約 147,382 件
https://w.atwiki.jp/magicman/pages/28840.html
スピードシックス・エスカドラ P 闇 (6) クリーチャー:デーモン・コマンド/アンノイズ 6000 ■自分のアンノウンを召喚する時、このクリーチャーを破壊してもよい。そうした場合、そのクリーチャーの召喚コストを3少なくする。 ■W・ブレイカー 次元の解放 P 自然 (3) 呪文 ■自分の山札を見る。その中からクリーチャーを1体選んで相手に見せ、自分の手札に加えてもよい。その後、山札をシャッフルする。 作者:翠猫 DMACD-01 「アナザー・クロニクル・デッキ デモニック・ラッシャー」収録のツインパクト。 クリーチャー面は闇デーモン・コマンドのアンノイズ。アンノウンの召喚時にこのクリーチャーを破壊することでそのコストを3少なくできる。 呪文面はS・トリガーのない《ディメンジョン・ゲート》。Z-ファイルで踏み倒せるデーモン・コマンドを早期に墓地に落としつつキーカードをサーチできる。 「スピードシックス」とはダブルアクションリボルバーの「スタームルガー・セキュリティシックス」の固定照準器を持つ派生型。 「えすか」とは「恐ろしい」という意味の熊本の方言。 収録エキスパンション DMACD-01 「アナザー・クロニクル・デッキ デモニック・ラッシャー」 評価 名前 コメント
https://w.atwiki.jp/4423/pages/244.html
編集する。 カウンター - 2024-09-01 04 27 48 (Sun) コメントログ 名前 コメント 編集する。
https://w.atwiki.jp/henroy/pages/515.html
X、解放の刻/パンドーラーの箱 ◆7pf62HiyTE 第5節 悪魔な相棒 「……冗談? 僕は検索結果を話しただけだ……そうそう、君の求めていた答えは見つけられなかった。つまり魔法少女となった者を元の人間に戻す方法は無い、そういう事だ」 何事も無かったかの様に口にするフィリップ、更に、 『Mr.Philip's woad is truth(フィリップの言葉は真実です)』 マッハキャリバーがフィリップの言葉を肯定した。 「ちょっと待て、なんでマッハキャリバーが……そうか」 ここで翔太郎は大事な事を思い出した。 そう、アインハルト・ストラトスが言っていたではないか。ソレワターセに取り付かれたスバル・ナカジマが多くの参加者を殺し取り込んでいったと。 その中には杏子の知り合いの鹿目まどかもいた。彼女が魔法少女の事を知っていたのならば、その記憶を取り込んだソレワターセを介しマッハキャリバーが把握していてもおかしくはない。 魔女の名前を知っていたのもそれが理由だったのだろう。 「杏子ちゃん達魔法少女は何れ魔女となって人々を脅かす、それが魔法少女の真実さ」 「ちょっと待てフィリップ、確か魔法少女を産み出しているのはキュウべぇだろう。願いを叶える代わりに魔女を倒してくれって言って……それじゃキュウべぇの野郎は魔法少女と魔女の両方を産み出し戦わせて潰し合わせているって事だろう。なんでそんなマネする必要がある」 「キュウべぇ……君はそれを本名だと思っているのかい?」 「どういう意味だ?」 「インキュベーター、それがそいつの本名さ……その正体は地球外生命体……要するに異星生命体さ」 「だからどうした?」 「彼等は自分達の宇宙を守ろうとしただけさ」 フィリップは真実を語る。 キュウべぇことインキュベーターの住む宇宙のエネルギーは減少しつつあった。つまり何れ滅びを迎えるという事だ。 その為減少しないエネルギーが必要だった。 そこでインキュベーターの文明は感情をエネルギーに変換する技術を開発した。 「まぁよくある話だな、でそれと魔法少女が何の関係がある? 大体そういう技術があるなら自分達で……」 「残念ながらそれは出来なかった。何故ならインキュベーターには感情というものがないからだ」 「自分で使えない技術なんて開発するんじゃねぇよ……俺達のガイアメモリだって一応自分達で使っているんだぜ……ってまさか……」 「そのまさかさ、杏子ちゃん達の地球の人類にそれを見出したんだ。地球の総人口は数十億人、繁殖力を考えれば実に膨大な数字だ。そして1人の人間が産み出すエネルギーは成長するまでに消費したエネルギーを凌駕する…… そう、インキュベーターにとってあまりにも都合の良いエネルギーだったということさ。 そして最も効率が良いのは……第二次性徴期を迎えた少女……ここまで説明すればもうわかるだろう……」 「感情豊かな多感な時期……その時に魔法少女となればその力は強い……」 「そう、そして……その魂が燃え尽きた時、つまりは魔女となった時、膨大なエネルギーを発生させる……魔法少女になった時のプラスエネルギーがそのまま反転し魔女のマイナスエネルギーとなる、 その差となったエネルギーをそのままインキュベーターは手に入れるというカラクリさ つまり、魔法少女が魔女となったエネルギーを手に入れる、その為にインキュベーターはあの手この手を使い魔法少女を増やしていったというわけさ」 「魔法少女が増えれば当然その分魔女も増える、それだけインキュベーターが得られるエネルギーは大きいというわけか……くっ、ミュージアムや財団Xよりも質が悪いじゃねぇか! こっちにしてみりゃ、魔法少女になって希望を与えても、それと同じだけ絶望を振りまいているわけだろう、それじゃプラスマイナスゼロで何の意味もねぇだろうが。そのくせインキュベーターはエネルギーをそのまま確保……あまりにも悪趣味じゃねぇか……」 「彼等にとっては宇宙のための小さな犠牲に過ぎないってことさ、感情の無い彼等にしてみれば取るに足らない問題だ」 「巫山戯るな! 杏子達は人々を守る為に魔法少女になったんだぞ! それなのに人々を泣かせる存在になったら意味ねぇじゃねぇか!!」 「意味が無い? 確かに短絡的にみればそうだろう。だが長期的に見れば大きな意義があった……」 「どういう事だ?」 「魔法少女が大きな奇跡を起こす事は杏子ちゃんの話からもわかるだろう。彼女の場合は悲劇的な結末に終わったが……契約した魔法少女の中にはその奇跡によって世界に発展という名の変革をもたらした英雄もいる。 そう、魔法少女の存在が杏子ちゃん達の世界を発展させたんだ」 「だが結局その魔法少女は魔女になったんだろう!」 「だがそれは彼女達の自業自得だ、杏子ちゃんの例を見てもわかるだろう、道理に反した歪な力である以上、その歪みは自身に返る、わかりきった事だ。それがイヤなら最初から願わなければ良かったんだ。 それにさっきも話したがそんな彼女達の犠牲があったからこそ彼女達の世界は発展した」 「そんな犠牲の上に成り立つ発展なんかなぁ……」 「別にこれは彼女達の世界に限った特別な話じゃあない、僕達の世界を見ても戦争によって技術が進歩したという実例がある。 僕達の使うWの力もガイアメモリの研究がもたらしたものだ、そこに至るまでにどれだけ犠牲が出たのか、わからない君じゃないだろう。 そう……そういう犠牲が無ければ……人類は未だ野生の猿として自然の中で生きていただろう……」 フィリップの語る魔女の真実、それは一見理不尽にして残酷な話ではあるがそれは特別な話では無い。 見方を変えればそれは自分達の世界の1つの縮図でもあるのだ。 だが、それを素直に受け入れられる程翔太郎は冷徹では無い。 「確かにキュウべぇの作り出したシステムはある意味理にかなっているかも知れねぇ……けどな、人の感情なんてそんな簡単に数値化や計算出来るもんじゃねぇ……絶対に何処かに無理が生じる筈だ……」 「その通りだ翔太郎……そう、杏子ちゃん達の世界は何れ滅びを迎える事になる……その切欠がワルプルギスの夜さ……」 「なっ……どういう意味だ? そいつが世界を……」 「確かに並の魔法少女が束になっても勝てる相手じゃあない……だが言っただろう、それは切欠に過ぎないと……そう、そのワルプルギスの夜は1人の魔法少女によっていとも簡単に倒される……」 「1人の魔法少女によっていとも簡単に倒される? ちょっと待て、並の魔法少女が束になっても勝てない魔女を簡単に倒せる魔法少女って事は……」 「そう、その魔法少女が魔女に変貌し……その星は滅びた……10日程度でね……」 「キュウべぇはそんな状態になって何もしなかったのか!?」 「する必要がなかったのさ、その魔法少女が魔女に変貌した際のエネルギーでインキュベーターの求めるだけのエネルギーは得られたのだからね。後はどうなろうと知った事じゃない。たった1つの星が滅んだ、広い広い宇宙にとっては小さな犠牲って事だ」 「まさか最初からそれを狙って……巫山戯るんじゃねぇ、それじゃ完全に詐欺じゃねぇか!!」 「翔太郎……前にも言っただろう……拳銃を作った工場の人間が悪いんじゃない……使って悪さをする奴が悪いと…… 確かにインキュベーターの使った手法は悪辣だ。だが本当に悪いのはその歪みに手を出した少女達、そしてそれに気付かず発展の恩恵を受け続けていた愚かな人間達だ。 知恵の実を食べたアダムとイブは楽園から追放され苦難の道を歩む事になった、そういう事さ」 「だがな、楽園を追われたからといって終わりってわけじゃねぇ……その先にきっとそいつらだけの楽園が……」 「そんなものが本当のあるのかな……?」 