約 402,135 件
https://w.atwiki.jp/kensui1/pages/2.html
メニュー -トップページ プラグイン紹介 -国プロ 国プロ伝票 国プロ執行ルール 国プロ事例集 -科研費 科研費伝票 科研費執行ルール 科研費事例集 -日誌 リンク @wiki @wikiご利用ガイド ここを編集
https://w.atwiki.jp/sr_archives/pages/42.html
リビングデッドについて 【重要】 死体がゴースト化した存在です。他のゴーストとは異なる「肉体を持つ」ゴーストであり、倒されても死体が残ります。また、攻撃を受けた際に「出血」する事があります。残った死体や血痕は自然に消滅する事は無いので、何らかの方法で処分するか、怪しまれないように偽装する必要があります。 生前の記憶と知識を残しており、それを利用する事ができます。 腐敗状態のリビングデッドは、「下水に潜る」などの理性が残っている時には考えられない行動を取る事もあります。 【重要度の低い情報】 リビングデッドである事を隠しながら強大な力を得る事を目的としていますが、自分を殺した者に対しての復讐などの目的を持つものもいます。 「自分を愛してくれる者」の血肉を喰らう事で力を得る事ができます。 生前の知識を利用して、その生物が「死んでいなかった」ように見せかける事で世界結界の影響を受けずに行動する事を可能としています。 「明らかに生きている事が不思議な傷」を受けていたり、「腐敗が進行している」場合は世界結界の影響を受けるようになります。 時間の経過と共に肉体の腐敗が進行します。この腐敗は「自分を愛してくれる者」の血肉を喰らう事で食い止める事ができます。また、腐敗の進行速度には「個体差」が存在します。 この血肉を喰らう衝動はリビングデッドの「本能」のようなものであり、理性を失えば失う程、この衝動が強くなっていきます。 精気を吸収したり、少量の血を摂取するだけでもある程度の腐敗防止効果があり、犠牲者の命に別状が無い範囲で、長期間に渡って摂取を続けている事もあります。 リビングデッドの戦闘能力は、基本的に腐敗の進行具合とほぼ反比例し、腐敗が進んでいないリビングデッド程、強力な力を有している事になります。 既に死んでいる為、それ以上肉体が成長する事はありませんが、筋肉を発達させたり、肉体の一部を成長(変化)させるなどの方法により、戦闘能力を強化する事ができます。 落下によるダメージを受けます。 リビングデッド化するまでの時間は決まっていません。死んですぐにリビングデッド化した事もあれば、死後、数分~数時間経ってからリビングデッド化した事もあります。 リビングデッドになった事に「気付かない」事があります。 リビングデッド化した後は外出を嫌うようになる傾向がありますが、全てのリビングデッドが外出を嫌う訳ではありません。ナンパなどを目的として、積極的に外出するリビングデッドもいます。 リビングデッドの感情 【重要度の低い情報】 リビングデッド化した直後は、人間性や理性を残している傾向があります。また、理性などが残っていなくても、知恵が残る事があります。 喜んでいたり、楽しんでいるように「演技」をしているだけで、基本的に「喜び」や「楽しみ」の感情を持つ事はありません。また、スケルトン以外のリビングデッドは「愛」も感じません。 「恍惚」の感情を持つ事はあります。 精神的な影響により、感情を取り戻す事もあるようです。 非常に稀な例として、自殺者がリビングデッドになった場合などでは、自ら死を望む事があります。 危機を感じた場合に自殺を図った事例があります。 リビングデッドの種類 【重要度の低い情報】 「人間型」と「動物型」の両方のリビングデッドが存在します。 行動範囲 【重要度の低い情報】 家族などの「自分を愛してくれる者」が生きている場合、その家族と共に生活を送っている事があります。 家族などがいない場合は、繁華街や住宅街、海水浴場などの人が多く集まる場所で、ナンパなどの方法を使って犠牲者を探す傾向があります。 腐敗が進行したリビングデッドは、下水道や山奥などの「世界結界の影響が弱い」場所で活動する傾向があります。 行動指針 【重要度の低い情報】 腐敗が進んでいない場合は「自分を愛してくれる者」を狙う傾向があります。 