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漆 拭き漆工事 漆(うるし)は、ウルシキから採取された樹液を使用した天然の材料。 その塗膜は、耐久性、耐薬品性(酸やアルカリ性に強い)に優れ、優美な肌合いと独特の情感をもっています。 現場では「拭き漆」と呼ばれる木地に生漆を擦り込み、和紙等で拭き取る作業を数回繰り返し、薄く均一な漆膜を作り 艶を上げるもので、木目の美しさ生かす技法を用いた。 念佛宗(念仏宗)無量寿寺 佛教之王堂 内 本堂、釈迦堂、観音堂、山門、奥の院、地蔵堂、廻向堂 内部 施工面積:35,000㎡ 施工環境:温度25度前後、湿度65〜80%が最適。 温度・湿度管理が難しく、極寒の季節の品質管理に苦労があった。 「仏像彫刻」〜佛教之王堂 念佛宗(念仏宗)無量寿寺 二十八部衆
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1寺社で御朱印授与所が5以上あるところです。 (塔頭(塔中)については細かく分けずに、一般的な境内+境外で1寺社としています。) 行ってないところがほとんどなので、情報精度は低いと思ってください。 岩手県 中尊寺 本堂 / 金色堂 / 願成就院(峯薬師堂) / 讃衡蔵 / 大日堂 / 弁財天堂(※1) / 弁慶堂 / 地蔵堂(※2) / 薬師堂 / 阿弥陀堂※1 弁財天堂では「弁天堂」と「経蔵」の御朱印がいただける。※2 地蔵堂では「地蔵尊」と「道祖神」の御朱印がいただける。※3 「本堂」「金色堂」「讃衡蔵」「弁慶堂」以外は書置き。 10 山形県 立石寺 根本中堂 / 奥之院(※1) / 本坊 / 金乗院 / 性相院(※2) / 華蔵院 / 中性院※1 奥之院では「奥之院」と「大仏殿」の御朱印がいただける。※2 性相院では「性相院」と「毘沙門天」の御朱印がいただける。 7 栃木県 輪王寺 大猷院 / 常行堂 / 薬師堂 / 護摩堂(※1) / 三仏堂 / 黒門※1 護摩堂では通常の御朱印のほか、「四本龍寺」と「毘沙門天(下野七福神)」の御朱印もいただける? 6 千葉県 新勝寺 新勝寺 / 光明堂 / 平和大塔 / 釈迦堂 / 出世稲荷 5 千葉県 法華経寺 法華経寺 / 祖師堂 / 宇賀神堂 / 刹堂 / 妙見堂 5 神奈川県 平間寺(川崎大師) 大本堂 / 不動堂 / 薬師殿 / 護持志納金受付所 / 自動車交通安全祈祷殿※大本堂と護持志納金受付所の御朱印は同一です。 5 長野県 御嶽神社 王滝口里宮 / 別殿 / 田の原社務所 / 遥拝所 / 頂上奥社 / 頂上奥社本宮 6? 三重県 伊勢神宮 内宮 / 月讀宮 / 瀧原宮 / 伊雑宮 / 倭姫宮 / 外宮 / 月夜見宮 7 滋賀県 延暦寺 根本中堂 / 大講堂 / 萬拝堂 / 釈迦堂 / 横川中堂 / 四季講堂 / 大黒堂 / 文殊楼 / 阿弥陀堂 9? 京都府 妙心寺 妙心寺 / 退蔵院 / 桂春院 / 大法院 / 東林院 / 麟祥院 6? 京都府 東福寺 東福寺 / 芬陀院 / 天得院 / 霊雲院 / 同聚院 / 即宗院 / 龍吟庵 7? 京都府 大徳寺 大徳寺 / 大仙院 / 龍源院 / 高桐院 / 真珠庵 / 総見院 / 玉林院 / 興臨院 / 聚光院 / 瑞峯院 / 黄梅院 11? 奈良県 東大寺 大仏殿 / 二月堂 / 法華堂(三月堂) / 四月堂 / 梵鐘 / 指図堂 / 念仏堂 ・ 行基堂 / 俊乗堂 / 戒壇院 / 不動堂 / ※1 三月堂では「法華」と「不空羂索観音」の御朱印がいただける。※2 四月堂では「普賢菩薩」と「十一面観音」の御朱印がいただける。※3 念仏堂では、行基堂及び俊乗堂の「愛染明王」と「阿弥陀如来」の御朱印がいただける。※4 指図堂不在の場合、東大寺寺務所でいただける。 10 奈良県 興福寺 南円堂 / 北円堂 / 東金堂 / 国宝館 / 中金堂 / 菩提院 6? 奈良県 矢田寺 矢田寺 / 大門坊 / 念仏院 / 南僧坊 / 北僧坊 5? 兵庫県 中山寺 中山寺 / 総持院 / 成就院 / 観音院 / 大師堂 / 宝蔵院 / 華蔵院 / 奥の院 7? 名前 コメント -
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若松 町分 東黒川 八角(やすみ)分 大日本地誌大系第30巻 189コマ目 上町の東に続く。 地面、東西4町10間・南北7町20間。 東は本郡南青木組慶山村及び滝沢組牛墓村に界ひ、南は千石町分に交わり、北は蚕養宮村の地に接す。 民居凡て71軒。 滝沢町の南に住するを中村という。 家数9軒(即滝沢町の条下に付す)。 外の62軒は市中に雑居す。 寺院 地蔵堂 中村にあり。 草創の年代詳ならず。 慶長7年(1602年)宗海という沙門修造す。 後に再び頽破(たいは)し、寛永16年(1639年)加藤氏の臣杉山某というもの再建せり。 別当 光明院 中六日町に住す本山派の修験なり。 何の頃にか祐慶という修験当院を開き現住龍譽に至て6世という。
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ニコとロボはマキナに呼び出され地蔵堂にやってきた。 店内には、見知らぬ男がいる。 「あ~おまえらか、 マキナの姐さんに呼ばれ、かなりのテダレと聞いたが。 フンッ ガキのおねえちゃんと頼りなさそうな男・・・ なあ、姐さん、本当にコイツら大丈夫なんですか?」 「社長!何なんですか、この感じ悪い人は!」 「・・・頼りないって」 「ちょっと、ロボ!ヘコんでないで何か言い返しなよ!」 「・・・お前!どうせまた、身の回りで怖い事とかおきて怖くて怖くて社長に泣きついて来たんだろう! そうでなければ、殺し屋か?オレ達はな、こう見えても殺し屋には慣れっこなんだぞ!」 空しく響くロボの声、ニコは手探り状態で必死に走った日々を思い出す。 ゴン 男は「黙れ」と言いたげにテーブルに拳を落とす。 そして無言のまま椅子に座り、向い側をトン・トンと二人の座る場所を指差す。 「座れ」 「立ってたって話はできるでしょぉ」 「そうだ!偉そうに」 「す わ れ」 ニコとロボはすごまれ、渋々男の正面に座る。 