約 2,471,778 件
https://w.atwiki.jp/fushimi_eroparo/pages/34.html
第三章 たらふくパフェを食べた帰り道。 俺と桐乃は普段、どこに飯食べに行ったりするかって話で盛り上がった。 俺が牛丼屋へよく行くという話をすると、桐乃は一度も行った事が無いらしく、非常に興味を惹かれたようだった。 しかし、俺がよく特盛のつゆだくを頼むという話をすると、桐乃になぜか大笑いされた。意味がわからん。 「じゃあさ、今度、連れてってよ。お昼ご飯にでもさ」 「いいぜ。でも、おまえ土日忙しいだろ?」 「大丈夫、うまく調節する」 そんな風にリラックスした会話が出来ている自分にちょっと驚く。 そして、どうやらそれは桐乃も同じだったようだ。 「……あはは。今ってさー、あたしら、ちょっとびっくりするくらい仲良くない?」 そう言って可愛い満面の笑顔を向けてくる。 一時はこういう笑顔が俺に向けられる事は決して無いだろうとも思ったものだが…… 「そ、そうだな」 俺はこみ上げてくる不可解な感情を抑えるのに必死で、ただ作り笑顔を浮かべてそう答えた。 「やっぱさー。あれかな。間接キスいっぱいしちゃったから?」 「そ、そうだな」 ん? 「……って! おまえ、何をいきなり言い出すんだよ!」 今、こいつなんて言った? か、間接キスとかなんとか…… 「いきなりも何もないっしょ。したじゃん、さっき」 パフェの食べさせっこの事だろ? そりゃわかってるけどよ…… 「あ、あれは間接キスとかじゃねえだろ。兄妹同士じゃねえか。間接キスとかにはならねえよ」 俺は精一杯、桐乃の言葉を否定した。 しかし案の定、軽く桐乃にいなされる。 「何言ってんの? そんなの兄妹同士とか関係ないじゃん」 そう言って、俺のすぐそばまで桐乃が近づいてくる。俺はまるでヘビに睨まれたカエルのように微動だにできない。 「じゃ……じゃあさ、キスしようよ。間接キスとかじゃなく、本当のキス」 突然、桐乃がそんな事を言った。 「おまえ、何言ってんだよ……!」 「兄妹だと間接キスにならないなら、きっとキスにもならないんでしょ? 本当にそうかどうか、試す」 「で、できるわけねえだろ!」 俺は桐乃から顔をそむける。なんだ? いったい、今、何が起こってるんだ? 「ふう。……本当、意気地が無いわね、あんた」 ため息と共に、桐乃がキツイ口調でそう言う。 「意気地なしとかじゃねえだろ、こういうのは」 俺は弱々しい口調で反論した。 「意気地なしじゃん。あんたさ、私にいやらしい事したいんでしょ? キス、したいんじゃないの?」 「お、おまえにいやらしいことしたいわけないだろ! 兄妹だぞ!? なんでそれが意気地なしになんだよ!」 だんだん、俺の語調も荒くなる。 「ハ! 意気地なしだから、意気地なしって言ってんの」 しかし、桐乃は俺の言葉に気おされる事もなく、むしろ攻撃の手を強めてくる。 「だって、あたしが寝てる時にしかあたしにエッチな事できないんでしょ? 立派な意気地なしじゃん」 「おまえが寝てる時だってしてねえよ!」 反射的に否定した後、はたと気付く。こいつ、まさか…… すると桐乃は不敵な笑みを浮かべる。 「あんたさ──高校生の携帯に『芋』なんて名前のフォルダがあるの、不自然だとは思わなかったワケ?」 「──!!」 こいつ、知ってる? 俺がこいつの寝姿を撮った事を…… 俺がペニスを突き出して、こいつにいやらしい事をまさにしようとしているような写真を撮った事を…… 「あんな写真まで撮っちゃってさ。正直、リアクションに困ったんだけど」 目の前が真っ暗になるってのはこういう事なのだろう。 俺はもう何も考えられなくなっていた。いや、何も考えたくなかったのかもしれない。 俺は自分の意識が深い闇の底に沈んでいくような錯覚を感じていた。 「大丈夫? なんか、目がうつろだけど……?」 桐乃が心配そうに俺の顔を覗き込む。 「しっかりしなって。バレて恥ずかしいのは分かるけど、別にあたし、それほど気にしてないから」 「……え?」 気にしてない? そんなわけないだろう。おまえは俺の事が今、気持ち悪くてたまらないはずだ。 もう、二度と顔も見たくない。そう思ってるはずじゃねえのか? 少なくとも俺ならそう思う。 俺は、俺の顔なんて、もう二度と見たくねえ……! しかし、桐乃は言う。 「本当に気にしてないって。言ったでしょ、視姦されるくらいは覚悟してたって」 そう言いながら、桐乃は優しく笑う。 「ねえ、兄貴、聞いてる?」 兄貴。そう呼ばれて俺はいくらか正気を取り戻す。 「急にあっちの世界に行っちゃわないでよね」 「あ、ああ」 しかし、まだ頭の中がごちゃごちゃしている。なんだか現実感がない。 っていうか、今、この状況が現実離れしすぎてんだ。 ……いや、違う。俺の方に現実に対する想像力が欠けていただけだ。 あんなことをすればどうなるか、バレた時にどうなるか、本当の意味でちゃんと想像してなかった。 なんであんな事しちまったのか……これがいわゆる、出来心って奴なんだろうか? 「ま、あたしは気にしないんだけどさ。お父さんやお母さん、あんたの友達とかがこの事知ったらどう思うかなー」 友達……麻奈美の顔が浮かぶ。俺がこれまで何をしようが、俺のことを肯定してくれた麻奈美。 俺にとって最後の心の拠り所。しかし、そんな麻奈美でさえ、今の俺を肯定してはくれないだろう…… 桐乃の言葉は俺をどんどん追い込んで行く。 「へっ……お前、それで俺をおいつめたつもりかよ。こ、こんな写真、消しちまえばおしまいじゃねえか」 追い込まれた俺がそう開き直ると桐乃は目を丸くして驚いた様子を見せる。 「ふーん。そういう態度とるんだ」 そしてその後、嘲笑するような表情で言い放つ。 「じゃあ、好きにすれば?」 そう言われた俺は、言葉に詰まる。追い込まれたからこそ開き直れた。が、そんな風に突き放されたら もはや開き直る事もできない。 「い、いや……俺が悪いんだ。煮るなり焼くなりバラすなり、もう好きにしてくれ……」 俺がそう言うと、再び、桐乃の表情が柔らかくなる。 「ハァ? バラしたり出来るわけないじゃん?」 「……なんでだよ?」 「あたりまえじゃん。あたしも恥ずかしい思いするんだよ?」 なるほど。身内の恥だもんな。 「じゃ、親父たちにだけバラすか?」 「それも出来ないって」 と、桐乃。 「なんで?」 今度こそ俺は桐乃がそういう理由が思い当たらなかった。 「あんたさあ。忘れたの? 弱みを握ってるのはあたしら、お互い様だってこと」 「弱み?」 お互い様? なんの事だ? すると桐乃は呆れたような、驚いたいたような、はたまた感心したような複雑な笑みを浮かべて言った。 「本気で思いつかないの? あんたも、あたしの弱み握ってるじゃん。あたしの趣味」 「ああ……」 そこまで言われてようやく気がついた。 「別に……それは弱みなんかじゃねえだろ。前に言ったとおり、誰に迷惑かけるわけでもねえんだし 恥じる必要はねえと思う。そりゃ、お前の言う世間体とやらもわかるけどさ」 「そう、世間体。それがあたしの弱みだって事もわかるよね?」 「フン……。あやせも言ってたがバラしたところで誰も信じねえよ」 「そう? あんたはもっと色々知ってるんだから、説得力ある説明もできんじゃない?」 なんだ? 桐乃の奴。まるでバラしてほしいみたいな言い方しやがって。 「何が言いたいかっていうと、あたしらは運命共同体って事。お互いにお互いの弱み握ってるんだから」 とても弱みを握られてる人間とは思えない様子で、桐乃がそう宣言した。 確かに桐乃の言うのも一理あるが……俺にはこいつのオタクだという秘密を知っているという立場を使って 自分に利するような事をする気にはさっぱりなれなかった。想像することさえ出来ない。 なぜならそれは、これまで俺が妹のためにやってきた事を全否定するのも同じだったからだ。 それをすることは、シスコンの変態として糾弾される以上に俺自身にとって 我慢できない事だった。だから俺は桐乃に対して(自分の置かれてる立場も忘れて)きっぱりと言った。 「いいや。やっぱり、オタクってのは、お前の弱みじゃねえ。少なくとも俺はそう思わない。だからそれを他人に話して、 他人がまるでお前の欠点のようにその趣味について批判する事を許すつもりもねえ」 これは今後、どんな事があろうと変わらない俺のスタンスだ。 「だから運命共同体とやらでもねえ。俺が一方的におまえに弱みを握られてるだけだよ……」 俺の宣言を聞いた桐乃は、複雑な表情を見せた後、未見にシワを寄せて、顔を紅潮させながら言った。 「じゃ……じゃあ、やっぱりあたしも、あんたのした事、他人には話せないじゃん」 「……へ?」 と、俺は間の抜けた返事を返す。 「だ、だって! あたしも、別に、あんたのシスコン……その……悪い事だとは思ってないし……」 と、桐乃。 「でも、お前、俺のことをさんざんシスコンの変態と罵ってたじゃねえか!?」 しかし、桐乃はギュっと目を閉じて、まったく俺が予想だにしなかった言葉を吐いた。 「そ、そんな事、言ってない!」 はあぁぁ──っ!? 俺は口をあんぐりとあけて、その桐乃の大嘘に、心の中で盛大にツッコミを入れた。 さすがの桐乃も、これはあんまりだと思ったのか、即座に訂正する。 「あ……い、言ってたけど……もう、言わない」 なんだ? いったい、この話は、いまどういう流れなんだ? 俺はショックと混乱で展開についていけずに頭がどうかなりそうだった。 なに? まさか、こいつ、本気で俺の事を許してやるって言ってるのか? 「だって、あたしも、別に……その……妹の事、エッチな目でみたりとか、そういうの変だと思わないし……」 その桐乃の言葉に、またもや自らの立場も忘れてツッコミいれてしまう俺。 「いやいやいや、十分、変だろ! 生き別れで兄妹だって知らなかったとか、そういう特殊な事情ならともかく、 実の妹に欲情するとか、絶対、おかしいって! そんなのエロゲの中しかありえねえってば!」 「……なによ、その盛大な自己否定」 桐乃が呆れ声で言う。 「わかってるよ! だから俺は、おかしいんだよ! でも、自分ではもう、どうしようもねえんだ! クソッ!」 俺が頭を抱えて身を捩じらせながら悶えていると、桐乃がいきなり俺の胸倉を掴んで自分の方に引き寄せて、そして── 「……!!」 俺の唇を自分の唇でふさいだ。 こ、こいつ、ホントにキスしやがった? ショックで俺の頭は再び真っ白になる。 桐乃は俺が大人しくなると、唇を離した。そして二人の唇の間をつないだ粘性のある透明な糸を指をからめて切る。 「あ、あのさ──。彼女とかと違って、妹とかは自分で選ぶ事は出来ないから、そういう事が滅多に起こらないってだけでしょ」 さっきまで俺の唇と重なっていた妹の唇が、そんな事を話し出す。 「でも、たまたま、あたしみたいな美少女が妹だったりしたら、あんたみたいになっちゃうのも無理ないかと思うしィ」 その相変わらずな物言いに、俺は一瞬脱力する。しかし、実際のところ、そうなのだから俺には何の文句も言えなかった。 「……聞いてる?」 「あ、ああ。聞いてる」 ふと、妹の唇以外の部分に目を移すと、冷静な口調と裏腹に顔は耳まで紅潮し、 視線は俺の方を見たり、目をそらしたり、キョロキョロと定まっていない。 「で、好きな女の子に、そういうエッチな事したくなるのは、そりゃ男としちゃ当然じゃん? 相手の意思を無視してムリヤリとかはそりゃ許せないけど、この場合は、そういうのとは違うと思うし……」 え? その桐乃の言葉に俺はひっかかった。 「や、やっぱり、ちょっといやらしい目で見られたくらいでぎゃあぎゃあ言うのは、女としてどうよ? って思ったりも……」 「ま、待ってくれ。……待てって!」 次々と言葉をつむぎ続ける桐乃を俺は強く制した。 「な、なに?」 桐乃が少し不安そうな表情を浮かべて俺の言葉を待つ。 「おまえ、勘違いしてる。俺は、お前の事を好きってわけじゃないんだ……」 「え……?」 桐乃がなんで俺を許そうとしているかわかった。 こいつは、こいつの好きなエロゲの主人公同様、俺が純粋な気持ちで自分を好きになったと思ってやがるんだ。 だから、俺の邪な視線や卑怯な行為も許す気になってるのだろう。 でも、違うんだ。おまえにそんな誤解をさせたまま許してもらうわけにはいかない。やはり俺は罰を受けるべきなんだ── 「……俺はお前が好きだからお前をそんな目でみてたんじゃねえ。おまえのその容姿だけだ。おまえの見た目が 色っぽくて、そしてたまたま無防備だったから、あんな写真を撮ったってだけなんだ」 「……だ、だから! ……それってあたしの事を女として意識したからじゃん?」 「ああ、女として意識した。