約 807,669 件
https://w.atwiki.jp/pata3finn/pages/559.html
(まほうのこな)【Magic powder】 ボロボロの魔法使いがフィンたちに渡したマジックアイテム。使用者の“記憶”に入ることができる。 ※注意※作品内容に関するネタバレ記述あり 使用者は一時的に睡眠状態になる。もう一方の使用者の記憶に入ることができ、一定の目的を果たすと効果がなくなる。 「眠ってしまったマーセリンの“眠った記憶”を回収することで、彼女の目を覚ますことができる」という理由で使用。フィンとジェイクをマーセリンの記憶の世界へ誘った。のちにアッシュの陰謀が露呈した際、粉の残りを持っていたフィンは自分とマーセリンに使用し、アッシュによって抹消させられた“絶交の記憶”を取り戻させた。(#28-A) タグ:アイテム・ツール・技・魔法・技術
https://w.atwiki.jp/reki-kita/pages/83.html
戸田「よしっ!突然だけど今から怖い話大会しよう」 高山「えー…」 松岡「どうせなら百物語にしようか・・・・・蝋燭あったっけ?」 野沢「僕買ってきます」 高山(余計なことしなくて良いのに……) 野沢「ただいま!買ってきたよ。ちょうど蝋燭の安売りしてたみたい」 松岡「じゃあ並べて火を付けて・・・・・・高山、逃げるんじゃないよ(にっこり)」 戸田「あ、高兄、話のネタがないからって逃げようとするなよ。 人のやつ聞いてる内に思い浮かぶもんさ」 631 名前:メロン名無しさん[sage] 投稿日:2007/09/04(火) 00 06 11 ID ???0 そこで猫娘たちの登場ですよwww 百物語は人数が多いほど一人頭の話数が少なくてすむ罠 高山「ね、ネコ娘たちも呼んじゃ駄目かな、兄さん!」 野沢「えーっと、この間墓場の叔父さんから聞いた話なんだけど…あれ、高兄どこ行くの」 目玉「今回は女の子はナシじゃ、鬼太郎。」 高山「一番怖かったのは、ドイツに行った時の話ですけど…。」 戸田「ああ、目目連が出たやつか。」 高山「窓から突き落とされそうになったり、斧やフォークが飛んで来たり…。」 野沢「馬句部阿度まで出ちゃったしね。」 高山「…でも一番恐かったのは次回予告です。 ネコ娘が『美人にでれでれしてると、またフォーク飛んで来るわよっ!』って言うから、『あれは操られてたんじゃ?』って聞いたら、『さあ?』って…。な、何回聞いても笑ってごまかされて…。」 戸田「た、確かに怖い。」 松岡「それ怪談じゃなくて、ただの痴話喧嘩だぞ…。」 野沢「痴話喧嘩っていうか…。とにかく高兄、ちゃんとすごい怪談ネタ持ってたんじゃない。 それにしても5ネコさんって怖いんだねぇ…。」 戸田「なんかそこまでくると身動きとれなさそうでしんどいな。」 野沢「『金縛り』ってやつ?」 松岡「ちょっと違うと思うけど…」 戸田「高兄も災難だな。まぁ、頑張れよ…」 高山「はぁ…しんどい…(げっそり)」 松岡「ある日、ねずみ男から手紙が来てね。軽石沢の別荘に来ないかって」 戸田「千葉ねずみのやつ、別荘なんて持ってるのか?」 野沢「どう考えても怪しいよ」 松岡「僕もそう思ったさ。でも一応行ってみたんだ。父さんとねこ娘と三人で」 高山「実は別荘なんて無かったとか?」 松岡「いや、ちゃんとあったよ。大きくて立派な屋敷が」 野沢「信じられないなあ」 松岡「中に入ると広いリビングルーム(の片隅)に食事まで用意してあってさ」 戸田「ちょっと待てよ、松兄。これ、怖い話だよな?」 松岡「そうだよ」 高山「ちっとも怖くないですけど」 松岡「だってその食事、ねずみ男が作ったものだったんだよ」 三人「ギャーーーーーー!!!!!!!」 野沢鬼「あー、夜があけちゃった」 戸田鬼「なんか怖い話で怖いと言うより疲れたな」 目玉「わしゃひと眠りさせてもらうよ、どっこらしょっと」 高山鬼「それにしても松兄さんはどんな話にも動じませんね」 戸田鬼「怖いものなんて無いのかな」 野沢鬼「あれ?松兄ー、ねこちゃんが来たよ」 ねこ娘「おはよー」 松岡鬼「やあ おはよう、ねこ娘。お茶を入れてくるよ」 ねこ娘「みんな、ねむそうだね?」 戸田鬼「昨日から百物語やってたんだ」 ねこ娘「ふうん…。(松岡)鬼太郎は怖がらなさそうだね」 野沢鬼「そうなんだ!松兄怖いもの無しだよ」 高山鬼「ねこ娘さんは知らないんですか?松兄さんの怖いもの」 ねこ娘「さあ…?」 松岡鬼「(お茶を配りながら)いやだなあ、僕にも怖いものは有るよ」 ねこ娘「へえ、なあに?」 松岡鬼「ねこ娘がえんま大王の前で 自分の命を差し出すから里子さんを助けて下さいって 言ったときが今までで一番恐ろしかったな」 ねこ娘「……………」 野沢鬼「あははははは、ねこちゃん、顔真っ赤だよ」 戸田鬼「(さらっと何か言ったよ!)」 高山鬼「(百物語よりやっぱり松兄さんが一番怖い…)」 リレー短編へ戻る 短編作品一覧へ戻る
https://w.atwiki.jp/talewiki/pages/10482.html
#include2 魔法の沼について 魔法の沼について [#d7af1777] 魔法の沼(1) [#o36c8c79] 魔法の沼(2) [#zbff267a] 魔法の沼(3) [#ybf42ea3] 各段階毎に進入クエストを達成する必要があります。 魔法の沼(1) 魔法の沼進入クエスト1をクリアしないと入れません。 スワンプカーニバル ノーウェア マッドバブル 鰐魚鳥 このページのTOPへ 魔法の沼(2) 魔法の沼進入クエスト2をクリアしないと入れません。 スワンプカーニバル ノーウェア 緑沼蛇 スワンプワーキング このページのTOPへ 魔法の沼(3) 魔法の沼進入クエスト3をクリアしないと入れません。 スワンプカーニバル バッドスピリット スワンプマール 忘却戦士 このページのTOPへ
https://w.atwiki.jp/gamemusicbest100/pages/8074.html
ポップアップストーリー 魔法の本と聖樹の学園 機種:iOS,And 作曲者:岩崎英則 編曲者:岩崎英則、亀岡夏海、鈴木克崇、高野智恵美 発売元:スクウェア・エニックス 発売年:2015~2017 概要 スクエニより配信されていたスマートフォン用ゲームアプリ。略称は『ポプスト』 ジャンルは冒険者育成RPG。ファンタジー世界観の学園を舞台に生徒たちを冒険者へ育てるという内容。 『スクールガールストライカーズ』のゲームエンジンをベースにしており開発部署も同じ「BD12」で姉妹アプリと公称。 2017年10月31日をもってサービスを終了した。 その後、ストーリー閲覧や着せ替えなどが可能なオフライン版が配信された。 イベントプレイバックや背景切り替えなどで各曲を聞くことも可能。 BGMは全曲スクエニ所属の岩崎英則氏が作曲しているが、亀岡夏海氏や鈴木克崇氏といったアレンジャーも参加している。 ファンシーな世界観に合った明るめの曲が多い。特にレイドボス戦の曲が人気。 収録曲(サウンドトラック順) 曲名 編曲者 補足 順位 ポップアップストーリー 魔法の本と聖樹の学園 オリジナル・サウンドトラック ポップアップストーリー ~冒険の始まり~ 岩崎英則亀岡夏海 タイトル画面、CZ、新ジョブ セントフェーレス学園 ホーム画面 気になるアイツ ジョブチェンジ 遠足気分の冒険行 岩崎英則 フィールド探索 邪悪な気配 ボス遭遇 戦いの輪舞曲(ロンド) 亀岡夏海 ステージボス戦、対戦 決戦!力を合わせよ冒険者 岩崎英則鈴木克崇 レイドボス戦 切ない思い ~告白~ 岩崎英則亀岡夏海 聖樹の木陰で 岩崎英則 世界の異変 楽しい楽しい学園行事 秘密のわるだくみ 雪降る夜にあなたと 亀岡夏海 ホーム画面(クリスマスアレンジ) じぱんぐ式ニューイヤー 岩崎英則 ホーム画面(お正月アレンジ) セントバレンタイン ~想いを込めて~ 岩崎英則亀岡夏海 夏だ!浜辺だ!バカンスだ! 高野智恵美 ジングル集 勝利敗北引き分けレベルアップストーリー入手ミッションクリアクエストクリア(成功)対戦階級アップクエストクリア(大成功) セントフェーレス学園 ~フルサイズ版~ ボーナストラック ポップアップストーリー 魔法の本と聖樹の学園 オリジナル・サウンドトラック2 ~終わらない冒険の世界へ~ ポップアップストーリー ~デキシーランドジャズversion~ 昔々の物語 レッスンタイム! 個人レッスン 駆け上がれ!天空の回廊! 天空の回廊 堕天使の鼓動 黒き翼 空を覆う時 堕天使戦その1 絶望を超えて 堕天使戦その2 エンドロール ~世界は冒険に満ちている~ スタッフロール(アレンジメドレー) 千年の悲哀~大編成版 ボーナストラック 昔々の物語~大編成版 未収録曲 楽しい楽しい学園行事のクリスマスアレンジ サウンドトラック ポップアップストーリー 魔法の本と聖樹の学園 オリジナル・サウンドトラック ポップアップストーリー 魔法の本と聖樹の学園 オリジナル・サウンドトラック2 ~終わらない冒険の世界へ~
https://w.atwiki.jp/izumoyuuto-knosp/pages/367.html
《魔法のコトバ》 速攻魔法 このカードはチェーン1に発動できない。 このカードはダメージステップ時に発動したカード効果にチェーンして発動する事もできる。 このカードの発動時に詰まれていたチェーン上の全てのカード効果を無効にする。 その後、相手はカードを1枚ドローする。 関連カード あずさ
https://w.atwiki.jp/prdj/pages/918.html
