約 26,367 件
https://w.atwiki.jp/hellopedia/pages/136.html
ハロペディアは移転しました。 移転後のページは こちら です。
https://w.atwiki.jp/marcher/pages/547.html
■ ビューティーオブチキン -前田憂佳X萩原舞- ■ 「な?無駄だって言ったろ?ハギさん嘘つかねえってのw」 前田憂佳の肩に激痛が走る。 「んぐっ!」 自らが放った弾丸がありえぬ軌道を描き、狙撃手たる自身に跳ね返る。 「確かにアンタは姿を消せるかもしれない。けど、アタシにはなんも関係ない。」 萩原舞は両手をいっぱいに広げてみせる 「こぉのへぇーんはすぅべてアタシの制空権!どこから弾が飛んでこようが全て勝手に発射地点へ送り返されるのさ。」 【慣性歪曲(イナーシアディスト―ション;inertia distortion)】恐るべき能力だった。 「さぁ!どうすんのさ?もっとじゃんじゃん撃ってきたら!?」 前田憂佳は絶望感に襲われていた。 四人でいるとき、いつも自分は姿を消し、一人安全なところで高みの見物をしてきた。 もちろん、戦闘の苦手な花音ちゃんを一緒に消して守るという建前はちゃんとある。 それに、敵地潜入、情報収集、時には姿なき狙撃手として直接戦闘にも貢献してきた。 だが、いつも自分一人安全なところにいた。その負い目のようなものを感じてきたことに変わりは無い。 でも、今回は… やっぱし逃げちゃおうか…。上手く逃げて彩花ちゃんとこまでたどり着ければ…。 ううんだめだ。彩花ちゃんは今、3人を相手に戦ってる。 あたしが彩花ちゃんの力になれるのは、奇襲、強襲、そしてその離脱… 想定された戦闘で最初から彩花ちゃんのサポートについているときだけ。 すでに乱戦になっているであろう戦場に 「脆い」自分がのこのこ出ていけば、"目"を通常能力にセーブしている彩花ちゃんは思い切り戦えなくなる。 それに…また、今回も姿を消すだけなの? また、力を怖がって「やれる」のに「やらない」で逃げるの? 脳裏に浮かぶ「あの」光景。 あたしのせいで、あたしの…のせいで…ちゃんは、あんな… 前田憂佳は、覚悟を、決めた。 「萩原さん。これが最後の降伏勧告です。抵抗をやめ、私たちに協力してください。」 宣言する内容の説得力をまるで台無しにする、幼子がぐずついたような甘い声。 「おっと」 萩原舞が振り向くと、そこには上体を鮮血に染め、肩で息をする前田憂佳の姿があった。 「なんだ意外と近くにいたんだwってなんか言ってることおかしくね?降伏勧告? それってどっちかっていうとこっちのセリフ?っていうかやっぱこっちのセリフっしょ?」 何で二回? 「こっちのセリフ」って言いたいだけじゃん…萩原さんってやっぱり面白いな… もっと仲良くなりたかったな…仲良くなって…みんなで…みんなで平和に… 血が足りない。意識が遠のいていく。 「まあいいわw要はそっちも最後までやる気ってことっしょ?こっちだってそう。 アレ?ってゆうか、【不可視(インビジブル;invisible)】が姿出しちゃってどうすんの? もしかして罠?はったり?いや、もう意識が朦朧として判断力無くなってるん?」 萩原舞はベルトから機関拳銃を抜く。 「まいいや…先手必勝っしょ」 躊躇なく引き金を引いた。 軽快な発射音が連続し、無数の9mm弾が前田憂佳へと吸い込まれて行く。 「残念です…萩原さん」 バチュン! え? 小さな、ごく小さな音がした。 それは萩原自身の胸のあたり、そして立ち込める肉の焦げたような臭い。 ゴツッ! 急に天地がひっくり返り、萩原は頭部をしたたか床に叩きつけられた。 「あれ?なんで?アタシの足?」 視界には萩原自身の脚…やがて、それは膝をつき、どさりと倒れる… その身体には、上半身が無い。 両断…左の肩口から右の脇腹まで…袈裟がけに萩原舞の体は切断されていたのだ。 もうもうと煙を上げる焼け焦げた切断面から、一呼吸遅れて、ぶくぶくと血が溢れ始めている。 大出力の、レーザー光線…いったいどこから? 遠のいていく意識の中で、 前田憂佳の姿が蜃気楼のように揺らいで見える。 あれは…虚像…? 虚像…蜃気楼…ゆらぎ…光の屈折…、光… 「そうかぁ…前田ぁ…アンタの…アンタの本当の…能…力…は…」 それきり、萩原舞は、何も考えられなくなった。 next ■ インターセプトパスト -中島早貴・萩原舞X前田憂佳- ■ 【index】