腐敗が進んでいる場合は、無差別に生物を攻撃する傾向があります。 戦闘形態 【重要】 力を得たリビングデッドは「戦闘形態」に移行する能力を持つ事があります。この戦闘形態は倒された時点で解除され、普通の死体に戻ります。 戦闘形態になっていない場合は「鋭い爪」などの外見的特長を隠す事が可能です。 【重要度の低い情報】 鋭い爪など、肉体の一部を「武器化」する。 背中から1m程度の蜘蛛の足を生やし、移動や攻撃を行う。(赤ん坊) 特殊能力(個別の能力) 【重要度の低い情報】 動物を操る能力。・共に暮らしていた猫を操る。などの事例が確認されています。 死体をリビングデッド化させて操る能力。・蝶の標本をリビングデッド化させる。などの事例が確認されています。 生前の知識を利用した行動。・自動車やバイクの運転などの「免許」が必要な行為。・パソコン(インターネット上のサイト)を利用する。・警棒型のスタンガンなどの特殊な武器を調達する。・剣道による攻撃。・盲導犬としての知識。ドアを閉めたり、何かを咥えて使うなど。などの事例が確認されています。 対象に「毒」を与える能力。・爪に毒をもつ。などの事例が確認されています。 対象を眠らせる(「睡眠」状態にする)能力。・その音(鳴き声など)を聞いた対象を眠らせる。・身体から立ち上る「臭い」を嗅いだ対象を眠らせる。などの事例が確認されています。 対象に「マヒ」を与える能力。・その音(金切り声など)を聞いた対象をマヒさせる。などの事例が確認されています。 対象に「魅了!」を与える能力。・吐き出した粉末状の物体を吸い込んだ対象を魅了する。などの事例が確認されています。 「HP吸収」の効果を持つ攻撃。・爪で攻撃した対象から吸収。・「噛み付き」などの方法により対象の身体の一部を喰らう事で吸収。などの事例が確認されています。 「出血」の効果を持つ攻撃。・「噛み付き」による出血。などの事例が確認されています。 本業能力「コトダマヴォイス」と同様の能力。 噴出する自分の血液を操って攻撃する能力。(刃にして攻撃するなど) 声による攻撃。 「泳ぎが得意」などの理由で水中での活動に適応している事がある。
https://w.atwiki.jp/awine/pages/12.html
ちょっとした情報 症例報告の書き方 FAQ 症例を書くときに、まず行うことは何ですか? 初めて書くときには特に指導や助言をしてくれる人が必要となるでしょう。 指導者に連絡することになりますね。一般的には母校に連絡することが多いようです。 症例の選び方はどのように行ったらよいのでしょうか? 私が初めて書いたときには「誰でもいいよ」と言われましたし、そう言ったこともあります。しかし、「誰でもいいよ」と言われても、あなたがなぜその症例を選択したのかはわかっていた方がよいでしょう。後々、必ず確認することになります。 ケーススタディとは何ですか? ある事例をもとに研究することで事実関係や問題の解決方などを見つけ出し報告することです。従って、事例の抱える問題を解決するために報告するケース検討(事例検討)とは異なります。(参考:松本、森田:看護のためのわかりやすいケーススタディの進め方、照林社、2001) 名前 コメント
https://w.atwiki.jp/kihonshowiki/pages/29.html
小島武司・田中成明・伊藤眞・加藤新太郎編『法曹倫理』有斐閣(2006年11月・2版) 塚原英治・宮川光治・宮澤節生編著『プロブレムブック法曹の倫理と責任』現代人文社(2007年3月・2版) 高中正彦『法曹倫理講義』民事法研究会(2005年4月) 森際康友編『法曹の倫理』名古屋大学出版会(2011年4月・2版) 小島武司・柏木俊彦・小山稔編『テキストブック現代の法曹倫理』法律文化社(2007年9月) 『解説・弁護士職務基本規程』日本弁護士連合会(2012年3月・2版)……日弁連公式の弁護士職務基本規程の逐条解説。 日本弁護士連合会弁護士倫理に関する委員会編『注釈弁護士倫理』有斐閣(1996年3月・補訂版、OD版2002年4月)……日弁連公式の旧弁護士倫理の逐条解説。 田中紘三『弁護士の役割と倫理』商事法務(2004年5月)……弁護士による弁護士倫理の体系書。 