約 28,791 件
https://w.atwiki.jp/finehawk/pages/136.html
2008/12/31 やっぱり体調がよくならないので、今日は3人で寝ていることにした。 こんなダラダラした年越しは初めてだ。 明日、体調がよくなったら帰省しようと思う。 2008/12/30 朝から少し寒気がする。 イクラちゃんもセキをしていて、体調が良くないようだ。 頑張ってばんけいに行ったが、やはり寒気がする。帰ってきたら、体もだるくなった。 3人とも風邪をひいたようだ。明日帰省する予定だったが、様子をみることにする。 2008/12/29 今日もイクラちゃんはスキー場に行きたくないと言っている。すぐに私の実家に行きたいと言う。 やっぱり兄のタラちゃんがいないと寂しいのか。 私の実家に電話して少し話させると、その後は落ち着いたようだ。 託児所に行って、楽しくあそんでいたようだ。 2008/12/28 朝、イクラちゃんがスキー場に行きたくないと言い出した。託児所ではとても楽しそうにしていたのだが。 どうやら、タラちゃんが一人で祖父母のところに行くので、一緒に行きたいのかそれとも寂しいのか、少し不安がっているようだ。 なんとかごまかして託児所に連れて行ったら、それからは楽しく遊んでいたようだ。 スクールが終わった後、私の母と大谷地で待ち合わせしてタラちゃんを引き渡してきた。 やっぱりイクラちゃんはちょっと寂しいような感じだ。 2008/12/27 今日から会社が休みで、ばんけいでのスクールが始まる。 子供たちは託児所に預けるので、また忙しい日々が始まる。 でも、タラちゃんもイクラちゃんも、だいぶ手がかからなくなっているので、去年よりはとても楽だ。 タラちゃんは一人で私の実家に行きたいと言い出した。 タラちゃんは今日と明日がスクールだが、私とサザエさんが30日まで仕事なので、31日に実家に行く予定だった。でも、タラちゃん一人で先に行っていたいそうだ。 いつになったら一人で泊まりに行けるかなと思っていて、タラちゃんに言ってみても嫌がっていたのだが、突然自分から言い出したのはびっくりした。 よく聴いてみると、1学年下の友達がいつも1人で祖父母の家に泊まりに行っていると聞いて、負けられないと考えたようだ。 友達からの刺激を受けるというのは、とてもいいことだと思う。 子供たちは日々成長して手が離れていく。とても楽しみで嬉しいことでもあるけど、ちょっと寂しくも感じる。 2008/12/26 2008/12/24 クリスマス 今年はグローブとボールをプレゼントした。 先月福島に行ったときに野球をしたのが面白かったようなので、季節はずれだけど野球にも興味を持つかな、と思って買ってみた。 最近のタラちゃんはローラーシューズが欲しいと言っていたが、グローブを見ると喜んでいた。 イクラちゃんにも、少し小さいグローブをあげた。それと、雪が融けるまで家の中で遊べるように、スポンジのバットとボールも買っておいた。 あとは、去年と同様に、私とサザエさんの分のプレゼントも置いておいた。 ここ数日、タラちゃんは「お父さんの去年のお小遣い帳を見せて」と言ったり、サンタクロースの存在を怪しんでいた様子だったが、これでまだばれずにいるようだ。 タラちゃんとイクラちゃんは、早速スポンジのバットとボールで遊んでいた。 2008/12/23 クリエイティブの講習会で札幌国際に行った。 今日はサザエさんが子供たちを連れて滑った。 今日は吹雪で寒かった。 2008/12/22 誕生日 今日はタラちゃんの誕生日。タラちゃん待望の近所のcoco'sに行った。 午後に友達の家で遊んでいたので、イクラちゃんはすぐに寝てしまった。 イクラちゃんの分として注文していたアイスが残ってしまったので代わりに食べたが、食べ過ぎた。 2008/12/21 午前中にばんけいの教師研修に行った。その間、サザエさんと子供達はプールに行った。 午後から買い物。 夕方、やっと雪が降り出した。 2008/12/20 サザエさんがスキー連盟主催の講習会を受けるので、家族4人で札幌国際に行った。 私は子供たちを連れて滑っていたが、2人ともとても上達していた。2人連れても、あまり大変ではなかった。 子供たちは初すべりで、とても楽しかったようだ。 夜、街に帰ってくると雨だった。雪はほとんど融けてしまった。 2008/12/18 昼休み、職場の隣の歯医者に行って治療を開始した。 2008/12/17 昼食時、右下奥歯にかぶせていたのが取れた。 2008/12/15 首が痛くなってから1週間経ったが、右側にまだ少し違和感がある。 帰宅すると玄関にイクラちゃんの手紙が置いてあった。 最近は自ら進んで字を書こうとしている。こういうのを見ると、仕事の疲れが全部吹き飛んでしまう。 2008/12/14 午前中、4人でプールに行ってきた。 タラちゃんもイクラちゃんも、なかなか上手になっていた。 午後は家でのんびりとしていた。 2008/12/13 午前は、タラちゃんの小学校のコンサートに行った。 近くの高校、中学、小学校の演奏などの発表があり、タラちゃんが楽しみにしていたので、子供たちを連れて観てきた。 でも、2人ともすぐに飽きてしまったので、早々に帰ってきた。 サザエさんはばんけいの実技研修に行っていて、昼過ぎに帰ってきた。雪は全然無かったようだ。 午後からは、イエイエパークのセミナーに行ってきた。なかなか 2008/12/12 朝電話があって、幼稚園が休みになったようだ。 具合が悪くて休む子供が多いようだ。 2008/12/11 夕方雪が降り出した。やっと本格的に寒くなるようだ。 2008/12/09 疑似科学やオカルト… なぜ、だまされるのか?理科教育の減少も影響していると思う。 2008/12/08 首を診察しに病院へいったが、特に異常はないようだ。 痛み止めの薬をもらったが、そのせいでとても眠い。 夜になったら、右肩の後部分が痛くなった。肩こりのような痛さだが、昨日の激痛で筋肉が強張っていたからだろうか。 2008/12/07 午前中は家の片付けをした。 午後は子供達と近所の公園で雪遊び。 夜、首の後部分がものすごく痛くなった。全然動かせないし、寝るために横になるのも辛い。一旦横になるともう動けない。 一体どうしたのだろう? <こんなとき遊んでいる子供は他にいない> 2008/12/06 子供達のスキー用バッグを買った。 ホワイトデポにスキーを取りに行った。 夜は、妹の公演を見に行った。相変わらず難解な劇だった。 <サッポロファクトリー> 2008/12/05 バックアップ用の外付けHDDがいっぱいになったので、HDDを買ってきた。 ケータイからワンクリックで終電検索!『終電.jp』これは便利 2008/12/03 これがチャンピオンですか!ヘルメットにそれほど効果があるとは。 2008/12/02 カップ麺なみの手間でできる6つの健康的激うま格安レシピ 「Hello」と挨拶し続けてわかった11のこと 世界一複雑な東京の電車システム、米国人記者の初体験レポート 2008/12/01 今日はタラちゃんもイクラちゃんも休みだ。 サザエさんが、同じマンションの家族と青少年科学館に行ったが今日は休みだったそうで、サンピアザ水族館に行ったそうだ。 よっぽど楽しかったらしく、私が帰宅したときもまだ興奮して遊んでいた。
https://w.atwiki.jp/hiyo-24/pages/27.html
その他:女(アリス・フィリア・ハンナ・ヘンリエッタ・円) アリス マクライド 「みんな、おかえり。」 性別:女 一人称:私 身長:156cm 血液型:A型 職業・役割:主婦? 在住地:労働階級地域 A6th(エリアシクス) 趣味・特技:家事 好きなもの:仲間・家事 嫌いなもの:研究施設・貴族目の色:アクアマリン ■(#9DCCE0)髪の色:ベージュ ■(#BCA78D) カシオと共同生活をしているメンバーの一人。カシオとはまた違う意味でしっかり者で面倒見がよく、子どもばかりの家族の中でお母さん的な役割を担っている。三度の食事を盾にした精神攻撃とその気迫には誰も逆らえない、家族のルール的存在でもある。 幼い頃、とある事件で母と妹を失い、街を彷徨っているところをカシオとゼロに助けられて以来、二人に全幅の信頼を置いている。 仲間のことに気を配り、いつもみんなが笑い合っていられる為には何ができるかを考えている。 特にハンナに対しては亡くした妹を重ねており、姉兼母親のような心境で接している。 名前の由来:カシオの仲間たちは、Aから順に連想する名前をつけていきました。なので、Aから始まる名前で一番に思いついたのがアリス。 名字も名前も、昔ハマっていたPCゲーム『ファーランドサーガ~時の道標~(だったはず?)』の登場キャラだったアリス=マクドガルって子のをもじってます。 フィリア グレーベル 「わ・・・私も・・・みんなの役に・・・たちたいの・・・」 性別:女 一人称:私 身長:150cm 血液型:A型 職業・役割:家事手伝い 在住地:労働階級地域 A6th(エリアシクス) 趣味・特技:読書・速読 好きなもの:本・デイ・掃除 嫌いなもの:研究施設・貴族目の色:ボトルグリーン ■(#204537)髪の色:クリームイエロー ■(#E4D3A2) カシオと共同生活をしている“路地裏兄妹”の一人。 大人しく臆病な性格で、いつも自信なさげにゆっくりしたか細い声で喋る。 アリスと共に一家の家事を手伝っている。 真面目で責任感が強く、与えられた仕事には黙々と取り組むタイプ。しかも、几帳面なので掃除などかなり丁寧。 両親を失い、路頭に迷っているところをデイに助けられ、共に暮らすうちに密かに彼に恋心を抱くようになった。 しかし、今の仲間との居心地の良い関係を壊すのが嫌で、その想いをひた隠しにしている。 仲間のことを大事に思っていて、何かもっと仲間の役に立てることがないかといつも模索している。 読書が好きで、本好きなカシオやデイと気が合う。 名前の由来: 頭文字Fで一番に思い浮かんだのがフィリアだったので、フィリア。 名字はノリで…確か、フィリアのビジュアルイメージを考えた時に、ぱっと思い浮かんだ色が灰色だったので、グレーなんとかにしたんだったと思います…(安直) ハンナ 「もーー!!ハンナは5才のりっぱなれでぃーなのにぃ!!」 性別:女 一人称:ハンナ 身長:111cm 血液型:O型 職業・役割:カシオ家のマスコット 在住地:労働階級区域 A6th(エリアシクス) 趣味・特技:空気読まない・人の話聞かない 好きなもの:家族(特にアリス)・イヴ・面白そうなこと 嫌いなもの:退屈・家の手伝い・医者目の色:フォレストグリーン ■(#2A7762)髪の色:胡桃色 ■(#A37554) カシオと共同生活をしている“路地裏兄妹”の一人。 甘え上手な家族のマスコット的存在。 明るく元気が取り柄で、いつもボールのように飛び回っている。 いろいろなものに興味を持ち、何でも触れたい知りたいと思う好奇心旺盛な女の子。 赤ん坊の頃、カシオ達が住む教会の前に置きざられていたところを義兄(レオ)に拾われ、以来、この家族の中で愛されてすくすくと育ってきた。 実の両親のことは何一つ分からず、『ハンナ』という名前もカシオ達が付けた。 子どもらしい自己主張が激しく、言いたいことは誰であろうと臆することなく言う。 主に空気は読まないマイペース。悪戯や楽しいことが大好きなので、家事を頼まれていてもかなりの確率でそっちを優先。 家族の中でも、母親的な役割を担うアリスとは特に姉妹のような母娘のような関係にある。 名前の由来: 頭文字がHで一番に思い浮かんだのがハンナだったので、ハンナ。 ハンナは親が不明なので、特に名字はなしでいいかと思ってつけてません。 円(つぶら) 「呼ばれて飛び出てじゃじゃじゃじゃーぁん☆華麗なるベンダントの精霊、円ちゃんよぉん☆」 性別:女? 一人称:円ちゃんorアタシ 身長:?cm 血液型:なし 職業・役割:ペンダントの精霊(自称) 在住地:茨漣のペンダント 趣味・特技:おしゃべり 好きなもの:茨漣・榎漣・他人の恋話 嫌いなもの:静寂目の色:シアン ■(#009CD1) 髪の色:鳥の子色 ■(#fff6ba) 自称、ペンダントの精霊。 茨漣が肌身離さず持っているペンダントに住んでいるらしい。 常にハイテンションなマシンガントークを展開し、場を和ませる(?)のが得意。 常に喋っていないと落ち着かない。重い空気とか暗い雰囲気とか超嫌い。いつも楽しいコトしてたい感じのお祭り気質。 ちなみに、持ち主が死ぬまでとりつくものらしく、途中で譲渡や売却をしようとすると呪われるらしい… 名前の由来: 昔、この漢字が つぶら って読めることを知って、「なにそれ可愛いー!」となり、安直に命名。 円は別の創作作品でも出しているキャラなので、いろいろと裏設定?的なものがてんこ盛りにあるんですが、それはまた追追… イメージソングは、志方あきこさんの『風と羅針盤』。 ヘンリエッタ ロランス 「何かあったら、いつでも私に相談するのよ?いいわね?」 性別:女 一人称:私 身長:165cm 血液型:B型 職業・役割:娼婦 在住地:労働階級地域 A6th(エリアシクス) 趣味・特技:買い物・ダンス 好きなもの:カシオ・娼館仲間(仲介屋・情報屋は除く)青色・アクセサリー 嫌いなもの:虫・金や権力にものをいわせる貴族目の色:ストロベリー ■(#BB004B) 髪の色:瑠璃色 ■(#00519A) カシオと同じ娼館で働く女性。 幼い頃、借金の形に娼館に売られてからずっと、A6thで生きてきた。 妖艶な微笑みと剛毅な性格のギャップから『戦乙女(ワルキューレ)』という通り名で呼ばれ、娼館内で常にナンバーワンの指名取り。 明るく面倒見のいい姉御な人で、困っている人や苦しんでいる人を見ると放っておけず、ついつい世話を焼いてしまう。 当時、男娼を始めたばかりで心身共に疲れ果てていたカシオを介抱したことをきっかけに交流を深めるうちに、現在では彼のよき理解者であり相談相手となっている。 他の娼館仲間からも姉のように慕われ、一目置かれる存在。 仲介屋と情報屋とは幼なじみの腐れ縁。 名前の由来:ヘンリエッタもぱっと思いついた名前がそのまま決定項になったパターン。 セクシー系お姉さんキャラ=ヘンリエッタみたいな公式が、私の頭の中で出来あがってた模様… 名字もなんかぱっと思いついた名前にしたんですが、案外気にいってます。イメージソングは、のりPさんの『右肩の蝶(レンver.)』
