約 241,200 件
https://w.atwiki.jp/1heart/pages/46.html
#blognavi 人は常に出会いを続けている。 他者とではなく、己と。 そして同時に、人は常に別れ続けている。 他者とではなく、己と。 例えば、Aという事象があったとし、その事象のことをまったく知らない人間が居たとしよう。 しかしある時、その人物はAという事象のことを耳にし、知識として得たとする。 その瞬間、「Aという事象を知らなかった人間」は消滅し、其処には「Aという事象を知っている人間」が新たに生まれることとなる。 無論これはある種の比喩であり、実際にその人物が消滅と新生を行なったわけではない。 しかし、Aという事象を知る前の人物と知った後の人物がまったく同一の存在かと言えば、これは確実に否だろう。 ある状態の「我」はその一瞬しか存在し得ない。 人が常に移ろい行く存在である以上、これは避けられないことだ。 しかし、だからこそ。一瞬しか存在しない我だからこそ。 人は、それを仕方ないと諦めるのではなく、その瞬間瞬間を最高のものにすべく意識し努力していくべきだろう。 それこそが既に過ぎ去ってしまった「我」への手向けであり、これから出会っていく「我」への礼儀でもあるのだから。 記すべき名は無し、故に無名 カテゴリ [手記] - trackback- 2006年07月01日 13 38 19 #blognavi
https://w.atwiki.jp/keroro00innovator/pages/3344.html
すべてが大切な出会い~Meeting with you creates myself~ すべてが大切な出会い~Meeting with you creates myself~ アーティスト 久保ユリカ 発売日 2017年5月10日 レーベル ポニーキャニオン デイリー最高順位 1位(2017年5月10日) 週間最高順位 1位(2017年5月16日) 月間最高順位 6位(2017年5月) 年間最高順位 74位(2017年) 初動売上 8270 累計売上 9379 週間1位 収録内容 曲名 タイアップ 視聴 1 Lovely Lovely Strawberry 2 ジャーーーーンプ アッッッップ!!!! 3 スーパーカラフル 4 記憶コロコロ 5 You lyrical 6 SUMMER CHANCE!! 7 Capture You! 8 Happy Cuty My Snow Man 9 Everyday胃痛 10 春風メロディ 11 セカイのスキがユメになる 12 ありがとうの時間 13 そのままでいいんだよ ランキング 週 月日 順位 変動 週/月間枚数 累計枚数 1 5/16 1 新 8270 8270 2 5/23 7 ↓ 876 9146 3 5/30 233 9379 2017年5月 6 新 9379 9379 関連CD Lovely Lovely Strawberry SUMMER CHANCE!! ありがとうの時間
https://w.atwiki.jp/asahitow/pages/21.html
もなちゃとでの(ry チャH厨、出会い厨等を見かけたら、以下の手順を行いましょう 別ウィンドウに会話ログを表示 チャHをしている者、出会い厨のハンドルネームと、ID(トリップ)をコピーする。 朝陽党報告所にて出会い厨、チャH厨のハンドルネームとID(トリップ)をペーストする。 3の後は管理人が一覧の項目につけたしておくので、その後は注意等を行って下さい。 以下の手順を必ず行って下さい。先に注意するのではなく、チャH厨、出会い厨の記録を行ってからにして下さい。 ※注意事項※唯の雑談等には干渉しないで下さい。
https://w.atwiki.jp/eom5ch/pages/128.html
画像 属性 土 武器 弓 レア ★★★ キャラクターの説明についてはこちら 必殺技 名称 効果 HIT数 倍率 備考 弐翔飛燕 弓タイプの物理ダメージを与える 2 2100%[2625%] 5凸で強化 ※倍率欄はフルヒット時の暫定値 ※[]内は限界突破時の数値 スキル 名称 効果 消費MP HIT数 倍率 ゲージ増加 備考 一発必中 弓タイプの物理ダメージを与える 35 [30] 1 1100%[1375%] 35 2凸で強化 ロックスパイク ・土属性魔法ダメージを与える・対象の体力を25%ダウン(25秒) 30 [25] 2 900%[1125%] 30 4凸で強化 ※倍率欄はフルヒット時の暫定値 ※[]内は限界突破時の数値 援護スキル 名称 効果 備考 力強化(★3) 自身と控えの力を6%アップ(永続) 1凸で解放 力強化(★3) 自身と控えの力を1%アップ(永続)[2%] 3凸で解放6凸で強化 ※[]内は限界突破時の数値 限界突破効果 突破数 名称 効果 備考 +1 援護スキル解放 力強化(★3)・自身と控えの力を6%アップ(永続) +2 スキル1LvUp 一発必中Lv2 ・ダメージアップ ・消費MP35→30 +3 援護スキル解放 力強化(★3)・自身と控えの力を1%アップ(永続) +4 スキル2LvUp ロックスパイクLv2 ・ダメージアップ・消費MP30→25 +5 必殺技LvUp 弐翔飛燕Lv2 ・ダメージアップ +6 援護スキルLvUp 力強化(★3)Lv2・自身と控えの力を1%→2%アップ(永続) 総評 コメント 名前
https://w.atwiki.jp/dora-jojo/pages/13.html
9 名前: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 投稿日: 2007/06/24(日) 15 45 57.46 ID nupErYkM0 【運命の出会い―ジョセフ・ジョースター】 ドラえもんは世界征服のため、まずアメリカ征服に焦点を絞った ドラえもんはこの時、知るよしも無かった。自らの運命を左右する、一人の男と出会うことを― そして彼と運命を共にするであろうことを― 11 名前: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 投稿日: 2007/06/24(日) 15 49 24.35 ID nupErYkM0 ドラえもん「車というものは確かに便利だ―だが、誰もが使うから道が混雑してしまう。 どこでもドアを使えるのは、このドラえもん一人でいいッ!」 ドラえもんは自らの腹にある悪意の伏魔殿―四次元ポケットから、どこでもドアを取り出した。 その途端にドラえもんのアメリカへの道は開いた。この平和な国がこれから、ドラえもん色に染まるであろう。 ドラえもんがアメリカに来たのは訳があった。 ―アメリカの大統領亭に忍び込み、大統領を脅して裏から操る アメリカは世界最大の国家であり、世界征服へのステップとしてアメリカ征服は外せない―そうドラえもんは考えた。 その思いがドラえもんを遠くアメリカまで向かわせたのだッ! 17 名前: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 投稿日: 2007/06/24(日) 15 53 10.95 ID nupErYkM0 ドラえもん「臭い町だ…。」 ドラえもんはとりあえずコーラを買おうとして手に取る―そのとき、一人の黒人がドラえもんの前を走り去り、財布をくすねていった。 ドラえもん「乞食か…」 「お客さん、追いかけるなら早く走りなよ。あんたの財布だよ」 ドラえもん「その必要はァーッ!無いッ!!『ウルトラストップウォッチィッ!!』時よ止まれィッ!」 先ほどまでの雑踏が嘘のように静止し、何一つ音のない無の世界になった。 そう―1人の男の足音を除いて… ドラえもん「フフッ、貧相なツラよ」 21 名前: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 投稿日: 2007/06/24(日) 15 56 09.80 ID nupErYkM0 そして時は動き出す! スモーキー「へへ…財布いただきッ!あれ!?」 ドラえもん「逃げ足はッ…早いようだな…。 この乞食の浮浪者がァーッ!!このドラえもん様の財布を盗みよってェーッ!! ドラララララララララララララ」 スモーキー「ドギャーン!」 ―離してやってください。 ドラえもん「?」 そこはアメリカの何処にでもある裏道―しかしその日常の裏道に、明らかに異質な一つの声が響いた 23 名前: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 投稿日: 2007/06/24(日) 16 01 18.57 ID nupErYkM0 「友達なんスよ彼は…それにもう財布は取り戻したんだからそんなにやらなくていいじゃないスか…」 ドラえもん「ほう友達だと?それじゃあその友達の名前を言ってみてくれるかな? いいか?死にたくなければ、死にたくなければこのドラに!このドラに嘘をつくなァーッ!ウスノロがァーッ! 俺はこの世界の新しい帝王なんだぜェーッ!」 声をかけてきたその男は、身長190cmはある大男だった。狂気の目をじっくり―静かに見つめて、 ゆっくりと口を開いた。 「聞いていいか?わからんのだ。なんだってこんなことをする?この行為にはいったいどんな意味があるっていうのだ?」 ドラえもん「理由なんてねェーッ!汚らわしいからだッ! 喰らえ!これが全世界の帝王となる!このドラえもん様のパンチだーッ!」 ドラえもんは素早く両手にスーパー手袋を装着し、目の前の男にたたきつけた! 25 名前: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 投稿日: 2007/06/24(日) 16 04 48.71 ID nupErYkM0 しかし― 「図に乗るんじゃねえこの青狸がァーッ!」 その大男はドラえもんに向かって鋭い拳を振り出した! ドラえもん「な!?GUAAAAAAAAAAAAA!!」 「おいそこの引ったくり!早いとこズラかろうぜ!」 ―その男は豪快に現れ、豪快に去っていった…しかし、彼は一つ、ドラえもんに大きい一つの感情。初めての感情を残していった! 深火の如き屈辱をッ! ドラえもん「何をするだァーッ!!許さん!!」 28 名前: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 投稿日: 2007/06/24(日) 16 07 52.68 ID nupErYkM0 ドラえもんは起き上がり、ゆっくりと遠くを見た。 先ほどの鋭いパンチで少し気を失っていたようだ。今から時を止めても、恐らく奴が何処に行ったかわからないだろう。 狂気は屈辱のあまり壁を蹴って破壊した。 ドラえもん「クソが…。」 【波紋と石仮面】へ
