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累積: - ___ 昨日: - ___今日: - 手足に引く、陽に引く、下に引く 鍼は引き鍼・鍼灸の自然則 (2) 手足に引く、陽に引く、下に引く 1.はじめに 2.邪気を体の外に出すには手足に引く、陽に引く、下に引く、これが三原則手足に引く 陽に引く 下に引く 3.陰経陽経の刺法、陽&下へ引く刺法手足への引き方陰経は除刺徐抜 陽経は速刺徐抜 陽は横切り、はじめとおわりで下に引く陽に引くには、横輪切りを使う はじめとおわりに下に引く 4.出ているツボに引く阿是穴治療が、和方鍼灸の基本の一つ ツボは、指をすべらして止まるところ 5.刺鍼の深さ、いろいろなツボの状態にあわせた刺法邪気が動く深さに刺す 虚のツボの刺し方邪気の動く深さが数カ所のとき 抜鍼時に抜けにくくなったら 鍼先がツボの底に届かないとき 6.熱と寒、スジバリへの刺法と灸熱に対する刺法散鍼 表位の熱を手甲に引く 寒に対する刺法 スジバリへの刺法 脇の下ちかくの水掻きの中のシコリへの刺法 7.灸のほうが良い場合灸での全身治療 8.おわりに お知らせとお願い術伝流鍼灸操体講座で患者さん役を募集 感想など 間違いなど 「術伝」症例相談用メーリングリストの参加者募集 1.はじめに 邪気に頭をつかせないように邪気を体の外に誘導するのが、刺法の 基本だと書きましたが、そのためには、どういうふうにしていけばよ いかを書いていきます。 2.邪気を体の外に出すには 手足に引く、陽に引く、下に引く、これが三原則 手足に引き、陽に引き、下に引く、この三つが刺法の三原則です。 手足、陽に引くのは、邪気を体の外に出すため、下に引くのは、頭 をつかせないためです。 「手足に引く」「陽に引く」の「引く」とは 「鍼刺すに 心で刺すな 手で引くな 引くも引かぬも 指にまかせよ」(杉山和一検校) 手足に引く 手足に引くには、手足の経絡と頭や体幹部の相関を考えます。 「経絡の本は手足」という言葉を思い出してください。 肘・膝から先をさがすのが基本です。ですから、経絡の要穴という のは、基本的に、肘膝から先におおいわけです。 とくに、頭首胴の急性症は、手首・足首より先をさがすのが基本で、 手足の甲や井穴などの指のツボが使われます。 頭のハチマキするあたりの熱を手の甲に引くのが、典型例です。 陽に引く 陽に引くというのは、「より陽位に引く」という意味で、腹など陰 位の邪気を背中側などの陽位に引き出すことが典型例です。 あとは、陰経の邪気を陽経側に引くということもあります。 古い五十肩や膝痛のときに、脇の下や膝裏の邪気を表側に誘導する のも、陽に引く例かなと思います。 また、腹が痛いときにする胃の六灸のツボを使う灸も「陽に引く」 例です。 下に引く 下に引くのは、基本的には、座位や立位で地面に近いほうに引くと いうことで、手足甲に引くのが基本です。 邪気に頭をつかせないためにします。 準備のときと後始末のときにします。 3.陰経陽経の刺法、陽&下へ引く刺法 さて、今度は、どういう刺し方で邪気を引くかです。 手足への引き方 陰経は除刺徐抜 陰経の刺し方の基本は、ゆっくりと刺し、ひそかに邪気をさそい、 来おわったら静かに抜くというものです。 徐刺徐抜とよばれ、まだ動きの遅い邪を引くのにむいています。 陰経を徐刺除抜で刺すのは、はげしい急性症状をのぞいては、陰経 のほうが邪気の動きが遅いためです。 邪気をさそう感じは、魚釣りでコマセをまいたり、エサを食いかけ た魚をあわせたりする感じに似ています。 はげしい急性症状のときで、陰経側にもたくさん邪気がすでに来て いるときには、つぎに書く陽経のような刺し方のほうがよいこともあ ります。 陽経は速刺徐抜 陽経の刺し方の基本は、スッと邪にあてて引っかけ、途切れないよ うにスーーーッと抜くというものです。 速刺除抜とよばれ、動きの速い邪を引くのにむきます。 陽経側はもうすでに邪気が動いていることがおおいので、その邪気 をすばやくとらえ引き出しはじめます。 あまり速く抜きすぎると、せっかく来ている邪気をすべて引き出せ ずに終わることがあります。魚釣りでバラした、つまり釣り糸を切ら れて逃げられた感じです。 夜店のヨーヨー釣りみたいな感じもします。速く引きすぎるとヨー ヨーは落ちてしまいますね。 ですから、来ている邪気を根こそぎ抜き出す感じで、途切れないよ うに、抜きながら横ゆらしなどの手技をしながら、引き出していきま す。 陽は横切り、はじめとおわりで下に引く 陽に引くには、横輪切りを使う 陽に引く刺法では、体の横輪切りラインにツボをさがし、そちらに 引くようにするのが基本です。 背部愈穴に腹の症状を引くのが代表例です。 あとに書くように、陽→陰→陽の順に刺すことがおおくなります。 刺法の速さ(徐刺徐抜か速刺徐抜か)は、邪の動きの速さをみて決 めます。 慢性期や症状がおちついているときには遅く、はげしい急性期には 速いことがおおいです。 陰経側の邪気を陽経側に引いてくるときも、ほぼ同じです。 はじめとおわりに下に引く そして、はじめとおわりに下に引きます。 鍼での治療の最初と最後に下に引く、つまり、手足の甲の陽経側で はじめて、手足の甲の陽経側で終えるということです。 下に引くときは、おもに速刺除抜を使います。下に引くのは、基本 的に、邪気に頭をつかせないためにすることだからです。 4.出ているツボに引く 阿是穴治療が、和方鍼灸の基本の一つ ツボが出ているところに引くのが、和方鍼灸の基本です。 ツボが出ていないところに刺しても邪気は引けませんので。 出ているツボ(阿是穴)治療が、和方鍼灸の基本の一つです。 「成書の経穴部位は、方角を示すのみ」(深谷伊三郎先生) 「邪気ある時は何れの所にも鍼を用ゆ 病なきは何れの穴にも鍼を禁ず」(葦原検校) つまり、ツボというのは、出やすいところはあるにしても、体の部 位ではなくて、体の状態のことです。 雲や低気圧が、空の状態であるように、ツボというのは、筋肉が過 弛緩・過緊張した機能性病変という状態になっているところです。 ツボは、指をすべらして止まるところ ツボの出ているところは、経絡上に指をすべらして止まるところに とります。 くわしくは 「ツボちかくの状態、ツボのさがし方」 かんたんに復習しますと、表面は、力なくベコベコして、すこしベ タベタ湿っていて、すこし黒ずんでいることがおおいです。 邪毒が水毒の形ですこしづつ漏れ出ているためと考えられます。 敏感な人なら、手をかざせばピリピリビリビリしたイヤな感じを受 けるでしょう。 教科書に書いてあるとおりにとっても、そこにそのときツボが出て いなければ、刺しても効きません。注意してください。 そのときの皮膚や筋肉の状態を目で見て手でさわって確かめて、出 ているツボをピンポイントで取れるように練習しましょう。 5.刺鍼の深さ、いろいろなツボの状態にあわせた刺法 邪気が動く深さに刺す 刺鍼する深さは、邪気が動く深さです。浅すぎても深すぎてもダメ です。 接触鍼で十分なこともありますし、2寸5分でやっと届くこともあ ります。 どの深さで邪気が動くかは、手にピリピリビリビリ感じることのほ かに、鍼先につきたてのモチを刺したときのようなネバネバした感じ を受けたりすることや、受け手のおなかに息が深くはいったり、おな かが鳴ったりすることも目安になります。 手の甲への刺鍼などでは、受け手のまばたきなども目安になります。 そういうふうに患者さんの体が反応したら、深さは変えずに、旋撚、 横ゆらし、弾鍼、雀啄などの刺鍼術をして、邪気をそこから逃がし、 体の外へ引き出すようにします。 どの刺鍼術を使うかは、いちばん邪気を動かしやすいものをえらん でいくようにします。 虚のツボの刺し方 虚のツボは、表面からズーっとフニャフニャですから、トウフに刺 したときのように、抵抗感がなくスーッと鍼がはいっていくことがお おいです。 とつぜん底の硬いシコりにぶち当てて、患者さんにつらい思いをさ せないように、一歩手前で止められるようにしましょう。 鍼先になんとなくネバネバしたような気配を感じたら、鍼をいれる スピードを落とすか、いったん鍼を止めるとよいです。 また、虚のツボの底の硬いシコりにぶち当たっても、受け手の体の 反応が出てこないこともあります。 そういうときには、その硬いシコりにすこし鍼先を入れ込むつもり で、旋撚、横ゆらし、雀啄などの刺鍼術をしていると、邪気が動きだ したり、おなかに息が深くはいりだしたりという受け手の体の反応が 出てくることがおおいです。 そういうときには、それから、動き出した邪気を体の外に引き出す ようにしていきます。 邪気の動きが感じられないときには、おなかの息が普通にもどるま で、旋撚、横揺らしなどの刺鍼術をします。 虚で冷のツボを補したい温めたいときには、鍼をすごくゆっくり、 大きめに動かします。鍼柄をゆっくり摩擦するような感じもとりいれ て。 邪気の動く深さが数カ所のとき 腰、首、大腿など筋肉が厚いところでは、邪気が動く深さが数カ所 あることもあります。 こういうところでは、上から順番にしていきますが、すべてのとこ ろを一度に動かす必要のないときもありますし、二つ以上動かしたら 動かしすぎのときもあります。 受け手の体の状態をみながら、その日そのときの全体の刺鍼を考え 合わせ、適切になるようにします。 抜鍼時に抜けにくくなったら 虚のツボでは、ずーっと奥の深いところの硬いシコリをゆるめたあ とで抜いてくるときに、行きにスーッと素通りしたところで、鍼がは さまれたように抜けてこなくなることがあります。 そういう筋肉のぶ厚いところでは、ツボはだんだん深くなりますの で、そういう帰りに抜けなくなるところは、むかしツボの底だったと 考えています。 つまり、現在のツボでのいちばん底の硬さをゆるめたときに逃げた 邪気が、むかしツボの底だったところにたまったことが原因で、そこ が硬くなり鍼をはさんでいると考えます。 そういうときに無理して抜くと痛がられますので、抜く方向に引っ ぱりながら横ゆらし、弾鍼などの刺鍼術をしばらくして、邪気をその 硬いところから逃がし体の外へ出すようにすると、抜けてきます。 ツボが深かった場合には数回くりかえすこともあります。 また、こういうときには、雀啄の刺鍼術は使えません。 鍼先の方向に硬い部分はないからです。雀啄は、鍼先より奥に硬い 部分があるときに有効な技法だと思います。 鍼先がツボの底に届かないとき ツボが深くてツボの底に鍼先が届かないときには、回旋術をすると 奥の底のほうに効果を出せることがあります。 回旋術は、片方に目一杯ねじってからパッとはなす技です。 螺旋的に筋肉を巻き込むので、奥のほうに刺激をあたえられるせい かなと思います。 6.熱と寒、スジバリへの刺法と灸 熱に対する刺法 散鍼 熱には、てばやく散鍼して散らします。 速刺速抜とよばれる刺鍼術です。 遅いと邪を引き、かえって熱くするので注意が必要です。 置くほうよりも離すほうを速くするのがコツです。置くほうが速く て離すほうが遅いと、痛いだけで冷めません。 小指側、小指丘などで、鍼をもつ親指・人差し指側を跳ねあげるよ うにすると、すばやく離すことができます。 表位の熱を手甲に引く カゼなどのときの頭首肩など表位の熱は、手甲に引くこともできま す。 頭のハチマキするあたりをさわって熱いところと経絡的に関連する 手甲のツボに引きます。 こういうときには、邪気も、とても熱い感じで、動きもふだんより もずっと速いです。そのため、すばやくとらえ抜きながら横揺らしや 弾鍼などの刺鍼術をして、根こそぎ外に出すようにします。 内科系急性期などで、頭など表位の熱感がはげしいときには、頭な どに散鍼するまえに、手の甲へ引いておいたほうが無難です。 寒に対する刺法 寒には、置鍼して真気をよんで温めます。 ただし、江戸期を中心に発達した古方では、押し手は離しません。 昭和10年代までの鍼は、基本的に押し手は離さないものだったよ うです。 じっくり置鍼しながら、状態にあわせて、すごくゆっくり、そして かるく、おおきめに、鍼柄と指のあいだをすべらせてすこし摩擦する ような感じもいれて、旋撚、横ゆらしなどの刺鍼術をして、押し手に 温かさを感じるまで置鍼します。 スジバリへの刺法 コワバリのなかや、フニャフニャしたなかに、ギターの弦を太くし たようなスジバリがみつかることがあります。 筋肉を横に横断してみるとわかりやすいです。 そういうときは、そのスジバリに鍼先をチョンと当ててゆるめます。 スジバリが横に逃げて当たらないことがおおいので、逃げないよう に押し手でスジバリの両側をおさえてしまうと当てやすいです。 つまり、スジバリの両側に押し手の指先がくるように押し手を作り、 45°くらいの斜刺で刺鍼していくと当てやすいです。 脇の下ちかくの水掻きの中のシコリへの刺法 脇の下前後の、腕と胸、腕と背中、それぞれのあいだに水掻き状に はった筋肉のなかにあるシコリは、上から押し手を作って刺鍼していっ ても、逃げてしまって刺さらないことがおおいです。 ここのシコリは、中指を水掻き状に張った部分の反対側にまわし、 押し手の親指と人指し指の組み合わせと協力して、シコリを3本の指 でしっかりつかまえてから、中指にむかって刺鍼していくと、シコリ に鍼が刺さりゆるめることができます。 7.灸のほうが良い場合 ヘコんで見え、さわって力なくペコペコして冷たいところには、灸 をします。 とくに、冷えが原因でできたツボには、刺鍼よりも効果が高いです。 そういうツボは、おなかや下腿の陰経側、とくに足首よりさきにお おいです。 また、手のひら、足の裏や手足の指は、刺鍼の痛みを感じることが おおいので、鍼をしないで灸することがおおくなります。 灸での全身治療 灸だけで体全体を治療することもあります。 灸のときは、陽先陰後といって、体の陽にあたる背中側や頭のほう を先にします。 手順としては、座位、うつ伏せ、仰向けの順で、頭のほうから足指 のほうへというのが基本になります。 ただし、このごろは、灸したあとにすぐ立ち上がって帰ってもらう ことがおおいので、クラクラフラフラしないように、おわりに手の指 のツボ、指端や骨空などに糸状灸をしておくとよいです。 パチッと目がさめ、立ち上がったときにクラクラフラフラしなくな ります。灸のあとのほんわかとした余韻は消えてしまいますが。 8.おわりに ゆっくり、すこしずつ、いろいろな刺法を身につけていきましょう。 >>>つぎへ>>>手順が大切、型はまず体でおぼえる >>>目次へ・・・・・・・・・鍼灸の自然則 >>>このページのトップヘ・・手足に引く、陽に引く、下に引く >>>術伝HPトップへ ・・・・トップページ 術伝HP内検索:上の@wikiメニューの「wiki内検索」 お知らせとお願い 術伝流鍼灸操体講座で患者さん役を募集 術伝流鍼灸操体講座は、実践面を重視しています。実際に症状が出て いる方の治療を見たほうが勉強になります。そこで、講座で患者さん役 をしてくださる方を募集しています。 くわしくは、術伝流のモデルをみてください。 よろしくお願いします。 感想など 感想などありましたら、「術伝」掲示板に書いてください。 また、「術伝」掲示板でも、旧掲示板「養生の杜」と同じように、 養生についての雑談や症例相談などもしていきたいと思っています。 よろしくお願いします。 間違いなど 間違いなど見つけた方は、術伝事務局あてにメールをください。 よろしくお願いします。 「術伝」症例相談用メーリングリストの参加者募集 「術伝」では症例相談用メーリングリスト( 術伝ML(muchukand))の 参加者を募集しています。 よろしくお願いします。 〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜 >>>術伝HPトップへ ・・・・トップページ
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に:原住民対談記録①-「メガロ」 日時:A.P.240/10/25/14:14~16:38 場所:[地下都市コエメトリウス]ヴァレラニ宅 経緯:機構島の全貌を知り得ると推測される人物であり、システムガーディアンの一角と思しき「メガロ・アマルガム」との接触に成功。他原住民との交流を兼ねて対談する事となりました。エクト、ホムンクルス以外の現地メンバーはヴァレラニ達(友好的原住民)との交流及び情報収集を行っています。 +交流記録:① 閉じる 日時:14:14~ 質問者:エクト、ホムンクルス、亡月(モニター越し) 質問内容: メガロ自身の出生 レガトゥスもとい原住民達について ハナについて ラウムについて (一部省略。ヴァレラニ宅にて、獰猛なレガトゥスが近辺には居ない事を確認したうえで対談開始となりました。) [亡月]:さっきの様な狂暴なレガトゥスは近くにいない。安心して対談が出来るな。 メガロ:あの子らは私が近くに居れば下手な事はしない。しかし、君達アークスの事を酷く憎んではいるだろう。何せ彼女らへの実験がアークス生誕に関連しているのだから。 ホムンクルス:つまり・・・彼女達もアークスが生まれる前から存在するって事? メガロ:ああ、この島でずっと・・・な。 エクト:おかしいな・・・そうなればハナちゃんが言ってた事は矛盾しちまうな。あの子は40年くらい前に目覚めたって。 メガロ:ハナ・・・ああ、彼女は違う。それに関しては後ほど話そう。今は私の事を聞きたいのだろう?お前達アークスはあのフォトナーと出くわした事があるとすれば、わざわざ蔑ろにする必要も無い筈だ。あの馬鹿者、フールも口が軽い・・・彼奴が余計な事を話した事が要因か。 エクト:まぁでも、お陰で解決の方向性が見えてきそうだけどな。まず・・・アンタはフールが言ってた通り、システムガーディアンの一人にしてコラプサーに反旗を翻そうとしているメガロ・アマルガムで間違いないんだな? メガロ:反旗を翻す、と言えばそれは嘘だ。私は元々奴を殺せるものとは思ってない。私が求めているのは・・・そうだな、「救済」だ。 [亡月]:救済ってのは、この島にいる皆を救うって意味か? メガロ:お前達からすれば、全てがエネミーの様なものかもしれない。しかし、中には不当な実験において普通ではなくなった者達が殆どだ。各惑星を転々とし、有益な研究材料を手にしたフォトナー達は、惑星の文化・生物・環境そのものを引用しようと企てた。その結果、この星の様な実験場がいくつか生まれた。私もその材料の一部だった。皮肉にも、深海の底が故郷だった私にとってこの島は居心地が悪くなかった。故郷にあった全ては存在しなかった筈なのにな。この様に人の形をしてお前達と悠々と話している訳だが、そういう種族ではない。云わば海王種の様な改造を施される以前の純粋な鮫だった。それで伝わるか? エクト:鮫だった・・・と言われても何ともな。 メガロ:そう言われても仕方ない。規定守護獣・・・システムガーディアンと為った際に受け持った力らしい。しかし、ごく一部の者だけだがな。私とフール、ベラドンナ、ギズモくらいだろう。 ホムンクルス:ベラドンナ、ギズモは聞いた事ないな。 エクト:いや・・・ベラドンナは聞いた事がある。エンティがハナの事をそう言ってたはずだ。 メガロ:エンティが・・・ああ、元々彼女はベラドンナの姿を模している。だからエンティにとってはベラドンナそのものだ。彼女も気を遣い、ベラドンナと呼ばれて尚それを受け入れていた。幸い、エンティは錯乱している状態だったが故彼女に気づく事は無かった様だな。 ホムンクルス:ねぇ、話が逸れちゃうけど何でハナはあのレガトゥスから何というか・・・迫害というか。 メガロ:・・・彼女が幾度無く虐殺を受けている事だろう。 エクト:っおい、お前それ知ってんのか!なら何で顔色変えずに言えるんだ? [亡月]:抑えろエクト、必要な情報が得られなくなるだろ。 メガロ:言いたい事は分かる。だがこの数百年間、歴史が変われど決して変わる事無く環境のみが廃れていく状況下。集団でいる事によって引き起こされる事態というものをお前達にも容易に想像が出来るだろう?彼女らの様に不老不死に近い身体能力を持っていれば、生死の境など既に崩れ去っている。 ホムンクルス:ハナちゃんの話はヘリックさん経由で聞いておいたけど、標的になったっていう事だね。でも、他の子達は協力して生活している。それは何故? メガロ:信仰心だ、と言っても・・・お前達は鼻で嗤う様なものだろう。その中で唯一、私は「弱虫メガ」と呼ばれているがな。 エクト:つまり何だ?あの子達の言葉を汲み取れば、お前さんらアマルガムってのを神様扱いして気持ちを清らかにして善意を持たせましたってか? メガロ:信仰に関してはあの馬鹿が詳しい。現に奴は核棲神の器だったからだ。島に幽閉状態だった頃、書物にあった遺物よりそれを参考にはしていた。まぁ、邪教の類だったがな。 [亡月]:カシュマドーリス崇拝譚か。生贄関係は実践していなければ健全だがな。 メガロ:都合の良い内容しか参考にはしていない。簡単だ、アマルガムは島の規定守護獣。云わば管理者の役割でもある。彼女らの住処を守護する事で信仰心という名の・・・ある種の「団結心」を持たせている。だが・・・既に狂った者の心までは操作出来なかった。幸い、私達に付き従ってくれる彼女達は実験を受ける時はあまりにも幼過ぎた。それ故に実験で生き延びてしまった彼女達の精神年齢は上がる事は無い。生活するうえでの知識に関しては自立しているがな。 エクト:アンタはまるで、あの子達の親代わりみてぇな事してんのか? メガロ:親、か。一匹の鮫だった私が、102人の娘達を見る事になるとは思わなかった。 [亡月]:私から質問だが、何故寄りに寄って幼い少女限定なんだ?アークスってのは人種自体をフォトンに適合させて初めて成り立つものだと思うが、あのフォトナーは何を狙っていた? メガロ:このレガトゥス計画の根本的な目的に、アークス生誕は間接的な要素でしか無かった。云わば応急処置だ。あくまでダーカーに対抗できる兵器を作る為の過程にて、彼女達が犠牲になった。現に各惑星で活躍したレガトゥスは存在する。尤も、この計画は極秘な上に暴走しやすかった個体が多かった為に終了処置及び武器素材化を施された。簡単だ、サンプルを処分兼ねて実験を行ったまでだ。虫唾が走る。 ホムンクルス:・・・使い捨て同然の扱いか。 メガロ:レガトゥスの適合者限定の理由は、「アポストルス遺伝子が未成熟な女性器の粘膜に浸透しやすく、脳経由で身体を組み換える事が可能」だからだ。 二人:ッ・・・!? [亡月]:まるで寄生生物だな。子宮内膜に遺伝子細胞を浸透させるという事は、卵巣を形成する内分泌腺組織に侵食する事が可能って訳か。つまり生殖機能を犠牲にして遺伝子組み換えを行ったと言いたい様だ。 メガロ:初経を迎えた少女が限定されるがな。子宮内膜が排出された直後でなければアポストルス細胞は何故か浸透しなかった。メカニズムに関しては通信上で語っているお前の見解とほぼ一致している。違う点とすれば・・・生殖機能は無いと言い切る事は出来ない。唯一それを保持する者がいる。 エクト:待て、仮にあるとて機能を保持させた理由もあるのか? メガロ:非人道的行為に関心を持っても、興を削がれるだけだぞ。生殖機能を持たせる理由は確かに存在した。強靭な細胞をその身に熟した個体は、適合させるとて少女を使用しなければならなかった。レガトゥスがレガトゥスを孕む事自体、危険視していた研究者にとっても生殖機能が無い事実は都合の良い事例でもあった。しかし、兵器の進化を求めた研究者達に歯止めを付ける事など・・・ああ不可能だった。その個体は「身籠る」という機能に特化し、それが災いとなったかアポストルスを使役する事も可能となった。だがその個体は発育が悪すぎた。再生機能は尋常ではない反面、普通の子供の用に脆く・・・いや、ただの子供の様だった。幾度無い実験の過程にて、彼女は暴走し規定守護獣に等しい個体を孕んだ。今思い出すだけで死に等しい恐怖に苛まれる・・・それが多くのフォトナー達の脅威となり、表舞台から隠蔽させる決断をさせた。元々、使い捨て同然の兵器産業としか思っていなかっただろう。内部の争いも含めて、全て海の底に沈める様に隠した。それを行ったのがコラプサーとルーサーだ。暴走した彼女をきっかけにこの研究所は・・・海底に眠る廃棄生物達の住処となった。 コ・ハナ。お前達が友好的原住民と認識している彼女こそ、機構島が海底に没する要因を作った「特異的レガトゥス」だ。 エクト:・・・その話、信じてもいいんだな? メガロ:信じるか信じないかは勝手にしろ。また、彼女達は元々惑星ディスケィド出身者だ。生贄として収容されていたと同時に、あの星の数少ない生き残りと言っても良いだろう。彼女自身はその事を知らない。嘘の記憶を植え付けられているからだ。だから彼女に聞いても無駄だろう。 ホムンクルス:じゃあ何だ、コラプサーは彼女達を星からは救ったが・・・結局は実験材料同然に利用したって事なのか? メガロ:・・・声が震えているな。 ホムンクルス:感情的になって悪いかよ・・・ハナも、ここに棲んでる子達も決して悪い事してる訳じゃないだろう?ふざけんなよっ・・・僕の実の親が、こんな胸糞悪い事をしていたなんて思いたくもない・・・。 エクト:ホム、席を外してもいいと思うぞ。 ホムンクルス:いや、いい。彼女達の情報は僕自身も知っておきたい。調査部隊の一人なんだ、僕だって。話を止めちゃったね、ハナの事で気になったけど身籠ったという事は、彼女は何を生んだの? メガロ:身籠ったと言ったが、実際に言えば今の彼女の外見は・・・あくまで力の無い状態だ。制御不能となれば変貌し、ディスケィドにて崇拝されているメタリーエルスに近い外見となる。それが作った卵は様々なアポストルスを誕生させた。いわば母体同然の存在だ。これが研究者達の探求心を刺激させたと私は感じ取っている。彼女の細胞を適合時の潤滑油の様な役割としても活用した。副作用があり、多くの犠牲はあったらしいがな。その事もあり、研究者達はハナを昏睡させ、細胞抽出を実施していた。それらも知っている筈のコラプサーは彼女をどう扱うか解らん。 [亡月]:エネミーとしても驚異的な存在になり得る、という訳か。彼女と仲良くしているウチの仲間も心配って訳だな。 ホムンクルス:でも・・・それをニルちゃんやマーレさんに伝えるのは。 エクト:可哀想だが、知っておいて欲しい事実でもあるな。何かあった時、俺達がいないとなれば。 メガロ:彼女にはラウムは付いているだろう?あの相互関係が彼女の心身平常化を担っている。あの龍族だけだ、当時から何も変わらぬ意思を持ち・・・絶望的な状況下に屈する事が無い。 エクト:待て、ラウムの話をするのか?んじゃあ同じ龍族を呼んできてもいいか? メガロ:・・・ああ、構わない。 (数分後、エクトは原住民達に「龍族式たかいたかい」を披露して疲弊しているロ・バクを呼び、ヴァレラニ宅へと誘導しました。) バク:・・・・・メガロって事は、あのメチャクソ巨大グロモンスターの一味って訳か? メガロ:・・・・・・・・・・・ルクス・アマルガムの事を指しているのか? エクト:大丈夫、バク君この人は話せる人だから。 メガロ:ラウムの話を聞きたいのだろう? バク:ああ、頼むわ。アイツ・・・都合の悪い事は絶対話す気が無さそうだなんよ。 メガロ:まず、私が知っている限りでは・・・「磁忌龍コ・ラウム」。龍族の中でも異端児として君臨し、驚異的な力を保持し・・・多くの同族殺しを行ったと聞いた。そしてアークスとの相互不可侵状態となった過程にて突如表舞台から去った龍族。その過程にてアークスとの関係再建に努めたとの記録が残っている。新光歴90年代に龍族との関係は始まった事は知っているな? [亡月]:ああ、それからいつの日かヴォイドは龍族を使った実験を行った記録がある。それが相互不可侵の要因だな。 バク:ああ、俺が生まれた時には既に居なかった。龍族に死の概念はねぇ、祭壇で復活するからだ。だから皆、誰も棲まぬ境地に去っていったんだろうとか言ってた。俺がアークスに興味を示した時、長達の話からラウムを知った。まぁ・・・只の誹謗中傷だったけどな。許せねえよ、大事な同族を・・・兵器にした上に閉じ込めるなんてよ。理由だって。 メガロ:・・・この事を龍族であるお前に伝えるのは酷だろうが、聞く意義はあるか? バク:何だよ、それ? メガロ:ラウムは・・・龍機兵を創る為に素材として保存されただけの、廃棄同然の個体だ。 (メガロの発した言葉にバクは憤慨し、半龍化した状態でメガロの首を掴みかかります。) エクト:バク!!その手を離せ! [亡月]:武力行使を厭わずに止めろ!重要な情報源を損なうな! バク:今・・・ッ何ツッタ!?アイツガ廃棄ダトッ・・・・!!!! メガロ:言葉が悪かった、などと言えば気が済むか?それでは事実とかけ離れてしまう、だから事実を述べたんだ。造龍計画とは別ベクトルに採用された龍機兵計画、その犠牲となった個体がラウムだ。聞くぞ龍族の若者、お前にとってラウムは一体なんだ? バク:同族デアリ・・・俺ニトッテ家族同然ダッ!!!テメェニトヤカク言ワレル筋合イハ無ェッ!!! (一連の騒動に反応し、ヴァレラニが駆け付けていました。) ヴァレラニ:ッ・・・メガから離れて! メガロ:ヴァレラニ、お前は下がりなさい。 ヴァレラニ:メガは私達の神様・・・いえ、家族。あなたが殺そうとするなら、私は許さない! バク:・・・ッカゾ・・・ク・・・。 (バクは龍化を解除し、人型に戻りました。) バク:・・・ヴァレラニのその鱗、見た事ある。いや、感じ取れる・・・俺達龍族と同じだ。 メガロ:・・・レガトゥスはアポストルス細胞の適合と同時に、関連性の無い別個体の遺伝子をも取り入れる事が可能・・・これはまだお前達には話していなかったな。 [亡月]:ああ、だからそれぞれ違う特徴を持っていたのか。それで、その子は龍族とでも言いたいのか? メガロ:ああ、ラウムではない別の個体の物だがな。 ヴァレラニ:・・・私達、この身体になった事、悲しい。でも、生きる事は幸せ。 バク:・・・待てよ、ここで何百年も棲むってのはスゲェ億劫じゃねえのか?ラウムだって、百年以上あんな所に閉じ込められて・・・。ヴァレラニだって外の世界を見てみたいとか思うよな? ヴァレラニ:思わない。だって、外は私達に優しくない。変わらぬ世界に私達、慣れた。姉さん達と違って・・・苦しい、痛いとか・・・分からない。 ホムンクルス:バクさん、この子達はこの住処を再建したり、食べ物を調達して自分たちなりの生活を成り立たせてるんだ。ハナやラウムとは違う生き方で。 バク:そう、か。ああ・・・俺は知らなすぎるな、全くよ。 メガロ:・・・確かにラウムは廃棄扱いだった。しかし、彼は処分されなかった・・・情報漏洩だけでは理由として足りないと私は思う。推測上だが、言わせて貰う。 [亡月]:推測でも有力な情報の筈だ、教えてくれ。 メガロ:龍機兵は元々、機構島防衛機能の一部として開発され・・・お前達が想像しやすいものではそうだな、自律型AISの様なものだ。外見は機械仕掛けの大型龍族。機能としてはダーカー等の脅威的存在の殲滅兵器だ。しかしこれがフォトナー達に終止符を打った。 エクト:そういや、この島のフォトナー達ってマザーシップとの同化を拒んだんだよな・・・。 メガロ:そう、自らの研究の極限を知りたい者が大半だっただろう。星の脅威を滅ぼす筈が、野心に呑まれゆく者達の忌々しい喧騒にも感じた。そんな状況にて、多くのフォトナーはルーサー同様、ダークファルス同然の存在として変わり果てて行った。 ホムンクルス:え?待って・・・んじゃあ島の中にいたフォトナー達は、ダークファルスになったって事? メガロ:結局、自らの技術を以て理解したのだろう。ダーカー因子の秘めた力に。それこそが、ランダルの開発した龍機兵達だ。成り果てたフォトナー達を葬り去り、海に沈下させる計画を企てた。この騒動の際に、私達規定守護獣は強制的に島と一体化させられてしまった為、事の発端は一部しか知らない。 [亡月]:結局、【深淵なる闇】に屈してしまったのか。 メガロ:私は沈んでいった島の中で、滅びの危機を感じていたが・・・ダーカーとの攻防戦は結局のところ自らが生み、隔離してきた兵器達によって蹂躙されダーカーの侵食は食い止められた。特に活躍したのが龍機兵、ラウムの細胞にて生まれた兵器だ。こいつ等が朽ちていくフォトナー達を根絶させた。そしてもう一つの機能がある。 バク:俺達龍族の力だけじゃねえのか? メガロ:それだけでは通用しない筈だった。こういえば解りやすいか?フォトナーの力を自らに吸収する機能だ。 【亡月】:ああ、納得した。つまりこうか?島の中のフォトナーの形跡が殆ど無いのは、存在自体を龍機兵達の力として吸収されてしまった。云わば機械と同化させられてしまったという訳か!マザーシップとの同化を拒んだ私達の祖先は、とんでもない末路を遂げたもんだな。 メガロ:そして、ラウムはその機械達のルーツだ。龍結晶による干渉遮断が施された状況下では、奴を分析する事も叶わないだろう。ロ・バク・・・ロ・カミツを長とするロの一族よ、ラウムを同族であるという認識を改める必要がある。これは警告だ。 バク:・・・テメェの話は長ったらしくて分かり辛ぇ、でもよ・・・俺はアイツを見捨てたりはしねぇ!例え暴走したとしても、俺はロの一族だ!磁獄龍カッシーナの名に懸け、俺は一族の者として・・・いーや、漢として二言は絶対にしねぇ!絶対に助けっからな! メガロ:・・・例え、その者が大切なものを壊すとしてもか? バク:・・・っな。 エクト:はい、とりあえずラウムの情報は聞けたな、バク君。安心しろ、俺だってアンタの仲間だ。出来る限りでもよ、アンタの力にはなってやる。 ホムンクルス:悪いけどメガロさん。僕たちは往生際が悪い事で定評があるんだ、そういう人たちに鍛えられてきたからね。 バク:すまん。 エクト:これくらい気にすんなよ。その為にこの任務に参加したんだろ? メガロ:・・・フン、楽観的である事にとやかく言うつもりは無い。まぁいい、喋り疲れた。少しの間休憩を取らせてくれ。レガトゥス達の様子を見に行きたい。お前達はそのまま離れずに居ろ。オウコ達も流石に今日は近付いてこない、そこは安心してもいい。 エクト:さて・・・小腹空いちまったし、焚火でもして飯でも食うか? バク:火なら任せてくれ。そういや・・・ハナの事も話したんだろ? エクト:・・・ああ、飯がてら教えてやる。でも、ニルちゃんやマーレちゃんにはまだ言わんでくれ。何てか・・・あまり思いつめて欲しくねえからさ。 バク:ラウムの話でだいぶキテるけどよ・・・そうだな、折角ニルも友達出来たしな。 +交流記録:② 閉じる 日時:15:22~ 質問者:エクト、ホムンクルス、亡月(モニター越し)、バク、ニル、マーレ 質問内容: 各システムガーディアンについて 機構島AIについて 機構島での研究について 研究者達について 各エリアについて コラプサーなど現存するフォトナーについて (休憩中、バクは現状況をニルとマーレに報告した所、現地に向かうと告げられました。テレパイプ経由での移動を行い、ニルとマーレの二名は現地に到着しメガロとの対談に参加します。) メガロ:休憩は済んだか? エクト:ああ、物資の食料であったが、興味津々で料理を見ていたな。あの子達。 メガロ:文化のレベル等はお前達が見ると、拙いものだろうな。普及や便利さはあまり好まん。それに彼女らが持つ能力で充分だ。 ホムンクルス:確かに便利だけど、他の人達との共生は・・・。 メガロ:駄目だろうな。お前達も食料という前提を持っている。最初に接触したレガトゥスがヴァレラニで運が良かったと言っても良い。 ホムンクルス:うん、そこは感謝している。 (バクがニル、マーレを連れて屋内へと入ります。) バク:連れてきたぜ。 ニル:ねーねー!この人が本当にハナの事知ってるの???? メガロ:この二人は? バク:仲間だけど、ハナと特に仲の良い二人だ。 メガロ:なるほど、そうか。 マーレ:・・・見た事ある。 メガロ:人違いでは?私は初対面だ。 マーレ:ううん、この独特なフォトン・・・マキローナのお墓に向かった時にすれ違った人とそっくり! エクト:っ・・・おい、んじゃあ待て。あの水棲族研究資料を研究部の端末から削除した改竄者って・・・! メガロ:意思疎通が可能な原住民とは最低限の関わりは持っていた。頼み事に従ったまでだ・・・だが、その対象が今ここにいるとはな。 マーレ:マキローナの事、知ってるんだよね? メガロ:・・・本当は、君に会わない事を願っていた。あの技術はウォパルという星から生まれるフォトンが無ければ生きていけないリスクを背負っていた。レガトゥスの欠点を背負わせるなど、あってはならないのだ。 マーレ:貴方にはいつか感謝したいってずっと思ってた・・・マキローナの話だって、沢山。 メガロ:・・・二人で話しておきたい。だから少し待って貰っても大丈夫かい? マーレ:・・・うん! ニル:良かったね、マーレ! マーレ:本当に良かった・・・。 メガロ:そこの娘も、ハナの事を聞きたそうだな? バク:な、なあその事なんだが。 メガロ:君の友達はここの住民同様、レガトゥスという原住民だ。コールドスリープしていた子達は力のある者に虐げられて各地へと散り散りになっている。その内のハナはラウムと仲良くしている様だが、それを君は知っているだろう。 ニル:勿論!ハナはここの子達と同じだったんだね~・・・良かったあ。怖いエネミーとおんなじじゃないって信じてたんだ、アタシ。 メガロ:・・・ああ、そうだな。 [亡月]:(エクトに向け「どうやら、上手く誤魔化した様だな。」とメッセージを送信しました。) エクト:(亡月に向け「その様だな」と返信しました。) メガロ:二人の疑問は少しは晴れた所で、お前達の質問に答えようか。 エクト:随分とご親切だな。中々ここまで答える奴は寧ろ怪しいと思っちまうな。 メガロ:アークスと言えど、私達を蹂躙する訳では無いだろう?別に拒絶する気は無い。 エクト:そうかい、んじゃあシステムガーディアンそれぞれの事を教えてくれ。俺達は今までルクス、エンティ、フール・・・そしてアンタと対峙した。だが詳しい情報なんざ全然掴めてねえってのが本音だ。 メガロ:では、第一節から説明した方が良いか? エクト:ああ、頼む。 メガロ:長くなると思うが、覚悟して聞いてくれ。 まず第一節ルクス・アマルガム。0を司る規定守護獣だ。惑星ディスケィドに伝承される「信託の軍勢」を模したエネミー同然の存在だ。個にして群、群にして個という特徴を持ち、夥しい犠牲者達のフォトンが連なり、あの形となっている。統率者がいるが、アレも壊れてしまい、亡者の一角に過ぎない状態だ。ディスケィドの技術に関心を持ったオリュクスという研究者が起案し、生誕した。意思疎通は察しの通り無理だ。存在するだけで島の環境維持装置が稼働される、云わば機械の一部扱いと言うべきか。 第二節エンティ・アマルガム。1を司る規定守護獣。アルタロスの高密度な自然環境を維持させる事に従事している生命体群がヒントとなって生まれた人工生命体だ。循環システムの効率化だけではなく、フォトン生成技術も担ったり生命体内部に侵入し精神変性を行うといった能力を持つ。レガトゥスの精神治療にも役立っていたらしいが、デメリットとして精神脆弱を引き起こす事で悪循環が生まれ、彼なりに苦労した結果・・・お前達が対峙したから分かる筈だ。結局、自らも狂ってしまった。コラプサーがわざわざ手を下した理由は分からんが、お前達に自らを見せしめる為だったかもしれん。 第三節ルイン・アマルガム。2を司る規定守護獣。惑星パイロニアスに棲む獣鬼種の大陸支配者とも言わしめた原生生物だ。私と同じくこの島に収容され、フォトン適合の末に兵器改造を施された。私と違い、兵器特化を施された為か獰猛な怪物そのものだ。体内に炉心高炉を所持しているのは、多分この島に何らかの不都合が起きた際の自爆装置と言っても良い。アレを倒すならば、アレに匹敵する程の怪物を用意する事だな。勿論意思疎通は諦めろ。 第四節メガロ・アマルガム。3を司る・・・流れで分かる通り、私の事だ。生まれ故郷は・・・話せるほどの知能を持った頃、ダーカーによって滅んだと聞いた。ルインとは違い、人型形態を取らせる事に特化された。学習能力による機構島内部フォトンの活用概念の形成だと研究者は語っていた。未だにそれを理解しては無いが・・・結局、私は生き延びる事だけを考えて生きている。 第五節バラエナ・アマルガム。4を司る規定守護獣。惑星ルヴェリッサで確認されたクジラの様なエネミーだと聞いた。ルヴェリッサに設置された研究所を崩壊させた程だと聞いた事がある。この島では奴の強靭性を活用しようと島と一体化させたと聞いた。時々感じる地響き、轟々しい呼吸音は多分ソイツのものだろう。 第六節フール・アマルガム。5を司る規定守護獣。惑星ユールドゥルムの核棲神にして古代機構を束ねる、数少ない「話せる」バケモノだ。奴の性格上、協力するか否かは気紛れそのもので、この島が浮上した事にも関心を持たなかった。だが故郷の技術はアークスに匹敵する程か、モニター越しにアークスの動きを眺めていたり、そちらの所有する兵器を模した機械を製造したりしている。気紛れの一部であるが、それで何をしでかすが解らない。協力しているとは断言できない奴だ。たまに別エリアに顔を出す事がある。原生民達も彼女には親しみを持っている。 第七節ベラドンナ・アマルガム。6を司る規定守護獣。惑星リクジニアで伝承される「朽果ての魔女」を模していると聞いた。フォトンを使って思い描いたように力を放出させる事ができ、魔法と呼ばれる・・・云わばテクニックか、それを威力も規模も関係なく自由自在に放つ事が出来るらしい。リスクも背負わず・・・私やフールもソイツを恐れている。今は眠りに付いているらしいが、目覚めた際には確実に島の半分を破壊される危険性がある。多分コラプサーも排除しようと動くだろう。 第八節ギズモ・アマルガム。7を司る規定守護獣。