キッチンにいた名梨もただならぬ雰囲気に社長の横に立ち、事の成り行きを見守っている。 「ああ、よっちゃん、いたんだ何?料理してたの?」 ロボの言葉に無反応の名梨。 「おい、須藤」 「ハイッ」 突然、本名で呼ばれロボは声を裏返らせ緊張する。 「呼んだだけだ」 「・・・」 状況の把握できないロボ。 フンッ 男は鼻で笑い、タバコに火をつけニコの前に煙を吐く。 「!」(ロボ) 「林二湖」 「社長、これは何なんですかっ何かのテストですか?っていうか不愉快です!」 男はニコの話など聞く耳持たずといった様子でマイペースで話す。 「林二湖、17歳、高校二年生。現在、スパイの相棒と交際中」 「なっなにを・・・いきなり」 キッチンにもどる名梨にマキナが聞く。 「よっちゃん、晩御飯は何?」 「今日はおでんです」 ニコとロボは自分たち以外の人物の動き・言動の一つ一つが、 何か自分たちを試そうとしていると疑心暗鬼になっていた。 「そうか、今日はおでんかぁ。 でもよう、マキナの姐さんにおでんは似合わねーな」 「そうかしら?そういえば、 よっちゃんが食事の支度をしてくれるようになっていろんなモノを食べるようになったわね~」 「姐さん、あれぇ食べたコトあります?あれ何て言ったかな~」 男はジャケットの中にある手帳を出そうとタバコを灰皿に置き、胸ポケットに手を入れる。 サッ、グググ 「なに?須藤 、ちゃん」 「煙をニコに、人に向けて吐くな」 ロボは男の吸っていたタバコを消し睨む。 「よう、須藤ちゃん、タバコはまだあるんだぜ?」 ロボの予想外の行動に動揺しタバコの箱のつもりで手帳をロボの目の前にチラつかせる。 「社長、失礼します」 「ああ、はい、え!?」 「よっちゃん、ごめん、これ捨てさせて」 「お、おう」 ロボは男のタバコの箱と社長のタバコの箱を取り上げ雑巾のように絞りキッチンのゴミ箱に捨て、 鼻息荒く椅子に座る。 「何それ、須藤ちゃん。それでオレに勝ったつもり? 何?なんならオレとこっち(殴り合い)で勝負するぅ?」 男は今までナメてかかっていた気弱そうな男に宣戦布告じみたコトをされ声を荒げる。 「そこまでよ、あなたの負け。落ち着きなさい! 本来なら勝ちも負けも無い話だったのに、何でそうなるの?」 「社長、不愉快です。 社長にどんな考えがあるのか分からないけど。 こんな・・・、社長もよっちゃんも、しかも知らない人まで遣って私たちを試すようなコトをして。 腹が立ちますっ! よっちゃん!よっちゃんもこっち来て!速くっ」 「はいはい、そんな怒んなよニコ」 「そんなに怒るな? 社長はともかく、よっちゃんまで一緒になって・・・、仲間じゃないの? 私やロボが、こんな知らない人に馬鹿にされてるのに知らん顔しておでんって。 社長、もうスパイやめます!やってらんない!ロボ!帰ろっ」 「ニコ、落ち着けってぇ。話をすれば分かるからよ」 「よっちゃん、どいて!」 『ええ~お前がこっち来いって呼んだのに~』 「ニコ、待ってちょうだい なにも、あなたたちを馬鹿にしようとか試そうとか思って呼んだんじゃないの」 「じゃあ、何なんですか?」 「この人、知らないわね?」 「知りません、知りたくもありません!」 「おいおい、随分嫌われちまったな~」 「そりゃそうよ!あなたが二人を挑発するようなコトするから、こんなコトになったんじゃない。 ニコ、ロボ、この人は埋め屋」 「うめや?」 「聞いたコトない?容量が残り少なくなったスレを埋める仕事人。 レスに入り込み無理矢理、話を作ってしまうの」 「何でですか?放っておいてもその内埋まるんじゃないですか?」 「その内じゃ困るんだよ、容量少なくなったスレに投下して、 SSの途中でいっぱいになって1つの話が「スレ跨ぎ」ってカッコつかねーだろ?」 「だったら、こんな埋め屋さんなんか呼ばなくてもオレ達だけで何とかなるんじゃないの」 「何とかなるよ何とかなるけど、 お前ら二人ときたら「ニコがどうの」「ロボがどうの」って直ぐにノロケやがるじゃねーか! ねえ、社長?」 「そう(頷きながら)」 「だから今回は埋め屋のオッサンに頼んでどっか他所でやってもらおうと思ったら・・・。 オッサン、ここでヒートアップしやがって。ったくよう」 「ニコにけむりをはくなぁ、ロボをばかにするなぁ」 マキナが茶化して言う。 「そんな言い方してないですよっ」 「そうだったかしら?ごめんなさぁい」 「どうやら、そこそこ埋まったようですね。私は帰らせてもらいますよ」 「勝手に帰ってちょうだい。目の前でノロケられ、スパイをやめるって言い出すはで散々だったわ」 「それでは失礼します」 「あ~埋め屋さん!ちょっと待って」 ロボはキッチンに走りこみ、戻ってきて埋め屋に何かを手渡す。 「これ、すみません」 『こいつ、なんて真っ直ぐな目をしてやがるんだ』 「わるかったな、あばよ」 埋め屋は雑巾のように絞られもう吸えなくなったタバコを受け取り地蔵堂を後にする。 おわり
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北山台杉の庭園 念佛宗(念仏宗)無量寿寺 佛教之王堂〜三国伝来の佛教美術 概略 世界一と言われる山門を抜け、左手の地蔵堂周辺に築庭された。 樹齢五百年を筆頭に、京都三山に生育する「北嶺(京都)」を象徴する北山台杉が千本あまり立ち並ぶ日本庭園。 Centuries-old Kitayama Daisugi Japanese cedars including 500 years old trees, whose habitat is only in Kyoto, are standing in the Japanese Garden. [写真集] 念佛宗(念仏宗)無量寿寺 佛教之王堂 北山台杉 [参考資料] 念佛宗【念仏宗】無量寿寺 佛教之王堂 『庭園』 兵庫県加東市 フェイスブックページ 念佛宗【念仏宗】無量寿寺 佛教之王堂 『庭園』 兵庫県加東市 フェイスブックページ このサイトは、個人が念佛宗(念仏宗)無量寿寺の資料などを元に作成しており公式なものではありません。