https://w.atwiki.jp/pokeomutuss/pages/54.html
ある日の朝、ポケモンセンターの2階。 シャワーズの部屋 「だから寝る前にジュース飲むなって言ったのに。」 「ごめんなさい……。」 「とりあえずジョーイさんに預けてくるから、待っててね。」 「はーい……。」 グレイシアの部屋 「今日も溢れちゃったねぇ。」 「ごめんなさい……。」 「気にしないで。こういうときのための防水シーツなんだから。」 「ジョーイさんに預けてくるから、ちょっと待っててね。」 ガチャッ ドアを開けて、廊下に出る。 このとき、二人は初めて出会った。 「「あっ……。」」 「どうしたの、ご主人?」 「何かあった?」 トレーナーも、そしてパートナーも。 「あっ、ご主人!このお兄ちゃんおねしょしてるよ!」 「パジャマ濡れてるし、膨らんでるもん。それにあの白いのって……おむつ?」 「こら!シャワーズ!」 「だって腰のゴム見えてるし、ズボン膨らんで……むごっ。」 男の子が慌ててシャワーズの口を塞ぐ。 「ごめんね、うちの子が失礼なことを……。」 「いえ、大丈夫……じゃなさそうかな……。」 「うっ……ひっく……ぐすっ……!///」 恥ずかしさで顔を真っ赤に染めたグレイシアは、今にも大泣きしそうだった。 二人のご主人は顔を見合わせて小さく頷くと、急いで部屋に戻った。 向かった先は、室内に設置させたシャワールーム。 「このまま一緒にいたらマズい」「とにかくきれいにしよう」という判断の一致だった。 シャーーー…… 「グレイシア、あんまり気にしちゃだめだよ?小さい子ってああいう感じだから。」 「でも……でもぉ……!///」 シャワーのお湯と一緒に、涙も流れ続けた。 シャワーを済ませて、改めて部屋を出た二人。 ジョーイさんに濡れたシーツやパジャマを預け、おむつを片付け、テラスに出た。 「さっきは本当にごめん!僕が気を付けていれば……。」 「大丈夫、とりあえず泣き止んで落ち着いたみたいだし。」 「……君が持ってたの、防水シーツ?」 「うん。うちの子、風邪ひくとトイレが間に合わなくて。元気なときは大丈夫なんだけど。」 「体が弱いんだ……あっ、それでパジャマを?」 「あれはおむつを隠すのが一番の理由かな。やっぱりちゃんと、自力でトイレに行きたいみたい。」 「まぁ、いつも間に合わないんだけど、そこが健気でかわいいというか……。」 「なるほどねぇ……僕も買おうかなー、防水シーツ。」 「前に町まで我慢できなくて、川でおもらししちゃってさ。それでおねしょが再発したというか。」 「治りかけてたんだけど、それからはもうほとんど毎日。量も多くて……。」 お互いのパートナーの事情や普段の生活を語り合い、仲を深めた。 最終的には「おむつもおねしょも大変だけど、やっぱりかわいい」ということで、話が終わった。 「私たち、似た者同士かもね。パートナーも。」 「フフッ、かもね。……あっ、そろそろ戻ろうか。」 それから数時間後。 コンコンッ 「んっ?」 グレイシアの部屋のドアを、誰かがノックした。 ちなみに、ご主人二人は一緒におむつや防水シーツを選びに行っている。 なんとも不思議なデートの形だが、とにかく今はグレイシア一人だ。 ガチャッ 「あ、あの……。」 ビクゥッ! なんでさっきの子が。 またおむつやおねしょのことを言われるんじゃないか。 そんな思いで頭の中が一杯になって、まともに喋ることもできない。 呆然としながらも、心臓は焦りと恥ずかしさでドキドキが止まらなかった。 「……ごめんなさいっ!」 「……えっ?」 「ご主人から聞いて、私、あなたが体が弱いって知らなくて……おむつも、おねしょも、パジャマも……。」 「だから……あんなこと言って、ごめんなさいっ!」 予想外の謝罪に驚くグレイシアと、涙目で震えるシャワーズ。 幼いシャワーズはこの日初めて、他人の心を傷付けることの怖さを知ったのだ。 「もういいよ、泣かないで。」 「……許してくれるの?」 「気にしてなかったってわけじゃないけど、君の気持は伝わったから。」 「だから、もう大丈夫だよ。」 「お兄ちゃん……。」 「グレイシアでいいよ、シャワーズちゃん。」 「一緒にお話ししようよ。僕、歳の近い友達っていなかったから……君と友達になれたら、すごく嬉しい。」 「……うん!私たちお友達だね、グレイシア君!」 それから二人は、色々なことを話した。 好きな色、好きな遊び、好きな食べ物、ご主人のこと、そしておむつやおねしょのことも。 秘密を共有して、増々仲良くなった夕方に、ご主人たちは帰ってきた。 「二人とも、すっかり仲良しみたいね。」 「うん!僕、初めて友達できたよ!」 「シャワーズも、ちゃんと謝れたね。」 「怖かったけど、ちゃんとごめんなさいってしたらね、お友達になったの!」 こうして仲良くお別れして、ご主人と一緒に部屋に戻ろうとした、そのとき。 「ねぇ、ご主人。おしっこの臭いがする……。」 「えっ?」 「あっ……///」 「もしかして、グレイシア……?」 「話が弾んで、なかなか言い出せなくて……。」 「その……我慢できなくて、さっき……///」 布団を被っていても、言われてみれば微かに分かる独特な臭い。ポケモンにはすぐに分かったらしい。 「じゃあ、私がおむつ替えてあげるね!いつもご主人にしてもらってるから、やり方分かるよ!」 「だーめ、ほら行くよ、シャワーズ。」 「えー!?大丈夫だよー!」 「できるかどうかじゃなくて、友達の女の子に見られてたらグレイシア君も恥ずかしいでしょ?」 「それにシャワーズだって……男の子のアレ触って、恥ずかしがらずにいられる?」 「あっ……///」 「というわけで、失礼しましたー。仲良くしてくれてありがとうね、グレイシア君。」 「は、はい……///」 バタンッ 「せっかくできた初めてのお友達、それも女の子にちんちん見られるのは……ねぇ?」 「うぅ……///」 「フフッ、赤くなっちゃってかーわいい♪」 翌朝 「「ごめんなさい……。」」 ポケモンセンターの庭に干された、グレイシアのパジャマ。 その横には、2枚の防水シーツがあった。 「君が選んでくれてよかったよ。自分じゃどれ買えばいいか分からなかったし。」 「私も詳しいわけじゃないから、同じやつの色違いを選んだだけなんだけどね。」 「それにしても凄いなぁ、シャワーズのあの大量のおしっこが溢れてもちゃんと受け止めるんだもの。」 「それを言うならグレイシアだって、1回のおしっこでおむつ2枚使うこともあるんだよ?」 朝から盛り上がるご主人二人と、真っ赤な顔のパートナー二人。 「もう!二人してそんな恥ずかしいこと話さないでよぉ!」 「そうだよ!なんで僕のおしっこの量まで話すのさ!」 こんな感じの生活が、それから3日ほど続いた。 恥ずかしいけど、楽しくて嬉しい。シャワーズとグレイシアにとっては、そんな大切な日々になりました。 また会う日にはおねしょが治ってたりは……しないかな?
https://w.atwiki.jp/anime_wiki/pages/35299.html
ダンジョンに出会いを求めるのは間違っているだろうかⅢ OVA ダンジョンに出会いを求めるのは間違っているだろうかⅣ Vol.1 発売日:4月28日・12月21日 【初回仕様特典】 ・キャラクターデザイン木本茂樹描き下ろしイラスト使用特殊ケース (デジパック仕様+三方背クリアケース) ・特製ブックレット(8P) ・特典CD ヘスティア アイズキャラクターソング「男と女はラビリンス」 ここを編集 2023年1月放送開始。ダンジョンに出会いを求めるのは間違っているだろうかⅣの続編。ダンジョンに出会いを求めるのは間違っているだろうかⅤ (豊穣の女神篇)がある。 http //danmachi.com 監督 橘秀樹 原作 大森藤ノ シリーズ構成 大森藤ノ、白根秀樹 キャラクター原案 ヤスダスズヒト アニメーションキャラクターデザイン 木本茂樹 動画検査 荻野信子、河野隆子、内山絵理、内藤玲、岩佐菜美子、林田多希、松崎紗弥子 デジタル動画検査 鵜川浩至、瀧澤莉那 内藤玲 美術監督・美術ボード 金廷連 色彩設計 安藤智美 マネージャー(仕上げ) 石川恭介 撮影監督・マネージャー 福世晋吾 特殊効果・2Dグラフィックス 向井吉秀 マネージャー 塩田潤 3D.C.Gディレクター 田中哲郎、稲川博之 3D.C.Gテクニカルディレクター 春日俊介 3DLO 稲川博之 編集 坪根健太郎 音響監督 明田川仁 音響効果 小山恭正 録音調整 根岸信洋 録音助手 齋藤美優 音楽 井内啓二 キャラクター原案協力 はいむらきよたか、ニリツ タイトルロゴデザイン 濱祐斗デザイン事務所 チーフプロデューサー 松倉友二 アニメーション制作プロデューサー 鈴木薫 アニメーション制作 J.C.STAFF 脚本 白根秀樹 浅川美也 堀雅人 ヤスカワショウゴ コンテ 二瓶勇一 田中哲郎 桜美かつし 飯田崇 高田耕一 増田敏彦 橘秀樹 佐山聖子 倉川英揚 演出 石田美由紀 田中哲郎 田中瑛 野上良之 橋本みつお 森義博 小野田雄亮 桜美かつし うえだしげる 橘秀樹 佐藤和磨 作画監督 藤井昌宏 河野眞也 北原里美 吉元美妃 小笠原憂 松本勝次 高橋直樹 青木健一郎 木本茂樹 陳潔琼 胡威 佐野はるか 上田みねこ 冷水由紀絵 奥田哲平 長塚幸恵 中島駿 熊谷勝弘 杨彤琤 黄华 周婧 橋本敬史 丹澤学 福島喜晴 服部益実 小渕陽介 さのえり 橋本健太 菅谷朱理 山内則康 阿獰 小堤悠香 趙青雲 周剛 ■関連タイトル Blu-ray ダンジョンに出会いを求めるのは間違っているだろうかⅣ Vol.1 EDテーマ 切り傷 一気見Blu-ray ダンジョンに出会いを求めるのは間違っているだろうか 期間限定出荷商品 ダンジョンに出会いを求めるのは間違っているだろうか13 ドラマCD付き限定特装版 ダンジョンに出会いを求めるのは間違っているだろうか 設定資料集 ダンジョンに出会いを求めるのは間違っているだろうか コンプリートブック ダンジョンに出会いを求めるのは間違っているだろうか8【Amazon.co.jp限定】ヘスティアグラフィグ付き限定特装版 