約 1,425,804 件
https://w.atwiki.jp/bamboo-couple/pages/32.html
つかつかつかつか。 「むむむ、お尻の形、よし…!」 じゃなかった。あたしは室江高校2年、剣道部部長の千葉キリノ。今日はある人を尾行しているのだ。 その相手は、東ちゃんのクラスの副担任・吉河先生。目的は…あたしのキリノートにある1項を付け加えるべきかを判断する為。 "――――コジロー先生と、付き合ってるのか否か?" あたしのこれまで集めた情報をまとめたキリノートによると…吉河先生の受け持ちは1年3組で、 健康的な美人で割と巨乳、加えて優しい雰囲気を持つタイプらしく、生徒からの受けもかなりいいらしい。 さらにゲームも詳しく、下半身からの攻めには定評がある…てアレ?こんなのいつ書いたんだろ、あたし。 まあいいか…で、肝心のコジロー先生とは、ゲーム友達で、事によるとお泊りし合ったりする程の仲だとか。 …もう、そんなの確定でいいじゃん、なんて想いもあるのだけど…まあとにかく!あたし的にはこの目で確かめないと気が済まないのだ。 何せ、あの…けちんぼで、足の裏がぷにぷにで、お世辞にもカッコいいとは言えなくて、性格もちょっと…の、あの!コジロー先生に春が来てるかも知れないんだから! つまりこれは純粋な探究心。けっして、個人的な関心からではないんだからねっ!(ずびしっ!) …………まぁ、探せばちょっとくらいはいい所もあるんだけどねぇ? ……なんて考えてたら、見つかっちゃった? 「あのぉ…千葉さん、ですよね?コジロー先生の、剣道部の…私に何かご用?」 「いやぁ、あの…あは、あっはっは~良い天気ですねえ」 先手を取られたっ…くっそぉ、おとぼけキャラのようで、意外とやるなあ、吉河先生。それじゃあ、正直に。 「実は吉河先生に、折り入ってお尋ねしたい事があるんですよぉ」 「あら、何かな?じゃあ、後でお昼休みに、職員室でお話しましょ。おいしいお茶とお菓子があるのよ」 「お茶っ…はい♪よろしくお願いしまっす!」 はっ…あーもうバカバカ、完全に向こうのペースに乗せられてどうすんのあたしゃ。 しかしこの人こんなマイペースな人だったのね…ちぇっ、負けないぞお! * * * * * 「え、私とコジロー先生が?」 「…どうなんすか?」 「……う~んとぉ……」 出たとこ、直球勝負!…でもこの反応は、やっぱりそうなのかな…… ……って何落ち込んでるのよあたしは?知的探究心、知的探究心! ……でもちょっと、吉河先生の反応もヘンだよね? 「んむむむむ…」 「そ、そんなに悩まなくても…あたし、誰にも言わないですからっ」 「……千葉さん。ううん、キリノちゃん?」 「は、はい?」 「質問に質問で返すのは申し訳無いんだけど…私の質問に、先に答えてくれる?」 「な、何っすかあ?」 質問?…吉河先生があたしに?なな、何だろう? 「キリノちゃんって、コジロー先生といつも一緒にいるけど…」 あ、あたしが?先生と一緒に?…まあちょっとは思い当たるフシも無くはないけど。 でもでもそれは、部員が居なかった頃の話で、今は違うんですよ~って、言っても詮無いかな? なんだかさっきからずっと歯切れの悪そうな吉河先生は一呼吸置くと、真剣な表情で、周囲を窺いながら。 「………二人は、お付き合いしてるんじゃないの?」 「…は、はぃぃ??」 意外な返答…と言うか、オウム返し?面食らい過ぎて二の句が告げられないあたしに、吉河先生が続ける。 「だって、何か他の生徒に聞いたけど、お弁当あげたり、仲良いって聞くし…」 「お、お弁当はアレですよ、あたし惣菜屋の娘ですし、コジロー先生っていつもほら、お腹空かせてるからっ!」 それに………それに、特別先生となにか、なんて、あった事一度もないし……… ……ううう、何だかコジロー先生にムカついて来たなあ?なんでだろう? 「それに、何よりね?コジロー先生、いつも楽しそうに部長さんのお話してるから」 「えっ……」 な、何さっきの今でこんなに嬉しくなってるのよあたし?えぇっと、ニヤケるのストップ!ストップ! 「それでね、私としては…その、やっぱり先生と生徒でね?そう言うのは………」 「…そう言うのは……何ですか?」 「うん、やっぱりね、ちょっとどうかな、って思ってて…」 う~、何だろうこの気持ち。誤解されてるのは勿論嫌だけど、なんだか吉河先生の言い方もイヤ。 あたしとコジロー先生がもし付き合ってるのなら、なんで吉河先生がそんな事言えるのかな?かな? …………ああもう面倒くさい、言いたい事全部言ってやる! 「……もし、そうなら、その事自体は吉河先生と関係なくないですか?」 「え、だってそれは先生と生徒だし… それにコジロー先生は、そういうの、しっかりしてる人だと思うから…」 ―――少し、吉河先生の言葉の調子が変わったのを現在トランス中のあたしは見逃さない。 「"コジロー先生は""しっかりしてる人"だなんてそんな事、わざわざ先生に言われなくてもあたし、知ってます」 「じゃあ、なおさら……」 「……もしかして。妬いてるんですか?先生」 「なっ…そんな事、あるわけ………ないでしょう?」 ……図星だったみたい。あちゃあ、もしかしてこれって、藪をつついて蛇出しちゃったって事なのかなあ? ―――――なんて考えてる内に、第三者…ううん、最大の元凶がそこに。 「おっ、失礼しまーす。ズルイですよ吉河先生、僕を差し置いてキリノとお茶だなんて」 空気読めない能天気な元凶…コジロー先生にあたしと吉河先生の煮詰まり切った視線が刺さる。 「な、なんか険悪だねぇ?あは、あはははは。…何だか分からんが、ケンカはよくないですよ吉河先生?なあキリノぉ?」 (…ぷつっ。)×2 「「………あんたが、ゆーなっ!」」 「ふごあっ!」 あたしの突き(貫手)と吉河先生の平手が同時に入り、部屋の外まで吹っ飛ぶコジロー先生。 「あ…あれれ?中々やりますね、吉河先生?」 「ふっふっふ、私、これでも高校までは空手習ってたのよ?」 「すっごーい、キリノートに書いておかなきゃ」 「あら何?皆の事が載ってるの?見せて見せて~」 「どうぞどうぞぉ~」 こうしてまた一項、コジロー先生の項目に「KY」と言う2文字を加え……あたしのキリノートは更なる充実を迎えるのであった。 (―――――その後、すっかり意気投合したその女教師と生徒が喫茶店で談笑するのを見たというM.MさんとD.Eくんの証言があるが、定かではない。) [終]
https://w.atwiki.jp/bamboo-couple/pages/41.html
78 名前:名無しさん@お腹いっぱい。[sage] 投稿日:2007/11/11(日) 02 50 48 ID EmZnZdOD キリノは漫画に出てない所で吉河先生と牽制し合っていると思う ~お昼休み~ キ「コジロー先生~っ、うちの余ったおべんと(実はお手製)持って来たよお!」 コ「おう、すまんなキリノ、いつもいつも」 吉「あら先生、私もちょっと(3時間かけた)お弁当が余りそうなんですけど…手伝っていただけません?」 コ「おっと吉河先生ぇも…すいません。頂きます」 キ「えーどっちかにしてよー」 吉「そうですよ先生(ニコニコ#」 コ「お、おう…いやでも腹ペコなんで両方食えるぞ?」 キ&吉「「どっちかに決めないと!」」 「「ダメなんです!」」 コ「う~(何で怒ってるんだ、この二人?)」 みたいな。
https://w.atwiki.jp/bamboo-couple/pages/34.html
(ふたたび校長室に呼び出されるコジロー…と、何故かキリノ。) コジロー「おっ、俺…いや僕が生徒に手を出してるって噂が流れてるんですか!?」 校長「うん。特にそこの、千葉さんにね」 キリノ「ひえっ?あ、あたしですか?」 ……びっくりしたなぁ、もぉ。 生まれて初めて校長室に呼び出されてみたら、まさかそんな事だったなんて? 誰なんだろうね、そんな噂流してるの…でもあたし、コジロー先生に手、つけられちゃってるんだ。えへへー。 校長「それでね石田先生。以前にもお話しました、今年度まで、というお話なのですが…」 コジロー「ちょっ、ちょっと待って下さいよ、身に全く覚えが無いんですが?」 キリノ「あたしだってそうですよ!…大体こんなセクハラ先生のどこにそんな甲斐性が」 校長「…セクハラですか?生憎そちらのお話は伺っておりませんが…」 キリノ「あっ、いや、ええっと、あはは」 コジロー「(お前なー!これ以上事態をややこしくすんなって!)」 ………ごめんなさいってば。 ”全く覚えがない”なんて言うから、ちょっと反発したくなったんだもん。 校長「…おほん。それでですね、一部の先生方の間では『すぐにでも』なんて声も挙がってましてですね」 コジロー「い、いや、ですから僕の話も聞いて下さいよ!」 キリノ「ホントですよ!コジ…石田先生は今年、あたしら剣道部を全国に連れてってくれるんですから!」 コジロー「(おっ、おいおいおい…キリノぉ!)」 ………まぁまぁコジロー先生、ここはあたしにお任せあれ。 キリノ「どうなんですか、校長先生?あたしら弱小の剣道部が 全国大会行ける位までの実績残せたら、石田先生の指導力は評価してもらえますよね?」 校長「そっ、それはまあ。我が校にも名誉な事だし…理事長も評価はして下さるでしょう。でも、本当に大丈夫なのですか?」 キリノ「任せてください!絶対、行きますよ、全国!…ね、石田先生?」 コジロー「そっ、そそそそうですよ!(しょうがねえのか…)」 もぉー。もっと胸張って、しゃんとして下さいよっ! あたしが焚きつけたとは言え、約束でしょ!?…だったら守ってよね! 校長「もしそれが本当であるならば、今回のお話は保留と言う事にさせて頂いても構いませんが…」 キリノ「ぜひにっ!」 コジロー「が、頑張りますよ!」 校長「…分かりました。では、今日の所はお二人とも下がって頂いて結構ですよ」 (ばたん。) キリノ「いやー、大宣言しちゃいましたねえ、あっはっは」 コジロー「……お前って奴はさぁ、どうしてそう能天気なんだ?」 まあどうもこうも。成るようにしかならないし。 それにコジロー先生辞めちゃうなんてちょっと、ねえ?……あ、そーいえば。 キリノ「にしてもあたしとコジロー先生ってそんなふうに見られてたんですねえ、ふふっ」 コジロー「……あー。まぁ、普通に考えりゃそんな訳ねぇだろってな、はっはっは」 ………”そんな訳ない”のかぁ。ちぇっ! コジロー「ん?何か言ったか?」 キリノ「なんでもないですよーだ」 噂を流した真犯人のブラック吉河先生「……………………け!!!」
