約 1,033,304 件
https://w.atwiki.jp/quatropiliastro/pages/98.html
聖杯戦争 万能の願望器をめぐり、選ばれたマスターとそのサーヴァントたちが最後の一人となるまで争う儀式 どうしてそんなものに自分が選ばれたのか、吉良吉影は分からなかった。 日本の東北地方、杜王町の住人である、ごく平凡なサラリーマン。 年齢33歳。 中肉中背、決して人目を引く風貌ではない。 自宅は杜王町東北部の別荘地帯にあり、結婚はしていない。 仕事は『カメユーチェーン店』の会社員で、毎日遅くとも夜8時までには帰宅する。 『心の平穏』 それこそ彼の最も重視する価値観である。 出世したい、金が欲しい、威張りたい…。勝ち負け、だの、刺激的な事件、だの、そんなのはテレビのドラマか映画の中の連中にでもやらせておけば良い、と、常々そう思っている。 ただ日々安心して過ごし、悩みもなくくつろいで熟睡できること。 それこそが、彼の求める『植物のように穏やかな人生』である。 漠然とした違和感から、自分が杜王町ではなく、見知らぬ都市で日常を送らされていたことに気がつき、そして令呪とやらが右手に宿った。 あくまでも平穏を望む吉良にとって、まさにこの聖杯戦争は『平穏』を乱す要因であった。 確かに、何でも願いを叶えられるという聖杯とやらに、興味がないと言えば嘘になる。それに願えば、自分の『性(サガ)』を許容した上で、より平穏を謳歌できるようになるかもしれない。だが、闘争とは平穏ともっともほど遠い行為でもあるのだ。 そして、吉良は聖杯を疑っていた。いや、もっと言えば、聖杯戦争そのものを疑問視してもいた。 頭に刷り込まれた筈の知識によると、サーヴァントとやらが割り当てられるはずだ。だが、彼の前にはサーヴァントどころか誰も現れなかった。 えもすれば新手のスタンド使いによる攻撃かとも思ったが、これほど大がかりにかつ無意味な芝居を打つ必要性が思い浮かばない。 自分のサガを知っている人間の仕業も思い浮かんだが、それを知っているのはこの吉良吉影ただ一人だということは確かだった。 何にしても、マスターとして覚醒した上で、彼のもとにサーヴァントが現れなかったのは事実であった。 記憶を取り戻した当日も、その翌日も、明後日も、何も変わらない日常が続く。 ただ、その日から何かが変わったのは確かだった。 まず、音が聞こえるようになった。 キシリ、キキー、という、金属の擦れるような細い音を、ふと耳にするのだ。夜中にふと目を覚ました時、壁の向こうから聞こえることがあった。浴室でシャワーを止めた瞬間、換気扇から洩れる微かな音に気づくこともあった。 錯覚かと思い耳を澄ましていると、大抵はすぐに聞こえなくなってしまう。 そんなことが二、三日に一度の頻度で起きて二週間ほど経った頃、吉良はあれと遭遇したのだった。 同僚からの飲み会を断り、そうそうと帰宅し自宅まで一人で歩いていたときの事だった。 地方都市にしても珍しく、その夜は何故か不気味なほど人通りが少なかった。 それを妙だと思いつつ、かえって人目もなく落ち着くぐらいだとと受け流し、帰路につく。 交差点で立ち止まり、目の前を車が駆け抜けた。エンジン音が遠ざかった後に、不意に背後からあの音が現れたのだ。 キキュ…… キシリ…… その響きは錯覚と決めつけるにははっきりし過ぎていた。金属が擦れるような音の発信源は、吉良に近づきも離れもせず、その場に留まっているようだった。 (まただ……何なんだ一体っ) 吉良はそのまま交差点を渡ってしまおうかとも思ったが、奇妙な音への好奇心が勝った。 そっと振り向くと、十メートルほど離れて大きな鳥籠を提げた男が立っていた。 街灯の淡い光を正面に浴びて立つ、男の身長は2メートル近くあった。黒い帽子はシルクハットに似ているが鍔がやたら大きく、端の方は少し垂れ下がっていた。 鍔の陰になって顔が見えない。黒いマントは空気を抱くように膨らみを保ち、ザラザラして見えた表面は黒い羽根をまんべんなく縫いつけているのだった。 烏の羽根だろうか。男の服は派手な赤や黄や青、緑の布きれをモザイク状に繋ぎ合わせたもので、吉良は一瞬ピエロかと思った。 白い手袋を嵌めた指は常人よりも細長い。その左手は丈一メートルを超える大型の鳥籠を吊っている。銅か錆びた鉄か、暗い茶色の格子は頑丈そうだ。 キシリ、キキ、という金属の細い軋みは、鳥籠が揺れる際に吊り手とのジョイント部が擦れる音だった。 その猿でも飼えそうな鳥籠の中に、一人の少年が閉じ込められていた。小学校高学年か中学生だろう。白いタオル地のパジャマに素足だ。 吉良は目を見開いた。それは男に驚いたこともあるが、何よりその膝を抱えた少年の指は数が足りなかったからだ。 右手の薬指と小指、左手の人差し指が付け根からない。元々ではなく、断面には血がこびりついていた。改めて見ると足の指も五本ほどしか残っていない。 少年の顔は青白く、瞬きしない瞳は虚ろに濁っていた。どうして閉じ込められているか、鳥籠の中で何を思うのか、気になった 少年の目はまっすぐ吉良の方を向いていた。 男の右手は、大きな剪定鋏を握っていた。柄の間にバネの入った全金属製で、半円を描く切り刃とその受け刃は十五センチほどの長さがあった。良く手入れされた刃は街灯の光を鋭く反射している。 男の右手が、動き出した。柄を握る力が緩められ、ショキ、と、鋏が開いた。僅かな欠けもない、輝く刃。 男は左腕を動かし、鳥籠を自分の目の前に差し上げた。マントが揺れた。右手の剪定鋏を鳥籠に近づける。半ば開いた刃先を中の少年に向けた。少年の、左手の辺りに。 少年が虚ろな表情のまま、左手を開いて格子の隙間から指を出した。人差し指のない四本の指を。 吉良は、目を逸らすことが出来なかった。 男が、剪定鋏を丁寧に動かして、少年の左手中指を、根元から、切断した。鳥肌が立つような、骨の切れる嫌な音が響いた。 落ちた指が地面にぶつかる前に、剪定鋏を持った男の右手が受け止めていた。他の指もそうやって切られたのだろう、切断面から鮮血がドロリと溢れ出す。鳥籠の少年は声を洩らすこともなく、青白い顔を少しずつ、スローモーションのように苦悶へと歪めていった。濁った瞳で吉良を見据えながら。 男が、摘まんだ少年の指を自分の顔に近づけた。大きな帽子が上を向き、街灯の光が差し込んで男の顔が見えた。 顔の上半分は金属の仮面で覆われていた。凹凸は殆どなく、両目の部分に丸い穴が二つ開いているだけだ。 下半分……男の露出した生身部分はそこだけだったが、細く尖った顎は極端に長く、薄い唇は両端が吊り上がって大きなV字を作っていた。人間離れした顔立ちだった。 剪定鋏と少年の指を持った右手を顔の上に捧げ、男は指を離した。開いた口の中に少年の中指が落ちた。 コリ、コリリ、ゴリ、グジ、と、顎の動きに合わせて不気味な音が続いた。男は、少年の指を食べているのだった。 動作の段階でまさかと予想してはいたが、吉良は身震いした。 狂っている。自分が言うのもなんだが、と吉良は思った。 指を食べ終えた男が、吉良と正面に向き直った。仮面は鍔に隠れたが、吉良は男が自分を見つめているような気がした。 鳥籠の少年も無表情に戻っていた。血の流れる切断面を押さえながらも少年は膝を抱えた。少年は黙っていた。助けを諦めているのかも知れない。 「……なんだ、お前は」 吉良は問いかけた。同時に、彼の体から半身とも言うべきスタンドが現れる。しかし、それは無駄に終わった。 鳥籠と男が、唐突に消えた。そこには街灯に照らされた暗い地面だけが残っていた。 「……何だったんだ」 ツゥー、と額から冷や汗を流れる。 明らかにあれは、普通のものではなかった。日常の、平穏の、そして正気の外にあるものだ。 吉良はしばらく立ち尽くしていたが、ふと信号が青になっていることに気がつき、あわてて交差点をわたった。 なぜだか無性に、家に帰りたかった。 気がついていないのかそれともあえて気づかないふりをしているのか。 あの男の吉良への視線は、吉良が『彼女』へと向けるものと同一のものだった。 結論から言えば、あの鳥籠の男ーーバーサーカーは吉良のサーヴァントだ。 吉良自身は知らぬことだが、彼はこの数日間、確かに吉良の側に居た。 そして、今も背後からじっとついてきていることに、吉良は気づけなかった。 【クラス】 バーサーカー 【真名】 指食い@指喰いと腐れ風神 【属性】 混沌・狂 【パラメーター】 筋力B 敏捷B 耐久B 魔力C 幸運C 宝具C+ 【クラススキル】 狂化 B 全パラメーターを1ランクアップさせる代わりに言語能力及び理性の大半は失われている しかしバーサーカーは、マスターの『手』に触れようとした相手を優先的に襲う 【保有スキル】 気配遮断(偽) A バーサーカーは存在の次元がズレているため、実態化を保った上で見える時と見えないとき、物理的に関われる時と関われない時がある 怪物としての本能か、バーサーカーは理性を失った状態でもある程度は自分の意思で姿を消しているようだ 戦闘続行 A 往生際が悪い。 瀕死の傷でも戦闘を可能とし、決定的な致命傷を受けない限り生き延びる。 単独行動(偽) A 『鳥籠』がその役割を果たしている時、バーサーカーはマスター不在でも最大20日間行動できる。 【宝具】 『指切り鋏』 ランク D 種別 対人宝具 レンジ - 最大補足 20 バーサーカーの所持する剪定鋏。その刃はよく手入れされていて、鋭く肉を断つ。 『鳥籠』 ランク D+ 種別 対人宝具 レンジ - 最大補足 1 バーサーカーが持ち歩いている、丈一メートルを超える大型の鳥籠 バーサーカーは獲物として選んだ人間をこの鳥籠に閉じ込め、一本ずつ指を切りとり、食べる。 籠の中に入れられた人間は心身の活動が低下し、指を切られても血がでなくなる。 1日に1本、鳥籠に入れられた人間の指を食べることで、バーサーカーはマスター不在でも現界を維持できるだけの魔力を補充できる 因みに、籠の出口は約三十センチ四方しかない。どう考えても人間を籠から出すには無理のある構造をしているが、バーサーカーにとってはどうでもいいことなのだろう 【weapon】 『指切り鋏』 『少年』 吉良に姿を表す前にバーサーカーに目をつけられた不運なNPC。指は残り十三本 【サーヴァントとしての願い】 マスターの指を食いたい。 【人物背景】 『指喰い』と呼ばれる怪人。 いつから存在するのか定かではなく、最も古い登場記録は十六世紀のヨーロッパ。 日本での目撃例は明治二十四年からで、開国と同時に西洋人と一緒に渡ってきたらしい。 【名前】 吉良吉影@ジョジョの奇妙な冒険 【マスターとしての願い】 植物のような平穏な生活 【能力・技能】 いわゆる超能力者、スタンド使い。 【weapon】 スタンド能力、「キラークイーン」 【破壊力 - A / スピード - B / 射程距離 - D / 持続力 - B / 精密動作性 - B / 成長性 - A】 ・「第一の爆弾」 キラークイーンの指先で触れた物質や生物を爆弾に変化させる。人差し指の第一関節にスイッチがあり、これを押すことで爆弾に変えたモノは爆発する。 あるいは、スイッチに関係なく他の物体に接触した途端に即爆発する、という設定も可能。 前者はスイッチを押さない限り何をしても爆発せず、後者はスイッチ要らずだがこちらの任意では爆破できない(爆発の条件は接触のみでスイッチを押しても爆発しない)ため誤爆などのリスクがあり一長一短。 また、爆発の種類も「爆弾に変えたモノ自体が爆発し跡形も残らない」「爆弾に触れた対象が爆発し爆弾に変えたモノ自体は残る(ただし一度爆発した時点で爆弾ではなくなる?)」の二種類がある。 これらの性質は対象を爆弾に変えた後には変更できず、一度にひとつのものしか爆弾にすることはできない。 ・「第二の爆弾『シアー・ハート・アタック』」 キラークイーンの左手の甲から射出される爆弾戦車。自動操縦で敵を追尾し、爆破する。 爆炎を放つ、あるいは接触した相手を爆破する、という方法で攻撃を行うため、爆発してもシアーハートアタックが消滅することはなく、残った敵を追い続ける。 さらに非常に頑丈で、パワーも強い。 だが自動操縦であるため単純な行動しかできず、敵を感知する方法も視覚などではなく周囲の熱を感知して温度の高い物体の方へ向かう、というものであるため人間よりも温度の高い物体があるとそちらへ向かってしまう。 また、あくまでもキラークイーンの左手の一部であるため、ダメージや細工をされると吉良の左手にフィードバックする。 第三の爆弾については参加時期的に持っていない。 【人物背景】 S市杜王町に住まう殺人鬼。 女性の綺麗な手首を偏愛しており、自らの嗜好に合う手首を見つけると女性を殺害し、切り取り「恋人」として持ち歩く異常性癖を持つ。 表向きは誰に対しても物腰柔らかで警戒心を与えない、という態度を装っているが、本質的にはプライドが高い。 知能や才能も高く、それに対して自信を持っているが、「平穏な暮らし」のために隠している。
https://w.atwiki.jp/jojo-ls/pages/67.html
