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鳴り響く轟音。吉廣と輝之輔が振り返ると、そこにいたのは…… 「…………………………………」 闇に輝く紅い瞳、月に煌めく薄緑の髪、そして、頭に備えた双つの角。上白沢慧音は、満月の下三人を見据え佇んでいた。 ドサドサァ――― 両手で掴んでいた妖怪五人を放し、地面に落とす。妖怪達は完全にノックダウンされていた。 「――――上白沢慧音――――思っていたより早い再会だな…………」 吉影は前に進み出て、慧音の目を見返す。 「川尻………いや、吉良吉影……」 慧音は歯を噛み締め、身体を震わせる。 「何故………こんな事を……!!何故妹紅を殺したッ!?」 慧音の叫びが静かな人里に木霊する。 「………そんな姿になっていても……やはり君は人間だな、慧音。」 吉影が無表情に口を開く。 「『理由』が欲しくて仕方ない……わたしの凶行との『因果関係』を作らなければ、『理解』できない。その愚鈍な判断力が身を滅ぼすのだよ、慧音」 「っ………!!」 一切否定せず冷静沈着に応答する吉影の雰囲気に、慧音が目を見開く。人を殺してこれほど落ち着いているのは、異常者だけだ。 「―『何を思って殺したのか?』…そう、君は言ったな。」 吉影は静かに語りだした。 「…思う事など――何も無い。何一つ無いのだよ、慧音。 別に感傷もなく、特に感想も無い。感情を殺すこともなく、冷徹である必要すらない。 なぜなら殺す側にとって殺される側は―――どうでもいい人間だからだ。 そして、理由は――『いるよりもいない方が都合が良い』―何処かの誰かに、そう思われた。その者が過ごしてきた日々の全てを――金か、欲か、それとも大義か。 そんなものと引き換えに否定された。 そうやって妹紅は消されたのだよ、慧音。」 慧音はゾッと背筋が冷たくなるのを感じた。 後ろめたさなど、微塵も無い。 そんな底知れぬ『邪悪さ』を、吉影の両目は並々と湛えていた。 「そんな………君は………!こんなっ……………!」 慧音の瞳がショックに震える。 吉影は悪びれる様子無く、さらに追い討ちを掛ける。 「どうした?『白沢の能力』で見ただろう、わたしが君や妹紅を何度も殺そうとしていたのを。つまり、そういう事だよ、最初から………」 彼の冷酷な台詞が、慧音の胸を締め上げる。 「………君の歴史は…っ…見ていない……わたしが記録するのは、もっと大きな事件だ。」 込み上げる感情を抑え、慧音は声を押し出す。 「目的は何だッ!?何故里の人間を誘拐した!!」 残酷な事実に耐えられず、慧音は話題を変える。 「なぜそれを君に言わなければならない?『計画』に支障をきたすだけだ。」 クルリと背を向け、歩き出す吉影。その背中を慌てて慧音が呼び止める。 「まっ待て吉影!何処へ行くつもりだ!?」 吉影は足を止め、振り向いて答える。 「逃げるんだよ慧音、君からな。もう十分『人質』は集めた。満月の夜の君は強いし、闘うメリットが無い。そうだろう?」 「なッ――!?」 それだけ言うと、また背を向け吉廣に声を掛ける。 「『人質』は何人ほど集めた?確認してくれないか。」 「ああ、それだったらここに………」 輝之輔が懐から写真を取り出し、覗き込んだ。 「―――――――――えぇッ!?」 輝之輔が叫ぶ。 「?どうしたんじゃ輝之輔、何かあったか―――――――――」 吉廣が横から覗き込み、 「なんじゃとぉッ!?」 吉廣も叫び声を上げる。 「どうした、二人とも……?」 吉影が二人に問いかける。 「『紙』が……無いッ!」 「なに!?」 吉影が二人から写真を奪い、覗き込む。たしかに、紙らしき物は写っていない。 「亜空間に隠した写真と空間を繋げて、その写真を入り口に『紙』を保管しておいたんじゃが……空間接続が途切れてしまっておる!」 吉廣が事態の深刻さに気付き、続ける。 「マズイぞ……わしのいる写真空間においておいたはずのカメラが……無くなっておる。他の写真への『ジャンプ』も出来ん!」 「なッ―――――!?」 吉影は振り返り慧音に目をやる。彼女は三人を、紅い瞳で睨み付けていた。『覚悟』を決めた目だ。 「………君がやったのか?」 吉影が問いかける。 「『歴史を食べる程度の能力』……貴様達には『現在』を認識出来ない。」 慧音が天叢雲剣(あめのむらくものつるぎ)のレプリカを構え、突きつける。 「………なるほど……人間が忽然と姿を消したのも…破壊した家が修復しているのも……区画が変化しているのも………」 吉影が慧音を睨む。 「君の『能力』の仕業……か!親父が写真を認識出来なくなったのも…………」 吉影の後ろで、輝之輔が吉廣に耳打ちする。 「認識出来ないということは、実際にはあるってことですよね?それなら親父さんが入っている写真にも何人か入れておいたから、写真ごと燃やすと脅せば……」 「!?何を言っておるんじゃッ!この中には………!!」 「…………わたしは『闘い』は好まない………特に今のような『価値の無い』闘いはな………だが……!!」 ジリッ――― 片足を引き、吉影は身構える。 「わたしの『平穏』を乱す者とだけは!闘わざるを得ないッ!!」 慧音と吉影、二人の間に覇気が満ちる。傍にいるだけで皮膚がピリピリするような、圧倒的な殺気。吉廣と輝之輔は顔をひきつらせる。 「…………もう知っているかもしれないが……」 吉影が口を開く。 「今現在、ある理由でわたしは『キラークイーン』を使えないんだよ。だから……」 懐から紙を取り出し、広げる。紙の上にL字型の機械のような物が現れる。 「(あれは………外の武器か?)」 吉影は電動釘打ち機を右手で握り、ストッパーを外す。 「姑息な手段を使わせて貰おう!」 釘打ち機を構え、トリガーを引いた。 バスバスバスッ! 釘が発射され、慧音に迫る。 「っ!」 何かに勘づき、慧音は身をかわす。 ドスドスドス! 釘は慧音の背後の壁に刺さり―――――― ドグオオオオオオオオオオォォォォォ!! 爆炎を上げて爆発した。 「ぐっ!」 慧音は咄嗟の判断で空を飛び爆圧半径から逃れる。 「釘に『ファイル』した『爆発』を巻いておいたが……勘づかれたか。」 吉影はトリガーから指を離し、慧音の後を追う。 「わしらは空を飛べる!吉影より先に奴を追うぞ、輝之輔!」 「了解です!」 吉廣は写真に、輝之輔は紙に入り込み、慧音の後を追って空へと昇っていった。 「くっ………!まずい………!」 慧音は空を飛びながら、打開策を練る。 「(吉影達は里の妖怪退治の専門家の居住区や命蓮寺に陽動の妖獣を大量に放っていた……しかも襲撃していったのはそれらから離れた防備の薄い場所ばかり……!自警団もほぼ捕まってしまっている……ここまでの計画性、もしや彼は以前からこの計画を……!)」 手にした巻物に目を落とし、『歴史を創る程度の能力』で現在までの状況を確認しようとした時だった。 「っ!!」 気付き、空中で身を捻る。 ズダダダダダタン! 彼女の脇を見えない何かが超高速で飛び去っていった。 「くそっ外した!」 屋根の上、慧音を見上げ硝煙を吐くサブマシンガンを構えながら、輝之輔が忌々しそうに吐き捨てる。 「輝之輔、あれは外したんじゃない!避けられたんじゃ!」 輝之輔の傍に吉廣が浮かび上がり叫ぶ。 「(鉛の弾幕……?見えない早さで飛んで来たというのか?これが外の武器……危なかった…!)」 巻物をチラリと見やって、慧音は何が起こったのか『歴史』を読み返す。 「はッ!?」 慧音は振り返り、剣を構える。建物の陰から自動拳銃を構え、吉影が慧音を狙う。 ダンダンダン!! 肉を破り骨を貫こうと、慧音に弾丸が迫る! 「えぇいっ!」 ガィン!キュン!ガギン! 刀身に斜めに弾丸を当て、三発全て弾き落とした! 「――ッ! (そうか…、銃口の向きと引き金を引く瞬間を『リアルタイム』で観察し、着弾地点で剣を構え弾いたのか。『歴史を創る程度の能力』、なんとも厄介な能力だ……)」 吉影はさらに慧音の後を追う。 「(………さあ、ここならいいだろう。)」 慧音は広場に着地し、振り返る。 ザッ 吉影、吉廣、輝之輔が追い付き、各々武器を構える。 「―――――逃げ続けて妖怪退治屋の到着まで時間稼ぎをするつもりかと思ったが……」 吉影が釘打ち機と自動拳銃を慧音に向ける。 「ここなら里の家への被害が少ない。人も全員避難しているから、思う存分戦える。 それに――――――」 慧音の紅い瞳の中に、ダイヤモンドのように硬く気高い『決意』が輝く。 「君との決着は、私だけが着ける!!」 剣で空を斬る。弾幕が発生し、吉影達に襲い掛かる。 「ふん、くだらん!」 吉影は懐から紙を取り出し、開いた。紙から爆炎が吹き上がり、弾幕を打ち消した。 「無駄無駄ァ!」 輝之輔が『エニグマ』で弾幕を紙に変え、吉廣をガードする。 「喰らえッ!」 吉影が釘打ち機のトリガーを引く。 「はっ!」 慧音が剣を振るい、弾幕で釘を迎撃する。 ドグオオオオオオオオオオォォォォォ!! 爆炎が上がり、視界が遮断された。 「(視界が遮られていても、慧音にはわたしの事が見えている…このままでは不利か。)」 爆煙を突き抜けて飛んで来る弾幕を避け、輝之輔に向かって叫ぶ。 「輝之輔!お前の位置なら慧音が見えるだろう!彼女を撃て!」 「言われるまでもない!」 輝之輔がサブマシンガンを構え、乱射する。 ズダダダダダダン! 「ぐっ!」 バックジャンプで慧音はこれを避ける。その瞬間、 「今です親父さんッ!」 輝之輔が叫んだ。 「任せろッ!」 『ビーチ・ボーイ』を振り上げ、吉廣は構える。 「うおおおぉぉぉぉぉ―ッ!」 『ビーチ・ボーイ』の針と糸を、慧音目掛けて全力投球した。だが所詮は老人の腕力、慧音は容易くこれをかわした。 「むっ!?」 だが慧音はある事に気付き、息を呑む。 「(糸に『紙』が……!!)」 『ビーチ・ボーイ』の糸に、幾つもの『紙』が数珠繋ぎにされていた。 「喰らえ!」 吉廣が『ビーチ・ボーイ』の糸に包丁を振り下ろした。糸は包丁を透過し、切断エネルギーは紙に伝わっていく。 ズバシャッ 糸の上の紙が切れる。 「っ!!まずい!」 慧音が飛び退き糸から離れた瞬間、 ドグオオオオオオオオオオォォォォォ!! 紙が一斉に爆発し、爆風が彼女を襲った! 「ぐあっ!」 慧音は吹き飛ばされるが、何とか壁に激突する前に空中に踏み留まった。だがその直後、 「かかりおったなバカめ!」 吉廣がニヤリと笑った。そして、 ドグオオオオオオオオオオォォォォォ!! 慧音の背後の民家の壁が、轟音と共に炸裂した! 「糸へのダメージは『ビーチ・ボーイ』の糸に掛かった物に全て返って来る! 最初に投げた時、糸の先端、針の部分を、ぐるっと回り込ませて逃げる先の壁に仕掛けておいた! 爆発のエネルギーは当然壁に返って来る!」 瓦礫の破片が慧音に襲い掛かる。慧音はすぐさま身を翻し、 「せえぇぇぇい!」 飛んで来る瓦礫を蹴りつけた! ドオォン! 一際大きな瓦礫が弾かれ、他の瓦礫と衝突する。 バギッ! ギュイン! ギュンッ! ドゴォォ! 玉突き的に瓦礫同士が激突し、跳ね返り、軌道が逸れる。瓦礫は全て慧音の横を飛び過ぎて行った。 「(なんじゃとおぉォォ!?)」 吉廣が驚愕する。 「(あれだけの数の破片をたった一発の蹴りで…! 瓦礫の軌道を『能力』で瞬時に把握し、計算したというのか? ―――――――――だが……!)」 吉廣の瞳は勝利を確信する。 「(貴様に見えるのは『過去』だけじゃ……『未来予知』や『読心術』の類いではないッ!)」 慧音は瓦礫を全弾逸らした後、壁を背にして着地する。 「―――――っ!?」 突然、月光が遮られ、顔が陰る。反射的に頭上を見上げると、 「なぁっ――!?」 吉影が拳銃を構え、飛び掛かってきていた。 ダンダンダン! 慧音を狙い、自動拳銃の引き金を引く。 「ぐぅっ!」 咄嗟に剣を振るい、弾丸を叩き落とす。 バヂッ!ギュン!ギュイン! 弾丸を弾き、吉影を向かえ撃とうとするが、 ガィン! ナイフで剣を払いのけられ、衝撃で慧音は大きく後退する。 「(ぐっ…!このパワー、跳躍力、おかしい…!いくら吉影が『人間でない』とは言え、満月の光だけでこれほど強化されるわけがない……!)」 「てえぇぇいっ!」 慧音は剣を握る手とは逆の腕を振るい、ラリアットを叩き込もうとした。が――― 「っ!?」 吉影は容易くそれを避け、彼女の懐に飛び込む。 「(しまっ―――――――――!)」 ドバギャッ! 吉影の右足が、慧音の腹部にめり込んだ。 「かはっ――――!」 慧音の身体は吹き飛び、壁に叩きつけられる。 「今夜は何故かすこぶる調子が良くてね……『満月』がスタンド使いにも力を与えてくれているのかもしれないな。」 吉影は世間話をするような口調で慧音に言葉をかける。 「いくら君の『能力』でも、予測出来なかったろう?この身体能力を披露したのはさっきが初めてだからな……」 慧音はなんとか膝を折らず立ち上がる。剣を構えようとするが、 「そうはさせない。」 ガッ! 剣を握る手を足で壁に押さえつけられる。 「―――――――――確かに、決着をつけるのは君だったな………」 吉影がニヤリと笑う。 「逃げて増援を呼んでいれば『人質』は助かっていたというのに…… わたしに『始末』されて『人質』は助からないという決着がなッ!」 右ストレートを彼女の顔面に叩き込んだ! バギィィィン! 「―――――――――!?」 吉影の拳は慧音の頭部を粉砕する事なく、壁にめり込んでいた。 