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2-191様 無題 の続き 『油断してたんだわ。』 私は都内のある総合病院の集中治療室(ICU)に居た。 そして、ここ2ヶ月の出来事を思い起こしていた。 『一緒に居ることが自然過ぎたから。』 別れは呆気なかった。 あんなに深く愛し合っていたのに、別れる時は呆気ないものだった。 私さえしっかりしていれば、私たちは永遠だと思っていた。 まさかその私がブレるなんて誰が想像しただろうか? 私たち二人の別れがこんな唐突に来るなんて夢にも思わなかった。 ううん、私たちに限って離別はもうあり得ないと信じて疑わなかった。 油断していた。油断していたとしか思えない。 そう、私は二人の関係に油断してたんだ。 その僅かな隙間に大きな杭を打ち込まれ二人の関係は呆気なく終わった。 すべて私のせい…。 そして今私は、目の前の黙って目を閉じている人物の手を握っていた。 私は呆然としていた。 「ロボぉ、ごめんね。ロボぉ…。」 大学2年生の初夏。 3年前にロボと再会し、2年程前からお互いを大切なパートナーとして認め愛し合うようになっていた。 最近ロボは仕事が忙しくなかなか会うことができないでいたが、妙な安心感がお互いにあった。 交際して2年も経つと流石にマンネリになる。 それでも私たちの場合、地蔵堂の仕事のお陰でお互いの絆を確認することができるから 他のマンネリカップルより恵まれていると思う。 事件を解決した夜は、どちらかともなく激しく求め合った。 それはお互いの無事を確認するかのようでもあり、 自分自身が生きていることを喜んでいるかのようでもあった。 そんなある日、古くからの友人のむーちゃんから合コンの誘いを受けた。 私は合コンとかには興味がなかったから今までも誘われても断っていた。 そもそもロボが居るのに出るはずがない。 そんな私に周りは 「色々な人を見て目を養った方がいいよ。」とアドバイスする。 私は適当に聞き流していた。 『私は尻軽女じゃないわ。』 「ニコぉ、今回だけお願い!急に一人来れなくなっちゃったの。 だから居るだけでいいから、お願い!」 私は渋っていたが、むーちゃんは半ベソになりながら懇願した。 「じゃあ、今回だけよ。」と返事をしてしまった。 『ま、私さえしっかりしていれば問題ないんだし。』 女性4人で合コン会場に向かうと男性は3人しか居なかった。 訝しく思っている私たちに幹事らしい男の人が申し訳なさそうに説明した。 「ごめん、一人急に都合が悪くなったからピンチヒッターを頼んだんだ。 だけど、その人社会人でまだ仕事が終わらないみたいなんだよ。 俺たちの先輩でかなり歳行っちゃってんだけど物凄くいい人だから。 ね、ごめんね。ちょっとだけ待って。」 それを聞いた私以外の女性陣は 「え~、オジンが来るのぉ?」と不快感をあらわにした。 私は「むしろ年上の方がいいかも。」となぜだか内心ホッとしていた。 『私ってファザコン?』 お互いの自己紹介が済んだ頃、細身のスーツをキリッと着こなした男性がテーブルに近付いて来た。 とても優しい笑顔をする人だった。 「音無さん!よく来てくれました。急に頼んで申し訳ございません。」 「ごめん、ごめん遅れちゃって。みなさん申し訳ございませんでした。音無響です。」 私は、その声を聞いて目を見開いて硬直した。 『あの時の…。あの時の間違い電話の声の人だ!』 私は上の空だった。何を食べ何を話したか殆ど覚えていない。 覚えていることは一つだけ。 私は知らず知らず音無さんとロボを比べていた。 ロボよりちょっと年上で、ロボより頼り甲斐のある逞しさが全身から滲み出ている。 優しい笑顔だけどその中には自信がうかがい知れる。本当の大人の男の人。 不満を言っていた女性陣も音無さんに関心があるようだった。 『私、変。どうかしちゃってる。』 私と音無さんは帰る方向が同じだった。 電車の中で私は緊張しながらも音無さんとの会話を愉しんだ。 心が躍っていた。 電車が駅に到着し私が下りようとした時、音無さんは 「今度の日曜、六本木ヒルズの映画館前で1時に待っています。」と少し大きい声で言った。 私は思わず「はい。」と答えていた。 その後も、学校帰りなどに音無さんとデートをするようになり私たちの距離は急速に縮まった。 私は次第に音無さんを響さんと名前で呼ぶようになっていた。 時々来るロボからのメールには「ごめん、今忙しくて。」と返事していた。 その度に胸が痛んだけど、私の心は坂道を転がるように響さんに惹かれていた。 「恋って気が付いたら走り出しているもの。」 いつか私が言った言葉だった。私は自分を抑えることができなかった。 その日は、帰りが少し遅くなったため響さんが私を家近くまで送ってくれることになり、私たちは自然と 腕組みして歩いていた。 家の近くまで来た時、一人の影が道路脇で私たちを見ていることに気が付いた。 音無さんは私を庇うように自分の体を盾にして足早にそこを通り過ぎた。 ロボだった。 ロボは、黙ったまま悲しい顔で私を見ていた。でも私はその視線を逸らした。 「知っている人?」 「ううん、知らない人。」 背中にロボの視線を感じる。胸が痛い…。 その日以来、響さんは私を家まで送ってくれるようになった。 ロボもう現れなかった。 ある日、家に向かう途中響さんは急に立ち止まり、怪訝な顔をしている私にキスをした。 突然のことで私は驚いたけど、抵抗せずに響さんを受け入れ激しく舌を絡めた。 『ロボ、ごめん…。』 そして、響さんの右手が私の左胸に触れた瞬間、私は響さんを突き放した。 「私、私、こんなつもりじゃ…。こんな女じゃ…。」 私は家とは違う方向に駆け出していた。 『ロボに会わなければ!ロボに会わないと!私、私…。』 ロボの家の階段を急いで駆け上がった。 明かりが消えた暗い部屋にはロボットたち以外誰も居ない。 テーブルにはメモが置いてあった。 「ニコへ 幸せにね。 そして今までありがとう。 ニコの強い味方のロボより」 「これが、これがロボの答えなの?これが答えなの!? どうして!どうして!私を引き止めないの!?どうして!怒らないの! どうして『行くな!』って言ってくれないの! どうしてなの?どうしてなの!?ロボのバカ!!」 私はロボを責めた。 ロボはそういう人。 私の為だったら私を諦めることができる人。 私はそれを知っていたはず。 悪いのは私。 それでも私は泣きながら何度も何度も大声でロボを責めた。 「これがロボの答えなのね!?そうなのね!?意気地なしぃ!!」 ロボと私の別れは呆気なかった。 その後もロボの消息は分からなかった。