シールドあっても体力半分以下ならサーモで見えるのか…初めて知った -- (名無し) 2021-08-24 08 24 27 負傷者の熱感知が強すぎる、間違いなく全パッシブスキル中最強 -- (名無しさん) 2021-10-01 22 23 38 検証動画でサーモはシールド込みで半分以下の場合に発動することが証明されてましたよ。 あと、設置の方の第一の爆弾は中心部が600ダメで外周部が400ダメと、ダメージ分けがされてるみたいです。 -- (名無しさん) 2021-10-20 22 30 38 ↑情報提供感謝です。検証動画確認しました。 いつの間にか負傷者の熱感知の説明文書き換わってましたね… 更新履歴に書いてないので気づきませんでした 誰でも編集可能な分、誤情報が入っちゃうのは怖いですね 今度編集ルール明確化しますね -- (編集メンバーN) 2021-10-21 08 05 12 シアハの威力100ぐらいなら下げていいから三発投げさせてくれ…終盤の決定力ないんだから -- (名無しさん) 2022-03-08 17 06 24 いうて決定力の少ないキャラ吉良だけじゃないしな… -- (名無しさん) 2022-03-11 04 44 07 シアハを対処出来るキャラは簡単に対処出来る反面、対処出来ないキャラは運が大分絡むから難しいところではあるかな…。決定力補うなら通常火力をちょっとだけ伸ばすとかの方がバランスいいのかもしれない。 -- (名無しさん) 2022-03-12 01 58 52 キラは唯一チップなしで無限回ウルトが使えるキャラ、シアハはその補助に過ぎない そのくらいキラ上級者の爆弾化は強い -- (名無しさん) 2022-03-23 07 57 16 爆弾化は上手い人が使うとマジで強いよね。序盤のダービーの刺客に打って視線誘導とかもしてくるし -- (名無しさん) 2022-03-24 19 07 40 吉良はスキルが強いから総合的に見たら決定力が低いわけではない。無駄に最後まで生き残って終盤の決定力がマジでないリゾットよりは百倍マシ。 -- (名無しさん) 2022-03-24 19 12 00 まず、爆弾化の決定力が凄まじかったから第一の爆弾の射程減少のナーフをされたのに…決定力が少ないとはいったい -- (名無しさん) 2022-03-25 13 28 29 ↑弱体化される前の第一の爆弾なら刂ゾットのウルトより間違いなく強い。 というか、今回弱体化された第一の爆弾でも近接型の吉良が使う分には下手なウルトより決定力ある。 それに比べて刂ゾットのウルトは終わってる、メタリカするために近づいて、ダメージ与えきるのに爆弾化の3倍以上の時間がかかって、わざわざ近づいたのに遠距離型だからまた離れて、メタリカで倒しきれなかったらまたメタリカ付与するために近づく(or奇襲寄りの性能である射撃を警戒が強くなってる敵に当てなきゃいけない)。 -- (名無しさん) 2022-03-25 13 54 50 なんで壁抜きや、露伴の罠が修正されたのに、キラの床抜き爆弾は修正されないん? -- (名無しさん) 2022-03-29 08 29 15 ↑分からん。 正直、爆弾化の射程は短くせず壁抜け修正する感じに弱体化してほしかったわ。吉良は強いって言っても使う人が使えば強い類いのキャラなんだから、バグ技の修正以外は弱体化せんでよかったよ。 -- (名無しさん) 2022-05-06 02 47 07 ミス 壁抜け×→床抜き爆弾○ -- (修正) 2022-05-06 02 48 20 パッシブと通常攻撃の射程だけで上級者キル量産するのヤバすぎ -- (名無しさん) 2022-07-27 15 33 47 爆抜きは本来出来るべきキャラじゃないし消されても文句無いけど それなら代わりにダウン中の敵や死体、遠隔スタンドなんかにも設置出来るようにして欲しい -- (名無しさん) 2022-08-30 05 37 31 いまだに爆抜き修正されないの謎ですね -- (名無しさん) 2022-08-30 21 52 20 吉良って毎シーズン使用率高いよな -- (名無しさん) 2022-09-03 07 20 53 ウェザー実装で吉良は使う価値無し -- (ーんを湯ムユ) 2022-09-09 09 28 00 爆抜きに関してだけど、たぶん設置型爆弾の有効範囲が床上に届いちゃうから修正出来ないんじゃあないかね これを修正すると設置型爆弾の有効範囲が悲しいことになるからお触りを短くしてお茶濁ししたんやろう -- (名無しさん) 2022-09-16 12 30 51 設置した爆弾の周辺から感知した敵に向かって複数本レイを飛ばして、そのうち一本でも地形に全く触れていないものがあれば起爆できる...みたいな仕組みにすれば天井抜き修正できないかな ラスサバって確かUnrealEngineだったよね? -- (名無しさん) 2022-09-29 11 31 18 流石にプロだからそういうのは試してるんじゃない?それやると何かしらバグ発生するとか -- (名無しさん) 2022-09-29 17 20 44 流石にプロだから直せるけどあえて直してないと考えるべきでは… -- (名無しさん) 2022-09-29 17 39 31 ガード 遠隔 スタンでジャンケン方式になってると思うから遠隔スタンドの爆弾化は無理じゃないかな -- (名無しさん) 2022-10-01 09 33 18 貫通はバグじゃなく仕様なんじゃないの ヤドクガエルやロードローラーの効果も壁越しに伝わるし -- (名無しさん) 2022-10-08 07 53 12 だろうね、天井まるごと爆弾化してるってことなんでしょ。露伴のは触れる触れないじゃなくて見る見ないだから、見えてないのにスタンするのはおかしいし -- (名無しさん) 2022-10-10 10 40 46 その割には公式twitterのラスサバ攻略メモで紹介しないんよね グレーゾーンって感じ -- (名無しさん) 2022-10-10 10 58 04 壁抜き修正されたんですが 不具合修正される仕様って何だよ 何かしらのバグって何だよ あえて直してないって何だよ -- (名無しさん) 2022-12-17 17 09 29 あえて直してなかった、っていう意見で正解だぞ 以前から正路Pと直接話した人が「爆抜きは認識されてる」みたいなことTwitterで言ってたし配信で明らかに以前から知ってる口ぶりだったり 今回のシアハ強化も「この不具合の修正によって吉良が弱体化しちゃうので」だったしな なお露伴も巻き添えを食らった模様 -- (名無しさん) 2022-12-17 21 38 10 そもそもラスサバ攻略メモとかいうコーナーがある時点で 何というかラスサバ関連のツイートを巡回する担当者がいるわけよ Twitterで話題になってるバグ技を運営が認識してないってことは基本無い -- (名無しさん) 2022-12-17 21 42 18 シアハと踏み爆弾火力800は壊れる?妥当? -- (名無しさん) 2023-03-18 23 14 38 研究が進んできたおかげで対アナスイは運と実力のどちらかがあれば割と何とかなるようになってきた むしろキャラ相性がアナスイと丸被りしてるせいで対面有利なキャラが減り不利なキャラが増えてることを心配したほうがいい アナスイに強く吉良に弱いキャラって億泰とディアボロくらいしかいなさそう -- (名無しさん) 2023-03-25 12 18 33 吉良にとって相性のいい相手、悪い相手を教えてください -- (名無しさん) 2023-05-04 14 41 29 射程はウェザーアナスイと同等になったのかな これで自分の間合いを維持しつつ相手がゴリ押しで近づいてきたら爆弾化という動きがちゃんとできるようになった 農場以外なら6太郎に対する新たな脅威となってくれそう -- (名無しさん) 2023-06-08 06 01 11 対吉良だとシアハ回避する方法限られるよね。 -- (名無しさん) 2023-06-18 20 29 18 吉良同士ってこと? 基本シアハ後出しした方の勝ちだよ -- (名無しさん) 2023-06-19 00 29 05 でも結局、両方消耗するよね。そして屋根から見ている プレイヤーがにやけていると。ムカツく。まじでムカつく。 -- (名無しさん) 2023-06-22 21 57 01 爆弾2個は露伴みたいに設置したい! -- (イケメンはこのDIOだ!!) 2023-07-24 16 52 07 たまに階段に設置した爆弾が発動しても敵にヒットしてない場面を見かけるんですが、階段の爆弾ってどこに設置するのが当たりやすいんですかね? -- (名無しさん) 2023-09-03 00 49 03 階段を降りたすぐの辺りに置くと、相手が登ってくるときに90゜曲がるわけだから起爆地点から離れる距離が減って当たりやすくなる…はず -- (名無しさん) 2023-09-10 11 01 01 前提として吉良の設置爆弾はまっすぐ走り抜けると爆発が当たらない(康一除く) なので上の人が言うように爆発半径のうちに曲がり角が含まれるように置くとほぼ確実に当たる ただし相手が『カチリ』に反応して咄嗟に引き返したり窓を抜けたりすると追撃に失敗する場合があるので、自分がいるフロアでスタンを晒してもらえるように階段の中腹あたりに置くとベネかなと思ってます -- (名無しさん) 2023-09-14 02 36 29 爆弾を自分で点火したい人って少数派なのだろうか。 -- (名無しさん) 2023-10-16 23 00 43 原作では自由に爆破できたしわかる。 -- (名無しさん) 2023-10-17 16 14 32 シアハは弱いけどパンチの性能が高いから強化しにくいキャラ -- (名無しさん) 2023-11-27 21 57 21 シアハは追跡爆弾として使うと信用ならないけど直接ぶつける投擲武器と考えるとめちゃくちゃ強いよ アヴドゥルの参戦でシアハが死んだと嘆いてた人多いけど吉良アヴドゥルとか余裕で吉良有利(まぁ多分アプデでひっくり返るけど) -- (名無しさん) 2023-11-28 00 21 26 アヴと川尻との相性が最悪すぎる -- (名無しさん) 2023-12-07 22 06 34 シアハ爆発したら終わりじゃなくて1分間消えないようにして11秒毎に爆発するとかでよくね? すぐ環境的に使い物にならなくなるし -- (名無しさん) 2023-12-08 18 24 57 アヴドゥル、フーゴ、川尻と壁抜きっていうんですかね、炎上、毒、爆風で上階攻撃したり外から建物の内部攻撃出来るので、吉良の設置爆弾も壁中させて欲しいです。その際ダメージ半減以下になった状態でなら許される気がしています。 -- (名無しさん) 2024-01-03 17 00 14 正直、爆抜きだけは四部ボスの特権として修正しなくてよかったのではないかと思ってた。それで吉良が少しでも強くなるのなら普通に許されると思う。 -- (名無しさん) 2024-01-04 08 28 25 吉良は普通にパンチの性能が高いからなぁ 下手に爆弾が強くなるかわりにパンチが弱くなるくらいなら今のままで良いかな シアハくんはまぁうん解放レベル3でも良くないかなとは思う -- (名無しさん) 2024-01-08 17 48 18 長射程キャラや中距離ウェポン持ちが増えたしお触りの射程伸ばすくらいはしてもいいと思う シアハはポンコツな上に重いし爆抜きも消されたし -- (名無しさん) 2024-01-30 01 17 27 シアハはホント1発目はレベル3解放が妥当だなって感じがします。 アナスイにカイロマップのトラックに登られたんですけど、そのトラックさえ乗り越えられないですもん。 追跡性能が原作程の脅威になって無いです。 威力半減爆抜きとシアハの開放緩和or追跡性能上昇きて欲しいですね。 -- (名無しさん) 2024-02-12 00 38 11 シアハ3回でよくね?ポンコツだしダメ低いし -- (名無しさん) 2024-02-26 19 47 29 うん。いいと思う。1発目がレベル3開放でも構わないし、対面にシアハ3発抱えた吉良がいても正直そんなに脅威ではないとすら思う。 -- (名無しさん) 2024-02-27 13 54 05 シアハはダウンしても消えないようにして欲しいかな あと第一の爆弾が走り抜けられるのも勘弁して欲しい 起爆を早めてくれ -- (名無しさん) 2024-03-03 23 35 24 シアハのダウン時不消滅、起爆速度上昇賛成ですね。シアハ性能向上やレベル調整より恩恵ありそうな気がします -- (名無しさん) 2024-03-12 00 40 55 ラッシュめちゃ強いスキルまぁ強いウルト強いパッシブ強いと総合的に見ればゲーム中屈指のハイスタンダードキャラなんでパワーの面ではこれ以上望むべくもないかなー。成績も悪くないし 欲を言うなら爆抜き消した対価として調整目的じゃない原作再現や遊べる要素が欲しい 死体やダウン中の敵を爆弾化出来る(蘇生や死体用スキル使おうとすると起爆するけど急いで離れれば避けられる。ダウン中の相手は無傷だが死体スキルの残数は消失) アイテムを爆弾化出来る(これは取ると回避不可。1000ダメージ+アイテム効果消失) みたいなのください撹乱でしょ -- (名無しさん) 2024-03-13 22 30 34 ダウンした敵を爆弾化は空気弾やガオンみたいなペア戦クソゲーができそうなのでNG 空気弾のあれが許されるなら爆抜きは削除しなくてもよかったのでは -- (名無しさん) 2024-03-14 22 27 21 それこそガオン誘拐が許されるならそれくらいさせてくれても良くねって感覚で書いた 爆抜きは楽しくはあったけど吉良っぽいかと言われるとあんまりだった(というかまさに空気弾でやれって思ってた)から初期吉良らしく設置で遊ばせて欲しいんよな -- (名無しさん) 2024-03-14 23 49 14 アイテム爆弾化はマジで必要 真下の地面に設置すれば事足りる場合もあるけど農場だと走り抜けられちゃうし -- (名無しさん) 2024-03-15 17 18 02 吉良の性格的にも、お触り的にもリゾットみたいに足音小さくなってもいい気がする -- (名無しさん) 2024-03-16 12 26 53 変態サラリーマンと暗チのリーダーの運動能力が同じはシュールで草 -- (名無しさん) 2024-03-16 22 36 16 原作設定に反して殴り合いが強すぎるので運動不足を感じる吉良吉影(33)には移動速度の下方修正を与えても良いかもしれない 無論上にあるような何かしらの強化とトレードだが -- (名無しさん) 2024-03-21 23 34 14 シアハ発動中に左腕切り落とせるようにしてくれないかな。