これはAIに直結されており、分かりやすく言えば「AIが造ったプログラムの擬人化」だろう。加えて奴はルクスやエンティの様に群として増殖する事が可能で、自己増殖及びナノマシン技術を活用されている。意思疎通は可能だが・・・それが昨日話していた奴と同一人物とは言い切れない。結局のところ、機械に組み込まれたデータに過ぎない。 第九節は・・・この島のAI「島内管理システム MER-13e11」。これに関しては・・・いや、止めておこう。私はこのAIの管理下におかれている為か、詳細を話す事が出来ない様にされている。どの様な仕組みかさえも、知る事叶わずだ。 以上がこの島に存在するシステムだ。 エクト:・・・それで全部か。どうだナキさん? 亡月:ああ、どいつも厄介な存在である事は変わりなしだな。 メガロ:ルクスは今も何処かに彷徨っているだろう。お前達を執拗に監視しているとも感じる。 バク:あんだけ戦ったしな。恨み言も言われちまったしよ。 エクト:しっかし、あいつを倒すには色々と時間が掛かりそうだ。 メガロ:あのような状態だが、絶対死とさせるならば全ての生成核を停止させなければならない。アレも奴の心臓部に等しく、複製も不可能な代物だ。生成核自体も数は限られている筈だ。 マーレ:沢山の人達の辛い思いを感じ取ったのだけど、助けるのは難しいんだよね・・・。 ホムンクルス:あの状態じゃあ、もう手遅れなのかな。 メガロ:あいつを救う方法は、終わらせる事以外に方法は無い。何せ、合成に合成を重ねている。 エクト:割り切るってのは難しいが、これも島を止める為だな。 メガロ:この島を止める、どうにかしようとする事自体は私達も既に知っている。しかし、この島は生きている。バラエナがそうしている訳ではない。アレは一部に過ぎんからな。その真相にたどり着くまで、難航を辿る事は覚悟した方が良い。 [亡月]:既にそんな事は分かっている所だ。何せ私達のボスが軟禁状態だからな。 ニル:ヘリックさんクビじゃないよね・・・? ホムンクルス:謹慎だから少ししたら復帰すると思うよ。 エクト:上層部だか解らんが、内部に何かいる可能性は高いと思う。ま、俺達は俺達で調べるしかねえ。なぁアンタに質問だけどよ、俺達はシステムガーディアンと戦っちまってるけど、それに関しては問題はある筈だよな? メガロ:既に狂ってしまった者が元通りになる事に期待はしていない。そもそもマトモに関わっていた者は限られていた上、私達規定守護獣はあくまで島のエネルギーを供給され、生き永らえてきただけだ。もし島が消え失せたとて、本来の寿命を辿るか死に絶えるか。私は特に構わんがな、あの子達は違う。 ニル:それ、アタシも思ってる。ハナとかここの子達とかさ、勝手に改造されてずっと閉じ込められてるんだよね?そんなの酷過ぎだよ!それなら絶対助けられる方法を選びたい! メガロ:その方針に決めるのは、リーダーの様な立場の者であろうな。私としても、それが理想だ。 ニル:エクト!この島の子達を助けるよ!ハナをいじめてる奴だって、おかしくなってるって事は勿論分かってるよ! エクト:分かった分かった!胸倉掴むなって! [亡月]:大体は分かったな、それで先程出た気掛かり名前を聞こうか。「島内管理システム MER-13e11」についてだ。これに関しては端末データで情報を手に入れる事が出来た。しかし、全貌が解らないというより掴めない状況だ。一体何者なんだ? メガロ:「監視者」であり、「マザーブレイン」と言った方が解りやすいか。例えるならばシステムガーディアンはアレの眷属の様なものだ。だからと言って奴に指示されている訳ではないがな。一部感覚を共有している為、それぞれの規定守護獣の動向を感じ取る事が可能となっている。流石に気が滅入る機能だがな。 エクト:どこに設置されているのかとかはわかるのか? メガロ:巨大樹メタリーエルスに設置されているとは記録されていたが、その記録はデタラメの様だった。結局、私自身探してみたが見つける事は叶わずだ。唯一、ラウムは知っている可能性はあるらしいが決して口を開く事は無かった。 バク:頑なに言わねえんだな。コラプサーの事、ぶっ潰してえ筈なのに。 メガロ:島の一部である私に対しては、不信感があるのだろうな。 [亡月]:結局、ラウムや龍機兵に関した情報が無い状況では考察も出来ん。状況が解るか新たな資料を手に入れるか、要調査だな。ここでの研究は結局のところ、一体何なんだ?ダーカーに対抗する為の生命体を造り出すだけではなさそうで、他の星の文化さえも保存しているから意図を掴めん。 メガロ:それぞれの惑星にしか無い特異性を引き出し、新たな技術へと貢献する為と語っていた。元々、実験施設として使われていた惑星ウォパルだがこの陸地のない大海の領域をフォトナー達は何かに活用したいと考えていた。その為、様々な研究材料を終結させた巨大実験施設を構築させたという訳だ。居住区はフォトナー達が寝泊まりする為にあっただろう。この島で発案された一つ一つの技術は現代に通ずるものが少なからず存在する。 [亡月]:アークスシップ内部の開発技術の急激な進歩も、そのセンもあったと言うべきか。結局、都合の悪い部分はひた隠しとはな。 バク:ああ、公表されたらまずい内容だってある筈だからな。 エクト:なぁ、ここで働いていたフォトナーもとい研究者達はどうなった? メガロ:ああ、規模までは覚えていないが多くはいた。しかし、時代の流れにつれマザーシップと同化する事を選び・・・数は減っていった。数少ないフォトナー達は言わば「現存したかったフォトナー」だった。現状を見れば察するだろう。私の覚えているフォトナー・・・オリュクスは忽然と消えた。ランダルも部屋に閉じこもったと思いきや、システムの一部として消失した。グレンヴィル・・・都市名にもなった程の彼は、未だに彷徨っているのだろう? マーレ:・・・。 メガロ:当時の彼はもう存在しない。あるのはアークスになり損ねた亡者だ。 ホムンクルス:敵の数、脅威は計り知れない状況だね。 エクト:ああ、困ったもんだ。知ってる奴ってそんなもんなのか? メガロ:私が物心つく頃から少人数しかいなかった。その状況で、何を望んでいたのかも分からず経過した。 [亡月]:あまり期待できんな。それにしても、各エリアを構築したのは別に文化保存って訳では無い事は分かった。だが、第三下層やそれ以降になれば何かがある様に思うのだが、そこはどうなんだ? メガロ:第三下層部は生きれる生物を選ぶ場所だ。元々そんな生物達の為に存在するエリアだ。更なる下層部は誰も立ち寄れぬ禁忌区域。興味本位で行ったとしても止める事も無いし、保証なんて一切しないぞ。 エクト:・・・未知の領域か。これならフールも知らなさそうだな。 メガロ:それは知らん。アイツは敢えてはぐらかす癖がある。 エクト:ナキさんあと聞きたい事あるか? [亡月]:私はとりあえずここらへんで大丈夫だ。 エクト:じゃあ俺から質問、コラプサーや他に現存するフォトナーってのは分かってるか? メガロ:模倣者も含めてか? エクト:ああ。 メガロ:残念ながら、コラプサー以外のフォトナーは現存しない事はハッキリとしている。過去に私が知っているフォトナーでさえもあの有様だった。ああ・・・現存していたと言えばその通りだ・・・素材としてな。 マーレ:ひどい・・・。 ホムンクルス:創世器って訳か。 メガロ:創世器だったらまだ幸せだったろう、素材というのはコラプサーの装備の一部として分解・改造・合成を施された。 エクト:余計太刀がワリィな・・・。 メガロ:英雄として名を挙げられなかった者達の定めと云うものだ。あと聞く事は? エクト:いや・・・あとは大丈夫と思う。 メガロ:そうか、私は暫くここに滞在している。何せコラプサーが活動を始めたからな。シップへの遠征も難しい状況だからな。 マーレ:あ、あの!私から質問いい? メガロ:ん?ん?話なら後でと マーレ:それとは別で、メガロさんはどうして規定守護獣さんなのに、この星から出られるのかなって・・・。 メガロ:ああ、そうだな・・・君と同じ、と言えば解るだろう? マーレ:ッ・・・私と、同じ。 メガロ:この娘と話をしている。お前達はここで隙にしていればいいさ。 ニル:んー、じゃあみんなの話を聞いてくるかな。 エクト:ああ、外で三人居て貰ってたからな。 バク:また高い高い要求されそうだなあ・・・。 (一同はマーレを残し、ヴァレラニ宅を後にしました。)
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本日の閲覧数 - 昨日の閲覧数 - 総閲覧数 - 平成22年5月18日開始。 平成28年4月4日更新。 ★パピローマワクチン接種群と非接種群との比較において、ワクチン接種群の流産比率が高いことは数値上は明らかである ★パピローマワクチン接種群と非接種群との比較において、ワクチン接種群の流産比率が高いことは数値上は明らかである 最後の接種から3か月以内の流産のリスク比較では「14.7%(接種群)vs 9.1%(非接種群)とする平成22年3月2日付け「Risk of miscarriage with bivalent vaccine against human papillomavirus (HPV) types 16 and 18 pooled analysis of two randomised controlled trials」という調査報告が存在する。 パピローマワクチン接種3か月以内の流産のリスク比較では 14.7%(接種群)vs 9.1%(非接種群)であった論文はこれだ ★パピローマワクチンに関して これまでに見つかったHPVは100以上の遺伝子型に分頬されている。約60種は皮膚のイボ等から分離され、残りの40種は粘膜の病変から分離されている。粘膜型のうち子宮頸癌から分離されたHPVが高リスク型と呼ばれ、15種(=PV16、18、31、33、35、39、45、51、52、56、58、59、66、68、73型)が該当する。HPV6、11型等は良性の尖圭コンジローマ等から分離され、低リスク型と呼ばれる。 琉球大学の調査では、子宮頸がんに存在するHPVDNAはHPV16(42.4%)、HPV33(9.0%)、HPV58(8.0%)、HPV18(7.7%)、HPV52(7.1%)であった。頚部異形成(CIN)患者でのHPV陽性率は76.1%、HPV型別の頻度はHPV16(17.5%)、HPV52(15.0%)、HPV51(11.0%)、HPV31(6.3%)、HPV58(3.8%)であった。この他にも、臨床試料中のHPV型の報告は多数あるが、同様の感度や信頼性を持つ方法が用いられたわけではない。我が国の流行状況について、精密な調査が求められている。 グラクソのワクチン サーバリックス: 抗原はHPV16VLP, HPV18VLP 組替えバキュロウイルスと昆虫細胞で作成。 アジュバントは水酸化アルミニウムとモノホスホリルリピッドA。 MSDのワクチン ガーダシル: 抗原はHPV6VLP, HPV11VLP, HPV16VLP, HPV18VLP 組替え酵母で作成。 アジュバントは水酸化アルミニウム。 (The 69th Annual meeting of the Japanese cancer association. 2010. 癌研究入門コース、P13-17より引用) ★14歳、子宮頸がんワクチン接種2日後死亡…日本国内初 ★南出喜久治氏が警鐘「日本民族の危機!」 政府、行政、全議員、業界等々に16項目の公開質問、回答求める 政治家、自治体などの関係者は、南出喜久治氏の意見を真剣に検討し、公開質問状に全て答えるべく情報収集する事。 弁護士の南出喜久治氏は23日、『子宮頚がん予防ワクチンの危険性』を踏まえて16項目に及ぶ公開質問を行った。回答を求める対象は政府、都道府県市区町村の全自治体、衆参両院議員、全地方議員、産婦人科・小児科学会、及びその他すべての医療機関及び医師、公費助成を請願・陳情した団体・個人運動家並びにグラクソ・スミスクライン株式会社で、回答の方法としてHP上での実名表記の上で求めている。 氏は、GSKの「サーバリックス」の危険性を指摘しながら、充分な臨床試験も行われず公費負担でワクチン接種の予防を行うことの危険性を訴えてきたが、今回、下記のような詳しい資料を公開した上でこれに関係するすべての行政や業界、関係者あての公開質問を行ったもの。公開された質問状は以下の通り。(ニュース調、ここまで) 数ヶ月前から気になっていたニュースなのですが、そっち方面は全くの無知で基礎知識がないためコメントも出来なかった状態でした。しかし、このような異例の公開質問状という事態になったので全く出遅れましたがとりあえず転記し拡散致します。特に下の動画の中で南出弁護士は、「これを推奨している確信犯の国賊は民主党の仁木博文(徳島県3区 比例四国)」と名指しで糾弾しています。異常な事態かも知れません?。非常に危険で恐ろしいという印象を受けています。皆様、拡散のご協力をよろしくお願い致します。 220723子宮頚がん予防ワクチンの危険性(全文PDF版) http //kokutaigoji.com/teigen/pdf/220... 「民族浄化の恐れのある国防問題」だと指摘する南出弁護士 関係各位 平成22年7月23日 公開質問状(その一) 弁護士 南出喜久治 子宮頚がん予防ワクチンとされる「サーバリックス」の製造販売承認及びその接種について公費助成をすることに関して、菅直人内閣総理大臣、長妻昭厚生労働大臣、厚生労働省、都道府県市区町村の全自治体、民主党、国民新党、自由民主党、公明党、みんなの党、社民党、日本共産党、たちあがれ日本、全衆議院議員、全参議院議員、全地方議会議員、日本産婦人科医会、日本小児科医会、社団法人日本産科婦人科学会、特定非営利法人日本婦人科腫瘍学会及びその他すべての医療機関及び医師、公費助成を請願・陳情した団体・個人運動家並びにグラクソ・スミスクライン株式会社(GSK)に対し、本ホームページにおいて本日公開掲載した拙稿『子宮頚がん予防ワクチンの危険性』を踏まえて以下の公開質問を行うので、その回答を求める。 回答の方法としては、自己又は第三者のホームページ上において、それぞれ実名を表記した上で掲載又は投稿して発表されたい。 一 質問の前提となる事実及び資料 1 平成21年8月31日薬事・食品衛生審議会医薬品第二部会資料、薬事・食品衛生審議会 医薬品第二部会 議事録の存在。 http //www.mhlw.go.jp/shingi/2009/08/txt/s0831-1.txt 2 平成21年9月29日薬事・食品衛生審議会 薬事分科会 議事録の存在。 http //www.mhlw.go.jp/shingi/2009/09/txt/s0929-7.txt 3 平成21年9月29日の英国・国際ニュースAFPBBNews「子宮頸がんワクチン接種後の少女が死亡、英国」の記事の存在。 http //www.afpbb.com/article/life-culture/health/2647877/4692574 4 日本産婦人科医会による平成21年10月14日の記者懇談会でなされた「子宮頸がん予防ワクチンの推奨に向けた提言」の存在。 http //www.jaog.or.jp/know/kisyakon/26_091014_a.pdf 5 厚生労働省による平成21年10月16日の「サーバリックス」製造販売の承認。 6 英国の医学誌ランセットの平成22年2月20日付け「HPV vaccination waiting for 2 evidence of effectiveness」(HPVワクチン接種:有効性の証拠を待っている)との記事及び平成22年4月14日付け「現在進行形の"人体実験"である子宮頸癌ワクチン」という指摘の存在。 http //www.thelancet.com/journals/lancet/article/PIIS0140-6736%2810%2960270-X/fulltext?_eventId=login elsca1=TL-200210 elsca2=email elsca3=segment http //blogs.yahoo.co.jp/m2010matu/61152632.html 7 サーバリックスに含まれているアジュバントが、女性の免疫に影響を与え、流産のリスクにつながるかどうかについての調査(14か国、15歳から25歳までの26000人規模)の結果において、全体としての流産のリスク比較が「11.5%(接種群)vs10.2%(非接種群)」であり、さらに、最後の接種から3か月以内の流産のリスク比較では「14.7%(接種群)vs 9.1%(非接種群)とする平成22年3月2日付け「Risk of miscarriage with bivalent vaccine against human papillomavirus (HPV) types 16 and 18 pooled analysis of two randomised controlled trials」という調査報告の存在。 http //www.bmj.com/cgi/content/full/340/mar02_1/c712 注目!是非ご覧下さい、恐ろしい内容です。 民主党の仁木博文(徳島県3区 比例四国)は確信犯の国賊!と名指しで糾弾、推進母体は「隠れ共産党」だと明言していますよ?日本民族が滅亡するかも知れない危険なワクチンと訴える南出弁護士 二 質問事項 ( 1) サーバリックスの安全性の証明責任及び説明責任は誰にあるのか。国民の側に危険性の証明責任があるのか。 ( 2) 長期にわたる充分な臨床試験をせず、安全性の証明が充分ではないのに、これほどまでに承認を急いだ理由はどこにあるのか。 ( 3) 一般に、がん予防の方法は定期的な検診が原則ではないのか。 ( 4) ワクチン接種による予防を奨励することは、これに反することにならないか。少なくともワクチン接種を奨励することにより、定期検診離れの意識を加速させることにならないのか。 ( 5) ワクチン接種のみに公費助成を行い、定期検診に公費助成をしないということは、国民ががん予防について定期検診の方法によってがん予防をしたいとする予防医療方法に関する選択の自由を侵害することにすることにならないのか。 ( 6) にもかかわらず、どうしてワクチン接種のみの公費助成を推進してワクチン接種の実施をするのか、その根拠と理由について明らかにされたい。 ( 7) 死亡例(前記一3)に関して、その因果関係の有無について審議会や日本産婦人科医会などにおいて独自に調査検討がなされたのか。 ( 8) 特に、仮に、死亡した少女に「重大な基礎疾患」があったとしても、何らかの基礎疾患があれば、ワクチンの接種によって死亡するという因果関係は認められるはずではないか。 若狭和朋氏も子宮頸癌予防ワクチンの危険性を訴えています! チャンネル桜 渡部昇一の大道無門 ゲスト 若狭和朋 【断種】子宮頸癌予防ワクチン計画の危険性【不妊】 ( 9) また、この少女の「重大な基礎疾患」が何であるのか、独自に調査研究されたことがあったのか。あればその疾患の具体的内容を特定されたい。 (10) 厚生労働省が承認(前記一5)する2日前に、わざわざ日本産婦人科医会がワクチン接種の推奨の提言(前記一4)をした理由はどこにあるのか。 (11) この提言の中に、「重篤な副作用なし」としているのは何を根拠とするものか。重篤な副作用を越えた死亡事例において、接種と死亡との因果関係を調査した結果においてそのような発表をしたのか。独自の調査結果を入手しているのであれば、それを開示されたい。 (12) この提言をした日本産婦人科医会常務理事鈴木光明氏は、GSKの接種者向けの案内書(Cervarix Starter Kit)の監修もしているが、そこには、ごく小さい字ながらも、「重い副反応として、まれに、アナフィラキシー様症状(血管浮腫・じんましん・呼吸困難など)があらわれることがあります。」と表記していることとからすると、この記載は前記の提言の「重篤な副作用なし」との記載と矛盾するのではないか。 (13) 日本産婦人科医会は不妊治療をも推進させているのであれば、GSKの「サーバリックス」に不妊化の危険があるか否かを患者の立場に立って批判的に検証すべき立場にあるのではないか。そのような公益的・公共的な立場にある日本産婦人科医会がGSKの営業的な旗振り役をすることは、たとえば、建築施工監理において、施主(患者)の代理人となって施工者(GSK)の工事施工の不備の有無(サーバリックスの不妊化の危険性の有無)をすべき監理者(日本産婦人科医会)が施工者(GSK)の代理人となることに等しい利益相反行為となり、日本産婦人科医会の公益性・公共性の使命を放棄することにならないのか。 (14) オーストラリアでは、当初「子宮頸がんワクチン」と表示されていたものを「HPV感染予防ワクチン」と名称表示変更がなされた例があるように、特定のHPVの感染を予防するワクチン「HPV16型、18型感染予防ワクチン」としてGSKが説明しているものでありながら、それを「子宮頸がん予防ワクチン」と表示することは、効果・効能を偽る意味において薬事法違反であり、不当景品類及び不正表示防止法(昭和37年法律第134号)において禁止する「不当表示」に該当するのではないか。 (15) 前記一7の事実からすると、その「conclusion」(結論)の部分に、「There is no evidence overall for an association between HPV vaccination and risk of miscarriage.」、つまり、「これらは流産とサーバリックスとの全体的なエビデンス(証拠)ではない」とする趣旨が述べられているが、接種群と非接種群との比較において、接種群の流産比率が高いことは数値上は明らかであるので、未だ不妊化の危険性が払拭されて安全性が証明されたとは言えないのではないか。 (16) 少なくとも不妊の危険が指摘され、それを根拠付ける資料が存在するのに、そのことについて、接種時におけるインフォームド・コンセントが欠落しているのではないか。 ★子宮頸癌ワクチンの副作用をまとめたホームページ。超危険なワクチンである事が分かります。アメリカでは100人以上死亡している。 ★子宮頸癌のワクチンの危険性に付いて ★インドで子宮頸ガンワクチン接種したら、120人中4人死亡 ★子宮頸がんワクチンによる民族浄化,弁護士,南出喜久 ★緊急 子宮頸がんワクチンは不妊の危険性あり!接種の必要なし! ★日本人に多いパピローマウイルスの全てがワクチンに含まれている分けではないから、このワクチン接種をしても発癌する可能性はあります。必ず予防出来るという事は有りません。得られる効果よりも、副作用や死亡率や不妊症に陥る危険性に関して熟知するべきである。副作用に関する情報があまりにも少な過ぎる。 それから一番子宮頚癌の発生率を下げるのは、性交渉をするのは一人だけとする事である。妻や夫とだけ関係を持つ事にすれば、パピローマウイルスに感染する確立が限りなく零に近づく。こんな簡単な事を教育もしないで、ワクチンを打とうとするのは間違いであり、金の無駄遣いである。 平成28年3月になり、パピローマワクチンで副作用が出て大変な状態になった人が沢山出てきて訴訟になった。だからあれ程危険で打つなと言って来たが、声は届かなかった。
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インポート用定義データ 大部品 帝国防疫研究所 RD 67 評価値 10大部品 防疫研究所の概要 RD 2 評価値 1部品 建設経緯 部品 目的 大部品 最先端の医療を受けることができる設備達 RD 41 評価値 9大部品 二次医療機関配備設備 RD 15 評価値 6部品 エックス線診察装置 部品 心電計 大部品 手術室 RD 5 評価値 3部品 概要 部品 手術室用滅菌室 部品 手術台 部品 無影灯 部品 医療器具 大部品 救急医療設備 RD 8 評価値 5部品 酸素吸入セット 部品 吸引器 部品 除細動器 部品 挿管セット 部品 救急カートの薬品 部品 ポータブルモニター 部品 救急便宜上必要な医療器具たち 部品 輸液セット 大部品 三次医療に使用される装置達 RD 19 評価値 7大部品 細胞治療センター設備 RD 5 評価値 3部品 アイソレーター 部品 CO2インキュベーター 部品 クリーンルーム 部品 医療用遠心分離機 部品 培養顕微鏡 大部品 脳卒中、腫瘍治療設備 RD 4 評価値 3部品 MRI 部品 CT 部品 超音波診断装置 部品 ペースメーカー治療設備 部品 透析装置 部品 人工心肺 部品 人工呼吸器 部品 カテーテル治療設備 大部品 放射線治療設備 RD 3 評価値 2部品 ラジエーションの特徴 部品 ガンマナイフ 部品 術中照射 部品 低体温治療法 部品 高気圧酸素治療 部品 新生児センター 大部品 高度クローン医療技術設備 RD 7 評価値 4部品 要点 部品 3Dデザイン支援コンピューター 部品 バイオ3Dプリンター 部品 「金屋子」用細胞インキュベーター 部品 組織培養槽「ゆりかご」 部品 組織訓練設備「鍛え上げられた筋肉に不可能はない」 部品 遺伝子保管庫「天の岩戸」 大部品 医療技術研究所設備 RD 22 評価値 7大部品 和錆の研究大書庫 RD 5 評価値 3部品 本は知識の宝庫 部品 医療関連本 部品 機械工学本 部品 雑学、基礎知識本 部品 在庫整理コンピュータ 大部品 通常研究設備 RD 13 評価値 6部品 赤外線分光装置 部品 μ-マニュピレーター 部品 各種クロマトグラフ分析装置装置 部品 走査型電子顕微鏡 部品 X線コンピュータートモグラフィー(研究用) 部品 電子線プローブX線マイクロアナライザー 部品 研究用光学顕微鏡 部品 研究施設用クリーンルーム 大部品 DNA分析装置一式 RD 5 評価値 3部品 マイクロピペット 部品 核酸抽出・精製装置 部品 DNA定量・測定装置 部品 核酸増幅装置 部品 電気泳動装置 大部品 帝国防疫研究所特有の研究設備 RD 4 評価値 3部品 疫病・疾病データバンク 部品 ナノマシン分析コンピューター 部品 独立区画・カウンターナノマシンナノマシン製造機配備区域 部品 ナノマシンデータバンク 大部品 職員 RD 1 評価値 0部品 猫野和錆 部品 和錆用監視カメラ 部品定義 部品 建設経緯 ニューワールドで新型の感染症が流行しはじめた。これらは進化をしてしまう特徴があったため、専門の施設して隔離した上での研究が求められた。これに対応して猫野和錆が建設を決定したのだ。なお、土地代は宰相閣下が供出してくださった。 部品 目的 当座の目的は感染症の拡大を防ぐことであったが、もちろん施設は使い切りではない。この研究所では最新の医療を受けることができ、また和錆はここで医療に関する新技術の研究をすることができた。 部品 エックス線診察装置 所謂レントゲン。放射線発生装置を用いて人の体内の状態を診察するための設備である。X線は強い透過性があり、この透過性を利用してフィルムにエックス線をあてることで、強く遮蔽された部分とそうでない部分の影絵で体内の状態を推察するのだ。 (軟組織や空気、水はレントゲンをそのまま通しやすく、骨は遮蔽しやすい) 患者の無駄な被爆を抑えるため、近年の装置はフィルムに直接感光させるのではなく、蛍光剤を挟むことによって増感し、同じ像を低被爆で得られるように工夫されている。 部品 心電計 心臓から発生する電気を体表面から記録する装置のこと。体表面に取り付けた9か所(アースを入れると10か所)の電極から活動電位を、心電計に内蔵されている増幅器や雑音フィルターなどで処理して、記録用紙に波形を記録するもの。 12誘導心電計。 部品 概要 手術室とは、手術を行うための部屋、手術を行うための設備を備えた部屋のことである。 手術室は主として病院に設置されている。小規模な病院では手術室は備えていないこともあり、備えている場合でもその数は少ない。大規模な病院になると、手術室の数は多くなる傾向がある。 部品 手術室用滅菌室 手術室内では患者は医療のためとはいえ、外傷を負ったり、体力を消耗して感染症にかかりやすい状態になる。これを防ぐため部屋には細菌が存在してはならない。 手術室は常に手術滅菌部門によって部屋の設備滅菌が行われる。 部品 手術台 手術台とは、手術中に患者が位置し、術者が効率的に手術を施すための設備。各種機器が手術台に接続しやすいようにコネクタが設置されていたり、体位を変えやす工夫やリクライニング機能がついているものある。 地震などに耐えられるよう頑強 部品 無影灯 主に手術室で用いられる照明器具。手術作業への影響を減らすために影を生じないように、電球内や反射板によって光を乱反射させる仕組みがほどこされている。 部品 医療器具 手術に使用する各種医療器具。もちろん手術の内容によって器具は異なるが、よく使用されるのはメス、剪刀、ピンセット類、カニューラ、スパーテルなどである 部品 酸素吸入セット 酸素ボンベとその吸入器。酸素分圧を適切に調節し、マスクをあてることで患者に適切な酸素吸入を行わせるための器具。 体内に様々な障害が発生すると、大気中の酸素をうまく取り込めなくなり更に病状悪化する場合がある。 生命維持の根幹である酸素を効率的に体内に供給し体内に循環させるために大気中の酸素濃度より高い濃度の酸素を供給する必要があるのだ。 部品 吸引器 救急では、気道につまった嘔吐物や血液などで、患者の生命が脅かされることが多くなる。これらの異物を除去するため、気管に挿管し、持続的に異物を吸い込み続けてくれるのが吸引器である。 部品 除細動器 除細動器は、心室細動(VF)や心室頻拍(VT)などの不整脈に対し、電気的な刺激を与えることで「除細動」や「同期性通電」を行う医療機器のこと。 救急中これで循環不全となった患者を救うために必要な設備である。 部品 挿管セット 気道を確保するための道具全般を指す。喉頭鏡ブレード、喉頭鏡ハンドル電池付、気管内チューブ成人用、カフシリンジ、バイトブロック、サージカルテープ、止血鉗子、救急剪刃、スタイレット、マギル鉗子(大)、挿管ケース 部品 救急カートの薬品 救急カートには救急蘇生のガイドラインに定められている薬剤が、見やすく、パニックになってもすぐ取り出せるように工夫されて配置されている。 具体的にはアドレナリン、アトロピン、ジアゼパムなどの薬剤が代表的である。 部品 ポータブルモニター 救急のため移動が楽な車輪などがついた医療用モニター。簡易的な心電図と、血圧計、脈拍計、動脈血酸素飽和度(SPO2)測定装置の機能を兼ねる。これで治療中の患者の最低限必要な情報をモニタリングする。 部品 救急便宜上必要な医療器具たち ストレッチャーは柔らかい。これでは心臓マッサージを行う際に沈み込んでしまう。このため患者の下に敷く板が常備されている。 ほかにも人工呼吸の際に異物を吸い込まないようにするフィルムだとか、色々なものが医師の経験の結果導入されている。 部品 輸液セット 患者に薬品を静脈注射するためには様々な道具が必要だ。これらまとめて輸液セットという。 具体的には輸液パックにクレンメ、点滴筒に三方活栓などを指す。 部品 アイソレーター 細胞治療を行うためには、細胞治療操作中に意図しない細菌が入り込んではいけない。アイソレーターは無菌接続ポートを介して操作を行うことにより、操作中の無菌性を確保してくれる。 部品 CO2インキュベーター 細胞を培養するには5%CO2インキュベーターで培養する必要がある。 因みにCO2が要求される理由は、培養液中のpHを維持するためである。 細胞を培養して時間が経つと培養液中のpHは酸性側に傾きやすい。そこで、培養液中に炭酸水素ナトリウムを混ぜ、インキューベータに薄い炭酸ガスを存在させると緩衝作用が生じ、pHが変動しにくくなる。しかし、気休め程度のことなので培養液が酸性になると色の変化する物質を混ぜておき、色が変化したら培養液交換をする必要がある。 2つ目は二酸化炭素要求性。光合成細菌の全部ではありませんが代表的な物には二酸化炭素を炭素原として要求するものがある。 最後に、二酸化炭素が大気中に5%存在すると、大気圧760mHgの5%なので二酸化炭素の分圧は38mmHgになります。これは、動脈血二酸化炭素分圧と等しい。 部品 クリーンルーム コンタミネーションコントロールが行われている限られた空間であって、空気中における浮遊微小粒子、浮遊微生物が限定されて清浄度レベル以下に管理され、また、その空間に供給される材料、薬品、水などについても要求される清浄度が保持され、必要に応じて温度、湿度、圧力などの環境条件についても管理が行われている部屋のこと。細胞治療には厳密な無菌操作が必要であるため、部屋自体も極めて無菌に近い状態でなければならない。 部品 医療用遠心分離機 遠心分離とは、ある試料に対して強大な遠心力をかけることにより、その試料を構成する成分(分散質)を分離または分画する方法である。 懸濁液や乳液などは、ろ過や抽出操作では分離することが困難であるが、遠心分離では通常なら分離困難な試料に対しても有効にはたらく場合が多い。 部品 培養顕微鏡 倒立顕微鏡タイプ。通常の顕微鏡より高精細な観察画像を見ることができる。培養室内での生細胞の活性度確認、サンプリング、蛍光染色、タンパク質発現確認、画像記録を行える。 部品 MRI 核磁気共鳴画像法。核磁気共鳴現象を利用して、生体内の内部の情報を画像にする方法で、被験者に高周波の磁場を与え、人体内の水素原子に共鳴現象を起こさせる際に発生する伝播を受診コイルで取得し、得られた信号データを画像に構成する仕組みだ。特に水分量が多い脳や血管の診断に優れる。 部品 CT CT検査装置。CTとはコンピュータートモグラフィーの略で、X線を使って体の断面を撮影する装置。 特に心臓、大動脈、気管支・肺などの胸部、肝臓、腎臓などの腹部の病変に関しては優れた描出能が知られている。 部品 超音波診断装置 略称超音波。エコーとも。超音波を対象物に当ててその反響を映像化する画像検査法。 基本的に超音波は液体・固体がよく伝わり、気体は伝わりにくい。そのため、液状成分や軟体の描出に優れており、実質臓器の描出能が高く、肺・消化管の描出能は低い。また、骨は表面での反射が強く骨表面などの観察に留まる。 部品 ペースメーカー治療設備 ペースメーカーとは心臓疾患の一部に適用される人口の装置であり、洞結節の異常への治療として行われる。 心臓の調律の異常をこれで調整するのだ。 リード(導線)がペースメーカー本体から伸びており、この先端から電気刺激を与える装置。 導線は心臓に埋め込まれるが、本体は胸部もしくは腹部に設置される。 部品 透析装置 透析装置は人工の腎臓であり、慢性的または一時的な腎不全の患者のために腎臓の(すべてとは言えないまでも)ほとんどの機能を遂行する。血液透析によって血液を浄化し、血液の成分バランスを調整するのだ。この処置によって、患者の血液は装置を通って循環し、そこで濾過され、電解質、pH、血中水分濃度のバランスが調整された後、患者に戻される。腎不全に共通する問題の1つが水分の貯留であるため、この処置では患者の血液から数パイントの水分を除去するのが一般的である。 部品 人工心肺 人工心肺装置とは、心臓外科における手術などの際、一時的に心臓と肺の機能を代行する医療機器である。 おもに、血液循環、血液ガス交換(二酸化炭素除去、酸素添加)、体温調節がある。心臓手術では心臓を停止させ、心臓への血流を遮断して行うため、血液ポンプ(人工心)により全身への血液循環を代行する。また、人工肺により、血流のなくなる肺のガス交換機能を代行する。さらに、体温調節のための熱交換器がある。血液は右心房から脱血され、人工心肺装置を経由して上行大動脈・大腿動脈へ送血される。 部品 人工呼吸器 人工呼吸器は、数時間から数年と言う長い時間に渡って人工呼吸を自動的に行うための医療機器である。 人工呼吸器の使用は呼吸不全のとき、あるいは全身麻酔の手術における場合など使用される状態は多岐にわたる。 部品 カテーテル治療設備 カテーテル治療とは、狭心症や心筋梗塞など、心臓の血管(冠動脈)がコレステロールなどによって詰まったり、狭くなることで起きる疾患に対する治療法のひとつ。 専門的な器具ガイドワイヤーやバルーンカテーテルを用いて狭窄した血管を押し広げて、血流を改善するのだ。 造影剤を用いたリアルタイムの造影検査を行いながら実行する。 部品 ラジエーションの特徴 腫瘍の成長をおくらせるために、あるいは縮小させるために放射線を使用する治療法。がんに侵された臓器の機能と形態の温存が出来る。また、がんの局所療法であるため、全身的な影響が少なく、高齢者にも適応できる。 手術で患部を切除しないで、身体の機能や形態を温存させたいときなどに利用する治療法だが、副作用としてがん局部周囲の正常細胞も傷害されるため、後遺症が残る場合もある。 部品 ガンマナイフ ガンマナイフとは放射線治療装置の名称。 周囲正常組織を傷つけることなく、約200個の線源(コバルト60)から出るガンマ線(γ線)を用いて、虫眼鏡の焦点のように病巣部に対して集中的に照射する治療法。 1本1本のガンマ線は細いビームなので、周囲の正常な細胞にはほとんど影響を与えず、ビームが集中する箇所のみが、まるでナイフで切り取られたかのように治療できるので、“ガンマナイフ”と名がついた。 開頭手術を行わなくとも脳内の小病変を治療・コントロールできる極めて低侵襲な治療法。 部品 術中照射 その名の通り、外科的手術中に行われる放射線照射法。別名で開創照射とも呼ばれ、手術で標的(腫瘍あるいはがん細胞が残存したと思われる部位)を露出し、直接的に放射線を照射する方法。 外科的手段により開腹した状態で、直視下に病巣の位置・大きさを確実に把握したうえで、1度の大量の放射線を照射する。放射線に弱い臓器を手術操作でさけてから照射できるのも利点の一つ。 術中照射の適応となる腫瘍の基本は、放射線の感受性が低い腫瘍、または、腫瘍近くに放射線感受性の高い、重要な臓器が存在する場合。 脳腫瘍、胃癌、すい臓癌、膀胱癌、前立腺癌、胆道癌、直腸癌などが代表的な適応先。 部品 低体温治療法 過去の経験から、低体温の状態からの救命報告が相次いだため、低体温は脳を保護する作用があると考えられ、研究の結果これが実証された。 低体温療法は心肺停止の状態から回復した後、速やかに実施する。時間に関しては様々な議論があるが、4時間以内が1つの目安となる。具体的な方法は、体表面に水冷式のブランケットをあてて冷却したり、冷たい輸液を行ったりして、体温を32~34℃程度に下げ、同時に筋弛緩薬、鎮静薬、鎮痛薬を使用する。通常この治療法は高度な治療となるので、ICUで実施することが多いです。目標の体温に到達したら、約24時間程度その低体温を保ち、その後ゆっくりと復温することになります。 低体温療法では、主に脳神経機能の予後の改善効果が期待できる。特に小児や若年の患者さんではより有効性が高いと考えられており、この治療方法はとても大きな可能性を秘めているといえる。 一方、高齢者や心肺停止から回復して長い時間が経過した患者では、その有効性はあまり期待できない。 部品 高気圧酸素治療 高気圧酸素治療とは、大気圧よりも高い気圧環境の中に患者を収容し、この患者に高濃度の酸素を吸入させることによって、病態の改善を図る治療の事。 酸素は、通常の大気圧環境下に於いて、97 %が血液中のヘモグロビンと結合する事により体内(血中)に運ばれる。物理的に溶解した溶解型酸素による組織への運搬は非常に少量で、3 %にすぎない。しかし高気圧環境下での高濃度酸素吸入による酸素分圧の増加に比例して、溶解型酸素が増加するので、酸素の運搬が低下している病態においては、治療効果が発揮される。 部品 新生児センター 新生児集中治療室、後方病床で構成される。新生児集中治療室、略所NICUは早産児や先天性の病気をもって生まれた赤ちゃん、呼吸障害や出生時仮死などで出生後すぐに具合が悪くなった母ちゃんの集中治療を行う治療室である。 部品 要点 通常のクローン医療技術は現段階の医療レベルでは人工多能性幹細胞による治療が中心だが、この施設ではバイオ3Dプリンターと新型人工多能性幹細胞「金屋子」を利用した高度なクローニング治療が可能であり、手足などの部位欠損も治療が可能である。 部品 3Dデザイン支援コンピューター 生体を3Dプリントするということは、微細な細胞を構成単位として高精細な設計を行うことであり、この3Dデザインの表示とデザイン補助には大変な負荷がかかる。防疫研究所に設置されている3Dデザイン支援コンピューターは所謂超高性能パソコンである。一般家庭にあるものより当然大型にならざるを得なかった。 部品 バイオ3Dプリンター 生体細胞を懸濁させたバイオインクと、これを形成したバイオペーパー状に正確に 新型人工多能性幹細胞「金屋子」を配列し(配列される細胞は当然臓器細胞として分化が完了したものである)、デザイン通りに生体臓器を構成する3Dプリンター。インクドットは細胞単位でなくてはならず、高度な工学技術が使用されている。 この設備は帝国防疫研究所にしか存在しない。 部品 「金屋子」用細胞インキュベーター 基本はCO2インキュベーターであるが、人工多能性幹細胞「金屋子」が最も文化に適した条件を維持できるよう、培養液のpHを常時監視、適切な時に培養液の調整を自動で行えるように調整されているもの。 部品 組織培養槽「ゆりかご」 プリントされた組織はそのままの状態では臓器組織の体を成しているだけであり、細胞のターンオーバーが発生し、組織として機能するまではこのゆりかごでアジャストされる。 