「なにっ…?消えた…だと?」 吉影は辺りを見渡すが、慧音の姿は何処にも見えない。 「吉影!やったのか?」 吉廣と輝之輔が近づいて来る。 「いや、逃がした。目の前で突然消えてしまった…わけが分からない。」 吉影が振り向き、彼らに目を向けた。 「吉影!何をしておる!そこにいるぞ!」 吉廣が吉影を指差し叫ぶ! 「!? なんだって?何処にいる!?」 吉影が意味を理解できないでいると、 「後ろじゃあッ!お前の後ろにいるぞォォォォォ!」 「ッ!!」 吉影が振り返った瞬間、目に飛び込んできたのは剣を振り上げた慧音の姿だった。 「なにィッ!?」 人間離れした反射神経でナイフを振り上げ防御する。が、半獣のパワーで押し切られ、ナイフの刃が折れた。 「うおぁ!」 横薙ぎの一閃をしゃがんで避け、足払いを繰り出す。だがバックステップで避けられ、弾幕を放たれる。 「『エニグマ』!」 輝之輔が自身のスタンドで吉影の前に立ちはだかり、弾幕を防御する。 「『ビーチ・ボーイ』!」 吉廣が『ビーチ・ボーイ』を振るい、慧音を攻撃する。だが…… スッ――――――――― 慧音の身体が、壁の中へと沈み、消えた。 トプン――――――― 『ビーチ・ボーイ』の糸と針は壁を透過し慧音を追う。 「き、消えたぞっ!今確かにこの目で見た!溶け込むように壁の向こうに姿を消した!」 輝之輔が声を張り上げる。 「いや、いる!奴はこの家の中にいて、反対側へ向かっておる!」 吉廣が『ビーチ・ボーイ』の糸に耳を近づけ、気配を聞き取る。 「じゃが……クソッ!さっきからいくつも壁を透過して追っておるのに、奴は一度も戸や障子を開けたりしておらん! 何にもぶつからず、足音も出さずに一直線に飛んでおるようじゃ!」 吉廣は慧音の追撃を続けるが、 「畜生め!見失ったわい!」 リールを巻き上げ糸を回収する。 「確かに見た…慧音はこの壁を、『ビーチ・ボーイ』のように透過していた…」 吉影が壁に手を触れ、調べる。何の変てつも無いただの壁だった。 「じゃが……奴の能力は『歴史を食べ、創る能力』、壁を幽霊みたく透過する事など出来るはずがない!」 吉影はまだ壁を両手でさすり、耳を当て調査している。 「無駄じゃ、この壁はただの壁、『ビーチ・ボーイ』で調べたんじゃから間違いない。」 吉廣は諦めるよう言うが、吉影は何処か確信めいた表情をしていた。 「確かに……この壁は普通の壁だ。何も仕掛けは無い…… ……だが……彼女はさっき壁を爆破した時、瓦礫を弾き飛ばして防御した。どんな壁でも透過できるなら、そんな必要は無かったはずなんだ……きっとなにか理由がある……この壁でなければならない理由が…」 吉影は壁から耳を離すと、数歩後ろに下がった。釘打ち機を構え、トリガーに指を掛ける。 「何をする気じゃ、吉影?」 「こいつをぶち破る。二人とも、もう少し下がった方が良い。」 壁を狙い、トリガーを引く。 ドガガガッ! 壁に釘が突き刺さり、 ドグオオオオオオオオオオォォォォォ!! 爆発し、壁が大破した。 「……………………」 自動拳銃と釘打ち機を構え、吉影は用心深く足を踏み入れる。 「(なんという事はない……ただの民家だ。)」 辺りを見回すが、特に違和感は無い。罠や仕掛けは仕掛けられていないようだった。 「親父、『ビーチ・ボーイ』を貸してくれないか。徹底的に捜して……」 後ろに手を伸ばし、吉廣から『ビーチ・ボーイ』を受け取ろうとした時だった。 コツッ 「?」 後ろに伸ばした手は、すぐ何か硬い物に当たった。 「何だ―――?」 不審に思い、振り返る。 「ッ!? な……なんだ…?これは!?」 振り返った吉影が見た物は――――――――― ドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドド ――――――――― 「な……」 輝之輔が目を見開く。 「なんじゃこりゃあァァァ~!?」 吉廣の目前、ついさっき吉影が壁に開けたはずの大穴は、一切の痕跡無く消え去っていた。 「こんな……!こんな事が出来る『能力』…ッ!『透過』だとかそんなチャチなものじゃ断じてないッ!!吉影が分断されたッ!」 「輝之輔……わしらは、何かとんでもなく大きな見落としをしていたかも知れん……」 吉廣の脳裏にある仮説が組み立てられる。 「『歴史を食べる程度の能力』……奴はこの能力でわしらに人質や人間を『認識』出来なくしたと言っていた…… つまり、奴の能力の真髄は『認識』をずらす事にある…輝之輔、確かお前『里の区画が変わった』と言っていたな?」 「え?…ええ、そうですが……あと吉影も…、でも、それが奴が姿を消した事とどう関係が……?」 「いいか……奴の操れる『認識』とは、『歴史』じゃ。奴は里の歴史を食った、だからこそ人間の姿や、わしらが破壊した家の損傷も消えた――ようにわしらには見える。そして、里の区画が変わったということは、かなり過去まで歴史を遡ったということじゃ。これが何を意味するか、分かるか?」 「何を……意味するっ…て?」 吉廣は輝之輔に説明する。 「簡単に言えば……ここのこの壁」 吉廣がコツコツと叩いて示す。 「無いんじゃよ、本当は。」 「えっ―――――?」 輝之輔の目が見開かれる。 「そんなっ…!『ビーチ・ボーイ』で確認したんじゃ…!」 「ああ、したわい。そして騙された。」 吉廣が首を振る。 「わしらの『認識』ごと過去にずらしているんじゃ、わしらの脳が、精神が、あると『思い込んで』おる。だから『スタンド』である『ビーチ・ボーイ』では見分けられん。『質感』も感じるし、『音』も聞こえる。わしらは既に奴の『過去の世界』の中に取り込まれておるんじゃ。だから奴は自由に『実在しない物体』を通り抜けられる。至極当然にな。 そして、この『能力』……わしの『アトム・ハート・ファーザー』に似ておる。わしが『写真の世界』に『魂エネルギー』を閉じ込め、自在にその中を動けるように……奴はこの『過去の世界』で自由に動ける。元々実在しない物体じゃから修復も消去も自由自在じゃ。そして全てを読み取り筒抜けにする『創る能力』……【見敵必殺(サーチ&デストロイ)】を形にしたような、とんでもなく厄介な相手じゃぞ……」 吉廣が額に手を当て、打開策を思案する。その時だった。 ドドドドドドドドドドドドドドドド! 二人の背後の民家の壁から、弾幕が襲って来た! 「『エニグマ』!」 エニグマで弾幕をファイルし、二人をガードする。 「壁を透過して撃ってきおったな!」 『ビーチ・ボーイ』を振り上げ、構える。 「そこじゃあッ!」 『ビーチ・ボーイ』の針を飛ばし、壁を透過させ慧音を捜す。 「無駄です!『ビーチ・ボーイ』は壁や床からの奇襲に効果を発揮するスタンド、奴は針の動きを全て読んでいる!いくら追っても命中なんて出来ません!」 「そんな事は分かっておるわい!だから、『分かっていても避けられない攻撃』をやろうとしているんじゃろうが!」 吉廣の言葉に、輝之輔が反応する。 「なるほど、分かりました!」 輝之輔が身体を紙に変え、輝之輔は慧音の潜む民家の上空に移動する。 「さあて、いよいよこいつの出番だな……!!」 舌を出して唇を舐め、懐から紙を取り出す。 「開け『エニグマ』ッ!」 エニグマが紙を広げていく。タクシーの何倍も大きい紙だ。さらに何重にも畳まれていたのを開いていき、遂に最後まで開ききった。紙の中に封印されていた物は――――――――― ドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドド ――――――――― 可燃ガスを満載した巨大なタンクローリーが出現した! 「タンクローリーだッ!!」 空中で封印を解除されたタンクローリーは、重力に従い落下していった。 「はははははははははははははははははははははは―――――――――!!」 「くっ……!」 慧音は民家の中を飛行し、『ビーチ・ボーイ』から逃げる。 「この『針と糸』…なかなかに素早い…!『能力』で動きを探知していなければすぐに捕まりそうだ。」 手元の巻物に目を落とし、『ビーチ・ボーイ』の位置、スピードを読み取る。巻物には『歴史を創程度のる能力』により、リアルタイムで情報が書き込まれる。 「だがこの『針』…私の気配を探知して追って来ているみたいだが…」 居間から壁を透過し、隣の部屋に出る。『ビーチ・ボーイ』が追ってくるが、しばらくのたうつように針の部分を振り回した後、慧音に向かって一直線に向かって来る。 「どうやら一度壁を通るたび、私の気配を探し直しているみたいだ。私の飛行速度よりスピードは早いけど、これなら逃げ切れ―――――――――」 ビュウン! 『ビーチ・ボーイ』が急加速した! 「っ!?」 間一髪、慧音はそれを避ける。『針と糸』は慧音を追い越すと、前の壁に着水する。 「なんだ?急にスピードアップした…!?」 糸に触れないよう飛び退くと、巻物を見やり何が起こったのか把握する。 「なるほど……そういう事か……! さっきまで私を追って来ていた速さは、リールから糸を出す速さ。 一度リールから出した糸は、腕の延長のように自在に動かせる。 壁を透過した直後、止まって私を探していたように見えたのは、その間に糸を出し続けて伸ばしきっていない『余り』を作るため……その余りの部分を一気に伸ばす事で、急激にスピードアップしたということか…! とにかく、『針』に追い抜かれたのはまずい!早く逃げないと―――!」 慧音が糸から離れようとした時、 シュンシュンシュンシュン! 慧音のいる部屋の壁から、『ビーチ・ボーイ』の糸が彼女を包囲するように現れた! 「っ―!そうか、既に本体が回り込んで――!」 慧音が糸の包囲網を突破しようと巻物に目を落とした時、さらに抜き差しならない事態に気付く。 「ッ!この真上にある物体は!!」 慧音が天井を見上げたその直後、 ドゴオオオオオオオオオオォォォォォ!! タンクローリーが民家に落ち、爆発した。 「うわっ!」 民家から吹き上がる爆炎を、輝之輔は慌てて『エニグマ』で防御する。 「うっわー…、これはスゴい…!」 キラークイーンの爆弾とは比べ物にならない威力の大爆発を目の当たりにし、輝之輔は息を呑む。 民家は完全に消滅し、地面には巨大なクレーターがぶちあけられていた。タンクローリーの車体の破片が三つ隣の民家の壁を突き破っている。 「『ビーチ・ボーイ』で包囲し、タンクローリーで一気に叩く…作戦成功じゃな。」 ケケケケと吉廣が笑い声を上げる。 「吉廣さんダメですよ、爆発見て安心してたりしちゃ。そーいう事しているとだいたい相手が生きているってジンクスがあるんです、油断せずに……」 「そんなもの小説や漫画の話じゃ。お前も見たじゃろ?あれほどの爆発、近くにいるだけで無事では済まんわい。それに、さっきから『ビーチ・ボーイ』で捜しているが姿は無い。きっと跡形も無く―――――――――」 吉廣が輝之輔を見上げ話していた時、 「親父さん、後ろだッ!!」 輝之輔が血相を変え叫ぶ。 「はぁッ!?」 吉廣が振り向いた瞬間、大量の弾幕が彼に襲い掛かった! 「うおおおおおぉぉぉ―――ッ!!」 咄嗟に『ビーチ・ボーイ』を振り回し、弾幕を糸に引っ掻け、糸の端を壁に突っ込む。エネルギーの塊である弾幕は糸を伝わり、受け流されるように壁を破壊して消滅する。 「喰らえッ!」 広場の反対側に突如現れ、弾幕を撃ってきた慧音を狙い、サブマシンガンをぶっぱなす。 「…………………」 スッ――――――――― 慧音は静かに足を運び、そして消えた。 バスバシビシッ! 弾丸は地面に着弾した。 「なッ……なんだ!?奴は…… あんな大爆発の中から、どうやって生還したんだ!?しかも今、確実に『消えた』ッ!壁を透過して反対側に抜けたとか、そんなんじゃない!全く何も無い場所で忽然と姿を消した!」 輝之輔は戦き、疑心暗鬼に駆られる。 「まさか…奴は自分の歴史を『喰らった』のか?もしそうなら勝てるわけがない…!無敵のステルス状態だ……!見破る手段なんて無い…!」 「待て輝之輔、そう簡単に結論づけてはならん。そんな事が出来るなら既にやっているはずだし、『歴史』とは『観測者』の視点から事象を整理、記録した物。『観測者』である奴の『歴史』が消えれば、術は成立しない。」 吉廣は冷静に慧音の『能力』について考察する。 「まず、奴が生きていて彼処まで回り込めたのは、地下水道を通って行ったからじゃ。今地中を調べてみたが、『現在の人里』にあったはずの井戸水を流す地下水路が無い。今わしらがいる『過去の人里』には存在しないというなら、『ビーチ・ボーイ』でも奴がそこに逃げたとは分からないはずじゃ。『認識』出来ないから―――――――――」 と、吉廣の脳裏をある考えがよぎる。 「輝之輔、奴が消えたあたりにサブマシンガンをぶちこめ!」 「何故です?弾数も無尽蔵にあるわけではないんですから、あまり無駄撃ちしすぎると……」 「いいからさっさと撃て!奴の『謎』が分かりかけてきた!」 その言葉を聞き、輝之輔は言われた通りサブマシンガンを乱射する。 ビシビシバシッ! 弾丸は何もない空間に着弾し、止まった。 「あっ、空間が…?」 「違う、よく見てみろ。」 吉廣が『ビーチ・ボーイ』の先で弾丸を指し示す。 「弾丸の周り、茶色い土が見えるじゃろう?」 「あっ……!」 彼の言うとおり、弾丸の周りを土の欠片のような物が囲んでいた。 「あそこには、本当は壁があるんじゃ。