3フリーズとかウイルス解除できる代わりに体力に500ダメージとかで。実用性は低そうだけど。 -- (名無しさん) 2024-04-04 18 50 26 シアハくんは刺さらない場面が多いし何かしらのアッパーが欲しいところではある 制限時間無くして爆発が当たるまでトライし続けるとかあっても良いのでは -- (名無しさん) 2024-04-05 00 06 34 ダウンしても消えないようにしろ定期 -- (名無しさん) 2024-04-05 22 27 55 シアハは当たるまで追尾でよかっろとは思う、火力高くないし -- (名無しさん) 2024-04-06 19 39 51 アバッキオというイタリアギャングが新たに参戦して更に穏やかな一日を過ごすことができなくなった吉良吉影。 第一の爆弾はもちろん、無敵のシアーハートアタックさえ、リプレイされたムーディブルースを探知するせいで最終盤面まで隠れ切ってないと厳しい。 しかし、索敵能力もまた高いアバッキオ。設置した爆弾もお構い無しに家に上がり込み位置を特定、火力アップのオートパンチが襲ってくる。 -- (名無しさん) 2024-06-08 09 37 05 射程同じなのにあっちはバカスカ当ててくるから対アバッキオがしんどすぎる -- (名無しさん) 2024-06-14 21 19 35 なお来シーズンはウェザーの射程が戻る模様 -- (名無しさん) 2024-07-14 21 57 52 そんな、今回のアプデでも吉良吉影には何もないなんて。そしてウェザーの射程が戻る。 もう熟睡できる日は2度と彼に訪れることはないと言うのか。 -- (名無しさん) 2024-07-14 22 30 42 なんで今シーズンDIOより成績が良かったキャラに強化が入ると思ってるんだ? -- (名無しさん) 2024-07-15 15 29 59 体感的にもそんなに吉良吉影多いイメージなかった今シーズンで上位出会ったことに驚きがありました。 むしろ、現在の環境における吉良吉影のベストプラクティスをこそ、ここで議論したく思います -- (名無しさん) 2024-07-15 19 13 29 一応社会人だからチャット時のセリフ礼儀しっかりしてるの好き -- (名無しさん) 2024-07-20 22 46 59 足を引っ張るんじゃないぞ(よろしく)とかいう某帝王さんにも見習ってほしい -- (名無しさん) 2024-07-21 11 02 22 ヤミーが配信で「野良吉良は間違いない」って言ってからペア戦吉良が爆増した印象 -- (名無しさん) 2024-07-21 17 29 00 あきちゃんのティア表のやつ? -- (名無しさん) 2024-07-21 19 29 32 もー、アバッキオにレコーディングされてむちゃくちゃ粘着されてシアハで逃げる羽目になってしまったのが辛い。 農場のアバッキオ対面キツイ。やはり追ってきてるのが分かったらシアハアンド起爆で迎え打つ覚悟をこっちも決めないといけないですなぁ。 -- (名無しさん) 2024-07-28 23 59 37 一応レコーディングに硬直あるし、階段下から調子に乗って爆弾バカスカ踏んでくるアバッキオに逆に殴り込みに行くみたいなことできないかな まぁ向こうの正確な位置が分からないと殴り負ける可能性あるし、対策の対策するなら爆弾踏んでから当たる前に遠隔即解除でフェイントみたいな事も出来るし厳しいか -- (名無しさん) 2024-08-14 15 06 31 シアハくん殺人ウイルスもフィードバックできるの初めて知った 命令とか重さはともかく多分絶対壊れないシアハがウイルスを貫通させるのあんまりイメージないな(シンプルにシアハに追われてる時一発分感染させたところで…ってのもあるけど) -- (名無しさん) 2024-09-20 07 27 19
https://w.atwiki.jp/z-oni/pages/22.html
地獄に再現された沖木島の一角に、1人の男が立っている。 ここで行われる絶望鬼ごっこのルールに当てはめるなら、親にしか見えない男だ。 しかし実際は違う。 彼は鬼だ、人を殺さずには居られない殺人鬼だ。 そしてこの絶望鬼ごっこでも鬼の役でここにいる。 そんな彼の名は、吉良吉影。 「ふむ、闘争は嫌いだがさすがに今回ばかりは積極的にいかせてもらおう」 吉良は思った。 この絶望鬼ごっこ、何の目的で行われているのかは知らないが生き返ることが出来るのなら付き合うのもやぶさかではない。 美しい手に出会えないかもしれないが、それはここでは我慢しよう。 だが積極的に殺して回るつもりはない。そんなものは他の鬼に任せておけばいい。 他は知らないが、私は肉体的には普通の人間だ。銃の一発で死んでしまう。 ならばどうするか。親の振りをすればいい。 私の外見は知っている人間以外が見ればどう見ても普通の人間だ。 まさか私を鬼だと思う奴など知り合いでもない限り居はしない。 親の振りをして子を主催者本部に連れていくも良し。 キラークイーンで跡形もなく消しとばすも良し、だ。 「さて、まずは子か親を探すとするか」 そして吉良は一歩歩き出す。 己の望む平穏の為、己の身勝手な欲望の為。 【???/深夜】 【吉良吉影@ジョジョの奇妙な冒険】 [役]:鬼 [状態]:健康、姿は川尻浩作 [装備]:ー [道具]:四次元っぽい紙袋、不明支給品3つ [思考・行動] 基本方針:親の振りをしながら鬼以外を始末する 1:まずは子か親を探す 『人物解説』 漫画『ジョジョの奇妙な冒険』第4部ラスボスのスタンド使い。 一見すると普通のサラリーマンにしか見えないが、実際は人を殺さずにはいられない殺人鬼。 手の美しい女性ばかりを狙い15年間で多くの人間を手にかけ、必要とあらば男性も殺してきた。 性格は、激しい喜びも深い絶望もない、平穏で波のない「植物の心のような生活」を幸福とする。 そのため戦いを嫌い、なるべく避けるように立ち回る傾向にある。日常生活でも目立たないように過ごしてきた。 ただし能力は高く、大抵の事はそつなくこなせる。
https://w.atwiki.jp/reisz/pages/74.html
吉良吉影は静かにFMがしたい
https://w.atwiki.jp/jojobr2/pages/181.html
ここに吉良吉影という男がいる。 男の外見は生まれ持ったそれと大きく異なっているが、それでもそれなりに端正な顔立ちだ。 普通に生きていれば、そこそこ女っ気のある人生を送れていたかもしれない。 もっとも、吉良吉影は『平穏』に執着しているため、彼の人生はほとんどが普通であったと言えるだろう。 例外を挙げるのなら、彼の『性癖』と『悪癖』の二つだ。 前者は、他人の手首に異様な執着心を見せること。 これだけならば、さほど問題ではないのかもしれない。 厄介なのは後者で、『爪の伸びが早い時期には殺人衝動を抑えることができなくなる』というものだ。 これのせいで、多少のリスクが存在すると理解していながらも手の美しい女性の殺害を敢行してしまったこともある。 そしてある時ついつい欲望のままにカップルを爆殺してしまい、東方仗助達に痛い目に遭わされることとなったのだ。 そして、その忌々しい仗助の仲間である空条承太郎という男が、吉良の目の前に腰掛けている。 「ふむ……やはり普段のコーヒー豆でないと落ち着かないな」 テーブルを挟んだ向こう側、そこで宿敵が睨みを利かせているというのに、吉良吉影は特に怯える様子もなかった。 先程入れたコーヒーを極々普通に飲み、そして若干の不満を漏らす。 ここが殺し合いの場であることを除けば、さほどおかしくもない光景だろう。 「それで、いつまでこうしているつもりだ?」 いや――殺し合いの場ということを考えても、やはりそれほどおかしな光景ではないのかもしれない。 殺し合いの開始直後と打って変わって、吉良は心に余裕がある。 コーヒーブレイクを取った所で何の不利益にもならないことをよく分かっている。 廊下はそれなりに足音が響くため、奇襲はまず喰らわないだろう。 仮に庭から来る襲撃者がいたとしても、承太郎が時を止めて対処する。 攻撃されたのが自分なら見捨てる可能性があるが、そこはきちんと考えており、窓の側には承太郎を座らせてある。 襲われるのならまず間違いなく承太郎からだ。 その承太郎からもそれなりの距離を取っているので、不意打ちで時を止められた所で一方的に敗北をする心配はない。 「……まずはこいつを調べる。上手く使えば人探しに役立つ可能性が高い」 やれやれと肩をすぼめ、吉良は再びコーヒーを啜る。 吉良によって承太郎に与えられた選択肢は『吉良と戦う』と『吉良と組んでこの場に残る』の2つだけ。 そのどちらをするにしても支給品のことを把握しているに越したことはないという理由で、先程から承太郎は携帯電話を調べている。 それを見て、吉良は勝利を確信した。 本当に自分と戦う気なら、先程激情に任せて攻撃するべきだったのだ。 そうしていれば、無傷とはいかなくとも承太郎が勝ち残っていた可能性は高い。 だが今はどうだ? 吉良はコーヒーを淹れた帰りに承太郎から程良く離れた位置をキープし、そのついでに“罠”も仕掛けた。 今の吉良には、承太郎に負ける理由が何ひとつない。 (承太郎……馬鹿な男だ。下手に迷い、決断を先送りし、コーヒーを淹れに行くという隙だらけの私を攻撃しなかった…… 私を始末して娘を探しに行く気なら、おそらくあれが最後のチャンスだったというのに) 内心承太郎を嘲りながら、吉良は優雅にコーヒーを飲み干す。 慣れてしまえばこの豆も存外悪くはない。 おかわりをしたいところだが、先程と違いリビングの外で承太郎に攻撃されたら為す術がないのが現状だ。 爆弾に変えた角砂糖は現在、自分の足の横にある。 台所で取り出して手に握り込んでおき、座る際さりげなくテーブルの下に滑り込ませた。 和風の低いテーブルなため、少し姿勢を低くした程度では見つかるまい。 ここで承太郎と戦闘になった場合、コーヒーカップ横に置いた複数の角砂糖を握り後方へと移動する。 勝負を決める一撃を叩き込むのは不可能と分かる距離だとしても、それらを一斉に投げられたら時を止めて何とかしようとするはずだ。 その場を引けば射程距離からより一層遠ざかることとなるので、おそらく承太郎は時を止めたら攻撃に転じる。 ――爆弾に変えた角砂糖の付近を通って、だ。 直線距離を来ない理由は何もない。まず間違いなくテーブルの上を駆けてくる。 よほど長時間時を止めていられない限り、角砂糖の辺りで時は動き出すだろう。 勿論、時が動いたらその角砂糖を即爆破だ。 それで即死するとは思えないが、机を吹き飛ばしその破片で奇襲をかけることはできる。 自身にも被害は及ぶだろうが、この攻撃方法なら時止め解除時に承太郎がどこにいようと問題ないのだ。 その破片を喰らおうが防ごうが隙が生じてくれるので、そこを叩くッ! ……もっとも、承太郎が素直にここに留まってくれるのならこちらも無傷で万々歳となるわけだが。 「……まったく、本来なら紅茶な気分だというのに、そういう時に限ってコーヒー豆しか置いていないとは」 どうやら着実に近付いている平穏に少しばかり浮かれてしまっているようだ。 ついついどうでもいい独り言を漏らしてしまう。 勿論、くだらないストレスで胃を痛める気などないので、家主がコーヒー派などという些事にいちいち苛立ちなどしない。 人様の趣味如きにわざわざ介入しようとする方がおかしいとさえ思っている。 紅茶が置いていないならいないで普通に美味しくコーヒーを飲むだけの話だ。 「しかしまあ、出掛けることも出来ず一日中家にいてもいいというのも暇なものだな」 承太郎が吉良の暢気な伸びに若干反応する。 それを見て吉良はにやりと笑みを浮かべ、「別に貴様が仕掛けないのなら私も襲う気はないが?」と挑発とも取れる言葉を述べた。 勿論、空条承太郎という男がこの程度の安い挑発に乗る男ではないと分かった上での発言である。 「それを思うと、仕事というのは素晴らしいと思わないか? 問題も起こしたり、出世欲を出し上司にヘーコラするのに時間を割く愚か者は別だろうが、『普通』に決められた時間通り仕事をしてさえいれば適度な時間を潰しながら給料を得ることが出来る」 言いながら、この顔の本来の持ち主を思い出した。 出世をしたかったようだが、吉良にはやはりあの感性は理解できない。 上司に気に入られることに時間を費やし、そして気に入られて出世した後は大金と引き換えに今の自分が味わっているような退屈を味わう。 大きな苦痛は存在するのに大した喜びも存在しない。 吉良にとってまったく理解のできない世界だ。 「ピーチクパーチクやかましいぜ……」 承太郎が改めて吉良を睨みつける。 先程までのチラチラとした牽制ではなく、真正面からしっかりと。 勿論、ただ黙れと言いたいわけではないだろう。 わざわざ口を開いたという事は、何か言いたい事があるはずだ。 この状況で改まって言うことなど、当然ながらひとつしかない。 そう考え姿勢を正す。 