https://w.atwiki.jp/bamboo-couple/pages/85.html
106 名前:名無しさん@お腹いっぱい。[sage] 投稿日:2008/01/13(日) 19 19 00 ID OqCwJm1s 最近活況の某スレを見て思ったんだが… ユージほどではないにせよ、コジローも充分仙人級だよな あんだけの信頼関係築いてて何もしないなんてありえねー 112 名前:名無しさん@お腹いっぱい。[sage] 投稿日:2008/01/13(日) 21 01 03 ID tlNfGUIv 106 キリノ「こっ、ここ、コジロー先生!あっ、あたしの…作ったごはん、毎日食べたくないですか!?」 コジロー「おー、毎日作ってくれんのなら大歓迎だぜ!」 キリノ「ホントに!?それじゃ…」 コジロー「いやー卒業しても弁当持って来てくれるなんて律儀な奴だよなお前も」 キリノ「………は?」 こんなのだろうか。 113 名前:名無しさん@お腹いっぱい。[sage] 投稿日:2008/01/13(日) 21 27 31 ID 28luVE3L そんなもんです 114 名前:名無しさん@お腹いっぱい。[sage] 投稿日:2008/01/13(日) 21 37 01 ID WM3t2RWK 112 コジローはそこまで鈍くはないと思う 何だかんだで生徒の異常とかにはすぐ反応できてるし 115 名前:名無しさん@お腹いっぱい。[sage] 投稿日:2008/01/13(日) 21 37 36 ID XZPJYLlF って言うか、きりのん自身も真に受けて弁当届けてそうだから困る。 吉河先生「あら千葉さん、大学の授業はどうしたの?」 キリノ「いやー今日は午前の講義だけだったから、コジロー先生お腹空かせてるかなって思って」 コジロー「わりぃなキリノ、いただきますっと」 吉河先生「私もお弁当余りそうなんですが…お弁当の後にでもいかがです?」 キリノ「あっ、あたし、お茶入れてくるっす!お茶菓子も用意してるっすよ」 コジロー「いやーすまんな二人とも」 吉河先生「コジロー先生、お腹一杯になったら疲れたでしょ、横になったらどうですか?」 キリノ「あたしがマッサージしてあげるっすよ」 コジロー「極楽、極楽」 もうこいつら重婚でも別にいい気がしてきた。
https://w.atwiki.jp/bamboo-couple/pages/55.html
279 名前:名無しさん@お腹いっぱい。[sage] 投稿日:2007/12/06(木) 13 15 35 ID Zo6CxpLL 普通に仲良しだったりして。>キリノと吉河先生 キリノが店番してる時によく惣菜ちばに買いに来てるんだよ。 「あれ~こんちは吉河先生。お昼にも買いに来てませんでしたっけ?」 「こんにちわぁ。それがね、私、冷蔵庫の電源、換気扇のと間違って抜いちゃってて…」 「うぁっ、大変ですねえ。(…天然だねえ、この人も)」 「あらっ、お昼より安くなってる」 「あ~そっちのはお昼の残りだから値下げしてるんですよぉ」 「ふーん…冷やしとけば明日の朝くらいまでは持つかなあ?」 「そりゃあ、まあ…でもお早めにお召し上がり下さいね、お客様?」 「うふふ、わかりました、店員さん。じゃあ、これだけ、くださいな」 「は~い、まいどあり!」 ▽▽▽ 「おはようございます吉河せんせー…先生?」 「あっキリノちゃん、おはよう…う、う」 「どっか具合悪いんですか?お腹?」 「う…ん…ちょっと…冷蔵庫の電源抜けてたの…忘れてて…」 「昨日のを入れて?今朝、食べちゃったんですか?」 「あ、あっためたんだけどね、あはは…うう…」 「と、とにかく保健室行きましょう!(……こりゃ、強敵だぁ)」 とかそんな。
https://w.atwiki.jp/bamboo-couple/pages/231.html
523 名前:名無しさん@お腹いっぱい。[sage] 投稿日:2008/02/18(月) 15 33 29 ID EVuq9OpF 大学出て、他の高校の剣道部の顧問になって、室江高と練習試合をするのですね?わかります。 527 名前:名無しさん@お腹いっぱい。[sage] 投稿日:2008/02/18(月) 15 46 50 ID VaYmXNUx 523 そしてメンチカツ一生分を賭けて勝負をするんですね?わかります。 528 名前:名無しさん@お腹いっぱい。[sage] 投稿日:2008/02/18(月) 15 53 05 ID LE4juIQO 24歳のきりのん(*´д`) 529 名前:名無しさん@お腹いっぱい。[sage] 投稿日:2008/02/18(月) 16 05 19 ID xjSIeUD8 イイ感じに色気が(;´Д`)ハァハァ 530 名前:名無しさん@お腹いっぱい。