https://w.atwiki.jp/v-ranking/pages/670.html
MEIKO新曲ランキング マイリスト MEIKO新曲ランキング#68 http //www.nicovideo.jp/mylist/15781402 sm8719923 【大人&ちびカイメイカバー】-ハト-【PV(ピクニックビデオ)】1位 sm8723016 【MEIKO】向月葵(オリジナル曲)2位 sm8719573 【MEIKO】待人海【オリジナル】3位 sm8720644 【MEIKO生誕祭2009】MEIKO消防学校校歌【コラボ本編】4位 sm8722383 【MEIKO】赤光の女王【ウタP×情熱P】〈MEIKO生誕祭2009〉5位 sm8717327 【KAITO・MEIKO】下剋上(替)PV【年長一家】6位 sm8713569 【MEIKO生誕祭2009】空切りシザーズ ~ Dear★Super☆Star(オリジナル)/MEIKO7位 sm8711557 【MEIKO生誕祭2009】Runner's high【オリジナル曲】8位 sm8720185 MEIKOオリジナル曲「Nightmare Shuffle」9位 sm8716955 MEIKO姉さんオリジナル曲「1987」10位 sm8722943 【MEIKO生誕祭2009】オリジナル曲「絢爛フェスタ」11位 sm8713925 【MEIKO生誕祭2009】脆い牙【オリジナル曲】12位 sm8715938 【MEIKO生誕祭2009】タイムツアー【オリジナル曲】13位 sm8697513 【MEIKO】Bloody Starry Crimson14位 sm8712543 【MEIKO生誕祭2009】ラ・メイウール・メムワール【オリジナル曲】同率15位 sm8689324 反復横跳び【MEIKOせい誕祭2009】同率15位 sm8680807 【MEIKO】 オリジナル曲 ~天使の歌より~ 『命の証』17位 sm8716913 MEIKO姉さんオリジナル曲「いつかのメロディー」18位 sm8720685 【MEIKO・KAITO】世界でいちばん頑張ってる君に【カバー曲】19位 sm8682497 【MEIKO生誕祭2009】SO-ARROW【オリジナル曲】20位 imageプラグインエラー ご指定のURLはサポートしていません。png, jpg, gif などの画像URLを指定してください。 nm8694981 【MEIKOオリジナル曲】真・女性自身21位 sm8714537 【MEIKO生誕祭2009】バースデイ・ソング【オリジナル曲】22位 nm8721526 【MEIKO】 Lost the Wing 【カバーrmx】23位 sm8711266 【MEIKO無双】天下布武【めーたんむそー】24位 nm8716238 かわらないこと ~since 2004~ (VOCALOID MEIKO ver.)25位 sm8714630 【MEIKO生誕際2009】メイメイ★ナイトフィーバー踊ってみた【コラボ】26位 imageプラグインエラー ご指定のURLはサポートしていません。png, jpg, gif などの画像URLを指定してください。 sm8714166 【MEIKO生誕祭2009】 月のワルツ 【カバー】27位 sm8684275 【MEIKO・KAITO】うれしはずかし朝帰り【MEIKO生誕祭2009】28位 sm8681472 MEIKOでぱんだのこどもになりーたかったらー29位 sm8719989 【MEIKO生誕祭2009】いつの日か(米倉千尋)30位 sm8720947 【MEIKO】 オリジナル曲 『Hometown』31位 sm8710710 【KAITO・MEITO】 時の館 【オリジナル】同率32位 sm8692337 右肩の蝶【MEIKOカバー】同率32位 sm8713185 【MEIKO・がくぽ・ルカ】奉神御詠歌【SIREN 】35位 sm8620739 サッドソング NostalgiaⅡmix36位 sm8695942 【MEIKO】 はじめてのチュウ37位 imageプラグインエラー ご指定のURLはサポートしていません。png, jpg, gif などの画像URLを指定してください。 sm8713530 【MEIKO生誕祭2009】相思華【オリジナル曲】38位 sm8715935 【MEIKO生誕祭2009】 THE IDOLM@STER 【アイドルマスター/カバー曲】39位 nm8727123 【MEIKOオリジナル曲】言ってるじゃない【リメイク】40位 sm8693456 メイコの不夜城41位 sm8671035 【MEIKO&がくこ】だったん人の踊り (旧)42位 imageプラグインエラー ご指定のURLはサポートしていません。png, jpg, gif などの画像URLを指定してください。 sm8694096 【MEIKO生誕祭2009】夏のお嬢さん(カバー・榊原郁恵)43位 sm8744129 【MEIKO生誕祭2009】あいのうた【オリジナル】44位 sm8705361 MEIKO姉さんの「流星」(中島みゆき)45位 sm8723141 【MEIKO】Reach me to the Moon【オリジナル】46位 sm8711507 【MEIKOオリジナル曲】Avalon~アバロン~【祝!めー誕】同率47位 sm8623946 【MEITO・KAIKO】性転換タレラ【替え歌】同率47位 sm8744668 【MEIKO】ユーラシアの風【カバー】49位 sm8714874 【MEIKO生誕祭2009】長い間 -Kiroro-【カバー曲・MEIKO・巡音ルカ】同率50位 sm8705373 【KAITO】 チューベローズ 【MEIKO】 デュエットバージョン同率50位 sm8690814 【MEIKO】ハナミズキ【カバー曲】 同率50位 sm8684068 【MEIKO生誕祭2009】Story -AI- 【MEIKO・カバー曲】53位 sm8724034 【MEIKO】 Rain 【菅野よう子】同率54位 sm8722230 ゴー!ホー!ロリ 【ロリMEIKOカバー】同率54位 sm8678740 【MEIKO】「ルパン三世のテーマ」を歌ってもらった同率54位 sm8719780 【MEIKO】オリジナル曲「想い」【生誕祭2009】57位 sm8724142 【MEIKO生誕祭2009】ひとつの願い【カバー曲】同率58位 sm8702589 【MEIKO生誕祭2009】 未来へ feat.kaya@GOS同率58位 sm8731386 【MEIKO生誕祭2009遅刻組】 My Special Day 【カバー曲】60位 sm8721140 【MEIKO生誕祭2009】私のなかの銀河【カバー曲】kaitoとミク付き同率61位 sm8714578 【MEIKO】Joker【∀studio様/カバー】同率61位 sm8684359 【いちぶの】すてっぴんぐもーた【うた】同率61位 sm8714039 【MEIKO】銀色Horizon【MEIKO生誕祭2009】同率64位 imageプラグインエラー ご指定のURLはサポートしていません。png, jpg, gif などの画像URLを指定してください。 sm8712870 【ボカロ曲カバー】dandelion【MEIKO】同率64位 sm8655131 【MEIKO】愛のメモリー(カバー)同率64位 sm8662648 【手書きMAD】ぼかおん! に合わせて歌わせてみた【修正版】Pick Up1 sm8740350 【ぼかます3】Dazzling World feat.武田蒼一【掛け値なしに】Pick Up2 sm8714541 【KAITO+MEIKO】いつも何度でも(アカペラ)【カバー曲】Pick Up3 sm8722351 【MEIKO生誕祭2009】Change me / shu-t【オリジナル】週刊VOCALOIDランキング#110 19位 sm8543215 【MEIKO生誕祭2009】 Evenfall 【オリジナル】OP sm8605067 【MEIKO生誕祭2009】木枯らしに抱かれて(カバー)ED
https://w.atwiki.jp/chaosdrama/pages/4309.html
戻る 前へ ――― 某街中 ――― 混沌の廃(人型)「ボコ…ボコボコォ…ッ… ! !―――― ド ブ シ ャ ァ ア ッ ! ! ! (首の断面が泡立つように徐々に膨れ上がり、瞬く間に顔面が生え出た。顔面が復活すると手の甲にあった重瞳が右肩へと移動したかのようにその部位に開眼する) ゴ ウ ン … ッ … ! ゴ ウ ン … ッ ! ! ゴ ウ ン … ッ ! ! ! (その後身体は一回り巨大化し、右腕のみが極端に肥大化。その右肩の重瞳もまた同様に巨大化し、不気味な音を上げながら不規則に目を泳がせている) 」 レインド「増援を待つだけの暇はないな。酷いデザインだぜ怪物(横目で混沌の廃の容姿を一通り瞳に入れ込み、引き気味の表情で作業着の汚れを叩く)でっけぇな……トラックぐらいなら潰しそうだ…… 」 混沌の廃(人型)→諧謔の歪「ぁ…ゅぁ… よ…よ…ァ… 余は……――――――『 諧 謔 の 歪』。(ようやく完成した声と共に現れたのは、化け物の『名』。そして、邪気と覇気を併せたような強大な『気』。廃という類から逸脱したその禍々しい存在に、誰もが慄く―――)余、此処に到り。 『真裏の星』に導かれし傀儡…凡ては万象を平らげんが為、生命を喰らう也。"余の前に生命は無し、余の後にも生命は無し"。(レインドにとっては聞き覚えのあるこの言葉―――かつて共に冒険をした少女の命を奪った、あの化け物と同じものだった) 」 ザビーダ「何だ…もう怖気づいたのかい。ま、人間様がしぶてぇのはいつも事……(諧謔の歪を見ながら) (声-津田健次郎) 」 卓馬「……ほぅ、まだ息の根があったか…… 」 レインド「―――ッ?…………(視線は彼方此方に回り、奇妙な焦燥に駆り立てられ、目を隠すように額に手を当てて抉れた地面に瞳を入れ込む)…………(懐郷と憤慨が入り混じった複雑な感情を押さえ込み再度、その物体に視線をあげる) 」 ジョン「––––––––(化物など可愛いものだと理解し、恐怖とも異なる腹の底からこみ上げるドス黒い焦りにも似た感情。)ザリ…ッ(化物はまだ理性がない分扱いやすい、しかしこれに言葉が、理性が、人類が優位に立ってきた唯一の武器が相手にあるという差し迫った状況に、思わず足がすくむ) 」 諧謔の歪「生命よ、余の前に平伏せ。万象を司るは汝らに非ず―――余に有り!!(両腕を広げた瞬間に周囲に幾つもの鎌鼬が渦巻き、戦士たちそれぞれに解き放たれた) 」 ――― Vs 諧謔の歪――― BGM♪ 森ノ宮「……歪み、か…大層な台詞を吐いてくれやがる、見た目だけじゃねえってか(諧謔の歪を見上げ、苦笑いを浮かべる) 」 ヒュヒュヒュヒュヒュンッ――――――― ザ ァ ン ッ ザ ァ ン ッ ザ ァ ン ッ ! ! ! ! (放たれた鎌鼬が空間を裂きながら疾走し、建物や路上などに深い爪痕を残していく) レインド「――こうも、こうも邪悪とは肥大化するのはそれだけの怨念があるということなのか(とある『仲間』の笑顔と、その旅路が、鎌鼬が接近するその数ミリ秒毎にフラッシュバックされる)お前は、対して変わっちゃいないんだな(過去と現在。その歪と己の時差を感じ、ポツリと呟きながら鎌鼬の風圧を感じ)ブンッ!(左腕一振り、風圧をかき消す風起し、鎌鼬の刃を消滅させる)感動の再会だビックシルエット。因縁に、ケリつけようぜ。」 モララー「 ヒ ュ ン ッ ――――― よォ、待たせたな。( ド ゴ オ ォ ゥ ッ ! ! ) (刹那の内に諧謔の歪の真横に現れ、その横顔に拳による一撃を炸裂させる) 」 諧謔の歪「ォ…ォ…ッ…オオォ…ッ!!ズシャアアアアァァァァアアアアンッ ! ! !(全身を振動させながら雄叫び、肥大化した右腕をレインドに対し勢いよく振り下ろそうとしたが、その瞬間をモララーの奇襲に阻まれ、建物の壁に激突する)ズズ…ッ…ズンッ… ! !(土煙の中から姿を現し、再び戦士たちと対峙する) 」 ジョン「パァ ン ッ (上体を捻り遠心力を乗せた手刀を真一文字に振り抜き、破裂音を立て鎌鼬を弾く)長い長い旅路だったと自負しておるが……ああ、やれやれ。遺言書を書いてくればよかったの(掌に走る裂け目、底から赤がとめどなく溢れ、苦し紛れに口角を吊り上げる) 」 森ノ宮「(迫り来る鎌鼬に対して拳を突き出し)……『虎砲』ッ!(タイミングを合わせて強烈な踏み込みと同時に衝撃波を発生させ、相殺する)……すげぇパンチだな、今の 」 レインド「死に急ぐジジィ程生き残るもんだぜジョン。遺言書を書いときゃ生き残っていたかもな(作業着のファスナーを前方全開に、白のVネックインナーを出して動きに入る)モララー、鎌鼬に気をつけろ。耳が削がれるぞ(惨事に駆けつけたモララーには一眼もくれず、コンタクトを図り歪に視線は外さず) 」 ザビーダ「こんなの効くのかよ……やれやれ…… バンッ!! バンッ!!(銃撃)(声-津田健次郎) 」 諧謔の歪「―――― ィ゛ィ゛ィ゛ィ゛ィ゛ィ゛ィ゛イ゛イ゛イ゛イ゛イ゛イ゛イ゛イ゛イ゛イ゛イ゛イ゛イ゛イ゛イ゛イ゛ー ー ー ー ー ー ー ー ッ ! ! ! ! ! ! ! (突然、右肩の重瞳から激しい光を、ぐっぱりと大きく開かれた口から鼓膜が破れるほどの奇声を放ち、戦士たちの視覚と聴覚を奪い始める。