飯村佳夫・清水正憲・西村健・安木健『弁護士倫理』慈学社(2009年9月・補訂版)……薄いが職務基本規程のみならず広告規程や懲戒事例集も掲載。 加藤新太郎『コモン・ベーシック弁護士倫理』有斐閣(2006年10月)……裁判官による民事弁護士倫理の演習本。『弁護士役割論』弘文堂(2000年11月・新版)も重要文献。 ☆飯島澄雄・飯島純子『弁護士心得帖(1060の懲戒事例が教える)』レクシスネクシス・ジャパン(2013年1月)……弁護士会の懲戒事例集。同著者による『弁護士倫理─642の懲戒事例から学ぶ10か条』の増補版。弁護士志望者なら必読。 藤倉皓一郎監修、日本弁護士連合会訳『完全対訳ABA法律家職務模範規則』第一法規(2006年8月)……アメリカ法曹協会の法律家職務模範規則(Model Rules of Professional Conduct)2004年版の対訳。 田中宏『弁護士のマインド-法曹倫理ノート』弘文堂(2009年10月)……弁護士による弁護士倫理テキスト。読み物としてもおもしろい。ただし企業内弁護士、弁護士広告といった最近のトピックには言及されていないので注意。 平沼高明法律事務所編『弁護士のためのリスクマネジメント-事例にみる弁護過誤』第一法規(2011年7月)……弁護士にまつわる紛争民事裁判例 を題材に解説をくわえたもの。懲戒事例を集めた類書はあるが、民事裁判例を素材としている点が目新しい。紛争予防のためのKey Pointを付しているのが特徴。 高中正彦『判例弁護過誤』弘文堂(2011年7月)……弁護過誤(や弁護士業)にまつわる公刊裁判例を、類型毎に分類し「事案の概要」、「判決結 果」、「判決要旨」、「コメント」を付したもの。上記『リスクマネジメント』と同様、公刊民事裁判例を素材としている。弁護過誤の防止策7か条をまとめて おり、参考になる。 加藤新太郎編『ゼミナール裁判官論』第一法規(2004年6月)……裁判官倫理から裁判官のストレス解消法まで。任官希望者必読。 瀬木比呂志『民事訴訟実務と制度の焦点』判例タイムズ社(2006年6月)、☆『法曹制度・法曹倫理入門』判例タイムズ社(2011年7月)…… ベテラン裁判官による法曹制度についての提言、後輩へのアドバイス等を含む。上記『入門』は上記『焦点』の法曹制度等のパートを概説したもの。任官希望者 必読。
https://w.atwiki.jp/luckystar-ss/pages/1169.html
注)作品中にはいくつかの医療雑学を入れてありますが、ほとんどがインターネットで調べて書かれたものです。 私本人には医療知識は全くなく、素人が書いたものであるため、内容は全くと言って良いほど信用できません。 ですのでここに書かれたことを実際に当てはめて診断しないでください。 何かあれば、専門の医師に診ていただくことをお勧めします。 将来、自分がどのような人生を歩んでいるのか、到底考えられるものではない。 みゆきも“それ”が起こるまでは、また別の人生を進んでいくはずだった。 “それ”が起きなければ、もしかしたら歩んでいたかもしれないもう一つの生き方。 今では闇の中に消滅してしまっていて、覗き見ることもできないIfの生き方。 どちらが幸せだったのかと考えた所で、答えにたどり着くことは永遠にないけれど、 今ある現状を主観的に評価しようとするなら、少なくとも今の生き方は不幸なんかではないはずだ。 客観的に見ようとするなら、何かと比べなくてはならないのに、その比べる相手が闇の中に沈んでしまったのだから、 もうどうしようもない。 他人が、あなたは不幸だ、と言ったところで、それが本当に客観的な見方とは言い難い。 みゆきにとって出来ることは、現状を受け入れる事。 みゆきに見渡せることは、過去に起こった自らと、そしてみなみのストーリー、ただそれだけ。 “それ”が起こったのはみゆきが高校三年生の秋を迎え、いよいよ進路が定まっていくと言う頃だ。 その日は朝からいかにも秋晴れと言った感じに空が澄んだ青色になり、悲しげな羊雲の群れがぽつんと、 申し訳なさそうに高高度を横切っていく。 みゆきの隣では、みなみがそんな空模様をあおいでいた。 いつも朝は早めに家を出ているので、こういうちょっとした心のゆとりが出来るのは、有意義なことかも知れない。 いつもどおりの登校が、今日もいつもどおりに行われている。 