[sage] 投稿日:2008/02/18(月) 16 05 49 ID 3NZ1H8Ti 527 「あたしの高校が負けたら、一生分のお惣菜さしあげます! その代わり、あたしの高校が勝てば、コジロー先生をいただくっすよ!」 こうだな。 531 名前:名無しさん@お腹いっぱい。[sage] 投稿日:2008/02/18(月) 16 09 20 ID +5+jwe9m 530 勝っても負けてもコジローはきりのんのものw 「負けちゃいましたねぇ~…。約束は約束ですから、お惣菜は毎日コジロー先生のところに届けますね!^^」 532 名前:名無しさん@お腹いっぱい。[sage] 投稿日:2008/02/18(月) 16 15 18 ID 1oQpz/XF その頃になってもコジローは 「”俺をいただく”?何言ってるんだコイツ。 …まあいいかそれよりも目指すは惣菜一生分! 溢れるメンチカツとコロッケが俺を待ってるぜ!絶対勝てよおめーら!」 とか言っては両方の生徒の間に失笑を買ってるんだろうな。 533 名前:名無しさん@お腹いっぱい。[sage] 投稿日:2008/02/18(月) 16 17 29 ID +5+jwe9m そうなるとコジロー側の生徒が空気を読んで故意に負ける可能性が出てくるなwww
https://w.atwiki.jp/bamboo-couple/pages/765.html
教会の鐘が鳴る。少女は、その鐘の音をどこかうつろな心で聞き続けていた。 目の前では、幸せそうにバージンロードを歩いている花嫁がいる。 その花嫁は、少女が所属する剣道部の顧問・彼女たちの恩師である吉河先生だった。 「おめでとうございまーす!」 学校の生徒や、剣道部の仲間たちが口々に祝福の言葉を述べる。 これは、おめでたい、とてもおめでたいことなんだから素直に祝わなきゃ。 そう考えているのに、なぜか少女の心は沈んだままだ。 「まったく、俺の晴れ舞台だってのにコジローのやつ結局こなかったな……」 新郎が、あごをいじりつつそんな一言をもらす。 「あなた、ダメよ……それは、禁句……」 新婦が口に手を当てて、チラリと少女のほうを見た。 気を使わせちゃった、と少女は申し訳ない気持ちで一杯になる。 そう、本当ならば、ここにはある男性がいてもいいはずなのだ。 彼女がもっとも信頼を寄せていたある教師が。 「お、おめでとうございます! 吉河先生!」 少女は、新婦に気を遣わせまいと半ば無理矢理に明るく振舞う。 彼女を知っている人が見れば、むしろ痛々しいほどの笑顔で。 やがて、新婦がブーケを投げる瞬間がやってきた。 次は自分が結婚したい! そう思っている女性たちは、その瞬間を心待ちにしている。 だが、彼女はブーケを投げない。投げずに持ったまま、少女の元へと歩いてきた。 「はい、キリノさん」 「え……」 キリノといわれた少女は、新婦がブーケを手渡ししたことに驚く。 「これは、あなたが持たなきゃ、ね」 「で、でも」 でも私は……と続けようとして、キリノは言葉に詰まった。 あの人に、もう2度と会えないと信じているわけではない。でも、現実的にもう一度あえる可能性は限りなく低い。 「大丈夫よ。あの人、私の夫もね。石田先生のことを探しているから」 新婦は屈託のない笑顔で、キリノの胸にブーケを当てる。 「だからね、そんな沈んだ顔してたら美人が台無しよ?」 ブーケを受け取って、キリノの視界はぼやけた。 「吉河先生……ありがとう……ごめんなさい、あのアタシこんなおめでたい席なのに、 ごめんなさい、おめでとうございます。ごめんなさい……」 キリノは、心の中で何かがぐちゃぐちゃに混ざり合ったまま その感情をぶつけるように祝福の言葉を吉河先生に述べた。 「ありがとうキリノさん。幸せになるからね」 そうして、結婚式は終わった。 「もう、出てきてもいいんじゃねえのか?」 「気づいてたんすか先輩……人が悪いですよ」 結婚式が終わったあと、教会に戻ってきた新郎は柱の陰に隠れていた男に声をかける。 「姿を見せてやってもよかっただろうに、お前ってやつは!」 「まだ、戻れると決まったわけじゃないですから」 柱の陰にいた男は、苦笑いをしながら答える。 「ぬか喜びをさせたくはなかったんです」 「たっく、よお。まあ、今日はめでたい席だから不問にしてやるよ」 新郎は、頭をボリボリかきながら男に言い捨てるように言葉をつむいだ。 「だが、正式に決まったらちゃんとあの子を悲しませないように出てこいよ」 「ははは……自信がないから仮面でもつけていいですかね」 こうして、ある男はふたたび彼を待つ少女のもとへと戻ることになるのだが、 それは……これを読んだあなたのほうがよくご存知だろう。
https://w.atwiki.jp/bamboo-couple/pages/19.html