「何……」 「少女が魔法の力を得た事で魔法少女となり、魔法少女が力を使い果たし魔女へと変貌した、これは1つの成長といえる…… だったら、絶望を振りまいた先に悪意の象徴となり、女性という殻すらも脱皮したものは何と呼べば良いのだろうね? それはきっとこう呼ばれるのだろう……悪魔と…… 魔女すら超越した悪魔はそれを産み出した者すらをも害を成す…… つまり最後の楽園すらも消し去ってしまうだろう……故に誰一人として救われる事は無い……決して……!!」 その言葉で翔太郎の中で何かが切れた。 「フィリップ、テメェェェェェェ!」 気が付いた時には、翔太郎はフィリップを殴り飛ばしていた。そしてすぐに我に返る。 ――そうだ、こんな所でフィリップを殴ったって意味はねぇ……それに何かおかしい……なんでフィリップは急に悪魔みたいに魔法少女の真実を語ったんだ?―― 「気は済んだか翔太郎……」 そう言ってゆっくりとフィリップは立ち上がり、 「だが、一発は一発だ……」 そう言って構えを取り、 「少し……頭、冷やそうか……!」 その言葉と共に、右拳で翔太郎の左頬を殴り飛ばした。 「がはっ……」 と、何とか踏みとどまろうとするが、 「もう一発」 続いてフィリップの左拳が右頬に炸裂した。 「ぐっ……」 今度は耐えきれず翔太郎は倒れた。 『Deja vu(あれ、どっかで見た様な気がする)』 そして翔太郎の中で急速に熱が冷めていくのを感じた。 「フィリップ……俺をわざと怒らせて……考えて見れば当然だ、初めて会った頃ならともかく今のお前がその真実を知って冷静でいられるわけがねぇ……」 「翔太郎……君は優しい男だ、この真実を聞けばきっと嘆き悲しむ。それ自体は理解出来る……だが僕達には最早、戻る事も立ち止まる事も許されない…… それに、この真実を知って一番辛い想いをするのは誰だ? 僕か? それとも君か? 違うだろう、それを知って一番辛いのは杏子ちゃんだろう! だが美希ちゃんやヴィヴィオちゃんがこの真実を聞いたら彼女達もショックを受ける……彼女達ではすぐに杏子ちゃんを支える事は出来ない…… だったら誰が杏子ちゃんを支えられるんだ!? 君しかいないだろう! そんな君が潰れたら誰が杏子ちゃんを……みんなを支えるんだ! 君は人々を守る希望……仮面ライダーなんだ!!」 その叫びを聞きながらゆっくりと立ち上がる。 「ああ……お陰で目が覚めたぜ……そうだな、俺が……いや、俺達が支えなきゃならねぇよな……こんな所で腐っているわけにはいかねぇ……全く、悪魔らしいやり方しやがって……」 「最大級の褒め言葉として受け取っておくよ」 「………………けどよ、1発目はともかく、2発も殴る事は無かったんじゃねぇか?」 「ああ、それは天道あかねとの戦いでメモリを奪われた時の分だ」 「いや、あの時のは杏子が代わりに……」 「それはドライバーも付けずに単独で挑んでいった時の分だ……それにこういうのは人任せにするより自分でやらなければ意味が無い」 「だったらあの時も殴らせるんじゃねぇよ、殴られ損じゃねぇか!」 そう言いつつも態勢を整える。 「ともかく、足止めしておいて悪いが急いで戻った方が良い」 「そうだな、警察署の先輩達にもいつきや月影なのは、それにガドルの事とか色々説明……」 「いや、それもそうだが杏子ちゃんの方が心配だ」 「? ちょっと待て、確かにその真実を知ったらショックを受けるだろうが、それは落ち着いてから説明すりゃ……」 「翔太郎、『ソウルジェムが穢れきった時、魔女へと変貌する』、言い換えれば魔法少女が死んだ時魔女になる……これはある意味死んでも1度復活出来るという他の参加者にはないアドバンテージだ……」 「そうか、自我の有無を考えに入れなきゃ……他の参加者よりも有利じゃねぇか! それを主催側が制限しない理由はねぇ……」 「勿論、これは只の推測に過ぎない。だがこの推測が的中しているならば……それが杏子ちゃんに説明される事になる……」 「だが単独行動しなけりゃ……」 「そんなもの交代でやればどうにでもできる、真っ先に杏子ちゃんがやらない保証はない」 「そうだな、杏子……早まるんじゃ……」 その時、 『Something comes!!(何か来ます!!)』 僅かな異変をマッハキャリバーが察知、そして次の瞬間―― 2人の目の前に杏子が出現した――その時刻、21時41分 第7節 パンドーラーの箱 「「「『……』」」」 レストラン内に静寂が包み込む――数十秒も経過していないというのにもう何十分も経過しているように錯覚してしまう。 「(杏子……何で『そいつが兄ちゃんの相棒か? よかったじゃねえか、無事に相棒取り戻せて』って言わねぇ……まさか)」 「(兄ちゃん……何で……『何故1人で勝手に出歩いてるんだ!?』って言わねぇんだ……まさか)」 その無言の反応だけで気付いてしまった。 『翔太郎達(杏子)は魔法少女の真実に気付いている』と 「(最悪のパターンじゃねぇか……)」 冷静さを取り戻したとはいえ、正直なんて言えば良いのか判らない翔太郎、それを余所に、 「(はぁ……誰にも会わずに出てきたのに……これじゃ意味ねぇじゃねぇか……)」 そう、誰にも会わずにアカルンの力で出たのに出た先に翔太郎達がいては意味が無い。 偶然にしてはあまりにも出来すぎているとも感じる。 だが、もしかするとアカルンが杏子を助ける為に翔太郎の所に移動させてくれたという風にも考えてしまう。 真相はどうとでも取れる話という事だ。 「(けどまぁ……兄ちゃん達も気付いているなら都合が良いか……)」 そう言って杏子は自身のソウルジェムを出す。 「これ、砕いてくれ……」 「!!」 その頼みに言葉を失う翔太郎、 「その反応……やっぱりか……やっぱり知っちゃったんだな……知らなかったら『何馬鹿な事言ってんだ』っていう筈だもんな……」 翔太郎は言葉を紡げないでいた。本音は杏子の言う通りの事を言いたい。だが真実を知った以上、それを口にする事は出来ない。 わかっている、杏子は自殺するつもりでソウルジェムを砕かせようとしているのではない。 魔女になった後、自我を失い仲間達を傷つけてしまいたくない。だからこそ魔女へと変貌する前に終わらせるつもりなのだ。 今なら真実を知るのは自分達だけ、参加者としての魔法少女は最早杏子だけである以上、警察署の皆にはまだ誤魔化し様がある。 仲間達が真実を知りショックを受ける前に事を済ませる事も出来るだろう。 「あたしの所に美国織莉子という魔法少女が現れた、そいつの話じゃ24時を過ぎたら2体の魔女が兄ちゃん達を襲う為に現れる。マミとさやかのソウルジェムが変化した……そいつを倒さなきゃ兄ちゃん達が危ない……」 「ちょっと待ってくれ、確かもう1人魔法少女がいた筈だ、彼女は魔女にはならないのかい?」 「さぁなんか条件から外れているとかどうとか言ってたけど……」 「条件……そうか彼女のソウルジェムは既に砕けている、だから魔女にはならないというわけか……」 「その声……そうか、あんたが兄ちゃんの相棒の……」 「今更自己紹介の必要は無いと思うが……僕はフィリップ……またの名を園咲来人……どちらでも好きな方で呼んで構わない……」 「じゃあ言いやすそうな方でいいや……フィリップ兄ちゃん……なぁ……」 「魔法少女を普通の少女に戻す方法は無い……既に翔太郎から依頼されていたからね……もし可能な方法があるならすぐにでも説明するよ……」 「説明出来ないって事は無いって事だな……」 「奇跡さえ起これば良いだろうが……それを説明出来ないからこそ奇跡だ、僕に頼まれてもそれは出来ない相談だ……」 「はっ……本当に悪魔みたいだね……けどまぁ、変な希望を持たされるよりもずっといいや……これで諦めもついた……」 そう言って改めてソウルジェムを出す。 「フィリップ兄ちゃんの推測通りならソウルジェムさえ砕けば魔女になる事はねぇ……早く砕いてくれ……」 その言葉に遂に翔太郎が口を挟む 「ちょっと待て杏子、それがどういう事か判ってるのか? そいつを砕いたら死ぬんだぞ? もう命を粗末にしないんじゃなかったのかよ……」 「そんなこと……あたしだってわかってる……あたしだって絶対に生きてみんなを助けたかった……けどダメなんだ……どれだけ強く願っても……魔女になったらそれが全てひっくり返される……魔女になってみんなを傷つけたくはねぇんだよ……」 「だからってなぁ……」 「兄ちゃん達は割り切れているかもしれねぇよ! けどもしあたしが魔女になった姿を美希やヴィヴィオ、それにいつき達がみたらどうなる!? あいつらきっとショックで動けなくなる……目の前で暴れている怪物がついさっきまで笑い合った仲間だった事実……あまりにも残酷過ぎるだろう…… 元に戻す方法が無い以上、倒すしかねぇ……その時、あいつらがどれだけ哀しい顔をするか……わかるだろう…… もしかしたらあいつらは方法もわからないのに奇跡を信じて自分の命を投げ出してでも助けようとするかもしれねぇ…… 倒したらグリーフシードじゃなくてソウルジェムの方が出てくるという愛と勇気が勝つストーリー……それをあいつらは信じている……」 「(そう……確かに君は一度それを信じ、ある魔法少女を助けようとした……だが、それは結局無駄に終わった……)」 「けどな、あたしがあいつらの立場、助ける側だったらそう思えただろうけど……助けられる側に立っちまったらそう思えねぇんだ……わかってるんだ……そんな奇跡や魔法なんて無いって……」 「けどな、魔法少女はその奇跡を願って魔法少女になったんだろ! どんな奇跡だって起こせるって思えねぇのか!?」 