物心が付くか付かないかと言う程も昔から、みゆきとみなみはいつもこうやって一緒にいた。 血が繋がっているわけでも、同じ家で暮らしているわけでもないけれど、みゆきとみなみは、 それぞれ姉と妹と変わらない関係になっていた。 「みゆきさん……?どうしましたか?」 だからみゆきは、他の誰かでは絶対に見過ごされるような、本人すらも気づいていないような、 みなみのほんのちょっとした動作の違和感すらも見抜く事も出来た。 違和感自体に気がついていたのは、この日よりももう少し前からだった訳だけれど、たった今、 その違和感の原因が何なのかをやっと分かることができた。 なんと言うのか、物を見るときに首をしきりにねじろうとするのだ。 例えば今、みなみはみゆきを見ている。それは別に当然のことかもしれない。 みゆきが気がついたのは、やっぱり、みなみが首をねじり、がんばって自分を見ていると言う事。 さらに最近の体育の時間では、特に球技がうまくいっていないらしい事を、本人から聞いていた。 それらを総合して考えられることは、みなみの視界が狭くなっているのかもしれない、という、ちょっと心配な症状だった。 「みなみさん、ちょっとお尋ねしたいのですが、みなみさんが私の横に立っていて、視点をまっすぐ前を向けたまま私の顔が少しでも見えますか?」 人間の視野角には個人差があるものの、健康な体なら両目でおよそ200度程度。 だからたとえ正面を向いていても、真横にあるものがかろうじて見ることが出来るはずだった。 「い、いえ……、見えません……。何かあるんですか?」 やっぱり……。みゆきの予想は的中した。視野狭窄。 どうやら、なんらかの原因で視野が狭くなっているらしい。 普段、人間は自分の正面にある物にしか意識しない。 だからこの様な症状はなかなか自覚できず、発見が遅れる事が多いので、ある意味ここで気がつけたのは良かったのかもしれない。 「みなみさん、ちょっと言いにくいのですが……、もしかしたらみなみさんの目が、病気になっているかもしれません」 「私の目が……、ですか?」 「はい……、最近、視界が狭くなったと感じたことはありませんか?」 「……っ」 みなみの表情を察するに、心当たりはあるようだった。 「早めの治療がいいと思います。今日、眼科に行ってみるのはどうでしょうか」 「……。はい……、そうします」 やっぱり、目が悪い、だなんて言われたら、誰だってショックを受けるかもしれない。 そうかと言って後悔などする筈はなかった。みゆきにとってこれは他人事とは言っていられない。 なにせ妹の体に異変が起こっているのだから、黙ってなどいられる筈もなかった。 その日の授業が終わり、みなみは急いで家に帰っていったらしい。 帰り際、こなたと共に帰るゆたかからそう聞いた。 脳内に送り込まれる情報量のおよそ80パーセントは、目から取り入れられた色や、形、距離感などだ。 こうして読んでいる文字も視力なしでは意味をなさないし、自分が何処にいるのかと言う方向感覚、 更に姿勢感覚までが視力で補われている。 生きていく上で必要不可欠な感覚が犯されてしまう恐ろしさは、眼鏡をすでにかけているみゆきにとってもよく理解できることだった。 みなみは家に到着するや否や、今日の朝、みゆきから聞いた内容を、母親にほとんどそのまま話した。 みなみの母親にとって、みゆきは歩く辞書であり、一目置いていたわけだ。 みゆきの言葉は全て正しいと信じていて、疑うような事はまずあり得ない。 そんなみゆきが娘の体調について告げたのだから、それはもう慌てふためきパニック状態になってしまった。 すぐに電話で眼科に連絡をとると、今からでも診察してくれると言う近場の大学病院へと連れて行った。 平日だからと言う事もあってか、病院内は随分とすいている。 とても静かで、母親が看護師に事情を話している声だけが聞こえてくる。 診察室の方からは、時々ステンレスに硬いものが当たったような音がして、表情には出さないがみなみの心は怯え始めていた。 患者が少ないせいか、待ち時間はないと言うくらいのスムーズさで診察室へと案内された。 医師に診断される前に、いくつかの検査を受けることとなった。 その中には視野検査もあり、みゆきのしたように、どのくらいの範囲が見渡せるのかを計る。 やはり、みゆきの言うように視野は正常の人と比べて狭くなっているようなのだった。 