書き下ろし4PリーフレットSS付き 原作小説 ダンジョンに出会いを求めるのは間違っているだろうか 1 ヤングガンガンコミックスダンジョンに出会いを求めるのは間違っているだろうか1巻 rakuten_design= slide ;rakuten_affiliateId= 053df7e0.7c451bd1.0c852203.190c5695 ;rakuten_items= ctsmatch ;rakuten_genreId=0;rakuten_size= 468x160 ;rakuten_target= _blank ;rakuten_theme= gray ;rakuten_border= on ;rakuten_auto_mode= on ;rakuten_genre_title= off ;rakuten_recommend= on ; 随時更新! pixivFANBOX アニメ@wiki ご支援お待ちしています! ムック本&画集新刊/個人画集新刊/新作Blu-ray単巻/新作Blu-ray DVD-BOX アニメ原画集全リスト スタッフインタビューwebリンク集 最新登録アイテム Switch ゼルダの伝説 Tears of the Kingdom Switch 世界樹の迷宮Ⅰ・Ⅱ・Ⅲ HD REMASTER Switch ピクミン 4 大友克洋 Animation AKIRA Layouts Key Frames 2 小説 機動戦士ガンダム 水星の魔女 1 ONE PIECE FILM REDデラックス・リミテッド・エディション 4K ULTRA HD Blu-ray Blu-ray 劇場版 ソードアート・オンライン -プログレッシブ- 冥き夕闇のスケルツォ 完全生産限定版 Blu-ray 映画『ゆるキャン△』 Blu-ray 【コレクターズ版】 Blu-ray ウマ娘 プリティーダービー 4th EVENT SPECIAL DREAMERS!! Blu-ray 天地無用!GXP パラダイス始動編 Blu-ray第1巻 特装版 天地無用!魎皇鬼 第伍期 Blu-ray SET 「GS美神」全話いっき見ブルーレイ Blu-ray ソードアート・オンライン -フルダイブ- メーカー特典:「イベントビジュアル使用A3クリアポスター」付 ラブライブ!虹ヶ咲学園スクールアイドル同好会 5th Live! 虹が咲く場所 Blu-ray Memorial BOX 宇宙戦艦ヤマト2202 愛の戦士たち Blu-ray BOX 特装限定版 地球へ… Blu-ray Disc BOX 完全生産限定版 神風怪盗ジャンヌ Complete Blu-ray BOX HUNTER×HUNTER ハンター試験編・ゾルディック家編Blu-ray BOX BLEACH Blu-ray Disc BOX 破面篇セレクション1+過去篇 完全生産限定版 MAZINGER THE MOVIE 1973-1976 4Kリマスター版 アニメ・ゲームのロゴデザイン シン・仮面ライダー 音楽集 テレビマガジン特別編集 仮面ライダー 完全版 EPISODE No.1~No.98 MOVIE リスアニ!Vol.50.5 ぼっち・ざ・ろっく!号デラックスエディション ヤマノススメ Next Summit アニメガイド おもいでビヨリ アニメ「魔入りました!入間くん」オフィシャルファンブック 『超時空要塞マクロス』パッケージアート集 CLAMP PREMIUM COLLECTION X 1 トーマの心臓 プレミアムエディション パズル ドラゴンズ 10th Anniversary Art Works はんざわかおり こみっくがーるず画集 ~あばばーさりー!~ あすぱら画集 すいみゃ Art Works trim polka-トリムポルカ- つぐもも裏 超!限界突破イラスト&激!すじ供養漫画集 開田裕治ウルトラマンシリーズ画集 井澤詩織1st写真集 mascotte 鬼頭明里写真集 my pace 内田真礼 1st photobook 「まあやドキ」 進藤あまね1st写真集 翠~Midori~ 声優 宮村優子 対談集 アスカライソジ 三石琴乃 ことのは 亀田祥倫アートワークス 100% 庵野秀明責任編集 仮面ライダー 資料写真集 1971-1973 金子雄司アニメーション背景美術画集 タローマン・クロニクル ラブライブ!サンシャイン!! Find Our 沼津~Aqoursのいる風景~ 機動戦士ガンダム 逆襲のシャア 友の会[復刻版] 梅津泰臣 KISS AND CRY 資料集 安彦良和 マイ・バック・ページズ 『機動戦士ガンダム ククルス・ドアンの島』編 氷川竜介 日本アニメの革新 歴史の転換点となった変化の構造分析 Blu-ray THE IDOLM@STER CINDERELLA GIRLS 10th Anniversary Celebration Animation ETERNITY MEMORIES Blu-ray おいら宇宙の探鉱夫 ブルーレイ版 Blu-ray 映画 バクテン!! 完全生産限定版 アイカツ! 10th STORY ~未来へのSTARWAY~ Blu-ray BOX 初回生産限定版 はたらく細胞 Blu-ray Disc BOX 完全生産限定版 Blu-ray 長靴をはいた猫 3作品収録 Blu-ray わんぱく王子の大蛇退治 Blu-ray 魔道祖師 完結編 完全生産限定版 魔道祖師Q Blu-ray Disc BOX 完全生産限定盤 にじよん あにめーしょん Blu-ray BOX 【特装限定版】 Blu-ray 鋼の錬金術師 完結編 プレミアム・エディション Blu-ray付き やはりゲームでも俺の青春ラブコメはまちがっている。完 限定版【同梱物】オリジナルアニメ Blu-ray「だから、思春期は終わらずに、青春は続いていく。」
https://w.atwiki.jp/anime_wiki/pages/40822.html
ダンジョンに出会いを求めるのは間違っているだろうかⅢ OVA ダンジョンに出会いを求めるのは間違っているだろうかⅣ Vol.1 発売日:4月28日・12月21日 【初回仕様特典】 ・キャラクターデザイン木本茂樹描き下ろしイラスト使用特殊ケース (デジパック仕様+三方背クリアケース) ・特製ブックレット(8P) ・特典CD ヘスティア アイズキャラクターソング「男と女はラビリンス」 ここを編集 2024年10月放送開始。ダンジョンに出会いを求めるのは間違っているだろうかⅣ (深章 厄災篇)の続編。 http //danmachi.com 監督 橘秀樹 原作 大森藤ノ シリーズ構成 大森藤ノ、白根秀樹 キャラクター原案 ヤスダスズヒト アニメーションキャラクターデザイン 木本茂樹 動画検査 デジタル動画検査 美術監督 小林悠喜 美術設定 鈴木朗、金廷連 色彩設計 安藤智美 マネージャー(仕上げ) 撮影監督 福世晋吾 特殊効果・2Dグラフィックス マネージャー 3D.C.Gディレクター 3D.C.Gテクニカルディレクター 3DLO 編集 坪根健太郎 音響監督 明田川仁 音響効果 録音調整 録音助手 音楽 井内啓二 キャラクター原案協力 タイトルロゴデザイン チーフプロデューサー アニメーション制作プロデューサー アニメーション制作 J.C.STAFF 脚本 コンテ 演出 作画監督 ■関連タイトル ダンジョンに出会いを求めるのは間違っているだろうか13 ドラマCD付き復刻版 Blu-ray ダンジョンに出会いを求めるのは間違っているだろうかⅣ Vol.1 一気見Blu-ray ダンジョンに出会いを求めるのは間違っているだろうか 期間限定出荷商品 ダンジョンに出会いを求めるのは間違っているだろうか 設定資料集 ダンジョンに出会いを求めるのは間違っているだろうか コンプリートブック ダンジョンに出会いを求めるのは間違っているだろうか8【Amazon.co.jp限定】ヘスティアグラフィグ付き限定特装版 書き下ろし4PリーフレットSS付き 原作小説 ダンジョンに出会いを求めるのは間違っているだろうか 1 ヤングガンガンコミックスダンジョンに出会いを求めるのは間違っているだろうか1巻 rakuten_design= slide ;rakuten_affiliateId= 053df7e0.7c451bd1.0c852203.190c5695 ;rakuten_items= ctsmatch ;rakuten_genreId=0;rakuten_size= 468x160 ;rakuten_target= _blank ;rakuten_theme= gray ;rakuten_border= on ;rakuten_auto_mode= on ;rakuten_genre_title= off ;rakuten_recommend= on ; 随時更新! pixivFANBOX アニメ@wiki ご支援お待ちしています! ムック本&画集新刊/個人画集新刊/新作Blu-ray単巻/新作Blu-ray DVD-BOX アニメ原画集全リスト スタッフインタビューwebリンク集 最新登録アイテム Switch ゼルダの伝説 Tears of the Kingdom Switch 世界樹の迷宮Ⅰ・Ⅱ・Ⅲ HD REMASTER Switch ピクミン 4 大友克洋 Animation AKIRA Layouts Key Frames 2 小説 機動戦士ガンダム 水星の魔女 1 ONE PIECE FILM REDデラックス・リミテッド・エディション 4K ULTRA HD Blu-ray Blu-ray 劇場版 ソードアート・オンライン -プログレッシブ- 冥き夕闇のスケルツォ 完全生産限定版 Blu-ray 映画『ゆるキャン△』 Blu-ray 【コレクターズ版】 Blu-ray ウマ娘 プリティーダービー 4th EVENT SPECIAL DREAMERS!! Blu-ray 天地無用!GXP パラダイス始動編 Blu-ray第1巻 特装版 天地無用!魎皇鬼 第伍期 Blu-ray SET 「GS美神」全話いっき見ブルーレイ Blu-ray ソードアート・オンライン -フルダイブ- メーカー特典:「イベントビジュアル使用A3クリアポスター」付 ラブライブ!虹ヶ咲学園スクールアイドル同好会 5th Live! 