「気休めはもういい!! あたしだけじゃねぇ……マミにさやかもみんな希望を信じて魔法少女になった……けど結局それは全部無駄だったってわけだ…… きっとほむらは全部知っていたんだ……だからああいう態度を……はっ……あいつも結局希望を信じて裏切られたピエロだったってわけか……キュウべぇという演出家に騙された…… 結局の所さ……あたし達が信じた希望は全部無駄だったんだ……マミ達が人々を守り続けようとしても……あたしらが死んで全て無駄に…… まるでキュウべぇにそそのかされて箱を開けた憐れなパンドラだな……世界に絶望を振りまくだけの……」 「ちょっと待て、だが最後には希望が」 「翔太郎、それは解釈の1つに過ぎない。偽りの希望とする説もあるし災いの1種と捉える説、そして希望だけが残ったからこそ世界には希望が無いという説もあるぐらいだ」 「ははっ……なんだやっぱりそういう事か……なぁ、もういいよな……このソウルジェムを壊してくれ…… 人々を泣かせたくはねぇんだろ……だったら、人々を泣かせる魔女になる前にこいつを……」 そう言ってソウルジェムを差し出す杏子、ドウコク等との戦いで僅かな穢れがあるにはあるがその輝きは殆ど衰えていない。 ――そう口にした杏子の目には今にも涙が溢れ出しそうだった。 人々を泣かせる泣かせない以前の問題だ、今一番泣いているのは他でも無い杏子だ、 だが、俺はそんな杏子に掛けるべき言葉が未だ見つからないでいた。 相棒を取り戻しWは本来の力を取り戻した。だが仮面ライダーの力の有無など関係無い、この場においては俺は…… 余りにも無力だった―― 【1日目 夜中】 【左翔太郎@仮面ライダーW】 [状態]:疲労(中)、ダメージ(大)、胸骨を骨折(身体を折り曲げると痛みます・応急処置済)、上半身に無数の痣(応急処置済)、照井と霧彦の死に対する悲しみと怒り [装備]:ダブルドライバー@仮面ライダーW、T2ガイアメモリ(アイスエイジ)@仮面ライダーW、犬捕獲用の拳銃@超光戦士シャンゼリオン、散華斑痕刀@侍戦隊シンケンジャー、マッハキャリバー(待機状態・破損有(使用可能な程度))@魔法少女リリカルなのはシリーズ、リボルバーナックル(両手・収納中)@魔法少女リリカルなのはシリーズ [道具]:支給品一式、ガイアメモリ(ジョーカー、メタル、トリガー)、ナスカメモリ(レベル3まで進化、使用自体は可能(但し必ずしも3に到達するわけではない))@仮面ライダーW、ガイアドライバー(フィルター機能破損、使用には問題なし) 、少々のお菓子 [思考] 基本:殺し合いを止める。 0:杏子…… 『What are you talking about?(冗談顔だけにしろよ)』 今まで沈黙を保っていたマッハキャリバーが口を挟んできた。 「なっ……冗談なんかじゃ……てか宝石がしゃべ……」 『I'm not worried about that(そんな事はどうでもよい) "Since I do not want to wound people, I die."? Do you already give up helping people? Can't you help people? (『人々を傷つけたくないから死ぬ』? もう人々を助けるのを諦めるのですか? 人々を助ける事は出来ないのですか?)』 「なっ……あたしだって諦めたくはねぇよ! だけど、魔女になったら……」 『Is it right now? Are you already helped for nobody? (それは今すぐの話ですか? もう誰も助けられないのですか?)』 「そうじゃねぇけど……」 『If it becomes, don't give up till the last moment...(ならば、最期まで諦めるな……)』 「テメェに何がわかるんだよ!」 「杏子……コイツはマッハキャリバー……スバル・ナカジマのインテリジェントデバイス……いや相棒だ……」 「え……」 「アインハルト・ストラトスから聞いているだろう、ソレワターセによって望まぬ殺戮を強いられた悲劇の少女を……」 「彼女の死を目の当たりにした響やつぼみ達の話じゃ解放された時にはもうどうにもならない状態だったらしい……」 「操られていたとはいえ彼女の罪は重い……しかし彼女にはその罪を数える事も、やり直す事も許されなかった……」 『Buddy could never give the opportunity to help people, but could not but die... However, you are different. You are still alive... (相棒は二度と人々を助ける機会を与えられず死ぬしかなかった……だが貴方は違う、貴方はまだ生きている……) There is an opportunity to still help people without limit... Do you crush it yourself? (まだ幾らでも人々を助ける機会はある……それを自ら潰すというのか?)』 「だけど魔女になったら……」 『It is set to Witch "some day"...When is it "some day"? It may be tomorrow however, it may be in tens of years... (いつか魔女になる……それは『いつ』ですか? 明日かも知れない、しかし何十年先かも知れない……) What is necessary is just to help people who count and are not competent until that time comes... (その時が来るまでに数え切れないぐらい人々を助ければ良い……)』 「それは……」 『The future had not been decided yet!! Which gives hope by the life, or give despair , it can be chosen for yourself. (まだ未来は決まっていない!! その命でどれだけ希望を与えるのか、あるいは絶望を与えるのか、そしてそれはまだ貴方の手で選ぶ事が出来る。) You are going to abandon it yourself, although it is trying to choose to give hope! (貴方は希望を与える事を選ぼうとしているのにそれを自ら放棄しようとしている!)』 「そりゃあたしだって諦めたくなんかねぇ……だけどそれは最初から無理だったんだ……変わるなんて事、出来なかったんだ……だったらもう死ぬしか……」 『A certain person said!!(ある人は言った!!)』 『ったく……死ぬ事でしか救われない……死んで救われるなんて話……そんなもんもう二度と聞きたくねぇんだ……』 それは理不尽な死に嘆き悲しみ死による救済を否定した永遠を受け継ぎし一人の迷い子の言葉―― 「Moreover, a certain person said!!(またある人は言った!!)」 『君を悲しませたままにする事も私には出来ない……私の友もきっと今の君を見れば放ってはおかないだろう……もう君が悲しみの涙を流す必要は無いんだ……』 それは誰よりも人々の笑顔を望んだ友の遺志と共にあり続け空となった一人の戦士の言葉―― 『And a certain person also said!!(そしてある人も言った!!)』 『生きているならば何度でもチャンスはあります。今からでも変わる事は絶対に出来ます。もし、変わる事すら許さないという人がいるならば……そんな人達から私が貴方のこころの花を守ります!』 それは変わりたいというその心を守ろうとする花の名を持つ一人の少女の言葉―― マッハキャリバーは自身が受け取った言葉を杏子へとぶつける―― 自分達は何処で間違えたのか? あの時、シャンプーとの戦いの最中にソレワターセを植え付けられ最悪な結果を引き起こした。 どうすればそれは避けられたのだろうか? 翔太郎とフィリップ、相棒同士再会出来たにもかかわらず突然互いに殴り合う姿を見てマッハキャリバーは困惑していた。 なぜ相棒同士でこうも争うのか、それが相棒なのだというのか? だが真相は違った、2人はあくまでも互いの意志を察し、それぞれが考える最良の判断をとっただけなのだ。 そう、相棒は決して唯々もう片方に従うだけの存在では無い。状況によっては相棒の意見を根本から否定する事も必要なのだ。 致命的な過ちを犯す前に止める、そうでなければ相棒の意味などない。 そう、マッハキャリバーはあの時ただスバルに従うまま戦うのではなく、推測しうる最悪の事態を彼女に伝えるべきだったのだ。 シャンプーを再起不能にまでダメージを与える事も視野に入れるべきと、そして周囲への警戒に当たるべきだと、彼女の甘さを戒めるべきだと。 