約 2,471,199 件
https://w.atwiki.jp/anipicbook/pages/1780.html
+※商品数が10個以上あるので隠しています、情報を見る際は+をクリックして表示させて下さい。 俺の妹がこんなに可愛いわけがない。 メガネケース MFクロスセット 俺の妹がこんなに可愛いわけがない。 メガネケース MFクロスセット 発売日 :2013年11月30日 商品情報 ・メガネケース:63×160×30mm/MFクロス:180×150mm [俺の妹がこんなに可愛いわけがない。]桐乃×黒猫ベッドシーツ 【カーテン魂】[俺の妹がこんなに可愛いわけがない。]桐乃×黒猫ベッドシーツ 発売日 :2013年7月5日 商品情報 ・横幅128cm×高さ220cm×1枚組 ぴくりる! 俺の妹がこんなに可愛いわけがない。 ラバーコースター 高坂桐乃 ぴくりる! 俺の妹がこんなに可愛いわけがない。 ラバーコースター 高坂桐乃 発売日 :2013年8月31日 商品情報 ・本体サイズ:直径約90mm ぴくりる! 俺の妹がこんなに可愛いわけがない。 ラバーコースター 黒猫 ぴくりる! 俺の妹がこんなに可愛いわけがない。 ラバーコースター 黒猫 発売日 :2013年8月31日 商品情報 ・本体サイズ:直径約90mm ぴくりる! 俺の妹がこんなに可愛いわけがない。 ラバーコースター 新垣あやせ ぴくりる! 俺の妹がこんなに可愛いわけがない。 ラバーコースター 新垣あやせ 発売日 :2013年8月31日 商品情報 ・本体サイズ:直径約90mm 俺の妹がこんなに可愛いわけがない。 桐乃&黒猫 折ITAGASA 俺の妹がこんなに可愛いわけがない。 桐乃&黒猫 折ITAGASA 発売日 :2013年9月30日 商品情報 ・本体サイズ:55cm 俺の妹がこんなに可愛いわけがない。 桐乃&黒猫 長ITAGASA 俺の妹がこんなに可愛いわけがない。 桐乃&黒猫 長ITAGASA 発売日 :2013年9月30日 商品情報 ・本体サイズ:58cm 俺の妹がこんなに可愛いわけがない。 桐乃&黒猫 卓上ミニ傘 俺の妹がこんなに可愛いわけがない。 桐乃&黒猫 卓上ミニ傘 発売日 :2013年9月30日 商品情報 ・本体サイズ:11cm 俺の妹がこんなに可愛いわけがない。 黒猫 卓上ミニ傘 俺の妹がこんなに可愛いわけがない。 黒猫 卓上ミニ傘 発売日 :2013年9月30日 商品情報 ・本体サイズ:11cm 俺の妹がこんなに可愛いわけがない プレート 俺の妹がこんなに可愛いわけがない プレート 発売日 :2011年11月11日 商品情報 ・本体サイズ:直径190mm ・印刷カラー:黄色と青 俺の妹がこんなに可愛いわけがない 黒猫絵皿 俺の妹がこんなに可愛いわけがない 黒猫絵皿 発売日 :2012年8月1日 商品情報 ・本体サイズ:直径 16.3cm 電撃20年祭 モノレール 限定フルセット 俺の妹がこんなに可愛いわけがない 桐乃ver. 電撃20年祭 モノレール 限定フルセット 俺の妹がこんなに可愛いわけがない 桐乃ver. 発売日 :2013年2月19日 商品情報 ・切符 ・クリアファイル ・MFタオル 電撃20年祭 モノレール 限定フルセット 俺の妹がこんなに可愛いわけがない 黒猫ver. 電撃20年祭 モノレール 限定フルセット 俺の妹がこんなに可愛いわけがない 黒猫ver. 発売日 :2013年2月19日 商品情報 ・切手 ・タオル ・クリアファイル 「俺の妹がこんなに可愛いわけがない」ビジュアライズノートパソコン (10.1インチ)機種で使えるフリーカットタイプ仕様・防水・防塵・防磨耗・クリアー・厚さ0.1mmキーボードプロテクター(日本製) 【キーボードカバー】パソコン工房 「俺の妹がこんなに可愛いわけがない」ビジュアライズノートパソコン (10.1インチ)機種で使えるフリーカットタイプ仕様・防水・防塵・防磨耗・クリアー・厚さ0.1mmキーボードプロテクター(日本製) 発売日 :2013年5月4日 商品情報 ・キーボードーカバー:270×210mm ・素材:アジペート系熱可逆性ポリウレタンエラストマー
https://w.atwiki.jp/vip_oreimo/pages/307.html
373 名前: ◆5yGS6snSLSFg[sage saga] 投稿日:2011/02/28(月) 22 02 56.57 ID /rgor//go [1/6] 時は二月末日。 俺は、今までとんでもないことを忘れていた。それを思い出したのは何気なく見ていたテレビがきっかけだったんだ。 「……ろくな番組やってねーな」 リビングのソファに腰掛け、テレビを適当にザッピングしていく。結局、見たい番組も見当たらず適当なニュース番組にチャンネルを合わせる。 アナウンサーやレポーターの声をBGM替わりに、読み飽きた週刊誌を読み返す。 俺が平日の昼間からだらだらと過ごしているのにはわけがあった。つい先日ようやく期末試験が終了し、今は短縮授業となっているのだ。 もはや習慣となった麻奈実との勉強会のおかげもあり、そこそこの結果は残せたと自負している。 『続いて次のニュースです』 テレビでは依然としてアナウンサーが淡々とニュースを伝えている。 「ふあぁ……」 あくびのせいで目尻にたまった涙を手の甲で拭う。 再び視線を週刊誌に落とそうとした瞬間、急激な焦燥感が俺を襲った。財布を落としたことに気付いた瞬間みたいな、あのドキッとする感じだ。 なんだ……今の? ゆっくり周囲に目をやり、様子を窺う。 『本日、○○大学では合格発表が行われており、受験生の皆さんは緊張した表情で掲示板を見つめています』 テレビには、合格したらしい受験生が嬉々としてインタビューを受けている姿が映っていた。 この時期、別に何も珍しくない映像であるのだが、俺は映像から目が離せなくなる。 受験生……合格発表……。なんだ? ……ここまで出かかってるんだけどな。 「…………あっ。あああぁぁぁぁ!!?」 この時俺に電流走る。 比喩ではなく、割とマジでだ。あやせと初めて出会った時とはまた違う種類だけどな。 そのままリビングを飛び出し階段を一段飛ばしで駆け上がる。階段を上り切ると、俺の部屋をスルーし、ノックもせずバンッと沙織の部屋のドアを開く。 「さ、沙織! おまえ受験どうだったんだよ!?」 今まで家の中で受験のじゅの字も出なかったから完全に忘れていたが、俺と二つ違いの妹・沙織は、今年が高校受験の年だった。 しかし、俺の質問に答えが返ってくることはなかった。 今さら思い出した俺に怒っている……わけではなく、単純に沙織がいなかったからだ。 そういえば、あいつはまだ普通授業だったか。 この時点で、いかに俺が慌てていたかわかるだろう。 374 名前: ◆5yGS6snSLSFg[sage saga] 投稿日:2011/02/28(月) 22 04 14.71 ID /rgor//go [2/6] 「…………」 無言で腕を組みながら、せわしなく玄関をうろつく。かれこれ30分はそうしているだろうか。 