奴はその後ろに隠れ、壁を『認識』出来んわしらには消えたように見えただけじゃ。」 「な、なんだ、分かってしまえば、なんて事無い『能力』ですね。」 輝之輔が安堵して笑うが、吉廣の表情は険しいままだ。 「いや、そうでもない。奴にはわしらの事が筒抜けじゃし、限定的であるとは言え、奴は壁を透過し死角から一方的に攻撃出来る。しかも早く始末しないと、妖怪退治屋や命蓮寺の連中が加勢に来る。追い詰められているのはわしらじゃ…」 ドゴオオオォォォン!! 壁を突き破り、吉影が民家から飛び出した。空中で身をひねり、スタッと着地する。 「吉影、奴の能力の『正体』が分かった!奴は―――――――――」 「ああ、聞いていた。わたしもそれを身を持って体験していたよ。いや、実を言うと、全く理解を超えていたんだがね…『わたしが障子を開けたと思ったら何時の間にか閉まっていた』――ありのまま話すとこんな感じだ。窓も同じ、開いた瞬間にはまた閉じている。壁も何度壊そうとしてもすぐに修復してね、身体ごと壁をぶち抜いて来なければならなかった。」 吉影は辺りを見渡し、険しい目付きで慧音の姿を探す。 「我々には時間が無い……彼女が出て来ないなら……」 吉影は懐から三枚の紙を取り出す。 しゃがみ、地面に置くと、順番に広げる。 一枚は液体の入ったポリ容器、二枚目は炭素棒二本の電極、三枚目はコードだった。 「なッ!?まさか吉影、『アレ』をやる気かッ!?」 吉廣が思わず怯む。 「『フッ化水素』……非常に安定した物質であるガラスをも腐蝕させる極悪の酸だ。」 容器を振り、吉影は呟く。 「そしてこいつを電気分解してやれば、単体の『フッ素』が発生する。フッ素は112種類の元素のうち、ヘリウムとネオン以外のほぼ全ての元素を酸化する凶悪極まりない最強の酸。 非常に安定しているとされる金や白金も酸化され、王水ですら反応しないタンタルやイリジウムも酸化、さらには反応するとは思えない希ガスであるクリプトンやキセノンまでも酸化する。人間が吸引すれば少量でも即死、皮膚にかかると体内に浸透して人体のカルシウムイオンと反応し、骨を溶かし、挙げ句の果てには神経伝達に不可欠なカルシウムイオンとも反応して電気信号を遮断、心臓が停止し死に至る。」 淡々と説明し、彼は容器を地面に置く。 「あまり使いたくなかったが、長期戦は出来ない。これだけの量、しかも屋外では、どこかに隠れている慧音を死に至らしめる事など出来ないが、動きを止めるくらいは出来るはずだ。さらにこの風向き、発生したフッ素を『ストレイ・キャットの空気弾』に封入すれば、妖怪退治屋の密集区域にまで到達する。いくら強いとはいえ、肉体は生身の人間、数人くらいは死んでも不思議じゃない。」 吉影は『電気』と書かれた紙を懐から取り出す。 「わたしは『ストレイ・キャット』の『空気スーツ』を着る。親父も幽霊だが写真が腐蝕されるとまずい、『空気弾』に入ってくれ。輝之輔は『エニグマ』で身を護れ。覚悟はいいか?わたしは出来てる。」 吉影が容器の蓋に手をかけた。 ドバギャァッ!! 「ッ――――――!?!?!?」 吉影の頬に強烈な衝撃が走り、顔面が歪む。 「―――――――がぁ……あ…ッ…!?」 吉影の手から離れた容器は、地面に落下すること無く、空中で消えた。 ドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドド――――――――― 上白沢慧音が、羽織っていた簔を払い、姿を現す。彼女の拳が、吉影の頬にめり込んでいた。 「ぐ……ッ…ガブッ………」 吉影の身体が、グラリと揺れる。吉廣と輝之輔が咄嗟に二人から離れ、身構える。 「…………………………………」 ガッ! 吉影は踏み止まり、頬に拳を叩き込まれたまま目だけ動かし慧音を睨みつける。 「……………………………っ……!!」 慧音が息を呑み、目を見開く。 「フフフ…………気付いた……、か!」 吉影が歪められた頬をさらに歪ませ、不敵に笑う。顔面に半獣の拳が直撃したというのに、意に介していないかのように。 「あえてだ…わたしがわざわざこれからやろうとしている事を喋ったのは、君に容器が壊れて中身が漏れないような方法でわたしを止めさせるためだ。」 ギィィン! 吉影の瞳が光る。彼の頬の皮膚は無惨に裂けていたが、血は一滴も流れ出ず、肉の代わりに無機質な木片が顔を覗かせる。 「なっ…!お、お前は……!!」 「そしてもう遅いッ!君はこうしてわたしに『触れた』!すなわち―――――――――」 吉影の顔が、グニャリと歪む。 骨格が曲がる、 背丈が縮む、 髪が伸びる、 瞳の色が変わる、 衣服が変形する、 伸びた髪が隆起、凝集し、二本の猛々しい角に為る。 「『わたし』は、『私』に変化する!!」 慧音の前に現れたのは、上白沢慧音そのものだった。 「まさか…っ!『偽者』だっただとっ!?」 慧音は第二撃を打ち込もうと飛び掛かる。しかし、『偽者』が腕を振り上げると、彼女も拳を振り上げたまま身動きが出来なくなる。 「私はただの『偽者』じゃない…『いなければいい』方のコピーだ。」 慧音の偽者はにこやかに笑い、言い放つ。 「ケケケケケケ!よくやった『サーフィス』!続けてそいつを始末しろッ!」 吉廣が『サーフィス』の胸ポケット、『写真の小窓』の向こうの男に命令する。 「わ、分かった…こいつを殺せば、俺は見逃してくれるよな…?」 「馬鹿がッ!折角この女の姿を手に入れたんじゃ、まだまだ有効活用させてもらうわい!逆らえばどうなるか…お前も分かってるよな?」 写真の向こう、外の世界で媚びた表情を浮かべる間田敏和に、吉廣は脅しの言葉をかける。 彼が顔を出している写真の中には、撮影された間田の姿が写っていた。 「(くっ…、ま、まずい…こいつが『偽者』なら、本人は何処に―――――――――?)」 ―――――――――――――――――――――――――――――――――――――― ―――――――――幻想郷の東の果て、外の世界との境界に位置する博麗神社。 ザッ――――――ザッ――― 境内の石畳を踏む足音が、無人の神社に響く。 ザッ―――――ザッ―――ザッ―― 足音の主は境内を進むと、階段を登り、賽銭箱の前で止まる。 「……………………」 その人物は空っぽの賽銭箱を見下ろし、何かを思い返すように数秒じっとしていた。 吉良吉影は、賽銭箱の前で呟く。 「こいつがもう少し潤っていたなら……『わたし達』の運命も少しは変わっていただろうに………なあ?妹紅………?君もそう思わないか?」 吉影が振り返る。 その視線の先、鳥居の下。 藤原妹紅は立っていた。 左手から鮮血を滴らせながら――――――――― ED 天野月子 『銀猫』
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【作品名】艦砲射撃! 【ジャンル】シューティングゲーム 【名前】主人公with戦艦 【属性】軍人と戦艦 【大きさ】世界最小の戦艦でも139.9mはあるので、最低でもそれ以上の大きさはある 【攻撃力】砲撃:10mぐらいの砲弾を一度に10発発射する 射程約4km、弾速は戦艦の砲弾なのでマッハ2ぐらいか 20発も当てれば燃料気化砲弾の直撃と同じぐらいの威力 射角はかなり自由度があり自身の360度全方位に発射できる 一秒で二回連射できる、残弾無限 燃料気化砲弾:半径250m程の範囲に衝撃波を発する、全長50mぐらいの巨大な砲弾を発射する 一撃で範囲内の戦艦三隻が、真ん中から真っ二つになって轟沈する威力 射程約4km、弾速は戦艦の砲弾なのでマッハ2ぐらいか 2発まで撃てる、一発撃ったら次弾発射に2秒かかる 射角はかなり自由度があり自身の360度全方位に発射できる 燃料気化砲弾は指定した空間で炸裂させる事が出来る(自分の10m真上で炸裂させたり、射程ギリギリの位置で炸裂させたり自由) 発生した衝撃波の速度は戦艦の砲弾の数十倍以上(燃料気化砲弾が炸裂した瞬間に範囲全域に効果が及ぶ) 【防御力】自身の燃料気化砲弾を超至近距離で炸裂させても無傷 500mある機動兵器が破壊された時に起きる150m程の爆発が何度も起きる中に居ても無傷 【素早さ】戦艦の砲弾の1/4程の速度で移動できる 反応は軍人並み 【長所】攻防が中々に高い 【短所】司令部からの無茶振りが酷い 速度が遅い 【戦法】まず速攻で燃料気化砲弾を自分のすぐ真上に撃って相手を巻き込む 相手が死ななかったら距離を取りつつ、砲撃や燃料気化砲弾など 【備考】windows100%2004年11月号に収録 vol.124 773格無しさん2019/05/26(日) 11 08 40.98ID oQNvZRPS 774 783 レイア(ランプの魔神が美女だったので、恋人にして同棲生活を始めてみた)だけど これレイアが主人公である理由は?作中にも、題名的にもランプの魔神=レイアを恋人にした鈴木康太が主人公に見えるんだが ディラン・ハントwithアンドロメダ・アセンダント 反応が書いてない ナオコサンwithブラックメーヴェ 反応したのが機械レーザーってどこに書かれてたのか見当たらない 主人公with戦艦 一撃で戦艦三隻が真っ二つになる衝撃波を起こす燃料気化砲弾が強力 ×頬白哮with沙耶花with弥勒菩薩 燃料気化砲弾に耐えられてから、近寄られて斬られて負け ×アーク アルマゲドンの射程に入っている、負け 〇ブランドwithケトスwith仲間達は初手の燃料気化砲弾は届かないが、その後は後ろに下がりながら砲弾や燃料気化砲弾しまくって勝ち この下からは大体勝てる 主人公with戦艦>ブランドwithケトスwith仲間達
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【作品名】X-RETURNS 【ジャンル】DSiウェアのSTG 【名前】主人公withVIXIV 【属性】人間with宇宙戦闘タンク 【大きさ】戦闘機並み 【攻撃力】ショット:戦車を数発で大破させるショット(卵型レーザー)を放つ。 射程???kmほど。 VIXIVの移動速度の数倍の速度で撃ち出せる。ショットボタン連打で連射が可能で弾数無制限。 リロード時間は不必要。なおトンネルモードや固定砲台時ではショットのみ使用可能 (装備を変更する描写がないため、オールレンジモードと同性能と考えられるが、 固定砲台時ではボタン押しっぱなしで連射が可能) ミサイル:ショットの7弱~8倍ほどの威力のミサイル。弾数は3発まで。 速度はショットと同じ程度。 ロックオン式だがホーミングは弱め。ミサイルを使用し建物を破壊する描写あり。 ミサイルの爆発時に爆風で数kmぐらいなら巻きこめる。 ボム:100弱kmほどの爆発を起こす爆弾。一度撃つと次弾装填までに??秒ほどかかるが、 弾数に制限はない。爆発範囲が広いため、近距離で使うと自分もダメージを食らう。 ボムはミサイルよりも強力という設定でボムでしか破壊出来ない建物や物質、撃破出来ない敵も多いが、 通常の敵にはミサイルと同じ程度のダメージを与える HIGH-EX:ボムを何回当てても傷一つ付けられない敵を一撃で沈めるミサイル。一度しか使えない 【防御力】オールレンジモードでは、12ゲージ分の耐久力あり 強力なボムの爆風に巻き込まれると2~5ゲージ分ダメージ。 距離によりダメージが変わる。(3~6度まで耐えられる) ジェットパック使用時は20秒/ゲージ分のダメージを受ける。 残る耐久力が1ゲージ以下だと飛行不可(空中戦用装備時ダメージなし、耐久力が0ゲージになるまで飛行可) 撃墜寸前まで大破した状態でも、数十秒経過すれば自動修復で元に戻る 【素早さ】惑星アース(極半径6357km)の距離(作中で明記されている)を12秒程度で移動できる ≒音速約4892倍程度の移動速度 (ジェットパック使用時は速度が低下、一周30秒程度になる。) トンネルモードでは、光速の何万倍ものスピードが出るが、トンネル内ではモーターの音が出ていない点や、 トンネル内は強制スクロールで止まれない点、トンネルが曲がっているとショットも曲がるという点から、 トンネル内では空間が強く圧縮されているという設定になっており、表示された制限時間内にゴールに到達する必要がある等の理由から、トンネル内での移動は自機の出力を利用したものでなく、空間を圧縮したトンネルの圧力を利用していると考えられる。 ただ、主人公はその速度で飛行しながら、数m先に突如出現する敵を認識し対応可能な反応・戦闘速度の持ち主 【特殊能力】 宇宙空間で行動可能 (劇中、宇宙空間の戦闘描写はないが、オープニングは宇宙空間から始まる) お茶目な人工知能「VIX-529」を搭載。VIX-529は戦闘中の主人公と会話できる程度の反応速度 周囲数kmの機械や建造物をハッキングし、その内容を知ることができる 【長所】18年ぶりに復活したXの続編 【短所】大きさがアバウト 惑星サンキミーのガスの中ではショット、ミサイルが出ない(機体に悪影響が出る恐れがあるとのこと) 恒星のソーラーフレアに影響される 惑星メンファーブの砂嵐の中では、移動速度が三割になる 【備考】主人公の素早さ以外のスペックは人間並み。20年前の時点で英雄だったので年齢は40代程度と思われる ※π=3.14、マッハ=340m/秒で計算 old 【作品名】X-RETURNS 【ジャンル】DSiウェアのSTG 【名前】主人公withVIXIV 【属性】人間with宇宙戦闘タンク 【大きさ】戦闘機並み 【攻撃力】戦車を数発で大破させるレーザーを放つ。