勿論、戦闘になった際すぐさま行動に移せるような姿勢に。 「それで? ……調べ物は終わったのか、承太郎?」 真剣な顔つきで、吉良が承太郎に問いかける。 吉良としても、結論を出してくれた方が有難い。 改めて同盟を組むと言われたら、せいぜい次の放送まで裏切りを警戒しているだけでいい。 わざわざ2時間待ってから裏切るなどというような回りくどい真似はしないだろう。 だが、このままどっちつかずでいられてしまうと延々警戒態勢を取らなければいけない。 罠を仕掛け終えてのんびりしていられるとは言え、それはあくまでその場に座っている場合の話。 立ち上がる際に自然に角砂糖を握り、それを隠しとおせるかは、はっきり言って五分五分なのだ。 トイレに立ったりする際には、角砂糖爆弾を置いていかなくてはならないだろう。 当然のことながらそんなものを置いていくなんてリスクを冒したくなどないし、トイレは我慢せざるを得なくなる。 要するに、この部屋から出られなくなるのだ。 承太郎が決断することで行動範囲が家全体に広がるのなら、その方がいいに決まっている。 「その前に……もう一つだけ聞いておく。俺と来る気はないんだな?」 なるほど、ここで戦う気か。 承太郎の発言を、吉良はこう解釈した。 「そう言ったはずだが? この吉良吉影は動かない。何があろうと、この家から出ないつもりだ。 ……勿論、禁止エリアに指定でもされたら別だがね。そんな揚げ足を取ろうと言うわけじゃないんだろう?」 分かりきったことを一々尋ねる。 空条承太郎ともあろう男が、本来敵である自分に意味もなくそんなことをするとは到底思えない。 とすると考えられることは一つ。 具体的にどんなものかは分からないが、この発言には裏がある。 吉良はそう考えた。 おそらく、射程距離内に吉良を収める何らかの策を実行するための時間稼ぎをしているのだろうと。 だが、敢えて吉良はそれに乗った。 どの道今すぐ攻撃することはできないのだ。 無理矢理攻撃に転じた所で、時を止めてぶっ飛ばされるのは目に見えている。 だから、奇襲のために敢えて承太郎の策に乗る。 口を動かしながら、ゆっくりと、本当にゆっくりと手を動かして。 「……何年も逃れ続けた殺人鬼ともあろう男が随分と間抜けなことを言う。 分かっているのか? ここはD-04とE-04の境界付近に位置している……要するに」 「この島の中心である、か?」 承太郎の喋りはダミー。それは分かる。 分かるが……奴が一体何をする気なのかが読めない。 僅かな動作も見逃さないよう努めているが、疑い出すと全ての動作が怪しく思える。 (空条承太郎……どこまでも厄介な男だ……) 僅かに動かされる首。 携帯電話を置く仕草。 携帯を離し自由になったその右手。 見れば見るほど全てが危険に思えてくる。 「ああ、そうだ。コロッセオなんていう人目につく物が近くにあるのに、こんな所で本当に平穏が手に入ると思っているのか?」 その中でも特に怪しいのが携帯電話だ。 スタープラチナを使って投げれば、腕くらいなら潰せる可能性がある。 携帯電話に注意しながら、ゆっくりと床に着いた手を爆弾化した角砂糖へと近付けていく。 『テーブルの上の角砂糖へと手を伸ばしたいが、承太郎の警戒のせいでままならない』と思わせて、本命の角砂糖をキラークイーンの指で弾く。 そして承太郎の体へと辿り着いたら爆破してやるのだ。 テーブルの破片で傷を負うリスクはあるが、真っ向からぶつかるよりはマシだろう。 本命に気付かれないよう、吉良は本当にゆっくりとその手を動かしていく。 囮であるテーブル上の角砂糖に、手を伸ばそうと演技をしながら。 「ナンセンスだな、承太郎。数多くある民家の中からわざわざここを選んで入る者がそうそういると思うのか? コロッセオなんていう人目につく者が近くにあるのに、わざわざ何の変哲もない民家などに」 勿論0とは言えないが、それは他の場所とて同じこと。 ならば、移動時にスタンド使いと遭遇するリスクがないこの民家に潜んでいるのが最も良いに決まっている。 キラークイーンの指を角砂糖に掛け、気付かれていないか承太郎の様子を見る。 「……やれやれだぜ。確かに、お前の言う事は正論だ。だがな。 ・・・・・・・ ・・・・ ――――おまえの負けだ、吉良吉影」 「な……ッ!?」 突然の勝利宣言。 罠、だろうか。 そう思い吉良がキラークイーンの指に力を入れた所で 「少し落ち着け。お前と戦うつもりはない」 そう言いながら、携帯電話を再び持つ。 何を考えているのか分からないが、だからこそ吉良は攻撃に転じることができなかった。 携帯電話で向こうが攻めてくるのなら、角砂糖は一旦放置してでも身を守らねばならない。 あくまで角砂糖は奇襲や反撃に使うための仕掛け。 一撃で倒される恐れがあるのなら、まずはそれを防がなくてはならないのだ。 『……何年も逃れ続けた殺人鬼ともあろう男が随分と間抜けなことを言う。 ……分かっているのか? ここはD-04とE-04の境界付近に位置している……要するに』 『この島の中心である、か?』 突如聞こえてきた己の声に、吉良の頭は真っ白になった。 なんだこれは。いったいなにが? 「さっきまで調べていて分かったんだが、どうやらコイツには録音機能が付いている…… 携帯電話にそんな機能が何で要るのか知らないが、相当な時間を録音できるようだな……ヘルプとやらで説明が見られて助かったぜ…… うっとおしいボタン音を消したかっただけだったんだが、とんだ収穫だ」 承太郎が喋り続ける間にも、携帯電話からは二人の会話が流れ続ける。 やがて音声は『お前の負けだ、吉良吉影』のセリフを流し、それからようやく途絶えてくれた。 「……それがどうしたというのだ、承太郎」 腸が煮えくり返る。 だがしかし怒りを抑え、吉良吉影は言い返す。 こちらが追い詰めていたはずが、気が付いたら逆に追い詰められていた―― 悪夢のようだと嘆いていても仕方がない。 まだ逆転の可能性が消え去ってしまったわけではない。 だがここで怒りにまかせて攻撃しては100%敗北する。 その事実もまた、吉良の苛立ちを加速させた。 「確かにそいつを使えばその声の主が殺人鬼だと、この吉良吉影が殺人鬼だと分かるだろう…… だがッ! だがな承太郎……お前を倒す事さえ出来れば、その携帯は破壊できる…… いいかッ。先程言ったように、貴様には二つの選択肢しか存在しないのだッ! この吉良吉影と戦ってここを出ていくか、私と組んで残るかだッ!」 言動に注意を向けさせようと声を荒げる。 テーブルの下に気付かせなければ、吉良吉影は勝てるのだ! 優位ではなくなったが、それでも状況に変化はない。依然変わりなくッ。 「ソイツで私を脅したところで、ただ前者を選んだことになるだけだ…… 先程の状況とさして変わらんッ! 貴様の選択肢が決まっただけだ!」 そんな吉良の言動に、承太郎はハッキリと言ってのける。 「いいや、吉良吉影。面倒だが説明してやる。お前が負けた理由をな……」 承太郎のセリフに、吉良は動きを止め考える。 まだ負けが決まったわけではないと吉良自身は思っている。 だがしかし、すでに承太郎の術中にハマっているという可能性は否定できない。 決着をつけるより先にネタをバラすという事は、そう簡単には対処できないものということだろう。 ならば、聞いてみるだけ聞いてみた方がいい。 聞けば何とか打開策が見つけられるかもしれないのだ。 「お前のさっきの驚きよう……どうやら録音機能を知らなかったようだな…… 録音した音声を、ただ保存しておけるだけだと思うか? 携帯“電話”だというのに、保存する以外何の使い道もないと?」 気が付けば、吉良は汗でぐっしょりとしていた。 吉良吉影は、自分でも驚くほどに追い詰められている。 「いいか、吉良……“録音した音は電話先に聞かせられる”ッ! 参加者の2人には、この録音を聞かせられるんだ」 「……何を言っている。相手が電話を取ってくれるとは限らないじゃあないか。ん?」 「そして……さっき調べている時に分かったんだが、“10秒間鳴らし続ければ、自動的に留守番電話へと繋がる”そうだ…… 分かるか? お前の言った二つの選択肢は端っから間違っていたということだ。 この傷を負い人を探せなくなるリスクを冒して戦う必要なんてない。 テメーの平穏をぶち壊すだけなら、電話をかけた後ほんの数十秒お前から携帯電話を守ればいい……不可能だと思うか?」 殺し合うか、妥協するか。 そんな選択肢、承太郎には端から関係なかったのだ。 吉良の勝利条件が『平穏の死守』であることを逆手に取り、第3の選択肢を作り上げた。 戦ったとしても、秘密の漏洩は免れない。 現在の居場所がバレることなどなど、移動時に襲われるリスクを覚悟すればどうとでもできる。 だが問題は、殺人鬼であることを否定もせずに自身の肉声で会話を続けてしまったことだ。 これでは肯定と取られてもおかしくない。 名前だけなら偽名でなんとかならないこともないのだが、声がバレてしまうと途端にハードルが上がってしまう。 「くッ……このクソカスがぁ……」 故に、吉良の選択肢は一つだけになってしまう。 あくまでも己の正体を隠し通すことが最優先なのだ。 承太郎にここに残るつもりがなく、承太郎と戦っても秘密が漏れてしまうなら、すべきことは決まっている。 「だが……せめて4時までは待ってもらうッ。 行動に移るならそれ相応の準備が必要だからな……クソッタレ!」 悪態を吐き、承太郎に同行することを渋々ながらも吉良は認める。 少なくとも携帯を取り上げてから出ないと、承太郎との真っ向勝負は不可能だ。 殺すとしても、完全に不意をついて即死させるより他ない。 状況は完全に逆転した。 「やれやれだぜ」 勝利者はそう呟くと、敗者と同じく席を立つ。 確かに吉良の言うとおり、民家の物色などはしておいた方がいいだろう。 そう考えられるほどに、承太郎の頭は、もう随分と冷えてきていた。 (……クソッ、忌々しいッ!) 承太郎と別の部屋を漁りながら、吉良吉影は爪を噛む。 爪を噛むと言うのも、吉良の悪癖の一つである。 (ああ、くそっ、何ということだ……!) そして気が付く。 爪の伸びる速度が、通常よりも早い事に。 吉良の持つもう一つの悪癖が――殺人衝動を抑えられなくなる時期が、もう眼前に迫っていた。 (荒木の奴、最悪のタイミングで呼び出しおって……! クソッタレ、私はただ静かに暮らしたいだけだというのにッ) 爪の伸びが早い時間にされたのか、はたまた目が覚めるまで長い間放置された結果爪の伸びが早い時期に偶然なってしまったのか、そんなことはどうだっていい。 問題なのは、今手の綺麗な女性を見たら欲望を抑える自信が吉良にはないということだ。 (今は駄目だ……承太郎の奴がいる前で殺害を行っては駄目だ……そんなリスクは冒せない…… 極力殺人は行わない……仮に行うとするなら、いないところでだ……あのクソ忌々しい承太郎がいないところで、こっそりと……) 空条承太郎と吉良吉影。 二人の戦いはとっくの昔に始まっていたし、そして当分終わりもしない。 この戦いなど、通過点にすぎないのだ。 決着が着くとしたら、それはおそらくどちらか一人が死に絶える時。 彼らの“決してブレない部分”が、互いを受け入れられないのだから。 【E-4とD-4の境目の民家 リビング/1日目 早朝】 【空条承太郎】 [時間軸]:4部終了後 [状態]:荒木に対する怒り、抑えきれないほどの悲しみ(相当回復)、“彼女”に対する罪悪感、吉良に対して僅かなストレス [装備]:なし [道具]:支給品一式 携帯電話 [思考・状況] 基本行動方針:荒木をぶっ飛ばす 徐倫を自分の命にかけても守る 1.4時になり次第行動に移る 2.吉良は信用しない(妙な真似をしたらぶっ飛ばす) 3.情報を集める 4.仲間と合流する [備考] ※スタンドが悲しみで一時弱体化してます。先程よりかは回復しましたが、まだ本調子ではありません。一時的なもので心の整理がついたらもとに戻ると思われます。 ※荒木のスタンドは時間を操作するスタンドと予想しました。が、それ以上に何かあると思っています。 ※吉良の参加時間軸を知りません。 ※携帯電話に吉良との会話が録音されています。通話相手に聞かせる機能があると言うのは承太郎のハッタリです。 【吉良吉影】 [時間軸]:限界だから押そうとした所 [状態]:若干のストレス、掌に軽度の負傷、承太郎に言い負かされたことで不愉快、爪の伸びが若干早い [装備]:爆弾にした角砂糖、ティッシュケースに入れた角砂糖(爆弾に変える用・残り5個) 緑色のスリッパ [道具]:ハンカチに包んだ角砂糖(食用・残り6個)、ティッシュに包んだ角砂糖(爆弾に変える用・残り8個)、未確認支給品×0~2個、支給品一式 [思考・状況] 基本行動方針:植物のような平穏な生活を送る 1.4時になったら移動しながら情報を集める 2.当面はおとなしくしていて様子を見る(まず情報の入手、場合によっては対主催に移っても良い) 3.自分の正体を知る承太郎は遅かれ早かれ必ず抹殺する 4.自分の正体が吹き込まれた携帯電話を破壊したい 5.他に自分の正体を知る者がいたら抹殺する 6.危険からは極力遠ざかる(2と3を果たすためなら多少危険な橋でも渡るつもりではある) 7.緑色はあんまり好きじゃないんだけどなぁ… [備考] ※バイツァ・ダストは制限されていますが、制限が解除されたら使えるようになるかもしれません。 ※荒木のスタンドは時間を操作するスタンドと予想しました。が、それ以上に何かあると思っています。 投下順で読む 前へ 戻る 次へ 時系列順で読む 前へ 戻る 次へ キャラを追って読む 67 The Call 空条承太郎 92 I still... 67 The Call 吉良吉影 92 I still...
