……で、いつまで頭撫でてるですかー!」 京太郎「あ、すいません。つい小さいから」 初美「うがー!」 京太郎「そんなふうにしないでくださいよ。可愛いのに台無しですよ」 初美「む……そんなことじゃごまかされないですー」 春「すごい嬉しそうだけど」 初美「そんなことないですよー♪」 春「……喜ぶのはいいから色々としまって。霊的なのも出てきてる」 初美「はっ!」シュポンッ 京太郎「え、アレ本物!?」 初美「ふう……危ないとこでした」 春「もしあのままだったら……恐ろしい」 京太郎「うわー、すげー気になる!」 初美「知らない方がいいですよー」 春「こないだの人はうっかり人形に……」 京太郎「怖っ!」 初美「……いや、でも人形にして連れてっても怒られるですよねー」 春「一晩くらいなら……」 京太郎「怖い相談は止めて下さいよ」 初美「仕方ないですー。やめとくですー」 春「ん……京太郎がKちゃん?」 京太郎「唐突だな……そうだ、俺があのぬいぐるみのモデルだ」 初美「やっぱりでしたかー」 春「……一緒に写真いい?」 京太郎「へ?ああ、別にいいぞ」 初美「じゃ、私が撮るんで次お願いしますねー」 春「ん」ギュ 京太郎「……寄りすぎじゃね?」 春「……いい。それとも大きい胸は嫌い?」 京太郎「大好きだ」キリッ 初美「……はい撮るでーす」 パシャ 春「……じゃ、次」 初美「とーうっ」ピョン 京太郎「なんで背中乗ってるんですか」 初美「イエーイ、どうですー?」 春「…………」 パシャ 初美「いきなりは酷いですよー!?」 春「……計画通り」 京太郎「春……恐ろしい子!」 春「……まあ、Kちゃんと写真撮りたかっただけだからいいけど」 初美「いいんだ!?」 春「ぬいぐるみ、大事にしてる」 京太郎「ああ、ありがとうな。春みたいな子に大事にされてうれしいぜ」 春「……私だけじゃない、色んな人が大事にしてるから」 初美「私もですよー」 春「京太郎はそれに見合う人だった。それが嬉しい」ニコッ 京太郎「……そう言われると照れるな」 初美「おっと、そろそろ帰らないと心配されるですよー」 京太郎「じゃあ、途中まで送りますよ」 春「……すぐそばだけど」 京太郎「だからって女の子2人をそのまま返せないんだよ」 春「……お願いする」 初美「ですー」 春「やっぱり京太郎は良い人」 初美「ですねー」 初美「ただいまですー」 春「……ただいま」 巴「おかえりなさい」 霞「黒糖買えた?」 春「ばっちり」 小蒔「良かったです」 初美「あ、Kちゃんに会いましたー」 小蒔「え!?どこですか!?」 春「送ってもらった……もう帰ったけど」 霞「あらあら、次に会ったらお礼言わないと」 小蒔「そうです!次は私が会いますね!!」 春「……次も会いたい」 朝 実況「さあ、インターハイも2回戦!シード校も現れますます激しくなっていきます!」 解説「今日の試合ではシードの永水と強豪姫松も当たりますからね。どんな試合になることやら」 実況「今日の試合は上位2校が勝ち抜けとなっていますが、やはり永水と姫松でしょうか」 解説「分かりませんよ?もう2校の清澄と宮守は初出場校ですが、ここまで勝ち抜いてきた確かな実力があるでしょう」 解説「強豪だから、シードだからといっても何が起こるか分からないのがインターハイですからね」 解説「私的な意見ですが、この2校は他とはまた違う強さがあると思いますね。油断したら一気に持って行かれそうです」 実況「なるほど。目が離せない試合になりそうですね!」 放送「先鋒の選手は、速やかに…」 優希「……来たか!」ガタッ 京太郎「……そのマント、本当に着ていくのか?」 和「そうですね。あんまり恥ずかしい格好はどうかと思いますよ?」 5人「…………」 和「……なんで私を見るんですか?」 優希「だってなー?」 咲「えーっと……」 まこ「うーん、正論なんじゃがなー」 久「エトペン持ち込みの和が言うのはね……」 京太郎「恥ずかしくなるようなものがなぁ……」 和「い、いいじゃないですか!1回戦ではぬいぐるみ持ち込みの選手が他にいましたよ!」 和「それと、須賀君はどこを見ながら言ってるんですか!!」 優希「和ちゃんは私服も個性的だからな!」 和「アレは私の趣味です!!」 咲「あはは……で、京ちゃんはいつまで見てるの?」 京太郎「……はっ!目が勝手に!?」 まこ「お前という奴は……」 久「須賀君らしいじゃない」 京太郎「俺らしさ……つまり誇っていいんですね!?」 久「だからといって和の胸を凝視するのは止めなさい」 京太郎「はい……」 優希「そんなに落ち込むな。ほら、私のを見せてやろう」 京太郎「……?どこに胸が?」 優希「オラッ!!」飛び蹴り 京太郎「あだっ!!」 まこ「今のは擁護できんわ。素直に受けえ」 咲「京ちゃんサイテー」 和「全くです」 久「そうねー……事実だけど」 優希「……セイッ!!」蹴り 京太郎「いでっ!!今のは俺じゃねえだろ!?」 優希「乙女の怒り、黙って受け止めるのが男だじぇ」 京太郎「お前はタコスだろ」 優希「おお、そうだった」 まこ「漫才もそれくらいにしてさっさと行かんかい」 和「遅れますよ」 優希「分かったじぇ。では、稼いでくるじぇ!」 咲「頑張ってね」 久「優希、周りは気にせずあなたの麻雀をやってきなさい」 京太郎「頑張れよー。後半用のタコス用意して待っててるからな」 優希「おう!!清澄高校の先鋒!片岡優希!行ってくるじぇ!!」 白望「……ダルイから休んでていい?」 塞「今から出番でしょう!?」 胡桃「しゃんとする!!」 エイスリン「ン!!」旗振ってる絵 白望「……応援?」 豊音「おー、上手いよー!」 塞「ほら!立って立って!」 白望「……おぶって」 胡桃「そんなにダルイならKちゃん持っていく?1回戦でいたでしょ?」 豊音「それいいねー。私が持っていっていい?」 エイスリン「ワタシ!」 トシ「色々言ってるようだけどそろそろ時間だよ」 トシ「行っといで。あんたならいけるよ」 白望「……ダルイけど、少し頑張ってくる」 トシ「ぬいぐるみは置いていきなよ」 白望「……駄目?」 塞「シロがそんなこと言うなんて……」 胡桃「Kちゃんの効果!?」 豊音「ちょーすごいよー!」 エイスリン「ハイ!」ハートを射る矢の絵 白望「………行ってくる」 洋榎「えーか?