虹が咲く場所 Blu-ray Memorial BOX 宇宙戦艦ヤマト2202 愛の戦士たち Blu-ray BOX 特装限定版 地球へ… Blu-ray Disc BOX 完全生産限定版 神風怪盗ジャンヌ Complete Blu-ray BOX HUNTER×HUNTER ハンター試験編・ゾルディック家編Blu-ray BOX BLEACH Blu-ray Disc BOX 破面篇セレクション1+過去篇 完全生産限定版 MAZINGER THE MOVIE 1973-1976 4Kリマスター版 アニメ・ゲームのロゴデザイン シン・仮面ライダー 音楽集 テレビマガジン特別編集 仮面ライダー 完全版 EPISODE No.1~No.98 MOVIE リスアニ!Vol.50.5 ぼっち・ざ・ろっく!号デラックスエディション ヤマノススメ Next Summit アニメガイド おもいでビヨリ アニメ「魔入りました!入間くん」オフィシャルファンブック 『超時空要塞マクロス』パッケージアート集 CLAMP PREMIUM COLLECTION X 1 トーマの心臓 プレミアムエディション パズル ドラゴンズ 10th Anniversary Art Works はんざわかおり こみっくがーるず画集 ~あばばーさりー!~ あすぱら画集 すいみゃ Art Works trim polka-トリムポルカ- つぐもも裏 超!限界突破イラスト&激!すじ供養漫画集 開田裕治ウルトラマンシリーズ画集 井澤詩織1st写真集 mascotte 鬼頭明里写真集 my pace 内田真礼 1st photobook 「まあやドキ」 進藤あまね1st写真集 翠~Midori~ 声優 宮村優子 対談集 アスカライソジ 三石琴乃 ことのは 亀田祥倫アートワークス 100% 庵野秀明責任編集 仮面ライダー 資料写真集 1971-1973 金子雄司アニメーション背景美術画集 タローマン・クロニクル ラブライブ!サンシャイン!! Find Our 沼津~Aqoursのいる風景~ 機動戦士ガンダム 逆襲のシャア 友の会[復刻版] 梅津泰臣 KISS AND CRY 資料集 安彦良和 マイ・バック・ページズ 『機動戦士ガンダム ククルス・ドアンの島』編 氷川竜介 日本アニメの革新 歴史の転換点となった変化の構造分析 Blu-ray THE IDOLM@STER CINDERELLA GIRLS 10th Anniversary Celebration Animation ETERNITY MEMORIES Blu-ray おいら宇宙の探鉱夫 ブルーレイ版 Blu-ray 映画 バクテン!! 完全生産限定版 アイカツ! 10th STORY ~未来へのSTARWAY~ Blu-ray BOX 初回生産限定版 はたらく細胞 Blu-ray Disc BOX 完全生産限定版 Blu-ray 長靴をはいた猫 3作品収録 Blu-ray わんぱく王子の大蛇退治 Blu-ray 魔道祖師 完結編 完全生産限定版 魔道祖師Q Blu-ray Disc BOX 完全生産限定盤 にじよん あにめーしょん Blu-ray BOX 【特装限定版】 Blu-ray 鋼の錬金術師 完結編 プレミアム・エディション Blu-ray付き やはりゲームでも俺の青春ラブコメはまちがっている。完 限定版【同梱物】オリジナルアニメ Blu-ray「だから、思春期は終わらずに、青春は続いていく。」
https://w.atwiki.jp/sieanovel/pages/91.html
私、フェミナ・フェイトスには、たった一人だけ同属以外に尊敬する人がいる。 世界を回る貿易商人、ティスリークさんだ。 彼とは、私がまだ9の歳になるかならないかの時に、グリンガイアの迷宮の中で出会ったの。 あの日、私は村の外へ散歩へ出た。 長は村から出るなと言っていた、村の大人たちも決して出てはいけないと言っていた。 でも、私は外を知りたかった。 偶に村そのものの位置が変わるとはいえ、村そのものは狭い。 それに、村の外が村とはどう違うのか見てみたかった、外の世界を知りたかった。 それに、腕には自信があった。 当時私の爆魔法は、村の大人たちに引けを取らなかったから、モンスターと出会っても戦えると思っていた。 否、今も思っている。 だけど、その時の私はグリンガイアというものと全く知らなかった。 少し散歩に出てすぐ戻るつもりだったから、書置きもせずに村を出たの。 けれども、私の足は着々とグリンガイアの迷宮奥へと進んでいっていた。 私が迷ったと気が付いたときは、すでに日が沈み、二つの月が出始めたとき。 辺りは生垣や壁で囲まれていて、ただ散歩のつもりだったから食料や水も無く、偶に現れるモンスターからは疲労から戦えもせずに、逃げ回り、村の方向を探し続けた。 でも飢えに乾き、肉体的精神的疲労が溜まった私は、意識を手放した。死を覚悟したわ。 ふと意識を取り戻したとき、彼は私の目の前にいた。火を焚き、食事の準備を整えていた。よく目を凝らすと、いる場所も倒れた場所ではなく、時間も月が高々と昇っていたころになっていた。 彼は、私がおきたのに気付くと、優しい笑みを見せ 「ん? 起きたか。気分はどうだ?」 と、声をかけてきた。 私にとって生まれてはじめての異種族、それに村の大人なんか比じゃない巨体。 反射的に身を引き、プロージョンをとなえる。 けれど倒れていた直後に魔力なんかきちんと扱えるはずも無く、不発。 詠唱を聞いた瞬間、彼は驚いた顔をしていた。 けれども不発に終わった次の刹那、彼は豪快に笑い出したわ。 ひとしきり笑った後、かぶっていた帽子を取り、彼は最初の笑みを見せ 「俺の名前はティスリーク、見ての通りの牛の獣人さ。で、君の名はなんと言うのかな? 小さな狐の魔術師さん。」 右手を差し出してきた。 彼の差し出した右手を、私がどう扱おうか迷ったとき、私のおなかがぐぅとなった。それもかなり派手に。 「……はは、先に飯だな。」 それだけ言うと、彼は造っていたスープを注ぎ私に出す。 けれども私は警戒してスープには手をつけない。 「毒なんか入ってないよ。ほら。」 それを見て、私に差し出した器でスープを口にする彼。 それに毒がなさそうだと思ったのと、空腹が限界に達していたために、刹那の後、私は彼から器を奪い取り、貪り始めた。 食事の後、彼は改めて私の名を問うてきたわ。 食料をもらった上、一人心寂しく孤独に耐えられなくなった私は、あっさりと名や種族、散歩中に迷ったことを彼に打ち明け、彼に泣きついてしまった。 しばらく泣いた後、彼は優しく、けれどもしっかりと私にこう言ったわ。 「いいかい、フェミナ。ここはグリンガイアの迷宮の外周に当たるんだ。 その村の大人たちは、恐らくそれを知っていたからこそ君が迷い込んでしまわないように村から出てはいけないと言ったんだよ。 わかるか?」 泣きながらもうなずく私を見ながら、彼はこう続けた。 「これからは、村の大人たちの言う事をきちんと聞き、なんでそんな事を言うのか考えてみような。君の安全のために言っているのかもしれないのだから。」 これから? これからなんてあるの? 私は村に戻る事ができるの? 私がそう聞くと、彼は 「ああ、あるさ。この俺が君を迷宮の外まで連れ出してあげよう。」 自信満々にそういった。 夜通し歩いた私たちは、明け方には迷宮の外に出ていた。 その際、気が付いたのだけれども、彼は明らかに脱出に慣れていた。 まるで道を知っているように迷い無く足を進め、進行方向にモンスターがいようがいまいが関係なく、彼は本当に私を迷宮の外に連れ出してくれた。 けれども、それからがまた大変だった。お礼を兼ねて、村に彼を招待しようと村に向かい、村近くの一本木まで近づいたとき、突然地面が爆ぜた。 彼も私もとっさに後ろにとび、土の塊を避けた。その時なにかが、彼に向かって土の塊の後ろから飛び出してきた。 「フェミナ! 離れろ! そいつから離れるんだ!」 そのなにかとは、村の大人だった。 騒ぎが収まった後に聞きだしたんだけど、私が丸一日も姿を消した事大事件となり、村中総出で探していたらしいの。 そんなときに、私が見知らぬ男といたものだから、連れ去られているのではないかと勘違いをしたらしく、プロージョンで目くらましをし、私を彼から引き離そうとしたらしい。 だけど、そのときはそんな事情なんて露知らないし、彼にとっては突然謎の男に襲われたのには変わりない。 彼は、荷車から素早く槌を取り出すと、村の大人相手に応戦しだした。 最初は彼のほうが不利だと思った。なぜなら襲ってきた大人は、村の武術祭で1.2を争う実力者、ラッセル・クルー。 だから私は彼に加勢しようと思ったの。 けれどもそんな必要は全く無かった。彼は槌によるたったの一撃で、ラッセルの意識を刈り取った。 突っ込んでくるラッセルの腹目掛けて、槌を思い切り振ったのよ。それが予想以上に早く、ラッセルは回避行動が取れずに直撃を食らった。 「 」(こんな子供がプロージョンを?) 何かポツリと彼がつぶやいたけれども、私には内容まで聞き取れなかった。 ラッセルが意識を取り戻すまでの間、私は彼に村について聞かれたことを答えたわ。 同族しかいない小さいな村。二月三月に一度村の位置を変えていること。 他種族がめったに現れないため、他種族に対し非常に排他的な事。 彼は排他的と聞いたとき、ニヤリとしたわ。何でも自分の夢をかなえるんだっていってた。 後は、ラッセルがすでに大人だと教えると、彼はかなり驚いていたわ。いわくどう見ても14.5の子供にしか見えないと。 ラッセルが意識を取り戻したとき、私は必死にラッセルに説明したわ。 グリンガイアの迷宮に迷い込んだ事、彼に助けられ今ここにいられる事。 最初、ラッセルは驚いていたけれども、私が彼に心を許しているのを見て、信じたみたい。 ラッセルは、 「長(おさ)を呼ぶからここから動くな。ここは俺の探索範囲だから、他の連中は来ない。」 と言い、村に戻っていった。 しばらくすると、ラッセルが長を連れて戻ってきたわ。 「貴殿がフェミナを助けてくれたのか、私がフォクサーの長をしている、ギービン・スラッタだ。礼を言うぞ。」 「いや、助けたといっても迷宮から連れ出しただけですよ。あのまま中にいれば十中八九お陀仏だ。そんなの見たくはないんでね。」 「……ラッセル、このものと少し話したい。フェミナをつれて先に村に戻っておいてくれ。後他のものにも連絡を頼む。見つかったとな。」 「わかりました。長。」 ラッセルはそれだけ言うと、私をつかんで村の方角に走り出した。