その凄まじい衝撃に、ザビーダの銃弾も弾き飛ばされる) 」 卓馬「…っと。あぶねえっ…(鎌鼬を飛びのいて避ける)……こいつぁー…近距離は難しそうだな… 」 モララー「はん、わーってr―――――ヅッ゛ッ゛ッ゛!!!??(歪から放たれた凄まじい光と超音波のような奇声に、目と耳を精一杯防ぐ)耳どころじゃねええええええぇぇぇぇーーーーー!!!!!(骨がきしむ様な痛みに歯を食いしばる) 」 ジョン「おお、そいつは残念。老い先短いんだしいっそここで語種にでもなりゃ万々歳だったんだが––––(右耳に片手を添え眉をひそめるが、守るすべもない聴覚を気にとめることはなく)さーて……どの辺りまでが効くのか、こういう手合いは 」 レインド「――ッ(歯を食いしばり、薄眼で視界も狭く、耳を防ぐ最中、片手でモララーの肩に「先に行く」と合図するように二回叩き)スタタッ!(視聴覚のない最悪の状況で愚直に歪の方向と思われる方へ駆けだす)」 諧謔の歪「ぬおおおおぉぉぉッ!!!(ダンダンダンッ ! ! !)(僅かな地響きを起こしながら駆け出し、真っ向からレインドに肥大化した右腕で殴りかかる)朽ちよ。(開いた左手の指先をレインド以外の戦士たちに向け、そこから殺傷力の高い赤弾を連射した) 」 モララー「―――!(何も視えない聞こえない状況でレインドの合図をその肌で感じ取り、遅れまいと握り拳をつくって駆け出す)……ッ…(――“アンビション”――)(能力を利用することで飛んでくる赤弾の軌道を読み取り、視認することなく回避する) 」 ジョン「子供はすぐ走り出す……まだまだ青いな、ちと老け顔になったが(駆け出していくレインドの背を歯をのぞかせて笑んで見送り)そうら、目の前のもんをまず片つけんと––––– ドキュゥウンッ!! (飛来してきた赤弾の内一つが足をえぐるも、それに気取られることなくウォーハンマーを振り抜き、二発目の赤弾を大砲のようにレインドへ振り上げた腕に向かって打ち返す)ヤケドじゃ済まんぞォッ!!!! 」 森ノ宮「閃光弾…ッ!?ぐおおっ!?(両目を閉じ、左手で左耳を塞ぐ)……痛っづぅっ…!(不味い、不味いぞ…左耳と左手を捨てたことになる……)向こうの攻撃も来る…!(失いかけた感覚を何とか研ぎ澄まし、諧謔の歪の追撃を察し)……『紫電』ッ!(低空、高速のステップで赤弾の射線から逃れる) 」 ザビーダ「――――――ぉっと!(風の如く俊敏さで赤弾をすれすれ回避)(声-津田健次郎) 」 諧謔の歪「―――パシンッ ! (ジョンに打ち返された赤弾を左腕で弾き返す)ヴン…ッ… ギ リ ィ (瞬く間に手中に生み出した黒い物体がひとつの剣に形成される。それもまたレインドにとっては見覚えのある、あの『罪剣』と同じ形、同じ威圧感を放っていた)グッ―――――― ザ キ ィ ィ ィ イ イ ン … ッ … ! ! ! (横一文字に切り払い、空間に黒い一閃が走る。それともに街中の建物がすべて真っ二つに裂かれる) 」 レインド「――(振動と風が吹き飛ばされる軌道を感じとり、それが巨大な”物”であると感じ足を地面に埋め込むような力で固定)ドドォ!!(スケールの違う腕を抑え込もうと、体を大きく張るが、その豪腕で宙に飛ばされる)うげぇぇぇ!! 」 ヴヴン…ッ…――――― ドッ… ドシャァ…ッ… ! ! (諧謔の歪の剣に裂かれた空間の裂けから、数多の混沌の廃が次々と現れる) 混沌の廃(獣型)『―――グオオオオオアアアアァァァァアアアッ!!!!(黒い化け物の群れが、次々と戦士たちに押し寄せる)』 卓馬「………まずい、この攻撃は…!(奇声と光で耳と目の自由が利かないまま、できる限り赤弾を片っ端から刀で斬って行く)… 」 ズズズズズズ…ッ…――――――ズシャアアアアアアアアアアアアアァァァァァァァァアアアアアアアアアンッ ! ! ! ! ! ! ! ! (街中の建物が一斉に崩れ落ちる) モララー(TURBO)「(そろそろ落ち着いてきたか…?)(痛みが和らいでいくのを感じ、ゆっくりと瞳を開ける)ドゥンッ ! ! !プシュァァ…ッ… ! ! !(TURBO化を遂げ、全身から蒸気が溢れだす)失せろッ!!!(ズダダダダダダダダッ ! ! ! ! )(獣の群れに拳による無数の高速乱打を炸裂させる) 」 レインド「――(その『思い出』を目の当たりにすると、苦情の顔つきが更に強張り吹き飛ばされながらも空中で大勢を立て直し、着地)なんてもん創造(つく)りだすんだ、貴様……(下手に前に出れないな……ここは――) 」 森ノ宮「(光弾から逃れ、右手を耳から離して諧謔の歪の姿を見据える)……良し、これで…えっ、ええっ…(崩壊する建物と現れた混沌の廃達を前に立ち尽くす)……いやいや、呆けてる場合じゃない…先ずは雑魚から、仕留める…ッ!(高速のステップで現れた獣型との距離を一気に詰め、勢いそのままに出て来たそばから強烈な掌底を放つ) 」 諧謔の歪「 ダ ァ ン ッ ! ! ! (瞬く間に天高く跳躍する。空中で蹲った状態で停滞し、力を溜めこむ)ググググッ…――――― バ ァ ン ッ ! ! ! ! (隕石にも匹敵するほどの、四つの巨大な紅弾が周囲に現れる)滅するがよい――――“崩壊の死重”!!!!(その口上と共に巨大弾がひとつずつゆっくりと動き出し、地上の戦士たちを押し潰す勢いで降りかかる。それは、ひとつひとつが大地を無に帰す程の絶大的な破壊力を持っている) 」 混沌の廃(獣型)『グギャゴガァアッ…!!!(モララーと森ノ宮の応戦により一掃される)』 ジョン「(脚から引き出す鮮血、それを拳を打ち込むことで止血し同時に)––––フッ!(ウォーハンマーの先端を槍のようにして獣の顎に突き立て、そのまま横へ振り抜き横に並ぶ二体を目を同時に撃破し、バックステップを踏んで距離を置く)遠目に見ると湯葉の佃煮のようなんじゃが……チリも積もればとはよく言ったもんじゃ 」 卓馬「……チッ、とんだゴジラが現れたものだ(……こいつが斬り裂けたら、ラッキーってとこだぜ…!(謎のオーラを出し、巨大弾を切り裂いて行く) 」 ザビーダ「っちぃ……手こずらせやがらぁ。(身構え)(声-津田健次郎) 」 レインド「……ッ!!???(あいつマジか!その技は『良くない』!!)ビギンッ!(瞬時、体全体をレッドオーラが包み混み、紅き蒸気がより濃く熱を帯びる)ヴォンッ(”餓狼の極み”)ズガアアアア!!(一つの莫大なエネルギー球体を、たった足一つで弾き)ヴォンッ!!(お返しと言わんばかりに歪へと弾き返す) 」 モララー(TURBO→OBRUT)「ふぅ…余計な手間かけさせやがって―――――ッ!?(獣を片付けた直後、上空から感じる凄まじい気に戦慄が走り、勢い良く振り返る。その眼に入りきれないほどの巨大な弾に瞳孔が縮み、一瞬唖然となる)……ぃゃ、やるしかねぇ…やるしかねえだろッ!!!OBRUTッ!!!(今度は全身から赤い蒸気が湧きたち、同時に重力を纏う)“OBRUTワイバーン”ッ!!!!( ド オ ウ ッ ! ! ! )(放たれた内の一つに対し、非常に強烈な掌底を炸裂させる)うおおおおおおおああああああぁぁぁぁーーーーーッ!!!!!(全身全霊を込め、その弾を上空へ弾き返した) 」 バチバチバチィィイイッ ! ! ! ! ! (しかし卓馬が想像していたように、その巨大弾は容易く切れるものではなかった。巨大弾は彼の刀と鍔迫り合い状態となり、今まさに彼を押し潰し、大地を喰らわんとしている) 卓馬「……チイッ…!(くっ、やっぱり…そんなヤワな弾じゃなさそうだなっ…っ!!(必死に押しつぶされないように押し返している) 」 森ノ宮「良し、粗方片付いた……ってのに、次のネタが尽きねぇのな……”雲龍”ッ!!(迫る巨大弾を見上げると共に、全身に紅い”気”を迸らせる)本体がまだ残ってる以上、アレは使えない…が――”天山”ッ!!(巨大な”気”の塊を右手に集中させ、巨大弾に渾身の突き上げ掌底を放つ) 」 諧謔の歪「む゛ッ゛―――――― チ ュ オ ッ ッ ッ ッ ! ! ! ! (レインドに弾き返された巨大弾の一つが全身に被弾、上空に黒い煙が漂った。しかし…)―――――― オ ゥ ン … ッ … (あの弾を直撃しても尚、その醜い身体が崩れることはなかったのだ)余は死なぬ、"不死"であるが故に。(圧倒的な力、そして絶対的な生命力―――それは神や化け物を超越した究極生命体。禍々しくも何処か神々しい後光が、彼らを戦慄させる)」 諧謔の歪「ズララララララ―――― ジ ャ キ ン ッ ! ! ! !(無数の灰色の光刃が輪を描くように背後に現れる)―――ドヒュァッ ! ! !(そして地上の戦士たちに、死の付く(篠突く)雨が降り注いだ) 」 グ ゥ ン ッ ――――――――― ド オ ゥ ッ ! ! ! ! ! (森ノ宮の渾身の一撃が第四の巨大弾に炸裂。弾は天へと跳ね上がり、遥か上空で激しい光を放ちながら爆発した) モララー(OBRUT→TURBO)「はぁ…はぁ…(今のはマジでヤベーかった…)(肩で息をしながら、上空の歪を睨みあげる)テメェこの野郎…調子に乗りやがっ―――うえぇいっ!!?(雨の様に降り注ぐ光刃に仰天し、突発的に能力を切り替えて鋭い軌道を描きながらそれらを回避していく) 」 レインド「ザッザッ!(機敏に動き、次々来る鋭利な豪雨を紙一重で回避していき)ドゥリヤアアア!!(攻撃手段がこれしかなかったか、手前の光刃を『素手』で掴み取り、一回転の遠心力と共に歪の右肩の重瞳へと投げつける) 」 ジョン「ったく手数の多い……ッ(風圧でオールバックにまとめた髪が解け、皮膚は無数の細かな傷を受け瞳孔が縮小し熱気のみで血を滅せんとする雨、何より神々しくすら感ぜられる歪の姿に戦慄を覚えるも)–––––よーやったお主ら。力比べじゃ若いもんには敵わんわ。あー助かった助かった(歯を覗かせて弱々しく自虐的に笑みをこぼすも) ┣¨ ォ ッ !!!! ("リハルド"がそうしたように全身に【黒】のオーラが無数に縁を描く帯のように渦を巻き、地を思い切り踏み抜いてその衝撃波が砂利を機関銃が如く巻き上げ、雨を広範囲に渡り相殺し味方を守る)まだまだいけそうだ。どれ、上げていこうか 」 諧謔の歪「( ズ グ ン ッ ! ! ! )ぐぎょぎごぎゅあぎぎっぎゅがああああァァァァッ!!!!(レインドが投擲した光刃が重瞳のど真ん中に突き刺さり、痛みに悶え苦しむようにうめき声を上げる。そして突き刺さった光刃を抜き取り投げ捨てた)…解せぬ…余は…完全なる者!!断じて許さぬ…―――――滅びよ。(頭部の赤い双眸が不気味な輝きを帯びる) 」 キュガアァァァアア…ッ…―――――――ボッグアアアアアアアァァァァァアアアアアアアアアーーーーーーーンッ ! ! ! ! !(歪の合図と共に地上に突き刺さったすべての光刃が発光し、一斉に大爆発を引き起こしたのだった) 森ノ宮「(巨大弾が爆発したのを確認し、すぐさま卓馬の傍へと高速のステップで接近)雨…刃!?キリがねえぞ、こんなもん!! 」 ズグググググググ……ッ…――――― ボ ォ ゥ ン ッ ! ! ! ! (しかし卓馬の応戦も虚しく、その巨大弾の圧倒に敗れた彼は凄まじい爆発に巻き込まれる) モララー(TURBO)「ナイスだ、レインド。(奴は完全な不死身じゃねえみてえだな…弱点が分かればこっちのもの―――)しまッ―――ぐああああぁぁぁあああッ!!!!(気がついた時には既に遅く、自らを取り囲む様に発光した無数の光刃の爆発に呑まれる) 」 大柄の男「…ほっ!!(卓馬が爆発に巻き込まれた瞬間、瞬時に彼を抱え上げ、爆破から離れる) 」 レインド「(嘘だろッ!?)(発光と膨張の交差を感じとり、「ゲッ!」とユーモアな表情で状況確認)~~ッ!(被害を抑えようと、爆発寸前の手前にある刃だけでもと上空に投げつけ)ザッ!(地上に全伏せしつつ、爆発に呑まれる) 」 森ノ宮「(卓馬の援護に向かうも間に合わず、周囲を光刃に囲まれ)……どこに逃げる、前、後ろ……上だ……ッ!!(即座に真上に高く跳ぶが、爆発からは逃げきれずに上空へ吹っ飛んでいく) 」 諧謔の歪「――― ダ ン … ッ …(ゆっくりと黒煙が漂う地上へと降り立つ)グチュ…グチュグギュグググ…ッ…(攻撃を受けた右肩がうねる様に変質し始めると、弱点と思われていた重瞳が黒い身体に覆われた。傷を負う度に進化し続ける廃…そしてその廃さえも超越した歪は自らの弱点を克服し、今まさに、"完全な不死身"となって君臨した)―――む゛う゛う゛う゛ぅ゛ん゛ッ!!!(勢いよく片方の掌を地面に就きつける) 」 大柄の男「…おいおい、仕事人がどうしたぁ!情けないぞぉ!(ガハハ(抱えながら卓馬に) 」 レインド「プスプス……ゲホッゲホッ!(作業着の細部は剥がれ、血液の入り混じった黒い服の汚れが目立つ)ジジィ、モララー……森ノ宮……(安否を確認するため、満身創痍を鞭打ち立ち上がり薄い目で見渡す) 」 卓馬「…すまん……っと…おめぇこそ先公がどうしたよ、俺のようなさすらいの武者を助ける暇あったら教え子救いに行けや(ククッ(ボロボロになったまま) 」 ―――― ボ グ ゥ オ ン ッ ! ! ! ボ グ ゥ オ ン ッ ! ! ! ボ グ ゥ オ ン ッ ! ! ! ボ グ ゥ オ ン ッ ! ! ! (諧謔の歪の周囲を囲む様に四つの禍々しい黒棺桶の様な四角い物体が地面より現出。四つの物体は棺桶の様に開かれることはなく、そのまま変貌を遂げ…やがて四体の人型の化け物『 歪みの遊人 』となった) ジョン「ガラ…シュウウゥゥウゥ……・・・(積み重なる瓦礫を退かし現れる巨体、しかし皮膚は黒く焼け沈み、コートは焼け落ち、露になった半身は元の色を失い目からは光が消え、倒れかかっている木偶のような肉体を風にさらす)ああ、世界の半分が暗闇…… だが光はまだ見える。