688 名前:名無しさん@お腹いっぱい。[sage] 投稿日:2008/01/08(火) 23 17 17 ID lK5meNnv 14話よく見たら、冒頭の試合表の 「コジロー先生 vs 吉河先生」のvsの右にハートが描かれてる 押されてるぞきりのん 689 名前:名無しさん@お腹いっぱい。[sage] 投稿日:2008/01/08(火) 23 22 55 ID LeHa+sfX とりあえず16話を待つんだ 690 名前:名無しさん@お腹いっぱい。[sage] 投稿日:2008/01/08(火) 23 26 41 ID y7vRBZR2 キリノ自身が書いてるっぽいから始末に負えん 案外サヤ辺りはヒヤヒヤしてるんじゃないだろうか 717 名前:名無しさん@お腹いっぱい。[sage] 投稿日:2008/01/09(水) 13 16 59 ID HolKAPRN 688 690 それいただきますた ※ ※ ※ ※ 放課後。ホワイトボードに今日の出来事を綴っていく、いつもの時間。 そんな他愛の無い時間に、あたしの『事件』は待っていた。 「んっ、コジロー先生vs吉河先生には、ハート、と…」 「(………ッッ!!)」 ―――流石にこの時ばかりは絶句せざるを得なかった。 もう長い付き合いになるが、この幼馴染の思考と言うのは… 根っ子の部分で、とてもではないけど測りかねる所がある。 殊に、今あたしが考えてる、「こういうような事」……に、ついては。 …ともかくも、考えるより早く口は動いた。 「ちょ、ちょっちょっ!ちょおっと、キリノ!?いーの?」 「ん?なにがー?」 ……「なにが?」うーん、確かにこりゃ、何だろう? 少し考えてみると…やっぱりそれは、今やある意味部活内では 話題に挙げる事もタブーになっている…2組の男女の、片割れの事。 即ちタマちゃんとユージ君。そしてこの子とコジロー先生の関係であり… 脳裏に浮かぶ物は、キリノの頭を撫でるコジロー先生という図であり、 或いはあたしがこの間、久々に道場に顔を出した時の… 一寸の乱れもなくシンクロして動く二人の姿であると言うほかに、表現しようが無い物だった。 「……いや…アンタは、吉河先生とコジロー先生を応援するの、やぶさかじゃないんだ?」 「いやー仲良いよねぇ。今日も一緒にゲームしてたりとかさ。」 ―――この質問にしても…あたしにとっては、出来得る範囲内での。 ギリギリ一杯のド真ん中直球を投げ込んだつもりだったんだけど… ううっ、この子には、ついぞ、「そんな気持ち」は無かったとでも言うの? いや、いや。そんな筈は!……事実、きょう一緒に居たはずのあたしが気付かなかった―― ―――職員室でゲームをする先生二人、と言う図を、この子は。目敏く見付けていたんだから。 その機敏さを…「気になって」いるからだとでも脳内解釈しなければ、あたしがピエロだ。 そんな葛藤の末……あたしもしつこいな。と自分ツッコミを入れながらも、まだ食い下がってみる。 「ゲーム、ねぇ?……あんたも覚えた方がいいんじゃない?」 「あたしはいいよー。それよかホント、応援してあげたいよね!だってあのコジロー先生だよ?」 今度は少し皮肉混じりに。…が、またもスカされる。 ―――しかし、今の言葉は?「あのコジロー先生だよ」? 気のせいか”コジロー先生”と言う単語にだけ、語気の弱さを感じたような―― いやホントに、あたし以外では気付かない位の、ほんのちょっとの違い。 あたしですら錯覚じゃないかと疑ってしまう位の…でも今は、その錯覚にもすがりたい気分だった。 何せこの―――お人好しで、思いやりがあって…でも、ちょっと鈍感な親友の、 もしかすると初めて見る、その”真意”のようなものに触れる事が出来るかも知れない機会なのだ。 ……しかし、焦り過ぎて地雷を踏んでしまっては元も子もない。 まさに地雷原を踏み進むような気持ちで、ゆっくり、しかし大胆に、歩を進める。 「…で、ホワイトボードにハート描くのがあんたの応援なワケ?キリノさんらしくないですな~」 「ゔっ…相合傘にでもしようかなぁ…でもコジロー先生、怒らないかな?」 安い挑発だったけど…しょうがない。まさかこれ以上「そっち側」に踏み込んでしまうと、 流石のこの子でも気付いてしまうかも知れない。……それだけは絶対に避けなくては。 ……しかし、おかげで多少は確信を持つ事が出来た。 ――思うに。パズルなんだ、これは。「マテリアル~」こそ、つかないが。 この子は―――キリノは、恐らく自分の気持ち…少なくともその深奥には気付いていない。 だから、表面上は素直であっても…心が拒む。すなわち、「怒らないかな?」という言葉が表しているモノ。 普通に考えて…自分の相合傘なんかを見て烈火の如く怒り出すコジロー先生と言うのを想像できるだろうか? ……そんな事は、我が部でほかの誰よりも先生との付き合いの長いキリノ自身がとうに承知の事の筈だ。 ―――要は。そこまでは認めたくない、書きたくない自分の気持ちを持て余して、他の理由を探しているんでしょ? そんな疑問と確信のスレスレを辿るように……ハッパをかけてみる。 「怒らないでしょ、そんな事で…生徒の戯言、タワゴト。大丈夫だよ、書いちゃえば?」 「うー……ん、なんかサヤ今日はいぢわるだね; どうしよう…」 曖昧な返事が示す、しかし期待通りの反応は今度こそ疑問を確信に変える。…やっぱり、なんだねえ。 ――――うん、あたしにしては上出来じゃない?と少し得意気になっても、みる。 