こう、がーっときたらばーっといってがっっといくんやで?」 漫「すいません、なにひとつ分かりません」 洋榎「しゃーないなー。やからこう、がーっと…」 絹恵「お姉ちゃん、それで分かるんオカンぐらいやで?私だって分からへんもん」 洋榎「なんやて!?……やったらもっと分かりやすくいこか。……こう、ずばばっと」 恭子「主将はもうええですから。ええか漫ちゃん、まずは清澄や。アレは最初から仕掛けてくるから、気をつけるんやで?」 由子「それから永水の神代なのよー」 漫「なんか……改めてとんでもないとこにいるん実感しますわ」 恭子「大丈夫や。漫ちゃんなら、そこで上手くやれるで」 漫「末原先輩……」 郁乃「不安ならKちゃん持ってったらどう~?」 恭子「代行……」 郁乃「1回戦で持ち込んだ人おったんやろ~?反則にはならへんで~?」 洋榎「くぅ……うちが持ってきてないからてそういうやなんて……酷いわ!この鬼コーチ!!」 郁乃「あはは~。忘れたんが悪いんやで~」 洋榎「ぐぐぐ……やっぱオカンに金貸してもろうて取ってくれば……」 絹恵「今から行く気!?アカンよ!?」 洋榎「大丈夫や!試合ギリギリになってかっこよく戻ってくるんや!!」 由子「物理的に無理なのよー」 洋榎「むむむ……漫ちゃん!うちに構わず持っていくんや!!」 漫「うち!?そもそも持っていきませんよ!?」 洋榎「ここはまかせや!!」 恭子「……そろそろホンマに遅刻になるんではよ行きや」 漫「あ、はい」 郁乃「で、持っていくん?」 漫「……私は」 小蒔「いよいよですね」 霞「ええ」 初美「ですー」 春「…………」ポリポリ 巴「はい」 小蒔「ここからはどんな相手でも手は抜けません。気を引き締めて行って参ります!」 初美「姫様ファイトですー」 春「……頑張って」 巴「リラックスしていってくださいね」 霞「……うん、そうね。姫様の言う通りなんだけど」 霞「その手のKちゃんぬいぐるみは置いていきましょうか、小蒔ちゃん」 小蒔「……霞ちゃ~ん」 初美「いきなりびしっっと決めたと思ったらこれですかー」 春「……様になってた」 小蒔「本当ですか!?」 巴「ぬいぐるみさえなければ、ですけどね」 小蒔「……くすん」 霞「じゃ、ぬいぐるみは置いて行きましょうね」 小蒔「そ、そんな……」 霞「さすがに神様にぬいぐるみ持たせる訳にもいかないし、何より他の人達も真面目にやってるのにぬいぐるも持ち込むの?」 小蒔「だ、だけど持ち込んでる人いましたよ?」 霞「持ち込んでない人が勝ってたわよ?」 小蒔「ううっ……」 春「……代わりに私が持っていく」 初美「じゃ、私もいきますー」 巴「じゃあ私もいきます」 小蒔「じゃ、じゃあ私も!」 霞「…………」 4人「…………」 霞「それでも駄目よ?」 小蒔「あう……」 初美「乗ってきませんでしたかー」 春「……強敵」 巴「まー、普通は無理ですよね」 小蒔「そこをなんとかお願いします!」 霞「……そうね、じゃあ」 実況「さあ!選手が集まってまいりました!」 解説「まずは宮守の小瀬川選手に清澄の片岡選手……ん?アレは?」 実況「片岡選手は……なんと真っ赤なマントをなびかせての登場だー!!」 解説「はは、そういうの嫌いじゃないよ」 優希「ふっ」ドヤァ 白望「……ダル」 実況「続いて姫松の上重選手ですが、これはまさかー!?」 解説「ほう。強豪姫松、Kちゃんぬいぐるみを抱いての登場か」 漫「あー、ども」 優希「ぐぬぬ……負けないじぇ!」 白望「……なんで落書きされてんの?」 漫「え!?……あー、色々あったんで」 優希「物は大切にするんだじぇ!!」 漫「……ぐうの音も出ません」 洋榎「恭子ー、やっぱりぬいぐるみに落書きはやりすぎやったんちゃう?他校引いとるやん」 恭子「アレ?ちゃんと洗えば落ちるやつやったんですけどね」 郁乃「ちゃんと罰になるように油性に変えといたで~」 由子「代行のせいなのよー」 実況「さあ最後にシードの永水だー!」 解説「去年大暴れした神代選手、この先鋒戦のカギになるのは間違いないでしょうね」 実況「さあ、選手は出そろったー!!」 解説「ん?なんか神代選手の雰囲気が違うような……」 小蒔「……よろしくお願いします」 優希「おう!負けないじぇ!!」 漫(こん1年めっちゃ強気やなー) 白望「……ダル」 実況「さあ、インターハイ2回戦先鋒戦、開始ー!!」 前半戦東場 優希「この試合に次は来ないじぇ!この局だけで終わらせてやるじぇ!!」 白望(胡桃が怒りそうなこと言うなぁ……でも実際和了るな) 漫(わ、訳分からん!なんでこいつはここまで強気でいけるんや!?) 小蒔「…………」 優希「よっしゃツモ!」 実況「片岡選手、またまた和了ったー!」 解説「こりゃ冗談で終わらせるなんて言った訳じゃなく本気で終わらせる気だな」 実況「そ、そんながことできるんでしょうか?」 解説「理屈ではそうだが実際にやるならなぁ……何より、それを大人しく実行させるほどインターハイは甘くないだろう?」 白望(どーしよっかな……) 漫(全然和了れんやん……どないしよう、Kちゃん持ってってもなんも変わらんし)ギュッ 優希「……リーチ!」 白望・漫「!!」 優希「さて、まだまだ行くじぇ…」 小蒔「ロン」 優希「じょ?」 小蒔「16000」 優希「なぁっ!?」 小蒔「…………」 白望(……何が起きたの?) 漫(末原先輩話ちゃいますやん!なんでこんなにはよ神代がくるんですか!) 実況「神代選手が和了りましたー!」 解説「しばらくは片岡だと思ってたんですけどね……神代選手はこんな最初から飛ばす選手でしたっけ?」 優希(ま、まだ東場だじぇ!なんかあの巫女さんやばい雰囲気するけど、ここはガンガンいくじぇ!) 優希「ロン!」 優希(今のうちに取られた分取り返して、逃げ切れるくらいに稼ぐ!) 前半戦南場 白望「……ちょいタンマ」 漫「!」 漫(これは……末原先輩に聞いてたやつ!宮守も来るんか!?) 白望「……ん」タン 漫(やったらうちも……) 小蒔「ツモ」 漫「へ?」 小蒔「8000オール」 漫(なんなんここ!!) 実況「なんと言いますか、すごいことになってますね?」 解説「うーん、神代選手がいるとはいえ、ここまで荒れるとはなぁ……」 実況「そう言ってる中宮守の小瀬川選手が和了ったー!」 