約 2,472,042 件
https://w.atwiki.jp/fushimi_eroparo/pages/329.html
http //yomi.bbspink.com/test/read.cgi/eroparo/1291723688/129-136 さすがに家事をあやせに全部任せるのは気がひけたので、風呂掃除をすることにした。 浴槽に上半身を突っ込みスポンジで擦っていると、背後から声がかかった。 「おにいちゃん、なにしてるの~?」 振り返ると、桐乃が興味津々という顔で俺を見ていた。俺は掃除を再開しながら答えた。 「お風呂を綺麗にしているんだよ。綺麗なお風呂でサッパリした方が気持ちいいだろ?」 「うん!そうだね!」 「…っと、後は洗剤を水で流して終了だな」 桐乃に悪気はなかったのだろう。俺の手伝いがしたかったにすぎない。ただ不幸だったのは、桐乃はシャワーノズルをフックから外さないで蛇口を捻った事、そしてノズルが俺の方を向いていた事だった…。 「あ……あぅ………」 桐乃は自分のしでかした事に狼狽していた。 「…桐乃」 「ひぅっ…」 恐らく叱られると思ったのだろう、桐乃はギュッと目をつぶり首を竦めていた。俺は桐乃に尋ねた。 「濡れなかったか?」 桐乃は恐る恐る目を開き俺の様子を伺ってきた。 「うん…大丈夫…。おにいちゃん、怒ってないの?」 「なんでだよ。桐乃は俺を手伝おうとしたんだろ?」 桐乃はコクリと頷く。 「だったら怒る理由はないな。ちょっと失敗しちゃったけど、次からはどうすればいいかわかるよな?」 「うん!」 桐乃は元気一杯に頷いた。 「ここはもういいからテレビでも見てろよ。俺もここを片付けてから行くから」 「うん。でも…、そうだ!」 そう叫ぶなり桐乃は風呂場を飛び出していった。この間に掃除をさっさと済ませる事にする。シャワーを使い洗剤を流して終了、っと。 さて…この濡れネズミな有様をどうしようか。さすがに服を脱いで、バスタオルを腰に巻いて部屋に着替えに行くのはマズイよな…。万が一あやせに見られた日には…俺の身が危険だ。 途方に暮れていると、パタパタという足音共に桐乃が駆け込んできた。 「おにいちゃん、これ!」桐乃は、俺のTシャツとパンツ、それにズボンを抱えていた。ナイス桐乃! 「サンキュー!助かったよ」 俺はごく自然に桐乃の頭を撫でていた。桐乃は、まるで飼い猫が撫でられているときのように、気持ちよさそうに目を細めている。そして 「えへへ~、どーいたしまして」 そう言うと、俺に着替えを渡し、またパタパタとスリッパの音を鳴らしながら脱衣所から出ていった。 足音が遠ざかるのを確認して、俺はさっさと着替える事にした。 ところでズボンはベッドの上に脱ぎっぱなしだったが、あいつシャツとパンツ仕舞ってる場所、何で知ってるんだ? 着替えを済ませ脱衣所を出ると、廊下にはカレーの匂いが漂っていた。今日は桐乃のリクエストで夕飯はカレーだった。 リビングからキッチンを覗くと、あやせの後ろ姿と、それに纏わり付く桐乃の姿が見えた。桐乃は嬉しげになにかをあやせにしゃべっている。 あやせは俺に気付くと声をかけてきた。 「すみませんお兄さん、少し桐乃を見ていてくれますか?今包丁を使っているので…」 お安い御用だ。テレビをつけながら桐乃に声をかける。 「桐乃、こっちおいで。あやせの邪魔をしちゃ駄目だろ」 「は~い!」 うむ、素直で宜しい。 「すぐに出来るからもうちょっと待っててね」 それにしても…、ソファーに座りながら思う。エプロン姿のあやせも悪くない。むしろ悪くない所か新妻っぽくて……凄くいい! バフッ! ニヤついていると突如両膝に重みが…。 「へへ~、来ったよ~」 あろう事か桐乃が俺の膝に飛び乗ってきた。 「ちょっ!!桐乃!?降りろって!」 「や~だ、だっておにいちゃんが来いって言ったんじゃない~」 「いや確かに言ったがそういう意味じゃなくて…」 「えっへへ~、おにいちゃんのお膝~」 そう言いながら、俺の上で足をバタバタさせながらはしゃぐ桐乃。そうすると重心は必然的に腰にくるわけで…具体的には桐乃が足をバタつかせるたびに尻がふにふにと俺の腰の上で揺れているわけだ。 そんな風に刺激されたら…くっ!頑張れ理性!目覚めるな俺のリヴアイアサン!これが親の心子役知らずって奴か! 「き、桐乃!判った、座っていていいからもう少し大人しくしてくれ!でないと俺……足痛くなるから」 「うん!分かった~!」 ようやく大人しくなった桐乃にホッとしていると、後頭部に強い視線を感じた。恐る恐る振り向くと、キッチンからあやせが光彩の消えた瞳で見つめていた。 こえぇぇぇぇぇ~! 右手に握られた包丁が鈍い光を放ってるのは気のせいだろうか。あやせはゆっくりと口を開き、声を出さずに呟いた。 ソ レ イ ジ ョ ウ ナ ニ カ シ タ ラ ブ チ コ ロ シ マ ス ヨ ? 俺はただひたすら頷いた。ええもちろんですとも、妹にナニかするなんてあるわけないじゃないですか!ほら俺のリヴアイアサンも冬眠してますよ~? あやせは、そのままの表情でスーッとキッチンに向き直り、作業を再開した。 ホッとして向き直ると、俺とあやせの息詰まる寸劇に気がつきもせず、桐乃はテレビに映し出されるアニメに夢中だった。 しかし今のあやせは怖かったな…。見るともなしにテレビに視線を向けながらそう思った。あれはもうガチの殺人者の風格だよ。マーダーライセンス持ってるよ、ブラックエンジェルズか闇狩人に即就職可能だよ! けど納得してくれてよかった…。してくれたよね?うん、したに違いない。だから背後から聞こえる包丁の音が荒々しいのも気のせいに違いない…。 「いっただきま~す」 桐乃の元気な声が食卓に響き渡った。テーブルの上にはカレーライスとそれぞれに小分けされたサラダが並んでいる。 「はい、召し上がれ」 二人のやり取りを微笑ましく見ながら、俺もスプーンを口に運んだ。 「うまい!」 思わず呟いた。程よい辛さが食欲を増進させる。昼飯抜きだった事もあり夢中でスプーンを運ぶ。 桐乃も同様だったようで、あっという間に皿を空にした。 「おかわり~」 そう言いながら、皿をあやせに突き出した。 しかし、俺にはちょうどいい辛さだが、桐乃は辛くないんだろうか?そんな事を考えながらガス台を見ると、カレーの入った鍋の横に小鍋があることに気付いた。あやせは、その小鍋からカレーを掬うと桐乃の皿にかけていた。 「ああこれですか?桐乃の分は小分けしてから牛乳を入れて、辛さ控え目にしたんですよ」 細かい気遣い、さすが女の子だ。多少形が崩れたトマトを食べながらそんな事を考えていた。 「ねえ桐乃」 「なぁに?あやせお姉ちゃん」 忙しく口を動かしながら桐乃が答える。 「桐乃は人参が嫌いなんだよね?」 「キラ~イ」 「実はこのカレーに人参さんが入ってるんだよ」 その一言に桐乃の手が止まった。顔をしかめ、あやせを見た。そんな桐乃にあやせは言葉を続ける。 「でも桐乃はカレーを美味しいって食べたでしょう。それって人参も美味しかったって事じゃないかな」 「そう…なのかな…」 「桐乃は人参が美味しくないから嫌いだったんでしょ。でもこの人参の入ったカレー、美味しくなかった?」 「おいしい…」 「じゃあそれって人参が嫌いじゃなくなったって事じゃないかな。好き嫌い無くして、桐乃は一つお利口さんになったって事だね」 「お利口さん?」 あやせの言葉に桐乃は目を輝かせた。そして俺に顔を向けてきたので答えてやる。 「ああ、人参を食べれるようになったお利口さんだ。偉いぞ桐乃」 「えっへん」 自慢げに胸を張る桐乃に、俺とあやせは思わず吹き出してしまった。 「ふぅ~サッパリした」 お客さんであるあやせに、先に入って貰おうと思ったのに 「桐乃の面倒を見ながら入らないといけないし、時間がかかるからお兄さん、先に入っちゃって下さい」 そう言われちゃ仕方がない。途中桐乃が一緒に入ると乱入未遂を起こしたり(もちろんあやせが防いだが)多少のトラブルもあったが、無事入浴を済ませ今は入れ代わりに二人が入っている。 麦茶を注いだコップを手にソファーに座った。普段ならさっさと部屋に引っ込む所だが、あやせの湯上がり姿を見るチャンスを逃すわけにはいかない! しばらくボケーっとテレビ見ていると 「おにいちゃん!」 パジャマ姿の桐乃が飛び込んで来た。続いてあやせが入ってきた。う~ん、湯上がりで蒸気して頬が紅くなっている。さらに髪がしっとりと濡れて色っぽいぜ! 「お兄さん、なんだか目がやらしいんですけど」 「そんな事ないぜ。あやせの湯上がり姿に見とれていただけだ!」(キリッ) 「なっ…またそうやって、すぐにセクハラを!」 「わ~い!おにいちゃんセクハラ~」 さすがのあやせも、桐乃の前で俺を張り倒すわけにはいかないようで 「まったく…お兄さんときたら…」 等と言いながら軽く頬を膨らませるだけに留まった。ナイス桐乃。 それから三人でテレビを見た。桐乃は当然のように俺の膝に座ってきた。横目であやせの様子を伺うと、じっとりとした半目でいかにも「私不機嫌です」という表情でこっちを見ていた。 テレビでは野生生物の親子の生態について特集していた。クマさんだ、ライオンだとはしゃいでいた桐乃だが、次第に大人しくなってきた。様子を伺うと、どうやらもうおねむのようだ。 「桐乃、そろそろ寝ようか?」 あやせも桐乃の様子に気付いていたようで、そう促した。 「う~、でもぉ…」 桐乃は目をしょぼつかせながら、拒否の態度をとる。やれやれ、俺の膝の何がお気に召したのかね。こっちはそろそろ足が限界なんだが…。 「いい子はそろそろ寝る時間だろ。それとも桐乃は悪い子なのか?」 「そ…そんな事ないよ!桐乃いい子だもん」 「じゃあもうおやすみだ、いいな?」 「…うん、わかった……」桐乃はようやく俺の膝から立ち上がり、リビングから出ていこうとする直前くるっと振り向いた。そして、おずおずと声をかけてきた。 「…また明日も遊んでくれる?」 「ああ、もちろんだ。だから昼間眠くならないようにもう寝ろ」 そう答えると、桐乃の表情はパァッと明るくなった。 「うんっ!」 頷いてパタパタとリビングを飛び出して行った…と思うと、入口からヒョコッと顔を出し満面の笑顔でこう言った。 「おやすみおにいちゃん!」 こうして桐乃が眠り、パジャマ姿のあやせと二人っきりになれたわけだが、俺は今正座をさせられあやせに説教されている。 「まったくお兄さんときたら…あんな言い方をしたら桐乃がかわいそうでしょう」 「ごめんなさい…」 俺はひたすら低姿勢に務めた。あやせは腰に手を当てたポーズで俺を見下ろし、俺を睨んでいた。 「それにしても、あいつがあんなにベタベタしてくるとは意外だったな。あれでいて結構淋しがり屋だったりして」 俺はいい加減あやせの説教から逃れるために、とっさに頭に浮かんだ事を呟いた。するとあやせは呆れた口調で言った。 「何を言ってるんですか今更…」 首を振りながら俺の前に座ると続ける。 「桐乃はね、元々淋しがり屋です。ただ同時に頑張りやさんでもあるから、そういう所を隠しちゃうんです。今の桐乃は子供だからストレートに感情を出しているだけで、本質は何も変わりませんよ。まぁ…」 一つため息をついてから呟いた。 「あそこまで、お兄さんの事を大好きだとは予想外でしたけど…」 それは俺も驚いていた。普段からあれぐらい可愛いげがあればいいのにな。まぁベタベタ引っ付くのはもう少し遠慮してもらいたいけど…。 「俺ってさ…嫌な兄貴だよな…」 なにがきっかけになったのか、つい口にしてしまった。あやせが不審そうに見ている。 「俺さ…、最近の桐乃について考えてたんだよ。あいつ以前は例の『趣味』を一人で抱え込んでいただろ?けど今は気の合う友人がいる。その『趣味』のせいであやせとも一時は険悪になりかけたが、今はあやせも一定の理解を示してくれて上手くやってるだろ」 あやせは黙って聞いていた。 「自画自賛するようだが、そのどちらの件にも俺は関わって解決にする事に貢献できたと思ってる。けど最近は対した問題も起きてない。だからこう思ったんだ、俺はもういちいち桐乃の面倒見なくてもいいんじゃないかって…けど」 一息入れて俺は続ける。 「桐乃があんな風になっちまい困惑したと同時に、俺はうれしいと思っちまった…。最初はなんでなのか分からなかった。けど今は分かる。ああ、俺はまだあいつに何かしてやる事ができる。それが嬉しかったんだって…」 俺はあやせの顔が見れなくて、いつしか視線を膝の上に置いた手をみていた。 「妹が大変な事になったって言うのに喜ぶとか…ヒデェ兄貴だよ俺は」 最後にそう言うとリビングは静かになった。俺はもう何も言えず、ただ自分の拳を見つめるだけだった。 突然、あやせの手が伸びてきて俺の拳に重ねなれた。 「本当にお兄さんはどうしようもない人ですね…」 ああ、まったくだ。 「私やその…『趣味』のお友達と桐乃が上手くいっていても、お兄さんが桐乃のお兄さんである事に変わりはないんです。妹のために兄が何かしようとすることのどこがおかしいんですか」 ひんやりとしたあやせの手が優しく、それでいて力付けるように俺の拳を握る。視線を上げると、あやせは、これまで見せた事のない優しい表情を浮かべていた。 「私や『趣味』のお友達を気にして、桐乃から離れなくてもいいんです。私もその、お兄さんを嫌ってるわけではないですから…。も、もちろん好きってわけでもないですけど!」 あやせ…頬が赤いぞ。 「な、何ニヤニヤしてるんですか、また何かイヤらしい事考えてるんでしょう、この変態!」 さらに頬を赤くして、罵ってくる。 「それと!今の桐乃が素直だからって、調子に乗って桐乃に何かしようとしたら許しませんよ!?」 「するか!俺をなんだと思ってるんだよ!」 「変態です。重度のシスコンな上に、中学生相手にプ、プロポーズするような変態です!」 あれ?さっきまでの優しいあやせはどこ行ったの。幻?あれは幻? 「それに…」 急にあやせの瞳から光彩が消えた。 「さっき桐乃を膝に乗せて随分と嬉しそうにニヤついてましたよね?」 「あ~、明日も桐乃と遊んでやらなきゃいけないし、そろそろ寝ようかな~」 立てない…。いつしかあやせの手はがっちりと俺の手首を掴んでいた。 「お兄さん?話はまだ終わってませんよ?」 桐乃…お兄ちゃん明日お前と遊んでやれないかもしれん…… ここで簡単に後日談に触れておく。 桐乃はこの二日後無事元に戻った。まぁそれまでの間、様々な騒動を起こしてくれたわけだが、それについてはまた機会があれば語りたいと思う。 ちなみにあの後俺は二時間かけて、懇願、泣き落としとあらゆる手段を講じ、あやせに〇されるのをなんとか回避した事を付け加えておく。 終
https://w.atwiki.jp/fushimi_eroparo/pages/279.html