それが出来なかったからこそ僅かな隙を突かれソレワターセを植え付けられ、スバルが知らぬままシャンプーを惨殺し戻れない所に陥らせてしまったのだと。 例えば、予めシャンプーを潰してでも止めるべきと伝えておけば仮に惨殺する結果になったとしてもいくらかショックを軽減できたかもしれない。 周辺をもう少し警戒しておけばそもそもソレワターセが植え付けられる事もなかったかもしれない。 甘さを諫めれば、殺戮兵器となったとしても早々に心が壊れる事もなかっただろう。 IFの話に意味は無い。だが、マッハキャリバーの甘さが最悪な結果を引き起こしたのだ。だからこそスバルは誰にも真意を知られず破滅の道を進むしか無かった。 そして、目の前の佐倉杏子はその破滅の道を進もうとしている。 今更となっては遅すぎる。だがまだその後悔があるならば――今度こそあの時出来なかった事をするのだ――相棒として 『Is it said that even such people's thought is betrayed!?(そんな人々の想いすら裏切るというのか!?)』 「ははっ……みんなバカだよ……お人好しすぎるよ……けどよ……魔女になったら全部無駄になっちまうんだぜ……あたしたちのやってきた事は最初から……」 「杏子ちゃん、君には少し話したと思うが……僕は1年ほど消えていた事があった」 「ああ、そういやそんな事……それがどうかしたのかよ?」 「実はその時、僕は不思議な体験をした……そう不思議な世界に行ったんだ……その世界でも僕はある男と仮面ライダーWとして戦っていた」 「おいおい、俺じゃねぇのかよ?」 「ああ君じゃない……その男の正体は1人のマンガ家……いや、萬画家の先生だった」 「なんでマンガ家がライダーやってるんだよ……ていうかどんなマンガ描いてたんだ?」 「その人は9人のサイボーグ戦士の戦いを描いた萬画を描いていた……もう何十年も前からね……」 「何十年も?」 「ああ……言ってしまえば何十年も戦い続けていたと言っても良い……だから、その人はその戦士達の戦いを終わらせる……つまり完結させようとしていたんだ」 「ちょっと待ってくれ……何十年も前ってことはその人もう結構な歳じゃ……」 「それ以前の話さ……その先生は既に死んでいた……そう、僕の行った世界はそういう死者が辿り着く世界だったというわけさ……ちなみにその世界には仮面ライダースカル、鳴海荘吉もいた」 「おやっさん、死んでもなお戦っていたんだな……」 「死んでも希望があるっていうのかよ……」 「僕が言いたいのはそれよりも先のことさ……確かに志し半ばにして先生はその戦いを終わらせる事は出来なかった……だが、彼の息子……その人が先生の遺志を継いでその物語をある形で発表した……」 「じゃあフィリップ、その9人のサイボーグ戦士達は……」 「ああ、彼等の戦いは終わったよ……そう、先生が与えようとした希望はその息子が引き継ぎ9人に希望を与えたんだ…… そう、杏子ちゃん達魔法少女の戦いは決して無駄なんかじゃない……例え杏子ちゃんが散ってもその希望を引き継ぐ者が必ずいる…… わかるだろう、君は姫矢准、そして東せつなから力を、その希望を引き継いだんだ、まさか君は彼等が死んだから彼等のした事が無駄だったと言うつもりかい……」 「いや……そんな事絶対に……絶対に無駄になんてしないよ……」 「だったら諦めるにはまだ早い、ここでソウルジェムを砕く事は簡単だ。だがそれをする事は彼等の願いすら無駄にしてしまう……それでもいいのかい?」 「いやだ……そんなのは……」 「そしてもう1つ……散っていった魔法少女も恐らく僕の行った世界で人々の希望を守る為に今も戦っていると僕は思う……だがそんな彼女が絶望を振りまく存在として戻ろうとしている…… 彼女達の生き様を泣かせる……それを君は許せるのか……?」 「許せねぇよ……マミやさやか達……人々を守る為に戦っていたあいつらの想いを踏みにじる事なんて……あいつらが何も判らずみんなを傷つける姿なんて見たくねぇよ……」 「そう……彼等を人々を泣かせる怪物にするわけにはならない……なら……」 「ああ……あたしは戦う……みんなから受け継いだ想いを無駄にしない為にも……だけど……」 最早杏子にはソウルジェムを砕いてもらおうという意志は消えていた。 だが、内心ではやはり不安が残る、戦いの果てに魔女になった時、今度は自分が仲間達を傷つける事になるからだ。 それが何時かはわからない、遠い先かもしれないが次の瞬間にはそうなっているかもしれないのだ。 早いか遅いかの違いはあれど最早それは不可避なのだ。 「ふっ……世話になったなフィリップ、マッハキャリバー……」 そう口にしながら杏子へと向き直る。 つい数分前に『杏子の支えになれるのは翔太郎しかいない』と言われておきながら結局2人に頼ってしまった。 相変わらずの半人前だ、だが最後の締めだけは自身の手でやらなければならない。 「何も心配するな……魔女は俺が倒す……」 「翔太郎、それを言うなら『俺達』だよ」 「頼んどいてアレだけどわかってるのかよ……アレはマミやさやかだった奴だぜ……それを本気で」 「ああ……邪魔するのがそいつら自身だっていうならそいつらとも戦う……あいつらの本当の願いは俺達の胸の中にあるからな……」 かつて、翔太郎の前に師である仮面ライダースカルこと鳴海荘吉が立ちふさがって来た事があった。 自身の罪から一度は戦えなかった翔太郎だったが、フィリップからの言葉などから再起し、再度対峙した時には自身の中にある荘吉の教え、それを胸に戦うと明言した。 そう、翔太郎にとって、例え相手がかつての師や友、仲間であっても、人々を守る為ならば彼等を倒す事にも迷いはない―― 「はっ……あいつらに会ったことないくせに……」 「それに杏子……お前が魔女になったとしても何も心配はするな…… お前が人々に絶望を振りまき泣かせる前に……俺がお前を殺してやる」 「なっ……本気か?」 「ああ……だから杏子、お前も諦めずに最後まで足掻いてやれ、偉そうにしているその美国の野郎に思い知らせてやれ」 「魔法少女だから女なんだけどね……それより翔太郎、それは仮面ライダーとしての言葉か?」 「いや、先輩達だったらもっと上手いこと言えるんだろうけどな……俺にはそれは無理だ……だからこれは仮面ライダーとしての言葉じゃねぇ…… 街を泣かせる存在から人々を守る、1人の探偵としての言葉だ……」 「ははっ……半人前のハーフボイルドのくせに……」 そう言いながらも泣きながら嬉しそうに笑う杏子である。 「何時までも半人前でいるつもりもねぇし、心だけは常にハードボイルドだ……」 ふっと優しい笑みを浮かべる翔太郎であった。 「どうやら纏まった様だね……それじゃそろそろ警察署に戻ろうか」 「そうだな。杏子、ちゃんとあいつらに事情を説明してやれよ。何処まで話すかにしろフォローはしてやるからな」 「あ、ああ……そのごめん……なんかまた迷惑かけちまって……」 「気にすんなそんな小さな事……」 そんな中、フィリップが笑っている。 「何がおかしい?」 「いや、大した事じゃ無い、さっきの君の言葉……これが本当の『殺し文句』だと思うとね」 「「な゛!!」」 フィリップの言おうとする意味に2人も気付いた様だ。 「ちちち違うぞフィリップ、俺にそんなつもりはねぇ!」 「ななな何言ってんだよ兄ちゃん、あたしだってそんな悪い趣味じゃねぇよ!」 「翔太郎……いくらモテないからって杏子ちゃんはまだ若すぎる……節操がなさ過ぎだとは思わないか?」 「ばばばバカ言ってんじゃねぇ、もう少しこう胸とか腰の辺りとか……」 『Is a schoolchild the highest too?(やっぱり小学生は最高ですか?)』 「小学生じゃねぇぇぇぇぇぇぇぇぇ!!」 「お前等人をおちょくってんじゃねぇぇぇぇぇぇぇぇぇ!!」 第8節 1つの終わり、1つの始まり ――何はともあれ、俺達は警察署へと移動をしていた。道中で杏子にダークプリキュア改め月影なのはの事やガドルの襲来によりいつきが殺された事、そして新たなエターナルの事などを大まかに話した。 月影なのはの事を受け入れてもらえるかは気がかりだったが―― 「そもそもあたし直接会ったことねぇからなぁ……あいつらが良いって言うんだったらいいんじゃねぇか? 今更あたしが偉そうに言える口じゃねぇし」 ――と、何時もの軽い調子で言った。その最中、俺は密かにフィリップに頼まれドライバーを装着している。 この状態ならば俺とフィリップの意志は繋がっている、だが一体何を―― 『翔太郎、ここから先の話はまだ誰にも言わないで欲しい』 『ああ、わざわざこうさせたってことはそういう事なんだろうが……』 2人は声を出さず、心だけで話している。 『君の所に現れたのは誰だ? 加頭順か?』 『いや、サラマンダー男爵だ……』 『君の目から見て彼はどんな人物に見えた?』 『人々を泣かす様な悪人、救いがたい程の奴には思えなかったぜ……』 『恐らく君の事だからきっとそうなんだろう……ところで、今の状況……奇妙だとは思わないか?』 『お見通しか……ああ、確かに目先のガドルやドウコクは強敵だが……数だけを見れば殺し合いに乗った奴が少ない気がする……正直、主催側にとっては良くない状況だと思うが……その割には動きが静かだ……』 『そう、それに条件付きとはいえ制限解除という強化の機会……少々僕達にとって都合の良い状況だ』 『何が言いたい?』 