でもそれは、エロ本見るようなもので、おまえを好きだとかそういう感情から発したわけじゃねえ」 「エロ……?」 さすがの桐乃もその言い方に少し、ショックを受けたのか傷ついたような表情を浮かべる。 すまねえ、桐乃。こんな酷い兄貴でよ……。 でも、今ここで話をやめるわけにはいかねえ……これは罪の告白であり、懺悔なんだ……! 「ああ、見た目だけだ。前に、おまえの裸もみたりして、エロイ妄想しやすかったってだけ。 それだけで、俺はお前をオカズにしてたんだ」 その俺の告白に桐乃が顔を歪める。 怒っているような、笑っているような、泣いているような、そんな能面のような表情。 「それって、あたしの事は好きでもなんでもないって事……?」 「ああ」 「あたしって、あんたにとってエロ本とかと同じなんだ……?」 「……ああ」 「サイッッ……テェ──」 心の底からの侮蔑。 こんな兄を持った情けなさか、それとも俺なんかと血が繋がってる悔しさか、うつむいた妹の目から涙がこぼれる。 俺にはその涙を拭ってやる資格はなかった。なぐさめの言葉をかけてやる事さえ出来ない。 「それでも……」 桐乃がうつむいたままぼそっと声を出す。 「桐……?」 妹は目に涙をためたまま、『キッ』と俺を睨みつけ、そして言った。 「……それでもっ! あたしは、あんたの事、好きなのっ!」 「──え?」 こいつ、今、なんて言った? 俺が桐乃の言葉を理解できないうちに、桐乃はその場を走り去って行った。 「ま、待てよ!」 俺はあわてて追いかける。なんだか、足がガクガクする。 桐乃が、俺の事を、好き? 妹の写真をエロ本に見立てて、性欲のはけ口にしてたような屑を? 運動も勉強も出来て、ルックスも最高。そんな果てしなく高スペックの妹が、 特に際立った取り得など何もないシスコンで変態のダメ兄貴を……? それは信じられない事であると同時にすんなりと己の内に受け入れる事が出来る話でもあった。 まるで、ずっと前から自分はその事を知っていたかのように…… そして、その時、天啓のように、俺は俺の、桐乃に対する感情の全てを理解した。 文武両道、なんでも出来る、天才のような妹。 そんな妹に対する劣等感。それが俺の、桐乃に対する負の感情のほとんど全てだった。 俺が少しくらい何かを頑張ったり、それなりの成績をおさめた所で、桐乃の影に隠れて決して評価されることは無い。 おそらくこの先、周囲の客観的評価が覆る事はないだろう。 それでも──そんな俺の劣等感を払拭できる奴が一人だけいる。 桐乃だ。 桐乃が俺を認めてくれるんなら、周囲の比較評価なんて何の意味も無い。 俺自身の俺に対する評価さえ何の意味も無かった。 「くそ……! 陸上選手が本気で走りやがって……!」 いくら一生懸命追いかけても桐乃の姿はただ遠ざかっていく。 「待て! 待てよ、桐乃!」 ダメだ、追いつかねえ。どうすれば追いつける? どうすればあいつの足を止められる? 「桐乃──っ!」 俺はあらん限りの声で妹の名を呼んだ。一瞬、桐乃の足が鈍る。 その一瞬の隙に、俺は履いていたスニーカーを脱いで、妹めがけて思いっきり投げつける。 スパーン! 俺の靴は見事、桐乃の後頭部に命中した。 すると桐乃は案の定、その場に立ち止まり、俺が投げつけた靴を拾ってこちらを振り向く。 「……」 そして、鬼のような形相でこちらに凄い勢いで迫ってきた。 「おお、成功……ぐわっ!」 バシーンッ!! 桐乃が投げ返してきた靴が俺の顔面をまともにヒットした。 あまつさえ、跳ね返った靴を桐乃は華麗にキャッチすると、そのままひっつかんだ靴で、 俺の顔面を連打してくる。まるで格ゲーの超必殺技みたいだ。 「痛っ! いてぇっ! こら、桐乃っ、やめろって……!」 「……るさいっ! うるさいっ! この変態! 変態! 変態っ!」 目にいっぱいの涙を溜めて、さっき、もう言わないと誓ったはずの言葉を連呼し、俺を責め立てる桐乃。 「落ち着け! 落ち着けって!」 俺は桐乃の腕を掴み、それでも暴れる桐乃を近くのコンクリート塀に押し付け大人しくさせる。 それでも暴れて俺を蹴飛ばしたりし続ける桐乃だったが、そのまま我慢していると、 俺の足にたっぷりの青あざをつけた頃ようやく大人しくなった。 しかし、同時に、桐乃は嗚咽をあげはじめる。 「……っ」 「わりぃ……全部、俺が悪い。謝るから泣かないでくれよ」 そういうと桐乃は、「泣いてない!」と相変わらずの強がりを見せる。 こいつはまったく、どこまで意地っ張りなんだか…… 「……あたし、馬鹿みたいじゃん……ひとりで舞い上がってさ……」 「桐乃……」 「死んでよ……あんたなんかこの世から消えちゃえ……!」 その痛々しい妹の声はいつもの憎まれ口なんかとは比べ物にならないほど、俺の胸をえぐった。 「ああ……消えてやるよ。お前がそう望むならな。でもその前に一つだけ言わせろ」 「うぐっ……」 桐乃からの返事はない。構わず俺は続けた。 「桐乃、俺は、お前の事が好きだ」 「……」 しばらくして桐乃の嗚咽が止まる。そして桐乃はゆっくりと目を見開き、俺を睨みつけた。 「ふざけんな……!」 バシン! 渾身の力が込められたビンタが俺の頬を打つ。 「……ふざけてねえ。俺はお前が好きだ」 痛みをこらえながらそう言うと再び頬をぶたれた。 桐乃の顔に笑みが浮かぶ。口元だけが釣りあがった、ひきつったような笑み。 「なに? 同情したの? それとも、そう言うともっとイヤラシイ事をさせてもらえるとでも思った?」 「違う……」 「何が違うの? はっ! 言っとくけど、さっきの言葉、真にウケないでよね。あんなの本気じゃないから」 俺は黙って桐乃の言葉が終わるのを待つ。 「当然でしょ? 妹をオカズにするような変態、誰が好きになるの? こんなのと血が繋がってるとか、こっちが死にたいって」 「……関係ねえ。お前が俺をどう思ってようが、俺はお前が好き……」 「──やめてよっ!」 俺に最後まで言葉をしゃべらせず、桐乃が叫ぶ。 「わかった。あんたとセックスしてあげる。したいんでしょ? その代わり、もう二度と、あたしに話しかけないで。 家の中でも目をあわさないで。そうしてくれたら、あんたの性欲だけは満足させたげる。それでいいでしょ?」 その言葉はあまりに辛かった。こいつに、そんな事を言わせてる自分が許せなかった。 しかし、今はそんな自己嫌悪に飲み込まれて自己憐憫に浸っている場合じゃない。 俺は、妹の目をしっかり見据えて── 「そんなことしなくても、お前が望むなら二度とお前に話しかけたりしねえ。 お前の視界になるべく入らないようにする。家を出たっていい。 でも、これだけは信じてくれ。俺は本当にお前が好きなんだ。お前の事を愛してる」 ──そう、俺は自分の気持ちをぶつけた。しかし…… 「どうやって……」 しばしの沈黙の後、桐乃がようやく口を開く。 「どうやって信じろっていうの? あんな話を聞いた後で。あたしがあんたの事を好きだって言ったとたん、 手のひら返したように、好きだって言われて……いったい、どうやって信じろっていうワケ?」 桐乃の言い分は当然だった。俺自身、どう言えば信じてもらえるかさっぱりわからない。 だから俺は何も取り繕わずに、ありのままを語った。 「確かに……俺はお前があまり好きじゃなかった。ぶっちゃけちょっと前までははっきりと嫌いだった。 だって、お前も俺を嫌ってたからな。勉強もスポーツもルックスも、何一つ敵わねえ上に、 嫌われて、馬鹿にされ続けて……そんな妹の事、好きになんてなれるわけねえだろ? ……でもな、最近、なんとなくおまえとも仲良くできるようになってきて、おまえに対する気持ちも 変わってきて……でも、それがどんな風に変わってるのか、自分でもよくわからなくて…… でも、さっき、お前が俺を好きだって言ってくれたから、俺も自分の気持ちを知る事が出来た。 俺もやっぱりお前の事を好きだったんだって……」 その俺の告白を、桐乃はただ無言で聞いていた。そして告白が終わっても、口を開かなかった。 「……駄目か。こんな話、信じられないか?」 そう言うと、ようやく桐乃が口を開いた。 「そんなの当たり前の話でしょ……」 そうか。そうだよな。自分を嫌いだと思ってたから嫌い、好きだといわれたから好きとか…… そんな気持ちのどこに真実があるのかってなもんだ……。 「信じるも信じないも、自分を嫌いな相手の事を嫌いになるなんて、当たりまえじゃん」 ──え? 「あたしだって……似たようなものだったし……。でも、最近のあんたは、もしかすると あたしの事、ちゃんと見ててくれてるんじゃないかって……そう思ったら、だんだん、 つっぱってばかりいられなくなってきて……」 「でも、所詮、あたしの事は妹として見てるだけだとも思ってたし。あんたの頭ん中は、 ……で、いっぱいだって。それがなんか腹立たしくて、対抗したくなった。 あんたが、あたしに……その……反応した時、勝ったと思った。 その時は、ただ、意地で、勝ちたかっただけだったんだって自分でも思ってた。 だって、それ以上、どうしようもなかったから。だって、あたしたちは──」 「──兄妹だから。今だけ、子供のうちだけ仲良くできても、決してずっと続く関係にはならないじゃん。 大人になったら、結局はなればなれになるんだし……仲良くしたとこで意味あんの? って感じだし。 ……でも、あんたがあんな写真撮ってる事を知ったら、もしかしたらどうにかなるんじゃないかって思った。 もしかしたら……その、少なくとも、あたしがキレイなうちは一緒にいられるじゃないかって……それなら……」 ──桐乃は目に涙を溜めながら堰を切ったように、一気にまくしたてた。俺はただ黙ってそれを聞いていた。 「それなら、好きになってもいいんじゃないかって。そう思った。 だから、あんたの話だって理解できる……報われない気持ちを持つのはあたしだって嫌。 自分を好きじゃない相手なんかを好きになるとかありえない……!」 ……なんてこった。 やっぱり、俺とこいつは、兄妹なんだ。まさに似たもの兄妹。 「じゃ、じゃあ、俺の話、信じるか?」 そう言うと、桐乃はしばらく俺の表情を伺ってから、ようやくコクンと頷いた。そして言う。 「──で、でもさ、……もっとちゃんと聞かせてよ」 桐乃が恥ずかしそうに言う。 「え?」 「あんたの好きって、どういう好きなの? エッチな事は別腹ってだけで、やっぱり兄妹としての好き? それとも……違う好き?」 その桐乃の問いに答えるべく、俺は自分の心の内を必死で覗き込んだ。 しかし、結局、明確な答えをみつける事はできなかった。 「……わからねえよ。だって、どんな種類の『好き』だろうと、俺たちが兄妹な事にかわりねえし…… ただ、これだけは言える──」 俺は、俺の言葉を待ち続ける桐乃の目を見て、自分の気持ちが正しく伝わるよう祈りながら告げた。 「俺は、お前が泣いたりしてるところは見たくねえ」 正直、自分でも歯の浮くような台詞。しかし俺の少ないボキャブラリの中で一番、想いを伝えらるだろうと 思って、思い切って言った言葉だった。 しかし、桐乃の目には、はっきりとした失望の色が浮かぶ。 「つまり……家族としての好きって事だよね? それって……」 その桐乃の反応に、俺はあわてて否定する。どうやら俺の祈りは通じなかったらしい。 「ち、違う。そういう意味じゃない。お前が泣かないで済むなら、おまえの望むようにしてやるって事だ」 「……あたしが望むように?」 「ああ。お前が泣かないならそれでいい。どんなことだろうと、俺はそうしたい」 それは取り繕ったような言い方ではあったが、俺の本心でもあった。 桐乃さえ良ければそれでいい。その時の俺には、自分の事など考える余地はなかった。 「じゃあ……もし、あたしが、普通に仲がいい兄妹のような関係がいいって言ったら?」 「その時は……俺もきっぱりあきらめる」 俺がそう言うと、桐乃が目を丸くし、そしてちょっと呆れたように……少しだけ笑った。 「……あんた、今、『あきらめる』って言った?」 え? 「じゃあ、それって、あんたも本心は普通の兄妹とは違う関係になりたいって事じゃないの?」 え? え? その桐乃の指摘に俺は混乱する。そうなのか? この後に及んで、俺はまだ自分の気持ちを把握してなかったのか? 「ふぅ……あんたってさー本当に救いようの無いくらいのシスコンよね──」 まだ目の端に涙の後が残っているものの、元気を取り戻した桐乃が俺の頬をつねる。 「いて──っ!」 つねった力自体はたいした事なかったが、なんせ、さっき思いっきりビンタを食らったばかりである。 しかし、そんな痛みなんて一瞬で忘れさせてくれるほどの── 可愛い妹の、満面の笑顔が目の前にあった。 「ところでさあ」 桐乃が突然口を開く。 「あんた、ひとつ勘違いしてるみたいなんだけど……」 「か、勘違い?」 まさかまた、ひっかけられたのではという俺の心配を余所に、桐乃は晴々とした表情でこう言った。 「あたし、あんたの事を嫌いだなんて、言った事ないからね!」