https://w.atwiki.jp/jojoson/pages/858.html
「あんなとこに道なんてなかったような…」 「どこへ行くと思う あの『道』…?」 町中の 小さな道に 出たならば 振り返っては いけません 殺人鬼は 腕が好き 女の腕を 切ってしまいます 殺人鬼は 腕が好き あなたの腕を 切ってしまいます 地図に無い 小さな道に 出たならば 振り返っては いけません 吉良吉影は 腕が好き 女の腕を 切ってしまいます 吉良吉影は 腕が好き あなたの腕を 切ってしまいます (すてきな ごちそう) 忘れている 15年前 娘と 親と 愛犬を 殺して終わりと思ってないか? 見逃していることはないか? 来てはいけない 幽霊小道 忘れていた 娘の顔 吸い寄せられた 奇妙な場所に 町中の 小さな道に 出たならば 振り返っては いけません 吉良吉影は ついに 振り向いた 無数の腕に つかまれて どこか知らない 深い暗闇へ 死者の一員に 成り果てて 答えの出ない Question 原曲 谷山浩子【骨の町】 元動画URL【http //www.nicovideo.jp/watch/sm1418659】
https://w.atwiki.jp/jojo/pages/67.html
https://w.atwiki.jp/yuifellowship/pages/294.html
大陸最高の賞金稼ぎ 油断や不意打ちがなければ、伍長ですら倒しうる 手の綺麗な悪者の女の子が沢山いるので、刃衛と同じく秩序側の賞金稼ぎをやってる 戦利品で敵の一部を集める奴もいる世界観なので、性癖全開でも誰も咎めない
https://w.atwiki.jp/multiple/pages/90.html
吉良吉影は静かに過ごせない ◆TEF4Xfcvis 深い深い森の中、拓けた処に一軒の温泉宿が静かに建っていた。 きちんと整備されているもののそこに人気はなく、なにより宿に通じる道が全く存在しなかった。 何のために建てられたのかを知る術はないが、この場においてそれを考える必要はないだろう。 なぜならすでにここを含む一帯はそれを上回る非条理に覆われているのだから……。 「ふむ……此処ならば静かに過ごせそうだな」 その温泉宿の前で、吉良は一人呟いた。 地図とGPSを頼りに近場で最も他人に遭遇しそうになく、休めるところを探してつい先ほどここに辿り着いたのだ。 此処に行く途中にゴミ処理場があることは知っていたがそのようなところで寛ぐのは何となく嫌だったらしい。 中に誰もいないのを確認するとさっそく彼は宿の扉を押して中に入った。 当然ではあるが、中は暗く、ネズミ一匹の気配も感じられなかった。 吉良は辺りを一瞥し、案内板を確認するとツカツカと奥の方へ歩いて行く。 目指すは、浴場。 山中を何時間も歩いたことによっていささかの疲労が溜まっていたため、吉良にとっては有り難いことだったが。 が、電気が点いていないということは、即ち温泉も機能しているかどうか怪しいということである。 故に彼は真っ先に浴場の方へと向かったのだ。 結論からいえば、その心配は杞憂に終わった。 浴場は露天風呂となっており、そこからは湯気がもうもうと湧き上がっている。 電灯は点いていないのに温泉のモーターやポンプはきっちりと作動しているのは何ともおかしなことではあるが、 吉良はさほど気に留めた様子も見せず、脱衣所の電気を点けて早速スーツを脱ぎ始めた。 * * * * * しばらくして、吉良の他にまた一人、温泉にたどり着いた者がいた。 「ここは……温泉?浴場かぁ……」 オレンジ色の奇妙なマスクを被った、傍目から見れば変質者ともとれるような格好をした男。 彼の名はウソップ、……いや、今は『しゃげキング』だが。 彼は目的を遂行するにあたり、地図に書かれている要所要所を虱潰しに調べることにした。 そのため、吉良よりもここに辿り着くのが遅れたのは必然のことだろう。 但し、ウソップにとっては此処も通過点でしかない。 仲間のために自らを偽り、人殺しを行う。 これを彼の仲間が知ったとき、仕方の無い事だと彼を笑って許してくれるのだろうか。 それとも、姿を偽り行動したことを叱責するのだろうか。 尤も、彼の仲間ならばそのようなことは気にしないだろうが。 ウソップもまた、吉良と同じように館内へと進入する。 やはり中は暗く、それに何より静かであるのがウソップの恐怖を駆り立てた。 抜き足差し足でじりじりとロビーを隈なく見て回る。 ふと、突き当たりの廊下の奥の方に光が灯っているのを確認した。 (……誰かいるのか?) ウソップは恐る恐る、それでも慎重にその光の方へ忍び寄っていく。 手にはピストル一丁。覚悟はすでに決まっている。仲間のために戦い抜くと彼は決めたのだ。 暖簾をくぐり、さらに奥の方へと向かっていく。 「ふう……実にいい湯だった」 脱衣所と書かれたドアの向こうから男の声が聞こえた。 ウソップには男が何と言ったのかはわからなかった。それどころではないほど心臓がバクバクと五月蠅かったのだから。 何時もならば有り得ないほどの緊張感を彼は感じていた。このような特殊な状況だからだろうか?それとも彼が一人だからか。 (大丈夫だ……やれる、やれる!出来る、出来る!) 一瞬の間をおいた後。彼は思いきりドアを開けて、前方にいるであろう姿も知らぬ男に銃を向けた。 「動くな!…………え?」 「なんだ君は。部屋に入る時はノックをしろと親に習わなかったのか?」 ウソップは先ほどの緊張は何処へやら、唖然とした様子で目の前の男を見る。 男は全裸だった。 * * * * * 「お、お前……ナニモンだ!?」 「何故名前を聞く必要がある。お友達が作りたければ他を当たれ。私は一人でいたいんだ」 目の前の男はパンツを穿きながら面倒臭そうにウソップに答えた。 気まずい雰囲気が流れるが、それを感じているのはウソップだけだろう。 ウソップは少し躊躇ってから、また男に質問した。 「じゃあ、なんで裸だったんだ?」 「そんなことも分からないのか?温泉に入っていたに決まっているだろう」 さらにズボンを穿き終えて、シャツに手をかけながら男は答えた。 その答えにウソップはまたもや唖然とする。 この殺し合いの最中に、風呂に入っている余裕があるなど彼には到底理解できなかった。 「で、何時まで私に銃を向けているつもりだ?」 言われて彼はハッとなったが、それでもまだ銃をおろすわけにはいかない。 自分がこうして銃を向けているにもかかわらず、目の前の男は余裕の態度で服を着ている。きっと何かあるに違いない。 そう、ウソップは確信したからこそ銃をおろさなかった。 そして彼は、服を着終えた男に言い放つ。 「いいや、まだおろさねえ。お前が危険かどうかわからないからな」 「フン、心外だな」 そうは言いつつもウソップの前にいる男―――――吉良吉影は内心イラついていた。 (ふざけるなッ!妙な覆面をしやがって……この私に銃を向けるなど一体どういう了見だッ!) しかし吉良は目の前の覆面男を十分あしらえると確信していた。 すぐに撃ってこなかったということは、無差別な殺戮者ではないということ。ならば付け入る隙はあると思っていた。 (どうしても退かないなら私のキラークイーンで殺してやってもいいが……それにはまだ及ぶまい) 「では……どうしたら私が危険でないと信用してもらえるんだ?」 「お前のバッグの中の武器を全て出せ!」 この状況下でこのようなことを言われても従うものは殆どいないだろう。 自分の武器を失うということは即ち身を守る手段が無いということ。普通の人間ならば到底聞けるものではない。 それを見越してウソップはこう言ったのだが、 「それならそこのバッグを自分で探れ。銃が入っている筈だ」 吉良はあっさりと答えた。 ウソップは一度吉良を睨みつけ、右手に銃を持ち、それを吉良に向けたままバッグを探りに行く。 「だけど信じられねえな……」 「何がだ?」 「どうして武器を失って平然としていられるんだ?」 静寂。 (畜生……そういうことかッ!) 吉良は表情には出さないものの自らの軽率さを恥じる。 さっきの返答は、武器を失ってもスタンドがある、という彼の地震によるものだが、今の場合はそれが逆に仇となってしまった。 武器を失うことに何の躊躇いも持たない吉良に、結果としてウソップは余計に疑念を持つことになったのだ。 「まだ何かあるんだろ?武器がなくても余裕でいられるその理由が!」 「ああ……そうだな」 (仕方ない……ここで始末するか) 吉良はウソップを見据え、キラークイーンを発動させる。 二メートルもあるかと思われる桃色をした体躯が吉良の背後より現れる。 その瞬間、ウソップは引き金を引いた。 銃弾は真っ直ぐに吉良を目がけて飛び出す。 しかし吉良は少しは驚いたものの驚異的な速度でスタンドにより自らの体を逸らし、弾丸を回避した。 間髪入れずに二発目の銃弾が吉良を襲う、が、今度はキラークイーンの拳により弾丸を弾く。 その間に吉良は柱の陰に隠れ、体勢を立て直す。 (スタンドを出したと同時にいきなり撃ってくるとは……まるでキラークイーンを確認したかのような……) そこではた、と気づき、驚愕する。 「馬鹿な……貴様、見えているのか!?」 答えは返ってこない。 三発、四発と銃弾が柱を掠めるが、吉良には当たらない。 (スタンド使いか?いや、なんにせよもうここでケリをつけるしかない。ならば……) 「行け、第二の爆弾『シアーハートアタック』」 すると、キラークイーンの左手の甲から丸い物体がゴトリと床に落ちる。 ソレにはキャタピラが付いており、ドクロのマーク、いや、顔があしらわれている。 「お前は私の平穏を妨げる『トラブル』であり『敵』というわけだ……よってお前を」 吉良は恐らく近くにいるであろうウソップに言葉を紡ぐ。 「始末するッ!」 死神の疾走が始まった。 (なんだアレ……人形か?それにしてはいきなり現れたけど……なんにせよアイツは危険だ。 ルフィ達が会う前に倒さないと……) 前より落ち着きはしたものの、やはりウソップはビビっていた。 確実に狙ったと思った銃弾が巨大な人形に弾かれたのだから。 「男の方を狙うしかないかなァ……」 (そうは言ってもこの場所はどうも遮蔽物が多すぎる。なんとかしてヤツをここから追い出さないと) そんなことを考えていると、ウソップの耳に何やら地面を転がるような音が入ってきた。 「な、なんだ?」 前を見るが何もいない。しかし音は近付いてくる。 「何処だ!出て来い!」 「コッチヲ見ロォ~」 「え?」 後ろだった。 「ギャアアアアアアアア!!」 絶叫が室内に響き渡る。 「シアーハートアタックからは誰も逃れられん。じゃあな」 吉良はデイバッグを担ぎ、脱衣所を後にする。 「ああっ!オイ、待て!」 シアーハートアタックの追走から必死に逃れながら叫ぶも、吉良を止めるには至らない。 「チクショウ!」 自分に迫る髑髏のボールに銃弾を撃ち込む。 だが、確かに銃弾が当たったはずなのにソレは傷一つ付くことがなく疾走を続ける。 ウソップは慌てて浴場へ入りドアを閉めるが、そのドアすらもブチ破ってウソップを追跡した。 「しまった、行き止まりだ!」 そう気づいたものの、時既に遅し。シアーハートアタックから必死に逃れようとするも 湯船を隔てた壁側で行き詰ってしまう。 「あ……ああ……」 自分に迫ってくるそれが一体どういった攻撃をしてくるのかは知らないが、きっととてつもなくヤバいものだと ウソップは感じた。 髑髏のボールはカタカタ笑いながらキャタピラを回転させ、ウソップへと物凄いスピードで近づく。 そしてそのままウソップの顔面へ目がけて―――――― ボチャン ――――――飛び出さなかった。 「え?」 湯船へと落下した……というよりは飛び込んで行ったソレはウソップへの追撃を止め、お湯の中をグルグルと 回り続け、壁に衝突している。 「な、何が起こったのかさっぱりわからねーが……今のうちだ!」 彼は急いで浴場のドアへと向かった。 吉良吉影は宿の外に出ていた。 シアーハートアタックが戻るまでキラークイーンは未だに出たままである。 (全く……なんという一日だ。地図に書かれている場所の方が行きやすいのは確かかもしれん。 ならばそうだな、森を抜けてみるか。) GPSで方向を確認して、足を進めたそのときだった。 「待て!!」 何、と後ろを振り返る。果たしてそこにはシアーハートアタックに爆殺されたであろうウソップの姿があった。 「……何故だ。スタンドが見えるのはまだいい。だがどうやって私のシアーハートアタックから……」 「なんだか知らねーがあのドクロは湯の中に落ちてったぜ!」 (何?……クッ、そういうことか!) シアーハートアタックは体温以上の熱を感知してそれを追跡する自動追尾型爆弾である。 通常ならばそれで充分なのだが、別の場所により高い温度の物体があるとそちらに向かってしまうのだ。 温泉の温度はウソップの体温よりも高かったので、そのまま水に落ちていったというわけである。 「もうお前は逃がさねえぞ」 「それはこちらのセリフだ、馬鹿め!」 両者の距離は10メートルほども離れていた。 一見すれば銃を持っているウソップの方が有利に見えるが、何故か吉良も銃を手にしている。 「先程に私から銃を奪っておかなかったのは失策だったな」 「あ゛!」 そう、実はウソップはあの時に銃を探しきれていなかったのだ。 結局、銃は吉良のバッグの中に入ったままだったのである。 (くっそお~!