会社も辞めて、実家にも帰っていない。 あれ以来、響さんにも会っていない。 別れたからといって直ぐに別の人と付き合うなんてこと私には簡単にできない。 私はそこまで器用じゃない。しかも別れた原因が自分にあるのだから尚更だ。 響さんはそんな私を優しく見守ってくれた。 「この前はごめん。急にあんなことをして。君の気持ちが落ち着くまで待っている。 今まで僕が一人でいたのも、きっと君に会うことを待っていたからだと思う。 だから、いつまででも待てる。」 響さんは私とロボのことを知らない。 私は響さんの大人の優しさに暫く甘えたいと思った。 そして、いつか響さんを受け入れ、共に歩くんだろうと漠然と考えるようになっていた。 そんな頃だった。地蔵堂に呼ばれたのは。 「近々拳銃の大きな取引があるらしいのね。でも、時間と場所が分からないの。 盗聴器を仕掛けようとしたんだけ失敗しちゃって…。 それで、あなたのその耳の能力で突き止めてもらおうと思って呼んだの。」 私は気分転換に丁度いいと思いその依頼を受けることにした。 「今回はかなり危険よ。慎重にね。あの手下にもそう言っておいて。」 「ロボはいません。私一人でやります。」と私は言って地蔵堂を後にした。 私が出た後、社長はよっちゃんに目で合図した。 よっちゃんは頭を軽く下げ出て行った。 「心配だわ…。なにか悪い予感がするわ。」 数日後、私は売人の鮫島の家の近くに来ていた。 そして耳を澄ませ鮫島の様子を盗聴した。鮫島は誰かと電話で話していた。 「分かった。今晩これからだな。今から行く。」 どうやら取引は今夜のようだった。ただ場所が分からない。 「う~ん、仕方ない尾行しよう。」 私は地蔵堂に連絡を入れ、十分な距離をおいて耳に神経を集中して足音を追った。 『こういう時、耳がいいといいのよね。』 雑居ビルにつづく長い道の十字路に差し掛かった時、 「ニコちゃん!」と突然後ろから私を呼ぶ声が聞こえた。 響さんだった。 「どうしてこんな所に?」 「響さん、ちょっとごめんなさい。今お話出来ないんです。」 「え?どうしたの何かあったの?」 人も車も通らない夜道に響さんの声が大きく響いた。 後ろで鮫島が立ち止まってこちらを見ているのが分かった。 そして、パーンッと発砲した。 距離があったため弾は私の足を霞めた程度だったが、私の動きを防ぐには十分な効力を示した。 響さんは驚きながらも私を抱きかかえ叫んだ。 「ニコちゃん!大丈夫!ニコちゃん!」 私は後ろに目をやると、鮫島は警戒しながらゆっくりと近付いていた。 そして、私たちに向かって銃を構えた。 私を支える腕から響さんの緊張が伝わった。 『もう駄目!やられる!ロボ!』 私は最後の時になって本当の自分の想いに気が付いた。 『なんて馬鹿な女なんだろう…。私は本当にバカだ。』 私はただ鮫島を見ることしかできなかった。 『最後にロボに会いたい!』 その時だった横から白い影が飛び出して私と響さんを突き倒した。 私は両手を地面に着いてその影に目をやった。 その影は私たちに背中を向け両手を大きく広げ大の字に立った。 『誰?』 鮫島がまた発砲した。 その影は「うっ!」と頭を下げながら右脇腹を右手で抑え膝を崩した。 そして、片膝立ちのまま右手を上げ再び両手を大きく広げた。 顔は真っ直ぐ前を見ていた。 「ニコ!逃げるんだ!」 「ロ、ロボ?ロボなの!?」 「逃げるんだ!ニコ!早く!」 パーンッ! 今度は私たちの直ぐ近くで銃声がした。 「ちくしょ!遅かったか!俺としたことが!」 よっちゃんだった。 「ニコ!ジッとしてろ!直ぐに戻る!プロフェッショナルじゃねぇなぁ。まったく!」 よっちゃんは逃げる鮫島を追い掛けた。 そしてロボはそれを見て安心したのか崩れるように倒れた。 私は足を引き摺りながらロボの前に行きロボの頭を抱きかかえ叫んだ。 「どうして?どうして、ロボがここに?」 「よっちゃんが教えてくれた。バイト先に来て…。ニコがとても危険な仕事をしていると聞いて…。」 ロボは苦しそうだった。 「ロボ、もういいわ。話さないで。今救急車呼ぶから。」 私は右手でロボの傷口を押さえた。 私の手はみるみる赤く染まった。 『血が止まらない!血が止まらない!』 「よかったぁ。ニコが無事で…。よかったぁ。」 ロボは引き攣った笑顔を作って静かにゆっくり目を閉じた。 「ロボ!ロボ!」 私は必死にロボの頬を叩いた。でもロボは目を閉じたままだった。 「ニコ、どうだ?ロボの様子は?」 よっちゃんが戻って聞いた。 「血が止まらないの!止まらないの!血が!!」 私は泣き叫んだ。気が狂いそうだった。 「ロボが死んじゃう!ロボが!!いやー!!!」 手術室の前の長椅子に私は手を握り頭を下げて座っていた。 よっちゃんは社長に報告するため地蔵堂に戻った。 私の横には響さんが黙って座っていた。 「神様お願い!ロボを助けて!」私は何度も何度も呟いた。 『ロボに万一のことがあったら私も…。ロボ一人だけで行かせたりしない! もう離れたりなんかしない!』 暫くして響さんが優しい声で話し始めた。 「こんな時に僕が何を言っても駄目だろうけど…。」 響さんはチラッと私を見た。 「もう会うこともないだろうからそのままで聞いて。」 私は頭を下げたまま目を開けた。 「僕は今とても悔しい。後悔している。どうしてあの時君の前に立てなかったのか。 そして君が彼と出会う前に何故君に出会わなかったのか。」 響さんは左掌を右手の拳で叩きながら悔しがった。 「僕はね、君たちが付き合っていることを知っていたんだ。 あの日君は『知らない人。』と答えたけど気になって君の友達に聞いたんだ。」 『むーちゃんだ。』 むーちゃんは私がロボと付き合うのをあまり良く思っていなかった。 「でも彼は君を深く愛している。僕なんかよりね。悔しいけど…。 そして、君も彼を頼りにしている。君たちは深い絆で結ばれている。 僕なんかが到底入り込めることのできない深い絆で…。」 私は黙って聞いていた。 一呼吸おいて響さんは続けた。 「ニコちゃん。もう迷っちゃ駄目だよ。もう二度と。ね?」 と言って響さんはゆっくり立ち上がって長い廊下を歩いて去って行った。 私は顔を上げその後姿を見つめながら呟いた。 「ごめんなさい、響さん。あなたに恋してました。それは本当です。一緒に歩みたいとも思いました。 でも、私は。私はロボを愛しているんです。」 