それらの試験を終え、みなみは医師の前に座っていた。 この医師は髪をワックスでしっかり固めているのか、テカテカと光る髪をオールバックにしいた。 みなみにはそのテカテカが、むかしチェリーが捕まえてきたゴキブリに見えてしまってしょうがなかった。 出来るだけこの先生には会いたくない、と失礼だとは感じながらも、そう思ってしまわずにはいられない。 「あ~緑内障が疑われますね。ほら、眼圧が正常値よりも高くなっています」 「眼圧ですか?」 「はい、簡単に言うと、目の中の圧力です。今のみなみちゃんの目の中がパンパンになっていて、中にある視神経が苦しんでるんですね。 このまま気づかずに放置していたら、目が見えなくなってしまう所でしたよ」 椅子に深く腰掛け、カルテを読みながらふんぞり返っている医師を見ながら、みなみは更に不安になっていった。 「治るんでしょうか……?」 「大丈夫ですよ。眼圧を下げると言う治療をすれば、少なくともこれ以上悪化する事はありません。 ただ、視神経が傷ついていて、一度失われた視力を回復させるのは難しいですがね」 「あ……、そうですか……」 「あなたはいい友達を持ちましたねえ。あんまり初期の段階では見つけられないんですよ。 まだ自覚症状すら出ていないほどの症状ですから、なあに、生活には全く問題ありません」 次の日、今日は昨日のような青い空はなく、代わりに灰色のくすんだ空が一面を覆っていた。 みゆきはいつもの通学路を歩いていた。その隣には、みなみの姿はなかった。 ふう、と一つ、深呼吸をする。 いつも待ち合わせをして通学をしている訳でもなく、ちょうどいい時刻のバスに乗ろうとすると自然とみなみと会えるから、一緒に通学をする言う流れが出来ていた。 だからたまたま今日は時間が合わなかった。 普段ならそう思って割り切れるのだけれども、今日だけはそうも言っていられなかった。 結局なにもせずに、みゆき一人で登校する事になってしまったが、内心ではみなみが心配でならなかった。 なぜだか、朝から心臓がドクドクと強く脈打っていて、もう何度目だろうか、深呼吸をして心を落ち着かせないと息が苦しくて仕方がない。 いやな予感と言うものが、こうも分かりやすいものだとは知らなかった。 結局みなみは、とうとう午前中に学校へ来る事はなかった。 みゆきの不安はますます膨れ上がり、昼食を完食することが出来なかった。 もう直ぐ午後の授業が始まる。 かがみは隣のクラスに戻り、今日はみなみが登校する事はないのだろうと、みゆきは諦めかけていた。 そんな時、みなみが登校したという内容のメールが、ゆたかからこなたに届いた。 それを聞いたみゆきは、バネみたいに立ち上がった。 「みゆきさん、今からゆーちゃんの所へ行こう!」 「はい、直ぐに!」 昼休みがもう直ぐ終わろうと言う頃、実際には次の授業に絶対に間に合わないような時間だった。 しかしみゆきにはそんなの、知った事ではない。 医者はみなみの顔を見つめると、一言告げた。 「手術をすると言う手があります」 「え……」 誰であろうと手術と言う言葉に対して、少なからずの抵抗を感じずにはいられないだろう。 みなみもその通りだった。 「いえ、怖がらなくても良いですよ。難しい事ではないですし、とても安全ですから」 怖い、ということよりもそれ以上に、みなみには思いとどまらせるものがあった。 ゆたかやチェリーの顔が浮かぶ……。 こなた、つかさ、そしてみゆきの三人は駆け出した。 みなみはゆたかに手をつながれて、教室へと向かう階段を登っているところだった。 みなみは何か、ぎこちない様な歩き方をしながら、ゆたかに引かれてゆっくりと進んでいる。 「あ、みなみちゃん。高良先輩が来たよ」 「……」 みなみはいつも以上に無表情で、更に顔を強張らせていて、誰が見ても何かに怯えているとしか思えないような表情をしていた。 「みなみさん!どうしたんですか?先日から連絡が取れず、心配していたんですよ」 みゆきの問いかけに対し、誰も返事をしようとしない。 授業が始まってしまったのか、廊下はしんと静まり返って緊迫感は増すばかりだ。 「みなみちゃんは……」 この雰囲気に長く浸ってはいられなかったゆたかは、兎に角何かしらの動作をしたかったらしい。 しかしここまで言って、もう何も言えなくなってしまった。 ゆたかの言葉を受け継ぐように、騒動の中心人物が重い口を開いた。 