さっきまで完全に忘れていたというのに、一度思い出してからは他のことがまったく手に着かない。いてもたってもおられず、なんとも落ち着かない気分だった。 チラッと時計を確認したところ、現在の時刻は12時40分。 「……うそ……だろ?」 なんと玄関をうろつき始めてから5分ほどしか経っていない。どこの精神と時の部屋だ。 沙織が帰ってくるのは、いつも18時ごろ。それまでずっとこうしてたら気がおかしくなっちまう。 くそっ、なんでもうちょっと早く気付かなかったんだ。せめて、今朝出掛ける前に気づいていれば……。 いや、そもそもこんな大事なこと忘れなきゃよかったんだけどさ。 言い訳させてもらうと、最近はシスカリの特訓やら麻奈実との勉強会やらで予定が立て込んでて大変だったんだよ。 大人しく両親に聞けばいいじゃねえかと言うやつもいるだろう。だが残念だったな。 親父は仕事、お袋は携帯をテーブルに置き忘れたままどこかへ出掛けた。親父はともかく、お袋はなんでいつもいつもこうも間が悪いのか。 「そうだ! あいつらなら知ってんじゃねえか?」 あいつらとは沙織のオタク友達である桐乃と黒猫のことである。 沙織と同様にまだ学校にいる可能性もあるので電話は避け、メールを作成し送信する。この時間は昼休みだろうから、メールくらいなら大丈夫だろう。 文面は「沙織の受験についてなんだが、なんか知らねえ?」としておいた。なんとも要領を得ない文章だが、今の俺にそんなことを考える余裕はない。 そして、ほんの1分もしないうちに携帯が鳴った。これは体感時間で1分ではなく、実際に1分だ。携帯の時刻表示を食い入るように見つめていたから間違いない。 『そんな~優しくしないで。どんな顔すればいいの?♪』 「きたああああ!」 受信画面には桐乃と表示されている。さっすが桐乃、だてにギャルっぽい恰好してねえな! カチカチと携帯を操作し、受信したメールを表示する。 そこには端的に――非常に簡潔に、こう書かれていた。 『黙れ、シスコン』 ちょ、なにこの本文!? ひどすぎるだろ! 俺が何したって言うんだ!? 心の中で桐乃に対して突っ込みをいれていると、続けざまにメールが届いた。 「おっ、黒猫か?」 しかし、携帯の画面に表示された名前は予想外のものだった。 「えっ? あやせ?」 なぜこのタイミングであやせからメールが届くのか。不思議に思いながらも、届いたメールを開こうとして――そのまま手が固まってしまった。 375 名前: ◆5yGS6snSLSFg[sage saga] 投稿日:2011/02/28(月) 22 06 03.74 ID /rgor//go [3/6] 件名:ぶち殺しますよ ちょ、なにこの件名!? ひどすぎるだろ! 俺が何したって言うんだ!? 思わず桐乃の時と同じ突っ込みを入れてしまう。 「どうしよう……見たくねえ……」 ある意味とってもドキドキする件名だが、これは胸の高鳴りというよりは死の恐怖である。 だが見なかったら見なかったで、かえって命の危険が増すだけだ。 カチッ。意を決してメールを開くと、そこにはこう書かれていた。 『先ほど桐乃にメール送りましたよね? メールが届いた時は、桐乃すっごい嬉しそうだったのに、内容を見たら一転してすっごくがっかりした顔してました。どんなメールを送ったんです? 返答によっては……』 そこで、本文は途切れていた。この続きは言わなくてもわかるでしょう? ということだろう。 って言うか件名に用件全部書いちゃってるもんな。それが最優先で出てきて思わず件名に書いちまったんだろう。あやせはどんだけ俺を殺したいんだよ。 とはいえ、俺のメールに一体何を期待したんだ? 桐乃のやつ。他の誰かからのメールだと思ったら俺からでがっかりした……とかかな? でも、それだとあやせの『内容を見てがっかり』ってところに矛盾が生じる。まあ、メールだから多少の祖語があるのかもしれないが。 ひょっとして、桐乃は俺のことが好きで、意中の人からメールが来て喜んだがその内容は妹関連であり、シスコンっぷりが垣間見えてがっかり……ってことだろうか。 「…………これはねえな」 ないない。自分で考えておいてなんだが、あの桐乃に限ってそれはない。そんないじらしい感じとは無縁そうだしな。 大体、前提条件である“桐乃が俺のことを好き”というところからして無理がある。 どうやら、桐乃にやらされたエロゲによって俺の思考は徐々に侵略されているようだ。 「まったく……そんな簡単にフラグなんて立ってたまるか」 そりゃ、桐乃はさすがにモデルやってるだけあって顔はいいしスタイルも抜群だ。 性格はたしかにきついところもあるが、なかなか素直になれないところなんか可愛いと思うし、見えにくいだけで友達に対する優しさに溢れている。 そんな桐乃と付き合ったらどうなるか――なんて妄想をしたことがないわけじゃない。 「……」 くそっ、あやせのメールのせいでちょっとドキドキしてきちまったじゃねえか。ちなみに、このドキドキは死の恐怖ではなく胸の高鳴りの方な。 まさか、あやせはこうやって俺をからかうためにあんなメールを送ってきたんじゃあるまいな。 だけど……もし、万が一、俺の妄想が事実だとしたら? 『そんな~優しくしないで。どんな顔すればいいの?♪』 突然鳴った携帯が俺の思考を中断させた。 送信者は黒猫。そこにはやはり、端的に――非常に簡潔にこう書かれていた。 『黙りなさい、シスコン』 「…………あいつら息ピッタリすぎるだろ」 376 名前: ◆5yGS6snSLSFg[sage saga] 投稿日:2011/02/28(月) 22 06 58.95 ID /rgor//go [4/6] 結局、沙織が帰宅するまでの5時間近くの大半を玄関で過ごすことになった。 ガチャリ。ドアの模様を完全に暗記できるほど見つめた頃、ついに玄関の扉が開き沙織が帰宅した。 「ただいま帰りま……あら、お兄様。そんなところでどうなさったんですか?」 沙織は少し驚き、不思議そうな顔をして俺を見つめている。 電気もつけずに階段に座り込んでる兄貴を見れば当然の反応と言えるかもしれない。 「……おかえり」 さて、どう切り出したものか……。 しかし、なんと言ったところで俺が沙織の受験を忘れていた事実は変わらない。合否発表どころか試験日程すら知らない始末だ。 ブラコンの沙織のこと、忘れられてたと知ったら怒るだろうなあ。 考える時間だけは大量にあったにも関わらず未だに答えは出なかった。 「そこ、暗くありませんか?」 沙織は俺の前に立つと、俺の顔を覗き込んだ。 「すまなかったあああ!」 額を床にこすりつける勢いで、全力で土下座。 「ひっ! お、お兄様!?」 「すまなかった沙織! 俺はおまえのことをすっかり忘れて――」 「は、話が見えませんわ! あ、頭を上げてください!」 ちょっと大げさにすぎるだろうか。 いや、沙織が受けるショックを考えたらこれぐらいは……。 「俺、実は沙織の受験のこと完全に忘れてて……知らないうちに受験勉強の邪魔とかしてなかったか!? ちゃんと勉強できたのか!? 試験日は? 合否は?」 我ながらとんでもないシスコンっぷりである。ここまでくれば立派に変態のお仲間と言える。 だけど、仕方ねえだろ。