『恋と愛は違う。』と漠然と考えていた。 地蔵堂で、社長は両肘を机の上に立て顔の前で手を握りながら よっちゃんの報告を黙って聞いていた。 「そう、彼がニコを守ったのね。彼が…。」 社長は目を閉じ心の中で願った。 『神様、ニコを、ニコに、私と同じ思いをさせないで下さい。』 その様子をよっちゃんは黙って見ていた。 「ちくしょ!ロボの奴!くたばったらただじゃおかねぇぞ!生きて帰って来いよ!ロボ!」 目頭を押さえながら心の中で叫んだ。 峠と言われた最初の夜を無事過ぎロボは一命を取り留めた。 主治医の話ではロボの生命力は驚異的なものらしかった。 「可愛いあなたを残すわけには行かないと思ったんでしょう。」と私の顔を見ながら言った。 駆け付けたロボの両親とロボの無事を喜んだ。 しかし、まだ予断を許さない。このまま目を覚まさないかもしれない…。 『でもロボは生きている!そうよ!生きているのよ!それだけでいい。』 夜になって感染症の心配もなくなり一人だけ中に入れることになるとロボのお母さんは私に行くよう促した。 「目が覚めた時、ニコちゃんがそばに居る方があの子も喜ぶでしょ。」 と優しい眼差しで言った。 支度を整え中に入ると丁度酸素マスクが外されるところだった。 私は痛みを堪え足早に駆け付けロボの左手を両手で握り横に座った。 「ロボ、ごめんね。もう一人にさせないから。どんな時も一緒に居る。もう迷わない。 だから、だから帰ってきて。お願い、ロボ。」 私はロボと出会った時からのことを思い出していた。 テレクラで電話越しに驚くロボ、「マックスパーンチ!」とポーズを決めるロボ。 三日坊主、ごぼ蔵、お歯黒女、堪忍袋、うしみつ様、ハンーバーグさん、プッチーニ、幸子、その他様々な事件を通して私たちは徐々に絆を深め、いつか愛し合うようになった。 そして会わなかった三年間私を支えた呪文を小さな声で何度も何度も繰り返した。 「バテレン、レンコン、トマトはマーックス!」 時折、看護士が休むようにと心配そうに言ってきた。 私は首を横に振って「大丈夫です。」と返事しロボの横から離れなかった。 しかし、疲れと寝不足で私はいつの間にかベッドに伏せて眠ってしまった。 どのぐらい寝てしまったのだろう、夢の中でロボが私の頭をそっと優しく撫でている。 そして、その感触が徐々に現実味を帯びてくると私はゆっくり顔を上げた。 目の霞が徐々に取れるとボンヤリとロボの顔が見えた。 ロボは優しい目で私を見ながら私の頭を撫でている。 「ロ、ロボ!」 「よかった。よかったぁ。ニコが無事で。」 ロボはたどたどしく小さな声で言った。 私は目に涙を溜め、ロボが目覚めたら言おうと思っていた言葉を口にした。 「ロボ、私を許して、そして…。」 私はロボの手の甲を自分の頬に当てた。 一滴の涙がロボの手を濡らした。 「そして…。そして私と結婚して下さい。」 ロボは目を大きく見開いた後、目を静かに閉じながら頷き再び優しく私を見た。 「愛してます。」 と私は言いロボの唇に自分の唇を重ね、長く優しいキスを交わした。 小さい窓から差込んだ朝日が私たちを照らしていた。 『私を繋いでおいて。もう何処にも行かないように。お願い、ロボ。』 終 2-218様 自慢 へ続く
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ロボ。 何年かして、懐かしいアパートの前を通った。 ロボと私がすごしたアパートは跡形もなく壊され、駐車場になっていた。 数年前に壊された地蔵堂と同じだ。みんな消えていく。 携帯。中学の卒業式の夜、思い切ってロボのメールも電話番号も削除して しまっていた。なんでそんなことをしたのか、そのときの私でなければたぶんわからない。 それでもあのアパートにいけば、いつでも会えるとどこかで思っていた。 もう彼とは会えないという現実が私の胸を押しつぶした。 ぼんやりと高校の帰り道、三日坊主が空に帰った野原を通る。 なにもかも変わっていって、それでも人は生きていくしかないのだろう。 ロボ、 あのまま。あのまま続いていたら、私たちどうなっていたんだろう。 もしかしたらロボと恋愛をして、結婚して子供を作って・・・そんな未来も あったのかもしれない。パン耳でも齧りながら、幸せそうに。 ただひとつ言えるのは、私にはもうそれはないということだけだった。 この世界にどうしようもなくかかわって生きている、それを断ち切った のは私なのだ。 ロボ・・・ いやだいやだ。ロボ、会いたいよ。もう会えないなんていやだ。 高校生にもなって、なんで泣いているんだろう。 「ロボ出動だぞーーーーー」 野原に向かって泣きながら叫んだ。 私が呼んでいるんだから、飛んで来てよ、ねぇ。 「だるまさんが転んだ!!」 突然特徴のある声が背後から聞こえた。 「え・・・?」 ふりむいた私に、ニカッと笑ってその人は指さしてポーズしていた。 「あ、動いたね~?じゃあハイ」 スーツ姿のロボは片手を差し出した。 「な、なによ」 「動いたんだから鬼がいいっていうまで手をつなぐんでしょ~」 「いきなりなによ」 私は泣いていたのを見られてないといいと思った。 「ニコが、呼んだから」 ロボは数年前と変わらない笑顔で言った。 「いつだって駆けつけるっていったろ?」 ロボのくせに、と言ってやろうとしたのに、また涙が出てきて、 止まらなくなった。私はロボの手をぎゅっと握る。 ロボのもう片方の手が、優しく私の頭を抱き寄せてなでた。 「ニコ、背がのびたね、それに可愛くなった」 嬉しそうに言うロボに、嗚咽で言い返せないまま、私はただ 子供みたいにもう悲しくない涙を流し続けた。 「また会えてよかった、会いたかった」 ニコ。
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マーカス 名前:Marcus デビュー:『ループ』(2020年) 概要 サマーキャンプに参加するカヌーが得意な少年。 自閉症のレネーと二人きりでカヌーに乗ることになり、彼女の行動に戸惑う。 エピソード ループ ある日、マーカスは自閉症の少女レネーと一緒にカヌーに乗ることを頼まれる。マーカスはレネーの言葉がわからず、すぐ癇癪を起こす彼女に戸惑う。少しずつ打ち解けたマーカスは、彼女の好きな着信音が幻想的に反響して聞こえるトンネルへと向かうが、大きな音を聞いたレネーはパニックを起こしてしまう。レネーは暴れ出し、スマートフォンを池へ放り投げてしまう。しばらくするとマーカスは彼女の言葉を聞こうとゆっくり歩み寄る。 無事に帰宅すると、レネーの母は娘に水没したスマートフォンが直ったことを伝える。レネーのスマートフォンにはマーカスからのお誘いのメッセージが入っていた。 登場作品 2020年代 2020年 ループ 声 クリスティアーノ・デルガド(2020年) 地蔵堂武大(2020年)