あの人形さえなけりゃ楽なんだろうけど……そうだ!) ウソップは素早く森の中へと飛び込む。吉良はそれを見て銃を撃ち込むが、木に阻まれて当たらなかった。 (確か支給品の中に……あった!) 一方、吉良はまだ近寄ることはなくその場で待機している。 (シアーハートアタックを取りに戻りたいところだが……今はまだその時期ではない。 しかしあの覆面、何をするつもりだ?) 突如、メキメキと木が折れる音がした。 「うあああああああああっ!」 叫び声とともに木を薙ぎ倒し、現われたのは巨大な戦車だった。 戦車といっても、さながらヘレニズム時代のものを思わせる古風なものだが、それを牽いているのは馬ではなく 隆々と筋肉をうねらせる二頭の牡牛だった。 それらの蹄が地を蹴り、戦車を牽きながら猛然とした勢いで吉良を轢き潰さんと突進してくる。 すぐさま吉良は右に飛び退くが、まさに地を削る程の戦車の蹂躙で礫が吉良へと飛んでいく。 キラークイーンで防御したものの、吹き飛んだ土砂により少なからずダメージを受けた。 (ぐっ……あんなものに当たったらひとたまりもないな) それは素人目から見てもわかることだが、それでもスピードは見切れるレベルだった。 おそらく乗り手が慣れていないのか。 「それならば……」 (まだ乗りなれないけどしばらくしたら大丈夫だろう。隙を見てその時に……狙い打つ!) 戦車の振動に体が安定していないウソップではあったが、確かにしばらくすれば普通に乗ることができるだろう。 そしてUターンをして、再び吉良の方へと突進する。吉良も避けるのに精一杯で、とても銃を撃てないし、人形も 防御に回している。勝てる、とウソップは確信した。 そして3度目の追撃。 ふと、視界の端に小石が映る。戦車が跳ね飛ばしたものだろうか? ならばそんなことは気にしていられない。今はただ、目の前の敵を倒すことに集中するだけ――――― ―――――ウソップの世界が、爆ぜた。 (な……何が?……) くらくらとした意識で自らの状況を確認する。 (戦車から落ちたのか?何で?……体が痛え) 必死に立ち上がろうと両手をつく、が、右へと倒れてしまう。 (右手の感覚が無い…………え?) ウソップの右腕が、肘のあたりからごっそり無くなっていた。 「うわああああああああああああッ!」 絶叫が響く。 彼は何も考えていない。ただ、腕の痛みと、右腕を失った喪失感が彼の覚悟や決意を粉々に砕いていく。 「五月蝿いなクソカスが。おとなしくしてろ」 そう言いながら、吉良はウソップと共に放り出された銃やバッグの中身を自分のバッグに移し替える。 「フン、普通に戦っていればまだ勝機はあったものを」 キラークイーンはただ突っ立っているだけの人形ではない。キラークイーンが右手の指で触れたものは 爆弾に変えることができる。さっきもこれで小石を爆弾に変え、ウソップの眼前で爆発させたのだ。 少し遠かったために、ウソップは即死に至らなかったが。 そしてキラークイーンがウソップの頭に指先で触れる。 「ま……待てっ!まだ勝負はついてない!」 「何だ?衝撃で頭がおかしくなったのか?……まあいい。私の『攻撃』はすでに終わっている」 ウソップにはその言葉の意味が理解できない。だが、理解する必要はなかった。 彼の命はもう終わっているのだから。 キラークイーンが右手の親指をスイッチを押すように下ろす。 それと同時に、ウソップの全身は今度こそ弾け飛び、文字通り世界から消滅した。 「名前は知らなかったが……私にはどうでもいいことだ。ああ、それとシアーハートアタックを回収しに 行かないとな」 ふと、吉良はやけに疲れが溜まっていると感じた。 何故なのかは分からなかったが、単に戦闘をして疲れただけなのだろうと考えた。 吉良は乗り手を失い停止したままの戦車をデイバッグに収め、再び宿の中へと戻った。 【B-7 温泉/1日目 黎明】 【吉良吉影@ジョジョの奇妙な冒険】 [状態]:中度の疲労 [能力]:スタンド「キラー・クイーン」 [装備]:ニューナンブM60(残弾4/5)、GPS、 [道具]:支給品一式×3 、スチェッキン・フル・オートマチック・ピストル(残弾15発)@BLACK LAGOON、 スチェッキンの予備弾倉×1(20発)、神威の車輪@Fate/zero、 不明支給品0~2(ウソップの分が0~1、土御門から奪った分が0~1) [思考・状況] 1・なるべく戦闘に参加しない。どうしても必要な時において容赦なく殺害する。 2・東方仗助、広瀬康一は始末する 3・森を抜ける。 ※参戦時期は単行本39巻「シアーハートアタックの巻⑩」から。シンデレラによる整形前の顔です。 また、第三の爆弾バイツァ・ダストは使えません。 ※キラー・クイーンの能力制限にはまだ気が付いていません。(視認されているとは考えています) ※ウソップは粉微塵になって死亡しました。「お父さん帽子@あずまんが大王」も同時に消滅しました。 ※男湯はシアーハートアタックによりボロボロです。女湯は無事です 【神威の車輪(ゴルディアス・ホイール)@Fate/Zero】 アレキサンダー大王の伝説に登場する戦車。 速度や威力は制限されているものの、当たれば絶大なダメージを誇る。 付属でついている牛を殺したり、乗り手を失うと戦車は止まる。 【キラークイーン@ジョジョの奇妙な冒険】 第一の爆弾、第二の爆弾、共に使用可能。 爆発の規模は家一軒破壊程度まで調整可能。但し、最大だとかなりの疲労が襲う。 爆発させられるのは人型ほどの大きさまでで、支給品は直接爆破できない。 【ウソップ@ワンピース 死亡】 それから30分後、がさり、がさりと草を踏み分ける音がした。 その音の主は異形の者。彼の名はミュウツー。戦闘により負傷した体を休めるためにここまで彷徨ってきたのだ。 「なんだこれは……」 ミュウツーは目の前の惨状に驚くと同時に、警戒心を高めた。 建物の前では何本もの木々が薙ぎ倒され、地面にはなにやら削られた跡がある。 「すでに去った後か」 地面に染み込んでいる血の飛翔末を見咎め、宿の中へと入った。 しばらく中を徘徊し、二階へと上る。 二階は客室になっており、ミュウツーはその中の一つに入ることにした。 「電気をつけなければ……気づかれることはあるまい」 そしてミュウツーはそこで暫くの休息を取ることにした 【B-7・温泉/1日目 黎明】 【ミュウツー@ポケットモンスターSPECIAL】 【装備】:なし 【所持品】:基本支給品一式、不明支給品0~2個(確認済み) 【状態】:健康 大ダメージ(じこさいせい中) 【思考・行動】 1:マスター(カツラ)を救う為、24時間以内に参加者を32人以下まで減らす。 2:体を休める。 3:魅音かハクオロが細胞を移植し、自分を追ってきたら相手をする。 ※3章で細胞の呪縛から解放され、カツラの元を離れた後です。 念の会話能力を持ちますが、信用した相手やかなり敵意が深い相手にしか使いません。 ※念による探知能力や、バリアボールを周りに張り浮遊する能力は使えません。 ※じこさいせいは直りが遅く、完治には数時間以上を要します。 ※名簿を見ていないため、レッド、イエロー、サカキの存在を知りません。 ※ギラーミンに課せられたノルマは以下のとおり 『24時間経過するまでに、参加者が32人以下でない場合、カツラを殺す。 48時間経過するまでに、ミュウツーが優勝できなかった場合も同様。』 ※カツラが本当にギラーミンに拉致されているかは分かりません。偽者の可能性もあります。 ※この時点で吉良吉影はすでに温泉から去っています。 時系列順で読む Back ネズミの国 Next Believe 投下順で読む Back ネズミの国 Next Believe 小鳥遊無双? 吉良吉影 吉良吉影は挫けない 嘘と嘘の狭間で ウソップ 死亡 我はここに在り ミュウツー コードギアス ナナリーと旅館三騎士
https://w.atwiki.jp/changerowa/pages/129.html
この殺し合いにおける共通の支給品である身体のプロフィールには、様々な情報が記されている。 彼(もしくは彼女)がどこで生まれ、どんな人生を歩んできたのかについて簡単に書かれている。 その身体の持ち主に何らかの能力を有している場合、その能力の使い方などについても記載されていることもある。 (ただし、これらの情報は稀に、一部隠されていることもあるようだ) そして、これらのプロフィールには、その身体の元となる人物に関係のある人物の名が書かれていることがある。 例えば、彼ら彼女らをこの世に生み出した親の名前、親しくしている者の名前、逆に酷く関係の悪かった者の名前、その他色々… とにもかくにも、プロフィールの人物の人生に対して、何かしらの影響のある者の名が、『経歴』の欄に必要なものとして書かれている事例は少なくないことだ。 現時点においても、参加者であるゲンガーが持つ鶴見川レンタロウのプロフィールには、彼の知り合いであり同じく参加者である柊ナナと犬飼ミチルの名が記されていることが判明している。 しかもそのプロフィールには名前だけでなく、彼が彼女らとどのような関係にあったのかについても記されていたらしい。 そして今、この場にいる吉良吉影が持つ二宮飛鳥という少女のプロフィールにも、彼女と何かしらの関係がある者の名前が記されていた。 例えば、アイドルのユニットを組んだことがある者として「神崎蘭子」や「一ノ瀬志希」等々、他にも様々な彼女と関わりのある者たちの名前がいくつか記されている。 そこにあった名前は、二宮飛鳥のアイドルとしての仕事仲間についてのものがほとんどであった。 とは言え、そんなアイドルたちについての情報は名前や関係がどれほど良好かといったもの等だけであり、彼女らがこの殺し合いの参加者となってないため、これらは吉良にとって役に立つ情報とは言えない。 彼女たちがどのような人物ということについては、いずれ杜王町での静かな暮らしに戻る予定の吉良には関係ない。 せいぜい、アイドルであるため、今の吉良と同じく美しい手と顔を持っているだろうという点にしか彼は彼女らに対して興味はわかない。 だが、例え情報は少ししか無くとも、プロフィールに本人以外の名前が記載されることがあるという事実は、やはり吉良吉影にとってかなりまずいことになる。 かつて吉良を追跡していた空条承太郎や東方仗助、広瀬康一といったスタンド使い達… 実際に関わっていたのはほんの1か月程度のことと言えど、その期間の間に彼らは吉良を追い詰めた。 中でも、東方仗助は吉良のキラークイーンとは全くの正反対な能力を持つ、いわば彼の天敵と言ってもいいほどの存在だ。 このひと夏の出来事は、吉良にとっても、そして彼と追跡劇を演じてきた関係者達にとっても、けっしてこれが軽い出来事とは言えない。 彼らの人生を物語として語り継ぐとするならば、吉良吉影との戦いの記録は外せないものとなるだろう。 よって、仗助のプロフィールにはどこかに「吉良吉影」の名前が記されていても不思議なことではない。 だからこそ、吉良はここで倒れた仗助の身体の参加者からプロフィールを抜き取り、その内容を確認していた。 そして、彼の不安はものの見事に的中していた。 (くっ、やはりあったか……) 仗助のプロフィールにおいて「吉良吉影」の名前が現れている部分は存在していたのだ。 例えば、靴のムカデ屋での出来事のこと。 東方仗助はここで初めて吉良吉影の顔と名前を知った。 例えば、バイツァ・ダストを解除された後に起きた、吉良吉影と東方仗助の最後の戦いのこと。 この戦いの中で、仗助は満身創痍になりながらも吉良を追い詰めてきた。 そして、プロフィールにおける東方仗助の経歴は、この吉良との最後の戦いについての記載が最後のものとなっていた。 プロフィールにはそこまで事細かに情報が記されているわけではない。 しかし、この仗助のプロフィールでは「吉良吉影」のことを「殺人鬼」、もしくは「悪のスタンド使い」と称している。 これを読んだ人間はきっと、「吉良吉影」という名の人物をどこにでもいる普通のサラリーマンだとは思ってくれないだろう。 プロフィールの内容について唯一吉良にとって幸いだったと言えることは、このプロフィールにはキラークイーンの能力についての情報が全く無かったことだけだろう。 とにかく、仗助のプロフィールはやはり彼の目的の障害になるものであることを吉良は確認できた。 吉良は急ぎつつ、なおかつ慎重に、アドバーグに気づかれないよう仗助のプロフィールを自分のデイパックの中へと移す。 プロフィールの情報については、あとは紙をキラークイーンの第一の爆弾で処理し、そしてこれを見た可能性がある仗助の身体の参加者を始末すれば問題は解決したと言っていいだろう。 ◆◇◆ 「キラ殿、そちらの方はどうでしたかな?」 しばらくして、アドバーグは吉良の後ろから話しかけてきた。 どうやら彼も支給品の確認を終えたようであった。 幸いにも、吉良が東方仗助のプロフィール書類を隠したことについては気づいていないようであった。 吉良自身もプロフィールを移した後はもう一度デイパックの中に手を入れ、何かを探るような動作をしていたため、誤魔化すことはできただろう。 アドバーグは今、吉良の行動に関しては、デイパックの中で目的の支給品を探していたものであると思い込んでいるだろう。 「ああ…残念ながら彼の持ち物には救急箱は無く、他に治療に使えそうな道具も見つからなかった」 当然、吉良はこのように答える。 実際には、そんな物は全く探していなかったのにも関わらず。 