https://w.atwiki.jp/fushimi_eroparo/pages/137.html
http //yomi.bbspink.com/test/read.cgi/eroparo/1266820218/45-51 「と、いうわけでござる」 「何がというわけなんだ?」 突然良く分からない事を言い出したのは沙織だが、いま俺の部屋には、桐乃、黒猫、沙織の3人がいる。 「ですから、ご両親がご旅行ということで、きりりん氏に誘われまして、こうしてお泊りにきたのですよ」 「いや、それだったら俺の部屋じゃなくてもいいだろ」 「私の部屋だとちょっと狭いから、アンタの部屋を使ってあげるって言ってんの。鈍いわね」 相変わらず憎まれ口を叩いたのは俺の妹だが、いや、しかしだな自分の部屋に女子高生が3人もいるというシチュレーションは中々問題ではないだろうか。 「さて、こうして4人いるわけですから、今日はこんなものを持ってきたのです」 ドラえもんよろしく沙織が取り出したのは―― 「麻雀?」 「そうです。4人で出来るゲームの定番ですからな」 「っても俺、ルール知らないんだけど」 「だいじょうです。拙者も教えますし、やりながら憶えていけばいいのです。黒猫氏ときりりん氏は大丈夫ですかな?」 「っふ、私は『咲』でいうところのどっちレベルよ。心配いらないわ」 「あんたの何処がのどっちなのよ。どっちかっていうと桃子じゃない。私は衣レベルだけど」 「はっはっは。皆さん、お強いですなぁ。では拙者は美穂子部長ということで」 「お前等、なんの話をしてるんだ……?」 いつもながら俺が全く理解出来ない言語で話しやがる。咲?なんだ?ギャルゲか? 「折角ですし、その局のトップが何でも好きな事を1つ命令出来る、というのはどうですかな?」 「フ、いいわね。そこの勘違いしてるビッチを黙らせてあげるわ」 「あんたこそ私が勝ったら、語尾を『にょ』にしてわげるわ」 「……なんという外道」 こうして麻雀が始まった。 ――んだが、結果だけ見るとこうだ。 1位黒猫:51000点 2位桐乃:50300点 3位沙織:29000点 4位 俺 :-112000点 まぁ、見て分かる通り、俺の大惨敗。ルールを覚えながらの俺が全く手加減しない桐乃や黒猫に振込みまくりで、こんな結果になっちまったってわけさ。 「ちっ、あと少しだったのに」 「これが実力ってやつね。分かったかしら?」 あっちはあっちで熱い火花を飛ばしている。 「ったく、容赦ナシだなお前ら」 「相手の捨て牌や待ちを読むのも重要なんですぞ。さて、京介氏もルールを把握なされたようですし、これまでのは練習として、つぎ本番に入りましょうか」 「いや、ルール覚えたての俺が勝てるレベルじゃねーだろ」 「ふぅむ……。でしたら、京介氏のヤル気を保つ為にも、こういうのはどうですかな? 麻雀の定番『脱衣麻雀』!」 「な・にぃぃぃぃぃぃぃいいいいいい!!!!!!」 俺と、それまで言い合っていた、桐乃、黒猫が一斉に声を上げた。 「はっはっは。それくらいの方がスリリングで面白くなりますぞ。脱衣と言っても、京介氏に誰かが振り込んだ場合、その人が脱衣とすれば、そう厳しいルールというわけでもないでしょう」 「ま、まぁ確かに今のコイツの実力なら大丈夫そうだけど……」 「わ、私は構わないわよ。どうせまら私が1位になるんだろうし」 まさかの急展開でいきなり麻雀が脱衣麻雀大会になりやがった。 「ん、雨が降ってきたのか……?」 ふと窓をみやると、雨が降り出してきていた。勢いも段々激しくなっている。不吉な雨だった。 こうして伝説の夜が始まった―― 2局目 東場はこれまでとあまり変わらない勝負展開。しかし決定的に違う点が一点。京介、相手の待ちを読んで、危ないと見ればベタ降り。 これによって、1局目と打って変わり、それぞれのツモアガリが増え始める。 東4局終了時点で、1位桐乃と4位京介の差は30800点。 相変わらず京介が4位ではあったが、トップとの点差は少なく、混戦の様相を呈していた。 南1局 かすかな違和感が場を支配し始める。この麻雀で初めての番狂わせ。京介、黒猫の捨て牌3万をロン。3900点で初のアガリを得る。 「そんな、まさか!?」 「お、やった上がった! 初めて上がれたぜ!それも黒猫から」 「く、私としたことが読みを違えたとわ」 「黒猫氏、これは脱衣麻雀ですから……」 「フン、分かってるわよ。脱ぐわ。脱げばいいんでしょ脱げば」 そういうと黒猫は穿いていた白のオーバーニーを脱いだ。 俺にとって初つのアガリ、そして脱衣麻雀というこの状況に、俺のテンションはガンガンに上がってくる。 考えてみれば、もう南1局。残り3局とも自分が誰がロンで上がり続ける可能性は少ない。 それをコイツラも理解しているから、こうして和やかな雰囲気なんだろうさ。だが、 (ククク……) 南4局 南2局は流局、南3局は沙織がツモアガリで、相変わらず順位に変動はない。しかしトップとの点差は23500点と狭まっている。 「ククク。来たぜ、ぬるりとな」 京介、6索をカン。この瞬間、京介の手配大きく化けてまさかのドラ4。 京介の待ち牌も変化。2,4筒待ち。このとき、京介に先駆けてリーチを宣言していた桐乃。凍りつく。 場に出ている牌は3つ。リーチを宣言している以上、待ちを変える事が出来ない。 ざわ… ざわ… そして持ってくる。まるで引き寄せられるかのように、ロン牌4筒。 「ロン」 京介、桐乃から初の直撃。そして、この瞬間、順位が大きく入れ替わり、土壇場で京介1位に躍り出る。 「そ、そんな!?」 しかし、現実。覆らない。起死回生のドラ4!! 「いやぁ京介氏、凄まじい雀力ですなぁ。さすがに驚きました」 「まさか、ドラ4とはね。流石にどうしようもないわ」 「い、いまのはコイツの運が良かっただけよ!折角、黒猫に勝ってたっていうのに。 納得いかないわ!」 「そうはいってもなぁ。ほら、ルールなんだから、脱げ」 「くっ!憶えてなさい!」 キッと京介を睨みつけて、黒猫と同じように桐乃がソックスを脱ぎ捨てる。 「それにしても、これだから麻雀というのは面白い遊びですな。こういう事も起こりうる」 「えぇ。全く。これがラストの局だったから良かったものの、この流れが続いてたらヤバかったかもしれないわね」 「お前等、何か忘れてないか?」 「え?」 3人の声がはもる。 「その局のトップが何でも1つ命令出来る」 「おぉ! そうでしたそうでした。しかし、京介氏、エロイのは禁止ですぞ」 「理解ってる、理解ってる。 俺 か ら は そ ん な 要 求 言 わ な い さ 」 「では、京介氏はどんなご命令を?」 / " ,, " " ゙ ゙ / ,イ " " " 八 ゙ i ゙ | : 倍 / ,ィ´ "/' イ / ヽ ト、゙| : プ // ィ' /| /| / , -ヾ、ヽ,| : ッ l l /-レ、レ' ´_, a==| ! シ ! /l,ハ=a=、 ヾ`ー ´| ュ '" ',`ー/ | だ ', / ; 、 ヽ_ ___ ∨_, - ' _, /;;;; ノノ ヾ 丶 ー '' "´ . /;;;;; ´ ` r―、,/丶 == . /;;;;; ` ´ヽ r‐ヾ-、 \ /;;;; / .(´ヽ ゝー)r┤/\ / ;;;; / 「そ、そんな!?」 京介の要求で始まった3局目。これまでの1,2局とは違い異様な空気が場を支配していた。 桐乃と黒猫は、既にソックスを脱いでいる状態。それに2局目ラストの流れ。 この局、ひょっとすればひょっとすることも あ り え る か も し れ な い ? 「ロン」 「なっ……なんで!?」 東2局 再び振り込んだのは桐乃。京介の待ちを読んでの4筒切り出しのはずが、その4筒を京介、単騎待ち。 「ククク……。こんな見え透いた手に引っ掛るなんて、お前らしくないな」 桐乃、こちらを睨みつけながらてTシャツに手を掛ける。その手はカタカタとかすかに震えていた。 Tシャツの下には何も着ていなかった。若草色のブラだけである。 この瞬間、京介を除く3人に戦慄が走る。 (この局はヤバイ……!) まだ東2局である。南場では京介に親が回ってくる。もし、そこで連荘されて場合、避けられない。 黒猫は内心焦っていた。黒猫の服装はゴテゴテとフリルがついているとはいえ、シンプルなワンピースだ。 (次に振り込んだら、私、終わりじゃない!) 桐乃は内心焦っていた。何故、いま自分はこんな姿で麻雀を打っているのか? (絶対に、負けられない……!) 沙織は内心焦っていた。自分が言い出した脱衣麻雀でまさかこんな状況に追い詰められるとは。 (2局目、終了のときに辞めようといえなかったのが失敗でござった……) だが、そんな決意も空しく、京介の快進撃は止まらない。 南1局目。京介圧倒的な親連荘。 沙織、黒猫、桐乃からそれぞれアガリを得る。 「まさか、私がこんな……」 呆然自失の黒猫はノロノロとした動きでワンピースに手を掛ける。華奢な身体付きながらも、上下揃いの紫の下着が扇情的だった。 「ど、どうして……」 先ほどまでの鋭い目つきは徐々に力を失いつつあった。桐乃がゆっくりホットパンツに手を掛けると、 健康的でプルンとした引き締まったお尻が露出する。 「さて、桐乃。お前がこれまでツンツンしすぎてごめんなさいと一言言えば、ここで辞めてやってもいいぞ」 「え? ……ふ、ふざけないで!誰がッ!」 折角、俺がチャンスをやったって言うのに、あっさりコイツは棒に振りやがった。黒猫や沙織の為だってのに、意地を張りやがって。 「ヤレヤレ。なら、終らせない。地獄の底まで行く」 元々、京介には黒猫や沙織を裸にするつもりなどなかった。しかし、桐乃にはどうやらお仕置きが必要らしい。 なんとか京介の親を蹴った南3局。ここまでくれば後の2局。早アガリでなんとか終らせる事だけに3人は注力していた。 しかし、そんな逃げの麻雀は、逆に御しやすい。 「ククク……。まるで白痴だな桐乃」 「え?」 「ロン」 「……っ!」 一気に蒼白になり、次第に身体が震えだす。 「さっき俺がやったチャンスを棒に振ったんだ。その覚悟はあるんだろう」 「きょ、京介氏、さすがにやりすぎでは?」 「馬鹿言うな。脱衣麻雀はお前が言い出したルールで、お前等全員納得してこの勝負を始めたんだぞ」 「それは、たしかにそうですが……」 「にも関わらず、辞めろというのは変だろ。当然、こうなる覚悟はあったってわけで、まさか最初からただ俺をカモにするつもりだったのか?」 「いえ、決してそんなことは――」 沙織は内心傷ついていた。こんな風になるとは思ってなかったとはいえ、恐らく京介が4位になって、何かしら罰ゲームを受けて楽しむ。 そんな思惑が少しもなかったのだろうか。そのことが少なからず、京介を傷つけなかったと言えるだろうか? 「い、いい。ソイツの言うとおり。脱ぐ……」 ゆっくり桐乃がブラに手を掛ける。ホックを外すとブラがずり下がった。慌てて身体を抱えて隠すが、桜色の乳首が見え隠れしていた。 「ククク……。まだ最後の局が残っている。席に戻るんだな」 この局さえ凌げればいい。そんな脆い感情など、狙い撃ちにするのは難しくない。 開始早々のベタ降り。しかし、それも現物が無くなれば切っていかなければならなくなる。そして、まるで吸い寄せられるかのように、切ってしまう。そのロン牌。 「残念、間に合わなかったな。ロン」 「な、なんでッ!?どうして!? 場に3枚出てるじゃない!」 京介、地獄単騎待ち――! まさしく桐乃だけを狙い撃ちにした究極の待ち。手はたかだかタンヤオでしかない。だが、それで充分と言えた。 「どうした、やっぱりお兄ちゃん、これからはツンだけじゃなくて、デレたりもしますと謝るか?」 「……………ご、……ごめ……」 「ククク。何だって聞こえないぜ?」 「……っく! いいわよ」 「あん?」 そいうと、桐乃は一気にショーツを脱ぎ捨てた。ていれしてるのはか、うっすらと生えた揃った陰毛が成長を感じさせる。 「ど、どう? これで満足なんでしょ!」 「馬鹿を言うな。この局のトップは誰だ?」 「あ……?」 そうこの局のトップは京介。京介には何か一つ命令する権利がある。 「京介氏、さすがにこの局で終らせていただけないでしょうか。きりりん氏や拙者達ももう限界でござる」 「私からもお願いするわ。もう見ていられない」 「あぁ。大丈夫心配するな。これ以上、続けるようなマネはしねーよ」 「さて。桐乃、お前に一つ命令をしよう」 そういって俺は震える桐乃に近づいて耳元で囁いた。 「そ、そんなっ!?出来るわけないじゃない!」 当然の要求に桐乃はそれを否定するが、再び耳元で囁き掛ける。 「だったら、もう1局続けるか? 今度、全裸になるのは沙織か黒猫か、どっちなんだろうな?」 「止めてッ!?」 「いいか勘違いするな。俺はお前らが作ったルーツに従ってるに過ぎない。お前が逃げるなら、誰かに命令する」 「分かった……。やればいいんでしょやれば」 そういうと桐乃はベッドに向かって行き、ベッドの上に体育座りで腰を降ろした。 「どうした?クク、脚が震えているぞ」 目に沢山の涙を浮かべながら、その屈辱的な格好のまま徐々に足を開いていく。 「そんなに見たければ好きに見ればいいじゃないっ!」 そして自分の秘所にゆっくり右手を持っていくと、 くぱぁ と、開いて見せる。まだ誰にも見せた事はないであろう、普段は閉じられているその部分から薄い色の小陰唇がヒク付いているのが分かる。 これが脱衣麻雀。迂闊にそれに手を出した末路……。 「はは、は、はは、ハーッハッハッハッハ! これにて脱衣麻雀大会を終了する」 最高に気分の良いまま、俺は高らかに宣言する。 途中、まるで神域の男に魅入られたように、相手の待ちや心理状況が全て理解出来たのは、なんでだったんだろうな? 誰かに取り憑かれたりしてのかもしれないなんて馬鹿げた事を思ったりもしたが、まぁ、それより今は桐乃の痴態を写メで取っておくことの方が先決だ。 そして、悪夢の夜は終った。 昔よくアーケードにあった廃れた脱雀は何故、あんなに興奮したのだろうか。 妄想するエロス /゙ミヽ、,,___,,/゙ヽ i ノ 川 `ヽ' / ` ・ . ・ i、 彡, ミ(_,人_)彡ミ うっせー早く寝ろ! ∩, / ヽ、, ノ 丶ニ| '" ' '"´ ノ ∪⌒∪" ̄ ̄∪