『翔太郎……さっき杏子ちゃんが話していた美国織莉子という人物についても検索出来ている……細かい説明は省くが彼女も彼女なりのやりかたで世界を守ろうとした魔法少女だ……』 『ん、じゃあなんでそいつがあの連中に従って……ちょっと待て……』 『気付いた様だね、そう、主催の仲間である彼女の詳細は簡単に調べる事が出来ている』 『あの連中……何考えているんだ? 仲間の情報を明かして……』 『そもそも他世界にわたって検索出来る事自体が異常なんだ、普通はそんな事はあり得ないし、閲覧範囲を弄る事もまずあり得ない』 『でもよ、確か若菜姫がエクストリームの力を得た時はフィリップよりも強い権限あっただろ』 『原理自体は若菜姉さんと同じだと考えて良い……だが重要なのはそれが無数の世界の範囲まで広がっているという事だ。 纏めよう、連中は無数の世界の地球の記憶……いや言い換えれば『無限の記憶』にアクセスする力を持っている』 『ちょっと待て、それが本当だとしたら……』 『ああ、連中は途方も無い力を持っている。先程それが解放されたといっても恐らくはごく一部、肝心要な部分だけは何も閲覧出来ないと考えて良い』 『その言い方じゃ美国は別に重要じゃねぇって事か?』 『勿論そう見せかけたフェイクという可能性もなくはない。だが恐らく目に見える主催側、その殆どは本当の敵とは言えないと考えて良い……』 『本当の敵? 待てよ、それじゃ加頭も男爵もニードルやゴバット、それに美国は全員そうじゃねぇって事か? ていうか本当に何が言いたい?』 『落ち着いてくれ、これはまだ誰にも明かせない事なんだ……それともう1つ……24時を過ぎたら現れる2体の魔女……』 『確かさやかとマミの魂が変貌した奴だよな……』 『だが2人は既にこのデスゲームから退場している。自我の有無を考慮に入れなければ24時間経って敗者復活というのはゲームとしては余りにも不公平だと思わないか?』 『そりゃ……』 『何故24時間というタイムラグが必要か……恐らくこのゲームが次の段階に移行する事を意味しているんじゃないのか?』 『次の段階……まさか……主催陣との戦いか?』 『そうだ、魔女は主催側が参加者達に差し向ける刺客、つまり美樹さやかと巴マミは既に連中の手駒という事だ。そして21時を過ぎてから徐々に解禁される制限、これは殺し合いを勝ち抜くためのものではなく主催戦を見据えてのもの……』 『ちょっと待て、それじゃ前提が間違っていたということか? 俺達は最後の1人になるまで殺し合う中、主催側はゲームを円滑に進めるべく妨害を行う、ではなく、 俺達と主催陣の2陣営が戦う中、最後の1人になろうとする者は妨害する、 こういう構図になっているというわけか?』 『状況はそういう風に移行している様に見受けられる』 『けどそれおかしいだろ、主催側にしてみりゃさっさと首輪爆破すれば済む話だろ、その構図じゃ主催連中も参加者……そうか、そういう事か…… 主催連中もゲームの参加者というわけか……それじゃフィリップの言った本当の敵というのは……』 『そう、加頭達主催陣、そして僕達参加者をそれぞれの陣営に配置した真の黒幕の事だ……』 『なるほどな……確かにそれなら主催連中があそこまでバラバラなのも頷ける……じゃあその真の黒幕は誰だ?』 『それはまだわからない……ずっと裏で潜んでいるか、それとも主催陣、あるいは参加者の中に潜んでいるか……』 『おいおい、参加者の中にいる可能性なんてあるのか?』 『可能性は低いだろうが0じゃない。そもそもミュージアムの幹部、つまりは僕の家族だって表向きは風都の一住民に過ぎないんだ、疑えというつもりはないがありとあらゆる可能性は考えておくべきだ…… もっとも、現状では未だ姿を見せていないという可能性が一番高いけどね……地球の本棚を解放したという事はその気になれば主催連中だっていくらでも調べられる。だが、そうそう簡単に足を掴ませるマネもしないだろう?』 『まぁそうだろうな……』 『それと気をつけた方が良い……地球の本棚の管理権限が牛耳られているという事は、地球の本棚は監視されていると考えて良い。通常の参加者についての情報は問題無いだろうが、このゲームの根幹に関わる部分には手を出せないと考えて良い』 『つまり、あまりフィリップの検索を当てにしすぎる事も出来ないというわけか……けど美国の事がわかったのはなんでだ?』 『簡単さ。暁美ほむらが彼女と面識があったからさ。つまり本棚を使わなくても情報を得られるという事さ、その気になれば調べられる事を伏せても仕方ないだろう』 『俺が地道に足で調べるか、フィリップの検索で一気に見つけるか、その程度の違いって事か……』 『ともかくだ、僕達が本当の意味でこの戦いに勝つには真の黒幕が持つ『無限の記憶』をどうにかしなければならない……』 『そうか、俺達の全てがわかるという事はその対処法も全てわかるという事だからな……』 『いや、それ以上に……それをどうにかできなければこのゲームは永遠に繰り返される事になる』 『な……どういう事だそりゃ!?』 『無論、同じゲームとは限らない……だが、真の黒幕は『無限の記憶』を手にしそれを悪用してこのゲームを催した……ここで奴を倒しそびれ逃げられれば……』 『再び悪用され繰り返す……』 『それも同じミスはしないように対策を取った上で……だからこそ『無限の記憶』、これは確実に奴等から取り戻さなければならない』 『……なぁ、その推測が間違っているという可能性は? 説明を聞いても突拍子もなさ過ぎるんだが……』 『根本的な所で間違えている可能性は否定しない、だが地球の本棚に影響を与えている存在、つまり『無限の記憶』にアクセスできる存在がある事だけはまず間違い無い。その脅威は僕達が一番わかるだろう?』 『そうだな……』 『とはいえ、最優先にやるべき事はそれじゃあない。現状でもまだ殺し合いに乗った人物は多い、1つずつ対処していくしかない』 『ああ……仲間達を集め、ガドルにドウコクを倒し、そして天道あかねを止める、それがまずやるべき事だな』 『その通りだ、だが気をつけてくれ……恐らく主催陣の差し向ける刺客は魔女だけじゃない……それら全てを切り抜け無ければ僕達に勝利は無い……』 『わかったぜフィリップ……頼りにさせて貰うぜ、相棒!』 『その意気だ……翔太郎』 そんな2人を余所に、 「おーい、何やってんだ、早く戻るぞ!!」 「わかってる、すぐ行くよ」 ――相棒は取り戻した……だが、それは戦いの終わりでは無く新たな始まりに過ぎなかった。 フィリップの推測が正しいと言う保証は無い。が、状況が悪化の一途を辿っているのは確実だ それでも俺達は足を止める事は無い、散っていった者達が託したものを受け継いでいるのだから。 彼等の想い、あるいは願いを胸に、必ずこの戦いを終わらせると。 フィリップの出会ったマンガ家が志半ばで成し遂げられなかったサイボーグ戦士達の戦いの完結を、その息子が果たした様に―― ――そして後2分弱で22時になろうと言うとき、俺達は警察署前に辿り着いていた―― 「……なんだこりゃ」 「あ、沖の兄ちゃんから頼まれたんだっけ。チェックなんとかって……ていうか出る時気付かなかったのかよ」 「あーそういや何か違和感は覚えたが気付かなかったな……」 「それでよく探偵出来るな……」 「ふむ、実に興味深い」 「……って杏子テメェ確か店から持ち逃げして真っ先に帰ってきただろうが、持ってきたのはいつきと孤門だろ」 「いいじゃん別に無事にここまで運べたんだし、確か禁止エリアにあったから……」 「というか、そういう大事な事は先に言え……」 「それにしても、兄ちゃん達が別れた奴ら大丈夫か……」 「大丈夫だろう、もう月影なのはは人々を泣かせる様な奴じゃ……」 「いや、さっきも言ったけどあたしもとやかく言うつもりはないって……それよりも……Pちゃん」 「あ゛」 「流石にPちゃんと一緒にさせたのはまずかったんじゃないの……なんか色々危なそうだし……流石にああいう小動物はもう信用が……」 「仕方ないね」 「そうだな……アイツにエターナルを託して良かったのか……」 『Reasonable(ごもっとも)』 【1日目 夜中】 【F-9/警察署前】 【左翔太郎@仮面ライダーW】 [状態]:疲労(中)、ダメージ(大)、胸骨を骨折(身体を折り曲げると痛みます・応急処置済)、上半身に無数の痣(応急処置済)、照井と霧彦の死に対する悲しみと怒り [装備]:ダブルドライバー@仮面ライダーW、T2ガイアメモリ(アイスエイジ)@仮面ライダーW、犬捕獲用の拳銃@超光戦士シャンゼリオン、散華斑痕刀@侍戦隊シンケンジャー、マッハキャリバー(待機状態・破損有(使用可能な程度))@魔法少女リリカルなのはシリーズ、リボルバーナックル(両手・収納中)@魔法少女リリカルなのはシリーズ [道具]:支給品一式、ガイアメモリ(ジョーカー、メタル、トリガー)、ナスカメモリ(レベル3まで進化、使用自体は可能(但し必ずしも3に到達するわけではない))@仮面ライダーW、ガイアドライバー(フィルター機能破損、使用には問題なし) 、少々のお菓子 [思考] 基本:殺し合いを止め主催陣を打倒する。 0:杏子達と共に警察署に戻り、色々事情を説明する。 1:ガドル、ドウコクは絶対にに倒してみせる。