俺は妹が――沙織が大好きなんだよ。 こればっかりは誰にも止められない。誰にも譲れない俺のアイデンティティだ。 「どっ……どうなんだ!?」 377 名前: ◆5yGS6snSLSFg[sage saga] 投稿日:2011/02/28(月) 22 07 51.51 ID /rgor//go [5/6] 当然、沙織は怒るだろう。俺はそう思っていた。 頬を膨らませて、また俺を正座させて……その後沙織の部屋に改めて謝りに行って……。 それでまた仲直りできる――そう思っていた。 なのに、 「そんなことですか。受験ならもう終わりましたわ」 しれっと告白する沙織。その言葉に怒気は感じられない。 単純に、呆れているような感じだった。 「えっ?」 「私の学校は中高一貫ですから。受験などあってないようなものです」 そ、そうなのか? で、でもそんなこと一言も聞いてないぞ? お嬢様学校なのは知っていたが、まさか中高一貫校とは。 「それはそうでしょう。言ってませんもの」 一向に怒る気配を見せない沙織。 それが逆に恐ろしく、俺はたまらずこう聞いてしまう。 「お、怒ってないのか?」 「怒るって……なにをです?」 きょとんとした顔をする沙織。まるで本当に俺が何で謝っているのかがわからないというように。 「い、いや……だって、沙織の受験のこと忘れてたんだぜ?」 普段なら説教の一つや二つ飛んできてもおかしくない事態だ。 なのに、沙織は文句ひとつ言わない。 「……お兄様も忙しかったのでしょう? 別に、お兄様は悪くありませんわ。……お話はそれだけですか?」 「え……あ、ああ」 そのまま沙織は俺の横をするりとすり抜け、二階へと上がって行った。 必然的に、俺は階段下に取り残される形になる。 今のこの状況が、何か嫌な未来を予見しているように感じられたのだった。 第十三話おわり
https://w.atwiki.jp/anipicbook/pages/1383.html
『俺の妹がこんなに可愛いわけがない』とやり直す中学英語 『俺の妹がこんなに可愛いわけがない』とやり直す中学英語 発売日 :2013年4月10日 発売
https://w.atwiki.jp/vip_oreimo/pages/300.html
140 名前: ◆5yGS6snSLSFg[sage saga] 投稿日:2011/01/23(日) 18 45 28.67 ID NZgMtXqQo [1/3] 「ばいばい、きょうちゃん」 「おう、また明日な」 一緒に下校していた麻奈実といつもの丁字路で別れ、ひとり自宅へと歩きだす。 時刻は夕暮れ。帰り道には下校途中と思われる学生がちらほらと見えている。 普段はこのまま帰宅して、しばらくだらだらして、その後ちょっとだけ勉強したりしなかったり……。 そんな予定だったのだが、 「ん?」 もう少しで自宅、というところでいつもとは違う光景が目に飛び込んできた。 自宅の前に誰かがいる。まだはっきりわからないが、女の子なのは間違いない。 遠目からでもスカートをはいているのが確認できた。 「沙織の友達か?」 ……だとしたらなんで家の外で待ってるんだ? 少し不思議に思いつつも、自宅へと歩を進める。 距離が近くなるにつれて次第に少女の姿がはっきりしてくる。遠目から確認したスカートは学制服のものだった。 長い黒髪にすらりとした体格。セーラー服を纏う少女が醸し出す雰囲気は大人っぽく、一瞬高校生かとも思ったが、どうやら中学生であるようだ。 なぜ中学生だと判断できたのかというと、少女が着ている制服に見覚えがあったからだ。 あれ、たしか桐乃の中学の制服だよな。なんで桐乃の学校のやつがうちの前に立ってるんだ? 桐乃の紹介で沙織と友達になるべくやってきたのだろうか。とすると、あの子も何かしらのオタクだったりするのかね。 「ま、触らぬ神になんとやらだ」 横目で少女の動向を窺いつつ目の前を通り過ぎようとした瞬間、少女は予想外の言葉を発した。 141 名前: ◆5yGS6snSLSFg[sage saga] 投稿日:2011/01/23(日) 18 46 03.62 ID NZgMtXqQo [2/3] 「高坂……京介さんですね?」 「えっ?」 少女は未だ俯いており、顔は見えない。 え……お、俺に用があるの? いや、それ以前になんで俺の名前を? 頭の中にいろいろな疑念がうずまく。 ひょ、ひょっとして俺に一目ぼれしちゃった女の子が、告白しに来たとかそんなんですか? うっひょー、なんという運命! 「高坂京介さんですよね」 妄想の世界にふけっていると、痺れを切らしたのか少女が同じ質問をくりかえした。 と、同時に少女がようやく顔をあげた。 そのとき、俺に電流走る。 比喩ではなく、わりとマジでだ。 この世にこんな美少女がいていいのだろうか。にこりと微笑む少女の顔はまさに天使のそれだった。 「あ、ああ。たた、たしかに俺が高坂京介だけど」 あまりの衝撃にろれつがまわらない。お、落ち着け俺! 「よかった。あなたが帰ってくるのを待ってたんです」 ふおおお! これが落ち着いていられるか! これなんてエロゲ!? が次の瞬間、美少女はにっこりと微笑んだまま瞳の光彩を消失させた。 「ちょっとお話したいことがあります。そこの公園までついてきて下さい」 な、なんだこのプレッシャーは……。彼女の台詞は一応お願いの体を取ってはいるが、有無を言わさない迫力がある。 俺は、この時点で直感したよ。これは甘い話なんかじゃない。それどころか命の危険すらあるかもしれないってな。 148 名前: ◆5yGS6snSLSFg[sage saga] 投稿日:2011/01/24(月) 21 36 19.86 ID veRgJgB8o [1/6] 少女の後に続き、近所の公園へと向かう。 歩くたびに揺れる少女の黒髪からは、かすかにシャンプーの香りが漂ってくる。 す-はー。無意識に深呼吸を一つ。 はっ!? い、いかん。俺はいったい何をしているんだ。 これじゃあまるで変態みたいじゃないか。 違うんだ。あくまでも、「いい匂いだな~」とか思っただけで他意はないんだ。 ところで、この子、どっかで見かけた気がするんだよなあ。どこで見たんだろ。 べ、別にごまかしたわけじゃないぞ? ほんとだよ? ほどなくして俺たちは公園に到着。 さすがにこの時間になると子供たちの姿はもうない。今この公園内には、俺と――この名も知らぬ美少女二人きりだ。 少女は交番の裏手あたりで立ち止まるとこちらに向き直った。 少女が歩みを止めるのに合わせて俺も足を止める。少女までの距離は5歩くらいか。 149 名前: ◆5yGS6snSLSFg[sage saga] 投稿日:2011/01/24(月) 21 38 13.40 ID veRgJgB8o [2/6] 「で、話ってなんだ?」 はやる気持ちを抑えきれず、自分から話を切り出す。 どきどきを鼓動が早まるのを感じる。 直感的に甘い話ではない感じている。感じてはいるが、未だに淡い期待を抱いている俺を誰が責められるだろうか。 こんな美少女に「ちょっとお話が……」なんて言われ、人気のない公園へと誘われる。 状況は完璧だ。これで『何か』を期待しない男などいるわけがない。 