私は彼と長を二人きりにするのがいやで、抵抗したけどさすがにかなわなかったわ。 村に戻ってから、彼は十日ほど私達の村にいたわ。 最初村の人たちはみな、彼のことを警戒していたけれども、私の態度や、五日目のアルティメットコッコ達の襲撃を経て、彼は村のみんなの信頼を勝ち得た。 え? 話の最後のほうが尻すぼみだって? 私だって長い話で疲れてるのよ。そろそろ休む時間だしね。 彼が村にいたときの話はまた今度。いいわね? 以下は、フェミナも知らないお話。ティスリークと長の、二人だけの会話 「さて、あの子もいなくなったことだ。本音を聞こうか、牛の獣人よ。なぜあの子を助けた?」 「さっきも言ったでしょうに。助かる命を無下にできるわけが無いでしょう。人情として。 ま、世界を回ってる俺が見たことが無い種族、美しい毛並み、あの年でプロージョンの詠唱を暗唱できること。 興味があって助けたのは事実ですけどね。種としても珍しそうだし、村は独自の道具を持っているかもしれない。」 「ふむ、正直なやつだな。まぁいい。貴殿、我らを見てどう思う?」 「そうですねぇ……一言で言えば、『妙』 先ほどのラッセルと言った者にしろ、あなたにしろ、とにかく小柄だ。それに顔のつくりも若い。 長と呼ばれるからには、結構年を食っているんじゃないんですか? しかし、あなたはどう見ても12~3の少年にしか見えない。そんな種族か、多種族に侵略されず、種として保っているのが不思議ですね。」 「はっはっは、歯に衣着せぬやつだな。確かに我らは童顔、小柄だ。 だがな、我らは別に多種族に劣るわけではない。ヴォルガザイト様の力を受け、爆魔法に関しては他の獣人と一線を引いているだろう。 しかし、外見で判断するやからは多い。我らもはるか昔は、多種族とともにいた。だが度重なる迫害。侵略。我らは争いはあまり好まぬが、相手から仕掛けてくるのは仕方が無いだろう? だから、300年ほど前からこの地に住んでいる。ここはグリンガイアの外周付近だ。一般の旅人はまず能動的に近寄らないだろうて。」 「なるほど……ね。しかし、偶に迷い込んでくる旅人はいるはずだ。それはどう回避しています? それに、グリンガイアの巡廻者もいる。まぁ、ここまであいつが外に来るとは思えないけれど。」 「旅人については、そのままグリンガイア内部にと入っていく物が多い。ほおっておいても、迷宮の中で死すか、グリンガイアに入国してしまうか。どちらにせよ、我らのことを外部に話す機会は少ないだろう。巡廻者に関してはな、村の位置を定期的に変えておる。」 「しかし、迷宮を脱出でき、外部にあんたらの存在を話す事ができそうな俺があんたたちを発見してしまった。 あなた、長として俺を放っておくわけにはいかないだろう。」 「本当に、ずばずば言うやつだな。まぁいい。正直者は好きだ。貴殿の処遇についてだが、村のものすべてで決めたいと思う。 貴殿をここで帰らぬ者にするのは、こちらとしても被害が大きそうだし、何よりもフェミナのお気に入りだ。下手に殺すとあの子がうるさい。」 「フェミナか、そういえば一つ聞きたいな。なぜあの子だけ毛色が違うんだ? あなたやラッセル……といったか? とにかく狐色の体毛だ。けれどもあの子は白銀に近い白。 それにあなたの口ぶりからして、かなり村の中でも大事にされているようだし。」 「その事については、処遇が決まったあと教える事にしようじゃないか。まぁとにかく、しばらく我らの村に滞在を願いたいな。 なに、寝床や食事は私が準備をする。ほんの十日ほどだ。」 「その十日間で決めるってわけか……殺すか、返すか。」 「我らから信頼を勝ち得てみろ、そしたら無事に帰してやろうに。」 「ああ、わかったよ。それじゃあとにかくあなた達の村に案内してもらいましょうか。」 えんぷてぃ様、お忙しい中ティスリークの台詞やその他一部の添削ありがとうございました。
https://w.atwiki.jp/xrossrowa/pages/37.html
――今生きているということは、それ自体が奇跡なのだ。 惰弱な自己完結から、川村ヒデオは死に魅せられていた。 そんな彼が“生”という熱を取り戻せたのは、仲間の一人に諭され、そのような結論を得られたためだった。 例え世界を破滅させるために生かされているのであろうと。仲間達と共に、明日を、明後日を、一日ずつ生きてみようかと……そう思うことができた。 そして、アルハザンに飼い殺された現状から脱する算段のついた、その矢先。 「……殺し合い、か」 気が付けばヒデオは、見知らぬ街角に一人で立っていた。 いつの間にか、身を包む衣服はクロスフラッグス以来着通しだった野戦服ではなく。以前の勤め先で袖を通していたような、黒いスーツとなっていた。ヒデオの身に起こった変化はそれのみでなく、見慣れぬ腕時計の重みが、左腕でその存在を主張していた。 一瞬ばかり、あれは夢だったのではないかという疑問……というよりも、願望が生まれた。だがその腕時計――主催者の説明していたBRデバイスと、首輪の冷たさと圧迫感が容赦なくそんな甘えを否定し、ヒデオにこの事態を受け入れることを強要して来ていた。 (……まずは、認めよう) どれほど非現実的に思えても、これもまた紛れもない現実であると。ヒデオは自らが、致死の爆弾を組み込まれた首輪を嵌められ、殺し合いの舞台に上げられたという事実を認識した。 (だが。いったい、どうやって……) 隔離空間都市の、忘れ去られた地下区画。アルハザンの強制収容所に囚われていた自分を、どのようにして連れ出したというのか。 世界を律する権利を巡り、彼の地で執り行われていた聖魔杯という舞闘会。それを管理していたのは、他ならぬ当代の聖魔王――すなわち世界を統べし存在、名護屋河鈴蘭だ。 彼女と、彼女の率いる魔殺商会がどれほど常識外れな力を有しているのかは、その片鱗しか知らぬヒデオにも痛いほど理解できていた。最終的に露見し、明日には救出作戦が決行されることになったとはいえ、そんな彼女達の目を一月以上掻い潜り続けていたアルハザンの警戒を、この主催者達はさらに上回り、未だ彼らの魔の手にあった自分達を連れ去ったというのか。 ここで自然と、この殺し合いを催したバグラモン達とアルハザンが繋がっているという推察が生まれる。だがヒデオは答えを急ぐ前に、既に得ている情報があることを思い出していた。 (確か……名簿や。詳細な、ルールの説明が。あったはず……) バグラモンの言葉を信じれば、このBRデバイスなどという腕時計の中に、そのような機能が備えられているという。 腕時計と言ったが、液晶画面には何も表示されていなかった。その下に電源と思しきボタンを見つけ、ヒデオはそれを押してみることにした。 ブゥン……という微かな音と共に、液晶画面に光が走る。 《これより、初回起動時の説明を開始します》 電子音で再現された丁寧な女性の声が聞こえたかと思うと、液晶画面からの発光がさらに強まった。ちょうどヒデオの正面に向かって大量の朧な光糸が舞い上がり、縒り合されて行く。一瞬の後、光はデバイス本体に備え付けられた液晶画面を、遥かに巨大にしたようなスクリーンを紡いでいた。 《この立体映像はタッチパネル機能を有しています。説明を続けても構わないようでしたら、画面中央の続行という文字に触れてください》 立体映像にタッチパネル? と疑問も浮かんだものの、ヒデオは言われるがまま実行した。 指先が映像に届いた途端、素早く光の板はそこに記す内容を書き変えて行き、本格的な説明が開始される。デバイスを装着した左腕を動かしても、またヒデオ自身が動いても、説明画面は連動して表示位置を修正し、持ち主に見易い位置へと移動してくれていた。それを確認したヒデオは、まずは付近の建物の中に身を潜めることにした。再開された説明では、基本ルールの時点で早速バグラモンの説明では省略されていた箇所が見つかった。 「……ゾーン?」 《はい》 零した疑問に対しての、予想もしなかったデバイスからの返答に思わずヒデオは息を呑む。もっとも、実際に彼の様子を見た者が居れば、まるで表情に動きがないと思うことだろうが。 《ゾーンとは本来、デジタルワールドを構成する小世界のことです。大きさや性質は様々ですが、それぞれが独自の世界として存在した上で、さらに上位のデジタルワールドという構造に内包されています。 今回のバトルロワイアルにおけるゾーンとは、バトルロワイアル会場宇宙という上位構造に内包された九つのゾーンを意味しています》 何だかさらっと、凄いスケールの単語が飛び出した気がしたが。 《各ゾーンは次元ごと遮断されていますが、自律した意志を持つ存在、及びにその付属物は、その境界を越えて別のゾーンに移動することができるよう設定されています》 ゾーンごとの大きさは統一されておらず、またそれぞれに対応した地図がデバイスには内蔵されているという。別のスクリーンを展開する機能があるらしいので、これまた指示に従うと脇に新たな画面が出現した。画面に並んだ文字から地図を選択すると、大部分は現在ヒデオのいるゾーンを表した。名はエリダナゾーンというらしく、細かい説明の文字列が下の方に表示されていたが、途中まで目を通した後、重要度は低いと一旦無視することにした。 (行き来は可能だが、隔絶された九つの世界での殺し合い……?) 妙に非効率的だと、ヒデオの思考に引っかかった。 このエリダナゾーンの大きさは、およそ二十八キロ四方だという。会場内でも最大のゾーンなどと銘を打たれてはいたが、これに準ずる広大な空間が、後八つもあるというのか。それでは参加者同士が接触する可能性、つまりは殺し合いの進行に差し障りが出ると思うが…… ヒデオの疑問を置いて説明は続き、次は参加者名簿が開かれる。 一番上に表示されたのは、63/65という文字。分母から欠けた数字が何を意味するのかは、ヒデオにもすぐに当たりがついた。 考えるまでもない。これが名簿であり、そこから2と言う数字が減っているのであれば……それは開幕の場において主催者に刃向い、粛清された二人の参加者を意味しているのだろう。 ……思えば殺し合いなどと言う異常事態の真っただ中で、無力なヒキコモリに過ぎぬはずの自分が縮み上がらずに居られるのは、ふつふつと燃え続けている怒りのためなのかもしれない。 マリーチと呼ばれた白い女は、笑っていた。 その目の前で命が――奇跡が喪われたということに。 ルナスと呼ばれた姫のことを、ヒデオは知らない。エルシアのことも、結局よくは知らない。 それでもわけのわからぬ間に連れて来られて、わけのわからぬ間にその生涯を終えるなど。