https://w.atwiki.jp/fushimi_eroparo/pages/35.html
第四章 「ま、待たせたな」 俺は薬局を出ると、外の薄暗い街灯の下で待っていた桐乃に声をかける。 「ん……ちゃんと買って来た?」 「あ、ああ。で、でも本当にするのか?」 俺がびくついた声でそう尋ねると、桐乃からキツイ声が返る。 「いまさら何言ってんの? せっかくお母さん、今日は帰ってこなくなったんだから」 「……でもよ、こういうのってこんな風に勢いでやっちゃ駄目なんじゃねえか?」 告白しあって、即……ってのは、エロゲの世界だけなんでは……少なくとも学生の場合。 「何よ。あんた、あたしが望むようにしてやるって言ったじゃん」 「そりゃ、言ったけどさあ……」 「もう、グズグズうるさいなあ。だってその調子だと、あんた明日になったらまた、言ってる事変わりそうなんだもん」 拗ねたように不信の目を向ける桐乃。 「あんたって、結構、優柔不断だよね?」 くっ……こいつめ。痛いところを……そりゃそうだろう。こんなの何日悩んだって、悩みすぎなんてこたあねえよ。 しかしそんな俺の気持ちとまったく逆の事を桐乃は言った。 「とにかく! ちゃんと今日のうちに、既成事実を作るの!」 パフェ食った帰りの大騒ぎが一段落したちょうどそのタイミングで、 親父の元に届け物をしに行ったおふくろから俺と桐乃、ふたりの携帯にメールが届いた。 さらに急用が出来て今夜は帰れない……と。 そのメールを読んだとたん、桐乃が俺に提案してきたのだ。 「あのさ、今夜だったら、あたしの事を自由にしていいんだケド……?」 そんな事を、最高に可愛い表情と仕草で言ってきやがったんだ。 「ねえ、どうする?」 「じ、自由に……とは?」 「もちろん、エッチしてもいいって事」 俺は大きな音を立てて唾を飲み込んだ。しかし、俺にもこの時はまだ理性が残っていた。 「ま、マズイだろ。こういうの、いきなりするもんじゃないし。それに、おまえまだ中学生じゃねえか」 「中学生の妹にフェラさせてるような写真とって、オカズにしようって変態が言っても説得力ないんだケド?」 「勘弁してくれよ……本当、反省してるから……」 そんな風にごちゃごちゃ言い合ってると、とうとう桐乃がとんでも無い事を言い出した。 「そ。あんたがいらないんだったら、渋谷でナンパされて処女捨ててくる」 「ば……! バカやろう、なんて事いいやがんだ!」 「どうするの? あたしの処女、いるの? いらないの? それとも他の男に奪われてもいいワケ?」 「だ、ダメ! ……それは絶対、駄目!」 許せるか、んなもん! 俺でなくても妹がそんな事するの許す奴なんていねえよ! 「じゃあ、どうする? やるの? やらないの?」 ここまで言われたら、もう俺には選択肢は残されていなかった。 ……で、薬局に回って避妊具、いわゆるコンドームを買って、帰宅してきたってわけだ。 「あたし先にシャワー浴びてくる。あんたは自分の部屋きれいに片付けておいて」 「え? お、俺の部屋でやんの?」 桐乃は返事もせずにとっとと脱衣所に消えた。 「しゃあねえなあ……」 俺は部屋を出来るだけ片付けて、桐乃と入れ替わりにシャワーを浴びる。 すれ違ったバスタオルを巻いた妹からはとてもいいにおいがした。 熱いめのシャワーを浴びながら俺はこの後の事を考える。 シャワーを浴び終わったら妹と……って、だめだ。全く、現実感がねえ。 (や、やっぱ、これはどう考えてもマズイだろ!) 相手はまだ中学生、しかも近親相姦のおまけつき。 どう考えても、ここは俺が良識を働かせるべきケースじゃねえか? みろ。俺のムスコも、これから事に及ぼうってのに、まったく元気が無い。 普通、これから初めてセックスするって男子高校生ならそりゃ、獣のようにいきり立ってても当然ってもんだろ? やっぱ、中学生の妹と近親相姦はマズイ。 つまりは俺とムスコの間でこの点において合意がなされたって事だ。 やっぱ、エロ本みたく写真で妄想するだけだから、良かったんだ。 そりゃ、ちゃんとアイツの事は愛してるって断言できるけど、欲情したから恋愛感情、欲情しないから家族愛とか そんなもんじゃないんだよ、きっと。 相手が家族だから、家族愛なんだ。家族愛であるべきなんだ。それが人が人として生きていくためのルールだ。 たとえ欲情しても手は出さない。それが家族。プラトニックな関係。 よくやった、俺。雰囲気に流される前に正しい判断をお前はしたんだ。ちょっとヤバかったけど! 俺が手を出さないならナンパされて処女捨てる? 冷静になれ。あの桐乃が、そんな事を 本当にするわけがねえ。あいつのプライドがそれを許すはずはねえんだ。 よし、兄としてきっちり話をつけてやる。 仲良くするのはかまわない。たまにはデートだっていいんじゃねえか? でも、セックスはダメ。なぜなら妹で中学生だから! よーし、完璧だ、完璧すぎるぜ……! 俺はちゃんと脱いだ服を再び身に纏い、颯爽と桐乃が待っているであろう、自分の部屋へと向かった。 「桐乃!」 そう言って扉をあけると、「なに?」と妹の声が返ってくる。 するとそこには、俺のベッドの上で制服を着てちょこんと座っている妹の姿。 「あ、あれ? なんでお前、また制服なんて着てるの?」 てっきり夜着か、もしくはバスタオル一枚はおっただけかと思ってたんだが…… 「……だって。この方が、なんか、彼氏の部屋に来たって感じしない?」 ま、まあ、それはそうだが。 「それに……あんたも、女の子の制服、脱がしてみたいかな──って思って」 白いベッドシーツの上にペタンと座ったまま、俺を見上げてはにかみながらニコっと笑う。 その様子はまるで一枚の絵、かわいい妹キャラがウリのラノベの表紙イラストのようだった。 「ほ、ほう……」 俺はなぜか感心するような声を出す。違うだろ! ほら、ここでガツンと一発言っておかないと、 本当にこのままずるずると桐乃のペースになっちまうぞ! 「ねえ……ちょっと、それ、大丈夫?」 その時、桐乃が突然、心配そうな声をあげる。 「な、何が?」 すると桐乃が恥ずかしそうに俺の股間を指差した。 みてみると、ジーンズの上からでもはっきり分かるほど、ギンギンに俺の息子が自己主張を始めていた。 「はっ! 早くも裏切り者が!?」 「なんのこと?」 「い、いや、こっちの話……」 「と、とりあえずズボン脱いだら? 見てる方がなんか苦しくなってくるんだけど……」 「い、いや、まだいい。これは、その、大丈夫だから」 「そうなの? でも、ホント、あんたスケベね」 桐乃がクスクスと笑う。 「くう……」 まずい。この状態で、いくら兄妹間での清い関係の大切さを説いたとしてもまったく説得力がない。 「な、なんかさ──」 俺が言葉につまって身動きできないでいると、またしても桐乃が口を開く。 「やっぱ、緊張するよね、こーいうのってさ」 再びニコっと笑う桐乃。しかし、どうも何か、無理して笑ってるようにも見える。 考えたら当然か……こいつだって怖くないはずがねえ。 「そ、そうだな。俺も緊張してる」 桐乃の不安を少しでも和らげようと俺もニコリと笑みを浮かべる。 ……って、何やってんのさ、俺!? ま、まずい。さっきから、こいつが何か言うたびに、どんどん、向うのペースにひきずりこまれてる……! 「ねえ、キスしてよ」 「いっ!?」 とかなんとか言ってる間にまた桐乃が自分のペースで事を進める。 動けずに居ると桐乃が目だけで俺をせかす。 (ま、キスだけなら……) 後で思い返すに、そう思った俺は、その時すでに冷静な判断能力を失っていたに違いない。 たった今、反省したばかりだと言うのに、早速、桐乃のペースに乗せられる俺だった。 「ん……」 ともかく俺は、桐乃の唇にそっと触れるだけのキスをした。 しかし、それだけでも桐乃は満足したように笑った。 「へへ……ファーストキス」 「え? で、でも、さっきもしたじゃん……キス」 俺がパニクってた時に、俺を落ち着かせるために、おまえがさ。 「あれはノーカウント。犬に噛まれたみたいなもんだから」 いや、噛んだ犬がおまえだよね!? うう……でも考えたら、あれって、ドラマとかだと男が女をなだめる時にやることだよな。かっこわりぃ…… 俺もあれはノーカウントでいいや…… 「ね、ねえ。あのさ」 またまた、桐乃が突然口を開いた。っていうか、俺が何も言えてないってだけなのだが…… 「あたし、自分で脱いだ方がいい?」 胸元のボタンに手をかけながらそんな事を言う。 「だ、ダメだ、ダメ!」 反射的に俺がそう言うと、桐乃は「あ、そう?」と言って、手を下ろし、俺の方に向けて胸を突き出す。 「じゃあ……はい」 「はい?」 「……あんたが脱がすんでしょ?」 どうやら、さっきの『ダメ』って言葉を桐乃は『脱ぐな』ではなく、『俺が脱がす』って意味にとったようだ。 「ち、違う! 服を脱ぐのがダメって言ってんの!」 そう言うと桐乃がなぜか顔を赤くする。 「へ、へー。あんた、結構、マニアックじゃん」 マニアック? 「着エロって奴? せ、制服着て来て正解だったかな……あ、でもあまり汚さないようにしてよね?」 「ちがーう! そういう意味じゃねえ!」 「ハァ? もう、何いってるか、全然、意味わかんないんだケド」 頭をかきむしりながら苦悶の表情を浮かべる俺に桐乃が苛立った目を向ける。 「だ、だからだなあ。俺がいいたいのは、兄妹でこういう事はやめようって事だよ」 「こういう事?」 桐乃がムスっとした顔をする。 「なあに? あんた、あたしの事、好きなんだよね?」 「あ、ああ」 うーん、まだこれを肯定するのは抵抗がある。が、もはや認めざるを得ないので認める。 「で、あたしの事をいやらしい目でみてたんだよね?」 「まて! その言い方はちょっと語弊があるぞ?」 まるで俺が四六時中そういう目でみてたみたいじゃねえか! 「もう、ホントめんどうくさいなあ……。じゃあ、あたしをオカズにヌイてたんだよね?」 「ぐ……!」 そうストレートに言われると…… 「ヌイたんだよね?」 「は……ハイ」 「──それなのに、なんで、やめようとかって話になんのよ?」 意味わかんない! ……と憤慨の声をあげる桐乃。 正直に言えば、写真や妄想でヌク分にはエロ本とかをオカズにするのと大差無い、 実際に事に及ぶのとは違うって事なのだが、さっきの件があるから このたとえをするわけにはさすがにいかない。 「だ、だって俺たち兄妹じゃん?」 苦し紛れに俺はそんな事を言ってみる。 「はあ!? 話をそこまで戻す気? あんただって、今、あたしにキスしたじゃん!」 「そ、それはおまえがしろって言ったからだろ?」 「ハ!? 最っ低。あんた、女なら誰が相手でも誘惑されたらホイホイついてくってワケ?」 「ち、ちげえよ! お前だからしたんだろ!」 ……く、もしかしてまた恥ずかしい台詞いっちまったか? しかし、その台詞が功を奏したのか、桐乃は顔を赤くして剣幕を収めた。 そこでふと、俺は考える。 キスは……確かに嫌じゃなかった。でも考えたらキスだって兄妹じゃおかしい事だよな? 再び俺は自分の気持ちがよくわからなくなり自問自答を繰り返す。 なぜ、キスはよくて、セックスはダメなのか? むしろキスよりセックスの方がしたいはずだろ? 単に臆病風に吹かれて? いや、違う。これは、そんなんじゃねえ。 その時、突如、俺はある事に気がついた。 「まてよ、桐乃。おまえはどうなんだよ?」 「ハァ?」 「おまえは……その、俺と……その……やりたいのかよ?」 「あ、あたし?」 思わぬ反撃に桐乃がたじろぐ。 やっとわかった。キスをして欲しいと言った桐乃の言葉は本心だった。少なくとも俺はそう感じた。 だから、俺も、素直にキスが出来た。 が、セックスをしたいってのは本当に桐乃の望みなのか? おそらく……いや、間違いなく、俺がひっかかってるのはそこなんだ。 「おまえ、言ってたよな。既成事実を作るんだって。もしかしたら、ただそんだけのために 俺に体を許そうって考えてんじゃねえのか?」 すると桐乃は図星を指されたとでも言わんばかりに、すっと視線を外す。 「そ……そんなワケ、ないじゃん……」 「いいや、あるね。普通、女の子が初めてって言ったら、もっと大切にするもんだろ? ロマンチックな雰囲気とかさ、なんかの記念日とか。女心に鈍い俺だって、それくらいは世間常識として知ってるぜ」 妹が怯んだ好きに、ここぞと追い討ちをかけたつもりの俺だったが、逆に妹に反論の隙を与えてしまう。 「そ、そんなの、人それぞれじゃん! なあに? その昭和の少女漫画並のテンプレ。 あんたそんなんだから、いつまでもダサイままなんだって!」 「ダサくて悪かったな! でもよ、詳しい理由はともかく、おまえが本当は セックスなんてしたくないって事くらいは分かるんだよ! 兄貴、ナメんな!」 「ん~~~~~~!」 桐乃は口をへの字にして唇をキッと噛み、悔しそうな、しかしどことなく照れてるような表情を見せた。 「だいたいさ……おまえらしくねえだろ? 自分がしたくもないことをしようなんてさ。 なんだよ、既成事実って。そんなのがなけりゃダメなほど、おまえは自分の魅力に自信が無いのかよ? そんなのおまえらしくねえじゃん! いつもの尊大で自信満々な高坂桐乃はどこいっちまったんだよ!」 そう言ったとたん、桐乃の表情がスーっと冷たい表情になる。 「また……あたしらしくないって言った……」 「え?」 そして、桐乃は怒りに火がついたとばかりに、声を荒げながらまくしたてる。 「あんた、相変わらず、何にも分かってない! 自信満々じゃないのがそんなにあたしらしくない? ふざけんな! 自信なんてあるわけないじゃん! あんたは、あたしがここまで持ってくるのに、 どんだけ努力したかわかってんの!?」 「な、なんだよ、努力って?」 こいつ、いったい、何の話をしてるんだ? 「あんた……、あたしが一緒にお風呂入ったりするのが、平気だと思ってたわけ!? あたしにとっては、あれくらい、なんでも無い事だったとか!?」 え……? 「スカートめくられたり、パンツ覗かれたり……平気だと思ってたの? 全然、恥ずかしくなかったとでも!?」 桐乃は顔を真っ赤にして訴える。 「それだけじゃない! 他にもいっぱい! あんたはバカだから気付かなかったでしょうけどね…… だって、パフェのスプーンが長いのをカップル用だからと言われて真に受けるくらいの低脳だもの! ハ……! バッカじゃないの? 長いスプーンじゃなきゃ、パフェグラスの底まで届かないっての!」 た、確かに……。なんてこった……本当に、ちょっと自分がバカに思えて来たぜ…… 「だから、セックスぐらいなんてことないの! ここでやんなきゃ、今までの努力が全部無駄になるんだから!」 そう言って、桐乃は俺に向かって飛びついて来た。 「ちょ……! おまえ、何する気だ?」 桐乃はすごい力で俺をベッドに叩きつける。そしておもむろに俺のジーンズを脱がそうとし始めた。 「いいから、大人しくしなさい! 天井のシミ数えてる間に終わるから!」 「ま、まて! 落ち着け! 桐乃、落ち着けって!」 初体験が妹に襲われて逆レイプとか、いくら男でもイヤすぎるぞ!? 俺は妹の腕を掴んで、互いの位置を入れ替えるようにしてベッドに押し付けた。 暴れた勢いで制服の短いスカートがまくれて下着が見えている。 ふと気がつくと、思わずそこに目が言ってしまった俺を、桐乃が少し恥ずかしそうに頬を染めつつ見ていた。 「ほら……興味あるんでしょ? あたしの体……」 嘲笑うような口調で桐乃が言う。 「あんたこそ素直になればいいじゃん。せっかくヤラせたげるって言ってんだからサ」 そう、挑発するように言う桐乃。しかし、その言葉は、どこか切ない響きを持っていた。 桐乃の新たな告白。俺はその意味をまだ完全に把握してはいなかったが、コイツが 俺が思ってた以上に、俺の事を想っててくれたと気付き、俺の中でも妹を可愛いという気持ちが高まって、 高まりすぎて、とうに沸点を越えていた。そこに、妹の服が乱れた姿を見て…… 正直、もう我慢の限界を越えていた。 「わ、わかった。じゃ、じゃあ、既成事実を作ろう」 俺がそう言うと、桐乃は一瞬、驚いたような顔をした後、頬をあからめつつ恥ずかしそうに目を逸らし、コクンと頷いた。 うう……また、こいつは反則的な事を……! そんな誘惑に、ま、負けねえからな! 「ただし! ……やっぱ、本番は、まだ早いと思うんだよな」 その俺の言葉に、桐乃は反論することもなく、ただ、俺の言葉の続きを待っていた。 「で、とりあえず、普通の兄妹がしない事をすればいいんだろ? その……たとえば、恋人同士じゃないと しないような事をさ……?」 桐乃は少し思案顔になったあと、またコクンと頷いた。 「ってことで、キスをもう一回しないか? その……もちょっと、濃厚な奴を。ディープキスっての?」 すると、桐乃はまた頷きだけを返した。 俺は、桐乃の手をとって抱き起こし、ベットのふちに座らせ、俺も隣に座った。 お互い横を向いて、しばし見つめあう。そしてゆっくり目を閉じた妹の顔には若干の不安の色が浮かんでいた。 なんだこいつ……キスぐらいでこんな顔するくせに、よくセックスしようなんて考えたもんだよ、まったくさ。 頭いいのか、バカなのか。憎たらしいのか可愛いのか…… 「い、いいか?」 俺は間の抜けた声で、そう言う。桐乃は相変わらず口をきくことなくただ頷き、そっと目を閉じた。 俺は、桐乃の顔に自分の顔を近づけるようにして、強く唇を押し付けた。 そして、舌を伸ばして桐乃の口の中に突き入れようとした。 「……んっ……!」 すると桐乃が少し苦しげな声をあげる。あわてて俺は顔を離した。 「わ、わりぃ。強すぎたか?」 「ケホっ……ううん、大丈夫だケド……」 「そっか」 「……」 「……」 気まずい沈黙。このままでは埒が明かないので、俺は思い切って聞いてみた。 「ど、どうだった?」 すると桐乃はキョトンとした顔で、 「え……どうだったって?」 「だ、だから。既成事実……こんな感じで良かったか?」 「え? もう、終わり……?」 明らかに不満そうな表情を見せる桐乃。 「い、いや……そんな事ねえよ」 ふう……やっぱダメか。まあ、確かにあまりうまく出来なかったしな。 「じゃ、じゃあ、いくぞ」 そして再び俺は唇を寄せる。今度は桐乃の方からも体を寄せてきてくれたので、 幾分やりやすい。俺は再び、舌を桐乃の口内に突き入れようとする。すると今度は、桐乃の方からも 舌が伸びて来た。俺は桐乃と舌を絡めながらさらに舌を奥へと伸ばす。 ディープキスの正しいやり方なんてわからないので、とにかく懸命に桐乃の口内をむさぼった。 すると次第に桐乃の体がずり落ちていく。あわてて俺は桐乃の体を支える。 しかし、とうとう桐乃の体はその場に沈み、ベッドからもずり落ちてしまった。 「はあ、はあ……あふう」 桐乃は苦しそうに荒い息を吐きながら顔を紅潮させている。口元は俺のものか桐乃のものか、 はたまたそれが入り混じったものなのか、ヨダレでベトベトである。 「こ、今度は? やっぱダメだったか?」 そう聞くと桐乃は、息も絶え絶えと言った感じで首を横に振った。 「そ、そうか。すまねえな、下手くそで……」 俺はすっかり自己嫌悪に陥る。さっきはギンギンだった、裏切り者の俺の息子も自信をなくしたのかしょんぼりしてしまっていた。 まあ、今となっては好都合ではあるのだが…… 「ち、違う……」 すると、ようやく回復してきた桐乃が口を開いた。 「な、なんか、すごく気持ちよかった……」 「ほ、本当か。そ……そりゃ、よかった。ハハ」 ふーっと俺は胸をなでおろした。うーん、しかし、こういうのって想像してたのとはちょっと違って、 あまり楽しいもんじゃねえなあ。気を使ったり緊張ばかりして、気持ち良さとかとは無縁っていうか…… エロイことはエロイんだけどさ。まあ、慣れたら違ってくるのかもだけどよ…… でも、とりあえず桐乃も満足してくれたみたいだし、良かったかもだ。 そう思ってると桐乃がベッドの下から俺を上目遣いで見上げながらぼそりと言った。 「あ、あのさ。あたし、本当に、ちょっとエッチな気分になって来たんだケド……」 「な……!」 その妹の艶かしい表情に加え、さきほど妹からお褒めの言葉を頂き自信を回復していた分、 息子の方も、にわかに元気を取り戻す。そんな俺の股間をみつめながら桐乃が言葉を続けた。 「そ、その……本当にするのはやっぱ、コワイけど……口とかであんたを気持ちよくしてあげるくらいなら…… 出来る……カモ」 その桐乃の言葉と視線に、以前の事を思い出す。 風呂に一緒に入った時とかも、確か、桐乃は似たようなことを言っていた。 その時も、そして今回も、きっと無理をして言っているんだろう…… 「い、いいって。もう既成事実は十分だろ? お、欧米とかだって、兄妹でこんなキスはしないんじゃね?」 俺は無理やり笑顔を作りながらそう言った。正直、してほしい気持ちはあるが、やはりここは桐乃を優先してやりたい。 「だ、ダメだって。あんた、それほど気持ちよくなかったみたいだし……あんたが気持ちよくならないと意味ないじゃん……」 「そんな事ないって。俺も十分、気持ちよかったぞ?」 キスの間、気持ちよかったかどうかはちょっと微妙だが、エロイ気分は十分味わった。 実際、今のキスや、桐乃の表情をオカズに一発ヌキたくてしょうがねえ。 早いとこ、一人にしてくんねえかなあって思うくらいだ。 「そ……それでも、あたしが、あんたを気持ちよくしてあげたいんだって……」 桐乃は熱にうなされたような雰囲気で、そんないじらしいことを言ってみせる。 「エッチってさ……そういうもんでしょ? だからさ……」 そこまで言われると、もはや俺に抵抗する術は無い。本番じゃなきゃいいかなとか、つい考えてしまう。 「じゃ、じゃあ、頼む……」 桐乃はコクリと頷いて、その身をベッドの下に置いたまま、俺のズボンのチャックに手をかけてくる。 チャックが下までずらされると、トランクスをかぶったまま、俺の息子がズボンから飛び出す。 すると桐乃の白くて細い指が、トランクスの上から、俺自身に触れる。 「うっ……」 ただそれだけで、脳天がしびれるような感覚を味わった。 桐乃はなぜか、いつになく不器用で、 俺のイチモツをトランクスの窓から取り出そうとするが、なかなかうまく取り出せない。 辛抱たまらなくなった俺は、自分で自分のモノを取り出し、桐乃の目の前に突きつけた。 「ひゃっ……!」 桐乃は勢いよく自分の眼前に飛び出してきた俺のペニスに驚くように身体を引いた。 そして、おびえるような目でしげしげと俺のペニスを見つめる。 「む、無理すんなよ? 無理しなくていいんだぞ」 そう言うと桐乃は首を振って「だ、大丈夫」と答える。しかし、その表情は全然大丈夫に見えない。 しばし、桐乃と俺の(愚息の)ニラメッコが続いた後── 「ね、ねえ?」 「なんだ?」 「あの……あんた、お風呂でそれ……キレイに洗った?」 と、言いながら、桐乃が俺のモノを指差す。 「え? ま、まあな」 桐乃のいきなりな質問にたじろぎながらも答える俺。 「じゃ、じゃあ、お風呂から上がった後で、トイレ行ったり……した?」 「……いいや。そのままここに来たからな」 「そ、そう……」 しばし気まずい沈黙が流れた。その沈黙の中で、俺の愚息だけが、空気も読まずに自己主張を続けていた。 「あ! 口の中で出すのはやめてね? 出すときはちゃんとティッシュかなんかで」 「わ、わかってる」 とりあえず、桐乃は自分の中にある様々な懸念を俺に確認してきた。 