とは言え、こんな事に気付けるのは、今の所部員では…あたしだけだろう。 親友の運命をその手に掴んだような恍惚感と、同時に芽生える責任感。 そんな、微妙な感情が綯い交ぜになってる時… いよいよ抑えが効かなくなっていた「いつものあたし」が首をもたげた。 「えーいっ、じゃああたしがハート書いちゃうよ!」 「あ~、まだ迷ってたのにぃ」 そしてボードに描かれる、本当に他愛の無い、女の子らしいハートマーク。 ……うん、これなら別に。…誰も、その意図を勘繰ったりはしないだろう。 何か嬉しくなって、コジロー先生の見様見真似でキリノの頭をそっと撫でてみる。 「……えっへっへ。キリノぉ~」 「もぉ、何でそんな楽しそうなの?」 ……兎に角、この目の前にいる可愛らしい生き物をあたしがどうしたいのか。 そんなのが、今後のあたしとキリノと…コジロー先生の関係を形作っていくのだろう。責任重大だ。 さて、今日はここまで!……と言うか、これ以上この子の心に潜ろうとするとあたしの方が持たない。 「なんでもないよん」 「え~っ」 ―――あんたが、少しは…本当の意味で素直になれたら。 …その時は、教えてあげるよ。にしし。 [終]
https://w.atwiki.jp/bamboo-couple/pages/475.html
「やあっ! やあっ!」 道場に素振りの音が響き渡る。少女が竹刀をふるたびに、 ビュッと竹刀が空を切り、彼女の汗が飛びちる。 手ぬぐい代わりにしている白いリボンで後ろ髪を束ねた少女は、 親がどこかの外国のハーフなのか、綺麗な金髪を風に揺らしている。 「お、頑張ってるじゃないか」 携帯電話を手にした顧問が道場に足を踏み入れながら声をかけた。 「コジロー先生! ……彼女っすか?」 さっきまで顧問、コジローが電話をしていたであろう相手を推測しつつ からかうように少女が答えた。 「ああ、そうだよ」 「ふーん……ここ、道場っスよ」 少女が興味ないとでも、言わんばかりにクビをふる。 「わりーな、最近会ってないからさ」 「……先生、結婚とかしないんですか。付き合い長いんすよね」 「まあ、いずれは考えてるんだけどな。今はお互い忙しくてさ」 コジローは照れつつも、いかに自分の彼女がすばらしいかを語る。 「ま、言わなくてもお前は知ってるか。なにせ」 「それより、せんせー、稽古の相手してくださいよ」 コジローの言葉をさえぎって、少女が不満を漏らす。 「肝心の2年がお前だけじゃなあ……まあ、もう少ししたら1年入るし、 桑原も戻ってくるだろ。お前、1人じゃなくなるさ」 「ほんとっすか? あたし、団体戦やりたいっすよ~」 「まあ、もう少し待ってくれや。さ、今日はそろそろ終わりにするぞ」 「はーい」 不満気な声を出しつつも、少女は素直に従った。 「じゃあな、そうそう、後でお前の家によってくよ」 「あー、じゃあみんなで待ってますね~」 コジローは、そう少女に声をかけると車で自宅へと戻っていった。 少女は笑顔で、コジローを送り出す。 だが、ふとその笑顔に陰りが見えた。 「……彼女か」 そう、つぶやくと心がチクリと痛くなる。 理由は簡単だ。 自分は、あの人のことが好きだから。 コジロー先生の口から、理想的な彼女の姿を聞くたびに胸が張り裂けそうになるのだ。 自分とコジロー先生が結ばれないことはわかっているのに。 なぜなら──。 「ただいま~」 そうざい屋ちば。彼女の自宅にたどり着くと、少女は先ほどの憂いを隠すかのように 大声でそう叫んだ。 「あら、お帰り。そんなに大声出さなくても聞こえるよ」 「よう、おかえり」 母親と彼女の兄妹であるたっくんがリビングから顔を出して少女に応える。 「あ、おかえり。……どしたの? 元気ないよ」 階段を下りながら、彼女の姉妹が尋ねてきた。 それに対し、少女は笑顔で応えようとしたがどうしてもぎこちない笑顔になってしまう。 なぜなら、彼女の心を悩ましているのはその姉妹本人だからだ。 ──千葉紀梨乃。 あたしの大好きなコジロー先生の恋人で、あたしの大好きなおねえちゃん。 「いやー、すいません。いつも、いつも夕飯にお邪魔しちゃって」 「いえいえ、先生はキリノの将来の旦那さんですから当然ですよ」 「もー、やめてよ。おかーさんったら~」 コジロー先生とお母さん、それにおねえちゃんたちが談笑しながら食卓を囲んでいる。 先生があたしの家にいる、とてもうれしいはずの光景。 見慣れたいつもの光景。でも、あたしはなぜかちっともうれしくないんだ。 少女は、そんなことを思いながらメンチカツに箸を伸ばした。 「いやいや、俺もそのうちとは考えてるんですが……すいません」 「いいんですよ~、結婚はいつでもできますからね。ねえ、キリノ」 「お母さん、お姉ちゃん困ってるよ」 さりげなく口を挟む。姉のことを心配しているわけではない。 そんな話は聞きたくないから、自分はワガママなのだ、と少女は思った。 「あら、そうかしら。それにしても、2人も娘が先生のお世話になるなんてねえ」 「まさか、室江で剣道部に入るとは思わなかったよ。物好きだよな~。 姉ちゃん見てるから、剣道臭いの知ってるのに」 兄のたっくんが不思議そうに少女に言った。 