「そうでしたか…私の方もそういったものは見つかりませんでしたぞ。せめて薬草でもあればと思いましたが…」 そう答えるアドバーグには吉良の思惑に感づく様子は見られない。 「その代わり、このようなものが見つかりましたぞ。」 「……ふむ、これは何でしょうか?」 吉良が次の言葉を紡ごうとする前に、アドバーグは先に一つの支給品を見せてきた。 その支給品は、端的に言えば鏡であった。 その鏡は円形であり、鏡を囲む枠には内側の金の部分に謎の文字が刻まれていたり、外側の緑の部分には青い宝玉が装飾として取り付けられている。 吉良は何気なしにその鏡を覗いてみる。 「……待て、これは一体どういうことだ?この鏡は何を映し出している!?」 そこに映っていた姿は、吉良の今の姿ではなかった。 ヘアーエクステを持つ女子中学生のアイドルではなかった。 けれども、その姿は彼にとってとても見慣れたものであった。 そこに映っていたのは金髪の男であった。 その男はどくろ柄のネクタイにスーツを身にまとっていた。 そこに映っていたのは、吉良吉影の本来の姿であった。 「その鏡はラーの鏡と言いまして、どうやら我々の元の身体を映してくれるようです」 「………どうやらその通りのようですね。しかし驚きましたよ、まさかこの戦いで私の元の顔を見れるとは思っていませんでした」 吉良は鏡をまじまじと見ながらそこに映っている鏡像が自分の顔であることをよく確認する。 その鏡像は自分が死亡した時の川尻浩作の顔ではない。 かつて『振り向いてはいけない小道』で引きずり込まれる直前にも戻った、エステ『シンデレラ』で変える前の自身の本来の『吉良吉影』としての顔である。 試しに鏡の角度を少し変え、後ろに倒れている東方仗助の方を見てみる。 すると、そこに映る像もまた仗助のものではなく、小柄な高校生の少女が映る。 その少女の姿はやはり、先ほど仗助が追いかけていたものと同じであり、彼…否、彼女は自分の身体の参加者を追いかけていたことがはっきりと分かった。 「お、そうだ。せっかくなので私の元の顔も見ておいてほしいですぞ」 吉良がラーの鏡を見ている途中、アドバーグは横から割り込んで鏡に自分の顔が映るようにする。 そこに映る像もやはり、長髪の美女の姿ではない。 髪の毛なんて一本も残っていない、禿げた小汚い変態的な格好の髭おやじがそこに映っていた。 「……………何と、言えばいいのでしょうか。その、こんな姿でキタキタ踊りの後継者を探しても、断られてしまうのでは…?」 「な…!あなたまでそんなことを言うのですか!?」 「(しまった、つい本音が)い、いえ、やはりあなたの言った通り、女性の姿になっている今こそ後継者探しのチャンスなのではと思いまして」 「うーむ…確かにそうなのですが、そんな風に言われるとどこか複雑な気持ちですぞ…」 (やはり、別の事を言うべきだったか…?) 吉良はこの支給品確認の後、キタキタ踊りも口実の一つにアドバーグをこの場から遠ざけるつもりだった。 だが今の発言が失言となり、少々説得にてこずりが出るかもしれない。 まあ、その時はその時である程度は修正可能だろう。 ◇ 少し落ち込んだ様子のアドバーグをしり目に、ラーの鏡を見ながら吉良吉影は考える。 (しかし…まさかこんなものがあるとはな。いや、むしろ今のうちに見つけられて幸いだったと思うべきか) 吉良吉影にとって自分の正体の隠匿は何事にも優先される。 そんな中で発見された、身体を変えられる前の姿を映し出す鏡の存在、 このことを知ったその瞬間、吉良はこれによって自分の正体が暴かれる可能性を思い浮かべた。 だが少なくとも、今はその心配をする必要は無い。 現在この場におり、吉良吉影の本来の顔を確認した者はアドバーグ・エルドルただ1人。 アドバーグは当然吉良吉影の正体を知らない。 顔を知ったからと言って、それだけで彼が吉良を警戒する理由にはならないのだ。 この戦いの場において、吉良にとってこの鏡の存在を知られることを危惧する存在は2人だけ。 自身の顔を知っているはずの空条承太郎と広瀬康一だ。 ラーの鏡を通じて顔を見られれば、自分が彼らと敵対していた『吉良吉影』本人であることを確定させられてしまう。 同姓同名の別人だとでも言ってごまかすこともできない。 逆に、この鏡を遠くから、なおかつ自分の存在を察知していない参加者に向けて使用することで承太郎や康一の現在の姿をこちらが一方的に把握することができるかもしれない。 そう考えるとやはりラーの鏡という特殊な道具の所在を把握できたのは吉良にとってかなり利点となっている。 (この鏡についてはとりあえずこれでよしとするか。ならば次は…) 「エルドルさん、あなたに頼みがあります」 「何でしょうか?」 吉良はここで、前から考えていた目的である、アドバーグ・エルドルをこの場から遠ざけるための行動に出た。 アドバーグはまだ、ラーの鏡の他にあと1つ存在するかもしれない支給品についての話は出していない。 そして、吉良は今はその話を出させるつもりはない。 会話の流れで鏡についての話に時間を割くことになった分、気絶中の仗助(ミチル)が時間経過で目覚めないようにするためにも、その遅れを取り戻さなくてはならない。 「先ほども言ったように、私も彼も、そしてあなたも治療に使える道具は持ってない。だから、彼を助けるためにエルドルさんが誰かほかの人を探しに…」 ここで一度、吉良は自分の言葉を止めた。 アドバーグに向けて顔を上げようとした時に、一つ異常を感じたからだ。 (な、何だこれは?体が動かん…!?) その時、吉良は体をほとんど動かせなくなっていた。 「オリャア!!」 自身の異常に気付いた直後、どこからか第三者の声が聞こえた。 「キラ殿!危ない!」 謎の声が聞こえたアドバーグは突然叫びながら吉良を突き飛ばした。 突き飛ばされた直後には『プツリ』と何かが切れる音が聞こえた。 そして、突き飛ばされたことでしりもちをつく直前、吉良はアドバーグの側頭部に高速で『何か』が飛来し、直撃したのを見た。 「はらほらひ〜…」 頭を打たれたアドバーグは目を回して倒れ、しばらくの間動かなくなった。 ◇◆◇ テレビで大活躍!子供たちの間でも人気爆発! 正義のスーパーヒーロー、アーマージャック! 君も当然、大好きだよね? え?何だって? 『アーマージャックなんて知らねーよ』だと? 『今の時代のスーパーヒーローはセイバーとかゼンカイとかトリガーとかだよ(後もうすぐリバイスね)』だって? 何でそんなこと言うんだい? いいから『アーマージャック大好き』って言っとけよ☆ 『大好き』って言わないとアーマージャックに酷い目にあわされちゃうぞ☆ ◇ 冗談はさておき、アーマージャックは今、かなりストレスが溜まっている。 せっかく見つけた獲物が抵抗してきたうえに、舐めた態度をとって逃げて行ってしまったからだ。 かなりイライラしていたアーマージャックだが、とりあえず本来の目的であった自分が殺した女の支給品の回収は思い出せた。 回収の際にランダムに支給されるアイテムが一つ、盗られていたことに気づいた時はストレスが更に溜まったが。 とにかく、アーマージャックは落とした刀の回収も、戦利品として最初に殺した女が持っていた支給品も(一つ除いて)手に入れることもできた。 アーマージャックは支給品の確認を終えた後、次の標的を探すために移動し始めた。 第一の狙いはもちろん、さっき自分を虚仮にした帽子の黒い男と胸のでかい片おさげ女だ。 だけどそいつらは煙に紛れて逃げていったから今はどこにいるのか分からない。 逃げていった方向も分からないからしらみつぶしに探すしかない。 公園でやることを終えたアーマージャックはとりあえず西方向へと移動を開始した。 その方向へ進んだのは何となく感覚で選んだだけであり、特に大した理由は無い。 どちらにせよ、アーマージャックは自らの目的のために殺し合いの参加者を探さなければならない。 動き始めたアーマージャックはなるべく早歩きで街道を駆け抜けていく。 プロフィールを破り捨てたアーマージャックは知らないことであったが、ウルトラマンオーブ・サンダーブレスターの元々の走行速度はマッハ3.5であった。 今は公平な殺し合いのために光と闇の巨人としての身体は縮み、走力もだいぶ落ちていたが、それでもウルトラの脚力はかなりの速度で走ることを可能にしていた。 それだけでなく、装備している馬のチンチンの効果によりスピードはさらに上がっている。 だからこそ、今のアーマージャックは暴走車も同然の速さを持っていた。 そんなこんなで移動していたやがて、アーマージャックは自身がいる街エリアの正式な出入口付近にまで近づいてきた。 殺し合いの会場となっているこの町には近代的な建物が立ち並ぶ街のエリアが3つ存在している。 それらの街の正式な出入口とされているのは、島中に張り巡らされている道路と繋がっている箇所である。 それを示すため、出入り口には門も設置されている。 とは言っても、町に出入りする際にはこれを潜り抜けなければならないなどというルールは存在しない。 アーマージャックも一度はそういったものに気づかずに街の外に出たことがあった。 そんなアーマージャックは、その門に向かって近づいてきていた。 そして、少し離れた建物のかげから門のすぐ近くにいる者達を発見した時、アーマージャックは自分の感覚を信じてよかったと思えた。 そこに居たのは2人の女であった。 片方はまだ中学生くらいに見え、性知識といったこもまだ知ったばかりだろう(調教の時が楽しみだ)。 もう片方は露出の多い、サンバのような恰好をしている長髪の女だ(誘ってんのか?)。 彼女らはまさに、アーマージャックにとってちょうどいい格好の獲物であった。 もし今の彼に舌が存在していたら、舌なめずりをしていたことであろう。 だからアーマージャックはその女たちをここで捕まえることに決めた。 自分が抱えるストレスを全て彼女らにぶつけて解消する、 それはまさしく、自分が気持ちよくなるためだけの邪悪な願いだ。 だが、ここで彼は真正面から挑むようなことはしない。 前回出会った赤い装甲を身にまとった女のように、抵抗して逃げられる可能性もある。 そのため、目的のためになるべく相手が気付かないうちに無力化する必要がある。 そこでアーマージャックは一つ、ある方法を思いついた。 その方法では二つの支給品を使用する。 ここで使うのは、先ほど回収した殺した女(累の母)の支給品であったものだ。 アーマージャックはそれらの支給品で準備を終えると建物のかげから少し身を乗り出す。 そして、2人の女に向かって攻撃を開始した。 ◆ ここでいったん、視点を吉良吉影サイドに戻そう。 「エルドルさん!?今のは一体…?」 突き飛ばされた吉良は地面にしりもちをついて座り込む。 そしてすぐに立ち上がり、いつでも動けるよう意識しながら辺りを見渡し、先ほどの暴挙を行った下手人を探す。 アドバーグは死んではいないが、気絶しているようだ。 これが一般的な感性の持ち主であれば突然の出来事にうろたえ、倒れた相手の方へと心配して駆け寄るだろう。 だが、今は謎の存在から攻撃を受けており、自分への追撃を警戒すべきだ。 気を失った者への気遣いをいちいちしていたら自分の身は守れない。 まあ…自分のことを庇ったため、キラークイーンを出さずに済んだ点については感謝してもよいだろう。 とにかく、そちらの方は一旦意識の外に移し、自分の安全のための行動を優先する。 そして、アドバーグを打った下手人自体はすぐに見つけられた。 そいつがいたのは、前にも吉良が一旦隠れた建物の近くであった。 (何だあいつは?また新手のスタンドのような…。いや、あの姿はまるで特撮番組の宇宙人ようだ) そこに居た存在こそ、筋骨隆々の身体に主に赤と黒の体色を持つ銀色の顔のエイリアン――アーマージャックであった。 (宇宙人という単語を思い浮かべた瞬間、吉良は写真の父親から聞いたミキタカという宇宙人を名乗るスタンド使いらしき者のことが頭によぎったが、今はそのことは気にしないこととする。) 「へっへっへ!!上手くいったようだな!あー…でも、まだ小さい方が残っちまったか…。まあ、こっちはこっちで弱そうだしいっか!」 「………」 ろくでもないことを言っているアーマージャックを睨みながら、吉良は周りの様子を見て先ほど何が起きたのかを考える。 (…アドバーグはあの木の棒に打たれたようだな) エイリアンの少し前の方を見てみると、球が連なっているように掘られている木の棒が落ちていることが確認できた。 どうやらそれが先ほどアドバーグの顔を打った凶器だと思われる。 そして、その木の棒には糸が結び付けられていた。 その糸を目で追い、それが伸びてきた先を確認してみると、アーマージャックの手にたどり着く。 どうやらアーマージャックは木の棒を投げて相手にぶつけた後、糸を用いてそのまま自分の手元へと回収しているようであった。 先ほど体を動かせなくなっていたのもその糸の仕業だろうか。 突き飛ばされた後に聞こえた音は、自身を拘束していた糸が切れた音だったのだろうか。 だが、不可解な点がまだ一つあった。 「……その糸は一体どうなっているんだ?ひょっとしてお前はスタンド能力者なのか?」 「はあ?スタンド?何言ってんだこのガキ」 アーマージャックは木の棒を結び付けた糸を握っていたわけではなかった。 その糸は、アーマージャックの手から直接出ているように見えた。 それは決して目の錯覚ではなく、糸は確かにアーマージャックの右手の指先から出現していた。 