https://w.atwiki.jp/marcher/pages/548.html
■ インターセプトパスト -中島早貴・萩原舞X前田憂佳- ■ 萩原舞はベルトから機関拳銃を抜く。 「まいいや…先手必勝っしょ」 躊躇なく引き金を引いた。 軽快な発射音が連続し、無数の9mm弾が前田憂佳へと吸い込まれて行く。 「残念です…萩原さん」 次の瞬間、萩原舞は矢庭に機関拳銃をあらぬ方向に乱射した。 誰もいない、瓦礫と瓦礫の間。 何もないその空間へと。 「うぎゃあっ」 悲鳴と同時に目の前の前田憂佳が陽炎の如くゆがんで消えた。 「言われたとおりにしてみたけど、いったいどういうことなの?なきこ」 萩原は瓦礫の影、すぐ近くの何者かに声をかける 「んーまぁいいじゃんそのへんのことは」 なきこ…中島早貴は曖昧な返答をしながら萩原に歩み寄る。 「逃げた、か。もう一度"やりなおす?"いやアタシの方がもうもたないか…」 不思議な独り言をつぶやき、ふうと息をつく。 「詳しい説明はそのうち…ね。とにかく、無事でよかったよ。」 「無事も何も最初から舞の圧勝だったっしょ!どこから攻撃されたって舞は無敵なんだからさー」 「んーそだねーうん。」 「あー!なんかバカにしてる!絶対バカにしてる!」 「いやしてないってハギさんそりゃ誤解だよ」 「いーや!した!絶っ対してる!いっつもそうだよ!舞ががんばってもさーいっつもみんなコドモ扱いしてさー」 またはじまった。舞ちゃんはすぐすねるんだから。 中島早貴は前田憂佳が逃げた方向へと振り返る。 そっちへ逃げても無駄なのに… 全てはもう、 決 ま っ て い る ことなのに… 萩原の不平不満の声が現実へと引き戻す。 考えてもしょうがない。舞ちゃんだけでも救えたならそれでいい。 さようなら。 彼女は心の中でつぶやく。 さようなら、前田憂佳。 【index】 back ■ ビューティーオブチキン -前田憂佳X萩原舞- ■ next ■ カプリシャスビフェイビア -保田圭- ■
https://w.atwiki.jp/marcher/pages/282.html
←back 【index】 next→ ■ インビジブルビューティー-前田憂佳- ■ 鞘師の立ち去った廃工場、 無人のはずのその場所にもう一人の傍観者が存在していた。 「あーもしもし。かのんちゃん?かのんちゃんだよね?ホントに花音ちゃん?」 誰もいないはずのその空間でちょっとぐずついた赤子のようなかわいらしい少女の声が響く。 「んーこほん…花音ちゃんのかのんせいは何パーセントっ?!!」 …長い…沈黙 「…例のアレ、高橋さんたちの手に渡っちゃった。」 携帯?少女の声は携帯で会話をしているのだろうか? 「して、でもよくね?とりあえず『あっち』にわたることは阻止できたわけだし。リゾさんたちはみんないい人だからきっといい感じにしていくと思うし。」 「それよっかさ。気になることが一個増えた。」 「どーも部外者にチョコっと目撃されちゃったみたい。現場と、高橋さん達が『飛ぶ』とこ。」 「でもさー変なんだよね。その子、たいして驚くでもなく、現場をしっかり観察したうえで、立ち去ったんだよ。変でしょ?変だよね?変だよっ!」 「して、して、その子プロにつけられてるの、多分10人以上だよ。」 「しかも~その子それ気がついてるみたいだった。それで全然へーきですって感じだった。ゆーかならきっと泣いちゃうもんそんなの。ありえん。」 「でねーどうしよっかなって思って…うん!花音ちゃんもそうおもう?あたしもそうおもった!」 「じゃあそっち花音ちゃんたちに任せていい?あれだけプロが動いてれば逆にすぐわかるもんね!」 「あたしこっちの後始末やっとくから!じゃあまたー」