彼女達にとって、決して納得できる幕引きではなかったはずだ。 例え主催者達にとっては、命など自在に操れる程度の物なのだとしても。そんな風に二つの奇跡が潰えたことが、ヒデオには容認できなかった。 ましてやそれを、さらに多く――何十と繰り返させるなど、決して許すことはできなかった。 否。許せない、ではない。許さないのだ。 (……止めてみせる) ヒデオは、名簿に刻まれた仲間達の名前に目を通して行く。 リュータ・サリンジャーや、エリーゼ・ミスリライトと長谷部翔希のペアと言った、聖魔杯で時に協力し、時に争ったライバル達。共にアルハザンに囚われていた、北大路美奈子。 そして――そして。自分をあの閉じたアパートの一室から連れ出してくれた、唯一無二たる最高のパートナー。電子の神を目指す精霊、ウィル子。 こんな殺し合いで彼らを死なせることなど、あってはならない。それだけは絶対に許さない。 決意をさらに確固たるものとして、ヒデオは再び思考を巡らせる。 バトルロワイアル。そう呼称される戦いに参加するのは、実はヒデオにとって初めての経験ではない。先に述べた聖魔杯がそれだ。だが全種族無差別級のバトルロワイアルという名称とは裏腹に、彼の大会において殺しはご法度であった。それが何故なのか。今ならヒデオにも、あの夜語られたお題目ではない、本当の理由がよくわかる。 きっと、鈴蘭はよく知っていたのだ。 命は、奇跡なのだと。それが喪われることは、あってはならない悲しいことなのだと。 だからこそ、名簿に彼女の名を見つけた際には、頼もしい想いで一杯であった。 絶対に、彼女はこのふざけた殺し合いを認めないだろう。数多の猛者を退けて来たヒデオの欺瞞を見抜き、容赦なく叩き潰したその力と苛烈さで、この殺し合いを止めようとするはずだ。 名簿には他にも、伊織高瀬やヴィゼータと言った魔殺商会の仲間達……そしてあの、一切の底を見せないみーこの名まで羅列されていた。頼れる者達の存在に気持ちが昂ぶって行くのを感じたヒデオだったが、直後ある事実を思い出したことで、その興奮は一気に冷めてしまった。 あのエルシアが。これまでの大会中に見せたそれ以上の、おそらくは全力を解放した彼女が。ヒデオの知る限りみーこと並ぶ最強の一角が、バグラモン達に易々と葬り去られているのだ。 鈴蘭達ならば必ず……そう思いはしたものの、彼女らも自分と同じように首輪を嵌められ、参加者として会場のどこかにいるということは。バグラモンやマリーチが、彼女達さえ上回るチカラを誇る証明なのではないだろうか。 みーこ辺りはエルシアと同じように、こんな首輪など歯牙にもかけていないのかもしれないが……それでも結末は同じだと。言外に自身の方が強大であると、バグラモンは告げていた。 マリーチの言葉も気がかりだ。ヒデオの知るみーこなら、やはりエルシア同様、セレモニーの場で大暴れしていたことだろう。それを阻んだのが、彼女の言う支配なのだろうか。 この殺し合いの主催陣が、鈴蘭達すら上回る存在であるという考えを支持する要素は、他にもある。最初に抱いた疑問の解と言うべき、二人の参加者の名を目にしたためだ。 アーチェス・アルエンテと、霧島レナ。それぞれアルハザンの首魁と、中枢の幹部であった。 聖魔杯の裏で暗躍し、ヒデオを始めとした何人もの参加者を拉致監禁し、人質を盾に自分達の野望の為、強制労働に従事させていたアルハザンという組織。彼らの監視下にあったはずの、ヒデオや美奈子が何故こんな殺し合いに呼ばれたのか。その答えは主催者とアルハザンの間に協力関係があるから……というわけではなさそうだと、ヒデオは認識した。 何故そう判断したのか、理由は簡単だ。バグラモンが言っていたではないか。主催者の息のかかった参加者、『ジョーカー』は紹介された三人以外に、後一人だけだと。 それを信じるなら、アーチェス依存症とまで仲間に評された霧島レナがアーチェスを抜きにジョーカーとなる可能性は皆無に等しく。またアーチェスの性格からしても、部下であるレナを参加させながら己のみがジョーカーになるとは考え難かった。 無論バグラモンの説明自体が嘘で、残るジョーカーは一人ではなく、二人以上という可能性もある。だがそれを言い出せば、紹介された三人以外のジョーカーの存在を示唆したこと自体、参加者の疑心暗鬼を駆り立てるためのハッタリであるという線も出て来る。 何より、主催陣がアルハザンと手を結んでいる場合と、魔殺商会とアルハザン、その両者を纏めて相手取り、なお優位に立っている場合と……想定しておくだけの段階から、自らに都合の悪い事態である後者を考慮しないというのは、愚の骨頂というものだろう。 仮に、主催陣と関わりがなくとも。アルハザンが危険ということに、変わりはないのだから。 思考に一区切りをつけ、ヒデオは続いて支給品の欄を確認する。どうやらリロードのボタンに触れれば、選択した支給品をデバイス内から取り出せるらしい。また逆に、ロードボタンを押すことで、デバイス外にあるアイテムや装備品を取り込むことができるのだという。 一先ず自らが腰かけていた椅子を対象に選択し、ロードボタンに触れる。椅子は――まるで、エルシアがそう果てたように、淡い緑の0と1の配列に分解された。だが儚く虚空へ霧散した彼女の時とは異なり、椅子の変じた数列は、ヒデオの装備するデバイスへと吸い込まれた。 半ば驚愕しながら、今度はリロードを選択した。逆再生のように緑色の数列がデバイスから吐き出され、再構築される。その後には完全な形の四脚の椅子が、元通りそこに存在していた。 (……似ている) ウィル子の能力に。 ヒデオは驚嘆の思いで、自らが装備したデバイスに視線を注いでいた。 森羅万象の全てを、0と1のデジタルな情報として認識し、処理し、表現する。今ヒデオの眼前で見せられたこのデバイスの機能は、電子の神の雛形の持つ力に、酷く近似していた。 そういえばゾーンとは、本来“デジタルワールド”を形作る物、という説明だったか。 (……) “デジタル”という奇妙な符丁に気づきながらも、ヒデオは敢えて答えを求めて思索に沈もうとはせず、閑散とした街路へと足を運んだ。 現実は甘くないということを、ヒデオは理解しているつもりだ。所詮は世の常識も非常識も満足に知らぬ自分が、一人で頭を捻ったところで空回りするのが関の山だろう。 だから、他の参加者と合流し、彼らの持つ情報を得るまで、答えを急ぐのは避けるべきだ。 無論、殺し合いに乗った危険人物と遭遇してしまうことも考えられる。そうなれば自分が、満足な抵抗すらできずに命を落とす可能性が高いということも。 それでも、あの時バグラモンに立ち向かったマヒロと言う少年のように。ヒデオの仲間以外にも、殺し合いを止めようとする者はきっといるはずだ。我が身可愛さに引きこもっていては、彼らと出会う可能性も等しく失ってしまうことになるだろう。 (エリダナは、広い。まず目指すなら……ここ、か) そう聞いたこともなかった街での目的地を定め、だだっ広いのに誰もいない寂しい街を、ヒデオは一人歩いて行く。 やがて、目星を付けた施設のある、地図の上ではA-5エリアと呼ばれる地区に差し掛かる。西カルナ商店街という通りを踏破する寸前に至り、自身の足取りを重く感じ始めた頃。 ヒデオは、見覚えのあるメイド服の人物を目にした。 ◆ 「うぐっ……えぐ……いやぁ……っ!」 窓の開いた軽食店の中で、艶やかな褐色の髪をした少女が、嗚咽を上げながら泣いていた。 「何で……どうして……っ!」 あの非常識な闇の世界から、ようやく抜け出して。生き別れていた母とも、遂に再会できたというのに。 今までずっと、ずっと不幸だった分。これからは、親子水入らずの幸せな時間を、たくさん過ごして行くはずだったのに。 どうして――どうして、こんな、殺し合いなんかに。 「やだぁ……帰りたい。帰りたいよぉ、お母さあん……っ!」 助けを求めど、応える声はない。 大きな声を出せば、血に飢えた殺人者に嗅ぎつかれるかもしれない。だから必死に黙ろうとして、そうするたびにこんな境遇にあることに耐えられなくなって、また思わず呻いてしまう。 ――あの人はもう、自分はこんな世界にいなくて良いと言ったのに。 どうしてあの時と同じような格好をさせられて、こんなところに連れて来られているのか。 目の前で、女の人が爆弾で、頭を吹き飛ばされるような……あの時よりも、もっと凄惨で。自分の首にも、冗談でも何でもなく。本当に爆弾を仕掛けられて、無理矢理殺し合いの舞台に立たされる、そんなずっと無慈悲な世界に。どうして、自分が…… そんな現実を受け入れられず、少女は駄々を捏ねるように泣いていた。 「いやだ……死にたくない、死にたくないよ! 生きたい、お母さんと生きて行きたぁいっ!」 あの日、自らの喉を引き裂いた冷たい感触が蘇り―― 今度はそのまま息絶える己を想像して、彼女は絶叫していた。 《これより、初回起動時の説明を開始します》 「――ひゃっ!?」 そんな空気を無視して突然響いた、電子的に再生された丁寧な女性の声。完全な意識外からの声に、少女はその身を縮こまらせていた。 「――って、あれ……?」 声の出所が自らの左手首の辺り――見覚えのない腕時計だと気付いて、彼女は拍子抜けしたような気分の後、ようやく落ち着きを取り戻した。 冷静になった少女は、自らの手に巻かれたそれが何なのか、じっと眺めてみた。やがてそれが何なのか、ようやく見当が付く。 主催者の説明していた、殺し合いのための道具。BRデバイス。 認識した瞬間、今度は怒りが沸騰した。 「こんなもの――っ!」 拒絶の意思の余り投げ捨てようとして、取り外せないことに気づく。苛立ちのままに、彼女は左腕を壁に叩きつける。だが堅い音を響かせだけで、デバイスが壊れることはなかった。 《この立体映像はタッチパネル機能を有しています。説明を続けても構わないようでしたら、画面中央の続行という文字に触れてください》 「――うるさいっ!」 勝手に起動した機械にそう怒鳴って、少女は荒く息を吐いた。深い呼吸を繰り返した後に、再び彼女は泣き崩れそうになる。 「何で……っ、どうして、私なのぉ……?」 《繰り返します。この立体映像はタッチパネル機能を有しています。説明を続けても構わないようでしたら……》 機械は同じ言葉を、事務的に。丁寧ながらも、淡々と繰り返すだけだった。 一定の時間が過ぎれば、また同じ文言が告げられて。こちらの状態などお構いなしに、電子音声は繰り返される。受け入れろ、受け入れろと囁き続けて来る。 「――ッ!」 少女は遂に耐え切れなくなって、右手を機械の電源スイッチへと伸ばした。