解説「ほう……なかなかのものだな」 白望(あー、ダルイけど……まだまだ和了らないとなぁ……) 漫(折れるな……先輩が言ってたこと思い出して、しっかりと打てば) 小蒔「ロン」 漫「は、はいっ!」 漫(もー、さっきからこん人怖い!なんなん!?うちなんかした!?……あ、Kちゃんは持ってきとったわ) 小蒔「…………」 巴「確か、まだ弱い神様のはずですよね?」 春「……それよりこの相手で最初から寝てた方が驚き」 霞「うーん、私のせいかしら?」 初美「そうですよー?『前半で20万点まで稼いだら後半はKちゃん持って行っていい』なんてこと言うからですー」 巴「ああ、姫様また和了った」 春「……今ので17万?」 初美「東場では清澄のが頑張ってましたからねー。一気にいくつもりでしょうねー」 霞「……大丈夫かしら」 巴「姫様がですか?相手がですか?」 霞「両方ね。特に姫松の人、Kちゃんぬいぐるみ持ち込んでるから隙があれば狙われてるわ」 初美「無事に前半戦が終わればいいですねー」 小蒔「……」タン 優希(うう……南場じゃどうしようもないじぇ) 白望(なーんか狙ってる感じするなぁ……もしかして特定の誰かを?だったら……) 漫「……」タン 白望(今までのを見る限り姫松?……シードから蹴落した相手をさらに?……ないかな) 優希「……じょ!」タン 白望(他の理由……他と違うとこ……ぬいぐるみ?) 小蒔「……」タン 白望(……考えすぎか) 漫「……ツモ!」 白望「!?」 恭子「よっしゃ!爆発きたで!」 洋榎「神代がなんかえらい暴れとるから差はまだあるけど、これはええでー」 絹恵「上重さんファイトやー!」 漫(な、なんとか大きめの和了れたでー!) 漫(でもまだ差はある、気引き締めていかんと!) 小蒔「リーチ」 漫「っ!?」 優希「じょ!?」 白望「……ツモ」 漫(あ……良かった、神代やなくて) 優希(これ以上はやばかったじぇ……後半こそ!!) 実況「前半戦終了ー!!」 解説「かなり荒れたな。東場では片岡選手が、そして全体的に神代選手が稼ぐが要所要所で小瀬川選手と上重選手が止めに来る」 実況「とんでもない試合でしたね!」 解説「大きくリードした永水だが、このまま大人しく他が引き下がるか……まだ試合は始まったばかりだ」 優希「タコスだ!ありったけ持ってくるんだじぇ!!」 京太郎「元々用意してた分しかねぇよ」 久「予想以上に永水が暴れてくれたわねー」 和「とんでもない偶然が連続してましたね」 まこ「偶然でもなんでも、今のトップは永水じゃ。このままじゃいかんな」 咲「優希ちゃん、大丈夫?」 優希「問題ないじぇ!巫女さんなんかにタコスは負けないし、ぬいぐるみ持ち込みにも負けない!後……とにかく負けないじぇ!!」 京太郎「用は誰にも負けねーってこったろ?」 優希「さすが京太郎!もっとタコス作ってきていいぞ!」 京太郎「無理だっての!」 優希「……このままじゃ、終わらせないじぇ」 白望「……ダルイ」 塞「すっごかったよ!モノクル割れるかと思った!」 トシ「私のはヒビはいったね……古いのだから予備を用意しておいて正解だったよ」 豊音「神代さんちょーすごいよー!」 胡桃「敵を褒めてどうするの」 エイスリン「シロ、ガンバッテ!!」 白望「あー……まぁ……ダルイけど負けるつもりはない」 漫「え、えらい持ってかれて申し訳ないです……」 恭子「由子、マジックある?」 漫「ひぃっ!」 恭子「と、点数的には言いたいんやけど」 漫「へ?」 恭子「さっきは爆発したんや。後半もまだチャンスある。しっかりやってくればええで」 漫「末原先輩……」 洋榎「やけど神代はえらいやっちゃなー。漫、大丈夫?」 由子「こっちから見てもかなりやばそうだったのよー」 絹恵「上重さん……」 漫「……大丈夫です!やってきます!!」 郁乃「さすがやね~。期待してるで~」 恭子「代行……」 漫「あはは……後半、取り返してきます」 小蒔「……くすん」 初美「仕方ないですよー。相手も強敵だったんですからー」 巴「そうですよ。姫様は充分すぎるくらいにやってましたよ」 春「……でも20万点は無理だったから」 霞「後半の持ち込みは無しね」 小蒔「うう……頑張りましたけど仕方ないです……」 巴「姫様……」 初美「どうしますー?」 春「……許してもいいと思う」 霞「……分かりました。この試合は駄目ですけど、次の試合からは持ち込んでいいとしましょう」 小蒔「霞ちゃん!!」 霞「ただし、今度こそ20万点稼いだらね」 初美「うわー、地味に酷いですー」 巴「でもだいぶ稼いでるし、さっきよりは楽じゃない?」 春「……他がこのまま黙ってない」 小蒔「はい。皆さん強い方でした」 霞「そうよね。それでもやる?」 小蒔「やります!Kちゃんのこともありますけど、それ以前に試合に勝つため、もっともっと稼いできます!」 実況「さあ、時間となりました。後半戦、開始です!」 解説「このまま永水が差を広めるかどうか。そこに注目ですね」 優希「ロン!」 実況「また片岡選手が和了りました!」 解説「地区大会でもそうだったが、やはりこの選手は東場では圧倒的だな」 実況「1回戦でも東場で勢いを作ってましたからね」 解説「だが、そう簡単には行かないだろうな」 小蒔「ツモ」 実況「ここで神代選手!やはりこの選手は凄い!!」 解説「かなりムラがあるが、調子がいい時は手がつけられないな」 漫(アカン、これはきついわ……神代とか去年の1番良い時並みやないか) 白望「……ツモ」 白望(簡単には、点はやらない) 優希(も、もう南場……まだまだ1位と差あるじぇ……) 小蒔(……差が、広げられない)タン 漫「それ、ロン!」 小蒔(それどころか、縮められてる!?) 漫(ま、また上がれた!これ、主将が言ってたKちゃん効果……ないか) 実況「先鋒戦終了!!1位は永水高校!!他3校と差をつけてトップに立ちました!」 実況「そして宮守、清澄、姫松となっています」 解説「だがこの3校の差はそれほどない。私は前半での永水との差を縮めた3校の選手を評価したいね」 実況「はい。前半では圧倒的だった神代選手でしたが後半では他3校が意地を見せましたね」 解説「永水は大きなリードを得たが、まだまだ分かりませんね」 まこ「よう」 優希「……染谷先輩」 まこ「ん、お疲れ」 優希「……稼げなかったじぇ」 まこ「神代が本気だった、事故じゃ事故。