武器 防具 魔法の指輪 ロッド スタッフ その他の魔法のアイテム 呪われたアイテム アーティファクト 魔法のアイテム Magic Items 至るところにあるポーション・オヴ・キュア・ライト・ウーンズから価値あるホーリィ・アヴェンジャーのような聖具まで、よく知られた魔法のアイテムのはるか先に、伝説的な宝の山やきわめて危険なダンジョンの奥深くで見つかる珍しい傑作、そして画期的な発明品が天才にして狂気の人により作り出された。本章では魔法の傑作品(古来より名高きものもあれば、全く新しくなってしまったものもある)の価値を暴くことで、Pathfinder Core Rulebookにかつて親しみのあったアイテムを伝えるものである。これらの新しい魔法のアイテムを組み入れようと思うなら、GMはCore Rulebookにあるものと同じように、そのキャンペーンの中に広範囲に渡り根本的な要素としてこれらの宝物を取り扱って構わない。 ポーション、巻物、ワンドを除き、全ての魔法のアイテムの種類が本章で提供されている。5章で提供された新しい呪文はCore Rulebookのものと同様にポーションに組み入れ、巻物に書き込み、ワンドに込めることができる。そしてこれらのアイテムは本書の15章に記載される同様のルールに従い、同種のアイテムのように発見されるだろう。 魔法のアイテムの解説 Magic Item Descriptions 起動方法、ランダム作成、その他の材質が以降に述べられている。AC、硬度、ヒット・ポイント、破壊DCはそれらの魔法のアイテムの一般的な例示により示されたものとなる。アイテムの有効【敏捷力】は0であるため、所有者のいないアイテムにはACに-5ペナルティが科せられる。以下に示す個々の項目は、アイテムの説明の一部に表記される。 オーラ:ほとんどの場合、ディテクト・マジック呪文は魔法のアイテムに影響を及ぼす魔法の系統と、そのアイテムが放つオーラの強度を明らかにする。詳細はディテクト・マジック呪文の説明を参照すること。 術者レベル(CL):アイテムの術者レベルはアイテムに関係した力を表している。それはアイテムのセーヴィング・スローへのボーナス、距離、その他のアイテムの力でレベルに依存した部分を(もしあるならば)現わしている。また、術者レベルはディスペル・マジックや同種の効果の下でアイテムが抵抗する際のレベルも表している。 作成者の術者レベルはアイテムの術者レベル以上でなければならない(そして追加の前提条件によっては作成者のレベルの最低値がより高くなるかもしれない)。 装備部位:ほとんどの魔法のアイテムはその適したスロットに着用したり身に付けることでのみ機能させることができる。そのアイテムが仕舞い込まれたりどこかに置いてしまったなら機能しない。スロットに“なし”と記載されているのなら、このアイテムはキャラクターが所有している間機能する。 市価:このアイテムを売ることができる場合に、アイテムを購入するためにかかるgpの総量である。一般に、PCは魔法のアイテムをこの値の半額で売ることができる。 重量:この数値はアイテムの重さである。重量の値が与えられないならば、そのアイテムは(キャラクターがどれだけの荷重を運ぶことができるかを考慮する目的においては)何もないかのように一切の重さを持たない。 解説:この項では魔法のアイテムの力と能力について記載している。 作成要項:アーティファクトを除いて、適切な特技と必要条件を満たした呪文の使い手はほとんどの魔法のアイテムを作り出すことができる。この項では魔法のアイテムを作成するための必要条件とコストについて記載している。 必要条件:魔法のアイテムを作成するキャラクターは本項の必要条件を満たしていなければならない。ここには特技、呪文の他、レベルや属性、種族や種類といった雑多な前提条件が含まれる。 要求される呪文はあらかじめ呪文の準備をする(あるいは任意発動を行える術者など、呪文を修得している)キャラクターであってもよいし、呪文完成型や呪文解放型のアイテムを使用してもよく、要求される呪文の効果を引き起こす擬似呪文能力であっても構わない。アイテムの作成にかかる1日毎に、必要条件を満たすためにそれらのアイテムが使用されたように、作成者は呪文完成型アイテム1つか呪文解放型アイテム1チャージを消費しなければならない。 1人より多くのキャラクターでアイテムの作成を協力することもできる。その場合、それらの参加者は必要条件を1つ以上満たしていなければならない。ある場合においては、協力が必要であることもあるだろう。 2人以上のキャラクターが1つのアイテムを作成する場合、作成者のレベルが知られてしまうために、誰が作成者であるかを考えるかについて同意しなければならない。 コスト:この項はそのアイテムを作成する際に必要なコスト(gp換算)である。一般にこのコストはアイテムの価格の半分に等しい。しかし追加の物質要素があればその値だけ加算される。そのアイテムを作成するのに要するコストには基本コストにその要素のコストを加えたものから算出される。 キャンペーンへの新たな魔法のアイテムの導入 New Magic Items in a Campaign 本章に記載の魔法のアイテムからGMが選択したものをどのように広めるかというのは全く個人の好みによる。これらの新しいアイテムがCore Rulebookに記載されるものよりもどの程度珍しい必要があるかを決める理由は全くない。そして容易にキャンペーンの中にこれらを溶け込ませることができる。その代わりに、GMが予期せぬ要素として次の遭遇や宝の山へ、その特性や特別な宝物をあらかじめそこへ組み込むことも容易である。プレイヤーがそのキャラクターの身支度をする際にCore Rulebookの魔法のアイテムの章をぺらぺらと眺める際、その中にある宝物や効果に強い親しみを抱くようになるものが多い。そのため、以降に示すアイテムを組み込むこと――特に本書のどこよりも初めに説明されるもの、例えば新しいメタマジック・ロッドなど――は、GMにより経験を持ったプレイヤーに対してさえ驚きを与え、陰謀を企てることが可能になる。
https://w.atwiki.jp/novvhere_sw20/pages/105.html
【魔動都市に眠る神】第4巻 アイネの物語 皆が冒険者の店『白馬の勇士亭』で冒険者としての依頼に明け暮れる中、アイネは双児宮騎士団は騎士団長ディオスクリ・ラザラーグの下で私兵としての諜報活動や様々な任務をこなしていた。 とは言うものの、巨蟹宮の騎士団長の後釜に『覇王』フォーマルハウトが就いてからというもの、周辺地区の問題は徐々に解消されつつあり、ディオスクリが担当する公務も順調に減っている。そのためアイネに言い渡される仕事も幾分かは少なくなっていた。 その空いた時間を利用して、アイネは様々な人に話を聞いて回っていた。無論、それはアイネが解き明かしたいと考える謎を解くためであり、アイネ自身が強く望むものの、その謎を解き明かしていくことは『黄道宮騎士団』のこれからを切り拓くことでもあった。 向かう先はまず、双魚宮。知り合ったばかりの騎士団長に、聞かなければいけないことが山ほどあった。 「やぁやぁ娘神のクレリックさん。ばぁちゃんっ子と仲良くしたいって?全然オッケーだよ?さぁ、じゃあ隠れんぼでもして遊ぶかい?」 迎えたのは盗賊ギルド『砂縛の人魚』のギルドマスターであり、双魚宮騎士団長でもある『隠者』アルレシャ。穏やかそうな外見とは裏腹に飄々と言葉を紡ぐ。 「冗談さ。で、聞きたいことって何かな?もちろん、うちは盗賊ギルドだからね。情報合戦は、それなりの買値がつくよ?」 「ええ、存じております。私は現在、貴女方に有用な情報を持っていませんが、しかしきっとこの取引は最安値で執り行われると予想しています」 「ほほう、どうしてだい?」 「我々『黄道宮騎士団』が、都市の謎と都市に沸き起ころうとしている悪意の根源を探るために情報を探している、それも、貴女を頼るほど我武者羅に。この情報は、それなりに高値で買い取って頂けるはずでは?」 にぃ、と笑むアイネに対して、アルレシャはその額をパチンと叩く。 「やられたね、アイネちゃん。聞いてしまったところで、『聞いてしまった』のだから、もうキャンセルは出来ない、ってか。いいだろう、言い値で売ってやるよ」 「ありがとうございます。では……」 頭を下げ、アイネはまずこの都市における人族・蛮族の関係についてギルドはどう考えているかを尋ねる。アルレシャは『人族が閉じ込められていることに関してはどうにかしなければいけないと考えている』ことを告げると、続けて『しかしギルドは都市の味方であり、ロストサンズや闇夜の狼のように都市から蛮族連中を追い出すつもりは無い』とも告げた。これに対してアイネは痛く共感し、『この都市の中でさえ蛮族を許容できない狭量な自分には、この都市から人族を解放する術を探し出すことが最良としか思えない』と告げる。 次いでラザラーグ三兄弟について尋ねるアイネ。アルレシャは飄々とした雰囲気を崩さずに、しかし丁寧にその問いに答えを返した。 「あのバカ兄弟?えーっとねー、ディオ君はねー、ひねくれてるけど、良い奴かな。割と好戦的な部類に入るから、私としてはあまり一緒に行動したくないけどね。仲は良いよ。 ミーティアはねぇ……夢見がちかなー。うん、カリスマ性は確かにあったけど、でもそれだけで夢を叶えるっていうのはちょっと違うよねーって感じ。まぁ努力家なだけあって、正攻法で行けば確実にその夢は叶う気がしてたんだけどね。 アークの馬鹿野郎に関してはノーコメント。この世界で最も、あれだけは気に食わん。あー、気をつけてね。あいつが黒幕だって思ってるうちは、あいつの手のひらの上で転がされているようなもんだから」 「アークトゥルスさんのこと、お嫌いなんですか?」 「嫌いだとか、そういう感情はもうとうに通りこしてるよ。私が専門的にアサシンの訓練を受けていたら、真っ先に寝首を掻きに行くね。だってさ、ミーティア殺したのアイツみたいなもんだもん」 その返答は予想だにしなかった。と、いうよりも。何故、アルレシャはミーティアが死んでいることを知っているのか。アイネは言葉でもう一歩踏み込む。 