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3-8様 LIFE(スパイ編) の続き ロボと以前の妊娠騒ぎの発端になった病院へ行き、初めて診察を受けた。 まだ若い自分はどう見えるのかなんて不安で足が震えた。 でも、動く命を目にしたロボの号泣にあわや引きかける周りの視線の方が気に なって、そんなのどうでも良くなってしまった。 2人でそのまま区役所へ行き、あたしの家へ向かった。父の帰宅を待って受け 取った婚姻届と母子手帳を出すと、ロボは必死で頭を下げた。 「順番……逆……だよな?」 「す、すみません!でも、絶対幸せにしますからっ!ニコさんも幸子も俺の愛と 勇気とMAXパワーで必ずや守ってみせますから!!」 「あら名前まで決めてるの?」 突然の出来事に慌てない筈はないのだが、何だか不思議と両親は穏やかだった。 「須藤君ちにもご挨拶しなきゃな」 父はそう言うとロボの肩をポンと叩いた。 「ま、呑もうか?」 「は、はいっ!」 その夜は帰宅した一海ちゃんが逃げ出す程酔っ払った父とロボの2人に、 あたしと母は頭を痛めた。 「私もうおばさんなのー!?」 「私なんかおばあちゃんよ?それよりお父さん呑み過ぎよー」 「もう!明日も仕事でしょ?ロボ出世に響くよ!」 「あ、ああもういいんだ、あれもう他の人に決まっちゃったから」 「は?どういう事よ!」 「ん~、今日辞令が下りる日だったんだよね。でも今回はもう1人の人が決まった みたい。さっき電話で聞いた」 「……今日休んだから?そうなの!?」 大事な日だったんだ。だったら自分で何とかしたのに。 「まだ若いんだからさ~、また頑張るよ。それよりニコの方が今は大事。でも ……ゴメンね。しばらく貧乏かも」 あたしはううん、と首を振った。 「バカなんだから!……でも、こっちこそゴメン」 「何で謝るの?2人の事でしょ~。これからさ、嫌でも頑張んなきゃいけない んだから。ニコと幸子の幸せのためにも」 「ロボットは?」 「ま、少しは」 あたしが笑って答えるロボの手を取ると、空いた手があたしの頭をくしゃっ と撫でる。 「頑張ろうねニコ」 「うん」 ゴホン!とそこへ咳払いが1つ。 「あのね、2人っきりでやってくれる?」 一海ちゃんのツッコミにロボは慌てて 「じゃあ、またね!」 と帰って行った。 数日後ロボの御両親が慌てて上京し、林家にやってきた。 「本っ当にこのバカ息子は……お前順番が逆じゃないか!もう、こんなに早く お嬢さんを頂く事になってしまって申し訳ありません」 とお母さんがあの調子でロボの頭を掴んで下げさせ例のごとく頭をテーブルに ぶつけた。 額を抑えてヒイヒイ言ってるロボを無視して、両家の親は初孫話に花を咲か せ、あっけなく2人の結婚は決まった。 バタバタと式の日取りは決まり、少し体調の落着いた11月の終わりに式を 挙げる事になった。 「うわあ……」 「変?」 ううん、とロボは首を振る。 白無垢の綿帽子姿で腰掛けるあたしに妙にテンションが上がっているのがわかる。 「可愛い!惚れ直した~!」 「ば、バカッ!」 周りには友達や家族もいるのに恥かしくて赤くなった。でもそんなの気にしない のがロボだ。可愛い可愛いと笑う姿に周囲からも笑い声があがる。 「早過ぎるって心配したけど。大丈夫だね。ニコ幸せになりな」 「うん。むーちゃんありがと」 学校も何とか卒業できそうだ。不安はあるけど、幸せの期待の方が大きかった。 だが、あたしにはまだ1つの不安があった。 久しぶりに田舎へ帰っていたケロ山さんも、必死で捜したごぼ蔵も仕事の合間を 縫って現幸子(=信田コーン)夫妻まで来てくれた。 なのに……。 「ニコ、もうすぐ時間だよ」 「うん、そうだけど……」 ロボがあたしの肩を撫でて 「きっと来てくれるよ……きっと」 手を引いてくれる。 「とにかく行こう。みんな待ってる」 「うん……」 迫る時間に会場へと歩き出す。 滞りなく披露宴は終わり、二次会も無事に終わった。おいおい泣くロボに オタク仲間の人達がロボットアニメソングを歌いながらもらい泣きして、あたし の友達は多少ドン引き?したけど。 その日はあたし達は2人で初めてホテルに部屋を取って泊まった。 高層階のその部屋で窓の外を並んで眺めながらあの日を思い出す。 「やっぱり星は東京じゃ見えないね」 「うん。でもニコ見てごらん。夜景が凄く綺麗だよ」 「本当だ……。あの日の星空みたいだね」 少し膨らみかけたお腹の中の命を授かったあの日。あたしは決して後悔しない と決めた。 「……結局来てくれなかったね」 ロボの言葉にあたしは切なくなった。 「なんで来てくれなかったんだろう?」 ずっと空いたままの2つの席が披露宴の間中気になって仕方がなかった。 「ちゃんと約束したのになあ……」 「俺携帯に掛けてみたんだけど、繋がらないんだ。なんかあったのかなあ」 「まさか!」 社長とよっちゃん。 2人はとうとう最後まで姿を現してくれなかった。 「明日さ、地蔵堂に行こう?ね、ニコ」 「うん。……あっ!」 突然の感触にあたしはお腹を抑えてつい叫んでしまった。 「何?お腹どうかしたの!?大丈夫?」 「あ、うんゴメン。そうじゃないの」 心配そうにあたしを抱き締めようとするロボの姿に安心して、ちょっと不謹慎 にも笑ってしまった。 「な、何がおかしいの?」 「ううん、あのさ……動いた」 「へっ?」 「だから、幸子が初めて動くのがわかったの!」 「ほ、本当?」 ロボが慌てて膝を付くとお腹に顔を寄せた。 「…………反応ないよ?」 「そりゃいつもってわけにはいかないよー」 ちぇ~っ!て唇を尖らせて、ロボは笑った。 あたしはそんなロボがとてもとても愛しくて。 「ねえロボ、キスしていい?」 ロボは立ち上がってあたしに顔を近付け、目を閉じた。その首に腕を絡ませ ゆっくり唇を押し当てた。 