それだけで…充分だろ、レイ坊(石のような無表情、錆び付いたブリキのように口元だけ笑みを浮かべた絵図上記を吐き続けるウォーハンマーを手に取る) 」 歪みの遊人×4『 ゴ ゴ ゴ ゴ ゴ ゴ … ッ … ! (諧謔の歪に召喚された四体…それはかつて、レインドをはじめとする混沌世界の住人たちが総がかりで倒した、あの最悪の魔人だった)』 モララー「(瓦礫の下敷きから復帰し、傷だらけの身体で辛うじて立ち上がる)はぁ…はぁ……!(ちっ…マジクソ強ぇ…全く歯が立たねえ…このままじゃ俺も、こいつ等も…―――)(満身創痍な自分と仲間たちを静かに確認し、重い一息を吐いた。それは、"ある決心"を意味していた)……――― レインドッ!!!(突如、大声で彼の名を叫ぶ) 」 レインド「へっ、やっぱり長生きする爺さんだよ……あーあーあー!こんなに出ちゃって!お前らマジで容赦ねェよな!!(嘗ての強敵4列確認するや否や、絶望を通り越して開き直ったように声をあげると)あいよ(モララーに対し、不服さながら納得した声色で返答) 」 森ノ宮「―――ッ!(上空から落下し、両手両足で何とか着地する、が…)……ああ、何とかな……(服の彼方此方が焦げ落ち、下半身を中心に体中から血液が滴っている)……守勢に回ってちゃキリがねぇや、向こうももっと元気になったが……捨て身で吶喊が却って生き残れるかもな 」 ザビーダ「何だ、ありゃぁよ……仕方ねぇな。――――ッダァンッ!!(自分のこめかみに銃口をつけ、発砲)―――――コォォォォォォォォォォ(自身に風が沸き起こるようなオーラが沸き立つ) (声-津田健次郎) 」 ジョン「ああ、丁度いいわ。いくら畜生が相手とて数人で叩くのは後味が悪いからの(生気も肉体も枯れ果てながらも渇いた笑みを浮かべウォーハンマーを風車がごとく片手で回転させ潰れていない方の右目で降り立った四体のうち一体に的を絞り) 」 モララー「(追い討ちをかけるように現れた遊人に、恐怖を通り越して武者震いが起こった)…こうして肩を並べるのも久方ぶりだ。だが、お前と共に戦えるのも"最期"な気がするんだよな… ったく、俺らしくもねえことだがよ。(参ったといわんばりに後頭部を掻きながら)……だったらよぉ、その最期まで…精々足掻いてみせようじゃねえか。…やるぜ、お前と俺で…『最後の共闘』だ。(レインドの横に立ち、『あの態勢』に入る) 」 諧謔の歪「余は不死なる存在…凡ての生命は余に平伏す…!(四体の歪みの遊人を引き連れ、少しずつ戦士たちに詰め寄る) 」 大柄の男「…なーに言ってんだよ、教え子のこともちゃんと助けてたぞ!それに元同級生のピンチ、ほっとけるわけねーじゃねえの(卓馬を下ろす)…さーて、新手か(歪みの遊人を見る) 」 レインド「なんだ?死ぬ気満々?確かにらしくないぜモララー(恥辱を払拭するかのように、モララーに普段よりも明るめのトーンで話しかけ)これもう少しいい体勢なかったのかな……フューー! 」 モララー「(レインドの笑みに釣られる様に、ふっと不敵な笑みを零し…ようやくいつもの調子を取り戻した)――― ジョン! 」 レインド&モララー『―――― は あ ぁ ッ ! ! ! ! ――――』 ―――― キ ュ ア ア ア ァ ァ ァ ァ … ッ … ! ! ! ! ! (狼と獅子、二匹の獣が交り合ったその時…地獄の様な世界に一つの温かな『光』が迸った) 諧謔の歪「―――!!(今にも襲いかかろうとしたその瞬間、突然迸ったその眩い光に怯んで歩みを止める) 」 ×××「―――― よ っ し ゃ あ ッ ! !――――(その一節の光の中に、活気良い声を上げるただ一つの影が佇む。レインドでもモララーでもない…ただ一つの影が―――) 」 BGM♪ 森ノ宮「さてさて、四人きっちり出してきて……あぁ?(レインドとモララー、その二人の奇妙な動き、掛け声、そして……現れた一人の影を呆然と見つめ) 」 諧謔の歪「……ぁ…ぉぁ… んぎ…汝は…何者だ…?(その光の中にいる誰かに対し詰め寄る) 」 大柄の男「……あぁ?(光が出た後に現れた一人の影を見て)ガハハ!何だありゃあ!さっきの猫と男はどこへ行ったぁ!? 」 ×××→レイラー「――――…俺か?…俺は、レインドとモララーが合体して一つとなった"不可能を可能に変える者"だ。(この世に蔓延る絶望のすべてを振り払うかのように、クククと大胆不敵な笑みを浮かべる)…そしてこれが――― グ ッ ! (両腕に力を込めると、金色の髪が風に靡く様に逆立ち、徐々に赤みを増していく…) 」 レイラー(アルティメット)「――― 限 界 突 破 ( ア ル テ ィ メ ッ ト )だあああああぁぁぁぁーーーッ!!!(金色の髪が瞬く間に紅に染まり、外見が大きく一変する。溢れ出す膨大な覇気に時空が振動し、すべてが黄金世界に包まれる)づぇりゃあああああああああああぁぁぁぁぁーーーーッ!!!!!(やがて暴発した覇気は徐々に鎮まり、その身に凝縮される) 」 諧謔の歪「―――!!?(光の速さの如く現れたレイラーに驚愕するも、その黄金に輝く光に嫌悪を向きだしたかのように、左手の人差し指を天高く突きあげる)…汝に余は越えられぬ…!余は…万象を司る絶対存在也…余こそが凡て!!滅びるがよい、哀れな生命よッ!!!“逆鱗の撃滅”!!!!( ド オ ウ ッ ! ! ! ! )(人差し指に集束した小さな光弾を、レイラーに向けて解き放った) 」 ゴオオオオオアアアアアアアアアアァァァァァァアアアアアアアッッッ ! ! ! ! ! !(歪より解き放たれた光弾は、撃ち放たれたその瞬間に肥大化し…巨大な業火球となってレイラーを呑みこもうと襲いかかった) 森ノ宮「うおおっ!?(レイラーから溢れる膨大な覇気に怯みながらも、その姿を見据え)……合体、したのか…?にしたってこりゃあ……只のニコイチじゃねえ、二倍…それ以上か…? 」 ザビーダ「おいおい……随分調子づいてんじゃねぇか。(声-津田健次郎) 」 大柄の男「フュージョン…合体!?ガッハッハッハッハッ!なんじゃそりゃ!漫画の世界かよぉ~!!(ゲラゲラ っとー、笑い事じゃなかったな 」 レイラー(アルティメット)「―――(放たれた業火球を、"片手で"受け止める)――――ふん。( バ ギ ュ ア ァ ッ ! ! ! ! )(さも林檎を握力で粉砕するかのように業火球を滅ぼす。消滅した業火球の焔が辺りに舞い上がった) 」 諧謔の歪「―――――!!!??? 」 レイラー(アルティメット)「―――― さァ、決着をつけようぜ。 ―――― 」 続き
https://w.atwiki.jp/alternativemind/pages/320.html
「行くよ、ステラちゃん!」 「あいあーい…」 前を飛んでいく特殊タンク型ACの後ろを、ブーストを吹かしながら追いかけていく。 目標は、旧アーキバス基地跡地。 少し前に起きた解放戦線の反抗作戦によって破壊された施設の一つだが、最近になって残骸漁りが行われているらしい。そのデータが持ってかれる前に潰せと。 作戦にアサインされたのは、ウズラマとV.N ステラだった。 元来これはそこまで重要な作戦ではないが、その基地に残されていたデータは重要なものではないとはいえ基地の配置などのデータなどあまり敵の手に渡るべきでないものが残されていた。 しかしこの作戦は、それ以外にあるもう一つの目的を持っていた。 それは、そこそこの実力を持つとは判断されてたが、単独での作戦遂行に難を抱えていたウズラマ。 その司令塔、補佐の役割として新しく配属されたステラが使えるか。 それを判断するための作戦だった。 「見つけたよ!敵戦力は……MTが12機、おっきいの(四脚型MT)が2機、あと…ACがいるみたい。」 高性能な頭部を付けているウズラマが、遠距離から識別した敵戦力を報告する。 「…こんな端っこにしては数が多いな…。まぁ、いいか。行くよ…」 目標地点上空辺りまで到達したので、ブーストを切り自由落下に移る。 今回の作戦は高高度からの奇襲だ。 そして、ACの戦闘モードに火を付けた。 独立傭兵ジョージ.Nは、懇意にしているファーロンからの依頼でこの作戦を受けた。 自身に特段の戦闘力がない事は自覚していたため、選ぶ依頼は身の丈にあったものを厳選していたが、今回はファーロンからだったというのでこの依頼を受けた。 しかし何だか胡散臭い。 廃施設からデータを回収するのを護衛するといった任務だが、どうにも物々しい。 戦場なので物々しいのは当然なのかもしれないが、たかだか廃工場からのデータ回収とは思えないほど、自分以外の戦力が充実しているのだ。 特に四脚が二体もいることには驚いた。 ファーロンはルビコンには自社戦力を持たない筈だが、これはどういう繋がりなのだろうか。 そんなことを考えていた時。 上空からの所属不明機接近警報が機内に響いた。 「…!?」 反射的に機体を移動させる。 と、一筋の光が上空から降り注ぎ――爆発した。 「な、何だ!?あの機体――AC!?」 機体の姿勢を整えつつ、相手の方を向き、視界にとらえる。基本はできている。 今の爆発でMTの2機がやられた。 「ウズラマ、MTを…。私は…、生きのいい方をやる。」 ステラは機動力に優れる自機が敵ACの相手をし、その間に火力に優れるウズラマにそれ以外の敵機を排除してもらう算段で挑んだ。 「クソッ…、何だあの機体は…!?見たことねぇ…!」 「それはどうも、最近だからね」と言うと挨拶代わりに右腕の高出力ライフルが発射される。 「うおっ…!?」 流石に牽制もなにもなしに撃った一発は回避される。 「女…!?」 と聞こえてきた声に反応しつつも反撃として、ジョージも手に装備したミサイルを交互に発射する。 回避を難しくするための、常套だが有効である戦術だが。 ステラの機体はABを点火し、連続で横にQBを繰り返しつつ距離を大回りに大きく取る事で弾を回避した。 「速ぇ…っ!」 「"女"…ね、…まぁそうだけど…」 と言うと同時に、右肩の装備から、ドローンを射出した。 ドローンはただでさえ扱える人の少ない特殊な装備であるため、低ランクのしがない独立傭兵なジョージにとっては初めて見る武装だった。 「なっ、ミサイルか…!?ファーロンのじゃない…!」 と言いながら、横に大きく動く。 流石に全身の武装をミサイルで固めるだけはああるミサイルマニア。 ミサイルの回避の軌道としては完璧な避け方の順序だった。 ミサイルだったならば。 しかし射出された物体は機体の周りで動きを止め、そこからレーザーを発射した。 「何っ!?」 QBで切り返す準備はしていたので反射的なクイックブーストで最初の数発は避けたが、完全にそっち(ドローン)に気を取られた。 ステラは背後のハンガーから、これまた低ランクランカーには接点の無い光波ブレードを取り出した。 とりあえずの連続クイックブーストで致命傷をなんとか避けてるジョージだが、ステラの機体の動きにまで気を配れなかった。 そしてチャージされ横一列の光の波がジョージを襲う。 ドローンを回避した視界にはいっぱいの光波。 機体はそれをモロに受けた。両断こそされなかったが、かなりの痛手とACS負荷の蓄積だ。 「―畜生……、なんだってんだよ一体―!」 それでも距離を撮り続け、ミサイルを発射する。 しかし、ミサイルというものは避け方さえ覚えれば避けれないことはなく、特殊なモデルでなければ機体に致命傷を与える威力もない。 敵機は止まらず、接近してくる。 光波ブレードはハンドガンと持ち替えられている。 その機体は、最新型の双身レーザーライフルをしっかり捉え、発射する。 その射撃はコアを捉え、彼の死を一歩近づける。 「―ワケわかんねぇ機体がいきなり現れて、殺されるのか―!?」 それでも彼は死への恐怖を抱きつつ、必死の抵抗をやめない。 しかしABを点火し距離を詰めた機体は、左腕のハンドガンを機体に向け乱射する。 「―クソ、やってらんねぇよ……やってらんねぇ……―」 そして遂に、光波の直撃で溜まったACS負荷が限界に達した。 機体が止まる。 そして敵機もその機体の前で静止し― 「ごめんね、これも仕事だから―。」 チャージをしたレーザーライフルをコアに突きつけ 「―……あぁ、せめて……最期に母ちゃんの……ミートパイ……また……」 その引き金を引いた。 「ウズラマ、そっちの首尾はどう?」 正直、先進開発局のパーツを使ったウズラマの機体が苦戦するような相手ではないのだが、彼女の不安定さもあり、フォローは欠かさない。 「やったよ!ねこさんのおともだちがたくさんふえた!おはながちっちゃったけどしかたないよね!」 ステラは大きく溜息をつく。 今でも慣れたとは言わない…が、割り切りこそしたが、やはりこれは聞いていて悲しくなる。 生身よりACの時の方が壊れている気がするのは、気のせいだろうか。 始めにあった時はエヴァレットが『戦闘時には発生しない』と言っていたが、数日前からこうなようだ。 とりあえずウズラマの方の敵影をスキャンする。 既に四脚は両方とも、MTも半数以を撃墜している。 流石にタンクの重火力だ。 ウズラマの様子には問題しかないが、任務に問題はないだろう。 今回の任務も、結果は大成功だ。 レポートの様子をまとめて、エヴァレットにウズラマの調整の予約を入れておかなければ… + ファーロン上層部の通信 ファーロン・ダイナミクスの上層部の通信ログ 通常の社内回線ではなく、暗号化された回線だ。 『何…?データ回収に向かった解放戦線の部隊が 全滅…? 彼は… …そうか、いくらウチと解放戦線の関係がバレる 訳にはいかないとはいえ、彼には申し訳ないことを した…。 …ああ、遺族には最大限の謝意と補償をしてやれ』 登場キャラクター V.N ステラ ウズラマ ジョージ.N
https://w.atwiki.jp/lovetrick/pages/236.html