部品 組織訓練設備「鍛え上げられた筋肉に不可能はない」 培養された組織のうち、特に筋組織に関してはそのまま移植しただけではリハビリを通しても正常に動作するまでには気の遠くなる時間が必要になってしまう。移植時に機能開始できるまでに組織が萎えてしまう分も考えて、筋肉組織を「筋トレ」させる設備がこれである。なお、培養槽中で筋肉組織が電気刺激を受けて運動し損傷して、超回復を起こすことができるのは現代レベルでもすでに確認されている事実である 部品 遺伝子保管庫「天の岩戸」 いわゆる遺伝子バンクである。帝国防疫研究所では決して全身クローニングは行わないが、患者と医師双方のインフォームドコンセントの元、治療を受けたことがあるものの遺伝情報を保管しておくことは、意義のあることである。用がないに越したことはないが、また怪我をした際に即時に対応した組織の再生を開始できるのは時間に終われる緊急時ではとても有用である、。 部品 本は知識の宝庫 防疫研究所には、ジャンルは医療、生理学、生化学やナノマシンに関連する工学の本などジャンルは限られるが、一般的な図書館並みの蔵書が揃っている。これは和錆友人からの寄付と宰相閣下からの希少本支援と、大部分は和錆の財産から構成されている。 部品 医療関連本 医療関連の研究をするために役立つ専門書と過去から可能な限り集めた学会誌、論文。和錆はこれから他者の実験の追証を行なったり、また自分が発想した新技術の裏付けを行う 部品 機械工学本 主にナノマシン研究議論に関する今までの研究結果と、これらの技術の元となる資料本の集まり。ナノマシン自体が十分慎重に扱わなければならないテーマではあるが、機械的原理自体はあまり複雑でないことが多い。元マッドサイエンティストで素人より知識があるとはいえ、機械全般には造形が深いとはいえない和錆にとっては大いに参考になる。 部品 雑学、基礎知識本 医者は一生勉強である。この勉強は医学知識についてだけではない。世情や天気の話は患者との信頼形成のきっかけになることもあるし、多方向に知識がを持つことは様々な人間に共感できることにもつながる。そして知識は横に広く繋がっている。雑学とそのほか基礎知識の蓄積は思わぬところで和錆を助ける。 部品 在庫整理コンピュータ よく図書館にある、どの本がどの書庫にあるかを教えてくれるただのパソコン。しかし和錆はだらしないのでよく元の位置に戻し損ねる。嫁に叱られると戻すぞ。 部品 赤外線分光装置 分子はそれぞれ固有の振動をしている。 物質に赤外光を照射すると振動に応じた周波数の光が吸収され、物質固有の吸収パターンを示す。この特性を利用し、赤外吸収パターンから物質の同定、定量を行う。 部品 μ-マニュピレーター マイクロマニピュレータによって、5.0μm以下の極微小物のサンプリングが可能となる。 さらに、その場での溶媒インジェクションも可能な機能を持っている。 部品 各種クロマトグラフ分析装置装置 揮発性の混合物質を分離、分析するガスクロマトグラフィーや、同様に混合液を分離して分析する液体クロマトグラフィー。 それぞれの物質に何がどの程度含まれているかの分析装置が可能。 部品 走査型電子顕微鏡 試料に対して細く絞った電子線を照射すると、対象試料からその物質の表面性状に応じた二次電子が返ってくる。これを検出装置で捉えて、画像に変換することができる顕微鏡。光学顕微鏡よりも遥かに高倍率で試料を観察することができる。 部品 X線コンピュータートモグラフィー(研究用) X線CT(X線コンピュータートモグラフィー)は、試料にX線を照射し、試料を360度回転させながら透視画像を撮影する。 得られた透視画像を画像処理することで、3次元画像を構築する。これは医療用ではなく、研究用で対物を視野に作られているものである。 部品 電子線プローブX線マイクロアナライザー 固体表面に電子線を照射すると、2次電子(SE)や反射電子(BSE)、元素特有の波長を持つX線(特性X線)などさまざまな信号が発生する。 EPMAでは細い電子線を試料に照射したときに発生するこれらの信号を利用して、SEM像観察、組成(BSE)像観察、微小領域のX線分析を行うことができる。 特定の元素の強度を測定しながら、入射ビームまたは試料ステージを走査することにより、面内の組成分布も得られる。 また、X線のエネルギーを詳細に調べることによって、元素の化学状態分析も可能である。 部品 研究用光学顕微鏡 研究用成立光学顕微鏡。従来の成立顕微鏡に比べて研究に使用するため、レンズがより高精度な対物が使用されている。多色の蛍光タンパク、試薬をイメージングする支援ユニットが挿入されている。また、これらで観察した像をキャプチャーしてデータとして保存することができる。 部品 研究施設用クリーンルーム 医療分野の研究では細胞培養や遺伝子操作の必要性が生じることがある。これらの際には厳密な無菌操作が必要であるため、治療用とは別に研究用のクリーンルームは必要不可欠である。 部品 マイクロピペット DNAの解析では常に正確に定量を吸い取ってくれる高精度なスポイト。マイクロピペットが必要である。DNA解析ではこんな作業を何度も何度も行うため、術者の手に馴染んだものでなければならない。 部品 核酸抽出・精製装置 表面加工した磁性体粒子にDNAを吸着させ磁石でコントロールしDNA抽出を自動化したもの。過去は遠心分離機によって細胞やタンパク皮膜を溶解して核からDNAを取り出していたが、細菌ではこの手法が用いられることが多い。 部品 DNA定量・測定装置 様々な試料を扱う法科学分野では、その試料のDNA定量を知る必要がある。 例えば、口腔スワブの綿棒の場合、収量DNAが多すぎると誤判定の要因になる。 そんな時のためにリアルタイムPCRで定量を取り、希釈量を決定する装置が必要で、これがDNA定量・測定装置である。 部品 核酸増幅装置 DNAの内容を鑑定する場合、必要な領域のDNAだけを増幅させる必要がある。DNAの特定領域のDNA断片だけを選択的に増幅させ、DNA中にそのDNA断片が含まれているかを明瞭にしてくれるのが核酸増幅装置である。 部品 電気泳動装置 増幅したDNAを電気泳動し、DNA型を判定するためのもの。通称シーケンサーとも。様々なタイプがあるが和錆はド定番の一本キャピラリと言われるアナライザーを使用している。 正確性は高いが色々不便なのだが、これがいいらしい。 部品 疫病・疾病データバンク 和錆が今までにニューワールドで経験した疫病・疾病に関するデータがまとめられたデータバンク。すべてが統計データとしてまとめられており、新たな未知の感染症が派生した場合はまずここを参照して類似例にあたりをつける。基本的に和錆のみが直接操作で参照する。 部品 ナノマシン分析コンピューター 高処理速度のCPUを搭載し、ナノマシン分析プログラムを使用してナノマシンの特徴を分析するコンピューター。研究所内の直接操作かつ和錆の操作のみ受け付ける。 部品 独立区画・カウンターナノマシンナノマシン製造機配備区域 和錆が設計したカウンターナノマシン遠雷を初期状態で生産する施設。非常に厳重に警備されている。和錆はナノマシンの自己増殖能を嫌い、必要量を量産する設計とした。この区画は宰相閣下の許可があった時のみ稼動可能である。 部品 ナノマシンデータバンク ニューワールドで今まで観測された、もしくは自分たちが製造したカウンターナノマシンを含む全てのナノマシンのデータを製造中の試作版を含めて収録しているデータバンク。 研究所内の直接操作のみで参照できる。和錆の操作以外は受け付けない。 部品 猫野和錆 宰相府藩国の国民であり、ISS医療班を率いて医療活動を行ってきた。この研究所の所長であり、新たな医療研究をする場合や、最先端の治療を受けさせたい患者がいる場合にこれらに対応するためにこの施設を利用する。 部品 和錆用監視カメラ 和錆が以前研究中に様子がおかしくなったことがあったため、これに対抗するために施設の各所に監視カメラが設置されている。監視カメラで和錆に異常な様子、もしくは施設に危機が発見された場合、監視カメラ機器に不明な異常が発生した場合、即座に通報が行われる。和錆の様子がおかしい場合は警察ロボットが派遣されて鎮圧される。 提出書式 大部品 帝国防疫研究所 RD 67 評価値 10 -大部品 防疫研究所の概要 RD 2 評価値 1 --部品 建設経緯 --部品 目的 -大部品 最先端の医療を受けることができる設備達 RD 41 評価値 9 --大部品 二次医療機関配備設備 RD 15 評価値 6 ---部品 エックス線診察装置 ---部品 心電計 ---大部品 手術室 RD 5 評価値 3 ----部品 概要 ----部品 手術室用滅菌室 ----部品 手術台 ----部品 無影灯 ----部品 医療器具 ---大部品 救急医療設備 RD 8 評価値 5 ----部品 酸素吸入セット ----部品 吸引器 ----部品 除細動器 ----部品 挿管セット ----部品 救急カートの薬品 ----部品 ポータブルモニター ----部品 救急便宜上必要な医療器具たち ----部品 輸液セット --大部品 三次医療に使用される装置達 RD 19 評価値 7 ---大部品 細胞治療センター設備 RD 5 評価値 3 ----部品 アイソレーター ----部品 CO2インキュベーター ----部品 クリーンルーム ----部品 医療用遠心分離機 ----部品 培養顕微鏡 ---大部品 脳卒中、腫瘍治療設備 RD 4 評価値 3 ----部品 MRI ----部品 CT ----部品 超音波診断装置 ----部品 ペースメーカー治療設備 ---部品 透析装置 ---部品 人工心肺 ---部品 人工呼吸器 ---部品 カテーテル治療設備 ---大部品 放射線治療設備 RD 3 評価値 2 ----部品 ラジエーションの特徴 ----部品 ガンマナイフ ----部品 術中照射 ---部品 低体温治療法 ---部品 高気圧酸素治療 ---部品 新生児センター --大部品 高度クローン医療技術設備 RD 7 評価値 4 ---部品 要点 ---部品 3Dデザイン支援コンピューター ---部品 バイオ3Dプリンター ---部品 「金屋子」用細胞インキュベーター ---部品 組織培養槽「ゆりかご」 ---部品 組織訓練設備「鍛え上げられた筋肉に不可能はない」 ---部品 遺伝子保管庫「天の岩戸」 -大部品 医療技術研究所設備 RD 22 評価値 7 --大部品 和錆の研究大書庫 RD 5 評価値 3 ---部品 本は知識の宝庫 ---部品 医療関連本 ---部品 機械工学本 ---部品 雑学、基礎知識本 ---部品 在庫整理コンピュータ --大部品 通常研究設備 RD 13 評価値 6 ---部品 赤外線分光装置 ---部品 μ-マニュピレーター ---部品 各種クロマトグラフ分析装置装置 ---部品 走査型電子顕微鏡 ---部品 X線コンピュータートモグラフィー(研究用) ---部品 電子線プローブX線マイクロアナライザー ---部品 研究用光学顕微鏡 ---部品 研究施設用クリーンルーム ---大部品 DNA分析装置一式 RD 5 評価値 3 ----部品 マイクロピペット ----部品 核酸抽出・精製装置 ----部品 DNA定量・測定装置 ----部品 核酸増幅装置 ----部品 電気泳動装置 --大部品 帝国防疫研究所特有の研究設備 RD 4 評価値 3 ---部品 疫病・疾病データバンク ---部品 ナノマシン分析コンピューター ---部品 独立区画・カウンターナノマシンナノマシン製造機配備区域 ---部品 ナノマシンデータバンク -大部品 職員 RD 1 評価値 0 --部品 猫野和錆 -部品 和錆用監視カメラ 部品 建設経緯 ニューワールドで新型の感染症が流行しはじめた。これらは進化をしてしまう特徴があったため、専門の施設して隔離した上での研究が求められた。これに対応して猫野和錆が建設を決定したのだ。なお、土地代は宰相閣下が供出してくださった。 部品 目的 当座の目的は感染症の拡大を防ぐことであったが、もちろん施設は使い切りではない。この研究所では最新の医療を受けることができ、また和錆はここで医療に関する新技術の研究をすることができた。 部品 エックス線診察装置 所謂レントゲン。放射線発生装置を用いて人の体内の状態を診察するための設備である。X線は強い透過性があり、この透過性を利用してフィルムにエックス線をあてることで、強く遮蔽された部分とそうでない部分の影絵で体内の状態を推察するのだ。 (軟組織や空気、水はレントゲンをそのまま通しやすく、骨は遮蔽しやすい) 患者の無駄な被爆を抑えるため、近年の装置はフィルムに直接感光させるのではなく、蛍光剤を挟むことによって増感し、同じ像を低被爆で得られるように工夫されている。 部品 心電計 心臓から発生する電気を体表面から記録する装置のこと。体表面に取り付けた9か所(アースを入れると10か所)の電極から活動電位を、心電計に内蔵されている増幅器や雑音フィルターなどで処理して、記録用紙に波形を記録するもの。 12誘導心電計。 部品 概要 手術室とは、手術を行うための部屋、手術を行うための設備を備えた部屋のことである。 手術室は主として病院に設置されている。小規模な病院では手術室は備えていないこともあり、備えている場合でもその数は少ない。大規模な病院になると、手術室の数は多くなる傾向がある。 部品 手術室用滅菌室 手術室内では患者は医療のためとはいえ、外傷を負ったり、体力を消耗して感染症にかかりやすい状態になる。これを防ぐため部屋には細菌が存在してはならない。 手術室は常に手術滅菌部門によって部屋の設備滅菌が行われる。 部品 手術台 手術台とは、手術中に患者が位置し、術者が効率的に手術を施すための設備。各種機器が手術台に接続しやすいようにコネクタが設置されていたり、体位を変えやす工夫やリクライニング機能がついているものある。 地震などに耐えられるよう頑強 部品 無影灯 主に手術室で用いられる照明器具。手術作業への影響を減らすために影を生じないように、電球内や反射板によって光を乱反射させる仕組みがほどこされている。 部品 医療器具 手術に使用する各種医療器具。もちろん手術の内容によって器具は異なるが、よく使用されるのはメス、剪刀、ピンセット類、カニューラ、スパーテルなどである 部品 酸素吸入セット 酸素ボンベとその吸入器。酸素分圧を適切に調節し、マスクをあてることで患者に適切な酸素吸入を行わせるための器具。 体内に様々な障害が発生すると、大気中の酸素をうまく取り込めなくなり更に病状悪化する場合がある。 生命維持の根幹である酸素を効率的に体内に供給し体内に循環させるために大気中の酸素濃度より高い濃度の酸素を供給する必要があるのだ。 部品 吸引器 救急では、気道につまった嘔吐物や血液などで、患者の生命が脅かされることが多くなる。これらの異物を除去するため、気管に挿管し、持続的に異物を吸い込み続けてくれるのが吸引器である。 部品 除細動器 除細動器は、心室細動(VF)や心室頻拍(VT)などの不整脈に対し、電気的な刺激を与えることで「除細動」や「同期性通電」を行う医療機器のこと。 救急中これで循環不全となった患者を救うために必要な設備である。 部品 挿管セット 気道を確保するための道具全般を指す。喉頭鏡ブレード、喉頭鏡ハンドル電池付、気管内チューブ成人用、カフシリンジ、バイトブロック、サージカルテープ、止血鉗子、救急剪刃、スタイレット、マギル鉗子(大)、挿管ケース 部品 救急カートの薬品 救急カートには救急蘇生のガイドラインに定められている薬剤が、見やすく、パニックになってもすぐ取り出せるように工夫されて配置されている。 具体的にはアドレナリン、アトロピン、ジアゼパムなどの薬剤が代表的である。 部品 ポータブルモニター 救急のため移動が楽な車輪などがついた医療用モニター。簡易的な心電図と、血圧計、脈拍計、動脈血酸素飽和度(SPO2)測定装置の機能を兼ねる。これで治療中の患者の最低限必要な情報をモニタリングする。 部品 救急便宜上必要な医療器具たち ストレッチャーは柔らかい。これでは心臓マッサージを行う際に沈み込んでしまう。このため患者の下に敷く板が常備されている。 ほかにも人工呼吸の際に異物を吸い込まないようにするフィルムだとか、色々なものが医師の経験の結果導入されている。 部品 輸液セット 患者に薬品を静脈注射するためには様々な道具が必要だ。これらまとめて輸液セットという。 具体的には輸液パックにクレンメ、点滴筒に三方活栓などを指す。 部品 アイソレーター 細胞治療を行うためには、細胞治療操作中に意図しない細菌が入り込んではいけない。アイソレーターは無菌接続ポートを介して操作を行うことにより、操作中の無菌性を確保してくれる。 部品 CO2インキュベーター 細胞を培養するには5%CO2インキュベーターで培養する必要がある。 因みにCO2が要求される理由は、培養液中のpHを維持するためである。 細胞を培養して時間が経つと培養液中のpHは酸性側に傾きやすい。そこで、培養液中に炭酸水素ナトリウムを混ぜ、インキューベータに薄い炭酸ガスを存在させると緩衝作用が生じ、pHが変動しにくくなる。しかし、気休め程度のことなので培養液が酸性になると色の変化する物質を混ぜておき、色が変化したら培養液交換をする必要がある。 2つ目は二酸化炭素要求性。光合成細菌の全部ではありませんが代表的な物には二酸化炭素を炭素原として要求するものがある。 最後に、二酸化炭素が大気中に5%存在すると、大気圧760mHgの5%なので二酸化炭素の分圧は38mmHgになります。これは、動脈血二酸化炭素分圧と等しい。 部品 クリーンルーム コンタミネーションコントロールが行われている限られた空間であって、空気中における浮遊微小粒子、浮遊微生物が限定されて清浄度レベル以下に管理され、また、その空間に供給される材料、薬品、水などについても要求される清浄度が保持され、必要に応じて温度、湿度、圧力などの環境条件についても管理が行われている部屋のこと。細胞治療には厳密な無菌操作が必要であるため、部屋自体も極めて無菌に近い状態でなければならない。 部品 医療用遠心分離機 遠心分離とは、ある試料に対して強大な遠心力をかけることにより、その試料を構成する成分(分散質)を分離または分画する方法である。 懸濁液や乳液などは、ろ過や抽出操作では分離することが困難であるが、遠心分離では通常なら分離困難な試料に対しても有効にはたらく場合が多い。 部品 培養顕微鏡 倒立顕微鏡タイプ。通常の顕微鏡より高精細な観察画像を見ることができる。培養室内での生細胞の活性度確認、サンプリング、蛍光染色、タンパク質発現確認、画像記録を行える。 部品 MRI 核磁気共鳴画像法。核磁気共鳴現象を利用して、生体内の内部の情報を画像にする方法で、被験者に高周波の磁場を与え、人体内の水素原子に共鳴現象を起こさせる際に発生する伝播を受診コイルで取得し、得られた信号データを画像に構成する仕組みだ。特に水分量が多い脳や血管の診断に優れる。 部品 CT CT検査装置。CTとはコンピュータートモグラフィーの略で、X線を使って体の断面を撮影する装置。 特に心臓、大動脈、気管支・肺などの胸部、肝臓、腎臓などの腹部の病変に関しては優れた描出能が知られている。 部品 超音波診断装置 略称超音波。エコーとも。超音波を対象物に当ててその反響を映像化する画像検査法。 基本的に超音波は液体・固体がよく伝わり、気体は伝わりにくい。そのため、液状成分や軟体の描出に優れており、実質臓器の描出能が高く、肺・消化管の描出能は低い。また、骨は表面での反射が強く骨表面などの観察に留まる。 部品 ペースメーカー治療設備 ペースメーカーとは心臓疾患の一部に適用される人口の装置であり、洞結節の異常への治療として行われる。 心臓の調律の異常をこれで調整するのだ。 リード(導線)がペースメーカー本体から伸びており、この先端から電気刺激を与える装置。 導線は心臓に埋め込まれるが、本体は胸部もしくは腹部に設置される。 部品 透析装置 透析装置は人工の腎臓であり、慢性的または一時的な腎不全の患者のために腎臓の(すべてとは言えないまでも)ほとんどの機能を遂行する。血液透析によって血液を浄化し、血液の成分バランスを調整するのだ。この処置によって、患者の血液は装置を通って循環し、そこで濾過され、電解質、pH、血中水分濃度のバランスが調整された後、患者に戻される。腎不全に共通する問題の1つが水分の貯留であるため、この処置では患者の血液から数パイントの水分を除去するのが一般的である。 部品 人工心肺 人工心肺装置とは、心臓外科における手術などの際、一時的に心臓と肺の機能を代行する医療機器である。 おもに、血液循環、血液ガス交換(二酸化炭素除去、酸素添加)、体温調節がある。心臓手術では心臓を停止させ、心臓への血流を遮断して行うため、血液ポンプ(人工心)により全身への血液循環を代行する。また、人工肺により、血流のなくなる肺のガス交換機能を代行する。さらに、体温調節のための熱交換器がある。血液は右心房から脱血され、人工心肺装置を経由して上行大動脈・大腿動脈へ送血される。 部品 人工呼吸器 人工呼吸器は、数時間から数年と言う長い時間に渡って人工呼吸を自動的に行うための医療機器である。 人工呼吸器の使用は呼吸不全のとき、あるいは全身麻酔の手術における場合など使用される状態は多岐にわたる。 部品 カテーテル治療設備 カテーテル治療とは、狭心症や心筋梗塞など、心臓の血管(冠動脈)がコレステロールなどによって詰まったり、狭くなることで起きる疾患に対する治療法のひとつ。 専門的な器具ガイドワイヤーやバルーンカテーテルを用いて狭窄した血管を押し広げて、血流を改善するのだ。 造影剤を用いたリアルタイムの造影検査を行いながら実行する。 部品 ラジエーションの特徴 腫瘍の成長をおくらせるために、あるいは縮小させるために放射線を使用する治療法。がんに侵された臓器の機能と形態の温存が出来る。また、がんの局所療法であるため、全身的な影響が少なく、高齢者にも適応できる。 手術で患部を切除しないで、身体の機能や形態を温存させたいときなどに利用する治療法だが、副作用としてがん局部周囲の正常細胞も傷害されるため、後遺症が残る場合もある。 部品 ガンマナイフ ガンマナイフとは放射線治療装置の名称。 周囲正常組織を傷つけることなく、約200個の線源(コバルト60)から出るガンマ線(γ線)を用いて、虫眼鏡の焦点のように病巣部に対して集中的に照射する治療法。 1本1本のガンマ線は細いビームなので、周囲の正常な細胞にはほとんど影響を与えず、ビームが集中する箇所のみが、まるでナイフで切り取られたかのように治療できるので、“ガンマナイフ”と名がついた。 開頭手術を行わなくとも脳内の小病変を治療・コントロールできる極めて低侵襲な治療法。 部品 術中照射 その名の通り、外科的手術中に行われる放射線照射法。別名で開創照射とも呼ばれ、手術で標的(腫瘍あるいはがん細胞が残存したと思われる部位)を露出し、直接的に放射線を照射する方法。 外科的手段により開腹した状態で、直視下に病巣の位置・大きさを確実に把握したうえで、1度の大量の放射線を照射する。放射線に弱い臓器を手術操作でさけてから照射できるのも利点の一つ。 術中照射の適応となる腫瘍の基本は、放射線の感受性が低い腫瘍、または、腫瘍近くに放射線感受性の高い、重要な臓器が存在する場合。 脳腫瘍、胃癌、すい臓癌、膀胱癌、前立腺癌、胆道癌、直腸癌などが代表的な適応先。 部品 低体温治療法 過去の経験から、低体温の状態からの救命報告が相次いだため、低体温は脳を保護する作用があると考えられ、研究の結果これが実証された。 低体温療法は心肺停止の状態から回復した後、速やかに実施する。時間に関しては様々な議論があるが、4時間以内が1つの目安となる。具体的な方法は、体表面に水冷式のブランケットをあてて冷却したり、冷たい輸液を行ったりして、体温を32~34℃程度に下げ、同時に筋弛緩薬、鎮静薬、鎮痛薬を使用する。通常この治療法は高度な治療となるので、ICUで実施することが多いです。目標の体温に到達したら、約24時間程度その低体温を保ち、その後ゆっくりと復温することになります。 低体温療法では、主に脳神経機能の予後の改善効果が期待できる。特に小児や若年の患者さんではより有効性が高いと考えられており、この治療方法はとても大きな可能性を秘めているといえる。 一方、高齢者や心肺停止から回復して長い時間が経過した患者では、その有効性はあまり期待できない。 部品 高気圧酸素治療 高気圧酸素治療とは、大気圧よりも高い気圧環境の中に患者を収容し、この患者に高濃度の酸素を吸入させることによって、病態の改善を図る治療の事。 酸素は、通常の大気圧環境下に於いて、97 %が血液中のヘモグロビンと結合する事により体内(血中)に運ばれる。物理的に溶解した溶解型酸素による組織への運搬は非常に少量で、3 %にすぎない。しかし高気圧環境下での高濃度酸素吸入による酸素分圧の増加に比例して、溶解型酸素が増加するので、酸素の運搬が低下している病態においては、治療効果が発揮される。 部品 新生児センター 新生児集中治療室、後方病床で構成される。新生児集中治療室、略所NICUは早産児や先天性の病気をもって生まれた赤ちゃん、呼吸障害や出生時仮死などで出生後すぐに具合が悪くなった母ちゃんの集中治療を行う治療室である。 部品 要点 通常のクローン医療技術は現段階の医療レベルでは人工多能性幹細胞による治療が中心だが、この施設ではバイオ3Dプリンターと新型人工多能性幹細胞「金屋子」を利用した高度なクローニング治療が可能であり、手足などの部位欠損も治療が可能である。 部品 3Dデザイン支援コンピューター 生体を3Dプリントするということは、微細な細胞を構成単位として高精細な設計を行うことであり、この3Dデザインの表示とデザイン補助には大変な負荷がかかる。防疫研究所に設置されている3Dデザイン支援コンピューターは所謂超高性能パソコンである。一般家庭にあるものより当然大型にならざるを得なかった。 部品 バイオ3Dプリンター 生体細胞を懸濁させたバイオインクと、これを形成したバイオペーパー状に正確に 新型人工多能性幹細胞「金屋子」を配列し(配列される細胞は当然臓器細胞として分化が完了したものである)、デザイン通りに生体臓器を構成する3Dプリンター。インクドットは細胞単位でなくてはならず、高度な工学技術が使用されている。 この設備は帝国防疫研究所にしか存在しない。 部品 「金屋子」用細胞インキュベーター 基本はCO2インキュベーターであるが、人工多能性幹細胞「金屋子」が最も文化に適した条件を維持できるよう、培養液のpHを常時監視、適切な時に培養液の調整を自動で行えるように調整されているもの。 部品 組織培養槽「ゆりかご」 プリントされた組織はそのままの状態では臓器組織の体を成しているだけであり、細胞のターンオーバーが発生し、組織として機能するまではこのゆりかごでアジャストされる。 部品 組織訓練設備「鍛え上げられた筋肉に不可能はない」 培養された組織のうち、特に筋組織に関してはそのまま移植しただけではリハビリを通しても正常に動作するまでには気の遠くなる時間が必要になってしまう。移植時に機能開始できるまでに組織が萎えてしまう分も考えて、筋肉組織を「筋トレ」させる設備がこれである。なお、培養槽中で筋肉組織が電気刺激を受けて運動し損傷して、超回復を起こすことができるのは現代レベルでもすでに確認されている事実である 部品 遺伝子保管庫「天の岩戸」 いわゆる遺伝子バンクである。帝国防疫研究所では決して全身クローニングは行わないが、患者と医師双方のインフォームドコンセントの元、治療を受けたことがあるものの遺伝情報を保管しておくことは、意義のあることである。用がないに越したことはないが、また怪我をした際に即時に対応した組織の再生を開始できるのは時間に終われる緊急時ではとても有用である、。 部品 本は知識の宝庫 防疫研究所には、ジャンルは医療、生理学、生化学やナノマシンに関連する工学の本などジャンルは限られるが、一般的な図書館並みの蔵書が揃っている。これは和錆友人からの寄付と宰相閣下からの希少本支援と、大部分は和錆の財産から構成されている。 部品 医療関連本 医療関連の研究をするために役立つ専門書と過去から可能な限り集めた学会誌、論文。和錆はこれから他者の実験の追証を行なったり、また自分が発想した新技術の裏付けを行う 部品 機械工学本 主にナノマシン研究議論に関する今までの研究結果と、これらの技術の元となる資料本の集まり。ナノマシン自体が十分慎重に扱わなければならないテーマではあるが、機械的原理自体はあまり複雑でないことが多い。元マッドサイエンティストで素人より知識があるとはいえ、機械全般には造形が深いとはいえない和錆にとっては大いに参考になる。 部品 雑学、基礎知識本 医者は一生勉強である。この勉強は医学知識についてだけではない。世情や天気の話は患者との信頼形成のきっかけになることもあるし、多方向に知識がを持つことは様々な人間に共感できることにもつながる。そして知識は横に広く繋がっている。雑学とそのほか基礎知識の蓄積は思わぬところで和錆を助ける。 部品 在庫整理コンピュータ よく図書館にある、どの本がどの書庫にあるかを教えてくれるただのパソコン。しかし和錆はだらしないのでよく元の位置に戻し損ねる。嫁に叱られると戻すぞ。 部品 赤外線分光装置 分子はそれぞれ固有の振動をしている。 物質に赤外光を照射すると振動に応じた周波数の光が吸収され、物質固有の吸収パターンを示す。この特性を利用し、赤外吸収パターンから物質の同定、定量を行う。 部品 μ-マニュピレーター マイクロマニピュレータによって、5.0μm以下の極微小物のサンプリングが可能となる。 さらに、その場での溶媒インジェクションも可能な機能を持っている。 部品 各種クロマトグラフ分析装置装置 揮発性の混合物質を分離、分析するガスクロマトグラフィーや、同様に混合液を分離して分析する液体クロマトグラフィー。 それぞれの物質に何がどの程度含まれているかの分析装置が可能。 部品 走査型電子顕微鏡 試料に対して細く絞った電子線を照射すると、対象試料からその物質の表面性状に応じた二次電子が返ってくる。これを検出装置で捉えて、画像に変換することができる顕微鏡。光学顕微鏡よりも遥かに高倍率で試料を観察することができる。 部品 X線コンピュータートモグラフィー(研究用) X線CT(X線コンピュータートモグラフィー)は、試料にX線を照射し、試料を360度回転させながら透視画像を撮影する。 得られた透視画像を画像処理することで、3次元画像を構築する。これは医療用ではなく、研究用で対物を視野に作られているものである。 部品 電子線プローブX線マイクロアナライザー 固体表面に電子線を照射すると、2次電子(SE)や反射電子(BSE)、元素特有の波長を持つX線(特性X線)などさまざまな信号が発生する。 EPMAでは細い電子線を試料に照射したときに発生するこれらの信号を利用して、SEM像観察、組成(BSE)像観察、微小領域のX線分析を行うことができる。 特定の元素の強度を測定しながら、入射ビームまたは試料ステージを走査することにより、面内の組成分布も得られる。 また、X線のエネルギーを詳細に調べることによって、元素の化学状態分析も可能である。 部品 研究用光学顕微鏡 研究用成立光学顕微鏡。従来の成立顕微鏡に比べて研究に使用するため、レンズがより高精度な対物が使用されている。多色の蛍光タンパク、試薬をイメージングする支援ユニットが挿入されている。また、これらで観察した像をキャプチャーしてデータとして保存することができる。 部品 研究施設用クリーンルーム 医療分野の研究では細胞培養や遺伝子操作の必要性が生じることがある。これらの際には厳密な無菌操作が必要であるため、治療用とは別に研究用のクリーンルームは必要不可欠である。 部品 マイクロピペット DNAの解析では常に正確に定量を吸い取ってくれる高精度なスポイト。マイクロピペットが必要である。DNA解析ではこんな作業を何度も何度も行うため、術者の手に馴染んだものでなければならない。 部品 核酸抽出・精製装置 表面加工した磁性体粒子にDNAを吸着させ磁石でコントロールしDNA抽出を自動化したもの。過去は遠心分離機によって細胞やタンパク皮膜を溶解して核からDNAを取り出していたが、細菌ではこの手法が用いられることが多い。 部品 DNA定量・測定装置 様々な試料を扱う法科学分野では、その試料のDNA定量を知る必要がある。 例えば、口腔スワブの綿棒の場合、収量DNAが多すぎると誤判定の要因になる。 そんな時のためにリアルタイムPCRで定量を取り、希釈量を決定する装置が必要で、これがDNA定量・測定装置である。 部品 核酸増幅装置 DNAの内容を鑑定する場合、必要な領域のDNAだけを増幅させる必要がある。DNAの特定領域のDNA断片だけを選択的に増幅させ、DNA中にそのDNA断片が含まれているかを明瞭にしてくれるのが核酸増幅装置である。 部品 電気泳動装置 増幅したDNAを電気泳動し、DNA型を判定するためのもの。通称シーケンサーとも。様々なタイプがあるが和錆はド定番の一本キャピラリと言われるアナライザーを使用している。 正確性は高いが色々不便なのだが、これがいいらしい。 部品 疫病・疾病データバンク 和錆が今までにニューワールドで経験した疫病・疾病に関するデータがまとめられたデータバンク。すべてが統計データとしてまとめられており、新たな未知の感染症が派生した場合はまずここを参照して類似例にあたりをつける。基本的に和錆のみが直接操作で参照する。 部品 ナノマシン分析コンピューター 高処理速度のCPUを搭載し、ナノマシン分析プログラムを使用してナノマシンの特徴を分析するコンピューター。研究所内の直接操作かつ和錆の操作のみ受け付ける。 部品 独立区画・カウンターナノマシンナノマシン製造機配備区域 和錆が設計したカウンターナノマシン遠雷を初期状態で生産する施設。非常に厳重に警備されている。和錆はナノマシンの自己増殖能を嫌い、必要量を量産する設計とした。この区画は宰相閣下の許可があった時のみ稼動可能である。 部品 ナノマシンデータバンク ニューワールドで今まで観測された、もしくは自分たちが製造したカウンターナノマシンを含む全てのナノマシンのデータを製造中の試作版を含めて収録しているデータバンク。 研究所内の直接操作のみで参照できる。和錆の操作以外は受け付けない。 部品 猫野和錆 宰相府藩国の国民であり、ISS医療班を率いて医療活動を行ってきた。この研究所の所長であり、新たな医療研究をする場合や、最先端の治療を受けさせたい患者がいる場合にこれらに対応するためにこの施設を利用する。 部品 和錆用監視カメラ 和錆が以前研究中に様子がおかしくなったことがあったため、これに対抗するために施設の各所に監視カメラが設置されている。監視カメラで和錆に異常な様子、もしくは施設に危機が発見された場合、監視カメラ機器に不明な異常が発生した場合、即座に通報が行われる。和錆の様子がおかしい場合は警察ロボットが派遣されて鎮圧される。 インポート用定義データ [ { "title" "帝国防疫研究所", "children" [ { "title" "防疫研究所の概要", "children" [ { "title" "建設経緯", "description" "ニューワールドで新型の感染症が流行しはじめた。これらは進化をしてしまう特徴があったため、専門の施設して隔離した上での研究が求められた。これに対応して猫野和錆が建設を決定したのだ。なお、土地代は宰相閣下が供出してくださった。", "part_type" "part" }, { "title" "目的", "description" "当座の目的は感染症の拡大を防ぐことであったが、もちろん施設は使い切りではない。この研究所では最新の医療を受けることができ、また和錆はここで医療に関する新技術の研究をすることができた。", "part_type" "part" } ], "expanded" false, "part_type" "group" }, { "title" "最先端の医療を受けることができる設備達", "children" [ { "title" "二次医療機関配備設備", "children" [ { "title" "エックス線診察装置", "description" "所謂レントゲン。放射線発生装置を用いて人の体内の状態を診察するための設備である。X線は強い透過性があり、この透過性を利用してフィルムにエックス線をあてることで、強く遮蔽された部分とそうでない部分の影絵で体内の状態を推察するのだ。\n(軟組織や空気、水はレントゲンをそのまま通しやすく、骨は遮蔽しやすい)\n患者の無駄な被爆を抑えるため、近年の装置はフィルムに直接感光させるのではなく、蛍光剤を挟むことによって増感し、同じ像を低被爆で得られるように工夫されている。", "part_type" "part" }, { "title" "心電計", "description" "心臓から発生する電気を体表面から記録する装置のこと。体表面に取り付けた9か所(アースを入れると10か所)の電極から活動電位を、心電計に内蔵されている増幅器や雑音フィルターなどで処理して、記録用紙に波形を記録するもの。\n12誘導心電計。", "part_type" "part" }, { "title" "手術室", "children" [ { "title" "概要", "description" "手術室とは、手術を行うための部屋、手術を行うための設備を備えた部屋のことである。\n手術室は主として病院に設置されている。小規模な病院では手術室は備えていないこともあり、備えている場合でもその数は少ない。大規模な病院になると、手術室の数は多くなる傾向がある。", "part_type" "part" }, { "title" "手術室用滅菌室", "description" "手術室内では患者は医療のためとはいえ、外傷を負ったり、体力を消耗して感染症にかかりやすい状態になる。これを防ぐため部屋には細菌が存在してはならない。\n手術室は常に手術滅菌部門によって部屋の設備滅菌が行われる。", "part_type" "part" }, { "title" "手術台", "description" "手術台とは、手術中に患者が位置し、術者が効率的に手術を施すための設備。各種機器が手術台に接続しやすいようにコネクタが設置されていたり、体位を変えやす工夫やリクライニング機能がついているものある。\n地震などに耐えられるよう頑強\n", "part_type" "part" }, { "title" "無影灯", "description" "主に手術室で用いられる照明器具。手術作業への影響を減らすために影を生じないように、電球内や反射板によって光を乱反射させる仕組みがほどこされている。", "part_type" "part" }, { "title" "医療器具", "description" "手術に使用する各種医療器具。もちろん手術の内容によって器具は異なるが、よく使用されるのはメス、剪刀、ピンセット類、カニューラ、スパーテルなどである", "part_type" "part" } ], "expanded" true, "part_type" "group" }, { "title" "救急医療設備", "children" [ { "title" "酸素吸入セット", "description" "酸素ボンベとその吸入器。酸素分圧を適切に調節し、マスクをあてることで患者に適切な酸素吸入を行わせるための器具。\n体内に様々な障害が発生すると、大気中の酸素をうまく取り込めなくなり更に病状悪化する場合がある。\n生命維持の根幹である酸素を効率的に体内に供給し体内に循環させるために大気中の酸素濃度より高い濃度の酸素を供給する必要があるのだ。", "expanded" true, "part_type" "part" }, { "title" "吸引器", "description" "救急では、気道につまった嘔吐物や血液などで、患者の生命が脅かされることが多くなる。これらの異物を除去するため、気管に挿管し、持続的に異物を吸い込み続けてくれるのが吸引器である。", "expanded" true, "part_type" "part" }, { "title" "除細動器", "description" "除細動器は、心室細動(VF)や心室頻拍(VT)などの不整脈に対し、電気的な刺激を与えることで「除細動」や「同期性通電」を行う医療機器のこと。\n救急中これで循環不全となった患者を救うために必要な設備である。", "expanded" true, "part_type" "part" }, { "title" "挿管セット", "description" "気道を確保するための道具全般を指す。喉頭鏡ブレード、喉頭鏡ハンドル電池付、気管内チューブ成人用、カフシリンジ、バイトブロック、サージカルテープ、止血鉗子、救急剪刃、スタイレット、マギル鉗子(大)、挿管ケース", "part_type" "part" }, { "title" "救急カートの薬品", "description" "救急カートには救急蘇生のガイドラインに定められている薬剤が、見やすく、パニックになってもすぐ取り出せるように工夫されて配置されている。