https://w.atwiki.jp/reina5001/pages/145.html
1. 名無し募集中。。。 2011/06/26(日) 17 54 49.24 0 新参の自分に教えてください! 5. 名無し募集中。。。 2011/06/26(日) 17 55 46.25 0 断言できるのは処女であるということ 6. 名無し募集中。。。 2011/06/26(日) 17 56 11.53 O ライブで手抜きする 9. 名無し募集中。。。 2011/06/26(日) 17 56 46.92 0 純白天使 13. 名無し募集中。。。 2011/06/26(日) 17 58 50.77 0 結構怖い性格してると思う 男とかも平気で罵倒しそう 18. 名無し募集中。。。 2011/06/26(日) 18 00 51.07 0 テンパると言葉遣いがものすごく悪くなる 19. 名無し募集中。。。 2011/06/26(日) 18 01 35.15 0 ちょくちょく意地悪になる 20. 名無し募集中。。。 2011/06/26(日) 18 01 55.82 0 中の人は頑固おやじだからな 34. 名無し募集中。。。 2011/06/26(日) 18 08 20.40 0 あれだけやる気がないのに叩かれない稀有なキャラクターだわ 他のハロプロメンバーがあんな労働態度だったら絶対大バッシングだわ 35. 名無し募集中。。。 2011/06/26(日) 18 08 56.32 0 ゆうかりんは集中力が無いんじゃなくて変なところに向けなくていい注意向け過ぎなんだよ 生スマでもPCとかCDジャケとか雑誌の表紙とかずっと見てたりするだろ 41. 名無し募集中。。。 2011/06/26(日) 18 11 30.31 0 35 そういうのを集中力ないっていうだろ 辻思い出すな 48. 名無し募集中。。。 2011/06/26(日) 18 20 23.75 0 意外と握手の時は元気 正直初めての時は驚いた 68. 名無し募集中。。。 2011/06/26(日) 18 31 16.47 0 嘘はつかない子 その逆が策士花音 76. 名無し募集中。。。 2011/06/26(日) 18 39 03.61 0 馬鹿と一緒にされたくないしめんどくさいことに巻き込まれたくない それがゆうかりん 90. 名無し募集中。。。 2011/06/26(日) 19 08 01.72 0 普通に会話してる最中に突然「なんの話だっけ」って言う 94. 名無し募集中。。。 2011/06/26(日) 19 15 44.42 0 知るとゆうかりんしか愛せなくなるから知らない方がいい 100. 名無し募集中。。。 2011/06/26(日) 20 02 43.31 0 http //ufa.gotdns.com/img/ufa03112.jpg 113. 名無し募集中。。。 2011/06/26(日) 21 39 46.71 0 和田も前田もAKBには絶対存在しえない子なんだよね アップフロントだからこそ養成できたと言える 115. 名無し募集中。。。 2011/06/26(日) 21 46 30.07 0 わかるな 競争社会では生まれない感じのキャラ 116. 名無し募集中。。。 2011/06/26(日) 21 50 23.90 0 113 娘。でもキッズでもダメだ エッグだから出来たんだ 119. 名無し募集中。。。 2011/06/26(日) 22 15 18.22 0 歌とダンスのスキルは授けるけど後は自由に って方針だからなハロプロは AKBみたいに順位付けして卑屈な精神植えつけさせないのもいい 122. 名無し募集中。。。 2011/06/27(月) 00 39 11.75 0 もう天使担当でいいよ 129. 名無し募集中。。。 