「……今日から堂々、須藤さんだね」 ロボはそう言ってあたしにキスを返す。一応籍だけは入れてあるのだけど、 ロボの部屋は2人じゃ手狭で、あたしは大学も家族の後押しのかいあって一応 受験だけはするつもりなので学生のうちは実家にいる事になっている。学校でも 林で通しているし、だからなかなか実感はなくて……。 「ねえロボ、ずっと我慢させてごめんね」 「ん?……ああ」 あたしは少し大きくなった胸にロボの手を引いて当てた。 「少しなら大丈夫だよ……優しく、ね」 「い、いいの?」 「ってゆーか、ロボ嫌じゃないの?」 「何で?ニコがいいなら……ちょっと嬉しい」 そっとベッドに運ばれ、寝かされた。 「無理なら、その、手とかでもいいよ……?」 「うん、わかった」 「何度目の初夜かな~?」 「は?」 「おっぱい、前よりおっきい……あ~、やっぱ我慢できない!」 「あの、ロボだけのもんじゃないんだけど」 「今はまだ俺のだし」 この先大丈夫か……?やっぱりちょっとだけ、不安。 翌日地蔵堂へ行ったあたし達が見た物は。 「何これ……!!」 『勝手ながら閉店致します』の貼紙がただ1枚貼られただけの、鍵の掛かった 旧い扉。 「どういう事なの?ねえ何も聞いてないよね!?」 「うん……あっ」 取り乱したあたしを抱き寄せながら辺りを見回したロボが何かを見つけた。 ロボなら何とか届く位の高さの格子に挟まれたそれを覗くと、あたしはロボの 胸に顔を埋めて久々に、泣いた。 季節は移り、あたしは大学に受かってしまった。春もすぐそこという頃に思い がけない事が起こった。 「取り壊し!?」 ロボのアパートが立て替えの為に壊される事になり、立ち退かざるを得なく なってしまったのだ。 「どうしよう?もうすぐ産まれるし、ニコだって大学には行って貰いたいし、 あ~、こんな時に~」 どのみちいつかはこうなるとは思ってたけど、こんなに早いとは。ロボは 頭を抱えている。だけど、あたしには奥の手?があったのだ、実は。 「でもさ、丁度良かったのかも」 「へ、何があ?」 「あのね、この春から一海ちゃん1人暮らしするんだって」 あたしもこうなったし、やっと父の許可が降りたのだ。 「そうなの?」 「うん、だからね。部屋少し空くの。親も大学行ってる時は幸子見てくれる って言うし、それで……」 「それで?」 「良かったら、ロボしばらくの間一緒に住まないか?って、お父さんが」 「本当?」 色々理由ありなあたし達とはいえ、いきなり同居なんか無理だろうと思った。 だが、 「いいの~?じゃあしばらくそうさせて貰おっかなあ」 あんまり簡単に決めたので拍子抜けしてしまった。 「えっ、ロボ嫌じゃないの?無理しなくていいんだよ?」 「何で?だって賑やかで楽しいじゃない。それにニコだって色々安心でしょ?」 「そうだけど……」 そっか、結婚しても通い婚で1人暮らしと変わりないもんなあ。ロボ、案外 寂しかったのかも。 「でも結構狭いよ?大丈夫?」 「そんなの。ニコと一緒にいられるなら平気だよ!嬉しいな~」 ああ、あの部屋ロボットで埋るんだろうなあ。大丈夫だろうか……。喜々と して育児用品とマックスロボを交互に眺めるロボを見て、あたしは 「……帰ったらとりあえず片付けよう」 と考えていた。 春になり、とりあえず無理ならその時だ、とあたしは大学に行き始めた。 ロボが来てからやっぱり部屋の壁はロボットの棚で埋ってしまったが……。 「もー、まだ産まれないのかなあ」 「もう予定日過ぎちゃったよ、幸子そろそろ出てきなよ~」 予定日を数日過ぎて、まだあたしは家にいる。ロボがしょっちゅうお腹に声を 掛けて呼んでいる。 「きっと居心地いいんだよ、ニコのお腹」 「でも重いし。そろそろヤバいんじゃない?」 最初だからそんなもんよ、なんて母も言うし、気にしないでおこうとは思う んだけど。 「お茶貰ってくるね」 とロボが階下へ降りてゆく。ふと部屋の隅に目を向けると写真が目に止まった。 何気に手に取って眺めながら呟く。 「もう半年経つんだなあ……」 何故かセピア色加工の式当日の写真。ロボに手を引かれたあたしはちょっと だけ寂しそうに笑ってる。それはきっとあの2人のせい。 あの日地蔵堂に残されてあった、ロボが見つけた物。 『またいつか』 人の裏で生きて行く2人は、表の世界には表れてはいけないと思ったのだろう とロボは言った。 だったらそれを責めてはいけないのかもしれない。 写真を元に戻そうと手を伸ばして、あたしはそのまま動けなくなった。 「…………あっ!」 足下に生暖い感触。 「ロボ、ロボーー!」 「何?ニコどうしたの!」 只事ではないと思ったのかドタドタと物凄い音を立てて掛け上って来る。 「は、破水した!産まれちゃうかも」 「えっ!え~~~~!?お、お義母さん、お義父さあぁぁん!!」 数十分後には、あたし達は慌ててロボの車で病院に駆け込んだのだった。 「えー、いいよ別に」 「ダメ!ニコ1人苦しませるなんて出来ないっ!」 どうしても立ち会うんだと聞かなくて、ロボはずっとあたしの手を握り締め、 その瞬間を待っていた。 苦しくて苦しくてもうやだ!って何度叫びそうになったかわからない。本当に もうダメだと思ったその時、それは聞こえた。 くぐもったような小さく強い声。確かに聞いた。 そして 「さ、幸子だあ……ニコ、やったね!頑張ったね」 そう言ってきっとボロボロ泣きながらあたしの手を握り締めていたロボの声を。 あたしは一生忘れない。 時計の針は12時を回っていた。 『5月22日0時……』 長女幸子誕生。 あれから数年経ち、あたし達が長年住んだ家は取り壊しが決まってしまって、 同居は解消する事になり、親子3人で生活を始めている。 新しいアパートは相変わらずロボット付きで少し狭いし、幸子も保育園に預け ながらの大学生活は大変だけど、毎日が幸せで忙しい。あたしも来年3月には卒業だ。 「幸子そろそろパパとお片付けしようね~」 「えーっ」 「もう、ご飯出来てるのに食べられないでしょ!今日はカレーなんだけどなあ」 「えっ!やったあ幸子も大好きなママのカレーだってさ。パパ早く食べたいなあ」 「はーい。オモチャ、ないないするー」 「偉いね、じゃあパパと片付けようね。MAXターボだっ!」 「だー♪」 表を歩く親子連れの母親がふと立ち止まる。 「ここも変ったなぁ」 1度だけ来た事のあった場所。