そしてこの能力はウルトラマンオーブ・サンダーブレスターとしての能力ではないものだ。 ここでネタばらしをしてしまえば、アーマージャックは今、『悪魔の実』を食すことによって能力者となっていた。 アーマージャックが食べた悪魔の実の名は『イトイトの実』、食せば体から糸を出して操れる糸人間となる。 食べれば泳げなくなるという弱点はあるが、どうせ今は他人の身体であり、殺し合いの後に元の身体に戻ってしまえば関係のないことだ。 (実際に食べてみたらクソまずくて、その点に関しては少しムカついた) また、イトイトの実の能力で出した糸に結び付けた木の棒の名はストゥ。 アイヌ民族の社会において窃盗や殺人などの悪い行いがあった場合に制裁を加えるための物である。 乱用は許されない。 アーマージャックは先にエクステの少女(吉良吉影)の方から狙った。 理由としては、もう片方が露出の多い、裸も同然な丸腰の恰好をしていたため抵抗されても取り押さえるのは簡単だと考えたからだ。 だから左手から出した見えない糸(本来のイトイトの実の能力者が"寄生糸(パラサイト)"と名付けていたもの)を少女に寄生させ、右手の糸でストゥを結び、作戦を実行した。 まあ、彼にとってはどちらも弱そうに見えたため、狙いは別にどちらでもよかったわけだが。 (しかしまいったな…もう少し早く行動するべきだったか。いや、いずれにせよこいつがここにたどり着くのは時間の問題だったか) 喜々とした様子のアーマージャックとは対照的に、吉良吉影は内心かなり焦っている。 ここで仗助を殺そうとした時に第三者がやってくるという可能性は想像していなかったわけではない。 アドバーグがまだいるうちに来たのだってただの偶然だ。 もし何者かが来たとしても、その時はその時で計画を練り直すまでであった。 だが、実際にこの場に現れた者は、吉良の想像をはるかに超えるほどの醜悪さを持っていた。 また、アーマージャックは門の近くに倒れている男の存在に気付くと、さらに上機嫌な様子で口を開く(開いている様には見えないが)。 「おいおい!よく見りゃそこに死体が転がってるじゃねえか!もしかしてお前らが殺ったのか〜?なら、そんな悪い子には"お仕置き"が必要だよなあ!!」 「………」 吉良はアーマージャックが被せようとしてくる濡れ衣に対して何も言うことは無い。 こういった輩にこんなことで反論したとしても相手が聞く耳を持つことは無いだろう。 こっちが余計なストレスをためないよう今は聞き流すまでだ。 そもそも、吉良は本当なら今目の前にいるアーマージャックのような者に、この殺し合いで出会いたくはなかった。 アーマージャックは明らかに殺し合いに乗っており、それを隠すそぶりも無い。 同じ殺し合いに乗っている者でも吉良とは正反対だ。 考えなしに無差別に人を襲い、自分が目立ち狙われることも厭わない愚か者だ。 (…こいつ、元から宇宙人だったのか?) 吉良は抱えていたラーの鏡に目の前のエイリアンが映るように構え、そこに映る像をちらりと見る。 そこには、現在のようなつり目の顔ではないが、人間のものとはかけ離れた、角や銀髪・銀の肌を持つ黒のゴーグルのような目を持つ宇宙人のような顔あった。 その言動からてっきり人間の男、それもかなり下劣な者だと思っていた。 人間じゃなくても人間の女に欲情するのかと疑問を抱いたが、とりあえず『そういうもの』もいるのだろうと置いておく。正直、納得したくはないが。 ……そう、相手は明らかに少女の姿の吉良吉影に欲情していた。 その証は、見れば否応なしに視界に入る、相手の股間にあった。 アーマージャックは巨大な陰茎を持っていた。 それはまるで、獣のように巨大な代物であった。 しかも、それを勃起させていた。 そして先ほどの「調教する」という発言、 この言葉から相手が自分に何をしようと考えているのか、精神衛生にかなりの悪影響を及ぼす想像が頭を横切る。 ただでさえこいつのせいで今の状況になっているのもあり、吉良の中でアーマージャックはクソカスの中のクソカス、今まで自分が会った者の中でも最底辺の存在だと見なした。 「………私はここで誰かと戦うつもりはなかった。他人と争うことはむなしい行為であり、私の心の平穏に大きな害となるものだ。だが…お前のようなものは決して見逃してはくれないのだろうな」 「ああっ!?何急に長ったらしく喋ってやがる!?逃がさないなんて当たり前のこと言うんじゃねえ!この島にいる女は全員、俺に調教されるべき肉便器なんだよお!!」 「……やはり、お前のような奴はそうくるか」 本心としてはこの殺し合いでも争いというものは避けたかったが、このような場合は仕方がない。 このような状況になってしまったのは、ただ運が悪かったとしか言いようがない。 吉良は戦いのために手に持つラーの鏡を一旦脇に置く。 鏡が地面と接触し、『コトリ』と音がしたその瞬間、 アーマージャックもまた動き出した。 ◆◇◆ 「くらえ!!」 アーマージャックは先ほどと同じように糸を結び付けたストゥを少女に向かって投げつける。 同時に、拘束のための見えない糸も飛ばす。 アーマージャックは他にも物干し竿という刀を所有しているが、彼は女は斬らない主義であり、刀が無ければ困る前回の戦いのような場面でもないため今回は使用しない。 それに、うっかり自分の攻撃で死なせてしまうとその後の『お楽しみ』が減ってしまう。(死姦がアーマージャックの趣味にあうのかも不明だ。) 先ほどの初弾がサンバ女の頭に当たった時はアーマージャックも一瞬ヒヤッとした気持ちにさせられた。 幸いその攻撃は致命傷にはいたらず、気絶だけで済んでいるみたいだが。 だからこそ、アーマージャックは相手に致命傷を負わせないように、なおかつ確実に大きなダメージを与えられるように絶妙な力加減でストゥを投げる。 「むうっ…!」 糸による拘束は上手くいったようで、少女は何とかして動こうともがく様子を見せる。 ストゥはそんな少女の首から下の体の方へと向かって行く。 アーマージャックは今度こそ自分の狙い通りの攻撃ができたと内心でほくそ笑む。 だが… 「『キラークイーン』!」 「はあっ!?」 少女――吉良吉影が叫ぶと同時に彼女(彼)の隣にそこにいなかったはずの人型が現れる。 猫のような頭部を持つその人型、スタンド『キラークイーン』は高速で飛んできたストゥをその手で弾き返す。 アーマージャックはキラークイーンを見て驚きの声を上げる。 それは、ただ相手が特殊な能力を持っていたという点への驚きだけではなかった。 「おい、どういうことだ!?なんでてめえもあの帽子野郎みてえな能力を持ってんだ!?てめえあいつの仲間か!?」 アーマージャックがキラークイーンを見て思い出したのは、前に公園で自分を虚仮にした者の1人、雨宮蓮(アーマージャックは名前を知らない)であった。 アーマージャックは吉良のキラークイーンを蓮が出したシルクハットのペルソナ――『アルセーヌ』と同じようなものだと考えた。 「何っ!?私のような能力だと!?そいつの…能力を持った者の名前は何だ!」 「ああんっ!?知るか!」 吉良もまた、アーマージャックの言葉に対して驚きの声を上げる。 (この街にスタンド使いがいたということか…!?帽子のスタンド使い…まさか、空条承太郎か?いや待て、こいつスタンドが見えているのか!?) 吉良が戦いの中でも維持していた冷静さが乱される。 自分がいた街にスタンド使いがいたこと、目の前の相手がスタンド使いの可能性があること、どちらも吉良にとってはかなり重大な問題だ。 ただ、目の前のアーマージャックはスタンドを先ほどは知らないと言っていた。 これに関しては、前にアドバーグへの疑いの際に考察したように、肉体の影響でスタンドが見える可能性なのかもしれない。 現に、指から糸を出すというまるでスタンド使いのような芸当を目の前の相手は行っている。 その能力が肉体由来なのか、精神由来なのか吉良には分からない(実際にはもっと別の要因によるものだが)。 それよりも、吉良の気持ちを焦らせるのは、相手がこの街でスタンド使いに会った可能性が高いという事だ。 発言にあった特徴からは空条承太郎が連想できるが、この戦いでは奴も身体が変わっているはずであり、必ずしも帽子を被っているとは限らない。 しかしそれでも、自分以外のスタンド使いの存在は吉良に大きな焦燥感を与える。 件のスタンド使いが自分と敵対していた承太郎や康一という可能性もまだ否定できないからだ。 (いや、今は心を落ち着かせるんだ…!まずはこの状況をどうにかしなければ話にならない…!) 吉良はキラークイーンを操作し自分の周りをその手で払わせる。 同時に糸が切れる音が聞こえ、拘束が解かれ、吉良は再び体の自由を取り戻す。 「ちきしょう!それで切れんのかよ!むかつくな〜おい!」 (…この街にスタンド使いがいるのならば、私は一刻も早く脱出した方がいいだろう。そのためにも、こいつはすぐにでも倒す!) 「ああっ!くそっ!てめえのせいで腹立つこと思い出しちまったじゃねえか!俺をムカつかせた罰はしっかりと受けてもらうからなあ!!」 静かに改めて決意を固める吉良とは対照的に、アーマージャックは感情のままに怒声を上げる。 ◇ 「うおおおおおおお!!」 アーマージャックはさらに声をさらに大きく、荒げながら吉良の方へと走り、接近戦を仕掛ける。 前回の戦いにおいて、アーマージャックは蓮のペルソナによって何度か攻撃を受けた。 その攻撃はどれもアーマージャックにとって脅威には感じなかったが、それらが中距離から放たれていたことは覚えていた。 アーマージャックはペルソナとスタンドを混同している。 そのためか、キラークイーンにも中距離攻撃の手段がある可能性も考えている。 それが効果のあるものかどうかはともかく、攻撃を受けないに越したことはない。 実際のアーマージャックは怒りで頭が沸騰しているような状態のため、ここまで細かいことを常に考えて戦っているわけではない。 けれどもほとんど無意識のうちに、前回の戦闘経験からアーマージャックは中距離からの攻撃を警戒した立ち回りをしようとしていた。 「おりゃあ!!」 アーマージャックは左の拳を握りしめ、それを吉良に向けて放つ。 キラークイーンが腕を交差し、吉良からその攻撃を守る。 キラークイーンはアーマージャックの攻撃を受け止めても、それによって傷つくことは無い。 スタンドに攻撃できるのはスタンドだけであり、そのルールはウルトラマンの肉体が相手でも適用される。 しかし… 「ぐおっ…!!」 防御してもパンチの衝撃は殺しきれず、吉良は後ずさりしてしまう。 (こいつ、何てパワーだ!スタープラチナやクレイジーダイヤモンドにも匹敵するのではないか!?) 本来の巨人としての体ならば15万トンの腕力を持つ、サンダーブレスターのパンチの威力は凄まじく、近接タイプのスタンドでもその攻撃は完全には防ぎきれない。 「こっちもだあ!」 次にアーマージャックは糸で右手にストゥを引き戻し、これを握りしめて吉良に向けて振り下ろす。 吉良はそれをキラークイーンの左手で受け止めた。 ◇ 吉良はこの後も同じように、アーマージャックの攻撃する場所に合わせて次々と攻撃を防いでいった。 「ああああぁぁぁ!!本当にうざってええええぇぇぇ!!いい加減にそれを止めろおおおぉぉ!!!」 攻撃を何度もキラークイーンで防がれることに、アーマージャックのストレスは更に溜まる。 右手のストゥも、左手の拳も、アーマージャックは何度も吉良に向かって振るう。 しかし、どの攻撃も本体である吉良には届かない。 怒りのあまり、今後の調教のために即死させないよう絶妙な手加減をしようという考えも頭から消えかけている。 そんなアーマージャックに対し、吉良の中にもまた焦りが現れ始めていた。 (くそっ…こいつはやはり、パワーもスピードも高すぎる!奴ら(承太郎と仗助)のスタンドのように、ただ単純に強い!) 吉良はアーマージャックの猛攻に対してキラークイーンで防ぐことしか対処できなかった。 本当なら、キラークイーンの手で触れることによって相手の肉体を内部から爆破して殺害するべきだ。 アドバーグも気絶しているこの状況なら能力の正体がばれる可能性も低い。 だが、アーマージャックに対して爆破能力を行使しようとしても相手の攻撃が先に当たってしまうだろう。 逃げようとしても、糸の拘束能力で動きを止められてしまう可能性もある。 はっきり言って今の吉良は余裕が無い状態だ。 現在もなお、だんだんと後ずさりさせられている距離は伸びている。 (だが、まだ私の手が尽きたわけではない) アーマージャックの攻撃をギリギリのところであしらいながらも、吉良は自分の行動を起こすチャンスを待つ。 「ちきしょおおぉー!こうなったら…!」 アーマージャックは一旦吉良への攻撃の手を止め、後ろの方へと下がる。 そして役に立たないと判断したストゥを投げ捨て、デイパックの中から物干し竿を取り出した。 女は斬らない主義のアーマージャックでも、そのことは忘却の彼方になっている。 完全に少女(吉良)のことを斬り捨てる気でいる。 (今だ…!) 吉良が攻撃の機会と見たのは、刀が取り出されたその瞬間であった。 ◆ 『ボゴオォッ』 「………は?」 そんな音が聞こえたと同時に、アーマージャックは自分の体に対して大きな違和感を持つ。 その違和感は、自身の下半身部分から伝わってきていた。 恐る恐る下の方を見て、その違和感の正体が分かった。 下半身をよく見てみると、自分がつけていたペニス…馬のチンチンが半分以上消滅していた。 →