http //yomi.bbspink.com/test/read.cgi/eroparo/1289713269/296-299 『お兄ちゃん…来て…』 「ハァ…ハァ…今行くし!いやっほーーーー!!」 GAME OVER 「っ!ありえなくない!?あんな風に言われたら行かないわけなくない!?」 「知るか!?ってか何回GAMEOVERになってんだよ!?いい加減に学習しろよ!?」 察しのいい奴なら気づいてるだろうが、今俺たちはとあるエロゲーをプレイしている。 最も普段やってるのと違って随分激しい奴だ。 あっ激しいって言っても別にエロが凄いって意味じゃない。 見慣れたADV形式のほかにACTパートもあり、シナリオ自体もやたら人が死んだりするなかなかきついものだ。 なんでこんな状況になったのかというと話は数日前に遡る。 ―――――――――――――――― 安らかに眠ってた俺は、唐突にバチンと頬に強い痛みを感じた。 「なっ!?ってめ何しやg「うっさい、夜なんだからあんまり大声出さないでよね。」」 そう言われては黙るしかない。ってかなんなんだこれは、一年前にもこんなことはあったが何でいまさら。 というかこいつなんで少し涙目なんだ? 「はぁ、で桐乃 一体どういうつもりなんだ。」 「ゲーム」 「は?」 「ゲームするからあたしの部屋に来いつってんの。」 「…待て、何だ突然。」 「うっさい!良いからあんたはおとなしく来なさい!」 「…はぁ …ったく分かったよ。」 うちの妹様が何を考えてるのかさっぱり分からないが、まぁどうせ諦めないだろうし付き合ってやるか…さらば俺の睡眠時間… 「入って」 「おう」 妹の部屋は相変わらず何時もの匂いがする。まぁ今は隅に追いやっておく。 「で、なんなんだ。こんな時間に突然人をたたき起こして。ゲームなら何時も一人でやってるだろうに。」 「…良いじゃん。妹とエロゲーできるんだから光栄に思いなさいよ。シスコン変態兄貴。」 この言い草である。誰が好き好んで妹とエロゲーなんてしないといけないのかと、しかもこいつがやってるのは大抵「妹物」である。 なんなんだこの罰ゲームは……あんたらもそう思うよな? もっともアメリカまで行ってエロゲーやろうぜって言ってしまった手前、シスコン兄貴としては強く否定するわけにもいかない訳だが。 「はぁ…まぁ良い。で、どうしたんだ。」 「た、偶にはシスコン兄貴とエロゲやろうって思っただけよ。そ、それだけなんだからね。」 「…さよか」 なんだこいつ、普段はこんなこと言うやつだっけ?ま、珍しく素直な妹の頼みごとくらいは聞いてやりますかね。 「で、なんてゲームなんだ?」 というわけでそのゲームをやってたわけなんだが、このゲームやたら人が死ぬ。 あとやたら乱暴な表現も多い。 なんつうか桐乃がなんで手を出したのか分からな…いやまぁこの妹キャラ目当てだったんだろうが、それにしたって良くやってると思う。 というかさっきの態度の意味が分かった。こいつは要するに一人でこのゲームをやるのが怖いんだろう、だからとりあえず俺を呼んだ。要するにそういうことなんだろう。 ちょくちょくびくっとしてる妹を見てるのもまぁ…悪くはない。 「あーもー憐ちゃんといちゃいちゃしたいだけなのに、なんでこう…」 「仕方ないだろ、こういうゲームなんだから。ってか怖いならやめちまえよ。」 「なっ!?べ、別に怖くなんかないし!ってか最後までやらないとかありえないし!てか、怖いのはあんたじゃないの?」 「いや、それはねーから。」 まったくその根性は立派だがなんか方向性を間違えてねーか? というかびくびくしながらやりつつ、定期的に「ひっ!?」とか悲鳴上げてるんじゃ説得力ねーっての。 「ま、無理すんなよ」 ぽむぽむと頭に手を置きなでてやる。と、珍しい反応が返ってくる。 「…シスコン」 普段なら「キモッ!さわんな!」とか言って来るのによっぽど追い込まれてると見える。 ――――――――――――――― そんなこんなで冒頭に至る。なんでも攻略順が固定で、かつお目当てのキャラが最終ルートとやらでここ数日は夜に一緒にやるのが定番となっていた。 それもこれもそろそろ終わりと思うとまぁなかなか感慨深いものがある。 というかこのゲーム、最初の印象と裏腹になかなかに熱く、かつ感動する展開が多い。かなりえぐい展開も多いがまぁ、それもまた魅力なのかもしれない。 しかし、ここに来て最大の問題が発生していた。そうラスボスに勝てないのである。 桐乃はこの様だし、俺は…まぁ聞かないでくれ。かれこれこれで50戦目くらいである。はぁ…まぁ流石にそろそろ動きも読めてきたしなんとかなんだろう。 「うし、桐乃。俺に任せとけ、そろそろ行けそうだ。」 「はぁ?あんたさっきまでだめだめだったじゃん。無理っしょ?」 「ふ、俺を舐めるなよ桐乃。動きはもう見切った」 「うわ、キモッ。」 即座に切り捨てられた!?まぁ、確かに今のはまずかったかもしれん。 「まぁ任せておけ。今の俺は阿修羅すら凌駕する存在だ。」 「…本格的にキモいんですけど。まぁ良いわ。はい」 「人呼んで…高坂スペシャル!!やったぜ!燐を倒したーーー!!」 「あ、ありえない。兄貴が倒すなんて…ってか何さっきの変な動き…ってか名前ダサッ…」 「ふ、まぁ気にするな。ほらよ桐乃」 「あ、うん」 こうして難所(?)を突破した俺たちは無事EDまでたどり着き…自然と二人してEDを見ている。 「ふぅ…なんなんだこの虚脱感。なんていうかやりとげたぜーって感じがはんぱねぇな。」 「ふっ、これが名作特有の虚脱感よ。ったく随分時間かかっちゃったけどようやくクリアね。その…あ、・・が・兄貴…」 「ん?なんか言ったか?」 すっかり聞き入って桐乃の言ってること聞き逃しちまったぜ。 「な、なんでもない!ってやば!?もうこんな時間だし。早く寝ないと」 「ん?ああそうだな。まっそれなりに楽しかったぜ。これで明日からはゆっくり眠れるな。んじゃお前も早く寝ろよ。」 「言われなくても寝るし。おやすみ兄貴」 「お、おう。おやすみ桐乃」 なんだ妙に素直だったなあいつ。まぁいっか。 ――――――――――――――― こうして俺たちの戦いは終わった……かに見えた 「はぁ?何言ってんの。まだあるし。これ、やるわよ。」 そういって妹が掲げるタイトルは…どうやら続編か何かのようだ。俺はまたしばらくまともに眠れそうにない。 やれやれ勘弁してほしいぜ。
https://w.atwiki.jp/psp_oreimop2/pages/16.html
シーンリスト No. シーン ルート 001 運命の記述 共通パート 002 プロローグ・桐乃編 桐乃ルート 003 桐乃と海へ! 桐乃ルート 004 加奈子△ 桐乃ルート 005 友達とファンの境界 桐乃ルート 006 外側から見て気付く事 桐乃ルート 007 人生相談が育んだ絆 桐乃ルート 008 親しき仲にもなんとやら 桐乃ルート 009 人生で最後の人生相談 桐乃ルート 010 恋人同士のデートって? 桐乃ルート 011 アキバでいちゃラブ! 桐乃ルート 012 沙織オーバーリアクション! 桐乃ルート 013 桐乃が信じている事 桐乃ルート 014 親友 桐乃ルート 015 緊急ネゴシエーション 桐乃ルート 016 愛の天使あやせ 桐乃ルート 017 好意と責任 桐乃ルート 018 ブラコンマスター桐乃 桐乃ルート 019 幸福の対価は努力 桐乃ルート 020 充電ちゅー 桐乃ルート 021 遭遇!赤城兄妹 桐乃ルート 022 妄想大暴走 桐乃ルート 023 兄妹それぞれ 桐乃ルート 024 デート……? 桐乃ルート 025 シチュエーションアクトレス 桐乃ルート 026 彼女の手料理 桐乃ルート 027 カエルの子はオタマジャクシ 桐乃ルート 028 節度ある恋人生活 桐乃ルート 029 桐乃と黒猫 桐乃ルート 030 いつもより強いあたしで 桐乃ルート 031 最大の敵・対決前 桐乃ルート 032 ずっと見てきたから言えること 桐乃ルート 033 一番の強敵、そして―― 桐乃ルート 034 黒猫のいる我が家 桐乃ルート 035 集合する仲間たち 桐乃ルート 036 妹のウエディングドレス 桐乃ルート 037 俺の妹がこんなに可愛いわけがない 桐乃ルート 038 きりりん&くろにゃん劇場 桐乃ルート 039 黒猫三姉妹+α海へ行く 黒猫ルート 040 デートの誘い方 黒猫ルート 041 帰りは大荷物 黒猫ルート 042 神猫降臨!? 黒猫ルート 043 「普通」のデート? 黒猫ルート 044 住み慣れない世界 黒猫ルート 045 黒猫変調 黒猫ルート 046 デートと遊びの差異 黒猫ルート 047 松戸ブラックキャットの飛翔 黒猫ルート 048 カップル御用達 黒猫ルート 049 本日最大の成果 黒猫ルート 050 自分らしく・あなたらしく 黒猫ルート 051 恋人らしいこと 黒猫ルート 052 日向の秘策 黒猫ルート 053 黒猫攻略計画・前編 黒猫ルート 054 黒猫攻略計画・後編飛ばして暴走編 黒猫ルート 055 黒猫狂騒曲 黒猫ルート 056 五更家媚薬騒動 黒猫ルート 057 黒猫のタンゴ? 黒猫ルート 058 真・五更家媚薬騒動 黒猫ルート 059 暴走妄想大爆発 黒猫ルート 060 牢屋に行く 黒猫ルート 061 ダウンダウンフィーリング 黒猫ルート 062 一歩前進 黒猫ルート 063 今はまだ…… 黒猫ルート 064 妹は見た 黒猫ルート 065 「私」の新しい家族 黒猫ルート 066 新しい居場所 黒猫ルート 067 きりりん&くろにゃん劇場 黒猫ルート 068 ゲームセット 黒猫ルート 069 彼女の名は 沙織ルート 070 恥ずかしがり屋な彼女 沙織ルート 071 照れ隠しエスケープ 沙織ルート 072 なけなしの勇気で 沙織ルート 073 世界で一番弱気な脅迫 沙織ルート 074 お宅訪問 沙織ルート 075 沙織お嬢様と目隠しプレイ 沙織ルート 076 ハードル激高デートプラン 沙織ルート 077 沙織お嬢様と海水浴 沙織ルート 078 お嬢様、無防備 沙織ルート 079 バジーナ→←スイッチ 沙織ルート 080 沙織、バジーナとアキバデート 沙織ルート 081 1/8スケール彼女 沙織ルート 082 京介、覚悟完了 沙織ルート 083 プリティガーデン 沙織ルート 084 カメレオンドーター 沙織ルート 085 俺の一番大好きな「彼女」 沙織ルート 086 沙織お嬢様と優雅な休日 沙織ルート 087 槇島香織 沙織ルート 088 帰ってきた香織 沙織ルート 089 庭園管理者達の密談 沙織ルート 090 兄の気持ち、姉の気持ち 沙織ルート 091 いつもとは違う朝 沙織ルート 092 玄関の外でお出迎え 沙織ルート 093 高坂京介の人生相談室 沙織ルート 094 槇島家ファミリープラン 沙織ルート 095 お互い様 沙織ルート 096 ともだち 沙織ルート 097 今できる精一杯の事 沙織ルート 098 ロックンロール!! 沙織ルート 099 絶体絶命=正念場 沙織ルート 100 クイズクイズクイズ! 沙織ルート 101 槇島香織の秘密 沙織ルート 102 姉妹喧嘩 沙織ルート 103 或る結末と、もう一つの物語 沙織ルート 104 きりりん&くろにゃん劇場 沙織ルート 105 プロローグ・麻奈実編 麻奈実ルート 106 お昼ご飯は何にする? 麻奈実ルート 107 海を見ながらのんびり 麻奈実ルート 108 田村家にお邪魔 麻奈実ルート 109 京都に到着 麻奈実ルート 110 ファーストスタンプ! 麻奈実ルート 111 清水アクシデンツ 麻奈実ルート 112 麻奈実はご機嫌斜め? 麻奈実ルート 113 修学旅行→家族旅行…… 麻奈実ルート 114 嵐山散策 麻奈実ルート 115 旅館に到着 麻奈実ルート 116 のんびり温泉 麻奈実ルート 117 旅館でのひととき 麻奈実ルート 118 並んだ布団 麻奈実ルート 119 就寝前の語らい 麻奈実ルート 120 一緒の布団でお休みなさい 麻奈実ルート 121 努力の成果 麻奈実ルート 122 麻奈実の金閣寺クイズ 麻奈実ルート 123 赤面記念写真 麻奈実ルート 124 町娘と行く映画村 麻奈実ルート 125 ほのぼの旅行風景 麻奈実ルート 126 麻奈実と京介ののんびり旅情 麻奈実ルート 127 旅行の思い出を振り返る 麻奈実ルート 128 京介の妄想 麻奈実ルート 129 旅館で最後の夜 麻奈実ルート 130 きりりん&くろにゃん劇場 麻奈実ルート 131 タイムオーバー 麻奈実ルート 132 旅行最終日の朝 麻奈実ルート 133 帰路・麻奈実を送る 麻奈実ルート 134 平凡で平穏な真っ当な幸せ 麻奈実ルート 135 きりりん&くろにゃん劇場 麻奈実ルート 136 旅は道連れ、世は無常 麻奈実ルート 137 二人のデートプラン あやせルート 138 アキハバランデブー あやせルート 139 メールスクランブル あやせルート 140 コスプレフラグが立ちました あやせルート 141 きりりん&くろにゃん劇場 あやせルート 142 秘密主義の末路 あやせルート 143 レッツ・タナトス! あやせルート 144 ダークエンジェルあやせたん あやせルート 145 オタクと一般人の分水嶺 あやせルート 146 きりりん&くろにゃん劇場 あやせルート 147 わたしを見て あやせルート 148 空回りラブコール あやせルート 149 次の約束 あやせルート 150 天使のいる街 あやせルート 151 海の見えるランチボックス あやせルート 152 プリーズヘッドオンザラップ あやせルート 153 眠気覚ましベルベット あやせルート 154 心の中でアイ・スクリーム あやせルート 155 次の行き先 あやせルート 156 スカイパレット あやせルート 157 それでもオアズケ あやせルート 158 帰り道 あやせルート 159 きりりん&くろにゃん劇場 あやせルート 160 箱の中 あやせルート 161 雨降って地固まる あやせルート 162 疑念疑惑自重自縛 あやせルート 163 妄想スタッカート あやせルート 164 フォーマルミーティングフォー…… あやせルート 165 馬に蹴られるより悲惨 あやせルート 166 ご機嫌取りシーソーゲーム あやせルート 167 きりりん&くろにゃん劇場 あやせルート 168 誘蛾灯 あやせルート 169 赤熱キッチンボード あやせルート 170 乙女心迷宮系 あやせルート 171 嵐の夜に あやせルート 172 喧嘩じゃないけど両成敗 あやせルート 173 きりりん&くろにゃん劇場 あやせルート 174 すれ違いの袋小路 あやせルート 175 ロングロングラブストーリー あやせルート 176 これからも続く奇跡 あやせルート 177 加奈子と海へ! 加奈子ルート 178 口は災いの元 加奈子ルート 179 太陽フォーカス 加奈子ルート 180 加奈子とカラオケ 加奈子ルート 181 突発的イントロデュース 加奈子ルート 182 来栖彼方 加奈子ルート 183 ジェラシー×ポイント 加奈子ルート 184 愛の証拠 加奈子ルート 185 それぞれの家族 加奈子ルート 186 加奈子と高坂家 加奈子ルート 187 スイッチオン・オフ 加奈子ルート 188 妹と、その友達 加奈子ルート 189 妹と、オタクな友達 加奈子ルート 190 羞恥心バックドロップ 加奈子ルート 191 闇の同盟成立 加奈子ルート 192 加奈子の決意 加奈子ルート 193 麻奈実と加奈子 加奈子ルート 194 人生相談、来栖加奈子の場合 加奈子ルート 195 →←不明 加奈子ルート 196 今できる、精一杯のこと 加奈子ルート 197 奇妙な師弟関係 加奈子ルート 198 加奈子と京介の関係 加奈子ルート 199 人生相談:高坂京介の場合 加奈子ルート 200 甘い朝の始まり 加奈子ルート 201 果報者、我知らず 加奈子ルート 202 道半ば 加奈子ルート 203 ラブラブな二人 加奈子ルート 204 変わり始めた日常 加奈子ルート 205 俺の妹 加奈子ルート 206 桐乃の覚悟 加奈子ルート 207 これが、俺の、最後の言い訳だぜ! 加奈子ルート 208 ごもっとも、正論です…… 加奈子ルート 209 師弟の絆 加奈子ルート 210 暗黒同盟の暗躍 加奈子ルート 211 加奈子爆発 加奈子ルート 212 ある恋の終わり 加奈子ルート 213 免許皆伝の日 加奈子ルート 214 また会う日まで 加奈子ルート 215 きりりん&くろにゃん劇場 加奈子ルート 216 愚かで優しい週末 加奈子ルート 217 結末の続き 加奈子ルート 218 顔面×おっぱい 瀬菜ルート 219 恥ずかし先輩×ヘタレる先輩 瀬菜ルート 220 部長&真壁×水着のお姉さん 瀬菜ルート 221 黒猫×瀬菜 瀬菜ルート 222 気の利く先輩×悩める後輩 瀬菜ルート 223 奇行×愛情 瀬菜ルート 224 妹×兄 瀬菜ルート 225 暴走する兄×妄想する妹 瀬菜ルート 226 鬼畜真壁×ダメダメ部長 瀬菜ルート 227 高坂京介×人員配置 瀬菜ルート 228 よその妹×俺の世話 瀬菜ルート 229 アキバの腐海×俺の精神 瀬菜ルート 230 乙女ロード×俺の初体験 瀬菜ルート 231 三次元×二次元 瀬菜ルート 232 素直な好意×素直な肉欲 瀬菜ルート 233 猛る赤城×無視する京介 瀬菜ルート 234 猛る赤城×半泣き真壁 瀬菜ルート 235 制作進行×サボり部員 瀬菜ルート 236 居残り作業×夜の部室 瀬菜ルート 237 新作RPG×文化祭 瀬菜ルート 238 腐女子の本心×にぶい先輩 瀬菜ルート 239 迫る胸元×待つ口唇 瀬菜ルート 240 本心×体面 瀬菜ルート 241 遊園地×カップル 瀬菜ルート 242 ラスボス赤城×勇者京介 瀬菜ルート 243 第二形態赤城×京介&瀬菜 瀬菜ルート 244 きりりん&くろにゃん劇場 瀬菜ルート 245 赤城×京介×真壁 瀬菜ルート 246 キス×好き 瀬菜ルート 247 高坂京介×赤城瀬菜 瀬菜ルート 248 妹たちからの人生相談 闇猫ルート 249 風の噂 闇猫ルート 250 闇に降り立った猫 闇猫ルート 251 誤解と誤爆の果て 闇猫ルート 252 光の皇子 闇猫ルート 253 知らぬは彼ばかりなり 闇猫ルート 254 聖天使の降臨 闇猫ルート 255 きりりん&くろにゃん劇場 闇猫ルート 256 一つの結末 闇猫ルート 257 次代への継承 闇猫ルート 258 いざ、黒猫の家へ ロリコンルート 259 黒猫ビーストモード ロリコンルート 260 珠希と仲良し ロリコンルート 261 ロリコン万載! ロリコンルート