\n具体的にはアドレナリン、アトロピン、ジアゼパムなどの薬剤が代表的である。", "part_type" "part" }, { "title" "ポータブルモニター", "description" "救急のため移動が楽な車輪などがついた医療用モニター。簡易的な心電図と、血圧計、脈拍計、動脈血酸素飽和度(SPO2)測定装置の機能を兼ねる。これで治療中の患者の最低限必要な情報をモニタリングする。", "part_type" "part" }, { "title" "救急便宜上必要な医療器具たち", "description" "ストレッチャーは柔らかい。これでは心臓マッサージを行う際に沈み込んでしまう。このため患者の下に敷く板が常備されている。\nほかにも人工呼吸の際に異物を吸い込まないようにするフィルムだとか、色々なものが医師の経験の結果導入されている。", "part_type" "part" }, { "title" "輸液セット", "description" "患者に薬品を静脈注射するためには様々な道具が必要だ。これらまとめて輸液セットという。\n具体的には輸液パックにクレンメ、点滴筒に三方活栓などを指す。", "part_type" "part" } ], "expanded" true, "part_type" "group" } ], "expanded" true, "part_type" "group" }, { "title" "三次医療に使用される装置達", "children" [ { "title" "細胞治療センター設備", "children" [ { "title" "アイソレーター", "description" "細胞治療を行うためには、細胞治療操作中に意図しない細菌が入り込んではいけない。アイソレーターは無菌接続ポートを介して操作を行うことにより、操作中の無菌性を確保してくれる。", "part_type" "part" }, { "title" "CO2インキュベーター", "description" "細胞を培養するには5%CO2インキュベーターで培養する必要がある。\n因みにCO2が要求される理由は、培養液中のpHを維持するためである。\n細胞を培養して時間が経つと培養液中のpHは酸性側に傾きやすい。そこで、培養液中に炭酸水素ナトリウムを混ぜ、インキューベータに薄い炭酸ガスを存在させると緩衝作用が生じ、pHが変動しにくくなる。しかし、気休め程度のことなので培養液が酸性になると色の変化する物質を混ぜておき、色が変化したら培養液交換をする必要がある。\n2つ目は二酸化炭素要求性。光合成細菌の全部ではありませんが代表的な物には二酸化炭素を炭素原として要求するものがある。\n最後に、二酸化炭素が大気中に5%存在すると、大気圧760mHgの5%なので二酸化炭素の分圧は38mmHgになります。これは、動脈血二酸化炭素分圧と等しい。", "part_type" "part" }, { "title" "クリーンルーム", "description" "コンタミネーションコントロールが行われている限られた空間であって、空気中における浮遊微小粒子、浮遊微生物が限定されて清浄度レベル以下に管理され、また、その空間に供給される材料、薬品、水などについても要求される清浄度が保持され、必要に応じて温度、湿度、圧力などの環境条件についても管理が行われている部屋のこと。細胞治療には厳密な無菌操作が必要であるため、部屋自体も極めて無菌に近い状態でなければならない。", "expanded" true, "part_type" "part" }, { "title" "医療用遠心分離機", "description" "遠心分離とは、ある試料に対して強大な遠心力をかけることにより、その試料を構成する成分(分散質)を分離または分画する方法である。\n懸濁液や乳液などは、ろ過や抽出操作では分離することが困難であるが、遠心分離では通常なら分離困難な試料に対しても有効にはたらく場合が多い。", "part_type" "part" }, { "title" "培養顕微鏡", "description" "倒立顕微鏡タイプ。通常の顕微鏡より高精細な観察画像を見ることができる。培養室内での生細胞の活性度確認、サンプリング、蛍光染色、タンパク質発現確認、画像記録を行える。", "part_type" "part" } ], "expanded" true, "part_type" "group" }, { "title" "脳卒中、腫瘍治療設備", "children" [ { "title" "MRI", "description" "核磁気共鳴画像法。核磁気共鳴現象を利用して、生体内の内部の情報を画像にする方法で、被験者に高周波の磁場を与え、人体内の水素原子に共鳴現象を起こさせる際に発生する伝播を受診コイルで取得し、得られた信号データを画像に構成する仕組みだ。特に水分量が多い脳や血管の診断に優れる。", "part_type" "part" }, { "title" "CT", "description" "CT検査装置。CTとはコンピュータートモグラフィーの略で、X線を使って体の断面を撮影する装置。\n特に心臓、大動脈、気管支・肺などの胸部、肝臓、腎臓などの腹部の病変に関しては優れた描出能が知られている。", "part_type" "part" }, { "title" "超音波診断装置", "description" "略称超音波。エコーとも。超音波を対象物に当ててその反響を映像化する画像検査法。\n基本的に超音波は液体・固体がよく伝わり、気体は伝わりにくい。そのため、液状成分や軟体の描出に優れており、実質臓器の描出能が高く、肺・消化管の描出能は低い。また、骨は表面での反射が強く骨表面などの観察に留まる。", "part_type" "part" }, { "title" "ペースメーカー治療設備", "description" "ペースメーカーとは心臓疾患の一部に適用される人口の装置であり、洞結節の異常への治療として行われる。\n心臓の調律の異常をこれで調整するのだ。\nリード(導線)がペースメーカー本体から伸びており、この先端から電気刺激を与える装置。\n導線は心臓に埋め込まれるが、本体は胸部もしくは腹部に設置される。", "part_type" "part" } ], "expanded" true, "part_type" "group" }, { "title" "透析装置", "description" "透析装置は人工の腎臓であり、慢性的または一時的な腎不全の患者のために腎臓の(すべてとは言えないまでも)ほとんどの機能を遂行する。血液透析によって血液を浄化し、血液の成分バランスを調整するのだ。この処置によって、患者の血液は装置を通って循環し、そこで濾過され、電解質、pH、血中水分濃度のバランスが調整された後、患者に戻される。腎不全に共通する問題の1つが水分の貯留であるため、この処置では患者の血液から数パイントの水分を除去するのが一般的である。", "part_type" "part" }, { "title" "人工心肺", "description" "人工心肺装置とは、心臓外科における手術などの際、一時的に心臓と肺の機能を代行する医療機器である。\nおもに、血液循環、血液ガス交換(二酸化炭素除去、酸素添加)、体温調節がある。心臓手術では心臓を停止させ、心臓への血流を遮断して行うため、血液ポンプ(人工心)により全身への血液循環を代行する。また、人工肺により、血流のなくなる肺のガス交換機能を代行する。さらに、体温調節のための熱交換器がある。血液は右心房から脱血され、人工心肺装置を経由して上行大動脈・大腿動脈へ送血される。", "part_type" "part" }, { "title" "人工呼吸器", "description" "人工呼吸器は、数時間から数年と言う長い時間に渡って人工呼吸を自動的に行うための医療機器である。\n人工呼吸器の使用は呼吸不全のとき、あるいは全身麻酔の手術における場合など使用される状態は多岐にわたる。", "part_type" "part" }, { "title" "カテーテル治療設備", "description" "カテーテル治療とは、狭心症や心筋梗塞など、心臓の血管(冠動脈)がコレステロールなどによって詰まったり、狭くなることで起きる疾患に対する治療法のひとつ。\n専門的な器具ガイドワイヤーやバルーンカテーテルを用いて狭窄した血管を押し広げて、血流を改善するのだ。\n造影剤を用いたリアルタイムの造影検査を行いながら実行する。", "part_type" "part" }, { "title" "放射線治療設備", "children" [ { "title" "ラジエーションの特徴", "description" "腫瘍の成長をおくらせるために、あるいは縮小させるために放射線を使用する治療法。がんに侵された臓器の機能と形態の温存が出来る。また、がんの局所療法であるため、全身的な影響が少なく、高齢者にも適応できる。\n手術で患部を切除しないで、身体の機能や形態を温存させたいときなどに利用する治療法だが、副作用としてがん局部周囲の正常細胞も傷害されるため、後遺症が残る場合もある。", "part_type" "part" }, { "title" "ガンマナイフ", "description" "ガンマナイフとは放射線治療装置の名称。\n周囲正常組織を傷つけることなく、約200個の線源(コバルト60)から出るガンマ線(γ線)を用いて、虫眼鏡の焦点のように病巣部に対して集中的に照射する治療法。\n1本1本のガンマ線は細いビームなので、周囲の正常な細胞にはほとんど影響を与えず、ビームが集中する箇所のみが、まるでナイフで切り取られたかのように治療できるので、“ガンマナイフ”と名がついた。\n開頭手術を行わなくとも脳内の小病変を治療・コントロールできる極めて低侵襲な治療法。", "part_type" "part" }, { "title" "術中照射", "description" "その名の通り、外科的手術中に行われる放射線照射法。別名で開創照射とも呼ばれ、手術で標的(腫瘍あるいはがん細胞が残存したと思われる部位)を露出し、直接的に放射線を照射する方法。\n外科的手段により開腹した状態で、直視下に病巣の位置・大きさを確実に把握したうえで、1度の大量の放射線を照射する。放射線に弱い臓器を手術操作でさけてから照射できるのも利点の一つ。\n術中照射の適応となる腫瘍の基本は、放射線の感受性が低い腫瘍、または、腫瘍近くに放射線感受性の高い、重要な臓器が存在する場合。\n脳腫瘍、胃癌、すい臓癌、膀胱癌、前立腺癌、胆道癌、直腸癌などが代表的な適応先。", "part_type" "part" } ], "expanded" true, "part_type" "group" }, { "title" "低体温治療法", "description" "過去の経験から、低体温の状態からの救命報告が相次いだため、低体温は脳を保護する作用があると考えられ、研究の結果これが実証された。\n低体温療法は心肺停止の状態から回復した後、速やかに実施する。時間に関しては様々な議論があるが、4時間以内が1つの目安となる。具体的な方法は、体表面に水冷式のブランケットをあてて冷却したり、冷たい輸液を行ったりして、体温を32~34℃程度に下げ、同時に筋弛緩薬、鎮静薬、鎮痛薬を使用する。通常この治療法は高度な治療となるので、ICUで実施することが多いです。目標の体温に到達したら、約24時間程度その低体温を保ち、その後ゆっくりと復温することになります。\n低体温療法では、主に脳神経機能の予後の改善効果が期待できる。特に小児や若年の患者さんではより有効性が高いと考えられており、この治療方法はとても大きな可能性を秘めているといえる。\n一方、高齢者や心肺停止から回復して長い時間が経過した患者では、その有効性はあまり期待できない。", "part_type" "part" }, { "title" "高気圧酸素治療", "description" "高気圧酸素治療とは、大気圧よりも高い気圧環境の中に患者を収容し、この患者に高濃度の酸素を吸入させることによって、病態の改善を図る治療の事。\n酸素は、通常の大気圧環境下に於いて、97 %が血液中のヘモグロビンと結合する事により体内(血中)に運ばれる。物理的に溶解した溶解型酸素による組織への運搬は非常に少量で、3 %にすぎない。しかし高気圧環境下での高濃度酸素吸入による酸素分圧の増加に比例して、溶解型酸素が増加するので、酸素の運搬が低下している病態においては、治療効果が発揮される。\n", "part_type" "part" }, { "title" "新生児センター", "description" "新生児集中治療室、後方病床で構成される。新生児集中治療室、略所NICUは早産児や先天性の病気をもって生まれた赤ちゃん、呼吸障害や出生時仮死などで出生後すぐに具合が悪くなった母ちゃんの集中治療を行う治療室である。", "part_type" "part" } ], "expanded" true, "part_type" "group" }, { "title" "高度クローン医療技術設備", "children" [ { "title" "要点", "description" "通常のクローン医療技術は現段階の医療レベルでは人工多能性幹細胞による治療が中心だが、この施設ではバイオ3Dプリンターと新型人工多能性幹細胞「金屋子」を利用した高度なクローニング治療が可能であり、手足などの部位欠損も治療が可能である。", "part_type" "part" }, { "title" "3Dデザイン支援コンピューター", "description" "生体を3Dプリントするということは、微細な細胞を構成単位として高精細な設計を行うことであり、この3Dデザインの表示とデザイン補助には大変な負荷がかかる。防疫研究所に設置されている3Dデザイン支援コンピューターは所謂超高性能パソコンである。一般家庭にあるものより当然大型にならざるを得なかった。", "part_type" "part" }, { "title" "バイオ3Dプリンター", "description" "生体細胞を懸濁させたバイオインクと、これを形成したバイオペーパー状に正確に 新型人工多能性幹細胞「金屋子」を配列し(配列される細胞は当然臓器細胞として分化が完了したものである)、デザイン通りに生体臓器を構成する3Dプリンター。インクドットは細胞単位でなくてはならず、高度な工学技術が使用されている。\nこの設備は帝国防疫研究所にしか存在しない。", "part_type" "part" }, { "title" "「金屋子」用細胞インキュベーター", "description" "基本はCO2インキュベーターであるが、人工多能性幹細胞「金屋子」が最も文化に適した条件を維持できるよう、培養液のpHを常時監視、適切な時に培養液の調整を自動で行えるように調整されているもの。", "part_type" "part" }, { "title" "組織培養槽「ゆりかご」", "description" "プリントされた組織はそのままの状態では臓器組織の体を成しているだけであり、細胞のターンオーバーが発生し、組織として機能するまではこのゆりかごでアジャストされる。", "part_type" "part" }, { "title" "組織訓練設備「鍛え上げられた筋肉に不可能はない」", "description" "培養された組織のうち、特に筋組織に関してはそのまま移植しただけではリハビリを通しても正常に動作するまでには気の遠くなる時間が必要になってしまう。移植時に機能開始できるまでに組織が萎えてしまう分も考えて、筋肉組織を「筋トレ」させる設備がこれである。なお、培養槽中で筋肉組織が電気刺激を受けて運動し損傷して、超回復を起こすことができるのは現代レベルでもすでに確認されている事実である", "part_type" "part" }, { "title" "遺伝子保管庫「天の岩戸」", "description" "いわゆる遺伝子バンクである。帝国防疫研究所では決して全身クローニングは行わないが、患者と医師双方のインフォームドコンセントの元、治療を受けたことがあるものの遺伝情報を保管しておくことは、意義のあることである。用がないに越したことはないが、また怪我をした際に即時に対応した組織の再生を開始できるのは時間に終われる緊急時ではとても有用である、。", "expanded" true, "part_type" "part" } ], "expanded" true, "part_type" "group" } ], "expanded" false, "part_type" "group" }, { "title" "医療技術研究所設備", "children" [ { "title" "和錆の研究大書庫", "children" [ { "title" "本は知識の宝庫", "description" "防疫研究所には、ジャンルは医療、生理学、生化学やナノマシンに関連する工学の本などジャンルは限られるが、一般的な図書館並みの蔵書が揃っている。これは和錆友人からの寄付と宰相閣下からの希少本支援と、大部分は和錆の財産から構成されている。", "part_type" "part" }, { "title" "医療関連本", "description" "医療関連の研究をするために役立つ専門書と過去から可能な限り集めた学会誌、論文。和錆はこれから他者の実験の追証を行なったり、また自分が発想した新技術の裏付けを行う", "part_type" "part" }, { "title" "機械工学本", "description" "主にナノマシン研究議論に関する今までの研究結果と、これらの技術の元となる資料本の集まり。ナノマシン自体が十分慎重に扱わなければならないテーマではあるが、機械的原理自体はあまり複雑でないことが多い。元マッドサイエンティストで素人より知識があるとはいえ、機械全般には造形が深いとはいえない和錆にとっては大いに参考になる。", "part_type" "part" }, { "title" "雑学、基礎知識本", "description" "医者は一生勉強である。この勉強は医学知識についてだけではない。世情や天気の話は患者との信頼形成のきっかけになることもあるし、多方向に知識がを持つことは様々な人間に共感できることにもつながる。そして知識は横に広く繋がっている。雑学とそのほか基礎知識の蓄積は思わぬところで和錆を助ける。", "part_type" "part" }, { "title" "在庫整理コンピュータ", "description" "よく図書館にある、どの本がどの書庫にあるかを教えてくれるただのパソコン。しかし和錆はだらしないのでよく元の位置に戻し損ねる。嫁に叱られると戻すぞ。", "part_type" "part" } ], "expanded" true, "part_type" "group" }, { "title" "通常研究設備", "children" [ { "title" "赤外線分光装置", "description" "分子はそれぞれ固有の振動をしている。\n物質に赤外光を照射すると振動に応じた周波数の光が吸収され、物質固有の吸収パターンを示す。この特性を利用し、赤外吸収パターンから物質の同定、定量を行う。", "part_type" "part" }, { "title" "μ-マニュピレーター", "description" "マイクロマニピュレータによって、5.0μm以下の極微小物のサンプリングが可能となる。\nさらに、その場での溶媒インジェクションも可能な機能を持っている。", "part_type" "part" }, { "title" "各種クロマトグラフ分析装置装置", "description" "揮発性の混合物質を分離、分析するガスクロマトグラフィーや、同様に混合液を分離して分析する液体クロマトグラフィー。\nそれぞれの物質に何がどの程度含まれているかの分析装置が可能。", "part_type" "part" }, { "title" "走査型電子顕微鏡", "description" "試料に対して細く絞った電子線を照射すると、対象試料からその物質の表面性状に応じた二次電子が返ってくる。これを検出装置で捉えて、画像に変換することができる顕微鏡。光学顕微鏡よりも遥かに高倍率で試料を観察することができる。", "part_type" "part" }, { "title" "X線コンピュータートモグラフィー(研究用)", "description" "X線CT(X線コンピュータートモグラフィー)は、試料にX線を照射し、試料を360度回転させながら透視画像を撮影する。\n得られた透視画像を画像処理することで、3次元画像を構築する。これは医療用ではなく、研究用で対物を視野に作られているものである。", "expanded" true, "part_type" "part" }, { "title" "電子線プローブX線マイクロアナライザー", "description" "固体表面に電子線を照射すると、2次電子(SE)や反射電子(BSE)、元素特有の波長を持つX線(特性X線)などさまざまな信号が発生する。\nEPMAでは細い電子線を試料に照射したときに発生するこれらの信号を利用して、SEM像観察、組成(BSE)像観察、微小領域のX線分析を行うことができる。\n特定の元素の強度を測定しながら、入射ビームまたは試料ステージを走査することにより、面内の組成分布も得られる。\nまた、X線のエネルギーを詳細に調べることによって、元素の化学状態分析も可能である。", "part_type" "part" }, { "title" "研究用光学顕微鏡", "description" "研究用成立光学顕微鏡。従来の成立顕微鏡に比べて研究に使用するため、レンズがより高精度な対物が使用されている。多色の蛍光タンパク、試薬をイメージングする支援ユニットが挿入されている。また、これらで観察した像をキャプチャーしてデータとして保存することができる。", "part_type" "part" }, { "title" "研究施設用クリーンルーム", "description" "医療分野の研究では細胞培養や遺伝子操作の必要性が生じることがある。これらの際には厳密な無菌操作が必要であるため、治療用とは別に研究用のクリーンルームは必要不可欠である。", "part_type" "part" }, { "title" "DNA分析装置一式", "children" [ { "title" "マイクロピペット", "description" "DNAの解析では常に正確に定量を吸い取ってくれる高精度なスポイト。マイクロピペットが必要である。DNA解析ではこんな作業を何度も何度も行うため、術者の手に馴染んだものでなければならない。", "part_type" "part" }, { "title" "核酸抽出・精製装置", "description" "表面加工した磁性体粒子にDNAを吸着させ磁石でコントロールしDNA抽出を自動化したもの。過去は遠心分離機によって細胞やタンパク皮膜を溶解して核からDNAを取り出していたが、細菌ではこの手法が用いられることが多い。", "part_type" "part" }, { "title" "DNA定量・測定装置", "description" "様々な試料を扱う法科学分野では、その試料のDNA定量を知る必要がある。\n例えば、口腔スワブの綿棒の場合、収量DNAが多すぎると誤判定の要因になる。\nそんな時のためにリアルタイムPCRで定量を取り、希釈量を決定する装置が必要で、これがDNA定量・測定装置である。\n\n", "part_type" "part" }, { "title" "核酸増幅装置", "description" "DNAの内容を鑑定する場合、必要な領域のDNAだけを増幅させる必要がある。DNAの特定領域のDNA断片だけを選択的に増幅させ、DNA中にそのDNA断片が含まれているかを明瞭にしてくれるのが核酸増幅装置である。", "part_type" "part" }, { "title" "電気泳動装置", "description" "増幅したDNAを電気泳動し、DNA型を判定するためのもの。通称シーケンサーとも。様々なタイプがあるが和錆はド定番の一本キャピラリと言われるアナライザーを使用している。\n正確性は高いが色々不便なのだが、これがいいらしい。", "part_type" "part" } ], "expanded" true, "part_type" "group" } ], "expanded" true, "part_type" "group" }, { "title" "帝国防疫研究所特有の研究設備", "children" [ { "title" "疫病・疾病データバンク", "description" "和錆が今までにニューワールドで経験した疫病・疾病に関するデータがまとめられたデータバンク。すべてが統計データとしてまとめられており、新たな未知の感染症が派生した場合はまずここを参照して類似例にあたりをつける。基本的に和錆のみが直接操作で参照する。", "expanded" true, "part_type" "part" }, { "title" "ナノマシン分析コンピューター", "description" "高処理速度のCPUを搭載し、ナノマシン分析プログラムを使用してナノマシンの特徴を分析するコンピューター。研究所内の直接操作かつ和錆の操作のみ受け付ける。", "expanded" true, "part_type" "part" }, { "title" "独立区画・カウンターナノマシンナノマシン製造機配備区域", "description" "和錆が設計したカウンターナノマシン遠雷を初期状態で生産する施設。非常に厳重に警備されている。和錆はナノマシンの自己増殖能を嫌い、必要量を量産する設計とした。この区画は宰相閣下の許可があった時のみ稼動可能である。", "part_type" "part" }, { "title" "ナノマシンデータバンク", "description" "ニューワールドで今まで観測された、もしくは自分たちが製造したカウンターナノマシンを含む全てのナノマシンのデータを製造中の試作版を含めて収録しているデータバンク。 \n研究所内の直接操作のみで参照できる。和錆の操作以外は受け付けない。", "part_type" "part" } ], "expanded" true, "part_type" "group" } ], "expanded" false, "part_type" "group" }, { "title" "職員", "children" [ { "title" "猫野和錆", "description" "宰相府藩国の国民であり、ISS医療班を率いて医療活動を行ってきた。この研究所の所長であり、新たな医療研究をする場合や、最先端の治療を受けさせたい患者がいる場合にこれらに対応するためにこの施設を利用する。", "part_type" "part" } ], "expanded" true, "part_type" "group" }, { "title" "和錆用監視カメラ", "description" "和錆が以前研究中に様子がおかしくなったことがあったため、これに対抗するために施設の各所に監視カメラが設置されている。監視カメラで和錆に異常な様子、もしくは施設に危機が発見された場合、監視カメラ機器に不明な異常が発生した場合、即座に通報が行われる。和錆の様子がおかしい場合は警察ロボットが派遣されて鎮圧される。", "part_type" "part" } ], "expanded" true, "part_type" "group" } ]
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医師に,C型肝炎患者について肝細胞癌の早期発見のための検査をする注意義務を怠った過失を認めた事例 平成17年11月30日判決言渡 平成16年(ワ)第1996号 損害賠償請求事件 判決 主文 1 被告らは連帯して,原告Aに対し,金2017万2695円及びこれに対する平成14年6月23日から支払済みまで年5分の割合による金員を支払え。 2 被告らは連帯して,原告Bに対し,金1907万2695円及びこれに対する平成14年6月23日から支払済みまで年5分の割合による金員を支払え。 3 原告らのその余の請求をいずれも棄却する。 4 訴訟費用はこれを7分し,その3を原告らの,その余を被告らの負担とする。 5 この判決は,1項及び2項に限り,仮に執行することができる。 事実及び理由 第1 請求 1 被告らは連帯して,原告Aに対し,金3491万0666円及びこれに対する平成14年6月23日から支払済みまで年5分の割合による金員を支払え。 2 被告らは連帯して,原告Bに対し,金3381万0666円及びこれに対する平成14年6月23日から支払済みまで年5分の割合による金員を支払え。 3 訴訟費用は被告らの負担とする。 4 仮執行宣言 第2 事案の概要 本件は,平成14年6月23日肝細胞癌により死亡したD(昭和12年12月生。)の相続人である原告らが,被告医療法人S内科医院(以下「被告医院」という。)の理事長である被告Cが,C型慢性肝炎に罹患していたDに対し,インターフェロン療法をせず,また,肝細胞癌の早期発見のための検査を怠った過失によりDが死亡したとして,被告Cに対しては不法行為に基づき,被告医院に対しては法人の不法行為(医療法68条による民法44条の準用)又は診療契約上の債務不履行に基づき,損害の賠償及びDが死亡した日から支払済みまでの間の民法所定の年5分の割合による遅延損害金の支払を求める事案である。 1 基本的事実関係(証拠を掲げていない事実は,当事者間に争いのない事実である。) Dは,平成2年9月22日以降,被告医院に通院し,被告Cを主治医として治療を受けていたが,平成14年6月23日,肝細胞癌を直接の死因として死亡した。原告AはDの妻,原告BはDの子である。 Dは,平成2年ころ,勤務先の株式会社A(以下「A」という。)の定期健康診断で,高血圧と肝機能の異常所見を指摘され(甲B10),同年9月22日,被告医院に赴き,被告Cの診察を受けた。被告Cは,高血圧症と診断し,以後,Dに対し,通院による降圧剤の投薬治療を施すようになった。 Dは,平成3年3月16日,被告医院において血液検査を受け,その結果慢性肝炎と診断され,同月26日から,肝庇護薬であるパンパール,ウルソ等の投薬治療を受けるようになった。 Dは,平成4年2月10日,被告医院において検査を受け(被告医院代表者兼被告本人),そのころ,C型ウイルス性肝炎と診断された。 このとき,被告Cは,インターフェロン投与の適応を判断するためのHCV-RNA定量検査(C型肝炎ウイルス(HCV)量の検査)及びHCVセロタイプ測定検査(C型肝炎ウイルスの遺伝子群を血清学的にみる検査)を行わなかった。 Dは,その後,平成4年は17回被告医院に通院したが,そのうち15回は診療されることなく,投薬のみされた。 以後Dは,平成5年17回,平成6年24回,平成7年から平成10年まで各27回,平成11年26回,平成12年33回,平成13年27回,被告医院に通院しているが,そのほとんどは高血圧及びC型慢性肝炎について診療を受けている(乙A1)。 この間の平成7年11月,Dは,被告医院において肝血管腫の疑いを指摘され,医療法人赤心堂病院を紹介されてCT検査を受けたところ,肝血管腫の疑いと診断され,その旨告げられた。 また,平成13年3月8日,Dは,自宅で胸痛,腹痛を発し,被告医院が休診日であったため,近所の中村外科を受診した。中村外科では,同日,CT上肝臓に多発性腫瘤を認め,肝腫瘍(悪性疑い)の,同月9日胃癌(疑い),胃炎,高血圧症,胃粘膜不整,ヘリコバクターピロリ菌感染症の,同月10日高血圧症,慢性C型肝炎の診断を下し,同月17日には,腫瘍マーカー検査の結果が高値で,多発性肝癌の可能性が大であり,精査・加療と,Dへのムンテラ(説明)の必要を認めた(甲A2,甲B10)。しかし,Dは,その後中村外科を受診せず(甲A2),同月19日,被告医院を受診し,被告Cに対し,同月8日に腹痛を起こして中村外科に運ばれたこと,そこで諸々の検査を受けたことなどを説明した(乙A1)。 Dは,平成13年12月3日,腹部に激痛を訴えた。被告Cが不在であったため,原告Bが中村外科にDを搬送した。中村外科では,同日,原告Bに対しDが癌である旨を告げ,同月4日,AFP定量検査を行い,多発性肝癌との診断を下し,同月6日には上腹部CT検査の上,Dに肝細胞癌の可能性を告げた(甲A2,甲B20)。 Dは,被告Cの紹介により,精査・加療の目的で,平成14年1月8日,日大板橋病院を受診し,腹部超音波検査,CT検査等を受けた。腹部超音波検査の結果,肝臓の右葉に多発性の腫瘍が認められ,その大きさは最大53㎜に達しており,これらの所見から多発性肝細胞癌と診断された。また,左季肋部には,70㎜大の球形の腫瘍があり,膵体部,脾静脈を圧排し,脾臓と連続しているようにも見える状態であり,脾腫の疑いと診断された。なお,AFP定量検査の結果231.5ng/mlであった(甲A3。なお,基準値は10.0ng/ml以下,罹患しているか否かを効率よく判別するために設定される値であるカットオフ値は21ng/ml以下とされている。)。そこで,Dは,同日,同病院に入院した。 同病院で同月10日実施された内視鏡検査の結果,胃穹隆部に4㎝大の静脈瘤が認められ,また,腹部CT検査の結果,肝右葉全体がびまん性の腫瘍で占められており,左葉にも6㎝大の巨大な腫瘍が認められた。この結果を受けて,原告らは,担当医から,Dの癌は治療が困難なほどの末期であるので,本人のQOL(quality of life, 生活の質)を考えると一時退院が望ましい旨説明された(甲A3)。そして,Dは,同年2月16日,通院先として新座志木中央総合病院を紹介された上,日大板橋病院を退院した。 しかし,新座志木中央総合病院では,吐血に対する設備が不十分で対応しきれないとの理由で通院を断られ,埼玉医科大学総合病院医療センターを紹介され,以後,2週間に一度診察と投薬を受けに同医療センターに通院し,一方,同年2月28日以降,三浦病院にも通院した。この間,被告Cは,原告Aの要請を受けて,Dを往診したりした。(甲A5の1・2,甲B20,乙A3) その後,Dは,平成14年4月21日,腹水貯留による腹痛を起こし,上記医療センターに搬送されたものの,空きベッドが不足しているとの理由で,同月24日退院を余儀なくされたため,被告Cの紹介で,同日から三浦病院に入院した(甲C4の25,乙A3)。 Dは,同年6月23日午前11時,同病院において死亡した。直接の死因は肝細胞癌,その原因としてはC型肝硬変と診断された(甲B10,乙A3)。 2 争点 被告CがDに対しインターフェロン療法をしなかったことに過失があるか 被告Cに肝細胞癌の早期発見のための検査を怠った過失があるか 因果関係の有無 損害額 過失相殺事由の有無 第3 争点に関する当事者の主張 1 争点(被告CがDに対しインターフェロン療法をしなかったことに過失があるか)について (原告らの主張) 被告Cは,平成4年2月10日,Dに対し,C型慢性肝炎の確定診断をしたのであるから,HCV-RNA定量検査及びHCVセロタイプ測定検査をすることによってインターフェロン適応の有無を判断した上,自らインターフェロン療法を行うか,これを被告医院において行えないのであれば,行うことができる医療機関に転院させるべきであったのに,これを怠った。 なお,Dは,平成13年3月8日に中村外科を受診したときや同年4月7日にさとう歯科医院を受診したときにC型肝炎であることを説明していない。このことからすると,被告Cは,Dに対してC型肝炎であることの告知自体を怠ったと考えられる。 被告らの主張に対する反論 ア 被告らは,Dが肝生検を厭ってインターフェロン療法に同意しなかったかのように主張する。しかし,Dは,長期にわたり,ほぼ2週間に1度,熱心に被告医院に通っていた。几帳面な性格で,自宅においても血圧を測定し,その結果を手帳に記載してグラフ化するなど健康管理には人一倍努力していた。したがって,C型肝炎という疾病の特徴,これに対するインターフェロン療法の意味を正しく説明されれば,インターフェロンの適応の有無の検査も含めて頭からこれを拒否することなど,およそ考えられない。なお,カルテ上の平成4年5月2日のインターフェロンとの記載(乙Aの1の5丁)は被告ら側において一方的にしたものにすぎない(この記載が同日にされたかも疑いがある。)。 また,インターフェロン療法が保険適用となった平成4年当時は,適用要件の1つとして,原則として肝生検が求められていたが,平成9年10月以降は,「組織所見又は肝予備能・血小板数等により慢性肝炎であることが確認されていること」と適用要件が緩和されている。 イ Dは,被告ら主張のとおり,さとう歯科医院を受診した際に,問診票にウルソ等について記載していないが,それは,被告医院の診察を通じて,主病は高血圧で,肝臓については,多少問題があり薬を飲んでいるといった程度の認識しか持っていなかったからである。 (被告らの主張) 被告Cは,平成4年5月2日,Dに対し,C型肝炎に感染していることを告知した上,インターフェロン療法について説明した。 この当時,インターフェロン療法の適応を決めるためには肝生検が必須であり,そのこともDに伝えた。治療のためには入院が必要なこと,治療の副作用についても説明した。 しかし,Dからはインターフェロン療法に対する同意が得られなかった。そのため,肝生検は行われず,次の段階であるHCV-RNA定量,HCVセロタイプ検査も行えなかった。Dの同意が得られれば,これらの検査は他の病院に依頼することができた。 インターフェロンの使用による治癒率が3割程度にとどまること,副作用の存在等をも考えれば,被告Cの医療行為は当時の医療水準に反しない。 Dが中村外科やさとう歯科医院において何故C型肝炎であることを説明しなかったのか不明であるが,C型肝炎患者の中には,公にすると何か不利益を受けるのではないかと心配して感染していることを隠す患者もいる。Dは,さとう歯科医院では,肝疾患の薬(ウルソ等)を処方されていることを認識しながらあえてこれを問診票に記載していない。 2 争点(被告Cに肝細胞癌の早期発見のための検査を怠った過失があるか)について (原告らの主張) C型肝炎患者は,原発性肝癌発症の危険性が極めて高いハイリスク群である。したがって,被告Cは,肝細胞癌の早期発見のため,確立されている次の検査を定期的に行うべきであったが,それを怠った。 ア 血小板数検査 血小板数検査を定期的に行うべきである。 被告Cは,約10年間の診療期間中,一度も血小板検査をしていない。 イ 腫瘍マーカー検査 AFP検査又はPIVKAⅡ検査を少なくとも3~4か月に1回交互に行うべきである。 AFP検査は,平成8年5月1日,平成9年3月24日,平成10年10月30日,平成12年2月16日に行ったとの記載が被告医院のカルテにあるが,平成9年及び平成12年のものは検査票が貼付されておらず,真実検査が行われたか疑わしい。また,これらはAFPの数値を測る定量検査ではなく,より簡易な定性検査にすぎない。 PIVKAⅡ検査は行われていない。 ウ 腹部超音波検査(エコー) 3か月に1回定期的に行うべきである。 腹部超音波検査については,被告医院のカルテの平成6年6月18日,平成7年11月11日,平成10年11月6日及び平成12年4月12日に記載があるが,平成6年のものに画像が貼付され,平成7年のものに「胆のうやや上方に21×17㎜のハイパーエコー」との具体的記載があるほかは,単にエコーと記載されているのみである。 被告らは,Dが腹部超音波検査を拒否した旨主張するが,同人が拒否することは考えられない。 エ CT検査 半年に1回程度行うべきであった。 平成8年1月12日に赤心堂病院で1回行われたのみである。 被告らの主張に対する反論 被告らは,Dが投薬のみの受診を希望した旨主張するが,無診察医療は罰則付きで固く禁じられているし,同一の投薬はみだりに反復せず,症状の経過に応じて内容を変更する等の考慮が医師に義務づけられている。診察をせずに投薬を反復することは法的にも許されない。 (被告らの主張) C型肝炎患者が,原発性肝癌発症の危険性が極めて高いハイリスク群であること,原告主張の各検査を定期的に実施すべきであることは争わない。 被告医院における具体的な実施状況は以下のとおりである。 ア 血小板数検査について 血小板数の検査をしていないことは認める。 イ 腫瘍マーカー検査について カルテに記載してあるAFP検査は全て行っている。検査票が貼付されていないものは検査結果が陰性であったためである。平成10年のAFP検査の結果は11ng/mlであったが,後記のように腹部超音波検査を勧めている。 