「ミーティア様って、お亡くなりになっているのですか!?確かあの方って人族側の纏めをされていらっしゃいましたよね?なら大変なことになるのでは……?」 「……お?おお、……お……おっと、口が滑ったようだ。よしよしアイネちゃん。このことはとーっても大事な機密事項だから、絶対に口を滑らせてはなるまいよ?万が一あたしのようなヘマをぶっこいてしまった暁には、もれなく大量のアサシンどもがそっちに挨拶に行くって寸法になってしまう」 そう告げた矢先、何者かの気配を感じ咄嗟に振り向くアイネ。ニールダの神像が立つ聖堂の影から、黒尽くめの男たちが十人ほど姿を顕にし、深々と頭を下げていた。 「えーっと……ご、めん」 「……逆に」 心底申し訳なさそうに謝るアルレシャに、眉をピクつかせるアイネは開き直って告げる。 「逆に、ここまで話されてしまったのですから、アルレシャ様がご存知の事を全てお話していただきたいです。あと、どうしてそんな情報を握っているのかも。こんなにも中途半端な状態ですと、気になっちゃって夜も眠れません。ほら、私一応冒険者名乗ってますし、仲間もいますし。特に、アークトゥルス様がミーティア様を殺害したようなものだ、という部分の話を詳しくお聞かせいただけませんか?正直なところ、私が得ているアークトゥルス様の情報と照らし合わせてみたとき、その点が一番納得がいかないので……」 真摯な眼差しを向けるアイネに、アルレシャは頭をポリポリと掻き、しばし思案する。 「……ま、あんたは口が堅そうだし、いいかな。とりあえずここなら部外者に聞かれるアレも無いし――ああ、聞いてもらうより見てもらった方が早い。ちょっと10分ほど時間をいただくよ」 そう告げた彼女は神像の裏に回り、そして十分後、そこからミーティアが出てくる。 「うん、まぁ、驚くのも無理は無い。あたしはいわゆる影武者さ。半年前にレグルスから直々に頼まれ、この都市を『人族がより善くすごせるように』こうして働いているというわけだ」 「そ、そうだったのです……か……」 「このことを知っている人間は少ない。が、騎士団長なら全員が知ってる。逆に、副騎士団長でこのことを知っている奴はうちのサマカーくらいのもんだ。あと、アクエリアんことのアイツ。ただし、誰がミーティアを殺害したのかまでは誰も知らない。あたしはアークトゥルスだと確信しているけどね」 ミーティアの姿のまま、アルレシャは言葉を続ける。 「アークトゥルスはミーティアに対して異常な執着を抱いていた。それはもう、兄弟って範疇に納まらない、異常な性愛さ……あれはミーティアを自分の所有物にしたがっていた。あれがまだこの都市に来たばかりの頃は、兄弟って縛りに愚痴る程度のかわいい奴だったんだけどね。それが、この都市の秘密が露わになっていくごとに、目の色を変えるようになった。まるで、悪魔憑きにでもあったかのようにね」 精巧に編まれたウィッグを外し、緩やかな曲線を自由に描く銀髪が顕わになる。 「あたしら騎士団が、どうしてロストサンズを執拗に追うか、その理由はもうわかったでしょ?ロストサンズは、表向きにはキノスラが創設した組織だけど、その背後にはアレがいる。この都市で最も警戒しなきゃならない敵は蛮族じゃない。アークトゥルスなんだ」 告白は止まらない。 「うちの部下十数人にアークトゥルスを見張らせている。うち数人は実際にロストサンズに潜伏してもらっている。一番最近の定時報告の内容は、『ロストサンズは決起の力を蓄え終えた。近々発起する』だってさ。アイネちゃんは確か、ロストサンズとの繋がりがあったよね?その繋がりを利用して、うちの部下から情報をもらってこっちに持ってきてもらえると嬉しいな。どうも、うちの部下のことはアークトゥルスにばれてるようだし……ああ、合言葉は――」 * * * アイネは続いてその足で今度はロストサンズの連絡員、夕星(ゆうづつ)との面会場所に趣いた。彼女はアークトゥルスの部下であり、二ヶ月ほど前には彼女を通してアークトゥルスからの依頼を請けたこともあった(その目論見を阻止する為、わざと『失敗した』ということにしたのだが)。 本来ならばキノスラや他の幹部に聞きたいところであったが、ロストサンズとの共闘関係を崩し、かつアークトゥルスに対して離反している今、それは叶わないことだとアイネは知っていた。 「お久しぶりです、アイネ様。ロストサンズは魔剣の塔に対抗する力を集結させつつあります」 席に着くや否やド直球の目的のみを投げかけてくる夕星にアイネはひとつ面食らうも、すぐに姿勢を正し、きっと眼前の相手を見据える。 「キノスラ様は黄道宮騎士団およびその取り巻きや協力者には会いたくないそうです。おそらく、黄道宮騎士団がアークトゥルス様の依頼を蹴ったからではないでしょうか。アークトゥルス様も『会いたくない』とおっしゃっています。私も、これ以上不用意な接触を続けていると立場が危うい。我々の繋がりは、これで最後、ということにしましょう」 「すみません。わざわざ会いにきてくださって……私たちは、争うことになるんでしょうか……共に、人族に被害が及ばないことを願っていたのに……」 「おそらくそうなるでしょう。蛮族をどう捉えているか、という価値観の違いにより、いつかは必ず、相対する時が来るはずです。……私は、とても残念だと思いますが。あなたや、黄道宮騎士団とは戦いたくない。もちろん、戦力的にも、精神的にも。特にあなたとは、やりあうべきではない。戦力的にも、精神的にも」 「私だって嫌です。なぜ!争わないといけないんですか!私だって蛮族なんか許容できません!ですが、表立って緊張状態が現れていないのも事実なんです!なのに、私達が争うことになったら……それが火種になって、それこそ無実な人々の血が流れてしまいます!!そんなの……私は嫌です……」 いつになく感情を露わにするアイネ。何故だろう、アイネは、この夕星という斥候が自らの考えと近しいものだという気がしていた。立場さえ同じであるなら、共に夢や理想を語り合い切磋琢磨しあえる親友にもなれるほどに。不幸にも黄道宮騎士団という仲間の中に、それほどまでに共感しあえる仲間を持たないアイネにとって、それは稀有な存在だった。 「……確かに、誰かが、何かが犠牲にならなければ存続しない世界など、私たちは必要としていないというのに……全く、おかしな話です」 激情に対してあくまで冷静を返す夕星に、「すみません」と声を小さくしアイネは続ける。 「それに……仮に今蛮族と戦いをおこして、勝利することができたとしても、結局私達人族はこの都市から一歩も出られないじゃないですか。それじゃあ、勝利を収めても、都市外からの物流が途絶えてしまうことになりかねないです……戦いを起こす前に、人族が都市の外に出られる方法を探す事が先決じゃないんですか?」 「ええ、人族を解放する、という目的ならばそうでしょうね。しかし考えてみてください。人族をこの都市から解放する手段を見つけ、それが成されたその時、我々は――戦力を失うのですよ」 冷静を通り越してそれは冷徹、十尺先からでも凍てつかせる魔氷の礫。彼女がロストサンズ強硬派に属するということをいやがおうでも理解する。 しかし、アイネは引かない。その先を知っているから。教えてもらったから。 「仰っていることと、なさろうとしていることに、矛盾が生じています……。犠牲を出さずに事態を処理できるのであれば、まずそこを目指すべきではないでしょうか?少なくとも、一般市民も蛮族たちの中に混住している現状において、避難指示も出さないでの急な蜂起は、無駄な血を流しすぎます。レグルスや蛮族達は勿論の事、魔剣の塔や騎士団所属の、さらには被害を被った一般の人族の方々からも、ロストサンズが見限られてしまいます」 「ええ。私としては、我々が戦うということに疑問を感じています。ですが、ロストサンズはアーク様が率いています。彼の言葉が絶対であり、真理。アイネ様が仰られたことはすでに何度も議論されてきました。ですが、今更我々の方針が変わることは、無いのでしょう……」 ふと、違和感を感じた。『無いでしょう』ではなく、彼女が『無いのでしょう』と結んだこと。ただ事実・予測を告げるのであれば前者で事足りるはずだ。それが後者だった。そこに付着するのは、あたかもそれを『残念に思っている』というイメージ、雰囲気だ。 ああ、そうか。この人が――アイネはその違和感を確かめるために、言葉を紡ぐ。 「そう、ですか……。もう止めようが無いのですね……誰も、そのようなことは望んでないのに……普通の者も、都市の暴力に対して『隠れ棲む者』も」 その言葉に夕星は耳をぴくつかせた。内緒話をする程度の距離でようやく見抜ける所作だったが、アイネの鋭い眼識はそれを捉えていた。それが確信となる――夕星こそが、『砂縛の人魚』が送り込んだ密偵だと。 そして夕星は意思を連ねる。これまでとは少し異なるリズムで――それも、おおよそ面と向かって会話しているアイネにしか判らない程度の含みしか持たせずに。 「二者間、人族と蛮族との間に出来た歴史と溝はあまりにも大きい。 月並みですが、戦争とはやはりそのような価値観の違いで起きるものです。 後に残される者の気持ちも知りはしないで、勝手にいなくなっていく……。 にくしみばかりが育っていって、そして何度も何度も繰り返すんです。 塔のように積みあがった瓦礫の下で、遺志たちは懺悔を。そして、 にげおおせた者は後悔を。勝利者は、強欲を。 攻撃など誰もしなければ、防衛もする必要が無い。 めざす『平和』は、皆同じはずなのに……。 こんなことを言っていたってしょうがないとは思いますが、でも、 むだに死者・負傷者は出したくない。それが私の真意です。それだけは、解っていただきたい」 その言葉の羅列に意味を確かに感じ取ったアイネは、目を閉じてひとつだけ深く頷いた。 「私の真意が伝わったならば、どうか帰っていただきたい。これ以上は、私という存在の存続すら危ういのですから。……アイネさん。