そして桐乃が意を決したような顔をしたので、いよいよかと身構えていると── 「ご、ごめん。それでもやっぱり無理かも……」 桐乃が突然、そんな事を言った。 「おしっこするところ……口に入れるとか、やっぱ無理……」 「そ、そっか」 俺は思わず失望の色が濃くついた口調でそんな言葉を返してしまった。 そうなんだよな。これまでだってあいつは、俺のチンポを咥えたかったわけじゃねえんだ。 考えたらあたりまえだ。フェラチオしたがる処女の女子中学生とかちょっとおかしいだろ。 単に、そうすることで、俺との間に既成事実……っていうか、絆を作りたいと思ってただけなんだから…… 「ご、ごめんね? 自分から言い出しておいて……」 「い、いや気にすんなって」 おいおい、あの桐乃に素直に謝られちゃったよ…… まあ、桐乃もそれなりに男の生理について知識はあるだろうしな。 期待させるだけさせてほったらかしってのが、男にとってそれなりに辛いって事も知ってるのかね? それに、きっと、俺を気持ちよくさせたいと言った言葉は、本心だったに違いない。 俺としてはそれで満足だった。 ……まあ、もちろん、あとで自分で一発くらいは桐乃をオカズに抜かせてもらうけどさ。 「そ、それなら手で……とかはどうだ?」 は? 今の誰の声だ? 「手……で?」 「あ、ああ。手でやってくれるだけでも気持ちいいんだけど」 どうやら俺の声らしい…… なんてこった、無意識のうちに妹に手コキを要求しちまったよ! 「……やり方、教えてよ」 「え? あ、ああ」 俺は妹の手を自分のペニスに導く。そして、桐乃の手の甲に自分の手のひらを上から重ねるようにして、 桐乃に俺のイチモツを握らせた。 「……!」 桐乃の顔が激しく紅潮する。……多分、俺の顔もそれなりに紅くなってるに違いない。それくらい、頬が熱い。 「こ、これでどうするの?」 「上下に動かす……こんな感じで」 そう言って俺は、桐乃の手と一緒に自分のペニスを握りこみ、自慰する要領で動かしてみた。 「わかった……じゃあ、一人でやってみる」 そう言って、桐乃は俺の息子をしごき始めた。初めてにしては要領がいい。さすがは桐乃と言ったところか? 俺のペニスは先から透明な液を分泌しはじめ、それが桐乃の手にまで垂れてきた。 「ひゃんっ!」 桐乃は驚いて手を離す。そして自分の手に垂れて来た、俺の先走り液をクンクンとにおいを嗅ぐ。 「これって一応、精液?」 桐乃が俺に聞いてくる。 「どうだろう。とりあえず……気持ちがいい証拠、みたいなものかな……」 実は俺も正確な知識は無いのだ。 「ふ、ふうん……」 しかし、その俺の説明で桐乃は十分納得したようだ。 再び桐乃は俺のモノに手を添えて、上下に動かし始めた。 「うー……」 俺は気持ちよさに思わず声をあげた。いい、手コキだけでも十分、イケそうだ…… イケそうだが…… 「き、桐乃……」 「ん?」 「やっぱ、咥えるのって無理か……?」 「え?」 「い、いや悪い。なんでもない」 はあ、やべえ。つい妹にフェラチオまで要求するとこだった。 あぶない、あぶない。もう少しで兄妹の一線を越えちまうとこだった…… ……って? あれ? きょ、兄妹の一線って、どこだっけ??? 「やっぱ、咥えて……欲しいワケ?」 そんな風に俺が頭の中をこんがらがせてると、桐乃がそう尋ねて来た。 「あたしに……咥えさせたいの?」 「そ、そりゃ、まあ」 バカっ! 俺、否定しろよ! 「じゃ、じゃあ……咥えたげる。そ、そのかわり! あ、あんたも、ちゃんとあたしの事、それなりの扱いしてよね?」 「わ、わかった」 桐乃の言う意味はよく分からなかったが、とりあえず俺は咥えてもらいたい一心で頷いた。 「ん……」 桐乃のかすかなうめき声が聞こえたかと思うと、ペニスが温かいモノに包まれた。 見ると桐乃が俺のペニスをくわえ込んでいた。少し目をしかめて苦しそうにしていたが、 妹を気遣うより、俺はその快感に支配されてしまう。 ……これがフェラチオ。ただ咥えてもらっただけなのに、めちゃくちゃ気持ちいいぞ。 「き、桐乃……さっきの要領で、上下に……」 「わひゃってる」 桐乃はそう言うと、頭を動かして、口で俺のモノをしごきはじめる。 そんな妹の姿を見下ろしていると、たまらなく可愛く思えてくる。 しかし、俺がそう思えば思うほど、怒張が膨らみ桐乃に苦しい思いをさせてしまうのだが…… だんだん、ピチャピチャとイヤラシイ音もしだし、俺の興奮はあっという間に頂点へ上り詰める。 「き、桐乃、そろそろ出そうなんだけど……」 「へ?」 「うわっ! だ、ダメだ、出る!」 自分で予想した感覚より早く、俺のペニスは爆発した。俺はより快感を得ようと、 思わず桐乃の頭を掴み、のど元深くペニスを突き入れる。 「ん、んん~~~~!」 まるで悲鳴のように、桐乃が苦しそうな声をあげる。 そんな苦しそうな妹の口の中に、ドクンドクンと精液を放出し続ける俺。 とうとう桐乃の口内に収まらない分の精液が口の端から漏れ始める。 その光景に俺はますます興奮してしまう。 妹なのに……そんな思いがさらに興奮を加速させていたのかもしれない。 長い射精が終わり、桐乃は俺のペニスから唇を離す。精液が糸を引く様がいやらしい。 「ん~~ん~~」 桐乃が苦しそうな声をあげておれに何かを訴えている。そ、そうか、ティッシュ…… 「コクン」 桐乃がいきなりのどを鳴らす。 「き、桐乃。そこまでしてくれなくていいから、待て、今、ティッシュ探す」 俺はベッドの横に落ちていたティッシュを見つけ出すと乱暴に数枚のティッシュを抜き取り 桐乃に渡す。桐乃はそれを受け取ると、激しく咳き込みながらまるで嘔吐するように精液を口から吐き出した。 「ゲホッ! ゲホッ! うえェ……やっぱり無理……」 涙目でそうつぶやく桐乃。射精して一息ついたせいもあるのか、その姿に罪悪感が沸いてくる。 「わ、悪ィ。お、俺、調子にのっちまって……」 「あんたさっき、思い切り、のどの奥、突いてきたでしょっ!」 涙目で怒りを訴える桐乃。 「それも、出す瞬間! むちゃくちゃ苦しかったんだからね! 気管にまで入るしっ!!」 「わ、悪かった! だって、めちゃくちゃ気持ちよくて、何がなんだかわかんなくって」 平謝りの俺。こりゃしばらくこの怒りは収まりそうに無いと覚悟していると…… 「……ふ、ふうん。そんな気持ち良かったんだ?」 意外にも桐乃は怒りをトーンダウンさせる。 「そ、そりゃ、この世のものとも思えなかったっていうか……さ、最高だった!」 「ふ、ふん。ちょ……調子のいいことばかり言っちゃってサ……」 そっぽを向いてそう言いながらも、桐乃もまんざらでも無い感じがするのは俺の勝手な思い込みなんだろうか? そんなことを思ってると、桐乃がふと俺の目を見てつぶやく。 「あたし……あんたの精液飲んじゃったじゃん……」 の、飲ませてしまったのか、俺。 「悪かったって、ほんと……」 すると桐乃はふと俺のとなりに腰掛け、身を寄せてくる。なんていうか、甘えられてる感じ? それこそ初体験なのでよくわからない。 「あ、あんたが気持ちよかったのはいいけど、少しはあたしの事も考えてよね」 「め、面目ない」 「いいけどサー……」 そう言う桐乃の顔が赤い。なんだか瞳もトロンとして熱にうなされたような表情をしている。 「あたしも……なんか、気持ちよかったから……」 そう言ったかと思うと、桐乃は俺に身を預けたまま寝息を立て始めた。緊張と疲れで眠ってしまったようだ。 俺は、桐乃をちゃんとベッドに寝かせて、その寝顔を見ながら自分もその横に寝転んだ。 これで俺たちは、恋人……ってことになるのだろうか。よくわからない。 「と、とりあえず、本番は、桐乃がもう少し大人になるまで待たねえとな……」 っていうか、中学生にフェラチオもだめだろ! と、セルフツッコミを入れておく。 もし、桐乃の方がその気になってしまった場合、理性が保てるか正直自信はなったく無いが…… それにしても── 血の繋がった兄妹。結婚も公表も出来ない関係。これから一体、どうなるのか。どうすればいいのか。 いくら考えても、思考はメリーゴーランドのようにぐるぐる回るだけで。 「まあ、なるようになるか……」 そう口に出してつぶやいてみると、本当になるようになってくれるだろうと思えた。 この時の俺は、やはり「現実」に対する想像力が全くといっていいほど欠けていたのだ。 「桐乃をこのままにして、俺まで寝ないようにしないと……」 しかし、そう思った時にはすでに睡魔を跳ね除ける力は俺になく、桐乃の横で俺も眠りについたのだった。
https://w.atwiki.jp/fushimi_eroparo/pages/258.html
http //yomi.bbspink.com/test/read.cgi/eroparo/1288544881/502-506 今日はお兄さんの家に行く日です! 決して「桐乃」の家に行くわけじゃないんですよっ・ 私のお兄さん、いや、京介さんに会いに行くんです。 桐乃について、ですか? 桐乃は正直言って、邪魔な存在ですね。 最近なんか、学校でも京介さんの事ばっかり話していますし。 本人はバカとか言って、いかにも京介さんの事を嫌いなように演じているようですが。 周りから見れば、好き、と言ってるようにしか見えないんですけどね。 それに、よくよく考えてみれば私がこうして京介さんの家に行く時だって邪魔ばかりしてくるんです。 京介さんが私が怪我をした時に治療してくれたんです。 優しいですよね!だけど、京介さんは桐n・・・まぁ、いいですけど。 私は心が広いんですよ? 話を戻しますか。 そうして治療を一生懸命してくれる京介さんの顔を私が見ていた時の事です。 桐乃が私たちの所に来たんです。 そして、何をするかと思えば、京介さんの頭を叩いて、「何してんのよ、キモ兄貴!あんたが あやせに触ったら汚れるじゃんか」とか言い始めて。 もっといろいろ言っていたような気もしますが、もうどうでもよかったので聞いてないです。 ただ、どうやってあの邪魔な雌を消すかを考えていただけーーー。 * 「こんにちはー」 私がそう言って京介さんの家にお邪魔したのは午後でした。 あいさつをして玄関に入ると京介さんが玄関先で待っていてくれました! 「よっ。桐乃は部屋で待ってるらしいからな。何かお菓子を適当に持って行ってくれ」 京介さんはホントに優しいです。 あんなにいろいろ言われてもあの桐乃の事を心配してるなんて。 私は京介さんに会いに来たのに。 こう考えれば、ますます京介さんが可哀そうです。 私が助けてあげなくては。 そんな決意を胸に、お菓子の袋と共に2階に上がりました。 * 桐乃の部屋のドアを開けると、部屋の主が図々しくも雑誌を読みながら、訳のわからない歌を口ずさんでいました。 「あっ、あやせ!下であのキモいのに会ったでしょ? 出てくんなって言ったのにさ。 マジでバカだよね」 と、開口一番言い出しました。 正直言って、ブチ切れそうでした。 そして、よくも照れ隠しといえども、あんなにもヒドイ言葉を言えるな、と思いました。 私はそんな桐乃に向けて、 「京介s・・・お兄さんはぜんぜん変な事しなかったよ? 寧ろ、出迎えてくれた事は嬉しかったしね! それにしても桐乃。 ちょっとそんなにヒドく言ったらお兄さんが可哀そうじゃない?」 そういってやりました。 そしたら、顔を一瞬傾けて笑い始めました。 「アッハッハッ! あやせ、それマジで言ってるの? 頭おかしいよぉ? あいつはあやせに構ってるだけだって!」 じゃあ、なんであなたは必死になってそんな事を言っているんでしょうか。 作り笑いだよね、桐乃。 夏コミに会った時と同じだよ? そうして、私は確信した。 この女が、京介さんを壊しているんだと。 同時に、今まで京介さんに全ての責任があると思っていた自分を責めた。 助けなきゃ。 そして、一緒にいなきゃ。 あの人を、守るために、私は、元「親友」を、、、。 * 事が終わったあと、京介さんは泣いていた。 嬉し泣き、ってやつなんだろう。 京介さんに喜んでもらえればそれでいい。 妙に清々しくなって空を仰ぐと、こんな声が聞こえた。 俺の天使ちゃんがこんなに病むはずがない、と。
https://w.atwiki.jp/anipicbook/pages/1405.html
全てのフィギュアはこちら
https://w.atwiki.jp/anipicbook/pages/1384.html
全ての参考書はこちら
https://w.atwiki.jp/gray-man/pages/20.html