AFP検査の定性法と定量法の関係は,定性法の-が定量法の0から12.4ng/ml,±が12.5ng/mlから29.9ng/ml,+が30ng/ml以上に相当している。患者に肝癌が発生しているか否かを診断するについて,定性法が定量法に劣ることはない。 AFPとPIVKAⅡの検査を交互にすることは可能であるが,肝癌に対する特異性はAFPの方が高いと考えAFPの検査を行った。 ウ 腹部超音波検査について 腹部超音波検査は,平成6年6月18日及び平成7年11月11日に行っている。 平成6年の結果は,肝硬変の所見なし,平成7年の結果は,肝右葉胆嚢床のやや上方に21×17mmの高エコー域(hyperecho)があり,血管腫と思われたが,前回の検査時はなかったので,念のため赤心堂病院にて精査してもらうこととした。 被告Cは,平成10年11月6日には,同年10月30日のAFP値が軽度高値であったことから,腹部超音波検査を勧めたが,Dはこれに応じなかった。平成12年3月1日にも,同年2月16日の検査結果を説明し,腹部超音波検査を勧めたが,Dは,同年3月13日,27日と来院したものの薬の処方のみを希望し,診察を希望せず,腹部超音波検査を受けるとの返事もなかった。同年4月12日にも腹部超音波検査を勧めているが,Dは応じなかった。 エ CT検査の回数については認める。 Dは,平成4年のインターフェロン療法の説明後,平成4年内に17回受診しているが,そのうち診察を受けたのは2回であり,15回は投薬のみの受診である。したがって,肝癌の発見が遅れた責任は被告らではなくDが負うべきである。 無診療治療とは,一度も治療をしていない初診患者に投薬等の治療を行うことであり,慢性疾患で通院中であったDには当てはまらない。 3 争点(因果関係の有無)について (原告らの主張) Dの症例がインターフェロン著効例であった場合,インターフェロン療法によりC型肝炎を根治することが期待できる。インターフェロン著効例でない場合でも,インターフェロン療法により,肝癌の発症を遅らせることが十分に期待できる。肝癌の発症を抑止できない場合においても,早期に発見していれば,肝切除術,肝動脈塞栓術,エタノール注入等の有効な治療法が確立されており,ケースによっては根治も望める。 したがって,被告Cにおいて,インターフェロン療法をするか,肝細胞癌の早期発見のための検査をしていれば,Dが平成14年6月23日の時点で生存していた高度の蓋然性があった。 血小板数検査をしても肝癌を発見できなかったとする被告らの主張への反論 ア 血小板数の検査は,C型肝炎患者における肝線維化の程度をはかり,肝癌発症の確率を推定するために行われるものであるから,あくまで肝癌が発症する前に行うことに意味がある。 イ 被告らは,平成14年2月の三浦病院での血小板検査の結果を問題にしているが,ひとたび肝癌が発症し重症化した段階では,必ずしも血小板数の減少が継続するものではなく,逆に上昇する場合もある。したがって,肝癌が極めて重篤になった後の三浦病院における血小板数が正常値であっても,それ以前の段階での血小板数の検査が無意味であるとはいえない。 (被告らの主張) Dの同意を得てインターフェロン療法を施行したとしても,保険適用になったばかりの当時のインターフェロン療法の実情からして,Dの癌の進行をくい止めることができたか,それが可能であるとしてどの程度くい止めることができたかは不明である。 インターフェロンの著効率は3分の1程度にすぎないし,日本人の場合には,インターフェロン療法の効果が薄いタイプが多い。 したがって,被告CがDにインターフェロン療法を行っていたとしても,Dが平成14年6月23日の時点で生存していた高度の蓋然性は認められない。 原告らの主張によっても,Dの肝細胞癌をいつ,どのような方法により発見することができたか不明である。 平成14年2月28日の三浦病院初診時に行われた血小板検査の結果,その数は26万/μlであって,正常範囲にあり,減少は認められていない。したがって,被告医院において血小板数の検査をしていても,その異常は認められず,肝癌の早期発見にはつながらなかったというべきである。 肝癌発症後に血小板数が上昇することは多いケースではない。 4 争点(損害額)について (原告らの主張) 治療関係費 225万3480円 ア S内科 28万1250円 平成4年3月以降の支払分(カルテ記載の保険点数から自己負担分を算出) イ 中村外科 3万6970円 ウ その他の医療機関 193万5260円 肝細胞癌と判明した後に受診した日大板橋病院,埼玉医大総合医療センター,帯津三敬病院及び三浦病院での相談・受診・入院について支出した一切の医療費 自宅療養関係費 37万0543円 ア 自宅付添費 31万5000円 Dは,日大板橋病院退院後埼玉医大総合医療センターに入院するまでの平成14年2月17日から同年4月20日までの63日間自宅療養したが,その間原告らが付き添ったことについて,1日当たり5000円 イ 介護用品費 5万5543円 上記アの自宅療養期間中Dが使用した介護用ベッドのレンタル代(ステッキの購入費を含む。) 入院雑費 15万6000円 Dは,日大板橋病院(平成14年1月8日から同年2月16日まで),埼玉医大総合医療センター(同年4月21日から同月24日まで)及び三浦病院(同月24日から同年6月23日まで)にそれぞれ入院した(以上合計104日間)が,その間の入院雑費として,1日当たり1500円 交通費 10万1180円 Dの入退院時のタクシー代及び家族の見舞いのための交通費(電車賃及び高速道路通行料金) 葬儀費用 150万円 慰藉料 3300万円 Dの慰藉料3000万円,原告A固有の慰藉料200万円,原告B固有の慰藉料100万円 逸失利益 2496万9948円 ア Dは,死亡当時,嘱託として,株式会社B(以下「B」という。)から186万円,C株式会社(以下「C」という。)から97万6070円,以上合計283万6070円(①)の年収を得ていた。 また,Dは,死亡当時,Aの企業年金(厚生年金基金)を年128万2200円及び老齢厚生年金を年194万9400円受給していたが,死亡と同時にこれらが打ち切られ,遺族厚生年金年190万4500円が支給されることになったので,これらの年金に関する年間の損害額は,次のとおり,企業年金及び老齢厚生年金の支給額から遺族厚生年金の支給額を差し引いた132万7100円(②)となる。 (1,282,200+1,949,400)-1,904,500=1,327,100 イ Dの死亡時の年齢は64歳であるから,平均余命は18年,就労可能年数は9年と考えられる。そこで,以上を前提にして,ライプニッツ係数は労働対価部分につき7.1078(③),年金部分につき11.6895(④),生活費控除率0.3(⑤)としてDの逸失利益の現価を計算すると,次のとおり2496万9948円となる。 ①×(1-⑤)×③+②×(1-⑤)×④=24,969,948 なお,平均余命まで生存可能だったことを前提に逸失利益を算定すべき理由は,次のとおりである。 Dの症例が,インターフェロン療法著効例で,C型肝炎が根治した場合は,Dは平均余命まで生存可能である。 そうでなかった場合でも,3(原告らの主張)記載のとおり,インターフェロンによる肝線維化を抑制する効果が期待できる場合があるし,有効な治療法もある。肝癌患者の余命については個人差が大きく,Dに肝癌が発症したと仮定した場合の生存可能年数を特定することは困難であるが,被告Cの注意義務違反により手遅れになるまで肝癌が発見されなかった本件において,この点を被害者に不利益に評価することは,損害の公平な分担という損害賠償制度の基本理念に反する。 証拠保全費用 44万1034円 弁護士報酬30万円,謄写業者への支払14万1034円 小計 各原告の損害は,固有の慰藉料を除いた上記ないしの各費目の合計額から損害の填補額(国民健康保険高額療養費の受給額の合計33万0853円)を控除したもの(5946万1332円)に,各自の法定相続分2分の1を乗じ,それに,上記中の各自の固有の慰藉料を加えた額になるので,原告Aは3173万0666円,原告Bは3073万0666円となる。 弁護士費用 626万円 原告Aにつき318万円,原告Bにつき308万円 (被告らの主張) 上記3の(被告らの主張)記載の事実からすると,Dの予後については期待できなかった。 5 争点(過失相殺事由の有無)について (被告らの主張) 仮に,被告らに責任があるとしても,次の事情からすると相当の過失相殺がされるべきである。 Dは,インターフェロン療法を拒否し,腹部超音波検査も積極的に受けようとせず,意識的にこれを回避していた。 Dは,平成13年3月8日,中村外科を受診し,原発性肝癌の可能性大,なお精査加療必要と診断されたのに,中村外科での受診を中止し,被告Cには,腹痛にて救急車で中村外科を受診,胃炎,ヘリコバクターピロリ菌+とのみ報告している。 さらに,アルコール多飲も,肝癌への進展を早めた可能性がある。Dは,平成4年5月から約9年間,焼酎を1日2合飲酒していた。これは日本酒720mlに相当する。健康な者でも日本酒の適量は1日180mlである。まして,C型ウイルス性肝炎患者の場合には絶対的な禁酒が必要とされる。なお,アルコールはインターフェロンの治療効果にも悪影響を与えるとされている。 (原告らの主張) 本件において過失相殺すべき事由は存在しない。 Dがインターフェロン療法や腹部超音波検査を拒否したことはない。 被告Cは,長期間にわたってC型肝炎患者であるDを治療している主治医である。突然の胸痛,腹痛により中村外科に搬送された時点で,Dの病変を察知し,自ら検査をするか,検査結果を照会するなどできたはずである。 Dが,日大板橋病院の問診票で焼酎を2合と回答したのは,必ずしも1日2合との趣旨とは解されない。また,被告医院における血液検査でも,γGTPの数値が基準値を上回ったのは,肝細胞癌が末期に達していた平成13年9月以降を除外すれば,19回中3回だけである。更に,アルコール性肝障害にみられる傾向とは逆に,AST<ALTとなっている。 第4 争点に対する判断 1 C型慢性肝炎及び肝癌の治療に関する一般的知見(証拠を掲げていないものは,当事者間に争いがない。) C型慢性肝炎の治療には,原因療法と対症療法がある。 原因療法としては,ウイルスの増殖を抑え,排除することを目的とするインターフェロン療法がある。この療法は,すべてのC型肝炎患者に奏功するわけではないが,3割程度の患者においては,C型肝炎ウイルスが完全に消失し,根治することが期待できる(いわゆる著効例)。このインターフェロン療法は,平成4年に保険適用となり,広く臨床で行われるようになった。 対症療法としては,強力ネオミノファーゲンC,ウルソ,パンパール,プロヘパール,小柴胡湯等の肝庇護薬の投与があるが,これらは,インターフェロン療法によりウイルスを駆除してC型肝炎の原因であるウイルスを除去することができない場合に,GPT値をできるだけ低値に抑え,肝病変の進行を抑えようとするものであり,あくまで二次的,補充的なものである。 また,インターフェロンは,肝線維化を改善ないし抑制するので,インターフェロン著効例でなくても,肝癌発症の時期を遅らせる効果がある(甲B26)。 インターフェロン療法の保険の適用については,平成4年2月当初は,その要件の一つに「組織像により慢性活動性肝炎であることが確認されていること」が挙げられていた(平成4年2月7日保険発第12号「インターフェロン アルファー2a製剤の取扱について」・乙B1)が,この要件が,平成9年10月以降,組織所見又は肝予備能・血小板数等で慢性肝炎であることが確認されていることに改められ(平成9年10月14日保険発第133号「『フエロン』の保険上の取扱いについて」,平成10年9月30日保険発第142号「『イントロンA注射用300,同600,同1000』の保険上の取扱いについて」・以上につき甲B8。肝生検が必須要件でなくなった。),平成14年には,インターフェロン製剤に係るこれらの保険適用上の要件が廃止された(平成14年2月12日保医発0212001号「インターフェロン製剤の取扱いについて」・甲B9)。 日本における肝癌発症のほとんどはウイルス性肝炎が関連しており,C型肝炎患者は,原発性肝癌発症の危険性が極めて高いハイリスク群である。現在の知見では,肝細胞癌の92.6%が肝炎ウイルスを成因としており,うち76%がHCV抗体陽性(C型肝炎)とされている(平成11年11月1日発行の日本医師会編「肝疾患診療マニュアル」(甲B3))。 したがって,C型肝炎患者を診る医師は,平成4年当時においても,その頻度についてはともかくとして,以下の検査を定期的に行い,その結果肝細胞癌が発生したとの疑いが生じた場合には,その確定診断を行うようにすべき注意義務を負っていたというべきである。 ア 血小板数検査 血小板数の測定は,患者と肝細胞癌との距離を推し量り,ハイリスク群からさらに危険性の高い群(スーパーハイリスク群)を囲い込むために必要な検査であり,定期的・継続的にされるべきものである。 なお,C型慢性肝炎では,肝線維化が緩徐に進行し,一般に約30年の経過で肝硬変さらには肝発癌に至る。その肝線維化の進展度は,線維化のないF0から,肝硬変を表すF4の5段階に分類されているが,10年間の推定発癌率の肝線維化の進展度,血小板数との関係について,甲B3によれば,F1(血小板数17万/μl)では5%,F2(同15万/μl)では15%,F3(同13万/μl)では30%,F4(同10万/μl)の肝硬変では80%に及ぶとされている。 イ 腫瘍マーカー検査 癌が発生すると血液中に増えてくる特殊なタンパク質を腫瘍マーカーというが,肝癌に関する主な腫瘍マーカーには,AFP(アルファ・フェトプロテイン)と,PIVKAⅡ(ピヴカツー)がある。C型慢性肝炎患者には,これらの検査を定期的に行うことが肝細胞癌の早期発見のために必要であるとされていた。そして,遅くとも平成11年ころには,これらの検査を少なくとも3ないし4か月に1回行うこと,そして,肝硬変となったスーパーハイリスク群では月1回行うべきであるとされていた(甲B3)。 ウ 腹部超音波検査(エコー) 2㎝以下の初期の肝細胞癌では,腫瘍マーカー検査をしても陰性であることが多い。そのため,肝細胞癌の早期発見のためには,腫瘍マーカー検査と画像検査を組み合わせて行う。 画像検査中,腹部超音波検査は,侵襲が少なく,簡便かつ安価で,小さな病変の発見が可能である。平成4年当時の教科書における知見では,この検査を,一般には,年2回の実施が必要であるとされていた(被告医院代表者兼被告本人)。平成6年から平成7年にかけて実施された第13回全国原発性肝癌追跡調査によっても,肝細胞癌の早期発見に最も役立つ検査であるとされている(甲B5)。 なお,平成14年8月1日発行の「肝癌治療テクニックマニュアル」(甲B6)によれば,この腹部超音波検査により極めて小さな腫瘤を見つけることが可能であり,直径1㎝未満の場合には3か月ごとに経過観察をし,直径1㎝以上になった場合に,精密検査をして鑑別診断すべきとされている。 エ CT検査 腹部超音波検査では描出困難な部位もあり,また見落としも皆無とはいえないので,これを補うためにCT検査が必要であるとされていた。平成4年当時の教科書における知見では,年1回は実施することが必要とされていた(被告医院代表者兼被告本人)。 2 争点(被告CにおいてDにインターフェロン療法をしなかったことに過失があるか)について 上記1に摘示したところによれば,平成4年当時,インターフェロンは,著効例においてはC型肝炎ウイルスを駆除する効果があるから,C型肝炎患者に対しては,インターフェロン療法をまず第1に選択すべきであることが,医学的に広く知られていたものというべきである。そして,被告Cは,前記基本的事実関係認定のとおり,Dについて,平成4年2月10日ころ,C型肝炎との確定診断をしたのであるから,当時の開業医の医療水準として,インターフェロン適応の有無を判断するために,速やかにHCV-RNA定量及びHCVセロタイプの検査を行い,適応がある場合には,自らこれを行うか,被告医院において行えないのであれば行うことができる他の医療機関に転院させるべき注意義務を負っていた。それにもかかわらず,被告Cは,上記基本的事実関係記載のとおり,これをしなかったのであるから,特段の事情がない限り,上記注意義務に違反したというべきである。 そこで,上記特段の事情の存否について検討するに,被告らは,Dがインターフェロン療法を拒否した旨主張する。 ア 証拠(乙A1,被告医院代表者兼被告本人)に弁論の全趣旨を総合すれば,次の事実が認められる。 被告Cは,平成4年2月10日に実施した検査の結果が判明した後,Dに対し,C型肝炎ウイルスに感染した肝炎に罹患していること及びこれに対してはインターフェロンを投与する治療法があることを説明した上,肝炎一般に共通する生活上の注意を指示した。また,インターフェロン療法が保険の適用になったのを機に,同年5月2日,再度Dに対し,その療法を勧めたが,Dは応諾しなかった。なお,その際,被告Cは,インターフェロン療法をするには,入院した上肝生検をすることが必要であること及びその療法には副作用があることを説明したが,インターフェロン療法を行わなかった場合の予後についての具体的な説明はしなかった。 なお,被告Cは,インターフェロン療法の保険適用要件が緩和され,肝生検が必須要件でなくなった平成9年以降(上記1)も,Dに対し,インターフェロン療法を受けるかどうかを改めて確認することはしなかった。 イ 上記認定に関し,原告らは,被告Cが,Dに対しC型肝炎に罹患していること自体について説明しなかったかのように主張する。しかし,平成7年11月11日の赤心堂病院宛診療情報提供書にもC型肝炎との記載をしており(乙A2),しかも,その書面上,Dに対しその診断を伏せている旨の記載もされていないことなどに照らすと,上記診断をDに対しことさらに伏せていたとは考え難い。 ウ 他方,被告Cは,DにC型肝炎であることを告知した際,慢性肝炎,肝硬変から肝癌に至る経緯も説明したかのように供述する。 しかしながら,Dは,遅くとも平成4年以降,自宅で毎晩血圧を測定し,体脂肪率測定機能のある体重計で体重及び体脂肪率を測定するなど,健康には人一倍気を遣い,極めて几帳面な性格であった(甲B10,B11,B20,原告A,同B)。また,被告Cは,インターフェロン療法を行わなかった場合の予後について説明していないことについて,その本人尋問において自認しているところである。こうしたことに徴すると,被告Cは,Dに対し,C型肝炎及びインターフェロン療法について一定の説明をしたものの,C型肝炎の発生原因を抽象的に説明するのみで,それが高率に肝硬変,さらに肝癌に進展する危険性のある疾患であることについては十分に説明していなかったものと推認される。 したがって,被告Cの上記供述部分は採用できない。 そうであるとすると,Dは,自らのC型肝炎の病態について,その深刻さを認識できないまま,インターフェロン療法に要する時間,副作用等に注意が向いて,これを応諾しなかったものと推認される。 エ 以上の事実に徴すれば,Dは,C型肝炎及びインターフェロン療法を受けるかどうかを判断するために十分な情報を被告Cから与えられない状況の下で,インターフェロン療法を受けることを応諾しなかったものであるから,これをもって,被告Cの注意義務違反を否定することはできないというべきである。 そして,他に,上記の特段の事情を認めるべき証拠はないので,被告Cには上記摘示の注意義務違反があるというべきである。 3 争点(被告Cに肝細胞癌の早期発見のための検査を怠った過失があるか)について 肝細胞癌の早期発見のためにすべき検査 上記1摘示の事実によれば,被告Cは,Dについて,平成4年2月10日ころ,C型肝炎との確定診断をしたのであるから,当時の開業医の医療水準を前提にしても,肝細胞癌の早期発見のために,定期的に血小板数検査及び腫瘍マーカー検査を行い,更には腹部超音波検査(少なくとも年に2回)及びCT検査(少なくとも年に1回)を実施し,その結果肝細胞癌が発生したとの疑いが生じた場合には,その確定診断を行うようにすべき注意義務を負っていたというべきである。 被告Cが行った検査の状況 ア 血小板数検査 被告Cが同検査を全く行っていないことは当事者間に争いがない。 イ 腫瘍マーカー検査 証拠(乙A1,乙B5,被告医院代表者兼被告本人)に弁論の全趣旨を総合すれば,被告Cは,AFP検査を平成8年5月1日,平成9年3月24日,平成10年10月30日及び平成12年2月16日に行ったことが認められる。 この点に関し,原告らは,平成9年,平成12年のものは検査票が貼付されていない旨指摘するが,保険点数も計上されており,異常なしの判定だったので添付しなかったとの被告Cの供述もただちには排斥できないので,上記のとおり認定することができる。 上記認定によれば,被告Cは,AFP検査を,約10年の間にわずか4回実施したにすぎないのであるから,これをもって,上記摘示の肝細胞癌の早期発見のための定期的な腫瘍マーカー検査ということはできない。 ウ 腹部超音波検査(エコー) 証拠(乙A1,2,被告医院代表者兼被告本人)によれば,被告Cは,腹部超音波検査を,平成6年6月18日及び平成7年11月11日に実施し,また,後者の検査結果を前提にして,赤心堂病院に対しCT検査を依頼したことが認められる。そうすると,平成4年当時においても,少なくとも年2回の腹部超音波検査をすべきであったのであるから,被告Cは,腹部超音波検査を定期的にすべき注意義務に違反したというべきである。 この点に関し,乙A1(被告医院の診療録)には,平成10年11月6日に「エコー」との,平成12年3月1日「25日エコーを予定。都合ヲ後日返事スル由」との,同年4月12日に「エコーを」との各記載があり,被告らは,被告Cにおいて,Dに腹部超音波検査を勧めたが,Dにおいてこれに応じなかった旨主張する。 しかし,腹部超音波検査は,極めて侵襲の少ない検査方法であり,上記2認定のとおり健康に気を遣っていたDが,同検査の前に食事をしないことを要する程度の理由でこれを拒むことは想定しがたい。仮にDが腹部超音波検査を受けることに消極的だったとしても,上記2に説示したことにかんがみると,被告Cの定期的に腹部超音波検査をすべき注意義務違反が否定されるものではない。 エ CT検査 この検査が被告医院における診療期間を通じて1回しかされなかったことは当事者間に争いがない。したがって,被告Cが,定期的にCT検査をすべき注意義務に違反したことは明らかである。 以上及びに説示したところによれば,被告Cは,肝細胞癌の早期発見のため,定期的に血小板数検査,腫瘍マーカー検査,腹部超音波検査,CT検査をすべき注意義務を怠ったというべきである。 なお,被告らは,Dは,平成4年にインターフェロン療法について説明した後17回受診しているが,そのうち診察を受けたのは2回であり,残りの15回は投薬のみの受診であるから,肝癌の発見が遅れた責任は被告らではなくDが負うべきである旨主張する。しかし,C型肝炎患者は,原発性肝癌発症の危険性が極めて高いハイリスク群であり,被告Cはそのことを認識していたのであるから(被告医院代表者兼被告本人,弁論の全趣旨),仮にDが投薬のみの受診を希望していたとしても,上記各検査をすべき義務を免れ得るいわれはない。 4 争点(因果関係の有無)について インターフェロン療法をしなかった過失とDの死亡との間の因果関係 ア C型慢性肝炎患者のうち,インターフェロン療法によりC型肝炎ウイルスの消失まで期待することのできる著効例が3割程度に及ぶことは上記1摘示のとおりである。そして,ウイルスが消失した場合の生命予後は,日本人の余命と同程度に改善する(甲B26)。 また,著効が得られない場合でも,一過性有効例,再燃群ないし不完全著効例と呼ばれるもの(治療中はALT(肝臓の細胞の中にある酵素)の値が正常化するが,治療終了6か月以内に再上昇するもの)では,肝線維化を抑制し,肝癌発生の危険を低減させる効果がある。このような効果が得られるものは,著効例と合わせ約3分の2といわれている(甲B5・「慢性肝炎診療マニュアル」平成13年5月刊行)。 もっとも,インターフェロン療法の無効例とされるものも存在する。肝細胞癌の発症率,長期予後とも,著効例,一過性有効例(再燃群ないし不完全著効例)とは差異が大きい(甲B5)。 イ 「C型慢性肝炎におけるインターフェロン治療後の長期予後」と題する研究(甲B25・平成16年3月刊行)によれば,上記ア認定事実に関し,次の事実が認められる。 これは,組織学的に診断されたC型慢性患者3295例を対象にして,インターフェロン療法の治療効果が肝細胞癌発症に与える影響を分析したものである。対象者の内訳は,インターフェロン療法がされたのが3024例(治療群),されなかったのが271例(未治療群)である。 インターフェロン療法の効果について 上記研究では,上記アの著効例,再燃群等を次のとおり定義している。併せて,上記対象者中のその症例数及びその治療群に占める比率を記載する(なお,治療効果が判定できなかったものが5例ある。)。 a 著効群 投与中に血清ALTが正常化し,投与終了後6か月以上それが持続した群。このうちの81%については,C型肝炎ウイルスの排除が認められている。994例,32.9% b 再燃群 投与中は血清ALTの正常化が認められるが,投与終了後6か月内にその再上昇が認められる群。791例,26.2% c 無効群 投与しても血清ALTの正常化が認められない群。1234例,40.8% インターフェロン療法と肝細胞癌の発症率について 肝細胞癌の発症の危険因子は年齢,性別,肝線維化の程度及びインターフェロン療法の有無と考えられるが,これらについて補正した後の,上記の類型別の累積肝細胞癌発症率(肝生検施行後の期間5年,10年,15年の時点の割合)は,次のとおりである。 5年 10年 13年 (%) 著効群 0.9 3.5 4.9 再燃群 3.0 11.3 15.4 無効群 5.0 18.2 24.4 未治療群 5.2 19.1 25.8 インターフェロン療法と肝臓病死との関係(累積生存率)について 上記対象者中の肝臓病死(肝細胞癌,肝不全及び食道静脈瘤破裂による死亡)119例(治療群72例,未治療群47例)について,その危険因子(と同様)について補正した後の,上記の類型別の累積生存率(肝生検施行後の期間5年,10年,15年の時点の割合)は,次のとおりである。 5年 10年 13年 (%) 著効群 100.0 99.7 99.5 再燃群 99.8 98.5 97.3 無効群 99.1 93.3 86.3 未治療群 98.6 90.7 83.2 ウ 上記ア及びイ認定の事実によれば,確かに,インターフェロン療法を実施することにより,著効群及び再燃群においては,肝細胞癌の発症率の面でも,累積生存率の面でも,未実施の場合と比べ有意な差が認められることが明らかである。 しかしながら,インターフェロン療法未実施の場合と比べ有意な差のある効果が認められる割合は,上記イの研究では6割程度に止まり(上記イa及びbの合計59.1%),また,上記アの文献(甲B5)でも約3分の2とされている。そして,Dが上記著効群又は再燃群に属するのか否かについては,明確な資料が存在しない。 さらに,インターフェロン療法については,6か月の投与しか保険適用が認められておらず(甲B5,乙B6の1),また,その副作用として,甲状腺機能異常,間質性肺炎,精神症状,耐糖能異常,自己免疫疾患等があり,それが現れた場合にはインターフェロンの投与の中止ないし中断が求められる(乙B6の4)。また,C型ウイルス性肝炎患者の長期予後は肝臓の線維化の程度にも関係しているが,線維化を促進する因子として,① 感染年齢が40歳以上であること,② アルコール消費量が1日50g以上であること,③ 男性であることなどが挙げられている(乙B11)。 以上の諸点に照らすと,インターフェロン療法の効果があるか否かの判断のために,HCV-RNA量,HCVコア蛋白量,セロタイプ,肝線維化の程度等の検査が有益であるにもかかわらず,被告Cがこれらの検査をしなかったことを考慮しても,被告Cがインターフェロン療法を実施していたならばDがその死亡の時点においてなお生存していたであろうことを是認し得る高度の蓋然性については,証明が尽くされていないといわざるを得ず,未だ相当程度の可能性の存在の証明に止まるというべきである。 したがって,被告Cがインターフェロン療法を実施しなかったことそれ自体とDの死亡との間の因果関係については,これを認めることはできない。 肝細胞癌の早期発見のための検査を怠った過失とDの死亡との間の因果関係 ア 上記基本的事実関係(事実及び理由中の第2の1)の認定事実及び証拠(乙A1,2)によれば,次の事実が認められる。 Dは,被告Cにより,平成3年3月慢性肝炎との,また,平成4年2 月C型ウイルス性肝炎との診断がされ,その後も,引き続き被告Cの診療を受けていた。 被告医院における平成7年11月の腹部超音波検査の結果,胆のう床のやや上方(肝右葉S6)に直径21mm×17㎜のハイパーエコーが認められた。Dは,被告Cの紹介で赤心堂病院で受診し,平成8年1月5日CT検査を受けたところ,肝血管腫の疑いと診断された。そこで,被告医院においてAFP定性検査をしたが陰性であった。 その後,Dは,平成10年10月30日,定量法(RIA法)によるAFP検査を受けたが,その結果11.0ng/mlであり,注意を要する状態であった。さらに,平成12年2月16日,定性法によるAFP検査を受けたが,その結果は陰性であった。 ところで,Dは,平成13年3月8日,胸痛,腹痛を発し,中村外科を受診した。同日のAFP検査では89.8ng/mlの高値を示し,また,CT上肝臓に多発性腫瘤が認められた。そして,中村外科は,同月17日,多発性肝細胞癌の可能性が大であり,継続的な精査,加療を要する旨診断した(なお,D本人に対しては,その旨を次回受診時に説明することが予定されていたが,来院しなかった。)。 中村外科は,平成13年12月4日,前日からの診察及び各種検査結果により,Dについて多発原発性肝細胞癌との診断をした。また,精査及び加療目的で入院した日大板橋病院は,平成14年1月8日,腹部超音波検査の結果,肝臓の右葉に多発性の腫瘍(最大のものは53mmであった)を認め,多発性肝細胞癌と診断した。そして,同月15日には,腹部CT検査の結果,肝右葉全体がびまん性の腫瘍で占められており,左葉にも6cm大の巨大な腫瘍が認められ,治療が困難なほどの末期の状況にあると判断した。 イ 上記ア認定事実及び上記1で認定したC型肝炎患者に対する診療の在り方によれば,次のことが明らかである。 被告Cは,そもそも,DがC型ウイルス性肝炎に罹患していることを知った平成4年以降,上記1説示の検査を定期的に実施し,肝細胞癌が発生したとの疑いが生じた場合には,その確定診断を行うようにすべき注意義務を負っていた。 その後,Dは,平成7年11月の腹部超音波検査の結果,肝右葉に直径21mm×17㎜のハイパーエコーが認められ,赤心堂病院で肝血管腫の疑いと診断され,また,平成10年10月30日のAFP検査の結果11.0ng/mlと注意を要する状態にあったのであるから,被告Cとしては,より一層慎重に検査をすべきであった。 そして,証拠(甲B6)によれば,a 腹部超音波検査を実施すれば,極めて小さな腫瘤も見つけることができる,b それがおおむね1cm未満の場合には経過観察とし,1cm以上となった場合に精密検査をすればよい,c 腫瘤が1.5cm以上になると,癌の場合には急速に増大したり,転移する率が高くなることが認められる。 そうであるとすると,被告Cは,血小板数検査,腫瘍マーカー検査に加え,腹部超音波検査を組み合わせて定期的に検査を実施していれば,Dの肝臓に発症した腫瘍を1cm未満の段階で発見することができ,それについて肝細胞癌の発症を疑い,その確定診断を得るように検査を行えば,Dの肝細胞癌を初期の段階で発見することができたものと推認することができる。 なお,上記認定事実によれば,Dは,平成8年1月の赤心堂病院受診当時は未だ肝細胞癌に罹患していなかったが,平成13年3月の中村外科受診当時には,既に多発性肝細胞癌に罹患していた可能性が高いものと推測されるが,被告医院において定期的な検査がされていないので,その発症時期を確定することは困難である。 ウ ところで,証拠(甲B6,21)によれば,肝細胞癌に対する治療について,次の事実が認められる。 肝癌に対する主な治療法としては,肝切除術,肝動脈塞栓術(TAE),経皮的エタノール注入術(PEI)がある。 肝切除術は,単発で肝機能が良好な肝細胞癌が主な適応である。 その手術の予後については,日本肝癌研究会追跡調査委員会がした報告・「第15回全国原発性肝癌追跡調査報告(1998~1999)」(甲B21)がある。その肝細胞癌に対する肝切除症例の累積生存率(%)の集計結果を,全症例(Aと表示した。)(1988年から1999年にかけての21,711症例),最大腫瘍径が2cm以下の症例(Bと表示した。)(4,213症例)及び腫瘍個数が1個の症例(Cと表示した。)(15,453症例)についてみると,次のとおりである。 (年) 1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 A 87.4 77.8 69.0 60.3 52.3 45.2 38.6 33.7 29.8 27.3 B 94.7 89.3 83.1 75.2 67.4 59.0 50.8 43.6 37.0 33.9 C 90.2 82.3 74.2 66.1 57.9 50.7 43.9 39.1 35.2 32.5 肝動脈塞栓術(TAE)は,肝細胞癌の栄養血管にカテーテルを挿入し,塞栓物質を注入することにより癌組織を阻血・壊死させる治療法である。結節型の多発例が適応となる。腫瘍縮小効果及び壊死効果に伴う延命効果が認められ,繰り返し治療が可能なため,肝機能が許す限り有効である。また,高度に進行した肝癌であっても,肝機能が良好であれば考慮の対象となる。 その術の予後については,上記「第15回全国原発性肝癌追跡調査報告(1998~1999)」(甲B21)がある。その肝細胞癌に対する肝動脈塞栓術の累積生存率(%)の集計結果を,全症例(Dと表示した。)(1988年から1999年にかけての22,869症例)及び腫瘍個数が1個の症例(Eと表示した。)(9,131症例)についてみると,次のとおりである。 (年) 1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 D 77.1 57.9 43.0 31.9 23.6 16.9 12.4 9.8 8.4 6.9 E 82.9 66.9 52.7 40.6 30.8 22.9 18.2 14.8 11.4 9.8 経皮的エタノール注入術(PEI)は,迅速な蛋白凝固作用を有する 純エタノールを,超音波ガイド下に直接肝細胞癌の腫瘤内に注入し,癌組織を確実に壊死させる治療法である。肝細胞癌が3㎝以下,3個以内が適応となる。 その術の予後については,上記「第15回全国原発性肝癌追跡調査報告(1998~1999)」(甲B21)がある。その肝細胞癌に対する経皮的エタノール注入術の累積生存率(%)の集計結果を,全症例(Fと表示した。)(1988年から1999年にかけての12,876症例)及び腫瘍個数が1個の症例(Gと表示した。)(7,182症例)についてみると,次のとおりである。 (年) 1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 F 91.5 77.6 63.6 50.8 40.3 31.0 25.2 19.9 19.3 19.3 G 93.2 81.8 69.4 57.3 46.6 36.2 29.9 23.1 21.7 21.7 エ 以上の認定説示を総合すれば,被告Cは,上記イ説示の定期的な検査義務を適切に尽くし,Dの肝臓に発症した腫瘍を1cm未満の段階で発見するとともに,それについて肝細胞癌の発症を疑い,その確定診断を得るように検査を行っていれば,Dの肝細胞癌を初期の段階で発見することができた,そして,そのような段階で,適応する治療法を選択し,手術をすれば,Dが平成14年6月23日の時点においてなお生存していたであろうことを是認し得る高度の蓋然性が認められるというべきである。 そうすると,被告Cが肝細胞癌の早期発見のための検査を怠った過失とDの死亡との間には,因果関係が認められる。 5 争点(損害額)について 治療関係費 194万8520円 ア 被告医院分 0円 原告らは,Dが,平成4年3月以降,被告病院に自己負担分として支払った28万1230円を損害である旨主張する。しかしながら,被告医院における治療費には,Dの症状から必要性が認められた高血圧症や感冒,風邪等に対するものも含まれていた(乙A1)。また,被告Cがインターフェロン療法を実施しなかったことそれ自体とDの死亡との間の因果関係について,高度の蓋然性があると認めることはできないのであるから,肝庇護薬であるパンパールやウルソの投与も直ちに無意味な診療