2011/06/27(月) 02 31 18.99 0 地上波に出てる時でも油断するともう飽きた帰りたいという顔になる素直な子 148. 名無し募集中。。。 2011/06/27(月) 13 06 43.42 O ポックポーン http //www.youtube.com/watch?v=Ict8zcl1ypM 149. 名無し募集中。。。 2011/06/27(月) 13 11 00.28 O メイド喫茶ってムチで叩いちゃうんでしょ? http //www.youtube.com/watch?v=ViPFnAPubWY 151. 名無し募集中。。。 2011/06/27(月) 13 26 12.19 O http //www.youtube.com/watch?v=q-1hbxQetm0#t=04m00s エッグレッスン初日に紙を忘れたゆうかりんに 「あやかみあるよ、あげるね」と声をかけ 翌日なぜか手紙を渡す あやってゆうよ まえだゆうかちゃんだよね ゆうかちゃんってよんでもいい? あやのことはあやかちゃんってよんでね 川*´ c`)<だから・・・ 川*´ c`)<あ・・・あやかちゃんって呼ぶんだって思って 川*´ c`)<わたしはあやかちゃんって呼んでんの 川*´ c`)<今もだよ (4:40~) 155. 名無し募集中。。。 2011/06/27(月) 13 36 45.64 0 http //www.youtube.com/watch?v=pMUNR2MIPSk ゆうかりんいいヤツすぎるだろ 名前 コメント
https://w.atwiki.jp/marcher/pages/331.html
【index】 ■ デビルマッシャー -和田彩花・前田憂佳X後藤真希・矢口真里- ■ 矢口真里は逃げだした。 銃声と、怒号。 先ほどまでの狂騒が嘘のように、夜の闇は静寂を取り戻していた。 がすん…。 がすん…。 がすん…。 漆黒の闇の中、何かが固いアスファルトに叩きつけられる音が響いてくる。 いや漏れ聞こえる音はそれだけでは無かった。 「あぁ…あぁ…やめ…やめろぉ…もうやめろよぉ…」 声だ。悲痛な、どこか諦めにも似た、よわよわしい哀願のつぶやき…。 闇に目が慣れれば、そこには三つの影が見えてくるだろう。 小柄な女性がへたり込んでいる。 迷彩の戦闘服、胸には突撃銃を抱え、足元には空の薬莢が無数に散乱していた。 そしてその視線の先に、二つの折り重なった影。 白いワンピースのドレスから、小麦色の、長く美しい手足をのぞかせた少女が、 黒革のライダージャケットの女性の上にしゃがみこんでいる。 馬乗り?そうではない。 しゃがみこんだ少女の裸足は、仰向けに倒れた女性の胸部と腹部を無遠慮に踏みしだいていた。 右手は無規則に動き回り、左手は女性の頭部へ。 がすん…。 また、不快な音が闇に響く。 その音は少女の左手から、 がすん…。 いや、そうではない。 がすん…。 その音は…。 がすん…。 その音は、女性の後頭部とアスファルトとの衝突音。 がすん…。 がすん…。 がすん…。 高速で叩きつけられた頭部がまるでバスケットボールのようにバウンドし少女の左手に吸いつく。 そしてまた頭部が高速で射出され、アスファルトへ叩きつけられる。 その繰り返し。 「こんなことって…ありえねぇ…ありえねえよ… さっきの『アレ』はなんだ? お前、さっき『何をした』んだ?なんで後藤の能力が… ご…後藤だぞ、後藤なんだぞそれ。お前…それをこんな…こんな簡単に… オイラと後藤を相手にして…こんなあっけなく… いやそうじゃない。 何お前、普通に『 能 力 使 っ て る ん だ 』よ!ええっ? なんでオイラの【能力阻害(インぺディメント;impediment)】が効かないんだ? なんなんだ…なんなんだよぉお前ぇぇ…」 ごしゃっ…。 ついに女性の―後藤真希の後頭部は無残にはぜ…。一面に血と脳漿を撒き散らした。 「やだなぁ…矢口さぁん。あやですよぉ彩。忘れちゃったのぉ?」 少女は顔を上げない。 