クリア後 1回クリアすると、冒頭が神田視点で始まる。 この場合、選択肢や戦闘などによっては本来は死んでしまうキャラクター「デイシャ」を助けることも可能。 それにより、1周目とは違った展開になることも。 2周目以降はこのほかにもノア側の会話などが追加されている。 しかし、1回読んだからといって、既読スキップなどの機能はない。 イベントCGには「サウンド」の項目を出すための楽譜が追加される。
https://w.atwiki.jp/vip_oreimo/pages/495.html
846 : ◆36m41V4qpU [sage]:2011/10/19(水) 22 58 53.56 ID X8LsYYc60 Trisection 土曜日午後三時、ホテルにて 「あ、あんたが本当に連れ込むとは思ってなかった…」 「俺はいつでも本気だし、俺がおまえに嘘ついた事あったか?」 「はぁ!?あたしに誰とも付き合わないとか言って…あの人と付き合ってるじゃん! だからもう、あんたの事とか絶対に信用出来ないしぃ、したくもないから!」 「じゃぁ何で俺がデートに誘ったら、ノコノコついてきた?」 「それはあんたが滅茶苦茶お願いして土下座とかしたから…。 そ、それにさ…拒否したらもう絶交とか言うしさ…酷くない?」 「俺が本当に可愛い妹と絶交したいとおまえは思ってるのかよ! 逆にそれを酷いとか言われる方が傷つくわ」 「意味分かんない…あ、あたしがどんな気持ちでここにいるのか分かってんの? どっちが傷ついたと思ってんの!」 「……………それだけ必死だったんだよ。 別におまえの事とかどうでもイイならこんな言い合いしねえよ。 おまえとゆっくり話したかったから無理やりでも話す機会を作ったのにさ」 「………」 「おまえがどんなに俺を嫌ったり、嘘つき呼ばわりしてもイイけどさ…。 俺が必死な事だけは分かって欲しい、じゃないともう何も話す意味なくなるからさ、 な?」 「………分かった。京介があたしの為に必死なのは。 でもじゃぁどうして…どうして?」 「やっと、名前で呼んでくれたな、桐乃。 何かずっと"あんた"呼ばわりされてると暗い気持ちになっちまうよ」 「あたしだって普通に呼びたかったのに…あん(た)、京介が裏切ったから… あたしの気持ちを無視して、、踏みにじって!それに聞いてることに答えてよ! 何で?どうしてかちゃんと言ってみなさいよ!言えるものなら!!」 「やっぱ言いたくない。今、何言っても怒りそうだし、怒らせて 桐乃から嫌われるのは絶対イヤだから」 「い、言ってみないと分からないでしょ?あたしも京介から ちゃんと聞かないと絶対に納得出来ないしぃ…だから」 「大事に思ってるおまえに、大切と思ってる桐乃に嫌われたくない!」 「わ、分かった…何を言われてもあたしは京介を嫌いにならないから、、、 だから…ちゃんとさぁ、教えて…ねぇ?」 「キッカケはあっちからだけど、告白したのは俺の方からなんだ…多分もう断る なんてこと自体考えなかったんだと思う。その事は本当に悪いと思ってる…」 「は?な、何それ!結局…あんたはあたしよりもあの人の方が好きって事でしょ?! 大切とか大事とか言っても…………やっぱりもう話す意味なんてないじゃん… もうあんたとは絶交する、もう帰るから、、手離してよ!!!!!」 「結局、桐乃はその程度でしか俺の事を考えてなかったんだ? 嫌いにならないって言って一秒後には絶交するとか言うなら、そういう事だよな」 「…そ、それは」 「だけど俺は違う。桐乃が俺をその程度にしか思って無くても、 桐乃が絶交するって言っても俺は絶対に絶交したくないし、させない!」 「………あたしもしたくないよ、絶対に…もう。 京介とあんな風になるのはイヤに決まってる…でしょ、でも、でも…」 「二人共同じ気持ちなのに、離れ離れにならないといけないのかよ? 違うだろ…桐乃」 「…京介はあたしよりもあの人が大事なんでしょ、あの人を優先するんでしょ? もう…もう分からない…悲しいよ、、京介、、どうしたらイイの?」 「桐乃に嘘はつきたくないから正直に言うけど、確かに俺は麻奈実を愛してる。 でも俺は桐乃、、おまえも妹として同じくらい愛してる」 「結局、京介はあたしの事を"妹"としてしか見てくれないんだ…ね、、 あたしの気持ちは絶対に分かってくれない…ん…だよね……」 「覚悟ないなら、おまえを理解してないなら、中途半端な気持ちでおまえに こんな話したり、ホテルに連れ込んだりは出来ないぜ」 「…あ、あんた…やっぱり狡いよね。彼女いる癖にさ。 裏切られたのにあたしがそう言われてやっぱりどうなるか、分かってる癖に… でも、あの人とはキス出来とかても…妹とは……」 「出来ないと思うか?ほら、こいよ…桐乃」 「ほ、本気?」 「ああ、言っただろ、中途半端な気持ちじゃないって。 桐乃が納得するなら俺は何でもするつもりだぜ」 「ほ、ほんとうにホント?」 「だからこっちに来ってば!」 「…………………ふ、ふ~ん…わ、分かった。でも今はイイ。 初めてなのに…なのに喧嘩してるみたいな時はムード最悪だしさ、ヤダ……」 「そっか…まぁおまえがそう言うならしょうがないな。 なら一緒に風呂でも入るか?」 「もう!ちょ、調子に乗っちゃって…ふ、ふざけんな! で、でもさ…キス出来ないと…す、少しは残念に思った? ってかさ…き、京介はどれくらい、、あたしの事好き…なの?」 「俺は幼馴染みの可愛い彼女がいるのに、"妹"のおまえとキスできるくらい」 「あの人の話はヤダ…そ、そういう所デリカシー無さ過ぎ」 「ご、ごめん。そうだな。おまえ妹系のエロゲーとかアニメ好きだよな」 「え?、、う、うん…ってかあたしの聞いてること…ちゃんと教えてよ」 「だから、おまえがエロゲーして、そのゲームに萌えてるなら、 俺はその分プラスしておまえに萌えると言うか、言ってる意味難しいか?」 「う…ん、でも何となく分かるかも…」 「オタクの桐乃も、モデルの桐乃も、陸上してる桐乃も、不機嫌な桐乃も 全部、全部俺は愛しい…それを魅力的だと俺は思えるんだ」 「あ、あたしの全部好きなんだ…。き、嫌いな所とか…ない? 京介にもっと好きになって貰いたいから…何でも言って! 逆に隠したら怒るかんね!」 「…………キス拒否るところとか、風呂も入ってくれないところとか」 「ま、マジ?」 「うそうそ…はは、本当にねぇよ…。まぁでもこれは嫌いな所じゃないけど、 将来彼氏とか作られたらそりゃ、、ショックだろうな」 「何かさぁ、あんたって相当の超鬼畜だよね…じ、自分はさ… あ~もうこの話したくないのにぃ…もうバカ!」 「でも、俺は俺より良い男ならショックだけどおまえが 誰かと付き合っても反対はしないぜ、多分」 「……段々腹立ってきたんですけど? あ、あんたあたしをからかってないでしょうね!」 「おまえが大切だから、おまえには幸せになって欲しいんだよ。 これは真面目な話、でもおまえへの気持ちは変わらねぇよ」 「……それは…さぁ」 「例えば、桐乃と俺がちゃんと付き合って、愛し合って子供作るとするじゃん?」 「え、、、、あ…………うん」 「仮に兄妹が生まれたとして、もし妹が俺を好きとか言ったり、 お兄ちゃんがママを好きとか言われたらどうする? もしくは俺らの子供が兄妹で愛し合っちゃったら?」 「だ、駄目だよね…それは、あたしでも流石に駄目な気がする」 「現実はさ、現実の事実として、それがこの世界のルールなんだよ。 それでも俺の心の中には桐乃がいる、それも真実なんだ。 色々考えてると大変だなって思うからさ。 桐乃を俺みたいに悩ませたくなかったから、、ずっとおまえには言えなかった。 もう遅いかも知れないが一応俺の気持ちは伝えたぜ、、伝わったよな?」 「わ、分かった……中途半端はイヤなんだよね。あたしの事を真剣に 考えてくれてるんだ、、それだけ本気ってこと…でしょ?」 「ああ、男の責任あるしな、ついでに兄としての責任も俺にはある」 「た、多分さ…今の話をあの人と付き合ってない状態で言ってくれたら、、 あたしも覚悟出来てたかもしんないけど。あ、あんたは…あの人ことだって す、凄く大切なんでしょ…?」 「麻奈実は俺の理想なんだ。顔も性格も全部、だから今の関係になったのも当然、、 運命と言うかさ、これもずっと前から分かってた事なのかも知れないけどな」 「あっ、そぉ!だ、だけどさあ、あたしがキスしようとしても… そ、それ以上の事でも京介は全部受け入れるんでしょ?!!」 「もちろん」 「じゃぁ…そうなったらどうすんの?男の責任とか言ってさ!」 「そりゃ、その時になって考えるさ」 「そ、そんな余裕かましてると、あたし意地悪したくなるかもよ? ほら、ほら…ほんとに良いのぉ?あ、あたしに勇気がないと思ってんの!!!」 「桐乃…………おまえ……?」 「…ほ、ほんとうに…あたしがする勇気、、ないと、思ってん…の………」 「ほら、こうやって…………」 「きゃ…な、に、、、い、いきなり」 「……………ほらこうやれば、少しは勇気が出たか?」 「………」 「なら、おまえが勇気が出るまで、ずっとこうしててやるよ」 「ねぇ…もっとギュっとして…もっと強く…お願い…」 「ああ」 「き、京介はあたしと…したいの?」 「したいって言ったら?」 「……………し、してもイイよ、もうルールとかどうでも良いしぃ… 京介がしたい事…ぜんぶ、あたしも…し、したい…」 「そっか………分かった」 「う……ん…」 「………」 「…………?」 「………」 「…………ねぇ?」 「なんだよ?」 「…ど、どうしたの?」 「俺はずっとこうしておまえと抱き合っていたいからさ、そうしてる」 「そう………わ、わかったぁ…」 「あの日、人生相談された時から考えると、おまえとホテルで こんな風になるなんて想像出来なかったなぁ…すげぇ不思議な気分だ」 「あたしとこうなった事、、後悔…してる?」 「………滅茶苦茶、後悔してる」 「そ、そか…やっぱそうだよね…あたし達…兄妹だ、、もんね……」 「ちげぇよ。何でもっと早くこうしなかったのかって。 思いっきり抱きしめて、桐乃は俺にとって特別だって言えば良かったんだ」 「…うう…………う……ん」 「桐乃ごめんな…俺、甲斐性無しだったわ、実は俺が一番分かってなかった…」 「あ………お、お化粧…崩れ…た…から…今、顔見ちゃイヤ……だ、ダメ…」 「俺は眼を閉じてるから、、これなら良いか?」 「………あ、ありが、、と」 「別に…俺らの関係に"彼氏"とか"彼女"なんて名前や意味なんて 最初から必要ないし、、これからだって全然必要無かったんだ」 「京介の彼女は、あ(の人)麻奈実さんだもんね…あたしは単なる妹だしぃさぁ ねぇ…お兄ちゃん、、」 「本当にそれだけかどうか…それは自分で分かるんじゃないのか? それともまだ分からないのか?」 「………………わ、わかってる、、しぃ、、意地悪、言いたかっただけ!」 「何だかいつものおまえらしくなってきた……ちょっとだけ安心した」 「ま、まだ眼を開けちゃダメ!!」 「…へいへい」 「チュ」 「それで…………良かったのか?」 「うん………ちょっぴり残念だった?も、もっと期待…してた?」 「さぁな」 「!(怒)」 「痛いな…つねるなよ(汗)」 「♪」 「結局…同じ場所かよ」 「ねぇねぇ、京介は、あの(人)…麻奈実さんが居ても、、あ、あたしが望んだら またこうやって抱きしめてくれる?」 「桐乃が望むならそうする」 「………信じて…いいの、、?ぜったいのゼッタイ?」 「いや全然違う、俺がそうしたいんだ、だからそうする」 「う……うん、わ、わかった…京介を信じる、、、 じゃぁ…さぁ、、ねぇ…ひとつだけ約束、、、して欲しい事がある」 「俺もあるけど、桐乃が先に言ってくれ」 「毎日一回でイイからこうやって抱っこして、京介に好きって言って欲しい… もうそれ以上は望まないから、、だからそれがあたしの…お願い、、だ、だめ?」 「2回言うよ。だから桐乃も俺に好きって言ってくれ…それでイイか?」 「……わかった、、ねぇ…今日の分はまだしてくれない…の?」 「さっきおまえの全部愛しいって言ったけど、不機嫌なおまえも魅力的って 言ったけど、やっぱ今のおまえの顔が一番可愛いな」 「ちょっと…な、なんで眼開けてるのぉ…もう」 ………この会話で一番恐ろしいのは、本当は俺でも桐乃でもない。 "妹"は恐ろしいが、それは実は"彼女"の比では…全然ない。 日曜日午後一時、麻奈実の部屋にて 「きょうちゃん、きょうちゃん、ちゃんと桐乃ちゃんと仲直り出来たかな?」 「ああ…と言うか報告する前から笑顔って最初から全部お見通しだったのか?」 「えへへ…内緒。でも仲直り出来て本当良かったねぇ、ふふ。 桐乃ちゃんはきょうちゃんが居ないと駄目だもんね。 わたしもきょうちゃん居ないとダメだもん…だ、だから桐乃ちゃんの 気持ちはきょうちゃんよりも分かってるつもり…なんだ」 「今日、三人で飯でも食いに行くか…桐乃がおまえに話があるらしい」 「う、うん!