もしいるのであれば、そいつはガチホモか仙人くらいなもんだろうぜ。 「単刀直入にお聞きします。桐乃とはどういう関係ですか?」 「は? 桐乃? 桐乃ってあの桐乃?」 すると少女は、「どの方を指してそう言ってるのかは分かりませんが」と前置きして上で、 「眉目秀麗、スタイルファッションセンスともに抜群、学業優秀。部活でも輝かしい成績を残し、校外ではモデル活動もやってて、みんなから頼られ、誰からも好かれているあの桐乃です」 やだ、なにこの子。ちょっと怖いんだけど。 いくらなんでも褒めすぎじゃないか? どんだけ桐乃大好きなんだよ。 桐乃のことをあそこまで褒められるのは親友かストーカーくらいなもんだろ。そして、この子はきっと前者であるはずだ。そうであってほしい。 まあ、モデルやるような人間がそう何人もいるわけないから俺の思う桐乃とこの子が言う桐乃は同一人物で間違いないだろう。後半部分が正しいかどうかは疑問だけど。 150 名前: ◆5yGS6snSLSFg[sage saga] 投稿日:2011/01/24(月) 21 39 27.85 ID veRgJgB8o [3/6] 「どんな関係ですか?」 少女は再び同じ質問を繰り返した。 先ほどもそうだったが、どうやらこの子、人の返事を待てないというかちょっと落ち着きがない子みたいだ。 あるいはそれだけ切羽詰まっているということだろうか。 「どんな関係って言われてもなあ……確かに知り合いではあるが」 どうやら桐乃の知り合いという俺の予想は当たっていたようだ。 ……桐乃との関係か。さて、どう説明したもんかな。 だが、趣味が趣味だけに、桐乃が自身の趣味を友達に話している可能性は低いだろう。両親にすら自分の趣味を秘密にしていた我が妹・沙織のように。 となると、おのずと話せる内容は限られてくる。 「……ただの友達だよ」 仕方なく無難な答えを返す。 「そうですか。じゃあどこで知り合ったんですか?」 矢継ぎ早に次の質問。 少女が発するプレッシャーと相まって、まるで尋問でもされているかのようだ。 「妹が桐乃の友達でさ。それで知り合ったんだ」 これくらいは大丈夫だよな。嘘も言ってないし。 「…………おかしい。桐乃に高坂なんて友達いたっけ?」 俺の返事を聞いた少女は、なにやらぶつぶつとひとり言を唱えている。 151 名前: ◆5yGS6snSLSFg[sage saga] 投稿日:2011/01/24(月) 21 41 56.26 ID veRgJgB8o [4/6] 「どうした?」 「えっ? あ……なんでもありません。……桐乃のことどう思ってますか?」 「は? なんでそんなこと聞くんだ?」 俺にはこの子の目的がさっぱりだ。 別に俺に気があるわけでもないみたいだし。悲しいけど。 「な、なんでもいいじゃないですか。早く答えてください」 「うーん……そうだなあ」 思わず答えに詰まってしまう。 どう思ってるか……か。 突拍子もない質問だ。答える義理だってない。だけど…………なぜか、どきりとした。 俺はあいつをどう思ってるんだ? ただの友達? それとも妹の友達? ……ほんとうにそれだけか? 『あたしのお兄ちゃんになってください!』 『いいの!? ありがと兄貴っ!』 あの時の台詞と笑顔が、鮮明に脳裏に浮かぶ。 「……手のかかる妹みたいな感じかなぁ」 気付けばそう答えていた。 「……ほんとにですか?」 「ああ。ほんとだ」 「そうですか。……・……私の想い過ごしだったのかもしれませんね。桐乃にもしっかり聞いてみないと……あ、申し遅れました。私、新垣あやせって言います」 「新垣さんね」 「あはっ、あやせでいいですよ」 俺の返事に満足したからか、あやせはさっきまでの雰囲気を一変させた。 今は初めて見たときの、まるで天使のような笑顔を浮かべている。 152 名前: ◆5yGS6snSLSFg[sage saga] 投稿日:2011/01/24(月) 21 44 55.26 ID veRgJgB8o [5/6] 「あっ!」 「ひっ!? きゅ、急に大きな声出さないで下さい!?……どうしたんですか?」 「あ……すまん。なんでもないんだ」 この笑顔で思い出した! この子、桐乃にもらったファッション誌に桐乃と一緒に写ってた子だ! 道理でどこかで見た気がしてたわけだよ。正直、初めて見た時からちょっと気になってたんだよね。 あやせはしばらく頭に疑問符を浮かべていたが、やがてこう切り出した。 「ふふ、桐乃と腕を組んでるのを見た時はどうなることかと思いましたよ。……今日はいきなり押しかけちゃってすいませんでした」 そういうとあやせは、ぺこりとお辞儀をした。 なんだ、いい子じゃないか。一時は命の危険さえ感じたが、それこそ俺の想い過ごしかもしれないな。 まあ、思い込みが激しくて自己完結しがちな一面をもっているようだけど。 が、彼女が発した言葉に対して、ある疑問が俺の中に浮かんできた。 「…………ん? 腕を組んでるのを見た?」 「あっ!?」 俺が桐乃と腕を組んだのは、先日、桐乃の買い物に付き合わされた時だけだ。 なぜこの子がそのことを知っている? いや、知っているだけならまだしも、あやせは見たと言った。 ここまでスルーしていたが、なんで俺の名前を知っていたのかも疑問である。 「きょ、今日はここで失礼しますね! さようならお兄さん!」 「あ! ちょ、ちょっとま……」 俺の制止もむなしく、あやせはあっという間に走り去ってしまう。 「…………ひょっとするとストーカーの方だったかもしれん」 そして、去り際に残した『お兄さん』という言葉。 あやせの頭の中でいったいどういう結論が出たのか不思議でならない。 あの子、いい子だと思ったんだけどなあ……。俺の見当違いかな。 「ははは…………これ、沙織に話したらまた怒られそうだな」 第六話おわり
https://w.atwiki.jp/anipicbook/pages/1434.html
1/24 痛車シリーズNo.32俺の妹がこんなに可愛いわけがないVer.2 ランサー エボリューションX 1/24 痛車シリーズNo.32俺の妹がこんなに可愛いわけがないVer.2 ランサー エボリューションX 発売日 :2013年4月27日 発売 1/24 痛車 No.19 俺の妹がこんなに可愛いわけがない VERTEX RIDGE (ヴェルテックス リッジ) JZZ30 ソアラ 1/24 痛車 No.19 俺の妹がこんなに可愛いわけがない VERTEX RIDGE (ヴェルテックス リッジ) JZZ30 ソアラ 発売日 :2011年2月26日 発売 1/24 きゃらdeCAR~るシリーズ No.31 俺の妹がこんなに可愛いわけがない/ランサー エボリューションIII 1/24 きゃらdeCAR~るシリーズ No.31 俺の妹がこんなに可愛いわけがない/ランサー エボリューションIII 発売日 :2011年6月14日 発売 GSRキャラクター カスタマイズシリーズ デカール022/俺の妹がこんなに可愛いわけがない 1/24scale用 GSRキャラクター カスタマイズシリーズ デカール022/俺の妹がこんなに可愛いわけがない 1/24scale用 発売日 :2011年6月1日 発売