あかねの暴走も止める。 2:仲間を集める。 3:出来るなら杏子を救いたい。もし彼女が魔女になる時は必ず殺す。 4:現れる2体の魔女は必ず倒す。 [備考] ※参戦時期はTV本編終了後です。 ※他世界の情報についてある程度知りました。 (何をどの程度知ったかは後続の書き手さんに任せます) ※魔法少女の真実(魔女化)を知りました。 ※※第三回放送指定の制限解除を受けました。彼の制限はフィリップ、ファングメモリ、エクストリームメモリの解放です。これによりファングジョーカー、サイクロンジョーカーエクストリームへの変身が可能となりました。 【フィリップ@仮面ライダーW】 [状態]:健康 [装備]:無し [道具]:ガイアメモリ(サイクロン、ヒート、ルナ、ファング)@仮面ライダーW、エクストリームメモリ@仮面ライダーW [思考] 基本:殺し合いを止め主催陣を打倒する。 0:杏子達と共に警察署に戻り、色々事情を説明する。 1:翔太郎及び仲間達のサポートをする。 [備考] ※参戦時期はTV本編終了後です。 ※検索によりまどマギ世界(おりマギ含む)の事を把握しました。 ※参加者では無く支給品扱いですが首輪を装着しています。 【佐倉杏子@魔法少女まどか☆マギカ】 [状態]:疲労(中)、ダメージ(大)、ソウルジェムの濁り(小)、腹部・胸部に赤い斬り痕(出血などはしていません)、ユーノとフェイトを見捨てた事に対して複雑な感情、マミの死への怒り、せつなの死への悲しみ、ネクサスの光継承、ドウコクへの怒り、真実を知ったことによるショック(大分解消)。 [装備]:ソウルジェム@魔法少女まどか☆マギカ、エボルトラスター@ウルトラマンネクサス、ブラストショット@ウルトラマンネクサス [道具]:基本支給品一式×3(杏子、せつな、姫矢)、リンクルン(パッション)@フレッシュプリキュア!、乱馬の左腕、ランダム支給品0~1(せつな) 、美希からのシュークリーム [思考] 基本:姫矢の力を継ぎ、魔女になる瞬間まで翔太郎とともに人の助けになる。 1:翔太郎達と共に警察署に戻り、色々事情を説明する。但し、魔法少女の真実についてはどこまで話せば良いか…… [備考] ※参戦時期は6話終了後です。 ※首輪は首にではなくソウルジェムに巻かれています。 ※左翔太郎、フェイト・テスタロッサ、ユーノ・スクライアの姿を、かつての自分自身と被らせています。 ※殺し合いの裏にキュゥべえがいる可能性を考えています。 ※アカルンに認められました。プリキュアへの変身はできるかわかりませんが、少なくとも瞬間移動は使えるようです。 ※瞬間移動は、1人の限界が1キロ以内です。2人だとその半分、3人だと1/3…と減少します(参加者以外は数に入りません)。短距離での連続移動は問題ありませんが、長距離での連続移動はだんだん距離が短くなります。 ※彼女のジュネッスは、パッションレッドのジュネッスです。技はほぼ姫矢のジュネッスと変わらず、ジュネッスキックを応用した一人ジョーカーエクストリームなどを自力で学習しています。 ※第三回放送指定のボーナスにより、魔女化の真実について知りました。 【特記事項】 ※G-9にあったチェックマシン@仮面ライダーSPIRITSは163話の段階(杏子達の買い出し)で警察署前に移動させました。 ※警察署のとある部屋(168話での杏子が織莉子と遭遇した部屋)に杏子の書き置きが残されています。具体的な内容は本編を参照。 【フィリップと翔太郎の推測】 ※このデスゲームは参加者同士の殺し合いから、主催陣対参加者の構図に以降しつつある。 ※24時以降に出現する魔女、21時以降解禁される制限は主催戦を見据えてのもの。 ※現在表向きに現れている主催陣(加頭、サラマンダー男爵、ニードル、ゴバット、織莉子)は全員、本当の敵ではない可能性が高い。 ※本当の敵(黒幕)は現在も現れていない可能性が高い、但し上述の主催陣あるいは参加者の中に潜んでいる可能性も低いがある。 ※主催側は全ての世界の地球の記憶(『無限の記憶』と呼称)とアクセスでき、地球の本棚に干渉できる『存在』を手にしている。 ※その為、その『存在』を奪取しなければ勝てる可能性は限りなく低く、仮にその『存在』が奪われたまま逃げられた場合、似た事が繰り返される可能性が高い。 ※地球の本棚は監視されている可能性が高く、核心に触れる内容の検索は危険、但し現状現れている主催者を含めた参加者については問題無い可能性が高い。 ※以上の内容は現時点での推測である為、間違っている可能性はある。但し、『無限の記憶』にアクセスできる『存在』だけはほぼ確実。 ※以上の内容は下手に明かす事は危険故、現在の段階ではまだ他の参加者に明かすべきではない。 『う゛……また悪寒が……』 『大丈夫、良牙さん……?』 『ああ……それにしても……なのは、お前の声聞いているとなびき思い出すんだが……』 『そういえば私に支給されたパラシュートにもその名前が……って『なびき』って誰???』 『良牙さんの『お友達』のあかねさんのお姉さんです』 『ううっ……』 『どうして泣いているの……?』 時系列順で読む Back X、解放の刻/楽園からの追放者Next ルシアン・ヒルの上で 投下順で読む Back X、解放の刻/楽園からの追放者Next ルシアン・ヒルの上で Back X、解放の刻/楽園からの追放者 左翔太郎 Next のら犬にさえなれない(前編) Back X、解放の刻/楽園からの追放者 佐倉杏子 Next のら犬にさえなれない(前編) Back X、解放の刻/楽園からの追放者 フィリップ Next のら犬にさえなれない(前編) Back X、解放の刻/楽園からの追放者 サラマンダー男爵 Next 第四回放送Y(前編)
https://w.atwiki.jp/naruhara/pages/351.html
解放旅団討伐戦:西の七人Ⅱ オーダータイプ オンライン 依頼内容 ORDER:解放旅団所属のアーセナルによる作戦行動を確認しました。当該区域での、作戦行動は認められていません。速やかに排除、撃墜してください。 オーダーマップ セイクリッドロック 達成目標 報酬 敵対旅団の撃破 19,000C 【出現する敵機】 ☆ネームレス ☆ルージュ・シンデレラ ☆ガルガンチュア ☆シヴ 内容 【ターゲット数4】 全て撃墜でオーダークリア。 【注意】 ガルガンチュアを真っ先に撃破しないと、弾無限のスプレンダー連射を始める。 他のアーセナル含めて、撃墜が困難になる為、最初に撃破推奨。 (弾無限はNPCの仕様だと考えられる。) 入手可能装備めも ネームレス クレイモア体3 エピアルテース右3 左1 ソードブレイカー3 アメノハバキリ2 フレイムグレネードS ルージュ・シンデレラ イザナミ頭3 オサフネ体3 右2 左3 カゼキリ足 グリムリーパー1 ガルガンチュア ゴリアテ右1 左3 アトラス足 バルガグリード3 L スプレンダー1 クーリングシステム
https://w.atwiki.jp/sinnisioisinrowa/pages/220.html
解放された者と抑える者 ◆ARe2lZhvho 二度目の死者を告げる放送が終わった後も不要湖の三人――宗像形、無桐伊織、櫃内様刻は動くことができないでいた。 理由はそれぞれに存在する。 例えば、無桐伊織―― (三時間後に禁止エリアですか……玖渚さんを連れ出さないといけないですね) という思考だったり。 例えば、櫃内様刻―― (時宮時刻が死んだだって……!?) という驚嘆だったり。 例えば、宗像形―― (人吉くんに真黒くんも死んだ……?) という困惑だったり。 三者三様の反応を見せる中、宗像がぽつりと呟いた。 「黒神さんは大丈夫だろうか……」 既に一通りの情報交換は済ませており、伊織と様刻が箱庭学園の関係者でないことはわかっている。 だから、独り言のつもりで言ったものであり返事があるとは予想だにしなかった。 「うな?黒神さんとは黒神めだかさんのことですか?」 「そうだけど、知っているのかい?」 「直接には知らないんですがどうやら危険人物のようだと情報を聞いているので」 「ちょっと待ってくれ、黒神さんが危険だって?」 宗像が驚くのも無理はない。 箱庭学園における黒神めだかという存在は『見知らぬ他人の役に立つために生まれてきた』というのを体現している人物であり、その聖人君子ぶりはよく知れ渡っている。 だからこそ、彼女はこの場においても真っ先に対主催として行動していると思っていたのだが―― 「様刻さん、スマホ貸してもらえます?」 「あ、ああ……ほら」 「どうもです。宗像さん、こちらですよ」 「そんな――まさか……!」 伊織にアクセスしてもらった掲示板を見せてもらい、更なる驚愕。 一つ目は、彼女が既に人を殺していたこと。 二つ目は、その殺した人が阿良々木火憐の兄、阿良々木暦だったこと。 もちろん、書き込まれた情報が陥れるための罠の可能性もある。 実際、玖渚友がそうだ。 戯言遣いを守るため、掲示板を作り、そこに示唆するような情報を書き込み、貝木や伊織、様刻に悪評を広げる手伝いをさせている。 めだかが本当に人を殺していたから戦場ヶ原ひたぎのように乗ってくれる者が現れたが、もしも最初から彼女が対主催を貫いていたらどうなっていたか―― いつかは嘘がばれ、めだかの元に追い風が、玖渚には逆風が吹いてもおかしくはなかった。 