射程数百kmほど。VIXIVの移動速度の数倍の速度で撃ち出せる 以下の兵器の射程と弾速は上記レーザーと同じ程度 ミサイル:レーザーの倍ほどの威力のミサイル。弾数は3発まで ボム:数十kmほどの爆発を起こす爆弾。一度撃つと次弾装填までに10秒ほどかかるが、弾数に制限はない HIGH-EX:ボムを何回当てても傷一つ付けられない敵を一撃で沈めるミサイル。一度しか使えない 【防御力】数十kmほどの爆発に3度まで耐えられる 撃墜寸前まで大破した状態でも、数十秒経過すれば自動修復で元に戻る 【素早さ】惑星間41.2*10^10kmの距離(作中で明記されている)を60秒程度で移動できる≒光速の22905倍程度の飛行速度 主人公はその速度で飛行しながら、数m先に突如出現する敵を認識し対応可能な反応・戦闘速度 【特殊能力】陸空両用で飛行可能 宇宙空間で行動可能 お茶目な人工知能「VIX-529」を搭載。VIX-529は戦闘中の主人公と会話できる程度の反応速度 周囲数kmの機械や建造物をハッキングし、その内容を知ることができる 操縦者である主人公が行動不能の状態でも、自動操縦で逃げる程度のことなら可能と思われる 【長所】18年ぶりに復活したXの続編 【短所】大きさがアバウト 【備考】主人公の素早さ以外のスペックは人間並み。20年前の時点で英雄だったので年齢は40代程度と思われる vol.78 参戦 vol.81 修正 vol.79 449 名前:格無しさん[sage] 投稿日:2012/11/28(水) 23 04 54.17 ID 5qw0dTrb 主人公withVIXIVはX-RETURNSをやった者しかわからないだろうが トンネルモードとオールレンジモードの設定がごちゃまぜ+適当なので再考察が必要かと 454 名前:格無しさん[sage] 投稿日:2012/11/29(木) 09 08 28.23 ID 2FNlz1b5 [1/3] 449で指摘がある主人公withVIXIVは少し調べたところ 通常の3Dシューティングであるオールレンジモードと 惑星間を移動する手段であるトンネルモードを混ぜて作ってるみたいなので そこら辺明らかになるまで修正待ちになるのかな? vol.78 939 :格無しさん:2012/11/16(金) 22 54 45.02 ID /vCcS+d1 主人公withVIXIV考察 数mから光速の22905倍反応で、数十km規模の攻防を持つ宇宙戦闘機 移動速度も光速の22905倍なので惑星破壊規模の攻撃でも割と回避できる 超光速戦闘の壁から見てみる ×エックス:時間停止から攻撃負け ×古代進with宇宙戦艦ヤマト:波動砲負け ×黒崎一護:虚閃3発以上撃たれれば負けか ○空条承太郎:相手の攻撃は届かない、ボム勝ち ○仮面ライダーストロンガー:ボム勝ち ×仮面ライダーJ:キック負け △鉄刃:当たらない、倒せない △ゴーゴーファイブwithブラックマックスビクトリーロボ:ロボ基準で目の前なので、10mからの1万倍光速反応か。当たらない、倒せない ○八神和麻~花菱烈火:ボム勝ち △御堂真樹~仮面ライダーX:当たらない、倒せない △ディーン・アッシュ:当たらない、倒せない ○カズマ:ボム勝ち ○ベヨネッタwithクイーン・シバ:耐久が微妙だがボムで本体撃破勝ち ×うずまきナルト:殴られ負け ○主人公withアーチャー(無銘):ボム勝ち ―黒神めだか:再考察されてるので除外 ○ファミレス戦士プリンwithアラモードビクトリー~兜甲児 with マジンガーZ:ボム勝ち △天空侍斗牙withソルグラヴィオン~ステューデント♀(水樹奈々):当たらない、倒せない ○アシュレー・ウインチェスター:長期戦で自滅勝ち ○名護屋河鈴蘭:ボム勝ち 惑星破壊の壁は越えられたが、これ以上は厳しいか 黒崎一護>主人公withVIXIV>空条承太郎
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「…よし、ひとまず潜入成功…と…」 吉良吉廣は写真の中から顔を出し、辺りを見回した。 「正門には門番が居たが、こうやって塀を越えて入れば、チョロいもんじゃわい。」 そう言いつつ、彼は紅魔館敷地内上空から侵入口を探す。 「ウ~ム、こういうのは裏口とかから侵入するのがセオリーじゃろうが…そうすると大会会場を探すのに苦労しそうじゃし…警備の厳重さを調べるためにも、正面玄関から堂々と潜入するべきかの…?」 あれこれと考えながら、とりあえず裏口らしき物を探して屋敷の周りを回っていた時だった。 「ん…?」 はたと吉廣は足(?)を止めた。 彼の視線の先にあるのは、ゴミ焼却炉。高い煙突からは、吐き出された煙が風向きに逆らい屋敷から離れた森の方へと飛んで行く。魔法か何かの仕掛けだろう。 そして、今その焼却炉の扉が閉まり、誰かが屋敷の方へと歩いて行った。その人物は屋敷の壁に備え付けられた、周りの壁の鮮やかな赤とは不釣り合いにみすぼらしい木製のドアを開け、中へと姿を消した。ドアがパタンと閉じる。 吉廣は怪訝な表情を浮かべ、呟いた。 「…あの後ろ姿…どこかで…」 「―――――ゲホッ――ゲホッ…ゲホッ…」 薄暗い空間に、苦しげな咳が木霊する。 ここは紅魔館地下、大図書館。埃っぽくカビ臭い空間はその暗さで遠くは見えず、果てが無いかのような錯覚を人に与える。実際、どう考えても紅魔館の敷地より広いのだが。そんな陰気かつ殺風景な世界には、これまた重苦しい感じの本棚が本を満載し仏頂面で並んでいる。 「…ゲホッ…ゲホッゲホッ!……」 顔を埃まみれのボロきれで覆った少年は、また苦しそうに咳をする。目には咳と埃のせいで涙を浮かべる。 「ゲホッ!ゲホッ…くそ…っ…」 銀髪に褐色の肌の少年は悪態をつき涙を指で拭い、目の前に佇む本棚をキッと見上げる。 「『エニグマ』!」 彼がイラついた声で呼ぶと、少年の身体から黒い人型のビジョンが飛び出した。土偶か埴輪のような模様を体表に刻んだそれは、体を透過させて本棚の中へ入り、数秒後紙の束を手に戻って来た。少年が布袋の口を開くと、それは紙を折り畳み袋の中に突っ込む。 「ゲホッ…!くそっ…!」 像は少年の中に戻り、少年は紙の詰まった袋を抱えようとする。だが、かなりの重さで弱った少年の力では持ち上がらない。挙げ句、手がすっぽ抜け、しりもちをついて、そのまま力無く倒れ込んでしまった。 「……………僕は…何故…こんなことに……………」 暗く陰った天井を見上げ、少年はうわごとのように呟いた。 ―――――――――――――――――――― ―――――少年、宮本輝之輔の人生が一変したのは、普通の穏やかな日だった。一人の老人幽霊に『矢』で貫かれ、スタンド使いになったのだ。その事実を、彼は極めて前向きに受け止めた。凡人とは違う高さから、人の恐怖する姿を眺めることができる。その希望に彼の胸は踊った。だから、彼がその幽霊の申し出を快諾したのも当然だった。 最初のうちは非常にうまくことが運んだ。標的の友人と母親を捕らえ、カードを揃えた。標的の一人は自ら進んで彼の術中に陥り、もう一人の標的を捕らえれば任務は達成。成功は目前だった。だが、予想外の敵に追跡され、そいつの捨て身の覚悟によって標的は救出されてしまった。彼の計画は脆く崩壊し、彼は本と同化され市立図書館に贈られた。声を発することも出来ず、何も見えず聞こえず、誰も手に取らないので―――――彼は考えることを止めた。 宮本輝之輔が思考を再開したのは、今から一週間ほど前のことだった。 彼は突然、意識が覚醒するのを感じた。誰かが静かな調子で話しているのを聞いた。話し声は二人―――――二人共澄んだ少女のような声色だった。 「……………………………………………………………」 輝之輔は無意識に目蓋を開けた。薄暗いが、自分は床かテーブルかに横たわって天井を見上げているのだと分かった。見える。感じる。それが彼にとってどれほど嬉しかったことだろう。光も音も無く、手足も関節も無い生活は、彼には何十年にも感じられた。夢でもいい、彼は暫く横たわったまま、この幸福を噛み締めていた。 だが、すぐに彼は叩き起こされることになる。彼の『能力』に目をつけ、復活させた『魔女』に、この大図書館の清掃を命令されたのだ。 それからというもの、彼の生活は地獄のようだった。昼も夜も分からない地下で、延々と本棚の掃除をさせられている。時計も見てないため正確な時間は分からなかったが、間違いなく毎日18時間は働き続けている。四時間の睡眠と二回のパンと水の食事以外、常に働いているからだ。そして、そんな劣悪な生活環境に彼がダウンしていると、すぐさま『魔女』の怒号が飛び、彼女の使いの小悪魔が折檻を加えにやって来るのだ。 「……………僕は……いったい……どうなるんだ………」 仰向けに倒れ、うちひしがれた声で輝之輔は呟く。目尻に浮かぶ涙は、埃のせいだけではないだろう。 と、その時だった。 「……………輝之輔………」 自分を呼ぶ声に、ビクッと身体を震わす。 「も、申し訳ありません…すぐに仕事を再開します……」 輝之輔は慌てて起き上がろうとする。だが、パンとビタミン剤と水だけで過ごしてきた身体では力が出ず、ガクリと肘が折れ倒れてしまう。 「安心しろ輝之輔、わしじゃ。」 声があの『魔女』のものではないと分かり、輝之輔は振り向く。そこには……… 彼をスタンド使いにした老人幽霊、吉良吉廣が、写真から顔を出して浮かんでいた。 「吉良の…親父さん…?」 「…よし、かなり近付いたな…」 吉影はふぅ~、と息をつく。彼の前方に見えるのは、湖の畔に佇む巨大な洋館。全体が刺々しい紅一色で構成されており、周囲ののどかな風景からは完全に浮き、存在を主張している。 「…おっ、あれは…門番か?」 吉影が正門に目を向けると、門の傍の壁にもたれている人影が見えた。 さらに近寄ってみると、その門番らしき人物の様子がはっきりと分かるようになった。チャイナ服に身を包み、人民帽をかぶった赤髪の女性だ。 「…………………?……」 だが、彼はよりはっきり彼女の様子が分かる距離まで来ると、はたと足を止めた。首を傾げつつ目でよく観察し、耳をすませる。 「………Zzzz……」 両目を閉じている門番の静かな寝息を聞き、 「……やはり、まさかと思ったが……」 吉影の顔に呆れの表情が浮かぶ。 「…カンペキに、寝ている…」 隙だらけの門番を眺めながら、彼は思案を始める。 (う~む、どうしたものか…計画では親父の報告を待って、どんな競技か、イカサマは可能かをあらかじめ知って、その上で大会に挑むつもりだったが……) 彼はブンブンと頭を振り、『彼女』から目を逸らす。 (……あまり眺めていると『手を切り』たくなってしまうな…どうせ写真から連絡できるのだから、親父の報告を待たずに入っても問題ないだろう。) そう判断すると、吉影は門番に声をかける。 「あの……」 「Zzzz…」 「ここで開催される遊技大会に参加したいのですが…」 「…Zzzzzzz…」 「…受付はこちらでしょうか?」 「…Zzzzzzzzzz……」 「…起きていただけませんか?」 「…Zzzzzzzzzzzzz……」 (……全く起きる様子が無い…) 至急起きてもらわないとまた『衝動』が鎌首をもたげてくる。彼は少し迷った後、決心した。寝ている門番に歩み寄る。 「…あの……」 吉影は門番の肩に触れようとした。その瞬間だった。 「パウッ!!」 ドムッ!! 「ッ!!?ッ」 門番の掌底突きが吉影の鳩尾にめり込んでいた。 「なッ!!!?」 吉影の身体は宙に浮き、数メートルぶっ飛ばされる。受け身も取れず、地面に倒れ込んだ。 (なッなんだっ!?いきなり…!!) 倒れたまま門番を見上げると、先程まで穏やかな寝息をたて無防備に眠りこけていたとは思えないような膨大な覇気を全身にみなぎらせ、身構えていた。その目は寝起きのそれではなく、強い信念の光を宿していた。 (くそっ!コイツ…寝ている『フリ』をしていたかッ…?なんとか負傷を避けつつ、誤解を解かなければ…) 幸い、派手に吹き飛ばされたわりに、痛みはほとんど無い。吉影は急ぎ身体を起こそうとした。だが… (…ッ!?!?) 吉影は驚愕した。 (かっ、身体が…!!) 彼の身体は電流に撃たれたように痺れ、指先さえ動かせない。口を開こうとしても、言うことを聞かない。さらに、 (…グッ!!い、息がぁ…!?) 呼吸すら出来ないことに気付き、彼は自分が抜き差しならない状況に陥っていることに気付く。 (ぐっ!【キラークイーン】!!) やむを得ず、吉影はスタンドで身を護ることを決意する。 彼自身の精神の片割れの名を呼ぶ。しかしッ!! (なんだとぉぉぉぉーッ!!) 彼の身体から飛び出した【キラークイーン】も本体と同じく微動だに出来ない。 (まさかスタンドまでこれ程強力に縛るとは…ッ!…この女の能力かっ…?) 「ウガァァァーッ…!」 【キラークイーン】は全身が麻痺し、呻くことしか出来ない。 (ぐっ…まッマズイ…!!い、息が…ッ!!) 吉影は懐の『写真』から親父を呼ぼうとする。だが、指一本動かせず、声も出ないのでは、助けを呼べるはずがない。酸欠で頭が朦朧とし始める。 (こっ…こんな馬鹿な…!!死…ぬ…!本…当に…死んでしまうッ…!!まさか…こんなところで…ッ!!) 