https://w.atwiki.jp/f-konami/pages/41.html
何か最近、小説読んでいても…… 途中で飽きちゃって、止めてしまう事が多い。 何か、面白くない部分が途中の部分に挟まっていると、 それだけで本を閉じてSTOPしてしまって、そのままブックオフ売却一直線。 だが、 しかし、 つい最近(今日だけど)、読み終わった本があった。 それは、 「俺の妹がこんなに可愛いわけがない (アスキー・メディアワークス発行)」 だった! ……いやうん。だった!じゃないし、何言ってるのて感じだけど。それに単に その本が好きなのは、お前が勝手に妹好きだからだろうとか、言われるかも しれないし、在りもしない幻の偶像崇拝に侵されているからだとか、 あからさまに揶揄されそうだが、断じてそんなことではない! なんていうか、内容は普通である。 佳詩子・キャトラップって、どこの国だか分からないような人も出てこない。 二奥燕嬢華ってどう考えても二億円・ジョーカーじゃんってツッコミも出来ない。 ね、簡単でしょ?って何が簡単なの!?って言いたくもならない。 断じて、内容は普通である。 だが、面白い。 今までに有りそうだったんだが、意外と盲点だった部分に着目していて、 それがまた非常に感心させられる。 日常生活も、こんな風に書けば、ああなるほど文学として面白くなるんだな と、学ぶことも多い。そんな内容だった。 まぁ、一時間弱あれば読み終われる本なので。 一読してみるといいかもしれない。
https://w.atwiki.jp/anipicbook/pages/1500.html
俺の妹がこんなに可愛いわけがない 300ピース 俺の妹がこんなにパズルなわけがない 300-506 俺の妹がこんなに可愛いわけがない 300ピース 俺の妹がこんなにパズルなわけがない 300-506 発売日 :2011年3月19日 発売 商品情報 ・本体サイズ:26×38cm 俺の妹がこんなに可愛いわけがない 500ピース 桐乃と黒猫 500-126 俺の妹がこんなに可愛いわけがない 500ピース 桐乃と黒猫 500-126 発売日 :2011年3月19日 発売 商品情報 ・本体サイズ:38×53cm 俺の妹がこんなに可愛いわけがない 352ピース 高坂桐乃 352-07 俺の妹がこんなに可愛いわけがない 352ピース 高坂桐乃 352-07 発売日 :2011年3月19日 発売 商品情報 ・本体サイズ:18.2×51.5cm 俺の妹がこんなに可愛いわけがない 352ピース 黒猫 352-34 俺の妹がこんなに可愛いわけがない 352ピース 黒猫 352-34 発売日 :2011年11月5日 発売 商品情報 ・本体サイズ:18.2×51.5cm
https://w.atwiki.jp/anipicbook/pages/1445.html
+※商品数が10個以上あるので隠しています、情報を見る際は+をクリックして表示させて下さい。 俺の妹がこんなに可愛いわけがない。 シザーバッグ 黒猫 俺の妹がこんなに可愛いわけがない。 シザーバッグ 黒猫 発売日 :2013年8月10日 発売 商品情報 ・サイズ:180×200mm 俺の妹がこんなに可愛いわけがない。 シザーバッグ 桐乃 俺の妹がこんなに可愛いわけがない。 シザーバッグ 桐乃 発売日 :2013年8月10日 発売 商品情報 ・サイズ:180×200mm 俺の妹がこんなに可愛いわけがない。 黒猫グラフィックショルダートート ブラック 俺の妹がこんなに可愛いわけがない。 黒猫グラフィックショルダートート ブラック 発売日 :2013年6月15日 発売 商品情報 ・本体サイズ:縦40×横36×マチ13cm 俺の妹がこんなに可愛いわけがない。 桐乃グラフィックショルダートート ナチュラル 俺の妹がこんなに可愛いわけがない。 桐乃グラフィックショルダートート ナチュラル 発売日 :2013年6月15日 発売 商品情報 ・本体サイズ:縦40×横36×マチ13cm 俺の妹がこんなに可愛いわけがない 黒猫 メッセンジャーバッグ 俺の妹がこんなに可愛いわけがない 黒猫 メッセンジャーバッグ 発売日 :2011年3月11日 発売 商品情報 ・本体サイズ:約 高さ27cm×横30cm×奥行16cm 俺の妹がこんなに可愛いわけがない 高坂桐乃 メッセンジャーバッグ 俺の妹がこんなに可愛いわけがない 高坂桐乃 メッセンジャーバッグ 発売日 :2011年3月11日 発売 商品情報 ・本体サイズ:約 高さ27cm×横30cm×奥行16cm 俺の妹がこんなに可愛いわけがない 高坂桐乃 メッセンジャーバッグ 俺の妹がこんなに可愛いわけがない 高坂桐乃 メッセンジャーバッグ 並行輸入品 発売日 :2012年9月1日 発売 商品情報 ・サイズ:約横36×縦30×マチ10cm 俺の妹がこんなに可愛いわけがない メッセンジャーバッグ 俺の妹がこんなに可愛いわけがない メッセンジャーバッグ 発売日 :2011年1月13日 発売 俺の妹がこんなに可愛いわけがない メッセンジャーバッグ 高坂桐乃 俺の妹がこんなに可愛いわけがない メッセンジャーバッグ 高坂桐乃 発売日 :2012年10月19日 発売 俺の妹がこんなに可愛いわけがない リニューアル 高坂桐乃ショルダートート ブラック 俺の妹がこんなに可愛いわけがない リニューアル 高坂桐乃ショルダートート ブラック 発売日 :2012年9月14日 発売 商品情報 ・本体サイズ:縦40×横36×マチ13cm 俺の妹がこんなに可愛いわけがない リニューアル 黒猫ショルダートート ブラック 俺の妹がこんなに可愛いわけがない リニューアル 黒猫ショルダートート ブラック 発売日 :2012年9月14日 発売 商品情報 ・本体サイズ:縦40×横36×マチ13cm 俺の妹がこんなにかわいいわけがない 黒猫 ショルダートート 俺の妹がこんなにかわいいわけがない 黒猫 ショルダートート 発売日 :2010年12月26日 発売 商品情報 ・本体サイズ:40cm×36cm×13cm 俺の妹がこんなにかわいいわけがない 高坂桐乃 ショルダートート 俺の妹がこんなにかわいいわけがない 高坂桐乃 ショルダートート 発売日 :2010年12月26日 発売 商品情報 ・本体サイズ:40cm×36cm×13cm 俺の妹がこんなに可愛いわけがない 新垣あやせショルダートート ブラック 俺の妹がこんなに可愛いわけがない 新垣あやせショルダートート ブラック 発売日 :2012年9月22日 発売 商品情報 ・本体サイズ:縦40×横36×マチ13cm 俺の妹がこんなに可愛いわけがない トートバッグ 俺の妹がこんなに可愛いわけがない トートバッグ 発売日 :2010年11月19日 発売 商品情報 ・本体サイズ:バッグ部分 縦350×横360×マチ100mm ・持ち手部分:約270mm(肩にかけた状態で肩より) ・素材:ポリエステル ・ヘッダーなしOPP袋入り 俺の妹がこんなに可愛いわけがない