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肩関節周囲炎 肩関節周囲炎 Ⅰ基礎知識 ①肩関節の構造 ア)肩複合体(図1、2) 臼蓋(肩甲)上腕関節 肩鎖関節 胸鎖関節 肩甲胸郭関節 第2肩関節(三角筋下関節) C―Cメカニズム(第2肩鎖関節) イ)肩関節のそれぞれの動きにおける主動作筋 屈曲:三角筋前部線維、烏口腕筋 伸展:広背筋、大円筋、三角筋後部線維 外転:三角筋中部線維、棘上筋 水平外転:三角筋後部線維 水平内転:大胸筋 外旋:棘下筋、小円筋 内旋:肩甲下筋、大胸筋、広背筋、大円筋 ウ)臼蓋上腕関節:球関節(図3) 臼蓋は外側・上・前方を向く浅い不規則な陥凹である。関節窩表面積は骨頭面積の1/3~1/4に過ぎず、両者の曲率半径も異なり、不安定な構造になっている。骨頭は内側・上・後方を向いており、骨体軸と135°(頚体角)、前額面30°(後捻角)との角度をもつ。関節は、関節窩周囲炎の関節唇、上腕二頭筋長頭腱、腱板、関節上腕靭帯、烏口上腕靭帯、骨頭の2倍に達する関節包などにより補強されている。 エ)肩関節周囲の靭帯(図4,5,6,7) <作用> ①骨の結合を強める ②運動の支点となり運動を一定の方向に導く ③骨の動揺や過度の運動を抑制 <種類> 関節上腕靭帯 上:下垂位で緊張 中:外転とともに緊張は下方に 烏口上腕靭帯 烏口肩峰靭帯 肩鎖靭帯 関節を保護し、鎖骨が肩峰上に乗り上げることを防ぐ 烏口鎖骨靭帯(菱形靭帯、円錐靭帯) 円錐靭帯:上肢の前挙・肩甲骨の挙上上方回旋時緊張 菱形靭帯:上肢の後挙・肩甲骨の内転時緊張 <機能> ①肩鎖関節の保持 ②肩甲骨の支持 ③鎖骨と肩甲骨の動きを介達、緩衝する ・肩鎖靭帯 ・胸鎖靭帯 ・肋鎖靭帯 ・肋骨間靭帯 オ)腱板の機能(図8,9,10) 安定作用 肩関節挙上の際、上腕骨等を関節窩に引きつけて固定し、三角筋の働きを助ける。 下降作用 肩関節挙上の際、関節窩に対し骨頭を下方へ滑らせ、骨頭が肩峰へ衝突するのを防ぐ。同時に三角筋の働く方向を上腕骨長軸と直角方向に近づけ、三角筋の効率を高める。 旋回作用 棘上筋を除いた回旋筋群として、肩甲下筋は内旋、棘下筋と小円筋は外旋筋として働く。約155°の挙上位で、この回旋筋群の走行は上腕骨長軸と一致し、回旋筋として機能しなくなる。この肢位をzero positionと呼び、腱板修復術後の固定肢位にも利用される。 靭帯作用 腱板は関節包に密着し、関節包を補強して骨頭の脱臼を防止するとともに、関節の大きな動きを許容している。 カ)第2肩関節 ①肩峰、烏口肩峰靭帯、烏口突起②肩峰下滑液包③腱板(二頭筋腱を含む) ④上腕骨骨頭の4群からなり、作用としては、腕下垂時には、骨頭の上方移動を防止、腱板のpulley、活動時には、挙上に際して自働的に外旋し、大結節は肩峰の後下方に逃げる ②バイオメカニクス ア)肩甲上腕リズム 肩関節屈曲では60°以上、外転では30°以上の運動について臼蓋上腕関節と肩甲骨の回旋は関連して動き、およそ2 1くらいである。屈曲60°、外転30°までは肩甲骨の動きが極めて小さく、肩甲骨が胸郭に固定される静止期(setting phase)である イ)外転時の筋活動(図11) 0°~90° :(主動)三角筋、棘上筋(安定)棘下筋、小円筋、僧帽筋横行線維 90°~150° :(主動)前鋸筋、僧帽筋(下行線維、上行線維)が加わる (安定)棘下筋、小円筋、僧帽筋横行線維、菱形筋 150°~180° :対側脊柱起立筋の活動が加わる ウ)屈曲時の筋活動(図12) 0°~50°~60°:三角筋前部線維、烏口腕筋、大胸筋鎖骨部線維 60°~120° :僧帽筋(下行線維、上行線維)、前鋸筋 120°~180° :腰部筋 エ)臼蓋上腕リズム ①Ship roll 腕下垂時に骨頭が上下に移動する運動 ②Ball roll 臼蓋上を骨頭が転がる運動 ③Gliding 臼蓋上を骨頭がすべる運動 ④Rotation 臼蓋上での回旋運動 挙上時 0°~30° :転がり優位 30°~90°:転がりと滑り等しく安定 90°~ :転がりと滑り交互に優位になり不安定 *挙上80°~120°を移行帯として懸垂関節から要支持関節に変化する ?何故、屈曲、外転、外旋ができないのでしょう? ストレスを受けやすい棘上筋や棘下筋や小円筋の腱が変性、不全断裂、血行障害、靭帯などによる圧迫などによりうまく働かず、大結節が肩甲骨にあたりうまく動かない ③概要 肩関節周囲炎は退行変性を基盤とし、肩関節周囲の疼痛と運動制限を主症状とする1つの症候群と考えられている この症候群に含まれる疾患としては*腱板炎*腱板部分断裂による炎症*有痛性肩関節制動症(五十肩)*烏口突起炎*石灰沈着性腱板炎*肩峰下滑液包炎*上腕二頭筋長頭腱炎*腱板疎部損傷などがある ④病因 病因としては、筋腱や靭帯が骨に付着する部位での炎症、腱の滑動機構障害、筋や腱の間隙部位での炎症があげられる。夜間痛の原因は、就眠時には痛みをかばう防御反応がなくなることや就眠時の肩内転位姿勢で肩甲上神経の緊張が強まること、関節内圧が高まることなどが上げられる。 ⑤病態 腱板炎 腱板に病変を推定できるような自発痛、運動痛、圧痛があるが、運動制限は痛みのためで局麻剤の注射で症状が軽減するもの 腱板部分断裂による炎症(図13) 肩関節挙上を中心に筋力低下が起こり、関節可動域が制限されることも多い 疼痛は外転時に強く、夜間痛も見られる 有痛性肩関節制動症(五十肩) 中年以後、50歳代に多く発症し痛みと運動制限とを主訴とするもので、急性時は疼痛が強く次第に肩の動きが悪くなり、慢性時には頑固な運動制限と痛みが併存して外旋、結髪、結帯動作が困難となるもの 烏口突起炎 運動制限が全くなく烏口突起に限局する痛みのあるもの 石灰沈着性腱板炎 急激に発症し、やり場のない夜間痛があり、痛みはどんな肢位を取っても楽にならず運動制限が強い。X線で石灰沈着像が認められるもの 肩峰下滑液包炎 肩峰下滑液包に液が貯留し腫脹が強く、時に熱感があり自発痛や各方向への運動痛があるもの 上腕二頭筋長頭腱炎 上肢を側挙した状態で肘関節を屈曲するときや下垂位で外旋するとき、あるいは物を持って上肢挙上するときの関節部痛で、結節間溝に圧痛があるもの 腱板疎部損傷 腱板疎部(肩甲下筋腱と棘上筋腱との間隙、図14)の損傷の影響が関節外に波及し、炎症・癒着という経過をとる拘縮群とその影響が同部にとどまり弛緩して不安定性を示す群の二つがある +これらが一つ一つで現れることはあまりなく、痛みが現れたときには複数のものが一緒になっている。可動域は自動および他動運動制限があり、特に外転、回旋制限が著明である。日常生活では更衣や結髪、結帯動作が困難となる。肩の運動痛とともに睡眠障害を来す夜間痛も特徴で、肩だけでなく頚部や上肢にも放散する。 Ⅱ評価項目 1)カルテ・他部門からの情報 ①氏名 ②性別 ③住所 ④年齢 ⑤診断名、障害名 ⑥現病歴 発病時期 発病の誘因 発病からの経過 痛みの種類 症状を左右する因子(天候、気温、肢位など) ⑦既往歴 ⑧合併症 ⑨医学的処置 ⑩術式(行った場合) ⑪服用薬 ⑫生活環境(家族構成、職業、経済状況、住居環境等) ⑬利き手 ⑭X線検査・臨床検査(関節造影等) 2)患者自身・家族からの情報 ①問診(ニーズ等) ②視診・触診(変形、熱感、位置関係等) ③疼痛テスト(部位、程度、種類等)(表1) ④感覚テスト ⑤ROM-T(上肢、体幹) ⑥MMT(上肢、体幹) ⑦GMT(握力等) ⑧形態的評価<周径(上腕、前腕、胸囲)><四肢長(上肢、上腕、前腕、)> ⑨ADLテスト(FIM) ⑩肩関節疾患治療成績判定基準(表2) ⑪補助検査 Yergason’s test(図15) 被検者に肘を屈曲、前腕を回内位に保持させ、検者が前腕を把持し被検者に回外をさせる。このとき、抵抗を加えることで疼痛を誘発させる。結節間溝部に疼痛が増強すれば二頭筋腱炎が疑われる Speed’s test(図16) 患者に前腕を回外、肘を伸展したまま上腕を前方挙上させ、検者が患者の前腕部に抵抗を加えることで疼痛を誘発させる。結節間溝部に疼痛が増強すれば二頭筋腱炎が疑われる Painful arc 肩甲骨面で挙上して60~120°の挙上域で疼痛が増強し、その前後で疼痛のない現象で、検査が陽性の場合は、腱板損傷、肩峰下でのimpingementが疑われる Drop arm sign 他動的に挙上した上肢を検者が支えながら下降させ、外転90°ぐらいで支えてを離すと上肢が落ちてしまう現象で、陽性の場合は、腱板断裂などが疑われる Impingement test(図17) 検者が肩甲骨を上から下方に押さえて上肢を他動的に前方挙上させると、疼痛が出現する。陽性の場合はsubacromial impingement syndromが疑われる Coracoid impingement test(図18) 肩を90°前方挙上位から水平内転・内旋させると疼痛が出現する。陽性の場合、烏口突起と小結節間でのimpingementが疑われる プロカインテスト 疼痛の責任病巣が関節包内か滑液胞内の原因によるものかを鑑別するのに有用である High arc test(図19) 他動的に上肢を前方挙上させる。160°~最大挙上位の範囲で肩鎖関節部に疼痛が出現するものが陽性で、その場合、肩鎖関節内の損傷が疑われる Horizontal arc test(図20) 検者は肩甲骨を固定し、他動的に肩関節を水平内転させ、肩鎖関節に前後方向への負荷を加える。このとき肩鎖関節部に限局する疼痛が誘発するものを陽性とし、肩鎖関節内の損傷が疑われる Distraction test(図21) 検者は肩甲骨を固定し、上肢を他動的に下方、内転方向に引くことで上下方向の負荷が加えられる。このとき肩鎖関節部に限局する疼痛が誘発するものを陽性とし、肩鎖関節内の損傷が疑われる Ⅲ問題点 Impairmentレベル #1疼痛 #2ROM制限 #3筋力低下 #4睡眠障害(疼痛の為) Disabilityレベル #5ADL能力低下 #6基本動作能力の低下 Handicapレベル 様々な因子によって異なる(生活環境等) Ⅳプログラム・治療 ①物理療法 寒冷療法 急性期の疼痛が激しい時に用いり、持続的にアイスパックを用いたり,クリッカーにてアイスマッサージを行う。凍傷に注意して1日に数回、3日ほど続けて使う 温熱療法 急性期の強い炎症期が過ぎた後に使い、ホットパック、極超短波、超短波、超音波などを用い、血流の改善、疼痛の軽減、軟部組織の柔軟性の効果がある その他 TENSやレーザー光線などを用いることで鎮痛を図りながら運動療法を行う ②運動療法 急性期の中でも特に疼痛が激しい時期以外は運動療法の適応となり、疼痛が増悪しない範囲でする 抵抗運動 肩関節内転、内旋、伸展内旋などの方向に抵抗を加える。等尺性収縮を5~10秒間行わせた後、リラックスさせる。これを数回繰り返す 他動運動 凹凸の法則に基づき、骨頭の滑走方向に注目し、関節包や靭帯の癒着、短縮による可動域制限に対して、筋・腱などの軟部組織の伸張を痛みのない範囲で行う コッドマン体操(アイロン体操)(振り子運動)(図22、23) 健側の手で椅子や机を持たせ、前かがみとなり、重錘を持った患側の上肢を下に垂らし、この姿勢で体幹の反動を利用して、上肢を前後、左右、回転方向へ揺り動かす。この姿勢では棘上筋に負担がかからず、上肢と重錘の重さにより関節周囲組織へ牽引を加え、関節包に伸張を加えることができる プーリー体操(滑車運動)(図24、25) 頭上に滑車(プーリー)を1個固定し、健側で患側を挙上する運動であるが、できれば仰臥位で2個以上の滑車による訓練が重力を避けた負担の軽い方法として患者に好まれ、かつ支点が安定するためにより効果がある 棒体操(図26) 1本の棒で腱板を介助させていろいろな肩関節の動きを導き出すことができるが、両手で棒を握らなくてはならない為自然な動き、特に回旋運動が妨げられる コノリーのストレッチング体操(図27) ①挙上運動 ドア・タンスの縁などに挙上した手を乗せる。通常は健側上肢の介助が必要である。その位置で膝を屈伸させる ②内旋・後挙運動 腰のところで患側の手首を健側の手でしっかりとつかみ、これを上方に繰り返し引き上げる ③外旋・外分回し運動 体の前で組んだ手をそのまま後頭部にまわし、上腕を開閉する これら3つの運動を家庭内では風呂上りに行わせる 棘上筋訓練 ①外転運動(図28) a)運動方向 scapula plane上で運動 b)運動範囲 上肢下垂位から45°挙上位まで c)運動強度 肩甲骨の代償運動が著しく増えたりする為、腱板訓練としての最大抵抗はまでとし、肩甲上腕リズムが維持されている範囲で実施させる。棘上筋と三角筋との活動バランスが保たれている範囲 d)運動回数 好ましい運動は、開始から20回程度である為、1セット20~30回を勧めている e)注意点 体幹の側屈や肩甲骨の過剰な挙上や肩甲骨の下制などの代償 ②内転運動(図29) a)運動方向 腋窩に柔らかいボールまたはクッションを挟み、scapula plane上で運動 b)運動範囲 45°挙上位から上肢下垂位まで c)運動強度 棘上筋と三角筋との活動バランスが保たれている範囲 d)運動回数 外転運動と同様。1セット20~30回 e)注意点 肩甲骨の下方回旋が伴うのに注意 棘下筋・小円筋訓練 ①外旋運動(図30) a)運動 肩甲骨が運動に参加しない範囲での外旋運動 b)肢位 基本肢位は坐位机上での実施。そのほか、仰臥位や立位にて壁面に寄りかかり肩甲骨の運動を抑制しての実施、空間位での実施などから症例に最も適した訓練方法を選択する c)運動強度 活動バランスが保たれている範囲が好ましいが、負荷が強すぎると肩甲骨の運動が参加するので、参加しない範囲の強さを選択する d)運動回数 1セット20~30回 e)注意点 時として上肢を体幹に固定する為、広背筋が過剰に活動することがあるので、訓練実施側と逆の手で活動のないことを確認しながら実施させることもある。また、訓練回数が進むと肩甲骨または手関節の運動となる症例があるため注意を要する 肩甲下筋訓練 ①内旋運動(図31) a)運動 肩甲骨が運動に参加しない範囲での内旋運動 b)肢位 基本肢位は坐位机上での実施。そのほか、仰臥位や立位にて壁面に寄りかかり肩甲骨の運動を抑制しての実施、空間位での実施などから症例に最も適した訓練方法を選択する c)運動強度 活動バランスが保たれている範囲が好ましいが、負荷が強すぎると肩甲骨の運動が参加するので、参加しない範囲の強さを選択する。 また大胸筋、広背筋が過剰に活動することがあるため、訓練実施側と逆の手で活動のないことを確認させながら実施する d)運動回数 1セット20~30回 Ⅴゴール 個人のさまざまな因子によって異なる(生活環境、Handicapレベル等) Ⅵ参考文献 (1)米本恭三他;JOURNAL OF CLINICAL REHABILITATION、 リハビリテーションにおける評価Ver.2、医歯薬出版、2000、pp122-124、pp329―334 (2)嶋田智明;理学療法評価-そのクリニカルアプローチ、メディカルプレス、1997、pp213-217 (3)山元総勝;理学療法学テキストⅣ-運動療法Ⅱ-、神陵文庫、1999、pp137―145 (4)山嵜勉;整形外科理学療法の理論と技術、メジカルビュー、2001、pp202―251 (5)室田景久他;整形外科体操療法実践マニュアル、全日本病院出版会、1996、pp11―32 図2 図1 図3 図4 図5 図6 図7 図9 図8 図10 図11 図12 図13 図14 c:滑液包面部分断裂 d:腱内断裂 e:関節包内部分断裂 図15 図16 図17 図18 図19 図20 図21 図23 図22 図24 図25 図26 図27 図28 図29 図31 a:前方から b:側方から a:無負荷で b:輪ゴムで 図30 表1 表2
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脳 動物の頭部にある、神経系の中枢。狭義には脊椎動物のものを指すが、より広義には無脊椎動物の頭部神経節をも含む。 脊髄とともに中枢神経系をなし、感情・思考・生命維持その他神経活動の中心的、指導的な役割を担う。 ヒトの脳は頭蓋内腔の大部分を占めている。成人で体重の2%ほどにあたる1.2~1.6キログラムの質量がある。脳の質量は、男性で女性よりもやや大きく(後述)、体重との相関はない。約300億個の神経細胞を含むがそれは脳をなす細胞の1割程度であり、残りの9割はグリア細胞と呼ばれるものである。グリア細胞は神経細胞に栄養を供給したり、髄鞘を作って伝導速度を上げたりと、さまざまな働きをする。「人間は脳の1割ほどしか有効に使っていない」という俗説があるが、これはグリア細胞の機能がよくわかっていなかった時代に、働いている細胞は神経細胞だけという思い込みから広まったものと言われる。最近では脳の大部分は有効的に活用されており、脳の一部分が破損など何らかの機能的障害となる要因が発生した場合にあまり使われてない部分は代替的または補助的に活用されている可能性があると考えられている。 脳は、大脳・小脳・脳幹に大きく分けることができる。大脳はさらに終脳(Telencephalon)と間脳(Diencephalon)に、脳幹はさらに中脳・橋・延髄に分けられる。この区別は肉眼で見た様子に基づいたものであって、胚発生の上では小脳は脳幹から分かれるものであり、また生命維持機能に強く関わる間脳を脳幹に含める意見もある。 脳は、髄膜と呼ばれる3層の膜、すなわち軟膜・クモ膜・硬膜に覆われている。軟膜は脳の実質に密着しているがクモ膜は少し離れており、軟膜との間にクモ膜下腔という空間を残している。クモ膜下腔は脳脊髄液で満たされている。硬膜は大脳鎌・小脳テントなどの突出と、硬膜静脈洞を作る部分のほかは頭蓋の内面に密着して内張りとなっている。硬膜とクモ膜はほぼ密着している。 大脳 [編集] 大脳(Cerebrum)とは、厳密には終脳と間脳を合わせた呼称だが、神経解剖学以外の分野ではほぼ例外なく、終脳のみを指す言葉として使われている。この項でも特に断らない限り、大脳と言えば終脳を指す。 終脳は左右の大脳半球(終脳半球)からなる。それらを隔てるのは大脳縦隔と呼ばれる深い溝であり、脳梁と透明中隔でつながるほかは完全に左右が分かれている。大脳半球の表面には、大脳溝(だいのうこう、Cerebral sulci)と呼ばれる溝が走り、その間に細長い大脳回(だいのうかい、Cerebral gyrus)を作っている。脳溝は俗に「脳のしわ」と言われるが、脳の成長にしたがって無造作にしわが寄るのではなく、どこにどのような脳溝ができるかは、深さ、曲がり方に多少の個人差があるものの完全に決まっており、すべての脳溝に解剖学上の名前(Nomina anatomica)が与えられている。脳溝と脳回の形は左右の半球でほぼ対称であり、特に目立つ脳溝は終脳の外側で吻側端から尾側のあたりまで走るシルビウス裂と、頭頂部の(吻側寄りでも尾側寄りでもなく)中ほどで背側端からシルビウス裂まで走る中心溝である。シルビウス裂よりも腹側、したがって脳全体から見ればもっとも外側の部分を側頭葉、中心溝よりも吻側を前頭葉、中心溝よりも尾側でシルビウス裂の終わるあたりまでを頭頂葉、その尾側を後頭葉と呼ぶ。後頭葉は終脳のもっとも尾側にあり、頭頂葉との境界は明瞭でない。シルビウス裂をこじ開けると、側頭葉の陰に隠れていた、島と呼ばれる部分が見える。島の表面はほかの部分と違って脳溝ではなく細かいしわがたくさん入っている。 左右の大脳半球はそれぞれ側脳室と呼ばれる腔を含んでいる。側脳室はモンロー孔で第三脳室と連絡して脳室系をなす。脳室系は脳の廃液である脳脊髄液でみたされ、脳脊髄液が排出される経路となっている。 広義の大脳から出る脳神経は、終脳から出る嗅神経と、間脳から出る視神経である。 大脳の断面では白質と灰白質が明瞭に区別される。終脳の灰白質は表面近くに面積で2,000cm2~2,500cm2、厚さ2~3mm[1]の層をなしており、大脳皮質(だいのうひしつ、Cerebral cortex)と呼ばれる。大脳皮質は灰白質の例に漏れず神経細胞の細胞体が集まった部分であり、その大部分は6層構造をなし、複雑な回路を含んで思考などの中枢とされる。大脳皮質に対して白質を大脳髄質と呼ぶこともあるが、白質と呼ばれることのほうがはるかに多い。その理由の一端をなすのが大脳基底核である。大脳基底核は単に大脳核とも呼ばれ、側脳室の腹側あたりで髄質の中にある神経細胞の集まりである。2つ合わせて線条体と呼ばれる、尾状核・被殻などを含むが、あいまいな概念であって、間脳の一部である視床や淡蒼球を含むか含まないかは意見が一致しない。側頭葉の深部には扁桃体がある。扁桃体は恐怖心を構成していることが知られている。 間脳は視床と視床下部からなる。視床は、大脳皮質や下位の脳・脊髄との連絡が多く、感覚の中継、運動制御など多彩な機能に関わる。視床下部は、身体の恒常性(ホメオスタシス)を保つ働き、自律神経系の制御、感情などに関与している。 小脳 [編集] 小脳は脳幹の背側にある。上小脳脚・中小脳脚・下小脳脚という線維の太い束で脳幹につながっている。これら3つは肉眼レベルで絡み合っており、それぞれに含まれる線維をきれいに分けることは非常に難しい。小脳は正中の小脳虫部(しょうのうちゅうぶ、Vermis)、左右の小脳半球(Cerebellar hemispheres)、尾側の小脳扁桃に分けられる。小脳半球の表面は、大脳半球に脳溝と脳回があるように、小脳溝と小脳回をもつが、これらは脳溝・脳回よりもかなり細かく、変異も多い。小脳半球の断面も大脳半球と同様、小脳皮質(Cerebellar cortex)が灰白質で小脳髄質が白質である。小脳皮質は表面側から分子層、プルキンエ細胞層、顆粒層の3層構造を持ち、約1mmぐらいの厚さである[1]。皮質が厚く、髄質が木の枝のように見えることから、小脳半球断面の様子をArbor vitae(生命の木、小脳活樹)と呼ぶ。 脳幹 [編集] 脳幹 (=brain stem) は上で大脳と、背側で小脳と、尾側で脊髄とつながっている。吻側から順に中脳(Midbrain)、橋、延髄に分けられる。小脳と脳幹に挟まれた空間は第四脳室となっている。 中脳は上丘(視覚処理に関与)、下丘(聴覚処理に関与)、セロトニンやドパミン、ノルアドレナリン系などの神経核が散在している。中脳には眼球運動・視覚に関わる諸神経核があり、脳神経として視神経、動眼神経、滑車神経を出す。また背側に第三脳室と第四脳室を交通する中脳水道が通っている。 橋 (脳)はふくらみを帯びた形状で、小脳と接続する。脳神経として三叉神経、外転神経、顔面神経、聴神経を出す。 延髄は橋と脊髄の間にあり呼吸など生命維持に関わる植物機能を司る中枢がある。脳神経として舌咽神経、迷走神経、副神経、舌下神経を出している。呼吸、心臓の働きに関係する。 循環 [編集] 脳の質量は体重の2%程度だが、血液の循環量は心拍出量の15%、酸素の消費量は全身の20%、グルコース(ブドウ糖)の消費量は全身の25%と、いずれも質量に対して非常に多い。このことは脳で起こる複雑かつ活発な電気信号の行き来に由来する。そうした需要は内頸動脈と椎骨動脈からの血流でまかなわれる。内頸動脈と椎骨動脈はそれぞれ大小の枝を出して脳の各所を栄養し、ウィリスの動脈輪と呼ばれる環状の吻合を作って互いに連絡している。このため内頸動脈に血流障害が起こっても椎骨動脈からの血流が脳の全体に行き渡るが、ウィリスの動脈輪が細い人ではその代償があまり期待できない。 脳に分布する静脈は、特に太い部分では動脈に伴走しておらず、硬膜静脈洞に集まる。硬膜静脈洞の静脈血は内頸静脈へ流出する。また、リンパ液に相当する廃液は脳脊髄液として脳室系の脈絡叢から産生され、クモ膜下腔を流れて最後にはクモ膜顆粒から、または脊柱管の静脈叢から静脈血に吸収される。 機能 [編集] PET(ポジトロン断層法)による人の脳の使用領域 脳は運動・知覚など神経を介する情報伝達の最上位中枢である。また、感情・情緒・理性などヒトの精神活動においても重要な役割を果たしている。幾つかの精神活動に関してはポジトロン断層法などにより、脳の活動との間に密接な関係があることが確かめられている。 脳が以上のような機能に深く関わっていることには疑いがないが、脳がそのすべてを担っているかどうかは明らかでない。このことは脳死にまつわる問題で問われ、ラザロ徴候をどう解釈するかで意見が分かれる。脳死推進派はラザロ徴候を脊髄による反射とみなし、脳の機能が残っている証拠にはならないとする。一方で脳死反対派はラザロ徴候に脳の機能が関わっているとする。脳死反対派の一部は、ラザロ徴候に脳が関わっていようといまいと、そのような高度の活動が(たとえば脊髄によって)なされうるならそれは生命反応とみなすべきだと主張する。ラザロ徴候の機序は解明されておらず、この議論は決着していない。 脳が、あるいは大脳が大きいほうが頭がいいという俗説がある。これはヒトの大脳が類人猿の大脳よりも大きいこと、高齢者の脳が加齢に伴って萎縮すること、アルツハイマー病などの疾患では病変部が著しく萎縮することなどにも助長されていよう。しかし脳の重さは(特に人の間で)知能の指標とはならないとされる。夏目漱石やアルベルト・アインシュタインの脳は彼らの死後も保存されているが、その重さを量ってみても正常の範囲を出ない。またクジラやゾウは、ヒトより重い脳を持つ。 性差 [編集] ヒトを含む脊椎動物の脳はその性別により異なった構造を持つ。これは大脳解剖学における肉眼観察や、ラットに対して脳の形成期に性ホルモンを投与する実験により確かめられている。脳の部分で性差があるとみられている部分は、大脳半球、左右の脳をつなぐ前交連や脳梁、本能をつかさどる視床下部である(脳の性分化) ただし雄の猿を幼少期から雌として育てれば雌と同じ行動をとるようになるなどの報告もあるため、これらの性差がどれほど行動に影響を及ぼすかは定かでない。 ヒトの場合、男女は精神的・文化的に異なった傾向を示すことがある(ジェンダー参照)が、脳の性差がこれの一因を担っていると考えられている。ただし脳の性差が人格形成にどれほどの割合で貢献をしているかは不明である(見えにくくなった後天的な環境の影響が、生得的な性差であると認識される場合もあるため) なお、女性は論理的思考時に「論理的思考を司る左脳」を「想像力を働かせる右脳」と連動して働かすことができ、男性はこれが不得手であるが訓練によって可能であるといわれることがあるが、これらの説の元となっているのは女性のほうが男性よりも脳梁(左右の大脳半球を連絡する神経繊維)が多いことから生まれているが、科学的根拠に乏しい。(以下、脳の左右差も参照) 容積 [編集] まず観察される点として、男性の脳は女性よりも大きく重い。出生時は性別による有意差は無く、男女ともに370~400グラムである。成人では、男性は1350~1500グラム、女性では1200~1250グラムであり、これは体重の約2%にあたる。なお、性差・人種差を除外した同質な人類集団の中では脳の大きさは知能指数と0.4程度の相関があることが知られる。ほ乳類では脳容積と体容積がおおむね対数比例する。人間も同じように、単に男性のほうが体が大きいので脳も大きい、と説明する学者もいる。 活動 [編集] ポジトロン断層法によって様々な精神活動の際に脳が働く様子を調べると、男性は主に左半球が、女性は比較的均質に働くとの報告がある。ただしこれをして「女性は左右の脳を満遍なく働かせることができ、男性の脳活動は左脳に依存するところが大きい」とはならない。ポジトロン断層法自体は血流や代謝が増加した部分が集中的に活動したとする仮定の下に行われるものだが、これによる脳活動の測定はあくまで相対的な活動の増大を示すものである。これについても脳機能局在論を参照されたい。 周期性 [編集] 月経に代表されるように女性は身体的な周期変動を持っている。またそれに伴って精神的にも周期的に変動すると指摘されることもある。この周期性を支配しているのが下垂体から分泌される卵胞刺激ホルモンと黄体形成ホルモンである。 男性の脳ではこのような周期性はない。胎生期に精巣から分泌されたテストステロン(アンドロゲン・シャワーとよばれる)によるものだと考えられている。 大脳半球の左右差 [編集] ヒト特有の大脳半球の左右の機能についての学説は、古い時代のてんかん患者の治療のために行った、脳梁の切除や手術中に脳に電気刺激などを行った場合の観察記録から推測された仮説が多い。 それらの少ない観察例から拡大解釈されたもの、その拡大解釈をさらに拡大解釈し、歪曲された俗説が非常に多いので注意が必要である。 しかしながら、大脳左半球に言語野が有ることや、右半身の制御を主に左半球、左半身の制御を主に右半球が行っているのは事実である。(言語野については非常に希だが右半球に存在する人がいることも確認されている)さらに、ヒトの大脳では左半球のほうが右半球より若干大きいことが判っている。 また、脳専門医の中には、左右の脳半球に機能分布の違いを認める医師もいる。病巣や事故によって損なわれた脳の部位と、外から見える機能欠損の関連性に経験則があてはまるからである。 それらによれば論理的思考についてあるていど重要な機能が左半球にあるのは確かだが、例えばカナダのワイルダー・ペンフィールド医師の姉の報告例などからわかるように、右大脳の前頭野が損なわれても、行動を順序立てて計画する(例えば料理など)能力などが失われることがわかっている。 しかし、現時点ではヒトの大脳半球の左右の機能についてのデータは、あくまで事故や病気などで得られた症例を観察した程度のものであり、脳という器官の複雑性をかんがみた場合、ある能力について、どちらかの半球だけが機能しているといえるほど単純なものではなく、またそれを裏付けるデータもない。 厳密にどの機能が左右で分化しているのか、どこまでが個人差の範疇であるのかなどは現在の所は一切不明である。 大多数の研究者が特定の精神機能の中枢とみなしている領野は今のところ、末梢との神経接続が解剖的に調べられている初期知覚領野・運動野を除けば言語野しかない。さらに左脳と右脳がそれぞれ論理的思考・創造的思考を処理し、もう片方がそれを担当していないという明確な証拠や実験データはない。脳機能局在論も参照のこと。 2010年、脳の神経細胞を三次元的に培養した結果、神経突起の進む方向を決定する成長円錐にある糸状仮足が右回りで伸縮していることが玉田らの研究により明らかとなり[2]、脳の左右の機能差に関連しているのではないかと注目されている[3]。
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モンサント ● 徳本修一|I AM A FARMER@tokumoto1122 ※グリホサート推進者 Moco's Lifeより ■ GM反対派と農薬反対派が手を組みラウンドアップ攻撃を開始 – グリホサートの真実とは2【完全版】(vol.1) 「AGRIFACT(2021.11.01)」より / GM反対派と農薬反対派が手を組みラウンドアップ攻撃を開始 徳本 なぜ無数にある農薬のうち、特定の除草剤「ラウンドアップ(有効成分グリホサート)」だけが攻撃されるのか。ラウンドアップは私ら農家が古くから使っている除草剤で、もっとも使用量の多い除草剤です。攻撃される背景や理由からお願いします。 唐木 答えは歴史の中にあり、ラウンドアップの歴史は三つの時代に分けられます。最初の時代が1974年から1996年までの約20年間で、74年にラウンドアップが安全で優れた除草剤として許可され世界中に普及しました。その運命が変わったのが1996年以降です。1996年というのは遺伝子組み換え作物(GMO)の商業栽培が始まった年です。 遺伝子組み換え作物は、「害虫抵抗性」と「ラウンドアップ抵抗性(ラウンドアップ耐性)」の二種類が主流なんですね。ラウンドアップ耐性とは、ラウンドアップを散布すると雑草は全部枯れるけれどもGMOだけは枯れない性質を備えていることから、有用な作物として世界中に広がりました。そして現在ではGMOの8割がラウンドアップ耐性といわれています。ということは遺伝子組み換え(GM)反対派の人は、もしラウンドアップを禁止できればGMOの8割を実質禁止にできる、と考えて戦略を立てたわけです。そこでGM反対派と農薬反対派の勢力が手を組み、「ラウンドアップは危険だ」という情報を積極的に流し始めました。もちろん科学的な根拠はありません。これが1996年から2015年までの20年間続きました。 + ... さすがに20年間も風評を流されるとラウンドアップに悪い評判が徐々についてしまいます。これに決定的な影響を与えた出来事が2015年3月の国際がん研究機関(IARC)が、ラウンドアップの有効成分であるグリホサートをグループ 2A(ヒトに対しておそらく発がん性がある)に分類したことです。 IARCの評価を受けて、すぐに米国の法律事務所が製造元モンサント(現バイエル)を相手取って裁判を起こすことを決め、原告の一般公募を始めました。「あなたはラウンドアップを使ったことがありますか?」「あります」「がんの原因をラウンドアップのせいにすると高額の賠償金が得られます」ということで何万人という単位の原告を集めて裁判を起こし、判決が出た3件では何百億円から何千億円もの高額の賠償が認められました。 そのニュースが世界中に広まり、「やはりラウンドアップは危険」だというふうにみなさんが思ってしまった。ですから最初は何の問題もなく安全に使われた20年、その後の20何年の間に濡れ衣を着せられ、風評被害の犠牲者になったというのがラウンドアップ(有効成分グリホサート)の歴史ということです。 ■ グリホサートの真実とは2 こういうのねwhttps //t.co/zE776omo44 — 追儺 (@onibarai) March 13, 2024 ■ 売上No1除草剤に発がん疑惑、禁止国増える中、日本は緩和 「Yahoo!news[猪瀬聖ジャーナリスト/翻訳家](2019.7.29)」より / + ... 世界で売上No1の除草剤「グリホサート」に発がん性の疑いが強まり、使用禁止や規制強化に踏み切る動きが欧米やアジアで広がっている。しかし、日本は逆に規制を緩和しており、消費者の間で不安が高まっている。 「毒物の追放は、われわれの責務」 7月2日、オーストリア国民議会(下院)が、グリホサートの使用を全面禁止する法案を可決した。施行には欧州連合(EU)の合意が必要だが、施行されれば、EU加盟国ではグリホサートを全面禁止する初めての国となる。 全面禁止を訴えてきた社会民主党のレンディ=ヴァーグナー党首は声明を出し、「(グリホサートの)発がん性を裏付ける科学的証拠は増えており、私たちの身の回りからこの毒物を追放することは、われわれの責務だ」と述べた。 オーストリアは有機農業が非常に盛んで、ロイター通信によると、今回の投票では右派の自由党も賛成に回り、法案の可決を後押しした。 環境問題や食の安全に関心の高い欧州ではオーストリア以外の国でもグリホサートを禁止する動きが相次いでいる。 フランスも使用禁止へ フランスでは今年1月15日、リヨンの行政裁判所が、同国の食品環境労働衛生安全庁(ANSES)が2017年、グリホサートを有効成分とする除草剤「ラウンドアップ・プロ360」の販売を認めたのは、有害な可能性のある製品の販売を禁止する「予防原則」のルールに反するとして、販売許可を取り消した。同日、フランス当局はラウンドアップを即、販売禁止にした。 フランスでは現在、グリホサートの使用自体は認められている。だが、マクロン大統領は、2021年までに同除草剤の使用を農業分野も含め原則、全面禁止する方針を掲げている。今年2月には、農業関係のイベントで「私は、フランスがグリホサートを使わない世界初のワイン産地になると信じている」と述べ、全面禁止の方針を改めて強調した。 ドイツでは、6月26日、メルケル首相が連邦議会で「グリホサートの使用は、いずれ終わるだろう」と述べ、使用禁止を含めた規制強化に踏み切る可能性を示唆した。ドイツは、グリホサートを開発した米モンサントの親会社であるバイエルのお膝元だが、禁止を求める声は多い。 ベトナムの輸入禁止措置に米国が激怒 グリホサート追放の動きは欧州にとどまらない。 ベトナム農業農村開発省は4月10日、グリホサートの使用を禁止すると発表した。現地の英字紙ベトナムニュースによると、同省は2016年、グリホサートを有効成分とした農薬の新規登録を中止し、以降、同除草剤が人の健康や自然環境に与える影響を精査してきたという。 ベトナム政府は、同時に輸入禁止も発表。米国のパーデュー農務長官は直ちに声明を出し、「(ベトナムの禁輸措置は)世界の農業に壊滅的な打撃を与えるだろう」と怒りをあらわにした。 しかし、その米国も、足元では脱グリホサートの動きが急速に広がっている。先陣を切ったカリフォルニア州では、州政府が2017年、グリホサートを州の「発がん性物質リスト」に加えたのをきっかけに、公園や学校など自治体が所有する場所でのグリホサートの使用を条例で禁止する郡や市が急増。同様の動きは、ニューヨーク州やフロリダ州、シカゴ市のあるイリノイ州など、全米に拡大している。 1万件以上の民事訴訟 また米国では現在、グリホサートを有効成分とする除草剤を使用し続けた結果、がんの一種である非ホジキンリンパ腫を発症したなどとして、モンサントを訴える民事訴訟が1万件以上起こされている。因果関係を認めて同社に数十億円という巨額の賠償金支払いを命じる判決が2018年8月以降、相次いでおり、親会社バイエルの株価が急落する事態となっている。 1974年に発売されたグリホサートは、2015年3月、世界保健機関(WHO)の外郭団体である国際がん研究機関(IARC)が、「ヒトに対しておそらく発がん性がある」と結論付け、危険度を示す5段階評価で2番目に高い「グループ2A」に分類したことで、安全性をめぐる議論に火がついた。 その後、自然環境や人の健康に与えるリスクを指摘する研究論文が相次いで発表になる一方、欧州食品安全機関(EFSA)は2015年11月、がんや先天異常などを引き起こす可能性を否定。FAO/WHO合同残留農薬専門家会議(JMPR)も2016年5月、「人が食事を通じてグリホサートを摂取しても、それでがんになるとは考えにくい」との見解を示すなど、専門機関の間で評価が分かれているように見える。 モンサントに忖度? ただ、EFSAの評価については、英高級紙ガーディアンが、EFSAが評価の根拠とした研究論文はモンサントが作成した論文をコピペした疑いがあると、2017年に報じている。EFSAは論文の公開を拒否してきたが、欧州司法裁判所は今年3月、EFSAに対し評価の根拠とした論文を公開するよう命じた。 JMPRについても、見解をまとめた会議で議長を務めたアラン・ブービス氏がかかわる民間研究機関が、2012年にモンサントから50万ドル、さらにモンサントが加盟する業界団体から50万ドル強の資金援助を受けたことが米市民団体の調べで明らかになり、見解はモンサントの意向を反映したものではないかとの疑惑が出ている。 ガーディアン紙によると、同じ民間研究機関の出身でEFSAの理事だった人物に利益相反行為があったとして、欧州議会がEFSAに対する予算の執行を半年間中止するという事件も2012年に実際に起きている。 一方、米国では、環境保護庁(EPA)が「発がん性の証拠はない」と繰り返し述べてきた。しかし、モンサントに対する一連の訴訟の中で、農薬の規制にかかわるEPA職員とモンサントの社員の蜜月ぶりが暴露され、EPAの見解がモンサントの影響を受けた可能性が浮上した。 こうした中、保健福祉省の有害物質・疾病登録局(ATSDR)が4月8日、グリホサートに関する報告書の草案を公表し、その中で「グリホサートと非ホジキンリンパ腫との因果関係の可能性は否定できない」と述べて注目を集めている。従来の政府の立場と180度異なるためだ。 残留基準値を大幅に緩和 こうした世界の潮流に対し、日本政府の動きはそれに逆行しているかのように映る。 食品などのリスク評価をする内閣府食品安全委員会は、グリホサートに関し「発がん性、繁殖能に対する影響、催奇形性及び遺伝毒性は認められなかった」などとする評価書を2016年7月にまとめた。 この間、農林水産省はグリホサートを有効成分とする農薬の新商品を淡々と登録。厚生労働省は2017年12月、一部の農産物の残留基準値を引き上げた。特に目立つのがパンやパスタ、シリアルなどの原料となる穀類で、小麦は5.0ppmから6倍の30ppm、ライ麦が0.2ppmから150倍の30ppm、とうもろこしが1.0ppmから5倍の5ppmへと、大幅に引き上げられた。そばも0.2ppmから30ppmへと150倍に緩和された。 薬害エイズの二の舞に? 海外では危ないと言われている農薬の規制緩和に不安を募らせる消費者は多く、市民団体が独自にグリホサートの残留値を調べる取り組みも始まっている。 3月18日の参議院予算委員会では、質問に立った立憲民主党の川田龍平議員がグリホサートなど農薬の問題を取り上げ、「薬や食品など国民の命にかかわる分野に関しては、薬害エイズの時のように、何かあってから対処するのでは取り返しがつかない」と政府の姿勢を厳しく批判。そして、「EUをはじめ多くの国々がとっている予防原則にのっとって速やかに対策をとるべきだ」と政府に規制強化を迫った。 薬害エイズの被害者だけに、説得力のある言葉だ。 【パン】 農民連食品分析センターで調べた食パン中のグリホサートの濃度です。 国産小麦を使っているものからは検出されていません。 pic.twitter.com/1ZPCMUd6uY — Dr.Drone (@KojiKoj94192232) April 19, 2023 【水度水】 日本では、水道水の除草剤(グリ○サート)の残留基準値は設定されておらず、ただ目標値が2ppmと決められているだけです。 一方、EUでは残留基準値は0.0001ppm と決められていますから、日本の目標値はこれより2万倍高いことになります。↓ — Dr.Drone (@KojiKoj94192232) October 3, 2022 Dr.Drone@KojiKoj94192232 10月3日 返信先 @KojiKoj94192232さん 比較的緩いアメリカでも残留基準値は0.7ppmで、米国環境保護庁は、これを超えると腎臓障害・生殖困難を引き起こすと警告しています。 枯葉剤(除草剤)の毒性は、想像以上に甚大です。 誤ってグリ○サートを自分自身に噴霧した54歳の男性は、6時間後に全身皮膚病変が出現し、1ヶ月後にパーキンソン症候群を発症しました。 日曜大工店でグリ○サートは目立つ所に置いてありますが、こんな猛毒であるという認識を持つことが必要です。 — Dr.Drone (@KojiKoj94192232) September 30, 2022 バイエル(モンサント)の不自然な食べ物って、フランスのドキュメンタリー映画をみたことあります? 監督が命がけで作った映画です。 あたしからしたらあなたが火消し屋に見えます。 https //t.co/2XxUmMDev1 — Yukino Hii◆特技 入力ミス😇 (@setuka_0616) September 4, 2022 では、なぜフランスGM種子が禁止されてるんですか? 説明してもらえますか? — Yukino Hii◆特技 入力ミス😇 (@setuka_0616) September 4, 2022 ポピュリズム優先の政策に寄っているからです。 欧州の反GMO運動をけん引してきた英国の作家で環境保護運動家でもあるマーク・ライナス氏(Mark Lynas)をご存じですか? — 徳本修一|I AM A FARMER (@tokumoto1122) September 4, 2022 ※ 関連スレッド(鍵垢、私には読める) 【発ガン除草剤=グリホサート⚠️】 米カリフォルニア州やWHOは グリホサート の 発がん性 を認めた。 その後、EU諸国では次々と販売禁止に。しかし、日本では未だにホームセンターなどで販売+農水省はグリホサートの残留基準を大幅に緩和。 なぜ????😇 pic.twitter.com/hYsQ1XdAoo — 脱思考停止🌝🌱Kana (@Madiathinking) July 30, 2022 国内トップシェアの「#サクラ印ハチミツ」に、基準値を超える除草剤成分「グリホサート」が混入していることが週刊新潮の取材で分かった。 しかも、メーカーの加藤美蜂園本舗がその実態を把握しながら“隠蔽”していたことも明らかに。“隠蔽”会議の音声データを入手したhttps //t.co/EHy5TxbURl — デイリー新潮 (@dailyshincho) October 6, 2021 国内で販売される小麦製品の約7割からモンサントの除草剤「グリホサート」検出 日本国内で販売されている小麦粉やパン、パスタなど小麦製品の農薬残留検査を行ったところ、そのほとんどから農薬の成分グリホサートが検出された。ドミノピザやマクドナルドやサブウェイ等の商品からも検出されている。 pic.twitter.com/ajMhVJf8HB — Junika (@JuneUchino) April 7, 2021 ■ 高級蜂蜜からも発がん除草剤「グリホサート」検出 農薬汚染の無いハチミツはこれだ! 「My News Japan(お気に入り記事へ保存17 18 04/06 2021)」より ■ オーガニックはちみつと無農薬はちみつの違いとは?おすすめのオーガニックはちみつもご紹介 「ツクモザエスパル」より .