意識が混濁してくる。視界がグニャグニャと歪む。固まったまま彼が気を失う寸前、 「パウッ!!」 ドンッ!! 「ぐはっ…!!」 門番の第二撃を食らい、吉影は息を大きく吸い込み、ゲホゲホとむせかえる。 「ぐっ…ガハッ…!!(なん…だ?二発目を受けた途端呼吸が楽になった…?)」 吉影はよろめきながらも立ち上がる。門番の顔を見上げると、何故か彼女の表情には敵意を感じられない。吉影は疑問を浮かべつつも、身構える。 「「………………………………………………」」 二人の間に、静寂が漂う。緊張が空気を伝い、草花を震わす。互いに相手の隙を伺い、まさに激突し合うと思われた時だった。 「…申し訳ありませんでしたっ!」 ――門番の女性がペコリと頭を下げた。 「…えっ…?」 予想外の展開に、吉影は狼狽する。そんな彼を他所に、門番は申し訳なさそうな声で続ける。 「寝込みを襲撃されたと思い、反射的に攻撃してしまいました。申し訳ありません。」 その様子から、敵意といったものは微塵も感じられない。 「……………………」 吉影はかなり狼狽えていたが、とにかく冷静に思案する。 (この門番、本当に寝ていたのか…?それは良いとして、まずは今ここでどう返答するか…コイツを信用するかが先だ。) 彼は一応【キラークイーン】を構えさせ、自分は警戒心を与えない態度をとる。 (まず、忘れてはいけないのは、わたしは絶対にこの洋館で『争い』を起こしてはならない、ということだ。わたしは何としてもここで行われる『遊技大会』に出場し、勝ち残らなければならない。 なら、わたしはこの門番を信用せざるを得ない…なに、誓約書にサインさえすれば『安全』は保障される…悪魔は契約を破れない…) 吉影は不信感や疑問を頭の隅に追いやり、頭を下げている門番に声を掛ける。 「いや、わたしも軽率でした。不審者を撃退するのが役目の門番に不用意に接近してしまいました。非礼を詫びます。」 吉影も落ち着いた声で頭を下げる。 それを聞き、門番は頭を上げる。同時に吉影も頭を上げる。 「…ところで、今日こちら―紅魔館で、遊技大会があると聞いたので参加したいと参ったのですが、受付はどちらでしょうか?」 吉影から話を切り出す。 「ああ、参加者ですか。受付は玄関ホールにあります。ではどうぞ中へ。」 門番に招かれ、門を通る。門番の女性は敷地に入らず、門の外、吉影の後ろで立ち止まる。 「では、手続きや詳しいことは『案内係』にお訊ねください。」 「案内係…?」 吉影は門番の方を振り返り、怪訝な表情をする。ここにいるのは吉影と門番だけだ。 「私のことです。」 背後から聞こえた声に、彼は振り返る。そこには、美しい銀色の髪を持ち青いメイド服に身を包んだ女性が、さっきからそこにいたかのように静かに佇んでいた。 「では、詳しいお話しと手続きは中で。」 軽くお辞儀してそれだけ言うと、メイドはクルリと踵を返し、歩き始める。吉影は慌てて後を追う。 (咎め立てを受けなかったことは良かったが…何処か引っ掛かるな…) 草花や石像、果ては噴水などと贅を尽くしたガーデニングがなされている道を歩きながら、吉影は疑問を浮かべる。 (さっきの門番…台詞が妙にぎこちなかった。謝罪も普通ならもう少し取り乱すだろうに、不自然に落ち着いた様子だった。それに、彼女はわたしが何も話していないのに勘違いに気付き、拘束を解除した。まるでわたしが不審者ではないと知った上で、あえて攻撃を加えたかのように…。…それに…) 吉影は前を歩くメイドの背中に目を向ける。 (…あの門番…このメイドにさっきの出来事を報告しなかった…普通なら不祥事としてその場で伝えるだろうに。もしかすると、この館の主と、わたしが人間であることが原因か?) 吸血鬼は総じて自尊心が強く、特に紅魔館の主は『自分より優れた者は人妖含め誰もいない』という考えを持っている。だから館の住民の自分への態度も冷たいものになるのだろう。そう自分の中で決着をつけ、吉影は彼女の後に付いていった。 「――う~ん、ちょっと怪しまれちゃいましたかね。」 門番―美鈴は洋館へと向かって行く二人を眺め、頭を掻きながら呟く。 「まあ、咲夜さんがいるなら大丈夫ですよね。感付かれても抵抗される間も与えずに連れて行けますから。」 視線を落とし、彼女は何か奇妙な物体を取り出す。それは人の頭ほどの球体に、三日月の飾りの付いた帽子を被せた物だった。 美鈴はその球をなにやら操作し、調整が済んだところで話し掛ける。 「もしもし、パチュリー様、もうご存知でしょうが、件の外来人が来ましたよ。 …はい、おっしゃっていた通りでした。彼の背後にも『スタンド』が…ええ、輝之輔の物と同じです。 …えっ、それは可哀想ですよ、ちゃんと名前で… …はあ、まあそうですよね。分かりました、もう口を挟んだりしません… …はい… …はい、やはり効果はあったようです。第二撃を『スタンド』に撃ち込んでみたら、ちゃんと効き目がありました。 …はい、了解です。では、そちらはお願いしますよ。」 ガチャリと受話器を置くような音と同時に、会話は終わった。 ―――――――――――――――――――――――――――― 「――――咲夜から知らせがあったわ。来たようよ、あの外来人。」 「ふふふ、引っ掛かりましたか。所詮は人間、他愛もないものです。」 「…ちょっと、怖いわよ今の貴女の顔。」 「フフフフフッ、復讐は蜜より甘いのです。」 「…まあ、良いわ。それにしても、良くあのはたてが協力したわね。私と貴女の付き合いを知っているでしょうに。」 「恐らく、貴女に取り入ってコネを作りたかったのでしょう。残念ながら、この『遊技大会』は私の独占取材と成ってしまいましたが。」 「別に取材を許可したつもりはないんだけどね。 …ところで、本当なんでしょうね、貴女の話。」 「ええ、それは勿論。私を誰とお思いで?清く正しい…」 「もう良いわよ、聞き飽きたわその台詞。いいからもう一度確認するわよ。本当にあの外来人は、『咲夜にも出来ない』時間操作が出来るの?」 「…ええ、私の弾幕をかわした時、奴は確かにそう言っていました。『時間を爆破した』と。」 「ふ~ん、相手自身の言葉だけだと、信頼に欠けるわね。でも…」 玉座のような椅子に腰掛けながら、壁を覆い尽くすほどの大量のモニターに映し出される映像を眺めて、彼女は幼い容姿に似合わない優雅かつ妖艶な笑みを浮かべる。 「是非とも見てみたいものだわ…うちのメイドにも出来ない時空間系能力、『キング・クリムゾン』…」 彼女の目には、玄関の扉の前に立つ吉影の姿が映っていた。 「…では、お入り下さい。」 歩き始めてからずっと無言だったメイドが、玄関の扉を開け、吉影に言う。だが、吉影はすぐには入ろうとしない。 「…出場手続きは、そこの受付で済ませば良いでしょうか?」 吉影は扉の前で立ち止まり、玄関ホールを眺める。外から見た印象よりさらに広く、内装も豪華で華々しい。正面には二階と階下へと続く大きな吹き抜けの階段がある。 「はい、そこで誓約書にサインをしていただき、その後二階客室にて待機していただきます。時間になれば一階大広間までメイド妖精がお連れ致します。」 メイドは淀み無くそう答える。 「…そうですか、分かりました。」 彼はメイドから目を離し、足を進める。 (いくつか不可解な点があるが、今は細かい疑問に構っている場合ではない。誓約書さえ気をつければ、『安全』は保障される…だが、もしかすると何か細工をしているかもしれない。念には念を入れ、絶対に騙されないよう読解しよう。もし不都合な点があったなら、残念ながら諦めるしかない…) そう考え、彼は館の中へ足を踏み出した。だが、後から思うと彼の考えはあまりにも甘過ぎた。『悪魔は契約を破れない』―この言葉を信用し過ぎたのが彼の最大の過ちであった。 ――十六夜咲夜の双眸が、冷たく光った。 ―――――――――――――――――――――――――― ……タンッ…………… 玄関の石造りの床を踏むはずだった吉影の足が、煉瓦敷きの床に当たる音が、薄暗い空間に木霊した。 「…?!?!?!」 吉影はハッと息を呑み、辺りを見回す。 彼が立っているのは、絢爛たる紅魔館の玄関ホールではなく、壁の蝋燭の僅かな灯りに映し出された煉瓦の通路だった。 「…なん……だと………」 どんよりと漂う湿気と不気味さの中、吉影はポツリと呟く。 「これは…ここは…?わたしは、何を……何を…されたのだ…?」 それはまったく理解を越えていたのだが、ありのまま今起こった事を説明すると―― 『吉影はメイドの前で玄関に足を踏み出したと思ったらいつの間にか階段を降りていた』。 何を言っているのか分からないだろうが、彼自身にもさっぱり分からない。頭がどうにかなりそうだった。 常に冷静沈着に構え、決して思考を止めることはない吉影であるが、この状況ばかりは彼も大いに混乱した。だが、吉影の中の冷静な部分は彼にこうとだけ告げていた―『自分は攻撃された』のだと。 「ようこそ外来人、私の館へ。」 吉影がハッと声のした背後を振り向くと、そこには十才にも満たない――間違いなくみかけの十倍以上の年齢だろうが――少女が、メイドと共に階段の上に立っていた。 「色々と必死に考えているでしょうけど、生憎私には貴方みたいな外来人と話すことなんて無いの。分かったら足下の紙を拾いなさい。」 吉影が足下に目を落とすと、そこには一枚の紙が落ちていた。大きさは新聞紙ほど、種類は恐らく羊皮紙で、碁盤の目のような縦横の線の中に正方形や円、そして黒い矢印が書き込まれており、左上のスペースにはインクで書かれているのに秒針が時を刻む時計。アナログとデジタルの2つが描かれている。 「それはこの地下の地図よ。貴方にしてもらう競技は『サバイバル』―三日間この地下で生き延びれば、貴方の勝ちよ。勿論賞金もあげるわ。敗北条件は――そうね、貴方が動けなくなった、と私が判断する事よ。棄権は一切の例外無く認めないわ。『賭け』が終わってから人里に戻るまでの安全は保障してあげるし、怪我の応急措置もしてあげる。…千切れた手足は戻ってこないけどね。」 開かれた重い鉄扉の前で、少女は黒い微笑を浮かべる。僅かに見える鋭い牙がキラリと光る。 「説明は以上よ。強かに足掻きなさい。」 蝙蝠のような翼を翻し、少女とメイドは立ち去ろうとする。 「まっ、待てッ!!」 慌てて吉影が止める。 少女は足を止め、吉影を一瞥する。 「…いきなり…何だ?わたしを突然…こんな場所に連れて来て…三日間…何と言った?」 事情が飲み込めず狼狽える吉影を、少女は冷酷な目で見下ろす。 「言ったでしょう?三日間『生き延びられるか』賭けをするの。参加者は貴方一人。同じ事を二度言わなければならないって事は、ソイツが馬鹿って事よ。」 少女の言葉に、漸く吉影の思考が追い付いた。その時、吉影に電流走る。 「なん…だと…?わたし一人ッ…!?まさかあの広告は…ッ!?」 彼の顔から血の気が失せる。 絶望に歪む吉影の表情を、彼女はまさしく悪魔のような笑みを浮かべ眺める。 「おや、やっと気付いたようだな。そうよ、あの広告の載った新聞は、貴方しか読んでないわ。貴方のためにたった一部だけ印刷したのを売り込むよう天狗に指示しておいたのだもの。」 「やはりそうか…!では、『安全の保障』も…ッ!!」 「あら、それは天狗は関係無いわ。貴方に誓約書にサインしてもらった覚えなんて無いわよ?」 嘲笑うように言い放つ少女。 「あ、でもさっき言った事は『契約』よ。破るような事はできないし、するつもりも無いわ。」 吉影はギリッと歯を噛み締める。 (何という事だ…迂闊だった…!あの文屋ばかりを警戒して、商売敵を疑う事を忘れていた…わたしとした事が…ッ!!) 「…目的は何だッ?何がしたいッ!?『生き延びる』とはどういう――」 「黙れ」 「ッ!?…………………………………」 膨大かつ鋭利、凶暴かつ高貴。夜の王の殺気を向けられ、吉影は怯む。 「言ったでしょう?私に貴様と交わす言葉は無い。詳しい事は『あの娘』に訊くなりしなさい。 …でも、最後に一言だけ言ってあげるわ…。」 バサッと翼を翻し、少女の姿が陰る。巨大なシルエットが吉影に覆い被さり、その中で二つの瞳が紅く輝く。 「フハハハ、精々頑張るんだな!」 鉄扉が軋み、重い音と共に閉じた。 「ぐッ!!」 吉影の顔が凶暴に歪む。 「クソガキがぁぁァァッ!!」 ライフル弾を爆弾に変え、発射する。だが、弾丸は鉄扉に接触するより手前で見えない壁に激突して跳ね返り、階段に着弾して爆発した。階段がガラガラと音を立てて崩れる。 「クソッ!」 怒りに任せ、壁に拳を叩きつける。【キラークイーン】の裏拳が壁を破壊する。 「くそっ!くそッ!!クソォォッ!!」 吉影は右手の爪を噛み締め、怒りに震える。失望感や騙された事より、『容易く騙されてしまった自分自身に』怒っていた。 だが、吉良吉影はうろたえない。すぐに冷静さを取り戻し、今すべき事の思考を始める。 (…あのクソガキは『賞金はある』と言った。そして『これは【契約】だ』とも…つまり、この『賭け』に勝てば、金は手に入るという事だ。それならば、この三日間…何としても生き延びてみせるぞッ…!!) 物事の悪い面だけ見る事は身を滅ぼす事に繋がる。吉影は前向きに考え、さらに思考を続ける。 「まず問題なのは、何から『生き延びる』のかという事だが…」 足下の地図を拾い上げ、広げて眺める。少女の発言によるとここは紅魔館の地下らしい。