文字の力 by 27さん 文字には力がある―― そう、おかあさんこと山田里見先生の言うとおり、文字には、力があるのだ。 筆先に墨は塗られていない。ただ柔らかい毛先がすべっていく。染み一つ無い、 なめらかで白い――いや、上田の右手が動くたびに紅潮していく奈緒子の背中を。 両手首は伸ばした状態でそれぞれベッドの足から伸びる手錠に戒められ、足首は まとめて枷をはめてこれもまた拘束されている。うつ伏せにされた奈緒子の 身に着けているものといえばそれだけで、上田はその太腿に跨っていた。 「ほら……当ててみろよ、you。おれは今なんて書いた?ほら、でかい声で言ってみろ」 「……ず……」 「そうだ、『ず』だ……次行くぞ」 いやいやするように首が揺れる。震える背中にかからないように長い髪はまとめて 右肩の方に流してある。うっすら汗ばむ肌に触れるか触れないかの加減で上田は 新たな一文字を大書した。筆が触れた瞬間、緊張していた体が過剰に跳ねる。 「you、書きにくいじゃないか」 奈緒子の左の二の腕を掴んで押さえ、のしかかる。剥き出しにされている二つの丸みに 上田自身の興奮した下半身が密着するようにした。筋肉の引きつる不自然きわまりない 姿勢だが気にしない。 それよりも、押し当てられたものをソレと察知した奈緒子が身を捩って離れようとするのを 感じるのがひどく愉しい。 弾力のある奈緒子の尻が押しつけた巨根を挟み込むように動き、上田は目を閉じた。 さりげなく自らも腰を動かしてみる。 これはいい。なかなか良い。 「――おおぅ、処女のくせにやるな、山田奈緒子。だがはしたないサービスは後にしろ。 後で存分にしろ。答えるんだ」 夢中になりかけたところでようやく我に返り、荒くなった鼻息をなんとか落ち着かせる。 体の下で苦しげな吐息を漏らす奈緒子がかわいい。かわいいけど苛めたい。 苛めたいけどかわいい。かわいいから苛めたい。なんでもいい、とにかくかわいがってやりたい。 古くから伝わる言い回しを使うなら、さしずめ「それにしてもこの変態教授、ノリノリである」といったところか。 これをはじめてから、微細な接触しかしていないにも関わらず、奈緒子の体はひどく熱を 帯びている。 僅かに粟立っている腕を、掴んだ親指の腹で撫でてやると奈緒子の喉が鳴った。 身じろぎのせいで落ちてきそうになった髪を直すために人差し指でうなじをなぞる。 「……ぁ……」 「『ま』、だ。まあいい、セーフにしといてやる。おれは心が広いジェントルなスライムだからな」 乱れた髪からわずかに除く顔は羞恥に満ちている。初めて見る表情だ。 いつからこの口の減らない手品師がこれほど己を欲情させるようになったのか、 上田本人にもわからない。 ただ、最初の文字を書く前に繰り返された制止と懇願が、他の誰でもなく上田が与える刺激に 蕩けていったときにはいつまでも聞いていたいと思い、どんな罵言も抵抗も通じないと知って 悔しげに噛み締められた唇がかすかな呻きばかりを漏らすようになれば、その唇を舌で こじあけてやりたいと思う。なにもかもを強引に奪って泣かせてみたい。 その一方で、優しく抱き締めてキスをしながら髪を撫でたりもしたい。 奈緒子の腕が上田の背に回り、ぎこちない笑顔に少しずつ官能を混じらせていくような、 そんな時をすごしたい。 こんな風に、奈緒子は上田の加虐心と保護欲を同時にかきたててやまない困った存在だ。どうしてくれよう。 息苦しいほどの欲望に陶然となりながら目をあけると、奈緒子が上田を見ていた。 視線を絡ませる、それだけのことが快楽に直結する。 細く華奢な体と嵌められた拘束具の対比や肩越しに振り返った奈緒子の潤んだ黒い瞳が どうしようもなく上田を高ぶらせる。 「次が最後だ。――とりあえず、な」 上田は有頂天のまま最後の文字を綴った。トメ、ハネを注意深く、ゆっくりと、間違わないように 奈緒子の体に刻み込むように。 上田にとって思い出深いその単語が、奈緒子にとっても大切な意味を持つ言葉になるように。 書き終えた上田は詰めていた息を吐いた。張り詰めた巨根の求めるものとは別の意味で 充実感がこみ上げてくる。とにかくやった。ベストは尽くした。 「どうだ、わかるか?」 応えは、まるで蚊の鳴くような声だった。上田は体を浮かせ、奈緒子の耳をやさしく噛んだ。 「聞こえない、もう一度」 頬と頬が触れるまで近づく。吐息に混じって聞こえたのは―― 「正解だ、奈緒子。いい子だ……さあ、おれが書いた文字を続けて言ってごらん」 「……う……ずま、き……」 「ってこれ言わせて楽しいのか。嬉しいのかおまえ」 「楽しいさ!ああ嬉しいさ楽しいさ!」 息も絶え絶えの奈緒子の問いに、上田は拳を握り締めた。 「これでyouにとっても『うずまき』という大きな文字は忘れられないものとなったはずだ。 おかあさんの言うとおり文字には力がある、そしておれたちは今『うずまき』という大きな 文字の力で結ばれたってわけだ!どうだyou、ロマンチックだろうドラマチックだろう。 ……なんだ反応が薄いな。そうか、物足りないか。随分感じていたようだが最後まで イってはいないもんな、物足りないよなこのスキモノめ!」 よし、次は『上田次郎』でイかせてやる。 いそいそと元の位置に戻ろうとした上田は、斜め下から向けられた奈緒子の表情に 気づいて凍りついた。 「……you?」 「母が言ってたんですけど」 「……なんだ。なんでそんな目でおれを見る」 「習字道具を粗末に扱うと天罰が下るって」 ――天罰が下るって。 厳しい顔の里見が奈緒子とオーバーラップし、上田は――気絶した。 「なんか朝からめっ……ちゃくちゃ死相が出てますね、上田さん」 「嬉しそうだな、you」 「……エヘヘヘヘッ」 「まあそんなことはどうだっていい」 上田はいつものようにとりあえず自分のために茶を淹れた。 「youも飲むか。かつて名ギャルソンとして某高級ケーキ店にスカウトされかけた 経験を持つこの上田次郎が淹れた茶を」 「飲みますよ。っていうか朝っぱらから人んちで勝手にくつろがないでくださいよ。 仕事どうしたんですか。あ、クビ?クビですか?」 「嬉しそうだな、you」 「……エヘヘヘヘッ」 「今日は日曜だ。売れないマジシャンは乳どころか曜日感覚すらないのか。娯楽産業に 従事するものとして世間一般の休日は稼ぎ時だろうにあられもない寝相で昼過ぎまで 寝こけてやがって……仕事どうしたんですか。あ、クビ?クビですか?」 「……嬉しそうだな、上田」 「エヘヘヘヘッ」 にゃーだかうーだか言いながら山田が湯飲みに手を伸ばす。長袖から、細く、あざ一つ 無い手首が覗くのを確認して上田はおもむろに口を開いた。 「ところでyou、『うずまき』って言葉に聞き覚えはないか」 「……は?くるくるほっぺに覆面姿?」 「そうか。ところでyouのおかあさんは元気か」 「だからおかあさんて言うな!一週間くらい前に電話したときは元気でしたけど」 「そうか。ところで――」 「っておい。それだけかよ」 「そうか。ところで」 「上田さーん、会話になってないですよー」 「そうか、ところで」 「夢占いというものをyouは知っているか」
https://w.atwiki.jp/crossnovel/pages/65.html
□ 薄暗い研究所のような場所で黒い高級スーツに身を包み、右眼を眼帯に隠した男が歩いていた。 弟切ソウが目当てのドアの前で足を止める。 ドアに備え付けられた電子パネルから声が聞こえた。 『弟切さん? 準備なら出来ていますからどうぞ、お入りください』 「わかった」 弟切は短く答えて、パネルを操作してドアを開く。 薄暗い室内の中の淡い光りに弟切は眉をしかめた。サイバーエルフがカプセルに保存されている。 大きなモニターはこの研究所のメインコンピューターとつながっていた。 弟切の左眼に揺れる金のポニーテールが映る。赤いジャケットの上に白衣をはおった見た目だけなら二十代前の女性が、弟切へと近寄ってくる。 綺麗というよりは可愛らしいと記憶していた顔には白いのっぺりとした仮面が覆っている。 細身の身体を弟切に向けて対面してきた。 「ライブメタルはどうなった? ドクターCL」 「モデルH以外は意識を封じ込めたまま力を引き出すことに成功したわ。ゼクターと一緒よ」 「再調整のためには意識を戻さないといけない……面倒だ」 「それもこれで最後。きてみる?」 ドクターCLは立ち上がって隣の部屋へと誘った。弟切は頷いてあとをついていく。 ドアをくぐるとカプセルの中でエネルギーを送られている緑のライブメタルがいた。 『キサマら……パンドラたちの仲間か!?』 モデルHが怒りに任せたまま叫ぶ。弟切はニヤリと笑うが、モデルHの抵抗が激しくなった。 カプセルがピシリ、とヒビが入って弟切が尋ねる。 「おい、本当に大丈夫なのか?」 「問題はないわ。それに……」 ドクターCLはあっさりと弟切に告げてモデルHへと歩み寄る。 モデルHへ向けて仮面を外し、笑みを浮かべて優しく話しかけた。 「モデルH、アナタたちの力を私に貸してくれないかしら?」 『……ッ!? あなたは……そんなバカな!?』 ドクターCLはフフ、と笑みを浮かべる。驚愕に満ちて隙ができたモデルHへとエネルギーが送られていった。 モデルHから悲鳴が上がり、ドクターCLは仮面を再びかぶる。 鈴を転がすかのような美声でドクターCLはつぶやいた。 「たとえ影でもアナタたちは私に力を貸すことになる。なぜなら、かつて影に仕えたのはアナタたち自身なのよ?」 歌うように紡がれる言葉。 含むような笑いとモデルHの悲鳴が暗い室内に響いた。 □ うっすらとペンテが目を開くと、木目調の天井が視界に入った。 身体にかかるシーツが上半身をあげると同時に剥がれた。素肌に巻かれた包帯を触り、手当てを終えていることを知る。 じくり、と傷口が痛む。周囲を見回すとどうやら民家のようだ。 木の家というアンティーク調に仕立てられた周囲を見回し、回想する。 崖から落下して地面に叩きつけられてながらも、倒れるまで全速力で逃げたのだと思い出した。 血の跡を誤魔化した覚えはあるが、どこで意識を失ったかはわからない。 モデルVAはどこにある? とペンテは思考して首を回した。 とたん、ドアが開いてペンテは視線を向け直す。そこには見知らぬ女性が一人立っていた。 「目を覚ましたんだ? よかったぁ……」 若い声だ。外見はペンテと歳の差はないように見える。 柔らかい栗色の髪が腰まで届いている。童顔で大きな瞳には安堵の色が浮かんでいた。 首まで隠す柔らかい布地の白いセーターに淡い桃色のプリーツスカート。 黒いタイツがスラッとした足を包んでいる。可愛らしいデザインの手袋を脱ぎながらペンテに歩み寄ってきた。 「アタシはリーネ。お兄さんは?」 「…………ペンテだ。礼を言うが、俺の荷物はどこだ?」 「せっかちね。そんなに大事なものが入っていた?」 そういってリーネは籠に入ったペンテの荷物を渡してくる。 目的のライブメタルも紛失していない。確認を終えながらも、手にとったモデルVAが不機嫌なのを感じ取った。 まあいいか、と脇に籠を置いてリーネに向く。ペンテが現状確認をする前にリーネが話しかけてきた。 「ねぇ、ペンテさんお腹すいていない?」 ペンテが「ああ」と頷くと同時に嬉しそうに隣の部屋へと移動する。 もっともすぐに戻ってきたが。持っていたトレイにはスープとパンが乗っていた。 「アタシの特製よ。後で味の感想を聞かせてね!」 そういってリーネが押し付けた料理をペンテは受け取った。 体力を回復するため食事は必要だ。リーネはおしゃべりらしく食事中にも話しかける。 適当にあしらい、モデルVAの苛立が増していっているのを感じた。 あれは他者とのコミュニケーションを破壊以外でとることがない。会話を続けるという行為を嫌悪している節すらあった。 とはいえ、ペンテは他者との会話は苦痛ではない。 (フィオもお喋りだったしな) 自分をこんな目に遭わせた敵との思い出を浮かべて、ペンテは心の中だけでつぶやいた。 『ハンター時代の先輩だった?』 「と、いうよりは先生だな。俺に生きる術をすべて教えていた」 モデルVAへとコールドエンプレスとの関係を問われ、ペンテはあっさりと答える。 もっとも特に隠し立てするような内容ではない。今まで話さなかったのはモデルVAがペンテの過去に興味を持っていなかったからだ。 モデルVAとしてはロックマン以外に傷つけられてコケにされたことが気にくわないのだろう。 ペンテが不甲斐ない、とすら考えている節がある。常に飢えているペンテと、それを諌めるモデルVAの立場が逆になっていた。 それほどモデルXたちに拘っているということだ。 『ところでだ、ペンテ』 「なんだ?」 『キサマ、いつまでこうしているつもりだ?』 モデルVAが指摘すると、ペンテは右手に下げた買い物袋を持ったまま肩をすくめて「さあな」と答える。 いつもの紫色の毒々しいジャケットではない。雪の降る商店街で街灯に背をあずけるペンテは青いセーターを着けていた。 今は世話になっているリーネの死んだ父親ものらしい。彼女曰く、もともとのジャケットより似合っているとのことだ。 雪原エリアに接しているだけあって、街一面銀世界。 ペンテが顔をあげると、街で保管されている旧化石燃料所が視界に入る。大きな施設だが可動はしていない。 別のエネルギーが開発され、捨てるわけにもいかず昔から放置されていたらしい。 この街を案内した時のリーネの言葉だ。 「ペンテさん、待った?」 店から出てきたリーネが尋ねるが、ペンテは首を横に振る。 待つことは慣れていた。数分寒空の中立つことは苦痛ではない。 馴れ馴れしくひっつくリーネにも億劫だが、拒否することもなかった。 これがモデルVAがいらついている理由であることは充分にわかっていたが、互いに互いのことを想いやるような関係ではない。 イザというときだけ力を貸し合う。モデルVAとはドライな関係だと思うが、このくらいが丁度いい。 リーネが荷物を持って前をいくのをペンテはついていく。 ケガの治り具合は順調といったところか、と内心つぶやいた。 ペンテがリーネの手当を受けて一週間経つ。 もともと生命力の高いペンテは二日で動けるようになった。 その間なにをしていたかというと、ペンテにいわせればなにもしない。 「おう、新入り。リーネも一緒に買物か?」 「トーマスおじさん。そうよ」 大柄でガテン系の男の野太い声がペンテの耳に届き、リーネが返した。 ペンテは軽く挨拶をして男へ向く。世話になっている間、目の前の男の仕事に加わったこともある。 