あなたなら、きっとわかってくれると信じています」 そう告げて席を立つ夕星。続いて、アイネも立ち上がる。 「……最後にひとつだけ。私には、アーク様はロストサンズがどうなっても構わないと思っているように感じられます。……事実、きっとあの方はそうなのでしょう」 その独白は、ロストサンズのメンバーを装う彼女のものではなかった。ギルドの命を受け密偵として暗躍する彼女のものでも。その言葉は、夕星の、一人の弱い人間としての言葉だった。 「大丈夫です」 アイネは返す。この、稀有なまでに自らと近しい女性に。心を、決意を込めて、この言葉を。力強い、この言葉を。 「彼は、私たちが止めます」 「……あなたは……いえ、あなたたちは、とても強いですね」 夕星はそう告げて去っていく。その背中を見送り、アイネは次なる目的地へと急いだ。 * * * 「んお?急に来て何ぞい?」 天蠍宮は『ヴェスペリオン研究所』――人族に友好的なアンドロスコーピオンの氏族がひしめき、ディオスクリとともにこの都市の魔動の機構について研究を行っているその場所で、アークトゥルス・ミーティア・ディオスクリの三者の祖父であるバイエル・ラザラーグはその研究に手と知恵とを貸していた。 「お忙しい中急に訪ねて申し訳ございません、バイエル様。もしお時間をいただけるのであれば、お孫さんについて伺いたいのですが……?」 「おお、おお。構わんよ、ちょうど今手が空いたところじゃ。どれ、ワシの私室へご案内してしんぜよう。おーい、双児宮騎士団長の私兵が出向いておるぞ!紅茶と高級茶請けを頼む!」 快活に舌を回す老人は活気そのものであり、その声に呼応するように蠍人たちも威勢良く返事する。 (昔の私なら、この光景を夢だと思ったんだろうな……) アイネは心の中でひとりごちて、バイエルに案内され彼の私室へと着く。 「ディオスクリは小さい頃はいい子じゃったぞ。兄も姉も優秀だったからの。優秀だったが、一点特化型でしかもわりと早い段階で家を継ぐ気を失っていたからの。じゃからディオスクリは幼い頃から、周囲からの期待に応え続けていたな。本当はどうなりたかったかは、もう本人しか知らんことじゃの。ちぃとひねくれているが、根は素直で優しい子じゃよ」 「そうですか。ではあのお方は、昔からそれほど変わっているわけではないのですね」 かの双児宮騎士団長の子供の頃を想像して、ふと微笑むアイネ。バイエルはその様子に目を細めながら、今度はその姉について語る。 「ミーティアは……ディオスクリを溺愛しておった。あれは不器用な子でな、努力家ではあったが、才能があったとは言い切れぬ。特に魔法に関してはてんでダメじゃったよ。じゃから、ディオスクリに期待を寄せておった。その期待でディオスクリが押しつぶされぬようにフォローしていたのもミーティアじゃな。ディオスクリが、八方に才能の秀でた子、というのもあったかもしれん。何せ、長兄と末子とは違って、ミーティアは本当に才能は皆無だったからな。そういう意味なら、完璧な人間像、というのに憧れておった。古代の魔剣を手に入れたら間違いなく神格化したじゃろうな」 「神格化……?わかりません……なんでそんな……神などという不安定な存在に憧れるんですか?実態もない……認識さえできない、まやかしのようなモノにすすんでなりたいだなんて……。それこそ、今以上に、より不完全な存在に成り下がってしまうじゃないですか」 「まぁ、ルーンフォークであるお主が理解できるには長い年月が必要かもしれぬな。しかしお主はルーフェリアの信者であろう?あの少女女神が民衆に齎した安寧はただならぬものであろう?神は確かに、見ぬ者には決して見えぬ。聞かぬ者には決して聞こえぬ。じゃがの、そんな不安定な者であるからこそ、必要としている者にはその恩恵は何倍にも何十倍にも膨れ上がる。不定形であると、不安定であるということは、ゼロになるかもしれぬこと。しかしそれは同時に、無限にもなれるということじゃ」 「……概念体というか、集合意識みたいなものでしょうか……やはり私にはよく理解できません……。ただ、あの聖典には共感できる言葉がいくつもありました。それが私にとって、司祭をしている唯一の真理であり、要因です」 聖典。思えば、あの書物を読んだ時。自分は、本の虫になってしまったのかもしれない、とアイネは自己を回顧した。本当に、素敵で素晴らしい言葉がたくさんあり、傷んでいないはずの心が、汚れていないはずの魂が、何となく洗われたような気がしたのだ。 「そうであろう……あの子も、お主のように神が見えず、聞こえぬ者じゃった。お主とミーティアは一緒じゃよ。憧れたんじゃ。ただ、違うのは、お主はその言葉を遵守しようと志したのに対し、ミーティアは自らも同じ高みに上り詰めることを目指した」 「同じ……高み、ですか」 「神でなくてよかったのでは無いか、とワシは思うんじゃよ。あの子は神そのものではなく、『神のように必要とされ、それに応える者』になりたかったのじゃと思う」 バイエルはふと、目に宿る光を虚空の彼方に遠く寄せた。きっとその視線の先には、神を目指した幼い子のひたむきさが映っているのだろう。 「そして……アークトゥルスじゃが」 来た。末子、次子と来て、最後はもちろん長子の回顧だ。アークトゥルスはきっと、この都市に起きている事件――いや、起きようとしている波乱の中心にいる。それはきっとではなく、予感よりも確信めいた未来視。老いた口は、快活さを失いながら、ただ淡々とその過去を紐解く。 「アークトゥルスは……ミーティアを溺愛しておったよ。兄弟の中で最も魔法の才能に恵まれ、そして異常なほど賢い子じゃった。じゃが、ディオスクリが生まれてからはミーティアの注意がディオスクリに向かっての。それに対していささか不満を抱えておった。魔法使いになると決めたのも、ミーティアのサポートをするためじゃ。あれの生涯はミーティアだけのためのもの、とか宣っておった。じじぃとしては気持ち悪いの」 最後の言葉には、空気を変える含みを持たせて。しかし悪戯っぽく笑んだバイエルの言葉に、アイネはまるで微笑むことが出来なかった。 「……自分のために生きてこそ、だと思うのだがな」 ふ、と笑い。バイエルは、その言葉で締めくくる。アイネは口の中で重くぬるぬると蠢く唾液を静かに嚥下し、そして脳裏に沸き起こった問いを放つ。 「アークトゥルス様は……ディオスクリ様に嫉妬なさっていたのですか?」 「嫉妬しておった頃もあったじゃろうが……しかしディオスクリが当の姉を毛嫌いしておったからの」 「え?ディオスクリ様はミーティア様がお嫌いだったのですか?」 「いや、そういうことじゃなくの、ディオスクリの奴は人と一線を引いて付き合う性質じゃからの。家族であっても、不用意にずけずけと自分の領域に入り込んでくる輩には心を許さんよ。表向きは仲良くつるんでるように見えてもな……まぁ、わしもその一人ではあるんじゃがの」 またも悪戯っぽく笑んで告げるその言葉に、アイネは一度目線を落としてから、再度バイエルの顔を見据え、ただこう告げる。 「……さみしい、ですか?」 「うんにゃ?ぜーんぜん?っていうかあの歳でじいちゃんじいちゃん言ってくる跡取りとか超うざくね?」 ケラケラと笑うバイエル。アイネはその様子に少しばかりの安堵を心に灯しながらも、安堵ではない何かに心を苛まれていた。 きっと、この老人は、知っている――もう、あの頃の三人と会うことは無いのだと。 その後、ミーティアにとってのキノスラのような従者をアークトゥルスとディオスクリはつけなかったのかとアイネが問い、バイエルは『クルス』というキノスラの弟でもあるルーンフォークがいたことを話す。先ほどまで確かに落陽のように落ちていた何かは晴れ、バイエルは昔話に花を咲かせる。その様子にずきずきとどこか心を痛めながら、アイネは相槌を打って聞き入る。 * * * 話を終えたアイネはその足で自身の上司のいる双児宮騎士団塔へと向かった。情報収集はもちろんのことだが、それだけではない焦燥に似た何かが彼女の足取りを早めていた。 ノックを四回、許可を得て通い慣れた執務室へと入る。切れ者の眼光を宿す二刀流の銃剣士は、机に溜まった書類に目を通していた。 「首尾はどうだ?」 「……つつがなく、といったところです」 「上々だな。しかし最近は、なんだか仕事に身が入らないな……一度あの無謀を通してしまえば、いつもの激務も物足りなく感じるくらいだ」 告げながら書類にサインを記していく剣舞帝に、アイネは真っ直ぐに言葉を放つ。 「ディオスクリ様――もし……もし、都市とか家柄に縛られてなかったなら、何になりたかったのですか?」 「は?」 きょとんと呆け顔を曝すディオスクリだったが、私兵の真面目な顔に、書類を机に置いて思案する。 「……まぁ、強いて言うとすれば……ああ、冒険者、というものにはなってみたい気もしていたな」 「冒険者、ですか?」 ぱちくり、という擬態語が似合う素振りで、アイネは聞き返す。ディオスクリはどこか照れたようにぶっきらぼうに言葉を続ける。 「あ?だって、自由だろ?昔から唯一、自由ってもんに憧れててな」 「……ディオスクリ様ほど、自由闊達なイメージに合う方って、そうそう思いつかないのですが」 「俺はそう自由奔放ってわけじゃねーぞ?ん?」 「いえ、実際に自由でないのは重々承知していますが……」 アイネは思い出していた。彼には――ディオスクリ・ラザラーグという人物には、選択肢が無かったことを。 たまたま才を持ち。同じく才を持つ兄は自らの道を進み。姉にはその才が無かった。それ故に、彼にはその選択肢を、『ラザラーグ家を継ぐ』という道をしか選べなかったことを。 ああ――そうだ。この人が、こんなにも自由気ままに振舞っているのは。そうだ、もう、それだけしか、自由が無いからだ。 この人は優しい。周囲の期待を裏切れないほどに。 この人は賢しい。周囲の期待を裏切れば、どうなるか手に取れるほど解るくらいに。 だから。 この人は悲しい。自分よりも他者を選択してしまうほどに。 