トートバッグ ライン柄 ブラック 俺の妹がこんなに可愛いわけがない トートバッグ ライン柄 ブラック 発売日 :2011年2月6日 発売 商品情報 ・本体サイズ:縦390mmx幅330mm 俺の妹がこんなに可愛いわけがない トートバッグ 俺の妹の良く分からない緑色のアレ柄 ブラック 俺の妹がこんなに可愛いわけがない トートバッグ 俺の妹の良く分からない緑色のアレ柄 ブラック 発売日 :2011年2月6日 発売 商品情報 ・本体サイズ:縦390mmx幅330mm 俺の妹がこんなに可愛いわけがない トートバッグ 俺の妹の良く分からない緑色のアレ柄 ホワイト 俺の妹がこんなに可愛いわけがない トートバッグ 俺の妹の良く分からない緑色のアレ柄 ホワイト 発売日 :2011年2月6日 発売 商品情報 ・本体サイズ:縦390mmx幅330mm アニくじ 俺の妹がこんなに可愛いわけがない C賞トートバッグ全2種 桐乃&黒猫 メルル アニくじ 俺の妹がこんなに可愛いわけがない C賞トートバッグ全2種 桐乃&黒猫 メルル 発売日 :2011年12月7日 発売 商品情報 ・サイズ:約48×42×10cm ・素材:コットン 俺の妹がこんなに可愛いわけがない バッグハンガーチャーム 黒猫 俺の妹がこんなに可愛いわけがない バッグハンガーチャーム 黒猫 発売日 :2012年11月30日 発売 商品情報 ・本体サイズ:40mm×40mm ・ボールチェーン付属 俺の妹がこんなに可愛いわけがない バッグハンガーチャーム 桐乃 俺の妹がこんなに可愛いわけがない バッグハンガーチャーム 桐乃 発売日 :2012年11月30日 発売 商品情報 ・本体サイズ:40mm×40mm ・ボールチェーン付属
https://w.atwiki.jp/anipicbook/pages/1441.html
俺の妹がこんなに可愛いわけがない。 缶バッジ 黒猫 俺の妹がこんなに可愛いわけがない。 缶バッジ 黒猫 発売日 :2013年10月11日 発売 商品情報 ・本体サイズ:直径75mm×厚さ4mm ・ヘッダー付きOPP袋入り 俺の妹がこんなに可愛いわけがない。 缶バッジ 高坂桐乃 俺の妹がこんなに可愛いわけがない。 缶バッジ 高坂桐乃 発売日 :2013年10月11日 発売 商品情報 ・本体サイズ:直径75mm×厚さ4mm ・ヘッダー付きOPP袋入り 俺の妹がこんなに可愛いわけがない。 缶バッジ3種セットA 俺の妹がこんなに可愛いわけがない。 缶バッジ3種セットA 発売日 :2013年7月31日 発売 商品情報 ・本体サイズ:直径約57mm 俺の妹がこんなに可愛いわけがない。 缶バッジ3種セットB 俺の妹がこんなに可愛いわけがない。 缶バッジ3種セットB 発売日 :2013年7月31日 発売 商品情報 ・本体サイズ:直径約57mm アニくじ 俺の妹がこんなに可愛いわけがない D賞:ビッグ缶バッジ 桐乃 コスプレVer. 【単品】 アニくじ 俺の妹がこんなに可愛いわけがない D賞:ビッグ缶バッジ 桐乃 コスプレVer. 【単品】 発売日 :2012年10月24日 発売 アニくじ 俺の妹がこんなに可愛いわけがない D賞:ビッグ缶バッジ 桐乃 【単品】 アニくじ 俺の妹がこんなに可愛いわけがない D賞:ビッグ缶バッジ 桐乃 【単品】 発売日 :2012年12月23日 発売 アニくじ 俺の妹がこんなに可愛いわけがない D-2賞 ビッグ缶バッジ 黒猫 アニくじ 俺の妹がこんなに可愛いわけがない D-2賞 ビッグ缶バッジ 黒猫 発売日 :2012年12月6日 発売 アニくじ 俺の妹がこんなに可愛いわけがない D賞:ビッグ缶バッジ3種セット アニくじ 俺の妹がこんなに可愛いわけがない D賞:ビッグ缶バッジ3種セット 発売日 :2012年10月29日 発売
https://w.atwiki.jp/vip_oreimo/pages/295.html
2 名前: ◆5yGS6snSLSFg[sage] 投稿日:2011/01/12(水) 22 51 42.86 ID KZdJ5BByo [2/20] 容姿端麗、成績優秀、有名なお嬢様学校に通う自慢の妹、それが沙織だ―― だがこいつには、他人には言えない秘密があった。 深夜、突然の平手打ちで起こされた俺は、暗闇の中、馬乗りになっている沙織の姿に驚いた。 「お兄さま、お話があるので沙織の部屋までお越しください」ノシッ 「がっ…はっ…!お前……重い…苦しい!」 妹がふすまを開けると、ツンとシンナーの匂いが鼻につく。 あれ?なにこの匂い。まさかやばいものに手を出してるんじゃないよね? 「さきほどまでエアブラシを使って塗装していたものですから…これは溶剤の匂いです」 エアブラシ?溶剤?なんのこっちゃ? 妹の部屋で見せられたのは、大量のプラモデルとガンダムグッズの山だった。 「お前、ガンヲタだったのかよ」 「そうなのです、キャスバル兄さん」 「……誰がキャスバル兄さんだ」 ぼとっ 「ん?なんか落ちたぞ?」 俺は転がり落ちたDVDケースを手に取った。 「ガンダム……ゼロゼロ?」 「ダブルオーです!」 うお!?いきなり大声だすんじゃない! 「それは一番最近放映されたTVシリーズですね。劇場版ありきのエンディングですが、 戦闘シーンもSEEDに比べてヌルヌル動きますし初心者が初めて見るにはにはおススメです」 なんだ初心者って。おまえはプロか?プロなのか? 「SEEDといえば世間では駄作と言われていますが……モデラー的には、いわゆる種ポーズを生み出した良作なのです。お手軽でかっこいいポーズといえば今まではカトキ立ち等がありましたが、あれでは物足りないと思うような方が……」 だ、誰か通訳を用意してくれ……。 それにしても押し入れの中は見事にガンダムグッズだらけだ。 あのヘルメットと仮面とか何に使うの? 「こっちの……これらは何なんだ?」 「それはDVDボックスですわ。こちらにあるのは全て特製ボックス仕様です」 「DVDボックス?特製ボックス仕様?」 3 名前: ◆5yGS6snSLSFg[sage] 投稿日:2011/01/12(水) 22 52 14.81 ID KZdJ5BByo [3/20] 情けないがオウム返しに問い返すのが精一杯だ。 「そうですわ。本編に修正を加えたり、ボーナスディスク等が付属するんです。ふふふ、すごいでしょう?」 「その、ガンダム00とかも?」 「はい」 沙織のテンションは何故か上昇気味だった。 「こういうのって……結構高いんじゃねえの?」 「ええ、そうですわね。こちらが41,790円、これは55,000円。あ、プラモの方はお安くなってまして、最高でも20,000円くらいですわ」 「たっけえええええええ!」 どっからそんな金が出てくんの!? 中学生だろおまえ!なんで15歳にしてそんなに金もってんだよ!? 「それは……涙なしには語れないのですが……」 「え?」 やべ。この質問、もしかしたら地雷かもしれない。答え聞くのがすげー怖い。 いや、こいつに限ってそれはないだろうけど……。 「完成したガンプラをオクに出品していますの。