地図をザッと眺めたところ、この空間は碁盤の目のように張り巡らされた通路の間に無数の正方形の部屋がある、という構造だと分かった。 (この印は…食糧庫か?これは…便所だな。では、この矢印は…?) 地図上の矢印を指差して吉影は首を傾げる。上の階への階段の手前にある。吉影が振り向いてみると、矢印はクルリと回転した。 「なるほど、わたしの現在位置と進行方向というわけが…」 地図から目を離し、吉影は思案する。 「食糧があるという事は、餓死の心配は無いわけだ(三日程度で死ぬわけないがな)。となると…」 少女の言葉を思い返す。 「『【あの娘】に訊くなりしなさい』…『あの娘』にあたる奴から生き延びろ…という事か?」 そこまで考えた時だった。 …ズッ…ズズ…ズズ… 「ッ!?」 何かを引き摺るような音。背後に気配を感じ、吉影は振り向き、身構える。 そこにいたのは、さっきの少女と同じくらいの背丈の一人の少女だった。髪は薄い黄色、右手には歪な杖を持ち、左手には破れて綿がはみ出したぬいぐるみ、翼は七色の宝石のような形状。 「「………………………………………」」 吉影が油断無く観察する中、少女は立ち止まり、吉影を見つめた。カビ臭い地下空間を沈黙が満たす。 先に口を開いたのは、少女の方だった。 「…貴方ね?あいつが連れて来るって言ってた人間は。」 「…?あいつ…?蝙蝠の翼を生やしたお前と同じくらいのガキか?」 吉影はゆっくりと答える。すると… 「そうよあいつよ!!私の姉よ!!」 突然少女は物凄い剣幕で叫んだ。いきなりの事で、吉影は思わず驚く。 「なによあいつ!!ちょっと私が外に出てみたいって言っただけでがなり散らして!! それで頭に来て無理矢理出ようとしたらまた地下に押し込んでッ!! 『館の中を歩けるようになったからって調子に乗るな』ですって!? 私に『お姉さま』って呼ばれてイイ気になってたのは何処のどなたかしら!? 『フランが教養を身に付けた時に出してあげる』ッ!? じゃあ『お姉さま』には『教養』とやらがあるというの? 私の前ではカリスマ気取ってるけどあいつがお外で何て言われてるか私は全部知ってるわよ! だいたい、私が『教養』の無い子になったのは誰のせい!? 自分と鼠と蝙蝠とお人形以外誰も居ない地下で何が学べるというのよ!?」 凄まじい負のオーラをだだ漏れにしながら一人で怒り狂う少女に、吉影はどうして良いか分からずただただ眺めるばかりだ。 ―――――――――――――――――― 「あれまあ、実の姉に向かって随分な物言いですね。反抗期の妹さんに、姉としてガツンと何か言ってやったりは?」 河童製監視カメラから送られて来る映像を映すモニターを眺めながら、射命丸文は隣のレミリアに問う。 「あら、私は別に腹を立てたりはしないわ。私に逆らうようになったという事は、フランに自立心が芽生え始めたという事よ。もう彼女は子供じゃないわ、私に判断を委ねるばかりでなく、彼女が自分自身で進む道を決める必要があるの。妹の成長を離れた所から静かに見守る、それが姉である私に出来る唯一の事よ。」 レミリアは足を組んで玉座に座り、優雅に微笑んで紅茶を飲む。寛容な態度が彼女のカリスマ度を大幅に引き上げている。若干涙声でカップを持つ手が震え、瞳が潤んでいるのが玉に瑕であったが。 ―――――――――――――――――― 「もし、もしよ!!あいつが私で私があいつだったら、私はあいつなんかよりズ~ッと良い『お姉さま』になってるわ!そしてあいつはきっと最初の百年くらいで頭がおかしくなって死んでるわよ!『気が触れている』!?私だからこの程度で済んでるのよ!あいつみたいな軟弱なお嬢様に、この独りぼっちの495年が耐えられたというの?だから!私は本当はあいつなんかよりず~っと『お姉さま』なのよッ!!」 かなり興奮しているのか、やや支離滅裂になりながら少女はまだまくし立てていた。と、突然ピタッと話しを止め、無邪気な笑顔を吉影に向ける。 「でも、そんな生活ももう終わるの!貴方のお陰でね!」 ようやく会話が始まり、吉影は一層注意深く身構える。 「わたしの…お陰だと?」 吉影の言葉に、少女は嬉しそうに笑う。 「お姉さまと約束したのよ。『外来人を連れて来るから、三日以内に生かしたまま仕留めなさい。成功したら咲夜を付けて外出を許可するわ』ってね!」 キャハハハッと可愛らしく笑う少女。 「だから、貴方、簡単に壊れたりしないでね?私も手加減してあげるわ。『お客さま』もこのお遊戯が長引いてほしいって思ってるみたいだし。」 少女の言葉に、吉影が反応する。 「なに?『お客さま』だと?」 少女はう~んと少し考えた後、 「あんまり言ってほしくないでしょうけど、言っちゃダメって言われてないから、別に良いわ、教えてあげる。射命丸文っていう鴉天狗よ。」 「ッ!!」 (なにィ!?あのアバズレカラスだと?はたてかと思っていたが…奴め、家も印刷機も焼き払ってやったというのに、まだ懲りていなかったのか…ッ!!) 吉影の中でまた怒りが焔を上げる。 (だが…兎に角話は分かった。よーするに…) 吉影はギロリと少女を睨む。 (この餓鬼から三日間逃げ延びれば…わたしの勝ち、…という事だな…!!) と、少女は吉影に向かって頭を下げた。 「私の名前はフランドール・スカーレット。普段はフランって呼ばれているわ。よろしくお願いしま~す。」 ペコリ、とお辞儀をし、顔を上げ、にぱ~、と柔らかく笑う。 「…………………………………」 意外な行動に、吉影はややうろたえる。少しして、ゴホン、と気まずそうに咳払いし、 「川尻浩作だ。よろしく頼む。」 軽く会釈する。それを見て、フランはまた無邪気に笑う。 「さあ、早く遊びたいけど、その前に言わなくちゃいけない事があるの。」 フランは引き摺っていたぬいぐるみを、吉影に向かって放った。ぬいぐるみは吉影の手前に落ちる。 「…?」 怪訝な顔をする吉影。彼の前で、フランは右手をぬいぐるみに向け、 「きゅっとして…」 彼女の右手に、力が籠る。 「ドカーン。」 フランが、右手を握った。ただ、それだけの動作だった。 ドグオォォォ!! 「ッ!?!?」 ぬいぐるみが、破裂した。吉影の顔面に綿をぶちまけて。 (なん…だとォ…ッ!?まさか…この餓鬼…!!『同じタイプ』の能力かッ!?) フランは俯き、ボソボソと呟く。 「私がきゅっと一捻りするだけで…みんな壊れちゃうの…」 フランは少し悲しそうにそう呟くと、顔を上げ、吉影を見つめる。 「だから、コレは貴方には使わないわ。ちゃんとスペルカードルールで遊んであげる。」 言い終えると、フランはスペルカードを取り出す。話はこれで終わり、いよいよ『賭け』の始まりのようだ。吉影も【キラークイーン】に身構えさせる。 フランがスペルカードを掲げ、宣言した。 「禁忌『レーヴァテイン』」 ゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴ 「なッッッ!?」 右手に握った杖が、紅い光を放つ。光はやがて収束し、杖が光を纏う。 ゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴ ゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴ 「なんだとォォォーッ!!!!」 杖は紅蓮の光を帯び、巨大な剣へと変貌を遂げた。 いや、それは剣と言うにはあまりにも大きすぎた。 大きく分厚く重く、そして大雑把すぎた。 それは正に鉄塊だった。 グオオオオオオオォォォ!! 紅蓮の魔剣が唸りをあげて襲い掛かる!! 「うおあああぁぁぁぁぁッ!!」 【キラークイーン】の脚で跳躍し、丸太のような刃を避ける。レーヴァテインは壁を木っ端微塵に粉砕し、ズズン、と重い音をあげて止まる。 だが、吉影には息をつく間も無かった。刀身の軌道上に、無数の火弾が出現したからだ。 「ウガアァァァーッ!!」 【キラークイーン】の拳で火弾を防ぎ、一目散に逃げる。何発か被弾し、熱と衝撃が身体を襲うが、わきめもふらず走る。 グオオオォォォ!! 第二撃が横薙ぎに吉影を襲う。間一髪のところで角へ飛び込み、回避する。 ドグシャァァァ!! レーヴァテインが激突し壁がガラガラと崩壊する。砂ぼこりがもうもうと舞い上がる。 「くそォッ!!」 吉影は空中で身体をひねり、【キラークイーン】の脚で着地して走り出す。 「なにが『殺さない』だッ!殺る気に満ち満ちているじゃないかッ!!」 だが、言葉とは裏腹に逃げる吉影の表情からは勝算があるように窺われた。 「だが…あの出鱈目剣も、この狭い空間では振り回せない。自由に飛び回る事も出来ず、機動力に劣るわたしにとってかなり有利だ。そして…」 【キラークイーン】の指が床に触れ、煉瓦を爆弾に変えた。 「市街戦は我が【キラークイーン】の独壇場ッ!!奴の遠隔爆破能力は極めて恐ろしいが、姿を見せず地雷で削っていけば、勝算は十二分にあるッ!!」 次の角で曲がり、壁に背を当て、待ち構える。 「爆弾に変えた床の上を奴が通った瞬間、爆破してやる!!」 【キラークイーン】に覗かせ、フランが姿を現すのを待つ。 ……コツ……コツ… 足音と共に、フランが曲がり角から姿を現した。 「ん~、逃げられちゃった…」 レーヴァテインを解除し、元の大きさに戻った杖を持ってフランはトコトコと歩いて来る。 (よし、歩いているな…好都合だ。至近距離からの爆発で塵芥にしてやる…!) フランはキョロキョロと辺りを見回し、何かを探している様子だった。 (何をしている…?わたしが何処かに隠れていると気付いたのか?まあ、どうせスタンドは見えないし、爆弾も見分けられないだろうがな…) 思考しながら、【キラークイーン】の目で凝視していた時だった。 スッ…… (?) フランが左手を前に突き出した。そして、 「きゅっとしてドカーン」 ドグオオオォォォ!! 吉影が爆弾に変えた煉瓦が、周りの床ごと吹き飛んだ。 (なにィィィーッ!!!?) 爆弾煉瓦は宙を飛び、床に落ちて爆発する。 (あ…あのクソガキ…我が【キラークイーン】の爆弾を…看破しただと…!?) 吉影は壁の向こうで戦慄する。 (一体どうやって見破ったのか…皆目見当もつかないが…ならば、これならどうだッ!) 【キラークイーン】の左手の甲から、【シアーハートアタック】が発射された。 (目標はこの先にいる少女だ!始末しろッ!!) 【シアーハートアタック】はギャルギャルとキャタピラで空を掴み、曲がり角から飛び出してパワフルにフランに向かって突っ込んで行く。 「コッチヲミロォ~」 【シアーハートアタック】の呼び声も、非スタンド使いであるフランには聞こえない。爆弾戦車の落ち窪んだドクロの瞳が自分を狙っているとも知らずに、フランはのんびりと歩いて来る。 (よし、やれ!【シアーハートアタック】!!) ギャルギャルと音をあげて【シアーハートアタック】が迫り、吉影の勝利は間近かと思われたその時だった。 「ドカ~ン!!」 フランが悪戯っぽく笑い、きゅっと左手を握り締めた。 ドグオオオォォォ!! 【シアーハートアタック】が爆発した。そして… 「ぐあああぁぁぁぁ!?」 吉影の左手をバットでぶん殴られたような強烈な衝撃が襲う。 (なんだとォ~ッ!?爆弾だけで無く、【シアーハートアタック】まで…!!ぐっ…ぐああぁ…!) 悲鳴をあげる左手を右手で押さえ、必死に耐える。 (くそォッ!!あの餓鬼ィ…!いったい…?さっきからどうなって……、ッ!?) また【シアーハートアタック】が爆発し、吉影の左手がミシミシと軋む。 「あぐああぁぁぁぁ…!!」 フランは心底楽しそうに笑い声をあげる。 「キャハハッ、すっご~い!こんなにきゅっと捻ってるのに、全然壊れないよ!」 夢中になって左手を握ると、【シアーハートアタック】が何度も爆発し続ける。暫く無心に【シアーハートアタック】を爆破していたが、 「…飽きた」 左手を握り締めるのを止め、弾幕を放った。【シアーハートアタック】は弾幕にぶち当たり、吹き飛ばされた。同時に、吉影も痛みから開放される。 「ぐっ…戻れッ!【シアーハートアタック】!!」 【キラークイーン】の左手の甲に【シアーハートアタック】を戻し、吉影は全力で逃げる。 「あっ、そこに隠れてたの~?」 フランも翼をはためかせ、吉影を追い掛ける。 (クソッ!何だ?いったい何なんだッ!?被弾したというのに【シアーハートアタック】が爆発しなかった!いったいヤツは何をしているんだッ!!) ガダン!!とドアを開け、部屋に入り、急いで扉を閉める。 「ハァー…、ハァー…」 吉影は肩で息をし、壁にもたれ掛かる。 「マズイ…マズ過ぎるぞ…!なんというハードな状況だ…!!」 息を整える間もなく、吉川は身体を起こし、【キラークイーン】にドアに触れさせる。 「扉をまるごと爆弾に変えた…これで奴がドアノブに手を掛けた瞬間―――」 ドドドドドドドドド!! 弾幕に扉が粉砕され、破片が吉影を襲った。 「なぁッ…!?」 ドグオオオォォォ! 扉の破片が爆発し、爆炎が吉影の身体を焼く。 「がッ…!?ぐぁッ!!」 弾幕と爆風にぶっ飛ばされ、吉影は壁に叩きつけられる。 「がはッ……!!」 そのまま吉影はズルズルと倒れ込む。痛みに顔を歪め、ドアが吹き飛んでしまった部屋の入口の方を見る。 もうもうと砂ぼこりが立ち込める中から、悪魔は姿を現した。 「オープンセサミィィィ♪」 ギィンッ!!と紅く輝く双眸が、吉影を捉えた。