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更新日時 2012-09-03 15 16 07 (Mon) 問題73 今年狙われそうな災害医学、トリアージに関する問題必修で? 正しいものを2つ選べ a triageとはフランス語でコーヒー豆を選別するという意味である b トリアージタグにおいてカテゴリーⅠはGreen Tagである c トリアージ指揮者であっても気道確保は行う d 再度トリアージする際には一度付けたトリアージタグを取り外す e トリアージタグは首に優先して付けていく 出典106スレ18 ??氏 +... 解答 正解:ac 解説 ○aトリアージはフランス語でコーヒー豆などを選別する意味で使われていた。 ×bカテゴリーⅠは、Red Tagである。 ○cトリアージ指揮者は治療には関与しない。ただし気道確保のみは行う。 ×d再度トリアージをしても、一度取り付けたトリアージタグははずさずその上に新しいタグをつける。 ×eトリアージタグは一般的に右手首に取り付ける。 その部分が負傷している場合は、左手首→右足首→左足首→首の順。 なお、衣服や靴等にはつけないようにする。 黒 (Black Tag) カテゴリー0(死亡群) 死亡およびその状況下では救命不可能と判断された傷病。 赤 (Red Tag) カテゴリーI(最優先治療群) 生命に関わる重篤な状態で救命の可能性があるもの。最優先で搬送、治療する。 例:ショック、心筋梗塞など 黄 (Yellow Tag) カテゴリーII(待機的治療群) 赤ほどではないが、早期に処置をすべきもの。 一般に、今すぐ生命に関わる重篤な状態ではないが、処置が必要であり、搬送が必要なもの。 例:下肢骨折など 緑 (Green Tag) カテゴリーIII(保留群) 今すぐの処置や搬送の必要ないもの。完全に治療が不要なものも含む。 搬送や救命処置の優先順位はI → II → III→0となり、0は搬送・救命処置が行われないことがある トリアージは時間のある限りくり返し行う。 問題74 必修身体診察の予想問題 誤っているものはどれか?1つ選べ。 a LevineⅣ~Ⅵではthrillを触れる b 聴診器のチューブは太くて短いほうが音が大きく聞こえる c Ⅱ音の分裂は心尖部で最も聞こえやすい d 正常では収縮期よりも拡張期の方が長い e ベル型では皮膚に弱くあてるようにして聴診する 出典106スレ18 ??氏 +... 解答 正解:c 解説 ○a Levineは今年出るかも。thrillはⅣ以上。”スリー”ルなのにⅢでは触れない。 ややこしい。 ちなみにⅤは聴診器の片一方だけを当てる ○b 太くて短いほうが音がでかいです。値段のはる聴診器は太くて短い。肩にかけたときにダサいのが難点 ×c Ⅱ音は心基部>心尖部 ○d そのとおり ○e ベル型は弱く、膜型は強くあてる 聴診器 ベル型…III、IV、拡張期ランブルなど。全成分。軽く当てる。 膜型 …高音、押し当てる Ⅱ音:主に大動脈弁と肺動脈弁が閉まる音。 主に心室が収縮し終わった時に聞こえる音と考えればわかりやすい。 Ⅱ音は下の①と②の位置で聞きやすい。 ①と③を結ぶ線は胸骨右縁、②と④を結ぶ線は胸骨左縁、 ①と②を結ぶ線は第2肋間、③と④を結ぶ線は第4肋間、 ⑤は心尖部とする。 ……………①…………②……………………………………… ……………③…………④……………………………………… ………………………………………⑤………………………… ①大動脈弁:胸骨右縁第2肋間の位置にある。 ←国試既出(104回) ②肺動脈弁:胸骨左縁第2肋間の位置にある。 ③、④:第4肋間のこのあたりは三尖弁の位置。 ⑤:僧帽弁:第5肋間鎖骨中線上(心尖部) 心尖部で左側臥位だとⅢ音を聴くことができる。 ←国試既出 問題75 レヴァイン分類Levine classificationについてⅣ度以上でスリルを触れるか? 出典106スレ18 ??氏 +... 解答 正解:Ⅳ度以上でスリルを触れる 解説 心雑音強度の分類。心雑音の主たる要因は乱流で,乱流は血流増加,狭窄などのため血流速度がある程度以上速くなると発生する。 本分類は6段階。 Ⅰ度は,極度に弱く辛うじて聴き取ることができる。 Ⅱ度は,弱いが容易に聴き取ることができる。 Ⅲ度は,中等度に強い。 Ⅳ度は,非常に強い。 Ⅴ度は,極度に強く聴診器を胸壁に触れる程度で聴き取ることができる。 Ⅵ度は,胸壁に近づけるだけで聴くことができる。 経験的に,Ⅲ度以上の雑音は循環動態の異常を意味することが多い。 Ⅳ度以上で通常は振戦(スリル)を触れる。 肥満,肺気腫,心嚢液や胸膜液の貯留は雑音の強さを減衰する。 問題76 頸静脈の診察について誤っているもの。2つ a 頚静脈圧は外頸静脈で測定する b 正常では仰臥位で虚脱する c 右室圧負荷ではa波が上昇する d 閉塞性ショックでは頸静脈怒張がみられる e 45℃座位で頸静脈拍動が胸骨角から5cmのとき、中心静脈圧は正常である 出典106スレ18 ??氏 +... 解答 正解:a,b 解説 ×a 頸静脈圧は外頸ではなくて内頸です。理由は内頸の方が弁がなく圧を正しく反映しやすいから ×b 仰臥位で虚脱していたら常に異常 脱水などを考える ○c その通り。これはたぶん覚えなくていい ○d そのとおり ○ eは中心静脈圧10cmH2Oって計算になるんだっけ?5cm足すんだよね? 中心静脈圧=5+胸骨角からの高さ 問題77 甲状腺の診察について誤っているもの a 背後から触診する b 両手の母指で診察する c 女性の方が触知しやすい d 甲状腺乳頭癌はびまん性結節性に触れる e Basedow病では血管雑音を生じる 出典106スレ18 ??氏 +... 解答 正解:abd 解説 ×a甲状腺は前からの触診と、背後からの触診と2種類の方法があるはず。 ×b背後からの触診では、人差し指と中指を使う。 前からの触診では、母指で片方ずつ触診したあと、嚥下させて母指で全体を触診します ○c女性の甲状腺は触知しやすいよ。 ポリクリでも女性の甲状腺は分かりやすかった。 男性は女性よりのどぼとけの位置が低く、甲状腺も下寄りにあるので、 鎖骨・胸骨の陰に隠れて触診しにくいことがあるらしいね。 ×d甲状腺腫瘍は結節性に硬くふれます ○eバセドーの血管雑音(bruit)は有名。 問題78 肺の診察について誤っているもの1つ a 打診は手を広げ、中指の中節骨部を密着させておこなう b 左右交互に打診する c 肺肝境界の下降ではCOPDを疑う d 消化管穿孔で肺肝境界は消失する e 胸水の打診音は正常の肺の打診音より音が低くなる 出典106スレ18 ??氏 +... 解答 正解:e 解説 ○a 教科書的には手は広げて行う ○b 左右差をみるために左右交互に打診する。 ○c,d下のまとめどおり ×e 実は濁音は清音よりも音程が高いです。したがって胸水の打診音では正常より音が高くなります 肺肝境界の下降については必修で頻出なので軽くまとめておこう 肺肝境界が下降する主な病態 肺気腫・気胸・肝萎縮 肺肝境界が上昇する主な病態 肝腫大・胸水 肺肝境界が消失する主な病態 右の高度な胸水・消化管穿孔・下肺の異常 問題79 身体診察の問題 以下のうち正しい組み合わせを2つえらべ a 腹水-聴診 b 声音震盪-聴診 c Skoda帯(Skoda共鳴音)-聴診 d 蠕動不隠-視診 e Hamman徴候-視診 出典106スレ20 ??氏 +... 解答 正解:ad 解説 a 腹水-聴診 ⇒〇:心窩部に聴診器を当て、腹部を揺らした際に聴取される(splash sign) 30番さんの言う通り、腹水は打診による診察はよく聞かれるが、聴診は盲点 b 声音震盪-聴診 ⇒×:背部に手をおいて、患者に声を出してもらい、手で伝わる振動を感じるので、触診。 c Skoda帯-聴診 ⇒△or×:胸水貯留時の、濁音界の上部に存在する鼓音帯のことで、 Skoda徴候、Skoda鼓音、Skoda共鳴音ともいわれ打診。 ちなみに、Skoda帯で「イー」と発音させると山羊音が聴取される。 山羊音から間接的にSkoda帯がわかるとすると聴診もありかと思うが、 定義からすると鼓音帯なので、打診によって鼓音が得られると考える。 d 蠕動不隠-視診 ⇒〇:蠕動波亢進により腹部が著しく波打つので、視診にて確認できる。 ポリクリで先生から教えてもらいますた。 蠕動から聴診は思いつくとおもうが、視診は盲点 e Hamman徴候-視診 ⇒×:縦隔気腫のときに聴取される心拍に一致した捻髪音なので、聴診。 Hamman徴候(ハンマン徴候) 縦隔気腫で、心内膜に空気が漏れると,聴診上,心拍動に同調して 高調なバリバリ音を胸骨左縁で聴取されることがあり,Hamman徴候といわれている 別の解説書によると、心嚢内に空気が存在する時の聴診で, 下部前胸部(特に胸骨左縁)に心拍動に同期した雪を握るような音、握雪音(crunching音)が聴取され, 吸気時・左側臥位で増強,呼気時・坐位で減弱する。 問題80 必修対策 透析について正しいものを1つ a.腹膜透析ではタンパク喪失が少ない。 b.血液透析は中分子除去能が高い。 c.血液透析は食事制限がきつい。 d.腹膜透析は血糖・脂質が除去されやすい。 e.腹膜透析は低分子除去能が優れている。 皮下に注射するものとして誤っているものを2つ。 a.日本脳炎ワクチン b.破傷風トキソイド c.ツベルクリン反応 d.インスリン自己注射 e.BCGワクチン 医学史について誤ってるものを選べ a.ガレノス―学問としての「医学」の父、解剖、生理学の体系をつくった。 b.ヴェサリウス―人体の構造に関する7つの本 c.ヴィリアム・ハーヴェイ―血液が循環することを明らかにした d.シンプソン―笑気ガスの麻酔作用を発見した e.ゼンメルワイス―敗血症と消毒法の関係を明らかとし、塩素消毒を徹底させようとしたが、逆に変人扱いされ迫害を受けた。 出典106スレ22 ??氏 +... 解答 正解:c、ce、d 解説 ゼンメルワイスって人かわいそう… シンプソン:クロロホルム 当時はクロロホルムの麻酔作用は知られておらず,1847年シンプソンが初めて無痛分娩に臨床応用し成功した。 教会からの猛烈な反対にあったが,1853年クロロホルム麻酔下でのヴィクトリア女王のレオポルド王子の出産に 成功し,急速に普及したことは麻酔史上有名 ゼンメルワイス ハンガリー出身の産科医。ウィーンの病院で産褥熱の原因追求をし,手指の消毒の重要性を指摘して成果を上げる。 しかし,それはウィーンの医学界では容易に受け入れられず,ハンガリーに戻って産科教授になった。 細菌学が発達する前のことである。 透析について記憶法も入れた整理 まず 腹膜の方が便利→なので透析効率は血液>腹膜 血液透析は小さい方を透析し易い(小さいのを濾過する方が難しい)→大切で大きいタンパク質は腹膜除去でロストし易い 腹膜透析はCAPD液のグルコースが体内に入る→食事制限が厳しい パクパクで腹中いっぱい(タンパク喪失・中分子除去は腹膜の方が多い)、でいいか 血液透析:食事制限辛い、小分子除去能大、蛋白喪失小、血糖上昇なし 腹膜透析:食事制限軽い、中分子除去能大、蛋白喪失大、血糖上昇あり 問題80 1)腹部診察の順は? a 聴診 b 視診 c 打診 d 触診 2)グラム染色の順は?(Hucker法) a ルゴール液(黄色い液) b アルコール(脱色液) c サフラニン液(赤い液) d クリスタル紫 3)脊髄くも膜下麻酔の穿刺針の刺さる順は? a 棘間靱帯 b 硬膜 c 黄靱帯 d くも膜 e 棘上靱帯 出典106スレ22 ??氏 +... 解答 1)b視診→a聴診→c打診→d触診 2)dクリスタル紫→aルゴール液(黄色い液)→bアルコール(脱色液)→cサフラニン液(赤い液) 3)e棘上靱帯→a棘間靱帯→c黄靱帯→b硬膜→dくも膜 解説 1)腹部診察の順は? b視診→a聴診→c打診→d触診 : 視聴打触で! 腹部診察は、腸管への刺激が少ない順に行う。(打診や触診で腸管蠕動が亢進してしまう) 打診や触診の際は、足を曲げてもらって腹部の緊張がとれた状態で行うのがポイント。 2)グラム染色の順は?(Hucker法) dクリスタル紫→aルゴール液(黄色い液)→bアルコール(脱色液)→cサフラニン液(赤い液) (覚え方:来る朝) (クリスタル紫、ルゴール黄、アルコール、サフラニン赤) "青(紫)→黄→赤"と、まず信号の色で覚えると良い。(今、いろんな染色液が使われて変法がいろいろあるけど、 色は変わらずこの順番らしい)。 んで、アルコールによる脱色は後染色の前に行うから、3番目。 ちなみに、グラム陰性菌はアルコールで脱色されて後染色で赤く染められるから、 グラム陽性菌のように紫色にならず、赤っぽくなる。 3)脊髄くも膜下麻酔の穿刺針の刺さる順は? e棘上靱帯→a棘間靱帯→c黄靱帯→b硬膜→dくも膜 これは解剖みて覚えるしかないっしょ。(オレの頭では、最初"棘突起"を思い浮かべて、手前から棘上靱帯→棘間靱帯。 んで、黄靱帯はふつうに覚えて、硬膜→くも膜は脳の膜の順と同じ感じで覚えたお。 ちなみに、後縦靱帯は椎体の後ろ、前縦靱帯は椎体の前で覚えた) 最近の国試は、こういった臨床と解剖の知識をリンクさせたような問題が好まれるようだから、あいまいだった人は要チェケ 問題81 今朝2012/02/06(月) の新聞に、児童虐待数の増加が図で出ていた。 まさかこんなの出ないと思うけど一応あげておく。 出典106スレ22 ??氏 +... 解答 数年前まではせいぜい1万件→2万件→3万件(2009)→5万件(2010)と 急上昇のグラフが出たら、児童虐待数。 解説 児童虐待数が、急増中のため、中核病院にメディカルソーシャルワーカを置いて、 チェック体制をはかると。 医師のみでは、多忙でチェックしきれないからだそうだ。 MSWの人件費の半分を国がだすと。 それもしかして、案外虐待多いっぽいので、虐待発見体制作ったらさらにどんどん出てきました ホントはずっとあったんですけど知りませんでした てことかな リアルに増えてる アダルトチルドレン、シングルマザーの増加、若年の生活保護受給者の増加、慢性的な景気低迷、格差の拡大、保育所の不足などなどの理由で虐待すげーことになってる 毎年のように虐待→児童相談所の問題をだしてるのはそのため 虐待の事例は確かだから 子供は手放すな、児童相談所に連絡しろ、話を聞ける相手からは全員聞け という原則でどうか 問題82 脱水による急性腎不全で見られるのはどれか。 a.頻脈 b.血圧上昇 c.喘鳴 d.血尿 e.貧血 出典106スレ22 ??氏 +... 解答 正解:a 解説 abで迷う所だが脱水がポイントになる 問題83 高張性脱水の症状として正しいのはどれか。1つ選べ。 a血圧低下 b脈拍増加 c皮膚ツルゴール低下 d口渇顕著 eDTR低下(deep tension refrex深部腱反射) 出典106スレ22 ??氏 +... 解答 正解:d 解説 91D5 脱水症の型と臨床所見(低張性脱水、等張性脱水、高張性脱水) 低張性 等張性 高張性 ………………………………………………………………………… 血清Na(mEq/l) 135以下 135~150 150以上 細胞外液量 ↓↓↓ ↓↓ ↓ 細胞内液量 ↑↑↑ → ↓ ………………………………………………………………………… turgor ↓↓ ↓ ↓ 粘膜 乾燥 乾燥 乾燥著明 体温 ↓ ↓ ↑ 精神症状 昏睡 無欲状 興奮 脈拍 速、弱 速 やや速 血圧 著明に低下 低下 やや低下 turgor(ツルゴール)は子供の腹部の皮をつまんで少し引っ張り上げて診察する。 脱水の程度が高度だと引っ張り上げた皮が手を離してもそのままとなっており、 この状態をカルテには「turgor↓」などを記載する。 問題84 内服薬と食べ物の組み合わせで問題を起こしやすいの2つ aワルファリンK-コーヒー bINH-魚 cACE-I-グレープフルーツ d鉄剤-納豆 eジギタリス-干しひじき 出典106スレ22 ??氏 +... 解答 正解:be 解説 梃の必修予想問題から グレープフルーツはカルシウムブロッカーな INHで相互作用をおこしやすいもの (1)ヒスチジンを多く含有する魚(マグロ等):頭痛,紅斑,嘔吐,そう痒等のヒスタミン中毒 INHのヒスタミン代謝酵素阻害作用により,体内にヒスタミンが蓄積すると考えられている) (2)チラミンを多く含有する食物(チーズ等): 血圧上昇,動悸(本剤のMAO阻害作用により,チラミンは不活性化されず, アドレナリン作動性神経終末部において蓄積されているカテコールアミンの遊離を促進すると考えられている 問題85 頻脈がみられるのはどれか。2つ選べ。 a 発熱 b 貧血 c 低血圧 d 甲状腺機能低下 e 血管迷走神経反射 出典106スレ23 ??氏 +... 解答 正解:ab 解説 去年の歯科医師国家試験でした! 問題86 106回国試に出るとの怪情報がありました。Tolosa-Hunto症候群(トロサハント症候群)(第90回D18) 特別に、必修のところに記入。 55歳女性。10日前から左眼の奥に痛みが生じてきた。5日前から左眼瞼が下がり、物が二重に見えるようになったので来院した。 神経学的には左前頭部の表在感覚は低下している.左眼は外転位で、内転はできない。 瞳孔径は右4mm、左6mm。視力は正常。項部硬直はない。 四肢の筋力、深部腱反射および感覚はいずれも正常。 MRIを添付する。対処法はどれか。 http //www.fastpic.jp/images/250/6075928586.jpg a 抗ウイルス薬投与 b ステロイド療法 c 血漿交換療法 d γグロブリン大量療法 e 手術 出典106スレ24 ??氏 +... 解答 正解:b 解説 これがさっき出てたTolosa-Hunt症候群だよ。 ステロイド著効。 海面静脈洞の肉芽腫で眼球運動障害と眼の奥が痛い+頭痛ね。 Tolosa-Hunto症候群(トロサハント症候群)(第90回D18) Tolosa-Hunto症候群は海綿静脈洞近傍の非特異的肉芽腫性病変であり, 動眼神経あるいは三叉神経の障害が認められる. ステロイド剤が有効である. 眼の奥の痛み,前頭部表在感覚低下(三叉神経障害) 眼瞼下垂,複視,内転不能で散瞳(動眼神経麻痺) 項部強直陰性,四肢筋力・深部腱反射・感覚は正常(錐体路,知覚路は正常) 痛みを伴う眼瞼下垂はトロサハント症候群だそうだ 問題87 インフルエンザキットにて正しいのは? キット画像省略 a AとCのラインが陽性ならA型インフルエンザ陽性 b AとCのラインが陽性ならB型インフルエンザ陽性 c AとCのラインが陽性ならC型又はその他のインフルエンザ陽性 d Cのラインが陽性ならA型とB型両方の感染が考えられる e Cのラインが陽性ならC型インフルエンザが考えられる 出典106スレ25 ??氏 +... 解答 正解:a 解説 青い線(control線)Cはcontrol線。 671さんの言う通りCはコントロール線です だからCにはラインが付いています インフルエンザキット とかは必修3点で間違うと痛いよね 臨床の先生や開業医まで出題委員だからcommonはしっかり インフルエンザキットの問題、とても筋がよい問題だね。 思いつかなかったw Cがコントロール線とは気づかなかった。 キットの中央に青い線があるやつのことだね。 問題88 心電図胸部誘導の正しい組み合わせはどれか 1つ a V1 = 第3肋間 b V2 = 緑色端子 c V3 = 左鎖骨中線 d V4 = 茶色端子 e V5 = 中腋窩線 出典106スレ28 ??氏 +... 解答 正解:d 解説 ×a V1 = 第4肋間 ×b V2 = 黄色端子 ×c V3 = V2とV4の中点 ○d V4 = 茶色端子 ×e V5 = 前腋窩線です 心電図の色と言えば、「あきみちゃんのブラは紫」って覚えるといいよ って、 実習先の看護師さんが教えてくれたなあ (あ、き、み、ちゃん、ブラ(ブラック)、紫 ) V1から順に 「あきみちゃん国試」 で覚えたな V1赤、V2黄、V3緑、V4茶色、V5黒、V6紫 ちなみに四肢誘導は 右手左手右足左足で「あきくみ」 右手赤、左手黄、右足黒、左足緑 「あきくみーーぜーぇぇっっと!!!」って叫ぶと、どの順であきくみか一生忘れないよ ゼッドでZで、右手→左手→右足→左足が自然に分かるってこと。 ちらっと、どこから始まるかを覚えるのにどうしようかと思っていたとこなんだ。 問題89 α線、β線、γ線を命名したのはだれ? a エジソン b ラザフォード c キュリー d ベクレル e レントゲン 出典106スレ ??氏 +... 解答 正解:b 解説 1898年頃、ラザフォードは、ウランやトリウムなどの天然の放射性物質から出ている放射線には 性質の異なる少なくとも2種類のものがあることを明らかにし、 透過力の弱い方を「α線」、透過力のより強い方を「β線」と命名した。 この他にβ線よりもさらに透過力が大きい放射線も存在することが分り、それを「γ線」と名付けた。 http //www.rist.or.jp/atomica/data/dat_detail.php?Title_No=16-02-01-03 問題90 正しいものを選べ。 a 陰性尤度比が大きい検査は、感度が高い検査である。 b 陽性尤度比が大きい検査は、感度が高い検査である。 c 検査後オッズは、検査前確率×尤度比で計算できる。 d 偽陽性率とは、検査陽性の結果が出た人の中で、その検査対象の疾患にかかっていない人の割合をいう。 e オッズは、当たる確率÷外れる確率で計算できる。 出典106スレ ??氏 +... 解答 正解は、e 解説 あれー、みんな、オッズを知らないのか?? オッズって、当たる確率÷外れる確率のことだよ。 wikipediaより引用 「オッズ(Odds)は、確率論で確率を示す数値。ギャンブルで見込みを示す方法として古くから使われてきた。 元々、失敗b回に対して成功a回の割合のときに、a/bの値として定義された。 確率の用語を用いれば、ある事象または命題に対して、pをその確率としたときに、p÷(1-p)の値をいう。0≦p<1の範囲で確率とオッズは1対1に対応し、確率とオッズは同じものの別表現になっている。」 みんな、理解したかな?? 「オッズは競馬などギャンブルのブックメーカーが見込みを示す方法として長らく使われてきた。 5回に1回の確率(つまり0.2または20%)で起きる事象は、オッズで表すと 0.2 / (1 - 0.2) = 0.2 / 0.8 = 0.25 となる。このオッズが低いほど、その事象が起きた場合の儲けが多くなる。 具体的には、オッズ0.25で1を賭けておくと、当たりの場合には、もとの1に加えて賭け金1 / 0.25 = 4を受け取ることになる。(1が5になりすなわち5倍)」 ※※ オッズ=確率/(1-確率) だから →当たる確率/(1-当たる確率)=当たる確率/外れる確率 なんだ。 検査前オッズ=検査前確率/(1-検査前確率) であり 検査後オッズ=検査後確率/(1-検査後確率) である。 検査後オッズ=検査前オッズ×尤度比 陽性尤度比=感度/(1-特異度) であり(疾患のある人がない人の何倍、検査陽性を生じやすいか) 陰性尤度比=(1-感度)/特異度 である(疾患のある人がない人の何倍、検査陰性を生じやすいか) 問題91 必修の連続問題,これは予想問題に入ってます 1問目 心肺停止状態で搬入された男性 心電図モニター波形は心静止 次に行う処置は? a 除細動 b アトロピン c エピネフリン d ベラパミル e キシロカインローション 2問目。処置を行った その後の心電図では心静止は治った だが心電図は異常と思われる所見である 次に行う処置は? a 除細動 b エピネフリン c オメプラゾール d ベラパミル e キシロカインゼリー 出典106スレ ??氏 +... 解答 正解:1問目c。2問目a 解説 この時期になると簡単な問題だねえ お疲れ様です 問題92 (1)定期予防接種でないものはあるか?ないか? a.Japanese encephalitis 日本脳炎 b.whooping cough 百日咳 c.poliomyelitis ポリオ d.German measles(Rubella)風疹 e.measles 麻疹 (2)疾患と治療分野の組み合わせで適切でないもの2つ。 a.Pneumonology 呼吸器科…hyperventilation syndrome b.Ophthalmology 眼科…cataract 白内障 c.Phychiatry 精神科…paraphrenia d.Pediatrics 小児科…menopause e.Orthopaedics 整形外科…osteoarthritis 骨関節症 出典106スレ ??氏 +... 解答 正解:(1)正解なし 、(2)ad 解説 定期予防接種全部だったorz 不適切大変申し訳ありませんでした。 ×a.Pneumonology呼吸器…過換気症候群× ×d.Pediatrics小児科…閉経× という意図でした。 問題93 103A44(トゥレット症候群) 10歳の男児。身体が勝手に動くことを主訴に両親に伴われて来院した。 学校でいじめを受けたことを契機に数か月前から頸を急速に右側に回旋させたり、両肩をすくめたり、 全身をびくっとさせたりする運動が始まった。鼻すすりや咳払いのほか、大きな声を突然出すこともある。 これらは日に何十回と起きるが、一定時間は随意的に抑制できる。脳波検査で突発波は認めない。 治療薬として適切なのはどれか。(正答率68.1%) a.睡眠薬 b.気分安定薬 c.抗精神病薬 d.抗てんかん薬 e.抗Parkinson病薬 +... 解答 正解:c 解説 診断:チック障害(トゥレット症候群Tourette syndrome) チックは、チックの種類と持続期間から、一過性チック障害、慢性運動性チック障害、音声チック障害、およびTourette症候群に大別される。 一過性チック障害:1年未満でチック障害の中で最も多く治癒しやすい。 Tourette症候群:多様性の運動性チックおよび音声チックを有して1年以上続く。 チック障害には強迫性障害、注意欠陥多動性障害(ADHD)などを合併しやすく、Tourette症候群で高率である。 このチック症状は、短時間なら随意的に症状の発現を抑制できる。 10歳代後半の青年期、成人期に症状が軽減することが多い。 チックの病因:ドパミンが関与していると思われる。 チックの治療:チックでは抗精神病薬を投与する。ハロペリドールやリスペリドン、ピモジドなどのドパミン拮抗薬・抗精神病薬が少量より用いられる。 95,98、100、103、105回と隔年くらいで出題されているが、正答率が70~90%と悪い。 ひわいな汚言と書いてあるとTourette症候群と分かるが書いてなくてもTouretteである。 ぜひ覚えて得点源としたい。 問題94 98D5 10歳の男児。奇異な癖のために勉強できないということで母に連れられ来院した。 5歳時にマリンバを演奏しながら肩を上げる癖で気付かれた。その後、まばたき、鼻をつり上げる、頭を振る、 全身をふるわせる、咳払い、ハッハッ、ウッウッと声を出す、「死ね死ね。」と言うなどの多彩な症状が出現した。 この疾患について正しいのはどれか。 (1) 強迫的な母親の養育態度に原因がある。 (2) 睡眠障害を伴うことが多い。 (3) てんかん性の脳波異常が高率にみられる。 (4) 10歳代後半になると症状は軽減していく。 (5) ハロペリドールが効くことが多い。 a.(1)(2) b.(1)(5) c.(2)(3) d.(3)(4) e.(4)(5) +... 解答 正解:e 解説 診断:トゥレット症候群(Tourette症候群) ×1.一般的には遺伝的要因が大きく、そこにストレスが加わってチック障害が発病すると考えられている。 ×2.睡眠障害は問題にならない。また睡眠中には、チック症状は出ない。 ×3.脳波には異常はない。 ○4.青年期、成人期に症状の頻度、重症度が軽減する。 ○5.少量のハロペリドール、リスペリドンが有効である場合が多い。 平均発症年令は、6~7歳で男児に多い。(3~4歳では発症しない) 覚醒時のみ、チック症状が出る。 問題95 Parkinson病でみられない症状はどれか a.rigidity b.akinesia c.resting tremor d.dessociation e.pulsion +... 解答 正解:d 解説 a.rigidity …固縮 b.akinesia …無動 c.resting tremor …安静時振戦 d.dessociation …(精神科領域の)解離 e.pulsion …突進現象 問題96 100G65改 脳死判定を行えないものを2つ選べ a 成人で直腸温が35度 b 成人で収縮期血圧が80mmHg c 成人で義眼 d 在胎28週で生まれた生後6ヶ月(24週)の乳児 e 瞳孔系が7mmの6歳児 +... 解答 正解はbc 解説 血圧90未満 義眼では角膜反射、対光反射などの確認ができない dは40週未満に出生した児は40週から数えて12週未満で除外項目 あと薬中、内分泌、代謝も除外 脳死めんど 問題97 ビタミンB1を発見した人物は誰か? +... 解答 正解:鈴木梅太郎 解説 トピックスの意味合いをこめて。 鈴木梅太郎とビタミンB1 平成24年 3月13日、日本化学会が「化学遺産」に鈴木梅太郎が1909年に発見したビタミンB1に関する資料を選んだ。 鈴木梅太郎は米ぬかからビタミンB1を発見して、オリザニンと命名した。 最初に結晶化されたビタミンB1や、米ぬかから抽出した成分の標本が遺産に選ばれた。 問題98 103H23 40歳の女性。意識障害のため搬入された。3年前、第2子出産時に大量の出血があった。 その後から無月経となり、2年前から恥毛が脱落してきた。1か月前から全身倦怠感を訴えていた。 今朝、寝室から起きて来ないので、家族が見に行くと意識がもうろうとしていて呼びかけに反応がなかった。 意識レベルはJCSⅡ-30。体温35.5℃。脈拍56/分、整。血圧 100/54 mmHg。 血液生化学所見:血糖61mg/dl 、Na 126mEq/dl,K 4.1mEq/l、Cl 92mEq/l。 静脈路確保の後、静脈内投与すべきなのはどれか。 (正答率93.7%) a.アトロピン b.甲状腺ホルモン薬 c.女性ホルモン薬 d.ドパミン e.副腎皮質ステロイド +... 解答 正解:e 解説 診断は、Sheehan症候群。 ×a硫酸アトロピンは、唾液・気道分泌、胃液・膵液分泌、消化管運動を抑制する。 緑内障,前立腺肥大による排尿障害,麻痺性イレウスには禁忌。 ×b甲状腺ホルモン薬は必要だが、内服薬である。 ×c女性ホルモン薬の補充は必要だが、通常は内服薬で行う。 ×dドパミンは急性循環不全(心原性、出血性ショック)に使用する。 ○e副腎皮質刺激ホルモン(ACTH)欠乏症状として低血圧,易疲労性,全身倦怠感,精神不活発などが認められる。 また副腎皮質モルモンは、血糖上昇作用があり、まずステロイドの静脈内投与を行う。 Sheehan症候群:下垂体は分娩時の大量出血で、虚血性変化とDIC発生による凝固異常のため 貧血性梗塞を起こす。 副腎機能低下と甲状腺機能低下を併発した汎下垂体機能低下症。 検査所見は、FSH↓、LH↓、TSH↓、ACTH↓、FT3↓、FT4↓、プロラクチン↓、GnRH試験は無反応~低反応。 治療は、甲状腺、副腎、卵巣ホルモンの補充、挙児希望ではゴナドトロピン療法。 問題99 無くなったら生きていけないものはどれか? a. ヘモグロビン b. 脾臓 c. 胆嚢 d. 胃 e. 大腸 +... 解答 正解:a 解説 a無くなったら死ぬ、 けど、何気圧かの酸素投与すれば Hbなくても 酸素需要満たせるという話もきいた。国試直前にあがった問題。 問題100 エピネフリン(アドレナリン)を発見したのはだれ? +... 解答 正解:高峰譲吉 解説 ウィスキーの醸造に、従来の麦芽から作ったモルトよりも強力な日本の麹を利用した醸造法を開発した。 デンプンを分解する酵素、いわゆるアミラーゼの一種であるジアスターゼを植物から抽出し「タカジアスターゼ」を発明する。 アドレナリン(エピネフリン)を1900年にウシの副腎から世界で初めて結晶化した。 世界ではじめてホルモンを抽出したことで有名。 大金持ちでも有名。 タカジアスターゼは知ってたけど アドレナリンは知らなかった・・・ 高峰譲吉って 相当の金持ちだったみたいね 当時の日本の国家予算以上の金を持ってたとか あなどれんな 問題101 褥瘡について誤っているのはどれか A 骨を外から触れやすい部位に好発する B 自律神経障害者では生じやすい C 褥瘡回避のための体位変換は2時間ごとに行う。 D 手術的治療が適応になりうる E 瘡部への非ステロイド性抗炎症薬投与が適応となる。 +... 解答 正解:×E褥部への非ステロイド性抗炎症薬投与 解説 問題102 26歳女性。発熱、頭痛および嘔吐を主訴に救急車で搬入された。一昨日の夜から高熱、頭痛及び嘔吐が出現し、背部痛を伴っている。 身長156cm、体重51kg、体温38.6℃、呼吸数22/分。脈拍112/分、整。血圧80/56mmHg。 この患者でみられたとき細菌性髄膜炎を最も考えにくいのはどれか。 a 項部硬直がない。 b Kernig徴候が陰性である。 c 頭部単純CTで異常を認めない。 d 首をすばやく左右に振らせたとき頭痛が増悪しない。 e 他動的に頸部を屈曲させると股関節と膝関節が屈曲する。 +... 解答 d 解説 昨日のドクターGで、細菌性髄膜炎で「頭痛のある患者が首を左右に振ると頭痛が増強する」という jolt accentuation of headacheもやっていたw。 「97%の感度があるから除外診断として重要だ」と。 過去スレより 必修でそろそろ出るんじゃないかという気がしている問題 "jolt accentuation" は「頭痛のある患者が首を左右に振ると頭痛が増強する」という所見で、 細菌性髄膜炎について97~99%ときわめて高い感度を持ちます(特異度は60%程度)。 すなわちjolt accentuation陰性であれば高い確率で髄膜炎を除外できるといえます。 なおKernig徴候とBrudzinski徴候は特異度は高いが感度は低い所見であるとされています。 joltは総合診療系の先生が大好きなうえ 広く知られるようになってちょうど4、5年なので、来てもおかしくないと思います。 細菌性髄膜炎の典型的な症状と臨床徴候として,発熱,頭痛,嘔吐,羞明,項部硬直,意識障害が挙げられ, 三徴である発熱,項部硬直,意識障害をすべて呈する患者は,2/3以下である. 高齢者の髄膜炎では,発熱と意識障害のみのことが多い. 1秒間に2-3回の速さで頭部を水平方向に回旋させたときに頭痛の増悪がみられるjolt accentuation of headacheは,髄膜炎において感度97%,特異度60%とされる. 髄膜炎が疑われた患者における髄膜刺激徴候は,項部硬直で感度30%,特異度68%, ケルニッヒ徴候とブルジンスキー徴候では,感度5%,特異度95%とされる. ←106回G59にjolt accentuationの名称が出ている。107回には内容を問う問題が出るでしょう。 http //www.igaku-shoin.co.jp/nwsppr/n2006dir/n2686dir/n2686_10.htm 感度と特異度 SnNout:感度(Sensitivity)が高い検査で陰性(Negative)ならば疾患を除外(out)できることが多い。 SpPin 特異度(Specificity)が高い検査で陽性(Possitive)ならば疾患を診断(in)できることが多い。 スクリーニングなどには感度の高い検査を行う。 疾患の存在を確認するには特異度の高い検査を選択する。 問題103 98F20 60歳の男性.「水虫の薬を右目に誤って点眼した.」と訴えて直ちに来院した. 表面麻酔薬を点眼後に細隙灯顕微鏡検査で右眼の結膜充血と角膜びらんとを認める. 視力は右0.7(矯正不能),左1.2(矯正不能). まず行うべき治療はどれか. a抗菌薬点眼 b人工涙液点眼 c自己血清点眼 d生理食塩液で洗眼 e副腎皮質ステロイド薬投与 +... 解答 正解:d 解説 診断:角膜びらん,結膜充血 化学外傷の救急処置を問う問題 水虫の薬を誤って右眼に点眼した,右眼に結膜充血,角膜びらん 化学外傷の初期治療ではまず徹底的に原因物質を洗い流すことが重要である. ×a~c,e ○dまず洗眼である. 受傷時に連絡を受けたならば,まず水道水でよいので十分洗眼するように伝え, 来院したらすぐに十分な生理食塩水で洗眼する. 結膜嚢に原因物質が残らないように結膜を反転して行う. ※化学外傷は液体とは限らず生コンや石灰のこともある. 固形物は結膜嚢に残りやすいため,結膜を反転させて固形物を除去して十分洗浄する. 問題104 96F15 14歳の男子.2時間前に化学薬品が右眼に飛入し,眼痛を訴えて来院した。 眼痛が激しく開瞼が困難であったため表面麻酔薬を点眼した.次に行うべき処置はどれか. a生理食塩液で洗浄(洗眼) bエタノールで洗浄(洗眼) c縮瞳薬点眼 d抗菌薬点眼 e副腎皮質ステロイド薬点眼 +... 解答 正解:a 解説 酸やアルカリによる薬傷には可及的速やかに洗眼することが大事である. アルカリの方が組織親和性が高く,酸と比べて重篤になりやすい. 酸に対してアルカリ、アルカリに対して酸で中和させることは、中和熱で組織が損傷されるので禁忌。 ○aまず行うことは十分な洗眼である.現場においては生食がない場合がほとんどであるから 水道水を使用する. 特に化学薬品の場合は組織親和性が高い場合(アルカリ性)があるので持続洗眼を行うことも考慮する. 滅菌生理食塩水で十分洗眼すること. ×b角膜上皮障害を来すため,禁忌である. ×c虹彩毛様体炎を起こしている可能性が高い.これも禁忌である. ×d汚染が考えられる場合まず洗眼の後,抗菌薬の点眼を行うが第一選択ではない. ×eアルカリ外傷の時などすぐに前房に達すると重篤な障害をきたす場合がある. そのため虹彩毛様体炎を起こした場合などにステロイド点眼を行うこともある. 問題105 必修問題 正答率があまり高くない。 48歳の男性。高血圧症と高脂血症とで通院中である。自己血圧測定の結果を持参して定期受診した。 最近、血圧変動が激しいことの理由を尋ねたところ、「飲み始めるとついつい深酒となり、朝起きられない。 朝食後の降圧薬の服用ができないし、そんな日は無断欠勤してしまう。それでも酒が止められない」と述べた。 この患者の健康上の問題として最も重要なのはどれか。(正答率:85.7%) a高血圧症 b高脂血症 c問題飲酒行動 d無断欠勤の罪悪感 e服薬コンプライアンス +... 解答 正解:c 解説 飲酒行動に問題があるため、血圧のコントロールが不良となり、無断欠勤もきたしている。 社会的障害、身体疾患の悪化などがあるのに飲酒欲求が押さえられないことは 飲酒行動に問題があると考えられる。 問題飲酒行動が全ての問題の根源。 アルコール依存症で服薬コンプライアンスの悪化によるHTの悪化、 アルコールが原因による無断欠勤により社会生活がうまくできない。 「それでも酒が止められない」がキーワード。 酒がやめたくてもやめられないって記述がある場合は国試的には最初にアルコール依存を考えなきゃダメなのね。 アルコール依存症としての文脈で読み取ればよろしいかと。 今年は猛暑で、アルコール依存症が多い気がする。 だから107回はアルコール依存症の必修問題がでる気がするんだよ。 予め出ると予想しておけば、酒→アルコール依存症と考えられる。 必修の1問で合否が決まることもあるし。 問題106 これも必修問題で正答率が悪かった。 40歳の男性。飲酒量増加のため妻に説得されて来院した。建設会社で現場監督の仕事に従事している。 以前から酒好きであったが、3、4年前から休日の午前中も飲酒するようになった。 最近は平日でも朝から飲酒し、仕事に支障を来すようになった。 対応として適切でないのはどれか。(正答率:69.5%) a午前中の禁酒を勧める。 b保健所への相談を勧める。 c専門医療機関の受診を勧める。 d本人の飲酒についての考えを聞く。 e多量飲酒の健康影響について説明する。 +... 解答 正解:a 解説 「酒が止められない」とか「朝から飲酒」、「無断欠勤、仕事に支障」と書いてあったら、 アルコール依存症ですね。 診断:アルコール依存症 ×aアルコール依存症では、朝だろうが昼だろうが1滴でも飲酒させてはだめ。 ましてや朝から飲酒する状態なので、午前中の禁酒を勧めても無駄。断酒以外はだめ。 ○b保健所では月に1回は、精神保健相談事業で酒害相談を行っている。 ○c連続飲酒におちいっているので、アルコール依存症の治療に取り組んでいる精神病院の受診を勧める。 ○d本人の酒害に対する問題意識などの考えを聞くのは必要である。 ○e多量飲酒やアルコール依存症が健康や社会生活に与える影響について説明は行う。 じいちゃんにこの問題を見せたら、aがだめで、 市から毎月回ってくる回覧板に酒害相談が書いてあって良く知っていてbは当たり前らしい。 この問題は常識問題と言われた。 回覧板を見たら、酒害相談は精神科専門医が保健所にきて相談にのりますと書いてあった。 問題 出典: +... 解答 解説
https://w.atwiki.jp/105kokushi/pages/47.html