かつてルーフェリアの聖典ほどに、いやそれ以上に自分に多大な影響を与えた書物『ラザラーグ英雄譚』――<大破局>直後にてレーゼルドーン大陸からダーレスブルグに侵攻してきた蛮族の一団をたった一人で斬り・裂き・撃ち・穿ち・屠った、ある一人の英雄の物語。その人生の記録。その名もまた、『ディオスクリ・ラザラーグ』。そして、書物のその人と、眼前のこと人は、同じだ。定義する幸せの範囲に、自分というものを代入しない。いつだってその身は『誰か』のためのものであり、しかしその口はそれを嘯く。 胸が締め付けられるようだった、痛いほどに。唇を、噛んでしまうくらいに。 「で?話はそれだけか?」 「……では、もうひとつだけ」 ぎゅぅ、と音が聞こえてきそうなほどに腹に力を込め、気を引き締める。その呼吸は練技に似ていた。 「お兄様やお姉様についてどう思われてます?好きですか?」 「アークはいざって時に頼りにならん。イラッとする。ミーティアは何かとつきまとってくる。イラッとする。……まぁでも、どっちも大切な家族っちゃ、そうだけどな」 ムスっとしたように答えたディオスクリだったが、ただその言葉の最後だけは、どことなく笑っているようにも見えた。 「……大好きなんですね、お兄様、お姉様が」 だから、そんなことを、『考える前に』口に出してしまったのだろう。微笑みと共に。そうして、アイネは言った後で、自分が何を言ったのかに気付く。目の前には疑問の視線を投げかける剣舞帝。アイネは気まずさから咄嗟に、次の質問を繰り出す。 「そういえば、ミーティア様とご一緒の時、アークトゥルス様はどうしていらっしゃったんです?やはり三人で遠出とかされていたんですか?」 「知らん。あいつは姉貴みたいに構って来ることは少なかったからな」 再び書類に目を落としたディオスクリの姿に、アイネは『この兄弟は不仲なのだろうか』という印象を受け、そしてそれをそのまままた言葉に出してしまっていた。 「ディオスクリ様……もしかして、実はアークトゥルス様の事、嫌いだったりします?」 「……好きでは無いな。長兄として家業を受け継ぐ役割を全部俺に押し付けた野郎だからな。ラザラーグ家は魔動機専門、それなのに真語魔法にのめりこみやがって……まあ、うちの姉貴はもとより魔術の才が無かったからしょうがないとして」 「なにか意味があったのでしょうか。わざわざ専門とは異なる真語魔法に手を出すなんて……」 「いや、そこら辺はもう才能の領分じゃないか?少なくとも、あいつはそういう『自由』な人間だったし、強制されてはいそうですか、ってタイプでも無いしな――昔からそうだった。いつだって、あいつが『やる』ことはあいつが『やるべき』ことじゃなかった。自分がやりたいこと、興味をひかれたことだけだった。それなのに、あいつは悪いなんてひとっつも思っちゃいない……責任感が大きく欠如してやがるんだ」 書類に乱雑にサインを連ねるその姿は、回想の中の兄の姿を愚痴るようだった。いや、実際それは愚痴なのだろう。 誰よりも不自由ゆえに何よりも自由に憧れる男は、誰よりも自由な兄を、心底嫌っているかのように見えた。 そこに、違和感があった。 そこまで嫌っているのならば、何故先ほど、『大切な家族』だなんてことを言ったのか――アイネは頭を下げ執務室を出、人馬宮へと向かう間そのことを考えていた。 大切な家族なら――その続きがあるはずだ。例えば、大切な家族なら、『間違ったことをした時には叱って当然だ』というように。 もしかしたら。もしかしたら、ディオスクリは全てをもう知ってしまっているのかもしれない――でも、まだ私には知ることが出来ない。その心の奥にずかずかと踏み込んで尋ね、聞き取る術をまだ持っていない――アイネはそう心の中で呟いて、そして騎士団塔の中腹にあるテレポート用の魔法陣に、足を踏み入れた。 * * * (第4巻冒頭へ続く)
https://w.atwiki.jp/samffa/pages/11.html
コメントプラグイン @wikiのwikiモードでは #comment() と入力することでコメントフォームを簡単に作成することができます。 詳しくはこちらをご覧ください。 =>http //atwiki.jp/guide/17_60_ja.html たとえば、#comment() と入力すると以下のように表示されます。 名前 コメント
https://w.atwiki.jp/storyteller/pages/2146.html
剣と魔法と学園モノ。2 part73-375~379 375剣と魔法と学園モノ。22021/12/09(木) 12 46 02.32ID a0QywXud0 未解決にあるPSPの『剣と魔法と学園モノ。2』を投下します 物語の本筋に関わるクエストだけを書き出しました 時に、訪れた人に多くの富と名誉を与え… 時に、訪れた人にを惑わし彷徨わせ、死に至らしめる。 人は、尊敬を畏怖を込めて、それを「迷宮」と呼んだ。 この世界には、数多くの「迷宮」が存在し、その「迷宮」に挑む者…「冒険者」は人々が最も憧れ尊敬する職業となっていた。 いつしか、冒険者を養成するための学校が作られ、多くの少年少女たちが未来の冒険者を目指して勉学に励んでいた。 そして今年もまた、冒険者を目指す若者達が、その門をくぐろうとしている。 (説明書より) (主要登場人物) 【オリーブ】……プレイヤーPT属するダンテ組のクラス委員で、図書委員でもあり学園での全てのクエストは彼女を仲介する。 【ジェラート】……隣のパーネ組のクラス委員をしている少女で、オリーブの宿敵を自認して常に対抗しては大喧嘩をしている。 【ルオーテ】……オリーブとは同郷のクラスメイトで、自分のせいで死んだ兄の夢を叶えるため最強の剣を捜し求めている。 【ダンテ先生】……オリーブやプレイヤーPTのクラスの担任となる凄腕の戦士だが、よくパーネ先生に従う動きを見せている。 【パーネ先生】……隣のクラスの担任となるセレスティア♀の先生で、専門である解呪の研究のためかこの世界の宝物に関心がある。 こんにちは、私オリーブ! 今日はバラ色の学園生活が始まる、クロスティーニ学園の入学式! すぐにクラスも決まって、同郷のルオーテとコッパそれになんか頼もしい人たちと一緒……でも担任が、あのコワ~いダンテ先生! しかも最悪なことに、すでに図書委員に決まってる私を名指しでクラス委員に指名したのよ! 私が入学前から見学を口実に何度も遊びに来てた時から、厳しく目を付けられてたんだけど……あんな奴が担任なんて、ありえない! コッパの言う通り、隣のクラスの優しいパーネ先生がよかったなあ…… (この後に学園案内クエストがあるが最低限の施設と人物の紹介くらいなもので、前作にはあったカリキュラムつまりチュートリアルはない) 【先生に一泡ふかせたい】 楽しい学園生活を送るために、私はダンテ先生をギャフンと言わせて大人しくさせようって作戦を考えたの。 まず剣術の稽古のためと言って先生を呼び出して、そこをみんなで一斉に襲い掛かって形はどうあれフルボッコにしてやろうってこと。 初日に仲良くなった頼もしいクラスメイト達も賛同してくれたわ。 (ダンテ先生と戦闘になるが絶対に勝てない) 「…戦うってことはこういうことだ。無茶をするな。迷宮のモンスターは俺ほど甘くはないんだ…」 今の私たちじゃ束になってもダンテ先生には敵わなかったけど、クラスの想いは一つになった気がしたよ。 一所懸命勉強してもっと力を付けて、これからはダンテ先生を目標にしよう! 376剣と魔法と学園モノ。22021/12/09(木) 12 46 41.48ID a0QywXud0 【モンスターの気配?】 こないだヴェーゼ教頭から、なぜか学園内にモンスターの気配がするから調査してくれって依頼があったんだ。 それで、よくいろんな依頼を受けてるうちのクラスメイトが引き受けたんだけどね。 でも調査を始めた時にはもう手遅れだったみたいで……いつの間にか学園中が虫のモンスターだらけで、私にも襲いかかってきた! その時…… 「ぐあっ…!」 間一髪、あのダンテ先生が庇ってくれた。 (グロテスクワームと戦闘) 「俺の心配してる暇があったら、ここを切り抜けることを考えろ!」 虫のモンスターは増殖し続けていて倒してもキリがなくて、私達は傷を負ったダンテ先生と一旦体育館まで強行突破した。 そこじゃ避難案内に従って他の先生と生徒達もいて、ヴェーゼ教頭はモンスターの群れには女王がいるって言ってたわ。 「女王の居場所がわかりました!どうやら、宝物庫の中にいるようです」 「宝物庫は外部から誰も侵入できないように強力な結界が張られていたはずなのですが…まぁとにかく、討伐隊を編成しましょう」 「でしたら、私に行かせてください。生徒たちには荷が重いでしょう。ダンテ先生、私と一緒に来ていただけますか?」 いくら凄腕のダンテ先生でも怪我をしているのに……パーネ先生は指名して、ダンテ先生も体を引き摺ってでも行くつもり。 「なら、せめて私も連れて行ってください!私のせいで怪我をさせて、それで自分は何もしないなんてそんなの絶対に嫌なんです!」 ジェラートとルオーテ、それに他のクラスメイトのみんなも名乗りを挙げてくれて……なんとか、宝物庫まで突破できた。 (グロテスククイーンと戦闘) 「宝物庫の扉は内側から破られていました。しかし、結界が張られるよりも前からモンスターが中にいたとは考えにくく…」 虫の女王を倒して事態は収束したけど、原因は謎のまま。 でも、それより私が気になっていたのは…… 「ダンテ先生…ちゃんと言っておかなきゃって思って…助けてくれて、ありがとうございました!」 「……傷のことは、気にすんなって言っただろ」 ダンテ先生は、少し微笑んだように見えた。 【先生の過去】 あの事件があってからダンテ先生のことが気になって仕方なかった私は、先生のあの冷たい態度には理由があると思って…… 自分で依頼を出して、いつものクラスメイトのみんなに人の記憶や思い出を見られる道具を探してくれって頼んだの。 (思念の筒を持ってきて渡す) 私はクラスメイトも誘ってドキドキしながら覗いて見たんだけど……映っていたのは、暗闇で悲痛な叫びを上げる見慣れない女の子。 「―助けて、お兄ちゃん…!?」 それくらいのことしか聞き取れないでいるうちに、気が付くと傍にダンテ先生が立っていて…すぐにバレてぶたれちゃった。 ひとしきり泣き崩れた後にクラスメイトにも連れられて、先生にも謝ったんだけど…… 「先生が本当は優しい人なんじゃないかって…そう思って…普段は冷たい人の振りをしてるだけで…何か理由があるんじゃないかって」 「俺は、お前みたいな奴は大嫌いだ。二度と俺にかまうな!」 一応は赦しをもらえたけど、あんなにはっきりと拒否されて……却って振り切れちゃった。 377剣と魔法と学園モノ。22021/12/09(木) 12 47 57.06ID a0QywXud0 【激闘!武術大会】 今までいろんな行事でジェラートたちとそのクラスとぶつかり合ってきたんだけど、今回はそのものズバリ武術大会! いつものクラスメイトに団体戦の代表をやってもらって、いざクラス対抗戦の時! (パーネ組の生徒達と戦闘になるが勝っても負けても展開は同じ) 惜しくもうちのクラスは負けちゃったんだけど、総合得点では私たちが優勢のままだったから勝ちは揺るがなかったわ。 そしたらジェラートの奴……『特定の生徒だけを選出しても本当のクラス対抗とは言えない』なんて言って、クラス全員で襲ってきたのよ! 結局乱闘が全校生徒を巻き込んで、武術大会はうやむやのまま終了。 私もジェラートもダンテ先生から大目玉を喰らったんだけど、パーネ先生の方はえらく落ち着いて私達に決着を付けるよう提案してきたの。 「この世に5つに分かれて存在する『ドラゴンオーブの欠片』、それをより多く探し出し持って来てください。構いませんね、ダンテ先生?」 えらく大人しく了承したダンテ先生は気になったけど……とにかくジェラートより先に5つの欠片がある5つの迷宮に行くわよ! (この武術大会をこなすと物語は佳境に入り他の本筋に関係しない依頼は受けられなくなる) 5つの迷宮のうち4つを廻ったけど、色々あって集めた欠片は同点のまま。 それであと一つで決着と息巻いてるとき、珍しくダンテ先生が図書室にやってきたの。 「おまえを打って、その上ひどく罵ったことがあっただろう?あれは…悪かったと思ってる。それだけだ。じゃあな」 なんだか人が変わったみたいだったけど、先生は一体どうしたんだろう? それにクラスメイト達も校門に変な格好の女の人が倒れてるのを発見してて、それを知ったヴァシュラン校長がえらく動揺してたとか。 【オーブと塔の迷宮】 私達がいつものクラスメイトたちと最後の欠片がある『終わりなき塔』に入ると、いきなりジョルジオ先生が来て止められたわ。 「待ちなさい、探索は中止よ!ヴァシュラン校長が殺されたのっ!」 魔法で強制帰還させられてから受けたヴェーゼ教頭の説明は、信じられないことばかりだった。 「宝物庫でヴァシュラン校長の遺体が見付かってから、ダンテ先生は行方不明。パーネ先生はその時に斬られて重傷を負い、治療中です」 それだけでも受け入れ難いことだったけど……その先は生徒達はおろか、他の先生達のほとんどですら知らされてないことだった。 「……ヴァシュラン校長は宝物庫に保管されていた鍵を探していました。異世界への扉を開ける鍵です。私達の今いる世界の他にも 2つの世界が存在します。世界を行き来するためには世界を繋ぐ扉を通る必要があり、その扉を開けるには鍵が必要です。 ダンテ先生はその鍵を盗んだのです。グロテスクワームの事件…あの時に盗んだのでしょう」 ダンテ先生が向かった扉の場所はさっきの終わりなき塔で、クラスメイト達はまだいるジェラート達を連れ戻すよう依頼されたんだけど…… 私はダンテ先生に特別な思いがあるから危険だって、外出自体を禁止されちゃった。 (終わりなき塔の最上階に行くとジェラート達が倒されておりルオーテも破れダンテと戦闘になる) 私は黙って待っていられなくて……何より真相が分かったから、追いかけて行ってダンテ先生とクラスメイトの戦いに割って入った。 「おかしいと思ったんです。先生があんなこと言うなんて…先生はお別れのつもりで私に謝ってくれたんですよね。もう二度とこの世界に 帰ってくることはないから…あの人と一緒に、この世界から出て行ってしまうから!ヴァシュラン校長を殺した真犯人のパーネ先生!」 「…驚きましたよ、オリーブさん。よく分かりましたね。せっかくです。見せてあげましょう、私の本当の姿を―」 姿を現したパーネ先生は、黒い翼の堕天使に変わって見せた。 「私達がこの世界に来た理由は一つ。この世界の宝であるドラゴンオーブを入手すること」 これまでの怪事件が自分達の仕業だと告白したパーネ先生は、私達を始末しようとしたわ。 でも庇ったルオーテが一撃で消し飛んで次は私…という時、ダンテ先生が懇願したおかげで攻撃は止んだ。 「まぁ、いいでしょう。もう、この世界に用はありません。そろそろ行きましょうか、ダンテ先生」 「……すまない」 ダンテ先生は一言だけ呟いてパーネ先生と光の穴に消えて……私だけが取り残されて、駆け付けた先生たちに救けられた。 378剣と魔法と学園モノ。22021/12/09(木) 12 49 19.35ID a0QywXud0 そしてあの場のクラスメイト達は一週間以上してから、保健室でようやく目を覚ましたわ……ルオーテのことはもっと驚いたけどね。 「あの黒い光を浴びる瞬間に俺の魂を俺自身の剣に移し替えたんだ。オリーブ、こいつらに持たせてやってくれないか?」 最初は幽霊か何かと思ったけど、ルオーテは最強の剣を探しているうちにこの転移の方法を発見していたんだって。 (今後は剣になったルオーテと最後まで行動を共にするが戦闘で使える訳ではない) 【裏の世界へ】 いつかクラスメイト達が救けた女の人は次元を超えて来た別世界の人で、ニーナと名乗って自分の世界を援けて欲しいと言われたわ。 それでルオーテ達が行くことになったんだけど……ダンテ先生のことが気になっていた私も一緒に行くことにしたの。 そしたら私が行くならってジェラートも来たんだけどね……他の生徒と先生達はまだ行ける状態じゃなかったし。 学園のすぐそばに次元の扉を開けてもらって中に入るとそこはある学園で、ニーナさんの妹だっていうユーノ先生って人がいたわ。 「事の始まりはまず、数ヶ月前…ディモレアっつー一人の女魔術師がこの世界を荒らしまわっててさ。ディモレアとの決着は着いた のだけど(※)、どうもディモレアは闇の軍団側の駒として監視されてたみたいでね。あたしたちの力量を知った敵軍は、 綿密な計画の下あたしたちの世界に襲いかかったの。結局、攻撃に耐えて残ったのは…ここパルタクスだけになってしまったわけよ」 パーネ先生とダンテ先生はその女帝バルバレスコ率いる闇の軍団の中でも、四天王と謂われる最強最高の幹部たちなんだって。 ひと通りの話が終わると、ユーノ先生の腹心の生徒ビットくんがなぜわざわざ命をかけてここに来たのかと問い掛けてきたわ。 「もう一度ダンテ先生に会えると思ったから。私にとってのダンテ先生は『四天王のダンテ』じゃなくて……短い間でも色々と大切な ことを教えてくれた人。もしそれがお芝居だったとしても、私達にとってダンテ先生が先生だったって事実に変わりはないんだよ」 (異世界に限ってはこの後もオリーブ及びジェラートと行動を共にするが戦闘に加わったりする訳ではない) ※ 前作『剣と魔法と学園モノ。』での話でありここはその舞台となった世界 それから……本当は闇の軍団の王子だったビットくんがユーノ先生に諭されて迷いを捨てて革めて協力してくれたり、 秘宝を揃えたパーネ先生が裏切ってモンスターに変えてしまった女帝バルバレスコを倒したり……と色々あったわ。 【人質解放】 私達はパーネ先生との決戦を前にして、闇の軍団に捕まっている捕虜と人質を解放するために海底洞窟に行ったの。 (海底洞窟の最深部で白氷の獣王と戦闘) 氷漬けになっていた人達の解呪は後から来てた先生達に任せたんだけど、その中の一人の女の子にはどこか見覚えがあったわ。 気のせいかなぁ…… 【最終決戦】 私達はいよいよ、世界の南に突如出現した―パーネ先生とダンテ先生がいる―『神の塔』に突入した……んだけど、 私はどうしても見たことがあるあの女の子が気になって、塔を上るみんなには先に行ってもらって一人で引き返したの。 そのうちみんなは最上階の玉座に着いて…… 「俺は、こいつらとは戦いたくない!」 「あなたの妹がどうなっても責任は持てませんよ…?この間もそう…わざと急所を外して、敢えて辛い言葉をかけて…あなたは 優し過ぎるのです。不安の種は、ここで断ち切らねばなりません。この子たちを殺しなさい。あなたの妹がどうなってもいいのですか?」 (ダンテと戦闘した後さらに堕天使パーネと戦闘) 追い詰められたパーネ先生は、ついにドラゴンオーブを含めた三つの石の力を使って怪物に変化していたわ。 (我を捨て神となりし者と戦闘) 私がミラノちゃん(ダンテの妹)を連れて最上階に着いた時には決着が着いていたけど、パーネ先生はなおも力を取り込もうとしてた。 そしてその場の全員を自身に取り込もうとしてダンテ先生から吸収した時、突然苦しみ出してダンテ先生の顔が浮かび上がった。 「お前ら、今だ!俺たちを斬れ!」 「そ、そんなこと、できません!」 「馬鹿野郎ッ!!いいから…やるんだ…」 ダンテ先生の言う通りみんなでこの隙に止めを刺して……ダンテ先生は、パーネ先生を道連れに霧散した。 こうして、長い戦いは終わったの。 379剣と魔法と学園モノ。22021/12/09(木) 12 54 00.89ID a0QywXud0 (数日後) 私達は異世界のユーノ先生達と王子のビットくん達に別れを告げて、ミラノちゃんを私達のクロスティーニ学園に誘った。 