動かなくなった後藤真希から目を離すことなく、 その身体から降りることもなく、ゆっくりと立ち上がる。 「なんかぁ、『エッグ』の頃ぉ、彩たちとぉ遊んでくれたことあったじゃないですかぁ☆ 彩、とーってもぉうれしかったのにぃ、ショックー☆」 「え…エッグだとぉ…。」 エッグ…、そう呼ばれた次世代能力者の開発計画。 莫大な研究費用を投じたものの、数人の成功例を見るにとどまり、先ごろその計画は休止状態となったはず。 当然成功例の情報は矢口も把握している。そのリストにこんな奴はいなかった…。 「エッグのぉみんな、みーんなが泣いてた。 『じっけん』のときにぃみーんな『たすけてー』ってさけんでた。」 「まさか…リフューズナンバーか!?」 「そう!彩わぁいらない子になっちゃったからぁ処分されちゃうとこだったんだってぇ☆」 リフューズナンバ―…名前などどうでもいい。 要は使い物にならないと判断され、殺処分される廃棄物だ。 それがなぜ生き残っている?それがなぜ『あんな能力を身につけている?』 「なんかぁ彩わぁ、みんなをたすけたかった。 でもぉ、彩わぁバカだしぃ、あの時の彩わぁまだ『力』が足りなかった。 だからぁ…、なぁんにもできなかった…。なんかぁ彩、悲しかった☆」 ―でも、今の彩は違う― 「この世界わぁ神さまがいーっぱい住んでるんだってぇ。 日本中の神社にわぁいっぱい神様がいてぇ、山とかぁ川とかぁいろんなところに神様がいてぇ、 仏さまとかぁ、ゼウスさまとかぁ、ドガとかぁ、だびんちとかもぉ神さまなんだってぇ☆ でもぉなんかぁ、いーっぱい神さまはいたけどぉ彩たちをぉたぁすけてくれる神さまはいなかった。 だからぁ、彩わぁ神さまになるの☆ 憂佳ちゃんとかぁ紗季ちゃんとかぁ…、あとついでに花音ちゃんとかのぉ神さまなのです☆ みーんなを笑顔にしてあげる女神さまだよっ☆ 素敵!素敵!そしたらぁNASAになってぇ宇宙人に会ってぇ宇宙旅行に連れていくんさぁ! あとぉ憂佳ちゃんにぃ、いひひっ☆憂佳ちゃんにぃ、いーっぱい、いやらしい服とか着せてぇ☆ 紗季ちゃんとかにわぁ、お菓子とかぁケーキとかあげてぇ☆ あとぉ62歳になったらぁ、フランスに行ってぇ…、あれ?矢口さん?」 矢口真里は逃げだした。 一目散に。なりふり構わず。 冗談じゃねえよ。なんなんだ? あんな化物、オイラじゃどうしようもねーよ。 オイラだって一生懸命戦ったんだ。やるだけやった。 後藤はもう死んでる…そうに決まってる。見捨てたわけじゃない。 仕方なかったんだ。 今オイラが死んだら誰が組織に報告するんだよ。 そうさ、もちろん刺し違えてでもかたきを討つ覚悟や度胸はあるさ。 でも今は、報告しなきゃいけない。 決して怖くて逃げだしたわけじゃねえぞ。 「あれぇ?矢口さぁん。彩の話、もう聞いてくれないのぉ?」 少女は逆さ吊りの状態で、全速力で逃げる矢口と並走していた。そう、空中を。 「ひぃっ!」 至近距離の和田彩花の顔面に向け、矢口は突撃銃の引き金を引く。 軽快な連続音とともに秒間十数発の弾丸が和田彩花の顔面へと殺到する。 はずだった。 居ない。先ほどまでそこにいたはずの和田彩花は引き金が引かれるコンマ何秒前から 実に緩慢にその位置を変えていた。 ゆらり。ゆらり。 当たらない。どれだけ撃っても当たらない。 悪夢だ。 先ほどの戦闘で、充分思い知っていたはずの現実。 「ぎゃはは!なにそれー?彩には『そういうの』全然当たんないんさぁ☆」 逃げきれない。 力なく矢口はへたり込んだ。 逆さまのまま少女は矢口の目の前、空中でぴたりと静止した。 「そうだ…お前…、思い出した…、思い出したぞ…お前。」 だが矢口の記憶の中の和田彩花は…あの和田彩花は… 「お前の能力は…、ただの、ただの【浮遊(レビテーション)】だったはずだ! それも地面すれすれをふわふわと漂うだけの…くらげみたいな役立たず、 それだけの能力だったはずだ! なのに…なのに『さっきのアレ』はなんだったんだ?『今のコレ』も なんであんな…、なんで『あんなことが』出来るんだよ!」 少女はくるりと回転し、地上へと降り立った。 