しかし、残念ながらめだかは確かに阿良々木暦を殺していたし、めだかに近しい者はほぼ全員死んでしまって孤立無援に等しい。 放送を通して知ることができたのは後者だけだが、前者を確かめる手段はあった。 「でも、DVDを見ればわかるはずなんだ」 「DVDですか?」 「火憐さんが見つけたんだけど図書館にあったものだよ。誰が誰を殺したのかがわかるらしい」 「それ、何人分あるんだ?」 基本的に宗像と伊織のやりとりを静観していた様刻がここで口を挟んだ。 「僕が持っているのは10人分……図書館に戻ればさっき呼ばれた7人のもあるかもしれないけど……」 「そうか、ありがとう」 「様刻さん、図書館に行くつもりですか?」 「そのつもりだけど悪いかい?伊織さんが来なくても僕は行くつもりだ」 「別に行くのを反対するつもりはないですよう。ただ、玖渚さんのことがありますから」 「禁止エリアになったって言っても3時間猶予があるんだろう?それだけあれば大丈夫だと思うんだけど」 「そうもいかないんですよ。玖渚さん、めちゃくちゃ運動音痴ですし体力も全然ないんです」 「……つまり?」 「誰かが迎えに行かなきゃいけないんですよう」 「それなら僕が行こうか」 「いいんですか、宗像さん?」 「元々僕は向かう予定だったしね。一人を背負うくらいわけないさ」 「ふむ……でしたらお願いしましょう。玖渚さんには私たちからお話ししておきますので」 「連絡する手段が?」 「ほら、様刻さんが持ってたスマホですよ。宗像さんも持っていませんかね?」 「僕は千刀だけだったけど火憐さんはどうだったか…………あった」 火憐のデイパックをまさぐり、宗像はスマートフォンを取り出す。 そして、ぽろりとこぼれ落ちるものが二つ。 「おや、拳銃ですか」 「コルト・パイソンだね……でも少し軽いな。これ、実弾じゃなくてゴム弾使っているのか」 「まあ、それはともかく連絡先を交換しましょう。でないとお互い動けませんし」 なぜか電話を持っていない伊織が仕切っていたが、とにかく作業は完了した。 「それでは玖渚さんのことお願いします」 「任されたよ」 目にも止まらぬ早さで走り出した宗像が二人の視界から消えるのに時間はかからなかった。 【1日目/真昼/E-7】 【宗像形@めだかボックス】 [状態]身体的疲労(中) 、殺人衝動喪失 [装備]千刀・鎩(ツルギ)×564 [道具]支給品一式×2、コルト・パイソン(6/6)×2@人間シリーズ、スマートフォン@現実、「参加者詳細名簿×1、危険参加者詳細名簿×1、ハートアンダーブレード研究レポート×1」、「よくわかる現代怪異@不明、バトルロワイアル死亡者DVD(1~10)@不明」 [思考] 基本:阿良々木火憐と共にあるため『正義そのもの』になる。 0:斜道郷壱郎研究施設へ向かい、玖渚友を禁止エリアから出す。 1:黒神めだかが本当に火憐さんのお兄さんを殺したのか確かめたい。 2:機会があれば教わったことを試したい。 3:とりあえず、殺し合いに関する裏の情報が欲しい。 4:DVDを確認したい。 5:火憐さんのお兄さんを殺した人に謝らせたい。 [備考] ※生徒会視察以降から ※阿良々木暦の情報はあまり見ていないので「吸血鬼」の名を冠する『異常』持ちだと思っています ※無桐伊織を除いた零崎四人の詳細な情報を把握しています ※参加者全員の顔と名前などの簡単な情報は把握しています ※危険参加者詳細名簿には少なくとも宗像形、零崎一賊、匂宮出夢のページが入っています ※上記以外の参加者の内、誰を危険人物と判断したかは後の書き手さんにおまかせします ※携帯電話のアドレス帳には櫃内様刻、玖渚友が登録されています 走り去った宗像を見送った後、ふいに伊織が切り出した。 「宗像さん、私よりも年上だったんですねえ」 「それ今言うことか?」 「年下だと思って普通に宗像形君って呼んじゃってましたよう、恥ずかしい限りです」 「まあ、気持ちはわからないこともないが……」 「話は変わりますが様刻さん、今の私は私に見えていますか?」 前触れのない話題の転換。 内容も相まって様刻は思わずどきりとする。 「え、それはどういう……」 「とぼけなくてもいいですよう。さっき私が宗像さんとお話ししていたときほとんど口を挟みませんでしたよね。それって、まだ繰想術が解けていなくてうっかり襲ってしまわないように抑えていたってことでしょう?」 「……ばれてたのか」 「伊織ちゃんも我慢してますからね。わかってしまうものなのですよ」 「そう言われるとお手上げだな。とりあえず、今は大丈夫だ」 「ですか。では、これからどうなさるつもりで?」 「決まっているだろ。図書館に向かうんだ」 「いえいえそうではなく、図書館に行ってそのDVDとやらを手に入れて時宮時刻を殺した人を突き止めて、それからどうするつもりなんですか?」 「えっと、それは……」 「やっぱり決めてなかったんですね」 「まあ、そういうことに……なる」 「仕方ありませんねえ。ですが早急に決めなければならないことでもないですし追々考えていきましょう」 「それでいいのか……」 「私も様刻さんと同じですからねえ。先程軋識さんという方が呼ばれてしまって残る零崎が双識さんと人識くんだけになってしまいましたし」 「知り合いが残ってるだけマシなんじゃないのか。家族なら尚更」 「でしょうね。だから怖いんですよ」 「怖い?」 「ええ、怖いです。今回は呼ばれずに済みましたがもしも次で呼ばれてしまったらそのときは自分を抑えていられるのか――って」 「それで、僕と同じなのか」 「そういうことです。だから私も知っておきたいんですよ、零崎を開始したからには最低限仇は取らないと顔向けできません。ですから警告します」 「警告?」 「はい、忠告でも訓告でもなく警告です。私にもしものことがあったら遠慮無く逃げてください。殺してしまいかねませんから」 「なんだ、そんなことか」 「そんなことだなんて言ってられませんよう。それなりに殺人衝動が溜まっていますから一気に解放したら一般人である様刻さんは殺気にあてられかねませんよ」 「それで殺されるならそのときはそのときだろう、自分の身くらいは自分で守るさ。僕だってそれを承知で伊織さんといるんだから」 「無用な心配みたいでしたね」 ぼすっ。 歩き出した伊織の足に何かがぶつかった。 「おや、これは誰かの支給品ですかねえ?」 「もしかしてさっき見つけた人のかも。人、というか死体だったけど……」 二人は名前を知ることはなかったが確かにとがめのものだったデイパックだ。 「では中身をいただいていくとしましょうか」 「少しは遠慮というものをしないのか……」 「伊織ちゃん、自殺志願以外には何の御利益があるかわからないお守りしかありませんでしたからね、装備は多い方がいいに決まってます」 「否定はしないけどさぁ」 「これは鈍器にしかならなそうですね」 伊織が鈍器になりそうと言って取り出したのは家庭用の将棋盤だった。 「将棋盤をそんな使い方するな、せめて角を使え」 「様刻さんの使い方も十分問題ありそうですが」 「この場において真っ当な使い方をする方がおかしいだろ。こんなとこで呑気に将棋なんか打てるわけないんだから」 「身も蓋もないこと言いますね……その通りですが。あら、これは携帯電話ですか」 「宗像さん、いや、火憐さんか。彼女も持ってたし他にも持ってる人はいそうだな」 「みたいですねえ。どうやら、コミュニケーションを取るのを前提にしているみたいですし」 「そこまでわかるのか?」 「推測ですけどね。この電話、施設の電話番号が登録されているようで」 「施設じゃないものもあるみたいだけど?」 様刻が覗き込んだ画面には施設の名前ともう一つ、ランダムと表示されているものがあった。 「うなー、誰かの番号に繋がるとしか書かれてませんねえ。とりあえずかけてみますか」 「ちょっ、そんな軽率な……」 躊躇なく発信操作をする伊織。 慌てて様刻が止めたが手遅れで、すぐにコール音が鳴った。 「鳴ってますよ、様刻さん」 「そうだな、鳴っているな」 かけている側の伊織からコール音が出るはずはないので、必然、鳴っているのは様刻のものということになる。 「玖渚さんからですかねえ?」 「そんなタイミングよくかかってくるはずあるか」 「……………………」 「……………………」 「登録する手間が省けましたね」 「ああ、すごくもったいなかったと思うが」 「様刻さんに繋がるんでしたら遅かれ早かれ意味はなかったと思いますよう」 「それは否定しないけども」 「ちぇっ、これで打ち止めですか。そういえば様刻さんは何が支給されたんですか?」 「欲しがってるよな、それ欲しがってるよな?」 「ちっ、ばれましたか」 「舌打ちをするな舌打ちを。僕に支給されたのはこれだよ」 そう言って様刻が取り出したのはダーツの矢。 「なんだ、そんなものですか」 「露骨にがっかりするなよ、傷つくだろうが。それにただのダーツじゃないみたいだし」 「ただのダーツではないと?」 「影か体に刺すと動きを止められるらしい。さっき言った自分の身は自分で守るってのはそういう意味さ。後、目を輝かせるな、さっきからキャラ崩壊してるぞ」 「それは様刻さんも同じような気がしますが」 「……お互い傷つかないうちにやめようか」 「……そうですね。