「…ありがとう。ねぇ、オリーブさん…お兄ちゃんは、どんな先生でしたか?」 「………とても、素敵な先生だったよ。私の大好きな先生―」 (ナレーション)オリーブとミラノは走り出す。自分たちが取り戻した『未来』に向けて― (スタッフロールの後にその場の全員の集合写真が映る) 【創造神】 クロスティーニ学園に帰ってミラノちゃんの入学手続きをして……他の先生と生徒達にも顔を見せていると、大きな変化があった。 私達が別世界に行っている間に、この世界に三つの迷宮が現れていたんだって。 なんでも『三つの世界と三つの石』と関係があって、三つの迷宮で三つの鍵を集めることができれば神様に願いを叶えてもらえるらしいわ。 (三つの迷宮を攻略し三つの鍵を手に入れる) 結局『三つの鍵』はルオーテ達いつものクラスメイトが手に入れて、いざそれを使ってみようってことになったんだけど。 皆で職員室に集まってそれを合わせてみたら、その場が強い光に包まれて…… 「私はあなたたちに神と呼ばれる存在…この世界を創った者…あなたたちの力が知りたい…」 (終焉の理と戦闘) 「…あなたたちに敬意を表そう。そして太古に果たした約束通りあなたたちの願いを叶えよう」 私達は気が付くと校舎の外にいて……職員室からこっちに来たのはいつものクラスメイトと、元の姿に戻ったルオーテ! さらに死んだはずのヴァシュラン校長もここにいて、それに…… 「俺は…いったい…」 「お兄ちゃぁぁぁん!!」 「先生ッ!先生ッ…ダンテ先生ッ…!!」 (ナレーション)この神への願いは誰のものだったのか… (クロスティーニ学園全員の集合写真が映って終了) これで全てのクエストが終了し以降はやりこみ要素のみとなります ちなみにオーブの欠片がある祭壇には碑文が書かれており、『三つの世界の三つの石』を集めると神の力を得られるということの他にも 欠片はそれぞれその世界(光の世界・闇の世界・竜の世界)に属する者自身でないと集められないということが書いてあります これがパーネ先生達『闇の世界』の軍団が前作の事件を静観していたり、今作でも欠片を集めるのに生徒達を利用した理由のようです
https://w.atwiki.jp/storytellermirror/pages/1976.html
剣と魔法と学園モノ。2 part73-375~379 375剣と魔法と学園モノ。22021/12/09(木) 12 46 02.32ID a0QywXud0 未解決にあるPSPの『剣と魔法と学園モノ。2』を投下します 物語の本筋に関わるクエストだけを書き出しました 時に、訪れた人に多くの富と名誉を与え… 時に、訪れた人にを惑わし彷徨わせ、死に至らしめる。 人は、尊敬を畏怖を込めて、それを「迷宮」と呼んだ。 この世界には、数多くの「迷宮」が存在し、その「迷宮」に挑む者…「冒険者」は人々が最も憧れ尊敬する職業となっていた。 いつしか、冒険者を養成するための学校が作られ、多くの少年少女たちが未来の冒険者を目指して勉学に励んでいた。 そして今年もまた、冒険者を目指す若者達が、その門をくぐろうとしている。 (説明書より) (主要登場人物) 【オリーブ】……プレイヤーPT属するダンテ組のクラス委員で、図書委員でもあり学園での全てのクエストは彼女を仲介する。 【ジェラート】……隣のパーネ組のクラス委員をしている少女で、オリーブの宿敵を自認して常に対抗しては大喧嘩をしている。 【ルオーテ】……オリーブとは同郷のクラスメイトで、自分のせいで死んだ兄の夢を叶えるため最強の剣を捜し求めている。 【ダンテ先生】……オリーブやプレイヤーPTのクラスの担任となる凄腕の戦士だが、よくパーネ先生に従う動きを見せている。 【パーネ先生】……隣のクラスの担任となるセレスティア♀の先生で、専門である解呪の研究のためかこの世界の宝物に関心がある。 こんにちは、私オリーブ! 今日はバラ色の学園生活が始まる、クロスティーニ学園の入学式! すぐにクラスも決まって、同郷のルオーテとコッパそれになんか頼もしい人たちと一緒……でも担任が、あのコワ~いダンテ先生! しかも最悪なことに、すでに図書委員に決まってる私を名指しでクラス委員に指名したのよ! 私が入学前から見学を口実に何度も遊びに来てた時から、厳しく目を付けられてたんだけど……あんな奴が担任なんて、ありえない! コッパの言う通り、隣のクラスの優しいパーネ先生がよかったなあ…… (この後に学園案内クエストがあるが最低限の施設と人物の紹介くらいなもので、前作にはあったカリキュラムつまりチュートリアルはない) 【先生に一泡ふかせたい】 楽しい学園生活を送るために、私はダンテ先生をギャフンと言わせて大人しくさせようって作戦を考えたの。 まず剣術の稽古のためと言って先生を呼び出して、そこをみんなで一斉に襲い掛かって形はどうあれフルボッコにしてやろうってこと。 初日に仲良くなった頼もしいクラスメイト達も賛同してくれたわ。 (ダンテ先生と戦闘になるが絶対に勝てない) 「…戦うってことはこういうことだ。無茶をするな。迷宮のモンスターは俺ほど甘くはないんだ…」 今の私たちじゃ束になってもダンテ先生には敵わなかったけど、クラスの想いは一つになった気がしたよ。 一所懸命勉強してもっと力を付けて、これからはダンテ先生を目標にしよう! 376剣と魔法と学園モノ。22021/12/09(木) 12 46 41.48ID a0QywXud0 【モンスターの気配?】 こないだヴェーゼ教頭から、なぜか学園内にモンスターの気配がするから調査してくれって依頼があったんだ。 それで、よくいろんな依頼を受けてるうちのクラスメイトが引き受けたんだけどね。 でも調査を始めた時にはもう手遅れだったみたいで……いつの間にか学園中が虫のモンスターだらけで、私にも襲いかかってきた! その時…… 「ぐあっ…!」 間一髪、あのダンテ先生が庇ってくれた。 (グロテスクワームと戦闘) 「俺の心配してる暇があったら、ここを切り抜けることを考えろ!」 虫のモンスターは増殖し続けていて倒してもキリがなくて、私達は傷を負ったダンテ先生と一旦体育館まで強行突破した。 そこじゃ避難案内に従って他の先生と生徒達もいて、ヴェーゼ教頭はモンスターの群れには女王がいるって言ってたわ。 「女王の居場所がわかりました!どうやら、宝物庫の中にいるようです」 「宝物庫は外部から誰も侵入できないように強力な結界が張られていたはずなのですが…まぁとにかく、討伐隊を編成しましょう」 「でしたら、私に行かせてください。生徒たちには荷が重いでしょう。ダンテ先生、私と一緒に来ていただけますか?」 いくら凄腕のダンテ先生でも怪我をしているのに……パーネ先生は指名して、ダンテ先生も体を引き摺ってでも行くつもり。 「なら、せめて私も連れて行ってください!私のせいで怪我をさせて、それで自分は何もしないなんてそんなの絶対に嫌なんです!」 ジェラートとルオーテ、それに他のクラスメイトのみんなも名乗りを挙げてくれて……なんとか、宝物庫まで突破できた。 (グロテスククイーンと戦闘) 「宝物庫の扉は内側から破られていました。しかし、結界が張られるよりも前からモンスターが中にいたとは考えにくく…」 虫の女王を倒して事態は収束したけど、原因は謎のまま。 でも、それより私が気になっていたのは…… 「ダンテ先生…ちゃんと言っておかなきゃって思って…助けてくれて、ありがとうございました!」 「……傷のことは、気にすんなって言っただろ」 ダンテ先生は、少し微笑んだように見えた。 【先生の過去】 あの事件があってからダンテ先生のことが気になって仕方なかった私は、先生のあの冷たい態度には理由があると思って…… 自分で依頼を出して、いつものクラスメイトのみんなに人の記憶や思い出を見られる道具を探してくれって頼んだの。 (思念の筒を持ってきて渡す) 私はクラスメイトも誘ってドキドキしながら覗いて見たんだけど……映っていたのは、暗闇で悲痛な叫びを上げる見慣れない女の子。 「―助けて、お兄ちゃん…!?」 それくらいのことしか聞き取れないでいるうちに、気が付くと傍にダンテ先生が立っていて…すぐにバレてぶたれちゃった。 ひとしきり泣き崩れた後にクラスメイトにも連れられて、先生にも謝ったんだけど…… 「先生が本当は優しい人なんじゃないかって…そう思って…普段は冷たい人の振りをしてるだけで…何か理由があるんじゃないかって」 「俺は、お前みたいな奴は大嫌いだ。二度と俺にかまうな!」 一応は赦しをもらえたけど、あんなにはっきりと拒否されて……却って振り切れちゃった。 377剣と魔法と学園モノ。22021/12/09(木) 12 47 57.06ID a0QywXud0 【激闘!武術大会】 今までいろんな行事でジェラートたちとそのクラスとぶつかり合ってきたんだけど、今回はそのものズバリ武術大会! いつものクラスメイトに団体戦の代表をやってもらって、いざクラス対抗戦の時! (パーネ組の生徒達と戦闘になるが勝っても負けても展開は同じ) 惜しくもうちのクラスは負けちゃったんだけど、総合得点では私たちが優勢のままだったから勝ちは揺るがなかったわ。 そしたらジェラートの奴……『特定の生徒だけを選出しても本当のクラス対抗とは言えない』なんて言って、クラス全員で襲ってきたのよ! 結局乱闘が全校生徒を巻き込んで、武術大会はうやむやのまま終了。 私もジェラートもダンテ先生から大目玉を喰らったんだけど、パーネ先生の方はえらく落ち着いて私達に決着を付けるよう提案してきたの。 「この世に5つに分かれて存在する『ドラゴンオーブの欠片』、それをより多く探し出し持って来てください。構いませんね、ダンテ先生?」 えらく大人しく了承したダンテ先生は気になったけど……とにかくジェラートより先に5つの欠片がある5つの迷宮に行くわよ! (この武術大会をこなすと物語は佳境に入り他の本筋に関係しない依頼は受けられなくなる) 5つの迷宮のうち4つを廻ったけど、色々あって集めた欠片は同点のまま。 