わたしも桐乃ちゃんとお話したい事たくさんあるんだぁ! だから凄く楽しみ…だよぉ~」 「麻奈実…本当にいつも有り難うな、そして本当にごめん」 「ううん…きょうちゃんもわたしが居ないとダメって分かってるからね! 前にわたし言ったよね…きょうちゃんとお付き合いしたり、お嫁さんになる 女の子は絶対に苦労するって。 だから覚悟した上できょうちゃんと付き合ってるの!」 「お、おまえ……やっぱ俺の可愛い幼馴染みだな、、ま~麻・奈・実!!」 「はあ~~きょうちゃんって甘えん坊さんなだけじゃなくて、、ほんと、 えっちぃだねぇ、、ぷーもうしょうがないなぁ…ほらおいで…」 「おまえと付き合えて良かったよ…ぶっちゃけ俺には過ぎた彼女だ」 「そ、そんなことないよ!わたしも、、今凄く幸せだもん。 でも、あともう少しだけ頼りがいがあって、男らしくなって欲しいかなぁ、、 えっちぃなコトだけじゃなくてね、うふふ」 「う、うん…俺、頑張る…頑張らないと…麻奈実の彼氏の資格ないもんな」 「頑張って…きょうちゃん、、わたし期待してるよ」 何故、桐乃が髪を染め、モデルになり、陸上をやっているのか? 本当は"誰"の為に必死に…取り憑かれたように頑張っていたのか? どうして兄である俺にあれだけ執着するのか? ちゃんと過去を清算出来なかったのだから、今そのツケを払うしかない…。 麻奈実…おまえは本当にすげぇよ…。 おまえがもし俺の立場だったら、もっとスマートに波風立てずに 全てを丸く収めたんだろうけどさ。 もし俺が麻奈実だったら…どう考えても悲劇しか思い浮かばない。 いや…今だっておそらく、この歪で危険な三角形のバランスがギリギリ 保たれているのは麻奈実のお陰なのだ。 桐乃と俺、もう一つの三角形の頂点はもしかしたら黒猫だったのかも知れないが、 俺は自ら麻奈実を選んだ。その後に起きた色々な事に後悔してもしょうがない。 起きてしまった事はもう起きてしまったのだ。 こんな情けない俺でも無様に足掻いて何かの予兆が起きる、その時まで ……最後までやり通すしかない。 それは俺の大切な桐乃の為であり、それが俺が愛している麻奈実の為なのだ。 もう俺のせいで誰かを傷つけるわけにはいかないのだから…。 (私説)俺の妹がこんなに可愛いわけがない 麻奈実ルート いささかバットなノーマル・エンド
https://w.atwiki.jp/fushimi_eroparo/pages/170.html
http //yomi.bbspink.com/test/read.cgi/eroparo/1273071103/431-440 俺たちが沙織の自宅を訪れてから、数日後 いつものように黒猫が俺の部屋に遊びに来ていた 幸いというか、桐乃はモデルの仕事で遅くなるらしい それはそれで心配なのだが、あの妹様のことだ、大概のことは大丈夫だろう それに今回はあやせと一緒だって嬉しそうに言ってたしね そういえば、セットで来るはずの沙織が今日は居ない まあ、あいつも忙しそうだしな 黒猫はパンツが見えそうな体育すわりで、 俺の枕を抱きかかえながら、じっと俺のほうを見ていた 「どうした?浮かない顔をして」 やっぱりこいつがいつもの元気が無いのは、ちょっと寂しい だから、俺なりに気を使ったつもりだった 黒猫は、何かを言いかけて、それから、一旦言葉を飲み込んだ 「ん、どうしたんだよ?気になるじゃんか」 こいつ、いざって言うときに、引っ込み思案になるんだもんな もしかしたら、何か頼みたいことがあるのかもしれないな 幸いにして、こいつは桐乃と違って常識はある まあ、多少妄想と現実の区別がつかなくなることがあるが、 それでも、無茶は言わないだろう 「なんだ、言ってみ、五更?」 俺は出来るだけ優しく言ってみた 黒猫は一瞬表情を明るく晴らしたあと、 またふさぎこむような表情をしてしまった まいったな こういう空気は正直苦手だ それに、もし何か頼みたいことがあるのなら、 ほかならぬ黒猫の頼みだ いつも桐乃のよき友人(裏)として、 あいつを助けてくれてるんだから、 こういうときくらいは俺だって、妹の友人は助けてやりたい 体育座りのまま、黒猫は言った 「先輩、胸を揉んで頂戴」 ・・・ 前言撤回 こいつも、普通じゃねぇ! いや、たしかにお前はかわいいよ? 可愛い後輩から、おっぱいを揉んでくれ、っていわれたら、 普通、理性が吹っ飛ぶだろ? でも、黒猫は、桐乃の、なにより、俺の大切な友人だ そんなことは出来ない だから、なんでそんな突飛なことを言い出すのか、聞いてみた 「あなた、この間、沙織の家に遊びに行ったときに、終始鼻の下を伸ばしていたわよね? 私とこの部屋で二人でこのベッドに横になって、 私があなたの妹と同じ位、貴方のことが好きだって、なけなしの勇気を振り絞って伝えても、 貴方は私を見てくれない。 それなのに・・・ それなのに、あのぐるぐる眼鏡が眼鏡を外したら巨乳美人だったからって・・・」 って、ええ!? 俺のせいっすか? つーか、お前、俺の嫁かよ! 「だからっ! だから、せめて私も、もうちょっと貴方好みの女になりたいの! ・・・ねぇ・・・ダメ?」 小さく、俺を見る黒猫を、俺は抱きしめたくなった こいつは、そんなにも、俺のことを好きなのか 好きだから、こんな無茶まで・・・ だとしたら、断ったら男が廃る そうだよ、黒猫の奴が俺を誘ってるんじゃん ダメな理由なんて何処にも無いじゃねーか だいたい、昨今の女性誌や少女マンガなんてセックスの宝庫だ 繋がったまま街中をあるいちゃったりとか 正直、俺ら健全な高校生には思いつかないよな そういう黒猫は、普通の漫画や少女マンガだけじゃなくて、おそらくそっち系の書籍や、 それこそ18禁ゲームに手を出しているオタクゲーマーだ だから、多少基準がずれてても問題は無い だいたい、桐乃の買ってくる女子向け雑誌だって、 最低、年に一回は「セックスで綺麗になる」特集とかやってるもんな いいよね、ちょっとくらい ベッドに小さく座る黒猫の横に、俺は腰を下ろした 黒猫が耳まで真っ赤にしている 愛らしいな、と、思った 愛おしいな、と、思った そんな彼女の耳に、指先を伸ばす 「ひゃん!」 黒猫が突飛な悲鳴を上げる 「あ・・・悪い」 「ごめんなさい・・・」 消え入りそうな声で、そう応える黒猫が愛おしくて、つい、彼女を俺のベッドに押し倒してしまった 黒猫の胸元に、顔を埋める 小さな胸が、俺の吐息を受けて、激しく脈打つ 制服のシャツの上から、黒猫の乳房を頬で愛撫する 快感に強調させられた乳首の感触が、ブラジャー越しに伝わってくる その場所に、シャツの上からキスをする その度に、黒猫が甘い息を漏らす なんども、なんども、繰り返し、彼女の乳首を責め立てる その度に、エロティックな匂いが俺の部屋に立ち込める 彼女は冷たい手を俺の頬に当て、自分の顔の前に持ってくる 白い頬を紅潮させて、黒猫は言う 「ねえ、お願い・・・ 貴方の指で触れて頂戴。 貴方の唇でキスを頂戴。 貴方の身体で私をとろけさせて頂戴」 黒猫の呪いの言葉に、俺も意識が朦朧としてきた。 俺のベッドの上で、制服を脱ぎ散らかし、裸体をさらけ出し、お互いの体温を直に感じあう瞬間 暖かくて、愛おしくて、幸せを感じる瞬間 男の俺の身体と違って、儚くて、壊れそうで、だから、守りたくって 「瑠璃、 お前の身体の全てに触れるよ お前の身体の何処にでもキスをするよ だから、俺たちは一つになろう」 俺の言葉に黒猫は涙を流していた 触れ合う、二人の身体 暖かいそれは、二人にとって、初めての、そしてこれから何度も繰り返される時間だった ことが終わり、俺の腕の中で、小さく寝息を立てる黒猫 ホントにこいつは仔猫のようだ 満足そうに笑顔を浮べているところといい 本当に、愛おしい さて 解決しなければならない問題がある それは今、俺の部屋で悪鬼のごとき形相で俺を凝視している桐乃の事だ
https://w.atwiki.jp/fushimi_eroparo/pages/569.html
http //pele.bbspink.com/test/read.cgi/eroparo/1316537661/515-516 「ただの妹だけじゃなく、ツンデレ妹、ヤンデレ妹、クーデレ妹がいる人はわたしのところにきなさい」 ゴフッ 後ろを見ると偉い美人がいたな。 クラスが一瞬ざわめくがすぐさまもとに戻る。 さすが高校生だ。 俺は振り向き、真意を尋ねるが 「あんた妹いるの?」ときかれ「いや、姉はいるんだが」と答えると「あっそ」とそっぽ向かれた。 「曜日で髪型かえて意味あるのか?」とそいつにきくと 「曜日ごとで釣れる妹って違うのよね」などと意味不明な供述をしており… 「おいおい、あいつはやめたほうがいいぜ」とそいつと同じ中学だったやつが答える。なんでも、そいつと付き合うとそいつの親友が大変だという。ばかいえ、だれがあんなやつと付き合うか。 そいつはいろんな部活に仮入部しまくっているようだ。 そいつは不審な言動に反し、運動神経はよく運動部からは逸材だと引く手数多だがすぐにやめてしまう。 なぜかときいたらたんに妹探しのためだという。 わけわからん。 で、なにを思ったのか新しく部を作るという。 しかし、部室はどこもあいていないためゲー研に入部し、そこに拠点を築くことにするのだという。 その部にはどういうわけかそいつの知り合いである先輩がおり、先輩二人をむりやりそいつの作った部には入部させてしまった。 さらには中学からの友達一人も部の発足のメンバーとして加入させた。 すぐに転校生の少女がくるのだが彼女もそいつの知り合いらしくその部に入部することとなった。あとでしったのだが彼女はそいつのことが心配で転校したという。 なるほどそいつに彼氏ができない原因が彼女か、と会った初日に体育館裏に呼び出され壁に穴を空ける拳が横髪を数本持っていくのを感じながら思ったものだ。 俺はとんでもないカミングアウトをそいつをのぞくメンバーから聞くことになる。 「まったく忌ま忌ましい後輩だわ。この前なんかはわたしの二人の可愛い妹を捕まえてあろうことか大きなお友達専用女児アニメ劇場版に連れていってくれたの。せっかくマスケラの素晴らしさを妹たちに教えようと思ったのに…ギチギチ」 「わたしにはとってもホモなお兄ちゃんがいるの…えへへ、いいでしょう。もし、君にそんなお兄ちゃんがいたら…ぐへへへへへ」 「あたしさぁ、こうみえてお姉ちゃんがいるんだぞぉ。つまり、妹ってやつなんだけどな、絶対あいつに教えるなよ。ややこしいことになるかんな~」 「わたしは一人っ子なんですが、お兄さんとよぶべき人がいるんです。だからわたしも妹かなぁ。」 週末に妹探索とやらを行うようになった。 妹属性を持つ女の子(つまりそいつよりも年下の女の子はすべてあてはまるのだが)を探して堪能するというものだ。 さすがに未成年略取は洒落にならないとはじめは乗り気ではなかったが蕾を幾つか摘み取るうちにすっかりはまってしまった。 言葉巧に小学○生の女の子をいきつけのカラオケ店に連れていく。その店には監視カメラがなく、外から中が見えないためよくそこで行為に及んでいた。 そいつはモデルをやっているらしく、芸能界ともつながりがあるという。芸能界といえば黒い交際だ。 事実そいつは黒い交際とも関わりがあり、なんどか接待や出演していたらしい。そこで、クスリを知り、抜け出せなくなった。 そいつは、いや、名前を出そう。 高坂桐乃は自身の友達もクスリの中毒者にさせ、自身の快楽のために活動に参加させた。 また、こうして捕まえた女の子も薬中毒に仕上げ、なんどもポルノ映画に出演させた。 お金を稼ぐとともに欲求も満たされるのだ。 桐乃はその子に注射をし、快楽に敏感にさせる。 意識がとろんとした女の子を五更瑠璃、赤城瀬菜、新垣あやせ、来栖加奈子が舐めて愛撫しまくる。 「あっ、あっ、あっ…」と淫乱になりつつある女の子に俺は剥けた生ちんぽを挿入する。 ぬちゃぬちゃと腰を動かしまくる。 射精。 俺はご褒美として桐乃のアナルに挿入した。 「まったくアニキの後ろにずっと隠れてたあの子とは思えないな」と俺は幼なじみにいう。 「もう、いじわるしないで。ロックも昔みたいに怒りっぽくて眼鏡な真面目くんとは大違いね」 「俺をその名で呼ぶんじゃねぇ、おらおら」 「あんあん」 「もう、桐乃ちゃんに意地悪しないの~」 「お姉ちゃん!なんで!?」 「うふふ、どうしてかしらね~」 俺の姉は俺のお尻を掴むと桐乃のアナルを刺激するように動かした。 俺は酷く興奮していた。 なぜなら、しばらく後の俺はきっと姉ちゃんの膣を堪能しているのだから。 おわり。