「昨日の夕方、眼科へ行ってきました」 「はい……、どうだったのですか?」 「医療ミスで……」 また、言葉が途切れてしまった。 「まさか……、みなみさん……っ」 みゆきは先ほどから、ある事が気になっていた。 視線がずっと、つかさにも、こなたにも、みゆきにも、誰の目にも向けられる事はなく、三人を完全に無視したままだったのだ。 だらだらと虚空を横切り、何かを集中して見つめる事はしなかった。 もう一つ、気になる事がある。 正常な視覚系が、何かを観察するときに見られる黒目の小刻みな運動。サッケード運動。 人間は制止した物体を長時間観察する事は出来ない。 だから無意識のうちに眼球を細かく動かして、視界に微妙な変化をもたらして、常に同じ視線に物体が存在しない様な仕組みが作られている。 この運動をサッケード運動と呼ぶのだが、みなみの視線にはそういったものが全く見られない。 みなみの目は、何も観察していない! 「まさか……、何も見えていないのでは……」 沈黙は長く続いた。 それは、肯定のしるしとなった。 みなみの、もう光を感じる事のなくなった目からは、一粒の光が落ちた。 更に医者は続けた。 「昔なら、一度失われた視神経を再生させる事は出来ませんでした。 ところが医療技術の進歩は続いていて、今なら視神経を再生させる事も可能です」 「治るんですか……?」 「そうです。みなみさん、私はこの手術を受けてもらう事を薦めます。」 「……」 外ではチェリーが待っているはずだった。 流石に医療施設の中に犬を連れてくることは出来なかったので、看護師の方に面倒を見てもらっているのだろう。 「もちろん、手術をするのか、しないのかは……、みなみさんに最終的には決断してもらう事になります」 「……」 みなみは直ぐには返事が出来なかった。 数日開けて、みなみがもう少しだけ落ち着いて来た時に、みゆきが改めて詳しい事情を尋ねた。 それによると、麻酔として本来投与される筈の薬品の、約千倍もの濃度で投与されてしまったのだと言う。 医師のちょっとした失敗で視神経が焼けただれ、全盲と言う、最悪の事態を導いてしまった。 テレビのニュースなどでよく見かける医療ミス。目の前の、身近な人間が被害にあってしまったのだ。 みなみの親は医者を相手取り、裁判を起こした。 ミスを犯した医者は、損害賠償として一億円以上を支払ったと言う。 将来、医者になろうと励むみゆきにとって、この事件はあまりにも衝撃が大きかった。 今まで見えかけていた未来が、突然霧の中に隠されてしったのだ。 何をするにも気力が湧いてこない。 今まで気にしていた雑学も、もう興味がなくなってしまったし、友達との会話にも、いまいち弾む事が出来なかった。 ただそれでも、みなみを支えていこうと言う熱意だけは、激しく燃え盛っていた。 他の友人たちから見れば、この熱意こそが今のみゆきを留めていられる、唯一の灯火と思えたに違いない。 みゆきは通学時、ずっとみなみの手を放さなかった。 冷たいみなみの手のひらが、少しずつ温まっていくのが実感できて、なんだかとても嬉しかった。 みなみには力強い味方がいてくれた。 今まではみなみから助けてもらう事の方が多かったゆたかにとって、借りを返す時が来たわけだ。 とても熱心に世話をしていった。 そうした仲間から離れたがらないみなみは、母親や先生に盲学校への転校を薦められていたにも関わらず、かたくなに拒んだ。 初めはみなみの甘えだったのかも知れない。 しかし、みなみは皆の期待に応える様に成長した。 白杖を使った歩行や、点字の読み方など、リハビリテーションで直ぐに習得していった。 とてもたくましいみなみの生き様に共感したのか、クラス全体が、そしていつしか全校が生徒が、みなみの味方となった。 そんななか、みゆきはある一つの決意を心に刻もうとしていた。 「みなみさん、私は……」 「はい……、どうしましたか?」 「私は、眼科医になろうと思います。患者さんの人生を狂わせたりしないような、信頼される医者に」 みなみは目をつむり、考えていた。 手術を受ければ、きっと失われた視力が回復する。 でも……。 「やっぱり私は……、手術を受けません」 「みなみさん……」 「すみません、せっかくこんなチャンスをくれたのに……」 目の前の医者は、それを聞いて立ち上がった。 長い桃色の髪を棚引かせながら、みなみに近づくと、大きな胸でギュッと強く抱きしめた。 