もう7、8年も前だろうか。あの時は古い美容室 の看板があって、その2階に不思議な男の子が住んでいた。たくさんのロボットと。 今は新しく立て替えたアパートから若い両親と小さな子供の声がする。 「ママ、パパが呼んでるよー」 「はいはい、行こうね」 昭子、と呼ばれたその人は笑いながら息子の手を引いて歩いて行った。 「寝た?」 「うん寝たよ~。可愛いなぁ」 ロボは幸子に添い寝しながら寝顔を眺めている。ニコは風呂上りに髪を拭き ながらロボに話しかけた。 「ねぇロボ、あたし卒業したら仕事しようと思うんだけど……」 「あ、そうなの?うん、俺はどっちでもいいよ」 「それがさぁ」 ニコはロボの目の前に1枚のチラシを差し出した。 「な、何?」 「スカウト?されちゃった」 チラシには『骨董品・地蔵堂開店 従業員募集』の文字。 「ちょっとニコ、幸子だっているんだよ?スパイは……」 「だから、あたしが遣うのはこれ」 と耳を指す。 「盗聴機の解析とか、あとあたしの声色は利用価値があるみたいでさ。直接危ない 事はやんないよ!表向きはよっちゃんの代わりに社長のお守だしね」 よっちゃんは本格的にスパイとして活動したいため、その留守が任せられる 人が欲しいらしい。 「帰って来たんだぁ~。でも、どこで……?」 「それがさぁ」 いつものように幸子を保育園に迎えに行ったら、多額の寄付をしに来た不思議な 女性と秘書らしき男性がいると聞いた。 「何か悪寒が……」 帰りにスーパーで幸子がしきりに出口を指差すので見てみると、そこにいたのは。 『おう、久しぶりだな』 社長の夕飯の買い出しに来たよっちゃんだったんだ。 「あ、お髭のおじちゃんだ」 ……やっぱりね。 「で、地蔵堂にスカウト?されちゃったわけ」 「う~ん」 ロボは悩む。当たり前だよね、今までとは違うんだもん。勿論それは式に来て くれなかったあの2人もわかってる事だったけど。 「ちょっと時間ちょうだい?やっぱりニコの事だし、心配だったりもするしさ」 「うん、わかってるよ」 明かりを落として、布団に入る。川の字にならずにロボの方へ。 「なあに?ニコ」 「あのね、幸子弟が欲しいんだって」 「え~そうなの?そっかあ、ふうん」 「どうしようか?」 「ん~~っ……とりあえず!」 胸のボタンを外しながら尖端を撫で回す。 「えっ、ちょっロボ……や、ん、……あっ」 「し~っ、幸子起きちゃうよ♪」 有無を言わさずに指はショーツの中へ。 「んもう……あんっ」 「なんか久々……あ、もう濡れてるよ?」 「やらしっ!」 首筋に唇を這わされまだまだ今夜は寝かせては貰えそうにない。 時計は日付が変わって、聞こえるのは可愛い寝息と互いの事後の吐息だけ。 「ねえニコ、仕事してもいいよ」 「えっ?」 「直接危ないことは困るけど。ニコが出来る事は助けてあげたら?」 「えー、だって」 いくらなんでもロボは今度ばかりは反対すると思った。 「だってどうせニコからやりたいって言ったんじゃないの?わかるんだよ、俺には」 「……ばれてたか」 遠慮がちに社長のお守を頼んで来たのはよっちゃん。それは本当なんだけど、 やる気になってたのはあたしの方だ、実は。 「だって、あのワガママな社長のお守なんかよっちゃん以外じゃあたししか無理 に決まってるじゃん」 「アハハッ、そりゃそうだね」 ロボは言う。 「ならやれるのは宇宙でニコだけって事じゃん」 「そんな事言うとときめいちゃうよ?」 笑いながらロボは「いいよ」ってキスをする。 「弟どうしよう?」 「ロボに任せる」 じゃあ聞くまでもないと抱き締められて再び夜の時間を味わった。 また新しく忙しい日々はやってくるのだろう。けどそれが人生の面白さなら、あたしはきっと それをまだ知らない。 **終**
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おはじき 概要 12個集めて奥宮へ向かうと・・・ 場所 下記参照 子のおはじき ストーンヘンジの謎を解く 丑のおはじき こちらを参照 寅のおはじき こちらを参照 卯のおはじき こちらを参照 辰のおはじき こちらを参照 巳のおはじき こちらを参照 午のおはじき こちらを参照 未のおはじき こちらを参照 申のおはじき こちらを参照 酉のおはじき こちらを参照 戌のおはじき こちらを参照 亥のおはじき こちらを参照 +備考 地底地区にあるクレーンゲームで友達リストを入手すると、 景品テーブルが変更され、入手済か否かに問わず、 クレーンで掴んで台座に乗せれば各種のおはじきを回収出来るようになる。 コメント +... おはじきを12個そろえないと意味なし。 (2019-09-02 15 14 49) 一度ゲットしたおはじきの地蔵堂は、消えて見えなくなります。 取り方聞いたりするときに、話が合わなくなりますので要注意。 (2019-09-06 18 06 11) 12個揃えて、鍵の扉を通過した山頂で使うんですね。 難しい😭ココをのぞいてる方々頑張りましょう! (2019-09-07 15 08 41) 離島にあるおはじきは、斧を使って橋を架けないと取りに行けない。 水中のおはじきは、シュノーケルを使って潜らないと取りに行けない。 見えているのに一段高い所にあって登れない所のおはじきは、吊り橋のところから落ちないと取りに行けない。 (2019-09-07 15 14 22) 卯のおはじきは離島にありました!クイズが難しくて取れません😭なんじゃこりゃ! (2019-09-07 15 53 29) 少し埋めましたが、ギアが分からないです (2019-09-10 01 59 42) 以前の村の2006/10のイベントで使われた手法が再登場してますね。 紙で出来たように見えるヘリコプターで日本一周の旅! (2019-09-10 16 23 35) 未がいまだに場所がわかりません( ˟ ⌑ ˟ ) どなたかわかる方いらっしゃいませんか! (2019-09-12 11 58 08) 分からない人はトロフィー飾ってある人に聞いてみるといいかも。 (2019-09-14 09 23 13) クレーンより各地を巡った方が楽です。 (2020-03-02 17 33 26) 未のおはじき亥のおはじきで詰んだ人はここで取ると吉。 (2020-03-02 18 54 46) コメント