ゆえにペンテは『新入り』と呼ばれているわけだ。ちなみにリーネは昼はウェイトレスとして暮らしている。 独り身なのに自分のようなものを担ぎ込むとは無防備だと呆れたものだが、彼女の父親が目の前のたくましい男と友人だったらしい。 手を出せばどうなるかは考えなくてもわかる。遺跡の発掘作業を請け負っているトーマスは現場監督のようなものか、とペンテは把握した。 「しっかし、リーネと一緒に暮らしているのに手を出さないとはな。まあ、色気は足りないのはわかるがな!」 「ちょっと、おじさん!」 ガッハッハ、と大口開けてトーマスはペンテの背を叩いた。どういうわけかペンテは彼に気に入られている。 黙々と仕事をこなすのがよかったのだろうか。よくわからない。 仕事を通してこの街に知り合いが増えた。モデルVAはそのことが気に入らないようだが。 「そういえば新入り。お前さんを探しているって奴がいたぞ」 ペンテは首を傾げる。とはいえ、相手は想像ついていた。 「どこにいましたか?」 我ながら陰気な声だ、とペンテは感想を抱きつつもトーマスに尋ねる。 リーネを家へ送ってから向かおう、と思考してトーマスと別れた。 星がまたたき、月が淡く光って地面を照らす。 雪が積もり、白くなった木々が少しだけ光を反射していた。 雪景色は美しいものだ、とフィオは感想を抱く。 やがて雪を踏みしめる一定のリズムの音が聞こえてきた。来たか。フィオは笑みを浮かべて振り向いた。 「やっぱり一人ね」 「フン。こいつもいるさ」 そういってペンテがライブメタルを見せたが、フィオは笑う。 相変わらずの様子にいくらか安堵した。 「……覚えているかい? アタシたちが離れた日のことを」 「唐突だな」 ペンテが答えてフィオは当時を思い返す。 あの日は珍しくフィオがドジって敵に捕まってしまった。 ペンテは人質をとられた形となったが、フィオは心配していなかった。 自分ごと殺す。そういう男だと知っていた。なのに、ペンテは撃たなかった。 「あの日なんでアタイごと撃たなかったんだい?」 フィオが尋ねてもペンテは沈黙を返す。そう簡単に本心を明かす男ではない。 特別な感情を抱いてもらっていると期待していいのか、などとは聞かない。今は敵だ。 『いいかげんにしろ、キサマ。用件をいえ』 モデルVAがイライラした様子で忠告する。今にも暴れかねない。 ヤレヤレ、とフィオは肩をすくめて本題に入った。 「最後の忠告だよ、ペンテ。ライブメタルをアタシに渡しな。そうすればあんたに干渉しないように取り計らう」 『ふざけるな。すぐに鉄くずに変えてやる。ペンテ、準備しろ』 「あんたには聞いていないよ、モデルVA。これはアタイとペンテの問題さ」 そういってフィオはペンテを見るが、来たときと変わらず黙っていた。 フィオとてすぐに片付くとは思っていない。これは自分の未練といってもいい。 殺し合いを一度、交わしたとはいえだ。 「三日だけ待つよ。三日後のこの時間にもう一度答えを聞く。ペンテ、またね」 フィオはそういってあっさりと踵を返した。 ロックオンされればすぐに殺されるような真似だ。 しかし、ペンテは動かない。森の闇に消え、フィオはやがて消える足音だけを残した。 ペンテは消えていったフィオの後ろ姿を見届け、微動だにしない。 モデルVAの刺すような殺気を受け流し少しだけ昔を思い出した。 イレギュラーに襲われ、孤児となったペンテを引き取ったのは彼女だった。 当時のフィオは若いながらも、周囲に一目置かれている違法ハンターの一人だ。 ペンテの前を歩き、圧倒的な力を見せつけた彼女に憧れていた時期もあったと回想した。 今はどうか知らない。ただ、モデルVAがイラつく事実、人質となった彼女を撃てなかったのは本当だ。 ペンテは少しだけ微笑む。自分がとる手は決まっている。 しばらくは雪を踏む自分の足音だけが耳に入った。 □ 風が吹いてエールは思わず身体を抱きしめた。 モデルXがエールの心配をするが、エールは問題ないと応えた。 エリファスと会ってよかったと思っている。後ろを振り返るのはここまでにしたい。 転送装置まで歩く道のりの中、エールは思考を切り替えた。 ガーディアンの研究所からライブメタルが盗まれた。 ワームの首領ですら囮に使った作戦に驚き、悔しく思う。 自分がめげてさえいなければと考えたのは一度や二度ではない。 だけど、エールの瞳は前を向いている。もう二度と後悔はしない。 (待ってて、モデルHたち。アタシが絶対助ける!) エールは内心そう決意して一歩踏み出す。 すべてを守るロックマンになる。その想いに微塵も偽りはないのだから。 □ リーネが用意した夕食を平らげ、時計をみてペンテは席を立った。 あれから三日経ち、約束の時間が来たのだ。ペンテは隣の部屋で黒いインナーに紫のジャケットと、いつもの服装へと着替える。 モデルVAはいまだ不機嫌だが問題ない。頑丈なブーツをはき外へ出る。 「ペンテさん、いくの?」 後ろでリーネが声をかけてきた。バレないようにするつもりだったが、予想外に勘がいいらしい。 首だけ動かして顔を見ると不安そうにしていた。 本当にフィオといい女とは面倒だとペンテは感想を持つ。 「アタシ……少し不安で……」 ペンテは自分になにを期待しているんだろうか、と呆れた。 ペンテは普通とは違う。モデルVAのように日常を送るのに支障が出るほどではないが、それでも穏やかな日々では生きていられない存在だ。 モデルVAが自分のそうした特性に疑いを持っているのは笑えるのだが、ペンテは自分の異常性を痛いほど自覚している。 だから彼女が期待するように、「必ず戻る」とも「一人にはしない」とも告げない。 「今日はずっと家に入っていろ」 なぜなら、これは別れの言葉だから。 ペンテは彼女に特別な感情を持ちはしない。一人で強くある。 それこそがペンテを支える信念であったからだ。 風が強く雪が舞う。吹雪が近いのか、とペンテは感想を抱いたがもうどうでもいい。 三日目の約束の場所へたどり着き、ペンテは現れた女性とわかるシルエットに近づいた。 肩で切りそろえられたショートボブのキツメの美人。 かつてペンテが「フィオ」と呼び、生きる術を授かった存在。 「答えは出たかい?」 フィオの声に僅かに期待の色が混ざっていることにペンテは嘆息した。 答えなどわかっているはずなのに、僅かな可能性に縋っている。 教え教えられる関係など戻れはしない。ペンテは静かにライブメタルを取り出して構えた。 「……そうかい」 僅かに落胆した声にペンテは眉を上げる。それ以外の答えなどありはしないのに、と。 ペンテの口が動いたのと、フィオの全身がうごめいたのは同時だった。 「ロックオン」 あがる戦いのゴング。二人の激突に、雪が積もった木々が揺れた。 カミナリが落ちたような轟音が周囲に轟く。 紫色の装甲を纏ったロックマンVAVAと、漆黒の鋭利な装甲を持つコールドエンプレスの拳が激突した音だった。 ギシギシと音が鳴り、数秒の間拳が拮抗する。先にコールドエンプレスが舌打ちをしてロックマンVAVAに力負けをした。 吹き飛び、地面を滑るコールドエンプレスを見届けてロックマンVAVAは踵を返す。 『どういうつもりだ、ペンテ?』 「今は黙っていろ」 そうつぶやいて後ろから襲う氷の散弾を右手のバルカンで迎撃する。 逃げきるほど全力の速度は出さず、追いかけることが可能の速度を保つ。 引きつけているとはわかるほどわざとらしくロックマンVAVAは駆けた。 『キサマ……』 モデルVAが不機嫌になる。それもそうだ。ロックマンVAVAは今、街から離れるコースを取っているのだ。 コールドエンプレスが突進してきて、その刺突を捌いた。 「妬けるねぇ。あの街に未練があるのかい?」 コールドエンプレスの言葉にロックマンVAVAは低く笑った。 コールドエンプレスはロックマンVAVAに付き合い、街から離れる軌道を追ってくる。 まったくもって甘い奴である。その昔から変わらない甘さが、 「モデルVA、いくぞ」 命取りである。ロックマンVAVAは急に旋回してコールドエンプレスに接近した。 突然の方向転換にコールドエンプレスは反応できない。 ロックマンVAVAは仮面の下で薄く笑い、コールドエンプレスの四肢にガッチリと組み付いた。 虚をついた、たった一度の機会。癖を読まれている以上、この手しかない。 「準備はいいか? モデルVA、フィオ。地獄の炎へ一緒に逝こうぜ」 『……クックック。そういうことか』 ロックマンVAVAの背中からブースターの炎が吹く。 加速し続け、途中でコールドエンプレスが殴りつけるが距離が近すぎて威力がでない。 森と街は近い。インナーに入り、深夜とはいえヒトがロックマンVAVAたちを目撃するが関係なかった。 目的へ一直線だ。ロックマンVAVAが進む先には化石燃料を保存しているタンクがある。 「まさか、あんた――――」 コールドエンプレスが焦るが関係ない。この距離では氷の散弾も使えないのも計算済み。 いや、たとえ使われてもこの手は離さない。コールドエンプレスの身体をタンクの表層に叩きつける。 反動の衝撃がロックマンVAVAの全身にも届き、仮面の下で血反吐が出るが獰猛な笑みが消えない。 「ペン……テ……」 「ここからが地獄だ」 右肩のキャノン砲を向ける。コールドエンプレスのぶつかりひび割れたタンクから漏れている化石燃料ごと狙い撃つ。 光が走り、ロックマンVAVAの視界を炎が占拠した。 真っ白い閃光とともに爆発が轟いて一つの街が炎に飲まれた。 「が……くはっ……」 コールドエンプレスは全身にまとわりつく炎をそのままに、四つん這いになって喘ぐ。 燃え盛る瓦礫の上で呼吸を整えることが、今できる唯一の手段。 震える四肢に活をいれ、膝立ちになった瞬間コールドエンプレスの周囲に影が落ちる。 「よう、元気そうだな」 ロックマンVAVAの低い声を耳にして、振り向いた瞬間鉄パイプが視界を覆う。 コールドエンプレスの腹部に鉄の棒が埋まり、強制的に身体が浮いた。 『クッハッハ……ハハハハハハハッ! ペンテ、やれ!』 「いわれずとも……」 ロックマンVAVAはモデルVAに応えて、中空に浮くコールドエンプレスへ回し蹴りを放った。 コールドエンプレスの頭部の装甲が凹み、地面を数メートルバウンドする。 顔だけを上げてロックマンVAVAを見ると、彼も傷が深い。 装甲にヒビははいり、左肩のミサイルランチャーはとても使える状態ではない。右肩のキャノン砲は半壊し、使えて二、三発という状態である。 鉄仮面の左側が四分の一破損して、ペンテの狂気に満ちた瞳が覗いていた。 「相変わらず……タフだ……ねぇ……」 ロックマンVAVAが僅かに覗いた口の端を持ち上げて両手のバルカンを掃射した。 体表を跳ねる銃弾にコールドエンプレスはうめきながら、してやられたことを実感する。 コールドエンプレスは名が示す通り氷属性のフォルスロイドである。 炎の攻撃には極端に弱い。ゆえに化石燃料の炎はコールドエンプレスに深い傷を負わせた。 とはいえ、街のほとんどを覆うほどの爆発だ。間近にいたロックマンVAVAとて無事ではすまないはずである。 いや、ロックマンVAVAなら……ペンテなら不思議じゃないとコールドエンプレスは回想した。 傷つけば傷つくほど、ペンテの動きは鋭さを増していった。 まるで傷つくことを望むように。なにかを満たしたように。 「どうした!? フィオ、お前の力はそんなものか!?」 「余計なお世話……さねぇ!!」 コールドエンプレスが氷の散弾を作り出し、ロックマンVAVAへ直撃させる。 距離は三メートルもひらいていない。遠くなら周囲の熱で氷が溶けるが、近距離なら威力はそこまで落ちない。 なのに、ロックマンVAVAは当たった場所から血を流しながら盛大に笑った。 「そうだ、それでこそ俺に生きる術を教えた女だ! さあ、残った命で抵抗しろ!!」 一瞬でロックマンVAVAはコールドエンプレスの懐に潜り、固めた拳が鳩尾を襲った。 胃の中身が込み上げてくるが、どうにか飲み込んでコールドエンプレスはその場に踏みとどまった。 両手に氷の刃を作り、ロックマンVAVAを斬り裂く。 パッ、と花火のようにロックマンVAVAの斬り裂いた箇所が血を吹くが、ロックマンVAVAは加速して右つま先を左頬に打ち込む。 視界が衝撃につられて揺れ、全身をバルカン砲が撃ち抜かれた。 マズイ、とコールドエンプレスは距離をとるが、ロックマンVAVAは離さない。 狂おしいほど愛するようにロックマンVAVAが笑う。そうだ、こいつはこういう奴だ。 少しだけ、コールドエンプレスは嬉しくなった。 足を止めてロックマンVAVAの拳を受け止める。炎で弱まった装甲が歪んだ。 『観念したか?』 「モデルVA、アタイとペンテの間に割って入るな。そうさね、結局これが互いに一番好きなことさね。ペンテェェェェ!!」 コールドエンプレスは愛する者を呼ぶように叫び、蹴りを放った。 ロックマンVAVAが応え、互いの右足がぶつかり合う。 力負けし、コールドエンプレスの足から血が流れるが構わない。 そうか、そうだ。このペンテをコールドエンプレスは、フィオという名の女性型レプリロイドは、愛したのだ。 ロックマンVAVAの右拳が右脇腹の装甲を砕き、衝撃に地面を転がる。 コールドエンプレスはすぐに立ち直って、ロックマンVAVAの頬を斬った。 かすっただけだ。ロックマンVAVAの頭突きに打ち据えられ、泥を顔からかぶった。 泥の味が口内に広がるが、それ以上に過ごすロックマンVAVAとの時間の甘美さが胸に満ちる。 泥を吐き捨てながら、氷のショットガンを放った。 ロックマンVAVAは気にせず進み、膝蹴りを腹に叩きつけてきた。 後ろに倒れるコールドエンプレスの首をつかんで、熱せられた壁に押し付けられる。 コールドエンプレスは悲鳴をあげながらも、ロックマンVAVAを何度も何度も殴り続けた。 まるで喜んでいるようだ、と頭の隅で自分の悲鳴を評する。 ロックマンVAVAは仮面の下で微笑み、貫手の形を右手で作った。 「楽しいなぁ、フィオ!」 ペンテにとって最高の褒め言葉を受けて、コールドエンプレスの腹部が貫かれる。 