更新日時 2012-09-12 09 46 35 (Wed) 問題27 無痛性甲状腺炎とBasedow 病の鑑別に有用な検査はどれか?2つ選べ。 ①甲状腺放射性ヨード摂取率 ②甲状腺刺激ホルモン受容体抗体(TSHレセプター抗体) ③サイロキシン結合グロブリン ④サイログロブリン ⑤抗ミクロゾーム抗体 +... 解答 ①② 解説 無痛性甲状腺炎 亜急性甲状腺炎 Basedow 病 ……………………………………………………………… 123I摂取率 ↓ ↓ ↑ TSHレセプター抗体 (-)※ (-)※ (+) ドプラーエコー 血流↓ 血流↓ 血流↑ 治療 β受容体遮断薬 副腎皮質ステロイド 抗甲状腺薬 ←100F52出題(無痛性甲状腺炎の治療) ……………………………………………………………… ※時に一過性に(+) 無痛性甲状腺炎は、橋本病の経過中、濾胞の崩壊により、一過性に甲状腺機能亢進症状を呈する。 誘因:出産、ステロイド治療の急遽中止後、インターフェロン投与など。 症状:亜急性甲状腺炎同様、破壊性甲状腺炎を示すが、前頚部痛、発熱などの炎症症状は示さない。 治療:頻脈にβ-blocker等の対症療法。 外来患者の甲状腺中毒症患者の10%を占め、Basedow 病と誤診されることが極めて多い。 問題28 46歳の男性。1ケ月前から両足がジンジンしびれ、感覚が鈍くなり来院。 肺結核の治療中で,3ケ月前からリファンピシン、イソニアジド及びエタンブトールを内服中。 診察で四肢に深部腱反射の消失と両側下肢に靴下状の全感覚低下とを認める。 この患者で欠乏しているものを1つ選べ。 ①ビタミンA ②ビタミンB1 ③ビタミンB6 ④ビタミンC ⑤ビタミンE 出典:100H8 +... 解答 ③ビタミンB6 解説 診断:ビタミンB6欠乏に伴うポリニューロパチー イソニアジド内服中なので、ビタミンB6欠乏症が疑われる。 血清ビタミンB6を測定すると診断を確定できる。 B6欠乏では、末梢神経障害をきたす。イソニアジド、ヒドララジン、D-ペニシラミン内服時には、 体内のビタミンB6を消費するため、欠乏症のリスクとなる。 イソニアジドなど内服時には補充療法を同時に行うことが原則である。 ビタミンB6依存性痙攣では生後まもなくより全身痙攣を起こす。 問題29 次のうち、正しいのはどれか?全て選べ。 ①男性ホルモンには日内変動があり、深夜から早朝に上昇し、午後には低下する。 ②男性ホルモンが低下すると、早朝勃起が認められなくなる。 ③男性ホルモンの低下と内臓脂肪増加とは強い関連がある。 ④男性ホルモンの低下によりうつ状態を呈することがある。 ⑤男性ホルモンの補充療法として注射薬の他に男性ホルモン軟膏もある。 +... 解答 ①②③④⑤ 解説 ○①男性血中テストステロンは、生後2カ月から数カ月の新生児期に高値となり、その後思春期前まで低値が続くが、 思春期より急激に増加し、老化とともに徐々に低下。女性の場合にも同様な傾向。 血中テストステロンは、日内変動があり、深夜から早朝にかけて高く、午後から夕方にかけて低値となる。 ○②特に深夜から早朝にかけての男性ホルモンが低下するため、早朝勃起が認められなくなる。 ○③テストステロンの低下により筋肉量や造血能が低下→運動能力↓→基礎代謝↓→間接的にメタボリックシンドロームが起きる 又は直接的に脂質代謝や糖代謝に影響を与える。 ○④男性ホルモンの低下によりうつ状態になることがあり、 加齢男性性腺機能低下症候群(LOH症候群 late-onset hypogonadism)の症状として注目されている。 ○⑤男性ホルモンの補充療法として注射薬の他に男性ホルモン軟膏もあり、陰嚢皮膚に塗布したり、 耳下から顎下にかけての皮膚に塗布すると吸収がよい。 また、外国では皮膚に貼ることで簡便に使用できるテストステロンパッチもある。 問題30 糖を入れると悪化する救急疾患を3つ挙げよ。 出典:スレ8 712氏、717氏、718氏 +... 解答 糖尿病性ケトアシドーシス(DKA)、高血糖性高浸透圧状態(HHS)=非ケトン性高浸透圧性昏睡、Wernicke脳症 解説 ビタミンB1欠乏症によるWernicke脳症は、アルコール中毒症の合併症として内科領域ではよく知られている。 産科領域では妊婦悪阻に伴うWernicke脳症が多数報告されるようになり注目されてきた。 妊娠中は代謝の亢進と胎児の発育のためビタミンB1の需要が増加すること、悪阻によりビタミンB1経口接取が減少すること、 さらに悪阻に対する治療で大量の糖質輸液を行うと一段とビタミンB1の消費が亢進することが重なり、Wernicke脳症が発症しやすい。 ビタミンB1は糖代謝で消費されるから、(ピルビン酸→アセチルCoA の補酵素) 妊娠悪阻の糖質輸液とかでWernicke脳症を引き起こすことがある。 問題31 皮膚色素沈着をきたすのはどれか?2つ選べ ①結核性原発性副腎不全 ②ステロイド離脱後副腎不全 ③Cushing症侯群(副腎過形成) ④Cushing症侯群(副腎腺腫) ⑤Cushing病(下垂体性) 出典:スレ8 801氏 +... 解答 ①⑤ 解説 Waterhouse-Friderichsen症侯群における副腎不全は詳しい経過はわからないけど急性副腎不全に分類されてる。 ACTHは上がると思うけど急性だし、色素沈着の記載もないからなさそう。 問題32 低補体血症(補体価低下)を示す疾患はどれか?正しいものを全て選べ。 ①急性糸球体腎炎(AGN) ②膜性増殖性腎炎(MPGN) ③ループス腎炎急性期(SLE) ④混合型クリオグロブリン血症 ⑤C型肝炎 出典:スレ10 16氏 +... 解答 ①②③④⑤ 解説 ○①~③とも補体価は低下する。いずれも補体価低下をきたす疾患として有名である。 ゴロ「ホータイはループを糸で巻くぞう」で3つ。 ○④混合型クリオグロブリン血症: クリオグロブリンとは冷却すると白色沈殿し再加熱で溶解する異常蛋白。 症状)紫斑(livedo),関節痛,末梢神経障害←血管炎っぽい症状 混合型(2型)では糸球体腎炎を合併 膜性増殖性糸球体腎炎に類似=低補体血症 リウマチ因子陽性 C型肝炎ウイルス感染との関連あり 治療)ステロイド,シクロホスファミド ○⑤C型肝炎:C型肝炎ウイルス腎症では膜性増殖性糸球体腎炎が多く,臨床的には低補体血症, クリオグロブリン血症,およびIgM型リウマトイド因子を認めることが多い。 問題33 乳児期から低Kに悩んでいる患者。 筋力低下、周期性四肢麻痺、多尿を認めるが血圧は正常である。 血中Mgが低く、尿中のCa濃度が上昇している。 ①診断は何か。 ②この患者に塩化カリウムを低濃度でゆっくりと静脈点滴した。 この治療は適切か。 ③この患者へのNSAIDの投与は適切か。 ④さらに投与しなければならない薬剤は何か。 出典: +... 解答 ①Bartter症候群 ②不適切 ③適切 ④スピロノラクトン 解説 自分でも低MgとくればGitelman、と思い込んでいたのだけど、 BartterでもGitelmanでも低Mg血症にはなりうる。ただしGitelmanで全例で低Mg血症になり、 テタニーを呈してMgClの投与が必要となるのに対して、 Bartterでの低Mg血症は全症例の40%くらいで、そこまで問題にならない。 一方、低K血症については、Gitelmanでは検査値でKが低下するだけで無症状~軽症にとどまるのに対し、 Barrterでは幼少時から低Kによる症状がでてきて、KClの投与が必要になります。ただし、KClの投与は経口になります。 尿中Ca排泄 バーター→~↑ 、ジテル(ギッテルマン)↓ テタニー バーター多い 、ジテル少ない NSAIDの投与は、BartterでもGiterlmanでも行います。 原因はわかりませんが、低K血症によってPG(プロスタグランジン)の産生が増加して、 PGがさらにRAA系を亢進させるという負のスパイラルが働いているからだそうです。 問題34 プレアルブミンが遺伝子レベルで異常があった際に起こる疾患はどれか? 1. Wilson病 2. Fahr病 3. 家族性アミロイドポリニューロパチー 4. ポルフィリン症 5. Refetoff症候群 出典:スレ14 318氏、323氏 +... 解答 3 解説 家族性アミロイドポリニューロパチー 「アミロイド物質にはAL蛋白、AA蛋白、AF蛋白(プレアルブミン)があります」 「患者のプレアルブミンは正常の人のプレアルブミンと違って30番目のバリンが メチオニンに置換されています。」 参照 問題35 HbA1cが真値に対し低値を示す疾患・病態は?全て選べ。 ①慢性腎不全 ②肝硬変 ③貧血で鉄剤治療時 ④溶血性貧血 ⑤MDS 出典:スレ20 658氏 +... 解答 ①②③④⑤ 解説 HbA1cの半減期は約30日間。 安定型HbA1cの生成はRBC寿命約120日間中の血糖濃度に依存するため、 DMの長期間の血糖コントロールを反映する指標となる。 偽性低値を示す場合 (1)大出血や溶血性貧血時などでRBC寿命が短縮した時 (2)鉄剤投与で貧血が改善してRBC寿命が短縮した時 (3)MDS骨髄異形成症候群は赤血球の形態異常と寿命の短縮のため (4)腎性貧血でHbA1cは低下する。エリスロポエチン製剤を使用すると RBC寿命がさらに低下するため低値となる。 (5)肝硬変で血小板が10万/ml以下に脾機能が亢進すると、貧血がなくても RBC寿命が短縮して低値となる。 (6)異常ヘモグロビンの大多数 偽性高値を示す場合 (1)鉄欠乏性貧血時、閉経前女性 (2)妊娠末期(妊娠末期は鉄芽球性貧血を合併しやすいため) (3)異常ヘモグロビンの一部 問題36 一回目にHbA1cのみ検査したところ、7.4%で高値を示した。 糖尿病を疑い、再度HbA1cのみ検査したところ、7.5%で高値を示した。 2回、HbA1cの検査を行い高値を示したため、DMと診断できるか? ①DMと診断できる ②診断できない ③DM疑いと診断する。 出典:スレ20 714氏 +... 解答 ② 解説 ○②偽性高値や偽性低値があるため、診断できない。 HbA1cが高値を示した場合、再検査を行い血糖値で 糖尿病型が証明されなければ、DMと確定診断することはできない。 問題37 コレステロール塞栓症について誤っているのはどれか。 a 血管内カテーテル操作が原因となる。 b 網状皮斑がみられる。 c 末梢血好酸球数が減少する。 d 補体価が低下する。 e 特異的な治療法はない。 出典:スレ25 174氏 +... 解答 c 解説 好酸球数は増加します。 腎・泌尿器の 問題30参照 106回類題出題 http //www35.atwiki.jp/105kokushi/pages/19.html 問題38 レニン分泌を促進するのはどれか。3つ選べ。 a コルチゾールの増加 b 輸入細動脈圧の低下 c 交感神経β受容体刺激 d マクラデンサへの高クロール刺激 e レニン・アンジオテンシン系の阻害 出典:スレ25 187氏 103B14改題 +... 解答 bce 解説 a→コルチゾール増加でレニン分泌はやや抑制されます d→マクラデンサへの低クロール刺激がレニン分泌を促進します 問題39 ホルモンとその産生部位との対応について正しいものはどれか?1つ選べ。 ホルモン 産生部位 ………………………………………………… aゴナドトロピン 副腎髄質 bオキシトシン 下垂体後葉 cプロラクチン 下垂体後葉 dバソプレシン 下垂体後葉 a b c d ① 誤 誤 正 正 ② 誤 正 誤 正 ③ 正 正 正 誤 ④ 正 誤 正 誤 ⑤ 誤 誤 誤 誤 出典:106回スレ1 273氏 +... 解答 ⑤ 解説 ×aゴナドトロピンは性腺(精巣や卵巣)の発育と内分泌機能に刺激作用をもつホルモンの総称。 下垂体前葉から卵胞刺激ホルモン(FSH)と黄体化ホルモン(LH)が分泌される。 性腺刺激ホルモンには,さらに胎盤由来の絨毛性性腺刺激ホルモン(CG)がある。 ×bオキシトシンは、視床下部において合成され下垂体後葉に輸送されて貯留後分泌されるが, バソプレシンとはアミノ酸構造など類似点が多い。 ×cプロラクチンは、下垂体前葉のラクトトロープ(lactotrope)で産生されるペプチドホルモンである。 ×dバソプレシンは、視床下部において合成され下垂体後葉に貯留後,血中へ分泌され 腎集合尿細管で水再吸収(抗利尿)作用を示す水代謝調節ホルモンである。 よって⑤が正解となる。 オキシトシンとバソプレシンは視床下部で産生され、下垂体後葉から分泌される。 問題40 ヘモクロマトーシスのTriasはどれか?3つ選べ。 ①皮膚色素沈着 ②肝硬変 ③糖尿病 ④高脂血症 ⑤高血圧 出典:106回スレ1 393氏 +... 解答 ①②③ 解説 ヘモクロマトーシス 鉄芽球性貧血の長期の経過や頻回の輸血により、貯蔵されたフェリチンが変性してヘモジデリンとなり、肝臓や脾臓などに蓄積する。 これをヘモジデローシスという。やがてヘモジデリンは網内系のみならず、組織にも蓄積して様々な症状をきたす。 これをヘモクロマトーシスという。 ヘモクロマトーシスのTrias ①皮膚色素沈着 ②肝硬変 ③糖尿病 3主徴として知られている他,関節症状,心筋障害,性機能障害などを認める. 進行すると貧血,低蛋白血症,心不全,肝硬変,肝細胞癌などを合併する. 合併症としてヘモジデリンが心臓に沈着するため心筋障害を防止することが重要である。 特発性ヘモクロマトーシスは常染色体劣性遺伝形式をとり,原因遺伝子は第6染色体の短腕に位置する. HLA-A3とB7またはB14との関連が明らかになっている. 続発性ヘモクロマトーシスは無効造血を伴う貧血(鉄芽球性貧血やサラセミア),大量飲酒, 長期鉄剤投与,大量輸血など原因が明らかな鉄過剰によって発症する. ◆治療方針 根本的には体内に蓄積した過剰鉄の除去が必要であるが,一般療法として禁酒, 鉄分摂取制限および糖尿病,肝硬変などの合併症に対する対策がある. 鉄除去には瀉血療法が最も効果的である. 貧血や低蛋白血症などがあり瀉血が困難な例では鉄キレート療法が行われるが,除鉄効果は劣る. 肝硬変に至ったものは不可逆的であるが,肝線維化は可逆性で,過剰鉄沈着を除去すると肝脾腫の縮小や肝機能の正常化がみられる. ◆瀉血療法 1回に全血400-500mL(鉄含量200-250mg)を瀉血する. 最初は週1-2回施行し,血清フェリチン50ng/dL,トランスフェリン飽和度45%以下を目標に反復する. 目標達成には2-3年を要し,その後は維持療法として2-3か月に1回施行する. ヘモグロビン値が11g/dL以下にならないように注意する. 問題41 中年の女性、元々精神的に活発で、ベビーシッターとして働いていた女性が、徐々に朝起きるのがイヤになり、動作がのろくなる。便秘、クシで頭の毛を梳くと脱毛が認められた。食欲低下があるのに、やせてこない。靴を履くと足がむくむ。 部屋が暑いのに、暑く感じない。 買い物して重い物を持てずに道に置いてしまう。 座っていると良いが、立つとめまい感が出たり、バランスを崩してしまいめまい感として訴える。 数年前に見ていた小児が大きくなって声をかけられても誰だか思い出せない記憶力障害が出る。 また、人と話していても声が聞き取れず難聴が認められる。 夫に勧められて、1年くらい前からカルシウムの入っているサプリメントを毎朝食べている。 診断は何か? ①甲状腺機能低下症 ②聴神経腫瘍 ③高カルシウム血症 ④起立性低血圧症 出典:NHK 106回スレ3 14氏 +... 解答 ① 解説 一覧表より明らか。 甲状腺機能低下症では中耳浮腫により難聴も認められる。 ①甲状腺ホルモン欠乏による新陳代謝低下 1)精神活動の低下:無気力、易疲労感、動作緩慢、 精神鈍麻、眠たがり、記憶力低下、記銘力低下、言語緩徐、 無気力様顔貌 2)心機能低下:徐脈、心不全 3)消化菅の運動低下:食欲低下、便秘,イレウス 4)皮膚症状:乾燥、冷感,手掌横染(カロチン血症) 5)脱毛:頭髪の脱毛、毛髪.の乾燥,眉毛外側1/3の脱落 6)寒がり 7)しびれ感、筋肉痛、筋肉けいれん(ごむら返り) 8)アキレス腱反射の弛緩相延長 9)月経過多 10)クレチン症、若年性甲状腺機能低下症では知能低下 低身長、骨年齢低下 ②粘液様物質浸潤 1)粘液水腫:圧痕を残さないnon-pitting edema 2)粘液水腫様顔貌:粘液水腫、眼瞼浮腫、口唇肥厚 3)舌肥大(巨大舌)と言語緩徐 4)嗄声(声帯浮腫による) 5)難聴(中耳浮腫による) 6)息切れ(仮性心筋肥大と心嚢貯溜による) 7)筋肥大(仮性筋肥大)筋力低下 8)体重増加 問題42 脱毛を起こすものを全て選べ。 a 多嚢胞性卵巣症候群 b 甲状腺機能亢進症 c 甲状腺機能低下症 d 副腎ステロイド内服 e Cushing症候群 出典:106回スレ3 770氏 +... 解答 b、c 解説 甲状腺機能亢進でも脱毛ってのは盲点だった。 確かに病みえにも書いてあった。 ステロイドの副作用は多毛ってのは有名。 クッシングもステロイドつながりで多毛になる。 問題43 治療にステロイドを用いることがあるものを全て選べ。 a.悪性関節リウマチ b.Felty症候群 c.PM/DM d.シェーグレン症候群 e.側頭動脈炎 f.川崎病 g.急性リンパ性白血病 h.慢性リンパ性白血病 i.悪性リンパ腫 j.Guillain-Barre症候群 k.多発性硬化症 出典:スレ8 965氏 +... 解答 正解:a,c,e,g,(h),i,k 解説 ○a.悪性関節リウマチ:ステロイドが第一選択。 ×b.Felty症候群 感染症合併時にG-CSFが有効。ステロイドは感染症を増悪させる可能性がある。 ○c.PM/DM:ステロイドが第一選択。 ×d.シェーグレン症候群 対処療法のみ ○e.側頭動脈炎:ステロイドが有効。 ×f.川崎病 急性期にγ-グロブリンの大量投与。アスピリンで冠動脈瘤防止。 ○g.急性リンパ性白血病 小児急性リンパ性白血病のstandard risk群はVP(ビンクリスチン+プレドニゾロン)で95%以上が寛解導入される。 △h.慢性リンパ性白血病 経過観察、対処療法が中心。(自己免疫性溶血性貧血などを合併した場合はステロイド使用) ○i.悪性リンパ腫 Hodgkinリンパ腫は、MOPP療法(mechlorethamine,vincristine,procarbazin,predonison)とABVD療法 非Hodgkinリンパ腫は、CHOP療法(シクロホスファミド、アドリアマイシン、ビンクリスチン、プレドニゾロン) ×j.Guillain-Barre症候群 血漿交換療法、免疫グロブリン大量投与 ←←←国試頻出(ステロイドはだめ) ○k.多発性硬化症 急性期にはステロイドパルス(再発予防にはならない) 問題44 B82 ペラグラの原因となるのはどれか.3つ選べ. a INH(isoniazid)内服 b 慢性アルコール中毒 c 胃切除 d 慢性腎不全 e 糖尿病 出典: +... 解答 正解:abc 解説 ○a IINH(isoniazid)内服でペラグラになることがある。 ○b 慢性アルコール中毒でペラグラになることがある。 ○C胃切除で食事量が減ると、VitB欠乏になることがある。 問題45 ペラグラについて誤っているものを1つ a. 下痢 b. 色素沈着 c. 脂漏性皮膚炎 d. 認知症 e. 葉状魚鱗癬 出典: +... 解答 正解:e 解説 ○a~dペラグラの症状である。 ×e葉状魚鱗癬 ペラグラ(地方病性紅斑) 4D(3D) ①dermatitis ②diarrhea ③dementia ④death ①皮膚症状:露光部(特に手背)に対称性に境界鮮明な赤紫色の紅斑、きたない色素沈着を生じ、 そう痒、灼熱感がある。 ②胃腸症状:下痢などの胃腸障害を伴い、舌乳頭は赤く腫脹する。 ③神経症状:四肢末梢優位の運動感覚障害、頭痛、耳鳴、幻覚、認知症などの精神神経症状も現れる。 ④数週間で死の転帰をとることがあり、deathを加えて4Dとも言われる。 ニコチン酸⇒(ナイアシンniacin)あるいはニコチン酸アミド⇒(ナイアシンアミドniacinamide)の欠乏により生じる. 先天性魚鱗癬様紅皮症 葉状魚鱗癬(lamellar ichthyosis) 常染色体劣性遺伝の稀な疾患である。 細かい鱗屑を伴う淡いびまん性潮紅をほぼ全身に認める。 潮紅が少なく角質増殖が著明である場合,葉状魚鱗癬(lamellar ichthyosis)と呼ばれる。 一部の症例ではトランスグルタミナーゼ1遺伝子の変異により発症することが報告されている。 ビタミンA誘導体の内服が有効であるが,小児に使用する場合は骨の形成障害, また成人に使用する場合には催奇性や肝機能障害に注意を要する。 眼瞼外反がみられる例(劣性遺伝)とみられない例(優性遺伝)がある. 大型でやや濃い褐色調の葉状の鱗屑が全身にみられる.紅皮症がある. 問題46 105G-8 栄養素とその欠乏について起こる病態とその組み合わせで正しいのはどれか。2つ選べ。 a マグネシウム 味覚障害 b ビタミンB ペラグラ c ビタミンC 出血傾向 d カルシウム 貧血 e 亜鉛 夜盲 出典: +... 解答 正解:bc 解説 ○b:ビタミンB群の欠乏でペラグラ ○c:ビタミンC欠乏で壊血病、出血傾向 問題47 2型糖尿病について正しいものはどれか 1 日本では45歳以上の総人口の約7%を占めると考えられる 2 抗GAD抗体が陽性となる 3 内因性インスリン分泌は通常遅延しない 4 インスリン治療は無効な症例が多い 5 GLP-1アナログの投与は治療に有効である +... 解答 正解:5 解説 ×1:2型糖尿病は45歳以上の10%以上 ×2:1型糖尿病の多くは遺伝(特定のHLA型)、環境の関与のもと、自己免疫機序(GAD抗体、膵島抗体などが出現) によって膵島が障害されて発症する(Ia型)。 自己免疫の関与なしにインスリン依存状態を招来する(Ib型)の存在も知られる. ×3:インスリン分泌は通常遅延する ×4:インスリン治療は有効である。 ○5:GLP-1アナログの投与は治療に有効である。 インクレチン:生体内で,消化管からの栄養物の吸収に反応して腸管から分泌され, インスリン分泌を刺激する消化管ホルモンをさす。 膵外分泌を刺激するセクレチンに対して,膵内分泌を刺激するという意味で名づけられた。 gastric inhibitory peptide(GIP)とグルカゴン様ペプチド1 glucagon-like peptide;GLP (GLP-1)が代表的なものであり, 絶食時にはインスリン分泌を刺激せず,食後血糖上昇時に分泌を促進する。 作用機序はβ細胞の受容体に結合しcAMPの上昇によるプロテインキナーゼA(PKA)の活性化によるとされている。 問題48 低T3症候群にならないものはどれか?2つ選べ 1.副腎皮質ステロイド 2.ヨード製剤 3.メチマゾール 4.プロピルチオウラシル 5.プロプラノロール +... 解答 正解:1、2 解説 ×1.副腎皮質ホルモン:下垂体・副腎機能抑制作用がある。 ×2.ヨード製剤は、新生児にポビドンヨードの使用で甲状腺機能低下症の報告があるが、 通常は甲状腺機能に異常(血中ヨウ素の調節できず甲状腺ホルモン関連物質に影響)をきたす。 ○3.メチマゾールは,バセドウ病甲状腺機能亢進症に用いられる抗甲状腺薬である。 甲状腺のペルオキシダーゼを阻害することにより,ヨウ素のサイログロブリンへの結合を阻止し, さらにT4から活性型のT3への変換を抑制する. 本症の副作用で最も多いものは薬疹である。しかし,最も致死的で警戒すべきものが無顆粒球症である。 発熱と咽頭痛が主症状であり,放置すると重篤な感染症を惹起する。 顆粒球数が500/mm3以下の時は直ちに投薬を中止し,顆粒球数が回復するのを待つ。 ○4.プロピルチオウラシルは、チオアミド類の抗甲状腺薬。甲状腺細胞内に取り込まれ, 甲状腺ペルオキシダーゼの活性を阻害して甲状腺ホルモンの合成を可逆的に抑制。 また,肝,腎などの末梢組織でT4からホルモン活性の強いT3への転換を抑制。 ○5.プロプラノロールはβ遮断薬で(β2遮断薬)偏頭痛の発作を予防する。血管拡張作用がある。 主症状 徐脈,うっ血性心不全,倦怠,低血圧,頭痛,悪心,嘔吐,下痢,低血糖,幻覚,複視。 またT4からT3への末梢での変換を阻害し,甲状腺ホルモンの生合成と代謝に影響を及ぼす. そのため,甲状腺機能検査値についてはほぼ全例でrT3が上昇するほか,T3の低下,T4の上昇及び低下, TSHの上昇及び低下等が現れることあり。 問題49 血中Ca濃度→ 尿中Ca濃度↑させるのはどれか a,カルシトニン b,SERM c,ビスホスホネート d,PTH e,ステロイド +... 解答 正解:e 解説 ステロイド、そしてクッシング症候群 問題50 VitB1欠乏→乳酸アシドーシスはなんで? +... 解答 解説 ビタミンB1〔チアミン(thiamine)〕は,脱炭酸酵素やトランスケトラーゼなどの 補酵素として多彩な生理反応にかかわっている. 細胞基質内における嫌気性解糖系がVitB1欠乏で障害され、 (ブドウ糖)→グリコーゲン→→ピルビン酸までは進むが→アセチルCo-Aの産生が途中で阻害される。 その結果、ピルビン酸↑、乳酸↑して乳酸アシドーシスを示すんじゃない? 問題51 11年前から健診で蛋白尿を指摘されているが放置している59歳男性。空腹時血糖は高いと言われている。 その他の慢性腎疾患より糖尿病性腎症を疑わせる所見を2つ選べ a潜血尿(-) b腎長径が右9.6cm、左9.4cm c糖尿病性網膜症あり d糸球体ろ過量89ml/min e血清アルブミン4.2mg/dl 出典:106スレ10 677氏 +... 解答 正解:b,c 解説 肉眼的血尿は糖尿病性腎症を否定する要因となるが、仮に潜血尿があっても糖尿病性腎症と否定できない。 ゆえに潜血尿陰性は糖尿病性腎症を積極的に支持しない。肉眼的血尿陽性なら○でも可。 慢性腎不全では腎萎縮するのが普通であるが、糖尿病性腎症では萎縮せず正常サイズであるのが特徴的。 正常腎は、長径10cm、短径5cmくらい。 失礼、訂正します。aが肉眼的血尿-なら○でも可。 糖尿病性腎症 Diabetic Nephropathy 診断のポイント 【1】蛋白尿出現前に,1型では10年,2型では5年以上の糖尿病罹病期間の存在. 【2】糖尿病性網膜症の合併. 【3】蛋白尿が主体の尿所見(血尿は2~3割の患者に出現するが軽度). 【4】上述の【1】~【3】に合致すれば臨床的に糖尿病性腎症と診断. 【5】合致しない疑診例は腎生検の適応. 【6】糸球体過剰濾過:糸球体濾過量(GFR)増加,微量アルブミン(Alb)尿は早期腎症(第1,2期)を示唆. (糸球体濾過量(GFR:glomerular filtration rate) 症候の診かた 【1】糖尿病性腎症の臨床経過は定型的で病期分類が可能: GFRの増加〔糸球体過剰濾過(第1期) 尿中Alb排泄増加(微量Alb尿:30mg/日以上(第2期)) 顕性蛋白尿(第3a期) 腎機能低下を伴う顕性蛋白尿(第3b期) 腎不全期(第4期) 透析期(第5期)〕 【2】第1~3期は原則的に無症候. 【3】ネフローゼ症候群を呈する場合,浮腫や溢水が他の腎疾患に比較して強い傾向. 【4】第3b期以降は,慢性腎不全に共通の症候が主体: 体液(Na,水)貯留による高血圧・浮腫,腎性貧血,腎性骨異栄養症,尿毒症など. 問題52 主に腎排泄される薬剤はどれか。2つ選べ。 a.エリスロマイシン b.バンコマイシン c.リファンピシン d.ペニシリン e.ワルファリン 出典:106スレ10 622氏 +... 解答 正解:bd(1つ選べならb) 解説 ×a.エリスロマイシンは,肝臓で代謝を受け,脱メチル化されてデス-N-メチル-エリスロマイシンとなることが確認されている. ○b.バンコマイシンは、腎排泄型の抗MRSA 薬であり、TDM を実施する際には腎機能を正確に評価する必要がある。 また、血中濃度上昇による急性腎不全の発症にも注意が必要。 ×cリファンピシンは、結核菌に対してイソニアジドに匹敵する強い抗菌力を有する。 イソニアジド,リファンピシンは肝細胞障害型肝炎を起こす薬物として、有名である。 ○d.ペニシリンは、主として腎から尿中へ排泄され,肝から胆汁中へも排泄される。 ×e.ワルファリンは、腸肝循環している。腎臓への排泄はしない。 ワルファリンの副作用として、黄疸などの肝機能障害が認められることがある。 問題53 高血圧を伴う4期糖尿病性腎症の治療薬として正しいのはどれか?2つえらべ a,フロセミド b,サイアザイド c,βブロッカー d,Ca拮抗薬 e,免疫抑制薬 出典106スレ10 760氏 +... 解答 正解:ad 解説 YNにはβblockerは重症DMには禁忌とあるな 耐糖能異常がある人は、SU薬とかの副作用で低血糖にもなりやすい。低血糖の症状は冷汗・動悸とか交感神経症状だから、β遮断薬を使ってるとそれらの症状がマスキングされちゃって発見が遅れるからじゃないの? 俺はそう覚えてたんだが。 なるほどねえ ネット見てもそんな感じの説明されてるわ 低血糖→交感神経↑→筋グリコーゲン分解 この機序がβ遮断で阻害されるから低血糖も遷延するらしい 確かに納得がいく説明だ http //www.kyoto-pharmacy.net/mitubati/happyo/tohnyou.html 問題54 ある高脂血症患者の血清を放置していたら試験管内が著しく白濁していた。この患者に合併しうる疾患を2つ選べ a,急性膵炎 b,DM c,発疹状黄色腫 d,虚血性心疾患 e,高尿酸血症 出典106スレ10 549氏 +... 解答 正解はbd 解説 著しい白濁→Ⅳ型 カイロミクロンあるならクリーム層もあるはず 家族性高脂血症で大事なのはDM合併すること 以上 問題55 痛風の患者に摂取を控えさせた方が良い物は?全て選べ(3つ) a.海藻 b.牛乳 c.カツオ d.フルーツ e.ビール 出典106スレ11 197氏 +... 解答 正解:cde 解説 dはフルーツと言うより、フルクトースがダメ(ちょっと不適切だったかも) フルクトースは代謝の際にATPからエネルギーをもらう。 その際にできたADPが回りまわって尿酸生成を促進する abは逆に摂取推奨 A:痛風に最も,悪い影響を与えるのはアルコール摂取です. ビール,日本酒,焼酎,ウィスキー,ワインはやめましょう. B 食品100㌘中のプリン体含有量 ①Ⅰ群(プリン体含有量が特に多いもの 100g中150~1500mg) 油詰いわし,ひしこ,肝臓,腎臓,膵臓,脳,肉エキス,肉汁,きなこ 問題56 活動期に補体低値となるのはどれか。全て選べ a溶連菌感染後急性糸球体腎炎. b.全身性エリテマトーデス c.膜性増殖性腎炎 d.膜性腎症 e.播種性血管内凝固 f.クリオグロブリン血症 g.悪性関節リウマチ 出典106スレ11 365氏 +... 解答 正解:abcefg(d以外全て) 解説 腎臓関係は、下の3つだけだから、dは低下しないはず。 補体低値となる腎臓疾患は、包帯のループを糸で巻くぞう!の3つだけ (補体低値=ループス腎炎、急性糸球体腎炎、膜性増殖性糸球体腎炎) また全身性エリテマトーデス→ループス腎炎、クリオグロブリン血症≒膜性増殖性糸球体腎炎、 C型肝炎≒膜性増殖性糸球体腎炎に類似しているから、これらの疾患では低下する。 悪性関節リウマチも、補体は低下する。 (悪性のつかないリウマチは高値を示す) 補体は毎年出ているから、上げておきます。 補体 高値:リウマチ熱、慢性関節リウマチ、感染症、悪性腫瘍 低値: SLE(活動期)、急性糸球体腎炎、膜性増殖性糸球体腎炎、播種性血管内凝固症候群(DIC)、 悪性関節リウマチ、慢性肝炎、肝硬変、C型肝炎、クリオグロブリン血症など 問題57 低補体血症(補体価低下)を示す疾患はどれか?正しいものを全て選べ。 ①急性糸球体腎炎(AGN) ②膜性増殖性腎炎(MPGN) ③ループス腎炎急性期(SLE) ④混合型クリオグロブリン血症 ⑤C型肝炎 出典106スレ11 379氏 +... 解答 正解:①②③④⑤ 解説 ○①~③とも補体価は低下する。いずれも補体価低下をきたす疾患として有名である。 ○④混合型クリオグロブリン血症 クリオグロブリンとは冷却すると白色沈殿し再加熱で溶解する異常蛋白。 症状)紫斑(livedo),関節痛,末梢神経障害←血管炎っぽい症状 混合型(2型)では糸球体腎炎を合併 膜性増殖性糸球体腎炎に類似=低補体血症 リウマチ因子陽性(リウマトイド因子陽性) C型肝炎ウイルス感染との関連あり 治療)ステロイド,シクロホスファミド ○⑤C型肝炎:C型肝炎ウイルス腎症では膜性増殖性糸球体腎炎が多く,臨床的には低補体血症, クリオグロブリン血症,およびIgM型リウマトイド因子などを認めることが多い。 今これを出題しようとして、作ってから過去問見たら、103回A42に同じ問題が臨床問題でていた。 (C型肝炎の合併、低補体血症の合併、血清クリオグロブリン陽性の3つを選ばせる問題) 低補体価は、腎臓関係では、包帯はループを糸で巻くぞう の語呂で、 ループス腎炎、急性糸球体腎炎、膜性増殖性糸球体腎炎の3つ。 問題58 第103A42 [臨床] 60歳の男性。体重増加を主訴に来院した。3か月前に下肢の浮腫に気付き、現在までに体重が5kg増加した。 58歳ころから健康診断で肝機能の軽度異常、尿蛋白および血尿を指摘されていたが、自覚症状はなく放置していた。 意識は清明。血圧142/90 mmHg。下肢に紫斑と前脛骨部に圧痕を伴う浮腫とを認める。 尿所見:蛋白4+、潜血1+、赤血球10~20/視野、硝子円柱多数、顆粒円柱陽性、卵円形脂肪体陽性。 血液生化学所見:総蛋白 5.0g/dl、アルブミン 2.4g/dl、尿素窒素 30mg/dl、クレアチニン 1.8mg/dl、 総コレステロール 260mg/dl、総ビリルビン 0.3mg/dl、直接ビリルビン 0.2mg /dl、AST 58IU/l、ALT 45IU/l。 腎生検PAS染色標本(別冊No.15A)、PAM染色標本(別冊No.15B)および抗C3抗体を用いた免疫染色標本(別冊No.15C)を別に示す。 (メサンギウム細胞増殖、メサンギウム基質増殖、係蹄壁の2重化と内皮下沈着物が認められる。 糸球体係蹄壁からメサンギウムにC3の沈着像を認める。全体として膜性増殖性糸球体腎炎像。図は下記参照) http //www.urso.jp/kokushi/question.aspx?t=103 g=A n=42 考えられるのはどれか。3つ選べ。 (正答率55.7%) a.C型肝炎の合併 b.悪性腫瘍の合併 c.低補体血症の合併 d.血清クリオグロブリン陽性 e.アルブミン選択性の高い尿蛋白 出典106スレ11 720氏 +... 解答 正解:acd 解説 診断:C型肝炎ウイルス感染によるクリオグロブリン血症を伴う膜性増殖性糸球体腎炎 肝機能の軽度異常:AST45、ALT58→B型またはC型肝炎ウイルス (B型は膜性腎症、C型は膜性増殖性糸球体腎炎) 下肢の紫斑:血管炎(紫斑病性腎炎やクリオグロブリン血症)を疑う 尿蛋白、血尿、顆粒円柱→糸球体腎炎 尿蛋白4+、総蛋白5.0、浮腫、総コレステロール260→ネフローゼ症候群 3ケ月前から浮腫。現在BUN30、クレアチニン1.8→徐々に進行してきた腎機能障害。 問題59 A74 副作用として浮腫に注意すべき薬剤はどれか.3つ選べ. a インドメタシン b プロゲステロン c グリチルリチン d ワーファリン e 塩化カリウム 出典106スレ12 669氏 +... 解答 正解:abc 解説 ○a非ステロイド性抗炎症薬は薬剤性浮腫の原因となる。 ○bプロゲステロンの主な副作用に,血栓症,肝障害,乳房痛,浮腫,頭痛がある。 ○cグリチルリチン製剤(甘草に含まれる)の副作用に薬剤性浮腫がある。 いわゆる甘草によるシュード・アルドステロン作用やな ×dワルファリンの副作用として、出血(脳出血等)、皮膚壊死、肝機能障害、 過敏症(発疹,紅斑,蕁麻疹,皮膚炎,発熱等)、消化器症状(悪心・嘔吐,下痢等) ×e塩化カリウムは急速使用で心停止。消化管の閉塞,潰瘍,穿孔、悪心・嘔吐,下痢等)、蕁麻疹,そう痒感等。 薬剤性浮腫の原因としてNa蓄積作用のある薬物(非ステロイド性抗炎症薬,ホルモン剤,グリチルリチン製剤,甘草など)が有名. 問題60 101F60 視床下部腫瘍でみられるのはどれか.2つ選べ.(MLECでの正答率:44.5%) a 無月経 b ACTH高値 c 口渇感低下 d 精神運動興奮 e プロラクチン低値 出典106スレ13 122氏 +... 解答 正解:ac 解説 視床下部腫瘍では下垂体機能の低下がみられる。 プロラクチンだけは、視床下部からのドパミン(=PIF)の分泌低下により、上昇がみられる。 また、視床下部には口渇中枢・満腹中枢が存在するため、この障害により口渇感低下、肥満がみられる。 問題61 99a48 先端巨大症Acromegalyの患者でみられない所見を一つ選べ a 低リン血症 b 尿路結石 c 変形性膝関節 d 高血圧 e 糖尿病 出典106スレ14 534氏 +... 解答 正解:a 解説 病態と診断 本症では,骨端線の閉鎖後に下垂体にGH産生腺腫が生じ,血中GHやIGF-Iが増加することにより, 手足の容積の増大,特有な顔貌(眉弓部膨隆,鼻・口唇の肥大,下顎の突出など)の主症候の他に, 頭痛,視野障害,発汗,耐糖能異常,高血圧などをきたす. 骨端線の閉鎖前に発症すると下垂体性巨人症となる.まれに異所性のGRHやGH産生腫瘍が原因となる. 診断では,GHやIFG-Iの高値およびブドウ糖負荷でGHが1ng/mL以下に抑制されないことが有用である. 画像ではトルコ鞍の拡大,破壊やheel padの肥厚が認められ,MRIで下垂体腺腫像が認められる. 問題67 99E58 SIADHで高値を示すのはどれか?1つ選べ。 a血清尿酸 b血清尿素窒素 c血清ナトリウム d血漿レニン活性 e尿浸透圧 出典106スレ15 350氏 +... 解答 正解:e 解説 SIADHは本来なら水利尿が起こるべき状態であるにもかかわらず、ADH(AVP)が分泌され続けるため、 体内に水が貯溜して、希釈性の低ナトリウム血症が起こる病態をさす。 循環血漿量が増加しているため、尿酸、BUN、血漿レニン活性は低下する。 また、低ナトリウム血症にもかかわらず、尿中Na排泄が20mEq/日以上あり、尿が希釈されず、 尿浸透圧が低下しない。(尿浸透圧>血漿浸透圧) 臨床的には、身体所見上脱水がないのに低ナトリウム血症、低尿酸血症、低BUN血症からSIADHを疑う →尿中Na排泄量、尿中AVP測定へと診断を進める。 SIADH 尿量は正常、でいいんだよな? SIADHでは循環血液量の増加に伴って尿量は増加するため、尿量の減少(乏尿)は目立たない、 浮腫となることも通常はない、あるいは基礎疾患に伴う浮腫のためにSIADHによる浮腫として認識されないようです。 http //ja.wikipedia.org/wiki/%E6%8A%97%E5%88%A9%E5%B0%BF%E3%83%9B%E3%83%AB%E3%83%A2%E3%83%B3%E4%B8%8D%E9%81%A9%E5%90%88%E5%88%86%E6%B3%8C%E7%97%87%E5%80%99%E7%BE%A4 SIADHでは水負荷試験で水利尿不全を認める。 (20ml/kg 体重の水を負荷すると、健常者ではUosmが低下し、4時間で80%以上が排泄されるが、 本症で高張尿が持続し、尿量も80%以下となる) SIADH 診断基準の要約 1診断基準 1)低Na血症 2)低浸透圧血症 3)尿中への持続的なNa排泄 4)高張尿(尿浸透圧>血漿浸透圧) 5)脱水の身体所見なし 6)浮腫、腹水なし 7)腎機能正常 8)原発性副腎皮質機能低下なし 2補助的所見 1)血漿レニン活性著増なし 2)血清尿酸値上昇なし 3)血中ADH値相対的上昇 4)水負荷後水利尿不全 ☆SIADHの診断基準の要約 (内分泌・代謝 問題24参照) ①血漿浸透圧低下:270mOsm/l (mOsm/kgのどちらでも良い)以下 (正常値は、290±5mOsm/l) 血漿浸透圧=2(Na+K)+BS/18+BUN/2.8 ②低ナトリウム血症:血清Na<135mEq/l ③尿中ナトリウム濃度>20mEq/l ④尿浸透圧>300mOsm/l ⑤腎機能、副腎機能正常(血清Cre<1.2mg/dl、血清コルチゾル>6μg/dl) ⑥血漿バソプレシンが測定される ⑦脱水所見は認められない。 ⑧尿酸値は5mg/dl以下が多い(参考所見) 問題68 SITSHをきたす疾患として正しいのはどれか.2つ選べ. a TSH産生性下垂体線腫 b Basedow病 c リンパ球性下垂体前葉炎 d Plummer病 e 甲状腺ホルモン不応症 出典106スレ15 358氏 +... 解答 正解:ae 解説 SITSH = TSH不適合分泌 甲状腺ホルモン不応症で、TSH↑↑ってことだけ覚えてればおk 問題69 83B13 Ⅰ型高脂血症について正しいのはどれか.2つ選べ. a 血清白濁 b 血清VLDL増加 c 血清カイロミクロン増加 d 常染色体劣性遺伝 e 成人発症 出典106スレ15 ??氏 +... 解答 正解:cd 解説 Ⅰ型高脂血症は10歳以下 問題70 誰か橋本病とAddisonで貧血起こす機序を教えて頂けないだろうか… 出典106スレ17 ??氏 +... 解答 解説 MTMのノートだと解説がなくて 悪性貧血と橋本病の合併が多いので、自己免疫機序を共通の基盤としていると考えられる。 橋本病→抗内因子抗体や抗壁細胞抗体などの自己抗体が高頻度→胃粘膜の萎縮→内因子↓→悪性貧血の合併が多い。 橋本は女性に多いから貧血多そう Addison病も以下同文。 特発性Addison病に橋本病の合併はSchmidt(シュミット)症候群と呼ばれる. Addison病+橋本病=Schmidt(シュミット) 問題 出典: +... 解答 解説