https://w.atwiki.jp/fushimi_eroparo/pages/91.html
「うちの兄ね、高坂先輩と結構仲いいみたいなの」 不意に赤城瀬菜の口から漏れたその名に、思わず打鍵の手が止まった。 彼女にとっては、退屈しのぎのほんの無駄話。でも私にとっては。 続けて彼女が口にしたのは、有名なエロゲーの名台詞。 「『友情は見返りを求めない』」 勿論知ってるわよね? という瞳で、彼女が私を見つめる。 知っている。無論その程度の有名ネタは知ってはいるけど、さりげなく振るようなカタギのネタではない。 腐女子に大切なのは慎み、などと大層なことを言ってはいたけど、彼女のオタクの自分を前面に出せる空間を欲しがっていたのだろう。 ―――自分と同じように。 尤も、いかがわしい妄想に耽って熱暴走を起こす頻度が増えているのは頂けない。 「それがどうかしたのよ?」 打鍵を再開し、画面に集中しながら素っ気無く返す。 「うちの兄と高坂先輩ね、その誓いを交わしたらしいの! つまり二人はもう……むふふっ♪」 口元を三日月に曲げて彼女が俯く。その脳内で腐妄想がむりむりと膨らんでいくのが手に取るように分かる。 彼女の兄―――会ったことの無い赤城先輩と彼が、どんな状況でその誓いを交わしたのかは容易に想像できた。 ……半分病気の妹を持ってる者同士、この事は内密にしとこうぜ……そんな感じだろう。 シスコンの男達め。 ぞんざいな扱いを受けながらも、ただ兄という理由で愚妹を守り続ける彼らに苛立ちを感じる。 過保護な兄に守られている瀬菜にやっかみを感じる。 ―――そして、海の向こうにいる、あいつにも。 どうして、妹という人種は兄姉に感謝を払わないのだろう。 あれほどの無償の慈しみをかけられてなお、それを当然のことのように平然と過ごせるのだろう。 いや、守られていながら、何も返せていないのは私も同じなんだけど。 「ふふっ、やっぱりクロ†チャンなら天然攻め×捻くれ受けの、ラバ×太一かな~~」 自己嫌悪に陥りかけた自分と対照的に、彼女はすっかり自分の妄想の世界に入ってしまった。 腐女子の慎みはどこへ行った? 理性の半分飛んだ瞳でこちらへ振り向く。 「やっぱり、うちのお兄ちゃんと高坂先輩ってラブラブだったりしないのかな?」 キラキラと星を散らす瞳に射抜かれ、背筋に汗が一筋。 兄→お兄ちゃんは聞いて聞かぬふり。 彼女の腐オーラに圧迫されて、一瞬想像してしまった。 ワイングラス並ぶテーブルの横、耽美な薔薇の下でまだ見ぬイケメン赤城先輩に組み伏せられる彼の姿を。 「………………」 男だけの花園。女の子の入る余地の無い世界。私の入る余地の無い世界。 思わず、感想が口から零れた。 「……そんなの、困るじゃない」
https://w.atwiki.jp/fushimi_eroparo/pages/181.html
http //yomi.bbspink.com/test/read.cgi/eroparo/1273071103/831-836 桐乃のリビドーが有頂天でとどまるところを知らない 俺は寝る前に洗面所で歯を磨いていた。 もう風呂も入ってたし、勉強も一区切りついたんで後は何もやることはない。 桐乃から借りたエロゲーは――また今度だな。あとはベッドに入って寝るだけってなもんだ。 ゴシャゴシャゴシャゴシャ、ガラガラガラガラ、ペッ。 「ふぅ。さーてと寝るか」 歯磨きを終えて洗面所のドアに手をかけガラッと開けると、 「うおっ!」 俺はびっくりして思わず驚きの声をあげた。 目の前に桐乃のやつがいたからだ。 「なに驚いてんの? キモ」 「いや、いきなりお前が目の前に現れたからだろ」 「なにそれ、あたしのせいだって言うの? いいからどいてよ、あたしも歯磨くんだから」 「へ~へ~悪かったな」 チッと心の中で舌打ちしつつも、俺はわきへどいて道を空けてやった。 スッと桐乃が洗面所に入っていく。 俺が入れ替わりに出て行こうとすると、桐乃のやつが後ろからまた憎まれ口を叩きやがった。 「なにこっち見てんのよ。ウザ」 「いや、お前が入ってくるのを見てただけじゃねーかよ」 「やっぱ見てたんじゃん」 「だーから、道開けたんだから早く入ってくれと思っただけだよ」 「フン、どーだか」 かっわいくねーな。ちょーっと目が合っただけじゃねえかよ、ったく。 俺はさっさと自分の部屋に戻ることにした。 部屋へ戻り、電気を消してベッドに横になる。 ふぁ~あ。 ベッドに入って目をつむるがすぐには眠気は来ない。 眠りに落ちるまでの時間、俺はあることについて思いを巡らしていた。 他でもない、今さっきも俺に『キモ』って言ってきやがった桐乃のことでだ。 なんっかな~。最近どうも落ち着かんのよ。 いや、なにが落ち着かねえって言われてもあれなんだけどさ。 実はここんところ、妙に桐乃と目が合うんだよ。さっきのだってそうだ。 同じ家にいるから当たり前だって? そりゃあそうだろうけどさ、いっしょに住んでいるからといっても限度ってやつがあるだろ。 リビングとか同じ部屋にいたって、いちいち相手の方を見てなんかいない。 親父とお袋だってお互いTVを見ながら喋ってたりするし、俺もそんな感じだ。 例えば廊下ですれ違うときだって、一瞥くらいはするがそれだけだ。 目が合うつっても一秒にも満たねえだろ? いちいち目と目を付き合わせるってことはないわけよ。 なのに、桐乃とはどうしてか、しょっちゅう目が合う。 家に帰ってきたとき、出かけるとき、廊下をすれ違うときや、リビングに茶を飲みに来たとき、果てはトイレから出たらバッタリなんてのもある。 気付いたら俺の視界には桐乃のやつがいるんだ。 んで目が合うと「チッ。こっち見んな。ウザ」だの「なに見てんの。キモ」だの罵声の言葉を浴びせてくるわけよ。 なんなんだいったい。俺が悪いのか? 違うだろ。ただ目が合ったダケじゃねーかよ。 もう俺の妹わけ分からねえわ。 アメリカから帰ってきて、なーんか関係が変わるかなと思ってたら、あいつの態度はまるで変わらんしさぁ。 まぁ無視されなくなってきてるってのはあるが、それはあいつが留学する前からそんな感じだった。 俺にしてみれば、妹連れ帰りにアメリカまで行ったのはけっこう大きな出来事だったってのに、拍子抜けっていうか肩透かしくらったっていうか。 あ、念のため言っておくが、俺はシスコンじゃあねえからな。勘違いすんなよそこ。 そういや麻奈美のやつも変なこと言ってやがったけど、俺は別に妹と仲良くなりてーだの期待してないんだっつの、ケッ。 まぁ、その、なんだ? アメリカでの出来事があって俺としちゃけっこう妹のことを意識してる、なのに桐乃のやつは態度が変わらず平然としてる。 そんなんでモヤモヤしてるとこに当の本人としょっちゅう視線がぶつかってることに気付いたもんだから居心地悪いっていうか、落ち着かないんだわ。 …………………………。 ――もしかすっと、俺が意識しちまったから、初めて気が付いたっつうことなのかなこれって。 本当はずっと前から、俺の視線の先には桐乃がいて、桐乃の視線の先には俺がいたのかも知れないのか? いや、よく分かんねえケドさ。 へっ。つまんねぇこと考えちまったぜ、考えたところで分かるわけねえのにな。 さて寝るか――と思ったらなんかノド渇いてきた。 もう部屋の電気も消して寝る体勢万全だが……、ん~、ちょっくら麦茶でも飲んでくるかな。 そう思い立ち、「よっこらしょ」とベッドから起き上がると、俺は再び一階へ下りていった。 兄貴が去っていった後、あたしは洗面台の前で静かに兄貴が去っていく音に耳をすませていた。 トントンと階段を上がっていく音と、小さくバタンと扉が閉まる音。 どうやら自分の部屋に戻ったみたい。 よし、これで安心して歯磨き出来る。 あたしは洗面台の前に立ち、コップに水を入れ、『兄貴のハブラシ』を手にとって、歯磨き粉をつけた。 「ヘ、ヘヘヘ。兄貴が使ったばっかのハブラシ。あたし使っちゃうよ? み、磨いちゃうよ?」 プルプルとハブラシを口の中へ運んでいき歯にこすりつける。 「はふひゅぅ。ふぇ、ふぇへへ~。兄貴のハブラシが、あたしの歯をこしゅってる」 少し震えるカラダをもう片方の手で押さえつけてゴシュゴシュと歯を磨いていく。 「はぁはぁ。あ、あにきぃ、もっと、もっと激しくこすってぇ! 磨いてぇぇ! あたしの歯、ピカピカにしてよねぇ。 あたしゅ…グシュグシュ……んぁ、モデりゅなんだから…クチュ、クチュクチュ、綺麗にしとかないと、ゴシゴシ……いけないんりゃからね」 ハブラシが歯を、歯茎を、こすり付けるたびに快感で鳥肌がたちそうになってくる。 「兄貴の唾液、まだ少し残ってるかな。だ、唾液交換してんだよねこれ? か、間接キッスだよねこれっ? あっ、んあああ。ひゃ、ひゃにきと間接きしゅぅぅ!」 ゴシゴシゴシゴシ、グシュグシュグシュ、クチュクチュ。 歯磨きする行為自体に気持ちよくなるわけじゃないけど、あたしは兄貴に口の中を自由にされている妄想でいっぱいだった。 ハブラシはいわば、兄貴の舌の、手の、………チ、チ○ポの代わり。 そう考えるとあたしはカラダがカーッと熱くなって、歯磨きひとつでもこんなに気持ちよくなれるんだよね。 「しゅ、しゅごい、あたしの口の中、兄貴の(ハブラシ)で、兄貴ので犯されちゃてる。あたしの歯も全部、全部兄貴に陵辱されちゃてるよぉ。はぁ、グチュ……、ゴシゴシ、チュピチュピ…。もっと、もっと沢山あたしの口犯しゅの? ふぇ、ふぇんたいひゃにきぃ。でも、し、しょうがないからガマンしてもいいよ、奥まで変態兄貴のものに……し、していいんだからね?」 あう~たまんないよぉ。 やっぱ兄貴が歯を磨いてたのを覗いてて正解だったなぁ。 「んんぁ、シュコシュコシュコ、あはぁ、裏側も丁寧に磨かなきゃ。あん、うにゅう……、コシュコシュ、んぇ…ああっ、いっ、いい、裏側いい、裏側気持ちいい! 気持ちいいよあにきぃぃ! 歯茎に兄貴のが当たって気持ちいいよぉぉ。 もっともっと気持ちよくして、ね、ねぇ兄貴? カシュカシュ……ひゃ、ぅふっ、あっ、んっんっ……んご、う…うっうえぇ」 あう、夢中になっておもわずハブラシをノドの奥につっこみすぎちゃった。 「うぅ、はぁ……はぁ。兄貴のばか、奥までっていったってノドとか無理に決まってんじゃぁん。それともなに? 兄貴は奥まで突っ込みたいの? あたしのノドも犯したいの? べ、別にいいけど。 今はまだムリだけどちゃんと出来るようにしとくから、兄貴の突っ込まれてあたしの口を好きなようにされても気持ちよくなるように練習しとくから今はガマンしてよね? だからもっと、ん、んぇあ~、ぅあ……、んむ。もっと優しくあたしの中いっぱい気持ちよくしなさいよねぇ」 クシュクシュクシュクシュ、ゴシゴシゴシゴシ。 あぁ、なんでこんな気持ちいんだろ、我ながらおかしな性癖。 でも――、 「でも止められないんだもん。ゃあ、あっ、あん。兄貴の、兄貴のこと考えるだけで、あたし変になるにょおお。くちゅくちゅくちゅくちゅ、あっ、あっ、ああっ。はぁ……、たまんないよぉ。 エヘ、エヘヘヘ。ん……、あ…はぁ~。あらしのくちゅろらか、白いのいっぱぁい。あにひのしぇいえきも、こんなしゅろいのかなぁ。あ、ああっ、んんんっ! やぁ、そ、想像しちゃっらじゃん。兄貴の、兄貴の精液ぃぃ精液欲しいよぉぉぉ、口いっぱいに、この歯磨き粉みたいにたくさん、たっくさん欲しいのぉぉ!」 もうずいぶん口の中は歯磨き粉の泡だらけになっていた。 このままゴクンて飲み下したいけど……、さすがにそれはガマンした。 だってこれ兄貴のじゃないもん。 それにもう十分近く磨いている。さすがに磨き過ぎかな。 「ん、んぇぇ。ああ、んあ~。あは、兄貴のいっぱい」 口の中にたまった白濁液を舌に乗せて洗面台に垂れ流す。 兄貴のものだって想像すると、この汚濁も全然平気に思えてくるから不思議だよね。 兄貴はやっぱり飲んで欲しいのかな? あたしは~、飲んでみたいな。 苦いとかって聞くけど、ググってみたら甘いとか美味しいって言っている人もいた。 兄貴のならどんな味でも嬉しいけど――、甘かったら良いな。 そんなことを考えながら、コップの水を含んで口内に残ったものもすすぐ。 ガラガラガラ、ペッ。 ついでに顔も洗ってからタオルで拭いたあと、ニ~ッと口角を上げて綺麗になった歯を洗面台の鏡で確認した。 「うん、良し。今日もちゃんとあたし綺麗に磨けた」 ふぅ~う。にしても―― 「アメリカから戻ってきてから、あたしすっごい変だよね」 鏡に映る自分に向かって問いかけた。 理由はもう分かっている。 アメリカまで来てくれた兄貴のことが、すごい嬉しくてたまんないんだ。 いつの頃からか、あたしは兄貴のことを『そーゆー目』で見てたけど(はっきり気付いたのはここ一年でのことだけど)、兄貴がアメリカに来てくれて、いっしょに日本へ帰ってきてからは、それが特に顕著だ。 兄貴のことが気になって気になって気になって仕方無い。 気付いたら兄貴のこと考えてて、気付いたら目で追ってて、家にいるときなんかは兄貴の行動に逐一耳を立てている。 今みたいなコトも段々とエスカレートしてってる気がする。 でもアメリカから帰ってきて、兄貴との関係がなーんか変わるかなと思ってたけど、兄貴の方は相変わらずみたい。 おかげであたしもどんな態度とっていいか分かんなくて、なんかモヤモヤして気分が落ち着かないんだよね。 ただ、最近よく兄貴とは目が合う。超嬉しい。 今まではなんか一瞥されるだけって感じだったのが、今ははっきりと目が合ってるってのが分かる。 嬉しくてキモって言ってあげてるのに、すーぐどっか行っちゃうんだけどね。 「兄貴のば~か。はぁ~あ、寝よ寝よ」 あたしは洗面所からガラリと扉を開けて廊下に出た。 と、上の方からバタンと音がした。そしてトントントンと階段を下りてくる音。 え、兄貴? 寝たんじゃないの? まさかさっきの聞かれた!? あたしの気持ちに気付いて、これからあたしを犯しちゃうの? ワクワク。 ……いやいや。それはないか。 なんだろうと思いつつもあたしも階段へ向かって歩いていった。 ちょうど階段の真下で兄貴と目が合う。あたしがいるのに気が付いたみたい。 「なに? あんた寝たんじゃなかったの?」 「ちょっと麦茶飲みに来ただけだよ、お前もう寝んだろ」 兄貴はそう言うと、階段から下りてあたしのわきを通ってリビングへ入っていった。 なんだ、ちょっと期待したのに損した。バカ兄貴。 心の中で悪態をつきながら、あたしは『リビング』へ入っていった。