血反吐がロックマンVAVAの鉄仮面を赤く染めて、だらりと両手が垂れた。 ドサ、とやけに倒れた音が大きく響く。ああ、そうか。コールドエンプレスは蜜月が終わったことを知った。 (終わりか……) コールドエンプレスは地面に伏せながら、そう思考した。 レプリロイド用の血に染まった右手を引き抜くロックマンVAVAの顔を見つめて、一つだけ納得がいないことを思い返す。 あの日、人質にとられたのはコールドエンプレスのミスだ。 ペンテならば自分ごと殺すだろうと期待していた。だけど事実は逆。 その事実が、コールドエンプレスの愛したペンテに傷がついていた。 首を動かしロックマンVAVAを見る。そのことだけは確かめたい。 そう思考したコールドエンプレスの耳に、ペンテの名前を呼ぶ声が聞こえた。 コールドエンプレスは無理して身体を跳ね上げ、ペンテの名前が聞こえる場所へ跳躍する。 『チッ、しぶとい!』 モデルVAが吐き捨てるが、コールドエンプレスが早い。 栗色の髪を腰まで伸ばした女性をつかみ、追ってきたロックマンVAVAへ盾として向ける。 「ひっ!」 「お嬢ちゃん、黙りな。さて、ペンテ。……あのときの答えを聞かせてくれないかね?」 『俺を渡すということか? そんなの――――』 「違う、そんなことじゃない。ねぇ、ペンテ?」 「ペンテ……さん……?」 リーネが戸惑ったように視線をロックマンVAVAへと向ける。 対するロックマンVAVAは無言。コールドエンプレスは知りたかった。 なぜ自分が人質になったときは撃たなかったのか。なぜ自分をねじ曲げたのか。 ロックマンVAVAはコールドエンプレスへ視線を向けて、右肩のキャノン砲を光らせた。 熱線がリーネの腹部とコールドエンプレスの胸を貫く。リーネは即死だ。助かりはしない。 「だから家に入っていろと忠告はした」 ロックマンVAVAは興味なさげにつぶやいて、右手をコールドエンプレスの頭へ向けた。 高価な宝石についた傷が埋まったような感覚に包まれ、コールドエンプレスは微笑む。 よかった、これでこそペンテだ。 銃弾がコールドエンプレスの頭部に降りそそぎ、トマトのように砕け散る。 コールドエンプレスの想いも、思考もそこで途絶えた。 ロックマンVAVAは標的が沈黙したことを悟り、踵を返す。 低く笑って満足であることを示した。 あの日、コールドエンプレスを……フィオを撃たず、今回リーネを撃った理由は単純だ。 フィオは生きていれば戦う相手として申し分ない。 リーネは生きていたところで、倒すにあたいすることは一生ない。 ただ、それだけ。 事実フィオはフォルスロイドへと改造を施し、裏切り者となったロックマンVAVAと戦った。 リーネにはそれを望むべくもない。 血で血を洗う死闘。 これこそがロックマンVAVAを満足させ、気持ちを昂らせた。 『フン、ペンテ。この調子でモデルXたちを殺すぞ』 ロックマンVAVAはモデルVAに適当に返事をする。 モデルVAと、ロックマンVAVAことペンテの目的は似ているようで違う。 モデルVAはモデルXたちに“勝ちたい”のだ。 だがペンテは一人でどこまでも強くなれる自分と死闘を繰り広げる“過程を味わい続けたい”だけ。 自分と同じ理由で強くあるフィオは倒せた。 ならば、自分とは真逆の理由でどこまでも強くなれるエールと天道と死闘を演じることこそ、今のペンテの最大の楽しみだ。 モデルVAとは違う。 ただ戦うことで乾きが癒されるペンテは、地獄の道を修羅となって歩み続けた。 死が確定したその道。ペンテは恐れはしない。 行き着く先には興味ない。ただその過程を実感できれば、それでいいのだから。 To be continued……
https://w.atwiki.jp/shinkiss_matome/pages/1045.html
零より来る者──あるいは準々決勝(前編) ボク・クララ……槇野梓と晶お姉ちゃんの神姫・ロッテお姉ちゃんは “鳳凰カップ”の、ついに準々決勝まで勝ち上がったんだよ。でも、 これが最後の戦い……ここで勝っても負けても、ボクらは進まない。 それは晶お姉ちゃんと会った時、改めて確認した“約束”なんだよ。 そう言えば、その時に“面白い賭けをまた行った”って言ってたね。 『という訳で、勝った暁には改めて私の言う通りにしてもらうと』 『千空さんに詰め寄ったんだね、晶お姉ちゃん。でも負けたら?』 『……む、そこまで決めていなかったな。まあ勝てば問題ない!』 『マイスターってば、変な所だけアバウトですの~……全くもう』 『大丈夫ですよ、対戦するまでに相手が負けた場合も……ですし』 敗北を認める為、渡瀬美琴さん達“黒葉学園神姫部”の面々がブースを 訪れた時のやり取りらしいんだよ?千空さんの顔が、目に浮かぶもん。 そう考えている間も、ボクはロッテお姉ちゃんのメンテナンスをする。 ハンゾーさんとのバトルによる影響は、まだ少しだけ残ってるんだよ。 「……稼動効率は八割半。この差が響くかもしれないよ、大丈夫?」 「大丈夫ですの、梓ちゃん。わたしは自分の誇りある戦いをします」 「槇野さんー、槇野梓さんとロッテさんー?そろそろお時間ですよ」 丁度セッティングが完了した所で、呼び出し係のお姉さんが入ってくる。 そう。ここから先は、マスターと神姫に一つの個室が与えられるんだよ。 流石に大きなトーナメント戦、ってだけはあるかもね……緊張するもん。 「大丈夫ですの、梓ちゃん?何だかさっきから動悸が激しいですけど」 「ボクの胸に、耳を押し当てるのは感心しないよ……でも嬉しいもん」 「じゃあ、此処に立って!合図したら上がってください、御武運を!」 ADらしき人が、忙しなくボクらの立ち位置を決めて下がっていくよ。 舞台袖と言える階段の裏に立って、ボクらの名前が喚ばれる時を待つ。 多分、呼ばれるのはロッテお姉ちゃんの名前だけかもしれないけどね? でも先に呼ばれたのは、ボクらの思いがけない名前だったんだよ……! 『──────弁慶選手、マスターの凪千空選手と共に入場です!!』 「……えッ!?ビンゴなんだよ、ロッテちゃん……ここが正念場かも」 「ちょっと出来過ぎですの、八分の一の確率とは言っても……でもっ」 「やるしかない、そうだもんね?……呼ばれたね。行こうよ、一緒に」 肯くロッテお姉ちゃんを抱え、ボクは大群衆の中へと一歩ずつ進み出る。 もうアナウンスの声は聞こえない。ボクは、彼らの分析を始めていたよ。 弁慶さんは軽装のハウリンタイプで、マント風のバックパックと鎖だけ。 千空さんの方は緊張で青ざめている……その内に倒れないか、心配だよ。 スタッフに案内されるまま、お互いに特注のオーナー席に座って、神姫を エントリーゲートに導く……ここで漸く、相手との通信が開いたんだよ。 「まさか当たり籤を引いちゃうとは思ってなかったんだよ、千空さん」 『う、うぅ……でも、僕らだって相応の意地がありますっ。ね、弁慶』 『……大丈夫。弁慶、絶対負けない。ハンゾーの仇、きっと取る……』 「わたし達だって、戦乙女の誇りに賭けて……この戦い、取りますの」 『お待たせしました!これより準々決勝第三試合を、開始しますッ!』 ゲートが閉じられ、舞い踊る二人の為の台(うてな)が用意されるんだよ。 ステージは……港湾地域の倉庫ブロック。それなりに障害物が多いもん。 でも、臆する事はない……そう思って、ボクは“SSS”をセットする。 ……でも戦闘開始前に、マイクパフォーマンスの時間があるみたいだね。 「……最初に、言っておく。弁慶は……かなぁーり、強いッ!!」 バックパックに仕込まれていた多数の武装を大きな剣に変形させてから 地面に鋭く突き立て、ロッテお姉ちゃんを指差して宣言する弁慶さん。 ハンゾーさんもだけど、“神姫部”の娘達は変わった性格なのかもね? ……だって、宣言の後に武器をまたバックパックへ戻してるし。うん。 「“零”に等しい軽武装で、ここまで来てますしね……でも」 「煩いッ!……お前もここで、打ち砕くッ……さあ、始める」 「……人の話は聞いてくださいですのっ!始めましょうッ!」 『弁慶・ヴァーサス・ロッテッ!!レディ──────ゴー!!』 開始の合図と共にボクはサイドボードを起動して、さっきセットしてた “SSS”を投下する。さっきの戦いで、“切り札”は見せたんだよ。 だから、隠し立てする必要もない……代わりに、ここからは実力だけが 求められる……本当の“正念場”かもね。だから、ロッテお姉ちゃんは 投下した“SSS”を装備して、弁慶さんと睨み合ってるんだよ……。 「さぁ、何時でもかかってきてくださいですの!」 「……今、行く!……明鏡止水……ッ!!」 「きゃっ!ハンドガンの猛攻……!ですけどっ!!」 バックパックに仕込まれた数種の武器をスタビライザー代わりにして、 二挺のハンドガンを抜いて、軽やかに乱射を仕掛ける弁慶さん。脚部に ツガルタイプのブースターが仕込まれているらしく、機動性を持たない バックパックでも、その移動力は馬鹿にならないんだよ。だけど……! 「……避けている!?弾丸を……!!」 「アーンヴァルは射撃と機動戦闘の寵児。射線は見えていますの!」 「これでは、仕留められない……でも、距離……詰めたッ!」 『いけない……ロッテちゃん、離れて。相手は、白兵戦特化だよ!』 「──────なっ!?」 「アイン!ツヴァイ!!ドライッ!!!フィーアッ!!!!」 そう。確かに互いの距離は詰まっていたんだよ……白兵武器で戦える、 最大限の距離までにはね!そしてアルマお姉ちゃんに匹敵する早業で、 バックパックから武器を取りだして振るう弁慶さん。その手に握られた ブレードは正確な狙いと速さで、ロッテお姉ちゃんに刺さるんだよッ! 「きゃぅっ!?しまった、“ライドボード”に刺さってますの……!」 「掴まえた、逃がさない……!」 「それは、こっち側も同じですのっ!!」 『だめっ、弁慶離れて!』 「CMMランチャー“ギャッラルホルン”、フォイエルッ!!」 「……!?熱い、煙い……ッ!避けるの、面倒……!」 右の“ライドボード”を貫通されたロッテお姉ちゃんは、手元の 小型煙幕ミサイルを近距離で炸裂させて、距離を取ったんだよ。 でも貫かれた右肩のレーザーガンポッドは、機能停止してるね。 刺さっていた剣も、今の爆風で飛ばされて拾われちゃったもん。 ……最大の技を封じられて、ちょっとピンチなんだよ。でもッ! 「……なかなか手強いですの、ハンゾーさんもでしたけど」 「あの戦い、弁慶もしっかり見た。だから……勝つ!」 「そう簡単には、勝たせてあげませんのッ!!」 ──────戦う時は最期まで。それが“戦乙女の誇り”だよ。 次に進む/メインメニューへ戻る
https://w.atwiki.jp/shojomangarowa/pages/119.html
燃え上がれ、紅蓮の炎よ ◆F9bPzQUFL. この殺し合いが始まってから二時間が経とうとしている。 一人の少年、羽山秋人の額には汗が滲み始めていた。 ひたすらに歩き続けて実に二時間。 探し人はおろか、人っ子一人の姿を見ることも無く。 ただ体力を無駄に消費するだけに終わってしまった。 焦り。 一刻も早く探し人、倉田紗南に会いたいと思う気持ちも相まって、知らぬ間に秋人の足を速めていた。 この際誰でもいい、誰か人に会うことができればそれでいい。 二時間の間に、紗南の姿を見ている人間がいるかもしれない。 ほんの少し、顔を見た程度の情報でも今は欲しいのだ。 すぐに探し人と合流できるなんて幻想だということは分かっている。 それでも誰かに会うなら紗南がいいと思ってしまう自分は傲慢だろうか。 自分の中で考えうる最悪中の最悪の展開を防ぐために、秋人は足を進める。 「さって、と。これからどうしようか」 体よく青年の胸にナイフを突き立てて川に突き落とした。 これで自分は立派な人殺し、人一人の命を奪ったのだ。 まだほんの少しだけ、手が震えている。 それは後悔の意からか、恐怖から生まれているものなのかは分からない。 「ははっ。決めたって言うのに、このザマか……」 震える手を握り締め、込み上げる感情を押さえ込む。 自分の目的はどんな手を使ってでも光を生き残らせる事。 つまり光が最後の一人になるまで、自分が他の人間を殺さなければいけないということ。 最後は、自分の自殺によってこの殺し合いは幕を引くのだ。 そう、自分が幕を引かなければならない。 「ごめんね、殿、鏡夜先輩、ハルヒ」 静かに知り合いの名前を呟く。 そう、彼等とて例外ではない。 光以外の、これから殺さなければいけない人間でしかないのだ。 「僕は、決めたから」 手を握り締め、再び始まった震えをもう一度止める。 そう、知り合いだからといって躊躇っている場合ではない。 その道を選んだのだから、もう後戻りもできない。 なのに。 心のどこかでは、そんなことしなくてもいいのではないかと思ってしまう。 必死に振り払っても、その考えは何時までもついて来る。 断ち切らなくてはいけない。迷いは、何時しか自分の弱みになる。 もう一度、決心しなくてはいけない。 自分は人殺しとしてこの惨劇を彩り、そして幕を引くのだと。 決心のための殺人。 その為に、馨は次のステップへ進む。 自分の残りの支給品であるマチェットだけでは、先のことを考えると厳しい。 一緒に入っていた血糊も、使う場面が限られるだろう。 先ほど殺した男のデイパックを漁る。 まず、出てきたのは滑り止めのついたごく普通の軍手だ。 庶民の生活を楽しんでいた際に、何度か使用したことがある。 コレがあれば手が返り血でぬかるんで武器を手放してしまう、なんてことを無くすことができる。 軍手をはめ、続いて出てきたのはごくシンプルな機械。 同梱の説明書を見ると、参加者の命を握る装置である首輪を探知するもののようだ。 中心に書かれた「29」の白丸が自分を示しているのだろう。 とりあえずその機械を置いておき、もう一つの支給品を漁る。 出てきたのはたった一つの白い卵。 パッと見ればそれはただのはずれ支給品だろう。 できることといえば、質素な食事を少し彩ることぐらいだろう。 しかし、馨はその卵を見て笑う。 