もちろんお気に入りは手元に残しておきますが、置いておけるスペースがこの押し入れしかありませんので」 「え?あ、あぁ、確かにかさばりそうだもんな……」 押し入れ内のプラモ達は皆それぞれにアクションポーズをとっている。 ……直立させておけばもっとスペースとか稼げるんじゃないの? っていうか、そもそも作った後のプラモとか売れるの? よくわからないけどプラモって自分で作るのが楽しいんじゃないのか? 「完成度の高いものはオクでも盛んに取引されます。住環境から塗装ができない、これだけのものを作る時間や腕前がない方等が買っていかれるんですよ?……できることなら手放したくはないのですけれど」 さりげなく自分の作品の完成度が高いと自慢している……。 沙織ってこんな性格だったっけ? 「だ、だいたいいくらくらいで売れるんだ?」 「そうですね元のキットにもよりますけど、マスターグレードならだいたい数万円くらいでしょうか?」 「嘘だろ!?」 なんでそんな高く売れるんだよ! あれか?それだけこいつの作ったガンプラの完成度がやばいってことなのか? ……まじか。ほとんどプロじゃねえか。 はぁ……。俺は一息ついて気を取り直してから、こう言った。 「ところでさ、なんでおまえこんなにガンプラグッズ集めてんの?」 「……………………………」 お、おい……なぜそこで黙る? 4 名前: ◆5yGS6snSLSFg[sage] 投稿日:2011/01/12(水) 22 52 41.37 ID KZdJ5BByo [4/20] 「……なぜだと思いますか?」 「さ、さぁ……なんでなんだろうな?」 ま、待て待て。なぜそこでうっとり頬を染める!? なぜ四つん這いで這い寄ってくる!? 「なぜお逃げに?」 「に、逃げてねえよ」 「うそ、逃げてるじゃありませんか」 「それはおまえが……あ」 し、しまった。背中が壁にはりついてしまい、これ以上逃げられない。 俺を壁際に追い詰めた沙織は四つん這いで俺に覆いかぶさるようにして―― 俺の鼻先にDVDを押し付けた。 「は?」 「このパッケージを見ていると、こう……胸の奥から何かこみあげてきませんか?」 「な、何言ってんのおまえ?」 「だからですね……すっごくかっこいいと思いませんか?この百式とかガブスレイとか!いえ、サザビーも捨てがたいですけれど!!最近のだとマスラオなんかも!!」 「な、なるほど」 要はあれか。こいつはガンダムが大好きで色んなグッズを集めてるってことか。 いや、集めてるのがガンダムグッズでよかったぜ。 妹もののエロゲを集めてるとかじゃなくてさ。 「わ、私はどうしたらいいのでしょうか?」 いつのまにか沙織はペタンと座り込んでいて目に涙を浮かべている。 「自分の趣味が普通の女の子とかけ離れているのはわかってるんです」 そりゃそうだろうな。まぁ、中にはそんな子もいるかもしれないけどさ。 「や、やっぱりお父様やお母様に話した方がいいのでしょうか?」 「駄目に決まって!……なくはないな。だって別に18禁のとかを持ってるわけじゃないんだろ?」 「はい、同人では18禁の本もあったりしますけど、私はそういうのには興味がありませんから……」 「じゃあ問題ないんじゃねぇかな?」 むしろ今まで何で親にまで隠してたんだ? 「そ、そうですわね。では今度の日曜日、お父様とお母様に話してみます!」 「おう、頑張れよ」 両親の許しが貰えればプラモを部屋の中にも飾れるし、飾れるスペースも増えるってもんだ。 その分沙織の収入は減るのかもしれないがそこまでは面倒見きれない。 俺にできるのは、こいつの友達が遊びに来たとき、 『あれはお兄様の趣味でお兄様の部屋に入り切らない分をここに飾ってるんです』 という言い訳を用意してやるくらいだ。 5 名前: ◆5yGS6snSLSFg[sage] 投稿日:2011/01/12(水) 22 53 14.37 ID KZdJ5BByo [5/20] 「ではお兄様、本日の人生相談の締めとして『この気持ちまさしく愛だ!』と叫んで下さい」 「……おまえ一体何言い出してんの?」 「お気に召しませんか?『今日の私は阿修羅すら凌駕する存在だ!』でも構いませんよ?」 「いや、そういうことじゃなくてね」 結局、この後、俺は沙織のガンダム談義に付き合わされることになった。 それにしても……こんなに夢中になれるものがあるなんて、少し羨ましいよ。 きたる日曜日の夕方、俺が図書館から帰宅すると家の中が異様に静まりかえっていた。 テレビの音も話し声も、物音すらしない。……不自然すぎる。 「……ただ……いま……?」 リビングの中に入ると沙織と親父がテーブルを挟んでソファに座り対峙していた。 親父は超無表情なので何を考えているかまったく分からないが、沙織はガチガチに固くなって、しょんぼり項垂れているようだった。 あれ?何この状況?なんで沙織が怒られてるみたいな状況になってんの? 品行方正、容姿端麗で成績優秀、さらに御近所様にも受けが良い沙織が怒られてるとこなんて初めて見たぞ。 「京介、ちょっと、京介……」 扉を開けた状態で固まっている俺にお袋が声をかけてきた。 振り返ると、袖を掴んで引っ張られる。 「あんたは部屋に戻ってなさい」 「その……なにがあったんだ?」 お袋から帰ってきた返事は意外なものだった。 「私もよくわからないんだけど……なんでもシンナーがどうとか……」 「はぁ?」 シンナー?あいつが? そういえば、最近その匂いをどこかで嗅いだような……。 「あ」 沙織がふすまを開けた時の匂いだ。確かあの時、俺はシンナーみたいな匂いだなと思ったんだっけ。 ここまで分かれば後は想像がつく。 親父に趣味のことを話した沙織。しかしそこにはシンナーの匂いが充満していて…… あとは親父のことだ。問答無用で説教モードだろう。 まぁ、警官の娘がシンナー吸ってるとなっちゃ洒落にもならんし、親父の気持ちもわからんでもないけどな。 「京介、あたしちょっとお酒買ってくるからあんたは部屋に戻ってなさいね」 「へいへい。…………ふぅ、どうなることやら」 6 名前: ◆5yGS6snSLSFg[sage] 投稿日:2011/01/12(水) 22 54 03.51 ID KZdJ5BByo [6/20] 「さ、沙織……?」 「どいてください!」 「ちょ、待てって!」 バタン! 「ぶへっ!」 思いっきり顔面をドアに挟んじまう俺。 ふらつきながら外に出た時にはもう妹の姿は見えなくなっていた。 「くそっ!」 ぶんぶんとかぶりを振って気を取り直し、夕焼けの中、妹を探して当て所もなく駆け出す。 「くそっ、どこ行ったんだあいつは……」 闇雲に街を走り回ってみるがまったく見つからない。 美麗な上にやたらとでかくて目立つ妹の姿は、どこにもない。 「さっきのやたらでかい女の子すごかったな。30連勝だってよ」 「しかも大半パーフェクトだろ?とんでもねえな」 やたら……でかい……だと? 「ちょ、ちょっとその話詳しく教えて下さい!」 教えてもらったゲーセンに辿り着くと、対戦型ゲームの筐体に座った沙織が対戦相手をぼこぼこにしていた。 もちろんゲームでだぞ! まるで相手の行動が全てわかっているような動きだ。