https://w.atwiki.jp/fushimi_eroparo/pages/13.html
「ほらよ、麦茶」 「…ずいぶん庶民的な飲み物ね」 黒猫は言葉こそ嫌味だったが、少しふるえたような声で緊張しているのがわかった。 何を隠そう黒猫は俺の部屋にいる。二人だけでだ。ベッドに浅く腰かけて見るからにガチガチな黒猫を落ち着かせようと冷蔵庫から飲み物をもってきたわけだ。 で、まあ、なんでよりにもよって黒猫が俺の部屋に―しかも今家には誰もいない―いるようなことになってしまったかと言うと…。 「私、今日あやせの家に泊まるから」 親父とお袋が夫婦水入らずで二泊三日の旅行にいった初日、桐乃は明らかに不機嫌な顔でそう言い放った。 「お、おおそうか」 「そう。あんたと二人きりでいるなんて耐えられないから」 相変わらずひでえ言葉だよこの妹は。へっ、そういうことならこっちだって望むところさ。 「チッ、わかったよ。親父達が帰るまで泊まってくりゃいいだろ」 「…何それ」 桐乃はさっきより不機嫌な面で俺をにらみつけてくる。なんで?俺と二人が嫌なんだからそうなるだろ?なんか変なこといったか。 桐乃は連続で舌打ちをして俺を見るもおぞましいものであるように見下ろしてくる。
https://w.atwiki.jp/vip_oreimo/pages/545.html
【破】 3章 秋葉原中央病院 403病室 AM 8:00 「京介さん、どうでしたか? ここの食事の味は?」 「そこそこでしたよ……?」 「はは。そんなに緊張して答えなくても大丈夫ですよ。 テストはさっきので全て終わりましたしね。 恐らく流動食は初めて食べられたんじゃないですか? 正直おいしくなかったでしょう?」 「………半端なくまずかったです。」 「そうですよねー。私も1度試しに食べた時なんて……。」 今、病室では先生が食事の話を京介に振って、緊張を上手くほぐしている。 私達は、先生から呼ばれるまで病室の外で待機するよう言われたので、 廊下から聞き耳をたてている。 外から聞いているだけでも、先生と話す京介の声が段々と落ち着いていくのがわかる。 少しすると軽い笑い声さえ聞こえてきて、先生の人を安心させる話術に尊敬の念さえ覚える。 もしかしたら京介の笑い声を聞かせることで、 私達の緊張をもほぐそうとしているのかもしれない。 「……それでですね、京介さん。 少し京介さんに会って頂きたい人達がいるんですよ。 今ちょうど部屋に来てもらっているところなので、 呼んじゃってもいいですか?」 「…はい、大丈夫です。」 そして、ある程度雰囲気が出来上がったところで、 先生が私たちを呼んでもいいか京介に尋ねる。 京介は一瞬だけ躊躇するが、すぐに問題ないと告げる。 「そんなに緊張しなくても大丈夫ですよ。 取って食おうってわけではないですからね。 …それでは高坂さん、どうぞお入りください。」 DVDでもちゃんとついてくるよ まぁ、無理に勧めるつもりはないけどね。都合ってモノもあるだろうし ガララッ その先生の言葉を合図に、私達は京介の病室へと足を踏み入れる。 「「「「…………。」」」」 沈黙。 どちらとも口を開くことができずに、 先生が築いた雰囲気が即座に硬いものへと変わっていく。 「…高坂さん。どうぞこちらの方へ。」 先生もある程度、雰囲気が硬くなるのは仕方なしと判断したのだろう。 先生に促され、まずお父さんとお母さんがベッドの側に近寄っていく。 「京介さん。もし気分が悪くなったらいつでも言ってくださいね。 …このお2人のことはわかりますか?」 「……すいません。」 「――――っ。」 京介は本当に申し訳なさそうに俯き、謝罪の言葉だけ告げる。 その姿を見て、私は一瞬息が詰まりそうになるが、 決して表情にだけは出さないように歯を食いしばる。 「謝らなくても大丈夫ですよ。 無理に思い出そうとしても、体に毒ですからね。 ……こちらはですね、京介さんのお父さんとお母さんです。」 「……父さんと母さん。」 先生は再度無理をしないようようにと前置きをして、お父さんとお母さんを紹介する。 紹介された2人のことを自分の中で噛み締めるようにゆっくりと口に出す。 「とっ!?ああ。そうだぞ! お前の父さんだぞ!!///」 「――すいません。やっぱり思い出せなくて……。」 「いいのよ!あんたが無事ならそれでっ。」 「お母さんのおっしゃるとおりです。今すぐ思い出す必要はありませんよ。 ゆっくりと思い出していきましょう。」 やはり2人の記憶が無いことで謝る京介に、お母さんと先生が励ましの声を投げかける。 なぜかお父さんの顔が少し赤い気がするが、私の気のせいだろう。 その後、お父さんとお母さんは先生の助けを借りつつ、探り探りで会話を進めるが、 京介の記憶が戻る気配もなく、どこかぎこちない雰囲気に終始してしまう。 「では、桐乃さんもどうぞこちらへ。」 ――――私の番だ。 心の準備をしていたつもりだったが、先生に呼ばれた途端、 心拍数が限界まで跳ね上がる。 京介の方へと歩を進める毎に、心臓がどんどんと早鐘のように鳴り響く。 先程のように知らない人を見るような目を京介から向けられたら、 正直平常心でいられる自信なんてなかった。 「京介さん。こちらの方は思い出せますか?」 「えっと……。」 先生にそう尋ねられると、京介は少し思案顔になり間ができる。 もしかすると…。 全員の心に、そんなありもしない期待と不安が過る。 病室の空気もより一層ピリピリと緊張していき…… 「…………俺の彼女?」 「「「「……………は?」」」」 バカの一言で、全てが粉々に砕け散った。 「いやー、さっきからずっとそんな感じがしてたんですよね? 顔とかすごい俺の好みだし、目が覚めたら抱きついてくるし。 こんなかわいい子が俺の彼女なんて、自分でも正直信じられないですよ。」 タハッ~と照れ隠しで頭をかきながらも、 勘違い100%全開フルスロットルのままで口を滑らせ続ける京介。 どうやら京介の中では完全に、私のことを彼女として認識されてしまったらしい。 先生とお父さんは、京介の発言にどこからツッこんだらいいのかわからず、 唖然としてしまっている。 お母さんは、 < ● > < ● > といった感じの目で、京介を睨みつけている。 かくいう私も…… 『かっ…かわっ…かわいいって!京介が私のことかわいいって!!//////』 京介の一言で、頭の回線が完全にショートしていた。 「…あ、あれ?俺なんか変なこと言っちゃいました……?」 ようやく、自分の発言で周りの空気がおかしくなっていることに気づき、 慌てた様子で問いかけてくる。 「え…えっとですね、京介さん? この方は京介さんの妹さんの桐乃さんなんですよ。 ……思い出されました?」 「え”っ………!?」 「ふん、バカ息子が!」「本当にこの子は…。」 先生に間違いを指摘され、恥ずかしさから顔が一瞬で真っ赤になる京介。 あたふたとする息子の姿にため息をつくお父さんとお母さん。 先程までのシリアスな雰囲気は、一体どこにいったんだろう……。 「……。////」 「あー、あの、桐乃…ちゃん?ごめんな? 俺、なんか勘違いして変なこと口走ってたみたいだ。 えっと……大丈夫か?」 「……別に…いいよ。///」 「ほんと、ごめんな。 気分悪くさせちまったよな?(クシャッ)」 「―――――!!///////(ボッ」 完全にのぼせ上がって言葉数が少なくなってしまった私に、 京介は自分の言葉で不快な気分にさせたと謝ってくる。 だけでなく、顔を近づけた京介から頭をクシャクシャと優しく撫でられて、 私の顔は耳まで真っ赤に染め上がる。 「……えっと。本当に妹さんですよね?」 「ええ。そのはずです。」 「 < ◎ > < ◎ > 」(←凍てつく瞳) どこからどう見ても恋人同士のピンク色の空気に当てられ、 先生がちょっと引き気味にお父さんとお母さんに尋ねる。 それに毅然と答えるお父さん(内容は曖昧だが)と、 もはや視線だけで射[ピーーー]勢いのお母さん。 「な、仲の良いご家族ですね。ハハハ……。」 先生の乾いた笑いが病室に空しく響いていくのだった。 「それでは、私は検査の依頼をしてきます。京介さん、少しの間待っていてくださいね? あ、あとお母さんには京介さんの入院と退院の手続きがありますので、 一階の事務室までお越し頂けますか?」 「はい、わかりました。」 なんとか先ほどのカオス空間から立ち直り、 先生とお母さんが手続きのために部屋を後にした。 先程の騒動のおかげ(?)で、 私達の間には最初のどこか張り詰めた空気は無くなっていた。 「…父さん?」 「ん?なんだ、京介。」 「えっと、…その、ごめんなさい。」 この和んだ空気の中で、京介が伏し目になりつつ、謝罪の言葉を漏らす。 「なぜお前が謝ることがある?」 「…すごい心配かけたと思うし。 それに、みんながこんなに俺のことを心配してくれてるのに、 俺…、みんなのこと、何も思い出せなくて……、それが悔しくて!」 理由を問われ、京介は自分が記憶を無くしたせいで私達を悲しませていると悔しがる。 少し泣いているのか、京介の声は掠れており、 布団の上に置かれた手がきつく握り込まれる。 「そんなっ!京介は何も悪くないじゃんっ!?」 「……けど。」 「京介、桐乃の言う通りだ。お前が謝る必要などどこにもないぞ。 もちろん俺も母さんも、お前が事故に遭ったと聞いたときは血の気が引く程心配した。 今だから言うが、心の中ではお前が死ぬことさえ覚悟した。 だから、お前たちが無事だったのなら俺は他に何もいらんさ。 それにな……。」 京介の泣き顔を見て遣る瀬無い気持ちになり、私は精一杯否定するが、 やはり京介は納得ができないのか、口ごもってしまう。 すると、お父さんが京介の肩に手をかけて、 真っ正面から目を見つめて語り出した。 「記憶が無くなったからといって、それがどうした? 記憶が無くなれば、お前は京介じゃなくなるのか? そうじゃないだろう?お前は正真正銘、俺の息子だ。 記憶を無くそうが、どうなろうが、お前は俺の息子の京介なんだからな。 だから、お前はそんなことを気にする必要なんて無いんだ。」 「父さん…。」「お父さん…。」 お父さんの言葉はどこまでも真っ直ぐだった。 京介を、家族を愛する気持ちがそのまま言霊となり、 私たちの心の中にじんわりと広がっていく。 「それに、先生も言っていただろう? 無理をして記憶を戻そうとしなくてもいい。 みんなでゆっくり記憶を戻す方法を探していけばよかろう。 お前の傍には俺だけじゃない、母さんも桐乃もいるんだからな。」 「父さんっ…。」 お父さんの熱い言葉に感極まった京介は、目を潤ませて今にも泣きそうになる。 「ありがとう…父さん。 俺、父さんの息子で本当によかった……。」 「京介、こういう時くらい親を頼れ。 でなければ、親の甲斐性が無いだろう? ……京介も桐乃も喉が乾いただろう? 下の売店で何か飲み物でも買ってこよう。」 京介の感謝の言葉にそう言い残すと、 お父さんは何故か少し足早に部屋を後にして、売店に向かっていった。 さっきのお父さんの熱い想いが余韻として残っているのか、 部屋にはどこか暖かくて心地よい空気で包みこまれる。 「すごい人だな…。」 「当たり前じゃん。だって〝私たちのお父さん〟だよ?」 「…そうだな。俺達の父さんだもんな。」 私と京介が、改めてお父さんへの尊敬の念を強くしていると、 お母さんが入れ替わりに病室に入ってくる。 「ねえ、あの人どうかしたの? 怖いくらいの笑顔で廊下をスキップして行ってたけど……?」 「「…………………。」」 お母さんが、何か不気味なものを見たというように、 後ろを訝しげに見つめながら問いかけてくる。 そのお父さんの姿を想像し、私達は何とも言えない気分になってしまった。 「……おもしろい人だな。」 「…えっと、私たちのお父さんだから…かな?」 「……そうなのか?」 私のお父さんがこんなにかっこいいわけがない。 【破】 3章 完
https://w.atwiki.jp/fushimi_eroparo/pages/381.html
http //yomi.bbspink.com/test/read.cgi/eroparo/1293190574/ 24 名前:俺の名無しさんがこんなに可愛いわけがない[sage] 投稿日:2010/12/25(土) 04 12 59 ID 1+iDddID [2/2] 夜中火事になった高坂家 目の前で私が育った家が燃えていく。その非現実的な光景を見ながら、押し入れの中で焼けているであろうコレクション達に心中で詫びる。 ごめんねメルルちゃん、助けてあげられなくて… 「桐乃、怪我はないか!」あいつがあたふたと駆け寄ってきた。そして 「パジャマだけだと寒いだろ、とりあえずこれ羽織っておけ」 そう言うと肩にジャンパーを掛けてくれた。自分だってパジャマだけのくせに無理しちゃって…。ジャンパーから持ち主の香が微かに匂う。その香がきっかけである事に気付く 「その…残念だったな、お前のその…コレクション…」 「そうね…でも一番の宝物は持ち出せたわ」 私は腰に手を当て、パジャマのズボンの下にある染み付きトランクスの感触を確かめながら呟いた。 火事場のクンカ この一言でこんなシーンが浮かんできたよ…… 俺は色々とクンカーに毒されてるようだ………orz 150 名前:俺の名無しさんがこんなに可愛いわけがない[sage] 投稿日:2010/12/28(火) 19 35 39 ID 2B/t5jRs [1/3] 暇なので自作コラ絵で俺芋のエロゲ風に作ってみた。 お遊びなので、SS投稿したい人は途中で割り込んでOK がちゃり。 「よお、大丈夫かぁ?」 ドアを開けると、黒猫がむくりと起き上がった。 「何しにきたの?これくらいなんともないわ。」 いきなり毒舌かよ!まあ、これくらいの元気があれば大丈夫だな。 全く、貧血で倒れたと聞いてびっくりしたぜ。 挿絵→ttp //www.dotup.org/uploda/www.dotup.org1325265.jpg 「…何、見てるのよ。」 「あ、いや…別に。」 初めてみる黒猫のジャージ姿だ。毒は吐いているものの、どことなくいつもより 弱々しかった。ポッと頬を赤らめる黒猫。 俺は――― A.思わず襲っちまった B.「りんご、食べるか?」 C.眼鏡っ娘について熱弁した。 ↓以下10レスぐらいで一番多いものにします。 151 名前:俺の名無しさんがこんなに可愛いわけがない[sage] 投稿日:2010/12/28(火) 19 36 46 ID RqjevIRH [1/2] じゃあC 152 名前:俺の名無しさんがこんなに可愛いわけがない[sage] 投稿日:2010/12/28(火) 19 37 49 ID 2B/t5jRs [2/3] おいマテ。よく考えろ! 153 名前:俺の名無しさんがこんなに可愛いわけがない[sage] 投稿日:2010/12/28(火) 19 40 22 ID kbZcDUoD [1/2] D.