「きっとみなみさんならそう言うと思っていました」 「本当にすみません、みゆきさん。でも、私はこのままが良いんです」 「分かっていますよ。昔、みなみさんがレーザー治療の失敗で失明した時から、もう長い時間がたちましたから。 私は、眼科医になってから、沢山の患者を治療してきました。難しい手術も成功させて、本当に沢山の患者さんを救ってきました。 でも、みなみさんだけは、最後まで救えなかったんですね」 みなみには今のみゆきがどのような表情をしているのか、直接見る事は出来かったけれど、 みゆきの鼓動や声の震え方から目の見える人なんかよりもずっと、みゆきの心の中が見えていた。 「みゆきさん、私はみゆきさんから勇気をもらいましたよ。だから……、みゆきさんには治療を受けなくても、もう、私は救われたんです。 とても……、感謝しています。目が見えなくたって、あまり不便ではないですし」 「ふふ……、そうかもしれないですね」 みなみはみゆきに感謝をすると、白杖を振りながら診療室から一人で歩いて出て行った。 今までみなみが向いていた方向の正反対に向かって、五歩と半歩だけ歩けば廊下に出られるのだ。 その後姿は、とてもたくましいものだった。 チェリーはみなみの帰りを、尻尾を振って歓迎した。 「お待たせ、チェリー」 チェリーにハーネスをつけてやると、振っていた尻尾を止めてとても凛々しくなる。 彼女はみなみの新しいパートナー、盲導犬チェリー。 なんと、彼女のパピーウォーカーはひよりだったのだ。 将来盲導犬となるために生まれてきた子犬(パピー)はまず、人間の世界になれることや社会のルールを学ぶことから始まる。 その基本的な学習を一般のボランティアであるパピーウォーカーにしてもらう事で、人間に愛される喜びを覚え 人間社会の習慣や規則を身につけることができるのだ。 パピーウォーカーには、自分が育てる盲導犬候補生に命名できる特権があった。 ひよりはみなみのペットだったチェリーが、もし盲導犬だったら、と思いをはせて、彼女をチェリーと名づけたのだそうだ。 盲導犬ユーザーは盲導犬を選ぶ事が出来ない。たまたまみなみの所へやって来た盲導犬が、このチェリーだった。 偶然というか運命と言うか、とにかくチェリーとみなみはお互いに、とても大切なパートナーだった。 「さあ、帰ろうかチェリー」 ゆたかが点字の絵本を書いているので、早く手伝ってあげなくてはいけない。 と言っても、ゆたかは覚えるのが早かったために、今ではみなみに出来る事はほとんど無いのだけれど。 みなみのストーリーはまだまだ続く。 町の喧騒の中に、一人と一匹が消えていった。 みゆきは窓から見える秋の青い空を見つめていた。 さわら雲が東の方から空をまたぐ様に横切っている。明日は雨かもしれない。 たった今、みゆきのストーリーが、終わりを告げたらしい。 みなみの治療をしたい、そう思って眼科医になったはずだった。今ここにいる事の目的が、果たされたのだ。 さて、どうしようか。 看護師から渡された今日の診察者のリストを見ていくと、次の名前が泉、と書かれていた。 これはもしかすると……。 「どうも~、みゆきさん……」 「泉さん。お久しぶりです」 こなたの目を見ると、黒目の周りがドーナツ状に茶色に見える。 虹彩炎の特徴だ。 大抵が原因不明だが、細菌の侵入やアレルギーなどが考えられる。 白目がピンク色に充血している事から、急性のものである可能性が高い。 おそらく目に痛みがあるはずだ。 早めの治療をしなければ、更に他の病気へと発展してしまう可能性がある。 みゆきはすばやく、こなたの診断を始めた。 みゆきの新しいストーリーが今から始まる。
https://w.atwiki.jp/yajirobe/pages/224.html