「彩の話もう聞いてくれないんだぁ?じゃあ矢口さんもいらない子だぁ☆」 和田彩花の両目が見開かれる。 鼠を弄ぶ子猫のような、羽虫の羽をもぐ赤子のような、 好奇心に満ちあふれた、狂気をはらんだ歓喜の笑み。 ああ、殺される。 「だめよ彩花ちゃん」 矢口の背後から、幼子がぐずついたような甘い声。 振り向いた矢口は息をのむ。誰も、いない。 「お久しぶりです、矢口さん。きっと私のことも全然覚えてないんでしょうけど。」 空間が揺らぐ…、抜けるように白い肌、艶やかな黒髪…。 和田彩花同様の、純白のワンピースを着た、可憐な美少女が浮かび上がる。 「彩花ちゃん。矢口さんは殺さなくていいよ。 花音ちゃんも言ってたでしょ?矢口さんは『話せばわかってくれる人』だって。」 「えーでも矢口さん彩の話聞いてくれないの。だからぁ。」 「だめ、彩花ちゃん。いいからおいで。」 はーい。和田彩花は小走りに駆け寄り、前田憂佳に抱きついた。 ぴったりと頬を寄せ合う。 二人の少女は抱き合ったまま、美しくも冷たい視線を…。 みじめにへたり込み、がくがくと震える矢口へと向けた。 「安心してください。矢口さんは助けてあげます。 今夜のことは、どなたにでも、矢口さんのお好きなように、お話してくださって結構ですが… ただ、後藤さんの件については、組織とはすでに話が付いていることなので、あしからず。」 「なっ!組織が後藤を売ったとでもいうのかよ?でたらめいうんじゃ」 「そう思うのでしたら、ぜひご自分でお確かめくださればいいと思いますよ。 組織にはこういう情報がもう上がっているはずです。 後藤さんは何ものかと交戦し死亡。詳細一切不明、と。 今日、矢口さんが後藤さんと一緒にいたという記録も全て消されていると思いますけど。」 「そ、そんなことが…」 「矢口さんだって、味方を見捨てて敵前逃亡なんていう恥ずかしい失態を報告するのなんてお嫌でしょ?」 「そーだ☆そーだ☆恥ずかしいぞぉ☆」 和田彩花がすっとんきょうなテンションのヤジを飛ばす。 「あ、彩花ちゃん…。もうちょっと静かにしていようね。」 「はぁーい☆」 「うん…、いいこいいこ…。 さて、矢口さん、いつもご自分がなされていることを他人にされてみたご感想はいかがですか?」 そう、矢口は確かに【能力阻害】を使った。使ったはずだった。だが… 「【二重能力者(デュアルアビリティ)】…?いや、それじゃつじつまが合わねぇ…」 確かに、希少例ではあるが【二重能力者】は存在する。 リゾネイターの高橋もその一人だ。 だが、矢口は別に能力一つづつを封じるわけでは無かった。 相手が一人である限り、複数の能力を持っていようが根こそぎ封じ込める力を持っている。 しかし、コイツの場合は… 「彩花ちゃんにはどんな能力者も絶対に勝てない。 そして、どれだけの銃弾も、彩花ちゃんには無意味…。 現実に体感した矢口さんにはもう充分おわかりですよね?」 この力と引き換えに、彩花ちゃんの時間は、あの日のまま止まってしまったけれど… 前田憂佳は最後の言葉を飲み込んだ。 そして別の言葉をつなげる。 「どうしても死ぬまで戦いたいとおっしゃるのでしたら、強くは止めません。 このまま続けましょう。 でも矢口さんはそこまで聞き分けのない人じゃないですよね?」 完全に上からの物言い。こんなガキに。 だが矢口はすでに戦意は喪失していた。 こいつらの言いなりになるしかない。 「オイラはこのあと、どうすればいい?」 「なにも。 矢口さんは今まで通りの毎日を。 なにかあればその時はこちらから、あらためて接触します。 変な気を起こさないでください、なんて野暮なことも言いません。 もともと矢口さんを縛るつもりもありませんしお好きなように。」 下手なことをすれば『警告なしに消す…。』そう言っているに等しい、最大限の脅迫。 矢口は首を縦に振るしかなかった。 「よかった。 願わくば今後も『平和的な関係で』ありたいものですね。」 少女たちは虚空へ消えた。 揺らぐ陽炎のように、忽然と。 夜の闇は静寂を取り戻していた。 