先輩にまかしとけ」 優希「お願いしますだじぇ」 白望「……ダルイ」 エイスリン「マカセテ!」 白望「ん……まかせた」 エイスリン「♪」 白望(どうせ、エイスリンが勝つしなぁ) 漫「すんません……取り返せませんでした」 由子「大丈夫なのよー」 洋榎「せやで!」 漫「主将!?」 洋榎「やっぱKちゃん持ってったんが効いたんかな……貸して」 漫「言われて持ってきましたけど……めっちゃ恥ずかしかったですよ?」 洋榎「む……よし、由子、持っていき」 漫「それ私のです!」 由子「遠慮しておくのよー」 小蒔「差、広げられませんでした……」 巴「いやいや、充分ですって」 小蒔「Kちゃん……」 巴「あー……試合が終わってから、また話してみましょう?」 小蒔「……はい!巴ちゃんも頑張ってください!」 巴「はい。姫様が作ったリード、守ります」 実況「インターハイ2回戦次鋒戦、開始ー!!」 実況「次鋒戦終了!清澄、姫松が永水との差をしっかりと縮めました!宮守は調子が出なかったのか差は縮めたが4位です!」 解説「永水は1位のままだが、この勢いだと追いつかれかねないな。次に来るのがあの愛宕洋榎選手だ」 実況「姫松のエースですね」 解説「さらに1回戦で相手をトビ終了させた清澄の竹井選手もいる。これは試合が動きそうだな」 実況「ところで試合時間が短かった気がするのですが」 解説「そう感じただけだろう?しっかり結果は残っているのだから、問題無いさ」 まこ「頼んだぞ、部長」 久「え、ええ」 まこ「……大丈夫か?」 久「あら?私が心配?大丈夫よ。しっかりやってくるわ」 まこ「……ま、いいわ。こっちでなんとかするか」 洋榎「っしゃあ!ついに来たで!!うちの出番や!!」 由子「落ち着くのよー……って言っても意味ないのよー」 洋榎「じゃ、行ってくるでー!!」 由子「……あれ?洋榎、何か持ってった?」 エイスリン「……ゴメンナサイ」涙目 胡桃「エイちゃん悪くないよ!あの眼鏡……2人いたか」 エイスリン「……こっち」ワカメの絵 胡桃「……とにかく、その人と相性が悪かっただけだって!私達がなんとかするよ!!」 トシ「……しかし相手の力を使わせないどころか何もさせない……いや、まさか……時間を消し去った?」 エイスリン「?」 トシ「ああ、いや、いいさ。胡桃達を信じよう」 エイスリン「…………」コク 巴「……ごめん、守り切れなかった」 春「……大丈夫、私が次に繋げればいい」 巴「ハッちゃんまで?でも、次の相手強敵だよ?」 春「……黒糖とKちゃんがあるから大丈夫」 巴「その判断基準は何?……でも、まかせるね」 春「……うん」 まこ「戻ったぞー」 京太郎「お疲れ様です」 まこ「おう。開始時間までまだあるな」 咲「……なんか、部長の様子がいつもと違う気がする?」 優希「あー……なんかくじ引きの時っぽくなってるじぇ」 和「抽選会ですよ。確かに緊張してるように見えなくもないですが、全国の舞台で緊張するというなら1回戦では?」 京太郎「有名な強豪校が相手で改めて自覚した、とかじゃないのか?」 まこ「いかんな……よし、聞いてくれんか」 久(あー……やっばいわ。今さら緊張してくるとかないわよ……) 胡桃「よろしくお願いします」 久「あ、ああ。よろしく」 胡桃「?」 洋榎「またせたな!姫松高校のエース、愛宕洋榎の登場や!!」 胡桃「…………」 洋榎「抽選会ぶりやな、竹井。負けへんで?」 久「……私だって、負けないわよ?」 洋榎「なんか勢いがないで?駄目やなー。こういう場はノリが大事や!そのためにこういうものまで持ってきたんや!!」 Kちゃんぬいぐるみ(落書きアリ) 久「あら?それって」 洋榎「ふっふっふ。流行りに乗ってみたんや」 胡桃「……それ、先鋒の人のじゃないの?」 洋榎「……細かいことはいいんや!縁起物みたいなもんやし」 胡桃「借り物の縁起物って……そもそも公式戦の場によけいな物持ち込むなんて…」 春「……遅れました」黒糖&Kちゃんぬいぐるみ持ち込み 胡桃「…………」 洋榎「よけいな物が、なんやって?」 胡桃「……いい」 洋榎「ふ……負けへんで。特に清澄!」 久「わ、私?」 洋榎「1回戦は飛ばして終わらせるとか派手なことやっとったけど、そうはいかんで!」 洋榎「今、持ち物ではKちゃん持ってきたうちが勝っとる。後は試合でも勝って……」 京太郎「部長ー!」 洋榎・胡桃・春「!?」 久「す、須賀くん!?どうしたのよ?」 京太郎「なんか、染谷先輩に頼まれまして」 久「まこから?」 京太郎「はい。これを渡すようにって」 久「手紙?」 『緊張してるようなので、京太郎を送った。まあ、これに意味はないわ。適当に楽しんでくるとええ』 久「……まこったら」 京太郎「あのー、大丈夫ですか?なんか、緊張してたみたいですけど」 久「……大丈夫よ。部長である私を信じられないの?須賀くんは帰ってお茶でも入れて待ってなさい」 久「それとも……心配で私に会いに来てくれた?可愛いわねー、このこの」頭ナデナデ 京太郎「ちょ、こんなとこでやめてくださいよ!」 久「そうねー。須賀君は頭撫でられるより胸撫でる方がいいもんねー」 京太郎「そうですけど……って何言わせるんですか!」 久「あら、嫌だった?残念ねー、撫でさせてあげようと思ったのに」 京太郎「マジですか!?」 久「ええ。マジよ……副会長のだけど」 京太郎「男じゃないですか!!」 久「あはははは……ありがと」 京太郎「はい?」 久「なんでもないわ。戻って待ってなさい。勝ってくるから」 京太郎「……はい。じゃ、戻りますね」 久「ふふふ……あ、待たせちゃったわね。ごめんなさい」 洋榎・胡桃・春「…………」 久「?」 洋榎「負けへんでー!!」 胡桃「つぶす……!!」 春「…………」ボリボリボリボリボリボリ 実況「インターハイ2回戦中堅戦、開始ー!!」 洋榎「リーチや!」 春「…………」タン 洋榎「ロン!!」 春「!!」 洋榎「神代が稼いだからて、安心しとるんか?そんなんすぐ持ってくでー?」 春「……次」 胡桃「はい。ふるよー」 洋榎「う……うちがひっくり返すからな!」 胡桃「うるさい!関係ないことなら静かに!!」 洋榎「あ……ハイ」 実況「まずは愛宕洋榎選手が滝見選手から和了りました!」 