耳障りな機械の声を黙らせようと人差し指が触れたところで、しかし彼女はそれ以上押し込むのを止めた。 ここでこの機械を黙らせることは、ただの逃げでしかないのだと思い至って。 ――逃げ出した者どもの末路をしっかりと覚えておけ。それは僕であり、彼女だということを。進むことしかできぬ道から逃げ出せば、そこに魔が訪れる。あの夜、逃げるために死を覚悟した君の前に……僕が現れたように。 悪を名乗った青年が別れ際に述べた言葉が、彼女の中に蘇る。 ――だが進めば、道は続いている。あのクソガキのように諦めなければ、いつだってそれは見える。 「……逃げなかったら。諦めなかったら」 そして。ここにはいない男に、少女は問い掛けていた。 「私、またお母さんのところに帰れるかな? 高瀬さん……」 自らを主人と呼ぶよう強制して来た、無茶ばっかりして、理不尽なことばっかり押し付けて来る悪党で……それでも自身を母と巡り合わせてくれた恩人に、彼女は問うた。 答えはわかっている。彼女の知るあの男なら、きっとこう答えるだろう。 ――ああ、もちろんだ鈴蘭……! 逃げなかった者。諦めなかった者だけに、道は続いているのだから――! (――はい、ご主人様!) 親戚中をたらい回しにされ、気づけば二十億と言う借金を背負わされていた、吾川鈴蘭改め。 実母と同じ、名護屋河の姓に戻った少女は、殺し合いという運命とも戦う覚悟を決めた。 ◆ やはり諦めないことは大切ということか。あるいは運命に立ち向かう決意をした薄幸の少女に、ようやく天が微笑んだか。名簿から得られた情報は、彼女を勇気づけるに充分な物だった。 (沙穂ちゃん、みーこさん、ご主人様……それに、長谷部先輩までいる!) 名簿の中に見つけた、もう二度と会うこともないだろうと思っていた闇の世界の住人達。 かつて散々振り回してくれたが、この異常な事態こそ彼らの住まう世界だろう。こんな時にこれほど頼りになる者達を、鈴蘭は他に知らなかった。 彼らなら、きっと何とかしてくれる……疑う余地もなく、そう信じられた。 また、彼女を勇気付けた事実はそれだけではなかった。 鈴蘭は支給品を確認し、その内の二つを身に着けていた。 一つは何でも、銘を“魔王の見えざる手(タキオン)”というらしい、神器。とはいえそもそも神器が何なのかが、鈴蘭には既にさっぱりだけれども。 この鮮やかな真紅で縁取られた漆黒のガントレットには、ボタン一つで伸びる、まるで水晶のように透き通った刃が仕込まれているがそれはともかく。右手のみとはいえガントレットという防具が手に入ったことは重畳だ。もう一つの支給品、鈴蘭がいつの間にか着替えさせられていた伊織魔殺商会のメイド服には、銃弾さえ通さぬ魔導被膜が施されている。剥き出しの頭と両掌は無防備だったわけだが、その内右掌は新たな加護を得られたのだから。 理不尽の数々を思い出すこの服を着せられていたことは、最初は嫌がらせかとも思ったものだ。しかしながら、生き残るという決意を固めた今となっては有り難いことこの上ない。この装備ならきっと、力を貸してくれるような人達と出会うまで生き残ることができることだろう。それから皆と力を合わせて、こんな酷いことをする悪い奴らをやっつける。そうしたら、最後は大好きなお母さんの待つ我が家に帰ってのハッピーエンドだ。 「よーぅしっ!」 そう前向きに未来を想像して奮起した鈴蘭は、ずっと身を隠していたプロウス軽飯店を出発することにした。パニックに陥っていた時に店内を荒らしてしまったけど、ちゃんと後片付けをしておいたから許して欲しい、などと思いながら店を出たところで――鈴蘭は正面の商店街から、幽鬼のように迫る人影に気づいた。 「――えっ?」 それと目が合った瞬間。鈴蘭はまるで冗談のように、己の顔から音を立てて血の気が引いて行くのを感じた。 正面から歩いて来るのは、漆黒のスーツに身を包んだ、如何にも、といった風体の男。痩せ気味の体躯はしかし、弱々しいという印象よりも、そういった『仕事』に際して邪魔にならぬよう、必要最低限まで絞った故だろうと感じさせた。その身に纏う危うい雰囲気は、鉄の凶器である首輪の存在感すらも問題なく溶け込ませて……否、従えている。 男は無手であったが、そんな事実が何の励ましになると言うのだろうか。銃弾すら通さない魔導被膜に浮かれていた鈴蘭がそう思うほど、彼は只者ではないという空気を纏っていた。 何より恐ろしいのは、その目。筋の一つも動かさない無表情の中、鈍い光を湛えた双眸からは、浴びせられた箇所に冷ややかな痛みを感じるほどの圧力が放たれていた。 突然聞こえ始めた、カチカチと言う耳障りな音が、己の歯の根が噛み合わないために生じている物だと鈴蘭は気づいた。 (こ、こここここ、殺し屋さんだぁああああああああああああああああああああっ!?) あの時乗り込んで来たチンピラはおろか、連れ込まれた暴力団の事務所にも、ましてや魔がどうのという闇の世界にだって、こんな冷め切った、墓石のような眼光の者はいなかった。 この男は、他者に虫ほどの関心も抱かず、容易く殺す者の眼だと。そういった人種を初めて見た鈴蘭に信じさせるほど、悪しき目付きをしていた。 怖気に支配された鈴蘭の四肢が、ガクガクと小刻みに震え出す。全身の汗腺が開いて、嫌な湿気が服と身体の隙間に籠り始めた。 そんな鈴蘭から男は冷酷な視線を少しも外そうとせず、一挙手一投足を捉え続けている。 間違いない――この男は、殺し合いに乗っている。そうでなければ、こんな獲物の隙を狙うような、恐ろしい目つきをしているわけがない。 鈴蘭はふと、ガントレットに仕込まれた刃の存在を思い出した。だが自分は完全な素人だ。眼前の男にそれを届かせることができるかと問われれば、絶対に無理だと断言できる妙な自信があった。それほどの威圧感がひしひしと伝わって来ていたのだ。 (ご、ごごごごご主人様、ご主人様ぁ!? これ良いですよね、逃げても良いですよねっ!?) 彼曰く、進むべき道を逃げれば魔が訪れるそうだが…… ……どう見ても眼前の男こそ、その訪れた魔という奴だろう!? 「……あの」 「いいぃぃぃやぁああああああぁぁぁぁああっ!?」 その男が、何事かを言わんと口を開いたと同時に。低い声で耳朶を撫でられ、恐怖心が限界を迎えた鈴蘭は、喉の奥から絶叫を迸らせた。 引き返して店の中に戻っては追い詰められる。恐怖に支配された頭で何とかそのことだけは思考しながら、鈴蘭は素早い動きで西側へと身を翻し、以前までの己とは比較にならない速度で疾走し始めた。 鈴蘭はあの時自身に改造手術を施してくれた魔殺商会に、初めて心底からの感謝を抱いた。そのおかげで今、あの男に追いつかれ、殺されてしまう可能性を少しでも下げることができたのだから。 (うう、後ろにいませんように! 後ろにいませんように! ちゃんと、逃げ切れますようにぃぃっ!) 涙目で祈り続ける聖女候補には、振り返って確認する余裕もない。鈴蘭は陸上で鍛えた走力をフルに活用し、どうか振り切れますようにと繰り返しながら、全速力で逃走した。 ◆ ――この殺し合いの場で、最初に合流できたのが名護屋河鈴蘭とは、何という幸運だろうか。 そう思い、重くなった両足を引きずるようにしながら彼女の下に近づくと、違和感があった。 正確には知らないが、鈴蘭はヒデオよりも年上だったように思う。 だが目の前の彼女は、ヒデオよりも若く――十代半ば頃の可憐な少女に見えた。しかも悪の組織の影の総帥と豪語するに似合わぬ、いっそ清楚ですらある顔立ちをしている。 気のせいだろうか。その違和感を確かめようと、口を開いたその瞬間。乙女のような悲鳴を上げて、彼女は全速力でヒデオから逃げ出した。 人間がそんな速度で走れるのだろうか。そう思わざるを得ない速さで、これがオリンピックであるならばただの異常事態と言うほどの跳躍を見せながら、鈴蘭……と思しき少女は、涙目でヒデオから距離を取って行く。 「鈴蘭……さん?」 どうせ既に疲労困憊していたヒデオの脚では、彼女が普通の人間でも追いつけはしなかっただろうが、それ以上に驚愕が足を止めていた。 (今の、反応は……) まるで、これまで散々浴びて来た……自身の見た目に対するリアクションではないか。 川村ヒデオはこれと言った取り得もない、平凡なヒキコモリである。だがそんな彼にも、彼を街角ごとの職務質問で若年性出不症候群に追い込み、就職活動を失敗させ――そして一時的とはいえ、人外魔境の聖魔杯で。誰より無力な彼を優勝候補にまでのし上がらせるハッタリを支えた、目付きの悪さというありがたくない生来の特徴があった。 だが鈴蘭は、そんなヒデオにも怯えることなく接してくれた数少ない相手であり――何より初対面ではなく知己の間柄のはずなのに、どうしてあのような反応が返って来たのだろうか。彼女がこの状況で自分を避けると言う理由も、皆目見当が付かない。 ……………………それに、あんな可愛らしい悲鳴を上げるような人だっただろうか? いや、今の疑問は少々失礼だったかもしれないが……云々。 とにかく事実として、今の少女は、ヒデオの知る鈴蘭とはいくつかかけ離れている点があった。 程なく浮かんだのは、単なる人違いという可能性。名簿で名護屋河睡蓮なる名を見たことを、ヒデオは思い出す。名護屋河という姓の特異さ、また名前の類似性から、睡蓮が鈴蘭と肉親であるという推測に突拍子はないと思われる。また先の少女は、面影はあっても鈴蘭とは別人に見えた。故に彼女の身内、年齢から考えて妹辺りである睡蓮ではないか、と考えられるのだ。 故に初対面の睡蓮が、ヒデオの容貌に恐れを抱き、逃げ出してしまったのではないかというのが一つ目の仮定。慣れたとはいえ、殺し合いの場においても――だからこそかもしれないが――自身の見た目は他人に恐怖心を抱かせ、拒絶されてしまうという事実に若干、いやかなり傷つきながらも、それが最も妥当な説明ではないかとヒデオは結論付ける。 とはいえ、情報不足の身で答えを決めつけるのはあまりに危険だ。 先の少女は、雰囲気が違うとはいえ、余りにも――それこそ姉妹としても、鈴蘭と似過ぎていた。理屈に合わないとしても、本人ではないと信じることが難しいほどに。 昨日寝付く前の時点では、鈴蘭達の方に特に変わったことが起きたなどとは聞いていない。だがそれでも、先程の少女が鈴蘭だった場合。同様に魔殺商会やリュータ達、地上の仲間達との間に、何らかの齟齬が生まれている可能性があるのだ。 無論、その可能性が低いことは理解しているのだが、今の状況では常に最悪の想定を行っておくべきだろう。 しかし一方で、やはり不足している情報から悲観的な想定ばかりしても、自ら生んだ不安で雁字搦めになってしまわないとも限らない。