何処までも無邪気で、限り無く黒い笑みを浮かべながら、悪魔がゆらりゆらりと吉影へと歩み寄る。 「う…ッ!あぐああぁぁぁ!!」 ドグオオオォォォ!! 背後の壁を爆砕し、吉影は部屋から飛び出した。ゴロゴロと転がり、慌てて起き上がって死に物狂いで逃げる。 「無理だ…勝てないッ…!敵う訳が無いッ!!」 足を引き摺り、吉影はフランから逃げる。 「出鱈目だ…無茶苦茶だッ!!何もかも先読みされ、問答無用で破壊される…!化け物だッ!!正真正銘の化け物だッ!!」 プライドをかなぐり捨て、吉影は一心不乱に逃げ続ける。闘争心は、既に消え失せていた。 フランが部屋から飛び出し、逃げる吉影の背中を見つける。 「キャハハハハハハ!!逃げられると…思っているのっ!」 左手の平を吉影に向ける。 「きゅっとしてドカ―ン!」 ボグオォォ!! 吉影の足下の床が砕けた。 「ッ!?」 足をとられ、吉影が前のめりに倒れる。 「【キラークイーン】!」 【キラークイーン】の腕で受け身をとり、起き上がろうとするが、 「食らいなさい!」 吉影の眼前の床が炸裂する。 「ぐあッ!」 破片が顔に突き刺さり、吉影が一瞬怯んだ。 「アハハハハハッ!楽しいわ!スゴく!とても!こんなに能力使い放題なんて!!」 フランが更に左手を握ると、吉影の頭上で天井が崩落する。 「なぁッ…!!」 吉影は顔の血を拭い、降り注ぐ瓦礫を見上げ、 「しばばばばばばばばばばばばばばばばッ!!」 【キラークイーン】のラッシュが瓦礫を弾き飛ばす。更に、 「爆破しろッ!【キラークイーン】ッ!!」 ドグオオオォォォ!! 「!!」 瓦礫の一つが強烈な閃光を放ち、フランの目を眩ます。視力が戻り辺りを見回すと、吉影の姿は無かった。 「あ~あ、また逃げられちゃった…」 フランは残念そうに溜め息をつき、 「でも…楽しいわ…!もっと…もっと楽しませてよ…」 翼を翻し、床の血痕を追った。 「がはッ…!ハァー…ハァー…」 ドシャッと壁に倒れ掛かる。 「クソッ…クソがァ…!」 ウッと唸り、肩を押さえる。そこからは血が流れ出ていた。 「無理だ…このままでは…ヤツには勝てない…」 荒い息を整え、吉影は壁に背を当てる。 「強過ぎる…!どんな物も遠隔爆破し、【キラークイーン】の爆弾も、【シアーハートアタック】も見破る…反則過ぎだ…ッ!」 青ざめ、爪を噛み締める。 「明らかに上位互換だ…!わたしの【キラークイーン】では、ヤツの能力には勝てないッ!『同じタイプ』の―――」 ハッと目を見開く。 「待てよ…?『同じタイプの能力』…?」 何かに気付き、吉影は繰り返す。 「ヤツは『何かを握り潰して』物を破壊していた…そして、【キラークイーン】も右手人差し指の『スイッチ』を押して起爆する…」 さっきのフランの言動を思い返す。 「ヤツには【シアーハートアタック】が見えていた…【シアーハートアタック】を爆破し、その上(意図的では無いだろうが)弾幕を浴びても起爆出来なくしていた… そして、爆弾化した扉をぶち破った時、ヤツはわざわざ弾幕で破壊した…!あれだけところ構わず破壊したというのに…ッ!」 何かを閃き、吉影が呟く。 「ヤツは…『何を』握って起爆している…?どうやって爆弾やスタンドを見破っている…?ヤツは『何を』見ている?」 【キラークイーン】の右手に目を落とす。 「【キラークイーン】は、『何』を見ている?『何を』押して起爆させている?」 吉影の中で、一つの仮説が組み立てられる。 「そうか…!ヤツが握る『何か』と、【キラークイーン】が押す『何か』は、同一のモノっ!それなら、全ての辻褄が合うッ!!【シアーハートアタック】が起爆しなかったのは、ヤツに『何か』を奪われたからだ!ヤツが扉を弾幕で吹き飛ばしたのは、破壊『しなかった』のではない…『出来なかった』のだッ!!【キラークイーン】がドアの『何か』を奪っていたから…ッ!!」 吉影は身体を跳ね起こし、顔をあげる。 「『何か』とは何だ…?わたしが無意識に【キラークイーン】にさせている事は、本当は何なんだ…!?」 【キラークイーン】の手のひらをかざし、見つめる。意識を集中させ、【キラークイーン】の視界を共有する。 『それ』は、あった。手のひらに無数に分布した、極度に緊張した部分。焦点を合わせると、さらに『それ』は細かくなり、細胞一つ一つにまで分解する。 「これが…正体か…我が【キラークイーン】の爆弾、そして…ヤツの遠隔爆破能力の…!!」 手のひらから目を離し、壁に目を移す。煉瓦の一つ一つに『それ』があった。焦点を合わせると、煉瓦を構成する土の一粒ずつに『それ』が見えた。 「ヤツは…これを見て物を破壊していたのか…!?」 煉瓦の一つに触れる。『それ』は【キラークイーン】の右手人差し指側面『スイッチ』に移動する。親指で押すと、『それ』が刺激され、煉瓦は爆発した。 「なるほど…理解したぞッ…!この『何か』がヤツの能力の鍵だッ!」 吉影の瞳に光が戻る。【キラークイーン】の目で曲がり角の向こうを覗くと、フランの姿が見えた。こちらに向かって歩いて来る。 「それに、待てよ…よく観察すると…こいつ 『弱点』があるぞッ… 気がつかなかった『弱点』が!!」 フランを睨む【キラークイーン】の目が鋭くなる。 「それにムカついて来たッ!何故くそったれの『吸血鬼』のおかげでわたしがおびえたり後悔しなければならないんだ!!?」 ギリッと歯を噛み締める。 「ますます『ムカッ腹』が立って来たぞ… なぜ吸血鬼のためにわたしがビクビク後悔して『お願い神様助けて』といった感じに逃げ回らなくっちゃあならないんだ? 『逆』じゃあないか?どうして ここから無事で帰れるのなら『下痢腹かかえて公衆トイレ探しているほうがズッと幸せ』と願わなければならないんだ…? ちがうんじゃあないか?」 ギィンッ!!吉影の瞳が殺気を帯びる。 「おびえて逃げ回るのは『吸血鬼』ッ!きさまの方だァァーッ!!」 ……タッ…タッ… 「ん~?」 足音が聞こえ、フランは顔をあげる。 「あっ…!」 曲がり角から、吉影が姿を現した。 「見ぃつけた~♪」 嬉しそうに言うフラン。吉影は何も話さない。フランは首を傾げる。 「…逃げないの?遊んでくれる?私は追いかけっこもかくれんぼも好きだけど…」 「…………………………………」 吉影はただ静かに佇み、フランを睨み付けている。 フランは不思議そうにう~ん、と考え、吉影の左手の『目』が無くなっている事に気付いてパッと閃き、嬉しそうに声をあげる。 「分かった!さっきの『おもちゃ』でしょ?後ろから攻めれば気付かないと思って……あれ?」 後ろを振り向いたが、そこに【シアーハートアタック】は無い。 「えっ?えっ!?」 キョロキョロと見回し探すが、【シアーハートアタック】の『目』は見つからない。フランが混乱している時だった。 「やれッ!【キラークイーン】!!」 【キラークイーン】が右手のスイッチを押した。 ドグオォォォォ! フランの眼前で、大爆発が起こった。 「えっ…」 爆炎がフランに襲い掛かる。 「ギャアァァァァァ!!」 爆風に吹き飛ばされ、壁に打ち付けられる。爆炎で皮膚が焼けただれている。 「あ…あァァ……!!」 フランはガクガクと痙攣し、起き上がる。 「なに…?なにが起こったの…!?」 爆発の原因を探し、辺りを見回す。だが、何処にも見当たらない。 「フフフ…やはり見えていない…か…!」 吉影が不敵な笑みを浮かべ、負傷したフランを眺める。 「見え…て…な…い?」 呟き、もう一度吉影の『目』を探る。そして、気付いた。彼の右手人差し指に、別の『目』が存在する事を。 「『目』が…2つ…?」 「『目』…?そうか、『目』と言うのか…、この極度に緊張した『点』は。」 吉影はニヤリと笑い、【キラークイーン】の右手に目を落とす。 「そして…、やはり、見えていないようだなッ!もう一度爆破しろッ!【キラークイーン】!!」 カチリッ 【キラークイーン】がスイッチを押すと、また原因不明の大爆発が起こる。 ドグオォォォ!! 「アギャアアァァァァァ!!」 至近距離からの爆発に、フランの小さな身体は吹き飛ばされる。壁をぶち破り、部屋の中にぶち込まれた。 「うっ…ううっ…うあぁ…!!」 うずくまり、爆発から身を守ろうとする。だが… ドグオォォォ!! 「ギャアアァァァァー!!」 頭上の爆発に、フランはまた台風の中宙を舞うトタン板のように弄ばれた。 「があ…!!うぐッ…」 ゴロゴロ転がって壁に激突し、ぼろ雑巾のようにズタズタになって倒れ伏すフラン。 ギャルギャルギャル… 「コッチヲミロォ~」 フランには見えないドクロの顔が、彼女を狙っている。吉影の瞳がギラリと輝く。 「【シアーハートアタック】を…爆弾に変えたッ!貴様…『目』…という物で爆弾を見破っていたんだろう…?『目』の無い物は…『爆弾』に変えられたとッ!そして、【シアーハートアタック】は…スタンドのヴィジョンではなく、『目』を見ていたなッ?ならばっ!」 吉影の瞳が勝利を確信する。 「見えないスタンドを『爆弾』にすればッ!『目』を抜き取ってしまえば!!肉眼でも『目』を見ようとしても何も見えない『ステルス爆弾』となるッ!!さらに【シアーハートアタック】の欠点である『起爆』も、わたしの意志で行える!そして、自動追尾、頑丈さは『無敵の無限移動爆弾』となるッ!!素晴らしいぞッ!素晴らしいヒントを与えてくれたものだッ!!」 【キラークイーン】のスイッチを押す。押し続ける。部屋の中で【シアーハートアタック】が爆発し、天井が崩落する。 「やったか…?」 スイッチから指を離し、部屋の様子を窺う。フランの悲鳴や呻きは聞こえて来ない。 耳を澄まし、物音を聞き取ろうとした時だった。 「ッ!!!?」 吉影の身体がビクンッと震える。 「なっ!なぁッ…!?」 吉影が驚愕する。 「『目』が…!わたしの『目』が…!!引っ張られるッ!!」 ドオォォォン!! 壁が突き破られ、フランが姿を現した。 「キャハハハハハッ!!面白いわッ!貴方!サイコーに!!」 紅い瞳が狂気に滲み、その表情も狂気に溶け始めていた。 「だから…コワシテアゲルッ!!!!」 フランの左手が吉影に向けられる。吉影の『目』を引き寄せる。 「ぐああぁぁぁぁぁ!?」 (まっマズイッ!『目』が…抜き取られるッ!!) 「うおあぁぁぁぁぁッ!!【キラークイーン】!!」 【シアーハートアタック】を戻し、【キラークイーン】の指が、吉影に触れる。間一髪のところで、『目』が【キラークイーン】の人差し指に移動する。 だが、それでも『目』への引力は緩まない。さらに強い力で、指から引き剥がそうとしてくる。 (クソッ!遂に発狂したかッ!恐れていた事が起きてしまった…!!) 最初の会話でフランが『気が違っている』と評価されている事を知った吉影は、フランが『姉との約束を忘れて、自分を本気で殺しに掛かって来る』事を危惧していた。 「キャハハハハハハハーッ!!ブチコワレロォ~ッ!!」 フランは完全に自我を失い、暴走していた。さらに力を込め、『目』を引き寄せる。 (ぐっ…!折角追い詰めたというのに…!!こんなところで…ッ!!) 吉影の瞳が、狂気の悪魔を睨む。膨大な殺気がその背中から立ち上る。 「このクソカスがぁぁぁぁぁぁぁッ!!!!」 殺人鬼の殺気が、殺意という指向性を与えられ、フランを射抜く。48人の業を背負った『化け物』のそれは、罪を知らない幼子の精神を握り潰す。 「――――――――――――ッ?!?!?!」 フランの身体がビクンと痙攣する。彼女の顔から、影が退いていく。ふっと力が抜け、膝を着いた。 「ハァー…ハァー…」 『目』への引力が消え、吉影は自身の爆弾を解除する。膝に手をつき、荒い呼吸を抑える。 「あ…危なかった…」 安堵のため息をつく吉影。だが… 「……うっ…」 「ッ!!」 フランが立ち上がり、吉影を見つめた。 (マズイっ…早く闘わなければ…) だが、体力も精神力も限界を越えている吉影には、【キラークイーン】を維持する事で精一杯だった。 「…………………………………」 フランはしばらく黙って疲労困憊している吉影を眺めていたが、やがて口を開く。 「…川尻…だったっけ…?」 吉影は力を振り絞り、彼女を睨む。 「…ああ、そうだが……?」 ゴクリ、フランが唾を飲む。 「貴方…スゴいわ…あの状態になった私を…止めるなんて…!!」 さっきの殺気がよほど強力だったか、フランは何処か茫然としたような表情で吉影に話し掛ける。 「お姉さまや咲夜でもら止められないのに…パチュリーや美鈴だって力ずくでやっとなのに…!!」 フランは感心を通り越し、畏怖の念の籠った目で吉影を見つめる。 「……貴方と一緒なら…私がおかしくなっちゃっても、安心していられそうね…」 ウフフッと可笑しそうに笑い、彼女はクルリと背を向けた。 「ふぁ~あ…、ちょっと早起きしたから眠くなっちゃった…おやすみなさい…」 可愛らしく欠伸をし、フランは自分の部屋へと帰っていった。 「…………………………………」 【キラークイーン】の手が、銃弾を摘む。遠ざかっていく幼い少女の小さな背中に照準を定め――――― 「……………フッ…」 吉影は笑い、手を下ろす。踵を返し、フランに背を向け、歩き出す。疲れた身体をよこたえる場所を探しに、薄暗い通路の奥へと消えていった。