玖渚さんに電話しないといけないですし」 携帯電話を操作して伊織は電話をかける。 「もしもし、玖渚さん?」 【1日目/真昼/E-7】 【無桐伊織@人間シリーズ】 [状態]殺人衝動が溜まっている [装備]『自殺志願』@人間シリーズ、携帯電話@現実 [道具]支給品一式×2、お守り@物語シリーズ、将棋セット@世界シリーズ [思考] 基本:零崎を開始する。 0:玖渚さんに電話しましょう。 1:曲識、軋識を殺した相手や人識君について情報を集める。 2:今は様刻さんと一緒に図書館へ向かいましょうか。 3:黒神めだかという方は危険な方みたいですねえ。 [備考] ※時系列では「ネコソギラジカル」からの参戦です。 ※黒神めだかについて阿良々木暦を殺したらしい以外のことは知りません。 ※宗像形と一通りの情報交換を済ませました。 ※携帯電話のアドレス帳には箱庭学園、ネットカフェ、斜道郷壱郎研究施設、ランドセルランド、図書館の他に櫃内様刻と玖渚友が登録されています。 【櫃内様刻@世界シリーズ】 [状態]健康 、『操想術』により視覚異常(詳しくは備考) [装備] スマートフォン@現実 [道具]支給品一式、影谷蛇之のダーツ×10@新本格魔法少女りすか [思考] 基本:死んだ二人のためにもこの殺し合いに抗う。 0:時宮時刻が死んだ……!? 1:図書館へ向かう。 2:時宮時刻を殺したのが誰か知りたい。 [備考] ※「ぼくときみの壊れた世界」からの参戦です。 ※『操想術』により興奮などすると他人が時宮時刻に見えます。 ※黒神めだかについて詳しい情報を知りません。 ※スマートフォンのアドレス帳には玖渚友、宗像形が登録されています。 ※阿良々木火憐との会話については、次以降の書き手さんに任せます。 支給品紹介 【スマートフォン@現実】 阿良々木火憐に支給。 登録情報以外のデータは無い。 【コルト・パイソン@人間シリーズ】 阿良々木火憐に支給。 闇口濡衣が竹取山で零崎双識に対して使ったゴム弾を使用した『殺意なき弾丸』。 徹底的に改造済みで匂いの残る火薬は使用しておらず、銃声も最小限に留めてある。 【お守り@物語シリーズ】 無桐伊織に支給。 蛇切縄を還すために使われたお守り。 【影谷蛇之のダーツ@新本格魔法処女りすか】 櫃内様刻に支給。 影か体に刺すと口以外は動かせなくなる魔方陣が組み込まれたダーツ。 制限により止められるのは5分間。 【携帯電話@現実】 とがめに支給。 学習塾跡の廃墟と不要湖を除く地図のD~Fの範囲の施設の電話番号とランダムで誰か一人の携帯電話に繋がる番号が登録されている。 【将棋セット@世界シリーズ】 とがめに支給。 串中弔士が音楽室で病院坂迷路と打っていたもの。 将棋盤は鈍器にはなるんじゃないかな。 繋がれた兎(腐らせた楔) 時系列順 哲学思考(欠落思想) 第二回放送 投下順 哲学思考(欠落思想) marshmallow justice 宗像形 神隠し(神欠し) marshmallow justice 無桐伊織 配信者(廃神者) marshmallow justice 櫃内様刻 配信者(廃神者)
https://w.atwiki.jp/4423/pages/245.html
編集する。 カウンター - 2024-08-31 03 27 01 (Sat) コメントログ 名前 コメント 編集する。
https://w.atwiki.jp/naruhara/pages/201.html
解放旅団討伐戦:西の七人Ⅲ オーダータイプ オンライン 依頼内容 ORDER:解放旅団所属のアーセナルによる作戦行動を確認しました。当該区域での、作戦行動は認められていません。速やかに排除、撃墜してください。 オーダーマップ グランドバレー 達成目標 報酬 敵対旅団の撃破 35,000C 【出現する敵機】 ☆リーパー ☆ネームレス ☆ルージュ・シンデレラ ☆クロンダイク ☆レッドドッグ ☆ガルガンチュア ☆シヴ 内容 【ターゲット数7】 開始直後はルージュ・シンデレラとレッドドッグとガルガンチュアとシヴの4機。 2撃墜でネームレスとクロンダイクが増援。 さらに2機撃墜でリーパー増援。全て撃墜でオーダークリア。 【注意】 ガルガンチュアを真っ先に撃破しないと、弾無限のスプレンダー連射を始める。 他のアーセナル含めて、撃墜が困難になる為、最初に撃破推奨。 (弾無限はNPCの仕様だと考えられる。) 入手可能装備めも クロンダイク ヘカトンケイル頭 2 ロングソード体 ロングソード足 1 ウェポン フレイムグレネードS ネームレス アーマー ロングソード頭 1 エピアルテース左 1 ウェポン グリムリーパーⅢ ガルガンチュア フローレスドミニオン頭 2 ゴリアテ左
https://w.atwiki.jp/gbf_beginner/pages/73.html
十天衆の最終解放は三周年でエンドコンテンツとして実装されました。 現在様々な緩和が行われ、やる気があればゲームを始めて半年程度で一人目を最終解放できます。(筆者はちょうど半年でした。) これらはどれも並行して行うことができます。どれかの素材が足りなくても準備しておくと後々楽になります。 ①「銀の依代の〇」(以下依代)を4凸し、レベル150にする。 依代とは、エンジェルヘイローのHARDを周回している際に一定確率で出現する「ディメンションヘイロー」というクエストでドロップする銀片を10個集めて交換することで手に入る武器です。エレメント化は不可能で、売却のみ可能です。 1.ヘイロー周回 ↓ 2.ディメンションヘイロー出現 ↓ 3.依代がほしい十天衆をサブメイン関係なくどこかに入れて、ディメンションヘイローを開始する。(複数入れることも可能) ↓ 4.HP50%以下になると天星器(編成している十天衆のどれかに対応した)に変身する。 ↓ 5.倒すと確定で銀片を落とす。(箱8)極低確率で依代も落とす。(箱7) 依代を落とす可能性があるのでトレハン推奨です。ただしエッセルを入れてしまうと他の十天の依代集めの邪魔になってしまう可能性があります。 筆者的に、ディメンションヘイローの出現時間には大きな偏りがあると考えています。5~10周して出ないようなら他の時間に改める、というのもありでしょう。 また、莫大なAPを消費するので半額期間を推奨します。 3凸から4凸へは武器エレメントと6属性のエレメントが各300ずつ必要になります。 ②銀の依代を黄金の依代にするための素材を集める。 1.ジョブの証30個 ローズクイーン(ディール,交換),栄誉交換,共闘 基本的に栄誉交換もしくは共闘推奨です。 2.ヒヒイロカネ1個,ダマスカス骸晶10個 使ってしまったり、ダマスカスに交換してしまって足りなくなったりしないよう気を付けましょう。 3.銀天の輝き10個 グランデをやりましょう。交換で月3個手に入るので忘れないようにしましょう。 ランクがある程度高ければアルバハN連戦も選択肢に入ります。 4.〇番天星の欠片100個 これが一番大変です。真以上の天星器をエレメント化すると1~50個手に入ります。 現状やり方が3通りありますが、3番目は非推奨です。 覚醒状態の天星器=50個 属性変更~覚醒直前=5個 真=1個 A.覚醒状態の天星器を2個エレメント化する。 島トレジャーや宝晶石、そしてなによりヒヒイロカネが一個余分に必要になります。 ただ古戦場武器をたくさん集める必要がなく、時間効率としては一番いいやり方になります。 B.覚醒状態の天星器を1個、属性変更直後を10個エレメント化する。 現在最もメジャーな最終上限解放の方法です。 この場合、Aと比べて余分に必要になる不足しがちなものが 朽ち果てた武器9セット 星晶の欠片2250個 栄光の証450個 白龍鱗450個 です。逆にこれらを計画的に集めればヒヒイロカネを節約できるということです。 武器は10セット、戦貨ガチャ40箱(加入も含めれば44箱)分必要になります。 初めての解放の場合はよっぽど計画的かやる気がある場合でない限りは2~3回に古戦場を分けるといいでしょう。 C.属性変更直後を20個エレメント化する。 覚醒後を砕きたくない人向けです。必要ヒヒイロカネ数は変わらないのにBでの要求素材の倍必要になります。 ③十天衆レベル80のフェイトエピソードをクリアする。 これをクリアしないと天星器をエレメント化することができません。 最終十天はどれも破格の性能です。よく調べて一人目を取ることを推奨します。
https://w.atwiki.jp/yokaipuni/pages/17.html
①りゅーくん 10 ②わすれん帽 5 ③キュン太郎 15 ④ひも爺 5 ⑤メカブちゃん 10 ⑥キズナメコ 5 ⑦ヒキコウモリ 10 ⑧ワカメくん 5 ⑨コンブさん 5 ⑩コマさん 10 ⑪コマじろう 10 ⑫メラメライオン 15 ⑬グラグライオン 20 ⑭かたのり親方 15 ⑮晴れ男 15 ⑯こめじい 20 ⑰さきがけの助 20 ⑱さとりちゃん 20 ⑲モテヌス 25 ⑳ロボニャン25
https://w.atwiki.jp/4423/pages/246.html
編集する。 カウンター - 2024-09-02 21 15 28 (Mon) コメントログ 名前 コメント 編集する。