邪気眼が伝染した 154 名前:俺の名無しさんがこんなに可愛いわけがない[sage] 投稿日:2010/12/28(火) 19 47 04 ID es7Mvsx7 まぁ、まずはBでw 155 名前:俺の名無しさんがこんなに可愛いわけがない[sage] 投稿日:2010/12/28(火) 19 48 48 ID YpJWug4r Cだ。オラ、早くしろよ作者様 156 名前:俺の名無しさんがこんなに可愛いわけがない[sage] 投稿日:2010/12/28(火) 19 49 49 ID 54s1yVty Cだな 157 名前:俺の名無しさんがこんなに可愛いわけがない[sage] 投稿日:2010/12/28(火) 19 51 21 ID nPTwN9aC [1/2] ジャージに眼鏡っていうと一昔前の腐女子のテンプレみたいになりそうだな Cで 158 名前:俺の名無しさんがこんなに可愛いわけがない[sage] 投稿日:2010/12/28(火) 19 52 04 ID Wu+eZjig B 160 名前:俺の名無しさんがこんなに可愛いわけがない[sage] 投稿日:2010/12/28(火) 19 54 15 ID 8znuJOpM Bでしょ 161 名前:俺の名無しさんがこんなに可愛いわけがない[sage] 投稿日:2010/12/28(火) 19 54 47 ID 2B/t5jRs [3/3] C.眼鏡っ娘について熱弁した。 「お前はなんで眼鏡かけてねぇんだよ!」 「は?」 目を丸くして驚く黒猫を尻目に俺はいっきに捲くし立てる。 「病弱薄幸美少女っていったら眼鏡だろ?眼鏡かけてなきゃ俺は女と認めん! おまえが眼鏡の何を知っている!?いや、何も分かっちゃいない。あれは既に兵器だ。 というより性器だ。あれをかけているやつらは露出狂も同然だ!いや、むしろ眼鏡がメインだな。 他はおまけだ。お前は眼鏡だけでオナニーできるか?できないだろ。それが俺とお前の超えられない 壁というものだ。世の中には、どうしても超えられない人間が一人や二人いるもんだ。 残念だったな!俺はもうここには用はない。眼鏡を買ってこなくちゃならないからな。 じゃあな!」 俺は啖呵を切るとその場を後にした。何故か胸がすぅーとした。うん、今俺は確かにここに生きている。 「な、何しに来たのあの人…」 それ以来、俺は誰とも口を聞くことなく、一人、道を極めた。 ―BAD ENDー 162 名前:俺の名無しさんがこんなに可愛いわけがない[sage] 投稿日:2010/12/28(火) 19 58 35 ID nPTwN9aC [2/2] どうしてこうなった 163 名前:俺の名無しさんがこんなに可愛いわけがない[sage] 投稿日:2010/12/28(火) 20 01 17 ID RqjevIRH [2/2] 素直に襲っときゃよかったのだろうか 164 名前:俺の名無しさんがこんなに可愛いわけがない[sage] 投稿日:2010/12/28(火) 20 31 39 ID /HfN2I+3 それは鬼畜すぎる 165 名前:俺の名無しさんがこんなに可愛いわけがない[sage] 投稿日:2010/12/28(火) 20 38 33 ID YZucqUZb [1/2] 164 「止めてちょうだい先輩!妹は…妹達だけは!私はどうなってもいいから…」 「ウヒヒヒ…妹が女になるのをそこでじっくり見てるんだな」 鬼畜ってのはこういうのいうんだ 166 名前:俺の名無しさんがこんなに可愛いわけがない[sage] 投稿日:2010/12/28(火) 20 42 08 ID Gd44IKmk [1/2] 165 「妹が女になる」 こういうとこでいつもドキッとするのって俺だけかな 167 名前:俺の名無しさんがこんなに可愛いわけがない[sage] 投稿日:2010/12/28(火) 20 42 13 ID jNLYdkzO 165 「止めてちょうだい先輩!妹が、妹が!」 「うひひひひ、黒にゃんの妹かわゆい~お持ち帰り~ぺろぺろ ぐへへへ~」 「すまん黒猫。ありゃ俺にも無理だ。」 鬼畜ってのはこういうのを言うんだ。 168 名前:俺の名無しさんがこんなに可愛いわけがない[sage] 投稿日:2010/12/28(火) 20 44 27 ID AyrHQEIx [2/2] 167 俺も同じこと書こうとしてたw 170 名前:俺の名無しさんがこんなに可愛いわけがない[sage] 投稿日:2010/12/28(火) 20 47 52 ID Gd44IKmk [2/2] 167 その流れいいなw 174 名前:俺の名無しさんがこんなに可愛いわけがない[sage] 投稿日:2010/12/28(火) 21 41 03 ID ZgUSN68W 167 やっぱこっちの方が自然だな 196 名前:俺の名無しさんがこんなに可愛いわけがない[sage] 投稿日:2010/12/29(水) 00 03 50 ID 4kT7EAV0 [1/3] しかし、受験勉強が山場を迎える秋に、恋愛なんかにうつつを抜かしていいのだろうか?俺は冷静に自己分析してみる。確かに、志望校にはA/B判定が付いているが、これが受験日まで維持できるかは、それこそ俺次第だ。 「…さっきから何を一人でぶつぶつ言っているの?」 俺の膝の上にちょこんと座ったまま漫画雑誌を読んでいた黒猫が顔を上げる。 「いや、このままでいいのかなと思ってさ、、」 「良いも悪いも、恋人同士なんでしょ、私達?」 「まあ、そうだが、、」 黒猫はうっすら微笑をこぼしながら、顔を近づけ唇を重ねる。にゅるにゅると舌が絡む。 「んっ、、ん」 ああ、欲望って怖い。キリがねぇや。 「…もう一回いいか?」 全裸の白い胸を優しく揉みながらたずねる。 「……あ、あっ。もうこんなになってるのにやめれるわけ無いでしょう。」 黒猫は攻撃態勢になっている俺のリバイアサンを右手でつかんだ。 202 名前:俺の名無しさんがこんなに可愛いわけがない[sage] 投稿日:2010/12/29(水) 01 51 36 ID 4kT7EAV0 [3/3] ばん!あの女(桐乃)が私達の部屋にノックもせずに入ってくる。 「ちょっと!いくら付き合っているからと言って、昼間っからいちゃいちゃしないでくれる!気になってしょうがないんだけど」 「……っつ!」 私はゆっくりと振り返り、部屋の入り口に目を向けた。 「あら?あんまり静かだったからエロゲに夢中になって、ひとりオナニーでもしてるのかと思ってたのに。」 「つうか、あんた、人の兄貴にマウントとって何してるの?」 「わからない?あなたのお兄さん、今、私の中に射精の真っ最中よ。」 262 名前:俺の名無しさんがこんなに可愛いわけがない[sage] 投稿日:2010/12/30(木) 05 34 57 ID cu4g1QSz [2/3] くちゅ、くちゅ、くちゅ。 俺の指の動きに合わせて、黒猫からほとばしる汁が音を立てる。 「…っつ、はっ、ぃいっ。」 黒猫の顔が紅潮し、体を震わせる。そろそろ入れてもいい頃かな? 「あ、あの、、い、入れていいかな…?」 「………(こくり)」 焦点の合わない目で無言でうなずく。 俺はすでにMAXサイズになった俺のリバイアサンを黒猫自身にそっとあてがった。 粘液にまみれたお互いの性器を重ね合わせる。 「っつ!!い、痛い!」 黒猫が腰を引く。 「あ、すまん。ゆっくり入れるから。」 「だ、大丈夫。」 俺はもう一度ゆっくり刺そうとするが、どう見たってサイズが厳しそうだ。 「あ、いや、い、痛いわ。」 黒猫が涙目で訴えてくる。 やはり無理そうだ。女の子を泣かせてまで挿入するなんて俺にはできない。 俺はいったん腰を離して、ベットの横に座った。 「ご、ごめんなさい。もう少し我慢してみるから、、」 「いや、無理しなくても良いよ。」 初めてのエッチでできないってのがあるってのは聞いていたから、俺はそれほどショックでもなかった。 「まあ、お互い初めてなんだし、ゆっくりやっていこうぜ。」 「……(はらはら)」 黒猫が涙をこぼして泣き始めた。 「あ、ごめん。そんなに痛かったか?」 「ち、違うの、、その、自分自身が情けなくて、、」 「気にするな。」 「大好きな彼氏を気持ちよくさせることができないなんて、最低の彼女ね」 「相手にいやな思いをさせてまでやりたくないよ。それより、まだ痛いか?大丈夫か?」 「わ、私は、、もう、いっちゃったし、、、」 「え?そうなの?」 「…(こくり)」 「そうか、さっき紅潮したままで体を震わせていたあの時か?」 黒猫の頬がさらに赤くなり、無言でうなずく。 「そうか。気持ちよかったか?」 「ええ。ありがとう。でも、あなたがまだ、、」 「いいって、気にするな。」 「いえ、このままでは私の気がすまないの。で、できるだけ奉仕させてもらうわ、、」 黒猫は俺の股間に顔を埋めた。 「うっ!うおっ!こ、これはっ!」 「ひっひゃもひぃひ?(気持ちい?)」 再び復活した俺のリバイアサンを黒猫の舌が丁寧に這いずり回る。ううう、意外と持たないぞこれ。 「う、うわ、やばいわ。で、出ちまうぞ、、」 黒猫の口の動きがさらに激しくなってくる。 「だめだって、もう、ちょっと、ティッシュに出すからさ、、」 俺は口ではそうう言うものの、腰がむずむずと動き始める。 「ひゃ、ひゃしてもひひわよ(出しても良いわよ)」 そういいながら、黒猫は今まで以上に最大限に吸い始める。 「っっつ!すまん!」 俺の欲望がほとばしり、俺の黒猫の口の周りがミルクまみれになっちまった。 443 名前: 【だん吉】 【1904円】 [sage] 投稿日:2011/01/01(土) 14 16 03 ID NO/a9qo6 嗅き初めまだー? 444 名前: 【大凶】 【1337円】 [sage] 投稿日:2011/01/01(土) 15 41 34 ID qeqALxBO クンカクンカ 445 名前:俺の名無しさんがこんなに可愛いわけがない[sage] 投稿日:2011/01/01(土) 17 17 16 ID mPhRhJdf [2/3] 大みそかの晩から元旦の晩にかけてはいた兄パンをクンカするわけか 446 名前:俺の名無しさんがこんなに可愛いわけがない[sage] 投稿日:2011/01/01(土) 18 09 03 ID 0TCeq9Uf こ、これが、兄貴の二年参りしたアニパン くんかくんか… …… 二年分の兄貴の匂い くんかくんか… …… 兄貴二年分と言うことは365×2で730兄貴 どんだけ妹を兄貴色に染めようとしてんのよ! くんかくんかくんかくんかくんかくんかくんかくんか んはぁあぁあ! 730兄貴、1460本の腕であたしがもみくちゃにされりゅぅう?! くんかくんかくんかくんかくんかくんかくんかくんかくんかくんかくんかくんか ん、はぁ、はぁ、あ、兄貴も本気ね、あたしを二年間監禁して…… 「おーい、桐乃、俺のパンツ咥えてなにしてんだ?」 そんなの、決まって… 447 名前:俺の名無しさんがこんなに可愛いわけがない[sage] 投稿日:2011/01/01(土) 18 11 06 ID vf7NCjKP 445 桐乃「くんかくんか…… これは2010年の匂い…… こっちは2011の匂い……!」 448 名前:俺の名無しさんがこんなに可愛いわけがない[sage] 投稿日:2011/01/01(土) 18 31 59 ID mPhRhJdf [3/3] 446 447 この短時間でなんてもん想像してんだよw 449 名前:俺の名無しさんがこんなに可愛いわけがない[sage] 投稿日:2011/01/01(土) 18 35 56 ID Yt1lNQTp 変態だー! もっとやれ 482 名前:俺の名無しさんがこんなに可愛いわけがない[sage] 投稿日:2011/01/02(日) 11 25 06 ID hm6jqhfx [2/2] 「なあ、桐乃?」 「あ?何?」 「やらないか?」 (え、何?新年早々、何言い出すの #8264;このシスコン兄貴 #8265;ひ、ひ、ひめ、姫始めとか言い出さないよね?) 「ん?なんで赤くなってんだ?」 「ち、違うって!」 (ちょ、このバカ兄貴、超近いんですケド……あ、兄貴の匂いら……くんくん…切なくなるじゃない…) 「おい、お前、熱でも有るんじゃ…」 「ちょ、触らないでよ」 (んあー、あたしのバカバカバカ 兄貴におでこ触ってもらうチャンスを……おでこに…でこチュー?チューしちゃうの?兄貴があたしにチューしちゃうの? おでこにチューして、耳たぶをはみはみして、あたしのうなじのに、匂いとかかいじゃうの?あたしのうなじに兄貴の頬が…ゴク…兄貴の首すじのにおい…嗅げる…それから…もちろん…) 「なんだ?具合悪いのか?やめとくか、シスカリ対戦?麻奈実と二年参り行ってて対戦してやれなかったから埋め合わせのつもりだったんだが…っ、て、なんで物を投げるんだ、物を!」 おしまい 510 名前:俺の名無しさんがこんなに可愛いわけがない[sage] 投稿日:2011/01/02(日) 15 21 12 ID 4j6P5jgZ [2/2] 509 京介「視力が1.5もあるくせにダテ眼鏡を掛けてる女を眼鏡っ子とは認めん!!」 黒猫「……そ、そうね(ダテ眼鏡を買っておいたのは隠しておかなくちゃ)」 511 名前:俺の名無しさんがこんなに可愛いわけがない[sage] 投稿日:2011/01/02(日) 15 44 23 ID LvyZThWZ [4/5] 京介「おっぱいは天然モノじゃないとな。パッドとか寄せてあげるブラとか、ましてやスリーサイズ虚偽申告とか、ありねえわ」 黒猫「……そ、そうね(バイト代はたいたのに) ……ぐすっ(くじけそう……)」 521 名前:俺の名無しさんがこんなに可愛いわけがない[sage] 投稿日:2011/01/02(日) 20 28 18 ID orWGwjGC [3/5] 510 511 ちょwおまいらw もうちょっと黒猫労れよw 沙織「私がもう少し目が悪くなれば京介お兄様の理想に近づくのですね…」 あやせ「あと少し胸を大きくすればお兄さんは私のモノ…」 「…どうしたの?さっきからもぞもぞと」 黒猫が心配げに京介を見やる。 市内のカフェで京介と黒猫は初詣帰りにお茶を楽しんでいた。 京介「イヤ、さっきからなんか妙に寒気がな…」 そう言って京介は自らの肩をさする。 前日に何時ものメンバー+あやせと麻奈美加えた一行で初詣に行ったのだが、 今日は黒猫と二人だけで行きたいと京介は黒猫を誘ったのだ。 「ホントに大丈夫?一番大事な時期なんだから身体には気をつけてね」 「大丈夫だよ。たぶん参拝客にあてられただけだから」 そう言って京介は黒猫に微笑んだ。 その柔らかく愛おしげな微笑みに頬を赤らめ俯きながら 「……莫迦…」 と、小さく呟いた。 さてその同時刻の高坂家の桐乃の部屋 「…よしっ!髪を黒く染めたし完璧よね…これで兄貴はアタシに傾くわ♪」 赤の下地に白の鶴模様の着物姿で鏡の前で桐乃は機嫌良く自らの様を眺める。 「黒いのなんかに兄貴を好いようにさせないんだから」 522 名前:俺の名無しさんがこんなに可愛いわけがない[sage] 投稿日:2011/01/02(日) 20 29 11 ID orWGwjGC [4/5] 「うをっ!?」 「っ!!どうしたの!?」 ビクンッと身体を震わせた京介に驚きながらも黒猫が問いかける。 「なんか今日一番の寒気が…」 京介が自らを抱いて身体を震わせる。 「もう…今日は早く帰って休んだほうが良いんじゃない?無理しちゃダメよ」 そう言って京介の身体を気遣わしげにさする。 「大丈夫だよ。それに休むなら二人きりになれる所が良いな」 そう言って京介は黒猫を見てニヤリと笑う。 逆に黒猫は耳まで真っ赤にして俯いてしまった。 