以下補足情報。 補足1.組織側登場人物の能力設定。 後藤真希:【暗黒物質(ダークマター;dark matter)】 詳細不明。実際には物質というよりは異空間の一種と推測されている。 天文の分野でよく耳にする実在の暗黒物質とは別物。 視認される現象としては一切光を反射しないマットで漆黒の不定形の『なにか』を出現させ 自在に形状変化させ攻撃や防御に利用する。 翼と化して飛行する等の使用も可能。 高硬度の物質を斬り裂く、銃弾や爆風、超高熱や超低温を防ぐなど、 物理的には最強の攻撃能力と無敵の防御能力を持つ。 極端な話、全身を【暗黒物質】で覆ってしまえば、文字通り悪魔のごとき人外の戦闘能力を発揮するはずで 後藤相手に勝つことなど、まして殺すことなど不可能に近いはずなのだが… 矢口真里:【能力阻害(インぺディメント;impediment)】 能力を妨害し事実上完全に封じ込めることが可能。 通常は距離にして数十メートル圏内の一人の能力を封じ込める。 またわざと妨害の威力を弱め、『がんばれば能力が使える』ようにすることも可能。 この場合、対象者は普段より威力の落ちた能力、かつ激しい体力気力の消耗を強いられる状態となる。 そんな相手をいたぶって楽しむのだ。 なお、エネルギー弾~という設定は当作品では割愛されており、 実際に相手を倒すのは部下やコンビを組んだ他の能力者となる。 一人で戦う場合は、銃器に頼ることになる。
https://w.atwiki.jp/marcher/pages/351.html
【index】 ■ サクリファイスフレンド -スマイレージ- ■ 「矢口さんはこちらの期待以上の働きをしてくれていたわ。」 福田花音は邪悪な笑みを浮かべた。 「プライドが高くて、それでいて卑屈。 打算的で合理的、それでいて感情的で衝動的。」 チッ。まるで私ね。 「矢口さんが一時の恐怖で私達に屈服したと言っても、 当面の危険が去れば、こみ上げる屈辱感に耐えられなくなる… あのままおとなしく縮こまっているはずはないもの。」 「読み通り、撒いておいたリフューズナンバーの記録を掘り返してくれた。 躍起になってみんなの痕跡をたどってるわ。 そして…」 「フクちゃんに辿り着いた…」 前田憂佳が悲しげに言葉を継いだ。 「うん。いずれ仕掛けてくるわね。」 「…」 「憂佳、フクちゃんに同情してる?」 「フクちゃんも私達同様『処置を受け』てたし 一年も前からすでに覚醒している… どのみち隠しきれなくなるのは時間の問題だったわ。」 「うん…それはわかってる…。」 「大丈夫よ。このプランがうまくいけば、リゾナントの皆さんがフクちゃんを守ってくれる。 そして同時に、計画の成否もわかる。」 「リゾナントの皆さんが何の疑いもなくフクちゃんを受け入れる、 それはそのまま『光井さんの予知を封じることに成功している』ということだわ。」 「そうしたら…そうしたら…、私達の勝ちよ。」 福田花音はふたたび邪悪な笑みを浮かべた。 でも前田憂佳は知っている。心の中で彼女が震えていることを。 前田憂佳は知っている。 彼女が、『あの人と同じ予知能力者』、光井愛佳を誰よりも恐れていることを。
https://w.atwiki.jp/resonant/pages/380.html
不可視(;invisible) 目次 1.使用能力者(能力保有者) 2.能力の概要 3.能力の描写 4.登場する作品 1.使用能力者(能力保有者) ・前田憂佳 ・勝田里奈 ・岡田唯 ・仙石みなみ 2.能力の概要 対象の物体、および自分自身を相手の目に映らなくする能力。原理は作品により異なるが、大まかに物理的に不可視にする能力と、相手の精神に働きかけ見えなくする能力の2種類に分類される。 Psy/my/rageの前田憂佳は、自らの光を操る能力の応用として、光学迷彩の原理で自らの姿を消していた。 同じくPsy/my/rageの追加メンバーである勝田里奈は、相手に対象物を認識させることができなくなる能力で、見たものを情報として脳が処理できない=見えない、という状況を作り上げた。 3.能力の描写 紹介するのは一部ですのでご了承ください(※左下の[+]をクリックすると本文が開きます) +... T - Y - -