それであと一つで決着と息巻いてるとき、珍しくダンテ先生が図書室にやってきたの。 「おまえを打って、その上ひどく罵ったことがあっただろう?あれは…悪かったと思ってる。それだけだ。じゃあな」 なんだか人が変わったみたいだったけど、先生は一体どうしたんだろう? それにクラスメイト達も校門に変な格好の女の人が倒れてるのを発見してて、それを知ったヴァシュラン校長がえらく動揺してたとか。 【オーブと塔の迷宮】 私達がいつものクラスメイトたちと最後の欠片がある『終わりなき塔』に入ると、いきなりジョルジオ先生が来て止められたわ。 「待ちなさい、探索は中止よ!ヴァシュラン校長が殺されたのっ!」 魔法で強制帰還させられてから受けたヴェーゼ教頭の説明は、信じられないことばかりだった。 「宝物庫でヴァシュラン校長の遺体が見付かってから、ダンテ先生は行方不明。パーネ先生はその時に斬られて重傷を負い、治療中です」 それだけでも受け入れ難いことだったけど……その先は生徒達はおろか、他の先生達のほとんどですら知らされてないことだった。 「……ヴァシュラン校長は宝物庫に保管されていた鍵を探していました。異世界への扉を開ける鍵です。私達の今いる世界の他にも 2つの世界が存在します。世界を行き来するためには世界を繋ぐ扉を通る必要があり、その扉を開けるには鍵が必要です。 ダンテ先生はその鍵を盗んだのです。グロテスクワームの事件…あの時に盗んだのでしょう」 ダンテ先生が向かった扉の場所はさっきの終わりなき塔で、クラスメイト達はまだいるジェラート達を連れ戻すよう依頼されたんだけど…… 私はダンテ先生に特別な思いがあるから危険だって、外出自体を禁止されちゃった。 (終わりなき塔の最上階に行くとジェラート達が倒されておりルオーテも破れダンテと戦闘になる) 私は黙って待っていられなくて……何より真相が分かったから、追いかけて行ってダンテ先生とクラスメイトの戦いに割って入った。 「おかしいと思ったんです。先生があんなこと言うなんて…先生はお別れのつもりで私に謝ってくれたんですよね。もう二度とこの世界に 帰ってくることはないから…あの人と一緒に、この世界から出て行ってしまうから!ヴァシュラン校長を殺した真犯人のパーネ先生!」 「…驚きましたよ、オリーブさん。よく分かりましたね。せっかくです。見せてあげましょう、私の本当の姿を―」 姿を現したパーネ先生は、黒い翼の堕天使に変わって見せた。 「私達がこの世界に来た理由は一つ。この世界の宝であるドラゴンオーブを入手すること」 これまでの怪事件が自分達の仕業だと告白したパーネ先生は、私達を始末しようとしたわ。 でも庇ったルオーテが一撃で消し飛んで次は私…という時、ダンテ先生が懇願したおかげで攻撃は止んだ。 「まぁ、いいでしょう。もう、この世界に用はありません。そろそろ行きましょうか、ダンテ先生」 「……すまない」 ダンテ先生は一言だけ呟いてパーネ先生と光の穴に消えて……私だけが取り残されて、駆け付けた先生たちに救けられた。 378剣と魔法と学園モノ。22021/12/09(木) 12 49 19.35ID a0QywXud0 そしてあの場のクラスメイト達は一週間以上してから、保健室でようやく目を覚ましたわ……ルオーテのことはもっと驚いたけどね。 「あの黒い光を浴びる瞬間に俺の魂を俺自身の剣に移し替えたんだ。オリーブ、こいつらに持たせてやってくれないか?」 最初は幽霊か何かと思ったけど、ルオーテは最強の剣を探しているうちにこの転移の方法を発見していたんだって。 (今後は剣になったルオーテと最後まで行動を共にするが戦闘で使える訳ではない) 【裏の世界へ】 いつかクラスメイト達が救けた女の人は次元を超えて来た別世界の人で、ニーナと名乗って自分の世界を援けて欲しいと言われたわ。 それでルオーテ達が行くことになったんだけど……ダンテ先生のことが気になっていた私も一緒に行くことにしたの。 そしたら私が行くならってジェラートも来たんだけどね……他の生徒と先生達はまだ行ける状態じゃなかったし。 学園のすぐそばに次元の扉を開けてもらって中に入るとそこはある学園で、ニーナさんの妹だっていうユーノ先生って人がいたわ。 「事の始まりはまず、数ヶ月前…ディモレアっつー一人の女魔術師がこの世界を荒らしまわっててさ。ディモレアとの決着は着いた のだけど(※)、どうもディモレアは闇の軍団側の駒として監視されてたみたいでね。あたしたちの力量を知った敵軍は、 綿密な計画の下あたしたちの世界に襲いかかったの。結局、攻撃に耐えて残ったのは…ここパルタクスだけになってしまったわけよ」 パーネ先生とダンテ先生はその女帝バルバレスコ率いる闇の軍団の中でも、四天王と謂われる最強最高の幹部たちなんだって。 ひと通りの話が終わると、ユーノ先生の腹心の生徒ビットくんがなぜわざわざ命をかけてここに来たのかと問い掛けてきたわ。 「もう一度ダンテ先生に会えると思ったから。私にとってのダンテ先生は『四天王のダンテ』じゃなくて……短い間でも色々と大切な ことを教えてくれた人。もしそれがお芝居だったとしても、私達にとってダンテ先生が先生だったって事実に変わりはないんだよ」 (異世界に限ってはこの後もオリーブ及びジェラートと行動を共にするが戦闘に加わったりする訳ではない) ※ 前作『剣と魔法と学園モノ。』での話でありここはその舞台となった世界 それから……本当は闇の軍団の王子だったビットくんがユーノ先生に諭されて迷いを捨てて革めて協力してくれたり、 秘宝を揃えたパーネ先生が裏切ってモンスターに変えてしまった女帝バルバレスコを倒したり……と色々あったわ。 【人質解放】 私達はパーネ先生との決戦を前にして、闇の軍団に捕まっている捕虜と人質を解放するために海底洞窟に行ったの。 (海底洞窟の最深部で白氷の獣王と戦闘) 氷漬けになっていた人達の解呪は後から来てた先生達に任せたんだけど、その中の一人の女の子にはどこか見覚えがあったわ。 気のせいかなぁ…… 【最終決戦】 私達はいよいよ、世界の南に突如出現した―パーネ先生とダンテ先生がいる―『神の塔』に突入した……んだけど、 私はどうしても見たことがあるあの女の子が気になって、塔を上るみんなには先に行ってもらって一人で引き返したの。 そのうちみんなは最上階の玉座に着いて…… 「俺は、こいつらとは戦いたくない!」 「あなたの妹がどうなっても責任は持てませんよ…?この間もそう…わざと急所を外して、敢えて辛い言葉をかけて…あなたは 優し過ぎるのです。不安の種は、ここで断ち切らねばなりません。この子たちを殺しなさい。あなたの妹がどうなってもいいのですか?」 (ダンテと戦闘した後さらに堕天使パーネと戦闘) 追い詰められたパーネ先生は、ついにドラゴンオーブを含めた三つの石の力を使って怪物に変化していたわ。 (我を捨て神となりし者と戦闘) 私がミラノちゃん(ダンテの妹)を連れて最上階に着いた時には決着が着いていたけど、パーネ先生はなおも力を取り込もうとしてた。 そしてその場の全員を自身に取り込もうとしてダンテ先生から吸収した時、突然苦しみ出してダンテ先生の顔が浮かび上がった。 「お前ら、今だ!俺たちを斬れ!」 「そ、そんなこと、できません!」 「馬鹿野郎ッ!!いいから…やるんだ…」 ダンテ先生の言う通りみんなでこの隙に止めを刺して……ダンテ先生は、パーネ先生を道連れに霧散した。 こうして、長い戦いは終わったの。 379剣と魔法と学園モノ。22021/12/09(木) 12 54 00.89ID a0QywXud0 (数日後) 私達は異世界のユーノ先生達と王子のビットくん達に別れを告げて、ミラノちゃんを私達のクロスティーニ学園に誘った。 「…ありがとう。ねぇ、オリーブさん…お兄ちゃんは、どんな先生でしたか?」 「………とても、素敵な先生だったよ。私の大好きな先生―」 (ナレーション)オリーブとミラノは走り出す。自分たちが取り戻した『未来』に向けて― (スタッフロールの後にその場の全員の集合写真が映る) 【創造神】 クロスティーニ学園に帰ってミラノちゃんの入学手続きをして……他の先生と生徒達にも顔を見せていると、大きな変化があった。 私達が別世界に行っている間に、この世界に三つの迷宮が現れていたんだって。 なんでも『三つの世界と三つの石』と関係があって、三つの迷宮で三つの鍵を集めることができれば神様に願いを叶えてもらえるらしいわ。 (三つの迷宮を攻略し三つの鍵を手に入れる) 結局『三つの鍵』はルオーテ達いつものクラスメイトが手に入れて、いざそれを使ってみようってことになったんだけど。 皆で職員室に集まってそれを合わせてみたら、その場が強い光に包まれて…… 「私はあなたたちに神と呼ばれる存在…この世界を創った者…あなたたちの力が知りたい…」 (終焉の理と戦闘) 「…あなたたちに敬意を表そう。そして太古に果たした約束通りあなたたちの願いを叶えよう」 私達は気が付くと校舎の外にいて……職員室からこっちに来たのはいつものクラスメイトと、元の姿に戻ったルオーテ! さらに死んだはずのヴァシュラン校長もここにいて、それに…… 「俺は…いったい…」 「お兄ちゃぁぁぁん!!」 「先生ッ!先生ッ…ダンテ先生ッ…!!」 (ナレーション)この神への願いは誰のものだったのか… (クロスティーニ学園全員の集合写真が映って終了) これで全てのクエストが終了し以降はやりこみ要素のみとなります ちなみにオーブの欠片がある祭壇には碑文が書かれており、『三つの世界の三つの石』を集めると神の力を得られるということの他にも 欠片はそれぞれその世界(光の世界・闇の世界・竜の世界)に属する者自身でないと集められないということが書いてあります これがパーネ先生達『闇の世界』の軍団が前作の事件を静観していたり、今作でも欠片を集めるのに生徒達を利用した理由のようです