おまえは超能力者か何かか? 「こら、何やってるんだ」 「お、お兄様!?」 俺の声に反応し、バッとこちらを振り向く沙織。 しかし、ゲームを操作する腕は止まらず、そのまま相手のロボットを爆散させる。 お、おまえ……エスパーか? 「と、とりあえず場所変えようぜ。おまえ目立ちすぎだろ」 実は俺が到着した時点で既にギャラリーに囲まれていて、声をかけるのも一苦労だったくらいだ。 7 名前: ◆5yGS6snSLSFg[sage] 投稿日:2011/01/12(水) 22 54 45.17 ID KZdJ5BByo [7/20] 俺達は近くのスタバへと場所を変えた。 初夏とはいえそろそろ暗くなってくる時間。 客入りはそこそこで、大学生風のにーちゃんや、仕事帰りのサラリーマンがメインの客層。 そんな中、俺達はどう見えているのだろうか。 沙織は怒りのオーラを纏って、充血した目でずーっと俺を見ている。 やっぱりどう見ても、年上の彼女に浮気がばれて修羅場中のカップルだよな。 「なぁ、沙織。おまえはこれからどうするんだ?」 「……分かりません………………どうしたらいいと思いますか?」 沙織は悲しげな顔をしてコーヒーを一口飲みそう呟いた。 「そうだな……その前におまえに確認しておきたいことがある」 「なんでしょうか?」 「親父になんて言われたんだ?けっこう話し込んでたみたいだったけどよ」 俺の問いを聞いた瞬間。沙織は顔を真っ赤に染めて、全身をぶるぶると震わせ始めた。 片手で胸を押さえ、もう片手はテーブルの上で固く握りしめている。 「…………って言われたんです」 「な、なに?」 あまりにか細い声だったので聴き取ることができず問い返す。 「塗装は駄目だって言われたんです!」 「……………………え?」 沙織の言うことが理解できず、思わず、まばたきを高速で連射する。 え?なにが駄目だって?塗装? 「お、おまえのコレクションを捨てろって話じゃないの?」 「え?違いますけれど……なんて恐ろしい事を言うんですか、お兄様」 え、だっておまえ……今にも泣きそうな顔して飛び出してったじゃねえか。 俺はてっきりシンナー吸ってたと誤解されたとか、コレクション全部廃棄とかそういう話だと思ってたんだけど? それが……なにこれ?モデラーにとって塗装ってそんなに大事なものなの? っていうか親父も塗装くらい許してやれよ。 そもそも、なんでピンポイントに塗装だけが駄目なんだよ。わけわかんねえ。 「おまえ……そんな理由で飛び出したの?」 「そんな理由とはなんですか!?お兄様もモデラーを馬鹿にしてるんですね!?」 「し、してねえよ!落ち着け!!……おまえにとって塗装ってそんなに大事なもんなのか?」 「はい……」 8 名前: ◆5yGS6snSLSFg[sage] 投稿日:2011/01/12(水) 22 56 07.49 ID KZdJ5BByo [8/20] そっか。そうなのか。 相変わらず俺にはよくわからないけどさ、おまえにとってそれは泣いちまうほど大事なもんなんだな? それだけは……俺にもわかったよ。 「沙織――俺に任せろ」 30分後俺はリビングの扉の前に立っていた。 「お、親父……話がある」 「沙織は見つかったのか?」 「ああ……話、してきたよ、あいつと」 「それで?」 俺に一瞥もくれずに、促してくる親父。 怒りが熟成されたせいか、元からの極道ヅラがさらにやばいことになっている。 く……この時点で超怖いがここで引くわけにはいかない。 「沙織の趣味を……認めてやって欲しい。親父は盛大な誤解をしてるんだ」 「誤解だと?……言ってみろ。話だけは聞いてやる」 ひいっ……お、恐ろしい。 威勢のいい口叩いたはいいけど言った本人はマジ泣き入ってるぜ。 「親父はあいつがシンナーでもやってんのかと勘違いしてんだろうが、そうじゃねえんだよ! あれは溶剤の匂いで……確かにシンナーも成分としては入ってるが、あくまでもただの塗料で、親父が想像してるようなもんじゃねえんだ!」 「そんなことか……そんなものはよく知っている」 「え?」 あ、あれ?なんで知ってんの? あ、ひょっとして沙織が説得してる時に話したとかかな? 「おまえは知らんかもしれんがな、あの匂いは本物のシンナーなど比べものにならん中毒性があるのだ。最初は窓を開けるなど換気に注意していても、気づけば自ら閉め切って塗装するようになる。娘をそのような奴にするわけにはいかん」 ……なんでそんなに実感こもってんだよ。 「い、いや、だとしても全部駄目だってのはおかしいだろ!その匂いが発生しないやり方だってあるはずだ!!」 「……確かに方法がないこともない。水性塗料や筆塗りであればその匂いも比較的少ない。だがな、一度エアブラシに手を出したものはそれでは満足できんのだ」 親父超詳しいな!まるで自分のことみたいじゃねえか! 「そんなの窓開けてりゃいいだけだろうが!沙織が心配ってんなら俺が換気してるか責任もって確認するからさ!」 「単に窓を開けていればいいという話ではない。近隣の方たちへの迷惑も考えろ。それがしつけというものだ」 く……埒があかねえ。それに親父の言うこともたしかに正論っぽい。 だがな、俺はここで諦めるわけにはいかない。沙織に言ったんだよ、俺に任せろってな。 9 名前: ◆5yGS6snSLSFg[sage] 投稿日:2011/01/12(水) 22 57 17.61 ID KZdJ5BByo [9/20] そんな道理、俺の無理でこじ開けてやる!! 「よく聞けよ親父!あいつは家を飛び出して泣いてたんだ!……もちろん俺にゃあ、あいつの趣味はサッパリ理解できねえよ。できねえけど!夢中になるのってそんなに悪い事かよ!?そういうのってさ、大事なもんじゃねえのかよ!そんな簡単に捨てていいもんじゃねえだろ!いいか……!これでもあいつの趣味を認めねえってんほざくんなら……!沙織の代わりに俺が親父をぶっ飛ばすぜ!?」 親父は厳然と俺を見据えたまま、ほんのわずかに……目を見開いたようだった。 やがて感情をまじえない声で、こう返事が来た。 「…………おまえの言いたいことはわかった」 「ほ、本当か!?」 「同じことを言わせるな。だが、おまえにも協力してもらうぞ」 「え?」 「こ、これは塗装ブースではありませんか!」 「親父がこれ使えってよ。おまえが自分の部屋で、これ使って作業する分には許してくれるそうだ」 でも、なんでうちの親父はこんなのをすんなり用意できるんだ? 「ありがとうございますお兄様!あぁ、これで匂いを気にせず塗装ができるのですね!」 あまりの嬉しさに小躍りして喜ぶ沙織。 「はは、よかったな。後で親父にもお礼言っとけよ」 「はい!ふふふ、それでは早速塗装を始めるといたしましょう!」 まるで子供みたいだな。あんなに喜んじまって―― いやいや……みたいじゃなくて。沙織はまだ15歳じゃねえか。 あんだけ背が高いとついつい忘れがちになっちまうな。 「でも、この排気口……どこに繋がっているのでしょう?」 「……さあな。とりあえず家の外だろ」 「それもそうですね。あれ?お兄様はおでかけですか?」 「あぁ、近所のホームセンターまで――」 ちょっと消臭力買いに行ってくる。 第一話おわり