https://w.atwiki.jp/marcher/pages/872.html
■ ドウバアゲイン -矢島舞美- ■ そうね。でも、やらなきゃだめでしょ? がんばって、ナッキー。ほらナッキー! な・き・こっ! ナッキーは、限界だと思っても、そこからもうひと頑張り出来る子でしょ? もうっ!がんばって!ほら集中集中!ヤジがついてるじゃない! ほらっ!やるよっ! ―――― 前田憂佳が手を伸ばす、和田彩花に。 前田憂佳は自らの胸を見た。その胸から生える、鋼鉄を。 背中から胸郭を貫き、突き出した、長い銃剣を。 和田彩花は憂佳の胸を見た。その胸から生える、鋼鉄を。 背中から胸郭を貫き、突き出した、長い銃剣を。 矢島舞美は、引き金を引いた。 胸郭が爆ぜる。 無数の銃弾の作り出す、大輪の花。 和田彩花は、返り血を浴びなかった。 爆ぜる胸郭と銃弾は全て弾き飛ばされた。 無数の銃弾の作り出す、大輪の花。 ―――― 『あの人』の言った通り、には、ならなかったわ。 ――の死を前にしても、冷静に―― ――の死を知って、冷静に―― 残酷な子。 でも、それも含めて『あの人』の言った通りなのかしら? あなたは、再び闇の中へ。 私たちも『ここまで』。なきこは、本当に限界。 私が連れて帰らなきゃいけない。だらしないナッキー。 急いで『――』させただけで、あの愛理が限界まで消耗してしまった。よくがんばったね、愛理。 だから、作戦通り、私たちは撤退する。 『あの人』の言った通りならば、あなたたちは脱出できない。 廃棄される、この施設と共に、沈んでいく。 ―――― えー?りだつはしないよーゆーかちゃんうごけないしーばらばらだからーもってかえれないでしょー さきちゃんにはやくなおしてもらわないとー さきちゃーん?さきちゃんどこー? はやくなおしてーはやくゆーかちゃんなおしてー ゆーかちゃーんゆーかちゃーん ゆーかちゃーん ―――― あれ?憂佳なんでこんなところにいるんだろう?地下? ああ、『あそこ』に向かってるのか。 アタシここまで無意識で来たのかな? ……なんだか、考えたくないな。 早く彩花ちゃん達に会いたい。 さびしいよ。早くみんなに会いたい。 はやく、みんなに、みんなに、 そして、みんなで『平和』に…… 【index】 投稿日:2013/10/12(土) 20 05 24.90 0 back ■ ダブルベトレイヤー -前田憂佳- ■ next ■ アブソリュートドミネーター -和田彩花X矢口真里・保田圭・市井紗耶香- ■
https://w.atwiki.jp/resonant/pages/295.html
登場人物&能力一覧(第53話) 第54話 第52話 ※登場人物は名前が作品中に明記されておらず 類推に拠るものも含みます ※能力名は作品中のものではなくテンプレのものに統一してあります 『[[モーニング戦隊リゾナンターR]] 第??話 「半分エスパーの世界(前)」』 ☆高橋愛:瞬間移動 精神感応 ☆真野恵里菜:瞬間移動 ※光井愛佳 ※マイケル・J・フォックス(仮名) ★小川麻琴:反射 『モーニング戦隊リゾナンターR 第??話 「半分エスパーの世界(中)」』 ☆高橋愛:瞬間移動 精神感応 ☆真野恵里菜:念動力 瞬間移動 ※光井愛佳 ※亀井絵里 ★小川麻琴:反射 『新たなる出会い [[鞘師里保]] 編』 ☆亀井絵里 ☆鞘師里保:斬体化 ★追手の男たち 『モーニング戦隊リゾナンターR 第??話 「半分エスパーの世界(後)」』 ☆高橋愛:瞬間移動 ☆真野恵里菜:念動力 瞬間移動 ※光井愛佳 ※亀井絵里 ★小川麻琴:反射 ★保田圭:時間停止 『■ デビルマッシャー -和田彩花・前田憂佳X[[後藤真希]]・[[矢口真里]]- ■』 ★矢口真里:能力阻害 ★後藤真希:暗黒物質 ※和田彩花:浮遊 ※前田憂佳