そして、おもむろに自分の体とマチェットに血糊を塗り始めた。 もう一度、探知機を見つめる。 「28」の点が近くに現れたのを見てから、馨は倒れこんだ。 秋人がようやく見つけた人間は、死体だった。 辺り一帯に飛び散った赤い血、そして死体の傍には一本の刃物。 殺人者は何故、刃物を置いて逃げたのか? いざ、殺人を犯した後に怖くなって逃げ出したのだろうか? どうにもおかしい点が複数ある。 恐る恐る死体に近づいていくと、左手に何かを握り締めていることが分かった。 一体何を握っているのか? 左手の傍に寄り、ゆっくりと指を解く。 その中から現れたのは一個の卵だった。 何故? 何故彼は卵を握り締めながら死んでいるのか? 正面から斬りかかられたのならば、敵と相対しているはずだ。 まさか、卵を武器にしようとでも思っていたのだろうか? そんなことを考えていたそのときだった。 目の前の卵が、音を立てて爆発したのだ。 高温の卵の中身が秋人の顔を中心に飛びかかる。 目に入り込んだ卵の一部が、秋人の目をじんわりと焼いていく。 思わず目を押さえ、その場に倒れこんでしまう。 「は~、こんな古典的な手段に引っかかるなんて君ってバカ?」 焦りすぎた。と秋人は心の中で舌打ちする。 死体だったのだから、構わず走り去っていればよかったのだ。 なぜ構ってしまったのか? それは自分でも分からない。 ひょっとしたら、息がまだあるかもしれない。 ひょっとしたら、紗南に会っているかもしれない。 そんなことを考えてしまったのが、いけなかったと言うのか。 「ま、今から死ぬからそんなことはどうでも良いよね」 目はまだうまく開かない。 音だけを頼りに、自分の左腕に嵌っている武器を射出する。 「おっと、危ないなあ」 難なく避けられてしまったようだ。 死体だった人間が、自分に向けて何かを突きつけているのが分かる。 それは、金属の冷たい感触。 「一回で楽にしてあげるからさ、ジッとしててくれないかな?」 その言葉と同時に、風を斬る音が聞こえる。 目はまだ開かない。 必死に体を捩るが、右肩が裂ける様な痛みに襲われる。 「早く、死んでくれ……よっ!」 激痛に悶え苦しんでいる間に、第二撃が自分の脳天をカチ割るのだろう。 結局、自分は紗南に会うこともできずにこんなところで死んでしまうのか。 自分の無力さを嘆きながら、振り下ろされる刃を待とうとしていた。 心の奥底で「ふざけるな」と呟き続ける。 死にたくない、ここで死にたくない。 会いたい人が居る。守らなきゃいけない人が居る。 こんなところで倒れるわけには行かないのだ。 死にたくない、絶対に、絶対に死にたくない。 秋人のその思いは。 「うわっ、熱ゥッ?!」 彼の持っていた赤い石へと伝わり。 「なんだよ……なんだよそれ!!」 紅蓮の炎へと姿を変え、現世へと現れた。 ようやく開くことができた両目で、襲撃者が退いていくのを見る。 そして、自分の周りが炎で包まれていることも確認する。 なぜ、辺りは炎に包まれているのか? 一体、今何が起こったのか? そんなことを考えながら、秋人は火事からの脱出を計る。 探し人、倉田紗南に会うのは、まだまだ先のようだ。 痛い、痛い、痛い。 あの炎に焼かれた体が痛い。 卵のトリックが上手く行った時、全て上手く行くと思っていた。 相手の抵抗も避けきったし、あとはマチェットを頭に叩きつければ終わるハズだった。 「やっぱり、僕は……弱いな」 あと少しのところで逃がしてしまった。 いや、自分の方から逃げ出してしまった。 「こんな弱音、言ってる場合じゃないんだけどな」 頭へと振り下ろそうとした瞬間、あの少年の体を包み込むように炎が巻き起こった。 ほぼ密着していたため、全身を焼かれてしまったのだ。 深追いは危険だ、あの炎でもう一度攻撃されればひとたまりもないだろう。 だから、一時撤退を選んだ。 「ごめんね、光。少し時間はかかるけど。僕が絶対に守ってあげるからね。」 形はどうあれ、人を殺すことはできなかった。 最初の男のように躊躇いなく殺せるはずだったのに。 逃げ出してきた本当の理由は、これ以上人殺しをしたくないという本心なのか? そんなことはない、と振り切るために頭を振る。 とにかく、まずはこの火傷の治療だ。 それから、どうやって人を殺していくか。 また、考えればいい。 【E-6/草原と林の境界/午前】 【常陸院馨@桜蘭高校ホスト部】 [状態] 強固な決意(?)、全身に火傷 [装備] 滑り止め付き軍手、マチェット、血糊、首輪探知機 [道具] 基本支給品*2 [思考] 基本 光のために他の参加者を皆殺しにする 1 山火事から脱出(西へ)、そして火傷の治療。 2 遠距離で戦える武器が欲しい(欲を言えば拳銃) 【羽山秋人@こどものおもちゃ】 [状態] 右肩損傷、顔に軽い火傷 [装備] 菊音の飛び出す爪(コミックス16巻の)@BASARA、炎のアリスストーン@学園アリス [道具] 基本支給品、不明支給品(0~1、確認済み) [思考] 基本 まずは紗南と合流、殺し合いに乗るつもりは無い。 1 山火事から脱出(南へ) 2 右肩の治療、休める場所が欲しい。 [備考] ※少なくとも腕を刺された後からの参戦です。 ※自分の持っているアリスストーンの力で炎を起こしたことに気がついていません。 時系列順 あの背中を想い 道中は危険がいっぱい 投下順 ある騎士のためのバラッド 光の闇、馨の影 常陸院馨 [[]] 本編開始 羽山秋人 [[]] 上へ▲
https://w.atwiki.jp/rentalitem/pages/115.html
魔風が吹く 日向夏咲にとって、今日という日は不幸の連続だった。 こんなデスゲームに巻き込まれたこと。 敵意はないのに銃を向けてしまったこと。 そのせいで怯えてしまった少女がいること。 誤解を現在進行形で解けずにいること。 ……そして暗い山中でさ迷い歩いていること。 「はぁ……もう、疲れたよ……」 夏咲は知らぬことだが、同じ景色が連続すると、真っすぐに歩いているつもりでも、自然と進行方向が曲線を描き、ぐるぐると同じ地点を歩き回ってしまっていることがある。 特に山や森などを歩くときに注意が必要であり、今まさに夏咲はそのスパイラルに陥っているわけである。 かれこれもう何時間歩き続けたかもわからず、今はもうどこかでゆっくりと腰を落ち着けたい気分だった。 「でも、誤解は解かなきゃ……」 あの時銃を向けてしまった少女は、きっと今も怯えている。 自分のしでかしたことで、少女の心を傷つけてしまった。 それが夏咲には許せない。自分のことが許せない。 だから歩く。すでに足が痛みで満足に動かなくとも、今すぐ座って休みたくとも。 怯えてしまった少女を助けるために、動き続けなければならない。 だから弱音はさっきのでお終い。 もう吐かない、くじけない。 そう自分に誓う。 「……あれ?」 だがいくら意志が強くとも、身体が追従するとは限らない。 ぐらりと。体が傾き、思わず膝を、そして両手をその場につく。 疲労によるめまい、そして歩行への拒否反応。 夏咲はどこにでもいるような女学生。 長時間の歩行で、体力は限界を迎えていたのだ。 「まずい、なぁ……」 膝をついてしまったことで、一気に疲労が身体に乗っかってくる。 これ、動けないかも。先ほどまでの誓いはどこへ。納得より先に理解をさせられてしまう。 今日は、もう、動いちゃダメ。 ザッ そんな夏咲の前方から何かを踏み締める足音。 そして置いたランタンが、何かを照らした。 「ロングスカート……違う……袴?」 こんなところで袴? 疲労により思考も回らず、ただ何となく上へと視線を移し…… 「恨んでくれ」 視界に映った正体は分からず。 ただなんて泣きそうな声なんだろうと。 そう夏咲は思った。 ■ 宮沢謙吾にとって、今日という日は不幸の連続だった。 こんなデスゲームに巻き込まれたこと。 自分だけでなく幼馴染まで巻き込まれていること。 一刻も早く2人を救うために動かなければならないこと。 1人仕留めたはいいが、気が動転していて荷物を回収し忘れたこと ……そして暗い山中でさ迷い歩いていること。 「全く……どこだここは」 同じ景色が連続すると、真っすぐに歩いているつもりでも、自然と進行方向が曲線を描き、ぐるぐると同じ地点を歩き回ってしまっていることがある。 謙吾は知識としては知っていたが、今まさにそのスパイラルに陥っているわけである。 かれこれもう何時間歩き続けたかもわからず、今はもうどこかでゆっくりと腰を落ち着けたい気分だった。 「……治療もしなければならないのにな」 あの時貫かれた右肩の痛みは酷くなるばかりだ。 自分のしでかしたことによる自業自得。 もう少し考えて行動すればよかったのに……考えなしに突発的な行動をした自分の責任だ。 だから歩く。すでに足が痛みで満足に動かなくとも、今すぐ座って休みたくとも。 理樹と鈴を助けるために、動き続けなければならない。 だから弱音なんて吐いていられない。 急げ、二人を救うために。 そう自分に言い聞かせる。 「……ん?」 謙吾の目が、灯りを見つける。 暗がりに溶け込むように、謙吾はランタンをつけずに月明りだけで行動していた。 だからこそ相手より先に把握する。 襲うか、或いは逃げるか。 金属バットを握る左手に、自然と力がこもる。 徐々に明らかになっていく相手の全容。 注視し――――ぐらりと相手の体が傾き、膝、そして両手をその場につく。 「まずい、なぁ……」 零された独り言。それが聞こえるくらいの近さ。 見える限りで言えば、目の前に倒れる少女以外には誰も見えない。 間違いなく、好機。 ザッ ここを逃す手はない。 覚悟を決め、少女の目の前へと姿を現す。 音に気が付いたのか、少し顔を上げようとして、 「ロングスカート……違う……袴?」 呑気なものだ。こんな時に人の服装を気にするなど。 或いは、それほど疲れているのか。 「恨んでくれ」 覚悟は決めている。今更揺るぎはしない。 振りかぶった金属バット。あとはそれを振り下ろす。 ただそれだけだ。 ■ 結論から言えば。 謙吾の一撃は不発に終わった。 振り下ろそうと力を込めた、その次の瞬間。 金属バットが何かに弾かれた。 そして謙吾の目前に突如現れた黒色の甲冑を身にまっとた何か。 「ストップだ、バーサーカー」 それからどことなく気取ったような声が、別方向から聞こえる。 第三者、いやこの場面で言えば間違いなく少女の味方であろう。 少女を除いて、ほかに2人。 1人かと思ったのだが、どうやらまんまと騙されたのは自分の方だったらしい。 「分かるよね?」 暗がりからもう一人が出てくる。 青みがかかった髪色の、同世代くらいの男。 主語を抜いた言葉には、圧倒的優位からなる不遜と傲慢が存分に含まれている。 「……ああ」 だが従うしかないのが現状だ。 暴れたところで、ここにいる面々は誰1人仕留められそうにないだろう。 疲労、そして怪我による自分の体調を鑑みて、冷静に謙吾はそう判断する。 ……いや、それだけじゃない。 すぐそばにいる、黒色の甲冑を纏った人物。 たとえ自身が万全の体調であっても、まず間違いなく殺される。 武道に携わっているからこそわかる、圧倒的な彼我の実力差。 リトルバスターズの面々全員で襲い掛かっても、相手にもならないだろう。 「へぇ? 話が早いやつは嫌いじゃないよ」 一方で。謙吾の態度に気をよくしたのか、青髪の少年――間桐慎二は笑顔を見せた。 「ほらよ」 ひゅん。投げられた何か。反射的にそれを受け取る。 「お前が殺したやつのバックだよ」 どうやら殺したことも知られているらしい。ということは仇討ちか。 自業自得とはいえ、突発的に行動した結果に、謙吾の内心でひどく心臓が跳ねた。 だがその次の慎二の言葉は、謙吾の予想もしていなかったものだった。 「持って行けよ。アンタの戦利品だ」 「……は?」 「あ? 聞こえなかったのか?」 「いや、違う……俺が持って行っていいのか?」 「そう言ってんだろ」 いや、意味が分からない。謙吾はそう思った。なぜ渡されたのかが全く理解できなかった。 「アンタ、乗ってんだろ。僕と同じでさ」 乗っている。ようやくそこで、謙吾の中で線がつながる。 その言葉が表すことは一つ。 「あぁ。このゲームに乗っている」 要は、人を殺す。殺して優勝を狙うということ。 「だろ? じゃあ途中までは目的はおんなじなわけだ」 「……あぁ、なるほど。そういうことか」 つまりは手を組もう。そういうことを言いたいのだろう。そう謙吾は当たりをつけた。 「1人でやるには対象が多すぎる。そういうことだな」 「いいね、アンタとの会話はストレスがなくて助かるよ」 みなまではいわない。そこまで口にするのは反吐が出る。 そう考えて、謙吾は内心で己を罵った。自分も相手と同じただの下種なのに、反吐が出るとは何事か。 「お互いいい関係でいるということだな。……賛成だ」 「そ。てなわけで、よろしくね、えーと……」 「あぁ、宮沢健吾だ。よろしく頼む」 「宮沢ね。僕は間桐慎二だ」 間桐慎二。 厭味ったらしい笑顔とともに、その名前を謙吾は脳裏に刻んだ。 悪魔に魂を売り渡した方がまだ清々しいと。 そう思えるようなひどい気分だった。 【一日目/4時00分頃/D-3】 【宮沢謙吾@リトルバスターズ!】 [状態] 右肩に刺し傷、疲労(大) [装備] 金属バット [所持品]基本支給品×2、ランダムアイテム [思考・行動] 基本:理樹、もしくは鈴を優勝させる 1:理樹、鈴以外は殺す 2:リトルバスターズの面々には会いたくない 3:間桐慎二は信用ならない 【備考】 リフレイン前からの参戦 慎二と同盟中 No.038 選択肢 投下順 No.039 無間地獄 No.033 選択肢 時系列順 No.039 無間地獄 No.026 Lost 間桐慎二 No.039 無間地獄 No.001 ファーストエンカウント 日向夏咲 No.039 無間地獄 No.026 Lost 三ツ廣さち No.039 無間地獄 No.005 目的は凛然なりて 宮沢謙吾 No.039 無間地獄 No.026 Lost バーサーカー No.039 無間地獄