解説「さすがといったところですね」 洋榎「ロン!!そんなん通用せえへんで。格が違うわ!」 胡桃「そーゆーのいいから点数申告!」 洋榎「あ……ハイ。5200です」 実況「賑やかに打ちますね」 解説「わざとやって相手のペースを乱すやり方もあるが、あれは素だな。全力で楽しんでいる」 実況「楽しんで、その上で勝っているということですか?」 解説「いるんだよ……ああいう単純に"強い"のが」 春「……リーチ」 久「ごめんなさいね。それ、ロンよ」 春「…………」ポリポリ 胡桃(……何その待ち) 洋榎「ほう……やるなぁ」 実況「清澄も和了った!というかこんな待ちで本当に和了った!?」 解説「悪待ちか……こいつは面白いな。どう転がるか楽しみだよ」 実況「楽しむのもいいですけど解説して下さいよ?」 解説「お、前半戦終了だな」 胡桃「ただいまー。充電充電」 白望「……ダルイ」 豊音「どうー?大丈夫そうー?」 胡桃「……正直厳しいかな。うるさいけど強いし」 塞「まー仕方ないよ。胡桃は胡桃の麻雀をやるしか」 エイスリン「ファイト!」 春「……黒糖、補充」 小蒔「だ、大丈夫ですか?」 春「…………じゃ」 初美「あ、逃げたですー」 霞「これは終わったらお説教かしら」 巴「まだまだこれからですって」 洋榎「どや!?」 絹恵「戻ってくるなりそれー?」 洋榎「そりゃーなー?」 漫「何言ってるんか分かりませんて……後、ぬいぐるみ返して下さい」 洋榎「あ、ほい」 由子「どうだったのよー?」 洋榎「んー、やっぱ借り物じゃアカンかなー?何より本人来よったし」 恭子「いや、試合ですって」 洋榎「あー……ま、なんとか1位とったるわ」 絹恵「お姉ちゃんお姉ちゃん!」 洋榎「なんや?」 絹恵「またKちゃんが来とるよ!」 京太郎「部長、お疲れ様です」 久「ん、わざわざ来てくれてありがと」 京太郎「いやいや、俺はこれくらいしかできませんし」 久「やっぱり、長野に帰ったら胸撫でる?」 京太郎「……男はいいっす」 久「女の子よ?」 京太郎「本当ですか!?」 久「心は」 京太郎「アウト!!」 久「何よー、いい子よ?少女趣味で手先が器用で家事全般が得意で……後、マッチョ」 京太郎「最後!最後で台無しですよ!?」 久「私より胸あるし?」 京太郎「それはもはや別物でしょう!?」 春「……失礼」 久「あ、永水の」 京太郎「あ、さっきは言えなかったけど昨日の黒糖どうだった?」 春「問題ない」 久「知り合い?」 京太郎「ええ。昨日の夜たまたま会って」 春「……食べたら分かる。どうぞ」 久「あら、ありがとう」 京太郎「俺も?じゃ、ありがたく」 久「……風味があっていいわね」 京太郎「黒糖だけなのに食べやすい……こないだのもっと買っとけばよかったか」 春「後で分ける?」 京太郎「いいのか?」 春「うん……住所教えてくれれば本物を送れるけど」 京太郎「本物?まさか、これ以上のものが!?」 久「……黒糖でどんだけ盛り上がってるのよ。そろそろ時間よ」 京太郎「あ、はい。じゃ、部長頑張って下さい」 久「まかせなさい」 京太郎「春も、敵だけど頑張れよ」 春「!!……うん」ニコッ 久「……天然タラシだったかしら?」 洋榎「待たせたな!!」 春「姫松の人」 久「待ってないし、あなたも待たないといけないわよ?」 洋榎「……それよか、京太郎は?おったん見て来たんやけど」 春「もう帰った」 洋榎「…………」 胡桃「お待たせー。どうかしたの?」 洋榎「……あんたんせいや!!」 胡桃「いきなり何!?」 実況「さあ、後半戦です」 解説「だいぶ削られた永水と追いつこうとする姫松と清澄。そして守りが固い宮守」 実況「宮守はこの状況で守りは厳しいんではないでしょうか?」 解説「下手に振り込むよりいいが、さてどうなることやら」 胡桃(別に、これが私の打ち方だからいいし) 胡桃(何より相手がこうも強いんじゃ慣れてない打ち方したら逆に火傷しそうだし) 胡桃(ここは後の塞と豊音を信じて) 胡桃「ツモ!」 胡桃(私の打ち方で打つ!) 春「…………」 春(厳しい……相手が強すぎる……素直にここは負けて) 春「ロン」 春(信じよう) 実況「後半戦終了!!永水は1位は守りましたが、点差をかなり詰められました!」 解説「後半、相手が格上だと分かった上で失点を少なくする方向に変えたのが良かったな。前半のままなら1位じゃなかった」 実況「そして2位は姫松!愛宕洋榎選手がかなり稼ぎました!」 実況「3位は清澄!プラスで終わらせましたが愛宕洋榎選手に追いつけませんでした!」 解説「この2校の選手は相当のものだよ」 実況「4位は宮守!点数自体はあまり変動していません!」 解説「一見地味に見えるがこの状況で点数が変わらないというのはなかなかできるものじゃない。この選手も上手いね」 実況「後半の宮守に攻める様子があまり見られませんでしたが、どうなんでしょう」 解説「それは団体戦だからだな。仲間を信じたんだろう」 久「はー……疲れたわ」 洋榎「ふっ、うちはまだまだいけるで?」 春「……強がり?」 洋榎「ちゃ、ちゃうわ!」 胡桃「終わってからもうるさい……」 和「何やっているんですか部長」 久「早いわねー。やっぱりエトペン持ってきたの。Kちゃんじゃなくて」 和「か、からかわないでください」 初美「はーるーるー?」ズイッ 和「きゃあああああ!!な、なななんですかこれ!?」 久「永水の副将よ。知らない?」 和「……本当に人ですか?」 初美「失礼ですー」ズズイッ 和「ちょ、怖い……あ」ポトッ、コロコロ 絹恵「……?」目の前にエトペン 和「あ、エトペン……」 絹恵「……ボール」 和「え?」 絹恵「……!!」ドカッ!! 和「!?エトペーーーーン!!!」 久「……大丈夫よ和、エトペンは無事よ」 和「本当ですか!?」 絹恵「ホンマにすいません!丸いもんがあったんで、つい」 洋榎「すまんなぁ清澄。お詫びっちゅう訳やないけど、絹の胸を…」 和「?」ドドーン 洋榎「…………」ぺターン 絹恵「お姉ちゃん!?もう、また人の胸勝手に触らそうとして!」ドーン 洋榎「……絹……負けたわ」 絹恵「は?何言うてんの?」 洋榎「せやけどなぁ!絹は他の副将の奴と比べたら…」 塞「胡桃、お疲れー」バーン 胡桃「塞、後よろしく」 洋榎「…………」チラッ 初美「?」