「高校ほとんど行かないで、ジョニーズの活動してる人に言われたくないですよ~だ」 少女は、兄に軽口を返す。 「でも、本当に驚きましたよ。紀梨乃そっくりの女の子が道場の門を叩いたときは」 コジローが何の他意もなく、素直な気持ちをもらした。 だが悲しいかな。それが、少女の心に傷を残す。 あたし、お姉ちゃんになんか似てない。 お姉ちゃんは猫派だし、あたしは犬派だし、あたし──。 「そんなに似てるっすかね~」 「似てない!! 似てない!!」 あたしは、思わず叫んで立ち上がり、恥ずかしくなって2階に駆け出した。 「なんか……まずかったですかね。俺」 「すいません、先生。難しい年頃なんですよ、あの子も」 少女の心のうちまではわからない彼らは、困ったように顔を見合わせた。 だが、 「先生、あたし、ちょっと行って来ます」 「キリノ、別にあんたがいかなくてもいいんだよ」 「ううん、あたしじゃなきゃたぶん駄目だと思う、せんせー」 「……わかった。頼むキリノ」 コジローは、とキリノの真剣な様子を察したのか。 それとも、喋らなくても互いの考えがシンクロするかのように伝わったのか。 キリノの意思を汲み取って、彼女に2階へかけていった妹のことを頼んだ。 「わるいね、キリノ。まったく、あの子もどうしたのかしら」 「それは、あたし、なんとなくわかるから……だから……ね」 キリノは、そういうと階段をゆっくりと上がっていった。 ──あたしはバカだ。 少女は、自分の部屋に飛び込むとベッドに顔をうずめた。 階段を誰かが上がってくる音が聞こえる。 きっと、お姉ちゃんだ。お姉ちゃんは全部わかってるんだ。 ベッドから起き上がりドアの前へ歩き出す。ふと、机の上の鏡が見えた。 そこには、見る人が見ればキリノの高校時代そっくりな少女の姿が写っている。 でも、あたしは、お姉ちゃんじゃない。……昔、姉に見せてもらったアルバムを思い出す。 そこには、やはり今の自分そっくりな少女が写っていて隣には先生の姿があった。 でも、この鏡には隣に先生は写らないんだ。 ノックの音が聞こえた。 「キリノだけど……入っていい?」 「勝手にして!」 少女は叫んでベッドへとまた駆け出す。顔をうずめると同時にキリノが入ってきた。 「……ごめんね」 「何が?」 ベッドに顔をうずめながら少女が応える。 「コジロー先生とのこと」 「別に、あたしはなんでもないもん! お姉ちゃんなんかキライ!」 あたしは何を言ってるんだろう。ただのワガママ娘だ。 少女は後悔するも、言葉は止められない。 堰を切ったようにあふれ出す。 「なんで、あたしは妹なの。なんでもっと早く生まれてコジロー先生に会えなかったの? なんで、お姉ちゃんにそっくりなの? なんでよう……」 「ごめんね」 「あやまらないでよ……」 少女は、ガバッとベッドから顔を上げてキリノを刺すように見つめる。 「あたし、お姉ちゃんにあこがれてた。だから、剣道も始めたの。 剣道は楽しいし、大好き。でも、コジロー先生も好きになるまでは似たくなかった!」 「……あたしたち、来月籍を入れるの」 姉が残酷な現実を突きつける。こんなときになんでそんなことを言うのか。 「ごめんね。アタシもコジロー先生が大好きなんだ」 「ずるいよ……お姉ちゃん」 わかってた。最初から、アタシはかなわないことぐらい。 アタシがどんなにスキでも、コジロー先生が愛している人はお姉ちゃんなんだ。 だから、あえて姉が現実を突きつけて悪役をかってでているのもわかる。 姉は、優しいのだ。アタシは、きっとそんな優しいところは似ていない。 少女は、ひとしきり嗚咽したあと急にすっと晴れやかな顔になって姉に応えた。 「おめでとう。お姉ちゃん」 「……ありがとう。ほら、早く降りましょう。お母さんたち心配してるよ」 「うん、もう少ししたら行く」 キリノは少女を促すと先に階段を降りていった。 少女が階段を降りようとすると、携帯にメールが入っていることに気づいた。 From:桑原かずひこ 件名:元気出せよ 姉ちゃんから聞いたんだけど、コジロー先生、お前の姉ちゃんと結婚するらしい。 いや、ほら、あのさ。お前、なんかコジロー先生に熱はいってたからさ。 ……お前、可愛いからほかにも恋人できると思うんだ。 うちのバカねえちゃんよりよっぽど可愛いしさ。いや、じゃなくて とにかく! あー、もうバカー。なんかわかんねーや。 PS:また、ウチのバカ姉貴にゲーム機壊された。 滅茶苦茶なメールにぷっと、少女は噴き出す。 立て続けに、メールが来た。 From:桑原さやこ かずひこから今の剣道部の話を聞いてて思ったんだけど、 あの、その、死なないでね! ほら、アレ駄目人間だから、あなたにはもったいないと思うの。 キリノは悪趣味だしさ、ぶさいくな人形部屋にいっぱいあるでしょ~。 とにかく! あー、もうあたしのバカー。なんかうまくいえないんだけど あの選択はないから! あんたのお姉ちゃんは男選びで失敗してる! うん! PS:かずひこのゲーム機、また壊しちゃった 少女は、さらに噴出した。 そしてなんだか、心が軽くなる。 あたしには、こんなに自分を心配してくれている人たちがいる。 