「この近くにゆっくりと二人で休める所が在るんだけど、行かないか?」 自らの手をテーブルの上の黒猫の手に重ねて問いかける。 それを聞きながら重ねられたら手を見つめて、暫くしてからコクリと頷いた。 会計をすませたあと、二人は街角へと消えていった。 「遅いっ!!」 「遅いですわね…」 「まったくなにをしてるでしょうか?」 高坂家で桐乃、沙織、あやせの三人は京介の帰りを待ちわびていた。 この後黒猫と一緒に帰ってきた京介は地獄を見ることになるのだが、それはまた別の話 528 名前:俺の名無しさんがこんなに可愛いわけがない[sage] 投稿日:2011/01/02(日) 21 49 36 ID 4HeXfniE み○もんたが未だに昼の生番組の司会してたら、母親の佳乃が生電話で相談して 馬場民部「本日は、千葉県在住の主婦、佳乃さんに電話がつながっております。もしもし佳乃さん?」 佳乃「はい。み○さん今日はよろしくお願いします」 み○「佳乃さん。今日はどんな相談かな?40代の女性だと大抵お姑さんとの関係なんだけど。」 佳乃「いえ、姑とは別居しているので、そっちではないんです。」 み○「あら、そうなの?それじゃ、なんの相談?」 佳乃「実は今年高校三年生の息子と、中学三年生の娘がいるんですが…」 み○「あー、どっちも難しい年頃だねー。しかも受験生かー。それで、その二人がどうしたの?」 佳乃「実は最近、息子に彼女が出来まして…。」 み○「そりゃ、よかったじゃない」 佳乃「ええ。そのこと自体はよかったんですけど、最近娘が息子に執着しているような気がして…」 こうか?わかりません。 541 名前:俺の名無しさんがこんなに可愛いわけがない[sage] 投稿日:2011/01/03(月) 10 39 22 ID IVFVPi5X 「なあ、瑠璃、俺達付き合ってるんだよな?」 「…い、いつから私のことを呼び捨てにして良いって許可したかしら?」 「やっぱ、恋人同士の証って言うか、結びつけるものがあったほうがいいと思うんだが、、」 「な、な、何を言っているの?あ、あなた受験生でしょ!そんなことにうつつを抜かしていていいと思うの?」 「いや、やっぱりつながりってものがあった方がいいじゃん」 「つ、つながるなんて…!所詮あなたも欲望をむさぼる怠惰な雄猫というわけね。」 「ほら、メリークリスマス!この指輪前から欲しかったんだろ?」 「、、もう、わ、私は準備できてるから、、、いつでもいいのよ。」 577 名前:俺の名無しさんがこんなに可愛いわけがない[sage] 投稿日:2011/01/03(月) 16 46 52 ID cwKhmQqU 「さてと、初詣も無事済んだしそろそろ帰るか?」 大晦日からの受験勉強と激込みの初詣で俺の疲れはピークに達していた。 「先輩、、顔色悪いわよ。大丈夫?」 混雑する境内で、肩肘を張ってせっかくの黒猫の晴れ着が乱れないようかばっていたこともあり、 精神的にも体力的にも結構つらくなってきていたのは事実だ。 「少し休んだほうがいいと思うのだけれど、、」 黒猫が心配そうに俺の顔を覗き込む。 「う、まあ、大丈夫だ。」 「-------」 微妙な沈黙が流れる。 「…この振袖、自分で着たのよ…」 黒猫が頬を真っ赤にしながらポツリと言う。 「ん?さっきも聞いたぞ?」 「…わかってないわね、、自分で着付けできるの!」 今度は不機嫌そうに同じ主張を繰り返してくる。うーん、こいつは何を言いたいんだ? (続きなし) 784 名前:俺の名無しさんがこんなに可愛いわけがない[sage] 投稿日:2011/01/07(金) 00 20 12 ID MPR0XIEq 京介「アニメからファンになった人をはじめ、当作品のヒロインは誰なのか、 ファンの間でも取りざたされていましたが、この度、高坂桐乃が ヒロインであると発表が・・・」ヒュルルルルルル ゴスッ 京介「うぉおおおおおおおおおおおおおおおお」 黒猫「ごめんなさいね。いらないノートパソコンを 窓から投げ捨てようとしたら手が滑ってしまって。」 京介「えー、この度、当作品のヒロインは高坂桐乃、 当作品のプリンセスとして黒猫が・・・」 ボムッ ヒュン ダダダダダダ 真奈実「ごめんねきょうちゃん。」 あやせ「ちょっとばかり手元が狂って。」 沙織「悪気はござらんのですよ、ニンニン。」 京介「(真奈実までかよ・・・)」 京介「えー、当作品のアイドルには、新垣あやせが、 イメージギャルには、田村真奈実が、 キャンペーンガールには、沙織・バジーナが、 俺の嫁にはブリジット・エバンスが、それぞれ任命されました。」 元ネタわかるかなぁ 790 名前:俺の名無しさんがこんなに可愛いわけがない[sage] 投稿日:2011/01/07(金) 00 49 20 ID Ma0NMjAA 784 帯ギュのカバー裏4コマか、懐かしいなw 791 名前:俺の名無しさんがこんなに可愛いわけがない[sage] 投稿日:2011/01/07(金) 01 03 32 ID EM/R95h8 790 それ読んだことないのにどっかで見たような懐かしい感じがする 80~90年代の定番ネタだったのかな 792 名前:俺の名無しさんがこんなに可愛いわけがない[sage] 投稿日:2011/01/07(金) 01 16 28 ID YmMTFt45 そういえばエロ本コレクションを見つかる話はよくあるけど エロ本を購入する京介の話ってあんまりないよね 793 名前:俺の名無しさんがこんなに可愛いわけがない[sage] 投稿日:2011/01/07(金) 01 26 32 ID NSg8NOWv む。なんか電波飛んできた……! 京介がエロ本を買いに行く。→本屋で散々悩んでエロ本を選ぶ。→レジで会計しようとしたら、バイト中の黒猫だった!→やっべ、どうしよう……!! まで妄想した。 796 名前:俺の名無しさんがこんなに可愛いわけがない[sage] 投稿日:2011/01/07(金) 02 17 23 ID ecv+yRgf 793 京介「すいませーん、レジお願いします」 黒猫「はい、こちらにどう……ぞ!?」 京介「……」 黒猫「……」 京介「く、黒猫!?何故ここに?」 黒猫「せ、先輩こそ、私のバイト先知ってたの?」 京介「いや、偶然だ」 黒猫「……そうなの?まぁ、それはそうと、レジ打ちするわね」 京介「いや、待て。ちょっと商品を間違えたから、戻してくる」 黒猫「…………エロ本ね」 京介「ギクっ!?な、何のことだ?」 黒猫「出しなさい。ジャンルによっては許してあげるわ」 京介「……もし、駄目なジャンルだったら?」 黒猫「エロ本を買おうとしている高校生がいると言って、店長でも呼んで来ましょうか?」 779 名前:俺の名無しさんがこんなに可愛いわけがない[sage] 投稿日:2011/01/06(木) 22 10 31 ID JzeKVU8Y ブリジッドには是非「おにーさん」と呼んでもらいたい あやせの「お兄さん」も悪くないが舌足らずな感じでな 780 名前:俺の名無しさんがこんなに可愛いわけがない[sage] 投稿日:2011/01/06(木) 22 13 54 ID tPs1H8rr [2/2] おに~さん 781 名前:俺の名無しさんがこんなに可愛いわけがない[sage] 投稿日:2011/01/06(木) 22 24 26 ID qudj/2mM [1/2] オニーサン、いい子揃ってるよ、どうですか みたいなイメージが強すぎるわ 782 名前:俺の名無しさんがこんなに可愛いわけがない[sage] 投稿日:2011/01/06(木) 22 27 47 ID qudj/2mM [2/2] 自分の背丈より大きい看板抱えて呼び込みしてるブリジット想像したらなんか素晴らしかった 783 名前:俺の名無しさんがこんなに可愛いわけがない[sage] 投稿日:2011/01/06(木) 23 11 33 ID BgiFA1q6 そんなブリジット可哀想すぎるじゃねーかw ブリジットを身請けして平均的な小学生の生活にもどしてやる、 そのために奮闘する京介の姿を幻視した 787 名前:俺の名無しさんがこんなに可愛いわけがない[sage] 投稿日:2011/01/07(金) 00 46 49 ID zn1s9YI1 [1/2] 783 「ブリジットは絶対俺が幸せにしてやるっ」 「お、おにーさん!?わたっ、わたしまだ小学生ですよ!?」 みたいな感じか、誰か頼んだ 794 名前:俺の名無しさんがこんなに可愛いわけがない[sage] 投稿日:2011/01/07(金) 01 33 57 ID EuBZtOin 787 「あやせは絶対俺が幸せにしてやるっ」 「お、お兄ーさん!?わたっ、わたしまだ中学生ですよ!?」 797 名前:俺の名無しさんがこんなに可愛いわけがない[sage] 投稿日:2011/01/07(金) 02 18 27 ID pF5j8eSR 787 「桐乃は絶対俺が幸せにしてやるっ」 「なっななな何いってんのよ!マジキモいんですけどっ!!」 808 名前:俺の名無しさんがこんなに可愛いわけがない[sage] 投稿日:2011/01/07(金) 08 24 58 ID NoHZezgk 「お、お邪魔します。…」 「ああ、お茶用意するから、先に部屋行ってて良いぞ。」 こくり。 無言のまま黒猫がうなずく。 まあ、学校帰りに黒猫が家によるのももう珍しくないが、今回は新しい分野で小説を書きたいから相談にのって欲しいとの事だった。 いつもと違うのは、今日は桐乃が合宿で泊だし、お袋も親父も帰りが遅いってことが確定だってことか。 俺は台所で麦茶を2つ用意し、お盆に乗せて部屋に上がろうとした。 黒猫がまだ玄関でのろのろと靴を揃えていた。 「ん?まだいたのか?先に上がっててもよかったのに」 「あ、いえ、その…な、何でないわ。」 なんか今日、ぎこちないな? とりあえず俺の部屋に上がって、茶を飲みながら最近の状況を話し合う。 黒猫もクラスの仲間と仲良くやっているようで、大分安心した。 「さてと、そろそろやるか?」 ビクッと反応し後退る。 「や、やっぱりそれが目的なのね?」 真っ赤になった黒猫が俺を睨む。 「ん?ネタ出し手伝うんだろ?」 「た、種を出すのを手伝えと!なんて鬼畜な…。ま、まあ貴方がどうしてもって言うんなら、私の体を提供してもいいわよ。」 黒猫は制服のボタンを外しはじめた。 (続かない) 842 名前:俺の名無しさんがこんなに可愛いわけがない[sage] 投稿日:2011/01/07(金) 19 55 44 ID DbSHA+zr 京介「わかめ酒が飲みたい」 あやせ「お兄さん、飲酒なんて捕まりたいんですか! ワカメジンジャエールで我慢してください!」 桐乃「ワカメってこんなに堅かったっけ?(×ワカメ○昆布) まあでも、これが飲みたいんでしょ?ハイ」 ブリジット「かなかなちゃん、これ増えるワカメだよ!? ワカメ酒じゃなくて酒ワカメになっちゃった」 加奈子「ワカメ酒とか加奈子できねーし ちっ…うるせーな。ツルツルにはツルツルの需要があんだよ」 あやせ「……もう我慢の限界です。どうなっても……知りませんよ?」 そう言うが早いが、あやせは俺に抱きついてキスをしてきた。 京介「ウガッ。ム、チュルル…」 黒猫「なっ、ああああああああああ、あなたっ、公衆の面前でなんて破廉恥な…」 あやせ「ぷはぁっ、ゼイゼイゼイ…桐乃をたぶらかしただけでなく、お兄さんも堕落させるなんて恐ろしい人ですね。 まずは、お兄さんを更正させて、お兄さんと協力して桐乃をこちらの世界に奪還します!」 黒猫「あら、まぁ…人間風情がなんてたいそれた口をきくのかしら。いいわ。その勝負、受けて立って上げる。」 後は任せた。 877 名前:俺の名無しさんがこんなに可愛いわけがない[sage] 投稿日:2011/01/08(土) 01 35 01 ID 083sS/1z あやせに犯されるとか最高じゃないか 881 名前:俺の名無しさんがこんなに可愛いわけがない[sage] 投稿日:2011/01/08(土) 08 12 01 ID aN4J2F5O [1/5] 877 「んっ、んっ、はぁ…」 俺は今ベッドに縛り付けられ、腰の上ではあやせが激しく腰を振っている。 「んんっ…、中学生相手に…あふっ、こんな…ガチガチになるなんてやっぱりお兄さんは変態ですね…ふぅ」 「あほか!お前が無理矢理…むぐぅ」 俺の抗議は、あやせの口づけにより中断させられる。あやせの舌が俺の口内を蹂躙していく。その感触の心地よさに情けなくも身体は反応していく。 「ぷはぁ…ほら、中学生にキスされてますます固くするなんて、やっぱり変態です」 そういって身体を密着させたまま腰をのの字を描くように回し、俺のリヴァイアサン全体を刺激する。 「あはぁぁぁ…、私だって変態のお兄さんとこんな事したくないんですよ。でもこうでもしないと、お兄さんがいつ性犯罪で捕まるかわかったものじゃないし…うぅん…、これはお兄さんの為に仕方なくしてるんですよ?」 身勝手な理屈を並べながら、あやせは腰の動きを速め俺を追い込みにかかる。 「まてあやせ!まずい、ホントに限界だ!」 俺の叫びを聞き流し、あやせの膣肉は激しく収縮する。その快感に耐え切れず射精した… こんな感じなんだろか 897 名前:俺の名無しさんがこんなに可愛いわけがない[sage] 投稿日:2011/01/08(土) 17 29 59 ID aN4J2F5O [2/5] 「ねぇお兄さん…知ってます?」 あやせが耳元で囁く 「私ね、今日危険日なんですよ?」 「な!?」 今サラっととんでもない事言わなかったか!?驚愕する俺を他所にあやせは続ける。 「これで受精したと仮定して…、半年後には私も16歳だから婚姻届けを出せますし…、よかった!私未婚の母にならずにすみます!」 ………はっ、あまりにブッ飛んだ思考に俺の脳が理解を拒んでいた。なんでこいつ、にこやかに笑いながらとんでも発言を連発してんの?だいたい俺の事嫌いじゃなかったの? 「確かにお兄さんの事なんか、嫌いです。けどお兄さんのような変態を野放しにして複数の女性が毒牙にかかるよりは、私一人が犠牲になる方が被害は少なくすみます」 何その理屈!つか、あやせの中でどんだけ淫獣なんだ俺は!? 「まさかお兄さん…堕ろせとかいいませんよね?」 口元に笑みを浮かべたまま、光彩の消えた瞳で俺の顔を覗き込むあやせ。こえぇぇぇぇぇぇ!!!!この女Lチキ…じゃなくマジキチだ!誰か助けてくれ! 「ウフフフ…、念には念をいれてもうニ、三回出してくださいね?あぁ、そうだ」 あやせはポンと手を打つと、素肌の上にセーラー服を上だけ羽織った。下着を付けてないので、制服越しでも興奮で固くなった乳首が伺える。 「やっぱり…中学生の制服姿を見たらすぐ元気にして…、ホントにお兄さんは変態ですね」 く…!素直な身体が憎い! 「じゃあお兄さん、さっきに負けない位沢山出してくださいね?」 そう言いながらあやせが俺のリヴァイアサンに腰を下ろそうした時 バアァン! 「待ちなさいあやせ!」「そこまでよこの獣!」 突如扉が開け放たれ、二つの人影が躍り込んできた。 「桐乃!黒猫!」 俺は二人の救援者に歓喜の声を上げる。対してあやせは 「思ったより早かったですね、でも…」 そう言いながら愛しげに自らの下腹を撫でる。 「既にお兄さんからの種付けは済ませましたけど」 「くっ!?」「なんてこと…」ショックを受ける二人。すまない…肉欲に負けた俺を許してくれ… 「こうなったら…」「私達も…」 え……?どうして服を脱ぎ出すんだ?二人の目つきが獲物を見る捕食者のそれに見えるのは気のせいなのか… そんな二人にあやせが襲い掛かる。 「ここで得たせっかくのアドバンテージ…奪われるわけにはいきません!」 俺は目の前で繰り広げられるキャットファイトを茫然と眺めていた。ふと気付くと右腕を拘束していたロープが緩んでいた。 「シーッ」 見るとブリジットがベッド脇にしゃがみロープを緩めていた。 「京介お兄さん、早くこんな変態SSから脱出してデートの続きを楽しみましょう」 「脱出するのはやぶさかでないが作者の奴、お前が寝過ごしたせいで北鎌倉まで行ってしまいプロット再構成しなきゃっ、て頭抱えてなかったか?」 「う…そこは作者さんの腕で見事リカバーですよ!それより足のロープも解けましたよ、さぁ早く逃げましょう!」 「了解だ!」 こうして俺はブリジットのおかげで、この変態が跋扈するSSから脱出した おわれ みんな好き放題言ってくれてw…俺はエロいの苦手なんだからハードル上げないくれ 974 名前:俺の名無しさんがこんなに可愛いわけがない[sage] 投稿日:2011/01/09(日) 07 36 21 ID mUF2Cu2c さて埋めるか 携帯から適当に規制だったら泣く 馬鹿アニキ!馬鹿アニキ!!馬鹿アニキ!!! 妹の誕生日に地味子と出かけるとかマジありえない、シスコンなんだから妹の誕生日ぐらい妹の傍に居なさいよね キモいしうざいから嫌だけど、本当マジ嫌だけど、しかたなく、本当にしかたなくだけど、ちょこっとぐらいなら、 本当にちょこっとぐらいなら傍にいても我慢してあげるから、傍に居なさいよね。 そういえば夕べあいつの携帯チェックしたときにあやせや黒いのの名前増えてたけど、 妹の友達に電話掛けて何やってんのよマジ信じられない。 シスコンなんだから妹の部屋に聞き耳立てたりアルバム見てニヤニヤするとかやる事他に有るでしょう。 あ、そんなことしたら変態が我慢出来なくなってくっさいティッシュ量産しちゃうか、 マジごみ箱妊娠させる気かっつーの。 ビニールに入れて捨てるのはいいけど、口を堅い結びにするの止めなさいよね 解くの大変なんだから、妹に対して配慮が足りなさすぎ。 書き途中だがタイムリミット駄文失礼しました