ぺターン 洋榎「この場で味方は永水だけか……」 絹恵「いやだから何言うてんの!?」 和「何なんでしょうね?」 久「あー……和には分からないことよ」 初美「……胸なんて飾りですよー」 胡桃「そこは同感。ていうか、早く私達は帰った方がいいんじゃないの?もう始まるよ?」 実況「さあ、副将戦です!遂に、インターミドルチャンピオン、原村和選手がインターハイデビューです!!」 解説「インターミドルの強さがインターハイで通じるかどうか、だな」 実況「また、個人戦出場も決め、さらに県予選では大将に回すことなく終わらせた薄墨初美選手」 実況「1回戦で沖縄代表を完封した臼沢塞選手、愛宕洋榎選手の実の妹、愛宕絹恵選手など、注目の選手が揃っています!」 解説「また面白い試合になりそうだ」 実況「インターハイ2回戦、副将戦開始ー!!」 絹恵(お姉ちゃんから引き継いだ点数、なるべく守って…) 和「ロン」 絹恵「は、はい!」 絹恵(っていきなり!?……やっぱぬいぐるみ蹴ったん怒ってるんかなー) 実況「まずは原村和選手だー!!」 解説「まだまだ序盤だよ……お、薄墨選手が北家か」 実況「はい?何かあるんですか?」 解説「県予選で大暴れしていたが、北家の時によく和了ってるんだよ」 実況「つまり今回も?」 解説「可能性はある。さて、分かってて止められるようなものかな」 絹恵(永水が北家……字牌を切らんようにしとけばええって末原先輩が言ってたし……)タン 和「……」タン 北 絹恵「!」 塞「!」 初美「ポン!」 絹恵(え……何しとるん清澄!?永水の薄墨やったら普通に分かるやろ!?なんでなん!?) 塞(ちょ……やばいって!!何なの!?) 和「…………」 和(部長……四喜和に気をつけろ、っていうのはさすがにオカルト過ぎです。私は私の打ち方を貫きます) 初美(チャンスですー……インターミドルチャンピオン、潰れちゃえ!) 初美(さーて、いくですよー。1位とはいえ追いつかれかねない点差ですからねー) 初美(一気に引き離しますよー) 初美(ここで鳴いて……アレ?鳴けない?) 絹恵「ツモ!」 初美(な、なんでですか!?私がこんな……) 塞「…………」じーっ 初美(まさか……宮守!?) 霞「封じられちゃった?……これはちょっと大変かもね」 巴「ハッちゃん、大丈夫でしょうか」 春「……分かんない」 小蒔「だ、大丈夫ですよ!まだリードしてます!」 霞「でもねぇ……初美ちゃん、素直に引き下がらないからね」 塞(きっついなー……1回戦よりきつい。でも、上手くいってる。そして) 塞「ロン!」 初美「っ!!」 塞(永水から和了れる。このままリード縮めて豊音に繋ぐ!) 実況「薄墨選手、和了りませんでしたね?」 解説「うーん、大沼プロも言ってたんだがな……やっぱり宮守の臼沢選手か?」 実況「臼沢選手ですか?特に目立ったことはしていないように見えますが」 解説「周りから見えなくても、本人達にしか分からないものもあるからな」 初美(わ、私が北家で和了れない?……ないない!!) 塞(さて、全員分かっててくれたら少し楽できるんだけど) 和「…………」タン 塞(これだよ。なんなの?ネト麻でCPUの設定最強にして打ってるみたい。やっぱ、やらないといけないよね) 塞「…………」じーっ 初美「……うーっ」タン 塞「ロン!」 初美「うううっ……点棒ですー」 塞「……どーも」 実況「前半戦終了ー!!まさかの永水の薄墨選手が大失点で永水はついに1位陥落です!」 解説「これまでの試合でも稼いでいる薄墨が封じられていた、ということは大きいな」 実況「現在の1位は清澄高校!2位は僅差で姫松!そして3位に永水、4位に宮守です!」 解説「だが、宮守はその差をじわじわ削っている。ここに来て大幅な差はなくなった。こりゃ結果が分からなくなってきたな」 塞(あー……しんどいなー、もつかなこれ)座りこむ 塞(ていうか清澄なんなんだよ……空気読めてないにも程があるでしょ) 白望「……大丈夫?」 塞「……シロ!?」 白望「……立てる?」 塞「……大丈夫だって、それよりシロがわざわざ来たことが驚きだね」 白望「……トイレこっちだし」 塞「ついで!?……まあ、いいけどっと」立ち上がる 塞「まぁ、らくしょーってことで」 白望「……持ってって」Kちゃんぬいぐるみ 塞「え?」 白望「次は豊音に渡して……じゃ」 塞「ん、いっちょやってきますか!」 絹恵「……ふう」 恭子「お疲れ絹ちゃん」 洋榎「お疲れさん」 絹恵「お疲れ様です……はあ、清澄に1位もってかれてすんません」 由子「いいのよー」 漫「充分やってるって」 洋榎「せやで。絹、自信持ってやりや。うちの妹なんやから、絹もいける!!」 絹恵「お姉ちゃん……うん!私、後半で1位になってくるわ!」 初美「ひっく……ぐすっ」 霞「うーん、正直どうしようもないわね」 巴「ハッちゃんがどうこうできるものじゃないですしね」 春「……黒糖、いる?」 初美「いただくですー……ぐすっ」 小蒔「初美ちゃん……」 初美「姫様、持ってかれた点は必ず取り返してくるですー」 小蒔「……はい。頑張ってください」 初美「……このまま終わるなんて、させないですよー」 咲「お疲れ様和ちゃん!」 久「見事にアドバイス無視してたわね。あそこまでされたら逆に清々しいわ」 和「そんなオカルトありえませんよ。実際に四喜和なんてありませんでした」 まこ「まーな。やけに宮守のが疲れとるように見えたが、なんだったんじゃろな」 優希「タコス不足だじぇ!」 京太郎「お前だけだっての……3人とも大丈夫かな」 久「あら、あの3人もひっかけてたの?」 咲「京ちゃん……」 和「須賀くん……」 優希「京太郎……」 まこ「もうなんも言わんわ……」 京太郎「違いますって。たまたま会って仲良くなっただけですって」 咲「……こっち来てから多すぎるよ」 優希「発情したか」 京太郎「タコス作らねーぞ」 まこ「でも、各校にいる気がするんじゃが」 京太郎「たまたまですよ。困ってたから手を貸した、とかそんなんですって」 久「まあ、須賀くんのタラシ疑惑は置いといて」 京太郎「違いますって!」 久「この後もまかせるわよ和。幸い永水は県予選ほど暴れられないみたいだしね」 和「はい。相手がどうこようと、私は私の麻雀をするだけです」 咲「和ちゃん、頑張って!」 