そのバランスの見極めは容易ではないが、解決に近づくための方法として一つ、実に明瞭な答えがあった。 (アシュレイ・ブフ&ソレル咒式事務所に……向かおう) その解決策とは――参加者でも主催者でも、何でも良い。とにかく情報を集めて行くことだ。そうすれば余計な不安に足を縛られることはなくなり、また現実に起こっている事態への的確な対処が可能となるのだから。 参加者の内二人の名を冠したその場所なら、情報目的に足を運んで無駄になる、ということはまずないだろう。 (もう、追いつけないなら。鈴蘭さんの、ことは……後でゆっくり、考えよう) およそヒデオの知る彼女なら。彼女の身内や、本人であるなら。そう簡単に死ぬはずはないと、祈るように言い聞かせながら、ヒデオは歩みを再開した。 こうして――後に二代目聖魔王、魔眼王と呼ばれた青年の、正史から外れた戦いは……敬意を抱く初代聖魔王に、見た目のせいで逃げられると言う形で幕を開けた。 【一日目/朝/エリダナゾーンA-5・西カルナ商店街】 【川村ヒデオ@戦闘城塞マスラヲ】 [参戦時期]第五巻『光を目指して走れ!』①終了後 [状態]両足に軽度の疲労 [装備]BRデバイス@オリジナル [道具]基本支給品一式、不明支給品×3 (確認済み) [思考]基本行動方針:殺し合いを止める。 0:鈴蘭の奇妙な反応に対しての疑問。 1:アシュレイ・ブフ&ソレル咒式事務所に向かい、情報収集。 2:ウィル子達と合流。 3:殺し合いに乗っていない参加者と協力したい。 4:アルハザン(アーチェス、レナ)、ジョーカー達を警戒。 [備考] ※服装は野戦服ではなく、魔殺商会時代や『レイセン』などの黒いスーツ姿となっています。 ※鈴蘭との参戦時期のズレに気づいていません。 ※参戦時期的に睡蓮のことは知りませんが、彼女と鈴蘭は肉親であると推測しています。 ◆ 「……はぁ、はぁっ」 両膝の上に掌を添えて、俯いた鈴蘭は荒い呼吸を繰り返していた。 脇目も振らずに逃げ続けた結果。いつの間にか辺りは、多くの家屋やビルの並んだ街並みではなく、足首程度の背丈をした無数の青草が群生する平地となっていた。 あの恐ろしい目つきをした男から逃げる一心で、とにかく足を止めてはならないとだけ思い続けていた鈴蘭は、途中でオーロラのような壁――デバイスの説明にあった次元の壁を越えて、エリダナからグリンゾーンへと移動していたのだが、そのことにはまだ気づいていなかった。 「……ここ、どこぉ?」 辺りを見渡し、あの目付きの悪い男の姿が認められないことに一安心した後に、鈴蘭はまた目尻に涙を滲ませて、そんな声を上げた。 見知らぬ地とは言え、まだ街の中なら辛うじて余裕を保っていた少女の精神は、殺し合いという極限状態の中、逃げなければという強迫観念でさらに擦り減らされ、決壊しかけていた。せめて誰か一緒に居てくれれば、まだ踏み止まれたかもしれなかったが……もう、限界だった。 まさか自分が必死の思いで逃げた相手が、未来の仲間だとは知る由もなく。鈴蘭は心細さに押し潰され、両手で自身を抱くようにしながら膝を着き、譫言のように母の名を呼んだ。 「うぐっ……いやぁ……お母さぁん……」 「――マァーム!」 そうしてまた、恐怖に震えていた鈴蘭の耳を叩いたのは、同じく母を呼ぶ幼い声だった。 「マーム! どこー? マーム!」 「え……っ?」 その舌足らずな声の含んだ、余りに幼い気配にか。恐怖ではなく、関心の方が上回った鈴蘭は俯いていた顔を持ち上げ、声のした方へと視線を走らせた。 (えっ?) 何、あれ……というのが、声の主を見た鈴蘭の第一印象だった。 ほんの極少量、桃色を帯びた白い楕円体から、身近な四肢の生えたような四足歩行の生物。左右対称の長い耳の下にある円らな黒い瞳を寂しげに歪ませているそれが、とてとてとて、と草原を走りながら、声を張り上げていたのだ。 首――というか、前足のすぐ後ろぐらいの部位に、銀の円環が巻き付いていることを考えると、あの生き物も参加者なのだろうか。人間の言葉を話す、人間ではない姿をした生き物を目にした驚きに、鈴蘭はどんな感情を抱けば良いのかわからずにいた。 そんな鈴蘭が見守る近くにまで、その生き物は気づく様子もなく寄って来る。 「マーム! マーム……うぅっ。うぇっ、えぇーん……!」 やがて生き物がそう、まるで泣くのを堪えるようにするのを見て、鈴蘭は胸に小さな痛みが走ったのを感じた。 (この子も……お母さんのこと、探してるんだ……) バスケットボールほどの大きさしかないこの子もきっと、自分と同じ参加者であるのなら。突然殺し合いなんかに連れて来られて、その心細さや恐ろしさから母を探す心に、見た目ほどの差はないのではないかと鈴蘭には感じられた。 「……ねえ、あなた」 先程の男よりは、目の前で涙を浮かべつつある小動物に恐怖を覚えなかったからか。また、孤独感に苦しんでいた中で、自分とそっくりな心境の相手を見つけられたからか。それとも、極限状態が鈴蘭の精神を微かに狂わせていたからか。 気が付けば鈴蘭は、その生き物に自分から声を掛けていた。 「……だーれ?」 害意も何もない、純粋無垢で舌足らずな返事に、鈴蘭の中の警戒は一層鳴りを潜める。 施設にいた頃に年下の子供達を相手にした時を思い出して、鈴蘭は膝を曲げ、生き物に視線の高さを近づけることにした。 「私、名護屋河鈴蘭」 「な、ご……ら?」 「あはは、長いよね。鈴蘭で良いよ」 可愛らしく言い淀み、困った様子の生き物に、鈴蘭はそう笑顔で応えた。 「すず……スズ!」 「鈴蘭」 「スズ!」 「うーん、しょうがないか」 名前をしっかり憶えて貰えなかったことに苦笑しながら、鈴蘭は尋ねてみた。 「ねえ、あなたの名前は?」 「トコモン!」 元気の良い返事の、その無邪気さに、先程まで鈴蘭を苛んでいた感情はすっかり消えていた。今度は自然と自らの表情が綻ぶのを感じながら、鈴蘭はさらに問い掛ける。 「トコモンは、お母さんを探してるの?」 「あいっ!」 「トコモンのお母さんは、ここに連れて来られているの? 名前は?」 「マム、いた。ドルモン、みた!」 見た、と言った。目にしたと言うのなら、参加者の中にトコモンの母親――ドルモンがいる可能性は高いだろう。見た限り、右前脚についているデバイスを起動することも、自分の現在置かれた状況を理解することも、トコモンにはできそうにないと思えたが……おそらくはあの始まりの場所で、母の姿を確認したということだろう。 「そっか。そうなんだ……」 確認するように呟いて、鈴蘭が覚えたのは、何とも言えない憤りだった。 何で自分が。そう思っていたことが恥ずかしくなるほどの怒りが、静かに燃え始める。 人間かどうかなんて関係ない。こんな、現在の状況すらわかっていなさそうな、トコモンをその母親と一緒に殺し合いなんかに放り込んだバグラモン達主催者を許せないという気持ちが強まっていたのだ。 「トコモン。お母さんに会いたいよね」 「あいっ」 「……じゃあね、トコモン」 鈴蘭は義憤を抑え、努めて穏やかな表情を作りながら、すっかり奇抜さより愛らしさの方を感じるようになったトコモンの瞳を覗き込んだ。 「一緒にお母さんのこと、探そっか?」 「ホントーッ!?」 くりくりっとした目を大きく見開いて、声のトーンを一つ高めたトコモンの問いに、鈴蘭は静かに頷いた。 「うん。本当だよ」 喜色満面の笑顔を浮かべ、その場でぽんぽん跳ね回るトコモンの様子に安らぐものを感じて、自分が笑っていることに鈴蘭は気づいた。この子が喜ぶ様子を見ると、鈴蘭も嬉しかった。 鈴蘭は、ほんの少し前まで孤児だった。神殺し、と呼ばれる呪われた血筋の運命から遠ざけるために母に捨てられ、しかし何の意味もなく、深き闇に住まう者どもに狙われた。何の関係もない、ただ都合の良い弱者に対する人間の悪意に晒されもした。 そんな彼女を、それでも大勢の人達が助け、母のところに返してくれた。 今また、きっとそのせいで殺し合いなんかに放り込まれてしまったけれど……だったら今度は、同じようにこんなところに放り込まれて、母から遠ざけられてしまったトコモンを助ける側に鈴蘭が回る番だ。今この子の力になってあげられるのは、鈴蘭だけなのだから。 自分と同じだと感じたトコモンを見捨てて生還しても、きっとそれは逃げだと思うから。 (私はもう逃げないって、決めたんだから) ……まあ、あの殺し屋さんはともかく。 あれは逃げたんじゃなくて、戦略的撤退! などと内心で言い訳しながら鈴蘭は身を起こし、呼びかけるように固めた右拳を天に翳した。 「よし。それじゃ行こっか、トコモン!」 「あいっ!」 母に会いたい。その気持ちに相違なく、子供達は声を張り上げた。 こうして……既に己が逃げたこと。それによって魔が迫りつつあることに気づかないまま。 鈴蘭の。不幸という名の雪玉は、さらに加速し始めようとしていた。 【一日目/朝/グリンゾーンH-5・草原】 【名護屋河鈴蘭@お・り・が・み】 [参戦時期]第一巻終了後 [状態]健康、疲労(極小) [装備]BRデバイス@オリジナル、魔殺商会メイド服@お・り・が・み、神器“魔王の見えざる手(タキオン)with銘エーテル結晶”@お・り・が・み [道具]基本支給品一式、不明支給品×1(確認済み)、魔殺商会メイド服残り四着 [思考]基本行動方針:殺し合いを止めて、母の下に帰る。 1:トコモンと一緒に、トコモンのお母さん(ドルモン)を探す。 2:魔殺商会の人達や、長谷部先輩と合流したい。 3:ヒデオ(名前は知らない)、ジョーカーの三人(名前は知らない)を警戒。 【トコモン@DIGITAL MONSTER X-evolution】 [参戦時期]オメガモン対デュークモン後、マグナモンに襲われるまでの間 [状態]健康 [装備]BRデバイス@オリジナル [道具]基本支給品一式、不明支給品×3(未確認) [思考]基本行動方針:マム(ドルモン)に会いたい。 1:スズ(鈴蘭)に付いて行く。 [備考] ※X抗体を獲得しています。 ※バトルロワイアルという状況を理解していません。 ※参戦時期的にドルモンはドルガモンに進化していましたが、成長期の姿に退化していることに特に疑問を抱いていません。 【支給品解説】 魔殺商会メイド服セット@お・り・が・み 名護屋河鈴蘭に本人支給。伊織魔殺商会女性社員用制服。耐熱耐冷耐電防弾防刃の五重魔導被膜が施された優れた護身アイテム。予備を含めた計五枚セットを支給。 000 オープニング 投下順 002 邪龍胎動 トコモン ??? GAME START 名護屋河鈴蘭 ??? GAME START 川村ヒデオ ???