https://w.atwiki.jp/fushimi_eroparo/pages/192.html
http //yomi.bbspink.com/test/read.cgi/eroparo/1281447547/94-107 ――翌日。 俺は麻奈実から告げられた通りに、とある場所へと足を運ばせていた。 もちろんそれは、我が高坂家のすぐ近くにあり、交番がすぐ裏にあるというあの公園のことだ。 名前は……なんつったかねぇ? そこまでは覚えてねぇや。 ちなみに、俺は一人でやってきた。 迷いに迷った末、桐乃には何も伝えずに。 ……本音を言えば、ここへ来るのが本当に俺で良かったのか、未だに自信がない。 しかし、電話の時の麻奈実の口振りは、主語こそ出さなかったものの、暗に俺を呼んでいるように聴こえた。 だから、それはつまり……えー…………どういうことなんだろうね? ……む、そこのお前今ため息吐いたな? しかも呆れ顔をしやがったな? ああそうだよ俺は空気読めないよごめんなさいね全く! ……まあ、そんなこんなで、一晩中頭を悩ませた末に俺だけで良いんじゃね?という結論に至ったわけだ。 ……いや、良かったのかねぇ? ってうわー……あーだこーだ考えてるうちに目的地に辿り着いちまった。 しかも約束より10分くらい早ぇ……。 辺りを見渡してみたが、公園には誰もいなかった。 ぬぅ……まだ来てねぇか。 幸か不幸か……いや、変に緊張してっから、気持ちを落ち着ける意味では好都合かもしれない。 ……にしても、“直接会った方が良い”、か……。 麻奈実的に、それはどういう意図があっての発言なんだろうね? …………はぁ。 無理だ、無理無理、超無理。 全く意味がわかんねぇ。 いくら頭を捻っても、理由なんぞ想像できん。 なぜか思い浮かんでくるのは、あやせにしたセクハラ発言の数々だ。 ……あ、もしかしてそれについて土下座しながら血の涙流して謝罪しろってことか? あー、うん、なるほどそれなら確かにあり得るな、あ、いやでも今さらそんな―― ――到着してから数分が経った。 ベンチに腰掛けながら妹の親友を待っていた俺は、公園の入り口でキョロキョロと誰かを探している様子のあやせを発見した。 遠目でよく見えないが、なんとなく不安そうに見える。 俺は立ち上がり、おーい、と手を振った。 すると、怪訝そうに振り向いたあやせはギョッとした表情で固まった。 え、ちょ、なに、どうしちゃったのあやせさん? 何やら様子がおかしい。 俺は不安になって小走りで駆け寄ろうとしたら―― ドスンッ それより早く、何かが俺にぶつかった。 ……いや、正確には、抱き付かれていた。 「あ、あやせっ……!?」 あろうことか、あのあやせが、出会い頭に俺に抱き着いているではないか。 “あの”という辺りに注目してもらいたい。 それほどまでにこの状況は異常だ。 ドッキリでした~!とか言うオチじゃ―― 「お、兄さぁん……」 ……なさそうだった。 何故なら、あやせの声色や、見上げてくるその表情からはまるで冗談っぽさが垣間見えなかったからだ。 あやせは今にも泣きだしてしまいそうな表情で、母親とはぐれた子犬のようにプルプルと震えている。 何が起きているのか、俺は状況を掴めずにいた。 「あやせ……何があった?」 俺がそう言うと、ぽかぽかと胸を叩かれた。 全然、痛くない。 「誰のっ、せい、ですかっ……」 へっ? いや、そう言われても……。 何かしたっけか、俺。 困惑顔であやせを見下ろす俺は、なし崩し的にあやせの肩を抱き締めていた。 「……うぅ……お兄さんは、鈍感過ぎますっ」 またぽかぽか。 なぜか胸にグッサリ刺さるその言葉に俺は苦笑いを浮かべる。 「……えーと、あやせ?」 「謝ったって、許してあげませんからねっ……」 目にいっぱいの涙を堪えながら、俺を上目遣いで睨み付けてくるあやせ。 あれ……あやせって、こんな表情する子だったっけか……? 新垣あやせ。 ……桐乃のことになると、周りを顧みなくなる暴走少女。 若しくは、三次元に舞い降りた癒しの天使ラヴリーマイエンジェルあやせたん。 まあ後者は半分冗談だけど、俺があやせに対して抱いていたイメージは、確かにそんな感じだった。 だが今はどうだろう。 今、俺の腕の中でシュンとなってる少女は暴走少女でも、あやせたんでもない。 本気で抱き締めたら、簡単に壊れてしまいそうな……そんな儚げな女の子だった。 ……あやせが何を思って、こんな行動に出たのかは、未だによくわからないけど。 ただ―― 「……なぁ。 何をすれば、許してくれる?」 俺はこの子に謝らなきゃならない。 そんな気がした。 するとあやせは、顔を赤らめて、 拗ねた子どものように言った。 「…………頭を、撫でてくれたら……ちょっとだけ許します」 ずっきゅーーん!! そんな効果音が聞こえそうなほど俺はドキッとしちまった。 潤んだ瞳で睨み付けてくるあやせ。 正直、そんな目で睨まれるのは妹に睨まれてる時とは別の意味で辛いっ。 なんかすげぇ恥ずかしいっ! 「……んなことで、いいなら」 そんな心情を誤魔化すように視線を逸らして、優しくそっと頭を撫でた。 わしゃ、わしゃ、わしゃ、わしゃと手を動かす。 あまり詳しくはないが、艶のある髪だと思った。 確か、艷髪とか呼ばれるんだろ、こういう髪ってさ。 「んっ……」 あやせは目を細めて、微かにはにかみながらもぞもぞと身を捩った。 ……正直、以前までは(失礼ながら)あやせのことを狂犬のように思っていたけど、今はなつっこい子犬のように愛おしく思える。 一言で言うと可愛い。 二言で言うと超可愛い。 三言で言うと超絶かわ……もういいか。 俺は手を離すタイミングが掴めず、継続して撫で続けているとあやせは、 「……えへへ」 と、照れ臭そうに笑みを溢した。 こ、これはっ……可愛い過ぎるだろ常識的に考えてっ! 何やら幸せそうに笑うあやせに、俺の心臓は激しく早鐘を鳴らしていた。 胸も、心臓も、今までになく高鳴っている。 心なしか息苦しさすらも感じる。 いっそのこと、この娘を力いっぱいに抱き締めたい。 そんな衝動に駆られてしまう俺だが、その前に―― 「……あのさ」 ――しなくちゃならんことがある。 そっとあやせの肩に手を乗せ、真面目な声色で語りかける。 するとあやせは一目見てはっきりわかるほど、急激に顔を赤くさせた。 「……は、はい」 多少、戸惑っているようだ。 ……まあ、この際それはどうだっていい。 今、俺にとって大事なのは、そう―― 「すまん……悪かった」 謝ることだ。 誠心誠意、心を込めて。 「へ……?」 一瞬あやせはキョトンとしてから、相変わらず涙を堪えた目で睨んできた。 「……ゆ、許さないと、言いました」 ああ、知ってる。 別に、許されなくても構わない。 構わないが、しかし、それでも……俺がこの娘に嫌な思いをさせてしまったのなら、謝るべきだ。 「わかってる。 これは俺の自己満足だ。 んなこたぁ、わかってるつもりだ。 ただ――」 そう、ただ、一つだけ譲れないとするならば、 「お前に……あやせにそんな顔をさせたのが俺なら、やっぱり謝りてぇんだ。 俺は、お前に笑っていてほしいから――ごめん」 俺は睨みつけてくるあやせを真正面から見つめ返し言い放った。 数秒の間が空き、あやせは目をパチパチさせてから悔し気に顔を歪めた。 「な、何で、そうなるんですかっ……おか、おかしいですよそんなのっ」 突然なにやら叫び始めたあやせ。 ……いや、気恥ずかしい台詞を吐いた気はするが、そんな変なことは言ってないはずだ。 なおもあやせは続ける。 「わたし……わたしお兄さんに散々ヒドいこと言いましたよ!? いっぱいいっぱい言いましたっ、さっきだって、さっきだってわたしはっ……あんな、ずるいことを……」 苦悶に満ちた表情であやせは言う。 ……正直なところ、あやせの言葉にいまいちピンと来ない俺がいる。 ずるいってなんだ? ……まあ、確かにあやせには罵倒されたり張っ倒されたり通報されたりしたが、それらには全て理由があったじゃないか。 たいていは桐乃のために、という理由が根底にある行動であって、その中で俺がちょっとした外れクジを引いただけの話だ。 それに、最近は俺の自業自得な面が(非常に)強いと思うしな。 だから、あやせが気に病むようなことは何もない、と俺は考えていたんだが……あやせ的には違うらしい。 「……なのに……何で、何で、そんなわたしに優しくできるんですか……悪いのは、全部わたしなのにっ……」 言いながら、俯き気味になっていくあやせ。 ……思い込みの激しい性格ってのは、こうも偏った思考になるのかね? いや、あやせが特別、そういうのに過剰なだけか。 自己嫌悪なんぞに陥る必要、どこにもないってのにな……。 ったくよぉ……今さらそんな心情を吐露されたって、こちとら全然嬉しくないっつーの。 むしろ、ちょっと寂しいくらいだ。 ああいう馬鹿みたいなやり取りは、コミュニケーションの一環ですらなかったのかよ……ってな。 ……いや、まあ、ここ数日は俺も別の意味で自己嫌悪に陥ってたわけだが。 「……うぅっ……ぐすっ……」 あやせは叱られた子どものように肩を震わせながら、我慢してた涙をポロポロと溢れ出させた。 俺はかける言葉が見つからず、ただただあやせの泣きじゃくる様子を眺めている。 「……本当は……嫌なんかじゃ、ないんです、お兄さんと話すのが……」 ……へ? 「いっつも、いっつも……わたしは、ヒドいことを口走りますけど……で、でも、本当は……わたし」 ま……待て待て、なんか展開が早くて着いていけな―― 「お兄さんと一緒にいるのが……楽しくて仕方ないんですっ……」 陥 落 し ま し た 。 ガバッ 「え…………?」 それはあやせの戸惑いの声だった。 無理もない。 何故ならそれは、俺があやせを抱き締めたことで発せられたのだから。 あやせは、目をぱちくりさせて激しく狼狽えている。 「な、なにしてるんですかっ……」 俺は答えない。 代わりに、背中に回した腕の力を強めた。 そんな中、あやせは小さな抵抗を見せる。 「やっ、よしてくださいっ……あ、あなたにはお姉さんやき、桐乃がいるじゃないですかっ、冗談でもこんなっ、こんなことっ……つ、通報しますよっ!?」 肩越しに、決まり文句で威嚇してくるあやせ。 ふん、何とでも言いやがれ。 俺はもう、腹を決めたんだよ。 一方的にな。 「な、何でっ、こんなっ」 背中をぽくぽく叩かれる。 けどやっぱり、痛くない。 「ど、どうせ、また本気じゃないんでしょう? お兄さんはいつもそうやって――」 「あやせ」 俺はバッサリとあやせの言葉を遮る。 「は、はひっ」 ……何ともあやせらしくない間抜けな返事だった。 しかしそんなことはどうでもいい。 俺は、毅然とした態度で狼狽するあやせを見据える。 「責任取れ」 言うが早いか俺は―― あやせのその柔らかい唇を奪った。 「―――――――ッッッッ!?」 狼狽するどころかもはや完全にパニクってるあやせ。 離れようとして俺の胸を弱々しく叩くも、あやせの後頭部を押さえる俺の手がそれを許さない。 関係ない話だが、鼻息が顔に当たって何だかこそばゆい。 ……何で女の子ってのは、こうも甘い匂いがするんだろうな。 たっぷり10秒ほど口付けを交わし、ゆっくりと顔を離した。 その頃にはもうあやせの瞳はとろけきっていて、やけに色気のある息遣いで肩を揺らしていた。 顔も真っ赤に染まって、まるで熟れた林檎のようだ。 腰が抜けたのか身体に力が入らないらしく、俺はあやせの頭を抱えるように抱き締めた。 「……これが俺の本気だから」 ……何か恥ずかしいことを言ってる気がする。 しかし暴走を始めた俺の理性は、もはや誰にも止められない。 一方、あやせはと言うと、倒れてしまわないよう俺にしがみつくので精一杯のようだ。 どうにか息を整え、とろんとした瞳のまま見上げてくるあやせ。 上気した顔が妙に色っぽい。 いっぱいいっぱいな様子で、あやせは必死に言葉を紡ぎ始めた。 「こ、こんなこと、されたら……わたし、わたしはっ、桐乃やお姉さんにどんな顔して会えばいいんですかっ」 怒っているような、困っているような、はたまた迷っているような表情であやせは言う。 しかし、もうあやせの語気に迫力はなかった。 ただ、ひたすらに切実に、あやせは言葉を紡いでいく。 「……もぅ、ほ、んとうに……我慢、できなくなっちゃいますよぉ……!」 駄々をこねる子どものようにあやせは泣きじゃくり、本当の意味で初めて、本音を漏らしてくれた。 だから、俺は一言こう言ってやる。 「すんな、そんなの」 再びあやせに口付けをする。 後頭部ではなく、肩を押さえて。 あやせは、一瞬目を見開いてからゆっくりと瞼を閉じた。 さっきのような抵抗をせず、代わりに俺の腰に手を回し、身体を預けるようにして、キスを返してきた。 互いに互いを味わうように、ちゅ、ちゅと音を鳴らして、口付けを交わす。 「んっ……ふ……むぅっ……」 キスを繰り返しているうち、自然と息が荒くなっていく。 「……ふ……ちゅ……んふぅ……」 それから暫くの間、お互いを確認するように唇を求めあっていたが、息苦しさからどちらからともなく顔を離した。 つつ、といやらしく互いの唇の間で一瞬だけ架かった透明な橋に変な興奮を覚えてしまう。 ぽーっとした瞳で俺を見つめ、唇の先を指でなぞるあやせ。 もう顔は涙でくしゃくしゃになっていて、大人びた少女の印象はとうにどこかへ消え失せている。 その様子を眺めているうちに、俺は無意識にあやせの頭を撫でていた。 さっきと同じように、くすぐったそうにあどけない笑みを溢したあやせ。 やっぱり……笑ってる方が、お前は可愛いな。 「……ん、お兄さん」 不意にあやせが口を開く。 「ん?」 「……もーいっかい、いいですか?」 恥ずかしいのか、もじもじしながら上目遣いで唇を指差すあやせ。 ……断る理由なんて存在しなかった。 それから5分ほど、ちゅっちゅっとちゅっちゅっとイチャイチャしてから、ベンチで寄り添う俺たち。 俺の肩に照れ臭そうな顔で頭を預けてくるあやせに、もう色々なものが爆発してしまいそうだ。 もちろん必死で抑え込んだけども。 それにしても……恐るべき距離感の縮み具合だ、と暴走気味な頭で考える。 というか、それ以前に俺はいつあやせにフラグ立ててたんだ? 実は、身に覚えがなかったりする。 この辺りが鈍感だ!と馬鹿にされる原因なんだろうなぁ……。 まあ今となってはどうでもいいんだが。 そんなことを適当に考えていると、あの、とあやせが控えめに声を上げた。 「ん?」 「ちょっと前の話をしても、いいですか」 もちろん、断る理由はない。 「いいよ」 はい、と頷いて、さりげなく俺の手に指を絡ませるあやせ。 いわゆる、恋人繋ぎ。 「……わたし……桐乃と仲直りした頃は……お兄さんのこと、本気で嫌いでした」 ぶふぉっ!!と思わず噴き出してしまった。 い、いや、まあ、そうだろうね? 仕方ないと思うよ? あの頃の記憶は、思い出すと何か泣けてくるし。 「か、過去の話ですよ……? その、今は、えっと……だ……き、ですから……」 慌ててフォローするあやせだが、後半は声が小さくて聞き取れなかった。 コホンと可愛いらしく喉を鳴らし、とにかくっ、と軌道修正するあやせ。 「当時は、頭に血が上ってましたから。 桐乃を守るって、それだけしか頭になかったんです」 何だか、遠い昔のように感じてしまう。 たった数ヵ月しか経っていないというのに。 年寄り臭いな、と苦笑いする俺。 「……でも、ちょっと時間が経って、頭が冷えた頃。 ふと、思い出しました」 キュッと、手を握る力が僅かに強くなった。 「……何を?」 「桐乃とわたしたちが部屋で遊んでる時に、お兄さんが突入してきたことを」 ……あー、あったね、そういうことも。 危うく桐乃に殺されかけた、苦い記憶だ。 「……あの時のお兄さんの、その、必死な顔を……わたしは覚えてます」 忘れてくれていいのに、と内心で思った。 正直あれ恥ずかしかったからなぁ。 遠くを見るように目を細め、ふふ、と笑うあやせ。 「今だから白状しますけど、あの時のお兄さん……かっこ良いなって思ってました」 ドキッ、と再び心臓が高鳴り始めた。 一々俺のツボを刺激するあやせさんまじパねぇッス……。 「妹のために……桐乃のために、あんなに必死になってくれる人だったんだって、後々になって思い出したんです……遅すぎましたけど」 自嘲気味にあやせは言う。 「言っとくが、あれは……別に桐乃のためとかじゃなくて、自分のためにやったことだからな? そんな褒められるようなことじゃねぇからな?」 事実、俺は後悔しないためにあの行動を取ったのだし、その前もその後も、いつだって俺は俺のために行動してたんだぜ? あやせはまた、ふふっ、と穏やかに笑った。 「そっくりですよね、そういう、素直じゃないところ……さすがは兄妹です」 俺は自信を持ってそれは違うと言えなかった。 どうやら俺は、認めざるを得ないらしいからな、その不器用さを。 「……それで、まあ、遅すぎたんですよ、色々と……」 弱々しい声色で、呟くようにあやせは続ける。 「……知っての通り、わたしも、お兄さんたちに負けず劣らず、不器用な性格ですから……」 その“たち”ってのは、やっぱりうちの妹様を含めてのことなんだろうなぁ。 「……今さら、お兄さんに面と向かって謝るなんて……無理難題もいいところ、だったんです」 ……あやせにも、色々と思うところがあったんだな。 何故かちょっと泣きそうだ、俺。 「……でも、今のわたしなら、言えます」 あやせは俺の肩から頭を上げて、真剣な眼差しで俺を見つめた。 「今まで、失礼なことばかり言って、ごめんなさい」 言いながら、深々と、真摯な態度で頭を下げられた。 ……ああもうっ、なんでそんなに良い子なんだよっ、お前はっ。 俺をこんなにときめかせやがって……俺を萌え殺す気か? やっぱ天使? 天使なの? 「……あの、お兄さん?」 あ、ああ、一瞬本気で(あの世的な意味で)連れていかれるかと思った。 俺は、ポンッ、とあやせの頭に手を乗せる。 「気にすんなって。 俺はお前とのやり取り、結構楽しんでたからさ。 ……ついでに言うと、俺も悪かった。 セクハラしたりして」 俺は気楽な調子で、年上っぽく余裕の笑みを浮かべて見せた。 言ってることはかなりダサいけど。 するとまた、あやせはじわっと目に涙を溜めた。 「……そう言ってもらえると、幸い、ですっ」 あやせは、意外と泣き虫なのかもしれない。 普段とのギャップが激しい分、それはチャームポイントになると思うけれども。 って何言ってんだろうな? と、くだらないことを考えつつ、よしよしとあやせを撫でる。 すると、一頻り甘えて落ち着いたらしいあやせが、俺から離れ、俺の真正面に立つ。 「お兄さん」 ん、と俺は振り向く。 「責任取っても……いいですか?」 涙目なのに、俺を見つめるあやせの笑顔は、この上なく愛らしいものだった。 「もちろん、そのつもりだったが?」 それに対して、俺はにやりと、ちょっと変態っぽい笑みで言葉を返すのだった。 まあ、どういうわけかというと、つまりはこういうことだ。 新垣あやせという美少女は――俺のラヴリーマイエンジェルだったってことだ。 異論はないな? その後の俺たちはというと、実の妹や幼馴染み、真っ黒い猫やオタクっ娘お嬢様という様々な壁にぶち当たるのだが、それはまた、別のお話。 こうして、10日間にも満たない、変態な嘘つき男と思い込みの激しい乙女のちょっとした恋愛模様は、一応の終結を迎えるのだった。 (おしまい) ――後日談 「お兄さん」 「ん?」 「一つ忠告しておきます」 「ん」 「わたし、多分独占欲強いです」 「あー、うん、それはなんとなくはわかる」 「ですから、あまり浮ついた行動をとらないでほしいんです」 「おう、任せとけ」 「……加えて忠告しておきますと」 「なんか一気に雰囲気暗くなったな……」 「……桐乃には要注意、です」 「えっ……何で?」 「……やっぱり、そういう反応なんですね。 予想してた通り」 「だって実の妹だぞ? んなことありえねぇって」 「油断大敵です。 わたしの親友を、お兄さんの妹を、舐めちゃいけませんっ」 「……そこまで言うなら、注意はしとくけど。 でも」 「でも、なんですか?」 「俺はお前以外に、セクハラしないよ」 「嬉しいんだか悲しいんだかよくわからない告白しないでくださいっ」 「顔赤いぞ、あやせ」 「もうっ、誰のせいですかっ!」 「俺だろ」 「意地悪なことしないでくださいよっ! お兄さんのくせにっ!」 「悪ぃ悪ぃ」 「……宣言しますけど。 わたし……桐乃にも、お姉さんにも、誰にも負けるつもり、ありませんからっ!」 「ん」 「……絶対の、絶対ですからね?」 「わかってるって。 俺も誓う」 「誓う?」 「俺は絶対の絶対に、誰にも、お前を渡さない 渡してなんてやらない」 「……お兄さん」 「惚れ直したか?」 「…………ばかっ」 (おしまいのおしまい)
https://w.atwiki.jp/teitoku_bbs/pages/1745.html
161 :Monolith兵:2013/06/30(日) 23 49 13 ※このSSにはTS表現があります。ご注意ください。 ネタSS「俺の妹が○○○なわけがない!」 その16 高坂京介は実家から少し離れた少し古めのアパートの一室に一人でいた。別に高坂家がここに引っ越してきたわけではない。京介一人だけがこのアパートに引っ越してきたのだ。何故こうなったかを語るには少し時間を遡らなければならない。 ある日の夕食の席、母佳乃が京介と桐乃にあることを問いただしたのが切欠だった。 「京介に桐乃。貴方たち最近妙に仲良くない?去年まであんなに酷かったのに。」 「え?ま、まあ、以前よりはいいかな。」 兄弟仲が良いのは良い事だ。例えその中身が爺だとしても。 「良すぎるのが不思議なのよ。今じゃ互いの部屋に平然と行ってるみたいだし、一緒に出かけているみたいだし。それに、この間は突然2人でカリフォルニアまでいったんでしょ?電話をくれるまでもしかして駆け落ちしたんじゃ、なんて思ってたのよ。」 何ということだろうか!確かに理由も告げずに勝手に家を出て海外に行ったのは悪かった。しかし、それが何故家出ならともかく、駆け落ちなどと言う話になるのだろうか! 「何でそうなるんだよ!」 「そ、そうよ!何であたしが京介とか、駆け落ちなんて・・・・。」 (だからそんな言動しているから勘違いされるんですよ!) (仕方ないでしょう。そういうキャラなんですから。) (何でそんな面倒なことを。) (その方が面白いでしょ?) 京介はこんな事態になってしまった事を責めるが、桐乃はなんとも酷い理由を答えてきた。あまりな答えに米神を押さえた。そんな風にこそこそと話す2人を見て、佳乃は二人の仲をさらに疑った。 「それと!最近京介は成績が落ちてきているみたいじゃない。」 これは京介だけの責任ではなかった。桐乃は何かにつけて京介を連れまわし、黒猫は京介に振られた後も高坂家に出入りし、事あるごとに京介に思わせぶりな発言や責めるような目つきをしてくるのだ。勉強の時間は減り、ストレスは溜まり、久しぶりに胃痛がぶり返してきていた。 「それに、桐乃が京介と呼ぶのはどうして?普通なら兄さんとか兄貴でしょ?」 「それは、心境の変化と言うか何と言うか・・・。」 以前から嶋田さんと呼ばれることのあった京介は今まで気にしていなかったが、最近桐乃が京介を呼ぶときは名前で呼ぶことが多くなっていた。また2人の時は嶋田さんから京介さんへと呼び名が変わっていた。それを佳乃は耳ざとく聞きつけ、問いただしたのだ。なお、桐乃がこうした呼び方をするのはもちろんわざとだ。一人暮らしイベントを順調に進める為に、以前から仕込んでいたのだ。 「そこで、私から二人に言いたいことがあります。京介、あんた一人暮らししなさい。」 「ええ!?」 何故そんな話しになるのだろうか?京介は父大介に助けを求めるも、「母さんのしたいようにさせておけ。」と取り付く島もなかった。 「京介。お前は普段から努力を怠らず、険悪だった桐乃との仲を修復し、家族を真にひとつにしてくれた。それを俺は嬉しく思っている。母さんの創造は突拍子もないことだと俺は思っているし、実際桐乃に手出しなどしていないだろうと確信している。だが、勝手に2人で海外に1週間も出かけるわ、成績はかなり落ちるわで、正直俺も堪忍袋の緒が切れた。」 そこで大介は湯飲みを傾けのどを潤した。 「お前は一人暮らししろ。そして、次の模試で以前の水準まで成績を戻せ。それがお前の疑いを晴らす為の条件だ。」 大介の言葉には説得力があった。京介としてはここまで自分のことを大介が評価してくれているとは思ってもいなかった。いつも桐乃桐乃で、京介には目もくれていなかったからだ。これだけ評価してくれる大介が言うのなら、それに答えるのが息子としての義務なのではないだろうか? 「話はわかった。一人暮らしをする。」 そうして、京介はこのアパートに入居することになったのだった。 162 :Monolith兵:2013/06/30(日) 23 50 30 「さて、荷物も運び終わったし、隣の人に挨拶しようかな。」 京介の部屋は隅にあるため、お隣さんは一室しかなかった。隣の部屋の前まで来た京介は用意してあった菓子折りを片手にインターホンを押した。返事があり暫くして出てきた相手は何とあやせであった。 「な、何であやせが・・・。」 「お兄さん!」 余りにも驚いてしまい絶句してしまう2人だったが、その静寂を破ったのは部屋の中にいたあやせの母だった。 「誰が来たの・・・って、ひいおじい、いえ、京介君!何でまたここに?」 「あ、え、ちょっと家庭の事情で隣に引っ越してきたんだ。ところで、何故2人がここに?」 「私たちは家を改築するのでここに一時的に移ったんですよ。」 「東京の官舎に行っても良かったんだけど、あやせは中学校があるから近くで入れる場所を探していたら、お父さんがここを友人から紹介されたみたいで。1ヶ月だけ貸してくれる所なんて中々無いからここに入ったのよ。」 新垣母子の説明で京介はすべてが理解できた。つまり、この1月この2人がお隣さんとなるのだ。 「さあさあ、何にも無いところだけど入って頂戴。あ、夕ご飯は食べたかしら?私結構料理が得意だから食べていってね。」 「いいのか?」 「ええ。前のときは私は小さかったから曾お爺さんに料理を食べてもらうことは無かったけど、今はいいでしょ?曾お爺さんに私の料理を食べてもらえるなんてとても嬉しいわ。」 「あ、お母さん、私も手伝います。」 なんとも穏やかな空気が3人の間には流れていた。他所の家にお邪魔した時のような居心地の悪さはここには無かった。この時、血の通っていない高祖父と曾孫、玄孫は間違いなく家族と言われても違和感が無かった。 そして夕食後、食器を台所に片付け3人は卓袱台に座って話をしていた。それは今まで何をしてきていたかや、何故急に海外に行ったのか、今回このアパートに住む事になったいきさつ等であった。 「じゃあ、曾おじいさんは・・・。」 「もういい加減京介でいい。この年で曾お爺さんと言われるのは結構きついからな。」 「ごめんなさい。気をつけているのだけどね。」 あやせ母は罰の悪そうな顔をしたが、それでも嬉しそうだった。それを見て京介も自然と顔がほころんだ。初の女の曾孫とあって、前世ではかなり可愛がった覚えがあるが、今では都市も立場も逆転してしまった。だが、かつての面影はいたるところにあり、それが京介にはたまらなく嬉しかった。 「それじゃあ京介君は、成績を元に戻して桐乃ちゃんとの仲を否定しなければならないのね。」 「ああ。まあ、あいつが何かにつけて連れ回そうとするし、元カノはちくちくと私のことを責めるし。ちょっと生活がぎすぎすしていたからなぁ。今回のことは本音を言うと少し助かったところもあるんだ。」 「そうなんだ。」 そんな2人のやり取りをあやせは複雑な気持ちで見ていた。惚れた男と母親が仲良いのは嬉しいことだが、京介が自分よりも母と仲が良いのは悔しかったし妬ましかった。そして、自分がこんな思いを母に持っていることが恐ろしかった。 そんなあやせを尻目に2人は更に話を続けた。 「じゃあ、生活は大変じゃないの?一人暮らしは初めてじゃない?」 「初めてではないが、確かにきつい所はあるな。特に料理は余り得意じゃないからな。」 「じゃあ、食事はうちで食べるとして。あやせ、あなた京介君の世話を見なさい。」 「ええ!」 突然声を掛けられたあやせは驚いて声を上げてしまった。そして、先ほど言われた言葉を反芻する。つまり、自分が毎日京介の部屋に通うということだ。それはまるで通い妻ではないか! 「え?なんで?」 混乱しているのか、あやせは疑問を何度も投げかける。 「京介君の世話を焼けるのよ?嬉しくない?」 そう言ってウインクをする母にあやせは全てを理解した。母親は自分の背中を押しているのだ。これほど素晴らしいフォローは早々無いだろう。 「解りました。お兄さん、私に任せてください!」 あやせは胸を腕で叩き、自信満々に言った。 「あやせには一通り家事を仕込んであるから大丈夫よ。」 先ほどから一言も発しない京介にあやせは葉が細くする。京介としてはとても有難い提案であった。また、自分の世話を焼く為に通ってくれる女の子、しかも美少女がいるなんてそれなんてエロゲ?な状況を逃すのは京介には出来なかった。いくら精神年齢が100歳を大きく超えていたとしても、所詮は男であるということである。 「ああ、宜しくなあやせ。」 そして、2家族3人の奇妙な共同生活が始まった。 おわり