優希「のどちゃんファイトだじぇ!」 まこ「しっかりやってきんさい」 京太郎「和、頑張れよ!」 和「はい……行ってきます」 実況「後半戦、開始ー!!」 和「…………」タン 絹恵「…………」タン 塞「…………」タン 初美「…………」タン 絹恵(永水、動かんな。それならそれでええんやけど、このままじゃ2位。ここは) 絹恵「ツモ!」 絹恵(攻める!) 塞(別に、豊音がやってくれるだろうからそこまで無理して攻める気は無いけど) 和「…………」タン 東 塞(これがな……塞いでなけりゃえらいことになってるよ) 初美「うー……」 塞(親だけど永水が北家だし、このままやりすごして……) 初美「…………」タン 塞(え?) 塞「ろ、ロン!」 初美「はい」 塞(何今の明らかな差し込み!?) 初美「…………」タン 塞(ま、まさか……自分が上がれるまで親の私に振り込む気!?リードもないんだからボロボロになるよ!?) 初美(姫様達には悪いですけど、このまま素直に引き下がれないです) 絹恵「…………」タン 初美(絶対、絶対和了ってやるですー!) 塞「ロン!」 塞(うわー、和了れるのはいいけど、このままじゃ持たないって!なんとかしないと……) 和「ツモ」 塞(よっしゃ!空気読めないけどナイス!) 実況「後半戦も南場です。ここまで永水の薄墨選手がまさかの大量失点で清澄と姫松にリードを許しています」 解説「薄墨選手が北家で和了れないのが気になるな……このまま終わることはないと思うが」 実況「それはなぜ?」 解説「勘だな。そんなに素直に終わるほどここは甘くないんだよ」 塞(はぁ、永水が北家か。どうしよっかな。どうせ親の清澄に振り込むんだろうし) 塞(親が清澄?……だったらいっそこのまま塞がないで親被り狙うのもありかな) 塞(あの調子でやられたら体力もたないし……清澄には振り込んでもらおう) 初美(これは……いけます!今度こそいけるですよー!!) 和「…………」タン 南 初美「ロン!!」 実況「決薄墨選手の役満小四喜炸裂ー!!」 解説「県予選と同じものがやっと来たか」 実況「これはまた薄墨選手が和了りますか?」 解説「こっからか……とか言ってる間に終わってるぞ」 実況「え!?本当だ!最後は愛宕絹恵選手が和了って副将戦終了しました!」 実況「最終的な順位は、1位姫松、2位清澄、3位永水、4位宮守となっています!」 解説「清澄は永水の役満が痛かったな」 実況「ですが永水は点を取り戻すことはできませんでしたね。ここからどうなるでしょうか」 解説「さてな。永水の大将はこれまで攻めているところが無かった。個人的にここがどうくるかが気になる」 絹恵「後は、お願いします」 恭子「まかしとき。しっかり守りきったるわ」 洋榎「恭子ー!いったれー!」 由子「ファイトなのよー」 漫「先輩!」 恭子「何や?」 漫「持っていきませんか?」Kちゃんぬいぐるみ(落書きアリ) 恭子「気持ちだけもろうとくわ。さすがに人の持ってく訳にもいかんし…」 郁乃「やったら、末原ちゃんの持っていきや~。はい」 恭子「あ、ども……ってなんで代行が私の持ってるんですか!?」 郁乃「はっはっは~企業秘密や~」 由子「もう気にしたら負けだと思うのよー」 洋榎「せやな。とにかく恭子!いってきや!!」 恭子「……はい!」 恭子(実は持っていきたかったしな) 郁乃「昨日も抱いて寝とったもんね~」 恭子「やからなんで代行が知ってるんですか!?」 4人(……否定はしないんやね) 塞「あー……疲れた」 豊音「お疲れ様ー。ちょーすごかったよー」 塞「もう勘弁して欲しいけどね。はい、これ」Kちゃんぬいぐるみ 豊音「え?持ってっていいの?」 塞「珍しくシロが自分から持ってきたんだよ。頼むよ、トヨネ」 豊音「うん!ちょーがんばるよー!!」 豊音「みんなのお祭り、ここで終わらせないから!!」 初美「ひっく、すみません姫様―。ぐすっ。わ、私のせいでー」 小蒔「初美ちゃんは頑張ってましたよ!!」 初美「姫様~」 春「……1位から3位」ボソッ 初美「うわあああああああん」 巴「こら、ハッちゃんいじめない」 霞「そうよ。でも、2回戦でここまで追い詰められるなんて思いもしなかったわ」 小蒔「霞ちゃん」 初美「ううっ、ひっく。どうするですか?」 霞「久しぶりに、攻めるわ」 霞「初美ちゃんの分、たっぷり返してあげましょう」 春「……なんか怖い」 霞「え!?」 初美「ぐすっ……胸もあって威圧感倍増ですー」 霞「そ、そんなことないわよね!?」 巴「えっと……」 小蒔「ぬ、ぬいぐるみとか持っていけば、少しは和らぐんじゃないでしょうか?」 春(否定してない……) 巴(むしろ追い打ちかけてる……) 霞「……まあ、持っていきましょう。でも、終わったらお話があるからね?」 初美「……事実だから仕方ないですー」 霞「初美ちゃんは戻ってくるまで正座ね」 初美「私だけ!?」 和「すいません……あんな大きいものが来るなんて」 まこ「最後のすごかったな」 優希「ああ。でも、のどちゃんはしっかりやってたじぇ!」 久「そうね。結果オーライよ、和」 京太郎「ああ。後は頼んだぜ、咲」 咲「ひゃ、ひゃい!」 京太郎「……大丈夫かー?トイレ行ったか?あ、道迷ったのか」 咲「だ、大丈夫だよ!」 京太郎「今まで何回迷子になったら言ってみろ」 咲「……道が悪い」 京太郎「目逸らしながら照さんみたいな真似すんな」 咲「お姉ちゃんの真似……こう?」ギュルルルルルル 京太郎「なんでできるんだよ!?」 久「咲、大丈夫そうね」 まこ「うむ。緊張とかしてたらどうしようかと思ったがな」 優希「こういう時こそ京太郎の出番だな。のどちゃんはいらなかったが」 和「私はいつも通り打っただけですし」 久「ほら、咲。いつまでもイチャついてないで行ってきなさい」 咲「い、イチャついてなんかないですよ!京ちゃんの馬鹿!」タタタタタ 京太郎「おい咲ー!そっち反対だー!!」 まこ「……和、連れてってやりんさい」 和「……はい」 優希「……しまらないじぇ」 実況「泣いても笑っても最後!大将戦です!」 実況「まずは姫松高校末原恭子選手!」 解説「今までは逃げ切りが多かったが、この相手でこの点差だから逃げ切りは難しいか。なんだ?この選手もぬいぐるみ持ち込みか」 実況「次は宮守高校姉帯豊音選手!」 