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【作品名】SIMPLE2000シリーズ Vol.51 THE 戦艦 【ジャンル】ゲーム 【名前】主人公with大和 【属性】大和型戦艦 【大きさ】全長: 263.0m、全幅: 38.9m 【攻撃力】参連装主砲、連装機銃、高角砲を装備 上記の全てを弾切れ無しで秒間3発程の速度で連射できる 【防御力】40.6cm砲の砲弾が20発以上直撃しても戦闘続行可能 【素早さ】戦艦並み、反応は鍛えた人並み 【長所】戦艦 【短所】ゲーム性が酷い 【戦法】適度に距離を保ちながら砲撃 参戦 vol.126 684 707 格無しさん 2020/03/18 01 40 21 主人公with大和 同じ戦艦なので山本五十六と同じぐらいにはいける 山本五十六with土佐にはあちらの方が巨大なので負ける 山本五十六with土佐の下
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【作品名】1.2.3.4.5.6.7NIGHTS 【ジャンル】邦楽 【名前】主人公withバイク 【属性】人間 【大きさ】成人男性withバイク 【攻撃力】【防御力】【素早さ】バイクに乗った成人男性並 21スレ目 134 :格無しさん:2008/09/02(火) 02 53 49 主人公withバイク考察 同じバイク乗り連中と= 俺with盗んだバイク=不動遊星withDホイール=クレアレッドフィールドwithバイク=主人公withバイク 0090格無しさん 垢版 | 大砲 2024/06/27(木) 13 59 30.66ID 5xGHq5fP (剣豪の壁)から(達人の壁)の最下位に暫定的に降格 俺with盗んだバイク=クレアレッドフィールドwithバイク =主人公withバイク=向井拓海=チーターおじさん>ich mit meinem Fahrrad
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【作品名】ファイナルコマンド赤い要塞 【ジャンル】ゲーム 【名前】主人公withジープ 【属性】主人公の兵士とジープ 【大きさ】戦車と同じ大きさのジープに兵士二人 【攻撃力】ミサイル:レーザーと同じ弾速、無限に撃てる 戦車や1m以上ある分厚い鋼鉄の扉を一撃で破壊できる威力 ミサイルが当った場所から60m程度爆発が起こる、爆発にもミサイルと同じ威力 【防御力】自分のミサイルの爆発の範囲内に居て無傷 【素早さ】レーザーを10m程度の間合いで見てから回避できる レーザーと同じ速度で移動が出来る 【備考】ミサイルの他にも武装があるが省略 参戦:vol.5 vol.5 141 :格無しさん:2007/08/20(月) 01 18 34 主人公withジープ考察 ○アベル・ナイトロード ミサイル勝ち ○アトム ミサイル勝ち △ルフィ ミサイルじゃ無理 引き分け ○武藤カズキ ミサイル勝ち ○乾巧 ミサイル勝ち ○青江・正造 ミサイル勝ち △Xウィング ミサイル撃ってもよけられるが破壊されず 引き分け ×麻生勝 ZOキック負け ×アキラ・ラーゼフォン 調律負け ルーク・スカイウォーカーwithXウィング=主人公withジープ
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いつもの電車 隣の奴ら ざわつきイチャつくカップル 下品な態度 平穏乱す はしゃぎさわいでるあいつら なぁ なぁ ずっと言いたいことが あるんだ 質問 ちゃんと答えて欲しいんだ リア充死ね リア充死ね 爆発しろ! 別の人種 そうだな そうにきまってる クソカス死ね クソカス死ね 爆破してやる! みんなみんな 吹き飛んでしまえばいい 原曲【リア充爆発しろ!】 元動画URL【http //www.nicovideo.jp/watch/sm8690729】
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【作品名】炎帝セイバー 【ジャンル】ゲームテックウィン2002年8月号掲載 【名前】主人公withセイバー 【属性】軍人の少佐と人型ロボ 【大きさ】5m程の人型 【攻撃力】タイガーソード:4m程の剣、一撃で直径20m程の爆発と同等の威力 X-オーバーウエポン:直径20m程の爆発を起こす、瞬間発動 射程30m程、弾速は機械ビームの2倍以上、消費弾1 ファイヤーウエポン:直径20m程の範囲を火炎で攻撃、射程30m程、瞬間発動 火炎放射器からの炎で炙られても4発以上耐える敵を一撃で倒せる火炎 弾速は機械ビームの2倍以上、消費弾1 ブリザードウエポン:直径20m程の範囲を液体窒素で攻撃、射程30m程、瞬間発動 人間の手足が凍傷でもげる寒冷地に居て平気なモンスターにダメージを与えられる冷気 弾速は機械ビームの2倍以上、消費弾1 ライトニングウエポン:直径20m程の範囲を電撃で攻撃、射程30m程、瞬間発動 軍人が一撃で5回死ぬ威力の電撃 弾速は機械ビームの2倍以上、消費弾1 【防御力】敵機の自爆による直径20m程の爆発がほぼ密着した状態から起こっても無傷 自身のファイヤーウエポン、ブリザードウエポン、ライトニングウエポンに10発以上耐えて戦闘続行可能 中の人は睡眠、麻痺に耐性がある 【素早さ】ソードを上回る反応速度(5mから12000km/h以上に反応) 40mぐらいの短距離移動速度はソード以上(12000km/h以上) それ以上の長距離移動はバード並み(2000km/h) 【特殊能力】攻撃力欄の全ての武装は幽霊に当たる 弾:MPみたいな物。現MAX10 弾丸魔石:弾を1回復する、99個所持、瞬間発動 弾丸魔石セット:弾を5回復する、99個所持、瞬間発動 グレートリペアキット:体力を全回復する、99個所持、瞬間発動 【長所】豊富な攻撃 【短所】選ばれた人にしか乗れないロボに搭乗できる理由は不明 【備考】バード:鳥型メカ、ミサイル(最低値で時速800kmとする)の2.5倍の速さで飛行できる ソード:人型メカ、バードの6倍程の速さで40m程を移動しつつ格闘できる短距離移動速度 5m間合いから自分並の攻撃速度の斬撃を振るわれてから回避できる vol.124 vol.134 https //jbbs.shitaraba.net/bbs/read.cgi/internet/25630/1620609828/l30 755: カッツ ◆XksB4AwhxU :2021/07/21(水) 23 10 53 主人公withセイバー再考察 大きさ5m、666,6m/s反応、20m攻防からの各種攻撃 ×主人公(ヘビーバレル)=主人公(ベイルート)=名無しの超戦士=マサト・カンザキ=ガイ・カザマ=主人公(ジオストーム)=脱走兵=主人公(ラッシャンアタック) 先手火炎放射とかで負け ○千葉顎 移動中に各種攻撃勝ち ○孫悟空(サイヤ人絶滅計画) 各種攻撃勝ち ○雷電 同上 ○サムエル・ホドリゲス 同上 ○シルバー 同上 ○ヨーコ・ヴェルナンデス 同上 ○シャーロット・オーリン 同上 主人公(ヘビーバレル)=主人公(ベイルート)=名無しの超戦士=マサト・カンザキ=ガイ・カザマ=主人公(ジオストーム)=脱走兵=主人公(ラッシャンアタック)>主人公withセイバー>千葉顎 722格無しさん2019/09/20(金) 22 05 29.64ID 4GrWMNbH 主人公withセイバー考察 各種防御無視でジュンまで勝てるが大豪院邪鬼に真空殲風衝で負けるのでその下 794格無しさん2019/10/08(火) 18 12 02.96ID 7ToY+thj 兜甲児withマジンカイザー 前にもレスされたが40m光速反応で辺りは100m光速反応なんだからもっと上だろ サムライ 自爆巻き込みの壁の連中とほぼ同等の攻防速なのにこの位置は有り得ない、もっと下 ジスタス-21 攻城兵器の壁を越えられないのにこの位置は有り得ない、こいつより早いヘリコプター(タイガーヘリ)=ヘリコプター(ツインイーグル) がランキング2なのでその辺り ヨッシー(ヨッシーNEWアイランド) ランキング2のヨッシー組と攻防速と違わんのにこの位置に居られるわけがない マントラ 常人反応で移動不可の時点で引き分け連発、日本列島ナマズと同じぐらいの位置だろう ウルティア・セレン 攻撃力が多少あるだけの39mの成人女性がこの位置は有り得ない、もっと下(ビル破壊の壁)辺りだろう 有動りりす 防御無視あるとはいえ50mの成人女性でしかないのにこの位置は有り得ない、もっと下(ビル破壊の壁)辺りだろう 主人公withセイバー 1mマッハ2ぐらいの反応でこの位置は有り得ない、(防御無視の壁)を超えられるかも分からないんだが 主人公(256F) 250m程の大きさで500m破壊攻防と言っても鍛えた人反応では(山破壊の壁)も超えられないんだが アリア・フリューゲルwithマジーンタイガー 位置が高すぎる。攻防も低い上に、素早さが大きさ相応の鍛えた人並みでしかない攻城兵器の壁を越えられない 疾風真理 攻撃力が多少あるだけの38mの成人女性がこの位置は有り得ない、もっと下(ビル破壊の壁)辺りだろう ミア 常人並みの素早さでしかなく、常時発動型の精神攻撃でもないのにこの位置は絶対におかしい、達人思考の壁を越えられない マリオ(マリオカート8) この程度の攻防で島村ジョーまで勝てるわけがない、山破壊の壁を超えられるかも不明 宮沢静虎 1m秒速600m反応でこの位置はありえないというかランキング2のマッハ10の壁も越えられないんだけど 源さくら 常人並みの素早さしかなく人並みの攻撃力とか達人思考の壁を越えられない 主人公(フロントライン) 3mマッハ2反応(超音速戦闘の壁)同攻防にして素早さも同じな奴等が固まってるからそこを越えられない 主人公機PlanetProtectorD3DX 惑星より小さい、木星型惑星の壁を越えられない
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【作品名】46億年物語~はるかなるエデンへ~ 【ジャンル】ゲーム SFC 【名前】主人公(鳥類) 【属性】いろいろなものに進化できる生き物。鳥類の状態で参戦 【大きさ】ティラノサウルスより一回り小さい鳥。 顔はティラノサウルス、体は羽毛、尻尾は始祖鳥、 頭にはとげのついた爬虫類のとさかのようなものがある 【攻撃力】4回の体当たりや3回の噛み付きでティラノサウルスを殺せる 【防御力】ティラノサウルスの噛み付きに2回耐えられる。 【素早さ】雲の高度から地球の引力圏ギリギリまで数秒で飛んでいける。 自分と同じぐらいの速さで突っ込んでくる相手にも対応可能。 【特殊能力】何日も寝ないで戦い続けられるスタミナ 【長所】ガイアに寵愛されている 【短所】わけのわからない姿 25スレ目 29 :格無しさん:2008/10/26(日) 01 10 49 主人公(鳥類) 地球の引力圏ギリギリとか書かれても速さがわからない 30 :格無しさん:2008/10/26(日) 01 20 27 じゃあアステロイドベルトまで…っていってもやっぱりよくわからんな 38 :格無しさん:2008/10/26(日) 09 10 06 30 よくわからないなら「コンドルの1.5倍ほどの飛行速度 5mぐらい手前から突っ込んでくるコンドルを迎撃できる反応速度」 って書き換えていい? だいぶ速さが下がるが 39 :格無しさん:2008/10/26(日) 10 33 32 コンドルは↓のような飛行なのでまずい コンドルが羽を広げ、雄大な円を描くように飛ぶ様は、まさに優雅そのもので ある。コンドルの胸骨はその大きな羽の筋肉を支えるには不十分な大きさである ことを見ると、生理学的に羽ばたき飛行ではなく、高空での滑空飛行に適応して いることがわかる。コンドルも含め、鳥は地面から飛び立つ時に 羽ばたかなければならないが、こうした滑空飛行に長けた鳥類は、適度な高さに 達してしまえば上昇気流や風に乗るだけで十分になる。 チャールズ・ダーウィンは、半時ほど観察をしている間に1度しか 羽ばたかなかったと報告している。彼らが高所に巣作りをするのは、あまり 羽ばたかなくても楽に飛びたてる適応の意味もあるのである。 ハヤブサ(時速300km)いないの? 40 :格無しさん:2008/10/26(日) 10 34 51 すまん時速200kmだった 41 :格無しさん:2008/10/26(日) 10 35 45 もう大きさ相応の鳥並みでいいよ 42 :格無しさん:2008/10/26(日) 10 38 17 40 ハヤブサはいない 仕方ないから水中銃を基準にするか 43 :格無しさん:2008/10/26(日) 11 07 55 主人公(鳥類) とりあえず大きさ相応の鳥並みの飛行速度として考察 ○○○アシタカ~ソラ 噛み付き勝ち ○僕withティラノサウルス エントリー主体とティラノサウルス、どちらでも食い殺せる △アヴェンジャー 宝具分け △海老三 盗まれるような物は持っていない 認識不能分け ×坂井悠二 ブルートザオガー負け ×コロッケボーイ ワープ→顎への蹴りを連発され負け △男 常人にいくら殴られても死なない 分け △霊柩車 体当たり、噛み付きでは破壊できず分け ×七原秋也 射殺負け アヴェンジャー=主人公(鳥類)>僕withティラノサウルス