ワガママでお姉ちゃんを困らせるわけにはいかないんだ。 だって、お姉ちゃんが好きだから。コジロー先生よりも、誰よりも。 あたしのあこがれたアタシのお姉ちゃん。 机の上の鏡を見た。 そこには、キリノに似ているけれど確かに違う少女の姿が写っていた。 少女は、側にある竹刀を握る。自分の鼓動が聞こえるようだ。 ──素振り。 そして、あたしには剣道があるんだ。コジロー先生との絆の。 部員が1人しかいなくても、アタシのために剣道場を閉めないで残ってくれた。 そんな先生を、アタシのワガママで傷つけてはいけないんだ。きっと。 階段を降りて、少女はコジローに笑顔で話しかけた。 「先生! ごめんね~。学校で嫌なことあってさ~」 「おいおい、大丈夫かよ。心配したんだぞ」 「それより、聞いたよ。先生。おめでとう!」 「お、おいおいキリノ。お前……」 「いーじゃないですか、そのうちわかるしお母さんたちにも言うつもりだったんですから」 お姉ちゃんたちが楽しそうに笑いあっている。 まだ、心のどこかがチリチリと痛む。 今夜は、倒れるまで素振りしよう。 明日は、かずひこも来るだろうし、久しぶりに係り稽古だ。 部員も増えるだろう。きっと、団体戦だって出来る。 「先生!」 「ん、どうした?」 「アタシ、やるっすよ! 先生の婚約祝いに剣道部を全国大会に導きますよ~」 「なんだよ、急にやる気出して。まあ、そうだな。お前ならできるさ。頑張れ」 「 」 先生が、アタシの名前を呼んだ。 なぜだか、それが嬉しくて……ごめんね、お姉ちゃん。前言撤回。 アタシ、まだあきらめられないかも。 うかうかしてると、ステキな旦那様をアタシの魅力で奪っちゃうからね! キリノは妹の顔を見る。そこにはひまわりのような笑顔が浮かんでいた。 ──これは、今よりも6年後の未来の出来事である。 おわり
https://w.atwiki.jp/bamboo-couple/pages/44.html
241 名前:名無しさん@お腹いっぱい。[sage] 投稿日:2007/11/12(月) 17 33 44 ID Oy+7Zc/N 一応、何事もなかったように見えるがマンガ#45の確かこんな感じのとこ 吉河先生「早くしないと…他の先生来ちゃいますよ?」 コジロー「どわっ…やられた…」 吉河先生「かわって下さい!下半身から攻めるんですよ、ふっふっふ…」 コジロー「…他の先生来ちゃいますよ~w」 吉河先生「ほら楽勝!」 ↑これもし盗み聞いてたとしたらキリノの心拍数の増加は只事じゃなかったと思うのだがどうだろう。(もうちょっとエロいともっとよかったんだが) ここいじってきたらアニメスタッフはまさに神 言うなればゴッド。 250 名前:名無しさん@お腹いっぱい。[sage] 投稿日:2007/11/12(月) 20 25 02 ID h5/VyQsC 241 こんな感じではいかがか。ベタでごめん。 (階段登る二人) サ「…ネビュラサトリームだよ!」 キ「えー、さとりんがいいって~」 (一方その頃in職員室) コ「む!…む?むう!」 吉「…何やってるんですか石田先生?」 コ「いえ…生徒から取上げたゲームをちょっと…む!」 (職員室の引き戸にサヤが手をかけると。) 吉「早くしないと…他の先生来ちゃいますよ?」 サ「【ビクッ!】(超聞き耳で)な…何やってんのこの二人?」 キ「んー、サヤ?どしたの?」 サ「しーっ!しーっ!」 (ドアにべったり耳を当てて聞くサヤ、”?”なキリノ) コ「(…やられた…)」 吉「(借りた)いいですか?こうやって…下半身から攻めるんですよ、んふふふふ…」 サ「(ちょ、ちょおっと!ここ学校だよ~先生がそんなあwせdrftgyふじこ)」 キ「サーヤー、サヤってばあ。もう…」 (キリノも耳を当てる) コ「…他の先生来ちゃいますよ?」 キ「(…え?え?)」 吉「大丈夫ですよもうちょっと…こう!」 コ「うあ、上手…っ。やりますね。」 キ「(ちょっ…)」 吉「あっと、わ。ん。あう。あっ…」 コ「お、あ、おお!?」 キ「(先生…)」 (キリノ蒼白、サヤ妄想特急大暴走) 他の先生「おや、君達何をしているのかね? すまんが入るからどいてくれないか?」 サ「あ、あ。はい!ごめんなさいっ ほらキリノ、立って…キリノ?」 キ「…………あ、う、うん。」 (がらららら。) コ&吉「「【ギクッ!】は、はいっ!」」 他の先生「石田先生、生徒さん来てるよー。 おやおやディー○スですか、私も息子とよくあそ(ry 程々にね。」 コ「はは、すいません… ん?お前等どうしたんだ?」 サ「あー…あはは。なんだそうか~ そりゃそうだよねっ、ねーキリノ?」 キ「…あ、あっはっはっはっ!! っとにぃ…先生ったらもー、困ったもんだ!いやもー、まったくぅ!あははははは。」 コ「うるせーよ! …だから何しに来たんだよ、お前等… ん?キリノお前顔色悪いぞ?大丈夫なのか?」 キ「えーそうっすかあ? 何でもないっすよ!元気、元気!にゃはははは。」 サ「今日はねえ、東さんのあだ名を考えてきたんすよー」 (「ははーん」と言う顔でキリノの様子を見ながら) 吉「ふーん… ニヤニヤ」 [つづかない]