現在の表示中のページ:活動報告/20090731 [編集] 活動日 活動テーマ ページタグ [編集] 活動日 2009年07月31日(金) [編集] 活動テーマ 手話通訳者設置事例学習 諸般の事情で「言わざるの日」から予定変更を行った。 今回の手話通訳者設置事例研究は「安城市」。 5月に行った事例学習と同様で、一度設置されると利用者が拡大する事実がある。役場に聴覚障害者が訪れないのは、ニーズがないのではない。手話通訳が設置されていない役場に赴いても意思疎通が図れない。このような思いが存在するのだろう。 役場で新規事業立ち上げや、事業拡大には予算が必要である。豊川市においても昨今の不景気で税収が落ち込んでいる。もちろん税金を支払う市民としては無駄な事業には支出して欲しくない。 だが現状回復が困難な状況になり、やむにやまれず役場を訪れる。手遅れ状態になった後で訪れるよりは、敷居の低い役場で、市民が抱える問題を芽のうちに手当てする。親しみやすい役場のほうがトータルコストが低く抑えることになるのではないだろうか? 有形の消費財でも、無形のサービスでも、問題が極大化した後の対応では支出が増える。これを抑えるためにアフターサービスが存在し、お客様相談室が存在する。。コストの話しを考える際は、初期コストだけで考えるのではだめだ。未然に防いだことによる支出されなかった予算規模がどの程度になるのかを見通す必要がある。事例学習を通して、私はそのように考えました。 私たちサークルが籍を置く豊川市は、手話通訳者設置を行っていない。これにより未然に防ぐことのできる支出を、初期コストに目を奪われ出費しているのではないだろうか。 [編集] ページタグ 20090731 やじろべえ 活動報告 金曜日
https://w.atwiki.jp/arakunda/pages/25.html
建築法令関連書籍 建築法令関連書籍の情報wikiです。 2007.8.13 「2007年版建築物の構造関係技術基準解説書」 発行! 8月10日付で発刊とのこと。まだまだ、改訂、追記が続々と出そう な雲行きですが、とりあえず、建築確認審査が9月の講習会以降、進む ことを願いたい。 ■「2007年版建築物の構造関係技術基準解説書」原稿案 (財)日本建築防災協会 (財)日本建築センター ■購入できる先:全国官報販売協同組合 2007.7.2 「構造設計・部材断面事例集」 発刊 7月2日「構造設計・部材断面事例集」を発刊。建築物の標準的な部材 断面データをまとめた資料集。構造計算書偽造事件では、主要構造部の 不自然な寸法、鉄筋量が見抜けず。対策の一つとして国土交通省が(財) 日本建築防災協会に「標準部材断面調査委員会」を設置し、日本建築 構造技術者協会等との協力を得て発刊とのこと。 ■「構造設計・部材断面事例集」発刊について (財)日本建築防災協会 書籍 NEWS #bf 広告
https://w.atwiki.jp/kitakami_kgpm/pages/25.html
こちらは、配布したチラシ等のファイル置き場になっています。 ご自由にダウンロードしてお使いください。 浜田市で配布したPRパンフレット(1.04MB) KGPMエクステンションinきたかみ申し込み用紙(100KB) 事例紹介 青森市の資料 事例紹介 山形市の資料
https://w.atwiki.jp/waiwaisatto/
楽天、優勝セール価格表示で違反事例少なくとも約20店を確認 楽天(4755)は7日、11月初旬から開いたプロ野球チーム「東北楽天ゴールデンイーグルス」の日本シリーズ優勝セールで価格の不当表示の疑いが浮上していることについて、同社電子商取引(EC)サイトのガイドラインに違反した事例が少なくとも約20店判明したと明らかにした。2013年1~9月期の決算記者会見で説明した。 同セールは、楽天が運営するインターネット仮想商店街「楽天市場」で3日夜から7日まで開いた。一部店舗が通常価格を引き上げ、大幅に割引きしているように見せかけていたとの指摘が出ている。 楽天はセールにあたって所定の審査を実施しており、商品506万点については「元値の不当引き上げがないこと確認して始めた」(高橋理人常務執行役員)と説明した。だが、これとは別に、店舗が独自の判断で審査を受けずに価格を表示した例があったという。実体は調査中のため、違反事例の数は今後増える可能性がある。不正が分かり次第、順次店舗閉鎖などの措置をとるとした。
https://w.atwiki.jp/efficiencyway/pages/18.html
投稿ページを増やす際はこのページをコピーしてください。 目次 事例1 事例1 @工場(要分類項目記載) ワイヤーやナイロンスリングなど長さごとにカラービニールテープで色分けする。 さらにこの色分けしたフックを用意し、そこにかける。