解説「現状4位でそれなりの点差があるなか、逆転できるかね。おや、またぬいぐるみか」 実況「そしてシードの永水高校岩戸霞選手!」 解説「これまで守ってばかりだったこの選手がどう攻めにでるか、それがどうなるかな。……この選手もか」 実況「最後は清澄高校宮永咲選手!」 解説「全国初登場の選手か。宮永照と同じ名字ということが少し気になるな。親戚かなにかだろうか。お、この選手は手ぶらか」 実況「大将戦4人中3人がぬいぐるみ持ち込みですか。何か持っていると有利になることでもあるんでしょうか」 解説「まあ選手のモチベーションを維持するためや、リラックスさせるためだろうな。ここまで来たら打てる手は打っておきたいだろうし」 実況「では、唯一持って来ていない宮永選手は不利、ということなんでしょうか?」 解説「さてな。単純に持っていないか、持ってなくても大丈夫という自信か、それ以外の何かか」 実況「さあ、インターハイ2回戦大将戦、開始ー!!」 霞「よろしくお願いします」 恭子「……よろしくお願いします」 恭子(なんやこのおっぱいオバケ……絹ちゃんが小さく見えるわ) 豊音「よろしくお願いします」 豊音(わー、すごそうな選手ばっかだよー。楽しみー) 咲「……よろしくお願いします」 豊音「ポン」 恭子(来るか宮守。気付けなあかんな) 豊音「ポン」 豊音「チー」 豊音「ぼっちじゃないよ~」 霞(裸単騎……ここから?) 豊音「お友達が来たよー、ツモ!」 恭子(やっぱりかー……やっかいな相手や) 実況「最初の和了は姉帯選手ー!」 解説「裸単騎から和了るか……この選手もとんでもない選手みたいだな」 恭子(確かにすごそうやけど……うちかて負けへんで!) 恭子「リーチ!」 豊音「じゃ、とおらばリーチ!」 恭子(おっかけリーチ……やって来るか) 恭子「……」タン 豊音「ロン!」 恭子(これ以上はやれんな……やけどもっと稼がんと) 霞「リーチ」 恭子(永水!?やけどこれは) 豊音「……おかっけるどー、とおらばリーチ!」 恭子(やっぱりか……宮守の、予想以上や) 霞(ふんふむ……やっぱり早めに行かなきゃ追いつけなくなるかしらね) 霞(まだ前半戦だけど、苦手分野、いかせてもらおうかしら) 豊音(うわ、これ) 恭子(絶一門か……) 霞「ツモ」 恭子(しかもなんやこれ……ピンズがうちに来んだけやなくて他の捨牌にも無いやん) 恭子(ここは怪物しかおらんのかい……メゲるわ) 咲「……カン」 3人「!」 霞(清澄……やけに大人しかったわね) 豊音(なんか、ちょー怖いよー) 恭子(前半戦ももう少しで終わるっちゅうとこやで?なんで今まで大人しかったんや?) 恭子(まさか……嵐の前の静けさ、とかやないよな?点差、今全員があんま変わらへんのに、でかいの来たら) 咲「……もいっこカン」 霞(まさか、予選でよくやってた) 咲「ツモ、嶺上開花」 豊音(……ちょーすごいよー) 恭子(……メゲるわ) 実況「前半戦終了!遂に姫松が1位から2位に!!」 解説「なんというか、大将戦はとんでもないのばっかりだな。またどこが勝つか分からなくなってきた」 実況「最後まで目が離せませんね!」 解説「全く、何が起きても不思議じゃないな」 実況「さて、後半戦開始です!」 豊音(先生もみんなもいつも通りにって言ってくれた……いつも通りにやって、勝つ。まだ、終わらせないよー)ギュッ 霞(このまま一気に攻めて、押しきろうかしら。……小蒔ちゃんじゃないけど、ぬいぐるみがあって落ち着くわね)ギュッ 恭子(おいおい……永水のKちゃん、おっぱいに埋もれてるやん。冗談みたいな光景や) 恭子(宮守も結構……こっちで負けても、麻雀は負けへん!) 咲「…………」 塞「え?モノクルが……」カタカタ トシ「これは……」 優希「うお……京太郎がおっぱいに埋まってるじぇ」 京太郎「ぬいぐるみの方な。代わって欲しいが」 和「咲さん、どうしたんでしょう?」 まこ「うーん、なんかやりそうな雰囲気じゃな」 久「そうね……なんか、怒ってる?」 照「…………」 菫「照、ここにいたか。ん?妹の試合か?」 淡「あー、噂のテルーの妹じゃん。どんな感じ?」 照「……少し、荒れてる」 菫「は?まだ後半戦が始まったばかりだろう?」 照「……咲が」 淡「……何これ、なんかやっばい感じがする」 照「……うん、気持ちは分かるよ咲」 咲(京ちゃんのぬいぐるみは確かにいい。だけど、やっぱり他の人と京ちゃんが一緒にいるみたいで嫌だよ) 咲(そもそも京ちゃんも京ちゃんだよ!なんであんなにあっさりぬいぐるみの許可とか出してるの!) 咲(で、他の人が持ってると嬉しそうにしてるし!胸が大きな人だとさらに嬉しそうだし!) 咲(鹿児島の人も岩手の人も私より大きいし……なんか見せつけるようにしてるし!!……絶対に負けない!!) 咲(そういえば……昔お父さんが他の人の胸に見惚れてた時、お母さんもやってたな、こういうの) 咲「…………」ゴゴゴゴゴゴ 咲「…………」ギュルルルル 霞(え?宮永照?じゃないわよね?) 豊音(な、なんかチャンピオンっぽく見えるよー?) 恭子(…………メゲるわ)カタカタカタカタ 咲「……カン」ゴッ 咲「もいっこカン」ゴゴッ 咲「さらにカン!」ギュルルルル 咲「カン!!」ギュルルルルルルル パリィン!! 塞「も、モノクルが割れて……」 トシ「いや、あまりに強く割れて…」 塞「レンズ部分が砂状に!?」 胡桃「嘘!?」 エイスリン「トヨネ……」 白望「…………」 小蒔「!!」ガタッ 初美「……霞」 春「……お祓いの準備」 巴「うん……ちょっと普段よりしっかりやろうか」 漫「末原先輩……」 洋榎「恭子……大丈夫やろか」 郁乃「うーーーん……これはアカンね」 咲「……ツモッ」 実況「し、試合終了ー!!1位は清澄高校です!!」 解説「後半の清澄、すごかったな……まさかあれだけカンするとは」 実況「はい!そしてその清澄のスキを付くように和了った姫松が2位です!」 実況「これにより、清澄高校と姫松高校が準決勝進出です!」 前話 次話 前話のリンクが三話じゃなくて四話に繋がってるで~ -- 名無しさん (2013-07-30 09 08 33) こづかい -- 名無しさん (2016-07-09 21 56 06) 名前 コメント